(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-31
(54)【発明の名称】天然繊維を有する吸収性物品パッケージ材料
(51)【国際特許分類】
B65D 85/07 20170101AFI20230824BHJP
A61F 13/15 20060101ALI20230824BHJP
【FI】
B65D85/07 BRH
B65D85/07 BSE
A61F13/15 200
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023504702
(86)(22)【出願日】2021-07-30
(85)【翻訳文提出日】2023-01-23
(86)【国際出願番号】 US2021043814
(87)【国際公開番号】W WO2022026782
(87)【国際公開日】2022-02-03
(32)【優先日】2020-07-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-10-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-10-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-10-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】590005058
【氏名又は名称】ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
【氏名又は名称原語表記】THE PROCTER & GAMBLE COMPANY
【住所又は居所原語表記】One Procter & Gamble Plaza, Cincinnati, OH 45202,United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100137523
【氏名又は名称】出口 智也
(74)【代理人】
【識別番号】100141830
【氏名又は名称】村田 卓久
(74)【代理人】
【識別番号】100152423
【氏名又は名称】小島 一真
(74)【代理人】
【識別番号】100198029
【氏名又は名称】綿貫 力
(72)【発明者】
【氏名】ミヒャエル、レムス
(72)【発明者】
【氏名】エドワード、ダニエル、サイス、ザ、サード
(72)【発明者】
【氏名】ラーナ、ジェシカ、クローズ
(72)【発明者】
【氏名】シュテファン、スピーカース
(72)【発明者】
【氏名】リー、マシュー、アーレント
(72)【発明者】
【氏名】ベンジャミン、ジェイコブ、クレア
(72)【発明者】
【氏名】エミリー、シャルロット、ボズウェル
(72)【発明者】
【氏名】ネリー、バネッサ、ブレスリン
【テーマコード(参考)】
3B200
3E068
【Fターム(参考)】
3B200AA01
3B200AA03
3B200BA17
3B200BB00
3B200DF07
3E068AA40
3E068AB02
3E068AB03
3E068AC05
3E068BB09
3E068BB12
3E068BB17
3E068CC22
3E068CC26
3E068CD01
3E068CE02
3E068CE03
3E068DD34
3E068EE01
3E068EE40
(57)【要約】
1つ以上の吸収性物品のパッケージが開示される。パッケージは、天然繊維を含むパッケージ材料を含む。パッケージ材料は、前面パネル、前面パネルの反対側の後面パネル、第1の側面パネル、第1の側面パネルの反対側の第2の側面パネル、上面パネル、及び上面パネルの反対側の底面パネルを形成する。パネルは、内部区画を画定し、1つ以上の吸収性物品は、内部区画内に配設される。パネルのうちの少なくとも3つは、シームを含まない。パッケージ材料は、坪量試験方法に従って、約50gsm~約120gsmの坪量を有する。パッケージは、リサイクル可能である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ以上の吸収性物品を含むパッケージであって、
天然繊維を含むパッケージ材料を更に含み、
前記パッケージ材料が、前面パネル、前記前面パネルの反対側の後面パネル、第1の側面パネル、前記第1の側面パネルの反対側の第2の側面パネル、上面パネル、及び前記上面パネルの反対側の底面パネルを形成し、前記パネルが、内部区画を画定し、前記1つ以上の吸収性物品が、前記内部区画内に配設されており、
前記パネルのうちの少なくとも3つが、シームを含まず、
前記パッケージ材料が、坪量試験方法に従って、約50gsm~約120gsm、好ましくは、約55gsm~約115gsm、より好ましくは、約60gsm~約110gsmの坪量を有し、
前記パッケージが、リサイクル可能である、パッケージ。
【請求項2】
前記底面パネルが、ブロック底面構成を含む、請求項1に記載のパッケージ。
【請求項3】
前記底面パネルが、クロス底面構成を含む、請求項1に記載のパッケージ。
【請求項4】
前記底面パネルが、ピンチ底面構成を含む、請求項1に記載のパッケージ。
【請求項5】
前記底面パネルが、閉鎖シームフィンを更に含み、前記閉鎖シームフィンの少なくとも一部分が、前記底面パネルの一部分に解放可能に接合されている、請求項4に記載のパッケージ。
【請求項6】
前記前面パネル、前記後面パネル、前記第1の側面パネル、又は前記第2の側面パネルのうちの1つが、前記前面パネル、前記後面パネル、前記第1の側面パネル、又は前記第2の側面パネルのうちの1つを横断するフープシームの少なくとも一部分を、前記上面パネルから前記底面パネルまで概して長手方向において含む、請求項1~5のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項7】
前記フープシームが、前記上面パネルの少なくとも一部分及び前記底面パネルの一部分を更に横断する、請求項6に記載のパッケージ。
【請求項8】
前記フープシームが、重複シームである、請求項6又は7に記載のパッケージ。
【請求項9】
前記パッケージ材料が、約50重量パーセント~約100重量パーセントの天然繊維、好ましくは、約65重量パーセント~約99重量パーセントの天然繊維、より好ましくは、約75重量パーセント~約95重量パーセントの天然繊維を含む、請求項1~8のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項10】
前記パッケージの前記パネルの全てが、パッケージ材料の単一の要素を含む、請求項1~9のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項11】
前記パッケージ材料が、強度引張試験方法に従って、少なくとも5.0kN/m、好ましくは、少なくとも7.0kN/m、より好ましくは、少なくとも8.0kN/mのMD引張強度を有する、請求項1~10のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項12】
前記パッケージ材料が、強度引張試験方法に従って、約3パーセント~約6.5パーセント、好ましくは、約3.2パーセント~約6.2パーセント、より好ましくは、約3.5~約6パーセントのMD破断伸長を有する、請求項1~11のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項13】
前記パッケージが、前記パッケージ材料の単一のプライから形成される、請求項1~12のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項14】
前記パッケージ材料が、バリア層を含まない、請求項1~13のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項15】
前記パッケージ材料が、バリア層を含む、請求項1~12のいずれか一項に記載のパッケージ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、吸収性物品用のパッケージ、より具体的には、天然繊維を有するパッケージに関する。
【背景技術】
【0002】
再生可能資源から少なくとも部分的に作製された製品に対する消費者需要は、過去10年にわたって著しく増加しており、新規で改善された消費財及びパッケージング材料の革新の原動力になっている。このように、再生可能資源を含む製品及びパッケージング材料における焦点が増加している。例えば、天然及び生物源材料、リサイクル可能な材料、リサイクルされた材料、並びに/又は生分解可能な材料を含む、消費者向け製品に関する市場において強い要望がある。
【0003】
使い捨て吸収性物品(例えば、おむつ及びトレーニングパンツ、使い捨て成人用失禁パンツ、並びに女性用衛生パッド)などの、壊れにくく、圧縮可能な消費者向け製品は、プラスチックポリマーフィルムで形成された柔らかいパッケージ中にパッケージ化されて小売販売(すなわち、小売店において陳列及び販売)されている場合が多い。プラスチックは、所与のプラスチックの撓み伸長する能力を考えると、パッケージングプロセスの厳密性に耐え得るため、プラスチックは、消費財の主なパッケージとして好ましく、一方で、天然繊維などのより多くの再生可能資源を含む材料は、同様のパッケージングプロセス下で折り畳むこと、分解すること、及び引裂がしやすい可能性がある。加えて、プラスチックは、容易な引裂なく、撓み伸長することができるため、吸収性物品の積層体は、プラスチックパッケージ内で圧縮して、きちんと整頓された棚状の存在をもたらすことができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、吸収性物品用の天然繊維含有パッケージを改善する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、再生可能な資源から少なくとも部分的に作製されたパッケージ材料を含む1つ以上の吸収性物品のパッケージを提供することによって上記で考察された問題のうちの1つ以上を解決し、パッケージは、リサイクル可能である。パッケージ材料は、パッケージングプロセス、輸送、並びに棚上及び消費者の家庭における取り扱いの厳密性に耐えることができる。再生可能資源から少なくとも部分的に作製されたパッケージはまた、きちんと整頓された棚状の存在を提示し得る。
【0006】
本開示は、部分的に、1つ以上の吸収性物品を含み、天然繊維を含むパッケージ材料を更に含む、パッケージを提供する。パッケージ材料は、前面パネル、前面パネルの反対側の後面パネル、第1の側面パネル、第1の側面パネルの反対側の第2の側面パネル、上面パネル、及び上面パネルの反対側の底面パネルを形成し、パネルは、内部区画を画定し、1つ以上の吸収性物品は、内部区画内に配設される。パネルのうちの少なくとも3つは、シームを含まない。パッケージ材料は、本明細書において説明された坪量試験方法に従って、約60gsm~約120gsm、好ましくは、約65gsm~約105gsm、より好ましくは、約70gsm~約90gsmの坪量を有する。パッケージは、リサイクル可能である。
【0007】
本開示は、部分的に、天然繊維を含むパッケージ材料を含む1つ以上の吸収性物品のパッケージを提供する。パッケージ材料は、坪量試験方法に従って、約50gsm~120gsm、好ましくは、約55gsm~約115gsm、より好ましくは、約60gsm~約110gsmの坪量を有する。パッケージ材料は、消費者に面するパネル、反対側の後面パネル、一対の端部封止部、及び端部封止部の間に延在し、端部封止部を接合するフープシームを形成し、パネルは、パッケージの内部区画を画定する。パッケージは、1つ以上の吸収性物品が内部区画内に封入されるように封止される。パッケージは、リサイクル可能である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本開示の上記及び他の特徴及び利点、並びにそれらを実現する様式は、本開示の以下の例示的な形態の説明を添付の図面と併せて参照することによって、より明らかになり、本開示自体の理解が深まるであろう。
【
図1B】部分的に折り畳まれた構成における
図1Aのパッケージ材料シートを示す概略図である。
【
図1C】開放端部を有するパッケージの概略図である。
【
図1E】閉鎖状態で示された本開示の別のパッケージの概略図である。
【
図2A】本開示のパッケージのパネルを示す概略図であり、パネルは、ブロック底面構成における封止部を含む。
【
図2B】本開示のパッケージのパネルを示す概略図であり、パネルは、ピンチ底面構成における封止部を含む。
【
図2C】本開示のパッケージのパネルを示す概略図であり、パネルは、クロス底面構成における封止部を含む。
【
図3A】折り畳まれていない構成における婦人用衛生パッドの形態の吸収性物品の一例の平面図である。
【
図3B】三つ折り構成で横方向折り畳み線を中心に折り畳まれて示される、
図3Aの女性用衛生パッドの縁部側面図である。
【
図4A】着用者に面する表面を観察者に向けた、使い捨ておむつ形態の吸収性物品の一実施例の平面図である。
【
図4B】長手方向側縁部の折り畳み線を中心に側面部分を重ねて横方向内側に折り畳まれて示される、
図4Aのおむつの平面図である。
【
図4C】着用者に面する表面を内側に、外向きに面する表面を外側にして、横方向折り畳み線を中心に折り畳まれて示される、
図4Bのおむつの平面図である。
【
図4D】
図4Cに示される折り畳まれたおむつの側面図である。
【
図5】本開示のパッケージ内に配設された複数の吸収性物品の積層体の側面図である。
【
図6】本開示のパッケージ内に配設された複数の吸収性物品の複数の積層体の正面図である。
【
図7A】ミシン目の構成の実施例の概略平面図描写である。
【
図7B】ミシン目の構成の実施例の概略平面図描写である。
【
図7C】ミシン目の構成の実施例の概略平面図描写である。
【
図7D】ミシン目の構成の実施例の概略平面図描写である。
【
図7E】ミシン目の構成の実施例の概略平面図描写である。
【
図8】切り込み対ランド比を決定するための測定を示す、ミシン目の構成の実施例の概略平面図描写である。
【
図9A】位置合わせされたランド面積を含むミシン目の構成の実施例の概略平面図描写である。
【
図9B】位置合わせされたランド面積を含むミシン目の構成の実施例の概略平面図描写である。
【
図9C】位置合わせされたランド面積を含むミシン目の構成の実施例の概略平面図描写である。
【
図9D】位置合わせされたランド面積を含むミシン目の構成の実施例の概略平面図描写である。
【
図9E】位置合わせされたランド面積を含むミシン目の構成の実施例の概略平面図描写である。
【
図10】引裂応力分散機構を含む、ミシン目又は刻み目(scoring)の経路の終点の描写である。
【
図11】引裂応力分散機構を含む、ミシン目又は刻み目の複数の経路の終点の描写である。
【
図12A】閉鎖シームと内部区画との間に閉鎖構成で配設された弱化領域を描写する、本開示のパッケージの斜視図である。
【
図13A】パッケージの上縁部の一部分上に配設された弱化領域を描写する、本開示のパッケージの斜視図である。
【
