(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-06
(54)【発明の名称】改善された取り外し可能なマッサージヘッドを備えたスキンケア装置
(51)【国際特許分類】
A61H 7/00 20060101AFI20230830BHJP
【FI】
A61H7/00 300G
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023511543
(86)(22)【出願日】2021-08-10
(85)【翻訳文提出日】2023-03-23
(86)【国際出願番号】 EP2021072317
(87)【国際公開番号】W WO2022034112
(87)【国際公開日】2022-02-17
(32)【優先日】2020-08-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】594034072
【氏名又は名称】セブ ソシエテ アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヨハン ダソンヴィル
【テーマコード(参考)】
4C100
【Fターム(参考)】
4C100AA01
4C100AA15
4C100BA02
4C100BB03
4C100BC03
4C100CA01
4C100DA02
4C100DA04
4C100DA05
4C100DA08
4C100DA10
(57)【要約】
本発明は、スキンケア装置(1)に関し、スキンケア装置(1)は、マッサージヘッド(2)と、マッサージヘッドが取り外し可能に取り付けられることを意図された本体(3)であって、本体は、ハウジング(4)及びヘッドを作動させるためのモータを含む、本体(3)と、モータからマッサージヘッドに回転を伝達するためのカップリングシステムであって、第1及び第2のカップリング部材を含み、それらの一方は、雄型カップリング部材を構成し、他方は、形状適合的に、雄型カップリング部材と協働するように、雄型カップリング部材を受容することを意図された雌型カップリング部材を構成し、第1のカップリング部材はハウジングに対して純粋に回転可能に取り付けられ、雄型カップリング部材は、概ね円錐形状を有し、その自由端が概ね円錐形状を画定するフィンを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スキンケア装置(1)であって、前記スキンケア装置は、
-少なくとも1つのマッサージヘッド(2)と、
-前記マッサージヘッド(2)が取り外し可能に取り付けられることを意図された本体(3)であって、前記本体(3)は、手動の把持領域を形成するハウジング(4)と、前記マッサージヘッド(2)を作動させるためのモータ(7)とを含む、前記本体(3)と、
-前記モータ(7)によって駆動されるシャフト(9)の回転運動を、前記マッサージヘッド(2)に伝達するための、前記マッサージヘッド(2)と前記本体(3)との間の一時的な機械的結合システムであって、前記機械的結合システムは、それぞれ、前記本体(3)及び前記マッサージヘッド(2)に属する、第1のカップリング部材(10)及び第2のカップリング部材(11)を含み、前記カップリング部材(10、11)の一方は、雄型カップリング部材を構成し、前記カップリング部材(10、11)の他方は、形状適合的に、前記雄型カップリング部材と協働するように、前記雄型カップリング部材をそこに受容することを意図された、雌型カップリング部材を構成する、前記一時的な機械的結合システムと、を含み、
前記第1のカップリング部材(10)は、前記本体(3)の前記ハウジング(4)に対して、純粋に回転するように取り付けられ、前記雄型カップリング部材は、概ね円錐形状又は円錐台形状を有し、前記雄型カップリング部材の回転軸の周りに分布する複数のフィン(13)を含み、前記フィン(13)は、前記概ね円錐形状又は円錐台形状を画定する自由縁(14、15)を有することを特徴とするスキンケア装置(1)。
【請求項2】
請求項1に記載のスキンケア装置(1)であって、前記複数のフィン(13)は、少なくとも4個のフィン(13)、好ましくは多くとも12個のフィン(13)、好ましくは6個のフィン(13)のみを含むことを特徴とするスキンケア装置(1)。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のスキンケア装置(1)であって、前記雄型カップリング部材は、基部(16)を含み、前記基部(16)の表面(17)から、前記フィン(13)が、基部端(18)と反対側の自由端(19)との間に延び、各フィン(13)は、前記フィンの前記基部端(18)から前記自由端(19)に向かって減少する厚みを有することを特徴とするスキンケア装置(1)。
【請求項4】
請求項1-3のいずれか一項に記載のスキンケア装置(1)であって、前記フィン(13)の自由縁(14、15)が、4mmと40mmの間で構成され、好ましくは5mmと15mmの間で構成される直径(D1)を有する、大きな円形ベースと、2mmと30mmの間で構成され、好ましくは3mmと8mmの間で構成される直径(D2)を有する、小さな円形ベースとを有する、概ね円錐台形状を画定することを特徴とするスキンケア装置(1)。
【請求項5】
請求項1-4のいずれか一項に記載のスキンケア装置(1)であって、前記雄型カップリング部材の前記フィン(13)は、前記雄型カップリング部材の回転軸に沿って、4mmと20mmの間で構成され、好ましくは5mmと12mmの間で構成され、さらに好ましくは7mmと9mmの間で構成される高さ(H1)を有することを特徴とするスキンケア装置(1)。
【請求項6】
請求項1-5のいずれか一項に記載のスキンケア装置(1)であって、前記雄型カップリング部材の前記概ね円錐形状又は円錐台形状は、15°と45°の間で構成され、好ましくは25°と35°の間で構成され、さらに好ましくは29°±2°に等しいテーパ角(θ1)を有することを特徴とするスキンケア装置(1)。
【請求項7】
請求項1-6のいずれか一項に記載のスキンケア装置(1)であって、前記スキンケア装置(1)は、前記第1及び第2のカップリング部材(10、11)の間の接触による、20mm
2と140mm
2の間で構成され、好ましくは30mm
2と90mm
2の間で構成され、さらに好ましくは35mm
2と80mm
2の間で構成される、全トルク伝達面を有することを特徴とするスキンケア装置(1)。
【請求項8】
請求項1-7のいずれか一項に記載のスキンケア装置(1)であって、前記本体(3)が、前記マッサージヘッド(2)を取り外し可能に受容するように、形成され、構成された、ハウジング(21)を画定し、前記装置(1)は、前記本体(3)の前記ハウジング(21)内の、前記マッサージヘッド(2)の前記第1のカップリング部材(10)の回転軸(Y-Y’)に沿って、回転阻止及び位置指示手段を含むことを特徴とするスキンケア装置(1)。
