(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-06
(54)【発明の名称】可視化装置のためのテザー作動システム及び方法
(51)【国際特許分類】
A63G 31/16 20060101AFI20230830BHJP
A63G 31/02 20060101ALI20230830BHJP
【FI】
A63G31/16
A63G31/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023511841
(86)(22)【出願日】2021-08-09
(85)【翻訳文提出日】2023-02-15
(86)【国際出願番号】 US2021045146
(87)【国際公開番号】W WO2022039949
(87)【国際公開日】2022-02-24
(32)【優先日】2020-08-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-06-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511077292
【氏名又は名称】ユニバーサル シティ スタジオズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(72)【発明者】
【氏名】ライジ アンドリュー ブライアン
(72)【発明者】
【氏名】マジダリ デイヴィッド ジェラルド
(57)【要約】
拡張現実、仮想現実及び/又は複合現実(AR/VR)システム(10)が、ユーザによって装着されてアトラクション(168)の乗り物段階中にユーザによる可視化のための仮想特徴を表示するように構成されたウェアラブル可視化アセンブリ(44)を含む。ウェアラブル可視化アセンブリ(44)は、ユーザにおけるウェアラブル可視化アセンブリ(44)の取り付け状態を示すフィードバックを提供するように構成されたセンサ(102)を含む。AR/VRシステム(10)は、テザー(28)を介してウェアラブル可視化アセンブリ(44)に結合され、テザー(28)を回収するように構成された回収アセンブリ(198)も含む。AR/VRシステム(10)は、格納アセンブリ(198)及びセンサ(102)に通信可能に結合されたコントローラ(210)をさらに含む。コントローラ(210)は、ウェアラブル可視化アセンブリ(44)が乗り物段階中に分離構成(38)にあることを示すフィードバックに応答して、テザー(28)を回収してウェアラブル可視化アセンブリ(44)を収納構成(254)に移行させるように格納アセンブリ(198)を作動させるよう構成される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
拡張現実、仮想現実及び/又は複合現実(AR/VR)システムであって、
ユーザによって装着されてアトラクションの乗り物段階中に前記ユーザによる可視化のための仮想特徴を表示するように構成されたウェアラブル可視化アセンブリであって、前記ユーザにおける前記ウェアラブル可視化アセンブリの取り付け状態を示すフィードバックを提供するように構成されたセンサを含む、ウェアラブル可視化アセンブリと、
テザーを介して前記ウェアラブル可視化アセンブリに結合され、前記テザーを回収するように構成された格納アセンブリと、
前記格納アセンブリ及び前記センサに通信可能に結合され、前記ウェアラブル可視化アセンブリが前記乗り物段階中に分離構成にあることを示す前記フィードバックに応答して、前記テザーを回収して前記ウェアラブル可視化アセンブリを収納構成に移行させるように前記格納アセンブリを作動させるよう構成されたコントローラと、
を備えることを特徴とするAR/VRシステム。
【請求項2】
前記ウェアラブル可視化アセンブリは、
前記ユーザの頭部に結合するように構成されたインターフェイス装置と、
前記インターフェイス装置に結合して前記ユーザによる可視化のための前記仮想特徴を表示するように構成された可視化装置と、
を含む、請求項1に記載のAR/VRシステム。
【請求項3】
前記インターフェイス装置は、反応材料を支持するフレームを含み、前記可視化装置は、前記反応材料に磁気的に結合するように構成された電磁石を含み、前記コントローラは、前記乗り物段階中に前記可視化装置を前記インターフェイス装置と共にロック構成で保持するように前記電磁石を励磁するよう構成される、
請求項2に記載のAR/VRシステム。
【請求項4】
前記センサは接触センサを含み、前記コントローラは、前記接触センサが前記ユーザに接触していないことを示す前記フィードバックに応答して前記ウェアラブル可視化アセンブリが前記分離構成にあると判定するように構成される、
請求項1に記載のAR/VRシステム。
【請求項5】
前記センサは近接センサを含み、前記コントローラは、前記近接センサと前記ユーザとの間の分離距離が閾値距離を上回ることを示すフィードバックに応答して前記ウェアラブル可視化アセンブリが前記分離構成にあると判定するように構成される、
請求項1に記載のAR/VRシステム。
【請求項6】
前記センサはカメラを含み、前記フィードバックは前記ユーザの頭部の画像データを含み、前記コントローラは、前記カメラと前記ユーザの前記頭部との間の分離距離が閾値距離を上回ることを示す前記画像データの分析に応答して前記ウェアラブル可視化アセンブリが前記分離構成にあると判定するように構成される、
請求項1に記載のAR/VRシステム。
【請求項7】
前記アトラクションの乗り物車両を備え、前記格納アセンブリは前記乗り物車両に結合され、前記テザーは、前記格納アセンブリから前記乗り物車両の収納容器を通じて前記ウェアラブル可視化アセンブリに延び、前記ウェアラブル可視化アセンブリは前記収納構成において前記収納容器に係合する、
請求項1に記載のAR/VRシステム。
【請求項8】
コントローラは、前記ウェアラブル可視化アセンブリが前記収納容器内で前記収納構成にある間、前記ウェアラブル可視化アセンブリの接触面を前記収納容器の受け取り面に接するように促す閾値張力を前記テザーに適用して保持するように前記格納アセンブリに命令するよう構成される、
請求項7に記載のAR/VRシステム。
【請求項9】
前記コントローラは、前記アトラクションの乗り物積み込み段階中に前記格納アセンブリからの前記テザーの供出を可能にするように前記格納アセンブリを動作させるよう構成される、
請求項1に記載のAR/VRシステム。
【請求項10】
前記格納アセンブリは、前記テザーを回収し又は前記テザーの供出を可能にするように構成されたドラムを含む、
請求項1に記載のAR/VRシステム。
【請求項11】
前記ウェアラブル可視化アセンブリは、
前記ユーザの頭部に結合するように構成されたインターフェイス装置と、
前記ユーザによる可視化のための前記仮想特徴を表示するように構成されるとともに、前記インターフェイス装置に結合するように構成された可視化装置と、
を含み、前記可視化装置は、前記コントローラに電気的に結合された第1のコネクタを含み、前記インターフェイス装置は、前記センサに電気的に結合された第2のコネクタを含み、前記第1のコネクタは、前記可視化装置及び前記インターフェイス装置の係合構成において前記第2のコネクタに係合して前記センサ及び前記コントローラを電気的に結合するように構成される、
請求項1に記載のAR/VRシステム。
【請求項12】
前記アトラクションの乗り物車両の座席内における前記ユーザの存在を示すさらなるフィードバックを提供するように構成された座席センサを備え、前記コントローラは、前記ユーザが前記アトラクションの前記乗り物車両の前記座席内に存在しないことを示す前記フィードバックに応答して、前記乗り物段階中に前記ウェアラブル可視化アセンブリを前記収納構成に保持するように前記格納アセンブリを作動させるよう構成される、
請求項1に記載のAR/VRシステム。
【請求項13】
拡張現実、仮想現実及び/又は複合現実(AR/VR)システムを動作させる方法であって、
結合システムを介して可視化装置をインターフェイス装置にロックして、アトラクションの乗り物段階中にユーザによって装着されるように構成されたウェアラブル可視化アセンブリを提供することと、
前記ウェアラブル可視化アセンブリのセンサを介して、前記ユーザにおける前記ウェアラブル可視化アセンブリの取り付け状態を示すフィードバックを生成することと、
コントローラを介して前記フィードバックをモニタすることと、
前記乗り物段階中に前記ウェアラブル可視化アセンブリが取り付け構成から分離構成に移行したことを示す前記フィードバックに応答して、前記コントローラを介して、前記ウェアラブル可視化アセンブリに結合された格納アセンブリを、前記ウェアラブル可視化アセンブリを収納構成に移行させるように作動させることと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項14】
前記格納アセンブリは、テザーを介して前記ウェアラブル可視化アセンブリに結合され、前記格納アセンブリを作動させることは、前記テザーを回収して前記ウェアラブル可視化アセンブリを乗り物車両の収納容器に向けて引き寄せて前記収納容器内に引き込むことを含み、前記ウェアラブル可視化アセンブリは、前記収納構成において前記収納容器に係合する、
請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記ウェアラブル可視化アセンブリの前記収納構成において前記ウェアラブル可視化アセンブリの接触面を前記収納容器の受け取り面に接するように促す閾値張力を前記テザーに適用するように前記コントローラを介して前記格納アセンブリを作動させることを含む、
請求項14に記載の方法。
【請求項16】
さらなるセンサを介して前記アトラクションの乗り物車両の座席の占有状態を決定することと、
前記乗り物段階の開始時に前記座席が占有されていないことを示すさらなるフィードバックを前記さらなるセンサから受け取ったことに応答して、前記可視化装置を前記乗り物車両の収納容器内に保持するように前記コントローラを介して前記格納アセンブリを作動させることと、
をさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
拡張現実、仮想現実及び/又は複合現実(AR/VR)システムであって、
アトラクションの乗り物車両と、
テザーを介して前記乗り物車両に結合され、ユーザによる可視化のための仮想特徴を表示するように構成された可視化装置と、
前記ユーザによって装着されて前記可視化装置に係合するように構成されたインターフェイス装置と、
前記乗り物車両及び前記テザーに結合され、前記テザーを回収して前記テザーの延長長さを減少させるように構成された格納アセンブリと、
