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特表2023-537510取り外し可能なバッテリー付き電動スクーター
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-01
(54)【発明の名称】取り外し可能なバッテリー付き電動スクーター
(51)【国際特許分類】
   B62J 43/16 20200101AFI20230825BHJP
   B62K 3/02 20060101ALI20230825BHJP
   B62J 43/23 20200101ALI20230825BHJP
【FI】
B62J43/16
B62K3/02
B62J43/23
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023508041
(86)(22)【出願日】2021-08-06
(85)【翻訳文提出日】2023-04-05
(86)【国際出願番号】 US2021045006
(87)【国際公開番号】W WO2022032136
(87)【国際公開日】2022-02-10
(31)【優先権主張番号】63/062,838
(32)【優先日】2020-08-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517186640
【氏名又は名称】レイザー・ユーエスエー・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】マルコ・アルフェレス
(72)【発明者】
【氏名】イアン・デスバーグ
(57)【要約】
内部に充電式バッテリーを取り外し可能に保持するように構成されたバッテリーレセプタクルを含む様々な電動スクーターが開示されている。電動スクーターは、デッキと、デッキとハンドルバーアセンブリに接続された回転可能なシャフトとの間に延びるストラットを含むことができる。バッテリーレセプタクルはストラットによって支持されてもよく、バッテリーは、ストラットの長手方向軸に略平行な方向へのバッテリーの並進によって、バッテリーレセプタクルに挿入および取り外し可能であってもよい。バッテリーは、電動スクーターに加えて電動工具で使用するように構成することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動スクーターであって、
前輪および後輪と、
前記後輪に動作可能に連結され、前記後輪を駆動するよう構成されたモーターと、
ハンドルバーおよびシャフトを備えるハンドルバーアセンブリであって、前記シャフトは、本体に対して回転可能であり、前記前輪が前記シャフトに回転式に連結されている、ハンドルバーアセンブリと、
本体であって、
ユーザーを支持するよう構成された支持面、および
前記支持面および回転可能なシャフトの間に延在するストラット
を備える本体と、
前記モーターに電力を供給するよう構成された取り外し可能なバッテリーを受け入れ、かつ解放可能に保持するよう構成されたバッテリーレセプタクルであって、前記バッテリーレセプタクルが前記ストラットによって支持されている、バッテリーレセプタクルと、
を備える、電動スクーター。
【請求項2】
前記バッテリーレセプタクルは、前記ストラットの長手方向軸に略平行な方向に前記取り外し可能なバッテリーを受け入れるよう配向されている、請求項1に記載の電動スクーター。
【請求項3】
前記バッテリーレセプタクルは、前記ストラットの上面に配置される、請求項2に記載の電動スクーター。
【請求項4】
前記バッテリーレセプタクルは、前記取り外し可能なバッテリーとラッチ接続するように構成されている、請求項1に記載の電動スクーター。
【請求項5】
前記バッテリーレセプタクルおよび前記取り外し可能なバッテリーの少なくとも一方は、前記バッテリーレセプタクルからの前記取り外し可能なバッテリーの取り外しを阻止しながら、前記バッテリーレセプタクルへの前記取り外し可能なバッテリーの挿入を可能にするよう構成された付勢保持構造を備える、請求項1に記載の電動スクーター。
【請求項6】
前記バッテリーレセプタクルが前記本体の前記支持面の前方に位置している、請求項1に記載の電動スクーター。
【請求項7】
前記ストラットの長手方向軸に平行な方向における前記バッテリーレセプタクルの寸法は、前記バッテリーレセプタクルおよび前記回転可能なシャフトの間の距離よりも小さい、請求項6に記載の電動スクーター。
【請求項8】
電動スクーターであって、
回転可能なシャフトおよびハンドルバーアセンブリに回転式に連結された前輪と、
後輪を駆動するよう構成された駆動モーターに連結された後輪と、
スクーター本体であって、
その上の乗り手を支持するよう構成されたデッキ、および
前記デッキおよび前記デッキおよび前記回転可能なシャフトを保持するよう構成されたメインチューブの間に延在するストラット
を備えるスクーター本体と、
前記スクーター本体に解放可能に接続され、前記駆動モーターに電力を供給するよう構成されたバッテリーであって、前記バッテリーは、前記前輪の少なくとも一部および前記後輪の少なくとも一部の間に配置され、前記バッテリーの少なくとも一部は、前記デッキの垂直上方にある、バッテリーと、
を備える、電動スクーター。
【請求項9】
前記バッテリーの全体が前記デッキの垂直上方に位置している、請求項8に記載の電動スクーター。
【請求項10】
前記バッテリーは、解放ボタンが押された場合に、前記スクーター本体から前記バッテリーを取り外すことができるように構成された解放ボタンを備える、請求項8に記載の電動スクーター。
【請求項11】
前記駆動モーターの速度を調整することによって前記電動スクーターの速度を制御するよう構成されたスロットルアセンブリをさらに備える、請求項8に記載の電動スクーター。
【請求項12】
前記スロットルアセンブリが、前記ハンドルバーアセンブリによって支持された、親指で作動するアクセルを備える、請求項11に記載の電動スクーター。
【請求項13】
前記ストラットが、前記デッキに対して斜めの角度で配向され、前記バッテリーが前記ストラットによって支持される、請求項8に記載の電動スクーター。
【請求項14】
前記ストラットは、バッテリーレセプタクルを画定するハウジングを支持し、前記バッテリーは、前記バッテリーレセプタクルに解放可能に挿入される、請求項8に記載の電動スクーター。
【請求項15】
前記バッテリーレセプタクルは、前記本体の上面に配置される、請求項14に記載の電動スクーター。
【請求項16】
バッテリーを使用する方法であって、前記方法は、
複数の車輪を備える電動スクーターを運転するステップであって、前記複数の車輪が駆動モーターに動作可能に連結された駆動輪を含む、ステップであって、前記電動スクーターを運転するステップは、
