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特表2023-537893一体化された光トリガスイッチを備えた動的にアドレス指定可能な高電圧光トランスフォーマ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-06
(54)【発明の名称】一体化された光トリガスイッチを備えた動的にアドレス指定可能な高電圧光トランスフォーマ
(51)【国際特許分類】
   H02J 50/30 20160101AFI20230830BHJP
   H01L 27/15 20060101ALI20230830BHJP
   H01L 31/10 20060101ALI20230830BHJP
【FI】
H02J50/30
H01L27/15 D
H01L27/15 C
H01L31/10 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023507495
(86)(22)【出願日】2021-08-15
(85)【翻訳文提出日】2023-02-22
(86)【国際出願番号】 US2021046057
(87)【国際公開番号】W WO2022040057
(87)【国際公開日】2022-02-24
(31)【優先権主張番号】16/996,588
(32)【優先日】2020-08-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515046968
【氏名又は名称】メタ プラットフォームズ テクノロジーズ, リミテッド ライアビリティ カンパニー
【氏名又は名称原語表記】META PLATFORMS TECHNOLOGIES, LLC
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】ピーターソン、ジョナサン ロバート
(72)【発明者】
【氏名】リャオ、クリストファー ユアン ティン
(72)【発明者】
【氏名】アウダーカーク、アンドリュー ジョン
(72)【発明者】
【氏名】シェラー、マイク アンドレ
【テーマコード(参考)】
5F149
【Fターム(参考)】
5F149AA02
5F149AA03
5F149AA04
5F149AA05
5F149AA17
5F149AB02
5F149AB07
5F149EA04
5F149EA14
5F149JA12
5F149LA01
5F149LA02
5F149LA03
5F149XB15
5F149XB18
5F149XB35
5F149XB36
5F149XB37
(57)【要約】
光トランスフォーマは、複数の発光体と、複数の発光体の少なくとも第1のサブセットから光を受け取るように配置され、少なくとも第1の光起電力セルおよび第2の光起電力セルを含む複数の光起電力セルと、複数の発光体の少なくとも第2のサブセットから光を受け取るように配置され、第1の光起電力セルおよび第2の光起電力セルに電気的に結合された少なくとも第1の光トリガスイッチを含む1つまたは複数の光トリガスイッチとを含む。光トランスフォーマを作動させる方法も記載されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光トランスフォーマであって、
複数の発光体と、
前記複数の発光体の少なくとも第1のサブセットから光を受け取るように配置された複数の光起電力セルであって、少なくとも第1の光起電力セルおよび第2の光起電力セルを含む前記複数の光起電力セルと、
前記複数の発光体の少なくとも第2のサブセットから光を受け取るように配置された1つまたは複数の光トリガスイッチであって、前記第1の光起電力セルおよび前記第2の光起電力セルに電気的に結合された少なくとも第1の光トリガスイッチを含む前記1つまたは複数の光トリガスイッチと、を備える光トランスフォーマ。
【請求項2】
前記第1の光トリガスイッチは、前記第1の光トリガスイッチが第1の照明状態にある間、前記第1の光起電力セルと前記第2の光起電力セルとを電気的に結合し、前記第1の光トリガスイッチが前記第1の照明状態とは異なる第2の照明状態にある間、前記第1の光起電力セルと前記第2の光起電力セルとを電気的に結合しない、請求項1に記載の光トランスフォーマ。
【請求項3】
前記第1の光トリガスイッチは、前記第1の光トリガスイッチが前記第1の照明状態にある間、前記第1の光起電力セルと前記第2の光起電力セルとを直列に電気的に結合する、請求項2に記載の光トランスフォーマ。
【請求項4】
前記1つまたは複数の光トリガスイッチは、前記複数の光起電力セルのうちの1つの光起電力セルおよびドレインチャネルに電気的に結合された第2の光スイッチを含み、任意選択的に、
前記1つまたは複数の光トリガスイッチは、前記複数の光起電力セルのうちの1つの光起電力セルおよびストレージキャパシタに電気的に結合された第3の光スイッチを含む、請求項1に記載の光トランスフォーマ。
【請求項5】
前記1つまたは複数の光トリガスイッチは、逆極性回路を含み、前記逆極性回路は、第1および第2の入力チャネルと、第1および第2の出力チャネルと、少なくとも4個の光トリガスイッチとを有し、前記少なくとも4個の光トリガスイッチは、前記第1の入力チャネルおよび前記第1の出力チャネルに電気的に結合された光トリガスイッチと、前記第1の入力チャネルおよび前記第2の出力チャネルに電気的に結合された光トリガスイッチと、前記第2の入力チャネルおよび前記第1の出力チャネルに電気的に結合された光トリガスイッチと、前記第2の入力チャネルおよび前記第2の出力チャネルに電気的に結合された光トリガスイッチと、を含む、請求項1に記載の光トランスフォーマ。
【請求項6】
前記複数の光トリガスイッチのうちの少なくとも1つの光トリガスイッチは、半絶縁ガリウムヒ素、低温成長ガリウムヒ素、プロトン注入ガリウムヒ素、クロムドープガリウムヒ素、アモルファスシリコン、サファイアオンシリコン、リン化インジウム、リン化ガリウム、窒化ガリウム、またはそれらの組合せから選択される光導電性材料から作製されている、請求項1に記載の光トランスフォーマ。
【請求項7】
前記複数の光トリガスイッチのうちの少なくとも1つの光トリガスイッチは、光起電力セルである、請求項1に記載の光トランスフォーマ。
【請求項8】
前記複数の光トリガスイッチのうちの少なくとも1つの光トリガスイッチは、光導電性材料上に配置された複数の電極を含み、前記複数の電極は互いに分離され、かつ/または前記複数の光トリガスイッチのうちの少なくとも1つの光トリガスイッチは、光導電性材料によって分離された複数の電極を含む、請求項1に記載の光トランスフォーマ。
【請求項9】
前記複数の発光体が個別に起動可能である、請求項1に記載の光トランスフォーマ。
【請求項10】
前記複数の発光体のうちの1つの発光体は、発光ダイオードまたはレーザを含む、請求項1に記載の光トランスフォーマ。
【請求項11】
前記複数の発光体と前記複数の光起電力セルとの間に配置された光学的に透明な電気絶縁層をさらに備える、請求項1に記載の光トランスフォーマ。
【請求項12】
1つまたは複数のプロセッサと、前記1つまたは複数のプロセッサによる実行のための命令を格納するメモリと、をさらに備え、格納された前記命令は、
前記光トランスフォーマの負荷状態を監視するための命令と、
前記複数の発光体の作動を調整するための命令と、を含む、請求項1に記載の光トランスフォーマ。
【請求項13】
方法であって、
請求項1に記載の前記光トランスフォーマへの電気入力を受信して、前記光トランスフォーマの前記複数の発光体の前記第1のサブセットの1つまたは複数の発光体を用いて光を生成するステップと、
前記光トランスフォーマの前記複数の光起電力セルに前記光を供給して電気出力を取得するステップと、を含む方法。
【請求項14】
前記電気入力が第1の電圧を有し、前記電気出力が前記第1の電圧よりも大きい第2の電圧を有する、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
第1の時間に、前記複数の発光体の前記第2のサブセットの1つまたは複数の発光体の第1のグループを用いて光を生成して、1つまたは複数の発光体の前記第1のグループからの前記光を前記1つまたは複数の光トリガスイッチの第1のサブセットに提供するステップと、
前記第1の時間とは異なる第2の時間に、前記複数の発光体の前記第2のサブセットの前記1つまたは複数の発光体の前記第1のグループによる光の生成、および前記1つまたは複数の発光体の前記第1のグループから前記1つまたは複数の光トリガスイッチの前記第1のサブセットへの前記光の提供を行わないステップと、を含み、
かつ/または
第1の時間に、前記複数の発光体の前記第2のサブセットの1つまたは複数の発光体の第1のグループを用いて光を生成して、1つまたは複数の発光体の前記第1のグループからの前記光を前記1つまたは複数の光トリガスイッチの第1のサブセットに提供するステップと、
前記第1の時間とは異なる第2の時間に、前記複数の発光体の前記第2のサブセットの1つまたは複数の発光体の第2のグループを用いて光を生成して、1つまたは複数の発光体の前記第2のグループからの前記光を前記1つまたは複数の光トリガスイッチの第2のサブセットに提供するステップと、をさらに含む、請求項13に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、概して、トランスフォーマに関し、より詳細は、光学部品を有するトランスフォーマに関する。
【背景技術】
【0002】
トランスフォーマは、電力伝送および電圧変換のために(例えば、低電圧入力から高電圧出力を提供するために)一般的に使用される電気デバイスである。しかしながら、そのような従来のトランスフォーマは、かさばり、重量があり、従来のトランスフォーマのサイズおよび重量は、特に携帯用電子デバイスにおける用途には制限があった。
【発明の概要】
【0003】
従って、小型で軽量のトランスフォーマが必要とされている。以下に説明するように、本明細書に記載の光トランスフォーマは、小型で軽量である。このような光トランスフォーマは、電圧変換のために使用され得る。
【0004】
従来の高電圧トランスフォーマは、典型的には、出力の電圧および電流を最適化することによって特定の用途に合わせて調整される。しかしながら、異なる負荷条件に対して動的に高電圧トランスフォーマを再構成する機能は、そのような再構成可能性が高電圧トランスフォーマの効率を改善し、高電圧トランスフォーマが使用され得る用途を拡大するため、望ましい。本明細書で説明されるいくつかの特徴は、光トランスフォーマの動的再構成を可能にする。
【0005】
いくつかの実施形態によれば、光トランスフォーマは、複数の発光体と、複数の発光体の少なくとも第1のサブセットから光を受け取るように配置された複数の光起電力セル(photovoltaic cells)であって、少なくとも第1の光起電力セルおよび第2の光起電力セルを含む複数の光起電力セルと、複数の発光体の少なくとも第2のサブセットから光を受け取るように配置された1つまたは複数の光トリガスイッチ(optically triggered switchs)であって、第1の光起電力セルおよび第2の光起電力セルに電気的に結合された少なくとも第1の光トリガスイッチを含む1つまたは複数の光トリガスイッチと、を含む。
【0006】
いくつかの実施形態では、第1の光トリガスイッチは、第1の光トリガスイッチが第1の照明状態にある間、第1の光起電力セルと第2の光起電力セルとを電気的に結合し、第1の光トリガスイッチが第1の照明状態とは異なる第2の照明状態にある間、第1の光起電力セルと第2の光起電力セルとを電気的に結合しない。
【0007】
いくつかの実施形態では、第1の光トリガスイッチは、第1の光トリガスイッチが第1の照明状態にある間、第1の光起電力セルと第2の光起電力セルとを直列に電気的に結合する。
【0008】
いくつかの実施形態では、第1の光トリガスイッチは、第1の光トリガスイッチが第1の照明状態にある間、第1の光起電力セルと第2の光起電力セルとを並列に電気的に結合する。
【0009】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数の光トリガスイッチは、複数の光起電力セルのうちの1つの光起電力セルおよびドレインチャネルに電気的に結合された第2の光スイッチを含む。
【0010】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数の光トリガスイッチは、複数の光起電力セルのうちの1つの光起電力セルおよびストレージキャパシタに電気的に結合された第3の光スイッチを含む。
