(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-30
(54)【発明の名称】取り外し可能なフィルタを備えた手持ち式真空掃除機
(51)【国際特許分類】
A47L 9/16 20060101AFI20230823BHJP
A47L 5/24 20060101ALI20230823BHJP
A47L 9/12 20060101ALI20230823BHJP
【FI】
A47L9/16
A47L5/24 A
A47L9/12 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023509627
(86)(22)【出願日】2021-08-03
(85)【翻訳文提出日】2023-03-14
(86)【国際出願番号】 EP2021071614
(87)【国際公開番号】W WO2022033916
(87)【国際公開日】2022-02-17
(32)【優先日】2020-08-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】594034072
【氏名又は名称】セブ ソシエテ アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】バートランド エスカレッツ
【テーマコード(参考)】
3B062
【Fターム(参考)】
3B062AB02
3B062AB11
3B062AH02
3B062AH05
(57)【要約】
真空掃除機ハウジング(2)と、真空掃除機ハウジング(2)に連結されたハンドル(3)と、手持ち式真空掃除機(1)により、そこを通って空気が取り込まれ得る、吸気口(4)と、清浄化された空気が、そこを通って手持ち式真空掃除機(1)を流出し得る、少なくとも一つの排気口(5)と、吸気口(4)と排気口(5)の間に延在する空気流回路(6)と、空気流回路に取り付けられた吸引ユニット(7)であって、吸引ユニット(7)は、電気モータ(7.1)と、この電気モータ(7.1)に結合されたファン(7.1)とを含み、吸気口(4)から排気口(5)まで空気流回路(6)内に空気流を生成する吸引ユニット(7)と、吸引ユニット(7)の上流の空気流回路(6)に装着され、手持ち式真空掃除機(1)が操作されるときに、吸引ユニット(7)によって生成される空気流が通過する、廃棄物分離装置(8)と、廃棄物分離装置(8)によって分離された廃棄物を受けるための取り外し可能なタンク(9)であって、真空掃除機ハウジングに取り外し可能に取り付けられた取り外し可能なタンク(9)と、少なくとも部分的に吸引ユニット(7)を覆う第1の壁部(12.3)を備えた、吸引ユニットケーシング(12)を備える、手持ち式真空掃除機(1)。吸引ユニットケーシング(12)は、第1の壁部(12.3)を少なくとも部分的に覆う、第2の壁部(12.4)を備える。第2の壁部(12.4)は、少なくとも部分的に、第1の壁部(12.3)と第2の壁部(12.4)の間に延びる、手持ち式真空掃除機(1)の内部空間(15)を画定するように、第1の壁部(12.3)と離間して形成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
手持ち式真空掃除機(1)であって、
真空掃除機ハウジング(2)と、
前記真空掃除機ハウジング(2)に接続された、ハンドル(3)と、
前記手持ち式真空掃除機(1)により、そこを通って空気が引き込まれ得る、吸気口(4)と、
清浄化された空気が、そこを通って前記手持ち式真空掃除機(1)から流出し得る、少なくとも1つの排気口(5)と、
前記吸気口(4)と前記排気口(5)との間に延在する、空気流回路(6)と、
前記空気流回路に装着される吸引ユニット(7)であって、前記吸引ユニット(7)は、電気モータ(7.1)、及び、前記電気モータ(7.1)に結合され、前記吸気口(4)から前記排気口(5)まで前記空気流回路(6)内に空気流を生成する、ファン(7.2)を備える、前記吸引ユニット(7)と、
前記吸引ユニット(7)の上流で、前記空気流回路(6)に装着され、前記手持ち式真空掃除機(1)が操作されるときに、そこを通って、前記吸引ユニット(7)により生成される空気流が通過する、廃棄物分離装置(8)と、
前記廃棄物分離装置(8)によって分離された廃棄物を受け入れるための取り外し可能なタンク(9)であって、前記真空掃除機ハウジングに取り外し可能に取り付けられた、前記タンク(9)と、
前記吸引ユニット(7)を少なくとも部分的に覆う第1の壁部(12.3)を備える、吸引ユニットケーシング(12)と、を備え、
前記吸引ユニットケーシング(12)は、前記第1の壁部(12.3)を少なくとも部分的に覆う、第2の壁部(12.4)を備え、
前記第2の壁部(12.4)は、少なくとも部分的に、前記第1の壁部(12.3)と前記第2の壁部(12.4)との間に延びる、前記手持ち式真空掃除機(1)の内部空間(15)を画定するように、前記第1の壁部(12.3)から離れて形成され、
