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特表2023-537345母乳搾乳器及び圧送装置を含む母乳搾乳キット
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-31
(54)【発明の名称】母乳搾乳器及び圧送装置を含む母乳搾乳キット
(51)【国際特許分類】
   A61M 1/06 20060101AFI20230824BHJP
【FI】
A61M1/06
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023507755
(86)(22)【出願日】2021-08-11
(85)【翻訳文提出日】2023-03-28
(86)【国際出願番号】 IL2021050985
(87)【国際公開番号】W WO2022034594
(87)【国際公開日】2022-02-17
(31)【優先権主張番号】16/990,111
(32)【優先日】2020-08-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/123,599
(32)【優先日】2020-12-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/212,768
(32)【優先日】2021-06-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523038506
【氏名又は名称】アナベラ テック リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】シェファルアム,アディ
(72)【発明者】
【氏名】ワインスタイン,アンドレス
(72)【発明者】
【氏名】トゥルキエルタウブ,グスタヴォ
(72)【発明者】
【氏名】ハラワニ,オデッド
【テーマコード(参考)】
4C077
【Fターム(参考)】
4C077AA22
4C077BB10
4C077DD02
4C077DD12
4C077DD19
4C077EE04
4C077JJ09
4C077JJ13
4C077JJ24
4C077KK25
(57)【要約】
使用者の乳房に係合するように構成された漏斗状物体を含む搾乳アセンブリであって、前記漏斗状物体は、乳房に対面する可撓性部分内側面と、対向する可撓性部分外側面とを有する可撓性部分を含む、搾乳アセンブリ;可撓性部分外側面に対面し、可撓性部分を操作するように構成された刺激機構;及び漏斗状物体に対して刺激機構の位置を調整するように構成された位置調整機構であって、前記位置調整機構は刺激機構に関節接合される少なくとも1つのレバー部材を含み、レバー部材は刺激機構を動かすためにレバー枢動軸の周りで枢動自在である、位置調整機構を含む、母乳搾乳器。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者の乳房に係合するように構成された漏斗状物体を含む搾乳アセンブリであって、前記漏斗状物体は、前記乳房に対面する可撓性部分内側面と、対向する可撓性部分外側面とを有する可撓性部分を含む、搾乳アセンブリ;
前記可撓性部分外側面に対面し、及び前記可撓性部分を操作するように構成された刺激機構;及び
前記漏斗状物体に対して前記刺激機構の位置を調整するように構成された位置調整機構であって、前記位置調整機構は、前記刺激機構に関節接合される少なくとも1つのレバー部材を含み、前記レバー部材は、前記刺激機構を動かすために、レバー枢動軸の周りで枢動自在である、位置調整機構
を含む、母乳搾乳器。
【請求項2】
前記位置調整機構は、前記刺激機構が前記可撓性部分に、少なくとも前記刺激機構の動作前の第1の形状を有するようにさせる初期位置と、前記刺激機構が前記可撓性部分に、少なくとも前記刺激機構の動作前の前記第1の形状とは異なる第2の形状を有するようにさせる最終位置との間で、前記刺激機構を動かすように構成される、請求項1に記載の母乳搾乳器。
【請求項3】
前記位置調整機構は、少なくとも部分的に前記使用者の身長に沿って延在する方向に、前記刺激機構をその前記初期位置から前記最終位置へ動かすように構成される、請求項2に記載の母乳搾乳器。
【請求項4】
前記位置調整機構は、主に前記使用者の前記身長に沿って延在する前記方向に、前記刺激機構をその前記初期位置から前記最終位置へ動かすように構成される、請求項3に記載の母乳搾乳器。
【請求項5】
前記位置調整機構は、アーチ形経路で前記刺激機構を動かすように構成される、請求項1~4のいずれか1項に記載の母乳搾乳器。
【請求項6】
前記レバー部材は、前記刺激機構に関節接合される第1のレバー部分と、第2のレバー部分とを含み、前記レバー部材は、前記第2のレバー部分の作動に応じて枢動されるように構成されている、請求項1~5のいずれか1項に記載の母乳搾乳器。
【請求項7】
前記位置調整機構は、前記第2のレバー部分に関節接合されるアクチュエータを含み、前記レバー部材は、前記アクチュエータによって枢動自在である、請求項6に記載の母乳搾乳器。
【請求項8】
前記母乳搾乳器は、前記乳房の方へ向かって位置決めされるように構成された近位部分と、前記乳房から離れるように位置決めされるように構成された遠位部分と、それらの間に延在する主軸とを含み、前記アクチュエータは、少なくとも前記主軸に沿った方向に、前記刺激機構から距離を置いて位置決めされる、請求項7に記載の母乳搾乳器。
【請求項9】
前記アクチュエータは、前記第2のレバー部分を動かすように構成される、請求項8に記載の母乳搾乳器。
【請求項10】
前記第2のレバー部分の前記動きによって、前記第1のレバー部分を前記レバー枢動軸の周りで枢動させる、請求項9に記載の母乳搾乳器。
【請求項11】
前記位置調整機構は、前記刺激機構の前記位置を粗調整し、並びに前記刺激機構の前記位置を微調整するように構成される、請求項7~10のいずれか1項に記載の母乳搾乳器。
【請求項12】
前記アクチュエータは回転自在なホイールを含む、請求項7~11のいずれか1項に記載の母乳搾乳器。
【請求項13】
前記位置調整機構は、前記ホイールの前記回転を、前記第1のレバー部分に関節接合される前記刺激機構の前記動きに変換するように構成される、請求項12に記載の母乳搾乳器。
【請求項14】
前記アクチュエータ及び前記第2のレバー部分は、カム従動子配置構成の少なくとも一部を構成する、請求項7~13のいずれか1項に記載の母乳搾乳器。
【請求項15】
前記アクチュエータはカムを含み、及び前記第2のレバー部分は、従動子を介して前記カムに関節接合される、請求項14に記載の母乳搾乳器。
【請求項16】
前記カムは、その半径方向最外端部と半径方向最内端部との間に延在するスパイラル形の経路を含む、請求項15に記載の母乳搾乳器。
【請求項17】
前記従動子が前記半径方向最内端部及び前記半径方向最外端部のうちの一方にあるとき、前記刺激機構は前記初期位置にあり、並びに前記従動子が前記半径方向最内端部及び前記半径方向最外端部のうちの他方にあるとき、前記刺激機構は前記最終位置にある、請求項2に従属するときの、請求項16に記載の母乳搾乳器。
【請求項18】
前記スパイラル形の経路は、前記半径方向最内端部を含む初期部分と、前記半径方向最外端部を含む終端部分とを含み、前記経路の曲率は、前記初期部分及び前記終端部分の一方において、前記初期部分及び前記終端部分の他方における前記経路の曲率よりも大きい、請求項16又は17に記載の母乳搾乳器。
【請求項19】
前記従動子が前記初期部分及び前記最終部分のうちの一方にあるとき、前記位置調整機構は、前記刺激機構の前記位置を粗調整するように構成され、並びに前記従動子が前記初期部分及び前記最終部分のうちの他方にあるとき、前記位置調整機構は、前記刺激機構の前記位置を微調整するように構成される、請求項11に従属するときの、請求項18に記載の母乳搾乳器。
【請求項20】
前記カムは、前記半径方向最外端部と前記半径方向最内端部との間の1つ以上のロケーションに前記従動子をロックするように構成される、請求項15~19のいずれか1項に記載の母乳搾乳器。
【請求項21】
前記カムは、前記レバー部材による前記従動子の動きを防止するように構成される、請求項15~20のいずれか1項に記載の母乳搾乳器。
【請求項22】
本体と、前記本体に対する前記レバー部材の安定化を制御するように構成された安定化機構とをさらに含む、請求項5に記載の母乳搾乳器。
【請求項23】
前記安定化機構は、前記本体に対する前記レバー部材の前記安定化の度合いを制御するように構成された安定化付勢部材を含む、請求項22に記載の母乳搾乳器。
【請求項24】
前記安定化機構は、前記安定化付勢部材の張力を変化させるように構成された制御部材を含む、請求項23に記載の母乳搾乳器。
【請求項25】
使用者の乳房に係合するように構成された搾乳アセンブリであって、空気の通過を可能にするように構成された圧力インターフェース通路を含む搾乳アセンブリ;及び
オリフィスを含み、及び前記オリフィスと前記圧力インターフェース通路との間に流体連通を確立するために、母乳搾乳器に取り外し自在に取り付け可能であるように構成された真空室
を含む、母乳搾乳器。
【請求項26】
前記真空室は、前記オリフィス及び前記圧力インターフェース通路を通して、前記搾乳アセンブリ内に陰圧を発生させるように構成される、請求項25に記載の母乳搾乳器。
【請求項27】
前記母乳搾乳器は、前記圧力インターフェース通路と前記オリフィスとの間の前記流体連通を封止するように構成された封止部材をさらに含む、請求項26又は27に記載の母乳搾乳器。
【請求項28】
本体をさらに含み、前記搾乳アセンブリは、前記本体に取り外し自在に接続可能である、請求項25~27のいずれか1項に記載の母乳搾乳器。
【請求項29】
前記本体は、少なくとも前記真空室が前記母乳搾乳器に取り付けられているとき、前記真空室を支持するように構成された室支持壁を含む、請求項28に記載の母乳搾乳器。
【請求項30】
前記オリフィス及び前記圧力インターフェース通路は、前記室支持壁に形成された室支持壁開口を通して流体連通するように構成される、請求項29に記載の母乳搾乳器。
【請求項31】
前記室支持壁は、前記母乳搾乳器への真空室の取り付け中に、前記真空室をその指定された位置へと導くように構成された少なくとも1つの誘導要素を含む、請求項29又は30に記載の母乳搾乳器。
【請求項32】
前記真空室は、前記母乳搾乳器への前記真空室の取り付け中に、前記誘導要素によって誘導されるように構成された誘導可能な要素を含む、請求項31に記載の母乳搾乳器。
【請求項33】
前記オリフィス及び前記圧力インターフェース通路は、前記誘導要素を通して連通するように構成される、請求項32に記載の母乳搾乳器。
【請求項34】
前記室支持壁は、前記母乳搾乳器に接続されるとき、前記真空室を取り外し自在にロックするように構成された少なくとも1つの室ロック手段をさらに含み、それにより、前記真空室を前記本体と接続する、請求項29~33のいずれか1項に記載の母乳搾乳器。
【請求項35】
前記搾乳アセンブリは、前記真空室が前記本体に接続されているか又はそこから取り外されているかに関わらず、前記本体に接続可能及び/又はそこから取り外し自在である、請求項34に記載の母乳搾乳器。
【請求項36】
前記真空室は、前記搾乳アセンブリが前記本体に接続されているか又はそこから取り外されているかに関わらず、前記本体に接続可能及び/又はそこから取り外し自在である、請求項34又は35に記載の母乳搾乳器。
【請求項37】
前記真空室、前記真空室に除去可能に関節接合されるように構成された膜、及び少なくとも関節接合されている前記膜によって前記真空室を閉鎖するように構成されたキャップを含む真空アセンブリをさらに含む、請求項25~36のいずれか1項に記載の母乳搾乳器。
【請求項38】
前記真空室は室リムを含み、及び前記膜は、前記室リムに対応し、前記室リム上に位置決めされるように構成された膜リムを含む、請求項37に記載の母乳搾乳器。
【請求項39】
前記キャップはリップを含み、前記キャップは、前記リップと前記室リムとの間で前記膜リムを封止している間、前記真空室を密閉するように構成されている、請求項38に記載の母乳搾乳器。
【請求項40】
前記キャップは、前記室支持壁に除去可能にロックされるように構成される、請求項29に従属するときの、請求項39に記載の母乳搾乳器。
【請求項41】
前記キャップは、前記少なくとも1つのロック手段を介して、前記室支持壁に除去可能にロックされるように構成される、請求項34に従属するときの、請求項40に記載の母乳搾乳器。
【請求項42】
前記真空室は室ロック部分を含み、及び前記キャップはキャップロック部分を含み、前記少なくとも1つのロック手段は、前記室ロック部分及び前記キャップロック部分を受け入れるように構成されたスナップコネクタを含む、請求項41に記載の母乳搾乳器。
【請求項43】
前記スナップコネクタは、前記室ロック部分と係合してそれをロックするように構成された第1のスナップ部分と、前記キャップロック部分と係合してそれをロックするように構成された第2のスナップ部分とを含む、請求項42に記載の母乳搾乳器。
【請求項44】
前記キャップは、前記真空室と一緒に前記室支持壁から取り外されるように構成される、請求項43に記載の母乳搾乳器。
【請求項45】
前記室支持壁からの前記キャップの取り外しによって、前記第2のスナップ部分からの前記キャップロック部分の取り外しを引き起こし、これが次に、前記スナップコネクタを変位させ、及び前記第1のスナップ部分からの前記室ロック部分の係合解除を引き起こす、請求項43に記載の母乳搾乳器。
【請求項46】
前記キャップは、前記真空室とは無関係に、前記室支持壁に接続されるように構成される、請求項43~45のいずれか1項に記載の母乳搾乳器。
【請求項47】
前記真空室は、前記母乳搾乳器に対面するように構成された室外側面と、対向する室内側面とを有し、前記膜は、前記室内側面に対面するように構成された第1の膜面と、前記キャップに対面するように構成された、対向する第2の膜面とを有する、請求項37~46のいずれか1項に記載の母乳搾乳器。
【請求項48】
前記真空室は、前記室内側面と前記第1の膜面とによって規定された第1の室領域、及び前記第2の膜面と前記キャップとによって規定された第2の室領域を含み、前記第1の室領域は、前記真空室が前記母乳搾乳器に接続されるとき、前記オリフィス及び前記圧力インターフェース通路を通して前記搾乳アセンブリと流体連通するように構成される、請求項47に記載の母乳搾乳器。
【請求項49】
前記第2の室領域は、前記キャップを介して、前記第2の室領域において真空を発生させるように構成された圧送装置に流体接続されるように構成される、請求項48に記載の母乳搾乳器。
【請求項50】
前記真空に応じて、前記膜は前記第2の室領域の方へ向かって変形され、前記第1の室領域に、それゆえ、前記オリフィス及び前記圧力インターフェース通路を経由して前記搾乳アセンブリに陰圧を発生させるように構成される、請求項49に記載の母乳搾乳器。
【請求項51】
前記キャップは、前記膜と係合するように構成されたフランジをさらに含み、前記キャップは、閉鎖時に、前記フランジと前記真空室との間に前記膜の少なくとも一部分をぴったりとした状態で受け入れるように構成される、請求項37~50のいずれか1項に記載の母乳搾乳器。
【請求項52】
母乳流路を確立するために母乳収集容器に直接接続されるように構成された搾乳アセンブリを含む母乳搾乳器用の本体であって:
前記母乳搾乳器と共に使用されるべき1つ以上の動作構成要素を収容するように構成された構成要素部分;
前記搾乳アセンブリと前記母乳収集容器の接続部を取り囲みながら、前記搾乳アセンブリと係合するように構成されたインターフェース部分
を含む、本体。
【請求項53】
前記構成要素部分は、前記搾乳アセンブリに少なくとも部分的に係合して、前記1つ以上の動作構成要素が前記搾乳アセンブリと共に動作されることを可能にするように構成される、請求項52に記載の本体。
【請求項54】
前記構成要素部分は、前記搾乳アセンブリに少なくとも部分的に係合するように構成された前部構成要素部分と、後部構成要素部分とを含み、前記インターフェース部分は、前記前部構成要素部分と前記後部構成要素部分との間に位置決めされる、請求項52又は53に記載の本体。
【請求項55】
前記動作構成要素は、少なくとも1つの電気的に動作可能な構成要素を含み、前記前部構成要素部分は、前記電気的に動作可能な構成要素を収容するように構成されており、前記後部構成要素部分は、電力源との前記母乳搾乳器の接続を容易にするように構成された電気接続ポートを含み、前記インターフェース部分は、前記電気接続ポートから前記電気的に動作可能な構成要素まで延在する電気接続部を少なくとも部分的に収容するように構成されている、請求項54に記載の本体。
【請求項56】
前記搾乳アセンブリは漏斗状物体を含み、前記動作構成要素は、少なくとも前記漏斗状物体の可撓性部分を操作するように構成された刺激機構を含み、前記前部構成要素部分は、前記刺激機構を収容するように構成されている、請求項54又は55に記載の本体。
【請求項57】
前記刺激機構は、前記電気的に動作可能な構成要素である、請求項55に従属するときの、請求項56に記載の本体。
【請求項58】
前記動作構成要素は、前記漏斗状物体に対して前記刺激機構の位置を調整するように構成された位置調整機構をさらに含み、前記前部構成要素部分は、少なくとも前記位置調整機構の第1の調整構成要素を収容するように構成されており、前記後部構成要素部分は、少なくとも前記位置調整機構の第2の調整構成要素を収容するように構成されており、及び前記インターフェース部分は、前記第1の調整構成要素と前記第2の調整構成要素を接続する前記位置調整機構の接続構成要素を少なくとも部分的に収容するように構成されている、請求項56又は57に記載の本体。
【請求項59】
前記接続構成要素はレバー部材であり、前記第1の調整構成要素は第1のレバー部分であり、及び前記第2の調整構成要素は、第2のレバー部分に関節接合されるアクチュエータを含む、請求項58に記載の本体。
【請求項60】
前記本体は、前記アクチュエータにアクセスすることを可能にするように構成されたアクセス用開口を含む、請求項59に記載の本体。
【請求項61】
前記母乳搾乳器は、真空アセンブリをさらに含み、前記後部構成要素部分は、前記真空アセンブリを収容するように構成されており、前記インターフェース部分は、前記真空アセンブリと前記搾乳アセンブリとの間に延在する空気流路を少なくとも部分的に収容するように構成されている、請求項54~60のいずれか1項に記載の本体。
【請求項62】
前記インターフェース部分と前記後部構成要素部分を分離する室支持壁をさらに含み、前記室支持壁は、前記インターフェース部分と前記後部構成要素部分との間の連通を確立するように構成されている室支持壁開口を含む、請求項61に記載の本体。
【請求項63】
前記空気流路は前記室支持壁開口を通って延在する、請求項62に記載の本体。
【請求項64】
前記後部構成要素部分は、前記真空アセンブリと圧送装置との間の空気流接続を容易にするように構成された空気流接続ポートを含む、請求項61~63のいずれか1項に記載の本体。
【請求項65】
前記電気接続ポート及び前記空気流接続ポートはハイブリッド接続ポートを構成する、請求項55に従属するときの、請求項64に記載の本体。
【請求項66】
前記本体は、前記搾乳アセンブリから前記1つ以上の動作構成要素を隔離するように構成された分離層をさらに含む、請求項52~65のいずれか1項に記載の本体。
【請求項67】
前記分離層は、前記搾乳アセンブリから前記前部構成要素部分を隔離するように構成される、請求項54に従属するときの、請求項66に記載の本体。
【請求項68】
前記分離層は可撓性である、請求項66又は67に記載の本体。
【請求項69】
前記分離層は、前記本体に取り外し自在に取り付け可能である、請求項66~68のいずれか1項に記載の本体。
【請求項70】
前記本体は、前記搾乳アセンブリが前記インターフェース部分を通して前記母乳収集容器に取り外し自在に接続されることを可能にするように構成される、請求項52~69のいずれか1項に記載の本体。
【請求項71】
前記本体は、前記搾乳アセンブリと前記母乳収集容器の前記接続部を介して、前記母乳搾乳器に取り外し自在に接続されるように構成される、請求項70に記載の本体。
【請求項72】
前記インターフェース部分は、前記搾乳アセンブリが前記母乳収集容器に取り外し自在に接続されることを可能にするように構成された貫通路を含む、請求項70又は71に記載の本体。
【請求項73】
前記本体は、前記母乳搾乳器のハウジングを構成するように構成される、請求項52~72のいずれか1項に記載の本体。
【請求項74】
母乳搾乳器と一緒に使用されるように構成された漏斗状物体であって:
前記漏斗状物体の内部に対面する内部表面と、対向する外部表面とを有する硬質部分であって、少なくとも1つの開口が形成されている硬質部分;及び
前記硬質部分の前記内部表面の少なくとも一部分の上側を覆ってオーバーモールドされた可撓性層であって、少なくとも部分的に前記少なくとも1つの開口の上側を覆って延在し、刺激機構によって操作されるように構成された操作可能な部分を含む、可撓性層
を含む、漏斗状物体。
【請求項75】
前記可撓性層は、前記硬質部分の前記内部表面の少なくとも大部分の上側を覆ってオーバーモールドされる、請求項74に記載の漏斗状物体。
【請求項76】
前記操作可能な部分は、前記少なくとも1つの開口を介して操作されるように構成される、請求項74又は75に記載の漏斗状物体。
【請求項77】
前記操作可能な部分は、少なくとも操作時に、前記乳房の少なくとも一部に係合するように構成される、請求項74~76のいずれか1項に記載の漏斗状物体。
【請求項78】
前記可撓性層は、前記操作可能な部分を少なくとも部分的に囲む残りの可撓性部分をさらに含む、請求項74~77のいずれか1項に記載の漏斗状物体。
【請求項79】
前記操作可能な部分は、前記残りの可撓性部分の少なくとも一部よりも可撓性が高い、請求項78に記載の漏斗状物体。
【請求項80】
前記操作可能な部分の少なくとも一部の厚さは、残りの可撓性部分の少なくとも一部の厚さよりも薄い、請求項78又は79に記載の漏斗状物体。
【請求項81】
前記操作可能な部分は、最も薄い部分と、前記最も薄い部分を少なくとも部分的に囲む残りの操作可能な部分とを含み、及び前記操作可能な部分の厚さは、前記最も薄い部分から前記残りの操作可能な部分の少なくとも一部の方へ向かって厚くなる、請求項78~80のいずれか1項に記載の漏斗状物体。
【請求項82】
前記硬質部分は、第1のレベルの硬さを有する第1の材料で形成され、及び前記可撓性層は、前記第1のレベルの硬さを下回る第2のレベルの硬さ有する第2の材料で形成される、請求項74~81のいずれか1項に記載の漏斗状物体。
