(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-05
(54)【発明の名称】V-POL/H-POL仮想化によるFR2のためのビーム管理拡張
(51)【国際特許分類】
H04W 24/10 20090101AFI20230829BHJP
H04W 16/28 20090101ALI20230829BHJP
H04W 52/02 20090101ALI20230829BHJP
H04B 7/0413 20170101ALI20230829BHJP
H04B 7/08 20060101ALI20230829BHJP
【FI】
H04W24/10
H04W16/28
H04W52/02
H04B7/0413 320
H04B7/08 800
H04B7/08 740
H04B7/08 802
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023507638
(86)(22)【出願日】2021-04-15
(85)【翻訳文提出日】2023-02-03
(86)【国際出願番号】 CN2021087497
(87)【国際公開番号】W WO2022028003
(87)【国際公開日】2022-02-10
(31)【優先権主張番号】PCT/CN2020/107501
(32)【優先日】2020-08-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】503260918
【氏名又は名称】アップル インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Apple Inc.
【住所又は居所原語表記】One Apple Park Way,Cupertino, California 95014, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100170209
【氏名又は名称】林 陽和
(72)【発明者】
【氏名】スン ハイトン
(72)【発明者】
【氏名】ヤオ チュンハイ
(72)【発明者】
【氏名】イェ チュンシュアン
(72)【発明者】
【氏名】チャン ダウェイ
(72)【発明者】
【氏名】ヘ ホン
(72)【発明者】
【氏名】オテリ オゲネコメ
(72)【発明者】
【氏名】ザオ ペンカイ
(72)【発明者】
【氏名】イェ シゲン
(72)【発明者】
【氏名】ゼン ウェイ
(72)【発明者】
【氏名】ヤン ウェイドン
(72)【発明者】
【氏名】ザオ ウェン
(72)【発明者】
【氏名】チャン ユシュ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067DD11
5K067DD43
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE34
5K067FF02
5K067KK02
5K067KK03
(57)【要約】
本明細書で開示する様々なシステム及び方法は、垂直偏波(V-Pol)及び水平偏波(H-Pol)にわたる仮想化を活用するビーム管理のための改善について説明する。ユーザ機器(UE)及び基地局のうちの1つ以上は、V-Polアンテナ素子とH-Polアンテナ素子とを含むアンテナアレイを含むことができる。UEは、受信(Rx)ビーム掃引のRxビームの数が必要であると判定し、この数を基地局にシグナリングし、V-Pol及びH-Polの一方又は両方に従ってビーム掃引を実行することができる。UEは、グループベースのビーム報告メッセージ中で第1のRxビームと第2のRxビームの両方のための送信(Tx)ビームに対応する同じ送信構成インジケーション(TCI)を報告することによって、V-Pol及びH-Polを使用するダウンリンクMIMOをサポートすることができるTxビームを基地局に示すために、グループベースのビーム報告を使用することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器(UE)による無線通信の方法であって、
現在のUEデータレート及び現在のUE電力使用量のうちの1つ以上がそれぞれ好ましいUEデータレート及び好ましいUE電力使用量と異なることを判定することと、
前記好ましいデータレート及び前記好ましい電力使用量のうちの1つ以上に基づいて、前記UEにおいて受信(Rx)ビーム掃引のために使用するRxビームの好ましい数であって、8よりも大きいRxビームの好ましい数を動的に決定することと、
Rxビームの前記好ましい数を基地局にシグナリングすることと、
を含む、方法。
【請求項2】
Rxビームの前記好ましい数が、12、16、20、24、28、32、36、40、44、48、52、56、60、及び64を含む群から選択される数である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
Rxビームの前記好ましい数が、メディアアクセス制御(MAC)制御要素(MAC-CE)、レイヤ1測定報告、及びレイヤ3測定報告のうちの1つの一部として前記基地局にシグナリングされる、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
Rxビームの前記好ましい数が、前記UEによって前記基地局に以前に送信されたRxビームの好ましい数のリストに存在する数である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記UEが垂直偏波、水平偏波、及び前記垂直偏波と前記水平偏波の両方のうちの1つを使用して前記Rxビーム掃引を実行するように構成されていることを前記基地局にシグナリングすることを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記UEが前記垂直偏波、前記水平偏波、及び前記垂直偏波と前記水平偏波の両方のうちの1つを使用して前記Rxビーム掃引を実行するように構成されていることを前記シグナリングすることが、無線リソース制御(RRC)メッセージ、MAC-CE、及びアップリンク制御情報(UCI)のうちの1つに含まれる、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
ユーザ機器(UE)のコンピューティング装置であって、
メモリと、
前記メモリに接続され、かつ、
現在のUEデータレート及び現在のUE電力使用量のうちの1つ以上がそれぞれ好ましいUEデータレート及び好ましいUE電力使用量と異なることを判定し、
前記好ましいデータレート及び前記好ましい電力使用量のうちの1つ以上に基づいて、前記UEにおいて受信(Rx)ビーム掃引のために使用するRxビームの好ましい数であって、8よりも大きいRxビームの好ましい数を動的に決定し、
Rxビームの前記好ましい数を示すメッセージを生成する、
ように構成された、処理回路と、
を備える、コンピューティング装置。
【請求項8】
Rxビームの前記好ましい数が、12、16、20、24、28、32、36、40、44、48、52、56、60、及び64を含む群から選択される数である、請求項7に記載のコンピューティング装置。
【請求項9】
前記メッセージが、メディアアクセス制御(MAC)制御要素(MAC-CE)、レイヤ1測定報告、及びレイヤ3測定報告のうちの1つに含まれる、請求項7に記載のコンピューティング装置。
【請求項10】
Rxビームの前記好ましい数が、前記UEによって前記基地局に以前に送信されたRxビームの好ましい数のリストに存在する数である、請求項7に記載のコンピューティング装置。
【請求項11】
前記UEが垂直偏波、水平偏波、及び前記垂直偏波と前記水平偏波の両方のうちの1つを使用して前記Rxビーム掃引を実行するように構成されていることを示す第2のメッセージを生成することを更に含む、請求項7に記載のコンピューティング装置。
【請求項12】
前記第2のメッセージが、無線リソース制御(RRC)メッセージ、MAC-CE、及びアップリンク制御情報(UCI)のうちの1つに含まれる、請求項11に記載のコンピューティング装置。
【請求項13】
UEの方法であって、
グループベースのビーム報告のための前記UEであって、ビームのグループの第1の受信(Rx)ビーム及び第2のRxビーム上で報告する、前記UEを構成することと、
基地局からの送信(Tx)ビームを水平偏波アンテナと垂直偏波アンテナの両方を使用して前記UEにおいて受信することができると判定することと、
前記Txビームを前記水平偏波アンテナと前記垂直偏波アンテナの両方を使用して受信することができることを示すために、前記第1のRxビーム及び前記第2のRxビームの両方のための前記Txビームに対応する同じTCIを含む、前記基地局に送信するためのグループベースのビーム報告メッセージを生成することと、
を含む、方法。
【請求項14】
前記第1のRxビーム及び前記第2のRxビームの各々のための前記Txビームに対応する前記TCIが、チャネル状態情報(CSI)基準信号(CSI-RS)リソースインジケータ(CRI)又は同期信号ブロックリソースインジケータ(SSBRI)を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記グループベースのビーム報告メッセージが、2つのTCI状態を含むTCIコードポイントを含み、各TCI状態が、前記第1のビーム及び前記第2のビームのうちの1つに対応し、各々が、前記Txビームに対応する前記同じTCIを示す、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
グループベースのビーム報告のためのUEであって、ビームのグループの第1の受信(Rx)ビーム及び第2のRxビーム上で報告する、UEを構成することと、
前記UEからのグループベースのビーム報告メッセージであって、送信(Tx)ビームを水平偏波アンテナと垂直偏波アンテナの両方を使用して前記UEにおいて受信することができることを示す、前記第1のRxビームと前記第2のRxビームの両方のための前記Txビームに対応する同じ送信構成インジケーション(TCI)を含む、グループベースのビーム報告メッセージを処理することと、
前記UEからの前記グループベースのビーム報告メッセージに応じて、前記TCIを用いて前記UEにおける2レイヤダウンリンク(DL)多入力多出力(MIMO)受信をスケジューリングすることと、
を含む、基地局の方法。
【請求項17】
前記第1のRxビーム及び前記第2のRxビームの各々のための前記同じTxビームに対応する前記TCIが、チャネル状態情報(CSI)基準信号(CSI-RS)リソースインジケータ(CRI)又は同期信号ブロックリソースインジケータ(SSBRI)を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記グループベースのビーム報告メッセージが、2つのTCI状態を含むTCIコードポイントを含み、各TCI状態が、前記第1のビーム及び前記第2のビームのうちの1つに対応し、各々が、前記Txビームに対応する前記同じTCIを使用する、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
請求項1から6又は13から15のいずれか一項に記載の方法に含まれる動作を実行する手段、
を備える、ユーザ機器(UE)のための装置。
【請求項20】
請求項16から18のいずれか一項に記載の方法に含まれる動作を実行する手段、
を備える、基地局のための装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、概して、水平偏波及び垂直偏波にわたる仮想化を使用するシステム及び方法を含む、無線通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
無線モバイル通信技術は、基地局と無線モバイルデバイスとの間でデータを送信するために、様々な規格及びプロトコルを使用する。無線通信システムの規格及びプロトコルには、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)ロングタームエボリューション(LTE)(例えば、4G)又は新無線(NR)(例えば、5G)、ワールドワイド・インターオペラビリティ・フォー・マイクロウェーブ・アクセス(worldwide interoperability for microwave access、WiMAX)として業界団体に一般的に知られている、米国電気電子学会(Institute of Electrical and Electronics、Engineers、IEEE)802.16規格、及びWi-Fiとして業界団体に一般的に知られている、無線ローカルエリアネットワーク(wireless local area network、WLAN)のためのIEEE802.11規格を挙げることができる。LTEシステムの3GPP無線アクセスネットワーク(radio access network、RAN)では、基地局は、ユーザ機器(user equipment、UE)として知られる無線通信デバイスと通信する、発展型ユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network、E-UTRAN)ノードB(発展型ノードB、拡張ノードB、eNodeB、又はeNBとも一般に呼ばれる)及び/又はE-UTRANの無線ネットワークコントローラ(Radio Network Controller、RNC)などのRANノードを含むことができる。第5世代(5G)無線RANでは、RANノードは、5Gノード、NRノード(次世代ノードB、又はgノードB(gNB)とも呼ばれる)を含むことができる。
【0003】
RANは、無線アクセス技術(radio access technology、RAT)を使用して、RANノードとUEとの間で通信する。RANとしては、コアネットワークを介した通信サービスへのアクセスを提供する、モバイル通信のためのグローバルシステム(global system for mobile communications、GSM)、GSM進化のためのエンハンスドデータレート(enhanced data rates for GSM evolution、EDGE)RAN(GERAN)、ユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(Universal Terrestrial Radio Access Network、UTRAN)、及び/又はE-UTRANを挙げることができる。RANのそれぞれは、特定の3GPP RATに従って動作する。例えば、GERANは、GSM及び/又はEDGE RATを実装し、UTRANは、ユニバーサル移動通信システム(universal mobile telecommunication system、UMTS)RAT、又は他の3GPP RATを実装し、E-UTRANは、LTE RATを実装し、NG-RANは5G RATを実装する。特定の配備では、E-UTRANはまた、5G RATを実装することができる。
