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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-31
(54)【発明の名称】硬質表面洗浄濃縮液パケット
(51)【国際特許分類】
   C11D 17/04 20060101AFI20230824BHJP
   C11D 17/08 20060101ALI20230824BHJP
   C11D 1/72 20060101ALI20230824BHJP
【FI】
C11D17/04
C11D17/08
C11D1/72
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023504107
(86)(22)【出願日】2021-07-26
(85)【翻訳文提出日】2023-01-19
(86)【国際出願番号】 US2021043107
(87)【国際公開番号】W WO2022026349
(87)【国際公開日】2022-02-03
(31)【優先権主張番号】63/059,266
(32)【優先日】2020-07-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】590001418
【氏名又は名称】ダウ シリコーンズ コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000589
【氏名又は名称】弁理士法人センダ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ナド、サウガタ
(72)【発明者】
【氏名】クロイツ、セルジュ
(72)【発明者】
【氏名】シモン、クリステル
【テーマコード(参考)】
4H003
【Fターム(参考)】
4H003AC08
4H003AC09
4H003BA12
4H003BA16
4H003BA18
4H003BA21
4H003DA05
4H003DB02
4H003EB04
4H003EB06
4H003EB14
4H003ED02
4H003ED28
4H003ED29
4H003FA04
(57)【要約】
硬質表面洗浄濃縮液パケットであって、水溶性フィルムと、濃縮硬質表面洗浄組成物と、を含み、該濃縮硬質表面洗浄組成物が、式I、
-O-[CHCH(R)O]-H (I)
[式中、Rは直鎖状又は分岐状C2~8アルキル基であり、各Rは、水素及びメチルから独立して選択され、aは1~3である]のグリコールエーテルと、式、
【化1】

[式中、wは5~40であり、Rは水素及び直鎖状又は分岐状C1~20アルキル基であり、Rは、直鎖状又は分岐状C1~20アルキル基及び直鎖状又は分岐状C1~4ヒドロキシアルキル基から選択され、各Rは独立して、水素、メチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、2-ブチル及び2-メチル-2-ブチルであり、但し、R及びRの炭素原子数の合計は5~21である]の非イオン性界面活性剤と、三級アミンと、を含み、水溶性フィルムが濃縮硬質表面洗浄組成物を封入する、硬質表面洗浄濃縮液パケットが提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
硬質表面洗浄濃縮液パケットであって、
水溶性フィルムと、
濃縮硬質表面洗浄組成物と、を含み、前記濃縮硬質表面洗浄組成物が、
式I、
-O-[CHCH(R)O]-H (I)
[式中、Rは直鎖状又は分岐状C2~8アルキル基であり、各Rは、水素及びメチル基からなる群から独立して選択され、aは1~3である]のグリコールエーテルと、
式II、
【化1】

[式中、wは平均5~40であり、Rは、水素及び直鎖状又は分岐状C1~20アルキル基からなる群から選択され、Rは、直鎖状又は分岐状C1~20アルキル基及び直鎖状又は分岐状C1~4ヒドロキシアルキル基からなる群から選択され、各Rは、水素、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソ-プロピル基、n-ブチル基、2-ブチル基、及び2-メチル-2-ブチル基からなる群から独立して選択され、但し、R及びRの炭素原子数の合計は5~21である]の非イオン性界面活性剤と、
三級アミンと、を含み、
前記水溶性フィルムが前記濃縮硬質表面洗浄組成物を封入する、硬質表面洗浄濃縮液パケット。
【請求項2】
前記三級アミンが、式III、
【化2】

[式中、R、R及びRは、直鎖状又は分岐状C1~20アルキル基及び直鎖状又は分岐状C1~20ヒドロキシアルキル基からなる群から独立して選択される]のものである、請求項1に記載の硬質表面洗浄濃縮液パケット。
【請求項3】
が直鎖状C4~7アルキル基であり、aが2である、請求項2に記載の硬質表面洗浄濃縮液パケット。
【請求項4】
wが平均8~16であり、Rが直鎖状C1~15アルキル基であり、Rが直鎖状C1~15アルキル基であり、但し、R及びRの炭素原子数の合計が6~20である、請求項3に記載の硬質表面洗浄濃縮液パケット。
【請求項5】
、R及びRが、直鎖状又は分岐状C1~10アルキル基及び直鎖状又は分岐状C1~10ヒドロキシアルキル基からなる群から独立して選択される、請求項4に記載の硬質表面洗浄濃縮液パケット。
【請求項6】
、R及びRが、直鎖状又は分岐状C1~10ヒドロキシアルキル基からなる群から独立して選択される、請求項5に記載の硬質表面洗浄濃縮液パケット。
【請求項7】
、R及びRが、分岐状C3~5アルキル基及び分岐状C3~5ヒドロキシアルキル基からなる群から独立して選択される、請求項5に記載の硬質表面洗浄濃縮液パケット。
【請求項8】
、R及びRが、分岐状Cヒドロキシアルキル基である、請求項7に記載の硬質表面洗浄濃縮液パケット。
【請求項9】
硬質表面洗浄濃縮液パケットを製造する方法であって、
水溶性フィルムを準備することと、
式I、
-O-[CHCH(R)O]-H (I)
[式中、Rは直鎖状又は分岐状C2~8アルキル基であり、各Rは、水素及びメチル基からなる群から独立して選択され、aは1~3である]のグリコールエーテルを選択することと、
式II、
【化3】

[式中、wは平均5~40であり、Rは、水素及び直鎖状又は分岐状C1~20アルキル基からなる群から選択され、Rは、直鎖状又は分岐状C1~20アルキル基及び直鎖状又は分岐状C1~4ヒドロキシアルキル基からなる群から選択され、各Rは、水素、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソ-プロピル基、n-ブチル基、2-ブチル基、及び2-メチル-2-ブチル基からなる群から独立して選択され、但し、R及びRの炭素原子数の合計は5~21である]の非イオン性界面活性剤を選択することと、
三級アミンを選択することと、
前記式Iの選択されたグリコールエーテルを準備することと、
前記式IIの選択された非イオン性界面活性剤を準備することと、
前記選択された三級アミンを準備することと、
前記式Iの選択されたグリコールエーテル、前記式IIの選択された非イオン性界面活性剤、及び前記選択された三級アミンを組み合わせて、濃縮硬質表面洗浄組成物を形成することと、
水溶性フィルムによって形成された封入量内で前記濃縮硬質表面洗浄組成物を配置することによって、前記硬質表面洗浄濃縮液パケットを形成することと、を含み、前記水溶性フィルムが前記濃縮硬質表面洗浄組成物を封入する、方法。
【請求項10】
硬質表面から油性、脂性、粘着性で、頑固な汚れを除去するための方法であって、
汚れた硬質表面を準備することと、
容器を準備することと、
希釈水を準備することと、
請求項9に記載の方法に従って調製された硬質表面洗浄濃縮液パケットを選択することと、
前記選択された硬質表面洗浄濃縮液パケットを準備することと、
前記選択された硬質表面洗浄濃縮液パケットと前記希釈水を前記容器内で組み合わせて、硬質表面洗浄用組成物を形成することと、
前記汚れた硬質表面を前記硬質表面洗浄用組成物で濡らすことと、
前記濡れて汚れた硬質表面を拭き取り、洗浄された硬質表面を提供することと、を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、硬質表面洗浄濃縮液パケット、並びにその製造方法及び使用方法に関する。特に、本発明は、硬質表面洗浄濃縮液パケットであって、水溶性フィルムと、濃縮硬質表面洗浄組成物と、を含み、該濃縮硬質表面洗浄組成物が、式I、
-O-[CHCH(R)O]-H (I)
[式中、Rは直鎖状又は分岐状C2~8アルキル基であり、各Rは水素及びメチル基からなる群から独立して選択され、aは1~3である]のグリコールエーテルと、式II、
【0002】
【化1】

