(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-06
(54)【発明の名称】エアロゾル生成装置
(51)【国際特許分類】
A24F 40/57 20200101AFI20230830BHJP
A24F 40/51 20200101ALI20230830BHJP
【FI】
A24F40/57
A24F40/51
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022562769
(86)(22)【出願日】2022-06-21
(85)【翻訳文提出日】2022-11-24
(86)【国際出願番号】 KR2022008769
(87)【国際公開番号】W WO2023287047
(87)【国際公開日】2023-01-19
(31)【優先権主張番号】10-2021-0091688
(32)【優先日】2021-07-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジャン、チュル ホ
(72)【発明者】
【氏名】ゴ、ギョウン ミン
(72)【発明者】
【氏名】ベ、ヒュン ジン
(72)【発明者】
【氏名】セオ、ジャン ウォン
(72)【発明者】
【氏名】ジェオン、ミン ソク
(72)【発明者】
【氏名】ジェオン、ジョン ソン
(72)【発明者】
【氏名】ジュン、ジン チュル
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA22
4B162AB12
4B162AB22
4B162AC12
4B162AD08
4B162AD23
(57)【要約】
エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物品が収容される収容空間、エアロゾル生成物品を加熱してエアロゾルを生成するヒータ、収容空間に向けて超音波を出力し、収容空間から反射される超音波を受信し、受信された超音波に対応する電気信号を生成するトランスデューサ、及び該トランスデューサによって生成された電気信号に基づき、収容空間に収容されたエアロゾル生成物品の種類を判断し、判断されたエアロゾル生成物品の種類に基づき、ヒータの動作を制御するプロセッサを含むものでもある。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成装置において、
エアロゾル生成物品が収容される収容空間と、
前記エアロゾル生成物品を加熱してエアロゾルを生成するヒータと、
前記収容空間に向けて超音波を出力し、前記収容空間から反射される超音波を受信し、前記受信された超音波に対応する電気信号を生成するトランスデューサと、
前記トランスデューサによって生成された前記電気信号に基づき、前記収容空間に収容された前記エアロゾル生成物品の種類を判断し、前記判断されたエアロゾル生成物品の種類に基づき、前記ヒータの動作を制御するプロセッサと、を含む、エアロゾル生成装置。
【請求項2】
前記トランスデューサは、前記エアロゾル生成装置の長手方向に沿い、前記ヒータから離隔されて配される、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、
既設定の複数の温度プロファイルのうち、前記判断されたエアロゾル生成物品の種類に対応する温度プロファイルにより、加熱動作を遂行するように、前記ヒータを制御する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、
前記判断されたエアロゾル生成物品の種類を、前記エアロゾル生成装置にすでに保存されているエアロゾル生成物品の種類と比較し、
前記判断されたエアロゾル生成物品の種類が、前記エアロゾル生成装置にすでに保存されているエアロゾル生成物品の種類と異なる場合、前記ヒータが加熱されないように制御する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、
前記トランスデューサによって生成された前記電気信号に基づき、前記エアロゾル生成物品の再使用いかんを判断し、
前記エアロゾル生成物品が再使用されたと判断される場合、前記ヒータが前記エアロゾル生成物品を加熱しないように制御する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、
前記トランスデューサによって生成された電気信号に基づき、前記収容空間で生成されるエアロゾルの量を判断し、前記判断されたエアロゾルの量に基づき、前記ヒータの動作を制御する、請求項1から5のいずれか一項に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、
前記ヒータが動作を始めた以後、既設定の時間が徒過した時点において、前記判断されたエアロゾルの量が臨界値未満である場合、前記ヒータの動作を中断させる、請求項6に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項8】
ユーザインターフェースをさらに含み、
前記プロセッサは、
前記判断されたエアロゾルの量が臨界値未満である場合、ユーザに、前記エアロゾル生成物品を前記収容空間から除去せよというお知らせを提供するように、前記ユーザインターフェースを制御する、請求項7に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項9】
前記プロセッサは、
前記ヒータが加熱動作を始めた以後、既設定の時間が徒過した時点において、前記判断されたエアロゾルの量が臨界値以上である場合、前記ヒータの加熱温度を低下させる、請求項6に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項10】
前記トランスデューサは、
前記収容空間の1領域に超音波を出力する第1トランスデューサと、
前記収容空間の他領域に超音波を出力する第2トランスデューサと、を含み、
前記プロセッサは、
前記第1トランスデューサを利用して判断される前記1領域で生成されるエアロゾルの量と、前記第2トランスデューサを利用して判断される前記他領域で生成されるエアロゾルの量とを比較し、前記比較の結果に基づき、前記ヒータの動作を制御する、請求項6に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項11】
前記プロセッサは、
前記1領域で生成されるエアロゾルの量と、前記他領域で生成されるエアロゾルの量との差が誤差範囲を超える場合、前記ヒータの動作を中断させる、請求項10に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項12】
ユーザインターフェースをさらに含み、
前記プロセッサは、
前記1領域で生成されるエアロゾルの量と、前記他領域で生成されるエアロゾルの量との差が誤差範囲を超える場合、ユーザに、前記エアロゾル生成物品の収容状態を確認せよというお知らせを提供するように、前記ユーザインターフェースを制御する、請求項10に記載のエアロゾル生成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル生成装置に係り、さらに詳細には、トランスデューサを介して獲得されたエアロゾル生成物品に係わる情報に基づき、ヒータの動作を制御するエアロゾル生成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