【請求項83】
母乳搾乳器と一緒に使用されるように構成された漏斗状物体であって:
使用者の乳房に係合するように構成された第1の漏斗状物体開放端部;
前記第1の漏斗状物体開放端部に対向する、第2の漏斗状物体開放端部;及び
前記第1の漏斗状物体開放端部と前記第2の漏斗状物体開放端部との間に延在する、漏斗状物体中間部分であって、前記漏斗状物体中間部分は、前記母乳搾乳器の刺激機構によって操作されると変形するように構成された操作可能な部分と、前記操作可能な部分を少なくとも部分的に囲み、前記刺激機構の動作中はその形状を保持するように構成された残りの部分とを含み、前記操作可能な部分は、最も薄い部分と、残りの操作可能な部分とを有し、及び前記操作可能な部分の厚さは、前記最も薄い部分から前記残りの操作可能な部分の少なくとも一部の方へ向かって厚くなる、漏斗状物体中間部分
を含む、漏斗状物体。
【請求項84】
前記操作可能な部分の前記厚さは、前記最も薄い部分から:
(i)前記第1の漏斗状物体開放端部と前記第2の漏斗状物体開放端部との間に延在する第1の方向、
(ii)前記第1の方向に対して垂直な第2の方向、及び
(iii)前記第1の方向と前記第2の方向の組み合わせである第3の方向
のうちの少なくとも1つの方へ向かって厚くなる、請求項83に記載の漏斗状物体。
【請求項85】
前記操作可能な部分は可撓性である、請求項83又は84に記載の漏斗状物体。
【請求項86】
前記最も薄い部分は、前記残りの操作可能な部分よりも可撓性が高い、請求項83~85のいずれか1項に記載の漏斗状物体。
【請求項87】
前記第1の開放端部は、前記刺激機構の動作中はその形状を保持するように構成される、請求項83~86のいずれか1項に記載の漏斗状物体。
【請求項88】
前記第2の開放端部は、前記刺激機構の動作中はその形状を保持するように構成される、請求項83~87のいずれか1項に記載の漏斗状物体。
【請求項89】
前記漏斗状物体は、シリコンを含む材料で構成される、請求項83~88のいずれか1項に記載の漏斗状物体。
【請求項90】
母乳搾乳器と一緒に使用されるように構成された漏斗状物体の製造方法であって:
前記漏斗状物体の内部に対面する内部表面と、対向する外部表面とを有する硬質部分を提供することであって、前記硬質部分には、少なくとも1つの開口が形成されていること;及び
前記硬質部分の前記内部表面の少なくとも一部分の上側を覆って可撓性層をオーバーモールディングし、それにより、前記少なくとも1つの開口を覆うこと
を含む、方法。
【請求項91】
ケーブルを経由して圧送装置に接続可能な母乳搾乳器であって、前記ケーブルは、前記母乳搾乳器に接続可能な第1のケーブル端部、前記圧送装置に少なくとも部分的に接続可能な、対向する第2のケーブル端部、並びに前記第1のケーブル端部と前記第2のケーブル端部との間に延在する電気配線及び空気流導管を含み、前記母乳搾乳器は:
少なくとも1つの電気的に動作可能な構成要素;
真空アセンブリ;
前記真空アセンブリを経由して、前記圧送装置によって内部に発生された陰圧を有するように構成された搾乳アセンブリ;及び
前記第1のケーブル端部に接続されるように構成された母乳搾乳器ハイブリッド接続ポートであって、前記電気配線と前記少なくとも1つの電気的に動作可能な構成要素との間に電気的インターフェースを提供するように構成された母乳搾乳器電気接続サブポート、及び前記空気流導管と前記真空アセンブリとの間に空気流インターフェースを確立するように構成された母乳搾乳器空気流接続サブポートを含む、母乳搾乳器ハイブリッド接続ポート
を含む、母乳搾乳器。
【請求項92】
前記母乳搾乳器ハイブリッド接続ポートは、前記第1のケーブル端部を構成するハイブリッドコネクタに接続されるように構成される、請求項91に記載の母乳搾乳器。
【請求項93】
前記母乳搾乳器電気接続サブポート及び前記母乳搾乳器空気流接続サブポートは、反対方向に向いているように構成される、請求項91又は92に記載の母乳搾乳器。
【請求項94】
前記母乳搾乳器は、前記乳房の方へ向かって位置決めされるように構成された近位部分と、前記乳房から離れるように位置決めされるように構成された遠位部分とを含み、前記母乳搾乳器ハイブリッド接続ポートは前記遠位部分に位置決めされている、請求項91~93のいずれか1項に記載の母乳搾乳器。
【請求項95】
前記母乳搾乳器ハイブリッド接続ポートは、前記真空アセンブリに隣接して位置決めされる、請求項91~94のいずれか1項に記載の母乳搾乳器。
【請求項96】
前記真空アセンブリは、前記真空アセンブリを閉鎖するように構成されたキャップを含み、前記キャップは、前記母乳搾乳器ハイブリッド接続ポートと流体連通するように構成されている、請求項95に記載の母乳搾乳器。
【請求項97】
前記キャップは、前記母乳搾乳器空気流接続サブポートを含む、請求項96に記載の母乳搾乳器。
【請求項98】
前記真空室を前記キャップで閉鎖することによって、前記母乳搾乳器ハイブリッド接続ポートと前記キャップとの間の流体連通を確立する、請求項95又は96に記載の母乳搾乳器。
【請求項99】
前記母乳搾乳器ハイブリッド接続ポートは、前記母乳搾乳器に前記ケーブルの前記第1の端部を結合するように構成された結合手段を含む、請求項91~98のいずれか1項に記載の母乳搾乳器。
【請求項100】
少なくとも1つの電気的に動作可能な構成要素及び真空アセンブリを含む母乳搾乳器と共に使用されるように構成された圧送装置であって、前記圧送装置は、ケーブルを経由して前記母乳搾乳器に接続可能であり、前記ケーブルは、前記母乳搾乳器に接続可能な第1のケーブル端部、前記圧送装置に接続可能な対向する第2のケーブル端部、並びに前記第1のケーブル端部と前記第2のケーブル端部との間に延在する電気配線及び空気流導管を含み、前記圧送装置は:
前記空気流導管を経由して前記真空アセンブリに真空を作るように構成されたエアポンプ;及び
前記第2のケーブル端部に接続されるように構成された圧送装置ハイブリッド接続ポートであって、前記圧送装置ハイブリッド接続ポートは、前記電気配線と前記圧送装置との間に電気的インターフェースを提供するように構成された圧送装置電気接続サブポート、及び前記空気流導管と前記エアポンプとの間に空気流インターフェースを確立するように構成された圧送装置空気流接続サブポートを含み、前記圧送装置は、前記電気配線を介して前記少なくとも1つの電気的に動作可能な構成要素に電力を提供するように構成されている、圧送装置ハイブリッド接続ポート
を含む、圧送装置。
【請求項101】
前記圧送装置は電力源を含む、請求項100に記載の圧送装置。
【請求項102】
前記圧送装置は、外部電力源に接続可能であり、前記電気配線へ前記電力を継電器で制御するように構成される、請求項100に記載の圧送装置。
【請求項103】
前記圧送装置は、前記電気配線への前記電力の流れ及び/又は前記エアポンプを制御するように構成されたコントローラーを含む、請求項100~102のいずれか1項に記載の圧送装置。
【請求項104】
前記圧送装置は、前記圧送装置の動作に関するコマンドを受信するように構成された入力インターフェースを含む、請求項100~103のいずれか1項に記載の圧送装置。
【請求項105】
前記圧送装置は、前記圧送装置の動作に関するデータを表示するように構成されたディスプレイインターフェースを含む、請求項100~104のいずれか1項に記載の圧送装置。
【請求項106】
請求項91~99のいずれか1項に記載の母乳搾乳器;
請求項100~105のいずれか1項に記載の圧送装置;及び
前記母乳搾乳器に接続可能な第1のケーブル端部、前記圧送装置に接続可能な対向する第2のケーブル端部、並びに前記第1のケーブル端部と前記第2のケーブル端部との間に延在する電気配線及び空気流導管を含む、ケーブル
を含む、母乳搾乳キット。
【請求項107】
前記ケーブルは、前記第1のケーブル端部を構成する第1のハイブリッドコネクタを含み、前記第1のハイブリッドコネクタは、前記電気配線の第1の端部を構成する第1のサブコネクタと、前記空気導管の第1の端部を構成する第2のサブコネクタとを含む、請求項106に記載の母乳搾乳キット。
【請求項108】
前記ケーブルは、前記第2のケーブル端部を構成する第2のハイブリッドコネクタを含み、前記第2のハイブリッドコネクタは、前記電気配線の第2の端部を構成する第1のサブコネクタと、前記空気導管の第2の端部を構成する第2のサブコネクタとを含む、請求項106又は107に記載の母乳搾乳キット。
【請求項109】
使用者の乳房に係合するように構成された漏斗状物体を含む搾乳アセンブリであって、前記漏斗状物体は可撓性部分を含む、搾乳アセンブリ;
前記可撓性部分を操作するように構成された刺激機構であって、膨張させたり収縮させたりする最中に、前記可撓性部分を操作するように構成された1つ以上の選択的に膨張及び収縮可能な要素を含む、刺激機構
を含む、母乳搾乳器。
【請求項110】
前記可撓性部分は、前記乳房に対面する可撓性部分内側面と、前記刺激機構に対面する、対向する可撓性部分外側面とを含み、前記刺激機構は、前記可撓性部分外側面を操作するように構成される、請求項109に記載の母乳搾乳器。
【請求項111】
前記膨張及び収縮可能な要素は、前記可撓性部分に、収縮時は第1の形状を、及び膨張時は第2の形状を有するようにさせるように構成される、請求項109又は110に記載の母乳搾乳器。
【請求項112】
前記刺激機構は、流体ポンプに接続されるように構成された少なくとも1つの流体ポートを含み、前記流体ポートは、前記流体ポンプと前記膨張可能な要素及び収縮可能な要素の1つ1つとの間に流体インターフェースを確立するように構成されている、請求項109~111のいずれか1項に記載の母乳搾乳器。
【請求項113】
前記膨張可能な要素及び収縮可能な要素は、前記流体ポンプによって前記流体ポートを経由して送り込まれた流体によって、膨張されたり収縮されたりするように構成される、請求項112に記載の母乳搾乳器。
【請求項114】
前記膨張可能な要素及び収縮可能な要素は、予め決められたパターンに従って膨張されたり収縮されたりするように構成される、請求項109~113のいずれか1項に記載の母乳搾乳器。
【請求項115】
使用者の乳房に係合するように構成された漏斗状物体を含む搾乳アセンブリであって、前記漏斗状物体は可撓性部分を含む、搾乳アセンブリ;
前記可撓性部分を操作するように構成された刺激機構;
前記漏斗状物体内に陰圧の空気圧を発生させるように構成された真空アセンブリ;及び
前記刺激機構及び前記真空アセンブリに関節接合され、並びに前記刺激機構と前記真空アセンブリとを同時に動作させるように構成された、手動で操作可能なトリガ機構
を含む、母乳搾乳器。
【請求項116】
前記刺激機構は、前記刺激機構が前記可撓性部分を操作する動作状態と、動作不能状態とを有し、前記真空アセンブリは、前記真空アセンブリが前記漏斗状物体内に前記陰圧の空気圧を発生させる陰圧状態と、標準圧状態とを有し、前記トリガ機構は、前記最終位置及び前記陰圧状態に関連付けられるトリガ状態と、前記初期位置及び前記標準圧状態に関連付けられる休止状態とを有する、請求項115に記載の母乳搾乳器。
【請求項117】
前記トリガ機構は、前記トリガ機構がそのトリガ状態へと変位されると、前記刺激機構をその動作状態へと、及び前記真空アセンブリをその陰圧状態へと変位させるように構成される、請求項116に記載の母乳搾乳器。
【請求項118】
前記トリガ機構は、使用者によって力が加えられると、前記休止状態から前記トリガ状態へと変位するように構成される、請求項116又は117に記載の母乳搾乳器。
【請求項119】
前記トリガ機構は、前記力が除去されると、その休止状態へ戻るように構成される、請求項118に記載の母乳搾乳器。
【請求項120】
前記トリガ機構は、前記力が除去されると、前記トリガ機構をその休止状態へと変位させるように構成された付勢部材を含む、請求項119に記載の母乳搾乳器。
【請求項121】
前記トリガ機構は、ハンドル、前記ハンドルと前記刺激機構を接続する刺激トリガ部材、及び前記ハンドルと前記真空アセンブリを接続する真空トリガコネクタを含む、請求項115~120のいずれか1項に記載の母乳搾乳器。
【請求項122】
前記母乳搾乳器は、前記乳房の方へ向かって位置決めされるように構成された近位部分と、前記乳房から離れるように位置決めされるように構成された遠位部分とを含み、前記刺激機構は前記近位部分に位置決めされており、並びに前記ハンドル及び前記真空アセンブリは前記遠位部分に位置決めされている、請求項121に記載の母乳搾乳器。
【請求項123】
前記刺激トリガ部材は、前記刺激機構に関節接合される第1の部材端部と、前記ハンドルに関節接合される第2の部材端部とを含み、前記刺激トリガ部材は、前記第1の部材端部に関節接合される前記刺激機構を動作させるために、前記ハンドルによって、前記第1の部材端部と前記第2の部材端部との間に位置する部材枢動軸の周りを枢動自在である、請求項121又は122に記載の母乳搾乳器。
【請求項124】
前記ハンドルは、前記刺激機構をその動作不能状態からその動作状態へと変位させるために、前記刺激トリガ部材を枢動させるように構成される、請求項116に従属するときの、請求項123に記載の母乳搾乳器。
【請求項125】
前記漏斗状物体に対して前記刺激機構の位置を調整するように構成された位置調整機構をさらに含む、請求項115~124のいずれか1項に記載の母乳搾乳器。
【請求項126】
前記刺激トリガ部材は、前記部材枢動軸と前記第1の部材端部との間に延在する第1の部材アーム、及び前記部材枢動軸と前記第2の部材端部との間に延在する第2の部材アームを含み、前記第2の部材アームは、前記部材枢動軸から延在する第1のアーム部分と、前記第2の部材端部から延在する第2のアーム部分とを含む、請求項123に従属するときの、請求項125に記載の母乳搾乳器。
【請求項127】
前記第1のアーム部分及び前記第2のアーム部分の少なくとも一方は、その長さ部分に沿って位置決めされた複数の接続点を含み、前記第1のアーム部分及び前記第2のアーム部分は、複数の接続点のいずれか1つにおいて、互いに接続可能である、請求項126に記載の母乳搾乳器。
【請求項128】
前記接続点は、前記位置調整機構の少なくとも一部を構成する、請求項127に記載の母乳搾乳器。
【請求項129】
前記位置調整機構は、アクチュエータと、前記刺激機構に関節接合される第1のレバー部分、及び前記アクチュエータに関節接合される第2のレバー部分を有する少なくとも1つのレバー部材とを含み、前記レバー部材は、前記アクチュエータによって、レバー枢動軸の周りで枢動自在であり、それにより、前記第1のレバー部分に関節接合される前記刺激機構を動かす、請求項125に記載の母乳搾乳器。
【請求項130】
前記位置調整機構は、前記刺激機構が前記可撓性部分に、少なくとも前記刺激機構の動作前の第1の形状を有するようにさせる初期位置と、前記刺激機構が前記可撓性部分に、少なくとも前記刺激機構の動作前の前記第1の形状とは異なる第2の形状を有するようにさせる最終位置との間で、前記刺激機構を動かすように構成される、請求項129に記載の母乳搾乳器。
【請求項131】
前記真空アセンブリは、室内側面を有する真空室と、前記真空室に封止式に関節接合されるように構成された膜とを含み、前記膜は、前記室内側面に対面するように構成された第1の膜面と、対向する第2の膜面とを含む、請求項115~130のいずれか1項に記載の母乳搾乳器。
【請求項132】
前記真空室は、前記室内側面と前記第1の膜面とによって規定された第1の室領域を含み、前記膜は、前記トリガ機構によって、前記室内側面から離れるように変形されるように構成されており、それにより、前記第1の室領域に、それゆえ前記搾乳アセンブリに前記陰圧を発生させる、請求項131に記載の母乳搾乳器。
【請求項133】
前記ハンドルは、前記第2の膜面に接続され、及び前記室内側面から離れるように前記膜を変形させるために、前記第2の膜面を引くように構成される、請求項121に従属するときの、請求項132に記載の母乳搾乳器。
【請求項134】
前記膜は、前記ハンドルによって引張られるとき、前記真空室に封止式に関節接合されたままとなるように構成される、請求項133に記載の母乳搾乳器。
【請求項135】
前記トリガ機構は、前記力が除去されると前記膜がその元の形状に戻るおかげで、その休止状態に戻るように構成される、請求項119に従属するときの、請求項134に記載の母乳搾乳器。
【請求項136】
前記ハンドルは、前記真空トリガコネクタを介して前記真空アセンブリに関節接合される第1のハンドル部分と、前記刺激トリガ部材を介して前記刺激機構に関節接合される第2のハンドル部分とを含み、前記ハンドルは、前記第1のハンドル部分と前記第2のハンドル部分との間に位置するハンドル枢動軸の周りで枢動自在である、請求項121に記載の、又は請求項121に従属するときの、請求項122~135のいずれか1項に記載の母乳搾乳器。
【請求項137】
前記ハンドルは、前記トリガ機構を前記休止状態と前記トリガ状態との間で変位させるために、前記ハンドル枢動軸の周りで枢動自在である、請求項116に従属するときの、請求項136に記載の母乳搾乳器。
【請求項138】
前記刺激機構は、前記可撓性部分を操作するように構成された回転自在部分と、前記回転自在部分に接続された第1のラチェット端部、及び前記刺激トリガ部材に接続された第2のラチェット端部を有するラチェット機構とを含む、請求項121に記載の母乳搾乳器。
【請求項139】
使用者の乳房に係合するように構成された漏斗状物体を含む搾乳アセンブリであって、前記漏斗状物体は可撓性部分を含む、搾乳アセンブリ;
前記可撓性部分を操作するように構成された刺激機構;及び
少なくとも前記可撓性部分から前記刺激機構を隔離するように構成された分離層
を含む、母乳搾乳器。
【請求項140】
前記分離層は可撓性である、請求項139に記載の母乳搾乳器。
【請求項141】
前記分離層は、前記母乳搾乳器に取り外し自在に取り付け可能である、請求項139又は140に記載の母乳搾乳器。
【請求項142】
前記分離層は、前記刺激機構に対面する第1の分離面と、前記可撓性部分に対面する、対向する第2の分離面とを含み、前記刺激機構は、前記分離層を介して前記可撓性部分を操作するように構成されており、少なくとも前記刺激機構の動作時に、前記刺激機構は前記第1の分離面に係合し、前記第2の分離面は前記可撓性部分に係合する、請求項139~141のいずれか1項に記載の母乳搾乳器。
【請求項143】
前記母乳搾乳器は、構成要素部分を有する本体をさらに含み、前記構成要素部分は、前部構成要素部分及び後部構成要素部分を含み、前記前部構成要素部分は、前記刺激機構を収容するように構成されている、請求項139~142のいずれか1項に記載の母乳搾乳器。
【請求項144】
前記分離層は、前記前部構成要素部分の少なくとも一部分を覆うように構成される、請求項143に記載の母乳搾乳器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術分野
本開示の主題は、母乳搾乳器及び圧送装置を含む母乳搾乳キットに関する。
【背景技術】
【0002】
背景
母乳を与えることは、乳児にとっては最善の栄養源であり、授乳期間中の母親へ健康効果をもたらす。ときには、授乳期間中の母親は、母乳を集めるために搾乳器を使用する必要がある。手動搾乳器及び電動搾乳器などの様々な搾乳器が入手可能である。電動搾乳器は、バッテリー式としても及び/又はAC電源方式としてもよい。多くの搾乳器が入手可能であるが、使い勝手の良い改良型の搾乳器に対するニーズが依然として存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
概要
一般的に、本開示の主題は、母乳搾乳器、圧送装置、及びそれらの間の接続を確立するように構成されたケーブルを含む、母乳搾乳キットに関する。下記で詳述する態様は、キット及び母乳搾乳器の様々な動作方法に関する。母乳搾乳器は、乳房と係合されてそこから搾乳するために動作されるように構成される。態様の下記の説明は、方向への言及を含み、方向は、この説明の目的で、使用者が直立位置で立っており、及び母乳搾乳器をその直立の向きに向けて使用しているときの(母乳収集容器も直立に位置決めされている)、使用者の体に対して規定されており、及びそれに従って理解されるものとする。例えば、使用者の身長に沿った方向は、使用者が直立しているときの使用者の身長に沿った方向であると理解されるものとする。上方向、下方向、及び横向きの方向へのいずれの言及も、直立している使用者の身長に対して理解されるものとする。
【0004】
下記の、本明細書で説明する様々な態様は、いずれかの組み合わせで実施可能であると理解され、すなわち、一態様の特徴のいずれか又は全ては、他の態様のいずれか1つと一緒に使用され得る。
【0005】
本開示の主題の第1の態様によれば:
使用者の乳房に係合するように構成された漏斗状物体を含む搾乳アセンブリであって、前記漏斗状物体は、乳房に対面する可撓性部分内側面と、対向する可撓性部分外側面とを有する可撓性部分を含む、搾乳アセンブリ;
可撓性部分外側面に対面し、及び可撓性部分を操作するように構成された刺激機構;及び
漏斗状物体に対して刺激機構の位置を調整するように構成された位置調整機構であって、前記位置調整機構は、刺激機構に関節接合される少なくとも1つのレバー部材を含み、レバー部材は、刺激機構を動かすために、レバー枢動軸の周りで枢動自在である、位置調整機構
を含む、母乳搾乳器が提供される。
【0006】
刺激機構の位置は、乳房を受け入れるように構成された漏斗状物体の開口のサイズを少なくとも部分的に規定し得、それゆえ、刺激機構の位置を調整することによって、漏斗状物体の開口の寸法が制御され、それにより、母乳搾乳器を使用している間の乳房上への母乳搾乳器の適合性を制御する。例えば、異なるサイズ及び形状の乳房では、刺激機構の位置は、それに従って乳房へ適合するように開口のサイズを調整するために調整され得る。さらに、乳房上への母乳搾乳器の適合性は、使用者毎に異なり得るいずれかの種類の刺激に対する乳房の感受性に適応するように、調整され得る。例えば、乳房の感受性が非常に高い使用者は、搾乳するために、比較的低い程度の刺激を好み、及び乳房の感受性が低い使用者は、より高い程度の刺激を好むであろう。刺激機構の位置も、刺激機構が動作されるときに乳房が経験する刺激の程度を決める。さらに、使用者は、乳房の健康状態、例えば疼痛、腫れ、ずきずきしたりひりひりしたりする痛みなどに基づいて、乳房上への漏斗状物体の適合性を調整したいことがある。
【0007】
刺激機構は、態様のうちのいくつかに関して本明細書で説明する任意の構造を有し得るか、又は搾乳するために乳房を刺激するために、乳児の舌の動きを模倣するという一般的な目的にかなうように、漏斗状物体の可撓性部分を操作するように構成されているような当該技術分野で公知の構造とし得る。
