(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-06
(54)【発明の名称】マイクロ波検査装置において容器を搬送するための支持体並びに当該支持体を用いた容器の検査装置及び検査方法
(51)【国際特許分類】
B65B 57/10 20060101AFI20230830BHJP
B65B 57/00 20060101ALI20230830BHJP
G01G 9/00 20060101ALI20230830BHJP
G01G 15/00 20060101ALI20230830BHJP
G01G 17/00 20060101ALI20230830BHJP
【FI】
B65B57/10 B
B65B57/00 A
G01G9/00
G01G15/00 A
G01G17/00 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022581604
(86)(22)【出願日】2021-07-16
(85)【翻訳文提出日】2022-12-28
(86)【国際出願番号】 IB2021056431
(87)【国際公開番号】W WO2022038430
(87)【国際公開日】2022-02-24
(31)【優先権主張番号】102020000018712
(32)【優先日】2020-08-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】392003937
【氏名又は名称】ジー.デー ソチエタ ペル アツィオニ
【氏名又は名称原語表記】G.D SOCIETA PER AZIONI
(74)【代理人】
【識別番号】100159905
【氏名又は名称】宮垣 丈晴
(74)【代理人】
【識別番号】100142882
【氏名又は名称】合路 裕介
(74)【代理人】
【識別番号】100158610
【氏名又は名称】吉田 新吾
(74)【代理人】
【識別番号】100132698
【氏名又は名称】川分 康博
(72)【発明者】
【氏名】チェラティ,ルカ
(72)【発明者】
【氏名】ビオンディ,アンドレア
(72)【発明者】
【氏名】ノフェリニ,ジャコモ
(72)【発明者】
【氏名】ゾードン,ノエミ
(72)【発明者】
【氏名】シニガルディ,ステファノ
(72)【発明者】
【氏名】デ マリア,クラウディア
(72)【発明者】
【氏名】カヴァーツァ,ルカ
(57)【要約】
マイクロ波検査装置(1)において容器(100)を搬送するための支持体(4)であって、供給経路(A)に沿って移動可能な支持本体(4a)と、供給経路(A)に沿って移動する支持本体(4a)の上部に結合された少なくとも2つの受入シート(5)と、を備え、支持本体(4a)は、2つ以上の支持部分(S1、S2)を有し、2つ以上の支持部分(S1、S2)は、1つまたは複数の開口部(P)によって少なくとも部分的に互いから離れており、2つ以上の支持部分(S1、S2)の各々は、少なくとも1つのそれぞれの受入シート(5)を担持し、2つ以上の支持部分(S1、S2)は、支持本体(4a)の下部領域で互いに結合または一体化されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイクロ波検査装置(1)において容器(100)を搬送するための支持体(4)であって、
供給経路(A)に沿って移動可能な支持本体(4a)と、
前記供給経路(A)に沿って移動する前記支持本体(4a)の上部に結合された少なくとも2つの受入シート(5)と、を備え、
前記支持本体(4a)は、2つ以上の支持部分(S1、S2)を有し、前記2つ以上の支持部分(S1、S2)は、1つまたは複数の開口部(P)によって少なくとも部分的に互いから離れており、前記2つ以上の支持部分(S1、S2)の各々は、少なくとも1つのそれぞれの受入シート(5)を担持し、前記2つ以上の支持部分(S1、S2)は、前記支持本体(4a)の下部領域で互いに結合または一体化されている、支持体(4)。
【請求項2】
連続する支持部分(S1、S2)は、前記支持本体(4a)の上縁から前記支持本体(4a)の中間部分まで、特に前記下部領域まで延びる開口部(P)によって少なくとも部分的に分離されている、請求項1に記載の支持体。
【請求項3】
前記支持本体(4a)は、主の平面を有し、好ましくは板状の形状であり、前記2つ以上の支持部分(S1、S2)は互いに同一平面上にある、請求項1または2に記載の支持体。
【請求項4】
前記支持本体(4a)はU字形またはくし形である、請求項1から3のいずれか一項に記載の支持体。
【請求項5】
前記支持体は、プラスチック材料、好ましくはポリエチレンで作られたモノリシック体で作られ、前記支持本体(4a)と、前記支持本体(4a)の前記上部に配置された複数のカップの形状の受入シート(5)と、前記支持本体(4a)の下に位置する支持ベース(4b)とを備える、請求項1から4のいずれか一項に記載の支持体。
【請求項6】
前記複数の受入シート(5)は、整列方向に沿って整列されており、各支持部分(S1、S2)は、前記整列方向に対して前縁(6)および後縁(7)を有し、前記前縁(6)および前記後縁(7)は、前記受入部分(5)の対称軸または展開軸に対して対称である形状を有する、請求項1から5のいずれか一項に記載の支持体。
【請求項7】
各々が食品を調製するための粉末状または粒状の製品の用量を収容する容器(100)、特にカプセルを検査するための検査装置(1)であって、
請求項1から6のいずれか一項に記載の複数の支持体(4)を備え且つ前記複数の受入シート(5)内に容器(100)を装填するための装填ステーション(200)と、前記複数の受入シート(5)から前記容器(100)を取り出すための取出ステーション(300)との間で供給経路(A)に沿って前記複数の受入シート(5)を移動させるように構成されたコンベア(2)と、