前記バッテリーを解放可能に保持するよう構成されたバッテリーレセプタクルに前記バッテリーを挿入するステップであって、前記バッテリーレセプタクルは、前記電動スクーターの本体によって支持され、保持されたバッテリーは、前記駆動モーターと選択的に電気通信するよう配置される、ステップ、および
前記バッテリーレセプタクルに解放可能に保持された前記バッテリーから前記駆動モーターに提供される電力を発生させるようスロットルアセンブリを作動し、それにより前記電動スクーターを駆動するステップ、
を備える、電動スクーターを運転するステップと、
前記スクーターの前記バッテリーレセプタクルから前記バッテリーを取り外すステップと、
駆動モーター、バッテリーレセプタクル、スロットルアセンブリ、および被駆動工具を備える電動工具を操作するステップであって、前記電動工具を操作するステップは、
前記電動工具のバッテリーレセプタクルに前記バッテリーを挿入するステップであって、保持されたバッテリーは、前記電動工具の前記駆動モーターと選択的に電気通信するよう配置される、ステップ、および
前記電動工具の前記バッテリーレセプタクルに解放可能に保持された前記バッテリーから前記電動工具の前記駆動モーターに提供される電力を発生されるよう前記電動工具の前記スロットルアセンブリを作動し、それにより前記被駆動工具を駆動するステップ、
を備える前記電動工具を操作するステップと、
を備える方法。
【請求項17】
前記本体は、その上の乗り手を支持するよう構成されたデッキと、前記デッキの前方に位置し、前記デッキに対して斜めに配向されたストラットと、を備える、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記バッテリーレセプタクルは、前記ストラットによって支持される、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記バッテリーレセプタクルに前記バッテリーを挿入するステップが、前記バッテリーを前記ストラットの長手方向軸に略平行な方向に平行移動させるステップを備える、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記バッテリーの解放機構が係合している間に、前記バッテリーレセプタクルから前記バッテリーを取り外すステップをさらに備える、請求項16に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
相互参照
本出願は、2020年8月7日に出願された米国仮特許出願第63/062,838号の35USC§119に基づく利益を主張し、その全体は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
技術分野
本開示は、概して、容易に取り外し可能なバッテリーによって電力を供給される電気モーターを備えたスクーターなどの電動スクーターに関する。
【背景技術】
【0003】
スクーターや車輪付きボードなどの個人用移動車両は、便利な輸送装置だけでなく、人気のあるレクリエーション製品にもなっている。スクーターと車輪付きのボードには、通常、少なくとも2つの車輪とステアリング機構がある。一部のスクーターおよび車輪付きボードは、バッテリーまたはその他の電源で駆動されるモーターが含まれている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
新しい乗り心地または独自の機能を提供することができる、新しい設計および/または改良された設計に対する必要性が依然として存在する。本明細書で説明するシステム、方法、車両、およびデバイスには革新的な側面があり、その望ましい特性によって欠かすことのできないものでも、唯一の原因でもない。
【0005】
本開示では、様々な個人用移動車両および電動移動車両について説明する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の広範な態様では、前輪、後輪、後輪に動作可能に結合され、後輪を駆動するように構成されたモーター、ハンドルバーおよびシャフトを含み、シャフトは本体に対して回転可能であり、前輪はシャフトに回転可能に結合されたハンドルバーアセンブリ、ユーザーを支持するように構成された支持面と、支持面と回転可能なシャフトとの間に延びるストラットとを含む本体、およびモーターに電力を供給するように構成された取り外し可能なバッテリーを受容し、解放可能に保持するよう構成されたバッテリーレセプタクルを含む電動スクーターが提供され、バッテリーレセプタクルは、ストラットによって支持される。
【0007】
バッテリーレセプタクルは、ストラットの長手方向軸に略平行な方向に取り外し可能なバッテリーを受け入れるように配向することができる。バッテリーレセプタクルは、ストラットの上面に配置することができる。バッテリーレセプタクルは、取り外し可能なバッテリーとラッチ接続するように構成され得る。
【0008】
バッテリーレセプタクルおよび取り外し可能なバッテリーのうちの少なくとも1つは、バッテリーレセプタクルからの取り外し可能なバッテリーの取り外しを阻止しながら、バッテリーレセプタクルへの取り外し可能なバッテリーの挿入を可能にするように構成されたバイアス保持構造を含むことができる。バッテリーレセプタクルは、本体の支持面の前方に配置することができる。ストラットの長手方向軸に平行な方向のバッテリーレセプタクルの寸法は、バッテリーレセプタクルと回転可能なシャフトとの間の距離よりも小さくすることができる。
【0009】
別の広い態様では、電動スクーターが提供され、回転可能なシャフトおよびハンドルバーアセンブリに回転可能に結合された前輪と、後輪を駆動するように構成された駆動モーターに結合された後輪と、その上で乗り手を支持するように構成されたデッキ、デッキとデッキの間に延在するストラット、および回転可能なシャフトを保持するように構成されたメインチューブを含むスクーター本体と、スクーター本体に取り外し可能に接続され、駆動モーターに電力を供給するように構成されたバッテリーとを含み、バッテリーは、少なくとも前輪の一部と後輪の少なくとも一部の間に位置し、バッテリーの少なくとも一部がデッキの垂直上方にある。
【0010】
バッテリー全体をデッキの垂直上方に配置することができる。バッテリーは、解放ボタンが押されたときにスクーター本体からバッテリーを取り外すことができるように構成された解放ボタンを含むことができる。電動スクーターは、駆動モーターの速度を調整することによって電動スクーターの速度を制御するように構成されたスロットルアセンブリを含むことができる。スロットルアセンブリは、ハンドルバーアセンブリによって支持された親指で作動するアクセルを含むことができる。
