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特表2023-5373812つの繊維状材料間の強化された接合及び封止
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-31
(54)【発明の名称】2つの繊維状材料間の強化された接合及び封止
(51)【国際特許分類】
   B65D 65/40 20060101AFI20230824BHJP
   D21H 11/18 20060101ALI20230824BHJP
   D21H 27/10 20060101ALI20230824BHJP
   B32B 7/12 20060101ALI20230824BHJP
【FI】
B65D65/40 D
D21H11/18
D21H27/10
B32B7/12
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023509377
(86)(22)【出願日】2021-08-09
(85)【翻訳文提出日】2023-03-09
(86)【国際出願番号】 IB2021057307
(87)【国際公開番号】W WO2022029735
(87)【国際公開日】2022-02-10
(31)【優先権主張番号】63/063,210
(32)【優先日】2020-08-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522433007
【氏名又は名称】チャン, イウ ウェン
(71)【出願人】
【識別番号】522433018
【氏名又は名称】チェン, ジョージ ダー レン
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】チャン,ユー ウェン
(72)【発明者】
【氏名】チェン,ジョージ ダー レン
【テーマコード(参考)】
3E086
4F100
4L055
【Fターム(参考)】
3E086AB01
3E086AD05
3E086AD06
3E086AD23
3E086BA04
3E086BA15
3E086BB01
3E086BB71
3E086BB74
3E086BB85
3E086CA01
4F100AJ02
4F100AJ04A
4F100AJ07
4F100AJ08
4F100AJ11
4F100AK22
4F100AK25
4F100AK32
4F100AK51
4F100AK52
4F100AK53
4F100AK68
4F100AK69
4F100AT00B
4F100BA02
4F100CB00
4F100CB03
4F100DG01A
4F100GB16
4F100GB18
4F100GB23
4F100JD02A
4F100JK07A
4L055AF09
4L055AF46
4L055AH37
4L055AJ10
4L055EA07
4L055EA12
4L055FA13
4L055FA14
4L055GA05
(57)【要約】
本開示は、2つの生分解性材料を接合するための方法であって、運搬具を構成することであって、上記運搬具は、独立して誘導された植物繊維を有するフィブリル化セルロースを有する複合材料を含み、上記複合材料は、有毒な化学添加剤をほぼ含まず、上記化学添加剤は、乾燥引張強度、強化されたオイルバリア、ガス及び/又は液体不透過性、乾燥引張弾性率、又は乾燥引張指数を改善するために適合され、運搬具は、容積を画定するように一方の端でベースに接続された壁を含み、上記運搬具は、壁の他方の端から延在するリップを更に含む、構成することと;係合ゾーンで運搬具のリップと係合するように、その部分を有するカバーを構成することと;運搬具によって画定された容積を囲むように、係合ゾーンで充填剤を注入することと、を含む、方法を提供する。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2つの生分解性材料を接合するための方法であって、
運搬具を構成することであって、前記運搬具が、独立して誘導された植物繊維を有するフィブリル化セルロースを含む複合材料を含み、前記複合材料が、有毒な化学添加剤をほぼ含まず、前記化学添加剤が、乾燥引張強度、強化されたオイルバリア、ガス及び/又は液体不透過性、乾燥引張弾性率、又は乾燥引張指数を改善するために適合され、
前記複合材料が、
約8000cm-2 24h-1以下の酸素透過度、
3000g m-2 24h-1以下の水蒸気透過度、
約30MPa以上の乾燥引張強度、
約4GPa以上の乾燥引張弾性率、及び
約45Nm g-1以上の乾燥引張指数の特性を有し、
前記運搬具が、容積を画定するように一方の端でベースに接続された壁を含み、前記運搬具が、前記壁の他方の端から延在するリップを更に含む、構成することと、
係合ゾーンで前記運搬具の前記リップと係合するように、その部分を有するカバーを構成することと、
前記運搬具によって画定された前記容積を囲むように、前記係合ゾーンで充填剤を注入することと、を含む、方法。
【請求項2】
前記運搬具が、ボウル、カプセル、カップ、又はトレイを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記カバーが、蓋、キャップ、膜、又はフィルムを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記充填剤が、フィブリル化セルロースを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記充填剤が、接着剤を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記係合ゾーンに負圧又は正圧を印加することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記カバーの前記部分が、前記運搬具の前記リップ上の1つ以上の穴に嵌合するための1つ以上の突出部を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記運搬具の前記リップが、前記カバーの前記部分の1つ以上の穴に嵌合するための1つ以上の突出部を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記運搬具によって画定された前記容積を囲むように前記係合ゾーンで前記充填剤を注入する前に、前記運搬具の前記容積に食用物品を挿入することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
2つの生分解性材料を接合する方法であって、
運搬具を構成することであって、前記運搬具が、独立して誘導された植物繊維を有するフィブリル化セルロースを含む複合材料を含み、前記複合材料が、有毒な化学添加剤をほぼ含まず、前記化学添加剤が、乾燥引張強度、強化されたオイルバリア、ガス及び/又は液体不透過性、乾燥引張弾性率、又は乾燥引張指数を改善するために適合され、
前記複合材料が、
約8000cm-2 24h-1以下の酸素透過度、
3000g m-2 24h-1以下の水蒸気透過度、
約30MPa以上の乾燥引張強度、
約4GPa以上の乾燥引張弾性率、及び
