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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-04
(54)【発明の名称】ボール紙蓋及び支持要素構造
(51)【国際特許分類】
   B65D 5/12 20060101AFI20230828BHJP
   B65D 5/10 20060101ALI20230828BHJP
【FI】
B65D5/12 Z
B65D5/10 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023510379
(86)(22)【出願日】2021-09-09
(85)【翻訳文提出日】2023-02-13
(86)【国際出願番号】 US2021049549
(87)【国際公開番号】W WO2022060614
(87)【国際公開日】2022-03-24
(31)【優先権主張番号】20196206.5
(32)【優先日】2020-09-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】590005058
【氏名又は名称】ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
【氏名又は名称原語表記】THE PROCTER & GAMBLE COMPANY
【住所又は居所原語表記】One Procter & Gamble Plaza, Cincinnati, OH 45202,United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100221729
【弁理士】
【氏名又は名称】中尾 圭介
(72)【発明者】
【氏名】ヘフテ、パウルス・アントニウス・アウグスティヌス
(72)【発明者】
【氏名】ング・パクラング、クララ・ソフィー・リー
(72)【発明者】
【氏名】レフレール、ヨースト・ピーター
【テーマコード(参考)】
3E060
【Fターム(参考)】
3E060AA03
3E060AB03
3E060BA08
3E060DA13
3E060EA14
(57)【要約】
実施例は、容器用のボール紙蓋を含み、ボール紙蓋は、蓋側面(101~104)を形成するサイドパネルと、蓋フラップ折り線によってサイドパネルに接続された蓋フラップとを含み、蓋フラップのうちの2つが蓋の上部パネル(105)を形成する。ボール紙蓋はまた、上部パネルから離れて延び、かつサイドパネルの間に位置する支持要素構造(106)を含み、蓋フラップ、サイドパネル、及び支持要素構造は、単一のブランクに属している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器用のボール紙蓋であって、
-蓋側面を形成するサイドパネルと、
-蓋フラップ折り線によって前記サイドパネルに接続された蓋フラップであって、前記蓋フラップのうちの2つが蓋の上部パネルを形成する、蓋フラップと、
-前記上部パネルから離れて延び、かつ前記サイドパネルの間に配置された支持要素構造と、を備え、
前記蓋フラップ、前記サイドパネル、及び前記支持要素構造が単一のブランクに属している、ボール紙蓋。
【請求項2】
前記支持要素構造は、支持要素第1パネル及び第1ウイングを含み、前記第1ウイングは、前記支持要素第1パネルに隣接し、かつ第1ウイング折り線によって前記支持要素第1パネルから分離され、前記第1ウイングは、前記第1ウイング折り線から遠位の第1ウイング端を含み、前記第1ウイング端は前記上部パネルと接触して、前記支持要素第1パネルが前記上部パネルから離れて延びるように維持する、請求項1に記載のボール紙蓋。
【請求項3】
前記支持要素は、第2ウイングを更に含み、前記第2ウイングは、前記支持要素第1パネルに隣接し、かつ第2ウイング折り線によって前記支持要素第1パネルから分離され、前記第2ウイングは、前記第2ウイング折り線から遠位の第2ウイング端を含み、前記第2ウイング端は前記上部パネルと接触して、前記支持要素第1パネルが前記上部パネルから離れて延びるように維持し、前記第2ウイング折り線及び前記第1ウイング折り線は、前記支持要素第1パネルの両側にある、請求項2に記載のボール紙蓋。
【請求項4】
前記第1ウイング端及び前記第2ウイング端が丸みを帯びている、請求項3に記載のボール紙蓋。
【請求項5】
前記蓋側面の少なくとも1つ、好ましくは前記蓋側面のいくつか、最も好ましくは前記蓋側面のそれぞれは補強パネルを含み、前記補強パネルはサイドパネル折り線によって前記それぞれのサイドパネルに接続され、前記補強パネルは前記それぞれのサイドパネルに折り返され、前記補強パネルは前記単一のブランクに属している、請求項1~4のいずれか一項に記載のボール紙蓋。
【請求項6】
少なくとも1つの側面は作動領域を含み、前記支持要素構造の頂点が前記作動領域と一直線上にある、請求項1~5のいずれか一項に記載のボール紙蓋。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか一項に記載のボール紙蓋用のボール紙ブランクであって、
-第1方向に沿って互いに続く4つのサイドパネルであって、各サイドパネルが、前記第1方向に垂直なそれぞれのサイドパネル折り線によって少なくとも別のサイドパネルに接続されている、4つのサイドパネルと、
-前記第1方向に垂直な折り線に沿って前記サイドパネルのうちの1つに接続され、前記第1方向に沿って前記4つのサイドパネルに続くか又は先行するサイドフラップと、
-前記第1方向に沿って互いに続く3つの蓋フラップであって、各蓋フラップが、前記第1方向に平行なそれぞれの蓋フラップ折り線によって前記4つのサイドパネルのそれぞれの通常のサイドパネルに接続され、前記蓋フラップ折り線が互いに整列しており、前記4つのサイドパネルが前記通常のサイドパネル及び特定のサイドパネルを含む、3つの蓋フラップと、
-支持要素構造であって、前記支持要素構造は、前記蓋フラップ折り線と整列した特定の折り線によって前記特定のサイドパネルに接続された支持要素第1パネルを含み、前記支持要素構造は、対向サイドパネルに接続された前記3つの蓋フラップのうちの前記蓋フラップに含まれている支持要素対向パネルを更に含み、前記対向サイドパネルは、単一の他の通常のサイドパネルによって前記特定のサイドパネルから分離された前記通常のサイドパネルであり、前記支持要素構造は、前記第1方向に垂直な方向に沿った合計長さが、前記第1方向に沿った前記単一の他の通常のサイドパネルの長さを超える、支持要素構造と、を備える、ボール紙ブランク。
【請求項8】
前記支持要素構造は、第1ウイングを含み、前記第1ウイングは、前記支持要素第1パネルに隣接し、かつ前記第1方向に垂直な第1ウイング折り線によって前記支持要素第1パネルに接続されている、請求項7に記載のボール紙ブランク。
【請求項9】
前記支持要素構造は、第2ウイングを含み、前記第2ウイングは、前記支持要素第1パネルに隣接し、かつ前記第1方向に垂直で、前記第1ウイングとは反対側の前記支持要素第1パネルの側にある第2ウイング折り線によって前記支持要素第1パネルに接続されている、請求項8に記載のボール紙ブランク。
【請求項10】
前記第1ウイングが、前記支持要素第1パネルに隣接する前記3つの蓋フラップのうちの1つの切り欠きに対応する、請求項8又は9のいずれか一項に記載のボール紙ブランク。
【請求項11】
前記第2ウイングが、前記支持要素第1パネルに隣接する前記3つの蓋フラップのうちの1つの切り欠きに対応する、請求項9又は10のいずれか一項に記載のボール紙ブランク。
【請求項12】
前記支持要素構造は、前記支持要素第1パネルと前記特定のサイドパネルとの間に接続パネルを含む、請求項7~11のいずれか一項に記載のボール紙ブランク。
【請求項13】
前記支持要素構造は、前記支持要素対向パネルと前記対向サイドパネルとの間に対向接続パネルを含む、請求項7~12のいずれか一項に記載のボール紙ブランク。
【請求項14】
前記ボール紙ブランクは、4つの補強フラップを更に含み、各補強フラップは、それぞれの補強フラップ折り線によってそれぞれのサイドパネルに接続され、前記補強フラップ折り線は、互いに整列しており、かつ前記第1方向に平行であり、前記補強フラップは、前記蓋フラップ及び前記支持要素構造とは反対側の前記サイドパネルの側に位置する、請求項7~13のいずれか一項に記載のボール紙ブランク。
【請求項15】
前記特定のサイドパネル及び前記対向サイドパネルは、前記第1方向に沿って同じパネル長さを有する短いサイドパネルであり、この同じパネル長さは、前記第1方向に沿った他の2つのサイドパネルのパネル長さよりも短く、前記他の2つのサイドパネルは、前記第1方向に沿って同じパネル長さを有する長いサイドパネルである、請求項7~14のいずれか一項に記載のボール紙ブランク。
【請求項16】
各長いサイドパネルは、作動領域用のそれぞれの開口部を含み、各それぞれの開口部は、好ましくは、前記長いサイドパネルに含まれているフルートと交差する貫通開口部である、請求項15に記載のボール紙ブランク。
【請求項17】
請求項7~16のいずれか一項に記載の複数の平面ブランクアセンブリのスタック。
【請求項18】
洗剤製品及び容器を含む消費者製品であって、前記容器は、ボックスと、請求項1~6のいずれか一項に記載の蓋とを含み、前記ボックスは、前記蓋を閉位置に維持するためのロックを含み、前記ロックは、前記蓋が前記閉位置にあるときに、前記支持要素構造の一部と整列するアクチュエータを含み、前記支持要素構造は、前記蓋が前記閉位置にあるときに、前記ボックス内に収まる、消費者製品。
【請求項19】
洗剤製品及び容器を含む消費者製品を製造する方法であって、前記容器は、前記洗剤製品を収容し、前記洗剤製品は、好ましくは可撓性の水溶性単位用量物品を含み、前記容器は、ボックスと、蓋と、前記蓋を閉位置に維持するためのロックとを含み、前記方法は、請求項7~16のいずれか一項に記載のブランクを折り畳んで、前記蓋の一部として前記支持要素構造を直立させることを含む、方法。
【請求項20】
前記ブランクを折り畳むことは、
-前記サイドフラップ及び前記サイドパネルのうちの2つを前記他の2つのサイドパネルの上に折り畳んで、前記サイドフラップが前記他の2つのサイドパネルのうちの1つに面するようにし、前記サイドフラップを前記他の2つのサイドパネルのうちの前記1つに接着することによって前記側面構造を閉じることと、
-前記閉じた側面構造を開いて前記側面を直立させることと、
-前記閉じた側面構造を開いた後、前記3つの蓋フラップのうちの第1蓋フラップであって、前記対向サイドパネルに接続された前記蓋フラップである、第1蓋フラップを折り畳むことによって前記上部パネルの形成を開始することと、
-前記第1蓋フラップを折り畳んだ後、前記支持要素第1パネルが前記第1蓋フラップと接して前記支持要素構造を形成するように、前記支持要素第1パネルを折り畳むことと、
-前記支持要素構造を折り畳んだ後、残りの2つの蓋フラップを折り畳み、前記支持要素構造を前記上部パネルから押し離し、前記残りの蓋フラップが前記上部パネルを形成することと、を含む、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本発明は、一般に、ボール紙材料を使用した包装に関する。ボール紙は、広く使用されている包装材料であり、特にリサイクルに適しており、特に紙のリサイクル流でのリサイクルにおいては、非繊維含有量が減少している可能性があり、例えば最大非繊維含有量が5重量%であり、したがって特に環境に優しい。しかしながら、ボール紙は、特に機械的特性に関する限り、プラスチック材料などの他の包装材料と比較して限界がある。
【図面の簡単な説明】
【0002】
図1】ボール紙蓋の第1例を示す図である。
図2A】ボール紙蓋の第2例を示す図である。
図2B】ボール紙蓋の第3例を示す図である。
図3】ボール紙蓋の第4例を示す図である。
図4】例示的なボール紙ブランクを示す図である。
図5】別の例示的なボール紙ブランクを示す図である。
図6】例示的な消費者製品を示す図である。
図7A】例示的な消費者製品を製造するための例示的な方法を示す図である。
図7B】例示的な消費者製品を製造するための例示的な方法を示す図である。
図7C】例示的な消費者製品を製造するための例示的な方法を示す図である。
図7D】例示的な消費者製品を製造するための例示的な方法を示す図である。
図7E】例示的な消費者製品を製造するための例示的な方法を示す図である。
図7F】例示的な消費者製品を製造するための例示的な方法を示す図である。
図7G】例示的な消費者製品を製造するための例示的な方法を示す図である。
図7H】例示的な消費者製品を製造するための例示的な方法を示す図である。
図7I】例示的な消費者製品を製造するための例示的な方法を示す図である。
図7J】例示的な消費者製品を製造するための例示的な方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0003】
