(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-05
(54)【発明の名称】張力調整バンドシステム
(51)【国際特許分類】
A61B 17/72 20060101AFI20230829BHJP
A61B 17/58 20060101ALI20230829BHJP
【FI】
A61B17/72
A61B17/58
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023511586
(86)(22)【出願日】2021-08-06
(85)【翻訳文提出日】2023-04-13
(86)【国際出願番号】 US2021044965
(87)【国際公開番号】W WO2022035698
(87)【国際公開日】2022-02-17
(32)【優先日】2020-08-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523050070
【氏名又は名称】ステフェン ビー.ギュンター
(71)【出願人】
【識別番号】523050081
【氏名又は名称】ロバート グレン コールマン
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ステフェン ビー.ギュンター
(72)【発明者】
【氏名】ロバート グレン コールマン
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160LL32
4C160LL37
4C160LL43
4C160LL59
(57)【要約】
骨固定アセンブリは、細長固定部材と、可撓性張力調整要素とを備えても良い。細長固定部材は、長手方向中心軸、第一骨片に対して骨の第二骨片を固定するために、骨の第一骨片に連結可能な遠位部分及び、骨の第二骨片に連結可能な近位部分を備えても良い。可撓性張力調整要素は、細長固定部材を骨に固定するために細長固定部材の近位部分及び遠位部分に連結可能であっても良い。可撓性張力調整要素は、骨折中間の第一骨片と第二骨片をつなぎ、骨折を越えて加えられる引張力に耐えるように、圧縮下で骨折を予圧し、それにより、第二骨片に対する第一骨片の固定を維持するように配置されても良い。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
長手方向中心軸、
骨の第一骨片の第一髄管内で連結可能な第一部分、
第一骨片に対して第二骨片の固定する、骨の第二骨片の第二髄管内で連結可能な第二部分、
細長固定部材の第一部分を通って形成される第一横方向通路、
細長固定部材の第二部分を通って形成される第二横方向通路、並びに、
細長固定部材を骨に固定するために、細長固定部材の第一部分及び第二部分に連結可能な可撓性張力調整要素、を備える細長固定部材であって、
前記第一横方向通路は、第一横方向通路から細長固定部材の長手方向中心軸へその中を通る前記可撓性張力調整要素を受け取るように配置され、
前記第二横方向通路は、第二横方向通路から細長固定部材の長手方向中心軸へその中を通る前記可撓性張力調整要素を受け取るように配置され、並びに、
前記可撓性張力調整要素は、骨折中間の第一骨片と第二骨片をつなぎ、骨折を越えて加えられる引張力に耐えるように、圧縮下で骨折を予圧し、それにより、第二骨片に対する第一骨片の固定を維持するように配置された細長固定部材を備える、
骨固定アセンブリ。
【請求項2】
可撓性張力調整要素の第一末端は、細長部材を骨に固定するために、可撓性張力調整要素の第二末端と連結可能である、請求項1に記載の骨固定アセンブリ。
【請求項3】
可撓性張力調整要素は、第一横方向通路を通って形成される細長固定部材の第一部分に連結可能である第一張力調整バンド及び、第二横方向通路を通して形成される細長固定部材の第二部分に連結可能である第二張力調整バンドを備える、請求項1に記載の骨固定アセンブリ。
【請求項4】
第一張力調整バンド及び第二張力調整バンドはそれぞれ、細長固定部材を骨に固定するために相互に連結可能である、請求項3に記載の骨固定アセンブリ。
【請求項5】
骨折をつなぐ十字形模様を形成し、そして、細長固定部材を骨に固定するために、第一張力調整バンドの第一末端は、第二張力調整バンドの第二末端に連結可能であり、そして、第一張力調整バンドの第二末端は、第二張力調整バンドの第一末端に連結可能である、請求項4に記載の骨固定アセンブリ。
【請求項6】
可撓性張力調整要素に連結可能であり、そして、可撓性張力調整要素の緩みを防止するように配置された固定要素を備える、請求項1に記載の骨固定アセンブリ。
【請求項7】
可撓性張力調整要素に連結可能であり、そして、可撓性張力調整要素に張力調整力を与えるように配置された張力調整装置要素を備える、請求項1に記載の骨固定アセンブリ。
【請求項8】
細長固定部材及び、可撓性張力調整要素を備える骨固定アセンブリであって、
前記細長固定部材は、
長手方向中心軸、
骨の第一骨片に連結可能な遠位部分及び、
第一骨片に対して第二骨片の固定する骨の第二骨片に連結可能な近位部分を備え、
前記可撓性張力調整要素は、細長固定部材を骨に固定するために、細長固定部材の近位部分及び遠位部分に連結可能であり、
可撓性張力調整要素は、骨折中間の第一骨片及び第二骨片をつなぎ、骨折を越えて加えられる引張力に耐えるように、圧縮下で骨折を予圧し、それにより、第二骨片に対する第一骨片の固定を維持するように配置されている、
骨固定アセンブリ。
【請求項9】
細長固定部材を骨に固定するために、可撓性張力調整要素の第一末端は、可撓性張力調整要素の第二末端に連結可能である、請求項8に記載の骨固定アセンブリ。
【請求項10】
細長固定部材の表面は、細長固定部材を骨に固定するために、その内に可撓性張力調整要素を受け取るように配置された一つ以上の管を備える、請求項8に記載の骨固定アセンブリ。
【請求項11】
可撓性張力調整要素は、細長固定部材の遠位部分に連結可能な第一張力調整バンド、並びに、細長固定部材の近位部分に及び、第一張力調整バンドに連結可能な第二張力調整バンドを備えて、細長固定部材を骨に固定する、請求項8に記載の骨固定アセンブリ。
【請求項12】
細長固定部材は、細長固定部材の遠位末端を通って形成された第一横方向通路と、
細長固定部材の近位部分を通って形成された第二の横方向通路と、を備え、
前記第一横方向通路は、第一横方向から細長固定部材の長手方向中心軸へその中を通る第一張力調整バンドを受け取るように配置され、
前記第二横方向通路は、第二横方向から細長固定部材の長手方向中心軸へその中を通る第二張力調整バンドを受け取るように配置される、請求項11に記載の骨固定アセンブリ。
【請求項13】
細長固定部材は、それを通る可撓性張力調整要素を受け取るように配置された長手方向通路を備える、請求項8に記載の骨固定アセンブリ。
【請求項14】
可撓性張力調整要素に連結可能であり、そして、可撓性張力調整要素の緩みを防止するように配置された固定要素を備える、請求項8に記載の骨固定アセンブリ。
【請求項15】
可撓性張力調整要素に連結可能であり、そして、可撓性張力調整要素に張力調整力を与えるように配置された張力調整装置要素を備える、請求項8に記載の骨固定アセンブリ。
【請求項16】
骨の第二骨片に対して骨の第一骨片を固定する方法であって、
第一骨片中に一つ以上の第一骨トンネルを形成すること、
第二骨片中に一つ以上の第二骨トンネルを形成すること、
細長固定部材の第一部分を第一骨片に連結させること、
第一骨片に対して骨の第二骨片を固定するために、細長固定部材の第二部分を第二骨片に連結させること、
可撓性張力調整要素を、一つ以上の第一骨トンネル及び一つ以上の第二骨トンネルを通って通過させること、
可撓性張力調整要素を、細長固定部材の第一部分及び、細長固定部材の第二部分に連結させて、細長固定部材を骨に固定させること、並びに、
骨折中間の第一骨片と第二骨片を可撓性張力調整要素でつなぎ、そして、骨折を越えて加えられる引張力に耐えるように、圧縮下で骨折を予圧し、それにより、第二骨片に対する第一骨片の固定を維持させること、を備える、方法。
【請求項17】
第一骨片中に一つ以上の第一骨トンネルを形成することは、
第一骨片中に第一横方向骨トンネルを形成すること、及び、
第一骨片の第一髄管中に第一長手方向骨トンネルを形成することの少なくとも一つを含み、そして、
第二骨片中に一つ以上の第二骨トンネルを形成することは、
第二骨片中に第二横方向骨トンネルを形成すること、及び、
第二骨片の第二髄管中に第二長手方向骨トンネルを形成することの少なくとも一つを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
細長固定部材の第一部分を第一骨片に連結させることは、
細長固定部材の第一部分を第一骨片の第一髄管内で連結させることを含み、
細長固定部材の第二部分を第二骨片に連結させることは、
細長固定部材の第二部分を第二骨片の第二髄管内で連結させることを含む、
請求項17に記載の方法。
【請求項19】
細長固定部材の第一部分を第一骨片に連結させることは、
細長固定部材の第一部分を第一骨片の第一表面に連結させることを含み、
細長固定部材の第二部分を第二骨片に連結させることは、
細長固定部材の第二部分を第二骨片の第二表面に連結させることを含む、
請求項16に記載の方法。
【請求項20】
可撓性張力調整要素の第一末端を、可撓性張力調整要素の第二末端に連結させて、細長固定部材を骨に固定させることを更に含む、請求項16に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、外科用インプラント、システム及び、方法に関する。より詳細には、本開示は、骨折修復に関する外科用インプラント、システム及び、方法に関する。
【背景技術】
【0002】
骨折は、多くの異なる種類の整形外科的内部固定装置、システム及び、方法により低減され、修復されても良い。整形外科的体内固定装置の2つの一般的なタイプは、髄内ロッド及び骨プレートを備える。
【0003】
髄内ロッド及び骨プレートはそれぞれ、それらの独自の利点及び、欠点を有する。例えば、髄内ロッドは、典型的に小さい切開部位を必要とし、そして、骨プレートと比較して目立たないか、ほとんど目立たない。これらの特徴の両方は、美容的観点から望ましいかもしれない。髄内ロッドは、通常、骨プレートと比較して、周りの軟組織の障害(例えば、軟組織の剥離/炎症は少ないか又無い)を生じさせず、外科的手術後に生じさせ得る合併症の危険を低減させる。
【0004】