約45Nm g-1以上の乾燥引張指数の特性を有し、
前記運搬具が、容積を画定するように一方の端でベースに接続された壁を含み、前記運搬具が、前記壁の他方の端から延在するリップを更に含む、構成することと、
係合ゾーンで前記運搬具の前記リップと係合するように、その部分を有するカバーを構成することと、
前記運搬具によって画定された前記容積を囲むように、前記係合ゾーンで充填剤を注入することであって、前記充填剤が、
植物性デンプン接着剤;化学修飾デンプン接着剤;ポリ酢酸ビニル(PVA)、酢酸ビニルエチレン(VAE)及び酢酸ビニルアクリレート(VAA)を含む水性接着剤;デキストリン接着剤;エチレン酢酸ビニル(EVA)ホットメルト接着剤、メタロセンホットメルト接着剤、一過性ホットメルト接着剤及びポリウレタン反応性(PUR)ホットメルト接着剤、ポリビニルアルコール(PVOH)又は部分的に加水分解されたポリ酢酸ビニル(PVA)ホットメルト接着剤;PLA;PHA;エポキシ樹脂;ゼラチン、水、硫酸マグネシウム、トウモロコシ糖、グリセリン及びタンパク質;ポリアクリル化エポキシ化大豆油;シリコーンシーラント;天然ワックス;合成ワックス;フェノールホルムアルデヒド;尿素ホルムアルデヒド;シアノアクリレート;多糖(アガロース);又はメタロセンのうちの1つを含む、注入することと、を含む、方法。
【請求項11】
前記デキストリン接着剤が、水(約55~60重量%)、ジャガイモデンプン(約35~40重量%)、グリコールモノプロピレン(約1.46重量%)、及びグリセリン(約0.88重量%)を含む、請求項10に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年8月7日に出願された米国仮特許出願、シリアル番号63/063,210に対する優先権を主張し、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明の態様は、概して、再生可能及びリサイクル可能な材料に関する。より具体的には、本発明の実施形態は、消費者製品のために作製されるフィブリル化セルロース材料に関する。
【背景技術】
【0003】
環境危機(プラスチック廃棄物汚染)に対する懸念の高まりは、持続可能かつ再生可能な材料を広範に調査するきっかけとなっている。天然に存在するバイオポリマーである石油由来ポリマーを回避するための取り組みにおいて、植物性セルロース繊維は、材料研究のコミュニティに代替品を提供する。セルロース繊維は、供給源が遍在的であること、持続可能であること、再生可能であること、及び更に重要なことに、自然界で100%の生分解性を有する最終生成物を提供することから、注目を集めている。
【0004】
しかしながら、セルロース繊維に基づく多くの既存の生分解性の製品は、期待に応えることができない。例えば、これらのセルロース繊維製品を製造するコストは、大量生産のために経済的に有利ではない。加えて、耐水性、耐油性、又は非粘着性の必要性に起因して、セルロース繊維製品の多くは、これらの特性又は効果を達成するために合成化学組成物に大きく依存する。例えば、多くの既存の製品は、食品又は飲料品に接触する表面にフッ素カーボンコーティングを塗布する必要がある。更に、ペルフルオロオクタン酸(PFOA又はC8)等のこれらのフッ素カーボン系化学物質の一部は、長期的に健康及び環境に悪影響を及ぼす可能性がある。
【0005】
加えて、現在の慣行は、2層又は複数層のフィブリル化セルロース材料を作製しない。むしろ、従来の慣行は、セルロースパルプ溶液から1つの層を生成しようと試みているに過ぎない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施形態は、セルロースパルプの特性を向上させるために、ナノセルロースをフィブリル化形態で注入することによって、従来技術の欠点を克服する。これらの特性は、例えば、機械的特性及びバリア特性、すなわち、引張強度、酸素、二酸化炭素、及び油等の液体及びガス不透過性を実質的に改善することができる。
【0007】
本発明の別の実施形態は、強度向上剤、オリゴマー、カルボン酸、可塑剤、抗菌剤、撥水剤、撥油剤、及び/又は透明複合材である特性をもたらすために、フィブリル化セルロースの層又は混合物を含むフィブリル化セルロース複合材料を更に提供する。複合材料は、上記の特性を向上させるために化学添加剤をほぼ含まないようにすることができる。また別の実施形態では、複合材料は、パルプ等のベース基材、及びフィブリル化セルロース等の別の層を更に含み得る。
【0008】
更なる実施形態では、本発明の態様は、蓋及びカプセル等の2つの別個の単位の最終生成物の間に強固な接合を形成し、そのため、アルミニウム蓋又はプラスチック蓋等のリサイクル不可能な物品を追加することなく、その中に収容される物品を保存することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
当業者であれば、図中の要素が単純さ及び明確さのために示されるため、全ての接続及び選択肢が示されているわけではないことを理解し得る。例えば、商業的に実現可能な実施形態において有用又は必要である、一般的であるが十分に理解されている要素は、本開示のこれらの様々な実施形態の図をあまり妨げないように、しばしば示されないことがある。特定の動作及び/又はステップは、特定の発生順序で記載され得る又は示され得ることは更に認識され得るが、当業者は、そのような順序に関する特定性が実際には必要ではないことを理解し得る。また、本明細書で使用される用語及び表現は、本明細書に特定の意味が別途記載されている場合を除き、それらの対応するそれぞれの短鎖及び研究領域に関して定義され得ることも理解され得る。
【0010】
図1図1A図1Dは、一実施形態によるセルロース繊維水性懸濁液の材料を示す。
図2図2は、一実施形態による、フィブリル化セルロース(3重量%)を有する材料の走査型電子顕微鏡(SEM)画像である。
図3図3A図3Dは、一実施形態による半加工セルロース繊維の走査型電子顕微鏡(SEM)画像であり、a~bはYセルロース繊維のSEM画像であり、c~dはBセルロース繊維のSEM画像である
図4図4A図4Dは、一実施形態による、機械的に粉砕された半加工繊維のSEM画像であり、a~bはYセルロース繊維であり、c~dはBセルロース繊維である。
図5図5は、一実施形態による、10日間油を保持することができた、フィブリル化セルロースL28b、L29b、L30b、及びYで作製された容器の画像を示す。
図6A図6Aは、一実施形態による、約5分間、材料中の熱湯を含んだ食品を示す画像である。
図6B図6Bは、一実施形態による、熱湯を含み、800Wで2分間マイクロ波加熱された食品を示す画像である。
図7図7は、一実施形態による、食品容器に使用されるフィブリル化セルロースの構造のための材料の別のSEM画像である。
図8図8は、一実施形態に従って材料を生成するための方法のフロー図である。
図9図9は、一実施形態によるフィルムを示す3つの画像を示す。
図10図10A及び図10Bは、一実施形態による、第1の複合材料と第2の複合材料との間の接合を示す。
図11A図11A図11Cは、一実施形態による接合の更なる特徴を示す。
