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特表2023-537886デバイス測位のための電力および時間遅延プロファイル報告
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-06
(54)【発明の名称】デバイス測位のための電力および時間遅延プロファイル報告
(51)【国際特許分類】
   G01S 5/14 20060101AFI20230830BHJP
   H04W 64/00 20090101ALI20230830BHJP
   H04W 24/10 20090101ALI20230830BHJP
【FI】
G01S5/14
H04W64/00 110
H04W64/00 140
H04W24/10
H04W64/00 173
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023507316
(86)(22)【出願日】2021-08-17
(85)【翻訳文提出日】2023-02-01
(86)【国際出願番号】 US2021046377
(87)【国際公開番号】W WO2022046474
(87)【国際公開日】2022-03-03
(31)【優先権主張番号】276869
(32)【優先日】2020-08-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IL
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】507364838
【氏名又は名称】クアルコム,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100163522
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 晋平
(72)【発明者】
【氏名】ノーム・ザック
(72)【発明者】
【氏名】ガイ・ウルフ
(72)【発明者】
【氏名】アッサーフ・トゥーボール
(72)【発明者】
【氏名】シェイ・ランディス
(72)【発明者】
【氏名】シャロン・レヴィ
(72)【発明者】
【氏名】マイケル・レヴィツキー
(72)【発明者】
【氏名】ピア・ベルガー
(72)【発明者】
【氏名】デイヴィッド・ユヌソフ
【テーマコード(参考)】
5J062
5K067
【Fターム(参考)】
5J062AA08
5J062CC18
5K067AA21
5K067DD43
5K067DD44
5K067DD57
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE16
5K067EE23
5K067HH22
5K067JJ53
5K067JJ54
(57)【要約】
デバイスによって測位関連の情報をネットワークエンティティに報告するための技法が提供される。一例では、デバイスは、ネットワークエンティティのシグナリング情報を受信する。シグナリング情報は、基地局によって送信された基準信号に関する報告についての1つまたは複数のパラメータを示す。デバイスはまた、基地局による基準信号の送信時に基準信号の複数の伝搬を受信する。シグナリング情報に基づいて、デバイスは報告を生成し、報告は基準信号の伝搬ごとの電力および時間遅延を含む。デバイスは報告をネットワークエンティティに送信し、デバイスの位置は報告に基づいてネットワークエンティティによって決定される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
測位関連の情報をネットワークエンティティに報告するための方法であって、
基準信号について報告するための1つまたは複数のパラメータを示すシグナリング情報を受信するステップであって、前記1つまたは複数のパラメータが、1つまたは複数の基地局を識別する、ステップと、
前記シグナリング情報に基づいて、前記1つまたは複数の基地局から受信された1つまたは複数の基準信号についての電力および時間遅延プロファイルを決定するステップであって、前記1つまたは複数の基準信号の各々についての前記電力および時間遅延プロファイルが、それぞれの基準信号に対応する1つまたは複数の伝搬信号の各々についての電力および時間遅延情報を含む、ステップと、
報告を前記ネットワークエンティティに送るステップであって、前記報告が、前記電力および時間遅延プロファイルを含む、ステップと
を含む、方法。
【請求項2】
前記1つまたは複数のパラメータがさらに、基準信号ごとの電力および時間遅延測定値を報告することに関連付けられた電力しきい値を識別し、
第1の基準信号の第1の電力および第1の時間遅延が、前記第1の電力が前記電力しきい値を超えると決定されると、前記報告に含まれる、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記1つまたは複数のパラメータがさらに、基地局ごとの測定されるべき伝搬信号の最大数を識別し、
前記報告が、前記最大数に等しいかまたはそれよりも小さい基地局ごとの電力測定値の総数を含む、
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記シグナリング情報が前記ネットワークエンティティから受信され、
前記報告が前記ネットワークエンティティに送られ、
デバイスの位置が前記報告に基づいて前記ネットワークエンティティによって決定される、
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記報告が、基地局から受信された前記1つまたは複数の基準信号のうちの基準信号に対応する第1の伝搬信号および第2の伝搬信号について、(i)前記第1の伝搬信号と前記第2の伝搬信号との間の電力差および(ii)前記第1の伝搬信号と前記第2の伝搬信号との間の相対時間遅延を示す、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
基地局から受信された伝搬信号の中で最も強い絶対電力を有する第1の伝搬信号を決定するステップと、
前記第1の伝搬信号の絶対時間遅延を決定するステップと、
前記報告に前記最も強い絶対電力および前記絶対時間遅延を含めるステップと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
第1の基地局から、前記1つまたは複数の基準信号のうちの第1の基準信号に対応する第1の複数の伝搬信号を受信するステップと、
第2の基地局から、前記1つまたは複数の基準信号のうちの第2の基準信号に対応する第2の複数の伝搬信号を受信するステップと、
前記報告に、前記シグナリング情報に基づいて、前記第1の複数の伝搬信号に対応する第1の電力および時間遅延プロファイルならびに前記第2の複数の伝搬信号に対応する第2の電力および時間遅延プロファイルを含めるステップと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
第1の基地局から、前記1つまたは複数の基準信号のうちの第1の基準信号に対応する第1の複数の伝搬信号を受信するステップと、
第2の基地局から、前記1つまたは複数の基準信号のうちの第2の基準信号に対応する第2の複数の伝搬信号を受信するステップと、
前記第1の複数の伝搬信号に対応する第1の電力および時間遅延プロファイルを含む第1の報告を送るステップと、
前記第2の複数の伝搬信号に対応する第2の電力および時間遅延プロファイルを含む第2の報告を送るステップと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記報告が前記ネットワークエンティティに送られ、前記方法が、
基地局から、前記基地局から受信された前記1つまたは複数の基準信号のうちの基準信号に関連付けられたビーム情報を受信するステップと、
前記ビーム情報を前記ネットワークエンティティに送るステップであって、デバイスの位置が、前記ビーム情報および前記報告に基づいて前記ネットワークエンティティによって決定される、ステップと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
デバイスを測位するための方法であって、
シグナリング情報を前記デバイスに送るステップであって、前記シグナリング情報が、基準信号について報告するための1つまたは複数のパラメータを示す、ステップと、
前記シグナリング情報に基づいて前記デバイスから報告を受信するステップであって、前記報告が、前記デバイスによって1つまたは複数の基地局から受信された1つまたは複数の基準信号についての電力および時間遅延プロファイルを含み、前記1つまたは複数の基準信号の各々についての前記電力および時間遅延プロファイルが、それぞれの基準信号に対応する1つまたは複数の伝搬信号の各々についての電力および時間遅延情報を含む、ステップと、
前記報告に基づいて前記デバイスの位置を決定するステップと
を含む、方法。
【請求項11】
前記1つまたは複数のパラメータが、電力および時間遅延測定値が前記報告に含まれるべきである前記1つまたは複数の基地局を識別する、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記1つまたは複数のパラメータがさらに、各基準信号についての電力および時間遅延測定値を報告することに関連付けられた電力しきい値を識別し、第1の基準信号の第1の電力および第1の時間遅延が、前記第1の電力が前記電力しきい値を超えると決定されると、前記報告に含まれる、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記報告が、基地局から受信された前記1つまたは複数の基準信号のうちの各基準信号についての電力および時間遅延プロファイルを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記報告が、前記デバイスによって基地局から受信された前記1つまたは複数の基準信号のうちの基準信号に対応する第1の伝搬信号および第2の伝搬信号について、(i)前記第1の伝搬信号と前記第2の伝搬信号との間の電力差および(ii)前記第1の伝搬信号と前記第2の伝搬信号との間の相対時間遅延を示す、請求項10に記載の方法。
【請求項15】
基地局または前記デバイスから、前記基地局による前記デバイスへの基準信号の送信に関連付けられたビーム情報を受信するステップであって、前記デバイスの前記位置がさらに、前記ビーム情報に基づいて決定される、ステップをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項16】
測位関連の情報をネットワークエンティティに報告するためのデバイスであって、
トランシーバと、
1つまたは複数のメモリと、
前記トランシーバおよび前記1つまたは複数のメモリと通信可能に結合された1つまたは複数のプロセッサとを備え、前記1つまたは複数のプロセッサが、
基準信号について報告するための1つまたは複数のパラメータを示すシグナリング情報を受信することであって、前記1つまたは複数のパラメータが、1つまたは複数の基地局を識別する、受信することと、
前記シグナリング情報に基づいて、前記トランシーバを介して前記1つまたは複数の基地局から受信された1つまたは複数の基準信号についての電力および時間遅延プロファイルを決定することであって、前記1つまたは複数の基準信号の各々についての前記電力および時間遅延プロファイルが、それぞれの基準信号に対応する1つまたは複数の伝搬信号の各々についての電力および時間遅延情報を含む、決定することと、
前記トランシーバを介して報告を前記ネットワークエンティティに送ることであって、前記報告が、前記電力および時間遅延プロファイルを含む、送ることと
を行うように構成される、デバイス。
【請求項17】
前記1つまたは複数のパラメータがさらに、基準信号ごとの電力および時間遅延測定値を報告することに関連付けられた電力しきい値を識別し、
第1の基準信号の第1の電力および第1の時間遅延が、前記第1の電力が前記電力しきい値を超えると決定されると、前記報告に含まれる、
請求項16に記載のデバイス。
【請求項18】
前記1つまたは複数のパラメータがさらに、基地局ごとの測定されるべき伝搬信号の最大数を識別し、
前記報告が、前記最大数に等しいかまたはそれよりも小さい基地局ごとの電力測定値の総数を含む、
請求項17に記載のデバイス。
【請求項19】
前記シグナリング情報が前記ネットワークエンティティから受信され、
前記報告が前記ネットワークエンティティに送られ、
前記デバイスの位置が前記報告に基づいて前記ネットワークエンティティによって決定される、
請求項16に記載のデバイス。
【請求項20】
前記報告が、基地局から受信された前記1つまたは複数の基準信号のうちの基準信号に対応する第1の伝搬信号および第2の伝搬信号について、(i)前記第1の伝搬信号と前記第2の伝搬信号との間の電力差および(ii)前記第1の伝搬信号と前記第2の伝搬信号との間の相対時間遅延を示す、請求項16に記載のデバイス。
【請求項21】
前記1つまたは複数のプロセッサが、
基地局から受信された伝搬信号の中で最も強い絶対電力を有する第1の伝搬信号を決定することと、
前記第1の伝搬信号の絶対時間遅延を決定することと、
前記報告に前記最も強い絶対電力および前記絶対時間遅延を含めることと
を行うようにさらに構成される、請求項16に記載のデバイス。
【請求項22】
前記1つまたは複数のプロセッサが、
第1の基地局から、前記1つまたは複数の基準信号のうちの第1の基準信号に対応する第1の複数の伝搬信号を受信することと、
第2の基地局から、前記1つまたは複数の基準信号のうちの第2の基準信号に対応する第2の複数の伝搬信号を受信することと、
前記報告に、前記シグナリング情報に基づいて、前記第1の複数の伝搬信号に対応する第1の電力および時間遅延プロファイルならびに前記第2の複数の伝搬信号に対応する第2の電力および時間遅延プロファイルを含めることと
を行うようにさらに構成される、請求項16に記載のデバイス。
【請求項23】
前記1つまたは複数のプロセッサが、
第1の基地局から、前記1つまたは複数の基準信号のうちの第1の基準信号に対応する第1の複数の伝搬信号を受信することと、
第2の基地局から、前記1つまたは複数の基準信号のうちの第2の基準信号に対応する第2の複数の伝搬信号を受信することと、
前記第1の複数の伝搬信号に対応する第1の電力および時間遅延プロファイルを含む第1の報告を送信することと、
前記第2の複数の伝搬信号に対応する第2の電力および時間遅延プロファイルを含む第2の報告を送信することと
を行うようにさらに構成される、請求項16に記載のデバイス。
【請求項24】
前記報告が前記ネットワークエンティティに送信され、前記1つまたは複数のプロセッサが、
前記トランシーバを介して基地局から、前記基地局から受信された前記1つまたは複数の基準信号のうちの基準信号に関連付けられたビーム情報を受信することと、
前記ビーム情報を前記ネットワークエンティティに送信することであって、前記デバイスの位置が、前記ビーム情報および前記報告に基づいて前記ネットワークエンティティによって決定される、送信することと
を行うようにさらに構成される、請求項16に記載のデバイス。
【請求項25】
デバイスを測位するためのネットワークエンティティであって、
トランシーバと、
1つまたは複数のメモリと、
前記トランシーバおよび前記1つまたは複数のメモリと通信可能に結合された1つまたは複数のプロセッサとを備え、前記1つまたは複数のプロセッサが、
前記トランシーバを介してシグナリング情報を前記デバイスに送ることであって、前記シグナリング情報が、基準信号について報告するための1つまたは複数のパラメータを示す、送ることと、
前記シグナリング情報に基づいて前記デバイスから報告を受信することであって、前記報告が、前記デバイスによって1つまたは複数の基地局から受信された1つまたは複数の基準信号についての電力および時間遅延プロファイルを含み、前記1つまたは複数の基準信号の各々についての前記電力および時間遅延プロファイルが、それぞれの基準信号に対応する1つまたは複数の伝搬信号の各々についての電力および時間遅延情報を含む、受信することと、
前記報告に基づいて前記デバイスの位置を決定することと
を行うように構成される、ネットワークエンティティ。
【請求項26】
前記1つまたは複数のパラメータが、電力および時間遅延測定値が前記報告に含まれるべきである前記1つまたは複数の基地局を識別する、請求項25に記載のネットワークエンティティ。
【請求項27】
前記1つまたは複数のパラメータがさらに、各基準信号についての電力および時間遅延測定値を報告することに関連付けられた電力しきい値を識別し、第1の基準信号の第1の電力および第1の時間遅延が、前記第1の電力が前記電力しきい値を超えると決定されると、前記報告に含まれる、請求項26に記載のネットワークエンティティ。
