(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-07
(54)【発明の名称】小データ伝送のための方法および装置
(51)【国際特許分類】
H04W 72/231 20230101AFI20230831BHJP
H04W 74/08 20090101ALI20230831BHJP
H04W 76/27 20180101ALI20230831BHJP
H04W 72/56 20230101ALI20230831BHJP
【FI】
H04W72/231
H04W74/08
H04W76/27
H04W72/56
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022578765
(86)(22)【出願日】2020-06-19
(85)【翻訳文提出日】2023-02-16
(86)【国際出願番号】 CN2020097218
(87)【国際公開番号】W WO2021253438
(87)【国際公開日】2021-12-23
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516096601
【氏名又は名称】レノボ (ベイジン) リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Lenovo (Beijing) Limited
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100205785
【氏名又は名称】▲高▼橋 史生
(72)【発明者】
【氏名】ラン・ユエ
(72)【発明者】
【氏名】ジエ・シ
(72)【発明者】
【氏名】ジン・ハン
(72)【発明者】
【氏名】リアンハイ・ウー
(72)【発明者】
【氏名】ハイミン・ワン
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA13
5K067AA21
5K067EE02
5K067EE10
(57)【要約】
本出願の実施形態は、RRC_IDLE状態またはRRC_INACTIVE状態のユーザ機器(UE)の小データ伝送のための方法および装置に関する。本出願の一実施形態によれば、本方法は、少なくとも1つの論理チャネルの各論理チャネルに対する優先度変数を維持するステップと、第1の論理チャネル優先順位付け(LCP)手順を行った後に各論理チャネルに対する優先度変数の値を決定するステップと、MACリセットを示すメッセージを受信するステップと、メッセージを受信した後に、第1のLCP手順に続く第2のLCP手順で、少なくとも1つの論理チャネルの各論理チャネルに対する優先度変数の初期値として上記値を使用するステップとを含むことができる。本出願の実施形態は、NRシステムにおいてQoS要件および論理チャネルで送信されるトラフィックに対する公平性を満たすことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの論理チャネルの各論理チャネルに対する優先度変数を維持するステップと、
第1の論理チャネル優先順位付け(LCP)手順を行った後に各論理チャネルに対する前記優先度変数の値を決定するステップと、
媒体アクセス制御(MAC)リセットを示すメッセージを受信するステップと、
前記メッセージを受信した後に、前記第1のLCP手順に続く第2のLCP手順で、前記少なくとも1つの論理チャネルの各論理チャネルに対する前記優先度変数の初期値として前記値を使用するステップと
を含む、方法。
【請求項2】
前記MACリセットを示す前記メッセージが、
中断構成情報要素(IE)を含む無線リソース制御(RRC)解除メッセージ、
RRC早期データ完了メッセージ、および
小データ伝送に続くMACリセットメッセージのうちの1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記少なくとも1つの論理チャネルが、小データ伝送のために使用され、かつ前記少なくとも1つの論理チャネルが、基地局(BS)からの構成情報および/またはアップリンク(UL)グラントに対する論理チャネル選択手順に基づいて決定される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記メッセージを受信したことに応答して、各論理チャネルに対する前記優先度変数の前記値を各論理チャネルに対する一時値として記憶するステップと、
前記第2のLCP手順で各論理チャネルに対する前記優先度変数の前記初期値として前記一時値を設定するステップと
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記優先度変数が、小データ伝送のために構成または事前定義される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
各論理チャネルに対する前記優先度変数の前記値を決定するステップが、
各論理チャネルに対して、
前記第1のLCP手順のインスタンス毎の前に前記優先度変数を優先ビットレート(PBR)およびTの積だけインクリメントして第1の値を決定するステップであって、Tが、前記優先度変数が最後にインクリメントされて以来の経過時間である、ステップと、
前記第1の値がバケットサイズより大きければ前記優先度変数を前記バケットサイズに設定するステップと、
前記第1のLCP手順で前記論理チャネルに送られたMACサービスデータユニット(SDU)の合計サイズだけ前記優先度変数をデクリメントするステップとを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記メッセージを受信したことに応答して、各論理チャネルに対する前記優先度変数をゼロに初期化しないステップ
