(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-07
(54)【発明の名称】デュアルタイヤ構成要素サービサ及びデュアルタイヤ構成要素をタイヤ組立てドラムに供給するための方法
(51)【国際特許分類】
B29D 30/30 20060101AFI20230831BHJP
【FI】
B29D30/30
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022562525
(86)(22)【出願日】2022-06-29
(85)【翻訳文提出日】2022-11-29
(86)【国際出願番号】 NL2022050368
(87)【国際公開番号】W WO2023003456
(87)【国際公開日】2023-01-26
(32)【優先日】2021-07-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NL
(32)【優先日】2022-03-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NL
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519009895
【氏名又は名称】ブイエムアイ・ホラント・ビー.ブイ.
【氏名又は名称原語表記】VMI Holland B.V.
【住所又は居所原語表記】Gelriaweg 16,8161 RK EPE,Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100212705
【氏名又は名称】矢頭 尚之
(74)【代理人】
【識別番号】100219542
【氏名又は名称】大宅 郁治
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】グロレマン、ヘンドリク・ヤン
(72)【発明者】
【氏名】デ・ブール、ハンス
【テーマコード(参考)】
4F215
【Fターム(参考)】
4F215AH20
4F215AQ01
4F215AQ04
4F215VA02
4F215VA12
4F215VK02
4F215VL13
4F215VM01
4F215VP30
(57)【要約】
本発明は、デュアルタイヤ構成要素サービサ並びに第1のタイヤ構成要素及び第2のタイヤ構成要素をタイヤ組立てドラムに供給するための方法に関し、本デュアルタイヤ構成要素サービサは、タイヤ組立てドラムに向かう供給方向に第1のタイヤ構成要素及び第2のタイヤ構成要素をそれぞれ搬送するための第1のコンベヤ及び第2のコンベヤを備え、本デュアルタイヤ構成要素サービサは、第1のタイヤ構成要素及び第2のタイヤ構成要素をそれらのそれぞれのコンベヤからタイヤ組立てドラムにそれぞれ移送するための第1のピックアンドプレースユニット及び第2のピックアンドプレースユニットを更に備え、第1のピックアンドプレースユニット及び第2のピックアンドプレースユニットは、供給方向に対して垂直の横方向に互いに対して自動的にかつ独立して移動可能である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のタイヤ構成要素及び第2のタイヤ構成要素をタイヤ組立てドラムに供給するためのデュアルタイヤ構成要素サービサであって、前記デュアルタイヤ構成要素サービサは、前記タイヤ組立てドラムに向かう供給方向に前記第1のタイヤ構成要素及び前記第2のタイヤ構成要素をそれぞれ搬送するための第1のコンベヤ及び第2のコンベヤを備え、前記デュアルタイヤ構成要素サービサは、前記第1のタイヤ構成要素及び前記第2のタイヤ構成要素をそれらのそれぞれのコンベヤから前記タイヤ組立てドラムにそれぞれ移送するための第1のピックアンドプレースユニット及び第2のピックアンドプレースユニットを更に備え、前記第1のピックアンドプレースユニット及び前記第2のピックアンドプレースユニットは、前記供給方向に対して垂直の横方向に互いに対して自動的にかつ独立して移動可能である、デュアルタイヤ構成要素サービサ。
【請求項2】
前記デュアルタイヤ構成要素サービサは、前記第1のピックアンドプレースユニット及び前記第2のピックアンドプレースユニットそれぞれの前記横方向への移動を駆動するように個々に制御可能である第1の横方向ドライブ及び第2の横方向ドライブを備える、請求項1に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
【請求項3】
前記第1のピックアンドプレースユニット及び前記第2のピックアンドプレースユニットは、前記供給方向に同調的に移動可能である、請求項1又は2に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
【請求項4】
前記デュアルタイヤ構成要素サービサは、前記ピックアンドプレースユニットの前記供給方向への移動を同調的に駆動するために前記第1のピックアンドプレースユニット及び前記第2のピックアンドプレースユニットに共通の供給ドライブを備える、請求項1~3のいずれか一項に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
【請求項5】
前記デュアルタイヤ構成要素サービサは、前記第1のコンベヤ及び前記第2のコンベヤ上の前記第1のタイヤ構成要素及び前記第2のタイヤ構成要素それぞれの横方向位置を検出するために前記供給方向に対して前記第1のピックアンドプレースユニット及び前記第2のピックアンドプレースユニットの上流に第1のセンサユニットを更に備える、請求項1~4のいずれか一項に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
【請求項6】
前記デュアルタイヤ構成要素サービサには、前記第1のセンサユニットからの検出信号に基づいて前記ピックアンドプレースユニットの前記横方向への移動を制御するために、前記第1の横方向ドライブ、前記第2の横方向ドライブ、及び前記第1のセンサユニットに動作可能に接続された制御ユニットが設けられている、請求項2及び5に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
【請求項7】
前記デュアルタイヤ構成要素サービサは、前記タイヤ組立てドラム上の前記第1のタイヤ構成要素及び前記第2のタイヤ構成要素の横方向位置を検出するために前記供給方向に対して前記第1のピックアンドプレースユニット及び前記第2のピックアンドプレースユニットの下流に第2のセンサユニットを更に備える、請求項1~6のいずれか一項に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
【請求項8】
前記デュアルタイヤ構成要素サービサには、前記第2のセンサユニットからの検出信号に基づいて前記ピックアンドプレースユニットの前記横方向への移動を制御するために、前記第1の横方向ドライブ、前記第2の横方向ドライブ、及び前記第2のセンサユニットに動作可能に接続された制御ユニットが設けられている、請求項2及び7に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
【請求項9】
前記第1のタイヤ構成要素及び前記第2のタイヤ構成要素の各々は、先端及び後端を有し、前記第1のピックアンドプレースユニット及び前記第2のピックアンドプレースユニットは、前記第1のタイヤ構成要素及び前記第2のタイヤ構成要素それぞれの前記先端をまず移送し、続いて前記後端を移送するように配置され、前記デュアルタイヤ構成要素サービサには、各タイヤ構成要素の前記先端及び前記後端における前記横方向位置が位置合わせされるように前記先端の移送及び前記後端の移送の少なくとも一方の間に前記第1のピックアンドプレースユニット及び前記第2のピックアンドプレースユニットの前記横方向への移動を制御するように構成された制御ユニットが設けられている、請求項1~8のいずれか一項に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
【請求項10】
各ピックアンドプレースユニットは、グリッパヘッドと、それぞれの前記タイヤ構成要素を前記グリッパヘッドに保持するための保持要素とを備える、請求項1~9のいずれか一項に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
【請求項11】
前記保持要素は吸着要素である、請求項10に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
【請求項12】
各ピックアンドプレースユニットは、それぞれの前記タイヤ構成要素を前記保持要素からリリースするためのリリース部材を更に備える、請求項10又は11に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
【請求項13】
前記リリース部材は、前記供給方向及び前記横方向に対して直角又は垂直のピックアンドプレース方向に前記保持要素に対して移動可能である押出しプレートを備える、請求項12に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
【請求項14】
前記押出しプレートは、前記ピックアンドプレース方向において前記保持要素と同じ高さ又はそれより上の後退位置と、前記ピックアンドプレース方向において前記保持要素より下の押出し位置との間で移動可能である、請求項13に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
【請求項15】
前記押出しプレートは、前記押出しプレートが前記後退位置にあるとき、前記保持要素の周りに少なくとも部分的に延在する、請求項14に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
【請求項16】
前記デュアルタイヤ構成要素サービサは、前記第1のタイヤ構成要素及び前記第2のタイヤ構成要素それぞれをそれぞれの前記コンベヤに押し付けるための第1の加圧ユニット及び第2の加圧ユニットを更に備える、請求項1~15のいずれか一項に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
【請求項17】
前記第1の加圧ユニット及び前記第2の加圧ユニットは、前記第1のピックアンドプレースユニット及び前記第2のピックアンドプレースユニットによってそれぞれ担持されている、請求項16に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
【請求項18】
前記第1の加圧ユニット及び前記第2の加圧ユニットは、前記第1のピックアンドプレースユニット及び前記第2のピックアンドプレースユニットそれぞれに対して、前記供給方向及び前記横方向に対して直角又は垂直のピックアンドプレース方向に移動可能である、請求項17に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
