(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-01
(54)【発明の名称】レンズアセンブリ
(51)【国際特許分類】
H04N 23/52 20230101AFI20230825BHJP
G02B 7/02 20210101ALI20230825BHJP
【FI】
H04N23/52
G02B7/02 E
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023509373
(86)(22)【出願日】2021-07-28
(85)【翻訳文提出日】2023-03-13
(86)【国際出願番号】 IB2021000582
(87)【国際公開番号】W WO2022034377
(87)【国際公開日】2022-02-17
(32)【優先日】2020-08-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500045121
【氏名又は名称】ツェットエフ、フリードリッヒスハーフェン、アクチエンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】ZF FRIEDRICHSHAFEN AG
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100191835
【氏名又は名称】中村 真介
(74)【代理人】
【識別番号】100221981
【氏名又は名称】石田 大成
(72)【発明者】
【氏名】リヴァス・アンソニー
(72)【発明者】
【氏名】ブレイク・トム
(72)【発明者】
【氏名】ハート・マイク
【テーマコード(参考)】
2H044
5C122
【Fターム(参考)】
2H044AE06
5C122DA11
5C122DA14
5C122EA02
5C122FB03
5C122FB08
5C122GE01
5C122GE05
5C122GE07
5C122GE11
5C122GF04
5C122HA84
(57)【要約】
【課題】カメラ視野を狭め、カメラの利用可能性を制限を解消したレンズアセンブリを提供する。
【解決手段】レンズアセンブリは、内面及び外面を有するレンズと、レンズを支持するとともに、長手軸線によって分離されたレンズバレル外端部及びレンズバレル内端部を有するレンズバレルであって、レンズバレル外端部にまたがるように長手軸線に沿ってレンズが配置されている、レンズバレルと、レンズの内面に長手方向に隣接するとともにレンズバレル内に位置するヒータ要素であって、ヒータ要素から半径方向及び長手方向に延在するヒータ要素電気リード線を有するヒータ要素と、レンズバレル内端部に隣接するレンズバレル外面の少なくとも一部の周囲で周方向に延在するキャリアリングであって、ヒータ要素電気リード線と半径方向に整列した少なくとも1つのリードステーションを含むキャリアリングとを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内面及び外面を有するレンズと、
レンズを支持するとともに、長手軸線によって分離されたレンズバレル外端部及びレンズバレル内端部を有するレンズバレルであって、レンズの内面がレンズバレル内にあり、レンズの外面がレンズバレルの外部にあるように、レンズバレル外端部にまたがるように長手軸線に沿ってレンズが配置されている、レンズバレルと、
レンズの内面に長手方向に隣接するとともにレンズバレル内に位置するヒータ要素であって、電力を該ヒータ要素へ供給するために、ヒータ要素から半径方向及び長手方向に延在するヒータ要素電気リード線を有するヒータ要素と、
レンズバレル内端部に隣接するレンズバレル外面の少なくとも一部の周囲で周方向に延在するキャリアリングであって、ヒータ要素電気リード線と半径方向に整列した少なくとも1つのリードステーションを含むキャリアリングと
を含むレンズアセンブリ。
【請求項2】
ヒータ要素電気リード線が、レンズバレルとキャリアリングの間に少なくとも部分的に挿入されていることを特徴とする請求項1に記載のレンズアセンブリ。
【請求項3】
リードステーションが、キャリアリングに対して長手方向に延在する位置において、端子ブレードを選択的に維持するための端子スロットを含んでいることを特徴とする請求項1に記載のレンズアセンブリ。
【請求項4】
リードステーションが、存在する場合には、端子ブレードと電気的に接触するヒータ要素電気リード線をサポートすることを特徴とする請求項3に記載のレンズアセンブリ。
【請求項5】
レンズ及びレンズバレルが、ヒータ要素を含むモジュールアセンブリ装置を有していることを特徴とする請求項1に記載のレンズアセンブリ。