ボール紙は、機械的に言えば、比較的可撓性の材料であり、これは、ボール紙で作製された容器の壁が外圧下で曲げられることに対する抵抗をほとんど示さないことがあることを意味する。曲げられることに対する抵抗が重要であるいくつかの用途では、ボール紙とは異なる材料を使用することができる。しかしながら、ボール紙とは異なる材料は、リサイクルが簡単ではない場合がある。それによって、そのような材料の選択は、妥協の結果である。本開示の目的は、ボール紙容器用のボール紙支持要素構造を提案することであり、ボール紙容器内にそのような支持要素構造を含めると、ボール紙構造が強化され、別の材料を使用すると損なわれる用途にボール紙を使用できるようになり、同時にリサイクル性が損なわれるのを回避できる。
【0004】
ボール紙容器設計は、別個の三次元部品を適用することによって、機械的特性を強化することに対処できる。そのような三次元部品は、例えば接着によって、蓋に適用することができる。接着は、蓋形成の前又は後に行うことができる。供給業者の場所でブランクなどの平面構造に三次元部品を接着する場合、三次元部品の三次元性質が積み重ねを妨げるため、供給業者の場所からの輸送は、スペース効率が低下し、したがってコスト効率が低下する可能性がある。そのような接着が供給業者の場所からの輸送後に、例えば製造ラインで行われる場合、製造中にブランク上又は直立した蓋の内側に三次元部品を接着すると、製造作業が複雑になり、製造ラインの速度が遅くなり、それに応じて製造プラントの生産性が低下する可能性がある。本開示による支持要素構造を含むボール紙蓋は、驚くべきことに、輸送効率又は製造場所における製造ライン速度に対する悪影響を低減又は抑制する三次元補強構造を作り出す方法として特定された。本明細書による支持要素構造を含むボール紙蓋は、製造場所に既に配置されている可能性が高い折り畳み機械を使用して成形することができるため、本開示による構造を実装するために製造場所で追加の資本がほとんど又は全く必要とされない。これに加えて、本開示による支持要素構造を含むボール紙蓋は、単一のブランクに属しており、したがって支持要素構造を含むこのようなボール紙蓋の製造を容易にする。このような単一のブランクの切断は、ブランクを直立させることができる製造施設に輸送する前に、供給業者の施設で行うことができる。これに加えて、単一のブランクを平らなブランクの形態にすることができ、輸送も容易となり、重量ひいてはコストを最適化することができる。これに加えて、単一の平らなブランクを、例えば供給業者の施設で部分的に事前に折り畳んで、ブランクの平らな性質、ひいてはブランクの積み重ね可能性を維持しながら、2D(二次元)占有面積を削減するか、又は所定の占有面積からはみ出すブランクの要素を減らすことで、輸送効率を更に最適化することができる。
【0005】
本開示によるボール紙蓋又はブランクは、本開示によるボックスに使用される材料と同じ材料で作られてもよい。本開示によるブランク、蓋、ボックス、又は容器は、紙又はボール紙材料から作ることができ、紙材料は、例えば、板紙、ボール紙、少なくとも1つの板紙若しくはボール紙層を含む積層体、セルロースパルプ材料、又はそれらの混合物から選択される。ブランク、蓋、ボックス、又は容器を作るために使用される材料は、他の成分、例えば、着色剤、防腐剤、可塑剤、UV安定剤、酸素、香料、リサイクル材料、防湿層、又はそれらの混合物を含んでもよい。ブランク、蓋、ボックス、又は容器は、外部又は内部印刷の領域を含むことができる。ブランク、蓋、ボックス、又は容器は、例えばボール紙製造によって作製することができる。好適なボール紙ブランク、蓋、ボックス、又は容器の製造プロセスとしては、接着工程、折り畳み、又はそれらの組み合わせによる、平らなボール紙又は紙シートからのチューブ形成を挙げることができるが、これに限定されない。ボール紙ブランク、蓋、ボックス、又は容器は、例えば、内容物を外部光から保護するために、不透明である。いくつかの実施例では、ブランク、蓋、ボックス、又は容器は、少なくとも部分的に、いくつかの特定の実施例ではその全体が、紙系材料から作られる。紙系材料は、本明細書では、紙を含む材料を意味する。理論に拘束されることを望むものではないが、「紙」は、本明細書では、セルロース系パルプから作製された材料を意味する。いくつかの実施例では、紙系材料は、紙、ボール紙、又はそれらの混合物を含み、好ましくは、ボール紙は、板紙、段ボール、又はそれらの混合物を含む。段ボールは、一連のフルートを含む。各フルートは、チャネルであると理解することができる。フルートは、互いに平行に延び、フルートの方向は、各チャネルに沿って進む方向である。紙系材料は、紙、ボール紙、又はそれらの混合物を含む積層体であってもよく、いくつかの実施例では、ボール紙は、板紙、段ボール又はそれらの混合物、及び少なくとも別の材料を含む。いくつかの実施例では、少なくとも別の材料は、プラスチック材料を含む。いくつかの実施例では、プラスチック材料は、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール、又はそれらの混合物を含む。いくつかの実施例では、プラスチック材料は、エタンとビニルアルコールのコポリマー、又はEVOHを含む。少なくとも別の材料として、バリア材料を使用してもよい。バリア材料は、二軸配向ポリプロピレン、金属化ポリエチレンテレフタレート、又はそれらの混合物であり得る。少なくとも別の材料は、ワックス、セルロース材料、ポリビニルアルコール、二酸化シリカ、カゼイン系材料、又はそれらの混合物を含み得る。いくつかの実施例では、紙系積層体は、50重量%超、好ましくは85重量%超、より好ましくは95重量%超の繊維系材料の積層体を含む。いくつかの実施例では、バリア材料は、10ミクロン~40ミクロンの厚さを有するプラスチック材料を含むことができる。いくつかの実施例では、バリア材料は、10ミクロン~35ミクロンの厚さを有するプラスチック材料を含むことができる。紙系材料は、積層体であってもよい。いくつかの実施例では、ブランク、蓋、ボックス又は容器の内面は、紙、ボール紙、又はそれらの混合物を含み、特定の実施例では、ボール紙は、板紙、段ボール、ポリエチレンの積層体、又はそれらの混合物を含み、いくつかの実施例では、ブランク、蓋、ボックス若しくは容器、又はそれらの組み合わせの外面は、少なくとも別の材料を含む。あるいは、少なくとも別の材料はまた、2つの紙系材料層の間に積層されてもよい。理論に拘束されることを望むものではないが、この少なくとも別の材料は、ブランク、蓋、ボックス、又は容器の内側に面する紙系材料によって吸収された漏れた液体のバリアとして作用して、汚染する流れがブランク、蓋、ボックス、又は容器の壁を通るのを防止又は低減することができる。内容物からの漏れを回避するために、又は内容物を、例えばシャワー、シンクからの外部流体、又は容器若しくは蓋を濡れた手で取り扱うことによる外部流体から保護するために、他の構造が効果的であることが見出される場合がある。ブランク、蓋、ボックス、又は容器の壁、フラップ又はパネルの汚染は、消費者にとって見苦しいものとなる可能性があり、又は保管領域を汚染する可能性がある。他の構造は、封入された洗剤製品が外部の相対湿度にさらされるのを回避するのに効果的であることが見出される場合がある。これは、例えば、洗剤組成物が水溶性フィルムに封入されている水溶性単位用量洗剤物品のように、封入された洗剤製品が本質的に湿気に敏感である場合に特に重要であり、水溶性フィルムは、より高いパーセンテージの外部相対湿度にさらされると早期に破裂しやすくなる。いくつかの実施例では、ブランク、蓋、ボックス、又は容器は、2つの段ボール層の間に積層された少なくとも別の材料を含む紙系材料で作られる。いくつかの実施例では、ブランク、蓋、ボックス、又は容器に使用される材料は、2つの普通ボール紙層とポリエチレン積層体との間に挟まれたコアボール紙フルート材料を含む。本開示によるボール紙ボックス、蓋又はブランクは、リサイクル材料若しくはリサイクルされたセルロース繊維から作製されてもよく、又はそれらを含んでもよい。
【0006】
図1は、容器用の例示的なボール紙蓋100を示す。ボール紙蓋100は、蓋側面を形成するサイドパネル101~104を含む。この実施例では、各サイドパネル101~104は長方形のサイドパネルである。この実施例では、4つのサイドパネルが設けられ、各サイドパネルはそれぞれの蓋側面を形成する。この実施例では、各蓋側面は蓋コーナーによって2つの他の蓋側面に接続されており、各蓋コーナーは90度の角度を形成している。この実施例では、すべての蓋側面は同じ平面に対して垂直である。ボール紙蓋100は、蓋フラップ折り線によってサイドパネルに接続された蓋フラップを更に含み、蓋フラップのうちの2つは蓋の上部パネル105を形成し、この実施例では、蓋の上部パネルを形成する2つの蓋フラップは、2つの対向する蓋フラップであり、この場合、上部パネルを形成するこのような2つの対向する蓋フラップは、長いサイドパネルに接続され、この例は、2つの長いサイドパネル及び2つの短いサイドパネルを含み、短いサイドパネルは、第1方向に沿って長いサイドパネルよりも短く、本開示による第1方向は、サイドパネルを互いに接続する折り線に垂直な方向である。この実施例では、蓋の上部パネルは長方形である。この実施例では、蓋の上部パネルは各蓋側面に対して垂直である。上部パネルを形成する例示的な蓋フラップを、本明細書に記載の他の図でより詳細に示す。より詳細に説明するように、蓋フラップは、単一のブランクに属するため、蓋フラップ折り線によってサイドパネルに接続されていることに留意することが重要である。フラップは、残りの蓋構造に接続されたボール紙片として理解されるべきである。フラップは、折り線によって残りの蓋構造に接続することができ、蓋は一体型のボール紙片で作られる。フラップは、セグメント、例えば折り線によってボール紙構造に接続されてもよい。フラップは、接着剤によって蓋の一部に接続することもできる。
【0007】
垂直(normal又はperpendicular)は、本明細書では、実質的に垂直(normal)又は実質的に垂直(perpendicular)であると理解されるべきである。いくつかの実施例では、垂直(normal又はperpendicular)は、120度未満60度超の角度を含む。いくつかの実施例では、垂直(normal又はperpendicular)は、110度未満70度超の角度を含む。いくつかの実施例では、垂直(normal又はperpendicular)は、100度未満80度超の角度を含む。いくつかの実施例では、垂直(normal又はperpendicular)は、95度未満85度超の角度を含む。
【0008】
ボール紙蓋100は、上部パネルから離れて延び、かつサイドパネルの間に配置された支持要素構造106を更に含む。上部パネルから離れて延びることにより、支持要素構造は、上部パネルから離れて延びる少なくとも一部を含み、支持要素構造は三次元形状になり、支持要素構造のボール紙材料は、この三次元形状のいくつかの境界を画定することを理解されたい。いくつかの実施例では、支持要素構造は、上部パネルから少なくとも5mm離れた部分を含む。いくつかの実施例では、支持要素構造は、上部パネルから少なくとも10mm離れた部分を含む。いくつかの実施例では、支持要素構造は、上部パネルから少なくとも15mm離れた部分を含む。いくつかの実施例では、ボール紙構造は、基部平面から少なくとも20mm離れた部分を含む。いくつかの実施例では、支持要素構造は、上部パネルから少なくとも30mm離れた部分を含む。いくつかの実施例では、支持要素構造は、上部パネルから少なくとも35mm離れた部分を含む。いくつかの実施例では、支持要素構造は、例えば、支持要素構造がそのように機能しているときに片持ち状態を回避するために、上部パネルから10cm未満離れた部分を含む。この実施例では、支持要素構造106は、上部パネル105に垂直な平面において三角形の断面を有する。他の実施例では、支持要素構造は、円筒の一部、又は、例えば三角形、四角形、若しくは五角形の角柱などの角柱の一部を含むことができる。このような角柱は、支持要素構造の連続部分を平行線に沿って折り畳むことによって得ることができ、円筒の一部の形状は、支持要素構造の単一のパネルを張ることによって得ることができる。いくつかの実施例では、支持要素構造は、支持要素構造が他の要素の間で張っているために弓形の形状を含み、そのような他の要素は蓋の一部である。
【0009】
本開示による支持要素構造は、ボール紙壁、例えば、容器又は容器の蓋のボール紙壁に機械的支持を提供することを目的としており、そのようなボール紙壁は、力又は圧力が加えられると支持要素に接する。
【0010】