【請求項9】
請求項1-8のいずれか一項に記載のスキンケア装置(1)であって、前記雄型カップリング部材の前記フィン(13)の前記自由縁(14、15)は、丸みを帯びていることを特徴とするスキンケア装置(1)。
【請求項10】
請求項1-9のいずれか一項に記載のスキンケア装置(1)であって、前記雄型カップリング部材の前記フィン(13)は、一緒になって一体部分を形成し、前記フィン(13)は、優先的に、フィレット(20)によって、前記雄型カップリング部材の回転軸に沿って、2つずつ互いに接続されることを特徴とするスキンケア装置(1)。
【請求項11】
請求項1-10のいずれか一項に記載のスキンケア装置(1)であって、前記本体(3)は、前記第1のカップリング部材(10)の回転軸(Y-Y’)と平行に延びるか、又は、一致する軸(X-X’)に沿って、長手方向に延びることを特徴とするスキンケア装置(1)。
【請求項12】
請求項1-11のいずれか一項に記載のスキンケア装置(1)であって、前記スキンケア装置(1)は、前記マッサージヘッド(2)の前記本体(3)への取り外し可能なスナップオン式取り付け手段を含み、締結手段は、優先的に、前記本体(3)と一体の、一つまたは複数の弾性的に変形可能なピン(29)を有する、少なくとも1つの部分(28A)と、前記ピン(29)を受容するように形成され、構成される、少なくとも1つの対応するノッチ(28B)とを含み、前記ノッチ(28B)は、優先的に、前記マッサージヘッド(2)の外面(25)に形成されることを特徴とするスキンケア装置(1)。
【請求項13】
請求項1-12のいずれか一項に記載のスキンケア装置(1)であって、前記第1のカップリング部材(10)が、前記雄型カップリング部材を構成し、前記第2のカップリング部材(11)が、前記雌型カップリング部材を構成することを特徴とするスキンケア装置(1)。
【請求項14】
請求項13に記載のスキンケア装置(1)のためのマッサージヘッド(2)であって、前記雌型カップリング部材は、5°と30°の間で構成され、好ましくは10°と20°の間で構成され、さらに好ましくは15°±2°に等しいテーパ角(θ2)を有する、概ね円錐形状又は円錐台形状を有することを特徴とするマッサージヘッド(2)。
【請求項15】
請求項13に記載のスキンケア装置(1)のための本体(3)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に、家庭での使用のための、スキンケア又はスキンマッサージ用、特に、顔用の装置の一般的な技術分野に関する。
【0002】
本発明は、より具体的には、少なくとも1つのマッサージヘッドと、マッサージヘッドが取り外し可能に取り付けられることを意図される本体であって、本体は、手動把持領域を形成するハウジングと、マッサージヘッドを作動させるためのモータとを含む、本体と、を含む、スキンケア装置の技術分野に関する。また、本発明は、そのようなスキンケア装置の、マッサージヘッド及び本体の技術分野に関する。
【背景技術】
【0003】
既に公知の、スキンケア装置、特に、皮膚をマッサージするための装置が存在し、装置は、一般に、把持ハンドルを形成し、その中にモータが配置された本体と、ハンドルに接続され、皮膚に接触して適用されて、皮膚にマッサージ作用を行うことを意図されたマッサージヘッドとからなる。マッサージヘッドは、ハンドルに配置されたモータによって、モータとマッサージヘッドの可動部との間の機械的伝達機構によって作動させられる。
【0004】
使用者が、同じハンドルと組み合わせて異なるマッサージヘッドを交互に使用することを可能にするために、ハンドルに取り外し可能に取り付けられるように設計されたマッサージヘッドを有する装置が提案されている。したがって、モータとマッサージヘッドとの間の機械的伝達機構は、モータとマッサージヘッドとの間の、一時的な機械的結合を可能にするように設計される。例えば、ある公知の装置は、本体に組み込まれた多角形の断面を有する駆動シャフトを含み、シャフトは、ヘッドが本体に装着されるときに、マッサージヘッドを駆動するための対応する形状を有するマッサージヘッド内の空洞に嵌合することを意図される。
【0005】
そのような既知のスキンケア装置は一般に満足できるものであるが、それらは、使用者が装置のハンドルを形成する本体にマッサージヘッドを組み立て得る、容易さと速さの点で、依然として、改善され得る。実際、機械的なスキンマッサージを行うように設計された、そのようなスキンケア装置は、一般に、低速又は低周波数、典型的には、毎分数回転(すなわち、数ヘルツ)から毎分100回転で、作動させられることを意図された機械要素を含む。したがって、使用されるモータは、例えば、ギアモータによって、高程度の減速と関係づけられる必要がある。駆動軸は、高トルクを介して、モータに回転的に連結されるため、モータが止められると、軸にとって回転するのが困難である。したがって、マッサージヘッドを本体に組み付けるとき、使用者は、通常、選択したマッサージヘッドの空間的な向きを変えることによって、最終的に、本体に対するマッサージヘッドの正しい相対位置を見つけ、2つの要素の組立てと、モータとマッサージヘッドとの間の一時的な機械的結合を可能にするために、試行錯誤に頼らねばならない。したがって、装置の使用、特に、マッサージヘッドを本体に組み付ける操作は、特に、複雑で骨の折れるものであり得、これは、特に、装置の家庭での使用に対しては禁止され得る。これは、使用者によって選択されたマッサージヘッドが、単一の所定の相対位置で本体に取り付けられるように設計される場合に、特に、当てはまる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、本発明の目的は、前述のニーズ及び問題に対する応答を提供することであり、特に簡単な設計でありながら、使用者によって、特に迅速かつ容易に、装置の本体に組み立てられ得る、少なくとも1つのマッサージヘッドを備えた、新しいスキンケア装置を提供することである。
【0007】
本発明の別の目的は、特に、スキンマッサージにおける特定の専門的な技能を持たない使用者によって、使用するのが特に簡単な、新規なスキンケア装置を提供することである。
【0008】
本発明の別の目的は、モータ、並びに、マッサージヘッド、及び、本体の機械的要素を劣化させるおそれがなく、容易に、本体へ取り付けられ、及び、本体から取り外され得る、少なくとも1つのマッサージヘッドを備えた、新規なスキンケア装置を提供することである。
【0009】