【請求項28】
前記報告が、基地局から受信された前記1つまたは複数の基準信号のうちの各基準信号についての電力および時間遅延プロファイルを含む、請求項25に記載のネットワークエンティティ。
【請求項29】
前記報告が、前記デバイスによって基地局から受信された前記1つまたは複数の基準信号のうちの基準信号に対応する第1の伝搬信号および第2の伝搬信号について、(i)前記第1の伝搬信号と前記第2の伝搬信号との間の電力差および(ii)前記第1の伝搬信号と前記第2の伝搬信号との間の相対時間遅延を示す、請求項25に記載のネットワークエンティティ。
【請求項30】
前記1つまたは複数のプロセッサが、
基地局または前記デバイスから、前記基地局による前記デバイスへの基準信号の送信に関連付けられたビーム情報を受信することであって、前記デバイスの前記位置がさらに、前記ビーム情報に基づいて決定される、受信すること
を行うようにさらに構成される、請求項25に記載のネットワークエンティティ。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
セルラーネットワークを使用してモバイル電子デバイスのロケーションを決定することは、そのデバイスとセルラーネットワークの基地局との間のシグナリングを使用し得る。いくつかの技法によれば、デバイスと基地局との間の距離を決定するためにラウンドトリップタイム(RTT)測定が行われることがあり、その測定からデバイスのロケーションが決定され得る。しかし、これらの測定は、マルチパス伝搬のせいで不正確になる可能性がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0002】
本明細書で説明される技法は、電力遅延プロファイル報告を使用することによってデバイスを測位することを実現する。一例では、デバイスは、デバイスによって基地局から受信された基準信号ごとの電力および時間遅延プロファイルを示す報告を送る。報告は、基地局またはロケーションサーバなどのネットワークエンティティによって受信され得る。次に、ネットワークエンティティは、もしあれば、基地局ごとの特定の基準信号を選択し、選択された基準信号に対するRTT測定に基づいてデバイスのロケーションを推定する。さらに、ロケーション推定は、送信ビーム情報およびセンサー情報(たとえば、カメラ情報およびレーダー情報)などの他のパラメータを伴うことができる。パラメータおよび報告は、ロケーション推定を生成する融合アルゴリズムに入力される。
【0003】
本開示による、測位関連の情報をネットワークエンティティに報告するための例示的な方法は、基準信号について報告するための1つまたは複数のパラメータを示すシグナリング情報を受信するステップであって、1つまたは複数のパラメータが、1つまたは複数の基地局を識別する、ステップを含んでもよい。方法はまた、シグナリング情報に基づいて、1つまたは複数の基地局から受信された1つまたは複数の基準信号についての電力および時間遅延プロファイルを決定するステップであって、1つまたは複数の基準信号の各々についての電力および時間遅延プロファイルが、それぞれの基準信号に対応する1つまたは複数の伝搬信号の各々についての電力および時間遅延情報を含む、ステップを含んでもよい。方法はまた、報告をネットワークエンティティに送るステップであって、報告が、電力および時間遅延プロファイルを含む、ステップを含んでもよい。
【0004】
本開示による、デバイスを測位するための例示的な方法は、シグナリング情報をデバイスに送るステップであって、シグナリング情報が、基準信号について報告するための1つまたは複数のパラメータを示す、ステップを含んでもよい。方法はまた、シグナリング情報に基づいてデバイスから報告を受信するステップであって、報告が、デバイスによって1つまたは複数の基地局から受信された1つまたは複数の基準信号についての電力および時間遅延プロファイルを含み、1つまたは複数の基準信号の各々についての電力および時間遅延プロファイルが、それぞれの基準信号に対応する1つまたは複数の伝搬信号の各々についての電力および時間遅延情報を含む、ステップを含んでもよい。方法はまた、報告に基づいてデバイスの位置を決定するステップを含んでもよい。
【0005】
本開示による、測位関連の情報をネットワークエンティティに報告するための例示的なデバイスは、トランシーバと、1つまたは複数のメモリと、トランシーバおよび1つまたは複数のメモリと通信可能に結合された1つまたは複数のプロセッサとを備え、1つまたは複数のプロセッサは、基準信号について報告するための1つまたは複数のパラメータを示すシグナリング情報を受信することであって、1つまたは複数のパラメータが、1つまたは複数の基地局を識別する、受信することを行うように構成されてもよい。1つまたは複数の処理ユニットはさらに、シグナリング情報に基づいて、トランシーバを介して1つまたは複数の基地局から受信された1つまたは複数の基準信号についての電力および時間遅延プロファイルを決定することであって、1つまたは複数の基準信号の各々についての電力および時間遅延プロファイルが、それぞれの基準信号に対応する1つまたは複数の伝搬信号の各々についての電力および時間遅延情報を含む、決定することを行うように構成されてもよい。1つまたは複数の処理ユニットはさらに、トランシーバを介して報告をネットワークエンティティに送ることであって、報告が、電力および時間遅延プロファイルを含む、送ることを行うように構成されてもよい。
【0006】
本開示による、デバイスを測位するための例示的なネットワークエンティティは、トランシーバと、1つまたは複数のメモリと、トランシーバおよび1つまたは複数のメモリと通信可能に結合された1つまたは複数のプロセッサとを備え、1つまたは複数のプロセッサは、トランシーバを介してシグナリング情報をデバイスに送ることであって、シグナリング情報が、基準信号について報告するための1つまたは複数のパラメータを示す、送ることを行うように構成されてもよい。1つまたは複数の処理ユニットはさらに、シグナリング情報に基づいてデバイスから報告を受信することであって、報告が、デバイスによって1つまたは複数の基地局から受信された1つまたは複数の基準信号についての電力および時間遅延プロファイルを含み、1つまたは複数の基準信号の各々についての電力および時間遅延プロファイルが、それぞれの基準信号に対応する1つまたは複数の伝搬信号の各々についての電力および時間遅延情報を含む、受信することを行うように構成されてもよい。1つまたは複数の処理ユニットはさらに、報告に基づいてデバイスの位置を決定するように構成されてもよい。
【0007】
本概要は、特許請求される主題の主要なまたは必須の特徴を特定することが意図されておらず、特許請求される主題の範囲を決定するために単独で使用されることも意図されていない。本主題は、本開示の明細書全体、いずれかまたはすべての図面、および各請求項の適切な部分を参照することによって理解されるべきである。上記のことは、他の特徴および例とともに、以下の明細書、特許請求の範囲、および添付の図面において、以下でより詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】一実施形態による、地上測位システムの一例を示す図である。
図2】一実施形態による、基準信号の伝搬の一例を示すマルチパス図である。
図3】一実施形態による、電力および時間遅延プロファイルの一例を示す図である。
図4】一実施形態による、ユーザ機器(UE)ロケーションを推定するための融合アルゴリズムの一例を示す図である。
図5】一実施形態による、UEロケーションを推定する一例を示すシーケンス図である。
図6】一実施形態による、シグナリング情報をUEに送る一例を示すシーケンス図である。
図7】一実施形態による、シグナリング情報をUEに送る別の例を示すシーケンス図である。
図8】一実施形態による、電力および時間遅延プロファイルを報告する一例を示すシーケンス図である。
図9】一実施形態による、電力および時間遅延プロファイルを報告する別の例を示すシーケンス図である。
図10】一実施形態による、電力および時間遅延プロファイルを報告するまた別の例を示すシーケンス図である。
図11】一実施形態による、ビーム情報およびセンサー出力を送る一例を示すシーケンス図である。
図12】一実施形態による、ビーム情報およびセンサー出力を送る別の例を示すシーケンス図である。
図13】一実施形態による、電力および時間遅延プロファイルを報告する方法の一例を示す流れ図である。
図14】一実施形態による、UEの位置を決定する方法の一例を示す流れ図である。
図15】UEの一実施形態のブロック図である。
図16】基地局の一実施形態のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
いくつかの例示的な実装形態によれば、様々な図面における同様の参照シンボルは同様の要素を示す。加えて、要素の複数のインスタンスは、その要素の第1の数字の後に文字またはハイフンおよび第2の数字を続けることによって示され得る。たとえば、要素110の複数のインスタンスは、110-1、110-2、110-3などとして示され得る。第1の数字のみを使用してそのような要素を指すとき、その要素のいずれのインスタンスも理解されるべきである(たとえば、前の例における要素110は、要素110-1、110-2、および110-3を指すことになる)。
【0010】
以下の説明は、様々な実施形態の発明的態様について説明する目的でいくつかの実装形態を対象としている。しかしながら、本明細書の教示が多数の異なる方法で適用され得ることを当業者は容易に認識されよう。説明される実装形態は、米国電気電子技術者協会(IEEE)802.11規格(Wi-Fi(登録商標)技術として識別される規格を含む)、Bluetooth(登録商標)規格、符号分割多元接続(CDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、時分割多元接続(TDMA)、モバイル通信用グローバルシステム(GSM)、GSM/汎用パケット無線サービス(GPRS)、拡張データGSM環境(EDGE)、地上基盤無線(TETRA)、広帯域CDMA(W-CDMA)、エボリューションデータオプティマイズド(EV-DO)、1xEV-DO、EV-DO Rev A、EV-DO Rev B、高速パケットデータ(HRPD)、高速パケットアクセス(HSPA)、高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA)、高速アップリンクパケットアクセス(HSUPA)、発展型高速パケットアクセス(HSPA+)、ロングタームエボリューション(LTE)、アドバンストモバイルフォンシステム(AMPS)のうちのいずれかなどの任意の通信規格による無線周波数(RF)信号、または、3G技術、4G技術、5G技術、6G技術、もしくはそれらのさらなる実装形態を利用するシステムなどの、ワイヤレス、セルラーもしくはモノのインターネット(IoT)ネットワーク内で通信するために使用される他の知られている信号を送信および受信することが可能である、任意のデバイス、システム、またはネットワークにおいて実装され得る。
【0011】
本明細書で使用される場合、「RF信号」は、送信機(または送信デバイス)と受信機(または受信デバイス)との間の空間を通じて情報を運ぶ電磁波を含む。本明細書で使用される場合、送信機は、単一の「RF信号」または複数の「RF信号」を受信機に送信し得る。しかしながら、受信機は、マルチパスチャネルを通じたRF信号の伝搬特性のせいで、送信された各RF信号に対応する複数の「RF信号」を受信し得る。送信機と受信機との間の異なる経路上の同じ送信されたRF信号は、「マルチパス」RF信号と呼ばれることがある。
【0012】
追加として、「基準信号」、「測位基準信号」、「測位のための基準信号」などへの言及は、ユーザ機器(UE)の測位のために使用される信号を指すために使用され得る。本明細書でより詳細に説明されるように、そのような信号は、様々な信号タイプのいずれかを含み得るが、必ずしも関連するワイヤレス規格において定義された測位基準信号(PRS)に限定されるとは限らない場合がある。
【0013】
次に、いくつかの例示的な実施形態が、本明細書の一部を形成する添付の図面に関して説明される。本開示の1つまたは複数の態様が実装され得る特定の実施形態が以下で説明されるが、他の実施形態が使用されてもよく、本開示の範囲から逸脱することなく、様々な修正が加えられてもよい。
【0014】
説明を明快にするために、本開示の様々な実施形態は、モバイルフォンなどのUEに関して説明される。しかしながら、実施形態はそのようなものとして限定されず、任意の他のタイプのデバイスに同様に適用される。一般に、デバイスはセルラーネットワークに接続することがあり、基準信号はセルラーネットワークからデバイスに送信され得る。基準信号についての測定は、デバイスの位置を決定するために実行される。
【0015】
第5世代(5G)新無線(NR)は、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP(登録商標))による規格化を受けているワイヤレス無線周波数(RF)インターフェースである。5G NRは、著しく速いかつ、より応答性の高いモバイルブロードバンド、IoTデバイスを通じた伝導性の向上などの、以前の世代(ロングタームエボリューション(LTE))の技術に勝る拡張機能を提供する用意ができている。追加として、5G NRは、到来角(AoA)/離脱角(AoD)測位、UEベースの測位、およびマルチセルラウンドトリップタイム(RTT)測位を含む、UEのための新しい測位技法を可能にする。RTT測位に関して、これはUEと複数の基地局との間のRTT測定値を取ることを伴う。
【0016】
図1は、一実施形態による、地上測位システム100の一例を示す図である。ここで、地上測位システム100は、複数のセルラートランシーバ、または基地局110-1、110-2、および110-3(本明細書では一般的に基地局110と総称される)を含み、これらは、UE120の(たとえば、地理座標における)ロケーションを決定するために使用される。基地局110および/またはUE120は両方とも、ワイドエリアネットワーク(WAN)140を介してロケーションサーバ130と通信可能に結合されてもよく、WAN140は、以下でより詳細に説明されるように、セルラーキャリアのネットワーク、ならびに他のデータ通信ネットワークを含んでもよい。(構成要素の間の実線矢印は、通信リンクを示す。)UE120は基地局110のうちの1つまたは複数とのワイヤレス通信を介してWAN140と通信可能に結合され得るが、UE120は、示されているように、WAN140に加えたまたはその代替の通信リンクを有してもよい。
【0017】
図1は様々な構成要素の一般化された例示を提供し、構成要素のいずれかまたはすべてが適宜に利用されてもよく、構成要素の各々が必要に応じて複製されるかまたは省略されてもよいことに留意されたい。具体的には、1つのUE120が示されているが、多くのUE(たとえば、数百、数千、数百万など)が地上測位システム100を利用してもよいことが理解されよう。同様に、地上測位システム100は、より多数またはより少数の基地局110、ロケーションサーバ130、および/または他の構成要素を含んでもよい。地上測位システム100の中の様々な構成要素を通信可能に接続する図示の通信リンクは、追加の(中間)構成要素、直接または間接的な物理(ワイヤード)および/もしくはワイヤレス接続、ならびに/または追加のネットワークを含み得る、データおよびシグナリング接続を含む。さらに、構成要素は、所望の機能に応じて、並べ替えられ、組み合わされ、分離され、置換され、かつ/または省略されてもよい。
【0018】
本明細書で使用されるUE120は、電子デバイスであってもよく、デバイス、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、モバイル端末、端末、ワイヤレス端末、移動局(MS)、セキュアユーザプレーンロケーション(SUPL)対応端末(SET)と呼ばれるか、または何らかの他の名前で呼ばれることがある。さらに、UE120は、セルフォン、スマートフォン、ラップトップ、タブレット、携帯情報端末(PDA)、ウェアラブルデバイス(たとえば、スマートウォッチ、追跡デバイスまたは何らかの他のポータブルデバイスもしくは可動デバイス)に対応し得る。いくつかの場合、UE120は、何らかの他のエンティティの一部であってもよく、たとえば、車両、ドローン、パッケージ、輸送、ロボットデバイスなどの何らかのより大きいモバイルエンティティに統合されるモデムをサポートするチップセットであってもよい。一般に、必ずしもそうであるとは限らないが、UE120は、GSM、CDMA、W-CDMA、LTE、HRPD、IEEE802.11 Wi-Fi、Bluetooth(登録商標)(BT)、マイクロ波アクセスのための世界的な相互運用性(WiMAX)などの、1つまたは複数の無線アクセス技術(RAT)を(たとえば、5G NRに加えて)使用するワイヤレス通信をサポートし得る。UE120はまた、他のネットワーク(たとえば、インターネット)に接続し得るワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)を使用するワイヤレス通信をサポートし得る。WAN140は、そのようなワイヤレス通信ネットワークおよび/または技術を含み得る。