前記装填ステーション(200)と前記取出ステーション(300)との間で前記供給経路(A)に沿って配置され且つ各容器(100)を、当該容器(100)が前記コンベア(2)の前記支持体(4)によって支持されて移動している間に、検査するように構成された検出ステーション(400)と、を備え、
前記検出ステーション(400)は、前記容器(100)が順々に連続して通過する検出領域(410)を備えたマイクロ波検出器を備える、検査装置(1)。
【請求項8】
前記マイクロ波検出器は、前記検出領域(410)を取り囲むような形状、好ましくは「U」または「C」の形状を有する導波路要素(420)を備え、前記導波路要素(420)は、2つの対向する端部(430)であって、それらの間に前記支持体(4)が通過する隙間(440)を規定する2つの対向する端部(430)を有し、前記隙間(440)は、前記供給経路(A)に対して垂直に測定され、前記隙間(440)のサイズは前記容器(100)が通過し且つ各支持体(4)の前記支持本体(4a)の通過を可能にするように前記検出領域(410)よりも小さく、特に前記支持本体(4a)は、前記支持本体(4a)が前記供給経路(A)と平行に位置する間に、前記隙間(440)を通過する、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
各支持本体(4a)は、前記支持本体(4a)が前記隙間(440)を通過する間に、前記開口部が前記検出領域(410)および/または前記隙間(440)の内側に延在するように、配置される、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記コンベア(2)は、前記供給経路(A)を規定する搬送ユニット(3)と、前記供給経路(A)に対して横方向に前記搬送ユニット(3)から離れるように延びる複数の支持体(4)とを有し、各支持体(4)は、少なくとも、前記支持体(4)の前記複数の受入シート(5)が前記供給経路(A)に対して横方向に整列して、好ましくは垂直に配置された第1の位置と、前記支持体(4)の前記複数の受入シート(5)が、それらが前記検出領域(410)を連続して通過するように、前記供給経路(A)に沿って整列して配置された第2の位置と、をとるように、旋回軸(Y)周りに回転可能であり、各支持体(4)の前記支持本体(4a)は、前記支持体(4)が前記第2の位置をとる場合に前記隙間(440)を通過するために前記隙間(440)より小さい厚さを有する、請求項7から9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
前記コンベア(2)は、好ましくは連続的に、回転軸(X)周りを回転するカルーセルの形態で作られ、前記旋回軸(Y)は、前記回転軸(X)に平行である、請求項7から10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
前記マイクロ波検出器から測定信号を受信し、前記容器または前記容器に収容された前記用量の少なくとも1つの特性、好ましくは密度または重量に関する情報項目を生成するように構成された処理ユニットをさらに備え、好ましくは、前記処理ユニットは、前記マイクロ波検出器から受信した前記測定信号の関数として、重量または密度、前記容器(100)内の製品の種類、前記容器(100)内の異物の存在のうちの少なくとも1つに関する情報項目を生成するように構成される、請求項7から11のいずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
前記処理ユニットは、1つまたは複数の基準モデルを含むメモリユニットに関連付けられており、前記1つまたは複数の基準モデルは、対応するそれぞれの基準測定値と相関し且つ前記容器(100)またはその中に収容された前記製品の用量の種々の重量値に関し、前記処理ユニットは、前記マイクロ波検出器から受信した前記測定値を前記基準モデルと比較することによって前記情報項目を生成するように構成される、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
食品を調製するための粉末状または粒状の製品を収容する容器、特にカプセルのための自動包装機械であって、
一連の容器(100)を製造するための製造ユニットと、
前記製造ユニットの下流に位置する、請求項7から13の1つまたは複数に記載の検査装置(1)と、
前記検査装置(1)の下流に位置する排斥装置と、
前記製造ユニットおよび前記検査装置(1)に接続され且つ前記検査装置(1)の前記処理ユニットによって生成された前記情報項目の関数として、以下の是正措置のうちの少なくとも1つを実行するように構成されたフィードバック制御システムと、を備え、前記是正措置は、
前記製造ユニット、特に前記容器(100)を充填するための装置の1つまたは複数の動作パラメータを変更すること、および
生成された前記情報項目に基づいて不適合とみなされた1つまたは複数の容器(100)を排斥するために前記排斥装置に作用すること、である自動包装機械。
【請求項15】
食品を調製するための粉末状または粒状の製品の用量を収容する容器、具体的にはカプセルを検査するための検査方法であって、好ましくは、請求項7から13のいずれか一項に記載の検査装置(1)を使用して実施され、
マイクロ波検出器を備えた検出ステーション(400)を通る供給経路(A)に沿って、一連の容器(100)を、好ましくは連続的に、供給するステップと、