【0011】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数の光トリガスイッチは、逆極性回路を含む。
いくつかの実施形態では、逆極性回路は、第1および第2の入力チャネルと、第1および第2の出力チャネルと、少なくとも4個の光トリガスイッチとを有し、少なくとも4個のトリガスイッチは、第1の入力チャネルおよび第1の出力チャネルに電気的に結合された光トリガスイッチと、第1の入力チャネルおよび第2の出力チャネルに電気的に結合された光トリガスイッチと、第2の入力チャネルおよび第1の出力チャネルに電気的に結合された光トリガスイッチと、第2の入力チャネルおよび第2の出力チャネルに電気的に結合された光トリガスイッチと、を含む。
【0012】
いくつかの実施形態では、複数の光トリガスイッチのうちの少なくとも1つの光トリガスイッチは、半絶縁ガリウムヒ素、低温成長ガリウムヒ素、プロトン注入ガリウムヒ素、クロムドープガリウムヒ素、アモルファスシリコン、サファイアオンシリコン、リン化インジウム、リン化ガリウム、窒化ガリウム、またはそれらの組み合わせから選択される光導電性材料から作製されている。
【0013】
いくつかの実施形態では、複数の光トリガスイッチのうちの少なくとも1つの光トリガスイッチは、光起電力セルである。
いくつかの実施形態では、複数の光トリガスイッチのうちの少なくとも1つの光トリガスイッチは、光導電性材料上に配置された複数の電極を含み、複数の電極は互いに分離されている。
【0014】
いくつかの実施形態では、複数の光トリガスイッチのうちの少なくとも1つの光トリガスイッチは、光伝導材料によって分離された複数の電極を含む。
いくつかの実施形態では、複数の発光体は、個別に起動可能である。
【0015】
いくつかの実施形態では、複数の発光体のうちの1つの発光体は、発光ダイオードまたはレーザを含む。
いくつかの実施形態では、光トランスフォーマは、複数の発光体と複数の光起電力セルとの間に配置された光学的に透明な電気絶縁層をさらに備える。
【0016】
いくつかの実施形態では、光トランスフォーマは、1つまたは複数のプロセッサと、1つまたは複数のプロセッサによる実行のための命令を格納するメモリとをさらに備え、格納された命令は、光トランスフォーマの負荷状態を監視するための命令と、複数の発光体の起動を調整するための命令とを含む。
【0017】
いくつかの実施形態によれば、方法は、本明細書に記載される任意の光トランスフォーマへの電気入力を受信するステップと、光トランスフォーマの複数の発光体の第1のサブセットの1つまたは複数の発光体を用いて光を生成するステップと、光トランスフォーマの複数の光起電力セルに光を提供して電気出力を取得するステップとを含む。
【0018】
いくつかの実施形態では、電気入力は第1の電圧を有し、電気出力は第1の電圧よりも大きい第2の電圧を有する。
いくつかの実施形態では、方法は、第1の時間に、複数の発光体の第2のサブセットの1つまたは複数の発光体の第1のグループを用いて光を生成して、1つまたは複数の発光体の第1のグループからの光を1つまたは複数の光トリガスイッチの第1のサブセットに提供するステップと、第1の時間とは異なる第2の時間に、複数の発光体の第2のサブセットの1つまたは複数の発光体の第1のグループを用いた光の生成、および1つまたは複数の発光体の第1のグループから1つまたは複数の光トリガスイッチの第1のサブセットへの光の提供を行わないステップと、をさらに含む。
【0019】
いくつかの実施形態では、方法は、第1の時間に、複数の発光体の第2のサブセットの1つまたは複数の発光体の第1のグループを用いて光を生成して、1つまたは複数の発光体の第1のグループからの光を1つまたは複数の光トリガスイッチの第1のサブセットに提供するステップと、第1の時間とは異なる第2の時間に、複数の発光体の第2のサブセットの1つまたは複数の発光体の第2のグループを用いて光を生成して、1つまたは複数の発光体の第2のグループからの光を1つまたは複数の光トリガスイッチの第2のサブセットに提供するステップと、をさらに含む。
【0020】
例えば、光トリガスイッチ(例えば、光伝導スイッチ)は、光トランスフォーマと一体化され得る。そのような光トリガスイッチは、(例えば、光によって)オンに切り替えられたときに、極めて低い漏れ電流、高い降伏電圧、および最小の抵抗を提供する。スイッチングに必要な光は、光起電力セルを駆動するために使用される同じか、または類似の発光体(例えば、VCSELまたはLEDアレイ)から生成され得、これは、動的に再構成可能な光トランスフォーマの設計および製造を簡素化する。さらに、双方向三極サイリスタを使用することなく、動的に再構成可能な光トランスフォーマのサイズを低減することができる。さらに、光は、追加の高電圧源または高電圧回路を必要とせずに、これらのスイッチを動作させることができる低電圧で制御することができる。
【0021】
従って、開示された実施形態は、動的に再構成可能な小型で軽量のトランスフォーマを提供する。説明される光トランスフォーマは、小型、軽量、および動的に再構成可能であるため、そのような光トランスフォーマは、携帯用電子デバイスにおける用途を含む、種々の用途において、従来のトランスフォーマを補完または置換し得る。
【図面の簡単な説明】
【0022】
添付の図面は、いくつかの例示的な実施形態を示しており、本明細書の一部である。以下の説明とともに、これらの図面は、本開示の様々な原理を実証及び説明する。
図1A】いくつかの実施形態による、例示的な光トランスフォーマの概略図である。
図1B】いくつかの実施形態による、発光体の例示的な配置を示す図である。
図1C】いくつかの実施形態による、光起電力セルの例示的な配置を示す図である。
図2A】いくつかの実施形態による、光起電力セルおよび光トリガスイッチの例示的な配置を示す図である。
図2B】いくつかの実施形態による光トリガスイッチを示す概略図である。
図2C-2E】いくつかの実施形態による光トリガスイッチを示す概略図である。
図3A】いくつかの実施形態による、直列に配置された光起電力セルアレイを示す概略図である。
図3B】いくつかの実施形態による、出力電流を動的に調整するように構成された光起電力セルアレイを示す概略図である。
図3C】いくつかの実施形態による、出力電圧を動的に調整するように構成された光起電力セルアレイを示す概略図である。
図3D】いくつかの実施形態による、例示的な逆極性回路を備える光起電力セルアレイを示す概略図である。
図3E】いくつかの実施形態による、切り替え可能なドレイン回路と結合された光起電力セルアレイを示す概略図である。
図4】特定の実施形態による、光トランスフォーマと一体化された例示的なアクチュエータを示す図である。
図5】本開示の実施形態に関連して使用され得る例示的な人工現実ヘッドバンドの図である。
図6】本開示の実施形態に関連して使用され得る例示的な拡張現実眼鏡の図である。
図7】本開示の実施形態に関連して使用され得る例示的な仮想現実ヘッドセットの図である。
図8】本開示の実施形態に関連して使用され得る例示的な触覚デバイスの図である。
図9】本開示の実施形態による例示的な仮想現実環境の図である。
図10】本開示の実施形態に係る例示的な拡張現実環境の図である。
図11】いくつかの実施形態による、光トランスフォーマを作動させるための方法を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図面全体を通して、同一の参照符号および説明は、必ずしも同一とは限らないが、同様の構成要素を示す。本明細書で説明される例示的な実施形態は、様々な変形形態および代替形態が可能であるが、特定の実施形態が図面において例として示されており、本明細書で詳細に説明されている。しかしながら、本明細書に記載される例示的な実施形態は、開示される特定の形態に限定されることを意図していない。むしろ、本開示は、添付の特許請求の範囲内に含まれる全ての変形形態、均等物、および代替形態を包含する。
【0024】
これらの図は、他に示されない限り、一定の縮尺で描かれていない。
高電圧は、例えば、X線および粒子ビームを生成するための高電圧リレー、陰極線管、および例えば、可変焦点距離レンズの焦点距離を操作するための圧電アクチュエータを含む、種々の異なるデバイスおよびシステムを動作させるために必要であり得る。この点に関して、電圧トランスフォーマは、既存の電圧(または電力)源の電圧が不十分である場合に電圧出力を増加させるために採用され得る。例えば、昇圧コンバータ(ブースターコンバータ)および圧電トランスを含む多くの電圧トランスフォーマは、リチウムイオン電池などの携帯型電池から利用可能な電圧を含む比較的低いDC入力電圧(約1V~3.6V)を、1kVを超える出力電圧に変換するように構成され得る。しかしながら、必要なインダクタおよびコンデンサを含む、多くのそのような電圧トランスフォーマの設計は、デバイスのサイズを過度に増加させ得(例えば、1cm以上)、それは、ウェアラブルデバイスを含む、多くの用途にとって過大であり得る。従って、最近の開発にもかかわらず、コンパクトな設置面積を有する経済的な高電圧源を提供することが有利である。
【0025】
本開示は、概して、トランスフォーマに関し、より具体的には、光トランスフォーマに関する。そのような光トランスフォーマは、モノリシック光起電力セルの集積アレイを含み得る。特定の実施形態では、マイクロメートルスケールの光起電力セルをアレイ化して、商業的に適切な大きさを有する光トランスフォーマを形成し得る。例えば、DC電圧源によって電力供給される光源と組み合わせて、光トランスフォーマ(DC-DCトランスフォーマ)は、約5mm未満の設置面積を示し得る。例示的な光トランスフォーマは、拡張可能な出力、例えば、約1Vから約1kVを超える開回路電圧、例えば、1、2、5、10、20、50、100、200、500、または1000V以上(前述の値のいずれかの間の範囲を含む)を提供するように構成され得る。
【0026】
特定の実施形態では、光トランスフォーマは、光源と、光源に光学的に結合された光起電力セルのアレイとを含み得、光起電力セルの少なくとも一部は直列に接続される。
例として、光源は、面発光デバイス、例えば、垂直共振器面発光レーザ(VCSEL:vertical cavity surface emitting laser)、垂直外部共振器面発光レーザ(VECSEL:vertical external cavity surface emitting laser)などの上面または底面発光デバイス、もしくは有機発光ダイオード(OLED:organic light emitting diode)または共振空洞発光ダイオード(RCLED:resonant cavity light emitting diode)などの発光ダイオード(LED:light-emitting diode)を含み得る。いくつかの実施形態では、光源は、端面発光デバイス、例えば、レーザダイオードまたはスーパールミネッセントダイオード(SLED:superluminescent diode)を含み得る。ある実施形態では、光源は、単一のエミッタまたは複数のエミッタを含み得る。いくつかの実施形態では、複数のエミッタは、アドレス指定可能なアレイに配置される。
【0027】
例として、レーザダイオードまたは発光ダイオードを含む光源は、Si、GaAs、InGaAs、AlGaAs、GaN、InGaN、AlGaN、GaP、GaAsP、AlGaInPなどの間接バンドギャップ半導体または直接バンドギャップ半導体を含み得る。いくつかの実施形態では、光源は、1つまたは複数のマイクロレンズ、全内部反射(TIR:total internal reflection)集光器、および/または全内部反射-屈折(TIR-R:total internal reflection-refraction)集光器など、光抽出および集束効率を向上させるように構成された1つまたは複数の光学要素を含み得る。
【0028】
いくつかの実施形態によれば、光源の光パワー生成、従って光トランスフォーマの出力電圧は、電圧変調または電流変調によって制御され得る。そのような変調は、アナログ(例えば、電流振幅変調)またはデジタル(例えば、パルス幅変調)であり得る。変調を制御して出力電圧を安定させるために、比例積分微分(PID)制御回路が使用され得る。
【0029】
