(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-05
(54)【発明の名称】消耗チップ、それを有する消耗カートリッジ及び消耗チップの製造方法
(51)【国際特許分類】
B41J 2/175 20060101AFI20230829BHJP
【FI】
B41J2/175 161
B41J2/175 119
B41J2/175 165
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022581634
(86)(22)【出願日】2022-01-29
(85)【翻訳文提出日】2022-12-28
(86)【国際出願番号】 CN2022075041
(87)【国際公開番号】W WO2023000647
(87)【国際公開日】2023-01-26
(31)【優先権主張番号】202121642369.4
(32)【優先日】2021-07-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514037675
【氏名又は名称】杭州旗捷科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】周 ▲い▼
【テーマコード(参考)】
2C056
【Fターム(参考)】
2C056KC01
2C056KC05
(57)【要約】
消耗チップ、それを有する消耗カートリッジ及び消耗チップの製造方法である。消耗チップ(100)は、メモリ(104)と、基板(10)と、基板(10)上に配置され且つメモリ(104)に電気的に接続された少なくとも1つの低圧端子(100a)と、少なくとも1つの高圧端子(21)と、少なくとも1つの検出端子(22)と、を含み、高圧端子(21)と検出端子(22)は離間して設置され、消耗チップ(100)はさらに導電構造を(3)含み、導電構造(3)の一端は低圧端子(100a)に電気的に接続されており、導電構造(3)の他端は高圧端子(21)と検出端子(22)との間に延在される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
消耗チップであって、
メモリと、基板と、前記基板上に配置され且つ前記メモリに電気的に接続された少なくとも1つの低圧端子と、少なくとも1つの高圧端子と、少なくとも1つの検出端子と、を含み、前記高圧端子と前記検出端子は離間して設置され、
前記消耗チップは導電構造をさらに含み、前記導電構造の一端は前記低圧端子に電気的に接続されており、前記導電構造の他端は前記高圧端子と前記検出端子との間に延在される、
ことを特徴とする消耗チップ。
【請求項2】
前記高圧端子と前記検出端子の数は二組であり且つ離間して設置され、少なくとも1つの前記低圧端子は少なくとも1つの導電構造に接続され、前記導電構造の一端は前記低圧端子に電気的に接続され、他端は少なくとも一組の前記高圧端子と前記検出端子との間に延在される、
ことを特徴とする請求項1に記載の消耗チップ。
【請求項3】
各組の前記高圧端子と前記検出端子との間に少なくとも2つの前記導電構造が存在するか、又は、
一組の前記高圧端子と前記検出端子との間に1つの前記導電構造が存在し、他の一組の前記高圧端子と前記検出端子との間に少なくとも2つの前記導電構造が存在する、
ことを特徴とする請求項2に記載の消耗チップ。
【請求項4】
前記導電構造は金属リードである、
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の消耗チップ。
【請求項5】
前記導電構造はT字状又はL字状である、
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の消耗チップ。
【請求項6】
前記基板の側壁には第一ノッチが開設されており、前記第一ノッチ内に導電層が設置されて前記低圧端子を形成し、及び/又は、
前記基板の側壁には第二ノッチが開設されており、前記第二ノッチ内に導電層が設置されて前記高圧端子を形成し、及び/又は、
前記基板の側壁には第三ノッチ及び第四ノッチが開設されており、前記第四ノッチは前記基板の長手方向に沿って形成され、前記第三ノッチは前記第四ノッチの側壁に設けられ、前記第三ノッチ内に導電層が設置されて前記検出端子を形成する、
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の消耗チップ。
【請求項7】
前記第二ノッチは直角切欠口であり、それは長辺側壁と短辺側壁を有し、前記長辺側壁に導電層が設置されて前記高圧端子を形成する、
ことを特徴とする請求項6に記載の消耗チップ。
【請求項8】
前記導電構造は接続段及び阻隔段を含み、前記接続段の一端は前記低圧端子に電気的に接続され、前記接続段の他端は前記阻隔段に電気的に接続され、前記阻隔段は前記高圧端子と前記検出端子との間に延在される、
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の消耗チップ。
【請求項9】
消耗カートリッジであって、
消耗カートリッジ本体及び請求項1~8のいずれか一項に記載の消耗チップを含み、前記消耗チップは前記消耗カートリッジ本体に設置されることを特徴とする消耗カートリッジ。
【請求項10】
消耗チップの製造方法であって、
基板の上にメモリ、前記メモリに電気的に接続された少なくとも1つの低圧端子、少なくとも1つの高圧端子及び少なくとも1つの検出端子を設置し、前記高圧端子と前記検出端子は離間して設置されることと、
前記基板の上に導電構造を設置し、前記導電構造の一端を前記低圧端子に電気的に接続し、前記導電構造の他端を前記高圧端子と前記検出端子との間に延在することと、
を含む、
ことを特徴とする消耗チップの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本出願は、出願日が2022年7月19日であり、出願番号がCN202121642369.4であり、発明の名称が「消耗チップ、それを有する消耗カートリッジ」である中国特許出願の優先権を主張し、且つ参照のためそれらの全文を本出願に組み込む。
【0002】
本出願は、印刷装置の技術分野に関し、特に、消耗チップ、それを有する消耗カートリッジ及び消耗チップの製造方法に関する。
【背景技術】
【0003】
印刷装置は消耗カートリッジに合わせて使用する必要があり、一般的な消耗カートリッジにはインクカートリッジがあり、インクカートリッジにはインクカートリッジチップが取り付けられている。インクカートリッジチップは、ブランド情報、インクタイプ情報、インク色情報及びインク量情報などを格納するために用いられる。印刷装置に取り付けられたインクカートリッジは認証を受けてから正常に使用することができるので、インクカートリッジチップは印刷装置がインクカートリッジを正常に使用できるか否かに対して重要な役割を果たしている。
【0004】
インクカートリッジ及びインクカートリッジチップに接続するために、印刷装置側には複数の触針が設置されており、それに応じて、インクカートリッジチップには複数の触針に接触する複数の端子が対応して設置されている。関連技術において、印刷装置側の触針は高圧触針及び検出触針を含み、インクカートリッジチップの端子は高圧端子、検出端子及び信号伝送端子を含む。信号伝送端子は複数の導電端子を含み、例えば、電源端子、接地端子及びデータ端子などである。インクカートリッジが所定の位置に取り付けられているか否かを検証するために、印刷装置は高圧端子と高圧触針の接触状況及び検出触針と検出端子の接触状況を検証することにより装着の検出を行い、印刷装置によって高圧端子と高圧触針の接触状況及び検出触針と検出端子の接触状況が良好であると判断されると、インクカートリッジチップの信号伝送端子と印刷装置側の触針の接触も良好であると認定する。
【0005】
しかし、時々高圧端子とその近傍の検出端子との間にインク漏れが発生するか又は触針の変形などの原因でインクカートリッジチップの短絡を招くことがあり、従ってインクカートリッジチップ及び印刷装置の損壊を招く可能性があり、消費者に不要な経済的損失と時間的損失をもたらす。
【0006】
関連技術において、印刷装置側に短絡検出回路を設置する解決策を開示し、この短絡検出回路によって印刷装置側の触針の電圧変化状況を検出し、従ってインクカートリッジチップ上の端子間に短絡が発生しているか否かを判断する。しかし、上述した短絡検出解決策は、インクカートリッジチップが印刷装置側に取り付けられた後に行われ、この時、短絡現象が検出されても、インクカートリッジチップ上の記憶素子は既に短絡損壊されている可能性がある。また、市場に短絡検出回路が設置されていない印刷装置が出回っており、このような印刷装置にとって大きな安全上の危険性がある。
【0007】
関連技術において、さらにインクカートリッジチップに短絡検出メカニズムを設置する解決策を開示し、この解決策はインクカートリッジチップで短絡現象の検出を単独で完結することができるが、インクカートリッジチップ基板に検出端子及び対応するハードウェア回路を別途に設置する必要があり、コストが高く、複雑であり、インクカートリッジチップと印刷装置の正常な通信に潜在的な干渉を引き起こす可能性がある。
【発明の概要】
【0008】
これに鑑みて、短絡異常処理を単独で行うことができ、構造が簡単であり、コストが低い消耗チップ、それを有する消耗カートリッジ及び消耗チップの製造方法を提供する必要がある。
【0009】
上述した目的を実現するために、本出願は以下の技術的解決策を提供する:消耗チップであって、メモリと、基板と、基板上に配置され且つメモリに電気的に接続された少なくとも1つの低圧端子と、少なくとも1つの高圧端子と、少なくとも1つの検出端子と、を含み、高圧端子と検出端子は離間して設置され、消耗チップはさらに導電構造を含み、導電構造の一端は低圧端子に電気的に接続されており、他端は高圧端子と検出端子との間に延在される。
