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特表2023-537269セルラーネットワークにおけるタイミング同期のための方法及びシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-31
(54)【発明の名称】セルラーネットワークにおけるタイミング同期のための方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
   H04L 7/00 20060101AFI20230824BHJP
【FI】
H04L7/00 990
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023504710
(86)(22)【出願日】2021-07-22
(85)【翻訳文提出日】2023-02-24
(86)【国際出願番号】 US2021042793
(87)【国際公開番号】W WO2022020603
(87)【国際公開日】2022-01-27
(31)【優先権主張番号】16/938,624
(32)【優先日】2020-07-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.3GPP
(71)【出願人】
【識別番号】521478407
【氏名又は名称】ディッシュ ワイヤレス エル.エル.シー.
【氏名又は名称原語表記】DISH WIRELESS L.L.C.
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【弁理士】
【氏名又は名称】天田 昌行
(74)【代理人】
【識別番号】100074099
【弁理士】
【氏名又は名称】大菅 義之
(72)【発明者】
【氏名】ズファル デビッド
(72)【発明者】
【氏名】パンチャル パレシュクマール
(72)【発明者】
【氏名】バー スティーグ ウィリアム
【テーマコード(参考)】
5K047
【Fターム(参考)】
5K047AA18
(57)【要約】
セルラーネットワークのアグリゲーションセルは、複数の分散したモジュラーセルを含む。モジュラーセルは、セルラー無線を各々含み、セルラー基地局の機能を集合的に実施する。分配されたクロックは、モジュラーセルの内の1つ以上からタイミングビーコンを送信することによって確立される。各モジュラーセルは、タイミングビーコンを受信する。タイミングビーコンを送信する各モジュラーセルは、送信タイムスタンプをセルコントローラに提供する。タイミングビーコンを受信する各モジュラーセルは、受信タイムスタンプをセルコントローラに提供する。セルコントローラは、送信及び受信タイムスタンプに基づいてモジュラーセルからの信号送信をスケジューリングする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プライマリモジュラーセルと複数のセカンダリモジュラーセルとを含むアグリゲーションセルをセルコントローラを用いて管理することと、
帯域外タイミング信号を受信するように前記プライマリモジュラーセルを構成することと、
前記プライマリモジュラーセルからのタイミングビーコンの送信時間を指し示す送信タイムスタンプを含む前記タイミングビーコンを送信するように前記プライマリモジュラーセルを構成することと、
前記タイミングビーコンを受信するように、前記複数のセカンダリモジュラーセルの各セカンダリモジュラーセルを構成することと、
前記セカンダリモジュラーセルによる前記タイミングビーコンの受信時間を指し示す個別の受信タイムスタンプを生成するように、前記複数のセカンダリモジュラーセルの各セカンダリモジュラーセルを構成することと、
前記セルコントローラで前記送信タイムスタンプ及び前記受信タイムスタンプを受信することと、
前記タイミングスタンプに基づいて、前記複数のセカンダリモジュラーセルの各セカンダリモジュラーセルに対する個別のクロックオフセットを前記セルコントローラを用いて計算すること
を含む方法。
【請求項2】
前記プライマリモジュラーセル及び前記セカンダリモジュラーセルを用いてユーザ機器にセルラー通信サービスを提供することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記個別のクロックオフセットに基づいて、前記プライマリモジュラーセル及び前記セカンダリモジュラーセルから前記ユーザ機器へのデータ送信を前記セルコントローラを用いてスケジューリングすることを更に含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
複数のセカンダリモジュラーセルの各々から同じユーザ機器にデータパケットを送信することと、
前記ユーザ機器の位置と前記セカンダリモジュラーセルの前記個別のクロックオフセットとに基づいて、前記ユーザ機器によって付加的に受信される前記複数のセカンダリモジュラーセルからのデータパケットの送信を前記セルコントローラを用いてスケジューリングすること
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
GPS信号から前記タイミング信号を受信することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
テレビストリームから前記タイミング信号を受信することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記アグリゲーションセルの周波数帯域で前記タイミングビーコンを送信することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記アグリゲーションセルの周波数帯域外で前記タイミングビーコンを送信することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
低電力ワイドエリアネットワークプロトコルを用いて前記タイミングビーコンを送信することを更に含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記プライマリモジュラーセルはメディア受信デバイスである、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記メディア受信デバイスは、衛星受信機に結合された衛星テレビセットトップボックスである、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記タイミングビーコンは、前記プライマリモジュラーセルの位置を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記タイミングビーコンは、前記プライマリモジュラーセルのMACアドレスを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記アグリゲーションセルは、5Gセルラー通信セルである、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
アグリゲーションセルの第1のプライマリモジュラーセルから第1のタイミングビーコンを送信することと、
前記アグリゲーションセルの第2のプライマリモジュラーセルから第2のタイミングビーコンを送信することと、
前記第2のプライマリモジュラーセルで前記第1のタイミングビーコンを受信することと、
前記第1のプライマリモジュラーセルで前記第2のタイミングビーコンを受信することと、
前記第1のプライマリモジュラーセルによる前記第1のタイミングビーコンの送信タイムスタンプ、前記第2のプライマリモジュラーセルによる前記第2のタイミングビーコンの送信タイムスタンプ、前記第2のプライマリモジュラーセルによる前記第1のタイミングビーコンの受信スタンプ、及び前記第1のプライマリモジュラーセルによる前記第2のタイミングビーコンの受信タイムスタンプを前記アグリゲーションセルのセルコントローラに提供することと、
前記送信タイムスタンプ及び前記受信タイムスタンプに基づいて、前記第1及び第2のプライマリモジュラーセルからユーザ機器へのセルラー送信を前記セルコントローラを用いてスケジューリングすること
を含む、方法。
【請求項16】
前記アグリゲーションセルの複数のセカンダリモジュラーセルの各々を用いて前記第1及び第2のタイミングビーコンを受信することと、
前記セカンダリモジュラーセルの各々による前記第1及び第2のタイミングビーコンの受信タイムスタンプを前記セルコントローラに提供することと、
前記セカンダリモジュラーセルからの受信タイムスタンプに基づいて、前記第1及び第2のプライマリモジュラーセル及び前記セカンダリモジュラーセルからユーザ機器へのセルラー送信を前記セルコントローラを用いてスケジューリングすること
を更に含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
帯域外タイミングソースから前記第1のプライマリモジュラーセルによって受信されたタイミング信号に基づいて、前記第1のタイミングビーコンを送信することと、
前記帯域外タイミングソースから前記第2のプライマリモジュラーセルによって受信された第2のタイミング信号に基づいて、前記第1のタイミングビーコンを送信すること
を更に含む、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記帯域外タイミングソースは、全地球測位システムタイミングソースである、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記帯域外タイミングソースは、ビデオストリームタイミングソースである、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記ビデオストリームタイミングソースは、MPEG-2タイミングソースである、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
第1の帯域外タイミングソースから前記第1のプライマリモジュラーセルによって受信されたタイミング信号に基づいて、前記第1のタイミングビーコンを送信することと、
第2の帯域外タイミングソースから前記第2のプライマリモジュラーセルによって受信された第2のタイミング信号に基づいて、前記第1のタイミングビーコンを送信すること