図14A】閉鎖ガセットを取り囲む弱化領域を描写する、本開示のパッケージの斜視図である。
【
図15A】前面、後面、及び第1又は第2の側面パネルのうちの1つの少なくとも一部分上に配設され(長-短-長)、ベース及びフードを形成する弱化領域を描写する、本開示のパッケージの斜視図である。
【
図16】第1の側面、第2の側面、及び前面又は後面パネルのうちの1つのうちの少なくとも一部分上に配設され(短-長-短)、ベース及びフードを形成する弱化領域を描写する、本開示のパッケージの斜視図である。
【
図17】フープシームを含む、本開示のパッケージの斜視図である。
【
図18】フローラッププロセスで構築された本開示のパッケージの概略平面図である。
【
図19A】本開示に従って構成された、本開示に従うパッケージ構成の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書で使用する場合、「吸収性物品」という用語は、排泄物を吸収し収容するデバイスを指し、より具体的には、着用者の身体に当てて又は着用者の身体に近接して設置されて、身体から排出された様々な排泄物を吸収しかつ収容するデバイスを指す。本開示の吸収性物品には、限定されるものではないが、おむつ、成人用失禁ブリーフ、トレーニングパンツ、おむつホルダ、月経パッド、失禁用パッド、ライナ、吸収インサート、パンティライナ、タンポン、及び同様のものが挙げられる。
【0010】
本明細書で使用される場合、「機械方向」又は「MD」という用語は、パッケージ材料などの材料が製造プロセスを通して進む経路を指す。
【0011】
本明細書で使用される場合、「機械直交方向」又は「CD」という用語は、材料の平面内で機械方向に対して垂直である経路を指す。
【0012】
本明細書で使用される場合、「天然繊維」という用語は、セルロース系繊維、竹繊維、及び同様のものを含む繊維を指す。天然繊維はまた、綿、マニラ麻、ケナフ麻、サバイ草、亜麻、エスパルト草、わら、ジュート、麻、バガス、トウワタフロス繊維、及びパイナップルリーフ繊維などの非木質繊維、並びに北部及び南部針葉樹クラフト繊維などの軟材繊維、ユーカリ、カエデ、カバノキ、及びアスペンなどの硬材繊維を含む、落葉樹及び針葉樹から取得されるものなどの木材又はパルプ繊維などの木質繊維を指す。パルプ繊維は、高収率又は低収率形態で調製され得、クラフト、亜硫酸塩、高収率パルプ化法、及び他の既知のパルプ化法を含む、任意の既知の方法でパルプ化され得る。本開示の天然繊維は、リサイクルされた天然繊維、バージン天然繊維、又はこれらの混合物であり得る。追加的に、天然繊維における良好な機械的特性に関して、天然繊維は、比較的損傷を受けず、主に未精製又は軽度にのみ精製されることが望ましい場合がある。繊維は、少なくとも200、より具体的には、少なくとも300、更により具体的には、少なくとも400、最も具体的には、少なくとも500のカナダ標準ろ水度を有し得る。
【0013】
本明細書で使用される場合、「セルロース系繊維」という用語は、特に別途明記しない限り、レーヨン又は銅アンモニアレーヨンなどの再生セルロース繊維、及び高パルプ収率繊維を含み得る。「セルロース系繊維」という用語はまた、マーセル化パルプ、化学的に硬化されるか、若しくは架橋された繊維、又はスルホン化繊維などの化学的に処理された天然繊維も含む。また、マーセル化天然繊維、再生天然セルロース繊維、微生物によって生成されたセルロース、レーヨンプロセス、セルロース溶解及び凝固紡糸プロセス、並びに他のセルロース系材料又はセルロース誘導体も含まれる。他のセルロース系繊維は、紙の破損又はリサイクルされた繊維及び高収率パルプ繊維である。高収率パルプ繊維は、約65%以上、より具体的には、約75%以上、更により具体的には、約75%~約95%の収率を提供するパルプ化プロセスによって生成されたそれらの繊維である。収率は、初期木材質量のパーセンテージとして表された、処理された繊維の結果として生じる量である。かかるパルプ化プロセスには、漂白ケミサーモメカニカルパルプ(bleached chemithermomechanical pulp、BCTMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(chemithermomechanical pulp、CTMP)、圧力/圧力サーモメカニカルパルプ(pressure thermomechanical pulp、PTMP)、サーモメカニカルパルプ(thermomechanical pulp、TMP)、サーモメカニカルケミカルパルプ(thermomechanical chemical pulp、TMCP)、高収率亜硫酸塩パルプ、及び高収率クラフトパルプを含み、それらは全て、結果として生じる繊維を高レベルのリグニンを有して残すが、それでも天然繊維であると考えられる。高収率繊維は、典型的な化学的にパルプ化された繊維に対する乾燥状態及び湿潤状態の両方において、それらの剛性に関して周知である。
【0014】
本開示のパッケージは、複数の吸収性物品を含有するパッケージ材料を含み、パッケージ材料は、天然資源を含むか、又はそれに由来する。すなわち、本開示のパッケージ材料は、天然繊維を含む。天然繊維は、紙を形成し得、そこからパッケージ材料が作製される。パッケージ材料の組成物は、本明細書において更に詳細に考察される。
【0015】
パッケージ材料
本開示のパッケージ材料は、天然繊維を含む。本開示のパッケージ材料は、木材繊維及び/又はパルプ繊維を含み得る。パッケージ材料は、少なくとも50重量パーセントの天然繊維、少なくとも70重量パーセントの天然繊維、少なくとも90重量パーセントの天然繊維、約50重量パーセント~約100重量パーセントの天然繊維、約65重量パーセント~約99重量パーセントの天然繊維、又は約75重量パーセント~約95重量パーセントの天然繊維を含み得、具体的には、これらの範囲内及びこれらの範囲内に又はこれらの範囲によって形成された任意の範囲内の全ての値を列挙する。一形態では、パッケージ材料は、99.9重量パーセントの天然繊維を含み得る。
【0016】
パッケージ技術、ブランディング、パッケージ情報と関連付けられたインク、染料、及び/若しくは他の着色剤、及び/若しくは背景色、並びにシームと関連付けられた接着剤、並びにバリアコーティングはまた、重量パーセンテージ基準でパッケージ材料の一部とみなされる。天然繊維の重量パーセンテージが100パーセント未満である場合、差は、インク、染料、及び/又は接着剤によって作製され得る。着色剤、コーティング、及び接着剤は、紙リサイクルプロセスにおいて汚染物質とみなされる場合がある。
【0017】
パッケージ材料は、多くの異なる繊維、着色剤、コーティング、接着剤などを含み得るが、本開示のパッケージ材料は、パッケージ材料のリサイクルを容易にし、かつ/又は促進するように構築され得、紙リサイクル流などの単一のリサイクル流内のパッケージ材料のリサイクルを促進し得る。パッケージ材料がリサイクル可能であるかどうかは、領域ごとに変化し得る。リサイクル性の最高標準のうちの1つを満たすために、紙リサイクル流などの特定のリサイクル流内でリサイクル可能ではないが、別様にリサイクル可能であり得る材料を含む、非リサイクル可能な材料、例えば、パッケージ材料内の着色剤、接着剤、及びコーティングの総重量パーセンテージは、パッケージ材料の5重量パーセント以下、又は0.1重量パーセント~5重量パーセントであり得、具体的には、これらの範囲内及びこれらの範囲内に形成された任意の範囲内の全ての値を列挙する。しかしながら、他の管轄区域は、より高い重量パーセンテージの非リサイクル可能な材料を可能にし得る。本開示のパッケージ材料は、50重量パーセント以下、30重量パーセント以下、15重量パーセント以下、又は10重量パーセント以下の非リサイクル可能な材料を含み得、具体的には、これらの範囲内及びこれらの範囲内又はこれらの範囲によって形成された任意の範囲内の全ての値を含む。別の例として、本開示のパッケージ材料は、約0.1重量パーセント~約50重量パーセント、約0.1重量パーセント~約30重量パーセント、又は約0.1重量パーセント~約15重量パーセントの非リサイクル可能な材料を含み得、具体的には、これらの範囲内及びこれらの範囲内又はこれらの範囲によって形成された任意の範囲内の全ての値を含む。
【0018】
本開示のパッケージは、総パッケージ重量の30重量パーセント未満、総パッケージ重量の20重量パーセント未満、又は総パッケージ重量の10重量パーセント未満の合計重量パーセンテージにおける着色剤、コーティング、及び/又は接着剤を含み得る。本開示のパッケージは、着色剤、コーティング、及び/又は接着剤を含み得、着色剤、コーティング、及び/又は接着剤の合計重量パーセンテージが、パッケージの約0.1重量パーセント~約30重量パーセント、好ましくは、約0.1重量パーセント~約20重量パーセント、より好ましくは、約0.1重量パーセント~約10重量パーセントであり得、具体的には、これらの範囲内及びこれらの範囲内に又はこれらの範囲によって形成された任意の範囲内の全ての値を列挙する。
【0019】
本開示のパッケージ材料は、バリア層を含まなくてもよい。本明細書で使用される場合、「バリア層」という用語は、天然繊維を含むパッケージ材料に接合されたバリアコーティング、バリアプラスチック、及び/又はバリア箔を含む材料の層を指す。かかるバリア層は、単一のリサイクル流内のパッケージ材料のリサイクル性を低減し得る。
【0020】
他の場合では、パッケージ内に配設された吸収性物品を少なくとも部分的に保護するために、本開示のパッケージ材料は、バリア層を含み得る。バリア層は、パッケージ材料を通る水蒸気の移動を少なくとも部分的に阻害し得る。バリア層は、リサイクルプロセスを妨げない可能性のある水溶性材料を含み得る。バリア層は、例えば、パッケージ材料の残りの部分と比較して、異なる水溶性、密度、浮力、又は他の物理的機構を有することによって、リサイクルプロセスを通じてパッケージ材料の残りの部分から容易に分離可能であり得る。
【0021】
本開示のパッケージの封止部に対して利用される接着剤の種類は、パッケージのリサイクル性にも同様に影響し得る。一例として、再パルプ化ステップ又は紙リサイクルプロセスの分解ステップの間に水に溶解することができる接着剤は、本開示のパッケージに特に好適であり得る。かかる接着剤としては、デンプン系接着剤、ポリ酢酸ビニル系接着剤、及びポリエチレンオキシド系接着剤が挙げられる。デンプン系接着剤の好適な例は、商品名AP0420CRで、Monroe,North Carolinaに位置するLD Davisから入手可能である。ポリ酢酸ビニル系接着剤の好適な例は、商品名Selvol205で、Osaka,Japanに位置するSekisui Chemical Companyから入手可能である。ポリエチレンオキシド系接着剤の好適な例は、商品名WSR N-80で、Midland,Michiganに位置するDow Chemicals Co.から入手可能である。
【0022】
水分散性接着剤も、同様に利用され得る。水分散性接着剤の好適な例としては、熱可塑性エラストマー系接着剤及びポリ酢酸ビニル系接着剤が挙げられる。熱可塑性エラストマー系接着剤の好適な例は、商品名Yunico 491で、Blue Ash,Ohioに位置するActegaから入手可能である。ポリ酢酸ビニル系接着剤の好適な例は、商品名Aquagrip 4419U01で、Milwaukee,Wisconsinに位置するBostikから入手可能である。ポリ酢酸ビニル系接着剤の別の好適な例は、商品名PD-0330で、HB Fullerから入手可能である。
【0023】
理論に拘束されることを望むものではないが、水に溶解可能な接着剤を利用する本開示のパッケージは、水分散性のみである接着剤よりも高い重量パーセンテージのかかる接着剤を含み得ると考えられる。例えば、水溶解性接着剤を含むパッケージは、第1の重量パーセンテージの接着剤を含み得、一方で水分散性接着剤を含むパッケージは、第2の重量パーセンテージの接着剤を含み得る。第1の重量パーセンテージは、パッケージ材料をリサイクルする目的で、第2の重量パーセンテージよりも大きくてもよい。
【0024】
バリア層が利用される場合、バリア材料は、接着剤の使用が低減されるか又は排除され得るように選択され得る。1つのかかるバリア材料は、パッケージ材料の内面上にコーティングされたポリエチレンフィルムであり得る。ポリエチレンは、接着剤ではなく、又は接着剤と組み合わせて封止部を形成するために利用され得る。しかしながら、ポリエチレンフィルムは、他のパッケージ材料と同じ流れにおいてリサイクル可能でない場合があるため、本明細書で考察される非リサイクル可能な材料のパーセンテージに関して、ポリエチレンの重量パーセントは、本説明に従ってもよい。
【0025】
本開示のパッケージ材料におけるリサイクルプロセスの有効性は、リサイクル可能なパーセンテージを介して決定され得る。本開示のパッケージ材料は、60パーセント以上、75パーセント以上、又は90パーセント以上のリサイクル可能なパーセンテージを呈し得、具体的には、これらの範囲内及びこれらの範囲内に又はこれらの範囲によって形成された任意の範囲内の全ての値を列挙する。本開示のパッケージング材料は、約60パーセント~約99.9パーセント、約75パーセント~約99.9パーセント、又は約90パーセント~約99.9パーセントのリサイクル可能なパーセンテージを有し得、具体的には、これらの範囲内及びこれらの範囲内に又はこれらの範囲によって形成された任意の範囲内の全ての値を列挙する。具体的な例では、本開示のパッケージ材料は、約95パーセント~約99.9パーセントのリサイクル可能なパーセンテージを呈し得、具体的には、これらの範囲内及びこれらの範囲内に形成された任意の範囲の全ての値を含む。本開示のパッケージ材料のリサイクル可能なパーセンテージは、Pirnaer Strasse 37,01809 Heidenau,Germanyに位置するPapiertechnische Stiftungによって実施される際、カテゴリIIにおける試験PTS-RH:021/97(ドラフト2019年10月)を介して決定される。
【0026】
リサイクル可能なパーセンテージとともに、総拒絶パーセンテージが、カテゴリII試験方法下でPTS-RH:021/97(ドラフト2019年10月)を介して決定される。本開示のパッケージ材料の総拒絶パーセンテージは、40パーセント以下、30パーセント以下、又は10パーセント以下であり得、具体的には、これらの範囲内及びこれらの範囲内又はこれらの範囲によって形成された任意の範囲内の全ての値を含む。例えば、本開示のパッケージ材料の総拒絶パーセンテージは、約0.5パーセント~約40パーセント、約0.5パーセント~約30パーセント、又は約0.5パーセント~約10パーセントであり得、具体的には、これらの範囲内及びこれらの範囲内に又はこれらの範囲によって形成された任意の範囲内の全ての値を列挙する。
【0027】
非リサイクル可能な材料パーセントは、必ずしも合計拒絶パーセンテージに対して1:1の相関関係を有する必要はないと考えられる。例えば、溶解性接着剤及び/又はコーティングは、リサイクルプロセス中に溶解するように設計される。これらの接着剤は、総拒絶パーセンテージに影響を及ぼさない可能性があると理論付けられるが、それらは、非リサイクル可能材料の重量パーセントに寄与するはずである。