【0019】
UE120は、ユーザがオーディオ、ビデオおよび/もしくはデータI/Oデバイスならびに/またはボディセンサーと、別個のワイヤラインまたはワイヤレスモデムとを採用し得るパーソナルエリアネットワークなどにおいて、単一のエンティティを含んでもよく、または複数のエンティティを含んでもよい。UE120のロケーションの推定値は、ロケーション、ロケーション推定値、ロケーションフィックス、フィックス、位置、位置推定値または位置フィックス(そのような用語は本明細書では互換的に使用される)と呼ばれることがあり、測地であってもよく、したがって、UE120のロケーション座標(たとえば、緯度および経度)を提供し、ロケーション座標は、高度成分(たとえば、標高、地面、床面または地下からの高さまたは深さ)を含んでもよく、含まなくてもよい。代替として、UE120のロケーションは、都市ロケーションとして(たとえば、特定の部屋またはフロアなどの、建物の中の何らかの地点または狭い面積の郵送先住所または呼称として)表されてもよい。UE120のロケーションはまた、UE120が何らかの確率または信頼レベル(たとえば、67%、165%など)で位置すると予想される面積または体積(測地的にまたは都市形態でのいずれかで定義される)として表されてもよい。UE120のロケーションはさらに、たとえば、測地的に、シビック形態(civic term)で、または地図、フロアプランもしくは建物プラン上に示された地点、面積、もしくは体積を参照して定義され得る既知のロケーションにおける何らかの原点に対して定義された距離および方向または相対X、Y(および、随意に、Z)座標を含む相対ロケーションであってもよい。本明細書に含まれる説明では、ロケーションという用語の使用は、別段に規定されていない限り、これらの変形態のいずれかを含んでもよい。UEのロケーションを算出するとき、局所的X、Y、および場合によってはZ座標の値を求め、次いで、必要な場合、局所座標を(たとえば、緯度、経度、および平均海面よりも高いまたは平均海面よりも低い高度の)絶対座標に変換することが一般的である。
【0020】
述べられたように、所望の機能に応じて、WAN140は、様々なワイヤレスおよび/またはワイヤライン通信ネットワークのいずれかを含んでもよい。WAN140は、たとえば、パブリックおよび/またはプライベートネットワーク、ローカルおよび/またはワイドエリアネットワークなどのいずれかの組合せを含むことができる。さらに、WAN140は、1つまたは複数のワイヤードおよび/またはワイヤレス通信技術を利用してもよい。いくつかの実施形態では、WAN140は、たとえば、セルラーもしくは他のモバイルネットワーク、WLAN、ワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)、および/またはインターネットを含んでもよい。WAN140の特定の例は、5G NRネットワーク、LTEネットワーク、Wi-Fi WLANなどを含む。WAN140はまた、2つ以上のネットワークおよび/またはネットワークタイプを含んでもよい。
【0021】
基地局110は、セルラーネットワークの中のノードを含んでもよく、ノードは、UE120がWAN140にリンクされた他のデバイスとワイヤレス通信することを可能にし得る。基地局110は、既知のロケーションを有してもよく、したがって、本明細書で説明されるような測位に使用されてもよい。以下でさらに詳細に説明されるように、技法は必ずしも固定基地局(すなわち、固定位置を有する基地局)に限定されるとは限らないが、モバイル基地局および他のUE120さえも含み得る。5G NRの場合、基地局110は次世代ノードB(gNB)を含んでもよい。追加または代替のRATを含むWAN140は、ノードB、発展型ノードB(eノードBまたはeNB)、基地トランシーバ局(BTS)、無線基地局(RBS)、NRノードB(gNB)、次世代eNB(ng-eNB)、Wi-Fi AP、および/またはBluetooth(登録商標) APを含む基地局110を含んでもよい。したがって、UE120は、WAN140にアクセスすることによって、ロケーションサーバ130などのネットワーク接続されたデバイスとの間で情報を送り、受信することができる。また、述べられたように、UE120は基地局110を介してWAN140にアクセスし得る。基地局110および/または基地局アンテナは、送受信ポイント(TRP)と呼ばれることがある。
【0022】
ロケーションサーバ130は、ロケーション決定を容易にするためにUE120の推定ロケーションを決定するかつ/またはデータ(たとえば、「支援データ」)をUE120に提供するように構成されたサーバおよび/または他のコンピューティングデバイスを含んでもよい。いくつかの実施形態によれば、ロケーションサーバ130は、セキュアユーザプレーンロケーション(SUPL)ロケーションプラットフォーム(SLP)を含んでもよく、SLPは、オープンモバイルアライアンス(OMA)によって定義されたSUPLユーザプレーン(UP)ロケーションソリューションをサポートすることができ、ロケーションサーバ130に記憶されたUE120についてのサブスクリプション情報に基づいてUE120のためのロケーションサービスをサポートすることができる。ロケーションサーバ130はまた、UE120によるLTE無線アクセスのための制御プレーン(CP)ロケーションソリューションを使用してUE120のロケーションをサポートする拡張サービングモバイルロケーションセンター(E-SMLC)を含んでもよい。ロケーションサーバ130は、UE120による5GまたはNR無線アクセスのための制御プレーン(CP)ロケーションソリューションを使用してUE120のロケーションをサポートするロケーション管理機能(LMF)をさらに含んでもよい。CPロケーションソリューションでは、UE120のロケーションを制御および管理するためのシグナリングは、既存のネットワークインターフェースおよびプロトコルを使用してWAN140の観点からのシグナリングとしてWAN140の要素間でかつUE120と交換され得る。UPロケーションソリューションでは、UE120のロケーションを制御および管理するためのシグナリングは、WAN140の観点からのデータ(たとえば、インターネットプロトコル(IP)および/または伝送制御プロトコル(TCP)を使用してトランスポートされるデータ)としてロケーションサーバ130とUE120との間で交換され得る。
【0023】
地上測位システム100のいくつかの実施形態では、ロケーションサーバ130はUE120自体によって実行され得るかつ/またはUE120自体に組み込まれ得ることがさらに留意され得る。すなわち、本明細書で説明される実施形態では、ロケーションサーバ130の機能はUE120によって実行され得る。したがって、そのような事例では、UEとロケーションサーバとの間の通信は、UE120のハードウェア構成要素および/またはソフトウェア構成要素の間で行われ得る。同様に、本明細書で説明されるロケーションサーバ130の機能は、地上測位システム100に通信可能に結合された基地局110または他のデバイスによって実行され得る。
【0024】
追加として、UE120の測位は「UEベース」または「ネットワークベース」であり得る。UEベースの測位は、UE120がそれ自体のロケーションを決定することを含み、このことは、ネットワーク(たとえば、ロケーションサーバ130および/または基地局110)によってUE120に提供される情報によって容易にされ得る。ネットワークベースの測位は、ネットワーク(たとえば、ロケーションサーバ130)がUEのロケーションを決定することを含み、このことは、UE120によってネットワークに提供される情報によって容易にされ得る。本明細書で提供されるRTTベースの測位のための技法は、UEベースまたはネットワークベースのいずれかの測位に適用され得る。たとえば、UEベースの測位の場合、RTT測定がUE120によって開始されるかつ/またはRTT測定値がUE120に通信されることがあり、UE120は、RTT測定値が取られた基地局110のロケーションが提供された場合、それ自体のロケーションを決定することができる。ネットワークベースの測位の場合、RTT測定が1つもしくは複数の基地局110によって開始されるかつ/またはRTT測定値が1つもしくは複数の基地局110に通信されることがあり、これらの基地局110は測定値をロケーションサーバ130に送ってもよく、次いで、ロケーションサーバ130はUE120のロケーションを決定することができる。
【0025】
地上測位システム100は、基地局110によって送信されるダウンリンク(DL)情報とUE120によって送信されるアップリンク(UL)情報の両方を活用することによって、UE120のロケーションを決定することができる。以下でより詳細に説明されるように、いくつかの測位方法は、基地局110からの1つまたは複数の距離150を決定し、次いで、マルチラテレーションまたは同様のアルゴリズムを使用してUE120の位置を決定することによって、RTTを使用してUE120のロケーションを決定することができる。マルチラテレーションでは、たとえば、距離150-1、150-2、および150-3は、それぞれの円160-1、160-2、および160-3(それらの部分のみが図1に示されている)をたどり、UE120のロケーションは、これらの円160の交点として決定され得る。代替の測位方法は、1つまたは複数のRTT測定値からの距離情報と角度情報(たとえば、AoA、AoD)の組合せを使用し得る。角度情報とともにRTT測定値を使用する測位方法は、単一の基地局110を使用してUE120の位置を決定することが可能であり得る。
【0026】
図2は、一実施形態による、基準信号の伝搬の一例を示すマルチパス図である。特に、この例では、複数の基地局210はUE220と通信している。基地局210の各々は、基準信号をRTT測定が行われ得るUE220に送る。UE220のロケーションを決定するために、基準信号に対するRTT測定がUE220によって実行される。しかしながら、異なる物理的物体が環境に存在するとすれば、基地局によって送信された単一の基準信号が複数の経路に沿って伝搬する場合があるマルチパス伝搬が生じ得る。本明細書で使用される場合、「伝搬信号」という用語は、特定の伝搬経路に沿って伝搬する信号の部分を指す。したがって、マルチパス伝搬のせいで、UE220は、異なるそれぞれの伝搬経路に沿って伝搬する単一の基準信号の異なる部分から生じる複数の伝搬信号を受信することがある。言い換えれば、伝搬信号は、特定の伝搬経路に沿って基地局から受信された基準信号である。UE220は、基地局から複数の伝搬信号を受信する場合があり、ここで、これらの伝搬信号は、基地局による基準信号の同じ送信に対応し、ここで、伝搬信号の各々は、異なる伝搬経路に沿って受信される。1つの伝搬経路は、基地局からUE220までの見通し線送信に対応することができ、UE220が基地局から第1の伝搬信号(または等価的に、第1の基準信号)を受信することをもたらす。別の伝搬経路は、反射経路に対応することができ、ここで、UE220は、UE220と基地局との間の物体による第1の基準信号の反射である第2の伝搬信号(または等価的に、第2の基準信号)を受信する。マルチパス伝搬は、RTT測定に基づくUE測位の精度を低下させる場合がある。特定の伝搬信号(たとえば、反射された送信ではなく、基準信号の見通し線送信に対応する伝搬信号)を選択することによって、マルチパス環境における精度が改善され得る。
【0027】
図2の例示では、3つの基地局210-1、210-2、および210-3がUE220と通信している。4つの反射源230-1、230-2、230-3、および230-4は、送信された基準信号の反射を引き起こす場合がある。伝搬信号がUE220によって受信される源はタップと呼ばれる場合があり、ここで、伝搬信号は、見通し線経路に沿って伝搬する基準信号の部分または非見通し線経路に沿った反射された基準信号である。図2は特定の数の基地局および反射源を含む物理的環境を示すが、物理的環境の他の構成が可能である(たとえば、物理的環境は、異なる数の基地局および/または反射源を含んでもよい)。
【0028】
基地局210-1は基準信号をUE220に送信する。基準信号は、たとえば、復調基準信号(DMRS)、位相追跡基準信号(PTRS)、サウンディング基準信号(SRS)、またはチャネル状態情報基準信号(CSI-RS)であり得る。図2の例示では、3つの伝搬信号がUE220によって受信され、送信された基準信号に対応する。第1の伝搬信号は、基地局210-1とUE220との間の見通し線経路212に沿って受信される。基地局210-1は、この第1の伝搬信号のタップである。第2の伝搬信号は、第1の反射源230-1からUE220に反射することによって、反射経路214-1(非見通し線経路)に沿って受信される。第1の反射源230-1は、第2の伝搬信号のタップである。同様に、第3の伝搬信号は、第2の反射源230-2からUE220に反射することによって、別の反射経路214-2(やはり非見通し線経路)に沿って受信される。第2の反射源230-2は、第3の伝搬信号のタップである。基準信号に対してRTT測定が実行されるとき、3つの伝搬信号のうちのどれを使用するかに関する決定が行われる。第1の伝搬信号(たとえば、チェックマークで示されるような、見通し線経路212に対応する伝搬信号)を選択し、他の2つの伝搬信号(たとえば、2つのXマークで示されるような、反射経路214-1および214-2に対応する伝搬信号)を選択しないことは、考えられる最高の精度をもたらす。
【0029】
同様に、基地局210-2は基準信号をUE220に送信する。次に、UE220は、3つの伝搬信号、すなわち、基地局210-2とUE220との間の見通し線経路に沿った伝搬信号と、第1の反射源230-1に関与する反射経路に沿った別の伝搬信号と、第3の反射源230-3に関与する反射経路に沿った追加の伝搬信号とを受信する。ここでも、マルチラテレーションが使用されるとき、UE220のロケーション推定の精度は、(2つのXマークによって示されるような)非見通し線経路からの伝搬信号ではなく、(チェックマークで示されるような)見通し線経路に沿った伝搬信号のRTT測定を実行することによって改善される。
【0030】
さらに、基地局210-3は基準信号をUE220に送信する。しかしながら、ここでは、第4の反射源230-4が中間にあるせいで、基地局210-3とUE220との間に見通し線経路が存在しない。代わりに、UE220は、2つの伝搬信号、すなわち、第2の反射源230-2に関与する反射経路に沿った伝搬信号と、第3の反射源230-3に関与する反射経路に沿った別の伝搬信号とを受信する。マルチラテレーションが使用されるとき、UEのロケーション推定の精度は、(チェックマークで示されるような)より良い伝搬信号を選択することによって改善され得る。(選択されない伝搬信号は、Xマークで示される。)代替として、基地局210-3からの両方の伝搬信号は、基準信号の見通し線送信ではなく反射であるので、マルチラテレーションは、2つの伝搬信号のいずれかまたは両方をフィルタで除去することがある(たとえば、基地局210-3によって送られた基準信号に対するRTT測定値が無視される場合がある)。
【0031】
一例では、送信された基準信号ごとの伝搬信号の選択を支援するために、UE220は電力および時間遅延プロファイル(PTDP:power and time delay profile)を生成し、送ることができる。PTDPは、基地局ごとに、または等価的に、基地局によって送信された基準信号ごとに生成される場合があり、ここで、UE220は、次の図でさらに説明されるように、この基準信号を、伝搬経路に応じて1つまたは複数の伝搬信号として受信する。PTDPは、受信された伝搬信号ごとの電力および時間遅延を示す。一般に、見通し線経路は、反射経路に対して、最も強い電力および最も小さい遅延を有する伝搬信号をもたらす。したがって、基準信号のPTDPがこれらの基準を満たす伝搬信号を示すとき、(基地局210-1および210-2による基準信号送信の場合のように)この伝搬信号がUE220のロケーション推定において選択され、使用され得る。しかしながら、基準信号のPTDPがこれらの基準を示さない(たとえば、最も強い電力を有する伝搬信号が最も小さい遅延を有しない)とき、伝搬信号のいずれも見通し線送信をたどらず、代わりに、(基地局210-3による基準信号送信の場合のように)伝搬信号の各々が異なる反射経路をたどると仮定され得る。この場合、最も強い伝搬信号が選択されてもよく、または異なる伝搬信号がフィルタで除去される場合がある。
