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特表2023-538025最適化された自動操作モードを備えるマッサージ装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-06
(54)【発明の名称】最適化された自動操作モードを備えるマッサージ装置
(51)【国際特許分類】
   A61H 15/00 20060101AFI20230830BHJP
【FI】
A61H15/00 320B
A61H15/00 320C
A61H15/00 310C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023511544
(86)(22)【出願日】2021-08-10
(85)【翻訳文提出日】2023-04-14
(86)【国際出願番号】 EP2021072315
(87)【国際公開番号】W WO2022034110
(87)【国際公開日】2022-02-17
(31)【優先権主張番号】2008498
(32)【優先日】2020-08-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】594034072
【氏名又は名称】セブ ソシエテ アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヨハン ダソンヴィル
(72)【発明者】
【氏名】ヴィヴィアン マルザン
(72)【発明者】
【氏名】アンブロワーズ ド ラ シャペール
【テーマコード(参考)】
4C100
【Fターム(参考)】
4C100AE15
4C100AF04
4C100BA03
4C100BB03
4C100BC07
4C100CA01
4C100DA02
4C100DA04
(57)【要約】
マッサージ装置は、ユーザが装置の自動操作モードまたは手動操作モードを選択することを可能にする第一の選択インターフェース(11)であって、自動操作モードは、マッサージされる領域を処置するためのサイクルを提供する、第一の選択インターフェースと、装置の自動操作モードに対応付けられ、マッサージ設定を表すパラメータ(G、D)を、ユーザが選択することを可能にする、第二の選択インターフェース(12)と、マッサージされる領域と接触するように意図された少なくとも一つのマッサージ要素を含むマッサージヘッドと、少なくとも一つのマッサージ要素を作動させるためのアクチュエータとを備え、この装置は、ユーザによって選択されたパラメータ(G、D)に従って装置を自動的に動作させるための第一の操作モード(RG)または第二の操作モード(RD)を自動的に選択するコントローラであって、第一のモード(RG)および第二のモード(RD)は、アクチュエータの特定機能にそれぞれ関連付けられている、コントローラをさらに備えることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マッサージ装置であって、
ユーザが前記装置の自動操作モードまたは手動操作モードを選択することを可能とする第一の選択インターフェース(11)であって、前記自動操作モードは、マッサージされる領域についての治療サイクルを提供する、第一の選択インターフェースと、
前記装置の自動操作モードに関連し、マッサージ設定を表すパラメータ(G、D)をユーザが選択することを可能にする第二の選択インターフェース(12)と、
マッサージされる前記領域と接触するように意図された少なくとも一つのマッサージ要素(21)を含むマッサージヘッド(2)と、
第一の軸(X1)を中心とする回転運動に従って、前記少なくとも一つのマッサージ要素(21)の作動を可能にするアクチュエータと
を備え、
ユーザによって選択された前記パラメータ(G、D)に応じて、前記装置の前記自動操作の動作に関する第一のモード(RG)または第二のモード(RD)を自動的に選択するコントローラであって、前記第一のモード(RG)および第二のモード(RD)は、前記アクチュエータの特定操作にそれぞれ関連付けられ、前記第一のモード(RG)および第二のモード(RD)は、前記少なくとも一つのマッサージ要素(21)の異なる回転方向に関連付けられる、コントローラ
をさらに備えることを特徴とする、マッサージ装置。
【請求項2】
前記アクチュエータが電気モータを含むことを特徴とする、請求項1に記載のマッサージ装置。
【請求項3】
前記マッサージ装置が顔面マッサージ装置であり、前記パラメータ(G、D)が、ユーザが最初に処置を希望するマッサージされる顔の左側または右側を表し、その後、前記パラメータ(G、D)は、前記顔の左側の優先処置を表す第一の値(G)、または前記顔の右側の優先処置を表す第二の値(D)を取ることができ、前記コントローラは、前記パラメータ(G、D)ならびに前記第一の値(G)および前記第二の値(D)を含むことを特徴とする、請求項1または2に記載のマッサージ装置。
【請求項4】
前記パラメータが第一の値(G)を取る場合、前記第一のモード(RG)は、反時計回りの回転方向に関連付けられ、前記パラメータが第二の値(D)を取る場合、前記第二のモード(RD)は、時計回りの回転方向に関連付けられることを特徴とする、請求項3に記載のマッサージ装置。
【請求項5】
前記装置は、前記ユーザが前記装置の前記自動操作モードを選択すると、前記コントローラによって発動されるように設計された第一のタイマー(T1)を備えることを特徴とする、請求項1ないし4の何れか一つに記載のマッサージ装置。
【請求項6】
前記コントローラは、前記第一のタイマー(T1)が第一の閾値時間(t1)を超過すると、前記ユーザが前記パラメータ(G、D)を選択することを必要とすることなく、前記装置を停止させるように設計されることを特徴とする、請求項5に記載のマッサージ装置。
【請求項7】
前記装置は、前記第一のモード(RG)または前記第二のモード(RD)を選択する際に、前記コントローラによって発動されるように設計された、第一のモードタイマー(TG)および第二のモードタイマー(TD)を含むことを特徴とする、請求項1ないし6の何れか一つに記載のマッサージ装置。
【請求項8】
前記コントローラは、前記第一のモードタイマー(TG)が第一のモード閾値時間(tg)を超過すると、前記第一のモード(RG)を停止し、前記第二のモードタイマー(TD)が第二のモード閾値時間(td)を超過すると、前記第二のモード(RD)を停止するようにそれぞれ設計されることを特徴とする、請求項7に記載のマッサージ装置。
【請求項9】
前記装置は、前記ユーザによって選択される、または選択された前記パラメータ(G、D)を表すインジケータ(121、122)を備えることを特徴とする、請求項1ないし8の何れか一つに記載のマッサージ装置。
【請求項10】
前記第二の選択インターフェース(12)は、前記インジケータ(121、122)を含むことを特徴とする、請求項9に記載のマッサージ装置。
【請求項11】
前記第一の選択インターフェース(11)は、三つの異なる位置、すなわち
前記装置の停止に関連付けられた第一の位置と、
前記装置の前記自動操作モードに関連付けられた第二の位置と、
前記装置の前記手動操作モードに関連付けられた第三の位置と
を有するスイッチを含むことを特徴とする、請求項1ないし10の何れか一つに記載のマッサージ装置。
【請求項12】
a)マッサージ装置を準備するステップと、
b)マッサージサイクルを提供する前記装置の自動モードをユーザが選択するステップと、
d)前記装置の自動操作モードに関連するパラメータ(G、D)をユーザが選択するステップと、
e)ユーザによって選択された前記パラメータ(G、D)に基づいて、前記装置の前記自動操作における第一の操作モード(RG)または第二の操作モード(RD)を自動的に選択するステップであって、前記第一のモード(RG)および第二のモード(RD)は、第一の軸(X1)を中心とする回転運動に従って、マッサージされる領域と接触するように意図された少なくとも一つのマッサージ要素(21)の作動を可能にするアクチュエータの特定操作にそれぞれ関連付けられ、前記第一のモード(RG)および第二のモード(RD)は、前記少なくとも一つのマッサージ要素(21)の異なる回転方向に関連付けられる、ステップと
を備えることを特徴とする、非治療的なマッサージ方法。
【請求項13】
自動モードを選択する前記ステップb)は、選択される前記パラメータ(G、D)を表すインジケータ(121、122)を作動させるステップを含むことを特徴とする、請求項12に記載のマッサージ方法。
【請求項14】
