(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-30
(54)【発明の名称】取り外し可能なフィルタを備えた手持ち式真空掃除機
(51)【国際特許分類】
A47L 9/10 20060101AFI20230823BHJP
A47L 9/16 20060101ALI20230823BHJP
A47L 5/24 20060101ALI20230823BHJP
A47L 9/00 20060101ALI20230823BHJP
A47L 9/12 20060101ALI20230823BHJP
【FI】
A47L9/10 A
A47L9/16
A47L5/24 A
A47L9/00 B
A47L9/12 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023509626
(86)(22)【出願日】2021-08-03
(85)【翻訳文提出日】2023-03-23
(86)【国際出願番号】 EP2021071615
(87)【国際公開番号】W WO2022033917
(87)【国際公開日】2022-02-17
(32)【優先日】2020-08-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】594034072
【氏名又は名称】セブ ソシエテ アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】バートランド エスカレッツ
【テーマコード(参考)】
3B006
3B062
【Fターム(参考)】
3B006BA06
3B062AB02
3B062AB11
3B062AD03
3B062AH02
3B062AH05
(57)【要約】
手持ち式真空掃除機(1)は、真空掃除機ハウジング(2)と、真空掃除機ハウジング(2)に接続されたハンドル(3)と、手持ち式真空掃除機(1)により、それを通って外気が引き込まれ得る吸気ヘッド(4)と、清浄化された空気が、それを通って手持ち式真空掃除機(1)から流出し得る少なくとも一つの排気口(5)と、吸気ヘッド(4)と排気口(5)の間に延在する空気流回路(6)と、空気流回路(6)に取り付けられた吸引ユニット(7)であって、吸引ユニット(7)は、電気モータ(7.1)と、電気モータ(7.1)に結合され、吸気ヘッド(4)から排気口(5)に至る空気流回路(6)内に空気流を生成するファン(7.2)を備える、吸引ユニットと、吸引ユニット(7)の上流側の空気流回路(6)に装着され、手持ち式真空掃除機が作動させられるとき、それを通ってファン(7.2)によって生成された空気流が通過する廃棄物分離装置(8)と、廃棄物分離装置(8)によって分離された廃棄物を受けるための取り外し可能なタンク(9)であって、真空掃除機ハウジング(2)に取り外し可能に取り付けられる取り外し可能なタンク(9)と、空気流回路(6)内に配置された取り外し可能なフィルタ(14)であって、取り外し可能なフィルタ(14)は、手持ち式真空掃除機(1)のフィルタチャンバ(15)に収容され、フィルタチャンバ(15)は、少なくとも一部が真空掃除機ハウジング(2)に形成され、少なくとも一部が吸引ユニット(7)と真空掃除機ハウジング(2)の壁との間に配置される、取り外し可能なフィルタ(14)とを備える。フィルタチャンバ(15)は、取り外し可能なタンク(9)が真空掃除機ハウジング(2)から取り外されたときに、取り外し可能なフィルタ(14)にアクセスするためのアクセス開口部(15.1)を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
手持ち式真空掃除機(1)であって、
真空掃除機ハウジング(2)と、
前記真空掃除機ハウジング(2)に接続されるハンドル(3)と、
前記手持ち式真空掃除機(1)により、それを通って外気が引き込まれ得る、吸気ヘッド(4)と、
清浄化された空気が、それを通って前記手持ち式真空掃除機(1)から流出し得る、少なくとも一つの排気口(5)と、
前記吸気ヘッド(4)と前記排気口(5)の間に延在する空気流回路(6)と、
前記空気流回路(6)に装着される吸引ユニット(7)であって、前記吸引ユニット(7)は、電気モータ(7.1)、及び、前記電気モータ(7.1)に結合されて前記空気流回路(6)内に、前記吸気ヘッド(4)から前記排気口(5)までの空気流を生成するファン(7.2)を備える、前記吸引ユニット(7)と、
前記吸引ユニット(7)の上流で、前記空気流回路(6)に装着され、前記手持ち式真空掃除機(1)が作動させられるときに、それを通って、前記ファン(7.2)により生成された空気流が通過する、廃棄物分離装置(8)と、
前記廃棄物分離装置(8)によって分離された廃棄物を受け入れるための、取り外し可能なタンク(9)であって、前記真空掃除機ハウジング(2)に取り外し可能に取り付けられる、前記取り外し可能なタンク(9)と、
前記空気流回路(6)に配置された取り外し可能なフィルタ(14)であって、前記取り外し可能なフィルタ(14)は、前記手持ち式真空掃除機(1)のフィルタチャンバ(15)に収容され、前記フィルタチャンバ(15)は、少なくとも一部が、前記真空掃除機ハウジング(2)に形成され、少なくとも一部が、前記吸引ユニット(7)と前記真空掃除機ハウジング(2)の壁部との間に配置される、前記フィルタ(14)と、を備え
前記フィルタチャンバ(15)は、前記手持ち式真空掃除機(1)に形成された、前記取り外し可能なフィルタ(14)にアクセスするためのアクセス開口部(15.1)を備え、前記取り外し可能なフィルタ(14)は、前記取り外し可能なタンク(9)が前記真空掃除機ハウジング(2)から取り外されたときに、アクセスされ得、前記取り外し可能なタンク(9)が、前記真空掃除機ハウジング(2)に取り付けられるときに、前記取り外し可能なタンク(9)は、前記真空掃除機ハウジング(2)に対して配置され、前記アクセス開口部(15.1)を介した前記取り外し可能なフィルタ(14)へのアクセスを防止することを特徴とする手持ち式真空掃除機(1)。
【請求項2】
請求項1に記載の手持ち式真空掃除機であって、前記アクセス開口部(15.1)は、前記真空掃除機ハウジング(2)内に形成され、前記取り外し可能なタンク(9)が前記真空掃除機ハウジング(2)に取り付けられると、前記取り外し可能なタンク(9)に面することを特徴とする手持ち式真空掃除機(1)。
【請求項3】
請求項1に記載の手持ち式真空掃除機(1)であって、前記吸気ヘッド(4)は、前記手持ち式真空掃除機(1)の前部を形成し、前記アクセス開口部(15.1)と前記取り外し可能なタンク(9)は、前記取り外し可能なタンク(9)が前記真空掃除機ハウジング(2)から取り外されたときに、前記取り外し可能なフィルタ(14)が、前記アクセス開口部(15.1)を介して、前記手持ち式真空掃除機(1)の前部から取り外され得るように、互いに対して配置されることを特徴とする手持ち式真空掃除機(1)。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載の手持ち式真空掃除機(1)であって、前記フィルタチャンバ(15)は、全体が前記真空掃除機ハウジング(2)内に収容され、前記吸引ユニット(7)と前記真空掃除機ハウジング(2)の壁部との間に配置されることを特徴とする手持ち式真空掃除機(1)。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載の手持ち式真空掃除機(1)であって、前記取り外し可能なフィルタ(14)、及び、前記フィルタチャンバ(15)は、少なくとも部分的に、前記吸引ユニット(7)の周りに延在することを特徴とする手持ち式真空掃除機(1)。