【0032】
PTDP報告を使用することに加えて、精度改善は、次の図でさらに説明されるように、融合アルゴリズムにPTDP報告および他のタイプの情報を入力することによってさらに達成され得る。他のタイプの情報は、基準信号送信(たとえば、各基準信号の送信ビーム情報)、基地局210(たとえば、それらのロケーション)、反射源230(たとえば、それらのロケーションのマップ、それらの反射特性の説明など)、および/またはUE220に関係する。UE220に関する限り、関連情報は1つまたは複数のセンサー240-1、240-2、および240-3から入手可能である場合があり、センサーの各々は、基地局と結合される(たとえば、基地局に設置される、基地局とコロケートされる、または基地局に対して既知のロケーションにある)場合がある。一例では、センサーは、幾何学的再構成に基づいてUE220のロケーションが決定され得る画像を形成するセンサーデータを生成する光センサー(たとえば、カメラ)であり得る。別の例では、センサーは、UEのロケーションが決定され得るUE220の距離、角度、および/または速度を決定するレーダーであり得る。両方の例では、関連情報は、生センサーデータおよび/または推定ロケーションである。
【0033】
たとえば、基地局210-3によって送信された基準信号を再び参照すると、この基準信号のPTDPは、見通し線伝搬が存在しない可能性があることを示すことができる。この指示は、基地局210-3と結合されたセンサー240-3(この場合、カメラ)によって生成された画像データによって確認され得る。対応する2つの伝搬信号は、フィルタで除去され得る。代わりに、UE220のロケーションは、基地局210-1および210-2によって送信された基準信号(ここで、これらの信号の各々は、対応する見通し線経路をたどる)から推定されることが可能であり、基地局210-1と結合されたセンサー240-1によっておよび基地局210-2と結合されたセンサー240-2によって生成された画像データに基づいてさらに精錬されることが可能である。
【0034】
図3は、一実施形態による、PTDPの一例を示す。特に、基準信号310に対して伝搬信号測定300が実行される。説明を明快にするために、3つの基準信号310-1、310-2、および310-3が図3に示され、それぞれ、図2の基地局210-1、210-2、および210-3によって送信された基準信号に対応する。特に、UE(たとえば、UE220)は、第1の基準信号310-1に対応する3つの伝搬信号(そのうちの1つは見通し線経路をたどり、他の2つは反射経路をたどり、それらの各々は第1の基地局210-1から受信された基準信号310-1に対応する)と、第2の基準信号310-2に対応する3つの伝搬信号(そのうちの1つは見通し線経路をたどり、他の2つは反射経路をたどり、それらの各々は第2の基地局210-2から受信された基準信号310-2に対応する)と、第3の基準信号310-3に対応する2つの伝搬信号(その両方とも反射経路をたどり、それらの各々は第3の基地局210-3から受信された基準信号310-3に対応する)とを受信する。
【0035】
一例では、伝搬信号測定300は、各伝搬信号の電力および時間遅延を含む。電力は、UEが伝搬信号を受信する電力である。時間遅延は、対応する基準信号の送信と伝搬信号の受信との間の時間差である。図3の例示では、電力は、dBm単位の絶対電力302(たとえば、1ミリワットを基準とする、受信された伝搬信号の測定電力)であり得る。時間遅延は、(たとえば、チャネル伝搬遅延と、UEのモデムの内部遅延と、適切な基地局およびUEのクロックを同期させるための累積タイミングアドバンスコマンドとに相当する)絶対時間遅延304であり得る。
【0036】
図3の例示では、伝搬信号の各々の電力および時間遅延は、上向き矢印で示される。より具体的には、第1の基準信号310-1に対応する3つの伝搬信号の測定値は上部のプロットに示されており、ここで、左端の矢印は、最も強い電力および最も小さい時間遅延を有する見通し線伝搬に対応する。右側の2つの矢印は、より低い電力を有し、より大きい時間遅延を有する、反射伝搬に対応する。同様に、第2の基準信号310-2に対応する3つの伝搬信号に対する測定値は、中央のプロットに示されており、ここで、左端の矢印は、最も強い電力および最も小さい時間遅延を有する見通し線伝搬に対応する。右側の2つの矢印は、より低い電力を有し、より大きい時間遅延を有する、反射伝搬に対応する。加えて、第3の基準信号310-3に対応する2つの伝搬信号に対する測定値は、下部のプロットに示されている。ここで、左端の矢印は、より低い電力も有しながら、右側の矢印よりも比較的小さい遅延を示す。したがって、これらの2つの伝搬信号は反射経路をたどると仮定され得る。
【0037】
UEは、伝搬信号測定300に基づいて、基地局ごとのPTDPを報告することができる。様々なタイプの情報がPTDPに含まれる場合があり、報告の様々な構造が可能である。
【0038】
一例では、PTDPは、基準信号の伝搬ごとの絶対時間遅延および絶対電力(ペア[ti, pi]jとして示され、ここで、「j」は基準信号の識別子または基準信号を送信した基地局の識別子であり(たとえば、「j」はセル識別子である)、ここで、「i」は受信された伝搬信号の識別子(たとえば、インデックス)である)を含むことができる。たとえば、[t1, p1]2は、第2の基準信号310-2に対応する第1の伝搬信号の絶対時間遅延および絶対電力である。
【0039】
この例でも、電力しきい値330が使用され得る。電力しきい値は、事前定義された電力の量(たとえば、事前定義された電力の絶対量)であり得る。伝搬信号の電力が電力しきい値330を超える場合、対応する電力および時間(たとえば、[ti, pi]j)が報告に含まれる。そうでない場合、これらの測定値は報告に含まれない。
【0040】
加えて、基準信号310(または対応する基地局もしくはセル)の各々について、UEはセット{[ti, pi]}jを含み、ここで、「j」は基準信号識別子またはセル識別子に設定され、ここで、「i」は「1」から「k」の間で変化し、ここで、「k」は電力しきい値330を超える基準信号「j」ごとの伝搬の総数である。たとえば、図3の例示では、第1の基準信号310-1のPTDPは、{[t1, p1], [t2, p2], [t3, p3]}1から成る。各セットは同じ報告に含まれ得るか、または別個の報告において送られ得る。
【0041】
別の例では、絶対測定値を報告するのではなく、相対測定値が報告される。特に、各基地局について、受信された伝搬信号の最も強い電力が決定される。各伝搬信号の電力は、最も強い電力に対するこの電力の比の対数として報告され得る。さらに、他の基地局の他の基準信号とのベースライン比較のために、最も強い電力(たとえば、絶対電力として表される)が報告され得る。追加または代替として、各基地局について、最も短い時間遅延または最も強い伝搬信号の時間遅延が報告される。この時間遅延と残りの伝搬信号の各々の時間遅延との間の差も報告される。
【0042】
図4は、一実施形態による、UEロケーション420(たとえば、UEのロケーション)を推定するための融合アルゴリズム410の一例を示す。この例では、融合アルゴリズム410は、UEロケーション420を出力するために、UE PTDP報告412と他のタイプの情報とを含む複数の入力を受信する。一般に、融合アルゴリズムは、基地局、ロケーションサーバ、UE自体、別のUE、またはセルラーネットワークの任意の他の構成要素(たとえば、ゲートウェイコンピュータ、バックエンドサーバなど)などのネットワークエンティティ上でホストされ、実行され得る、コンピュータ可読プログラムとして実装され得る。図4は、他のタイプの情報を示し、送信ビーム情報414、カメラ出力416、およびレーダー出力416を含む。しかしながら、追加または代替のタイプの情報が可能であり、送信された基準信号、基準信号を送信する基地局、反射源、および/またはUEに関係する。
【0043】
UE PTDP報告412は、(たとえば、図3に関して上記で説明されたように)UEによって決定されかつ/または送られた報告を表し、PTDP情報を含む。PTDP情報は、受信された基準信号ごとの電力および時間遅延(たとえば、絶対または相対電力および時間遅延測定値)であり得る。1つの報告は、UEによってネットワークエンティティに送られる場合があり、異なる基地局から受信された異なる基準信号についてのPTDPを含む。代替として、1つの報告は、基地局ごとに送られる場合がある。
【0044】
送信ビーム情報414は、各基準信号送信において使用される送信ビームについての情報を含む。カメラ出力416は、1つもしくは複数のカメラによって生成された生画像データおよび/または画像データから導出されたUEロケーション420の推定を含む。同様に、レーダー出力418は、1つもしくは複数のレーダーによって検出されたUE220の距離、角度、および/もしくは速度ならびに/またはそのようなレーダーデータから導出されたUEロケーション420の推定を含む。
【0045】
融合アルゴリズム410の様々な実装形態が可能である。一般に、融合アルゴリズム410は、PTDP自体および/または他の入力414~418に応じて重みを決定し、報告されたPTDPに適用してもよい。
【0046】
1つの例では、融合アルゴリズム410は、UE PTDP報告412および他の入力414~418に基づいて基地局ごとに伝搬信号を選択し、選択された伝搬信号に対するRTT測定値を使用して、他の入力414~418のさらなる考慮なしにUEロケーション420を推定する。特に、各基地局に対して、最も強い電力および最も小さい伝搬遅延を有する伝搬信号が選択される。基地局から送信された基準信号に対応する伝搬信号のいずれもこれらの2つの基準を満たさない場合、融合アルゴリズム410はこの基準信号をフィルタで除去する(たとえば、その重みをゼロに設定する)ことができる。代替として、融合アルゴリズム410は、他の入力414~418を考慮することによって、伝搬信号のうちの1つを選択することができる。たとえば、UEロケーション420の推定は、他の入力414~418のいずれかまたはすべてから導出される場合があり、(たとえば、この推定に最も近い時間遅延を有することによって)この推定に最も良く合う伝搬信号が選択される。基地局ごとに1つの伝搬信号(もしあれば)が選択されると、融合アルゴリズム410は、UEロケーション420のマルチラテレーション推定において、その選択された伝搬信号を複数の基地局にわたって使用する。この場合、融合は、この伝搬信号の報告された電力に基づいて、選択された各伝搬信号の重みを決定する。一般に、電力が大きくなるほど、重みが大きくなる。マルチラテレーション推定では、推定を中心とするマージン(たとえば、円径の範囲)は、重みに反比例し得る(たとえば、重みが大きくなるほど、マージンが小さくなり、それによって、より正確な推定がもたらされる)。
【0047】
別の例では、融合アルゴリズム410は、UE PTDP報告412に基づいてかつ他の入力414~418には基づかずに基地局ごとに伝搬信号を選択し、選択された伝搬信号に対するRTT測定値および他の入力414~418を使用して、他の入力414~418のさらなる考慮なしにUEロケーション420を推定する。特に、各基地局に対して、最も強い電力および最も小さい伝搬遅延を有する伝搬信号が選択される。基地局によって送信された基準信号に対応する伝搬信号のいずれもこれらの2つの基準を満たさない場合、融合アルゴリズム410はこの基準信号をフィルタで除去する(たとえば、その重みをゼロに設定する)ことができる。基地局ごとに1つの伝搬信号(もしあれば)が選択されると、融合アルゴリズム410は、マルチラテレーション推定において、その選択された伝搬信号を使用する。この場合、融合は、この伝搬信号の報告された電力に基づいて、選択された各伝搬信号の重みを決定する。一般に、電力が大きくなるほど、重みが大きくなる。マルチラテレーション推定では、推定を中心とするマージン(たとえば、円径の範囲)は、重みに反比例し得る(たとえば、重みが大きくなるほど、マージンが小さくなり、それによって、より正確な推定がもたらされる)。さらに、他の入力414~418の各々に対して、融合アルゴリズム410はまた、UEのロケーションを推定し、マルチラテレーション推定および他の推定を融合して、UEロケーション420を生成する。
【0048】
また別の例では、融合アルゴリズム410は、UE PTDP報告412と他の入力414~418の両方を使用して、伝搬信号選択およびロケーション推定を実行する。特に、各基地局に対して、最も強い電力および最も小さい伝搬遅延を有する伝搬信号が選択される。基地局によって送信された基準信号に対応する伝搬信号のいずれもこれらの2つの基準を満たさない場合、融合アルゴリズム410はこの基準信号をフィルタで除去する(たとえば、その重みをゼロに設定する)ことができる。代替として、融合アルゴリズム410は、他の入力414~418を考慮することによって、伝搬信号のうちの1つを選択することができる。たとえば、UEロケーション420の推定は、他の入力414~418のいずれかまたはすべてから導出される場合があり、(たとえば、この推定に最も近い時間遅延を有することによって)この推定に最も良く合う伝搬信号が選択される。基地局ごとに1つの伝搬信号(もしあれば)が選択されると、融合アルゴリズム410は、マルチラテレーション推定において、その選択された伝搬信号を使用する。この場合、融合は、この伝搬信号の報告された電力に基づいて、選択された各伝搬信号の重みを決定する。一般に、電力が大きくなるほど、重みが大きくなる。マルチラテレーション推定では、推定を中心とするマージン(たとえば、円径の範囲)は、重みに反比例し得る(たとえば、重みが大きくなるほど、マージンが小さくなり、それによって、より正確な推定がもたらされる)。さらに、他の入力414~418の各々に対して、融合アルゴリズム410はまた、UEのロケーションを推定し、マルチラテレーション推定および他の推定を融合して、UEロケーション420を生成する。
【0049】
図5は、一実施形態による、UEロケーション(たとえば、UE510のロケーション)を推定する一例を示すシーケンス図である。一例では、UE510はネットワークエンティティ520と通信している。ネットワークエンティティ520は、基地局、ロケーションサーバ、別のUE、またはセルラーネットワークの別の構成要素であり得る。
【0050】
第1のステップにおいて、ネットワークエンティティ520がシグナリング情報522をUE510に送信する。一般に、シグナリング情報522は、PTDPを生成および報告するようにUE510を構成し、各PTDPは、基地局によって送信された基準信号に対応し、受信された伝搬信号ごとの電力および時間遅延を示す。たとえば、シグナリング情報522は、基地局によって送信された基準信号に関する報告についての1つまたは複数のパラメータを示してもよい。基地局はネットワークエンティティ520と同じであり得るか、またはネットワークエンティティ520とは異なり得る。報告は、1つの基地局に固有であり得るか、または複数の基地局に共通であり得る(その場合、1つまたは複数のパラメータは、他の基地局および/またはそのような基地局によって送信された基準信号にも関係する)。
【0051】
次に、UE510が伝搬信号を受信し、各伝搬信号は、それに沿って基準信号が基地局から送信された伝搬経路に対応する。シグナリング情報522に鑑みて、UE510は基地局ごとのPTDPを生成し、PTDP報告512をネットワークエンティティ520に送る。PTDP報告512は、1つの基地局に固有であり得るか、または複数の基地局に共通であり、複数の基地局から送信された複数の基準信号のPTDPを含み得る。
【0052】
ネットワークエンティティ520は、PTDP報告512を受信し、UEロケーションを決定することができる。この決定は、他のタイプの情報を関与させる必要はないが、関与させてもよい。他のタイプの情報が使用されない場合、ネットワークエンティティ520は、(たとえば、様々な伝搬信号の電力および時間遅延測定値に基づいて)基地局ごとに1つの伝搬信号を選択し、報告された電力測定値に基づいて重みを決定し、重みに基づいてUEロケーションのマルチラテレーション推定を実行することができる。他のタイプの情報が使用される場合、PTDP報告512および他のタイプの情報は、図4の融合アルゴリズム410と同様の、ネットワークエンティティ520の融合アルゴリズム530に入力される。融合アルゴリズムの出力は、UEロケーション推定である。
【0053】