【0008】
位置調整機構は、刺激機構が可撓性部分に、少なくとも刺激機構の動作前の第1の形状を有するようにさせる初期位置と、刺激機構が可撓性部分に、少なくとも刺激機構の動作前の第1の形状とは異なる第2の形状を有するようにさせる最終位置との間で、刺激機構を動かすように構成され得る。いくつかの例では、初期位置において、刺激機構は、可撓性部分に第1の張力を引き起こし、及び最終位置において、刺激機構は、可撓性部分に第1の張力を上回る第2の張力を引き起こす。第1の張力は、少なくとも刺激機構が動作されていないとき、ゼロとし得る。初期位置は、母乳搾乳器が、母乳収集容器も直立位置にある状態で、直立して保持されているとき、刺激機構の最も低い位置とし得、及び最終位置は、刺激機構の最も上の位置とし得る。
【0009】
位置調整機構は、少なくとも部分的に、使用者の身長に沿って延在する方向に、刺激機構をその初期位置から最終位置へ動かすように構成され得る。
【0010】
いくつかの例では、位置調整機構は、アーチ形経路において刺激機構を動かすように構成され得る。
【0011】
いくつかの例では、位置調整機構は、母乳収集容器も直立位置にある状態で、主に、直立に保持されている母乳搾乳器に対して取られた垂直方向の経路において、刺激機構を動かすように構成され得る。刺激機構の垂直方向の動きは、乳房に対する母乳搾乳器の掴みのより効果的で迅速な調整を生じる。
【0012】
レバー部材は、刺激機構に関節接合される第1のレバー部分と、第2のレバー部分とを含み得、レバー部材は、第2のレバー部分の作動に応じて枢動されるように構成されている。いくつかの例では、第2のレバー部分は、第2のレバー部分を直接保持している使用者によって作動され得る。
【0013】
位置調整機構は、第2のレバー部分に関節接合されるアクチュエータを含み得、レバー部材は、アクチュエータによって枢動自在である。
【0014】
母乳搾乳器は、乳房の方へ向かって位置決めされるように構成された近位部分と、乳房から離れるように位置決めされるように構成された遠位部分と、それらの間に延在する主軸とを含み得、アクチュエータは、少なくとも主軸に沿った方向に、刺激機構から距離を置いて、位置決めされる。刺激機構から距離を置いており、最も一般的には乳房の下側にあるアクチュエータは、アクチュエータの使用をより簡単に且つより効果的にする。それゆえ、アクチュエータは、母乳搾乳器を使用している間中は、使用者が使用するのに最も都合良く、また使用者から見えて、アクチュエータの状態、それゆえ刺激機構の位置を示す可視表示を使用者にもたらすようにする、母乳搾乳器上のロケーションに位置決めされ得る。例えば、使用者は、第1の手で母乳搾乳器を保持し得、及び漏斗状物体の領域に干渉することなく、第2の手を使用してアクチュエータを都合良く使用する。いくつかの例では、位置調整機構は、2つのレバー部材を母乳搾乳器の各側に1つずつ、及び2つのレバー部材のそれぞれにそれぞれのアクチュエータを含み得る。使用者は、利便性によりアクチュエータのうちのいずれか一方を使用し得る。2つのレバー部材は、それらのうちの一方の作動によって他方が同じ経路を辿るように、互いに接続され得る。アクチュエータは、第2のレバー部分を動かすように構成される。第2のレバー部分の動きによって、第1のレバー部分をレバー枢動軸の周りで枢動させ得る。
【0015】
いくつかの例では、レバー部材は、第1のレバー部分とレバー枢動軸との間に延在する第1のレバーアーム、及びレバー枢動軸と第2のレバー部分との間に延在する第2のレバーアームを含み得、並びに第1のレバーアームは、第2のレバーアームよりも長いとし得る。レバーアームの相対的な長さは、第2のレバー部分の動きの度合いに対する第1のレバー部分の動きの度合いを決める。第2のレバーアームよりも長い第1のレバーアームは、第1のレバー部分を、アクチュエータによって動かされる第2のレバー部分よりも比較的多く動かす。これは、刺激機構の位置の調整の際に要する使用者の労力を少なくする。
【0016】
位置調整機構は、刺激機構の位置を粗調整し及び刺激機構の位置を微調整するように構成され得る。位置調整機構は、使用者が、調整の最初に、アクチュエータの特定の作動の度合いによって刺激機構の大きな動きを、及び調整が進むにつれて、アクチュエータの同じ度合いの作動によって、刺激機構の比較的小さい動きを行うことを可能にし得る。これは、使用者が、刺激機構の位置をより正確に調整することを可能にする。例えば、刺激機構が所望の位置から大きく外れていると、粗調整が行われ得、及び刺激機構が所望の位置に近づき、及び乳房に近づくにつれ、使用者による微調整が好ましいであろう。
【0017】
アクチュエータは回転自在なホイールを含み得る。位置調整機構は、ホイールの前記回転を、第1のレバー部分に関節接合される刺激機構の前記動きに変換するように構成される。他の例では、アクチュエータは、第2のレバー部分を動かすように構成された、線形に可動な要素を含み得る。
【0018】
アクチュエータ及び第2のレバー部分は、カム従動子配置構成の少なくとも一部を構成し得る。アクチュエータはカムを含み得、及び第2のレバー部分は、従動子を介してカムに関節接合されている。従動子は、別個の部材とし得るか、又は第2のレバー部分の一部とし得る。カムは、その半径方向最外端部と半径方向最内端部との間に延在するスパイラル形の経路を含み得る。従動子は、カムが回転されると、スパイラル形の経路を保持するように付勢され得、それにより、スパイラル形の経路の半径の変動に追従する。従動子が半径方向最内端部及び半径方向最外端部の一方にあるとき、刺激機構は初期位置にあり、並びに従動子が半径方向最内端部及び半径方向最外端部のうちの他方にあるとき、刺激機構は最終位置にある。
【0019】
スパイラル形の経路は、半径方向最内端部を含む初期部分と、半径方向最外端部を含む終端部分とを含み得、経路の曲率は、初期部分及び終端部分の一方において、初期部分及び終端部分の他方における経路の曲率よりも大きい。従動子が初期部分及び最終部分の一方にあるとき、位置調整機構は、刺激機構の位置を粗調整するように構成され得、並びに従動子が初期部分及び最終部分のうちの他方にあるとき、位置調整機構は、刺激機構の位置を微調整するように構成され得る。いくつかの例では、従動子が初期部分にあるとき、位置調整機構は、刺激機構の位置を粗調整するように構成され得、及び従動子が最終部分にあるとき、位置調整機構は、刺激機構の位置を微調整するように構成され得る。
【0020】
カムは、半径方向最外端部と半径方向最内端部との間の1つ以上のロケーションに従動子をロックするように構成され得る。カムは、レバー部材による従動子の動きを防止するように構成され得る。スパイラル形の経路の傾斜は、従動子がカムの回転によってのみ動かされ得るように、構成される。カムが回転されないとき、従動子はそのロケーションを保持し、及び刺激機構によりレバー部材を介して加えられる力によって、動くことはない。カム配置構成は、スパイラル形の経路に沿った任意のロケーションに従動子をロックするために、任意の他の従動子ロック手段を含み得る。
【0021】
母乳搾乳器は、本体と、本体に対するレバー部材の安定化を制御するように構成された安定化機構とをさらに含み得る。安定化機構は、本体に対するレバー部材の安定化の度合いを制御するように構成された安定化付勢部材を含み得る。安定化付勢部材はばねとし得る。ばねの張力は、レバー部材の安定化の度合いを決める、すなわち、ばねが緊張するほど、レバー部材は本体に対してより安定化される。安定化機構は、安定化付勢部材の張力を変化させるように構成された制御部材を含む。制御部材は、ばねの張力を変化させるために、レバー部材のアクスルの周りで回転されるように構成された安定化カムを含み得る。安定化カムは、安定化カムを複数の位置にロックするように構成された歯部材を含み得、各位置は、ばねの対応する張力を規定する。ばねの張力を増減させるために、安定化カムは使用者によって回転され得、それが次に、レバー部材の安定化の度合いを制御する。
【0022】
本開示の主題の第2の態様によれば:
使用者の乳房に係合するように構成された搾乳アセンブリであって、空気の通過を可能にするように構成された圧力インターフェース通路を含む搾乳アセンブリ;及び
オリフィスを含み、及びオリフィスと圧力インターフェース通路との間に流体連通を確立するために、母乳搾乳器に取り外し自在に取り付け可能であるように構成された真空室
を含む、母乳搾乳器が提供される。
【0023】
母乳搾乳器から取り外し自在である真空室は、母乳搾乳器のモジュール性を高め、及び使用者が真空室を洗うことができるようにする。しかし、一般的に、ある点で、母乳流路は、母乳搾乳器内の空気流路から分離され得、母乳が真空室に入ることができないようにするが、一部の母乳粒子、特に煙若しくは蒸気の形の母乳粒子、又は空気と混合した小粒子は、真空室に入り、時間がたつにつれてその内部に蓄積する。それゆえ、真空室を洗う必要がある。しかしながら、真空室が取り外し自在でない場合、特に、電気的に動作可能な構成要素(例えばモータ、センサー、表示装置、コントローラー、コネクタなど)を含む母乳搾乳器において、その洗浄は困難である。それゆえ、取り外し自在である真空室は、電気的に動作可能な構成要素を危険にさらすことなく、使用者が真空室を洗うことを可能にする。
【0024】
真空室は、オリフィス及び圧力インターフェース通路を通して、搾乳アセンブリ内に陰圧を発生させるように構成され得る。圧力インターフェース通路は、真空室(真空室が母乳搾乳器に接続されているとき)と搾乳アセンブリとの間に延在する空気流路の少なくとも一部を構成する。空気流路及び母乳流路は、少なくとも最初は共通部分を有し得、その後、互いから分離され得る。母乳搾乳器は、圧力インターフェース通路とオリフィスとの間の流体連通を封止するように構成された封止部材をさらに含み得る。封止部材は、オリフィスと圧力インターフェース通路との接続部における空気の漏れを防止するように構成され得る。
【0025】
母乳搾乳器はさらに本体を含み得、及び前記搾乳アセンブリは、本体に取り外し自在に接続可能とし得る。本体は、少なくとも真空室が母乳搾乳器に取り付けられているとき、真空室を支持するように構成された室支持壁を含み得る。真空室は、室支持壁に接続可能とし得る。オリフィス及び圧力インターフェース通路は、室支持壁に形成された室支持壁開口を通して流体連通するように構成される。
【0026】
室支持壁は、母乳搾乳器への真空室の取り付け中に、真空室をその指定された位置へと導くように構成された少なくとも1つの誘導要素を含み得る。真空室は、母乳搾乳器への真空室の取り付け中に、誘導要素によって誘導されるように構成された誘導可能な要素を含み得る。誘導要素は、室支持壁に形成された窪みとし得、及び誘導可能な要素は、窪み内に受け入れられるように構成された、真空室に形成された突出部分とし得る。いくつかの例では、誘導要素は、室支持壁に形成された突出部分とし得、及び誘導可能な要素は、突出部分内に受け入れられるように構成された、真空室に形成された窪みとし得る。オリフィス及び圧力インターフェース通路は、誘導要素を通して連通するように構成され得る。
【0027】
室支持壁は、母乳搾乳器に接続されているとき、真空室を取り外し自在にロックするように構成された少なくとも1つの室ロック手段をさらに含み得、それにより、真空室を本体と接続する。真空室は、単一の行為で、母乳搾乳器に接続され及び同時に室ロック手段でロックされるように構成され得る。
【0028】
搾乳アセンブリは、真空室が本体に接続されているか又はそこから取り外されているかに関わらず、本体に接続可能及び/又はそこから取り外し自在とし得る。真空室は、搾乳アセンブリが本体に接続されているか又はそこから取り外されているかに関わらず、本体に接続可能及び/又はそこから取り外し自在とし得る。搾乳アセンブリは、本体内に少なくとも部分的に受け入れられるように構成され得、及び第1の抜き取り方向に抜き取られるように構成され得る。真空室は、本体内に少なくとも部分的に受け入れられるように構成され得、及び第2の抜き取り方向に抜き取られるように構成され得る。真空室及び搾乳アセンブリは、第1の抜き取り方向と第2の抜き取り方向との間の角度に基づく特定の角度で互いに取り付けられるように構成され得、搾乳アセンブリ及び真空室が、互いに独立して本体から取り外され得るようにする。
【0029】
母乳搾乳器は、真空室と、真空室に除去可能に関節接合されるように構成された膜と、少なくとも真空室に関節接合されている膜によって真空室を閉鎖するように構成されたキャップとを含む、真空アセンブリをさらに含み得る。膜は、ダイヤフラムの両側に圧力差が生じると変形するように構成されたダイヤフラムとし得る。真空室は室リムを含み得、及び膜は、室リムに対応し及び室リム上に位置決めされるように構成された膜リムを含み得る。キャップはリップを含み得、キャップは、リップと室リムとの間で膜リムを封止している間、真空室を密閉するように構成されている。室リム、膜リム、及びリップの接続部は防漏とし得る、すなわち、空気はそこから全く漏れることができない。
【0030】
キャップは、室支持壁に除去可能にロックされるように構成され得る。キャップは、少なくとも1つの室ロック手段によって室支持壁に除去可能にロックされるように構成され得る。いくつかの例では、真空アセンブリは、真空室及びキャップを室ロック手段にロックしている間、同時に単一の行為で本体に接続されるように構成され得る。真空室は室ロック部分を含み得、及びキャップはキャップロック部分を含み得、少なくとも1つのロック手段は、室ロック部分及びキャップロック部分を受け入れるように構成されたスナップコネクタを含む。スナップコネクタは、室ロック部分と係合してそれをロックするように構成された第1のスナップ部分と、キャップロック部分と係合してそれをロックするように構成された第2のスナップ部分とを含み得る。キャップは、真空室と一緒に室支持壁から取り外されるように構成され得る。キャップは、真空室とは無関係に、室支持壁に接続されるように構成され得る。キャップが本体から抜き取られると、室支持壁からのキャップの取り外しによって、第2のスナップ部分からのキャップロック部分の取り外しを引き起こし、これが次に、スナップコネクタを変位させ、及び第1のスナップ部分からの室ロック部分の係合解除を引き起こす。
【0031】
キャップは、膜と係合するように構成されたフランジをさらに含み得、キャップは、真空アセンブリでの閉鎖時に、フランジと真空室との間に膜の少なくとも一部分をぴったりとした状態で受け入れるように構成される。フランジと、膜と、真空室との間の共同摩擦によって、真空室、膜、及びキャップを、単一の行為で一緒に本体から抜き取ることができる。単一の行為で本体からまとめて抜き取ることができる真空アセンブリは、母乳搾乳器からの洗浄可能部分の簡単且つ迅速な分解をもたらす。
【0032】
真空室は、母乳搾乳器に対面するように構成された室外側面と、対向する室内側面とを有し得、及び膜は、室内側面に対面するように構成された第1の膜面と、キャップに対面するように構成された、対向する第2の膜面とを有し得る。真空室は、室内側面と第1の膜面とによって規定された第1の室領域、及び第2の膜面とキャップとによって規定された第2の室領域を含み得、第1の室領域は、真空室が母乳搾乳器に接続されると、オリフィス及び圧力インターフェース通路を通して搾乳アセンブリと流体連通するように構成される。第2の室領域は、キャップを経由して、第2の室領域において真空を発生させるように構成された圧送装置に流体接続されるように構成され得る。真空に応じて、膜は、第2の室領域の方へ向かって変形され、第1の室領域に、それゆえ、オリフィス及び圧力インターフェース通路を経由して搾乳アセンブリに陰圧を発生させるように構成され得る。
【0033】
本開示の主題の第3の態様によれば、母乳流路を確立するために母乳収集容器に直接接続されるように構成された搾乳アセンブリを含む母乳搾乳器用の本体であって:
母乳搾乳器と共に使用されるべき1つ以上の動作構成要素を収容するように構成された構成要素部分;
搾乳アセンブリと母乳収集容器の接続部を取り囲みながら、搾乳アセンブリと係合するように構成されたインターフェース部分
を含む、本体が提供される。
【0034】
本体は、母乳搾乳器の構成要素のうちの少なくともいくつかを収容し得る。本体は、母乳搾乳器の複数の部分及び構成要素を、流体のない部分から流体を入れる部分を分離しながら、コンパクトに収容するような構造にされている。さらに、本体は、電気接続を容易にするような構造にされており、電気接続は、使用者の乳房から離れており、本体内を通って乳房の近くに位置するように構成された構成要素に接続されている。それゆえ、本体は、電気的に動作可能な構成要素を有する母乳搾乳器を動作させている間は、使用者により高い安全性をもたらす。さらに、本体は、母乳搾乳器のモジュール性を高めるように構成されている、すなわち、母乳搾乳器の複数の部分を取り外し自在に取り付け可能にして、母乳搾乳器を組み立てたり分解したりできるようにする。
【0035】
構成要素部分は、搾乳アセンブリを少なくとも部分的に係合して、搾乳アセンブリと共に1つ以上の動作構成要素を動作させること可能にするように構成され得る。動作構成要素は、センサー、モータ、真空アセンブリ、ディスプレイ、コントローラーなどとし得る。構成要素部分は、搾乳アセンブリに少なくとも部分的に係合するように構成された前部構成要素部分と、後部構成要素部分とを含み得、インターフェース部分は、前部構成要素部分と後部構成要素部分との間に位置決めされる。前部構成要素部分は、使用者の乳房の近くに位置決めされるように構成され得る一方で、後部構成要素部分は、使用者の乳房から離れて位置決めされるように構成され得る。
【0036】
動作構成要素は、少なくとも1つの電気的に動作可能な構成要素を含み得、前部構成要素部分は、電気的に動作可能な構成要素を収容するように構成され、後部構成要素部分は、電力源との母乳搾乳器の接続を容易にするように構成された電気接続ポートを含み、及びインターフェース部分は、電気接続ポートから電気的に動作可能な構成要素まで延在する電気接続部を少なくとも部分的に収容するように構成されている。
【0037】
搾乳アセンブリは、漏斗状物体を含み得、及び動作構成要素は、少なくとも漏斗状物体の可撓性部分を操作するように構成された刺激機構を含み得、前部構成要素部分は、刺激機構を収容するように構成されている。刺激機構は、電気的に動作可能な構成要素とし得る。
【0038】
搾乳アセンブリは、本体に係合するか及び/又はそれに接続されるように構成された円錐台状部材を含み得る。漏斗状物体及び円錐台状部材は、一体的に形成され得るか、又は別々に製造でき、互いに取り外し自在に取り付け可能であるように構成され得る。漏斗状物体は、円錐台状部材を介して真空アセンブリ並びに母乳収集容器に接続され得る。円錐台状部材は、母乳流路と空気流路の分離点の下流の点で、母乳流路内に位置決めされるように構成された一方向弁をさらに含む。一方向弁は、少なくとも陰圧が搾乳アセンブリ内に作られているときは、空気及び/また母乳が母乳収集容器から搾乳アセンブリ内へ流れるのを防止するように構成され得る。円錐台状部材は、母乳流路と空気流路の分離点を含み得る。本体のインターフェース部分は、円錐台状部材の少なくとも一部を取り囲むように構成され得る。
【0039】
動作構成要素は、漏斗状物体に対して刺激機構の位置を調整するように構成された位置調整機構をさらに含み得、前部構成要素部分は、少なくとも位置調整機構の第1の調整構成要素を収容するように構成されており、後部構成要素部分は、少なくとも位置調整機構の第2の調整構成要素を収容するように構成されており、及びインターフェース部分は、第1の調整構成要素と第2の調整構成要素を接続する位置調整機構の接続構成要素を少なくとも部分的に収容するように構成されている。接続構成要素はレバー部材とし得、第1の調整構成要素は第1のレバー部分とし得、及び第2の調整構成要素は、第2のレバー部分に関節接合されるアクチュエータを含み得る。本体は、アクチュエータにアクセスすることを可能にするように構成されたアクセス用開口を含み得る。
【0040】
母乳搾乳器は、真空アセンブリをさらに含み得、後部構成要素部分は、真空アセンブリを収容するように構成されており、及びインターフェース部分は、真空アセンブリと搾乳アセンブリとの間に延在する空気流路を少なくとも部分的に収容するように構成されている。
【0041】
本体は、インターフェース部分と後部構成要素部分を分離する室支持壁をさらに含み得、前記室支持壁は、インターフェース部分と後部構成要素部分との間の連通を確立するように構成されている室支持壁開口を含む。空気流路は、室支持壁開口を通って延在し得る。
【0042】
後部構成要素部分は、真空アセンブリと圧送装置との間の空気流接続を容易にするように構成された空気流接続ポートを含み得る。圧送装置は、真空アセンブリに対して空気をポンプで入れたり出したりするように構成され得る。電気接続ポート及び空気流接続ポートは、ハイブリッド接続ポートを構成し得る。
【0043】
本体は、搾乳アセンブリから1つ以上の動作構成要素を隔離するように構成された分離層をさらに含み得る。分離層は、搾乳アセンブリから前部構成要素部分を隔離するように構成され得る。分離層は可撓性とし得る。分離層は、本体に取り外し自在に取り付け可能とし得る。
【0044】
本体は、搾乳アセンブリを、インターフェース部分を通して母乳収集容器に取り外し自在に接続することを可能にするように構成され得る。本体は、搾乳アセンブリと母乳収集容器の前記接続部を介して母乳搾乳器に取り外し自在に接続されるように構成され得る。本体は、搾乳アセンブリの少なくとも一部と母乳収集容器の少なくとも一部との間に受け入れられ、それにより、搾乳アセンブリ及び母乳収集容器が本体によって接続されるときに、それらと一緒に本体を安定化させるように構成され得る。
【0045】
インターフェース部分は、母乳流路を確立するために、搾乳アセンブリを母乳収集容器に接続することを可能にするように構成された貫通路を含み得る。貫通路は、搾乳アセンブリを受け入れるように構成された第1の貫通開口部と、母乳収集容器を受け入れるように構成された第2の貫通開口部を含み得る。それゆえ、搾乳アセンブリ及び母乳収集容器は、貫通路内で互いに接続され得る。第1の貫通開口部は、搾乳アセンブリと係合するように構成されたリムを有し、及び第2の貫通開口部は、母乳収集容器と係合するように構成されたリムを有する。貫通路は、第1の貫通開口部及び第2の貫通開口部のリムが、搾乳アセンブリと母乳収集容器との間に受け入れられるように構成され、それにより、搾乳アセンブリ及び母乳収集容器が本体によって接続されるときに、本体をそれらと一緒に安定化させるように、構成され得る。本体は、母乳搾乳器のハウジングを構成するように構成され得る。本体は、母乳搾乳器の最外面の少なくとも一部を構成し得る。