図示の支持要素構造106は、角柱の一部に対応し、より具体的には、上部パネル105を考慮すると、三角柱の一部に対応する。この実施例では、支持要素構造は、線形リッジ107を含み、リッジ107は、角柱の縁部に対応し、角柱の第1側108及び第2側109はリッジ107を画定し、角柱の第1側108及び第2側109はそれぞれ、好ましくは上部パネルに対して15度を超える角度(それぞれ-15度)をなす。この場合、角柱の第1側面108は、上部パネルに対して約30度の角度をなす。いくつかの実施例では、リッジは、上部パネルから少なくとも5mm離れている。いくつかの実施例では、リッジは、上部パネルから少なくとも10mm離れている。いくつかの実施例では、リッジは、上部パネルから少なくとも15mm離れている。いくつかの実施例では、リッジは、上部パネルから少なくとも20mm離れている。いくつかの実施例では、リッジは、上部パネルから少なくとも30mm離れている。いくつかの実施例では、リッジは、上部パネルから少なくとも35mm離れている。いくつかの実施例では、リッジは、例えば、支持要素がそのように機能しているときに片持ち状態を回避するために、上部パネルから10cm未満離れている。
【0011】
本明細書に記載される様々な実施例のフラップの数、フラップの向き、パネルの数、及び角度などの特徴を組み合わせて、代替の実施例を生成することができることを理解されたい。
【0012】
ボール紙蓋100は、蓋フラップ、サイドパネル、及び支持要素構造が単一のブランクに属するようなものである。
【0013】
単一のブランクに属する蓋フラップ、サイドパネル、及び支持要素構造を有することにより、そのような蓋を直立させる際の複雑さを制限することができ、それにより、複数のブランクを含む蓋は、例えば、異なる独立した構造間の追加の接着工程又は調整を必要とすることがある。
【0014】
図2Aは、本明細書による別の例示的なボール紙蓋200を示す。ボール紙蓋200は、ボール紙蓋100の場合に説明した要素101~109を含み、そのような要素は同じ参照番号を使用して番号付けされている。ボール紙蓋200は、補強された蓋側面104を更に含み、補強された蓋側面104は、補強部分204を含む。実際、いくつかの実施例では、蓋側面の少なくとも1つ、好ましくは蓋側面のいくつか、最も好ましくは蓋側面のそれぞれは補強パネルを含み、補強パネルはサイドパネル折り線214などのサイドパネル折り線によってそれぞれのサイドパネルに接続され、補強パネルはそれぞれのサイドパネルに折り返され、補強パネルは単一のブランクに属する。いくつかの実施例では、蓋は、互いに平行な2つの対向する長い側面と、互いに平行な2つの対向する短い側面とを含み、長い側面は短い側面に対して垂直であり、ユーザ又は消費者が長い側面に圧力をかける可能性が高く、短い側面の中間点がそれぞれの短い側面のコーナーから離れているよりも、第1方向に沿った長い側面の中間点が同じ長い側面のコーナーから更に離れている場合、長い側面が変形を受ける可能性が高いという事実を考慮するために、長い側面は補強されているが、短い側面は補強されていないか、又は長い側面よりも薄いか、又は長い側面よりも層の数が少ない。
【0015】
ボール紙蓋200は、作動領域210を更に含む。実際に、いくつかの実施例では、少なくとも1つの側面は作動領域を含む。この実施例では、リッジ107などの支持要素構造の頂点は、作動領域210と一直線上にある。そのような作動領域は、本開示において更に詳細に説明するように、本開示による蓋を含む容器のロックを作動させることを可能にすることができる。好ましい実施例では、2つの側面、好ましくは2つの対向する側面、より好ましくは2つの対向する長い側面はそのような作動領域を含み、いくつかの実施例では、消費者は片手のスパンを使用して両方の作動領域を同時に作動させる傾向があり、そのような例では、手のスパンは、両方の作動領域に同時に到達するために、第1方向に沿った短い側面の長さに収まる場合がある。
【0016】
図2Bは、本明細書による別の例示的なボール紙蓋220を示す。ボール紙蓋220は、ボール紙蓋100の場合に説明した要素101~109と、ボール紙蓋200の場合に説明した要素204、214及び210とを含み、そのような要素は同じ参照番号を使用して番号付けされている。ボール紙蓋220は、それぞれのサイドパネル103に接続された補強パネル213と、それぞれのサイドパネル102及び101に接続された、この図では見えない更なる補強パネルとを更に含む。それにより、ボール紙蓋220は、蓋側面のそれぞれが補強パネルを含み、補強パネルがサイドパネル折り線によってそれぞれのサイドパネルに接続され、補強パネルがそれぞれのサイドパネルに折り返され、補強パネルが単一のブランクに属するようなものである。ボール紙蓋220はまた、更なる又は追加の作動領域210Bを更に含み、頂点107は作動領域210Bと一直線上にあり、この場合、作動領域210Bは、作動領域210を含むサイドパネル104とは反対側のサイドパネル102への丸い開口部であり、この場合、作動領域210も丸い開口部の形態をとる。
【0017】
図3は、本明細書による別の例示的なボール紙蓋300を示す。ボール紙蓋300は、ボール紙蓋100の場合に説明した要素101~105を含み、そのような要素は同じ参照番号を使用して番号付けされている。蓋300は、円筒の一部である本開示による支持要素構造306を含む。支持要素構造306は、折り線によってサイドパネル101に接続され、上部パネル105と、折り線によってサイドパネル103に接続されたフラップ307との間に挟み込まれたフラップ306によって形成されてもよく、そのようなフラップ306は、弓形の形状に引っ張られて支持要素構造を形成する。
【0018】
図4は、本開示による、特に例示的なボール紙蓋300と同様のボール紙蓋によるボール紙蓋用の例示的なボール紙ブランク400を示す。ボール紙ブランク400は、
-第1方向D1に沿って互いに続く4つのサイドパネル104、101、102、103であって、各サイドパネルが、第1方向に垂直なそれぞれのサイドパネル折り線によって少なくとも別のサイドパネルに接続されている、4つのサイドパネルと、
-第1方向に垂直な折り線に沿ってサイドパネルの1つ(この場合はサイドパネル103)に接続されたサイドフラップ401であって、第1方向に沿って4つのサイドパネルに続くか又は先行する(この場合は続く)サイドフラップ401と、
-第1方向に沿って互いに続く3つの蓋フラップ404、402、307であって、各蓋フラップが、第1方向に平行なそれぞれの蓋フラップ折り線によって4つのサイドパネルのそれぞれの通常のサイドパネル104、102、103に接続され、蓋フラップ折り線が互いに整列しており、4つのサイドパネルが通常のサイドパネル及び特定のサイドパネルを含む、3つの蓋フラップと、
-支持要素構造であって、支持要素構造は、蓋フラップ折り線と整列した特定の折り線によって特定のサイドパネル101に接続された支持要素第1パネル306を含み、支持要素構造は、3つの蓋フラップ404、402、307のうちの蓋フラップ307に含まれている支持要素対向パネル307を更に含み、蓋フラップ307は対向サイドパネル103に接続され、対向サイドパネル103は、単一の他の通常のサイドパネル102によって特定のサイドパネル101から分離された通常のサイドパネルであり、支持要素構造は、第1方向D1に垂直な方向D2に沿った合計長さL2A+L2Bが、第1方向D1に沿った単一の他の通常のサイドパネル102の長さL1を超える、支持要素構造とを含む。
【0019】
多数の他の構成を考慮できることが理解されるべきである。例えば、場合によっては、フラップ401をパネル104に連結することができる。フラップ401などのフラップの機能により、例えば、接着により直立の準備が整った4つの側面構造を得ることができ、また、例えば図7Bに示されるように、占有面積が縮小された平らな構造を形成することもできる。
【0020】
本開示において、「整列された」は、例えば、材料の厚さを考慮に入れるために、互いにわずかにずれている可能性がある同じ方向の折り線を包含し得ることが理解されるべきである。いくつかの実施例では、整列を維持すると考えられるそのようなずれは、ブランクを形成する材料の厚さの3分の1未満であってもよい。いくつかの実施例では、整列を維持すると考えられるそのようなずれは、ブランクを形成する材料の厚さの2分の1未満であってもよい。いくつかの実施例では、整列を維持すると考えられるそのようなずれは、ブランクを形成する材料の厚さ未満であってもよい。
【0021】
本開示による合計長さは、直立した支持要素構造を形成する1つ以上の要素の第1方向に垂直な方向に沿った合計長さであり、このような直立した支持要素において、互いに重ねられるか、又は接着されるように構成されたそのような要素の最終的な部分を重複して数えることはなく、特に、特定のサイドパネル101及び対向サイドパネル103に接続され、第1方向に垂直な方向に沿ってそれぞれのサイドパネルを越えて延びる要素の第1方向に垂直な上記方向に沿った長さを合計した合計長さである。このような合計長さは、直立した支持要素構造の周囲長に対応することができ、この周囲長は、例えば、支持要素構造に従いながら、直立した単一の他の通常のサイドパネルに平行な平面に沿った直立した支持要素構造の断面に沿って、直立した蓋のコーナーからコーナーまで走り、支持要素構造の頂点を通過する。このような合計長さが、第1方向に沿った単一の他の通常のサイドパネルの長さを超えるという事実は、支持要素構造が上部パネルから離れて延び、したがって上部パネルの一端から上部パネルの反対側の端までの第1方向に沿った周囲長が、この同じ方向に沿った上部パネル自体の長さを超えるという事実を反映している。例えば、蓋300の場合、曲線に対応する円筒部分に沿った長さは実際に、上部パネルと交差する円筒部分の点の間のセグメントの長さを超える。同様に、蓋100、200又は220の場合、支持要素構造の三角形部分に沿った長さは、上部パネルと交差する三角形構造の点を分離するセグメントの長さを超える。したがって、支持要素構造が直立した蓋の上部パネルから離れて延びているという事実は、ブランクにおいて、合計長さが、単一の他の通常のサイドパネルの長さを超えるという事実に相当する。このような合計長さは、支持要素を形成する様々な要素のブランク内の要素の全長に対応し、これは、直立した蓋内の直立した支持要素の長さとは正確に異なることを理解されたい。また、支持要素を形成する様々な要素のいくつかは、直立した支持要素を形成するときに、全体的又は部分的に互いに接着されるように構成されてもよいことに留意されたい。この場合、接着されて二重層構造を形成するように構成されたそのような全体又は一部の部分の長さは、このような合計長さに二重に寄与しない可能性がある。いくつかの実施例では、特定のサイドパネルに接続され、特定のサイドパネルを越えて延びるブランク内のすべての要素は、第1方向に垂直な方向に沿った特定の合計長さが、第1方向に沿った単一の他の通常のサイドパネルの長さを超え、それにより、合計長さが第1方向に沿った単一の他の通常のサイドパネルの長さを超えることを確実にし、合計長さが特定の合計長さを含む。換言すれば、支持要素を直立させるために、長さL2Bの支持要素対向サイドパネル307が長さL2Aの支持要素第1パネル306に完全に接着されたとしても、この場合、直立した支持要素構造の周囲長に正確に対応するL2AがL1よりも長いために、支持要素は直立する。
【0022】
図5は、本開示による、特に例示的なボール紙蓋220と同様のボール紙蓋によるボール紙蓋用の例示的なボール紙ブランク500を示す。ボール紙ブランク500は以下の要素を含み、そのうちのいくつかはボール紙ブランク400の対応する要素に対応し、したがって同じ参照番号に対応する。
-第1方向D1に沿って互いに続く4つのサイドパネル102、103、104、101であって、各サイドパネルが、第1方向に垂直なそれぞれのサイドパネル折り線によって少なくとも別のサイドパネルに接続されている、4つのサイドパネルと、
-第1方向に垂直な折り線に沿ってサイドパネルの1つ(この場合はサイドパネル101)に接続されたサイドフラップ401であって、第1方向に沿って4つのサイドパネルに続くか又は先行する(この場合は続く)サイドフラップ401(別の例では、このようなサイドフラップ401はサイドパネル102に先行してもよい)と、
-第1方向に沿って互いに続く3つの蓋フラップ402、507、404であって、各蓋フラップが、第1方向に平行なそれぞれの蓋フラップ折り線によって4つのサイドパネルのそれぞれの通常のサイドパネル102、103、104に接続され、蓋フラップ折り線が互いに整列しており、4つのサイドパネルが通常のサイドパネル及び特定のサイドパネルを含む、3つの蓋フラップと、
-支持要素構造であって、支持要素構造は、蓋フラップ折り線と整列した特定の折り線及び特定の折り線に平行な追加の折り線によって特定のサイドパネル101に接続された支持要素第1パネル506を含み、支持要素構造は、3つの蓋フラップのうちの蓋フラップに含まれ、対向サイドパネル103に接続された支持要素対向パネル507を更に含み、対向サイドパネル103は、単一の他の通常のサイドパネル104によって特定のサイドパネル101から分離された通常のサイドパネルであり、支持要素構造は、第1方向D1に垂直な方向D2に沿った合計長さ(この場合、以下に説明するように、直立した支持要素構造の周囲長L2C+L2D-L2D2に正確に対応する)が、第1方向D1に沿った単一の他の通常のサイドパネル104の長さL1を超える、支持要素構造とを含む。
