(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-31
(54)【発明の名称】多層包装フィルム
(51)【国際特許分類】
B32B 27/28 20060101AFI20230824BHJP
B32B 27/00 20060101ALI20230824BHJP
B65D 65/40 20060101ALI20230824BHJP
【FI】
B32B27/28
B32B27/00 C
B65D65/40 D
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023506329
(86)(22)【出願日】2021-07-29
(85)【翻訳文提出日】2023-03-08
(86)【国際出願番号】 US2021043712
(87)【国際公開番号】W WO2022026716
(87)【国際公開日】2022-02-03
(32)【優先日】2020-07-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591235706
【氏名又は名称】ペプシコ・インク
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100131808
【氏名又は名称】柳橋 泰雄
(74)【代理人】
【識別番号】100132252
【氏名又は名称】吉田 環
(72)【発明者】
【氏名】チャム,パク メン
(72)【発明者】
【氏名】ナラヤン-サラティ,シュリデヴィ
(72)【発明者】
【氏名】ロジャーズ,ブラッド デウェイン
(72)【発明者】
【氏名】ジョンソン,アダム
(72)【発明者】
【氏名】サマンタ,サティアブラタ
【テーマコード(参考)】
3E086
4F100
【Fターム(参考)】
3E086BA04
3E086BA13
3E086BA15
3E086BB01
3E086CA01
3E086CA11
4F100AJ04A
4F100AJ04C
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4F100AK41A
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4F100JD02D
(57)【要約】
(a)外側印刷層、(b)内側製品側層、および(c)外側印刷層と内側製品側層との間に介在するラミネート層を含む、多層包装フィルム。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(i)ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、ポリラクチド(PLA)、ポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT)、ポリブチルサクシネート(PBS)、セロファン、紙、またはこれらの組み合わせ、(ii)グラフィック要素、および(iii)任意の第1の造核剤を含む外側印刷層;
(i)コア層および(ii)バリア層を含む内側製品側層;および
前記外側印刷層と前記内側製品側層との間に介在するラミネート層を備え、
前記コア層は、PHAおよび第2の造核剤を含む、
多層包装フィルム。
【請求項2】
前記外側印刷層が、ポリブチレンサクシネートアジペート(PBSA)、ポリカプロラクトン(PCL)またはこれらの組み合わせをさらに含む、請求項1に記載の多層包装フィルム。
【請求項3】
前記コア層が、無機フィラー、バイオベースフィラー、またはこれらの組み合わせよりなる群から選択されるフィラーをさらに含む、請求項1または2に記載の多層包装フィルム。
【請求項4】
前記無機フィラーが、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金属炭酸塩、アルカリ金属硫酸塩、アルカリ土類金属硫酸塩、またはこれらの組み合わせを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【請求項5】
前記無機フィラーが、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、アルミナ、マイカ、タルク、シリカ、クレー、ガラス球状体、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、ゼオライト、およびこれらの組み合わせよりなる群から選択される、請求項1~4のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【請求項6】
前記無機フィラーが炭酸カルシウムを含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【請求項7】
前記バイオベースフィラーが、麦わら、大豆フレーク、籾殻、オーツ麦の外皮、またはこれらの組み合わせを含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【請求項8】
前記ラミネート層が接着剤を含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【請求項9】
前記接着剤が、堆肥化可能な水性接着剤、堆肥化可能な溶剤系接着剤、堆肥化可能な無溶剤接着剤、堆肥化不可能な水性接着剤、堆肥化不可能な溶剤系接着剤、堆肥化不可能な無溶剤接着剤、またはこれらの組み合わせを含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【請求項10】
前記ラミネート層が押出ラミネート樹脂を含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【請求項11】
前記押出ラミネート樹脂が、PLA系押出ラミネート樹脂、PHA系押出ラミネート樹脂、PBSA系押出ラミネート樹脂、PBAT系押出ラミネート樹脂、PCL系押出ラミネート樹脂、デンプン系押出ラミネート樹脂、またはこれらの組み合わせを含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【請求項12】
前記第2の造核剤と前記任意の第1の造核剤とが、同一または異なっている、請求項1~11のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【請求項13】
前記第2の造核剤および前記任意の第1の造核剤のそれぞれが、(1)斜方晶系の結晶構造を有する化合物、(2)六方晶系の結晶構造を有する化合物、(3)正方晶系の結晶構造を有する化合物、(4)斜方晶系、六方晶系、または正方晶系の少なくとも1つの結晶形を有する同素体元素、(5)斜方晶系、六方晶系、または正方晶系の少なくとも1つの結晶形を有する多形化合物、および(6)これらの組合せよりなる群から独立して選択される、請求項1~12のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【請求項14】
前記第2の造核剤および任意の第1の造核剤のそれぞれが、エリスリトール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、アナターゼ、ウルフェナイト、アラゴナイト、人工甘味料、ステアレート、ソルビトール、マンニトール、イノシトール、ポリエステルワックス、ナノクレー、ベヘンアミド、エルカミド、ステアラミド、オレアミド、ポリヒドロキシブチレート、硫黄、セレン、リン、ベンズアミド、およびこれらの組合せよりなる群から独立して選択される、請求項1~13のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【請求項15】
前記外側印刷層が、PHAおよび第1の造核剤を含む、請求項1~14のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【請求項16】
前記内側製品側層が、(iii)シーラント層をさらに含む、請求項1~15のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【請求項17】
前記コア層が、PLA、PBSA、またはこれらの組み合わせをさらに含む、請求項1~16のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【請求項18】
前記バリア層が、金属、ミクロフィブリル化セルロース、ナノフィブリル化セルロース、ナノ結晶セルロース、グラフェン、水性プライマーコーティング、溶剤系プライマーコーティング、ポリウレタン系プライマーコーティング、アクリレート系プライマーコーティング、ポリグリコリド(PGA)、フェノキシ樹脂、磁性ナノ粒子、エポキシ-マイクロカプセル化アミン、シリカ堆積層、またはそれらの組合せを含む、請求項1~17のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【請求項19】
前記金属が、アルミニウム、酸化アルミニウム、またはこれらの組み合わせを含む、請求項1~18のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【請求項20】
前記内側製品側層が、少なくとも第1の組成物および第2の組成物を共押出しすることを含むプロセスを介して形成され、前記第1の組成物が前記コア層を形成し、前記第2の組成物が前記バリア層を形成する、請求項1~19のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【請求項21】
前記内側製品側層が少なくとも第3の層をさらに含み、前記プロセスが少なくとも第3の組成物を共押出しすることをさらに含み、前記第3の組成物が前記第3の層を形成する、請求項1~20のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【請求項22】
前記内側製品側層が少なくとも第4の層をさらに含み、前記プロセスが少なくとも第4の組成物を共押出しすることをさらに含み、前記第4の組成物が前記第4の層を形成する、請求項1~21のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【請求項23】
前記バリア層が金属を含み、前記内製品側層が、前記バリア層と前記コア層との間に介在する第3の層をさらに備える、請求項1~22のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【請求項24】
前記コア層が、PLA、PBS、PBSA、PGA、ポリ(乳酸-コ-グリコール酸)(PLGA)、PBAT、およびこれらの組み合わせよりなる群から選択される生分解性ポリマーをさらに含む、請求項1~23のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【請求項25】
前記コア層がさらにPLAを含む、請求項1~24のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【請求項26】
前記第3の層が、ポリ(ビニルアルコール)(PVA)、変性セルロースアセテート、多糖類、PGA、PHA、PLA、PBSA、PBS、またはこれらの組み合わせを含む、請求項1~25のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【請求項27】
前記第3の層が、PHA、PLA、またはこれらの組み合わせを含む、請求項1~26のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【請求項28】