図11B図11A図11Cは、一実施形態による接合の更なる特徴を示す。
図11C図11A図11Cは、一実施形態による接合の更なる特徴を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に、本明細書の一部を形成し、例として、実施され得る特定の例示的な実施形態を示す、添付の図面を参照して、実施形態がより完全に説明され得る。これらの例及び例示的な実施形態は、本開示が1つ以上の実施形態の原理の例示であり、示される実施形態のうちのいずれか1つを限定することを意図し得ないことを理解して提示され得る。実施形態は、多くの異なる形態で具現化されてもよく、本明細書に記載される実施形態に限定されると解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が徹底的かつ完全であり得、当業者に実施形態の範囲を完全に伝えることができるように提供される。したがって、以下の詳細な説明は、限定的な意味で解釈されるべきではない。
【0012】
本発明の実施形態は、いずれの材料も含まずに、コア材料としてフィブリル化セルロースを含み得る、Green Composite Material(商標)(GCM(商標))等の材料を含む。一実施形態では、複合材料は、パルプ及びフィブリル化セルロースを含み得る。別の実施形態では、複合材料は、化学添加剤又は化学物質をほぼ含まないようにすることができる。また別の実施形態では、複合材料は、独立して誘導された植物繊維であり得る。一実施形態では、化学添加剤又は化学物質は、天然由来又は非毒性であり得る。別の実施形態では、化学添加剤又は化学物質は、実験室によって作製され得る。いくつかの実施形態では、これらの植物繊維は、バガス、竹、アバカ、サイザル、麻、亜麻、ホップ、ジュート、ケナフ、ヤシ、コイア、トウモロコシ、綿、木、及びそれらの任意の組み合わせに由来し得る。更に他の実施形態では、植物繊維は、前加工又は半加工されたセルロースであってもよい。他の実施形態では、フィブリル化セルロースを含むGreen Composite Materialは、高圧ホモジナイザー又はリファイナー等の精製プロセスを通して植物繊維を加工することによって得ることができる。更なる実施形態では、フィブリル化セルロースを含む複合材料は、(セルロース産生微生物を含まない)細菌株を介して得られる。代替的な実施形態では、フィブリル化セルロースを含む材料は、海洋源から得られてもよい。
【0013】
一実施形態では、セルロースの形状及びサイズは、繊維の原産地又は繊維の組み合わせ、及びそれを作製するプロセスに依存し得る。それにもかかわらず、フィブリル化セルロースは、一般に、以下に記載されるような直径及び長さを有する。フィブリル化セルロースは、一実施形態では、約1~5000ナノメートル(nm)の直径を有し得る。また別の実施形態では、フィブリル化セルロースは、約5~150nm又は約100~1000nmの直径を有し得る。また別の実施形態では、フィブリル化セルロースは、約5000~10000nmの直径を有し得る。
【0014】
更なる実施形態では、材料は、有毒な化学添加剤又は化学物質なしで、様々な特性を高める、強化する、又は改善する、強化された特性を有し得る。別の実施形態では、材料は、化学添加剤又は化学物質をほぼ含まない、食品又は液状品を運ぶのに適した様々な特性を有する。例えば、従来技術に示されるように、様々な有毒な化学添加剤又は化学物質が、製造プロセス中に材料に添加されるか、又はその上にコーティングされて、乾燥又は湿潤のいずれかの所望の引張強度、強化されたオイルバリア、ガス及び/又は液体不透過性を提供する。本発明の態様は、材料に添加される様々な有毒な化学添加剤又は化学物質を用いる代わりに、これらの添加剤又は物質をほぼ含まない、フィブリル化セルロースを含む複合材料を含む。
【0015】
例えば、フィブリル化セルロースは、約0.1~1000マイクロメートル、約10~500マイクロメートル、約1~25マイクロメートル、又は約0.2~100マイクロメートルの長さを有してもよい。いくつかの実施形態では、例えば1:100の重量比で異なる直径のフィブリル化セルロースを含む材料である。別の実施形態では、フィブリル化セルロースは、1:50の重量比であってもよい。更なる実施形態では、混合されたフィブリル化セルロースを含む材料は、乾燥又は湿潤のいずれかの改善された引張強度、強化されたオイルバリア、ガス及び/又は液体不透過性、並びにコスト削減等の利点を提供し得る。
【0016】
いくつかの実施形態では、フィブリル化セルロースを含む材料は、約8000cm-2 24h-1以下の酸素透過度の特性を有し得る。別の実施形態では、約5000cm-2 24h-1以下の酸素透過度である。また別の実施形態では、約1000cm-2 24h-1以下の酸素透過度である。
【0017】
更に、いくつかの実施形態では、材料は、約3000g m-2 24h-1以下の水蒸気透過度の特性を有し得る。また、別の実施形態では、水蒸気透過度は、約1500g m-2 24h-1以下であり得る。
【0018】
いくつかの実施形態では、材料は、約30MPa以上の乾燥引張強度の特性を有し得る。別の実施形態では、乾燥引張強度は、約70MPaであり得る。また別の実施形態では、乾燥引張強度は、約100MPa以上であり得る。いくつかの実施形態では、材料は、約4GPa以上の乾燥引張弾性率の特性を有し得る。別の実施形態では、約6GPa以上の乾燥引張弾性率である。
【0019】
いくつかの実施形態では、材料は、約45Nm g-1以上の乾燥引張指数の特性を有し得る。別の実施形態では、特性は、約80Nm g-1以上であり得る。
【0020】
いくつかの実施形態では、材料は、約5MPa以上の湿潤引張強度の特性を有し得る。別の実施形態では、湿潤引張強度は、約20MPa以上であり得る。
【0021】
いくつかの実施形態では、材料は、約0.4MPa以上の湿潤引張弾性率の特性を有し得る。別の実施形態では、湿潤引張弾性率は、約1.0MPa以上であり得る。
【0022】
いくつかの実施形態では、材料は、約5Nm g-1以上の湿潤引張指数の特性を有し得る。別の実施形態では、湿潤引張指数は、約20Nm g-1以上であり得る。
【0023】
代替の実施形態では、材料は、乾燥及び/又は湿潤強度を向上させるための接着剤を含んでもよい。一実施形態では、接着剤は、ポリマーを含み得る。他の実施形態では、接着剤は、金属塩を含み得る。別の実施形態では、接着剤は、オリゴマーを含み得る。更なる他の実施形態では、接着剤は、カルボン酸を含み得る。更に別の実施形態では、接着剤は可塑剤を含み得る。いくつかの実施形態では、本発明におけるフィブリル化セルロース対接着剤の重量比は、約33:1~1:1であり得る。
【0024】
例えば、ポリマーは、ポリエステル、ゼラチン、ポリ乳酸、キチン、アルギン酸ナトリウム、熱可塑性デンプン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、キトサン、キチングルカン、ポリビニルアルコール、又はポリプロピレンを含み得る。一実施形態では、ポリマーは、本発明の態様の複合材料に適用され得る化学添加剤を含み得る。例えば、化学添加剤は、材料自体に埋め込まれてもよいか、又はその上に噴霧若しくはコーティングされてもよい。