前記方法は、自動モードを選択する前記ステップb)に続き、次の時間検証ステップ、すなわち
c)前記第一のタイマー(T1)を発動するステップと、前記ユーザが前記パラメータ(G、D)を選択していることなく、第一のタイマー(T1)の値が前記第一の閾値時間(t1)を超過すると、前記装置を停止させるステップと
を含むことを特徴とする、請求項13または14に記載のマッサージ方法。
【請求項15】
自動的に選択する前記ステップe)は、前記第一のモード(RG)または第二のモード(RD)の各々について、前記モードを選択すると、第一のモードタイマー(TG)または第二のモードタイマー(TD)をそれぞれ発動するステップと、前記第一のモードタイマー(TG)または第二のモードタイマー(TD)が第一のモード閾値時間(tg)または第二のモード閾値時間(td)をそれぞれ超過しない限り、前記第一のモード(RG)または第二のモード(RD)を維持するステップとを含むことを特徴とする、請求項13ないし15の何れか一つに記載のマッサージ方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マッサージ(massage)またはスキンケア(skin care)装置、より具体的には、家庭で使用されるための、好ましくは皮膚、特に顔における機械的マッサージのための装置における一般的な技術分野に関する。
【0002】
有利なことに、本発明は、マッサージ装置であって、
- ユーザが装置の自動操作モードまたは手動操作モードを選択することを可能にする第一の選択インターフェースであって、上述の自動操作モードが、マッサージされる領域の処置サイクルを提案する、第一の選択インターフェースと、
- 装置の自動操作モードに対応付けられ、マッサージ設定を表すパラメータを、ユーザが選択することを可能にする第二の選択インターフェースと、
- マッサージされる領域と接触するように意図された少なくとも一つのマッサージ要素を含むマッサージヘッドと、
- 少なくとも一つのマッサージ要素を作動することを可能にするアクチュエータ(actuator)と
を備え、この装置が、
- 上述のユーザによって選択されたパラメータに基づいて、上述の装置の自動操作の動作に関する第一のモードまたは第二のモードを自動的に選択するコントローラ(controller)であって、上述の第一のモードおよび第二のモードは、アクチュエータの特定操作にそれぞれ関連付けられている、コントローラ
をさらに備えることを特徴とする、マッサージ装置に関する。
【背景技術】
【0003】
マッサージ、特に人間の顔のマッサージは、その分野の専門家を呼ぶことができる人々のために長い間保有されてきた。確かに、マッサージには、少数の専門家、すなわちマッサージ師(masseurs)のみによって習得された、特定の技法、身体的行為(gestures)、および方法が必要である。
【0004】
できるだけ多くの人がマッサージにアクセスすることができるようにする試みにおいて、本職のマッサージ師における身体的行為の一部を再現する装置を一般ユーザ(consumers)に提供するために、様々なマッサージ装置(massage devices)が提案されてきた。ただし、特定のマッサージ技法を再現する装置を使用しても、マッサージの結果は保証されていない。実際、マッサージの結果および有効性は、技術的な身体的行為だけでなく、技術的な身体的行為をマッサージする領域に適用する方法にも依存している。しかしながら、この方法は、この種類の装置における一般ユーザには知られていないことが多く、この一般ユーザがマッサージ装置を適切に使用する方法を知ることは非常に困難である。
【0005】
このマッサージ方法の問題に対処するために、これらの装置の幾つかは、自動モード、すなわち、ユーザがマッサージ方法について心配することなく、単に装置に事前に記録されたルーチン(routine)に従うことを可能にするモードを組み込んでいる。
【0006】
一例は、米国特許9730758号明細書である。それは、画像表示装置を使用して、自動マッサージプログラムの進行に合わせて、顔のどの領域に装置を適用するべきかをユーザに伝えている。
【0007】
この解決法は、全体的な満足感は得られるが、ユーザに何の自由も与えるものではない。そのため、ユーザの習慣および趣向は考慮されず、ユーザは、装置によって課されるマッサージシーケンス(massage sequence)を完全に遵守することを余儀なくされる。
【0008】
したがって、既存の装置を改良する必要がある。
【発明の概要】
【0009】
本発明は、上述された欠点(drawbacks)を克服することを目的とする。
【0010】
本発明の目的は、最適な結果を保証しながら、ユーザの趣向または習慣に関わらず、自動マッサージプログラムする場合であっても、ユーザにおける個人的な趣向および習慣に応えることを可能にするマッサージ装置を提供することである。
【0011】
本発明の別の目的は、任意のユーザ、特に一般ユーザにとって、特に使用することが簡単で(simple)、直感的で(intuitive)、人間工学的な(ergonomic)マッサージ装置を提供することである。
【0012】
本発明の別の目的は、任意のユーザ、特に一般ユーザにとって、特に安全で危険のないマッサージ装置を提供することである。
【0013】
本発明の別の目的は、特に安価に製造することができるマッサージ装置を提供することである。
【0014】
本発明の別の目的は、特に高信頼性で堅牢であるマッサージ装置を提供することである。
【0015】
本発明の別の目的は、特にエネルギー効率のよいマッサージ装置を提供することである。
【0016】
本発明の別の目的は、最適な結果を保証しながら、ユーザの趣向または習慣に関わらず、自動マッサージプログラムの一部であっても、ユーザの趣向または習慣を考慮に入れることができる、好ましくは非治療的なマッサージ方法(non-therapeutic massage method)を提案することである。
【0017】
本発明の別の目的は、任意のユーザ、特に一般ユーザにとって、特に簡単で、直感的で、理解しやすい、好ましくは非治療的なマッサージ方法を提案することである。
【0018】
これらの目的は、
- ユーザが装置の自動モードまたは手動操作モードを選択することを可能にする第一の選択インターフェースであって、上述の自動操作モードは、マッサージされる領域のための処置サイクル(treatment cycle)をもたらす、第一の選択インターフェースと、
- 装置の自動操作モードに対応付けられ、マッサージ設定を表すパラメータを、ユーザが選択することを可能にする第二の選択インターフェースと、
- マッサージされる領域と接触するように意図された少なくとも一つのマッサージ要素を含むマッサージヘッドと、
- 上述の少なくとも一つのマッサージ要素の作動を可能にするアクチュエータと、
- ユーザによって選択された上述のパラメータに基づいて、装置の自動操作の動作に関する第一のモードまたは第二のモードを自動的に選択するコントローラであって、上述の第一のモードおよび第二のモードはアクチュエータの特定操作に関連付けられる、コントローラと
を備えるマッサージ装置を使用して達成される。
【0019】
本発明および上述のパラメータのために、マッサージ装置のユーザは、マッサージに対応付けられた趣向を示すことが可能である。マッサージ装置は、この趣向を考慮に入れ、それに応じて装置の自動操作モードを自動的に適応させることになる。言い換えれば、ユーザは、マッサージ機の自動モードによって考慮された、自分の習慣および趣向を知る。これにより、ユーザ側の満足度が向上し、ユーザの評価が向上し、マッサージ装置がユーザの趣向に適応することから、マッサージ装置の支持(acceptance)が向上する。マッサージ装置の自動操作モードを、ユーザによって指示されたパラメータに自動的に適合させることにより、本発明の主題であるマッサージ装置は、ユーザによって指示されたパラメータに関わらず、したがってユーザの習慣および趣向に関わらす、最適な結果を保証する。また、これにより、ユーザの習慣および行動様式(reflexes)が考慮されるため、ユーザが装置を誤って誤用するリスクも制限される。
【0020】
「ユーザ」とは、好ましくは、性別に関係なく、装置によって提供されるマッサージの恩恵を受けることになる人間として定義される。有利には、本発明の主題である装置は、自分で使用するように設計され、すなわち、ユーザは、マッサージ装置を手に持ち、自分で直接的に自分の身体に、特に自分の顔に適用する。この使用は、通常「一般」ユーザの使用、つまり、マッサージの分野で特別な知識を持たないユーザによる使用に相当する。しかしながら、発明の範囲から逸脱することなく、発明がある人によって別の人に使用されることを、想到することができる。この場合、「ユーザ」という表現は、メッセージを受ける人ではなく、装置を操作する人を指すことができる。