【0028】
カテゴリII試験方法下のPTS-RH:021/97(ドラフト2019年10月)はまた、視覚的構成要素を含む。訓練されたスクリーナは、視覚的欠陥に関して、リサイクルされたパッケージ材料の1つ以上のハンドシートを検査する。視覚的欠陥の数が大きすぎる場合、パッケージ材料は拒絶される。カテゴリII試験方法下のPTS-RH:021/97(ドラフト2019年10月)に従って、視覚的欠陥の数が許容可能である場合、次いでパッケージ材料は、追加の処理のために承認される。本開示のパッケージ材料は、方法のこのステップ中に許容可能なレベルの視覚的欠陥を生じさせ得る。
【0029】
本開示のパッケージ材料は、これまでに言及されたリサイクル可能なパーセンテージを生じさせ、並びに視覚的スクリーニング法を合格させることができる。それゆえ、本開示のパッケージ材料は、カテゴリII試験方法下でPTS-RH:021/97(ドラフト2019年10月)に供されたとき、「合格」の全体的なスコア又は最終結果を達成し得る。
【0030】
また、本開示のパッケージ材料のリサイクル可能なパーセンテージを決定するための代替的な方法があることに留意されたい。再分散性試験方法と呼ばれる、University of Western Michiganによって実施される試験方法は、リサイクル可能な材料の収率パーセントを提供し得る。Western Michigan及びカテゴリII下のPTS-RH:021/97(ドラフト201910月)によって実施される再分散性試験方法間に微妙な違いがあるが、再分散性試験方法の収率は、PTS試験方法によって提供されるリサイクル可能なパーセンテージと同様であると考えられている。
【0031】
本開示のパッケージ材料は、リサイクル可能であるが、それ自体がリサイクルされた材料を含み得ることが企図される。かかる決定は、パッケージの目視検査からなされ得る。例えば、製造業者は、典型的には、環境に優しい製品であるというアプローチを実証するための努力の一環として、リサイクルされた材料の使用を宣伝する。この例を更に詳しく説明すると、一部の製造業者は、パッケージ材料にリサイクルされた材料を使用していることを示す言葉とともに、ロゴ、例えばリーフを利用する場合がある。多くの場合、製造業者は、同様に利用されるリサイクルされた材料のパーセンテージ、例えば、50パーセント超、70パーセント超などを指定し得る。
【0032】
目視検査は、シンプルであり、リサイクルされた材料を使用するロゴに関してパッケージを検査するために人間の眼を利用し得る。追加的に、又は代替的に、目視検査は、光学顕微鏡法、走査電子顕微鏡法、又は当該技術分野で既知の他の好適な方法などの顕微鏡法を含み得る。例えば、リサイクルされた紙繊維を含むパッケージ材料は、パッケージ材料が100%の未再生紙で構成される場合よりもはるかに広い範囲の天然繊維の種類が存在することに起因して、顕微鏡下で異なって見える可能性がある。別の例として、顕微鏡下では、リサイクルされた繊維は、それらの増加した処理に起因して、それらのバージン繊維のものよりも多くのフィブリル化された部分が見える場合がある。
【0033】
部分的な自然繊維の使用及び(紙リサイクル流内でリサイクル可能ではないが、別様にリサイクル可能な材料を含む)非リサイクル可能な材料、例えば、着色剤、接着剤、及びコーティングの使用の限定ために、パッケージ材料において、本開示のパッケージは、例えば、プラスチックを含むパッケージと比較して、光沢が少ないか、又はより多くの艶消しの外観を有し得る。光沢の少ない又はより多くの艶消しの外観は、小売店で消費者の眼を引き付けることができ、及び/又は本開示のパッケージが再生可能資源を含むことを消費者に伝えることができると考えられる。本開示のパッケージは、本明細書に開示された光沢度測定試験方法に従って、60°で70GU未満、60°で約10~約70GU、60°で約10~約60GU、又は60°で約10~約50GUの光沢度を有し得る。本開示のパッケージは、本明細書に開示された光沢度測定試験方法に従って、85°で10GU未満、85°で約5~約10GU、又は85°で約7~約10GUの光沢度を有し得る。
【0034】
複数の吸収性物品がパッケージ内に設置される高速製造プロセスの厳密性に耐え、中間パッケージ又は容器なしでパッケージに直接設置されている圧縮吸収性物品の力に耐え、輸送中の厳密性に耐え、輸送中及び店舗の棚上にある間、環境障害からの保護を提供し、消費者宅にある間、製品保護を提供するため、パッケージ材料は、いくらかのレベルの強度、伸長、及び/又は弾力性を有し得る。本開示のパッケージ材料は、kN/m単位のMD引張強度、kN/m単位のCD引張強度、パーセント単位のMD破断伸長(Stretch At Break)、パーセント単位のCD破断伸長、kPa単位の破裂強度、μm単位のキャリパ、J/m2単位のMD引張エネルギー吸収、J/m2単位のCD引張エネルギー吸収、及び1平方メートル当たりのグラム単位の坪量などの測定基準を使用して特徴付けられ得る。全ての測定基準をともに利用して、本開示のパッケージ材料を特徴付けることができるが、測定基準のうちのいくつかは、単独で又は他と併せて、吸収性物品をパッケージングするのに好適であるパッケージ材料を特徴付けるのに十分であり得ると考えられる。一例として、破裂強度は、単独で、又は他の測定基準と併せて利用されて、吸収性物品のパッケージングに十分なパッケージ材料を取得することができると考えられる。同様に、MD及びCD引張エネルギー吸収(Tensile Energy Absorption、TEA)は、互いに併せて、及び所望される場合、上述の測定基準の任意の他の組み合わせとともに利用されて、吸収性物品のパッケージングに好適なパッケージ材料を取得し得ると考えられる。更に別の例として、本明細書において説明されるような吸収性物品をパッケージ化するのに十分であり得るパッケージ材料を特徴付けるために、MD破断伸長及び/又はCD破断伸長が、それぞれ、MD引張強度又はCD引張強度のうちの少なくとも1つと併せて利用され得ることが企図される。任意の好適な測定基準の組み合わせが利用され得る。
【0035】
本開示のパッケージ材料は、少なくとも5kN/m、少なくとも7kN/m、又は少なくとも8kN/mのMD引張強度を有し得、具体的には、これらの範囲内及びこれらの範囲内に又はこれらの範囲によって形成された任意の範囲内の全ての値を列挙する。MD引張強度は、約5kN/m~約8.5kN/m、約5.2kN/m~約8.2kN/m、又は約5.5kN/m~約8.0kN/mであり得、具体的には、これらの範囲内及びこれらの範囲内に又はこれらの範囲によって形成された任意の範囲内の全ての値を列挙する。MD引張強度は、本明細書において説明された強度引張試験方法を使用して測定される。
【0036】
本開示のパッケージ材料は、少なくとも3kN/m、少なくとも4kN/m、又は少なくとも5.5kN/mのCD引張強度を有し得、具体的には、これらの範囲内及びこれらの範囲内に又はこれらの範囲によって形成された任意の範囲内の全ての値を列挙する。CD引張強度は、約3kN/m~約6.5kN/m、約3kN/m~約6.2kN/m、又は約3kN/m~約6kN/mであり得、具体的には、これらの範囲内及びこれらの範囲内又はこれらの範囲によって形成された任意の範囲内の全ての値を列挙する。CD引張強度は、強度引張試験方法を使用して測定される。
【0037】
本開示のパッケージ材料は、少なくとも200kPa、少なくとも250kPa、又は少なくとも550kPaの破裂強度を有し得、具体的には、これらの範囲内及びこれらの範囲内又はこれらの範囲によって形成された任意の範囲内の全ての値を列挙する。本開示のパッケージ材料の破裂強度は、約200kPa~約600kPa、約220kPa~約550kPa、又は約250kPa~約500kPaであり得、具体的には、これらの範囲内及びこれらの範囲内に又はこれらの範囲によって形成された任意の範囲内の全ての値を列挙する。破裂強度は、本明細書において説明された破裂強度試験方法を使用して測定される。測定される際、破裂強度は、強度、可撓性、及び弾力性の構成要素を含むと考えられる。このように、破裂強度は、言及された他の測定基準からは独立して使用され得ると考えられる。
【0038】
本開示のパッケージ材料は、強度に加えて、ある程度の弾力性も呈し得る。それゆえ、本開示のパッケージ材料は、少なくとも3パーセント、少なくとも4パーセント、又は少なくとも6パーセントのMD破断伸長を呈し得、具体的には、これらの範囲内及びこれらの範囲内に又はこれらの範囲によって形成された任意の範囲内の全ての値を列挙する。本開示のパッケージ材料は、約3パーセント~約6.5パーセント、約3.2パーセント~約6.2パーセント、又は約3.5パーセント~約6パーセントのMD破断伸長を呈し得、具体的には、これらの範囲内及びこれらの範囲内に又はこれらの範囲によって形成された任意の範囲内の全ての値を列挙する。MD破断伸長は、本明細書において説明された強度引張試験方法を使用して測定される。
【0039】
本開示のパッケージ材料は、少なくとも4パーセント、少なくとも6パーセント、又は少なくとも9パーセントのCD破断伸長を呈し得、具体的には、これらの範囲内及びこれらの範囲内に又はこれらの範囲によって形成された任意の範囲内の全ての値を列挙する。本開示のパッケージ材料は、約4パーセント~約10パーセント、約4.5パーセント~約9.5パーセント、又は約5パーセント~約9パーセントのCD破断伸長を呈し得、具体的には、これらの範囲内及びこれらの範囲内に又はこれらの範囲によって形成された任意の範囲内の全ての値を列挙する。CD破断伸長は、本明細書において説明された強度引張試験方法を使用して測定される。
【0040】
キャリパに関して、本開示のパッケージ材料は、少なくとも50μm、少なくとも70μm、又は少なくとも90μmのキャリパを呈し得、具体的には、これらの範囲内及びこれらの範囲内に又はこれらの範囲によって形成された任意の範囲内の全ての値を列挙する。本開示のパッケージ材料は、約50μm~約110μm、約55μm~約105μm、又は約60μm~約100μmのキャリパを呈し得、具体的には、これらの範囲内及びこれらの範囲内に又はこれらの範囲によって形成された任意の範囲内の全ての値を列挙する。キャリパは、本明細書において説明されたキャリパ試験方法を使用して測定される。
【0041】
引張エネルギー吸収(TEA)に関して、本開示のパッケージ材料は、少なくとも150J/m2、170J/m2超、又は少なくとも180J/m2のMDのTEAを呈し得、具体的には、これらの範囲内及びこれらの範囲内に又はこれらの範囲によって形成された任意の範囲内の全ての値を列挙する。本開示のパッケージ材料は、約100J/m2~約250J/m2、約125J/m2~約225J/m2、又は約150J/m2~約200J/m2のMDのTEAを有し得、具体的には、これらの範囲内及びこれらの範囲内に又はこれらの範囲によって形成された任意の範囲内の全ての値を列挙する。
【0042】
本開示のパッケージ材料は、少なくとも150J/m2、少なくとも200J/m2、又は少なくとも250J/m2のCDのTEAを有し得、具体的には、これらの範囲内及びこれらの範囲内に又はこれらの範囲によって形成された任意の範囲内の全ての値を列挙する。本開示のパッケージ材料は、約150J/m2~約275J/m2、約175J/m2~約260J/m2、又は約200J/m2~約250J/m2のCDのTEAを有し得、具体的には、これらの範囲内及びこれらの範囲内に又はこれらの範囲によって形成された任意の範囲内の全ての値を列挙する。MD及びCDにおけるTEAは、本明細書において説明された強度引張試験方法に従って測定される。
【0043】
パッケージ材料の坪量は、消費者へのパッケージの「感触」並びにパッケージの強度に影響を及ぼし得る。坪量が低すぎると、パッケージが非常に薄いと感じる可能性がある。高すぎると、パッケージは、非常に柔軟性がないと感じる可能性がある。本開示のパッケージ材料は、約50gsm~約120gsm、約55~約115gsm、又は約60gsm~約110gsmの坪量を有し、具体的には、これらの範囲内及びこれらの範囲内に又はこれらの範囲によって形成された任意の範囲内の全ての値を列挙する。「坪量(grammage)」とも称される坪量(Basis Weight)は、本明細書において説明された坪量試験方法に従って決定される。
【0044】
高速パッケージングプロセスに関して、50gsmのより低い坪量は、いくらかの品質保証の低下を提供し得ることに留意されたい。高速パッケージングプロセスは、パッケージング材料上に、より低速のパッケージプロセスが引き起こさないひずみを引き起こし得ると考えられる。したがって、パッケージ材料が高速製造プロセスを使用して処理される場合、60gsmが、望ましいパッケージ材料の坪量の最低値であり得る。パッケージ材料が手詰めプロセス又はより低速のパッケージングプロセスを使用して処理される場合、50gsmが、最低のパッケージ材料の坪量として十分であり得る。
【0045】
本開示のパッケージ材料は、カートンボード及び段ボールとは異なる。例えば、カートンボードは、本開示のパッケージ材料ほど可撓性ではない。カートンボードは、本開示のパッケージ材料より本質的に剛性であり、本開示のパッケージ材料のような高速変換ラインに対する処理性を有しない。追加的に、カートンボードは、160gsm超の坪量を有し、これは、本開示のパッケージ材料の坪量よりもかなり高い。
【0046】
同様に、段ボールはまた、本開示のパッケージ材料とは異なる。段ボールは、本開示のパッケージ材料のものよりもはるかに高い坪量(200gsm超)を有する。追加的に、段ボールは、本開示のパッケージ材料よりもはるかに可撓性が低い。段ボール材料は、一般に溝付きであり、3重の紙材料を含み、このため、本開示のパッケージ材料とは構造的に異なる。
【0047】
本開示のパッケージ材料は、カートンボード及び段ボールと比較して、より可撓性であるという利点を有する。別の利点は、本開示のパッケージ材料が、よりかさ張るカートンボード及び段ボールよりも少ない空間を取ることである。本明細書で考察される強度及び弾力性特性に少なくとも部分的に起因する、本開示のパッケージ材料の更なる利点は、パッケージ材料がパッケージ化された吸収性物品をパッケージ内で圧縮することを可能にすることである。これにより、より小さい容積パッケージ内により多くの製品が収まることを可能にし、製造効率を増加させ得る。1つの追加的な利点は、本開示の単層(1つのプライ)のパッケージ材料が本開示のパッケージを形成し得ることである。本発明者らは、パッケージ材料の可撓性、強度、及び弾力性特性に少なくとも部分的に起因して、本開示のパッケージが、本開示の単層(1つのプライ)のパッケージ材料から形成され得ることを見出した。
【0048】
例えば、プラスチックパッケージングと比較して低減された可撓性、並びに段ボール及びカートンボードよりも低い坪量を有するにもかかわらず、本発明者らは、驚くべきことに、本開示のパッケージング材料が、複数の吸収性物品が圧縮の下でパッケージ内に設置される、高速製造プロセスの厳密性、並びに輸送中の厳密性に耐えることができ、輸送中及び店舗の棚上にある間、環境障害からの保護を提供し、消費者宅にある間、製品保護を提供することを見出した。