【0025】
別の実施形態では、接着剤は、水溶性樹脂を含み得る。例えば、修飾ポリアミン、ポリアミドエピクロロヒドリン、ポリアミドアミン-エピクロロヒドリン、アジピン酸-ジエチレントリアミン-エピクロロヒドリンである。いくつかの実施形態では、本発明におけるフィブリル化セルロース対接着剤の重量比は、99:1~1:1であり得る。
【0026】
また別の実施形態では、接着剤は、金属塩を含み得る。例えば、金属塩は、炭酸ジルコニウムカリウム、硫酸アルミニウムカリウム、炭酸カルシウム、及びリン酸カルシウムを含み得る。いくつかの実施形態では、本発明におけるフィブリル化セルロース対接着剤の重量比は、約99:1~1:1であり得る。
【0027】
別の実施形態では、接着剤は、オリゴマーを含み得る。一例では、オリゴマーは、オリゴヌクレオチド、オリゴペプチド、及びポリエチレングリコールを含んでもよい。いくつかの実施形態では、本発明におけるフィブリル化セルロース対接着剤の重量比は、約99:1~1:1であり得る。
【0028】
更なる他の実施形態では、接着剤は、カルボン酸を含み得る。例えば、カルボン酸は、クエン酸、アジピン酸、及びグルタル酸を含んでもよい。いくつかの実施形態では、本発明におけるフィブリル化セルロース対接着剤の重量比は、約33:1~1:1であり得る。
【0029】
実施形態では、可塑剤を含む接着剤は、接着された複合材の脆弱性及びガス透過性を低減し得る。いくつかの実施形態では、可塑剤は、ポリオールを含み得る。一実施形態では、ポリオールは、グリセロールを含み得る。一実施形態では、ポリオールは、ソルビトールを含み得る。一実施形態では、ポリオールは、ペンタエリスリトールを含み得る。いくつかの実施形態では、ポリオールは、ポリエチレングリコールを含み得る。いくつかの実施形態では、可塑剤対複合材料対接着剤の重量比は、約5:99:1~約1:1:1である。
【0030】
別の実施形態では、可塑剤は、分岐多糖、ワックス、脂肪酸、脂肪及び油を含み得る。
【0031】
本発明の態様は、ガス及び/又は液体状態の水をはじくための化学添加剤として撥水剤を更に含んでもよい。いくつかの実施形態では、撥水剤は、動物性ワックス、動物性油、又は動物性脂肪を含む。一実施形態では、撥水剤は、石油由来ワックス又は石油系ワックスを含む。他の実施形態では、撥水剤は、植物性ワックス、植物性油又は植物性脂肪を含む。
【0032】
いくつかの実施形態では、動物性の撥水剤は、ミツロウ、シェラック、及びクジラ油を含み得る。
【0033】
いくつかの実施形態では、石油系ワックスの撥水剤は、パラフィンワックス、パラフィンオイル、及び鉱油を含み得る。
【0034】
いくつかの実施形態では、植物性の撥水剤は、カルナウバワックス、大豆油、パーム油、パームワックス、カルナウバワックス、及びヤシ油を含み得る。
【0035】
いくつかの実施形態では、撥水剤は、炭酸ジルコニウムカリウム、硫酸アルミニウムカリウム、炭酸カルシウム及びリン酸カルシウム、アルキルケテンダイマー、アクリルポリマー、並びにフッ素系ポリマー等の接着剤を含み得る。
【0036】
更なる実施形態では、材料は、フィブリル化セルロースを含んでもよく、更に任意選択的に抗菌剤を含んでもよい。いくつかの実施形態では、抗菌剤は、茶ポリフェノールを含み得る。いくつかの実施形態では、抗菌剤は、ピリチオン塩、パラベン、パラベン塩、四級アンモニウム塩、イミダゾリウム、安息香酸ソルビン酸、及びソルビン酸カリウムを含み得る。
【0037】
また別の実施形態では、本発明の態様は、非フッ素系の耐油性、耐水性、及び耐熱性ポリマーでコーティングされ得る又はそれらと混合され得るフィブリル化セルロースを有する材料を含み得る。例えば、非フッ素系ポリマーは、含浸プロセス中にフィブリル化セルロースと混合されてもよい。別の実施形態では、非フッ素系ポリマーは、フィブリル化セルロース上に噴霧又はコーティングされ得る。
【0038】
更に、本発明の別の実施形態は、フィブリル化セルロースを有する材料を含んでもよく、更に任意選択的に、約300~800nmの波長を有する光の透過を増加させるための透明複合材を含む。いくつかの実施形態では、材料は、分岐多糖を含んでもよい。いくつかの実施形態では、材料対透明複合材の重量比は異なる範囲であり、必要とされる透明度に依存し得、例えば、約99:1~約1:99である。
【0039】
いくつかの実施形態では、分岐多糖は、デンプン、デキストラン、キサンタムガム、及びガラクトマンナンを含み得る。これらの分岐多糖の供給源には、トウモロコシ、豆、アスパラガス、芽キャベツ、豆果類、オート麦、亜麻仁、双子葉類、草、コーヒー澱、及びコーヒーシルバースキンが含まれるが、これらに限定されない。
【0040】
いくつかの実施形態では、デキストランは、アガロース、プルラン、及びクルダン(curdan)を含み得る。
【0041】
また、本発明の別の態様では、油をはじくための化学添加剤として撥油剤を含んでもよい。いくつかの実施形態では、撥油剤は、水系エマルジョン、水系フッ素エマルジョンを含む。
【0042】
いくつかの態様では、本明細書で提供されるのは、本明細書で開示される材料によって作製される生成物の製造であり、指定された形状、例えば、二次元又は三次元のいずれかに容易に形成される。例えば、二次元の例は平面シートであってもよく、平面シートは、最終生成物を形成するために分解されるように使用され得る別の例では、材料は、最終生成物を形成する状態であり得る溶液中にあり得る。また別の実施形態では、三次元の例は、最終生成物であり得る。
【0043】
一態様では、最終生成物は、図5図7に示されるもの等の、可食又は食用物品のための容器を含み得る。例えば、本出願に記載されるような材料を具現化する最終生成物は、食品容器又はパッケージを含んでもよい。限定ではなく例としてそれを使用すると、食品容器又はパッケージは、飛行機内での食事又は機内食の容器、使い捨てカップ、即席食品の容器、カプセル、アイスクリームのカートン又は容器、及びチョコレートの容器を含み得る。いくつかの実施形態では、生成物は、例えば、インスタントカップヌードル、インスタントスープ等の、スパイスを更に含有し得るインスタント食品の容器を含み得る。そのような例では、消費者が本発明の態様を具現化する容器に収容される可食又は食用物品を消化又は摂取するために、容器は、約100℃等の高温で水又は液体に曝露され得る。
【0044】
別の実施形態では、使用され得る生成物は、飛行機内での食事及び飲料の容器である。現在、飛行機内での食事の容器は、軽量、剛性、耐油性等の特性のために、様々な形態のプラスチックで作られている。加えて、既存のプラスチック容器は、オーブンによって加熱に供され得る。加熱により、プラスチック容器から可食又は食用物品に発がん性物質が放出し得る。したがって、そのような影響は望ましくない。本発明の実施形態は、発がん性物質を放出することなく、上記の特性とともに、耐水性、高耐熱性、耐油性等の特性を示し得る。
【0045】
