(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-07
(54)【発明の名称】原子炉建屋システムのモジュール式製造・配送・組み立て
(51)【国際特許分類】
G21C 13/00 20060101AFI20230831BHJP
【FI】
G21C13/00 759
G21C13/00 761
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022573700
(86)(22)【出願日】2021-04-19
(85)【翻訳文提出日】2022-11-30
(86)【国際出願番号】 US2021028007
(87)【国際公開番号】W WO2022039798
(87)【国際公開日】2022-02-24
(32)【優先日】2020-08-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513313945
【氏名又は名称】テラパワー, エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】バス,デレク
(72)【発明者】
【氏名】ディミトリ,マイケル,エフ.
(72)【発明者】
【氏名】ジョンソン,ブライアン,シー.
(72)【発明者】
【氏名】カネコ,カレン
(72)【発明者】
【氏名】マーティン,クリストファー,エー.
(72)【発明者】
【氏名】モジエ,ショーン ティー.
(72)【発明者】
【氏名】シュロス,フィリップ,エム.
(72)【発明者】
【氏名】スミス,ネーサン
(72)【発明者】
【氏名】ワーナー,マーク,アール.
(57)【要約】
原子炉は、製造され、パッケージングされ、建設現場に輸送されるサブモジュールおよびスーパーモジュールで構築される。モジュールの少なくともいくつかは、適切な遮蔽容器または容器の一部にパッケージングされ、それは鋼であってもよい。モジュールは現場で組み立てられ、モジュールの一部は、組み立て後、それぞれの輸送コンテナ内に留まる。輸送コンテナのうちの1つ以上は、選択されたモジュール間でのコンクリートの注入を支援するためのコンクリート型枠として使用されてもよい。コンクリートは、構造支持、遮蔽、またはその両方のために使用され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
原子炉を製造する方法であって、
第1の鋼容器に第1の原子炉構成要素を受ける工程と、
第2の鋼容器に第2の原子炉構成要素を受ける工程と、
前記第2の鋼容器を前記第1の鋼容器に近接して配置する工程と、
前記第2の鋼容器と前記第1の鋼容器との間にコンクリートを注入する工程であって、前記第2の鋼容器と前記第1の鋼容器とは、注入されたコンクリートを収容するための型枠として使用される、工程と、
を含むことを特徴とする、方法。
【請求項2】
前記第1の原子炉構成要素が、前記原子炉の動作中に前記第1の鋼容器内に留まることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
さらに、前記第1の鋼容器と前記第2の鋼容器との間に1つ以上の型枠タイを取り付ける工程を含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
さらに、地面を掘削して路盤領域を形成する工程を含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
さらに、前記第1の鋼容器を前記路盤領域に配置する工程を含むことを特徴とする、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
さらに、前記第1の鋼容器を前記第2の鋼容器に接続する工程を含み、
前記第1の鋼容器を前記路盤領域に配置する工程は、前記第1の鋼容器を前記第2の鋼容器に接続する工程の後に実行されることを特徴とする、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の鋼容器を前記第2の鋼容器に接続する工程は、前記第1の鋼容器と前記第2の鋼容器との間の型枠タイを溶接する工程を含むことを特徴とする、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記第1の鋼容器を前記第2の鋼容器に接続する工程は、容器を1つ以上の流体導管と結合する工程を含むことを特徴とする、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
原子炉を製造する方法であって、
製造施設で1つ以上のサブモジュールを製造する工程であって、前記1つ以上のサブモジュールはスキッドおよび遮蔽物を備える、工程と、
前記製造施設で一時的な接続を使用して1つ以上のサブモジュールを1つ以上のスーパーモジュールに組み立てる工程と、
前記スーパーモジュールを分解する工程と、
前記サブモジュールを設置現場に運搬する工程と、
を含むことを特徴とする、方法。
【請求項10】
さらに、
前記設置現場において、
恒久的接続を使用して2つ以上のサブモジュールを組み立てる工程と、
前記2つ以上のサブモジュールの間にコンクリート型枠タイを設置する工程と、
前記2つ以上のサブモジュールを一緒に溶接してスーパーモジュールを形成する工程と、
前記2つ以上のサブモジュールの間にコンクリートを注入する工程と、
前記スーパーモジュールを所定の位置に設置する工程と、
を含むことを特徴とする、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記1つ以上のサブモジュールが、圧縮機モジュール、タンクモジュール、および木炭床モジュールのうちの1つ以上を含むことを特徴とする、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記遮蔽物は、複数の部品から構成され、
さらに、前記設置現場において、遮蔽物の前記複数の部品を前記サブモジュールに溶接する工程を含むことを特徴とする、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記サブモジュールを前記設置現場に運搬する工程は、前記サブモジュールをトラックによって輸送する工程を含むことを特徴とする、請求項9に記載の方法。
【請求項14】
前記1つ以上のサブモジュールのうちの第1のサブモジュールが、前記第1のサブモジュールの周りに恒久的に形成された鋼容器を有し、前記鋼容器が、予め形成された開口を有することを特徴とする、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
前記第1のサブモジュールが、前記予め形成された開口に結合された配管を備えることを特徴とする、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
製造する方法であって、