本発明の別の目的は、単一の動作位置に取り付けられ得、この位置に直感的に取り付けられ得る、少なくとも1つのマッサージヘッドを備えた、新しいスキンケア装置を提供することである。
【0010】
本発明の別の目的は、特に頑丈で、信頼性の高い、新規なスキンケア装置を提供することである。
【0011】
本発明の別の目的は、コンパクトな設計を有する、新規なスキンケア装置を提供することである。
【0012】
発明の別の目的は、使用するのに特に静かで快適な、高いレベルの知覚品質を提供する、新しいスキンケア装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の目的は、スキンケア装置によって達成され、スキン毛装置は、
- 少なくとも1つのマッサージヘッドと、
- マッサージヘッドが取り外し可能に取り付けられることを意図された本体であって、本体は、手動把持領域を形成するハウジングと、マッサージヘッドを作動させるためのモータとを含む、本体と、
- モータによって駆動されるシャフトの回転運動をマッサージヘッドに伝達するための、マッサージヘッドと本体との間の一時的な機械的結合システムであって、機械的結合システムは、本体及びマッサージヘッドに、それぞれ属する、第1のカップリング部材及び第2のカップリング部材を含み、カップリング部材の1つは、雄型カップリング部材を構成し、カップリング部材の他方は、形状適合的に、雄型カップリング部材と協働するように、雄型カップリング部材をその中に受容することを意図された雌型カップリング部材を構成し、第1のカップリング部材は、本体ハウジングに対して純粋に回転するように取り付けられ、雄型カップリング部材は、概ね円錐形状又は円錐台形状を有して、雄型カップリング部材の回転軸の周りに分布した複数のフィンを含み、フィンは、概ね円錐形状又は円錐台形状を画定する自由縁を有する。
【0014】
本発明の目的は、また、前述に従い、スキンケア装置用のマッサージヘッドによって達成され、第1のカップリング部材が、雄型カップリング部材を構成し、第2のカップリング部材が、雌型カップリング部材を構成し、雌型カップリング部材は、5°-30°の間に構成された、好ましくは10°-20°の間に構成された、さらに好ましくは15°±2°に等しい、テーパ角を有する、概ね円錐形状又は円錐台形状である。
【0015】
本発明の目的は、また、前述に従い、スキンケア装置用の本体によって達成され、第1のカップリング部材が、雄型カップリング部材を構成し、第2のカップリング部材が、雌型カップリング部材を構成する。
【0016】
本発明の他の特徴及び利点は、例示的かつ非限定的な例としてのみ提供される、添付の図面を参照して、以下の説明を一読することで明らかになり、より詳細になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本取り外し可能なマッサージヘッドが装置の本体に取り付けられた、本発明によるケア装置の実施形態の透視画による側面図である。
【
図2】取り外し可能なマッサージヘッドが本体から取り外された、
図1の装置の透視画による側面図である。
【
図3】
図1及び
図2の装置のマッサージヘッドの、透視画による底面図である。
【
図4】
図1及び
図2の装置の本体の、透視画による上面図である。
【
図7】この場合、雄型カップリング部材を構成する、
図1及び
図2の装置の本体の、第1のカップリング部材の上面図である。
【
図8】
図7の雄型カップリング部材の側面図である。
【
図12】
図11の装置の設計の詳細の、A-A部分断面図である。
【
図13】本発明による装置の本体の別の実施形態の設計の詳細の、A-A断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
第1の態様によれば、本発明は、スキンケア装置1、特に、顔の皮膚のマッサージを意図された、特に、マッサージ装置1に関し、スキンケア装置1は、一方では、皮膚に接触して適用され、皮膚に機械的マッサージ作用を提供するように構成された、少なくとも1つのマッサージヘッド2と、他方では、マッサージヘッド2が取り外し可能に取り付けられることを意図された本体3とを含む。したがって、これは、そのマッサージヘッド2が、装置1の通常の使用において、保管、メンテナンス、又は、同等な別のマッサージヘッドとの交換(交換可能なマッサージヘッドを有するケア装置)のために、使用者によって取り外され得ることを意図された、ケア装置1、特に、スキンマッサージ装置1を含む。例えば、これは、使用者が、マッサージヘッド2を変更し、それを、異なる特徴を有し、したがって、異なるタイプのスキンマッサージを提供するため、又は、皮膚の別の領域をマッサージするために適している、別のマッサージヘッドと、意のままに交換することを可能にする。
【0019】
優先的には、ケア装置1は、使用者が、装置1を自分自身に対して、すなわち自分の皮膚に対して使用するように設計される。しかしながら、本発明の範囲から逸脱することなく、装置1が、使用者による、第三者の皮膚での使用のために設計され得るであろうことが十分に考えられる。好ましくは、本発明によるマッサージ装置1は、パーソナルケア、より具体的には、皮膚のマッサージの分野における、特定の専門的な技量を持たない使用者による家庭環境での使用を意図される。その使用は、処置される可能性の高い身体の領域に関して、特に限定されないが、図に示された実施形態によるマッサージヘッド2は、より優先的には、顔の皮膚の領域をマッサージすることを意図される。より具体的には、図示されるマッサージヘッド2は、頬骨、頬、顔の楕円形(すなわち、顎の間の領域)、顎、又は、首の処置に、特によく適した、皮膚を揉むためのヘッド2として考えられ得る。
【0020】
本発明による装置1は、手動で、把持され、取り扱われるように設計される。そのようなものとして、装置1の本体3は、手動の把持領域を形成するハウジング4を含み、これによって、使用者は、装置1を使用するために、有利には、手全体で、装置1を把持し得る。図に示されるように、装置1の本体3、特に、そのハウジング4は、好ましくは、延長軸X-X’に沿って、第1の自由端5と、マッサージヘッド2が取り付けられることを意図される、反対の第2の端部6との間で、長手方向に延びる。図の例によって示されるように、本体3、特に、そのハウジング4は、有利には、延長軸X-X’の周りに回転立方体を形成する。本体3は、優先的には、第1の自由端5から、反対の第2の端部6に向かって広がる、概ね円錐台形状を有する。本体3のそのような形状は、本体3を、特に人間工学的にし、使用者が握るのによく適したものにする。
【0021】