【請求項6】
ヒータ要素が、長手軸線を中心として周方向に延在していることを特徴とする請求項1に記載のレンズアセンブリ。
【請求項7】
レンズバレル内端部が突出部を含んでおり、キャリアリングが、突出部からレンズに向かって長手方向にレンズバレル外面の周囲で摩擦係合していることを特徴とする請求項1に記載のレンズアセンブリ。
【請求項8】
突出部の少なくとも一部が、キャリアリングの少なくとも一部を越えて長手軸線から外方へ延在していることを特徴とする請求項7に記載のレンズアセンブリ。
【請求項9】
キャリアリングが、突出部との選択的な摩擦係合のために構成されて長手方向に延在するキャリア歯を含んでいることを特徴とする請求項7に記載のレンズアセンブリ。
【請求項10】
キャリアリングの少なくとも一部と、レンズバレル外面の少なくとも一部とを共に周方向に包囲する内部ベースキャビティを有するベースハウジングを含んでいることを特徴とする請求項1に記載のレンズアセンブリ。
【請求項11】
キャリアリングが、全体的に内部ベースキャビティ内に位置していることを特徴とする請求項10に記載のレンズアセンブリ。
【請求項12】
キャリアリングがレンズバレルの周囲においてそこで維持されるときに、ベースハウジング内でキャリアリングの半径方向の向きを少なくとも部分的に規定するために、キャリアリングが、内部ベースキャビティの対応するキャビティロケータ部と選択的に係合するために構成された少なくとも1つのキャリアロケータ部を含んでいることを特徴とする請求項10に記載のレンズアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、レンズアセンブリ、より詳細には、車両の外部に取り付けられ、関連したヒータ要素を有するカメラのためのレンズアセンブリを提供する装置及び方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両(例えば自動車、トラック、建設機械、農業機械、自動化された向上設備)は、車両及び車両内外の環境についての情報を提供するために多数のセンサを含むことができる。例えば、カメラは、車両の周囲及びレンズにより提供されるカメラの視野内の物体についての情報を提供することが可能である。車両の外部、例えばミラー側、フロントグリルなどに取り付けられたカメラは着氷(凍結)しやすい。着氷は、カメラ視野を狭め(又は完全にブロックし)、カメラの利用可能性を制限することがある。ヒータ要素は、ワイヤマネジメント技術を用いる外部ハーネスアセンブリを使用する、車両の様式に対する影響を制限するための技術を採用するカメラの外側に取り付けられることが可能である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の課題は、カメラ視野を狭め、カメラの利用可能性を制限を解消したレンズアセンブリを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
ある態様においてレンズアセンブリを説明する。レンズは、内面及び外面を有している。レンズバレルは、レンズを支持するとともに、長手軸線によって分離されたレンズバレル外端部及びレンズバレル内端部を有している。レンズは、当該レンズの内面がレンズバレル内にあり、レンズの外面がレンズバレルの外側にあるよう、レンズバレル外端部にまたがるように長手軸線に沿って配置されている。ヒータ要素は、レンズの内面に長手方向に隣接しているとともに、レンズバレル内に位置している。ヒータ要素は、当該ヒータ要素に電力を供給するために、ヒータ要素から半径方向及び長手方向に延在するヒータ要素電気リード線を有している。キャリアリングは、レンズバレル内端部に隣接したレンズバレル外面の少なくとも一部の周囲で周方向に延在している。キャリアリングは、ヒータ要素電気リード線と径方向に整列した少なくとも1つのリードステーションを含んでいる。
【0005】
より良好な理解のために、添付の図面を参照することができる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】本発明の1つの態様を含むアセンブリの斜視上面図である。
【
図3】
図1のアセンブリの構成要素の斜視底面図である。
【
図5】
図3の構成要素を含む
図1のアセンブリの部分的に分解した斜視底面図である。
【
図7】
図3の構成要素を省略した
図1のアセンブリの部分的な斜視底面図である。
【
図8】
図3の構成要素を含む
図1のアセンブリの部分的な底面図である。
【
図9】
図1のアセンブリの部分的に分解した斜視底面図である。
【
図11】
