(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-06
(54)【発明の名称】電磁ポンプ用慣性エネルギーコーストダウン
(51)【国際特許分類】
G21D 1/02 20060101AFI20230830BHJP
G21D 3/04 20060101ALI20230830BHJP
G21C 15/247 20060101ALI20230830BHJP
【FI】
G21D1/02 L
G21D3/04 B
G21C15/247
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023511813
(86)(22)【出願日】2021-04-06
(85)【翻訳文提出日】2023-02-15
(86)【国際出願番号】 US2021026073
(87)【国際公開番号】W WO2022039793
(87)【国際公開日】2022-02-24
(32)【優先日】2020-08-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513313945
【氏名又は名称】テラパワー, エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】コルビン,ロバート エー.
(72)【発明者】
【氏名】エドワーズ,マイケル ジェイ.
(57)【要約】
原子炉は、炉心から熱を取り除くように熱を伝達するための一次冷却材ループを備えて構成される。停止事象において、一次冷却材ポンプは炉心を通して一次冷却材をポンピングすることを停止することができ、その結果、炉心内に崩壊熱が蓄積される。慣性エネルギーコーストダウンシステムは、原子炉が動作している間に運動エネルギーを蓄積し、次いで、蓄積された運動エネルギーを放出して、一次冷却材が炉心を通って流れ続けるようにし、崩壊熱を除去することができる。慣性エネルギーコーストダウンシステムは、インペラと、質量を有するフライホイールとを含むことができる。通常の原子炉運転中には、流れる一次冷却材はインペラおよびフライホイールを回転させ、一次冷却材ポンプがポンピングを停止する停止事象時には、フライホイールおよびインペラは、フライホイールおよびインペラのコーストダウン中に一次冷却材を流れ続けさせることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ナトリウム冷却原子炉であって、
原子炉容器と、
前記原子炉容器内の炉心と、
前記原子炉容器内の一次熱交換器と、
一次冷却材を前記炉心および前記一次熱交換器を通して循環させるように構成された一次冷却材ループと、
前記一次冷却材ループと流体連通し、前記一次冷却材ループを通して一次冷却材を循環させるように構成された電磁ポンプと、
前記一次冷却材ループに沿って配置された慣性コーストダウンシステムであって、
インペラと、
フライホイールと、
を含んでいる、慣性コーストダウンシステムと、
を含み、
前記慣性コーストダウンシステムは、前記ナトリウム冷却原子炉の運転中に回転運動エネルギーを蓄積し、前記電磁ポンプが停止したときに前記一次冷却材を前記一次冷却材ループに沿って流れさせるように構成されることを特徴とする、ナトリウム冷却原子炉。
【請求項2】
前記インペラは、前記電磁ポンプへの入口に隣接して配置されることを特徴とする、請求項1に記載のナトリウム冷却原子炉。
【請求項3】
前記フライホイールは、前記原子炉容器のカバーガス領域内に配置されることを特徴とする、請求項1に記載のナトリウム冷却原子炉。
【請求項4】
前記インペラおよび前記フライホイールは、前記一次冷却材ループを通る前記一次冷却材の循環を前記電磁ポンプが停止するときに、前記一次冷却材を流れさせるために回転運動エネルギーを放出するように構成されることを特徴とする、請求項1に記載のナトリウム冷却原子炉。
【請求項5】
前記フライホイールは、前記電磁ポンプが前記一次冷却材の循環を停止した後、前記インペラが5秒を超えて回転し続けることを可能にするのに充分な質量を有するように構成されることを特徴とする、請求項4に記載のナトリウム冷却原子炉。
【請求項6】
前記フライホイールと前記インペラとは同軸であることを特徴とする、請求項1に記載のナトリウム冷却原子炉。
【請求項7】
前記フライホイールは、前記インペラを取り囲むことを特徴とする、請求項1に記載のナトリウム冷却原子炉。
【請求項8】
前記フライホイールは、シャフトレスであり、回転軸を中心とする中心開口部を規定し、その中心開口部を通って一次冷却材の自然循環が流れることを可能にすることを特徴とする、請求項1に記載のナトリウム冷却原子炉。
【請求項9】
さらに、前記電磁ポンプの停止時に前記インペラを駆動するために電磁界を生成するために、前記電磁ポンプのコイルに通電するように構成されたバッテリを含むことを特徴とする、請求項1に記載のナトリウム冷却原子炉。
【請求項10】
電磁ポンプにおいてコーストダウン流を提供する方法であって、
前記電磁ポンプによって、流体流路を通って導電性流体を流れさせる工程と、
前記流体流路内に配置されたインペラによって前記導電性流体からエネルギーを抽出し、前記インペラを回転させる工程と、
