(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-06
(54)【発明の名称】折り畳み可能な支持部材及び表示装置
(51)【国際特許分類】
G09F 9/00 20060101AFI20230830BHJP
H04M 1/02 20060101ALI20230830BHJP
【FI】
G09F9/00 350Z
H04M1/02 C
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023511877
(86)(22)【出願日】2021-08-24
(85)【翻訳文提出日】2023-02-15
(86)【国際出願番号】 CN2021114239
(87)【国際公開番号】W WO2022095557
(87)【国際公開日】2022-05-12
(31)【優先権主張番号】202011241599.X
(32)【優先日】2020-11-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515179325
【氏名又は名称】昆山国顕光電有限公司
【氏名又は名称原語表記】KUNSHAN GO-VISIONOX OPTO-ELECTRONICS CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Building 4, No. 1, Longteng Road, Development Zone Kunshan, Jiangsu, People’s Republic of China
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】后紅▲チ▼
(72)【発明者】
【氏名】丁立薇
(72)【発明者】
【氏名】廖富
(72)【発明者】
【氏名】朱召吉
(72)【発明者】
【氏名】呉雨華
(72)【発明者】
【氏名】孫康龍
【テーマコード(参考)】
5G435
5K023
【Fターム(参考)】
5G435AA07
5G435EE04
5G435EE13
5G435EE16
5G435GG42
5K023AA07
5K023BB26
5K023DD08
5K023HH06
5K023KK10
5K023LL06
5K023PP16
(57)【要約】
本願の実施例は、折り畳み可能な支持部材及び表示装置を提供し、折り畳み可能な支持部材は、折曲状態及び展開状態を有し、折り畳み可能な支持部材は、第1方向に延びて成形された固定軸及び固定軸に回転可能に接続された回転アセンブリを含む回転軸部材と、互いに接続された接続部及び展開部を含み、接続部が固定軸に固定されており、展開部が接続部に対し固定軸周りに折曲可能に設けられた支持板部材と、を備え、ここで、展開部が固定軸の円周方向に沿って摺動可能に回転アセンブリに接続されており、それにより折り畳み可能な支持部材が折曲状態と展開状態との間で移行する時、展開部が回転アセンブリに沿って円周方向に摺動することができる。本願の実施例に係る折り畳み可能な支持部材は支持板部材の折り曲げ時の変形量を減少させ、更に、被支持部材の折り曲げ時の変形量を減少させ、被支持部材の耐用年数を向上させることができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
折曲状態及び展開状態を有する折り畳み可能な支持部材であって、
第1方向に延びて成形された固定軸及び前記固定軸に回転可能に接続された回転アセンブリを含む回転軸部材と、
被支持部材を支持し、互いに接続された接続部及び展開部を含み、前記接続部が前記固定軸に固定されており、前記接続部は前記固定軸周りに折曲可能に設置されている支持板部材と、を備え、
前記展開部が前記固定軸の円周方向に沿って摺動可能に前記回転アセンブリに接続されていることにより、前記折り畳み可能な支持部材が前記折曲状態と前記展開状態との間で移行する時、前記展開部が前記回転アセンブリに沿って前記円周方向に摺動可能である
折り畳み可能な支持部材。
【請求項2】
前記支持板部材の前記展開部は、摺動部材により前記回転アセンブリに接続されており、前記摺動部材は前記回転アセンブリに対し前記円周方向に沿って摺動可能に設置されており、前記接続部は前記摺動部材に固定されている、
請求項1に記載の折り畳み可能な支持部材。
【請求項3】
前記回転アセンブリは、2組であり、前記展開状態で、2組の前記回転アセンブリは、それぞれ前記固定軸の前記第1方向と交差する第2方向における両側に設けられており、
前記展開部は、2つであり、各前記展開部は、それぞれ前記円周方向に沿って摺動可能に各前記回転アセンブリに接続されており、前記展開状態で、2つの前記展開部はそれぞれ前記接続部の前記第2方向における両側に設けられている、
請求項1に記載の折り畳み可能な支持部材。
【請求項4】
前記固定軸は、前記第2方向に沿って間隔を隔てて配置された2つの回転軸を含む軸部を備え、前記回転軸は、前記第1方向に延びて設置されており、
2組の前記回転アセンブリは、それぞれ前記回転軸に回転可能に接続されており、かつ前記軸部の2つの前記回転軸は平行に設置されている、
請求項3に記載の折り畳み可能な支持部材。
【請求項5】
前記回転アセンブリは、
前記回転軸に回転可能に接続されており、前記展開部および前記回転板が前記円周方向に沿って摺動可能に接続された回転部と、
回転可能に設けられ且つ前記回転部に接続された係合部と、を備え、
同一の前記軸部に接続された2つの前記回転アセンブリの前記係合部が互いに係合されることにより、同一の前記軸部に接続された2つの前記回転アセンブリの前記回転部が同期回転可能である、
請求項4に記載の折り畳み可能な支持部材。
【請求項6】
前記回転部は、
前記回転軸に回転可能に接続された一段階回転部材と、
回転端及び接続端を含む二段階回転部材と、を備え、
前記回転端が前記一段階回転部材に回転可能に接続されており、かつ前記二段階回転部材が前記回転端により前記回転軸周りに回転可能に設置されており、前記接続端が前記係合部に接続されている、
請求項5に記載の折り畳み可能な支持部材。
【請求項7】
前記軸部は、前記回転軸の周囲を取り囲む位置規制部を更に備え、
前記位置規制部と前記回転軸とは間隔を隔てて設置され、それにより前記位置規制部と前記回転軸との間に第1回転溝が形成され、前記一段階回転部材が前記第1回転溝に回転可能に設置されている、
請求項6に記載の折り畳み可能な支持部材。
【請求項8】
前記一段階回転部材は、中間軸と、前記中間軸を取り囲むように設置された円弧状部と、前記中間軸と円弧状部とを接続する底部とを備え、
前記底部に係合溝が設置されており、前記一段階回転部材は、前記係合溝により前記回転軸に回転可能に接続されており、
前記中間軸と前記円弧状部との間に第2回転溝が形成され、前記二段階回転部材の前記回転端は前記第2回転溝に回転可能に設置されている、
請求項7に記載の折り畳み可能な支持部材。
【請求項9】
前記円弧状部の前記中間軸から離れた外面に第1ストッパ部が設置されており、前記位置規制部に前記第1ストッパ部と協同して前記一段階回転部材の回転角度を規制する第2ストッパ部が設置されている、
請求項8に記載の折り畳み可能な支持部材。
【請求項10】