製造施設において、第1のサブモジュールを製造する工程であって、前記第1のサブモジュールは第1の容器内に配置されている、工程と、
前記製造施設において、第2のサブモジュールを製造する工程であって、前記第2のサブモジュールは第2の容器内に配置されている、工程と、
前記第1のサブモジュールおよび前記第2のサブモジュールを建設現場に輸送する工程と、
前記第1のサブモジュールおよび前記第2のサブモジュールを所定の位置に配置する工程であって、前記第1の容器および前記第2の容器は所定の位置に留まる、工程と、
前記第1の容器と前記第2の容器とを一緒に結合する工程と、
前記第1の容器と前記第2の容器との間にコンクリートを打設する工程と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項17】
前記第1の容器が鋼容器であることを特徴とする、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記第1の容器が、前記第1の容器を通る経路を提供するための予め形成された開口部を有することを特徴とする、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
さらに、前記第1の容器と前記第2の容器との間に型枠タイを接続する工程を含むことを特徴とする、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記第1の容器と前記第2の容器とを一緒に結合する工程が、前記第1の容器と前記第2の容器とを一緒に流体的に結合する工程を含むことを特徴とする、請求項16に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
〔関連出願の相互参照〕
本出願は、2020年8月17日に出願された「MODULAR MANUFACTURE、DELIVERY、AND ASSEMBLY OF NUCLEAR REACTOR」という名称の米国仮特許出願第63/066,778号の利益を主張し、その内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
〔背景〕
原子炉は主に、製造施設において組み立てられて設置および接続のために現場に輸送された、より小さな構成要素で、現場で建設される。原子炉の立地には、掘削、遮蔽物として注入(打設)されたコンクリートのトン数、支持工事、構造部品など、かなりの量の工事がある。いくつかの推定によれば、原子炉建設(製造)のコストは、規制、必要な材料を供給することができるベンダーの数の減少、および材料コストの上昇のために、過去10年間で倍増または3倍にさえなっている。
【0003】
さらに、原子炉構成要素の構築および組み立てに必要とされる精度が、構築のかなりの量の時間および費用を使うので、人件費も時間とともに増加している。組み立てられる構成要素の多くは、他の構成要素に対するそれらの接続および/または他の構成要素に対する場所において厳しい公差を有する。言うまでもなく、原子炉の建設は非常に時間がかかり、コストがかかる。
【0004】
原子炉を建設するプロセスが、原子炉建設プロジェクトによって必要とされるデリケートな構成要素、システム、および構造物を製造し、配置する際の精度のレベルを維持し、またはさらに高める一方で、より時間および費用効率が高くなり得る場合、有利であろう。
【0005】
〔要約〕
いくつかの実施形態では、原子炉を製造する方法は、第1の鋼容器内に第1の原子炉構成要素を受ける工程と、第2の鋼容器内に第2の原子炉構成要素を受ける工程と、第2の鋼容器を第1の鋼容器に近接して配置する工程と、第2の鋼容器と第1の鋼容器との間にコンクリートを注入する工程であって、第2の鋼容器と第1の鋼容器とは、注入されたコンクリートを収容するための型枠として使用される、工程と、を含む。
【0006】
場合によっては、第1の原子炉構成要素は、原子炉の動作中に第1の鋼容器内に留まる。本方法は、第1の鋼容器と第2の鋼容器との間に1つ以上の型枠タイ(form ties)を取り付ける工程を含むことができる。いくつかの場合において、これは、その間に配置されるコンクリートを支持するために、鋼容器の剛性を提供する。
【0007】
本方法は、地面(土、土壌、地表)(earth)を掘削して路盤(路床)(subgrade)領域を形成する工程をさらに含むことができる。言い換えれば、ディギング、穿孔、ボーリング、トンネル、または他の地面移動処理によって、地面に孔を形成することができ、原子炉の1つ以上の構成要素またはシステムを収容するためなど、地盤(grade)より下の領域を提供することができる。場合によっては、掘削は、穿孔または垂直ボーリング機などによる穿孔によって行われる。
【0008】
本方法は、さらに、第1の鋼容器を路盤領域に配置する工程を含むことができる。いくつかの実施例では、本方法は、第1の鋼容器を第2の鋼容器に接続する工程を含み、第1の鋼容器を路盤領域に配置する工程は、第1の鋼容器を第2の鋼容器に接続する工程の後に実行され得る。
【0009】
いくつかの場合において、第1の鋼容器を第2の鋼容器に接続する工程は、第1の鋼容器と第2の鋼容器との間の型枠タイを溶接する工程を含む。いくつかの実施例では、第1の鋼容器を第2の鋼容器に接続する工程は、容器を1つ以上の流体導管と結合する工程を含む。例えば、流体導管を2つ以上の鋼容器の間に設けて、鋼容器内のモジュールまたは装置を、他の鋼容器内に配置されたモジュールまたは装置に流体的に結合させることができる。
【0010】
いくつかの実施形態によれば、原子炉を製造する方法は、製造施設において1つ以上のサブモジュールを製造する工程であって、1つ以上のサブモジュールはスキッドおよび遮蔽物を備える、工程と、製造施設で一時的な接続を使用して1つ以上のサブモジュールを1つ以上のスーパーモジュールに組み立てる工程と、スーパーモジュールを分解する工程と、サブモジュールを設置現場に運搬する工程と、を含む。
【0011】
本方法は、さらに、設置現場において、恒久的接続を使用して2つ以上のサブモジュールを組み立てる工程と、2つ以上のサブモジュール間にコンクリート型枠タイを設置する工程と、2つ以上のサブモジュールを一緒に溶接してスーパーモジュールを形成する工程と、2つ以上のサブモジュールの間にコンクリートを注入する工程と、スーパーモジュールを所定の位置に設置する工程と、を含むことができる。
【0012】
いくつかの事例では、1つ以上のサブモジュールは、圧縮機モジュール、タンクモジュール、および木炭床モジュールのうちの1つ以上を含み得る。いくつかの場合において、遮蔽物は、複数の部品から構成され、さらに、設置現場において、遮蔽物の複数の部品をサブモジュールに溶接する工程を含む。
【0013】
いくつかの実施例では、サブモジュールを設置現場に運搬する工程は、サブモジュールをトラックで輸送する工程を含む。
【0014】