回転エネルギーを前記インペラからフライホイールに伝達して前記フライホイールを回転させる工程であって、前記フライホイールは回転エネルギーを蓄積するための質量を有している、工程と、
蓄積された前記回転エネルギーを、前記電磁ポンプの停止事象時に前記フライホイールによって前記インペラに伝達させる工程と、
を含み、
前記インペラは、回転し、前記導電性流体を前記流体流路に沿って流れさせることを特徴とする、方法。
【請求項11】
前記インペラは、前記電磁ポンプへの入口付近に配置されることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記インペラは、前記電磁ポンプの出口付近に配置されることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記インペラは、前記電磁ポンプ内に配置されることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記フライホイールは、気体環境内に配置されることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
【請求項15】
前記インペラと前記フライホイールとは同軸であることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
【請求項16】
前記フライホイールは、前記インペラを取り囲むことを特徴とする、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記フライホイールは、蓄積された前記回転エネルギーを前記インペラに3秒を超えて伝達するように構成されていることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
【請求項18】
前記フライホイールは、シャフトレスであり、自然循環によって前記流体流路に沿って中心開口部を通って一次冷却材が流れることを可能にする中心開口部を規定することを特徴とする、請求項10に記載の方法。
【請求項19】
さらに、前記電磁ポンプを用いて、前記インペラを回転させる磁界を生成することを含むことを特徴とする、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記磁界を生成することは、前記電磁ポンプがポンピングしていない時間の間には、バッテリによって実行されることを特徴とする、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
〔関連出願の相互参照〕
本出願は2020年8月17日に出願された「CARTRIDGE CORE BARREL FOR NUCLEAR REACTOR」という名称の米国仮特許出願第63/066,785号の利益を主張し、その内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
〔背景〕
ほとんどの原子炉は炉心(原子炉炉心)を有し、炉心内では、燃料要素および制御要素が様々な相互に関連する配置で支持されて、原子炉の出力を制御するための臨界反応度を支持する。冷却材は、典型的には燃料要素と制御要素との間の通路を通って押し出され、核分裂燃料要素によって生成された熱を、有益な目的に使用される熱交換器に伝達する。
【0003】
反応性を低下させるために制御要素を炉心に挿入するなどして原子炉が停止すると、核分裂生成物は、放射性崩壊を受けるにつれて熱を発生し続ける。場合によっては、崩壊熱出力レベルは、最初が運転停止前の炉心出力の約6~7%であり、これは原子炉の停止時に対処しなければならないかなりの量の熱であり得る。
【0004】
残留熱除去システムは停止された原子炉からの崩壊熱に対処するように設計された標準的な安全システムであり、循環ポンプを駆動する緊急発電機、受動的熱除去システム、および他のタイプの熱除去システムを含むことができる。適切に機能する崩壊熱除去システムがなければ、残留熱は、原子炉システム内で壊滅的な故障を引き起こす可能性がある。
【0005】
いくつかの原子炉は、崩壊熱に対処するために、直接原子炉補助冷却システム(DRACS)または原子炉容器補助冷却システム(RVACS)を利用し、これらのシステムは主に、原子炉停止後の崩壊熱を除去するために信頼される安全システムである。多くの場合、これらの残留熱除去システムは、熱エネルギーを炉心から遠ざけるように伝達し、それを雰囲気に放出する。
【0006】
しかしながら、これらの崩壊熱除去システムは典型的には、ポンプを駆動して一次冷却材を循環させ続けるために電力を必要とし、さもなければ、冷却材が停滞し、炉心内に崩壊熱が蓄積し、故障につながる可能性がある。ディーゼル発電機に依存することが一般的であり、ディーゼル発電機は、停電に応答して作動して、1つ以上のポンプを動作させ続けて、炉心内の一次冷却材を循環させて、崩壊熱を除去するように設計されている。電力がない場合であっても、炉心を通して一次冷却材を循環させ続けることができる受動的システムを使用することは、当技術分野において改善であろう。
【0007】
〔要約〕