【0010】
本出願にでは、導電構造を設置することにより、且つ低圧端子から離れている導電構造の一端は高圧端子と検出端子との間に延在されるので、高圧端子と検出端子がインクなどにより短絡した場合、高圧端子の高圧は導電構造によって対応する低圧端子に導かれ、従って低圧端子を介して高圧を分圧及び降圧し、高圧端子の高圧が検出端子に印加されることを阻止すること、を理解することができる。即ち、検出端子が高圧信号を受信しないようにして、短絡検出及び短絡保護の役割を果たし、消耗チップ、印刷装置が高圧により焼損、損壊することを回避する。
【0011】
1つの実施形態では、高圧端子と検出端子の数は二組であり且つ離間して設置され、少なくとも1つの低圧端子は少なくとも1つの導電構造に接続され、導電構造の一端は低圧端子に電気的に接続され、他端は少なくとも一組の高圧端子と検出端子との間に延在される。
【0012】
1つの実施形態では、各組の高圧端子と検出端子との間に少なくとも2つの導電構造が存在するか、又は一組の高圧端子と検出端子との間に1つの導電構造が存在し、他の一組の高圧端子と検出端子との間に少なくとも2つの導電構造が存在する。
【0013】
1つの実施形態では、導電構造は金属リードである。
【0014】
1つの実施形態では、導電構造はT字状又はL字状である。
【0015】
1つの実施形態では、基板の側壁には第一ノッチが開設されており、第一ノッチ内に導電層が設置されて低圧端子を形成し、及び/又は基板の側壁には第二ノッチが開設されており、第二ノッチ内に導電層が設置されて高圧端子を形成し、及び/又は基板の側壁には第三ノッチ及び第四ノッチが開設されており、第四ノッチは基板の長手方向に沿って形成され、第三ノッチは第四ノッチの側壁に設けられ、第三ノッチ内に導電層が設置されて検出端子を形成する。
【0016】
1つの実施形態では、第二ノッチは直角切欠口であり、それは長辺側壁と短辺側壁を有し、長辺側壁に導電層が設置されて高圧端子を形成する。
【0017】
1つの実施形態では、導電構造は接続段及び阻隔段を含み、接続段の一端は低圧端子に電気的に接続され、接続段の他端は阻隔段に電気的に接続され、阻隔段は高圧端子と検出端子との間に延在される。
【0018】
本出願は、さらに次のような技術的解決策を提供する:消耗カートリッジであって、消耗カートリッジ本体及び上述した消耗チップを含み、消耗チップは消耗カートリッジ本体に設置される。
【0019】
消耗チップの製造方法であって、上述した消耗チップを製造するために用いられる。
【0020】
関連技術と比較すると、消耗チップは、導電構造を設置することにより、且つ低圧端子から離れている導電構造の一端は高圧端子と検出端子との間に延在されるので、高圧端子と検出端子がインクなどによって短絡した場合、高圧端子の高圧は導電構造によって対応する低圧端子に導かれ、従って低圧端子を介して高圧を分圧及び降圧し、高圧端子の高圧が検出端子に印加されることを阻止する。即ち、検出端子が高圧信号を受信しないようにして、短絡検出及び短絡保護の役割を果たし、消耗チップ、印刷装置が高圧により焼損、損壊することを回避する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本出願によって提供される消耗チップの構造を示す概略図一である。
【
図2】本出願によって提供される消耗チップの構造を示す概略図二である。
【
図3】本出願によって提供される消耗チップの構造を示す概略図三である。
【
図4】本出願によって提供される実施例1の消耗チップの構造を示す概略図一である。
【
図5】本出願によって提供される消耗チップの端子と印刷装置の触針が接触することを示す概略図である。
【
図6】本出願によって提供される実施例1の消耗チップにインク滴が付着したことを示す概略図である。
【
図7】本出願によって提供される実施例1の消耗チップの構造を示す概略図二である。
【
図8】本出願によって提供される実施例1の消耗チップの構造を示す概略図三である。
【
図9】本出願によって提供される2つの検出端子とメモリが電気的に接続されたことを示す概略図である。
【
図10】本出願によって提供される実施例2の消耗チップの構造を示す概略図である。
【
図11】本出願によって提供される実施例3の消耗チップの構造を示す概略図である。
【
図12】本出願によって提供される実施例4の消耗チップの構造を示す概略図である。
【
図13】本出願によって提供される実施例5の消耗チップの構造を示す概略図である。
【
図14】本出願によって提供される実施例6の消耗チップの構造を示す概略図である。
【
図15】本出願によって提供される実施例7の消耗チップの構造を示す概略図である。
【
図16】本出願によって提供される実施例8の消耗チップの構造を示す概略図である。
【
図17】本出願によって提供される実施例9の消耗チップの構造を示す概略図である。
【
図18】本出願によって提供される実施例10の消耗チップの構造を示す概略図である。
【
図19】本出願によって提供される実施例11消耗チップの構造を示す概略図である。
【
図20】本出願によって提供される実施例12の消耗チップの構造を示す概略図一である。
【
図21】本出願によって提供される実施例12の消耗チップの構造を示す概略図二である。
【
図22】本出願によって提供される消耗チップの製造方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本出願の実施形態の添付図面を参照しながら、本出願の実施形態の技術的解決策を明確且つ完全に説明する。明らかに、説明された実施形態は、本発明の実施形態の一部にすぎず、すべての実施形態ではない。創造的な努力なしに本発明の実施形態に基づいて当業者によって得られる他のすべての実施形態は、本出願の保護範囲に含まれる。
【0023】
説明する必要があることは、コンポーネントを別のコンポーネントに「取り付ける」ことは、別のコンポーネントに直接取り付けてもよく、又はそれらの間に介在するコンポーネントが存在してもよい。コンポーネントを別のコンポーネントに「設置する」ことは、別のコンポーネントに直接設置してもよく、又は同時にそれらの間に介在するコンポーネントが存在してもよい。コンポーネントを別のコンポーネントに「固定する」ことは、別のコンポーネントに直接固定してもよく、又は同時にそれらの間に介在するコンポーネントが存在してもよい。
【0024】
特に定義がない限り、本出願で使用される全ての技術用語及び科学用語は、本出願の技術分野に属する技術者が一般的に理解するものと同じ意味を有する。本出願の明細書で使用される用語は、単に具体的な実施形態を説明することを目的としており、本出願を限定するものではない。本出願で使用される用語「又は/及び」は、1つ又は複数の関連する列挙されたアイテムの任意及び全ての組合せを含む。
【0025】
図1~
図9に示すように、本出願は消耗チップ100を提供する。消耗チップ100は、消耗カートリッジに取り付けられて、消耗品カートリッジの関連情報を書き込み/記載し、及び消耗品カートリッジと印刷装置との間の接続を実現するために用いられる。
【0026】
消耗チップ100は、メモリ104と、基板10と、基板10の上に配置され且つメモリ104に電気的に接続された少なくとも1つの低圧端子100aと、少なくとも1つの高圧端子21と、少なくとも1つの検出端子22と、を含み、高圧端子21と検出端子22は離間して設置され、消耗チップ100はさらに導電構造3を含み、導電構造3の一端は低圧端子100aに電気的に接続されており、導電構造3の他端は高圧端子21と検出端子22との間に延在される。
【0027】
導電構造3を設置することにより、且つ低圧端子100aから離れている導電構造3の一端は高圧端子21と検出端子22との間に延在されるので、高圧端子21と検出端子22がインクなどによって短絡した場合、高圧端子21の高圧は導電構造3によって対応する低圧端子100aに導かれ、従って低圧端子100aを介して高圧を分圧及び降圧し、高圧端子21の高圧が検出端子22に印加されることを阻止する。即ち、検出端子22が高圧信号を受信しないようにして、短絡検出及び短絡保護の役割を果たし、消耗チップ、印刷装置が高圧により焼損、損壊することを回避する。
【0028】
さらに、高圧端子21と検出端子22の数は二組であり且つ離間して設置され、少なくとも1つの低圧端子100aは少なくとも1つの導電構造3に接続され、導電構造3の一端は低圧端子100aに電気的に接続され、他端は少なくとも一組の高圧端子21と検出端子22との間に延在される。
【0029】
なお、1つの低圧端子100aは複数の導電構造3に接続することができ、1つの導電構造3は複数の低圧端子に接続することができ、導電構造3の他端は一組の高圧端子21と検出端子22の間に延在することができ、別々に二組の高圧端子21と検出端子22の間に延在することもできる。
【0030】
いくつかの実施形態では、導電構造3は接続段301及び阻隔段302を含み、接続段301の一端は低圧端子100aに電気的に接続され、接続段301の他端は阻隔段302に電気的に接続され、阻隔段302は高圧端子21と検出端子22との間に延在される。
【0031】
なお、阻隔段302は、いずれかの一組の高圧端子21と検出端子22との間に延在されてもよく、別々に二組の高圧端子22と検出端子22との間に延在されてもよい。
【0032】
さらに、
図2に示すように、高圧端子21と検出端子22の数は二組であり、且つ二組の端子は基板10に離間して設置される。導電構造3は導電リード30を含み、導電リード30は接続段301及び阻隔段302を含む。接続段301の一端は少なくとも1つの低圧端子100aに電気的に接続され、接続段301の他端は阻隔段302に接続される。阻隔端302の両端はそれぞれ一組の端子に対応し、且つ阻隔端302の両端はそれぞれ対応する組の高圧端子21と検出端子22との間に延在される。
【0033】