【0021】
「マッサージ装置」とは、マッサージされるユーザの領域、特に皮膚に機械的作用を与えることができる任意の装置を意味する。より好ましくは、本発明によるマッサージ装置は、顔用のマッサージ装置、有利には人間の顔用のマッサージ装置である。本発明によるマッサージ装置は、一般にこの分野の専門家の指によって行われる、様々なマッサージの身体的行為を再現することができる。そのため、限定ではなく例証として、マッサージ装置は、以下の身体的行為の何れかを再現し得る。すなわち、
- ニーディング(kneading)(もむこと)またはシヤーリング(shearing)(はさむこと)は、頬骨(cheekbones)、頬(cheeks)、顔の楕円形(oval)(顎(jaws)、顎(chine)の間の領域)、または首(neck)の処置に特によく適している。
- タッピング(tapping)(たたくこと)は、目の輪郭、または額(forehead)の処置に特によく適している。
- 触診ロール(palpate-roll)は、頬、首の処置に特によく適している。
- 肩ピンチ(jacquet pinch)は、頬、首、額、目の輪郭、または口の輪郭の処置に特によく適している。
これら種々の身体的行為は、当業者に周知であり、皮膚、特に顔の皮膚に美的利点(esthetic benefits)を提供することを有利に可能にする。より具体的には、皮膚の上層は、本質的にこれらの身体的行為によって求められ、影響を受けるため、治療効果ではなく、美的効果のみが有利に達成される。
【0022】
好ましくは、第一の選択インターフェースは、三つの異なる位置を有するスイッチを備える。すなわち、
- 装置の停止に関連付けられた第一の位置と、
- 装置の自動操作モードに関連付けられた第二の位置と、
- 装置の手動操作モードに関連付けられた第三の位置。
これにより、第一の選択インターフェースは、装置のスイッチを入れるとすぐに、ユーザに自動モードまたは手動モードの何れかを選択させるように設計され、これにより、手動モードおよび自動操作モードの間における任意の不幸な組み合わせを禁止する。これにより、装置の平易性、直感性、人間工学が改善されている。
【0023】
一実施形態によれば、上述の少なくとも一つのマッサージ要素の作動は、マッサージされる領域、好ましくは顔の皮膚に機械的な力を伝達するように、マッサージ要素の動きをもたらす。具体的には、アクチュエータは、第一の軸を中心とした回転運動に従って、少なくとも一つのマッサージ要素を作動させるように設計され、上述の第一のモードおよび第二のモードは、上述の少なくとも一つのマッサージ要素の異なる回転方向に関連付けられている。換言すれば、マッサージ要素の回転方向は、有利には、アクチュエータの回転方向を変えることによって変更し得る。好ましくは、アクチュエータは、第一の軸を中心とする回転運動に従って、上述の少なくとも一つのマッサージ要素を作動させるように、それゆえに設計された電気モータを含む。有利なことに、アクチュエータは、バッテリによって電力を供給される。例えば、第一の操作モードは、モータ(および、それゆえに有利には、上述の少なくとも一つのマッサージ要素)の反時計回りの回転に対応し、第二の操作モードは、モータ(および、それゆえに有利には、上述の少なくとも一つのマッサージ要素)の時計回りの回転に対応する。この実施形態は、ニーディング(kneading)またはシヤーリング(shearing)の身体的行為を再現するのに特によく適している。
【0024】
好ましくは、マッサージ装置は、顔面マッサージ(facial massage)装置であり、上述のパラメータは、ユーザが最初に処置を希望する、ユーザの顔の左側または右側を表し、これにより、上述のパラメータは、ユーザの顔における左側の優先処理を表す第一の値、またはユーザの顔における右側の優先処理を表す第二の値を取ることができる。実際、ほとんどのユーザは、顔面マッサージ(facial)(メイクアップ、マッサージ等)をいつも同じ側、右側または左側の何れかから開始する習慣がある。そのため、本発明によると、このユーザの習慣を考慮して遵守することができる装置を提案することが可能である。例えば、本発明によると、ユーザは自分の通常ルーチンを続行することが可能になるため、ユーザが装置を顔の反対側に置くことになる危険性が制限される。これは、特定のマッサージの身体的行為(および、特にニーディング(kneading)またはシヤーリング(shearing))の方向が顔の片側のみに関連付けられるため、いっそう重要かつ有用となる。したがって、この関連付けを遵守する必要がある。マッサージ店(massage parlor)では、本職のマッサージ師がマッサージしている顔の側面に対して身体的行為の方向を適合させるが、自動装置の場合、このタスクを実行するのはユーザ次第である。本発明は、このタスクにおいてユーザを支援することを可能にする。このように、ユーザの習慣が何であれ、装置によって与えられるマッサージの結果は最適となる。
【0025】
したがって、有利なことには、パラメータが第一の値を取る場合、上述の第一のモードは、反時計回りの回転方向に関連付けられ、パラメータが第二の値を取る場合、上述の第二のモードは、時計回りの回転方向に関連付けられる。これにより、上述の少なくとも一つのマッサージ要素の正しい回転方向が、ユーザの顔の正しい側面に適用されることが保証される。実際、結果を決定的にするために、特に(細胞の老化および重力に起因する)顔の弛み(sagging)および緩み(slackening)を減らすために、特にニーディング(kneading)またはシヤーリング(shearing)の身体的行為の場合は、顔の皮膚が上側および外側(顎から頬に向かって、こめかみに向かって)に移動することが好ましい。これにより、自然な弛みの方向とは逆方向に肌を引き締めることを可能にする。本発明は、この正しい皮膚の動きを保証することを可能にし、この場合、ユーザによって選択された設定に関係なく、顔の右側については右(時計回り)への回転であり、顔の左側については左(反時計回りまたは反時計回り)への回転である。そのため、本発明は、装置が頬に配置されると、顎-鼻-こめかみの方向に皮膚が動かされることを体系的に保証することを可能にする。
【0026】
従来のものと組み合わせることができる一実施例によると、装置は、ユーザが装置の自動操作モードを選択すると、コントローラによって発動されるように設計された第一のタイマー(timer)を備える。換言すると、装置は、装置がパラメータの選択を待機している時間を測定することになる。好ましくは、コントローラは、ユーザが上述のパラメータの選択を行うことなく、第一のタイマーが第一の閾値時間を超えると、装置を停止するように設計される。換言すると、装置は、ユーザが第一の選択インターフェースを用いて自動モードを作動させた後であるが、ユーザが第二の選択インターフェースを使用してパラメータを選択する前に、事前設定された時間後に自動的に停止するように設計される。そのため、ユーザが上述のパラメータを選択するのに時間が掛かり過ぎる場合(すなわち、第二の選択インターフェースを操作する場合)、またはユーザがそうするのを忘れている場合、装置は、一定時間後に自動的にオフになり、これによって装置からの任意の不要な電力消費を回避することができ、装置がバッテリで給電されていると、装置のバッテリ寿命を維持することができる。
【0027】
従来のもののうちの一つと組み合わせることができる一実施形態によれば、装置は、第一のモードまたは第二のモードを選択するときにコントローラによってそれぞれ発動されるように設計された第一のモードタイマー(mode timer)および第二のモードタイマーを備える。これにより、装置は、第一のモードおよび第二のモードの各々の起動の持続時間を正確に制御することを可能になる。好ましくは、コントローラは、第一のモードタイマーが第一のモードの閾値時間を超えると、第一のモードを停止し、第二のモードタイマーが第二のモードの閾値時間を超えると、第二のモードを停止するようにそれぞれ設計される。
【0028】
従来のもののうちの一つと組み合わせることができる一実施形態によれば、装置は、ユーザによって選択される、または選択されたパラメータを表す、好ましくは視覚的なインジケータを備える。これにより、ユーザは、そのパラメータを選択する必要があること、またはユーザがそのパラメータを選択していることの明確な表示を与えられる。好ましくは、上述の第二の選択インターフェースは、上述のインジケータを含む。これにより、ユーザが操作する必要があるパラメータ選択インターフェースに、視覚インジケータ(visual indicator)が直接的に含まれるため、装置の操作が特に人間工学的かつ直感的になる。