別の実施形態では、カプセルの例は、熱い飲料用の機械のためのカプセルであり得る。例えば、カプセルは、コーヒー、紅茶、ハーブ、又は他の飲料を収容することができる。例えば、カプセルは使い捨てカプセルであってもよい。別の例では、カプセルは、使い捨てのコーヒーバッグ又はコーヒーパウチであり得る。そのような例では、電気飲料機は、高温又は高圧で水をカプセルに投入又は注入することができ、その結果、飲料製造プロセスが開始し得、コーヒーがカプセル又はパウチから消費者のカップに滴下し得る。カプセル又はパウチは、上述したような1つ以上の特性を有する生分解性及び持続可能な材料を含むため、カプセル又はパウチは、環境に負担をかけることなく容易にリサイクルされ得る。
【0046】
一実施形態では、カプセルは、約500ミクロンの厚さを有する側壁を有し得る。一実施形態では、カプセルは、約500ミクロンの厚さを有する上部又は蓋を含み得る。また別の実施形態では、カプセルは、約300ミクロンの底部厚さを含み得る。更なる実施形態では、カプセルは、フォーマー(後述する)から1パスで形成/作製され得、上部、側壁、及び底部の厚さは異なる厚さである。
【0047】
いくつかの実施形態では、生成物は、永続的に、半不透過性又はやや不透過性であるかにかかわらず、流体中の粒子又は分子に分離するためのフィルターを含み得る。例えば、生成物は、固液分離、液液分離、又は気液分離効果等を有するフェイスマスク又はフィルター膜を含んでもよい。
【0048】
いくつかの実施形態では、生成物は、化粧品又はスキンケア容器製品、医療製品、例えば、パウダーケース、パレット、保護ガラス、又は医療グレードの使い捨て品を含み得る。いくつかの実施形態では、生成物は、医療機器、自動車、電子機器、及び建設資材(補強材として)の一部を含み得る。
【0049】
全体として、一実施形態では、本発明の材料を具現化する容器は、容器、平面シート、トレイ、プレート、リール、ボード、又はフィルムの形態であってもよい。そのような実施形態では、材料の幅又は長さは、約0.01mm~10000mm以上の範囲であり得る。一実施形態では、幅又は長さは、約0.01mm~1000mmの範囲であり得る。実施形態では、フィルムは、約0.01~3.0mmの厚さを有する薄層フィルムであり得る。一実施形態では、厚さは、約0.02~0.20mmであり得る。更に別の実施形態では、生成物は、約100:1~約1:100の油対水の重量比を含む食品パッケージを含んでもよい。
【0050】
別の実施形態では、本発明の態様は、上記の特性を有するフィブリル化セルロースを含む材料を製造、生成、又は作製するプロセスを提供し得る。
【0051】
実施例1
上記に提供された材料に加えて、本発明の態様は、セルロースのフィブリル化プロセス又は方法を含み得る。
【0052】
ここで図8を参照すると、フロー図が、一実施形態に従ってそのような材料を作製するための方法を示すことができる。一実施形態では、以下に示す例は、複合材料の機械的特性を改善するために、有毒な化学添加剤をほぼ含まない。例えば、セルロース板紙(約3.0重量%)を、A4サイズの紙のような紙片に引き裂いた。破った紙片をパルプ化機に投入する(図8には示されていない)。パルプ化プロセスは約20分かかる場合がある。次に、例えば、リファイナー802を使用してプロセスを開始してもよい。例えば、リファイナー802は、ホモジナイザー、グラインダー、化学精製チャンバ/槽、機械的及び化学的な繊維精製デバイスの組み合わせ等であり得る。一実施形態では、グラインダーの例において、リファイナー802は、互いに対向する2つの砥石を含み得る。2つの砥石間の分離又は距離は、所望の最終生成物の関数として調整され得る。別の実施形態では、表面の溝又はパターンが、所望の最終生成物の関数として調整され得る。したがって、パルプ懸濁液806が、任意選択的に約1~10パスの間に、次いでリファイナーに供給される。他の場合には、パルプ懸濁液806を、リファイナー(図示せず)、例えば、コロイドミル、ダブルディスクグラインダーに供給して、リファイナー802に入る前にセルロースパルプを更に精製してもよい。
【0053】
一実施形態では、図1a~図1dは、パスの数を増加させたフィブリル化セルロースの状態を示す。例えば、図1aは、0サイクル又は0パスのセルロース繊維水性懸濁液を表し得る。換言すると、パルプが本発明の態様の品質及び特性を達成するためにフィブリル化を起こさない、図1aに示されるようなパルプ懸濁液806の内容量である。
【0054】
一実施形態では、図1bは、パルプ懸濁液806がリファイナー802を通過した、1パス後の精製後材料808を示し得る。例えば、精製後材料808は、今や、フィブリル化セルロース繊維水性懸濁液を含み得る。別の例において、図1cは、リファイナー802を通過した、2パス又は2サイクル後の精製後材料808の画像を示す。一例では、精製後材料808中のフィブリル化セルロース繊維は、図1bに示されるものよりも細かい。図1dは、3サイクル/パス後の精製後材料808の画像を示し得る。そのような実施形態では、精製後材料808は、図1cのものよりも更に細かいフィブリル化セルロース繊維を含み得る。
【0055】
一実施形態では、異なるセルロース開始濃度が評価され、試験されている。例えば、精製後材料808は、約2.5重量%のセルロース(及び97.5%の水)、約3.0重量%のセルロース、約3.6重量%のセルロース、及び約4.0重量%のセルロースのフィブリル化セルロースの濃度でフィブリル化セルロース繊維及び水を含んでもよく、これらを試験及び使用した。
【0056】
例えば、約2.5重量%のセルロースのセルロース濃度について不十分な精製が見られ、特性は試験されなかった。換言すると、約2.5重量%のフィブリル化セルロース繊維濃度、又はたとえ通常のパルプ懸濁液であっても、本発明の態様の特性を達成するためには不十分であろう。約3.0重量%、約3.6重量%、及び約4.0重量%の、精製後材料808を含むフィブリル化セルロースは、本明細書において、図5中でそれぞれ、L028、L029、及びL030と称される。
【0057】
一実施形態では、フィブリル化セルロースの様々な特性を試験した。例えば、表1には、機械的、水蒸気及びガス透過性の特性が示されている。
【表1】
【0058】
一実施形態では、図2は、約3重量%の濃度でのフィブリル化セルロースのSEM画像を示し得る。
【0059】
実施例2
一例では、上記実施例1で、精製後材料808を得るために直接パルプ溶液を使用する代わりに、半加工セルロース繊維を市場供給源から入手してもよい。したがって、半加工セルロース繊維(例えば、約3重量%)をコロイドミルに供給し、約1分間粉砕する。任意選択的に、フィブリル化セルロース繊維は、リファイナー802で更に処理されてもよい。
【0060】
一例では、図3は、1分間のコロイド粉砕後の半加工繊維のSEM画像を示し得る。例えば、表2は、異なる供給源からの異なるフィブリル化セルロースの特性を示す。
【表2】
【0061】
例えば、図3は、a~bが表2のYセルロース繊維のSEM画像であり、c~dがBセルロース繊維のSEM画像である場合を示し得る。
【0062】
別の実施形態では、図4は、1サイクル/パスの間に機械的に粉砕した後の、半加工繊維のSEM画像を示す。例えば、図4のa~bはYセルロース繊維であり、図4のc~dはBセルロース繊維である。
【0063】