【0004】
5G NRの周波数帯域は、2つの異なる周波数範囲に分けることができる。周波数範囲1(FR1)は、サブ6GHzの周波数帯域を含み、それらの帯域のうちのいくつかは、以前の規格によって使用され得るが、410MHz~7125MHzを提供する潜在的な新しい周波数帯をカバーするように拡張され得る帯域である。周波数範囲2(FR2)は、24.25GHz~52.6GHzの周波数帯域を含んでいる。FR2のミリ波(mmWave)範囲の帯域は、FR1の帯域よりも短い範囲を有するが、利用可能な帯域幅はより高くなる。例として提供されるこれらの周波数範囲が時により、又は地域により変化し得ることは、当業者には理解される。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1】一実施形態による、V-Pol及びH-Pol通信のために構成されたアンテナパネルを示す。
【
図2】一実施形態による、NZP-CSI-RS-ResourceSet情報要素を示す。
【
図3】一実施形態による、ユーザ機器による無線通信の方法を示す。
【
図4】一実施形態による、グループベースのビーム報告中にUEによって提供される報告セットのペアに対応するテーブルを示す。
【
図8】一実施形態によるネットワークノードを示す。
【
図9】特定の実施形態による、例示的なサービスベースのアーキテクチャを示す。
【発明を実施するための形態】
【0006】
UE側及び基地局側の両方におけるビーム管理は、NRシステムにおいて有用な考慮事項である。そのような考慮事項は、場合によってはビームフォーミングが必要とされ得るFR2において特に顕著であり得る。ビーム管理の考慮事項としては、ビーム測定、ビーム報告、ビーム構成(及び関連するインジケーション)、並びにビーム障害回復のうちの1つ以上を挙げることができる。ビーム測定、ビーム構成(関連するインジケーションとともに)、及びビーム障害回復は、主に基地局主導型であり得るが、ビーム報告は、主にUE主導型であり得る。
【0007】
UEによるビーム報告中に、UEは、1つ以上のビームに関する情報を基地局に報告することができる。NRは、周期的、非周期的、かつ/又は半永続的基準信号と、周期的、非周期的、かつ/又は半永続的ビーム報告と、グループベース及び非グループベースのビーム報告とをサポートすることが認識される。NRは、1つ以上のビームインデックス/送信構成インジケーション(transmission configuration indications、TCI)(例えば、同期信号/物理ブロードキャストチャネルブロック(synchronization signal/physical broadcast channel block、SSB)リソースインジケータ(SSB resource indicator、SSBRI)及び/又はチャネル状態情報基準信号(channel state information reference signal、CSI-RS)リソースインジケータ(CSI-RS resource indicator、CRI))と、対応する基準信号受信電力(reference signal received power、RSRP)情報、基準信号受信品質(reference signal received quality、RSRQ)情報、及び/又は信号対干渉雑音比(signal-to-interference-plus-noise ratio、SINR)レベル(単数又は複数)との基地局へのUE通信の、ビーム報告における使用を更にサポートする。
【0008】
グループベースのビーム報告において、UEは、ビームのG個のグループの品質を報告し、各グループにおいて、K個のビームが報告される。グループ内のビームは、同時に受信されてもよく、又はグループにわたるビームは、同時に受信されてもよい。いくつかの態様では、レイヤ1(Layer 1、L1)-RSRQ/L1-SINRは、非グループベースのビーム報告若しくはグループベースのビーム報告のいずれか、又はその両方において報告することができる。1つのオプションでは、UEは、ビームの各々についてL1-RSRQ/L1-SINRを報告する。別の態様では、UEは、X個の最良ビーム(単数又は複数)のL1-RSRQ/L1-SINRと、他のビームの差分L1-RSRQ/L1-RSRPとを報告し、Xは、非グループベースのビーム報告のために固定されてもよく、例えば、1であってもよく、またXは、グループベースのビーム報告のために1又はグループの数若しくはグループ内のビームの数に等しくてもよい。いくつかの態様では、グループベースのビーム報告についてX>1である場合、差分L1-RSRQ/L1-SINRは、同じグループ内の基準ビーム又はグループ内の同じインデックスに基づくことができる。
【0009】
ビーム測定、ビーム構成(及び関連するインジケーション)、並びにビーム障害回復が主に基地局主導型であり得るという事実を考慮すると、ビーム管理が主に基地局主導型であり得るとかなり言うことができる。しかしながら、上記の条件下では、基地局は、ビーム管理を効率的に実行するために有用なUE無線周波数(radio frequency、RF)及び/又はUEコードブック情報に関する完全な情報を(少なくとも最初は)有していない場合があることが観察されている。
【0010】
実際には、UEにおける考慮事項により、上記で説明したものよりも高度なビーム管理プロセス(及び/又は上記で説明したビーム管理プロセスに対する改善)を実装することが望ましい場合がある。これらのより高度な/改善されたプロセスは、UEが、ビーム管理に対して、これらの従来のシステムよりも大きな影響を有することを可能にすることができる。
【0011】
ビーム管理は、ハイブリッドアナログ及びデジタルビームフォーミングの使用、動的コードブックサイズの使用、垂直偏波(vertical polarization、V-Pol)及び水平偏波(horizontal polarization、H-Pol)にわたる仮想化の使用、並びに動的アンテナ素子アクティブ化及び非アクティブ化の使用、のうちの1つ以上を活用することによって改善することができることが観察されている。本明細書では、これらのうちの1つ以上からの考慮事項を活用する、様々なビーム管理手順に対する拡張(例えば、ダウンリンク(downlink、DL)多入力多出力(multiple input multiple output、MIMO)をサポートするための受信(receive、Rx)ビーム掃引拡張及びグループベースのビーム報告拡張)について説明する。
【0012】
本明細書に開示されるいくつかの実施形態は、特に、例えば、V-Pol及びH-Polの考慮事項に関する。
図1は、一実施形態による、V-Pol及びH-Pol通信のために構成されたアンテナパネル102を示す。アンテナパネル102は、1つ以上のV-Polアンテナ素子104及び1つ以上のH-Polアンテナ素子106を含むことができる。V-Polアンテナ素子104及びH-Polアンテナ素子106は、互いに直交して設定されていてもよい。したがって、データがV-Polアンテナ素子104のうちの1つ以上を使用して送信されるとき、そのように生成された電界は、データがH-Polアンテナ素子106のうちの1つ以上を使用して送信されるときに生成される電界に直交することになる。アンテナパネル102(又は、異なる数の素子を有する、それと同様のもの)は、以下で説明するシステム及び方法において、UE及び基地局のいずれか又は両方に見ることができる。V-Polアンテナ素子104上で送信/受信されるデータは、V-Polを使用して送信/受信されると言われ、H-Polアンテナ素子106上で送信/受信されるデータは、H-Polを使用して送信/受信されると言われる。
【0013】
UEは、基地局によってUEに提供された構成に従って、(少なくとも部分的に)そのRxビームのうちの1つ以上にわたるビーム掃引を実装及び実行することができる。基地局が上記構成をUEに通信することができる1つの方法は、「非0電力(non zero power、NZP)-CSI-RS-ResourceSet」情報要素の使用によるものである。
図2は、一実施形態による、NZP-CSI-RS-ResourceSet情報要素200を示す。図示のように、NZP-CSI-RS-ResourceSet情報要素200は、基地局によって送信されることになるCSI-RSリソース202のシーケンスを含むことができる。図示のように、CSI-RSリソース202のシーケンスは、CSI-RSリソース202のシーケンス内のCSI-RSリソース204の最大数のインジケーション(例えば、NZP-CSI-RS-ResourceSet情報要素200の「maxNrofNZP-CSI-RS-ResourcesPerSet」)を含むことができる。
【0014】
NZP-CSI-RS-ResourceSet情報要素200は、反復パラメータ206を更に含むことができる。反復パラメータ206は、CSI-RSリソース202のシーケンスに関連付けることができ、CSI-RSリソース202のシーケンス内のCSI-RSリソースが(例えば、同じ送信(transmit、Tx)ビーム上で)同じダウンリンク(DL)空間ドメイン送信フィルタを用いて送信されるとUEが仮定することができるかどうかを定義することができる。反復パラメータ206を「オン」に設定することによって、NZP-CSI-RS-ResourceSet情報要素200は、基地局が基地局の同じTxビーム上でCSI-RSリソース202のシーケンスのCSI-RSを送信することをUEに示す。基地局のTxビームは、(例えば、基地局におけるTxビーム掃引を使用して)以前に決定されていることがある。次いで、同じ基地局Txビーム上でのCSI-RSリソース202のシーケンスの一部又は全部の送信は、最良のUE Rxビームを決定するために有用であるRxビーム掃引をUEが実行することを可能にすることができる。最良のRxビームは、現在のTxビームが将来の基地局において使用され続けると仮定して、最良の受信を有するRxビームであると決定されてもよく、Rxビームの各々に対応するRSRP及び/又はSINRに従って決定されてもよい。
【0015】
UEは、基地局に、UEにおけるRxビーム掃引のために使用するビームのその好ましい数をシグナリングすることが可能であり得る。このシグナリングは、UEがビーム掃引のために使用するRxビームの好ましい数を示す「maxNumberRxBeam」パラメータを基地局に送信することによって達成することができる。Rxビームの好ましい数は、好ましいUEデータレート及び/又は好ましいUE電力使用量に基づくことができる(かつ、それらへの変化に基づいて変化することができる)。例えば、UE上で動作しているアプリケーションが高いデータレートを要求する場合、UEは、データレート要件を満たすために、狭く、正確に選択されたビームが必要であると決定することができる。したがって、UEは、UEがRxビーム掃引中に多数の比較的狭く、正確なビームをテストすることができるように、Rxビーム掃引のために使用するRxビームのより多くの数をシグナリングすることができる。一方、UEは、電力使用量を低減することがRxビーム掃引のための誘導的考慮事項であるべきであると決定することができる。この場合、UEは、Rxビーム掃引のためにRxビームの比較的少ない数をシグナリングすることができ、その結果、UEは、使用するビーム(比較的多くの数のビームを使用するRxビーム掃引に従って選択されたビームよりも広く、かつあまり正確でないことがある)をより迅速に決定することができる。
【0016】
Rxビーム掃引のための基地局側からの送信を提供するために、基地局は、次いで、固定されたTxビームを使用して、UEによって基地局に示されたRxビームの好ましい数に等しい送信の総数について、CSI-RSリソース202のシーケンスのCSI-RSのうちの1つ以上を個々に送信することができる(UEが掃引する各Rxビームについて1つのそのような送信を可能にする)。
【0017】
図示のように、CSI-RSリソース202のシーケンスは、最大「maxNrofNZP-CSI-RS-ResourcesPerSet」のCSI-RSリソースの数を含むことができる。いくつかのネットワーク構成では、この値は、64の大きさであってもよい。したがって、議論中のRxビーム掃引の場合、基地局は、同じTxビーム上で最大64個のCSI-RSの送信を提供することが可能であり得ることが考えられる。多数のアンテナ素子(及びそれらのアンテナ素子を用いてビームを形成する際に使用するための対応する大きなコードブック)をUEに含めることができ、それによって、UEが最大で多数のビーム(例えば、場合によっては最大64個のビーム)を使用することを可能にすることも理解される。したがって、UEは、(いくつかのネットワーク構成による制限であり得る)8より大きく、最大で、例えば、64のRxビームの好ましい数の量について(例えば、上記で説明した「maxNumberRxBeam」パラメータを介して)シグナリングすることが可能であることが望ましい。特定の(非限定的な)例として、UEは、Rxビームの好ましい数として、2、3、4、5、6、7、8、12、16、20、24、28、32、36、40、44、48、52、56、60、及び64のセット(又はそれらの任意のサブセット)から選択された数をシグナリングすることができることが予想される。ここに列挙されていない2~64の他の値も考えられる。(基地局側での互換性を仮定して)64より大きい値も考えられる。
【0018】
特定の条件下でUEにおいてRxビーム掃引のために使用するRxビームの好ましい数をUEが動的に決定する(例えば、変更する)ことを可能にすることが有益であり得る。例えば、Rxビーム掃引のために1つの数のビームを現在使用しているUEは、新しい状況とより互換性のある異なるRxビーム(例えば、異なる数の好ましいRxビームに従って決定されたより狭い又はより広いビーム)を識別するために(又は新しい構成による将来のRxビーム掃引に関連付けられた電力使用量及び/又は時間を変更するために)、(異なる数のRxビームの)異なるビーム掃引が実行されるべきであると(例えば、変更されたアプリケーションの好ましいデータレート、変更された信号条件、及び/又はUEにおける変更された好ましい電力使用量に基づいて)動的に決定することができる。したがって、Rxビームの新しい好ましい数を基地局に示して、基地局が、新しいRxビーム掃引に対して示された量で、Rxビームの新しい好ましい数に従って、CSI-RS送信を提供することを可能にすることができる。
【0019】