一方で、骨プレートは、ある種の骨折に対してより良好な構造上の完全性を提供するかもしれない。ある場合、骨プレート外科手術は、髄内ロッド外科手術と比較して実行することがより困難でないかもしれない。
【0005】
いずれにしても、髄内ロッド及び骨プレートの両方は、限定されるものではないが、破壊、時間経過で緩む/外れる骨スクリュー、治癒の遅れ/非癒着、感染、骨を弱くさせ得る骨の空間を生じさせる、その後のハードウェア除去組織(例えば、再置換手術)などを含む、多くの危険と関連し得る。
【0006】
更に、ある種の骨折は、骨折を「引き離す」ようにさせる大きな張力又は牽引力を受けやすく、更に、骨の治癒プロセスを複雑にさせるかもしれない。大きな張力を受け得る例示的な骨折は、限定されるものではないが、鎖骨骨折、肘頭骨折、腓骨骨折、膝蓋骨骨折、果部骨折などである。そのような場合、髄内ロッド又は骨プレートだけでは、骨折治癒プロセス中に固定強度と骨折低減を維持するための好適な解決策を提供し得ないかもしれない。
【0007】
張力調整バンドは、引張力に耐えることを助け、固定を増強し、骨折を低減させ、そして、骨の治癒プロセスの促進補助に使用されても良い整形外科的体内固定装置の別の形態である。しかしながら、張力調整バンドだけでは、好適な固定強度、低減特性及び/又はあらゆるシナリオの骨の治癒を提供し得ないかもしれない。
【0008】
したがって、固定、低減及び骨治癒の改善を提供し得る整形外科的固定装置、システム及び方法が望まれているだろう。
【発明の概要】
【0009】
本開示の多様な骨固定装置、システム及び、方法は、現在の従来技術に対応して、特に、現在入手可能な骨固定装置、システム及び、方法により完全には解決されていない従来技術において必要とされている問題及びニーズに対応して、開発されてきたものである。いくつかの実施形態で、本開示の多様な骨固定装置、システム及び、方法は、骨片間の固定、低減及び治癒の改善を提供しても良い。
【0010】
いくつかの実施形態で、骨固定アセンブリは、細長固定部材及び、可撓性張力調整要素を備えても良い。細長固定部材は、長手方向中心軸、骨の第一骨片の第一髄管内の第一連結部、第一骨片に対して第二骨片の固定をする、骨の第二骨片の第二髄管内の第二連結部、細長固定部材の第一部分を通して形成された第一横方向通路、及び細長固定部材の第二部分を通して形成された第二横方向通路を備える。可撓性張力調整要素は、細長固定部材を骨に固定するために、細長固定部材の第一部分及び第二部分に連結可能であっても良い。第一横方向通路は、第一横方向通路から細長固定部材の長手方向中心軸へその中を通る可撓性張力調整要素を受け取るように配置されても良く、第二横方向通路は、第二横方向通路から細長固定部材の長手方向中心軸へその中を通る可撓性張力調整要素を受け取るように配置されても良い。可撓性張力調整要素は、骨折中間の第一骨片と第二骨片をつなぎ、骨折を越えて加えられる引張力に耐えるように、圧縮下で骨折を予圧(preload)し、それにより、第二骨片に対する第一骨片の固定を維持するように配置されても良い。
【0011】
骨固定アセンブリのいくつかの実施形態で、可撓性張力調整要素の第一末端は、可撓性張力調整要素の第二末端と連結可能であり、細長固定部材を骨に固定しても良い。
【0012】
骨固定アセンブリのいくつかの実施形態で、可撓性張力調整要素は、第一横方向通路を通して形成された細長固定部材の第一部分に連結可能である第一張力調整バンド及び、第二横方向通路を通して形成された細長固定部材の第二部分に連結可能である第二張力調整バンドを備えても良い。
【0013】
骨固定アセンブリのいくつかの実施形態で、第一張力調整及び第二張力調整バンドは、それぞれ、細長固定部材を骨に固定するために相互に連結可能であって良い。
【0014】
骨固定アセンブリのいくつかの実施形態で、第一張力調整バンドの第一末端は、第二張力調整バンドの第二末端に連結可能であっても良く、そして、第一張力調整バンドの第二末端は、第二張力調整バンドの第一末端に連結可能であっても良く、骨折をつなぐ十字形模様を形成し、そして、細長固定部材を骨に固定する。
【0015】
骨固定アセンブリのいくつかの実施形態で、固定要素は、可撓性張力調整要素に連結可能であり、そして、可撓性張力調整要素の緩みを防止するように配置されても良い。
【0016】
骨固定アセンブリのいくつかの実施形態で、張力調整装置要素は、可撓性張力調整要素に連結可能であっても良く、そして、可撓性張力調整要素に引張力を与えるように配置されても良い。
【0017】
いくつかの実施形態で、骨固定アセンブリは、細長固定部材及び、可撓性張力調整要素を備えても良い。細長固定部材は、長手方向中心軸、骨の第一骨片に連結可能な遠位部分及び、第一骨片に対して第二骨片を固定する骨の第二骨片に連結可能な近位部分を備える。可撓性張力調整要素は、細長固定部材を骨に固定するために、細長固定部材の近位部分及び遠位部分に連結可能であっても良い。可撓性張力調整要素は、骨折中間の第一骨片と第二骨片をつなぎ、骨折を越えて加えられる引張力に耐えるように、圧縮下で骨折を予圧し、それにより、第二骨片に対する第一骨片の固定を維持するように配置されても良い。
【0018】
骨固定アセンブリのいくつかの実施形態で、可撓性張力調整要素の第一末端は、可撓性張力調整要素の第二末端に連結可能であり、細長固定部材を骨に固定しても良い。
【0019】
骨固定アセンブリのいくつかの実施形態で、細長固定部材の表面は、その内に可撓性張力調整要素を受け取り、細長固定部材を骨に固定するために、配置された一つ以上の管を備えても良い。
【0020】
骨固定アセンブリのいくつかの実施形態で、可撓性張力調整要素は、細長固定部材の遠位部分に連結可能な第一張力調整バンド並びに、細長固定部材の近位部分に及び、第一張力調整バンドに連結可能な第二の張力調整バンドを備えて、細長固定部材を骨に固定しても良い。
【0021】
骨固定アセンブリのいくつかの実施形態で、細長固定部材は、細長固定部材の遠位末端を通って形成される第一横方向通路を備えても良い。第一横方向通路は、第一横方向から細長固定部材の長手方向中心軸へその中を通る第一の張力調整バンドを受け取るように配置されても良い。細長固定部材は、細長固定部材の近位部分を通って形成された第二横方向通路を備えても良い。第二横方向通路は、第二横方向から細長固定部材の長手方向中心軸へその中を通る第二張力調整バンドを受け取るように配置されても良い。
【0022】
骨固定アセンブリのいくつかの実施形態で、細長固定部材は、それを通る可撓性張力調整要素を受けるように配置された長手方向通路を備えても良い。
【0023】
骨固定アセンブリのいくつかの実施形態で、固定要素は、可撓性張力調整要素に連結可能であっても良く、そして、可撓性張力調整要素の緩みを防止するように配置されても良い。
【0024】
骨固定アセンブリのいくつかの実施形態で、張力調整装置要素は、可撓性張力調整要素に連結可能であっても良く、そして、可撓性張力調整要素に引張力を与えるように配置されても良い。
【0025】
いくつかの実施形態で、骨の第二骨片に対して骨の第一骨片を固定する方法は、第一骨片中で一つ以上の第一骨トンネルを形成すること、及び、第二骨片中で一つ以上の第二骨トンネルを形成することを備えても良い。この方法は、細長固定部材の第一部分を第一骨片に連結させること、及び、細長固定部材の第二部分を第二骨片に連結させて、第一骨片に対して第二骨片を固定することを備えても良い。この方法は、追加的に、可撓性張力調整要素を、一つ以上の第一骨トンネル及び一つ以上の第二骨トンネルを通って通過させること、可撓性張力調整要素を、細長固定部材の第一部分及び細長固定部材の第二部分に連結させて、細長固定部材を骨に固定すること、並びに、骨折中間の第一骨片と第二骨片を可撓性張力調整要素でつなぎ、骨折を越えて加えられる引張力に耐えるように、圧縮下で骨折を予圧し、それにより、第二骨片に対する第一骨片の固定を維持させることを備える。
【0026】
方法のいくつかの実施形態で、第一骨片中で一つ以上の第一骨トンネルを形成することは、第一骨片中で第一横方向骨トンネルを形成すること、及び、第一骨片の第一髄管中で第一長手方向骨トンネルを形成すること、の少なくとも一つを含む。同様に、第二骨片中で一つ以上の第二骨トンネルを形成することは、第二骨片中で第二横方向骨トンネルを形成すること、及び、第二骨片の第二髄管中で第二長手方向骨トンネルを形成すること、の少なくとも一つを含む。
【0027】
方法のいくつかの実施形態で、細長固定部材の第一部分を第一骨片に連結させることは、細長固定部材の第一部分を第一骨片の第一髄管内で連結させることを含んでも良い。同様に、細長固定部材の第二部分を第二骨片に連結させることは、細長固定部材の第二部分を第二骨片の第二髄管内で連結させることを含んでも良い。
【0028】
方法のいくつかの実施形態で、細長固定部材の第一部分を第一骨片に連結させることは、細長固定部材の第一部分を第一骨片の第一表面に連結させることを含む。同様に、細長固定部材の第二部分を第二骨片に連結させることは、細長固定部材の第二部分を第二骨片の第二表面に連結させることを含む。
【0029】
いくつかの実施形態で、方法は、可撓性張力調整要素の第一末端を、可撓性張力調整要素の第二末端に連結させて、細長固定部材を骨に固定させることを含む。
【0030】
本開示のこれらの及び別の特徴、並びに利点は、以下に記載及び添付の特許請求の範囲からより完全に明らかになるであろうし、又は、その後の装置、システム、方法及び器具の実施により分かるかもしれない。
【図面の簡単な説明】
【0031】
この開示の例示的な実施形態は、添付の図面と併せて下記の記載からより完全に明らかになるであろう。これらの図面が示すことは、例示的な実施形態であり、したがって、本開示の範囲を限定するものとは考えられないと理解されるべきであり、本開示の例示的な実施形態は、添付の以下の図面の使用を通して、追加的に特定されて、そして、詳細に述べられることになる。
【0032】
【
図1A】
図1Aは、本開示の実施例に従って、第一及び第二骨片を有する骨折した骨の斜視側面図を示す。
【
図1B】
図1Bは、
図1Aの骨片の髄管を調製するために使用されても良いリーマーの斜視側面図を示す。
【
図1C】
図1Cは、
図1Aの骨片中の一つ以上の横方向骨トンネルを調製するために使用されても良いドリルガイドの斜視側面図を示す。
【
図1D】
図1Dは、調製された髄管及び横方向骨トンネルを有する
図1Aの骨片の斜視側面図を示す。
【
図1E】
図1Eは、髄管及び横方向骨トンネルを通して挿入された回収ケーブル付の
図1Aの骨片の斜視側面図を示す。
【
図1F】
図1Fは、本開示の別の実施例に従って、細長固定部材の横方向通路を通って通過する可撓性張力調整要素を有する細長固定部材の側面図を示す。