【請求項6】
請求項5に記載の手持ち式真空掃除機(1)であって、前記取り外し可能なフィルタ(14)、及び、前記フィルタチャンバ(15)は、概して環状の形状であり、前記吸引ユニット(7)の周り、好ましくは、前記吸引ユニット(7)の前記電気モータ(7.1)の周りに延在することを特徴とする手持ち式真空掃除機(1)。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか一項に記載の手持ち式真空掃除機(1)であって、前記電気モータ(7.1)は、回転軸(X)を有する出力軸(7.3)を備え、前記出力軸(7.3)は、前記ファン(7.2)に結合され、前記取り外し可能なフィルタ(14)、前記フィルタチャンバ(15)、及び、前記アクセス開口部(15.1)は、環状の形状で、前記回転軸(X)に中心を合わせられることを特徴とする手持ち式真空掃除機(1)。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一項に記載の手持ち式真空掃除機(1)であって、前記廃棄物分離装置(8)、前記ファン(7.2)、及び、前記電気モータ(7.1)は、本質的に整列することを特徴とする手持ち式真空掃除機(1)。
【請求項9】
請求項7に記載の手持ち式真空掃除機(1)であって、前記廃棄物分離装置(8)は、前記電気モータ(7.1)の前記出力軸(7.3)の前記回転軸(X)と同軸である、主軸を有するサイクロン分離器であることを特徴とする手持ち式真空掃除機(1)。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか一項に記載の手持ち式真空掃除機(1)であって、前記取り外し可能なフィルタ(14)は、前記吸引ユニット(7)と前記排気口(5)との間の前記空気流回路(6)に配置されることを特徴とする手持ち式真空掃除機(1)。
【請求項11】
請求項1から10のいずれか一項に記載の手持ち式真空掃除機(1)であって、前記手持ち式真空掃除機(1)は、前記吸引ユニット(7)を少なくとも部分的に囲む、吸引ユニットケーシング(12)を備えることを特徴とする手持ち式真空掃除機(1)。
【請求項12】
請求項11に記載の手持ち式真空掃除機(1)であって、前記吸引ユニットケーシング(12)は、例えば、管状又は円錐台状などの、環状に形成された第1の壁部(12.3)及び第2の壁部(12.4)を備え、前記第1の環状壁部(12.3)が、少なくとも部分的に、前記吸引ユニット(7)を囲み、前記第2の環状壁部(12.4)が、少なくとも部分的に、第1の環状壁部(12.3)を囲み、前記第2の環状壁部(12.4)は、前記第1の環状壁部(12.3)と同心で、前記第1の環状壁部(12.3)と前記第2の環状壁部(12.4)の間に環状空間を画定するために、前記第1の環状壁部(12.3)から離れて形成され、前記環状空間は、前記取り外し可能なフィルタ(14)が収容される、前記フィルタチャンバ(15)を形成することを特徴とする手持ち式真空掃除機(1)。
【請求項13】
請求項12に記載の手持ち式真空掃除機(1)であって、前記吸引ユニットケーシング(12)の前記第2の環状壁部(12.4)は、前記真空掃除機ハウジング(2.1、2.2)の少なくとも一つの壁部を形成することを特徴とする手持ち式真空掃除機(1)。
【請求項14】
請求項13に記載の手持ち式真空掃除機(1)であって、前記第2の環状壁部(12.4)は、前記少なくとも1つの排気口(5)、好ましくは、複数の排気口を備えることを特徴とする手持ち式真空掃除機(1)。
【請求項15】
請求項12から14のいずれか一項に記載の手持ち式真空掃除機(1)であって、前記第1の環状壁部(12.3)と前記第2の環状壁部(12.4)は、前記第1の環状壁部(12.3)と前記第2の環状壁部(12.4)の間で、前記電気モータ(7.1)の回転軸(X)に対して、放射方向に延在する、少なくとも一つの接続壁部(12.5)により接続されることを特徴とする手持ち式真空掃除機(1)。
【請求項16】
請求項15に記載の手持ち式真空掃除機(1)であって、前記接続壁部(12.5)は、前記フィルタチャンバ(15)の底部に、好ましくは、前記アクセス開口部(15.1)に対向する、前記吸引ユニットケーシング(12)の側部に延在することを特徴とする手持ち式真空掃除機(1)。
【請求項17】
請求項1から16のいずれか一項に記載の手持ち式真空掃除機(1)であって、前記取り外し可能なフィルタ(14)は、環状の形状であり、好ましくは、環状の形状に構成された、ひだ折りされた濾材(14.1)を備えることを特徴とする手持ち式真空掃除機(1)。
【請求項18】
請求項17に記載の手持ち式真空掃除機(1)であって、前記取り外し可能なフィルタ(14)は、前記ひだ折りされた濾材(14.1)の軸方向端部(14.3、14.5)に取り付けられた、環状の端部ディスク(14.2、14.4)を備えることを特徴とする手持ち式真空掃除機(1)。
【請求項19】
請求項18に記載の手持ち式真空掃除機(1)であって、前記取り外し可能なフィルタ(14)が前記フィルタチャンバ(15)に配置されるとき、第1の環状の端部ディスク(14.2)は、前記アクセス開口部(15.1)を閉鎖することを特徴とする手持ち式真空掃除機(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、タイル、寄木細工の床、合板、カ-ペット、又は、敷物などの清掃されるべき表面に存在する、埃や小さな粒子サイズの廃棄物を吸引するための真空掃除機の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
真空掃除機、特に、手持ち式真空掃除機は、
・真空掃除機ハウジングと、
・真空掃除機ハウジングに接続されたハンドルと、
・手持ち式真空掃除機により、それを通って外気が引き込まれ得る、吸気ヘッドと、
・清浄化された空気が、それを通って手持ち式真空掃除機から流出し得る、少なくとも1つの排気口と、
・吸気ヘッドと排気口との間に延在する空気流回路と、
・空気流回路に装着され、吸気ヘッドから排気口までの空気流回路に空気流を生成する、電気モータ及びファンを備える吸引ユニットと、
・吸引ユニットの上流側の空気流回路に装着され、真空掃除機が作動させられる時に、それを通って、ファンによって生成される空気流が通過する、塵埃と廃棄物(以下において、廃棄物と称される)を分離する装置と、
・分離装置によって分離された廃棄物を受け入れるための、真空掃除機ハウジングに取り外し可能に取り付けられた、取り外し可能なタンクであって、真空掃除機ハウジング及び取り外し可能なタンクは、分離装置が装着される分離室を形成する、取り外し可能なタンクと、を備えることが知られる。
【0003】
