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特表2023-537733スロット情報を記述するシステムおよび方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-05
(54)【発明の名称】スロット情報を記述するシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/0446 20230101AFI20230829BHJP
   H04W 84/12 20090101ALI20230829BHJP
【FI】
H04W72/0446
H04W84/12
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023508498
(86)(22)【出願日】2021-08-17
(85)【翻訳文提出日】2023-04-05
(86)【国際出願番号】 US2021046390
(87)【国際公開番号】W WO2022046477
(87)【国際公開日】2022-03-03
(31)【優先権主張番号】63/069,615
(32)【優先日】2020-08-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/397,392
(32)【優先日】2021-08-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
2.FIREWIRE
3.HDMI
4.イーサネット
(71)【出願人】
【識別番号】515046968
【氏名又は名称】メタ プラットフォームズ テクノロジーズ, リミテッド ライアビリティ カンパニー
【氏名又は名称原語表記】META PLATFORMS TECHNOLOGIES, LLC
(74)【代理人】
【識別番号】110002974
【氏名又は名称】弁理士法人World IP
(72)【発明者】
【氏名】フー, チュンユイ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA21
5K067DD11
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE71
5K067HH21
(57)【要約】
本明細書に開示されているのは、スロット情報を記述することに関連するシステムおよび方法である。一態様では、第1の無線通信デバイスは、無線トラフィックのための複数のスロットの各々の値を有するビットマップを決定する。ビットマップは、対応するスロットのステータスまたはタイプを示し得る。第1の無線通信デバイスは、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)ベースのプロトコルを使用して、ビットマップを含むメッセージを第2の無線通信デバイスに送信し得る。メッセージは、複数のスロットの各々の持続時間、複数のスロットの周期、および複数のスロットの持続性をさらに含み得る。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の無線通信デバイスによって、対応するスロットのステータスまたはタイプを示すために、無線トラフィックのための複数のスロットの各々の値を有するビットマップを決定することと、
前記第1の無線通信デバイスによって、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)ベースのプロトコルを使用して、前記ビットマップを含むメッセージを第2の無線通信デバイスに送信することと
を含み、
前記メッセージは、前記複数のスロットの各々の持続時間、前記複数のスロットの周期、および前記複数のスロットの持続性をさらに含む、
方法。
【請求項2】
前記対応するスロットの前記ステータスまたは前記タイプは、前記対応するスロットが占有されている、前記第1の無線通信デバイスによって要求されている、または前記第1の無線通信デバイスによって割り当てられていることを示す、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記複数のスロットの各々の前記値は、1ビットまたは4ビットで伝送される、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記対応するスロットの前記ステータスまたは前記タイプは、前記対応するスロットが、一杯である、もしくは新しいデバイスから無線トラフィックを受け入れないこと、トリガのみのフレームシーケンスの場合、重複基本サービスセット(OBSS)トラフィックによって占有されていること、またはピアツーピア(P2P)トラフィックに割り当てられていることのうちの少なくとも1つであることを示す、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記周期が正の整数値を有するとき、前記正の整数値は前記周期としてのスロットの数を示し、
前記周期が0の値を有するとき、前記複数のスロットは非周期的である、
請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記持続性は、前記メッセージ内の情報が有効である持続時間を示し、および/または好ましくは、前記メッセージは、前記ビットマップの長さの指示もしくは前記ビットマップが前記メッセージ内に存在するかどうかの指示のうちの少なくとも一方をさらに含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記メッセージは、ビーコンフレーム、プローブ応答、報告フレーム、スロット構成を告知するためのフレーム、スロット要求フレーム、スロット応答フレーム、スロット終了のためのフレーム、または基本サービスセット間(BSS間)アクセス調整を行うためのフレームを含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記メッセージはスロット要求フレームであり、前記メッセージは、要求タイプ、フレキシブルスロットオフセットインジケータ、スロットの排他性または共有のインジケータ、要求された最小のスロットの数、使用される最小リソースユニット(RU)、または使用される最小の空間ストリーム数(NSS)のうちの少なくとも1つをさらに含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記第1の無線通信デバイスによって、前記複数のスロットの利用率を監視することと、
前記第1の無線通信デバイスによって、前記複数のスロットのうちの少なくとも1つの割り当てを更新するために前記ビットマップを決定することと
を含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
対応するスロットのステータスまたはタイプを示すために、無線トラフィックのための複数のスロットの各々の値を有するビットマップを決定するように構成された少なくとも1つのプロセッサと、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)ベースのプロトコルを使用して、前記ビットマップを含むメッセージを第2の無線通信デバイスに送信するように構成されたトランシーバと
を備え、前記メッセージは、前記複数のスロットの各々の持続時間、前記複数のスロットの周期、および前記複数のスロットの持続性をさらに含む、第1の無線通信デバイス。
【請求項11】
前記対応するスロットの前記ステータスまたは前記タイプは、前記対応するスロットが占有されている、前記第1の無線通信デバイスによって要求されている、または前記第1の無線通信デバイスによって割り当てられていることを示す、請求項10に記載の第1の無線通信デバイス。
【請求項12】
前記複数のスロットの各々の前記値は、1ビットまたは4ビットで伝送される、請求項10または11に記載の第1の無線通信デバイス。
【請求項13】
前記対応するスロットの前記ステータスまたは前記タイプは、前記対応するスロットが、一杯である、もしくは新しいデバイスから無線トラフィックを受け入れないこと、トリガのみのフレームシーケンスの場合、重複基本サービスセット(OBSS)トラフィックによって占有されていること、またはピアツーピア(P2P)トラフィックに割り当てられていることのうちの少なくとも1つであることを示す、請求項10から12のいずれか一項に記載の第1の無線通信デバイス。
【請求項14】
前記周期が正の整数値を有するとき、前記正の整数値は前記周期としてのスロットの数を示し、
前記周期が0の値を有するとき、前記複数のスロットは非周期的である、
請求項10から13のいずれか一項に記載の第1の無線通信デバイス。
【請求項15】
前記持続性は、前記メッセージ内の情報が有効である持続時間を示し、および/または好ましくは、前記メッセージは、前記ビットマップの長さの指示もしくは前記ビットマップが前記メッセージ内に存在するかどうかの指示のうちの少なくとも一方をさらに含み、および/または好ましくは、前記メッセージは、ビーコンフレーム、プローブ応答、報告フレーム、スロット構成を告知するためのフレーム、スロット要求フレーム、スロット応答フレーム、スロット終了のためのフレーム、または基本サービスセット間(BSS間)アクセス調整を行うためのフレームを含む、請求項10から14のいずれか一項に記載の第1の無線通信デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、スロット情報を記述するシステムおよび方法を含むがこれらに限定されない通信に関する。
【背景技術】
【0002】
仮想現実(VR:virtual reality)、拡張現実(AR:augmented reality)、または複合現実(MR:mixed reality)などの人工現実は、没入体験をユーザに提供する。一例では、ヘッドウェアラブルディスプレイ(HWD:head wearable display)を装着しているユーザは、ユーザの頭を回転させることができ、HWDの位置およびユーザの視線方向に対応する仮想オブジェクトの画像は、ユーザがあたかも人工現実の空間(例えば、VR空間、AR空間、またはMR空間)内を動いているかのようにユーザが感じることを可能にするように、HWDに表示することができる。仮想オブジェクトの画像は、HWDに通信可能に結合されたコンソールによって生成され得る。一部の実施形態では、コンソールはネットワークにアクセスし得る。