前記第3の層がPHA、PLA、またはこれらの組み合わせを含み、前記コア層がさらにPLAを含む、請求項1~27のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【請求項29】
前記バリア層が金属を含み、前記内側製品側層が第3の層と第4の層とをさらに含み、前記コア層が前記第3の層と前記第4の層との間に介在している、請求項1~28のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【請求項30】
前記第4の層がシーラント層である、請求項1~29のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【請求項31】
前記シーラント層がPHA、PLA、PBSA、またはこれらの組み合わせを含む、請求項1~30のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【請求項32】
前記内側製品側バリア層が第4の層をさらに含み、前記第4の層がプライマーコーティングを含む、請求項1~31のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【請求項33】
前記プライマーコーティングが、前記バリア層と前記第3の層との間に介在している、請求項1~32のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【請求項34】
前記プライマーコーティングが水性である、請求項1~33のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【請求項35】
前記プライマーコーティングが溶剤系である、請求項1~33のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【請求項36】
前記プライマーコーティングがポリウレタン系である、請求項1~33のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【請求項37】
前記プライマーコーティングがポリアクリレート系である、請求項1~33のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【請求項38】
前記内側製品側層が第4の層をさらに含み、前記第4の層がシリカ堆積層を含む、請求項1~37のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【請求項39】
前記シリカ堆積層が、前記バリア層と前記第3の層との間に介在している、請求項1~38のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【請求項40】
前記内製品側層が第4の層をさらに有し、前記コア層が前記第3の層と前記第4の層との間に介在している、請求項1~39のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【請求項41】
前記第4の層が、PVA、変性セルロースアセテート、多糖類、PGA、PHA、PLA、PBSA、PBS、またはこれらの組み合わせを含む、請求項1~40のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【請求項42】
前記第4の層が、PHA、PLA、またはこれらの組み合わせを含む、請求項1~41のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【請求項43】
前記内側製品側層が第4の層をさらに含み、前記第4の層が電子ビームトップコーティングを含み、前記電子ビームトップコーティングが前記ラミネート層と前記バリア層との間に介在している、請求項1~42のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【請求項44】
前記金属が、アルミニウム、酸化アルミニウム、またはこれらの組み合わせを含む、請求項1~43のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【請求項45】
前記グラフィック要素が、テキスト、画像、またはこれらの組み合わせを含む、請求項1~44のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【請求項46】
(i)PHA、PLA、PBAT、PBS、セロファン、紙、またはこれらの組み合わせ、(ii)グラフィック要素、および(iii)任意の第1の造核剤、を含む外側印刷層;
(i)バリア層、(ii)コア層、および(iii)前記バリア層と前記コア層との間に介在する第3の層を含み、前記コア層および前記第3の層の各々が、PHAおよび第2の造核剤を含む内側製品側層;および
接着剤、押出ラミネート樹脂、またはこれらの組み合わせを含み、前記外側印刷層と前記内側製品側層との間に介在しているラミネート層、
を含む、多層包装フィルム。
【請求項47】
前記コア層および/または前記第3の層が、独立して、ミネラルフィラー、バイオベースフィラー、およびこれらの組み合わせよりなる群から選択されるフィラーをさらに含む、請求項46に記載の多層包装フィルム。
【請求項48】
前記コア層が、PLA、PBS、PBSA、PGA、PLGA、PBAT、およびこれらの組み合わせよりなる群より選択される生分解性ポリマーをさらに含む、請求項46または請求項47に記載の多層包装フィルム。
【請求項49】
請求項1~45のいずれか一項に記載の多層包装フィルムを含む、包装物品。
【請求項50】
前記包装物品が食品パッケージである、請求項49に記載の包装物品。
【請求項51】
請求項46~48のいずれか一項に記載の多層包装フィルムを含む、包装物品。
【請求項52】
前記包装物品がスナック食品パッケージである、請求項51に記載の包装物品。
【請求項53】
前記包装物品が飲料パッケージである、請求項51に記載の包装物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本国際特許出願は、2021年7月30日に出願された先行する米国非仮出願特許出願番号16/943,866の継続出願である。米国優先権書類の全内容は、本明細書から矛盾する開示または定義があり、本書の開示または定義が優先されるとみなされる場合を除き、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本教示は、一般に、高分子材料およびそれから形成される多層フィルムに関する。いくつかの実施形態において、本教示は、包装用途で使用するための生分解性および/または堆肥化可能な多層ポリマーフィルムに関する。
【背景技術】
【0003】
スナック食品-ポテトチップス、クラッカー、およびクッキーを含むがこれらに限定されない-は、典型的には密封された使い捨て袋に包装される。従来の袋は、強度特性、バリア特性(例えば、湿気、酸素、グリースなどに関する)、および製品パッケージンググラフィックのための良好な印刷性の所望の組み合わせを有する完成品を提供するために、一緒に接着またはラミネートされる高分子フィルムの複数の層を含み得る。
【0004】
これまで、従来のスナック食品袋のフィルム層のほとんどまたはすべては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、またはポリエチレンテレフタレート(PET)などの石油系ポリマーを主成分として構成されている。これらのポリマーは、フィルム構造に対して良好な強度、バリア性、および/または印刷性を提供し得るが、このようなポリマーは、廃棄後-埋め立て地または家庭での堆肥化技術のいずれかによって、容易に劣化または分解されない。そのため、このようなポリマーから作られたフィルム構造やバッグは、廃棄後何世紀にもわたって埋立地で存続する可能性がある。
【発明の概要】
【0005】
本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ定義され、発明の概要内の記述によっていかなる程度も影響されない。
【0006】
はじめに、本教示に係る第1の多層包装フィルムは、(a)外側印刷層と、(b)コア層およびバリア層を含む内側製品側層と、(c)外側印刷層と内側製品側層との間に介在するラミネート層と、を含む。外側印刷層は、(i)ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、ポリラクチド(PLA)、ポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT)、ポリブチルサクシネート(PBS)、セロファン、紙、またはこれらの組み合わせ、(ii)グラフィック要素、および(iii)任意の第1の造核剤(nucleating agent)、を含む。コア層は、PHAと第2の造核剤とを含む。
【0007】
本教示に係る第2の多層包装フィルムは、(a)外側印刷層と、(b)内側製品側層と、(c)外側印刷層と内側製品側層との間に介在するラミネート層と、を含む。外側印刷層は、(i)PHA、PLA、PBAT、PBS、セロファン、紙またはこれらの組み合わせ、(ii)グラフィック要素、および(iii)任意選択の第1の造核剤、を含む。内側製品側層は、(i)バリア層、(ii)コア層、および(iii)バリア層とコア層との間に介在する第3の層を含み、コア層および第3の層の各々は、PHAおよび第2の造核剤を含む。ラミネート層は、接着剤、押出ラミネート樹脂、またはそれらの組合せを含む。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、本教示に係る第1の代表的な多層包装フィルムの図である。
【0009】
【
図2】
図2は、本教示に係る第2の代表的な多層包装フィルムの図である。
【0010】
【
図3】
図3は、本教示に係る第3の代表的な多層包装フィルムの図である。
【0011】
【
図4】
図4は、本教示に係る第4の代表的な多層包装フィルムの図である。
【0012】
【
図5】
図5は、本教示に係る第5の代表的な多層包装フィルムの図である。
【0013】
【
図6】
図6は、本教示に係る第6の代表的な多層包装フィルムの図である。
図1は、本教示に係る第1の代表的な多層包装フィルムの図である。
【0014】
【
図7】
図7は、本教示に係る第7の代表的な多層包装フィルムの図である。
【0015】
【
図8】
図8は、本教示に係る第8の代表的な多層包装フィルムの図である。
【0016】
【
図9】
図9は、本教示に係る第9の代表的な多層包装フィルムの図である。
【0017】
【
図10】
図10は、本教示に係る第10の代表的な多層包装フィルムの図である。
【0018】
【
図11】
図11は、本教示に係る第11の代表的な多層包装フィルムの図である。
【0019】
【
図12】
図12は、本教示に係る第12の代表的な多層包装フィルムの図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
チップスおよび他のスナック食品を包装するのに適した生分解性多層包装フィルム構造が発見され、本明細書に記載されている。いくつかの実施形態では、本教示に係る生分解性多層包装フィルムは、少なくとも部分的に堆肥化可能である(および、いくつかの実施形態では、少なくとも部分的に家庭で堆肥化可能である)。
【0021】
本明細書および添付の請求項を通じて、以下の定義が理解されるものとする。
【0022】