[式中、wは平均5~40であり、Rは、水素及び直鎖状又は分岐状C1~20アルキル基からなる群から選択され、Rは、直鎖状又は分岐状C1~20アルキル基及び直鎖状又は分岐状C1~4ヒドロキシアルキル基からなる群から選択され、各Rは、水素、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソ-プロピル基、n-ブチル基、2-ブチル基、及び2-メチル-2-ブチル基からなる群から独立して選択され、但し、R及びRの炭素原子数の合計は5~21である]の非イオン性界面活性剤と、三級アミンと、を含み、水溶性フィルムが濃縮硬質表面洗浄組成物を封入する、硬質表面洗浄濃縮液パケットに関する。
【0003】
硬質表面の洗浄は、多くの場合、表面に直接適用し、次いで布やスキージなどで拭き取る表面洗浄剤の使用によって達成される。表面洗浄剤には、多くの場合、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、溶媒、及びキレート剤の様々な組み合わせが含まれる。他の成分には、多くの場合、アンモニア、酢酸、及び水が含まれる。
【0004】
表面洗浄剤は概ね水との溶液中で有効であるため、水と混合して洗浄液を形成できる濃縮液を提供することが可能である。濃縮液は、洗浄液を作製するために使用される大部分の水とは別にパッケージングされ、出荷される場合がある。次いで、エンドユーザーは、水と濃縮液から洗浄液を形成することができる。濃縮液の問題点は、形成された表面洗浄剤中の活性物質の適切な濃度を確保するために、正確に混合しないと効果がえられないことである。溶液が薄すぎると、洗浄性能が低下する場合がある。溶液が濃すぎると、洗浄面に残留物が残る場合がある。更に、洗浄液の濃度が高すぎると、洗浄濃縮液が無駄になる可能性がある。
【0005】
洗浄濃縮液の不適切な希釈に関する懸念を軽減するために、1回分の予め計量された量の洗浄濃縮液を個別パッケージにパッケージングすることが有益であることが分かっている。予め計量された量の洗浄濃縮液が、好ましくは特定量の水に加えられ、適切に濃縮された洗浄液が形成される。更に、ユーザーが単に洗浄濃縮液を容器に加え、容器の残りを水で満たすように、適切なサイズの容器で濃縮液をパッケージングすることも可能である。容器が空になると、濃縮液の交換用パッケージを容器に加え、残りを再び水で満たすことができる。
【0006】
また、洗浄濃縮液を水溶性パッケージでパッケージングすること、特に1回分の予め計量された使用量でパッケージングすることも有用であることが分かっている。洗浄液の形成は、濃縮液を含む水溶性パッケージを使用することで容易になる。なぜなら、ユーザーは単に水溶性パッケージを容器に加え、所望の洗浄液を形成するために適量の水を加えるだけでもよいからである。水溶性パッケージが溶解すると、洗浄剤が放出され、適切な濃度の洗浄剤を有する洗浄液が形成される。
【0007】
従来の水溶性パッケージのパッケージングされた硬質表面洗浄濃縮液の問題の1つは、それによって形成される硬質表面洗浄用配合物が硬質表面から油性及び脂性の汚れを洗浄するために特に有効でないことである。
【0008】
したがって、硬質表面から油性及び脂性の汚れを除去するのに有効な、調製された硬質表面洗浄用組成物で使用するための硬質表面洗浄濃縮液パケットが依然として必要とされている。
【0009】
本発明は、硬質表面洗浄濃縮液パケットであって、水溶性フィルムと、濃縮硬質表面洗浄組成物と、を含み、該濃縮硬質表面洗浄組成物が、式I、
-O-[CHCH(R)O]-H (I)
[式中、Rは直鎖状又は分岐状C2~8アルキル基であり、各Rは水素及びメチル基からなる群から独立して選択され、aは1~3である]のグリコールエーテルと、式II、
【0010】
【化2】

[式中、wは平均5~40であり、Rは、水素及び直鎖状又は分岐状C1~20アルキル基からなる群から選択され、Rは、直鎖状又は分岐状C1~20アルキル基及び直鎖状又は分岐状C1~4ヒドロキシアルキル基からなる群から選択され、各Rは、水素、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソ-プロピル基、n-ブチル基、2-ブチル基、及び2-メチル-2-ブチル基からなる群から独立して選択され、但し、R及びRの炭素原子数の合計は5~21である]の非イオン性界面活性剤と、三級アミンと、を含み、水溶性フィルムが濃縮硬質表面洗浄組成物を封入する、硬質表面洗浄濃縮液パケットを提供する。
【0011】
本発明は、硬質表面洗浄濃縮液パケットであって、水溶性フィルムと、濃縮硬質表面洗浄組成物と、を含み、該濃縮硬質表面洗浄組成物が、式Ia、
【0012】
【化3】

[式中、Rは直鎖状又は分岐状C2~8アルキル基であり、bは平均0~3であり、cは平均0~3であり、但しb+cは平均1~3である]のグリコールエーテルと、式IIa、
【0013】
【化4】

[式中、xは平均8~10であり、yは平均0~6であり、Rは、水素及び直鎖状又は分岐状C1~15アルキル基からなる群から選択され、Rは、直鎖状又は分岐状C1~15アルキル基及び直鎖状又は分岐状C1~3ヒドロキシアルキル基からなる群から選択され、但し、R及びRの炭素原子数の合計は6~20である]の非イオン性界面活性剤と、三級アミンと、を含み、水溶性フィルムが濃縮硬質表面洗浄組成物を封入する、硬質表面洗浄濃縮液パケットを提供する。
【0014】
本発明は、硬質表面洗浄濃縮液パケットを製造する方法であって、水溶性フィルムを準備することと、式I、
-O-[CHCH(R)O]-H (I)
[式中、Rは直鎖状又は分岐状C2~8アルキル基であり、各Rは水素及びメチル基からなる群から独立して選択され、aは1~3である]のグリコールエーテルを選択することと、
式II、
【0015】
【化5】