光源は、光起電力セルアレイ内の1つまたは複数の光起電力セルを照明するように構成され得る。例示的な光起電力セルは、接合の近傍で吸収された光子から電流を得るために、半導体内のp-n接合(またはp-i-n接合)を使用し得る。直接バンドギャップ材料として、ガリウムヒ素(GaAs)は、そのバンドギャップ(E)より大きいエネルギーを有する光子に対して高度に吸収性である。直接バンドギャップ半導体のさらなる例としては、InGaAs、AlGaAs、GaN、InGaN、AlGaN、GaP、GaAsP、AlGaInPなどが挙げられる。代替の実施形態では、光起電力セルは、シリコン(Si)などの間接バンドギャップ半導体から製造され得る。例えば、例示的なモノリシック集積マイクロ光起電力セルアレイは、p-n接合(またはp-i-n接合)が横方向ドーピングプロファイルによって形成されているシリコンを含み得る。
【0030】
光起電力セルアレイの開発への代替的な手法は、半導体-半導体p-n接合を置き換えるための金属-半導体ショットキー障壁の使用によるものである。ショットキー障壁は、経済的で汎用性のある製造技術に適応可能であるとともに、多結晶ベースのデバイスに適している。さらに、集光接合(collecting junction)がデバイスの表面に位置しているため、p-n接合に比べて、減少した表面再結合による集光効率が向上し得る。さらなる実施形態によれば、光起電力セルは、量子ドットまたは量子井戸を含み得る。理解されるように、量子ドットのバンドギャップは、ドットのサイズを変化させることによって、広範囲のエネルギーレベルが調整され得る。
【0031】
本明細書に開示されるように、アレイ内の複数の光起電力セルは、少なくとも部分的に直列に接続され得る。いくつかの実施形態では、セルのグループは、出力電流を制御する(例えば、増加させる)ために並列に接続され得る。即ち、光起電力セルアレイは、直列及び並列にそれぞれ構成されたサブアレイを含み得る。さらに、いくつかの実施形態によれば、個々の光起電力セルは、光トランスフォーマの出力電圧を制御するために選択的に照明され得る。特定の実施形態では、光吸収効率を向上させるために、光源は、光起電力セルの吸収プロファイルと重なるように選択された発光スペクトルを有し得る。
【0032】
光起電力セルアレイは、1つまたは複数のバイパスダイオードをさらに含み得、バイパスダイオードは、個々のセルまたはセルのグループに並列に接続されて、電流が照明されていないセルまたは損傷したセルを通して(周囲に)流れることを可能にし得る。このようなバイパスダイオードは、フォトダイオードのウェハレベル処理中に一体化され得るか、または個別素子としてアレイに接続され得る。
【0033】
いくつかの実施形態では、個々の光起電力セルは、化合物半導体を含み得、ウェハレベル処理中に一括して形成され得る。代替的に、個々の光起電力セルは、別々に形成され、次いで、キャリア基板に(例えば、ピックアンドプレースまたはウェハボンディングによって)転写され得る。
【0034】
いくつかの実施形態では、光源および光起電力セルアレイは直接接触し得る。いくつかの実施形態では、光源と光起電力セルアレイとの間に光コネクタを配置して、光源からの放射光をアレイ内の光起電力セルに案内し得る。光コネクタは、ガラス、ポリマー、および/または半導体組成物(例えば、SiO)を含む、光を誘導するのに好適な任意の材料を含み得る。光コネクタは、例えば、結晶質材料または非晶質材料を含み得る。光コネクタは、電気絶縁性であり得る。反射損失を抑制するために、特定の実施形態では、光コネクタは、少なくとも1.4の屈折率によって特徴付けられ得る。
【0035】
いくつかの実施形態では、光源は、N個のエミッタを含み得、光起電力セルアレイは、N個の対応する光起電力セルを含み得る。さらなる実施形態では、エミッタの数は、光起電力セルの数を超え得る。さらなる実施形態では、光起電力セルの数は、エミッタの数を超え得る。光コネクタは、放出された光を個々の光起電力セルに、例えば、個々の光起電力セルの中心に集束させるように構成されたマイクロレンズアレイまたは他の要素をさらに含み得る。
【0036】
本明細書で説明される一般原理に従って、本明細書で説明される実施形態のいずれかからの特徴は、互いに組み合わせて使用され得る。これらおよび他の実施形態、特徴、および利点は、添付の図面および特許請求の範囲と併せて以下の詳細な説明を読むことにより、より完全に理解されるであろう。
【0037】
以下、図面を参照して、光トランスフォーマ、即ち、光駆動型電圧トランスフォーマ、並びに、このような光トランスフォーマを用いた装置及びシステムについて詳細に説明する。図1Aに関連する説明は、例示的な光トランスフォーマの説明を含む。図1B図1Cおよび図2A図2Eに関連する説明は、光トランスフォーマの様々な部品および構成の説明を含む。図3A図3Eに関連する説明は、光起電力セルアレイの例示的な構成の説明を含む。図4に関連する説明は、光トランスフォーマおよびアクチュエータを有する例示的な構成の説明を含む。図5図10に関連する説明は、本明細書に開示される光トランスフォーマを含み得る例示的な仮想現実デバイスアーキテクチャおよび拡張現実デバイスアーキテクチャに関する。図11に関連する説明は、光トランスフォーマを作動させる方法に関する。
【0038】
図1Aは、いくつかの実施形態による、例示的な光トランスフォーマの斜視図を示す。光トランスフォーマ100は、光源110と、光源110と対向する光起電力セルアレイ120とを含み得る。特定の実施形態では、光トランスフォーマ100は、光源110および光起電力セルアレイ120のうちの1つまたは複数の使用中に温度を制御するように構成された能動冷却要素または受動冷却要素などの冷却要素(図示せず)をさらに含み得る。
【0039】
光源110は、図1Bに示されるように、複数の発光体112を含む。代替的に、光源110は、空間光変調器と結合された1つまたは複数の個々のエミッタを含み得る。
図1Aに戻って参照すると、複数の発光体112を含む光源110は、入力電気コネクタ140を介して電圧源160と結合され得る。図1Aには電圧源160が示されているが、いくつかの実施形態では、電圧源160は光トランスフォーマ100の一部ではない。いくつかの他の実施形態では、光トランスフォーマ100は電圧源160を含む。
【0040】
いくつかの実施形態では、発光体112は、レーザまたは発光ダイオードを含み得る。例示的なレーザは、垂直共振器面発光レーザ(VCSEL)または垂直外部共振器面発光レーザ(VECSEL)を含み得る。発光ダイオード(LED)は、有機発光ダイオード(OLED)または共振空洞発光ダイオード(RCLED)を含み得る。
【0041】
OLEDデバイスは、例えば、下部から上部に、ガラス基板、インジウムスズ酸化物(ITO)などの導電性アノード、有機層のスタック、およびカソード層を含み得る。ある例では、デバイスは、デバイスによって生成された光が基板を通して放出され得るように、透明アノードおよび反射カソード層を含み得る(例えば、底面発光デバイス)。さらなる例では、OLEDデバイスは、デバイスによって生成された光が透明カソードを通して放出され得るように、反射性アノードおよび透明カソードを含み得る(例えば、上面発光デバイス)。
【0042】
いくつかの実施形態によれば、発光体112は、約100nm~約2μm、例えば、100nm、200nm、300nm、400nm、500nm、600nm、700nm、800nm、900nm、1μm、1.5μm、または2μm(前述の値のいずれかの間の範囲を含む)の波長を有する電磁放射を放出し得る。
【0043】
図示された実施形態では、発光体112および光起電力セルアレイ120はそれぞれ、平面形状を呈する。さらなる実施形態によれば、発光体112および光起電力セルアレイ120のいずれかまたは両方は、凸面または凹面等の非平面表面を含み得る。
【0044】
いくつかの実施形態によれば、本明細書に開示されるように、発光体112はレーザを含み得る。例えば、光源110は、垂直共振器面発光レーザ(VCSEL)アレイを含み得る。VCSELアレイは、並列に接続され得るか、またはいくつかの実施形態によれば、個々にアドレス指定され得る個々のエミッタの正方形アレイを含み得る。発光体112がレーザを含む実施形態では、光トランスフォーマは、レーザに関連する不安定性を抑制するために光絶縁体(optical insulator)ユニット(図示せず)をさらに含み得る。
【0045】
図1Cは、光起電力セルアレイ120の平面図である。光起電力セルアレイ120は、複数の個々の光起電力素子124と、1つまたは複数の光トリガスイッチ164とを含み得る。いくつかの実施形態において、光起電力素子124の少なくとも一部は、直列に相互接続される。例示的な光起電力セルアレイは、少なくとも約10個の光起電力セル、例えば、10個、25個、50個、75個、100個、または200個以上(前述の値のいずれかの間の範囲を含む)の光起電力セルを含むことができる。理解されるように、光起電力セル124の少なくとも一部を直列に配置することによって、アレイ120の出力電気コネクタ150(図1Aに示される)から利用可能な出力電圧は、個々の光起電力素子124の開回路電圧よりも大きくなり得る。例えば、直列に相互接続されたN個の光起電力素子のアレイの開回路電圧は、アレイ内の個々の光起電力素子の開回路電圧の約N倍であり得る。いくつかの実施形態では、複数の光起電力セル124は、出力電圧が(図1Aに示される入力電気コネクタ140に提供される)入力電圧よりも大きくなるように配置される。いくつかの場合では、入力電圧と出力電圧との間の差は、少なくとも10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、150、200、300、400、500、600、700、800、900、または1000V(前述の値のいずれかの間の範囲を含む)である。本明細書で使用される場合、「開回路電圧」という用語は、いくつかの例では、任意の回路から切断されたときのデバイスの2つの端子間の電位差、例えば、外部負荷がないときの電圧を指し得る。
【0046】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数の光トリガスイッチ164は、1つまたは複数の光起電力セルに電気的に結合され、それによって、光起電力セル間の動的再構成を可能にする。いくつかの実施形態では、個々の光トリガスイッチは、個々の光トリガスイッチが個別に起動可能であるように、固有の対応する発光体を有する。いくつかの実施形態では、2つ以上の光トリガスイッチは、2つ以上の光トリガスイッチが一緒に起動または停止されるように、単一の発光体による照明に対して配置される。いくつかの実施形態では、発光体は、1つまたは複数の光トリガスイッチおよび1つまたは複数の光起電力セルの両方を照明するように配置される。いくつかの実施形態では、発光体は、1つの光トリガスイッチのみを照明し、他の光トリガスイッチまたは光起電力セルを照明しないように配置される。
【0047】
図2Aは、いくつかの実施形態による、光起電力セルおよび光トリガスイッチの例示的な配置を示す図である。
図2Aに示される光起電力セルアレイ120は、直列に接続された光起電力セル124-1、124-2、および124-3の第1のグループと、直列に接続された光起電力セル124-4、124-5、および124-6の第2のグループとを含む。
【0048】
図2Aでは、光起電力セルの第1及び第2のグループは、光トリガスイッチ164-1、164-2、及び164-3に電気的に結合される。スイッチを照明することによって、図3Bおよび図3Cに関してさらに説明するように、結果として生じる出力電圧および出力電流を調整するために、セルのいくつかのグループを直列または並列に接続することによって、ネットワークを動的に再プログラムすることができる。
【0049】
いくつかの実施形態では、光トリガスイッチは、光トリガスイッチが光によって照明されている(または照明光の波長が特定の波長範囲内にある、および/または照明光の強度が特定の強度閾値を超えるなど、起動基準を満たす光によって照明されている)間は「オン」状態にあり、光トリガスイッチが光によって照明されていない(または起動基準を満たさない光によって照明されている)間は「オフ」状態にある。いくつかの実施形態では、光トリガスイッチは、光トリガスイッチが光によって照明されている(または起動基準を満たす光によって照明されている)間は「オフ」状態にあり、光トリガスイッチが光によって照明されていない(または起動基準を満たさない光によって照明されている)間は「オン」状態にある。いくつかの実施形態では、光トリガスイッチは、「オン」状態にある間、所定の抵抗閾値未満の抵抗を有し、それによって、光トリガスイッチを通る電気伝導を可能にし、光トリガスイッチは、「オフ」状態にある間、所定の抵抗閾値を超える抵抗を有し、それによって、光トリガスイッチを通る電気伝導を防止または低減する。