「廃棄物分離装置」は、例えば、少なくとも1つのフィルタ媒体を用いる、ろ過装置、又は、少なくとも1つのサイクロンを用いるサイクロン装置などの分離装置に言及し、吸気流から、廃棄物及び/又は塵埃を分離し得る。
【0004】
従来、廃棄物分離装置に加えて、空気流回路は、吸引ユニットを保護するため、及び/又は、塵埃を含んだ空気が真空掃除機から逸散するのを防ぐために、吸引ユニットの下流及び/又は上流に配置された、1又は複数の塵埃フィルタを装備され得る。
【0005】
この種のフィルタは、時間の経過とともに、特に、フィルタの上流側の表面に蓄積された塵埃のために、目詰まりを起こす。そのため、フィルタは、清掃するために取り外される必要がある。
【0006】
したがって、この種のフィルタは、通常、取り外し可能である。
【0007】
特許文献1は、環状フィルタユニットを含む手持ち式真空掃除機を記載しており、環状フィルタユニットは、また、環状フィルタを含む。フィルタユニットは、機器の上部から、切り離され、取り外され得る。環状フィルタは、フィルタユニット内に形成されたフィルタ空間に配置され、フィルタユニット上のカバ-を分解した後、清掃のためにフィルタユニットから取り外され得る。
【0008】
実際には、この取り外し可能なフィルタを清掃することは煩雑であり、フィルタ自体を取り外すために複数の手作業を必要とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、前述した欠点の全て又は一部を改善することを目的とする。
【0011】
本発明の背後の技術的課題は、廃棄物分離装置とは別体で、清掃のために真空掃除機から容易に取り外し得る、塵埃フィルタを備えた手持ち式真空掃除機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
このために、本発明は、
・真空掃除機ハウジングと、
・真空掃除機ハウジングに接続されたハンドルと、
・手持ち式真空掃除機により、それを通って外気が引き込まれ得る、吸気ヘッドと、
・清浄化された空気が、それを通って手持ち式真空掃除機から流出し得る、少なくとも1つの排気口と、
・吸気ヘッドと排気口との間に延在する空気流回路と、
・空気流回路に装着される吸引ユニットであって、吸引ユニットは、電気モータと、電気モータに結合されて、吸気ヘッドから排気口までの空気流回路に空気流を生成するファンとを備える、吸引ユニットと、
・吸引ユニットの上流側の空気流回路に装着され、手持ち式真空掃除機が作動させられる時に、それを通って、ファンによって生成された空気流が通過する、廃棄物分離装置と、
・廃棄物分離装置によって分離された廃棄物を受け入れるための、真空掃除機ハウジングに取り外し可能に取り付けられる、取り外し可能なタンクと、
・空気流回路に配置された取り外し可能なフィルタであって、取り外し可能なフィルタは、手持ち式真空掃除機のフィルタチャンバに収容され、フィルタチャンバは、少なくとも一部が、真空掃除機ハウジングに形成され、少なくとも一部が、吸引ユニットと真空掃除機ハウジングの壁部との間に配置される、取り外し可能なフィルタと、を備える、手持ち式真空掃除機に関する。
【0013】
フィルタチャンバは、手持ち式真空掃除機に形成される、取り外し可能なフィルタにアクセスするためのアクセス開口部を備え、取り外し可能なフィルタは、取り外し可能なタンクが真空掃除機ハウジングから取り外されたときに、アクセスされ得る。取り外し可能なタンクが真空掃除機ハウジングに取り付けられているとき、取り外し可能なタンクは、それが、アクセス開口部を介した取り外し可能なフィルタへのアクセスを妨げるように、真空掃除機ハウジングに対して配置される。
【0014】
本発明によれば、取り外し可能なフィルタは、取り外し可能なタンクが真空掃除機ハウジングから取り外されたときに、アクセス開口部を介してアクセスされ得、取り外し可能なフィルタは、取り外し可能なタンクが真空掃除機ハウジングに取り付けられているときに、使用者によってアクセスされ得ない。
【0015】
そのような構成は、取り外し可能なタンクを取り外した後、取り外し可能なフィルタを取り外すことを容易にする。実際、例えば、取り外し可能なタンクに蓄積された塵埃を取り除くために、取り外し可能なタンクを取り外した後、取り外し可能なフィルタは、蓋を開けたり、中間部品を取外したりする必要なく、直接アクセスされ得る。
【0016】
また、真空掃除機は、以下の特徴のうちの1つ以上を、単独で又は組み合わせて有し得る。
【0017】
アクセス開口部は、真空掃除機ハウジングに形成され、取り外し可能なタンクが真空掃除機ハウジングに取り付けられているときに、取り外し可能なタンクに面する。
【0018】
吸気ヘッドは、手持ち式真空掃除機の前部を形成する。アクセス開口部と取外し可能なタンクは、取外し可能なタンクが真空掃除機ハウジングから取り外されたときに、取外し可能なフィルタが、アクセス開口部を介して、手持ち式真空掃除機の前部から取り外され得るように、互いに対して配置される。
【0019】
この取り外し可能なフィルタの前方取り外しは、取り外し可能なフィルタを取り外すための人間工学的な位置を、使用者に提供する。実際、手持ち式真空掃除機は、一般に、ハンドルを用い、第一の手で、後部を保持される。取り外し可能なフィルタを前部から取り外し得る能力は、使用者が、使用者の第2の手を用いて、取り外し可能なフィルタを把持し、取り外し可能なフィルタを前部から取り外すことを可能にする。この取り外し可能なフィルタを取り外す段階において、両手は互いに対向して位置づけられ、反対方向の引っ張り力を印加して、第1の手で手持ち式真空掃除機を把持し、第2の手で取り外し可能なフィルタを把持することをより容易にし、一方で、また、フィルタチャンバから、取り外し可能なフィルタを取り外すことをより容易にする。
【0020】
分離装置は、取り外し可能なタンクに収容され、取り外し可能なタンクと共に真空掃除機ハウジングから分離され得る。
【0021】
この構造は、取り外し可能なタンクと一緒に、分離装置を取り外すことを可能にし、分離装置を取り外すことや清掃することをより容易にする。
【0022】
電気モータは、回転軸を有する出力軸を備える。
【0023】
有利には、分離装置、ファン、及び、電気モータは、本質的に整列する。
【0024】
そのようなインライン構造は非常にコンパクトであり、大きさが制限された手持ち式真空掃除機をもたらす。さらに、整列した、言い換えれば、インラインである、分離装置、ファン、及び、電気モータを有することは、空気流回路のダクトの軌道を最適化して、空気流回路を循環する空気流の圧力損失を低減することを可能にする。
【0025】
好ましくは、分離装置、ファン、及び、電気モータは、電気モータ出力軸の回転軸と整列する。アクセス開口部は、有利には、真空掃除機ハウジング内において、廃棄物分離装置と電気モータとの間で、回転軸と平行な方向に配置される。
【0026】
有利には、取り外し可能なタンクが真空掃除機ハウジングに取り付けられると、取り外し可能なタンクは、真空掃除機ハウジング上の接続インターフェースを介してフィルタハウジングに定置する。
【0027】
有利には、接続インターフェースは、インターフェース平面を画定し、アクセス開口部は、インターフェース平面上に形成されるか、又は、回転軸に平行な方向にインターフェース平面に対してオフセットしている。
【0028】
