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特表2023-537765セパレータインサート、セパレータ及びセパレータインサートを交換する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-05
(54)【発明の名称】セパレータインサート、セパレータ及びセパレータインサートを交換する方法
(51)【国際特許分類】
   B04B 1/06 20060101AFI20230829BHJP
   B04B 7/02 20060101ALI20230829BHJP
   B04B 9/12 20060101ALI20230829BHJP
【FI】
B04B1/06
B04B7/02 A
B04B9/12
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023510475
(86)(22)【出願日】2021-08-05
(85)【翻訳文提出日】2023-02-21
(86)【国際出願番号】 EP2021071879
(87)【国際公開番号】W WO2022033954
(87)【国際公開日】2022-02-17
(31)【優先権主張番号】102020121419.7
(32)【優先日】2020-08-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516362920
【氏名又は名称】ジーイーエー ウエストファリア セパレーター グループ ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】弁理士法人有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シュルツ, アンドレアス
(72)【発明者】
【氏名】ヘルムリヒ, カイ
(72)【発明者】
【氏名】クイター, カトリン
(72)【発明者】
【氏名】ゴーマン, リュディガー
【テーマコード(参考)】
4D057
【Fターム(参考)】
4D057AB01
4D057AC01
4D057AC06
4D057AD01
4D057AE02
4D057AF01
4D057BA02
4D057BA04
4D057BA14
4D057BB11
(57)【要約】
本発明はセパレータに関し、該セパレータはフレーム(I)と該フレーム上に交換可能に配置されたセパレータインサート(II)を有し、セパレータインサートは、遠心力場において流動性の懸濁液(S)を異なる密度の少なくとも2つの流動性の相(LP、HP)に分離するように構成されて、セパレータのフレーム上のステータユニットに挿入される予め組み立てられた交換可能なユニットを形成し、更に磁気ベアリング装置(4、5)のステータユニット(4a、5a)を有する相互に離間したホルダ(I-4、I-5)がフレーム(I)上に形成され、ホルダ間にてセパレータインサートのハウジング(1)が回転しないように保持され、ロータ(2)はドラムと共に回転可能を維持し、磁気ベアリング装置(4、5)のステータユニット(4a、5a)を有するホルダ(I-4、I-5)の相対位置は、セパレータインサート(II)が交換されるように変更され、ハウジング(1)及びホルダ(I-4及びI-5)が、対応する連動要素を有して、ホルダにてハウジング(1)を回転しないように保持する。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレーム(I)と該フレーム上に交換可能に配置されたセパレータインサート(II)を有するセパレータであって、
a) 前記セパレータインサートは、遠心力場において流動性の懸濁液(S)を異なる密度の少なくとも2つの流動性の相(LP、HP)に分離するように構成され、セパレータのフレーム上のステータユニットに挿入される予め組み立てられた交換可能なユニットを形成し、セパレータインサートは、
i. 稼働時に静止しており、1つ以上の開口部を除いて閉鎖されたコンテナのように構成されたハウジング(1)と、
ii ハウジング(1)の内側に配置され且つ回転軸(D)の周りに回転可能で、1つ以上の開口部を有するドラム(3)を有するロータ(2)と、
iii 好ましくはドラム(3)内に配置された分離手段と、
iv.ドラムを備えたロータ(2)の軸方向に離れた2つの箇所における磁気ベアリング装置(4、5)用の少なくとも2つのロータユニット(4b、5b)であって、該ロータユニットによって.ドラム(3)を備えたロータ(2)は吊設状態に保持され、回転可能に支持可能で、稼働時にハウジング内で回転されるロータユニット(4b、5b)とを少なくとも備え、
b) 更に、磁気ベアリング装置(4、5)のステータユニット(4a、5a)を有する相互に離間したホルダ(I-4、I-5)がフレーム(I)上に形成され、ホルダの間にてセパレータインサートのハウジング(1)が回転しないように保持され、ロータ(2)はドラムと共に回転可能を維持し、
c) 磁気ベアリング装置(4、5)のステータユニット(4a、5a)を有するホルダ(I-4、I-5)の相対位置は、セパレータインサート(II)が交換されるように変更され、
d) ハウジング(1)及び少なくとも1つのホルダ(I-4及びI-5)は、対応する連動要素を有して、ホルダ上にハウジング(1)を回転しないように保持することを特徴とする、セパレータ。
【請求項2】
前記ハウジング(1)及びホルダ(I-4及びI-5)が、対応する連動要素を有して、ハウジング(1)をホルダ上にて回転しないように保持する、請求項1に記載のセパレータ。
【請求項3】
前記ハウジング(1)と、ホルダ(I-4またはI-5)のみが、対応する連動要素を有して、ハウジング(1)を夫々のホルダ上にて回転しないように保持する、請求項1に記載のセパレータ。
【請求項4】
前記ハウジング(1)と、ホルダ(I-4及びI-5)が、対応する連動要素として、対応するピン(41,41a)と凹部(41b,42)を有して、ハウジング(1)をホルダ(I-4及びI-5)上に回転しないように保持する、請求項1に記載のセパレータ。
【請求項5】
2つのホルダ(I-4,I-5)間の相対距離が調節可能である、請求項1乃至4の何れかに記載のセパレータ。
【請求項6】
2つのホルダの一方(I-4)がフレーム上、特に制御盤(I-1)上に調節可能に配置されており、他方のホルダ(I-5)がフレーム上、特に制御盤(I-1)上に固定されて形成されている、請求項1乃至5の何れかに記載のセパレータ。
【請求項7】
両ホルダ(I-4,I-5)がフレーム(1)上、特に制御盤(I-1)上に調節可能に配置されている、請求項1乃至4の何れかに記載のセパレータ。
【請求項8】
一方又は両方のホルダ(I-4)が、フレーム上に、特に制御盤(I-1)上に変位可能に配置されている、請求項1乃至4の何れかに記載のセパレータ。
【請求項9】
軸方向に配列された1つ以上のホース(44,45)が、夫々が軸方向に関連したホルダ(I-4、I-5)の通路開口部(43)を通ってセパレータインサート(I)上に案内される、請求項1乃至8の何れかに記載のセパレータ。
【請求項10】
前記フレーム(I)は制御装置(37)を備える、請求項1乃至9の何れかに記載のセパレータ。
【請求項11】
遠心力場において流動性の懸濁液(S)を異なる密度の少なくとも2つの流動性の相(LP、HP)に分離するように構成され、セパレータのフレーム上のステータユニットに挿入される予め組み立てられた交換可能なユニットを形成するセパレータインサートであって、少なくとも、
i) 1つ以上の開口部を除き、閉鎖されたコンテナのように構成され、稼働中に静止したハウジング(1)と、