前記電気モータ(7.1)は、回転軸(X)を有する出力軸(7.3)を備え、前記出力軸(7.3)は、前記ファン(7.2)に結合され、前記第1の壁部(12.3)と前記第2の壁部(12.4)は、前記回転軸(X)の周りに部分的に環状の形状であり、前記第1の壁部(12.3)と前記第2の壁部(12.4)は、前記吸引ユニット(7)の周りに部分的に環状である、内部空間(15)を画定することを特徴とする手持ち式真空掃除機(1)。
【請求項2】
請求項1に記載の手持ち式真空掃除機(1)であって、前記第1の壁部(12.3)及び第2壁(12.4)は、一体に製造されることを特徴とする手持ち式真空掃除機(1)。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の手持ち式真空掃除機(1)であって、前記電気モータ(7.1)は、回転軸(X)を有する出力軸(7.3)を備え、前記出力軸(7.3)は、前記ファン(7.2)に結合され、前記第1の壁部(12.3)及び前記第2の壁部(12.4)は、前記回転軸(X)と実質的に同軸の環状、例えば、管状又は円錐台状であり、前記第1の壁部(12.3)及び前記第2の壁部(12.4)は、少なくとも部分的に、前記吸引ユニット(7)の周りに延在する、環状の内部空間(15)を画定することを特徴とする手持ち式真空掃除機(1)。
【請求項4】
請求項1-3のいずれか一項に記載の手持ち式真空掃除機(1)であって、前記第1の壁部(12.3)及び前記第2の壁部(12.4)は、少なくとも1つの連結壁部(12.5)によって連結され、前記第1の壁部(12.3)、前記第2の壁部(12.4)及び、連結壁部(12.5)は、一体で、好ましくは、プラスチック射出成形によって得られた一体で作製されることを特徴とする手持ち式真空掃除機(1)。
【請求項5】
請求項4に記載の手持ち式真空掃除機(1)であって、前記連結壁部(12.5)は、前記第1の壁部(12.3)と前記第2の壁部(12.4)の間で、前記電気モータの前記回転軸に対して、放射方向に延びることを特徴とする手持ち式真空掃除機(1)。
【請求項6】
請求項4に記載の手持ち式真空掃除機(1)であって、前記連結壁部(12.5)は、環状ディスクの形状であることを特徴とする手持ち式真空掃除機(1)。
【請求項7】
請求項1-3のいずれか一項に記載の手持ち式真空掃除機(1)であって、前記第1の壁部(12.3)と前記第2の壁部(12.4)は、連結アームによって連結され、前記第1の壁部(12.3)、前記第2の壁部(12.4)、及び、前記連結アームは、一体に、好ましくは、プラスチック射出成形によって得られた一体に作製されることを特徴とする手持ち式真空掃除機(1)。
【請求項8】
請求項1-7のいずれか一項に記載の手持ち式真空掃除機(1)であって、前記吸引ユニットケーシング(12)は、前記内部空間(15)にアクセスするためのアクセス開口部(12.6)を備え、連結壁部(12.5)は、好ましくは、前記アクセス開口部(12.6)の反対側にある、前記吸引ユニットケーシング(12)の側部に形成されることを特徴とする手持ち式真空掃除機(1)。
【請求項9】
請求項1-8のいずれか一項に記載の手持ち式真空掃除機(1)であって、前記内部空間(15)は、前記空気流回路(6)上に位置し、前記手持ち式真空掃除機(1)が操作されるときに、前記吸引ユニット(7)によって生成された空気流が通過する、チャンバ又はダクトを形成することを特徴とする手持ち式真空掃除機(1)。
【請求項10】
請求項1-9のいずれか一項に記載の手持ち式真空掃除機(1)であって、前記内部空間(15)は、フィルタ(14)が配置されるフィルタチャンバを形成し、前記フィルタチャンバ及び前記フィルタ(14)は、前記空気流回路(6)内に配置され、手持ち式真空掃除機(1)が操作されるときに、前記吸引ユニット(7)により生成される空気流が、前記フィルタチャンバ及び前記フィルタ(14)を通過することを特徴とする手持ち式真空掃除機(1)。
【請求項11】
請求項10に記載の手持ち式真空掃除機(1)であって、前記フィルタチャンバ及び前記フィルタ(14)は、前記吸引ユニット(7)の下流の前記空気流回路(6)に配置されることを特徴とする手持ち式真空掃除機(1)。
【請求項12】
請求項4又は8を引用する請求項10又は11に記載の手持ち式真空掃除機(1)であって、前記フィルタチャンバは、少なくとも部分的に、前記第1の壁部(12.3)、前記第2の壁部(12.4)、及び、前記連結壁部(12.5)によって区画され、アクセス開口部(12.6)は、前記フィルタ(14)を挿入又は除去することを可能にすることを特徴とする手持ち式真空掃除機(1)。
【請求項13】
請求項10-12のいずれか一項に記載の手持ち式真空掃除機(1)であって、前記フィルタチャンバ及び前記フィルタ(14)は環状の形状であり、前記吸引ユニット(7)の周りに延在することを特徴とする手持ち式真空掃除機(1)。
【請求項14】