【請求項19】
各加圧ユニットは、前記横方向と平行であるホイール軸を中心として回転可能である第1の加圧ホイールを備える、請求項16~18のいずれか一項に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
【請求項20】
前記第1の加圧ホイールは歯を有するプロファイルホイールである、請求項19に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
【請求項21】
各加圧ユニットは、前記第1の加圧ホイールと同軸であり、かつ前記第1の加圧ホイールから離隔した第2の加圧ホイールを備える、請求項19又は20に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
【請求項22】
前記第2の加圧ホイールは歯を有するプロファイルホイールである、請求項21に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
【請求項23】
前記第1のタイヤ構成要素及び前記第2のタイヤ構成要素の各々は先端及び後端を有し、前記デュアルタイヤ構成要素サービサは、前記供給方向に対して前記第1のピックアンドプレースユニット及び前記第2のピックアンドプレースユニットの上流にある第1のセンサユニットと、前記供給方向に対して前記第1のピックアンドプレースユニットの下流にある第2のセンサユニットとのうちの少なくとも1つを更に備え、前記デュアルタイヤ構成要素サービサには、前記第1のセンサユニット及び/又は前記第2のセンサユニットからの検出信号に基づいて、前記タイヤ構成要素のうちの少なくとも1つのタイヤ構成要素の前記長さを調整するようにそれぞれの前記コンベヤと前記タイヤ組立てドラムとの速度比を制御するように構成された制御ユニットが設けられている、請求項1~22のいずれか一項に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
【請求項24】
前記タイヤ構成要素はブレーカークッションである、請求項1~23のいずれか一項に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
【請求項25】
請求項1~24のいずれか一項に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサを使用して第1のタイヤ構成要素及び第2のタイヤ構成要素をタイヤ組立てドラムに供給するための方法であって、
- 前記第1のタイヤ構成要素及び前記第2のタイヤ構成要素をそれらのそれぞれのコンベヤから前記タイヤ組立てドラムに移送するステップと、
- 前記移送中に、前記第1のピックアンドプレースユニット及び前記第2のピックアンドプレースユニットを前記横方向に互いに対して自動的にかつ独立して移動させるステップと、
を備える、方法。
【請求項26】
前記第1のピックアンドプレースユニット及び前記第2のピックアンドプレースユニットは、前記供給方向に同調的に移動される、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記第1のタイヤ構成要素及び前記第2のタイヤ構成要素の各々は、先端及び後端を有し、前記第1のピックアンドプレースユニット及び前記第2のピックアンドプレースユニットは、前記第1のタイヤ構成要素及び前記第2のタイヤ構成要素の前記先端をまず移送し、続いて前記後端を移送し、前記第1のピックアンドプレースユニット及び前記第2のピックアンドプレースユニットは、各タイヤ構成要素の前記先端及び前記後端における前記横方向位置が位置合わせされるように前記先端の移送及び前記後端の移送の少なくとも一方の間に前記横方向に移動される、請求項25又は26に記載の方法。
【請求項28】
前記第1のタイヤ構成要素及び前記第2のタイヤ構成要素は、前記第1のピックアンドプレースユニット及び前記第2のピックアンドプレースユニットそれぞれに保持され、前記方法は、前記第1のタイヤ構成要素及び前記第2のタイヤ構成要素を前記第1のピックアンドプレースユニット及び前記第2のピックアンドプレースユニットそれぞれから押し出すことによって、前記第1のタイヤ構成要素及び前記第2のタイヤ構成要素を前記第1のピックアンドプレースユニット及び前記第2のピックアンドプレースユニットそれぞれからリリースするステップを更に備える、請求項25~27のいずれか一項に記載の方法。
【請求項29】
前記方法は、前記第1のタイヤ構成要素及び前記第2のタイヤ構成要素をそれぞれの前記コンベヤに押し付けるステップを更に備える、請求項25~28のいずれか一項に記載の方法。
【請求項30】
前記第1のタイヤ構成要素及び前記第2のタイヤ構成要素の各々は、先端及び後端並びにそれぞれの前記先端とそれぞれの前記後端との間の長さを有し、前記方法は、前記タイヤ構成要素のうちの少なくとも1つのタイヤ構成要素の前記長さを調整するためにそれぞれの前記コンベヤと前記タイヤ組立てドラムとの速度比を調整するステップを更に備える、請求項25~29のいずれか一項に記載の方法。
【請求項31】
前記タイヤ構成要素はブレーカークッションである、請求項25~30のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本発明は、デュアルタイヤ構成要素サービサ及びデュアルタイヤ構成要素をタイヤ組立てドラムに供給するための方法に関する。
【0002】
ブレーカークッションをタイヤ組立てドラムに供給するための既知のデュアルタイヤ構成要素サービサは、2つのブレーカークッションをタイヤ組立てドラムに向かう供給方向に同時に搬送するための2つのコンベヤと、2つのブレーカークッションをそれらのそれぞれのコンベヤからタイヤ組立てドラムに同調的に移送するための2つのピックアンドプレースユニットとを備える。
【0003】
ブレーカークッションをタイヤ組立てドラムに移送する前に、ピックアンドプレースユニットの横方向位置が、コンベヤ上の該ブレーカークッションの先端の横方向位置と一致するように人間のオペレータによって手動で調整され、目視で位置合わせされる。次いで、ピックアンドプレースユニットを横方向の相対移動なく供給方向に同調的に移動させることを確実にするために、ピックアンドプレースユニットの横方向位置が、ブレーカークッションの移送前に固定される。
【発明の概要】
【0004】
既知のデュアルタイヤ構成要素サービサの欠点は、タイヤ構成要素の材料の内部の弛緩又は緊張に起因して、タイヤ構成要素の先端及び後端の横方向位置が、切断後に依然としてずれる場合があることである。更に、後端の横方向位置が該タイヤ構成要素の先端の横方向位置と正確に位置が合わない場合がある。これは特に、他のタイプのタイヤ構成要素とは異なり埋め込み補強コードが設けられていないブレーカークッションの場合に当てはまる。このため、ブレーカークッションは、特に横方向のずれ及び変形の影響を受けやすい。
【0005】
更に、2つのタイヤ構成要素の横方向位置が同じ方向又は同じ程度にずれていない場合がある。
【0006】
タイヤ構成要素が横方向の補正なしにタイヤ組立てドラムの外周に設置されると、後端が先端に正確に接合されない恐れがあり、それによってタイヤの全体的な品質に悪影響を及ぼす。
【0007】
本発明の目的は、デュアルタイヤ構成要素サービサ及びデュアルタイヤ構成要素をタイヤ組立てドラムに供給するための方法を提供することであり、タイヤの品質を高めることができる。
【0008】
第1の態様によれば、本発明は、第1のタイヤ構成要素及び第2のタイヤ構成要素をタイヤ組立てドラムに供給するためのデュアルタイヤ構成要素サービサを提供し、本デュアルタイヤ構成要素サービサは、タイヤ組立てドラムに向かう供給方向に第1のタイヤ構成要素及び第2のタイヤ構成要素をそれぞれ搬送するための第1のコンベヤ及び第2のコンベヤを備え、本デュアルタイヤ構成要素サービサは更に、第1のタイヤ構成要素及び第2のタイヤ構成要素をそれらのそれぞれのコンベヤからタイヤ組立てドラムにそれぞれ移送するための第1のピックアンドプレースユニット及び第2のピックアンドプレースユニットを備え、第1のピックアンドプレースユニット及び第2のピックアンドプレースユニットは、供給方向に対して垂直の横方向に互いに対して自動的にかつ独立して移動可能である。
【0009】
ピックアンドプレースユニットを横方向に自動的に互いに独立して移動させることによって、横方向におけるタイヤ構成要素の位置を、それぞれのタイヤ構成要素の移送中にタイヤ構成要素ごとに独立して調整又は補正することができる。したがって、一方のピックアンドプレースユニットを一方の横方向において横方向に移動させることができ、それと同時に他方のピックアンドプレースユニットを反対の横方向に異なる程度に移動させるか、又は全く移動させない。したがって、それぞれの後端をそれぞれの先端に最適に接合するためにタイヤ構成要素の横方向位置を個々に調整又は補正することができ、それによって組み立てるタイヤの全体的な品質を高める。
【0010】
本発明のコンテキストでは、「自動的に」という用語は、ピックアンドプレースユニット自らの移動、すなわち、直接的な人間の制御を伴わないものとして解釈されたい。
【0011】
1つの実施形態では、デュアルタイヤ構成要素サービサは、第1のピックアンドプレースユニット及び第2のピックアンドプレースユニットそれぞれの横方向への移動を駆動するように個々に制御可能である第1の横方向ドライブ及び第2の横方向ドライブを備える。横方向ドライブは、それぞれのピックアンドプレースユニットの横方向移動を自動的にかつ独立して駆動することができ、それによって該横方向移動を自動化する。
【0012】
別の実施形態では、第1のピックアンドプレースユニット及び第2のピックアンドプレースユニットは、供給方向に同調的に移動可能である。デュアルタイヤ構成要素サービサは、例えば、ピックアンドプレースユニットの供給方向への移動を同調的に駆動するために第1のピックアンドプレースユニット及び第2のピックアンドプレースユニットに共通の供給ドライブを備えてよい。したがって、両方のピックアンドプレースユニットを同調的に移動させるために1つの供給ドライブしか必要でない。
【0013】
別の実施形態では、デュアルタイヤ構成要素サービサは更に、第1のコンベヤ及び第2のコンベヤ上の第1のタイヤ構成要素及び第2のタイヤ構成要素それぞれの横方向位置を検出するために供給方向に対して第1のピックアンドプレースユニット及び第2のピックアンドプレースユニットの上流に第1のセンサユニットを備える。第1のセンサユニットは、タイヤ組立てドラムの上流で得られた検出信号に基づいて、すなわち、それぞれのコンベヤ上のタイヤ構成要素の横方向位置に基づいて、タイヤ構成要素の横方向位置を補正するために使用され得る。
【0014】
