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特表2023-537090パイプラインネットワークにおける改良
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-30
(54)【発明の名称】パイプラインネットワークにおける改良
(51)【国際特許分類】
   F16K 27/04 20060101AFI20230823BHJP
【FI】
F16K27/04
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023509520
(86)(22)【出願日】2021-08-16
(85)【翻訳文提出日】2023-04-03
(86)【国際出願番号】 GB2021052119
(87)【国際公開番号】W WO2022034348
(87)【国際公開日】2022-02-17
(31)【優先権主張番号】2012710.6
(32)【優先日】2020-08-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519304262
【氏名又は名称】パイプ トランスフォーメーションズ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】パターソン、コリン
【テーマコード(参考)】
3H051
【Fターム(参考)】
3H051AA03
3H051BB10
3H051CC11
3H051CC12
(57)【要約】
パイプラインネットワークは、ライザ(7a)及びパイプラインコネクタ(7b)を備える少なくとも1つのハウジング(7)を含み、ハウジングは、パイプラインコネクタを通って流れる流体と相互作用するように構成されたデバイス(20)を受け入れるように適合される。ライザには、ライザに取り外し可能に取り付け可能なライザ閉鎖部材と、ライザとライザ閉鎖部材との間に液密シールを提供するように適合されたシールとが設けられる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ライザ及びパイプラインコネクタを備える少なくとも1つのハウジングを含むパイプラインネットワークであって、前記ハウジングが、前記パイプラインコネクタを通って流れる流体と相互作用するように構成されたデバイスを受け入れるように適合され、前記デバイスが、前記ハウジングから取り外し可能であり、前記ライザには、前記ライザに取り外し可能に取り付け可能なライザ閉鎖部材と、前記ライザを介した前記パイプラインコネクタからの流体の流出に対して液密シールを提供するように適合されたシールとが設けられ、前記又はそれぞれの少なくとも1つのハウジングには、前記デバイス及び前記ライザ閉鎖部材のうちの選択された1つが取り付けられている、パイプラインネットワーク。
【請求項2】
前記ライザ閉鎖部材が、前記ライザに取り外し可能に取り付け可能なインサートを備える、請求項1に記載のパイプラインネットワーク。
【請求項3】
前記インサートが、前記ライザが前記パイプラインに対して閉じられ、前記パイプラインコネクタを通る前記流体経路が、前記パイプラインネットワーク内の展開に適した全開弁の全開時の開口部の形状及び寸法と同様であるような形状及び寸法にされる、請求項1又は2に記載のパイプラインネットワーク。
【請求項4】
前記ライザが、前記パイプラインコネクタ内に開口するライザ足部を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載のパイプラインネットワーク。
【請求項5】
前記ライザ閉鎖部材が、ブランキング要素を含む、請求項4に記載のパイプラインネットワーク。
【請求項6】
前記ブランキング要素が、前記ライザの前記足部を閉じるように構成される、請求項5に記載のパイプラインネットワーク。
【請求項7】
シールが、前記ブランキング要素と前記ライザの前記足部の前記ハウジングの壁との間に設けられる、請求項6に記載のパイプラインネットワーク。
【請求項8】
前記ブランキング要素が、前記パイプラインコネクタ内に延びる、請求項5から7のいずれか一項に記載のパイプラインネットワーク。
【請求項9】