【0046】
本開示の主題の第4の態様によれば、母乳搾乳器と一緒に使用されるように構成された漏斗状物体であって:
漏斗状物体の内部に対面する内部表面と、対向する外部表面とを有する硬質部分であって、少なくとも1つの開口が形成されている硬質部分;及び
硬質部分の内部表面の少なくとも一部分の上側を覆ってオーバーモールドされた可撓性層であって、少なくとも部分的に少なくとも1つの開口の上側を覆って延在し及び刺激機構によって操作されるように構成された操作可能な部分を含む、可撓性層
を含む、漏斗状物体が提供される。いくつかの例では、可撓性層は、硬質部分の内部表面の少なくとも大部分の上側を覆ってオーバーモールドされ得る。
【0047】
可撓性層は、刺激機構によって操作されるように構成され、それゆえ、硬質部分に強固に接続される必要がある。可撓性層のオーバーモールディングは、縁のみでの接続部よりも、可撓性層と硬質部分との接続部に高い強度を与える。可撓性層と硬質部分との接続部の表面積は実質的に大きくなり、それにより、漏斗状物体に、特に可撓性層に高い強度をもたらす。
【0048】
操作可能な部分は、少なくとも1つの開口によって操作されるように構成され得る。開口は、母乳搾乳器の使用時に、使用者の乳房の下方部分の方へ向かって位置するように、硬質部分に位置決めされ得る。操作可能部は、少なくとも操作時、乳房の少なくとも一部に係合するように構成され得る。乳房の一部は、乳首又は乳輪とし得る。
【0049】
可撓性層は、操作可能な部分を少なくとも部分的に囲む残りの可撓性部分をさらに含み得る。操作可能な部分は、残りの可撓性部分の少なくとも一部よりも可撓性が高いとし得る。操作可能な部分の少なくとも一部の厚さは、残りの可撓性部分の少なくとも一部よりも薄いとし得る。操作可能な部分は、最も薄い部分と、最も薄い部分を少なくとも部分的に囲む残りの操作可能な部分とを含み得、及び操作可能な部分の厚さは、最も薄い部分から残りの操作可能な部分の少なくとも一部の方へ向かって厚くなる。可撓性層は、乳房に係合する漏斗状物体の表面に滑らかさをもたらす。さらに、搾乳するための吸引効果のために、漏斗状物体内に陰圧が作られる。可撓性層の厚さ及び/又は可撓性の変動は、乳房に係合する領域において可撓性層が変形するのを防止し、それにより、漏斗状物体内に陰圧が発生されているときに、漏斗状物体が乳房を傷つける/かむ/挟むのを防止する。
【0050】
硬質部分は、第1のレベルの硬さを有する第1の材料で形成され、及び可撓性層は、第1のレベルの硬さを下回る第2のレベルの硬さ有する第2の材料で形成される。いくつかの例では、硬質部分は、プラスチックを含む材料で構成され得、及び可撓性層は、シリコンを含む材料で構成され得る。
【0051】
本開示の主題の第5の態様によれば、母乳搾乳器と一緒に使用されるように構成された漏斗状物体であって:
使用者の乳房に係合するように構成された第1の漏斗状物体開放端部;
第1の漏斗状物体開放端部に対向する第2の漏斗状物体開放端部;及び
第1の漏斗状物体開放端部と第2の漏斗状物体開放端部との間に延在する漏斗状物体中間部分であって、漏斗状物体中間部分は、母乳搾乳器の刺激機構によって操作されると変形するように構成された操作可能な部分と、操作可能な部分を少なくとも部分的に囲み、刺激機構の動作中はその形状を保持するように構成された残りの部分とを含み、操作可能な部分は、最も薄い部分と、残りの操作可能な部分とを有し、及び操作可能な部分の厚さは、最も薄い部分から残りの操作可能な部分の少なくとも一部の方へ向かって厚くなる、漏斗状物体中間部分
を含む、漏斗状物体が提供される。
【0052】
いくつかの例では、漏斗状物体は、単一の材料で構成され得、それにより、製造コストを削減する。厚さの変動によって、漏斗状物体の一部分を、刺激機構によって操作されるのに十分に可撓性にする一方で、他の部分は、乳房から搾乳するために漏斗状物体内に陰圧が発生されているときに、漏斗状物体が乳房を傷つける/かむ/挟むのを防止するためにそれらの形状を保持するように構成されるようにすることを可能にする。
【0053】
操作可能な部分の厚さは、最も薄い部分から:(i)第1の漏斗状物体開放端部と第2の漏斗状物体開放端部との間に延在する第1の方向、(ii)第1の方向に対して垂直な第2の方向、及び(iii)第1の方向と第2の方向の組み合わせである第3の方向のうちの少なくとも1つの方へ向かって厚くなり得る。
【0054】
操作可能な部分は可撓性とし得る。最も薄い部分は、残りの操作可能な部分よりも可撓性が高いとし得る。第1の開放端部は、刺激機構の動作中はその形状を保持するように構成され得る。第2の開放端部は、刺激機構の動作中はその形状を保持するように構成される。漏斗状物体は、シリコンを含む材料で構成され得る。
【0055】
本開示の主題の第6の態様によれば、母乳搾乳器と一緒に使用されるように構成された漏斗状物体の製造方法であって:
漏斗状物体の内部に対面する内部表面と、対向する外部表面とを有する硬質部分を提供することであって、硬質部分には、少なくとも1つの開口が形成されていること;
硬質部分の内部表面の少なくとも一部分の上側を覆って可撓性層をオーバーモールディングし、それにより、少なくとも1つの開口を覆うこと
を含む、方法が提供される。
【0056】
いくつかの例では、可撓性層をオーバーモールディングすることは、硬質部分の少なくとも大部分の上側を覆って可撓性部分をオーバーモールディングすることを含む。
【0057】
本開示の主題の第7の態様によれば、ケーブルを介して圧送装置に接続可能な母乳搾乳器であって、ケーブルは、母乳搾乳器に接続可能な第1のケーブル端部、圧送装置に少なくとも部分的に接続可能な、対向する第2のケーブル端部、並びに第1のケーブル端部と第2のケーブル端部との間に延在する電気配線及び空気流導管を含み、母乳搾乳器は:
少なくとも1つの電気的に動作可能な構成要素;
真空アセンブリ;
真空アセンブリを経由して、圧送装置によって内部に発生された陰圧を有するように構成された搾乳アセンブリ;及び
第1のケーブル端部に接続されるように構成された母乳搾乳器ハイブリッド接続ポートであって、電気配線と少なくとも1つの電気的に動作可能な構成要素との間に電気的インターフェースを提供するように構成された母乳搾乳器電気接続サブポート、及び空気流導管と真空アセンブリとの間に空気流インターフェースを確立するように構成された母乳搾乳器空気流接続サブポートを含む、母乳搾乳器ハイブリッド接続ポート
を含む、母乳搾乳器が提供される。
【0058】
母乳搾乳器ハイブリッド接続ポートは、単一の行為によって、母乳搾乳器の動作に必要な電気及び空気双方の接続を容易にするように構成された、コンパクトな接続ポートとし得る。
【0059】
母乳搾乳器ハイブリッド接続ポートは、第1のケーブル端部を構成するハイブリッドコネクタに接続されるように構成され得る。母乳搾乳器電気接続サブポート及び母乳搾乳器空気流接続サブポートは、反対方向に向いているように構成され得る。いくつかの例では、母乳搾乳器電気接続サブポート及び母乳搾乳器空気流接続サブポートは、同じ方向に向いているように構成され得る。
【0060】
母乳搾乳器は、乳房の方へ向かって位置決めされるように構成された近位部分と、乳房から離れるように位置決めされるように構成された遠位部分とを含み得、前記母乳搾乳器ハイブリッド接続ポートは、遠位部分に位置決めされ得る。遠位部分に位置決めされている母乳搾乳器ハイブリッド接続ポートは、電気接続を乳房から離れて配置させることを容易にし、それにより、母乳搾乳器の安全性を高める。母乳搾乳器ハイブリッド接続ポートは、真空アセンブリに隣接して位置決めされ得る。
【0061】
真空アセンブリは、真空アセンブリを閉鎖するように構成されたキャップを含み得、前記キャップは、母乳搾乳器ハイブリッド接続ポートと流体連通するように構成されている。いくつかの例では、キャップは、母乳搾乳器空気流接続サブポートを含み得る。いくつかの例では、真空室をキャップで閉鎖することによって、母乳搾乳器ハイブリッド接続ポートとキャップとの間の流体連通を確立し得る。母乳搾乳器ハイブリッド接続ポートは、母乳搾乳器にケーブルの第1の端部を結合するように構成された結合手段を含み得る。結合手段は、ねじ、スナップ式結合器、摩擦係合機構などとし得る。
【0062】
本開示の主題の第8の態様によれば、少なくとも1つの電気的に動作可能な構成要素及び真空アセンブリを含む母乳搾乳器と共に使用されるように構成された圧送装置であって、圧送装置は、ケーブルを介して母乳搾乳器に接続可能であり、ケーブルは、母乳搾乳器に接続可能な第1のケーブル端部、圧送装置に接続可能な、対向する第2のケーブル端部、並びに第1のケーブル端部と第2のケーブル端部との間に延在する電気配線及び空気流導管を含み、前記圧送装置は:
空気流導管を経由して真空アセンブリに真空を作るように構成されたエアポンプ;及び
第2のケーブル端部に接続されるように構成された圧送装置ハイブリッド接続ポートであって、圧送装置ハイブリッド接続ポートは、電気配線と圧送装置との間に電気的インターフェースを提供するように構成された圧送装置電気接続サブポート、及び空気流導管とエアポンプとの間に空気流インターフェースを確立するように構成された圧送装置空気流接続サブポートを含み、圧送装置は、電気配線を介して少なくとも1つの電気的に動作可能な構成要素に電力を提供するように構成されている、圧送装置ハイブリッド接続ポート
を含む、圧送装置が提供される。
【0063】
圧送装置は電力源を含み得る。いくつかの例では、圧送装置は、外部電力源に接続可能とし得、及び電気配線へ電力を継電器で制御するように構成される。
【0064】
圧送装置は、電気配線への電力の流れ及び/又はエアポンプを制御するように構成されたコントローラーを含み得る。圧送装置は、圧送装置の動作に関するコマンドを受信するように構成された入力インターフェースを含み得る。圧送装置は、圧送装置の動作に関するデータを表示するように構成されたディスプレイインターフェースを含み得る。
【0065】
電力を提供し並びに母乳搾乳器内に真空を発生させるように構成されている圧送装置は、母乳搾乳器を簡単に使用できるようにするとともに、収納する必要のある構成要素がより少数であるため、収納に都合良くする。圧送装置ハイブリッド接続ポートは、単一ポート本体内での電気及び空気双方の接続を容易にするように構成されたコンパクトな接続ポートとし得る。
【0066】
本開示の主題の第9の態様によれば:
母乳搾乳器;
圧送装置;
母乳搾乳器に接続可能な第1のケーブル端部、圧送装置に接続可能な、対向する第2のケーブル端部、並びに第1のケーブル端部と第2のケーブル端部との間に延在する電気配線及び空気流導管を含む、ケーブル
を含む、母乳搾乳キットが提供される。
【0067】
ケーブルは、第1のケーブル端部を構成する第1のハイブリッドコネクタを含み得、前記第1のハイブリッドコネクタは、電気配線の第1の端部を構成する第1のサブコネクタと、空気導管の第1の端部を構成する第2のサブコネクタとを含む。ケーブルは、第2のケーブル端部を構成する第2のハイブリッドコネクタを含み得、前記第2のハイブリッドコネクタは、電気配線の第2の端部を構成する第1のサブコネクタと、空気導管の第2の端部を構成する第2のサブコネクタとを含む。
【0068】
第1のハイブリッドコネクタは、母乳搾乳器の母乳搾乳器ハイブリッド接続ポートに接続可能であるように構成され得る。第2のハイブリッドコネクタは、圧送装置の圧送装置ハイブリッド接続ポートに接続可能であるように構成され得る。
【0069】
本開示の主題の第10の態様によれば:
使用者の乳房に係合するように構成された漏斗状物体を含む搾乳アセンブリであって、前記漏斗状物体は可撓性部分を含む、搾乳アセンブリ;
可撓性部分を操作するように構成された刺激機構であって、前記刺激機構は、膨張させたり収縮させたりするときに、可撓性部分を操作するように構成された1つ以上の選択的に膨張可能な要素及び収縮可能な要素を含む、刺激機構
を含む、母乳搾乳器が提供される。
【0070】
刺激機構の膨張可能な要素及び収縮可能な要素は、母乳搾乳器の柔らかい感覚を作り出し、及び乳児の舌の活動をより精密に及び正確に模倣し、それにより、乳房からより効率的に搾乳する。機械的な部分と比較すると、膨張可能な要素及び収縮可能な要素によって可撓性部分を操作するように構成されている刺激機構は、乳房上でより優しいため、乳房の感受性の高い使用者にさらに好ましいとし得る。
【0071】
可撓性部分は、乳房に対面する可撓性部分内側面と、刺激機構に対面する、対向する可撓性部分外側面とを含み得、刺激機構は、可撓性部分外側面を操作するように構成される。
【0072】
膨張可能な要素及び収縮可能な要素は、可撓性部分に、収縮時には第1の形状、及び膨張時には第2の形状を有するようにさせるように構成され得る。いくつかの例では、第1の形状では、可撓性部分は第1の張力を有し得、及び第2の形状では、可撓性部分は、第1の張力を上回る第2の張力を有し得る。いくつかの例では、第1の形状は、可撓性部分の元の形状とし得る、すなわち、収縮時に、刺激機構は可撓性部分を全く変形させなくてもよい。
【0073】
刺激機構は、流体ポンプに接続されるように構成された少なくとも1つの流体ポートを含み得、前記流体ポートは、流体ポンプと膨張可能な要素及び収縮可能な要素の1つ1つとの間に流体インターフェースを確立するように構成される。膨張可能な要素及び収縮可能な要素は、流体ポンプによって流体ポートを経由して送り込まれた流体によって、膨張されたり収縮されたりするように構成される。
【0074】
膨張可能な要素及び収縮可能な要素は、予め決められたパターンに従って膨張されたり収縮されたりするように構成され得る。予め決められたパターンは、乳房から母乳を吸っている間の乳児の舌の動きを最も精密に模倣するように、決定され得る。予め決められたパターンは、母乳搾乳器又は流体ポンプのいずれかのコントローラーによって実現され得る。
【0075】
本開示の主題第11の態様によれば:
使用者の乳房に係合するように構成された漏斗状物体を含む搾乳アセンブリであって、前記漏斗状物体は可撓性部分を含む、搾乳アセンブリ;
可撓性部分を操作するように構成された刺激機構;
漏斗状物体内に陰圧の空気圧を発生させるように構成された真空アセンブリ;及び
刺激機構及び真空アセンブリに関節接合され、刺激機構及び真空アセンブリを同時に動作させるように構成された、手動で操作可能なトリガ機構
を含む、母乳搾乳器が提供される。
【0076】
同時に動作される刺激機構及び真空アセンブリは、他の手動で操作可能な母乳搾乳器と比べて、母乳搾乳器をより効率的にし、より簡単に使用できるようにする。例えば、使用者は、電気を必要とせずに、並びに刺激機構及び真空アセンブリを動作させる単一の手動の行為によって、母乳を簡単に使用できる。トリガ機構での単一の行為によって、同時に、乳房を刺激し、並びに陰圧を発生させて、乳房から搾乳し、及び使用者は、連続的に搾乳するために、そのような行為を繰り返し実行できる。刺激機構は、態様のうちのいくつかに関して本明細書で説明する任意の構造を有し得るか、又は搾乳するために乳房を刺激するために、乳児の舌の動きを模倣するという一般的な目的にかなうように漏斗状物体の可撓性部分を操作するように構成されている、当該技術分野で公知の構造とし得る。いくつかの例では、刺激機構は、可撓性部分を刺激するために、ローラー軸の周りで回転するように構成された少なくとも1つのローラーを含む、回転自在なアセンブリを含み得る。トリガ機構は、ラチェット機構を介してローラーの回転を引き起こすように構成され得る。他の例では、刺激機構は、トリガ機構によって上下に動くように構成された固定部材を含み得る。
【0077】
刺激機構は、刺激機構が可撓性部分を操作する動作状態と、動作不能状態とを有し得、真空アセンブリは、真空アセンブリが漏斗状物体内に陰圧の空気圧を発生させる陰圧状態と、標準圧状態とを有し得、トリガ機構は、最終位置及び陰圧状態に関連付けられるトリガ状態と、初期位置及び標準圧状態に関連付けられる休止状態とを有し得る。
【0078】
トリガ機構は、トリガ機構がそのトリガ状態へと変位されると、刺激機構をその動作状態へと、及び真空アセンブリをその陰圧状態へと変位させるように構成され得る。
【0079】
トリガ機構は、使用者によって力が加えられると、休止状態からトリガ状態へと変位するように構成され得る。トリガ機構は、前記力が除去されると、その休止状態へ戻るように構成され得る。トリガ機構は、前記力が除去されると、トリガ機構をその休止状態へと変位させるように構成された付勢部材を含み得る。付勢部材はばねとし得る。
【0080】
トリガ機構は、ハンドル、ハンドルと刺激機構を接続する刺激トリガ部材、及びハンドルと真空アセンブリを接続する真空トリガコネクタを含み得る。ハンドルは、押すことができるハンドル、引くことができるハンドル、又は回転自在ハンドルとし得、及び母乳搾乳器の使用中に、使用者による動作を簡単にするのに最適な形状、サイズ、向きを含み得る。
【0081】
母乳搾乳器は、乳房の方へ向かって位置決めされるように構成された近位部分と、乳房から離れるように位置決めされるように構成された遠位部分とを含み得、刺激機構は近位部分に位置決めされ、並びにハンドル及び真空アセンブリは遠位部分に位置決めされている。乳房から離したハンドルの位置決めは、母乳搾乳器の使用中に、使用者がハンドルを動作させるのを簡単にする。
【0082】
刺激トリガ部材は、刺激機構に関節接合される第1の部材端部と、ハンドルに関節接合される第2の部材端部とを含み得、刺激トリガ部材は、第1の部材端部に関節接合される刺激機構を動作させるために、ハンドルによって、第1の部材端部と第2の部材端部との間に位置する部材枢動軸の周りを枢動自在である。ハンドルは、刺激機構をその動作不能状態からその動作状態へと変位させるために、刺激トリガ部材を枢動させるように構成される。
【0083】
母乳搾乳器は、漏斗状物体に対して刺激機構の位置を調整するように構成された位置調整機構をさらに含み得る。
【0084】
刺激トリガ部材は、部材枢動軸と第1の部材端部との間に延在する第1の部材アーム、及び部材枢動軸と第2の部材端部との間に延在する第2の部材アームを含み得、第2の部材アームは、部材枢動軸から延在する第1のアーム部分と、第2の部材端部から延在する第2のアーム部分とを含む。
【0085】
第1のアーム部分及び第2のアーム部分の少なくとも一方は、その長さに沿って位置決めされた複数の接続点を含み得、第1のアーム部分及び第2のアーム部分は、複数の接続点のいずれか1つにおいて、互いに接続可能である。接続点は、位置調整機構の少なくとも一部を構成し得る。
【0086】
位置調整機構は、アクチュエータと、刺激機構に関節接合される第1のレバー部分、及びアクチュエータに関節接合される第2のレバー部分を有する少なくとも1つのレバー部材とを含み得、レバー部材は、アクチュエータによって、レバー枢動軸の周りで枢動自在であり、それにより、第1のレバー部分に関節接合される刺激機構を動かす。位置調整機構は、刺激機構が可撓性部分に、少なくとも刺激機構の動作前の第1の形状を有するようにさせる初期位置と、刺激機構が可撓性部分に、少なくとも刺激機構の動作前の第1の形状とは異なる第2の形状を有するようにさせる最終位置との間で、刺激機構を動かすように構成され得る。
【0087】
真空アセンブリは、室内側面を有する真空室と、真空室に封止式に関節接合されるように構成された膜とを含み得、膜は、室内側面に対面するように構成された第1の膜面と、対向する第2の膜面とを含む。真空室は、室内側面と第1の膜面とによって規定された第1の室領域を含み得、膜は、トリガ機構によって、室内側面から離れるように変形されるように構成されており、それにより、第1の室領域に、それゆえ搾乳アセンブリに陰圧を発生させる。
【0088】
ハンドルは、第2の膜面に接続され得、及び室内側面から離れるように膜を変形させるために、第2の膜面を引くように構成される。いくつかの例では、ハンドルは、第1の膜面に接続されるように構成され得る。膜は、ハンドルによって引張られるとき、真空室に封止式に関節接合されたままとなるように構成され得る。
【0089】
前記力が除去されると、膜がその元の形状に戻るおかげで、トリガ機構は、その休止状態へ戻るように構成され得る。膜は、弾性的に変形可能であるように構成され得、及び膜の弾性は、ハンドルをその初期状態へと変位させる傾向がある。
【0090】
ハンドルは、真空トリガコネクタを介して真空アセンブリに関節接合される第1のハンドル部分と、刺激トリガ部材を介して刺激機構に関節接合される第2のハンドル部分とを含み得、前記ハンドルは、第1のハンドル部分と第2のハンドル部分との間に位置するハンドル枢動軸の周りで枢動自在である。ハンドルは、トリガ機構を休止状態とトリガ状態との間で変位させるために、ハンドル枢動軸の周りで枢動自在である。
【0091】
刺激機構は、可撓性部分を操作するように構成された回転自在部分と、回転自在部分に接続された第1のラチェット端部、及び刺激トリガ部材に接続された第2のラチェット端部を有するラチェット機構とを含み得る。
【0092】
本開示の主題の第12の態様によれば:
使用者の乳房に係合するように構成された漏斗状物体を含む搾乳アセンブリであって、前記漏斗状物体は可撓性部分を含む、搾乳アセンブリ;
可撓性部分を操作するように構成された刺激機構;及び
少なくとも可撓性部分から刺激機構を隔離するように構成された分離層
を含む、母乳搾乳器が提供される。
【0093】
可撓性部分と刺激機構との間に追加的な分離層が存在することによって、刺激機構が可撓性部分と直接係合するのを防止する。機械的な可動部分と直接係合するのを防止されている可撓性部分は、摩耗及び引き裂きが遥かに少なく、それにより、可撓性部分の寿命を長くする。さらに、搾乳アセンブリが母乳搾乳器から取り外されるとき、刺激機構を覆う追加的な分離層は、使用者が意図的に又は偶然に刺激機構と接触するのを防止する。追加的な分離層はまた、埃が刺激機構に入るのを防ぎ、それにより、刺激機構の寿命を長くする。
【0094】
いくつかの例では、分離層は可撓性とし得る。分離層は、母乳搾乳器に取り外し自在に取り付け可能とし得る。
【0095】
分離層は、刺激機構に対面する第1の分離面と、可撓性部分に対面する、対向する第2の分離面とを含み得、刺激機構は、分離層を介して可撓性部分を操作するように構成されており、少なくとも刺激機構の動作時に、刺激機構は第1の分離面に係合し、及び第2の分離面は可撓性部分に係合する。
【0096】