場合によっては、Rxビーム掃引のためのRxビームの新しい好ましい数は、MAC-CE、レイヤ1(L1)測定報告、及び/又はレイヤ3(Layer 3、L3)測定報告の一部として基地局に示すことができる。Rxビームのこの新しい好ましい数は、上記で説明した方法で「maxNumberRxBeam」パラメータを使用して示すことができる。
【0020】
いくつかの実施形態では、UEは、UEが潜在的に使用することができるRxビームの好ましい数のリストを基地局に以前に提供していてもよい。このリストは、UEがRxビームの好ましい数としてUEに示すことが可能であり得る可能な値のサブセット(例えば、上記で説明した値のサブセット)であってもよい。次いで、UEは、この事前送信されたリスト上にあるRxビームの好ましい数のうちの1つ以上をシグナリングすることができる。そのようなリストの使用により、Rxビームの好ましい数の新しい数に対する基地局における応答の複雑さを低減することができる。例えば、Rxビーム掃引のために使用するRxビームの好ましい数として、4、16、及び64のうちの1つを基地局にUEが潜在的に示すことができることを事前送信されたリストが示す場合、基地局は、(例えば、上述のいくつかの実施形態では、2~64(又はそれより大きい)のいずれかの範囲であり得る、可能性の全セットの代わりに)これらの示された潜在的な好ましい数のRxビームに関連して、(上述のように)そのプロセスへの変更を考慮する必要があるだけである。基地局におけるこの複雑さの低減は、基地局が、例えば、多数のビームフォーミングUEに同時にサービスを提供している場合に特に有用であり得る。
【0021】
UEにおいて実行されるビーム掃引のRxビームの好ましい数による上述の柔軟性は、UE及び基地局がV-Pol及びH-Polのうちの1つ以上を使用して通信することが可能である場合に適用することができることが更に決定されている。V-PolとH-Polとの間の直交性のために、H-Polアンテナ素子106を使用してH-Pol上でビーム掃引が実行されるのと同時に、V-Polアンテナ素子104を使用してV-Pol上でRxビーム掃引を有効に実行することが可能であり得る。
【0022】
極性によるビーム掃引の1つの可能な適用例では、UEは、V-Pol、H-Polのうちの1つ、又はV-PolとH-Polの両方上での固有のCSI-RSの受信をサポートするために必要なCSI-RSリソースの数を基地局にシグナリングする。例えば、V-Pol及びH-Polのうちの1つ上のみで16個のビームを用いてビーム掃引を実行するために、UEは、16に等しい「maxNumberRxBeam」をシグナリングすることができる。V-Pol及びH-Polの各々上で16個のビームを用いてビーム掃引を実行するために、UEは、代わりに、32に等しい「maxNumberRxBeam」をシグナリングすることができる(基地局が32に等しい「maxNumberRxBeam」に対応する32個のCSI-RSを提供するので、UEは、一方の偏波上で16個のビームを掃引し、他方の偏波上で16個のビームを掃引する)。
【0023】
極性によるビーム掃引の別の可能な適用例では、第1のNZP-CSI-RS-ResourceSet情報要素200のCSI-RSは、第2のNZP-CSI-RS-ResourceSet情報要素200のCSI-RSが基地局のH-Polアンテナ素子106によって送信され、UEのH-Polアンテナ素子106において受信されるのと同時に、基地局のV-Polアンテナ素子104上で送信し、UEのV-Polアンテナ素子104において受信することができる。したがって、第1のNZP-CSI-RS-ResourceSet情報要素及び第2のNZP-CSI-RS-ResourceSet情報要素は、これを達成するために同じ数のCSI-RSを含んでもよい。
【0024】
この場合、第1のNZP-CSI-RS-ResourceSet情報要素及び第2のNZP-CSI-RS-ResourceSet情報要素は、適用可能な場合、QCL-Type A及び/又はQCL-Type Dなどの同じ擬似コロケーション(quasi-colocation、QCL)を共有することができる。これは、とりわけ、V-Pol上の第1のNZP-CSI-RS-ResourceSet情報要素に従ってCSI-RSを送信するために基地局によって使用されるTxビームが、H-Pol上の第2のNZP-CSI-RS-ResourceSet情報要素に従ってCSI-RSを同時に送信するために基地局によって使用されるTxビームと同じであることを意味することができる。
【0025】
次いで、UEは、V-PolとH-Polの両方上でそのRxビームの各々を通してそのRxビーム掃引を実行することができる。例えば、UEは、H-Polに従ってRxビーム0上で第2のNZP-CSI-RS-ResourceSetからCSI-RSを受信するのと同時に、V-Polに従ってRxビーム0上で第1のNZP-CSI-RS-ResourceSetからCSI-RSを受信することができる。次いで、UEは、H-Polに従ってRxビーム1上で第2のNZP-CSI-RS-ResourceSetから第2のCSI-RSを受信するのと同時に、V-Polに従ってRxビーム1上で第1のNZP-CSI-RS-ResourceSetから第2のCSI-RSを受信することに進んでもよい。このプロセスは、ビーム掃引のRxビームの総数を通して進行することができる。このようにして、UEは、例えば、V-Pol及びH-Polの各々上のRxビームの各々の品質を決定することができる。
【0026】
次いで、UEは、基地局がV-Pol(及び対応するCSI-RS)、H-Pol(及び対応するCSI-RS)、又はV-Pol及びH-Pol(及びV-PolとH-Polの両方上の対応するCSI-RS)を使用すべきかを示すように構成することができる。このインジケーションを達成するために、UEは、1つ又は2つのNZP-CSI-RS-ResourceSetを使用すべきかをUEに示すことができる。UEが1つのNZP-CSI-RS-ResourceSetの使用を示す場合、基地局は、それに応じて、V-Pol及びH-Polのうちの1つの上で1つのNZP-CSI-RS-ResourceSetのCSI-RSのみを送信することができる。UEが2つのNZP-CSI-RS-ResourceSetの使用を示す場合、基地局は、それに応じて、上述したように、V-Pol及びH-Polの各々のうちの1つで2つのNZP-CSI-RS-ResourceSetの各々のCSI-RSを送信することができる。
【0027】
UEは、1つ又は2つのNZP-CSI-RS-ResourceSetを使用するかに関するその決定を、その現在の位置におけるV-Pol及びH-Polの相対強度に基づかせることができる。これらの強度は、例えば、H-Polを使用して受信された信号のSINR及び/又はRSRPと比較した、V-Polを使用して受信された信号のSINR及び/又はRSRPに基づいて決定することができる。これらの強度が同様である場合、UEは、Rxビーム掃引のための2つのNZP-CSI-RS-ResourceSetの使用を示すことができる。これらの強度が同様でない場合、及び/又は偏波のうちの1つが不十分な強度を有する場合、UEは、Rxビーム掃引のための1つのNZP-CSI-RS-ResourceSetの使用を示すことができる。1つのNZP-CSI-RS-ResourceSetの使用が示される場合、H-Polとは対照的なV-Polの使用(又はその逆)は、V-Pol及びH-Polのうちのより強い方のUEから基地局への報告に基づくことができる、又は代替的に予め決定することができる。
【0028】
1つ又は2つのNZP-CSI-RS-ResourceSetを使用するかのUEのインジケーションの特定の方法は、1つ以上のNZP-CSI-RS-ResourceSetに使用されているCSI-RSのタイプに依存することができる。周期的CSI-RS(periodic CSI-RS、P-CSI-RS)が使用される場合、UEは、RRCメッセージ(単数又は複数)を介して1つ以上のNZP-CSI-RS-ResourceSetを構成する、又は解放するかを示すことができる。半永続的CSI-RS(semi-persistent CSI-RS、SP-CSI-RS)が使用される場合、UEは、MAC-CE(単数又は複数)を介して1つ以上のNZP-CSI-RS-ResourceSetをアクティブ化する、又は非アクティブ化するかを示すことができる。非周期的CSI-RS(aperiodic CSI-RS、AP-CSI-RS)が使用される場合、UEは、アップリンク制御情報(uplink control information、UCI)を介して1つ又は2つのNZP-CSI-RS-ResourceSetがトリガされるかを示すことができる。
【0029】
図3は、一実施形態による、ユーザ機器による無線通信の方法300を示す。方法300は、現在のUEデータレート及び現在のUE電力使用量のうちの1つ以上がそれぞれ好ましいUEデータレート及び好ましいUE電力使用量と異なることを判定すること302を含む。
【0030】
方法300は、好ましいデータレート及び好ましい電力使用量のうちの1つ以上に基づいて、UEにおいて受信(Rx)ビーム掃引のために使用するRxビームの好ましい数であって、8よりも大きいRxビームの好ましい数を動的に決定すること304を更に含む。
【0031】
方法300は、Rxビームの好ましい数を基地局にシグナリングすること306を更に含む。
【0032】
方法300は、UEが垂直偏波、水平偏波、及び水平偏波と垂直偏波の両方のうちの1つを使用してRxビーム掃引を実行するように構成されていることを基地局にシグナリングすること308を更に含む。
【0033】
UEは、グループベースのビーム報告を実装及び実行することができる。グループベースのビーム報告中に、第1及び第2の送信構成インジケータ(TCI)は、単一の報告セット内で示すことができる。TCIの例としては、SSBリソースインジケータ(SSBRI)とCSI-RSリソースインジケータ(CRIS)とを挙げることができる。
【0034】
グループベースのビーム報告の1つ以上の単一の報告セットは、DL MIMOコンテキストにおけるV-Pol及びH-Polの仮想化をサポートするために使用することができる。一実施例では、UEは、グループベースのビーム報告のために(それ自体によって、又は基地局によってかに関わらず)構成されている。UEは、極性の強度に基づいて(例えば、V-Pol上のRxビームを使用してTxビームから受信された信号のSINR及び/又はRSRPと、H-Pol上のRxビームを使用してTxビームから受信された信号のSINR及び/又はRSRPとによって)、基地局からのTxビームをV-PolとH-Polの両方上でUEにおいて受信することができると判定する。この判定は、各極性の個々の強度及び/又は極性の相対強度に基づくことができる。基地局からのTxビームをV-PolとH-Polの両方上でUEにおいて受信することができるとUEが判定すると、UEは、報告セットの第1及び第2のTCIの各々について同じTxビームに対応するTCIを使用する報告セットを含むグループベースのビーム報告メッセージを準備することができる。
【0035】
図4は、一実施形態による、グループベースのビーム報告中にUEによって提供される報告セットのペアに対応するテーブル400を示す。テーブル400は、第1の報告セット402(例えば、テーブル400の第1の行)を含む。図示のように、第1の報告セット402は、その第1及び第2のTCIの各々としてSSBRI_0(又は、代替として、CRI_0)を示す。これは、上述したように、UEがV-Pol及びH-Polの両方上でインデックス0を有するTxビームのSSB(又は、代替として、CSI-RS)を測定することができたことを意味する。更に、第2の報告セット404は、その第1及び第2のTCIの各々としてSSBRI_3(又は、代替として、CRI_3)を示す。これは、上述したように、UEがV-Pol及びH-Polの両方上でインデックス3を有するTxビームのSSB(又は、代替として、CSI-RS)を測定することができたことを意味する。
【0036】
第1及び第2のTCIの両方について同じTxビームに対応するTCIを有する報告セットのうちの1つ以上を含むグループベースのビーム報告メッセージを受信する基地局は、UEがV-PolとH-Polの両方上でTxビームを受信することができることをこれが意味することを暗黙的に理解するように構成することができる。したがって、基地局は、次いで、TCIに対応するTxビームを使用してUEのために2レイヤDL MIMOを自由にスケジューリングすることができることを理解することができる。
【0037】
2つのTCI状態を含むTCIコードポイントに対して、類似の推論をUEによって提供して、基地局によって行うことができることが企図される。この場合、USは、報告セットの第1及び第2のTCIの各々として、TCIコードポイントからの2つのTCI状態を報告することができる。例えば、各TCI状態におけるSSBRI又はCRIの各々は、報告セットの第1及び第2のTCIのうちの1つとして報告することができる。2レイヤDL MIMOは、2つのTCI状態を含むTCIコードポイントを用いてスケジューリングすることができる。
【0038】
図5は、一実施形態によるUEの方法500を示す。方法500は、グループベースのビーム報告のためのUEであって、ビームのグループの第1のRxビーム及び第2のRxビーム上で受信された品質を報告する、UEを構成すること502を含む。
【0039】
方法500は、基地局からのTxビームを水平偏波アンテナと垂直偏波アンテナの両方を使用してUEにおいて受信することができると判定すること504を更に含む。
【0040】
方法500は、送信ビームを水平偏波アンテナと垂直偏波アンテナの両方を使用して受信することができることを示すために、第1のRxビームと第2のRxビームの両方のためのTxビームに対応するTCIを含む、基地局に送信するためのグループベースのビーム報告メッセージを生成すること506を更に含む。
【0041】
図6は、一実施形態による基地局の方法600を示す。方法600は、グループベースのビーム報告のためのUEであって、ビームのグループの第1のRxビーム及び第2のRxビーム上で受信された品質を報告する、UEを構成すること602を含む。
【0042】
方法600は、UEからのグループベースのビーム報告メッセージであって、Txビームを水平偏波アンテナと垂直偏波アンテナの両方を使用してUEにおいて受信することができることを示す、第1のビームと第2のビームの両方のための同じTxビームに対応するTCIを含む、グループベースのビーム報告メッセージを処理すること604を更に含む。
【0043】