横方向ドライブ及び第1のセンサユニットを導入した前述の実施形態の組合せにおいて、デュアルタイヤ構成要素サービサには、第1のセンサユニットからの検出信号に基づいてピックアンドプレースユニットの横方向への移動を制御するために、第1の横方向ドライブ、第2の横方向ドライブ、及び第1のセンサユニットに動作可能に接続された制御ユニットが設けられている。したがって、ピックアンドプレースユニットの移動は、完全自動化され、及び/又は制御ユニットによって自律的に制御され得る。
【0015】
別の実施形態では、デュアルタイヤ構成要素サービサは更に、タイヤ組立てドラム上の第1のタイヤ構成要素及び第2のタイヤ構成要素の横方向位置を検出するために供給方向に対して第1のピックアンドプレースユニット及び第2のピックアンドプレースユニットの下流に第2のセンサユニットを備える。したがって、第2のセンサユニットの検出信号は、タイヤ組立てドラムにまだ移送されていないタイヤ構成要素の残りの部分をタイヤ組立てドラム上に既にあるタイヤ構成要素の部分と位置合わせするために必要なピックアンドプレースユニットの横方向への更なる移動を決定するために使用され得る。
【0016】
横方向ドライブ及び第2のセンサユニットを導入した前述の実施形態の組合せにおいて、デュアルタイヤ構成要素サービサには、第2のセンサユニットからの検出信号に基づいてピックアンドプレースユニットの横方向への移動を制御するために、第1の横方向ドライブ、第2の横方向ドライブ、及び第2のセンサユニットに動作可能に接続された制御ユニットが設けられている。したがって、ピックアンドプレースユニットの移動は、完全自動化され、及び/又は制御ユニットによって自律的に制御され得る。
【0017】
別の実施形態では、第1のタイヤ構成要素及び第2のタイヤ構成要素の各々は、先端及び後端を有し、第1のピックアンドプレースユニット及び第2のピックアンドプレースユニットは、第1のタイヤ構成要素及び第2のタイヤ構成要素それぞれの先端をまず移送し、続いて後端を移送するように配置され、デュアルタイヤ構成要素サービサには、各タイヤ構成要素の先端及び後端における横方向位置が位置合わせされるように先端の移送及び後端の移送の少なくとも一方の間に第1のピックアンドプレースユニット及び第2のピックアンドプレースユニットの横方向への移動を制御するように構成された制御ユニットが設けられている。したがって、最適な接合のために先端及び後端の横方向位置をタイヤ構成要素ごとに独立して位置付けることができる。
【0018】
別の実施形態では、各ピックアンドプレースユニットは、グリッパヘッドと、それぞれのタイヤ構成要素をグリッパヘッドに保持するための保持要素とを備える。したがって、タイヤ構成要素はそれぞれのグリッパヘッドに能動的に保持され得る。
【0019】
好ましくは、保持要素は吸着要素である。このタイプの保持は、ブレーカークッションの場合に当てはまる、タイヤ構成要素が金属の補強コードを含まないとき便利である。
【0020】
更なる実施形態では、各ピックアンドプレースユニットは更に、それぞれのタイヤ構成要素を保持要素からリリースするためのリリース部材を備える。リリース部材は、保持要素が依然として活動状態であるときでもリリースの成功を確実にすることができる。
【0021】
好ましくは、リリース部材は、供給方向及び横方向に対して直角又は垂直のピックアンドプレース方向に保持要素に対して移動可能である押出しプレートを備える。押出しプレートは、タイヤ構成要素を保持要素から物理的に、すなわち直接接触により、分離させることができる。
【0022】
より好ましくは、押出しプレートは、ピックアンドプレース方向において保持要素と同じ高さ又はそれより上の後退位置と、ピックアンドプレース方向において保持要素より下の押出し位置との間で移動可能である。したがって、押出しプレートは、タイヤ構成要素と保持要素との間に物理的な距離又は間隔をつくりだすことができ、それによってタイヤ構成要素を保持要素の有効範囲の外に効果的に出す。
【0023】
最も好ましくは、押出しプレートは、押出しプレートが後退位置にあるとき、保持要素の周りに少なくとも部分的に延在する。したがって、押出しプレートは、該保持要素の周囲の少なくとも一部に沿って保持要素からタイヤ構成要素を確実に分離させることができる。
【0024】
別の実施形態では、デュアルタイヤ構成要素サービサは更に、第1のタイヤ構成要素及び第2のタイヤ構成要素それぞれをそれぞれのコンベヤに押し付けるための第1の加圧ユニット及び第2の加圧ユニットを備える。加圧ユニットによってタイヤ構成要素に圧力をかけると、該タイヤ構成要素が供給方向及び/又は横方向にコンベヤに対してずれることを防止することができる。したがってタイヤ構成要素の横方向位置は、コンベヤ自体の上においてではなく、主にコンベヤとタイヤ組立てドラムとの間の移送領域において、ピックアンドプレースユニットによって補正され得る。
【0025】
好ましくは、第1の加圧ユニット及び第2の加圧ユニットは、第1のピックアンドプレースユニット及び第2のピックアンドプレースユニットによってそれぞれ担持されている。したがって、加圧ユニットのための別個のキャリッジは必要ない。更に、加圧ユニットは、ピックアンドプレースユニットと共に横方向及び供給方向に移動され得る。
【0026】
より好ましくは、第1の加圧ユニット及び第2の加圧ユニットは、第1のピックアンドプレースユニット及び第2のピックアンドプレースユニットそれぞれに対して、供給方向及び横方向に対して直角又は垂直のピックアンドプレース方向に移動可能である。したがって、加圧ユニットは、ピックアンドプレース方向においてピックアンドプレースユニットより下の又はそれより下に突き出る加圧位置でタイヤ構成要素と接触することができる。
【0027】
更なる実施形態では、各加圧ユニットは、横方向と平行であるホイール軸を中心として回転可能である第1の加圧ホイールを備える。好ましくは、第1の加圧ホイールは、歯を有するプロファイルホイール(profiled wheel)である。加圧ホイールは、タイヤ構成要素をコンベヤによって供給方向に前進させているときタイヤ構成要素上で回ることができる。ホイールの外形は、摩擦を高め、及び/又はそれぞれの加圧ユニットがタイヤ構成要素に圧力をかける限り、該タイヤ構成要素がそれぞれのコンベヤ上の適所に留まることを確実にすることができる。
【0028】
更なる実施形態では、各加圧ユニットは、第1の加圧ホイールと同軸であり、かつ第1の加圧ホイールから離隔した第2の加圧ホイールを備える。好ましくは、第2の加圧ホイールは、歯を有するプロファイルホイールである。2つの加圧ホイールのセットは、横方向に離隔した2つの位置でタイヤ構成要素に圧力をかけることができ、それによって、コンベヤ上のタイヤ構成要素の反り又は屈曲を効果的に防止する。
【0029】
更なる実施形態では、第1のタイヤ構成要素及び第2のタイヤ構成要素の各々は先端及び後端を有し、デュアルタイヤ構成要素サービサは更に、供給方向に対して第1のピックアンドプレースユニット及び第2のピックアンドプレースユニットの上流にある第1のセンサユニットと、供給方向に対して第1のピックアンドプレースユニットの下流にある第2のセンサユニットとのうちの少なくとも1つを備え、デュアルタイヤ構成要素サービサには、第1のセンサユニット及び/又は第2のセンサユニットからの検出信号に基づいて、タイヤ構成要素のうちの少なくとも1つのタイヤ構成要素の該長さを調整するようにそれぞれのコンベヤとタイヤ組立てドラムとの速度比を制御するように構成された制御ユニットが設けられている。長さは、それぞれの後端をそれぞれの先端に最適に接合するために調整され得る。例えば、第1のセンサユニットによって検出された長さ、又は第2のセンサユニットによって検出されたタイヤ組立てドラム上の先端の設置位置(application position)が閉じた接合を形成するのに不十分であると考えられる場合には、タイヤ構成要素をわずかに伸ばしてよい。
【0030】
別の実施形態では、タイヤ構成要素はブレーカークッションである。先に述べたように、ブレーカークッションは、埋め込み補強コードがないので、特に横方向のずれ及び変形の影響を受けやすい。
【0031】
第2の態様によれば、本発明は、本発明の第1の態様による実施形態のいずれか1つに係るデュアルタイヤ構成要素サービサを使用して第1のタイヤ構成要素及び第2のタイヤ構成要素をタイヤ組立てドラムに供給するための方法を提供し、本方法は、
- 第1のタイヤ構成要素及び第2のタイヤ構成要素をそれらのそれぞれのコンベヤからタイヤ組立てドラムに移送するステップと、
- 該移送中に、第1のピックアンドプレースユニット及び第2のピックアンドプレースユニットを横方向に互いに対して独立して移動させるステップと、
を備える。
【0032】
本方法は、本発明の第1の態様に係るデュアルタイヤ構成要素サービサの実用的な実装に関し、したがって同じ技術的利点を有するので、以下で繰り返して説明しない。
【0033】
1つの実施形態では、第1のピックアンドプレースユニット及び第2のピックアンドプレースユニットは、供給方向に同調的に移動される。
【0034】
別の実施形態では、第1のタイヤ構成要素及び第2のタイヤ構成要素の各々は、先端及び後端を有し、第1のピックアンドプレースユニット及び第2のピックアンドプレースユニットは、第1のタイヤ構成要素及び第2のタイヤ構成要素の先端をまず移送し、続いて後端を移送し、第1のピックアンドプレースユニット及び第2のピックアンドプレースユニットは、各タイヤ構成要素の先端及び後端における横方向位置が位置合わせされるように先端の移送及び後端の移送の少なくとも一方の間に横方向に移動される。
【0035】
別の実施形態では、第1のタイヤ構成要素及び第2のタイヤ構成要素は、第1のピックアンドプレースユニット及び第2のピックアンドプレースユニットそれぞれに保持され、本方法は更に、第1のタイヤ構成要素及び第2のタイヤ構成要素を第1のピックアンドプレースユニット及び第2のピックアンドプレースユニットそれぞれから押し出すことによって、該第1のタイヤ構成要素及び該第2のタイヤ構成要素を第1のピックアンドプレースユニット及び第2のピックアンドプレースユニットそれぞれからリリースするステップを備える。
【0036】
別の実施形態では、本方法は更に、第1のタイヤ構成要素及び第2のタイヤ構成要素それぞれをそれぞれのコンベヤに押し付けるステップを備える。タイヤ構成要素は、例えば、上記加圧ユニットを用いて加圧されてよい。加圧ユニットによってタイヤ構成要素に圧力をかけると、該タイヤ構成要素が供給方向及び/又は横方向にコンベヤに対してずれることを防止することができる。したがってタイヤ構成要素の横方向位置は、コンベヤ自体の上においてではなく、主にコンベヤとタイヤ組立てドラムとの間の移送領域において、ピックアンドプレースユニットによって補正され得る。
【0037】