【0049】
表1は、上手くいかない少なくとも1つのパッケージ材料とともに、高速処理条件下で吸収性物品をパッケージングする際に上手く利用することができる様々なパッケージ材料を示す。以前に考察された様々な特性もまた、各試料について列挙される。
【0050】
試料1:商品名Axello Tough WhiteでBillerudKorsnas(商標)から入手可能な、純粋な白色クラフトパルプから生成され、完全なバージン繊維からなるパッケージング紙。
【0051】
試料2:商品名Performance White SEでBillerudKorsnas(商標)から入手可能な、純粋な白色クラフトパルプから生成され、完全なバージン繊維からなるパッケージング紙。
【0052】
試料3:商品名Advantage Smooth White StrongでMondi(商標)から入手可能な、完全なバージン繊維からなる、カレンダー加工された特殊クラフト紙。
【0053】
試料4:商品名Basix GlazeでBillerudKorsnas(商標)から入手可能な、バージン繊維から作製され、フルオロポリマーのバリアコーティングを含む、クラフトパルプから生成されたパッケージング紙。
【0054】
【0055】
試料4のパッケージ材料は、吸収性物品のパッケージングにおいて上手く利用することができない。パッケージ内における吸収性物品の設置中、パッケージ材料は引き裂かれた。理論に拘束されることを望むものではないが、試料4は、低坪量と高速パッケージングプロセスとの組み合わせに起因して不合格であると考えられる。試料4は高速プロセスの条件下で不合格であるが、試料4の特性を有する試料は、手詰めなどのより穏やかなパッケージングプロセスの使用で上手くいく可能性があると考えられる。
【0056】
パッケージ構成
本開示のパッケージ材料は、吸収性物品を収容するように、無数の構成でパッケージとして配置され得る。例えば、パッケージは、内部区画を画定し、1つ又は1つ以上の吸収性物品を封入する複数のパネルを含み得る。輸送中及び店舗の棚上のディスプレイ上などの封止状態にあるとき、パッケージは、1つ又は1つ以上の吸収性物品を完全に封入し得る。パネルの各々は、パッケージ化された吸収性物品に向かって内向きに面する内面と、消費者に向かって外向きに面する外面と、を含む。1つ以上のパネルの外面及び/又は内面は、パッケージ上のブランディング、パッケージ情報、及び/又は背景色を作成するインク又は染料を含み得る。パッケージ内の吸収性物品と関連付けられたブランディング及び/又はパッケージ情報は、少なくとも1つのパネルの外面上に提供され得る。ブランディングは、パッケージ内の吸収性物品と関連付けられたロゴ、商品名、商標、アイコン及び同様のものを含み得る。ブランディングは、パッケージ内の吸収性物品のブランドを消費者に知らせるために利用され得る。一実施例として、女性用衛生パッドのパッケージのブランディングは、ブランド名Always(登録商標)を含み得る。パッケージ情報は、吸収性物品のサイズ、パッケージ内の吸収性物品の数、パッケージ内に収容される吸収性物品の例示的な画像、リサイクル可能であることを示すロゴ及び同様のものを含み得る。一実施例として、女性用衛生パッドのパッケージに関するパッケージ情報は、サイズインジケータ、例えば、「サイズ1」を含み得る。
【0057】
本開示のパッケージ材料は、パッケージ材料の製造業者によって吸収性物品製造業者に供給され得る。パッケージ材料は、完成したパッケージ形状にある程度予め形成され得るか、又はパッケージ材料の製造業者は、単にパッケージ材料のロールを吸収性物品製造業者に提供してもよい。パッケージ材料は、単一であり得、これはパッケージが単一のパッケージ材料片から形成されることを意味する。例えば、複数の折り目及びシームを利用して、単一のパッケージ材料片からパッケージの複数のパネルを形成することができる。かかる例では、吸収性物品製造業者は、本明細書において説明されるような折り目及びシームを作成して、吸収性物品用のパッケージを形成することができる。
【0058】
パッケージ材料がロール上にあるか、又はある程度予備形成されているかに関係なく、本開示のパッケージは、紙ストックから始まる。
図1A~
図1Bを参照すると、紙ストックシート99の縁部100及び110は、互いに向かって折り畳まれ、続いて封止されて、シームを形成し得る。例えば、シート99の側部100及び110は、シート99の長手方向中心線90に向かって内向きに移動して、フープシーム95を形成し得る(
図1Cを参照)。これらの縁部は、互いに重ね合わせられ、ともに封止されて、重複シームを形成し得る。代替的に、縁部100及び110は、それらのそれぞれの内面上でともに接合されて、突き合わせシームを形成してもよい。突き合わせシームは、重複シームと同じように平坦にはならない傾向がある。したがって、シームが、少なくとも部分的に、パッケージが静置され得る底面パネル上に位置する場合、パッケージがより平らな底面パネル上に着座し得るように、重複シームが望ましい場合がある。
【0059】
図1C~
図1Eを参照すると、パッケージング材料のシートは、バッグ側折り癖12b及び13b並びに反対側の側面上に2つの側面折り目12a及び13aを形成するように好適に折り畳まれて、第1の表面10、それぞれ、第2及び第3の表面12、13、並びに第4及び第5の表面14、15を有するバッグ構造4を形成し得る。開放端部48は、第1の表面10の反対側である。各側面の折り癖12b、13bは、それぞれの第2又は第3の表面12、13に位置し得る。
図1C及び
図1Dでは、示されている折り癖及び折り目は、ブロック構成又はブロック底面構成を有するパッケージのためのものであることに留意されたい。ピンチ底面バッグ用のガセット及び折り畳み線は、
図2Bに関して更に詳細に考察される。
【0060】
バッグ4は、開放端部48を通して、複数の吸収性物品などの物品を挿入することによって充填され得る。例えば、開放端部48から物品を入れることによってバッグ4が、複数の物品で充填されるとき、バッグ4の中に物品を導入するために使用されるデバイスは、物品とともに、バッグ4の第2及び第3の表面12、13の各々の上にいくらかの張力を及ぼし得る。例えば、物品は、バッグ4に挿入される前に圧縮され得、そのため物品は、バッグ4に導入された後にわずかに拡張し得、それゆえ第2及び第3の表面12、13、並びに第4の表面14及び第5の表面15上にいくらかの張力を及ぼし得る。この張力は、特に第1及び第2の側面折り目12a、13aとともに、それぞれ第2及び第3の表面12、13において、折り癖12b、13bの各々上に及ぼされ得、それによってパッケージが実質的に平行六面体の形状を維持することができる。
【0061】
図1Dから理解され得るように、第1の表面10の反対側の開放端部48が、次いで閉鎖されて、第6の表面11を形成することができる。任意の好適な閉鎖スタイルが利用され得る。一形態では、第6の表面は、閉鎖ガセット11bを含み得、閉鎖ガセット11bにおけるパッケージ材料の外面の部分は、閉鎖シーム11a及び閉鎖シーム11a、及び第6の表面11から延在する閉鎖シームフィン11cを形成する。閉鎖シームフィン11cの少なくとも一部分は、第6の表面11の少なくとも一部分に取り付けられ得る。閉鎖シームフィン11cを第6の表面の少なくとも一部分にタッキングすることにより、パッケージの意図しない開封のリスクが低減され、増加した貼付性が提供され、同様に棚上の外観により清浄な外観を提供する。閉鎖ガセット及び閉鎖フィンを形成する代わりに、第6の表面は、本明細書において更に考察される、ブロックスタイル構成又はクロススタイル構成でともに接合されるシームを含み得る。
【0062】
ブロックスタイル構成の一実施例が、
図2Aに示される。示されるように、第1の表面10は、ブロックスタイルシーム220及び230を含み得る。第1の表面10は、ベース部分240を含み得る。パッケージ材料250の第1のフラップは、ベース部分240上に折り畳まれ得る。第1のシーム220は、パッケージ材料250の第1のフラップをベース部分240に取り付けるために提供され得る。パッケージ材料260の第2のフラップは、ベース部分240上及びパッケージ材料250の第1のフラップの上部上に折り畳まれ得る。第2のシーム230は、パッケージ材料260の第2のフラップをベース部分240及びパッケージ材料250の第1のフラップに取り付けるために提供され得る。第6の表面11に関して、同様の実施を利用して、閉鎖部を形成することができる。
【0063】
本開示のパッケージを有して利用され得るパネル封止スタイルの別の例は、ピンチスタイル構成又はピンチ底面スタイルである。ピンチスタイル構成の一実施例が、
図2Bに示される。示されるように、ブロック底面とピンチ底面構成との間の重要な違いのうちの1つは、折り癖12b及び13bの構成である。側面12及び13上の折り癖の代わりに、ピンチスタイル構成は、第1の表面10上にガセット22b及び23bを含む。追加的に、ピンチ底面構成では、第1の表面10は、ブロックスタイル構成において存在しない可能性がある折り畳み線10aを含む。同様のピンチスタイル構成は、閉鎖部を形成するために、第6の表面11に関して利用され得る。
【0064】
本開示のパッケージ材料の部分を封止するために、クロススタイル又はクロス底面スタイル構成もまた許容可能である。クロススタイル構成の一実施例が、
図2Cに示される。示されるように、クロススタイル構成とブロックスタイル構成との間の重要な違いのうちの1つは、ガセット32b及び33b並びに折り畳み線12a及び13aが、パッケージの内部の外向きに配向されることである。ブロックスタイル構成(
図1C)では、他方で、第2の表面12及び第3の表面13上の折り畳み線12a及び13aは、それぞれ、パッケージを充填する前に内向きに配向される。クロススタイル構成におけるガセット32b及び33bの配向に起因して、吸収性物品でパッケージを充填することは、充填のためにパッケージを拡張するために、より少ないエネルギーを必要とし得る。一実施例として、内向きに配向された折り癖、例えば、ブロックスタイル構成は、パッケージを充填する前に、折り癖の外向きの変位を必要とする。追加的に、製品をパッケージに誘導する際に利用される機器は、それらの配向が外向きであることを考えると、ガセットと干渉する可能性が低減され得る。これにより、品質の問題に起因する、パッケージングの事故又は製造プロセスの停止の可能性を低減させ得る。
【0065】
再び
図2Cを参照すると、ブロックスタイル構成と同様に、クロススタイル構成の第1の表面10は、シーム320及び330を含む。第1の表面は、ベース部分340を含む。パッケージ材料350の第1のフラップは、ベース部分340上に折り畳まれ得る。第1のシーム320は、パッケージ材料350の第1のフラップをベース部分340に取り付けるために提供され得る。パッケージ材料360の第2のフラップは、ベース部分340上及びパッケージ材料350の第1のフラップの上部上に折り畳まれ得る。第2のシーム330は、パッケージ材料360の第2のフラップをベース部分340及び/又はパッケージ材料350の第1のフラップに取り付けるために提供され得る。同様の実施を利用して、(一度パッケージが内部の吸収性物品の設置後に封止されると、形成される)第6の表面上に閉鎖部を形成することができる。
【0066】
かさ張らない品目に関して、パッケージの自立性が所望される場合、ブロック底面又はクロス底面が、これらの構成が平坦なベース部を形成するため望ましい場合があるが、かさ張る品目に関して、内部のかさ張る吸収性物品が、パッケージが自立するための安定したベース部を形成し得るため、ピンチスタイル構成のバッグが有益であり得る。本発明者らは、驚くべきことに、おむつが、それらのかさ張る性質のために、ピンチ底面バッグに好適であり得ることを見出した。対照的に、女性用衛生物品、特に月経パッドは、ブロック底面構成のパッケージに好適であり得る。
【0067】
追加的に、ブロックスタイル及びクロススタイル構成のパッケージは、それらのピンチスタイルのものよりもそれら自体がよりかさ張る傾向にあることに留意されたい。吸収性物品をパッケージングする目的のために、未充填パッケージは、予め形成された積層体で、吸収性物品製造業者に到着し得る。典型的には、予め形成されたブロックスタイル及びクロススタイル構成のパッケージの積層体は、予め形成されたピンチスタイルパッケージと比較して、それらのかさ高性に起因して、より多くのスペースを取ることになる。ブロック及びクロススタイル構成のかさ高性は、特に、多数の充填パッケージが毎分作成される場合、充填プロセス中に積層体を操作することをより困難にし得る。このような場合、これらの構成のかさ高性は、積層体の補充頻度の増加を意味し得る。
【0068】
図1C及び
図1Dを再び参照すると、第1の表面10は、パッケージ1の上面パネルの少なくとも一部分を形成し得る。別の実施形態では、第1の表面10は、パッケージ1の底面パネルの少なくとも一部分を形成し得る。第1の表面10がシームを含む場合、第1の表面10が底面パネルの少なくとも一部分を形成することが望ましい場合があることに留意されたい。このようにして、シームは、店舗の棚上の視野から隠され得る。第2及び第3の表面12及び13は、それぞれ、ガセット12b及び13bを含み得るため、それぞれ、第1の側面パネル及び反対側の第2の側面パネルの少なくとも一部分を形成してもよく、又はその逆も同様である。第4及び第5の表面14、15は、それぞれ、前面パネル及び反対側の後面パネルの少なくとも一部分を形成してもよく、又はその逆も同様である。第4及び/又は第5の表面14、15のうちの少なくとも一方は、前面パネルが、概して消費者に面するパネルであるため、本明細書において説明されるようなブランディング、製品情報及び/又は背景色を含み得る。しかしながら、製品情報及び/又は背景色は、消費者に面するパネルに限定されなくてもよい。本開示のパッケージのパネルの任意の組み合わせは、ブランディング、製品情報、及び/又は背景色を含み得る。第6の表面11は、パッケージ1の上面パネルの少なくとも一部分、又は底面パネルの少なくとも一部分を形成し得る。第6の表面11が閉鎖ガセット11b、閉鎖シーム11a、及び閉鎖シーム11aから延在する閉鎖シームフィン11cを含む場合、第6の表面11が上面パネルの少なくとも一部分を形成することが望ましい場合がある。このようにして、閉鎖ガセット11b及び閉鎖シームフィン11cは、パッケージのベースにかさ及び不安定性を導入しない。第6の表面11が上面パネルの少なくとも一部分を形成する場合、上縁部領域11dは、上面パネルから前面、後面、並びに第1及び第2の側面パネルへの移行部に形成される。上縁部領域11dは、上面パネルから別のパネルへの移行を指定するパッケージ材料内の折り目に隣接する上面、前面、後面、第1の側面、及び第2の側面パネルの部分によって形成され得る。
【0069】
パッケージのパネルのうちの少なくとも3つは、シームを含まなくてもよい。