いくつかの実施形態によれば、受動的システムは、慣性コーストダウンシステムを通る崩壊熱除去を可能にするために、炉心を通して一次冷却材を循環させるように機能する。いくつかの実施形態では、慣性コーストダウンシステムは、インペラ(羽根車)(impeller)に関連付けられたフライホイールを含み、運動エネルギーを蓄積するために使用される。ポンプを駆動するための電気がない場合、フライホイールに蓄積された運動エネルギーはインペラによって放出され、インペラは一次冷却材を循環させ続けて、崩壊熱を炉心から引き離す。
【0008】
いくつかの実施形態によれば、ナトリウム冷却原子炉は、原子炉容器と、原子炉容器内の炉心と、原子炉容器内の一次熱交換器と、一次冷却材を炉心および一次熱交換器を通して循環させるように構成された一次冷却材ループと、一次冷却材ループと流体連通し、一次冷却材ループを通して一次冷却材を循環させるように構成された電磁ポンプと、一次冷却材ループに沿って配置された慣性コーストダウンシステムとを含む。慣性コーストダウンシステムは、インペラと、フライホイールとを含む。慣性コーストダウンシステムは、ナトリウム冷却原子炉の運転中に回転運動エネルギーを蓄積するように構成される。
【0009】
場合によっては、インペラは、電磁ポンプへの入口に隣接して配置される。場合によっては、フライホイールは、原子炉容器のカバーガス(cover gas)領域内に配置される。
【0010】
いくつかの実施形態によれば、インペラおよびフライホイールは、一次冷却材ループを通る一次冷却材の循環を電磁ポンプが停止するときに、回転運動エネルギーを放出して一次冷却材を流れさせるように構成される。
【0011】
フライホイールは、電磁ポンプが一次冷却材の循環を停止した後、インペラが5秒を超えて回転し続けることを可能にする充分な質量を有するように構成されてもよい。
【0012】
いくつかの実施例では、フライホイールおよびインペラは同軸である。例えば、フライホイールとインペラとは、駆動軸によって連結されていてもよい。場合によっては、フライホイールは、インペラを取り囲む。場合によっては、フライホイールは、シャフトレス(軸無し)(shaftless)であり、フライホイールの回転軸を中心とする中心開口部を規定し、それを通って一次冷却材の自然循環が流れることを可能にする。
【0013】
いくつかの実施形態では、バッテリが電磁ポンプの停止時にインペラを駆動するために電磁界を生成するために、電磁ポンプのコイルに通電するようにバッテリが構成される。インペラは電磁ポンプのコイルによって駆動されてもよく、場合によっては、ポンプが動作していないとき、バッテリなどによって1つまたは複数のコイルに通電して、ポンプが完全に動作していないときでも冷却材の流れを提供するようにインペラを駆動することができる。
【0014】
いくつかの実施形態によれば、電磁ポンプにおいてコーストダウン流を提供する方法は、電磁ポンプによって、流体流路を通して導電性流体を流れさせる工程と、インペラを回転させるために、流体流路内に配置されたインペラによって導電性流体からエネルギーを抽出する工程と、インペラからフライホイールに回転エネルギーを伝達して前記フライホイールを回転させる工程であって、フライホイールは質量を有して回転エネルギーを蓄積する工程と、電磁ポンプの停止事象時に、フライホイールによって、蓄積された回転エネルギーをインペラに伝達させる工程と、を含み、ここで、インペラは、回転し、導電性流体が流体流路に沿って流れるようにする。
【0015】
インペラは、電磁ポンプへの入口付近、電磁ポンプの出口付近、または電磁ポンプ内に配置される。
【0016】
場合によっては、フライホイールは気体環境に配置される。一実施例として、フライホイールは、原子炉のカバーガス領域に配置されてもよい。
【0017】
いくつかの実施形態では、インペラおよびフライホイールは同軸である。例えば、フライホイールは、インペラを取り囲むか、駆動シャフトによってインペラに結合されるか、または他の何らかの配置であってもよい。
【0018】
いくつかの例では、フライホイールは、電磁ポンプの停止後、3秒、5秒、7秒、10秒、15秒、またはそれ以上の間、蓄積された回転エネルギーをインペラに伝達するように構成される。
【0019】
いくつかの実施形態によれば、フライホイールはシャフトレスであり、自然循環によって流体流路に沿って中心開口部を通って一次冷却材が流れることを可能にする中心開口部を規定する。例えば、フライホイールのブレード(羽根、回転翼)(blade)は、リング、ベアリング、または他の何らかの好適な構成によって、ブレードの外縁によって支持され、中心開口部を通る回転軸の周りを回転することができる。
【0020】
場合によっては、本方法はさらに、電磁ポンプを用いて、インペラを回転させる磁界を生成することを含む。例えば、インペラは、磁界がインペラを回転させることを可能にする磁石を含んでもよい。
【0021】
いくつかの実施形態によれば、磁界の生成は、電磁ポンプがポンピング(圧送)(pumping)していない時間の間には、バッテリによって実行される。
【0022】
〔図面の簡単な説明〕
図1は、いくつかの実施形態による、ポンプ入口に配置された炉心、ポンプ、および慣性コーストダウンシステム114を示す原子炉容器の模式図である。