【0011】
ストラットは、デッキに対して斜めの角度に向けることができ、バッテリーはストラットによって支持され得る。ストラットは、バッテリーレセプタクルを画定するハウジングを支持することができ、バッテリーは、バッテリーレセプタクルに取り外し可能に挿入することができる。バッテリーレセプタクルは、本体の上面に配置することができる。
【0012】
別の広い態様では、バッテリーを使用する方法が提供され、この方法は、複数の車輪を含む電動スクーターを操作するステップを含み、複数の車輪は、駆動モーターに動作可能に結合された駆動輪を含み、電動スクーターを運転するステップは、バッテリーを内部に取り外し可能に保持するように構成されたバッテリーレセプタクルにバッテリーを挿入するステップであって、バッテリーレセプタクルは、電動スクーターの本体によって支持され、保持されたバッテリーは、駆動モーターと選択的に電気通信するように配置されるステップと、スロットルアセンブリを作動させて、バッテリーレセプタクルに取り外し可能に保持されたバッテリーから駆動モーターに提供される電力を発生させ、それによって電動スクーターを駆動するステップとを備える、運転するステップと、バッテリーレセプタクルからバッテリーを取り外すステップと、駆動モーター、バッテリーレセプタクル、スロットルアセンブリ、および被駆動工具を含む電動工具を操作するステップとを含み、電動工具を操作するステップは、バッテリーを電動工具のバッテリーレセプタクルに挿入するステップであって、保持されたバッテリーは電動工具の駆動モーターと選択的に電気通信するように配置されるステップと、電動工具のスロットルアセンブリを作動させるステップとを含み、それにより、電動工具のバッテリーレセプタクルに取り外し可能に保持されたバッテリーから電動工具の駆動モーターに電力を供給し、それによって被駆動工具を駆動するステップを備える操作するステップとを備える。
【0013】
本体は、乗り手を支持するように構成されたデッキと、デッキの前方に配置され、デッキに対してある角度で配向されたストラットとを含むことができる。バッテリーレセプタクルは、ストラットで支えることができる。バッテリーをバッテリーレセプタクルに挿入するステップは、ストラットの長手方向軸に略平行な方向にバッテリーを平行移動させるステップを含むことができる。この方法は、バッテリーの解放機構が係合している間に、バッテリーをバッテリーレセプタクルから取り外すステップをさらに含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】取り外し可能な多機能バッテリーを有するスクーターを示す上面斜視図である。
図2A図1のスクーターの左側面図である。
図2B図1のスクーターの平面図である。
図2C図1のスクーターの背面図である。
図2D図1のスクーターの右側面図である。
図2E図1のスクーターの底面図である。
図2F図1のスクーターの正面図である。
図3A図1のスクーターの取り外し可能なバッテリーのような、取り外し可能な多機能バッテリーの底面斜視図である。
図3B図3Aのバッテリーの平面図である。
図3C図3Aのバッテリーの背面図である。
図3D図3Aのバッテリーの右側面図である。
図3E図3Aのバッテリーの底面図である。
図3F図3Aのバッテリーの正面図である。
図3G図3Aのバッテリーの左側面図である。
図4】バッテリーを取り外した状態の図1のスクーターの分解斜視図である。
図5A図1のスクーターのような取り外し可能な多機能バッテリーを有するスクーターのハンドルバー装置の斜視図である。
図5B図1のスクーターのような取り外し可能な多機能バッテリーを有するスクーターの親指で作動するアクセルの斜視図である。
図5C図1のスクーターのような取り外し可能な多機能バッテリーを有するスクーターのハンドブレーキの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
システム、構成要素、および組立ておよび製造方法の実施形態を、添付の図面を参照して説明する。ここで、同様の数字は全体を通して同様または類似の要素を指す。いくつかの実施形態、例、および図解が以下に開示されるが、本明細書に記載される発明は、具体的に開示された実施形態、実施例、および図解を超えて拡張され、本発明の他の使用、ならびにその明白な改変および均等物を含むことができる。特定の実施形態はこの文脈での特定の有用性のためにスクーターの文脈で開示されているが、本開示は、スケートボード、キャスターボード、一輪車、自転車、三輪車、オートバイ、カート(ゴーカートなど)、およびその他の車輪付き車両に適用される技術を包含する。本発明の実施形態は、いくつかの新規な特徴を含むことができ、単一の特徴だけがその望ましい属性に責任を負ったり、本明細書に記載の発明を実施するのに不可欠なものではない。以下の説明を通して、同様の番号は同様の構成要素を指す。
【0016】
図1は、取り外し可能な多機能バッテリーを有するスクーターを示す上面斜視図である。図2Aは、図1のスクーターの左側面図である。図2Bは、図1のスクーターの平面図である。図2Cは、図1のスクーターの背面図である。図2Dは、図1のスクーターの右側面図である。図2Eは、図1のスクーターの底面図である。図2Fは、図1のスクーターの正面図である。
【0017】
図1に示すように、スクーター100は、本体120と、本体120に対して回転可能なシャフト150の長手方向軸の周りを回転できる回転可能なシャフト150とを含む。回転可能なシャフト150は、ハンドルバーアセンブリ160に接続することができ、ハンドルバーアセンブリ160は、回転可能なシャフト150に対して回転的に固定され、ハンドルバーアセンブリ160を回転させて、回転可能なシャフト150の対応する回転を誘導することができる。
【0018】
いくつかの実施形態では、スクーター100は、本体120を支持するために本体120に直接的または間接的に取り付けることができる、前輪102および後輪104を含む複数の車輪を有する。
【0019】
本体120は、プラットフォームまたは支持面124を含むことができるデッキセクション122を含むことができる。支持面124は、任意の適切なサイズまたは形状とすることができるが、いくつかの実施形態では、図1に示されるように、幅よりも縦方向に長くてもよい。支持面124は、前後配置または横並び配置の一方または両方など、乗り手の両足を収容するような寸法および構成にすることができる。いくつかの実施形態では、デッキセクション122は、乗り手の荷重下にある場合の支持面124の下向きのたわみを最小限に抑えるために、デッキセクション122の剛性を高めることができるリブまたは他の構造的特徴を含んでもよい。デッキセクション122は、デッキセクション122の下側にフェアリングまたは他の構造を備えることができ、このような支持リブまたは他の構造的特徴のルーティングのためのスペースおよび保護を提供することができる。さらに、フェアリングは、支持面124の下に配線できる電力および/または制御ケーブルのためのスペースと保護を提供することができる。