有利には、アクセス開口部は、真空掃除機ハウジングの内部に向かって、インターフェース平面に対してオフセットしている。
【0029】
好ましくは、アクセス開口部は、真空掃除機ハウジングの内部に向かって、インターフェース平面に対してオフセットしている、オフセット平面内に形成される。オフセット平面は、回転軸の方向に沿って測定して、インターフェース平面に対して1センチメートル未満オフセットしている。
【0030】
接続インターフェースは、取り外し可能なタンクが真空掃除機ハウジングに取り付けられるときに、取り外し可能なタンクが定置する、接触面を含む。接触面は、実質的に環状の形状である。フィルタチャンバとアクセス開口部は、接触面の内側で真空掃除機ハウジングに放射方向に配置される。
【0031】
この構造は、取り外し可能なタンクが真空掃除機ハウジングに取り付けられているとき、使用者にとってフィルタチャンバをアクセスできないようにし、取り外し可能なタンクが真空掃除機ハウジングから取り外されたとき、アクセスできるように、アクセス開口部を容易に配置することを可能にする。さらに、実質的に環状の接触面は、容易に実現され得、真空掃除機ハウジングに対する取り外し可能なタンクからの均等に分散した接触圧を得ることを可能にする。均等に分散した接触圧は、取り外し可能なタンクと接触面との間の気密性の、より効果的な管理を可能にする。
【0032】
取り外し可能なタンクは、様々な方法、特に、少なくとも1つのノッチ及びロックラッチを有するスナップオン継手によって、バヨネット型継手によって、ねじ込み継手によって、又は、当業者に知られている他のいかなる手段によっても、真空掃除機ハウジングに取り付けられ得る。
【0033】
有利には、フィルタチャンバは、全体が真空掃除機ハウジング内に収容され、吸引ユニットと真空掃除機ハウジングの壁部との間に配置される。
【0034】
この構成は、取り外し可能なタンクの内部容積を減少させる必要性を回避し、取り外し可能なタンクにおける最適な廃棄物貯蔵容量を可能にする。
【0035】
さらに、フィルタチャンバを吸引ユニットと真空掃除機ハウジングの壁部との間に配置することは、ハウジングのコンパクトな内部配置を可能にする。さらに、アクセス開口部が真空掃除機ハウジングの内部に向かって、インターフェース平面に対してオフセットされている場合、取り外し可能なタンクが取り外されたときに、取り外し可能なフィルタは、真空掃除機ハウジングから突出しない。したがって、この構成は、タンクが真空掃除機ハウジングから取り外されたときに、取り外し可能なフィルタが、取り外し可能なタンクに干渉したり、引っ掛かったりすることを防止する。
【0036】
有利には、取り外し可能なフィルタ、及び、フィルタチャンバは、吸引ユニットの周りに、少なくとも部分的に延在する。
【0037】
本発明によれば、取り外し可能なフィルタ、及び、フィルタチャンバは、例えば、特定の手持ち式真空掃除機の構成において、フィルタチャンバを通過できないワイヤ又は空気ダクトのための、貫通チャネルを提供するために、必ずしも、吸引ユニットの周りに完全に延在する必要はない。取り外し可能なフィルタ、及び、フィルタチャンバは、例えば、吸引ユニットの周囲に延びる、「C」字形状を有する。
【0038】
有利には、取り外し可能なフィルタ、及び、フィルタチャンバは、概して環状の形状であり、吸引ユニットの周囲、好ましくは、吸引ユニットの電気モータの周囲に延在する。
【0039】
そのような、概ね環状の形状は、閉じたものであり、したがって、実質的に「O」字形状である。この形状は、吸引ユニットの周りのフィルタチャンバの内部容積を最適化し、コンパクトな手持ち式真空掃除機を得ることを可能にする。例えば、電気配線や空気ダクトのための貫通チャネルが、フィルタチャンバの近傍に必要とされる場合、それらは、例えば、フィルタチャンバの環状形状をほんの少し変える、スロット又は溝内で、フィルタチャンバの周りに配置され得る。
【0040】
有利には、電気モータは、回転軸を有する出力軸を備え、出力軸は、ファンに結合され、取り外し可能なフィルタ、フィルタチャンバ、及び、アクセス開口部は、環状の形状であり、回転軸に中心を合わせられる。
【0041】
回転軸の周りの、この同心円状の配置は、吸引ユニットの周りのフィルタチャンバの配置を最適化し、したがって、手持ち式真空掃除機の向上したコンパクト性のために、そのサイズを小さくすることを可能にする。
【0042】
有利には、廃棄物分離装置は、サイクロン分離器であり、主軸は、電気モータ出力軸の回転軸と同軸である。
【0043】
有利には、取り外し可能なフィルタは、吸引ユニットと排気口との間の空気流回路内に配置される。言い換えれば、取り外し可能なフィルタ、及び、フィルタチャンバは、吸引ユニットに対して下流であり、したがって、吸引ユニットに対して排気端に位置する、空気流回路の部分に配置される。
【0044】
また、本発明は、空気流回路の上流部、すなわち、吸引ユニットの上流に配置され得る、取り外し可能なフィルタとフィルタチャンバとを受け入れるように設計されるが、吸引ユニットと真空掃除機ハウジングの壁部との間のフィルタチャンバの形成は、空気流回路の下流部に配置される、フィルタチャンバと取外し可能なフィルタに、よりよく適合される。実際、フィルタチャンバが下流チャンバである構成は、フィルタチャンバ、及び、取り外し可能なフィルタが、空気流回路の下流部分に配置される場合に、圧力損失、騒音低減、及び、全体寸法の観点から、空気流回路をより最適化することを可能にする。
【0045】
有利には、手持ち式真空掃除機は、少なくとも部分的に吸引ユニットを取り囲む、吸引ユニットハウジングを備える。
【0046】
有利には、取り外し可能なフィルタ及びフィルタチャンバは、環状の形状であり、フィルタチャンバは、吸引ユニットケーシングの壁部と電気器具のハウジングとの間に延在する。
【0047】
有利には、吸引ユニットケーシングは、例えば、管状又は円錐台状などの、環状に形成された、第1の壁部、及び、第2の壁部を備え、第1の環状壁部は少なくとも部分的に吸引ユニットを囲み、第2の環状壁部は少なくとも部分的に第1の環状壁部を囲み、第2の環状壁部は、第1の環状壁部と同心で、第1の環状壁部と第2の環状壁部の間に環状空間を画定するよう、第1の環状壁部から離れて形成され、環状空間は、取り外し可能なフィルタが収容される、フィルタチャンバを形成する。
【0048】
この配置は、吸引ユニットケーシングの環状空間内に形成される、フィルタチャンバの構造を最適化することを可能にする。したがって、吸引ユニットケーシングは、吸引ユニットのためのハウジングと、フィルタチャンバとの、2つの構造を実現することを可能にする。吸引ユニットケーシングは、好ましくは、例えば、プラスチック射出成形によって一体的に製造され、これは、吸引ユニットケーシング、及び、フィルタチャンバを、容易かつ経済的に製造することを可能にし、一方で、吸引ユニットの周りの内部容積を最適化し、したがって、その構造において、比較的コンパクトかつ単純である、手持ち式真空掃除機を得ることを可能にする。
【0049】
有利には、吸引ユニットケーシングの第2の環状壁部は、真空掃除機ハウジングの少なくとも1つの壁部を形成する。言い換えれば、吸引ユニットケーシングの第2の環状壁の少なくとも1つの外表面は、手持ち式真空掃除機の外表面を形成する。