前記測定ステーション(400)を介して前記マイクロ波検出器によって各容器(100)を測定して一連の測定値を得るステップと、
各測定値に基づいて、前記容器(100)またはその中に収容された前記用量の少なくとも1つの特性、好ましくは密度または重量に関する情報項目を生成するステップと、を含み、
前記一連の容器(100)を供給する前記ステップおよび各容器(100)について検出を実行する前記ステップは、前記一連の容器(100)がそれぞれの支持体(4)によって支持されている間に実行され、各支持体(4)は、支持本体(4a)と、前記支持本体(4a)の上部に配置され且つ各々が対応する容器(100)を収容するように構成された少なくとも2つの受入シート(5)とを含み、前記支持本体(4a)は、2つ以上の支持部分(S1、S2)を有し、前記2つ以上の支持部分(S1、S2)は、1つまたは複数の開口部(P)によって互いに少なくとも部分的に分離され、前記2つ以上の支持部分(S1、S2)の各々は、少なくとも1つの対応する受入シート(5)を担持し、前記2つ以上の支持部分(S1、S2)は、隣接する容器(100)および/または支持部分(S1、S2)によって与えられる検出障害を低減または排除するように、前記マイクロ波検出器の外側を少なくとも部分的に通過する前記支持本体(4a)の下部領域で互いに結合または一体化される、検査方法。
【請求項16】
前記供給経路(A)に沿って一連の容器(100)を供給する前記ステップが、
2つ以上の容器(100)のグループで前記容器(100)を支持し、各グループの前記容器は同一の支持体(4)上に配置され且つ整列方向に沿って互いに整列され、
少なくとも、前記マイクロ波検出ステップの前後に得られ且つ前記同一のグループの前記容器(100)が前記供給方向(A)に対して横方向に整列して、好ましくは垂直に配置された第1の位置と、少なくとも前記マイクロ波検出中に維持され且つ前記同一のグループの前記容器(100)が、それらが前記検出ステーション(400)を連続して通過するように、前記供給経路(A)に沿って整列して配置された第2の位置との間で、各支持体(4)をそれぞれの旋回軸(Y)周りに回転させる、ように実行される、請求項15に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マイクロ波検査装置において容器を搬送するための支持体並びにこの支持体を使用する、容器を検査するための装置および方法に関し、容器は特に、食品、例えば、凍結乾燥食品材料(肉または野菜ストックなど)を製造するための事前にドーズされた量の粒状または粉末状の材料、または煎じ出し飲料を製造するための粒状材料を収容するタイプの容器であり、さらに具体的には、そのような食品を製造するためのカプセルである。
【背景技術】
【0002】
通常、煎じ出し飲料(例えばコーヒー)用のカプセルは、カプセルを製造する機械の下流にあるカプセル供給ラインに沿って配置された計量器(check weighers)を使用して検査される。計量の目的は、カプセルが所望の量の製品を収容していること、したがって、カプセルが所定の製造基準に準拠していることをチェックすることである。
【0003】
従来技術の製造ラインでは、カプセルは、複数のカプセルを保持するためのハウジングを備えたトレイまたは適切な支持プレートを使用して、種々の製造ステーション(装填、ドージング、密封など)間を移送される。
【0004】
従来技術の用途では、インラインの計量器の使用は、カプセルの断続的な供給の必要を伴う。なぜなら、計量器は、各カプセルが計量器、特にロードセル上に所定の時間留まることを必要とするからである。
【0005】
不利なことに、これらの解決策は遅く、柔軟性に欠ける。カプセルを断続的に供給することは、機械の生産性を低下させ、カプセルが移動中の区間で速度を上げることは、この欠点を克服するための望ましい解決策ではない。粒状または粉末状の材料を収容するカプセルは、高い加速度または振動のために損傷を受けやすいからである。
【0006】
さらに、支持トレイの使用は、ハウジングがトレイ上に分配される方法によって決定されるカプセルの相互配置のために、機械の適応性を低下させる。
【発明の概要】
【0007】
したがって、本発明の目的は、従来技術の上述の欠点を克服する、マイクロ波検査装置において容器を搬送するための支持体並びに容器を検査するための装置および方法を提供することである。
【0008】
より具体的には、本発明の目的は、生産性の向上を可能にする、マイクロ波検査装置において容器を搬送するための支持体並びに容器を検査するための装置および方法を提供することである。
【0009】
本発明のさらなる目的は、全体的な動作の適応性を改善する、マイクロ波検査装置において容器を搬送するための支持体並びに容器を検査するための装置および方法を提供することである。
【0010】
目的は、添付の特許請求の範囲の請求項1、7および15またはそれらに従属する請求項の1つまたは複数に特徴付けられる、本発明によるマイクロ波検査装置において容器を移送するための支持体によって並びに容器を検査するための装置および方法によって完全に達成される。
【0011】
本発明によれば、マイクロ波検査装置において容器を搬送するために特別に構成された支持体がある。この特徴は、支持体が供給経路に沿って移動可能な支持本体と、供給経路に沿って移動するために支持本体の上部に結合された少なくとも2つの受入シートとを有し、受入シートは共振キャビティ内を通過し、支持体は共振器の2つの下部対向ローブであって、共振チャンバの底面の範囲を定める2つの下部対向ローブ間に得られた隙間を長手方向に通過するという事実に少なくとも暗に見い出される。
【0012】