ii) 前記ハウジング(1)の内側に配置され、回転軸(D)の周りで回転することができ、1以上の開口部を有するドラム(3)を有するロータと、
iii)前記ドラム(3)に配置された分離手段と、
iv)ドラム(3)を備えたロータ(2)の軸方向に離れた2つの箇所における磁気ベアリング装置(4、5)用の少なくとも2つのロータユニット(4b、5b)であって、該ロータユニットによって、ドラム(3)を備えたロータ(2)は懸架状態に保持され、回転可能に支持可能で、稼働中にハウジング内で回転するように作られ、ハウジング(1)は、フレームのような隣接部上にハウジング(1)を回転しないように保持するための連動要素とを備えたことを特徴とする、セパレータインサート。
【請求項12】
請求項1乃至8の何れかに記載のセパレータの第1のセパレータインサートを第2のセパレータインサートに交換する方法であって、
a)フレーム(I)に取り付けられた第1のセパレータインサート(II)を備えたセパレータを配備する工程と、
b)ホルダ(I-4、I-5)の相対位置を変更し、フレームとセパレータインサート間の連結を解除し、第1のセパレータインサート(II)をホルダから取り外す工程と、
c)第2のセパレータインサートを配備する工程と、
d) もう一方の第2のセパレータインサートをホルダの一方に挿入して、ハウジングの一方の端部及びホルダの一方の対応する連結要素が互いに係合する工程と、
e) ハウジング(1)の両端部における対応する連動要素が2つのホルダ(I-4)にて互いに回転しないように係合するまで、ホルダ(I-4、I-5)の相対位置を新たに変更する工程とを含む方法。
【請求項13】
セパレータインサートが挿入される際に、軸方向に出て行くセパレータインサート上の1つ以上のホース(44,45)が、夫々の軸方向に関連するホルダの通路開口部(43)を通るように案内される、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
セパレータの稼働中に、セパレータから、特にセパレータインサートの別個の漏れ出口を介して漏れラインが提供される、請求項12又は13に記載の方法。
【請求項15】
請求項1乃至10の何れかに記載のセパレータにおけるコンテナの使用であって、前記コンテナは、セパレータインサートの漏れ出口に交換可能に配置される、コンテナの使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前文に記載のセパレータ用のセパレータインサート、このようなセパレータインサートを有するセパレータ及びセパレータインサートを交換する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本明細書で定義されているセパレータは、遠心力場における流動性の懸濁液を始動生産物として、異なる密度の相に分離するために使用される。使用されるセパレータの蒸気滅菌は、多種多様な用途に必要である。出願人を介して市販されているディスクパックを有する比較的「小さな」蒸気滅菌可能セパレータは、6000mに相当する明確な面積を有するセパレータ「CSC 6」である。しかし、実験室のような状況では、この機械はまだ比較的大きなものである。市場で入手可能なディスクスタックを有する既知のセパレータは、スピンドルによって駆動され、スピンドルは、次に、直接モータによりまたはトランスミッションを介して駆動される。さらに、公知の機械は、ステンレススチール製である。このような理由から、フィルタが現在、遠心分離機の代わりに、研究室で非常に頻繁に使用されている。ディスクパックがあり、使い捨てのプラスチック部品があるセパレータ(1回使用技術-予め認定されたプラスチック部品の1回使用)の場合、蒸気滅菌(SIP-定置殺菌)は不要である。これはバイオテクノロジー分野での利用に特に適している可能性がある。
【0003】
国際公開公報2014/000829号より、流動性のある生産物を異なる相に分離するためのセパレータが知られており、このセパレータは、ドラム下部とドラム上部とを備えた回転可能なドラムを有し、ドラム内に配置され、遠心力場において固形物の懸濁液を処理するため、または遠心力場において重い固形物状の相を軽い相から分離するための手段を有しており、ここで、ドラム下部、ドラム上部、洗浄化手段、などの要素のうち、1つ、幾つか又は全てがプラスチックまたはプラスチック複合材料で構成されている。
【0004】
このようにして、ドラムの一部又は好ましくはドラム全体を、好ましくは入口及び出口システムまたは領域とともに、1回使用のために構成することが可能であり、これは、発酵ブロスなどの医薬品の処理に関して特に関心があり、有利である、何故なら対応する製品バッチの処理のための稼働の後、好ましくは製品バッチの処理中の連続稼働の後に、ドラムの生産物との接触部分のクリーニングを実行する必要はないが、ドラム全体を交換できるからである。特に衛生面からこのセパレータは非常に有利である。この使い捨て可能なドラムと駆動装置との間の物理的分離を達成するためには、駆動装置とドラムとの間の接触のない結合が有利である。
【0005】
さらなる展開例がドイツ特許公開公報10 2017 128 027号に示されており、そこではベアリング装置が磁気ベアリングとして構成されており、磁気ベアリング装置の1つもまた、稼働中に懸架状態に保持されているドラムを回転させるための駆動装置として使用されることが好ましい。これにより、このセパレータインサートの交換が非常に容易に取り扱えるので、ドラムを回転させ支持するための機械的要素が不要となり、1回使用のためのセパレータインサートを備えたセパレータとしての構成が有利となる。これらの利点はまた、本発明によって利用される。
【0006】
このような背景の下で、分離工程をよりよく制御できるように、使い捨て要素として使用または構成することができる一般的なセパレータインサートを構成することが、本発明の目的である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、請求項1の主題によってこの問題を解決する、即ち、フレームと該フレーム上に交換可能に配置されたセパレータインサートを有するセパレータによって、この問題を解決する。セパレータインサートは、遠心力場にて、流動性の懸濁液を、異なる密度の少なくとも2つの流動性の相に分離するように構成され、セパレータのフレーム上のステータユニット内に挿入される予め組み立てられた交換可能なユニットを形成し、以下を有する。複数の開口部を除き、閉鎖されたコンテナのように構成された、稼働中に静止したハウジングと、ハウジングの内側に配置され、回転軸の周りで回転することができ、1以上の開口部を有するドラムを備え、好ましくはドラム内に分離手段が配置されたロータと、ドラムの軸方向に離れた2つの箇所における、磁気ベアリング装置用の少なくとも2つのロータユニットを備え、該ロータユニットによってドラムを備えたロータが吊設状態に保持され、回転可能に支持可能で稼働時にハウジング内で回転するように作られ、更にフレーム上に、磁気ベアリング装置のステータユニットを有する相互に離れた複数のホルダが形成され、ホルダ間にセパレータインサートのハウジングが回転しないように保持されて、ロータは回転可能に維持され、磁気ベアリング装置のステータユニットを有するホルダの相対位置はセパレータインサートが交換できるように変更でき、ハウジング及びホルダは対応する連動要素を有して、ホルダ上にハウジングを回転しないように保持する。
【0008】
「稼働中」とは、ロータが回転している場合の遠心処理中を指す。