前記ブランキング要素が、開口部を提供し、前記開口部の形状及び寸法は、前記パイプラインネットワーク内での展開に適した全開遮断弁の開口部の形状及び寸法に対応する、請求項8に記載のパイプラインネットワーク。
【請求項10】
前記ライザ内に前記デバイス又は前記ライザ閉鎖部材を解放可能に取り付けるための取り付け手段が設けられ、前記シールが、前記ライザの内面と前記取り付け手段の外面との間に位置するシール手段であり、前記取り付け手段及び前記ライザがそれぞれ、前記ライザ内に前記デバイスを解放可能にロックするためのロック手段の一部を含む、請求項1から9のいずれか一項に記載のパイプラインネットワーク。
【請求項11】
前記デバイスが、前記パイプラインコネクタ内に位置する、請求項10に記載のパイプラインネットワーク。
【請求項12】
前記取り付け手段が、前記パイプラインが圧力下にある状態で前記ブランキング要素又は前記デバイスを前記ハウジングから取り外すか、又は前記ハウジングに導入することを実現する、請求項1から11のいずれか一項に記載のパイプラインネットワーク。
【請求項13】
前記取り付け手段が、前記ロック手段の一部を取り付けるケーシングと、第1及び第2のシール手段とを備え、前記第1のシール手段が、前記ケーシングの前記外面と前記ライザの前記内面との間にシールを提供し、前記第2のシール手段が、ケーシングの前記外面と前記パイプラインコネクタの前記内面との間に位置する、請求項11又は12に記載のパイプラインネットワーク。
【請求項14】
前記ケーシングの前記外面及び前記パイプラインコネクタの前記内面が、前記第2のシール手段の領域内の形状に対応する、請求項13に記載のパイプラインネットワーク。
【請求項15】
前記ケーシングが開口部を含み、前記第2のシール手段が、前記ケーシングと前記パイプラインコネクタとの間の前記開口部の周りに取り付けられ、前記開口部が前記パイプラインコネクタを通る流体経路を提供する、請求項13又は14に記載のパイプラインネットワーク。
【請求項16】
前記ケーシングが、前記パイプラインコネクタ内に配置された凹部に嵌まるような形状及び寸法にされた端部部材を含む、請求項13から15のいずれか一項に記載のパイプラインネットワーク。
【請求項17】
前記ケーシングが、第1のケーシング部分と第2のケーシング部分とを備え、前記第1のケーシング部分が、前記少なくとも1つのセンサを取り付け、前記第2のケーシング部分が、前記第1のケーシング部分の上方の前記ライザ内に位置する、請求項13から16のいずれか一項に記載のパイプラインネットワーク。
【請求項18】
前記取り付け手段内に配置された前記ロック手段の部分が、前記第2のケーシング部分内に位置する、請求項17に記載のパイプラインネットワーク。
【請求項19】
前記取り付け手段が、前記第1と第2のケーシング部分間に配置されたケーシング部分コネクタを備え、前記第1及び第2のケーシング部分が、それぞれ前記ケーシング部分コネクタに取り付けられる、請求項17又は18に記載のパイプラインネットワーク。
【請求項20】
前記又はそれぞれのデバイスが、前記取り付け手段に取り付けられた計器ハウジング内に取り付けられる、請求項11から19のいずれか一項に記載のパイプラインネットワーク。
【請求項21】
前記取り付け手段が、フィッシングネックを含む、請求項1から20のいずれか一項に記載のパイプラインネットワーク。
【請求項22】
前記装置が、前記取り付け手段に取り付けられ、前記取り付け手段上に閉鎖キャップを受け入れるように構成されたカップリングをさらに備える、請求項1から21のいずれか一項に記載のパイプラインネットワーク。
【請求項23】
少なくとも1つのハウジングが、ボンネットを前記少なくとも1つのハウジングに取り付けるように構成される、請求項1から22のいずれか一項に記載のパイプラインネットワーク。
【請求項24】
複数のハウジングを備える、請求項1から23のいずれか一項に記載のパイプラインネットワーク。
【請求項25】
前記パイプラインネットワークの一部の遮断を実現する少なくとも1つのボンネット弁を含む、請求項1から24のいずれか一項に記載のパイプラインネットワーク。
【請求項26】