本実施形態では、二組の高圧端子21と検出端子22との間は、全て導電リード30の阻隔段302及び接続段301によって同じ低圧端子100aに接続することができる。
【0034】
さらに、
図3に示すように、高圧端子21と検出端子22の数は二組であり、且つ二組の端子は基板10に離間して設置される。導電構造3は複数の導電リード30を含み、少なくとも1つの導電リード30の一端は少なくとも1つの低圧端子100aに電気的に接続され、他端は一組の高圧端子21と検出端子22との間に延在される。少なくとも1つの導電リード30の一端は少なくとも1つの低圧端子100aに電気的に接続され、他端は他の一組の高圧端子21と検出端子22との間に延在される。
【0035】
本実施形態では、導電構造は複数の導電リード30を含み、いずれか一組の高圧端子21と検出端子22との間には少なくとも1つの低圧端子100aに接続される少なくとも1つの導電リード30があり、二組の高圧端子21と検出端子22との間の導線リード30は同じ低圧端子100aに接続されてもよく、又は異なる低圧端子100aに接続されてもよい。
【0036】
いくつかの実施形態では、各組の高圧端子21と検出端子22との間に少なくとも2つの導電構造3が存在し、又は一組の高圧端子21と検出端子22との間に1つの導電構造3が存在し、他の一組の高圧端子21と検出端子22との間に少なくとも2つの導電構造3が存在する。
【0037】
さらに、
図3に示すように、導電リード30の他端は一組の高圧端子21と検出端子22との間に延在されており、導電リード30は第一接続段303及び第一阻隔段304を含む。第一接続段303の一端は少なくとも1つの低圧端子100aに電気的に接続され、他端は第一阻隔段304に接続される。第一阻隔段304の両端はそれぞれ一組の端子に対応し、且つ第一阻隔段304の両端はそれぞれ対応する組の高圧端子21と検出端子22との間に延在される。及び/又は、導電リード30の他端は他の一組の高圧端子21と検出端子22との間に延在されており、導電リード30は第二接続段305及び第二阻隔段306を含む。第二接続段305の一端は少なくとも1つの低圧端子100aに電気的に接続され、他端は第二阻隔段306に接続される。第二阻隔段306の両端はそれぞれ一組の端子に対応し、且つ第二阻隔段306の両端はそれぞれ対応する組の高圧端子21と検出端子22との間に延在される。
【0038】
本実施形態では、いずれか1つの導電リード30は対応する組の高圧端子21と検出端子22との間に同時に延在されてもよい。
【0039】
具体的には、
図4に示すように、低圧端子100aは離間して設置された第一低圧端子101及び第二低圧端子102を含み、導電構造3は第一導電リード31及び第二導電リード32を含む。第一導電リード31の一端は第一低圧端子101に電気的に接続され、他端は高圧端子21と検出端子22との間に延在される。第二導電リード32の一端は第二低圧端子102に電気的に接続され、他端は第一導電リード31に対応する高圧端子21と検出端子22との間に延在される。
【0040】
消耗カートリッジが印刷装置に取り付けられる(
図5に示す)と、印刷装置内部の装着検出部は高圧端子21に高電圧(約40Vである)を印加し、従って装着検出部の出力端に伝送された電圧又は電流値を検出することにより、高圧端子21が印刷装置の対応する触針に電気的に接触するか否かを検出して、さらに、消耗カートリッジが印刷装置に正確に取り付けられているか否かを確定する。
【0041】
なお、関連技術において、インクなどの導電性物質が基板10上にスパッタされ且つ高圧端子21及び検出端子22を覆うことがあるので、高圧端子21と検出端子22が接続されて短絡が発生し、消耗チップ100及び/又は印刷装置が損壊することを招く。印刷装置と消耗チップ100とが接続された後、印刷装置は内部回路を用いて消耗チップ100の状態、例えば、装着状態とインク量状態を検出する。印刷装置は、通常、その中の1つの高圧端子21に約40Vの電圧を入力し、且つ他の1つの高圧端子21を介して出力し、他の1つの高圧端子21が出力する電圧は通常3.2Vより大きく40V未満である。同時に、印刷装置は、通常、2つの検出端子22のうちの1つに3.2V以下又は5V以下の電圧を送信し、他の1つの検出端子22は3.2V以下又は5V以下の電圧を出力するので、2つの高圧端子21が受信する電圧はいずれも検出端子22が受信する電圧より高く、且つ両者の電圧差が大きすぎるので、両者の間に短絡が発生して、高圧が誤って低圧の検出端子22に印加されると、検出端子22が短絡保護機能をトリガーする前に消耗チップ100が損壊するおそれがある。
【0042】
従って、上述の問題に基づいて、本出願は、新規な消耗チップ100を提供し、第一導電リード31及び第二導電リード32を設置することにより、且つそれぞれ第一低圧端子101及び第二低圧端子102から離れた第一導電リード31及び第二導電リード32の一端はそれぞれ高圧端子21と検出端子22の間に延在する。高圧端子21と検出端子22がインクなどの導電性物質などにより短絡した場合、高圧端子21の高圧は第一導電リード31及び第二導電リード32によって対応する第一低圧端子101及び第二低圧端子102に導かれ、従って第一低圧端子101、第二低圧端子102を介して高圧を分圧及び降圧し、高圧端子21の高圧が検出端子22に印加されることを阻止する。即ち、検出端子22が高圧信号を受信しないようにして、短絡検出及び短絡保護の役割を果たし、消耗チップ100、印刷装置が高圧により焼損、損壊することを回避する。
【0043】
具体的な原理は以下の通りである:
図6に示すように、インク滴のため高圧端子21と検出端子22との間に短絡が発生した場合、インク滴は必ず高圧端子21と検出端子22との間に延在される導電リードを覆い、それによってこの導電リードに電気的に接続された低圧端子100aが検出端子22より先に短絡保護メカニズムをトリガーする。
【0044】
高圧が導電リードによって低圧端子100aに導かれると、インクカートリッジチップは印刷装置をトリガーして「電源をオフにしてください」や「インクカートリッジの装着が異常です」などのエラー提示メッセージを表示し、印刷装置が印刷できなくなるようにして、ユーザーにインクカートリッジの検査や交換を行うように促す。
【0045】
具体的には、高圧入力端子とイネーブル端子との間に短絡が発生すると、高圧入力端子と高圧出力端子の電圧が同時にイネーブル端子によって引き落とされ、この時に印刷装置は「電源をオフにしてください」などのエラー提示メッセージを表示する。
【0046】
高圧入力端子と電源端子との間に短絡が発生すると、高圧入力端子と高圧出力端子の電圧が同時に電源端子によって引き落とされ、印刷装置は「電源をオフにしてください」などのエラー提示メッセージを表示する。
【0047】
高圧入力端子と電源端子、接地端子との間に短絡が発生すると、高圧入力端子と高圧出力端子の電圧は同時に引き落とされ、印刷装置は「電源をオフにしてください」などのエラー提示メッセージを表示する。
【0048】
高圧出力端子とクロック端子との間に短絡が発生すると、高圧出力端子の電圧はクロック端子によって引き落とされるとともに、高圧入力端子は正常に高圧出力端子に装機検出信号を送信し、この時、印刷装置は高圧出力端子によって正常な装機検出信号を取得できなくなり、印刷装置は「インクカートリッジの装着が異常です」などのエラー提示メッセージを表示する。
【0049】
高圧出力端子とデータ端子との間に短絡が発生すると、高圧出力端子の電圧はデータ端子によって引き落とされ、同時に高圧入力端子は正常に高圧出力端子に装機検出信号を送信し、この時、印刷装置は高圧出力端子によって正常な装機検出信号を取得できなくなり、印刷装置は「インクカートリッジの装着が異常です」などのエラー提示メッセージを表示する。
【0050】
高圧出力端子とデータ端子、接地端子との間に短絡が発生すると、高圧出力端子の電圧は引き落とされるとともに、高圧入力端子は正常に高圧出力端子に装機検出信号を送信し、印刷装置は高圧出力端子によって正常な装機検出信号を取得できなくなり、この時、印刷装置は「インクカートリッジの装着が異常です」などのエラー提示メッセージを表示する。
【0051】
選択的に、基板10は、互いに背を向けて設置された第一面10a及び第二面(図示せず)を備え、第一低圧端子101、第二低圧端子102、導電リード30、高圧端子21及び検出端子22は全て第一面10aに設置され、メモリ104は第二面に設置される。
【0052】
なお、高圧は、消耗チップ100の動作電圧、即ちチップ端子に印加される電圧よりも高くすることができる。一般的に、消耗チップ100の動作電圧は3.3V又は5Vであることが多く、それに対応して、前記高圧は3.3V又は5Vより高い電圧であってもよく、低圧は3.3V又は5Vより低い電圧であってもよい。
【0053】
いくつかの実施形態では、基板10の側壁には第一ノッチ11が開設されており、第一ノッチ11内に導電層が設置されて低圧端子100aを形成し、及び/又は基板10の側壁には第二ノッチ12が開設されており、第二ノッチ12内に導電層が設置されて高圧端子21を形成し、及び/又は基板10の側壁には第三ノッチ13及び第四ノッチ14が開設されており、第四ノッチ14は基板10の長手方向(即ち、
図8のx軸方向である)に沿って形成され、第三ノッチ13は第四ノッチ14の側壁に設けられ、第三ノッチ13内に導電層が設置されて検出端子22を形成する。
【0054】
図4に示すように、第一低圧端子101は、イネーブル端子101a、クロック端子101b、接地端子101c、データ端子101d及び電源端子101eのうちのいずれか1つであってもよい。第二低圧端子102も、イネーブル端子101a、クロック端子101b、接地端子101c、データ端子101d及び電源端子101eのうちのいずれか1つであってもよい。本実施形態では、第一低圧端子101は電源端子101eであり、第二低圧端子102はイネーブル端子101aである。