シガレットを燃焼させてエアロゾルを生成する方式を代替し、非燃焼方式でエアロゾルを生成するエアロゾル生成装置に係わる需要が増大している。該エアロゾル生成装置は、例えば、エアロゾル生成物質から非燃焼方式でエアロゾルを生成し、ユーザに供給するか、あるいはエアロゾル生成物質から生成した蒸気をして、香媒体を通過させることにより、香味を有するエアロゾルを生成する機能を遂行する装置である。
【0003】
エアロゾル生成装置の一例示には、交換可能なエアロゾル生成物品を収容し、収容されたエアロゾル生成物品からエアロゾルを生成するエアロゾル生成装置が含まれるものでもある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ユーザ便宜性を増大させるために、エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物品の種類や、生成されるエアロゾルの量のようなエアロゾル生成物品に係わる情報を獲得し、獲得された情報に基づき、ヒータの動作を異なって制御する必要性がある。
【0005】
例えば、エアロゾル生成物品の種類により、該エアロゾル生成物品の内部に含まれたエアロゾル生成物質の量や種類が異なりうるので、エアロゾル生成装置は、該エアロゾル生成物品の種類により、異なってヒータを制御する必要性がある。他の例として、該エアロゾル生成装置は、該エアロゾル生成物品から生成されるエアロゾルの量により、ヒータの加熱動作を異なって制御する必要性がある。
【0006】
ただし、エアロゾル生成物品の種類やエアロゾルの量のようなエアロゾル生成物品に係わる情報を獲得するために、複数個のセンサがエアロゾル生成装置に含まれる場合、それぞれのセンサが適切に機能を遂行するために、設計時に考慮されなければならない制約事項が増大されてしまう。
【0007】
それにより、複数個のセンサを具備せずとも、エアロゾル生成物品に係わる総合的な情報を獲得することができるエアロゾル生成装置が要求されうる。
【0008】
本実施形態は、トランスデューサを活用し、エアロゾル生成物品に係わる情報を獲得し、獲得された情報に基づき、ヒータの動作を制御するエアロゾル生成装置を提供する。
【0009】
本実施形態を介して解決すべき課題は、前述の課題に制限されるのではなく、言及されていない課題は、本明細書及び添付図面から、本実施形態が属する技術分野における当業者に、明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0010】
一実施形態に係わるエアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物品が収容される収容空間、エアロゾル生成物品を加熱してエアロゾルを生成するヒータ、収容空間に向けて超音波を出力し、収容空間から反射される超音波を受信し、受信された超音波に対応する電気信号を生成するトランスデューサ、及び該トランスデューサによって生成された電気信号に基づき、収容空間に収容されたエアロゾル生成物品の種類を判断し、判断されたエアロゾル生成物品の種類に基づき、ヒータの動作を制御するプロセッサを含むものでもある。
【発明の効果】
【0011】
本実施形態に係わるエアロゾル生成装置は、トランスデューサを介して獲得されたエアロゾル生成物品に係わる情報に基づき、ヒータの動作を制御することができる。
【0012】
それにより、該エアロゾル生成装置は、収容されたエアロゾル生成物品の種類または状態に適するようにヒータを制御し、ユーザにすぐれた風味を有するエアロゾルを提供することができる。
【0013】
本実施形態による効果は、前述のところに制限されるものではなく、言及されていない効果は、本明細書及び添付図面から、本実施形態が属する技術分野における当業者に、明確に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】エアロゾル生成装置にエアロゾル生成物品が挿入された例を図示した図である。
【
図2】エアロゾル生成装置にエアロゾル生成物品が挿入された例を図示した図である。
【
図3】エアロゾル生成装置にエアロゾル生成物品が挿入された例を図示した図である。
【
図4】エアロゾル生成物品の例を図示した図である。
【
図5】一実施形態に係わるエアロゾル生成装置を図示した図である。
【
図6】一実施形態に係わるエアロゾル生成装置が、エアロゾル生成物品の種類を判断する方法について説明するための図である。
【
図7】一実施形態に係わるエアロゾル生成装置が、エアロゾル生成物品の再使用いかんを判断する方法について説明するための図である。
【
図8】一実施形態に係わるエアロゾル生成装置が、収容空間で生成されるエアロゾルの量を判断する方法について説明するための図である。
【
図9】一実施形態に係わるエアロゾル生成装置が、収容空間で生成されるエアロゾルの量が均一であるか否かということを判断する方法について説明するための図である。
【
図10】一実施形態に係わるエアロゾル生成装置の動作方法を示すためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本実施形態で使用される用語は、本発明における機能を考慮しながら、可能な限り、現在汎用される一般的な用語を選択したが、それは、当分野に携わる技術者の意図、判例、または新たな技術の出現などによっても異なる。また、特定の場合は、出願人が任意に選定した用語もあり、その場合、当該発明の説明部分において、詳細にその意味を記載する。従って、本発明で使用される用語は、単純な用語の名称ではなく、その用語が有する意味と、本発明の全般にわたる内容とを基に定義されなければならない。
【0016】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、それは、特別に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含むものでもあることを意味する。また、明細書に記載された「~部」、「~モジュール」というような用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、それは、ハードウェアまたはソフトウェアによって具現されるか、あるいはハードウェアとソフトウェアとの結合によっても具現される。
【0017】
明細書全体において、構成要素の「長手方向」は、該構成要素が該構成要素の一方向軸に沿って延びる方向でもあり、このとき、構成要素の一方向軸は、一方向軸を横切る他の方向軸より構成要素がさらに長く延びる方向を意味しうる。
【0018】
本明細書で使用されているように、「少なくともいずれか一つ」のような表現が配列された構成要素の前にあるとき、配列されたそれぞれの構成ではない全体構成要素を修飾する。例えば、「a、b及びcのうち少なくともいずれか一つ」という表現は、a、b、c、あるいはa及びb、a及びc、b及びc、あるいはa、b及びcを含むと解釈されなければならない。
【0019】