本明細書で使用する場合、「生分解性」という用語は、嫌気性および好気性環境(ASTM D5511によって決定される)、土壌環境(ASTM D5988によって決定される)、淡水環境(ASTM D5271(EN 29408)によって決定される)または海洋環境(ASTM D6691によって決定される)で生物(微生物)による生分解を少なくとも一部受けるプラスチックまたは重合体を意味する。生分解性プラスチックの生分解性は、ASTM D6868、ASTM D6400、および欧州EN13432を使用して決定することもできる。
【0023】
本明細書で使用する場合、「堆肥化可能」という用語は、二酸化炭素、水、無機化合物、および/またはバイオマスのみに分解され得る生分解性材料を指し、可視または有毒な残留物を残さないものである。いくつかの実施形態において、本教示に係る多層包装フィルムは、工業的または家庭において、ASTM D6400によって決定されるように「堆肥化可能」である。
【0024】
以下に説明する様々な代表的な実施形態の要素および特徴は、異なる方法で組み合わせて、同様に本教示の範囲内に入る新たな実施形態を作り出すことができることが理解されるだろう。
【0025】
序論として、本教示に係る多層包装フィルムは、(a)外側印刷層と、(b)内側製品側層と、(c)外側印刷層と内側製品側層との間に介在するラミネート層と、を含む。いくつかの実施形態では、外側印刷層はバイオポリマーおよびグラフィック要素を含み、内側製品側層はコア層およびバリア層を含み、ラミネート層は接着剤を含む。
【0026】
本教示に係る多層包装フィルムの外側印刷層、内側製品側層、および/またはラミネート層を形成するために用いられるポリマー材料は、ホモポリマー、コポリマー、ターポリマー、および/またはそれらのブレンドとして存在することができる。
【0027】
いくつかの実施形態では、外側印刷層は、(i)ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、ポリラクチド(PLA)、ポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT)、ポリブチルサクシネート(PBS)、セロファン、紙、またはこれらの組み合わせ、(ii)グラフィック要素、および(iii)任意の第1の造核剤、を含む。いくつかの実施形態では、外側印刷層は、ポリブチレンサクシネートアジペート(PBSA)、ポリカプロラクトン(PCL)、またはこれらの組み合わせをさらに含む。いくつかの実施形態-特に、層の1つ以上がポリヒドロキシアルカノエート(PHA)を含む実施形態に限定されるものではないが-において、造核剤も存在し得る。いくつかの実施形態では、外側印刷層は、PHAと任意選択の第1の造核剤との両方を含む。いくつかの実施形態では、外側印刷層のグラフィック要素は、テキスト、画像、またはこれらの組み合わせを含む。
【0028】
いくつかの実施形態では、ラミネート層は接着剤(いくつかの実施形態では、堆肥化可能な水性接着剤、堆肥化可能な溶剤系接着剤、堆肥化可能な非溶剤系接着剤、堆肥化できない水性接着剤、堆肥化できない溶剤系接着剤、堆肥化できない非溶剤系接着剤、またはこれらの組み合わせを含む)を含む。いくつかの実施形態では、ラミネート層は、押出ラミネート樹脂を含む。本教示で使用される代表的な押出ラミネート樹脂には、PLA系の押出ラミネート樹脂、PHA系の押出ラミネート樹脂、PBSA系の押出ラミネート樹脂、PBAT系の押出ラミネート樹脂、PCL系の押出ラミネート樹脂、デンプン系の押出ラミネート樹脂、またはこれらの組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。
【0029】
いくつかの実施形態では、内側製品側層は、(i)コア層と、(ii)バリア層とを含む。他の実施形態では、内側製品側層は、(iii)シーラント層をさらに含む。
【0030】
いくつかの実施形態では、内側製品側層のコア層は、PLA、PBS、PBSA、PGA、ポリ(乳酸-コ-グリコール酸)(PLGA)、PBAT、およびこれらの組み合わせよりなる群から選択される生分解性ポリマーをさらに含む。いくつかの実施形態では、内側製品側層のコア層は、PHAと第2の造核剤とを含む。いくつかの実施形態では、内側製品側層のコア層は、PLA、PBSA、またはそれらの組合せをさらに含む。いくつかの実施形態では、内側製品側層のコア層は、PLAをさらに含む。
【0031】
コア層の第2の造核剤と外側印刷層の任意の第1の造核剤とは、同じであっても異なっていてもよい。いくつかの実施形態では、第2の造核剤および任意の第1の造核剤の各々は独立して、(1)斜方晶系の結晶構造を有する化合物、(2)六方晶系の結晶構造を有する化合物、(3)正方晶系の結晶構造を有する化合物、(4)斜方晶系、六方晶系、または正方晶系の少なくとも1つの結晶形を有する同素体、(5)斜方晶系、六方晶系、または正方晶系の少なくとも1つの結晶形を有する多形化合物、および(6)それらの組合せよりなる群から選択される。いくつかの実施形態では、第2の造核剤および任意の第1の造核剤の各々は独立して、エリスリトール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、アナターゼ、ウルフェナイト、アラゴナイト、人工甘味料、ステアレート、ソルビトール、マンニトール、イノシトール、ポリエステルワックス、ナノクレー、ベヘンアミド、エルカミド、ステアラミド、オレアミド、ポリヒドロキシブチレート、硫黄、セレン、リン、ベンズアミド、およびこれらの組合せよりなる群から選択される。
【0032】
いくつかの実施形態では、内側製品側層のコア層は、無機フィラー、バイオベースフィラー、またはこれらの組み合わせよりなる群から選択されるフィラーをさらに含む。本教示で使用される代表的な無機フィラーには、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金属炭酸塩、アルカリ金属硫酸塩、アルカリ土類金属硫酸塩、またはこれらの組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、本教示で使用される無機フィラーは、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、アルミナ、マイカ、タルク、シリカ、クレー、ガラス球状体、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、ゼオライト、およびこれらの組み合わせよりなる群から選択される。いくつかの実施形態では、無機フィラーは炭酸カルシウムを含む。本教示で使用される代表的なバイオベースフィラーには、麦わら、大豆フレーク、米殻、オーツ麦の外皮、またはこれらの組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。
【0033】
いくつかの実施形態では、内側製品側層は、少なくとも第1の組成物および第2の組成物を共押出しして、第1の組成物がコア層を形成し、第2の組成物がバリア層を形成することを含むプロセスを介して形成される。いくつかの実施形態では、内側製品側層のバリア層はコーティングとして提供され、一方、他の実施形態では、内側製品側層のバリア層は、共押出プロセスを介して形成される。いくつかの実施形態において、バリア層は、金属(例えば、アルミニウム、酸化アルミニウム、またはこれらの組み合わせ)、ミクロフィブリル化セルロース、ナノフィブリル化セルロース、ナノ結晶セルロース、グラフェン、水性プライマーコーティング、溶剤系プライマーコーティング、ポリウレタン系プライマーコーティング、ポリアクリレート系プライマーコーティング、ポリグリコリド(PGA)、フェノキシ樹脂、磁性ナノ粒子、エポキシ-マイクロカプセル化アミン、シリカ堆積層、またはこれらの組み合わせが挙げられる。いくつかの実施形態では、バリア層は、アルミニウム、酸化アルミニウム、またはそれらの組合せを含む。
【0034】
いくつかの実施形態では、内側製品側層は、コア層およびバリア層に加え、少なくとも第3の層をさらに含み、内側製品側層が形成されるプロセスは、少なくとも第3の組成物を共押出しして、当該第3の組成物が第3の層を形成することをさらに含む。他の実施形態では、内側製品側層は少なくとも第4の層をさらに含み、内側製品側層が形成されるプロセスは、少なくとも第4の組成物を共押出しして、第4の組成物が第4の層を形成することをさらに含む。
【0035】
いくつかの実施形態では、内側製品側層のバリア層は金属を含み、内側製品側層はバリア層とコア層との間に介在する第3の層をさらに含む。
【0036】
いくつかの実施形態では、内側製品側層の第3の層は、ポリ(ビニルアルコール)(PVA)、変性セルロースアセテート、多糖類、PGA、PHA、PLA、PBSA、PBS、またはそれらの組合せを含んでいる。いくつかの実施形態では、内製品側層の第3の層は、PHA、PLA、またはこれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、内側製品側層の第3の層は、PHA、PLA、またはこれらの組み合わせを含み、内側製品側層のコア層は、さらにPLAを含む。
【0037】
いくつかの実施形態では、内側製品側層のバリア層が金属を含み、内側製品側層が第3の層および第4の層をさらに含み、コア層は第3の層と第4の層との間に介在される。いくつかの実施形態では、第4の層は、PVA、変性セルロースアセテート、多糖類、PGA、PHA、PLA、PBSA、PBS、またはそれらの組合せを含む。いくつかの実施形態では、第4の層は、PHA、PLA、またはそれらの組合せを含む。
【0038】
いくつかの実施形態では、第4の層はシーラント層を含み、いくつかの実施形態では、シーラント層は、PHA、PLA、PBSA、またはこれらの組み合わせを含む。他の実施形態では、第4の層はプライマーコーティングを含み、いくつかの実施形態では、プライマーコーティングは、内側製品側層のバリア層と第3の層との間に介在する。いくつかの実施形態では、プライマーコーティングは水性であり、他の実施形態では、プライマーコーティングは溶剤系であり、さらなる実施形態では、プライマーコーティングはポリウレタン系であり、さらなる実施形態では、プライマーコーティングはポリアクリレート系である。さらなる実施形態では、プライマーコーティングは多糖類系であり、さらなる実施形態では、プライマーコーティングはナノセルロース系であり、さらなる実施形態では、プライマーコーティングはポリグリコール酸(PGA)系であり、さらに、さらなる実施形態では、プライマーコーティングはポリビニルアルコール(PVOH)系である。いくつかの実施形態において、第4の層はシリカ堆積層を含み、いくつかの実施形態において、シリカ堆積層はバリア層と第3の層との間に介在する。いくつかの実施形態では、第4の層は、電子ビームトップコーティングを含み、いくつかの実施形態では、電子ビームトップコーティングは、ラミネート層とバリア層との間に介在する。
【0039】
本教示に係る包装物品は、食品パッケージおよび飲料パッケージを含むがこれらに限定されず、本明細書に記載されるタイプの多層包装フィルムを含む。
【0040】
いくつかの実施形態では、フィルム構造の一部が形成され、切断されて、概して長方形の食品包装用パウチまたは袋のためのブランクを提供する。ブランクの概ね平行な縁の第1のセットは、管状のスリーブを形成するために、継ぎ目に沿って重ねられ、シールされる。このスリーブに食品を挿入し、スリーブの両端をシールして、最終的に包装された食品を提供することができる。いくつかの実施形態では、このプロセスは、縦型または横型の成形、充填、およびシール(「FFS」)包装機を使用することによって自動化することができる。本開示に係る包装され得る食品製品には、ポテトチップス、コーンチップス、プレッツェル、菓子などのスナックチップスが含まれるが、これらに限定されない。