【0020】
キックスタンド106は、デッキセクション122に接続されてもよく、キックスタンド106の一部が下方に延びて下にある表面に接触し、スクーター100を安定した位置に支持するアクティブ位置に延長可能または移動可能であってもよい。
【0021】
図示の実施形態では、デッキセクション122および支持面124は、前輪102および後輪104の両方が下にある表面と接触している場合にスクーター100が支持される下にある表面とほぼ平行に延在することができる。本体120はまた、デッキセクション122の前方セクションから上向きにデッキセクション122に対して斜めの角度で延在する角度付きストラットセクション126を含むことができる。本体120の角度付きストラットセクション126は、前輪102のためのクリアランスを提供することができる。
【0022】
さまざまな実施形態では、スクーター100は、リチウムイオンまたは他のタイプのバッテリーなどのバッテリー200を含むことができる。バッテリー200は、取り外し可能および/または再充電可能なバッテリー200とすることができる。バッテリー200は、バッテリーの充電レベルを示す1つまたは複数のライトなどのインジケーターを含むことができる。スクーター100は、バッテリー200と機械的および電気的に結合するための接続を備えることができる。接続は、バッテリー200とスクーター100との間の機械的および電気的結合を同時に提供するように構成することができる。接続は、スクーター100からバッテリー200の迅速な取り付けおよび取り外しを可能にするように構成することができる。いくつかの実施形態では、バッテリーの一部または全体が、前輪102と後輪104との間に水平に配置され、および/または、デッキセクション122の上方(例えば、より高い高さ)に垂直に配置される。特定の変形例では、バッテリー200は、後輪104の前方および/または後輪104よりも前輪102に近い位置に配置される。
【0023】
例えば、角度のついたストラットセクション126は、ハウジング130およびバッテリーレセプタクル領域132の形態の接続を含み得る。バッテリーレセプタクル領域132は、取り外し可能なバッテリー200の少なくとも一部を受容および保持するように寸法設定され得る。バッテリーレセプタクル領域132および/またはバッテリー200は、ストラットセクション126によって支持される(例えば、上に配置される)ことができる。バッテリー200は再充電可能であり、スクーター100に加えて電動工具などの他の装置での使用に適している場合がある。バッテリーレセプタクル領域132は、バッテリー200がバッテリーレセプタクル領域132に挿入され、バッテリーレセプタクル領域132から取り外されることができるように、スクーター100の回転可能なシャフト150および他の構成要素に対して寸法決めされ、配置され得る。いくつかの実施形態では、バッテリー200は、運動の少なくとも一成分が下向きおよび/またはスクーターの後部に向かう方向に挿入され、および/または運動の少なくとも一成分が上向きおよび/またはスクーターの前部に向かう方向にバッテリー200が取り外される。図示の実施形態では、バッテリー200は、支持面124の平面に対して角度αで挿入され、保持される。いくつかの実施形態では、バッテリーレセプタクル領域132に取り付けられたバッテリー200は、スクーター100に乗っている人から容易に見える。これにより、人は、充電レベルインジケータなどのバッテリー200上のインジケーターを見ることができるので有利である。いくつかの実装形態では、バッテリー200は、乗り手が自分の足元を見下ろしているときに見える。いくつかの実施形態では、乗り手は、スクーター100で前方に移動しているときに危険である可能性がある後方を見る必要なく、バッテリー200を見ることができる。
【0024】
スクーター100は、バッテリー200を迅速に交換できるように適合され得る。バッテリーレセプタクル領域132は、スクーター100をバッテリー200に接続するための迅速接続システムを含み得る。バッテリー200および/またはスクーター100は、バッテリー200をバッテリーレセプタクル領域132内の適所に保持するためのラッチ接続を有することができるが、ラッチ接続が操作された場合にバッテリー200をスクーター100から分離することができる。ラッチ接続は、例えば、ボタン、タブ、レバー、または他の解放機構を押すことによって開くことができる。
【0025】
バッテリーをスクーターに取り付けるステップは、バッテリーをスクーター上の接続位置に移動させる(例えば、押し込む)ステップを含み得る。いくつかの変形例では、バッテリー132は、ストラットセクション126の一部に沿って、および/またはストラットセクション126に対して平行移動する。例えば、図示の実施形態では、バッテリーは、ストラット部分126に略平行な方向に配置および/またはスライドすることができ、ストラット部分126は、水平デッキセクション122と略垂直ヘッドチューブ140を接続する。いくつかの実施形態では、バッテリーレセプタクル領域132は、バッテリー200がストラット部分126の長手方向軸に略垂直な方向など、ストラット部分126の長手方向軸に平行でない方向に挿入され得るように構成される。図2Aに示されるように、バッテリーは、デッキセクション122の長手方向軸に対して角度αでバッテリーレセプタクル領域132にあり、および/またはバッテリーレセプタクル領域132に係合する(例えば、スライドする)ことができる。いくつかの実施形態では、角度αは、ゼロより大きく、約15°、30°、45°、60°、75°以下などの鋭角である。いくつかの実施形態では、ストラット部分126は、デッキセクション122の長手方向軸に対して角度αであるか、またはそれに近い角度である。
【0026】
ストラットセクション126の最前部は、スクーター100のヘッドチューブ140に接続し、ヘッドチューブ140は、本体120の他の構成要素に堅固に接続するか、または一体化することができる。回転可能なシャフト150は、ヘッドチューブ140を通って延びることができるか、または回転可能なシャフト150と軸方向に整列された別の構成要素と接続され得る。ヘッドチューブ140は、回転シャフト150が後方に傾斜するよう配向されてもよく、ヘッドチューブ140の上方に配置された回転シャフトの部分が本体120の上をわずかな角度で延びる。