【0023】
図2は、いくつかの実施形態による、ポンプ出口に配置された炉心、ポンプ、および慣性コーストダウンシステム114を示す原子炉容器の模式図を示す。
【0024】
図3は、いくつかの実施形態による、回転エネルギーを蓄積し、蓄積された回転エネルギーを一次冷却材に選択的に付与するためにポンプと併用され得る慣性コーストダウンシステム114の模式図を示す。
【0025】
図4は、いくつかの実施形態による、一次冷却材ポンプ内の慣性コーストダウンシステム114として使用することができるシャフトレスインペラの模式図を示す。
【0026】
〔詳細な説明〕
本開示は概して、停止事象中に原子炉から崩壊熱を除去するための受動的機器およびシステムに関し、外部ポンピング力または外部電力がない場合に、回転エネルギー蓄積および選択的放出の原理を介して動作し、一次冷却材を循環させ続けることができる受動的システムを含む。
【0027】
原子炉の停止には、定期的な保守、燃料補給、停電、その他の多くの理由がある。多くの実施形態では、原子炉が停止するとき、原子炉構成要素への熱損傷を回避するために管理される必要があるかなりの量の崩壊熱が最初に存在する。ウランまたはプルトニウム核分裂のような大きな原子の場合、放出されるエネルギーの大部分は、高速で飛び出す2つのより小さな原子(例えば、核分裂生成物)に由来する。いったんこれらの核分裂生成物が減速すると、核はしばしば高エネルギー状態にとどまり、これはゆっくりと放射性崩壊を受け、さらなる熱を生成する。制御棒が炉心に入り、核分裂連鎖反応を中断すると、すべての核分裂が停止し、残りの燃料物質はさらなる中性子の放出を停止するが、核分裂生成物は放射性のままであり、崩壊熱を生成し続ける。崩壊熱出力レベルは典型的には停止直後の原子炉の全出力の約6~7%程度であり、100%出力から6~7%崩壊出力への出力の低減は、ほぼ即時のステップ関数に近似する。次いで、出力レベルは、放射性崩壊物理学に指数関数的に比例して崩壊し続ける。
【0028】
しかしながら、停止に伴って、一次冷却材のための循環ポンプを駆動する電力の損失が起こるような、出力の急激な減少であっても、一次冷却材は炉心および熱交換器を通って流れることを直ちに停止し、崩壊熱は、特に炉心停止事象後の最初の数秒間、極めて急速に蓄積する。
【0029】
図1は、原子炉容器102と、炉心104と、一次冷却材を駆動するためのポンプ106とを含む原子炉100の半分の部分を示す。他の構成要素、例えば、熱交換器、燃料要素、制御要素などは、明確にするために図示されていない。いくつかの実施形態によれば、記載されたシステムは、炉心104が原子炉容器102内の冷却材のプール内に位置するプール型原子炉において有用である。いくつかの実施例では、冷却材は、例えばナトリウムなどの液状の金属冷却材であってもよい。いくつかの場合において、機械式ポンプであってもよく、またはいくつかの場合において、図示されるように、電磁ポンプ106であってもよいポンプによって、冷却材は、原子炉容器102を通して循環される。
【0030】
電磁ポンプ106は、液体ナトリウムなどの導電性液体を電磁力によって移動させるポンプである。ポンプは流路を規定し、磁界は、液体の流れの方向に対して直角に設定され、電流が流体を通過する。その結果、液体を流れさせる電磁界が生じる。場合によっては、電磁ポンプ106は可動部品を含まず、液体を流路に沿って流れさせる磁力を付与するのは電気の印加である。
【0031】
図1に示すように、一次冷却材(例えばナトリウム)は炉心104の上方のナトリウム高温プール110からポンプ入口108内に引き込まれ、一次ナトリウムポンプ106を通って原子炉容器102の底部まで下方に、炉心入口プレナム112に向かって流れる。もちろん、炉心入口プレナム112に戻るナトリウムが、高温プール110からポンプ入口108に入る冷却材よりも低い温度になるように、一次冷却材から熱を除去するために流体流路に沿って配置された1つ以上の熱交換器があってもよい。
【0032】
電磁ポンプが示され、説明されるが、任意のポンプタイプが、開示されるシステムと共に使用され得ることが、当業者には明らかであるべきである。例えば、好適なポンプは、アニュラリニアインダクションポンプ(ALIP)、伝導ポンプ、遠心ポンプ、ならびに他の種類の一次冷却材ポンプを含む。
【0033】
停止事象では、ポンプへの電気の損失があり得、一次冷却材の流れが停止し、したがって、炉心104内に熱が蓄積されることを可能にする。いくつかの実施形態によれば、慣性コーストダウンシステム114は、インペラ116と、ドライブシャフト120などによってインペラに結合されたフライホイール118とを含む。原子炉の始動中、一次冷却材ポンプ106は、一次冷却材がインペラ116を通過するようにし、それによってインペラ116に回転エネルギーを与える。次に、インペラ116は回転エネルギーを、ドライブシャフト120を介してフライホイール118に伝達し、フライホイール118は回転し、したがって、回転エネルギーを蓄積する。
【0034】