一態様では、ミキサー804は、水中にセルロースパルプの混合物を含む水中のセルロースパルプのパルプ806の懸濁液を提供することができ、セルロース対水の重量比は約0.01:100である。別の実施形態では、重量比は、約0.03:0.10であり得る。いくつかの実施形態では、リファイナー802からの精製後材料808は、それがリファイナー802によって再び粉砕されるように使用され得る場合に保持されてもよい。例えば、上述したように、精製後材料808がリファイナー802を通るパスの数は、1~100であってもよい。別の実施形態では、パス又はサイクルの数が1~10に更に制限され得る。
【0064】
別の実施形態では、フィブリル化セルロース対水の重量比、及び/又はリファイナー802を通過する回数は、最終生成物の所望の特性の関数であり得る。例えば、最終生成物が低水蒸気透過、及び低酸素透過を必要とする場合、精製後材料808は、セルロース対水の重量比が約0.03~0.04 3~4%(L28b~L30bによって実証されるように)により近くなり得、かつ/又はパスの数が増加し得る。また別の実施形態では、相対的な低水蒸気透過及び相対的な低酸素透過は、高い貯蔵寿命を示し得る一方で、相対的な高水蒸気透過及び相対的な高酸素透過は、より短い貯蔵寿命を示し得る。
【0065】
一実施形態では、精製後材料808は、フォーマー810によって処理されてもよい。例えば、フォーマー810は、精製後材料808に基づいて、フィブリル化セルロースを含む所望の材料への中間体818を生成し得る。例えば、中間体818は、フィブリル化セルロース対液体(例えば、水)の重量比が約0.001~99であってもよい。別の実施形態では、比率は、約0.001~0.10であり得る。一実施形態では、フォーマー810は、メッシュ又は繊維状ネットワークを含み得る。例えば、フォーマー810は、負圧及び/又は正圧又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。一実施形態では、フォーマー810は、圧力を印加して、精製後材料808中のフィブリル化セルロースを液体から分離して、中間体818を形成することができる。フィブリル化セルロース繊維のフィブリル化された性質のために、及びリファイナー802のプロセスを通して、図2図4及び図7の様々なSEM画像によって示されるように、異なる長さの繊維が中間体818を形成し得る。
【0066】
別の実施形態では、中間体818を形成するために、ベース層812が、精製後材料808と併せて使用されてもよい。一実施形態では、本発明の態様のGCMは、パルプの基材層(例えば、ベース層812)及びフィブリル化セルロース層(例えば、精製後材料808から)を有する複合材料を含み得る。例えば、フォーマー810は、ベース層812をメッシュ、モールド、又はフレームに曝露して、中間体818のための構築物を形成し得る。例えば、ベース層812は、最初に、水及びパルプ材料の溶液又はスラッシュの形態であってもよい。スラッシュはタンク内にあってもよく、メッシュもまたタンク内にあってもよい。ベース層812がメッシュ上に形成されるように、真空等の負圧を介して、タンクから水を除去又は減少させてもよい。
【0067】
その後、一実施形態では、フォーマー810は、中間体818を形成するために、精製後材料808をベース層812に噴霧又は塗布するための噴霧器又は塗布器を含み得る。ベース層812と精製後材料808との間の異なるサイズの繊維により、精製後材料808にベース層812を注入する。一実施形態では、精製後材料808は、食用物品を運ぶ中間体818の表面に塗布又は噴霧されてもよい。例えば、最終生成物がボウルであると仮定すると、精製後材料808は、最終生成物の内面に塗布又は噴霧されてもよい。
【0068】
一実施形態では、中間体818は、502又は504に示されるように、その外面にメッシュ又は繊維状ネットワークのパターンを示し得る。
【0069】
また別の実施形態では、フォーマー810は、自然なプロセスによる乾燥又は形成のために、中間体818を平坦な表面上に広げ得る。
【0070】
別の実施形態では、乾燥機814が、中間体818を乾燥又は除湿するために更に提供されてもよい。一実施形態では、乾燥機814は、30℃~200℃の乾燥条件を提供し得る。別の実施形態では、乾燥機814は、赤外線加熱等の加熱された表面を含み得る。別の実施形態では、マイクロ波加熱又は空気加熱が、実施形態の主旨及び範囲から逸脱することなく使用され得る。また別の実施形態では、乾燥機814はまた、負圧及び/又は正圧によって補助され得る。
【0071】
実施例3
本発明の態様を具現化し得る最終生成物の一例では、セルロースベースのボウルは、前述の材料及び方法の組み合わせを採用することによって成功裏に生成される。一実施形態では、セルロースベースの食品容器の機能性は、本実施例において、図5に示されるように、典型的な調理油を容器に充填することを証明するために使用され得る。本実施例において、セルロースベースの食品容器及び調理油は、800Wで4分間マイクロ波によって加熱され、10日間観察され得る(図5に示される)。そのような例では、図5の容器は、フィブリル化セルロースL28b、L29b、L30b、及びYでできた容器を表し得る。一実施形態では、図5の各容器は、約10日間油を保持することができる。
【0072】
別の実施形態では、一実施形態による複合材料を具現化する容器に(お湯を加えた後に調理された後で)インスタントヌードルを充填することによって、別の一連の試験も行われた。観察結果を2日目に記録した。図6Aは、食品容器等の容器内のフィブリル化セルロース構造の例を示す。例えば、図6Aは、熱湯を充填し、それを約5分間放置した、フィブリル化セルロースの一連の画像を示す。
【0073】
別の実施形態では、図6Bは、熱湯を充填し、800Wで約2分間マイクロ波加熱した、フィブリル化セルロースの一連の画像を示す。
【0074】
図7は、一実施形態による、図6A及び図6Bの食品容器中のフィブリル化セルロースの構造に関するSEM画像を示す別の画像である。
【0075】
実施例4
ここで、図9a~図9cを参照すると、画像は、実施形態の実施例4によるフィルムを示す。
【0076】
一実施形態では、本発明の態様による複合材料は、フィブリル化セルロースに基づく透明複合フィルム中にあってもよい。一例では、フィルムは、フィブリル化セルロース及びプルラン粉末を水中に溶解させて、別々に約1重量%の溶質を含む溶液を生成することによって製造され得る。プルラン粉末の溶解では、粉末を徐々に添加してもよく、溶液を800Wの電力で1分間マイクロ波によって加熱してもよい。一実施形態では、このプロセスは、透明な溶液が形成されるまで約4~5回繰り返されてもよい。
【0077】
一実施形態では、複合フィルムを生成するために、精製後材料808等のフィブリル化セルロースとプルランとの比率は約1:1であってもよく、例えば、約250gの精製後材料808(例えば、約1%のフィブリル化セルロース)を約250gのプルラン溶液と混合して、約0.5%の溶質を含む溶液を生成することができる。次いで、約100gの混合溶液を、疎水性表面、例えば、シリコーン表面に注ぎ、室温で乾燥させた。