別の実施形態では、第1のタイヤ構成要素及び第2のタイヤ構成要素の各々は、先端及び後端並びにそれぞれの先端とそれぞれの後端との間の長さを有し、本方法は更に、タイヤ構成要素のうちの少なくとも1つのタイヤ構成要素の該長さを調整するためにそれぞれのコンベヤとタイヤ組立てドラムとの速度比を調整するステップを備える。
【0038】
別の実施形態では、タイヤ構成要素はブレーカークッションである。
【0039】
請求項に記載されていない第3の態様によれば、本発明は、第1のタイヤ構成要素をタイヤ組立てドラムに供給するためのタイヤ構成要素サービサを提供し、本タイヤ構成要素サービサは、タイヤ組立てドラムに向かう供給方向に第1のタイヤ構成要素を搬送するための第1のコンベヤを備え、本タイヤ構成要素サービサは更に、第1のタイヤ構成要素を第1のコンベヤからタイヤ組立てドラムに移送するための第1のピックアンドプレースユニットを備え、本タイヤ構成要素サービサは更に、第1のコンベヤ上の第1のタイヤ構成要素の横方向位置を検出するための、供給方向に対して第1のピックアンドプレースユニットの上流にある第1のセンサユニットと、タイヤ組立てドラム上の第1のタイヤ構成要素の横方向位置を検出するための、供給方向に対して第1のピックアンドプレースユニットの下流にある第2のセンサユニットとを備え、本タイヤ構成要素サービサには、第1のセンサユニット及び第2のセンサユニットからの検出信号を比較するための、第1のセンサユニット及び第2のセンサユニットに動作可能に接続された制御ユニットが設けられている。
【0040】
先端の横方向位置が、第1のピックアンドプレースユニットの上流にある第1のセンサユニットによって最初に測定され得る。しかしながら、最初の検出後に、先端は第1のコンベヤによって供給方向に前進され、続いて、第1のピックアンドプレースユニットによって持ち上げられ、タイヤ組立てドラム上に移送され設置される。該動作の各々の間に、先端の横方向位置が依然として変わる場合がある。検出信号を比較することによって、第1のタイヤ構成要素の先端が第1のタイヤ構成要素の後端とは横方向に異なる位置にあるとき、タイヤ組立てドラム上の該先端の最後に知られている位置に基づいて、補正措置を講じることができる。つまり、より正確に後端を横方向に位置付けることができるということである。
【0041】
本明細書において説明及び図示される様々な態様及び特徴は、可能な場合はいつでも、個々に適用することができる。これらの個々の態様、特に添付の従属請求項に記載の態様及び特徴は、分割特許出願の主題となる可能性がある。
【0042】
本発明について、添付の概略図に示す例示的な実施形態に基づいて説明する。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【
図1】第1のタイヤ構成要素及び第2のタイヤ構成要素をタイヤ組立てドラムに供給するための方法のステップ中の本発明に係るデュアルタイヤ構成要素サービサの側面図を示す。
【
図2】第1のタイヤ構成要素及び第2のタイヤ構成要素をタイヤ組立てドラムに供給するための方法のステップ中の本発明に係るデュアルタイヤ構成要素サービサの側面図を示す。
【
図3】第1のタイヤ構成要素及び第2のタイヤ構成要素をタイヤ組立てドラムに供給するための方法のステップ中の本発明に係るデュアルタイヤ構成要素サービサの側面図を示す。
【
図4】第1のタイヤ構成要素及び第2のタイヤ構成要素をタイヤ組立てドラムに供給するための方法のステップ中の本発明に係るデュアルタイヤ構成要素サービサの側面図を示す。
【
図5】第1のタイヤ構成要素及び第2のタイヤ構成要素をタイヤ組立てドラムに供給するための方法のステップ中の本発明に係るデュアルタイヤ構成要素サービサの側面図を示す。
【
図6】第1のタイヤ構成要素及び第2のタイヤ構成要素をタイヤ組立てドラムに供給するための方法のステップ中の本発明に係るデュアルタイヤ構成要素サービサの側面図を示す。
【
図7】
図2のステップ中のデュアルタイヤ構成要素サービサの正面図を示す。
【
図8】
図3のステップ中のデュアルタイヤ構成要素サービサの正面図を示す。
【
図9】
図4のステップ中のデュアルタイヤ構成要素サービサの正面図を示す。
【
図10】
図2及び
図3のステップ中のデュアルタイヤ構成要素サービサの上面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0044】
図1~
図10は、本発明の例示的な実施形態に係る、タイヤ構成要素サービサ1、特にデュアルタイヤ構成要素サービサ1を示す。
【0045】
デュアルタイヤ構成要素サービサ1は、第1のタイヤ構成要素91及び第2のタイヤ構成要素92をタイヤ組立てドラムDに供給するために使用される。タイヤ構成要素91、92は、同時に又は同調的に、タイヤ組立てドラムDに供給され、及び/又はその外周に設置される。この例示的な実施形態では、タイヤ構成要素91、92は、ボディプライとベルト・トレッドパッケージとの間のブレーカークッションであり、これは典型的にはトラックタイヤのショルダー部領域で使用される。このようなブレーカークッションは、埋め込み補強コードで補強されておらず、そのため、収縮、伸長、屈曲、反り、及び/又は他の変形の影響を受けやすい。各タイヤ構成要素91、92は、タイヤ組立てドラムDに面する先端LE1、LE2と、タイヤ組立てドラムDから離れるほうに面する後端TE1、TE2とを有する。
【0046】
図1に示すように、タイヤ組立てドラムDは、中心ドラム軸を中心としてタイヤ組立てドラムDを回転させるためのドラムドライブ80が設けられており、又はドラムドライブ80に接続されている。
【0047】
図10に示すように、デュアルタイヤ構成要素サービサ1は、タイヤ組立てドラムDに向かう供給方向Xに第1のタイヤ構成要素91及び第2のタイヤ構成要素92をそれぞれ搬送するための第1のコンベヤ21及び第2のコンベヤ22を備える。コンベヤ21、22は、ベルトコンベヤ又はローラコンベヤであってよい。コンベヤ21、22は、互いに平行に、かつ供給方向Xと平行に延在する。デュアルタイヤ構成要素サービサ1には、第1のコンベヤ21を駆動するための第1のコンベヤドライブ81と、第2のコンベヤ22を駆動するための第2のコンベヤドライブ82とが設けられている。両方のコンベヤドライブ81、82は、同調的に又は非同調的に、すなわち独立して、制御されてよい。
【0048】
図7に示すように、デュアルタイヤ構成要素サービサ1は更に、第1のタイヤ構成要素91を扱うための第1のピックアンドプレースユニット31及び第1の加圧ユニット51と、第2のタイヤ構成要素92を扱うための第2のピックアンドプレースユニット32及び第2の加圧ユニット52とを備える。
【0049】
図1~
図6には、第1のコンベヤ21、第1のピックアンドプレースユニット31、第1の加圧ユニット51、及び第1のタイヤ構成要素91のみを示している。しかしながら、これらの部品に関連して説明する任意の特徴及び/又は機能が、必要な変更を加えて、第2のコンベヤ22、第2のピックアンドプレースユニット32、第2の加圧ユニット52、及び第2のタイヤ構成要素92に適用されることは明らかであろう。
【0050】
図10に示すように、第1のピックアンドプレースユニット31及び第2のピックアンドプレースユニット32は、供給方向Xに同調的に移動可能である。特に、デュアルタイヤ構成要素サービサ1は、ピックアンドプレースユニット31、32の供給方向Xへの移動を同調的に駆動するために第1のピックアンドプレースユニット31及び第2のピックアンドプレースユニット32に共通の供給ドライブ10を備える。供給ドライブ10はオーバーヘッドレールであってよい。
【0051】
図10に更に示すように、第1のピックアンドプレースユニット31及び第2のピックアンドプレースユニット32は、供給方向Xに対して垂直の横方向Yに互いに対して独立して移動可能である。特に、デュアルタイヤ構成要素サービサ1は、第1のピックアンドプレースユニット31及び第2のピックアンドプレースユニット32それぞれの横方向Yへの移動を駆動するように個々に制御可能である第1の横方向ドライブ11及び第2の横方向ドライブ12を備える。したがって、ピックアンドプレースユニット31、32の横方向Yへの移動は、個々に及び/又は独立して制御することができる。ピックアンドプレースユニット31、32は、横方向Yに同調的に移動されてよいが、必要な場合は非同調的に移動されてもよい。横方向ドライブ11、12は、リニアドライブ、例えば、サーボモータ又はピストンであってよい。横方向ドライブ11、12は、好ましくは、ピックアンドプレースユニット31、32を供給ドライブ10に対して横方向Yに移動させるために、該ピックアンドプレースユニット31、32と供給ドライブ10との間に取り付け又は位置付けられている。
【0052】
次に、ピックアンドプレースユニット31、32について、
図1及び
図7の第1のピックアンドプレースユニット31及び第1の加圧ユニット51のみを参照して説明する。以下で説明する特徴及び/又は機能が、必要な変更を加えて、第2のピックアンドプレースユニット32及び第2の加圧ユニット52それぞれに適用されることは明らかであろう。
【0053】
図1及び
図7に示すように、第1のピックアンドプレースユニット31は、グリッパヘッド40と、それぞれのタイヤ構成要素91、92をグリッパヘッド40に保持するための保持要素41とを備える。この例示的な実施形態では、保持要素41は吸着要素である。代替として、保持すべき第1のタイヤ構成要素91のタイプに依存して、例えば、磁石、グリッパ、又はニードルなどの別の好適な保持要素を使用してよい。グリッパヘッド40は、
図1及び
図2に示すように第1のタイヤ構成要素91をコンベヤ21から持ち上げ、
図3に示すように該第1のタイヤ構成要素91をタイヤ構成要素上に載せるために、供給方向X及び横方向Yに対して直角又は垂直のピックアンドプレース方向Zに移動可能である。特に、
図7に示すように、デュアルタイヤ構成要素サービサ1には、第1のピックアンドプレースユニット31及び第2のピックアンドプレースユニット32それぞれの、それぞれの横方向ドライブ11、12に対するピックアンドプレース方向Zへの移動を駆動するための第1のピックアンドプレースドライブ13及び第2のピックアンドプレースドライブ14が設けられている。ピックアンドプレースドライブ13、14は、サーボモータ又はピストンなどのリニアドライブであってよい。
【0054】
供給ドライブ10、第1の横方向ドライブ11、及び第1のピックアンドプレースドライブ13が第1のピックアンドプレースユニット31のためのXYZドライブシステムを本質的に形成していることに留意されたい。同様に、供給ドライブ10、第2の横方向ドライブ12、及び第2のピックアンドプレースドライブ14が第2のピックアンドプレースユニット32のためのXYZドライブシステムを本質的に形成している。
【0055】
図3及び
図8に示すように、第1のピックアンドプレースユニット31は更に、第1のタイヤ構成要素91を第1のピックアンドプレースユニット31からタイヤ組立てドラムD上に移送するために、第1のタイヤ構成要素91を保持要素41から、例えば、