【
図1G】
図1Gは、横方向骨トンネルを通って通過する可撓性張力調整要素を有する
図1Dの調製された骨片の一つの中に挿入された
図1Fの細長固定部材の斜視側面図を示す。
【
図1H】
図1Hは、両方の骨片中へ挿入された細長固定部材を有し、そして、骨折が低減された
図1Gの斜視側面図を示す。
【
図1J】
図1Jは、本開示の実施形態に従った、固定要素の上部図を示す。
【
図1K】
図1Kは、本開示の別の実施形態に従った、固定要素の上部図を示す。
【
図2A】
図2Aは、本開示の別の実施例に従った、骨折した骨及びリーマーの斜視側面図を示す。
【
図2C】
図2Cは、本開示の実施形態に従った、細長固定部材の長手方向通路を通って通過する可撓性張力調整要素を有する細長固定部材の側面図を示す。
【
図2D】
図2Dは、横方向骨トンネルを通って通過する回収ケーブルを有する
図2Bの骨並びに、
図2Cの細長固定部材を通って通過する可撓性張力調整要素を回収するための調製された髄管の斜視側面図を示す。
【
図2E】
図2Eは、横方向骨トンネルを通って引っ張られた可撓性張力調整要素を有する
図2Dの骨の斜視側面図を示す。
【
図2F】
図2Fは、相互に連結された調製された髄管中に挿入された細長固定部材と可撓性張力調整要素とを有する
図2Eの骨の斜視側面図を示す。
【
図3A】
図3Aは、本開示の別の実施例に従った、骨プレートに連結された骨折した骨の側面図を示す。
【
図3B】
図3Bは、骨プレートに連結された可撓性張力調整要素を備えた
図3Aの骨折した骨の側面図を示す。
【
図4A】
図4Aは、本開示の実施例に従った、第一及び第二骨片を有する骨折した骨の斜視側面図を示す。
【
図4C】
図4Cは、
図4Aの骨片の髄管を調製するために使用されても良いリーマーの斜視側面図を示す。
【
図4D】
図4Dは、
図4Aの第一骨片の髄管を調製するリーマー及び、リーマーガイドの斜視側面図を示す。
【
図4E】
図4Eは、
図4Aの第二骨片の髄管を調製するリーマー及び、リーマーガイドの斜視側面図を示す。
【
図4F】
図4Fは、
図4Aの第二骨片の髄管を調製するリーマー及び、リーマーガイドの別の斜視側面図を示す。
【
図4G】
図4Gは、
図4Aの骨片を通る横方向骨トンネルを調製するために使用されても良いドリルガイドの斜視側面図を示す。
【
図4H】
図4Hは、
図4Aの骨片を通る横方向骨トンネルを調製するために使用されても良いドリルビットの斜視側面図を示す。
【
図4I】
図4Iは、
図4Aの骨片を通る横方向骨トンネルを調製するために使用されても良いドリルガイド及び、ドリルビットの斜視側面図を示す。
【
図4J】
図4Jは、その中を通過する可撓性張力調整要素を有する調製された第一骨片の斜視側面図を示す。
【
図4K】
図4Kは、
図4Jに示す調製された第一骨片及び、その中を通過する回収ケーブルを有する調製された第二の骨片の斜視側面図を示す。
【
図4L】
図4Lは、その中を通過する可撓性張力調整要素を有する
図4Kの骨片の斜視側面図を示す。
【
図4M】
図4Mは、
図8Eに示すものに類似した細長固定部材に連結された可撓性張力調整要素を有する
図4Lの斜視側面図を示す。
【
図4N】
図4Nは、骨片の髄管中に挿入された細長固定部材を有する
図4Mの斜視側面図を示す。
【
図5A】
図5Aは、本開示の別の実施例に従った、
図4Aの骨片内で、ねじ山髄管を調製するために使用されても良いタップの斜視側面図を示す。
【
図5B】
図5Bは、その中を通過する可撓性張力調整要素を有する
図5Aに示す調製された第一骨片の斜視側面図を示す。
【
図5C】
図5Cは、本開示の別の実施例に従った、細長固定部材を有する
図5Bの斜視側面図を示す。
【
図5D】
図5Dは、調製された第二骨片及び、視点を変えたアプローチから細長固定部材を骨片へ連結するために使用され得るドライバーを有する
図5Cの斜視側面図を示す。
【
図5F】
図5Fは、骨片の髄管内に挿入された細長固定部材及び、横方向骨トンネルを通って通過する可撓性張力調整要素を有する
図5Eの斜視側面図を示す。
【
図6B】
図6Bは、本開示の別の実施形態に従った、細長固定部材並びに、内側と外側の両方から細長固定部材を骨片に連結するために使用され得る第一及び第二ドライバーを有する
図6Aの斜視側面図を示す。
【
図6C】
図6Cは、第二骨片の髄管中に細長固定部材を挿入させる第二ドライバーを有する
図6Bの斜視側面図を示す。
【
図6D】
図6Dは、第一骨片の髄管内に細長固定部材を挿入させたる第一ドライバーを有する
図6Cの斜視側面図を示す。
【
図6E】
図6Eは、骨片の髄管内に挿入された細長固定部材及び、横方向骨トンネルを通って通過する可撓性張力調整要素を有する
図6Dの斜視側面図を示す。
【
図7A】
図7Aは、本開示の別の実施形態に従った、調製された骨片及び、細長固定部材の斜視側面図を示す。
【
図7B】
図7Bは、骨片中に挿入された細長固定部材及び、横方向骨トンネルを通って通過する可撓性張力調整要素を有する
図7Aの斜視側面図を示す。
【
図8A】
図8Aは、第一骨片中のパイロット穴を調製するドリルビットの斜視側面図を示す。
【
図8B】
図8Bは、第二骨片中のパイロット穴を調製するドリルビットの斜視側面図を示す。
【
図8C】
図8Cは、視点を変えたアプローチから、
図8A及び8Bの骨片の髄管を調製するリーマーの斜視側面図を示す。
【
図8E】
図8Eは、本開示の別の実施形態に従った、細長固定部材の斜視側面図を示す。
【
図8F】
図8Fは、視点を変えたアプローチから、骨片中へ挿入される
図8Eの細長固定部材を有する
図8Dの斜視側面図を示す。
【
図8G】
図8Gは、骨片中へ細長固定部材を押し込む打撃工具を有する
図8Fの斜視側面図を示す。
【
図8H】
図8Hは、骨片中へ挿入された細長固定部材及び、細長固定部材に連結された可撓性張力調整要素を有する
図8Gの斜視側面図を示す。
【
図8K】
図8Kは、第一骨片を通る横方向骨トンネルを形成するドリルビットを有する
図8Jの斜視側面図を示す。
【
図8L】
図8Lは、第二骨片を通る横方向骨トンネルを形成するドリルビットを有する
図8Jの斜視側面図を示す。
【
図8N】
図8Nは、横方向骨トンネルを通って通過する可撓性張力調整要素を有する
図8Mの斜視側面図を示す。
【
図9A】
図9Aは、本開示の別の実施形態に従った、張力調整装置要素を備えた細長固定部材の斜視側面図を示す。
【
図9B】
図9Bは、本開示の実施形態に従った、
図9Aの細長固定部材及び、曲げ器具の側面図を示す。
【
図9C】
図9Cは、細長固定部材と連結され、そして、張力調整装置要素と係合する曲げ器具を有する9Bの側面図を示す。
【
図9D】
図9Dは、骨折した骨中に挿入される細長固定部材及び、張力調整装置要素を通って通過する可撓性張力調整要素を有する
図9Cの斜視側面図を示す。
【
図10A】
図10Aは、本開示の実施形態に従った、そこに付けたアングルキャップを有する細長固定部材の側面図を示す。
【
図10B】
図10Bは、本開示の実施形態に従った、そこに付けたアングル固定器を有する細長固定部材の側面図を示す。
【
図11A】
図11Aは、本開示の実施形態に従った、広がった固定器の側面図を示す。
【
図11B】
図11Bは、本開示の実施形態に従った、広がったキャップの側面図を示す。
【0033】
図面は、本開示の概念を示す目的のためにあり、そして、縮尺は合っていないかもしれない。更に、図面は、例示的な実施形態を示し、そして、本開示の範囲を限定することを示すものではない。
【発明を実施するための形態】
【0034】
本開示の例示的な実施形態は、図面を参照することにより、そこでは全体を通して同様の番号により同様の部分が指定されており、最も良く理解できるであろう。本開示の構成要素は、図面中に一般的に記載され、そして、示されているので、幅広い多様な異なる配置で配列され、そして、デザインされ得ることは、容易に理解出来るであろう。したがって、図面に代表されるように、この装置、システム及び方法の実施形態の以下のより詳細な記載は、本開示の範囲を限定することを意図するものではなく、単に、本開示の例示的な実施形態の代表に過ぎない。
【0035】
本明細書で使用されている用語「例示的な」は、「具体例、例え、又は図として役立つ」ことを意味する。本明細書中の「例示的な」としての実施形態は、別の実施形態よりも好ましい又は有利であると解釈される必要はない。実施形態の多様な態様が図面にいて存在する一方、図面は、特別に示していない限り、縮尺が合っている必要はない。
【0036】
用語「連結された」及び「連結可能な」は、必須の構成を介して、相互に連結されている又は、相互に連結されることが出来る構成成分、同様に、相互に、取外し可能及び/又は取外し不可能で、連結され/連結可能な構成成分を備えることが出来る。2つの構成成分は、相互に直接的に接触している必要はないが、機能的に相互に連結されていても良い。用語「隣接する」は、構成成分は必ずしも一緒に付けられなくとも良いが、相互に直接物理的に接触していても良い。
【0037】
本明細書において、「可撓性張力調整要素」及び「張力調整バンド」は、圧縮下で骨折を予圧して、骨折を越えて加えられる引張力又は妨害力に耐え、そして、骨折の固定/低減を維持するために使用されて良い。本明細書に記載の可撓性張力調整要素又は張力調整バンドは限定されるものではないが、ケーブル、縫合糸、ファブリック、ストラップ、ストリップなどを含んでも良い。更に、本明細書に記載の可撓性張力調整要素又は張力調整バンドは、可撓性、半可撓性、半硬質若しくは、硬質材料、又は、圧縮下で骨折を予圧するために好適なこれらの組合せを備えても良い。更に、本明細書に記載の可撓性張力調整要素又は張力調整バンドは、限定されるものではないが、金属、合金、プラスチック、ファイバー(又はダクロンのように編んだ/織物と一緒の群)、ポリマー、エラストマー材料、可撓性ラミネート、樹脂、接着剤などを含んでも良い。
【0038】
特定の骨折固定アセンブリ又は、手法に関して本明細書に記載されている装置、特徴、器具、方法ステップなどは、別の骨固定アセンブリ又は、本明細書に記載され若しくは考えられる骨固定アセンブリと併せて(又は、から外して)使用しても良い。
【0039】
図1A-1Lは、本開示の実施形態に従った、骨固定アセンブリ及び手続のための例示的な装置、器具、方法ステップを示す。
【0040】