前記格納アセンブリに電気的に結合され、前記アトラクションの乗り物段階中に前記可視化装置が前記ユーザから分離したことを示すセンサからのフィードバックを受け取ったことに応答して、前記テザーを回収して前記可視化装置及び前記インターフェイス装置を前記乗り物車両の収納容器に移行させるように前記格納アセンブリを作動させるよう構成されたコントローラと、
を備えることを特徴とするAR/VRシステム。
【請求項18】
前記センサを備え、前記センサは前記インターフェイス装置に結合され、前記センサは心拍センサ又は近接センサを含む、
請求項17に記載のAR/VRシステム。
【請求項19】
前記可視化装置は、前記コントローラに電気的に結合された第1のコネクタを含み、前記インターフェイス装置は、前記センサに電気的に結合された第2のコネクタを含み、前記第1のコネクタは、前記可視化装置及び前記インターフェイス装置の係合構成において前記第2のコネクタに係合して前記センサを前記コントローラに電気的に結合するように構成される、
請求項18に記載のAR/VRシステム。
【請求項20】
前記乗り物段階は前記アトラクションの娯楽段階であり、前記乗り物車両は、前記アトラクションの乗り物サイクルの順次的な積み込み段階と積み下ろし段階との間に前記娯楽段階を実行するように構成される、
請求項17に記載のAR/VRシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔関連出願との相互参照〕
本出願は、2020年8月18日に出願された「可視化装置のためのテザー作動システム及び方法(TETHER ACTUATION SYSTEMS AND METHODS FOR VISUALIZATION DEVICE)」という名称の米国仮特許出願シリアル番号第63/067,154号に基づく優先権及びその利益を主張するものであり、この文献は全体が全ての目的で引用により本明細書に組み入れられる。
【背景技術】
【0002】
本節は、以下で説明及び/又は特許請求する本開示の様々な態様に関連し得る技術の様々な態様を読者に紹介するためのものである。本考察は、読者に背景事情を示して本開示の様々な態様のより良い理解を促す上で役立つと考えられる。従って、これらの記載は、先行技術を認めるものとしてではなく上記の観点から読むべきものであると理解されたい。
【0003】
遊園地は、ゲストに楽しみを提供する上で有用な様々な娯楽アトラクションを含むことができる。遊園地の娯楽アトラクションは、特定の観衆を特異的に対象とする異なるテーマを有することができる。例えば、いくつかの娯楽アトラクションは伝統的に子供が興味を抱くテーマを含むことができ、他の娯楽アトラクションは伝統的にさらに成熟した観衆が興味を抱くテーマを含むことができる。これらの娯楽アトラクションでは、テーマを仮想特徴で補強することなどによってゲストの没入的体験を向上させることが望ましいと認識されている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
以下、本明細書に開示するいくつかの実施形態の概要を示す。これらの態様は、読者にこれらのいくつかの実施形態の要約を示すものにすぎず、本開示の範囲を限定するものではないと理解されたい。実際には、本開示は、以下では示していないこともある様々な態様を含むことができる。
【0005】
1つの実施形態では、拡張現実、仮想現実及び/又は複合現実(AR/VR)システムが、ユーザによって装着されてアトラクションの乗り物段階中にユーザによる可視化のための仮想特徴を表示するように構成されたウェアラブル可視化アセンブリを含む。ウェアラブル可視化アセンブリは、ユーザにおけるウェアラブル可視化アセンブリの取り付け状態を示すフィードバックを提供するように構成されたセンサを含む。AR/VRシステムは、テザーを介してウェアラブル可視化アセンブリに結合され、テザーを回収するように構成された格納アセンブリも含む。AR/VRシステムは、格納アセンブリ及びセンサに通信可能に結合されたコントローラをさらに含む。コントローラは、ウェアラブル可視化アセンブリが乗り物段階中に分離構成にあることを示すフィードバックに応答して、テザーを回収してウェアラブル可視化アセンブリを収納構成に移行させるように格納アセンブリを作動させるよう構成される。
【0006】
1つの実施形態では、拡張現実、仮想現実及び/又は複合現実(AR/VR)システムを動作させる方法が、結合システムを介して可視化装置をインターフェイス装置にロックして、アトラクションの乗り物段階中にユーザによって装着されるように構成されたウェアラブル可視化アセンブリを提供することを含む。方法は、ウェアラブル可視化アセンブリのセンサを介して、ユーザにおけるウェアラブル可視化アセンブリの取り付け状態を示すフィードバックを生成することと、コントローラを介してフィードバックをモニタすることとをさらに含む。方法は、乗り物段階中にウェアラブル可視化アセンブリが取り付け構成から分離構成に移行したことを示すフィードバックに応答して、コントローラを介して、ウェアラブル可視化アセンブリに結合された格納アセンブリを、ウェアラブル可視化アセンブリを収納構成に移行させるように作動させることをさらに含む。
【0007】
1つの実施形態では、拡張現実、仮想現実及び/又は複合現実(AR/VR)システムが、アトラクションの乗り物車両と、テザーを介して乗り物車両に結合された可視化装置とを含む。可視化装置は、可視化装置のユーザによる可視化のための仮想特徴を表示するように構成される。AR/VRシステムは、ユーザによって装着されて可視化装置に係合するように構成されたインターフェイス装置を含む。AR/VRシステムは、乗り物車両及びテザーに結合され、テザーを回収してテザーの延長長さを減少させるように構成された格納アセンブリも含む。AR/VRシステムは、格納アセンブリに電気的に結合されたコントローラをさらに含む。コントローラは、アトラクションの乗り物段階中に可視化装置がユーザから分離したことを示すセンサからのフィードバックを受け取ったことに応答して、テザーを回収して可視化装置及びインターフェイス装置を乗り物車両の収納容器に移行させるように格納アセンブリを作動させるよう構成される。
【0008】
本開示の様々な態様に関連して、上述した特徴の様々な改善を行うこともできる。また、これらの様々な態様にさらなる特徴を組み込むこともできる。これらの改善及びさらなる特徴は、個別に又はあらゆる組み合わせで存在することができる。
【0009】
全体を通じて同じ要素を同じ記号で示す添付図面を参照しながら以下の詳細な説明を読めば、本開示のこれらの及びその他の特徴、態様及び利点がより良く理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本実施形態による、拡張現実システム、仮想現実システム及び/又は複合現実システム(AR/VRシステム)の、係合構成にある可視化装置及びインターフェイス装置の斜視図である。
【
図2】本実施形態による、
図1の可視化装置及びインターフェイス装置の分離構成における斜視図である。
【
図3】本実施形態による、
図1のインターフェイス装置の部分的分解図である。
【
図4】本実施形態による、
図1の可視化装置の背面図である。
【
図5】本実施形態による、インターフェイス装置に対する可視化装置の結合を容易にするように互いに位置合わせされた、分離構成における
図1の可視化装置及びインターフェイス装置の斜視図である。
【
図6】本実施形態による、
図1のAR/VRシステムを利用するアトラクションの概略図である。
【
図7】本実施形態による、
図1のAR/VRシステムのテザー作動システムを動作させるプロセスのフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示の1又は2以上の具体的な実施形態について説明する。これらの実施形態を簡潔に説明するために、本明細書では実施の特徴を全て説明しているわけではない。あらゆる工学又は設計プロジェクトにおいて見られるようなあらゆるこのような実施の開発においては、実施によって異なり得るシステム関連及びビジネス関連の制約の順守などの開発者の個別の目的を達成するために、数多くの実施固有の決定を行わなければならないと理解されたい。さらに、このような開発努力は複雑で時間が掛かる場合もあるが、本開示の恩恵を受ける当業者にとっては設計、製作及び製造という日常的な取り組みであると理解されたい。
【0012】
本開示の様々な実施形態の要素を紹介する場合、「a」、「an」及び「the」といった冠詞は、これらの要素が1つ又は2つ以上存在することを意味するものとする。「備える(comprising)」、「含む(including)」及び「有する(having)」という用語は、包括的なものとして意図されており、列記する要素以外のさらなる要素が存在し得ることを意味する。また、本開示の「1つの実施形態」又は「ある実施形態」についての言及は、記載する特徴も含むさらなる実施形態の存在を排除するものとして解釈されるように意図するものではないと理解されたい。
【0013】
遊園地は、遊園地アトラクションのゲストに拡張現実(AR)/仮想現実(VR)体験(例えば、AR体験、VR体験、又はこれらの両方)を提供することによってゲストの体験を強化するように構成されたAR、VR及び/又は混合現実(ARとVRとの組み合わせ)システム(AR/VRシステム)を含むことができる。実際には、特定のハードウェア構成、ソフトウェア構成(例えば、アルゴリズム的構造及び/又はモデル化された応答)、並びに特定のアトラクション特徴の組み合わせを利用して、カスタマイズ可能な、個別化された及び/又は相互作用的なAR/VR体験をゲストに提供することができる。
【0014】
AR/VRシステムは、ゲストの頭部に取り外し可能に結合するように構成された、本明細書ではインターフェイス装置とも呼ぶゲストインターフェイス装置を含む。AR/VRシステムは、(例えば、インターフェイス装置がゲストの頭部上に配置されている間に)インターフェイス装置に結合するように構成されたヘッドマウントディスプレイ(例えば、電子ゴーグル又はディスプレイ、メガネ)などの可視化装置も含む。従って、インターフェイス装置は、ゲストが自身の頭部に可視化装置を装着することを可能にする。可視化装置は、ゲストが特定の仮想特徴を見ることを可能にすることができる。可視化装置は、遊園地アトラクションの実際の環境に仮想特徴を重ね合わせること、及びゲストが遊園地アトラクション内に存在している間に異なる仮想環境を提供するように調整可能な仮想特徴を提供することなどによってゲスト体験を強化するために利用することができる。例えば、いくつかの実施形態では、可視化装置をアトラクションの乗り物車両に結合し、アトラクションの経路に沿って乗り物車両と共に移動するように構成することができる。従って、ゲストは、アトラクションの乗り物サイクル中に可視化装置を利用してAR、VR及び/又は複合現実シーンを見ることができる。