請求項1によれば、使い捨て可能な「ドラム」及び「ハウジング」構成要素を備えた使い捨て可能なモジュールを備えるセパレータを提供することが可能であるが、一方、少なくとも、フレーム及びベアリングの部品及び駆動装置は再使用可能である。位置を変えることにより、対応する連動要素は係合され及び係合解除されて、セパレータインサートを交換することができる。
本発明は、使い捨てのセパレータインサートを使用することができるセパレータの製造を可能にし、これは、生産物と接触する全ての構成要素が、単一使用後に廃棄することができるプラスチックまたは他の非磁性材料で作られるように構成されることが好ましい。従って、使用後の洗浄は必要ではない。このように、機械及びその操作は、大幅に安価にすることができる。磁石は付随的にリサイクルすることができる。
【0009】
この場合、フレーム上の磁気ベアリング装置のために相互に離間したホルダを設け、両ホルダの間にセパレータインサートを回転しないように挿入することができるようにすることは、簡単であり、かつ安全である。
さらに、セパレータインサートを形状嵌合及び圧力嵌めの方法でフレームに取り付けて、回転することができないようにすることができる。
【0010】
特に単純な変形例によれば、ホルダとハウジングは、対応するピンと凹部を対応する連動要素として有し、ホルダ上にハウジングを回転方向に固定された方法で保持することができる。ホルダとピンが夫々軸方向に延びる場合は、特に簡単である。
【0011】
また、ホルダの位置、特に制御盤上の位置を、セパレータインサートを交換することができるように調節することができる。この目的のために、ホルダの相対的間隔は調節可能とすることができるが、一方または両方のホルダもまた、セパレータインサートをホルダ間に配置可能とするために、折り畳み可能、旋回可能、回転可能または変位可能となるように構成することができる。好ましくは、1つの変形例によれば、セパレータインサートを交換できるような方法で、磁気ベアリング装置のステータユニットとのホルダの垂直方向の相対距離を調節することにより、相対的な垂直位置を変更することができ、対応する連動要素を調節により係合状態にしたり、係合状態から外したりすることができる。
【0012】
このようにして、セパレータインサートは、各バッチが処理された後、迅速かつ容易に交換することができる。
【0013】
特に簡単な第1の変形例によれば、2つのホルダのうちの1つのホルダのみを、フレーム上、特に、制御盤上で、特に高さを調節可能に調節可能に配置することができ、他のホルダは、フレーム上、特に制御盤上で、静止した方法で配置することができる。あるいは、両ホルダが調節可能に、特に高さ調節可能に、フレーム上、特に制御盤上に調節可能に配置されることが可能である。
【0014】
それは、特に、1つまたは両方のホルダが、特に制御盤上でフレーム上に変位可能に配置されている場合には、構成の観点からさらに有利かつ簡単である。
セパレータインサートがホルダの一方または両方に挿入される場合、セパレータインサート上の1つまたは複数の軸方向に出て行くホースが、夫々のホルダの夫々の通路開口部を通して案内されると、さらに有利である。
【0015】
ロータユニットがドラムの軸方向両端に位置し、2つの対応するステータユニットがセパレータのフレーム上に形成されることが簡単で実用的であるから好ましい。このようにして、磁気ベアリング装置がドラムの軸方向の両端部に形成される。
【0016】
ここで、特に有利なことは、本発明によれば、ステータユニットとロータユニットとの互いの機能的に必要な位置が、機械的に良好に確保されることである。これは、特に、一方が他方の内側に同軸的に位置するステータユニット及びロータユニットの正確な軸方向及び半径方向の中心化に適用される。
【0017】
また、本発明は、遠心力場にて流動性の懸濁液を、異なる密度の少なくとも2つの流動性の相に分離するためのセパレータインサートを提供し、これは、セパレータのフレーム上のステータユニットに挿入される予め組み立てられ、交換可能なユニットを形成し、少なくとも以下を備える。少なくとも、1つ以上の開口部を除いて、閉鎖されたコンテナのように構成され、稼働中に静止したハウジングと、
ハウジングの内側に配置され、回転軸の周りで回転することができ、1以上の開口部を有するドラムを備えたロータと、
ドラム内に配置された分離手段と、
ドラムの軸方向に離れた2つの箇所における、磁気ベアリング装置用の少なくとも2つのロータユニットを備え、該ロータユニットによってドラムを備えたロータは、懸架状態に保持され、回転可能に支持可能で、稼働中にハウジング内で回転するように作られ、ハウジングは、隣接部にハウジングを回転しないように保持するための連動要素を有する。このセパレータインサートは、交換可能なモジュールとしてセパレータに特に適しており、フレーム、特にそのホルダが隣接部を形成する。
【0018】
また、本発明は、請求項1乃至7の何れかに記載のセパレータの第1のセパレータインサートを第2のセパレータインサートに交換するための有利かつ簡単な方法を提供し、次の工程を含む。
a) フレームに取り付けられた第1のセパレータインサートを備えたセパレータを提供する工程と、
b) ホルダの相対的な位置、特に相対距離を調節し、フレームとセパレータインサートとの間の連結を解除し、第1のセパレータインサートをホルダから取り外す工程と、
c) 第2のセパレータインサートを提供する工程と(工程a)及びb)の前、工程a)及びb)時、及び工程a)及びb)の後)、
d) もう一方の第2のセパレータインサートをホルダの一方に挿入して、ハウジングの一方の端部及びホルダの一方の対応する連結要素が互いに係合する工程と、
e) セパレータインサートのハウジングの両端部における対応する連動要素が2つのホルダで互いに回転しないように係合するまで、ホルダの相対位置、特に相対距離を調節する工程。
【0019】
有利な変形例によれば、2つの磁気ベアリング装置の少なくとも1つは、ドラムの回転駆動装置も表すことが好ましく、この駆動装置は、ドラムを自由に調節可能な速度で、又は自由に選択可能な回転方向で駆動するのにも適している。好ましくは、一方または両方の磁気ベアリング装置が、半径方向及び軸方向の軸受として作用し、稼働中にコンテナ内で懸垂状態にあるロータをコンテナから離れた位置に保持することができるのが好ましい。
【0020】
相互作用において、ロータユニット及びステータユニットは磁気ベアリング装置を形成する。これらにより、ドラムは軸方向及び半径方向に支持され、懸架状態に保持されることができる。
【0021】
実施することがさらに有利且つ構成的に特に容易である変形例によれば、ドラムの更なる開口が、ドラムからハウジングへの流動性の相の空いている半径方向の出口として構成され、該出口から流動性の相が排出されることが可能であることが提供される。この目的のために、空いている出口が、ハウジングからの排出部を有するハウジングの捕捉リング室と関連しているということを、さらに有利かつ簡単に提供する。
【0022】
しかしながら、構成上特に実施が容易である別の有利な変形例によれば、ドラムからさらに流動性の相を排出するためのドラム内の更なる開口部が剥離ディスクとして構成されるように、更に提供することもできる。次いで、有利なことには、剥離ディスクが、排出パイプを有し、該排出パイプは供給パイプと同軸に形成され、供給パイプと同軸に、ドラムから出るように案内されて、ハウジングの第1の軸方向の境界壁の開口を通ることが提供される。
【0023】