【0055】
さらに、第一低圧端子101及び/又は第二低圧端子102は、基板10に導電層を設置することにより形成することができる。第一低圧端子101及び/又は第二低圧端子102は、中実端子であり、且つ形状は腰型孔形状、楕円形、半円形又は矩形等の任意の形状であってもよい。ここで、導電層は、銀層、銅層、銅合金層などのような導電性を有する材料からなる。
【0056】
選択的に、第一低圧端子101及び/又は第二低圧端子102は、基板10に直接導電層をめっきして形成することができ、基板10に第一ノッチ11(
図7に示す)を開設し、第一ノッチ11内に導電層を設置して形成することもできる。
【0057】
選択的に、第一ノッチ11の切欠口が所在する平面と基板10の下側面は同じ平面に位置するように設置される。選択的に、第一ノッチ11の形状は、矩形、楕円形、又は半円形などの形状に設置される。本実施形態では、第一ノッチ11の形状は矩形を選択することができる。
【0058】
さらに、第一低圧端子101に選択された端子と第二低圧端子102に選択された端子は同一の端子ではない。換言すると、第一低圧端子101がイネーブル端子101aであると、第二低圧端子102は、クロック端子101b、接地端子101c、データ端子101d又は電源端子101eのようなイネーブル端子101a以外の端子であり;第一低圧端子101がデータ端子101dであると、第二低圧端子102は、イネーブル端子101a、クロック端子101b、接地端子101c又は電源端子101eのようなデータ端子101d以外の端子であり、このように設置する。上記の設置により、第一導電リード31及び第二導電リード32をそれぞれ異なる端子に接続させることができ、従って降圧/分圧の効果を高めること、を理解することができる。
【0059】
選択的に、基板10には、イネーブル端子101a、クロック端子101b、接地端子101c、データ端子101d及び電源端子101eが別々に設置されており、且つイネーブル端子101a、クロック端子101b、接地端子101c、データ端子101d及び電源端子101eがアレイ方式に配置されている。検出端子22は、電気抵抗に接続されてから接地端子101cに接続されて、接地端子101cを介して接地されるので、接地端子101cによって検出端子22上の異常な大きな電流の一部を放出することができ、従って消耗チップ100を保護して大きな電流によって焼損されないようにする。データ端子101dは外部印刷装置とデータを伝送するために用いられ、電源端子101eは消耗チップ100に電力を供給するために用いられる。
【0060】
本実施形態では、
図4に示すように、イネーブル端子101a、クロック端子101bは並べて設置され、接地端子101c、データ端子101d及び電源端子101eは並べて設置される。もちろん、他の実施形態では、イネーブル端子101a、クロック端子101b、接地端子101c、データ端子101d及び電源端子101eの配置方式は、実際の消耗チップ100の設計に基づいて配置することができ、ここでは詳しく説明しないが、同じ又は類似の配置方式はすべて本実施形態の有限な組み合わせに属する。
【0061】
図4に示すように、イネーブル端子101a、クロック端子101b、接地端子101c、データ端子101d及び電源端子101eは、いずれも基板10に塗布された導電層によって形成することができる。ここで、イネーブル端子101a、クロック端子101b、接地端子101c、データ端子101d及び電源端子101eの形状は限定されず、腰型孔形状、円形、半円形、楕円形又は矩形等であってもよい。
【0062】
1つの実施形態では、例を挙げると、イネーブル端子101a、クロック端子101b、接地端子101c、データ端子101d及び電源端子101eは全て腰型孔形状に設置される。別の実施形態では、
図7に示すように、イネーブル端子101a及びクロック端子101bは腰型孔形状に設置され、接地端子101c、データ端子101d又は電源端子101eのうちの少なくとも1つは、基板10に第一ノッチ11を開設し、且つ基板10に開設された第一ノッチ11内に導電層を設置して形成することができる。
【0063】
図4に示すように、本実施形態では、高圧端子21及び検出端子22の数は二組であり、二組の端子は基板10に離間して配置されており、且つ二組の端子のうちの高圧端子21の間は電気的に接続されているので、2つの高圧端子21はそれぞれ印刷装置側の対応する高圧触針に当接して1つの検出回路を形成し、印刷装置が高圧端子21に対する取付検出を実現するようにする。二組の端子のうちの検出端子22の間は電気的に接続されているので、2つの検出端子22はそれぞれ印刷装置側の対応する検出触針に当接して検出回路を形成し、印刷装置が検出端子22に対する取付検出を実現するようにする。
【0064】
選択的に、2つの高圧端子21の間には抵抗R1又はセンサが設置されており、抵抗R1は取付検出に用いられ、即ち印刷装置の取付検出部が抵抗R1を流れる対応する電流値又は電圧値を検出することにより、高圧端子21と印刷装置の対応する触針の取付状態を判断する。センサを設置することにより、消耗品カートリッジのインク量を検出することができる。
【0065】
さらに、
図7に示すように、基板10には第二ノッチ12が開設されており、第二ノッチ12は複数の側壁を有し、基板10に高圧端子21を形成するために、その中の少なくとも1つの側壁には導電層がめっきされている。もちろん、他の実施例において、基板10に直接導電層をめっきして、高圧端子21を直接形成することもできる。
【0066】
選択的に、第二ノッチ12は直角切欠口であり、即ち矩形状に設けられ、高圧触針は直角切欠口の長辺側壁に接触して、印刷装置と消耗チップ100との接続を実現する。直角切欠口は長辺側壁と短辺側壁を有し、長辺側壁に導電層が設置されて高圧端子21を形成し、直角切欠口の長辺側壁に銅めっきを行うことができ、短辺側壁には銅めっきを行わず、短辺側壁はストッパ作用を果たすだけであり、高圧触針の移動を効果的に制限し、高圧触針と対応する高圧端子21との接触不良を回避し、又は高圧触針と他の低圧端子100aとの間に短絡が発生して消耗チップ100が損壊することを回避する。
【0067】
選択的に、
図9に示すように、消耗チップ100はメモリ104をさらに含む。メモリ104は、基板10の第二面に設置されることができ、インクカートリッジの関連情報を格納するために用いられる。2つの検出端子22の間に2つの抵抗R2を直列に接続し、且つ抵抗R3を並列に接続した後、接地端子101cに接続する。メモリ104は接地端子101cに電気的に接続されており、さらに検出端子22とメモリ104との電気的接続を実現する。
【0068】
さらに、
図8に示すように、基板10には第三ノッチ13が開設されており、第三ノッチ13内に導電層が設置されており、検出触針と第三ノッチ13内の導電層が接触して、データ通信/電気的接続を実現する。
【0069】
選択的に、導電層は、めっき方式によって第三ノッチ13の切欠口壁にめっきされており、従って基板10に検出端子22を形成する。
【0070】
選択的に、第三ノッチ13は、半円形切欠口、矩形切欠口であるか、又は他の形態に設置されてもよい。第三ノッチ13の切欠口底部は平面であってもよく、曲面であってもよく、どのような形態に係わらず検出触針を固定できればよい。第三ノッチ13内に導電層が設置されている。第三ノッチ13は、検出触針に電気的に接触し且つ検出触針を固定して、信号検出触針のガタつきを防止するために用いられる。
【0071】
選択的に、
図8に示すように、基板10の長手方向(即ち、
図8のx軸方向である)に沿って、基板10に第四ノッチ14が開設されており、第三ノッチ13は第四ノッチ14の側壁に設けられ、第三ノッチ13の切欠口が所在する平面と第四ノッチ14の側壁は同じ平面に位置するように設置される。第四ノッチ14を開設することにより、インクの排出に有利であり、従って高圧端子21と検出端子22との間の短絡に対してさらなる保護を提供すること、を理解することができる。
【0072】
図4に示すように、第一導電リード31は第三接続段311及び第三阻隔段312を含み、第三接続段311の一端は第一低圧端子101に電気的に接続され、第三阻隔段312は第三接続段311に接続され、且つ第三阻隔段312の他端は対応する組の高圧端子21と検出端子22との間に延在されており、従って第一重の保護を形成する。第二導電リード32は第四接続段321及び第四阻隔段322を含み、第四接続段321の一端は第二低圧端子102に電気的に接続され、第四阻隔段322は第四接続段321に接続され、第四阻隔段322の他端は対応する組の高圧端子21と検出端子22との間に延在され、且つ第三阻隔段312と離間して設置され、従って第二重の保護を形成する。二重保護の設置は、高圧端子21側の高電圧の分圧及び降圧を効果的に保証することができ、検出端子22に対する保護をより良く実現することができる。さらに、高圧端子21と検出端子22との間に位置する第一導電リード31及び第二導電リード32は離間して設置され、第一導電リード31は第二導電リード32より検出端子22に近接して設置されるか、又は、第二導電リード32は第一導電リード31より検出端子22に近接して設置される。換言すると、選択的に、第三阻隔段312と第四阻隔段322は離間して設置され、第三阻隔段312は第四阻隔段322より検出端子22に近接して設置されるか、第四阻隔段322は第三阻隔段312より検出端子22に近接して設置される。即ち、第三阻隔段312と第四阻隔段322はスタック方式で配置されているので、高圧端子21側の高電圧に対して十分に分圧、降圧することができる。
【0073】