【0029】
また、本発明は、好ましくは非治療的なマッサージ方法にも関連し、以下のステップを含む。すなわち、
a)マッサージ装置を準備するステップと、
b)ユーザをマッサージするサイクルを提示する装置における自動モードをユーザによって選択するステップと、
d)装置の自動操作モードに対応付けられたパラメータをユーザによって選択するステップと、
e)上述のユーザによって選択されたパラメータに基づいて、装置の自動操作の動作に関する第一のモードまたは第二のモードを自動的に選択するステップであって、上述の第一のモードおよび第二のモードは、有利には、第一の軸を中心とした回転運動に従って、マッサージされる領域と接触するように意図された少なくとも一つのマッサージ要素の作動を可能にする、アクチュエータの特定の動作にそれぞれ関連付けられ、上述の第一のモードおよび第二のモードは、有利には、上述の少なくとも一つのマッサージ要素の異なる回転方向に関連付けられる。
【0030】
好ましくは、自動モードを選択する上述のステップb)は、選択されるパラメータを表す、好適には視覚的なインジケータを作動させるステップを含む。有利には、視覚インジケータの作動は、連続的(continuously)、一時的(temporarily)、交互的(alternating)(点滅(flashing))等の何れかである、視覚インジケータを点灯させるステップからなる。
【0031】
好ましくは、上述の方法は、自動モードを選択するステップb)に続いて、以下の時間検証ステップを備える。すなわち、
c)第一のタイマーを発動するステップであり、ユーザが上述のパラメータを選択していることなく、上述の第一のタイマーの値が第一の閾値時間を超えると、装置を停止させるステップ。
【0032】
好ましくは、自動的に選択するステップe)は、第一のモードまたは第二のモードの各々について、上述のモードの選択時に第一のモードタイマーまたは第二のモードタイマーをそれぞれ発動するステップと、第一のモードタイマーまたは第二のモードタイマーが第一のモードの閾値時間または第二のモードの閾値時間をそれぞれ超えない限り、上述の第一のモードまたは第二のモードを維持するステップとを含む。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】斜視図による、本発明に係るマッサージ装置を例証する図である。
図2】フローチャートの形式で、図1におけるマッサージ装置の自動操作モードを例証する図である。
図3】フローチャートの形式で、図2における自動操作モードのプログラミング変形例を例証する図であり、ユーザに対する結果は図2における結果と同様である。
図4】フローチャートの形式で、図1におけるマッサージ装置の自動操作モードを例証する図である。
図5】本発明に係るマッサージ方法を概略的に表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
様々な図によって例証される本発明の実施形態は、マッサージ装置が、特に頬、頬骨、または首において、ニーディング(kneading)またはシヤーリング(shearing)の身体的行為を再現するのに特に適している、人間の顔面マッサージ装置である実施形態である。そのため、マッサージされる領域は、顔であり、例えば、頬や頬骨である。
【0035】
図1に見られるように、マッサージ装置は、本体(main body)1、およびマッサージヘッド(massage head)2を備える。マッサージヘッド2は、取り外し可能であることが好ましく、本体1に取り外し可能に取り付けられていることを意味する。これにより、ユーザは、マッサージヘッド2を変更し、それを別のマッサージヘッドと自由に交換することが可能になり、別のマッサージヘッドは、異なる特性を持ち、別の領域をマッサージするのに適している。換言すると、マッサージ装置は、様々な領域、例えば、顔の様々な領域(首、額、頬、目等)をマッサージするのに適した特性をそれぞれ有する、複数の異なるマッサージヘッド2を備え得る。
【0036】
そのため、本体1は、例えば、ハンドルのような把持領域(gripping area)を形成する。図から分かるように、本体1は、好ましくは切頭円錐台状(frustoconical)である第一の軸X1を中心とする回転体であり、これらの形状は、特に人間工学的であり、ユーザが把握するのによく適している。
【0037】
マッサージヘッド2は、マッサージされる領域と接触するように意図された、少なくとも一つのマッサージ要素21を備える。そのため、上述の少なくとも一つのマッサージ要素21は、マッサージされる領域と接触することができ、さらにその中に沈むことができるように、マッサージヘッド2から突出してする。図1に見られるように、マッサージヘッドは、第一の軸X1の周りに正三角形(equilateral triangle)の頂点を形成するように配置された複数のマッサージ要素21、より具体的には三つのマッサージ要素21を備える。マッサージ要素21は、第一の軸X1を中心に回転可能である。
【0038】
マッサージ装置は、上述の少なくとも一つのマッサージ要素21の作動を可能にするアクチュエータをさらに備え、アクチュエータは、好ましくは本体1に収容されている。そのため、アクチュエータは、第一の軸X1を中心とする回転運動に従って、上述の少なくとも一つのマッサージ要素21を作動させるように設計される。有利には、アクチュエータは、第一の軸X1を中心とする回転運動に従って、上述の少なくとも一つのマッサージ要素21を作動させるように設計された電気モータ(electric motor)を含む。好ましくは、アクチュエータは、それ自体が本体1に収容されたバッテリ(battery)によって電力を供給される。そのため、マッサージ装置は、携帯型で内蔵型の装置(self-contained device)であり、その使用がより容易になる。より具体的には、アクチュエータは、モータ(motor)に接続されたモータシャフト(motor shaft)も含む。
【0039】
上述の少なくとも一つのマッサージ要素21は、特定の領域をマッサージするように設計され、その寸法、形状、材料等の特徴は、マッサージされる領域に適合されている。装置が幾つかの取り外し可能なマッサージヘッド2を備える場合、各マッサージヘッド2は、様々なマッサージ領域のために意図された異なるマッサージ要素21を含む。限定ではなく例示として、上述の少なくとも一つのマッサージ要素21は、ボール(ball)、半球(half sphere)、ローラー(roller)、指(finger)等を含む。
【0040】
好ましくは、各マッサージ要素21は、マッサージされる領域、この場合は顔と接触するように意図された凸状部分(convex portion)を含む。この機能により、不快感や痛みを伴うことなく、効果的なマッサージが保証される。例えば、各マッサージ要素21は、ボール、または半球(half-ball)(または半球(half-sphere))を含み、これにより、各マッサージ要素21が、機械的な力をマッサージされる領域に伝達することができるようにするために、マッサージされる領域の皮膚に沈むことを可能になる。
【0041】
好ましくは、各マッサージ要素21は、第一の軸X1に平行な第二の軸X2に沿って、それ自体に回転可能に取り付けられる。第二の軸X2は、第一の軸X1から離間されている。図1に例証される好適な実施形態では、第二の軸X2を中心とする各マッサージ要素21の回転は、特にアクチュエータによって、すなわち電気モータによって加えられる回転である。そのため、例証される有利な実施形態では、各マッサージ要素21は、第一の軸X1を中心とする遊星運動(planetary movement)を行う。したがって、マッサージ装置21の各々の動きは連動している。この場合、マッサージ装置は、アクチュエータと各マッサージ要素21との間に配置された伝動装置(transmission device)、例えば、遊星歯車列(epicyclic gear train)を備える。これにより、伝動装置の入力は、モータシャフトに接続され、一方で、その出力は、マッサージ要素21の各々に接続される。このようなデザインにより、ニーディング(kneading)またはシヤーリング(shearing)の身体的行為が再現される。このようにして、図1に例証されるマッサージヘッド2が、肌を揉み解す(kneading)ためのヘッドとして考えることができる。