【0041】
上記の説明から明らかなように、そして
図1~
図12を参照して以下でより十分に説明されるように、本教示に係る多層食品包装フィルム構造は、少なくともバリアウェブおよび印刷ウェブを含む。バリアウェブスキン層は、バリアウェブスキン層と印刷ウェブとの間に配置された接着剤層または押し出しラミネート層によって、印刷ウェブに接着またはラミネートされる。
【0042】
いくつかの実施形態では、バリアウェブおよび印刷ウェブの両方は、生分解性および/または堆肥化可能である。より詳細には、多層フィルム構造の各個別層は、生分解性および/または堆肥化可能である。
【0043】
いくつかの実施形態では、バリアウェブは、少なくとも3つのフィルム層で構成される。例えば、バリアウェブは、第1の側および第2の側を有する少なくともバリアウェブコア層と、ウェブコア層の第1の側に接着または積層されたバリアウェブスキン層と、ウェブコア層の第2の側に接着または積層された包装シーラント層と、を含んでもよい。
【0044】
バリアウェブの各層の組成は、以下に説明するように、多少変更されてよい。しかしながら、いくつかの実施形態では、バリアウェブの各層は、生分解性および/または家庭で堆肥化可能である。
【0045】
上述したように、バリアウェブコア層は、第1の側および第2の側を有するフィルム層である。コア層の厚さは、約0.2~約2.0milである。
【0046】
コア層の組成は、少なくとも2つの異なる生分解性ポリマー、造核剤、および鎖延長剤を含む。任意選択で、コア層は、フィラー、可塑剤、アンチブロック剤、および/または耐衝撃性改良剤を含み得る。
【0047】
いくつかの実施形態において、バリアウェブコア層は、第1の生分解性ポリマーとしてポリヒドロキシアルカノエートを含む。コア層は、一般に、約10重量パーセントから約90重量パーセントのポリヒドロキシアルカノエートから構成される。いくつかの実施形態では、コア層は、約30重量パーセントから約85重量パーセントのポリヒドロキシアルカノエートで構成される。
【0048】
いくつかの実施形態では、バリアウェブコア層は、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート-コ-ブチレンアジペート、ポリ乳酸、セルロースアセテート、およびそれらの混合物よりなる群から選択される第2の生分解性ポリマーも含む。この第2の生分解性ポリマーの量は、コア層の約30重量パーセントから約90重量パーセントである。
【0049】
いくつかの実施形態において、バリアウェブコア層は、約30重量パーセントから約70重量パーセントのポリブチレンサクシネート、または約30重量パーセントから約70重量パーセントのポリブチレンサクシネート-コ-ブチレンアジペート、または約10重量パーセントから約60重量パーセントのポリ乳酸を含み得る。
【0050】
いくつかの実施形態では、造核剤は、約0.1重量パーセントから約5重量パーセントまでの量でコア層中に存在する。いくつかの実施形態では、コア層造核剤は、エリスリトール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、人工甘味料、ステアレート、ソルビトール、マンニトール、イノシトール、ポリエステルワックス、ナノクレー、ベヘンアミド、エルカミド、ステアラミド、オレアミド、ポリヒドロキシブチレート、および/またはその類似物、並びにこれらの組み合わせよりなる群から選択されてもよい。
【0051】
いくつかの実施形態において、コア層中の鎖延長剤の量は、約0.01重量パーセントから約1.0重量パーセントである。コア層に適した鎖延長剤は、有機ペルオキシ酸、無機ペルオキシ酸、エポキシ官能化試薬、および/またはその類似物、並びにこれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない。
【0052】
いくつかの実施形態において、コア層はまた、任意選択的にフィラーを含んでもよい。フィラーに適した材料は、炭酸カルシウム、タルク、ナノクレー、ナノセルロース、麻繊維、カオリン、カーボンブラック、ウォラストナイト、ガラス繊維、炭素繊維、グラファイト繊維、マイカ、シリカ、ドロマイト、硫酸バリウム、マグネタイト、ハロイサイト、酸化亜鉛、二酸化チタン、モンモリロナイト、長石、アスベスト、ホウ素、鋼、カーボンナノチューブ、セルロース繊維、亜麻、綿、デンプン、ポリサッカライド、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、キチン等、および/またはその類似物、並びにこれらの組み合わせよりなる群から選択される。
【0053】
いくつかの実施形態では、バリアウェブコア層中のフィラーの量は、約50重量パーセントまでであってよい。いくつかの実施形態では、コア層は、約5重量パーセントから約40重量パーセントのフィラーで構成される。
【0054】
いくつかの実施形態では、コア層はまた、任意選択の可塑剤材料を含んでよい。可塑剤に適した材料としては、セバケート、クエン酸塩、アジピン酸、コハク酸、およびグルカル酸の脂肪エステル、乳酸塩、アルキルジエステル、クエン酸塩、アルキルメチルエステル、ジベンゾエート、炭酸プロピレン、数平均分子量が200~10,000g/molのカプロラクトンジオール、数平均分子量が400~10,000g/molのポリ(エチレン)グリコール、植物油のエステル、長鎖アルキル酸、アジペート、グリセロール、イソソルビド誘導体またはそれらの混合物、HALLGREEN IM-8830 エステル、HALLGREEN R-8010 エステル、ヒドロキシ酪酸以外のヒドロキシアルカン酸のモノマー残基を少なくとも18モルパーセント含むポリヒドロキシアルカン酸コポリマー、および/またはその類似物、並びにこれらの組み合わせがあるが、これらに限定されない。
【0055】
いくつかの実施形態において、バリアウェブコア層中の可塑剤の量は、約50重量パーセントまでであってよい。いくつかの実施形態では、コア層は、約5重量パーセントから約15重量パーセントの可塑剤で構成される。
【0056】
いくつかの実施形態では、コア層はまた、20重量パーセントまでの耐衝撃性改良剤を含んでもよい。いくつかの実施形態では、コア層は、約5重量パーセントから約15重量パーセントの耐衝撃性改良剤を含む。
【0057】
さらに、いくつかの実施形態において、コア層は、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルラウレート、エチレンビニルアセテート、ブテンジオールビニルアルコールコポリマー(三菱から商品名G-POLYMERで販売されている)、ポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT)、BASF社から商品名ECOFLEXで販売されている生分解性および堆肥化可能ポリマー、ポリ(グリコール酸)、ポリカプロラクトン、フランジカルボン酸系ポリエステル、熱可塑性スターチ、セルロース、ナノセルロース、グルカン、および/またはその類似物、並びにこれらの組み合わせよりなる群から選択される1つまたは複数の添加剤を、50重量パーセントまで含有してもよい。
【0058】
いくつかの実施形態では、バリアウェブは、ウェブコア層の第1の側に接着または積層されるポリマー性スキン層も含む。スキン層の厚さは、約0.2から約2.0milである。いくつかの実施形態では、スキン層は、少なくとも2つの異なる生分解性ポリマーおよび造核剤を含む。いくつかの実施形態では、バリアウェブスキン層は、第1の生分解性ポリマーとしてポリヒドロキシアルカノエートを含む。いくつかの実施形態では、スキン層は、約10重量パーセントから約90重量パーセントのポリヒドロキシアルカノエートから構成される。いくつかの実施形態では、スキン層は、約40重量パーセントから約90重量パーセントのポリヒドロキシアルカノエートで構成される。
【0059】
いくつかの実施形態では、バリアウェブスキン層は、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート-コ-ブチレンアジペート、ポリブチレンアジペート-コ-ブチレンテレフタラート(polybutylene adipate co butylene terephalate)、ポリカプロラクトン、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、セルロースアセテートおよびこれらの混合物よりなる群から選択される第2の生分解性ポリマーも含む。いくつかの実施形態では、この第2の生分解性ポリマーの量は、コア層の約30重量パーセントから約90重量パーセントである。
【0060】
いくつかの実施形態において、バリアウェブスキン層は、約40重量パーセントから約90重量パーセントのポリブチレンサクシネート、または約40重量パーセントから約90重量パーセントのポリブチレンサクシネート-コ-ブチレンアジペート、または約30重量パーセントから約70重量パーセントのポリ乳酸を含んでもよい。
【0061】
いくつかの実施形態では、スキン層造核剤は、約0.1重量パーセントから約5重量パーセントまでの量で存在する。いくつかの実施形態において、スキン層造核剤は、エリスリトール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、人工甘味料、ステアレート、ソルビトール、マンニトール、イノシトール、ポリエステルワックス、ナノクレー、ベヘンアミド、エルカミド、ステアラミド、オレアミド、ポリヒドロキシブチレート、および/またはその類似物、並びにこれらの組み合わせよりなる群から選択される。
【0062】
いくつかの実施形態では、バリアウェブは、ウェブコア層の第2の側に接着または積層されるシーラント層をさらに含む。いくつかの実施形態では、シーラント層の厚さは、約0.2から約2.0milである。いくつかの実施形態では、シーラント層は、少なくとも1つの生分解性ポリマーおよび造核剤を含む。
【0063】
いくつかの実施形態において、シーラント層中の少なくとも1つの生分解性ポリマーは、ポリヒドロキシアルカノエート、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート-コ-ブチレンアジペート、ポリ乳酸、ポリカプロラクトン、ポリグリコール酸、ポリブチレンアジペート-コ-ブチレンテレフタラート、セルロースアセテート、および/またはその類似物、並びにこれらの組み合わせから選択されてもよい。いくつかの実施形態において、シーラント層中の生分解性ポリマーの量は、約30重量パーセントから約100重量パーセントである。
【0064】
いくつかの実施形態において、バリアウェブシーラント層は、約30重量パーセントから約100重量パーセントのポリヒドロキシアルカノエート、または約10重量パーセントから約100重量パーセントのポリブチレンサクシネート、または約10重量パーセントから約100重量パーセントのポリブチレンサクシネート-コ-ブチレンアジペート、または約10重量パーセントから約100重量パーセントのポリ乳酸を含み得る。
【0065】
いくつかの実施形態では、バリアウェブシーラント層は、造核剤も含み、これは、いくつかの実施形態では、約0.1重量パーセントから約3重量パーセントまでの量で存在する。いくつかの実施形態では、シーラント層造核剤は、エリスリトール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、人工甘味料、ステアレート、ソルビトール、マンニトール、イノシトール、ポリエステルワックス、ナノクレー、ベヘンアミド、エルカミド、ステアラミド、オレアミド、ポリヒドロキシブチレート、および/またはその類似物、並びにこれらの組み合わせ等よりなる群から選択される。