選択的に、1つの実施形態では、第一導電リード31の数は少なくとも2本であり、及び/又は第二導電リード32の数は少なくとも2本である。少なくとも2本の第一導電リード31は、同じ第一低圧端子101に接続されるか、又はそれぞれ異なる第一低圧端子101に接続される。少なくとも2本の第二導電リード32は、同じ第二低圧端子102に接続されるか、又はそれぞれ異なる第二低圧端子102に接続される。もちろん、別の実施形態では、第一導電リード31の数は1本であってもよく、第二導電リード32の数も1本であってもよい。又は、第一導電リード31の数は2本であってもよく、第二導電リード32の数は1本であってもよい。第一導電リード31の数は1本であってもよく、第二導電リード32の数は2本であってもよい。第一導電リード31及び第二導電リード32の数は、具体的な設計に応じて選択することができ、且つ実施例1~12の説明を参照できること、を理解することができる。
【0074】
<実施例1>
図4、
図7、
図8に示すように、高圧端子21及び検出端子22は二組に設置され、第一導電リード31は第三接続段311及び第三阻隔段312を含み、第三接続段311の一端は第一低圧端子101に電気的に接続され、第三阻隔段312は第三接続段311に接続され、且つ第三阻隔段312の両端はそれぞれ一組の端子に対応し、且つ第三阻隔段312の両端はそれぞれ対応する組の高圧端子21と検出端子22との間に延在される。第二導電リード32は第四接続段321及び第四阻隔段322を含み、第四接続段321の一端は第二低圧端子102に電気的に接続され、第四阻隔段322は第四接続段321に接続され、且つ第四阻隔段322の両端はそれぞれ一組の端子に対応し、且つ第四阻隔段322の両端はそれぞれ対応する組の高圧端子21と検出端子22との間に延在される。
【0075】
選択的に、第一低圧端子101はデータ端子101d又は電源端子101eであり、第二低圧端子102はイネーブル端子101a又はクロック端子101bである。且つ、一組の端子において、高圧端子21と検出端子22との間に位置する第三阻隔段312と第四阻隔段322は離間して設置されて、二重阻隔を効果的に形成し、消耗チップ100に短絡が発生すると、高圧端子21の電圧は第三阻隔段312によってデータ端子101d又は電源端子101eに導かれ、及び第四阻隔段322によってイネーブル端子101a又はクロック端子101bに導かれて分圧し、検出端子22が受ける電圧信号を低減し、その保護を実現する。
【0076】
選択的に、第一低圧端子101は電源端子101eであり、第二低圧端子102はイネーブル端子101aである。電源端子101eとイネーブル端子101aは基板10の異なる領域に設置されること、を理解することができる。これにより、第一導電リード31及び第二導電リード32の配線を容易にすることができ、消耗チップ100全体のレイアウトをコンパクトで合理的にすることができるとともに、第一導電リード31及び第二導電リード32の使用長さを効果的に低減し、コストを節約することができる。
【0077】
さらに、本実施形態では、第三阻隔段312と第四阻隔段322は平行するように配置され、いずれも直線状に設置され、即ち、基板10に直線状の導電層をめっきすることにより形成する。もちろん、第三阻隔段312と第四阻隔段322の形状は直線状でなくてもよく、必要に応じて曲線、折れ線などの任意の形状に設置することもできる。
【0078】
さらに、本実施形態では、基板10の幅方向(即ち、
図8のy軸方向である)に沿って、第四阻隔段322及び第三阻隔段312はy方向でスタック方式で設置され、x軸とy軸は垂直に設置され、第四阻隔段322は第三阻隔段312より検出端子22に近接して設置される。
【0079】
選択的に、第三接続段311及び第三阻隔段312との間はT字状に形成され、第四接続段321及び第四阻隔段322との間はT字状に形成される。即ち、第一導電リード31はT字状に設置され、第二導電リード32はT字状に設置される。もちろん、他の実施形態では、第一導電リード31及び第二導電リード32は、他の形状に設置されてもよく、ここでは限定しない。
【0080】
本実施形態では、第一導電リード31の数は1本に設置され、第二導電リード32の数も1本に設置される。
【0081】
<実施例2>
図10に示すように、実施例2と実施例1の構造は基本的に同じであり、その同じ部分はここでは詳しく説明しない。異なる点は、第一導電リード31の数は2本であり、1つの第一導電リード31の一端は電源端子101eに接続され、他端は一組の端子の高圧端子21と検出端子22との間に延在され、他の1つの第一導電リード31の一端も電源端子101eに接続され、他端は他の一組の端子の高圧端子21と検出端子22との間に延在されることである。
【0082】
選択的に、本実施形態では、2本の第一導電リード31はいずれもL字状に設置され、第二導電リード32の数は1本であり、且つT字状に設置される。
【0083】
<実施例3>
図11に示すように、実施例3と実施例1の構造は基本的に同じであり、その同じ部分はここでは詳しく説明しない。異なる点は、第二導電リード32の数は2本であり、1つの第二導電リード32の一端はイネーブル端子101aに接続され、他端は一組の端子の高圧端子21と検出端子22との間に延在され、他の1つの第二導電リード32の一端もイネーブル端子101aに接続され、他端は他の一組の端子の高圧端子21と検出端子22との間に延在されることである。
【0084】
選択的に、本実施形態では、第一導電リード31の数は1本であり、且つT字状に設置され、第二導電リード32はL字状に設置される。
【0085】
<実施例4>
図12に示すように、実施例4と実施例3の構造は基本的に同じであり、その同じ部分はここでは詳しく説明しない。異なる点は、第二導電リード32の数は2本であり、1つの第二導電リード32の一端はイネーブル端子101aに接続され、他端は一組の端子の高圧端子21と検出端子22との間に延在され、他の1つの第二導電リード32の一端はクロック端子101bに接続され、他端は他の一組の端子の高圧端子21と検出端子22との間に延在されることである。
【0086】
選択的に、本実施形態では、第一導電リード31の数は1本であり、且つT字状に設置され、第二導電リード32はL字状に設置される。
【0087】
<実施例5>
図13に示すように、実施例5と実施例1の構造は基本的に同じであり、その同じ部分はここでは詳しく説明しない。異なる点は、本実施例では、消耗チップ100は第三低圧端子103をさらに含み、導電リード30は第三導電リード33をさらに含み、第一導電リード31は第三接続段311及び第三阻隔段312を含み、第三接続段311の一端は第一低圧端子101に電気的に接続され、第三阻隔段312は第三接続段311に接続され、且つ第三阻隔段312の両端はそれぞれ一組の端子に対応し、且つ第三阻隔段312の両端はそれぞれ対応する各組の高圧端子21と検出端子22との間に延在され、第二導電リード32の一端は第二低圧端子102に電気的に接続され、他端は一組の高圧端子21と検出端子22との間に延在され、第三導電リード33の一端は第三低圧端子103に電気的に接続され、他端は他の一組の端子の高圧端子21と検出端子22との間に延在されることである。
【0088】
選択的に、第三低圧端子103は、イネーブル端子101a、クロック端子101b、接地端子101c、データ端子101d及び電源端子101eの中のいずれか1つを含む。
【0089】
さらに、第一低圧端子101に選択された端子、第二低圧端子102に選択された端子、第三低圧端子103に選択された端子は同一の端子ではない。換言すると、第一低圧端子101、第二低圧端子102、第三低圧端子103は、別々に基板10上の異なる端子である。例えば、第一低圧端子101がイネーブル端子101aであり、第二低圧端子102がクロック端子101bであると、第三低圧端子103はイネーブル端子101a、クロック端子101b以外の端子であり、例えば、接地端子101c、データ端子101d又は電源端子101eである。さらに、第一低圧端子101が接地端子101cであり、第二低圧端子102が電源端子101eであると、第三低圧端子103は接地端子101c、電源端子101e以外の端子であり、例えば、イネーブル端子101a、クロック端子101b又はデータ端子101dである。以上は2つの例であり、他のタイプの場合はここで1つ1つ例を挙げないが、そのさまざまな変更は、依然として本願の範囲内に属する。
【0090】
具体的には、1つの実施例において、引き続き
図13を参照すると、第三低圧端子103はデータ端子101dであり、第一低圧端子101は接地端子101cであり、第二低圧端子102は電源端子101eである。即ち、第三接続段311は接地端子101cに接続され、第三接続段311から離れている第三阻隔段312の一端はそれぞれ対応する各組の高圧端子21と検出端子22との間に延在され、第二導電リード32の一端は電源端子101eに電気的に接続され、他端は一組の端子の高圧端子21と検出端子22との間に延在され、第三導電リード33の一端はデータ端子101dに電気的に接続され、他端は他の一組の端子の高圧端子21と検出端子22との間に延在される。
【0091】
さらに、本実施形態では、第四阻隔段322と第三阻隔段312はy軸方向(
図13に示す)に沿ってスタック方式で設置され、ここで、x軸とy軸は垂直に設置され、第三阻隔段312は第四阻隔段322より検出端子22に近接して設置される。同時に、第一導電リード31は第三導電リード33より検出端子22に近接して設置される。このように、消耗チップ100に短絡が出現した場合、高圧端子21側の高電圧は、先ず第二導電リード32又は第三導電リード33によって分圧され、その後、第一導電リード31によって接地降圧され、検出端子22が高電圧を受けないようにして、即ち検出端子22に対する保護を実現する。
【0092】
選択的に、
図13に示すように、第三接続段311及び第三阻隔段312はT字状構造を構成し、即ち第一導電リード31はT字状に設置される。第二導電リード32はL字状に設置され、第三導電リード33もL字状に設置され、且つ第三導電リード33と第二導電リード32は接地端子101cを対称点として対称的に設置される。