【0050】
図2B図2Eは、いくつかの実施形態による光トリガスイッチの構造および動作を示す概略図である。
図2Bは、いくつかの実施形態による光スイッチの平面図を示す概略図である。図2Bにおいて、電極202-1及び202-2は、基板290(例えば、半導体基板)上に配置される(例えば、堆積される)。電極202-1および202-2は、間隙204を画定するように互いに分離されている。間隙204に光が照射されると、フォトキャリアが生成されて、電極202-1と電極202-2との間に電流が流れる。
【0051】
図2Bはまた、図2C図2Eに示される断面図が切り取られる部分を示す線AA’を示す。
図2C及び図2Dは、いくつかの実施形態による、図2Bに示す光トリガスイッチの断面図を示す概略図である。
【0052】
図2C及び図2Dにおいて、光トリガスイッチは、(例えば、高い固有抵抗率を有する)光導電性材料の層206を含む。いくつかの実施形態では、半導体層210(例えば、光起電力セルを形成するために使用される半導体材料)は、層206の上に配置される。(例えば、金属または他の導電性材料から作製される)電極202-1および202-2は、電極202-1および202-2が層206と接触し、電極202-1および202-2が互いに分離されるように、層206の上(および層210が存在する場合は層210の上)に配置される。
【0053】
図2Cに示されるように、光が光導電性材料の層206を照射しないとき(または光導電性材料の層206を照射する光が光の強度などの特定の活性化基準を満たさないとき)、光導電性材料の高い抵抗率に起因して、電極202-1と電極202-2との間に電流は伝達されない。
【0054】
図2Dに示すように、光(例えば、活性化基準を満たす光)が光導電性材料の層206(例えば、特に、電極202-1と電極202-2との間の間隙に隣接する領域)を照明すると、自由キャリアが生成され、これにより、電極202-1と電極202-2との間に電流が流れることが可能になる。
【0055】
図2Eは、いくつかの実施形態による、図2Bに示す光トリガスイッチの断面図を示す概略図である。図2Eは、光導電性材料の少なくとも一部が電極202-1と202-2との間に配置されていることを除いて、図2Cと同様である。
【0056】
図3Aは、いくつかの実施形態に係る、直列に配置された光起電力セル320(例えば、図1A及び図1Cに示す光起電力セル124に対応する320-1~320-m)のアレイを示す概略図である。例えば、個々の光起電力セルは、電気コネクタを介して隣接する光起電力セルに電気的に結合される(例えば、光起電力セル320-1は、電気コネクタ340-1を介して光起電力セル320-2に電気的に結合される)。直列接続された光起電力セルは、2次元アレイ(図3Aに示されるように)または3次元アレイに配列され得る。例えば、図3Aにおいて、光起電力セル320は、行及び列に配置される。いくつかの実施形態では、光起電力セル320は、横方向に配置され(例えば、光起電力セル320は、基板の表面に実質的に平行な単一の水平層上に配置される)、垂直に配置され(例えば、光起電力セル320は、基板の表面に実質的に垂直な単一の垂直層上に配置される)、または垂直および横方向の接続の組み合わせで配置される(例えば、3次元アレイを形成する)。光起電力セル320のアレイによって提供される電圧差(例えば、光起電力セル320-1と光起電力セル320-mとの間の電圧差)は、単一の光起電力セルによって提供される電圧差よりも著しく高い。これは、光起電力セル320のアレイが、光トランスフォーマに印加される電気入力電圧よりも大きい電気出力電圧を提供することを可能にする。
【0057】
図3Bは、いくつかの実施形態による、出力電流を動的に調整するように構成された光起電力セルアレイを示す概略図である。
図3Bにおいて、光起電力セルは、少なくとも光起電力セルの第1のグループ322-1と光起電力セルの第2のグループ322-2とに分割されている。第1のグループ322-1における光起電力セルは電気的に直列に接続され、第2のグループ322-1における光起電力セルは電気的に直列に接続される。加えて、光起電力セルの第1のグループ322-1および第2のグループ322-2は、光トリガスイッチ364-1および364-2を介して並列に接続される。
【0058】
光トリガスイッチ364-1及び364-2が「オフ」状態にある間、光起電力セルの第1のグループ322-1によって供給される電流は、光トランスフォーマから出力される(例えば、光起電力セルの第2のグループ322-2によって供給される電流は、たとえあったとしても、光トランスフォーマから出力されない)。いくつかの実施形態では、光トリガスイッチ364-1及び364-2が「オフ」状態にある間、光起電力セルの第2のグループ322-2は照明されない(例えば、第2のグループ322-2内の光起電力セルに対応する発光体がオフにされる)。光トリガスイッチ364-1および364-2が「オフ」状態にある間、光起電力セルの第1のグループ322-1および光起電力セルの第2のグループ322-2の両方によって供給される電流は、光トランスフォーマから出力され、それによって、出力電流を増加させる(例えば、2倍にする)。従って、光トランスフォーマの出力電流は、光トリガスイッチ364-1および364-2をオンまたはオフに切り替えることによって動的に調整され得る。
【0059】
図3Bは、光起電力セルが2つのグループに分割されることを示しているが、いくつかの実施形態では、光起電力セルは3つ以上のグループに分割される。加えて、図3Bは、第1のグループ322-1及び第2のグループ322-2が同じ数の光起電力セルを有することを示しているが、いくつかの実施形態では、第1のグループ322-1及び第2のグループ322-2は異なる数の光起電力セルを有する。
【0060】
図3Cは、いくつかの実施形態による、出力電圧を動的に調整するように構成された光起電力セルアレイを示す概略図である。
図3Cにおいて、光起電力セルは、少なくとも光起電力セルの第1のグループ322-1と光起電力セルの第2のグループ322-2とに分割されている。第1のグループ322-1における光起電力セルは電気的に直列に接続され、第2のグループ322-1における光起電力セルは電気的に直列に接続される。光起電力セルの第1のグループ322-1は、少なくとも部分的に光トリガスイッチ364-3を介して光トランスフォーマの出力に電気的に結合される。加えて、光起電力セルの第1のグループ322-1および第2のグループ322-2は、光トリガスイッチ364-4を介して直列に接続される。光起電力セルの第2のグループ322-2は、少なくとも部分的に光トリガスイッチ364-5を介して光トランスフォーマの出力に電気的に結合される。
【0061】
光トリガスイッチ364-3が「オン」状態にあり、光トリガスイッチ364-4が「オフ」状態にある(及び任意選択的に、光トリガスイッチ364-5が「オフ」状態にある)間、光起電力セルの第1のグループ322-1によって供給される電圧は、光トランスフォーマから出力される(例えば、光起電力セルの第2のグループ322-2によって供給される電圧は、たとえあったとしても、光トランスフォーマから出力されない)。いくつかの実施形態では、光トリガスイッチ364-4が「オフ」状態にある間、光起電力セルの第2のグループ322-2は照明されない(例えば、第2のグループ322-2内の光起電力セルに対応する発光体がオフにされる)。光トリガスイッチ364-4および364-5が「オン」状態にあり、光トリガスイッチ364-3が「オフ」状態にある間、光起電力セルの第1のグループ322-1および光起電力セルの第2のグループ322-2の両方によって供給される電圧の和が、光トランスフォーマから出力され、それによって、出力電圧を増加させる(例えば、2倍にする)。従って、光トランスフォーマの出力電圧は、光トリガスイッチ364-3、364-4、および364-5をオンまたはオフに切り替えることによって動的に調整され得る。
【0062】
図3Cは、光起電力セルが2つのグループに分割されることを示しているが、いくつかの実施形態では、光起電力セルは3つ以上のグループに分割される。加えて、図3Cは、第1のグループ322-1及び第2のグループ322-2が同じ数の光起電力セルを有することを示しているが、いくつかの実施形態では、第1のグループ322-1及び第2のグループ322-2は異なる数の光起電力セルを有する。
【0063】
図3Dは、いくつかの実施形態による、例示的な逆極性回路を備える光起電力セルアレイを示す概略図である。
図3Dにおいて、逆極性回路は、光トリガスイッチ364-6、364-7、364-8、および364-9を含む。光トリガスイッチ364-6は、第1の入力チャネル360-1および第1の出力チャネル362-1に電気的に結合され、光トリガスイッチ364-9は、第1の入力チャネル360-1および第2の出力チャネル362-2に電気的に結合され、光トリガスイッチ364-8は、第2の入力チャネル360-2および第1の出力チャネル362-1に電気的に結合され、光トリガスイッチ364-7は、第2の入力チャネル360-2および第2の出力チャネル362-2に電気的に結合される。
【0064】
光トリガスイッチ364-6及び364-7が「オン」状態にあり、光トリガスイッチ364-8及び364-9が「オフ」状態にある間、逆極性回路は極性を反転しない(例えば、第1の入力チャネル360-1と第2の入力チャネル360-2との間の電圧の極性は、第1の出力チャネル362-1と第2の出力チャネル362-2との間の電圧に対して維持される)。光トリガスイッチ364-6および364-7が「オフ」状態にあり、光トリガスイッチ364-8および364-9が「オン」状態にある間、逆極性回路は、出力電圧の極性を変更する(例えば、第1の入力チャネル360-1と第2の入力チャネル360-2との間の電圧の極性は、第1の出力チャネル362-1と第2の出力チャネル362-2との間の極性と反対である)。
【0065】
図3Eは、いくつかの実施形態による、切り替え可能なドレイン回路と結合された光起電力セルアレイを示す概略図である。
図3Eにおいて、複数の光起電力セルは、光トリガスイッチ364-10を介して負荷370に電気的に結合される。また、ドレイン回路366(またはドレインチャネル)は、負荷370に電気的に結合される。
【0066】
光トリガスイッチ364-10が「オン」状態にあり、光トリガスイッチ364-11が「オフ」状態にある間、複数の光起電力セルから負荷370に電気が供給される。光トリガスイッチ364-10が「オフ」状態にあり、光トリガスイッチ364-11が「オン」状態にある間、負荷370内の電気は、ドレイン回路366を通して放電される。
【0067】
本明細書に開示される光トランスフォーマは、種々のデバイスおよびシステムに組み込まれ得る。例示的なデバイスは、圧電アクチュエータまたは電気活性アクチュエータ(electroactive actuator)などのアクチュエータを含み得る。図4は、ベンダビームアクチュエータ(bender beam actuator)と一体化された例示的な光トランスフォーマを示す。光トランスフォーマ400は、光源410と、光源410と対向する光起電力セルアレイ420とを含む。
【0068】
光源410は、個々のエミッタ(図示せず)のアレイを含むとともに、入力電気コネクタ440を介して結合された電圧源から電力が供給され得る。本明細書に開示されるように、光源410は、レーザまたは発光ダイオードを含み得る。光起電力セルアレイ420は、複数の光起電力セル424を含み得る。光起電力セル424の少なくとも一部は、電気的に直列に接続され得る。光トランスフォーマ400は、電気出力電極450を介する高電圧出力をさらに含み得る。
【0069】
光トランスフォーマ400は、アクチュエータ490上に直接搭載され得、アクチュエータ490は、一次(上層)電極496と二次(下層)電極(図示せず)との間に配置される電気活性層492を含み得る。特定の実施形態では、光トランスフォーマ400は、電気活性層492上に直接搭載されてもよく、これにより、有利には、高電圧配線の必要性を排除し、小型アーキテクチャの実現を可能にし得る。電気活性層492は、例えば、セラミックまたは他の誘電材料を含み得、複数の電極はそれぞれ、透明導電性酸化物(例えば、インジウムスズ酸化物(ITO)等のTCO)、グラフェン(graphene)等の任意の好適な1つまたは複数の導電性材料の1つまたは複数の層を含み得る。電気出力電極450は、例えば、一次電極496に接続され得る。