請求項12に記載の手持ち式真空掃除機(1)であって、前記フィルタチャンバは、前記連結壁部に形成された少なくとも一つの空気入口(12.7)を備え、前記フィルタチャンバの空気入口は、前記吸引ユニット(7)内の空気出口と気体的に連通しており、前記フィルタチャンバは、前記第2の壁部(12.4)に形成された、少なくとも一つの空気出口を備えることを特徴とする手持ち式真空掃除機(1)。
【請求項15】
請求項1-14のいずれか一項に記載の手持ち式真空掃除機(1)であって、前記第2の壁部(12.4)の少なくとも一部は、前記真空掃除機ハウジング(2)の少なくとも一つの壁部(2.1、2.2)を形成することを特徴とする手持ち式真空掃除機(1)。
【請求項16】
請求項14又は15に記載の手持ち式真空掃除機(1)であって、フィルタチャンバの少なくとも1つの空気出口は、少なくとも1つの排気口(5)であることを特徴とする手持ち式真空掃除機(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、タイル、寄木細工の床、合板、カーペット、又は、敷物であり得る、清掃されるべき表面上に存在する、塵埃及び小粒子サイズの廃棄物を吸引するための真空掃除機の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
真空掃除機、より詳細には、手持ち式真空掃除機は、
・真空掃除機ハウジングと、
・真空掃除機ハウジングに接続されたハンドルと、
・手持ち式真空掃除機により、そこを通して空気が引き込まれ得る吸気口と、
清浄化された空気が、そこを通って手持ち式真空掃除機から流出し得る、少なくとも1つの排気口と、
・吸気口と排気口との間に延びる空気流回路と、
・空気流回路に装着される吸引ユニットであって、吸引ユニットは、電気モータとファンを含み、吸気口から排気口まで、空気流回路内で空気流を生成する吸引ユニットと、
・吸引ユニットの上流の空気流回路に装着され、手持ち式真空掃除機が作動されられるときに、そこを通って、吸引ユニットで生成される空気流が通過する、廃棄物分離装置と、
・吸引ユニットを少なくとも部分的に覆う吸引ユニットケーシングと、を備えることが知られる。吸引ユニットケーシングは、典型的には、吸引ユニットを手持ち式真空掃除機に位置決めして保持するために用いられ、また、吸引ユニットを保護するために用いられる。
【0003】
「廃棄物分離装置」は、例えば、少なくとも1つの濾材を用いた濾過装置、又は、少なくとも1つのサイクロンを用いたサイクロン装置など、吸気流から廃棄物及び/又は塵埃を分離し得る分離装置に言及する。以下において、廃棄物及び/又は塵埃は「廃棄物」と称される。
【0004】
この種の手持ち式真空掃除機に対しては、手持ち式真空掃除機が扱いやすい状態を維持し得るように、吸引効率、取り外し可能なタンク中の廃棄物貯蔵容量、小型化、軽量化の間の妥協点が、数年前から模索されてきた。
【0005】
手持ち式真空掃除機を小型化し、その外形寸法を小さくするために、いくつかの製造業者は、例えば、手持ち式真空掃除機の内壁や外壁の厚さを減らすことを追求し、一方、他の製造業者は、吸引ユニットのサイズを小さくすることを追求している。手持ち式真空掃除機の内壁又は外壁の厚さを減らすことは、一般に、その堅牢性を犠牲にして行われ、したがって、例えば、衝撃に、より敏感な手持ち式真空掃除機の全体的な寿命を減少させる。モータ技術を変更することなく吸引ユニットのサイズを小さくすることは、しばしば、吸引力、及び、吸引性能における低下を伴う。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、前述の欠点の全て又は一部を改善することを目的とする。
【0007】
本発明の背後にある技術的課題は、特に、改善された軽さ及びコンパクトさを有し、他の点では、電気器具の堅牢性及び真空掃除機の性能を損なうことのない手持ち式真空掃除機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的のために、本発明は、
・真空掃除機ハウジングと、
・真空掃除機ハウジングに接続されたハンドルと、
・手持ち式真空掃除機により、そこを通って空気が引き込まれ得る吸気口と、
清浄化された空気が、そこを通って手持ち式真空掃除機から流出し得る、少なくとも1つの排気口と、
・吸気口と排気口との間に延在する空気流回路と、
・空気流回路に装着される吸引ユニットであって、吸引ユニットは、電気モータと、電気モータに結合され、吸気口から排気口まで空気流回路内に空気流を生成するファンを備える、吸引ユニットと、
・吸引ユニットの上流の空気流回路に装着され、手持ち式真空掃除機が作動させられるときに、そこを通って、吸引ユニットによって生成される空気流が通過する、廃棄物分離装置と、
・廃棄物分離装置によって分離された廃棄物を受け入れるための、真空掃除機ハウジングに取り外し可能に取り付けられる、取り外し可能なタンクと、
・吸引ユニットを少なくとも部分的に覆う第1の壁部を備える、吸引ユニットケーシングと、を備える、手持ち式真空掃除機に関する。
【0009】
本発明によれば、吸引ユニットケーシングは、第1の壁部を少なくとも部分的に覆う、第2の壁部を備える。第2の壁部は、第1の壁部から離間して形成され、少なくとも部分的に、第1の壁部と第2の壁部との間に延在する手持ち式真空掃除機の内部空間を画定する。