図3に示すタイヤ組立てドラムDにおける又はタイヤ組立てドラムの上の位置にリリースするためのリリース部材42を備える。
図8ではタイヤ組立てドラムDを図示していないが、
図8は
図3の正面図であるので、リリース部材42は依然として、図示された位置でタイヤ組立てドラムDの頭上に位置付けられていてよいことが理解されよう。この例示的な実施形態では、リリース部材42は、ピックアンドプレース方向Zに保持要素41に対して移動可能である押出しプレート43を備える。
図10で最もよくわかるように、押出しプレート43は、押出しプレート43が後退位置にあるとき、保持要素41の周りに少なくとも部分的に延在する。
【0056】
押出しプレート43は、
図2及び
図7に示す、ピックアンドプレース方向Zにおいて保持要素41と同じ高さ又はそれより上の後退位置と、
図3及び
図8に示す、ピックアンドプレース方向Zにおいて保持要素41より下の押出し位置との間で移動可能である。特に、
図7及び
図8に示すように、デュアルタイヤ構成要素サービサ1は、押出しプレート43のピックアンドプレースユニット31、32それぞれのグリッパヘッド40に対するピックアンドプレース方向Zへの移動を駆動するための第1の押出しドライブ15及び第2の押出しドライブ16を備える。
【0057】
図4及び
図9に示すように、第1の加圧ユニット51は、第1のタイヤ構成要素91を第1のコンベヤ21に押し付けるように構成又は配置されている。この例示的な実施形態では、第1の加圧ユニット51は、第1のピックアンドプレースユニット31によって担持されているか、又はそれと一体化されている。デュアルタイヤ構成要素サービサ1は、
図1、
図2、
図7、及び
図8に示す、第1の加圧ユニット51が保持要素41と同じ高さ又はそれより上に延在し、かつ第1のタイヤ構成要素に接触せず及び/又は圧力をかけない非活動位置と、
図4および
図9に示す、第1の加圧ユニット51が保持要素41より下に延在し、かつ第1のタイヤ構成要素91に加圧力をかける加圧位置との間で、加圧ユニット51を第1のピックアンドプレースユニット31に対してピックアンドプレース方向Zに移動させるための第1の加圧ドライブ17を備える。
図9に示すように、デュアルタイヤ構成要素サービサ1は、第2の加圧ユニット52を第2のピックアンドプレースユニット32に対して同じように移動させるための第2の加圧ドライブ18を備える。
【0058】
上記実施形態では、第1の加圧ユニット51は、第1のピックアンドプレースユニット31によって担持され、及び/又はそれと一体化されている。代替として、加圧ユニット51、52は、ピックアンドプレースユニット31、32とは独立して、すなわち、供給方向X及びピックアンドプレース方向Zに移動するそれら自体のドライブを用いて動作するように構成され得る。
【0059】
図9で最もよくわかるように、第1の加圧ユニット51は、第1の加圧ホイール53と、第1の加圧ホイール53と同軸であり、かつそれから離隔した第2の加圧ホイール54とを備える。加圧ホイール53、54は、横方向Yと平行であるホイール軸Sを中心として回転可能である。このため、加圧ホイール53、54は、供給方向Xと平行である第1のタイヤ構成要素91の上面上で回る、又は上面に沿って回ることができる。この例示的な実施形態では、加圧ホイール53、54は、横方向Yにおいてグリッパヘッド40の両側に位置する。特に、加圧ホイール53、54は、グリッパヘッド40の周りに嵌められた、ピックアンドプレース方向Zに該グリッパヘッド40に対して摺動可能なスリーブ55に取り付けられている。
【0060】
両方の加圧ホイール53、54は、プロファイルホイールである。好ましくは、外形は、加圧ホイール53、54と第1のタイヤ構成要素91とのグリップ又は摩擦を効果的に高める歯を備える。
【0061】
図1及び
図10に示すように、デュアルタイヤ構成要素サービサ1には更に、供給方向Xに対して又は供給方向Xで考えて、ピックアンドプレースユニット31、32の上流にある第1のセンサユニット71と、ピックアンドプレースユニット31、32の下流にある第2のセンサユニット72とが設けられている。センサユニット71、72は、タイヤ構成要素91、92の位置、輪郭、エッジ、外形、縦幅、及び/又は厚さを検出又はその画像をキャプチャするように適応、配置、プログラム、又は構成されている。このために、各センサユニット71、72は、例えば、レーザ、カメラ、及び光など、レーザ三角測量及び/又は撮像のための手段を備えてよい。代替として、例えば、フィンガ又はローラなどの機械的手段が、エッジなどに物理的に接触し、及び/又は縦幅の変化などを検出するために使用されてよい。
【0062】
第1のセンサユニット71は、第1のコンベヤ21及び第2のコンベヤ22上の第1のタイヤ構成要素91及び第2のタイヤ構成要素92それぞれの横方向位置を検出するように構成されている。
図2及び
図10に示すように、第1のセンサユニット71は、更に長さ測定のために、すなわち、任意選択的にエンコーダ又はそれぞれのコンベヤドライブ81、82からのフィードバックと組み合わせて、供給方向Xにおけるそれぞれのタイヤ構成要素91、92の先端LE1、LE2及び後端TE1、TE2の通過及び/又は長手方向位置を検出して、両端LE1、LE2、TE1、TE2を検出する間に通過したタイヤ構成要素91、92の長さL1、L2を決定することによって長さ測定を行うように配置されてよい。
【0063】
第2のセンサユニット72は、タイヤ組立てドラムD上の第1のタイヤ構成要素91及び第2のタイヤ構成要素92の横方向位置を検出するように構成されている。好ましくは、第2のセンサユニット72は、タイヤ組立てドラムD上の該横方向位置を、タイヤ構成要素91、92の先端LE1、LE2が最初に設置されたタイヤ組立てドラムD上の角度位置の可能な限り近くに検出するように構成されている。
【0064】
この例示的な実施形態では、両方のコンベヤ21、22の領域を検出及び/又はキャプチャするために、単一の第1のセンサユニット71が使用されている。同様に、両方のタイヤ構成要素91、92を受け取るタイヤ組立てドラムDの領域を検出及び/又はキャプチャするために、単一の第2のセンサユニット72が使用されている。代替として、コンベヤ21、22ごとに別個の第1のセンサユニット71が設けられてもよく、タイヤ構成要素91、92を受け取るタイヤ組立てドラムDの2つの領域のために別個の第2のセンサユニット72が設けられてもよい。センサユニット71、72のセットは、コンベヤ21、22間の間隔、該コンベヤ21、22によって支持されるタイヤ構成要素91、92間の間隔、及び/又はタイヤ構成要素91、92の幅に依存して、独立して横方向Yに調整可能であってよい。
【0065】
図1に示すように、デュアルタイヤ構成要素サービサ1には更に、供給ドライブ10、横方向ドライブ11、12、ピックアンドプレースドライブ13、14、押出しドライブ15、16、加圧ドライブ17、18、センサユニット71、72、ドラムドライブ80、及び/又はコンベヤドライブ81、82に動作可能に及び/又は電子的に接続された制御ユニット8が設けられている。制御ユニット8は、プロセッサと、コンピュータ可読命令を有するメモリとを有し、該命令は、プロセッサによって実行されると、制御ユニット8に、第1のセンサユニット71及び/又は第2のセンサユニット72から受信した検出信号に基づいて、ピックアンドプレースユニット31、32及び/又は加圧ユニット51、52の供給方向X、横方向Y、及び/又はピックアンドプレース方向Zへの移動を制御させる。メモリは好ましくは非一時的メモリである。
【0066】
次に、上記デュアルタイヤ構成要素サービサ1を使用した、タイヤ構成要素91、92をタイヤ組立てドラムDに供給するための方法について
図1~
図10を参照して説明する。
【0067】
図1は、第1のタイヤ構成要素91を第1のコンベヤ21によって供給方向Xに前進させている状況を示す。第1のタイヤ構成要素91の先端LE1が第1のセンサユニット71によって検出済みである。横方向Yにおける先端LE1の位置、長手方向位置、及び/又は検出時間が、制御ユニット8のメモリに記憶される。第1のピックアンドプレースユニット31は、第1のコンベヤ21より上の及び/又はそれから離隔した非活動位置にある。また制御ユニット8は、先端LE1の記憶された位置を横方向Yにおける第1のピックアンドプレースユニット31の現在位置と比較し、必要な場合、第1の横方向ドライブ11を自動的に制御して、ピックアンドプレースユニット31を横方向Yにおける先端LE1の位置と位置合わせするように第1のピックアンドプレースユニット31を横方向に移動させてよい。
【0068】
図2及び
図7は、先端LE1が第1のコンベヤ21の遠位端で又はその近くで第1のピックアンドプレースユニット31の下に位置付けられるまで、第1のタイヤ構成要素91を第1のコンベヤ21によって更に前進させた状況を示す。第1のピックアンドプレースユニット31は、まだ位置合わせされていなければ、横方向Yにおける先端LE1の前に検出された位置と自動的に横方向に位置合わせされ、続いて、保持要素41が第1のタイヤ構成要素91にその先端LE1で接触するまで、ピックアンドプレース方向Zに下げられる。
【0069】
第2のピックアンドプレースユニット32が、第2のタイヤ構成要素92の先端LE2と位置が合い、それを持ち上げるように、第1のピックアンドプレースユニット31とは独立して自動的に制御され得ることは明らかであろう。
【0070】
一方、第1のセンサユニット71は、第1のタイヤ構成要素91の後端TE1を検出済みである。横方向Yにおける後端TE1の位置、長手方向位置、及び/又は検出時間が、制御ユニット8のメモリに記憶される。制御ユニット8はここで、例えば、先端LE1を検出してから後端TE1を検出するまでの間の経過時間及びエンコーダデータに基づいて、先端LE1と後端TE1との間の第1のタイヤ構成要素91の長さを計算してよい。また、制御ユニット8は、横方向Yにおける先端LE1及び後端TE1の位置を比較してよい。
【0071】
図3、
図8、及び
図10は、保持しているそれぞれのタイヤ構成要素91、92をタイヤ組立てドラムD上に移送するための移送経路に沿ってピックアンドプレースユニット31、32の両方を移動させるように、制御ユニット8が供給ドライブ10、横方向ドライブ11、12、及び/又はピックアンドプレースドライブ13、14を制御済みであるステップを示す。移送経路は、ピックアンドプレースユニット31、32がタイヤ構成要素91、92をそれぞれのコンベヤ21、22から持ち上げるときの上方移動と、ピックアンドプレースユニット31、32がタイヤ構成要素91、92をタイヤ組立てドラムDに載せるときの下方移動とを含み得る。代替として、移送経路は、コンベヤ21、22と少なくとも部分的に同一平面であってよい。