を更に含む、請求項15に記載の方法。
【請求項22】
前記第1及び第2のプライマリモジュラーセルは、屋内に配置される、請求項15に記載の方法。
【請求項23】
メディアストリームを受信するように構成されたメディア受信回路と、
電子デバイス上での表示のために前記メディアストリームを前記電子デバイスに出力するように構成されたメディア出力回路と、
モジュラーセルであって、
アグリゲーションセルの一部としてのユーザ機器にセルラー通信サービスを提供することと、
タイミング信号を受信することと、
前記タイミング信号に基づいて、前記アグリゲーションセルの他のモジュラーセルにタイミングビーコンを出力することと、
前記アグリゲーションセルのセルコントローラに前記タイミングビーコンの送信タイムスタンプを提供すること
をするように構成された前記モジュラーセルと
を含む、受信デバイス。
【請求項24】
前記モジュラーセルは、前記アグリゲーションセルの第2のセルラーモジュラーセルからタイミングビーコンを受信することと、前記第2のモジュラーセルの受信タイムスタンプを前記セルコントローラに提供することをするように構成される、請求項23に記載の受信デバイス。
【請求項25】
前記メディアストリームは、テレビストリームである、請求項23に記載の受信デバイス。
【請求項26】
前記メディア受信回路は、衛星受信機から前記メディアストリームを受信するように構成される、請求項25に記載の受信デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、セルラー通信システムの分野に関する。
【背景技術】
【0002】
セルラー通信ネットワークは通常、複数のセルを含む。各セルは地理的エリアに対応する。各セルは通常、基地局を含む。基地局はセルラー無線を含む。マクロセルラー無線は、通常、建物の屋上等、屋外の高い場所に取り付けられる。スモールセルラー無線は通常、屋内又は適時的な取り付け場所に取り付けられる。基地局は、セルの地理的エリア内の携帯電話等のユーザ機器にセルラー通信サービスを提供する。
【発明の概要】
【0003】
一実施形態では、方法は、アグリゲーションセルの第1のプライマリモジュラーセルから第1のタイミングビーコンを送信することと、アグリゲーションセルの第2のプライマリモジュラーセルから第2のタイミングビーコンを送信することを含む。方法は、第2のプライマリモジュラーセルで第1のタイミングビーコンを受信することと、第1のプライマリモジュラーセルで第2のタイミングビーコンを受信することを含む。方法は、第1のプライマリモジュラーセルによる第1のタイミングビーコンの送信タイムスタンプ、第2のプライマリモジュラーセルによる第2のタイミングビーコンの送信タイムスタンプ、第2のプライマリモジュラーセルによる第1のタイミングビーコンの受信タイムスタンプ、及び第1のプライマリモジュラーセルによる第2のタイミングビーコンの受信タイムスタンプをアグリゲーションセルのセルコントローラに提供することを含む。方法は、送信タイムスタンプ及び受信タイムスタンプに基づいて、第1及び第2のプライマリモジュラーセルからユーザ機器へのセルラー送信をセルコントローラを用いてスケジューリングすることを含む。
【0004】
一実施形態では、方法は、プライマリモジュラーセル及び複数のセカンダリモジュラーセルを含むアグリゲーションセルをセルコントローラを用いて管理することと、帯域外タイミング信号をプライマリモジュラーセルを用いて受信することを含む。方法は、プライマリモジュラーセルからのタイミングビーコンの送信時間を指し示す送信タイムスタンプを含むタイミングビーコンをプライマリモジュラーセルから送信することを含む。方法は、複数のセカンダリセルの各々でタイミングビーコンを受信することと、セカンダリモジュラーセルによるタイミングビーコンの受信時間を指し示す個別の受信タイムスタンプを各セカンダリセルを用いて生成することを含む。方法は、送信タイムスタンプ及び受信タイムスタンプをセルコントローラに提供することと、タイミングスタンプに基づいて各セカンダリモジュラーセルに対する個別のクロックオフセットをセルコントローラを用いて計算することを含む。
【0005】
一実施形態では、メディア受信デバイスは、メディアストリームを受信するように構成されたメディア受信回路と、電子デバイス上に表示するためにメディアストリームを電子デバイスに出力するように構成されたメディア出力回路とを含む。メディア受信デバイスは、アグリゲーションセルの一部としてユーザ機器にセルラー通信サービスを提供するように構成されたモジュラーセルを含む。モジュラーセルは、タイミング信号を受信することと、タイミング信号に基づいてアグリゲーションセルの他のモジュラーセルにタイミングビーコンを出力することと、タイミングビーコンの送信タイムスタンプをアグリゲーションセルのセルコントローラに提供することとをするように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】一実施形態に従ったセルラー通信システムのブロック図である。
図2】一実施形態に従ったアグリゲーションセルのブロック図である。
図3】一実施形態に従ったプライマリモジュラーセルのブロック図である。
図4】一実施形態に従ったメディア受信デバイスのブロック図である。
図5】一実施形態に従ったセルコントローラのブロック図である。
図6】一実施形態に従ったセルラー通信サービスを提供するためのプロセスのフロー図である。
図7】一実施形態に従ったセルラー通信サービスを提供するためのプロセスのフロー図である。
図8】一実施形態に従ったセルラー通信サービスを提供するためのプロセスのフロー図である。
図9】一実施形態に従ったセルラー通信サービスを提供するためのプロセスのフロー図である。
図10】一実施形態に従ったセルラー通信サービスを提供するためのプロセスのフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図1は、一実施形態に従ったセルラー通信システム100のブロック図である。セルラー通信システム100は、アグリゲーションセル102、セルコントローラ104、及び帯域外タイミングソース106を含む。アグリゲーションセル102は、1つ以上のモジュラーセル107を含む。2つのタイプのモジュラーセル、プライマリモジュラーセル108及びセカンダリモジュラーセル110がある。セルラー通信システム100のコンポーネントは、セルラー通信ネットワークを提供するように協働し得る。セルラー通信ネットワークは、携帯電話、タブレット、ラップトップコンピュータ、及びその他の電子デバイス等のユーザ機器間の通信を可能にし得る。
【0008】
一実施形態では、アグリゲーションセル102は、アグリゲーションセル102によってカバーされる地理的エリア内の許可されたユーザ機器にセルラー通信サービスを提供する。ユーザ機器は、携帯電話、タブレット、又はその他のセルラー対応電子デバイスを含み得る。図1には単一のアグリゲーションセル102のみが説明されているが、実際には、セルラー通信システム100は、セルに対応する地理的エリア内のユーザ機器にセルラー通信サービスを提供するように各々構成された複数のアグリゲーションセルを含み得る。
【0009】
アグリゲーションセル102は、ユーザ機器と各々通信する複数の分散したモジュラーセル107を含む。モジュラーセル107は、従来の基地局のセルラー無線と比較して、相対的に小型で低電力のセルラー無線に対応する。モジュラーセル107は、アグリゲーションセル102の地理的エリア全体に分散される。モジュラーセル107及びセルコントローラ104は、従来のマクロセルの基地局の単一の大型セルラー無線の役割を纏めて果たす。
【0010】
複数のより小さな無線で構成される単一のアグリゲーションセル、すなわち、モジュラーセル107には、様々な課題が伴う。1つの特定の課題は、様々なモジュラーセル107間のクロック分配を管理することである。様々なモジュラーセル107とユーザ機器との間の信号のタイミングは、数ナノ秒程度のタイミング分解能を必要とし得る。従来の基地局無線は、GPS同期オシレータに基づいてクロックを確立し得るが、アグリゲーションセル102では、セカンダリモジュラーセル110の多くがGPS受信機を有していないことがある。更に、プライマリモジュラーセル108は、屋内に配置され得、内部リアルタイムクロックを同期させるためにGPS信号を確実に受信できないことがある。
【0011】
一実施形態では、アグリゲーションセル102の複数のモジュラーセル107は、単一のユーザ機器と同時に通信し得る。特に、複数のモジュラーセル107は、ユーザ機器によって受信されるデータパケットの信号対雑音比を改善するために、同じデータパケットを単一のユーザ機器に提供し得る。複数のモジュラーセル107は、ユーザ機器から、及び相互から、様々な距離だけ離れているであろう。光速は約0.3m/nsである。したがって、信号到来のタイミングが数ナノ秒以内に正確であると予想される場合、相対距離と信号送信のタイミングは、付加的な信号受信が達成されるか否かに大きく影響する。複数のモジュラーセル107に対するユーザ機器に到来する同じデータパケットの相加効果を達成するために、複数のソースからのデータパケットの到来におけるタイミング差の許容範囲は非常に小さいことがある。例えば、5Gセルラー通信システムでは、タイミング差の許容範囲は数十ナノ秒程度になり得る。データパケットが許容範囲よりも大きな時間間隔でユーザ機器に到来した場合、付加的利点が失われるだけでなく、ユーザ機器がデータパケットを解読不可能になり得る破壊的な影響が発生し得る。したがって、複数のモジュラーセル107からのデータパケットの送信をタイトな許容範囲内でスケジューリングすることは非常に有益である。
【0012】