【0066】
いくつかの実施形態では、シーラント層は、アミド材料または大粒径フィラーなどの約0.1重量パーセントから約4.0重量パーセントのアンチブロック剤も含んでもよい。
【0067】
いくつかの実施形態では、バリアウェブの個々の層は、ラミネーションまたは接着剤の使用のいずれかによって一緒に接合されてもよい。本明細書で使用されるように、接着剤は、粘着剤および他の成分と同様に、時間と共に実質的に蒸発する水性溶媒および/または有機溶媒を含む。接着剤が乾燥した後、非溶媒部分のみが残り、バリアウェブの個々の層を結合させる役割を果たす。対照的に、ラミネーションでは、ほとんどまたは全く溶媒を有しない押出ポリマーフィルムが、ウェブの2つの層の間に配置され、層を一緒に結合する。
【0068】
上述したように、本教示に係るフィルム構造はまた、印刷ウェブを含む。バリアウェブと同様に、印刷ウェブは、いくつかの実施形態において、生分解性および/または家庭で堆肥化可能である。
【0069】
いくつかの実施形態では、印刷ウェブは、第1の側および第2の側を有し、所望の包装グラフィックは、印刷ウェブのいずれかの側上に印刷されてよい。したがって、印刷ウェブは、その外側に印刷されてもよく、またはその内側にリバース印刷されてもよい。
【0070】
いくつかの実施形態では、印刷ウェブは、(1)約10重量パーセントから約90重量パーセントのポリヒドロキシアルカノエート;(2)約30重量パーセントから約90重量パーセントの、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート-コ-ブチレンアジペート、ポリブチレンアジペート-コ-ブチレンテレフタラート、ポリカプラクトン、ポリ乳酸、セルロースアセテートおよびこれらの混合物よりなる群から選ばれる少なくとも1つの生分解性ポリマー;(3)約0.1重量パーセントから約3重量パーセントパーセントの造核剤;および(4)任意に、約15重量パーセントまでの可塑剤、で構成される。
【0071】
いくつかの実施形態では、印刷ウェブは、約30重量パーセントから約100重量パーセントのポリヒドロキシアルカノエート、または約30重量パーセントから約70重量パーセントのポリブチレンサクシネート、または約30重量パーセントから約70重量パーセントのポリブチレンサクシネート-コ-ブチレンアジペート、または約40重量パーセントから約70重量パーセントのポリ乳酸を含んでもよい。いくつかの実施形態では、印刷ウェブは、10重量パーセントから100重量パーセントまでのセルロースアセテートを含んでもよい。
【0072】
いくつかの実施形態において、印刷ウェブのための造核剤は、エリスリトール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、人工甘味料、ステアレート、ソルビトール、マンニトール、イノシトール、ポリエステルワックス、ナノクレー、ベヘンアミド、エルカミド、ステアラミド、オレアミド、ポリヒドロキシブチレート、および/またはその類似物、並びにこれらの組み合わせよりなる群から選択されてもよい。
【0073】
いくつかの実施形態では、印刷ウェブは、任意に、約5重量パーセントから約30重量パーセントの可塑剤をさらに含んでもよい。印刷ウェブに適した可塑剤には、セバケート、クエン酸塩、アジピン酸、コハク酸、およびグルカル酸の脂肪エステル、乳酸塩、アルキルジエステル、クエン酸塩、アルキルメチルエステル、ジベンゾエート、炭酸プロピレン、数平均分子量が200~10,000g/molのカプロラクトンジオール、数平均分子量が400~10,000g/molであるポリ(エチレン)グリコール、植物油のエステル、長鎖アルキル酸、アジペート、グリセロール、イソソルビド誘導体またはそれらの混合物、HALLGREEN IM-8830 エステル、HALLGREEN R-8010 エステル、ヒドロキシ酪酸以外のヒドロキシアルカン酸のモノマー残基を少なくとも18モルパーセント含むポリヒドロキシアルカン酸コポリマー、および/またはその類似物、並びにこれらの組み合わせがあるが、これらに限定されない。
【0074】
いくつかの実施形態では、バリアウェブスキン層は、バリアウェブスキン層と印刷ウェブとの間に配置された接着剤層または押出ラミネート層によって、印刷ウェブに接着またはラミネートされる。
【0075】
適切な接着剤は、水性、有機溶媒系の接着剤、または無溶媒接着剤(例えば、ポリウレタン)のいずれかであってよい。適切なラミネート材料は、生分解性ポリマーのブレンド(反応性ブレンドを含む)であってもよい。押出ラミネーション用の代表的な生分解性ポリマーとしては、ポリカプロラクトンおよびポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT)が挙げられるが、これらに限定されない。ラミネーションプロセスでは、ポリマー樹脂は押出機で溶融され、印刷ウェブとバリアウェブとの間に挟まれたダイを通過して、2つのウェブを結合する。
【0076】
上述した様々な層のそれぞれにおいて、ポリヒドロキシアルカノエートポリマーは、単一種類のモノマー残基のみからなるホモポリマーであってよい。いくつかの実施形態では、ポリヒドロキシアルカノエートポリマーは、2つ以上の異なるタイプのモノマー残基からなる、コポリマーである。いくつかの実施形態では、ポリヒドロキシアルカノエートポリマーは、少なくとも3つの異なるタイプのモノマー残基からなる、ターポリマーであってよい。
【0077】
例えば、いくつかの実施形態では、少なくとも1つのポリヒドロキシアルカノエートポリマーは、約75から約99.9モルパーセントの3-ヒドロキシブチレートのモノマー残基と、約0.1から約25モルパーセントの5~12の炭素原子を有する第2の3-ヒドロキシアルカノエートのモノマー残基からなるコポリマーである。
【0078】
他の実施形態では、少なくとも1つのポリヒドロキシアルカノエートポリマーは、約75から約99.9モルパーセントの3-ヒドロキシブチレートのモノマー残基、約0.1から約25モルパーセントの3-ヒドロキシヘキサノエートのモノマー残基、および約0.1から約25モルパーセントの5~12の炭素原子を有する第3の3-ヒドロキシアルカノエートのモノマー残基から構成されたターポリマーである。
【0079】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つのポリヒドロキシアルカノエートポリマーは、約50,000ダルトン(Daltons)から約750万ダルトンの重量平均分子量を有し、いくつかの実施形態において、約300,000ダルトンから約300万ダルトンの重量平均分子量を有している。
【0080】
次に、本教示に係る例示的な多層包装フィルムの代表的な構成を、
図1~
図12を参照して説明する。
【0081】
本教示に係る多層包装フィルム2の第1の実施形態が、
図1に示されている。多層包装フィルム2は、少なくとも、外側印刷層4と、内側製品側層8と、外側印刷層4と内側製品側層8との間に介在するラミネート層6と、を含む3層構造を有する。外側印刷層4は、(i)ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、ポリラクチド(PLA)、ポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT)、ポリブチルサクシネート(PBS)、セロファン、紙、またはこれらの組み合わせ、(ii)グラフィック要素、および(iii)任意の第1の造核剤、を含む。内側製品側層8は、(i)コア層と(ii)バリア層とを含む。コア層は、PHAと第2の造核剤とを含む。
【0082】
本教示に係る多層包装フィルム10の第2の実施形態が、
図2に示されている。多層包装フィルム10は、少なくとも、外側印刷層12と、内側製品側層16と、外側印刷層12と内側製品側層16との間に介在するラミネート層14と、を含む3層構造を有する。 外側印刷層12は、グラフィック要素18と、バイオポリマー20(例えば、PHA含有ブレンド)とを含む。ラミネート層14は、接着剤22を含む。内側製品側層16は、バリア層24(例えば、金属)、コア層28(例えば、PHA/PLAブレンド)、第3の層26(例えば、PHA含有スキン)、および第4の層30(例えば、PHA含有シーラント層)を含む。
【0083】
本教示に係る多層包装フィルム32の第3の実施形態が、
図3に示されている。この実施形態は、バイラミネート(bi-lam)リバース印刷構造に相当する。多層包装フィルム32は、少なくとも、外側印刷層34と、内側製品側層38と、外側印刷層34と内側製品側層38の間に介在するラミネート層36とを含む3層構造を有する。外側印刷層34は、透明フィルム40(例えば、PHAブレンド)およびリバース印刷42を含む。ラミネート層36は、接着剤44を含む。内側製品側層38は、バリア層46(例えば、金属)、コア層52(例えば、PHA/PLAブレンド)、第3の層50(例えば、PHA/PLA含有スキン)、第4の層54(例えば、PHA含有シーラント)、およびプライマーコーティング層48を含む。
【0084】
本教示に係る多層包装フィルム56の第4の実施形態が、
図4に示されている。この実施形態は、バイラミネート表面印刷構造に相当する。多層包装フィルム56は、少なくとも、外側印刷層58と、内側製品側層62と、外側印刷層58と内側製品側層62の間に介在するラミネート層60とを含む3層構造を有する。外側印刷層58は、表面印刷64と、不透明なフィルムまたは紙(例えば、PHAブレンド)66とを含む。
図4に示す多層包装フィルム56は、
図3に示す多層包装フィルム32とは、それぞれの外側印刷層(それぞれ58および34)の構成が異なる。ラミネート層60は、粘着剤68を含む。内側製品側層62は、バリア層70(例えば、金属)、コア層76(例えば、PHA/PLAブレンド)、第3の層74(例えば、PHA/PLA含有スキン)、第4の層78(例えば、PHA含有シーラント)、およびプライマーコーティング層72を含む。
【0085】
本教示に係る多層包装フィルム80の第5の実施形態が、
図5に示されている。この実施形態は、バイラミネート押出しラミネート構造に相当する。多層包装フィルム80は、少なくとも、外側印刷層82と、内側製品側層86と、外側印刷層82と内側製品側層86の間に介在するラミネート層84と、を含む3層構造を有する。外側印刷層82は、印刷88と、バイオポリマー(例えば、PHAブレンド)90とを含む。 ラミネート層84は、押し出しラミネート92を含む。内側製品側層86は、バリア層94(例えば、金属)、コア層100(例えば、PHA/PLAブレンド)、第3の層98(例えば、PHA/PLA含有スキン)、第4の層102(例えば、PHA含有シーラント)、およびプライマーコーティング層96を含む。
【0086】
本教示に係る多層包装フィルム80の第6の実施形態が、
図5に示されている。この実施形態は、バイラミネート押出しラミネート構造に相当する。多層包装フィルム80は、少なくとも、外側印刷層82と、内側製品側層86と、外側印刷層82と内側製品側層86の間に介在するラミネート層84とを含む3層構造を有する。外側印刷層82は、印刷88と、バイオポリマー(例えば、PHAブレンド)90とを含む。ラミネート層84は、押し出しラミネート92を含む。内側製品側層86は、バリア層94(例えば、金属)、コア層100(例えば、PHA/PLAブレンド)、第3の層98(例えば、PHA/PLA含有スキン)、第4の層102(例えば、PHA含有シーラント)、およびプライマーコーティング層96を含む。