母乳搾乳器は、構成要素部分を有する本体をさらに含み得、前記構成要素部分は、前部構成要素部分及び後部構成要素部分を含み、前記前部構成要素部分は、刺激機構を収容するように構成されている。分離層は、前部構成要素部分の少なくとも一部分を覆うように構成される。
【0097】
本体は外殻を含み得、及び分離層は外殻に接続され得る。いくつかの例では、外殻は、本体の両側面を構成し互いに接続するように構成された2つの部分に形成され得る。いくつかの例では、分離層は、外殻の2つの部分の接続部内に少なくとも部分的に受け入れられながら、本体に接続されるように構成され得る。
【0098】
実施形態
より具体的な説明が、詳細な説明で提供されるが、下記は、本開示の主題の異なる実施形態の非限定的な例である。実施形態1~24は、本開示の主題の第1の態様に対応する;実施形態25~51は、本開示の主題の第2の態様に対応する;実施形態52~73は、本開示の主題の第3の態様に対応する;実施形態74~82は、本開示の主題の第4の態様に対応する;実施形態83~89は、本開示の主題の第5の態様に対応する;実施形態90は、本開示の主題の第6の態様に対応する;実施形態91~99は、本開示の主題の第7の態様に対応する;実施形態100~105は、本開示の主題の第8の態様に対応する;実施形態106~108は、本開示の主題の第9の態様に対応する;実施形態109~114は、本開示の主題の第10の態様に対応する;実施形態115~138は、本開示の主題の第11の態様に対応する;実施形態139~144は、本開示の主題の第12の態様に対応することを認識されたい;
1.使用者の乳房に係合するように構成された漏斗状物体を含む搾乳アセンブリであって、前記漏斗状物体は、乳房に対面する可撓性部分内側面と、対向する可撓性部分外側面とを有する可撓性部分を含む、搾乳アセンブリ;
可撓性部分外側面に対面し、及び可撓性部分を操作するように構成された刺激機構;及び
漏斗状物体に対して刺激機構の位置を調整するように構成された位置調整機構であって、前記位置調整機構は、刺激機構に関節接合される少なくとも1つのレバー部材を含み、レバー部材は、刺激機構を動かすために、レバー枢動軸の周りで枢動自在である、位置調整機構
を含む、母乳搾乳器。
【0099】
2.位置調整機構は、刺激機構が可撓性部分に、少なくとも刺激機構の動作前の第1の形状を有するようにさせる初期位置と、刺激機構が可撓性部分に、少なくとも刺激機構の動作前の第1の形状とは異なる第2の形状を有するようにさせる最終位置との間で、刺激機構を動かすように構成される、実施形態1に記載の母乳搾乳器。
【0100】
3.位置調整機構は、少なくとも部分的に使用者の身長に沿って延在する方向に、刺激機構をその初期位置から最終位置へ動かすように構成される、実施形態2に記載の母乳搾乳器。
【0101】
4.位置調整機構は、主に使用者の身長に沿って延在する方向に、刺激機構をその初期位置から最終位置へ動かすように構成される、実施形態3に記載の母乳搾乳器。
【0102】
5.位置調整機構は、アーチ形経路で刺激機構を動かすように構成される、実施形態1~4のいずれか1項に記載の母乳搾乳器。
【0103】
6.レバー部材は、刺激機構に関節接合される第1のレバー部分と、第2のレバー部分とを含み、レバー部材は、第2のレバー部分の作動に応じて枢動されるように構成されている、実施形態1~5のいずれか1項に記載の母乳搾乳器。
【0104】
7.位置調整機構は、第2のレバー部分に関節接合されるアクチュエータを含み、レバー部材は、アクチュエータによって枢動自在である、実施形態6に記載の母乳搾乳器。
【0105】
8.母乳搾乳器は、乳房の方へ向かって位置決めされるように構成された近位部分と、乳房から離れるように位置決めされるように構成された遠位部分と、それらの間に延在する主軸とを含み、アクチュエータは、少なくとも主軸に沿った方向に、刺激機構から距離を置いて、位置決めされる、実施形態7に記載の母乳搾乳器。
【0106】
9.アクチュエータは、第2のレバー部分を動かすように構成される、実施形態8に記載の母乳搾乳器。
【0107】
10.第2のレバー部分の前記動きによって、第1のレバー部分をレバー枢動軸の周りで枢動させる、実施形態9に記載の母乳搾乳器。
【0108】
11.位置調整機構は、刺激機構の位置を粗調整し、並びに刺激機構の位置を微調整するように構成される、実施形態7~10のいずれか1項に記載の母乳搾乳器。
【0109】
12.アクチュエータは回転自在なホイールを含む、実施形態7~11のいずれか1項に記載の母乳搾乳器。
【0110】
13.位置調整機構は、ホイールの前記回転を、第1のレバー部分に関節接合される刺激機構の前記動きに変換するように構成される、実施形態12に記載の母乳搾乳器。
【0111】
14.アクチュエータ及び第2のレバー部分は、カム従動子配置構成の少なくとも一部を構成する、実施形態7~13のいずれか1項に記載の母乳搾乳器。
【0112】
15.アクチュエータはカムを含み、及び第2のレバー部分は、従動子を介してカムに関節接合される、実施形態14に記載の母乳搾乳器。
【0113】
16.カムは、その半径方向最外端部と半径方向最内端部との間に延在するスパイラル形の経路を含む、実施形態15に記載の母乳搾乳器。
【0114】
17.従動子が半径方向最内端部及び半径方向最外端部のうちの一方にあるとき、刺激機構は初期位置にあり、並びに従動子が半径方向最内端部及び半径方向最外端部のうちの他方にあるとき、刺激機構は最終位置にある、実施形態2に従属するときの、実施形態16に記載の母乳搾乳器。
【0115】
18.スパイラル形の経路は、半径方向最内端部を含む初期部分と、半径方向最外端部を含む終端部分とを含み、経路の曲率は、初期部分及び終端部分の一方において、初期部分及び終端部分の他方における経路の曲率よりも大きい、実施形態16又は17に記載の母乳搾乳器。
【0116】
19.従動子が初期部分及び最終部分のうちの一方にあるとき、位置調整機構は、刺激機構の位置を粗調整するように構成され、並びに従動子が初期部分及び最終部分のうちの他方にあるとき、位置調整機構は、刺激機構の位置を微調整するように構成される、実施形態11に従属するときの、実施形態18に記載の母乳搾乳器。
【0117】
20.カムは、半径方向最外端部と半径方向最内端部との間の1つ以上のロケーションに従動子をロックするように構成される、実施形態15~19のいずれか1項に記載の母乳搾乳器。
【0118】
21.カムは、レバー部材による従動子の動きを防止するように構成される、実施形態15~20のいずれか1項に記載の母乳搾乳器。
【0119】
22.本体と、本体に対するレバー部材の安定化を制御するように構成された安定化機構とをさらに含む、実施形態5に記載の母乳搾乳器。
【0120】
23.安定化機構は、本体に対するレバー部材の安定化の度合いを制御するように構成された安定化付勢部材を含む、実施形態22に記載の母乳搾乳器。
【0121】
24.安定化機構は、安定化付勢部材の張力を変化させるように構成された制御部材を含む、実施形態23に記載の母乳搾乳器。
【0122】
25.使用者の乳房に係合するように構成された搾乳アセンブリであって、空気の通過を可能にするように構成された圧力インターフェース通路を含む、搾乳アセンブリ;及び
オリフィスを含み、及びオリフィスと圧力インターフェース通路との間に流体連通を確立するために、母乳搾乳器に取り外し自在に取り付け可能であるように構成された真空室
を含む、母乳搾乳器。
【0123】
26.真空室は、オリフィス及び圧力インターフェース通路を通して、搾乳アセンブリ内に陰圧を発生させるように構成される、実施形態25に記載の母乳搾乳器。
【0124】
27.母乳搾乳器は、圧力インターフェース通路とオリフィスとの間の流体連通を封止するように構成された封止部材をさらに含む、実施形態26又は27に記載の母乳搾乳器。
【0125】
28.本体をさらに含み、前記搾乳アセンブリは、本体に取り外し自在に接続可能である、実施形態25~27のいずれか1項に記載の母乳搾乳器。
【0126】
29.本体は、少なくとも真空室が母乳搾乳器に取り付けられているとき、真空室を支持するように構成された室支持壁を含む、実施形態28に記載の母乳搾乳器。
【0127】
30.オリフィス及び圧力インターフェース通路は、室支持壁に形成された室支持壁開口を通して流体連通するように構成される、実施形態29に記載の母乳搾乳器。
【0128】
31.室支持壁は、母乳搾乳器への真空室の取り付け中に、真空室をその指定された位置へと導くように構成された少なくとも1つの誘導要素を含む、実施形態29又は30に記載の母乳搾乳器。
【0129】
32.真空室は、母乳搾乳器への真空室の取り付け中に、誘導要素によって誘導されるように構成された誘導可能な要素を含む、実施形態31に記載の母乳搾乳器。
【0130】
33.オリフィス及び圧力インターフェース通路は、誘導要素を通して連通するように構成される、実施形態32に記載の母乳搾乳器。
【0131】
34.室支持壁は、母乳搾乳器に接続されるとき、真空室を取り外し自在にロックするように構成された少なくとも1つの室ロック手段をさらに含み、それにより、真空室を本体と接続する、実施形態29~33のいずれか1項に記載の母乳搾乳器。
【0132】
35.搾乳アセンブリは、真空室が本体に接続されているか又はそこから取り外されているかに関わらず、本体に接続可能及び/又はそこから取り外し自在である、実施形態34に記載の母乳搾乳器。
【0133】
36.真空室は、搾乳アセンブリが本体に接続されているか又はそこから取り外されているかに関わらず、本体に接続可能及び/又はそこから取り外し自在である、実施形態34又は35に記載の母乳搾乳器。
【0134】
37.真空室と、真空室に除去可能に関節接合されるように構成された膜と、少なくとも関節接合されている膜によって真空室を閉鎖するように構成されたキャップとを含む真空アセンブリをさらに含む、実施形態25~36のいずれか1項に記載の母乳搾乳器。
【0135】
38.真空室は室リムを含み、及び膜は、室リムに対応し、室リム上に位置決めされるように構成された膜リムを含む、実施形態37に記載の母乳搾乳器。
【0136】
39.キャップはリップを含み、キャップは、リップと室リムとの間で膜リムを封止している間、真空室を密閉するように構成されている、実施形態38に記載の母乳搾乳器。
【0137】
40.キャップは、室支持壁に除去可能にロックされるように構成される、実施形態29に従属するときの、実施形態39に記載の母乳搾乳器。
【0138】
41.キャップは、少なくとも1つのロック手段を介して、室支持壁に除去可能にロックされるように構成される、実施形態34に従属するときの、実施形態40に記載の母乳搾乳器。
【0139】
42.真空室は室ロック部分を含み、及びキャップはキャップロック部分を含み、少なくとも1つのロック手段は、室ロック部分及びキャップロック部分を受け入れるように構成されたスナップコネクタを含む、実施形態41に記載の母乳搾乳器。
【0140】
43.スナップコネクタは、室ロック部分と係合してそれをロックするように構成された第1のスナップ部分と、キャップロック部分と係合してそれをロックするように構成された第2のスナップ部分とを含む、実施形態42に記載の母乳搾乳器。
【0141】
44.キャップは、真空室と一緒に室支持壁から取り外されるように構成される、実施形態43に記載の母乳搾乳器。
【0142】
45.室支持壁からのキャップの取り外しによって、第2のスナップ部分からのキャップロック部分の取り外しを引き起こし、これが次に、スナップコネクタを変位させ、及び第1のスナップ部分からの室ロック部分の係合解除を引き起こす、実施形態43に記載の母乳搾乳器。
【0143】
46.キャップは、真空室とは無関係に、室支持壁に接続されるように構成される、実施形態43~45のいずれか1項に記載の母乳搾乳器。
【0144】
47.真空室は、母乳搾乳器に対面するように構成された室外側面と、対向する室内側面とを有し、及び膜は、室内側面に対面するように構成された第1の膜面と、キャップに対面するように構成された、対向する第2の膜面とを有する、実施形態37~46のいずれか1項に記載の母乳搾乳器。
【0145】
48.真空室は、室内側面と第1の膜面とによって規定された第1の室領域、及び第2の膜面とキャップとによって規定された第2の室領域を含み、第1の室領域は、真空室が母乳搾乳器に接続されると、オリフィス及び圧力インターフェース通路を通して搾乳アセンブリと流体連通するように構成される、実施形態47に記載の母乳搾乳器。
【0146】
49.第2の室領域は、キャップを介して、第2の室領域において真空を発生させるように構成された圧送装置に流体接続されるように構成される、実施形態48に記載の母乳搾乳器。
【0147】
50.真空に応じて、膜は、第2の室領域の方へ向かって変形され、第1の室領域に、それゆえ、オリフィス及び圧力インターフェース通路を経由して搾乳アセンブリに陰圧を発生させるように構成される、実施形態49に記載の母乳搾乳器。
【0148】
51.キャップは、膜と係合するように構成されたフランジをさらに含み、キャップは、閉鎖時に、フランジと真空室との間に膜の少なくとも一部分をぴったりとした状態で受け入れるように構成される、実施形態37~50のいずれか1項に記載の母乳搾乳器。
【0149】
52.母乳流路を確立するために母乳収集容器に直接接続されるように構成された搾乳アセンブリを含む母乳搾乳器用の本体であって:
母乳搾乳器と共に使用されるべき1つ以上の動作構成要素を収容するように構成された構成要素部分;
搾乳アセンブリと母乳収集容器の接続部を取り囲みながら、搾乳アセンブリと係合するように構成されたインターフェース部分
を含む、本体。
【0150】
53.構成要素部分は、搾乳アセンブリに少なくとも部分的に係合して、1つ以上の動作構成要素が搾乳アセンブリと共に動作されることを可能にするように構成される、実施形態52に記載の本体。
【0151】
54.構成要素部分は、搾乳アセンブリに少なくとも部分的に係合するように構成された前部構成要素部分と、後部構成要素部分とを含み、インターフェース部分は、前部構成要素部分と後部構成要素部分との間に位置決めされる、実施形態52又は53に記載の本体。
【0152】
55.動作構成要素は、少なくとも1つの電気的に動作可能な構成要素を含み、前部構成要素部分は、電気的に動作可能な構成要素を収容するように構成され、後部構成要素部分は、電力源との母乳搾乳器の接続を容易にするように構成された電気接続ポートを含み、及びインターフェース部分は、電気接続ポートから電気的に動作可能な構成要素まで延在する電気接続部を少なくとも部分的に収容するように構成されている、実施形態54に記載の本体。
【0153】
56.搾乳アセンブリは漏斗状物体を含み、及び動作構成要素は、少なくとも漏斗状物体の可撓性部分を操作するように構成された刺激機構を含み、前部構成要素部分は、刺激機構を収容するように構成されている、実施形態54又は55に記載の本体。
【0154】
57.刺激機構は、電気的に動作可能な構成要素である、実施形態55に従属するときの、実施形態56に記載の本体。
【0155】
58.動作構成要素は、漏斗状物体に対して刺激機構の位置を調整するように構成された位置調整機構をさらに含み、前部構成要素部分は、少なくとも位置調整機構の第1の調整構成要素を収容するように構成され、後部構成要素部分は、少なくとも位置調整機構の第2の調整構成要素を収容するように構成され、及びインターフェース部分は、第1の調整構成要素と第2の調整構成要素を接続する位置調整機構の接続構成要素を少なくとも部分的に収容するように構成されている、実施形態56又は57に記載の本体。
【0156】
59.接続構成要素はレバー部材であり、第1の調整構成要素は第1のレバー部分であり、及び第2の調整構成要素は、第2のレバー部分に関節接合されるアクチュエータを含む、実施形態58に記載の本体。
【0157】
60.本体は、アクチュエータにアクセスすることを可能にするように構成されたアクセス用開口を含む、実施形態59に記載の本体。
【0158】
61.母乳搾乳器は真空アセンブリをさらに含み、後部構成要素部分は、真空アセンブリを収容するように構成されており、及びインターフェース部分は、真空アセンブリと搾乳アセンブリとの間に延在する空気流路を少なくとも部分的に収容するように構成されている、実施形態54~60のいずれか1項に記載の本体。
【0159】
62.インターフェース部分と後部構成要素部分を分離する室支持壁をさらに含み、前記室支持壁は、インターフェース部分と後部構成要素部分との間の連通を確立するように構成されている室支持壁開口を含む、実施形態61に記載の本体。
【0160】
63.空気流路は室支持壁開口を通って延在する、実施形態62に記載の本体。
【0161】
64.後部構成要素部分は、真空アセンブリと圧送装置との間の空気流接続を容易にするように構成された空気流接続ポートを含む、実施形態61~63のいずれか1項に記載の本体。
【0162】
65.電気接続ポート及び空気流接続ポートはハイブリッド接続ポートを構成する、実施形態55に従属するときの、実施形態64に記載の本体。
【0163】
66.本体は、搾乳アセンブリから1つ以上の動作構成要素を隔離するように構成された分離層をさらに含む、実施形態52~65のいずれか1項に記載の本体。
【0164】
67.分離層は、搾乳アセンブリから前部構成要素部分を隔離するように構成される、実施形態54に従属するときの、実施形態66に記載の本体。
【0165】
68.分離層は可撓性である、実施形態66又は67に記載の本体。
【0166】
69.分離層は、本体に取り外し自在に取り付け可能である、実施形態66~68のいずれか1項に記載の本体。
【0167】
70.本体は、搾乳アセンブリがインターフェース部分を通して母乳収集容器に取り外し自在に接続されることを可能にするように構成される、実施形態52~69のいずれか1項に記載の本体。
【0168】
71.本体は、搾乳アセンブリと母乳収集容器の前記接続部を介して、母乳搾乳器に取り外し自在に接続されるように構成される、実施形態70に記載の本体。
【0169】
72.インターフェース部分は、搾乳アセンブリが母乳収集容器に取り外し自在に接続されることを可能にするように構成された貫通路を含む、実施形態70又は71に記載の本体。
【0170】
73.本体は、母乳搾乳器のハウジングを構成するように構成される、実施形態52~72のいずれか1項に記載の本体。
【0171】
74.母乳搾乳器と一緒に使用されるように構成された漏斗状物体であって:
漏斗状物体の内部に対面する内部表面と、対向する外部表面とを有する硬質部分であって、少なくとも1つの開口が形成されている硬質部分;及び
硬質部分の内部表面の少なくとも一部分の上側を覆ってオーバーモールドされた可撓性層であって、少なくとも部分的に少なくとも1つの開口の上側を覆って延在し、刺激機構によって操作されるように構成された操作可能な部分を含む、可撓性層
を含む、漏斗状物体。
【0172】
75.可撓性層は、硬質部分の内部表面の少なくとも大部分の上側を覆ってオーバーモールドされる、実施形態74に記載の漏斗状物体。
【0173】
76.操作可能な部分は、少なくとも1つの開口を介して操作されるように構成される、実施形態74又は75に記載の漏斗状物体。
【0174】
77.操作可能な部分は、少なくとも操作時に、乳房の少なくとも一部に係合するように構成される、実施形態74~76のいずれか1項に記載の漏斗状物体。
【0175】
78.可撓性層は、操作可能な部分を少なくとも部分的に囲む残りの可撓性部分をさらに含む、実施形態74~77のいずれか1項に記載の漏斗状物体。
【0176】
79.操作可能な部分は、残りの可撓性部分の少なくとも一部よりも可撓性が高い、実施形態78に記載の漏斗状物体。
【0177】
80.操作可能な部分の少なくとも一部の厚さは、残りの可撓性部分の少なくとも一部の厚さよりも薄い、実施形態78又は79に記載の漏斗状物体。
【0178】
81.操作可能な部分は、最も薄い部分と、最も薄い部分を少なくとも部分的に囲む残りの操作可能な部分とを含み、及び操作可能な部分の厚さは、最も薄い部分から、残りの操作可能な部分の少なくとも一部の方へ向かって厚くなる、実施形態78~80のいずれか1項に記載の漏斗状物体。
【0179】
82.硬質部分は、第1のレベルの硬さを有する第1の材料で形成され、及び可撓性層は、第1のレベルの硬さを下回る第2のレベルの硬さ有する第2の材料で形成される、実施形態74~81のいずれか1項に記載の漏斗状物体。
【0180】
83.母乳搾乳器と一緒に使用されるように構成された漏斗状物体であって:
使用者の乳房に係合するように構成された第1の漏斗状物体開放端部;
第1の漏斗状物体開放端部に対向する第2の漏斗状物体開放端部;及び
第1の漏斗状物体開放端部と第2の漏斗状物体開放端部との間に延在する漏斗状物体中間部分であって、漏斗状物体中間部分は、母乳搾乳器の刺激機構によって操作されると変形するように構成された操作可能な部分と、操作可能な部分を少なくとも部分的に囲み、刺激機構の動作中はその形状を保持するように構成された残りの部分とを含み、操作可能な部分は、最も薄い部分と、残りの操作可能な部分とを有し、及び操作可能な部分の厚さは、最も薄い部分から、残りの操作可能な部分の少なくとも一部の方へ向かって厚くなる、漏斗状物体中間部分
を含む、漏斗状物体。
【0181】
84.操作可能な部分の厚さは、最も薄い部分から:
(i)第1の漏斗状物体開放端部と第2の漏斗状物体開放端部との間に延在する第1の方向、
(ii)第1の方向に対して垂直な第2の方向、及び
(iii)第1の方向と第2の方向の組み合わせである第3の方向
のうちの少なくとも1つの方へ向かって厚くなる、実施形態83に記載の漏斗状物体。
【0182】
85.操作可能な部分は可撓性である、実施形態83又は84に記載の漏斗状物体。
【0183】
86.最も薄い部分は、残りの操作可能な部分よりも可撓性が高い、実施形態83~85のいずれか1項に記載の漏斗状物体。
【0184】
87.第1の開放端部は、刺激機構の動作中はその形状を保持するように構成される、実施形態83~86のいずれか1項に記載の漏斗状物体。
【0185】
88.第2の開放端部は、刺激機構の動作中はその形状を保持するように構成される、実施形態83~87のいずれか1項に記載の漏斗状物体。
【0186】
89.シリコンを含む材料で構成される、実施形態83~88のいずれか1項に記載の漏斗状物体。
【0187】
90.母乳搾乳器と一緒に使用されるように構成された漏斗状物体の製造方法であって:
漏斗状物体の内部に対面する内部表面と、対向する外部表面とを有する硬質部分を提供することであって、硬質部分には、少なくとも1つの開口が形成されていること;及び
硬質部分の内部表面の少なくとも一部分の上側を覆って可撓性層をオーバーモールディングし、それにより、少なくとも1つの開口を覆うこと