一実施形態では、モジュラーセル107、セルコントローラ104、及び帯域外タイミングソース106は、モジュラーセル107間の確実なクロック同期を確立するように協働する。プライマリモジュラーセル108の内の1つ以上は、帯域外タイミングソース106からタイミング信号を受信する。1つ以上のプライマリモジュラーセル108は、タイミング信号に基づいてタイミングビーコンを他のモジュラーセル107に発行する。セカンダリモジュラーセル110もまたビーコンを送信し得るが、これらのビーコンは通常、プライマリビーコンよりもタイミングが正確ではない。タイミングビーコンを発行する各モジュラーセル107は、タイミングビーコンが発行された時間をセルコントローラ104に報告する。タイミングビーコンを受信する各モジュラーセル107は、タイミングビーコンが受信された時間をセルコントローラ104に報告する。セルコントローラ104は、タイミングビーコンの送信及び受信時間に基づいて、各モジュラーセルの内部クロックにおける相対オフセットを判定する。セルコントローラ104は、モジュラーセル107の内部クロックにおける計算された相対オフセットに基づいて、モジュラーセル107の各々からの信号送信をその後スケジューリングする。帯域外タイミングソース106、タイミングビーコンの送信及び受信、及びセルコントローラ104によって実施される機能に関する更なる詳細は、以下に記載される。
【0013】
一実施形態では、モジュラーセル107は、1つ以上のプライマリモジュラーセル108及び1つ以上のセカンダリモジュラーセル110を含む。1つ以上のプライマリモジュラーセル108は、帯域外タイミングソース106からタイミング信号を受信し、タイミングビーコンをセカンダリモジュラーセル110に、及び他のプライマリモジュラーセル108に発行する。一実施形態では、セカンダリモジュラーセル107はタイミングビーコンを発行しない。各プライマリモジュラーセル108は、そのタイミングビーコンの送信時間をセルコントローラ104に報告する。各プライマリモジュラーセル108及びセカンダリモジュラーセル110は、タイミングビーコンの受信時間をセルコントローラ104に報告する。
【0014】
一実施形態では、アグリゲーションセル102は、単一のプライマリモジュラーセル108のみを含む。プライマリモジュラーセル108は、帯域外タイミングソース106からタイミング信号を受信する(以下でより詳細に説明する)。プライマリモジュラーセル108は、タイミングビーコンをセカンダリモジュラーセル110に送信する。タイミングビーコンは、タイミングビーコンが送信された時間を指し示す送信タイムスタンプを含む。タイムスタンプは、帯域外タイミングソース106と同期したプライマリモジュラーセル108の内部クロックに基づく。タイミングビーコンは、タイミングビーコンを送信したプライマリモジュラーセル108についてのその他の情報をも含み得る。例えば、タイミングビーコンは、プライマリモジュラーセルを識別する識別コードを含み得る。タイミングビーコンは、プライマリモジュラーセルの位置を含み得る。
【0015】
プライマリモジュラーセル108は、帯域内又は帯域外でタイミングビーコンを送信し得る。帯域内送信は、アグリゲーションセル102がユーザ機器と通信するために使用する周波数帯域でタイミングビーコンを送信することに対応する。帯域外送信は、アグリゲーションセル102がユーザ機器と通信するために使用する周波数帯域外の周波数でタイミングビーコンを送信することに対応する。帯域内及び帯域外送信に関する詳細は、以下で提供される。
【0016】
プライマリモジュラーセル108がタイミングビーコンを送信した後、プライマリモジュラーセル108はメタデータをセルコントローラ104に提供する。メタデータは、タイミングビーコンの送信タイムスタンプ、プライマリモジュラーセル108の識別、及びプライマリモジュラーセル108の位置を含む。
【0017】
セカンダリモジュラーセル110は、プライマリモジュラーセル108からタイミングビーコンを受信する。セカンダリモジュラーセル110は、帯域内又は帯域外でタイミングビーコンを受信し得る。セカンダリモジュラーセル110がタイミングビーコンを受信した場合、セカンダリモジュラーセル110は、メタデータをセルコントローラ104に各々提供する。メタデータは、タイミングビーコンの受信タイムスタンプとセカンダリモジュラーセル110の識別とを含み得る。受信タイムスタンプは、セカンダリモジュラーセル110の内部クロックに基づく。
【0018】
セルコントローラ104は、プライマリモジュラーセル108とセカンダリモジュラーセル110との間で調整されたタイミングを確立するために、プライマリモジュラーセル108及びセカンダリモジュラーセル110から受信したメタデータを利用する。特に、セルコントローラ104は、プライマリモジュラーセル108とセカンダリモジュラーセル110との間の信号レイテンシを計算するために、タイミングビーコンに関連する送信及び受信タイムスタンプを利用し得る。信号レイテンシは、プライマリモジュラーセル108とセカンダリモジュラーセル110とがどれだけ離れているかを指し示し得る。この情報は、プライマリモジュラーセル108及びセカンダリモジュラーセル110からの信号をスケジューリングするためにセルコントローラ104によって利用され得る。したがって、セルコントローラ104は、プライマリモジュラーセル108とセカンダリモジュラーセル110との間でタイミング同期を確立するために、タイミングビーコンと関連付けられた送信及び受信タイムスタンプを利用する。
【0019】
一実施形態では、アグリゲーションセル102は、複数のプライマリモジュラーセル108及び複数のセカンダリモジュラーセル110を含む。第1のプライマリモジュラーセル108は、帯域外タイミングソース106からタイミング信号を受信する。第1のプライマリモジュラーセル108は、セカンダリモジュラーセル110に、及びアグリゲーションセル102の他のプライマリモジュラーセル108にタイミングビーコンを送信する。タイミングビーコンは、タイミングビーコンが送信された時間を指し示す送信タイムスタンプを含む。タイムスタンプは、帯域外タイミングソース106と同期した第1のプライマリモジュラーセル108の内部クロックに基づく。タイミングビーコンは、タイミングビーコンを送信した第1のプライマリモジュラーセル108についてのその他の情報をも含み得る。例えば、タイミングビーコンは、第1のプライマリモジュラーセルを識別する識別コードを含み得る。タイミングビーコンは、第1のプライマリモジュラーセルの位置を含み得る。
【0020】
第1のプライマリモジュラーセル108がタイミングビーコンを送信した後、第1のプライマリモジュラーセル108はメタデータをセルコントローラ104に提供する。メタデータは、タイミングビーコンの送信タイムスタンプ、第1のプライマリモジュラーセル108の識別、及び第1のプライマリモジュラーセル108の位置を含む。
【0021】
セカンダリモジュラーセル110及び他のプライマリモジュラーセル108は、第1のプライマリモジュラーセル108からタイミングビーコンを受信する。セカンダリモジュラーセル110及び他のプライマリモジュラーセル108は、帯域内又は帯域外でタイミングビーコンを受信し得る。 セカンダリモジュラーセル110及び他のプライマリモジュラーセル108がタイミングビーコンを受信した場合、セカンダリモジュラーセル110及び他のプライマリモジュラーセル108は、メタデータをセルコントローラ104に各々提供する。メタデータは、タイミングビーコンの受信タイムスタンプ、タイミングビーコンを受信するセカンダリモジュラーセル110又はプライマリモジュラーセル108の識別、及びタイミングビーコンを送信した第1のプライマリモジュラーセルの識別を含み得る。受信タイムスタンプは、タイミングビーコンを受信したセカンダリモジュラーセル110又はプライマリモジュラーセル108の内部クロックに基づく。
【0022】
第2のプライマリモジュラーセル108は、帯域外タイミングソース106から受信したタイミング信号に基づいてタイミングビーコンを送信する。第2のプライマリモジュラーセル108によって送信されたタイミングビーコンは、第2のプライマリモジュラーセル及び帯域外タイミングソース106の内部クロックに基づいた送信タイムスタンプを含む。第2のプライマリモジュラーセル108によって送信されるタイミングビーコンは、第1のプライマリモジュラーセル108によって送信されるタイミングビーコンと同じタイプのデータを含み得る。第2のプライマリモジュラーセル108はまた、第1のプライマリモジュラーセル108に関連して上に説明したようなタイミングビーコンの送信タイムスタンプ及びその他のタイプのデータを含むメタデータをセルコントローラ104に提供する。
【0023】
セカンダリモジュラーセル110、及び第1のプライマリモジュラーセル108を含む他のプライマリモジュラーセル108は、第2のプライマリモジュラーセル108からタイミングビーコンを受信する。セカンダリモジュラーセル110及び他のプライマリモジュラーセル108は、第1のプライマリモジュラーセル108によって送信されたタイミングビーコンに関連して上に説明したような受信タイムスタンプ及びその他のデータを含むメタデータをセルコントローラ104に各々提供する。
【0024】
残りのプライマリモジュラーセル108も、第1及び第2のプライマリモジュラーセル108に関連して説明したのと同じ方法で、タイミングビーコンを送信し、メタデータをセルコントローラ104に提供する。タイミングビーコンを受信する全てのプライマリモジュラーセル108及びセカンダリモジュラーセル110は、第1及び第2のプライマリモジュラーセルに関連して上に説明したのと同じ方法でメタデータをセルコントローラ104に提供する。
【0025】
セカンダリモジュラーセル110は、第1及び第2のプライマリモジュラーセル108に関連して説明したのと同じ方法で、随意にタイミングビーコンを送信し、メタデータをセルコントローラ104に提供する。タイミングビーコンを受信する全てのプライマリモジュラーセル108及びセカンダリモジュラーセル110は、第1及び第2のプライマリモジュラーセルに関連して上に説明したのと同じ方法でメタデータをセルコントローラ104に提供する。
【0026】