を更に含む、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
下位レイヤによって、各論理チャネルに送られる上位レイヤによって送信されるデータのサイズを上位レイヤから取り出すステップ
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記上位レイヤによって送信される前記データの前記サイズ、
パケットデータ収束プロトコル(PDCP)ヘッダのサイズ、
無線リンク制御(RLC)ヘッダのサイズ、および
サービスデータ適応プロトコル(SDAP)ヘッダのサイズ
のうちの少なくとも1つに基づいて各論理チャネルに送られるMAC SDUの合計サイズを決定するステップと、
各論理チャネルに送られるMAC SDUの前記合計サイズに基づいて前記優先度変数の前記値を決定するステップと
を更に含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記優先度変数の前記値が負であることに応答して、前記下位レイヤによって、小データ伝送を中断するために前記上位レイヤに第1の指示を送信するステップ
を更に含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記優先度変数の前記値が正であることに応答して、前記下位レイヤによって、小データ伝送を許容するために前記上位レイヤに第2の指示を送信するステップ
を更に含む、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記メッセージを受信したことに応答して、各論理チャネルに対する前記優先度変数の前記値を各論理チャネルに対する一時値として記憶するステップと、
前記第2のLCP手順で各論理チャネルに対する前記優先度変数の前記初期値として前記一時値を設定するステップと
を更に含む、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記優先度変数が、小データ伝送のために構成または事前定義される、請求項9に記載の方法。
【請求項14】
各論理チャネルに対する前記優先度変数の前記値を決定するステップが、
各論理チャネルに対して、
前記第1のLCP手順のインスタンス毎の前に前記優先度変数をPBRおよびTの積だけインクリメントして第2の値を決定するステップであって、Tが、前記優先度変数が最後にインクリメントされて以来の経過時間である、ステップと、
前記第2の値がバケットサイズより大きければ前記優先度変数を前記バケットサイズに設定するステップと、
前記第1のLCP手順で前記論理チャネルに送られたMAC SDUの前記合計サイズだけ前記優先度変数をデクリメントするステップとを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記メッセージを受信したことに応答して、各論理チャネルに対する前記優先度変数をゼロに初期化しないステップ
を更に含む、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
コンピュータ実行可能命令が記憶された少なくとも1つの非一時的コンピュータ可読媒体と、
少なくとも1つの受信器と、
少なくとも1つの送信器と、
前記少なくとも1つの非一時的コンピュータ可読媒体、前記少なくとも1つの受信器および前記少なくとも1つの送信器に結合された少なくとも1つのプロセッサとを備え、
前記コンピュータ実行可能命令が、前記少なくとも1つの受信器、前記少なくとも1つの送信器および前記少なくとも1つのプロセッサで請求項1から15のいずれか一項に記載の方法を実施するようにプログラムされる、
装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願の実施形態は、概してワイヤレス通信技術に関し、特にRRC_IDLE状態またはRRC_INACTIVE状態のユーザ機器(UE)の小データ伝送のための方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ロングタームエボリューション(LTE)では、UEがデータを送信したい場合には、それは、早期データ伝送(EDT)手順を起動させてよい。EDT手順は、制御プレーン(CP)セルラ型モノのインターネット(CIoT)発展型パケットシステム(EPS)最適化のためのEDT手順およびユーザプレーン(UP)CIoT EPS最適化のためのEDT手順を含んでよい。CP CIoT EPS最適化のためのEDT手順では、データは、無線リソース制御(RRC)早期データ要求メッセージを通じて送信されてよい。UP CIoT EPS最適化のためのEDT手順では、データは、RRC接続再開要求メッセージを通じて送信されてよい。
【0003】
New radio(新たな無線:NR)は、RRC_INACTIVE状態をサポートする。UEがRRC_INACTIVE状態でデータを送信したい場合には、NRの作業項目では、事前構成された物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)リソースを介してランダムアクセスチャネル(RACH)ベースの方式(例えば、2ステップRACH方式または4ステップRACH方式)を通じてデータが送信され得ることを述べている。
【0004】