図1の11-11線に沿った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
特に規定しない限り、ここで用いられる全ての技術用語及び科学用語は、本開示が属する当業者によって一般的に理解されるのと同一の意味を有している。
【0008】
本発明は、以下の特徴を全ての組合せにおいて含み、全ての組合せにおいて当該特徴から成り、又は本質的に全ての組合せにおいて当該特徴から成る。
【0009】
図1には、レンズアセンブリ100が概略的に図示されている。レンズアセンブリ100は、参照によってその全てにおいて本明細書に組み入れられる2019年10月18日付けで「LensAssemblieswithIntegratedHeaterElements」という発明の名称で出願された米国特許出願第62/923230号に開示されたものと類似している。
【0010】
レンズアセンブリ100は、(
図6において符号604で図示された)内面及び外面106を有するレンズ102を含んでいる。レンズバレル108は、レンズ102を支持するとともに、それぞれ長手軸線Lによって分離されたレンズバレル外端部110及びレンズバレル内端部212(
図2)を有している。本明細書で示されるように「長手方向」は、長手軸線Lに対して実質上平行であるとともに、
図1及び
図2の向きにおいて垂直方向である。レンズ102は、当該レンズ102の内面604がレンズバレル108内にあり、レンズ102の外面106がレンズバレル108の外側にあるよう、レンズバレル外端部110にまたがるように長手軸線Lに沿って配置されている。
【0011】
ヒータ要素(
図6における614)は、レンズ102の内面604に長手方向に隣接しているとともに、レンズバレル108内に位置している。ヒータ要素614は、長手軸線Lを中心としての周方向に延在することが可能である。本明細書で用いられるように「周方向」という用語は、長手軸線に対して垂直な面において少なくとも部分的に長手軸線Lを包囲する構造を表すが、「周方向」の構造は長手軸線Lと同軸であってよいものの必ずしも同軸である必要はないことに留意すべきである。ヒータ要素614は、当該ヒータ要素614に電力を供給するために、ヒータ要素から半径方向及び長手方向に延在する少なくとも1つのヒータ要素電気リード線(
図2における216)を有している。ヒータ要素614は、例えば、自動車でレンズアセンブリ100を使用する間に、雨滴又は氷のような不要な湿気をレンズ102から除去するのに役立ち得る。
【0012】
図面に示されているように、レンズ102及びレンズバレル108は、ヒータ要素614を含むモジュールアセンブリ装置に設けられることが可能である。ここでは、「モジュールアセンブリ」という用語は、サプライヤによって、レンズ102、レンズバレル108及びヒータ要素614が(
図2に示されているように)単一部品のアセンブリとして製作され、及び/又は
図1に示されるようにレンズアセンブリ100が全体的に完成されるのとは異なる時点で製作される状況を表すために用いられる。
【0013】
キャリアリング218は、レンズバレル内端部212に隣接したレンズバレル外面220の少なくとも一部を中心として周方向に延在している。キャリアリング218は、レンズアセンブリ100が図面に示されるように組み立てられるときに、ヒータ要素電気リード線216と半径方向において整列した少なくとも1つのリードステーション222を含んでいる。ここで参照されるように「半径」方向は、長手軸線Lを中心とする極座標系において、実質的に長手軸線Lに対して垂直な方向を表している。レンズアセンブリ100におけるヒータ要素電気リード線216の数と少なくとも同数のリードステーション222がキャリアリング218に設けられていると考えるとしても、当業者は、組立プロセスにおいてフレキシブルに適応するために、より多くの数のリードステーション222を設けることを容易に理解する。少なくとも
図11に示されているように、レンズアセンブリ100の製造を容易にするなど理由で、ヒータ要素電気リード線216は、レンズバレル108とキャリアリング218の間に少なくとも部分的に挿入されることができる。
【0014】
ここで、
図2を参照すると、レンズアセンブリ100は、内部ベースキャビティ226を有するベースハウジング224を含むことができる。例えば、