前記ライザ閉鎖部材が、計装され、例えば携帯電話ネットワーク又はインターネットを使用する通信手段に接続される、請求項1から25のいずれか一項に記載のパイプラインネットワーク。
【請求項27】
パイプラインネットワークを運用する方法であって、
請求項1から26のいずれか一項に記載のパイプラインネットワークを提供するステップと、
少なくとも1つのハウジングに挿入するように構成されたデバイスを提供するステップと、
前記パイプラインネットワークを監視するステップと、
選択されたデバイスを前記ネットワークの選択されたハウジングに挿入するステップとを含む方法。
【請求項28】
選択されたデバイスを選択されたハウジング8から取り外すステップをさらに含む、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記選択されたデバイスが、監視デバイスであり、前記方法が、前記監視デバイスの出力を監視するステップを含む、請求項28に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パイプラインネットワークに関し、特に、弁を含む及び/又は監視を必要とするパイプラインネットワークに関する。
【背景技術】
【0002】
パイプラインネットワークは、流体(液体及び気体)を搬送するために使用される。そのような流体は、パイプの複雑なネットワークを介してエンドユーザに分配され得る。パイプラインネットワークは、流れを制御し、ネットワークの特定の部分に水の流れを導くための弁を含む。通常、パイプラインネットワークは、ネットワーク内のセクションの隔離に対応するための遮断弁、制御弁など、ネットワークを通る流体の流れを制御するための流れ制御弁などを含む。遮断弁(隔離弁としても知られる)は、通常、全開又は全閉構成で使用される。通常は開いている遮断弁は、正規分配又は処理上の理由で流体の流れを停止する必要がある場合に、また、例えば修理を行うことができるように、セクションを流体の流れから隔離することができるように閉じられ得る。通常は閉じられている遮断弁は、パイプラインネットワークの異なる部分を通るように流体の流れを迂回させるために開くことができ、例えばネットワークの1つの部分に漏れがある場合、1つ又は複数の遮断弁は、ネットワークの異なる部分を通るように流体を迂回させるために開閉することができ、それによって管の漏れセクションを回避する。
【0003】
パイプラインネットワークの分野では、パイプラインネットワークを通って流れる流体に関する様々なパラメータが、監視され得る。これは、出願人が説明した技術分野で知られている。英国特許出願公開第2559998号明細書では、本出願人は、パイプライン装置であって、ライザ及びパイプラインコネクタを含むハウジングと、パイプラインコネクタを通って流れる流体と相互作用するように構成されたデバイスと、ライザ内にデバイスを解放可能に取り付けるための取り付け手段と、ライザの内面と取り付け手段の外面との間に位置するシール手段とを備え、シール手段は、装置からの流体の流出に対してシールするように構成され、取り付け手段及びライザはそれぞれ、ライザ内でデバイスを解放可能にロックするためのロック手段の一部を含み、デバイスは、パイプラインコネクタ内に位置し、装置は、デバイスに電気的に接続された信号プロセッサをさらに備え、デバイスがライザ内に取り付けられたとき、前記デバイスの少なくとも一部は、前記パイプラインコネクタを通って流れる流体と相互作用するためにパイプラインコネクタ内に延びる、パイプライン装置を説明している。
【0004】
英国特許出願公開第2559998号明細書では、デバイスは、とりわけ、それだけに限定されないが、流れ、温度、塩素含有量、溶存酸素、pH、酸化還元電位、導電率、色、濁度、及び圧力を含む群から選択されるパラメータを含む様々なパラメータを検知するように構成され得る。センサは、ポンプ、発電機などの様々な構成要素を含むことができ、センサは、流れ内の任意の数のパラメータ及びダイナミクスを検知するように構成され得る。
【0005】
英国特許出願公開第2559998号明細書は、弁本体をライザから容易に取り外すことができる場合、弁本体を監視機器と交換することができることを確立した。
【0006】