【0010】
本発明は、吸引ユニットに隣接して手持ち式真空掃除機内に内部空間を設けることを可能にする。この内部空間は、吸引ユニットのケーシングに形成される。言い換えれば、吸引ユニットのケーシングの壁部は、吸引ユニットの周りに保護ケーシングを提供することを可能にすると共に、真空掃除機にとって機能的な、真空掃除機内の内部空間、すなわち、空気流ダクトを形成するように、又は、例えば、ノイズ減衰器又はダンパー、携帯型真空掃除機を制御するか、又は作動させるための電子基板、又は、空気流回路の一部であるフィルタなどの、携帯型真空掃除機の機能的サブアセンブリを受け入れるように設計された、内部空間を創成することを可能にする。
【0011】
吸引ユニットケーシング内に直接存在し、一方で、手持ち式真空掃除機にとって機能的である、そのような内部空間を提供することは、吸引ユニットケーシングに組み込まれなかった場合に、そのような内部空間を創成するのに必要であったであろう壁部の数を減らすことを可能にし、最終的に、器具の堅牢性を維持しつつ、真空掃除機の性能を変化させることなく、手持ち式真空掃除機をより軽量、かつ、よりコンパクトにすることを可能にする。
【0012】
また、手持ち式真空掃除機は、単独で又は組み合わせて採用される、以下の特徴のうちの1つ又は複数を有し得る。
【0013】
有利には、吸引ユニットケーシングの第1の壁部及び第2の壁部は、一体に作製される。第1の壁部及び第2の壁部は、例えば、プラスチック射出成形によって得られる。
【0014】
この特徴は、吸引ユニットケーシングの製造をより容易にする。
【0015】
有利には、電気モータは、回転軸を有する出力軸を備え、出力軸は、ファンに結合される。
【0016】
第1の壁部及び第2の壁部は、回転軸の周りで部分的に環状の形状である。したがって、第1の壁部及び第2の壁部は、吸引ユニットの周りに部分的に環状の内部空間を画定する。この構成では、内部空間は、吸引ユニットの周りの全てに広がらない。例えば、内部空間は、吸引ユニットの周りに部分的に延びる「C」字形を有し得るであろう。特定の真空掃除機の構成の必要性を満たすために、「C」字形の内部空間は、例えば、内部空間を通過しない電線又は空気ダクトのための、貫通チャネルを提供することを容易にする。したがって、この構成は、例えば、内部空間を通過できない電線やダクトの貫通チャネルなどの制約の存在において、内部空間を最適化することを可能にする。
【0017】
有利には、第1の壁部及び第2の壁部は、回転軸と実質的に同軸の、例えば、管状又は円錐台状の、環状の形状である。したがって、第1の壁部及び第2の壁部は、少なくとも部分的に、吸引ユニットの周りに延びる環状の内部空間を画定する。
【0018】
この構成は、吸引ユニットの周りに延在する内部空間を最適化することを可能にする。例えば、塵埃フィルタのような大型で機能的なサブアセンブリは、この環状の内部空間に配置され得、一方で、手持ち式真空掃除機の外径への影響を制限する。
【0019】
有利には、第1の壁部と第2の壁部は、少なくとも1つの連結壁部によって連結される。第1の壁部、第2の壁部、及び、連結壁部は、一体で、好ましくは、プラスチック射出成形によって得られる一体で作製される。この構成は、吸引ユニットケーシングを製造することを容易にする。
【0020】
有利には、連結壁部は、第1の壁部と第2の壁部との間で、電気モータの回転軸に対して放射方向に延在する。
【0021】
有利には、連結壁部は、環状ディスクの形状である。
【0022】
代替的な実施形態では、第1の壁部と第2の壁部は、接続アームによって接続される。この場合、第1の壁部、第2の壁部、及び、接続アームは、有利には、一体で、好ましくは、プラスチック射出成形によって得られる単一片で、作製される。
【0023】
有利には、吸引ユニットケーシングは、内部空間にアクセスするためのアクセス開口部を備える。連結壁部は、好ましくは、アクセス開口部の反対側である吸引ユニットケーシングの側部に形成される。
【0024】
アクセス開口部は、取り外し可能なフィルタなど、真空掃除機の取り外し可能なサブアセンブリを、容易に挿入又は取り外すことを可能にする。アクセス開口部は、また、吸引ユニットケーシングを型から外すことを容易にし、したがって、特に、それが、プラスチック射出成形によって一体で得られる場合に、それを、より容易に製造することを可能にする。
【0025】
有利には、第1の壁部と第2の壁部との間に形成される内部空間は、空気流回路上に位置するチャンバ又はダクトを形成する。吸引ユニットによって生成された空気流は、手持ち式真空掃除機が作動させられるときに、チャンバ又はダクトを通過する。内部空間がダクトを形成する場合、これは、典型的には、手持ち式真空掃除機内に空気を搬送するための空気流ダクトである。内部空間がチャンバを形成する場合、このチャンバは、空気流回路の一部を形成する、フィルタ、ノイズ減衰器、又は、ダンパーなどの、手持ち式真空掃除機の機能的サブアセンブリを収容するために使用され得る。したがって、画定された内部空間は、手持ち式真空掃除機にとって不可欠な構成を、創成又は受容し得る。