【発明の概要】
【0003】
本明細書に開示されているのは、スロット情報を記述することに関連するシステムおよび方法である。リソースおよび/またはタイムスロット(本明細書では「スロット」と呼ばれることもある)は、チャネルアクセスの利用率および優先度に基づいて、トラフィックの通信に適応的に割り振ることができる。遅延に敏感なアプリケーションに関連付けられたトラフィックの通信は、通常のトラフィックよりも優先され得る。遅延に敏感なトラフィック(またはトラフィックストリーム)の優先順位付けは、遅延に敏感なアプリケーションのサービス品質を改善することができる。特定の優先スロットへのアクセスは、様々なデバイス間でネゴシエートされ得る。
【0004】
一部の実施形態は、第1の無線通信デバイスによって、対応するスロットのステータスまたはタイプを示すために、無線トラフィックのための複数のスロットの各々の値を有するビットマップを決定し、第1の無線通信デバイスによって、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN:wireless local area network)ベースのプロトコルを使用して、ビットマップを含むメッセージを第2の無線通信デバイスに送信する方法であって、メッセージは、複数のスロットの各々の持続時間、複数のスロットの周期、および複数のスロットの持続性をさらに含む、方法に関する。
【0005】
一部の実施形態では、対応するスロットのステータスまたはタイプは、対応するスロットが占有されている、第1の無線通信デバイスによって要求されている、または第1の無線通信デバイスによって割り当てられていることを示す。一部の実施形態では、複数のスロットの各々の値は1ビットで伝送される。一部の実施形態では、対応するスロットのステータスまたはタイプは、対応するスロットが、一杯である、もしくは新しいデバイスから無線トラフィックを受け入れないこと、トリガのみのフレームシーケンスの場合、重複基本サービスセット(OBSS:overlap basic service set)トラフィックによって占有されていること、またはピアツーピア(P2P)トラフィックに割り当てられていることのうちの少なくとも1つであることを示す。一部の実施形態では、複数のスロットの各々の値は4ビットで伝送される。
【0006】
一部の実施形態では、周期が正の整数値を有するとき、正の整数値は周期としてのスロットの数を示し、周期が0の値を有するとき、複数のスロットは非周期的である。一部の実施形態では、持続性は、メッセージ内の情報が有効である持続時間を示す。一部の実施形態では、メッセージは、ビットマップの長さの指示またはビットマップがメッセージ内に存在するかどうかの指示のうちの少なくとも一方をさらに含む。一部の実施形態では、メッセージは、ビーコンフレーム、プローブ応答、報告フレーム、スロット構成を告知するためのフレーム、スロット要求フレーム、スロット応答フレーム、スロット終了のためのフレーム、または基本サービスセット間(inter-BSS(basic service set))アクセス調整を行うためのフレームを含む。一部の実施形態では、メッセージはスロット要求フレームであり、メッセージは、要求タイプ、フレキシブルスロットオフセットインジケータ、スロットの排他性または共有のインジケータ、要求された最小のスロットの数、使用される最小リソースユニット(RU:resource unit)、または使用される最小の空間ストリーム数(NSS:number of spatial stream)のうちの少なくとも1つをさらに含む。一部の実施形態では、第1の無線通信デバイスによって、複数のスロットの利用率を監視し、第1の無線通信デバイスによって、複数のスロットのうちの少なくとも1つの割り当てを更新するためにビットマップを決定する。
【0007】
他の実施形態は、無線トラフィックのための複数のスロットの各々の値を有するビットマップを決定し、および/または対応するスロットのステータスもしくはタイプを示すように構成された少なくとも1つのプロセッサに関する。トランシーバは、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)ベースのプロトコルを使用して、ビットマップを含むメッセージを第2の無線通信デバイスに送信するように構成され得る。メッセージは、複数のスロットの各々の持続時間、複数のスロットの周期、および複数のスロットの持続性を含むことができる。
【0008】
一部の実施形態では、対応するスロットのステータスまたはタイプは、対応するスロットが占有されている、第1の無線通信デバイスによって要求されている、または第1の無線通信デバイスによって割り当てられていることを示す。一部の実施形態では、複数のスロットの各々の値は1ビットで伝送される。一部の実施形態では、対応するスロットのステータスまたはタイプは、対応するスロットが、一杯である、もしくは新しいデバイスから無線トラフィックを受け入れないこと、トリガのみのフレームシーケンスの場合、重複基本サービスセット(OBSS)トラフィックによって占有されていること、またはピアツーピア(P2P)トラフィックに割り当てられていることのうちの少なくとも1つであることを示す。一部の実施形態では、複数のスロットの各々の値は4ビットで伝送される。
【0009】
一部の実施形態では、周期が正の整数値を有するとき、正の整数値は周期としてのスロットの数を示し、周期が0の値を有するとき、複数のスロットは非周期的である。一部の実施形態では、持続性は、メッセージ内の情報が有効である持続時間を示す。一部の実施形態では、メッセージは、ビットマップの長さの指示またはビットマップがメッセージ内に存在するかどうかの指示のうちの少なくとも一方をさらに含む。一部の実施形態では、メッセージは、ビーコンフレーム、プローブ応答、報告フレーム、スロット構成を告知するためのフレーム、スロット要求フレーム、スロット応答フレーム、スロット終了のためのフレーム、または基本サービスセット間(inter-BSS(basic service set))アクセス調整を行うためのフレームを含む。
【0010】
添付の図面は、一定の縮尺で描かれることを意図していない。様々な図面における同じ参照番号および符号は、同じ要素を示す。明確にするために、すべての図面ですべての構成要素がラベル付けされているわけではない。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本開示の例示的な実施態様による、人工現実システムを含むシステム環境の図である。
図2】本開示の例示的な実施態様による、ヘッドウェアラブルディスプレイの図である。
図3】本開示の例示的な実施態様によるコンピューティング環境のブロック図である。
図4】本開示の例示的な実施態様による、2つのデバイス間でスロット情報を通信するプロセスを示す相互作用/フロー図である。
図5】本開示の例示的な実施態様による、スロットスケジュール記述子の例示的なフォーマットである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
特定の実施形態を詳細に示す図面を参照する前に、本開示は、説明に記載されたまたは図面に示された詳細または方法論に限定されないことを理解されたい。本明細書で使用されている用語は、説明のみのためのものであり、限定と見なされるべきではないことも理解されたい。
【0013】
トラフィックのストリームは、異なるタイプのトラフィックによって特徴付けられ得る。例えば、アプリケーションは、遅延に敏感なトラフィック(例えば、ビデオ/音声(VI/VO)およびリアルタイム相互作用アプリケーションなど)または通常のトラフィック(例えば、ベストエフォート/バックグラウンドアプリケーション(BE/BK))によって特徴付けられ得る。一部の実施形態では、遅延に敏感なトラフィックは、その周期性の性質(例えば、トラフィックの周期的なバースト)および低遅延要件に部分的に基づいて識別可能であり得る。例えば、ビデオ表示トラフィックは、60Hz、72Hz、90Hz、または120Hzのリフレッシュレートによって駆動され得る。アプリケーションおよび/またはデバイスは、トラフィックタイプの組み合わせ(例えば、遅延に敏感なトラフィックおよび遅延に敏感でないトラフィック)を有し得る。さらに、アプリケーションおよび/またはデバイスのためのトラフィックの各ストリームは、アプリケーションおよび/またはデバイスのためのトラフィックの他のストリームと比較して、多かれ少なかれ自発的および/または周期的であり得る。したがって、トラフィックは、アプリケーションおよび/またはチャネルレートのダイナミクスに応じて変化し得る。
【0014】
一部の実施態様では、デバイスは、許可された(例えば、登録または割り当てられた)デバイスのみがチャネルにアクセスできるように、割り振られたチャネル送信帯域幅を使用して通信し得る。
【0015】
一部の実施態様では、デバイスは、異なるリンクを介して異なるサービス品質を提供し得る。例えば、デバイス(アクセスポイント(AP:access point)など)は、遅延に敏感なトラフィックを伝送するステーション(STA:station)に対して、1つのリンクまたはリンクのサブセットを介して動作するように指示し得る。遅延に敏感なトラフィックに依存するアプリケーションのサービス品質は、遅延に敏感なトラフィック専用のリンクを使用して改善され得る。デバイス(例えば、AP、ソフトAP、コンソール)は、遅延に敏感なスロットが通常のタイムスロットよりも優先されるように、遅延に敏感なタイムスロットを構成し得る。デバイス(例えば、AP、ソフトAP)は、割り振られたリンクへのトラフィックストリームおよび/またはステーション(STA)アクセスを制御(または管理、スケジュール)し得る。例えば、許可されたSTAのみが、割り振られたリンク上のスロットにアクセスし得る。デバイス(例えば、APおよび/またはSTA)は、リンクの優先スロットのためのトラフィックストリームの分配について合意し得る。
【0016】