前記中間軸の前記円弧状部に向かう表面にスナップ溝が設置されており、前記回転端に前記スナップ溝と互いに係合する係合フックが設置されており、それにより前記スナップ溝と前記係合フックとにより前記二段階回転部材の回転角度を規制する、
請求項8に記載の折り畳み可能な支持部材。
【請求項11】
前記回転端に円弧状板が設置されており、前記中間軸の前記円弧状部に向かう外面は前記円弧状板に適合する円弧状表面を含み、それにより前記回転端は前記円弧状板により前記円弧状表面に沿って回転可能に設置されている、
請求項8に記載の折り畳み可能な支持部材。
【請求項12】
前記回転アセンブリは、伝動部を更に備え、
前記伝動部の一端が前記回転部に接続されており、それにより前記回転部が前記伝動部を回転させ、かつ、前記伝動部が前記回転部に対し前記円周方向に沿って摺動可能に設置されており、前記伝動部の他端が前記係合部に接続されている、
請求項6に記載の折り畳み可能な支持部材。
【請求項13】
前記伝動部は、第1伝動部材と、第2伝動部材と、を備え、
前記第1伝動部材が、前記回転部に接続されており、それにより前記回転部が前記第1伝動部材を回転させ、かつ、前記第1伝動部材が前記回転部に対し前記円周方向に沿って摺動可能に設置されており、
前記第2伝動部材が前記第1伝動部材と回転可能に接続されており、かつ、前記係合部に回転可能に接続されている、
請求項12に記載の折り畳み可能な支持部材。
【請求項14】
前記第2伝動部材は、前記円周方向に沿って間隔を隔てて配置された第1端及び第2端を含み、
前記第1端は、前記係合部に接続されており、前記第2端は第1伝動部材に回転可能に接続されている、
請求項13に記載の折り畳み可能な支持部材。
【請求項15】
前記第1伝動部材は、前記円周方向に沿って間隔を隔てて配置された第3端及び第4端を含み、
前記第3端が、前記第2伝動部材に回転可能に接続されており、前記第4端が前記回転部に接続されており、それにより前記回転部が前記第4端により前記伝動部を回転させ、かつ、前記第4端が前記回転部に対し前記円周方向に沿って摺動可能に設置されている、
請求項13に記載の折り畳み可能な支持部材。
【請求項16】
前記回転軸部材の前記支持板部材から離れた側に位置するバックカバーアセンブリを更に備え、
前記バックカバーアセンブリは、
前記固定軸に固定接続された固定板と、
前記固定板に回転可能に接続された回転板と、を備え、
前記回転板が前記円周方向に沿って摺動可能に前記回転アセンブリに接続され、かつ、前記回転アセンブリと前記回転板とが一対一に対応して接続して設置されている、
請求項4に記載の折り畳み可能な支持部材。
【請求項17】
前記回転板は、第1回転板及び第2回転板を含み、
前記第2回転板は、前記第1回転板により前記固定板に接続されており、前記第1回転板は前記固定板に回転可能に接続されており、前記第2回転板は前記第1回転板に回転可能に接続されている、
請求項16に記載の折り畳み可能な支持部材。
【請求項18】
前記折曲状態は、内折り状態及び外折り状態を含み、同じ組の前記回転アセンブリに接続された前記回転軸、前記回転板及び前記展開部において、
前記内折り状態での前記回転板の延長線と前記展開状態での前記回転板との間に第1交点が形成され、前記内折り状態での前記展開部の延長線と前記展開状態での前記展開部との間に第2交点が形成され、前記第1交点と前記第2交点との接続線が第1位置線を形成し、
前記外折り状態での前記回転板の延長線と前記展開状態での前記回転板との間に第3交点が形成され、前記外折り状態での前記展開部の延長線と前記展開状態での前記展開部との間に第4交点が形成され、前記第3交点と前記第4交点との接続線が第2位置線を形成し、
前記第1位置線と前記第2位置線とが第5交点を形成し、前記回転軸の中心線が前記第5交点に位置している、
請求項16に記載の折り畳み可能な支持部材。
【請求項19】
前記固定軸に凹みにより取付溝が形成され、
前記支持板部材の前記接続部は、前記取付溝に位置する凸部及び前記凸部に設けられた凹部を有し、
前記折り畳み可能な支持部材は、前記凹部内に位置する押圧ブロックを更に含み、かつ前記押圧ブロックと前記凹部とが締り嵌めされている、
請求項1に記載の折り畳み可能な支持部材。
【請求項20】
請求項1~19のいずれか一項に記載の折り畳み可能な支持部材を備える、表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2020年11月9日に提出された名称が「折り畳み可能な支持部材及び表示装置」である中国特許出願第202011241599.X号の優先権を主張し、当該出願の全ての内容は引用により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本願は、表示機器の技術分野に関し、特に表示装置に関する。
【背景技術】
【0003】
折り畳み式携帯電話の発売から現在まで、世界の携帯電話メーカーは、それぞれの折り畳み式携帯電話製品を次々と発売している。内側や外側に折り畳むか、横や縦に折り畳むかを問わず、折り畳みスクリーンは、既に携帯電話メーカーが競争して研究する方向となっている。携帯電話業界は、新しい競走路を迎えている。
【0004】
折り畳み式携帯電話は、折り畳み構造の規制があるため、内外の折り畳みを実現する際に、回転軸の開閉による長さの変化に対応する必要がある。このような長さの変化により、表示スクリーンが引張られるか又は押圧されて、表示スクリーンの耐用年数が短くなり、表示スクリーンが故障し、正常な表示ができなくなる可能性がある。
【0005】
従って、新たな折り畳み可能な支持部材及び表示装置を必要とする。
【発明の概要】
【0006】
本願の実施例は、折り畳み可能な支持部材及び表示装置を提供し、折り畳み可能な支持部材の折曲状態と展開状態とにおける寸法差が大きすぎるという問題を解決することを目的とする。
【0007】
本願の第1態様の実施例は、折り畳み可能な支持部材を提供し、折り畳み可能な支持部材は折曲状態及び展開状態を有し、折り畳み可能な支持部材は、第1方向に延びて成形された固定軸及び固定軸に回転可能に接続された回転アセンブリを含む回転軸部材と、互いに接続された接続部及び展開部を含み、接続部が固定軸に固定されており、展開部が接続部に対し固定軸周りに折曲可能に設置された支持板部材と、を備え、折り畳み可能な支持部材が折曲状態と展開状態との間で移行する時、展開部が回転アセンブリに沿って円周方向に摺動可能であるように、展開部が固定軸の円周方向に沿って摺動可能に回転アセンブリに接続されている折り畳み可能な支持部材。
【0008】
本願の第2態様の実施例は、上記いずれかの第1態様の実施例の折り畳み可能な支持部材を含む表示装置を提供する。
【0009】