分離工程を制御するため、即ち、分離工程を制御または規制することができるために、第1の剥離ディスク及び/又は第2の剥離ディスクの下流に、流入側、即ち付随的に排出側に、制御装置によって制御可能な調節バルブが接続されていることも提供される。
【0024】
更に、ディスクパックが分離手段としてドラムに配置され、剥離ディスクが、分配器の下方のドラムに、そしてディスクパックの下方に、省スペースかつ簡単な方法、すなわち、ここでは必要とされないドライブスピンドルの固定にしばしば必要とされる領域に配置されることが望ましい。この剥離ディスクは、ドラムから第1の流動性の相を放出する役割を果たす。
【0025】
磁気ベアリング装置用のロータユニットがドラムの2つの軸方向端部に配置され、第1の剥離ディスクの供給パイプ及び排出パイプが夫々これらの2つのロータユニットのうちの1つを軸方向に通過することが、構成の点で簡単かつ安全であることから好ましい。
【0026】
セパレータインサートが予め組み立てられたユニットとして構成されることは、特に有利であり、実際的である。特に生産物と接触するセパレータインサートの全ての要素は、プラスチックまたは他の非磁性材料でできており、セパレータインサートを全体として交換することができ、使用後に完全に廃棄することができる。従って、セパレーターインサートの洗浄及び付随的な蒸気滅菌はもはや不要である。
【0027】
夫々のベアリング装置は、半径方向のベアリング装置に加えて、ドラム及び/又は回転駆動装置のための軸方向のベアリング装置も提供し、ベアリング装置は恒久的に及び/又は電磁気的に作用し得る。
外周にて、供給パイプ又は供給パイプを囲む剥離ディスクシャフトが密閉された状態でハウジングに挿入されるか、又はハウジングと一体に形成されることが好ましい。
【0028】
ドラムは、単一円錐形又は二重円錐形の構成とすることができる。更に又はこれに代えて、1つ以上の円筒部を有することもできる。さらに、ドラムは幾つかの部分、特に上部と下部で構成されてもよく、これらの部分は、内部の構成要素及びそれらのアセンブリの設置後に、互いに(例えば、接着又は溶接によって)接続されることが好ましい。同様に、ハウジングは、いくつかの部品、特に上部と下部で構成することができ、これらの部品は、内部の構成要素-特にロータ及びそれらのアセンブリ-の設置後に、互いに(例えば、接着又は溶接により)接続されることが好ましい。
【0029】
出口は、ハウジングの外側にノズルを有することができ、ノズルはハウジングの外周に封止されているので、ホース等はこのように容易に接続することができる。また、ホースは、ノズル上に予め組み立てられ、完全に且つ必要ならば無菌の方法で封止される。ノズルは、例えば、半径方向に、接線方向に、または半径方向に対して斜めに、延びることができる。
【0030】
製造後、不純物が入らないように、セパレータインサート全体は封入ユニットとして提供される。この目的のために、ノズルは封止され、着脱自在に閉じることができる。このように、ノズルには、ホース部を配置することができ、該ホース部は開閉可能なコネクタを有し、該コネクタを用いてセパレータインサートは、バッグやタンク、ホースやパイプラインなど、供給排出システムのさらなる要素に接続することができる。
【0031】
これらのセパレータは、比較的高速であっても可変での運転に適している。さらに、セパレータは、例えば100Lから数千L、例えば4000Lまで懸濁液のような流動性の発酵ブロスの生産物バッチを異なる相へと遠心分離し、次いで廃棄するワンオフ処理にもよく使用することができる。
ここで、特別な利点は、生産物に接触するセパレータの全ての要素を、予め製造された既に無菌のユニットとして設置し、稼働し、及びその後廃棄することができることである。この予め製造されたユニットは、少なくとも、ドラムを備えたロータ、分離ディスク、供給物の分配器及びロータ磁石又はロータユニット並びに入口及び出口を備えたハウジングから構成される。さらに、ユニットは、入口及び出口ライン(例えば、ホース)、ならびに測定機器又は生産物と接触する他の構成要素を含むことができ、これらは1回の使用を意図され、使用後にセパレータユニットと一緒に廃棄される。
【0032】
最後に、ハウジングが、供給パイプ及び出口のための開口部のみを有し、他の方法で緊密に封止されていることが有利に提供され得る。この目的のために、供給パイプ及び出口がノズルの方法でハウジングから外方に突出し、これらのノズルが密閉された方法でハウジングに接続されるか、又はハウジングと一体に形成されることが提供される。
本発明の有利な構成は、従属形式の請求項に見られる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
以下では、図面を参照しながら例示的な実施形態によって本発明をより詳細に説明し、さらに有利な変形及び構成についても説明する。以下に議論される例示的な実施形態は、本発明を最終的に説明することを意図したものではないが、図示されていない変形例及び等価物も実現可能であり、また、特許請求の範囲によってカバーされることが強調される。
図1】セパレータの第1の交換可能なセパレータインサートの概略断面図であって、セパレータの供給排出システム及び制御ユニットの概略図と共に示す。
図2】セパレータの第2の交換可能なセパレータインサート部の概略断面図であって、セパレータの供給排出システム及び制御ユニットの概略図と共に示す。
図3図1のように、再利用可能なフレームと交換可能なセパレータインサートを備えたセパレータの概略図を示し、その上にホース部が配置されている。
図4図1及び図3の交換可能なセパレータインサートの斜視図であり、その上にホース部が配置される。
図5図4の交換可能なセパレータインサートの図3のフレームへの挿入における連続した工程を示す。
図6図4の交換可能なセパレータインサートの図3のフレームへの挿入における連続した工程を示す。
図7図4の交換可能なセパレータインサートの図3のフレームへの挿入における連続した工程を示す。
図8】交換可能なセパレータインサートの変形例の斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0034】
図3は、再利用可能なフレームIと図1のような交換可能なセパレータインサートIIとを備えたセパレータを示し、セパレータインサートIIは生産物-懸濁液S-を異なる密度の相HP、LPに遠心分離する。セパレータインサートは、図2の方法で構成することもできる。
【0035】
セパレータインサートIIは、予め製造されたユニットとして構成されるのが好ましい。特に、セパレータインサートIIは、全体として置換又は交換が可能な使い捨てセパレータインサートとして構成され、予め組み立てられたユニットとして構成され、そのユニットは、全体的に、または主としてプラスチックまたはプラスチック複合材料で作られる。
セパレータインサート(要素4a、5aを含まない)は、図1及び図2に例として別々に示されている。セパレータインサートは製品バッチの処理後に廃棄され、新しいセパレータインサートIIと交換することができる。
【0036】
図1及び図2によれば、セパレータのセパレータインサートIIは、夫々の場合において、ハウジング1と該ハウジング1に挿入されて、稼働中にハウジング1に対して回転可能であるロータ2とを有する。ロータ2は回転軸Dを有し、該回転軸DはフレームIの構成に相当する垂直方向に合わせることができる。しかし、異なる方向に合わせてフレームを構成すると、回転軸も空間にて異なる方向を向く。
【0037】
セパレータインサートIIのロータ2はまた、回転可能なドラム3を有する。ロータ2は、各磁気ベアリング装置4、5によって回転軸の方向に互いに軸方向に離間する2箇所に回転可能に取り付けられている。