RRC_IDLE状態でまたはRRC_INACTIVE状態でデータを送信するための以上の方式の全てが、データを送信した後に媒体アクセス制御(MAC)リセット動作を伴い得る。しかしながら、MACリセット動作は、一部の論理チャネル、例えば低優先度の論理チャネルにおけるトラフィックに対する公平性に影響し得る。加えて、CP CIoT EPS最適化のためのEDT手順を使用するデータ伝送にとって、サービス品質(QoS)を管理する仕方が別の問題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、産業界では、NRシステムにおいてQoS要件および論理チャネルで送信されるトラフィックに対する公平性を満たすように、小データ伝送のための改善された技術が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本出願の一部の実施形態は、少なくともUEの小データ伝送のための技術的解決策を提供する。
【0007】
本出願の一部の実施形態によれば、方法が、少なくとも1つの論理チャネルの各論理チャネルに対する優先度変数を維持するステップと、第1の論理チャネル優先順位付け(LCP)手順を行った後に各論理チャネルに対する優先度変数の値を決定するステップと、MACリセットを示すメッセージを受信するステップと、メッセージを受信した後に、第1のLCP手順に続く第2のLCP手順で、少なくとも1つの論理チャネルの各論理チャネルに対する優先度変数の初期値として上記値を使用するステップとを含んでよい。
【0008】
本出願の一実施形態において、MACリセットを示すメッセージは、中断構成情報要素(IE)を含むRRC解除メッセージ、RRC早期データ完了メッセージ、および小データ伝送に続くMACリセットメッセージのうちの1つでよい。
【0009】
本出願の別の実施形態において、少なくとも1つの論理チャネルは、小データ伝送のために使用されてよく、かつ少なくとも1つの論理チャネルは、基地局(BS)からの構成情報および/またはアップリンク(UL)グラントに対する論理チャネル選択手順に基づいて決定されてよい。
【0010】
本出願の一部の実施形態は、コンピュータ実行可能命令が記憶された少なくとも1つの非一時的コンピュータ可読媒体と、少なくとも1つの受信器と、少なくとも1つの送信器と、少なくとも1つの非一時的コンピュータ可読媒体、少なくとも1つの受信器および少なくとも1つの送信器に結合された少なくとも1つのプロセッサとを含む、装置も提供する。コンピュータ実行可能命令は、少なくとも1つの受信器、少なくとも1つの送信器および少なくとも1つのプロセッサで上記したいずれかの方法を実施するようにプログラムされる。
【0011】
本出願の実施形態は、UE、例えばRRC_CONNECTED状態にないUE、の小データ伝送のための技術的解決策を提供する。例えば、UEは、RRC_IDLE状態またはRRC_INACTIVE状態にあってよい。それに応じて、本出願の実施形態は、NRシステムにおいてQoS要件および論理チャネルで送信されるトラフィックに対する公平性を満たすことができる。
【0012】
本出願の利点および特徴を得ることができる方式を記載するために、本出願の説明がその具体的な実施形態の参照により与えられており、それらは添付の図面に示される。これらの図面は、単に本出願の実施形態例を描いており、したがってその範囲を限定すると考えられるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本出願の一部の実施形態に係る例証的なワイヤレス通信システム100を示す概要図である。
【
図2】本出願の一部の実施形態に係るNRにおけるLCP手順を示す図である。
【
図3】本出願の一部の実施形態に係る小データ伝送のためのLCP手順を示す図である。
【
図4】本出願の一部の他の実施形態に係る小データ伝送のための方法を示すフローチャートである。
【
図5】本出願の一部の実施形態に係る小データ伝送のための装置500の簡略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
添付の図面の詳細な説明は、本出願の好適な実施形態の説明として意図されており、本出願が実施され得る唯一の形態を表すとは意図されない。本出願の趣旨および範囲内に包含されると意図される異なる実施形態によって同じまたは同等の機能が達成され得ることが理解されるべきである。
【0015】
ここで本出願の一部の実施形態に詳細に参照がなされることになり、その例が添付の図面に示される。
【0016】
図1は、本出願の一実施形態に係る例証的なワイヤレス通信システム100を示す概要図である。
【0017】
図1に図示されるように、ワイヤレス通信システム100は、少なくとも1つの基地局(BS)101および少なくとも1つのUE103を含むことができる。特定の数のBS101およびUE103、例えば1つのBS101および1つのUE103だけが
図1に描かれるが、当業者は、任意の数のBS101およびUE103がワイヤレス通信システム100に含まれ得ることを認識するであろう。
【0018】
BS101は、地理的領域にわたって分散されても、かつ一般に1つまたは複数の対応するBSに通信可能に結合される1つまたは複数のコントローラを含み得る無線アクセスネットワークの一部でもよい。本出願の一部の実施形態において、各BSは、アクセスポイント、アクセス端末、ベース、マクロセル、ノードB、発展型ノードB(eNB)、gNB、ホームノードB、中継ノード、デバイスと称されても、または当該技術で使用される他の術語を使用して記載されてもよい。
【0019】