【0087】
本教示に係る多層包装フィルム104の第6の実施形態が、
図6に示されている。この実施形態は、金属上の電子ビームトップコートを含むバイラミネート構造に相当する。多層包装フィルム104は、少なくとも、外側印刷層106と、内側製品側層110と、外側印刷層106と内側製品側層110の間に介在するラミネート層108と、を含む3層構造を有する。外側印刷層106は、印刷112と、バイオポリマー(例えば、PHAブレンド)114とを含む。ラミネート層108は、接着剤116を含む。内側製品側層110は、バリア層120(例えば、金属)、コア層126(例えば、PHA/PLAブレンド)、第3の層124(例えば、PHA/PLA含有スキン)、第4の層128(例えば、PHA含有シーラント)、プライマーコーティング層122、および接着剤116とバリア層120との間に介在する電子ビームトップコート118を含む。
【0088】
本教示に係る多層包装フィルム130の第7の実施形態が、
図7に示されている。この実施形態は、バリアスキン層を含むバイラミネート構造に相当する。多層包装フィルム130は、少なくとも、外側印刷層132と、内側製品側層136と、外側印刷層132と内側製品側層136との間に介在するラミネート層134と、を含む3層構造を有する。外側印刷層132は、透明フィルム138(例えば、PHAブレンド)およびリバース印刷140を含む。ラミネート層134は、接着剤142を含む。内側製品側層136は、バリア層146(例えば、金属)、コア層148(例えば、PHAブレンド)、第3の層146(例えば、バリアスキン)、および第4の層150(例えば、PHA含有シーラント)を含む。
【0089】
本教示に係る多層包装フィルム152の第8の実施形態が、
図8に示されている。この実施形態は、シリカプライマー層を含むバイラミネート構造に相当する。多層包装フィルム152は、少なくとも、外側印刷層154と、内側製品側層158と、外側印刷層154と内側製品側層158の間に介在するラミネート層156とを含む3層構造を有する。外側印刷層154は、透明フィルム160(例えば、PHAブレンド)およびリバース印刷162を含む。ラミネート層156は、接着剤164を含む。内側製品側層158は、バリア層166(例えば、金属)、コア層172(例えば、PHA/PLAブレンド)、第3の層170(例えば、PHA/PLA含有スキン)、第4の層174(例えば、PHA含有シーラント)、およびシリカ堆積層168を含む。
【0090】
本教示に係る多層包装フィルム176の第9の実施形態が、
図9に示されている。この実施形態は、トリラミネート(tri-lam)構造に相当する。多層包装フィルム176は、少なくとも、外側印刷層178と、内側製品側層182と、外側印刷層178と内側製品側層182との間に介在するラミネート層180と、シーラントフィルム層184と、を含む4層構造を有している。外側印刷層178は、透明フィルム186(例えば、PHAブレンド)およびリバース印刷188を含む。ラミネート層180は、接着剤190を含む。いくつかの実施形態では、ラミネート層180は、押出ラミネート層である。内側製品側層182は、バリア層192(例えば、金属)、コア層196(例えば、PHAブレンド)、および第3の層194(例えば、バリアスキン)を含む。シーラントフィルム層184は、シーラント198(例えば、PHA含有シーラント)、シーラントフィルム202、およびシーラント198とシーラントフィルム202の間に介在する接着剤200を含む。
【0091】
本教示に係る多層包装フィルム204の第10の実施形態が、
図10に示されている。この実施形態は、モノフィルム構造に相当する。多層包装フィルム204は、少なくとも、表面印刷208および内側製品側層206を含む構造を有する。内側製品側層206は、バリア層212(例えば、金属)、コア層218(例えば、PHA/PLAブレンド)、第3の層216(例えば、PHA/PLAスキン)、シーラント220(例えば、PHAシーラント)、電子ビームトップコート210、およびプライマーコーティング214を含む。
【0092】
本教示に係る多層包装フィルム222の第11の実施形態が、
図11に示されている。この実施形態は、バイラミネート交互(alternate)構造に相当する。多層包装フィルム222は、少なくとも、表面印刷226と、内側製品側層224と、シーラントフィルム層240とを含む構造を有する。内側製品側層224は、バリア層228(例えば、金属)、コア層234(例えば、PHAブレンド)、第3の層232(例えば、PHA含有スキン)、第4の層236(例えば、PHA含有スキン)、バリア層228と第3の層232との間に介在するプライマーコーティング230を含む。第4の層236とシーラントフィルム層240との間には、接着剤238が介在している。
【0093】
本教示に係る多層包装フィルム242の第12の実施形態が、
図12に示されている。この実施形態は、バイラミネート交互構造に相当する。多層包装フィルム242は、少なくとも、表面印刷246と、内側製品側層244と、シーラントフィルム層260とを含む構造を有する。内側製品側層244は、バリア層248(例えば、金属)、コア層254(例えば、PHAブレンド)、第3の層252(例えば、PHAブレンド含有スキン)、第4の層256(例えば、PHAブレンド含有スキン)、およびバリア層248と第3の層252の間に介装されたプライマーコーティング250を含む。接着剤258は、第4の層256とシーラントフィルム層260との間に介在している。
【0094】
本教示の追加の特徴および利点は、以下の列挙された条項のいずれかに規定される実施形態によって説明することができる。 本明細書に記載された実施形態のいずれかは、実施形態が互いに矛盾しない範囲で、本明細書に記載された他の実施形態と関連して使用できることが理解されよう。
【0095】
1.(i)ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、ポリラクチド(PLA)、ポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT)、ポリブチルサクシネート(PBS)、セロファン、紙、またはこれらの組み合わせ、(ii)グラフィック要素、および(iii)任意の第1の造核剤を含む外側印刷層;(i)コア層および(ii)バリア層を含む内側製品側層;および前記外側印刷層と前記内側製品側層との間に介在するラミネート層;を備え、前記コア層がPHAおよび第2の造核剤を含む、多層包装フィルム。
【0096】
2.前記外側印刷層が、ポリブチレンサクシネートアジペート(PBSA)、ポリカプロラクトン(PCL)またはこれらの組み合わせをさらに含む、条項1記載の多層包装フィルム。
【0097】
3.前記コア層が、無機フィラー、バイオベースフィラー、またはこれらの組み合わせよりなる群から選択されるフィラーをさらに含む、条項1~2のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【0098】
4.前記無機フィラーが、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金属炭酸塩、アルカリ金属硫酸塩、アルカリ土類金属硫酸塩、またはこれらの組み合わせを含む、条項1~3のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【0099】
5.前記無機フィラーが、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、アルミナ、マイカ、タルク、シリカ、クレー、ガラス球状体、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、ゼオライト、およびこれらの組み合わせよりなる群から選択される、条項1~4のいずれか一項に記載の多層パッケージングフィルム。
【0100】
6.前記無機フィラーが炭酸カルシウムを含む、条項1~5のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【0101】
7.前記バイオベースフィラーが、麦わら、大豆フレーク、籾殻、オーツ麦の外皮、またはこれらの組み合わせを含む、条項1~6のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【0102】
8.ラミネート層が接着剤を含む、条項1~7のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【0103】
9.前記接着剤が、堆肥化可能な水性接着剤、堆肥化可能な溶剤系接着剤、堆肥化可能な無溶剤接着剤、堆肥化不可能な水性接着剤、堆肥化不可能な溶剤系接着剤、堆肥化不可能な無溶剤接着剤、またはこれらの組み合わせを含む、条項1~8のいずれか1つに記載の多層包装フィルム。
【0104】
10.前記ラミネート層が、押出ラミネート樹脂を含む、条項1~9のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【0105】
11.前記押出ラミネート樹脂が、PLA系押出ラミネート樹脂、PHA系押出ラミネート樹脂、PBSA系押出ラミネート樹脂、PBAT系押出ラミネート樹脂、PCL系押出ラミネート樹脂、デンプン系押出ラミネート樹脂、またはこれらの組み合わせを含む、条項1~10のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【0106】
12.前記第2造核剤と前記任意の第1造核剤とが、同一または異なっている、条項1~11のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【0107】
13.前記第2の造核剤および前記任意の第1の造核剤のそれぞれが、(1)斜方晶系の結晶構造を有する化合物、(2)六方晶系の結晶構造を有する化合物、(3)正方晶系の結晶構造を有する化合物、(4)斜方晶系、六方晶系、または正方晶系の少なくとも1つの結晶形を有する同素体元素、(5)斜方晶系、六方晶系、または正方晶系の少なくとも1つの結晶形を有する多形化合物、および(6)これらの組合せよりなる群から独立して選択される、条項1~12のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【0108】
14.前記第2の造核剤および任意の第1の造核剤のそれぞれが、エリスリトール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、アナターゼ、ウルフェナイト、アラゴナイト、人工甘味料、ステアレート、ソルビトール、マンニトール、イノシトール、ポリエステルワックス、ナノクレー、ベヘンアミド、エルカミド、ステアラミド、オレアミド、ポリヒドロキシブチレート、硫黄、セレン、リン、ベンズアミド、およびこれらの組合せよりなる群から独立して選択される、条項1~13のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【0109】
15.前記外側印刷層が、PHAおよび第1の造核剤を含む、条項1~14のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【0110】
16.前記内側製品側層が、(iii)シーラント層をさらに含む、条項1~15のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【0111】