【0023】
ボール紙ブランク500は、第1ウイング510を更に含み、第1ウイング510は、支持要素第1パネル506に隣接し、かつ第1方向に垂直な第1ウイング折り線によって支持要素第1パネル506に接続されている。
【0024】
第1ウイング501などの例示的なウイングは、例えば、蓋を対応する容器に正しく配置して整列させるために、蓋上のセンタリングパッチとして機能する支持要素構造に寄与し、それによって容器の閉鎖中に蓋を案内することができる。第1ウイング501などの例示的なウイングは、ある程度の位置ずれを補償することによって、製造公差を増加させることにも寄与することができる。第1ウイング501などの例示的なウイングは、容器の閉鎖を容易にすることによって、消費者体験を向上させることにも寄与することができる。
【0025】
そのような第1ウイングは、本開示による異なる例示的な蓋を得るために、本開示による異なる例示的なブランクに含まれてもよく、それにより、そのような蓋の支持要素構造は、支持要素第1パネル及び第1ウイングを含み、第1ウイングは、支持要素第1パネルに隣接し、かつ第1ウイング折り線によって支持要素第1パネルから分離され、第1ウイングは、第1ウイング折り線から遠位の第1ウイング端を含み、第1ウイング端は上部パネルと接触して、支持要素第1パネルが上部パネルから離れて延びるように維持する。ブランクから適所に折り畳まれると、そのような第1ウイングは、蓋側面と平行に(ブランク500の例では、蓋側面104と平行に)折り畳まれ、遠位端(例えば、遠位端511)は上部パネル105(例えば、フラップ402及び404から形成される)に接して、支持要素第1パネル(例えば506)をそのような上部パネルから押し離して、本開示による例示的な蓋を実現する。いくつかの実施例では、遠位端は、蓋を直立させるときに上部パネルに対して第1ウイングをスライドさせやすくするために湾曲していてもよい。他の実施例では、例えばブランクの切断を容易にするために、遠位端は真っ直ぐであってもよい。
【0026】
ボール紙ブランク500は、第2ウイング520を含み、第2ウイングは、支持要素第1パネルに隣接し、かつ第1方向に垂直で、第1ウイング510とは反対側の支持要素第1パネルの側にある第2ウイング折り線によって支持要素第1パネルに接続されている。例示的なブランク500は第1ウイング及び第2ウイングの両方を含むが、ここには示されていない別の例示的なブランクは単一のウイングを含み得ることに留意されたい。
【0027】
そのような第1ウイングは、本開示による異なる例示的な蓋を得るために、本開示による異なる例示的なブランクに含まれてもよく、それにより、そのような蓋の支持要素構造は、第2ウイングを含み、第2ウイングは、支持要素第1パネルに隣接し、かつ第2ウイング折り線によって支持要素第1パネルから分離され、第2ウイングは、第2ウイング折り線から遠位の第2ウイング端を含み、第2ウイング端は上部パネルと接触して、支持要素第1パネルが上部パネルから離れて延びるように維持し、第2ウイング折り線及び第1ウイング折り線は、支持要素第1パネルの両側にある。
【0028】
この例示的なブランク500では、第1ウイング端及び第2ウイング端は、蓋の直立を容易にするために丸みを帯びている。この実施例では、支持要素構造をバランスよく延ばすために、第2ウイングの形状は、第1方向D1に垂直な方向D2に沿って第1ウイングの形状を反映する。
【0029】
例示的なブランク500では、第1ウイング510は、支持要素第1パネルに隣接する3つの蓋フラップのうちの1つの切り欠きに対応し、具体的には、この場合、フラップ404内の切り欠きに対応する。この例示的なブランク500では、第2ウイング520は、支持要素第1パネルに隣接する3つの蓋フラップのうちの1つの切り欠きに対応し、具体的には、この場合、フラップ402内の切り欠きに対応する。いくつかの他の実施例では、そのような切り欠きは単一のウイングに対応し得る。
【0030】
例示的なブランク500では、支持要素構造は、支持要素第1パネル506と特定のサイドパネル101との間に接続パネル508を含む。そのような接続パネルは、この実施例では、特定の折り線によって特定のパネルに直接接続され、また、特定の折り線に平行な追加の折り線によって支持要素第1パネルに直接接続される。直接接続は、単一の折り線がそのような接続を形成するという意味で理解されるべきである。ブランクを直立させて蓋を形成するとき、接続パネルは、上部パネルと実質的に平行のままであってもよく、支持要素第1パネルは上部パネルから離れて延びる。
【0031】
例示的なブランク500では、支持要素構造は、支持要素対向パネル507と対向サイドパネル103との間に対向接続パネル509を含む。そのような構造は、例えば、蓋がブランクから直立するとき、支持要素第1パネル506を適所に保持することを可能にすることができる。この実施例では、対向パネル507は、ブランクが立てられて蓋になるときに追加パネル530と一致する場合があり、そのような追加パネル530は、接続パネル508の反対側で支持要素第1パネルに直接接続される。このような関係については、例示的な製造方法において、より詳細に説明する。いくつかの実施例では、接続パネル508及び対向接続パネル509は、支持要素を中央位置に配置するために、方向D2に沿って実質的に同じ長さを有し、その結果、支持要素の頂部は、対応するサイドパネルの方向D1に沿った中間点に配置され得る作動領域用の開口部と整列して配置され得ることに留意されたい。同様に、頂点の所望の位置決めは、パネル508及び509のそれぞれの長さを適宜変更することによって得ることができる。
【0032】
この例示的なブランク500では、ブランク400の文脈で説明したように、合計長さは、支持要素を形成する様々な要素のブランク内の要素の全長に対応し、これは、直立した蓋の直立した支持要素の長さとは正確に異なることを理解されたい。また、支持要素を形成する様々な要素のいくつかは、直立した支持要素を形成するときに、全体的又は部分的に互いに接着されるように構成されてもよいことに留意されたい。この場合、接着されて二重層構造を形成するように構成されたそのような全体又は一部の部分の長さは、このような合計長さに二重に寄与しない可能性がある。いくつかの実施例では、特定のサイドパネルに接続され、特定のサイドパネルを越えて延びるブランク内のすべての要素は、第1方向に垂直な方向に沿った特定の合計長さが、第1方向に沿った単一の他の通常のサイドパネルの長さを超え、それにより、合計長さが第1方向に沿った単一の他の通常のサイドパネルの長さを超えることを確実にし、合計長さが特定の合計長さを含む。換言すれば、支持要素を直立させるために、支持要素対向サイドパネル507が追加パネル530に接着されたとしても、L2D+L2Cから、507と530との間の接着部分のD2に沿った長さL2D2を差し引いた長さがL1よりも長いために、支持要素は直立する。
【0033】
例示的なブランク500は、4つの補強フラップ540を更に含み、各補強フラップは、それぞれの補強フラップ折り線によってそれぞれのサイドパネルに接続され、補強フラップ折り線は、互いに整列しており、かつ第1方向に平行であり、補強フラップは、蓋フラップ及び支持要素構造とは反対側のサイドパネルの側に位置する。この図では、図示を容易にするために、補強フラップはそれぞれのサイドパネルに折り返されて示されている。折り畳まれたフラップのような構成を有するブランクは、ブランクを実質的に平らに保ちながらブランクのサイズを小さくするために、ブランクの輸送を容易にするために使用できることに留意されたい。このような補強フラップは、それぞれのサイドパネルに接着することができる。このような補強フラップは、それぞれのサイドパネルを補強し、それによって構造全体を補強することができる。
【0034】
例示的なブランク500では、特定のサイドパネル101及び対向サイドパネル103は、第1方向に沿って同じパネル長さを有する短いサイドパネルであり、この同じパネル長さは、第1方向に沿った他の2つのサイドパネル102、104のパネル長さよりも短く、他の2つのサイドパネルは、第1方向に沿って同じ長さL1を有する長いサイドパネルである。いくつかの実施例では、短いパネルの長さは、第1方向に沿った長いパネルの長さの80%未満である。いくつかの実施例では、短いパネルの長さは、第1方向に沿った長いパネルの長さの70%未満である。いくつかの実施例では、短いパネルの長さは、第1方向に沿った長いパネルの長さの60%未満である。いくつかの実施例では、短いパネルの長さは、第1方向に沿った長いパネルの長さの50%未満である。いくつかの実施例では、短いパネルの長さは、第1方向に沿った長いパネルの長さの10%を超える。いくつかの実施例では、短いパネルの長さは、第1方向に沿った長いパネルの長さの20%を超える。いくつかの実施例では、短いパネルの長さは、第1方向に沿った長いパネルの長さの30%を超える。支持要素構造を支持する短いパネルに比較的短い長さを使用することにより、片持ち梁が減少するという点で、そのような支持要素構造を比較的より弾性にすることができる。いくつかの実施例では、短いパネルの長さは、好ましくは消費者の手のスパンに適合し、所与の容器高さで所望の容量又は充填レベルに達するために、長いパネルの長さを設定することによって対応する容器の内部容積又は空洞が設定される。
【0035】
例示的なブランク500では、各長いサイドパネルは、作動領域用のそれぞれの開口部を含み、各それぞれの開口部は、好ましくは、長いサイドパネルに含まれているフルートと交差する貫通開口部である。そのような構成は、作動領域を提供することを可能にするだけでなく、支持要素の位置決めに関連して作動領域を提供することも可能にし、そのような交差したフルートを通して長いサイドパネルの換気を可能にし、そのような長いサイドパネルは、短いパネルに比べて長さが長く、弾力性が低くなるため、湿度の高い環境で弱くなる可能性が高くなる。開口部、支持要素、短いパネル及び長いパネルのこのような相対的な位置決めはすべて協働し、ボール紙構造をより頑丈にするのに寄与する。
【0036】
本開示によるブランクは、複数の平らな又は実質的に平らなブランクのスタックとして便利に輸送することができる。いくつかの実施例では、ブランクの2D占有面積を減らすために、スタック内のブランクは、折り返され、好ましくは接着された補強フラップを含み、完全に平らではないが、依然として積み重ね可能なブランクが得られる。このようなスタックは、ブランクを製造する施設とは別の製造施設で、対応する蓋の直立を容易にする。
【0037】
図6は、洗剤製品(図6では見えない)及び容器を含む例示的な消費者製品600を示し、容器は、ボックス601と、この実施例では蓋220に対応する蓋とを含むが、本開示による他の蓋も考慮することができる。ボックス601は、蓋を閉位置に維持するためのロック610を含み、ロックは、蓋が閉位置にあるときに、支持要素構造の一部と整列するアクチュエータを含み、支持要素構造は、蓋が閉位置にあるときに、ボックス内に収まる。ロック610は作動領域210Bと協働する。開口部210と協働する更なるロックを設けることができ、このような更なるロックは、ボックスの前面に配置されたロック610を反映して、ボックスの背面にある。
【0038】
洗剤製品は、例えば、そのような製品のための容器がそのような洗剤製品の全重量を担持する場合、特に消費者製品が最近取得され、それによって有意な量の洗剤製品を保持するときに、比較的重い製品である。一部の消費者は、そのような洗剤製品の入ったボックスの基部を持って、そのような消費者製品を持ち運ぶことができるが、そのような持ち運びは、基部を持つのではなく、そのような消費者製品の蓋を持つことによっても起こり得る。そのような場合、洗剤製品の重力を受けて蓋がはずれてボックスが開き、ボックスが落ちてその中身をまき散らす可能性がある。そのような状況は回避されるべきである。そのような意図しない蓋のロック解除を回避すること以外に、消費者製品の容器の構造は、開封人間工学を保持又は改善し、例えば、輸送中に、雑貨店の買い袋内で他の物体に接触して、外部加圧を受けたとき、又は落下したときの、消費者製品に加えられる力の過度又は反復的な適用を受けての永久的な側壁の変形を防止又は低減するべきである。同時に、容器は環境を保存するために精巧に作られてもよい。本開示による消費者製品は、これらの異なる側面を考慮に入れることを目的としている。
【0039】