【0050】
この配置は、1つの部品で、3つの構造を実現することを可能にする。実際、吸引ユニットケーシングは、吸引ユニットケーシングを形成すること、フィルタチャンバを形成すること、及び、手持ち式真空掃除機のハウジングの一部を形成することを可能にする。したがって、この配置は、従来の手持ち式真空掃除機よりも、製造すること、及び、組み立てることが、より容易な、手持ち式真空掃除機を得ることを可能になる。さらに、従来の真空掃除機よりも、軽量かつコンパクトである手持ち式真空掃除機を得ることを可能にする。
【0051】
有利には、第2の環状壁部は、少なくとも1つの排気口、好ましくは、複数の排気口を備える。少なくとも1つの排気口は、フィルタチャンバに、少なくとも1つの空気出口を形成する。
【0052】
この配置は、フィルタチャンバと真空掃除機ハウジングの外壁部との間のダクトを消去することによって、製造することが、さらに容易である、手持ち式真空掃除機を得ることを可能にする。
【0053】
特許請求された発明によってもカバ-される代替実施形態では、吸引ユニットケーシングの第2の環状壁部は、ハウジングから分離され、ハウジング内部に放射方向に配置される。
【0054】
吸引ユニットケーシングの第2の環状壁部がハウジングから分離され、ハウジング内部に放射方向に配置される場合、第2の環状壁部は、フィルタチャンバの下流部分を、少なくとも1つの排気口と空気的に連通させるための、少なくとも1つの排気口を備える。
【0055】
有利には、第1の環状壁部と第2の環状壁部は、第1の環状壁部と第2の環状壁部との間で、電気モータの回転軸に対して放射方向に延びる、少なくとも1つの接続壁部によって接続される。
【0056】
有利には、接続壁部は、フィルタチャンバの底部に、好ましくは、アクセス開口部に対向する、吸引ユニットケーシングの側部に延びる。
【0057】
この構成は、フィルタチャンバの内部容積を最適化することを可能にし、フィルタユニットハウジングがプラスチック射出成形によって得られる場合に、型から外すことを、より容易にする。
【0058】
有利には、接続壁部は、吸引ユニット上の空気出口と空気的に連通する、フィルタチャンバ上の少なくとも1つの空気入口を備える、環状で円盤状の壁部である。
【0059】
好ましくは、第1の環状壁部は、その外側部に開口部を有しない。
【0060】
有利には、第1の環状壁部、第2の環状壁部、及び、少なくとも1つの連結壁部は、一体で製造される。第1の環状壁部、第2の環状壁部、及び、少なくとも1つの連結壁部は、例えば、プラスチック射出成形によって得られる。したがって、そして、それは、先に説明された、いくつかの構造を組み合わせたものであるが、吸引ユニットケーシングは、製造するのが相変わらず容易である。
【0061】
有利には、取り外し可能なフィルタは、環状の形状であり、好ましくは、環状の形状に構成された、ひだ折りされた濾材を備える。
【0062】
好ましくは、ひだ折り加工された、環状フィルタは、濾過表面及び濾過容量を最適化し、一方で、真空機器の容積を最適化することを可能にする。これは、環状フィルタが、概して円筒状の形状である吸引ユニットの周りに配置される場合に、特に、当てはまる。
【0063】
有利には、取り外し可能なフィルタは、ひだ折りされた濾材の軸方向端部に取り付けられた環状端部ディスクを備える。
【0064】
有利には、環状端部ディスクは、気密である。
【0065】
有利には、取り外し可能なフィルタがフィルタチャンバに配置されるとき、第1の環状端部ディスクは、アクセス開口を閉鎖する。
【0066】
したがって、この構成は、アクセス開口部を閉鎖するために、フィルタ上の環状端部ディスクを使用し、したがって、フィルタチャンバを閉鎖するための中間部品の必要性を回避する。結果として得られる手持ち式真空掃除機は、よりシンプルな構造を有する。
【0067】
有利には、第1の環状端部ディスクは、第1の端部ディスクから軸方向に突出する、プルタブ、又は、環状把持フランジのような把持手段を備え、使用者が取り外し可能なフィルタをより容易に取り外すことを可能にする。加えて、第1の環状端部ディスクに直接把持手段を組み込むことは、手持ち式真空掃除機の構造をさらに簡素化する。把持手段は、好ましくは、第1の環状端部ディスクと一緒に、プラスチック射出成形からのものである。
【0068】
有利には、第1の環状端部ディスクは、透明であり、取り外し可能なフィルタが清掃されることを必要とするか否かを知るために、取り外し可能なフィルタをフィルタハウジングから取り出す必要なく、使用者が、取り外し可能なフィルタの清浄度、又は、目詰まり度を視覚的に確認することを可能にする。
【0069】
有利には、取り外し可能なフィルタは、フィルタチャンバ内で、フィルタチャンバの上流部分と下流部分とを画定する。
【0070】
有利には、手持ち式真空掃除機は、第1の壁部と第1の環状端部ディスクとの間に放射方向に配置された、少なくとも第1のガスケットを備える。第1のガスケットは、好ましくは、取り外し可能なフィルタに取り付けられる。
【0071】
好ましくは、手持ち式真空掃除機は、第2の環状端部ディスクと第2の環状壁部との間に放射方向に配置された、第2のガスケットを備える。第2のガスケットは、好ましくは、取り外し可能なフィルタに取り付けられる。
【0072】
好ましくは、手持ち式真空掃除機は、第1の環状端部ディスクと第2の環状壁部との間に放射方向に配置された、第3のガスケットを備える。第3のガスケットは、好ましくは、取り外し可能なフィルタに取り付けられる。
【0073】
好ましくは、手持ち式真空掃除機は、第2の環状端部ディスクと第1の環状壁部との間に半径方向に配置された、第4のガスケットを備える。第4のガスケットは、好ましくは、取り外し可能なフィルタに取り付けられる。
【0074】
取り外し可能なフィルタの一方の側の、第1のガスケット及び/又は第3のガスケットと、取り外し可能なフィルタの他方の側の、第2のガスケット及び/又は第4のガスケットは、フィルタ媒体の空隙を除いて、フィルタチャンバの上流部分を下流部分から分離することを可能にする。
【0075】
第1ガスケットと第3ガスケットは、第1環状ディスクでフィルタチャンバを密閉することを可能にする。
【0076】
以下の説明は、本発明の特徴及び利点を強調する。この説明は、以下の図に基づく。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【
図1】特定の実施形態による、手持ち式真空掃除機の全体図である。
【
図2】縦断面図により、
図1の手持ち式真空掃除機を示す図である。
【
図3】
図1の手持ち式真空掃除機を、取り外し可能なタンク及び分離器を除いて、4分の3正面透視図によって示す図である。
【
図4】
図3における手持ち式真空掃除機の後部の部分断面図である。
【
図5】
図1の手持ち式真空掃除機を、取り外し可能なタンク、および、分離機を除き、取り外し可能なフィルタが、フィルタチャンバから部分的に取り外された、4分の3正面透視図によって示す図である。
【
図6】
図5の手持ち式真空掃除機の後部の部分断面図である。
【
図7】
図1の手持ち式真空掃除機を、取り外し可能なタンク、および、分離器を除き、取り外し可能なフィルタが、フィルタチャンバから完全に取り外された、4分の3正面透視図によって示す図である。