【0042】
図1に見られるように、マッサージ装置は、ボタンまたはスイッチなどの第一の選択インターフェース11を備える。この第一の選択インターフェース11は、ユーザが装置の自動操作モードまたは手動操作モードを選択することを可能にする。自動操作モードは、マッサージされる領域、好ましくは顔に対して、処置サイクルを提供し、ユーザが実施されるマッサージ方法を気にする必要のない、装置の操作モードを指定するが、上述の方法は、マッサージ装置に記録されている。この自動操作モードでは、ユーザは、マッサージされる領域に(ユーザの顔に)装置を置き、マッサージ装置の指示に従うだけでよい。例えば、以下で詳述されるように、装置は、各身体的行為、および/またはマッサージされる領域に関連付けられた時間を自動的に計り、特定の時間後に領域を変更するようにユーザに促すことができる。逆に言えば、手動操作モードは、実施されるマッサージ方法に関して、ユーザが完全に責任を負い、選択することが自由である、装置の操作モードを指定する。
【0043】
図2ないし4に見られるように、第一の選択インターフェース11は、ユーザがマッサージ装置の動作を自動操作モード(図2もしくは3)、または手動操作モード(図4)に設定することを可能にする。これは、以下で説明されることになるマッサージ方法における第一のステップの一つである。
【0044】
より具体的には、第一の選択インターフェース11は、三つの異なる位置を有するスイッチ(switch)を備える。スイッチは、「スライダ(slider)」スイッチであり、すなわち、第一の軸X1に沿って、三つの異なる安定的な位置の間で並進移動が可能である。すなわち、
- 第一の位置は、装置の停止に関連付けられ、これは、図1における向きによると、スイッチの中央位置である。
- 第二の位置は、装置の自動操作モードに関連付けられ、これは、図1における向きによると、スイッチの上部位置である。
- 第三の位置は、装置の手動操作モードに関連付けられ、これは、図1においてスイッチによって使用中である、スイッチの下部位置である。
これにより、第一の選択インターフェース11は、ユーザが自動モードまたは手動モードの何れかに従って装置の動作を選択することを可能にする。
【0045】
図1に見られるように、マッサージ装置は、有利には第一の選択インターフェース11から分離された第二の選択インターフェース12を備え、ユーザがパラメータG、Dを選択することを可能にする。第二の選択インターフェース12は、好ましくは、メインの押しボタン(push button)の下に都合よく隠されている二つの押しボタンスイッチを含む。上述の押しボタンスイッチは、ユーザがメインの押しボタンの左側部分に圧力を掛けると、左側の押しボタンのみが作動し、一方、ユーザがメインの押しボタンの右側部分に圧力を掛けると、図1における向きに従って、右側の押しスイッチのみが作動するように配置されている。
【0046】
これにより、パラメータG、Dは、装置の自動操作モードに対応付けられている。より具体的には、パラメータG、Dは、図2または3に見られるように、装置の自動操作モードのための入力である。ユーザによるパラメータG、Dの選択は、以下に記述されることになるマッサージ方法における重要なステップ(key steps)の一つである。換言すると、装置の自動操作モードは、図2または3に見られるように、以下に詳述されるように、ユーザがパラメータG、Dに与える値に応じて異なることになる。
【0047】
さらに、パラメータG、Dは、マッサージ設定を表す。より具体的には、上述のパラメータG、Dは、ユーザが最初に処置を希望する、マッサージされる顔の左側または右側を表す。これにより、ユーザが最初に処置することに慣れている顔の側面を考慮して、ユーザの習慣およびルーチンを考慮に入れることが可能になる。
【0048】
そのため、上述のパラメータG、Dは、顔の左側における優先処置を表す第一の値Gを取ることができ、言い換えれば、パラメータにおける第一の値Gは、顔の左側を最初にマッサージする必要があり、そのため、顔の右側を次にマッサージする必要があることを、マッサージ装置に示す。あるいは、第一のパラメータG、Dは、顔の右側における優先処置を表す第二の値Dを取ることもでき、言い換えれば、パラメータにおける第二の値Dは、顔の右側を最初にマッサージする必要があり、そのため、顔の左側を次にマッサージする必要があることを、マッサージ装置に示す。この後者の構成(パラメータは、値Dを取る)を図5に示している。
【0049】
装置は、装置の自動操作の動作に関する第一のモードRGまたは第二のモードRDを自動的に選択するコントローラをさらに備える。実際、図2または3に見られるように、装置の自動操作モードは、上述の図における左の分岐および右の分岐によって例証される二つの異なる変形例を含む。次いで、図2または3におけるステップdに例証されるように、ユーザによって選択された上述のパラメータG、Dに従って、第一の操作モードRGまたは第二の操作モードRDの選択が実行される。動作における第一のモードRG、または第二のモードRDを自動的に選択することにより、コントローラは、本発明の自動操作モードを、ユーザが示している好みの習慣を意味する、ユーザがパラメータG、Dに与えている値に、自動的に適合させることになる。これは、ユーザの好みの習慣を尊重しながら、自動モードを通して最適なマッサージの結果を保証する。有利には、コントローラは、例えば、内部メモリに、上述のパラメータG、Dだけでなく、顔の左側における優先処置を表す上述の第一の値G、および顔の右側における優先処置を表す上述の第二の値Dも含む。
【0050】
これにより、上述の第一のモードRGおよび第二のモードRDは、アクチュエータの特定操作にそれぞれ関連付けられ、より具体的には、マッサージ要素21の異なる回転方向に関連付けられる。具体的には、コントローラは、ユーザがパラメータG、Dに指定している値に基づいて、電気モータの回転方向を適合させる。
【0051】
図2または図3に示される実施形態によれば、パラメータが第一の値Gを取る場合、上述の第一のモードRGは、反時計回りの回転方向に関連付けられる。そのため、パラメータG、Dがその第一の値Gを取る場合、コントローラは、自動的にモータを反時計回り(anticloclwise)、すなわち反時計回り(counterclockwise)に回転させることになって、マッサージ要素21自体が、第一の軸X1を中心とする反時計回りの回転運動を行うようにする。次に、パラメータがその第二の値Dを取る場合、上述の第二のモードRDは、時計回りの回転方向に関連付けられる。言い換えれば、パラメータG、Dがその第二の値Dを取る場合、次に、コントローラは、モータを時計回りに自動的に回転させることになって、マッサージ要素21自体が、第一の軸X1を中心とする時計回り方向の回転運動を行うようにする。コントローラによって保証される、この関連性への適切な準拠は、図1に例証される実施形態において、いっそう重要であるが、装置は、ニーディング(kneading)またはシヤーリング(shearing)が再現されることを可能にする、遊星運動によって駆動される三つのマッサージ要素21を含む。この場合、本発明によって制御される回転方向は、第一の軸X1を中心とする両方の回転だけでなく、各自それぞれの第二の軸X2を中心とするマッサージ要素の各々の回転をも包含する。実際、そのようなマッサージの身体的行為の目的は、特に顔の自然な弛みに対抗するために、筋肉繊維(muscle fibers)を引き締めることである。このためには、自然な弛みの方向とは反対の方向に肌を巧みに扱うことが不可欠であり、すなわち、肌は、顔の下から上に向かって(顎から鼻に向かって)、顔の中心から外側に向かって(鼻から耳またはこめかみに向かって)巧みに扱われる必要がある。これは、マッサージ要素21の正しい方向に回転する場合のみ可能になり、すなわち、顔の右側部分では、顎-鼻-耳の動きを保証するために、回転は右向き(時計回り)になる必要があり、一方、顔の左側部分では、この同じ動きを保証するために、回転は左向き(反時計回り方向)になる必要がある。さらに、そのような動き、および回転方向は、皮膚の偶発的な挟み込みのリスクを著しく制限し、ユーザによる本体1の動きをより容易にする。より具体的には、処置される顔面の側面に自動的に適合する回転運動は、常に顎から始まり鼻に向かって上昇する、顔面の上における本体1の巨視的な動きを容易にすることになる。ユーザによって提供されて、上述されているマッサージヘッド2の動きと組み合わされる、本体におけるこの巨視的な動きは、顔の弛みに対抗し、これによってマッサージの良好な結果にも寄与する。本発明は、図5に見られるように、この手順(protocol)に対する適切な遵守を保証するが、ユーザは、パラメータにおける第二の値Dを選択している(ユーザは、顔の右側を処置することから開始することを望む)。