例えば、1つ以上のサブモジュールのうちの第1のサブモジュールは、第1のサブモジュールの周りに恒久的に形成された鋼容器を有し、鋼容器は、予め形成された開口を有する。例えば、前記第1のサブモジュールは、前記予め形成された開口に結合された配管を含むことができる。他の鋼容器内の同様の予め形成された開口は、第1のサブモジュールが、流体連通、電気連通、または他の形態の連通などによって、第2のサブモジュールと連通することを可能にし得る。
【0015】
いくつかの実施形態によれば、製造方法は、製造施設において、第1のサブモジュールを製造する工程であって、第1のサブモジュールは第1の容器内に配置されている、工程と、製造施設において、第2のサブモジュールを製造する工程であって、第2のサブモジュールは第2の容器内に配置されている、工程と、第1のサブモジュールおよび第2のサブモジュールを建設現場に輸送する工程と、前記第1のサブモジュールおよび前記第2のサブモジュールを所定の位置に配置する工程であって、前記第1の容器および前記第2の容器は所定の位置に留まる、工程と、第1の容器と第2の容器とを一緒に結合する工程と、第1の容器と第2の容器との間にコンクリートを配置(打設)する工程と、を含む。
【0016】
場合によっては、第1の容器は、鋼容器である。第1の容器は、第1の容器を通る経路を提供するための予め形成された開口部を有することができる。
【0017】
この製造方法は、第1の容器と第2の容器との間に型枠タイを接続する工程を含むことができる。
【0018】
いくつかの実施例では、第1の容器と第2の容器とを一緒に結合する工程は、第1の容器と前記第2の容器とを一緒に流体的に結合する工程を含む。
【0019】
〔図面の簡単な説明〕
図1は、いくつかの実施形態による、圧縮機モジュールの模式図である。
【0020】
図2Aは、いくつかの実施形態による、タンクモジュールの模式図である。
【0021】
図2Bは、いくつかの実施形態による、タンクモジュールおよび周囲の個室を含む、タンク個室の模式図である。
【0022】
図3は、いくつかの実施形態による、木炭床モジュールの例示である。
【0023】
図4は、いくつかの実施形態による、スーパーモジュールを形成するために現場で組み立てられているいくつかのモジュールの例示である。
【0024】
図5は、いくつかの実施形態による、
図4のようなスーパーモジュールの等角図である。
【0025】
図6は、いくつかの実施形態による、コンクリート型枠タイを用いて所定の位置に設置された、いくつかのスーパーモジュールの上面図を示す。
【0026】
図7は、いくつかの実施形態による、原子炉建屋内のスーパーモジュールの例示的な配置を示す。
【0027】
図8は、いくつかの実施形態による、モジュールを製造してスーパーモジュールを組み立てるためのフロー図を示す。
【0028】
〔詳細な説明〕
本開示は、概して、原子炉の構成要素が工場内などの制御された環境下で製造され、モジュール内にパッケージングされ、輸送され、次いで現場で組み立てられることを可能にする方法およびシステムに関する。場合によっては、輸送前にサブモジュールが製造され、パッケージングされ、一方、他の場合には、集合体としてスーパーモジュールが製造され、パッケージングされ、輸送される。
【0029】
場合によっては、モジュールが輸送コンテナにパッケージングされる。輸送コンテナは、鋼であってもよい。場合によっては、モジュールが組み立てられると、輸送コンテナは所定の位置に留まる。いくつかの例では、輸送コンテナは、選択されたモジュールの間にコンクリートを注入することを容易にするコンクリート型枠として機能する。コンクリートは、封じ込め、構造的考慮、または組み合わせのために、モジュール間に注がれてもよい。
【0030】
いくつかの場合において、1つ以上の型枠タイが、コンクリート型枠の間に配置される。型枠タイは、コンクリートが注入されて硬化されている間に、コンクリート型枠が所望の配置、間隔、および/または方位で留まるのを促進するために、コンクリート型枠に、ボルト締め、溶接、接着、取り付け、または他の方法で付加することができる。
【0031】
いくつかの実施形態では、モジュールは、トラック輸送、海上航行船、列車、または他の適切な商業運搬オプションなどによる商業運搬に適合するようにサイズ決定される。例えば、いくつかの場合では、構成要素は、約20フィート未満の幅、または約10フィート未満の幅、または約102インチ未満の幅、または約8フィート未満の幅の、標準的な貨物コンテナなどの輸送コンテナ内に適合することができるモジュールをもたらすように配置される。
【0032】
場合によっては、モジュールのうちの少なくともいくつかは、地盤より下に配置され、一方、他のモジュールは地盤より上に配置される。いくつかの例では、核コアは、地盤より下に配置され、他の構造物は地盤以上に配置される。
【0033】
例えば、封じ込め構造物を通常必要とするものなどのいくつかのモジュールは、地盤より下に配置されてもよく、周囲の地面は、他の封じ込め構造物と組み合わされて、封じ込め要件に関係してもよい。例えば、地盤より下のモジュールは、少なくとも部分的にコンクリートまたは他の適切な封じ込め材料によって囲まれてもよく、さらに地面によって囲まれる。
【0034】
以下の記述は、原子炉現場などの工業用建設現場の独自の製造、輸送、パッケージング、運搬、組み立て、および建設を実施するための方法の例として、様々な手段に言及する。しかしながら、本明細書で論じられる技術の多くは、原子炉現場で実施可能であるだけでなく、多くの建設プロジェクトのいずれにも適用可能であり得る。本明細書の例示的なモジュールおよび説明は、本発明の範囲を限定するものではない。
【0035】
図1は、カバーガスクリーンアップシステムの文脈においてなど、原子炉と共に使用することができる例示的な圧縮機モジュール100を示す。本明細書に記載される実施形態に従って多数のモジュールの任意のものが提供され得るので、圧縮機モジュール100は一例としてのみ使用される。いくつかの実施形態では、1つ以上の構成要素、構造、またはシステム(「SSC」)がモジュールとして製造または組み立てられ、設置のために原子力現場に輸送される。図示のように、圧縮機モジュール100は、スキッド102に取り付けられている。スキッドは、任意の適切な構成とすることができるが、いくつかの実施形態では、クロス部材106を支持するベース部材104を含む。ベース部材104およびクロス部材106は、鋼、鉄、または他の金属、合金、または材料の組み合わせなど、任意の適切な材料から形成され得る。場合によっては、スキッド102は、原子炉建屋内での使用に適した材料で製造され、その意図された場所および使用に応じた線量限界に耐えることができる。
【0036】
いくつかの実施形態では、ベース部材104は、Iビームとして形成され、もちろん、他の構成も完全に可能である。場合によっては、クロス部材106は、Cチャネルとして形成される。もちろん、ベース部材104またはクロス部材106のいずれかは、それに取り付けられたモジュールに支持を提供するために、任意の適切な断面形状を有してもよい。