好ましくは、ドラム3もこのようにして2つの軸方向端部に取り付けられるのが好ましい。セパレータインサートIIは、磁気ベアリング装置4、5のロータユニット4b、5bを有する。これに対して、磁気ベアリング装置4、5のステータユニット4a、5aは、フレームI-1上に配置されている。
【0038】
磁気ベアリング装置4、5は、半径方向及び軸方向に作用し、回転可能に取り付けられたロータ2をハウジング1から距離を置いてハウジング1内にロータ2を懸架状態に保持するのが好ましい。
簡単に交換できるセパレータインサートを備えたこのようなセパレータは、生産物の処理に有用かつ有利であり、遠心処理中に生産物(流動性の懸濁液またはその相)に不純物が混入することが非常に高い確実性で除外でき、又はセパレータの洗浄・消毒は、非常にコストがかかるか、まったく不可能である。
【0039】
フレームIは、制御盤I-1を有する。制御盤I-1は、ローラI-3を備えたキャリッジI-2に取り付けることはできるが、これは必ずしも必要ではない。ホルダI-4及びI-5は、制御盤I-1上に形成することができ、稼働中にセパレータインサートIIを受け入れて保持する役目を果たす。セパレータインサートIIの第1の軸方向端部が下から上側ホルダI-4内に突出し、セパレータインサートIIの下端部が上から他のホルダI-5に突出して、この場合、セパレータインサートIIは、制御盤I-1に回転不能に保持され、このように、フレームIに挿入されるのが好ましい。
【0040】
ホルダI-4及び/又はI-5の一方または両方は、フレームI、特に制御盤I-1上に側方に配置することができる。
1つの変形例によれば、例えば、下部ホルダI-5が制御盤I-1上に固定的に形成されていることをさらに備えることができ、その後、さらなる上部ホルダI-4が制御盤I-1上に高さ調節可能に構成されていることが有利である。
【0041】
この場合、制御盤I-1が、高さ調節可能なホルダI-4の第1の位置にて、セパレータインサートが両方の高さ調節可能なホルダI-4,I-5によって静止保持され、他の上部位置で変更可能なような垂直方向の延び/長さを有していると有利である。
【0042】
セパレータインサートIIを交換するために、すなわち、古いセパレータインサートIIをフレームIから除去し、新しいセパレータインサートと交換することができるように、フレームI上のステータユニット4a、5aを備えたホルダI-4及びI-5が、軸方向に、また互いに離れ且つ向かうように移動させることができると有利である。
例えば、制御盤上のレールと、高さ調節可能なホルダ(詳細は図示せず)上のスライド位置に移動及びロックすることができるキャリッジとによって達成することができる。
【0043】
従って、磁気ベアリング装置4、5のステータユニット4a、5aとホルダI-4及びI-5との相対距離は、セパレータインサートIIを交換できるように調節可能であることが提供される。
各ホルダI-4及びI-5には、2つの駆動及び磁気ベアリング装置4、5の各ステータユニット4a、5aを配置することができる。このための制御及びパワー電子機器は、フレームI、例えば、制御盤I-1の内部又は制御盤I-1の上に配置することができる。
【0044】
対応する連動要素を、ホルダI-4およびI-5上、および稼働中に回転しないセパレータインサートIIのハウジング1上に形成することができ、これにより、セパレータインサートIIをステータユニット4a、5aに回転しないように挿入することができる。上部及び下部のステータユニット4a,5aは、夫々互いに一直線になる軸を有する。
【0045】
特に単純な変形例によれば、この目的のために、ハウジング1と、ステータユニット4a、5aを有するホルダI-4またはI-5は、ハウジング1をステータユニット上に、したがってハウジング1をフレームI上に回転不可能に保持するために、対応する連動要素として突起(例えば、ピンまたはウェブ)及び凹部(例えば、孔)を有することが可能である。対応する連動要素は、フレームI上に直接形成することもできる。
【0046】
これらの対応する連動要素の位置はまた、ステータユニット4a、5a及びロータユニット4b、5bの互いに対する機能的に必要な位置を規定する。これは、特に、ステータユニット4a、5a、4b、5bの精密な中心合わせに関係し、これは一方が他方の内部に同軸上に位置する。また、必要に応じて、摩擦的に保持するために、ホルダによって軸方向にハウジングに保持力(上下から)を与えることもできる。
図3乃至図7によれば、上記のような方策は、例として以下のように実施されている。
【0047】
フレームIのステータユニット4a、5aを有するホルダI-4及びI-5は、夫々軸方向に突出する複数のピン41aを有し、夫々のセパレータインサートIIは、例えば凹部42又は41bのように、軸方向に延びるハウジング1に対応する止まり穴を有することができる。
【0048】
ここで、ステータユニット4aを有するホルダI-4は、軸方向または垂直下方に突出するピン41を有し(ここでは示されない)、セパレータインサートIIは、上部(ここでは示される)で垂直に対応する止まり穴状の凹部42を有し、下部のステータユニット5aを有する下部のホルダI-5は、軸方向または垂直上方に突出する対応するピン41aを有し(ここでは示される)、セパレータインサートIIは、下部に軸方向に対応する止まり穴状の凹部を有する(ここでは示されない)。純粋に例として、4つのピン41a及び4つの凹部41bが、仮想多角形の角上、特に正方形の角上に配置され、夫々セパレータインサートIIのホルダI-4,I-5及びハウジング1の上部及び下部に形成されている。図3乃至図7において、対応する連動要素41a、41b及び42は、セパレータインサートIIの周りに円周方向に分布して配置されている。しかし、複数の連動要素の代わりに1つの連動要素のみを設けることも可能である。
【0049】
しかしながら、対応する連動要素を非対称的に配置して、セパレータインサートを一方の向きにしか使用できないようにすることもできる。
ステータユニット4a、5aは、また、上部及び/又は下部でセパレータインサートIIに接続されたホース44、45のようなラインを収容するために、開口部、特に通路開口部43を各々有することができる。
【0050】
1つまたは両方のホルダI-4とI-5を垂直方向に調節することができる。したがって、2つのホルダI-4またはI-5のうち1つは、フレームIに固定することができる。また2つのホルダ、I-4またはI-5のうちの1つ、例えば、下のホルダは、フレームIの壁上に形成され、調節不可能である。その場合、夫々他のホルダI-4又はI-5が調節可能であるようにフレームIを構成することで十分であり、特に、垂直方向に調整可能であるようにフレームI上に配置及び/又は構成されれば十分である。
【0051】
このことは、図3乃至図7の相互作用からも明らかである。
図5は、セパレータインサートIIを挿入する前のフレームIを示している。