図6の断面図に示されているように、ベースハウジング224は、キャリアリング218の少なくとも一部と、レンズバレル外面220の少なくとも一部とを共に周方向に包囲することが可能である。いくつかの使用環境では、キャリアリング218は、全体的に内部ベースキャビティ226内に位置されることが可能である。存在する場合には、ベースハウジング224は、図示のような位置においてレンズアセンブリ100の様々な構成要素を維持するのに役立つことができ、レンズアセンブリ100の一部を周囲条件から保護することができ、基材若しくは基礎面へのレンズアセンブリ100全体の取付を容易にすることができ、又は他の所望の理由のために設けられることが可能である。ベースハウジング224は、レンズバレル108のようなレンズアセンブリ100の1つ又は複数の構成要素と、摩擦ばめ若しくは締まりばめ、その間に挿入されるネジロック物質を有するか、有さないネジ式結合、接着、溶接、別々に設けられた1つ若しくは複数の締め具、他の所望な取付方式若しくは接続方式又はこれらの組合せによって組み立てられる。
【0015】
再び
図2に最初に示されるように、レンズバレル内端部212は、突出部228を含むことができる。オプションで、及び
図6に示されているように、突出部228は、レンズ102へ向かう方向において長手方向へキャリアリング218を通過させるのを容易にするもののレンズ102から離れる方向においてキャリアリング218がレンズバレル108との係合から「後退する」のに抵抗するために、くさび状又は別の方法で構成されている。設けられる場合には、突出部228は、長手方向に当該突出部228からレンズ102へ向かう位置において、レンズバレル外面220の周囲での摩擦係合においてキャリアリング218を配置することをアシスト可能である。「摩擦係合」という用語は、ここでは、寸法上の公差が重なることで生じる締まりばめと、レンズバレル108からのキャリアリング218の取外しに抵抗する構成へ縮小される前に突出部228を通過させるためのキャリアリング218の少なくとも一部の一時的な拡張により生じる「スナップフィット」とのうち少なくとも1つを表すために用いられている。摩擦係合は一時的に(例えば「スナップフィット」の意味合いとしての組立中に)、又は少なくとも半永久的(レンズアセンブリ100の使用により長期間維持される)であってよいと考えられ、これら両状況は、ここでは、「摩擦係合」とみなされる。
【0016】
摩擦係合の「スナップフィット」タイプのサポートにおいて、突出部228の少なくとも一部は、キャリアリング218の少なくとも一部を越えて長手軸線Lから外方へ延在することが可能である。すなわち、換言すれば、キャリアリング218の少なくとも一部は、突出部228の少なくとも一部又はレンズバレル外面220の他の選択された一部よりも長手軸線Lに近い位置に配置されることが可能である。
【0017】
ここで、
図3,
図4を参照すると、キャリアリング218は、突出部228との選択的な摩擦係合のために構成され、長手方向に延在する少なくとも1つのキャリア歯330を含むことができる。各キャリア歯330は、キャリアリング218上に所望のように位置されることができるとともに、レンズ102から離れる方向へのキャリアリング218のレンズバレル108からの取外しを防止するために、突出部228又はレンズバレル108の他の所望の構造に選択的に「スナップ」して係合するように適切に構成されることが可能である。図面に示されたレンズアセンブリ100の構成では、キャリア歯330は、少なくとも部分的に、又はわずかに、長手軸線Lの近くに位置し、その結果、突出部228の少なくとも一部である。
【0018】
再び
図3及び
図4に図示されているように、キャリアリング218は、内部ベースキャビティ226の(
図5に534で示された)対応するキャビティロケータ部と選択的に係合するように構成された少なくとも1つのキャリアロケータ部332を含むことが可能である。存在する場合には、キャリア及びキャビティロケータ部332,534は、キャリアリング218がレンズバレル108の周囲のベースハウジング224内に保持されるときに、ベースハウジング224内でキャリアリング218の半径方向の向きを少なくとも部分的に共同で決定づけることが可能である。図示されたキャリア及びキャビティロケータ部332,534は、ここに示されるように、キャリアリング218が、レンズアセンブリ100の製造中にベースハウジング224に対して所定の位置へスライドするようにガイドされるスロット及びレールである。しかし、スロット及びレールは、逆であってもよく、他のインターロック構造若しくは非インターロック構造をロケータ部として設けることができるか、又は少なくとも部分的に、ベースハウジング224内でのキャリアリング218の半径方向の向きを規定するか、又は他の所望の目的のために他の機械的な装置を設けることが可能であると考えられる。
【0019】