【0037】
スキッド102は、フォークリフト、ハイリフト、クレーン、パレットジャッキなどによって、モジュール100を持ち上げるために、持ち上げ装置がスキッドの下に延びることを可能にするチャネル108を画定してもよい。
【0038】
圧縮機モジュール100は、スキッド102に取り付けるように構成されたベース(基部)(base)110を含むことができる。図示のように、いくつかの実施形態では、ベース110が入れ子構成でクロス部材106と協働するように成形される。例えば、ベース110は、クロス部材106よりもわずかに幅広のCチャネルとして形成され、クロス部材106がベース部材110内に嵌合するようにすることができる。クロス部材106およびベース部材110は例えば、多数の締結具、接着剤、溶接、または接続機構の任意の組み合わせなど、任意の好適な技術によって連結することができる。
【0039】
圧縮機モジュール100は、設置されると、モジュールへのオーバヘッドアクセスを可能にするために、原子炉内に配置されてもよい。圧縮機モジュール100は、例えば、監視、またはコントロール装置など、圧縮機モジュールに結合された任意の他の構成要素をさらに含み得る。
【0040】
圧縮機モジュール100は、精密製造と厳しい公差とを可能にする制御可能な状態で、工場で製造または組み立てることができる。圧縮機モジュール100は、製造プロセス中にスキッドに恒久的に取り付けられ、原子炉建設現場に輸送するために木枠に詰められてもよい。現場に到着すると、圧縮機モジュール100は、ガントリクレーンなどで持ち上げられ、スキッド102が依然として取り付けられた状態で所定の位置に設置され得る。スキッド102は、スキッド102または圧縮機モジュール100の意図しない動きを抑制するために、コンクリート床などの支持体にスキッド102が取り付けられることを可能にする、1つ以上のフランジを含むことができる。いくつかの実施例では、圧縮機モジュールは、陸上、海上、および/または航空輸送のためにサイズ決定および構成される。例えば、圧縮機モジュールは、幅約7.5フィート×長さ約7.5フィート×高さ約8フィートであり、重量約3,500ポンド程度であり得る。これらの寸法および重量の詳細は、建設されて組み立てられるように、および、その後、配送されて、建設現場での実質的な製造または組み立てなしに、その恒久的な場所に配置されるように構成された、例示的なモジュールとして提供される。もちろん、他の寸法および重量のモジュールが本明細書で企図され、任意の寸法および重量は、一例としてのみ提供される。
【0041】
場合によっては、圧縮機モジュール100、または原子炉に関連する任意のモジュールは、装置のために設計され指定された遮蔽された部屋内に配置されてもよい。遮蔽された部屋の構造は、モジュールに関連して本明細書でさらに詳細に説明される。
【0042】
図2Aおよび
図2Bは、原子炉と併せて使用することができ、原子炉現場で恒久的に配置するように構成されたタンクモジュール200を示す。場合によっては、タンクモジュール200は、1つ以上のタンク202を含んでおり、また、真空タンク、サージタンク、遅延タンク、圧縮機タンク、または他の適切な使用などの任意の適切な目的のために使用され得る。タンク202は、(図示のように)垂直または水平に配向されてもよい。場合によっては、1つ以上のタンク202が水平に配向され、この配向は、木枠への詰め、輸送および設置のための利点を提供し、この配向はさらに、製造中におよび建設現場への輸送前に、大量の配管およびバルブが設置されて、予め製造されたスキッド204上に取り付けられることを可能にする。
【0043】
スキッド204は任意の適切な構造および材料とすることができ、場合によっては、タンクモジュール200は、スキッド204に恒久的に取り付けられる。スキッドは、タンクモジュール200を適切な場所に持ち上げて配置するための持ち上げ装置へのアクセスを提供することができる。スキッド204は、タンクモジュール200の少なくとも一部に保持器を含むことができ、コントロール、修復、保守などのために、タンクモジュールへのアクセスを可能にするための開放側面を有することができる。いくつかの実施形態によれば、タンクモジュール200は、輸送前に、スキッド、配管、およびバルブを備えた工場で予め製造される。このようにタンクモジュール200を構築することにより、建設現場での追加の配管およびバルブの構築または組み立てが緩和され、配管およびバルブがタンクモジュール200に正しく結合される保証が高まる。多くの場合、タンクを水平に配向することは、図示されるように、タンクモジュール200の輸送を単純化する。
【0044】
図2Bは、個室(セル)(cell)210に一体化されたタンクモジュール200を示す。個室210は、輸送コンテナの少なくとも一部として使用することができる不活性個室鋼ライナ(inerted cell steel liner)として形成することができ、場合によっては、輸送コンテナと呼ばれる。個室210はまた、液状コンクリートの注入を支援するために、コンクリート型枠として使用されてもよい。場合によっては、個室210は2つ以上の部品に形成され、少なくとも2つの部品の分離は分割線212によって示される。場合によっては、個室210の総寸法が、組み立てられた個室全体の運搬を困難にし得る。したがって、個室210は2つ以上の別個の部品として形成されてもよく、第1の部品214は、工場などでタンクモジュール200に恒久的に取り付けられてもよく、建設現場への運搬中にタンクモジュール200を支持するために使用されてもよい。第1の部品214は、輸送コンテナの一部として使用されてもよく、または運搬のためにクレートの内部に配置されてもよい。第2の部品216は、別個に輸送されてもよく、また、ボルト締め、溶接、または他の処理などの任意の好適な方法または方法の組み合わせによって、建設現場で第1の部品214に取り付けられてもよい。個室210はさらに、運搬のためにタンクモジュール200を囲む上端(例えば、図示しない栓子)を有して形成されてもよく、タンクモジュール200のための放射遮蔽のために建設現場で使用されてもよい。
【0045】
タンクモジュール200は、完全に組み立てられた個室210と組み合わされて、スーパーモジュールを形成する。場合によっては、タンクスーパーモジュールは、幅約13フィート程度であってもよい。鉄道またはトラックなどによる運搬を容易にするために、輸送形態におけるモジュールの全体の幅は、約8フィート幅であってもよい。個室210は、商業的運搬を容易にするために、最大部品が約8フィート未満の幅となるように、2つ以上の部品に分離されるように構成されてもよい。場合によっては、タンクスーパーモジュールの最大部品は、幅8.5フィート程度である。
【0046】