パイプネットワーク内に位置する遮断弁は、比較的高価なアイテムである。遮断弁に関連する1つの問題は、多くの状況において、遮断弁を開構成と閉構成との間で移動させる必要があるときに、遮断弁が閉状態又は開状態のいずれかで動かなくなり、移動できないか、又はシール及びシートが、弁が機能できない程度まで劣化しているような稀な頻度でしか遮断弁が使用されないことである。
【0007】
本出願人は、その特許番号の英国特許第2517308号明細書において、圧力下でパイプラインから構成要素を取り出すための装置及び方法を説明した。
【0008】
機能していない弁に関連する問題に対処するためにパイプラインネットワークを改善することが望ましい。また、パイプライン状態及び流れパラメータを監視する能力及び効率を改善することも望ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】英国特許出願公開第2559998号明細書
【特許文献2】英国特許第2517308号明細書
【発明の概要】
【0010】
多くのパイプラインでは、周期的に遮断弁に関する要件が存在するが、多くの設備では、遮断弁が開から閉又は閉から開に変更する必要がある場合はほとんど発生しないことが分かっている。パイプライン内に遮断弁を設ける代わりに、パイプラインを通る流れを遮断する必要があるときに弁体がハウジングに挿入され得るように、弁体を受け入れるように構成されたハウジングを設けることが有利である。弁がハウジング内に位置することなくハウジングをシールすることができる場合、パイプラインを閉じる必要があるときに弁体をハウジングにもっていき挿入することができる。このようにして、弁は、弁が腐食する可能性がない環境に保管され得る。弁及びハウジングが、弁をハウジング内に比較的迅速に(数時間ではなく数分)、より好ましくはパイプラインを通る流体の流れをオフにすることなく嵌めることができるように配置することができる場合、本明細書に記載の概念は有効かつ有用である。
【0011】
特定の瞬間に必要とされる遮断弁の数は、何らかの時点で遮断弁又は監視機器が必要とされ得るパイプライン内の場所の数よりも少ない可能性がある。パイプライン内の遮断弁又は監視機器の代わりに、弁又は監視機器を受け入れるためのハウジングがほとんどの時間にわたって設けられる装置を提供することによって、必要な弁又は監視機器が少なくなるだけでなく、弁又は監視機器を適切な環境に保管することができ、展開前に確認することができる。
【0012】
本発明の第1の態様によれば、ライザ及びパイプラインコネクタを備える少なくとも1つのハウジングを含むパイプラインネットワークであって、ハウジングが、パイプラインコネクタを通って流れる流体と相互作用するように構成されたデバイスを受け入れるように適合され、デバイスが、ハウジングから取り外し可能であり、ライザには、ライザに取り外し可能に取り付け可能なライザ閉鎖部材と、ライザを介したパイプラインコネクタからの流体の流出に対して液密シールを提供するように適合されたシールとが設けられ、その又はそれぞれの少なくとも1つのハウジングには、デバイス及びライザ閉鎖部材のうちの選択された1つが取り付けられている、パイプラインネットワークが提供される。
【0013】
本発明の別の態様によれば、ライザ及びパイプラインコネクタを備える少なくとも1つのハウジングを含むパイプラインネットワークであって、ハウジングが、パイプラインコネクタを通って流れる流体と相互作用するように構成されたデバイスを受け入れるように適合され、ライザには、ライザに取り外し可能に取り付け可能なライザ閉鎖部材と、ライザとライザ閉鎖部材との間に液密シールを提供するように適合されたシールとが設けられ、ハウジングは、ライザ閉鎖部材、及びパイプラインコネクタを通って流れる流体と相互作用するように構成されたデバイスの一方によって占有される、パイプラインネットワークが提供される。
【0014】
ライザ閉鎖部材は、ライザに取り外し可能に取り付け可能なインサートを備えることができる。有利には、インサートは、ライザが閉じられ、パイプラインコネクタを通る流体経路がパイプラインの形状及び寸法と同様であるような形状及び寸法にされる。
【0015】