一部の実施態様では、デバイスは、ネットワーク内のリンクを集約することによってネットワークのスループットを高め得る。マルチリンク動作(MLO:multi-link operation)をサポートするように構成されたデバイスは、柔軟なトラフィックステアリングおよび負荷分散をサポートすることが可能であり得る。例えば、デバイス(例えば、AP)は、アクセスカテゴリ(AC:access category)、トラフィック識別子(TID:traffic identifier)、送信元/宛先アドレス、特定のデバイス、トラフィック(例えば、遅延に敏感なトラフィック)に関連付けられた属性、および/またはトラフィックの方向(例えば、アップリンク(UL:uplink)トラフィック、ダウンリンク(DL:downlink)トラフィック)に基づいて、トラフィックを異なるリンクに割り当て得る(またはスケジュールし得る)。追加的または代替的に、デバイスは、非同期/同期送信を有効にすることによってチャネルのアクセス機会を増加させてもよい。
【0017】
一部のアプリケーションでは、優先されていない遅延に敏感なトラフィックが、ユーザ体験を低下させ得る。例えば、ARのコンテキストでは、ARデバイスを装着しているユーザの動きと、ユーザの動きに対応し、ARデバイスを使用してユーザに表示される画像との間の遅延は、ジャダーを引き起こし、結果的に動揺病をもたらし得る。
【0018】
図1は、コンソール110が動作する例示的な人工現実システム環境100のブロック図である。図1は、デバイスが異なる遅延感度/要件を有するトラフィックストリームを通信し得る例示的な環境を提供する。一部の実施形態では、人工現実システム環境100は、ユーザによって装着されるHWD150と、人工現実のコンテンツをHWD150に提供するコンソール110とを含む。ヘッドウェアラブルディスプレイ(HWD)は、ヘッドマウントディスプレイ(HMD:head mounted display)、ヘッドマウントデバイス(HMD:head mounted device)、ヘッドウェアラブルデバイス(HWD:head wearable device)、頭部装着型ディスプレイ(HWD:head worn display)、または頭部装着型デバイス(HWD:head worn device)と呼ばれ得るし、これらを含み得るし、またはこれらの一部であり得る。一態様では、HWD150は、HWD150を装着しているユーザの位置、向き、および/または視線方向を検出し、検出された位置、向き、および/または視線方向を有線または無線接続を介してコンソール110に提供する様々なセンサを含み得る。HWD150は、物体(例えば、身体、手の表面)も識別し得る。
【0019】
コンソール110は、検出された位置、向き、および/または視線方向に対応する人工現実の空間内のビューを決定し、決定されたビューを描写する画像を生成し得る。コンソール110はまた、1つ以上のユーザ入力を受信し、ユーザ入力に応じて画像を変更し得る。コンソール110は、レンダリングのために画像をHWD150に提供し得る。ユーザのビューに対応する人工現実の空間の画像はユーザに提示することができる。一部の実施形態では、人工現実システム環境100は、図1に示されているものと比べてより多くの、より少ない、または異なる構成要素を含む。一部の実施形態では、人工現実システム環境100の1つ以上の構成要素の機能は、ここで説明されているものとは異なる方法で構成要素間で分散させることができる。例えば、コンソール110の機能の一部はHWD150によって実行されてもよく、および/またはHWD150の機能の一部はコンソール110によって実行されてもよい。
【0020】
一部の実施形態では、HWD150は、ユーザが装着することができ、ユーザに人工現実体験を提示または提供することができる電子構成要素である。HWD150は、人工現実体験をユーザに提供するために、1つ以上の画像、ビデオ、オーディオ、またはこれらの何らかの組み合わせをレンダリングし得る。一部の実施形態では、オーディオは、HWD150、コンソール110、またはこれらの両方からオーディオ情報を受信し、オーディオ情報に基づいてオーディオを提示する外部デバイス(例えば、スピーカおよび/またはヘッドフォン)を介して提示される。一部の実施形態では、HWD150は、センサ155と、アイトラッカ160と、通信インターフェース165と、画像レンダラ170と、電子ディスプレイ175と、レンズ180と、補償器185とを含む。これらの構成要素は、HWD150の位置および/またはHWD150を装着しているユーザの視線方向を検出し、HWD150の検出された位置および/またはユーザの視線方向に対応する人工現実内のビューの画像をレンダリングするために一緒に動作し得る。他の実施形態では、HWD150は、図1に示されているものと比べてより多くの、より少ない、または異なる構成要素を含む。
【0021】
一部の実施形態では、センサ155は、HWD150の位置および/または向きを検出する電子構成要素または電子構成要素とソフトウェア構成要素との組み合わせを含む。センサ155の例は、1つ以上の撮像センサ、1つ以上の加速度計、1つ以上のジャイロスコープ、1つ以上の磁力計、または動きおよび/もしくは位置を検出する別の適切なタイプのセンサを含むことができる。例えば、1つ以上の加速度計は並進運動(例えば、前/後ろ、上/下、左/右)を測定することができ、1つ以上のジャイロスコープは回転運動(例えば、ピッチ、ヨー、ロール)を測定することができる。一部の実施形態では、センサ155は、並進運動および/または回転運動を検出し、HWD150の向きおよび位置を決定する。一態様では、センサ155は、HWD150の以前の向きおよび位置に対する並進運動および/または回転運動を検出し、検出された並進運動および/または回転運動を蓄積または統合することによってHWD150の新しい向きおよび/または位置を決定することができる。HWD150が基準方向から25度の方向に向けられている例を仮定すると、HWD150が20度回転したことを検出したことに応答して、センサ155は、HWD150が今は基準方向から45度の方向を向いている、またはこれに向けられていると決定し得る。HWD150が基準点から第1の方向に2フィート離れて位置している別の例を仮定すると、HWD150が第2の方向に3フィート動いたことを検出したことに応答して、センサ155は、HWD150が今は第1の方向への2フィートおよび第2の方向への3フィートのベクトル乗算に位置していると決定し得る。
【0022】
一部の実施形態では、アイトラッカ160は、HWD150のユーザの視線方向を決定する電子構成要素または電子構成要素とソフトウェア構成要素との組み合わせを含む。一部の実施形態では、HWD150、コンソール110、または組み合わせは、人工現実のための画像データを生成するためにHWD150のユーザの視線方向を組み込み得る。一部の実施形態では、アイトラッカ160は、2つのアイトラッカを含み、各アイトラッカ160は、対応する目の画像を取り込み、目の視線方向を決定する。一例では、アイトラッカ160は、目の取り込まれた画像に応じて、目の角回転、目の並進、目のねじれの変化、および/または目の形状の変化を決定し、決定された目の角回転、並進、およびねじれの変化に応じて、HWD150に対する相対視線方向を決定する。一手法では、アイトラッカ160は、目の一部に所定の基準または構造化パターンを照射または投影し、目の画像を取り込んで目の一部に投影されたパターンを分析し、HWD150に対する目の相対視線方向を決定し得る。一部の実施形態では、アイトラッカ160は、ユーザの視線方向を決定するために、HWD150の向きおよびHWD150に対する相対視線方向を組み込む。HWD150が基準方向から30度の方向に向けられており、HWD150の相対視線方向がHWD150に対して-10度(または350度)である例を仮定すると、アイトラッカ160は、ユーザの視線方向が基準方向から20度であると決定し得る。一部の実施形態では、HWD150のユーザは、アイトラッカ160を有効または無効にするようにHWD150を構成する(例えば、ユーザ設定によって)ことができる。一部の実施形態では、HWD150のユーザは、アイトラッカ160を有効または無効にするように促される。
【0023】
一部の実施形態では、ハンドトラッカ162は、ユーザの手を追跡する電子構成要素または電子構成要素とソフトウェア構成要素との組み合わせを含む。一部の実施形態では、ハンドトラッカ162は、手の形状、位置、および/または向きを検出することができる撮像センサ(例えば、カメラ)および画像プロセッサを含むか、またはこれらに結合される。ハンドトラッカ162は、手の検出された形状、位置、および/または向きを示すハンドトラッキング測定値を生成し得る。
【0024】
一部の実施形態では、通信インターフェース165は、コンソール110と通信する電子構成要素または電子構成要素とソフトウェア構成要素との組み合わせを含む。通信インターフェース165は、通信リンクを介してコンソール110の通信インターフェース115と通信し得る。通信リンクは、無線リンク、有線リンク、またはこれらの両方であってもよい。無線リンクの例は、セルラー通信リンク、近距離無線通信リンク、Wi-Fi、Bluetooth、または任意の通信無線通信リンクを含むことができる。有線リンクの例は、USB、イーサネット、Firewire、HDMI、または任意の有線通信リンクを含むことができる。コンソール110およびヘッドウェアラブルディスプレイ150が単一のシステム上で実施される実施形態では、通信インターフェース165は、バス接続または導電配線を介してコンソール110と通信してもよい。通信リンクを介して、通信インターフェース165は、HWD150の決定された位置、HWD150の向き、ユーザの決定された視線方向、および/またはハンドトラッキング測定値を示すセンサ測定値をコンソール110に送信し得る。さらに、通信リンクを介して、通信インターフェース165は、レンダリングされる画像を示す、またはこれに対応するセンサ測定値をコンソール110から受信し得る。
【0025】
通信インターフェースを使用して、コンソール110(またはHWD150)は、衝突または干渉を低減するためにリンク101上の動作を調整し得る。例えば、コンソール110は、コンソール110とHWD150との間の通信を調整し得る。一部の実施態様では、コンソール110は、コンソール110とHWD150との間(または2つのHWD間)の無線リンクの存在を通知/告知するためにビーコンフレームを周期的に送信してもよい。一実施態様では、HWD150は、コンソール110からのビーコンフレームを監視または受信してもよく、コンソール110および/またはHWD150と他のデバイスとの間の通信との衝突または干渉を回避するために、HWD150との通信をスケジュールすることができる(例えば、オフセット値などのビーコンフレーム内の情報を使用して)。