【0026】
有利には、第1の壁部と第2の壁部との間に延びる内部空間は、フィルタ、好ましくは、取り外し可能なフィルタが配置される、フィルタチャンバを形成し、フィルタチャンバ及びフィルタは、空気流回路に配置され、手持ち式真空掃除機が作動させられるときに、そこを通って、吸引ユニットによって生成される空気流が通過する。フィルタチャンバ及びフィルタは、吸引ユニットの下流の空気流回路に配置される。
【0027】
内部空間は、また、空気流回路の上流部分の一部、すなわち吸引ユニットの上流であるフィルタを受け入れるように設計されるが、内部空間を、吸引ユニットの隣に、又は、周りに形成することは、この内部空間がフィルタチャンバとして用いられ、取り外し可能フィルタが、空気流回路の下流部分の一部、すなわち、吸引ユニットの下流の空気流回路の一部である場合、圧力損失及び全体寸法の観点から、空気流回路をさらに最適化することを可能にする。
【0028】
有利には、フィルタチャンバは、少なくとも部分的に、第1の壁部、第2の壁部、及び、連結壁部によって画定される。アクセス開口部は、フィルタが、装着され、又は、取り外されることを可能にする。
【0029】
有利には、フィルタチャンバ及びフィルタは、吸引ユニットの周りに延びる、環状の形状を有する。
【0030】
有利には、フィルタチャンバは、連結壁部に形成された少なくとも1つの空気入口を備える。フィルタチャンバの空気入口は、吸引ユニットの空気出口と空気的に連通しており、フィルタチャンバは、第2の壁部に形成された少なくとも1つの空気出口を備える。
【0031】
有利には、第1の壁部は、開口部を有さない。
【0032】
有利には、第2の壁部の少なくとも一部は、真空掃除機ハウジングの少なくとも1つの壁部を形成する。
【0033】
この構成は、従来の真空掃除機において既に存在する壁部の間に、内部空間を画定することを可能にする。したがって、従来の真空掃除機におけるよりも少ない壁部で、内部空間が形成され得、手持ち式真空掃除機を、さらに、より軽量かつよりコンパクトにする。また、この構成は、吸込ユニットの保護ケーシングと真空掃除機ハウジングとの間の内部空間を最大限にすることを可能にする。さらに、第1の壁部と第2の壁部は、同一の単一片の部分の一部であるため、吸引ユニットの保護ケーシングと真空掃除機ハウジングとの間に内部空間を形成することは、この場所での手持ち式真空掃除機の堅牢性を変化させない。
【0034】
第2の壁部が真空掃除機ハウジングの壁部を形成する場合、少なくとも1つの空気出口は、排気口である。この構成は、手持ち式真空掃除機内のダクトの数を制限し、それを簡素化することを可能にする。
【0035】
有利には、吸引ユニットケーシングの第2の壁部は、モータの回転軸に平行な方向において、取り外し可能なタンクと真空掃除機ハウジングの後部の間に配置される。
【0036】
有利には、内部空間へのアクセスを提供するアクセス開口部は、取り外し可能なタンクに面する。
【0037】
本発明のこの構成によれば、取り外し可能なタンクが真空掃除機ハウジングから取り外されたときに、取り外し可能なフィルタなどの掃除機の機能的サブアセンブリは、アクセス開口部を介して内部空間から容易に取り外され得る。取り外し可能なタンクが真空掃除機ハウジングに取り付けられる場合、取り外し可能なフィルタは、アクセス不能とされ、アクセス開口部を介して内部空間から取り外され得ない。
【0038】
有利には、分離装置は、取り外し可能なタンクに収容され、その結果、分離装置は、取り外し可能なタンクと共に真空掃除機ハウジングから分離され得る。
【0039】
この構造は、取り外し可能なタンクと共に分離装置を取り外すことを可能にし、その後、分離装置を取り外して清掃することを容易にする。
【0040】
有利には、取り外し可能なタンクは、真空掃除機ハウジングに取り外し可能に取り付けられ、真空掃除機ハウジングに形成された接触面を介して真空掃除機ハウジングに接触する。
【0041】
有利には、接触面は実質的に環状であり、内部空間及びアクセス開口部は、実質的に環状の接触面内に、放射方向に形成される。
【0042】
有利には、接触面は、吸引ユニットケーシングの第2の壁部の実質的に環状の軸方向端部によって形成される。
【0043】
実質的に環状の接触面は、吸引ユニットケーシングの第2の壁部において容易に達成され得、タンクが真空掃除機ハウジングに取り付けられるときに、取り外し可能なタンクが、真空掃除機ハウジングと均等に接触することを可能にする。取り外し可能なタンクの真空掃除機ハウジングとの均等な接触は、この接触領域において、密閉を達成することを容易にする。
【0044】
取り外し可能なタンクは、様々な方法で、特に、少なくとも1つのノッチ及びロックラッチを有するスナップオン継手によって、バヨネット型継手によって、ねじ込み継手によって、又は、当業者に知られる任意の他の手段によって、真空掃除機ハウジングに取り付けられ得る。