場合によっては、フライホイール118は、カバーガス領域122内に配置されてもよく、したがって、一次冷却材内に浸漬されなくてもよい。これは、フライホイール118が回転するための低摩擦環境を提供する。場合によっては、フライホイール118は、ガス排気領域に配置されてもよく、したがって、フライホイール118が受ける摩擦損失をさらに低減する。
【0035】
場合によっては、ドライブシャフト120は、インペラ116をフライホイール118に結合する剛性シャフトである。他の実施形態では、ドライブシャフト120は可撓性であってもよく、したがって、フライホイール118およびインペラ116を、フライホイール118およびインペラ116の軸方向整列に依存しない構成に配置するための選択肢を提供する。
【0036】
フライホイール118は、原子炉容器内に設置するのに適した材料などの任意の適切な材料で形成することができ、慣性コーストダウンシステム114の設計特性に応じて任意の適切な質量を有することができる。一般に、フライホイールは、以下の式1によって説明される回転のその軸の周りの慣性モーメントを有することになる:
【0037】
【0038】
ここで、mはフライホイールの質量の積分であり、蓄積された回転エネルギーは、以下の式2に示されるように計算され得る:
【0039】
【0040】
ここで、ωは角速度である。したがって、蓄積された回転エネルギーは、フライホイールの質量およびその回転速度に依存する。したがって、慣性コーストダウンシステム114は、回転システムの質量を変化させることによって、または流体流速を変化させることによって、任意の所望の回転運動エネルギーを有するように構成され得る。インペラを通過する流体流速は、例えば、冷却材がインペラを通過するときの通る直径を制限することによって、局所領域において増加され得る。例えば、インペラは導管内に設けられてもよく、導管は、流体流速を増加させ、したがってインペラの回転速度を増加させることになる、インペラの配置における減少した直径を有してもよい。インペラを通過する流体速度が増加することにつれて、結果として、より大きな回転エネルギー蓄積が行われる。場合によっては、フライホイール118に付与されるエネルギーは、一次冷却材がポンプ106を通って流れる速度に正比例する。したがって、場合によっては、インペラ116および/またはフライホイール118は、インペラ116および/またはフライホイール118の回転速度を決定するために使用されるセンサ124に結合され得、この回転速度値は、ポンプ106を通る冷却材流速を決定するために使用され得る。
【0041】
例えば、回転流量計124を慣性コーストダウンシステム114と組み合わせて、インペラ116を通過する流体の能動的移動を決定することができる。場合によっては、インペラ116は、ポンプ106、または一次冷却材ループに関連する導管によって境界付けられてもよく、その場合、回転流量計124は、流速に加えて、冷却材の体積流量を決定してもよい。例えば、ポンプは、円形断面を有する流れ導管を規定してもよい。インペラは、その外縁が導管の内壁に対して厳しい公差を有してもよいブレードを有してもよい。したがって、インペラブレードを通る流れを使用して、一次冷却材ポンプ106を通る一次冷却材の体積流量を決定することができる。
【0042】
場合によっては、慣性コーストダウンシステム114は、一次冷却材ポンプ106とは別個である。例えば、慣性コーストダウンシステム114は、一次冷却材ポンプから完全に独立して設けられ、設置され、操作されてもよい。いくつかの実施形態によれば、慣性コーストダウンシステム114は機械的システムであり、一方、一次冷却材ポンプは、動作に必要とされる可動部品を有さない電磁システムであり得る。電磁システムは回転運動エネルギーの形態で機械的慣性コーストダウンシステム114にエネルギーを付与することができ、これは、一次冷却材ポンプ106が流体のポンピングを停止した場合に、一次冷却材を流れ続けさせるために蓄積および使用することができる。
【0043】
使用においては、原子炉の始動中、一次ポンプ106は、循環ループ(矢印で示す)の一次冷却材を、炉心104の底部の入口プレナム112に押し込み、炉心104の上端から高温プール110に出し、1つまたは複数の熱交換器(図示せず)を通って、ポンプ入口108に戻し始める。ポンプ106が一次冷却材を押すと、一次冷却材はインペラ116を通過し、フライホイール118を回転させるインペラ116に回転エネルギーを付与する。一次冷却材がその定常状態運転循環速度に達すると、インペラ/フライホイールも定常状態速度に達する。循環が確立されると、制御棒を炉心104から取り外して、炉心104内の冷却材を加熱する臨界核分裂反応を確立することができる。
【0044】
いくつかの事象において、一次冷却材ポンプ106は、一次冷却材の循環を停止してもよい。これは、例えば、電力の損失、ポンプの故障、または設計基準外の事象によるなど、多くの理由のいずれかのために起こり得る。いずれにしても、一次冷却材ポンプ106が一次冷却材の循環を停止すると、フライホイールによって蓄積された回転慣性によって、インペラが回転し続け、それによって、1つまたは複数の熱交換器を含み得る一次冷却材ループを通って冷却材が流れ続けるようにする。加えて、場合によっては、高温で低密度の冷却材が上昇し、比較的低温で高密度の流体が降下することにつれて、一次冷却材の自然循環が生じ、したがって、一次冷却材ポンプ106が停止した場合に、慣性コーストダウンシステム114と協働して一次冷却材を循環させる。