セルコントローラ104は、プライマリモジュラーセル108とセカンダリモジュラーセル110との間でタイミングを同期させるために、タイミングビーコンの送信及び受信に関連するメタデータを利用する。セルコントローラ104は、アグリゲーションセル102の様々なモジュラーセル107間のタイミングオフセット及び相対位置を判定するために、様々なプライマリモジュラーセル108から送信されたタイミングビーコンと関連付けられた送信及び受信タイムスタンプを分析する。セルコントローラ104は、様々なタイミングビーコンに関連する送信及び受信タイムスタンプに基づいて、様々なセカンダリモジュラーセル110の内部クロックがプライマリセル108の内部クロックと同期していないか否か、及びどれだけ同期していないかを判定し得る。セルコントローラ104は、様々なタイミングビーコンに関連する送信及び受信タイムスタンプに基づいて、プライマリモジュラーセル108及びセカンダリモジュラーセル110の各々の位置を正確に判定し得る。セルコントローラ104は、モジュラーセル107の各々によるユーザ機器へのデータ送信をスケジューリングするために、この情報をその後利用し得る。
【0027】
セルコントローラ104は、タイミングビーコンと関連付けられた送信及び受信タイムスタンプに基づいて得られたタイミング及び位置データに基づいて、モジュラーセル107とユーザ機器112との間の通信全体を制御する。セルコントローラ104は、どのモジュラーセル107が様々なユーザ機器112と通信すべきかを判定し得る。例えば、アグリゲーションセル102内の複数のモジュラーセル107がユーザ機器112から信号を受信する場合、セルコントローラ104はユーザ機器112の位置を判定し得、どのモジュラーセル107又はモジュラーセル107がユーザ機器112と通信すべきかを判定し得る。
【0028】
セルコントローラ104は、様々なモジュラーセル107によって送信される信号のタイミングを制御する。セルコントローラ104は、複数のモジュラーセル107が同じデータパケットを単一のユーザ機器112に上に説明した付加的な方法で送信すべきであると判定し得る。セルコントローラ104は、データパケットがユーザ機器112に実質的に同時に到来するように、各モジュラーセル107の内部クロックに基づいて各モジュラーセル107からのデータパケットの正確な遷移時間をスケジューリングするために、様々なモジュラーセル107のクロックオフセット及び様々なモジュラーセル107の相対位置について得られた知識を使用する。したがって、たとえ様々なモジュラーセル107の内部クロックが相互に同期していなくても、セルコントローラ104は、様々なモジュラーセル107の内部クロック間のオフセットを認識し、データパケットに対する各モジュラーセル107への送信時間を提供する場合にこれを考慮に入れる。このようにして、セルコントローラ104は、アグリゲーションセル102と通信する全てのユーザ機器112に効果的なセルラー通信サービスが提供されることを保証し得る。
【0029】
一実施形態では、セルコントローラ104は、クラウドコンピューティング環境で実装される。したがって、セルコントローラ104は、アグリゲーションセル102のモジュラーセル107から離れて配置又は実装される、物理的及び仮想的な処理リソース、メモリリソース、及びデータ送信リソースを含み得る。クラウドベースのセルコントローラ104は、アグリゲーションセル102によって提供されるセルラー通信サービスと併せて、インターネット又はその他のネットワークを介してモジュラーセル107と通信し得る。
【0030】
一実施形態では、セルコントローラ104は、モジュラーセル107の内の1つ以上と関連付けられたコンピューティングリソースで少なくとも部分的に実装される。一方、各モジュラーセル107は、1つ以上の送受信機、メモリリソース、処理リソース、及びセルらネットワーク通信と関連付けられたその他のコンピューティングリソースを含み得、モジュラーセル107の内の少なくとも1つは、セルコントローラ104を実装するための追加のコンピューティングリソースを含み得る。セルコントローラ104のコンピューティングリソースは、モジュラーセル107のセルラー通信リソースと関連付けられたその他のコンピューティングリソースと共に収容され得る。セルコントローラ104のコンピューティングリソースは、モジュラーセル107のセルラー通信リソースと関連付けられたコンピューティングリソースから物理的に分離され得る。
【0031】
一実施形態では、セルコントローラ104は、複数のモジュラーセル107の間で分散される。この場合、セルコントローラ104のコンピューティングリソースは、複数のモジュラーセル107の間で分散され得る。更に、一実施形態では、セルコントローラ104と関連付けられたコンピューティングリソースは、クラウドコンピューティングリソースと、モジュラーセル107の内の1つ以上と関連付けられたコンピューティングリソースとの間で分散され得る。一実施形態では、セルコントローラ104は、アグリゲーションセル102と関連付けられた地理的エリア内に物理的に配置されるが、モジュラーセル107の全てとは別個に配置されたコンピューティングリソースで実装され得る。当業者は、本開示に照らして、本開示の原理に従ってセルコントローラ104を実装する多くの方法があることを認識するであろう。
【0032】
一実施形態では、帯域外タイミングソース106は、GPSベースのタイミングソースである。GPSベースのタイミングソースは、タイミング信号を発行するGPS衛星を含む。したがって、プライマリモジュラーセル108は、1つ以上のGPS衛星からタイミング信号を受信するように配置され得る。プライマリモジュラーセル108は、その内部クロックをGPS衛星からのタイミング信号と較正又は同期させる。プライマリモジュラーセル108は、GPS衛星からのタイミング信号に基づくタイムスタンプを有するそのタイミングビーコンをその後送信し得る。複数のプライマリモジュラーセル108は、GPSタイミング信号に基づいてタイミングビーコンを送信し得る。この例では、プライマリモジュラーセル108は屋外に配置され得る。或いは、プライマリモジュラーセル108は、屋内に配置され得るが、GPSタイミング信号を受信するために、屋外に配置された1つ以上のアンテナに結合され得る。
【0033】
一実施形態では、帯域外タイミングソース106は、メディアストリームタイミングソースである。メディアストリームタイミングソースは、MPEG-2テレビストリームを含み得る。MPEG-2テレビストリームは、テレビ番組の開始時間と終了時間、及びテレビ番組内のコマーシャルの開始時間と終了時間を制御するための高精度のタイミング信号を含む。1つ以上のプライマリモジュラーセル108は、MPEG-2テレビストリームからタイミングデータを受信するように構成され得、それらの内部クロックをMPEG-2テレビストリームからのタイミングデータと同期させ得る。一実施形態では、MPEGトランスポートデマルチプレクサは、特定のパケット識別子(PID)を有するデータをリッスンする。一定の間隔で、ヘッドエンドはそのPIDにMPEGプライベートデータを配置する。間隔は、一例では、1秒であるが、その他の間隔が使用され得る。アグリゲーションセル内のモジュラーセル107受信機の全てが正確に同時にデータを取得するので、システムは、間隔の幾らかの不正確さ、飛行時間に起因するプラス又はマイナスの小さなオフセットを許容し得る。トランスポートデマルチプレクサは、指定されたPIDのI/Q値を、内部クロック134からのタイムスタンプと共にメモリ内に配置する。MPEGデコーダは、MPEGプライベートデータからのI/Q値がメモリ内にあるFPGAへのプライベートデータ及び信号を認識する。FPGAは、メモリ内のMPEGプライベートデータの正確な開始及び終了を発見し、したがって、プライベートデータが受信機に到来した正確な時間を発見する。モジュラーセルは、プライベートデータの正確な到来時間をセルコントローラ104に送信する。セルコントローラ104は、各モジュラーセル107の相対時間オフセットを計算するために、各モジュラーセル107からの到来時間を使用し得る。本開示の範囲から逸脱することなく、その他のタイプのテレビストリームタイミングソースが利用され得る。
【0034】
図2は、一実施形態に従ったアグリゲーションセル102が実装される地理的領域118のブロック図である。複数の建物120a~120fが地理的領域118内に位置する。各建物120a~120fは、個別のメディア受信デバイス122a~bを含む。各メディア受信デバイス120a~120fは、プライマリモジュラーセル108a、108b又はセカンダリモジュラーセル110a~110dの何れかを含む。プライマリモジュラーセル108a、108b及びセカンダリモジュラーセル110a~110dは、ユーザ機器112a、112b等のユーザ機器にセルラー通信サービスを提供するアグリゲーションセル102を構成する。
【0035】
一実施形態では、メディア受信デバイス122a~122fは、建物120a~120fの居住者又は建物120a~120fを訪れる個人にビデオ及びオーディオメディアを提供するように構成される。メディア受信デバイス122a~122fは、テレビフィード、ビデオストリーミングフィード、オーディオストリーミングフィード、デジタルレコーディングフィード、又はその他のタイプのオーディオ又はビデオメディアを提供し得る。メディア受信デバイス122a~122fは、無線又は有線接続を介して、テレビ、コンピュータモニタ、タブレット、デスクトップコンピュータ、スマートフォン、ラップトップコンピュータ、又はディスプレイを含むその他のタイプの電子デバイス等のディスプレイを含む1つ以上の電子デバイスに結合され得る。代替的に又は追加的に、メディア受信デバイス122a~122fは、それ自体のディスプレイを含み得る。メディア受信デバイス122a~122fは、ビデオメディアをディスプレイに提供し得る。
【0036】
一実施形態では、メディア受信デバイス122a~122fは、衛星テレビシステムの一部である。この場合、個別の衛星受信機は、各建物120a~120fの外部に取り付けられ得る。衛星受信機は、有線又は無線接続によってメディア受信デバイス122a~122fに結合され得る。衛星受信機は、1つ以上の衛星から衛星テレビストリームを受信し得る。衛星受信機は、衛星テレビストリームをメディア受信デバイス122a~122fに提供する。メディア受信デバイス122a~122fは、衛星テレビストリームからのコンテンツを、メディアコンテンツを表示する電子デバイスに提供する。
【0037】
一実施形態では、メディア受信デバイス122a~122fは、ケーブルテレビシステムの一部である。各メディア受信デバイス122a~122fは、ケーブルテレビシステムからケーブルテレビストリームを受信する。メディア受信デバイス122a~122fは、ケーブルテレビストリームからのコンテンツを、メディアコンテンツを表示する電子デバイスに提供する。