【0072】
図10に示すように、制御ユニット8は、移送経路に沿った移送中にそれぞれの先端LE1、LE2とそれぞれの後端TE1、TE2のずれを補正するために、ピックアンドプレースユニット31、32を横方向Yに互いに対して自動的にかつ独立して移動させるようにそれぞれのドライブ10~14を制御してよい。したがって移送経路は、補正が必要でない場合、供給方向Xと平行であってよいし、又は補正が必要な場合、供給方向Xに対して角度をなしてよい。
【0073】
図3及び
図8に示すように、ピックアンドプレースユニット31、32のリリース部材42は、先端LE1、LE2がタイヤ組立てドラムD上に移送されたら、タイヤ構成要素91、92をピックアンドプレースユニット31、32からリリースするために活動化される。
【0074】
図4及び
図9は、ピックアンドプレースユニット31、32が、それぞれのコンベヤ21、22より上の加圧位置に戻され、下げられた状況を示す。制御ユニット8は、加圧ユニット51、52をピックアンドプレース方向Zに下げていきタイヤ構成要素91、92と接触させるように加圧ドライブ17、18を制御済みである。特に、加圧ホイール53、54は、タイヤ構成要素91、92と接触し、それぞれのコンベヤ21、22によってタイヤ構成要素91、92を更に前進させるとタイヤ構成要素91、92上で回るように構成されている。加圧ユニット51、52は、それぞれの先端LE1、LE2と後端TE1、TE2との間の該タイヤ構成要素91、92の本体の少なくとも一部においてタイヤ構成要素91、92に圧力を加え又はかける。
【0075】
先端LE1、LE2が既にタイヤ組立てドラムD上に設置されている状態で、第2のセンサユニット72は、
図10に示すように、タイヤ組立てドラムD上の該先端LE1、LE2の位置を検出してよい。これらの位置は、制御ユニット8のメモリに記憶されてよく、それぞれの後端TE1、TE2の位置と比較されて、該後端TE1、TE2をタイヤ組立てドラムD上のそれぞれの先端LE1、LE2の実際の又は最後に知られている位置と位置合わせするために後端TE1、TE2の一方又は両方の横方向の補正が必要であるかどうかを決定することができる。
【0076】
図5は、第1のタイヤ構成要素91の後端TE1が、第1のピックアンドプレースユニット31の下の、第1のコンベヤ21の末端の又はその近くの位置に到達した状況を示す。ここで
図2及び
図3のステップが、タイヤ構成要素91、92両方の後端TE1、TE2のために
図5及び
図6で繰り返される。再び、後端TE1、TE2と先端LE1、LE2との横方向の位置ずれを補正するように、
図10に示す移動と同様に、横方向Yにおけるピックアンドプレースユニット31、32の位置を互いに対して自動的にかつ独立して制御することができる。
【0077】
図6では、後端TE1、TE2がタイヤ組立てドラムD上に移送済みであり、それぞれの先端LE1、LE2に接合及び/又はステッチングされる準備ができた状態である。
【0078】
上記ステップ中、タイヤ構成要素91、92のそれらそれぞれの先端LE1、LE2と後端TE1、TE2との間の長さが、第1のセンサユニット71の検出信号に基づいて決定され、接合のための最適な長さと比較されてよい。追加又は代替として、第2のセンサユニット72の検出信号は、タイヤ組立てドラムD上のそれぞれの先端LE1、LE2の実際の設置位置を決定するために使用されてよく、この情報は、閉じた接合を得るためのそれぞれの後端TE1、TE2の最適な設置位置を決定するために使用され得る。制御ユニット8は、続いて、それぞれのコンベヤ21、22とタイヤ組立てドラムDとの速度比を調整するようにドラムドライブ80及び/又はコンベヤドライブ81、82を制御してよい。例えば、第1のタイヤ構成要素91が短すぎるとき、タイヤ組立てドラムDの周方向速度が第1のコンベヤ21の搬送速度よりも高い値に設定されてよい。代替として、第1のコンベヤ21の搬送速度を減少させることができる。この比は、タイヤ組立てドラムDに対してコンベヤ21、22両方で同じに保たれてもよいし、又は、独立して、すなわち、それぞれの先端LE1、LE2とそれぞれの後端TE1、TE2との間で閉じた接合を得るためにタイヤ構成要素91、92ごとに必要な補正量に依存して、コンベヤ21、22を異なる搬送速度で移動させるようにコンベヤドライブ81、82を制御することによって制御されてもよい。
【0079】
上の説明は、好ましい実施形態の動作を例示するために含まれており、本発明の範囲を限定することを意図するものではないことを理解されたい。上の説明から、本発明の範囲によって包含されることになる多くの変形例が当業者には明らかであろう。
【符号の説明】
【0080】
1…デュアルタイヤ構成要素サービサ
10…供給ドライブ
11…第1の横方向ドライブ
12…第2の横方向ドライブ
13…第1のピックアンドプレースドライブ
14…第2のピックアンドプレースドライブ
15…第1の押出しドライブ
16…第2の押出しドライブ
17…第1の加圧ドライブ
18…第2の加圧ドライブ
21…第1のコンベヤ
22…第2のコンベヤ
31…第1のピックアンドプレースユニット
32…第2のピックアンドプレースユニット
40…グリッパヘッド
41…保持要素
42…リリース部材
43…押出しプレート
51…第1の加圧ユニット
52…第2の加圧ユニット
53…第1の加圧ホイール
54…第2の加圧ホイール
55…スリーブ
71…第1のセンサユニット
72…第2のセンサユニット
8…制御ユニット
80…ドラムドライブ
81…第1のコンベヤドライブ
82…第2のコンベヤドライブ
91…第1のタイヤ構成要素
92…第2のタイヤ構成要素
D…タイヤ組立てドラム
L1…第1のタイヤ構成要素の長さ
L2…第2のタイヤ構成要素の長さ
LE1…第1のタイヤ構成要素の先端
LE2…第2のタイヤ構成要素の先端
TE1…第1のタイヤ構成要素の後端
TE2…第2のタイヤ構成要素の後端
X…供給方向
Y…横方向
Z…ピックアンドプレース方向
【手続補正書】
【提出日】2022-11-29
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のタイヤ構成要素及び第2のタイヤ構成要素をタイヤ組立てドラムに供給するためのデュアルタイヤ構成要素サービサであって、前記デュアルタイヤ構成要素サービサは、前記タイヤ組立てドラムに向かう供給方向に前記第1のタイヤ構成要素及び前記第2のタイヤ構成要素をそれぞれ搬送するための第1のコンベヤ及び第2のコンベヤを備え、前記デュアルタイヤ構成要素サービサは、前記第1のタイヤ構成要素及び前記第2のタイヤ構成要素をそれらのそれぞれのコンベヤから前記タイヤ組立てドラムにそれぞれ移送するための第1のピックアンドプレースユニット及び第2のピックアンドプレースユニットを更に備え、前記第1のピックアンドプレースユニット及び前記第2のピックアンドプレースユニットは、前記供給方向に対して垂直の横方向に互いに対して自動的にかつ独立して移動可能である、デュアルタイヤ構成要素サービサ。
【請求項2】
前記デュアルタイヤ構成要素サービサは、前記第1のピックアンドプレースユニット及び前記第2のピックアンドプレースユニットそれぞれの前記横方向への移動を駆動するように個々に制御可能である第1の横方向ドライブ及び第2の横方向ドライブを備える、請求項1に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
【請求項3】
前記第1のピックアンドプレースユニット及び前記第2のピックアンドプレースユニットは、前記供給方向に同調的に移動可能である、請求項
1に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
【請求項4】
前記デュアルタイヤ構成要素サービサは、前記ピックアンドプレースユニットの前記供給方向への移動を同調的に駆動するために前記第1のピックアンドプレースユニット及び前記第2のピックアンドプレースユニットに共通の供給ドライブを備える、請求項
1に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
【請求項5】
前記デュアルタイヤ構成要素サービサは、前記第1のコンベヤ及び前記第2のコンベヤ上の前記第1のタイヤ構成要素及び前記第2のタイヤ構成要素それぞれの横方向位置を検出するために前記供給方向に対して前記第1のピックアンドプレースユニット及び前記第2のピックアンドプレースユニットの上流に第1のセンサユニットを更に備える、請求項
1に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
【請求項6】
前記デュアルタイヤ構成要素サービサは、前記第1のピックアンドプレースユニット及び前記第2のピックアンドプレースユニットそれぞれの前記横方向への移動を駆動するように個々に制御可能である第1の横方向ドライブ及び第2の横方向ドライブを備え、
前記デュアルタイヤ構成要素サービサには、前記第1のセンサユニットからの検出信号に基づいて前記ピックアンドプレースユニットの前記横方向への移動を制御するために、前記第1の横方向ドライブ、前記第2の横方向ドライブ、及び前記第1のセンサユニットに動作可能に接続された制御ユニットが設けられている、請求項
5に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
【請求項7】
前記デュアルタイヤ構成要素サービサは、前記タイヤ組立てドラム上の前記第1のタイヤ構成要素及び前記第2のタイヤ構成要素の横方向位置を検出するために前記供給方向に対して前記第1のピックアンドプレースユニット及び前記第2のピックアンドプレースユニットの下流に第2のセンサユニットを更に備える、請求項
1に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
【請求項8】
前記デュアルタイヤ構成要素サービサは、前記第1のピックアンドプレースユニット及び前記第2のピックアンドプレースユニットそれぞれの前記横方向への移動を駆動するように個々に制御可能である第1の横方向ドライブ及び第2の横方向ドライブを備え、
前記デュアルタイヤ構成要素サービサには、前記第2のセンサユニットからの検出信号に基づいて前記ピックアンドプレースユニットの前記横方向への移動を制御するために、前記第1の横方向ドライブ、前記第2の横方向ドライブ、及び前記第2のセンサユニットに動作可能に接続された制御ユニットが設けられている、請求項
7に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
【請求項9】