明細書全体において「実施形態」は、本明細書において、発明について容易に説明するための任意の区分であり、実施形態それぞれが、互いに排他的である必要はない。例えば、一実施形態に開示された構成は、他の実施形態に適用及び具現され、このとき、本明細書の範囲を外れない限度において変更され、適用及び具現されうる。
【0020】
以下においては、添付図面を参照し、本発明の実施形態につき、本発明が属する技術分野における当業者が容易に実施することができるように詳細に説明する。しかし、本発明は、さまざまに異なる形態によっても具現され、ここで説明する実施形態に限定されるものではない。
【0021】
以下においては、図面を参照し、本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0022】
図1から
図3は、エアロゾル生成装置に、エアロゾル生成物品が挿入された例を図示した図面である。
【0023】
図1を参照すれば、エアロゾル生成装置100は、バッテリ110、プロセッサ120及びヒータ130を含む。
【0024】
図2及び
図3を参照すれば、エアロゾル生成装置100は、蒸気化器140をさらに含む。また、エアロゾル生成装置100の内部空間には、エアロゾル生成物品200が挿入されうる。
【0025】
図1から
図3に図示されたエアロゾル生成装置100には、本実施形態と係わる構成要素が図示されている。従って、
図1から
図3に図示された構成要素以外に、他の汎用的な構成要素がエアロゾル生成装置100にさらに含まれるものでもあるということは、本実施形態と係わる技術分野における当業者であるならば、理解することができるであろう。
【0026】
また、
図2及び
図3には、エアロゾル生成装置100にヒータ130が含まれているように図示されているが、必要により、ヒータ130は、省略されうる。
【0027】
図1には、バッテリ110、プロセッサ120及びヒータ130が一列に配されているように図示されている。また、
図2には、バッテリ110、プロセッサ120、蒸気化器140及びヒータ130が一列に配されているように図示されている。また、
図3には、蒸気化器140及びヒータ130が並列に配されているように図示されている。しかし、エアロゾル生成装置100の内部構造は、
図1から
図3に図示されたところに限定されるものではない。言い換えれば、エアロゾル生成装置100の設計により、バッテリ110、プロセッサ120、ヒータ130及び蒸気化器140の配置は、変更されうる。
【0028】
エアロゾル生成物品200がエアロゾル生成装置100に挿入されれば、エアロゾル生成装置100は、ヒータ130及び/または蒸気化器140を作動させ、エアロゾル生成物品200及び/または蒸気化器140からエアロゾルを発生させることができる。ヒータ130及び/または蒸気化器140によって生じた発生されたエアロゾルは、エアロゾル生成物品200を通過してユーザに伝達される。
【0029】
必要により、エアロゾル生成物品200が、エアロゾル生成装置100に挿入されていない場合にも、エアロゾル生成装置100は、ヒータ130を加熱することができる。
【0030】
バッテリ110は、エアロゾル生成装置100が動作するのに利用される電力を供給する。例えば、バッテリ110は、ヒータ130または蒸気化器140が加熱されうるように、電力を供給することができ、プロセッサ120が動作するのに必要な電力を供給することができる。また、バッテリ110は、エアロゾル生成装置100に設けられたディスプレイ、センサ、モータなどが動作するのに必要な電力を供給することができる。
【0031】
プロセッサ120は、エアロゾル生成装置100の動作を全般的に制御する。具体的には、プロセッサ120は、バッテリ110、ヒータ130及び蒸気化器140だけではなく、エアロゾル生成装置100に含まれた他の構成の動作を制御する。また、プロセッサ120は、エアロゾル生成装置100の構成それぞれの状態を確認し、エアロゾル生成装置100が動作可能な状態であるか否かということを判断することもできる。
【0032】
プロセッサ120は、少なくとも1つのプロセッサを含む。該プロセッサは、多数の論理ゲートのアレイによっても具現され、汎用的なマイクロプロセッサと、該マイクロプロセッサで実行されうるプログラムが保存されたメモリとの組み合わせによっても具現される。また、他の形態のハードウェアによっても具現されるということは、本実施形態が属する技術分野における当業者であるならば、理解することができるであろう。
【0033】
ヒータ130は、バッテリ110から供給された電力によっても加熱される。例えば、エアロゾル生成物品200がエアロゾル生成装置100に挿入されれば、ヒータ130は、エアロゾル生成物品200の外部に位置することができる。従って、加熱されたヒータ130は、エアロゾル生成物品200内のエアロゾル生成物質の温度を上昇させることができる。
【0034】
ヒータ130は、電気抵抗性ヒータでもある。例えば、ヒータ130には、電気伝導性トラック(track)を含み、該電気伝導性トラックに電流が流れることにより、ヒータ130が加熱されうる。しかし、ヒータ130は、前述の例に限定されるものではなく、希望温度まで加熱されうるものであるならば、制限なしに該当しうる。ここで、該希望温度は、エアロゾル生成装置100に既設定のものでもあり、ユーザにより、所望する温度にも設定される。
【0035】
なお、他の例として、ヒータ130は、誘導加熱式ヒータでもある。具体的には、ヒータ130には、エアロゾル生成物品を誘導加熱方式で加熱するための電気伝導性コイルを含むものでもあり、該エアロゾル生成物品は、誘導加熱式ヒータによって加熱されうるサセプタを含むものでもある。
【0036】
例えば、ヒータ130は、管型加熱要素、板型加熱要素、針型加熱要素または棒型加熱要素を含むものでもあり、加熱要素の形態により、エアロゾル生成物品200の内部または外部を加熱することができる。
【0037】
また、エアロゾル生成装置100には、ヒータ130が複数個配されうる。そのとき、複数個のヒータ130は、エアロゾル生成物品200の内部に挿入されるようにも配され、エアロゾル生成物品200の外部にも配される。また、複数個のヒータ130のうち一部は、エアロゾル生成物品200の内部に挿入されるように配され、残りは、エアロゾル生成物品200の外部にも配される。また、ヒータ130の形状は、
図1から
図3に図示された形状に限定されるものではなく、多様な形状にも作製される。
【0038】
蒸気化器140は、液状組成物を加熱し、エアロゾルを生成することができ、生成されたエアロゾルは、エアロゾル生成物品200を通過し、ユーザに伝達されうる。言い換えれば、蒸気化器140によって生成されたエアロゾルは、エアロゾル生成装置100の気流通路に沿って移動することができ、該気流通路は、蒸気化器140によって生成されたエアロゾルが、エアロゾル生成物品200を通過し、ユーザに伝達されるようにも構成される。
【0039】
例えば、蒸気化器140は、液体保存部、液体伝達手段及び加熱要素を含むものでもあるが、それらに限定されるものではない。例えば、液体保存部、液体伝達手段及び加熱要素は、独立したモジュールとして、エアロゾル生成装置100に含まれるものでもある。
【0040】