【
図8】
図7における手持ち式真空掃除機の後部の部分断面図である。
【
図9】
図1の手持ち式真空掃除機の吸引ユニットケーシングを、4分の3正面透視図によって示す図である。
【
図10】
図1における吸引ユニットケーシングの縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0078】
本明細書の残りの部分では、手持ち式真空掃除機は真空掃除機と称される。
【0079】
図1-
図10は、真空掃除機ハウジング2と、真空掃除機ハウジング2に接続されたハンドル3と、真空掃除機1により、そこを通って外気が引き込まれ得る、吸気ヘッド4と、清浄化された空気が、そこを通って真空掃除機1から流出し得る、複数の空気排気口5とを備える、真空掃除機1を示す。真空掃除機1は、さらに、吸気ヘッド4と排気口5との間に延びる空気流回路6を備える。真空掃除機1は、空気流回路6に装着された吸引ユニット7を備える。吸引ユニット7は、電気モータ7.1と、電気モータ7.1に結合されたファン7.2(
図2、
図4、
図6に示される)を備え、吸気ヘッド4から排気口5に至る空気流回路6内に空気流を生成する。ハンドル3は、真空掃除機ハウジング2と一体に製造され得、又は、真空掃除機ハウジング2に取り付けられ得る。
【0080】
また、真空掃除機1は、吸引ユニット7の空気流回路6の上流側6.1に装着された廃棄物分離装置8を備える。吸引ユニット7によって生成された空気流は、真空掃除機1が作動させられるとき、廃棄物分離装置8を通過する。真空掃除機1は、廃棄物分離装置8によって分離された廃棄物を受け入れて蓄積するための、廃棄物貯蔵容器とも呼ばれ、真空掃除機ハウジング2に取り外し可能に取り付けられる、タンク9を備える。廃棄物分離装置8は、有利には、取り外し可能なタンク9の中に配置される。この場合、取り外し可能なタンク9は、分離チャンバを形成する。廃棄物分離装置8は、取り外し可能なタンク9から取り外され得、取り外し可能なタンク9が真空掃除機ハウジング2から取り外されたとき、取り外し可能なタンク9の内容物を空にすることを容易にする。吸気ヘッド4は、吸気ダクト4.1(
図2に示される)により、取り外し可能なタンク9の内部に対応する、分離チャンバに接続される。
【0081】
真空掃除機1は、好ましくは、真空掃除機1の下部に配置された電池パック10を備える。電池パック10の底面10.1は、真空掃除機1が使用されないとき、真空掃除機1が水平面上に置かれることを可能にする(
図2参照)。ハンドル3は、電池パック10と真空掃除機ハウジング2との間、有利には、真空掃除機の後部13に延在する。
【0082】
真空掃除機1は、真空掃除機を作動させるためのスイッチ11を備え、スイッチ11は、特に、使用者によってスイッチが入れられたとき、吸引ユニット7の作動を制御する。
【0083】
電気モータ7.1は、回転軸Xを有する出力軸7.3(
図2、
図4、
図6及び
図8に示される)を備える。出力軸7.3は、ファン7.2に結合される。
【0084】
有利には、そして、
図1-
図10に示されるように、分離装置8、ファン7.2、及び、電気モータ7.1は、整列する。より具体的には、廃棄物分離装置8、ファン7.2、及び、電動モータ7.1は、電動モータ7.1の回転軸X上に整列し、中心を合わせられる。この構成において、回転軸Xは、真空掃除機1の主軸である。
【0085】
吸引ユニット7は、真空掃除機1の後部13にあり、廃棄物分離装置8は、吸引ユニット7の前方に配置される。
図4及び
図6は、真空掃除機1の後部13を示す。図に示される実施形態では、真空掃除機1の吸気ヘッド4は、手持ち式真空掃除機1の前端部を形成する。この吸気ヘッド4は、有利には、手持ち式真空掃除機1の残りの部分から、特に、取り外し可能なタンク9に対して、前方に突出する。
【0086】
真空掃除機1は、さらに、吸引ユニット7を少なくとも部分的に囲む、吸引ユニットケーシング12を備える。より具体的には、吸引ユニットケーシング12は、吸引ユニット7を少なくとも部分的に覆う、第1の壁部12.3を備える。
【0087】
吸引ユニットケーシング12は、
図2-
図10、より具体的には、
図9及び
図10において、視認可能である。吸引ユニットケーシング12は、特に、吸引ユニット7を真空掃除機1内に位置決めして保持するために、また、吸引ユニット7を保護するために用いられる。
【0088】
図に示されるように、吸引ユニット7は、電気モータ7.1の回転軸Xに対して、吸引ユニットケーシング12の内部に放射状に配置される、中間ケーシング7.4を備え得る。
【0089】
吸引ユニットケーシング12は、吸引ユニット7と空気的に連通し、回転軸Xの方向において、吸引ユニット7の両側に配置される、空気流入口12.1と空気流出口12.2とを備える。空気流入口12.1は、空気流回路6の上流部6.1と連通し、空気流出口12.2は、空気流回路6の下流部と連通する。すなわち、空気流回路6の上流部6.1は、吸引ユニット7の上流側に位置し、吸気ヘッド4と吸引ユニット7との間に延在する。空気流回路6の下流部6.2は、吸引ユニット7の下流側に位置し、吸引ユニット7と排気口5との間に延在する。
【0090】
空気流回路6の上流部6.1には、廃棄物分離装置8が配置される。
【0091】
図1-
図10に示される実施形態では、分離装置8は、有利には、電気モータ7.1の出力軸7.3の回転軸Xと同軸である主軸を備える、サイクロン分離器である。図示されない代替的な実施形態では、本発明の範囲から逸脱することなく、廃棄物分離装置は、空気を通過させ、廃棄物が通過するのを防止するための、多孔質フィルタ媒体を含むフィルタから作製され得るであろう。
【0092】
吸引ユニット7に吸い込まれる塵埃の量を制限するために、真空掃除機1は、廃棄物分離装置8に加えて、廃棄物分離装置8と吸引ユニット7との間の空気流回路に配置される、上流側フィルタ13(
図2参照)を備え得る。この上流側フィルタ13は、好ましくは、取り外し可能であり、円錐台形状で、サイクロン分離装置の中央部に収容される。
【0093】
塵埃が排気口5から真空掃除機1の外部に逸散するのを制限又は防止するために、真空掃除機1は、廃棄物分離装置8に加えて、フィルタチャンバ15に配置される、取り外し可能な下流側フィルタ14を備える。取り外し可能なフィルタ14及びフィルタチャンバ15は、吸引ユニット7の下流側に配置され、より正確には、それらは、吸引ユニット7と排気口5との間の空気流回路に配置される。フィルタチャンバ15及び取り外し可能なフィルタ14は、真空掃除機1が作動させられるときに、吸引ユニット7によって生成された空気流が、それらを通過するように、空気流回路6に配置される。
【0094】
図に示される実施形態では、フィルタチャンバ15及び取り外し可能なフィルタ14は、環状の形状であり、吸引ユニット7の周囲に延在する。フィルタチャンバ15及び取り外し可能なフィルタ14は、好ましくは、回転軸Xに中心を合わせられる。有利には、フィルタチャンバ15は、全体的に、真空掃除機ハウジング2内に収容される。
【0095】
図4、
図6、
図8、
図9、