タンクモジュール200に含まれ、運搬前に製造されてモジュールに設置され得る他の装置としては、限定されないが、真空タンク、サージおよび遅延タンク、自動流量コントロールバルブ、自動隔離バルブ、および配管が挙げられる。もちろん、このリストは例示的なものであり、運搬前にタンクモジュール200に含まれ得る構成要素、構造物、またはシステムに制限を与えるものではない。
【0047】
図3は、別の例示的なモジュールである、木炭遅延床モジュール300を示す。木炭遅延床モジュール300は、木炭遅延床モジュール300の構成要素に恒久的に結合されるように構成された、一体化されたスキッド302を用いて製造されてもよい。他のモジュールで前述したように、スキッド302は、任意の適切な材料および構成から形成されてもよく、木炭遅延床モジュール300の構成要素、システム、および構造物に結合され得る。スキッド302は、運搬を容易にすることができ、タンクモジュール200についての
図2Bに示されるように、囲まれた側面を含むことができる。スキッド302の囲まれた側面は、木炭遅延床モジュール300の少なくとも一部の周りのコンクリート遮蔽物の注入を容易にするためのコンクリート型枠として使用することができる。スキッド302は、任意選択で、運搬のために木炭遅延床モジュール300を密閉するための上端を含んでもよい。
【0048】
他の構成要素、構造物、およびシステムは、輸送前の製造中に木炭遅延床モジュール300に含まれてもよく、他の構成要素の中でも、限定はしないが、タンク304、コントロールバルブ306、隔離バルブ308、配管310を含んでもよい。木炭遅延床モジュール300およびスキッド302の全体的なサイズは運搬を容易にし、場合によっては、およそ、幅8.5ft、長さ17.5ft、高さ9ft程度である。いくつかの実施例では、木炭遅延床モジュール300の重量は、約32,000ポンド程度である。もちろん、提供されるサイズおよび重量は例のみであり、サイズは、木炭遅延床モジュール300を通る設計された流れ状態に応じて、拡大または縮小されてもよく、または多数のモジュールに分離されてもよい。
【0049】
図4、
図5、および
図6は、現場で組み立てて、建設プロジェクトに関連する構成要素、構造物、およびシステムのための個室を形成することができる複数のモジュールを示している。例えば、1つ以上の圧縮機モジュール100は、スキッドおよび圧縮機個室602がすでに組み立てられた状態で、モジュールを配置することによって、プロジェクトのために適切に配置することができる。圧縮機個室602は複数の部品602a、602b、602c、602dで形成することができ、これらは、建設現場で一緒に接合することができる。完全に組み立てられたモジュールおよび個室は、サブモジュールを組み立てることによって形成されるスーパーモジュールと呼ばれることがある。本明細書で使用される場合、スーパーモジュールは、スーパーモジュールをその最終場所に配置する前に建設現場で組み立てられる1つ以上のサブモジュールである。例えば、
図4に例示されているように、圧縮機スーパーモジュールは、取り付けられたスキッドを有する圧縮機モジュール100と、第1の個室部品602a、第2の個室部品602b、第3の個室部品602cおよび第4の個室部品602dのような別個の部品で形成された個室とで構成されている。場合によっては、スーパーモジュールは、組み立てられたスーパーモジュール個室602全体よりも輸送に都合のよいサブモジュール部品から形成される。
【0050】
モジュールは、個室602の全てまたは一部と共に、スタンダード担体(carrier)を通って輸送され、現場で組み立てられてスーパーモジュールにされてもよい。個室602は、運搬中、設置中にサブモジュールを支持および保護するために使用することができる、クレート、箱、または他の部材、またはその一部であってもよく、さらに、放射遮蔽などの遮蔽を提供するために使用することができ、さらに、コンクリート型枠として使用することができる。
【0051】
場合によっては、モジュールは、運搬前に個室(または個室の一部)に組み立てられ、建設現場の適切な場所に設置することができる。隣接する個室などの1つ以上の個室を離間させ、コンクリート型枠として個室を使用して、構造目的、放射遮蔽、または何らかの他の目的などのために個室間にコンクリートを注入することができる。
【0052】
個室は、内面と、モジュールが取り付けられる内容積と、コンクリート型枠として使用され得る外面とを定義する。コンクリート型枠は、流体コンクリートが硬化するまで注入されるときに、流体コンクリートを所定の位置に保持するのを助ける固体バリアである。個室は、個室の間に液状コンクリートが注入または圧送されて硬化される間、個室がそれらの指定された場所に留まることを促すために、型枠タイ604などで一緒に結合されてもよい。
【0053】
型枠タイ604は、任意の適切な金属、プラスチック、複合材、または材料の組み合わせなどの任意の適切な材料であってもよい。いくつかの場合において、型枠タイは鋼である。型枠タイは、隣接する個室同士を結合するボルト、ストラップ、バー、または、隣接する個室に結合することができてコンクリートの注入および硬化中に隣接する個室間の張力で荷重を伝達することができる他の何らかの好適な構成など、任意の好適な構成とすることができる。いくつかの実施形態では、隣接する個室間の間隔を維持するために、個室間に溶接される型枠タイ604と一緒に2つ以上の隣接する個室が結合される。
【0054】
導管が1つの個室から第2の個室への連通を提供することを可能にするために、個室602は、その中に予め形成された開口部を有することができる。例えば、流体流配管などの配管606は、個室内のモジュールに流体的に結合された第1の端部608を有することができ、配管は、フランジまたは他の好適な継手などによって個室602の壁面に結合された第2の端部610を有することができる。個室602は、開口部を画定して、流体が開口部を通って個室から出ることを可能にすることができる。別の個室602は、予め形成された類似の開口部と、予め形成された開口部に結合する個室内の配管612とを有することができる。個室が建設現場の最終場所に配置される前または後に、予め形成された開口部を通る個室と配管との間の流体連通を提供するために、接続配管614がそれぞれの開口の個室間に設置されてもよい。流体連通、電気連通、熱連通など、2つ以上の個室間の連通を可能にするために、類似の予め形成された開口部が設けられてもよく、および/または、システムが所望の通りに機能して相互作用することを可能にするために、追加の継手が設けられてもよい。
【0055】