装置1の本体3は、また、有利には、ハウジング4の内部に配置され、マッサージヘッド2が本体3に取り付けられたときに、マッサージヘッド2を作動させるためのモータ7を含む。装置1の本体3は、さらに、モータ7と共に歯車モータを形成する、歯車列を含み得る。好ましくは、モータ7は、電気モータであり、そのため、ケア装置1は、有利には、携帯用電気装置1を構成する。次に、装置1は、有利には、さらに、内蔵電源を含み得る。内蔵電源は、例えば、装置1の本体3のハウジング4内に配置された、交換可能又は充電可能な電池の列を含み得、図に示された実施形態におけるように、その自己完結型の携帯使用を可能にする。そして、ケア装置1は、有利には、無線携帯型電気装置を構成する。
図1及び
図2において、装置1は、例えば、主電源への接続のために設けられ、電池の列の充電を可能にするために、装置1の本体3が、その第1の自由端5を介して、差し込むことを意図される、充電ベース8と組み合わせて示される。さらに、そのようなベース8は、特に、装置が停止させられるときに、装置1が、安定した、スペースを取らない垂直位置に保たれることを可能にする。あるいは、装置1は、外部電源コード(不図示)を介して、従来の電気コンセントに接続されることを意図された、内蔵又は非内蔵の電気変圧器を含み得る。
【0022】
本発明による装置1は、さらに、マッサージヘッドが本体3に取り付けられたときに、モータ7によって駆動されるシャフト9の回転運動を、マッサージヘッド2に伝達するために、マッサージヘッド2と本体3との間に、有利には、ホモキネティックな、一時的な機械的結合システムを含む(
図1及び
図11)。この機械的結合システムは、互いに異なる、第1のカップリング部材10と第2のカップリング部材11とを含み、それぞれ、本体3及びマッサージヘッド2の一部を形成する。カップリング部材10、11の一方は、雄型カップリング部材を構成し、カップリング部材10、11の他方は、形状適合的に、それと協働させるように、雄型カップリング部材(少なくとも一部)をその中に受容することを意図された、すなわち、形成され、及び、構成された、雌型カップリング部材を構成する。言い換えれば、雄型カップリング部材と雌型カップリング部材は、相補的な共役の形状であり、雌型カップリング部材は、連結して、雄型カップリング部材を受け入れるように形成され、及び、構成され、雄型カップリング部材が雌型カップリング部材内に受け入れられると、シャフト9を介して第1のカップリング部材10に付与された、第1のカップリング部材10の回転が、第2のカップリング部材11を回転駆動する。第1のカップリング部材10は、本体3のハウジング4に対して、第1の回転軸Y-Y’の周りに、純粋に回転する方法で、取り付けられる。言い換えれば、第1のカップリング部材10は、ハウジング4に、好ましくは、永久的に固定され、ハウジング4に対して、単一の自由度、すなわち、第1の軸Y-Y’の周りの回転自由度のみを有する。したがって、「純粋に回転する方法で」という表現は、ハウジング4と第1のカップリング部材10との間の、回転可能な結合を表す。そのような組立ては、特に、本体3及び装置1の設計を簡略化し、その動作を信頼性の高いものにすることを可能にする。
【0023】
それぞれ、第2のカップリング部材11は、マッサージヘッド2が、装置1の本体3に取り付けられるとき、第1のカップリング部材10の第1の回転軸Y-Y’と、有利には一致する、第2の回転軸Z-Z’に従って、マッサージヘッド2のフレーム12に対して、有利には回転可能である(
図1、
図11、及び、
図12)。有利なことに、そして、第1のカップリング部材10に関して上述されたのと同じ理由で、第2のカップリング部材11は、それぞれ、マッサージヘッド2のフレーム12に対して、純粋に回転するように取り付けられる。従って、第2のカップリング部材11は、マッサージヘッド2のフレーム12に対して、単一の自由度、すなわち、第2の軸Z-Z’の周りの回転の自由度のみを有する。換言すれば、第2のカップリング部材11は、したがって、マッサージヘッド2のフレーム12に対して回転可能に取り付けられる。
【0024】
第1及び第2のカップリング部材10、11の自由度の、そのような制限は、また、有利には、マッサージヘッド2の本体3への組立て、及び、装置1の動作の知覚品質を向上させることに寄与する。例えば、これは、組立て中、及び、装置1の動作中に発生する騒音のリスクを、排除しないまでも、制限することを可能にする。
【0025】
本発明によれば、一時的な機械的結合システムの雄型カップリング部材は、第1又は第2のカップリング部材10、11のいずれであっても、概ね円錐形状又は円錐台形状を有する。言い換えれば、雄型カップリング部材は、雌型カップリング部材の少なくとも1つの対応する第1の部分と形状適合的に協働することを意図され、概ね円錐形状又は円錐台形状を有する、少なくとも第1部分を含む。図に示されるように、雄型カップリング部材(又は少なくともその第1の部分)の概ね円錐形状又は円錐台形状は、好ましくは、雄型カップリング部材の回転軸と一致する回転軸を有する、円形のベースを有する(回転軸は、したがって、第1のカップリング部材の第1の回転軸Y-Y’に対応するか、又は、第2のカップリング部材の第2の回転軸Z-Z’と一致する)。より具体的には、雄型カップリング部材は、雄型カップリング部材の回転軸の周りに分布する(そして好ましくは等配される)、複数のフィン13を含む。有利には、図に示される実施形態のように、星形に配置され、フィン13は、雄型カップリング部材の概ね円錐形状又は錐台形状を画定する、自由縁14、15を有する。好ましくは、雄型カップリング部材の概ね円錐台形状は、それが、雄型カップリング部材に、より大きな機械的強度を付与し得る限りにおいて、保持されるであろう(マッサージヘッド2と本体3との組立/分解の連続したサイクルに亘って、又は、装置1が落とされた場合に、急速に劣化する可能性が高い円錐体ピークが存在しないため)。この場合、雄型カップリング部材の概ね円錐台形状は、有利には、自由側縁14及び自由上縁15によって画定され、そして、これらは、フィン13の自由縁14、15を構成する(特に、
図7及び
図8)。
【0026】
逆に、機械的カップリングシステムの雌型カップリング部材は、それが、それぞれ、第2又は第1のカップリング部材11、10であろうと、中空の、したがって、雄型カップリング部材の概ね円錐形状又は円錐台形状に相補的な、概ね円錐形状又は円錐台形状を有する。言い換えれば、雌型カップリング部材10は、雄型カップリング部材の少なくとも対応する第1の部分と形状適合的に協働することを意図された、概ね円錐形状又は円錐台形状である、少なくとも第1の中空部分を含む。従って、雌型カップリング部材(又は、少なくともその第1の部分)は、空隙を画定し、その内側の側壁が概ね円錐形状又は円錐台形状を有するハウジングは、雄型カップリング部材のフィン13を受容し、形状適合的に、フィン13と協働するように形成され、構成される。図に示されるように、雌型カップリング部材の概ね円錐形状又は円錐台形状は、好ましくは、雌型カップリング部材の回転軸と一致する回転軸を備えた円形のベースを有する(回転軸は、したがって、第2のカップリング部材11の第2の回転軸Z-Z’、又は、第1のカップリング部材10の第1の回転軸Y-Y’に対応する)。