【0093】
本実施例では、第一導電リード31、第二導電リード32及び第三導電リード33の数はいずれも1本である。
【0094】
<実施例6>
図14に示すように、実施例6と実施例5の構造は基本的に同じであり、その同じ部分はここでは詳しく説明しない。異なる点は、第一導電リード31の数は2本であり、その1つの第一導電リード31の一端は接地端子101cに接続され、他端は一組の端子の高圧端子21と検出端子22との間に延在され、他の1つの第一導電リード31の一端も接地端子101cに接続され、他端は他の一組の端子の高圧端子21と検出端子22との間に延在されることである。
【0095】
第一導電リード31はL字状に設置され、第二導電リード32はL字状に設置され、第三導電リード33もL字状に設置される。
【0096】
<実施例7>
図15に示すように、実施例7と実施例2の構造は基本的に同じであり、その同じ部分はここでは詳しく説明しない。異なる点は、第三阻隔段312の両端はそれぞれ一組の端子に対応し、且つ第三阻隔段312の両端はそれぞれ対応する組の高圧端子21と検出端子22との間に延在されることである。第三阻隔段312の一端は第三接続段311に接続され、第三接続段311は第一低圧端子101に接続される。第四阻隔段322は一組の端子に対応し、第四阻隔段322の一端は第四接続段321に接続され、他端は対応する一組の端子の高圧端子21と検出端子22との間に延在される。第四阻隔段322の一端は第四接続段321に接続され、第四接続段321は第二低圧端子102に接続される。即ち、一組の端子の間に第一導電リード31及び第二導電リード32が設置されており、他の一組の端子の間に第一導電リード31が設置されていること、を理解することができる。ここで、第一低圧端子101及び第二低圧端子102は、イネーブル端子101a、クロック端子101b、データ端子101d及び電源端子101e又は接地端子101cのいずれか1つであってもよい。
【0097】
選択的に、第三接続端311の一端は接地端子101cに電気的に接続され、即ち第一導電リード31は接地端子101cに接続され、第二導電リード32は接地端子101c以外の他の端子に接続され、例えば、イネーブル端子101a、クロック端子101b、データ端子101d、電源端子101eである。同時に、第三阻隔段312は第四阻隔段322に対して検出端子22にさらに近接している。このように、第一導電リード31及び第二導電リード32を有する一組の端子において、高圧端子21と検出端子22との間に短絡が発生した場合、先ず第一阻隔段322によって分圧してから、阻隔段312によって降圧して、二重保護を実現することができる。他の一組の端子において、直接阻隔段312によって降圧する。
【0098】
選択的に、第一導電リード31はT字状に設置され、第二導電リード32はL字状に設置される。
【0099】
<実施例8>
図16に示すように、実施例8と実施例2の構造は基本的に同じであり、その同じ部分はここでは詳しく説明しない。異なる点は、第四阻隔段322の両端はそれぞれ一組の端子に対応し、且つ第四阻隔段322の両端はそれぞれ対応する一組の端子の高圧端子21と検出端子22との間に延在され、即ち第四阻隔段322の一端は第四接続段321に接続され、他端は対応する一組の端子の高圧端子21と検出端子22との間に延在され、第四接続段321は第五低圧端子102に接続されることである。第三阻隔段312は一組の端子に対応し、第三阻隔段312の一端は第三接続段311に接続され、他端は一組の端子の高圧端子21と検出端子22との間に延在され、第三接続段311は第一低圧端子101に接続される。即ち、一組の端子の間には第一導電リード31と第二導電リード32が設置され、他の一組の端子の間には第二導電リード32が設置されること、を理解することができる。ここで、第一低圧端子101及び第二低圧端子102は、イネーブル端子101a、クロック端子101b、データ端子101d及び電源端子101e又は接地端子101cのいずれか1つであってもよい。
【0100】
本実施形態では、第一低圧端子101は電源端子101eであり、第二低圧端子102はイネーブル端子101aである。第一導電リード31はL字状構造に設置され、第二導電リード32はT字状構造に設置される。
【0101】
<実施例9>
図17に示すように、実施例9と実施例1の構造は基本的に同じであり、その同じ部分はここでは詳しく説明しない。異なる点は、本実施形態では、消耗チップ100は第三低圧端子103及び第四低圧端子105をさらに含み、導電リード30は第三導電リード33及び第四導電リード34をさらに含むことである。ここでは、各導電リードと各低圧端子との間の関係を便利に説明するために、二組の端子をそれぞれ第一組及び第二組と定義する。
【0102】
具体的には、第一導電リード31の一端は第一低圧端子101に電気的に接続され、他端は第一組の高圧端子21と検出端子22との間に延在される。第二導電リード32の一端は第二低圧端子102に電気的に接続され、他端は第一組の高圧端子21と検出端子22との間に延在される。第三導電リード33の一端は第三低圧端子103に電気的に接続され、他端は第二組の高圧端子21と検出端子22との間に延在される。第四導電リード34の一端は第四低圧端子105に電気的に接続され、他端は第二組の高圧端子21と検出端子22との間に延在される。このように、別々に二組の端子の間に二重保護が形成される。
【0103】
選択的に、第三低圧端子103は、イネーブル端子101a、クロック端子101b、接地端子101c、データ端子101d及び電源端子101eの中のいずれか1つを含み、第四低圧端子105は、イネーブル端子101a、クロック端子101b、接地端子101c、データ端子101d及び電源端子101eの中のいずれか1つを含む。
【0104】
さらに、第一低圧端子101に選択された端子、第二低圧端子102に選択された端子、第三低圧端子103に選択された端子及び第四低圧端子105に選択された端子はは同一の端子ではない。換言すると、第一低圧端子101、第二低圧端子102、第三低圧端子103及び第四低圧端子105は、それぞれ基板10上の異なる端子である。例えば、第一低圧端子101がイネーブル端子101aであり、第二低圧端子102がクロック端子101bであり、第三低圧端子103がデータ端子101dであると、第四低圧端子105はイネーブル端子101a、クロック端子101b及びデータ端子101d以外の端子であり、例えば、接地端子101c又は電源端子101eである。上述した端子の選択は実際の状況に応じて選択することができ、その簡単で合理的なレイアウトはすべて本願に含まれること、を理解することができる。
【0105】
具体的には、
図17に示すように、レイアウトのコンパクトさ及び合理性のために、本実施例では、第一低圧端子101は電源端子101eであり、第二低圧端子102はイネーブル端子101aであり、第三低圧端子103はデータ端子101dであり、第四低圧端子105はクロック端子101bである。このように、イネーブル端子101aとクロック端子101bは基板の同じ領域に位置し、電源端子101eとデータ端子101dも基板の同じ領域に位置し、且つ第一導電リード31及び第二導電リード32は第一組に対応し、第三導電リード33と第四導電リード34は第二組に対応し、上記の配置により、導電リードの延在経路が最短であり且つ最適であるだけではなく、レイアウトもさらにコンパクト且つ合理である。
【0106】
選択的に、本実施例では、第一導電リード31、第二導電リード32、第三導電リード33及び第四導電リード34の形状は同じであり、すべてL字状構造に設置される。
【0107】
<実施例10>
図18に示すように、実施例10と実施例7の構造は基本的に同じであり、その同じ部分はここでは詳しく説明しない。異なる点は、消耗チップにおいて、第三阻隔段312の両端はそれぞれ一組の端子に対応し、第三阻隔段312の両端はそれぞれ対応する一組の高圧端子21と検出端子22との間に延在されることである。第三阻隔段312の一端は第三接続段311に接続され、第三接続段311は第一低圧端子101に接続される。第四阻隔段322と第四接続段321は設置されない。即ち、一組の端子の間に第一導電リード31が設置されており、他の一組の端子の間にも第一導電リード31が設置されていること、を理解することができる。ここで、第一低圧端子101は、イネーブル端子101a、クロック端子101b、データ端子101d及び電源端子101e又は接地端子101cの中のいずれか1つであってもよい。
【0108】
選択的に、接続段311の一端は接地端子101cに電気的に接続され、即ち第一導電リード31は接地端子101cに接続される。このように、第一導電リード31を有する一組の端子において、高圧端子21と検出端子22との間に短絡が発生した場合、阻隔段312によって降圧することができ、従って短絡保護を実現する。
【0109】
選択的に、第一導電リード31はT字状構造に設置される。
【0110】
<実施例11>
図19に示すように、実施例11と実施例10の構造は基本的に同じであり、その同じ部分はここでは詳しく説明しない。異なる点は、第一導電リード31の数は2本であり、1つの第一導電リード31の一端は接地端子101cに接続され、他端は一組の端子の高圧端子21と検出端子22との間に延在され、他の1つの第一導電リード31の一端も接地端子101cに接続され、他端は他の一組の端子の高圧端子21と検出端子22との間に延在されることである。
【0111】
第一導電リード31はL字状に設置される。
【0112】
<実施例12>
図20及び
図21に示すように、実施例12と実施例10、実施例11の構造は類似しているので、その同じ部分はここでは詳しく説明しない。異なる点は、基板10上の各端子が占める面積は実施例10、実施例11の中の端子の面積より大きく、プリンタ側の触針とチップ端子との間の接続安定性の向上に有利であることである。