17.前記コア層が、PLA、PBSA、またはこれらの組み合わせをさらに含む、条項1~16のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【0112】
18.前記バリア層が、金属、ミクロフィブリル化セルロース、ナノフィブリル化セルロース、ナノ結晶セルロース、グラフェン、水性プライマーコーティング、溶剤系プライマーコーティング、ポリウレタン系プライマーコーティング、ポリアクリレート系プライマーコーティング、ポリグリコリド(PGA)、フェノキシ樹脂、磁性ナノ粒子、エポキシ-マイクロカプセル化アミン、シリカ堆積層、またはそれらの組合せを含む、条項1~17のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【0113】
19.前記金属が、アルミニウム、酸化アルミニウム、またはこれらの組み合わせを含む、条項1~18のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【0114】
20.前記内側製品側層が、少なくとも第1の組成物および第2の組成物を共押出しすることを含むプロセスを介して形成され、前記第1の組成物が前記コア層を形成し、前記第2の組成物が前記バリア層を形成する、条項1~19のいずれか1つに記載の多層包装フィルム。
【0115】
21.内側製品側層が少なくとも第3の層をさらに含み、前記プロセスが少なくとも第3の組成物を共押出することをさらに含み、第3の組成物が第3の層を形成する、条項1~20のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【0116】
22.前記内側製品側層が少なくとも第4の層をさらに含み、前記プロセスが少なくとも第4の組成物を共押出しすることをさらに含み、前記第4の組成物が前記第4の層を形成する、条項1~21のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【0117】
23.前記バリア層が金属を含み、前記内製品側層が、前記バリア層と前記コア層との間に介在する第3の層をさらに備える、条項1~22のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【0118】
24.前記コア層が、PLA、PBS、PBSA、PGA、ポリ(乳酸-コ-グリコール酸)(PLGA)、PBAT、およびこれらの組み合わせよりなる群から選択される生分解性ポリマーをさらに含む、条項1~23のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【0119】
25.前記コア層がさらにPLAを含む、条項1~24のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【0120】
26.前記第3の層が、ポリ(ビニルアルコール)(PVA)、変性セルロースアセテート、多糖類、PGA、PHA、PLA、PBSA、PBS、またはこれらの組み合わせを含む、条項1~25のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【0121】
27.前記第3の層が、PHA、PLA、またはこれらの組み合わせを含む、条項1~26のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【0122】
28.前記第3の層がPHA、PLA、またはこれらの組み合わせを含み、コア層がさらにPLAを含む、条項1~27のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【0123】
29.前記バリア層が金属を含み、前記内側製品側層が第3の層と第4の層とをさらに含み、前記コア層が前記第3の層と前記第4の層との間に介在している、条項1~28のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【0124】
30.前記第4の層がシーラント層である、条項1~29のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【0125】
31.前記シーラント層がPHA、PLA、PBSA、またはこれらの組み合わせを含む、条項1~30のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【0126】
32.前記内側製品側バリア層が第4の層をさらに含み、前記第4の層がプライマーコーティングを含む、条項1~31のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【0127】
33.前記プライマーコーティングが、前記バリア層と前記第3の層との間に介在している、条項1~32のいずれか1つに記載の多層包装フィルム。
【0128】
34.前記プライマーコーティングが水性である、条項1~33のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【0129】
35.前記プライマーコーティングが溶剤系である、条項1~33のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【0130】
36.前記プライマーコーティングがポリウレタン系である、条項1~33のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【0131】
37.前記プライマーコーティングがポリアクリレート系である、条項1~33のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【0132】
38.前記内側製品側層が第4の層をさらに含み、前記第4の層がシリカ堆積層を含む、条項1~37のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【0133】
39.前記シリカ堆積層が、前記バリア層と前記第3の層との間に介在している、条項1~38のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【0134】
40.前記内製品側層が第4の層をさらに有し、前記コア層が前記第3の層と前記第4の層との間に介在している、条項1~39のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【0135】
41.前記第4の層が、PVA、変性セルロースアセテート、多糖類、PGA、PHA、PLA、PBSA、PBS、またはこれらの組み合わせを含む、条項1~40のいずれか一項に記載の多層パッケージングフィルム。
【0136】
42.前記第4の層が、PHA、PLA、またはこれらの組み合わせを含む、条項1~41のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【0137】
43.前記内側製品側層が第4の層をさらに含み、前記第4の層が電子ビームトップコーティングを含み、前記電子ビームトップコーティングが前記ラミネート層と前記バリア層との間に介在している、条項1~42のいずれか1つに記載の多層包装フィルム。
【0138】
44.前記金属が、アルミニウム、酸化アルミニウム、またはこれらの組み合わせを含む、条項1~43のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【0139】
45.前記グラフィック要素が、テキスト、画像、またはこれらの組み合わせを含む、条項1~44のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【0140】
46.(i)PHA、PLA、PBAT、PBS、セロファン、紙、またはこれらの組み合わせ、(ii)グラフィック要素、および(iii)任意の第1の造核剤、を含む外側印刷層;(i)バリア層、(ii)コア層、および(iii)バリア層とコア層との間に介在する第3の層を含み、前記コア層および前記第3の層の各々が、PHAおよび第2の造核剤を含む内側製品側層;および接着剤、押出ラミネート樹脂、またはこれらの組み合わせを含み、前記外側印刷層と前記内側製品側層との間に介在しているラミネート層;を含む、多層包装フィルム。
【0141】
47.前記コア層および/または前記第3の層が、独立して、ミネラルフィラー、バイオベースフィラー、およびこれらの組み合わせよりなる群から選択されるフィラーをさらに含む、条項46に記載の多層包装フィルム。
【0142】
48.前記コア層が、PLA、PBS、PBSA、PGA、PLGA、PBAT、およびこれらの組み合わせよりなる群より選択される生分解性ポリマーをさらに含む、条項46~47のいずれか一項に記載の多層包装フィルム。
【0143】
49.条項1~48のいずれか一項に記載の多層包装フィルムを含む、包装物品。
【0144】
50.前記包装物品が食品パッケージである、条項49に記載の包装物品。
【0145】
51.前記包装物品がスナック食品パッケージである、条項49に記載の包装物品。
【0146】
52.前記包装物品が飲料パッケージである、条項49に記載の包装物品。
【0147】
53.第1の側および第2の側を有するバリアウェブコア層、前記ウェブコア層の前記第1の側に接着または積層されたバリアウェブスキン層、および、前記ウェブコア層の前記第2の側に接着または積層された包装シーラント層を含む生分解性バリアウェブ;および、第1の側と第2の側と前記第1および前記第2の側の少なくとも一方に印刷されたインクとを有する生分解性印刷ウェブを含み、前記印刷ウェブは、(1)約10重量パーセントから約90重量パーセントのポリヒドロキシアルカノエート;(2)約30重量パーセントから約90重量パーセントのポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート-コ-ブチレンアジペート、ポリブチレンアジペート-コ-ブチレンテレフタラート、ポリカプロラクトン、ポリ乳酸、セルロースアセテートおよびこれらの混合物よりなる群から選ばれた少なくとも1つの生分解性ポリマー;(3)約0.1重量パーセントから約5重量パーセントの造核剤;および(4)任意に、約15重量パーセントまでの可塑剤;を含み、前記バリアウェブスキン層は、前記バリアウェブスキン層と前記印刷ウェブとの間に配置された接着層または押出ラミネート層によって、前記印刷ウェブに接着またはラミネートされている、多層食品包装フィルム構造。
【0148】
54.前記バリアウェブスキン層が、(1)約10重量パーセントから約90重量パーセントのポリヒドロキシアルカノエート;(2)約30重量パーセントから約90重量パーセントのポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート-コ-ブチレンアジペート、ポリブチレンアジペート-コ-ブチレンテレフタラート、ポリカプロラクトン、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、セルロースアセテート、およびそれらの混合物よりなる群から選択される少なくとも1つの生分解性ポリマー;および(3)約0.1重量パーセントから約5重量パーセントの造核剤を含む、条項53に記載のフィルム構造。
【0149】
55.前記スキン層が、約40重量パーセントから約90重量パーセントのポリヒドロキシアルカノエートを含む、条項54に記載のフィルム構造。
【0150】