いくつかの実施形態によれば、圧縮機モジュール100のようなモジュールは、製造施設で製造され、スキッドに取り付けられ、さらに個室602aの少なくとも一部に取り付けられる。次いで、モジュール100は建設現場に運搬されてもよく、個室602bの別の一部は溶接などの任意の好適な処理によって付加されてもよい。個室はさらに、第1の部品602aおよび第2の部品602bに選択的に結合することができる第1の上部602cおよび第2の上部602dのような、個室の付加的な一部を含んでもよい。いくつかの例では、602bなどの個室の一部は、それが2つ以上の個室に結合されることができるので、また、それが、注入されるコンクリートのための間隔を提供するために、一体化されたコンクリート型枠タイ604を有することができるので、2つ以上の個室に遮蔽を提供するために使用されてもよい。図示のように、個室一部602bは、2つの圧縮機個室100に結合されることができ、2つの圧縮機個室100の間に、注入されるコンクリートのための固定された空間を提供することができる。場合によっては、個室間の距離は、36”、または40”、または44”、または48”程度であるか、または、構造的および/または放射性遮蔽の要件に基づいてコンクリートに充分な空間を提供するのに適した他の何らかの距離である。
【0056】
いくつかの場合において、完成した個室は効率的な輸送のためには大きすぎ、個室は、運搬のために管理可能な大きさの部品に製造することができ、個室は、現場で完成させることができる。場合によっては、個室を所定の位置に完成させるために、複数の個室部品が、溶接され、ボルト締めされ、接着され、または組み合わされ、また、1つ以上の個室が、液状コンクリートが固化し硬化する間に液状コンクリートを配置し、成形し、保持するためのコンクリート型枠として使用され得る。
【0057】
図6は本個室の
図5の上面図を示し、それぞれの個室に配置された1つのタンクモジュール200および2つの圧縮機モジュールを示す。コンクリート型枠タイ604は、液状コンクリートから個室に与えられる静水力からの張力支持を提供するために、隣接する個室の間に取り付けられているものとして示されている。コンクリートは、隣接する個室の間に、または、選択された個室の周りに、注入されて、放射遮蔽を提供することができ、場合によっては、構造的支持のためには必要とされない。したがって、コンクリート注入の設計は、モジュールが配置される構造物の構造要件ではなく遮蔽要件に基づくことができる。
【0058】
もちろん、製造施設で製造され、スキッドに取り付けられ、運搬前に遮蔽を有する個室内に配置されることができるものとして、多数の他のモジュールが企図される。追加のモジュールの例としては、限定するものではないが、隔離およびブリードバルブ個室、試料採取および監視個室、蒸気トラップ個室、圧縮機およびカバーガス監視個室、真空およびサージおよび遅延タンク個室、木炭遅延床個室、活性化生成物トラップ、核分裂生成物トラップ、凍結ベント個室、配管チェイス個室などが挙げられる。
【0059】
いくつかの実施形態では、個室は、上端を含むすべての側面から、例えば栓子またはハッチで囲むことができ、1つ以上の個室の上端は、一旦個室が建設現場で所定の位置に設置されると、歩道として使用することができる。
【0060】
サブモジュールを現場外で製造することによって、熟練労働が、現場内製造または孔内製造作業から、より効率的な現場外工場製造作業に移行する。現場でスーパーモジュールを組み立てることは、そうでなければ孔内製造であり得る熟練労働を、より効率的な現場製造に移行させる。本明細書で使用される場合、孔内製造は、一旦装置が所定の位置に配置された後に行われる製造を指し、これは、地盤より下であり得、アクセスがより困難であり、また、適切な位置合わせまたは嵌合を確実にするために構成要素を移動、シフト、または調整することもより困難になる。対照的に、現場製造は、構成要素が所定の位置に配置される前に行われる。例えば、サブモジュールは、地盤で一緒に接続されることができ、これは妨げられていないアクセスの利点を提供し、その後一旦サブモジュールがスーパーモジュールに組み立てられると、路盤配置を含む所定の位置に配置されることができる。
【0061】
いくつかの実施形態によれば、モジュールは、運搬のために、より小さい部分に分割されてもよく、場合によっては、モジュールを囲むように設計された鋼個室は、運搬サイズの制約に対応するためなどに、別個の部品に分割される。多くの場合、個室は、モジュールの周りの現場で組み立てられ、次いで、モジュールが他のモジュールに結合されて所定の位置に配置されている間、所定の位置に残される。
【0062】
上述のように、スーパーモジュールをサブモジュールに分離することにより、モジュールの各々に対する遮蔽要件を、モジュールが設置される建物とは別個に構築することが可能になる。このことは、原子炉の建設におけるモジュール性を増加させ、土木工事を設計する必要なくモジュールを多数の原子炉建物のうちの任意のものに配置することを可能にし、建物がモジュールを特別に収容することを可能にする。
【0063】
例えば、核建設現場の建物の一般的な部屋は、モジュールを特別に収容するための部屋を設計する必要なしに、多数のモジュールおよびスーパーモジュールのうちの任意のものを支持することができる。同様に、同一のモジュール設計は、モジュールを支持するための特定の建物または部屋の建設設計および土木工事を必要とすることなく、複数の異なる建設現場で使用することができる。さらなる例として、モジュールは、残りのモジュール、または建物内の土木工事に影響を及ぼすことなく、核現場から除去され、別の構成を有する別のモジュールと交換され得る。
【0064】
図7は、原子力発電所建設現場内のカバーガスプロセス加工システムのいくつかの例示的なモジュールの例示的な配置を示している。いくつかの実施形態によれば、モジュールは原子力発電所建設現場内の任意の適切な場所に配置することができ、また、モジュールは大部分が自己完結型であって事前に組み立てられているので、モジュールは、配置し、次いで、適切な流体接続および電気接続を介して一緒に結合することができる。いくつかの実施形態では、モジュールは、予め形成された開口部を有する鋼個室内に配置されており、モジュールを一緒に結合して、流体および電気配管および/または導管を提供することを可能にする。
【0065】
例として、1つ以上の圧縮機モジュール100は、工場環境で構築されることができ、1つ以上の圧縮機モジュール100が完全に組み立てられるスーパーモジュールへと完全に組み立てられることができ、任意選択で他のモジュールに結合されることができる。圧縮機モジュール100は、個室(図示せず)または個室の一部を装備して、モジュール100の遮蔽を提供し、任意選択で、モジュール100の建設現場への運搬中の保護を提供することができる。同様に、1つ以上のタンクモジュール200、1つ以上の木炭遅延床モジュール300、または1つ以上の追加のモジュールは、工場内で完全に製造され、組み立てられ、その後、運搬のためにモジュールに分離され得る。モジュールは、個室の一部を含むことができ、または、モジュールは、モジュールの輸送支持体、モジュールの遮蔽物、および/または、個室を遮蔽する注入されたコンクリートのためのコンクリート型枠として機能することができる、個室の全体を含むことができる。
【0066】