該液体保存部は、液状組成物を保存することができる。例えば、該液状組成物は、揮発性タバコ香成分を含むタバコ含有物質を含む液体でもあり、非タバコ物質を含む液体でもある。該液体保存部は、蒸気化器140から/に脱着/付着されるようにも作製され、蒸気化器140と一体にも作製される。
【0041】
例えば、該液状組成物は、水、ソルベント、エタノール、植物抽出物、香料、香味剤またはビタミン混合物を含むものでもある。該香料は、メントール、ペパーミント、スペアミントオイル、各種の果物香成分などを含むものでもあるが、それらに制限されるものではない。該香味剤は、ユーザに多様な香味または風味を提供することができる成分を含むものでもある。該ビタミン混合物は、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC及びビタミンEのうち少なくとも一つが混合されたものでもあるが、それらに制限されるものではない。また、該液状組成物は、グリセリン及びプロピレングリコールのようなエアロゾル形成剤を含むものでもある。
【0042】
該液体伝達手段は、液体保存部の液状組成物を加熱要素に伝達することができる。例えば、該液体伝達手段は、綿繊維、セラミック繊維、ガラスファイバ、多孔性セラミックのような芯(wick)にもなるが、それらに限定されるものではない。
【0043】
該加熱要素は、液体伝達手段によって伝達される液状組成物を加熱するための要素である。例えば、該加熱要素は、金属熱線、金属熱板、セラミックヒータなどにもなるが、それらに限定されるものではない。また、該加熱要素は、ニクロム線のような伝導性フィラメントによっても構成され、該液体伝達手段に巻かれる構造にも配される。該加熱要素は、電流供給によっても加熱され、該加熱要素と接触された液体組成物に熱を伝達し、該液体組成物を加熱することができる。その結果、エアロゾルが生成されうる。
【0044】
例えば、蒸気化器140は、カトマイザ(cartomizer)または霧化器(atomizer)とも称されるが、それらに限定されるものではない。
【0045】
一方、エアロゾル生成装置100は、バッテリ110、プロセッサ120、ヒータ130及び蒸気化器140以外に、汎用的な構成をさらに含むものでもある。例えば、エアロゾル生成装置100は、視覚情報の出力が可能なディスプレイ、及び/または触覚情報の出力のためのモータを含むものでもある。また、エアロゾル生成装置100は、少なくとも1つのセンサ(パフセンサ、温度センサ、エアロゾル生成物品挿入感知センサなど)を含むものでもある。また、エアロゾル生成装置100は、エアロゾル生成物品200が挿入された状態においても、外部空気が流入されるか、あるいは内部気体が流出されうる構造にも作製される。
【0046】
図1から
図3には、図示されていないが、エアロゾル生成装置100は、別途のクレードルと共に、システムを構成することもできる。例えば、該クレードルは、エアロゾル生成装置100のバッテリ110の充電にも利用される。または、該クレードルとエアロゾル生成装置100とが結合された状態で、ヒータ130が加熱されうる。
【0047】
エアロゾル生成物品200は、一般的な燃焼型シガレットとと類似してもいる。例えば、エアロゾル生成物品200は、エアロゾル生成物質を含む第1部分と、フィルタなどを含む第2部分とにも区分される。または、エアロゾル生成物品200の第2部分にも、エアロゾル生成物質が含まれるものでもある。例えば、顆粒形態またはカプセル形態に作られたエアロゾル生成物質が、第2部分にも挿入される。
【0048】
エアロゾル生成装置100の内部には、第1部分の全体が挿入され、第2部分は、外部にも露出される。または、エアロゾル生成装置100の内部に、第1部分の一部だけ挿入され、また第1部分の全体、及び第2部分の一部が挿入されうる。ユーザは、第2部分を口でした状態でエアロゾルを吸入することができる。このとき、エアロゾルは、外部空気が第1部分を通過することで生成され、生成されたエアロゾルは、第2部分を通過し、ユーザの口に伝達される。
【0049】
一例として、外部空気は、エアロゾル生成装置100に形成された少なくとも1つの空気通路を介しても流入される。例えば、エアロゾル生成装置100に形成された空気通路の開閉、及び/または空気通路の大きさは、ユーザによっても調節される。それにより、霧化量、喫煙感などが、ユーザによっても調節される。他の例として、外部空気は、エアロゾル生成物品200の表面に形成された少なくとも1つの孔を介し、エアロゾル生成物品200の内部にも流入される。
【0050】
以下、
図4を参照し、エアロゾル生成物品200の例について説明する。
【0051】
図4は、エアロゾル生成物品の例を図示した図面である。
【0052】
図4を参照すれば、エアロゾル生成物品200は、タバコロッド210及びフィルタロッド220を含む。
図1から
図3を参照して説明した第1部分は、タバコロッド210を含み、第2部分は、フィルタロッド220を含む。
【0053】
図4には、フィルタロッド220が単一セグメントとして図示されているが、それに限定されるものではない。言い換えれば、フィルタロッド220は、複数のセグメントによっても構成される。例えば、フィルタロッド220は、エアロゾルを冷却する第1セグメント、及びエアロゾル内に含まれた所定の成分をフィルタリングする第2セグメントを含むものでもある。また、必要により、フィルタロッド220には、他の機能を遂行する少なくとも1つのセグメントをさらに含むものでもある。
【0054】
エアロゾル生成物品200は、少なくとも1枚のラッパ240によっても包装される。ラッパ240には、外部空気が流入されるか、あるいは内部気体が流出される少なくとも1つの孔が形成されうる。一例として、エアロゾル生成物品200は、1枚のラッパ240によっても包装される。他の例として、エアロゾル生成物品200は、2枚以上のラッパ240によって重畳的にも包装される。例えば、第1ラッパ241によってタバコロッド210が包装され、ラッパ242,243,244により、フィルタロッド220が包装されうる。そして、単一ラッパ245により、エアロゾル生成物品200全体がさらに包装されうる。もしフィルタロッド220が複数のセグメントによって構成されているならば、それぞれのセグメントが、ラッパ242,243,244によっても包装される。
【0055】
タバコロッド210は、エアロゾル生成物質を含む。例えば、エアロゾル生成物質は、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール及びオレイルアルコールのうち少なくとも一つを含むものでもあるが、それらに限定されるものではない。また、タバコロッド210は、風味剤、湿潤剤及び/または有機酸(organic acid)のような他の添加物質を含むものでもある。また、タバコロッド210には、メントールまたは保湿剤のような加香液が、タバコロッド210に噴射されることによっても添加される。
【0056】