【0038】
一実施形態では、メディア受信デバイス122a~122fは、テレビプロバイダシステム又はその他のメディアプロバイダシステムのセットトップボックスである。
【0039】
各メディア受信デバイス122a~122fはモジュラーセル107を含む。モジュラーセル107は、地理的領域118内のユーザ機器112aにセルラー通信サービスを提供する。モジュラーセル107は、アグリゲーションセル102に割り当てられた1つ以上の周波数帯域内でセルラー信号を送信及び受信するように構成された1つ以上のセルラー無線を各々含む。モジュラーセル107は、セルラー通信サービスを提供するためのメモリ及び処理リソースを各々含む。したがって、メディア受信デバイス122a~122fは、メディアコンテンツを受信、処理、及び出力するためのコンピューティングリソースを含むだけでなく、モジュラーセル107のハードウェア及びソフトウェアリソースをも含む。一実施形態では、各メディア受信デバイス122a~122fは、従来のメディア受信デバイス機能とモジュラーセル機能とを提供するために共有されるハードウェア及びソフトウェアリソースを含み得る。
【0040】
図2の例では、メディア受信デバイス122a、122fは、プライマリモジュラーセル108a、108bを含む。メディア受信デバイス122b~122eは、セカンダリモジュラーセル110a~110dを含む。プライマリモジュラーセル108a、108bは、図1に関連してプライマリモジュラーセル108について説明した方法で機能する。セカンダリモジュラーセル122b~122dは、図1に関連してセカンダリモジュラーセル110について説明した方法で機能する。図2は、6つのモジュラーセル107を有するアグリゲーションセル102を説明するが、実際には、アグリゲーションセル102は、6つより少ない又は多いモジュラーセルを含み得る。幾つかの場合、アグリゲーションセル102は、100個以上のモジュラーセル107を含み得る。図2は、各建物がモジュラーセル107を有する単一のメディア受信デバイス122を含むことを説明しているが、実際には、単一の建物は、アグリゲーションセル102のモジュラーセルを各々含む複数のメディア受信デバイスを含み得る。地理的エリア118内のその他の建物は、モジュラーセル107を有する何れのメディア受信デバイス122を含まなくてもよい。
【0041】
図1に関連して説明したように、プライマリモジュラーセル108a及び108bは、帯域外タイミングソース106(図1を参照)からタイミング信号を各々受信し、タイミングビーコンをブロードキャストする。各プライマリモジュラーセルは、他方(又は、3つ以上のプライマリモジュラーセル108がある場合はその他)によってブロードキャストされたタイミングビーコンを受信する。各セカンダリモジュラーセル110a~110dは、プライマリモジュラーセル108a及び108bによってブロードキャストされたタイミングビーコンを受信する。プライマリモジュラーセル108a及び108bは、それらが個別のタイミングビーコンをブロードキャストしたタイムスタンプを指し示すメタデータをセルコントローラ104に提供する。プライマリモジュラーセル108a及び108b、並びにセカンダリモジュラーセル110a~110dは、とりわけ、それらがタイミングビーコンを受信したタイムスタンプを指し示すメタデータをセルコントローラ104に提供する。
【0042】
セルコントローラ104は、モジュラーセル107の全ての相対位置及びそれらの内部クロックのオフセットを判定するために、メタデータに含まれるタイミングビーコン送信及び受信タイムスタンプ、地理的データ、並びに識別データを利用する。セルコントローラ104は、モジュラーセル107からユーザ機器112a、112bへのパケット送信をスケジューリングするために、この情報を利用する。
【0043】
一実施形態では、ユーザ機器112a及びユーザ機器112bは、ユーザが保持する携帯電話である。携帯電話は、アグリゲーションセル102からセルラー通信サービスを受信するように構成される。携帯電話は、アグリゲーションセル102のモジュラーセル107によって受信され得る信号をブロードキャストする。携帯電話によってブロードキャストされた信号は、携帯電話のアイデンティティ及び携帯電話の位置を指し示し得る。モジュラーセル107は、携帯電話から受信したこのデータをセルコントローラ104に提供する。セルコントローラ104は、どのモジュラーセル107が様々な携帯電話にセルラー通信サービスを提供すべきかをその後判定し得る。
【0044】
一例では、セルコントローラ104は、プライマリモジュラーセル108a及びセカンダリモジュラーセル110cがセルラー通信サービスをユーザ機器112aに提供すべきであると判定し得る。セルコントローラ104は、同一のデータパケットをユーザ機器112に提供するために、プライマリモジュラーセル108a及びセカンダリモジュラーセル110cをスケジューリングする。セルコントローラ104は、データパケットがユーザ機器112にタイミング許容範囲内で実質的に同時に到来することを保証するように選択されたタイミングで、各プライマリモジュラーセル108a及びセカンダリモジュラーセル110cをスケジューリングする。複数のモジュラーセル107からのデータパケットの同時受信は、ユーザ機器112aによって受信されるデータパケットの信号対雑音比を高める。その結果、ユーザ機器112aによって失われるであろうデータパケットが少なくなる。
【0045】
一例では、セルコントローラ104は、プライマリモジュラーセル108b及びセカンダリモジュラーセル110bがセルラー通信サービスをユーザ機器112bに提供すべきであると判定し得る。セルコントローラ104は、同一のデータパケットをユーザ機器112bに提供するために。プライマリモジュラーセル108b及びセカンダリモジュラーセル110bをスケジューリングし得る。セルコントローラ104は、データパケットがユーザ機器112bにタイミング許容範囲内で実質的に同時に到来することを保証するように選択されたタイミングで、プライマリモジュラーセル108b及びセカンダリモジュラーセル110bをスケジューリングする。複数のモジュラーセル107からのデータパケットの同時受信は、ユーザ機器112bによって受信されるデータパケットの信号対雑音比を高める。その結果、ユーザ機器112bによって失われるであろうデータパケットが少なくなる。
【0046】
ユーザ機器112a、112bを携帯する個人が地理的領域118を移動するとき、セルコントローラ104は、ユーザ機器112a、112bの位置に応じて、どのプライマリモジュラーセル107が各ユーザ機器と通信するかを動的に更新し得る。更に、実際には、アグリゲーションセル102の地理的エリア118には、任意の所与の時間に3つ以上のユーザ機器が存在し得る。セルコントローラ104は、アグリゲーションセル102のモジュラーセル107と、アグリゲーションセル102の地理的エリア118内の様々なユーザ機器112との間の通信を管理し得る。
【0047】
一実施形態では、プライマリモジュラーセル108は、共通の帯域外タイミング又はクロックソースを共有するであろうが、その共通タイミング又はクロックソースは、ケーブル長、マルチパス伝搬、ネットワークトポロジー、並びにクロック及びタイミング信号の飛行時間の固定オフセットのその他のソースによって駆動される局所的な差異を有し得る。一実施形態では、モジュラーセル107及びセルコントローラ104は、クロックに対するこれらの局所的な影響を較正する。
【0048】
帯域外タイミングソース106は、GPS、ローカル原子時計、データオーバーケーブルサービスインターフェース仕様(DOCSIS)、又はクロックを1つ以上のプライマリモジュールセルに提供するその他のソースの内の1つ以上を含み得る。セカンダリモジュラーセル107は、タイミングビーコンを受信し、それらのローカル内部クロックをセットする。
【0049】
一実施形態では、プライマリモジュラーセル108が別のプライマリモジュラーセルからタイミングビーコンを受信した場合、プライマリモジュラーセル108は、その内部クロックと他のプライマリモジュラーセルの内部クロックとの間の差を計算することができる。このオフセットは、アグリゲーションセル102の様々な要素間の固定及び可変クロックオフセットを識別するためにセルコントローラ104に送信される。セルコントローラ104は、各内部クロックにオフセットをその後構成する。このオフセットは、各プライマリモジュラーセルからタイミングビーコンで送信される。セカンダリモジュラーセルは、それらの内部クロックを高い忠実性でセットするために、タイミングビーコン又はビーコンをその後使用し得る。
【0050】
一実施形態では、アグリゲーションセル102内に幾つかのプライマリモジュラーセル108がある場合、それらがタイミングビーコンを送信する場合にコリジョンの可能性がある。プライマリモジュラーセル108が相互にある一定の距離内にあり、それらのクロックの全てが厳密に同期され、それらが正確に同時にそれらのタイミングビーコンを送信する場合、セカンダリモジュラーセル110は、もたらされるタイミングビーコンを増加した信号対雑音比で受信できるであろう。このことは、パルスがいつ到来したかを正確に判定すること、したがって、セカンダリモジュラーセルのクロック忠実性の上で大きな利点を有する。逆に、プライマリモジュラーセル108が同時にパケットを送信することができない場合、これらのパケットは相互に干渉するであろう。セルコントローラ104は、幾つかのタイミングビーコンを同時に送信すべきか、それともずらして送信すべきかを判定するために必要な情報を有する。タイミングビーコンをずらした方法で送信すべき場合、セルコントローラ104は、アグリゲーションセル102内の各プライマリモジュラーセル108にハッシュ値を適用し得る。このハッシュは、各プライマリモジュラーセルソースをタイミングビーコンの送信の正確な周波数、変調、確率で構成するであろう。
【0051】