前記第1のタイヤ構成要素及び前記第2のタイヤ構成要素の各々は、先端及び後端を有し、前記第1のピックアンドプレースユニット及び前記第2のピックアンドプレースユニットは、前記第1のタイヤ構成要素及び前記第2のタイヤ構成要素それぞれの前記先端をまず移送し、続いて前記後端を移送するように配置され、前記デュアルタイヤ構成要素サービサには、各タイヤ構成要素の前記先端及び前記後端における前記横方向位置が位置合わせされるように前記先端の移送及び前記後端の移送の少なくとも一方の間に前記第1のピックアンドプレースユニット及び前記第2のピックアンドプレースユニットの前記横方向への移動を制御するように構成された制御ユニットが設けられている、請求項
1に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
【請求項10】
各ピックアンドプレースユニットは、グリッパヘッドと、それぞれの前記タイヤ構成要素を前記グリッパヘッドに保持するための保持要素とを備える、請求項
1に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
【請求項11】
前記保持要素は吸着要素である、請求項10に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
【請求項12】
各ピックアンドプレースユニットは、それぞれの前記タイヤ構成要素を前記保持要素からリリースするためのリリース部材を更に備える、請求項
10に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
【請求項13】
前記リリース部材は、前記供給方向及び前記横方向に対して直角又は垂直のピックアンドプレース方向に前記保持要素に対して移動可能である押出しプレートを備える、請求項12に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
【請求項14】
前記押出しプレートは、前記ピックアンドプレース方向において前記保持要素と同じ高さ又はそれより上の後退位置と、前記ピックアンドプレース方向において前記保持要素より下の押出し位置との間で移動可能である、請求項13に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
【請求項15】
前記押出しプレートは、前記押出しプレートが前記後退位置にあるとき、前記保持要素の周りに少なくとも部分的に延在する、請求項14に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
【請求項16】
前記デュアルタイヤ構成要素サービサは、前記第1のタイヤ構成要素及び前記第2のタイヤ構成要素それぞれをそれぞれの前記コンベヤに押し付けるための第1の加圧ユニット及び第2の加圧ユニットを更に備える、請求項
1に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
【請求項17】
前記第1の加圧ユニット及び前記第2の加圧ユニットは、前記第1のピックアンドプレースユニット及び前記第2のピックアンドプレースユニットによってそれぞれ担持されている、請求項16に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
【請求項18】
前記第1の加圧ユニット及び前記第2の加圧ユニットは、前記第1のピックアンドプレースユニット及び前記第2のピックアンドプレースユニットそれぞれに対して、前記供給方向及び前記横方向に対して直角又は垂直のピックアンドプレース方向に移動可能である、請求項17に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
【請求項19】
各加圧ユニットは、前記横方向と平行であるホイール軸を中心として回転可能である第1の加圧ホイールを備える、請求項
16に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
【請求項20】
前記第1の加圧ホイールは歯を有するプロファイルホイールである、請求項19に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
【請求項21】
各加圧ユニットは、前記第1の加圧ホイールと同軸であり、かつ前記第1の加圧ホイールから離隔した第2の加圧ホイールを備える、請求項
19に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
【請求項22】
前記第2の加圧ホイールは歯を有するプロファイルホイールである、請求項21に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
【請求項23】
前記第1のタイヤ構成要素及び前記第2のタイヤ構成要素の各々は先端及び後端を有し、前記デュアルタイヤ構成要素サービサは、前記供給方向に対して前記第1のピックアンドプレースユニット及び前記第2のピックアンドプレースユニットの上流にある第1のセンサユニットと、前記供給方向に対して前記第1のピックアンドプレースユニットの下流にある第2のセンサユニットとのうちの少なくとも1つを更に備え、前記デュアルタイヤ構成要素サービサには、前記第1のセンサユニット
又は前記第2のセンサユニットからの検出信号に基づいて、前記タイヤ構成要素のうちの少なくとも1つのタイヤ構成要素の前記長さを調整するようにそれぞれの前記コンベヤと前記タイヤ組立てドラムとの速度比を制御するように構成された制御ユニットが設けられている、請求項
1に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
【請求項24】
前記タイヤ構成要素はブレーカークッションである、請求項
1に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
【請求項25】
請求項
1に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサを使用して第1のタイヤ構成要素及び第2のタイヤ構成要素をタイヤ組立てドラムに供給するための方法であって、
- 前記第1のタイヤ構成要素及び前記第2のタイヤ構成要素をそれらのそれぞれのコンベヤから前記タイヤ組立てドラムに移送するステップと、
- 前記移送中に、前記第1のピックアンドプレースユニット及び前記第2のピックアンドプレースユニットを前記横方向に互いに対して自動的にかつ独立して移動させるステップと、
を備える、方法。
【請求項26】
前記第1のピックアンドプレースユニット及び前記第2のピックアンドプレースユニットは、前記供給方向に同調的に移動される、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記第1のタイヤ構成要素及び前記第2のタイヤ構成要素の各々は、先端及び後端を有し、前記第1のピックアンドプレースユニット及び前記第2のピックアンドプレースユニットは、前記第1のタイヤ構成要素及び前記第2のタイヤ構成要素の前記先端をまず移送し、続いて前記後端を移送し、前記第1のピックアンドプレースユニット及び前記第2のピックアンドプレースユニットは、各タイヤ構成要素の前記先端及び前記後端における前記横方向位置が位置合わせされるように前記先端の移送及び前記後端の移送の少なくとも一方の間に前記横方向に移動される、請求項
25に記載の方法。
【請求項28】
前記第1のタイヤ構成要素及び前記第2のタイヤ構成要素は、前記第1のピックアンドプレースユニット及び前記第2のピックアンドプレースユニットそれぞれに保持され、前記方法は、前記第1のタイヤ構成要素及び前記第2のタイヤ構成要素を前記第1のピックアンドプレースユニット及び前記第2のピックアンドプレースユニットそれぞれから押し出すことによって、前記第1のタイヤ構成要素及び前記第2のタイヤ構成要素を前記第1のピックアンドプレースユニット及び前記第2のピックアンドプレースユニットそれぞれからリリースするステップを更に備える、請求項
25に記載の方法。
【請求項29】
前記方法は、前記第1のタイヤ構成要素及び前記第2のタイヤ構成要素をそれぞれの前記コンベヤに押し付けるステップを更に備える、請求項
25に記載の方法。
【請求項30】
前記第1のタイヤ構成要素及び前記第2のタイヤ構成要素の各々は、先端及び後端並びにそれぞれの前記先端とそれぞれの前記後端との間の長さを有し、前記方法は、前記タイヤ構成要素のうちの少なくとも1つのタイヤ構成要素の前記長さを調整するためにそれぞれの前記コンベヤと前記タイヤ組立てドラムとの速度比を調整するステップを更に備える、請求項
25に記載の方法。
【請求項31】
前記タイヤ構成要素はブレーカークッションである、請求項
25に記載の方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0079
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0079】
上の説明は、好ましい実施形態の動作を例示するために含まれており、本発明の範囲を限定することを意図するものではないことを理解されたい。上の説明から、本発明の範囲によって包含されることになる多くの変形例が当業者には明らかであろう。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] 第1のタイヤ構成要素及び第2のタイヤ構成要素をタイヤ組立てドラムに供給するためのデュアルタイヤ構成要素サービサであって、前記デュアルタイヤ構成要素サービサは、前記タイヤ組立てドラムに向かう供給方向に前記第1のタイヤ構成要素及び前記第2のタイヤ構成要素をそれぞれ搬送するための第1のコンベヤ及び第2のコンベヤを備え、前記デュアルタイヤ構成要素サービサは、前記第1のタイヤ構成要素及び前記第2のタイヤ構成要素をそれらのそれぞれのコンベヤから前記タイヤ組立てドラムにそれぞれ移送するための第1のピックアンドプレースユニット及び第2のピックアンドプレースユニットを更に備え、前記第1のピックアンドプレースユニット及び前記第2のピックアンドプレースユニットは、前記供給方向に対して垂直の横方向に互いに対して自動的にかつ独立して移動可能である、デュアルタイヤ構成要素サービサ。
[2] 前記デュアルタイヤ構成要素サービサは、前記第1のピックアンドプレースユニット及び前記第2のピックアンドプレースユニットそれぞれの前記横方向への移動を駆動するように個々に制御可能である第1の横方向ドライブ及び第2の横方向ドライブを備える、[1]に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
[3] 前記第1のピックアンドプレースユニット及び前記第2のピックアンドプレースユニットは、前記供給方向に同調的に移動可能である、[1]又は[2]に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
[4] 前記デュアルタイヤ構成要素サービサは、前記ピックアンドプレースユニットの前記供給方向への移動を同調的に駆動するために前記第1のピックアンドプレースユニット及び前記第2のピックアンドプレースユニットに共通の供給ドライブを備える、[1]~[3]のいずれか一項に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