UE103は、既存の技術と適合するレガシーUE(もしくは正規のUE)、または通常のNR UEでよい。例えば、UE103は、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、携帯情報端末(PDA)、タブレットコンピュータ、スマートテレビ(例えば、インターネットに接続されるテレビ)、セットトップボックス、ゲームコンソール、セキュリティシステム(防犯カメラを含む)、車両オンボードコンピュータ、ネットワークデバイス(例えば、ルータ、スイッチおよびモデム)等などの、コンピューティングデバイスでよい。本出願の一実施形態によれば、UE103は、ポータブルワイヤレス通信デバイス、スマートフォン、セルラ電話、折り畳み式電話、加入者識別モジュールを有するデバイス、パーソナルコンピュータ、選択呼出受信器、またはワイヤレスネットワーク上で通信信号を送受信することが可能である任意の他のデバイスでよい。本出願の一部の実施形態において、UE103は、スマートウォッチ、フィットネスバンド、光学ヘッドマウントディスプレイ等などの、ウェアラブルデバイスでよい。その上、UE103は、加入者ユニット、モバイル、移動局、ユーザ、端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、固定端末、加入者局、ユーザ端末、もしくはデバイスと称されても、または当該技術で使用される他の術語を使用して記載されてもよい。
【0020】
UE103は、能力低減型UE、例えば狭帯域型モノのインターネット(NB-IoT)UEまたは拡張マシン型通信(eMTC)UEでよい。能力低減型UEは、産業用ワイヤレスセンサ、ビデオ監視、ウェアラブルデバイス、または能力低減型UEの特性を持つ別のデバイスでよい。レガシーUEと比較して、低減された能力は、数Kbpsから数Mbpsのスループットを可能にするために小帯域幅を有し、かつ長UE電池寿命、コスト低減、柔軟な待ち時間要件、柔軟なUE処理時間および柔軟なUE処理能力等を可能にするために低電力消費を達成してよい。
【0021】
ロングタームエボリューション(LTE)では、UEがアップリンクデータを送信したい場合には、それは、EDT手順を起動させてよい。
【0022】
本出願の一部の実施形態によれば、EDT手順は、CP CIoT EPS最適化のためのEDT手順を含んでよい。この手順では、アップリンクデータは、非アクセス層(NAS)メッセージに含まれてよく、UEは、NASメッセージを含むRRC早期データ要求メッセージをBSに送信してよい。RRC早期データ要求メッセージに応答して、BSは、RRC早期データ完了メッセージを送信してよい。RRC早期データ完了メッセージを受信した後に、UEは、MACをリセットし、そしてMAC構成を解除してよい。本出願の一実施形態において、アップリンクデータを送信するためのアップリンク(UL)グラントは、ランダムアクセス応答メッセージに示されてよい。本出願の一実施形態において、アップリンクデータを送信するためのULグラントは、事前構成されたアップリンクリソース(PUR)でよい。
【0023】
本出願の一部の他の実施形態によれば、EDT手順は、UP CIoT EPS最適化のためのEDT手順を含んでよい。この手順では、UEは、アップリンクデータを含むRRC接続再開要求メッセージをBSに送信してよい。RRC接続再開要求メッセージに応答して、BSは、UEをRRC_IDLE状態に保つために、中断構成IEを含むRRC接続解除メッセージをUEに送信してよい。RRC接続解除メッセージを受信した後に、UEは、MACをリセットしてよい。本出願の一実施形態において、アップリンクデータを送信するためのアップリンク(UL)グラントは、ランダムアクセス応答メッセージに示されてよい。本出願の一実施形態において、アップリンクデータを送信するためのULグラントは、事前構成されたアップリンクリソース(PUR)でよい。
【0024】
NRは、RRC_INACTIVE状態をサポートする。Rel-16まで、RRC_INACTIVE状態は、データ伝送をサポートしていない。それゆえ、RRC_INACTIVE状態のUEが送信されるべきデータを有する場合には、それは、任意のダウンリンクおよびアップリンクデータ伝送のための接続を再開しなければ(すなわちRRC_CONNECTED状態に移らなければ)ならない。RRC接続設定およびその後のRRC_INACTIVE状態への解除は、各データ伝送に対して発生しており、不必要な電力消費およびシグナリングオーバーヘッドに至る。RRC_INACTIVE状態でのデータ伝送を可能にするために、NRの作業項目では、UEのRRC状態をRRC_CONNECTED状態に変更することなく、ランダムアクセスチャネル(RACH)ベースの方式(例えば、3GPP(登録商標)規格文書に明記されるように2ステップRACH方式または4ステップRACH方式)を通じてRRC_INACTIVE状態での小データ伝送が実装され得ることを述べている。例えば、小データは、2ステップRACH方式ではMSGAまたは4ステップRACH方式ではMSG3を使用して送信されてよい。これらの方式では、小データは、事前構成されたPUSCHリソースを介して(例えば3GPP規格文書に明記されるように構成済みグラントタイプ1を再使用して)送信されてよい。小データを送信した後に、UEは、MACリセットメッセージを受信してよい。UEの上層によってMACエンティティのリセットが要求されれば、MACエンティティは、各論理チャネルに対する優先度変数(例えば、3GPP規格文書に明記されるようにBj)をゼロに初期化してよい。
【0025】
小データは、小さくかつ低頻度のデータトラフィックを含んでよい。小さくかつ低頻度のデータトラフィックの具体例は、以下のユースケースを含む:1)スマートフォンアプリケーション、および2)非スマートフォンアプリケーション。スマートフォンアプリケーションでは、インスタントメッセージングサービス(whatsapp、QQ、wechat等)からのトラフィック、インスタントメッセージング(IM)/電子メールクライアントおよび他のアプリからのハートビート/キープアライブトラフィック、ならびに様々なアプリケーションからのプッシュ通知を含んでよい。非スマートフォンアプリケーションでは、ウェアラブル(例えば、定期的な測位情報等)、センサ(例えば、定期的にまたはイベントトリガ方式で温度、圧力示度を送信する産業用ワイヤレスセンサネットワーク、等)、ならびに定期的なメータ示度を送るスマートメータおよびスマートメータネットワークからのトラフィックを含んでよい。当業者は、以上のユースケースが単に例示目的であり、一部の他の実施形態によれば、同じデータが同じ量および低頻度の伝送で他のユースケースでのデータを含み得ることを理解できる。