【0015】
本開示の実施形態は、乗り物車両内における可視化装置(及び可視化装置に結合されている場合にはインターフェイス装置も)の制御可能な位置付け及び/又は固定を可能にするテザー作動システムに関する。ある実施形態では、テザー作動システムが、可視化装置に結合された第1の端部と、格納アセンブリに結合された第2の端部とを有するテザー(例えば、ケーブル)を含む。格納アセンブリは、乗り物車両のラップバーなどの拘束具内及び/又は乗り物車両の別の支持構造内に配置することができる。乗り物車両は、乗り物車両の拘束具内及び/又は別の支持構造内に形成され、可視化装置を少なくとも部分的に受け取って可視化装置に係合するように構成された収納容器を含むことができる。テザーは、格納アセンブリから収納容器を通じて可視化装置に延びることができる。格納アセンブリは、テザーの延長長さを減少させるためにテザーを選択的に回収し(例えば、巻き取り(spool in)、引き込み、格納し)、テザーの延長長さを増加させるためにテザーの供出(例えば、巻き取り解除(unspooling))を選択的に許可するように構成されたアクチュエータ(例えば、ドラム、スプール、リニアアクチュエータ)を含む。本明細書で使用するテザーの「延長長さ」は、収納容器と可視化装置との間に延びるテザーの長さを示すことができる。
【0016】
テザー作動システムのコントローラ(例えば、乗り物車両のコントローラ、アトラクションのコントローラ、別のコントローラ)は、ゲストの頭部に対する可視化装置の位置を示すセンサフィードバック、及び/又は乗り物車両が実行している乗り物サイクルの部分を示す乗り物データなどのフィードバック(例えば、入力)に基づいてテザーの回収及び/又はテザーの供出を選択的に行うように格納アセンブリを動作させるよう構成することができる。例えば、コントローラは、乗り物車両が乗り物サイクルの(例えば、ゲストが乗り物車両に乗車する)積み込み段階又は積み込み動作を実行していると判定すると、格納アセンブリに(例えば、ゲストがテザーに結合された可視化装置を掴んで引っ張った時などに)テザーの供出を可能にするように命令することができる。従って、コントローラは、乗り物車両に乗車したゲストが収納容器内に配置された可視化装置を掴み、可視化装置をゲストの頭部に向かって引っ張り/引き寄せ(例えば、格納アセンブリからのテザーの供出を可能にしてテザーの延長長さを増加させ)、ゲストによって装着された(例えば、ゲストの頭部上に配置された)インターフェイス装置に可視化装置を結合(例えば、係合)させることを可能にする。
【0017】
AR/VRシステムは、可視化装置とインターフェイス装置との係合時に可視化装置をインターフェイス装置と共に係合構成(例えば、結合構成)に保持することを容易にする結合システム(例えば、電磁結合システム)を含むことができる。例えば、電磁結合システムは、可視化装置、インターフェイス装置、又はこれらの両方と一体化された(例えば、結合された)1又は2以上の電磁石を含むことができる。電磁石は、可視化装置、インターフェイス装置、又はこれらの両方と一体化できる対応する反応材料(例えば、1又は2以上の金属材料片、永久磁石、他の電磁石)に選択的に係合する(例えば、磁気的に結合する)ように構成される。ある実施形態では、コントローラが、電磁石を選択的に励磁して一定期間にわたって可視化装置及びインターフェイス装置を係合構成にロック(例えば、保持)することができる。例えば、コントローラは、例えば乗り物サイクルの娯楽段階(例えば、乗り物サイクルの積み込み段階と積み下ろし段階との間の段階)中に、可視化装置を(例えば、電磁石の作動を介して)インターフェイス装置にロックして結合力を高めることによって、可視化装置がインターフェイス装置から分離するのを抑制することができる。明確にするために、本明細書では可視化装置及びインターフェイス装置を、係合構成にある時には「ウェアラブル可視化アセンブリ」と呼ぶことができる。なお、可視化装置をインターフェイス装置と共に係合構成に保持するには、様々なタイプの結合システムのうちのいずれかを使用することができると理解されたい。
【0018】
いくつかの事例では、乗り物サイクルの娯楽段階又は別の段階中に、ゲストが可視化装置をインターフェイス装置から、或いはウェアラブル可視化アセンブリ全体をゲストの頭部から意図的に又は意図せずに分離させてしまうことがある。或いは、いくつかの事例では、可視化装置がインターフェイス装置から外れ(例えば、分離し)、或いはウェアラブル可視化アセンブリ全体がゲストの頭部から外れてしまうこともある。テザー作動システムは、可視化装置がインターフェイス装置から取り外され又は分離したこと、及び/又はウェアラブル可視化アセンブリがゲストの頭部から分離したことを検出するように構成された1又は複数のセンサを含むことができる。一例として、ある実施形態では、(単複の)センサが、ウェアラブル可視化アセンブリがゲストの頭部に結合されているか、それとも分離しているかを示すフィードバックをコントローラに提供するように構成された接触センサ(例えば、パルスセンサ)及び/又は近接センサを含むことができる。本明細書では、乗り物サイクルの娯楽段階中などの望ましくない期間中に可視化装置又はウェアラブル可視化アセンブリ全体がゲストの頭部から取り外されることを、ウェアラブル可視化アセンブリの「除去イベント」と呼ぶ。
【0019】
コントローラは、(例えば、受け取ったセンサフィードバックに基づいて)除去イベントを検出すると、テザーを格納して(例えば、巻き取って、引き込んで、又は別様に回収して)テザーの延長長さを減少させ、可視化装置又はウェアラブル可視化アセンブリを収納容器に向けて引き寄せるように格納アセンブリに命令することができる。コントローラは、可視化装置又はウェアラブル可視化アセンブリが収納容器に係合(例えば、接触)して収納位置又は収納構成に移行するまでテザーの格納を制御することができる。ある実施形態では、コントローラが、可視化装置又はウェアラブル可視化アセンブリを収納位置に移行させると、可視化装置又はウェアラブル可視化アセンブリを収納容器の表面又はその他の係合特徴に接するように強制(例えば、圧縮)する閾値張力をテザーに適用するように格納システムを動作させることができる。この目的のために、コントローラは、可視化装置又はウェアラブル可視化アセンブリが娯楽段階の残り部分全体を通じて収納容器にしっかりと固定されて係合した状態を保ち、乗り物車両の客室及び/又は座席エリアを動き回らないことを確実にすることができる。すなわち、テザー作動システムは、可視化装置又はウェアラブル可視化アセンブリを乗り物車両内の収納位置に移行させ、除去イベントの検出時に可視化装置又はウェアラブル可視化アセンブリを収納位置に保持するように構成することができる。本明細書のいくつかの実施形態では、説明を容易にするために、一般に(例えば、可視化装置がインターフェイス装置に係合及び/又はロックされたことに起因して)ウェアラブル可視化装置がテザー作動システムによって格納されることについて言及するが、テザー作動システムは、(例えば、乗り物車両の乗り物座席が空いたままであってAR/VRシステムがゲストによって利用されていない乗り物サイクル中に可視化装置がインターフェイス装置から分離したことに起因して)インターフェイス装置を伴わずに可視化装置を収納容器に格納及び/又は保持することもできると理解されたい。
【0020】
また、電磁石を有する実施形態では、コントローラが、乗り物車両が乗り物サイクルの積み込み段階にあるとの判定時にインターフェイス装置が可視化装置に結合することを容易にし、乗り物サイクルの娯楽段階中にインターフェイス装置を可視化装置にロックし、及び/又は、例えば乗り物車両が乗り物サイクルの娯楽段階を完了して乗り物サイクルの積み下ろし段階に入ったとの判定時にインターフェイス装置が可視化装置から分離することを可能にするように、乗り物サイクルと協調して電磁石を非活性化し又は別様に制御することができる。従って、ゲストは、乗り物車両から降りる前に、乗り物サイクルの娯楽段階中にウェアラブル装置アセンブリが収納位置に格納されたかどうかにかかわらずインターフェイス装置を可視化装置から分離することができる。可視化装置は、乗り物サイクルの娯楽段階中に収納位置に戻されなかった場合、乗り物サイクルの娯楽段階の完了後及び降車中にインターフェイス装置が可視化装置から分離された時に収納位置に格納することができる。また、コントローラは、乗り物車両に入った(例えば、乗車した)別のゲストが上述した技術に従って収納容器から可視化装置を引き出してゲストの対応するインターフェイス装置上に可視化装置を装備できるように、再びテザーの供出を可能にするように格納アセンブリを動作させることができる。以下、図面を参照しながらこれらの及びその他の特徴について説明する。
【0021】
以上を踏まえて、
図1は、ユーザ(例えば、ゲスト、遊園地の従業員、乗り物車両の乗客)がAR/VRシーンを体験すること(例えば、見ること、これらと相互作用すること)を可能にするように構成されたAR/VRシステム10(例えば、ウェアラブル可視化システム)の実施形態の斜視図である。AR/VRシステム10は、AR/VRシステム10の使用を容易にするように互いに取り外し可能に結合された可視化装置12(例えば、ヘッドマウントディスプレイ、ウェアラブル可視化装置)及びインターフェイス装置14を含む。
【0022】
図示の実施形態では、可視化装置12が、可視化装置12のハウジング18に結合された電子メガネ16(例えば、AR/VRメガネ、ゴーグル)を含む。電子メガネ16は、1又は2以上のディスプレイ20(例えば、透明、半透明、不透明)を含むことができる。ある実施形態では、ディスプレイ20が、いくつかの仮想特徴24(例えば、AR特徴)がオーバーレイ表示されたディスプレイ20を通じてユーザが実際の環境22(例えば、アトラクション内の物理的構造)を見ることによって、ユーザが仮想特徴24を実際の環境22に組み込まれているものとして知覚することを可能にすることができる。すなわち、電子メガネ16は、ユーザの視線に仮想特徴24を重ね合わせることによってユーザの視界を少なくとも部分的に制御することができる。この目的のために、可視化装置12は、ユーザがディスプレイ20を通じて見ることができる実際の環境22上にいくつかの仮想特徴24が重なり合った超現実環境26(例えば、ゲーム環境)をユーザが可視化して知覚することを可能にすることができる。非限定的な例として、ディスプレイ20は、透明(例えば、シースルー)発光ダイオード(LED)ディスプレイ、又は透明(例えば、シースルー)有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイを含むことができる。