【0113】
なお、上記の各実施例において、いずれも導電リード30を使用するが、本願は導電構造3の具体的な構成を限定せず、例えば、金属リードとして、導電リード30の代わりに導電機能を有する他の材料からなるリード構造を使用することができ、例えば、合金、導電ゴム、導電プラスチック、高分子導電材料などである。
【0114】
本願は、消耗チップの製造方法をさらに提供し、上述した消耗チップを製造するために用いられる。
【0115】
図22に示すように、消耗チップの製造方法は、
基板10の上にメモリ104、メモリ104に電気的に接続された少なくとも1つの低圧端子100a、少なくとも1つの高圧端子21及び少なくとも1つの検出端子22を設置し、且つ高圧端子21と検出端子22は離間して設置されることと、
基板10の上に導電構造3を設置し、導電構造3の一端を低圧端子100aに電気的に接続し、導電構造3の他端を高圧端子21と検出端子22との間に延在することと、を含む。
【0116】
1つの実施例において、高圧端子21と検出端子22の数は二組であり、前記方法は、
二組の端子を基板10の上に離間して設置することと、
少なくとも1つの低圧端子100aを少なくとも1つの導電構造3に接続し、導電構造3の一端を低圧端子100aに電気的に接続し、他端を少なくとも一組の高圧端子21と検出端子22との間に延在することと、をさらに含む。
【0117】
1つの実施例において、前記方法は、
各組の高圧端子21と検出端子22との間に少なくとも2つの導電構造3を設置することと、又は、
一組の高圧端子21と検出端子22との間に1つの導電構造3を設置し、他の一組の高圧端子21と検出端子22との間に少なくも2つの導電構造3を設置することと、をさらに含む。
【0118】
1つの実施例において、前記方法は、金属リードを導電構造3として採用することをさらに含む。
【0119】
1つの実施例において、前記方法は、導電構造3をT字状又はL字状に設置することをさらに含む。
【0120】
1つの実施例において、前記方法は、
基板10の側壁に第一ノッチ11を開設し、第一ノッチ11内に導電層を設置して低圧端子100aを形成することと、及び/又は、
基板10の側壁に第二ノッチ12を開設し、第二ノッチ12内に導電層を設置して高圧端子21を形成することと、及び/又は、
基板10の側壁に第三ノッチ13及び第四ノッチ14を開設し、基板10の長さ方向に沿って第四ノッチ14を形成し、第三ノッチ13を第四ノッチ14の側壁に開設し、第三ノット13内に導電層を設置して検出端子22を形成することと、をさらに含む。
【0121】
1つの実施例において、前記方法は、
第二ノッチ12を直角切欠口に形成し、それは長辺側壁及び短辺側壁を有し、長辺側壁に導電層を設置して高圧端子21を形成することをさらに含む。
【0122】
1つの実施例において、導電構造3は接続段301及び阻隔段302を含み、前記方法は、接続段301の一端を低圧端子100aに電気的に接続し、接続段301の他端を阻隔段302に電気的に接続し、阻隔段302を高圧端子21と検出端子22との間に延在することをさらに含む。
【0123】
1つの実施例において、高圧端子21と検出端子22の数は二組であり、導電構造3は導電リード30を含み、導電リード30は接続段301及び阻隔段302を含み、前記方法は、
二組の端子を基板10の上に離間して設置することと、
接続段301の一端を少なくとも1つの低圧端子100aに電気的に接続し、他端を阻隔段302に接続することと、
阻隔段302の両端はそれぞれ一組の端子に対応し、阻隔段302の両端をそれぞれ対応する一組の中の高圧端子21と検出端子22との間に延在することと、をさらに含む。
【0124】
1つの実施例において、高圧端子21と検出端子22の数は二組であり、導電構造3は複数の導電リード30を含み、前記方法は、
二組の端子を基板10の上に離間して設置することと、
少なくとも1つの導電リード30の一端を少なくとも1つの低圧端子100aに電気的に接続し、他端を一組の高圧端子21と検出端子22との間に延在することと、
少なくとも1つの導電リード30の一端を少なくとも1つの低圧端子100aに電気的に接続し、他端を他の一組の高圧端子21と検出端子22との間に延在することと、をさらに含む。
【0125】
1つの実施例において、他端が一組の高圧端子21と検出端子22との間に延在する導電リード線30は、第一接続段303及び第一阻隔段304を含み、前記方法は、
第一接続段303の一端を少なくとも1つの低圧端子100aに電気的に接続し、他端を第一阻隔段304に接続し、第一阻隔段304の両端はそれぞれ一組の端子に対応し、第一阻隔段304の両端をそれぞれ対応する組の高圧端子21と検出端子22との間に延在することをさらに含み、及び/又は、
他端が他の一組の高圧端子21と検出端子22との間に延在する導電リード30は、第二接続段305及び第二阻隔段306を含み、前記方法は、
第二接続段305の一端を少なくとも1つの低圧端子100aに電気的に接続し、他端を第二阻隔段306に接続し、第二阻隔段306の両端はそれぞれ一組の端子に対応し、第二阻隔段306の両端をそれぞれ対応する組の高圧端子21と検出端子22との間に延在することをさらに含む。
【0126】
1つの実施例において、低圧端子100aは離間して設置された第一低圧端子101及び第二低圧端子102を含み、導電構造3は第一導電リード31及び第二導電リード32を含み、前記方法は、
第一導電リード31の一端を第一低圧端子101に電気的に接続し、他端を高圧端子21と検出端子22との間に延在し、第二導電リード32の一端を第二低圧端子102に電気的に接続し、他端を第一導電リード31に対応する高圧端子21と検出端子22との間に延在することをさらに含む。
【0127】
1つの実施例において、高圧端子21及び検出端子22の数は二組であり、第一導電リード31は第三接続段311及び第三阻隔段312を含み、第二導電リード32は第四接続段321及び第四阻隔段322を含み、前記方法は、
二組の端子を基板10の上に離間して設置し、第三接続段311の一端を第一低圧端子101に電気的に接続し、第三阻隔段312を第三接続段311に接続し、第四接続段321の一端を第二低圧端子102に電気的に接続し、第四阻隔段322を第四接続段321に接続することと、
第三阻隔段312の両端をそれぞれ一組の端子に対応し、第三阻隔段312の両端をそれぞれ対応する組の高圧端子21と検出端子22との間に延在することと、又は第三阻隔段312は一組の端子に対応し、第三阻隔段312の一端を第三接続段311に接続し、他端を対応する組の高圧端子21と検出端子22との間に延在することと、
第四阻隔段322の両端をそれぞれ一組の端子に対応し、第四阻隔段322の両端をそれぞれ対応する組の高圧端子21と検出端子22との間に延在することと、又は第四阻隔段322は一組の端子に対応し、第四阻隔段322の一端を第四接続段321に接続し、他端を対応する組の高圧端子21と検出端子22との間に延在することと、をさらに含む。
【0128】
1つの実施例において、第一導電リード31の数は少なくとも2本であり、及び/又は第二導電リード32の数は少なくとも2本であり、前記方法は、
少なくとも2本の第一導電リード31を同じ第一低圧端子101に接続するか、又はそれぞれ異なる第一低圧端子101に接続することと、
少なくとも2本の第二導電リード32を同じ第二低圧端子102に接続するか、又はそれぞれ異なる第二低圧端子102に接続することと、をさらに含む。
【0129】
1つの実施例において、高圧端子21及び検出端子22の数は二組であり、消耗チップ100は第三低圧端子103をさらに含み、導電リード30は第三導電リード33をさらに含み、第一導電リード31は第三接続段311及び第三阻隔段312を含み、前記方法は、
二組の端子を基板10の上に離間して設置することと、
第三接続段311の一端を第一低圧端子101に電気的に接続し、第三阻隔段312を第三接続段311に接続し、第三阻隔段312の両端をそれぞれ一組の端子に対応し、且つ第三阻隔段312の両端をそれぞれ対応する各組の高圧端子21と検出端子22との間に延在することと、
第二導電リード32の一端を第二低圧端子102に電気的に接続し、他端を一組の高圧端子21と検出端子22との間に延在することと、
第三導電リード33の一端を第三低圧端子103に電気的に接続し、他端を他の一組の高圧端子21と検出端子22との間に延在することと、をさらに含む。
【0130】
1つの実施例において、高圧端子21及び検出端子22の数は二組であり、消耗チップ100は第三低圧端子103をさらに含み、導電リード30は第三導電リード33をさらに含み、第一導電リード31の数は2本であり、前記方法は、
二組の端子を基板10の上に離間して設置することと、
2本の第一導電リード31をそれぞれ一組に端子に対応し、1本の第一導電リード31の一端を第一低圧端子101に接続し、他端を対応する一組の高圧端子21と検出端子22との間に延在し、他の1本の第一導電リード31の一端を第一低圧端子101に接続し、他端を対応する一組の高圧端子21と検出端子22との間に延在することと、
第二導電リード32の一端を第二低圧端子102に電気的に接続し、他端を一組の高圧端子21と検出端子22との間に延在することと、
第三導電リード33の一端を第三低圧端子103に電気的に接続し、他端を他の一組の高圧端子21と検出端子22との間に延在することと、をさらに含む。
【0131】
1つの実施例において、高圧端子21と検出端子22の数は二組であり、消耗チップ100は第三低圧端子103及び第四低圧端子105をさらに含み、導電リード30は第三導電リード33及び第四導電リード34をさらに含み、前記方法は、
二組の端子を基板10の上に離間して設置することと、