【0027】
回転可能なシャフト150は、ヘッドチューブ140の下に配置された支持フォーク142に直接的または間接的に接続することができる。支持フォーク142は、ハンドルバーアセンブリ160を回転させて前輪102を旋回させてスクーター100を操縦できるように、前輪102に接続される。支持フォーク142は、いくつかの実施形態では、前輪102の側面に直接接続することができる、および/または前輪102の回転軸を通って延びる車軸に接続することができる。
いくつかの実施形態では、前輪102は、駆動輪または後輪104とほぼ同じサイズである。いくつかの実施形態では、前輪102は、駆動輪104より大きい直径を有することができる。いくつかの実施形態では、前輪102は、駆動輪104より小さい直径を有する。いくつかの実施形態では、スクーター100は、2つの前輪を有する。いくつかの実施形態では、スクーター100は2つの後輪を有する。
【0028】
いくつかの実施形態では、前輪102および後輪104は異なるタイプであってもよい。一実施形態では、前輪102は、膨張可能な空気タイヤであってもよい。いくつかの実施形態では、膨張の程度は、スクーター100の乗り心地を制御するために調節可能である。一実施形態では、後輪104は、パンクのないタイヤなどのエアレスタイヤであり得る。いくつかの特定の実施形態では、後輪104は耐摩耗性タイヤを備えることができる。他の実施形態では、前輪102および後輪104の両方が膨張式タイヤであってもよく、または前輪102および後輪104の両方がエアレスタイヤであってもよい。
【0029】
いくつかの実施形態では、支持面124は、乗り手の足に快適さおよび/または支持を提供することができる。支持面124は、それに接着または他の方法で固定された1つまたは複数のグリップを含むことができる。グリップは、乗り手の一方または両方の足を支持面124上に固定するための摩擦を提供するように構成することができる。グリップは、支持面124から上方に延びる突起(例えば、リブまたはその他)を含むことができる。突起は、支持面124の上面を横切って横方向に延びることができる。いくつかの実施形態では、グリップは、支持面124の上面に沿って間隔を空けて配置される。いくつかの実施形態では、グリップは、支持面124にスロットおよび/またはカットアウト、または支持面124の他の非平面態様または機構を含むことができる。
【0030】
いくつかの実施形態では、スクーター100は、電気モーターなどのモーター180を備える。図示の実施形態では、モーター180は、後輪104のホイールハブに取り付けられたハブ駆動モーターを備える。モーター180は、高トルク電気モーターを含むことができるが、他の実施形態では他のタイプのモーターを使用することができる。他の実施形態では、モーター180は、支持面124の下の本体120の下側、支持面124の後端、および/または任意の他の位置など、多種多様な適切な位置に配置することができる。いくつかの実施形態では、スクーター100の前輪102は、任意の適切なモーター取り付け位置を使用して駆動輪とすることができる。
【0031】
モーター180は、少なくとも1つの後輪104に動作可能に結合されて、少なくとも1つの後輪104に駆動回転力を提供することができる。図示の実施形態では、取り外し可能なバッテリー200およびバッテリーレセプタクル領域132は支持面124の前方に配置される一方、モーター180は、支持面124の後ろに配置される。他の実施形態では、バッテリーレセプタクル領域132およびモーター180は、スクーター100の異なる位置に配置または支持されてもよい。
【0032】
図示の実施形態では、ハンドルバーアセンブリ160は、モーター180の動作を制御するための制御機構を含む。特に、ハンドルバーアセンブリ160は、ハンドルバーアセンブリ160の右側のハンドルバーにスロットルアセンブリ162を含む。スロットルアセンブリ162は、回転作動可能なスロットルレバー164を含み、これは乗り手の親指によって係合されるように配置および配向され得、親指作動アクセルを提供する。いくつかの実施形態では、スロットルアセンブリ162は、ボタン、スイッチ、レバー、回転アクチュエータ、または任意の他の適切なアクチュエータ機構のうちの1つまたは複数を含み得る。アクチュエータは、乗り手がスクーター100を操作している間、乗り手の手で利用可能である。
【0033】
スロットルレバー164をトグルまたは他の方法で作動させることによって、乗り手は、信号をスロットルアセンブリ162からスクーター100のコントローラに送って、モーター180の速度を増加または減少させ、したがって、スクーター100の速度を増加または減少させることができる。この信号は、有線接続によって送信される電気信号、またはコントローラとの無線接続を介して送信されるRF信号であり得る。スロットル機構の作動は、バッテリー200から電気モーター180に電力が供給されるよう信号を送り、その結果、回転力が電気モーター180から駆動輪104に伝達される。
【0034】
いくつかの実施形態では、通信線および電力線は、親指作動のアクセル、バッテリー、およびモーターの間に延在することができ、そのような機能を、フレームに取り付けられたハウジング130内に配置されたコントローラなどのコントローラに接続することもできる。これらの通信線および/または電力線は、スクーター100の異なる位置でスクーター100の構造の内側および外側を通ることができる。
【0035】
図示の実施形態では、ハンドルバーアセンブリ160は、ブレーキアクチュエータも含み、これは、図示の実施形態では、ハンドルバーアセンブリ160の左ハンドルバーによって支持されるハンドブレーキレバー166である。
【0036】
ハンドブレーキレバー166または他のブレーキアクチュエータは、ブレーキライン168を介して前輪102に隣接するキャリパブレーキ機構108に直接接続することができ、ブレーキレバー166の作動は、ブレーキ作用を前輪102に適用することによってブレーキ機構を直接作動させて、スクーター100を減速または停止する。ブレーキラインは、例えばワイヤおよび/またはケーブルを含むことができ、スクーターの略垂直な回転可能シャフト150の外側に延びることができる。他の実施形態では、ブレーキレバー166は、コントローラと有線または無線通信することができ、コントローラに信号を送って、コントローラによって制御されるブレーキ機構108を作動させることができる。
【0037】