図1Aは、骨折3により分離された第一骨片1及び、第二骨片2を備える骨10を示す。いくつかの実施形態において、骨10は鎖骨を含み得る。しかし、本明細書に記載の多様な装置、器具及び、方法ステップは、相互にあらゆる組合せをして、そして、限定されるものではないが、肘頭骨折、腓骨骨折、膝蓋骨骨折、果部骨折などを含むいかなる種類の骨折に対して使用することが出来る。
【0041】
図1Bは、この手続のいくつかの実施形態の最初のステップを示す。そこでは、第一及び第二骨片1、2の髄管は、ドリルビット又はリーマー30により調製されても良い。第一及び第二骨片1、2の髄管は、調製された髄管を形成するために、髄管内に所望の深さで直径ドリルビット又はリーマーで穴をあけても良い。
図1Dは、第一長手方向骨トンネル又は第一髄管11、及び、第二長手方向骨トンネル又は第二髄管12を備える調製された髄管を有する第一及び第二骨片1、2を示す。
【0042】
この手続のいくつかの限定されない実施形態において、4.2mm直径ドリルビットが使用されても良く、そして、第一及び第二骨片1、2の各髄管は、約3cmの深さの穴があけられても良い。しかし、別の実施形態においては、いかなる直径サイズ及び/又は深さを、所望に応じて使用しても良いと理解すべきである。
【0043】
更に、この手続のいくつかの実施形態において、骨片の髄管は、ドリルによる穴あけ、穴あけなどのような調製を必要としないかもしれない。例えば、いくつかの実施形態において、好適な髄ロッドは、骨片の調製前の髄管中に圧入され及び/又は詰められても良い。
【0044】
図1Cは、この手続のいくつかの実施形態の第二のステップを示す。そこでは、ドリルガイド40が使用されて、骨10の皮質表面4を通り、好適なドリルビット(図示せず)で骨片の調製された髄管中に下る一つ以上の横方向骨トンネルを配置しても良い。
【0045】
いくつかの実施形態において、ドリルガイド40は、
図1Cに示すように、骨10の皮質表面4に沿って正しい位置でドリルガイドバレル41を配置して、参考としてリーマー30を使用するように配置されても良い。このやり方では、ドリルガイド40は、調製された髄管の形態及び/又は深さを利用して、ドリルガイドバレル41を介して一つ以上の横方向骨トンネルの配置をガイドしても良い。
図1Dは、一つ以上の第一横方向骨トンネル21及び、一つ以上の第二横方向骨トンネル22を備える調製された横方向骨トンネルを有する第一及び第二骨片1、2を示す。
【0046】
図1Eは、この手続のいくつかの実施形態の第三のステップを示す。そこでは、回収ケーブル50は、第一及び第二横方向骨トンネル21、22を通して、そして、第一及び第二髄管11、12から出るように配置されても良い。このステップ(及び/又は、本明細書に記載の別のステップ)は、いかなる好適な道具で行われても良い。いくつかの実施形態では、磁気ケーブル回収装置の先端に配置された一つ以上の磁気を有する磁気ケーブル回収装置(図示せず)が使用されても良い。磁気ケーブル回収装置は、磁気的にケーブルを捕まえ、そして、骨トンネルからケーブルを回収するように、骨トンネル中に挿入されても良い。しかし、別の道具(又は全く道具なし)は、骨トンネルを通して、可撓性張力調整要素にねじ山をつける工程の促進を補助するように使用されても良い。
【0047】
図1Fは、本発明の実施形態に従った、細長固定部材110を示す。細長固定部材110は、一般的に、遠位部分又は第一部分101、近位部分又は第二部分102及び、長手方向中心軸103を備えても良い。
【0048】
いくつかの実施形態において、細長固定部材110は、少なくとも一つの可撓性張力調整要素と連結されて、細長固定部材を骨10に固定するように配置されても良い。
【0049】
いくつかの実施形態において、可撓性張力調整要素の第一末端は、可撓性張力調整要素の第二末端に連結されて、細長固定部材110を骨10に固定するように配置されても良い。
【0050】
いくつかの実施形態において、可撓性張力調整要素は、細長固定部材110を骨10に固定するために、第一張力調整バンド又は第一可撓性張力調整要素61、同様に、第二張力調整バンド又は第二可撓性張力調整要素62、を備えても良い。
【0051】
いくつかの実施形態において、細長固定部材110は、第一横方向から細長固定部材110の長手方向中心軸103へその中を通る第一可撓性張力調整要素61を受け取るように配置された第一横方向通路106を備えても良い。細長固定部材110は、第二横方向から細長固定部材110の長手方向中心軸103へその中を通る第二可撓性張力調整要素62を受け取るように配置された第二横方向通路107を備えても良い。
【0052】
いくつかの実施形態において、第一方向と第二方向とは相互に類似していても良い。
【0053】
いくつかの実施形態において、第一方向と第二方向とは相互に反対であっても良い。
【0054】
いくつかの実施形態において、第一及び第二可撓性張力調整要素61、62は、細長固定部材110を骨10に固定するために、相互に連結可能であっても良い。
【0055】
図1H及び1Iは、いくつかの実施形態において、第一可撓性張力調整要素61の第一末端63は、第二可撓性張力調整要素62の第二末端66に連結可能であっても良く、そして、第一可撓性張力調整要素61の第二末端64は、第二の可撓性張力調整要素62の第一末端65に連結可能であり、骨折3をつなぎ、そして、細長固定部材110を骨10に固定する十字形模様を形成しても良い。
【0056】
いくつかの実施形態において、可撓性張力調整要素は、骨折3中間の第一骨片と第二骨片をつなぎ、骨折3を越えて加えられる引張力に耐えるように、圧縮下で骨折3を予圧し、それにより、第二骨片に対する第一骨片の固定を維持するように配置されても良い。
【0057】
いくつかの実施形態において、細長固定部材110は髄ロッドを備えても良い。
【0058】
いくつかの実施形態において、細長固定部材110は一般的に円柱形状を備えても良い。
【0059】
いくつかの実施形態において、細長固定部材110は固体又は実質的に固体であっても良い。しかし、いくつかの実施形態において、細長固定部材110は少なくとも部分的に中空の内部を備えても良い。
【0060】
いくつかの実施形態において、細長固定部材110は、相互に、第一及び第二骨片1、2を強固に固定するための強固な材料を備えても良い。
【0061】
図1Gは、この方法のいくつかの実施形態の第四のステップを示す。そこでは、
図1Eに示される一つ以上の回収ケーブル50は、髄管を通して、そして、骨片中の形成された横方向骨トンネルを通して戻すように、第一及び第二の可撓性張力調整要素61、62を引っ張るために、第一及び第二の可撓性張力調整要素61、62に連結されて、そして、回収するように使用されても良い。
【0062】
図1G及び1Hは、この手続のいくつかの実施形態の第五及び第六のステップを示す。そこでは、細長固定部材110は、第一及び第二骨片1、2の調製された髄管中へ挿入されても良い。特に、
図1Gは、第五のステップで、第二骨片2中に挿入された細長固定部材110を示し、
図1Hは、骨折3が低減された第六のステップで、第一骨片1及び第二骨片2の両方の中に挿入された細長固定部材110を示す。
【0063】
したがって、いくつかの実施形態において、第一骨片1に対して第二骨片2を固定するために、細長固定部材110の第一部分101は、骨10の第一骨片1の第一髄管11内で連結可能であっても良く、そして、細長固定部材110の第二部分102は、骨10の第二骨片2の第二髄管12内で連結可能であっても良い。
【0064】
いくつかの実施形態において、上記に論じた第四から第六へのステップは、可撓性張力調整要素がこの手続中に横方向骨トンネルを通してねじ山を維持することを確実にさせるために、部分的段階的なやり方で一緒に行なわれ得る。このやり方で、骨片3の最初の力の低減及び/又は最初の固定は、(1)圧入を介して骨の髄管中に細長固定部材110を挿入すること、及び/又は(2)骨片を一緒に引っ張って骨片3の最初の力の低減及び/又は最初の固定を行うための可撓性張力調整要素を調整すること、の何れか又は両方を通して行われても良い。
【0065】
図1Iは、この手続のいくつかの実施形態の第七のステップを示す。そこでは、第一及び第二可撓性張力調整要素61、62が骨折3の周りに編まれ、そして、一緒に固定されても良い。第一及び第二可撓性張力調整要素61、62は骨折3をつなぎ、そして、骨折3を越えて加えられる引張力に耐えるように、圧縮下で骨折3を予圧して、それにより、第二骨片2に対する第一骨片1の固定を維持するように配置されても良い。このやり方で、骨折3は、第一及び第二可撓性張力調整要素61、62を有する細長固定部材110を組合せることで、固定の改善及び強度低減を得ても良い。
【0066】
いくつかの実施形態において、第一及び第二可撓性張力調整要素61、62は、骨10の側面上で骨折3をつなぐ十字形模様を形成するように骨折3の周りに編まれても良い。
【0067】
いくつかの実施形態において、第一及び第二可撓性張力調整要素61、62は、骨の上部側面上で骨折3をつなぐ十字形模様を形成するように骨折3の周りに編まれても良い。しかし、別の実施形態においては、可撓性張力調整要素は、骨折3を越えて加えられるかもしれない引張力及び/又は妨害力に耐えるために、好適なバターンで、そして、骨10のいかなる側面上に形成されるように骨折3の周りに編まれても良い。
【0068】
図1J-1Lは、この手続のいくつかの実施形態の第八のステップを示す。そこでは、クランプ及び、固定要素は、可撓性張力調整要素に適用されて、可撓性張力調整要素を決まった場所に固定し、そして、可撓性張力調整要素が時間経過により緩むことを防止しても良い。
【0069】
図1Jは、第一及び第二可撓性張力調整要素61、62を決まった場所に固定して、そして、そして、第一及び第二可撓性張力調整要素61、62が時間経過により緩むことを防止するように使用されても良い、本開示の非限定的な具体例の一つとして、第一固定要素71の上部図を示す。第一固定要素71は、骨10と連結されて、及び/又は第一及び第二可撓性張力調整要素61、62が時間経過で緩むことを防止するように配置されても良い。
【0070】
図1Kは、第一及び第二可撓性張力調整要素61、62を決まった場所に固定して、そして、第一及び第二可撓性張力調整要素61、62が時間経過により緩むことを防止するために使用されても良い、本開示の別の非限定的な具体例の一つとして、第二固定要素72の上部図を示す。
図1Lは、
図1Iからの骨固定アセンブリの第一及び第二可撓性張力調整要素61、62に連結された
図1Kの第二固定要素72を示す。
【0071】
いくつかの実施形態において、第二固定要素72は、第一及び第二可撓性張力調整要素61、62により形成された十字形模様を受け取り及び/又は連結されて、第一及び第二可撓性張力調整要素61、62が時間経過で緩むことを防止するように配置されても良い。