[5] 前記デュアルタイヤ構成要素サービサは、前記第1のコンベヤ及び前記第2のコンベヤ上の前記第1のタイヤ構成要素及び前記第2のタイヤ構成要素それぞれの横方向位置を検出するために前記供給方向に対して前記第1のピックアンドプレースユニット及び前記第2のピックアンドプレースユニットの上流に第1のセンサユニットを更に備える、[1]~[4]のいずれか一項に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
[6] 前記デュアルタイヤ構成要素サービサには、前記第1のセンサユニットからの検出信号に基づいて前記ピックアンドプレースユニットの前記横方向への移動を制御するために、前記第1の横方向ドライブ、前記第2の横方向ドライブ、及び前記第1のセンサユニットに動作可能に接続された制御ユニットが設けられている、[2]及び[5]に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
[7] 前記デュアルタイヤ構成要素サービサは、前記タイヤ組立てドラム上の前記第1のタイヤ構成要素及び前記第2のタイヤ構成要素の横方向位置を検出するために前記供給方向に対して前記第1のピックアンドプレースユニット及び前記第2のピックアンドプレースユニットの下流に第2のセンサユニットを更に備える、[1]~[6]のいずれか一項に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
[8] 前記デュアルタイヤ構成要素サービサには、前記第2のセンサユニットからの検出信号に基づいて前記ピックアンドプレースユニットの前記横方向への移動を制御するために、前記第1の横方向ドライブ、前記第2の横方向ドライブ、及び前記第2のセンサユニットに動作可能に接続された制御ユニットが設けられている、[2]及び[7]に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
[9] 前記第1のタイヤ構成要素及び前記第2のタイヤ構成要素の各々は、先端及び後端を有し、前記第1のピックアンドプレースユニット及び前記第2のピックアンドプレースユニットは、前記第1のタイヤ構成要素及び前記第2のタイヤ構成要素それぞれの前記先端をまず移送し、続いて前記後端を移送するように配置され、前記デュアルタイヤ構成要素サービサには、各タイヤ構成要素の前記先端及び前記後端における前記横方向位置が位置合わせされるように前記先端の移送及び前記後端の移送の少なくとも一方の間に前記第1のピックアンドプレースユニット及び前記第2のピックアンドプレースユニットの前記横方向への移動を制御するように構成された制御ユニットが設けられている、[1]~[8]のいずれか一項に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
[10] 各ピックアンドプレースユニットは、グリッパヘッドと、それぞれの前記タイヤ構成要素を前記グリッパヘッドに保持するための保持要素とを備える、[1]~[9]のいずれか一項に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
[11] 前記保持要素は吸着要素である、[10]に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
[12] 各ピックアンドプレースユニットは、それぞれの前記タイヤ構成要素を前記保持要素からリリースするためのリリース部材を更に備える、[10]又は[11]に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
[13] 前記リリース部材は、前記供給方向及び前記横方向に対して直角又は垂直のピックアンドプレース方向に前記保持要素に対して移動可能である押出しプレートを備える、[12]に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
[14] 前記押出しプレートは、前記ピックアンドプレース方向において前記保持要素と同じ高さ又はそれより上の後退位置と、前記ピックアンドプレース方向において前記保持要素より下の押出し位置との間で移動可能である、[13]に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
[15] 前記押出しプレートは、前記押出しプレートが前記後退位置にあるとき、前記保持要素の周りに少なくとも部分的に延在する、[14]に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
[16] 前記デュアルタイヤ構成要素サービサは、前記第1のタイヤ構成要素及び前記第2のタイヤ構成要素それぞれをそれぞれの前記コンベヤに押し付けるための第1の加圧ユニット及び第2の加圧ユニットを更に備える、[1]~[15]のいずれか一項に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
[17] 前記第1の加圧ユニット及び前記第2の加圧ユニットは、前記第1のピックアンドプレースユニット及び前記第2のピックアンドプレースユニットによってそれぞれ担持されている、[16]に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
[18] 前記第1の加圧ユニット及び前記第2の加圧ユニットは、前記第1のピックアンドプレースユニット及び前記第2のピックアンドプレースユニットそれぞれに対して、前記供給方向及び前記横方向に対して直角又は垂直のピックアンドプレース方向に移動可能である、[17]に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
[19] 各加圧ユニットは、前記横方向と平行であるホイール軸を中心として回転可能である第1の加圧ホイールを備える、[16]~[18]のいずれか一項に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
[20] 前記第1の加圧ホイールは歯を有するプロファイルホイールである、[19]に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
[21] 各加圧ユニットは、前記第1の加圧ホイールと同軸であり、かつ前記第1の加圧ホイールから離隔した第2の加圧ホイールを備える、[19]又は[20]に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
[22] 前記第2の加圧ホイールは歯を有するプロファイルホイールである、[21]に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
[23] 前記第1のタイヤ構成要素及び前記第2のタイヤ構成要素の各々は先端及び後端を有し、前記デュアルタイヤ構成要素サービサは、前記供給方向に対して前記第1のピックアンドプレースユニット及び前記第2のピックアンドプレースユニットの上流にある第1のセンサユニットと、前記供給方向に対して前記第1のピックアンドプレースユニットの下流にある第2のセンサユニットとのうちの少なくとも1つを更に備え、前記デュアルタイヤ構成要素サービサには、前記第1のセンサユニット及び/又は前記第2のセンサユニットからの検出信号に基づいて、前記タイヤ構成要素のうちの少なくとも1つのタイヤ構成要素の前記長さを調整するようにそれぞれの前記コンベヤと前記タイヤ組立てドラムとの速度比を制御するように構成された制御ユニットが設けられている、[1]~[22]のいずれか一項に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
[24] 前記タイヤ構成要素はブレーカークッションである、[1]~[23]のいずれか一項に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサ。
[25] [1]~[24]のいずれか一項に記載のデュアルタイヤ構成要素サービサを使用して第1のタイヤ構成要素及び第2のタイヤ構成要素をタイヤ組立てドラムに供給するための方法であって、
- 前記第1のタイヤ構成要素及び前記第2のタイヤ構成要素をそれらのそれぞれのコンベヤから前記タイヤ組立てドラムに移送するステップと、
- 前記移送中に、前記第1のピックアンドプレースユニット及び前記第2のピックアンドプレースユニットを前記横方向に互いに対して自動的にかつ独立して移動させるステップと、
を備える、方法。
[26] 前記第1のピックアンドプレースユニット及び前記第2のピックアンドプレースユニットは、前記供給方向に同調的に移動される、[25]に記載の方法。
[27] 前記第1のタイヤ構成要素及び前記第2のタイヤ構成要素の各々は、先端及び後端を有し、前記第1のピックアンドプレースユニット及び前記第2のピックアンドプレースユニットは、前記第1のタイヤ構成要素及び前記第2のタイヤ構成要素の前記先端をまず移送し、続いて前記後端を移送し、前記第1のピックアンドプレースユニット及び前記第2のピックアンドプレースユニットは、各タイヤ構成要素の前記先端及び前記後端における前記横方向位置が位置合わせされるように前記先端の移送及び前記後端の移送の少なくとも一方の間に前記横方向に移動される、[25]又は[26]に記載の方法。
[28] 前記第1のタイヤ構成要素及び前記第2のタイヤ構成要素は、前記第1のピックアンドプレースユニット及び前記第2のピックアンドプレースユニットそれぞれに保持され、前記方法は、前記第1のタイヤ構成要素及び前記第2のタイヤ構成要素を前記第1のピックアンドプレースユニット及び前記第2のピックアンドプレースユニットそれぞれから押し出すことによって、前記第1のタイヤ構成要素及び前記第2のタイヤ構成要素を前記第1のピックアンドプレースユニット及び前記第2のピックアンドプレースユニットそれぞれからリリースするステップを更に備える、[25]~[27]のいずれか一項に記載の方法。
[29] 前記方法は、前記第1のタイヤ構成要素及び前記第2のタイヤ構成要素をそれぞれの前記コンベヤに押し付けるステップを更に備える、[25]~[28]のいずれか一項に記載の方法。
[30] 前記第1のタイヤ構成要素及び前記第2のタイヤ構成要素の各々は、先端及び後端並びにそれぞれの前記先端とそれぞれの前記後端との間の長さを有し、前記方法は、前記タイヤ構成要素のうちの少なくとも1つのタイヤ構成要素の前記長さを調整するためにそれぞれの前記コンベヤと前記タイヤ組立てドラムとの速度比を調整するステップを更に備える、[25]~[29]のいずれか一項に記載の方法。
[31] 前記タイヤ構成要素はブレーカークッションである、[25]~[30]のいずれか一項に記載の方法。
【国際調査報告】