【0026】
コンソール110とHWD150とは、リンク101(例えば、イントラリンク)を使用して通信し得る。データ(例えば、トラフィックストリーム)は、リンク101上で一方向に流れ得る。例えば、コンソール110は、HWD150へのダウンリンク(DL)通信を使用して通信してもよく、HWD150は、コンソール110へのアップリンク(UL)通信を使用して通信してもよい。
【0027】
一部の実施形態では、画像レンダラ170は、例えば、人工現実の空間のビューの変化に応じて、表示用の1つ以上の画像を生成する電子構成要素または電子構成要素とソフトウェア構成要素との組み合わせを含む。一部の実施形態では、画像レンダラ170は、本明細書で説明されている様々な機能を実行するために命令を実行するプロセッサ(またはグラフィック処理装置(GPU:graphical processing unit))として実施される。画像レンダラ170は、通信インターフェース165を介して、レンダリングされる画像を記述するデータを受信し、電子ディスプレイ175を介して画像をレンダリングし得る。一部の実施形態では、コンソール110からのデータは符号化されていてもよく、画像レンダラ170は、画像を生成およびレンダリングするためにデータを復号してもよい。一態様では、コンソール110とHWD150との間の通信帯域幅を低減することができるように、画像レンダラ170は、コンソール110から符号化された画像を受信し、符号化された画像を復号する。
【0028】
一部の実施形態では、画像レンダラ170は、人工現実空間内の仮想オブジェクトを示すオブジェクト情報と仮想オブジェクトの深度(またはHWD150からの距離)を示す深度情報とを含む110追加データをコンソールから受信する。したがって、画像レンダラ170は、コンソール110からオブジェクト情報および/または深度情報を受信し得る。画像レンダラ170はまた、センサ155から更新されたセンサ測定値を受信し得る。HWD150によって、HWD150の位置および向きならびに/またはHWD150を装着しているユーザの視線方向を検出し、コンソール110によって、検出された位置および視線方向に対応する高解像度画像(例えば、1920×1080画素、または2048×1152画素)を生成してHWD150に送信するプロセスは、計算的に網羅的であってもよく、フレーム時間(例えば、11msまたは8ms未満)内に実行されない場合がある。
【0029】
一部の実施態様では、画像レンダラ170は、HWD150の更新された位置および/または向きに対応するように人工現実の画像を更新するためにシェーディング、再投影、および/またはブレンディングを実行し得る。ユーザが最初のセンサ測定後に自分の頭を回転させたと仮定すると、更新されたセンサ測定値に応答して画像全体を再作成するのではなく、画像レンダラ170は、更新されたセンサ測定値に応じて人工現実内の更新されたビューに対応する画像の小さな部分(例えば、10%)を生成し、再投影によってその部分をコンソール110からの画像データの画像に付加し得る。画像レンダラ170は、付加されたエッジに対してシェーディングおよび/またはブレンドを実行し得る。したがって、更新されたセンサ測定値に応じて人工現実の画像を再作成することなく、画像レンダラ170は人工現実の画像を生成することができる。
【0030】
他の実施態様では、画像レンダラ170は、コンソール110からの画像がフレーム時間内に受信されなかったとき、シェーディング処理および再投影処理によって1つ以上の画像を生成する。例えば、人工現実の空間のビューの変化に応じて、適応的にシェーディング処理および再投影処理が実行されてもよい。
【0031】
一部の実施形態では、電子ディスプレイ175は、画像を表示する電子構成要素である。電子ディスプレイ175は、例えば、液晶ディスプレイまたは有機発光ダイオードディスプレイであってもよい。電子ディスプレイ175は、ユーザが透かして見ることを可能にする透明ディスプレイであってもよい。一部の実施形態では、HWD150がユーザによって装着されるとき、電子ディスプレイ175は、ユーザの目に近接して(例えば、3インチ未満で)配置される。一態様では、電子ディスプレイ175は、画像レンダラ170によって生成された画像に応じてユーザの目に向かって光を放射または投影する。
【0032】
一部の実施形態では、レンズ180は、電子ディスプレイ175から受光した光を変化させる機械的構成要素である。レンズ180は、電子ディスプレイ175からの光を拡大し、光に関連する光学誤差を補正し得る。レンズ180は、フレネルレンズ、凸レンズ、凹レンズ、フィルタ、または電子ディスプレイ175からの光を変化させる任意の適切な光学構成要素であってもよい。レンズ180を介して、電子ディスプレイ175からの光は瞳孔に到達することができ、これにより、ユーザは、電子ディスプレイ175が目に近接しているにもかかわらず、電子ディスプレイ175によって表示された画像を見ることができる。
【0033】
一部の実施形態では、補償器185は、任意の歪みまたは収差を補償するために補償を実行する電子構成要素または電子構成要素とソフトウェア構成要素との組み合わせを含む。一態様では、レンズ180は、色収差、ピンクッション歪み、樽型歪みなどの光学収差をもたらす。補償器185は、レンズ180によって引き起こされる歪みを補償するために、画像レンダラ170からのレンダリングされた画像に適用する補償(例えば、予歪)を決定し、画像レンダラ170からの画像に決定された補償を適用し得る。補償器185は、予歪された画像を電子ディスプレイ175に提供し得る。
【0034】
一部の実施形態では、コンソール110は、レンダリングされるコンテンツをHWD150に提供する電子構成要素または電子構成要素とソフトウェア構成要素との組み合わせである。一態様では、コンソール110は、通信インターフェース115およびコンテンツプロバイダ130を含む。これらの構成要素は、HWD150の位置および/またはHWD150のユーザの視線方向に対応する人工現実のビュー(例えば、ユーザの視野(FOV:field of view))を決定するために一緒に動作してもよく、決定されたビューに対応する人工現実の画像を生成することができる。他の実施形態では、コンソール110は、図1に示されているものと比べてより多くの、より少ない、または異なる構成要素を含む。一部の実施形態では、コンソール110は、HWD150の一部として統合される。一部の実施形態では、通信インターフェース115は、HWD150と通信する電子構成要素または電子構成要素とソフトウェア構成要素との組み合わせである。通信インターフェース115は、通信リンク(例えば、USBケーブル、無線リンク)を介してコンソール110の通信インターフェース115と通信する通信インターフェース165の相手方の構成要素であり得る。通信リンクを介して、通信インターフェース115は、HWD150の決定された位置および/もしくは向き、ユーザの決定された視線方向、ならびに/またはハンドトラッキング測定値を示すセンサ測定値をHWD150から受信し得る。さらに、通信リンクを介して、通信インターフェース115は、レンダリングされる画像を記述するデータをHWD150に送信し得る。
【0035】
コンテンツプロバイダ130は、HWD150の位置および/もしくは向き、ユーザの視線方向、ならびに/またはハンドトラッキング測定値に応じて、レンダリングされるコンテンツを生成する構成要素を含むか、またはこれに対応することができる。一態様では、コンテンツプロバイダ130は、HWD150の位置および向きならびに/またはHWD150のユーザの視線方向に応じて人工現実のビューを決定する。例えば、コンテンツプロバイダ130は、物理空間内のHWD150の位置を人工現実空間内の位置にマッピングし、人工現実空間内のマッピングされた位置からのHWD150の向きおよび/またはユーザの視線方向に対応する方向に沿って人工現実空間のビューを決定する。
【0036】
コンテンツプロバイダ130は、人工現実空間の決定されたビューの画像を記述する画像データを生成し、通信インターフェース115を介して画像データをHWD150に送信し得る。コンテンツプロバイダはまた、ハンドトラッキング測定値に応じてユーザの手に対応する手モデル(または他の仮想オブジェクト)を生成し、人工現実空間内の手モデルの形状、位置、および向きを示す手モデルデータを生成し得る。
【0037】
一部の実施形態では、コンテンツプロバイダ130は、画像に関連付けられた動きベクトル情報、深度情報、エッジ情報、オブジェクト情報などを含むメタデータを生成し、通信インターフェース115を介して画像データと共にメタデータをHWD150に送信する。コンテンツプロバイダ130は、画像を記述するデータを符号化および/または符号化してもよく、符号化および/または符号化されたデータをHWD150に送信することができる。一部の実施形態では、コンテンツプロバイダ130は、周期的に(例えば、1秒ごとに)画像を生成してHWD150に提供する。
【0038】
コンソール150のスロットマネージャ190は、リンク(遅延に敏感なリンク(LSL:latency sensitive link)を含む)を周期的な間隔に分割し得る。間隔は、固定されたおよび/または構成可能な数のスロットを含み得る。
【0039】
一例では、スロットマネージャ190は、2の時間単位に基づいて周期を決定してもよく、xは正の整数である。例えば、AR/VRのコンテキストでは、スロットマネージャ190は、スロットの持続時間に対して1024マイクロ秒である周期の持続時間を選択し、60Hzのフレーム毎秒の表示レートに対応する間隔として16スロットを設定し得る。追加的または代替的に、スロットマネージャ190は、正の分数および/または整数の時間単位(TU:time unit)(例えば、1/2、1、2、3、…TU)である周期内の各スロットの持続時間を選択してもよい。
【0040】
スロットマネージャ190は、デバイス(例えば、HWD150)間のハンドシェイク(または何らかの他のタイプのネゴシエーション)に基づいてスロットに対してメンバーシップを割り当て得る(例えば、管理し得るまたは割り振り得る)。例えば、スロットマネージャ190は、スロットの要求された割り当てを受け入れてもよく、要求しているデバイスに1つ以上の連続したおよび/または不連続なスロットを割り当てることができる。