【0072】
いくつかの実施形態において、第二固定要素72は、その中に第一及び第二可撓性張力調整要素61、62を受け取るように配置された一つ以上の穴又は管(図示せず)を備えても良い。
【0073】
いくつかの実施形態において、第一及び第二可撓性張力調整要素61、62は、穴/管を介して第二固定要素72を固定するためにその中へ又はそれを通すねじ山であっても良く、決まった場所に固定して、そして、可撓性張力調整要素が時間経過により緩むことを防止しても良い
【0074】
いくつかの実施形態において、第二固定要素72は、固定器76(例えば、セットスクリュー、スクリューキャップなど)及び、その中に固定器76を受け取るように配置された固定器穴77を備えても良い。これらの実施形態において、固定器76は、第二固定要素72(例えば、ねじ山又はいくつかの他の手続を介して)と移動可能に連結されても良く、そして、圧縮力を第一及び第二可撓性張力調整要素61、62へ適用して、第一及び第二可撓性張力調整要素61、62が時間経過により緩むことを防止するように配置されても良い。
【0075】
いくつかの実施形態において、固定器76は、骨折3を越えて加えられるかもしれない引張力及び/又は妨害力に耐えるように、圧縮下で骨折を予圧し、そして、更に、第二骨片2に対して第一骨片1を固定するために、引張力を、第一及び第二の可撓性張力調整要素61、62に加えても良い。例えば、固定器76は、ねじ山を介して又はいくつかの他の手続で固定器アパーチャ77の中に回転して入るので、固定器76は、第一及び第二の可撓性張力調整要素61、62と係合しても良い一つ以上のプロング(図示せず)を備えても良い。このやり方で、一つ以上のプロングは、第一及び第二可撓性張力調整要素61、62とも係合して、そして、第一及び第二可撓性張力調整要素61、62を回転させて、それらを固定し、そして、引張力を第一及び第二可撓性張力調整要素61、62に加えて、骨折3を圧縮下で予圧しても良い。
【0076】
いくつかの実施形態において、可撓性張力調整要素は、第二固定要素72の上部で相互に交差しても良い。しかし、別の実施形態においては、可撓性張力調整要素は、第二固定要素72内で、及び/又は第二固定要素72下で相互に交差しても良い。
【0077】
いくつかの実施形態において、一つ以上の骨固定器78は、
図1Lに示すように、圧縮下で骨折3を予圧し、及び/又は、第一及び第二の可撓性張力調整要素61、62が時間経過により緩むことを防止するために、第一及び第二の可撓性張力調整要素61、62に、追加の引張力及び/又は固定を提供するように使用されても良い。これらの実施形態において、一つ以上の骨固定手続78は、第一及び第二骨片1、2に関して、第一及び第二可撓性張力調整要素61、62の末端をある特定の位置に保持するように配置されても良い。
【0078】
いくつかの実施形態において、一つ以上の骨固定器78は、骨10と連結するように配置された骨スクリューを備えても良い。骨スクリューは、圧縮下で骨折3を予圧し、及び/又は、第一及び第二可撓性張力調整要素61、62が時間経過により緩むことを防止するために、第一及び第二可撓性張力調整要素61、62を捕捉及び/又は保持するように配置された骨スクリューを備えても良い。
【0079】
図2A-2Fは、本開示の別の実施形態に従った、骨固定アセンブリ及び手続のための例示的な装置、器具、方法ステップを示す。
【0080】
いくつかの実施形態において、骨10は、一つの非制限的な具体例として、尺骨の骨折した肘頭突起のような骨の遠位末端及び近位末端を備えても良い。しかし、本明細書に記載の多様な装置、器具、方法ステップは、相互にいかなる組合せでも使用することが出来、限定されるものではないが、鎖骨骨折、肘頭骨折、腓骨骨折、膝蓋骨骨折、果部骨折、肘頭突起骨折などを含む、いかなる種類の骨折に対して、使用され得ることを理解すべきである。
【0081】
図2Aは、この手続のいくつかの実施形態の最初のステップを示す。そこでは、第一及び第二骨片1、2の髄管は、リーマー30で調製されても良い。第一及び第二骨片1、2の髄管は、髄管内に所望の深さでいかなる直径のドリルビット又はリーマーで穴をあけても良い。
図2Bは、調製された第一及び、第二髄管11、12を有する第一及び第二骨片1、2を示す。
【0082】
図2Cは、本開示の別の実施形態に従った、細長固定部材120の側面図を示す。細長固定部材120は、一般的に、遠位部分又は第一部分101、近位部分又は第二部分102及び、長手方向中心軸103を備えても良い。
【0083】
いくつかの実施形態において、細長固定部材120は、少なくとも一つの可撓性張力調整要素と連結されて、細長固定部材120を骨10に固定するように配置されても良い。
【0084】
いくつかの実施形態において、細長固定部材120は、細長固定部材120を通って形成され、その中を通過する少なくとも一つの可撓性張力調整要素を受け取るように配置される長手方向通路104を備えても良い。
【0085】
いくつかの実施形態において、少なくとも一つの可撓性張力調整要素の第一末端は、細長固定部材120を骨10に固定するために、少なくとも一つの可撓性張力調整要素の第二末端と連結可能であっても良い。
【0086】
いくつかの実施形態において、少なくとも一つの可撓性張力調整要素は、第一可撓性張力調整要素61と第二可撓性張力調整要素62を備えて、細長固定部材120を骨10に固定しても良い。
【0087】
いくつかの実施形態において、第一及び第二可撓性張力調整要素61、62は、細長固定部材120を骨10に固定するために、相互に連結可能であっても良い。
【0088】
いくつかの実施形態において、
図2Fに示すように、第一及び第二可撓性張力調整要素61、62が骨折3をつなぎ、そして、細長固定部材120を骨10に固定するために、第一可撓性張力調整要素61の第一末端63は、第一可撓性張力調整要素61の第二末端64と連結可能であっても良く、そして、第二可撓性張力調整要素62の第一末端65は、第二可撓性張力調整要素62の第二末端66と連結可能であっても良い。
【0089】
この手続のいくつかの実施形態の第二のステップにおいて、一つ以上の第一の横方向骨トンネル21は、
図2Dに見られるように、第一骨片1中に形成されても良い。一つ以上の第一横方向骨トンネル21は、先に本明細書中に記載したように、第一髄管11を越えても良い。いくつかの実施形態において、一つ以上の第二横方向骨トンネル(図示せず)は、第二髄管12を越えても良い第二骨片2中に形成されても良い。一つ以上の第二横方向骨トンネルは、第二髄管12の何れかの側面上で、骨折した肘頭突起の先端上に相互に若干空間を開けて広がっても良い。これは、第一及び第二可撓性張力調整要素61、62の間により幅を作り、それは、骨折の回転式制御を提供し、及び/又は、第一及び第二可撓性張力調整要素61、62が目立たず、そして/又は苦痛を伴う突出(例えば、皮膚下、筋肉、軟組織など)なしに軟組織の下に、第一及び第二の可撓性張力調整要素61、62を埋めることが出来る。
【0090】
図2Dは、この手続のいくつかの実施形態の第三のステップを示す。そこでは、先に本明細書に記載のように、一つ以上の回収ケーブル50が、第一横方向骨トンネル21及び、第一及び、第二髄管11、12を通って配置され、第一及び第二可撓性張力調整要素61、62を回収する。
図2Eは、第一横方向骨トンネル21を通って引っ張られる第一及び第二可撓性張力調整要素61、62を示す。
【0091】
図2Fは、この手続のいくつかの実施形態の第四のステップを示す。そこでは、細長固定部材120は、第一及び第二骨片1、2の調製された第一及び第二髄管11、12中に挿入されても良い。
【0092】
図2Fは、この手続のいくつかの実施形態の第四のステップを示す。そこでは、第一及び第二可撓性張力調整要素61、62は相互に連結され、骨折3の周りで編まれ、そして、一緒に固定されても良い。
【0093】
いくつかの実施形態において、第一及び第二の可撓性張力調整要素61、62は、更に、本明細書で記載され又は考えられるあらゆる固定要素及び/又は引張要素デザインを介してある場所に固定し及び/又は張力調整されても良い。
【0094】
したがって、第一及び第二可撓性張力調整要素61、62は、骨折3をつなぎ、そして、骨折3を越えて加えられる引張力及び/又は妨害力に耐えるように、圧縮下で予め骨折を予圧して、それにより、第二骨片2に対する第一骨片1の固定を維持するように配置しても良い。
【0095】
先に論じたように、体の全体にわたり多様な位置で、本明細書に記載の装置及び手続は骨固定のために使用され得る。
【0096】
図3A-3Cは、本発明の別の実施形態に従った、可撓性張力調整要素60と組合せた骨プレートを備える細長固定部材130を使用する例示的な骨固定アセンブリ及び手続を示す。
【0097】
いくつかの実施形態において、骨片3は、骨片3に対して最初に固定するために、暫定的に小さくされても良く、そして、細長固定部材130は、第一及び第二骨片1、2の皮質表面に固定されても良い(例えば、骨スクリューを介して、図示せず)。いくつかの実施形態において、細長固定部材130は、骨10上の上方に配置されても良い。しかし、別の実施形態において、細長固定部材130は、骨10のいかなる側面に沿って配置されても良く、そして/又は、複数の骨プレートが骨10のいかなる側面上で骨折3を安定化させるために使用されても良い。
【0098】
いくつかの実施形態において、第一及び第二横方向骨トンネル21、22は、第一及び第二骨片1、2を通って穴をあけられても良い。いくつかの実施形態において、第一及び第二横方向骨トンネル21、22は、前から後の方向へ、第一及び第二骨片1、2を通って穴をあけられても良い(例えば、鎖骨に対して)。いくつかの実施形態において、第一及び第二横方向骨トンネル21、22は、細長固定部材130の近位部分及び遠位部分101、102を通過した位置で、第一及び第二骨片1、2を通って穴をあけられても良い。しかし、別の実施形態においては、第一及び第二横方向骨トンネル21、22は、特定の方向において、又は、細長固定部材130の近位部分及び遠位部分101、102を通過したいかなる位置で、第一及び第二骨片1、2を通って穴をあけられても良いと理解すべきであろう。
【0099】