【0045】
図2は、原子炉容器102と、炉心104と、一次冷却材を駆動するための一次冷却材ポンプ106とを含む原子炉100の半分の部分を示す。他の構成要素、例えば、熱交換器、燃料要素、制御要素などは、明確にするために図示されていない。慣性コーストダウンシステム114は、一次冷却材ポンプ106の出口204の近くに示されている。慣性コーストダウンシステム114は、一次冷却材循環ループに沿った任意の位置、例えば、多くのポンプ入口108のいずれかの近く、ポンプ出口204の近く、ポンプ環状体206内、炉心入口プレナム112の近く、または任意の他の好適な位置に配置され得ることを理解されたい。
【0046】
図示の実施形態はポンプ出口204よりも高い高さでポンプ入口108を用いて一次冷却材を下方にポンプする構成でポンプを示しているが、ポンプは逆にすることができ、原子炉容器の底部付近にポンプ入口108を有し、ポンプ入口108よりも高い高さでポンプ出口204を有することができ、この場合、ポンプ出口204は一次冷却材を炉心入口プレナム112に戻す配管と流体連通することができる。
【0047】
いくつかの実施形態では、慣性コーストダウンシステム114は、そのベーン(羽根)(vane)を通過する流体に応答して回転するように構成されたインペラ202を含む。用語「インペラ」は、一次冷却材ポンプ106が流体のポンピングを停止するときに、流れている流体からエネルギーを抽出し、流体にエネルギーを付与するデバイスを指すために使用されることが理解されるだろう。流れている流体からエネルギーを抽出するように機能するデバイスのための適切な用語は「回転体」であり得るが、この説明の文脈において、用語は互換的に使用され、用語「インペラ」は、慣性コーストダウンシステム114が流体にエネルギーを提供している動作事例に関連するだけでなく、流れている流体からエネルギーを抽出するシステムにも関連する。
【0048】
いくつかの実施形態では、インペラ202は、インペラ自体が回転運動エネルギーを蓄積するように、かなりの質量を含んでもよい。場合によっては、インペラおよびフライホイールは同じ構造であってもよく、または2つの構成要素を結合する駆動シャフトなしで互いに直接結合されてもよい。例えば、場合によっては、インペラ202は、回転運動エネルギーを蓄積するために別個のフライホイールを必要としない充分な質量を含む。
【0049】
インペラ202は、一次冷却材ポンプ106によって、原子炉容器102に結合された支持体208によって、または一次冷却材流路内にインペラ202を配置する支持体の組み合わせによって支持されてもよい。
【0050】
図3に関して、慣性コーストダウンシステム114が示されており、インペラ302はその周囲に、ケージ、環状体(アニュラス)(annulus)、または円筒などの外周構造304を有してもよく、いくつかの実施形態では、外周構造304は、インペラ302と共に回転する少なくとも一部を含んでもよい。この外周構造304は、回転運動エネルギーを蓄積する質量を有するように構成されてもよい。いくつかの実施例では、外周構造304は、流体導管の内壁などの支持体に静的に取り付けられてもよく、流体流内にインペラ302を配置する。インペラ302は原子炉の始動および運転中に自由回転(フリースピン)することができ、一次冷却材ポンプが停止すべき場合、インペラ302は、回転し続けることができ、その回転運動エネルギーを流体流エネルギーに変換して、一次冷却材が一次冷却材ループを通って流れ続けるようにし、炉心から崩壊熱を除去する。
【0051】
図4は、シャフトレスインペラ402を利用する慣性コーストダウンシステム114の実施形態を示す。場合によっては、慣性コーストダウンシステム114は、電磁ポンプの内部に配置することができる。外側リング404は、回転慣性を蓄積するのに適した質量を有するように形成することができる。場合によっては、一次冷却材ポンプが作動していないときなどに流体を流れさせるために使用することができる回転慣性を蓄積するために、インペラ402自体が充分な質量を有していてもよい。例えば、停止事象のときに、インペラ402は、インペラ402がコーストダウン(惰力運転)することにつれて、一次冷却材を循環し続けることができる。慣性コーストダウンシステム114は、一次冷却材ループ内またはそれに沿った任意の適切な位置、例えば一次冷却材ポンプの入口または出口付近、ポンプ自体内、炉心の入口または出口付近、または何らかの他の位置に配置することができる。
【0052】
外側リング404は、モータのステータと同様に動作するように構成されてもよい。言い換えれば、外側リング404は、インペラ402を駆動するのを助ける磁界を提供し得る。場合によっては、外側リング404は、比較的低い摩擦損失で滑らかな動作を可能にするために、外側リング404内でインペラ402を自動的にセンタリング(自己中心)(self-center)するために使用され得る磁界を提供し得る。
【0053】