【0023】
ある実施形態では、可視化装置12が、(例えば、不透明な画面を使用して)ユーザの視界を完全に制御することができる。すなわち、ディスプレイ20は、ユーザに仮想特徴24(例えば、VR特徴)を表示するように構成された不透明又は非透明なディスプレイを含むことができる。従って、ユーザが見ることができる超現実環境26は、例えば1又は2以上の仮想特徴24と電子的に融合された物理的な実際の環境22の実世界画像を含むリアルタイムビデオであることができる。従って、可視化装置12を装着したユーザは、完全に超現実環境26に包まれていると感じることができ、超現実環境26が特定の仮想特徴24を含む実際の環境22であると知覚することができる。ある実施形態では、可視化装置12が、ユーザが見ることができる現実世界の物体に特定の仮想特徴24が重なり合うようにユーザの片目又は両目に光を投影するように構成された光投影特徴などの特徴を含むことができる。このような可視化装置12は、網膜ディスプレイを含むと考えることができる。
【0024】
従って、超現実環境26は、AR体験、VR体験、複合現実体験、コンピュータ媒介現実体験、これらの組み合わせ、又はその別の同様の超現実環境を含むことができると理解されたい。さらに、可視化装置12は、超現実環境26を作成するために単独で又は他の特徴と組み合わせて使用することができると理解されたい。実際には、後述するように、ユーザは、遊園地乗り物の乗車時間全体を通じて、或いはゲーム中、遊園地の特定のエリア又はアトラクション全体、遊園地に関連するホテルへの乗車中及びホテル内などの別の時間中に可視化装置12を装着することもできる。ある実施形態では、遊園地環境で実装される場合、可視化装置12が構造物から分離するのを妨げるために、可視化装置12を構造物(例えば、遊園地の乗り物車両30)に(例えば、テザー28を介して)物理的に結合することができ、及び/又は可視化装置12の動作(例えば、仮想特徴24の表示)を容易にするために、可視化装置12をコンピュータシステム(例えば、乗り物車両30と一体化されたコンピュータシステム)に(例えば、テザー28を介して)電子的に結合することができる。
【0025】
以下で詳述するように、可視化装置12は、電磁結合システム34などの結合システムを介してインターフェイス装置14に取り外し可能に結合することができる(例えば、工具を必要とせずに結合し、工具を使用することなく結合し、ボルトなどのねじ部品を使用せずに結合し、工具を使用することなく、かつ可視化装置12又はインターフェイス装置14のコンポーネントを破壊することなく分離が可能である)。例えば、電磁結合システム34は、可視化装置12及びインターフェイス装置14と一体化することができる。電磁結合システム34は、可視化装置12がインターフェイス装置14に結合される係合構成36(例えば、取り付け構成)と、可視化装置12がインターフェイス装置14から分断(例えば、分離)される分離構成38(例えば、
図2を参照)との間で可視化装置12が素早く移行することを可能にする。
【0026】
インターフェイス装置14は、ユーザの頭部に取り付けられるように、従ってユーザが様々なアトラクション全体を通じて又は特定の遊園地環境を行き来している間に可視化装置12を快適に装着できるように構成される。例えば、インターフェイス装置14は、ユーザの頭部の周囲に広がってユーザの頭部上に締め付けられる(例えば、抑制される)ように構成されたヘッドストラップアセンブリ40を含むことができる。このように、ヘッドストラップアセンブリ40は、(例えば、可視化装置12が係合構成36にある時に)インターフェイス装置14を電磁結合システム34と組み合わせて利用して可視化装置12をユーザ上に保持できるように、ユーザの頭部に対するインターフェイス装置14の取り付けを容易にする。なお、可視化装置12は、ユーザが可視化装置12を快適に装着(例えば、支持)できるサイズ及び重量を有することができると理解されたい。本明細書で使用する可視化装置12及びインターフェイス装置14は、電磁結合システム34又は別の好適な結合システムを介して係合構成36に移行した時にはまとめて「ウェアラブル可視化アセンブリ44」と呼ぶことができる。実際には、他の実施形態では、電磁結合システム34を、可視化装置12及びインターフェイス装置14の分離構成38と係合構成36との間での移行を容易にするように構成された他のいずれかの好適な結合システム(例えば、機械的アクチュエータ、可動リンク)に置き換えることもできると理解されたい。さらに、さらなる実施形態では、可視化装置12及びインターフェイス装置14を互いに一体化(例えば、遊園地全体を通じて共にユーザによって運ばれる、或いは複数の乗り物サイクルにわたって複数のゲストが使用できるように共に乗り物車両上などのアトラクションに留まる分離不能なものに)して集合的にウェアラブル可視化アセンブリ44を形成することもできると理解されたい。
【0027】
図1の例示的な実施形態では、AR/VRシステム10が、テザー28を乗り物車両30又は別の好適な構造物(例えば、部屋の壁、劇場の座席)に結合するテザー作動システム42を含む。以下で詳細に説明するように、テザー作動システム42は、アトラクション(例えば、乗り物車両30を有するアトラクション)の特定の乗り物段階中にユーザがウェアラブル可視化アセンブリ44を装着している間などに、テザー28の緩み及び/又は伸長を選択的に許容することができる。この態様では、テザー作動システム42が、乗り物段階中にユーザがウェアラブル可視化アセンブリ44を装着しながらテザー28からの制限を実質的に受けずに周囲を見回す(例えば、頭を動かす)ことを可能にするのにテザー28の延長長さが十分であることを確実にすることができる。テザー作動システム42は、アトラクションの乗り物段階中にユーザからウェアラブル可視化アセンブリ44が取り外された旨の指示を受け取ると、テザー28を選択的に回収して(例えば、テザー28の延長長さを減少させて)ウェアラブル可視化アセンブリ44を乗り物車両30の収納容器46上又は収納容器46内で収納構成に移行させることができる。この目的のために、テザー作動システム42は、ウェアラブル可視化アセンブリ44がユーザから分離された時点で、乗り物段階の残り部分の最中にウェアラブル可視化アセンブリ44が乗り物車両30を(例えば、乗り物車両30の客室内で)動き回らないようにウェアラブル可視化アセンブリ44の動きを制約することができる。明確にするために、本明細書で使用するテザー28の「延長長さ」は、テザー作動システム42のコンポーネントと可視化装置12に結合されたテザー28の部分との間に延びるテザー28の長さを意味することができる。
【0028】
インターフェイス装置14をさらに詳細に図示して以下の説明を容易にするために、
図3はインターフェイス装置14の実施形態の部分的分解図である。図示の実施形態に示すように、インターフェイス装置14は、インターフェイスフレーム50と、インターフェイスフレーム50に結合できるバイザー52とを含む。ヘッドストラップアセンブリ40は、様々なユーザの頭部パラメータ(例えば、頭部サイズ、頭部形状、ヘアスタイル)に対応してユーザのそれぞれの頭部に対するインターフェイス装置14の結合を容易にするようにヘッドストラップアセンブリ40の内周を調整するための調整アセンブリ54を含むことができる。ある実施形態では、ヘッドストラップアセンブリ40が、ユーザの頭部の額に接触してユーザの頭部に対するインターフェイス装置14の位置合わせ及び/又は固定を容易にするように構成されたマスク56を含む。ヘッドストラップアセンブリ40は、インターフェイスフレーム50のそれぞれの第2の取り付け特徴60に係合するように構成された1又は2以上の第1の取り付け特徴58を含む。従って、第1及び第2の取り付け特徴58、60が係合すると、ヘッドストラップアセンブリ40がインターフェイスフレーム50に結合されるようになる。
【0029】
図示の実施形態では、インターフェイスフレーム50が、第1の周辺端64(例えば、端部、側部)と、第1の周辺端64とは反対側の第2の周辺端66(例えば、端部、側部)と、第1及び第2の周辺端64、66間に延びるリップ68とを有する本体部分62を含む。本体部分62は、第1及び第2の周辺端64、66内に形成された周辺キャビティ70又はポケット、及び/又はリップ68内に形成された1又は2以上のキャビティ72又はポケットを含むことができる。ある実施形態では、電磁結合システム34が、それぞれのキャビティ70、72内に配置されるように構成できる1又は2以上の反応プレート74(例えば、1又は2以上の反応材料)を含む。以下で詳細に説明するように、反応プレート74は、可視化装置12に対するインターフェイス装置14の取り外し可能な結合を容易にするために、可視化装置12に含まれる対応する電磁石と磁気的に結合するように構成される。反応プレート74は、いずれかの好適な1又は複数の鉄鋼材料(例えば、1又は2以上の鉄板、1又は2以上の金属板)を含むことができる。これに加えて又はこれに代えて、反応プレート74は、電磁石又は永久磁石(例えば、ネオジム磁石)を含むこともできる。ある実施形態では、反応プレート74上にそれぞれのキャップ80を配置して、反応プレート74をそれぞれのキャビティ70、72内に封入することができる。なお、キャビティ70、72は、インターフェイス装置14のいずれかの好適な部分内に形成することができ、及び/又は反応プレート74は、インターフェイス装置14のいずれかの好適な部分に結合及び/又は一体化することができると理解されたい。
【0030】
ある実施形態では、本体部分62が、本体部分62の外面96から突出する複数の支持リブ94を含む。具体的には、本体部分62は、第1の周辺端64から延びる第1の支持リブ98と、第2の周辺端66から延びる第2の支持リブとを含むことができる。以下で詳細に説明するように、支持リブ94は、可視化装置12のハウジング18内に形成された対応する支持溝100(例えば、
図4を参照)に係合して、インターフェイス装置14のインターフェイスフレーム50に対する可視化装置12の結合を容易にするように構成される。なお、他の実施形態では、電磁結合システム34が支持リブ94及び支持溝100を含まないこともできると理解されたい。
【0031】
ある実施形態では、インターフェイス装置14が、以下で詳細に説明するように少なくともインターフェイス装置14が可視化装置12に結合されている間に可視化装置12のコントローラ104(例えば、