700は、UEからのグループベースのビーム報告メッセージに応じて、TCIを用いてUEにおける2レイヤダウンリンク(DL)多入力多出力(MIMO)受信をスケジューリングすること606を更に含む。
【0044】
図7は、本明細書に記載の例示的な方法及び/又は手順のうちのいずれかに対応するコンピュータ可読媒体上の命令の実行を含む、本開示の様々な実施形態に従って構成可能な例示的なUE700のブロック図である。UE700は、1つ以上のプロセッサ702と、送受信機704と、メモリ706と、ユーザインタフェース708と、制御インタフェース710と、を備える。
【0045】
1つ以上のプロセッサ702は、例えば、アプリケーションプロセッサ、音声デジタル信号プロセッサ、中央演算処理装置、及び/又は1つ以上のベースバンドプロセッサを含むことができる。1つ以上のプロセッサ702の各々は、内部メモリを含んでもよく、かつ/又は外部メモリ(メモリ706を含む)と通信するインタフェース(単数又は複数)を含んでもよい。内部又は外部メモリは、1つ以上のプロセッサ702によって実行されるソフトウェアコード、プログラム、及び/又は命令を記憶して、UE700が本明細書に記載の動作を含む様々な動作を実行するように構成する、かつ/又はそれを容易にすることができる。例えば、命令の実行は、5G/NR、LTE、LTE-A、UMTS、HSPA、GSM、GPRS、EDGEなどとして公知のものなどの3GPPによって標準化された1つ以上の無線通信プロトコル、又は1つ以上の送受信機704、ユーザインタフェース708、及び/若しくは制御インタフェース710と併せて利用することができる任意の他の現在若しくは将来のプロトコルを含む、1つ以上の有線又は無線通信プロトコルを使用して通信するようにUE700を構成することができる。別の例として、1つ以上のプロセッサ702は、3GPPによって標準化された(例えば、NR及び/又はLTEのための)MAC層プロトコル、RLC層プロトコル、PDCP層プロトコル、及びRRC層プロトコルに対応するメモリ706又は他のメモリに記憶されたプログラムコードを実行してもよい。更なる例として、プロセッサ702は、1つ以上の送受信機704と共に、直交周波数分割多重方式(Orthogonal Frequency Division Multiplexing、OFDM)、直交周波数分割多元接続(Orthogonal Frequency Division Multiple Access、OFDMA)、及びシングルキャリア周波数分割多元接続(Single-Carrier Frequency Division Multiple Access、SC-FDMA)などの対応するPHY層プロトコルを実装するメモリ706又は他のメモリに記憶されたプログラムコードを実行することができる。
【0046】
メモリ706は、本明細書に記載の例示的な方法及び/又は手順のうちのいずれかに対応する動作、又はそれを含む動作を含む、UE700のプロトコル、構成、制御、及び他の機能に使用される変数を記憶する1つ以上のプロセッサ702用のメモリエリアを含むことができる。更に、メモリ706は、不揮発性メモリ(例えば、フラッシュメモリ)、揮発性メモリ(例えば、スタティックRAM又はダイナミックRAM)、又はこれらの組み合わせを含むことができる。更に、メモリ706は、1つ以上のフォーマットの取り外し可能なメモリカード(例えば、SDカード、メモリスティック、コンパクトフラッシュなど)を挿入及び取り外しできるメモリスロットとインタフェースすることができる。
【0047】
1つ以上の送受信機704は、無線通信規格及び/又はプロトコルなどをサポートしている他の機器とUE700が通信することを容易にする無線周波数送信機及び/又は受信機回路を含むことができる。例えば、1つ以上の送受信機704は、スイッチ、ミキサ回路、増幅器回路、フィルタ回路、及び合成器回路を含むことができる。そのようなRF回路は、フロントエンドモジュール(front-end module、FEM)から受信したRF信号をダウンコンバートし、かつベースバンド信号を1つ以上のプロセッサ702のベースバンドプロセッサに提供する回路を有する受信信号経路を含むことができる。RF回路はまた、ベースバンドプロセッサによって提供されるベースバンド信号をアップコンバートし、送信用にRF出力信号をFEMに提供する回路を含むことができる、送信信号経路を含み得る。FEMは、1つ以上のアンテナから受信したRF信号上で動作し、受信信号を増幅し、更に処理するために受信信号の増幅バージョンをRF回路に提供するように構成された回路を含むことができる、受信信号経路を含んでもよい。FEMはまた、1つ以上のアンテナによって送信するRF回路によって提供される送信用の信号を増幅するように構成された回路を含むことができる、送信信号経路を含んでもよい。様々な実施形態では、送信信号経路又は受信信号経路を通じた増幅は、RF回路のみにおいて、FEMのみにおいて、又はRF回路及びFEM回路の両方において行われてもよい。いくつかの実施形態では、FEM回路は、送信モードと受信モードの動作を切り替えるTX/RXスイッチを含んでもよい。
【0048】
いくつかの例示的な実施形態では、1つ以上の送受信機704は、3GPP及び/又は他の規格団体により標準化のために提案された様々なプロトコル及び/又は方法に従って、UE700が様々な5G/NRネットワークと通信可能にする送信機及び受信機を含む。例えば、そのような機能は、1つ以上のプロセッサ702と協働的に動作して、他の図に関して本明細書に記載されるようなOFDM技術、OFDMA技術、及び/又はSC-FDMA技術に基づいてPHY層を実装することができる。
【0049】
ユーザインタフェース708は、特定の実施形態に応じて様々な形態をとることができ、又はUE700に存在しなくてもよい。いくつかの実施形態では、ユーザインタフェース708は、マイクロフォン、ラウドスピーカ、スライド可能なボタン、押圧可能なボタン、ディスプレイ、タッチスクリーンディスプレイ、機械的若しくは仮想キーパッド、機械的若しくは仮想キーボード、及び/又は携帯電話上に一般に見られる任意の他のユーザインタフェース機能を有する。他の実施形態では、UE700は、より大きいタッチスクリーンディスプレイを有するタブレットコンピューティングデバイスを含んでもよい。このような実施形態では、ユーザインタフェース708の機械的機能のうちの1つ以上は、当業者によく知られているように、タッチスクリーンディスプレイを用いて実装された同等の又は機能的に同等の仮想ユーザインタフェース機能(例えば、仮想キーパッド、仮想ボタンなど)によって置き換えられてもよい。他の実施形態では、UE700は、特定の例示的な実施形態に応じて統合、分離、又は取り外しが可能であり得る機械的キーボードを備える、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ワークステーションなどのデジタルコンピューティングデバイスであってもよい。このようなデジタルコンピューティングデバイスはまた、タッチスクリーンディスプレイを含むことができる。タッチスクリーンディスプレイを有するUE700の多くの例示的な実施形態は、本明細書に記載の例示的な方法及び/若しくは手順に関連する入力、又は当業者に既知の入力などのユーザ入力を受信することができる。
【0050】
本開示のいくつかの例示的な実施形態では、UE700は、UE700の特徴及び機能によって様々な方法で使用できる方向センサを含むことができる。例えば、UE700は、方向センサの出力を使用して、ユーザがいつUE700のタッチスクリーンディスプレイの物理的向きを変更したかを判定することができる。方向センサからのインジケーション信号は、UE700上で実行しているどのようなアプリケーションプログラムからも利用可能であってもよく、それにより、インジケーション信号がデバイスの物理的向きの約90度の変化を示す場合、アプリケーションプログラムは、画面表示の向きを(例えば、縦長から横長に)自動的に変更することができる。このようにして、アプリケーションプログラムは、デバイスの物理的な向きにかかわらず、ユーザによって読み取り可能な方法で画面表示を維持することができる。加えて、方向センサの出力は、本開示の様々な例示的な実施形態と共に使用することができる。
【0051】
制御インタフェース710は、特定の実施形態に応じて様々な形態をとることができる。例えば、制御インタフェース710として、RS-232インタフェース、RS-485インタフェース、USBインタフェース、HDMIインタフェース、Bluetoothインタフェース、IEEE(「ファイヤーワイヤ」)インタフェース、I2Cインタフェース、PCMCIAインタフェースなどを挙げることができる。本開示のいくつかの例示的実施形態では、制御インタフェース1260は、上述のようなIEEE802.3イーサネットインタフェースを含むことができる。本開示のいくつかの実施形態では、制御インタフェース710は、例えば、1つ以上のデジタル-アナログ(digital-to-analog、D/A)変換器及び/又はアナログ-デジタル(analog-to-digital、A/D)変換器を含むアナログインタフェース回路を含んでもよい。
【0052】
当業者であれば、上記の特徴、インタフェース、及び無線周波数通信規格のリストは単なる例示であり、本開示の範囲を限定するものではないことが理解できる。換言すれば、UE700は、例えば、ビデオ及び/又はスチル画像カメラ、マイクロフォン、メディアプレーヤ及び/又はレコーダなどを含む、
図7に示すものよりも多くの機能を含んでもよい。更に、1つ以上の送受信機704は、Bluetooth、GPS、及び/又はその他を含む追加の無線周波数通信規格を用いる通信回路を含んでもよい。更に、1つ以上のプロセッサ702は、メモリ706に記憶されたソフトウェアコードを実行して、そのような追加の機能を制御することができる。例えば、GPS受信機からの方向速度及び/又は位置推定値の出力は、本開示の様々な例示的な実施形態による様々な例示的な方法及び/又はコンピュータ可読媒体を含む、UE700上で実行される任意のアプリケーションプログラムに利用可能であってもよい。
【0053】
図8は、本明細書に記載の例示的な方法及び/又は手順のうちのいずれかに対応するコンピュータ可読媒体上の命令の実行を含む、本開示の様々な実施形態に従って構成可能な例示的なネットワークノード800のブロック図である。
【0054】
ネットワークノード800は、1つ以上のプロセッサ802と、無線ネットワークインタフェース804と、メモリ806と、コアネットワークインタフェース808と、他のインタフェース810と、を含む。ネットワークノード800は、例えば、基地局、eNB、gNB、アクセスノード、又はそれらの構成要素を含むことができる。
【0055】
1つ以上のプロセッサ802は、任意の種類のプロセッサ又は処理回路を含むことができ、本明細書に開示される方法又は手順のうちの1つを実行するように構成することができる。メモリ806は、1つ以上のプロセッサ802によって実行されるソフトウェアコード、プログラム、及び/又は命令を記憶し、本明細書に記載される動作を含む様々な動作を実行するようにネットワークノード800を構成することができる。例えば、そのような記憶された命令の実行により、上述の1つ以上の方法及び/又は手順を含む、本開示の様々な実施形態によるプロトコルを使用して、1つ以上の他のデバイスと通信するようにネットワークノード800を構成することができる。更に、そのような記憶された命令の実行により、LTE、LTE-A、及び/又はNR用に3GPPによって標準化されたPHY層プロトコル、MAC層プロトコル、RLC層プロトコル、PDCP層プロトコル、及びRRC層プロトコルのうちの1つ以上、又は、無線ネットワークインタフェース804及びコアネットワークインタフェース808と組み合わせて利用される他の任意の上位層プロトコルなどの他のプロトコル又はプロトコル層を用いて、ネットワークノード800を1つ以上の他のデバイスと通信するように構成する、かつ/又はそれを容易にすることもできる。例として、限定するものではないが、コアネットワークインタフェース808は、S1インタフェースを含み、無線ネットワークインタフェース804は、3GPPによって標準化されたUuインタフェースを含むことができる。メモリ806はまた、ネットワークノード800のプロトコル、構成、制御、及び他の機能に使用される変数を記憶することができる。したがって、メモリ806は、不揮発性メモリ(例えば、フラッシュメモリ、ハードディスクなど)、揮発性メモリ(例えば、スタティックRAM又はダイナミックRAM)、ネットワークベース(例えば、「クラウド」)のストレージ、又はこれらの組み合わせを含むことができる。
【0056】
無線ネットワークインタフェース804は、送信機、受信機、信号プロセッサ、ASIC、アンテナ、ビーム形成ユニット、及び、ネットワークノード800が、いくつかの実施形態では、複数の互換性のあるユーザ機器(UE)などの他の機器と通信することを可能にする他の回路を含んでもよい。いくつかの実施形態では、ネットワークノード800は、LTE、LTE-A、及び/又は5G/NR用に3GPPによって標準化されたPHY層プロトコル、MAC層プロトコル、RLC層プロトコル、PDCP層プロトコル、及びRRC層プロトコルなどの様々なプロトコル又はプロトコル層を含むことができる。本開示の更なる実施形態によれば、無線ネットワークインタフェース804は、OFDM技術、OFDMA技術、及び/又はSC-FDMA技術に基づくPHY層を含むことができる。いくつかの実施形態では、このようなPHY層の機能は、無線ネットワークインタフェース804及び1つ以上のプロセッサ802によって協働的に提供することができる。
【0057】
コアネットワークインタフェース808は、ネットワークノード800が、いくつかの実施形態では、回線交換(circuit-switched、CS)及び/又はパケット交換コア(packet-switched Core、PS)ネットワークなどのコアネットワーク内の他の機器と通信することを可能にする送信機、受信機、及び他の回路を含むことができる。いくつかの実施形態では、コアネットワークインタフェース808は、3GPPによって標準化されたS1インタフェースを含んでもよい。いくつかの実施形態では、コアネットワークインタフェース808は、当業者に既知のGERAN、UTRAN、E-UTRAN、及びCDMA2000コアネットワークに見られる機能を含む1つ以上のSGW、MME、SGSN、GGSN、及び他の物理デバイスへの1つ以上のインタフェースを含んでもよい。いくつかの実施形態では、これらの1つ以上のインタフェースは、単一の物理的インタフェース上で一緒に多重化されてもよい。いくつかの実施形態では、コアネットワークインタフェース808の下位層は、当業者に既知の、非同期転送モード(asynchronous transfer mode、ATM)、イーサネットを介したインターネットプロトコル(Internet Protocol、IP)、光ファイバーを介したSDH、銅線を介したT1/E1/PDH、マイクロ波無線機、又は他の有線若しくは無線送信技術のうちの1つ以上を含んでもよい。