インペラ402は、冷却材が通過することを可能にする中心開口部406を規定してもよい。中心開口部406を有するシャフトレスインペラ402は、一次冷却材ポンプからのエネルギーがない場合であっても、またインペラ402がコーストダウンして回転を停止した後であっても、一次冷却材のより自然な循環を可能にすることができる。シャフトレス構成は、エッジ効果を回避し、冷却材の流れに付与される乱れを低減するという付加的な利点を提供する。
【0054】
いくつかの実施形態では、インペラは、電磁ポンプによって駆動されてもよい。例えば、インペラは磁石を含むことができ、電磁ポンプに関連する電磁界はインペラを能動的に駆動することができる。いくつかの実施例では、インペラは、任意選択で、バッテリによって給電されてもよい。例えば、電磁ポンプがポンピングを停止する場合、バッテリは、インペラを電気モータのステータと同様に回転させる磁界を提供することによって、インペラを駆動し続けることができる。場合によっては、バッテリは、インペラを回転させ、電磁ポンプの全出力と比較して、低減された流れを提供してもよい。場合によっては、バッテリは、インペラを回転させ、7%の流量、10%の流量、15%の流量、20%の流量、またはそれ以上の流量の上昇を提供して、原子炉容器内の冷却材を循環させ続けることができる。バッテリ電力は、電磁ポンプが冷却材のポンピングを停止する場合のバックアップシステムとして提供されてもよく、炉心内の崩壊熱を処理するために、インペラが原子炉内の冷却材を流し続けることを可能にしてもよい。バッテリバックアップ機能は、慣性コーストダウン機能に加えて提供されてもよい。
【0055】
場合によっては、慣性コーストダウンシステム114は、約3秒、5秒、7秒、10秒、15秒、またはそれ以上など、一次冷却材ポンプが停止した後の適切な時間にわたって一次冷却材流を提供するように構成される。いくつかの実施例では、開示された実施形態の半減時間(例えば、流れが半減する時間)は5秒、または8秒、または10秒、または12秒、または15秒、またはそれ以上のオーダーである。換言すれば、一旦電磁ポンプがオフにされると、流量は、半減時間が経過した後に50%だけ減少され、半減時間が2回経過した後に25%の流量に減少される。
【0056】
いくつかの実施形態では、インペラは、一次冷却材内に配置され、一次冷却材ポンプが一次冷却材を流れさせるときにエネルギーを抽出する。場合によっては、フライホイールは、インペラとは別個であり、インペラとは異なる所に配置されてもよい。例えば、フライホイールは、一次冷却材内に配置されなくてもよく、むしろ、カバーガス領域などの一次冷却材の上方に、または一次冷却材に曝されないシール位置に配置されてもよい。インペラは、滑らかな動作を可能にするために、油圧軸受によって支持されてもよい。慣性コーストダウンシステム114は、一次冷却材ポンプとは別個であってもよく、一次冷却材ポンプに取り付けられ、内部に備えられ、または他の方法で一次冷却材ポンプによって支持された1つまたは複数の構成要素を有してもよい。慣性コーストダウンシステム114は、電磁一次冷却材ポンプが停止したときに、慣性コーストダウンおよび継続的な一次冷却材循環を提供することができる。
【0057】
本開示は例示的な実施形態を記載し、したがって、本開示の実施形態の範囲および添付の特許請求の範囲をいかなる形でも限定することを意図するものではない。実施形態は、特定の構成要素、機能、およびそれらの関係の実装を示す機能構成ブロックの助けを借りて上述されてきた。これらの機能的構成要素の境界は、説明の便宜上、本明細書において任意に定義されている。代替の境界は、指定された機能およびその関係が適切に実行される程度まで定義され得る。
【0058】
特定の実施形態の前述の説明は、当業者の知識を適用することによって、本開示の実施形態の一般的概念から逸脱することなく、過度の実験なしに、そのような特定の実施形態のような様々な用途に容易に修正および/または適応することができる本開示の実施形態の一般的性質を十分に明らかにするであろう。したがって、そのような適応および修正は、本明細書に提示される教示および指針に基づいて、開示される実施形態の均等物の意味および範囲内にあることが意図される。本明細書における説明または用語は、本明細書に提示される教示および指針に照らして、明細書の用語または説明が当業者によって解釈されるように、記載のためであり、限定のためではない。
【0059】
本発明の実施形態の幅および開示は、上述の例示的な実施形態のいずれによっても限定されるべきではなく、以下の特許請求の開示およびそれらの均等物に従ってのみ定義されるべきである。
【0060】
本明細書全体を通して、所与のパラメータ、特性、または条件に関して「実質的に」という用語は、所与のパラメータ、特性、または条件が許容可能な許容範囲内など、わずかな程度の分散で満たされることを当業者が理解する程度を意味し、含むことができる。例えば、実質的に満たされる特定のパラメータ、特性、または条件に応じて、パラメータ、特性、または条件は、少なくとも約90%満たされてもよく、少なくとも約95%満たされてもよく、または少なくとも約99%満たされてもよい。
【0061】