【0041】
スロットマネージャ190は、スロットのビジー/アイドルステータスを示すビットマップを構築し、ビーコン、プローブ応答、スロット情報通知/応答フレーム(ただし、これらに限定されない)などのフレーム内の必要な関連情報と共にこのビットマップを告知し得る。ビットマップは、基本サービスセット(BSS)間デバイスおよびBSS内デバイスに対して共有され得る。ビットマップは、遅延に敏感なトラフィックを有する様々なデバイス間の競合を分散するために、および/または異なるBSSのデバイス(例えば、コンソール110)の調整を可能にするために、デバイス(例えば、HWD150)によって使用され得る。
【0042】
図2は、例示的な実施形態による、HWD150の図である。一部の実施形態では、HWD150は、前部剛体205およびバンド210を含む。前部剛体205は、電子ディスプレイ175(図2には示されていない)、レンズ180(図2には示されていない)、センサ155、アイトラッカ160A、160B、通信インターフェース165、および画像レンダラ170を含む。図2によって示されている実施形態では、センサ155は、前部剛体205内に配置され、ユーザには見え得ない。他の実施形態では、HWD150は、図2に示されているものと比べて異なる構成を有する。例えば、画像レンダラ170、アイトラッカ160A、160B、および/またはセンサ155は、図2に示されているものと比べて異なる位置にあってもよい。
【0043】
本明細書で説明されている様々な動作は、コンピュータシステム上で実施することができる。
【0044】
図3は、本開示を実施するために使用可能な代表的なコンピューティングシステム314のブロック図を示す。一部の実施形態では、図1のコンソール110、HWD150、またはこれらの両方は、コンピューティングシステム314によって実施される。コンピューティングシステム314は、例えば、スマートフォン、他の携帯電話、タブレットコンピュータ、ウェアラブルコンピューティングデバイス(例えば、スマートウォッチ、眼鏡、ヘッドウェアラブルディスプレイ)、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータなどのコンシューマデバイスとして実施することができるし、または分散コンピューティングデバイスで実施することができる。コンピューティングシステム314は、VR、AR、MR体験を提供するように実施することができる。一部の実施形態では、コンピューティングシステム314は、プロセッサ316、記憶デバイス318、ネットワークインターフェース320、ユーザ入力デバイス322、およびユーザ出力デバイス324などの従来のコンピュータ構成要素を含むことができる。
【0045】
ネットワークインターフェース320は、リモートサーバシステムのWANインターフェースも接続される広域ネットワーク(例えば、インターネット)への接続を提供することができる。ネットワークインターフェース320は、有線インターフェース(例えば、イーサネット)、および/またはWi-Fi、Bluetooth、もしくはセルラーデータネットワーク規格(例えば、3G、4G、5G、60GHz、LTEなど)などの様々なRFデータ通信規格を実装する無線インターフェースを含むことができる。
【0046】
ネットワークインターフェース320は、コンピューティングシステム314が送信機および受信機を使用してリモートデバイス(例えば、AP、STA)からデータを送信および受信することを可能にするトランシーバを含み得る。トランシーバは、双方向通信を可能にする業界標準をサポートする送受信をサポートするように構成され得る。アンテナは、トランシーバハウジングに取り付けられ、トランシーバに電気的に結合され得る。追加的または代替的に、マルチアンテナアレイは、異なる方向を指向する複数のビームがデータの送信および/または受信を容易にし得るように、トランシーバに電気的に結合されてもよい。
【0047】
送信機は、プロセッサユニット316によって生成されたフレーム、スロット、またはシンボルを無線で送信するように構成されてもよい。同様に、受信機は、フレーム、スロット、またはシンボルを受信するように構成されてもよく、プロセッサユニット316は、フレームを処理するように構成されてもよい。例えば、プロセッサユニット316は、フレームのタイプを決定し、それに応じてフレームおよび/またはフレームのフィールドを処理するように構成することができる。
【0048】
ユーザ入力デバイス322は、ユーザがコンピューティングシステム314に信号を提供することができる任意のデバイス(または複数のデバイス)を含むことができ、コンピューティングシステム314は、信号を特定のユーザ要求または情報を示すものとして解釈することができる。ユーザ入力デバイス322は、キーボード、タッチパッド、タッチスクリーン、マウスまたは他のポインティングデバイス、スクロールホイール、クリックホイール、ダイヤル、ボタン、スイッチ、キーパッド、マイクロフォン、センサ(例えば、モーションセンサ、アイトラッキングセンサなど)などのうちのいずれかまたはすべてを含むことができる。
【0049】
ユーザ出力デバイス324は、コンピューティングシステム314がユーザに情報を提供することができる任意のデバイスを含むことができる。例えば、ユーザ出力デバイス324は、コンピューティングシステム314によって生成された、またはこれに配信された画像を表示するディスプレイを含むことができる。ディスプレイは、補助電子部品(例えば、デジタルアナログ変換器もしくはアナログデジタル変換器または信号プロセッサなど)と共に、様々な画像生成技術、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:liquid crystal display)、有機発光ダイオード(OLED:organic light-emitting diode)を含む発光ダイオード(LED:lightemitting diode)、投影システム、または陰極線管(CRT:cathode ray tube)などを組み込むことができる。入力および出力デバイスの両方として機能するタッチスクリーンなどのデバイスを使用することができる。ディスプレイに加えて、またはディスプレイの代わりに、出力デバイス324を用意することができる。例は、インジケータライト、スピーカ、触覚「ディスプレイ」デバイス、およびプリンタなどを含む。
【0050】
図1図2は、トラフィックストリームを通信するデバイスを示しており、トラフィックストリームの一部は遅延に敏感(例えば、AR/VR情報/コンテンツを伝送するもの)であり得る。図4は、本開示の例示的な実施態様による、2つのデバイス間でスロット情報を通信するプロセス400を示す相互作用/フロー図である。一部の実施形態では、プロセス400は、第1のデバイス401および第2のデバイス402によって実行される。第1のデバイス401および第2のデバイス402は、AP(例えば、コンソール110、ルータ)、ソフトAP、および/またはステーション(例えば、HWD150)の何らかの組み合わせであってもよい。一部の実施形態では、プロセス400は、他のエンティティによって実行される。一部の実施形態では、プロセス400は、図4に示されているものと比べてより多くの、より少ない、または異なるステップを含む。
【0051】
動作403のさらなる詳細に関して、第1のデバイス401は、スロット情報記述子またはスロットスケジュール記述子にカプセル化されるビットマップおよび関連情報を生成し得る(例えば、これらを生成するように構成されたスロットマネージャを含み得る)。スロットスケジュール記述子は、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)のリンクを介して無線トラフィックを通信するために使用されるスロット(または持続時間、周波数リソースユニットなど)の値を含み得る。プロセス400を実施するために実行され得る異なるWLANプロトコルは、IEEE802.11プロトコルを含むことができる。一部の実施態様では、デバイス(例えば、第1のデバイス401)は、トラフィックパターンを(例えば、トラフィックに関連付けられたアプリケーションのタイプ、ユーザの使用もしくは動作、および/または過去のトラフィック特性に応じて)予測することによってトラフィックパターンを特徴付け得る。デバイスおよび/またはアプリケーションは、予測されたトラフィックパターンおよび/または告知された/利用可能なスロットに応じて、LSLのスロットに対してサインアップ(例えば、要求、登録)し得る。予測トラフィックは、デバイスおよび/またはアプリケーションから発生する予想トラフィック、デバイスおよび/またはアプリケーションによって予想されたトラフィック、および/または予想されたピアツーピア(P2P:peer-to-peer)トラフィックを含むことができる。
【0052】
スロットスケジュール記述子は、スロットに関するスケジューリング情報および/またはスロットを介して伝送されるトラフィックのタイプを共有するために使用され得る。例えば、第1のデバイス401および第2のデバイス402は、遅延に敏感なトラフィック/トラフィックストリームを送受信するための手順、割り振り、または割り当て(例えば、割り振られたスロット)に合意するために、生成されたスロットスケジュール記述子を使用し得る。第1のデバイス401はまた、LSLのステータスおよび/またはスケジューリング情報(例えば、割り当てられたスロット、割り当てられていないスロット)を共有するためにスロットスケジュール記述子を使用し得る。
【0053】
遅延に敏感なトラフィックが与えられたら、デバイスは、(例えば、マルチキャストリスナー発見によって)チャネル競合および/または利用率を監視してもよく、遅延に敏感なトラフィックのために1つ以上のリンク/スロットを割り振る/要求することができる。利用率が閾値を下回った(例えば、十分な遅延に敏感なトラフィックがないことから、リンクが十分に利用されない)場合、APは、例えば、スロットから1つ以上のSTAを解放し、遅延に敏感なトラフィックを有する異なるトラフィックストリームを割り当て、および/または通常のトラフィック(非優先トラフィック)にスロットを使用し得る。追加的または代替的に、STA(例えば、スロットを要求している、および/またはスロットが割り振られている)は、STAおよび/またはスロットのトラフィックダイナミクスを監視してもよく、予約を更新することができる。