本願の実施例に係る折り畳み可能な支持部材において、折り畳み可能な支持部材は回転軸部材及び支持板部材を含む。回転軸部材は、固定軸及び回転アセンブリを含み、支持板部材は接続部及び展開部を含む。接続部は固定軸に固定され、展開部は回転アセンブリに接続され、それにより回転アセンブリは展開部を固定軸周りに回転させ、即ち回転アセンブリは展開部を接続部周りに折り曲げさせ、支持板部材の折曲及び展開を実現することができる。展開部が接続部に対し円周方向に沿って摺動可能に設置され、折り畳み可能な支持部材が折曲状態と展開状態との間で移行する時、展開部が固定軸に近接するか又は固定軸から離れる方向に沿って移動することができ、支持板部材の折り曲げ時に接続部が引っ張られるか又は押圧されることを回避すると共に、支持板部材の折り曲げ時の変形量を減少させることができる。従って、本願の実施例に係る折り畳み可能な支持部材は支持板部材の折り曲げ時の変形量を減少させ、更に被支持部材の折り曲げ時の変形量を減少させ、被支持部材の耐用年数を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本願の第1態様の実施例で提供される折り畳み可能な部材の分解状態の構造概略図である。
【
図2】本願の第1態様の実施例で提供される折り畳み可能な部材の部分的な構造概略図である。
【
図3】本願の第1態様の実施例で提供される折り畳み可能な部材の別の部分的な構造概略図である。
【
図4】本願の実施例で提供されるフレキシブル表示スクリーンの構造概略図である。
【
図5】本願の第1態様の実施例で提供される折り畳み可能な部材の内折り状態での構造概略図である。
【
図6】本願の第1態様の実施例で提供される折り畳み可能な部材の展開状態での構造概略図である。
【
図7】本願の第1態様の実施例で提供される折り畳み可能な部材の外折り状態での構造概略図である。
【
図8】本願の第1態様の実施例で提供される折り畳み可能な部材の内折り状態での立体構造概略図である。
【
図9】本願の第1態様の実施例で提供される折り畳み可能な部材の内折り状態から展開状態に移行する過程図である。
【
図10】本願の第1態様の実施例で提供される折り畳み可能な部材の展開状態での斜視図である。
【
図11】本願の第1態様の実施例で提供される折り畳み可能な部材の展開状態から外折り状態に移行する過程図である。
【
図12】本願の第1態様の実施例で提供される折り畳み可能な部材の外折り状態での構造概略図である。
【
図13】本願の第1態様の実施例で提供される折り畳み可能な部材の別の構造概略図である。
【
図15】本願の第1態様の実施例で提供される折り畳み可能な部材の部分分解図である。
【
図16】本願の第1態様の実施例で提供される折り畳み可能な部材の異なる状態での構造概略図である。
【
図17】本願の第2態様の実施例で提供される表示装置の分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本願をよりよく理解するために、以下に
図1~
図17を参照して本願の実施例に係る折り畳み可能な支持部材及び表示装置を詳細に説明する。
【0012】
本願の実施例に係る折り畳み可能な支持部材1によれば、折り畳み可能な支持部材1は折曲状態及び展開状態を有し、折り畳み可能な支持部材1は、第1方向(
図1におけるZ方向)に沿って延びて成形された固定軸100及び固定軸100に回転可能に接続された回転アセンブリ200を含む回転軸部材10と、互いに接続された接続部201及び展開部202を含み、接続部201が固定軸100に固定されており、展開部202が接続部201に対し固定軸100周りに折曲可能に設けられた支持板部材20と、を備え、ここで、展開部202が固定軸100の円周方向に沿って摺動可能に回転アセンブリ200に接続されており、それにより折り畳み可能な支持部材1が折曲状態と展開状態との間で移行する時に、展開部202が回転アセンブリ200に沿って円周方向に摺動することができる。
【0013】
固定軸100の円周方向とは、固定軸100の中心線を開始点として、固定軸に垂直な平面において固定軸100から離れる方向に沿って外部へ放射する円周方向を指す。展開部202が回転アセンブリ200に沿って円周方向に摺動している場合、展開部202は固定軸100に近接するか又は固定軸100から離れることができる。接続部201が固定軸100に固定されているため、展開部202が回転アセンブリ200に沿って円周方向に摺動している場合、展開部202は接続部201に近接するか又は接続部201から離れることができる。
【0014】
本願の実施例に係る折り畳み可能な支持部材1の接続部201は、固定軸100に固定されており、展開部202は回転アセンブリ200に接続されており、それにより、回転アセンブリ200は展開部202を固定軸100周りに回転させ、即ち回転アセンブリ200は展開部202を接続部201周りに折り曲げさせ、支持板部材20の折曲及び展開を実現することができる。
【0015】
展開部202は、接続部201に対し円周方向に沿って摺動可能に設置されている。折り畳み可能な支持部材1が折曲状態と展開状態との間で移行する時、展開部202は固定軸100に近接するか又は固定軸100から離れる方向に沿って移動することができ、支持板部材20が折り曲げ時に接続部201が引張られるか又は押圧されることを回避すると共に、支持板部材20の折り曲げ時の変形量を減少させることができる。従って、本願の実施例に係る折り畳み可能な支持部材1は支持板部材20の折り曲げ時の変形量を減少させ、更に、被支持部材の折り曲げ時の変形量を減少させ、被支持部材の耐用年数を向上させることができる。
【0016】
支持板部材20の設置方式は複数種類ある。いくつかの選択可能な実施例において、支持板部材20は弾性率が小さい材料を使用する。例えば、支持板部材20の材料は鋼板であり、鋼板材料は支持板部材20の折り曲げ時に生成された変形量を更に減少させることができる。
【0017】
支持板部材20は、一体成形されてもよい。即ち、接続部201と展開部202とが一体成形され、それにより支持板部材20はより滑らかな支持面を有し、支持板部材20が被支持部材に与える傷付き損害を改善することができる。
【0018】
展開部202と回転アセンブリ200とが互いに摺動する設置方式は複数種類ある。例えば、展開部202の回転アセンブリ200に向かう表面に摺動溝が設置されており、摺動溝は円周方向に沿って延びて成形されており、展開部202は摺動溝により回転アセンブリ200に対し摺動可能に設置されている。
【0019】
別の好ましい実施例において、折り畳み可能な支持部材は、摺動部材30を更に含み、支持板部材20の展開部202は摺動部材30により回転アセンブリ200に接続されている。摺動部材30は回転アセンブリ200に対し円周方向に沿って摺動可能に設置されており、接続部201は摺動部材30に固定されている。摺動部材30により展開部202を回転アセンブリ200に対し摺動させる。
【0020】
支持板部材20が固定軸100に固定される方式は複数種類ある。例えば、支持板部材20の接続部201が固定軸100に接着され、又は支持板部材20の接続部201が固定軸100に溶接されている。
【0021】
図1及び
図2に示すように、固定軸100に凹みにより取付溝121が形成され、支持板部材20の接続部201に一方側に突出して形成された凸部201a及び凸部201aに設けられた凹部201bが設けられており、凸部201aが取付溝121に位置している。折り畳み可能な支持部材1は凹部201b内に位置する押圧ブロック50を更に含み、かつ押圧ブロック50と凹部201bとが締り嵌めされている。
【0022】