【0026】
アップリンクデータ伝送を行うときに、論理チャネル優先順位付け(LCP)手順が適用されてよい。LCP手順では、RRCは、MACエンティティごとに各論理チャネルに対するシグナリングによってアップリンクデータのスケジューリングを制御する:優先度値が増えるほど低い優先度レベルを示す優先度、優先ビットレート(PBR)、およびバケットサイズ期間(BSD)。UEは、各論理チャネルjに対する優先度変数(例えば、Bj)を維持してよい。UEのMACエンティティは、論理チャネルが確立されると論理チャネルのBjをゼロに初期化してよい。各論理チャネルjに対して、UEのMACエンティティは、LCP手順のインスタンス毎の前にBjを積PBR×Tだけインクリメントしてよく、ここでTは、Bjが最後にインクリメントされて以来の経過時間であり、インクリメントによりBjの値がバケットサイズ(すなわちPBR×BSD)を超える場合、UEはBjをバケットサイズに設定してよい。Bj>0の論理チャネルが優先度降順にリソースを割り当てられる。LCP手順の後に、UEは、LCP手順で論理チャネルjに送られたMACサービスデータユニット(SDU)の合計サイズだけBjをデクリメントしてよい。
【0027】
例えば、
図2は、本出願の一部の実施形態に係るNRにおけるLCP手順を示す。
図2を参照すると、UEが2つの論理チャネル、例えばLCH1およびLCH2を有することを前提とする。LCH1の優先度はLCH2より高い。UEは、各論理チャネルjに対する優先度変数(例えば、Bj)を維持してよい。例えば、UEは、LCH1に対する優先度変数B1を維持し、かつLCH2に対する優先度変数B2を維持してよい。LCH1のバケットサイズはPBR1×BSD1である。LCH2のバケットサイズはPBR2×BSD2である。
【0028】
時間t0で、UEのMACエンティティは、B1もB2もゼロに初期化してよい。その後に、UEのMACエンティティは、LCP手順のインスタンス毎の前にBjをPBRおよびTの積だけインクリメントしてよく、ここでTは、Bjが最後にインクリメントされて以来の経過時間である。時限TP1で、UEがアップリンクユーザデータを送信するためにULグラント1が利用可能でよく、そのためUEは、Bj>0の論理チャネルにおけるデータに優先度降順にULグラントを割り当ててよい。
【0029】
図2に図示されるように、時間t0からULグラント1が出現する時間まで、合計経過時間がN×Tであることを前提とすると、LCH1のB1はPBR1×N×Tでよく、そしてLCH2のB2はPBR2×N×Tでよい。LCH1の優先度がLCH2より高いので、LCH1におけるデータに、最初にULグラントのリソースが割り当てられるべきである。
図2に図示されるように、LCH1における全てのデータをULグラント1で送信できるわけではなく、LCH1におけるデータの部分1だけが、ULグラント1で送信するためのMAC SDU1に含まれる。
【0030】
MAC SDU1を形成した後に、UEのMACエンティティは、MAC SDU1のサイズだけB1をデクリメントしてよく、それでB1の値は、(PBR1×N×T)-MAC SDU1のサイズでよく、
図2に図示されるように負である。別の態様において、LCH2におけるデータは送信されず、そのためUEのMACエンティティは、B2に減算を行わない。
【0031】
その後に、時限TP2で、UEがアップリンクユーザデータを送信するためにULグラント2が利用可能でよい。UEは、Bj>0の論理チャネルにおけるデータに優先度降順にULグラントを割り当ててよい。MAC SDU1が送信される時間からULグラント2が出現するまで、B1もB2もインクリメントされる。しかしながら、ULグラント2が出現する時間に、B1はまだ負であり、そのためCH2におけるデータに、ULグラント2のリソースが割り当てられるべきである。
図2に図示されるように、LCH2における全てのデータがULグラント2で送信するためのMAC SDU2に含まれる。MAC SDU2を形成した後に、UEのMACエンティティは、MAC SDU2のサイズだけB2をデクリメントしてよい。B2は、
図2に図示されるようにゼロでよい。
【0032】
その後、時限TP3で、UEがアップリンクユーザデータを送信するためにULグラント3が利用可能でよい。UEは、Bj>0の論理チャネルにおけるデータに優先度降順にULグラントを割り当ててよい。MAC SDU2が送信される時間からULグラント3が出現するまで、B1もB2もインクリメントされる。ULグラント3が出現する時間に、B1は正であり、そのためLCH1におけるデータに、最初にULグラント3のリソースが割り当てられるべきである。
図2に図示されるように、LCH1におけるデータの部分2が、ULグラント3で送信するためのMAC SDU3に含まれる。MAC SDU3を形成した後に、UEのMACエンティティは、MAC SDU3のサイズだけB1をデクリメントしてよい。以上のプロセスは時間とともに連続的に実行される。当業者は、2つの論理チャネルが単に例示目的であり、一部の他の実施形態によれば、UEは、1つまたは複数の論理チャネルを含んでよく、かつ手順は上述したように同様であることを理解できる。
【0033】
図2におけるLCP手順は、特に低優先度の論理チャネルに対して、異なる論理チャネルでのデータ伝送の公平性を保証する。しかしながら、RRC_IDLE状態またはRRC_INACTIVE状態のUEの小データ伝送に使用されるLCP手順は、幾つかの問題をもたらし得る。例えば、