いくつかの実施形態では、スロットルアセンブリ162に加えて、またはスロットルアセンブリ162の代わりに、他の制御方法を使用して、モーター180およびスクーター100の他の構成要素を制御することができる。例えば、スクーター100は、スクーター100のコントローラと機能的に通信するセンサを含み得る。センサは、例えば、圧力センサ、または乗り手の動作を検出するために使用できる任意の他の適切なセンサであってもよい。例えば、圧力センサは、支持面124上に配置、または支持面124に組み込むことができるか、またはスクーター100上の他の可能な位置の中で、本体120上の他の場所に配置することができる。センサからの信号を使用して、バッテリーから駆動輪104に供給される電力量を制御することができる。
【0038】
いくつかの実施形態では、圧力センサからの信号をコントローラが使用して、乗り手の移動を検出することができる。例えば、信号は、乗り手がスクーター100の様々な部分を前、後ろ、および/または横にどれだけ押しているか、および/または傾けているかを示すことができる。したがって、乗り手が押しているスクーター100の部分に応じて、コントローラは、モーター180のモーター速度を調整することができる。これにより、例えば、いくつかの実施形態では、乗り手のバランスをとるのを助けることができ、乗り手による体重移動を補償することができ、または乗り手がスクーター100を安全に操作するのを助けることができる。
【0039】
いくつかの実施形態では、センサからの信号を使用してモーターの速度を制御することができる。いくつかの実施形態では、センサは、可変入力圧力センサとすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、コントローラは、乗り手がセンサに加える圧力の量に基づいてモーター180の速度を修正することができる。いくつかの実施形態では、乗り手がセンサを強く踏むほど(例えば、乗り手がセンサに加える圧力が大きくなる)、モーター速度が速くなり、乗り手がセンサを軽く踏むほど(例えば、乗り手がセンサに加える圧力が小さくなる)、モーター速度が遅くなる。
【0040】
いくつかの実施形態では、スクーター100は、電源スイッチ134または遮断スイッチを備える。いくつかの実施形態では、電源スイッチ134は、電源スイッチ134の作動に応答してモーター180をオンにする、および/またはモーター180がスクーター100を駆動できるように構成することができる。いくつかの実施形態では、電源スイッチ134は、電源スイッチ134の作動に応答してモーター180をオフにするように構成される。ある実施形態では、電源スイッチ134は、スクーター100を駆動する前に、追加の入力(例えば乗り手の足からの圧力)を受け取る必要がある。
【0041】
いくつかの実施形態では、モーター180は、スクーター100がすでに動いているときにのみ、駆動輪104に駆動力を提供するように構成され得る。例えば、いくつかの実施形態では、スロットルアセンブリ162の作動は、スクーター100がすでに最小速度で移動している場合にのみ、モーター180に駆動輪に電力を印加させることができる。そのような特徴は、モーター180の不注意な作動を防止することができ、乗り手推進移動とモーター支援移動との間のよりスムーズな移行を提供することもできる。
【0042】
いくつかの実施形態では、スクーター100は、LCD、LEDスクリーンなどのディスプレイを含むことができる。ディスプレイは、バッテリー残量、速度、距離、方向、またはその他の情報など、スクーターの特性を視覚的に示すことができる。いくつかの実施形態では、ディスプレイは、バッテリー電力の残量を示す。ディスプレイは、バッテリー電力をデジタルのパーセンテージ表示、色のグラデーション(緑、黄、赤など)、またはその他の視覚的なインジケーターで示すことができる。ディスプレイは、バッテリーをいつ交換および/または再充電する必要があるか、またはバッテリーが完全に放電されるまでの残り時間を示すように構成することができる。いくつかの実施形態では、バッテリーは、一次または二次ディスプレイ、またはそのような情報を提供するように構成できる別の外観変更機能を備えることができる。
【0043】
図3Aは、図2Aのスクーターの取り外し可能なバッテリーのような、取り外し可能な多機能バッテリーの底面斜視図である。図3Bは、図3Aのバッテリーの平面図である。図3Cは、図3Aのバッテリーの背面図である。図3Dは、図3Aのバッテリーの右側面図である。図3Eは、図3Aのバッテリーの底面図である。図3Fは、図3Aのバッテリーの正面図である。図3Gは、図3Aのバッテリーの左側面図である。
【0044】
バッテリー200は、バッテリー200の下側に配置され、ストラット部分126上のハウジング130のバッテリー保持領域132に挿入されて保持されるように寸法決めされた接続セクション210を含むことができる。バッテリー200およびハウジング130のバッテリー保持領域132は、バッテリー200の容易な挿入および取り外しを可能にするような寸法にされてもよく、バッテリー保持領域132は、バッテリー200の取り付けおよび取り外しのためのクリアランスを提供するのに十分な距離だけヘッドチューブ140から離間される。
【0045】
図示の実施形態におけるバッテリー保持領域132は、バッテリー200が挿入されて4つの側面すべてが取り囲まれる空洞ではなく、その上側が開いているので、多種多様な可能な形状のバッテリー200をバッテリー保持領域132に挿入することができる。
【0046】
いくつかの実施形態では、バッテリー200は、他のデバイスと共に使用できるバッテリーなどの多機能バッテリーであってもよい。例えば、バッテリー200は、いくつかの実施形態では、電動装置および工具(例えば、ドリル、のこぎり、サンダー、空気圧縮機、ライト、ねじ回し、ホッチキス、釘打ち機、塗装ガン、送風機、ラジオ、ヒーターおよび/またはクーラーなど)と共に使用できるバッテリーであってもよい。装置および工具は、バッテリー保持領域132を含むことができ、関連する接続および保持機構は、それらの他のデバイスの同様のバッテリー保持領域と類似または同一であり得る。いくつかの実施形態では、共通または類似の接続セクション210および異なるサイズ、容量、または他の特徴を有する、異なるサイズの一連の電池を提供することができる。特定の実施形態では、バッテリー保持領域132は、スクーター100の本体120のストラット部分126の上面に配置されるため、スクーター100の動作を妨げることなく、より高いおよび/または幅の広いバッテリーを使用することができる。
【0047】