一実施形態によれば、支持本体は、1つまたは複数の開口部によって互いに少なくとも部分的に分離され且つ各々が少なくとも1つの受入シートを担持する2つ以上の支持部分を有する。好ましくは、単一の開口部が2つの隣接する支持部分の間に2つの受入シート間の領域において支持本体の上縁から垂直に延びる凹部隙間の形で形成されている。
【0013】
好ましくは、互いに隣接する支持部分は、支持本体の下部領域で互いに結合または一体化される。これにより、支持本体は、2つの支持部分の場合に「U」字形になり、複数の支持部分の場合に「くし形」になる。
【0014】
好ましくは、支持本体は、単一体であり、連続する支持部分は、支持本体の上縁から支持体の中間部分まで、特に上述の下部領域まで延びる開口部によって少なくとも部分的に分離されており、後者は、支持部分間の剛性結合領域を画定する。これにより、マイクロ波検査装置を介した移動プロセスにおいて、同一の支持体の受入シートが互いに一体化される。
【0015】
好ましくは、支持部材は、マイクロ波検査装置を介した移動の間、移動軸と平行に位置する主平面に主に位置し、これにより、支持本体が共振器の下部隙間を長手方向に通過できる。より好ましくは、支持本体は板状の形状を有し、特に支持部分は互いに同一平面上にある。
【0016】
好ましくは、支持体はプラスチック材料、好ましくはポリエチレンの単一体から作られる。モノリシック体は、好ましくは、支持本体、当該支持本体の上部に配置されたカップの形状の複数の受入シート、および一実施形態によれば、また、支持本体の下に配置された支持ベースを備える。
【0017】
受入シートは、好ましくは、マイクロ波検査装置を介した移動方向と一致するように設計された整列方向に沿って整列される。
【0018】
さらに、好ましくは、各支持部分は、整列方向に対して前縁および後縁を有し、前縁および後縁は、受入部分の対称軸または展開軸に対して対称な形状を有する。この形状は、容器および/または隣接する支持部分の存在による、各容器および関連する支持部分の測定干渉を低減する。前縁および後縁の形状は、任意であってよく、例えば(ただし必ずしもそうではないが)直線(垂直)、アーチ型、曲線である。
【0019】
本発明はまた、食品を調製するための粉末状または粒状の製品の用量を収容するタイプの容器、特にカプセルを検査するための検査装置に関する。装置は主に、閉じたラインに沿って延在するコンベアを備え、当該コンベアは、好ましくは上記のように本発明に従って作られた複数の支持体を備え、容器が順々に通過できるマイクロ波検出ステーションを経由して、容器を受入シート内に装填するためのステーションと受入シートから容器を取り出すためのステーションとの間で供給経路に沿って受入シートを移動させるように構成されている。
【0020】
好ましくは、マイクロ波検出ステーションは、個々の容器が順々に通過する検出領域を規定するマイクロ波検出器を備える。マイクロ波検出器は、検出領域を取り囲むような形状、好ましくは「U」または「C」の形状を有する導波路要素を備える。
【0021】
より好ましくは、導波路要素は、互いに向き合う2つの下端であって、それらの間に支持体、より具体的には支持本体が通過する隙間を形成する2つの下端を有する。
【0022】
好ましくは、供給経路に対して垂直に測定される隙間のサイズは、容器(および支持体の受入シート)が通過する検出領域より小さい。さらに、隙間の横幅は、支持体の板状の支持本体の厚さよりもわずかに大きく、妨害を防止するために必要な最小限のクリアランスで、各支持体の支持本体が隙間を通過することを可能にする。より具体的には、支持本体は、供給経路と平行に位置しながら、隙間を通過する。
【0023】
好ましい特に有利な構成によれば、各支持本体は、支持本体が隙間を通過する間、隣接する支持部分の間の開口部が、少なくとも部分的に、好ましくは全体的に、検出領域および/または隙間の内部に延びるように、位置決めされる。このようにして、開口部によってもたらされる特異効果の検出は共振空間全体に対して実行され、達成される利点が最大化される。
【0024】
コンベアは、供給経路を規定する搬送ユニット、例えば、回転テーブルまたはチェーンまたはベルトコンベアと、コンベアユニットから離れるように前記供給ラインに対して横方向に且つ好ましくは垂直方向上方に延びる複数の支持体とを有する。
【0025】
一実施形態によれば、各支持体は、(回転テーブルの軸に平行な、またはより一般的には供給経路の横たわる平面に垂直な)振動軸または回転軸周りに回転可能であり、少なくとも、同一の支持体の受入シートが供給経路に対して横方向に、好ましくは垂直に整列された第1の位置と、同一の支持体の受入シートが検出領域を順々に通過するように供給経路に沿って整列された第2の位置と、をとる。
【0026】
好ましくは、装置はまた、処理ユニットを備え、当該処理ユニットは、マイクロ波検出器から測定信号を受信し、容器または当該容器に収容された用量の少なくとも1つの特性、好ましくは密度または重量に関する情報項目を生成するように構成される。
【0027】
好ましくは、処理ユニットは、マイクロ波検出器から受信した測定信号の関数として、重量または密度、容器内の製品の種類、容器内の異物の存在のうちの少なくとも1つに関する情報項目を生成するように構成される。
【0028】
好ましくは、処理ユニットはメモリユニットに関連付けられ、当該メモリユニットは、それぞれの基準測定値と相関し且つ容器または当該容器に収容された製品用量の種々の重量値に関する1つまたは複数の基準モデルを含む。
【0029】
好ましくは、処理ユニットは、マイクロ波検出器から受信した測定値を基準モデルと比較することによって情報項目を生成するように構成される。