図3は、一実施形態に従ったプライマリモジュラーセル108のブロック図である。プライマリモジュラーセル108は帯域内送受信機130を含む。帯域内送受信機130は、プライマリモジュラーセル108が一部であるアグリゲーションセル102に割り当てられた1つ以上の周波数帯域でセルラー通信信号を送信及び受信する。セルラー通信信号は、ユーザ機器112との通信を最初に確立するために送信及び受信される信号を含み得る。セルラー通信信号は、ユーザ機器112との間で送信及び受信されるデータパケットを含み得る。データパケットは、テキストデータパケット、音声データパケット、画像データパケット、オーディオデータパケット、ビデオデータパケット、及びセルラー通信ネットワークを介して一般的に送信されるその他のタイプのデータパケットを含み得る。
【0052】
一例では、プライマリモジュラーセル108は、3GPP規格に従って動作するNewRadio(NR)第5世代(5G)ネットワークの一部である。この場合、プライマリモジュラーセル108は、10MHzの帯域幅を有する850MHzを中心とする周波数帯域で通信するように指定され得る。この場合、帯域内送受信機130は、850MHz付近の10MHz帯域幅の周波数帯域でセルラー信号を送信及び受信するように構成される。本開示の範囲から逸脱することなく、その他の周波数帯域及び帯域幅が利用され得る。一例では、周波数帯域は600MHzを中心とする。
【0053】
一実施形態では、プライマリモジュラーセル108は、帯域内受信機130を介して時間ビーコンを送信及び受信するように構成される。タイミングビーコンは、図1及び図2に関連して説明される。プライマリモジュラーセル108は、アグリゲーションセル102内のセルラー通信のために指定された周波数帯域で帯域内送受信機130を用いてタイミングビーコンを送信し得る。
【0054】
一実施形態では、プライマリモジュラーセル108は、セルコントローラ通信モジュール133を含む。セルコントローラ通信モジュール133は、セルコントローラ104と通信するように構成される。セルコントローラ通信モジュール133は、タイミングビーコン送信タイムスタンプ、タイミングビーコン受信タイムスタンプ、プライマリモジュラーセル108と関連付けられた識別データ、ユーザ機器112と関連付けられたタイムスタンプ及び識別データ、並びに実践スケジューリングデータを含むデータをセルコントローラ104に提供し得る。セルコントローラ通信モジュール133はまた、プライマリモジュラーセル108がプライマリモジュラーセル108と通信する様々なユーザ機器112にデータパケットをいつ送信すべきかを指し示すパケットスケジューリングデータをセルコントローラ104から受信し得る。セルコントローラ通信モジュール133は、セルコントローラ104との間でその他のタイプのデータを送信及び受信し得る。一例では、セカンダリモジュラーセル110は、タイミングビーコンをも送信し得る。
【0055】
一実施形態では、プライマリモジュラーセル108は帯域外送受信機132を含む。帯域外送受信機132は、アグリゲーションセル102のセルラー通信用に指定されていない周波数帯域で無線信号を送信及び受信するように構成される。一実施形態では、帯域外送受信機132は、図1及び図2に関連して以前に説明したように、タイミングビーコンを送信及び受信するように構成される。一実施形態では、帯域外送受信機132は、帯域内送受信機130の周波数帯域よりも長距離の周波数帯域でタイミング信号を送信するように構成される。このことは、プライマリモジュラーセル108からのタイミングビーコンが、アグリゲーションセル102の他のプライマリモジュラーセル108及びセカンダリモジュラーセル110の全てに到達することを保証する。
【0056】
一実施形態では、帯域外送受信機132は、長距離低電力無線エリアネットワーク(LoRaWAN)通信用に指定された周波数帯域で信号を送信及び受信する。例えば、帯域外送受信機132は、915MHzを中心とする周波数帯域で信号を送信及び受信するように構成され得る。そうした周波数帯域は、アグリゲーションセル102内の全てのモジュラーセル107にタイミングビーコンを確実に搬送し得る。帯域外送受信機132は、LoRaWANプロトコルでタイミングビーコンを送信するように構成され得る。帯域外送受信機132はまた、LoRaWANプロトコル及び周波数帯域において他のプライマリモジュラーセル108からタイミングビーコンを受信するように構成され得る。
【0057】
一実施形態では、プライマリモジュラーセルは、構成可能な周波数セットでLoRaWANパケットを定期的に送信し得る。これらの周波数は、産業、科学、医療(ISM)帯域に又はプライベート帯域にあり得る。これらのダウンストリームパケットは、LoRaWANビーコンにほぼ相当し得る。これらのビーコンには、パケットが送信された正確な時刻を含む、上に説明したのと同じタイミングメタデータを含み得る。ビーコンは、送信者の正確な位置をも含み得る。
【0058】
一実施形態では、スモールセルクロックを分配するためにLoRaWANを使用することは、きめ細かな送信時間を搬送するために使用される拡張と、LoRaWANパケットをスケジューリングするために使用されるアルゴリズムとによって達成され得、モジュラーセル107の全てがビーコンを確実に聞くことができるようにし得る。LoRaWANクラスBビーコンは、通常、“ダウンストリーム”ISM周波数で送信される。
【0059】
LoRaWAN規格には、ビーコンを拡張するためのメカニズムが組み込まれているが、この拡張メカニズムの具体的な使用法は規格には説明されていない。標準のLoRaWANビーコンのバイト3~127は、将来の使用のためにリザーブされている。プライマリモジュラーセル108は、パケットが送信機によって送信された正確なタイムスタンプのためにリザーブエリアの2バイトを使用し得る。タイムスタンプは、パケットが送信された現在の秒から数ナノ秒であり得る。モジュラーセル107がタイムスタンプ情報をセルコントローラ104に送信する場合、タイムスタンプは、内部クロック時間のトリプレット、そのローカルクロックのきめ細かな受信時間、及びタイミングメッセージに含まれるタイムスタンプを含み得る。このことは、セルコントローラ104が各デバイスの相対クロックオフセットを計算することを可能にする。
【0060】
一実施形態では、各モジュラーセル107は、LoRaWANクライアント及びゲートウェイチップを含む。この場合、モジュラーセル107は、クロックを分配するために、修正されたLoRaWANクラスBビーコン方法を使用し得る。所与のプライマリモジュラーセルがそのビーコンを送信する場合、モジュラーセル107を受信する他のクライアントチップは、通常どおりビーコンを受信するであろう。
【0061】
一実施形態では、プライマリモジュラーセル108は、半二重ゲートウェイチップを使用し得、ゲートウェイがタイミングビーコンを送信するように構成されていないときはいつでも、他のモジュラーセル107からのタイミングビーコンをリッスンするようにゲートウェイをプログラミングし得る。このことは、LoRaWANパケットできめ細かなタイムスタンプを行うフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)を使用して実現され得る。
【0062】
一実施形態では、プライマリモジュラーセル108は、クライアントチップセットを使用し得、アップストリーム周波数でタイミングビーコンを送信し得る。他のモジュラーセル107は、それらがタイミングビーコンを送信するように構成されていないときはいつでも、タイミングビーコンをリッスンし得る。チップセットは、一度に1つの周波数しかサポートしないことがある。モジュラーセル107は、使用する疑似ランダム周波数を生成する時間ベースの共有アルゴリズムで構成する必要があり得る。アグリゲーションセル102内の全てのデバイスは、同じアルゴリズムを使用し得、したがって、ビーコン毎に同じ疑似ランダム周波数を得ることができる。
【0063】
一実施形態では、セカンダリモジュラーセル110は、アップストリームパケットをゲートウェイに送信し得る。これらのアップストリームパケットは、セカンダリモジュラーセル110のフリーランニングクロックを含み得る。プライマリモジュラーセル108は、アップストリームパケットを受信し得、それに正確にタイムスタンプを付け得る。プライマリモジュラーセルは、2つのタイムスタンプをセルコントローラ104に送信し得る。セルコントローラ104は、セカンダリモジュラーセルのクロックのドリフトを計算し、クロックを調整するためにメッセージをセカンダリモジュラーセルに送信することが可能であるであろう。
【0064】
一実施形態では、セルコントローラ104は、セカンダリモジュラーセルによってデータが送信される頻度を修正し得、送信されるパケットの数と目標クロック精度とのバランスを取り得る。
【0065】
一実施形態では、プライマリモジュラーセル108は、内部クロック134及びタイミング信号受信機136を含む。内部クロック134は、非常に細かい分解能のリアルタイムクロックを含む。内部クロック134は1つ以上のオシレータを含み得る。タイミング信号受信機136は、帯域外タイミングソース106からタイミング信号を受信する。内部クロック134は、1つ以上のオシレータと共に正確なリアルタイムクロックを維持するために、帯域外タイミング信号を利用する。内部クロック134からのタイムスタンプは、プライマリモジュラーセル108によって送信及び受信される全てのデータにタイムスタンプを付けるために使用される。内部クロック134が動作する速度は、内部クロック134及び帯域外タイミングソース106の変動を考慮するために、セルコントローラ104によって定期的に調整される。
【0066】
帯域外タイミングソース106がGPSタイミングソースである例では、タイミング信号受信機136は、タイミング信号を含むGPS信号を受信するように構成される。タイミング信号受信機136は、GPSタイミング信号を受信するように配置された1つ以上のGPS送受信機又は受信機を含み得る。或いは、タイミング信号受信機136は、GPS送受信機に通信可能に結合され得、GPS送受信機を介してタイミング信号を受信し得る。
【0067】
帯域外タイミングソース106がビデオストリームタイミングソースである例では、タイミング信号受信機136は、即時ストリーム及びメディアストリームから抽出されたタイミング信号を受信するように構成される。プライマリモジュラーセルが、衛星又はケーブルメディアストリームを受信するメディア受信デバイスの一部である例では、メディアストリームは、タイミング信号受信機136を通過する。タイミング信号受信機136は、ケーブル又は衛星メディアストリームからタイミング信号を抽出するように構成される。一例では、メディアストリームはMPEG-2トランスポートストリームである。