を含む、方法。
【0188】
91.ケーブルを経由して、圧送装置に接続可能な母乳搾乳器であって、ケーブルは、母乳搾乳器に接続可能な第1のケーブル端部、圧送装置に少なくとも部分的に接続可能な、対向する第2のケーブル端部、並びに第1のケーブル端部と第2のケーブル端部との間に延在する電気配線及び空気流導管を含み、前記母乳搾乳器は:
少なくとも1つの電気的に動作可能な構成要素;
真空アセンブリ;
真空アセンブリを経由して、圧送装置によって内部に発生された陰圧を有するように構成された搾乳アセンブリ;及び
第1のケーブル端部に接続されるように構成された母乳搾乳器ハイブリッド接続ポートであって、電気配線と少なくとも1つの電気的に動作可能な構成要素との間に電気的インターフェースを提供するように構成された母乳搾乳器電気接続サブポート、及び空気流導管と真空アセンブリとの間に空気流インターフェースを確立するように構成された母乳搾乳器空気流接続サブポートを含む、母乳搾乳器ハイブリッド接続ポート
を含む、母乳搾乳器。
【0189】
92.母乳搾乳器ハイブリッド接続ポートは、第1のケーブル端部を構成するハイブリッドコネクタに接続されるように構成される、実施形態91に記載の母乳搾乳器。
【0190】
93.母乳搾乳器電気接続サブポート及び母乳搾乳器空気流接続サブポートは、反対方向に向いているように構成される、実施形態91又は92に記載の母乳搾乳器。
【0191】
94.母乳搾乳器は、乳房の方へ向かって位置決めされるように構成された近位部分と、乳房から離れるように位置決めされるように構成された遠位部分とを含み、前記母乳搾乳器ハイブリッド接続ポートは遠位部分に位置決めされている、実施形態91~93のいずれか1項に記載の母乳搾乳器。
【0192】
95.母乳搾乳器ハイブリッド接続ポートは、真空アセンブリに隣接して位置決めされる、実施形態91~94のいずれか1項に記載の母乳搾乳器。
【0193】
96.真空アセンブリは、真空アセンブリを閉鎖するように構成されたキャップを含み、前記キャップは、母乳搾乳器ハイブリッド接続ポートと流体連通するように構成されている、実施形態95に記載の母乳搾乳器。
【0194】
97.キャップは母乳搾乳器空気流接続サブポートを含む、実施形態96に記載の母乳搾乳器。
【0195】
98.真空室をキャップで閉鎖することによって、母乳搾乳器ハイブリッド接続ポートとキャップとの間の流体連通を確立する、実施形態95又は96に記載の母乳搾乳器。
【0196】
99.母乳搾乳器ハイブリッド接続ポートは、母乳搾乳器にケーブルの第1の端部を結合するように構成された結合手段を含む、実施形態91~98のいずれか1項に記載の母乳搾乳器。
【0197】
100.少なくとも1つの電気的に動作可能な構成要素及び真空アセンブリを含む母乳搾乳器と共に使用されるように構成された圧送装置であって、圧送装置は、ケーブルを経由して、母乳搾乳器に接続可能であり、ケーブルは、母乳搾乳器に接続可能な第1のケーブル端部、圧送装置に接続可能な、対向する第2のケーブル端部、並びに第1のケーブル端部と第2のケーブル端部との間に延在する電気配線及び空気流導管を含み、前記圧送装置は:
空気流導管を経由して真空アセンブリに真空を作るように構成されたエアポンプ;及び
第2のケーブル端部に接続されるように構成された圧送装置ハイブリッド接続ポートであって、圧送装置ハイブリッド接続ポートは、電気配線と圧送装置との間に電気的インターフェースを提供するように構成された圧送装置電気接続サブポート、及び空気流導管とエアポンプとの間に空気流インターフェースを確立するように構成された圧送装置空気流接続サブポートを含み、圧送装置は、電気配線を介して少なくとも1つの電気的に動作可能な構成要素に電力を提供するように構成されている、圧送装置ハイブリッド接続ポート
を含む、圧送装置。
【0198】
101.圧送装置は電力源を含む、実施形態100に記載の圧送装置。
【0199】
102.圧送装置は、外部電力源に接続可能であり、及び電気配線へ電力を継電器で制御するように構成される、実施形態100に記載の圧送装置。
【0200】
103.圧送装置は、電気配線への電力の流れ及び/又はエアポンプを制御するように構成されたコントローラーを含む、実施形態100~102のいずれか1項に記載の圧送装置。
【0201】
104.圧送装置は、圧送装置の動作に関するコマンドを受信するように構成された入力インターフェースを含む、実施形態100~103のいずれか1項に記載の圧送装置。
【0202】
105.圧送装置は、圧送装置の動作に関するデータを表示するように構成されたディスプレイインターフェースを含む、実施形態100~104のいずれか1項に記載の圧送装置。
【0203】
106.実施形態91~99のいずれか1項に記載の母乳搾乳器;
実施形態100~105のいずれか1項に記載の圧送装置;及び
母乳搾乳器に接続可能な第1のケーブル端部、圧送装置に接続可能な、対向する第2のケーブル端部、並びに第1のケーブル端部と第2のケーブル端部との間に延在する電気配線及び空気流導管を含む、ケーブル
を含む、母乳搾乳キット。
【0204】
107.ケーブルは、第1のケーブル端部を構成する第1のハイブリッドコネクタを含み、前記第1のハイブリッドコネクタは、電気配線の第1の端部を構成する第1のサブコネクタと、空気導管の第1の端部を構成する第2のサブコネクタとを含む、実施形態106に記載の母乳搾乳キット。
【0205】
108.ケーブルは、第2のケーブル端部を構成する第2のハイブリッドコネクタを含み、前記第2のハイブリッドコネクタは、電気配線の第2の端部を構成する第1のサブコネクタと、空気導管の第2の端部を構成する第2のサブコネクタとを含む、実施形態106又は107に記載の母乳搾乳キット。
【0206】
109.使用者の乳房に係合するように構成された漏斗状物体を含む搾乳アセンブリであって、前記漏斗状物体は可撓性部分を含む、搾乳アセンブリ;
可撓性部分を操作するように構成された刺激機構であって、膨張されたり収縮されたりすると可撓性部分を操作するように構成された1つ以上の選択的に膨張可能な要素及び収縮可能な要素を含む、刺激機構
を含む、母乳搾乳器。
【0207】
110.可撓性部分は、乳房に対面する可撓性部分内側面と、刺激機構に対面する、対向する可撓性部分外側面とを含み、刺激機構は、可撓性部分外側面を操作するように構成される、実施形態109に記載の母乳搾乳器。
【0208】
111.膨張可能な要素及び収縮可能な要素は、可撓性部分に、収縮時は第1の形状を、及び膨張時は第2の形状を有するようにさせるように構成される、実施形態109又は110に記載の母乳搾乳器。
【0209】
112.刺激機構は、流体ポンプに接続されるように構成された少なくとも1つの流体ポートを含み、前記流体ポートは、流体ポンプと膨張可能な要素及び収縮可能な要素の1つ1つとの間に流体インターフェースを確立するように構成されている、実施形態109~111のいずれか1項に記載の母乳搾乳器。
【0210】
113.膨張可能な要素及び収縮可能な要素は、流体ポンプによって流体ポートを経由して送り込まれた流体によって、膨張されたり収縮されたりするように構成される、実施形態112に記載の母乳搾乳器。
【0211】
114.膨張可能な要素及び収縮可能な要素は、予め決められたパターンに従って膨張されたり収縮されたりするように構成される、実施形態109~113のいずれか1項に記載の母乳搾乳器。
【0212】
115.使用者の乳房に係合するように構成された漏斗状物体を含む搾乳アセンブリであって、前記漏斗状物体は可撓性部分を含む、搾乳アセンブリ;
可撓性部分を操作するように構成された刺激機構;
漏斗状物体内に陰圧の空気圧を発生させるように構成された真空アセンブリ;及び
刺激機構及び真空アセンブリに関節接合され、並びに刺激機構と真空アセンブリとを同時に動作させるように構成された、手動で操作可能なトリガ機構
を含む、母乳搾乳器。
【0213】
116.刺激機構は、刺激機構が可撓性部分を操作する動作状態と、動作不能状態とを有し、真空アセンブリは、真空アセンブリが漏斗状物体内に陰圧の空気圧を発生させる陰圧状態と、標準圧状態とを有し、トリガ機構は、最終位置及び陰圧状態に関連付けられるトリガ状態と、初期位置及び標準圧状態に関連付けられる休止状態とを有する、実施形態115に記載の母乳搾乳器。
【0214】
117.トリガ機構は、トリガ機構がそのトリガ状態へと変位されると、刺激機構をその動作状態へと、及び真空アセンブリをその陰圧状態へと変位させるように構成される、実施形態116に記載の母乳搾乳器。
【0215】
118.トリガ機構は、使用者によって力が加えられると、休止状態からトリガ状態へと変位するように構成される、実施形態116又は117に記載の母乳搾乳器。
【0216】
119.トリガ機構は、前記力が除去されると、その休止状態へ戻るように構成される、実施形態118に記載の母乳搾乳器。
【0217】
120.トリガ機構は、前記力が除去されると、トリガ機構をその休止状態へと変位させるように構成された付勢部材を含む、実施形態119に記載の母乳搾乳器。
【0218】
121.トリガ機構は、ハンドル、ハンドルと刺激機構を接続する刺激トリガ部材、及びハンドルと真空アセンブリを接続する真空トリガコネクタを含む、実施形態115~120のいずれか1項に記載の母乳搾乳器。
【0219】
122.母乳搾乳器は、乳房の方へ向かって位置決めされるように構成された近位部分と、乳房から離れるように位置決めされるように構成された遠位部分とを含み、刺激機構は近位部分に位置決めされ、並びにハンドル及び真空アセンブリは遠位部分に位置決めされている、実施形態121に記載の母乳搾乳器。
【0220】
123.刺激トリガ部材は、刺激機構に関節接合される第1の部材端部と、ハンドルに関節接合される第2の部材端部とを含み、刺激トリガ部材は、第1の部材端部に関節接合される刺激機構を動作させるために、ハンドルによって、第1の部材端部と第2の部材端部との間に位置する部材枢動軸の周りを枢動自在である、実施形態121又は122に記載の母乳搾乳器。
【0221】
124.ハンドルは、刺激機構をその動作不能状態からその動作状態へと変位させるために、刺激トリガ部材を枢動させるように構成される、実施形態116に従属するときの、実施形態123に記載の母乳搾乳器。
【0222】
125.漏斗状物体に対して刺激機構の位置を調整するように構成された位置調整機構をさらに含む、実施形態115~124のいずれか1項に記載の母乳搾乳器。
【0223】
126.刺激トリガ部材は、部材枢動軸と第1の部材端部との間に延在する第1の部材アーム、及び部材枢動軸と第2の部材端部との間に延在する第2の部材アームを含み、第2の部材アームは、部材枢動軸から延在する第1のアーム部分と、第2の部材端部から延在する第2のアーム部分とを含む、実施形態123に従属するときの、実施形態125に記載の母乳搾乳器。
【0224】
127.第1のアーム部分及び第2のアーム部分の少なくとも一方は、その長さ部分に沿って位置決めされた複数の接続点を含み、第1のアーム部分及び第2のアーム部分は、複数の接続点のいずれか1つにおいて、互いに接続可能である、実施形態126に記載の母乳搾乳器。
【0225】
128.接続点は、位置調整機構の少なくとも一部を構成する、実施形態127に記載の母乳搾乳器。
【0226】
129.前記位置調整機構は、アクチュエータと、刺激機構に関節接合される第1のレバー部分、及びアクチュエータに関節接合される第2のレバー部分を有する少なくとも1つのレバー部材とを含み、レバー部材は、アクチュエータによって、レバー枢動軸の周りで枢動自在であり、それにより、第1のレバー部分に関節接合される刺激機構を動かす、実施形態125に記載の母乳搾乳器。
【0227】
130.位置調整機構は、刺激機構が可撓性部分に、少なくとも刺激機構の動作前の第1の形状を有するようにさせる初期位置と、刺激機構が可撓性部分に、少なくとも刺激機構の動作前の第1の形状とは異なる第2の形状を有するようにさせる最終位置との間で、刺激機構を動かすように構成される、実施形態129に記載の母乳搾乳器。
【0228】
131.真空アセンブリは、室内側面を有する真空室と、真空室に封止式に関節接合されるように構成された膜とを含み、膜は、室内側面に対面するように構成された第1の膜面と、対向する第2の膜面とを含む、実施形態115~130のいずれか1項に記載の母乳搾乳器。
【0229】
132.真空室は、室内側面と第1の膜面とによって規定された第1の室領域を含み、膜は、トリガ機構によって、室内側面から離れるように変形されるように構成されており、それにより、第1の室領域に、それゆえ搾乳アセンブリに陰圧を発生させる、実施形態131に記載の母乳搾乳器。
【0230】
133.ハンドルは、第2の膜面に接続され、及び室内側面から離れるように膜を変形させるために、第2の膜面を引くように構成される、実施形態121に従属するときの、実施形態132に記載の母乳搾乳器。
【0231】
134.膜は、ハンドルによって引張られるとき、真空室に封止式に関節接合されたままとなるように構成される、実施形態133に記載の母乳搾乳器。
【0232】
135.トリガ機構は、前記力が除去されると膜がその元の形状に戻るおかげで、その休止状態に戻るように構成される、実施形態119に従属するときの、実施形態134に記載の母乳搾乳器。
【0233】
136.ハンドルは、真空トリガコネクタを介して真空アセンブリに関節接合される第1のハンドル部分と、刺激トリガ部材を介して刺激機構に関節接合される第2のハンドル部分とを含み、前記ハンドルは、第1のハンドル部分と第2のハンドル部分との間に位置するハンドル枢動軸の周りで枢動自在である、実施形態121に記載の、又は実施形態121に従属するときの、実施形態122~135のいずれか1項に記載の母乳搾乳器。
【0234】
137.ハンドルは、トリガ機構を休止状態とトリガ状態との間で変位させるために、ハンドル枢動軸の周りで枢動自在である、実施形態116に従属するときの、実施形態136に記載の母乳搾乳器。
【0235】
138.刺激機構は、可撓性部分を操作するように構成された回転自在部分と、回転自在部分に接続された第1のラチェット端部、及び刺激トリガ部材に接続された第2のラチェット端部を有するラチェット機構とを含む、実施形態121に記載の母乳搾乳器。
【0236】
139.使用者の乳房に係合するように構成された漏斗状物体を含む搾乳アセンブリであって、前記漏斗状物体は可撓性部分を含む、搾乳アセンブリ;
可撓性部分を操作するように構成された刺激機構;及び
少なくとも可撓性部分から刺激機構を隔離するように構成された分離層
を含む、母乳搾乳器。
【0237】
140.分離層は可撓性である、実施形態139に記載の母乳搾乳器。
【0238】
141.分離層は、母乳搾乳器に取り外し自在に取り付け可能である、実施形態139又は140に記載の母乳搾乳器。
【0239】
142.分離層は、刺激機構に対面する第1の分離面と、可撓性部分に対面する、対向する第2の分離面とを含み、刺激機構は、分離層を介して可撓性部分を操作するように構成されており、少なくとも刺激機構の動作時に、刺激機構は第1の分離面に係合し、及び第2の分離面は可撓性部分に係合する、実施形態139~141のいずれか1項に記載の母乳搾乳器。
【0240】
143.母乳搾乳器は、構成要素部分を有する本体をさらに含み、前記構成要素部分は、前部構成要素部分及び後部構成要素部分を含み、前記前部構成要素部分は、刺激機構を収容するように構成されている、実施形態139~142のいずれか1項に記載の母乳搾乳器。
【0241】
144.分離層は、前部構成要素部分の少なくとも一部分を覆うように構成される、実施形態143に記載の母乳搾乳器。
【0242】
図面の簡単な説明
本明細書で説明される主題をよりよく理解するために、及びどのようにその主題が実際に実施され得るかを実証するために、ここで、添付図面を参照して、実施形態を非限定的な例としてのみ説明する。
【図面の簡単な説明】
【0243】
図1A】切り離された状態で、本開示の主題のいくつかの態様による母乳搾乳キットを示す。
図1B】母乳搾乳器と圧送装置がケーブルを介して接続された状態の、図1Aの母乳搾乳キットを示す。
図1C】説明のために本体が除去された状態で、本開示の主題のいくつかの態様による母乳搾乳器の底面図を示す。
図1D】ケーブルが接続された状態の、図1Bに示す母乳搾乳器の斜視的な底面図の拡大図を示す。
図1E図1Cの断面を示す。
図1F】ケーブルが切り離されている状態の、図1Bに示す母乳搾乳器の斜視的な底面図の拡大図を示す。
図1G図1Eの断面を示す。
図2A】本開示の主題のいくつかの態様による母乳搾乳器の部分的な分解図を示す。
図2B図2Aに示す、組み立てられた母乳搾乳器の断面を示す。
図2C図2Aに示す母乳搾乳器と一緒に使用されるように構成された本体の斜視的な上面図を示す。
図3A】説明のために外殻が除去された状態の、本開示の主題のいくつかの態様による母乳搾乳器の斜視的な側面図を示す。
図3B】本開示の主題のいくつかの態様による位置調整機構のアクチュエータの内側の図を示す。
図3C】刺激機構をその初期位置で示す、図3Aの断面を示す。
図3D】刺激機構をその最終位置で示す、図3Aの断面を示す。
図3E】本開示の主題のある特定の実施形態による位置調整機構を含む、母乳搾乳器の断面図を示す。
図4A】その真空アセンブリが除去された状態の、本開示の主題のいくつかの態様による母乳搾乳器の断面を示す。
図4B図4Aに示す母乳搾乳器の後面の斜視的な部分的な分解図を示す。
図4C図4Aに示す母乳搾乳器の斜視的な上面図を示す。
図4D図4Cの断面を示す。
図4E図4Dの拡大図を示す。
図5A】本開示の主題のいくつかの態様による母乳搾乳器の斜視的な後面図を示す。
図5B】本開示の主題のある特定の実施形態による母乳搾乳器の断面図を示す。
図5C】本開示の主題の別の特定の実施形態による母乳搾乳器の斜視的な側面図を示す。
図5D図5Cの断面を示す。
図5E図5Dの拡大図を示す。
図6A】本開示の主題のいくつかの態様による母乳搾乳器の側面図を示す。
図6B図6Aに示す母乳搾乳器の断面図を示す。
図6C図6Aに示す母乳搾乳器の刺激機構を示す。
図7A】本開示の主題のいくつかの態様による漏斗状物体の斜視的な側面図を示す。
図7B図7Aの断面を示す。
図7C図7Aに示す漏斗状物体の斜視的な後面図を示す。
図8A】本開示の主題のいくつかの態様による漏斗状物体の斜視的な側面図を示す。
図8B図8Aの断面を示す。
【発明を実施するための形態】
【0244】
実施形態の詳細な説明
初めに、母乳搾乳器10、圧送装置20、及びケーブル30を含む母乳搾乳キット1を示す図面の図1A~1Fに注意を向ける。母乳搾乳器10は、本明細書の上記で詳述したいくつかの態様のいずれかの母乳搾乳器とし得るか、又はこれらの態様のいずれかの母乳搾乳器のいくつか若しくは全ての特徴を含み得る。ケーブル30は、母乳搾乳器10に接続可能な第1のケーブル端部31、圧送装置20に接続可能な対向する第2のケーブル端部32、並びに第1のケーブル端部31と第2のケーブル端部32との間に延在する電気配線33及び空気流導管34を有する。第1のケーブル端部31は、電気配線33の第1の端部33Aを構成する第1のサブコネクタ35Aと、空気導管の第1の端部34Aを構成する第2のサブコネクタ35Bとを有する第1のハイブリッドコネクタ35によって構成される。ケーブル30は、第2のケーブル端部32を構成し、及び電気配線33の第2の端部33Bを構成する第1のサブコネクタ36Aと、空気導管34の第2の端部34Bを構成する第2のサブコネクタ36Bとを含む第2のハイブリッドコネクタ36を含む。
【0245】
第1のハイブリッドコネクタ35は、母乳搾乳器10の母乳搾乳器ハイブリッド接続ポート11に接続可能であるように構成される。第2のハイブリッドコネクタ36は、圧送装置20の圧送装置ハイブリッド接続ポート21に接続可能であるように構成される。ケーブル30は、内部に電気配線33及び空気流導管34を含む、ケーブルシェル37を含む。さらに、第1のハイブリッドコネクタ35は、母乳搾乳器の対応する結合手段14(図1Dに最もよく示す)に結合されるように構成された結合手段38を有する。
【0246】
圧送装置20は、空気流導管34を経由して母乳搾乳器10から空気を吸い出して、その内部に真空を作るように構成されたエアポンプ(圧送装置20の内部に)を含む。圧送装置20は、第2のケーブル端部32に接続されるように構成された圧送装置ハイブリッド接続ポート21を有する。圧送装置ハイブリッド接続ポート21は、電気配線33と圧送装置20との間に電気的インターフェースを提供するように構成された圧送装置電気接続サブポート21A、及び空気流導管34とエアポンプとの間に空気流インターフェースを確立するように構成された圧送装置空気流接続サブポート21Bを含む。圧送装置20は、電気配線33を介して母乳搾乳器10に電力をもたらすように構成される。
【0247】
いくつかの例では、圧送装置20は電力源を含み得る。他の例では、圧送装置20は、外部電力源に接続可能とし得、及び電気配線33へ電力を継電器で制御するように構成される。
【0248】
圧送装置は、電気配線33への電力の流れ及び/又はエアポンプを制御するように構成されたコントローラー(圧送装置の内部に)を有する。圧送装置20は、圧送装置20の動作に関連するコマンドを受信するように構成された入力インターフェース22を含む。圧送装置20は、圧送装置20の動作に関するデータを表示するように構成されたディスプレイインターフェース23を含む。データは、空気圧、電力を示す値、圧送装置の動作状態などとし得る。
【0249】
母乳搾乳器10は、電気的に動作可能な構成要素100(図3C及び図3Dに最もよく示す)と、真空アセンブリ110と、真空アセンブリ110を経由して、圧送装置20によって内部に発生された陰圧を有するように構成れた搾乳アセンブリ130と、第1のケーブル端部31に接続されるように構成された母乳搾乳器ハイブリッド接続ポート11とを含む。説明する例では、電気的に動作可能な構成要素は刺激機構100である。他の例では、電気的に動作可能な構成要素100は、電動式である任意の他の構成要素、例えばセンサー、コントローラー、アクチュエータ、再充電可能な電源などとし得る。母乳搾乳器ハイブリッド接続ポート11は、電気配線33と少なくとも1つの電気的に動作可能な構成要素100との間に電気的インターフェースを提供するように構成された母乳搾乳器電気接続サブポート11A(図1Eに最もよく示す)、及び空気流導管34と真空アセンブリ110との間に空気流インターフェースを確立するように構成された母乳搾乳器空気流接続サブポート11Bを含む。
【0250】