【0058】
他のインタフェース810は、ネットワークノード800又はそこに動作可能に接続された他のネットワーク機器の操作、管理、及び保守の目的で、ネットワークノード800が外部ネットワーク、コンピュータ、データベースなどと通信することを可能にする送信機、受信機、及び他の回路を含むことができる。
【0059】
例示的なシステムアーキテクチャ
【0060】
特定の実施形態では、5Gシステムアーキテクチャは、ネットワーク機能仮想化及びソフトウェア定義ネットワークなどの技術を使用して配備可能にするデータ接続及びサービスをサポートする。5Gシステムアーキテクチャは、制御プレーンネットワーク機能間のサービスベースの双方向作用を活用することができる。ユーザプレーン機能を制御プレーン機能から分離することにより、独立したスケーラビリティ、進化、及び柔軟な配備(例えば、集中型の配置又は分散型の(遠隔)配置)が可能となる。モジュール化された機能設計により、機能の再利用が可能になり、柔軟で効率的なネットワークスライシングが可能となる。ネットワーク機能及びそのネットワーク機能サービスは、サービス通信プロキシを介して、別のNF及びそのネットワーク機能サービスと直接的又は間接的に双方向作用することができる。別の中間機能は、制御プレーンメッセージのルーティングを支援することができる。アーキテクチャにより、ANとCNとの間の依存関係が最小限に抑えられる。アーキテクチャは、異なるアクセスタイプ(例えば、3GPPアクセス及び非3GPPアクセス)を統合する共通のAN-CNインタフェースを備えたコンバージドコアネットワークを含むことができる。アーキテクチャはまた、統一認証フレームワーク、演算リソースがストレージリソースから分離されているステートレスNF、機能の公開、ローカル及び集中型サービスへの同時アクセス(低遅延サービス及びローカルデータネットワークへのアクセスをサポートするために、ユーザプレーン機能は、ANに近接して配備され得る)、及び/又は訪問済みのPLMN内のホームルーティングトラフィック並びにローカルブレークアウトトラフィックの両方でのローミングをサポートする。
【0061】
5Gアーキテクチャは、サービスベースとして定義され得、ネットワーク機能間の双方向作用は、サービスベースの表現を含み得、制御プレーン内のネットワーク機能(例えば、AMF)は、他の承認されたネットワーク機能がそれらのサービスにアクセスすることを可能にする。サービスベースの表現はまた、ポイントツーポイント基準点を含むことができる。基準点表現はまた、任意の2つのネットワーク機能(例えば、AMF及びSMF)間のポイントツーポイント基準点(例えば、N11)によって説明されるネットワーク機能におけるNFサービス間の双方向作用を示すために使用され得る。
【0062】
図9は、一実施形態による、5GSにおけるサービスベースのアーキテクチャ900を示す。3GPP TS 23.501に記載されているように、サービスベースのアーキテクチャ900は、UE916、(R)AN906、UPF902、及びDN904と通信するために、NSSF908、NEF910、NRF914、PCF912、UDM926、AUSF918、AMF920、SMF922などのNFを含む。NFとNFサービスとは、直接通信と呼ばれるように直接的に通信すること、又は、間接通信と呼ばれるようにSCP924を介して間接的に通信することができる。
図9はまた、Nutm、Naf、Nudm、Npcf、Nsmf、Nnrf、Namf、Nnef、Nnssf、及びNausf、並びに基準点N1、N2、N3、N4及びN6を含む、対応するサービスベースのインタフェースを示す。
図9に示されるNFによって提供されるいくつかの例示的な機能を以下に説明する。
【0063】
NSSF908は、UEにサービスを提供するネットワークスライスインスタンスのセットを選択すること、許可されたNSSAIを判定し、必要に応じて、加入済みS-NSSAIにマッピングすること、構成されたNSSAIを判定し、必要に応じて、加入済みS-NSSAIにマッピングすること、及び/又はUEにサービスを提供するために使用すべきAMFセットを判定する、若しくは構成に基づいて、場合によってはNRFに照会することによって、候補AMF(単数又は複数)のリストを判定すること、などの機能をサポートする。
【0064】
NEF910は、機能及びイベントの公開をサポートする。NFの機能及びイベントは、NEF910によって(例えば、サードパーティ、アプリケーション機能、及び/又はエッジコンピューティングのために)安全に公開することができる。NEF910は、UDRへの標準化されたインタフェース(Nudr)を使用して、構造化データとして情報を記憶/取得することができる。NEF910はまた、外部アプリケーションから3GPPネットワークへの情報の提供を保護することができ、かつ3GPPネットワークに情報(例えば、予想されるUE挙動、5GLANグループ情報、及びサービス固有情報)を安全に提供するためのアプリケーション機能を提供することができ、ここでNEF910は、アプリケーション機能の調整を認証及び承認し、支援することができる。NEF910は、AF928と交換された情報と、内部ネットワーク機能と交換された情報との間で変換することによって、内部-外部情報の変換を提供することができる。例えば、NEF910は、AFサービス識別子と、DNN及びS-NSSAIなどの内部5Gコア情報との間で変換する。NEF910は、ネットワークポリシーに従って、外部AFへのネットワーク及びユーザ機密情報のマスキングを処理することができる。NEF910は、他のネットワーク機能から(他のネットワーク機能の公開された機能に基づいて)情報を受信し、受信した情報を、標準化されたインタフェースを用いて構造化データとしてUDRに記憶することができる。記憶された情報は、NEF910によってアクセスされ、他のネットワーク機能及びアプリケーション機能に再公開され、分析などの他の目的に使用することができる。特定のUE(単数又は複数)に関連するサービスの外部公開の場合、NEF910は、HPLMN内に存在することができる。オペレータの同意に応じて、HPLMN内のNEF910は、VPLMN内のNF(単数又は複数)とのインタフェース(単数又は複数)を有することができる。UEがEPCと5GCとの間の切り替えが可能な場合、SCEF+NEFをサービス公開に使用することができる。
【0065】
NRF914は、NFインスタンス又はSCPからNF発見要求を受信し、発見されたNFインスタンスの情報をNFインスタンス又はSCPに提供することによって、サービス発見機能をサポートする。NRF914はまた、P-CSCF発見(SMFによるAF発見の特殊な事例)をサポートし、利用可能なNFインスタンス及びそれらのサポートされたサービスのNFプロファイルを維持し、並びに/又は新たに登録/更新/登録解除されたNFインスタンスについて、そのNFサービスと共に加入済みNFサービス消費者若しくはSCPに通知することができる。ネットワークスライシングのコンテキストでは、ネットワーク実装に基づいて、複数のNRFは、PLMNレベル(NRFは、PLMN全体に関する情報で構成される)、共有スライスレベル(NRFは、ネットワークスライスのセットに属する情報で構成される)、及び/又はスライス固有レベル(NRFは、S-NSSAIに属する情報で構成される)などの様々なレベルで配備され得る。ローミングのコンテキストでは、複数のNRFを異なるネットワークに配備することができ、ここで、訪問済みPLMN(vNRFとして知られる)内のNRF(単数又は複数)は、訪問済みPLMNに関する情報で構成され、ホームPLMN(hNRFとして知られる)内のNRF(単数又は複数)は、N27インタフェースを介してvNRFによって参照されたホームPLMNに関する情報で構成されている。
【0066】
PCF912は、統一ポリシーフレームワークをサポートしてネットワーク挙動を管理する。PCF912は、制御プレーン機能(単数又は複数)に対するポリシールールを提供して、それらを施行する。PCF912は、統一データリポジトリ(Unified Data Repository、UDR)におけるポリシー判断に関連する加入情報にアクセスする。PCF912は、PCFと同じPLMN内に位置するUDRにアクセスすることができる。
【0067】
UDM926は、3GPP AKA認証資格の生成、ユーザ識別処理(例えば、5Gシステムにおける加入者毎のSUPIのストレージ及び管理)、プライバシー保護加入識別子(subscription identifier、SUCI)の秘匿解除、加入データに基づくアクセス承認(例えば、ローミング制限)、UEのサービングNF登録管理(例えば、UEのサービングAMFを保存、UEのPDUセッションのサービングSMFを保存)、サービス/セッションの継続性(例えば、進行中のセッションのSMF/DNN割り当てを維持することによって)、MT-SMS配信、合法的な傍受機能(特に、UDMがLIに対する唯一のコンタクトポイントである、アウトバウンドローミングの場合)、加入管理、SMS管理、5GLANグループ管理処理、及び/又は外部パラメータプロビジョニング(予想されるUE挙動パラメータ又はネットワーク構成パラメータ)をサポートする。そのような機能を提供するために、UDM926は、UDRに記憶することができる加入データ(認証データを含む)を使用し、この場合、UDMは、アプリケーション論理を実装し、内部ユーザデータストレージを必要としなくてもよく、いくつかの異なるUDMは、異なるトランザクションで同じユーザにサービスを提供することができる。UDM926は、それがサービスを提供する加入者のHPLMN内に配置されてもよく、同じPLMN内に配置されたUDRの情報にアクセスしてもよい。
【0068】
AUSF918は、3GPPアクセス及び信頼できない非3GPPアクセスに対する認証をサポートする。AUSF918はまた、ネットワークスライス固有の認証及び承認のサポートを提供することができる。
【0069】
AMF920は、RAN CPインタフェース(N2)の終了、NAS暗号化及び整合性保護のためのNAS(N1)の終了、登録管理、接続管理、到達可能性管理、モビリティ管理、(AMFイベント及びLIシステムへのインタフェースのための)合法的傍受、UEとSMFとの間のSMメッセージのトランスポート、SMメッセージをルーティングするための透過プロキシ、アクセス認証、アクセス承認、UEとSMSF、SEAFとの間のSMSメッセージのトランスポート、規制サービス用のロケーションサービス管理、UEとLMFとの間及びRANとLMFとの間のロケーションサービスメッセージのトランスポート、EPSとのインターワーキング用のEPSベアラID割り当て、UEモビリティイベント通知、制御プレーンCIoT 5GS最適化、ユーザプレーンCIoT 5GS最適化、外部パラメータ(予想されるUE挙動パラメータ若しくはネットワーク構成パラメータ)のプロビジョニング、並びに/又はネットワークスライス固有の認証及び承認をサポートする。AMF機能の一部又は全ては、AMF920の単一インスタンス内でサポートされてもよい。ネットワーク機能の数にかかわらず、特定の実施形態では、UEとCNとの間のアクセスネットワークごとに1つのNASインタフェースインスタンスのみがあり、少なくともNASセキュリティ及びモビリティ管理を実装するネットワーク機能のうちの1つで終了する。AMF920はまた、ポリシー関連の機能を含むことができる。
【0070】
上述の機能に加えて、AMF920は、非3GPPアクセスネットワークをサポートするための以下の機能、すなわち、3GPPアクセス上で定義された、いくつかの情報(例えば、3GPPセル識別)及び手順(例えば、ハンドオーバ関連)を適用することができず、3GPPアクセスに適用されない非3GPPアクセス固有の情報を適用することができる、N3IWF/TNGFとのN2インタフェースのサポート、3GPPアクセス上のNASシグナリングによってサポートされる一部の手順が、信頼できない非3GPP(例えば、ページング)アクセスに適用可能でない場合がある、N3IWF/TNGF上のUEを用いたNASシグナリングのサポート、N3IWF/TNGFを介して接続されたUEの認証のサポート、非3GPPアクセスを介して接続された、若しくは3GPPアクセス及び非3GPPアクセスを介して同時に接続されたUEのモビリティ、認証、及び別個のセキュリティコンテキスト状態(単数又は複数)の管理、3GPPアクセス及び非3GPPアクセス上で有効な調整されたRM管理コンテキストのサポート、並びに/又は非3GPPアクセスを介した接続のためのUEの専用のCM管理コンテキストのサポート、を含むことができる。上述の機能の全てを、ネットワークスライスのインスタンス内でサポートする必要はない場合がある。
【0071】
SMF922は、セッション管理(例えば、UPFとANノードとの間のトンネル維持を含む、セッションの確立、修正、リリース)、UEのIPアドレス割り当て及び管理(任意選択の承認を含む)(UEのIPアドレスは、UPF又は外部データネットワークから受信することができる)、DHCPv4(サーバ及びクライアント)及びDHCPv6(サーバ及びクライアント)機能、アドレス解決プロトコル要求及び/若しくはイーサネットPDUのローカルキャッシュ情報に基づくIPv6近隣要請(Neighbor Solicitation)要求に応答する(例えば、SMFは、要求時に送信されたIPアドレスに対応するMACアドレスを提供することによってARP及び/又はIPv6近隣要請要求に応答する)機能、UPFを制御してARP若しくはIPv6近隣発見(Neighbor Discovery)をプロキシすること、若しくは全てのARP/IPv6近隣要請トラフィックをイーサネットPDUセッション用にSMFに転送することを含むユーザプレーン機能の選択と制御、トラフィックを適切な宛先にルーティングするためのUPFでのトラフィックステアリング構成、5G VNグループ管理(例えば、関連するPSA UPFのトポロジの維持、PSA UPF間のN19トンネルの確立とリリース、ローカルスイッチングを適用するUPFでのトラフィック転送の構成、及び/又はN6ベースの転送あるいはN19ベースの転送)、ポリシー制御機能へのインタフェースの終了、合法的傍受(SMイベント及びLIシステムへのインタフェース用)、課金データの収集と課金インタフェースのサポート、UPFでの課金データ収集の制御と調整、NASメッセージのSM部分の終了、ダウンリンクデータ通知、AMFを介してN2からANに送信されるAN固有のSM情報の開始、セッションのSSCモードの判定、制御プレーンCIoT 5GSの最適化、ヘッダー圧縮、I-SMFを挿入/削除/再配置できる配備でのI-SMFとしての機能、外部パラメータ(予想されるUE挙動パラメータ又はネットワーク構成パラメータ)のプロビジョニング、IMSサービスのP-CSCF発見、ローミング機能(例えば、ローカル施行を処理してQoS SLA(VPLMN)を適用すること、課金データ収集及び課金インタフェース(VPLMN)、及び/又は合法的傍受(SMイベント及びLIシステムへのインタフェース用のVPLMNにおいて))、外部DNによるPDUセッション認証/承認のためのシグナリングの転送のための外部DNとの双方向作用、並びに/又はN3/N9インタフェースで冗長送信を実行するようにUPF及びNG-RANに命令することをサポートする。SMF機能の一部又は全ては、SMFの単一インスタンス内でサポートされてもよい。しかしながら、特定の実施形態では、ネットワークスライスのインスタンス内で機能の全てがサポートされる必要はない。この機能に加えて、SMF922は、ポリシー関連機能を含んでもよい。