消費者製品は、本開示において、とりわけ、最終消費者に提供される製品として理解されるべきである。そのような消費者製品は、例えば、スーパーマーケットで購入することができ、最終消費者は、そのような消費者製品を自分の家に保存することができる。消費者製品は、大量に提供される場合もあるので、環境上の懸念を考慮して設計されるべきである。消費者製品はまた、小売店への輸送を考慮して設計されるべきである。消費者製品はまた、小売店での棚保管を考慮して設計されるべきである。消費者製品はまた、小売店から消費者の家への輸送を考慮して設計されるべきである。消費者製品はまた、個人の最終消費者の家での保管を考慮して設計されるべきである。消費者製品はまた、個人の最終消費者の自宅での消費者製品の使用を考慮して設計されるべきである。消費者製品はまた、廃棄を考慮して設計されるべきである。
【0040】
本開示による消費者製品は、洗剤製品を含む。洗剤製品は、本開示において、界面活性剤を含む製品として理解されるべきである。洗剤製品はまた、漂白剤又は他の成分を含み得る。例示的な洗剤製品組成物は、本明細書でより詳細に記載される。いくつかの実施例では、洗剤製品は、単位用量洗剤パウチ、好ましくは水溶性単位用量洗剤パウチ、より好ましくは可撓性水溶性単位用量洗剤パウチを含む。単位用量洗剤パウチの例は、本明細書でより詳細に記載される。
【0041】
本開示による消費者製品は、容器を更に含む。容器は、本開示において、例えば、容器の空洞内に内容物を収容する物体として理解されるべきである。容器は、消費者製品の保護、輸送、保管、アクセス、及び廃棄を容易にする。本開示では、容器はボックスを含む。ボックスは、空洞を画定するほぼ平行六面体、バレル形状、円筒形、円形、楕円形又は立方体の三次元物体として理解されるべきである。平行六面体ボックスの使用は、空間効率的な方法でボックスを積み上げることを可能にすることによって、保管及び輸送を容易にすることができる。いくつかの実施例では、ボックスは、いくつかの丸みを帯びたテーパ台形又は面取り縁部を備えた平行六面体であってもよい。本開示によるボックスは、洗剤製品を含む。洗剤製品は、ボックスに収容又は保管されることを理解されたい。本開示によるボックスは、基部、側壁、及び開口部を含むことができる。本開示による基部は、ボックスが棚又は床などの支持面上に配置されたときにボックスが重くのしかかり得る表面として理解されるべきである。いくつかの実施例では、基部は平坦である。いくつかの実施例では、基部は長方形である。いくつかの実施例では、基部は楕円形又は円形である。いくつかの実施例では、基部は平坦である。いくつかの実施例では、基部は、レリーフ内で浮き彫りになっているエンボス形状を有する。本開示による側壁は、基部から延在し、基部を開口部に、移行部品又は蓋に接続するものとして理解されるべきである。基部と開口部との接続は、側壁に加えて、移行部品を含み得ることを理解されたい。例えば、移行部品は、側壁に接着されても、又は別様に取り付けられてもよい。いくつかの実施例では、側壁は、基部に対して垂直である。いくつかの実施例では、基部は矩形で4つの側壁を有し、4つの側壁は基部から垂直に延在し、各側壁は矩形であり、各側壁は側壁側面によって基部の側面に接続され、2つの他の側壁によって4つの側壁のうちの他の2つの側壁に接続される。いくつかの実施例では、基部は楕円形又は円形であり、側壁は、基部から、基部に対して垂直(normal又はperpendicular)な方向に延在するほぼ円筒形の壁を形成する。いくつかの実施例では、側壁は、正方形、長方形、台形、球の断面、卵形の断面、又は楕円体の断面のうちの1つに対応する形状を有する。本開示による開口部は、ボックス内に含まれる洗剤製品へのアクセスを提供する開口部として理解されるべきである。いくつかの実施例では、開口部は基部に面する。いくつかの実施例では、開口部は、基部の表面よりも小さい表面を有する。いくつかの実施例では、開口部は、例えば基部から90度超の角度で基部から延在する側壁を使用して、改善されたアクセスを提供するために、基部の表面よりも大きい表面を有する。いくつかの実施例では、開口部は、例えば、最初の使用時に除去される穿孔片、又は蓋をボックス又はトレイにロックする開封明示ステッカーを含む、不正開封防止機構の除去後に提供される。いくつかの実施例では、開口部はボックスの上部パネル上に配置され、ボックスの上部パネルはボックスの基部に面し、ボックスの上部パネルはボックスの基部から少なくとも側壁によって分離され、ボックスの上部パネルはボックスの基部と概ね同一平面上にあり、開口部は上部パネルの一部を占め、上部パネルは開口部を取り囲む周辺部分を含み、周辺部分は例えば側壁と開口部との間の移行部品を含む。いくつかの実施例では、開口部は長方形である。いくつかの実施例では、開口部は、丸みを帯びた縁部を有する長方形である。いくつかの実施例では、開口部は円形又は楕円形である。本開示による蓋は、容器の開口部を繰り返し閉鎖又は開放することを可能にする要素として理解されるべきである。いくつかの実施例では、蓋は、例えばヒンジによってボックスに接続され得るか、又はボックスから分離され得る。本開示による蓋は、上部及び側面又は蓋側面を含むことができる。蓋の上部は、蓋が閉位置にあるときにボックスの開口部を覆うことを目的としていることを理解されたい。いくつかの実施例では、蓋の上部は長方形である。いくつかの実施例では、蓋の上部は円形、六角形、八角形、又は楕円形であり、円形又は楕円形などの構造は、例えば、多数のサイドパネル及び蓋フラップの数を乗算することによって近似される。いくつかの実施例では、蓋は、面取りされた縁部を含む。いくつかの実施例では、蓋の上部は、丸みを帯びた縁部を有する長方形である。「上部」と名付けられているが、蓋の上部は、異なる向きに配置されてもよいことを理解されたい。蓋は、側面を含むことができる。本開示による側面は、蓋の上部に接続され、かつボックスの1つ以上の側壁に係合するために蓋から延在する要素であることを理解されたい。側面は、蓋の上部を開口部の上に配置することに関与する。いくつかの実施例では、側面は、蓋の上部から垂直に延在する。いくつかの実施例では、側面は、蓋の上部の周囲全体を取り囲む。いくつかの実施例では、側面は、蓋の上部の周囲全体を部分的に取り囲み、蓋の上部の一部は側面がない。蓋の上部は、開口部を覆うことができ、側面の少なくとも一部分は、蓋が閉位置にあるときに側壁の少なくとも特定の部分を覆うことができ、蓋は、閉位置から開位置に移動可能である。蓋の動きは、ヒンジなどのボックスへの接続によって抑制されてもよく、又は例えば、ボックスの内容物への改善されたアクセスを提供するために、完全に取り外し可能であってもよい。ボックス及び蓋は協働して、容器の内容物を保管し、輸送し、容器の内容物へのアクセスを容易にするための容器の役割を果たすことに関与する。
【0042】
本開示による容器は、ロックを含む。ロックは、本開示において、偶発的な開放の可能性を防止又は低減する機構として理解されるべきである。本開示によるロックは、蓋を閉位置に維持するためのものである。本開示によるロックは、容器の通常の使用下で機能することが期待されることを理解されたい。例えば、ボックスが異常な状態で使用される場合、又はボックスが異常な状態にある場合、ロックはその機能を満たさない可能性があることを理解されたい。本開示によれば、ロックは、蓋が閉位置にあるときに作動圧力をアクチュエータに加えることによってロック位置から開位置に移動可能なアクチュエータを含む。アクチュエータは、本開示において、外力又は作動圧力によって作動時の運動に供される機械的構造として理解されるべきであり、そのような運動は、そのような運動が行われるときにロックの開放をもたらす。いくつかの実施例では、本開示によるアクチュエータは弾性であり、デフォルト位置を有し、そのようなデフォルト位置は、蓋が閉じたままであることに対応し、弾性は、蓋を開くために外力又は作動圧力によって打ち消される。いくつかの実施例では、アクチュエータは、可撓性要素を含み、可撓性要素が、蓋が閉じたままであることに対応するデフォルト位置を有し、可撓性要素が蓋を開くために押圧され、可撓性要素が圧力を解放するとデフォルト位置に跳ね返るという点で、弾性である。表面に力を加えることによって圧力が生成されることを理解されたい。本開示によるアクチュエータは、開位置及びロック位置である少なくとも2つの位置を有し、それによって、開位置は、蓋の開放を可能にする位置に対応し、ロック位置は、蓋の開放を防止するか、又は蓋の偶発的な開放の可能性を低減する。
【0043】
本開示によるアクチュエータは、ボックスの側壁の特定の部分に接続されていてもよく、この特定の部分は、蓋が閉位置にあるときに側面の少なくとも一部分によって覆われる特定の部分であってもよく、アクチュエータは、ロック位置にあるときに側面のロックタブに当接し、アクチュエータは、開位置にあるときにロックタブから離れて維持され、アクチュエータは、作動圧力によって、側壁の特定の部分に対して垂直な方向にロック解除変位距離だけ変位可能である。側壁の特定の部分へのアクチュエータの接続は、側壁の特定の部分を覆う側面の一部から側壁の特定の部分をロック又はロック解除し、それによって蓋をボックスから解放することを可能にすることにアクチュエータが関与していることに起因する。側面は、ロックタブを含むことができる。ロックタブは、アクチュエータと連動する機械的要素として理解されるべきである。いくつかの実施例では、ロックタブは、側面から離れる方向に延び、アクチュエータの領域内で側壁の特定の部分が側面から分離するのを防止するために、ロック位置にあるときにアクチュエータがタブに当接することができるように、蓋の側面から側壁の特定の部分に向かって突出する膨張部、隆起部、エンボス、又は追加の材料層の形態であってもよい。いくつかの実施例では、ロックタブは、側面自体に含まれ、ロックタブは、例えば、側面における開口部によって形成される。本開示による当接は、アクチュエータ又はアクチュエータの一部とタブとの間の接触として理解されるべきであり、そのような接触は、蓋の開放を防止する。アクチュエータは、ロックタブを解放するために、開位置にあるときにロックタブから離れて維持される。ロックタブのそのような解放は、蓋が開くことを可能にする。ロック位置から開放位置へのアクチュエータの変位又は移動は、アクチュエータがロックタブと接触するのを抑制するのに十分な距離、例えば変位距離に対応する距離だけ、アクチュエータが側壁の特定の部分に対して垂直な方向に変位するように、アクチュエータに作動圧力又は力を(直接的又は間接的に)加えることによるものである。変位につながる力又は圧力は、いくつかの異なる方向を有することができ、そのような力又は圧力の成分が側壁の特定の部分に対して垂直な方向にある場合、そのような異なる方向は変位に寄与することを理解されたい。そのような力又は圧力はまた、側壁に平行であり得る成分を含んでもよい。しかしながら、作動は、側壁の部分に対して垂直であるそのような力又は圧力の成分によって引き起こされる。側壁の一部に対して垂直であるそのような成分の存在は、側壁に平行な力を加えて蓋を持ち上げることによって容器を持ち上げることによる偶発的な開放を回避するロックの役割に関与するが、所望の開放は、消費者がアクチュエータを「押す」こと、及び蓋の開放を可能にするロック解除力又は圧力を加えることによって起こる。言い換えれば、消費者は、側壁に対して垂直でない場合がある方向に沿ってアクチュエータに力を加えることができるが、そのような力の成分が側壁に対して垂直である場合、そのような成分は、変位につながる圧力の印加に関与し得る。
【0044】
そのようなロックは、消費者による所望の開放を可能にしながら、蓋の偶発的な開放のリスクを抑制又は低減することに関与し、そのようなロックの機能は、消費者製品を輸送する又は持ち上げるために側壁に平行な方向に蓋が強く引っ張られた場合でも、アクチュエータがロックタブに対して当接し続けることが確実であることに依存する。偶発的な開放のリスクの回避又は低減はまた、例えば、本開示によるボックスと並んで配置された別のボックスとの摩擦によって、又は輸送中にボックスが転倒することによって、又は輸送中にボックスの内容物の内部移動が蓋を押すことによって、側壁に平行な方向に加えられる力にも当てはまる。しかしながら、側壁に平行な方向への強い引っ張りは、側壁の構造に影響を与える可能性があり、例えば、側壁の曲げをもたらし、その結果、アクチュエータが側壁の特定の部分に接続されているという事実により、アクチュエータからのロックタブの望ましくない係合解除をもたらす可能性がある。これは、蓋の望ましくない開放をもたらすことになる。側壁を形成するために使用されるボール紙などの材料で側壁が作製される場合、特にボックスがボール紙ボックスである場合、蓋のそのような望ましくない開放の可能性がより高いことがある。
【0045】