母乳搾乳器ハイブリッド接続ポート11は、第1のハイブリッドコネクタ35に接続されるように構成される。説明する例では、母乳搾乳器電気接続サブポート11A及び母乳搾乳器空気流接続サブポート11Bは、反対方向に向いているように構成される。いくつかの例では、母乳搾乳器電気接続サブポート11A及び母乳搾乳器空気流接続サブポート11Bは、同じ方向に向いているように構成され得る。
【0251】
母乳搾乳器10は、乳房の方へ向かって位置決めされるように構成された近位部分12と、乳房から離れるように位置決めされるように構成された遠位部分13とを含む。図1Bに示すように、母乳搾乳器ハイブリッド接続ポート11は遠位部分13に位置決めされる。いくつかの例では、母乳搾乳器ハイブリッド接続ポート11は、近位部分に、又は近位部分と遠位部分との間の任意の他のロケーションに位置決めされる。
【0252】
真空アセンブリ110は、真空アセンブリ110を閉鎖するように構成されたキャップ111を含み得る。キャップは、母乳搾乳器ハイブリッド接続ポート11と流体連通するように構成される。説明する例では、キャップは、母乳搾乳器空気流接続サブポート11Bを含む。1Dに示すように、真空室112をキャップ111で閉鎖することによって、母乳搾乳器ハイブリッド接続ポート11とキャップ111との間に流体連通を確立する。母乳搾乳器ハイブリッド接続ポート11は、ケーブル30の結合手段38を母乳搾乳器10に結合するように構成された結合手段14を含む。結合手段は、ねじ、スナップ式結合器、摩擦係合機構などとし得る。
【0253】
図2A~2Cは、本開示の主題のいくつかの態様による母乳搾乳器10を示す。母乳搾乳器10は、使用者の乳房に係合するように構成された漏斗状物体131を含む搾乳アセンブリ130を含む。漏斗状物体は可撓性部分131Aを有する。母乳搾乳器は、可撓性部分131Aを操作するように構成された刺激機構100を有する。分離層15が、可撓性部分131Aから刺激機構100を隔離するように構成される。いくつかの例では、分離層15は可撓性とし得る。分離層15は、母乳搾乳器10に取り外し自在に取り付け可能である。
【0254】
分離層15は、刺激機構100に対面する第1の分離面15Aと、可撓性部分131Aに対面する、対向する第2の分離面15Bとを有する。刺激機構100は、分離層15を介して可撓性部分131Aを操作するように構成される。少なくとも刺激機構100が動作するときに、刺激機構100は第1の分離面15Aに係合し、及び第2の分離面15Bは可撓性部分131Aに係合する。
【0255】
説明する例では、刺激機構は、モータ103によって回転自在であるローラー102を含む回転自在なアセンブリ101を含む。ローラー102は、少なくとも回転されると、可撓性部分131Aを操作する。他の例では、刺激機構100は、態様のいくつかに関して本明細書で説明する任意の構造を有し得るか、又は搾乳するために乳房を刺激するために、乳児の舌の動きを模倣するという一般的な目的にかなうように、漏斗状物体の可撓性部分を操作するように構成されているような、当該技術分野で公知の構造とし得る。
【0256】
母乳搾乳器10は、前部構成要素部分52と後部構成要素部分53とを含む構成要素部分51を有する本体50をさらに含む。前部構成要素部分は、刺激機構100を収容するように構成される。分離層15は、可撓性部分131Aから刺激機構100を隔離するために、前部構成要素部分52を覆うように構成される。
【0257】
本体50は外殻54を含み、及び分離層15は、外殻54に接続されるように構成される。説明する例では、外殻54は、2つの部分54A及び54Bで形成され、各部分は、本体50の側面を構成し、及びそれらの間に本体50の土台部50Aを受け入れながら、互いに接続されるように構成される。分離層15は、外殻54の2つの部分と土台部50Aとの間にクランプされることによって、本体50に接続されるように構成される。
【0258】
構成要素部分51は、例えば、1つ以上の動作構成要素、例えば刺激機構100、母乳搾乳器ハイブリッド接続ポート11、真空アセンブリ110などを収容するように構成されて、母乳搾乳器10と共に使用されるようにする。本体50は、搾乳アセンブリ130の接続部41及び母乳収集容器40を取り囲みながら、搾乳アセンブリ130と係合されるように構成されたインターフェース部分55をさらに含む。
【0259】
構成要素部分51は、搾乳アセンブリ130を少なくとも部分的に係合するように構成される。インターフェース部分55は、前部構成要素部分52と後部構成要素部分53との間に位置決めされる。前部構成要素部分52は、使用者の乳房の近くに位置決めされるように構成される一方で、後部構成要素部分53は、使用者の乳房から離れるように位置決めされるように構成される。
【0260】
前部構成要素部分52は、電気的に動作可能な構成要素100を収容するように構成され、及び後部構成要素部分は電気接続ポートを含み、それは、説明する例では、母乳搾乳器10と電力源、例えば圧送装置20との接続を容易にするように構成された母乳搾乳器電気接続サブポート11Aである。インターフェース部分は、電気接続ポート11Aから電気的に動作可能な構成要素100まで延在する電気接続部を少なくとも部分的に収容するように構成される。
【0261】
搾乳アセンブリは、本体50に係合する及び/又はそれに接続されるように構成された円錐台状部材132をさらに含む。漏斗状物体131及び円錐台状部材132は、一体的に形成され得るか、又は別々に製造できて、互いに取り外し自在に取り付け可能となるように構成され得る。漏斗状物体131は、円錐台状部材132を介して真空アセンブリ110に並びに母乳収集容器40に接続される。円錐台状部材132は、少なくとも部分的に、搾乳アセンブリ130と母乳収集容器40との間に延在する母乳流路134と、搾乳アセンブリ130と真空アセンブリ110との間に延在する空気流路135とを含む。母乳流路134及び空気流路135は、共通部分136を含み、流路分離点136Aで分離する。円錐台状部材132は、母乳流路134内の流路分離点136Aの下流の点に位置決めされるように構成された一方向弁137をさらに含む。一方向弁137は、母乳収集容器40に接続されるように構成された円錐台状部材132の開口に位置決めされる。一方向弁137は、少なくとも搾乳アセンブリ130内に陰圧が作られているときに、空気及び/また母乳が母乳収集容器40から搾乳アセンブリ130中へと流れるのを防止する。本体50のインターフェース部分55は、円錐台状部材132の少なくとも一部、及び搾乳アセンブリ130と母乳収集容器40の接続部41を取り囲む。
【0262】
動作構成要素は、漏斗状物体131に対して刺激機構100の位置を調整するように構成された位置調整機構200(図3A~3Eを参照して本明細書において下記でより詳細に説明する)をさらに含み得る。前部構成要素部分52は、位置調整機構200の少なくとも第1の調整構成要素を収容するように構成され、後部構成要素部分53は、位置調整機構200の少なくとも第2の調整構成要素を収容するように構成される。インターフェース部分55は、第1の調整構成要素と第2の調整構成要素を接続する位置調整機構200の接続構成要素を少なくとも部分的に収容するように構成される。接続構成要素はレバー部材201であり、第1の調整構成要素は第1のレバー部分202であり、及び第2の調整構成要素は、第2のレバー部分203に関節接合されるアクチュエータ204を含む。本体50は、アクチュエータ204へのアクセスを可能にするように構成されたアクセス用開口56を含む。
【0263】
後部構成要素部分53は真空アセンブリ110を収容するように構成され、及びインターフェース部分55は、真空アセンブリ110と搾乳アセンブリ130との間に延在する空気流路135を少なくとも部分的に収容するように構成される。
【0264】
本体50は、インターフェース部分55と後部構成要素部分53を分離する室支持壁57をさらに含む。室支持壁57は、インターフェース部分55と後部構成要素部分53との間の連通を確立するように構成された室支持壁開口58を含む。空気流路135は室支持壁開口58を通って延在する。
【0265】
後部構成要素部分53は空気流接続ポートを含み、それは、説明する例では、真空アセンブリ110と圧送装置20との間の空気流接続を容易にするように構成された母乳搾乳器空気流接続サブポート11Bである。
【0266】
本体50は、搾乳アセンブリ130がインターフェース部分55によって母乳収集容器40に取り外し自在に接続されることを可能にするように構成される。本体50は、搾乳アセンブリ130と母乳収集容器40の前記接続部41を介して母乳搾乳器10に取り外し自在に接続されるように構成される。本体50は、搾乳アセンブリ130の少なくとも一部分138と母乳収集容器40の少なくとも一部分42との間に受け入れられるように構成され、それにより、搾乳アセンブリ130及び母乳収集容器40が本体40によって接続されるときに、本体40をそれらと一緒に安定化させる。
【0267】
インターフェース部分55は、母乳流路134を確立するために、搾乳アセンブリ130を母乳収集容器40に接続することを可能にするように構成された貫通路59を含む。貫通路59は、搾乳アセンブリ130を受け入れるように構成された第1の貫通開口部59Aと、母乳収集容器40を受け入れるように構成された第2の貫通開口部59Bとを含む。それゆえ、搾乳アセンブリ130及び母乳収集容器40は、貫通路59内で互いに接続される。第1の貫通開口部59Aは、部分138で搾乳アセンブリ130に係合するように構成されたリム59A’を有し、及び第2の貫通開口部59Bは、部分42で母乳収集容器40に係合するように構成されたリム59B’を有する。貫通路59は、第1の貫通開口部59A及び第2の貫通開口部59Bのリム59A’及び59B’が、搾乳アセンブリ130と母乳収集容器40との間に受け入れられるように構成され、それにより、搾乳アセンブリ130及び母乳収集容器40が本体50によって接続されるときに、本体50をそれらと一緒に安定化させるように、構成される。本体50は、母乳搾乳器10用のハウジング16を構成するように構成される。本体50は、母乳搾乳器10の最外面の少なくとも一部を構成する。
【0268】
図3A~3Eは、本開示の主題のいくつかの態様による母乳搾乳器10を示す。母乳搾乳器10は、使用者の乳房に係合するように構成された漏斗状物体131を含む搾乳アセンブリ130を含む。漏斗状物体131は、乳房に対面する可撓性部分内側面131A’と、刺激機構100に対面する、対向する可撓性部分外側面131A”とを有する可撓性部分131Aを含む。
【0269】
位置調整機構200は、漏斗状物体131に対して刺激機構の位置を調整するように構成される。位置調整機構は、刺激機構100に関節接合されるレバー部材201を含み、レバー部材は、レバー枢動軸LPAの周りで枢動自在であり、刺激機構100を動かす。
【0270】
刺激機構100の位置は、乳房を受け入れるように構成された漏斗状物体の開口131Bのサイズを少なくとも部分的に規定するため、刺激機構の位置を調整することによって、漏斗状物体131の開口の寸法が制御される。
【0271】
刺激機構100は、モータ103によって回転自在であるローラー102を含む回転自在なアセンブリ101を含む。ローラー102は、少なくとも回転時に、可撓性部分131Aを操作する。他の例では、刺激機構100は、態様のいくつかに関して本明細書で説明する任意の構造を有し得るか、又は搾乳するために乳房を刺激するために、乳児の舌の動きを模倣するという一般的な目的にかなうように漏斗状物体の可撓性部分を操作するように構成されているとして当該技術分野で公知の構造とし得る。態様のいくつかに対して、本明細書で説明する任意の構造を有し得るか、又は搾乳するために乳房を刺激するために、乳児の舌の動きを模倣するという一般的な目的にかなうように、漏斗状物体の可撓性部分を操作するように構成されているとして当該技術分野で公知の構造とし得る。
【0272】
位置調整機構200は、刺激機構100が可撓性部分131Aに、少なくとも刺激機構100の動作前の第1の形状を有するようにさせる、図3Cに示すような初期位置と、刺激機構100が可撓性部分131Aに、少なくとも刺激機構100の動作前の第1の形状とは異なる第2の形状を有するようにさせる、図3Dに示すような最終位置との間で、刺激機構100を動かすように構成される。いくつかの例では、初期位置では、刺激機構100は、可撓性部分131Aに第1の張力を引き起こし、及び最終位置では、刺激機構100は、可撓性部分131Aに、第1の張力を上回る第2の張力を引き起こす。いくつかの例では、少なくとも刺激機構100が動作されていないとき、第1の張力はゼロとし得る。
【0273】
位置調整機構200は、少なくとも部分的に使用者の身長に沿って延びる方向D1に、その初期位置から最終位置へ刺激機構を動かすように構成される。
【0274】
いくつかの例では、位置調整機構は、アーチ形経路で刺激機構を動かすように構成され得る。
【0275】
図3A~3Dに示すように、レバー部材は、刺激機構100に関節接合される第1のレバー部分202と、第2のレバー部分203とを含む。レバー部材201は、第2のレバー部分203の作動に応じて枢動されるように構成される。いくつかの例では、図3Eを参照して本明細書において下記で説明する例におけるように、第2のレバー部分は、第2のレバー部分203を保持する使用者によって直接又は間接的に作動され得る。
【0276】
説明する例では、位置調整機構200は、第2のレバー部分203に関節接合され、レバー部材201を枢動させるように構成されたアクチュエータ204を含む。
【0277】
母乳搾乳器10は、乳房の方へ向かって位置決めされるように構成された近位部分12と、乳房から離れるように位置決めされるように構成された遠位部分13と、それらの間に延在する主軸MAとを含む。図3A図3C、及び図3Dから分かるように、アクチュエータ204は、少なくとも主軸MAに沿った方向D2に、刺激機構100から距離を置いて、位置決めされる。説明する例のいくつかでは、位置調整機構200は2つのレバー部材を、母乳搾乳器10の各側に1つずつ含み、及び2つのレバー部材のそれぞれにそれぞれのアクチュエータ204及び204’を含む。使用者は、利便性によりアクチュエータのいずれか1つを使用し得る。2つのレバー部材は、互いに接続され得、それらのうちの一方を作動させることによって、他方が同じ経路を辿るようにする。アクチュエータ204は、第2のレバー部分203を動かすように構成される。第2のレバー部分203の動きによって、第1のレバー部分202をレバー枢動軸LPAの周りで枢動させる。
【0278】
レバー部材201は、第1のレバー部分202とレバー枢動軸LPAとの間に延在する第1のレバーアーム205、及びレバー枢動軸LPAと第2のレバー部分203との間に延在する第2のレバーアーム206を含む。説明する例では、第1のレバーアーム205は、第2のレバーアーム206よりも長い。
【0279】
位置調整機構200は、刺激機構100の位置を粗調整し、及び刺激機構100の位置を微調整するように構成される。
【0280】
アクチュエータ204は回転自在なホイール207を含む。位置調整機構200は、ホイール207の前記回転を、第1のレバー部分202に関節接合される刺激機構100の前記動きへと変換するように構成される。他の例では、アクチュエータは、第2のレバー部分を動かすように構成された、線形に可動な要素を含み得る。
【0281】
アクチュエータ204及び第2のレバー部分203は、カム従動子配置構成の一部を構成する。アクチュエータ204はカム208を含み得、及び第2のレバー部分203は、従動子209を介してカム208に関節接合される。従動子209は、別個の部材とし得るか、又は第2のレバー部分203の一部とし得る。カム208は、その半径方向最外端部211と半径方向最内端部212との間に延在するスパイラル形の経路210を含む。従動子209は、カム208が回転されるときに、スパイラル形の経路210を保持するように付勢され、それにより、スパイラル形の経路210の半径の変動に従う。従動子209が半径方向最内端部212にあるとき、刺激機構100は、図3Cに示すように初期位置にあり、及び従動子209が半径方向最外端部211にあるとき、刺激機構100は、図3Dに示すように最終位置にある。
【0282】
スパイラル形の経路210は、半径方向最内端部212を含む初期部分213と、半径方向最外端部211を含む終端部分214とを含み、及び初期部分213におけるスパイラル形の経路210の曲率は、終端部分214におけるスパイラル形の経路210の曲率よりも大きい。従動子209が初期部分213にあるとき、位置調整機構200は、刺激機構100の位置を粗調整するように構成され、及び従動子が最終部分214にあるとき、位置調整機構200は、刺激機構100の位置を微調整するように構成される。
【0283】
カム208は、半径方向最外端部211と半径方向最内端部212との間の1つ以上のロケーションに従動子209をロックするように構成される。カム208は、レバー部材201による、例えば刺激機構100で加えられた力による、従動子209の動きを防止するように構成される。スパイラル形の経路210の傾斜は、従動子209がカム208の回転によってのみ動かされ得るように、構成される。カム208が回転されていないとき、従動子209はそのロケーションを保持して、レバー部材201を介して刺激機構100によって加えられる力によって動くことはない。
【0284】
図3Eは、レバー部材201’を含む位置調整機構200’を備える母乳搾乳器10を示し、このレバー部材は、刺激機構100に関節接合される第1のレバー部分202’と、第2のレバー部分203’とを有し、レバー枢動軸LPA’の周りで枢動自在である。第2のレバー部分203’は、漏斗状物体131に対して刺激機構100の位置を調整するために、使用者によって直接作動され得る。図3Eに示すように、母乳搾乳器10は、本体50と、本体50に対してレバー部材201’を安定化させるように構成された安定化機構180とをさらに含む。安定化機構180は、本体50に対してレバー部材201’の安定化の度合いを制御するように構成された安定化付勢部材181を含む。安定化付勢部材181は、安定化カム185に接続された第1の端部182と、レバー部材201’のアクスル184に接続された第2の端部183とを有するばねである。従って、レバー部材201’及び刺激機構100は、レバー枢動軸LPA’及び安定化機構180から吊り下がっており、それにより、刺激機構100が上向きに押されるようにする。ばね181の張力は、レバー部材201’を安定化させる度合いを決める、すなわち、ばね181がよりぴんと張るほど、レバー部材201’は本体50に対してより安定化され、その結果、安定化機構180が刺激機構100をその位置により強固に保持する。安定化機構180は、安定化付勢部材181の張力を変化させるように構成された制御部材を含む。説明する例では、制御部材は、ばね181の張力を変化させるために、レバー部材201’のアクスル184の周りで回転されるように構成された安定化カム185である。安定化カム185は、歯186A、186B、186C、及び186Dに対応する複数の位置に安定化カム185をロックするように構成された歯部材186を含み、各位置は、ばね181の対応する張力を規定する。ばね181の張力を増減させるために、安定化カム185は使用者によって回転され得、これが、次に、レバー部材201’の安定化の度合いを制御する。安定化機構180は、本体50(図3Eには示さず)に関節接合され、複数の位置のうちの1つに安定化カム185をロックするように構成されたカムロック部材187をさらに含む。カムロック部材は、一方の端部で本体に関節接合され、及び他方の端部で歯部材186と係合する。カムロック部材187が係合する歯は、安定化カム185の位置を規定する。
【0285】
図4A~4Eは、本開示の主題のいくつかの態様による母乳搾乳器10を示す。搾乳アセンブリ130は、空気の通過を可能にするように構成された圧力インターフェース通路139を含む。母乳搾乳器10は、オリフィス113を含む真空室112をさらに含む。真空室112は、オリフィス113と圧力インターフェース通路139との間の流体連通を確立するために、母乳搾乳器10に取り外し自在に取り付け可能であるように構成される。
【0286】
圧力インターフェース通路139は、搾乳アセンブリ130と真空アセンブリ110との間に延在する空気流路135の一部を構成する。真空室112は、オリフィス113及び圧力インターフェース通路139を通して搾乳アセンブリ130内に陰圧を発生させるように構成される。母乳搾乳器10は、圧力インターフェース通路139とオリフィス113との間の流体連通を封止するように構成された封止部材17(図2B図4A、及び図4Bに最もよく示す)をさらに含む。封止部材17は、オリフィス113と圧力インターフェース通路139との間の接続部における空気の漏れを防止するように構成される。
【0287】
搾乳アセンブリ130及び真空室112は、本体50に取り外し自在に接続可能であるように構成される。本体50は、真空室112が母乳搾乳器10に取り付けられているときに、真空室112を支持するように構成された室支持壁57を含む。オリフィス113及び圧力インターフェース通路139は、室支持壁57に形成された室支持壁開口58を通して互いに流体連通している。
【0288】
室支持壁57は、母乳搾乳器10への取り付け中に、真空室112をその指定された位置へと導くように構成された誘導要素60を含む。真空室112は、母乳搾乳器10への真空室112の取り付け中に、誘導要素60によって誘導されるように構成された、誘導可能な要素114を含む。誘導要素60は、室支持壁57に形成された窪みであり、及び誘導可能な要素114は、窪み60内に受け入れられるように構成された、真空室112に形成された突出部分である。いくつかの例では、誘導要素は、室支持壁に形成された突出部分とし得、及び誘導可能な要素は、突出部分を内部に受け入れるように構成された、真空室に形成された窪みとし得る。オリフィス113及び圧力インターフェース通路139は、誘導要素60を通して連通するように構成される。
【0289】
室支持壁57は、母乳搾乳器10に接続されると、真空室112を取り外し自在にロックするように構成された室ロック手段61(図4Bに最もよく示す)をさらに含み、それにより、真空室112を本体50と接続する。真空室112は、同時に単一の行為で、母乳搾乳器10に接続され、室ロック手段61にロックされるように構成される。室ロック手段61はまた、真空室112が本体50に接続されている間は、真空室112の追加的な誘導要素の機能を果たす。室ロック手段は、真空室112に形成された対応する隆起部115を誘導して受け入れるように構成された凹部62を含む。