【0045】
有利には、廃棄物分離装置は、電気モータ出力軸の回転軸と同軸である主軸を有する、サイクロン分離器である。
【0046】
以下の説明は、本発明の特徴及び利点を強調する。この説明は、以下の図面に基づく。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【
図1】特定の実施形態による、手持ち式真空掃除機の全体図である。
【
図2】縦断面図による、
図1の手持ち式真空掃除機の説明図である。
【
図3】取り外し可能なタンクと分離装置を除いた、4分の3正面透視図による、
図1の手持ち式真空掃除機の図である。
【
図4】
図3における手持ち式真空掃除機の後部の部分断面図である。
【
図5】取り外し可能なタンクと分離装置を除き、取り外し可能なフィルタがフィルタチャンバから部分的に取り外された状態での、4分の3正面透視図による、
図1の手持ち式真空掃除機の説明図である。
【
図6】
図5の手持ち式真空掃除機の後部の部分断面図である。
【
図7】取り外し可能なタンク、分離装置を除き、取り外し可能なフィルタがフィルタチャンバから完全に取り外された状態の、4分の3正面透視図による、
図1の手持ち式真空掃除機の図である。
【
図8】
図7における手持ち式真空掃除機の後部の部分断面図である。
【
図9】4分の3正面透視図による、
図1の手持ち式真空掃除機の吸引ユニットケーシングの説明図である。
【
図10】縦断面図による、
図1における吸引ユニットケーシングの図である。
【発明を実施するための形態】
【0048】
本明細書の残りの部分では、手持ち式真空掃除機は真空掃除機と称される。
【0049】
図1-
図10は、真空掃除機ハウジング2と、真空掃除機ハウジング2に接続されたハンドル3と、真空掃除機1により、そこを通って空気が引き込まれ得る、空気吸気口4と、清浄化された空気が、そこを通って真空掃除機1から流出し得る、複数の空気排気口5とを備える、真空掃除機1を示す。真空掃除機1は、さらに、吸気口4と排気口5との間に延びる、空気流回路6を備える。真空掃除機1は、空気流回路6に装着された、吸引ユニット7を備える。吸引ユニット7は、電気モータ7.1と、電気モータ7.1に結合され、吸気口4から排気口5までの空気流回路6に空気流を生成する、ファン7.2(
図2及び
図4に示される)とを備える。ハンドル3は、真空掃除機ハウジング2と一体に製造され得、また、真空掃除機ハウジング2取り付けられ得る。
【0050】
また、真空掃除機1は、吸引ユニット7の上流部6.1の空気流回路6に装着された廃棄物分離装置8を備える。吸引ユニット7によって生成された空気流は、真空掃除機1が作動させられるときに、廃棄物分離装置8を通過する。真空掃除機1は、廃棄物分離装置8によって分離された廃棄物を受け入れて蓄積するための、真空掃除機ハウジング2に取り外し可能に取り付けられる、廃棄物貯蔵容器とも称される、取り外し可能なタンク9を備える。廃棄物分離装置8は、有利には、取り外し可能なタンク9の中に配置される。この場合、取り外し可能なタンク9は、分離チャンバを形成する。好ましくは、廃棄物分離装置8は、取り外し可能なタンク9が真空掃除機ハウジング2から取り外されたときに、取り外し可能なタンク9の内容物を空にすることを容易にするために、取り外し可能なタンク9から取り外され得る。吸気口4は、空気取り入れダクト4.1(
図2に示される)によって、取り外し可能なタンク9の内部に対応する、分離チャンバに接続される。
【0051】
真空掃除機1は、好ましくは、真空掃除機の下部に電池パック10を備える。電池パック10の底面10.1は、真空掃除機1が使用されないとき、掃除機を水平面上に載置することを可能にする(
図2参照)。ハンドル3は、電池パック10と真空掃除機ハウジング2との間、有利には、真空掃除機の後部13に延在する。
【0052】
真空掃除機1は、真空掃除機を作動させるためのスイッチ11を備え、スイッチ11は、特に、使用者によってスイッチが入れられたときに、吸引ユニット7の作動を制御する。
【0053】
電気モータ7.1は、回転軸Xを有する出力軸7.3(
図2、
図4、
図6、
図8に示される)を備える。出力軸7.3は、ファン7.2に結合される。
【0054】
有利には、そして、
図1-
図10に示されるように、分離装置8、ファン7.2、及び、電気モータ7.1は、整列する。より具体的には、廃棄物分離装置8、ファン7.2、及び、電気モータ7.1は、電気モータ7.1の回転軸X上に、整列し、中心を合わせられる。この構成において、回転軸Xは、真空掃除機1の主軸である。
【0055】
吸引ユニット7は、真空掃除機1の後部13に配置され、廃棄物分離装置8は、吸引ユニット7の前部に配置される。
図4及び
図6は、真空掃除機1の後部13を示す。図に示される実施形態では、真空掃除機1の吸気口4は、手持ち式真空掃除機1の前端部を形成する。この吸気口4は、有利には、手持ち式真空掃除機1の残りの部分から、特に、取り外し可能なタンク9に対して、前方に突出する。
【0056】