[式中、wは平均5~40であり、Rは、水素及び直鎖状又は分岐状C1~20アルキル基からなる群から選択され、Rは、直鎖状又は分岐状C1~20アルキル基及び直鎖状又は分岐状C1~4ヒドロキシアルキル基からなる群から選択され、各Rは、水素、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソ-プロピル基、n-ブチル基、2-ブチル基、及び2-メチル-2-ブチル基からなる群から独立して選択され、但し、R及びRの炭素原子数の合計は5~21である]の非イオン性界面活性剤を選択することと、三級アミンを選択することと、式Iの選択されたグリコールエーテルを準備することと、式IIの選択された非イオン性界面活性剤を準備することと、選択された三級アミンを準備することと、式Iの選択されたグリコールエーテル、式IIの選択された非イオン性界面活性剤、及び選択された三級アミンを組み合わせて、濃縮硬質表面洗浄組成物を形成することと、水溶性フィルムによって形成された封入量内で濃縮硬質表面洗浄組成物を配置することによって、硬質表面洗浄濃縮液パケットを形成することと、を含み、水溶性フィルムが濃縮硬質表面洗浄組成物を封入する、方法を提供する。
【0016】
本発明は、硬質表面から油性、脂性、粘着性で、頑固な汚れを除去するための方法であって、汚れた硬質表面を準備することと、容器を準備することと、希釈水を準備することと、本発明の方法に従って調製された硬質表面洗浄濃縮液パケットを選択することと、選択された硬質表面洗浄濃縮液パケットを準備することと、選択された硬質表面洗浄濃縮液パケットと希釈水とを容器内で組み合わせて、硬質表面洗浄用組成物を形成することと、汚れた硬質表面を硬質表面洗浄用組成物で濡らすことと、濡れて汚れた硬質表面を拭き取り、洗浄された硬質表面を提供することと、を含む、方法を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の硬質表面洗浄濃縮液パケットは、硬質表面から油性及び脂性の汚れを除去する性能が向上した濃縮硬質表面洗浄組成物(好ましくは、熱を加える必要なく室温の水で容易に希釈される濃縮硬質表面洗浄組成物、好ましくは、希釈時に望ましくないアンモニア臭を示さない濃縮硬質表面洗浄組成物)を提供する。
【0018】
別段示されない限り、比率、百分率、部などは、重量によるものである。組成物中の重量百分率(又は重量%)は、乾燥重量の、すなわち、組成物に存在し得る一切の水を除外する百分率である。ポリマー中のモノマー単位の百分率は、固形重量、すなわち、ポリマー乳剤中に存在する一切の水を排除した百分率である。
【0019】
好ましくは、本発明の硬質表面洗浄濃縮液パケットは、水溶性フィルム(好ましくは、濃縮硬質表面洗浄組成物から独立して測定した場合、MSTM 205に従って蒸留水を使用して40℃で測定した90秒未満の崩壊時間を有する水溶性フィルム)と、濃縮硬質表面洗浄組成物と、を含み、該濃縮硬質表面洗浄組成物が、式Iのグリコールエーテル(濃縮硬質表面洗浄組成物の重量に基づいて、好ましくは、15~50重量%(より好ましくは、20~40重量%、更により好ましくは、25~30重量%、最も好ましくは、26~28重量%)の式Iのグリコールエーテル)
-O-[CHCH(R)O]-H (I)
[式中、Rは直鎖状又は分岐状C2~8アルキル基であり、各Rは、水素及びメチル基からなる群から独立して選択され、aは1~3である]と、式IIの非イオン性界面活性剤(濃縮硬質表面洗浄組成物の重量に基づいて、好ましくは、20~60重量%(より好ましくは、25~50重量%、更により好ましくは、30~40重量%、最も好ましくは、34~38重量%)の式IIの非イオン性界面活性剤)
【0020】
【化6】

[式中、wは、平均5~40(好ましくは7~27、より好ましくは、8~20、最も好ましくは、7~12)であり、Rは、水素及び直鎖状又は分岐状C1~20アルキル基からなる群から選択され、Rは、直鎖状又は分岐状C1~20アルキル基及び直鎖状又は分岐状C1~4ヒドロキシアルキル基からなる群から選択され、各Rは、水素、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソ-プロピル基、n-ブチル基、2-ブチル基、及び2-メチル-2-ブチル基(好ましくは水素、メチル基、及びエチル基、より好ましくは、水素及びメチル基、最も好ましくは、水素)からなる群から独立して選択され、但し、R及びRの炭素原子数の合計は5~21である]と、三級アミン(濃縮硬質表面洗浄組成物の重量に基づいて、好ましくは、15~60重量%(より好ましくは、20~50重量%、更により好ましくは、25~40重量%、最も好ましくは、27~34重量%)の三級アミン)(好ましくは、三級アミンは式IIIのものである)
【0021】
【化7】

[式中、R、R、及びRは、直鎖状又は分岐状C1~20アルキル基及び直鎖状又は分岐状C1~20ヒドロキシアルキル基(好ましくは、直鎖状又は分岐状C1~10アルキル基及び直鎖状又は分岐状C1~10ヒドロキシアルキル基、より好ましくは、分岐状C3~5アルキル基又は分岐状C3~5ヒドロキシアルキル基、最も好ましくは、分岐状Cヒドロキシアルキル基)から独立して選択される]と、を含み、水溶性フィルムが濃縮硬質表面洗浄組成物を封入する。
【0022】
好ましくは、本発明の硬質表面洗浄濃縮液パケットは、濃縮硬質表面洗浄組成物から独立して測定した場合、MSTM 205に従って蒸留水を使用して、40℃で測定した90秒未満の崩壊時間を有する水溶性フィルムを含む。より好ましくは、本発明の硬質表面洗浄濃縮液パケットは、水溶性フィルムを含み、水溶性フィルムは、濃縮硬質表面洗浄組成物から独立して測定した場合、MSTM 205に従って蒸留水を使用して、40℃(好ましくは30℃、より好ましくは25℃、最も好ましくは21℃)で測定した90秒未満(好ましくは60秒未満、より好ましくは40秒未満、最も好ましくは30秒未満)の崩壊時間を有する。最も好ましくは、本発明の硬質表面洗浄濃縮液パケットは、水溶性フィルムを含み、水溶性フィルムは、濃縮硬質表面洗浄組成物から独立して測定した場合、MSTM 205に従って蒸留水を使用して、40℃(好ましくは30℃、より好ましくは25℃、最も好ましくは21℃)で測定した90秒未満(好ましくは60秒未満、より好ましくは40秒未満、最も好ましくは30秒未満)の崩壊時間を有し、水溶性フィルムは、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、加水分解されたポリ酢酸ビニル(好ましくは、88~98%加水分解されたポリ酢酸ビニル)、ゼラチン及びこれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含む(から本質的になる、又はからなる)。好ましくは、水溶性フィルムはポリビニルアルコールを含む。このような水溶性フィルムとしては、例えば、Monosolから商品名A127、A200、L330、L336、L336 Blue、L711、L711 Blue、M1030、M1030、M2000、M2631A、M3030、M6030、M7030、M7031、M7061、M8310、M8440、M8534、M8630、M8900、及びM9500で市販されているものが挙げられる。
【0023】
好ましくは、本発明の硬質表面洗浄濃縮液パケットは、水溶性フィルムの単層又は多層を含む。好ましくは、各水溶性フィルム層は、5~200(好ましくは5~100、より好ましくは20~85、更により好ましくは30~70、最も好ましくは40~60)マイクロメートルの厚さを有する。
【0024】
好ましくは、本発明の硬質表面洗浄濃縮液パケットは、濃縮硬質表面洗浄組成物を含み、該濃縮硬質表面洗浄組成物が、濃縮硬質表面洗浄組成物の重量に基づいて、15~50重量%(好ましくは、20~40重量%、より好ましくは、25~30重量%、最も好ましくは、26~28重量%)の式I、
-O-[CHCH(R)O]-H (I)
[式中、Rは、直鎖状又は分岐状C2~8アルキル基(好ましくは、直鎖状又は分岐状C3~8アルキル基、より好ましくは、直鎖状C4~7アルキル基、最も好ましくは、直鎖状Cアルキル基)であり、各Rは、水素及びメチル基からなる群から独立して選択され(好ましくは、各Rは水素である)、aは1~3(好ましくは、aは2である)である]のグリコールエーテルを含む。より好ましくは、本発明の硬質表面洗浄濃縮液パケットは、濃縮硬質表面洗浄組成物を含み、該濃縮硬質表面洗浄組成物が、濃縮硬質表面洗浄組成物の重量に基づいて、15~50重量%(好ましくは、20~40重量%、より好ましくは、25~30重量%、最も好ましくは、26~28重量%)の式I[式中、Rは直鎖状C4~7アルキル基であり、aは2である]のグリコールエーテルを含む。最も好ましくは、本発明の硬質表面洗浄濃縮液パケットは、濃縮硬質表面洗浄組成物を含み、該濃縮硬質表面洗浄組成物が、濃縮硬質表面洗浄組成物の重量に基づいて、15~50重量%(好ましくは、20~40重量%、より好ましくは、25~30重量%、最も好ましくは、26~28重量%)の式I[式中、Rは直鎖状Cアルキル基であり、aは2である]のグリコールエーテルを含む。
【0025】
好ましくは、本発明の硬質表面洗浄濃縮液パケットは、濃縮硬質表面洗浄組成物を含み、該濃縮硬質表面洗浄組成物が、濃縮硬質表面洗浄組成物の重量に基づいて、15~50重量%(好ましくは、20~40重量%、より好ましくは、25~30重量%、最も好ましくは、26~28重量%)の式I(式Iのグリコールエーテルは式Iaのものである)、
【0026】
【化8】