【0052】
装置は、装置の設計者によって定義された、多数のデータを格納するように設計されたメモリも備える。好ましくは、メモリは、メモリに格納された種々のデータが停電によって影響を受けないように、読み取り専用メモリである。多種多様なデータは、タイミング、回転速度、回転方向、パラメータ値、マッサージ方法等などを、装置のメモリに保存することができる。
【0053】
特に、メモリは、第一の閾値時間t1を含み、その値は、例えば、2分から20分の間、好ましくは5分から15分の間、有利には10分から14分の間に含まれる。特に有利には、第一の閾値時間t1は、12分に実質的に等しい。説明されるように、この第一の閾値時間t1は、ユーザがパラメータを選択するための最大許容時間(maximum allowable time)に関連付けられる。
【0054】
また、メモリは、第一のモード閾値時間tgを含み、その値は、例えば、30秒から5分の間、好ましくは1分から4分の間に含まれる。有利なことに、第一のモード閾値時間tgは、実質的に3分に等しい。そのため、第一のモード閾値時間tgの値は、第一の閾値時間t1の値よりも小さい。説明されるように、第一のモード閾値時間tgは、自動操作モードの場合、第一のモードRGの持続時間(duration)に関連付けられる。
【0055】
メモリは、第二のモード閾値時間tdも含み、その値は、例えば30秒から5分の間、好ましくは1分から4分の間に含まれる。有利には、第二のモード閾値時間tdは、実質的に3分に等しい。そのため、第二のモード閾値時間tdの値は、第一のモード閾値時間tgの値に等しい。説明されるように、第二のモード閾値時間tdは、自動操作モードにおける第二のモードRDの持続時間に関連付けられる。第一および第二のモード閾値時間tg、tdの適用は、特に図5において見ることができる。
【0056】
メモリは、手動モード閾値時間tmも含み、その値は、例えば、1分から15分の間、好ましくは、4分から8分の間に含まれる。有利なことに、手動モード閾値時間tmは、実質的に6分に等しい。そのため、手動モード閾値時間tmの値は、第一のモード閾値時間tgの値よりも大きいが、第一の閾値時間t1の値よりも小さい。説明されるように、手動モード閾値時間tmは、手動モードの動作の場合、第一のモードRGまたは第二のモードRDのために許容される最大時間に関連付けられる。
【0057】
また、メモリは、一時停止時間pを含み得て、その値は、例えば、0.5秒から30秒の間、好ましくは0.5秒から5秒の間、有利には0.5秒から2秒の間に含まれる。有利なことに、一時停止時間pは、実質的に1秒に等しい。そのため、一時停止時間の値は、閾値時間t1、tg、tdよりもはるかに小さい桁である。説明されるように、一時停止時間pは、顔における他の側面に装置を変更する時期であることをユーザに示すために使用される。
【0058】
図1に見られるように、装置は、ユーザによって選択される、または選択されたパラメータG、Dを表す、好ましくは視覚的なインジケータ121、122を備える。より具体的には、上述の第二の選択インターフェース12は、例えば、一つまたは複数の照明付き押しボタンを組み込むことにより、上述の視覚インジケータ121、122を備える。
【0059】
これにより、インジケータ121、122は、図1に見られるように、好ましくは左を指す矢印の形態における第一の視覚インジケータ121と、好ましくは右を指す矢印の形態における第二の視覚インジケータ122とを含む。次いで、第一の視覚インジケータ121は、パラメータにおける第一の値Gを表し、一方、第二の視覚インジケータ122は、パラメータにおける第二の値Dを表す。さらに、第一の視覚インジケータ121は、装置における第一の操作モードRGを表す。最後に、第一の視覚インジケータ121は、処置される顔の左側を表す。逆に言えば、第二の視覚インジケータ122は、第二の操作モードおよび処置される顔の右側を表す。これにより、ユーザがマッサージャーを顔のどちら側に置くのかということがユーザに明確になる。
【0060】
次に、コントローラは、図2ないし5に見られるように、パラメータがその第一の値Gを取るときにのみ第一のインジケータ121を点け、パラメータがその第二の値Dを取るときにのみ第二のインジケータ122を点けるように設計される。好ましくは、コントローラは、図2または3に例証されるように、第一の操作モードRGまたは第二の操作モードRDの起動に続いて、またはそれと同時に、第一の視覚インジケータ121または第二の視覚インジケータ122を作動させるように設計される。これは、ユーザがどのパラメータG、Dを選択したのかをユーザが見ることを、非常に簡単、かつ迅速にする。
【0061】
また、コントローラは、第一の制御インターフェース11がその第一の位置を離れるとすぐに、第一のインジケータ121および第二のインジケータ122を同時に作動させる、または同時に点滅させるように設計することもできる。これは、ユーザがパラメータG、Dの値を選択する必要があることをユーザに明確かつ迅速に示すことを可能にする。
【0062】
図2ないし4に見られるように、装置は、ユーザが装置の自動操作モードを選択すると、コントローラによって発動されるように設計された第一のタイマーT1を備える。タイマーとは、時間を計ることができる任意の電子部品または機械部品である。そのため、コントローラは、装置を作動させられるとすぐに、すなわち、ユーザが第一の選択インターフェース11を操作し、それをその第一の位置から離させるとすぐに、第一のタイマーT1を自動的に発動する。
【0063】
図2ないし図4に例証されるように、コントローラは、ユーザが上述のパラメータG、Dを選択していることがなく、第一のタイマーT1が第一の閾値時間t1を超えると、装置を停止するように設計されている。言い換えると、コントローラは、装置が作動されるとすぐに、すなわち、第一の選択インターフェース11が動かされるとすぐに、ユーザが第二の選択インターフェース12を作動させて、第一の値Gまたは第二の値Dをパラメータに与える時間を監視するように設計されている。経過時間が第一の閾値時間t1未満である場合、コントローラは、装置を現在の状態に維持する、すなわち、ユーザがパラメータG、Dを選択するのを待機する。逆に言えば、経過時間が第一の閾値時間遅延t1より大きい場合、コントローラは、装置を自動的に停止させる。これは、ユーザがパラメータの選択を忘れている場合、特定の時間に装置が自動的にシャットダウンすることを可能にし、これにより、装置がバッテリで給電されている場合に、大幅なエネルギーの節約およびバッテリ寿命をもたらす。
【0064】
図2または3、および図4に見られるように、コントローラは、ユーザによって選択された操作モード(自動または手動)に関わらず、すなわち、第一の選択インターフェース11の位置(第二または第三)に関わらず、第一のタイマーT1を発動する。したがって、自動操作モードおよび手動操作モードの両方でエネルギー節約が可能である。
【0065】
装置の自動操作のために想定されたコントローラの設計は、図2および3に示され、以下に詳述される。
【0066】
装置は、第一の操作モードRGの選択時にコントローラによって発動されるように設計された第一のモードタイマーTGを備える。コントローラは、好ましくは、第一のモードタイマーTGが第一のモード閾値時間tgを超えると、第一のモードRGを停止するように設計される。より具体的には、図2および図3におけるフローチャートの左側の分岐に見られるように、コントローラは、第一のモードタイマーTGの瞬時値が第一のモード閾値時間tgより大きいかどうかを検証するように設計されている。この検証の結果が否定的である場合、コントローラは、その現在の操作モード、すなわち第一の操作モードRGに装置を維持する。また、コントローラは、第一のRGモードが効力ある限り、第一の視覚インジケータ121を作動させるように設計されている。
【0067】