【0078】
別の実施形態では、2:1の比率のフィブリル化セルロース対プルランの場合、250gの精製後材料(例えば、約2%のフィブリル化セルロース)を、約250gのプルラン溶液と混合して、約1%の溶質を含む溶液を生成することができる。次いで、約100gの混合溶液を、疎水性表面、例えば、シリコーン表面に注ぎ、50℃で12時間乾燥させた。
【0079】
図示されるように、図9a~図9cは、フィブリル化セルロース対プルランが、a.)0:1、b.)1:1、及びc.)2:1の比率である、セルロースベースのフィルムの画像を示し得る。
【0080】
一実施形態では、プルランの添加は、フィルムの表面を滑らかにするためのフィルム形成プロセスを強化し得、本明細書において後にL41bと称されるフィブリル化セルロース(例えば、精製後材料808)で作られたフィルムには、非常にしわが多い。一方、プルランを含む他のフィルムは、より滑らかで均一な表面を提供する。一実施形態では、フィブリル化セルロース及びプルランを含む複合材料のフィルムは、不均一な表面をほぼ含まないようにすることができる。
【0081】
また別の実施形態では、透明複合フィルムの機械的特性を以下に示し、フィブリル化セルロースはL41bとして示され、プルランはBとして表される。
【0082】
【表3】
【0083】
実施例5
撥水剤を含むフィブリル化セルロース
【0084】
一実施形態では、本発明の態様は、撥水剤を含むフィブリル化セルロースを含み得る。一例では、混合物は、正しい比率のセルロース及び撥水剤を含み、機械的ブレンダーを使用して3分間ブレンドされてもよい。混合物を更に4000mLに希釈し、フォーマー810に注いでもよい。一態様では、フォーマー810は、25~35%の乾燥度を有する湿潤プレフォームを生成するために、負圧及び/又は正圧を印加することができる。混合物の機械的特性及びバリア特性を表4に示すことができる。
【0085】
【表4】
【0086】
全体として、本発明の態様は、有毒な化学物質(例えば、フルオロポリマー及びその誘導体)が添加される従来のアプローチの欠点を克服する。本発明の態様はまた、パルプを単数又は複数のベース層として使用する従来のアプローチの欠点を克服する。パルプ繊維は、その直径では10~50マイクロメートル(μm)の範囲にあることを理解されたい。一方、本発明の態様は、1μm未満の範囲等の、より細かいサイズである。
接合及び封止
【0087】
更なる実施形態では、上記の開示及び実施例からの最終生成物を用いて、本発明の態様は、上記の組成物/構築物と複合材料との、及び上記の組成物/構築物と別の複合材料との接合、封止、又は固定を更に含み得る。別の実施形態では、接合、封止、又は固定には、上記の開示に由来しない別の複合材料を用いてもよい。
【0088】
例えば、図10A図10B及び図11A図11Cに見られるように、第1の複合材料が、ボウル、カップ、カプセル、トレイ等の運搬具、容器本体であってもよいと仮定する。第2の複合材料は、カバー、蓋、キャップ、膜、又はフィルムであってもよい。一例では、第1の複合材料を第2の複合材料に接合するために、接着剤を使用して、第1の複合材料と第2の複合材料との間の空間を接合、固定、又は封止してもよい。別の実施形態では、セルロース容器製品は、本体及びカバーを含んでもよく、カバーは、蓋、トレイ、膜、又はフィルムの形態であってもよい。例えば、カバーが膜又はフィルムである場合、カバーを容器本体に封止するために追加の接着剤が必要とされ得る。接着剤の供給源は遍在しており、次の例のうちの1つであり得る。一例では、接着剤は、食品グレードの接着剤、又はその供給源が遍在し得る接着剤であってもよく、以下の例のうちの1つであってもよい。
【0089】
1.デンプン接着剤 植物性デンプン、例えば、タピオカ、小麦、ジャガイモ、サツマイモ、トウモロコシ。化学修飾デンプン、例えば、カチオン性デンプン、無機塩デンプン;
【0090】
2.液体接着剤 ポリ酢酸ビニル(PVA)、酢酸ビニルエチレン(VAE)及び酢酸ビニルアクリレート(VAA)を含む水性接着剤;
【0091】
3.デキストリン接着剤 水(約55~60%)、ジャガイモデンプン由来のデキストリン(約35~40%)、グリコールモノプロピレン(約1.46%)、グリセリン(約0.88%)を含み得る
【0092】
4.ホットメルト接着剤 エチレン酢酸ビニル(EVA)ホットメルト接着剤、メタロセンホットメルト接着剤、一過性ホットメルト接着剤及びポリウレタン反応性(PUR)ホットメルト接着剤、ポリビニルアルコール(PVOH)又は部分的に加水分解されたポリ酢酸ビニル(PVA)ホットメルト/他のホットメルト。
【0093】
5.バイオベースのホットメルト PLA、PHA;
【0094】
6.バイオベース エポキシ樹脂;
【0095】
7.動物性接着剤 ゼラチン、水、硫酸マグネシウム、トウモロコシ糖、グリセリン及びタンパク質(例えば、接着可能性に接着強度を提供するコンドリン、及び粘着性又は硬度にゲル化強度を提供するグルテン)を含む;
【0096】
6.大豆接着剤(例えば、ポリアクリル化エポキシ化大豆油);
【0097】
7.シリコーンシーラント;
【0098】
8.ワックス 天然ワックス(例えば、ミツロウ、パームワックス)及び合成ワックス;
【0099】
9.フェノールホルムアルデヒド、尿素ホルムアルデヒド;
【0100】
10.シアノアクリレート;
【0101】
11.多糖(アガロース);及び
【0102】
12.メタロセン。
【0103】
上記に提供された接着剤材料に加えて、本発明の態様は、接着プロセスを含み得る。一例では、第1の複合材料及び第2の複合材料の接着プロセスは、接着剤を第1の複合材料又は第2の複合材料に塗布することによって行われてもよい。接着は、例えば、室温から200℃までの更なる乾燥又は加熱プロセスを経てもよく、これは、選択された接着剤のタイプに依存し得る。他の実施形態では、接着プロセスはまた、第1又は第2の複合材料のいずれかに負圧及び/又は正圧を印加することによって補助されてもよい。また別の実施形態では、接着の乾燥は、超音波、赤外線、マイクロ波、空気、ホットプレス、及びそれらの任意の組み合わせによって行われ得る。
【0104】
第2の複合材料がセルロース系の膜又はフィルムを含み得る他の実施形態では、これらのセルロース系フィルムの第1の複合材料への接着は、水分の添加及び正圧若しくは負圧の印加、又はそれらの任意の組み合わせによって行われてもよい。例えば、膜又はフィルムは、植物由来のセルロース、マイクロフィブリル化セルロース、及びナノフィブリル化セルロースを含み得る機械的に処理されたセルロースであってもよい。他の実施形態では、膜は、化学修飾セルロース(例えば、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース)を含んでもよい。
【0105】