図3は、本出願の一部の実施形態に係る小データ伝送のためのLDP手順を示す。
【0034】
図3を参照すると、ULグラント1、ULグラント2およびULグラント3の各々は、EDT手順に基づいて得られてよく、RACH手順に基づいて得られてよく、構成済みグラントタイプ1リソースでよく、または任意の他の手順から得られるリソース小データ伝送でよい。例えば、ULグラント1がRACH手順に基づいて得られてよい一方で、ULグラント2およびULグラント3は、3GPP規格文書に明記される構成済みグラントタイプ1リソースと同様でよく、またはそれらを再使用してよい。MAC SDU1を送信する前の動作は、
図2に示されるものと同じである。違いは、
図3がRRC_IDLE状態またはRRC_INACTIVE状態のUEの小データ伝送を伴うことである。すなわち、ULグラント1でMAC SDU1を送信した後に、時間t1で、UEは、中断構成IEを含むRRC解除メッセージ、RRC早期データ完了メッセージ、または小データ伝送に続くMACリセットメッセージを受信してよい。これらのメッセージの全ては、MACをリセットすることを示してよい。これを考慮すると、MAC SDU1を送信した後にB1は負であるが、それは、MACをリセットすることを示すメッセージを受信した後にゼロに初期化されることになる。
【0035】
その後に、時限TP2で、UEがアップリンクユーザデータを送信するためにULグラント2が利用可能でよい。UEは、Bj>0の論理チャネルにおけるデータに優先度降順にULグラントを割り当ててよい。MAC SDU1が送信される時間からULグラント2が出現するまで、B1もB2もインクリメントされる。ULグラント2が出現する時間に、B1は正値にインクリメントされ、そのためLCH1におけるデータがULグラント2で最初に送信されるべきである。
図3に図示されるように、LCH1におけるデータの部分2およびLCH2におけるデータの部分1が、ULグラント2で送信するためのMAC PDU2に多重化される。MAC PDU2は、MAC SDU2および少なくとも1つのサブヘッダを含んでよい。MAC SDU2は、LCH1におけるデータの部分2およびLCH2におけるデータの部分1を含んでよい。MAC SDU2を形成した後に、B1およびB2の値は、MAC SDUのサイズに従って更新され、それらは正または負であり得る。しかしながら、B1もB2も、時間t2にMACをリセットすることを示すメッセージを受信した後にゼロに初期化されてよい。
【0036】
以上を考慮すると、ULグラントでデータを組み合わせるための順序を論理チャネルの優先度が決定しており、Bjが何にも影響しないことを
図3から見てとることができる。それは、高優先度の論理チャネルが常に最初にデータを送信するので、低優先度の論理チャネルにとって不公平である。例えば、ULグラント2で送信されるべきであるLCH2におけるデータの部分2は、送信するためにULグラント3を待たなければならない。
【0037】
加えて、CP CIoT EPS最適化のためのEDT手順のために、アップリンクユーザデータは、アップリンクRRCメッセージにNASプロトコルデータユニット(PDU)としてカプセル化されてよい。UEは、アップリンクユーザデータを連結したRRC早期データ要求メッセージを送信してよい。アクセス層(AS)レイヤにおけるQoS関連手順はない。しかしながら、NRの全てのトラフィックがQoSパラメータで構成されていてよい。したがって、CP最適化のための手順においてQoSを満たす技術的解決策が必要である。
【0038】
それに応じて、本出願の実施形態は、データが小データ伝送として送信されるときに全ての論理チャネルにおけるデータの公平性を保つ他に、CP解決策(例えば、RRCメッセージに連結されるNASメッセージにアップリンクユーザデータを含める)を使用してアップリンクユーザデータが送信されるときにQoSを管理できる。本出願の実施形態に関する更なる詳細が、添付の図面と組み合わせて以下のテキストに示されることになる。
【0039】
図4は、本出願の一部の実施形態に係る小データ伝送のための方法を示すフローチャートである。本方法は、
図1に図示されるようにRRC_IDLE状態のまたはRRC_INACTIVE状態のUE103によって行われてよい。
【0040】
図4に図示されるように、ステップ402で、UE103は、少なくとも1つの論理チャネルの各論理チャネルに対する優先度変数を維持してよい。少なくとも1つの論理チャネルは、UE103によって小データ伝送のために使用されてよい。
【0041】
本出願の一部の実施形態によれば、少なくとも1つの論理チャネルは、UEの全ての論理チャネルでよい。これらの実施形態において、UEは、全ての論理チャネルが小データ伝送のために使用できることを考えてよい。
【0042】
本出願の一部の実施形態によれば、少なくとも1つの論理チャネルは、BSからの構成情報および/またはULグラントに対する論理チャネル選択手順に基づいて決定されてよい。例えば、UEが0、1、2、3および4として番号付けされる5つの論理チャネルを有することを前提とすると、本出願の一実施形態において、BSからの構成情報は、論理チャネル0、1、2が小データ伝送のために使用できることを示してよく、そのため少なくとも1つの論理チャネルは論理チャネル0、1、2でよい。本出願の別の実施形態において、少なくとも1つの論理チャネルは、3GPP規格文書に明記されるように論理チャネル選択手順によって決定される論理チャネル1、2、3でよい。本出願の更に別の実施形態において、BSからの構成情報は、論理チャネル1、2、3、4が小データ伝送のために使用できることを示してよく、そしてUEは、3GPP規格文書に明記されるように論理チャネル選択手順を行って小データ伝送のために論理チャネル1、2、3を選択してよい。この場合には、少なくとも1つの論理チャネルは、BSからの構成情報および論理チャネル選択手順に基づいて決定される論理チャネル1、2および3でよい。