[式中、Rは、直鎖状又は分岐状C2~8アルキル基(好ましくは、直鎖状又は分岐状C3~8アルキル基、より好ましくは、直鎖状C4~7アルキル基、最も好ましくは、直鎖状Cアルキル基)であり、bは、平均0~3(好ましくは0~2、より好ましくは2)であり、cは、平均0~3(好ましくは0~2、より好ましくは0)であり、但し、b+cは平均1~3(好ましくは2~3、より好ましくは2)である]のグリコールエーテルを含む。より好ましくは、本発明の硬質表面洗浄濃縮液パケットは、濃縮硬質表面洗浄組成物を含み、該濃縮硬質表面洗浄組成物が、濃縮硬質表面洗浄組成物の重量に基づいて、15~50重量%(好ましくは、20~40重量%、より好ましくは、25~30重量%、最も好ましくは、26~28重量%)の式Ia[式中、Rは直鎖状分岐状C4~7アルキル基であり、bは2であり、cは0である]のグリコールエーテルを含む。最も好ましくは、本発明の硬質表面洗浄濃縮液パケットは、濃縮硬質表面洗浄組成物を含み、該濃縮硬質表面洗浄組成物が、濃縮硬質表面洗浄組成物の重量に基づいて、15~50重量%(好ましくは、20~40重量%、より好ましくは、25~30重量%、最も好ましくは、26~28重量%)の式Ia[式中、Rは直鎖状Cアルキル基であり、bは2であり、cは0である]のグリコールエーテルを含む。
【0027】
好ましくは、本発明の硬質表面洗浄濃縮液パケットは、濃縮硬質表面洗浄組成物を含み、該濃縮硬質表面洗浄組成物が、濃縮硬質表面洗浄組成物の重量に基づいて、20~60重量%(好ましくは、25~50重量%、より好ましくは、30~40重量%、最も好ましくは、34~38重量%)の式II、
【0028】
【化9】

[式中、wは、平均5~40(好ましくは7~27、より好ましくは、8~20、最も好ましくは、7~12)であり、Rは、水素及び直鎖状又は分岐状C1~20アルキル基(好ましくは、水素、及び直鎖状又は分岐状C1~15アルキル基、より好ましくは直鎖状C1~15アルキル基)からなる群から選択され、Rは、直鎖状又は分岐状C1~20アルキル基及び直鎖状又は分岐状C1~4ヒドロキシアルキル基(好ましくは、直鎖状又は分岐状C1~15アルキル基及び直鎖状又は分岐状C1~4ヒドロキシアルキル基、より好ましくは、直鎖状C1~15アルキル基及び直鎖状又は分岐状C1~3ヒドロキシアルキル基、最も好ましくは、直鎖状C1~15アルキル基)からなる群から選択され、各Rは、水素、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソ-プロピル基、n-ブチル基、2-ブチル基、及び2-メチル-2-ブチル基(好ましくは水素、メチル基、及びエチル基、より好ましくは、水素及びメチル基、最も好ましくは、水素)からなる群から独立して選択され、但し、R及びRの炭素原子数の合計は5~21(好ましくは6~20個の炭素原子、より好ましくは、7~18個の炭素原子、最も好ましくは、11~15個の炭素原子)である]の非イオン性界面活性剤を含む。より好ましくは、本発明の硬質表面洗浄濃縮液パケットは、濃縮硬質表面洗浄組成物を含み、該濃縮硬質表面洗浄組成物が、濃縮硬質表面洗浄組成物の重量に基づいて、20~60重量%(好ましくは、25~50重量%、より好ましくは、30~40重量%、最も好ましくは、34~38重量%)の式II[式中、wは平均8~16であり、Rは、水素及び直鎖状C1~15アルキル基からなる群から選択され、Rは、直鎖状又は分岐状C1~15アルキル基及び直鎖状又は分岐状C1~4ヒドロキシアルキルからなる群から選択され、但し、R及びRの炭素原子数の合計は6~20である]の非イオン性界面活性剤を含む。最も好ましくは、本発明の硬質表面洗浄濃縮液パケットは、濃縮硬質表面洗浄組成物を含み、該濃縮硬質表面洗浄組成物が、濃縮硬質表面洗浄組成物の重量に基づいて、20~60重量%(好ましくは、25~50重量%、より好ましくは、30~40重量%、最も好ましくは、34~38重量%)の式II[式中、wは平均7~12であり、Rは、水素及び直鎖状C1~15アルキル基からなる群から選択され、Rは、直鎖状C1~15アルキル基及び直鎖状又は分岐状C1~3ヒドロキシアルキル基からなる群から選択され、但し、R及びRの炭素原子数の合計は7~18である]の非イオン性界面活性剤を含む。
【0029】
好ましくは、本発明の硬質表面洗浄濃縮液パケットは、濃縮硬質表面洗浄組成物を含み、該濃縮硬質表面洗浄組成物が、濃縮硬質表面洗浄組成物の重量に基づいて、20~60重量%(好ましくは、25~50重量%、より好ましくは、30~40重量%、最も好ましくは、34~38重量%)の式II(式IIの非イオン性界面活性剤は式IIaのものである)、
【0030】
【化10】