タバコロッド210は、多様にも作製される。例えば、タバコロッド210は、シート(sheet)によっても作製され、ストランド(strand)によっても作製される。また、タバコロッド210は、タバコシートが細かく切られた刻みタバコによっても作成されることもできる。また、タバコロッド210は、熱伝導物質によっても取り囲まれる。例えば、該熱伝導物質は、アルミニウムホイルのような金属ホイルでもあるが、それに限定されるものではない。一例として、タバコロッド210を取り囲む熱伝導物質は、タバコロッド210に伝達される熱を等しく分散させ、タバコロッドに加えられる熱伝導率を向上させることができ、それにより、タバコ味を向上させることができる。また、タバコロッド210を取り囲む熱伝導物質は、誘導加熱式ヒータによって加熱されるサセプタとしての機能を行うことができる。このとき、図面に図示されていないが、タバコロッド210は、外部を取り囲む熱伝導物質以外にも、追加のサセプタをさらに含むものでもある。
【0057】
フィルタロッド220は、酢酸セルロースフィルタでもある。なお、フィルタロッド220の形状には、制限がない。例えば、フィルタロッド220は、円柱型ロッドでもあり、内部に中空を含むチューブ型ロッドでもある。また、フィルタロッド220は、リセス型ロッドでもある。もしフィルタロッド220が複数のセグメントによって構成されている場合、複数のセグメントのうち少なくとも一つが、異なる形状にも作製される。
【0058】
フィルタロッド220は、香味が発生されるようにも作製される。一例として、フィルタロッド220に加香液が噴射されもし、該加香液が塗布された別途の繊維がフィルタロッド220の内部に挿入されうる。
【0059】
また、フィルタロッド220には、少なくとも1つのカプセル230が含まれるものでもある。ここで、カプセル230は、香味またはエアロゾルを発生させることができる。例えば、カプセル230は、香料を含む液体を被膜で覆い包んだ構造でもある。カプセル230は、球形または円筒状の形状を有することができるが、それらに制限されるものではない。
【0060】
もしフィルタロッド220にエアロゾルを冷却するセグメントが含まれる場合、該冷却セグメントは、高分子物質または生分解性高分子物質によっても製造される。例えば、冷却セグメントは、純粋なポリ乳酸だけによっても作製されるが、それに限定されるものではない。または、該冷却セグメントは、複数の孔があいた酢酸セルロースフィルタによっても作製される。しかし、該冷却セグメントは、前述の例に限定されるものではなく、エアロゾルが冷却される機能を遂行することができるものであるならば、制限なしに該当しうる。
【0061】
図5は、一実施形態に係わるエアロゾル生成装置を図示した図面である。
【0062】
図5を参照すれば、一実施形態に係わるエアロゾル生成装置100は、プロセッサ120、ヒータ130、メモリ150、収容空間160及びトランスデューサ170を含むものでもある。
図5のプロセッサ120及びヒータ130は、
図1から
図3のプロセッサ120及びヒータ130と実質的に同一でもあるので、それにより、重複する説明は、省略する。また、
図5のエアロゾル生成物品200は、
図1から
図4のエアロゾル生成物品200と実質的に同一でもあるので、それにより、重複する説明は、省略する。
【0063】
メモリ150は、エアロゾル生成装置100内で処理される各種データを保存するハードウェアであり、メモリ150は、プロセッサ120で処理されたデータ、及び処理されるデータを保存することができる。例えば、メモリ150には、エアロゾル生成装置100の動作時間、最大パフ回数、現在パフ回数、少なくとも1つの温度プロファイル、及びユーザの喫煙パターンに係わるデータなどが保存されうる。
【0064】
メモリ150は、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)・SRAM(Static Random Access Memory)のようなRAM(Random Access Memory)、ROM(Read-Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)のような多様な種類によっても具現される。
【0065】
収容空間160は、エアロゾル生成物品200が除去可能に収容される空間でもある。例えば、ユーザは、エアロゾルを吸入するために、エアロゾル生成物品200を収容空間160に挿入することができ、エアロゾル吸入が完了した後、エアロゾル生成物品200を収容空間160から除去することができる。なお、エアロゾル生成装置100が収容空間160を含むということは、エアロゾル生成装置100が収容空間160が形成された少なくとも1つのハウジングまたは構造物を含むということを意味しうる。
【0066】
ヒータ130は、収容空間160の少なくとも一部を取り囲むようにも配される。それにより、収容空間160にエアロゾル生成物品200が収容された状態で、ヒータ130は、エアロゾル生成物品200の外側を取り囲むことができる。なお、
図5には、ヒータ130がエアロゾル生成物品200の外側を取り囲む形状であるように図示されているが、それに制限されるものではなく、ヒータ130は、少なくとも一部が、エアロゾル生成物品200の内部に挿入される形状でもある。
【0067】
トランスデューサ170は、収容空間160に向けて超音波を出力し、収容空間160から反射される超音波を受信し、受信された超音波に対応する電気信号を生成することができる。
【0068】
一例として、トランスデューサ170は、圧電素子を含むものでもある。該圧電素子は、電力が印加されれば、物理的な振動を発生させ、該物理的な振動が印加されれば、該物理的振動を電気信号に変換することができる物質でもある。それにより、トランスデューサ170に、バッテリ(例:
図1から
図3のバッテリ110)の電力が印加されれば、該圧電素子によって超音波が生じうる。トランスデューサ170から生じた超音波は、収容空間160に向けて伝播され、収容空間160の内壁、または収容空間160に収容された物体に反射され、トランスデューサ170にさらに受信されうる。該圧電素子は、トランスデューサ170に受信された超音波によって振動することにより、電気信号を生成することができる。
【0069】
例えば、トランスデューサ170は、収容空間160に超音波を出力すると共に、収容空間160から反射される超音波を受信し、電気信号を生成することができるが、それに制限されるものではない。他の例として、トランスデューサ170は、所定時間の間、超音波を出力することを中断した状態で、収容空間160から反射される超音波を受信し、電気信号を生成することができる。
【0070】
トランスデューサ170は、エアロゾル生成装置100の長手方向に沿い、ヒータ130から離隔されても配される。それにより、ヒータ130が発生させる熱から、トランスデューサ170が受ける影響が低減されることにより、トランスデューサ170は、ヒータ130が動作する間にも、収容空間160から反射される超音波を円滑に受信することができる。
【0071】
トランスデューサ170は、収容空間160に超音波を出力し、収容空間160から反射される超音波を円滑に受信することができるように、収容空間160に隣接するようにも配される。例えば、エアロゾル生成物品200が収容空間160に収容された状態で、トランスデューサ170は、エアロゾル生成物品200の外面と直接接触するか、あるいはエアロゾル生成物品200の外面に隣接するものの、エアロゾル生成物品200の外面から微細な間隔ほど離隔されてもいる。
【0072】