【0043】
本出願の一部の実施形態によれば、小データ伝送は、UPベースの小データ伝送およびCPベースの小データ伝送を含んでよい。UPベースの小データ伝送は、RRCメッセージと多重化して小データを送信することを含んでよい。CPベースの小データ伝送は、RRCメッセージに連結されるNASメッセージで小データを送信することを含んでよい。
【0044】
本出願の一部の実施形態によれば、UE103は、RACHベースの方式(例えば、3GPP規格文書に明記されるように2ステップRACH方式または4ステップRACH方式)を通じて小データを送信してよい。例えば、小データは、2ステップRACH方式ではMSGAまたは4ステップRACH方式ではMSG3を使用して送信されてよい。本出願の一実施形態において、BS101は、ネットワークが小データ伝送をサポートしていることを示すブロードキャストメッセージを送信してよい。
【0045】
本出願の一部の実施形態によれば、小データを送信するためのULグラントは、事前構成されたリソース(例えば、3GPP規格文書に明記されるように構成済みグラントタイプ1リソース)でよい。本出願の一実施形態において、ネットワークがUEをRRC_INACTIVE状態に解除するとき、事前構成されたリソースに小データ伝送のための解除メッセージが構成されてよい。
【0046】
本出願の一部の実施形態によれば、UEは、UPベースの小データ伝送をサポートしてよい。本出願のこれらの実施形態において、少なくとも1つの論理チャネルの各論理チャネルに対して維持される優先度変数は、3GPP規格文書に明記されるようにBjでよい。例えば、小データ伝送のために使用される少なくとも1つの論理チャネルが論理チャネル1、2、3および4であることを前提とすると、UEは、論理チャネル1、2、3および4に対して、それぞれB1、B2、B3およびB4を維持してよい。
【0047】
Bjに対する初期化手順は、3GPP規格文書に明記されるものと同じでよい。例えば、UE103のMACエンティティは、論理チャネルが確立されると論理チャネルのBjをゼロに初期化してよい。
【0048】
各論理チャネルjに対して、UEのMACエンティティは、LCP手順のインスタンス毎の前にBjを積PBR×Tだけインクリメントして第1の値を決定してよく、ここでTは、Bjが最後にインクリメントされて以来の経過時間であり、第1の値が論理チャネルjのバケットサイズ(すなわちPBR×BSD)より大きければ、UE103はBjをバケットサイズに設定してよい。
【0049】
第1の小データ伝送を行うときに、第1のLCP手順が適用されてよい。第1のLCP手順では、UE103のMACエンティティは、次のように少なくとも1つの論理チャネルにリソースを割り当ててよい:少なくとも1つの論理チャネルのBj>0の全ての許容論理チャネルが優先度降順にリソースを割り当てられる。当業者は、第1の小データ伝送が初期化手順の後の初期小データ伝送または初期小データ伝送の後の任意の他の小データ伝送を指してよいことを理解できる。同様に、第1のLCP手順は、初期化手順の後の初期LCP手順または初期LCP手順の後の任意の他のLCP手順を指してよい。
【0050】
第1のLCP手順を行った後に、ステップ404で、UE103のMACエンティティは、少なくとも1つの論理チャネルの各論理チャネルjに対するBjの値を決定してよい。各論理チャネルjに対するBjの値を決定することは、論理チャネルjに送られたMAC SDUの合計サイズだけ各論理チャネルに対するBjをデクリメントすることを含んでよく、ここでデクリメントを行う前のBjの値は、上述したようにインクリメント手順に基づいて決定されてよい。
【0051】
ステップ406で、UE103は、MACリセットを示すメッセージを受信してよい。本出願の一部の実施形態によれば、MACリセットを示すメッセージは、中断構成IEを含むRRC解除メッセージ、RRC早期データ完了メッセージ、および小データ伝送に続くMACリセットメッセージのうちの1つを含んでよい。
【0052】
ステップ408で、メッセージを受信した後に、第1のLCP手順に続く第2のLCP手順で、UEは、少なくとも1つの論理チャネルの各論理チャネルjに対するBjの初期値として第1のLCP手順の後に決定されるBjの値を使用してよい。これらの実施形態において、ステップ408は、以下の手順によって実装されてよい。例えば、メッセージを受信したことに応答して、UE103は、第1のLCP手順の後に決定される各論理チャネルに対するBjの値を各論理チャネルに対する一時値Bj_tempとしてRRCレイヤまたはMACレイヤに記憶してよい。本出願の一実施形態において、メッセージを受信した瞬間にまたはメッセージを受信したときに、UE103は、各論理チャネルに対するBjの値を各論理チャネルに対する一時値Bj_tempとしてRRCレイヤまたはMACレイヤに記憶してよい。MACをリセットした後に、UE103は、各論理チャネルに対するまたは小データ伝送を許容するように構成される構成済み論理チャネルに対するBjの初期値として一時値Bj_tempを設定(例えば、Bj=Bj_tempを設定)してよく、そのためBjは、第2の小データ伝送のための続く第2のLCP手順に使用されてよい。本出願の一実施形態において、UEがLCP手順間にBjを更新する厳密な瞬間は、グラントがLCP手順によって処理される時間にBjが最新である限りUE実装次第である、またはMACがリセットされた後である。
【0053】