図5はUEロケーション推定がUE510以外のネットワークエンティティ520によって実行されることを示すが、本開示の実施形態はそのようなものとして限定されない。代わりに、UE510は、ネットワークエンティティ520からシグナリング情報522を受信することができ、PTDP報告512を生成することができる。UE510は、PTDP報告512をネットワークエンティティ520に送信してもよいが、そうする必要はない。
【0054】
1つの例では、UE510は、この送信を実行せず、代わりに、PTDP報告512に基づいてその位置を決定する。この例では、融合アルゴリズムは、UE510上にホストされてもよいが、そうされる必要はない。ホストされる場合、UE510は、ネットワークエンティティ520から他のタイプの情報を受信することができ、PTDP報告512および他のタイプの情報を融合アルゴリズム530に入力して、UEロケーションを推定することができる。
【0055】
別の例では、PTDP報告512の送信が生じる。この例では、UE510は、ネットワークエンティティ520から支援情報を受信し、次いで、UEロケーションを推定することができる。支援情報は、たとえば、ネットワークエンティティ520による融合アルゴリズム530の実行に基づく伝搬信号の選択を含むことができる。別の例示では、支援情報は、絶対位置を生成するためにPTDP報告512を使用する深層学習モデルの出力を含む。絶対位置は、ローカル座標またはグローバル座標(たとえば、緯度および経度)であり得る。
【0056】
さらなる例では、ネットワークエンティティ520は、UE510と同じエリア内にある別のUEである。サイドリンクチャネルはUE510と別のUEとの間に存在してもよく、PTDP報告512はサイドリンクチャネルを介して送られ得る。この例では、別のUEは、そのエリアにおいて測位をすでに実行していることがある。したがって、別のUEは、そのエリアをすでにプロファイリングしている(たとえば、PTDPを生成している)かつ/または支援情報を受信していることがある。この既存のデータに基づいて、別のUEは、UE510がそのUEロケーションを決定するのを(たとえば、別のデバイスのPTDPを送ること、支援情報を送ることなどによって)支援することができる。
【0057】
図6は、一実施形態による、シグナリング情報622をUE610に送る一例を示すシーケンス図である。ネットワークエンティティ620はこのシグナリング情報622を送り、ここで、ネットワークエンティティ620は、基地局(たとえば、サービングセルの基地局)、ロケーションサーバ、別のUE、またはセルラーネットワークの別の構成要素であり得る。シグナリング情報622は、図5のシグナリング情報522の一例である。特に、(たとえば、近隣セルのカバレージをサービングセルに提供する基地局630などの)各近隣セルが、(たとえば、基地局630によって)近隣セルにおいて送信された基準信号に固有のそれ自体のシグナリング情報を送るのではなく、ネットワークエンティティ620が、サービングセルおよび近隣セルに適用可能なシグナリング情報622の単一のセットを送る。
【0058】
一例では、シグナリング情報622は、(セルごとの擬似コロケーション(QCL)指示を含む)PTDPを測定するためのセルおよび/またはリモートラジオヘッド(RRH)のリストを含む。シグナリング情報622はまた、PTDPにおける報告されたタップの電力しきい値(たとえば、図3の電力しきい値330)および報告されるべき基準信号ごとの伝搬信号の最大数を含む。
【0059】
図7は、一実施形態による、シグナリング情報722および732をUE710に送る別の例を示すシーケンス図である。基地局720(たとえば、サービングセルの基地局)は、第1のシグナリング情報722を送る。基地局730(たとえば、近隣セルの基地局)は、第2のシグナリング情報732を送る。シグナリング情報722および732の各々は、図5のシグナリング情報522の一例である。
【0060】
ここで、図6の例示とは異なり、基準信号をUE710に送信する各基地局は、基準信号に固有の(または等価的に、基地局に固有の)PTDPを生成および報告するようにUEを構成するために、それ自体の固有のシグナリング情報を送る。一例では、シグナリング情報722および732の各々はセルに固有であるので、シグナリング情報722および732はそれぞれ、PTDPを測定するためのセルのリストを含む必要はない。代わりに、シグナリング情報722および732の各々は、PTDPにおける報告されたタップの電力しきい値(たとえば、図3の電力しきい値330)および報告されるべき基地局ごとの伝搬信号の最大数を含み、電力しきい値および最大数は、シグナリング情報722と732との間で異なる場合がある。
【0061】
図8は、一実施形態による、PTDPを報告する一例を示すシーケンス図である。UE810は、基地局820(たとえば、サービングセルの基地局)および基地局830(たとえば、近隣セルの基地局)と通信しており、基地局820および830の各々によって送信された基準信号ごとのPTDPを報告するためのシグナリング情報を受信している。
【0062】
示されているように、第1の基地局820は第1の基準信号822をUE810に送信する。マルチパス伝搬のせいで、UE810は、第1の基準信号822に対応する1つまたは複数の第1の伝搬信号(図8に図示せず)を受信する。第1の基準信号822に対応する受信された各伝搬信号について、UE810は受信された伝搬信号に対して電力および時間測定(絶対測定および/または相対測定)を実行し、第1の基準信号822のPTDPに電力および時間測定値をペアとして含める。同様に、第2の基地局830は第2の基準信号832を送信する。UE810は、第2の基準信号832に対応する1つまたは複数の第2の伝搬信号を受信し、電力および時間測定を実行し、第2の基準信号832のPTDPに電力および時間測定値を含める。
【0063】
その後、UE810は、PTDP報告812を第1の基地局820(たとえば、サービングセルの基地局、すべての基準信号のシグナリング情報をUE810に送った基地局、またはロケーション推定を実行する基地局)に送る。PTDP報告812は、第1の基準信号822および第2の基準信号832の各々のPTDPを含む。
【0064】
基地局820がUE810のロケーションを推定するネットワークエンティティを含む場合、基地局820はそうするためにPTDP報告812に依拠する。そうでない場合、基地局820は、PTDP報告812を適切なネットワークエンティティに送る。
【0065】
図9は、一実施形態による、PTDPを報告する別の例を示すシーケンス図である。UE910は、基地局920(たとえば、サービングセルの基地局)および基地局930(たとえば、近隣セルの基地局)と通信しており、基地局920および930の各々によって送信された基準信号ごとのPTDPを報告するためのシグナリング情報を受信している。ここで、すべての基準信号のPTDPを含む単一のPTDP報告を送るのではなく、UE910は基準信号ごとのPTDP報告を送る。
【0066】
示されているように、第1の基地局920は第1の基準信号922をUE910に送信する。マルチパス伝搬のせいで、UE910は、第1の基準信号922に対応する1つまたは複数の第1の伝搬信号を受信する。受信された各伝搬信号について、UE910は受信された伝搬信号に対して電力および時間測定(絶対測定および/または相対測定)を実行し、第1の基準信号922のPTDPに電力および時間測定値をペアとして含める。UE910は、第1の基準信号922のPTDPを含むPTDP報告912を第1の基地局920に送る。
【0067】
同様に、第2の基地局930は第2の基準信号932を送信する。UE910は、第2の基準信号932に対応する1つまたは複数の第2の伝搬信号を受信し、電力および時間測定を実行し、第2の基準信号932のPTDPに電力および時間測定値を含め、第2の基準信号932のPTDPを含むPTDP報告914を第2の基地局930に送る。
【0068】
第1の基地局920がUE910のロケーションを推定するネットワークエンティティである場合、第2の基地局930がPTDP報告914を第1の基地局920に送る。また、第1の基地局920は、UE910のロケーションを推定するためにPTDP報告912と914の両方に依拠する。そうでない場合、基地局920と930の両方は、それらのPTDP報告912および914を適切なネットワークエンティティに送る。
【0069】
図10は、一実施形態による、PTDPを報告するまた別の例を示すシーケンス図である。UE1010は、基地局1020(たとえば、サービングセルの基地局)および基地局1030(たとえば、近隣セルの基地局)と通信しており、基地局1020および1030の各々によって送信された基準信号ごとのPTDPを報告するためのシグナリング情報を受信している。ここで、すべての基準信号のPTDPを含む単一のPTDP報告を送るのではなく、UE1010は基準信号ごとのPTDP報告を送り、PTDP報告は(基地局1020(ここで、この基地局1020は、サービングセルの基地局、すべての基準信号のシグナリング情報をUE1010に送った基地局、またはロケーション推定を実行する基地局であり得る)として示されるような)1つの基地局のみに送られる。
【0070】
示されているように、第1の基地局1020は第1の基準信号1022をUE1010に送信する。マルチパス伝搬のせいで、UE1010は、第1の基準信号1022に対応する1つまたは複数の第1の伝搬信号を受信する。受信された各伝搬信号について、UE1010は受信された伝搬信号に対して電力および時間測定(絶対測定および/または相対測定)を実行し、第1の基準信号1022のPTDPに電力および時間測定値をペアとして含める。UE1010は、第1の基準信号1022のPTDPを含むPTDP報告1012を第1の基地局1020に送る。
【0071】
同様に、第2の基地局1030は第2の基準信号1032を送信する。UE1010は、第2の基準信号1032に対応する1つまたは複数の第2の伝搬信号を受信し、電力および時間測定を実行し、第2の基準信号1032のPTDPに電力および時間測定値を含め、第2の基準信号1032のPTDPを含むPTDP報告1014を第1の基地局1020に送る。
【0072】
第1の基地局1020がUE1010のロケーションを推定するネットワークエンティティである場合、第1の基地局1020はUE1010のロケーションを推定するためにPTDP報告1012と1014の両方に依拠する。そうでない場合、基地局1020は、PTDP報告1012および1014を適切なネットワークエンティティに送る。
【0073】
図11は、一実施形態による、ビーム情報およびセンサー出力を送る一例を示すシーケンス図である。本明細書において上記で説明されたように、ビーム情報およびセンサー出力(たとえば、生画像データ、生レーダーデータ、ならびに/または、生画像データおよび/もしくはレーダーデータから導出されたロケーション推定値)は、1つまたは複数のPTDP報告に加えて、融合アルゴリズムに入力される場合がある。次に、融合アルゴリズムがロケーション推定値を出力する。
【0074】
図11の例示では、UE1110は、基地局1120および基地局1130と通信しており、基地局1120および1130の各々によって送信された基準信号ごとのPTDPを報告するためのシグナリング情報を受信しており、それに応じて1つまたは複数のPTDP報告を送っている。加えて、基地局1130が、そのビーム情報およびセンサー出力1132(たとえば、UE1110に送信された基地局1130の基準信号の送信ビームと、基地局1130と結合されたセカンドのセンサーデータおよび/またはセンサーデータベースのロケーション推定値と)をUE1110に送る。次に、UEが、ビーム情報およびセンサー出力1134を基地局1120(ここで、この基地局1120は、サービングセルの基地局、すべての基準信号のシグナリング情報をUE1110に送った基地局、またはロケーション推定を実行する基地局であり得る)に送る。基地局1120が融合アルゴリズムを実行するネットワークエンティティである場合、基地局1120がビーム情報およびセンサー出力1134に基づいてUE1110のロケーションを決定する。そうでない場合、基地局1120がビーム情報およびセンサー出力1134ならびにそれ自体のビーム情報およびセンサー出力を適切なネットワークエンティティに送る。
【0075】
図12は、一実施形態による、ビーム情報およびセンサー出力を送る別の例を示すシーケンス図である。ここで、UE1210は、基地局1220および基地局1230と通信しており、基地局1220および1230の各々によって送信された基準信号ごとのPTDPを報告するためのシグナリング情報を受信しており、それに応じて1つまたは複数のPTDP報告を送っている。加えて、基地局1230は、そのビーム情報およびセンサー出力1232(たとえば、UE1210に送信された基地局1230の基準信号の送信ビームと、基地局1230と結合されたセカンドのセンサーデータおよび/またはセンサーデータベースのロケーション推定値と)を基地局1220(ここで、この基地局1220は、サービングセルの基地局、すべての基準信号のシグナリング情報をUE1210に送った基地局、またはロケーション推定を実行する基地局であり得る)に送る。基地局1220が融合アルゴリズムを実行するネットワークエンティティである場合、基地局1220がビーム情報およびセンサー出力1232に基づいてUE1210のロケーションを決定する。そうでない場合、基地局1220がビーム情報およびセンサー出力1232ならびにそれ自体のビーム情報およびセンサー出力を適切なネットワークエンティティに送る。
【0076】
図13は、一実施形態による、電力および時間遅延プロファイルを報告する方法の一例を示す流れ図である。方法は、測位関連の情報をネットワークエンティティに報告するためのデバイスによって実装される方法を表し得る。ネットワークエンティティは、基地局、ロケーションサーバ、別のUE、またはセルラーネットワークの別の構成要素であり得る。したがって、図13のブロックに示される機能は、デバイスによって実行され得る。さらに、機能を実行するための手段は、UEを含み得る、図15に示されるデバイス1500のハードウェア構成要素および/またはソフトウェア構成要素を含み得る。追加として、本明細書に添付された他の図の場合と同様に、図13は非限定的な例として提供されることが留意され得る。他の実施形態は、所望の機能に応じて異なり得る。たとえば、方法に示される機能ブロックは、異なる実施形態に適応するために、組み合わされるか、分離されるか、または並べ替えられることがある。
【0077】
ブロック1302において、機能は、基準信号について報告するための1つまたは複数のパラメータを示すシグナリング情報を受信することであって、1つまたは複数のパラメータが、1つまたは複数の基地局を識別する、受信することを含む。一例では、シグナリング情報はネットワークエンティティから受信され、ネットワークエンティティは、図6の例示の場合のように、デバイスと通信している(たとえば、デバイスのRF範囲内の)基地局のすべてのためのシグナリング情報を送る。この例では、1つまたは複数のパラメータは、電力および時間遅延測定値が報告に含まれるべきである1つまたは複数の基地局を識別する。1つまたは複数のパラメータはさらに、基地局ごとの電力および時間遅延測定値を報告することに関連付けられた電力しきい値を識別し、基地局から受信された第1の基準信号の第1の電力および第1の時間遅延は、第1の電力が電力しきい値を超えると決定されると、報告に含まれる。加えて、1つまたは複数のパラメータはさらに、基地局ごとの測定されるべき伝搬信号の最大数を識別し、報告は、最大数に等しいかまたはそれよりも小さい基地局ごとの電力測定値の総数を含む。ある例示では、1つまたは複数のパラメータは、(セルごとのQCL指示を含む)PTDPを測定するためのセルおよび/またはRRHのリストと、PTDPにおける報告されたタップの電力しきい値(たとえば、図3の電力しきい値330)と、基地局から受信された報告されるべき伝搬信号の最大数とを含む。別の例では、図7の例示の場合のように、ネットワークエンティティは基地局であり、基地局に固有のシグナリング情報を送る。デバイスはまた、他の基地局の各々から適切なシグナリング情報(たとえば、第2の基地局の第2のシグナリング情報)を受信する。ここで、基地局ごとのシグナリング情報は、たとえば、PTDPにおける報告されたタップの電力しきい値(たとえば、図3の電力しきい値330)および対応する基地局から受信された報告されるべき伝搬信号の最大数を含むことができる。
【0078】
ブロック1302における機能を実行するための手段は、バス1505、処理ユニット1510、DSP1520、ワイヤレス通信インターフェース1530、メモリ1560、および/または図15に示され、以下でより詳細に説明されるデバイス1500の他の構成要素などの、デバイスのソフトウェア構成要素および/またはハードウェア構成要素を備えてもよい。