リードステーション222及びヒータ要素電気リード線216と同様に、キャリア及びキャビティロケータ部332及び534は、異なる数、向き、それぞれの構成要素上の位置で提供されることができるか、又は他の任意の可変的な設計を有することができる。これら両機能について、慎重に選択された適切な構造のパターンは、異なるものが、異なるように構成されたヒータ要素614、ベースハウジング224、又はレンズアセンブリ100について相互係合するように、レンズアセンブリ100の構成要素に配置されることが可能であると考えられる。例えば、当業者は、1つの特定のタイプのキャリアリング218又はベースハウジング224をレンズアセンブリ100の様々な異なる他の構成要素と順次使用することを促進又は防止するように、レンズアセンブリ100のキャリアリング218及び協働構造を設定することが可能である。このようにして、キャリアリング218の単一の選択された設定は、例えば、レンズアセンブリ100の様々な使用環境のためのベースハウジング224の複数の異なる設定と共に使用することができ、したがって、製造者が在庫として保有する必要のある部品の点数を削減することができると考えられる。
【0020】
当業者は、少なくとも
図5~
図8を参照して、キャリアリング218及びその様々な特徴がレンズアセンブリ100の製造を潜在的に少なくとも半自動化された態様で容易にすることを理解することができる。ヒータ要素電気リード線を他の様々な構成要素の部分に手動で慎重に通す必要がある先行技術のレンズアセンブリとは対照的に、キャリアリング218を利用するレンズアセンブリ100の製造者は、例えば、キャリアリング218をベースハウジング224に対して所望の半径方向の向きへガイドすることが可能である。そして、製造者は、例えば突出部228及びキャリア歯330を使用することで、半径方向に整列したキャリアリング218をレンズバレル108の周囲に「スナップ」又はその他の方法で摩擦的に嵌合させることが可能である。そして、製造者は、キャリアリング218が所望の箇所に着座すると、各ヒータ要素電気リード線216がリードステーション222内に配置されているという確信を持つことが比較的容易となる。当該部分的に組み立てられた配置が
図8に示されている。
図9~
図11を参照すると、レンズアセンブリ100が使用される場合に、ヒーター要素614の所望の動作を容易にするために、関連するヒータ要素電気リード線216を電源及び/又は信号源と電気的に接触させるように少なくとも1つの端子ブレード936を設けることが可能である。
【0021】
リードステーション222は、それぞれ、キャリアリング218に対して長手方向に延在する位置において、端子ブレード936を選択的に維持するための端子スロット938を含むことができる。これは、例えば、端子ブレード936のブレードイヤー940を端子スロット938に長手方向に挿入することによって容易となり得る。
【0022】
端子ブレード936が端子スロット938に挿入されると、端子ブレード936をヒータ要素電気リード線216に公知の態様で電気的に接続するために各端子ブレード936のリードスロット942がヒータ要素電気リード線216の周囲の絶縁体に「食い込む」ように、所定の大きさの長手方向の力(
図9,
図10の向きでは下向き)が端子ブレード936に及ぼされる。(ほとんどの使用環境について、キャリアリング218の長手方向の力及び/又は物理的な特性は、端子ブレード936がヒータ要素電気リード線216を切断しないように較正されることが考えられる)。
【0023】
ここでも、キャリアリング218の構造は、当該接続を開始し、維持するのに役立ち得る。すなわち、キャリアリング218のリードステーション222は、存在する場合、ヒータ要素電気リード線216が端子ブレード936と電気的に接触することをサポートする。端子ブレード936の少なくとも一部(例えば、ブレードイヤー940)は、端子ブレード936を所定の位置に維持するために、端子スロット938の材料に打ち込まれてもよいことが考えられる。説明した力駆動の「食い込み」係合に加えて、又はこれに代えて、端子ブレード936がヒータ要素電気リード線216にはんだ付けされ、及び/又はは溶接されてもよいことも考えられる。ここでも、キャリアリング218の存在及び設定は、端子ブレード936及びヒータ素子電気リード線216の予測可能で再現可能な位置決めを容易にするのに役立ち、これは、レンズアセンブリ100のための製造プロセスの自動化を支援することが可能である。
【0024】