図4を参照)に通信可能に結合できる1又は2以上のセンサ102を含む。1又は2以上のセンサ102は、インターフェイス装置14がユーザの頭部に装備又は結合されているかどうか(例えば、ユーザの頭部に接触しているか、それともユーザの頭部から分離しているか)を示すフィードバックをコントローラ104に提供するように構成することができる。以下で詳細に説明するように、コントローラ104は、1又は2以上のセンサ102によって受け取られたフィードバックを利用して、ウェアラブル可視化アセンブリ44がユーザの頭部上で取り付け構成にあるか、それともユーザから分離しているかを判定することができる。
図3の例示的な実施形態では、1又は2以上のセンサ102をインターフェイスフレーム50に結合されたように示しているが、他の実施形態では、1又は2以上のセンサ102をインターフェイス装置14の他のいずれかの好適な1又は複数のコンポーネントに結合することもできる。例えば、1又は2以上のセンサ102は、ヘッドストラップアセンブリ40(例えば、
図5を参照)の一部、マスク56、バイザー52、及び/又はインターフェイス装置14の別の好適なコンポーネント又は領域に結合することができる。
【0032】
図4は、可視化装置12の実施形態の背面図である。図示の実施形態では、ハウジング18が、ハウジング18の第1の周辺部分112(例えば、端部、側部)と第2の周辺部分114(例えば、端部、側部)との間に延びるパネル110を含む。電磁結合システム34は、パネル110の表面118の近くに配置された1又は2以上の第1の電磁石116、及び/又は第1及び第2の周辺部分112、114のそれぞれの表面122の近くに配置された1又は2以上の第2の電磁石120を含むことができる。例えば、ある実施形態では、第1の電磁石116を、表面118内に形成されたそれぞれのキャビティ内に密封することができ、第2の電磁石120を、表面122内に形成されたそれぞれのキャビティ内に密封することができる。他の実施形態では、第1及び第2の電磁石116、120(本明細書ではまとめて電磁石124と呼ぶ)がハウジング18の内部に配置され、それぞれ表面118及び表面122に隣接して位置することができる。いずれの場合にも、以下で詳述するように、電磁石124は、インターフェイス装置14の対応する反応プレート74(例えば、
図3を参照)を選択的に引き付けてインターフェイス装置14に対する可視化装置12の磁気的結合を容易にするように構成される。ある実施形態では、電磁石124のうちのいくつかを永久磁石又は好適な反応材料(例えば、金属板)に置き換えることもできる。
【0033】
ある実施形態では、テザー28が、電磁石124、コントローラ104及び/又は可視化装置12の他のいずれかの好適なコンポーネントを電源128に電気的に結合することができる。ある実施形態では、電源128を乗り物車両30に結合して、乗り物車両30と共に(例えば、アトラクションの経路に沿って)移動するように構成することができる。コントローラ104は、電磁結合システム34(例えば、
図1を参照)、テザー作動システム42、及び/又はAR/VRシステム10の他のいずれかの好適なコンポーネントを本明細書で説明する技術に従って動作させるように構成される。コントローラ104は、プロセッサ132及びメモリデバイス134を含む。プロセッサ132は、可視化装置12、電磁結合システム34、テザー作動システム42、及び/又はAR/VRシステム10の他のいずれかの好適なコンポーネント及び/又はAR/VRシステム10を有するアトラクションのコンポーネントを制御するソフトウェアを実行できるマイクロプロセッサを含むことができる。プロセッサ132は、複数のマイクロプロセッサ、1又は2以上の「汎用」マイクロプロセッサ、1又は2以上の専用マイクロプロセッサ、及び/又は1又は2以上の特定用途向け集積回路(ASIC)、又はこれらの何らかの組み合わせを含むことができる。例えば、プロセッサ132は、1又は2以上の縮小命令セットコンピュータ(RISC)プロセッサを含むことができる。メモリデバイス134は、ランダムアクセスメモリ(RAM)などの揮発性メモリ、及び/又はリードオンリメモリ(ROM)などの不揮発性メモリを含むことができる。メモリデバイス134は、制御ソフトウェア、ルックアップテーブル、構成データ又は通信プロトコルなどの情報を記憶することができる。
【0034】
例えば、メモリデバイス134は、電磁結合システム34のコンポーネント、テザー作動システム42のコンポーネント、可視化装置12のコンポーネント、及び/又はAR/VRシステム10を有するアトラクションのいずれかの好適なコンポーネントを制御するための命令などの、プロセッサ132が実行するファームウェア又はソフトウェアを含むプロセッサ実行可能命令を記憶することができる。ある実施形態では、メモリデバイス134が、プロセッサ132が実行する機械可読命令を記憶することができる有形の非一時的機械可読媒体である。メモリデバイス134は、ROM、フラッシュメモリ、ハードドライブ、他のいずれかの好適な光学、磁気又は固体記憶媒体、或いはこれらの組み合わせを含むことができる。
【0035】
図4の例示的な実施形態では、ハウジング18の周辺部分112、114内に形成された支持溝100が、ハウジング18の外側面136の少なくとも一部に沿って延びる。例えば、支持溝100は、表面122(例えば、ハウジング18の遠位端)から概ね電子メガネ16に向かって延びることができる。後述するように、支持溝100は、対応する支持リブ94と係合して、インターフェイス装置14に対する可視化装置12の取り外し可能な結合を容易にするように構成することができる。
【0036】
図5は、可視化装置12及びインターフェイス装置14の実施形態の斜視図である。ユーザは、可視化装置12をインターフェイス装置14に結合するために、(例えば、インターフェイス装置14をユーザの頭部から離したままインターフェイス装置14をユーザの手に保持しながら、又はインターフェイス装置14をユーザの頭部に装着しながら)可視化装置12をインターフェイス装置14に向けて方向140に平行移動させて、インターフェイス装置14の支持リブ94を対応する可視化装置12の支持溝100に係合させることができる。ユーザは、ハウジング18の表面122(例えば、
図4を参照)がインターフェイスフレーム50の第1及び第2の周辺端64、66の対応する受け取り面142に当接するまで、可視化装置12を支持リブ94に沿って(例えば、方向140に)平行移動させることができる。従って、第2の電磁石120は、インターフェイスフレーム50の対応する反応プレート74と整列し、これらに隣接して位置することができる。これに加えて又はこれに代えて、可視化装置12のパネル110の少なくとも一部は、可視化装置12の第1の電磁石116を対応する反応プレート74と整列させるように、インターフェイスフレーム50のリップ68の下方でリップ68に沿って平行移動するように構成することができる。コントローラ104は、電磁石124を励磁して電磁石124を反応プレート74に磁気的に結合させるために、(例えば、電源128(例えば、
図4を参照)を介して)電磁石124に選択的に電力を供給することができる。従って、コントローラ104は、可視化装置12及びインターフェイス装置14の係合構成36への移行及び係合構成36での保持を容易にすることができる。ある実施形態では、コントローラ104が、可視化装置12及びインターフェイス装置14を係合構成36にロック(例えば、保持)できるほど十分に電磁石124を励磁することができる。このような可視化装置12のロック構成では、電磁石124と反応プレート74との間の磁気結合力が、(例えば、AR/VRシステム10の動作中にインターフェイス装置14に加わる可能性があるゲスト入力及び/又は加速力を介した)可視化装置12のインターフェイス装置14からの分離を抑制するのに十分なものであることができる。上述したように、(例えば、互いに結合している時に及び/又は乗り物サイクルと協調して)可視化装置12がインターフェイス装置14から分離するのを抑制するには、いずれかの好適なタイプの結合システムを利用することができる。
【0037】
ある実施形態では、コントローラ104を、可視化装置12の1又は2以上のセンサ150(例えば、近接センサ、慣性測定ユニット[IMU])から受け取られたフィードバックに基づいて可視化装置12がインターフェイス装置14に結合されていると判定するように構成することができる。例えば、コントローラ104は、可視化装置12の一部(例えば、表面122(例えば、
図4を参照)のうちの1つ)がインターフェイス装置14の対応する部分(例えば、受け取り面142のうちの1つ)の閾値距離内及び/又は閾値配向範囲内に存在することを示すフィードバックを1又は2以上のセンサ150から受け取ると、可視化装置12がインターフェイス装置14に結合されていると判定することができる。
【0038】
なお、ある実施形態では、支持溝100及び支持リブ94をAR/VRシステム10から省略することもできると理解されたい。このような実施形態では、電磁石124と反応プレート74との間の磁気結合力が、可視化装置12がインターフェイス装置14に結合された時に可視化装置12の全ての重量を支持するのに十分なものであることができ、及び/又は可視化装置12がインターフェイス装置14に結合された時に可視化装置12の重量の支持を共有する他の構造的特徴を設けることができる。
【0039】
ある実施形態では、AR/VRシステム10が、インターフェイス装置14のコンポーネントを可視化装置12のコンポーネントに通信可能に及び/又は電気的に結合することを容易にするコネクタ152(例えば、電気接点)の組を含む。例えば、コネクタ152は、1又は2以上のセンサ150及びコントローラ104に電気的に結合された第1のコネクタ154と、1又は2以上のセンサ102に電気的に結合された第2のコネクタ156とを含むことができる。第1及び第2のコネクタ154、156は、可視化装置12がインターフェイス装置14に係合(例えば、結合)した時に互いに係合(例えば、接触)するように構成することができる。この目的のために、コネクタ152は、例えば1又は2以上のセンサ102、150とコントローラ104との間の電力及び/又はデータ信号の伝送を容易にすることができる。
【0040】