【0072】
SCP924には、間接通信、委任ディスカバリ、宛先NF/NFサービスへのメッセージ転送及びルーティング、通信セキュリティ(例えば、NFサービス生産者のAPIにアクセスするためのNFサービス消費者の承認)、負荷分散、監視、過負荷制御など、及び/又は任意にUDRと双方向作用して、UE ID(SUPI又はIMPI/IMPUなど)に基づいてUDMグループID/UDRグループID/AUSFグループID/PCFグループID/CHFグループID/HSSグループIDを解決すること、のうちの任意の1つ以上が含まれている。SCP機能の一部又は全ては、SCPの単一インスタンス内でサポートされ得る。特定の実施形態では、SCP924は、分散方式で配備されてもよく、及び/又は1つを超えるSCPが、NFサービス間の通信経路内に存在することができる。SCPは、PLMNレベル、共有スライスレベル、及びスライス固有レベルで配備され得る。SCPが関連するNRFと確実に通信できるように、オペレータの配置に任されてもよい。
【0073】
UE916は、無線通信機能を有するデバイスを含むことができる。例えば、UE916としては、スマートフォン(例えば、1つ以上のセルラーネットワークに接続可能なハンドヘルド型タッチスクリーンモバイルコンピューティングデバイス)を挙げることができる。UE916はまた、パーソナルデータアシスタント(Personal Data Assistants、PDA)、ページャ、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、無線ハンドセット、又は無線通信インタフェースを含む任意のコンピューティングデバイスなどの、任意のモバイル又は非モバイルコンピューティングデバイスを含むことができる。UEはまた、クライアント、モバイル、モバイル機器、モバイル端末、ユーザ端末、モバイルユニット、モバイル局、モバイルユーザ、加入者、ユーザ、遠隔局、アクセスエージェント、ユーザエージェント、受信機、無線機器、再構成可能な無線機器、又は再構成可能なモバイル機器とも称され得る。UE916は、IoT UEを含むことができ、IoT UEは、短期UE接続を利用する低電力IoTアプリケーション用に設計されたネットワークアクセス層を含むことができる。IoT UEは、PLMNを介して、MTCサーバ若しくはデバイス、ProSe若しくはD2D通信、センサネットワーク、又はIoTネットワークを使用して他のUEとデータを交換するための技術(例えば、M2M技術、MTC技術、又はmMTC技術)を利用することができる。M2Mデータ交換又はMTCデータ交換は、機械起動のデータの交換であってもよい。IoTネットワークは、相互接続するIoT UEについて記述し、それは、(インターネットインフラストラクチャ内の)一意に識別可能な組み込みコンピューティングデバイスを含み得る。IoT UEは、IoTネットワークの接続を容易にするために、バックグラウンドアプリケーション(例えば、キープアライブメッセージ、ステータス更新など)を実行してもよい。
【0074】
UE916は、無線インタフェース930を介して(R)AN906と接続又は通信可能に結合するように構成されていてもよく、無線インタフェース930は、GSMプロトコル、CDMAネットワークプロトコル、PTT(Push-to-Talk)プロトコル、POC(PTT over Cellular)プロトコル、UMTSプロトコル、3GPP LTEプロトコル、5Gプロトコル、NRプロトコルなどのセルラー通信プロトコルで動作するように構成された物理通信インタフェース又は層であってもよい。例えば、UE916及び(R)AN906は、Uuインタフェース(例えば、LTE-Uuインタフェース)を使用して、PHY層、MAC層、RLC層、PDCP層、及びRRC層を含むプロトコルスタックを介して制御プレーンデータを交換することができる。DL送信は、(R)AN906からUE916にであってもよく、UL送信は、UE916から(R)AN906にであってもよい。UE916は、更にサイドリンクを使用して、D2D通信、P2P通信、及び/又はProSe通信について別のUE(図示せず)と直接通信することができる。例えば、ProSeインタフェースは、限定されないが、物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH)、物理サイドリンク共用チャネル(PSSCH)、物理サイドリンク発見チャネル(PSDCH)、及び物理サイドリンクブロードキャストチャネル(PSBCH)を含む、1つ以上の論理チャネルを備え得る。
【0075】
(R)AN906は、1つ以上のアクセスノードを含むことができ、これは、基地局(base stations、BS)、ノードB、進化型ノードB(evolved NodeBs、eNB)、次世代ノードB(next Generation NodeBs、gNB)、RANノード、コントローラ、送受信ポイント(transmission reception points、TRP)などと呼ばれる場合があり、地理的エリア(例えば、セル)内にカバレッジを提供する地上局(例えば、地上アクセスポイント)又はサテライト局を含むことができる。(R)AN906は、マクロセル、ピコセル、フェムトセル、又は他の種類のセルを提供するための1つ以上のRANノードを含むことができる。マクロセルは、比較的広い地理的エリア(例えば、半径数キロメートル)をカバーすることができ、サービス加入を有するUEによる無制限のアクセスを可能にし得る。ピコセルは、比較的狭い地理的エリアをカバーすることができ、サービス加入を有するUEによる無制限のアクセスを可能にし得る。フェムトセルは、比較的狭い地理的エリア(例えば、家)をカバーすることができ、フェムトセルとの関連性を有するUEによる制限されたアクセス(例えば、クローズド加入者グループ(CSG)内のUE、家庭内のユーザのためのUEなど)を可能にし得る。
【0076】
図示されていないが、複数のRANノード((R)AN906など)が使用されてもよく、ここでXnインタフェースは、2つ以上のノード間で定義される。いくつかの実装形態では、Xnインタフェースは、Xnユーザプレーン(Xn-U)インタフェース及びXn制御プレーン(Xn-C)インタフェースを含んでもよい。Xn-Uは、ユーザプレーンPDUの非保証配信を提供し、データ送出及びフロー制御機能をサポート/提供することができる。Xn-Cは、管理及びエラー処理機能、Xn-Cインタフェースを管理する機能、1つ以上の(R)ANノード間の接続モードのUEモビリティを管理する機能を含む接続モード(例えば、CM接続)におけるUE916用のモビリティサポートを提供することができる。モビリティサポートは、古い(ソース)サービング(R)ANノードから新しい(ターゲット)サービング(R)ANノードへのコンテキスト転送、及び古い(ソース)サービング(R)ANノードと新しい(ターゲット)サービング(R)ANノードとの間のユーザプレーントンネルの制御を含むことができる。
【0077】
UPF902は、RAT内部及びRAT間モビリティのためのアンカーポイント、DN904に相互接続する外部PDUセッションポイント、及びマルチホームPDUセッションをサポートするための分岐ポイントとして機能することができる。UPF902はまた、パケットルーティング及びパケット転送、パケット検査を実行し、ポリシールールのユーザプレーン部分を施行し、パケット(UPコレクション);トラフィック使用報告を合法的に傍受し、ユーザプレーンに対してQoS処理(例えば、パケットフィルタリング、ゲーティング、UL/DLレート施行)を実行し、アップリンクトラフィック検証(例えば、SDFからQoSフローマッピング)、アップリンク及びダウンリンクにおけるトランスポートレベルパケットマーキング、並びにダウンリンクパケットバッファ及びダウンリンクデータ通知トリガを実行することができる。UPF902は、データネットワークへのルーティングトラフィックフローをサポートするアップリンク分類子を含むことができる。DN904は、様々なネットワークオペレータサービス、インターネットアクセス、又はサードパーティサービスを表すことができる。DN904は、例えば、アプリケーションサーバを含んでもよい。
【0078】
図10は、いくつかの実施形態による、ネットワークのシステム1000のアーキテクチャを示す。システム1000は、この実施例ではUE1036及びUE1034として示す、1つ以上のユーザ機器(UE)を含む。UE1036及びUE1034は、スマートフォン(例えば、1つ以上のセルラーネットワークに接続可能なハンドヘルド型タッチスクリーンモバイルコンピューティングデバイス)として図示されているが、パーソナルデータアシスタント(PDA)、ページャ、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、無線ハンドセット、又は無線通信インタフェースを含む任意のコンピューティングデバイスなどの任意のモバイル又は非モバイルコンピューティングデバイスを含んでもよい。
【0079】
いくつかの実施形態では、UE1036及びUE1034のいずれかは、IoT(Internet of Things)UEを含むことができ、それは、短期UE接続を利用する低電力IoTアプリケーション用に設計されたネットワークアクセス層を含むことができる。IoT UEは、PLMN(パブリックランドモバイルネットワーク)、ProSe(Proximity-Based Service)又はD2D(device-to-device)通信、センサネットワーク、又はIoTネットワークを介して、MTC(machine-type communication)サーバ若しくはデバイスとデータを交換するためのM2M(machine-to-machine)又はMTCなどの技術を利用することができる。M2Mデータ交換又はMTCデータ交換は、機械起動のデータの交換であってもよい。IoTネットワークは、相互に接続するIoT UEをいい、それは、短命接続による、(インターネットインフラストラクチャ内の)一意に識別可能な埋め込み型コンピューティングデバイスを含み得る。IoT UEは、IoTネットワークの接続を容易にするために、バックグラウンドアプリケーション(例えば、キープアライブメッセージ、ステータス更新など)を実行してもよい。
【0080】
UE1036及びUE1034は、RAN1008として示す無線アクセスネットワーク(RAN)に接続する、例えば、通信可能に結合するように構成することができる。RAN1008は、例えば、発展型ユニバーサル移動通信システム(UMTS)、地上無線アクセスネットワーク(E-UTRAN)、NextGen RAN(NG RAN)、又は何らかの他のタイプのRANであってもよい。UE1036及びUE1034は、接続1004及び接続1002それぞれを利用し、これらはそれぞれ、物理通信インタフェース又は層(以下で更に詳細に説明する)を含む。この実施例では、接続1004及び接続1002は、通信可能な結合を可能にするためのエアインタフェースとして図示されており、モバイル通信のためのグローバルシステム(GSM)プロトコル、符号分割多元接続(code-division multiple access、CDMA)ネットワークプロトコル、PTT(Push-to-Talk)プロトコル、POC(PTT over Cellular)プロトコル、ユニバーサル移動通信システム(UMTS)プロトコル、3GPPロングタームエボリューション(LTE)プロトコル、第5世代(fifth generation、5G)プロトコル、新無線(NR)プロトコルなどのセルラー通信プロトコルと合致することができる。
【0081】
この実施形態では、UE1036及びUE1034は、更に、ProSeインタフェース1010を介して通信データを直接交換することができる。ProSeインタフェース1010は、代替的に、サイドリンクインタフェースと呼ばれる場合があり、物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH)、物理サイドリンク共用チャネル(PSSCH)、物理サイドリンク発見チャネル(PSDCH)、及び物理サイドリンクブロードキャストチャネル(PSBCH)を含むが、これらに限定されない、1つ以上の論理チャネルを備える。
【0082】
UE1034は、図示するように、接続1038を介してAP1012として示すアクセスポイント(access point、AP)にアクセスするように構成されている。接続1038は、任意のIEEE802.11プロトコルと合致する接続などのローカル無線接続を含むことができ、AP1012は、WiFi(wireless fidelity)(登録商標)ルータを備えるであろう。この実施例では、AP1012は、(以下で更に詳細に説明する)無線システムのコアネットワークに接続せずに、インターネットに接続されていてもよい。
【0083】
RAN1008は、接続1004及び接続1002を可能にする1つ以上のアクセスノードを含むことができる。これらのアクセスノード(AN)は、基地局(BS)、NodeB、進化型NodeB(eNB)、次世代NodeB(gNB)、RANノードなどと称される場合があり、地理的エリア(例えば、セル)内にカバレッジを提供する地上局(例えば、地上アクセスポイント)又はサテライト局を備えることができる。RAN1008は、マクロセル、例えば、マクロRANノード1014を提供するための1つ以上のRANノードと、フェムトセル又はピコセル(例えば、マクロセルと比較して、より小さいカバレッジエリア、より小さいユーザ容量、又はより高い帯域幅を有するセル)、例えば、LP RANノード1016などの低電力(low power、LP)RANノードを提供するための1つ以上のRANノードと、を含んでもよい。