【0054】
一部の実施形態では、APは、監視されたチャネル競合/利用率に基づいて、トラフィックを特定のスロットに更新および/または割り当てるために、スロットスケジュール記述子(例えば、任意のフォーマットおよび/またはパッキングビットもしくはフィールド値)を利用し得る。例えば、APは、スロットの利用率を監視し、割り振られたスロットの割り当てを変更することができる。異なる例では、利用率要件に応じて、遅延に敏感なトラフィックを伝送するように構成された一部のスロットは、帯域幅が浪費されないように、非所有者および/または遅延に敏感でないトラフィック(非優先トラフィックまたは通常のトラフィック)に利用可能になり得る。
【0055】
図5を参照すると、本開示の例示的な実施態様による、スロットスケジュール記述子500の例示的なフォーマットが示されている。一部の実施形態では、スロットスケジュール記述子500は、第1のデバイス(例えば、AP、STA)から第2のデバイス(例えば、STA)に通信されてもよい。
【0056】
スロット持続時間502は、スロットの時間の持続時間であり得る。スロット持続時間は、正の分数および/または整数の時間単位(1TU=1024マイクロ秒)であり得る。スロット持続時間は、
によって事前決定および/または計算されてもよく、xは整数である。一部の実施形態では、APはxの値を決定してもよい。スロット持続時間502は、6ビット(または異なる量のビット)を使用して通信され得る。
【0057】
ビットマップ長504は、ビットマップ(例えば、本明細書でさらに述べられるようなステータスビットマップ512および/または情報ビットマップ514)で示されるスロットの数(例えば、長さ)を示し得る。ビットマップ長504は、9ビット(または異なる量のビット)によって示され得る。
【0058】
情報ビットマップ存在506は、情報ビットマップサブフィールド(例えば、情報ビットマップ514)が存在する/構成されている/有効化されている(および/またはデータを含む)かどうかを示すインジケータであり得る。一部の実施形態では、情報ビットマップ存在506は、1ビット(または異なる量のビット)であってもよく、情報ビットマップサブフィールドがスロットスケジュール記述子500内のサブフィールドであるかどうかを示すために1(または0)に設定されてもよい。
【0059】
周期508は、スロットの数(またはミリ秒、ビーコン間隔などの他の時間単位)を使用して周期を示し得る。例えば、508に示される周期が正の整数値であるとき、正の整数値は周期当たりのスロットの数を示し得る。例えば、508に示される周期が0の値を有するとき、スロットスケジュール記述子500は周期的でなくてもよい。他の実施形態では、周期は、TUの数およびビーコン間隔などを使用して示されてもよい。周期508は、10ビット(または異なる量のビット)であってもよい。一部の実施形態では、周期508のビットが0(または1)に設定される場合、スロットスケジュール記述子500は非周期的であってもよい。
【0060】
持続性510は、特定の情報/設定の持続性を示し得る。例えば、持続性510は、スロットスケジュール記述子500が持続する(例えば、有効である、適用可能である、または期限切れでない)ビーコン間隔(または周期/持続時間)の数を示し得る。異なる例では、持続性510は、スロットスケジュール記述子500(内の特定のまたはすべての情報)が持続するターゲットビーコン送信回数を示し得る。持続性510は、6ビット(または異なる量のビット)であってもよい。
【0061】
ステータスビットマップ512は、各スロットのステータスを示し得る。各スロットのステータスは、スロットスケジュール記述子500を伝送するフレームのコンテキストに依存し得る。したがって、スロットスケジュール記述子500を伝送するフレームのタイプは、スロットスケジュール記述子500の内部の情報を適応させ得る。
【0062】
例えば、報告フレームは、スロットスケジュールを通知するためにスロットスケジュール記述子500を伝送し得る。スロットスケジュール記述子500を伝送し得る報告フレームの例は、ビーコンおよびプローブ応答を含む。
【0063】
スロットスケジュール記述子500が報告フレームで伝送される場合、ステータスビットマップ512はスロットの占有を示し得る。例えば、ステータスビットマップ512内のビットは、スロットの占有(例えば、異なるデバイスがステータスビットマップ512内のビットに対応するスロットを割り当てられているかどうか)に対応し得る。ステータスビットマップ512内のビットは、スロットが占有されている(または占有されていない)ことを示すために1(または0)に設定され得る。スロットが占有されていない場合、スロットスケジュール記述子500を受信するデバイスは、通信のために非占有スロットを要求し得る。
【0064】
スロット要求フレームもまた、スロットスケジュール記述子500を伝送し得る。スロットスケジュール記述子500がスロット要求フレームで伝送される場合、ステータスビットマップ512は、要求されたスロットの数(および/または位置)を示し得る。例えば、ステータスビットマップ512内のビットは、要求フレームを送信するデバイスによって要求されているスロットに対応してもよい。ステータスビットマップ512内のビットが1(または0)に設定される場合、要求フレームを送信するデバイスは、スロットスケジュール記述子500内のビットに対応するスロットを要求してもよい。
【0065】
スロット応答フレームもまた、スロットスケジュール記述子500を伝送し得る。スロットスケジュール記述子500がスロット要求フレームで伝送される場合、ステータスビットマップ512は、応答デバイス(例えば、AP)が、スロット要求フレームで送信されたステータスビットマップ512内の好ましいスロットスケジュールの結果としてスロットを受信デバイス(例えば、STA)に割り当てることを示し得る。例えば、ステータスビットマップ512内のビットは、スロット要求フレームから要求されているスロットの確認応答に対応し得る。ステータスビットマップ512内のビットが1(または0)に設定される場合、要求フレームを送信するデバイスは、スロットスケジュール記述子500内のビットに対応するスロットの要求に応答してもよい。
【0066】
例えば、スロット応答フレームは、スロット要求フレームで要求されたスロットをミラーリング/マッチングするビットを含み得る。追加的または代替的に、スロット応答フレームは、1ビット(例えば、1または0)を送信することによってスロット要求フレームで要求されたスロットを受け入れてもよい。スロット応答フレームはまた、スロット要求フレームで要求されたスロットの拒否(または部分的な拒否)を示し得る。
【0067】
ステータスビットマップ512は、可変ビット数を含み得る。一部の実施態様では、ステータスビットマップ512のオクテット(またはビット/バイト)の数は、ceil(x/8)を使用して決定されてもよく、xは、任意の正の整数である。一部の実施態様では、ステータスビットマップ512の各値(スロットスケジュール記述子500内のスロットが占有されていること、デバイスによって要求されていること、および/またはデバイスによって割り当てられていることを示す)は、1ビットであってもよい。
【0068】
他の実施態様では、スロットスケジュール記述子500は、情報ビットマップ514を含み得る。情報ビットマップ514は、スロットに関する追加情報を示し得る。例えば、情報ビットマップ514は、特定のスロットが一杯である(例えば、スロットが、いかなる新しい要素/デバイス/トラフィックも受け入れない)ことを示し得る。情報ビットマップ514はまた、特定のスロットがトリガのみのスロットである(例えば、スロットが、UL直交周波数分割多元接続(UL OFDMA:UL orthogonal frequency division multiple access)で使用されるフレームなどのトリガのみのフレームシーケンスで使用されている)ことを示し得る。情報ビットマップ514はまた、特定のスロットが重複基本サービスセット(OBSS)トラフィックによって占有されていることを示し得る。さらに他の実施態様では、情報ビットマップ514は、特定のスロットがピアツーピア(P2P)トラフィックのために使用されている(例えば、デバイスが、テザリングリンクを使用してトラフィックまたはトラフィックストリームを通信している)ことを示し得る。
【0069】
情報ビットマップ514は、可変ビット数を含み得る。一部の実施態様では、ステータスビットマップ512のオクテット(またはビット/バイト)の数は、ceil(x/2)を使用して決定されてもよく、xは、任意の正の整数である。一部の実施態様では、情報ビットマップ514の各値(スロットが、一杯に対応する、もしくは新しいデバイスから無線トラフィックを受け入れないこと、トリガのみのフレームシーケンスのためのものであること、OBSSトラフィックによって占有されていること、および/またはP2Pトラフィックに割り当てられていることを示す)は、例えば4ビットであってもよい。
【0070】
図4に戻って参照すると、動作420のさらなる詳細に関して、第1のデバイス401は、第2のデバイス402にメッセージを送信し得る。メッセージ(スロットスケジュール記述子500を含む)を伝送し得るフレームは、ビーコン、プローブ応答、報告フレーム、スロット構成を告知するフレーム、または他のフレームを含むことができる。
【0071】
一部の実施形態では、情報要素(IE:information element)は、スロットスケジュール、スロットのステータス(例えば、占有、非占有、もしくはステータスビットマップ512に示される他の情報)、および/または追加情報(例えば、P2Pトラフィック、もしくは情報ビットマップ514によって示される他の情報)を示すスロット情報ビットマップを含むように構成され得る。IEは、要素ID情報(1バイトもしくは他の数のバイト/ビットの長さであってもよい)、IE長(1バイトもしくは他の数のバイト/ビットの長さであってもよい)、および/または要素ID拡張(1バイトもしくは他の数のバイト/ビットの長さであってもよい)などのヘッダ情報で構成/定義されてもよい。IEはまた、本明細書で説明されているように、スロットスケジュール記述子500を含み得る。スロットスケジュール記述子500は、可変バイト数(または他の量のビットの長さ)であってもよい。IEは、例えば、