いくつかの実施形態において、可撓性張力調整要素60は、第一及び第二横方向骨トンネル21、22を通してねじ山が作られ、そして、可撓性張力調整要素60が、細長固定部材130の上部、その中、下部の上で一つ以上の十字形模様を形成するように、骨折3の周りを編む又は、その上を覆っても良い。しかし、別の実施形態においては、可撓性張力調整要素60は、骨折3の周りを編まれても良く、骨10のあらゆる側面上で、そして/又は、細長固定部材130のあらゆる側面上で、あらゆる好適なパターンを形成して、圧縮下で骨折を予圧して、そして、骨折3を越えて加えられる引張力及び/又は妨害力に耐える、と理解すべきであろう。
【0100】
いくつかの実施形態において、可撓性張力調整要素60は、単一の可撓性張力調整要素を備えても良い。
【0101】
いくつかの実施形態において、可撓性張力調整要素60は、先に本明細書で記載したように、第一及び第二可撓性張力調整要素61、62のように、相互に連結可能であっても良い、一つ以上の可撓性張力調整要素を備えても良い。
【0102】
いくつかの実施形態において、細長固定部材130は、細長固定部材130の上部、内側又は底部に配置された一つ以上のグローブ(図示せず)を備えて、その中で可撓性張力調整要素60を受け取り、全体として目立たなくさせ、そして、目立つこと及び/又は軟組織の障害による合併症のリスクを低減させても良い。
【0103】
いくつかの実施形態において、可撓性張力調整要素60は、一つ以上のスリーブ(図示せず)を通してねじ山がつけられ、時間経過により骨10を通して可撓性張力調整要素60が切れることを防止しても良い。一つ以上のスリーブは、限定されるものではないが、プラスチック、PEEK、ゴム、シリコンなどを含むいかなる生体適合性を有する材料から作られても良い。
【0104】
いくつかの実施形態において、可撓性張力調整要素60は、本明細書に記載され又は考えられる固定要素デザイン及び/又は、張力要素デザインを備えても良い、一つ以上の第三固定要素73(
図3C参照)を介して、ある場所に固定し、そして/又は、張力調整されても良い。
【0105】
図4A-4Oは、本発明の別の実施形態に従った、骨固定アセンブリ及び、横方向アプローチから行われても良い外科的手術のための例示的な装置、器具及び、方法ステップを示す。
【0106】
いくつかの実施形態において、
図4Aに示す骨10は鎖骨を含む。しかし、本明細書に記載の装置、器具及び、方法ステップは、相互に組合わられて、限定されるものではないが、肘頭骨折、腓骨骨折、膝蓋骨骨折、果部骨折などを含む、いかなる種類の骨折に対して使用しても良いと理解されるべきである。
【0107】
図4B-4Fは、この手続のいくつかの実施形態の第一のステップを示す。そこでは、第一及び第二骨片1、2の第一及び第二髄管11、12は、ドリルビット又はリーマー30で調製されても良い。
【0108】
いくつかの実施形態において、リーマー30は、リーマーガイド35を通って形成されるリーマー通路37を通ってガイドされても良い。
【0109】
いくつかの実施形態において、リーマーガイド35は、リーマーガイド35から描かれる参照部材36を備えても良い。
【0110】
いくつかの実施形態において、参照部材36は、リーマー通路37を第一及び第二骨片1、2の皮質表面4に向けるように、第一及び第二骨片1、2の皮質表面4に隣接するように配置されても良い。
【0111】
先に論じたように、第一及び第二骨片1、2の第一及び第二髄管11、12は、調製された髄管を形成するために、髄管内で所望の深さで、ドリルビット又はリーマーで穴をあけられても良い。更に、この手続のいくつかの実施形態においては、骨片の髄管は、ドリルによる穴あけ、穴あけなどのような調製を必要としないかもしれないと理解されるべきである。例えば、いくつかの実施形態において、好適な細長固定部材は、骨片の調整されていない髄管中へ圧入され及び/又は詰められても良い。
【0112】
図4G-4Iは、この手続のいくつかの実施形態の第二のステップを示す。そこでは、ドリルガイド45及び、ドリルビット31が、第一骨片1の皮質表面を通って、調製された第一髄管11中へ下る一つ以上の第一の横方向骨トンネル21を配置するために使用されても良い。
【0113】
いくつかの実施形態において、ドリルガイド45は、一つ以上のドリルガイドバレル46、挿入部材47及び、ハンドル48を備えても良い。
【0114】
いくつかの実施形態において、挿入部材47は、調製された第一髄管11に挿入されて、調製された第一骨片1の第一髄管11に関して、一つ以上のドリルガイドバレル46に合わせても良い。
【0115】
図4J-4Lは、この手続のいくつかの実施形態の第三のステップを示す。そこでは、回収ケーブル50は、
図4Gに示すように、第二骨片2の第二髄管12を通して、第一可撓性張力調整要素61を捕捉又は引っ張るために、第二骨片2の第二髄管12を通して配置されても良い。
【0116】
図4Mは、この手続のいくつかの実施形態の第四のステップを示す。そこでは、第一可撓性張力調整要素61の一つは、
図4Mに見られるように、細長固定部材180の第一横方向通路106を通って通過し、そして、その後、第一可撓性張力調整要素61の他の一つに連結されても良い。
【0117】
図4Nは、この手続のいくつかの実施形態の第五のステップを示す。そこでは、細長固定部材180は、横方向アプローチから第一及び第二骨片1、2の調製された第一及び第二髄管11、12中に挿入されても良い。これは、第一可撓性張力調整要素61を、第一横方向骨トンネル21を通して引っ張り、及び/又は、衝撃ドライバー(図示せず)で、細長固定部材180の遠位末端に衝撃を与えることにより、行われても良い。
【0118】
図4Oは、この手続のいくつかの実施形態の第六のステップを示す。そこでは、第一及び第二可撓性張力調整要素61、62は、先に本明細書で記載したように、骨折3の周りを編まれ、そして、一緒に固定されても良い。第一及び第二可撓性張力調整要素61、62は、骨折3をつなぎ、そして、骨折3を横切って加えられる張力及び/又は妨害力に耐えるように、圧縮下で骨折3を予圧して、それにより、第二骨片に対する第一骨片の固定を維持するように配置されても良い。このやり方で、骨折3は、細長固定部材180を第一及び第二可撓性張力調整要素61、62と組合せることにより、固定の改善及び、強度の低減を受けても良い。
【0119】
いくつかの実施形態において、第一及び第二可撓性張力調整要素61、62は、本明細書で記載され又は考えられるあらゆる固定要素デザイン及び/又は引張調製要素デザインを備えても良い、一つ以上の第四の固定要素74(
図4Q参照)を介してある場所に固定され、及び/又は引張調製張されても良い。
【0120】
図5A-5Hは、本発明の別の実施形態に従った、骨固定アセンブリ及び、横方向アプローチから行われても良い外科的手術のための例示的な装置、器具及び、方法ステップを示す。
【0121】
いくつかの実施形態において、第一及び第二骨片1、2は、第一及び第二のステップ中、
図4A―4Iに示す第一骨片1と類似のやり方で調製されても良い。しかし、第一及び第二骨片1、2の第一及び第二髄管11、12は、第三のステップ中、タップ器具80によりタップされて、第一及び第二髄管11、12内で、内部骨ねじ山81を形成しても良い(例えば、
図5A参照)。
【0122】
図5B-5Dは、この手続のいくつかの実施形態の第四のステップを示す。そこでは、第一及び第二可撓性張力調整要素61、62は、
図5B-5Dの回収ケーブル(図示せず)を介して、第一の骨片1の骨トンネル、細長固定部材150の長手方向通路104及び、第二骨片2の髄管12を通って引っ張られても良い。
【0123】
細長固定部材150は、一般的に、遠位部分又は第一部分101、近位部分又は第二部分102及び、長手方向中心軸103、長手方向通路104、第一ねじ山151、第二ねじ山152、中間部分153及び、トルク受け特徴部154を備えても良い。
【0124】
いくつかの実施形態において、細長固定部材150は、圧縮スクリューデザインを備えても良い。
【0125】
いくつかの実施形態において、第一ねじ山151は第一ピッチを備え、第二ねじ山152は、第一ねじ山151の第一ピッチとは異なる第二ピッチを備えても良い。これらの実施形態において、第一ねじ山151と第二ねじ山152との間の異なるねじ山ピッチのために、細長固定部材150が第一及び第二髄管11、12中に挿入されるとき、第一及び第二骨片1、2は、圧縮下、相互に引っ張られても良い。
【0126】
いくつかの実施形態において、細長固定部材150(及び/又は、本明細書に記載され又から考えられる別の細長固定部材)は、吸収性材料(PEEK、ハイドロキシアパタイトなど)及び/又は、チタン、ステンレス鋼、ポリマーなどのいかなる別の生体適合性材料を備えても良い。
【0127】
図5D-5Fは、この手続のいくつかの実施形態の第五のステップを示す。そこでは、細長固定部材150は、横方向アプローチから、第一及び第二骨片1、2の第一及び第二髄管11、12中に挿入されても良い。
【0128】
図5D及び5Eは、細長固定部材150を第一及び第二の骨片1、2に連結させるために使用されるドライバー90を示す。いくつかの実施形態において、ドライバー90は、細長固定部材150を第一及び第二骨片1、2の第一及び第二髄管11、12中へ動かすために、細長固定部材150の長手方向通路104内に形成された補足的形状のトルク受け取り特徴部154とつながるように配置されても良いトルク伝達特徴部94を備えても良い。
図5Fは、それが第二髄管11、12中へ完全に挿入されていまい、そして、骨折3が細長固定部材150の圧縮されたネジデザインにより圧縮下で低減された後の細長固定部材150を示す。
【0129】
図5Fも、この手続のいくつかの実施形態の第六のステップを示す。そこでは、第一及び第二可撓性張力調整要素61、62は、ドライバー90が除去された後、第二骨片2の第二横方向骨トンネル22を通して引っ張られても良い。これは、先に論じたように、一つ以上の回収ケーブルで行われても良い。
【0130】
図5G及び5Hは、この手続のいくつかの実施形態の第七のステップを示す。そこでは、第一及び第二可撓性張力調整要素61、62は、相互に連結されて、そして、骨折3の周りで編まれ、更に、先に記載したように、骨折3を越えて加えられるかもしれない引張力/妨害力に耐えるように、圧縮下で骨折3を予圧しても良い。したがって、細長固定部材150と、第一及び第二可撓性張力調整要素61、62とを組合せることは、細長固定部材又は可撓性張力調整要素単独を超えて、骨折3の更なる固定、安定化及び、低減を提供する。
【0131】
いくつかの実施形態において、第一及び第二可撓性張力調整要素61、62は、本明細書に記載され又は考えられるいかなる固定要素デザイン及び/又は、張力調整要素デザインを備えても良い、一つ以上の第四の固定要素74を介してある場所に固定し及び/又は引っ張られても良い。