図17を参照すると、後面パネル15は、上面パネル11から底面パネル10まで概して長手方向に後面パネル15を横断するフープシーム95の一部分を含み得る。フープシーム95はまた、上面パネル11及び底面パネル10の少なくとも一部分を横断し得る。前面パネル14、第1の側面パネル12、及び第2の側面パネル13は、各々シームを含まなくてもよい。かかる構成は、3つの連続するパネル-前面14、第1の側面12、及び第2の側面13を提供して、パネル内のシームの割り込みのない、ブランディング及び消費者情報を提示することができるため、有益であり得る。これは、前面パネルが消費者に面するパネルであるとき、特に有用であり得る。
【0070】
再び
図17を参照すると、フープシーム95は、重複シームであってもよく、パッケージ材料の縁部分は、1つの縁部分の外面が他の縁部分の内面に面する状態で、互いに重なり、ともに封止されて、重複シームを形成してもよい。
【0071】
他のパッケージ形状も、企図される。かかるパッケージの例としては、フローラップ又は水平フォーム充填及び封止ラップが挙げられる。かかるパッケージは、上で説明されたように構成されたほぼ直方体形状を含み得る。しかしながら、いくつかの例では、
図18に示されるように、フローラップパッケージ1700は、第1の表面1702及び反対側の第2の表面1704を含み得る。丸みを帯びた縁部は、第1の表面1702と第2の表面1704との間の移行部として提供され得る。別の形態では、第1の表面1702と第2の表面1704との間に1つ以上の折り畳み線が提供され得る。フローラップパッケージ1700は、端部封止部1706及び1708と、第2の表面1704上に配設され得るフープシーム1709と、を更に含み得る。かかるパッケージでは、第1の表面1702は、消費者に面するパネルを含み得る。フローラップパッケージは、特に、少数の吸収性物品がパッケージ内に含まれる場合に有用であり得る。
【0072】
本開示による別のパッケージ形態は、ブロック底面、ピンチ底面、及び/又はクロス底面を含むパッケージよりも明示的に移動するシーム/封止部を含み得る。
図19A及び
図19Bを参照すると、パッケージ1800が示される。パッケージ1800は、概して、直方体形状で構成され得る。パッケージ1800は、第1のパネル1811、反対側の第2及び第3のパネル1812及び1813、反対側の第4及び第5のパネル1814及び1815、並びに第1のパネル1811の反対側の第6のパネル1810を含み得る。示されるように、第4のパネル1814と第6のパネル1810との間に、第1の封止部1820が外向きに延在する。第1の封止部1820は、パッケージ1800のための一種の足部を形成し得る。第2の封止部は、第1の封止部1820と同様の様式で、第5のパネル1815と第6のパネル1810との間で外向きに延在し得る。
【0073】
第1の封止部1820は、第1の封止部1820の一部分が第2のパネル1812上にあり、第1の封止部1820の別の部分が第3のパネル1813上に配設されるように延在することができる。同様に、第2の封止部の一部分は、第2のパネル1812上に配設され得、別の部分は、第3のパネル1813上に配設され得る。第1の封止部1820及び第2の封止部は、第6のパネル1810が、後に第4のパネル1814及び第5のパネル1815に接合される材料の別個の部分から形成される場合に提供され得る。当然のことながら、第6のパネル1810は、第4のパネル1814及び第5のパネル1815と一体である形態もまた企図される。
【0074】
第3の封止部1830及び第4の封止部1840は、それぞれ、第2のパネル1812及び第3のパネル1813から外向きに延在し得る。第1の封止部1820、第2の封止部、第3の封止部1830、及び第4の封止部1840は、集合的に、本明細書で考察されたフープ封止部を含み得ることに留意されたい。それゆえ、これらの封止部のうちの1つ、全て、又は任意の組み合わせは、本明細書において説明されるようなフープ封止部の引張強度を呈し得る。
【0075】
示されるように、パッケージ1800は、第5のシーム1850及び第6のパネル1811上に配設された第6のシーム1860を更に含み得る。第5のシーム1850及び第6のシーム1860は、封止部フィン1880に延在することができる。パッケージ1800及びそれに関連付けられたシームは、接着剤、バリアフィルム、及び/又はバリアフィルムと接着剤との組み合わせに関して、本明細書において説明されるように組み立てられ得ることに留意されたい。しかしながら、パッケージ1800の構築は、パッケージ材料の内面上のバリアフィルムコーティングを介したシームの作製に特に十分好適である。かかる構成では、フィルムは、内部の吸収性物品へのパッケージ材料を通る水蒸気の可能性又は少なくとも量を低減するバリアを形成し得る。
【0076】
パッケージ形状はまた、パッケージが6つ未満のパネルを含む場合も企図される。底面パネルから見たときに円形又は半円形形状を有するパッケージが企図される。追加的に、底面パネルから見たときに三角形の形状を有するパッケージが企図される。本開示のパッケージによって含まれたパネルの数に関係なく、パッケージは、消費者に面するパネルを含む。
【0077】
吸収性物品の構成
本開示のパッケージは、1つ以上の吸収性物品を含み得る。吸収性物品は、展開構成又は折り畳まれた構成でパッケージに設置され得る。物品は、横方向及び/又は長手方向に折り畳まれ得る。物品は、1つの折り畳み線を含み得、二つ折り構成でパッケージ内に配設され得る。物品は、2つの折り畳み線を含み得、三つ折り構成でパッケージ内に配設され得る。
【0078】
図3Aは、展開構成の女性用衛生パッドの一実施例を描写する。
図3Bは、三つ折り構成の
図3Aの女性用衛生パッドの側面図を描写する。
図3A及び
図3Bに描写される女性用衛生パッドは、パッド3100の第1の端部領域とパッド3300の中央領域との間に配設された第1の折り畳み線3400と、パッド3200の第2の端部領域と中央領域3300との間に配設された第2の折り畳み線3402と、を含む。パッケージ内に設置する前に、
図3A及び
図3Bの比較から理解され得るように、第2の端部領域3200は、中心領域3300の少なくとも一部分と重なるように、第2の折り畳み線3402を中心に、長手方向内向きに折り畳まれ得る。次いで、第1の端部領域3100は、中心領域3300の少なくとも一部分及び第2の端部領域3200の一部分と重なるように、第1の折り畳み線3400を中心に長手方向内向きに折り畳まれ得る。いくつかの実施例では、三つ折り構成は、2つの長手方向に離間した横方向折り目を中心にほぼ三つ折りに折り畳まれた物品を有してよい。
【0079】
図4A~
図4Dは、前腰縁部及び後腰縁部4100、4200を含むおむつ4000の形態の吸収性物品を、連続的に開封/展開及び折り畳み構成で描写する。大量にパッケージングする場合、
図4Aに示されるもののような複数のおむつの各々は、可能な第1の工程では、
図4Aと
図4Bとの比較から理解され得るように、長手方向側縁部折り畳み線4300を中心にその長手方向側縁部を重ねて横方向内向きに折り畳まれ得る。続いて、第2の工程において、
図4Bと
図4Cとの比較から理解され得るように、おむつは、おむつの股部領域を通過する横方向折り畳み線4400を中心に長手方向に折り畳まれ得る。
図4C及び
図4Dに描写されるような二つ折り構成に関して、物品は、長手方向に一回折り畳まれ得、及びいくつかの実施例では横方向折り畳み線4400を中心にほぼ半分に折り畳まれ得る。
【0080】
物品が二つ折り構成又は三つ折り構成のいずれかに関係なく、折り畳まれた婦人用衛生パッド3000及び/又は折り畳まれたおむつ4000などの折り畳まれた物品は、折り畳まれた物品の少なくとも1つの端縁部を画定する単一の折り畳み先端部30と、折り畳み先端角部32と、左側及び右側長手方向周縁部4500、4600と、を有し得る。三つ折りの実施例では、単一の折り畳み先端部が、折り畳まれた物品の両端縁部の各々を画定し得ることが理解されよう。
図4C及び
図4Dに描写されるようないくつかの実施例では、折り畳み先端部30は、物品の股部領域(着用中に着用者の脚部間に位置するように適合された物品の中間領域)に近接していてもよい。折り畳まれた物品は、側縁部間の距離として測定された、折り畳まれた幅FW、折り畳み先端部30と端縁部との間(二つ折り構成の場合)、又は2つの折り畳み先端部30の間(三つ折り構成の場合)の距離として測定された折り畳まれた高さFH、及び側面の幅(side width、SW)を有する。折り畳まれた幅(folded width、FW)は、折り畳まれた吸収性物品の平坦な広い面を形成し、一方で側面の幅(SW)は、吸収性物品の狭い折り畳まれた側面を形成する。
【0081】
図3B及び
図4C及び
図4Dに描写されるような複数の折り畳まれた物品は、本開示のパッケージの内部区画内で同様の配向で設置され得る。
図5及び
図6は、本開示のパッケージ内に配設された複数の吸収性物品を描写する。
図5及び
図6に示されるように、パッケージ1000は、複数の吸収性物品1004が置かれる内部区画1002を画定する。複数の吸収性物品1004は、
図5に示されるように、単一の水平列で配置され得るか、又は
図6に示されるように、1つ以上の垂直積層体1006で配置され得る。
図6に示されるように、物品が2つ以上の垂直積層体で配置される場合、全ての物品は、同じ方向に配向され得る。別の実施例では、複数の折り畳まれた物品の第1のセットは、積層体の一方の側面に沿って配向されたそれらの折り畳み先端部30を有してもよく、複数の折り畳まれた物品の第2のセットは、180度回転して、積層体の反対側に沿って配向されたそれらの折り畳み先端部を有してもよい。いくつかの実施例では、第1のセットの物品及び第2のセットの物品は、積層体内で交互の順序で現れてもよい。
【0082】
折り畳まれた吸収性物品は、折り畳まれた幅(FW)が第1及び第2の側面パネルに向かって面するように、本開示のパッケージ内に配設され得る。かかる構成は、物品のより狭い側面(SW)が前面パネル及び後面パネルを形成するため、例えば、約10を超える個々の吸収性物品などパッケージ内の吸収性物品の数が比較的大きい場合に用いられ得る。したがって、比較的大きい数の吸収性物品を利用して、パッケージの前面パネル及び後面パネルを構築することができる。かかる構成は、前面パネル及び/又は後面パネルが消費者向に面するパネルを形成する場合に有益であり得る。かかる構成では、吸収性物品が三つ折り構成にある場合、折り畳み先端部は、パッケージの前面パネル及び後面パネルに近接して配設され得る。
【0083】
折り畳まれた吸収性物品は、折り畳まれた幅(FW)が前面パネル及び後面パネルに向かって面するように、本開示のパッケージ内に配設され得る。かかる構成は、物品のより広い側面(FW)が前面パネル及び後面パネルを形成するため、例えば、約10未満の個々の吸収性物品などパッケージ内の吸収性物品の数が比較的少ない場合に用いられ得る。かかる構成は、前面パネル及び/又は後面パネルが消費者に面するパネルを形成し、パッケージ内に配設された吸収性物品の数が約10未満である場合に有益であり得る。かかる構成では、吸収性物品が三つ折り構成にある場合、折り畳み先端部は、パッケージの第1及び第2の側面パネルに近接して配設され得る。
【0084】
吸収性物品又は物品は、パッケージのサイズを低減する一方で、1パッケージ当たりに適切な数の吸収性物品を提供するように、圧縮下で包装され得る。吸収性物品を圧縮下でパッケージングすることによって、介護者はパッケージを容易に扱い、保管することができるとともに、低減されたパッケージのサイズによる流通コストの削減を製造業者にもたらすこともできる。従来のプラスチックパッケージング材料の伸長特性を欠くにもかかわらず、本発明者らは、驚くべきことに、本開示のパッケージ材料が、本明細書で言及されるように、パッケージ内で圧縮され、中間容器を使用しない吸収性物品であっても、処理及び分配の厳密性に耐えることができることを見出した。本開示の材料が、現在使用されている従来のプラスチックフィルムの伸長特性を表示しない場合があるため、このことは特に予想外である。
【0085】
本開示の吸収性物品のパッケージは、本明細書において説明されたバッグ内積層体高さ試験に従って、約150mm未満、約110mm未満、約105mm未満、約100mm未満、約95mm未満、約90mm未満、約85mm未満、約80mm未満、約78mm未満、約76mm未満、約74mm未満、約72mm未満、又は約70mm未満のバッグ内積層高さを有してもよく、具体的には、指定した範囲内、及びこれらの範囲内に又はこれらの範囲によって形成された全ての範囲内の、0.1mm単位全ての増分を列挙する。代替的に、本開示の吸収性物品のパッケージは、本明細書において説明されたバッグ内積層体高さ試験方法に従って、約70mm~約150mm、約70mm~約110mm、約70mm~約105mm、約70mm~約100mm、約70mm~約95mm、約70mm~約90mm、約70mm~約85mm、約72mm~約80mm、又は約74mm~約78mmのバッグ内積層体高さを有してもよく、具体的には、指定した範囲内、及びこれらの範囲内に又はこれらの範囲によって形成された全ての範囲内の、0.1mm単位全ての増分を列挙する。
【0086】
開封機構
吸収性物品を収容する本開示のパッケージは、パッケージの不要な変形又は破壊のない開封を容易にする機構(開封機構)を含み、そのため使用されていない製品の供給物を保管するための容器として、開封後に、開封されたパッケージが使用されてもよい。開封機構は、弱化領域又は複数の弱化領域を含む。本発明者らは、驚くべきことに、パッケージ材料の強度特性と弱化領域の強度特性との間のバランスを有する本開示のパッケージが、パッケージ開封を容易にし、開封中の経路に沿ってパッケージ材料のひずみを最小限に抑えるために構成された開封機構を提供しながら、製造プロセスの厳密性に耐えることができる、可撓性かつ弾性パッケージを提供し得ることを見出した。
【0087】
弱化領域は、パッケージの非弱化領域の引張強度未満の引張強度を有して、パッケージが弱化領域で開封されることを可能にし、一方でパッケージの非弱化領域は、依然として損傷を受けないままである。しかしながら、弱化領域の引張強度は、パッケージ形成、輸送、店舗ディスプレイ、及び消費者による毎日の使用中の意図しない開封に耐えるのに十分であり得る。
【0088】
本発明者らはまた、弱化領域の形成が、複数の層とは対照的に、パッケージがパッケージ材料の単一の層(1つのプライ)から形成される場合、より効率的でありかつそれほど煩雑ではない可能性があることを見出した。本明細書において考察されるように、本開示のパッケージ材料は、十分な強度及び弾力性を呈しながら、単一層のパッケージ材料を含むパッケージの形成を可能にし得る。パッケージ材料の単一層(1つのプライ)における弱化領域の配設は、複数の層の材料を通る弱化領域の配設と比較して、より少ないエネルギー及び時間を必要とし得る。
【0089】