【0290】
搾乳アセンブリ130は、真空室112が本体50に接続されているか又はそこから取り外されているかに関わらず、本体50に接続可能及び/又はそこから取り外し自在である。真空室112は、搾乳アセンブリ130が本体50に接続されているか又はそこから取り外されているかに関わらず、本体50に接続可能及び/又はそこから取り外し自在である。搾乳アセンブリ130は、本体50内に少なくとも部分的に受け入れられるように構成され、及び説明する例では、使用者の身長に沿っている第1の抜き取り方向D3に抜き取られるように構成され得る。真空室112は、本体50内に少なくとも部分的に受け入れられるように構成され、及び説明する例では、第1の抜き取り方向D3と垂直である第2の抜き取り方向D4に抜き取られるように構成され得る。真空室112及び搾乳アセンブリ130は、互いに対して特定の角度で互いに取り付けられるように構成されて、それら2つの間を接続するインターフェースが、第1及び第2の抜き取り方向と特定の角度(説明する例では45度)をなして、搾乳アセンブリ及び真空室が、互いに独立して、本体から取り外され得るようにする。他の例では、第1の抜き取り方向と第2の抜き取り方向との間の角度は90度異なり得、及び接続境界面は、同じものに基づき得る。
【0291】
真空室112は真空アセンブリ110の一部を構成し、真空アセンブリは、真空室112に加えて、真空室112に除去可能に関節接合されるように構成された膜116、及び真空室に関節接合された少なくとも膜116によって真空室112を閉鎖するように構成されたキャップ111を含む。膜116は、ダイヤフラムとし得、ダイヤフラムの2つの側面間に圧力差が生み出されると変形するように構成されている。真空室112は室リム117を含み、及び膜116は、室リム117に対応し、室リム117に位置決めされるように構成された膜リム118を含み得る。キャップ111は、リップ119を含み、及び真空室112を密閉する一方で、リップ119と室リム117との間を膜リム118で封止するように構成される。室リム117、膜リム118、及びリップ119の接続は防漏である、すなわち、そこからの空気の漏れを全く可能にしない。
【0292】
キャップ111は、室支持壁57に除去可能にロックされるように構成される。キャップ111は、少なくとも1つの室ロック手段61を介して、室支持壁57に除去可能にロックされるように構成され得る。真空室112及びキャップ111を同時に単一の行為で室ロック手段61にロックしている間に、真空アセンブリ110は本体50に接続されるように構成される。真空室112は室ロック部分120を含み、及びキャップ111はキャップロック部分121を含み、少なくとも1つの室ロック手段61は、室ロック部分120及びキャップロック部分121を受け入れるように構成されたスナップコネクタ63を含む。スナップコネクタ63は、室ロック部分120と係合してそれをロックするように構成された第1のスナップ部分64と、キャップロック部分121と係合してそれをロックするように構成された第2のスナップ部分65とを含み得る。キャップ111は、真空室112と一緒に室支持壁57から取り外されるように構成され得る。キャップ111は、真空室112とは無関係に、室支持壁57に接続されるように構成され得る。キャップ111が室支持壁57から抜き取られると、室支持壁57からのキャップ111の取り外しによって、第2のスナップ部分65からのキャップロック部分121の取り外しを引き起こし、これが次に、スナップコネクタ63を変位させて、第1のスナップ部分64からの室ロック部分120の係合解除を引き起こす。
【0293】
キャップ111は、膜116と係合するように構成されたフランジ122をさらに含み得、キャップ111は、閉鎖時に、フランジ122と真空室112との間に膜116の一部分123をぴったりとした状態で受け入れるように構成される。フランジ122と、膜116と、真空室112との間の共同摩擦によって、単一の行為で、真空室112、膜116、及びキャップ111が一緒に本体から抜き取られるようにする。
【0294】
真空室112は、母乳搾乳器10に対面するように構成された室外側面112Aと、対向する室内側面112Bとを有し、及び膜116は、室内側面112Bに対面するように構成された第1の膜面116Aと、キャップ111に対面するように構成された、対向する第2の膜面116Bとを有し得る。真空室112は、室内側面112Bと第1の膜面116Aとによって規定された第1の室領域124、及び第2の膜面116Bとキャップ111とによって規定された第2の室領域125を含み得る。第1の室領域124は、真空室112が母乳搾乳器10に接続されると、オリフィス113及び圧力インターフェース通路139を通して搾乳アセンブリ130と流体連通するように構成される。第2の室領域125は、キャップ111を介して、第2の室領域125で真空を発生させるように構成された圧送装置20に流体接続されるように構成される。真空に応じて、膜116は、第2の室領域125の方へ向かって変形し、及び第1の室領域124に、それゆえ、オリフィス113及び圧力インターフェース通路132を経由して搾乳アセンブリ130に陰圧を発生させる。
【0295】
ここで、本開示の主題のいくつかの態様による母乳搾乳器10’を示す図5A~5Eに注意を向ける。母乳搾乳器10’は、本開示の主題のいくつかの態様による、本明細書で説明する母乳搾乳器10の特徴と同様の1つ以上の特徴を含み得る。
【0296】
母乳搾乳器10’は、手動で操作可能な母乳搾乳器であり、これは、母乳搾乳器10のものと同様に、刺激機構、真空アセンブリ、本体、搾乳アセンブリなどを含み得るが、その代わりに、母乳搾乳器10におけるように電気的にではなく、手動で操作可能である。母乳搾乳器10’は、使用者の乳房に係合するように構成された漏斗状物体131’を含む搾乳アセンブリ130’を含む。漏斗状物体131’は可撓性部分131’Aを含む。母乳搾乳器10’は、刺激機構100’及び真空アセンブリ110’を含む。刺激機構100’は、可撓性部分131’Aを操作するように構成される。真空アセンブリ110’は、漏斗状物体131’内に陰圧の空気圧を発生させるように構成される。
【0297】
いくつかの例では、刺激機構100’、真空アセンブリ110’、及び搾乳アセンブリ130’は、本開示の主題のいくつかの態様に従って本明細書で説明した刺激機構100、搾乳アセンブリ130、及び真空アセンブリ110と同様の1つ以上の特徴を含む。例えば、漏斗状物体131’の可撓性部分131’Aは、図2A~2Cに示すような漏斗状物体131の可撓性部分131Aと実質的に同様の形態のものとし得る。
【0298】
図5Aに示すように、母乳搾乳器10’は、刺激機構100’及び真空アセンブリ110’に関節接合される、手動で操作可能なトリガ機構160’を含む。手動で操作可能なトリガ機構160’は、刺激機構100’及び真空アセンブリ110’を同時に動作するように構成される。
【0299】
図5Bは、特定の実施形態による、可撓性部分131’Aを刺激するために、紙面に対して垂直なローラー軸RAの周りで回転するように構成された少なくとも1つのローラー102’を含む回転自在なアセンブリ101’を含む刺激機構100’を含む、母乳搾乳器10’を示す。図5Bで説明する例では、トリガ機構160’は、ラチェット機構161’を介してローラー102’の回転を引き起こすように構成される。ラチェット機構は、回転自在なアセンブリ101’に接続された第1のラチェット端部161A’と、トリガ機構160’に接続された第2のラチェット端部161B’とを有する。他の例では、例えば図5A及び図5C~5Eで説明する例では、刺激機構100’は、トリガ機構160’によって上下に動くように構成された固定部材を含み得る。
【0300】
刺激機構100’は、刺激機構100’が可撓性部分131’Aを操作する動作状態と、動作不能状態とを有し、真空アセンブリ110’は、真空アセンブリ110’が漏斗状物体内に陰圧の空気圧を発生させる陰圧状態と、標準圧状態とを有し得、トリガ機構160’は、最終位置及び陰圧状態と関連付けられるトリガ状態と、初期位置及び標準圧状態と関連付けられる休止状態とを有する。
【0301】
トリガ機構160’は、トリガ機構160’がそのトリガ状態へと変位されると、刺激機構100’をその動作状態へと、及び真空アセンブリ110’をその陰圧状態へと変位させるように構成される。
【0302】
トリガ機構160’は、使用者によって力が加えられると、休止状態からトリガ状態へと変位するように構成される。トリガ機構160’は、前記力が除去されると、その休止状態へ戻るように構成され得る。トリガ機構160’は、前記力が除去されると、トリガ機構160’をその休止状態へと変位させるように構成された付勢部材162’を含む。説明する例では、付勢部材はばねである。
【0303】
トリガ機構160’は、ハンドル163’、ハンドル163’と刺激機構100’を接続する刺激トリガ部材164’、及びハンドル163’と真空アセンブリ110’を接続する真空トリガコネクタ165’を含む。
【0304】
母乳搾乳器10’は、乳房の方へ向かって位置決めされるように構成された近位部分12’と、乳房から離れるように位置決めされるように構成された遠位部分13’とを含み得る。刺激機構100’は近位部分12’に位置決めされ、及びハンドル163’及び真空アセンブリ110’は遠位部分13’に位置決めされる。
【0305】
刺激トリガ部材164’は、刺激機構100’に関節接合される第1の部材端部166’と、ハンドル163’に関節接合される第2の部材端部167’とを含む。刺激トリガ部材164’は、第1の部材端部166’に関節接合される刺激機構100’を動作させるように、ハンドル163’によって、第1の部材端部166’と第2の部材端部167’との間に位置する部材枢動軸MPA’の周りで枢動自在である。ハンドル163’は、刺激機構100’をその動作不能状態からその動作状態へと変位させるために、刺激トリガ部材164’を枢動させるように構成される。
【0306】
母乳搾乳器10’は、漏斗状物体131’に対して刺激機構100’の位置を調整するように構成された位置調整機構200”をさらに含む。位置調整機構200”は、図3A~3Dに関して上述した位置調整機構200の特徴と同様の1つ以上の特徴を含む。
【0307】
刺激トリガ部材164’は、第1の部材アーム168’及び第2の部材アーム169’を含む。第1の部材アーム168’は、部材枢動軸MPA’と第1の部材端部166’との間に延在する。第2の部材アーム169’は、部材枢動軸MPA’と第2の部材端部167’との間に延在する。第2の部材アーム169’は、部材枢動軸MPA’から延在する第1のアーム部分169A’と、第2の部材端部167’から延在する第2のアーム部分169B’とを含む。
【0308】
いくつかの例では、第1のアーム部分169A’及び第2のアーム部分169B’のうちの少なくとも一方は、その長さ部分に沿って位置決めされた複数の接続点170’を含み、第1のアーム部分169A’及び第2のアーム部分169B’は、複数の接続点170’のうちのいずれか1つで、互いに接続可能である。いくつかの例では、接続点170’は、本開示の主題の具体例に従って、位置調整機構200”の少なくとも一部を構成する一方で、第1のアーム部分169A’と第2のアーム部分169B’が接続される接続点は、漏斗状物体131’に対する刺激機構100’の位置を決める。
【0309】
図5C~5Eで説明する例では、位置調整機構200”は、アクチュエータ204”及び少なくとも1つのレバー部材201”を含む。レバー部材201”は、刺激機構100’に関節接合される第1のレバー部分202”と、アクチュエータ204”に関節接合される第2のレバー部分203”を含み、レバー部材201”は、レバー枢動軸LPA”の周りでアクチュエータ204”によって枢動自在であり、それにより、第1のレバー部分202”に関節接合される刺激機構100’を動かす。位置調整機構200”は、刺激機構100’が可撓性部分131’Aに、少なくとも刺激機構100’の動作前の第1の形状を有するようにさせる初期位置と、刺激機構100’が可撓性部分131’Aに、少なくとも刺激機構100’の動作前の第1の形状とは異なる第2の形状を有するようにさせる最終位置との間で、刺激機構100’を動かすように構成される。位置調整機構200”、レバー部材201”、アクチュエータ204”及びそれらの部分は、位置調整機構200、レバー部材201、アクチュエータ204、及びそれらの部分に対応し得、並びに対応する方法で動作するように構成され得る。
【0310】
真空アセンブリ110’は、室内側面112B’を有する真空室112’と、真空室112’に封止式に関節接合されるように構成された膜116’とを含む。膜116’は、室内側面112B’に対面するように構成された第1の膜面116A’と、対向する第2の膜面116B’とを含む。真空室112’は、室内側面112B’と第1の膜面116A’とによって規定された第1の室領域124’を含み、膜は、トリガ機構160’によって、室内側面112B’から離れるように変形されるように構成されており、それにより、第1の室領域124’に、それゆえ搾乳アセンブリ130’に陰圧を発生させる。
【0311】
ハンドル163’は、第2の膜面116B’に接続され、及び膜116’を室内側面112B’から離れるように変形させるために第2の膜面116B’を引くように構成される。膜116’は、ハンドル163’によって引かれるとき、真空室112’に封止式に関節接合されたままとなるように構成される。
【0312】
トリガ機構160’は、前記力が除去されると膜116’がその元の形状に戻ることによって、その休止状態へ戻るように構成され得る。膜116’は、弾性的に変形可能となるように構成され、及び膜116’の弾性は、ハンドル163’をその初期状態へと変位させる傾向がある。
【0313】
ハンドル163’は、真空トリガコネクタ165’を介して真空アセンブリ110’に関節接合される第1のハンドル部分171’と、刺激トリガ部材164’を介して刺激機構100’に関節接合される第2のハンドル部分172’とを含み得る。ハンドル163’は、第1のハンドル部分171’と第2のハンドル部分172’との間に位置するハンドル枢動軸HPAの周りで枢動自在である。ハンドル163’は、トリガ機構160’を休止状態とトリガ状態との間で変位させるために、ハンドル枢動軸HPAの周りで枢動自在である。
【0314】
ここで、本開示の主題の特定例による刺激機構100”を含む母乳搾乳器10を示す図6A~6Cに注意を向ける。母乳搾乳器10は、様々な態様に関して本明細書で説明した母乳搾乳器とし得るか、又はその1つ以上の特徴を含み得るが、下記で詳述する刺激機構100”を含む。
【0315】
母乳搾乳器10は、使用者の乳房に係合するように構成された漏斗状物体131を含む搾乳アセンブリ130を含む。漏斗状物体131は可撓性部分131Aを含む。母乳搾乳器10は、可撓性部分131Aを操作するように構成された刺激機構100”を含む。刺激機構100”は、膨張させたり収縮させたりすると、可撓性部分を操作するように構成された、選択的に膨張可能な要素及び収縮可能な要素101”を含む。
【0316】
可撓性部分131Aは、乳房に対面する可撓性部分内側面131A’と、刺激機構100”に対面する、対向する可撓性部分外側面131A”とを含む。刺激機構100”は、可撓性部分外側面131A”を操作するように構成される。
【0317】
膨張可能な要素及び収縮可能な要素101”は、可撓性部分131Aに、収縮時に第1の形状及び膨張時に第2の形状を有するようにさせるように構成される。いくつかの例では、第1の形状では、可撓性部分131Aは第1の張力を有し、及び第2の形状では、可撓性部分131Aは、第1の張力を上回る第2の張力を有する。いくつかの例では、第1の形状は、可撓性部分131Aの元の形状である、すなわち、収縮時、刺激機構100”は、可撓性部分131Aを全く変形させなくてもよい。
【0318】
刺激機構100”は、流体ポンプ(図示せず)に接続されるように構成された流体ポート102”を含む。いくつかの例では、流体ポンプは、圧送装置20と同じとし得るか、又はその一部として構成され得る。流体ポート102”は、流体ポンプと膨張可能な要素及び収縮可能な要素101”の1つ1つとの間の流体インターフェースを確立するように構成される。膨張可能な要素及び収縮可能な要素101”は、流体ポンプによって流体ポート102”を経由して送り込まれた流体によって、膨張されたり収縮されたりするように構成される。
【0319】
膨張可能な要素及び収縮可能な要素101”は、予め決められたパターンに従って膨張されたり収縮されたりするように構成され、これは、流体ポンプ又は母乳搾乳器10のコントローラーによって実施され得る。
【0320】
ここで、本開示の主題のいくつかの態様による漏斗状物体300を示す図7A~7Cに注意を向ける。漏斗状物体300は、本開示の主題の様々な態様に関して、本明細書で説明する搾乳アセンブリのうちのいずれかにおいて使用され得る。例えば、漏斗状物体300は、様々な態様に従って本明細書で説明する母乳搾乳器10の漏斗状物体131に取って代わり得る。
【0321】
漏斗状物体300は、母乳搾乳器10、又は使用者の乳房から搾乳するために使用可能であると一般的に公知の任意の他の母乳搾乳器と一緒に使用されるように構成される。漏斗状物体300は、漏斗状物体300の内部に対面する内部表面302と、対向する外部表面303とを有する硬質部分301を含む。硬質部分301には、少なくとも1つの開口304が形成されている。
【0322】
漏斗状物体300は、硬質部分301の内部表面302の上側を覆ってオーバーモールドされた可撓性層305を含む。いくつかの例では、可撓性層305は、硬質部材301の外部表面303の上側を覆ってオーバーモールドされ得る。可撓性層305は、少なくとも1つの開口304の上側を覆って延在し、刺激機構(例えば、刺激機構100)によって操作されるように構成された操作可能な部分306を含む。可撓性層305は、硬質部分301の内部表面302の大部分の上側を覆ってオーバーモールドされる。
【0323】
可撓性層305は、刺激機構によって操作されるように構成され、それゆえ、硬質部分301に強固に接続される必要がある。可撓性層305のオーバーモールディングは、縁部分のみでの接続よりも、可撓性層305と硬質部分301の接続を強くする。可撓性層305と硬質部分301の接続部の表面積は実質的に大きくなり、それにより、漏斗状物体、特に可撓性層305の強度を高める。
【0324】
操作可能な部分306は、少なくとも1つの開口304を経由して操作されるように構成される。開口304は、母乳搾乳器の使用時に、使用者の乳房の下方部分の方へ向かって位置するように、硬質部分301に位置決めされる。操作可能な部分306は、少なくとも操作時に、乳房の少なくとも一部に係合するように構成される。乳房の一部は、乳首又は乳輪とし得る。
【0325】
可撓性層305は、操作可能な部分306を少なくとも部分的に囲む、残りの可撓性部分307をさらに含む。操作可能な部分306は、残りの可撓性部分307の少なくとも一部よりも可撓性がある。操作可能な部分306の少なくとも一部の厚さは、残りの可撓性部分307の少なくとも一部の厚さよりも薄い。操作可能な部分306は、最も薄い部分306Aと、最も薄い部分306Aを囲む残りの操作可能な部分306Bとを含み、及び操作可能な部分306の厚さは、最も薄い部分306Aから残りの操作可能な部分306Bの方へ向かって厚くなる。
【0326】
硬質部分301は、第1のレベルの硬さを有する第1の材料で形成され、及び可撓性層305は、第1のレベルの硬さを下回る第2のレベルの硬さを有する第2の材料で形成される。いくつかの例では、硬質部分301は、プラスチックを含む材料で構成され得、及び可撓性層305は、シリコンを含む材料で構成され得る。
【0327】
ここで、本開示の主題のいくつかの態様による漏斗状物体400を示す図8A~8Bに注意を向ける。漏斗状物体400は、本開示の主題の様々な態様に関して本明細書で説明する搾乳アセンブリのいずれかにおいて使用され得る。例えば、漏斗状物体400は、様々な態様に従って本明細書で説明する母乳搾乳アセンブリ10の漏斗状物体131に取って代わり得る。漏斗状物体400は、シリコンとし得る単一の材料で構成され得る。
【0328】
漏斗状物体400は、母乳搾乳器10、又は使用者の乳房から搾乳するために使用可能であると一般的に公知の任意の他の母乳搾乳器と一緒に使用されるように構成される。漏斗状物体400は、使用者の乳房に係合するように構成された第1の漏斗状物体開放端部401と、第1の漏斗状物体開放端部401に対向する第2の漏斗状物体開放端部402とを含む。漏斗状物体400は、第1の漏斗状物体開放端部401と第2の漏斗状物体開放端部402との間に延在する漏斗状物体中間部分403を含む。
【0329】
漏斗状物体中間部分403は、母乳搾乳器の刺激機構(例えば、刺激機構100)によって操作されると変形するように構成された操作可能な部分404を含む。漏斗状物体中間部分403は、操作可能な部分404を少なくとも部分的に囲み、刺激機構を動作させるとその形状を保持するように構成された残りの部分405を含み、操作可能な部分404は、最も薄い部分404A及び残りの操作可能な部分404Bを有し、及び操作可能な部分404の厚さは、最も薄い部分404Aから残りの操作可能な部分404Bの少なくとも一部の方へ向かって厚くなる。
【0330】
操作可能な部分404の厚さは、最も薄い部分404Aから:(i)第1の漏斗状物体開放端部401と第2の漏斗状物体開放端部402との間に延在する第1の方向FD1、(ii)第1の方向に対して垂直な第2の方向FD2、及び(iii)第1の方向FD1と第2の方向FD2の組み合わせの第3の方向のうちの少なくとも1つの方へ向かって厚くなる。
【0331】
操作可能な部分404は可撓性である。最も薄い部分404Aは、残りの操作可能な部分404Bよりも可撓性がある。第1の開放端部401は、刺激機構を動作させるとその形状を保持するように構成される。第2の開放端部402は、刺激機構を動作させるとその形状を保持するように構成される。漏斗状物体400は、シリコンを含む材料で構成され得る。
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図1F
図1G
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図6A
図6B
図6C
図7A
図7B
図7C
図8A
図8B
【国際調査報告】