2つのステータユニット4a、5aは、互いに十分に離れたところに移動され、ステータユニット4a、5a(図5図6)を備えた2つのホルダ間で夫々のセパレータインサートを軸方向に持ち上げることができ、、セパレータインサートIIが下側ホルダI-5(図6及び図7)内/上に設置され、対応する連動要素-ここでは41、42-が互いに係合される。さらに、ハウジング1の下端部におけるホース45は、下側-従って軸方向に関連する-ステータユニット5a(図6)の通路開口部43を通って下方に案内されている。ここで、上部ホルダI-4は、対応する上部ホルダI-4とセパレータインサートIIのハウジング1の連動要素-ここでは41、42-が互いに確実に係合するまで下降される(図7)。同時に、ハウジング1上の上側のホース44は、上側ホルダI-4の通路開口部43を通って案内される。これにより、セパレータインサートIIはフレームIで回転しないようにしっかりと保持される。従って、遠心力場で製品バッチを処理するための遠心及び分離工程を開始することができる。意図されたバッチを処理した後、セパレータユニットがフレームIから持ち上げられ、新しいセパレータユニットと交換されるまで、上側のセパレータユニットを再度持ち上げる。
【0052】
以下では、図1及び図2を参照して、好ましいセパレータインサートIIの更なる構造が、セパレータの駆動装置及びベアリングシステムの構造、セパレータの制御システム、及びセパレータの供給及び排出システムとともに、より詳細に説明される。なお、本発明はこれに限定されるものではない。特に、供給及び排出システムは、セパレータインサートII上で異なるように実装することもできる。
【0053】
第1に、ロータユニット4b、5bは、本質的に、磁石、特に永久磁石で作られた内側リングの方法で構成することができ、再利用可能なステータユニット4a、5aは、本質的に、ロータ2の軸方向及び半径方向の支持(例えば、頂部にて)に用いられるために、または代替的に、回転駆動(例えば、底部にて)に用いられるために、外側リングの方法で構成することができる。
従って、ロータユニット4b及び/又は5bは、セパレータ駆動装置の一部として、また、回転システムまたはロータの一部を構成する。換言すれば、駆動装置のロータは、かくして遠心分離機のドラムの一部である。
【0054】
従って、磁気ベアリング装置4、5の一方または両方は、ロータ2をハウジング1内のドラム3と共に回転させるための駆動装置として、さらに好適に用いられる。この場合、夫々の磁気ベアリング装置は、磁気ベアリングと駆動装置を組み合わせたものを形成する。磁気ベアリング装置4、5は、軸方向及び/又は半径方向ベアリングとして構成することができ、このベアリングは、稼働中にドラム3をその端部で全体的に協働するように軸方向及び半径方向に支持し、ドラム3を吊設して保持し、稼働中にドラム全体を回転させる。
【0055】
磁気ベアリング装置4及び5は、同じ又はほぼ同じ基本構成を有することができる。特に、2つの磁気ベアリング装置4、5のうち一方のみを駆動装置として用いることもできる。したがって、磁気ベアリング装置4、5の対応する構成要素は、セパレータインサートII上-そのロータ2上に形成され-そして、他の対応する部分はフレームI上に形成される。
一方または両方のステータユニット4a、5aは、磁気ベアリング装置の電磁的構成要素を駆動するための制御及びパワー電子機器に電気的に接続することもできる。
夫々の磁気ベアリング装置4、5は、例えば、電磁的原理と永久磁気的原理とを組み合わせた原理に従って作動することができる。
【0056】
少なくとも軸方向下側に作用する磁気ベアリング装置5は、ロータ2を浮遊によってハウジング1内に軸方向に吊設した状態に維持する働きをするのが好ましい。磁気ベアリング装置5は、1つまたは複数の第1の永久磁石を、例えばロータの下側に有することができ、さらに、永久磁石または磁石を同軸で取り囲むフレーム上のホルダ上に電磁石を有する。ロータの駆動は電磁的に達成される。しかし、回転する永久磁石を介した駆動も実現できる。
【0057】
このようなベアリング装置及び駆動装置は、例えば、Levitronix(商標)社が遠心ポンプを駆動するために使用している(ヨーロッパ特許2 273 124号)。また、ベアリング装置及び駆動装置は、本明細書の範囲内で使用することもできる。例えば、第1のレビトロニクスモータ「ボトム」(商標)を駆動装置として使用することができ、これは同時に、ドラムを半径方向及び軸方向に磁気的に支持する。
更に、磁気ベアリング装置4として第2のレビトロニクスモータ(例えば動作中の制御を除いて構造が同一)を配備することができ、ロータ2をヘッドで半径方向及び軸方向に支持することができる。
【0058】
ロータ速度は、制御装置37(図1または図2を参照)または磁気ベアリング装置4,5用の別個の制御装置の助けを借りて、可変的に調節することができる。同様に、ロータ2の回転方向は、このように指定され及び変更することができる。
【0059】
稼働中、ロータ2は回転し、したがって、懸架状態で軸方向に保持され、半径方向に中心が位置決めされる。ロータ2は、ドラム3とともに、1,000回転/分、好適には5000-10,000回転/分の間の速度で、また場合によっては、20,000回転/分までの速度で稼働される。回転の結果発生する遠心力は、後述するように、処理される懸濁液を異なる密度の異なる流動性の相LP、HPに分離し、その排出に導く。製品バッチは連続稼動で処理され、これは、懸濁液から分離された相が、稼動中にドラムから再び完全に排出されることを意味する。
【0060】
これにより、1回使用のために構成されるセパレータ用のセパレータインサート及びハウジングを作ることが非常に可能となり、このことは、発酵ブロス等の医薬製品の処理にとって特に興味深く、利点がある。なぜなら、対応する製品バッチを処理するために稼動した後、好ましくは製品バッチの処理中の連続した稼働した後に、セパレータインサート全体を交換することができるので、ドラムの洗浄を行う必要がないからである。任意で、磁石のような個々の要素を適切にリサイクルすることができる(ドイツ特許公開公報10 2017 128 027号も参照)。
【0061】
ハウジング1は、プラスチックまたはプラスチック複合材料から作られるのが好ましい。ハウジング1は、円筒状とすることができ、円筒状の外側ジャケットを有し、その端部には、2つの放射状に延在する境界壁6、7(カバー及びベース)が形成される。
ドラム3は、遠心力場において流動性の懸濁液Sを、例えば、より軽い液体相及び重い固体相または重い液体相である異なる密度の少なくとも2つの相LP、HPに遠心分離するために使用される。
【0062】
好ましい構成では、ロータ2及びそのドラム3は、回転軸Dが垂直であるが、ハウジング1とロータ2とは、空間的にも異なる向きとすることができる。以下の説明は、図3に示した垂直方向を指す。空間の方向が異なる場合、新たな方向に応じて配置が変わる。さらに、記載されるべき1つまたは両方の出口がオプションとして、別に配置することもできる。
【0063】
ドラムを備えたセパレータのロータ2は、全体的に又は主に、プラスチック材料またはプラスチック複合材料で作られることが望ましい。
ドラム3は、少なくとも一部においては、円筒状及び/又は円錐状の構成であることが望ましい。ロータ2及びハウジング1の他の要素についても同様である(ただし、磁気ベアリング装置4,5の要素は除く)。
ハウジング1はコンテナのように構成されており、幾つかの開口部/開口部領域を除いて有利なことに密閉されている(以下に記載される)。
【0064】
図1及び図2によれば、開口部の1つは、ここでは例示的にコンテナ1の上部及び下部に位置する2つの軸方向の各境界壁6、7に形成されている。
図1及び図2によれば、開口部の1つ-最初にここでは上部の軸方向の境界壁6-は、遠心力場で密度の異なる少なくとも2つの相-LP及びHP-に分離されるべき懸濁液を、ハウジング1を通ってドラム3に供給する供給部8を可能にし、又は供給部の役割を果たす。
【0065】
ここで、第1の相は軽い相LPであり、第2の相は第1相に比べて高い密度であり、重い相HPである。