弱化領域は、弱化領域をパッケージ材料の展開された部分よりも引裂又は破裂に対する耐性を低下させるように構成したパッケージ材料内に配設された折り目を含み得る。弱化領域はまた、又は代わりに、パッケージ材料内のミシン目及び/又は刻み目を含み得る。ミシン目及び/又は刻み目は、パッケージ材料の一部分又は複数の部分に沿った経路又は複数の経路を形成し得る。経路は、連続的であってもよい。本明細書の目的のため、ミシン目又は刻み目の「連続的」経路とは、パッケージ材料のミシン目のない/刻み目のない部分によって中断されない、個々の連続的な機械的に生成された部分的若しくは完全なミシン目の単一の経路、個々の連続的なレーザで刻み目された部分的若しくは完全なミシン目の単一の経路、又は連続的な機械的な及び/若しくはレーザの刻み目の単一の経路である。本開示のパッケージは、ミシン目及び/若しくは刻み目の単一の経路を含み得るか、又は複数の経路を含み得る。ミシン目及び/又は刻み目の経路又は複数の経路は、ほぼ直線状の線を形成し得るか、又は曲線形状を形成し得る。
【0090】
図7A~
図7Eの非限定的な実施例に示されるように、経路60を画定する個々のミシン目及び/又は刻み目は、経路に沿ってパッケージ材料内の引裂を伝播するのに好適な任意の構成を有し得る。ミシン目及び/又は刻み目の経路60が、複数の個々の機械的に作成されたミシン目若しくは切り込み、又は個々のレーザで刻まれたミシン目若しくは切り込みを含む場合、経路は、約0.7:1~約6:1、約0.8:1~約5:1、又は約1:1~約4:1の切り込み対ランド比を有することが所望され得、具体的には、これらの範囲内及びこれらの範囲内に又はこれらの範囲によって形成された任意の範囲内の全ての値を列挙する。本明細書において企図される種類のパッケージ材料の場合、この範囲内の切り込み対ランド比は、パッケージ開封の容易さ、及び開封中の経路に沿ったパッケージ材料のひずみを最小限に抑えることと、消費者による意図的な開封の前に、時期尚早な不意のパッケージの破裂若しくは開封を避け、形成、輸送、取り扱い、及び他の出来事の間にパッケージの構造的一体性を保持することと、の間の好適なバランスを取るものと考えられる。本明細書の目的のため、ミシン目及び/又は刻み目の経路の「切り込み対ランド比」とは、経路方向に沿って延在するミシン目又は切り込みの長さの集合と、連続的なミシン目の間のパッケージ材料のミシン目なし/刻み目なし部分の最小距離の集合と、の比である。例えば、連続的な斜めに傾斜した矩形のミシン目の経路の一部分が、経路方向PDに沿って置かれて描写されている
図8を参照すると、切り込み対ランド比は、(L1+L2+L3):(D1+D2+D3)である。
【0091】
個々のミシン目及び/又は刻み目は、弱化領域を形成することができる任意の構成を含み得る。
図7Aに示されるように、個々のミシン目及び/又は刻み目66は、直線の形状であり得る。
図7Aに示されるように、直線ミシン目及び/又は刻み目は、ミシン目及び/又は刻み目の経路60とほぼ平行に整列され得る。
図7Bに示されるように、個々のミシン目及び/又は刻み目66は、各個々のミシン目及び/又は刻み目が、ミシン目及び/又は刻み目の経路60に対してある角度で配設されるように整列され得る。角度は、約20°~約80°であり得る。
図7Eを参照すると、個々のミシン目及び/又は刻み目66は、第1の脚部61及び第2の脚部63を含み得る。第1の脚部61は、ミシン目及び/又は刻み目の経路60に対してほぼ平行に配設され得る。第2の脚部63は、ミシン目及び/又は刻み目の経路60に対してある角度で配設され得る。角度は、約20°~約80°であり得る。別の形態では、第2の脚部63は、ミシン目及び/又は刻み目の経路60に対してほぼ平行に配設され得、第1の脚部61は、ミシン目及び/又は刻み目の経路60に対してある角度で配設され得、角度は、約20°~約80°であり得る。
図7Cを参照すると、個々のミシン目及び/又は刻み目66は、3つの脚部を含み得、脚部のうちの少なくとも1つは、ミシン目及び/又は刻み目の経路60に対してある角度で配設され得、角度は、約20°~約80°であり得る。ミシン目及び/又は刻み目の経路に対してある角度で配設された少なくとも1つの脚部を含むミシン目及び/又は刻み目を含む弱化領域は、より低い引張強度を呈し得るが、製造プロセス中の引裂及び偶発的な開封に対してより耐性があると考えられる。
【0092】
図9A~
図9Eを参照すると、本開示のパッケージが、ミシン目及び/又は刻み目60の複数の経路を含む弱化領域を含み、経路は、位置合わせされたランドエリア62によって分離され得る。位置合わせされたランドエリア62は、隣接する経路と一致して測定されたとき、それらが分離する経路のランドエリアよりも大きい長さを有し得る。位置合わせされたランドエリアの長さは、それをミシン目及び/又は刻み目の隣接する経路のランドエリアと区別するのに十分な大きさであり得るが、ユーザからの力の1つの適用時に、2つの隣接する経路の開封を妨げるほど大きくない可能性がある。位置合わせされたランドエリアは、2つのパネル間の角部においてなど、パッケージ材料内の折り目又は折り癖と一致し得る。位置合わせされたランドエリアは、予め弱化され得るか、又はパッケージ内の折り目及び/若しくは折り癖上の弱化領域の配設に起因して、いくらかの増加した量の応力を経験し得る、パッケージの部分における開封機構の意図しない開封を防止するのに役立ち得る。登録されたランドエリアは、約1.5mm~約25mm、約2mm~約20mm、又は約2mm~約10mmの長さを有してもよく、具体的には、指定した範囲内、及びこれらの範囲内に又はこれらの範囲によって形成された全ての範囲内の、0.1mm単位全ての増分を列挙する。
【0093】
ミシン目及び/又は刻み目の経路は、パッケージ材料を完全に貫通しないが、経路に沿った滑らかな引裂伝播を促進するように構成されている、単一の中断されないレーザ刻設線を含み得る。中断されないレーザ刻設線は、折り畳み線と一致するパッケージ材料上に配設され得るか、又はパッケージ材料の平坦部分上に配設され得る。折り畳み線と一致する単一の中断されないレーザ刻設線の配設は、十分な力の適用時に、既に弱化された領域が指定された経路に沿って引き裂かれるか、又は破裂する能力を高めてもよく、一方でパッケージの残りの部分は、その形状及び一体性を保持する。
【0094】
再び
図7A~
図7Eを参照すると、ミシン目の経路60におけるミシン目の構成は、弱化領域が配設されるパッケージ上の場所に依存し得る。ガセット構造がパッケージ材料の2つ以上の層を含み、引き裂くことがより困難であり得るため、より高い切り込み対ランド比を有するミシン目の構成は、ガセット構造を横断するミシン目の経路を含む弱化領域において望ましい場合がある。追加的に、複数の吸収性物品が、圧縮下で本開示のパッケージ内にパッケージ化される場合、
図9B、
図9C、及び
図9Eに示されるように、ミシン目の構成は、切り込みの方向の少なくとも一部が、吸収性物品の圧縮によって作成されたパッケージ材料内の張力の方向に対して対角線上又は垂直に配置されるように、配置され得る。かかる構成では、ミシン目は、消費者による意図的な開封の前に、伸びる及び/又は開封する可能性が低いと考えられる。
【0095】
図10及び
図11を参照すると、パッケージを開封する消費者が、ミシン目及び/又は刻み目の経路60の終点64、65を越えてパッケージ材料を引き裂き、パッケージ材料を変形させ、かつ/又は未使用の物品を保管及び/若しくは保護するためのパッケージの有用性を低減させる機会を低減させるために、終点64、65の一方又は両方に近接して応力分散機構69を含むことが所望される場合がある。
図10及び
図11に示されるように、引裂応力分散機構69は、終点に集中した引裂応力を分散させ、消費者によって触覚的に知覚され得る方法で引裂の伝播を妨げる役割を果たす、経路60の方向を横断して通る半円形のミシン目又は切り込みである。引裂応力分散機構69は、経路60の方向に対して横断して延在し、補強ストリップ、テープ、及び同様のものが追加された、パッケージ材料を通る他の形状の切り込み及び/又はミシン目を含む、他の形態を有してもよいことが理解されよう。
【0096】
図12Aは、閉鎖構成にある本開示のパッケージの斜視図であり、
図12Bは、部分的な開封構成にある
図12Aのパッケージを示す。
図12A及び
図12Bを参照すると、本開示のパッケージ1は、閉鎖ガセット11b、閉鎖シーム11a、及び閉鎖シームフィン11cを含む上面パネル11を含み得る。弱化領域700は、閉鎖シーム11aと1つ以上の吸収性物品を含む内部区画702との間の閉鎖シームフィン11cの少なくとも一部分上に配設され得る。弱化領域700は、閉鎖ガセット11bの少なくとも一部分を横断し得る。弱化領域700は、一連のミシン目及び/又は刻み目704を含み得る。一連のミシン目及び/又は刻み目704は、閉鎖シーム11aに対してほぼ平行な経路を形成し得る。ミシン目及び/又は刻み目の経路は、比較的高い切り込み対ランド比を有し得る。閉鎖ガセット部分が、パッケージ材料の4つの層を含み、かつより高い切り込み対ランド比がパッケージ内の開封部を形成するために必要な力の量を低減させることができるため、ミシン目及び/又は刻み目の経路が、閉鎖ガセットの少なくとも一部分を横断する場合、比較的高い切り込み対ランド比が、好ましい場合がある。例えば、切り込み対ランド比は、約0.7:1~約6:1、又は約1:1~約6:1、又は約2:1~約6:1であり得、具体的には、これらの範囲内及びこれらの範囲内に又はこれらの範囲によって形成された任意の範囲内の全ての値を列挙する。
【0097】
弱化領域は、ミシン目及び/又は刻み目の経路に沿って開封部を形成するように構成され得る。一連のミシン目及び/又は刻み目704を含む弱化領域700は、閉鎖シームフィン11cが、パッケージ1の残りの部分から完全に取り外し可能であるように構成され得る。かかる構成では、閉鎖シームフィン11cの取り外しは、前面パネル14、後面パネル15、第1及び第2の側面パネル12、13によって画定される大きい開封部をもたらして、内部区画702内に配設された吸収性物品への容易なアクセスを可能にし得る。閉鎖シームフィンの完全な取り外しによって作成された大きい開封部の更なる利点は、吸収性物品が、内部区画内で任意の様式で構成され、依然として容易に取り外し可能であり得ることである。
【0098】
図13Aは、閉鎖構成にある本開示のパッケージの斜視図であり、
図13Bは、部分的な開封構成にある
図13Aのパッケージを示す。
図13A及び
図13Bを参照すると、本開示のパッケージ1は、上面パネル11~前面パネル14、上面パネル11~後面パネル15、上面パネル11~第1の側面パネル12、及び上面パネル11~第2の側面パネル13のうちの少なくとも1つで、パッケージ1の上縁部領域706の少なくとも一部分上に配設された弱化領域700を含み得る。上面パネル11が閉鎖ガセット11bを含む場合、弱化領域700は、閉鎖ガセット11bの下に配設され得る。閉鎖ガセットの外側のパッケージの領域のみが、単一層のパッケージ材料を含むため、ミシン目及び/又は刻み目の経路が、閉鎖ガセットの一部分を横断しない場合、比較的低い切り込み対ランド比が好ましい場合がある。例えば、切り込み対ランド比は、約0.7:1~約6:1、又は約1:1~約5:1、又は約2:1~約4:1であり得、具体的には、これらの範囲内及びこれらの範囲内に又はこれらの範囲によって形成された任意の範囲内の全ての値を列挙する。
【0099】
本開示のパッケージは、弱化領域を含み得、弱化領域は、上面パネルと前面パネルとの間にのみ、又は上面パネルと後面パネルとの間にのみ、パッケージの上縁部領域の一部分上に配設される。かかる弱化領域構成は、物品がパッケージの内部区画内に三つ折り構成で配設され、折り畳み先端部がパッケージの第1及び第2の側面パネルに近接して配設されるように配置される場合に有益であり得る。かかる構成では、弱化領域は、物品と同じサイズの周囲の開封スリットを形成し得、一度に1つの物品のみが開封部を通過することを可能にし、それゆえ、残りの物品をパッケージ内でしっかりと規則的に保持し続けることができる。
【0100】
本開示のパッケージは、上面パネルと、前面パネル及び側面パネル、又は後面パネル及び側面パネルなどの2つの連続するパネルとの間にのみ、パッケージの上縁部領域の一部分上に配設された弱化領域を含み得る。
【0101】
本開示のパッケージは、上面パネルと、前面パネル及び2つの側面パネル、後面パネル及び2つの側面パネル、又は側面パネルのうちの1つ並びに前面パネル及び後面パネルの両方などの、3つの連続するパネルとの間にのみ、パッケージの上縁部領域の一部分上に配設された弱化領域を含み得る。かかる構成では、弱化領域は、パッケージの残りの部分に取り付けられた上面パネルの一方の側面を残し、それゆえヒンジを形成する開封部を形成し得る。したがって、上面パネルは、内部区画の上方から取り外されて、パッケージ内に配設された全ての物品へのアクセスを可能にし得るが、上面パネルは、パッケージに取り付けられたままであり、それゆえ、物品上の交換に容易に対応可能である。
【0102】
本開示のパッケージは、上面パネルと前面、後面、及び両方の側面パネルとの間のパッケージの上縁部領域の一部分上に配設された弱化領域を含み得る。かかる構成では、上面パネルは、完全に取り外し可能であり得る。かかる構成は、内部区画及び内部に配設された物品への容易なアクセスを可能にするための大きい開封部を作成し得る。
【0103】
図14A及び
図14Bを参照すると、本開示のパッケージ1は、上面パネル11の少なくとも一部分、前面パネル14の少なくとも一部分、後面パネル15の少なくとも一部分、及び第1又は第2の側面パネル12、13のうちの一方の少なくとも一部分上に配設された弱化領域700を含み得る。弱化領域は、閉鎖ガセット11bを取り囲むことができる。弱化領域は、閉鎖ガセット11bを取り外し得る、消費者からの適切な力の適用時に開封部を形成し得る。閉鎖ガセットの取り外しは、パッケージの内部区画への入口点を、パッケージの側面とほぼ同じ幅に形成し得る。かかる入口点は、パッケージ内の左右から配置された物品の容易な取り外しを提供し得る。弱化領域は、約0.7:1~約6:1、又は約1:1~約5:1、又は約2:1~約4:1の切り込み対ランド比を有するミシン目及び/又は刻み目の経路を含み得、具体的には、これらの範囲内及びこれらの範囲内に又はこれらの範囲によって形成された任意の範囲内の全ての値を列挙する。
【0104】
図15Aは、パッケージの少なくとも3つのパネルの少なくとも一部分上に配設された弱化領域700を含む、本開示のパッケージ1の斜視図である。
図15Bは、開封構成にある
図15Aのパッケージを示す。
図15Aを参照すると、弱化領域は、少なくとも3つのパネルの各々の一部分上に配設された一連のミシン目及び/又は刻み目704を含み得る。弱化領域700は、パネルの各々に沿って配設されたミシン目及び/又は刻み目704の単一の経路を含むことができるか、又は
図9A~
図9Eに関して考察されるように、弱化領域は、位置合わせされたランドエリア62によって分離されたミシン目及び/又は刻み目704の複数の経路を含み得る。位置合わせされたランドエリアは、パッケージ角部などの、パッケージのパネルの間の移行エリアにおいて配設され得る。弱化領域700は、弱化領域700がパッケージのベース1502及びフード構造1504を画定するように、前面14、後面15、第1の側面12、及び第2の側面13のパネルのうちの少なくとも3つの上に配設され得る。ここで