プロセッサ120は、トランスデューサ170によって生成された電気信号に基づき、収容空間160に、エアロゾル生成物品200が収容されているか否かということを判断することができる。また、プロセッサ120は、エアロゾル生成物品200が、収容空間160に収容されていると判断される場合、別途のユーザの操作なしも、ヒータ130の動作を開始させることができる。
【0073】
一例として、トランスデューサ170が収容空間160に超音波を出力する状態において、収容空間160にエアロゾル生成物品200が収容されれば、トランスデューサ170によって生成される電気信号の強度が変化しうる。それにより、プロセッサ120は、トランスデューサ170が生成する電気信号の強度の変化値に基づき、収容空間160に、エアロゾル生成物品200が収容されているか否かということを判断することができる。
【0074】
他の例として、プロセッサ120は、トランスデューサ170が生成する電気信号の強度、パターン及び特性のうち少なくとも一つを、メモリ150にすでに保存されている電気信号の強度、パターン及び特性のうち少なくとも一つと比較することにより、収容空間160に、エアロゾル生成物品200が収容されているか否かということを判断することができる。
【0075】
図6は、一実施形態に係わるエアロゾル生成装置が、エアロゾル生成物品の種類を判断する方法について説明するための図面である。
図6のプロセッサ120、ヒータ130、収容空間160及びトランスデューサ170は、
図5のプロセッサ120、ヒータ130、収容空間160及びトランスデューサ170と実質的に同一であるので、それにより、重複する説明は、省略する。
【0076】
なお、一例示として、エアロゾル生成物品200の種類は、内部に含まれたエアロゾル生成物質の量や種類によっても区分される。該エアロゾル生成物質の量や種類により、適する加熱温度または加熱時間が異なりうるので、エアロゾル生成物品200は、種類別に異なって加熱されることが望ましいのである。
【0077】
一実施形態において、プロセッサ120は、トランスデューサ170によって生成された電気信号に基づき、収容空間160に収容されたエアロゾル生成物品200の種類を判断し、判断されたエアロゾル生成物品200の種類に基づき、ヒータ130の動作を制御することができる。例えば、エアロゾル生成物品200が収容空間160に収容された状態で、トランスデューサ170は、収容空間160に向けて超音波を出力し、エアロゾル生成物品200から反射される超音波から電気信号を生成することができる。プロセッサ120は、トランスデューサ170によって生成された電気信号の強度、パターン及び特性のうち少なくとも一つを、メモリ(例:
図5のメモリ150)にすでに保存されている電気信号の強度、パターン及び特性のうち少なくとも一つと比較することにより、収容空間160に収容されたエアロゾル生成物品200の種類を判断することができる。
【0078】
トランスデューサ170が収容空間160に向けて出力した超音波のうち、エアロゾル生成物品200の外面から反射される超音波の比率は、エアロゾル生成物品200の外面の素材または形状によっても決定される。エアロゾル生成物品200の種類により、エアロゾル生成物品200の外面の素材または形状が異なる場合、エアロゾル生成装置100がトランスデューサ170を活用し、エアロゾル生成物品200の種類を容易に判断することができる。
【0079】
一実施形態に係わるエアロゾル生成装置100に収容されるエアロゾル生成物品200には、識別子250が含まれるものでもある。例えば、識別子250が、エアロゾル生成物品200の種類ごとに異なる素材または形状を有するように作製されることにより、トランスデューサ170によって生成された電気信号の強度は、エアロゾル生成物品200の種類ごとにも異なる。それにより、プロセッサ120は、トランスデューサ170によって生成された電気信号の強度に基づき、エアロゾル生成物品200の種類を円滑に判断することができる。
【0080】
識別子250は、エアロゾル生成物品200の外面を形成するラッパ(例:
図4のラッパ240)と異なる素材によっても作製される。例えば、識別子250の素材には、金属性物質、非金属性物質であるポリ乳酸(PLA:poly lactic acid)及びプラスチックが含まれるものでもあるが、それらに制限されるものではない。
【0081】
一実施形態において、プロセッサ120は、既設定の複数の温度プロファイルのうち、判断されたエアロゾル生成物品200の種類に対応する温度プロファイルにより、加熱動作を遂行するように、ヒータ130を制御することができる。ここで、該温度プロファイルとは、エアロゾル生成物品200を利用した1回の喫煙動作間の時間、あるいはパフ回数によるヒータ130またはエアロゾル生成物品200の温度変化を意味しうる。例えば、メモリ(例:
図5のメモリ150)には、それぞれのエアロゾル生成物品200の種類に対応する複数の温度プロファイルがすでに保存されてもいる。それにより、プロセッサ120は、エアロゾル生成物品200の種類を判断し、メモリに保存された複数の温度プロファイルのうち、判断されたエアロゾル生成物品200の種類に対応する温度プロファイルにより、ヒータ130が加熱動作を遂行するように、ヒータ130を制御することができる。
【0082】
一実施形態において、プロセッサ120は、判断されたエアロゾル生成物品200の種類を、エアロゾル生成装置100にすでに保存されている種類と比較し、判断されたエアロゾル生成物品200の種類が、エアロゾル生成装置100にすでに保存されている種類と異なる場合、ヒータ130が加熱されないように制御することができる。例えば、プロセッサ120は、収容空間160に収容されたエアロゾル生成物品200の種類が、メモリ(例:
図5のメモリ150)に保存された種類と異なる場合、ヒータ130が加熱されないように、ヒータ130を制御することができる。
【0083】
図7は、一実施形態に係わるエアロゾル生成装置が、エアロゾル生成物品の再使用いかんを判断する方法について説明するための図面である。
図7のプロセッサ120、ヒータ130、収容空間160及びトランスデューサ170は、
図5のプロセッサ120、ヒータ130、収容空間160及びトランスデューサ170と実質的に同一であるので、それにより、重複する説明は、省略する。
【0084】
例えば、エアロゾル生成装置100が、エアロゾル生成物品200を利用した喫煙動作を遂行することにより、エアロゾル生成物品200内のエアロゾル生成物質が消尽されうる。その場合、使用されたエアロゾル生成物品200は、ユーザによって廃棄されなければならない。ユーザがすでに使用されたエアロゾル生成物品200を再使用する場合、エアロゾル生成物質の少なくとも一部が消尽された状態であるので、ユーザは、再使用されるエアロゾル生成物品200から十分な喫煙満足感を感じることができるないのである。それにより、収容空間160に収容されたエアロゾル生成物品200が再使用されたものである場合、エアロゾル生成装置100が、ヒータ130が加熱されないように制御することが望ましいのである。
【0085】
一実施形態において、プロセッサ120は、トランスデューサ170によって生成された電気信号に基づき、エアロゾル生成物品200の再使用いかんを判断し、エアロゾル生成物品200が再使用されたと判断される場合、ヒータ130が加熱されないように制御することができる。