[式中、xは、平均5~15(好ましくは7~12、より好ましくは8~10)であり、yは、平均0~15(好ましくは0~10、より好ましくは、0~8、最も好ましくは、0~6)であり、Rは、水素及び直鎖状又は分岐状C1~20アルキル基(好ましくは、水素、及び直鎖状又は分岐状C1~15アルキル基、より好ましくは直鎖状C1~15アルキル基)からなる群から選択され、Rは、直鎖状又は分岐状C1~20アルキル基及び直鎖状又は分岐状C1~4ヒドロキシアルキル基(好ましくは、直鎖状又は分岐状C1~15アルキル基及び直鎖状又は分岐状C1~4ヒドロキシアルキル基、より好ましくは、直鎖状C1~15アルキル基及び直鎖状又は分岐状C1~3ヒドロキシアルキル基、最も好ましくは、直鎖状C1~15アルキル基)からなる群から選択され、但し、R及びRの炭素原子数の合計は5~21(好ましくは6~20個の炭素原子、より好ましくは、7~18個の炭素原子、最も好ましくは、11~15個の炭素原子)である]の非イオン性界面活性剤を含む。より好ましくは、本発明の硬質表面洗浄濃縮液パケットは、濃縮硬質表面洗浄組成物を含み、該濃縮硬質表面洗浄組成物が、濃縮硬質表面洗浄組成物の重量に基づいて、20~60重量%(好ましくは、25~50重量%、より好ましくは、30~40重量%、最も好ましくは、34~38重量%)の式IIa[式中、xは平均8~10であり、yは平均0~6であり、Rは、水素及び直鎖状C1~15アルキル基からなる群から選択され、Rは、直鎖状又は分岐状C1~15アルキル基及び直鎖状又は分岐状C1~3ヒドロキシアルキル基からなる群から選択され、但し、R及びRの炭素原子数の合計は6~20である]の非イオン性界面活性剤を含む。最も好ましくは、本発明の硬質表面洗浄濃縮液パケットは、濃縮硬質表面洗浄組成物を含み、該濃縮硬質表面洗浄組成物が、濃縮硬質表面洗浄組成物の重量に基づいて、20~60重量%(好ましくは、25~50重量%、より好ましくは、30~40重量%、最も好ましくは、34~38重量%)の式IIa[式中、xは平均7~12であり、yは0であり、Rは、直鎖状C1~15アルキル基であり、Rは、直鎖状C1~15アルキル基であり、但し、R及びRの炭素原子数の合計は7~18である]の非イオン性界面活性剤を含む。
【0031】
好ましくは、本発明の硬質表面洗浄濃縮液パケットは、濃縮硬質表面洗浄組成物を含み、該濃縮硬質表面洗浄組成物が、濃縮硬質表面洗浄組成物の重量に基づいて、15~60重量%(好ましくは、20~50重量%、より好ましくは、25~40重量%、最も好ましくは、27~34重量%)の三級アミンを含む。より好ましくは、本発明の硬質表面洗浄濃縮液パケットは、濃縮硬質表面洗浄組成物を含み、該濃縮硬質表面洗浄組成物が、濃縮硬質表面洗浄組成物の重量に基づいて、15~60重量%(好ましくは、20~50重量%、より好ましくは、25~40重量%、最も好ましくは、27~34重量%)の三級アミン(三級アミンは式IIIによるものである)
【0032】
【化11】