|要素ID(1バイト)|長さ(1バイト)|要素ID拡張(1バイト)|スロット情報ビットマップビットマップ(可変)|
によって表され得る。
【0072】
メッセージを伝送し得る他のフレームは、任意のタイプのハンドシェイクアクションフレームを含むことができる。例えば、ネゴシエーションプロセス(プロセス400など)におけるハンドシェイクアクションフレームは、メッセージ(スロットスケジュール記述子500を含む)を伝送し得る。例えば、スロット要求フレームおよび/またはスロット応答フレームは、メッセージを伝送し得る。
【0073】
一部の実施態様では、メッセージ(スロットスケジュール記述子500を含む)がスロット要求フレームを使用して送信される場合、スロット要求フレーム内の他のフィールドはスロット情報フィールドを含み得る。スロット情報フィールドは、スロットスケジュール記述子500と同じ持続時間(例えば、TU、シンボル、スロットの)であり得るスロット持続時間などのサブフィールドを有し得る。追加的または代替的に、周期(スロット、TU、シンボルなどの数としての)を示す周期フィールドがあってもよい。スロット要求フィールドはまた、ステータスビットマップ(例えば、本明細書で述べられているようなステータスビットマップ512と同様/同一の)と、情報ビットマップ(例えば、本明細書で述べられているような情報ビットマップ514と同様/同一の)とを含み得る。
【0074】
一部の実施態様では、スロット要求フレームはまた、スロット制御フィールドを含み得る。スロット制御フィールドは、要求タイプサブフィールドなどのサブフィールドを含み得る。一例では、スロット要求フレームは、スロット制御フィールドの要求タイプサブフィールドを使用して、スロット要求フレームを送信するデバイスが、スロットの既存のスケジュールの置換(または変更)、新しいスケジュールの作成、および/または要求されたスロットの追加を要求しているかどうかを示し得る。スロットの既存のスケジュールを変更することは、既存のスケジュールを削除し、既存のスケジュールを新しいスケジュールに置き換えることを含んでもよい。要求されたスロットをスケジュールに追加することは、スロットをスケジュールに追加することを含んでもよく、新しいスケジュールを作成することは、スロットのスケジュールを作成することを含んでもよい。
【0075】
スロット制御フィールドはまた、フレキシブルスロットオフセットインジケータを含み得る。一部の実施形態では、フレキシブルスロットオフセットインジケータは、要求されたスロットの位置がフレキシブルであることを示す。例えば、要求デバイス(例えば、STA)は、32スロットごとに、スロット4~7が遅延に敏感なトラフィックに割り当てられることを要求し得る。例えば、フレキシブルスロットオフセットインジケータが「1」に設定される場合、要求デバイスは、任意の4つの連続スロットのAPからのスロット割り当てを受け入れ得る。例えば、フレキシブルスロットオフセットインジケータが「0」に設定される場合、要求デバイスは、要求で指定されたスロットオフセットから4つの連続スロットを割り当てるようにAPに要求し得る。スロット制御フィールドはまた、排他的インジケータを含み得る。排他的インジケータは、スロットが(例えば、APと他のSTAとの間で)共有されているかどうか、および/またはスロットが排他的であるかどうかを示し得る。
【0076】
スロット制御フィールドはまた、例えばOFDMAが用いられる場合、最小のリソースユニット数を含み、および/または、例えばマルチユーザ多入力多出力(MU-MIMO:multi-user multiple input,multiple output)通信が用いられる場合、最小の空間ストリーム数(NSS)を含み得る。スロット制御フィールドはまた、要求された最小のスロットの数を示し得る。
【0077】
追加的または代替的に、ターゲット起動時間(TWT:target wake time)セットアップフレームなどのフレームは、メッセージを伝送し得る。TWTは、デバイス(例えば、APおよびSTA)によって合意/ネゴシエートされた時間、または1つのデバイス(例えば、AP)によって指定/構成された時間である。起動時間中、第1のデバイス(例えば、STA)は、作動状態にあり得(例えば、その無線通信モジュール/インターフェースは、完全に電源が投入された状態、または起動状態にあり)、送信および/または受信することが可能である。第1のデバイスが作動していない(例えば、その無線通信モジュール/インターフェースが、電源が切られた状態、低電力状態、またはスリープ状態にある)とき、第1のデバイスは、低電力モデルまたは他のスリープモードに入り得る。第1のデバイスは、TWTによって指定された時間インスタンス/ウィンドウまでスリープ状態にあり得る。一部の実施形態では、作動時間中にTWTスケジュールを要求すること、および/またはスロットへのアクセスを要求することに使用されるフレームは、スロットスケジュール記述子500を含むように構成され得る。
【0078】
メッセージを伝送し得る他のフレームは、スロット終了フレームおよび/またはフィールドを含む。さらに、BSS間アクセス調整を行うように定義されたフレームは、スロットスケジュール記述子500を含むように構成/変更/確立/再目的化/付加され得る。ビットマップは、BSS内調整とBSS間調整との両方のために(例えば、APによって)送信され得る。一例では、同じまたは異なるリンク上で動作する異なるBSSのAPは、媒体競合を分散および/または緩和するために、割り振られたリンクのスロット割り当てを調整/告知し得る。APはまた、STAが特定のスロットへのアクセスをネゴシエートまたは要求し得るように、スロット情報を1つ以上のSTAに告知し得る。
【0079】
動作404のさらなる詳細に関して、第2のデバイス402は、第1のデバイス401によって送信された要求メッセージを受信し得る。第2のデバイス402は、要求メッセージから、スロットスケジュール記述子500などの情報を抽出してもよい。
【0080】
動作406のさらなる詳細に関して、第2のデバイス402は、動作420で受信されたビットマップ(例えば、スロットスケジュール記述子500)に応じてプロセスを開始し得る。例えば、第2のデバイス402は、スロットスケジュール記述子500で利用可能であると示されたスロットに基づいて、遅延に敏感なトラフィックのために利用可能なスロットを要求し得る。異なる例では、第2のデバイス402は、応答メッセージで遅延に敏感なトラフィックストリーム(例えば、例えばスロット要求メッセージで第1のデバイス401によって承認された/受け入れられた)として識別されるトラフィックストリームを通信する準備をし得る。第2のデバイス402は、これらのトラフィックストリームを、通常のタイムスロット上の通常のトラフィックストリームではなく、優先タイムスロット上の優先トラフィックストリームとして通信し得る。
【0081】
動作422のさらなる詳細に関して、第2のデバイス402は、動作406で実行されたプロセスに基づいてトラフィックを送信し得る。例えば、第2のデバイス402がスロットスケジュール記述子500に基づいてスロット要求フレームを生成した場合、第2のデバイス402は、スロット要求フレームを送信してもよい。代替的に、第2のデバイス402は、スロットスケジュール記述子500において第2のデバイス402に割り当てられたスロットに基づいて、トラフィックストリームを送信してもよい。図示のように、送信されるトラフィックは双方向であり得る。
【0082】
一部の実施態様は、コンピュータプログラム命令をコンピュータ可読記憶媒体(例えば、非一時的コンピュータ可読媒体)に記憶するマイクロプロセッサ、ストレージ、およびメモリなどの電子構成要素を含む。本明細書で説明されている特徴の多くは、コンピュータ可読記憶媒体上に符号化されたプログラム命令のセットとして指定されるプロセスとして実施することができる。これらのプログラム命令が1つ以上のプロセッサによって実行されるとき、これらはプロセッサにプログラム命令に示されている様々な動作を実行させる。プログラム命令またはコンピュータコードの例は、コンパイラによって生成されるような機械コード、およびインタプリタを使用してコンピュータ、電子構成要素、またはマイクロプロセッサによって実行される、上位レベルコードを含むファイルを含む。適切なプログラミングによって、プロセッサ316は、サーバもしくはクライアントによって実行されるものとして本明細書で説明されている機能のすべて、またはメッセージ管理サービスに関連する他の機能を含む、コンピューティングシステム314のための様々な機能を提供することができる。
【0083】
コンピューティングシステム314は例示的なものであり、変形および修正が可能であることが理解されよう。本開示に関連して使用されるコンピュータシステムは、ここで具体的に説明されていない他の機能を有することができる。さらに、コンピューティングシステム314は特定のブロックを参照して説明されているが、これらのブロックは説明の便宜のために規定されており、構成要素部品の特定の物理的配置を含意することを意図していないことを理解されたい。例えば、異なるブロックは、同じ設備、同じサーバラック、または同じマザーボードに配置することができる。さらに、ブロックは、物理的に別個の構成要素に対応する必要はない。ブロックは、例えば、プロセッサをプログラミングすることによって、または適切な制御回路を提供することによって、様々な動作を実行するように構成することができ、様々なブロックは、初期構成がどのように取得されるかに応じて再構成可能であってもなくてもよい。本開示の実施態様は、回路とソフトウェアとの任意の組み合わせを使用して実施される電子デバイスを含む様々な装置で実現することができる。
【0084】
ここでいくつかの例示的な実施態様を説明したが、上記は例示的であり、限定的ではなく、例として提示されていることは明らかである。特に、本明細書で提示されている例の多くは、方法の動作またはシステムの要素の特定の組み合わせを含むが、これらの動作およびこれらの要素は、同じ目的を達成するために他の方法で組み合わせることができる。一実施態様に関連して述べられた動作、要素、および特徴は、他の実施態様または複数の実施態様における同様の役割から除外されることを意図するものではない。