【0084】
マクロRANノード1014及びLP RANノード1016のいずれかは、エアインタフェースプロトコルを終了することができ、UE1036及びUE1034の第1のコンタクトポイントとすることができる。いくつかの実施形態では、マクロRANノード1014及びLP RANノード1016のいずれかは、RAN1008のための様々な論理機能を果たすことができ、その機能は、限定されないが、無線ベアラ管理、アップリンク及びダウンリンク動的無線リソース管理並びにデータパケットスケジューリング、並びにモビリティ管理などの無線ネットワークコントローラ(RNC)機能を含む。
【0085】
いくつかの実施形態によれば、UE1036及びUE1034は、様々な通信技術に従ったマルチキャリア通信チャネルを介して、直交周波数分割多重(OFDM)通信信号を用いて、互いに又はマクロRANノード1014及びLP RANノード1016のいずれかと通信するように構成することができ、この様々な通信技術は、例えば、(例えば、ダウンリンク通信用の)直交周波数分割多元接続(OFDMA)通信技術、又は(例えば、アップリンク及びProSe又はサイドリンク通信用の)シングルキャリア周波数分割多元接続(SC-FDMA)通信技術であるが、これらに限定されず、実施形態の範囲は、この点において限定されない。OFDM信号は、複数の直交サブキャリアを含むことができる。
【0086】
いくつかの実施形態では、ダウンリンクリソースグリッドは、マクロRANノード1014及びLP RANノード1016のいずれかからUE1036及びUE1034へのダウンリンク送信のために使用することができ、一方、アップリンク送信は、同様の技術を利用することができる。グリッドは、リソースグリッド又は時間周波数リソースグリッドと呼ばれる時間周波数グリッドとすることができ、それは、各スロット内のダウンリンクの物理的リソースである。このような時間周波数平面表現は、OFDMシステムの一般的な方法であり、それにより無線リソースの割り当てが直感的なものとなる。リソースグリッドの各列及び各行は、それぞれ、1つのOFDMシンボル及び1つのOFDMサブキャリアに対応する。時間ドメイン内のリソースグリッドの持続時間は、無線フレーム内の1つのスロットに対応する。リソースグリッドの最小時間周波数単位は、リソースエレメントと表記する。各リソースグリッドは、多数のリソースブロックを含み、それは、リソースエレメントへの特定の物理チャネルのマッピングを表す。各リソースブロックは、リソースエレメントの集合を含み、周波数ドメインにおいて、これは、現在割り当てられ得るリソースの最小量を表すことができる。このようなリソースブロックを用いて伝達されるいくつかの異なる物理ダウンリンクチャネルが存在する。
【0087】
物理ダウンリンク共用チャネル(PDSCH)は、ユーザデータ及び上位層シグナリングをUE1036及びUE1034に搬送することができる。物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)は、とりわけ、PDSCHチャネルに関するトランスポートフォーマット及びリソース割り当てに関する情報を搬送することができる。また、それは、アップリンク共用チャネルに関するトランスポートフォーマット、リソース割り当て、及びH-ARQ(Hybrid Automatic Repeat Request)(ハイブリッド自動再送要求)情報について、UE1036及びUE1034に通知することもできる。典型的には、ダウンリンクスケジューリング(制御及び共用チャネルリソースブロックをセル内のUE1034に割り当てる)は、UE1036及びUE1034のいずれかからフィードバックされるチャネル品質情報に基づいて、マクロRANノード1014及びLP RANノード1016のいずれかで実行されてもよい。ダウンリンクリソース割り当て情報は、UE1036及びUE1034のそれぞれに対して使用される(例えば、割り当てられた)PDCCH上で送信されてもよい。
【0088】
PDCCHは、制御チャネルエレメント(CCE)を使用して制御情報を伝達してもよい。リソースエレメントにマッピングされる前に、PDCCH複素数値シンボルは最初に、4つ組(quadruplets)に編成されてもよく、その後、レートマッチングのためのサブブロックインターリーバを用いて入れ替えられてもよい。各PDCCHを、これらのCCEのうちの1つ以上を用いて送信してもよく、各CCEは、リソースエレメントグループ(REG)として知られる4つの物理リソースエレメントの9つのセットに対応することができる。4つの四位相偏移変調(QPSK)シンボルを各REGにマッピングしてもよい。PDCCHは、ダウンリンク制御情報(DCI)のサイズ及びチャネル状態に応じて、1つ以上のCCEを用いて送信することができる。異なる数のCCE(例えば、アグリゲーションレベル、L=1、2、4、又は8)を有するLTEに定義される4つ以上の異なるPDCCHフォーマットが存在し得る。
【0089】
いくつかの実施形態は、上記の概念の拡張である制御チャネル情報のためのリソース割り当てのための概念を使用することができる。例えば、いくつかの実施形態は、制御情報送信のためにPDSCHリソースを使用する拡張型物理下りリンク制御チャネル(EPDCCH)を利用することができる。EPDCCHを、1つ以上の拡張された制御チャネルエレメント(ECCE)を用いて送信してもよい。上記と同様に、各ECCEは、拡張されたリソースエレメントグループ(EREG)として知られる4つの物理リソースエレメントからなる9つのセットに対応し得る。ECCEは、一部の状況では、他の数のEREGを有してもよい。
【0090】
RAN1008は、S1インタフェース1018を介してCN1006として示すコアネットワーク(core network、CN)に通信可能に結合されている。実施形態では、CN1006は、進化型パケットコア(evolved packet core、EPC)ネットワーク、NextGenパケットコア(NextGen Packet Core、NPC)ネットワーク、又は他の何らかのタイプのCNであってもよい。この実施形態では、S1インタフェース1018は、2つの部分に、すなわち、マクロRANノード1014及びLP RANノード1016とS-GW1024として示すサービングゲートウェイ(serving gateway、S-GW)との間でトラフィックデータを搬送するS1-Uインタフェース1040と、マクロRANノード1014及びLP RANノード1016とMME(単数又は複数)1020との間のシグナリングインタフェースである、S1-MMEインタフェース1042として示すS1-モビリティ管理エンティティ(mobility management entity、MME)インタフェースと、に分割される。
【0091】
この実施形態では、CN1006は、MME(単数又は複数)1020、S-GW1024、パケットデータネットワーク(Packet Data Network、PDN)ゲートウェイ(P-GW)(P-GW1032として示す)、及びホーム加入者サーバ(home subscriber server、HSS)(HSS1022として示す)を備える。MME(単数又は複数)1020は、レガシーサービング汎用パケット無線サービス(General Packet Radio Service、GPRS)サポートノード(SGSN)の制御プレーンと機能が同様であってもよい。MME(単数又は複数)1020は、ゲートウェイ選択及びトラッキングエリアリスト管理などのアクセスのモビリティ態様を管理することができる。HSS1022は、ネットワークエンティティの通信セッションの取扱いをサポートする加入関連情報を含む、ネットワークユーザのデータベースを備えてもよい。CN1006は、モバイル加入者の数、機器の容量、ネットワークの編成などに応じて、1つ又はいくつかのHSS1022を備えることができる。例えば、HSS1022は、ルーティング/ローミング、認証、承認、ネーミング/アドレス解決、位置依存性などのサポートを提供することができる。
【0092】
S-GW1024は、RAN1008に対するS1インタフェース322を終了し、RAN1008とCN1006との間でデータパケットをルーティングすることができる。加えて、S-GW1024は、RANノード間ハンドオーバのためのローカルモビリティアンカーポイントであってもよく、また、3GPP間モビリティのためのアンカーを提供してもよい。他の責任として、合法的傍受、課金、及び一部のポリシー施行を含んでもよい。
【0093】
P-GW1032は、PDNに対するSGiインタフェースを終了することができる。P-GW1032は、インターネットプロトコル(IP)インタフェース(IP通信インタフェース1028として示す)を介して、CN1006(例えばEPCネットワーク)と、アプリケーションサーバ1030(代替的にアプリケーション機能(application function、AF)と呼ばれる)を含む、ネットワークなどの外部ネットワークとの間でデータパケットをルーティングすることができる。一般に、アプリケーションサーバ1030は、IPベアラリソースを、コアネットワーク(例えば、UMTSパケットサービス(Packet Services、PS)ドメイン、LTE PSデータサービスなど)と共に使用するアプリケーションを提供する要素であってもよい。この実施形態では、P-GW1032は、図示するように、IP通信インタフェース1028を介してアプリケーションサーバ1030に通信可能に結合されている。アプリケーションサーバ1030はまた、CN1006を介してUE1036及びUE1034のために1つ以上の通信サービス(例えば、ボイスオーバーインターネットプロトコル(Voice-over-Internet Protocol、VoIP)セッション、PTTセッション、グループ通信セッション、ソーシャルネットワーキングサービスなど)をサポートするように構成することもできる。
【0094】
P-GW1032は、更に、ポリシー施行及び課金データ収集のためのノードであってもよい。ポリシー及び課金施行機能(Policy and Charging Enforcement Function、PCRF)(PCRF1026として示す)は、CN1006のポリシー及び課金制御要素である。非ローミングシナリオでは、UEのインターネットプロトコル接続アクセスネットワーク(IP-CAN)セッションに関連付けられたHPLMN(Home Public Land Mobile Network)内に単一のPCRFが存在してもよい。トラフィックのローカルブレークアウトを伴うローミングシナリオでは、UEのIP-CANセッションに関連付けられた2つのPCRF、すなわち、HPLMN内のHomePCRF(H-PCRF)とVPLMN(Visited Public Land Mobile Network)内のVisitedPCRF(V-PCRF)が存在し得る。PCRF1026は、P-GW1032を介してアプリケーションサーバ1030に通信可能に結合されていてもよい。アプリケーションサーバ1030は、PCRF1026に信号を送って、新しいサービスフローを示し、適切なサービス品質(Quality of Service、QoS)及び課金パラメータを選択することができる。PCRF1026は、アプリケーションサーバ1030によって指定されたQoS及び課金を開始する、適切なトラフィックフローテンプレート(traffic flow template、TFT)及びQoSクラスの識別子(QoS class of identifier、QCI)を有するポリシー及び課金施行機能(PCEF)(図示せず)に、このルールをプロビジョニングすることができる。
【0095】
図11は、いくつかの例示的な実施形態に係る、機械可読媒体又はコンピュータ可読媒体(例えば、非一時的機械可読記憶媒体)から命令を読み取り、本明細書で論じる方法のうちのいずれか1つ以上を実行することができる、構成要素1100を示すブロック図である。具体的には、
図11は、1つ以上のプロセッサ1106(又はプロセッサコア)、1つ以上のメモリ/記憶装置1114、及び1つ以上の通信リソース1124を含み、それらの各々を、バス1116を介して通信可能に結合することができる、ハードウェアリソース1102の図式表現を示す。ノード仮想化(例えば、NFV)が利用される実施形態では、ハイパーバイザ1122が、ハードウェアリソース1102を利用する1つ以上のネットワークスライス/サブスライスの実行環境を提供するように実行されてもよい。
【0096】
プロセッサ1106(例えば、中央演算処理装置(central processing unit、CPU)、縮小命令セットコンピューティング(reduced instruction set computing、RISC)プロセッサ、複合命令セットコンピューティング(complex instruction set computing、CISC)プロセッサ、グラフィック処理ユニット(graphics processing unit、GPU)、ベースバンドプロセッサなどのデジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit、ASIC)、高周波集積回路(radio-frequency integrated circuit、RFIC)、別のプロセッサ、又はこれらの任意の好適な組み合わせ)は、例えば、プロセッサ1108及びプロセッサ1110を含むことができる。
【0097】
メモリ/記憶装置1114は、メインメモリ、ディスクストレージ、又はそれらの任意の好適な組み合わせを含むことができる。メモリ/記憶装置1114としては、ダイナミックランダムアクセスメモリ(dynamic random access memory、DRAM)、スタティックランダムアクセスメモリ(static random-access memory、SRAM)、消去可能プログラム可能読み出し専用メモリ(erasable programmable read-only memory、EPROM)、電気的消去可能プログラム可能読み出し専用メモリ(electrically erasable programmable read-only memory、EEPROM)、フラッシュメモリ、ソリッドステートストレージなどの任意の種類の揮発性又は不揮発性メモリを挙げることができるが、これらに限定されない。
【0098】
通信リソース1124は、ネットワーク1118を介して1つ以上の周辺機器1104又は1つ以上のデータベース1120と通信するための、相互接続若しくはネットワークインタフェース構成要素又は他の好適なデバイスを含むことができる。例えば、通信リソース1124は、(例えば、ユニバーサルシリアルバス(Universal Serial Bus、USB)を介した結合のための)有線通信構成要素、セルラー通信構成要素、NFC構成要素、Bluetooth(登録商標)構成要素(例えば、Bluetooth(登録商標)Low Energy)、Wi-Fi(登録商標)構成要素、及び他の通信構成要素を含むことができる。