【0030】
本発明はまた、食品を調製するための粉末状または粒状の製品を収容する容器、特にカプセルのための自動包装機に関する。機械は、
一連の容器、特に所定の用量の製品で満たされた一連の容器を製造するためのユニットと、
製造ユニットの下流に位置する、本発明による検査装置と、を備える。
【0031】
一実施形態によれば、機械は、検査装置の下流に位置する排斥装置を備え、排斥装置は、検査後に不適合とみなされた容器を供給ラインから排斥する。
【0032】
好ましくは、機械はまた、フィードバック制御システムを備え、フィードバック制御システムは、製造ユニットおよび検査装置に接続され且つ検査装置(1)の処理ユニットによって生成された前記情報項目の関数として以下の是正措置のうちの少なくとも1つを実行するように構成される。すなわち、
製造ユニット、特に容器(100)を充填するための装置の1つまたは複数の動作パラメータを変更すること、
生成された情報項目に基づいて不適合とみなされた1つまたは複数の容器(100)を排斥するために排斥装置に作用すること、のうちの少なくとも1つを実行するように構成される。
【0033】
本発明はまた、食品を調製するための粉末状または粒状の製品の用量を収容する容器、特にカプセルを検査するための方法に関する。方法であって、好ましくは、本発明による検査装置を使用することによって作動される方法は、
マイクロ波検出器を備えた検出ステーションを通る供給経路に沿って、一連の容器、好ましくは連続した一連の容器を供給するステップと、
一連の測定値を取得するために、測定ステーションを介してマイクロ波検出器によって各容器を測定するステップと、
各測定値に基づいて、容器または当該容器に収容された用量の少なくとも1つの特性、好ましくは密度または重量に関する情報項目を生成するステップと、を含む。
【0034】
好ましくは、一連の容器を供給するステップおよび各容器について検出を実行するステップは、容器がそれぞれの支持体によって支持されている間に実行され、各支持体は、支持本体と、支持本体の上部に結合され且つ各々が対応する容器を収容するように構成された少なくとも2つの受入シートとを備える。より好ましくは、支持体は、本発明に従って作られ、特に、1つまたは複数の開口部によって互いに少なくとも部分的に分離され且つ各々が少なくとも1つの対応する受入シートを担持する2つ以上の支持部分を有し、支持部分は、互いに結合されている、または支持本体の下部領域において一体化されている。好ましくは、支持部分間の(剛性)結合を規定する支持本体の下部領域は、隣接する容器および/または支持部分からのデータ検出障害を低減または排除するように、移動中に少なくとも部分的にマイクロ波検出器の外側にある。
【0035】
好ましくは、容器は、2つ以上の容器のグループで容器を支持しながら、供給経路に沿って供給され、各グループの容器は、同一の支持体上に配置され、各支持体の支持本体がある平面に平行な整列方向に沿って互いに整列される。
【0036】
一実施形態によれば、各容器は、少なくとも、マイクロ波検出ステップの前後に得られ且つ同一のグループの容器が供給経路に対して横方向に、好ましくは垂直に整列して配置された第1の位置と、少なくともマイクロ波検出中に維持され且つ同一のグループの容器がそれらが連続して検出ステーションを通過するように供給経路に沿って整列して配置された第2の位置との間で各移動サイクル中(すなわち、回転テーブルの各回転中)に、それぞれの回転軸または振動軸周りに回転する。
【図面の簡単な説明】
【0037】
上記の目的に関連して本発明の技術的特徴は、添付の特許請求の範囲に明確に記載されており、その利点は、本発明の好ましい非限定的な実施例を示す添付の図面を参照して、以下の詳細な説明からより明らかになる。
【
図2】
図1の装置で使用されるマイクロ波検出器の断面図を示す。
【
図3】
図1の装置で使用されるマイクロ波検出器の斜視図を示す。
【
図5】
図1の装置の一部を形成する本発明による支持体の長手方向平面に沿った斜視図である。
【
図6】
図1の装置の一部を形成する本発明による支持体の長手方向平面に沿った断面図である。
【
図7-8】変形実施形態によるマイクロ波検査装置において容器を搬送するための支持体の、長手方向平面に沿った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
添付図面の符号1は、全体として本発明に係る検査装置を示す。検査装置1は、煎じ出し飲料(コーヒー、茶、ハーブ茶など)を作るための粒状または粉末状の、事前にドーズされた量の材料を収容する外側ケースを備えるタイプの容器100を検査するように構成される。好ましい実施形態では、これらの容器は、この種の飲料を調製するためのカプセルであり、例えば、下向きに先細りの「カップ」の形状を有し得る。
【0039】
本発明は、密封されていない容器に適用され、したがって、例えば、外側ケースを閉じるために蓋を取り付けるためのステーションの上流、またはすでに密封された容器に適用され得る。好ましくは、これらの容器は非金属タイプのものである。
【0040】
装置1は、垂直回転軸X周りに回転し且つ一連の支持体4が配置されたターンテーブル3を備えた回転カルーセルの形態のコンベア2を備える。
【0041】
より具体的には、コンベア2は、個々の容器100が供給経路「A」に平行な検出方向で検出ステーション400を通って供給される間に個々の容器100に対して電磁気非接触検査を実行するように構成された検出ステーション400を通る装填ステーション200と取出ステーション300との間の供給経路Aに沿って上述のタイプの一連の容器100を搬送する機能を有する。