【0079】
ブロック1304において、機能は、シグナリング情報に基づいて、1つまたは複数の基地局から受信された1つまたは複数の基準信号についての電力および時間遅延プロファイルを決定することであって、1つまたは複数の基準信号の各々についての電力および時間遅延プロファイルが、それぞれの基準信号に対応する1つまたは複数の伝搬信号の各々についての電力および時間遅延情報を含む、決定することを含む。一例では、基地局は基準信号をデバイスに送信する。あり得るマルチパス伝搬のせいで、デバイスは基地局から1つまたは複数の伝搬信号を受信し、それらの伝搬信号の各々は伝搬経路に沿った基準信号の受信に対応する。物理的環境に応じて、1つの伝搬信号は、見通し線経路に沿って受信される基準信号であり得る。別の伝搬信号は、反射経路に沿って受信される基準信号の反射であり得る。同様に、第2の基地局は(および他の基地局も)、第2の基準信号を送信することができる。電力および時間遅延プロファイルは、基地局から受信された基準信号ごとの絶対電力および絶対時間遅延を識別する。特に、ブロック1304における機能は、デバイスが、第1の基地局から受信された第1の複数の伝搬信号のうちの第1の伝搬信号を決定することであって、第1の伝搬信号が、第1の複数の伝搬信号の中で最も強い絶対電力を有する、決定することと、第1の伝搬信号の絶対時間遅延を(たとえば、伝搬遅延、デバイスのモデムの内部遅延、および累積タイミングアドバンスコマンドの和として)決定することと、報告に、最も強い絶対電力および絶対時間遅延を含めることとを含む。加えて、物理的環境に応じて、報告は、基地局からの基準信号の見通し線送信に対応する第1の伝搬信号および第1の基準信号の反射に対応する第2の伝搬信号について、(i)第1の伝搬信号の第1の絶対電力が第2の伝搬信号の第2の絶対電力よりも大きく、(ii)第1の伝搬信号の第1の絶対時間遅延が第2の伝搬信号の第2の絶対時間遅延よりも小さいことを示す。代替または追加として、報告は、基準信号に対応する第1の伝搬信号および第2の伝搬信号について、(i)第1の伝搬信号と第2の伝搬信号との間の電力差および(ii)第1の伝搬信号と第2の伝搬信号との間の相対時間遅延を示し、第1の伝搬信号は、第2の伝搬信号よりも強い絶対電力を有し、報告はさらに、第1の伝搬信号のより強い絶対電力および絶対時間遅延を示す。
【0080】
図8図10において本明細書において上記で説明されたように、デバイスは、複数の基地局から受信された異なる基準信号の電力遅延プロファイルを含む単一の報告を送ることができるか、または電力遅延プロファイルごとの報告(たとえば、基地局ごとの報告)を送ることができる。前者の場合、ブロック1304における機能は、デバイスが、報告に、シグナリング情報に基づいて、(たとえば、第2の基地局によって送信された第2の基準信号に対応する)第2の基地局から受信された第2の複数の伝搬信号に対応する第2の電力および時間遅延プロファイルを含めることを含む。後者の場合、ブロック1304における機能は、シグナリング情報(すべての基地局に対して1つのシグナリング情報が受信された場合)または第2のシグナリング情報(基地局ごとに1つのシグナリング情報が受信された場合)に基づいて第2の報告を生成することであって、第2の報告が、第2の基地局から受信された第2の複数の伝搬信号についての第2の電力および時間遅延を含む、生成することを含む。
【0081】
ブロック1304における機能を実行するための手段は、バス1505、処理ユニット1510、DSP1520、ワイヤレス通信インターフェース1530、メモリ1560、および/または図15に示され、以下でより詳細に説明されるデバイス1500の他の構成要素などの、デバイスのソフトウェア構成要素および/またはハードウェア構成要素を備えてもよい。
【0082】
ブロック1306において、機能は、報告をネットワークエンティティに送ることであって、報告が、電力および時間遅延プロファイルを含む、送ることを含む。デバイスの位置は、報告に基づいてネットワークエンティティによって決定される。追加または代替として、UEは、報告に基づいてかつ任意選択で支援情報に基づいて位置を決定することができ、支援情報は、報告に基づいてネットワークエンティティから受信され得る。第2の報告が生成された場合(第2の基準信号に、または等価的に、第2の基地局に固有の報告)、ブロック1306における機能は、第2の報告をネットワークエンティティに送信することであって、デバイスの位置がさらに、第2の報告に基づいて決定される、送信することをさらに含む。
【0083】
ブロック1306における機能を実行するための手段は、バス1505、処理ユニット1510、DSP1520、ワイヤレス通信インターフェース1530、メモリ1560、および/または図15に示され、以下でより詳細に説明されるデバイス1500の他の構成要素などの、デバイスのソフトウェア構成要素および/またはハードウェア構成要素を備えてもよい。
【0084】
図11に関して本明細書において上記で説明されたように、デバイスは、基地局のビーム情報およびセンサー出力を受信し、それらをネットワークエンティティに送ることができる。したがって、方法の機能は、基地局から、基地局による基準信号の送信に関連付けられたビーム情報を受信することと、ビーム情報をネットワークエンティティに送信することであって、デバイスの位置がさらに、ビーム情報に基づいてネットワークエンティティによって(またはデバイスによって)決定される、送信することとをさらに含むことができる。機能はまた、基地局に関連付けられたセンサーから、センサーによるユーザ機器の検知に関連付けられたセンサー情報を受信することと、センサー情報をネットワークエンティティに送信することであって、デバイスの位置がさらに、センサー情報に基づいてネットワークエンティティ(またはデバイス)によって決定される、送信することとを含むことができる。
【0085】
この場合、デバイスの位置はさらに、報告と、ビーム情報と、センサー情報とを含む入力を有する融合アルゴリズムに基づいてネットワークエンティティ(またはデバイス)によって決定される。一例では、融合アルゴリズムは、基地局ごとに、報告からの基準信号の対応する電力および対応する時間遅延に基づいて、基地局から受信された基準信号を選択する。別の例では、融合アルゴリズムは、基地局ごとに、ビーム情報またはセンサー情報のうちの少なくとも1つに基づいて、基地局から受信された基準信号を選択する。また別の例では、融合アルゴリズムは、基地局ごとに、基地局から受信された基準信号を選択し、報告からの選択された伝搬信号の対応する電力に基づいて、選択された基準信号に対する重みを決定し、デバイスの位置はさらに、選択された伝搬信号の重みに基づいてネットワークエンティティ(またはデバイス)によって決定される。
【0086】
図14は、一実施形態による、デバイスの位置を決定する方法の一例を示す流れ図である。方法は、デバイスを測位するためのネットワークエンティティによって実装される方法を表し得る。ネットワークエンティティは、基地局、ロケーションサーバ、別のUE、またはセルラーネットワークの別の構成要素であり得る。したがって、図14のブロックに示される機能は、ネットワークエンティティによって実行され得る。さらに、機能を実行するための手段は、図16に示されるネットワークエンティティ1600のハードウェア構成要素および/またはソフトウェア構成要素を含み得る。追加として、本明細書に添付された他の図の場合と同様に、図14は非限定的な例として提供されることが留意され得る。他の実施形態は、所望の機能に応じて異なり得る。たとえば、方法に示される機能ブロックは、異なる実施形態に適応するために、組み合わされるか、分離されるか、または並べ替えられることがある。
【0087】
ブロック1402において、機能は、シグナリング情報をデバイスに送ることであって、シグナリング情報が、基準信号について報告するための1つまたは複数のパラメータを示す、送ることを含む。一例では、図6の例示の場合のように、ネットワークエンティティは、デバイスと通信している(たとえば、デバイスのRF範囲内の)すべての基地局のためのシグナリング情報を送る。この例では、1つまたは複数のパラメータは、電力および時間遅延測定値が報告に含まれるべきである1つまたは複数の基地局を識別する。1つまたは複数のパラメータはさらに、基地局ごとの電力および時間遅延測定値を報告することに関連付けられた電力しきい値を識別し、第1の伝搬信号の第1の電力および第1の時間遅延は、第1の電力が電力しきい値を超えると決定されると、報告に含まれる。加えて、1つまたは複数のパラメータはさらに、基地局ごとの測定されるべき伝搬信号の最大数を識別し、報告は、最大数に等しいかまたはそれよりも小さい基地局ごとの電力測定値の総数を含む。ある例示では、1つまたは複数のパラメータは、(セルごとのQCL指示を含む)PTDPを測定するためのセルおよび/またはRRHのリストと、PTDPにおける報告されたタップの電力しきい値(たとえば、図3の電力しきい値330)と、報告されるべき基地局ごとの伝搬信号の最大数とを含む。別の例では、図7の例示の場合のように、ネットワークエンティティは基地局であり、基地局に固有のシグナリング情報を送る。デバイスはまた、他の基地局の各々から適切なシグナリング情報(たとえば、第2の基地局の第2のシグナリング情報)を受信する。ここで、基地局ごとのシグナリング情報は、たとえば、PTDPにおける報告されたタップの電力しきい値(たとえば、図3の電力しきい値330)および報告されるべき伝搬信号の最大数を含むことができる。
【0088】
ブロック1402における機能を実行するための手段は、バス1605、処理ユニット1610、DSP1620、ワイヤレス通信インターフェース1630、メモリ1660、および/または図16に示され、以下でより詳細に説明されるネットワークエンティティ1600の他の構成要素などの、ネットワークエンティティのソフトウェア構成要素および/またはハードウェア構成要素を備えてもよい。
【0089】
ブロック1404において、機能は、シグナリング情報に基づいてデバイスから報告を受信することであって、報告が、デバイスによって1つまたは複数の基地局から受信された1つまたは複数の基準信号についての電力および時間遅延プロファイルを含み、1つまたは複数の基準信号の各々についての電力および時間遅延プロファイルが、それぞれの基準信号に対応する1つまたは複数の伝搬信号の各々についての電力および時間遅延情報を含む、受信することを含む。一例では、報告は、基準信号の電力および時間遅延プロファイルを含む。たとえば、電力および時間遅延プロファイルは、デバイスによって基地局から受信された基準信号ごとの絶対電力および絶対時間遅延を識別する。加えて、物理的環境に応じて、報告は、基地局からの見通し線送信に対応する第1の伝搬信号および第1の基準信号の反射に対応する第2の伝搬信号について、(i)第1の伝搬信号の第1の絶対電力が第2の伝搬信号の第2の絶対電力よりも大きく、(ii)第1の伝搬信号の第1の絶対時間遅延が第2の伝搬信号の第2の絶対時間遅延よりも小さいことを示す。代替または追加として、報告は、基地局から受信された第1の伝搬信号および第2の伝搬信号について、(i)第1の伝搬信号と第2の伝搬信号との間の電力差および(ii)第1の伝搬信号と第2の伝搬信号との間の相対時間遅延を示し、第1の伝搬信号は、最も強い絶対電力を有し、報告はさらに、第1の伝搬信号の最も強い絶対電力および絶対時間遅延を示す。
【0090】
図8図10において本明細書において上記で説明されたように、デバイスは、異なる基地局によって送信された異なる基準信号の電力および時間遅延プロファイルを含む単一の報告を送ることができるか、または電力および時間遅延プロファイルごとの報告を送ることができる。前者の場合、ブロック1404における機能は、ネットワークエンティティが、すべての基地局に共通の報告を受信することであって、報告が、第2の基地局による第2の基準信号の第2の送信時にデバイスによって第2の基地局から受信された第2の基準信号に対応する第2の複数の伝搬信号に対応する第2の電力および時間遅延プロファイルをさらに含む、受信することを含む。後者の場合、ブロック1404における機能は、デバイスから第2の報告を受信することであって、第2の報告が、第2の基地局による第2の基準信号の送信時に第2の基地局から受信された第2の複数の伝搬信号に対応する第2の電力および時間遅延プロファイルを含み、デバイスの位置がさらに、第2の報告に基づいて決定される、受信することを含む。
【0091】
ブロック1404における機能を実行するための手段は、バス1605、処理ユニット1610、DSP1620、ワイヤレス通信インターフェース1630、メモリ1660、および/または図16に示され、以下でより詳細に説明されるネットワークエンティティ1600の他の構成要素などの、ネットワークエンティティのソフトウェア構成要素および/またはハードウェア構成要素を備えてもよい。
【0092】
ブロック1406において、機能は、報告に基づいてデバイスの位置を決定することを含む。一例では、ネットワークエンティティは、マルチラテレーション推定に基づいてデバイスの位置を導出するために、報告のみ(または様々な受信された報告のみ)を使用する。別の例では、ネットワークエンティティは、融合アルゴリズムに基づいて位置を導出するために、ビーム情報およびセンサー出力などの追加のタイプの情報を使用する。
【0093】
後者の例では、方法の機能は、基地局またはデバイスから、基地局による基準信号の送信に関連付けられたビーム情報を受信することであって、デバイスの位置がさらに、ビーム情報に基づいて決定される、受信することをさらに含む。機能は、基地局またはデバイスから、基地局に関連付けられたセンサーによるユーザ機器の検知に関連付けられたセンサー情報を受信することであって、デバイスの位置がさらに、センサー情報に基づいてネットワークエンティティによって決定される、受信することをさらに含む。
【0094】
デバイスの位置はさらに、報告と、ビーム情報と、センサー情報とを含む入力を有する融合アルゴリズムに基づいて決定される。一例では、融合アルゴリズムは、報告からの伝搬の対応する電力および対応する時間遅延に基づいて、基地局ごとの基準信号を選択する。別の例では、融合アルゴリズムは、ビーム情報またはセンサー情報のうちの少なくとも1つに基づいて、基地局ごとの基準信号を選択する。また別の例では、融合アルゴリズムは、基地局ごとの基準信号を選択し、報告からの選択された基準信号の対応する電力に基づいて、選択された基準信号に対する重みを決定し、デバイスの位置はさらに、選択された基準信号の重みに基づいてネットワークエンティティによって決定される。
【0095】
ブロック1406における機能を実行するための手段は、バス1605、処理ユニット1610、DSP1620、ワイヤレス通信インターフェース1630、メモリ1660、および/または図16に示され、以下でより詳細に説明されるネットワークエンティティ1600の他の構成要素などの、ネットワークエンティティのソフトウェア構成要素および/またはハードウェア構成要素を備えてもよい。
【0096】
図15は、本明細書でおよび図1図14に関連して説明される実施形態において説明されるように利用され得るデバイス1500の一実施形態のブロック図である。具体的には、図15のデバイス1500は、図1のUE120(ならびに本明細書で説明される他のUEおよび/またはモバイルデバイス)を含む、上記の実施形態で説明された任意のタイプのデバイスに対応し得る。図15はデバイス1500の様々な構成要素の一般化された例示を提供することが意図されているにすぎず、それらの構成要素のうちのいずれかまたはすべては適宜に利用され得ることに留意されたい。
【0097】
バス1505を介して電気的に結合され得る(または適宜に別様に通信していてもよい)ハードウェア要素を備えるデバイス1500が示されている。ハードウェア要素は、本明細書で説明される方法のうちの1つまたは複数を実行するように構成され得る、限定はしないが、1つもしくは複数の汎用プロセッサ、(デジタル信号処理(DSP)チップ、グラフィックスアクセラレーションプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)などの)1つもしくは複数の専用プロセッサ、および/または他の処理構造もしくは手段を含んでもよい、1つまたは複数の処理ユニット1510を含んでもよい。図15に示されているように、いくつかの実施形態は、所望の機能に応じて別個のDSP1520を有してもよい。デバイス1500はまた、限定はしないが、1つまたは複数のタッチスクリーン、タッチパッド、マイクロフォン、ボタン、ダイヤル、スイッチなどを含んでもよい1つまたは複数の入力デバイス1570と、限定はしないが、1つまたは複数のディスプレイ、発光ダイオード(LED)、スピーカーなどを含んでもよい1つまたは複数の出力デバイス1515とを含んでもよい。