特に明記されない限り、または使用されるような文脈内で別様に理解されない限り、とりわけ、「can(可能)」、「could(可能)」、「might(可能性がある)」、または「may(可能性がある)」などの条件付き言語は一般に、特定の実装形態が含むことができるが、他の実装形態は特定の特徴、要素、および/または動作を含まないことを伝えることが意図される。したがって、そのような条件付き言語は一般に、特徴、要素、および/または動作が1つまたは複数の実装のために何らかの形で必要とされること、または1つまたは複数の実装がユーザ入力またはプロンプトの有無にかかわらず、これらの特徴、要素、および/または動作が任意の特定の実装において含まれるか、または実行されるべきかどうかを決定するための論理を必ず含むことを含意するものではない。
【0062】
明細書および図面は、原子炉のモジュールを製造設備内で製造し、モジュールを組み立てることができる建設現場に輸送することを可能にし、それによって現場での製造の煩雑さおよび費用を大幅に低減することができる、システム、機器、装置、および技術の実施例を開示する。さらに、原子炉のシステムが簡素化され、現場製作の代わりに工場製作をさらに促進している。
【0063】
当業者は、本明細書に開示される任意のプロセスまたは方法が多くの方法で変更され得ることを認識するであろう。本明細書に記載および/または図示される工程の工程パラメータおよび順序は、実施例としてのみ与えられ、所望に応じて変更することができる。たとえば、本明細書で図示および/または説明される工程は特定の順序で図示または説明され得るが、これらの工程は図示または説明される順序で必ずしも実行される必要はない。
【0064】
本明細書で説明および/または図示される様々な例示的な方法は、本明細書で説明または図示されるステップのうちの1つまたは複数を省略することもでき、または開示されるものに加えて追加のステップを含むこともできる。さらに、本明細書に開示される任意の方法のステップは、本明細書に開示される任意の他の方法の任意の1つ以上のステップと組み合わせることができる。
【0065】
もちろん、本開示の様々な特徴を説明する目的で、要素および/または方法の考えられるすべての組み合わせを説明することは不可能であるが、当業者は、開示された特徴の多くのさらなる組み合わせおよび置換が可能であることを認識する。したがって、本開示の範囲または趣旨から逸脱することなく、本開示に様々な修正を行うことができる。さらに、本発明の他の実施形態は、明細書および添付の図面の考察、ならびに本明細書に提示される開示される実施形態の実施から明らかであり得る。明細書および添付の図面において提示される実施例は、あらゆる点において、限定的ではなく例示的であると見なされるべきである。本明細書では特定の用語が使用されるが、それらは一般的かつ説明的な意味でのみ使用され、限定の目的で使用されない。
【0066】
特に明記しない限り、用語「connected to(に接続される)」および「coupled to(に結合される)」(およびそれらの派生語)は、明細書に使用される場合、直接的および間接的(すなわち、他の要素または構成要素を介して)の両方の連結を可能にすると解釈されるべきである。さらに、明細書に使用される「a」または「an」という用語は「のうちの少なくとも1つ」を意味すると解釈されるべきであり、最後に、使用を容易にするために、明細書に使用される「including」および「having」(およびそれらの派生語)という用語は「comprising」という用語と交換可能であり、「comprising」という用語と同じ意味を有する。
【0067】
前述および添付の図面から、特定の実装が例示の目的で本明細書に記載されているが、添付の特許請求の範囲およびそこに記載されている要素の趣旨および範囲から逸脱することなく、様々な修正が行われ得ることが理解されよう。加えて、特定の実施局面は特定の特許請求の範囲の形態で以下に提示されるが、本発明者らは任意の利用可能な特許請求の形態の様々な局面を企図する。例えば、いくつかの局面のみが特定の構成で具現化されるものとして現在列挙され得るが、他の局面も同様に具現化され得る。本開示の利益を有する当業者には明らかであるように、様々な修正および変更を行うことができる。全てのそのような修正および変更を包含することが意図され、したがって、上記の説明は、限定的な意味ではなく、例示的な意味で見なされるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【
図1】いくつかの実施形態による、ポンプ入口に配置された炉心、ポンプ、および慣性コーストダウンシステム114を示す原子炉容器の模式図である。
【
図2】いくつかの実施形態による、ポンプ出口に配置された炉心、ポンプ、および慣性コーストダウンシステム114を示す原子炉容器の模式図を示す。
【
図3】いくつかの実施形態による、回転エネルギーを蓄積し、蓄積された回転エネルギーを一次冷却材に選択的に付与するためにポンプと併用され得る慣性コーストダウンシステム114の模式図を示す。
【
図4】いくつかの実施形態による、一次冷却材ポンプ内の慣性コーストダウンシステム114として使用することができるシャフトレスインペラの模式図を示す。
【国際調査報告】