【0027】
設計が特に単純である、そのような機械的結合システムにより、マッサージヘッド2は、したがって、使用者が、マッサージヘッド2によって担持される第2のカップリング部材11を、本体3によって担持される第1のカップリング部材10に、完全に角度を合わせて提供しない場合でも、使用者によって、特に、簡単かつ迅速に、装置1の本体3に組み立てられ、取り付けられ得る。これは、そして、使用者に、マッサージヘッド2の本体3への、簡単、迅速かつ直感的な組立て、したがって、異なるマッサージヘッド2の最適化された交換性を保証する。
【0028】
例えば、図に示されるように、本体3が、それに沿って長手方向に延びる、軸X-X’は、好ましくは、第1のカップリング部材10の第1の回転軸Y-Y’と、平行であるか又は一致し、これは、本体3、したがって、装置1の設計を単純化することを可能にし、特に、モータ7と第1のカップリング部材10の間のベベルギア機構の必要性を回避する。これは、また、装置1のコンパクト化に寄与する。
【0029】
有利には、図に示された実施形態のように、第1のカップリング部材10は、雄型カップリング部材を構成し、第2のカップリング部材11は、雌型カップリング部材を構成する。これは、有利には、装置1のマッサージヘッド2の、よりコンパクトな、より軽い、より頑丈な設計を可能にする。
【0030】
好ましくは、雄型カップリング部材の概ね円錐形状又は円錐台形状は、15°と45°との間で構成される、好ましくは、25°と35°との間で構成される、さらに好ましくは、29°±2°に等しい、テーパ角θ1を有する。
図8に示されるように、テーパ角θ1は、したがって、雄型カップリング部材に、その概ね円錐形状又は円錐台形状を与える、仮想の円錐体の頂角に言及する。したがって、これは、雄型カップリング部材の回転軸に関して、直径方向に対向する2つの自由側縁14の間に形成される、角度θ1である。逆に、雌型カップリング部材の相補的な概ね円錐形状又は円錐台形状は、優先的に、5°と30°との間で構成される、好ましくは、10°と20°との間で構成される、さらに好ましくは、15°±2°に等しい、テーパ角度θ2を有する。
図10に示されるように、テーパ角θ2は、したがって、雌型カップリング部材に、その概ね円錐形状又は円錐台形状を与える、仮想の円錐体の頂角に言及する。したがって、これは、雌型カップリング部材によって画定される中空空隙の内側側壁の、雌型カップリング部材の回転軸に対して、直径方向に対向する、2つの部分の間に形成される、テーパ角度θ2である。
【0031】
そのような優先的な値の範囲内で構成されたテーパ角θ1、θ2の使用は、それぞれ、単独で、又は、組み合わせて、有利には、マッサージヘッド2を本体3に組み立てる際に、組立中において、カップリング部材間の半径方向の相対的なずれが大きい場合にも、雄型及び雌型カップリング部材の相対的な中心合わせと結合を、さらに容易にすることを可能にし、一方で、より小型の設計を可能にする。有利には、雌型カップリング部材のテーパ角θ2は、雄型及び雌型カップリング部材の結合及び結合解除を容易にし、一方で、その摩耗のリスクを制限するために、雄型カップリング部材のテーパ角θ1のそれぞれの値よりも、小さい値である。
【0032】
雄型カップリング部材と雌型カップリング部材の結合をさらに容易にするために、マッサージヘッド2を本体3に組み立てるとき、複数のフィン13が少なくとも4つのフィン13を含むことが有利である。しかしながら、あまりに多くのフィン13の使用は、機械的結合システムの堅牢性の点で、有害であると証明し得、複数のフィン13が、最大でも12個のフィン13を含むことが好ましい。図に示される実施形態におけるように、複数のフィン13が好ましくは6個フィン13のみを含む場合、組立の容易さと機械的結合システムの堅牢性との間の、非常に良好な妥協点が、有利に得られ得る。
【0033】
好ましくは、雄型カップリング部材は、基部16を含み、その一つの表面17から、フィン13が、基部端18と反対側の自由端19との間に延び、各フィン13は、フィン13の基部端18から自由端19に向かって減少する厚さを有する。図に示される例のように、基部16は、有利には、雄型カップリング部材の第2の部分を構成し、第2の部分は、その概ね円錐形状又は円錐台形状の第1の部分を軸方向に延ばす。従って、雄型カップリング部材及び雌型カップリング部材の結合が容易にされ、フィン13の堅牢性が改善され、従って、フィンは、その基部端18においてより大きな材料厚みを有する。
【0034】
有利には、雄型カップリング部材のフィン13の自由縁14、15は、既に上述したように、4mmと40mmの間で構成され、好ましくは5mmと15mmの間(例えば、9.5mmに等しい)で構成される、直径D1を有する大きな円形ベースと、2mmと30mmの間で構成され、好ましくは、3mmと8mmの間(例えば、5.4mmに等しい)で構成される、直径D2を有する小さな円形ベースを有する、概ね円錐台形状を画定する。逆に、雌型カップリング部材は、有利には、概ね円錐台、中空形状と、5mmと41mmの間で構成され、好ましくは6mmと16mmの間(例えば、10.2mmに等しい)で構成された、直径D3を有する大きな円形ベースと、3mmと31mmの間で構成され、好ましくは4mmと9mmの間(例えば、7.8mmに等しい)で構成された、直径D4有する小さな円形ベースを有する。
【0035】
雄型カップリング部材のフィン13は、雄型カップリング部材の回転軸に沿って、優先的には、4mmと20mmの間、好ましくは5mmと12mmの間、さらに好ましくは7mmと9mmの間(例えば、7.2mmに等しい)で構成される高さH1を有する。
図8に示されるように、高さH1は、有利には、雄型カップリング部材の基部16の表面17から計測され、上述のように、優先的には、表面17から、フィン13が延びる。有利には、雌型カップリング部材によって画定された、概ね円錐形状又は円錐台形状の相補的空隙は、逆に、雌型カップリング部材の回転軸に沿って、好ましくは5mmと21mmの間で構成され、好ましくは6mmと13mmの間で構成され、さらに好ましくは7mmと9mmの間(例えば、7.3mmに等しい)で構成される、高さH2を有する(