バッテリー200の下側の接続セクション210は、バッテリー保持領域132へのバッテリー200の設置を容易にするように寸法決めされ得る。接続セクション210は、接続セクションをバッテリー保持領域132内に案内することができる一対の先端プロング212を含んでもよい。接続セクション210の最下部は、バッテリーハウジング202の上にあるセクションから間隔を置いたフランジ214へと外向きに広がる。これらのフランジ214は、ストラット部分126の長手方向軸に略平行な方向で接続セクション210の対応する機構に挿入され得、いったん係合すると、取り付けられたバッテリー200がストラット部分126の長手方向軸に略垂直な方向へ移動することを阻止する。
【0048】
接続セクション210はまた、フランジ214の外側壁を越えて横方向外向きに延在する一対の付勢保持構造216を含み、バッテリー200とスクーター100との間のラッチ接続を提供する。図示の実施形態では、付勢保持構造216は、可動三角形プロングを備えるが、多種多様な他のタイプおよび形状の保持構造を使用することもできる。付勢保持構造216は、フランジ214の側壁と略平行または内側の点まで、横方向内向きに接続セクション210内に押し込むことができる。付勢保持構造216の先端面は、角度のついたプロファイルを有することができる。付勢保持構造216の先端面とバッテリー保持領域132の停止機構との係合は、付勢保持構造216を内側に押し、バッテリー200がバッテリー保持領域132内にさらに入ることを可能にする。
【0049】
付勢保持構造216が停止機構を通過すると、付勢保持機構216は外側に跳ね返ることができる。フランジ214の外側壁に略垂直の付勢保持構造216の後面は、バッテリー200がバッテリー保持領域132から引き戻されるのを防ぎ、設置されたバッテリー200を適所に保持するのを助ける。
【0050】
付勢保持構造216は、付勢保持構造216をバッテリー200内に引き戻すためにユーザーが握るか、さもなければ係合することができる一対のボタンまたはレバーなどの解放機構に動作可能に接続されてもよく、停止機構に係合することなくバッテリー200の引き込みを可能にし、ストラット部分126の長手方向軸に略平行な方向にバッテリー保持領域132からバッテリー200を引き出すことを可能にする。
【0051】
このような実施形態では、スクーター100とバッテリー200との間のラッチ接続は、ボタンまたは他の解放機構を押し下げることなくスクーター100にバッテリー200が設置され得るように構成され得る。しかし、スクーター100からバッテリー200を取り外すには、バッテリー200のボタンを押す必要があるかもしれない。
【0052】
バッテリー200の接続セクション210はまた、複数の内部リブ218を含み、これらは、先端プロング212の間に位置し、先端プロング212の前方点から後退している。内部リブ218の少なくともいくつかは、バッテリー保持領域132内の相補的構造に係合するように構成され得る。この機械的インターフェースは、バッテリー保持領域132内でのバッテリー200の正確な位置決めを容易にすることができる。さらに、バッテリー200は、これらの内部リブ218上の、または隣接する接触パッド、ピン、または他の導電構造を含むことができ、ストラット部分126のハウジング130のバッテリー保持領域132内の対応する導電構造との1つまたは複数の電気接続を提供する。
【0053】
バッテリー200はまた、多種多様な追加機能を含むことができる。例えば、バッテリー200は、現在の充電、残りの充電、残りの充電時間、および他の適切な情報を含むバッテリーの状態に関する情報を提供できるディスプレイまたは1つまたは複数のカラーLEDなどの別の外観変更要素を含むことができる。バッテリー200はまた、ヒートシンクまたは他の受動的または能動的熱放散機能を含むことができる。
【0054】
容易に交換可能なバッテリーを利用することにより、バッテリー200は、スクーター100から容易に取り外すことができ、別個の充電ユニットを使用して再充電することができる。充電されたバッテリー200は、消耗したバッテリーと交換することができる。バッテリー200が電動工具などの他の装置と組み合わせて使用できる多機能バッテリーである実施形態では、バッテリーと充電ステーションの両方が容易にかつ広く利用することができる。バッテリー保持領域132の開放設計により、バッテリー200の幅広いサイズおよび容量の使用が可能になり、スクーター100で使用するバッテリー200のサイズおよび容量を調整することによってスクーター100の範囲を調整する能力をユーザーに提供することができる。
【0055】
スクーター100の支持面124の下ではなく、スクーター100の支持面124の上方にバッテリー200を配置することにより、スクーター100のデッキセクション122および支持面124の設計にさらなる柔軟性を提供することができる。いくつかの実施形態では、上にあるバッテリー200を使用することで、バッテリーが支持面124の下に収納された場合よりも地面に近い支持面124を可能にすることができる。さらに、上にあるバッテリー200は、バッテリー200が支持面124の下に配置された場合に起こり得るバッテリー200への損傷からの保護を提供することができる。
【0056】
特定の用語は、参照のみを目的として説明に使用される場合があり、したがって、限定を意図するものではない。例えば、「上」および「下」などの用語は、参照される図面の方向を指す。「前」、「後」、「左」、「右」、「後」、および「側」などの用語は、議論中の構成要素または要素を説明する本文および関連図面を参照することによって明らかになる、一貫性はあるが任意の参照枠内での構成要素または要素の部分の向きおよび/または位置を説明するものである。さらに、「第1」、「第2」、「第3」などの用語は、別個の構成要素を説明するために使用される場合がある。そのような用語には、上記で具体的に言及された単語、その派生語、および同様の意味を持つ単語が含まれる場合がある。
【0057】
本明細書で使用される「できる」、「できた」、「かもしれない」、「かもしれない」、「例えば」などの条件付き言語は、特に断らない限り、または文脈内で別の方法で理解される場合を除き、一般に、特定の実施形態が特定の特徴、要素および/または状態を含み、他の実施形態が含まないことを伝えることを目的としている。したがって、そのような条件付き言語は、一般に、機能、要素、および/または状態が1つまたは複数の実施形態に何らかの形で必要であること、または1つまたは複数の実施形態が、作成者の入力またはプロンプトの有無にかかわらず、これらの特徴、要素および/または状態は、任意の特定の実施形態に含まれるか、または実行されるべきである。
【0058】