【0070】
従って、いくつかの実施形態によれば、作動システムは、(i)光源と、光源に光学的に結合された光起電力セルの直列アレイとを有する光トランスフォーマと、(ii)一次電極と、一次電極の一部に少なくとも重なる二次電極と、一次電極と二次電極との間に配置され、かつそれらに当接する電気活性層とを有するアクチュエータとを含み得、一次電極は光トランスフォーマの出力に電気的に接続される。
【0071】
特定の実施形態によれば、アクチュエータ490は、ユニモルフ構造またはバイモルフ構造を含み得る。「ユニモルフ」構造は、いくつかの例では、対になった電極間に挟まれた単一の電気活性層を有するデバイスを意味し得る。「バイモルフ」構造は、いくつかの例では、対向する電極間にそれぞれが挟まれた2つの電気活性層を含むデバイスを意味し得る。特定の実施形態によれば、アクチュエータ490は、約5mm~約50mm、例えば、5、10、15、20、25、30、35、40、45、または50mm(前述の値のいずれかの間の範囲を含む)から独立して選択される長さおよび幅を有し得る。
【0072】
本明細書で使用される場合、「電気活性層」または「電気活性セラミック」は、いくつかの例では、電場によって刺激されたときに、サイズまたは形状の変化を示す材料を意味し得る。静電場(E-field)の存在下で、電気活性材料は、印加された場の大きさおよび方向に従って変形(例えば、圧縮、伸長、屈曲など)し得る。そのような場の生成は、2つの電極、例えば、それぞれが異なる電位にある一次電極と二次電極との間に電気活性材料を配置することによって達成され得る。電極間の電位差(即ち、電圧差)が(例えば、ゼロ電位から)増加するにつれて、変形量も、主に電界線に沿って増加し得る。この変形は、特定の静電場強度に達したときに飽和を達成し得る。静電場がない場合、電気活性材料は、誘導された変形を受けないか、または言い換えれば、内部または外部のいずれにおいても、誘導された歪みを受けない緩和状態にあり得る。
【0073】
例示的な電気活性セラミックは、チタン酸鉛、ジルコン酸鉛、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、ニオブ酸鉛マグネシウム、ニオブ酸鉛亜鉛、ニオブ酸鉛インジウム、タンタル酸鉛マグネシウム、ニオブ酸鉛マグネシウム-チタン酸鉛(PMT-PT)、ニオブ酸鉛亜鉛-チタン酸鉛(PZN-PT)、タンタル酸鉛インジウム、チタン酸バリウム、ニオブ酸リチウム、ニオブ酸カリウム、ニオブ酸ナトリウムカリウム、チタン酸ビスマスナトリウム、およびフェライトビスマス、ならびにそれらの固溶体または混合物を含む、ペロブスカイトセラミックなどの1つまたは複数の電気活性セラミック、圧電セラミック、反強誘電性セラミック、リラクサセラミック、または強誘電性セラミックを含み得る。非ペロブスカイト型圧電セラミックスとしては、例えば、石英、窒化ガリウム等が挙げられる。いくつかの実施形態によれば、電気活性セラミックは、カルシウム、ランタン、ユーロピウム、ネオジム、スカンジウム、およびエルビウムから選択される1つまたは複数のドーパントでドープされ得る。いくつかの実施形態によれば、電気活性材料は誘電体材料を含み得る。例示的な誘電体組成物は、固体マトリックス全体に分散された液体または気体材料を含み得る複合(即ち、多相)構造を有し得る。
【0074】
特定の実施形態では、本明細書に開示される電気活性セラミックは、ペロブスカイトセラミックであり得るとともに、二次相を実質的に含まなくてもよく、即ち、多孔性を含む任意の二次相を約2体積%未満、例えば、2体積%未満、1体積%未満、0.5体積%未満、0.2体積%未満、または0.1体積%未満(前述の値のいずれかの間の範囲を含む)含有し得る。さらなる例示的な二次相は、材料の圧電応答に悪影響を及ぼし得るパイロクロアを含み得る。特定の実施形態において、開示された電気活性セラミックは複屈折性であり得、これは、材料が異なる屈折率を有する様々な偏光の複数の別個のドメインまたは領域を含むことに起因すると考えられ得、材料を通過する光が受ける屈折率は、光の伝搬方向およびその偏光の関数であり得る。
【0075】
単結晶圧電材料などのセラミック電気活性材料は、例えば、熱水処理を使用して、またはチョクラルスキー(Czochralski)法によって形成されて、配向されたインゴットを生成することができ、これを特定の結晶面に沿って切断して、所望の結晶方位を有するウェハを製造し得る。単結晶を形成するためのさらなる方法としては、フロートゾーン(float zone)法、ブリッジマン(Bridgman)法、ストックバーガー(Stockbarger)法、化学気相成長法、物理気相輸送法、ソルボサーマル(solvothermal)法などが挙げられる。ウェハは、例えば、ラッピングまたは研削、および/または研磨を介して薄化され得、透明電極が、例えば、化学気相成長またはスパッタリングもしくは蒸着等の物理気相成長プロセスを使用して、ウェハ上に直接形成され得る。
【0076】
上記に加えて、多結晶圧電材料は、例えば粉末加工によって形成され得る。高純度の超微細多結晶粒子の高密度に充填されたネットワークは、透明度が高いものとすることができ、かつそれらの単結晶対応物よりも薄層で機械的により堅牢であり得る。例えば、99.9%を超える純度を有する光学グレードのランタンドープジルコン酸チタン酸鉛(PLZT)は、サブミクロン(例えば、2μm未満)の粒子を使用して形成され得る。この点に関して、AサイトおよびBサイト空孔におけるPb2+をLa2+および/またはBa2+でドープすることによる置換を使用して、PZN-PT、PZTおよびPMN-PTなどのペロブスカイトセラミックの透明度を増加させ得る。
【0077】
いくつかの実施形態によれば、超微粒子前駆体は、化学的共沈法、ゾル-ゲル法、およびゲル燃焼法などの湿式化学法によって製造することができる。グリーン体は、テープキャスティング、スリップキャスティング、またはゲルキャスティングを使用して形成され得る。セラミック粒子充填密度を向上させるために、例えば、ホットプレス、高圧(HP)及び熱間等方圧加圧、放電プラズマ焼結、およびマイクロ波焼結などの技術を使用した高圧及び高温焼結を使用し得る。ラッピング、研削および/または研磨による薄化を使用して、表面粗さを低減して、高変位作動に適した薄くて光学的に高い透明度の層を実現し得る。原子間力顕微鏡法(AFM)または干渉分光法によって測定されるように、電気活性セラミックは、約5nm未満、例えば、約1nm、2nm、または5nm(前述の値のいずれかの間の範囲を含む)のRMS表面粗さを有し得る。
【0078】
電気活性セラミックは、所望の双極子配向を達成するように分極処理され得る。本明細書で使用される場合、「分極処理された」材料を形成するための「分極処理」は、いくつかの例では、電場が電気活性セラミックに印加されるプロセスを意味し得る。分極処理の効果は、印加された電界の方向に正味の分極を生成するための材料内の様々なドメインの配向を含み得る。
【0079】
好ましい結晶方位(即ち、テクスチャ)を有するセラミックは、電気泳動、スリップキャスティング、電場配向、磁場配向、高圧焼結、一軸加圧、温度勾配、放電プラズマ焼結、方向性凝固、テンプレート式結晶粒成長、圧延、および剪断配向を含む種々の方法によって形成され得る。
【0080】
いくつかの実施形態では、アクチュエータは、電気活性層の収縮を強制する静電場の生成を可能にする、対の電極を含み得る。いくつかの実施形態では、本明細書で使用される「電極」は、薄膜または層の形態であり得る導電性材料を意味し得る。電極は、比較的薄い導電性金属または金属合金を含み得るとともに、非柔軟性(non-compliant)または柔軟性(compliant)の性質のものであり得る。
【0081】
電極は、金属、半導体(例えば、ドープされた半導体)、カーボンナノチューブ、グラフェン、酸化グラフェン、フッ素化グラフェン、水素化グラフェン、他のグラフェン誘導体、カーボンブラック、透明導電性酸化物(TCO、例えば、インジウムスズ酸化物(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)など)、または他の導電性材料などの1つまたは複数の導電性材料を含み得る。いくつかの実施形態では、電極は、アルミニウム、金、銀、白金、パラジウム、ニッケル、タンタル、スズ、銅、インジウム、ガリウム、亜鉛、それらの合金などの金属を含み得る。さらなる例示的な透明導電性酸化物としては、アルミニウムドープ酸化亜鉛、フッ素ドープ酸化スズ、インジウムドープ酸化カドミウム、インジウム亜鉛酸化物、インジウムガリウムスズ酸化物、インジウムガリウム亜鉛スズ酸化物、バナジン酸ストロンチウム、ニオブ酸ストロンチウム、モリブデン酸ストロンチウム、モリブデン酸カルシウム、およびインジウム亜鉛スズ酸化物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0082】
いくつかの実施形態では、電極または電極層は、回路の局所的短絡からの損傷を隔離し得るように、自己回復性であり得る。適切な自己修復電極は、例えばアルミニウムなどの、ジュール加熱時に不可逆的に変形または酸化する材料の薄膜を含み得る。
【0083】
いくつかの実施形態では、一次電極は、二次電極の少なくとも一部と重なり得る(例えば、平行方向に重なり得る)。一次電極および二次電極は、概して平行であり得るとともに、電気活性材料の層によって離間および分離され得る。
【0084】
いくつかの実施形態では、本明細書に説明される電極(例えば、一次電極、二次電極、または任意の共通電極を含む任意の他の電極)は、任意の好適なプロセスを使用して加工され得る。例えば、電極は、物理気相成長法(PVD)、化学気相成長法(CVD)、原子層堆積法(ALD)、蒸着、スプレーコーティング、スピンコーティング、ディップコーティング、スクリーン印刷、グラビア印刷、インクジェット印刷、エアロゾルジェット印刷、ドクターブレーディングなどを使用して製造し得る。さらなる態様では、電極は、熱蒸発器、スパッタリングシステム、スタンピングなどを使用して製造され得る。
【0085】
いくつかの実施形態において、電気活性材料の層は、電極上に直接堆積され得る。いくつかの実施形態において、電極層は、電気活性材料上に直接堆積され得る。いくつかの実施形態において、電極は、予め製造されるとともに、電気活性材料に取り付けられ得る。いくつかの実施形態では、電極は、基板、例えばガラス基板または可撓性ポリマーフィルム上に堆積され得る。いくつかの実施形態において、電気活性材料層は、電極に直接当接し得る。いくつかの実施形態では、電気活性材料の層と電極との間に、誘電体層などの絶縁層が存在し得る。
【0086】
電極は、全領域をカバーして、大規模な変形に影響を及ぼすために使用されてもよく、または電極は、空間的に局在化された応力/歪みプロファイルを提供するようにパターン化され得る。特定の実施形態では、変形可能な光学素子および電気活性層が共に一体化されて、変形可能な光学素子自体が作動可能となり得る。加えて、光学素子を形成する方法として、液相堆積技術および固相堆積技術を含む様々な方法が開示されている。
【0087】
本明細書に開示されるように、商業的に適切なフォームファクタを有する光トランスフォーマは、低DC入力電圧(約1~2V)を高DC出力電圧(1kVを超える)に変換するように構成され得る。光トランスフォーマは、光起電力セルアレイに光学的に結合された光源を含み得る。光源は、面発光デバイスまたは端面発光デバイスであり得るとともに、例えば、レーザまたは発光ダイオードを含み得る。少なくとも部分的に直列に接続された光起電力セルは、GaAsまたはInGaAsなどの直接バンドギャップ半導体を含み得る。DC電源光源によって生成された光子は、光学的に透明な中間層を介して光起電力セルに指向されて、アレイ全体に高電圧を生成する電気キャリアを生成し得る。
【0088】
特定の実施形態において、個々の光起電力セルの面積寸法は、約1μm×1μm~約250μm×250μmの範囲であり得る。特定の実施形態において、光起電力セルは、出力電圧を制御するために選択的に照明され得る。即ち、光源は、所与の数の光起電力セルを照明するためにオンまたはオフに切り替えることができるエミッタのアドレス指定可能なアレイを含み得る。
【0089】