凸部201aは、接続部201により折り曲げて形成され、凸部201aは取付溝121の内面と接触して係合するための外面を有する。凹部201bは押圧ブロック50を取り付けるための収容キャビティ及び収容キャビティに連通する取付開口を更に有する。押圧ブロック50が取付開口において凹部201bの収容キャビティ内に押圧されており、それにより接続部201が固定軸100における取付溝121内に固定されている。
【0023】
選択可能に、取付溝121は固定軸100の第1方向における中央部に近接して設置されており、それにより接続部201の各箇所の受ける応力をよりバランスさせることができる。
【0024】
いくつかの実施例において、取付溝121は、底面121aと、底面121aの固定軸100の径方向の両側に接続された両側面121bと、底面121aに対向して設置された開口とを備える。底面121aから開口に向かう方向において、両側面121bの間の距離が徐々に増大している。取付溝121の開口が大きいため、凸部201aを取付溝121内に容易に取り付け、折り畳み可能な支持部材の組立効率を向上させることができる。
【0025】
選択可能に、凸部201aは、取付溝121の形状に適合し、取付溝121の底面121aから開口に向かう方向において、凸部201aの寸法は徐々に増大している。凸部201aの取付開口の寸法が大きいため、押圧ブロック50を収容キャビティ内に押圧しやすい。
【0026】
選択可能に、押圧ブロック50の横断面は楔形である。凸部201a内での押圧ブロック50の押圧を容易にしている。選択可能に、押圧ブロック50の形状と凸部201aの形状とは互いに適合している。
【0027】
図1及び
図3に示すように、折り畳み可能な支持部材1は、回転軸部材10の支持板部材20から離れた側に位置するバックカバーアセンブリ40を更に含む。バックカバーアセンブリ40は、固定軸100に固定して接続された固定板41と、固定板41に回転可能に接続されており、円周方向に沿って回転アセンブリ200に摺動可能に接続されており、且つ回転アセンブリ200と一対一に対応して接続して設置された回転板42と、を含む。
【0028】
これらの選択可能な実施例において、バックカバーアセンブリ40により支持板部材20及び回転軸部材10を保護することができる。バックカバーアセンブリ40は固定板41及び回転板42備える。固定板41と回転板42とは互いに回転可能に接続されており、かつ回転板42と回転アセンブリ200とは円周方向に摺動可能に設置されているため、回転アセンブリ200の固定軸100を中心とした回転に対し干渉することがない。
【0029】
回転板42の設置方式は、複数種類ある。いくつかの実施例において、回転板42は第1回転板42a及び第2回転板42bを備える。第2回転板42bは第1回転板42aにより固定板41に接続され、第1回転板42aは固定板41に回転可能に接続されており、第2回転板42bは第1回転板42aに回転可能に接続されている。
【0030】
これらの選択可能な実施例において、回転板42は第1回転板42a及び第2回転板42bを備える。また、第1回転板42a、第2回転板42bはいずれも回転可能に接続されているため、折り畳み可能な支持部材1の回転角度を拡大することができる。
【0031】
第1回転板42aは、曲面状板であってもよく、かつ展開状態で第1回転板42aは回転アセンブリ200から離れる方向に沿って折り曲げられている。第2回転板42bを展開状態から折曲状態に回転させた際に生じる回転角度を拡大することができる。
【0032】
第2回転板42bは、円周方向に沿って回転アセンブリ200に摺動可能に接続されている。選択可能に、バックカバーアセンブリ40は、回転板42に垂直に設置されたパッケージプレート43を更に含む。パッケージプレート43は、回転板42の第1方向における一端に設置されており、それにより回転軸部材10を保護することができる。
【0033】
折り畳み可能な支持部材1が展開状態から折曲状態に折り曲げられる方式は、複数種類ある。例えば、折り畳み可能な支持部材1は、その一部が固定され、他の部分が回転軸部材10、支持板部材20等により固定軸100周りに回転され、それにより折り畳み可能な支持部材1は展開状態から折曲状態に折り曲げられる。
【0034】
図1、
図3及び
図4に示すように、折り畳み可能な支持部材1が表示装置に用いられ、かつ被支持部材がフレキシブル表示スクリーン2である場合、フレキシブル表示スクリーン2は、第1固定部21と、第2固定部22と、前記第1固定部21と前記第2固定部22との間に位置する折曲部23とを備える。
【0035】
折り畳み可能な支持部材1は、第1固定部21及び/又は第2固定部22を折曲部23周りに回転させることで、表示装置の展開及び折曲を実現することができる。例えば、支持板部材20の展開部202は第1固定部21を支持し、回転板42により回転アセンブリ200、展開部202及び第1固定部21を順に折曲部23周りに回転させる。
【0036】
他の選択可能な実施例において、回転アセンブリ200は2組であり、展開状態で、2組の回転アセンブリ200はそれぞれ固定軸100の第2方向(
図1におけるX方向)における両側に設置されており、第2方向は、第1方向と交差している。展開部202は2つであり、各展開部202はそれぞれ円周方向に沿って摺動可能に各回転アセンブリ200に接続されており、展開状態で、2つの展開部202はそれぞれ接続部201の第2方向における両側に設置されている。回転板42と回転アセンブリ200とは、一対一に対応して接続して設置されるため、回転アセンブリ200が2組である場合、回転板42は2つであり、各回転板42はそれぞれ円周方向に沿って摺動可能に各回転アセンブリ200に接続されており、展開状態で、2つの回転板42はそれぞれ固定板41の第2方向における両側に設置されている。
【0037】
これらの選択可能な実施例において、回転アセンブリ200、展開部202及び回転板42はそれぞれ2つである。折り畳み可能な支持部材1が表示装置に用いられる場合、2組の相互協同した回転アセンブリ200、展開部202及び回転板42はそれぞれ第1固定部21及び第2固定部22を折曲部23周りに回転させることで、表示装置の展開及び折曲を実現することができる。
【0038】
図5~
図7に示すように、例えば、折曲状態は、内折り状態と外折り状態とを含む。
図5に示すように、内折り状態で、2つの回転板42は2つの展開部202の外側に位置している。
図6に示すように、展開状態で、支持板部材20は180度の平面状である。
図7に示すように、外折り状態で、2つの展開部202は回転板42の外側に位置している。
【0039】
図8~
図12に示すように、折り畳み可能な部材は、
図8に示す内折り状態から
図9に示す状態を経て
図10に示す展開状態に移行することができる。折り畳み可能な部材は、
図10に示す展開状態から、
図11に示す状態を経て
図12に示す外折り状態に移行してもよい。
【0040】
外折り状態と内折り状態とでは、2つの展開部202は互いに平行である。それにより、外折り状態から内折り状態に移行することは、各展開部202が180度回転する必要がある。
【0041】
図13~
図15に示すように、固定軸100は、第2方向に沿って間隔を隔てて配置された2つの回転軸111を含む軸部110を有する。回転軸111は第1方向に延びて設置されている。2組の回転アセンブリ200はそれぞれ回転軸111に回転可能に接続されており、かつ軸部110の2つの回転軸111は平行に設置されている。