【0099】
命令1112は、プロセッサ1106の少なくともいずれかに、本明細書で論じる方法のうちの任意の1つ以上を実行させるための、ソフトウェア、プログラム、アプリケーション、アプレット、アプリ、又は他の実行可能コードを含んでもよい。命令1112は、完全に又は部分的に、プロセッサ1106(例えば、プロセッサのキャッシュメモリ内に)、メモリ/記憶装置1114、又はそれらの任意の好適な組み合わせのうちの少なくとも1つの中に存在することができる。更に、命令1112の任意の部分は、周辺機器1104又はデータベース1120の任意の組み合わせからハードウェアリソース1102に転送されてもよい。したがって、プロセッサ1106のメモリ、メモリ/記憶装置1114、周辺機器1104、及びデータベース1120は、コンピュータ可読媒体及び機械可読媒体の例である。
【0100】
1つ以上の実施形態では、前述の図のうちの1つ以上に記載される構成要素のうちの少なくとも1つは、以下の実施例セクションに記載されるような1つ以上の動作、技術、プロセス、及び/又は方法を実行するように構成することができる。例えば、前述の図のうちの1つ以上に関連して上述したベースバンド回路は、以下に記載される例のうちの1つ以上に従って動作するように構成されてもよい。別の例として、前述の図のうちの1つ以上に関連して上述したようなUE、基地局、ネットワーク要素などと関連付けられた回路は、実施例セクションにおいて以下に記載される例のうちの1つ以上に従って動作するように構成され得る。
【0101】
実施例セクション
【0102】
以下の実施例は、更なる実施形態に関連する。
【0103】
実施例1は、ユーザ機器(UE)による無線通信の方法であって、現在のUEデータレート及び現在のUE電力使用量のうちの1つ以上がそれぞれ好ましいUEデータレート及び好ましいUE電力使用量と異なることを判定することと、好ましいデータレート及び好ましい電力使用量のうちの1つ以上に基づいて、UEにおいて受信(Rx)ビーム掃引のために使用するRxビームの好ましい数であって、8よりも大きいRxビームの好ましい数を動的に決定することと、Rxビームの好ましい数を基地局にシグナリングすることと、を含む、方法である。
【0104】
実施例2は、Rxビームの好ましい数が、12、16、20、24、28、32、36、40、44、48、52、56、60、及び64を含む群から選択される数である、実施例1に記載の方法である。
【0105】
実施例3は、Rxビームの好ましい数が、メディアアクセス制御(medium access control、MAC)制御要素(medium access control control element、MAC-CE)、レイヤ1測定報告、及びレイヤ3測定報告のうちの1つの一部として基地局にシグナリングされる、実施例1又は2に記載の方法である。
【0106】
実施例4は、Rxビームの好ましい数が、UEによって基地局に以前に送信されたRxビームの好ましい数のリストに存在する数である、実施例1から3のいずれか一項に記載の方法である。
【0107】
実施例5は、UEが垂直偏波、水平偏波、及び垂直偏波と水平偏波の両方のうちの1つを使用してRxビーム掃引を実行するように構成されていることを基地局にシグナリングすることを更に含む、実施例1から4のいずれか一項に記載の方法である。
【0108】
実施例6は、UEが垂直偏波、水平偏波、及び垂直偏波と水平偏波の両方のうちの1つを使用してRxビーム掃引を実行するように構成されていることをシグナリングすることが、無線リソース制御(radio resource control、RRC)メッセージ、MAC-CE、及びアップリンク制御情報(UCI)のうちの1つに含まれる、実施例5に記載の方法である。
【0109】
実施例7は、ユーザ機器(UE)のコンピューティング装置であって、メモリと、メモリに接続され、かつ、現在のUEデータレート及び現在のUE電力使用量のうちの1つ以上がそれぞれ好ましいUEデータレート及び好ましいUE電力使用量と異なることを判定し、好ましいデータレート及び好ましい電力使用量のうちの1つ以上に基づいて、UEにおいて受信(Rx)ビーム掃引のために使用するRxビームの好ましい数であって、8よりも大きいRxビームの好ましい数を動的に決定し、Rxビームの好ましい数を示すメッセージを生成する、ように構成された、処理回路と、を備える、コンピューティング装置である。
【0110】
実施例8は、Rxビームの好ましい数が、12、16、20、24、28、32、36、40、44、48、52、56、60、及び64を含む群から選択される数である、実施例7に記載のコンピューティング装置である。
【0111】
実施例9は、メッセージが、メディアアクセス制御(MAC)制御要素(MAC-CE)、レイヤ1測定報告、及びレイヤ3測定報告のうちの1つに含まれる、実施例7又は8に記載のコンピューティング装置である。
【0112】
実施例10は、Rxビームの好ましい数が、UEによって基地局に以前に送信されたRxビームの好ましい数のリストに存在する数である、実施例7から9のいずれか一項に記載のコンピューティング装置である。
【0113】
実施例11は、UEが垂直偏波、水平偏波、及び垂直偏波と水平偏波の両方のうちの1つを使用してRxビーム掃引を実行するように構成されていることを示す第2のメッセージを生成することを更に含む、実施例7から10のいずれか一項に記載のコンピューティング装置である。
【0114】
実施例12は、第2のメッセージが、無線リソース制御(RRC)メッセージ、MAC-CE、及びアップリンク制御情報(UCI)のうちの1つに含まれる、実施例11に記載のコンピューティング装置である。
【0115】
実施例13は、UEの方法であって、グループベースのビーム報告のためのUEであって、ビームのグループの第1の受信(Rx)ビーム及び第2のRxビーム上で報告する、UEを構成することと、基地局からの送信(Tx)ビームを水平偏波アンテナと垂直偏波アンテナの両方を使用してUEにおいて受信することができると判定することと、Txビームを水平偏波アンテナと垂直偏波アンテナの両方を使用して受信することができることを示すために、第1のRxビームと第2のRxビームの両方のためのTxビームに対応する同じTCIを含む、基地局に送信するためのグループベースのビーム報告メッセージを生成することと、を含む、方法である。
【0116】
実施例14は、第1のRxビーム及び第2のRxビームの各々のためのTxビームに対応するTCIが、チャネル状態情報(CSI)基準信号(CSI-RS)リソースインジケータ(CRI)又は同期信号ブロックリソースインジケータ(SSBRI)を含む、実施例13に記載の方法である。
【0117】
実施例15は、グループベースのビーム報告メッセージが、2つのTCI状態を含むTCIコードポイントを含み、各TCI状態が、第1のビーム及び第2のビームのうちの1つに対応し、各々が、Txビームに対応する同じTCIを示す、実施例13又は14に記載の方法である。
【0118】
実施例16は、グループベースのビーム報告のためのUEであって、ビームのグループの第1の受信(Rx)ビーム及び第2のRxビーム上で報告する、UEを構成することと、UEからのグループベースのビーム報告メッセージであって、送信(Tx)ビームを水平偏波アンテナと垂直偏波アンテナの両方を使用してUEにおいて受信することができることを示す、第1のRxビームと第2のRxビームの両方のためのTxビームに対応する同じ送信構成インジケーション(TCI)を含む、グループベースのビーム報告メッセージを処理することと、UEからのグループベースのビーム報告メッセージに応じて、TCIを用いてUEにおける2レイヤダウンリンク(DL)多入力多出力(MIMO)受信をスケジューリングすることと、を含む、基地局の方法である。
【0119】
実施例17は、第1のRxビーム及び第2のRxビームの各々のための同じTxビームに対応するTCIが、チャネル状態情報(CSI)基準信号(CSI-RS)リソースインジケータ(CRI)又は同期信号ブロックリソースインジケータ(SSBRI)を含む、実施例16に記載の方法である。
【0120】
実施例18は、グループベースのビーム報告メッセージが、2つのTCI状態を含むTCIコードポイントを含み、各TCI状態が、第1のビーム及び第2のビームのうちの1つに対応し、各々が、Txビームに対応する同じTCIを使用する、実施例16又は17に記載の方法である。
【0121】
実施例19は、上記実施例のいずれかに記載の、若しくはそれに関連する方法、又は本明細書に記載のいずれかの他の方法若しくはプロセス、の1つ以上の要素を実行する手段を備える装置を含んでもよい。
【0122】
実施例20は、命令を含む1つ以上の非一時的コンピュータ可読媒体であって、命令が、電子デバイスの1つ以上のプロセッサによって命令が実行されると、電子デバイスに、上記実施例のいずれかに記載の、若しくはそれに関連する方法、又は本明細書に記載のいずれかの他の方法若しくはプロセス、の1つ以上の要素を実行させる、1つ以上の非一時的コンピュータ可読媒体を含むことができる。
【0123】
実施例21は、上記実施例のいずれかに記載の、若しくはそれに関連する方法、又は本明細書に記載のいずれかの他の方法若しくはプロセス、の1つ以上の要素を実行する論理、モジュール、又は回路を備える装置を含むことができる。
【0124】
実施例22は、上記実施例のいずれか又はその一部分若しくは一部に記載の、又はそれに関連する方法、技術、又はプロセスを含むことができる。
【0125】
実施例23は、1つ以上のプロセッサと、1つ以上のプロセッサによって実行されると、1つ以上のプロセッサに、上記実施例のいずれか又はその一部分に記載の、又はそれに関連する、方法、技術、又はプロセスを実行させる命令を含む1つ以上のコンピュータ可読媒体と、を備える装置を含むことができる。
【0126】
実施例24は、上記実施例のいずれか又はその一部分若しくは一部に記載の、又はそれに関連する信号を含むことができる。
【0127】
実施例25は、上記実施例のいずれか又はその一部分若しくは一部に記載の、又はそれに関連する、あるいは本開示に記載の、データグラム、パケット、フレーム、セグメント、プロトコルデータユニット(protocol data unit、PDU)、又はメッセージを含むことができる。
【0128】
実施例26は、上記実施例のいずれか又はその一部分若しくは一部に記載の、又はそれに関連する、あるいは本開示に記載の、データを用いて符号化された信号を含むことができる。
【0129】
実施例27は、上記実施例のいずれか又はその一部分若しくは一部に記載の、又はそれに関連する、あるいは本開示に記載の、データグラム、パケット、フレーム、セグメント、PDU、又はメッセージを用いて符号化された信号を含むことができる。
【0130】
実施例28は、1つ以上のプロセッサによるコンピュータ可読命令の実行が、1つ以上のプロセッサに、上記実施例のいずれか又はその一部分に記載の、又はそれに関連する、方法、技術、又はプロセスを実行させる、コンピュータ可読命令を搬送する電磁信号を含むことができる。
【0131】
実施例29は、処理要素によるプログラムの実行が、処理要素に、上記実施例のいずれか又はその一部分に記載の、又はそれに関連する、方法、技術、又はプロセスを実行させる、命令を含むコンピュータプログラムを含むことができる。
【0132】
実施例30は、本明細書に示され記載された、無線ネットワーク内の信号を含むことができる。
【0133】
実施例31は、本明細書に示され記載された、無線ネットワーク内で通信する方法を含むことができる。
【0134】
実施例32は、本明細書に示され記載された、無線通信を提供するためのシステムを含むことができる。
【0135】
実施例33は、本明細書に示され記載された、無線通信を提供するためのデバイスを含むことができる。
【0136】
上述した実施例のいずれも、特に明記しない限り、任意の他の実施例(又は実施例の組み合わせ)と組み合わせることができる。1つ以上の実装形態の前述の説明は、例示及び説明を提供するが、網羅的であることを意図するものではなく、又は、実施形態の範囲を開示される正確な形態に限定することを意図するものではない。修正及び変形は、上記の教示を踏まえて可能であり、又は様々な実施形態の実践から習得することができる。
【0137】
本明細書に記載されるシステム及び方法の実施形態及び実装形態は、コンピュータシステムによって実行される機械実行可能命令で具現化することができる様々な動作を含むことができる。コンピュータシステムは、1つ以上の汎用コンピュータ又は専用コンピュータ(又は他の電子デバイス)を含んでもよい。コンピュータシステムは、動作を実行するための特定の論理を含むハードウェア構成要素を含んでもよく、又はハードウェア、ソフトウェア、及び/若しくはファームウェアの組み合わせを含んでもよい。
【0138】
本明細書に記載されるシステムは、特定の実施形態の説明を含むことが認識されるべきである。これらの実施形態は、単一のシステムに組み合わせる、他のシステムに部分的に組み合わせる、複数のシステムに分割する、又は他の方法で分割若しくは組み合わせることができる。加えて、一実施形態のパラメータ、属性、態様などは、別の実施形態で使用することができることが企図される。パラメータ、属性、態様などは、明確にするために1つ以上の実施形態に記載されているだけであり、パラメータ、属性、態様などは、本明細書で具体的に放棄されない限り、別の実施形態のパラメータ、属性などと組み合わせること、又は置換することができることが認識される。
【0139】
個人情報の使用は、ユーザのプライバシーを維持するための業界又は政府の要件を満たす又は超えるとして一般に認識されているプライバシーポリシー及びプラクティスに従うべきであることに十分に理解されている。特に、個人情報データは、意図されない又は許可されていないアクセス又は使用のリスクを最小にするように管理され取り扱われるべきであり、許可された使用の性質は、ユーザに明確に示されるべきである。
【0140】
前述は、明確にするためにある程度詳細に説明されてきたが、その原理から逸脱することなく、特定の変更及び修正を行うことができることは明らかであろう。本明細書に記載されるプロセス及び装置の両方を実装する多くの代替的な方法が存在することに留意されたい。したがって、本実施形態は、例示的であり、限定的ではないとみなされるべきものであり、説明は、本明細書で与えられる詳細に限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲及び均等物内で修正されてもよい。
【国際調査報告】