いくつかの実施例では、ロックは、ボックスの側壁の中央領域に配置されている。中央領域は、関係する側壁の両縁部から実質的に等距離にあると理解されるべきであり、そのような縁部は、ボックスの基部に対して垂直な方向に沿っている。そのような例では、ロックは、基部に垂直な縁部に対して中央領域にありながらも、基部に近い側壁の縁部よりも開口部に近い側壁の縁部に最も近い位置に位置することを理解されたい。ロックがそのようなに中央に位置することは、アクチュエータに圧力を加えて蓋を保持することによってボックスが持ち上げられる場合に、ボックスから蓋がスライドするのを回避することに関与することができ、それにより、そのような圧力は、アクチュエータを支持要素構造に対して中央に押し付け、それによって、蓋とボックスとの間の接続を維持する力を均衡させ、偶発的な開放を回避することに関与する。いくつかの実施例では、ロックは、側壁上でかつ側壁の2つの縁部の間に配置されてもよく、そのような縁部は、基部に対して垂直であり、ロックは、2つの縁部の他方の縁部よりも一方の縁部に近く、例えば、2つの縁部間の距離の1/3で一方の縁部の近くに配置される。いくつかの実施例では、1つの側壁は、2つのロックを含んでもよい。いくつかの実施例では、2つのロックを分離する距離を増加させるために、中心線に対して、2つのロックをそれぞれに対してずらして設けることができる。いくつかの実施例では、2つより多いロックを設けることができる。いくつかの実施例では、例えば、ユーザの手の親指用の第1ロックと、同じユーザの手の人差し指と中指用の蓋の他方の側にある2つの他のロックとに対応する3つのロックが設けられているため、そのようなユーザは、3つのロックを片手で同時に作動させることができる。
【0046】
本開示は、一方では、偶発的な開放に抵抗する側壁用の材料の使用と、特に環境に優しい側壁用の材料の使用との間のこの明らかな矛盾を解決することを目的とする。
【0047】
容器は、剛性ボール紙材料、可撓性ボール紙材料、又はそれらの混合物から作製されてもよい。いくつかの実施例では、ボックス又は蓋を形成する材料は、220ミクロン超かつ3mm未満の壁厚を有する。いくつかの実施例では、ボックス又は蓋を形成する材料は、1mm超かつ2mm未満の壁厚を有する。いくつかの実施例では、ボックス又は蓋を形成する材料は、例えば、ボックス又は蓋の一部又は全体を補強するために、それ自体の上に折り畳まれる。容器は、紙材料、バイオベース材料、竹繊維、セルロース繊維、セルロース系若しくは繊維系材料、又はそれらの混合物から作製することができる。容器は、リサイクル材料、例えば、リサイクルされたセルロース繊維系材料を含む材料から作製することができる。
【0048】
本開示による蓋は、実際に、支持要素構造を含み、支持要素構造は、蓋が閉位置にあるときに開口部に入り、側壁の特定の部分の少なくとも一部は、蓋が閉位置にあるときに側面と支持要素構造との間に位置し、蓋が閉位置にあり、かつ作動圧力が加えられていないときに、クリアランス距離は、側壁の特定の部分に垂直な方向に側壁を支持要素構造から分離し、蓋が閉位置にあるときに作動圧力が圧力閾値を超えて加えられると、側壁の特定の部分が曲がることによって、クリアランス距離がゼロに減少する。支持要素構造及び側面の両方は、構造的に蓋の一部であり、支持要素構造及び側面は、側壁の特定の部分を挟むことを可能にし、それによって側壁の特定の部分が沈み込み、ロックタブからのアクチュエータの望ましくない係合解除を防止する。蓋を通してボックスを持ち上げている間に作動圧力が加えられた場合、加えられた圧力は側壁の挟まれた特定の部分を支持要素構造に接させ、それによって重力を補償し、さもなければこの重力は蓋をボックスから切り離し、このような重力の補償は、側壁の特定の部分と支持要素構造との間の抵抗静摩擦力によるものであるという事実に留意することが重要である。いくつかの実施例では、支持要素構造を使用することにより、ボックスを作るために比較的可撓性の材料を使用することができ、そのような可撓性材料は、支持要素構造がない場合、ボックスがその蓋で持ち上げられた場合にボックスが落下する点まで曲がる。比較的可撓性の材料の使用を可能にすることはまた、そのような可撓性を補償する支持要素構造の存在により、より少ない量のそのような材料の使用を可能にする。そのような支持要素構造の存在により、例えば、ロックのアクチュエータに圧力を加えながらボックスを持ち上げるときに、ロックのアクチュエータに作動圧力が加えられたとしても、偶発的な開放のリスクが防止又は低減される。
【0049】
支持要素構造は、蓋が閉位置にあるときに開口部に入り、蓋が閉位置にあるときにボックス内に収まる。開口部へのこのような進入は、支持要素構造が、蓋が開位置から閉位置に移動したときに開口部に入る支持要素構造部分を含み、蓋が閉位置から開位置に移動したときにこのような支持要素構造部分が開口部から出るという意味で理解されるべきである。側壁の特定の部分の少なくとも一部は、蓋が閉位置にあるとき、側面と支持要素構造との間に位置する。この構造は、側面と支持要素構造との間の側壁の特定の部分を捕捉することを可能にし、側壁の特定の部分は、蓋が開位置から閉位置に移動したときに、側面と支持要素構造との間に挿入され、側壁の特定の部分は、蓋が閉位置から開位置に移動したときに側面と支持要素構造との間から解放される。クリアランス距離は、蓋が閉位置にあり、かつ作動圧力が加えられていないときに、側壁の特定の部分に垂直な方向に側壁を支持要素構造から分離し、そのような方向は、例えば、線形リッジの方向に対応する。そのようなクリアランス距離は、支持要素構造の第1側に存在し、更に支持要素構造の第2側に繰り返される。そのようなクリアランス距離は、蓋が閉じられるときに支持要素構造が側壁の特定の部分と衝突しないように、蓋が閉じられるときに開口部を通して支持要素構造を挿入することを可能にする。蓋が閉位置にあるときに作動圧力が圧力閾値を超えて加えられると、側壁の特定の部分が曲がることによって、クリアランスがゼロに減少する。そのような圧力閾値に達すると、側壁はゼロに減少するクリアランス距離を通じて支持要素構造に寄りかかり、それによって側壁が過度に歪むことが防止され、アクチュエータがロックタブを解放する点まで沈み込むことが防止される。本開示によるクリアランス距離は、いくつかの実施例では、蓋とボックスとの間の公差距離に関連し、これらは共に、閉位置にあるときに蓋が緩むことを回避しながら、過度の困難なしに蓋をボックス上に配置することを可能にする。本開示によるクリアランス距離は、ロックの領域で考慮されるが、蓋とボックスとの間の公差距離は、ボックスの開口部の全周に沿って考慮されてもよい。いくつかの実施例では、公差は、少なくとも0.1mmかつ5mm未満である。いくつかの実施例では、公差は、少なくとも1mmかつ3mm未満である。そのような公差は、例えば、蓋が閉位置にあり、側面の内面と側壁の外面との間にあるときに測定され、そのような公差がロックの領域で異なる値をとる可能性があることを理解されたい。
【0050】
いくつかの実施例では、蓋が閉位置にあり、作動圧力が加えられていない場合、そのクリアランス距離は、少なくとも1mmかつ1cm未満である。そのような範囲は、蓋の閉鎖を容易にすることと、望ましくないロック解除につながる側壁の特定の部分の沈み込みを防止することとの両方を可能にする。いくつかの実施例では、蓋が閉位置にあり、作動圧力が加えられていない場合、そのクリアランス距離は少なくとも1.5mmかつ0.5cm未満である。いくつかの実施例では、蓋が閉位置にあり、作動圧力が加えられていない場合、そのクリアランス距離は少なくとも2mmかつ0.4cm未満である。
【0051】
いくつかの実施例では、例えば図6に示されるように、アクチュエータは、ヒンジ部分によってボックスの側壁の特定の部分に接続されたフラップ603を含み、フラップは、ヒンジ部分からフラップの遠位縁部まで延び、ヒンジ部分は、蓋が閉位置にあるとき、側面と支持要素構造との間に位置し、遠位縁部は、側壁の特定の部分から離れて延び、フラップの遠位縁部は、ロック位置にあるときに側面のロックタブに当接し、フラップは、側壁の特定の部分に対して同一平面上にあり、遠位縁部は、開位置にあるときにロックタブから離れた状態に維持され、作動圧力は、閉位置から開位置まで鋭角の作動角度だけフラップを変位させ、鋭角は、ロック解除変位距離だけ遠位縁部を変位させることに対応する。いくつかの実施例では、鋭角は5~60度である。いくつかの実施例では、鋭角は5~45度である。いくつかの実施例では、鋭角は5~20度である。いくつかの実施例では、鋭角は、特定の部分にほぼ平行な方向のロックフラップの長さ、及びロックタブの厚さ、並びにボックスの側壁と蓋の側面との間の公差、及びボックスの側壁とフラップ、又は以下に開示されるパッチとの間の公差の関数である。いくつかの実施例では、ロックタブと当接するロックフラップの端部で(特定のセクションを含む側壁に対して実質的に垂直な方向に沿って)測定された水平変位は、特定のセクションを含む側壁に対して実質的に垂直な方向に沿ったロックタブの少なくとも厚さである。いくつかの実施例では、そのような水平変位は、0.3mm~30mmに含まれる。いくつかの実施例では、フラップの長さは、蓋が閉位置にあり、容器が外部圧力を受けていないときの当接領域におけるロックタブとフラップとの間の遊び、蓋の側面とボックスの側壁との間の公差、及びボックスの側壁とフラップとの間の公差、並びにフラップの曲げ変形を含む異なる公差の合計よりも大きい、ボックスの基部に対してほぼ垂直な方向に沿った長さを有する。いくつかの実施例では、ロックフラップは、ボックスの基部に対してほぼ垂直な方向に沿って少なくとも3mmかつ60mm未満の長さを有する。いくつかの実施例では、ロックフラップは、ボックスの基部にほぼ垂直な方向に沿って少なくとも15mmかつ45mm未満の長さを有する。いくつかの実施例では、ロックフラップは、ボックスの基部にほぼ垂直な方向に沿って少なくとも25mmかつ35mm未満の長さを有する。いくつかの実施例では、フラップは、その長さに対して垂直で特定の部分に平行な方向に沿って5mm~60mmの幅を有する。そのような例示的な幅寸法は、ロックに十分な幅を設けることによってロックが圧力によって歪むリスクを回避しながら、その幅を制限することによってロックの係合解除を容易にすることを可能にすることができる。そのような寸法決定選択は、容器を形成する異なる部品のために選択された材料に依存し得る。そのようなフラップは、図6に示されるものとは異なる例又は構成で使用することができる。
【0052】
いくつかの実施例では、ここには示されていないが、アクチュエータは、側壁の特定の部分に接着されたパッチを含む。そのようなパッチは、例えば、ボックス又は蓋を作るために使用される材料と同じ性質の材料片であってもよく、そのような材料片は、例えばボックスに接着され、材料片は、ボックスから構造的に分離され、材料片は、ロックタブと相互作用し、材料片は、例えば、ロックタブと相互作用する第1部分を画定する折り線と、ボックスに接着された第2部分とを含み、それによって本明細書に記載のフラップとして機能する。
【0053】
図6に示されるようないくつかの実施例では、支持要素構造200は、支持領域を含み、支持領域は、蓋が閉位置にあるときに作動圧力が圧力閾値を超えて加えられたときに、側壁の特定の部分が曲がることによってクリアランスがゼロに減少するとき、側壁の特定の部分と接触する領域を含み、これにより接触領域は、側壁の特定の部分に垂直な方向に沿ってアクチュエータ603に面する。アクチュエータのレベルでそのような接触領域を導入することにより、構造の弾性を改善することが可能になり、それにより、側壁を支持要素構造から分離するクリアランス距離がゼロに減少し、アクチュエータが接触領域で支持要素構造と直接接触すると、作動圧力は支持要素構造によって直接吸収される。
【0054】
例示的な消費者製品600は、図6に示されるように、ロック610を含む。消費者製品600はまた、追加のロック(図示せず)を含む。実際には、この実施例及びいくつかの他の実施例では、消費者製品は、追加のロックを含み、追加のロックは、側壁の追加の特定の部分に接続された追加のアクチュエータを含み、側壁の特定の部分は、ボックスの第1側壁に含まれ、側壁の追加の特定の部分は、ボックスの第2側壁に含まれ、第1側壁は、第2側壁の反対側にある。消費者製品600は、ロック610のアクチュエータ603と、ロックの追加のアクチュエータとを含む。この実施例及び追加のロックを含むいくつかの他の実施例では、そのような追加のロックは、本開示によるロックと同様の又は異なる構造を有することができることを理解されたい。いくつかの実施例では、追加のロックは、本開示によるロックの構造に対応する構造を有する。いくつかの実施例では、追加のロックは、本開示によるロックの構造とは異なる構造を有する。いくつかの実施例では、本開示によるロックと同じ側壁に、本開示による追加のロックが設けられる。いくつかの実施例では、ロックを含む側壁に隣接する側壁に追加のロックが設けられる。
【0055】