2番目の開口部-次にここではより下部の軸方向の境界壁7-により、ハウジング1を介してドラム3から直接、第2のより重い相HPの排出が可能になるか、または排出する役割を果たす。
ドラム3はまた、開口部を有し、各開口部はハウジングの開口部と機能的に関連している。
【0066】
処理されるべき懸濁液のための供給パイプ12は、ドラム3の軸方向一端部の上部開口12a内に延びている。これは、ハウジング1、特にその1つの、-ここでは軸方向の上側の-境界壁6を通る。
外周では、供給パイプ12は、図1に従って-例えば溶接または接着によって-封止された形でハウジング1に挿入されるか、または任意に、プラスチックの射出成形部品としてハウジングと一体的に構成される。供給パイプ12はまた、プラスチック製でもよい。供給パイプ12は、上部にて一端部がハウジング1から外方に突出し、上部の境界壁6を通ってドラム3内に延在するが、ドラム3には触れない。
【0067】
図1(しかし図2も)によれば、供給パイプ12は、ハウジング1及び一方の磁気ベアリング装置4を介してロータ2の回転軸に同心に通過し、次にハウジング1内で回転可能なドラム3内に更に軸方向に延び、その他端部-自由出口端部-で終端する。
【0068】
図1及び図2によれば、供給パイプ12は各場合において、ドラム3とともに回転可能な分配器13内のドラム3に開口している。分配器13は、管状の分配器シャフト14及び分配器フット部15を有する。分配器フット部15内に1つ以上の分配器チャネル16が形成される。ここでは、円錐形のセパレータディスク17から成るセパレータディスクスタックを、分配器13上に配置することができる。分配器13及びセパレータディスク17は、プラスチック製でも好ましい。
【0069】
更に図1及び図2の両方によれば、第1の剥離ディスク33は、ドラム3から2つの相HP及びLPのうち、より重い相のHPを排出する働きをする。剥離ディスクシャフト又は中央の排出パイプ34は、これにより、ハウジング1の第2の軸方向の境界壁7(図1及び図2参照)を通過する。
ここでのドラム3は、可能であるが、必須ではない構成によれば、異なる直径の少なくとも2つの円筒部18,19を有している。これらに隣接して、ドラム3上に1つ以上の円錐形の遷移領域を形成することができる。また、ドラム3は、内側(ここでは図示せず)上のその中心軸方向領域において全体的に単一又は二重の円錐形構成とすることができる。
【0070】
図示のように、ドラム3は、より小さい直径の下側円筒部20を有することができ、該円筒部上/円筒部内に下側の磁気ベアリング装置のロータユニット5bも形成され、この円筒部は、円錐状部20aに合流し、次に、ここでは、より大きい直径の円筒部19、次いで、円錐状部18a、次いで、より小さい直径の上側円筒部18を有し、上側円筒部18の上に上側の磁気ベアリング装置4のロータユニット4bが形成される。
より軽い相の排出に関しては、図1図2のセパレータインサートは互いに異なる。
【0071】
図1によれば、開口部(これは、円周方向に分布されるように、ドラム3上に設けることができ、各場合にドラム3上に幾つかの開口部を設けることができる)は、ドラム3からの軽い相LPの半径方向又は接線方向の出口21の役割を果たす。
図1の例示的な実施形態によれば、ハウジング外部ジャケットの開口は、その後、出口を可能にするか、またはドラム3から排出された、遠心分離の間に形成される生産物のより軽い相LPの排出部10として働く。
【0072】
ドラム3の半径ro上の第1の出口21は、特にドラム3の外側ジャケットの「ノズル状」開口部として構成される。また、ドラム3からのいわゆる「空いている」出口として構成されている。ここで、第1の出口21は、より軽い相LPを排出する役割を果たす。この明細書において、出口は、軽い相が半径方向に出現するように、又は代替的に、軽い相がドラムの回転方向に対して接線方向に出現するように構成することができ、かくしてロータの駆動に寄与し且つ駆動エネルギーの低減に寄与するように構成することができる。
ドラム3を出たこの相は、ハウジング1の上部の捕捉リング室23内にてハウジング1内に集められる。この捕捉リング室23は、その中に捕捉された相が捕捉リング室23の排出部10に向けられるように構成されている。これは、排出部10が捕捉リング室23の最下点に位置することによって達成することができる。捕捉リング室23は、回転ドラム3に向かって半径方向内向きに開口しており、夫々の出口21から噴出する液体が、本質的には、遠心分離の間、同じ軸方向レベルである、関連する捕捉リング室23にのみ噴霧されるように離れている。
【0073】
相を排出する役目のない室25は、捕捉リング室23の下方に任意に形成することができる。この室25は、任意に漏れ排出部(ここには示されていない)を有することができる。
漏れは自由に、好ましくはコンテナ内に流出する。しかし、室25が負圧発生装置を接続するための負圧接続部を有する場合には、負圧によって排気することもできる。
【0074】
第1の捕捉リング室23と室25は、第1の壁26によって互いに隔てられ、該第1の壁26はこの場合は円錐状であり、ハウジング1の外側ケーシングから内側に延びるとともに上方に延び、ドラム3の前方でドラムから半径方向に距離を置いて終端する。
【0075】
好ましくは、捕捉リング室の最下点において、生産物の相LPは、ハウジング1から排出部10を介して排出される。ライン、ホース等を容易に接続できるようにするために、排出部10の領域でノズルをハウジング1の外側に設けることができる。
これらは、次に、ハウジング1に直接的に形成されたり、あるいは接着されたりすることができる。このノズルはまた、プラスチック製であることが望ましい。ハウジング1は、例えば、接着結合または溶接によって一緒に封止される幾つかのプラスチック部品から構成することができる。
【0076】
図1及び図2によれば、第1の剥離ディスク33は、ドラムから(ハウジング1を通って)より重い相HPの(ここでは第2の)出口として設けられており、この出口は本質的に半径方向に延び、剥離ディスク軸として軸方向に延びる排出パイプ34に合流し、該排出パイプ34はハウジング1の下部軸方向境界壁7を貫通する。
剥離ディスク33は、外径ruを有する。ここでは、ru>roが適用される。したがって、剥離ディスク33の入口開口部33aは、半径ro上の軽い相用の出口21よりも大きな直径または半径ru上に存在する。
これにより、剥離ディスク33を用いて、より軽い相LPに対してより重い相HPをドラム3から排出することができる。剥離ディスク33は、セパレータの動作中は静止しており、その外縁とともにドラム3内で回転しているより重い相HPに浸漬する。
【0077】
相HPは、剥離ディスク33内のチャネルを通って内向きに向けられる。このように、剥離ディスク33は、求心ポンプのように、相HPを排出する役割を果たす。
剥離ディスク33は、ドラム3内にて、分配器13の下方及びディスクスタック17の下方に簡易かつコンパクトに配置することができる。半径ruは、剥離ディスク33の浸漬深さに対応する。
【0078】
排出パイプ34は、一端部をハウジング1から下方に向けてドラムの外へ導かれ、かつ下側の境界壁7を通って導かれるが、ドラム3には触れない。この排出パイプ34は、ハウジング1と一体に形成するか、封止された状態でハウジングに挿入することができる。排出パイプには、排出ライン35としてホース等を接続することができる。
排出パイプは、ロータ2の回転軸Dに同心にハウジング1及び下部の磁気ベアリング装置5を通過した後、ハウジング1内でさらに軸方向に剥離ディスク33内に延びている。
【0079】