装置は、第二の操作モードRDの選択時にコントローラによって発動されるように設計された第二のモードタイマーTDを備える。コントローラは、好ましくは、第二のモードタイマーTDが第二のモード閾値時間tdを超えると、第二のモードRDを停止するように設計される。より具体的には、図2および3におけるフローチャートの右側の分岐に、ならびに図5に見られるように、コントローラは、第二のモードタイマーTDの瞬時値が第二の閾値時間tdよりも大きいかどうかを検証するように設計されている。この検証の結果が否定的である場合、コントローラは、その現在の操作モード、すなわち第二の操作モードRDに装置を維持する。また、コントローラは、第二のモードRDが効力ある限り、第二の視覚インジケータ122を作動させるように設計されている。
【0068】
また、コントローラは、図2、3および5に見られるように(ユーザがパラメータにおける第二の値Dを選択している場合)、ユーザによって選択されたパラメータG、Dに応じて、第一の操作モードRGに続いて第二の操作モードRDを自動的に発動するか、逆に、第二の操作モードRDに続いて第一の操作モードRGを自動的に発動することができるように設計されている。そのため、二つの設計変形例をコントローラのために考えることができる。
【0069】
第一の変形例が、図2に示されている。この第一の変形例では、コントローラは、論理テストの数を最小限にするように設計されている。
【0070】
段落[0070]に記載された検証の結果が肯定的である場合(TG>tg)、このとき、コントローラは、一時停止時間pの間、アクチュエータを一時停止するように設計される。そのため、アクチュエータ、したがって上述の少なくとも一つのマッサージ要素21は、すべての動きを停止する。このような一時停止は、第一の操作モードRGの終了と、装置を顔の右側に移動する必要があることとを、ユーザに示す。さらに、コントローラは、装置を顔の右側に移動する必要があることをユーザに確認する一時停止のステップの間に、第二の視覚インジケータ122も作動させるように設計されている。この一時停止時間pの終了時に、コントローラは、第二の操作モードRDを発動し、段落[0071]に記載されるように、第二の操作モード閾値時間tdが第二の操作モードタイマーTDを超えない限り、この第二の操作モードRDを維持するように設計されている。第二のモード閾値時間遅延tdが第二のモードタイマーTDによって超過されるとすぐに、コントローラは、マッサージ装置を停止するように設計される。
【0071】
段落[0071]に記載された検証の結果が肯定的である場合(TD>td)、このとき、コントローラは、一時停止時間pの間、アクチュエータを一時停止するように設計される。そのため、アクチュエータ、したがって上述の少なくとも一つのマッサージ要素は、すべての動きを停止する。このような一時停止は、第二の操作モードRDの終了と、装置を顔の左側に移動する必要があることとをユーザに示す。さらに、コントローラは、装置を顔の左側に移動する必要があることをユーザに確認する一時停止のステップの間に、第一の視覚インジケータ121も作動させるように設計されている。この一時停止時間pの終了時に、コントローラは、第一の操作モードRGを発動し、段落[0070]に記載されるように、第一の操作モード閾値時間tgが第一の操作モードタイマーTGを超えない限り、この第一の操作モードRGを維持するように設計されている。第一のモード閾値時間tgが第一のモードタイマーTGによって超過されるとすぐに、コントローラは、マッサージ装置を停止するように設計される。図5は、段落[0071]および[0075]によるコントローラの設計の結果をユーザに対して概略的に示している。
【0072】
第二の変形例が、図3に示されている。この第二の変形例では、様々なステップの数を最小限に抑えるように、コントローラが具体的に設計されているが、代わりに論理テストの数が多くなる可能性がある。
【0073】
コントローラにおける第二の設計変形例は、段落[0070]に記載された第一の操作モードRGの(逆に、段落[0071]に記載された第二の操作モードRDの)最後に与えられる動作において、すなわち、第一のモード閾値時間tgが第一のモードタイマーTGによって超過される(または逆に、第二のモード閾値時間tdが第二のモードタイマーTDによって超過される)と、第一の設計変形例とは異なる。そして、コントローラは、第二のモード閾値時間tdが第二のモードタイマーTDによって超過されるかどうか(または逆に、第一のモード閾値時間tgが第一のモードタイマーTGによって超過されるかどうか)を検証するように設計されている。そうである場合、これは、両方の操作モードRG、RDがすでに実装されており、このとき、コントローラが装置を停止するように設計されていることを意味する。そうでない場合、これは、操作モードRG、RDのうちの一つのみが実装されており、このとき、コントローラは、一時停止時間pを作動させ、適切な視覚インジケータ121、122を作動させた後に、段落[0071]および[0070]で記述されているように、他の操作モードRG、RDを作動させるように設計されていることを意味する。
【0074】
装置の手動操作のために想定されたコントローラの設計が、図4に示され、以下に詳述される。
【0075】
装置の手動操作モードでは、コントローラは、可能な限り最大の自律性をユーザに任せるように設計されている。そのため、ユーザが第一の値G(逆に、第二の値D)を選択する場合、コントローラは、第一の操作モードRG(逆に、第二の操作モードRD)を作動させ、同時に手動モードタイマーTMを発動するように設計されている。コントローラは、手動モード閾値時間tmが手動モードタイマーTMによって超過されない限り、またはユーザが第二の選択インターフェース12を使用してパラメータG、Dの値を変更していない限り、この第一の操作モードRG(逆に、第二の操作モードRD)を効力あるままに保持するように設計されている。手動モード閾値時間tmが手動モードタイマーTMによって超過されるとすぐに、それは、ユーザが「忘れている」ことを意味し、このとき、コントローラは装置を停止するように設計されている。
【0076】
図2から図5を参照して、装置のメモリに記録され、コントローラによって実施される、マッサージ方法を詳細に説明することになる。
【0077】
マッサージ方法は、好ましくは、顔用のマッサージ装置、有利には上述されたような装置のマッサージ装置をユーザに提供する第一のステップa)を備える。
【0078】
次いで、マッサージ方法は、特に上述された第一の選択インターフェース11を使用して、好ましくは顔用のマッサージサイクルを提供する装置の自動モードをユーザが選択する第二のステップb)を備える。好ましくは、上記で説明されるように、これは、装置を起動することも可能にさせる。
【0079】
好ましくは、この第二の選択ステップb)は、インジケータ121、122の起動、この場合、例えば、点滅の形態における第一の視覚インジケータ121および第二の視覚インジケータ122の同時起動をさらに含む。これは、ユーザが取るべき行為を有することをユーザに知らせることになる。
【0080】
これにより、マッサージ方法は、以下のステップを含む時間検証に関する第三のステップc)を備える。すなわち、
- ステップb)に続いて、第一のタイマーT1を発動するステップと、
- 第一のタイマーT1の値が第一の閾値時間遅延t1の値よりも小さいかどうかを検証するステップと、
- そうでない場合、これはユーザが「忘れた」ことを意味するため、装置を停止させるステップと、
- そうである場合、第二の制御インターフェース12を使用して、ユーザの選択を待機するステップ。
換言すると、ユーザがパラメータG、Dを選択しておらず、第一のタイマーT1の値が第一の閾値時間t1を超えると、装置を停止させるステップ。
【0081】
このように、マッサージ方法は、特に第二の制御インターフェース12を使用して、装置の自動操作モードに対応付けられたパラメータG、Dをユーザが選択する第四のステップd)を備える。そのため、インジケータ121、122は、選択されるパラメータG、Dを表す。
【0082】
このように、マッサージ方法は、ユーザによって選択された上述のパラメータG、Dに応じて、装置の自動操作の動作に関する第一のモードRGまたは第二のモードRDを自動的に選択する第5ステップe)を備える。アクチュエータの特定の動作にそれぞれ関連付けられている上述の第一のモードRGおよび第二のRDモードは、好ましくは第一の軸(X1)を中心とする回転運動に従って、マッサージされる領域、有利には顔の皮膚と接触するように意図された少なくとも一つのマッサージ要素21の作動を可能にする。次いで、上述の第一の操作モードRGおよび第二の操作モードRDは、有利には、上述の少なくとも一つのマッサージ要素21の異なる回転方向に関連付けられる。説明されるように、このステップは、マッサージの最適な結果を保証しながら、ユーザの好みを考慮することを可能にする。