電圧変調または電流変調を使用して、光源110によって生成される光パワーを制御して、適宜出力電圧を調整し得る。いくつかの実施形態によれば、光トランスフォーマは、圧電アクチュエータまたは静電アクチュエータを含む、種々の高電圧システムまたは高電圧デバイスと一体化され得る。
【0090】
本開示の実施形態は、種々のタイプの人工現実システムを含むか、またはそれらと組み合わせて実施され得る。例えば、人工現実システム(その例が図5図10に示されている)は、高電圧電気入力を必要とする様々な電気構成要素(例えば、アクチュエータ、高インピーダンスデバイス、静電デバイス、触覚デバイスなど)に電力を供給するための1つまたは複数の光トランスフォーマを含み得る。
【0091】
人工現実は、ユーザへの提示の前に何らかの方法で調整された現実の形態であり、例えば、仮想現実、拡張現実、複合現実、ハイブリッド現実、またはそれらのいくつかの組み合わせおよび/もしくは派生形態を含み得る。人工現実コンテンツは、完全に生成されたコンテンツ、またはキャプチャされた(例えば、現実世界の)コンテンツと組み合わされた生成されたコンテンツを含み得る。人工現実コンテンツは、映像、オーディオ、触覚フィードバック、またはそれらのいくつかの組合せを含み得、それらのいずれも、単一のチャネルまたは複数のチャネル(視聴者に3次元(3D)効果をもたらすステレオ映像など)で提示し得る。加えて、いくつかの実施形態では、人工現実は、例えば、人工現実においてコンテンツを作成するために使用され、かつ/または別様に人工現実において(例えば、人工現実において活動を行うために)使用される、アプリケーション、製品、付属品、サービス、またはそれらのいくつかの組み合わせとも関連付けられ得る。
【0092】
人工現実システムは、様々な異なるフォームファクタおよび構成で実施され得る。いくつかの人工現実システムは、ニアアイディスプレイ(NED)なしで動作するように設計され得、その一例は、図5の拡張現実システム500である。他の人工現実システムは、現実世界への可視性も提供するNED(例えば、図6の拡張現実システム600)、またはユーザを視覚的に人工現実に没入させるNED(例えば、図7の仮想現実システム700)を含み得る。いくつかの人工現実デバイスは自己完結型システムであり得るが、他の人工現実デバイスは、外部デバイスと通信および/または協調して、ユーザに人工現実体験を提供し得る。そのような外部デバイスの例は、ハンドヘルドコントローラ、モバイルデバイス、デスクトップコンピュータ、ユーザが装着する複数のデバイス、1人または複数の他のユーザが装着する複数のデバイス、および/または任意の他の適切な外部システムを含む。
【0093】
図5を参照すると、拡張現実システム500は、概して、ユーザの身体の一部(例えば、頭部)の周囲にフィットするように寸法決めされたウェアラブルデバイスを表す。図5に示すように、システム500は、フレーム502と、フレーム502に結合されるとともに、局所環境を観察することによって局所環境に関する情報を収集するように構成されたカメラアセンブリ504とを含み得る。また、拡張現実システム500は、出力オーディオトランスデューサ508(A)および508(B)ならびに入力オーディオトランスデューサ510等の1つまたは複数のオーディオデバイスを含み得る。出力オーディオトランスデューサ508(A)および508(B)は、オーディオフィードバックおよび/またはコンテンツをユーザに提供し得、入力オーディオトランスデューサ510は、ユーザの環境においてオーディオをキャプチャし得る。
【0094】
図示されるように、拡張現実システム500は、必ずしも、ユーザの眼の正面に配置されるNEDを含んでいなくてもよい。NEDを備えていない拡張現実システムは、ヘッドバンド、帽子、ヘアバンド、ベルト、腕時計、リストバンド、アンクルバンド、指輪、ネックバンド、ネックレス、チェストバンド、眼鏡フレーム、および/または任意の他の適切なタイプまたは形態の装置など、様々な形態をとり得る。拡張現実システム500は、NEDを含んでいなくてもよいが、拡張現実システム500は、他のタイプの画面または視覚フィードバックデバイス(例えば、フレーム502の側面に一体化されたディスプレイ画面)を含み得る。
【0095】
本開示で説明される実施形態は、1つまたは複数のNEDを含む拡張現実システムにおいても実施され得る。例えば、図6に示されるように、拡張現実システム600は、ユーザの眼の前に左ディスプレイデバイス615(A)および右ディスプレイデバイス615(B)を保持するように構成されたフレーム610を有する眼鏡型デバイス602を含み得る。ディスプレイデバイス615(A)および615(B)は、1つの画像または一連の画像をユーザに提示するために、一緒にまたは独立して動作し得る。拡張現実システム600は2つのディスプレイを含むが、本開示の実施形態は、単一のNEDまたは3つ以上のNEDを有する拡張現実システムにおいて実施され得る。
【0096】
いくつかの実施形態では、拡張現実システム600は、センサ640等の1つまたは複数のセンサを含み得る。センサ640は、拡張現実システム600の動きに応答して測定信号を生成し得るとともに、フレーム610の実質的に任意の部分に配置され得る。センサ640は、位置センサ、慣性測定ユニット(IMU)、深度カメラアセンブリ、またはそれらの任意の組み合わせを表し得る。いくつかの実施形態では、拡張現実システム600は、センサ640を含んでも含まなくてもよく、または2つ以上のセンサを含んでもよい。センサ640がIMUを含む実施形態では、IMUは、センサ640からの測定信号に基づいて較正データを生成し得る。センサ640の例は、限定されないが、加速度計、ジャイロスコープ、磁力計、動きを検出する他の適切なタイプのセンサ、IMUの誤差補正のために使用されるセンサ、またはそれらのいくつかの組合せを含み得る。
【0097】
拡張現実システム600は、まとめて音響トランスデューサ620と称される、複数の音響トランスデューサ620(A)-620(J)を有するマイクロホンアレイをも含み得る。音響トランスデューサ620は、音波によって誘発される空気圧変動を検出するトランスデューサであり得る。各音響トランスデューサ620は、音を検出するとともに、検出された音を電子フォーマット(例えば、アナログフォーマットまたはデジタルフォーマット)に変換するように構成され得る。図2におけるマイクロホンアレイは、例えば、10個の音響トランスデューサ、即ち、ユーザの対応する耳の内側に配置されるように設計され得る音響トランスデューサ620(A)および620(B)、フレーム610上の様々な位置に配置され得る音響トランスデューサ620(C)、620(D)、620(E)、620(F)、620(G)、および620(H)、および/または対応するネックバンド605上に配置され得る音響トランスデューサ620(I)および620(J)を含み得る。
【0098】
いくつかの実施形態では、音響トランスデューサ620(A)~(F)のうちの1つまたは複数は、出力トランスジューサ(例えば、スピーカ)として使用され得る。例えば、音響トランスデューサ620(A)および/または音響トランスデューサ620(B)は、イヤホンまたは任意の他の好適な種類のヘッドホンもしくはスピーカであり得る。
【0099】
マイクロホンアレイの音響トランスデューサ620の構成は様々であり得る。拡張現実システム600は、10個の音響トランスデューサ620を有するものとして図6に示されているが、音響トランスデューサ620の数は、10個より多くても少なくてもよい。いくつかの実施形態では、より多くの数の音響トランスデューサ620を使用することにより、収集されるオーディオ情報の量および/またはオーディオ情報の感度および精度が増大し得る。対照的に、より少ない数の音響トランスデューサ620を使用することにより、収集されるオーディオ情報を処理するために関連付けられたコントローラ650によって必要とされる計算電力が減少し得る。加えて、マイクロホンアレイの各音響トランスデューサ620の位置は、変動し得る。例えば、音響トランスデューサ620の位置は、ユーザ上の定義された位置、フレーム610上の定義された座標、各音響トランスデューサ620に関連付けられた向き、またはそれらのいくつかの組合せを含み得る。
【0100】
音響トランスデューサ620(A)及び620(B)は、ユーザの耳の異なる部分、例えば、耳翼の後ろ又は耳介若しくは窩内に配置され得る。あるいは、外耳道内の音響トランスデューサ620に加えて、耳の上または耳の周囲に追加の音響トランスデューサ620が設けられ得る。音響トランスデューサ620をユーザの外耳道に隣接して配置することにより、マイクロホンアレイが音が外耳道にどのように到達するかに関する情報を収集することが可能となり得る。音響トランスデューサ620のうちの少なくとも2つをユーザの頭部の両側に(例えば、バイノーラルマイクロホンとして)配置することによって、拡張現実デバイス600は、バイノーラル聴覚をシミュレートして、ユーザの頭部の周囲の3Dステレオ音場を捕捉し得る。いくつかの実施形態では、音響トランスデューサ620(A)および620(B)は、有線接続630を介して拡張現実システム600に接続され得、他の実施形態では、音響トランスデューサ620(A)および620(B)は、無線接続(例えば、Bluetooth(登録商標)接続)を介して拡張現実システム600に接続され得る。さらに他の実施形態では、音響トランスデューサ620(A)および620(B)は、拡張現実システム600と組み合わせて全く使用されなくてもよい。
【0101】
フレーム610上の音響トランスデューサ620は、テンプルの長さに沿って、ブリッジを横切って、ディスプレイデバイス615(A)および615(B)の上または下に、あるいはそれらのいくつかの組合せで配置され得る。音響トランスデューサ620は、マイクロホンアレイが、拡張現実システム600を装着しているユーザを取り囲む広範囲の方向の音を検出し得るように配向され得る。いくつかの実施形態では、拡張現実システム600の製造中に最適化プロセスを実行して、マイクロホンアレイにおける各音響トランスデューサ620の相対的な配置を決定し得る。
【0102】
いくつかの例では、拡張現実システム600は、ネックバンド605などの外部デバイス(例えば、ペアリングされたデバイス)を含むか、またはそれに接続され得る。ネックバンド605は、概して、任意のタイプまたは形態のペアリングされるデバイスを表す。従って、ネックバンド605の以下の説明は、充電ケース、スマートウォッチ、スマートフォン、リストバンド、他のウェアラブルデバイス、ハンドヘルドコントローラ、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、および他の外部コンピュートデバイスなど、様々な他のペアリングされたデバイスにも適用され得る。
【0103】
図示されるように、ネックバンド605は、1つまたは複数のコネクタを介して眼鏡型デバイス602に結合され得る。コネクタは、有線または無線であり得るとともに、電気および/または非電気(例えば、構造)部品を含み得る。いくつかの場合では、眼鏡型デバイス602及びネックバンド605は、それらの間にいかなる有線接続又は無線接続もなしに独立して動作し得る。図6は、眼鏡型デバイス602及びネックバンド605上の例示的な場所において眼鏡型デバイス602及びネックバンド605の部品を示しているが、これらの部品は、眼鏡型デバイス602及び/又はネックバンド605上の他の場所に配置されてもよく、かつ/又は眼鏡型デバイス602及び/又はネックバンド605上で異なるように分散されてもよい。いくつかの実施形態では、眼鏡型デバイス602およびネックバンド605の部品は、眼鏡型デバイス602、ネックバンド605、またはそれらのいくつかの組合せとペアリングされた1つまたは複数の追加の周辺デバイス上に配置され得る。
【0104】
ネックバンド605などの外部デバイスを拡張現実眼鏡型デバイスとペアリングすることにより、眼鏡型デバイスが、拡張機能のための十分なバッテリおよび計算能力を常に備えながら、眼鏡のフォームファクタを実現することが可能となり得る。拡張現実システム600のバッテリ電力、計算リソース、および/または追加の特徴の一部または全部は、ペアリングされたデバイスによって提供されるか、またはペアリングされたデバイスと眼鏡型デバイスとの間で共有されてもよく、これにより、所望の機能性を常に保持しながら、眼鏡型デバイス全体の重量、熱プロファイル、およびフォームファクタを低減し得る。例えば、ユーザは、自身の頭部上で許容するよりも自身の肩上でより重い重量負荷を許容し得るため、ネックバンド605は、眼鏡型デバイス上に含まれるであろう部品がネックバンド605内に含まれることを可能にし得る。ネックバンド605は、熱を周囲環境に拡散および分散させるためのより大きな表面積をも有し得る。これにより、ネックバンド605は、スタンドアロン眼鏡型デバイス上で可能であったであろうよりも大きいバッテリおよび計算キャパシティを可能にし得る。ネックバンド605内に担持される重量は、眼鏡型デバイス602内に担持される重量よりもユーザに対して侵襲性が低い場合があるので、ユーザは、ユーザが重い独立型眼鏡型デバイスを装着することを許容するよりも、より軽い眼鏡型デバイスを着用し、ペアリングされたデバイスをより長い時間にわたって担持または着用することを許容することができ、それによって、ユーザが人工現実環境を日常のアクティビティにより十分に組み込むことを可能にする。