ライザは、パイプラインコネクタ内に開口するライザ足部を含むことができる。ライザ閉鎖部材は、ブランキング要素を含むことができる。ブランキング要素は、ライザの足部を閉じるように構成され得る。シールが、ブランキング要素とライザの足部のハウジングの壁との間に設けられ得る。
【0016】
ブランキング要素は、パイプラインコネクタ内に延びることができ、開口部を提供することができ、開口部の形状及び寸法は、パイプラインネットワーク内での展開に通常適した全開遮断弁の開口部の形状及び寸法に対応する。
【0017】
有利には、デバイス又はライザ閉鎖部材をライザ内に解放可能に取り付けるための取り付け手段が設けられ、シールは、ライザの内面と取り付け手段の外面との間に位置するシール手段であり、取り付け手段及びライザはそれぞれ、デバイスをライザ内に解放可能にロックするためのロック手段の一部を含み、デバイスは、パイプラインコネクタ内に位置する。
【0018】
ライザの内面と取り付け手段の外面との間に位置するシールは、複数の離間したシール要素を備える。
【0019】
好ましくは、取り付け手段は、パイプラインが圧力下にある状態で、ライザ閉鎖部材又はデバイスをハウジングから取り外すか、又はハウジングに導入することを実現する。これは、英国特許第2517308号明細書に記載されている装置及び方法を使用して行われ得る。
【0020】
取り付け手段は、ロック手段の一部を取り付けるケーシングと、第1及び第2のシール手段とを備えることができ、第1のシール手段は、ケーシングの外面とライザの内面との間にシールを提供し、第2のシール手段は、ケーシングの外面とパイプラインコネクタの内面との間に位置する。
【0021】
ケーシングの外面及びパイプラインコネクタの内面は、第2のシール手段の領域内の形状に対応する。
【0022】
ケーシングは開口部を含み、第2のシール手段は、ケーシングとパイプラインコネクタとの間の開口部の周りに取り付けられ、開口部は、パイプラインコネクタを通る流体経路を提供する。
【0023】
ケーシングは、パイプラインコネクタ内に配置された凹部に嵌まるような形状及び寸法にされた端部部材を含む。
【0024】
ケーシングは、第1のケーシング部分と、第2のケーシング部分とを備えることができ、第1のケーシング部分は、少なくとも1つのセンサを取り付け、第2のケーシング部分は、第1のケーシング部分の上方のライザ内に位置する。
【0025】
好ましくは、取り付け手段内に配置されたロック手段の部分は、第2のケーシング部分内に位置する。
【0026】
有利には、取り付け手段は、第1のケーシング部分と第2のケーシング部分との間に配置されたケーシング部分コネクタを備え、第1のケーシング部分及び第2のケーシング部分はそれぞれ、ケーシング部分コネクタに取り付けられる。
【0027】
第1のシール手段は、少なくとも1つの第1のシール要素を備えることができ、少なくとも1つの第1のシール要素は、ケーシング部分コネクタとライザの内面との間に位置する。
【0028】
第1のシール手段は、少なくとも2つの第1のシール要素を備えることができ、少なくとも1つの第1のシール要素は、第2のケーシング部分の外面とライザの内面との間に位置する。
【0029】
その又はそれぞれのデバイスは、計器ハウジング内に取り付けられてもよく、このハウジングは取り付け手段に取り付けられる。
【0030】
好ましくは、取り付け手段はフィッシングネックを含み、装置は、取り付け手段に取り付けられ、取り付け手段上に閉鎖キャップを受け入れるように構成されたカップリングをさらに備えることができる。
【0031】
有利には、パイプラインネットワークは、多数のハウジングを備える。
【0032】
ライザ閉鎖部材又はハウジングは、計装されてもよく、例えば携帯電話ネットワーク又はインターネットを使用して通信手段に接続されてもよい。ライザ閉鎖部材又はハウジングの計装は、パイプラインネットワーク事業者に、任意の特定のハウジング内に何があるかを示す情報が備わるようにする。そのような計装は、位置、識別などの他の情報を提供することができる。
【0033】
パイプラインネットワーク事業者がネットワーク内の特定の地点でいくつかのデータを収集したい場合、関連するネットワークの部分の1つ又は複数のハウジングに、センサ、ポンプ、発電機などのデバイスを設けることができる。そのようなセンサは、流量、温度、化学物質及び細菌の含有量、溶存酸素、pH、酸化還元電位、導電率、色、濁度、及び圧力を含む群から選択されるパラメータを検知するように構成され得る。