【0098】
デバイス1500はまた、限定はしないが、モデム、ネットワークカード、赤外線通信デバイス、ワイヤレス通信デバイス、および/または(Bluetooth(登録商標)デバイス、IEEE1502.11デバイス、IEEE1502.15.4デバイス、Wi-Fiデバイス、WiMAX(商標)デバイス、セルラー通信設備などの)チップセットなどを備えてもよいワイヤレス通信インターフェース1530を含んでもよく、このことは、デバイス1500が図1に関して本明細書で説明されるネットワークを介して(たとえば、基地局を介して)通信することを可能にし得る。ワイヤレス通信インターフェース1530は、ネットワーク、基地局(たとえば、eNB、ng-eNB、および/またはgNB)、および/もしくは他のTRP、ネットワーク構成要素、コンピュータシステム、ならびに/または本明細書で説明される任意の他の電子デバイスとデータが通信されることを可能にし得る。通信は、ワイヤレス信号1534を送るかつ/または受信する1つまたは複数のワイヤレス通信アンテナ1532を介して実行され得る。
【0099】
所望の機能に応じて、ワイヤレス通信インターフェース1530は、基地局(たとえば、eNB、ng-eNBおよび/またはgNB)ならびにワイヤレスデバイスおよびアクセスポイントなどの他の地上基地局と通信するために、別個の基地局を備えてもよい。デバイス1500は、様々なネットワークタイプを含み得る異なるデータネットワークと通信してもよい。たとえば、WWANは、CDMAネットワーク、TDMAネットワーク、FDMAネットワーク、直交周波数分割多元接続(OFDMA)ネットワーク、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC-FDMA)ネットワーク、WiMax(IEEE1502.16)などであってもよい。CDMAネットワークは、cdma2000、W-CDMAなどの1つまたは複数のRATを実装し得る。cdma2000は、IS-95規格、IS-2000規格、および/またはIS-856規格を含む。TDMAネットワークは、GSM、デジタルアドバンストモバイルフォンシステム(D-AMPS)、または何らかの他のRATを実装し得る。OFDMAネットワークは、LTE、LTEアドバンスト、NRなどを採用し得る。5G、LTE、LTEアドバンスト、NR、GSM、およびWCDMA(登録商標)は、3GPP(登録商標)からの文書に記載されている。cdma2000は、「第3世代パートナーシッププロジェクト2」(3GPP2)と称する団体からの文書に記載されている。3GPP(登録商標)文書および3GPP2文書は、公的に入手可能である。ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)はまた、IEEE802.11xネットワークであってもよく、ワイヤレスパーソナルエリアネットワーク(WPAN)は、Bluetoothネットワーク、IEEE802.15x、または何らかの他のタイプのネットワークであってもよい。本明細書で説明される技法はまた、WWAN、WLANおよび/またはWPANの任意の組合せのために使用され得る。
【0100】
デバイス1500は、センサー1540をさらに含むことができる。そのようなセンサーは、限定はしないが、1つまたは複数の慣性センサー(たとえば、加速度計、ジャイロスコープ、および/または他の慣性測定ユニット(IMU))、カメラ、磁力計、コンパス、高度計、マイクロフォン、近接度センサー、光センサー、気圧計などを含んでもよく、それらのうちのいくつかは、本明細書で説明される機能を補完するかつ/または容易にするために使用されてもよい。
【0101】
デバイス1500の実施形態はまた、(いくつかの実装形態ではアンテナ1532と組み合わされ得る)全地球航法衛星システム(GNSS)アンテナ1582を使用して1つまたは複数のGNSS衛星から信号1584を受信することが可能なGNSS受信機1580を含み得る。そのような測位は、本明細書で説明される技法を補完するかつ/または組み込むために利用され得る。GNSS受信機1580は、従来の技法を使用して、全地球測位システム(GPS)、Galileo、全地球航法衛星システム(GLONASS)、Compass、日本上空の準天頂衛星システム(QZSS)、インド上空のインド地域航法衛星システム(IRNSS)、中国上空のBeiDou航法衛星システム(BDS)などのGNSSシステムのGNSS衛星から、デバイス1500の位置を抽出することができる。さらに、GNSS受信機1580は、1つもしくは複数の全地球および/もしくは地域航法衛星システムに関連付けられ得るか、またはそれらとともに使用するために別様に有効化され得る、様々なオーグメンテーションシステム(たとえば、衛星ベースオーグメンテーションシステム(SBAS))を使用することができる。限定ではなく例として、SBASは、たとえば、ワイドエリアオーグメンテーションシステム(WAAS)、欧州静止ナビゲーションオーバーレイサービス(EGNOS)、多機能衛星オーグメンテーションシステム(MSAS)、GPS支援ジオオーグメンテッドナビゲーション、またはGPSおよびジオオーグメンテッドナビゲーションシステム(GAGAN)などの、完全性情報、差分補正などを提供するオーグメンテーションシステムを含んでもよい。したがって、本明細書で使用される場合、GNSSは、1つまたは複数の全地球および/または地域航法衛星システムならびに/あるいはオーグメンテーションシステムの任意の組合せを含んでもよく、GNSS信号は、GNSS信号、GNSS様信号、および/または、そのような1つもしくは複数のGNSSに関連付けられた他の信号を含んでもよい。
【0102】
デバイス1500はさらに、メモリ1560を含む1つもしくは複数のメモリを含んでもよく、かつ/またはそれらのメモリと通信していてもよい。メモリ1560は、限定はしないが、ローカルおよび/またはネットワークアクセス可能ストレージ、ディスクドライブ、ドライブアレイ、光記憶デバイス、プログラム可能、フラッシュ更新可能であり得るランダムアクセスメモリ(RAM)および/または読取り専用メモリ(ROM)などのソリッドステート記憶デバイスなどを含むことができる。そのような記憶デバイスは、限定はしないが、様々なファイルシステム、データベース構造などを含む任意の適切なデータストアを実装するように構成されてもよい。
【0103】
デバイス1500のメモリ1560はまた、オペレーティングシステム、デバイスドライバ、実行可能ライブラリ、および/または1つもしくは複数のアプリケーションプログラムなどの他のコードを含むソフトウェア要素(図示せず)を備えることができ、そのようなソフトウェア要素は、本明細書で説明されるように、様々な実施形態によって提供されるコンピュータプログラムを備えてもよく、かつ/または、他の実施形態によって提供される方法を実装するかつ/もしくは他の実施形態によって提供されるシステムを構成するように設計されてもよい。単に例として、上記で説明された機能に関して説明される1つまたは複数の手順は、(たとえば、処理ユニット1510を使用して)デバイス1500によって実行可能なコードおよび/または命令として実装される場合がある。一態様では、次いで、そのようなコードおよび/または命令は、説明された方法に従って1つまたは複数の動作を実行するように汎用コンピュータ(または他のデバイス)を構成するかつ/または適応させるために使用され得る。
【0104】
図16は、本明細書において上記で説明されたように利用され得るネットワークエンティティ1600の一実施形態を示す。図16は様々な構成要素の一般化された例示を提供することが意図されているにすぎず、それらの構成要素のうちのいずれかまたはすべては適宜に利用され得ることに留意されたい。いくつかの実施形態では、ネットワークエンティティ1600は、gNB、ng-eNB、eNB、および/またはロケーションサーバに対応し得る。したがって、ネットワークエンティティは、図16に示されるようなワイヤレス通信インターフェース1630を有してもよく、有しなくてもよい。
【0105】
バス1605を介して電気的に結合され得る(または適宜に別様に通信していてもよい)ハードウェア要素を備えるネットワークエンティティ1600が示されている。ハードウェア要素は、限定はしないが、1つもしくは複数の汎用プロセッサ、(DSPチップ、グラフィックスアクセラレーションプロセッサ、ASICなどの)1つもしくは複数の専用プロセッサ、および/または他の処理構造もしくは手段を含むことができる処理ユニット1610を含んでもよい。図16に示されているように、いくつかの実施形態は、所望の機能に応じて別個のDSP1620を有してもよい。ワイヤレス通信に基づくロケーション決定および/または他の決定は、いくつかの実施形態によれば、処理ユニット1610および/またはワイヤレス通信インターフェース1630(以下で説明される)において行われてもよい。ネットワークエンティティ1600はまた、限定はしないが、キーボード、ディスプレイ、マウス、マイクロフォン、ボタン、ダイヤル、スイッチなどを含むことができる1つまたは複数の入力デバイスと、限定はしないが、ディスプレイ、発光ダイオード(LED)、スピーカーなどを含むことができる1つまたは複数の出力デバイスとを含むことができる。
【0106】
ネットワークエンティティ1600はまた、限定はしないが、モデム、ネットワークカード、赤外線通信デバイス、ワイヤレス通信デバイス、および/または(Bluetooth(登録商標)デバイス、IEEE802.11デバイス、IEEE802.15.4デバイス、Wi-Fiデバイス、WiMAXデバイス、セルラー通信設備などの)チップセットなどを備えてもよいワイヤレス通信インターフェース1630を含んでもよく、このことは、ネットワークエンティティ1600が本明細書で説明されるように通信することを可能にし得る。ワイヤレス通信インターフェース1630は、デバイス、他の基地局(たとえば、eNB、gNB、およびng-eNB)、および/もしくは他のTRP、ネットワーク構成要素、コンピュータシステム、ならびに/または本明細書で説明される任意の他の電子デバイスにデータおよびシグナリングが通信されること(たとえば、送信されることおよび受信されること)を可能にし得る。通信は、ワイヤレス信号1634を送るかつ/または受信する1つまたは複数のワイヤレス通信アンテナ1632を介して実行され得る。
【0107】
ネットワークエンティティ1600はまた、ワイヤライン通信技術のサポートを含むことができるネットワークインターフェース1680を含んでもよい。ネットワークインターフェース1680は、モデム、ネットワークカード、チップセットなどを含んでもよい。ネットワークインターフェース1680は、ネットワーク、通信ネットワークサーバ、コンピュータシステム、および/または本明細書で説明される任意の他の電子デバイスとデータが交換されることを可能にする、1つまたは複数の入力および/または出力通信インターフェースを含んでもよい。
【0108】
多くの実施形態では、ネットワークエンティティ1600はメモリ1660をさらに備えてもよい。メモリ1660は、限定はしないが、ローカルおよび/またはネットワークアクセス可能ストレージ、ディスクドライブ、ドライブアレイ、光記憶デバイス、プログラム可能、フラッシュ更新可能であり得るRAMおよび/またはROMなどのソリッドステート記憶デバイスなどを含むことができる。そのような記憶デバイスは、限定はしないが、様々なファイルシステム、データベース構造などを含む任意の適切なデータストアを実装するように構成されてもよい。
【0109】
ネットワークエンティティ1600のメモリ1660はまた、オペレーティングシステム、デバイスドライバ、実行可能ライブラリ、および/または1つもしくは複数のアプリケーションプログラムなどの他のコードを含むソフトウェア要素(図16に図示せず)を備えることができ、そのようなソフトウェア要素は、本明細書で説明されるように、様々な実施形態によって提供されるコンピュータプログラムを備えてもよく、かつ/または、他の実施形態によって提供される方法を実装するかつ/もしくは他の実施形態によって提供されるシステムを構成するように設計されてもよい。単に例として、上記で説明された方法に関して説明される1つまたは複数の手順は、ネットワークエンティティ1600(および/またはネットワークエンティティ1600内の処理ユニット1610もしくはDSP1620)によって実行可能であるメモリ1660の中のコードおよび/または命令として実装されてもよい。一態様では、次いで、そのようなコードおよび/または命令は、説明された方法に従って1つまたは複数の動作を実行するように汎用コンピュータ(または他のデバイス)を構成するかつ/または適応させるために使用され得る。
【0110】
特定の要件に従って実質的な変形が加えられてもよいことは、当業者には明らかであろう。たとえば、カスタマイズされたハードウェアが使用される場合もあり、かつ/または、特定の要素がハードウェア、ソフトウェア(アプレットなどのポータブルソフトウェアを含む)、もしくはその両方において実装される場合がある。さらに、ネットワーク入力/出力デバイスなどの他のコンピューティングデバイスへの接続が採用されてもよい。
【0111】
添付の図を参照すると、メモリを含むことができる構成要素は、非一時的機械可読媒体を含むことができる。本明細書で使用される「機械可読媒体」および「コンピュータ可読媒体」という用語は、機械に特定の様式で動作させるデータを提供することに関与する任意の記憶媒体を指す。上記で提供された実施形態では、様々な機械可読媒体は、実行のために命令/コードを処理ユニットおよび/または他のデバイスに提供することに関与する場合がある。追加または代替として、機械可読媒体は、そのような命令/コードを記憶および/または搬送するために使用される場合がある。多くの実装形態では、コンピュータ可読媒体は、物理的なおよび/または有形の記憶媒体である。そのような媒体は、限定はしないが、不揮発性媒体、揮発性媒体、および送信媒体を含む、多くの形態をとってもよい。コンピュータ可読媒体の一般的な形態は、たとえば、磁気媒体および/もしくは光媒体、穴のパターンを有する任意の他の物理媒体、RAM、プログラマブルROM(PROM)、消去可能PROM(EPROM)、FLASH-EPROM、任意の他のメモリチップもしくはカートリッジ、以下で説明されるような搬送波、またはコンピュータがそこから命令および/もしくはコードを読み取ることができる任意の他の媒体を含む。
【0112】
本明細書で説明される方法、システム、およびデバイスは例である。様々な実施形態は、適宜に、様々な手順または構成要素を省略してもよく、置換してもよく、または追加してもよい。たとえば、いくつかの実施形態に関して説明される特徴は、様々な他の実施形態において組み合わされてもよい。実施形態の異なる態様および要素は、同様にして組み合わされてもよい。本明細書で提供される図の様々な構成要素は、ハードウェアおよび/またはソフトウェアにおいて具現化され得る。また、技術は進化し、したがって、要素の多くは、本開示の範囲をそれらの特定の例に限定しない例である。
【0113】
主に一般的な用法という理由で、そのような信号をビット、情報、値、要素、シンボル、文字、変数、項、数、数値などと呼ぶことが時として好都合であることが証明されている。しかしながら、これらの用語または同様の用語のすべては適切な物理量に関連付けられるべきであり、好都合なラベルにすぎないことを理解されたい。別段に明記されていない限り、上記の説明から明らかなように、本明細書全体にわたって、「処理する」、「算出する」、「計算する」、「決定する」、「確認する」、「識別する」、「関連付ける」、「測定する」、「実行する」などの用語を利用する説明が、専用コンピュータまたは同様の専用電子コンピューティングデバイスなどの特定の装置のアクションまたはプロセスを指すことが諒解される。したがって、本明細書の文脈では、専用コンピュータまたは同様の専用電子コンピューティングデバイスは、専用コンピュータまたは同様の専用電子コンピューティングデバイスのメモリ、レジスタ、もしくは他の情報記憶デバイス、送信デバイス、またはディスプレイデバイス内の電子的な、電気的な、または磁気的な物理量として一般に表される信号を操作または変換することが可能である。
【0114】