56.前記スキン層が、約40重量パーセントから約90重量パーセントのポリブチレンサクシネートを含む、条項54に記載のフィルム構造。
【0151】
57.前記スキン層が、約40重量パーセントから約90重量パーセントのポリブチレンサクシネート-コ-ブチレンアジペートを含む、条項54に記載のフィルム構造。
【0152】
58.前記スキン層が、約30重量パーセントから約70重量パーセントのポリ乳酸を含む、条項54に記載のフィルム構造。
【0153】
59.前記スキン層の造核剤が、エリスリトール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、人工甘味料、ステアレート、ソルビトール、マンニトール、イノシトール、ポリエステルワックス、ナノクレー、ベヘンアミド、エルカミド、ステアラミド、オレアミド、ポリヒドロキシブチレート、およびそれらの混合物よりなる群から選択される、条項54に記載のフィルム構造。
【0154】
60.前記バリアウェブコア層が、(1)約10重量パーセントから約90重量パーセントのポリヒドロキシアルカノエート;(2)約30重量パーセント~約90重量パーセントの、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネートアジペート、ポリ乳酸、セルロースアセテート、およびこれらの混合物よりなる群から選択される少なくとも1つの生分解性ポリマー;(3)約0.1重量パーセントから約5重量パーセントの造核剤;(4)約0.01重量パーセントから約1.0重量パーセントの鎖延長剤;(5)任意に、約50重量パーセントまでのフィラー;(5)任意に、約15重量パーセントまでの可塑剤;および(6)任意に、約20重量パーセントまでの耐衝撃性改良剤、を含む、条項53に記載のフィルム構造。
【0155】
61.前記コア層が、約30重量パーセントから約85重量パーセントのポリヒドロキシアルカノエートを含む、条項60に記載のフィルム構造。
【0156】
62.前記コア層が、約30重量パーセントから約70重量パーセントのポリブチレンサクシネートを含む、条項60に記載のフィルム構造。
【0157】
63.前記コア層が、約30重量パーセントから約70重量パーセントのポリブチレンサクシネート-コ-ブチレンアジペートを含む、条項60に記載のフィルム構造。
【0158】
64.前記コア層が、約10重量パーセントから約60重量パーセントのポリ乳酸を含む、条項60に記載のフィルム構造。
【0159】
65.前記コア層の造核剤が、エリスリトール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、人工甘味料、ステアレート、ソルビトール、マンニトール、イノシトール、ポリエステルワックス、ナノクレー、ベヘンアミド、エルカミド、ステアラミド、オレアミド、ポリヒドロキシブチレート、およびそれらの混合物よりなる群から選ばれる、条項60に記載のフィルム構造。
【0160】
66.前記コア層のフィラーが、炭酸カルシウム、タルク、ナノクレー、ナノセルロース、麻繊維、カオリン、カーボンブラック、ウォラストナイト、ガラス繊維、炭素繊維、グラファイト繊維、マイカ、シリカ、ドロマイト、硫酸バリウム、マグネタイト、ハロイサイト、酸化亜鉛、二酸化チタン、モンモリロナイト、長石、アスベスト、ホウ素、鋼、カーボンナノチューブ、セルロース繊維、亜麻、綿、デンプン、ポリサッカライド、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、キチンおよびこれらの混合物よりなる群から選択される、条項60のフィルム構造。
【0161】
67.前記コア層が、約5重量パーセントから約40重量パーセントのフィラーを含む、条項60に記載のフィルム構造。
【0162】
68.前記コア層が、約5重量パーセントから約30重量パーセントの可塑剤を含む、条項8に記載のフィルム構造。
【0163】
69.前記コア層が、セバケート、クエン酸塩、アジピン酸、コハク酸、およびグルカル酸の脂肪エステル、乳酸塩、アルキルジエステル、クエン酸塩、アルキルメチルエステル、ジベンゾエート、プロピレンカーボネート、数平均分子量200~10,000g/molのカプロラクトンジオール、数平均分子量400~10,000g/molのポリ(エチレン)グリコール、植物油のエステル、長鎖アルキル酸、アジペート、グリセロール、イソソルビド誘導体またはそれらの混合物、HALLGREEN IM-8830 エステル、HALLGREEN R-8010 エステル、ヒドロキシブチレート以外のヒドロキシアルカノエートのモノマー残基を少なくとも18モルパーセント含むポリヒドロキシアルカノエートコポリマー、およびこれらの混合物よりなる群から選択される可塑剤を含む、条項60に記載のフィルム構造。
【0164】
70.前記コア層が、有機ペルオキシ酸、無機ペルオキシ酸、エポキシ官能化試薬、またはそれらの混合物よりなる群から選択される鎖延長剤を含む、条項60に記載のフィルム構造。
【0165】
71.前記コア層が約5重量パーセントから約15重量パーセントの耐衝撃性改質剤を含む、条項60に記載のフィルム構造。
【0166】
72.前記コア層が、50重量パーセントまでの、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルラウレート、エチレン酢酸ビニル、G-POLYMER、ポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT)、Ecoflex、ポリ(グリコール酸)、ポリカプロラクトン、フランジカルボン酸系ポリエステル、熱可塑性デンプン、セルロース、ナノセルロース、グルカン、およびそれらの混合物よりなる群から選択される1つまたは複数の添加剤をさらに含む、条項60に記載のフィルム構造。
【0167】
73.前記バリアウェブシーラント層が、(1)約30重量パーセントから約100重量パーセントの、ポリヒドロキシアルカノエート、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート-コ-ブチレンアジペート、ポリ乳酸、ポリカプロラクトン、ポリグリコール酸、ポリブチレンアジペート-コ-ブチレンテレフタラート、セルロースアセテート、およびそれらの混合物よりなる群から選択される少なくとも1種の生分解性ポリマー;および(2)約0.1重量パーセントから約5重量パーセントの造核剤を含む、条項53に記載のフィルム構造。
【0168】
74.前記シーラント層が、約30重量パーセントから約90重量パーセントのポリヒドロキシアルカノエートを含む、条項73に記載のフィルム構造。
【0169】
75.前記シーラント層が、約10重量パーセントから約100重量パーセントのポリブチレンサクシネートを含む、条項73に記載のフィルム構造。
【0170】
76.前記シーラント層が、約10重量パーセントから約100重量パーセントのポリブチレンサクシネート-コ-ブチレンアジペートを含む、条項73に記載のフィルム構造。
【0171】
77.前記シーラント層が、約10重量パーセントから約100重量パーセントのポリ乳酸を含む、条項73に記載のフィルム構造。
【0172】
78.前記シーラント層の造核剤が、エリスリトール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、人工甘味料、ステアレート、ソルビトール、マンニトール、イノシトール、ポリエステルワックス、ナノクレー、ベヘンアミド、エルカミド、ステアラミド、オレアミド、ポリヒドロキシブチレート、およびそれらの混合物よりなる群から選択される、条項73に記載のフィルム構造。
【0173】
79.前記印刷ウェブが、(1)約10重量パーセントから約90重量パーセントのポリヒドロキシアルカノエート;(2)約30重量パーセントから約70重量パーセントのポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート-コ-ブチレンアジペート、ポリ乳酸、ポリカプロラクトン、ポリグリコール酸、ポリブチレンアジペート-コ-ブチレンテレフタラート、セルロースアセテート、およびそれらの混合物よりなる群から選択される少なくとも1つの生分解性ポリマー;(3)約0.1重量パーセントから約5重量パーセントの造核剤;および(4)任意に、約50重量パーセントまでの可塑剤を含む、条項53に記載のフィルム構造。
【0174】
80.前記印刷ウェブが、約30重量パーセントから約70重量パーセントのポリヒドロキシアルカノエートを含む、条項79に記載のフィルム構造。
【0175】
81.前記印刷ウエブが、約30重量パーセントから約70重量パーセントのポリブチレンサクシネートを含む、条項79に記載のフィルム構造。
【0176】
82.前記印刷ウェブが、約30重量パーセントから約70重量パーセントのポリブチレンサクシネート-コ-ブチレンアジペートを含む、条項79に記載のフィルム構造。
【0177】
83.前記印刷ウェブが、約40重量パーセントから約70重量パーセントのポリ乳酸を含む、条項79に記載のフィルム構造。
【0178】
84.前記印刷ウェブの造核剤が、エリスリトール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、人工甘味料、ステアレート、ソルビトール、マンニトール、イノシトール、ポリエステルワックス、ナノクレー、ベヘンアミド、エルカミド、ステアラミド、オレアミド、ポリヒドロキシブチレート、およびそれらの混合物よりなる群から選択される、条項79に記載のフィルム構造。
【0179】
85.前記印刷ウェブが、約5重量パーセントから約30重量パーセントの可塑剤を含む、条項79に記載のフィルム構造。
【0180】
86.前記印刷ウェブの可塑剤が、セバケート、クエン酸塩、アジピン酸、コハク酸およびグルカル酸の脂肪エステル、乳酸塩、アルキルジエステル、クエン酸塩、アルキルメチルエステル、ジベンゾエート、プロピレンカーボネート、数平均分子量200~10,000g/molのカプロラクトンジオール、数平均分子量400~10,000g/molのポリ(エチレン)グリコール、植物油のエステル、長鎖アルキル酸、アジペート、グリセロール、イソソルビド誘導体またはそれらの混合物、HALLGREEN IM-8830 エステル、HALLGREEN R-8010 エステル、ヒドロキシブチレート以外のヒドロキシアルカノエートのモノマー残基を少なくとも18モルパーセント含むポリヒドロキシアルカノエートコポリマー、およびこれらの混合物よりなる群から選択される、条項79に記載のフィルム構造。
【0181】
要素(例えば、「外側印刷層」、「内側製品側層」、「コア層」、「バリア層」、「ラミネート層」等)に対する不定冠詞「a」および「an」の使用は、いくつかの実施形態において、複数のこの種の要素の存在を除外しないことが理解されよう。
【0182】
前述の詳細な説明および添付の図面は、説明および例示のために提供されたものであり、添付の請求項の範囲を限定することを意図するものではない。本明細書に例示された現在好ましい実施形態における多くの変形は、当業者には明らかであり、添付の特許請求の範囲およびその等価物の範囲内にあるであろう。
【0183】
添付の請求項に記載された要素および特徴は、異なる方法で組み合わせて、同様に本発明の範囲に入る新しい請求項を作り出すことができることを理解されたい。したがって、以下に添付する従属請求項は、単一の独立請求項または従属請求項にのみ従属するが、これらの従属請求項は、代替的に、独立請求項または従属請求項にかかわらず、任意の先行請求項に従属させることができ、そのような新しい組み合わせは、本明細書の一部を形成するものと理解されるであろう。
【国際調査報告】