【0083】
好ましくは、自動選択ステップ(e)は、第一のモードRGまたは第二のモードRDの各々について、上述のモードの選択中に、第一のモードタイマーTGまたは第二のモードタイマーTDをそれぞれ発動するステップと、第一のモードタイマーTGまたは第二のモードタイマーTDが第一のモード閾値時間tgまたは第二のモード閾値時間tdを超えない限り、上述の第一のモードRGまたは第二のモードRDを維持するステップとを含む。
【0084】
より具体的には、パラメータGが、第二の制御インターフェース12を使用して、ユーザによって選択される場合、このとき、ステップe)は、以下の一連のステップを含む。すなわち、
- 第一の操作モードRG(顔の左側を処置するための反時計回りの回転)を起動するステップと、同時に、
- 第一のモードタイマーTGを発動するステップと、
- ユーザが顔の左側に装置を適用する必要があることをユーザに知らせるために、第一の視覚インジケータ121を作動させるステップと、
- 第一のモードタイマーTGの値が第一のモード閾値時間tgよりも大きいかどうかを検証するステップと、
- そうでない場合、これは顔の左側の処置のために予定された時間がまだ経過していないことを意味するため、第一の操作モードRGを維持するステップ。
【0085】
そのため、図2は、段落[0088]における検証に続く、ステップe)の第一の変形例を例証している。すなわち、
- そうである場合、ユーザが装置を他の側面に変更する必要があることをユーザに知らせるために、アクチュエータの動作が中断される一時停止時間pを適用するステップと、同時に第二の視覚インジケータ122を作動するステップと、
- 第二の操作モードRD(顔の右側を処置するための時計回りの回転)を起動するステップと、同時に、
- 第二のモードタイマーTDを発動するステップと、
- ユーザが顔の右側に装置を適用する必要があることをユーザに知らせるために、第二の視覚インジケータ122を作動させるステップと、
- 第二のモードタイマーTDの値が第二のモード閾値時間tdよりも大きいかどうかを検証するステップと、
- そうでない場合、これは顔の右側の処置のために予定された時間がまだ経過していないことを意味するため、第二の操作モードRDを維持するステップと、
- そうである場合、装置を停止させるステップ。
【0086】
そのため、図3は、段落[0088]における検証に続く、ステップe)の第二の変形例を例証している。すなわち、
- そうである場合、第二のモードタイマーTDの値が第二のモード閾値時間tdよりも大きいかどうかを検証するステップと、
- そうである場合、これは両方の操作モードが適用されていることを意味するため、装置を停止させるステップと、
- そうでない場合、ユーザが装置を他の側面に変更する必要があることをユーザに知らせるために、アクチュエータの動作が中断される一時停止時間pを適用するステップと、同時に第二の視覚インジケータ122を作動させるステップと、
- 段落[0091]および[0093]に記載されるように、第二の操作モードRDを起動するステップ。
【0087】
逆に言えば、パラメータDが、第二の制御インターフェース12を使用して、ユーザによって選択される場合(図5における場合であるように)、このとき、ステップe)は、以下のステップを含む。すなわち、
- 第二の操作モードRD(顔の右側を処置するための時計回りの回転)を起動するステップと、同時に、
- 第二のモードタイマーTDを発動するステップと、
- ユーザが顔の右側に装置を適用する必要があることをユーザに知らせるために、第二の視覚インジケータ122を作動させるステップと、
- 第二のモードタイマーTDの値が第二のモード閾値時間tdよりも大きいかどうかを検証するステップと、
- そうでない場合、これは顔の右側の処置のために予定された時間がまだ経過していないことを意味するため、第二の操作モードRDを維持するステップ。
【0088】
これにより、図2は、段落[0091]の検証に続く、ステップe)の第一の変形例を例証している。すなわち、
- そうである場合、ユーザが装置を他の側面に変更する必要があることをユーザに知らせるために、アクチュエータの動作を一時停止する一時停止時間pを適用するステップと、同時に第二の視覚インジケータ121を作動させるステップと、
- 第一の操作モードRG(顔の左側を処置するための反時計回りの回転)を起動するステップと、同時に、
- 第一のモードタイマーTGを発動するステップと、
図5に見られるように、ユーザが顔の左側に装置を適用する必要があることをユーザに知らせるために、第一の視覚インジケータ121を作動させるステップと、
- 第一のモードタイマーTGの値が第一のモード閾値時間tgよりも大きいかどうかを検証するステップと、
- そうでない場合、これは顔の左側の処置のために予定された時間がまだ経過していないことを意味するため、第一の操作モードRGを維持するステップと、
- そうである場合、 装置を停止させるステップ。
【0089】
これにより、図3は、段落[0091]の検証に続く、ステップe)の第二の変形例を例証している。すなわち、
- そうであるの場合、第一のモードタイマーTGの値が第一のモード閾値時間tgよりも大きいかどうかを検証するステップと、
- そうである場合、これは両方の操作モードが適用されていることを意味するため、装置を停止させるステップと、
- そうでない場合、ユーザが装置を他の側面に変更する必要があることをユーザに知らせるために、アクチュエータの動作が中断される一時停止時間pを適用するステップと、同時に第一の視覚インジケータ121を作動させるステップと、
- 段落[0088]および[0090]で説明されているように、第一の操作モードRGを起動するステップ。
【0090】
図4に例証されるマッサージ方法における手動の変形例では、後者は、第一のステップa)に続いて、特に上述された第一の選択インターフェース11を使用して、装置の手動モードをユーザが選択する第二のステップb)の2を備え得る。好ましくは、上記で説明されるように、これは、装置を起動することも可能にさせる。
【0091】
好ましくは、この第二の選択ステップb)の2は、インジケータ121、122の起動、この場合、例えば、点滅の形態における第一の視覚インジケータ121および第二の視覚インジケータ122の同時起動をさらに含む。これは、ユーザが取るべき行為を有することをユーザに知らせることになる。
【0092】
そのため、マッサージ方法の手動変形例は、段落[0084]に記載されるような検証のステップc)を含む。
【0093】
これにより、マッサージ方法の手動変形例は、特に第二の制御インターフェース12を使用して、装置の手動操作モードに関連するパラメータG、Dをユーザが選択するステップを含む。そのため、インジケータ121、122は、選択されるパラメータG、Dを表す。
【0094】
パラメータが第一の値Gを取る場合、このとき、マッサージ方法の手動変形例は、以下の一連のステップを備える。すなわち、
- 第一の操作モードRG(顔の左側を処置するための反時計回りの回転)を起動するステップと、同時に、
- 手動モードタイマーTMを発動するステップと、
- ユーザが顔の左側に装置を適用する必要があることをユーザに知らせるために、第一の視覚インジケータ121を作動させるステップと、
- 手動モードタイマーTMの値が手動モード閾値時間tmよりも大きいかどうかを検証するステップと、
- そうでない場合、ユーザが第二の選択インターフェース12を使用して、パラメータG、Dの値を変更していない限り、第一の操作モードRGを維持するステップと、
- そうである場合、装置を停止させるステップ。
【0095】
パラメータが第二の値Dを取る場合、このとき、マッサージ方法の手動変形例は、以下の一連のステップを備える。すなわち、
- 第二の操作モードRD(顔の右側を処置するための時計回りの回転)を起動するステップと、同時に、
- 手動モードタイマーTMを発動するステップと、
- ユーザが顔の右側に装置を適用する必要があることをユーザに知らせるために、第二の視覚インジケータ122を作動させるステップと、
- 手動モードタイマーTMの値が手動モード閾値時間tmよりも大きいかどうかを検証するステップと、
- そうでない場合、ユーザが第二の選択インターフェース12を使用して、パラメータG、Dの値を変更していない限り、第二の操作モードRDを維持するステップと、
- そうである場合、装置を停止させるステップ。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】