第一導電リード31の一端を第一低圧端子101に電気的に接続し、他端を一組の高圧端子21と検出端子22との間に延在し、第二導電リード32の一端を第二低圧端子102に電気的に接続し、他端を第一導電リード31に対応する一組の高圧端子21と検出端子22との間に延在することと、
第三導電リード33の一端を第三低圧端子103に電気的に接続し、他端を他の一組の高圧端子21と検出端子22との間に延在し、第四導電リード34の一端を第四低圧端子105に電気的に接続し、他端を第三導電リード33に対応する他の一組の高圧端子21と検出端子22との間に延在することと、をさらに含む。
【0132】
1つの実施例において、前記方法は、第一導電リード31をT字状構造又はL字状構造に設置し、及び/又は第二導電リード32をT字状構造又はL字状構造に設置することをさらに含む。
【0133】
1つの実施例において、前記方法は、高圧端子21と検出端子22との間に位置する第一導電リード31及び第二導電リード32を離間して設置することと、
第一導電リード31を第二導電リード32より検出端子22に近接して設置するか、又は第二導電リード32を第一導電リード31より検出端子22に近接して設置することと、をさらに含む。
【0134】
1つの実施例において、第一低圧端子101は、イネーブル端子101a、クロック端子101b、接地端子101c、データ端子101d及び電源端子101eの中のいずれか1つであり、及び/又は、
第二低圧端子102は、イネーブル端子101a、クロック端子101b、接地端子101c、データ端子101d及び電源端子101eの中のいずれか1つである。
【0135】
1つの実施例において、第一低圧端子101は接地端子101cであり、第二低圧端子102はイネーブル端子101a、クロック端子101b、データ端子101d及び電源端子101eの中のいずれか1つである。
【0136】
1つの実施例において、前記方法は、基板10に第一ノッチ11を開設し、第一ノッチ11内に導電層を設置して接地端子101c、データ端子101d及び電源端子101eの中のいずれか1つを形成することと、及び/又は、
接地端子101c、データ端子101d又は電源端子101eを並べて設置することと、をさらに含む。
【0137】
1つの実施例において、前記方法は、基板10の側壁に第二ノッチ12を開設し、第二ノッチ12は複数の第二切欠口壁を含み、少なくとも1つの第二切欠口壁に導電層を設置して高圧端子21を形成することと、及び/又は、
基板10の側壁に第三ノッチ13を開設し、第三ノッチ13内に導電層を設置して検出端子22を形成することと、をさらに含む。
【0138】
本実施例の消耗チップの製造方法は上述した消耗チップに対応し、上述した消耗チップの実施例で述べた技術的特徴及びその有益な効果はすべて消耗チップの製造方法の実施例に適用される。消耗チップの製造方法のステップは任意に組み合わせることができ、優先順位は存在しない。
【0139】
上記の実施形態の各技術的特徴は任意に組み合わせることができ、説明を簡潔にするために、上記の実施形態における各技術的特徴のあらゆる可能な組合せについては説明していないが、これらの技術的特徴の組み合わせに矛盾がない限り、本明細書に記載された範囲にあると考えるべきである。
【0140】
当業者であれば、以上の実施形態は単に本願を説明するために用いられ、本願を限定するためのものではなく、本願の実質的な精神範囲内であれば、以上の実施形態に対する適切な改変及び変更はすべて本願が保護する範囲内にあることを認識すべきである。
【符号の説明】
【0141】
100 消耗チップ
10 基板
10a 第一面
11 第一ノッチ
12 第二ノッチ
13 第三ノッチ
14 第四ノッチ
100a 低圧端子
101 第一低圧端子
101a イネーブル端子
101b クロック端子
101c 接地端子
101d データ端子
101e 電源端子
102 第二低圧端子
103 第三低圧端子
104 メモリ
105 第四低圧端子
21 高圧端子
22 検出端子
3 導電構造
30 導電リード
301 接続段
302 阻隔段
303 第一接続段
304 第一阻隔段
305 第二接続段
306 第二阻隔段
31 第一導電リード
311 第三接続段
312 第三阻隔段
32 第二導電リード
321 第四接続段
322 第四阻隔段
33 第三導電リード
34 第四導電リード
【手続補正書】
【提出日】2022-12-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0096
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0096】
<実施例7>
図15に示すように、実施例7と実施例2の構造は基本的に同じであり、その同じ部分はここでは詳しく説明しない。異なる点は、第三阻隔段312の両端はそれぞれ一組の端子に対応し、且つ第三阻隔段312の両端はそれぞれ対応する組の高圧端子21と検出端子22との間に延在されることである。第三阻隔段312
は第三接続段311に接続され、第三接続段311は第一低圧端子101に接続される。第四阻隔段322は一組の端子に対応し、第四阻隔段322の一端は第四接続段321に接続され、他端は対応する一組の端子の高圧端子21と検出端子22との間に延在される。第四阻隔段322の一端は第四接続段321に接続され、第四接続段321は第二低圧端子102に接続される。即ち、一組の端子の間に第一導電リード31及び第二導電リード32が設置されており、他の一組の端子の間に第一導電リード31が設置されていること、を理解することができる。ここで、第一低圧端子101及び第二低圧端子102は、イネーブル端子101a、クロック端子101b、データ端子101d及び電源端子101e又は接地端子101cのいずれか1つであってもよい。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0097
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0097】
選択的に、第三接続端311の一端は接地端子101cに電気的に接続され、即ち第一導電リード31は接地端子101cに接続され、第二導電リード32は接地端子101c以外の他の端子に接続され、例えば、イネーブル端子101a、クロック端子101b、データ端子101d、電源端子101eである。同時に、第三阻隔段312は第四阻隔段322に対して検出端子22にさらに近接している。このように、第一導電リード31及び第二導電リード32を有する一組の端子において、高圧端子21と検出端子22との間に短絡が発生した場合、先ず第四阻隔段322によって分圧してから、第三阻隔段312によって降圧して、二重保護を実現することができる。他の一組の端子において、直接第三阻隔段312によって降圧する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0099
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0099】
<実施例8>
図16に示すように、実施例8と実施例2の構造は基本的に同じであり、その同じ部分はここでは詳しく説明しない。異なる点は、第四阻隔段322の両端はそれぞれ一組の端子に対応し、且つ第四阻隔段322の両端はそれぞれ対応する一組の端子の高圧端子21と検出端子22との間に延在され、
第四阻隔段322
は第四接続段321に接続され、
第四接続段321は第
二低圧端子102に接続されることである。第三阻隔段312は一組の端子に対応し、第三阻隔段312の一端は第三接続段311に接続され、他端は一組の端子の高圧端子21と検出端子22との間に延在され、第三接続段311は第一低圧端子101に接続される。即ち、一組の端子の間には第一導電リード31と第二導電リード32が設置され、他の一組の端子の間には第二導電リード32が設置されること、を理解することができる。ここで、第一低圧端子101及び第二低圧端子102は、イネーブル端子101a、クロック端子101b、データ端子101d及び電源端子101e又は接地端子101cのいずれか1つであってもよい。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0107
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0107】
<実施例10>
図18に示すように、実施例10と実施例7の構造は基本的に同じであり、その同じ部分はここでは詳しく説明しない。異なる点は、
第三阻隔段312の両端はそれぞれ一組の端子に対応し、第三阻隔段312の両端はそれぞれ対応する一組の高圧端子21と検出端子22との間に延在されることである。第三阻隔段312
は第三接続段311に接続され、第三接続段311は第一低圧端子101に接続される。第四阻隔段322と第四接続段321は設置されない。即ち、一組の端子の間に第一導電リード31が設置されており、他の一組の端子の間にも第一導電リード31が設置されていること、を理解することができる。ここで、第一低圧端子101は、イネーブル端子101a、クロック端子101b、データ端子101d及び電源端子101e又は接地端子101cの中のいずれか1つであってもよい。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0108
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0108】
選択的に、第三接続段311の一端は接地端子101cに電気的に接続され、即ち第一導電リード31は接地端子101cに接続される。このように、第一導電リード31を有する一組の端子において、高圧端子21と検出端子22との間に短絡が発生した場合、第三阻隔段312によって降圧することができ、従って短絡保護を実現する。
【国際調査報告】