本明細書で使用される「および」および「または」という用語は、そのような用語が使用される文脈に少なくとも部分的に依存することも予想される様々な意味を含み得る。一般に、「または」は、A、B、またはCなどのリストを関連付けるために使用される場合、ここでは包含的な意味で使用されるA、B、およびC、ならびに、ここでは排他的な意味で使用されるA、B、またはCを意味することが意図される。加えて、本明細書で使用される「1つまたは複数の」という用語は、単数の任意の特徴、構造、もしくは特性について説明するために使用され得るか、または特徴、構造、もしくは特性の何らかの組合せについて説明するために使用され得る。しかしながら、これは例示的な例にすぎず、特許請求される主題はこの例に限定されないことに留意されたい。さらに、「のうちの少なくとも1つ」という用語は、A、B、またはCなどのリストを関連付けるために使用される場合、A、AB、AA、AAB、AABBCCCなどの、A、B、および/またはCの任意の組合せを意味するものと解釈され得る。
【0115】
いくつかの実施形態について説明したが、本開示の趣旨から逸脱することなく、様々な変更形態、代替構成、および等価物が使用され得る。たとえば、上記の要素は、単により大きいシステムの構成要素であってもよく、ここにおいて、他の規則が、様々な実施形態の適用例に優先するか、または様々な実施形態の適用例を別様に変更してもよい。また、上記の要素が考慮される前、考慮される間、または考慮された後に、いくつかのステップに着手してもよい。したがって、上記の説明は本開示の範囲を限定しない。
【0116】
この説明に鑑みて、実施形態は特徴の異なる組合せを含んでもよい。以下の番号付き条項において実装例が説明される。
条項1. 測位関連の情報をネットワークエンティティに報告するための方法であって、基準信号について報告するための1つまたは複数のパラメータを示すシグナリング情報を受信するステップであって、1つまたは複数のパラメータが、1つまたは複数の基地局を識別する、ステップと、シグナリング情報に基づいて、1つまたは複数の基地局から受信された1つまたは複数の基準信号についての電力および時間遅延プロファイルを決定するステップであって、1つまたは複数の基準信号の各々についての電力および時間遅延プロファイルが、それぞれの基準信号に対応する1つまたは複数の伝搬信号の各々についての電力および時間遅延情報を含む、ステップと、報告をネットワークエンティティに送るステップであって、報告が、電力および時間遅延プロファイルを含む、ステップとを含む、方法。
条項2. 1つまたは複数のパラメータがさらに、基準信号ごとの電力および時間遅延測定値を報告することに関連付けられた電力しきい値を識別し、第1の基準信号の第1の電力および第1の時間遅延が、第1の電力が電力しきい値を超えると決定されると、報告に含まれる、条項1の方法。
条項3. 1つまたは複数のパラメータがさらに、基地局ごとの測定されるべき伝搬信号の最大数を識別し、報告が、最大数に等しいかまたはそれよりも小さい基地局ごとの電力測定値の総数を含む、条項1または2のいずれかの方法。
条項4. シグナリング情報がネットワークエンティティから受信され、報告がネットワークエンティティに送られ、デバイスの位置が報告に基づいてネットワークエンティティによって決定される、条項1~3のいずれかの方法。
条項5. 報告が、基地局から受信された1つまたは複数の基準信号のうちの基準信号に対応する第1の伝搬信号および第2の伝搬信号について、(i)第1の伝搬信号と第2の伝搬信号との間の電力差および(ii)第1の伝搬信号と第2の伝搬信号との間の相対時間遅延を示す、条項1~4のいずれかの方法。
条項6. 基地局から受信された伝搬信号の中で最も強い絶対電力を有する第1の伝搬信号を決定するステップと、第1の伝搬信号の絶対時間遅延を決定するステップと、報告に最も強い絶対電力および絶対時間遅延を含めるステップとをさらに含む、条項1~5のいずれかの方法。
条項7. 第1の基地局から、1つまたは複数の基準信号のうちの第1の基準信号に対応する第1の複数の伝搬信号を受信するステップと、第2の基地局から、1つまたは複数の基準信号のうちの第2の基準信号に対応する第2の複数の伝搬信号を受信するステップと、報告に、シグナリング情報に基づいて、第1の複数の伝搬信号に対応する第1の電力および時間遅延プロファイルならびに第2の複数の伝搬信号に対応する第2の電力および時間遅延プロファイルを含めるステップとをさらに含む、条項1~6のいずれかの方法。
条項8. 第1の基地局から、1つまたは複数の基準信号のうちの第1の基準信号に対応する第1の複数の伝搬信号を受信するステップと、第2の基地局から、1つまたは複数の基準信号のうちの第2の基準信号に対応する第2の複数の伝搬信号を受信するステップと、第1の複数の伝搬信号に対応する第1の電力および時間遅延プロファイルを含む第1の報告を送るステップと、第2の複数の伝搬信号に対応する第2の電力および時間遅延プロファイルを含む第2の報告を送るステップとをさらに含む、条項1~6のいずれかの方法。
条項9. 報告がネットワークエンティティに送られ、方法が、基地局から、基地局から受信された1つまたは複数の基準信号のうちの基準信号に関連付けられたビーム情報を受信するステップと、ビーム情報をネットワークエンティティに送るステップであって、デバイスの位置が、ビーム情報および報告に基づいてネットワークエンティティによって決定される、ステップとをさらに含む、条項1~8のいずれかの方法。
条項10. デバイスを測位するための方法であって、シグナリング情報をデバイスに送るステップであって、シグナリング情報が、基準信号について報告するための1つまたは複数のパラメータを示す、ステップと、シグナリング情報に基づいてデバイスから報告を受信するステップであって、報告が、デバイスによって1つまたは複数の基地局から受信された1つまたは複数の基準信号についての電力および時間遅延プロファイルを含み、1つまたは複数の基準信号の各々についての電力および時間遅延プロファイルが、それぞれの基準信号に対応する1つまたは複数の伝搬信号の各々についての電力および時間遅延情報を含む、ステップと、報告に基づいてデバイスの位置を決定するステップとを含む、方法。
条項11. 1つまたは複数のパラメータが、電力および時間遅延測定値が報告に含まれるべきである1つまたは複数の基地局を識別する、条項10の方法。
条項12. 1つまたは複数のパラメータがさらに、各基準信号についての電力および時間遅延測定値を報告することに関連付けられた電力しきい値を識別し、第1の基準信号の第1の電力および第1の時間遅延が、第1の電力が電力しきい値を超えると決定されると、報告に含まれる、条項10~11のいずれかの方法。
条項13. 報告が、基地局から受信された1つまたは複数の基準信号のうちの各基準信号についての電力および時間遅延プロファイルを含む、条項10~12のいずれかの方法。
条項14. 報告が、デバイスによって基地局から受信された1つまたは複数の基準信号のうちの基準信号に対応する第1の伝搬信号および第2の伝搬信号について、(i)第1の伝搬信号と第2の伝搬信号との間の電力差および(ii)第1の伝搬信号と第2の伝搬信号との間の相対時間遅延を示す、条項10~13のいずれかの方法。
条項15. 基地局またはデバイスから、基地局によるデバイスへの基準信号の送信に関連付けられたビーム情報を受信するステップであって、デバイスの位置がさらに、ビーム情報に基づいて決定される、ステップをさらに含む、条項10~14のいずれかの方法。
条項16. 測位関連の情報をネットワークエンティティに報告するためのデバイスであって、トランシーバと、1つまたは複数のメモリと、トランシーバおよび1つまたは複数のメモリと通信可能に結合された1つまたは複数のプロセッサとを備え、1つまたは複数のプロセッサが、基準信号について報告するための1つまたは複数のパラメータを示すシグナリング情報を受信することであって、1つまたは複数のパラメータが、1つまたは複数の基地局を識別する、受信することと、シグナリング情報に基づいて、トランシーバを介して1つまたは複数の基地局から受信された1つまたは複数の基準信号についての電力および時間遅延プロファイルを決定することであって、1つまたは複数の基準信号の各々についての電力および時間遅延プロファイルが、それぞれの基準信号に対応する1つまたは複数の伝搬信号の各々についての電力および時間遅延情報を含む、決定することと、トランシーバを介して報告をネットワークエンティティに送ることであって、報告が、電力および時間遅延プロファイルを含む、送ることとを行うように構成される、デバイス。
条項17. 1つまたは複数のパラメータがさらに、基準信号ごとの電力および時間遅延測定値を報告することに関連付けられた電力しきい値を識別し、第1の基準信号の第1の電力および第1の時間遅延が、第1の電力が電力しきい値を超えると決定されると、報告に含まれる、条項16のデバイス。
条項18. 1つまたは複数のパラメータがさらに、基地局ごとの測定されるべき伝搬信号の最大数を識別し、報告が、最大数に等しいかまたはそれよりも小さい基地局ごとの電力測定値の総数を含む、条項16または17のいずれかのデバイス。
条項19. シグナリング情報がネットワークエンティティから受信され、報告がネットワークエンティティに送られ、デバイスの位置が報告に基づいてネットワークエンティティによって決定される、条項16~18のいずれかのデバイス。
条項20. 報告が、基地局から受信された1つまたは複数の基準信号のうちの基準信号に対応する第1の伝搬信号および第2の伝搬信号について、(i)第1の伝搬信号と第2の伝搬信号との間の電力差および(ii)第1の伝搬信号と第2の伝搬信号との間の相対時間遅延を示す、条項16~19のいずれかのデバイス。
条項21. 1つまたは複数のプロセッサが、基地局から受信された伝搬信号の中で最も強い絶対電力を有する第1の伝搬信号を決定することと、第1の伝搬信号の絶対時間遅延を決定することと、報告に最も強い絶対電力および絶対時間遅延を含めることとを行うようにさらに構成される、条項16~20のいずれかのデバイス。
条項22. 1つまたは複数のプロセッサが、第1の基地局から、1つまたは複数の基準信号のうちの第1の基準信号に対応する第1の複数の伝搬信号を受信することと、第2の基地局から、1つまたは複数の基準信号のうちの第2の基準信号に対応する第2の複数の伝搬信号を受信することと、報告に、シグナリング情報に基づいて、第1の複数の伝搬信号に対応する第1の電力および時間遅延プロファイルならびに第2の複数の伝搬信号に対応する第2の電力および時間遅延プロファイルを含めることとを行うようにさらに構成される、条項16~21のいずれかのデバイス。
条項23. 1つまたは複数のプロセッサが、第1の基地局から、1つまたは複数の基準信号のうちの第1の基準信号に対応する第1の複数の伝搬信号を受信することと、第2の基地局から、1つまたは複数の基準信号のうちの第2の基準信号に対応する第2の複数の伝搬信号を受信することと、第1の複数の伝搬信号に対応する第1の電力および時間遅延プロファイルを含む第1の報告を送信することと、第2の複数の伝搬信号に対応する第2の電力および時間遅延プロファイルを含む第2の報告を送信することとを行うようにさらに構成される、条項16~21のいずれかのデバイス。
条項24. 報告がネットワークエンティティに送信され、1つまたは複数のプロセッサが、トランシーバを介して基地局から、基地局から受信された1つまたは複数の基準信号のうちの基準信号に関連付けられたビーム情報を受信することと、ビーム情報をネットワークエンティティに送信することであって、デバイスの位置が、ビーム情報および報告に基づいてネットワークエンティティによって決定される、送信することとを行うようにさらに構成される、条項16~23のいずれかのデバイス。
条項25. デバイスを測位するためのネットワークエンティティであって、トランシーバと、1つまたは複数のメモリと、トランシーバおよび1つまたは複数のメモリと通信可能に結合された1つまたは複数のプロセッサとを備え、1つまたは複数のプロセッサが、トランシーバを介してシグナリング情報をデバイスに送ることであって、シグナリング情報が、基準信号について報告するための1つまたは複数のパラメータを示す、送ることと、シグナリング情報に基づいてデバイスから報告を受信することであって、報告が、デバイスによって1つまたは複数の基地局から受信された1つまたは複数の基準信号についての電力および時間遅延プロファイルを含み、1つまたは複数の基準信号の各々についての電力および時間遅延プロファイルが、それぞれの基準信号に対応する1つまたは複数の伝搬信号の各々についての電力および時間遅延情報を含む、受信することと、報告に基づいてデバイスの位置を決定することとを行うように構成される、ネットワークエンティティ。
条項26. 1つまたは複数のパラメータが、電力および時間遅延測定値が報告に含まれるべきである1つまたは複数の基地局を識別する、条項25のネットワークエンティティ。
条項27. 1つまたは複数のパラメータがさらに、各基準信号についての電力および時間遅延測定値を報告することに関連付けられた電力しきい値を識別し、第1の基準信号の第1の電力および第1の時間遅延が、第1の電力が電力しきい値を超えると決定されると、報告に含まれる、条項25または26のいずれかのネットワークエンティティ。
条項28. 報告が、基地局から受信された1つまたは複数の基準信号のうちの各基準信号についての電力および時間遅延プロファイルを含む、条項25~27のいずれかのネットワークエンティティ。
条項29. 報告が、デバイスによって基地局から受信された1つまたは複数の基準信号のうちの基準信号に対応する第1の伝搬信号および第2の伝搬信号について、(i)第1の伝搬信号と第2の伝搬信号との間の電力差および(ii)第1の伝搬信号と第2の伝搬信号との間の相対時間遅延を示す、条項25~28のいずれかのネットワークエンティティ。
条項30. 1つまたは複数のプロセッサが、基地局またはデバイスから、基地局によるデバイスへの基準信号の送信に関連付けられたビーム情報を受信することであって、デバイスの位置がさらに、ビーム情報に基づいて決定される、受信することを行うようにさらに構成される、条項25~29のいずれかのネットワークエンティティ。
【符号の説明】
【0117】
100 地上測位システム
110、110-1、110-2、110-3 基地局
120 UE
130 ロケーションサーバ
140 ワイドエリアネットワーク(WAN)、WAN
150、150-1、150-2、150-3 距離
160、160-1、160-2、160-3 円
210、210-1、210-2、210-3 基地局
212 見通し線経路
214-1、214-2 反射経路
220 UE
230-1 反射源、第1の反射源
230-2 反射源、第2の反射源
230-3 反射源、第3の反射源
230-4 反射源、第4の反射源
240-1、240-2、240-3 センサー
300 伝搬信号測定
302 絶対電力
304 絶対時間遅延
310 基準信号
310-1 基準信号、第1の基準信号
310-2 基準信号、第2の基準信号
310-3 基準信号、第3の基準信号
330 電力しきい値
410 融合アルゴリズム
412 UE PTDP報告
414 送信ビーム情報、入力
416 カメラ出力、入力
418 レーダー出力、入力
420 UEロケーション
510 UE
512 PTDP報告
520 ネットワークエンティティ
522 シグナリング情報
530 融合アルゴリズム
610 UE
620 ネットワークエンティティ
622 シグナリング情報
630 基地局
710 UE
720 基地局
722 シグナリング情報、第1のシグナリング情報
730 基地局
732 シグナリング情報、第2のシグナリング情報
810 UE
812 PTDP報告
820 基地局、第1の基地局
822 第1の基準信号
830 基地局、第2の基地局
832 第2の基準信号
910 UE
912 PTDP報告
914 PTDP報告
920 基地局、第1の基地局
922 第1の基準信号
930 基地局、第2の基地局
932 第2の基準信号
1010 UE
1012 PTDP報告
1014 PTDP報告
1020 基地局、第1の基地局
1022 第1の基準信号
1030 基地局、第2の基地局
1032 第2の基準信号
1110 UE
1120 基地局
1130 基地局
1132 ビーム情報およびセンサー出力
1134 ビーム情報およびセンサー出力
1210 UE
1220 基地局
1230 基地局
1232 ビーム情報およびセンサー出力
1500 デバイス
1505 バス
1510 処理ユニット
1515 出力デバイス
1520 DSP
1530 ワイヤレス通信インターフェース
1532 ワイヤレス通信アンテナ
1534 ワイヤレス信号
1540 センサー
1560 メモリ
1570 入力デバイス
1580 GNSS受信機
1582 GNSSアンテナ
1584 信号
1600 ネットワークエンティティ
1605 バス
1610 処理ユニット
1620 DSP
1630 ワイヤレス通信インターフェース
1632 ワイヤレス通信アンテナ
1634 ワイヤレス信号
1660 メモリ
1680 ネットワークインターフェース
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
【国際調査報告】