ここで用いられる際には、単数形「a」、「an」(不定冠詞)及び「the」(定冠詞)は、文脈上特に明示しない限り、複数形も含み得る。また、ここで用いられる「comprise(含む)」及び/又は「comprising(含んでいる(含んだ))」という用語は、記載された特徴(機能)、ステップ、操作、要素及び/又は構成要素の存在を特定し得るが、1つ又は複数の他の特徴、ステップ、操作、要素、構成要素及び/又はこれらのグループの存在又は追加を排除するものではないことが理解される。
【0025】
ここで用いられる際には、「and/or(及び/又は)」という用語は、1つ又は複数の関連して列挙されたものの全ての組合せを含み得る。
【0026】
ここで用いられる際には、「X及びYのうち少なくとも1つ」という文言は、X、Y又はXとYの組合せを含み得る。例えば、要素がX及びYを有するものとして記載されていれば、当該要素は、ある特定の時間では、X、Y又はXとYの組合せを含み、その選択は、時として変化し得る。これに対して、「Xのうち少なくとも1つ」という文言は、1つ又はそれより多くのXを含むと解釈され得る。
【0027】
ある要素が、他の要素に「on(例えば「接して」)」、「attachedto(例えば「取り付けられる」)」、「connectedto(例えば「結合される」)」、「coupledwith(例えば「連結される」)」、「contacting(例えば「接触している」)」、「adjacent(例えば「隣接している」)」などと言及される場合には、他の要素に直接接して、取り付けられる、結合される、連結される、接触している、又は隣接しているか、あるいは介在要素も存在し得ることが理解される。これに対し、ある要素が、例えば、他の要素に「直接接して」、「直接取り付けられ」、「直接結合され」、「直接連結され」、「直接接触し」、「直接隣接し」ていると言及される場合には、介在要素は存在しない。また、当業者は、別の特徴に「直接隣接して」配置された構造又は特徴への言及は、隣接する特徴と重なる部分又はその下にある部分を有することがある一方、別の特徴に「隣接して」配置された構造又は特徴は、隣接する特徴と重なる部分又はその下にある部分を有しないことがあると認識する。
【0028】
「under(例えば「下方」)」、「below(例えば「より下」)」、「lower(例えば「低く」)」、「over(例えば「上方」)」、「upper(例えば「より上」)」、「proximal(例えば「基端の」)」、「distal(例えば「先端の」)」などのような空間に関する用語は、ここでは、図面に図示されるように、他の要素又は特徴に対する1つの要素又は特徴の関係を記述するための説明を容易にするために使用されることができる。空間的に相対的な用語は、図面に描写された向きに加えて、使用時又は動作時に装置の異なる向きを訪韓し得ることが理解される。例えば、図面における装置が逆であれば、他の要素又は特徴の「下方の」又は「下に」と記載された要素は、当該他の要素又は特徴の「上に」向けられている。
【0029】
本開示の態様は、上記の例示的な態様を参照して特に示されるとともに説明された一方、当業者は、様々な追加的な態様が考えられ得ることを理解する。例えば、装置を使用するために上述した特定の方法は単なる例示であり、当業者は、上述した装置又はその構成要素を、本明細書に示され、説明されたものと実質的に同様の位置に配置するための任意の数の工具、ステップのシーケンス、又は他の手段/オプションを容易に決定することができる。「所定の」状態は、操作される構造が実際にその状態になる前であればいつでも決定でき、「あらかじめ規定すること」は、遅くとも、構造が所定の状態になる直前まで行われる。ここでは、「実質的な(又はほぼ)」という用語は、指定された品質が大部分であるが、必ずしも完全でないこと、すなわち、品質以外の項目が比較的わずかに含まれる潜在性を認める「実質的な」品質を示すために使用される。ここに記載される特定の構成要素は、特定の幾何学的な形状を有するものとして示されているが、本開示の全ての構造は、特定の用途に望ましい任意の適切な形状、サイズ、構成、相対的な関係、断面積又は他の任意の物理的な特性を有することができる。1つの態様又は構成を参照して説明した構造又は特徴は、他の態様又は構成に対して、単独で又は他の構造若しくは特徴と組み合わせて提供され得るが、ここで述べた態様及び構成のそれぞれを、他の態様及び構成の全てに関して述べたオプションの全てを有するものとして説明することは実際的ではない。これらの特徴のいずれかが組み込まれた装置又は方法は、以下の特許請求の範囲及びその均等物に基づき決定される本開示の範囲に含まれると理解されるべきである。
【0030】
他の態様、対象及び利点は、図面、開示及び添付の特許請求の範囲の検討から得ることができる。
【国際調査報告】