上記で簡単に説明したように、コントローラ104は、1又は2以上のセンサ102から受け取られたフィードバックを利用して、インターフェイス装置14がユーザの頭部上で装備構成又は取り付け構成にあるかどうかを判定することができる。すなわち、コントローラ104は、受け取られたセンサフィードバックを利用して、ユーザの頭部におけるインターフェイス装置14の、従ってウェアラブル可視化アセンブリ44の取り付け状態を判定することができる。例えば、コントローラ104は、(例えば、可視化装置12がインターフェイス装置14と共に係合構成36に移行した時などの)コネクタ154、156の係合時に1又は2以上のセンサ102からフィードバック(例えば、データ信号)を受け取ることができる。1又は2以上のセンサ102は、ユーザの心拍を検出するように構成された心拍センサ(例えば、光学センサ、発光ダイオード及び対応する検出器を有するセンサシステム)、ユーザの頭部を検出するように構成された近接センサ、及び/又は、例えばヘッドストラップアセンブリ40のストラップ又はその他のセグメントに結合された他の好適な(単複の)センサを含むことができる。心拍センサ及び/又は近接センサは、インターフェイス装置14がユーザの頭部に結合された(例えば、装備された)時にユーザの頭部の一部に接触するように構成し、及び/又は実質的にユーザの頭部に隣接して配置することができる。従って、コントローラ104は、ユーザの心拍が検出されたことを示す(すなわち、心拍センサがユーザの頭部に接触していることを示す)フィードバックを心拍センサから受け取った時、及び/又は近接センサがユーザの頭部から閾値距離内に存在することを示すフィードバックを近接センサから受け取った時に、ウェアラブル可視化アセンブリ44がユーザ上で取り付け構成にあると判定することができる。これとは逆に、コントローラ104は、ユーザの心拍が検出されないことを示す(すなわち、心拍センサがユーザの頭部に接触していないことを示す)フィードバックを心拍センサから受け取った時、及び/又は近接センサがユーザの頭部の閾値距離内に存在しないことを示すフィードバックを近接センサから受け取った時に、ウェアラブル可視化アセンブリ44が(例えば、ユーザから切り離された)分離構成にあると判定することができる。
【0041】
なお、他の実施形態では、AR/VRシステム10からコネクタ152を省略できるように、センサ102、150をコントローラ104と無線で通信するように構成することができると理解されたい。このような実施形態では、コントローラ104が、可視化装置12がインターフェイス装置14と共に係合構成にあることを示すフィードバックを1又は2以上のセンサ150から受け取った時、及びインターフェイス装置14がユーザの頭部に接触しており又はユーザの頭部の閾値距離内に存在する旨のフィードバック(例えば、無線フィードバック)を1又は2以上のセンサ102から受け取った時に、ウェアラブル可視化アセンブリ44がユーザ上で取り付け構成にあると判定することができる。これとは逆に、コントローラ104は、可視化装置12がインターフェイス装置14と共に係合構成にあることを示すフィードバックを1又は2以上のセンサ150から受け取った時、及びインターフェイス装置14がユーザの頭部に接触しておらず又はユーザの頭部の閾値距離内に存在しない旨のフィードバック(例えば、無線フィードバック)を1又は2以上のセンサ102から受け取った時に、ウェアラブル可視化アセンブリ44がユーザから分離されたと判定することができる。
【0042】
さらに、ある実施形態では、1又は2以上のセンサ102のうちの一部又は全部をインターフェイス装置14ではなく可視化装置12に結合することができると理解されたい。一例として、ある実施形態では、1又は2以上のセンサ102が、可視化装置12のハウジング18に結合された近接センサ160(例えば、光学センサ)を含むことができる。ある実施形態では、インターフェイス装置14の一部(例えば、インターフェイスフレーム50)内に開口部を形成して近接センサ160と位置合わせすることにより、可視化装置12がインターフェイス装置14に結合された時に、近接センサ160が開口部を通じてインターフェイス装置14からの干渉を伴わずにユーザの頭部を検出できるようにすることができる。近接センサ160は、ハウジング18の一部とユーザの頭部の一部(例えば、ユーザの額)との間の分離距離を示すフィードバックをコントローラ104に提供することができる。コントローラ104は、可視化装置12がインターフェイス装置14と共に係合構成にあることを示すフィードバックをセンサ150から受け取った時、及びハウジング18の一部とユーザの頭部の一部との間の分離距離が閾値距離を下回ることを示すフィードバックを近接センサ160から受け取った時に、ウェアラブル可視化アセンブリ44がユーザ上で取り付け構成にあると判定することができる。これとは逆に、コントローラ104は、可視化装置12がインターフェイス装置14と共に係合構成にあることを示すフィードバックをセンサ150から受け取った時、及びハウジング18の部分とユーザの頭部の部分との間の分離距離が閾値距離を満たし又は上回ることを示すフィードバックを近接センサ160から受け取った時に、ウェアラブル可視化アセンブリ44がユーザから切り離されたと判定することができる。
【0043】
これに加えて又はこれに代えて、1又は2以上のセンサ102は、可視化装置12のハウジング18に結合できるカメラ162(例えば、
図4を参照)又は複数のカメラを含むことができる。カメラ162は、可視化装置12がインターフェイス装置14上で係合構成36にあってインターフェイス装置14がユーザの頭部に適切に結合されている時にカメラ162がユーザの頭部の一部(例えば、顔、額)に向けられるようにハウジング18上で配置/配向することができる。ある実施形態では、インターフェイス装置14の一部(例えば、インターフェイスフレーム50)内に開口部を形成してカメラ162の見通し線と位置合わせすることにより、可視化装置12がインターフェイス装置14に結合された時にカメラ162が開口部を通じてインターフェイス装置14からの干渉を伴わずに画像データを取得できる(例えば、カメラ162によって撮像されるゲストの頭部の一部をインターフェイス装置14が隠さない)ようにすることができる。コントローラ104は、カメラ162から受け取られた画像データに基づいて、例えばカメラ162のレンズとユーザの頭部の一部との間の分離距離を決定することができる。コントローラ104は、可視化装置12がインターフェイス装置14と共に係合構成にあることを示すフィードバックをセンサ150から受け取った時、及び(例えば、画像データの分析に基づいて)カメラ162のレンズとユーザの頭部の一部との間の分離距離が閾値を下回ると判定した時に、ウェアラブル可視化アセンブリ44がユーザ上で取り付け構成にあると判定することができる。これとは逆に、コントローラ104は、可視化装置12がインターフェイス装置14と共に係合構成にあることを示すフィードバックをセンサ150から受け取った時、及び(例えば、画像データの分析に基づいて)カメラ162のレンズとユーザの頭部の一部との間の分離距離が閾値距離を満たし又は上回ると判定した時に、ウェアラブル可視化アセンブリ44がユーザから切り離されたと判定することができる。
【0044】
上述した例を踏まえて、可視化装置12及びインターフェイス装置14は、様々なコンポーネントのいずれかを有するとともに、様々な技術のいずれかを使用して可視化装置12及びインターフェイス装置14が係合構成36にあってウェアラブル可視化アセンブリ44を形成しているかどうかを検出することができると理解されたい。また、可視化装置12及びインターフェイス14は、様々なコンポーネントのいずれかを有するとともに、様々な技術のいずれかを使用して可視化装置12(或いは可視化装置12及びインターフェイス装置14が係合構成36にある時にはウェアラブル可視化アセンブリ44)がユーザの頭部上で取り付け構成にあるかどうかを検出することもできると理解されたい。テザー作動システム42は、可視化装置12及びインターフェイス装置14が係合構成36にあるかどうか、可視化装置12(或いは可視化装置12及びインターフェイス装置14が係合構成36にある時にはウェアラブル可視化アセンブリ44)が取り付け構成にあるかどうか、及び/又は(例えば、乗り物段階に基づく)乗り物サイクルなどの複数の入力に基づいて制御することができる。テザー作動システム42は、可視化装置12を(分離構成にある時には)インターフェイス装置14とは別に、又は(係合構成にある時は)インターフェイス装置14と共に動かすことができる。従って、本明細書における可視化装置12及びインターフェイス装置14の回収(例えば、ウェアラブル可視化アセンブリ44の動き)に関連する例は、可視化装置12単独での回収を含むこともできると理解されたい。さらに、可視化装置12とインターフェイス装置14とを互いに結合するために様々な結合システムのうちのいずれかを利用することができ、このようないくつかの結合システムをテザー作動システム42及び/又は(例えば、乗り物段階に基づく)乗り物サイクルと協調して制御することができると理解されたい。
【0045】
図6は、AR/VRシステム10を含むアトラクション168の実施形態の概略図である。図示の実施形態では、乗り物車両30が、アトラクション168の経路172に沿って移動するように構成できるシャーシ170又はベース構造を含む(ただし、AR/VRシステム10は、経路に沿って移動せずに動く乗り物車両と共に、又は他の様々なタイプのアトラクションうちのいずれかで利用することもできる)。経路172は、アトラクション168の積み込み/積み下ろしプラットフォーム178に沿って延びる積み込み/積み下ろし区域176と、経路172の残り部分に沿って延びる娯楽区域179とを含むことができる。シャーシ170には座席180又はその他の構造体が結合されて、アトラクション168の乗り物サイクル中にゲスト182(例えば、AR/VRシステム10のユーザ)を支持するように構成される。ある実施形態では、例えばシャーシ170の支持構造186にラップバー184又はその他の拘束具を結合することができる。ラップバー184は、ラップバー184がゲスト182から離れて位置する非係合位置と、ラップバー184がゲスト182を座席180内に固定及び/又は拘束するように構成される係合構成との間で並進し、回転し、又は別様に移動するように構成することができる。
【0046】
ある実施形態では、支持構造186内に収納容器190(例えば、
図1及び
図2の収納容器46)が形成されて、可視化装置12を受け取るように構成される。例えば、収納容器190は、可視化装置12が収納容器190内に収納構成192で配置された時に、可視化装置12の少なくとも一部(例えば、可視化装置12の接触面193)が収納容器190の受け取り面194(例えば、下面)に係合する(例えば、接触する)ようなサイズ及び形状を有することができる。
図6の例示的な実施形態では、収納容器190を支持構造186内に形成されるように示しているが、他の実施形態では、収納容器を乗り物車両30の他のいずれかの好適な部分内に形成することができると理解されたい。一例として、収納容器190は、ラップバー184の一部、ゲスト182の(例えば、重力に対して)垂直方向上方の乗り物車両30の一部、乗り物車両30の屋根構造又はロールケージ、又は乗り物車両30の他のいずれかの好適な部分に形成することができる。