図6に示される実施例では、蓋の側面は、作動領域210B及び追加の作動領域210を含む。実際、この実施例及びいくつかの他の実施例では、蓋の側面は、アクチュエータに面する作動領域を含み、蓋が閉位置にあるときに作動領域に作動圧力を加えることによって、アクチュエータを閉位置から開位置に変位させることを可能にする。作動領域は、作動開口部、作動フラップ、作動スリット、又は作動膜のうちの1つ以上を含み、作動領域は、作動領域の位置を示す視覚的指標を更に含む。図5及び図6に示される実施例では、作動領域210B及び210はそれぞれ、作動開口部を含む。視覚的指示は、側面の外面に印刷されてもよく、例えば「ここを押して開く」などの指示、又はこのような指示のいずれかの組み合わせを提供する、目立つ色又は特定のテキストで印刷された1つ以上の矢印又は1つ以上の領域を含んでもよい。
【0056】
図6に示される実施例及びここには示されていないいくつかの他の実施例では、側面は、追加のアクチュエータに面し、かつ追加のアクチュエータの変位を可能にする追加の作動領域210を含み、作動領域210B及び追加の作動領域210は、蓋の外面に沿った周辺経路によって分離され、周辺経路は、20cm未満かつ9cm超である。いくつかの実施例では、この周辺経路は、作動領域の上部と追加の作動領域の上部との間の最短周辺経路であり、そのような上部は、蓋の上部に最も近いそれぞれの作動領域又は追加の作動領域の点である。いくつかの実施例では、周辺経路は、15cm未満かつ11cm超である。いくつかの実施例では、周辺経路は、14cm未満かつ12cm超である。そのような周辺経路の長さは、有利には、大人のユーザが、蓋のロックを解除して蓋を開くために、片手でアクチュエータ追加部及び追加のアクチュエータの両方を同時に押すために、片手の親指をアクチュエータに、同じ手の人差し指(又は中指)を追加のアクチュエータに同時に当てることを可能にすることができる。他の実施例では、2つのロックが同じ側壁に設けられてもよく、例えば両方の親指を使用して、両方のロックを作動させることによって開放が行われる。
【0057】
例示的な消費者製品600では、作動領域210B及び210は、それらが位置するそれぞれの側面の外面から直線的にある距離だけ分離されており、そのような距離は、6cm超かつ12cm未満である。いくつかの実施例では、距離は、約8cmである。いくつかの実施例では、距離は、7.5cm超かつ8.5cm未満である。いくつかの実施例では、距離は、8.4cm超かつ10.4cm未満である。いくつかの実施例では、距離は、8.9cm超かつ9.9cm未満である。いくつかの実施例では、距離は、約9.4cmである。いくつかの実施例では、側壁を支持要素構造から分離するクリアランス距離は、作動圧力が加えられていないとき、それぞれ1mm~4mmである。いくつかの実施例では、クリアランス距離は、作動圧力が加えられていないとき、それぞれ3mm~4mmである。
【0058】
図6に示される実施例では、各ロックは、支持要素構造のそれぞれの切妻からクリアランス距離だけ分離されている。本開示によるこの実施例及びいくつかの他の実施例では、支持要素構造は、蓋が閉位置にあり、アクチュエータ及び追加のアクチュエータの両方に作動圧力が圧力閾値を超えて加えられたとき、第1側壁の特定の部分及び第2側壁の追加の特定の部分の両方が曲がるときに、特定の部分及び追加の特定の部分の両方と同時に接触する弾性構造を含む。そのような構成では、アクチュエータの弾性構造は、蓋を開くためにアクチュエータに加えられるあらゆる過剰な圧力を吸収する。いくつかの実施例では、弾性構造、又はボール紙構造は、例えば製造を容易にするために一体である。一体とは、一体の材料片から作られると理解されるべきである。いくつかの実施例では、弾性構造は、例えば、組み立てを容易にするために複数の部分構造を含む。
【0059】
いくつかの実施例では、蓋の側面は、ボックスの側壁の約30%を覆い、この場合30%は、一方では蓋の上部とボックスの基部の両方に対して垂直な方向の側面の高さと、他方では蓋の上部とボックスの基部の両方に対して垂直な方向の側壁の高さとの比に対応する。一実施例では、側面は、開口部の周りの側壁を完全に取り囲む。側面のそのような被覆は、蓋の配置、構造的弾力性、及び内容物の保護を確実にすることに関与する。いくつかの実施例では、側面は、蓋が閉位置にあるときに、側壁の少なくとも30%を覆う。いくつかの実施例では、側面は、蓋が閉位置にあるときに、側壁の少なくとも35%を覆う。いくつかの実施例では、側面は、蓋が閉位置にあるときに、側壁の少なくとも40%を覆う。いくつかの実施例では、側面は、蓋が閉位置にあるときに、側壁の最大90%を覆う。いくつかの実施例では、側面は、蓋が閉位置にあるときに、側壁の最大80%を覆う。いくつかの実施例では、側面は、蓋が閉位置にあるときに、側壁の最大70%を覆う。いくつかの実施例では、製造プロセスは、異なるボックスサイズ、例えば、10cm、11.5cm、13.5cm又は16cmのいずれかの側壁高さを有するボックスを提供することを含み、各ボックスには、提供されるすべてのボックスサイズに適合する同じ蓋、例えば7cmの側面高さを有する蓋を設けてもよい。いくつかの実施例では、側面高さは3cm超である。いくつかの実施例では、側面高さは5cm超である。いくつかの実施例では、側面高さは6cm超である。
【0060】
本開示による支持要素構造は、蓋が閉位置にあるときに特定の深さに位置する支持要素遠位端を含むことができる。いくつかの実施例では、深さは、蓋の上部から少なくとも3mmかつ50mm未満である。いくつかの実施例では、深さは、蓋の上部から少なくとも5mmかつ50mm未満である。いくつかの実施例では、深さは、蓋の上部から少なくとも15mmかつ40mm未満である。いくつかの実施例では、深さは、蓋の上部から少なくとも20mmかつ35mm未満である。支持要素構造の深さは、消費者製品の構造を補強することに関与する。支持要素構造の深さ及び形状、並びにクリアランス距離の量の組み合わせは、蓋のねじれを回避することを可能にすることができる。
【0061】
場合によっては、ボックスの基部に対して垂直な方向、ボックスの基部から蓋の上部に向かう方向に、側面に力が加えられる。そのような力は、例えば、ボックスを床から持ち上げてそれを輸送するときに加えられることがある。そのような状況では、内容物及びボックスの重量がアクチュエータを介してロックタブに加えられるため、側壁を支持要素構造から分離するクリアランス距離は、ゼロに減少する可能性がある。そのような状況では、支持要素構造は、アクチュエータがロックタブから解放される点まで側壁が沈み込むことによってボックスが偶発的に開放し、ボックスが床に落下し、蓋でボックスを保持することによってボックスを持ち上げている人の手に蓋が残ることを回避することを可能にする。この実施例及びいくつかの他の実施例では、洗剤製品は消費者製品の重量の50%を超える重量であり、ボックスの基部に反力がない場合に洗剤製品によってボックスの基部上に生成される重力は、側壁の特定の部分の撓み及びクリアランスのゼロへの減少をもたらし、クリアランスがゼロに減少し、作動圧力が加えられないとき、アクチュエータはロックタブに対する当接を維持する。いくつかの実施例では、洗剤製品は、そのような状況における消費者製品の重量の70%超の重量である。いくつかの実施例では、そのような状況では、洗剤製品の重量は消費者製品の重量の80%を超える。
【0062】
場合によっては、例えば片手で、一方の側に親指を置き、他方の側に他の指を置くことで蓋を把持することによって、側壁に対して垂直な方向に、ボックスの内側に向かう方向に、アクチュエータに力が加えられる。そのような力は、例えば、ボックスを床から持ち上げてそれを輸送するときに加えられることがある。そのような状況では、クリアランス距離は、支持要素構造とアクチュエータとの間に側壁を挟む力により、ゼロに減少する可能性がある。そのような状況では、側壁と支持要素構造との間の静止摩擦力により、蓋が側壁から外れることによってボックスが偶発的に開放し、ボックスが床に落下し、蓋でボックスを保持することによってボックスを持ち上げている人の手に蓋が残ることを回避することが可能になる。
【0063】
一実施例では、容器は、ボール紙材料から作製され、それによって、リサイクルすることができる材料から作製されている。
【0064】
本開示による例示的な支持要素構造は、屋根の種類で使用される語彙を使用して説明することができる。本開示による例示的な支持要素構造は、逆切妻屋根形状を形成するボール紙構造を含むことができる。本開示による例示的な支持要素構造は、開いた切妻形状を形成するボール紙構造を含むことができる。本開示による例示的な支持要素構造は、ギャンブレル形状を形成するボール紙構造を含むことができる。本開示による例示的な支持要素構造は、ソールトボックス形状を形成するボール紙構造を含むことができる。
【0065】
いくつかの実施例では、例えば側面の中央に位置するアクチュエータ又は作動領域を含む蓋の場合、支持要素構造は中央に位置し、そのような蓋は、その対称構造により機能を維持しながら、ある意味又は別の意味で配置することができる。
【0066】
いくつかの実施例では、消費者製品は、少なくとも1つの水溶性単位用量物品と容器とを含む。消費者製品は、「そのまま」販売され得、言い換えると、消費者製品は、消費者が棚から手に取る商品である。あるいは、消費者製品は、複数要素の製品の1つの単位として収容され得る。例えば、2つ以上の消費者製品が、外側パッケージ内に収容されてもよく、複数のパッケージ化された消費者製品が1回の購入で一緒に販売される。消費者製品は、審美的な要素、例えば、シュリンクスリーブ又は容器に貼り付けられたラベルを含んでいてもよい。あるいは、容器は、着色されていてもよく、又は審美的な要素若しくは情報を含む印刷物(例えば、使用指示)が印刷されていてもよい。
【0067】
いくつかの実施例では、水溶性単位用量物品は、少なくとも1つの単位用量内部区画を形成するように適応された少なくとも1つの水溶性フィルムを含み、少なくとも1つの単位用量内部区画は、洗剤組成物を含む。水溶性フィルム及び洗剤組成物については、以下により詳細に説明する。いくつかの実施例では、消費者製品は、少なくとも1つの水溶性単位用量物品、場合によっては少なくとも2つの水溶性単位用量物品、場合によっては少なくとも10個の水溶性単位用量物品、場合によっては少なくとも20個の水溶性単位用量物品、場合によっては少なくとも30個の水溶性単位用量物品、場合によっては少なくとも40個の水溶性単位用量物品、場合によっては少なくとも45個の水溶性単位用量物品を含む。いくつかの実施例では、水溶性単位用量物品は、パウチの形態である。いくつかの実施例では、水溶性単位用量物品は、最終用途で利益を与えるのに十分な体積として、組成物の単位用量を含む。いくつかの実施例では、水溶性単位用量物品は、単位用量物品が水溶性フィルムによって取り囲まれた少なくとも1つの内部区画を含むような形状の1つの水溶性フィルムを含む。少なくとも1つの区画は、洗浄組成物を含む。水溶性フィルムは、貯蔵中に洗浄組成物が区画から漏出しないように密封される。しかし、水溶性単位用量物品を水に加えると、水溶性フィルムが溶解して、内部区画の内容物が洗浄液中に放出される。単位用量物品は、1つより多い区画、少なくとも2つの区画、又は少なくとも3つの区画、又は少なくとも4つの区画、又は少なくとも5つの区画を含んでいてもよい。区画は、重ね合わせる位置付けで、すなわち、一方が他方の上に位置するように配置されてよい。あるいは、区画は、隣り合った位置付けで、すなわち、一方が他方に隣接する配向で位置してよい。区画は、「タイヤ及びリム」構成での位置付けであってもよく、すなわち、第1区画は、第2区画に隣接して位置するが、第1区画は、第2区画を少なくとも部分的に囲み、ただし、第2区画を完全には封入しない。あるいは、1つの区画が、別の区画内に完全に封入されてもよい。いくつかの実施例では、単位用量物品は少なくとも2つの区画を含み、区画の一方は他方の区画より小さい。いくつかの実施例では、単位用量物品は少なくとも3つの区画を含み、区画のうちの2つは第3区画よりも小さくてもよく、いくつかの実施例では、2つの小さい区画は大きい区画に重ねられている。いくつかの実施例では、単位用量物品は少なくとも4つの区画を含み、区画のうちの3つは第4区画よりも小さくてもよく、いくつかの実施例では、3つの小さい区画は大きい区画に重ねられている。重ね合わせられた区画は、いくつかの実施例では、隣り合って位置付けられる。いくつかの実施例では、それぞれの個々の単位用量物品は、10g~40g、又は更には15g~35gの重量を有していてもよい。水溶性フィルムは、水に可溶性又は分散性であってもよい。単位用量品に形成される前に、水溶性フィルムは、いくつかの実施例では、20~150マイクロメートル、他の実施例では35~125マイクロメートル、更なる実施例では50~110マイクロメートル、更に更なる実施例では約76マイクロメートルの厚さを有する。水溶性フィルム材料の例は、ポリマー材料を含む。フィルム材料を、例えば、ポリマー材料の注型成形、吹込成形、押出成形又は吹込押出成形によって得ることができる。いくつかの実施例では、水溶性フィルムは、ポリビニルアルコールポリマー又はコポリマー、例えば、ポリビニルアルコールポリマー及び/又はポリビニルアルコールコポリマーのブレンドを含み、例えば、スルホン化及びカルボキシル化アニオン性ポリビニルアルコールコポリマー、特にカルボキシル化アニオン性ポリビニルアルコールコポリマーから選択され、例えば、ポリビニルアルコールホモポリマーとカルボキシル化アニオン性ポリビニルアルコールコポリマーのブレンドを含む。いくつかの実施例では、水溶性フィルムは、Monosolによって商品参照番号M8630、M8900、M8779、M8310として供給されているものがある。いくつかの実施例では、フィルムは、不透明、透明又は半透明であってもよい。フィルムは、印刷された領域を含んでもよい。印刷の領域は、フレキソ印刷又はインクジェット印刷などの技術を使用して得ることができる。フィルムは、嫌悪剤、例えば苦味剤を含んでもよい。好適な苦味剤としては、ナリンギン、スクロースオクタアセテート、塩酸キニーネ、デナトニウムベンゾエート、又はこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。例示的な嫌悪剤のレベルには、1~5000ppm、100~2500ppm、又は250~2000ppmが挙げられるが、これらに限定されない。水溶性フィルム若しくは水溶性単位用量物品又は両方は、潤滑剤でコーティングされてもよい。いつくかの実施例では、潤滑剤は、タルク、酸化亜鉛、シリカ、シロキサン、ゼオライト、ケイ酸、アルミナ、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、クエン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、トリポリリン酸カリウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、デンプン、変性デンプン、粘土、カオリン、石膏、シクロデキストリン、又はこれらの混合物から選択される。