【0105】
ネックバンド605は、眼鏡型デバイス602及び/又は他のデバイスと通信可能に結合され得る。これらの他のデバイスは、特定の機能(例えば、トラッキング、位置特定、深度マッピング、処理、ストレージ等)を拡張現実システム600に提供し得る。図6の実施形態では、ネックバンド605は、マイクロホンアレイの一部である(または潜在的に音響トランスデューサ自体のマイクロホンサブアレイを形成する)2つの音響トランスデューサ(例えば、620(I)および620(J))を含み得る。ネックバンド605は、コントローラ625および電源635をも含み得る。
【0106】
ネックバンド605の音響トランスデューサ620(I)および620(J)は、音を検出し、検出された音を電子フォーマット(アナログまたはデジタル)に変換するように構成され得る。図6の実施形態では、音響トランスデューサ620(I)および620(J)は、ネックバンド605上に配置されてもよく、それによって、ネックバンド音響トランスデューサ620(I)および620(J)と眼鏡型デバイス602上に配置された他の音響トランスデューサ620との間の距離を増加させる。いくつかの場合では、マイクロホンアレイの音響トランスデューサ620間の距離を増加させることによって、マイクロホンアレイを介して実行されるビームフォーミングの精度が改善され得る。例えば、音響トランスデューサ620(C)および620(D)によって音が検出され、音響トランスデューサ620(C)と620(D)との間の距離が、例えば、音響トランスデューサ620(D)と620(E)との間の距離よりも大きい場合、検出された音の決定された音源場所は、音が音響トランスデューサ620(D)および620(E)によって検出された場合よりも正確であり得る。
【0107】
ネックバンド605のコントローラ625は、ネックバンド605および/または拡張現実システム600上のセンサによって生成された情報を処理し得る。例えば、コントローラ625は、マイクロホンアレイによって検出された音を記述する、マイクロホンアレイからの情報を処理し得る。検出された音ごとに、コントローラ625は、到来方向(DOA)推定を実行して、検出された音がマイクロホンアレイに到達した方向を推定し得る。マイクロホンアレイが音を検出すると、コントローラ625は、オーディオデータセットに情報を格納し得る。拡張現実システム600が慣性測定ユニットを含む実施形態では、コントローラ625は、眼鏡型デバイス602上に配置されたIMUから全ての慣性算出及び空間算出を計算し得る。コネクタは、拡張現実システム600とネックバンド605との間、および拡張現実システム600とコントローラ625との間で情報を伝達し得る。情報は、光学データ、電気データ、無線データ、または任意の他の伝送可能なデータ形式であり得る。拡張現実システム600によって生成された情報の処理をネックバンド605に移動させることによって、眼鏡型デバイス602内の重量および熱が低減され、眼鏡型デバイス602をユーザにとってより快適なものにし得る。
【0108】
ネックバンド605内の電源635は、眼鏡型デバイス602及び/又はネックバンド605に電力を供給し得る。電源635は、限定しないが、リチウムイオン電池、リチウムポリマー電池、一次リチウム電池、アルカリ電池、または任意の他の形態の電力貯蔵装置を含み得る。いくつかの場合では、電源635は有線電源であり得る。電源635を眼鏡型デバイス602上ではなくネックバンド605上に含むようにすることによって、重量および電源635によって生成される熱をより良好に分散させるのに役立ち得る。
【0109】
上述したように、いくつかの人工現実システムは、人工現実を実際の現実と融合させる代わりに、ユーザの現実世界の感覚認知のうちの1つまたは複数を仮想体験で実質的に置き換え得る。このタイプのシステムの一例は、ユーザの視野を大部分または完全に覆う、図7の仮想現実システム700等の頭部装着型ディスプレイシステムである。仮想現実システム700は、前部剛体702と、ユーザの頭部の周囲に適合するように成形されたバンド704とを含み得る。仮想現実システム700は、出力オーディオトランスデューサ706(A)および706(B)をも含み得る。さらに、図7には示されていないが、前部剛体702は、1つまたは複数の電子ディスプレイ、1つまたは複数の慣性測定ユニット(IMU)、1つまたは複数の追跡エミッタもしくは検出器、および/または人工現実体験を作成するための任意の他の好適なデバイスもしくはシステムを含む、1つまたは複数の電子要素を含み得る。
【0110】
人工現実システムは、様々なタイプの視覚フィードバックメカニズムを含み得る。例えば、拡張現実システム600および/または仮想現実システム700内のディスプレイデバイスは、1つまたは複数の液晶ディスプレイ(LCD)、発光ダイオード(LED)ディスプレイ、有機LED(OLED)ディスプレイ、および/または任意の他の好適なタイプのディスプレイ画面を含み得る。人工現実システムは、両方の眼のための単一のディスプレイ画面を含み得るか、または各眼のためのディスプレイ画面を提供し得、これは、可変焦点調節またはユーザの屈折異常を補正するための付加的柔軟性を可能にし得る。いくつかの人工現実システムはまた、1つまたは複数のレンズ(例えば、従来の凹または凸レンズ、フレネルレンズ、調節可能な液体レンズ等)を有する光学サブシステムを含み得、ユーザは、光学サブシステムを通してディスプレイ画面を視認し得る。
【0111】
ディスプレイ画面を使用することに加えて、またはディスプレイ画面の使用の代わりに、いくつかの人工現実システムは、1つまたは複数の投影システムを含み得る。例えば、拡張現実システム600および/または仮想現実システム700内のディスプレイデバイスは、周囲光が通過することを可能にするクリアなコンバイナレンズ等の、ディスプレイデバイス中に(例えば、導波路を使用して)光を投影するマイクロLEDプロジェクタを含み得る。ディスプレイデバイスは、投影された光をユーザの瞳孔に向かって屈折させ得、ユーザが人工現実コンテンツおよび現実世界の両方を同時に眺めることを可能にし得る。また、人工現実システムは、任意の他の好適なタイプまたは形態の画像投影システムを用いて構成され得る。
【0112】
人工現実システムは、種々のタイプのコンピュータビジョン構成要素およびサブシステムをも含み得る。例えば、拡張現実システム500、拡張現実システム600、および/または仮想現実システム700は、2次元(2D)カメラまたは3Dカメラ、飛行時間型深度センサ、単一ビームまたは掃引レーザ距離器、3Dライダーセンサ、および/または任意の他の好適なタイプまたは形態の光学センサ等の1つまたは複数の光学センサを含み得る。人工現実システムは、これらのセンサのうちの1つまたは複数からのデータを処理して、ユーザの場所を識別し、現実世界をマッピングし、ユーザに現実世界の周囲状況に関するコンテキストを提供し、かつ/または様々な他の機能を実行し得る。
【0113】
人工現実システムは、1つまたは複数の入力および/または出力オーディオトランスデューサを含み得る。図5および図7に示される例では、出力オーディオトランスデューサ508(A)、508(B)、706(A)、および706(B)は、ボイスコイルスピーカ、リボンスピーカ、静電スピーカ、圧電スピーカ、骨伝導トランスデューサ、軟骨伝導トランスデューサ、および/または任意の他の好適なタイプまたは形態のオーディオトランスデューサを含み得る。類似的に、入力オーディオトランスデューサ510は、コンデンサマイクロホン、ダイナミックマイクロホン、リボンマイクロホン、および/または任意の他のタイプまたは形態の入力トランスデューサを含み得る。いくつかの実施形態では、単一のトランスデューサが、オーディオ入力およびオーディオ出力の両方に使用され得る。
【0114】
図5図10には示されていないが、人工現実システムは、ヘッドウェア、グローブ、ボディースーツ、ハンドヘルドコントローラ、環境デバイス(例えば、椅子、フロアマットなど)、および/または任意の他のタイプのデバイスもしくはシステム中に組み込まれ得るタクティル(即ち、触覚)フィードバックシステムを含み得る。触覚フィードバックシステムは、振動、力、牽引、テクスチャ、および/または温度を含む、種々のタイプの皮膚性フィードバックを提供し得る。また、触覚フィードバックシステムは、動きおよびコンプライアンス等の種々のタイプの運動感覚フィードバックを提供し得る。触覚フィードバックは、モータ、圧電アクチュエータ、流体システム、および/または様々な他のタイプのフィードバックメカニズムを使用して実施され得る。触覚フィードバックシステムは、他の人工現実デバイスから独立して、他の人工現実デバイス内に、および/または他の人工現実デバイスとともに実装され得る。
【0115】
触覚感覚、可聴コンテンツ、および/または視覚コンテンツを提供することによって、人工現実システムは、仮想体験全体を作り出すか、または様々なコンテキストおよび環境内におけるユーザの現実世界体験を向上させ得る。例えば、人工現実システムは、特定の環境内のユーザの認知、記憶、または認知を支援または拡大し得る。いくつかのシステムは、現実世界における他の人々とのユーザの対話を向上させ得るか、または仮想世界における他の人々とのより没入できる対話を可能にし得る。また、人工現実システムは、教育目的(例えば、学校、病院、政府団体、軍事団体、ビジネス企業等における教育または訓練)、娯楽目的(例えば、ビデオゲームをプレイする、音楽を聴く、ビデオコンテンツを視聴する等)、および/またはアクセシビリティ目的(例えば、補聴器、視覚補助等)に使用され得る。本明細書で開示される実施形態は、これらのコンテキストおよび環境のうちの1つまたは複数において、かつ/または他のコンテキストおよび環境において、ユーザの人工現実体験を可能にするか、または向上させ得る。
【0116】
上述したように、人工現実システム500、600、および700は、より説得力のある人工現実体験を提供するために、様々な他のタイプのデバイスとともに使用され得る。これらのデバイスは、触覚フィードバックを提供し、かつ/または環境とのユーザの相互作用に関する触覚情報を収集する、トランスデューサを備えた触覚インターフェースであり得る。本明細書で開示される人工現実システムは、触覚フィードバック(例えば、皮膚性フィードバックとも称され得る、ユーザが皮膚内の神経を介して検出するフィードバック)および/または運動感覚フィードバック(例えば、ユーザが筋肉、関節、および/または腱内に位置する受容器を介して検出するフィードバック)を含む、種々のタイプの触覚情報を検出または伝達する種々のタイプの触覚インターフェースを含み得る。
【0117】
触覚フィードバックは、ユーザの環境(例えば、椅子、テーブル、床等)内に配置されたインターフェース、および/またはユーザによって装着または携行され得る物品(例えば、ブローブ、リストバンド等)上のインターフェースによって提供され得る。一例として、図8は、ウェアラブルグローブ(触覚デバイス810)及びリストバンド(触覚デバイス820)の形態の振動触覚システム800を示す。触覚デバイス810及び触覚デバイス820は、それぞれユーザの手及び手首に対して配置されるように成形及び構成された可撓性のウェアラブルテキスタイル材料830を含むウェアラブルデバイスの例として示されている。本開示は、指、腕、頭、胴体、足、または脚などの他の人体部位に対して配置されるように成形および構成され得る振動触覚システムをも含む。限定ではなく例として、本開示の様々な実施形態による振動触覚システムは、他の可能性の中でも特に、グローブ、ヘッドバンド、アームバンド、袖、ヘッドカバー、靴下、シャツ、またはズボンの形態であり得る。いくつかの例では、「テキスタイル」という用語は、織物、不織布、革、布、可撓性ポリマー材料、複合材料などを含む、任意の可撓性のウェアラブル材料を含み得る。