【0034】
本発明の第2の態様は、パイプラインネットワークを動作させる方法であって、
本発明の第1の態様によるパイプラインネットワークを提供するステップと、
少なくとも1つのハウジングに挿入するように構成されたデバイスを提供するステップと、
パイプラインネットワークを監視するステップと、
選択されたデバイスをネットワークの選択されたハウジングに挿入するステップとを含む、方法を提供する。
【0035】
方法は、選択されたデバイスを選択されたハウジングから取り外すステップを含むことができる。
【0036】
選択されたデバイスは監視デバイスであってもよく、方法は、監視デバイスの出力を監視するステップを含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】本発明の好ましい実施形態を示す図面において、本発明によるパイプラインネットワークの概略図である。
図2】本発明の好ましい実施形態を示す図面において、図1に示すパイプラインネットワークの一部を形成するハウジングの断面図である。
図3】本発明の好ましい実施形態を示す図面において、デバイスがハウジング内に取り付けられた、図2に示すハウジングの断面図である。
図4】本発明の好ましい実施形態を示す図面において、ボンネット配置を使用して弁がハウジング内に取り付けられた、図2に示すハウジングを含む実施形態の断面図である。
図5a】本発明の好ましい実施形態を示す図面において、図4に示す閉鎖部材の平面図に並んで配置されたハウジング及び弁の図である。
図5b】本発明の好ましい実施形態を示す図面において、図4に示す閉鎖部材の平面図に並んで配置されたハウジング及び弁の別の図である。
図5c】本発明の好ましい実施形態を示す図面において、図4に示す閉鎖部材の平面図に並んで配置されたハウジング及び弁の別の図である。
図5d】本発明の好ましい実施形態を示す図面において、図4に示す閉鎖部材の平面図に並んで配置されたハウジング及び弁の別の図である。
図6】本発明の好ましい実施形態を示す図面において、図4に示す実施形態のハウジングに取り付けるためのハウジング閉鎖部材の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
ここで図1を参照すると、パイプラインネットワークは、複数のパイプライン1~6と、流体が通過するためにパイプライン1~6に接続され、パイプライン1~6を流れる流体と相互作用するためのデバイスを受け入れるように適合された複数のハウジング9~11とを備える。
【0039】
パイプラインネットワークの通常の動作では、ハウジング9から11は、そこからの流体の流出に対してシールされているが、パイプライン1から6を通って流れる流体を監視するため、又はパイプラインを通って流れる流体と能動的に相互作用するための遮断弁又は他のデバイスを含まない。従来技術のパイプラインネットワークでは、各ハウジング9から11は、遮断弁などとなる。
【0040】
図1から分かるように、パイプライン4~6は、そこから、例えばパイプライン4~6に隣接する個々の特性までの二次パイプライン4a、5a及び6aのマークを有する。パイプライン5に漏れがある場合、ハウジング9及び11に弁インサートを設けることができ、これらの弁インサートは、パイプライン5への流れを遮断するように回転される。そのような場合、ハウジングの配置は、水が依然としてパイプライン1~4及びパイプライン6に流れることができることを意味する。漏れが修復されると、弁インサートは、パイプラインネットワークの他の部分で使用するために取り外される。
【0041】
弁(又は他のデバイス)インサートは、参照により本明細書に組み込まれる英国特許第2517308号明細書に記載されている装置及び方法を使用して、パイプラインが圧力下にある状態でハウジング7に導入され、ハウジング7から取り外され得る。
【0042】