図10に示されるように、吸引ユニットケーシング12は、第1の壁部12.3を取り囲む、第2の壁部12.4を備える。第2の壁部12.4は、第1の壁部12.3と離れて形成され、第1の壁部12.3とともに、フィルタチャンバ15を部分的に画定する。フィルタチャンバ15は、第1の壁部12.3と第2の壁部12.4との間に延在する。
【0096】
第1の壁部12.3及び第2の壁部12.4は、有利には、電気モータ7.1の出力軸7.3の回転軸Xと同軸の環状の形状である。図に示される実施形態では、第1の壁部12.3及び第2の壁部12.4は、より具体的には、管状の形状である。図示されない代替的な実施形態では、第1の壁部及び第2の壁部は、実質的に円錐台形状であり得るであろう。
【0097】
図示されない別の代替的な実施形態では、第1の壁部及び第2の壁部は、電気モータの回転軸の周りで、部分的に環状の形状であり、第1の壁部及び第2の壁部は、吸引ユニットの周りに、部分的に環状のフィルタチャンバを画定する。この代替案によれば、フィルタチャンバは、例えば、リングの一部の形状であり得、又は、フィルタチャンバは、「C」字形状の断面(閉鎖されていないリング)を有し得るであろう。
【0098】
図に示される実施形態によれば、第1の壁部12.3と第2の壁部12.4は、連結壁部12.5によって接合される。有利には、連結壁部12.5は、電気モータ7.1の回転軸Xに対して放射方向に、第1の壁部12.3と第2の壁部12.4との間に延在する。
【0099】
第1の壁部12.3、第2の壁部12.4及び連結壁部12.5は、環状の形状で、吸引ユニット7の周りに延びる、フィルタチャンバ15を画定する。取り外し可能なフィルタ14は、また、環状の形状であり、フィルタチャンバ15の環状の形状に適合する。取り外し可能なフィルタ14は、好ましくは、環状の形状に構成された、ひだ折りされた濾材14.1を備える(
図5、
図6、
図7、及び、
図8を参照)。
【0100】
図9及び
図10に示されるように、第1の壁部12.3、第2の壁部12.4、及び、連結壁部12.5は、有利には、一体で、好ましくは、プラスチック射出成形によって得られた、単一片で作製される。
【0101】
図9及び
図10に示されるように、連結壁部12.5は、環状ディスクの形態である。第1の壁部及び第2の壁部が、電気モータの回転軸の周囲で部分的に環状の形状である、先に説明された1つの代替案では、連結壁部は、また、部分的に環状の形状である。この代替の実施形態では、接続壁部は、ディスクの部分の形状であるか、又は、例えば、実質的に、長方形もしくは台形形状、又は、「C」字形状を有する。
【0102】
別の代替的な実施形態(不図示)において、第1の壁部と第2の壁部は、第1の壁部と第2の壁部の間に放射方向に延びる、接続ア-ムによって接続され得るであろう。この代替案によれば、第1の壁部、第2の壁部及び接続ア-ムは、有利には、一体で、好ましくは、プラスチック射出成形によって得られた、単一片で作製される。
【0103】
図に示される実施形態によれば、フィルタチャンバ15は、取り外し可能なタンク9が真空掃除機ハウジング2から取り外されたときに、使用者が取り外し可能なフィルタ14にアクセスし、真空掃除機1から取り外し可能なフィルタ14を取り外すことを可能にするために、取り外し可能なフィルタ14へのアクセス開口部15.1を備える。アクセス開口部15.1は、真空掃除機ハウジング2内に形成され、取り外し可能なタンク9が真空掃除機ハウジング2に装着されたときに、取り外し可能なタンク9と向かい合う。したがって、取り外し可能なフィルタ14は、取り外し可能なタンク9が真空掃除機ハウジング2に取り付けられるときに、使用者にとってアクセスできなくされる。より具体的には、アクセス開口部15.1は、吸引ユニットケーシング12内に形成される。アクセス開口部15.1は、連結壁部12.5と対向する、吸引ユニットケーシング12の側部に形成される。
【0104】
したがって、フィルタチャンバ15は、吸引ユニットケーシング12の壁部12.3、12.4、12.5によって画定され、これらは、半断面、例えば、
図10における半断面上に、実質的に「U」字を形成する。このU字形状は、
図10において点線で示され、15.2として参照される。
【0105】
アクセス開口部15.1は、取り外し可能なタンクが真空掃除機ハウジング2に取り付けられたときに、取り外し可能なタンク9に面し、取り外し可能なタンク9が真空掃除機ハウジング2から取り外されたときに、取り外し可能なフィルタ14は、アクセス開口部を介して真空掃除機1の前方に向かって取り外され得る。
【0106】
取り外し可能なフィルタ14は、ひだ折りされた濾材14.1の第1の軸方向端部14.3に取り付けられた、第1の環状端部ディスク14.2と、ひだ折りされた濾材14.1の第2の軸方向端部14.5に取り付けられた、第2の環状端部ディスク14.4を備える(
図6及び
図8を参照)。
【0107】
環状端部ディスク14.2及び14.4は、気密であり、ひだ折りされた濾材14.1の軸方向端部14.3及び14.5に気密的に取り付けられる。
【0108】
第1の環状端部ディスク14.2は、取り外し可能なフィルタ14がフィルタチャンバ15に配置されたときに、アクセス開口部15.1を閉鎖する。
【0109】
第1の環状端部ディスク14.2は、第1の環状端部ディスク14.2から軸方向に突出する、プルタブ又は環状把持フランジのような、把持手段14.6を備える。
【0110】
取り外し可能なフィルタ14は、フィルタチャンバ15内に、フィルタチャンバ15の上流側部分15.4と下流側部分15.5を画定する(
図3参照)。
【0111】
真空掃除機1は、第1の壁部12.3と第1の環状端部ディスク14.2との間に、半径方向に配置された第1のガスケット14.7を備える。
【0112】
手持ち式真空掃除機は、第2の環状端部ディスク14.4と第2の環状壁部12.4との間に、放射方向に配置された第2のガスケット14.8を備える。第1のガスケット14.7及び第2のガスケット14.8は、好ましくは、取り外し可能なフィルタ14に取り付けられ、例えば、取り外し可能なフィルタ14の環状溝内に着座する。
【0113】
第1及び第2のガスケット14.7、14.8は、ひだ折りされた濾材14.1の孔を除いて、フィルタチャンバ15の上流部分15.4を下流部分15.4から分離することを可能にする。
【0114】
真空掃除機1は、第1の環状端部ディスクと第2の環状壁部との間に、半径方向に配置された第3のガスケットを含み得る。第3のガスケットは、好ましくは、取り外し可能なフィルタに取り付けられる。
【0115】
手持ち式真空掃除機は、第2の環状端部ディスクと第1の環状壁部との間に、放射方向に配置された第4のガスケットを含み得る。第4のガスケットは、好ましくは、取り外し可能なフィルタに取り付けられる。
【0116】
フィルタチャンバ15は、連結壁部12.5に形成された、少なくとも1つの空気入口15.3を備える。
図9に示されるように、有利には、複数の空気入口15.3が、連結壁部12.5に形成される。空気入口15.3は、空気流出口12.2及び吸引ユニット7と空気的に連通する。フィルタチャンバ15は、第2の壁部12.4に形成された、少なくとも1つの空気出口を備える。有利には、フィルタチャンバ15は、第2の壁部12.4上に形成される、複数の空気出口を備える。