図15Bを参照すると、各々が前面14、後面15、第1の側面12、及び第2の側面13のパネルのうちの1つの一部分から形成された、3つの側面、及び上面パネル11の一部分で形成された上面を有するフード構造1504は、パッケージ内に配設された未使用の吸収性物品の供給に対して効果的で使用が容易なカバーを提供し得、パッケージへの空気中の汚染物質の侵入に対して保護することに役立ち得ると考えられる。フード構造1504は、消費者が弱化領域700に沿ってパッケージ材料を引き裂くときに形成される。弱化領域が3つのパネル上のみに配設される場合、少なくとも1つのパネルが無傷のままであり、ベースに取り付けられ得るため、フード構造の一部分は、ベースから部分的に取り外し可能であり得る。開封後は、フード構造1504を、開封前にパッケージの残部に対して占めていたものと同様の位置に戻すことによって再閉鎖することができる。かかる構成は、吸収性物品が二つ折り構成で構成され、折り畳み先端部が、パッケージの上面パネルに近接して配設される場合に有益であり得る。かかる構成では、物品の折り畳み先端部は、パッケージからの取り外し用に物品を把持するための便利な単一の部分を提供することが考えられる。
【0105】
図15A及び
図15Bに示されるように、弱化領域700は、第1又は第2の側面パネル12、13、並びに前面及び後面パネル14、15の両方の一部分の上に配設されたミシン目及び/又は刻み目704の経路又は複数の経路を含み得る。この構成(本明細書では「長-短-長」又は「LSL」経路と指定される)は、パッケージの短い側面(第1又は第2の側面のいずれか)全体に沿って開封部を形成する。かかる構成は、吸収性物品が側面パネルから側面パネルまでパッケージ内に積層される場合に特に有用であり得る。かかる場合、パッケージの開封時に物品の全幅が露出され得、物品は、取り外しが容易であり得る。ミシン目及び/又は刻み目の経路は、前面パネル及び/又は後面パネルの全幅を横断しない場合がある。例えば、ミシン目及び/又は刻み目の経路は、前面パネル及び後面パネルの幅の約25パーセント、約33パーセント、約45パーセント、約50パーセント、約60パーセント、又は約75パーセントを横断し得る。再び
図15A及び
図15Bを参照すると、ミシン目及び/又は刻み目704の経路が前面及び/又は後面パネルの全幅を横断しない場合、応力分散機構69が、ミシン目及び/又は刻み目704の経路の終点に近接して配設されることが有益であり得る。考察されるように、応力分散機構は、終点において集中した引裂応力を分散させるのに役立ち得、ミシン目及び/又は刻み目の経路の終点を超えるパッケージ材料の引裂を低減するか又は防止するのに役立ち得る。別の例では、ミシン目及び/又は刻み目の経路は、前面パネル及び後面パネルの全幅を横断する。
【0106】
図16に示される別の形態では、弱化領域700は、前面又は後面パネル14、15のうちの一方の上、並びに第1及び第2の側面パネル12、13の両方の一部分の上に配設されたミシン目及び/又は刻み目704の経路又は複数の経路を含み得る。この構成(本明細書では「短-長-短」又は「SLS」経路と指定される)は、パッケージの長い側面(前面又は後面のいずれか)全体に沿って開封部を形成するように設計される。かかる構成は、物品が前面パネルから後面パネルまでパッケージ内に積層される場合に特に有用であり得る。かかる場合、パッケージの開封時に物品の全幅が露出され得、物品は、取り外しが容易であり得る。ミシン目及び/又は刻み目の経路は、側面パネルの幅全体を横断する。別の形態では、ミシン目及び/又は刻み目の経路は、側面パネルの全幅を横断しない場合がある。例えば、ミシン目及び/又は刻み目の経路は、側面パネルの幅の約25パーセント、約33パーセント、約45パーセント、約50パーセント、約60パーセント、又は約75パーセントを横断し得る。弱化領域700は、
図15に対して考察されるように、ミシン目及び/又は刻み目の経路の終点に近接して配設された応力分散機構を含み得る。
【0107】
一形態では、弱化領域は、前面、後面、第1の側面、及び第2の側面パネルの各々上に配設され得る。弱化領域は、パネルの各々を横断するミシン目及び/又は刻み目の経路又は複数の経路を含み得る。かかる構成では、フード構造は、ベースから完全に取り外し可能であり得る。かかる構成は、パッケージ材料が限定された可撓性を有し、引き裂きやすい場合に有益であり得る。
【0108】
ここで
図15A、
図15B、及び
図16を参照すると、弱化領域700は、ベース1502が、ベース高さ(BH)を有し、フード構造1504がフード高さ(HH)を有するように、パッケージ1のうちの少なくとも3つのパネル上に配設され得る。また、ベース高さは、パッケージの合計高さの約60パーセント~約90パーセント、約65パーセント~約85パーセント、又は約70パーセント~約85パーセントであり得、具体的には、これらの範囲内及びこれらの範囲内に又はこれらの範囲によって形成された任意の範囲内の全ての値を列挙する。
【0109】
消費者は、パッケージ内の吸収性物品の未使用部分を把持して引き戻すために、少なくとも最小量の材料を有するフード構造を好む場合があると考えられる。最小量の材料は、パッケージ内の吸収性物品の積層体の一部分の周りに設置され、ユーザによって再び取り外されるまで所定の位置に留まり得る。したがって、本開示のパッケージは、少なくとも約15mm、少なくとも約20mm、又は少なくとも約25mmのフード高さ(HH)を有し得る。
【0110】
本開示のパッケージは、2つ以上の弱化領域を含み得る。各弱化領域は、ミシン目及び/又は刻み目の経路又は複数の経路を含み得る。ミシン目及び/又は刻み目の複数の経路は、交わらない場合がある。本開示のパッケージは、パッケージ高さの上部50%内に2つ以上の弱化領域を含む。
【0111】
本開示のパッケージは、弱化領域の存在をユーザに知らせるための図形印及び/又は識別用着色剤を含み得る。一形態では、弱化領域は、識別用着色剤を含み得る。識別色は、パッケージの消費者に面するパネル上に配設された色とは異なる色であり得る。パッケージはまた、又は代わりに、図形表現、例えば、弱化領域に隣接して配設された一対のハサミの図形を含み得る。本発明者らは、本開示のパッケージの弱化領域における図形印及び/又は識別用着色剤の設置が、開封機構として機能するように構成された弱化領域に関する消費者の認識及び喜びを増加させ得ることを見出した。
【0112】
本開示のパッケージの弱化領域の構成に関係なく、パッケージは、本明細書において説明された強度引張試験方法に従って、少なくとも1.18kN/m、又は約1.18kN/m~約8.00kN/m、約1.27kN/m~約6.50kN/m、約1.35kN/m~約5.00kN/m、約1.49kN/m~約4.72kN/m、約1.49kN/m~約3.35kN/m、又は約1.6kN/m~約3.00kN/mの弱化領域引張強度(Weakened Region Tensile Strength、WRTS)を有してもよく、具体的には、これらの範囲内及びこれらの範囲内に又はこれらの範囲によって形成された任意の範囲内の全ての値を列挙する。上記範囲内のWRTSを有する弱化領域を含むパッケージは、パッケージ形成、パッケージ充填、輸送、及び店舗ディスプレイ中の意図しない破れに耐えるのに十分であり得ると考えられる。
【0113】
本発明者らは、非弱化領域内のパッケージ材料の強度特性(引張強度)と弱化領域内のパッケージ材料の強度特性(WRTS)との間のバランスを有するパッケージが、製造プロセスの厳密性に耐えることができ、また容易なパッケージ開封のために構成された開封機構を提供し得る、可撓性かつ弾性パッケージを提供し得ることを見出した。このバランスは、パッケージの弱化領域引張強度(WRTS)対(強度引張試験方法に従う)弱化領域なしでパッケージの一部分の引張強度の比を取ることによって計算され得、本明細書では「弱化領域性能係数」(Weakened Region Performance、WRP係数)と称される。本開示のパッケージは、約0.14:1~約0.98:1、約0.15:1~約0.98:1、約0.16:1~約0.94:1、約0.18:1~約0.94:1、約0.19:1~約0.94:1、約0.2:1~約0.94:1、又は約0.23:1~約0.6:1のWRP係数を有し得、具体的には、これらの範囲内及びこれらの範囲内に又はこれらの範囲によって形成された任意の範囲内の全ての値を列挙する。
【0114】
表2は、試料の様々なパッケージ材料からの弱化領域引張強度(WRTS)データを提示する。異なる切り込み対ランド比及び異なるミシン目の形状を有するミシン目の経路を含む、弱化領域構成からのWRTS及びWRP係数データは、各パッケージ材料に関して提示される。表2に提示された試料の全ての弱化領域は、「角度付きミシン目」変数を除いて、1mmのランドエリアを有する直線のミシン目を含む。「角度付きミシン目」変数は、約2.5mmのランドエリアを有する、
図7Eに示されるような形状のミシン目を含む。
【0115】
試料5は、商品名Advantage Smooth White StrongでMondi(商標)から入手可能な、70gsmの坪量を有する完全なバージン繊維からなるカレンダー加工された特殊クラフト紙のパッケージ材料である。パッケージ材料のCDにおいて配設されたミシン目の経路を含む、様々な弱化領域構成が提示される。
【0116】
試料6は、BillerudKorsnas(商標)から入手可能な、70gsmの坪量を有する、純粋な白色クラフトパルプから生成され、完全なバージン繊維からなる紙のパッケージ材料である。パッケージ材料のCDにおいて配設されたミシン目の経路を含む、様々な弱化領域構成が提示される。
【0117】
試料7は、商品名Axello Tough WhiteでBillerudKorsnas(商標)から入手可能な、80gsmの坪量を有する、純粋な白色クラフトパルプから生成され、完全なバージン繊維からなる紙のパッケージ材料である。パッケージ材料のCDにおいて配設されたミシン目の経路を含む、様々な弱化領域構成が提示される。
【0118】
【0119】
表2に示されるように、様々な弱化領域構成を有するパッケージ材料のWRTSは、0.63kN/m~4.64kN/mの範囲である。データは、より低い切り込み対ランド比構成が、より高い切り込み対ランド比構成と比較して、より高い引張強度を呈する傾向を示唆する。しかしながら、角度付きミシン目を含む弱化領域は、この傾向に従わない。角度付きミシン目を含む弱化領域は、最低WRTSを呈する。弱化領域性能係数(WRP係数)データは、WRTSデータと同様の傾向に従っており、より高いWRP係数スコアを呈する、より低い切り込み対ランド比構成を有する。
【0120】
表3は、上記で説明されるように、試料5及び試料7からの引裂引張データを呈する。絶対引裂強度は、本明細書において説明された引裂引張試験方法に従って測定される際、弱化領域の最初の5つのミシン目のランドエリア内の単一のミシン目のランドエリアを引き裂くのに必要な力である。相対引裂強度は、本明細書において説明された引裂引張試験方法に従って測定される際、弱化領域の最初の5つのミシン目のランドエリア上で1mmのランドエリアを引き裂くのに必要な平均の力である。データは、消費者が開封するために比較的容易であり得る、ミシン目構成及びパターンを決定するのに有用であり得る。
【0121】
【0122】
表3に示されるように、絶対引裂強度範囲は、0.63N~1.56Nであった。相対引裂強度は、試料7と比較して、試料5に関してわずかに大きい。これは、表2に提示されるWRTSデータと一致しており、試料5内に配設された様々な弱化領域構成が、試料7内に配設された同じ構成よりもわずかに大きいWRTSを有することを示す。理論に拘束されることを望むものではないが、試料7における同じ構成と比較して、試料5のより高いWRTS及び相対引裂強度は、わずかに高いMD引張強度を有する試料5のパッケージ材料に起因し得ると考えられる。試料7内の角度付きミシン目を含む弱化領域は、2つの複製内の5つの連続したランドエリアを開封することに不合格であった。これら2つの複製における試験中、引裂線は、ミシン目の経路からミシン目のないパッケージ材料へとそれた。
【0123】
本開示のパッケージの弱化領域の構成に関係なく、弱化領域は、本明細書において説明された引裂引張試験方法に従って、単一のミシン目ランドエリア当たり約0.63N~約1.56N、単一のミシン目ランドエリア当たり約0.73N~約1.46、又は単一のミシン目ランドエリア当たり約0.8N~約1.3Nの絶対引裂強度を有し得る。
【0124】
本開示のパッケージは、本明細書において説明された引裂引張試験方法に従って、約0.8N/mm~約1.3N/mm、約0.9N/mm~1.2N/mm、又は約0.95N/mm~約1.15N/mmの相対引裂強度を有する弱化領域を含み得る。
【0125】
本発明者らは、理論に拘束されることを望むものではないが、高速商業規模のパッケージング機器及び許容可能な弱化領域開封性に対するプロセスの信頼性が、弱化領域引張強度(WRTS)と弱化領域の引裂強度とを適切に均衡させることによって同時に達成され得ることを見出した。これらのパラメータの適切な均衡は、製造プロセスの厳密性に耐えることができ、一方でまたパッケージの非弱化領域への最小限の破壊を伴い、消費者によって容易に開封されるように構成された開封機構を提供し得るパッケージを提供することができる。この均衡は、引裂性能(Tear Performance、TP)係数によって表現され得る。TP係数は、本明細書において説明された強度引張試験方法に従う、パッケージ弱化領域引張強度(WRTS)、対本明細書において説明された引裂引張試験方法に従う、パッケージの弱化領域の絶対引裂強度の比として定義される。本開示のパッケージは、約0.8~約5、約0.9~約4.5、又は約1~約4のTP係数を有してもよく、具体的には、これらの範囲内及びこれらの範囲内に又はこれらの範囲によって形成された任意の範囲内の全ての値を列挙する。上記の範囲内のTP係数を有するパッケージは、製造プロセスに耐えるのに十分な強度を呈し、一方でパッケージの非弱化領域に対する最小限の破壊を伴い、弱化領域の周りで容易に開封可能であると考えられる。
【0126】
試験方法
全ての測定は、23℃±2℃及び相対湿度50%±2%で維持された実験室内で実施され、試験試料は、別様に指定されない限り、試験前に少なくとも2時間、この環境でコンディショニングされる。
【0127】
強度引張試験方法