【0086】
例えば、1回以上使用されたエアロゾル生成物品200には、タバコロッド210のエアロゾル生成物質が、ヒータ130の熱によって変形された炭化物Cが含まれるものでもある。超音波は、異なる物質ごとに、反射される程度が異なるので、エアロゾル生成物品200に炭化物Cが含まれているか否かということにより、エアロゾル生成物品200から、超音波が反射される程度が異なりうる。それにより、エアロゾル生成物品200に炭化物Cが含まれている場合と、エアロゾル生成物品200に炭化物Cが含まれていない場合とを比較するとき、トランスデューサ170によって生成される電気信号の強度、パターン及び特性のうち少なくとも一つが異なりうる。プロセッサ120は、トランスデューサ170によって生成される電気信号の強度、パターン及び特性のうち少なくとも一つが、メモリ(例:
図5のメモリ150)に保存された電気信号の強度、パターン及び特性のうち少なくとも一つと異なる場合、収容空間160に収容されたエアロゾル生成物品200が再使用されたものであると判断することができる。また、プロセッサ120は、エアロゾル生成物品200が再使用されたものであると判断される場合、ヒータ130が加熱されないように制御することができる。
【0087】
図8は、一実施形態に係わるエアロゾル生成装置が、収容空間で生成されるエアロゾルの量を判断する方法について説明するための図面である。
図8のプロセッサ120、ヒータ130、収容空間160及びトランスデューサ170は、
図5のプロセッサ120、ヒータ130、収容空間160及びトランスデューサ170と実質的に同一であるので、それにより、重複する説明は、省略する。
【0088】
例えば、エアロゾル生成物品200の内部に不純物が含まれるか、あるいは過度に多くの水分が含まれる場合のように、収容空間160に収容されるエアロゾル生成物品200の状態が正常ではないのである。その場合、エアロゾル生成物品200から生成されるエアロゾルの量が正常な場合と異なりうるので、エアロゾル生成装置100は、エアロゾルの量を判断し、ヒータ130の動作を制御することができる。
【0089】
一実施形態において、プロセッサ120は、トランスデューサ170によって生成された電気信号に基づき、収容空間160で生成されるエアロゾルの量を判断し、判断されたエアロゾルの量に基づき、ヒータ130の動作を制御することができる。
【0090】
ヒータ130が加熱動作を開始すれば、エアロゾル生成物品200からエアロゾルVが生成されうる。生成されたエアロゾルVは、ユーザに吸入される前、エアロゾル生成物品200の内部または外部に位置しうる。トランスデューサ170から出力される超音波は、エアロゾル生成物品200の外部または内部に位置するエアロゾルVからも反射される。エアロゾルVの量が多いほど、エアロゾルVからトランスデューサ170に反射される超音波が増大し、トランスデューサ170によって生成された電気信号の強度が増大しうる。それにより、プロセッサ120は、トランスデューサ170によって生成された電気信号の強度に基づき、収容空間160で生成されるエアロゾルの量を判断することができる。
【0091】
なお、例えば、ユーザがエアロゾルを吸入する前、ヒータ130は、既設定の時間の間、エアロゾル生成物品200を予熱(preheat)することができる。その場合、エアロゾル生成物品200が予熱される時間が短いことが望ましいので、ヒータ130の温度は、ユーザがエアロゾルを吸入する期間より、エアロゾル生成物品200が予熱される期間において、さらに高く維持されうる。
【0092】
一実施形態において、プロセッサ120は、ヒータ130が加熱動作を始めた以後、既設定の時間が徒過した時点で判断されたエアロゾルの量が臨界値未満である場合、ヒータ130の動作を中断させることができる。言い換えれば、プロセッサ120は、予熱が完了した時点において、エアロゾル生成物品200から生成されたエアロゾルの量を判断し、判断されたエアロゾルの量が臨界値未満である場合、エアロゾル生成物品200が正常ではない状態であると判断することができる。それにより、プロセッサ120は、ヒータ130の動作を中断させることができる。
【0093】
また、ヒータ130が加熱動作を始めた以後、既設定の徒過した時点で判断されたエアロゾルの量が臨界値未満である場合、エアロゾル生成装置100は、ユーザインターフェース(図示せず)を介し、エアロゾル生成物品200を収容空間160から除去せよというお知らせをユーザに提供することができる。該ユーザインターフェースは、例えば、視覚情報の出力が可能なディスプレイ、または触覚情報の出力のためのモータのうち少なくとも一つでもあるが、それらに制限されるものではない。
【0094】
一実施形態において、プロセッサ120は、ヒータ130が加熱動作を始めた以後、既設定の徒過した時点で判断されたエアロゾルの量が、臨界値以上である場合、ヒータ130の加熱温度を低下させることができる。言い換えれば、プロセッサ120は、予熱が完了した時点において、収容空間160で生成されるエアロゾルの量を判断し、判断されたエアロゾルの量が臨界値以上である場合、エアロゾル生成物品200が正常な状態であると判断することができる。それにより、プロセッサ120は、予熱が正常に遂行されていると判断し、ヒータ130の加熱温度を、既設定の温度プロファイルにより、低下させることができる。ただし、それに必ずしも制限されるものではなく、既設定の温度プロファイルによって予熱が完了した以後、加熱温度が上昇されもする。
【0095】
図9は、一実施形態に係わるエアロゾル生成装置が、収容空間で生成されるエアロゾルの量が均一であるか否かということを判断する方法について説明するための図面である。
図9のプロセッサ120、ヒータ130及び収容空間160は、
図5のプロセッサ120、ヒータ130及び収容空間160と実質的に同一であるので、それにより、重複する説明は、省略する。
【0096】
例えば、エアロゾル生成物品200がエアロゾル生成装置100の長手方向と並行ではない方向に沿い、収容空間160に挿入される場合のように、収容空間160にエアロゾル生成物品200が正常ではない状態に収容されうる。その場合、ヒータ130の熱が、エアロゾル生成物品200に均一ではないように伝達されるので、エアロゾル生成物品200の1領域のエアロゾル生成物質が、他領域のエアロゾル生成物質に比べ、いち早く消尽され、ユーザが喫煙満足感を感じ難くなってしまう。
【0097】
一実施形態において、トランスデューサ170は、収容空間160の1領域に超音波を出力する第1トランスデューサ171、及び収容空間160の他領域に超音波を出力する第2トランスデューサ172を含むものでもある。例えば、第1トランスデューサ171と第2トランスデューサ172は、互いに反対となる方向に対するように収容空間160に配されうるが、それに制限されるものではない。
【0098】