真空掃除機1は、さらに、吸引ユニット7を少なくとも部分的に覆う、吸引ユニットケーシング12を備える。より具体的には、吸引ユニットケーシング12は、吸引ユニット7を少なくとも部分的に覆う、第1の壁部12.3を備える。
【0057】
吸引ユニットケーシング12は、
図2-
図10、より具体的には、
図9及び
図10において確認し得る。吸引ユニットケーシング12は、特に、吸引ユニット7を真空掃除機1内に位置決めして保持するために用いられ、また、吸引ユニット7を保護するために用いられる。
【0058】
図に示されるように、吸引ユニット7は、電気モータ7.1の回転軸Xに対して、吸引ユニットケーシング12の内部に放射状に配置された、中間ケーシング7.4を備え得る。
【0059】
吸引ユニットケーシング12は、吸引ユニット7と空気的に連通し、回転軸X方向において、吸引ユニット7の両側に配置された、空気流入口12.1と空気流出口12.2を備える。空気流入口12.1は、空気流回路6の上流部6.1に連通し、空気流出口12.2は、空気流回路6の下流部に連通する。換言すると、空気流回路6の上流部6.1は、吸引ユニット7の上流に配置され、吸気口4と吸引ユニット7との間に延在する。空気流回路6の下流部6.2は、吸引ユニット7の下流に配置され、吸引ユニット7と排気口5の間に延在する。
【0060】
分離装置8は、空気流回路6の上流部6.1に配置される。
【0061】
図1-
図10に示される実施形態では、分離装置8は、有利には、電気モータの出力軸の回転軸Xと同軸である主軸を有する、サイクロン分離器である。図示されない代替の実施形態では、そして、本発明の範囲から逸脱することなく、分離装置は、空気を通過させ、廃棄物がそれを通過するのを防止するための、多孔質のフィルタ媒体を備える、フィルタで作製され得るであろう。
【0062】
吸引ユニット7に吸い込まれる塵埃の量を制限するために、電気掃除機は、廃棄物分離装置8に加えて、廃棄物分離装置8と吸引ユニット7との間の空気流回路に配置される、上流側フィルタ13を備え得る。この上流側フィルタ13は、好ましくは、取り外し可能であり、円錐台形状であり、サイクロン分離装置の中央部に収容される。
【0063】
排気口5から塵埃が漏れるのを制限又は防止するために、真空掃除機1は、好ましくは、廃棄物分離装置8に加えて、空気流回路6の下流部分6.2に配置された下流側フィルタ14を備える。
【0064】
図4、
図6、
図8、
図9、
図10に、さらに具体的に示されるように、吸引ユニットケーシング12は、第1の壁部12.3を少なくとも部分的に覆う、第2の壁部12.4を備える。第2の壁部12.4は、第1の壁部12.3と第2の壁部12.4との間に延びる、手持ち式真空掃除機1内の内部空間15を、少なくとも一部で画定するために、第1の壁部12.3から離間して形成される。
【0065】
第1の壁部12.3及び第2の壁部12.4は、有利には、電気モータ7.1の出力軸7.3の回転軸Xと同軸の環状の形状である。第1の壁部12.3及び第2の壁部12.4は、少なくとも部分的に、吸引ユニット7の周りに延在する、環状の内部空間15を画定する。図に示される実施形態では、第1の壁部12.3及び第2の壁部12.4は、より具体的には、管状形状である。図示されない代替の実施形態では、第1の壁部及び第2の壁部は、実質的に円錐台形状であり得るであろう。
【0066】
図示されない別の代替実施形態では、第1の壁部及び第2の壁部は、電気モータの回転軸の周りで部分的に環状の形状であり、第1の壁部及び第2の壁部は、吸引ユニットの周りに部分的に環状の内部空間を画定する。この代替案によれば、内部空間は、例えば、リングの一部の形状、又は、「C」字形状を備える部分(閉鎖されないリング)を有し得るであろう。
【0067】
図に示される実施形態によれば、第1の壁部12.3と第2の壁部12.4は、連結壁部12.5によって結合される。
図9及び
図10に示されるように、第1の壁部12.3、第2の壁部12.4及び連結壁部12.5は、有利には、一体で、好ましくは、プラスチック射出成形によって得られる単一片で作製される。有利には、連結壁部12.5は、電気モータ7.1の回転軸Xに対して、放射方向に延び、連結壁部12.5は、第1の壁部12.3と第2の壁部12.4との間に延びる。
図9及び
図10に示されるように、連結壁部12.5は、環状ディスクの形態である。第1の壁部及び第2の壁部が電気モータの回転軸の周りで部分的に環状である、前述の1つの代替案では、連結壁部は必ずしも環状である必要はなく、例えば、ディスクの一部の形状、又は、実質的に長方形又は円錐台形状、又は「C」字形状を有し得るであろう。
【0068】
別の代替的な実施形態(不図示)において、第1の壁部と第2の壁部は、第1の壁部と第2の壁部の間に放射方向に延びる、接続アームによって接続され得るであろう。この代替案によれば、第1の壁部12.3、第2の壁部12.4及び接続アームは、有利には、一体で、好ましくは、プラスチック射出成形によって得られる単一片で作製されるであろう。
【0069】