【0132】
図6A-6Fは、本開示の別の実施形態に従った、中間及び横方向の両方のアプローチから行われても良い骨固定アセンブリ及び外科的手術のための例示的な装置、器具、方法ステップを示す。
【0133】
いくつかの実施形態において、第一及び第二骨片1、2は、第一のステップ及び、第二のステップ中で、
図4A-4I中に示すように、第一骨片1と類似のやり方で調製しても良い。しかし、第一及び第二骨片1、2の第一及び第二髄管11、12は、第3のステップ中において、
図5Aに示すようにタップ器具80によりタップされて、第一及び第二髄管11、12内で、内部骨ねじ山81を形成しても良い。
【0134】
図6A及び6Bは、この手続のいくつかの実施形態の第四のステップを示す。そこでは、第一及び第二可撓性張力調整要素61、62は、第一ドライバー91、第二骨片2の第二髄管12、細長固定部材150及び、第二ドライバー92を通って引っ張られても良い。これは、先に論じたように、一つ以上の回収ケーブルにより行われても良い。
【0135】
図6Cは、この手続のいくつかの実施形態の第五のステップを示す。そこでは、第二ドライバー92が使用されて、細長固定部材150を、中間方向から第二骨片2の第二髄管12中へ動くようにさせても良い。
【0136】
図6Dは、この手続のいくつかの実施形態の第六のステップを示す。そこでは、第一骨片1は、第二骨片2に隣接して配置され、そして、第一ドライバー91は、細長固定部材150を第一及び第二骨片1、2に連結させるために、細長固定部材150を、横方向から第一骨片1の第一髄管11中へ動かすように使用されても良い。
【0137】
図6Eは、この手続のいくつかの実施形態の第七のステップを示す。そこでは、第一及び第二可撓性張力調整要素61、62は、第一及び第二ドライバー91、92が除去された後、骨片の第一及び第二横方向骨トンネル21、22を通って引っ張られても良い。これは、先に論じた、一つ以上の回収ケーブルにより行っても良い。
【0138】
図6Fは、この手続のいくつかの実施形態の第八のステップを示す。そこでは、第一及び第二可撓性張力調整要素61、62は、相互に連結されて、そして、骨折3の周りで編まれ、更に、先に記載したように、骨折3を越えて加えられるかもしれない引張力/妨害力に更に耐えるように、圧縮下で骨折3を予圧しても良い。したがって、細長固定部材150と、第一及び第二可撓性張力調整要素61、62とを組合せることは、細長固定部材又は可撓性張力調整要素単独を超えて、骨折3の更なる固定、安定化及び、低減を提供する。
【0139】
いくつかの実施形態において、第一及び第二可撓性張力調整要素61、62は、本明細書に記載され又は考えられるいかなる固定要素デザイン及び/又は、張力調整要素デザインを備えても良い、一つ以上の固定要素(図示せず)を介してある場所に固定され、及び/又は引っ張られても良い。
【0140】
図7A-7Dは、本開示の別の実施形態に従った、骨固定アセンブリ及び外科的手術のための例示的な装置、器具、方法ステップを示す。
【0141】
いくつかの実施形態において、第一骨片1及び第二骨片2は、第一のステップ及び、第二のステップ中で、
図1B-1D中に示すように、第一及び第二骨片1、2と類似のやり方で調製しても良い。
【0142】
図7Aは、この手続のいくつかの実施形態の第三のステップを示す。そこでは、第一及び第二可撓性張力調整要素61、62は、細長固定部材170の中央に配置された横方向通路175を通って、第一及び第二髄管11、12を通って、そして、第一及び第二横方向骨トンネル21、22から外へ出ても良い。これは、先に論じたように、一つ以上の回収ケーブルで行われても良い。
【0143】
いくつかの実施形態において、細長固定部材170は、細長固定部材170の反対側に形成された一つ以上のグローブ176を備えても良い。一つ以上のグローブ176は、そこに第一及び第二可撓性張力調整要素61、62を受け取るように配置されて、細長固定部材170を、第一及び第二髄管11、12の壁に対する第一及び第二可撓性張力調整要素61、62摩擦による結合を防止することにより、第一及び第二髄管11、12中へ挿入を促進させる。
【0144】
図7B及び7Cは、この手続のいくつかの実施形態の第四のステップを示す。そこでは、細長固定部材170は、第一及び第二骨片1、2の第一及び第二髄管11、12中に挿入されて、骨折3を低減させても良い。
【0145】
図7Dは、この手続のいくつかの実施形態の第五のステップを示す。そこでは、第一及び第二可撓性張力調整要素61、62は相互に連結されて、そして、骨折3の周りで編まれ、先に記載したように、骨折3を越えて加えられるかもしれない引張力/妨害力に耐えるように、圧縮下で骨折3を予圧しても良い。したがって、細長固定部材170と、第一及び第二可撓性張力調整要素61、62との組合せは、細長固定部材又は可撓性張力調整要素単独を超えて、骨折3の更なる固定、安定化及び、低減を提供する。
【0146】
いくつかの実施形態において、第一及び第二可撓性張力調整要素61、62は、本明細書に記載され又は考えられるいかなる固定要素デザイン及び/又は、張力調整要素デザインを備えても良い、いかなる第四の固定要素74を介してある場所に固定し及び/又は引っ張られても良い。
【0147】
図8A-8Oは、本開示の実施形態に従った、骨固定アセンブリ及び、一つ以上の簡易化した外科的手術のための例示的な装置、器具、方法ステップを示す。
【0148】
図8A及び8Bは、簡易化した手続のいくつかの実施形態の第一のステップを示す。そこでは、ドリルビット31が第一及び第二骨片1、2の第一及び第二髄管11、12を通るパイロット穴を作成するために使用されても良い。
【0149】
図8C及び8Dは、簡易化した手続のいくつかの実施形態の第二のステップを示す。そこでは、第一及び第二骨片1、2は、相互に並び、骨折3を低減させても良く、そして、リーマー30は、相互に並んだ第一及び第二髄管11、12を作るために、その後、
図8A及び8Bのパイロット穴を大きくする又は穴をあけるために使用されても良い。いくつかの実施形態において、リーマー30は横方向から使用されても良い。しかし、別の実施形態では、リーマー30は中間方向から使用されても良いと理解すべきである。
【0150】
図8Eは、本開示の別の実施形態に従った、細長固定部材180を示す。細長固定部材180は、一般的に、遠位部分又は第一部分101、近位部分又は第二部分102及び、長手方向中心軸103を備えても良い。
【0151】
いくつかの実施形態において、近位部分及び/又は遠位部分101、102は、テーパーされた末端181を備え、細長固定部材180の骨への挿入を促進させても良い。
【0152】
いくつかの実施形態において、細長固定部材180は、細長固定部材180の長手方向中心軸103に横断しても良い第一方向からそれを通って第一可撓性張力調整要素61を受け取るように配置された第一横方向通路106を備えても良い。細長固定部材180は、細長固定部材180の長手方向中心軸103に横断しても良い第二方向からそこを通って第二可撓性張力調整要素62を受け取るように配置された第二横方向通路107を備えても良い。
【0153】
いくつかの実施形態において、第一方向及び、第二方向は、相互に同じであっても、又は、類似であっても良い。
【0154】
いくつかの実施形態において、第一方向及び、第二方向は、相互に反対であっても良い。
【0155】
いくつかの実施形態において、細長固定部材180は髄内ロッドを備えても良い。
【0156】
いくつかの実施形態において、細長固定部材180は一般的に円柱形状を備えても良い。
【0157】
いくつかの実施形態において、細長固定部材180は、固体であるか、実質的に固体であっても良い。しかし、細長固定部材180は、少なくとも部分的に中空の内部を備えても良いと理解されるべきである。
【0158】
いくつかの実施形態において、細長固定部材180は、強固な材料を備えて、相互に第一及び第二骨片1、2を強固に固定しても良い。
【0159】
図8F-8Hは、簡易化した手続のいくつかの実施形態の第三のステップを示す。そこでは、細長固定部材180は、第一及び第二骨片1、2の第一及び第二髄管11、12中へ挿入されても良い。
図8Fは、第一及び第二髄管11、12を通って通過する第一可撓性張力調整要素61を示す。これは、先に論じたように、一つ以上の回収ケーブルで行われても良い。
図8Gは、衝撃ドライバー器具93を有する第一及び第二髄管11、12中に入れられた細長固定部材180を示し、そして、
図8Hは、第一及び第二髄管11、12内に配置された細長固定部材180を示す。
【0160】
図8Iは、簡易化した手続のいくつかの実施形態の第四のステップを示す。そこでは、第一及び第二可撓性張力調整要素61、62は、骨片3の周りで織られて、そして、一緒に固定されても良い。第一及び第二可撓性張力調整要素61、62は、骨折3をつなげ、そして、骨折3を越えて加えられる引張力/妨害力に耐えるように、圧縮下で骨折3を予圧し、それにより、第二骨片2に対する第一骨片1の固定を維持するように配置しても良い。このやり方で、骨折3は、細長固定部材180と第一及び第二可撓性張力調整要素61、62とを組合せることにより、固定を向上させ、そして、力を低減させても良い。
【0161】
いくつかの実施形態において、第一及び第二可撓性張力調整要素61、62は、本明細書中に記載又は、考えられる固定要素デザイン及び/又は張力調整要素デザインのいかなるものを備えた、一つ以上の第四の固定要素74を介して、ある場所に固定及び/又は張力調整されても良い。
【0162】
図8J-8Oは、本開示の別の実施形態に従った、骨固定アセンブリ及び、代替的な簡易化した外科的手術のための例示的な装置、器具、方法ステップを示す。
【0163】
いくつかの実施形態において、第一及び第二骨片1、2は、第一及び第二のステップ中の
図8A-8Dに示す第一及び第二骨片1、2と類似の方法で調製しても良い。
【0164】
図8Jは、代替的な簡易化した手続のいくつかの実施形態の第三のステップを示す。そこでは、細長固定部材180は、細長固定部材180に連結された第一及び第二可撓性張力調整要素61、62なしの第一及び第二骨片1、2の第一及び第二髄管11、12中へ挿入されても良い。
【0165】
図8K-8Mは、代替的な簡易化した手続のいくつかの実施形態の第四のステップを示す。そこでは、第一及び第二横方向骨トンネル21、22は、ドリルビット31で、第一及び第二骨片1、2を通って形成されても良い。
【0166】