【0042】
これらの選択可能な実施例において、固定軸100の軸部110は2つの平行に設置された回転軸111を含む。2組の回転アセンブリ200はそれぞれ回転軸111に回転可能に接続されている。2つの回転軸111は平行に設置されるため、折曲状態での2つの展開部202の間の夾角を小さくすることができる。例えば、軸部110の2つの回転軸111が互いに平行である場合、軸部110内の2つの回転軸111の間隔距離を適宜に調整することで、外折り状態にある2つの展開部202を互いに平行にすることができる。
【0043】
いくつかの実施例において、固定軸100は、固定軸100の第1方向における両端にそれぞれ設けられた2組の軸部110を含み、且つ各回転軸111にそれぞれ回転アセンブリ200が接続されている。これらの選択可能な実施例において、軸部110は固定軸100の第1方向における両端にそれぞれ設置されており、回転軸111アセンブリも固定軸100における両端にそれぞれ設置されているので、回転軸111アセンブリの体積を減少させ、空間を節約することができる。また、固定軸100の両端の2つの回転軸111アセンブリにより、支持板部材20に対しより良好な支持を提供することができ、支持板部材20の受ける力を均等にさせることができる。
【0044】
回転アセンブリ200の設置方式は、複数種類ある。いくつかの選択可能な実施例において、回転アセンブリ200は、回転軸111に回転可能に接続されており、展開部202及び回転板42が円周方向に沿って摺動可能に接続された回転部210と、回転可能に設けられ且つ回転部210に接続された係合部220と、を備える。同一組の軸部110に接続された2つの回転アセンブリ200の係合部220が互いに係合されることにより、同一組の軸部110に接続された2つの回転アセンブリ200の回転部210を同期回転させることができる。
【0045】
これらの選択可能な実施例において、回転アセンブリ200は回転部210により展開部202、回転板42に摺動可能に接続されている。同一の軸部110に接続された2つの回転アセンブリ200の係合部220が互いに係合されることにより、回転部210を同期回転させ、更に2つの展開部202を同期回転させることができる。折り畳み可能な支持部材1が表示装置に用いられる場合、第1固定部21と第2固定部22とが折曲部23に対し同期回転することを実現することができ、表示装置が展開状態と折り畳み状態との間で移行しやすい。
【0046】
係合部220の設置方式は、複数種類ある。例えば、係合部220は同期搬送ベルトである。選択可能に、係合部220は歯車であり、同一の軸部110に接続された2つの伝動アセンブリの歯車は互いに噛み合い、かつ同一の軸部110に接続された2つの伝動アセンブリの歯車の寸法は一致している。
【0047】
選択可能に、固定軸100に固定溝130が設置されており、互いに噛み合う2つの歯車が固定溝130に取り付けられている。固定溝130により歯車を保護することができ、他の部品が歯車の正常な動作に影響を与えることを回避することができる。
【0048】
いくつかの実施例において、固定軸100は、本体部120を更に有する。固定溝130は、本体部120の第1方向における一側に設けられており、軸部110は固定溝130の本体部120から離れた側に設けられている。取付溝121は、例えば、本体部120に設けられている。軸部110が2つである場合、固定溝130は2つであり、2つの固定溝130は本体部120の第1方向における両側に設けられており、軸部110は固定溝130の本体部120から離れた側に位置している。
【0049】
係合部220の寸法は、限定されず、例えば、係合部220の寸法が大きい場合、同一の回転部210に接続された係合部220の回転軸線と回転軸111の中心線とが重なっている。
【0050】
他の選択可能な実施例では、係合部220の寸法が小さい場合、同一の軸部110に対応する2つの係合部220の回転軸線は2つの回転軸111の中心線の内部に位置している。即ち、同一の軸部110に対応する2つの係合部220の回転軸線は2つの回転軸111の中心線の接続線の間に位置している。回転アセンブリ200は伝動部230を更に備える。伝動部230の一端が回転部210に接続されることにより、回転部210が伝動部230を回転させ、かつ伝動部230が回転部210に対し円周方向に沿って摺動可能に設置され、伝動部230の他端が係合部220に接続されている。回転部210は、伝動部230を介して係合部220を回転させる。
【0051】
選択可能に、伝動部230は、第1伝動部材231と、第2伝動部材232と、を備える。第1伝動部材231は、回転部210が第1伝動部材231を回転させるように回転部210に接続されており、かつ第1伝動部材231は、回転部210に対し円周方向に沿って摺動可能に設置されている。第2伝動部材232は、第1伝動部材231に回転可能に接続されており、かつ係合部220に回転可能に接続されている。第1伝動部材231及び第2伝動部材232を設置することにより、伝動部230のセルフロックを回避することができ、折り畳み可能な支持部材1が折曲状態と展開状態との間で滑らかに移行することを保証することができる。
【0052】
いくつかの実施例において、第2伝動部材232は、円周方向に沿って間隔を隔てて配置された第1端232a及び第2端232bを有する。第1端232aは、係合部220に固定接続されており、第2端232bは、第1伝動部材231に回転可能に接続されている。例えば、第1端232aは、係合部220と互いに溶接されており、それにより第2伝動部材232は係合部220を回転させることができる。
【0053】
第1伝動部材231は、円周方向に沿って間隔を隔てて配置された第3端231a及び第4端231bを有する。第3端231aは、第2伝動部材232に回転可能に接続されており、第4端231bは回転部210に接続されることで、回転部210は第4端231bにより伝動部230を回転させ、かつ第4端231bは回転部210に対し円周方向に沿って摺動可能に設置されている。
【0054】
選択可能に、第1伝動部材231と第2伝動部材232とがスリーブ構造により回転可能に接続されるように、第1伝動部材231の第3端231a及び第2伝動部材232の第2端232bはいずれもスリーブ構造である。
【0055】
第1伝動部材231の第4端231bは、例えば板状であり、回転部210に第2摺動溝212fが設置されている。第1伝動部材231の第4端231bは、第2摺動溝212f内に円周方向に沿って摺動可能に設置され、かつ回転部210は第2摺動溝212fにより第4端231bを固定軸100周りに回転させることができる。
【0056】
回転部210の設置方式は、複数種類ある。例えば、回転部210は回転軸111に嵌設されている回転スリーブを有する。回転部210は、回転スリーブにより回転軸111周りに180度以上の角度範囲内で回転することができる。
【0057】
他の選択可能な実施例において、例えば、折り畳み可能な支持部材1が表示装置に用いられる場合、表示装置内の空間が非常に限られるような空間規制により、回転部210が大きな回転角度を有することを実現するために、複数段階の回転部材を設置する必要がある。