[式中、R、R、及びRは、直鎖状又は分岐状C1~20アルキル基(好ましくは、直鎖状又は分岐状C1~10アルキル基及び直鎖状又は分岐状C1~10ヒドロキシアルキル基、より好ましくは、分岐状C3~5アルキル基及び分岐状C3~5ヒドロキシアルキル基、最も好ましくは、分岐状Cヒドロキシアルキル基)である]を含む。更により好ましくは、本発明の硬質表面洗浄濃縮液パケットは、濃縮硬質表面洗浄組成物を含み、該濃縮硬質表面洗浄組成物が、濃縮硬質表面洗浄組成物の重量に基づいて、15~60重量%(好ましくは、20~50重量%、より好ましくは、25~40重量%、最も好ましくは、27~34重量%)の式III[式中、R、R及びRは、直鎖状又は分岐状C1~10アルキル基及び直鎖状又は分岐状C1~10ヒドロキシアルキル基からなる群から独立して選択される]の三級アミンを含む。なおより好ましくは、本発明の硬質表面洗浄濃縮液パケットは、濃縮硬質表面洗浄組成物を含み、該濃縮硬質表面洗浄組成物が、濃縮硬質表面洗浄組成物の重量に基づいて、15~60重量%(好ましくは、20~50重量%、より好ましくは、25~40重量%、最も好ましくは、27~34重量%)の式III[式中、R、R及びRは、分岐状C3~5アルキル基及び分岐状C3~5ヒドロキシアルキル基からなる群から独立して選択される]の三級アミンを含む。最も好ましくは、本発明の硬質表面洗浄濃縮液パケットは、濃縮硬質表面洗浄組成物を含み、該濃縮硬質表面洗浄組成物が、濃縮硬質表面洗浄組成物の重量に基づいて、15~60重量%(好ましくは、20~50重量%、より好ましくは、25~40重量%、最も好ましくは、27~34重量%)の式III[式中、R、R及びRは分岐状Cヒドロキシアルキル基である]の三級アミンを含む。
【0033】
本発明の濃縮硬質表面洗浄組成物は、任意に、任意による成分を更に含む。好ましくは、本発明の濃縮硬質表面洗浄組成物は、任意による成分を更に含み、任意による成分は、塩、酵素、腐食防止剤、酸、漂白剤、研磨剤、抗菌剤(例えば、フェノキシエタノール、塩化ベンザルコニウム)、レオロジー調整剤、被膜形成剤(例えば、Acusol商標Pro)、pH調整剤、緩衝剤、審美着色剤、芳香剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される。
【0034】
好ましくは、本発明の硬質表面洗浄濃縮液パケットは、濃縮硬質表面洗浄組成物を含み、濃縮硬質表面洗浄組成物は審美着色剤を含む。より好ましくは、本発明の硬質表面洗浄濃縮液パケットは、濃縮硬質表面洗浄組成物を含み、濃縮硬質表面洗浄組成物は、濃縮硬質表面洗浄組成物の重量に基づいて0.05~3重量%(好ましくは、0.1~2.5重量%、より好ましくは、0.5~2.0重量%、最も好ましくは、0.5~1.5重量%)の審美着色剤を含む。更により好ましくは、本発明の硬質表面洗浄濃縮液パケットは、濃縮硬質表面洗浄組成物を含み、濃縮硬質表面洗浄組成物は、濃縮硬質表面洗浄組成物の重量に基づいて、0.05~3重量%(好ましくは、0.1~2.5重量%、より好ましくは、0.5~2.0重量%、最も好ましくは、0.5~1.5重量%)の審美着色剤を含み、審美着色剤は、染料(例えば、小分子染料及びポリマー染料)、染料-粘土複合体及び顔料からなる群から選択される。最も好ましくは、本発明の硬質表面洗浄濃縮液パケットは、濃縮硬質表面洗浄組成物を含み、濃縮硬質表面洗浄組成物は、濃縮硬質表面洗浄組成物の重量に基づいて、0.05~3重量%(好ましくは、0.1~2.5重量%、より好ましくは、0.5~2.0重量%、最も好ましくは、0.5~1.5重量%)の審美着色剤を含み、審美着色剤は、染料(例えば、小分子染料及びポリマー染料)、染料-粘土複合体、顔料、及びLiquitint(登録商標)ポリマー着色剤(Milliken&Companyから入手可能)からなる群から選択され、審美着色剤は、アクリジン、アントラキノン、アジン、アゾ、ベンゾジフラン、ベンゾジフラノン、カロテノイド、クマリン、シアニン、ジアザヘミシアニン、ジフェニルメタン、ホルマザン、ヘミシアニン、インジゴイド、メタン、メチン、ナフタルイミド、ナフトキノン、ニトロ、ニトロソ、オキサジン、フェノチアジン、フタロシアニン、ピラゾール、ピラゾロン、キノロン、スチルベン、スチリル、トリアリールメタン、キサンテン、及びこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1つの発色団構成要素を含有する。審美着色剤としては、例えば、Liquitint(登録商標)Yellow EC、Liquitint(登録商標)Red OC、Liquitint(登録商標)Blue AH、Liquitint(登録商標)Blue BB、Liquitint(登録商標)Blue 275、Liquitint(登録商標)Blue 297、Liquitint(登録商標)Blue BB、Cyan 15、Liquitint(登録商標)Green 101、Liquitint(登録商標)Orange 272、Liquitint(登録商標)Orange 255、Liquitint(登録商標)Pink AM、Liquitint(登録商標)Pink AMC、Liquitint(登録商標)Pink ST、Liquitint(登録商標)Violet 129、Liquitint(登録商標)Violet 291、Liquitint(登録商標)Violet LS、Liquitint(登録商標)Yellow FT、Liquitint(登録商標)Blue Buf、Liquitint(登録商標)Pink AM、Liquitint(登録商標)Pink PV、Acid Blue 80、Acid Blue 182、Acid Red 33、Acid Red 52、Acid Violet 48、Acid Violet 126、Acid Blue 9、Acid Blue 1、及びこれらの混合物(好ましくは、Liquitint(登録商標)Yellow ECとLiquitint(登録商標)Red OCとの混合物)などのポリマー着色剤が挙げられる。
【0035】
好ましくは、本発明の硬質表面洗浄濃縮液パケットは、濃縮硬質表面洗浄組成物を含み、濃縮硬質表面洗浄組成物は芳香剤を含む。より好ましくは、本発明の硬質表面洗浄濃縮液パケットは、濃縮硬質表面洗浄組成物を含み、濃縮硬質表面洗浄組成物は、濃縮硬質表面洗浄組成物の重量に基づいて、0.01~5重量%(好ましくは、0.1~4.5重量%、より好ましくは、1~4.25重量%、最も好ましくは、2~4重量%)の芳香剤を含む。
【0036】
好ましくは、濃縮硬質表面洗浄組成物は11以下のpHを有する。より好ましくは、濃縮硬質表面洗浄組成物は、5~10.5のpHを有する。最も好ましくは、濃縮硬質表面洗浄組成物は、8~10のpHを有する。
【0037】
好ましくは、本発明の濃縮硬質表面洗浄組成物は、0~10重量%(好ましくは、0~5重量%、より好ましくは、0~2.5重量%、更により好ましくは、0~2重量%、なおより好ましくは、0~1.5重量%、最も好ましくは、0~1重量%)の水を含む。
【0038】
好ましくは、本発明の濃縮硬質表面洗浄組成物は、<0.01重量%(好ましくは<0.001重量%、より好ましくは、<0.0001重量%、更により好ましくは、<0.0001重量%、最も好ましくは、検出限界未満)の分散剤ポリマーを含有する。より好ましくは、本発明の濃縮硬質表面洗浄組成物は、<0.01重量%(好ましくは<0.001重量%、より好ましくは、<0.0001重量%、更により好ましくは、<0.0001重量%、最も好ましくは、検出限界未満)の分散剤ポリマーを含有し、分散剤ポリマーは、ポリ(アクリル酸)、ポリ(アクリル酸/マレイン酸)コポリマー、ポリ(マレイン酸/オレフィン)コポリマー、ホスフィノカルボキシル化ポリマー及びこれらの混合物からなる群から選択される。
【0039】
好ましくは、本発明の濃縮硬質表面洗浄組成物は、<5重量%(好ましくは、0~3重量%、より好ましくは、0~2.6重量%)の四級アンモニウム化合物(例えば、ベンザルコニウム)を含有する。
【0040】
好ましくは、本発明の濃縮硬質表面洗浄組成物は、<0.01重量%(好ましくは<0.001重量%、より好ましくは、<0.0001重量%、更により好ましくは、<0.0001重量%、最も好ましくは、検出限界未満)のヒドロトロープを含有する。より好ましくは、本発明の濃縮硬質表面洗浄組成物は、<0.01重量%(好ましくは<0.001重量%、より好ましくは、<0.0001重量%、更により好ましくは、<0.0001重量%、最も好ましくは、検出限界未満)のヒドロトロープを含有し、ヒドロトロープは、キシレンスルホン酸のカルシウム、ナトリウム、カリウム、アンモニウム及びアルカノールアンモニウム塩;トルエンスルホン酸のカルシウム、ナトリウム、カリウム、アンモニウム及びアルカノールアンモニウム塩;エチルベンゼンスルホン酸のカルシウム、ナトリウム、カリウム、アンモニウム及びアルカノールアンモニウム塩;クメンスルホン酸のカルシウム、ナトリウム、カリウム、アンモニウム及びアルカノールアンモニウム塩;並びにこれらの混合物からなる群から選択される。
【0041】
好ましくは、本発明の硬質表面洗浄濃縮液パケットを製造する方法は、水溶性フィルム(好ましくは、濃縮硬質表面洗浄組成物から独立して測定した場合、MSTM 205に従って蒸留水を使用して40℃で測定した90秒未満の崩壊時間を有する水溶性フィルム)を準備することと、式I、
-O-[CHCH(R)O]-H (I)
[式中、Rは、直鎖状又は分岐状C2~8アルキル基(好ましくは、直鎖状又は分岐状C3~8アルキル基、より好ましくは、直鎖状C4~7アルキル基、最も好ましくは、直鎖状Cアルキル基)であり、各Rは、水素及びメチル基からなる群から独立して選択され(好ましくは、各Rは水素である)、aは1~3(好ましくは、aは2である)である]のグリコールエーテルを選択することと、式II、
【0042】
【化12】

[式中、wは、平均5~40(好ましくは7~27、より好ましくは、8~20、最も好ましくは、7~12)であり、Rは、水素及び直鎖状又は分岐状C1~20アルキル基(好ましくは、水素、及び直鎖状又は分岐状C1~15アルキル基、より好ましくは直鎖状C1~15アルキル基)からなる群から選択され、Rは、直鎖状又は分岐状C1~20アルキル基及び直鎖状又は分岐状C1~4ヒドロキシアルキル基(好ましくは、直鎖状又は分岐状C1~15アルキル基及び直鎖状又は分岐状C1~4ヒドロキシアルキル基、より好ましくは、直鎖状C1~15アルキル基及び直鎖状又は分岐状C1~3ヒドロキシアルキル基、最も好ましくは、直鎖状C1~15アルキル基)からなる群から選択され、各Rは、水素、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソ-プロピル基、n-ブチル基、2-ブチル基、及び2-メチル-2-ブチル基(好ましくは水素、メチル基、及びエチル基、より好ましくは、水素及びメチル基、最も好ましくは、水素)からなる群から独立して選択され、但し、R及びRの炭素原子数の合計は5~21(好ましくは6~20個の炭素原子、より好ましくは、7~18個の炭素原子、最も好ましくは、11~15個の炭素原子)である]の非イオン性界面活性剤を選択することと、三級アミン(好ましくは、三級アミンは式IIIのものである)
【0043】
【化13】