【0068】
いつくかの実施例では、容器は、第1部分を含み、第1部分は、少なくとも1つの水溶性単位用量物品が含有される第1区画を含む。いつくかの実施例では、第1区画は、少なくとも2つの水溶性単位用量物品を含む。第1区画は、1~80個の水溶性単位用量物品、1~60個の水溶性単位用量物品、1~40個の水溶性単位用量物品、又は1~20個の水溶性単位用量物品を含み得る。第1区画の容積は、500mL~5000mL、いくつかの実施例では800mL~4000mLであり得る。
【0069】
図7A図7Jは、消費者製品及び容器を製造する例示的な方法を示し、容器は、洗剤製品を収容し、洗剤製品は、好ましくは可撓性の水溶性単位用量物品を含み、容器は、ボックスと、蓋と、蓋を閉位置に維持するためのロックとを含み、方法は、ブランク500を折り畳んで、蓋の一部として支持要素構造を直立させることを含む。この特定の例示的な方法はブランク500に言及しているが、本明細書に記載された他のブランクにそのような方法を使用することができる。
【0070】
図7Aでは、ブランク500から開始して、サイドフラップ401に接続されたサイドパネル101は、サイドパネル101を隣接するサイドパネル104から分離する折り線に沿ってサイドパネル104に折り返される。サイドフラップ401は、例えば折り返し後に塗布することができる接着剤411を含む。
【0071】
図7Bでは、図7Aに示されるように得られた構造から開始して、サイドパネル102は、サイドパネル102を隣接するサイドパネル103から分離する折り線に沿ってサイドパネル103に折り返され、サイドパネル102は折り返されるとサイドフラップ401に接着される。
【0072】
例えば図7A及び図7Bに示されるように、例示的な方法は実際に、サイドフラップを他の2つのサイドパネルのうちの1つに接着することによって側面構造を閉じるために、サイドフラップとサイドパネルのうちの2つ(この場合は102と101)を他の2つのサイドパネル(この場合は103と104)の上に折り畳み、サイドフラップが他の2つのサイドパネルのうちの1つ(この場合は102)に面するようにすることを含む。これに続いて、閉じた側面構造を開いて側面を直立させ、図7Cに示されるような構造を得ることができる。図7Bに示されるような構成は、例えば最初の製造工程が供給業者の施設で行われる場合、平らでコンパクトであるため、輸送に特にスペース効率がよいことに留意されたい。あるいは、これらの折り畳み工程は、単一の製造者の場所で行うこともできる。
【0073】
閉じた側面構造を開いた後、図7Dに示されるように、3つの蓋フラップのうちの第1蓋フラップを折り畳むことによって上部パネルの形成を開始することができ、第1蓋フラップは、対向サイドパネル103に接続された蓋フラップである。
【0074】
図7Dに示されるように第1蓋フラップを折り畳んだ後、図7Eに示されるように、支持要素第1パネルが第1蓋フラップと接して支持要素構造を形成するように、支持要素第1パネルを折り畳むことに進むことができる。対向サイドパネルに接続された蓋フラップを折り畳むことに進むことは、支持要素第1パネルの折り畳みに先行し、したがって、図示されるように、支持要素第1パネルは最終的に対向サイドパネルと上部パネルの間に挟まれることを理解することが重要である。
【0075】
図7Eに示されるように支持要素構造を折り畳んだ後、図7F図7Iによって連続して示されるように、残りの2つの蓋フラップを折り畳み、支持要素構造を上部パネルから押し離し、残りの蓋フラップが上部パネルを形成するように進むことができる。この実施例では、ウイングは支持要素構造をサイドパネルから押し離す。
【0076】
次に、図7Jに示されるように得られた蓋を、図6に示されるボックスと組み合わせて、本開示による消費者製品を得ることができる。
【0077】
いくつかの実施例では、洗剤製品は、洗剤組成物を含む。洗剤組成物は、洗濯洗浄組成物、自動食器洗浄組成物、硬質表面洗浄組成物、又はこれらの組み合わせであってよい。洗剤組成物は、固体、液体、又はこれらの混合物を含んでもよい。液体という用語は、ゲル、溶液、懸濁物、ペースト、又はこれらの混合物を含む。固体は粉末であってもよい。本明細書において粉末とは、洗剤組成物が固体粒子を含んでいてもよく、又は単一の均質な固体であってもよいことを意味する。いくつかの実施例では、粉末洗剤組成物は、粒子を含む。この場合、固体が単一の均質な固体であるのとは対照的に、粉末洗剤組成物が個々の固体粒子を含むことを意味する。粒子は、自由流動性であってもよく、又は圧縮されていてもよい。洗濯洗剤組成物は、布地手洗い操作に使用することもでき、又は自動の布地機械洗い操作に使用することもでき、例えば、自動の布地機械洗い操作で使用される。例示的な洗濯洗剤組成物は、非石鹸界面活性剤を含み、非石鹸界面活性剤は、アニオン性非石鹸界面活性剤及び非イオン性界面活性剤を含む。いくつかの実施例では、洗濯洗剤組成物は、洗濯洗剤組成物の10重量%~60重量%、又は20重量%~55重量%の非石鹸界面活性剤を含む。非石鹸アニオン性界面活性剤と非イオン性界面活性剤との例示的な重量比は、1:1~20:1、1.5:1~17.5:1、2:1~15:1、又は2.5:1~13:1である。例示的な非石鹸アニオン性界面活性剤は、直鎖アルキルベンゼンスルホネート、アルキルサルフェート、又はこれらの混合物を含む。直鎖アルキルベンゼンスルホネートとアルキルサルフェートとの例示的な重量比は、1:2~9:1、1:1~7:1、1:1~5:1、又は1:1~4:1である。例示的な直鎖アルキルベンゼンスルホネートは、C10~C16アルキルベンゼンスルホン酸又はC11~C14アルキルベンゼンスルホン酸である。「直鎖状」とは、本明細書では、アルキル基が直鎖状であることを意味する。例示的なアルキルサルフェートアニオン性界面活性剤は、アルコキシル化アルキルサルフェート、若しくは非アルコキシル化アルキルサルフェート、又はこれらの混合物を含んでもよい。例示的なアルコキシル化アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤は、エトキシル化アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤を含む。例示的なアルキルサルフェートアニオン性界面活性剤は、1~5、1~3、又は2~3のモル平均エトキシル化度を有する、エトキシ化アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤を含んでもよい。例示的なアルキルサルフェートアニオン性界面活性剤は、非エトキシル化アルキルサルフェート及びエトキシル化アルキルサルフェートを含んでもよく、アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤のモル平均エトキシル化度は、1~5、1~3、又は2~3である。アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤の例示的なアルキル画分は、脂肪族アルコール、オキソ合成アルコール、ゲルベアルコール、又はこれらの混合物から誘導される。いくつかの実施例では、洗濯洗剤組成物は、洗濯洗剤組成物の10重量%~50重量%、15重量%~45重量%、20重量%~40重量%、又は30重量%~40重量%の非石鹸アニオン性界面活性剤を含む。いくつかの実施例では、非イオン性界面活性剤は、アルコールアルコキシレート、オキソ合成アルコールアルコキシレート、ゲルベアルコールアルコキシレート、アルキルフェノールアルコールアルコキシレート、又はこれらの混合物から選択される。いくつかの実施例では、洗濯洗剤組成物は、液体洗濯洗剤組成物の0.01重量%~10重量%、0.01重量%~8重量%、0.1重量%~6重量%、又は0.15重量%~5重量%の非イオン性界面活性剤を含む。いくつかの実施例では、洗濯洗剤組成物は、洗濯洗剤組成物の1.5重量%~20重量%、2重量%~15重量%、3重量%~10重量%、又は4重量%~8重量%の石鹸、いくつかの実施例では、脂肪酸塩、いくつかの実施例では、アミン中和された脂肪酸塩を含み、いくつかの実施例では、アミンは、アルカノールアミン、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、又はこれらの混合物から選択され、いくつかの実施例では、モノエタノールアミンである。いくつかの実施例では、洗濯洗剤組成物は、液体洗濯洗剤組成物である。いくつかの実施例では、液体洗濯洗剤組成物は、液体洗濯洗剤組成物の15重量%未満、又は12重量%未満の水を含む。いくつかの実施例では、洗濯洗剤組成物は、1,2-プロパンジオール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、グリセロール、ソルビトール、ポリエチレングリコール、又はこれらの混合物から選択される非水性溶媒を含む液体洗濯洗剤組成物である。いくつかの実施例では、液体洗濯洗剤組成物は、液体洗濯洗剤組成物の10重量%~40重量%、又は15重量%~30重量%の非水性溶媒を含む。いくつかの実施例では、洗濯洗剤組成物は、香料を含む。いくつかの実施例では、洗濯洗剤組成物は、酵素、クエン酸塩、漂白剤、漂白触媒、染料、色相染料、増白剤、アルコキシル化ポリアミン及びポリエチレンイミンを含む洗浄ポリマー、汚れ放出ポリマー、界面活性剤、溶媒、移染防止剤、キレート剤、カプセル化香料、ポリカルボキシレート、構造化剤、pH調整剤、並びにこれらの混合物を含むビルダーを含む群から選択される補助成分を含む。いくつかの実施例では、洗濯洗剤組成物は、6~10、6.5~8.9、又は7~8のpHを有し、洗濯洗剤組成物のpHは、20℃で脱塩水中の10%生成物濃度として測定される。液体の場合、洗濯洗剤組成物はニュートン性又は非ニュートン性であってよい。いくつかの実施例では、液体洗濯洗剤組成物は、非ニュートン性である。理論に束縛されることを望むものではないが、非ニュートン液体は、ニュートン液体とは異なる特性を有し、より具体的には、非ニュートン液体の粘度は、剪断速度に依存し、一方、ニュートン液体は、適用される剪断速度に関わらず一定の粘度を有する。非ニュートン液体の剪断適用時の粘度の低下は、液体洗剤の溶解を更に促進すると考えられる。本明細書に記載される液体洗濯洗剤組成物は、配合された成分及び組成物の目的などの要因に応じて、任意の好適な粘度を有し得る。
【0078】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。その代わりに、特に指示がない限り、そのような寸法は各々、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図される。例えば、「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味することが意図される。
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図7C
図7D
図7E
図7F
図7G
図7H
図7I
図7J
【国際調査報告】