モジュールは、任意の好適な流体、熱、電気、ガス、または他の結合を介して一緒に結合され得る。例えば、蒸気トラップモジュール700を反応器出口702に結合することができる。蒸気トラップモジュール700は、適切な導管706を介してタンクモジュール200の真空タンク704に流体的に結合することができる。導管708を通して圧縮機モジュール100を真空タンク704と並列に結合することなどによって、真空タンク705は圧縮機モジュール100に結合され得る。圧縮機モジュールは、適切な導管712を介してサージおよび遅延タンク710に結合することができる。サージおよび遅延タンク710は、プラント排気716まで延びることができる導管714を介して木炭遅延床モジュール300に結合することができる。図示の構成では、土木工事および建築構造は、図示のモジュールの製造、組み立て、および配置に大きく無関係(largely irrelevant)である。一旦モジュールが配置されると、流体連通、電気連通などのモジュール間の適切な連通のために、および/または、システムが所望に応じて機能して相互作用することを可能にする追加の結合のために、モジュールが一緒に結合され得る。
【0067】
図8に関連して、モジュールを製造し、スーパーモジュールを構築するためのフロー図が示される。ブロック802において、サブモジュールが製造される。いくつかの実施形態では、サブモジュールは工場で製造され、また、サブモジュールは、クレーン、フォークリフト、パレットジャッキ、または他の持ち上げ機構などの持ち上げ機構を通してサブモジュールを移動および/または操作することを可能にするスキッドへの取り付けを含むことができる。いくつかの実施形態では、スキッドは、モジュールに恒久的に接続され、モジュールの耐用年数を通して所定の位置に留まり、これはまた、モジュールの除去および/または交換を容易にし得る。サブモジュールはさらに、個室、または個室の一部を含むことができる。
【0068】
ブロック804において、任意選択のステップは、2つ以上のサブモジュールを製造施設においてスーパーモジュールに組み立てることである。場合によっては、組み立ては、スーパーモジュールの構成要素間の一時的な接続に依存する。スーパーモジュールは、サブモジュールが確実に互いに嵌合するように組み立てることができる。例えば、いくつかの実施形態では、圧縮機スーパーモジュールは、スキッドを含む圧縮機サブモジュールと、圧縮機サブモジュールの周りに遮蔽を提供する個室の一部と、を結合することによって、組み立てられる。もちろん、他のスーパーモジュールも同様に、組み立てられて、他のスーパーモジュールへの適合および接続について試験されてもよい。
【0069】
ブロック806において、スーパーモジュールは、分解され、運搬のために準備される。場合によっては、個室は、複数の部品に分解されて、部品が運搬用の包絡線、例えば、輸送用または貨物用のコンテナなど内に確実に適合するようにする。場合によっては、鋼個室は、輸送コンテナとして機能して、モジュールに安全性および安定性を提供する。
【0070】
ブロック808において、サブモジュールは、空気、グランド、海などを含む任意の適切な運搬方法によって建設現場に運搬される。場合によっては、個室またはその一部は、その中のサブモジュールに追加の支持および保護を提供する。
【0071】
ブロック810において、サブモジュールは、建設現場で組み立てられる。場合によっては、サブモジュールは、組み立て作業者がサブモジュールへのアクセスを妨げていない地盤で組み立てられる。場合によっては、サブモジュールは、建物の部屋内に配置され、それらが最終的に設置される部屋内で組み立てられる。
【0072】
ブロック812では、2つ以上のサブモジュールは互いに隣接して配置され、個室は、液状コンクリートがその間に注入されるときなど、隣接するサブモジュール間の相対移動を抑制する、型枠タイまたは他の構造補強材によって一緒に接続されてもよい。
【0073】
ブロック814において、2つ以上のサブモジュールが一緒に接続されて、スーパーモジュールを形成する。接続は、構造接続、流体接続、電気接続、熱接続、またはスーパーモジュールがその意図された目的のために機能することを可能にする他の所望の接続を含むことができる。
【0074】
ブロック816において、スーパーモジュールは、建設現場内の所定の位置に配置される。これは、スーパーモジュールを、地盤より下に、原子炉建屋の部屋に、または、隣接する建物に配置することを含むことができる。加えて、サブモジュールおよび/またはスーパーモジュールを支持し、保護し、遮蔽するために使用される個室は、液状コンクリートが個室の周りに注入されて硬化しうるように、液状コンクリートを保持して形成することを支援するためのコンクリート型枠として使用されてもよい。これらの場合、個室は、恒久的に所定の位置に残される。場合によっては、スーパーモジュールを所定の位置に配置する前に個室間にコンクリートを注入することができ、他の場合には、スーパーモジュールを最初に配置し、次いでコンクリートを注入する。
【0075】
図8はいくつかのブロックまたは工程を示しているが、ブロックのうちの1つ以上は省略され、並べ替えられ、他のブロックまたは工程が追加され得る。開示されたブロックは、工場などの製造施設でサブモジュールを製造し、サブモジュールおよび/またはスーパーモジュールを試験組み立てし、次いで、サブモジュールが組み立てられてスーパーモジュールになって設置のために所定の位置に配置される建設現場にサブモジュールを運搬するための、いくつかの実施形態の例証である。このプロセスは、繊細な部品を製造する際の効率を大幅に改善し、コストがかかって非効率的な現場での製造作業の多くを回避する。
【0076】
本明細書における実質的に任意の複数および/または単数の用語の適用に関して、当業者は文脈および/または用途に適切であるように、複数から単数に、および/または単数から複数に翻訳することができる。様々な単数/複数の置換は、明確にするために本明細書に明示的に記載されていない。
【0077】
本明細書に記載の主題は、時には異なる他の構成要素内に含まれるか、または異なる他の構成要素と接続された異なる構成要素を示す。そのような描写されたアーキテクチャは単なる例示であり、実際には、同じ機能を達成する多くの他のアーキテクチャが実装され得ることを理解されたい。概念的な意味では、同じ機能を達成するための構成要素の任意の配置が、所望の機能が達成されるように、効果的に「関連付けられる」。したがって、特定の機能性を達成するために本明細書で組み合わされる任意の2つの構成要素は、アーキテクチャまたは中間構成要素にかかわらず、所望の機能性が達成されるように、互いに「関連付けられる」と見なすことができる。同様に、そのように関連付けられた任意の2つの構成要素は、所望の機能を達成するために、互いに「動作可能に接続される」、または「動作可能に結合される」と見なすこともでき、そのように関連付けられ得る任意の2つの構成要素は、所望の機能を達成するために、互いに「動作可能に結合可能」であると見なすこともできる。動作可能に結合可能な具体的な実施例としては、物理的に結合可能なおよび/または物理的に相互作用する構成要素、および/または無線で相互作用可能なおよび/または無線で相互作用する構成要素、および/または論理的に相互作用するおよび/または論理的に相互作用可能な構成要素が挙げられるが、これらに限定されない。