【0058】
選択可能に、回転部210は、回転軸111に回転可能に接続された一段階回転部材211と、回転端212b及び接続端212aを含む二段階回転部材212と、を有する。回転端212bは、一段階回転部材211に回転可能に接続されており、かつ二段階回転部材212は回転端212bにより回転軸111周りに回転可能に設置されており、接続端212aは伝動部230に接続されている。
【0059】
これらの選択可能な実施例において、一段階回転部材211及び二段階回転部材212を設置することで、回転部210の回転角度を増大させることができる。
【0060】
一段階回転部材211と回転軸111との接続方式は複数種類ある。例えば、軸部110は回転軸111の周囲を取り囲む位置規制部112を更に備える。位置規制部112と回転軸111とは間隔を隔てて設置されており、それにより位置規制部112と回転軸111との間に第1回転溝113が形成され、一段階回転部材211は第1回転溝113に回転可能に設置されている。
【0061】
選択可能に、第1回転溝113は、第1開口を有し、一段階回転部材211が第1開口を介して第1回転溝113内に取り付けられるように、第1開口は第1回転溝113の第1方向における一端に位置している。選択可能に、折り畳み可能な支持部材1は、第1開口をパッケージするためのパッケージ部材60を更に含む。
【0062】
選択可能に、
図15に示すように、一段階回転部材211は、中間軸211a、中間軸211aを取り囲むように設置された円弧状部211b、及び中間軸211aと円弧状部211bとを接続する底部211cを有する。底部211cには、係合溝211dが設置されており、一段階回転部材211は係合溝211dにより回転軸111に回転可能に接続されており、中間軸211aと円弧状部211bとの間に第2回転溝211eが形成され、二段階回転部材212の回転端212bは第2回転溝211eに回転可能に設置されている。
【0063】
これらの選択可能に実施例において、一段階回転部材211は係合溝211dにより回転軸111に嵌設され、二段階回転部材212は第2回転溝211e内に設置されている。一段階回転部材211は係合溝211dを介して回転軸111周りに回転可能に設置されており、二段階回転部材212は第2回転溝211eを介して一段階回転部材211に対し回転可能に設置されている。
【0064】
選択可能に、第2回転溝211eは、第2回転部材の第1方向における一端に位置する第2開口を有する。二段階回転部材212は第2開口を介して第2回転溝211e内に取り付けられている。第2開口と第1開口とは同じ側に位置している。パッケージ部材60は更に少なくとも部分的な第2開口をパッケージするために用いられる。
【0065】
選択可能に、回転軸111の位置規制部112から離れた面に凹部111aが取り囲まれて形成されている。一段階回転部材211は係合溝211dを取り囲む位置規制ブロック211fを有し、位置規制ブロック211fは凹部111a内に位置している。回転軸111の中心線は位置規制ブロック211fを貫通している。選択可能に、円弧状部211bの中心軸線と回転軸111の中心軸線とを重ね合わせることにより、一段階回転部材211を円弧状部211bを介して回転軸111周りに回転させることができる。
【0066】
いくつかの実施例において、円弧状部211bの中間軸211aから離れた外面に第1ストッパ部211gが設置されており、位置規制部112に第2ストッパ部112aが設置されており、第1ストッパ部211gと第2ストッパ部112aとの協同により一段階回転部材211の回転角度を規制する。第1ストッパ部211gと第2ストッパ部112aとの協同により一段階回転部材211に位置規制を提供することができ、一段階回転部材211が第1回転溝113から離脱することを回避することができる。
【0067】
選択可能に、中間軸211aの円弧状部211bに向かう表面にスナップ溝211hが設置されており、回転端212bにスナップ溝211hと係合する係合フック212cが設置されており、スナップ溝211h及び係合フック212cにより二段階回転部材212の回転角度を規制する。係合フック212cとスナップ溝211hとの相互係合により、二段階回転部材212に位置規制を提供することができ、二段階回転部材212が第2回転溝211eから離脱することを回避することができる。
【0068】
選択可能に、回転端212bは、円弧状板212dを含み、中間軸211aの円弧状部211bに向かう外面は円弧状板212dに適合する円弧状表面を含み、それにより回転端は円弧状板212dにより円弧状表面に沿って回転可能に設置されている。選択可能に、円弧状板212dの中心軸線は回転軸111の中心軸線と重なっている。選択可能に、係合フック212cが、円弧状板212dの接続端212aから離れた側に接続されており、スナップ溝211hが円弧状表面側に設置されている。
【0069】
いくつかの実施例において、二段階回転部材212に第1摺動溝212eが設置されており、第1摺動溝212eは径方向又は径方向に平行な方向に延びて設置されており、支持板部材20の展開部202は第1摺動溝212eに摺動可能に接続されている。展開部202が摺動部材30により回転アセンブリ200に接続される場合、摺動部材30は第1摺動溝212eに摺動可能に接続されている。二段階回転部材212は、例えば間隔を隔てて設置された第1位置規制板を有し、2つの第1位置規制板の間に第1摺動溝212eが形成されている。摺動部材30に例えば第1摺動レール31が設置されており、第1摺動レール31は第1摺動溝212eに位置している。第1位置規制板と第1摺動レール31との相互協同により、摺動部材30は二段階回転部材212を回転軸111周りに回転させることができる。
【0070】
選択可能に、二段階回転部材212に第2摺動溝212fが更に設置されており、第2摺動溝212fは円周方向に沿って延びて設置されており、伝動部230は第2摺動溝212fに摺動可能に接続されている。例えば、伝動部230は第1伝動部材231を含み、第1伝動部材231の第4端231bは板状である。二段階回転部材212は、例えば間隔を隔てて設置された第2位置規制板を含み、2つの第2位置規制板の間に第2摺動溝212fが形成されている。第4端231bは第2摺動溝212f内に位置しており、第4端231bと第2位置規制板との相互協同により、二段階回転部材212が第1伝動部材231を回転させることができる。
【0071】
第1摺動溝212eと第2摺動溝212fとは、第1方向に沿って間隔を隔てて配置されている。例えば、第2摺動溝212fは第1摺動溝212eの固定軸100の本体部120に向かう側に位置している。
【0072】
回転軸111の設置位置は、複数種類ある。いくつかの選択可能な実施例において、同じ組の回転軸111アセンブリに接続された回転板42と展開部202との折曲状態及び展開状態における位置に基づいて、同じ組の回転軸111アセンブリに接続された回転軸111の位置を決定することができる。
【0073】
図16に示すように、
図16は、本願の第1態様の実施例で提供される折り畳み可能な部材の異なる状態での構造概略図である。折り畳み可能な支持部材1の位置は変化せず、支持部材はそれぞれ内折り状態、展開状態及び外折り状態にある。