また別の実施形態では、第1の複合材料と第2の複合材料との間の接合は、接着剤なしで行われてもよい。例えば、第2の複合材料が蓋又はトレイの形態であると仮定すると、封止、固定、又は接合は、機械的相互連結設計で行われ得る。例えば、容器本体は、拡張特徴部を含み得る一方で、第2の複合材料は、容器本体からのその拡張部分と相互連結することができる一致する穴を含み得る。ここで図10Aを参照すると、ボウル又はカプセル等の、運搬具又は第1の複合材料1006の上面図である。この実施形態では、第1の複合材料1006は、第1の複合材料1006のより広いリップ又はリム又は周辺部等の、拡張特徴部1008を含んでもよい。例えば、そのような拡張特徴部1008は、第1の複合材料と第2の複合材料との間の接合、封止、又は固定のための表面積を増加させ得る。一実施形態では、この拡張特徴部1008は、1002等の1つ以上の穴を含み得る。図10Bの1020等の第2の複合材料は、穴1002に摩擦嵌合するサイズであり得る1つ以上の突出部又は舌状部を含んでもよく、そのため、第2の複合材料1020を所定の位置で第1の複合材料1006に嵌入するように、第2の複合材料1020に下向きの力が加えられる必要がある。
【0106】
また別の実施形態では、1つ以上の突出部又は舌状部は、第1の複合材料1006の拡張特徴部1008上にあってもよく、穴1002は、逆の構造で、第2の複合材料1020上にあってもよい。
【0107】
また別の実施形態では、機械的接合の有効性を更に高めるために、拡張特徴部1008のパッチ又は部分1004は、不均一な表面を有してもよく、一方、拡張特徴部1008の他の箇所又は部分は、より滑らかな又は平面的な表面を有してもよい。
【0108】
そのため、第1及び第2の複合材料106及び1020は、第1の複合材料又は第2の複合材料のいずれかに更なる圧力が印加されたときに相互連結され得る。
【0109】
また別の実施形態では、第1の複合材料1006及び第2の複合材料1020の接合、封止、又は固定は、1つ以上のカラム又は充填剤1022によって更に補助され得る。図10Bに見られるように、第2の複合材料1020は、1つ以上の充填剤1022によって、図10Aの拡張特徴部1008等の拡張特徴部で固定されてもよい。一例では、1つ以上の充填剤1022は、ナノフィブリル化セルロース又はフィブリル化セルロースを含み得る。別の実施形態では、1つ以上の充填剤1022は、接着剤を含み得る。
【0110】
他の実施形態では、容器の封止は、接着剤で補助されてもよい。例えば、図11Aを参照すると、接着剤1102は、係合ゾーン1118上に塗布され得る。一実施形態では、係合ゾーン1118は、第1の複合材料の拡張特徴部1108が第2の複合材料1108の部分に係合又は接触する領域であり得る。別の実施形態では、係合ゾーン1118への負圧及び/又は正圧の印加が用いられ得る。したがって、封止は、容器及びカバーの接着剤及び物理的な硬さの両方によってもたらされる。
【0111】
別の例では、第1の複合材料の拡張特徴部1108の端部及び第2の複合材料の端部は、約0~約90度の間で1110において上向きに傾斜してもよい。別の実施形態では、第1の複合材料の拡張特徴部1108の端部及び第2の複合材料の端部は、1112において約0~約90度の間で下方に屈曲又は湾曲してもよい。
【0112】
ここで図11B及び図11Cを参照すると、溝1114、チャネル1116、又は波形が、第1の複合材料及び第2の複合材料の一致する側に設けられてもよく、そのため、特に接着剤が塗布されるときに、接着、封止、又は固定が更に強化され得る。
【0113】
本発明の態様は、植物性セルロース、マイクロフィブリル化セルロース、及び/又はナノフィブリル化セルロースに由来する容器本体及びカバーに適用することができる。
【0114】
1.他の実施形態では、容器及びカバーは、ポリマー、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリビニルアルコール(PVOH)、ポリ乳酸(PLA)、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)を含んでもよい。
【0115】
2.実施形態のうちの1つでは、容器本体及びカバーは、追加のポリマー及びそれらの任意の組み合わせを更に含んでもよい。
【0116】
3.他の実施形態では、容器本体は、ポリマー積層セルロース層を含んでもよく、ポリマーは、PE、PP、PVOH、PLA、PHAを含む。
【0117】
一態様では、第1の複合材料は、食用物品を収容するために使用することができる等、様々な目的のために使用され得る。例えば、それは、粉末、顆粒、フレーク、又は液体の形態の乾燥食品又は調味料、及びそれらの任意の組み合わせを含み得る。他の実施形態では、それは、化粧品、医療製品、及び電子製品等の非食用物品を収容するために使用され得る。
【0118】
他の実施形態では、ホットメルトポリマーは、対応する温度でポリマー(例えば、PE、PP、PVOH、PLA、PHA)を溶融させることによって、容器本体又はカバー又はそれらの両方に塗布され、容器又はカバーに注入され、対応するポリマーの融点よりも低い温度で固化され得る。容器本体の充填プロセスの後、カバーが容器本体上に配置され、接着プロセスは、超音波、赤外線、マイクロ波、空気、ホットプレス、及びそれらの任意の組み合わせによって、負圧又は正圧で行われる。
【0119】
上記の説明は例示的であり、限定的ではない。実施形態の多くの変形例は、本開示を考察すると当業者に明らかになり得る。したがって、範囲の実施形態は、上記の説明を参照して決定されるべきではなく、代わりに、それらの完全な範囲又は均等物とともに保留中の特許請求の範囲を参照して決定されるべきである。
【0120】
任意の実施形態からの1つ以上の特徴は、範囲の実施形態から逸脱することなく、任意の他の実施形態の1つ以上の特徴と組み合わせてもよい。「a」、「an」又は「the」の記載は、そうではないことが具体的に示されない限り、「1つ以上の」を意味することが意図される。「及び/又は」の記載は、そうではないことが具体的に示されない限り、用語の最も包括的な意味を表すことが意図される。
【0121】
本開示は、多くの異なる形態で具現化され得るが、図面及び説明は、本開示が1つ以上の発明の原理の例示であり、いずれか1つの実施形態を示される実施形態に限定することを意図しないことを理解して提示される。
【0122】
本開示は、上記の長期間達成されなかった要望に解決策を提供する。特に、本発明の態様は、セルロース材料の特性を向上させるために化学式を使用する既存の慣行に依存するという課題を克服する。
【0123】
上記のシステム及び方法の更なる利点及び修正例は、当業者にとって容易に想到し得るものである。
【0124】
したがって、本開示は、そのより幅広い態様において、特定の詳細、代表的なシステム及び方法、並びに上に示されかつ記載される例示的な例に限定されない。本開示の範囲又は主旨から逸脱することなく、上記の明細書に対して様々な修正及び変形を行うことができ、本開示は、それらが以下の特許請求の範囲及びそれらの等価物の範囲内に含まれる場合に限り、全てのそのような修正例及び変形例を包含することを意図する。
図1a)】
図1b)】
図1c)】
図1d)】
図2
図3a)】
図3b)】
図3c)】
図3d)】
図4a)】
図4b)】
図4c)】
図4d)】
図5
図6A
図6B
図7
図8
図9a.)】
図9b.)】
図9c.)】
図10A
図10B
図11A
図11B
図11C
【国際調査報告】