【0078】
いくつかの事例では、1つ以上の構成要素が本明細書では「~に構成される」、「~によって構成される」、「~に構成可能」、「~に動作可能/動作する」、「~に適合/適合可能」、「~可能」、「~に一致可能/一致」などと呼ばれ得る。当業者は、そのような用語(例えば「~に構成される」)が文脈上別段の要求がない限り、概して、アクティブ状態構成要素および/または非アクティブ状態構成要素および/またはスタンバイ状態構成要素を包含し得ることを認識するであろう。
【0079】
本明細書に記載される本主題の特定の局面が示され、記載されているが、本明細書の教示に基づいて、本明細書に記載される主題およびそのより広い局面から逸脱することなく、変更および修正を行うことができ、したがって、添付の特許請求の範囲は本明細書に記載される主題の真の趣旨および範囲内にあるすべてのそのような変更および修正をその範囲内に包含するものとすることが、当業者には明らかであろう。一般に、本明細書で使用される用語、特に添付の特許請求の範囲(例えば添付の特許請求の範囲の本文)は一般に、「開いた」用語として意図されることが当業者によって理解されるであろう(例えば、「含んでいる」という用語は「含んでいるが限定されない」と解釈されるべきであり、「有する」という用語は「有するが限定されない」と解釈されるべきであり、「含む」という用語は「含むが限定されない」と解釈されるべきである)。導入された請求項の特定の数が意図される場合、そのような意図は請求項に明示的に列挙され、そのような列挙がない場合、そのような意図は存在しないことが、当業者によってさらに理解されるであろう。例えば、理解を助けるために、以下の添付の特許請求の範囲は特許請求の範囲の記載を導入するために、「少なくとも1つ」および「1つ以上」という導入句の使用を含むことができる。しかしながら、たとえ、同じ特許請求の範囲が導入語句「1つ以上」または「少なくとも1つ」および「a」または「an」のような不定冠詞(例えば、「a」および/または「an」については典型的には「少なくとも1つ」または「1つ以上」を意味すると解釈されるべきである)を含む場合であっても、このような語句の使用は、不定冠詞「a」または「an」による特許請求の範囲の記載の導入が、このような引用を含む特定の特許請求の範囲のいずれかを、このような引用を1つのみ含む特許請求の範囲に限定することを意味すると解釈されるべきではない。特許請求の範囲の記載に導入されるのに使用される定冠詞の使用についても同様である。加えて、導入された特許請求の範囲の記載の具体的な数が明示的に記載されている場合であっても、当業者は、そのような記載が、少なくとも、記載された数を意味すると解釈されるべきであることを認識するであろう(例えば、他の修飾語を伴わない単なる「2つの記載」は、典型的には少なくとも2つの記載、または2つ以上の記載を意味する)。さらに、「A、B、およびCなどのうちの少なくとも1つ」に類似する慣例が使用される場合、概して、そのような構成は、当業者が慣例を理解している意味で意図される(例えば、「A、B、およびCのうちの少なくとも1つを有するシステム」はAのみ、Bのみ、Cのみ、AおよびBとともに、AおよびCとともに、BおよびCとともに、および/またはA、B、およびCとともになどを有するシステムを含むが、これらに限定されない)。「A、B、またはCなどのうちの少なくとも1つ」に類似する慣例が使用される場合、概して、そのような構成は、当業者が慣例を理解している意味で意図される(例えば、「A、B、またはCのうちの少なくとも1つを有するシステム」はAのみ、Bのみ、Cのみ、AおよびBとともに、AおよびCとともに、BおよびCとともに、および/またはA、B、およびCとともになどを有するシステムを含むが、これらに限定されない)。さらに、明細書、特許請求の範囲、または図面のいずれにおいてであろうと、2つ以上の代替用語を表す典型的には選言語および/または語句は、文脈上別段の指示がない限り、用語のうちの1つ、用語のうちのいずれか、または両方の用語を含む可能性を企図すると理解されるべきであることが、当業者によって理解されるであろう。例えば、「AまたはB」という語句は、典型的には「A」または「B」または「AおよびB」の例を含むと理解される。
【0080】
添付の特許請求の範囲に関して、当業者は、特許請求の範囲に記載された動作が一般に、任意の順序で実行され得ることを理解するであろう。また、様々な動作フローがシーケンスで提示されているが、様々な動作は、図示されているもの以外の順序で実行されてもよく、または同時に実行されてもよいことを理解されたい。そのような代替の順序付けの例は、文脈上別段の指示がない限り、重複、インターリーブ、中断、再順序付け、増分、準備、補足、同時、反転、または他の変形の順序付けを含み得る。さらに、「に応答する」、「に関連する」、または他の過去の形容詞のような用語は、文脈上別段の指示がない限り、一般にそのような変形を排除することを意図しない。
【0081】
当業者は、前述の特定の例示的なプロセスおよび/またはデバイスおよび/または技術が、本明細書とともに提出された特許請求の範囲および/または本出願の他の場所など、本明細書の他の場所で教示された、より一般的なプロセスおよび/またはデバイスおよび/または技術の代表であることを理解するであろう。
【0082】
様々な態様および実施形態が本明細書に開示されているが、他の態様および実施形態が当業者には明らかであろう。本明細書に開示される様々な態様および実施形態は例示のためのものであり、限定することを意図するものではなく、真の範囲および趣旨は、以下の特許請求の範囲によって示される。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【
図1】いくつかの実施形態による、圧縮機モジュールの模式図である。
【
図2A】いくつかの実施形態による、タンクモジュールの模式図である。
【
図2B】いくつかの実施形態による、タンクモジュールおよび周囲の個室を含む、タンク個室の模式図である。
【
図3】いくつかの実施形態による、木炭床モジュールの例示である。
【
図4】いくつかの実施形態による、スーパーモジュールを形成するために現場で組み立てられているいくつかのモジュールの例示である。
【
図5】いくつかの実施形態による、
図4のようなスーパーモジュールの等角図である。
【
図6】いくつかの実施形態による、コンクリート型枠タイを用いて所定の位置に設置された、いくつかのスーパーモジュールの上面図を示す。
【
図7】いくつかの実施形態による、原子炉建屋内のスーパーモジュールの例示的な配置を示す。
【
図8】いくつかの実施形態による、モジュールを製造してスーパーモジュールを組み立てるためのフロー図を示す。
【国際調査報告】