[式中、R、R、及びRは、直鎖状又は分岐状C1~20アルキル基及びC1~20ヒドロキシアルキル基(好ましくは、直鎖状又は分岐状C1~10アルキル基及び直鎖状又は分岐状C1~10ヒドロキシアルキル基、より好ましくは、分岐状C3~5アルキル基及びC3~5ヒドロキシアルキル基、最も好ましくは、分岐状Cヒドロキシアルキル基)から独立して選択される]を選択することと、式Iの選択されたグリコールエーテルを準備することと、式IIの選択された非イオン性界面活性剤を準備することと、選択された三級アミンを準備することと、式Iの選択されたグリコールエーテル、式IIの選択された非イオン性界面活性剤、及び選択された三級アミンを組み合わせて、濃縮硬質表面洗浄組成物(好ましくは、濃縮硬質表面洗浄組成物は、濃縮硬質表面洗浄組成物の重量に基づいて、15~50重量%(好ましくは、20~40重量%、より好ましくは、25~30重量%、最も好ましくは、26~28重量%)の式Iのグリコールエーテルと、濃縮硬質表面洗浄組成物の重量に基づいて、20~60重量%(好ましくは25~50重量%、より好ましくは、30~40重量%、最も好ましくは、34~37重量%)の式IIの非イオン性界面活性剤と、濃縮硬質表面洗浄組成物の重量に基づいて、20~60重量%(より好ましくは25~50重量%、更により好ましくは、30~40重量%、最も好ましくは、33~37重量%)の三級アミンと、を含む)を形成することと、水溶性フィルム(好ましくは、水溶性フィルムは水溶性フィルムパウチに構成される)(水溶性フィルムパウチは、濃縮硬質表面洗浄組成物又はその一部分を受容するための1つ又は複数の空洞を有し得る)(好ましくは、水溶性フィルムパウチは濃縮硬質表面洗浄組成物を受容するための1つの空洞を有する)によって形成された封入量内で濃縮硬質表面洗浄組成物を配置することによって、硬質表面洗浄濃縮液パケットを形成することと、を含み、水溶性フィルムが濃縮硬質表面洗浄組成物を封入する。
【0044】
好ましくは、本発明の硬質表面洗浄濃縮液パケットを製造する方法は、水溶性フィルム(好ましくは、水溶性フィルムは、濃縮硬質表面洗浄組成物から独立して測定した場合、MSTM 205に従って蒸留水を使用して、40℃で測定した90秒未満の崩壊時間を有する)を準備することと、式I(式Iのグリコールエーテルは式Iaのものである)
【0045】
【化14】

[式中、Rは、直鎖状又は分岐状C2~8アルキル基(好ましくは、直鎖状又は分岐状C3~8アルキル基、より好ましくは、直鎖状C4~7アルキル基、最も好ましくは、直鎖状Cアルキル基)であり、bは、平均0~3(好ましくは0~2、より好ましくは2)であり、cは、平均0~3(好ましくは0~2、より好ましくは0)であり、但し、b+cは平均1~3(好ましくは2~3、より好ましくは2)である]のグリコールエーテルを選択することと、式II(式IIの非イオン性界面活性剤は式IIaのものである)
【0046】
【化15】

[式中、xは、平均5~15(好ましくは7~12、より好ましくは8~10)であり、yは、平均0~15(好ましくは0~10、より好ましくは、0~8、最も好ましくは、0~6)であり、Rは、水素及び直鎖状又は分岐状C1~20アルキル基(好ましくは、水素、及び直鎖状又は分岐状C1~15アルキル基、より好ましくは直鎖状C1~15アルキル基)からなる群から選択され、Rは、直鎖状又は分岐状C1~20アルキル基及び直鎖状又は分岐状C1~4ヒドロキシアルキル基(好ましくは、直鎖状又は分岐状C1~15アルキル基及び直鎖状又は分岐状C1~4ヒドロキシアルキル基、より好ましくは、直鎖状C1~15アルキル基及び直鎖状又は分岐状C1~3ヒドロキシアルキル基、最も好ましくは、直鎖状C1~15アルキル基)からなる群から選択され、但し、R及びRの炭素原子数の合計は5~21(好ましくは6~20個の炭素原子、より好ましくは、7~18個の炭素原子、最も好ましくは、11~15個の炭素原子)である]の非イオン性界面活性剤を選択することと、三級アミン(好ましくは、三級アミンは式IIIのものである)
【0047】
【化16】