【0117】
有利には、そして、図に示されるように、第2の壁部12.4の2つの部分は、真空掃除機ハウジング2の2つの壁部2.1及び2.2を形成する。排気口5は、真空掃除機ハウジング2の2つの壁部2.1及び2.2を形成する、第2の壁部12.4の2つの部分に切り込まれる。有利には、フィルタチャンバ15内の空気出口は、排気口5である。壁部2.1及び2.2は、有利には、真空掃除機1の両側で対称的に配置される。
【0118】
第1の壁部12.3は、好ましくは、その側面に開口部を有さず、実質的に円筒形又は円錐台形の連続した表面を形成する。
【0119】
第2の壁部12.4は、電気モータ7.1の回転軸Xに平行な方向で、取り外し可能なタンク9と真空掃除機ハウジング2の後部2.3との間に配置される。
【0120】
有利には、取り外し可能なタンク9が真空掃除機ハウジングに取り付けられるとき、取り外し可能なタンク9は、真空掃除機ハウジングの接続インターフェース12.8を介して、フィルタハウジングに対して定置する。接続インターフェース12.8は、インターフェース平面Piを画定する。アクセス開口部15.1は、真空掃除機ハウジング2の接続インターフェース12.8において、又は、回転軸Xに垂直であり、真空掃除機ハウジング2の内部に向かってインターフェース平面Piに対してオフセットされる、オフセット平面Pd内に形成される。
【0121】
オフセット平面Pdは、回転軸Xの方向に沿って測定して、インターフェース平面に対して1センチメ-トル未満の距離Dだけ、オフセットされる。
【0122】
接続インターフェースは、実質的に環状である、接触面12.8を備える。アクセス開口部15.1及びフィルタチャンバ15は、接触面12.8の内側で、真空掃除機ハウジング2内に放射状に配置される。
【0123】
取り外し可能なタンク9は、真空掃除機ハウジング2に可逆的に取り付けられる。取り外し可能なタンク9は、様々な方法で、特に、スナップオン継手によって、バヨネット型継手によって、ねじ込み継手によって、又は、例えば
図1に示されるように、ノッチ19とロックラッチ20によって、真空掃除機ハウジング2に取り付けられ得る。
【0124】
真空掃除機ハウジング2から取り外し可能なフィルタ14を取り外す手順が、以下に説明される。
【0125】
図1及び
図2は、動作状態にある真空掃除機1を示す。この動作状態では、取り外し可能なフィルタ14は、フィルタチャンバ15内の所定の位置にあり、取り外し可能なタンク9は、真空掃除機ハウジング2に取り付けられている。
【0126】
取り外し可能なフィルタ14を取り出すために、前述の動作条件を前提とすると、使用者は、最初に、ロックラッチ20のロックを解除し、取り外し可能なタンク9をノッチ19から外すことによって、取り外し可能なタンク9を真空掃除機ハウジング2から切り離す。取り外し可能なタンク9が、真空掃除機ハウジング2から切り離されて取り外されると、取り外し可能なフィルタ14は、アクセス開口部15.1を通してアクセス可能になる。実際、
図3及び
図4に示されるように、有利には、把持手段14.6を備える第1の環状ディスク14.2は、次に、把持手段14.6によって取り外し可能なフィルタ14を把持し得る使用者によって、可視かつアクセス可能である。取り外し可能なフィルタ14を取り外すための、この第1の中間ステップは、
図3及び
図4に示される。
【0127】
図3及び
図4に示される取り外し可能なフィルタ14を取り外す第1の中間ステップから、使用者は、アクセス開口部15.1を通して取り外し可能なフィルタ14を取り外すために、この場合、環状フランジである、把持手段14.6によって、取り外し可能なフィルタ14を把持する。使用者は、取り外し可能なフィルタ14を引っ張り、取り外し可能なフィルタ14は、電気モータ7.1の回転軸Xに平行な方向で、真空掃除機1の前方に向かってスライドする。より正確には、使用者が、ハンドル3によって第1の手で真空掃除機1を保持し、把持手段14.6によって第2の手で取り外し可能なフィルタ14を引っ張ると、使用者の2つの手は、実質的に互いに向かい合い、反対方向の引っ張り力を印加する。
図5及び
図6は、取り外し可能なフィルタ14がフィルタチャンバ15から部分的に取り外される、第2の中間ステップを示す。
【0128】
図4及び
図5に示される、取り外し可能なフィルタ14を取り外す第2の中間ステップから、使用者は、取り外し可能なフィルタ14が完全に取り外されるまで、取り外し可能なフィルタ14を取り外す動作を継続する。この取り外し可能なフィルタ14を完全に取り外す最後のステップは、
図7及び
図8に示される。
【0129】
このように、本発明は、取り外し可能なタンク9が真空掃除機ハウジング2から切り離されると、取り外し可能なフィルタ14への容易なアクセスを可能にする。したがって、本発明によれば、取り外し可能なタンク9が切り離されると、取り外し可能なフィルタ14にアクセスするために、特定の追加の蓋又は他のいかなる中間部品をも、取り外したり、変位させたりする必要はない。
【0130】
以上説明されたように、取り外し可能なタンク9が真空掃除機ハウジング2から切り離されて取り外されると、取り外し可能なフィルタ14が、視認できて、アクセス可能になり、真空掃除機1の前方に向かって、取り外し可能なフィルタ14をスライドさせることによって、取り外し可能なフィルタ14は、真空掃除機ハウジング2から容易に取り外され得る。さらに、また、上記で説明されたように、取り外し可能なフィルタを取り外すために、使用者は、反対方向の引っ張り力を印加するために、互いに向かい合わせである、使用者の両手を有する。これは、使用者が取り外し可能なフィルタを取り外すための、自然で人間工学的な手の位置である。
【0131】
もちろん、この実施形態は例として提供されたに過ぎないので、本発明は、説明され、図示された実施形態に決して限定されない。特に様々な要素の構成に関して、又は、技術的な同等物を代用することによって、本発明の保護範囲から逸脱することなく、なお、変更がなされ得る。
【0132】
例えば、
図1-
図10に示される実施形態では、取り外し可能なタンク9に面するアクセス開口部15.1が、吸引ユニット7の下流に配置された取り外し可能なフィルタ14へのアクセスを提供する。代替の実施形態では、そして、本発明の範囲から逸脱することなく、アクセス開口部15.1は、取り外し可能なフィルタへのアクセス、及び、吸引ユニット7の上流に配置されたフィルタチャンバへのアクセスを提供し得るであろう。
【0133】
図1-
図10に示される実施形態では、フィルタチャンバ15は、真空掃除機ハウジング2内に完全に収容される。代替の実施形態では、本発明の範囲から逸脱することなく、フィルタチャンバは、一部が真空掃除機ハウジング内に、一部が取り外し可能なタンク内に形成され得、取り外し可能なタンクが取り外されたときに、取り外し可能なフィルタは、真空掃除機ハウジングを超えて軸方向に突出するであろう。
【0134】
図1-
図10に示される実施形態では、フィルタチャンバ15は、吸引ユニットケーシング12内に形成される。代替の実施形態では、本発明の範囲から逸脱することなく、フィルタチャンバは、吸引ユニットケーシング以外の真空掃除機の部品内に、又は、真空掃除機の異なる部品間に形成され得る。
【国際調査報告】