単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が明確に別の指示をしない限り、複数の指示対象を含む。したがって、例えば、アイテムへの参照は、1つまたは複数のアイテムへの参照を含む。「1」という用語は、1つ、2つ、またはそれ以上を指し、一般に、量の一部またはすべての選択に適用される。「複数」という用語は、2つ以上のアイテムを指す。「約」または「およそ」という用語は、量、寸法、サイズ、配合、パラメーター、形状、およびその他の特性が正確である必要はなく、許容できる公差、変換係数、四捨五入、測定誤差など、および当業者に知られている他の要因を反映して、必要に応じて概算および/またはより大きくまたは小さくすることができることを意味する。
【0059】
便宜上、複数の項目を共通のリストに提示することができる。ただし、これらのリストは、リストの各メンバーが別個の一意のメンバーとして個別に識別されているかのように解釈する必要がある。したがって、そのようなリストの個々のメンバーは、反対の指示なしに、共通のグループでのプレゼンテーションのみに基づいて、同じリストの他のメンバーと事実上同等であると解釈されるべきではない。さらに、用語「および」および「または」がアイテムのリストと組み合わせて使用される場合、リストされたアイテムのいずれか1つまたは複数が単独で、または他のリストされたアイテムと組み合わせて使用される可能性があるという点で、それらは広く解釈されものとする。「代替的に」という用語は、2つ以上の代替案のうちの1つを選択することを指し、文脈上明確に別段の指示がない限り、リストされた代替案のみ、または一度にリストされた代替案のうちの1つだけに選択を限定することを意図するものではない。
【0060】
本明細書で使用される「約」、「およそ」、および「実質的に」という用語は、所望の機能を果たすか所望の結果を達成する、記載量に近い量を表す。例えば、いくつかの実施形態では、文脈が示すように、「約」、「およそ」、および「実質的に」という用語は、記載された量の10%以下の範囲内にある量を指し得る。本明細書で使用される「一般的に」という用語は、特定の値、量、または特徴を主に含む、または特定の値、量、または特徴に向かう傾向がある値、量、または特徴を表す。たとえば、文脈が示すように、「略平行」という用語は、正確な平行から15°以下離れているものを意味する場合がある。
【0061】
全体として、請求項の文言は、請求項で使用される文言に基づいて広く解釈されるべきである。特許請求の範囲の文言は、本開示で示され、説明された、または出願手続き中に議論された非排他的な実施形態および例に限定されるべきではない。
【0062】
上記の特定の実施形態および例に関連して、様々な動力移動システムおよび車両が開示されてきた。しかしながら、本開示は、具体的に開示された実施形態を超えて、他の代替実施形態および/または使用、ならびに明らかな改変およびそれらの均等物に及ぶものである。特に、例示的な実施形態に関連して動力移動システムを説明してきたが、動力移動システムの特定の利点、特徴、および態様は、さまざまな他の用途で実現することができる。開示された実施形態の様々な特徴および態様は、改良の様々なモードを形成するために、互いに組み合わせたり、置き換えたりすることができる。本開示の範囲は、本明細書に記載された特定の開示された実施形態によって限定されるべきではない。
【0063】
さらに、記載された実施形態の様々な態様および特徴は、別々に実施することも、一緒に組み合わせることも、互いに置換することもできる。開示された特徴および態様のさまざまな組み合わせおよびサブコンビネーションを作成することができ、それでも本開示の範囲内に入る。別個の実装の文脈で本開示に記載されている特定の特徴は、単一の実装において組み合わせて実装することも可能である。逆に、単一の実装の文脈で説明されているさまざまな機能は、複数の実装で個別に、または任意の適切なサブコンビネーションで実装することも可能である。特徴は、特定の組み合わせで作用するものとして上記で説明されることがあるが、主張される組み合わせから1つ以上の特徴を、場合によっては、組み合わせから切除することができ、組み合わせは、任意のサブコンビネーションまたは任意のサブコンビネーションのバリエーションとして主張されることができる。
【0064】
いくつかの実施形態は、添付の図面に関連して説明されてきた。図は一定の縮尺で描かれているが、示されているもの以外の寸法および比率が企図されており、本開示の範囲内であるため、そのような縮尺は限定として解釈されるべきではない。距離、角度などは単なる例示であり、必ずしも実際の寸法および図示された装置のレイアウトと正確な関係を持っているわけではない。構成要素は、追加、削除、および/または再配置できる。さらに、様々な実施形態に関連する任意の特定の特徴、態様、方法、特性、特性、品質、属性、要素などの本明細書における開示は、本明細書に記載される他のすべての実施形態で使用することができる。さらに、本明細書に記載の任意の方法は、列挙されたステップを実行するのに適した任意の装置を使用して実施することができる。
【0065】
要約すると、電動移動システムおよび車両の様々な実施形態および例が開示された。これらの実施形態および実施例の文脈において改善が開示されたが、本開示は、具体的に開示された実施形態を超えて、他の代替実施形態および/または実施形態の他の使用、ならびに特定の修正およびそれらの等価物に及ぶ。本開示は、開示された実施形態の様々な特徴および態様を互いに組み合わせることができる、または互いに置き換えることができることを明示的に企図する。したがって、本開示の範囲は、上記の特定の実施形態によって限定されるべきではなく、特許請求の範囲を公正に読むことによってのみ決定されるべきである。
【符号の説明】
【0066】
100 スクーター
102 前輪
104 後輪
106 キックスタンド
108 ブレーキ機構
120 本体
122 デッキセクション
124 支持面
126 ストラット部分、ストラットセクション
130 ハウジング
132 バッテリー保持領域、バッテリーレセプタクル領域
134 電源スイッチ
140 ヘッドチューブ
142 支持フォーク
150 回転可能シャフト
160 ハンドルバーアセンブリ
162 スロットルアセンブリ
164 スロットルレバー
166 ブレーキレバー
168 ブレーキライン
180 電気モーター
200 バッテリー
202 バッテリーハウジング
210 接続セクション
212 先端プロング
214 フランジ
216 付勢保持構造
218 内部リブ
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図2F
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図3F
図3G
図4
図5A
図5B
図5C
【国際調査報告】