【0118】
1つまたは複数の振動触覚デバイス840は、振動触覚システム800のテキスタイル材料830内に形成された1つまたは複数の対応するポケット内に少なくとも部分的に配置され得る。振動触覚デバイス840は、振動触覚システム800のユーザに振動感覚(例えば、触覚フィードバック)を提供する場所に配置され得る。例えば、振動触覚デバイス840は、図8に示されるように、ユーザの1つまたは複数の指、親指、または手首に対して配置され得る。振動触覚デバイス840は、いくつかの例では、ユーザの対応する1つまたは複数の身体部位に適合するか、またはそれと共に曲がるのに十分な可撓性を有し得る。
【0119】
振動触覚デバイス840を作動させるために振動触覚デバイス840に電圧を印加するための電源850(例えば、バッテリ)は、導電配線852などを介して振動触覚デバイス840に電気的に結合され得る。いくつかの例では、振動触覚デバイス840の各々は、個々の起動のために電源850に独立して電気的に結合され得る。いくつかの実施形態では、プロセッサ860は、電源850に動作可能に結合されるとともに、振動触覚デバイス840の起動を制御するように構成(例えば、プログラム)され得る。
【0120】
振動触覚システム800は、様々な方法で実装され得る。いくつかの例では、振動触覚システム800は、他のデバイス及びシステムから独立して動作するための一体型サブシステム及び部品を有するスタンドアロンシステムであり得る。別の例として、振動触覚システム800は、別のデバイス又はシステム870と相互作用するように構成され得る。例えば、振動触覚システム800は、いくつかの例において、他のデバイスまたはシステム870に対して信号を受信および/または送信するための通信インターフェース880を含み得る。他のデバイスまたはシステム870は、モバイルデバイス、ゲームコンソール、人工現実(例えば、仮想現実、拡張現実、複合現実)デバイス、パーソナルコンピュータ、タブレットコンピュータ、ネットワークデバイス(例えば、モデム、ルータ等)、ハンドヘルドコントローラ等であり得る。通信インターフェース880は、無線(例えば、Wi-Fi、Bluetooth(登録商標)、セルラー、無線等)リンクまたは有線リンクを介して振動触覚システム800と他のデバイスまたはシステム870との間の通信を可能にし得る。存在する場合、通信インターフェース880は、振動触覚デバイス840のうちの1つまたは複数を起動または停止するための信号をプロセッサ860に提供する等のために、プロセッサ860と通信し得る。
【0121】
振動触覚システム800は、任意選択的に、タッチ感知パッド890、圧力センサ、動きセンサ、位置センサ、照明要素、及び/又はユーザインタフェース要素(例えば、オン/オフボタン、振動制御要素等)などの他のサブシステム及び構成要素を含み得る。使用中、振動触覚デバイス840は、ユーザインタフェース要素とのユーザの相互作用、動きセンサまたは位置センサからの信号、タッチ感知パッド890からの信号、圧力センサからの信号、他のデバイスまたはシステム870からの信号等に応答して等、種々の異なる理由で起動されるように構成され得る。
【0122】
電源850、プロセッサ860、及び通信インターフェース880は、図8では触覚デバイス820内に配置されるものとして示されているが、本開示はそのように限定されない。例えば、電源850、プロセッサ860、又は通信インターフェース880のうちの1つまたは複数は、触覚デバイス810内または別のウェアラブルテキスタイル内に配置され得る。
【0123】
図8に示され、これに関連して説明されるもの等の触覚ウェアラブルは、種々のタイプの人工現実システムおよび環境内で実装され得る。図9は、1つのヘッドマウント仮想現実ディスプレイおよび2つの触覚デバイス(即ち、グローブ)を含む例示的な人工現実環境900を示し、他の実施形態では、任意の数および/または組み合わせのこれらの構成要素および他の構成要素が、人工現実システムに含まれ得る。例えば、いくつかの実施形態では、関連付けられた触覚デバイスを各々が有する複数のヘッドマウントディスプレイが存在し得、各ヘッドマウントディスプレイおよび各触覚デバイスは、同じコンソール、ポータブルコンピューティングデバイス、または他のコンピューティングシステムと通信する。
【0124】
ヘッドマウントディスプレイ902は、概して、図7の仮想現実システム700等の任意のタイプまたは形態の仮想現実システムを表す。触覚デバイス904は、一般に、ユーザが仮想オブジェクトに物理的に関与しているという知覚をユーザに与えるためにユーザに触覚フィードバックを提供する、人工現実システムの使用によって装着される、任意のタイプまたは形態のウェアラブルデバイスを表す。いくつかの実施形態では、触覚デバイス904は、振動、モーション、及び/又は力をユーザに加えることによって触覚フィードバックを提供し得る。例えば、触覚デバイス904は、ユーザの動きを制限又は増強し得る。特定の例を挙げると、触覚デバイス904は、ユーザの手が仮想壁と物理的に接触したという知覚をユーザが有するように、ユーザの手が前方に移動することを制限し得る。この特定の例では、触覚アドバイス内の1つまたは複数のアクチュエータは、触覚デバイスの膨張可能な袋内に流体を圧送することによって身体運動制限を達成し得る。いくつかの例では、ユーザは、触覚デバイス904を使用して、アクション要求をコンソールに送る場合もあり得る。アクション要求の例は、限定しないが、アプリケーションを開始する要求および/もしくはアプリケーションを終了する要求、ならびに/またはアプリケーション内で特定のアクションを実行する要求を含む。
【0125】
触覚インターフェースは、図9に示されるように、仮想現実システムとともに使用され得るが、触覚インターフェースはまた、図10に示されるように、拡張現実システムとともに使用され得る。図10は、ユーザ1010が拡張現実システム1000と相互作用する斜視図である。この例では、ユーザ1010は、1つまたは複数のディスプレイ1022を有し、触覚デバイス1030とペアリングされた拡張現実眼鏡1020を装着し得る。触覚デバイス1030は、複数のバンド要素1032と、バンド要素1032を互いに接続する張力機構1034とを含むリストバンドであり得る。
【0126】
バンド要素1032のうちの1つまたは複数は、触覚フィードバックを提供するために好適な任意のタイプまたは形態のアクチュエータを含み得る。例えば、バンド要素1032のうちの1つまたは複数は、振動、力、牽引、テクスチャ、および/または温度を含む、種々のタイプの皮膚性フィードバックのうちの1つまたは複数を提供するように構成され得る。そのようなフィードバックを提供するために、バンド要素1032は、種々のタイプのアクチュエータのうちの1つまたは複数を含み得る。いくつかの実施形態において、アクチュエータは、導電性電極間に挟まれたナノボイドポリマーの層を含み得る。一例では、バンド要素1032の各々は、様々なタイプの触覚感覚のうちの1つ又は複数をユーザに提供するために一斉に又は独立して振動するように構成された振動触覚器(vibrotactor)(例えば、振動触覚アクチュエータ)を含み得る。代替的に、単一のバンド要素またはバンド要素のサブセットのみが振動触覚器を含み得る。
【0127】
触覚デバイス810、820、904、及び1030は、任意の適切な数及び/又はタイプの触覚トランスデューサ、センサ、及び/又はフィードバックメカニズムを含み得る。例えば、触覚デバイス810、820、904、及び1030は、1つまたは複数の機械トランスデューサ、圧電トランスデューサ、及び/又は流体トランスデューサを含み得る。触覚デバイス810、820、904、および1030はまた、ユーザの人工現実体験を向上させるために一緒にまたは独立して動作する異なるタイプおよび形態のトランスデューサの様々な組合せを含み得る。一例では、触覚デバイス1030のバンド要素1032の各々は、様々なタイプの触覚感覚のうちの1つまたは複数をユーザに提供するために一斉にまたは独立して振動するように構成された振動触覚器(例えば、振動触覚アクチュエータ)を含み得る。
【0128】
図11は、いくつかの実施形態による光トランスフォーマを作動させるための方法1100を示すフロー図である。
方法1100は、本明細書で説明される任意の光トランスフォーマ(例えば、図1Aに示される光トランスフォーマ100)への電気入力を受信して、光トランスフォーマの複数の光源の第1のサブセットの1つまたは複数の光源を用いて光を生成するステップを含む(1102)。
【0129】
いくつかの実施形態では、方法1100は、第1の時間に、複数の光源の第2のサブセットの1つまたは複数の光源の第1のグループを用いて光を生成して、1つまたは複数の光源の第1のグループからの光を1つまたは複数の光トリガスイッチの第1のサブセットに提供するステップと、第1の時間とは異なる第2の時間に、複数の光源の第2のサブセットの1つまたは複数の光源の第1のグループを用いた光の生成、および1つまたは複数の光源の第1のグループからの光を1つまたは複数の光トリガスイッチの第1のサブセットへの提供を行わないステップと、を含む(1104)。
【0130】
いくつかの実施形態では、方法1100は、第1の時間に、複数の光源の第2のサブセットの1つまたは複数の光源の第1のグループを用いて光を生成して、1つまたは複数の光源の第1のグループからの光を1つまたは複数の光トリガスイッチの第1のサブセットに提供するステップと、第1の時間とは異なる第2の時間に、複数の光源の第2のサブセットの1つまたは複数の光源の第2のグループを用いて光を生成して、1つまたは複数の光源の第2のグループからの光を1つまたは複数の光トリガスイッチの第2のサブセットに提供するステップとを含む(1106)。
【0131】
方法1100は、光トランスフォーマの複数の光起電力セルに光を供給して電気出力を取得するステップ(1108)を含む。
いくつかの実施形態では、電気入力は第1の電圧を有し、電気出力は第1の電圧よりも大きい第2の電圧を有する(1110)。従って、光トランスフォーマ100は、電気入力の電圧を変換する(例えば、増加させる)ために使用され得る。
【0132】
いくつかの実施形態では、第2の電圧は第1の電圧よりも低い。そのような構成は、電圧放電デバイスまたは電気絶縁デバイスにおいて使用され得る。
本明細書で説明および/または図示されたステップのプロセスパラメータおよびシーケンスは、単に例として与えられており、必要に応じて変更することができる。例えば、本明細書で図示および/または説明されたステップは、特定の順序で示されるかまたは説明され得るが、これらのステップは、必ずしも図示または説明された順序で実行される必要はない。本明細書で説明および/または図示される様々な例示的な方法はまた、本明細書で説明または図示されたステップのうちの1つまたは複数を省略するか、または開示されたものに加えて追加のステップを含み得る。
【0133】
上記の説明は、当業者が本明細書で開示された例示的な実施形態の様々な態様を最良に利用することを可能にするために提供されている。この例示的な説明は、網羅的であること、または開示される任意の厳密な形態に限定されることを意図するものではない。本開示の技術思想および範囲から逸脱することなく、多くの修正および変形が可能である。本明細書で開示された実施形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと見なされるべきである。本開示の範囲を決定する際には、添付の特許請求の範囲およびそれらの均等物が参照されるべきである。
【0134】
別段の記載がない限り、本明細書及び特許請求の範囲で使用される「に接続された」及び「に結合された」という用語(及びそれらの派生語)は、直接的接続及び間接的(即ち、他の要素又は構成要素を介した)接続の両方を許容するものとして解釈されるべきである。さらに、本明細書および特許請求の範囲で使用される用語「1つの(a)」または「1つの(an)」は、「のうちの少なくとも1つ」を意味すると解釈されるべきである。最後に、使用を容易にするために、用語「含む(including)」および「有する(having)」(およびそれらの派生語)は、本明細書および特許請求の範囲で使用される場合、用語「備える(comprising)」と交換可能であり、用語「備える」と同じ意味を有する。
図1A
図1B
図1C
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【国際調査報告】