【0068】
一実施形態では、プライマリモジュラーセル108は、処理リソース140及びメモリリソース142を含む。メモリリソース142は、アグリゲーションセル102に関連するセルラー通信サービスを提供するためのソフトウェア命令を格納する1つ以上のコンピュータ可読媒体を含む。メモリリソース142は、本明細書に説明するようなプライマリモジュラーセル108と関連付けられた様々な機能を実施するためのソフトウェア命令を含み得る。処理リソース140は、メモリリソース142の1つ以上のコンピュータ可読媒体内に格納された命令を実行する。プライマリモジュラーセル108のコンポーネントの内の1つ以上は、処理リソース140及びメモリリソース142を含み得、又はそれらと併せて実装され得る。
【0069】
一実施形態では、プライマリモジュラーセル108は、帯域内受信機130及びプライマリモジュラーセル108のその他のコンポーネント及び機能を制御する受信機コントローラ131を含む。プライマリモジュラーセル108は、パケットスケジューラ133をも含み得る。幾つかのスケジューリングは、セルコントローラ104によって決定され得、他のパケットスケジューリングは、プライマリモジュラーセル108のパケットスケジューラによって判定される。
【0070】
図3には示されていないが、セカンダリモジュラーセル110は、プライマリモジュラーセル108と同じコンポーネント、モジュール、及び機能を含み得る。しかしながら、セカンダリモジュラーセル110がプライマリタイミングビーコンを生成しないという点で、セカンダリモジュラーセル110はプライマリモジュラーセル108とは異なるので、セカンダリモジュラーセル110は、タイミング信号受信機を有しなくてもよい。しかしながら、幾つかの実施形態では、セカンダリモジュラーセル110もタイミングビーコンを生成し得る。
【0071】
図4は、一実施形態に従ったメディア受信デバイス122のブロック図である。メディア受信デバイス122は、メディア受信回路144と、メディア処理回路146と、メディア出力回路148と、モジュラーセル107とを含む。メディア受信デバイス122は、アグリゲーションセルの様々なコンポーネントから分離された、または分散された処理リソース及びメモリリソースを更に含み得る。
【0072】
メディア受信回路144は、即時ストリームを受信するための回路を含み得る。メディア受信回路144は、メディアストリームをメディア受信デバイス122に配信する有線接続を受信するための1つ以上のポートを含み得る。メディア受信回路144は、メディアストリームを無線で受信するように構成された1つ以上の無線送受信機を含み得る。メディア受信回路144は、デジタル信号プロセッサ、デジタル/アナログ変換器、アナログ/デジタル変換器、又はメディアストリームの受信を支援し得るその他の回路を含み得る。メディアストリームは、ビデオストリーム、オーディオストリーム、ビデオストリームとオーディオストリームとの組み合わせ、テキストストリーム、又はその他のタイプのストリームを含み得る。メディア受信回路144は、処理、メモリ、及びデータ送信リソースを含み得る。メディア受信回路144は、メモリ内の着信ストリームにタイムスタンプを付け、トリガーが受信されたことを認識し、トリガーの正確な開始/終了を見つけるためにメモリ内の低レベル信号をその後調査する機能を含み得る。
【0073】
メディア処理回路146は、メディア受信回路144によって受信されたメディアストリームを処理するための回路及びその他のコンピューティングリソースを含み得る。メディア処理回路146は、メディアストリームを変換、圧縮、解凍、又はその他の方法で処理するためのソフトウェア及び回路を含み得る。メディア処理回路146は、メディアストリームからタイミング信号又はタイミングデータを抽出するための回路を含み得る。メディア処理回路146は、処理、メモリ、及びデータ送信リソースを含み得る。
【0074】
メディア出力回路148は、処理されたメディアストリームを出力するように構成される。メディア出力回路148は、処理されたメディアストリームをメディア受信デバイス122の外部の電子デバイスに出力し得る。メディア出力回路148は、有線接続を介してメディアストリームを外部の電子デバイスに出力するための1つ以上のポートを含み得る。メディア出力回路148は、メディアストリームを外部の電子デバイスに送信するように構成された1つ以上の無線送受信機を含み得る。メディア出力回路140は、メディアストリームを表示するように構成されたディスプレイを含み得る。メディア出力回路148は、処理、メモリ、及びデータ送信リソースを含み得る。
【0075】
モジュラーセル107は、図1図3に関連して説明したようなプライマリモジュラーセル108又はセカンダリモジュラーセル110であり得る。モジュラーセル107は、メディア処理回路146によって抽出されたタイミング信号を受信し得る。或いは、モジュラーセル107は、メディアストリームから、又は別個の帯域外タイミングソース106からタイミング信号を抽出し得る。
【0076】
図5は、一実施形態に従ったセルコントローラ104のブロック図である。セルコントローラ104はモジュラーセルインターフェース150を含む。モジュラーセルインターフェースは、図1図4に関連して説明したプライマリモジュラーセル108及びプライマリモジュラーセル110等のモジュラーセル107とインターフェースするように構成される。モジュラーセルインターフェース150は、モジュラーセル107からメタデータを受信し得る。メタデータは、受信タイムスタンプになる計画、送信タイムスタンプになるタイミング、ジオロケーションデータ、デバイス識別コード、又はその他のタイプのデータを含み得る。モジュラーセルフェーズ150は、送信若しくはパケットスケジューリングデータ又はコマンドをモジュラーセル107に提供し得る。したがって、モジュラーセル及びフェーズ150は、セルコントローラ104とアグリゲーションセル102のモジュラーセル107との間の通信を容易にする。
【0077】
一実施形態では、セルコントローラ104は分析システム152を含む。分析システム152は、モジュラーセルインターフェース150を介してモジュラーセル107から受信した受信タイムスタンプ、送信タイムスタンプ、及びその他のタイプのメタデータ又はデータを分析する。具体的には、分析システム152は、様々なモジュラーセル107間の内部クロックオフセットを判定し得る。分析システム152は、様々なモジュラーセル107とユーザ機器112との間の相対距離を判定し得る。分析システム152は、モジュラーセル107及びユーザ機器の正確な位置を判定し得る。分析システム152は、様々なモジュラーセル107と関連付けられたタイミングオフセット、位置、及び信号レイテンシに基づいて、衛星受信機をモジュラーセル107に接続するケーブルの長さを判定し得る。
【0078】
一実施形態では、セルコントローラ104はパケットスケジューラ154を含む。パケットスケジューラ154は、アグリゲーションセル102の地理的エリア内の様々なモジュラーセル107から様々なユーザ機器112へのパケットの送信をスケジューリングする。パケットスケジューラ154は、タイミングオフセット、信号レイテンシ、距離、地理的位置、及び分析システム152によって導き出されたその他の要因に基づいて、パケットのスケジューリング及び送信を行う。パケットスケジューラ154は、複数のモジュラーセル107が付加的効果のために同じデータパケットを単一のユーザ機器112に送信するか否かを判定し得る。パケットスケジューラ154は、モジュラーセル107からのその他のタイプの送信をスケジューリングし得る。パケットスケジューラ154はまた、どのモジュラーセル107がどのユーザ機器112と通信するかを判定し得る。
【0079】
一実施形態では、セルコントローラ104はセル間通信マネージャ155を含む。セル間通信マネージャ155は、隣接するアグリゲーションセルと通信し、アグリゲーションセル102と隣接するアグリゲーションセルとの間のハンドオフを管理する。したがって、セル間通信マネージャ155は、隣接するアグリゲーションセルからアグリゲーションセル102の地理的エリアに入るユーザ機器のための、又はアグリゲーションセル102の地理的エリアから隣接するアグリゲーションセルへ出るユーザ機器のための、セルラー通信サービスの転送を管理する。
【0080】
一実施形態では、プライマリモジュラーセル108は、処理リソース156及びメモリリソース158を含む。メモリリソース158は、アグリゲーションセル102に関連するセルラー通信サービスを提供するためのソフトウェア命令を格納する1つ以上のコンピュータ可読媒体を含む。メモリリソース158は、本明細書に説明するようなプライマリモジュラーセル108と関連付けられた様々な機能を実施するためのソフトウェア命令を含み得る。処理リソース156は、メモリリソース158の1つ以上のコンピュータ可読媒体内に格納された命令を実行する。プライマリモジュラーセル108のコンポーネントの内の1つ以上は、処理リソース156及びメモリリソース158を含み得、又はそれらと併せて実装され得る。セルコントローラ104はクラウドで実装され得る。セルコントローラ104は、仮想処理及びメモリリソースを含み得る。或いは、コントローラ104は、アグリゲーションセル102の地理的位置内のハードウェアで実装し得る。
【0081】
図6は、一実施形態に従ったセルラー通信サービスを提供するための方法600のフロー図である。方法600の様々な態様は、図1図5に関連して説明したコンポーネント、プロセス、方法、及び機能の内の何れかを使用して利用され得る。更に、図1図5に関連して説明したシステム、コンポーネント、及びデバイスは、方法600に関連して説明したプロセスを利用し得る。
【0082】
602において、プライマリモジュラーセルは、帯域外タイミングソースから帯域外タイミング信号を受信する。プライマリモジュラーセルは、選択されたプロトコルに従って、タイミングビーコン間隔を生成し得る。例えば、プライマリモジュラーセルは、1秒毎に1つのタイミングビーコンを送信し得る。