一実施形態において、プロセッサ120は、第1トランスデューサ171を利用し、判断される収容空間160の1領域で生成されるエアロゾルV1の量と、第2トランスデューサ172を利用し、収容空間160の他領域で生成されるエアロゾルV2の量とを比較し、ヒータ130の動作を制御することができる。例えば、プロセッサ120は、第1トランスデューサ171によって生成された電気信号の強度に基づき、収容空間160の1領域で生成されるエアロゾルV1の量を判断することができる。また、プロセッサ120は、第2トランスデューサ172によって生成された電気信号の強度に基づき、収容空間160の他領域で生成されるエアロゾルV2の量を判断することができる。収容空間160の1領域で生成されるエアロゾルV1の量と、収容空間160の他領域で生成されるエアロゾルV2の量との差が誤差範囲を超えるか否かということにより、プロセッサ120は、収容空間160の内部において、エアロゾルV1,V2が均一に生成されているか否かということを判断することができる。
【0099】
一実施形態において、収容空間160の1領域で生成されるエアロゾルV1の量と、収容空間160の他領域で生成されるエアロゾルV2の量との差が誤差範囲を超える場合、プロセッサ120は、収容空間160の内部において、エアロゾルV1,V2が不均一に生成されると判断し、ヒータ130の加熱動作を中断させることができる。
【0100】
また、収容空間160の内部において、エアロゾルV1,V2が不均一に生成されると判断された場合、エアロゾル生成装置100は、ユーザインターフェース(図示せず)を介し、ユーザにエアロゾル生成物品の収容状態を確認せよというお知らせを提供することができる。該ユーザインターフェースは、例えば、視覚情報の出力が可能なディスプレイ、または触覚情報の出力のためのモータのうち少なくとも一つでもあるが、それらに制限されるものではない。
【0101】
図10は、一実施形態に係わるエアロゾル生成装置の動作方法を示すためのフローチャートである。
図10のエアロゾル生成装置の動作に係わる内容は、
図1から
図9の図面で説明された実施形態に係わるので、以下、省略されている内容であるとしても、
図1から
図9の図面で説明された内容は、
図10の方法にも適用されるのである。
【0102】
段階1010において、エアロゾル生成装置は、トランスデューサによって生成された電気信号に基づき、収容空間に収容されたエアロゾル生成物品の種類を判断することができる。例えば、該エアロゾル生成装置は、該トランスデューサによって生成された電気信号の強度、パターン及び特性のうち、少なくとも一つと、メモリにすでに保存されている電気信号の強度、パターン及び特性のうち、少なくとも一つとを比較することにより、収容空間に収容されたエアロゾル生成物品の種類を判断することができる。
【0103】
段階1020において、エアロゾル生成装置は、判断されたエアロゾル生成物品の種類が、該エアロゾル生成装置にすでに保存されている種類と異なるものであるか否かということを判断することができる。
【0104】
段階1030において、判断されたエアロゾル生成物品の種類が、該エアロゾル生成装置にすでに保存されている種類と異なる場合、該エアロゾル生成装置は、ヒータが加熱されないように制御することができる。また、該エアロゾル生成装置は、ユーザインターフェースを介し、該エアロゾル生成物品の種類を確認せよというお知らせを出力することもできる。
【0105】
段階1040において、判断されたエアロゾル生成物品の種類が、該エアロゾル生成装置にすでに保存されている種類と異なっていない場合、該エアロゾル生成装置は、判断されたエアロゾル生成物品の種類に対応する温度プロファイルによって加熱動作を遂行するように、ヒータを制御することができる。該エアロゾル生成装置は、該エアロゾル生成物品の種類に係わる判断を完了した以後、別途のユーザ入力なしにも、加熱動作を遂行することができる。ただし、それに制限されるものではなく、該エアロゾル生成装置は、該エアロゾル生成物品の種類に係わる判断を完了した以後、さらなるユーザ入力が受信されてこそ、加熱動作を遂行することもできる。
【0106】
段階1050において、エアロゾル生成装置は、トランスデューサによって生成された電気信号に基づき、収容空間で生成されるエアロゾルの量を判断することができる。例えば、該エアロゾル生成装置は、ヒータがエアロゾル生成物品を予熱する加熱動作を始めた以後、既設定の時間が徒過した時点(すなわち、予熱が完了した時点)において、収容空間で生成されるエアロゾルの量を判断することができる。
【0107】
段階1060において、エアロゾル生成装置は、判断されたエアロゾルの量が臨界値未満であるか否かということを判断することができる。
【0108】
段階1070において、判断されたエアロゾルの量が臨界値未満である場合、エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物品が正常ではない状態であると判断し、ヒータが動作を中断させるように、ヒータを制御することができる。例えば、該エアロゾル生成物品が正常ではない状態である場合には、エアロゾル生成物品の内部に不純物が含まれているか、あるいは過度に多くの水分が含まれている場合などが含まれるものでもある。
【0109】
段階1080において、判断されたエアロゾルの量が臨界値以上である場合、ヒータの加熱温度が低下されるように、ヒータを制御することができる。言い換えれば、エアロゾル生成装置は、予熱が完了した時点において、収容空間で生成されるエアロゾルの量を判断し、判断されたエアロゾルの量が臨界値以上である場合、エアロゾル生成物品が正常な状態であると判断することができる。それにより、エアロゾル生成装置は、予熱が正常に遂行されたと判断し、ヒータの加熱温度を既設定の温度プロファイルによって低下させることができる。
【0110】
前述のように、一実施形態に係わるエアロゾル生成装置は、トランスデューサを活用し、エアロゾル生成物品に係わる総合的な情報を獲得し、獲得された情報に基づき、ヒータの動作を制御し、ユーザにすぐれた風味を有するエアロゾルを提供することができる。
【0111】
一実施形態は、コンピュータによって実行されるプログラムモジュールのようなコンピュータによって実行可能な命令語を含む記録媒体の形態にも具現される。コンピュータで読み取り可能な媒体は、コンピュータによってアクセスされうる任意の可用媒体でもあり、揮発性及び不揮発性の媒体、分離型及び非分離型の媒体をいずれも含む。また、コンピュータで読み取り可能な媒体は、コンピュータ記録媒体及び通信媒体をいずれも含むものでもある。該コンピュータ記録媒体は、コンピュータで読み取り可能な命令語、データ構造、プログラムモジュール、またはその他データのような情報の保存のための任意の方法または技術によって具現された揮発性及び不揮発性、分離型及び非分離型の媒体をいずれも含む。該通信媒体は、典型的に、コンピュータで読み取り可能な命令語、データ構造、プログラムモジュールのような変調されたデータ信号のその他データ、またはその他伝送メカニズムを含み、任意の情報伝達媒体を含む。
【0112】
本実施形態と係わる技術分野における当業者であるならば、前述の記載の本質的な特性から外れない範囲で変形された形態にも具現されるということを理解することができるであろう。従って、開示された方法は、限定的な観点ではなく、説明的な観点から考慮されなければならない。本発明の範囲は、前述の説明ではなく、特許請求の範囲に示されており、それと同等な範囲内にある全ての差異は、本発明に含まれたものであると解釈されなければならないのである。
【国際調査報告】