【0042】
上述の支持体4は、ターンテーブル3の回転軸X周り、具体的にはその周辺領域に均一に分配され、特に回転軸Xに平行なそれぞれの方向に沿って、供給経路Aに対して横方向にターンテーブル3から離れるように延びる。
【0043】
その上部に、各支持体4には、対応する容器100を受け入れるように構成された1つまたは複数の受入キャビティ5が設けられている。図示の実施形態によれば、各支持体4は上部に2つの受入シート5を備えているが、受入シート5の数は2つより多くてもよく、受入シート5は整列方向、好ましくは直線の、特に供給経路「A」に平行な整列方向に沿って整列される。
【0044】
好ましくは、同一の支持体4の受入シート5は、この説明が続くにつれてより明確になる理由から、互いに1列に整列される。
【0045】
各受入キャビティ5は、
図1および2に示されるように、容器100自体の少なくとも1つの底部によって重力によって対応する容器100を保持する、上部が開いた「カップ」の形状で構成される。
【0046】
本発明の有利な態様によれば、各支持体4は、ターンテーブル3の回転軸Xに平行なそれぞれの旋回軸Y周りに回転可能にターンテーブル3(またはコンベア2の一般的な搬送要素)に取り付けられる。このような構成では、支持体4は、少なくとも、同一の支持体4の受入シート5が供給経路「A」に対して横方向に、好ましくは垂直に、整列して配置された第1の位置(
図1の装填ステーション200および取出ステーション300において見える)と、同一の支持体4の受入シート5が測定ステーション400を単独でまたは連続して通過するように供給経路「A」に沿って整列された第2の位置(
図1の検出ステーション400において見える)と、をとり得る。
【0047】
これらの支持体4は、対応するそれぞれの独立したアクチュエータ(例えば、独立して制御可能な電気モータ)または機械的伝達手段(例えば、ターンテーブル3内に収容されたカムシステム)によって、その旋回軸Y周りに回転できる。
【0048】
変形実施形態では、旋回軸Y周りの支持体4の移動は、2つの端部位置(すなわち、回転が逆転する位置)の間の旋回移動ではなく、常に同一方向の、必要であれば断続的な、完全な回転であり得る。
【0049】
装填ステーション200および取出ステーション300でそれぞれ2つ以上の容器100を同時に装填するおよび同時に取り出すために、2つ以上の容器100を同時に把持および解放するように構成され且つそれぞれの搬送ホイールのそれぞれの動作ユニットに取り付けられたジョーを備えた適切な装填および取出手段(図示せず)が提供される。ジョーは、容器が前述の第1の位置に従って整列されている間に、2つ以上の容器100を同時に解放およびピックアップするように配置される。
【0050】
図5および6は、支持体4の好ましい実施形態を詳細に示す。
【0051】
各支持体4は、受入シート5の下に、回転テーブル3に取り付けられ且つ供給経路「A」に沿って移動する受入シート5を、好ましくは前記振動軸「Y」周りに回転可能に、支持するように構成された支持本体4aを有する。
【0052】
好ましくは、支持本体4aは、受入シート5の上記整列方向に平行な主の垂直平面を有する板状の形状を有する。
【0053】
支持本体4aは、支持本体4aに対して垂直に且つ特に水平に位置する1つまたは複数の板状の部分によって形成された支持ベース4bに底部で結合されている。
【0054】
有利には、支持本体4aは、1つまたは複数の開口部「P」によって少なくとも部分的に互いに分離された2つ以上の支持部分「S1」、「S2」を有し、2つ以上の支持部分「S1」、「S2」の各々は少なくとも1つのそれぞれの受入シート5を上部で担持する。前記支持部分「S1」、「S2」は、支持本体4aに剛性構造を与えて移動するように、支持本体4aの下部領域で互いに結合される、または一体化される。
【0055】
より詳細には、連続する支持部分「S1」、「S2」は、支持部分「S1」、「S2」の間に堅固な結合の下部領域が存在するように、上部が開いた開口部「P」、すなわち、支持本体4aの上縁から支持本体4aの中間部分まで、特に上述の下部領域まで延びている開口部によって少なくとも部分的に分離されている。
【0056】
さらに、受入シート5はまた、互いに分離している。このようにして、支持体4の受入シート5は、上記の堅固な結合の下側領域における結合のみによって互いに一体化される。
【0057】
支持部分S1、S2は、同一の板状の支持本体4aによって規定され、互いに同一平面上にある。
【0058】
上述の開口部「P」の存在により、支持本体4aは、2つの受入シート5がある場合、「U」の形状を有する。
【0059】
しかしながら、支持体4がそれぞれの開口部によって分離された3つ以上の受入シート5を有する場合、支持本体4aは「くし形」を有することになる。
【0060】
好ましくは、支持体4は、プラスチック材料、好ましくはポリエチレンの単一体で作られ、支持本体4aと、支持本体4aの上部に配置されたカップの形状に成形された2つ以上の受入シート5と、支持本体4aの下に配置された支持ベース4bと、を備える。
【0061】
好ましい実施形態によれば、各支持部分「S1」、「S2」は、供給経路「A」に沿った移動方向に対して前縁6および後縁7を有し、それぞれの受入部分5の対称または展開の軸(垂直)に対して対称な形状を有する。
【0062】
この特徴の利点は、以下で詳しく説明される。
【0063】
測定ステーション400は、各容器100を、当該容器100がコンベア2によって支持され且つ(好ましくは、連続的な動きで、すなわち、一定の速度または接線速度で)移動している間に、測定するように構成される。この目的のために、コンベア2は一定の角速度で回転するように設定される。