【0085】
本明細書に開示されている実施形態に関連して説明された様々なプロセス、動作、例示的な論理、論理ブロック、モジュール、および回路を実施するために使用されるハードウェアおよびデータ処理構成要素は、汎用シングルもしくはマルチチッププロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:digital signal processor)、特定用途向け集積回路(ASIC:application specific integrated circuit)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA:field programmable gate array)、もしくは他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲートもしくはトランジスタ論理、ディスクリートハードウェア構成要素、または本明細書で説明されている機能を実行するように設計されたこれらの任意の組み合わせを用いて実施または実行され得る。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサ、または任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、もしくは状態機械であってもよい。プロセッサはまた、DSPとマイクロプロセッサとの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと組み合わせた1つ以上のマイクロプロセッサ、または任意の他のこのような構成など、コンピューティングデバイスの組み合わせとして実施されてもよい。一部の実施形態では、特定のプロセスおよび方法は、所与の機能に固有の回路によって実行されてもよい。メモリ(例えば、メモリ、メモリユニット、記憶デバイスなど)は、本開示で説明されている様々なプロセス、層、およびモジュールを遂行または容易にするためのデータおよび/またはコンピュータコードを記憶するための1つ以上のデバイス(例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリ、ハードディスクストレージなど)を含んでもよい。メモリは、揮発性メモリもしくは不揮発性メモリであってもよく、またはこれらを含んでもよく、データベース構成要素、オブジェクトコード構成要素、スクリプト構成要素、または本開示で説明されている様々な動作および情報構造をサポートするための任意の他のタイプの情報構造を含んでもよい。例示的な実施形態によれば、メモリは、処理回路を介してプロセッサに通信可能に接続され、本明細書で説明されている1つ以上のプロセスを実行する(例えば、処理回路および/またはプロセッサによって)ためのコンピュータコードを含む。
【0086】
本開示は、様々な動作を達成するための任意の機械可読媒体上の方法、システム、およびプログラム製品を意図している。本開示の実施形態は、既存のコンピュータプロセッサを使用して、またはこの目的もしくは別の目的のために組み込まれた適切なシステム用の専用コンピュータプロセッサによって、またはハードワイヤードシステムによって実施されてもよい。本開示の範囲内の実施形態は、機械可読媒体であって、そこに記憶された機械実行可能命令またはデータ構造を保持するまたは有するための機械可読媒体を含むプログラム製品を含む。このような機械可読媒体は、汎用もしくは専用コンピュータまたはプロセッサを有する他の機械によってアクセスすることができる任意の利用可能な媒体とすることができる。例として、このような機械可読媒体は、RAM、ROM、EPROM、EEPROM、もしくは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージもしくは他の磁気記憶デバイス、または機械実行可能命令もしくはデータ構造の形態の所望のプログラムコードを保持もしくは記憶するために使用することができ、汎用もしくは専用コンピュータもしくはプロセッサを有する他の機械によってアクセスすることができる任意の他の媒体を含むことができる。上記のものの組み合わせもまた、機械可読媒体の範囲内に含まれる。機械実行可能命令は、例えば、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、または専用処理機械に特定の機能または機能のグループを実行させる命令およびデータを含む。
【0087】
本明細書で使用されている表現および用語は、説明のためのものであり、限定と見なされるべきではない。本明細書における「含む(including)」、「備える(comprising)」、「有する(having)」、「含む(containing)」、「含む(involving)」、「によって特徴付けられる(characterized by)」、「を特徴とする(characterized in that)」、およびこれらの変形の使用は、その後に列挙されるもの、その均等物、および追加のもの、ならびに排他的にその後に列挙されるものからなる代替の実施態様を包含することを意味する。一実施態様では、本明細書で説明されているシステムおよび方法は、説明された要素、動作、または構成要素の1つ、1つより多くのものの各組み合わせ、またはすべてからなる。
【0088】
単数形で参照される本明細書のシステムおよび方法の実施態様または要素または動作への言及はまた、複数のこれらの要素を含む実施態様を包含することができ、本明細書の実施態様または要素または動作への複数形での言及はまた、単一の要素のみを含む実施態様を包含することができる。単数形または複数形での言及は、本開示のシステムもしくは方法、これらの構成要素、動作、または要素を単数または複数の構成に限定することを意図するものではない。情報、動作、または要素に基づく動作または要素への言及は、動作または要素が情報、動作、または要素に少なくとも部分的に基づく実施態様を含むことができる。
【0089】
本明細書に開示されている実施態様は、他の実施態様または実施形態と組み合わせることができ、「実施態様」、「一部の実施態様」、または「一実施態様」などへの言及は、必ずしも相互に排他的ではなく、実施態様に関連して説明される特定の特徴、構造、または特性を少なくとも1つの実施態様または実施形態に含めることができることを示すことを意図している。本明細書で使用されるこのような用語は、必ずしもすべてが同じ実施態様を指すわけではない。実施態様は、本明細書に開示されている態様および実施態様と整合する方法で、包括的または排他的に、他の実施態様と組み合わせることができる。
【0090】
図面、詳細な説明、または請求項における技術的特徴の後に参照符号が続く場合、参照符号は、図面、詳細な説明、および請求項の明瞭性を高めるために含まれている。したがって、参照符号も参照符号がないことも、請求項の要素の範囲を限定する効果を有さない。
【0091】
本明細書で説明されているシステムおよび方法は、その特性から逸脱することなく、他の特定の形態で具体化され得る。「およそ」、「約」、「実質的に」、または他の程度の用語への言及は、特に明記しない限り、所与の測定値、単位、または範囲から+/-10%の変動を含む。結合される要素は、直接的にまたは介在する要素を用いて互いに電気的、機械的、または物理的に結合することができる。したがって、本明細書で説明されているシステムおよび方法の範囲は、前述の説明ではなく添付の特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の均等の意味および範囲内にある変更はその中に包含される。
【0092】
「結合された」という用語およびその変形は、2つの部材を互いに直接的または間接的に接合することを含む。このような接合は、固定式(例えば、恒久的もしくは固定的)または可動式(例えば、脱着可能もしくは取り外し可能)であってもよい。このような接合は、2つの部材が互いに直接結合されること、2つの部材が、別個の介在部材および互いに結合された追加の中間部材を使用して互いに結合されること、または2つの部材が、2つの部材の一方と単一の単体として一体的に形成された介在部材を使用して互いに結合されることで達成され得る。「結合された」またはその変形が追加の用語によって修飾される(例えば、直接結合された)場合、上記で提供された「結合された」の一般的な定義は、追加の用語の平易な言語の意味によって修飾され(例えば、「直接結合された」は、別個の介在部材なしで2つの部材を接合することを意味する)、上記で提供された「結合された」の一般的な定義よりも狭い定義をもたらす。このような結合は、機械的、電気的、または流体的であり得る。
【0093】
「または」への言及は、「または」を使用して説明された用語が、説明された用語の単一、2つ以上、およびすべてのいずれかを示すことができるように包括的であると解釈することができる。「「A」および「B」の少なくとも一方」への言及は、「A」のみ、「B」のみ、および「A」と「B」との両方を含むことができる。「備える(comprising)」または他のオープンな用語と併せて使用されるこのような言及は、追加のものを含むことができる。
【0094】
本明細書に開示されている主題の教示および利点から実質的に逸脱することなく、様々な要素のサイズ、寸法、構造、形状、および比率、パラメータの値、取り付け構成、材料の使用、色、向きの変更などの、説明された要素および動作の修正を行うことができる。例えば、一体的に形成されたものとして示されている要素は、複数の部品または要素から構成することができ、要素の位置は、逆にすることができ、あるいは変えることができ、個別の要素または位置の性質または数は変化させることができるまたは変えることができる。本開示の範囲から逸脱することなく、開示された要素および動作の設計、動作条件、および配置において、他の置換、修正、変更、および省略を行うこともできる。
【0095】
本明細書における要素の位置への言及(例えば、「上」、「下」、「上方」、「下方」)は、図中の様々な要素の向きを説明するために使用されているにすぎない。様々な要素の向きは、他の例示的な実施形態に応じて異なってもよく、このような変形は本開示に包含されることが意図されている。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】