図10)。ここで、第1及び第2のカップリング部材10、11の最適な結合を可能にするために、雌型カップリング部材の寸法は、雄型カップリング部材のそれぞれの対応する寸法よりもわずかに大きい(典型的には十分の二、三ミリメートルから数ミリメートル)ことが、特に有利であると留意されるべきである。
【0036】
上記の寸法の特徴の各々は、そのようなものとして、マッサージヘッド2と本体3との間の一時的な機械的結合システムに優れた堅牢性を付与することに寄与し、したがって、高トルクの伝達を可能にし、一方で、機械的結合システムの限られたサイズ、簡単な組み立て、及び、良好な知覚される全体品質(限られた騒音など)を維持する。
【0037】
有利には、図に示されるように、雄型カップリング部材のフィン13の自由縁14、15は、丸みを帯びる。したがって、自由縁14、15での鋭い縁の欠如は、さらに、雄型及び雌型カップリング部材の結合及び結合解除をさらに容易にし、その早期摩耗の危険性を低減する。
【0038】
図に示される実施形態のように、雄型カップリング部材の堅牢性及び信頼性の観点から、雄型カップリング部材のフィン13が、一緒になって(材料の連続性によって)、単一のユニットとして、一体部品を形成し、そして、フィン13は、優先的には、フィレット20によって、雄型カップリング部材の回転軸に沿って、2つずつ一緒に連結される。連続する2つのフィン13の間の鋭いエッジの欠如は、また、雄型カップリング部材及び雌型カップリング部材の結合及び結合解除をさらに容易にし、雄型カップリング部材及び雌型カップリング部材の早期摩耗の危険性を低減することに寄与する。
【0039】
雄型カップリング部材10のフィン13の数及び寸法に関係なく、ケア装置1は、好ましくは、第1及び第2のカップリング部材10、11の間の接触による、すなわち、雄及び雌型カップリング部材が、形状適合的に協働するときの、雄型及び雌型カップリング部材間の接触による、総トルク伝達面を有し、モータ7によって駆動されるシャフト9の回転運動を、マッサージヘッド2に伝達し、総トルク伝達面は、20mm2と140mm2との間で構成され、好ましくは30mm2と90mm2との間で構成され、さらに好ましくは35mm2と80mm2との間で構成される。任意に、第1及び第2のカップリング部材10、11のそれぞれの自由表面積は、マッサージヘッド2が本体3に取り付けられたとき、総トルク伝達面が、第1及び第2のカップリング部材10、11が互いに接触し、それを通して、トルクが実際に伝達され得る、表面の合計に対応する限り、互いに異なり得る。総接触トルク伝達面の、そのような寸法は、有利には、30mNmと200mNmの間で構成される(本体3に関連するマッサージヘッド2の動作特徴に依存する)、かなりのトルクを効果的に伝達することを可能にし、一方で、小さなサイズの一時的な機械的結合システムを維持する。
【0040】
優先的には、装置1の本体3は、マッサージヘッド2を取り外し可能に受容し、したがって、マッサージヘッドを可逆的かつ一時的な方法で、本体3に取り付けるように形成され、及び、構成された、ハウジング21を画定する。図に示される実施形態では、したがって、ハウジング21は、有利には、本体3の第2の端部6に画定され、その結果、マッサージヘッド2は、したがって、その第2の端部6の近傍で本体3に組み付けられ、取り付けられ得る。ハウジング21は、したがって、有利には、マッサージヘッド2の少なくとも1つの取り付け部分2Aが受容され得る自由空間を画定する、側壁22によって画定され、使用者の皮膚と接触することを意図される、マッサージヘッド2の少なくとも能動部分2Bは、それで、ハウジング21の外に配置される。第1のカップリング部材10が雄型カップリング部材を構成する、上述の優先的な場合において、雄型カップリング部材は、したがって、ハウジング21の高さの一部のみにわたって、ハウジング21内で軸方向に延びる。従って、雄型カップリング部材は、特に、装置1の本体3が落下した場合に、有利には、側壁22によって保護される。さらに、そのようなハウジング21の実施は、有利には、マッサージヘッド2と本体3との相対的な組み立てを容易にし得、側壁22は、マッサージヘッド2の取り付け部分2Aが使用者によってハウジング21内に挿入されるときに、マッサージヘッド2がスライドし得るガイドを形成する。
【0041】
ハウジング21は、概ね実質的に円筒形状であり得るが、例えば、ハウジング21は、図に示される実施形態のように、好ましくは、概ね円錐台形状(円形のベースを有する)であり、側壁22は、マッサージヘッド2が、本体3に取り付けられるように、本体3に挿入されることを意図された、ハウジング21の開口に向けて拡がる。逆に、マッサージヘッド2の取り付け部分2Aは、使用者によるマッサージヘッド2と本体3の組み立てをさらに容易にするように、ハウジング21の概ね円錐台形状と相補的な、概ね円錐台形状(円形のベースを有する)を有し得る。
【0042】
有利には、装置1は、本体3のハウジング21内のマッサージヘッド2の、第1のカップリング部材10の第1の回転軸Y-Y’に沿った、回転阻止及び指示手段(又は部材)を含む。これは、例えば、一方では、側壁22の内面24から突出する1つ以上のリブ23A、他方では、マッサージヘッド2の取り付け部分2Aの外面25に配置された1つ以上の対応する溝23Bを含み、回転阻止手段は、装置1が作動させられる時に、回転で印加される機械力を有効に伝え、本体3のハウジング4に対して、マッサージヘッド2のフレーム12を回転的に固定することを可能にする。
【0043】
そのようなものとして、回転阻止手段は、任意に、それ自体に、本体3に対するマッサージヘッド2の予め画定された数の位置においてのみ、本体3へのマッサージヘッド2の組立てを可能にするように形成され、及び、構成された、位置指示手段(又は「キー付き」)を構成し得る。そのような位置指示手段は、有利には、使用者が、使用されるべきマッサージヘッド2と本体3との相対配置(複数可)を直感的に識別することを可能にする。
【0044】
任意に、
図1-
図12の実施形態のように、回転阻止手段は、そのようなものとして、複数の所定位置における、第1のマッサージヘッド2の位置指示手段を構成し得る。しかしながら、装置1の本体3は、有利には、第2の補完的な指示手段と協働するように形成され、構成された、第1の追加の指示手段26Aを含み得、第2の補完的な指示手段は、装置1の第2のマッサージヘッド(不図示)に、それぞれ設けられ得、第2のマッサージヘッドの本体3への組み立てを、単一の所定の位置においてのみ可能にする。これは、したがって、有利には、同じ本体3を、その動作が、本体3に対するマッサージヘッド2の特定の固有位置を必要としない、第1のマッサージヘッド2(図に示されるものなど)と、第1のマッサージヘッド2とは異なり、その動作、又は、最小限の少なくとも最適の動作が、本体3に対する特定の固有位置でのマッサージヘッドの組み立てを必要とする、少なくとも1つの第2のマッサージヘッドとに、交互に組み合わせて使用することを可能にする。例えば、そのような第1の追加の指示手段26Aは、ハウジング21内に配置された、例えば、特に、