【0064】
より詳細には、測定ステーション400は、測定領域410を備えたマイクロ波検出器を備え、測定領域410を各容器100が、一度に1つの容器100が測定領域410を横切る供給ロジックに従って、通過する。
【0065】
好ましくは、測定ステーション400は、容器100が一度に1つずつマイクロ波検出器を通過するように、単一の長手方向線に整列された一連の容器100が通過する単一のマイクロ波検出器を備える。
【0066】
好ましくは、マイクロ波検出器は共振器であり、測定領域410は共振キャビティである。
【0067】
マイクロ波検出器はまた、好ましくは、測定領域410を取り囲むような形状、好ましくはUまたはCの形状であって、その開口部が下を向いている(すなわち、コンベア2に向かう)UまたはCの形状を有する導波路要素420を備える。詳細には、
図2および3に見られるように、マイクロ波検出器の導波路要素420は、実質的にリングの形状であり、その内部はキャビティ、すなわち測定領域410を規定する。
【0068】
導波路要素420は、2つの対向する端部430であって、その間に支持体4が順々に通過する隙間440を規定する2つの対向する端部430を有する。
【0069】
供給経路Aに対して垂直に測定される、コンベア2に面する隙間440のサイズ(または幅)は、測定領域410よりも小さいので、測定領域410は、上述の端部430によって底部で部分的に範囲を定められる。
【0070】
また、各支持体4の板状の支持本体4aの厚さは、対応する支持体4が上記第2の位置をとるときに支持本体4aが隙間440を通過できるように、隙間440よりも薄い(
図2)。
【0071】
本発明の有利な態様によれば、各支持本体4は、支持本体4aが隙間440を通過する間、開口部「P」が検出領域410および/または隙間440内に延在するような高さに、且つ、好ましくは、支持部分「S1」、「S2」を堅固な態様で接合する下部結合領域が、少なくとも部分的に、好ましくは、検出領域410および/または隙間440の下を通過するように、配置される。このようにして、受入シート5の各単一の検出を変え得る受入シートとの前後の干渉は、検出ステーション400を通過する間に単一の検出から排除可能である。この状況では、現在の支持部分「S1」、「S2」と前または後ろの支持部分「S1」、「S2」との間の開口部「P」の通過は、マイクロ波による読み取りの実質的なゼロ設定を決定し、各容器100を非常に正確に測定することを可能にする。
【0072】
装置1はまた、マイクロ波検出器から測定信号を受信し、容器の内容物の少なくとも1つの特性に関する情報項目を生成するように構成された処理ユニット(図示せず)を備える。
【0073】
一実施形態によれば、少なくとも1つの特性は、以下の少なくとも1つである。すなわち、容器100全体またはその中に収容された製品の用量の重量、容器100内の製品の種類、容器100内の異物の存在の少なくとも1つである。好ましい選択では、測定される特性は、少なくとも、内容物または容器全体(したがって、外側ケースを含む)の密度または重量である。
【0074】
より具体的には、処理ユニットは、マイクロ波検出器によって検出された容器および/またはその内容物の種々の特性を、特に容器100内の製品の種類に関して、特定することを可能にし、内容物の種類を決定する(例えば、茶、コーヒーまたはその他の区別を行う)ことを可能にするだけでなく、同一の種類の製品の異なる等級またはブランド(例えば、異なるブランドのコーヒー粉)を区別することを可能にする。
【0075】
好ましい実施形態では、情報項目を生成するステップは、マイクロ波検出器から受信した測定値を、基準モデルの適切な選択と、例えば、特定の較正手順に従って、具体的には格納ユニットに格納された予め設定された基準モデルと比較することによって実行される。基準モデルは、特に種々の「情報項目」を種々の基準測定値に関連付けることによって、種々の重量値、および/または容器内の製品の種々の種類および/または特性、および/または容器内に異物が存在する種々の状況に関してもよい。
【0076】
このようにして、処理ユニットは、格納ユニットに格納され且つそれぞれの基準測定値と関連付けられた1つまたは複数の基準モデルを呼び出すことができ、次に、これらのモデルに関連付けられた基準測定値とマイクロ波検出器から受信した実際の測定値とを比較することができ、ひいては、測定されている現在の状況に最も近いモデルを特定する。
【0077】
有利なことに、支持部分「S1」、「S2」の前縁6および後縁7の対称な形状のおかげで、測定中の支持の形状による乱れは、各支持部分の入口と出口との間で補償される。
【0078】
別の実施形態によれば、受入シート5を担持する支持体4は、回転テーブル3に個別に取り付けられるのではなく、例えばチェーンタイプの閉ループを有する単一のコンベアの構成要素として構成され得る。より具体的には、
図7および8は、各支持体4が、例えば、互いに平行なそれぞれのヒンジ軸「Z」を規定するヒンジ関節によって、関節式に前後の支持体に連結される別の実施形態を示す。関節式の連結は、
図7および8に示されるように支持部材4aの下部領域で、または側方領域で(実施形態は図示せず)行われてもよい。さらに、これらの変形実施形態によれば、各支持体4に対する受入シート5の数は、1つまたは複数に等しくてもよい。
【0079】
さらに、これらの変形実施形態においても、支持体4の垂直軸(例えば、
図7および8に示される解決策では受入シート5の軸)に対して互いに対称である上述の前縁6および後縁7の存在を提供することが好ましい。