【0047】
図示の実施形態では、収納容器190の受け取り面194に形成された開口部からテザー作動システム42の格納アセンブリ198まで通路196が延びる。テザー28は、通路196を通じて可視化装置12と格納アセンブリ198の格納装置200との間に延びるように構成される。格納装置200は、テザー28の延長長さを減少させるためにテザー28を選択的に回収し(例えば、引き込み、巻き取り)、テザー28の延長長さを増加させるためにテザー28の供出(例えば、巻き取り解除)を選択的に可能にするように構成された、いずれかの好適な機構及び/又はアクチュエータを含むことができる。非限定的な例として、格納装置200は、テザー28の延長長さを減少させるためにドラム202の外側にテザー28を選択的に巻き取って、(例えば、ゲスト182が可視化装置12を掴んで格納アセンブリ198から離れる方向に引っ張った時などに)テザー28の延長長さの増加を許容するためにドラム202からのテザー28の巻き戻し(例えば、巻き取り解除)を選択的に可能にするように構成された、アクチュエータ204によって駆動されるドラム202を含むことができる。以下で詳細に説明するように、テザー作動システム42は、可視化装置12の現在の構成状態及び/又は取り付け状態(例えば、係合構成及び/又は取り付け構成)を示すフィードバックに基づいて、及び/又は乗り物サイクルと協調して(例えば、アトラクション168の動作パラメータ、及び/又は乗り物車両30によって実行されている乗り物サイクル段階[例えば、積み込み段階、積み下ろし段階、娯楽段階]を示すフィードバックに基づいて)テザー28を選択的に回収し、又はテザー28の供出を可能にすることができる。
【0048】
ある実施形態では、乗り物車両30が、乗り物車両30に結合されて乗り物車両30と共に経路172に沿って移動するように構成されたモバイルコントローラ210を含むことができる。これに加えて又はこれに代えて、アトラクション168は、乗り物車両30から独立して経路172の一部に沿って配置された乗り物コントローラ212を含むことができる。モバイルコントローラ210及び/又は乗り物コントローラ212は、経路172に沿った乗り物車両30の位置及び/又は他の乗り物車両213のそれぞれの位置などのアトラクション168のいくつかの側面をモニタ及び/又は制御することができる。制御装置210、212は、乗り物車両30に結合され及び/又は経路172沿いに配置された1又は2以上のセンサ214(例えば、グローバルポジショニングシステム[GPS]センサ、慣性測定ユニット[IMU]センサ、近接センサ)に通信可能に結合されて、経路172に沿った乗り物車両30の位置、乗り物車両30の速度、乗り物車両30の加速度、及び/又は乗り物車両30の別の好適なパラメータを示すフィードバックをセンサ214から受け取るように構成することができる。ある実施形態では、コントローラ210及び/又は212が、1又は2以上のセンサ214からのフィードバックなどのフィードバック及び/又はその他の入力(例えば、タイミング信号、記憶された乗り物サイクルデータ)に基づいて、乗り物サイクルのどの乗り物段階(例えば、積み下ろし段階、積み込み段階、娯楽段階)が乗り物車両30によって実行されているかを判定することができる。コントローラ210、212は、1又は2以上のセンサ214からのフィードバックを利用することができる。いくつかの実施形態では、モバイルコントローラ210及び/又は乗り物コントローラ212を、可視化装置12、電磁結合システム34及び/又はテザー作動システム42に通信可能に結合することができる。この目的のために、コントローラ104に加えて又はコントローラ104に代えてコントローラ210及び/又は212を使用して、本明細書で説明する技術に従って可視化装置12、電磁結合システム34及び/又はテザー作動システム42の動作を調整することができる。
【0049】
モバイルコントローラ210及び乗り物コントローラ212は、それぞれプロセッサ220、メモリ222及び(例えば、コントローラ104、210及び/又は212の間の通信を容易にするための)通信コンポーネント224を含む。プロセッサ220は、複数のマイクロプロセッサ、1又は2以上の「汎用」マイクロプロセッサ、1又は2以上の専用マイクロプロセッサ、及び/又は1又は2以上の特定用途向け集積回路(ASIC)、又はこれらの何らかの組み合わせを含むことができる。例えば、プロセッサ220は、1又は2以上の縮小命令セットコンピュータ(RISC)プロセッサを含むことができる。メモリデバイス222は、ランダムアクセスメモリ(RAM)などの揮発性メモリ、及び/又はリードオンリメモリ(ROM)などの不揮発性メモリを含むことができる。ある実施形態では、メモリデバイス222が、プロセッサ220がアトラクション168の側面を制御するために実行する機械可読命令を記憶することができる有形の非一時的機械可読媒体である。
【0050】
以下の説明全体を通じ、コントローラ104、モバイルコントローラ210及び/又は乗り物コントローラ212は、まとめて制御システム230と呼ぶことができる。従って、本明細書において制御システム230によって実行されるものとして説明する動作は、コントローラ104、モバイルコントローラ210、乗り物コントローラ212、又はこれらの組み合わせのうちの1つ又は2つ以上によって実行される動作を意味することができると理解されたい。さらに、これらの技術は、コントローラ104、モバイルコントローラ210、乗り物コントローラ212及び/又は1又は2以上のその他の処理装置間にいずれかの好適な形で分散させることもできると理解されたい。
【0051】
図7は、アトラクション168の乗り物サイクルと協調して及び/又は可視化装置12の現在の構成又は位置(例えば、係合構成及び/又は取り付け構成)を示すセンサフィードバックに基づいてテザー作動システム42を動作させるプロセス232の実施形態のフロー図である。以下の説明は、
図6及び
図7を同時に参照しながら行う。プロセス232は、制御システム230によって実行することができる。プロセス232は、ブロック234によって示すように、乗り物サイクルの積み込み段階中に乗り物車両30によって実行される積み込み動作をモニタし、関連する制御アルゴリズムに基づいてテザー作動システム42を動作させることを含むことができる。
【0052】
例えば、制御システム230は、乗り物サイクルの積み込み段階中に、積み込み制御アルゴリズム(例えば、制御プロトコル又は命令)に従ってテザー作動システム42を制御することができる。制御システム230は、積み込み制御アルゴリズムに従って動作する際に、テザー28に力(例えば、引張力)が加わった時などにテザー28の(例えば、格納アセンブリ198からの)供出を可能にするようにテザー作動システム42に命令することができる。一例として、制御システム230は、テザー28に引張力が加わった時にドラム202の自由な巻き取りを可能にするようにアクチュエータ204に命令することができる。従って、ゲスト182は、積み込み動作中に(例えば、ゲスト182の頭部にインターフェイス装置14を装着したまま、インターフェイス装置14に可視化装置12を装備せずに)乗り物車両30に乗車する(例えば、入る)と、(例えば、収納容器190内に位置することができる)可視化装置12を掴み、可視化装置12をゲスト182の頭部に向けて引っ張り(例えば、テザー28の延長長さを増加させ)、ゲスト182が装着しているインターフェイス装置14に可視化装置12を装備することができる。この目的のために、ゲスト182は、可視化装置12及び/又はテザー28を引き寄せて、テザー28の延長長さを、ゲスト182が頭部に装着したインターフェイス装置14に向けて可視化装置12を動かすことができる長さに調整することができる。上述したように、ある実施形態では、可視化装置12がインターフェイス装置14に係合すると、制御システム230が、可視化装置12をインターフェイス装置14と共に係合構成36にロックするように電磁結合システム34に命令することができる。係合構成36への移行及び/又はインターフェイス装置14とのロック状態は、例えば1又は2以上のセンサ150(例えば、
図5を参照)を介して検出することができる。
【0053】
ある実施形態では、ドラム202を、ゲスト182がテザー28に引張力を加えた時にテザー28の供出(例えば、巻き取り解除)を可能にする一方で引張力の除去時にドラム202がテザー28を回収する(例えば、巻き取る)のを阻止するばね付勢式ラチェット機構に結合することができる。従って、ゲスト182は、テザー28の延長長さを、可視化装置12がインターフェイス装置14上に装備されている間に実質的にテザー28からの干渉(例えば、制約)を伴わずにゲスト182が快適に頭を動かすことができる長さに調整することができる。従って、積み込み段階中、テザー作動システム42は、格納アセンブリ198がテザー28に加わっている可能性があるいずれかの張力を解放してテザー28の供出を可能にする(例えば、テザー28の巻き取り解除を可能にする)受動構成で動作することができる。
【0054】
プロセス232は、ブロック236によって示すように、乗り物サイクルの娯楽段階中に乗り物車両30によって実行されている娯楽動作をモニタし、関連する制御アルゴリズムに基づいてテザー作動システム42を動作させることを含むことができる。娯楽段階は、乗り物サイクルの積み込み段階と積み下ろし段階との間に発生することができ、乗り物車両30が経路172の娯楽区域179に沿って移動する期間を含むことができる。制御システム230は、経路172に沿った乗り物車両30の位置を示す(例えば、1又は2以上のセンサ214からの)センサフィードバック、及び/又は制御システム230上で実行される、アトラクション168の動作を少なくとも部分的に制御できる乗り物制御アルゴリズムによって提供される指示に基づいて、乗り物車両30が娯楽段階を実行していると判定することができる。
【0055】
上述したように、いくつかの事例では、乗り物サイクルの娯楽段階中に(例えば、互いにロックされていない場合)、ゲスト182がウェアラブル可視化アセンブリ44をゲスト182の頭部から、及び/又は可視化装置12をインターフェイス装置14から意図的に又は意図せずに分離させてしまうことがある。さらに、娯楽段階中には、(例えば、乗り物車両30が経路172に沿って移動している時に可視化装置12及び/又はインターフェイス装置14に加わる力によって)ウェアラブル可視化アセンブリ44がゲスト182の頭部から別様に外れ(例えば、切り離され)、及び/又は(例えば、互いにロックされていない場合に)可視化装置12がインターフェイス装置14から外れることがある。従って、ブロック238によって示すように、乗り物サイクルの娯楽段階中、制御システム230は、可視化装置12とインターフェイス装置14との係合状態、及び/又はゲスト182の頭部における可視化装置12(或いは可視化装置12がインターフェイス装置14に結合されている場合にはウェアラブル可視化アセンブリ44)の取り付け状態をモニタすることができる。可視化装置12がインターフェイス装置14に係合していないとの判定に応答して、テザー作動システム42を回収動作を開始するように制御することができる。これに加えて又はこれに代えて、可視化装置12がユーザの頭部に取り付けられていないとの判定に応答してテザー作動システム42を回収動作を開始するように制御することもできる。