[式中、R、R、及びRは、直鎖状又は分岐状C1~20アルキル基及び直鎖状又は分岐状C1~20ヒドロキシアルキル基(好ましくは、直鎖状又は分岐状C1~10アルキル基及び直鎖状又は分岐状C1~10ヒドロキシアルキル基、より好ましくは、分岐状C3~5アルキル基及び分岐状C3~5ヒドロキシアルキル基、最も好ましくは、分岐状Cヒドロキシアルキル基)から独立して選択される]を選択することと、式Iaの選択されたグリコールエーテルを準備することと、式IIaの選択された非イオン性界面活性剤を準備することと、選択された三級アミンを準備することと、式Iaの選択されたグリコールエーテル、式IIaの選択された非イオン性界面活性剤、及び選択された三級アミンを組み合わせて、濃縮硬質表面洗浄組成物(好ましくは、濃縮硬質表面洗浄組成物は、濃縮硬質表面洗浄組成物の重量に基づいて、15~50重量%(好ましくは、20~40重量%、より好ましくは、25~30重量%、最も好ましくは、26~28重量%)の式Iaのグリコールエーテルと、濃縮硬質表面洗浄組成物の重量に基づいて、20~60重量%(好ましくは25~50重量%、より好ましくは、30~40重量%、最も好ましくは、34~38重量%)の式IIaの非イオン性界面活性剤と、濃縮硬質表面洗浄組成物の重量に基づいて、15~60重量%(より好ましくは20~50重量%、更により好ましくは、25~40重量%、最も好ましくは、27~34重量%)の三級アミンと、を含む)を形成することと、水溶性フィルム(好ましくは、水溶性フィルムは水溶性フィルムパウチに構成される)(水溶性フィルムパウチは、濃縮硬質表面洗浄組成物又はその一部を受容するための1つ又は複数の空洞を有し得る)(好ましくは、水溶性フィルムパウチは濃縮硬質表面洗浄組成物を受容するための1つの空洞を有する)によって形成された封入量内で濃縮硬質表面洗浄組成物を配置することによって、硬質表面洗浄濃縮液パケットを形成することと、を含み、水溶性フィルムが濃縮硬質表面洗浄組成物を封入する。
【0048】
好ましくは、本発明の硬質表面洗浄濃縮液パケットに使用される水溶性フィルムパウチは、濃縮硬質表面洗浄組成物を収容した密閉容器を形成するものである。密閉容器は、熱成形、ヒートシール、溶媒融着、及び接着剤密封溶液の使用(例えば、水溶性接着剤の使用による)を含む任意の好適な方法によって、水溶性フィルムから形成することができる。
【0049】
本開示はまた、封入された洗浄組成物を形成する方法を提供する。本方法は、水溶性フィルムを準備する工程と、濃縮硬質表面洗浄組成物を準備する工程と、水を使用して形成された収容容量(又は複数の収容容量)内で濃縮洗浄組成物を配置する(例えば、注ぐ、挿入する、注入する、又は別の方法で配置する)工程と、を含む。
【0050】
好ましくは、本発明の硬質表面洗浄濃縮液パケットに使用される水溶性フィルムパウチは、濃縮硬質表面洗浄組成物の存在下で安定である。使用時、本発明の硬質表面洗浄濃縮液パケットは、希釈水と組み合わされる。希釈水との組み合わせに続いて、水溶性フィルムは容易に崩壊し、濃縮硬質表面洗浄組成物を希釈水中に放出して、硬質表面洗浄用組成物を形成する。好ましくは、濃縮硬質表面洗浄組成物と希釈水との容量比は、1:1,000(好ましくは1:5~1:500、より好ましくは、1:7.5~1:250、更により好ましくは、1:10~1:150、最も好ましくは、1:15~1:50)である。
【0051】
好ましくは、本発明の硬質表面から油性、脂性、粘着性で、頑固な汚れを除去する方法は、汚れた硬質表面(好ましくは、汚れた硬質表面は、カウンター上面、調理台上面、セラミック表面、ラミネート表面、磁器表面、タイル表面、ガラス表面、金属表面、木材表面からなる群から選択され、好ましくは、汚れた硬質表面は無孔質表面である)(好ましくは、汚れた硬質表面は、油性汚れ又は脂性汚れの少なくとも1つで汚れている)を準備することと、容器(好ましくは、表面洗浄作業用に設計された特定量の容器)を準備することと、希釈水(好ましくは蒸留水)を準備することと、本発明の方法に従って調製された硬質表面洗浄濃縮液パケットを選択することと、選択された硬質表面洗浄濃縮液パケットを準備することと、選択された硬質表面洗浄濃縮液パケットと希釈水とを容器(好ましくは、容器は計量された量の希釈水及び硬質表面洗浄濃縮液パケットを受容するように設計された特定量のスプレー瓶である)内で組み合わせて(任意に、撹拌及び熱の少なくとも一方で組み合わせる)、硬質表面洗浄用組成物を形成することと、汚れた硬質表面を硬質表面洗浄用組成物で濡らすことと、濡れて汚れた硬質表面を(好ましくは、布、タオル、ワイプ、ブラシ、モップ、ワイパー、スキージ、スポンジ、又はこれらの組み合わせからなる群から選択される器具で)拭き取り(任意に、こする、任意に、こすり洗いする)、洗浄された硬質表面を提供することと、を含む。
【0052】
ここで、本発明のいくつかの実施形態を、以下の実施例で詳細に説明する。
比較例C1~C10及び実施例1~2
濃縮硬質表面洗浄組成物
【0053】
比較例C1~C10及び実施例1~2の濃縮硬質表面洗浄組成物を、表1に記載された重量比率で成分を一緒に混合することにより調製した。
【0054】
【表1】
【0055】
汚れ除去試験
試験液を形成するために、汚れ除去性能のある比較例C2、C5、C7及びC8並びに実施例1の濃縮硬質表面洗浄組成物を脱イオン水と1:20の容量希釈比で希釈した。IKWの推奨に従って、1,500μLの脂肪粉塵汚れ/タイルを120℃に設定したオーブンに24時間入れた。その後、タイルをオーブンから取り出し、室温で24時間空調管理された実験室で保管した後、試験を行った。使用した脂肪粉塵汚れは、75重量%ピーナッツ油、23重量%カオリン、及びイソプロピル(isopropal)アルコールに分散した2重量%カーボンブラック(20重量%汚れ/80重量%イソプロピルアルコール)で構成された。スクラブ機を使用して試験を実施した。各試験では、試験液の3mL分をスポンジ(柔らかい面)に乗せ、次に汚れたタイルを、試験液で濡らしたスポンジの表面で10回撫でた。その後、水道の流水でタイルを洗い流し、試験結果を評価した。比較例C2の洗浄配合物が最も優れた性能を示し、次いで比較例C5、比較例C8、比較例C7、そして実施例1の順であった。但し、比較例C2の配合物は、希釈時にアンモニア臭を発することに留意されたい。比較例C5及びC7の配合物は、使用したアミンを分散させるのに熱を必要とした。比較例C8の配合物は、アミンを分散させるのに熱を必要とし、室温に冷却すると溶液から沈殿した。
【0056】
汚れ除去試験
試験液を形成するために、汚れ除去性能のある比較例C9及び実施例2の濃縮硬質表面洗浄組成物を脱イオン水と1:20の容量希釈比で希釈した。IKWの推奨に従って、1,500μLの脂肪粉塵汚れ/タイルを120℃に設定したオーブンに24時間入れた。その後、タイルをオーブンから取り出し、室温で24時間空調管理された実験室で保管した後、試験を行った。使用した脂肪粉塵汚れは、75重量%ピーナッツ油、23重量%カオリン、及びイソプロピルアルコールに分散した2重量%カーボンブラック(20重量%汚れ/80重量%イソプロピルアルコール)で構成された。スクラブ機を使用して試験を実施した。各試験では、試験液の3mL分をスポンジ(柔らかい面)に乗せ、次に汚れたタイルを、試験液で濡らしたスポンジの表面で10回撫でた。その後、水道の流水でタイルを洗い流し、試験結果を評価した。実施例2の洗浄配合物は、比較例C9と比較して劇的に良好な性能を示し、洗浄配合物の性能に対する溶媒の選択の劇的な影響を実証した。
【0057】
実施例3
濃縮硬質表面洗浄組成物
実施例3の濃縮硬質表面洗浄組成物を、表2に記載された重量比率で成分を一緒に混合することによって調製した。
【0058】
【表2】
【0059】
汚れ除去試験
試験液を形成するために、実施例3の汚れ除去性能のある濃縮硬質表面洗浄組成物を脱イオン水と1:20の容量希釈比で希釈した。実施例3の洗浄液の洗浄性能を、3つの市販製品、Mr Propre、St Marc、及びAjaxの洗浄性能と比較した。IKWの推奨に従って、1,500μLの脂肪粉塵汚れ/タイルを120℃に設定したオーブンに24時間入れた。その後、タイルをオーブンから取り出し、室温で24時間空調管理された実験室で保管した後、試験を行った。使用した脂肪粉塵汚れは、75重量%ピーナッツ油、23重量%カオリン、及びイソプロピルアルコールに分散した2重量%カーボンブラック(20重量%汚れ/80重量%イソプロピルアルコール)で構成された。スクラブ機を使用して試験を実施した。各試験では、試験液の3mL分をスポンジ(柔らかい面)に乗せ、次に汚れたタイルを、試験液で濡らしたスポンジの表面で10回撫でた。その後、水道の流水でタイルを洗い流した後、試験結果を評価した。実施例3の洗浄配合物は、試験した脂肪粉塵汚れに対して、市販の配合物の各々よりも有意に優れていた。
【国際調査報告】