図16中の一点鎖線は支持板部材の内折り状態、外折り状態及び展開状態における位置を示し、実線はバックカバーアセンブリの内折り状態、外折り状態及び展開状態における位置を示す。折り畳み可能な部材が表示装置に用いられる場合、一点鎖線はフレキシブル表示スクリーン2の内折り状態、外折り状態及び展開状態における位置を更に示すことができる。
【0074】
内折り状態での回転板42の延長線と展開状態での回転板42との間に第1交点Mが形成され、内折り状態での展開部202の延長線と展開状態での展開部202との間に第2交点Nが形成され、第1交点Mと第2交点Nとの接続線が第1位置線を形成する。外折り状態での回転板42の延長線と展開状態での回転板42との間に第3交点Qが形成され、外折り状態での展開部202の延長線と展開状態での展開部202との間に第4交点Pが形成され、第3交点Qと第4交点Pとの接続線が第2位置線を形成する。第1位置線と第2位置線は第5交点O’を形成し、回転軸111の中心線は第5交点O’に位置している。
【0075】
これらの選択可能な実施例において、上記方法により決定された回転軸111の位置は、各展開部202の180度回転を実現することができ、それにより折り畳み可能な支持部材1全体の多角度折曲を実現することができる。折り畳み可能な支持部材1が表示装置に用いられる場合、支持板部材20はフレキシブル表示スクリーン2を支持し、フレキシブル表示スクリーン2における第1固定部21及び/又は第2固定部22の180度回転を実現し、表示装置の多角度折曲を実現することができる。
【0076】
折り畳み可能な支持部材1の位置が変化しない場合、内折り状態、外折り状態、及び展開状態における中心線が重なっている。内折り状態時に支持板部材20の折曲半径がR1であり、外折り状態時に支持板部材20の折曲半径がR2であり、折り畳み可能な支持部材1の厚さがHであり、外折り状態での回転板42の中心軸線からの距離がdであり、バックカバーアセンブリ40と中心軸線との交点が(0,0)と定義され、第5交点の位置が(x,y)であると仮定する。
【0077】
また、折り畳み可能な支持部材1が展開状態から内折り状態に移行する時、支持板部材20の折曲中心が第1位置線にある。折り畳み可能な支持部材1が展開状態から外折り状態に移行する時、支持板部材20の折曲中心が第2位置線にある。この場合、
x+y=R1+H ・・・(1)
x-y=t/2 ・・・(2)
H+t/2=R2 ・・・(3)
【0078】
上記式(1)、(2)及び(3)により以下を得ることができる。
x=(R1+R2)/2 ・・・(4)
y=H-(R2-R1)/2 ・・・(5)
【0079】
上記式により第5交点を求め、かつ第5交点に基づいて回転軸111の位置を決定し、それにより折り畳み可能な支持部材1は、内折りと外折りとの両方が可能であり、展開部202は180度回転が可能であり、折り畳み可能な支持部材1は360度の折曲が可能である。
【0080】
図17に示すように、本願の第2態様の実施例は、上記いずれかの第1態様の実施例に係る折り畳み可能な支持部材1を含む表示装置を提供する。表示装置は、展開部202の回転アセンブリ200から離れた側に設置されたフレキシブル表示スクリーン2を更に備える。
【0081】
本願の実施例で提供される表示装置によれば、折り畳み可能な支持部材1が折曲状態と展開状態との間で移行する時、折り畳み可能な支持部材1の支持板部材20の変形量が小さくなり、フレキシブル表示スクリーン2の変形量を減少させ、更にフレキシブル表示スクリーン2の耐用年数を向上させることができる。
【0082】
選択可能に、フレキシブル表示スクリーン2は、第1固定部21、第2固定部22及び第1固定部21と第2固定部22との間に接続された折曲部23を含む。第1固定部21及び第2固定部22のうちの少なくとも一つは展開部202に接続されており、折曲部23は固定軸100に対応して設置されている。例えば、回転アセンブリ200が2つであり、展開部202が2つである場合、第1固定部21と第2固定部22はそれぞれ各展開部202に接続されている。
【0083】
いくつかの実施例において、展開部202の寸法は、第1固定部21及び/又は第2固定部22の寸法と一致している。
【0084】
別の選択可能な実施例において、展開部202の円周方向における延出寸法は第1固定部21及び/又は第2固定部22の寸法より小さい。展開部202は、第1固定部21及び/又は第2固定部22の折曲部23に向かう側に接続されている。
【0085】
選択可能に、表示装置は、スクリーン本体支持部材3を更に備える。スクリーン本体支持部材3は展開部202の接続部201から離れた側に設置されており、スクリーン本体支持部材3は展開部202と共に第1固定部21及び/又は第2固定部22を支持する。スクリーン本体支持部材3は例えば2つであり、2つのスクリーン本体支持部材3はそれぞれ折曲部23の両側に設けられている。選択可能に、表示装置は、スクリーン本体支持部材3外に嵌設された中間フレームを更に備える。
【0086】
表示装置は、例えばスクリーン本体支持部材3のフレキシブル表示スクリーン2から離れた側に設置された電気マザーボード4を更に備える。表示装置は、例えば電池5を更に備え、電池5及び電気マザーボード4はそれぞれ折曲部23の両側に設置されている。電池5及び電気マザーボード4はそれぞれ各スクリーン本体支持部材3のフレキシブル表示スクリーン2から離れた側に設置されている。
【0087】
表示装置は、例えば、スクリーン本体支持部材3のフレキシブル表示スクリーン2に向かう側に位置している押圧バー6を更に備える。押圧バー6は、U字形である。
【0088】
好ましい実施例を参照して本願を説明したが、本願の範囲から逸脱することなく、それに様々な改良を行うことができかつ等価物でその中の部材を取り替えることができる。特に、構造衝突が存在しない限り、各実施例に言及された各技術的特徴はいずれも任意の方式で組み合わせることができる。本願は、本明細書に開示された特定の実施例に限定されるものではなく、請求の範囲内に属する全ての技術的解決手段を含む。
【手続補正書】
【提出日】2023-02-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
折曲状態及び展開状態を有する折り畳み可能な支持部材であって、
第1方向に延びて成形された固定軸及び前記固定軸に回転可能に接続された回転アセンブリを含む回転軸部材と、
被支持部材を支持し、互いに接続された接続部及び展開部を含み、前記接続部が前記固定軸に固定されており、
前記展開部が前記接続部
に対し前記固定軸周りに折曲可能に設置されている支持板部材と、を備え、
前記展開部が前記固定軸の円周方向に沿って摺動可能に前記回転アセンブリに接続されていることにより、前記折り畳み可能な支持部材が前記折曲状態と前記展開状態との間で移行する時、前記展開部が前記回転アセンブリに沿って前記円周方向に摺動可能である
折り畳み可能な支持部材。
【請求項2】
前記支持板部材の前記展開部は、摺動部材により前記回転アセンブリに接続されており、前記摺動部材は前記回転アセンブリに対し前記円周方向に沿って摺動可能に設置されており、前記接続部は前記摺動部材に固定されている、