【0056】
例えば、ブロック240によって示すように、制御システム230は、上述した技術に従って、(例えば、1又は2以上のセンサ150からの)フィードバックを利用して可視化装置12がインターフェイス装置14と係合構成36にあるかどうかを判定することができる。ブロック242によって示すように、制御システム230は、娯楽段階中に可視化装置12がインターフェイス装置14から離脱している(例えば、分離構成38に遷移している)ことを検出すると、可視化装置12を収納容器190に向けてその内部に導くためにテザー28を回収(例えば、格納)する回収動作を開始するようにテザー作動システム42に命令することができる。例えば、制御システム230は、可視化装置12の接触面193が収納容器190の受け取り面194に係合(例えば、接触)するまでテザー28を巻き取るようにドラム202に命令することができる。従って、制御システム230は、可視化装置12を収納容器190内で収納構成192に移行させることができる。センサ(例えば、1又は2以上のセンサ150のうちの1つ)は、可視化装置12が収納容器190内に存在することを検出し、このことを示すフィードバック提供することができる。
【0057】
ある実施形態では、ブロック244によって示すように、制御システム230が、可視化装置12がインターフェイス装置14に係合していると判定すると、(例えば、センサ102、150及び/又は160、並びにカメラ162からの)フィードバックを利用して、可視化装置12がゲスト182の頭部に取り付けられているか(例えば、ゲスト182の頭部に装備されているか)、それともゲスト182の頭部から分離しているかを判定することができる。係合構成36では可視化装置12がインターフェイス装置14に結合されているので、制御システム230は、インターフェイス装置14の取り付け状態に基づいて可視化装置12の(及びウェアラブル可視化アセンブリ44の)取り付け状態を判定することができる。例えば、制御システム230は、可視化装置12がインターフェイス装置14と共に係合構成36にあることを示すフィードバックを(例えば、1又は2以上のセンサ150から)受け取って、インターフェイス装置14がゲスト182の頭部に結合されているとのフィードバックを(例えば、センサ102及び/又は160、及び/又はカメラ162から)受け取ると、ウェアラブル可視化アセンブリ44がゲスト182の頭部上で取り付け構成248(例えば、
図6を参照)にあって、ウェアラブル可視化アセンブリ44(及び可視化装置12)がゲスト182の頭部に結合されていると判定することができる。これとは逆に、制御システム230は、可視化装置12がインターフェイス装置14と共に係合構成36にあることを示すフィードバックを(例えば、センサ150から)受け取って、インターフェイス装置14がゲスト182の頭部から分離しているとのフィードバックを(例えば、センサ102及び/又は160、及び/又はカメラ162から)受け取ると、ウェアラブル可視化アセンブリ44(及び可視化装置12)がゲスト182の頭部から切り離された分離構成250(例えば、
図4を参照)にあると判定することができる。ブロック242によって示すように、制御システム230は、娯楽段階中にウェアラブル可視化アセンブリ44がゲスト182の頭部から切り離された(例えば、分離構成250に移行した)ことを検出すると、テザー28を回収(例えば、格納)してウェアラブル可視化アセンブリ44を収納容器190内で収納構成254(例えば、
図6に参照)に移行させる回収動作を開始するようにテザー作動システム42に命令することができる。
【0058】
ある実施形態では、制御システム230が、可視化装置12が収納構成192にある間、及び/又はウェアラブル可視化アセンブリ44が収納構成254にある間に、テザー作動システム42にテザー28に閾値張力を加えるように命令することができる。この目的のために、制御システム230は、可視化装置12及び/又はウェアラブル可視化アセンブリ44が収納容器190内に配置された状態を保って乗り物車両30を動き回らないように(例えば、乗り物車両30に対して動かないように)、或いは娯楽段階中にユーザが再びウェアラブル可視化アセンブリ44をユーザの頭部に取り付ける許可を受け又はそのように命令される何らかの指定された時点まで、娯楽段階の残り部分全体を通じてテザー作動システム42が可視化装置12の接触面193を収納容器190の受け取り面194に接するように促す。
【0059】
ブロック246によって示すように、プロセス232は、娯楽段階中に回収動作が開始したかどうかにかかわらず、(例えば、娯楽段階の完了時に発生する)乗り物サイクルの積み下ろし段階中に乗り物車両30によって実行されている積み下ろし動作をモニタし、関連する制御アルゴリズムに基づいてテザー作動システム42を動作させることを含むことができる。乗り物サイクルの積み下ろし段階中、テザー作動システム42は、可視化装置12がインターフェイス装置14から分離したことに応答して、及び/又は可視化装置12がインターフェイス装置14から分離した後に閾値時点までに収納構成190にないことを検出したことに応答して、及び/又は可視化装置12が正しく配置されていない(例えば、もはやユーザによって保持されていないが収納構成190にない、テザー28によってぶら下がっている、いくつかの表面上で支持されているが受け取り面194上に支持されていない)ことを示すテザー28上の張力を検出したことに応答して、(例えば、既に可視化装置12が収納容器190に存在しない場合には)回収操作を開始するように構成することができる。従って、テザー作動システム42は、可視化装置12を保護するため、及び/又はユーザが乗り物車両30から下車して次のユーザが乗り物車両30に乗り込むための空間を空けるために、積み下ろし動作中に可視化装置12を収納構成190に戻すように動作することができる。
【0060】
上述したように、電磁結合システム34などの結合システムは、積み込み段階中に可視化装置12をインターフェイス装置14にロックし、娯楽段階中に可視化装置12がインターフェイス14から分離するのを阻止し、積み下ろし段階中に可視化装置12をインターフェイス装置14から解除するように、乗り物サイクルと協調して動作させることもできる。
【0061】
ある実施形態では、制御システム230が、乗り物サイクルの娯楽段階の開始中に乗り物車両30の座席180が空いており又は占有されていないと判定すると、娯楽段階全体を通じて(例えば、インターフェイス装置14を伴わない)可視化装置12が収納容器190内に配置されて収納構成192にある状態を保つように、テザー作動システム42にテザー28に閾値張力を加えるように命令することができる。ある実施形態では、制御システム230が、乗り物車両30の1又は2以上のセンサ214からのフィードバックに基づいて座席180が空いているかどうかを判定することができる。例えば、1又は2以上のセンサ214は、座席180内に配置された重量センサ260(例えば、ロードセル)及び/又は支持構造186に結合された車両カメラ262を含むことができる。制御システム230は、座席180に加わる力(例えば、重量)が閾値を下回っていることを示すフィードバックを重量センサ260から受け取った時、及び/又は車両カメラ262から(例えば、娯楽段階の開始中にゲスト182が存在しないことを示す)画像データを受け取って分析した時に座席180が占有されていないと判定することができる。これに加えて又はこれに代えて、制御システム230は、アトラクション168のオペレータから座席180が占有されていないことを示すフィードバックを受け取ることもでき、或いは他のいずれかの好適な方法で座席180が空いていると判定することもできる。
【0062】
上述したように、本開示の実施形態は、アトラクションの乗り物車両内における可視化装置、又は可視化装置及びインターフェイス装置の両方の位置付け及び固定を制御するのに有用な1又は2以上の技術的効果をもたらすことができる。具体的には、本開示の実施形態は、アトラクションの乗り物サイクルの様々な部分の最中に可視化装置、又は可視化装置及びインターフェイス装置の両方を乗り物車両の収納容器内で収納構成に移行させ、可視化装置及び/又はインターフェイス装置を収納容器内に保持することを容易にする。なお、本明細書における技術的効果及び技術的課題は一例であって限定ではないと理解されたい。実際には、本明細書で説明した実施形態は他の技術的効果を有することもでき、他の技術的課題を解決することもできる。
【0063】
本開示で説明した実施形態は様々な修正及び代替形態が可能であるが、図面には特定の実施形態を一例として示し、本明細書ではこれらについて詳細に説明した。しかしながら、本開示は、開示した特定の形態に限定されるように意図するものではないと理解されたい。本開示は、以下の添付の特許請求の範囲によって定められる本開示の趣旨及び範囲内の全ての修正物、同等物及び代替物を対象とする。
【0064】
本明細書に示して特許請求する技術は、本技術分野を確実に改善する、従って抽象的なもの、無形のもの又は純粋に理論的なものではない実際的性質の有形物及び具体例を参照し、これらに適用される。さらに、本明細書の最後に添付するいずれかの請求項が、「...[機能]を[実行]する手段」又は「...[機能]を[実行]するステップ」として指定されている1又は2以上の要素を含む場合、このような要素は米国特許法112条(f)に従って解釈すべきである。一方で、他のいずれかの形で指定された要素を含むいずれかの請求項については、このような要素を米国特許法112条(f)に従って解釈すべきではない。
【符号の説明】
【0065】
10 AR/VRシステム
12 可視化装置
14 インターフェイス装置
16 電子メガネ
18 ハウジング
20 ディスプレイ
22 実際の環境
24 仮想特徴
26 超現実環境
28 テザー
30 乗り物車両
34 電磁結合システム
36 係合構成
40 ヘッドストラップアセンブリ
42 テザー作動システム
44 ウェアラブル可視化アセンブリ
46 収納容器
【国際調査報告】