制御可能な、特に電気的に制御可能な調節バルブ36が、重い相HPのための出口、特に重い相HPのための排出ライン35に挿入されることが提供され得る。
調節バルブ36によって、排出部35内の重い相HPの体積流量を絞り、関連する剥離ディスクの浸漬深さを増加させることが可能である。制御装置37が設けられていることが好ましい。調節バルブ36は、無線または有線の方法で制御装置37に接続されることが好ましい。
【0080】
また、制御装置37は、磁気ベアリングけ4、5及び駆動装置を制御するために構成され、設けられている。
図2によれば、軽い相LPも剥離ディスクを介して排出される。
この目的のために、剥離ディスク22がここではドラム3の上部領域に設けられ、入口開口部22aは、再び、より重い相のための第1の-下部の-剥離ディスク33の入口の半径ruより小さい半径roに位置することができる。
【0081】
この第2の剥離ディスク22の軸は、外側の排出パイプ24のように環状チャネルのように供給パイプ8を取り囲むことができ、供給パイプ8の代わりにハウジング1に緊密に接続されるか、またはハウジング1と一体に形成されることができる。これにより、図2によれば、2つの剥離ディスク22,33の排出パイプ24,34は、その両端部でドラム3から引き出される。排出パイプ24,34は、さらに、その両端部において、ハウジング1から導出される。排出パイプ24,34は、封止された方法で、ハウジング1内に挿入されてもよい。
しかし、排出パイプ24,34はプラスチックからハウジング1と一体的に作られることもある。また供給パイプ12は、その上端部で剥離ディスクシャフト24に連結されていてもよい。半径方向又は接線方向の接続ノズル24aが剥離ディスクシャフト24から延びていてもよい。接続ノズルには、軽い相を排出するための排出ライン40が接続され、これは例えばバッグやタンク等に開口することができる。従って、パイプ12及び34の端部は、ホース等を接続するためのノズルとしても構成され得る(図2参照、しかし図1も参照)。
【0082】
制御可能な、特に電気的に制御可能な調節バルブ39が、また、軽い相LPのための排出ライン40に挿入されることが提供される。
調節バルブ39によって、軽い相LPの体積流量を変化させることができ、特に多少絞り込むことができ、ひいては第2の剥離ディスク22の浸漬深さを変化させることができる。また、調節バルブ39は、制御装置37と無線や有線で接続されており、制御装置37によって制御可能となっている。
【0083】
夫々の剥離ディスク22、33は、各場合において、稼働時には静止している、例えば1つ乃至6つの複数のチャンネルが設けられた円筒形で本質的に半径方向に整列したディスクであり、一種の遠心ポンプが形成される。夫々の剥離ディスク22または33は、その外縁とともに、セパレータ内で回転する相LPまたはHP内に浸漬する。
剥離ディスク内のチャネルを通して、夫々の相LP、HPは内向きに向けられ、夫々の相LP、HPの回転速度は圧力に変換される。このように、夫々の剥離ディスク22、33は、それぞれの相LP、HPの排出ポンプに代わるものである。剥離ディスクは、それぞれ求心ポンプとして動作する。剥離ディスクはプラスチックでできている。
理論的には、第3の剥離ディスクを提供することもでき、該第3の剥離ディスクを用いてさらなる相を導くことができる。
【0084】
以下では、図1のセパレータと図2のセパレータの動作について簡単に説明する。
第1に、再利用可能な部品を備えた各セパレータが提供される。再利用可能な部品には、フレームI及び磁気ベアリング装置の駆動装置及びステータユニット4a、5aが含まれる。これには制御装置37も含まれる。
その後、セパレータインサートIIを配備し、フレームIに取り付ける。このためには、ステータユニット4a及び5aだけを離す必要がある。
次いで、セパレータインサートを積極的に挿入し、ステータユニットを互いに向かって移動させる。これにより、ハウジングが回転しないようにしっかりと保持される。付随的にホースがノズルに接続され、該ノズルはタンクまたはバッグに開口している。したがって、図1及び図2の夫々のセパレータインサートは、少なくとも、バッグ、タンク、ポンプなどの容器と同様に、さらなるライン(ここには示されていない)に接続可能なホース及び接続片をも有することができるのが好ましい。
【0085】
そして、パイプやホース等を接続した後、懸濁液を回転ドラム(供給部8)に供給し、そこで軽い相LPと重い相HPに遠心分離する。
より大きな密度の重い相HPは、分離チャンバ内のドラム3内で半径方向外向きに流れる。そこでは、相は、静止した剥離ディスク33のチャネルを通って、半径roの上にてドラムを出る。
【0086】
より軽い相LPは、分離チャンバ内のドラム3内で半径方向内向きに流れ、分配器のシャフト上のチャネル38を通って上方に上昇する。そこでは、相LPは、図1及び図2に示されるように、半径roでドラムを出る。
調節バルブ36、39は、分離プロセスに簡単な方法で影響を与えるために使用される。この結果、分離プロセスの最適化が実現される。
本発明によるセパレータの主な用途は、製薬産業における細胞分離である。性能範囲は、100Lから4000Lの範囲の発酵槽からのブロスの加工及び実験室用途のために意図されている。
【0087】
セパレータが使用される他の産業分野には、すなわち、化学、製薬、酪農技術、再生可能原料、石油及びガス、飲料技術、鉱物油なども考えられる。
示されたセパレータは、生産物と接触する全ての構成要素が、プラスチックまたは他の非磁性材料ででき、1回使用後に廃棄するか、またはリサイクル工程に供給することができるセパレータインサートの製造を可能にする。従って、使用後の洗浄は必要ない。従って、そのため、セパレータとその運用を低コストで実現することができる。
【0088】
図8は、第2の実施形態の変形例において、図1乃至図4のセパレータインサートIIの変形例を示しており、ここで、同一の特徴は、類似の符号を有している。この第2の実施形態の変形例の特別な特徴は、例えば、ホルダI-5上のピン41及びフレームI上に設けられた対応する連動要素のような連動要素が、フレームIとセパレータインサートIIとの間の片側にのみ設けられ、これによって、セパレータインサートIIのフレームIに対する軸方向及びねじり方向のロックを可能にすることである。とりわけ、これにより、構造の複雑性が減じられる。
【符号の説明】
【0089】
符号のリスト
フレーム I
制御盤 I-1
キャリッジ I-2
ローラ I-3
ホルダ I-4, I-5
セパレータインサート II
ハウジング 1
ロータ 2
ドラム 3
磁気ベアリング装置 4, 5
ステータユニット 4a, 5a
ロータユニット 4b, 5b
半径方向の境界壁 6, 7
供給開口部 8
排出部 10
給水パイプ 12
開口部 12a
分配器 13
分配器シャフト14
分配器フット部15
分配器チャネル16
セパレータディスク 17
円筒部 18, 19, 20
円錐部 18a, 20a
出口 21
剥離ディスク 22
入口開口部 22a
捕捉リング室 23
排出パイプ 24
接続ノズル 24a
室 25
円錐形の壁 26
剥離ディスク 33
入口開口部 33a
排出パイプ 34
開口部 34a
排出ライン 35
調節バルブ 36
制御装置 37
チャネル 38
調節バルブ 39
排出ライン 40
ピン 41, 41a
凹部 41b
連動要素 42
通路開口部 43
ホース 44, 45
回転軸 D
懸濁液 S
相 LP、HP
半径 ro、ru
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】