請求項1に記載の折り畳み可能な支持部材。
【請求項3】
前記回転アセンブリは、2組であり、前記展開状態で、2組の前記回転アセンブリは、それぞれ前記固定軸の前記第1方向と交差する第2方向における両側に設けられており、
前記展開部は、2つであり、各前記展開部は、それぞれ前記円周方向に沿って摺動可能に各前記回転アセンブリに接続されており、前記展開状態で、2つの前記展開部はそれぞれ前記接続部の前記第2方向における両側に設けられている、
請求項1に記載の折り畳み可能な支持部材。
【請求項4】
前記固定軸は、前記第2方向に沿って間隔を隔てて配置された2つの回転軸を含む軸部を備え、前記回転軸は、前記第1方向に延びて設置されており、
2組の前記回転アセンブリは、それぞれ前記回転軸に回転可能に接続されており、かつ前記軸部の2つの前記回転軸は平行に設置されている、
請求項3に記載の折り畳み可能な支持部材。
【請求項5】
前記回転アセンブリは、
前記回転軸に回転可能に接続されており、前記展開
部が前記円周方向に沿って摺動可能に接続された回転部と、
回転可能に設けられ且つ前記回転部に接続された係合部と、を備え、
同一の前記軸部に接続された2つの前記回転アセンブリの前記係合部が互いに係合されることにより、同一の前記軸部に接続された2つの前記回転アセンブリの前記回転部が同期回転可能である、
請求項4に記載の折り畳み可能な支持部材。
【請求項6】
前記回転部は、
前記回転軸に回転可能に接続された一段階回転部材と、
回転端及び接続端を含む二段階回転部材と、を備え、
前記回転端が前記一段階回転部材に回転可能に接続されており、かつ前記二段階回転部材が前記回転端により前記回転軸周りに回転可能に設置されており、前記接続端が前記係合部に接続されている、
請求項5に記載の折り畳み可能な支持部材。
【請求項7】
前記軸部は、前記回転軸の周囲を取り囲む位置規制部を更に備え、
前記位置規制部と前記回転軸とは間隔を隔てて設置され、それにより前記位置規制部と前記回転軸との間に第1回転溝が形成され、前記一段階回転部材が前記第1回転溝に回転可能に設置されている、
請求項6に記載の折り畳み可能な支持部材。
【請求項8】
前記一段階回転部材は、中間軸と、前記中間軸を取り囲むように設置された円弧状部と、前記中間軸と円弧状部とを接続する底部とを備え、
前記底部に係合溝が設置されており、前記一段階回転部材は、前記係合溝により前記回転軸に回転可能に接続されており、
前記中間軸と前記円弧状部との間に第2回転溝が形成され、前記二段階回転部材の前記回転端は前記第2回転溝に回転可能に設置されている、
請求項7に記載の折り畳み可能な支持部材。
【請求項9】
前記円弧状部の前記中間軸から離れた外面に第1ストッパ部が設置されており、前記位置規制部に前記第1ストッパ部と協同して前記一段階回転部材の回転角度を規制する第2ストッパ部が設置されている、
請求項8に記載の折り畳み可能な支持部材。
【請求項10】
前記中間軸の前記円弧状部に向かう表面にスナップ溝が設置されており、前記回転端に前記スナップ溝と互いに係合する係合フックが設置されており、それにより前記スナップ溝と前記係合フックとにより前記二段階回転部材の回転角度を規制する、
請求項8に記載の折り畳み可能な支持部材。
【請求項11】
前記回転端に円弧状板が設置されており、前記中間軸の前記円弧状部に向かう外面は前記円弧状板に適合する円弧状表面を含み、それにより前記回転端は前記円弧状板により前記円弧状表面に沿って回転可能に設置されている、
請求項8に記載の折り畳み可能な支持部材。
【請求項12】
前記回転アセンブリは、伝動部を更に備え、
前記伝動部の一端が前記回転部に接続されており、それにより前記回転部が前記伝動部を回転させ、かつ、前記伝動部が前記回転部に対し前記円周方向に沿って摺動可能に設置されており、前記伝動部の他端が前記係合部に接続されている、
請求項6に記載の折り畳み可能な支持部材。
【請求項13】
前記伝動部は、第1伝動部材と、第2伝動部材と、を備え、
前記第1伝動部材が、前記回転部に接続されており、それにより前記回転部が前記第1伝動部材を回転させ、かつ、前記第1伝動部材が前記回転部に対し前記円周方向に沿って摺動可能に設置されており、
前記第2伝動部材が前記第1伝動部材と回転可能に接続されており、かつ、前記係合部に回転可能に接続されている、
請求項12に記載の折り畳み可能な支持部材。
【請求項14】
前記第2伝動部材は、前記円周方向に沿って間隔を隔てて配置された第1端及び第2端を含み、
前記第1端は、前記係合部に接続されており、前記第2端は第1伝動部材に回転可能に接続されている、
請求項13に記載の折り畳み可能な支持部材。
【請求項15】
前記第1伝動部材は、前記円周方向に沿って間隔を隔てて配置された第3端及び第4端を含み、
前記第3端が、前記第2伝動部材に回転可能に接続されており、前記第4端が前記回転部に接続されており、それにより前記回転部が前記第4端により前記伝動部を回転させ、かつ、前記第4端が前記回転部に対し前記円周方向に沿って摺動可能に設置されている、
請求項13に記載の折り畳み可能な支持部材。
【請求項16】
前記回転軸部材の前記支持板部材から離れた側に位置するバックカバーアセンブリを更に備え、
前記バックカバーアセンブリは、
前記固定軸に固定接続された固定板と、
前記固定板に回転可能に接続された回転板と、を備え、
前記回転板が前記円周方向に沿って摺動可能に前記回転アセンブリに接続され、かつ、前記回転アセンブリと前記回転板とが一対一に対応して接続して設置されている、
請求項4に記載の折り畳み可能な支持部材。
【請求項17】
前記回転板は、第1回転板及び第2回転板を含み、
前記第2回転板は、前記第1回転板により前記固定板に接続されており、前記第1回転板は前記固定板に回転可能に接続されており、前記第2回転板は前記第1回転板に回転可能に接続されている、
請求項16に記載の折り畳み可能な支持部材。
【請求項18】
前記折曲状態は、内折り状態及び外折り状態を含み、同じ組の前記回転アセンブリに接続された前記回転軸、前記回転板及び前記展開部において、
前記内折り状態での前記回転板の延長線と前記展開状態での前記回転板との間に第1交点が形成され、前記内折り状態での前記展開部の延長線と前記展開状態での前記展開部との間に第2交点が形成され、前記第1交点と前記第2交点との接続線が第1位置線を形成し、
前記外折り状態での前記回転板の延長線と前記展開状態での前記回転板との間に第3交点が形成され、前記外折り状態での前記展開部の延長線と前記展開状態での前記展開部との間に第4交点が形成され、前記第3交点と前記第4交点との接続線が第2位置線を形成し、
前記第1位置線と前記第2位置線とが第5交点を形成し、前記回転軸の中心線が前記第5交点に位置している、
請求項16に記載の折り畳み可能な支持部材。
【請求項19】
前記固定軸に凹みにより取付溝が形成され、
前記支持板部材の前記接続部は、前記取付溝に位置する凸部及び前記凸部に設けられた凹部を有し、
前記折り畳み可能な支持部材は、前記凹部内に位置する押圧ブロックを更に含み、かつ前記押圧ブロックと前記凹部とが締り嵌めされている、
請求項1に記載の折り畳み可能な支持部材。
【請求項20】
請求項1~19のいずれか一項に記載の折り畳み可能な支持部材を備える、表示装置。
【国際調査報告】