図4、
図5及び
図9に、例として示されるような、側壁22の内面24から突出するか、又は、ハウジング21の底部における、単一のラグ又は突起を含み得る。それぞれ、第2の補完的指示手段は、マッサージヘッド2の取り付け部分2Aの外面25に形成され、第2のマッサージヘッドが本体3に組み立てられたときに、第1の追加の指示手段26Aを形成する、ラグ又は突起を受容するように形成され、及び、構成された、単一の凹所を含み得る。しかしながら、そのとき、第1のマッサージヘッド2、又は、複数の異なる相対位置で本体3に取り付けられ得る他のマッサージヘッドの組立が、第1の追加の指示手段26Aの存在によって妨げられないように提供されるべきであることが理解される。このため、図に示されるマッサージヘッド2は、マッサージヘッド2の取り付け部分2Aの外面25に形成され、それぞれが、ハウジング21を画定する側壁22の内面24から突出する、第1の追加の指示手段26Aを形成する突起を、交互に受容するように形成され、及び、構成された、2つの凹所27を備える。
【0045】
マッサージヘッド2を本体3に取り付けるために、ケア装置1は、
図1-
図12の実施形態で使用される、優先的な変形例に従った、マッサージヘッド2を本体3に締結するための取り外し可能なスナップオン手段を含む。そのようなものとして、締結手段は、優先的には、マッサージヘッド2が本体3のハウジング21内に受容されるときに、弾性的に変形可能なピン(複数可)29(金属ばね刃による)を有する少なくとも1つの部分28Aと、ピン29を受容するように形成され、及び、構成された、少なくとも1つの対応するノッチ28Bとを含む。好ましくは、弾性変形可能なピン(複数可)29を有する部分28Aは、本体3と一体であり(
図4、
図5、
図9、
図11及び
図12)、一方、対応するノッチ28Bは、優先的には、マッサージヘッド2の表面、好ましくは、マッサージヘッド2の取り付け部分2Aの外面25に形成される。図に示されるように、締結手段28A、28Bは、有利には、それぞれが対応するノッチ28Bと協働することを意図された、2つのピン29を備えた、単一の弾性変形可能な部分28Aを含み得る。マッサージヘッド2を本体3に固定するための、そのような取り外し可能なスナップオン手段は、特に単純かつ堅牢な設計であり、使用者が、マッサージヘッド2を、非常に容易に本体3に取り付け、本体3から取り外すことを可能にする。
【0046】
図13及び
図14は、本発明によるケア装置1の、本体3の別の実施形態の設計詳細を示す。これらの図に示されるように、ケア装置は、別の変形例によれば、上述のスナップオン取り付け手段の代わりに、マッサージヘッド2を本体3に取り外し可能に取り付ける手段30Aを含み得、手段30Aは、
-本体3と一体とされ、レバー30Aのピン31が、マッサージヘッド2の表面に形成された対応するノッチと協働するロック位置(
図13及び
図14に示される)と、レバー30Aのピン31が、ノッチと協働しない少なくとも一つのロック解除位置(不図示)との間で、本体に対して枢動可能に取り付けられる、ピン31を有する、少なくとも一つの剛性レバー30Aと、
-レバー30Aに接続され、装置1の使用者が、ロック位置からロック解除位置へのレバー30Aの枢動を制御することを可能にし、したがって、マッサージヘッド2の取り外しを可能にする、手動制御手段32と、を含む。
【0047】
図13及び
図14に示されるように、締結手段30Aは、有利には、各々が、マッサージヘッド2の表面に配置された対応するノッチと協働することを意図された、ピン31を有する、2つの剛性レバー30Aと、有利には、本体3の長手方向伸長軸X-X’に対して、径方向に対向して配置されて、それぞれがレバー30Aの1つに接続される、2つの別々の手動制御手段32とを含み得る。
【0048】
有利には、締結手段30Aは、さらに、レバー30Aがロック解除位置を占めたときに、レバー30Aを、ロック位置に自動的に戻すための、圧縮ばね33のような、弾性戻り部材を含む。例えば、手動制御手段は、本体3のハウジング4の外側から、使用者がアクセス可能なボタン32の形態を採り得る。
【0049】
有利には、レバー30A、ピン31、及び、制御手段は、一緒になって、(材料の連続性によって)、一体成形された、単一の一体部品を形成する。
【0050】
レバー(複数可)30Aは、有利には、マッサージヘッド2の対応する表面と協働するように形成され、構成された、ランプ34を形成する表面を備え、使用者がマッサージヘッド2を本体3のハウジング21内に挿入するとき、ランプ34は、マッサージヘッド2の対応する表面と接触し得、該当する場合、弾性戻り部材によって及ぼされる力に抗して、レバー30Aをそのロック解除位置に向かって回転させる。
【0051】
「トグル式」で、手動制御可能な、マッサージヘッド2の本体3への取り付けの、そのような取り外し手段は、有利には、特に、使用中に、マッサージヘッド2の意図しない取り外しのリスクを制限する利点を有する。実際、手動制御手段に対して、使用者による、能動的な行動が及ぼされないと、マッサージヘッド2は取り外され得ない。
【0052】
もちろん、本発明の範囲から必ずしも逸脱することなく、マッサージヘッド2の本体3への取り外し可能な取り付けの、他の適切な手段が考慮され得る。
【0053】
前述を一読することから理解され得るように、ケア装置1の少なくとも1つのマッサージヘッド2は、特に、使用者が行いたいと望むスキンマッサージの性質に依存して、しかし、また、行われるべきマッサージに関係して、皮膚の領域に依存して、多様で多種の形態及び構成を有し得る。
【0054】
有利には、マッサージヘッド2は、前述の「能動」と呼ばれる部分2Bにおいて、使用者の皮膚と接触することを意図された作業面を有する、ローラ、ビーズ、又は、ピンなどの、複数のマッサージ手段35(又は「作業ヘッド」)を含み、マッサージヘッド2が本体3に取り付けられ、マッサージヘッド2と本体3との間の一時的な機械的結合システムの雄型及び雌型カップリング部材が形状適合的に協働するとき、マッサージ手段35の少なくとも1つは、モータ7によって回転駆動され、皮膚のマッサージを可能にすることを意図される。従って、マッサージヘッド2は、少なくとも回転駆動されるマッサージ手段35を、皮膚に対して移動させ、マッサージヘッド2は、その時、有利には、皮膚と連続的に接触したままであることによる、皮膚の機械的マッサージを提供するように設計される。
【0055】
図に示された非限定的な実施形態では、マッサージヘッド2は、したがって、有利には、