【0080】
上述の装置は、容器を包装するための機械の一部を形成してもよく、当該機械は、一連の容器を製造するためのユニットと、その下流にある本発明による検査装置1とを備える。
【0081】
機械はまた、検査装置1の下流に配置された排斥装置と、製造ユニットおよび検査装置に接続され且つ検査装置1の処理ユニットにより生成された情報項目の関数として以下の是正措置の少なくとも1つを実行するように構成されたフィードバック制御システムとを備える。是正措置は、
(ドーズまたは充填エラーを修正するために)製造ユニット、特に容器を充填するための装置の1つまたは複数の動作パラメータを変更すること、
生成された情報項目に基づいて、不適合と見なされた1つまたは複数の容器、例えば、異物が入っている容器、または重量が所定の許容範囲外の容器を排斥するために排斥装置に作用すること、である。
【0082】
以下に説明するのは、本発明による検査方法であり、特に、上述のタイプの検査装置によって実施される検査方法である。
【0083】
方法は、
一連の容器100をマイクロ波測定ステーション400を通る供給経路Aに沿って供給するステップと、
一連の測定値を得るために、各容器100を、当該容器100が測定ステーション400を通過させられる間に、マイクロ波によって測定するステップと、
各測定値に基づいて、容器全体または容器に収容された製品の用量の重量、容器内の製品の種類、容器内の異物の存在の少なくとも1つに関連する情報項目を生成するステップと、を含む。
【0084】
容器100が供給経路「A」に沿って進むとき、容器100は、上述のタイプの支持体4によって2つ以上のグループで支持され、各グループの容器100は互いに整列して配置されており、各グループは、第1の位置と第2の位置との間でそれぞれの旋回軸Y周りに回転する。
【0085】
本発明による検査装置1は、
図4に概略的に示されるような較正プロセス、例えば定期的な較正を受けることができる。
【0086】
このプロセスによれば、1つまたは複数の容器100は、容器100を計量器20に移送する特別なピックアップ手段10によって(例えば、スクリューコンベアなどによって)コンベア2からピックアップされ、計量器20は、その測定値をマイクロ波検出器400によって取得された対応する測定値と比較できるように、当該測定値を処理ユニット(CPU)に送信する。
【0087】
計量器20によって計量された後、容器100は、排除またはリサイクルラインに容器を降ろす取出装置30によって取り出される。
【0088】
計量器20で取得された測定値とマイクロ波検出器400で取得された対応する測定値との間の(好ましくは処理ユニットによって実行される)比較は、好ましくは、容器100がピックアップ手段10によってコンベア2からピックアップされる前に、比較の結果が所定値より大きい差である場合に、可能性のある相違を特定して検査装置1に是正措置を適用することを可能にする。
【0089】
本発明のさらなる態様によれば、装置1の基準制御チェックが実行される。基準制御チェックによれば、検査方法は、正確でよく知られている特性を持ち且つ検査対象の通常の容器と同一の形状を持つ(例えば、高密度ポリエチレンまたはPEEKでできている)1つまたは複数の基準ピースに適用される。
【0090】
基準ピースのコンベアへの装填およびコンベアからの取出は、較正に使用されるのと同一の手段10、30を使用して、または専用の手段を使用して手動で行われてもよい。
【0091】
マイクロ波検出器でマイクロ波測定が行われると、得られた測定値は、処理ユニットによって(事前に設定され且つ例えば格納ユニットから取り出し可能な)対応する基準測定値と比較される。許容範囲外の差の場合、装置1に対して、さらなる診断ステップまたは修正および/または保守措置が講じられ得る。例えば、非常に異なる測定値は、共振チャンバ内に湿気が存在することを示している可能性があり、適切な保守措置が必要となる。
【0092】
前述の本発明は、明確に示されていないが、すべて本発明の概念の範囲内に入るいくつかの変形を許容する。
【0093】
特に、コンベアが上記のように形成された一連の支持体を備えており、受入キャビティの数および旋回の可能性に関して同一の考慮事項が適用される場合に常に、コンベアはターンテーブルでなくても、直線コンベア、閉ループコンベア、またはその他の種類のコンベア、すなわち、供給経路を規定する一般的な搬送手段の形で形成され得る。
【0094】
本発明は、従来技術の欠点を克服して、所定の目的を達成する。
【0095】
非接触システム、具体的には電磁気、さらに具体的にはマイクロ波測定システムによって個々の容器の測定を行う検査装置の能力により、検査装置(ひいては包装機械全体)を連続的に動作させることができ、必ずしも断続的に動作させる必要がないので、生産性を向上させることができる。
【0096】
装填および取出作業が容器の対に対して実行されるのに対して、容器がマイクロ波測定によって個別に検査される供給経路の区間でのみ長手方向に再配置され且つ互いに整列する、ダブルラインの容器をコンベアが扱うことができるという事実によって、生産性はさらに向上する。さらに、この特徴により、装填および取出速度を下げることができ、それによって容器を損傷するリスクを減らすことができる。
【0097】
さらに、支持体の特殊な形状により、各容器の読み取りを単一化することによって測定精度を高めることができ、隣接する容器によって生じる乱れが減少する。
【0098】
最後に、トレイまたは支持プレートを使用せずに容器を個別に移動すると、所定の位置決め配列に従って容器を固定して静的に配置する必要がないので、生産効率が向上する。
【国際調査報告】