図2及び図3を参照すると、ハウジング7は、パイプラインコネクタ7bとライザ7aを備える。パイプラインコネクタ7bは、パイプライン1と整列し、パイプライン1に接続される流体通路7cを提供する。ライザ7aの上面7dには、キャップ10が取り付けられ得る。キャップは、キャップ10の壁部とライザ7aの外壁内に形成された隆起部7eとの係合によって、ライザ7aに締結される。
【0043】
キャップ10の孔10aを貫通する。キャップ10は、ライザ7aの内面に対してシールするシールを受け入れるための凹部10bを含む。
【0044】
最も単純な形態では、ハウジング7は空であり、キャップ10によってシールされる。しかし、パイプラインコネクタ7cとの交差部7eでライザ7aを閉鎖することが望ましくなり得る。したがって、交差部7eでライザ7aと係合してこれを閉鎖するために、ブランキング要素を設けることができる。これは、弁インサートによく似ており、(通常、英国特許第2559998号明細書又は国際公開第2014020358号パンフレットに記載されるのと同じ方法でハウジングに取り付けられるが、閉鎖部材を含まない、インサートによって達成され得る。したがって、開状態の弁によって提供される開口部と実質的に同じ形状を有する貫通開口部が、設けられ得る。そのような配置の利点の1つは、唯一の可動部材が弁インサートをハウジングに取り付けるものであることである。弁ゲートを捕捉するスピンドルはない。また、そのようなインサートによって提供される流体通路の形状は、パイプラインコネクタ7cが空である場合よりも乱流を生じにくくし得る。
【0045】
図3は、デバイス20が挿入されたハウジング7を示す。図3から分かるように、デバイスの一部20aは、パイプラインコネクタ7cを通る流体流路内に位置する。部分20aは、遮断弁、監視デバイス、ポンプなどを備えることができ、又は部分20aは空であってもよい。
【0046】
デバイス20は、単にライザ7aを通るパイプラインからの流体の流出を防止する機能を有する、取り外し可能なブランクインサートの形態の図3に示すもののより単純なバージョンであってもよい。そのようなデバイスは、同じ部分20aを含むことができるが、遮断弁又はその中に取り付けられた他のデバイスは含まない。あるいは、そのようなデバイスは、ライザ7aがパイプラインコネクタに接合する点7fで終端することができ、好ましくは流体通路7c内に滑らかな表面を提供する。滑らかな表面は、デバイス20の下面21によってもたらされ得る。さらに、下壁21は、センサを内部に取り付けることができる凹部22を含むことができる。凹部は、好ましくは、下壁21が滑らかな表面を有するように閉じられている。
【0047】
ハウジング7及びデバイス20は、参照により本明細書に組み込まれる英国特許出願公開第2559998号明細書又は国際公開第2014020358号パンフレットに記載されているようなパイプライン装置の形態であることが好ましい。
【0048】
本発明のパイプラインネットワークは、英国特許第2559998号明細書に記載されているパイプライン装置に限定されない。デバイス20は、英国特許第2559998号明細書に記載されている取り付けシステムを使用するのではなく、ボンネット取り付け具を用いて構成されてもよい。図4から図6では、ハウジング7は、ボンネット10でシールされ得るように構成され、ボンネットは、上面7dに位置し、ボンネット10の孔10aを通過するねじ11によって上面に取り付けられる。ボンネット10は、凹部10b内に位置するシール10cを含む。ボンネット10は、その下側にさらなる凹部10dを含み、ハウジング7の壁は、上面7dがねじ11によってボンネット10の下側に対してしっかりと引っ張られるように凹部10d内に位置している。図4図6に示すデバイス20は、スピンドル20’及び弁20”を備える一般的なボンネット弁構造のものである。スピンドル20’を回転させると、弁20”は、スピンドル20’の回転方向に応じて上昇又は下降する。
【0049】
パイプラインネットワークはまた、従来のボンネット弁を含むことができる。特に、既存のパイプラインネットワークをアップグレードする場合、ネットワークは、従来のボンネット弁、並びに1つ又は複数のハウジング、及び流れ抜ける流体と相互作用するための関連デバイス、及びライザ閉鎖部材を含む可能性が高い。
図1
図2
図3
図4
図5a-5b】
図5c
図5d
図6
【国際調査報告】