-皮膚、例えば、顔の皮膚に突き当たることを意図された、軸受要素36であって、軸受要素36は、軸受リング37を形成し、軸受リング37は、一方では、軸受平面内に位置する軸受面と、他方では、軸受リング37の内側に配置された作業領域とを画定する、軸受要素36と、
-軸受リング37の内側で、かつ、作業領域内の、3つの作業ヘッド35であって、その1つの遠位端は、有利には、丸みを帯びているか半球状であり、その各々は、軸受面から少なくとも部分的に突出して延びる作業面Tを有する、3つの作業ヘッド35と、を含む。
【0056】
マッサージヘッド2は、さらに、各対応する作業面Tの中心に対してオフセットされたΔ軸に沿って、各作業ヘッド35を回転移動させるように適合された、操作手段38を含む。操作手段38は、装置1の一時的な機械結合システムの第2のカップリング部材11(この場合、第2のカップリング部材11は一時的な機械結合システムの雌型カップリング部材を構成する)に機械的に連結され、第2のカップリング部材11を、第2の回転軸Z-Z’の周りに回転させることは、各作業ヘッド35が、Δ軸に沿って回転することをもたらす。この場合のΔ軸は、有利には、第2の軸線Z-Z’と一致する。
【0057】
図に示された実施形態では、マッサージヘッド2を操作する手段38は、さらに、有利には、各作業ヘッド35を、遊星運動、すなわち、各対応する作業面Tの中心からオフセットされたΔ軸(又は、回転主軸Δ)の周りの主回転運動に従って、しかし、また、同時に、装置1の動作中に、主回転軸Δの周りを回転して移動する、副回転軸Δ’の周りの副回転運動に従って、移動させるように適合される。副回転軸Δ’は、この場合、有利には、主回転軸Δと平行であり、一方、主回転軸Δは、第2のカップリング部材11の第2の回転軸Z-Z’と一致する。
【0058】
別の態様によれば、本発明は、また、そのようなものとして、本発明によるスキンケア装置1のためのマッサージヘッド2に関し、本発明による、装置1の優先的な変形例として上述されたように、マッサージヘッド2と本体3との間の一時的な機械結合システムの第1のカップリング部材10が、雄型カップリング部材を構成し、第2のカップリング部材11が、雌型カップリング部材を構成する。したがって、これは、雌型カップリング部材と形状適合的に協働するように、マッサージヘッド2の雌型カップリング部材によって受容されることを意図された、雄型カップリング部材を構成する、第1のカップリング部材10を有する本体3に対して、着脱可能に、取り外され得る態様で取り付けられ得るように形成され、及び、構成されるマッサージヘッド2を含み、本体3内のモータ7によって駆動されるシャフト9の回転運動のマッサージヘッド2への伝達を可能にする。
【0059】
より具体的には、本発明によるマッサージヘッド2の雌型カップリング部材(又は、最低限、少なくともその第1の部分)は、5°-30°の間に構成され、好ましくは10°-20°の間に構成され、更に好ましくは、15°±2°に等しい、テーパ角度θ2を有する、概ね円錐形状又は円錐台形状、好ましくは、円錐台形状を有する。テーパ角θ2は、有利には、本発明による装置1の説明に関連して、それについて既になされた定義に合致する。
【0060】
したがって、本体3の雄型カップリング部材(又は、最低限、その少なくとも第1の対応部分)のそれぞれの概ね円錐形状又は円錐台形状と相補的に、マッサージヘッド2の雌型カップリング部材の概ね円錐形状又は円錐台形状は、そういうわけで、中空形状を画定し、空隙は、本体3の雄型カップリング部材が含む複数のフィン13を、その中に受け入れるように形成され、及び、構成され、フィン13は、既に上述されたように、雄型カップリング部材の概ね円錐形状又は円錐台形状を画定する、自由縁14、15を有する。
【0061】
雌型カップリング部材の概ね円錐形状又は円錐台形状のテーパ角θ2の値に関する前述の特徴に加えて、マッサージヘッド2は、本発明による装置1に関連して、先に説明されたマッサージヘッド2の技術的特徴の全部又は一部を含み得る。
図1-
図3及び
図10-
図12は、そのようなものとして、本発明によるマッサージヘッド2の一実施形態を示す。
【0062】
さらに、別の態様によれば、本発明は、そのようなものとして、本発明によるスキンケア装置1のための本体3に関し、本発明による装置1の優先的な変形例として、上述されたように、マッサージヘッド2と本体3との間の一時的な機械結合システムの第1のカップリング部材10が、雄型カップリング部材を構成し、一方、第2のカップリング部材11が雌型カップリング部材を構成する。
【0063】
したがって、それは、スキンケア装置1を形成するために、少なくとも1つのマッサージヘッド2が取り外し可能に取り付けられることを意図される本体3であり、本体3は、
-手動把持領域を形成するハウジング4と、マッサージヘッド2を作動させるためのモータ7と、
-スキンケア装置1を形成するために、本体3と組み合わせて使用され得る、少なくとも1つのマッサージヘッド2が、それぞれに含む、雌型カップリング部材によって、その中に受容され、雌型カップリング部材と形状適合的に協働することを意図される、雄型カップリング部材であって、雄型及び雌型カップリング部材は、したがって、本体3とマッサージヘッド2との間に、一時的な機械結合システムを形成して、モータ7によって駆動されるシャフト9の回転運動をマッサージヘッド2へ伝達する、雄型カップリング部材と、を含む。
【0064】
本発明による装置1に関連して上述されたことに従い、本発明による本体3の第1のカップリング部材10は、本体3のハウジング4に対して、純粋に回転するように取り付けられる。雄型カップリング部材(又は、最低限、その少なくとも第1の部分)は、概ね円錐形状又は円錐台形状、好ましくは、円錐台形状を有し、雄型カップリング部材の回転軸Y-Y’の周りに分布する複数のフィン13を含み、フィン13は、概ね円錐形状又は円錐台形状を画定する、自由縁14、15を有する。
【0065】
本体3の第1のカップリング部材10が、特に、雄型カップリング部材を構成するという事実に関する前述の特徴に加えて、本体3は、本発明による装置1に関連して、先に説明された、本体3の優先的な技術的特徴の全部又は一部を含み得る。
図1、
図2、
図4、
図5、
図7-
図9、
図11及び
図12は、そのようなものとして、本発明による本体3の一実施形態を示し、
図13及び
図14は、そのようなものとして、本発明による本体3の別の実施形態を示す。
【0066】
有利には、本発明によるマッサージヘッド2は、本発明による本体3と組み合わせて使用され得、
図1及び
図2に図示されているような、本発明によるスキンケア装置1自体の特定の実施形態を一緒に形成する。
【国際調査報告】