いくつかの実施形態において、細長固定部材180の第一及び第二横方向通路106、107は、第一及び第二骨片1、2を通って、それらの中に第一及び第二横方向骨トンネル21、22を迅速に形成するようにドリルビット31をガイドするように使用されても良い。
【0167】
図8Nは、代替的な簡易化した手続のいくつかの実施形態の第五のステップを示す。そこでは、第一及び第二可撓性張力調整要素61、62は、第一及び第二横方向骨トンネル21、22を通って、そして、細長固定部材180の第一及び第二横方向通路106、107を通って挿入されても良い。
【0168】
図8Oは、代替的な簡易化した手続のいくつかの実施形態の第六のステップを示す。そこでは、第一及び第二可撓性張力調整要素61、62は、骨折3の周りを織られ、そして、固定されても良い。第一及び第二可撓性張力調整要素61、62は、骨折3をつなげ、そして、骨折3を越えて加えられる引張力/妨害力に耐えるように、圧縮下で骨折3を予圧し、それにより、第二骨片2に対する第一骨片1の固定を維持するように配置しても良い。このやり方で、骨折3は、細長固定部材180と第一及び第二可撓性張力調整要素61、62とを組合せることにより、固定を向上させ受ける力を低減させても良い。
【0169】
いくつかの実施形態において、第一及び第二可撓性張力調整要素61、62は、本明細書中に記載又は、考えられる固定要素デザイン及び/又は張力調整要素デザインのいかなるものを備え、一つ以上の固定要素(図示せず)を介して、ある場所に固定及び/又は張力調整されても良い。
【0170】
図9A-9Eは、本開示の別の実施形態に従った、骨固定アセンブリ及び、代替的な簡易化した外科的手術のための例示的な装置、器具、方法ステップを示す。
【0171】
図9Aは、本開示の実施形態に従った、張力調整器要素195と連結可能な細長固定部材190を示す。
【0172】
細長固定部材190は、遠位部分又は第一部分101、近位部分又は第二部分102及び、遠位部分でアイレット199、一つ以上の取り付け特徴部197及び、細長固定部材190の近位部分中に形成されたくぼみ194を備えても良い。
【0173】
張力調整器要素195は、取り付け部材196、弾力性部材193及び、弾力性部材193中に形成された開口部198を備えても良い。
【0174】
いくつかの実施形態において、弾力性部材193は、自由状態で、取り付け部材196に関して、若干角度があっても良い。
【0175】
いくつかの実施形態において、張力調整器要素195は、
図9D及び9Eに示すように、可撓性張力調整要素60に張力調整力を提供するように配置されても良い超弾性材料(例えば、ニチノールなど)を備えても良い。
【0176】
いくつかの実施形態において、取り付け部材196は、細長固定部材190を有する張力調整器要素195と取り外し可能に連結するように、細長固定部材190の近位末端中に形成されたくぼみ194内に受けられても良い。
【0177】
いくつかの実施形態において、張力調整器要素195は、細長固定部材190と一体成形されるか、又は永久に取り付けられても良い。
【0178】
いくつかの実施形態において、細長固定部材190は、吸収性の材料(PEEK、ヒドロキシアパタイトなどのような)及び/又は、チタン、ステンレス鋼、ポリマー等の別の生体適合性を有する別の材料を備えても良い。
【0179】
図9B及び9Cは、本開示の実施形態に従った、作動器具210と一体となって、
図9Aの細長固定部材190を示す。
【0180】
いくつかの実施形態において、作動器具210は、ハンドル212と連結された作動機器を備えても良い。
【0181】
いくつかの実施形態において、作動器具210は、
図9C及び9Dに示すように、細長固定部材190を有する作動器具210と取り外し可能に連結するために、細長固定部材190の一つ以上の取り付け特徴部197と係合するように配置されても良い、一つ以上の取り付け特徴部(図示せず)を備えても良い。
【0182】
いくつかの実施形態において、作動機器211は、
図9C及び9Dに示すように、弾力性部材193を前方に曲げるように、第一方向への回転を介して、弾力性部材193に向かって前進しても良い、ねじ山つまみねじを備えても良い。
【0183】
いくつかの実施形態において、張力調整器要素195の弾力性部材193は、作動機器211によって完全に付加を加えられたときに、約90度に曲げられても良い。
【0184】
いくつかの実施形態において、作動機器211は、
図9B及び9Eに示すように、弾力性部材193を放出するか、及び/又は、細長固定部材190から作動器具210を除くように、第二方向への回転を介して、弾力性部材193から収納されても良い。
【0185】
図9Dは、骨10の中に挿入された細長固定部材190、及び、細長固定部材190に取り付けられた作動器具210を有する弾力性部材193中の開口部198を通って通過し、そして、弾力性部材193に曲げる力を適用する可撓性張力調整要素60を示す。このやり方で、外科医は、可撓性張力調整要素60を、弾力性部材193が作動機器211により前方向に曲げられている間、弾力性部材193に出来るだけきつく連結させることが出来る。
【0186】
図9Eは、細長固定部材190から除去され、それにより、弾力性部材193が可撓性張力調整要素60をよりきつく引っ張り、そして、先に論じたように、骨折3を越えて加えられる引張力/妨害力に耐えるように、圧縮下で骨折3を予圧し、作動器具210を有する
図9Dの骨固定アセンブリを示す。
【0187】
図10A―11Bは、本開示の実施形態に従った、可撓性張力調整要素に対する多様な代替的な装置及び方法を示す。
【0188】
図10Aは、細長固定部材200に関して、ある角度でそこに付けられた傾斜キャップ220を有する細長固定部材200を示す。この実施形態において、傾斜キャップ220の底表面は、傾斜キャップ220の底表面221に連結されても良い可撓性張力調整要素(図示せず)上で、下方向に圧縮するように動いても良い。これは、更に、可撓性張力調整要素を張力調整し、そして、先に論じたように、骨折を越えて加えられるかもしれない引張力/妨害力に耐えるように、圧縮下で骨折を予圧しても良い。
【0189】
図10Bは、細長固定部材201に関して、ある角度でそこに付けられた傾斜固定器230を有する細長固定部材201を示す。この実施形態において、傾斜固定器230の底表面は、同様に、傾斜固定器230の底表面231に連結されても良い可撓性張力調整要素(図示せず)上で、下方向に圧縮するように動いても良い。これは、更に、可撓性張力調整要素を張力調整し、そして、先に論じたように、骨折を越えて加えられるかもしれない引張力/妨害力に耐えるように、圧縮下で骨折を予圧しても良い。
【0190】
図11Aは、フレア固定器240のヘッドの近くのフレア部分241を備えるフレア固定器240を示す。このやり方で、フレア固定器240は、フレア部分241により既に作られた内在的角度のため細長固定部材に関してフレア固定器240を傾斜させる必要性はなく、細長固定部材(図示せず)と連結されても良い。この実施形態で、フレア固定器240は細長固定部材されるとき、フレア部分241は細長固定部材(図示せず)を押すように動いても良い。これは、更に、可撓性張力調整要素を張力調整し、そして、先に論じたように、骨折を越えて加えられるかもしれない引張力/妨害力に耐えるように、圧縮下で骨折を予圧しても良い。
【0191】
図11Bは、フレアキャップ250のヘッドの近くのフレア部分251を備えるフレアキャップ250を示す。このやり方で、フレアキャップ250は、フレア部分251により既に作られた内在的角度のために、細長固定部材に関してフレアキャップ250を傾斜させる必要性なく、細長固定部材(図示せず)と連結されても良い。この実施形態で、フレアキャップ250は細長固定部材されるとき、フレア部分241は、細長固定部材(図示せず)を押すように動いても良い。これは、更に、可撓性張力調整要素を張力調整し、そして、先に論じたように、骨折を越えて加えられるかもしれない引張力/妨害力に耐えるように、圧縮下で骨折を予圧しても良い。
【0192】
本明細書において記載のいかなる手法又は方法は、記載された手法又は方法を実施するための一つ以上のステップ又は行為を備えても良い。この方法ステップ及び/又は行為は、相互に入れ替えても良い。つまり、特定のテップ又は行為の順番が実施形態の好適な操作に必要でなければ、特定のステップ及び/又は行為は変更しても良い。
【0193】
この明細書全体を通して、「ある実施形態」又は「この実施形態」ということは、少なくとも一つの実施形態を含むその実施形態との関係で関連する特定の特徴、構造又は、特性を意味する。したがって、引用語句又は、それらの変形物は、この明細書全体を通して引用されているように、必ずしも、全てが同じ実施形態を言っているものではない。
【0194】
同様に、上記の実施形態の記載中で、多様な特徴は、本開示を簡略化するための目的で単一の実施形態、図面、及びそれらの記載の中で、時として一体化されている。しかし、開示のこの方法は、その実施形態で明示的に言及されているものよりも多くの特徴を必要とする実施形態を意図していることを反映して解釈されるべきではない。むしろ、発明としての実施態様は、本明細書に開示されている単独の実施形態の全ての特徴よりも少ない組合せの中にある。
【0195】
特徴又は要素に関して、「第一の」ということは、第二の又は追加のそのような特徴又は要素の存在を必ずしも示唆するものではない。ミーン・プラス・ファンクション形態の中で使用される要素は、35U.S.C.セクション112条(f)に従って解釈されることを意図する。本明細書にある根本的な原理から逸脱することなく、上記の実施形態の詳細を行うために変更が出来ることは、当業者にとって明らかである。
【0196】
語句「結合」、「連結」及び「連通」は、機械的、電気的、磁気的、電磁気的、流体及び、熱相互作用を含む、2つ以上の物の間の相互作用のいかなる形態を言う。語句「流体連通」は、一つの特性内の流体が別の特性中を通過することが出来るように連結された2つ以上の特性を言う。更に、本明細書中で規定していように、用語「実質的に」は、目標値、測定値又は所望の特徴の+/-20%を意味する。
【0197】
本開示の特定の実施形態及び適用は、本明細書中に示し、そして、記載されてきているが、この開示の範囲は、本明細書に記載されている正確な配置及び、構成に限定されるものではない。本明細書に開示の装置、システム及び方法の配列、操作並びに、詳細において、多様な修正、変更及び多様化を行っても良いことは、当業者にとって明白であろう。
【国際調査報告】