【0083】
604において、プライマリモジュラーセルは、タイミングビーコンの送信タイミングを判定するためにローカル構成を読み出す。一例として、タイミングビーコンの送信時間は、帯域外タイミング信号の正確な最後にある。一例では、タイミングビーコンの送信時間は、内部インターバル信号の時間にある。一例では、タイミングビーコンの送信時間は、帯域外タイミング信号又は内部インターバル信号からの固定オフセットにある。
【0084】
一実施形態では、606において、プライマリモジュラーセルは、次のタイミングビーコンの凡その時間にその送受信機をアイドルに構成する。
【0085】
一実施形態では、608において、プライマリモジュラーセルは、スケジューリングされた時間にタイミングビーコンデータを送受信機に配置する。一実施形態では、プライマリモジュラーセルは、タイミングビーコンの送信をトリガーするために、固定持続時間ロジックを利用する。タイミングビーコンは、送信の正確な時間、プライマリモジュラーセルのMacアドレス、プライマリモジュラーセルの正確な位置、プライマリモジュラーセルに接続されているケーブルの長さ、及びプライマリモジュラーセルの送受信機アンテナの正確な位置を含み得る。
【0086】
一実施形態では、610において、セカンダリモジュラーセル及び他のプライマリセルはタイミングビーコンを受信する。セカンダリモジュラーセル及び他のプライマリセルは、汎用パケット処理パスを通じてタイミングビーコンを受信し得る。全てのI/Qシンボルにタイムスタンプが含まれ得る。I/Qシンボルは、それらがタイミングビーコンであるか否かをプロセスが識別するまでメモリ内に保持される。タイミングビーコンが見つかった場合、I/Q値と関連付けられたタイムスタンプを読み出すため、及びパケットが受信された正確な時期を知るために、パケットの特定の部分、通常はプリアンブルの最後を探してI/Qシンボルを通じて第2のパスが作成される。
【0087】
一実施形態では、610において、プライマリモジュラーセル及びセカンダリモジュラーセルはタイムスタンプをセルコントローラに送信する。セルコントローラは、パルスが送信された時間を、プライマリモジュラーセル及びセカンダリモジュラーセルの各々によってそれらが受信された時間と関連付けることが可能である。この知識を位置及びケーブル長に関するメタデータと組み合わせて使用することで、セルコントローラは、プライマリ及びセカンダリモジュラーセルの各々にクロックオフセットを構成することが可能である。セルコントローラは、コンポーネントの各々のクロック同期のエラーを追跡することも可能である。セルコントローラは、どのレベルのセルエッジ制御が適切であるかを判定することが可能である。
【0088】
図7は、一実施形態に従ったセルラー通信サービスを提供するための方法700のフロー図である。方法700の様々な態様は、図1図6に関連して説明したコンポーネント、プロセス、方法、及び機能の内の何れかを使用して利用され得る。更に、図1図6に関連して説明したシステム、コンポーネント、プロセス、及びデバイスは、方法700に関連して説明したプロセスを利用し得る。
【0089】
702において、方法700は、プライマリモジュラーセルと複数のセカンダリモジュラーセルとを含むアグリゲーションセルをセルコントローラを用いて管理することを含む。704において、方法700は、帯域外タイミング信号をプライマリモジュラーセルを用いて受信することを含む。706において、方法700は、プライマリモジュラーセルからのタイミングビーコンの送信時間を指し示す送信タイムスタンプを含むタイミングビーコンをプライマリモジュラーセルから送信することを含む。708において、方法700は、複数のプライマリ及びセカンダリセルの各々でタイミングビーコンを受信することを含む。710において、方法700は、セカンダリモジュラーセルによるタイミングビーコンの受信時間を指し示す個別の受信タイムスタンプを各モジュラーセルを用いて生成することを含む。712において、方法700は、送信タイムスタンプ及び受信タイムスタンプをセルコントローラに提供することを含む。714において、方法700は、タイミングスタンプに基づいて各セカンダリモジュラーセルに対する個別のクロックオフセットをセルコントローラを用いて計算することを含む。
【0090】
図8は、一実施形態に従ったセルラー通信サービスを提供するための方法800のフロー図である。方法800の様々な態様は、図1図7に関連して説明したコンポーネント、プロセス、方法、及び機能の内の何れかを使用して利用され得る。更に、図1図7に関連して説明したシステム、コンポーネント、プロセス、及びデバイスは、方法800に関連して説明したプロセスを利用し得る。
【0091】
802において、方法800は、アグリゲーションセルの第1のプライマリモジュラーセルから第1のタイミングビーコンを送信することを含む。804において、方法800は、アグリゲーションセルの第2のプライマリモジュラーセルから第2のタイミングビーコンを送信することを含む。806において、方法800は、第2のプライマリモジュラーセルで第1のタイミングビーコンを受信することを含む。808において、方法800は、第1のプライマリモジュラーセルで第2のタイミングビーコンを受信することを含む。810において、方法800は、第1のプライマリモジュラーセルによる第1のタイミングビーコンの送信タイムスタンプ、第2のプライマリモジュラーセルによる第2のタイミングビーコンの送信タイムスタンプ、第2のプライマリモジュラーセルによる第1のタイミングビーコンの受信タイムスタンプ、及び第1のプライマリモジュラーセルによる第2のタイミングビーコンの受信タイムスタンプをアグリゲーションセルのセルコントローラに提供することを含む。804において、方法800は、送信タイムスタンプ及び受信タイムスタンプに基づいて、第1及び第2のプライマリモジュラーセルからユーザ機器へのセルラー送信をセルコントローラを用いてスケジューリングすることを含む。
【0092】
図9は、一実施形態に従ったセルラー通信サービスを提供するための方法900のフロー図である。方法900の様々な態様は、図1図8に関連して説明したコンポーネント、プロセス、方法、及び機能の内の何れかを使用して利用され得る。更に、図1図8に関して説明したシステム、コンポーネント、プロセス、及びデバイスは、方法900に関連して説明したプロセスを利用し得る。
【0093】
902において、方法900は、プライマリモジュラーセルと複数のセカンダリモジュラーセルとを含むアグリゲーションセルをセルコントローラを用いて管理することを含む。904において、方法900は、帯域外タイミング信号を受信するようにプライマリモジュラーセルを構成することを含む。906において、方法900は、プライマリモジュラーセルからのタイミングビーコンの送信時間を指し示す送信タイムスタンプを含むタイミングビーコンを送信するようにプライマリモジュラーセルを構成することを含む。908において、方法900は、タイミングビーコンを受信するように複数のセカンダリモジュラーセルの各セカンダリモジュラーセルを構成することを含む。910において、方法900は、セカンダリモジュラーセルによるタイミングビーコンの受信時間を指し示す個別の受信タイムスタンプを生成するように、複数のセカンダリモジュラーセルの各セカンダリモジュラーセルを構成することを含む。912において、方法900は、セルコントローラで送信タイムスタンプ及び受信タイムスタンプを受信することを含む。914において、方法900は、タイミングスタンプに基づいて、複数のセカンダリモジュラーセルの各セカンダリモジュラーセルに対する個別のクロックオフセットをセルコントローラを用いて計算することを含む。
【0094】
図10は、一実施形態に従ったセルラー通信サービスを提供するための方法1000のフロー図である。方法900の様々な態様は、図1図9に関連して説明したコンポーネント、プロセス、方法、及び機能の内の何れかを使用して利用され得る。更に、図1図9に関連して説明したシステム、コンポーネント、プロセス、及びデバイスは、方法1000に関連して説明したプロセスを利用し得る。
【0095】
1002において、方法1000は、MPEGプライベートデータを含む選択されたパケット識別子を、モジュラーセルのトランスポートデマルチプレクサを用いてリッスンすることを含む。1004において、方法1000は、選択されたパケット識別子のI/Q値を、シンボル毎にモジュラーセルの内部クロックからのタイムスタンプと共にメモリ内に配置することを含む。1006において、方法1000は、モジュラーセルのMPEGデコーダを用いて、MPEGプライベートデータからのI/Q値がメモリ内にあることをフィールドプログラマブルゲートアレイに通知することを含む。1008において、方法1000は、メモリ内のMPEGプライベートデータの開始及び終了をフィールドプログラマブルゲートアレイを用いて識別することを含む。1010において、方法1000は、プライベートデータの正確な到来時間をモジュラーセルを用いてアグリゲーションセルのセルコントローラに送信することを含む。1012において、方法1000は、オフセットに対するモジュラーセルからの到来時間をセルコントローラを用いて判定することを含む。
【0096】
上に説明した様々な実施形態は、更なる実施形態を提供するために組み合わされ得る。更に別の実施形態を提供するために、様々な特許、出願、及び刊行物の概念を採用するように、実施形態の態様は必要に応じて修正され得る。
【0097】
上記の詳細な説明に照らして、これらの及びその他の変更を実施形態に行い得る。一般的に、以下の特許請求の範囲において、使用される用語は、特許請求の範囲を明細書及び特許請求の範囲に開示された特定の実施形態に限定するものと解釈されるべきではなく、全ての可能な実施形態を、そうした特許請求項の範囲が権利を与えられる均等物の全範囲と共に含むと解釈されるべきである。したがって、特許請求の範囲は開示によって限定されない。
【0098】
この出願は、2020年7月24日に出願された米国仮出願第16/938,624号に対する優先権の利益を主張し、該出願は、全体が参照により本明細書に組み込まれる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【国際調査報告】