強度引張試験方法は、以下の仕様及び/又は修正:2組の試験片は、弱化領域を含有するパッケージ材料から切断される、を有して、ASTMD828-16「Standard Test Method for Tensile Properties of Paper and Paperboard Using Constant-Rate-of-Elongation Apparatus」に従って実行される。第1の組の試験片は、弱化領域を含有し、そのため、弱化領域は、試験試料幅全体にわたって配設され、試験片の長さに沿って、かつ試験片の長さに対して垂直に中心に置かれる。第2の組の試験片は、同じパッケージ材料から切断され、第1の組と同じ方向に配向されるが、弱化領域を含まない。試験片の長さは、約101.6mm(4インチ)であり、試験片が50.8mm(2インチ)のグリップ間の距離で、器具グリップ内でクランプするのに十分であることを可能にする。試験中のグリップ分離速度は、300mm/分である。弱化領域を含有する試験片を試験のためにグリップに設置するとき、弱化領域の経路は、グリップ間で中心に置かれ、引張試験機の引張軸に対して垂直である。弱化領域を含有する第1の組の試験片の平均引張強度は、弱化領域引張強度(WRTS)として0.01kN/m単位で報告される。弱化領域のない第2の組の試験片の平均引張強度は、パッケージ引張強度(MD又はCD)として0.01kN/m単位で報告される。
【0128】
弱化領域性能(WRP)係数-弱化領域性能係数は、パッケージの弱化領域引張強度(WRTS)、対同じ方向(MD又はCD)において測定されたパッケージの引張強度の比を取ることによって計算される。係数は、以下の式に従って計算され、0.01単位で報告される。
【0129】
【0130】
引裂引張試験方法
引裂引張試験方法は、以下の仕様及び/又は修正:試験片は、弱化領域を含有するパッケージ材料から切断され、そのため、弱化領域の経路は、試験片幅の中心に沿って配向される、を有して、天然材料及び弱化領域を含むパッケージ材料を試験するために適合されたASTM D2261-13「Tearing Strength of Fabrics by the Tongue(Single Rip)Procedure(Constant-Rate-of-Extension Tensile Testing Machine)に従って実行される。試験片の幅は、50.4mm(2インチ)であり、弱化領域の線の両側上に25.4mm(1インチ)を有する。幅の中心に沿って作製された75mm(3インチ)の予備切り込みは、弱化領域内のランド領域を部分的に切断するべきではなく、そのため、試験中全ランド領域のみが引き裂かれる。合計5つの複製試験片が準備される。クランプ間の距離は、試験開始時に50.4mm(2インチ)に設定され、300mm/分の試験速度が使用される。乾燥試験片の予備調整、調整、及び試験は、ASTM D685-17「Standard Practice of Conditioning Paper and Paper Products for Testing」に指定されるように実施される。計算オプション1、5つの最高ピークの平均を使用して、試験中に引き裂かれた最初の5つのランドエリアの各々の平均引裂強度(ピーク力)を測定し、0.01N単位で記録する。この手順は、5つの試験片全てに対して繰り返され、5つの記録された値の算術平均を計算し、絶対引裂強度値として、0.01N単位で記録する。絶対引裂強度値を、引き裂かれた全てのランドエリアの平均幅及び試験中に測定されたピーク力で除算し、相対引裂強度値として0.01N/mm単位で記録する。
【0131】
引裂性能係数(TP係数)-引裂性能係数は、本明細書において説明された強度引張試験方法に従う、パッケージ弱化領域引張強度(WRTS)、対本明細書において説明された引裂引張試験方法に従う、パッケージの弱化領域の絶対引裂引張の比を取ることによって計算される。係数は、以下の式に従って計算され、0.01単位で記録される。
【0132】
【0133】
破断伸長-破断伸長は、破断時の平均伸長(mm)を50.8mmの初期試験長(試験スパン)によって除算し、次いで100を乗算することによって計算される。MDの複製、次いでCDの複製に対する破断時の伸長を計算し、それぞれMD破断伸長及びCD破断伸長をパーセント単位で記録する。
【0134】
引張エネルギー吸収(TEA)-引張エネルギー吸収(TEA)は、以下の式を使用して計算され、
TEA=(1000*曲線下平均面積、mJ)/(試験試料の幅*初期試験長)
式中、試験試料の幅が25.4mmであり、初期試験長(試験スパン)が50.8mmである。MDの複製及び次いでCDの複製に関するTEAを計算し、それぞれMDのTEA及びCDのTEAとしてJ/m2単位で記録する。
【0135】
引張エネルギー吸収(TEA)インデックス-引張エネルギー吸収(TEA)インデックスは、以下の式を使用して計算され、
TEAインデックス=(TEA)/坪量
式中、TEAは、J/m2単位であり、及び坪量は、g/m2単位である。MDの複製、次いでCDの複製に関するTEA指数を計算し、それぞれMDのTEAインデックス及びCDのTEAインデックスをJ/g単位で記録する。
【0136】
破裂強度試験方法
破裂強度は、試験試料が耐えることができる最大均一分布圧力である。破裂強度は、方法内に記載されるように、試験装置を使用して、公定書の方法ISO 2758に従って測定される。好適な器具は、Testing Machines,Inc(New Castle,DE)から入手可能な13-60 Burst Tester for Paper and Foils又は同等物である。器具は、製造元の指示に従って較正及び操作される。
【0137】
測定は、原材料のロール若しくはシートから採取した試験試料、又は完成したパッケージから取得した試験片について行う。試験試料を完成したパッケージから切り取るとき、プロセス中に試験試料にいかなる汚染又は変形も付与しないように注意を払う。試験試料は、試験試料を器具内に保持するために使用されるクランプよりも大きくなければならない。試験試料は、折り目、しわ、又はシームを含まないエリアから採取されるべきである。
【0138】
合計10の複製試験試料に関して、(試験中の滑りを防止するのに十分なクランプ圧力、及び95+15mL/分のポンプ流量を使用して)破裂強度を測定する。片寄った試料について、パッケージの内側に面することを意味する試験試料の側面は、クランプに設置されたときに圧力に面し、10の複製は、この配向で試験される。均衡された(片寄っていない)試料について、5つの複製が、圧力に面するパッケージの内側で試験され、5つの複製が圧力に面するパッケージの外側で試験され、結果をともに平均化する。各試験試料が破裂する圧力を0.001kPa単位で記録する。破裂圧力が70kPa未満である場合、複数の層の試験材料を使用しなければならない。破裂強度を取得するために、試験された層の数によって破裂圧力を分割する。全ての複製に関する算術平均破裂圧力を計算し、破裂強度として0.001kPa単位で記録する。
【0139】
キャリパ試験方法
単層試験試料のキャリパ又は厚さは、公定書の方法(compendial method)ISO 534に従い、本明細書に記載の修正を加えて、静的荷重下でマイクロメータによって測定される。
【0140】
キャリパは、70kPa±0.05kPaの定常圧力を試験試料にかけることができる押さえを備えたマイクロメータで測定される。マイクロメータは、0.1マイクロメートルの単位まで正確に読み取れる自重型器具である。好適な機器は、Testing Machines Inc.(New Castle,DE)から入手可能なTMI Digital Micrometer Model 49-56、又は同等物である。押さえは、試験片よりも小さい直径を有し、必要な圧力をかけることが可能な、平坦な接地した円形可動面である。好適な押さえは、16.0mmの直径を有する。試験試料は、押さえの表面よりも大きく、かつ押さえの表面に平行な水平の平坦な基準プラットフォームによって支持される。システムは、製造元の指示に従って較正及び操作される。
【0141】
測定は、原材料のロール若しくはシートから採取した単層試験試料、又は完成したパッケージから得た試験試料について行う。試験試料を完成したパッケージから切り取るとき、プロセス中に試料にいかなる汚染又は変形も付与しないように注意を払う。切り取った試料は、残存接着剤を含んではならず、継目又は折り目のないパッケージの領域から採取されなければならない。試験試料は、理想的には200mm2であり、押さえより大きくなくてはならない。
【0142】
キャリパを測定するために、最初に、水平の平坦な基準プラットフォームに対してマイクロメータをゼロにする。試験試料を、試験位置が押さえの下で中心にある状態で、プラットフォーム上に置く。全圧力が試験試料に加えられるまで、3.0mm/秒の下降速度で押さえを静かに下げる。5秒待った後、試験試料のキャリパを0.1マイクロメートル単位で記録する。同じ要領で、合計10個の複製試験試料について繰り返す。全てのキャリパ測定値について算術平均を計算し、この値をキャリパとして0.1マイクロメートル単位で報告する。
【0143】
坪量試験方法
試験試料の坪量は、単一の材料層の単位面積(平方メートル単位)当たりの質量(グラム単位)であり、公定書の方法ISO 536に従って測定される。試験試料の塊を既知の面積に切断し、0.0001グラムの精度の分析天秤を用いて試料の質量を測定する。
【0144】
測定は、原材料のロール若しくはシートから採取した試験試料、又は完成したパッケージから得た試験試料について行う。試験試料を完成したパッケージから切り取るとき、プロセス中に試料にいかなる汚染又は変形も付与しないように注意を払う。切り取った試料は、残存接着剤を含んではならず、継目又は折り目のないパッケージの領域から採取されなければならない。試験試料は、任意の固有の材質変動が考慮されるように、可能な限り大きくなければならない。
【0145】
NISTにトレーサブルな較正された鋼製金属定規又は同等物を使用して、単層試験試料の寸法を測定する。試験試料の面積を計算し、0.0001平方メートル単位で記録する。分析天秤を使用して試験試料の質量を取得し、0.0001グラム単位で記録する。質量(グラム単位)を面積(平方メートル単位)で除算して坪量を計算し、0.01グラム/平方メートル(gsm)単位で記録する。同じ要領で、合計10個の複製試験試料について繰り返す。坪量の算術平均を計算し、0.01グラム/平方メートル単位で報告する。
【0146】
バッグ内積み重ね高さ試験方法
吸収性物品のパッケージのバッグ内積み重ね高さは、以下のように測定する。
【0147】
機器
平坦な剛性の水平スライディングプレートを備えた厚さ試験機を使用する。厚さ試験機は、水平スライディングプレートが平坦な剛性の水平ベースプレートのすぐ上で水平の向きに常に維持された状態で、水平スライディングプレートが垂直方向に自由に移動するように構成されている。厚さ試験機は、水平スライディングプレートと水平ベースプレートとの間の間隙を±0.5mm以内まで測定するのに好適なデバイスを含む。水平スライディングプレート及び水平ベースプレートは、各プレートと接触する吸収性物品パッケージの表面よりも大きい(すなわち、各プレートは全ての方向において吸収性物品パッケージの接触表面を越えて延在する)。水平スライディングプレートは、吸収性物品パッケージに下方への力850±1重量グラム(8.34N)を加えるが、これは、スライディングプレートの合計質量に付加重量を足して850±1グラムとなるように、水平スライディングプレートのパッケージに接触しない上面の中央に好適な重しを置くことによって達成し得る。
【0148】
試験手順
吸収性物品パッケージを、測定前に、23±2℃及び50±5%の相対湿度で平衡化する。
【0149】
水平スライディングプレートを上げ、パッケージ内の吸収性物品が水平の配向となるようにして、吸収性物品パッケージを水平スライディングプレート下で中心に設置する(
図6参照)。プレートのいずれかに接触するであろうパッケージの表面上にある任意のハンドル又は他のパッケージング機構を、パッケージの表面に対して平坦に折り重ねることで、測定に対する影響を最小限にする。水平スライディングプレートを、パッケージの上面に接触するまでゆっくり下げてから、解放する。水平スライディングプレートを解放してから10秒後に、水平プレート間の間隙を±0.5mm以内まで測定する。5つの同じパッケージ(同じサイズのパッケージ及び同じ吸収性物品数)を測定し、算術平均をパッケージ幅として報告する。「バッグ内積み重ね高さ」=(パッケージ幅/積み重ね当たりの吸収性物品数)×10を計算し、±0.5mm以内まで報告する。
【0150】
光沢度測定試験方法
光沢度に関する測定は、完成したパッケージから採取された試験試料で行われる。パッケージの消費者に面するパネルを識別することができるとき、試験試料は、消費者に面するパネルから採取される。試験試料を完成したパッケージから切り取るとき、プロセス中に試料にいかなる汚染又は変形も付与しないように注意を払う。切り取った試料は、残存接着剤を含んではならず、継目又は折り目のないパッケージの領域から採取されなければならない。試験試料は、任意の固有の材質変動が考慮されるように、可能な限り大きくなければならない。
【0151】
光沢度は、Elcometer(登録商標)、Warren,Michigan,U.S.A.から入手可能なElcometer 480 Glossmeterなどの光沢度計を使用して測定される。最も適切な測定角度を決定するために、60°の入射角に設定された初期測定を行う。結果が、10GU~70GUである場合、60°の入射角が適切である。結果が、10GU未満である場合、試験試料は、85°の入射角を使用して再測定されるべきである。結果が、70GUを超える場合、試験試料は、20°の入射角を使用して再測定されるべきである。同じパッケージの3つの異なるエリアを測定し、算術平均を計算する。算術平均は、付随する入射角で1GU単位の光沢度として報告される。
【0152】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。その代わりに、特に指示がない限り、そのような寸法は各々、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図される。例えば、「40mm」と開示された寸法は、「約40mm」を意味することが意図される。
【0153】
相互参照される又は関連するあらゆる特許又は特許出願、及び本願が優先権又はその利益を主張する任意の特許出願又は特許を含む、本明細書に引用される全ての文書は、除外又は限定することを明言しない限りにおいて、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。いかなる文献の引用も、本明細書中で開示又は特許請求されるいかなる発明に対する先行技術であるとはみなされず、あるいはそれを単独で又は他の任意の参考文献(単数又は複数)と組み合わせたときに、そのようないかなる発明も教示、示唆又は開示するとはみなされない。更に、本文書における用語の任意の意味又は定義が、参照により組み込まれた文書内の同じ用語の任意の意味又は定義と矛盾する場合、本文書においてその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。
【0154】
本発明の特定の実施形態を例示及び説明してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく様々な他の変更及び修正を行うことができる点は当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にある全てのそのような変更及び修正を添付の特許請求の範囲に網羅することが意図される。
【国際調査報告】