図に示される実施形態によれば、吸引ユニットケーシング12は、内部空間15にアクセスするためのアクセス開口部12.6を備える。連結壁部12.5は、アクセス開口部12.6と反対側の吸引ユニットケーシング12の側部に形成される。したがって、内部空間15は、半断面、例えば、
図10における半断面上に、実質的に「U」字を形成する、吸引ユニットケーシング12の壁部12.3、12.4及び12.5によって画定される。このU字形状は、
図10において点線で示され、15.1として参照される。アクセス開口部12.6は、取り外し可能なタンク9に面する。
【0070】
図に示される実施形態によれば、内部空間15は、フィルタが配置されるフィルタチャンバを形成する。フィルタチャンバとフィルタは、空気流回路6に配置され、真空掃除機1が作動させられるときに、それらを通って、吸引ユニット7によって生成された空気流が通過する。
【0071】
図に示される実施形態では、フィルタチャンバ15は、空気流回路6の下流部分6.2に配置され、フィルタは、前述された下流側フィルタ14である。
【0072】
図に示される実施形態では、フィルタチャンバ15及び下流側フィルタ14は、環状形状であり、吸引ユニット7の周りに延在する。
【0073】
下流側フィルタ14は、好ましくは、取り外し可能であり、アクセス開口部12.6は、取り外し可能なタンク9が真空掃除機ハウジング2から取り外されたときに、フィルタ14をフィルタチャンバに挿入すること、又は、フィルタ14を取り外すことを可能にする。
【0074】
図1及び
図2は、動作状態にある真空掃除機1、すなわち、取り外し可能なフィルタ14がフィルタチャンバ内の所定の位置にあり、取り外し可能なタンク9が真空掃除機ハウジング2に装着された状態の真空掃除機1を示す。
図3から
図8は、下流側フィルタ14の完全な取り外しまでの、下流側フィルタ14の取り外しにおける、3つの連続した工程を示す。
【0075】
実際、
図3及び
図4は、取り外し可能なタンク9が取り外され、下流側フィルタ14が、依然として、フィルタチャンバ内の所定の位置にある、第1の取り外し工程での、真空掃除機1を示す。
図5及び
図6は、主軸Xに沿った取り外し可能なフィルタの並進移動に続いて、下流側フィルタ14が、フィルタチャンバから部分的に取り外された、第2の取り外し工程での、真空掃除機を示す。
図7及び
図8は、下流側フィルタ14がフィルタチャンバから完全に取り外された、第3の取り外し工程での、真空掃除機を示す。
【0076】
図示されない代替の実施形態では、内部空間は、下流側フィルタの代わりに、上流側フィルタ(空気流回路6の上流部分6.1の一部)、又は、例えば、ノイズ減衰器又はダンパー、手持ち式真空掃除機を制御するための、又は、作動させるための、電子基板などの、手持ち式真空掃除機の別の機能サブアセンブリを受容し得る。また、内部空間は、空気ダクトを画定するために使用され得るであろう。
【0077】
内部空間15によって形成されたフィルタチャンバは、連結壁部12.5に形成された、少なくとも1つの空気入口12.7を備える。
図9に示されるように、有利には、複数の空気入口12.7が、連結壁部12.5に形成される。空気入口12.7は、空気出口12.2及び吸引ユニット7と空気的に連通する。フィルタチャンバは、第2の壁部12.4に形成される少なくとも1つの空気出口を備える。有利には、フィルタチャンバは、第2の壁部12.4に形成された、複数の空気出口を備える。
【0078】
第1の壁部12.3は、有利には、開口部を有しない。
【0079】
図に示される実施形態では、第2の壁部12.4の2つの部分は、真空掃除機ハウジング2の2つの壁部2.1及び2.2を形成し、第2の壁部12.4に形成された空気出口は、排気口5を形成し、本実施形態では、壁部2.1及び2.2に形成される。壁部2.1、2.2は、真空掃除機1の両側に対称に配置される。
【0080】
真空掃除機ハウジング2の壁部2.1及び2.2を形成する、第2の壁部12.4は、電気モータ7.1の回転軸Aと平行な方向で、取り外し可能なタンク9と真空掃除機ハウジング2の後部2.3との間に配置される。
【0081】
図に示される実施形態では、取り外し可能なタンク9は、吸引ユニットケーシング12の第2壁部12.4の実質的に環状の軸方向端部によって形成される、接触面12.8を介して真空掃除機ハウジング2に取り外し可能に取り付けられる。
【0082】
取り外し可能なタンク9は、真空掃除機ハウジング2に、可逆的に取り付けられる。取り外し可能なタンク9は、様々な方法で、特に、スナップオン継手によって、バヨネット型継手によって、ねじ込み継手によって、又は、例えば、
図1に示されるように、少なくとも1つのノッチ19とロックラッチ20によって、真空掃除機ハウジング2に取り付けられ得る。
【0083】
もちろん、この実施形態は、例として提供されたに過ぎないので、本発明は、説明され、図示された実施形態に決して限定されない。特に様々な要素の構成に関して、又は、技術的な等価物を代用することによって、本発明の保護範囲から逸脱することなく、なお、変更がなされ得る。
【国際調査報告】