本出願の一部の他の実施形態によれば、UEは、UPベースの小データ伝送をサポートしてよい。本出願のこれらの実施形態において、少なくとも1つの論理チャネルの各論理チャネルに対して維持される優先度変数は、3GPP規格文書に特定されるようなBjと異なる新たな優先度変数(例えば、Bj_smalldata)でよい。新たな優先度変数(例えば、Bj_smalldata)は、MACリセット動作によって影響されない。新たな優先度変数は、小データ伝送、例えばCPベースの小データ伝送および/またはUPベースの小データ伝送のために構成または事前定義されてよい。本出願の本実施形態の一実施形態において、3GPP規格文書は、新たな優先度変数が小データ伝送のために使用されることを規定してよい。本出願の本実施形態の一実施形態において、新たな優先度変数はMACパラメータでよい。
【0054】
例えば、小データ伝送のために使用される少なくとも1つの論理チャネルが論理チャネル1、2、3および4であることを前提とすると、UEは、論理チャネル1、2、3および4に対して、それぞれB1_smalldata、B2_smalldata、B3_smalldataおよびB4_smalldataを維持してよい。
【0055】
UE103のMACエンティティは、UE103が小データ伝送を開始すると、またはUE103が小データ伝送の構成でINACTIVE状態に解除されると、または論理チャネルが確立されると、論理チャネルのBj_smalldataをゼロに初期化してよい。
【0056】
各論理チャネルjに対して、UEのMACエンティティは、LCP手順のインスタンス毎の前にBj_smalldataを積PBR×Tだけインクリメントして第1の値を決定してよく、ここでTは、Bj_smalldataが最後にインクリメントされて以来の経過時間であり、第1の値が論理チャネルjのバケットサイズ(すなわちPBR×BSD)より大きければ、UE103はBj_smalldataをバケットサイズに設定してよい。本出願の一実施形態において、UEがLCP手順間にBj_smalldataを更新する厳密な瞬間は、グラントがLCP手順によって処理される時間にBj_smalldataが最新である、またはMACがリセットされた後である限り、UE実装次第である。
【0057】
第1の小データ伝送を行うときに、第1のLCP手順が適用されてよい。第1のLCP手順では、UE103のMACエンティティは、以下のステップとして少なくとも1つの論理チャネルにリソースを割り当ててよい:ステップ1:少なくとも1つの論理チャネルのBj_smalldata>0の全ての許容論理チャネルが優先度降順にリソースを割り当てられる。論理チャネルのPBRが無限に設定される場合、MACエンティティは、より低優先度論理チャネルのPBRを満たす前に論理チャネルでの伝送のために入手可能である全てのデータに対してリソースを割り当てるものとする。当業者は、第1の小データ伝送が初期化手順の後の初期小データ伝送または初期小データ伝送の後の任意の他の小データ伝送を指してよいことを理解できる。同様に、第1のLCP手順は、初期化手順の後の初期LCP手順または初期LCP手順の後の任意の他のLCP手順を指してよい。
【0058】
ステップ2:第1のLCP手順を行った後に、UE103のMACエンティティは、少なくとも1つの論理チャネルの各論理チャネルjに対するBj_smalldataの値を決定してよい(すなわち、
図4に図示されるステップ404)。各論理チャネルjに対するBj_smalldataの値を決定することは、論理チャネルjに送られたMAC SDUの合計サイズだけ各論理チャネルに対するBj_smalldataをデクリメントすることを含んでよく、ここでデクリメントを行う前のBj_smalldataの値は、上述したようにインクリメント手順に基づいて決定されてよい。Bj_smalldataは、第1のLCP手順を行った後に負でよい。
【0059】
ステップ3:リソースがいくらかでも残れば、少なくとも1つの論理チャネルの全ての論理チャネルが、その論理チャネルに対するデータかULグラントか、どちらが先でも、尽きるまで、Bj_smalldataの値に関係なく厳密な優先度降順に応対される。等しい優先度で構成される論理チャネルは、等しく応対されるべきである。本出願の一部の実施形態によれば、ステップ1およびステップ2は、UE103によって行われなくてよい。
【0060】
ステップ406で、UE103は、MACリセットを示すメッセージを受信してよい。本出願の一部の実施形態によれば、MACリセットを示すメッセージは、中断構成IEを含むRRC解除メッセージ、RRC早期データ完了メッセージ、および小データ伝送に続くMACリセットメッセージのうちの1つを含んでよい。
【0061】
ステップ408で、メッセージを受信した後に、第1のLCP手順に続く第2のLCP手順で、UEは、少なくとも1つの論理チャネルの各論理チャネルjに対するBj_smalldataの初期値として第1のLCP手順の後に決定されるBj_smalldataの値を使用してよい。上述したように、Bj_smalldataは、MACリセット動作によって影響されない新たな優先度変数である。すなわち、メッセージを受信したことに応答して、UE103は、各論理チャネルjに対する優先度変数Bj_smalldataをゼロに初期化しなくてよく、その結果、第1のLCP手順の後に決定されるBj_smalldataの値は、第2の小データ伝送のための続く第2のLCP手順に使用されてよい。
【0062】
本出願の一部の実施形態によれば、UEは、CPベースの小データ伝送をサポートしてよい。本出願の一実施形態において、フロー対DRBおよびDRB対論理チャネルのマッピングルールに従って、ASレイヤは、NASデータが送信されるNASフローに対応する論理チャネルjを見つけてよい。本出願の一実施形態において、CPベースの小データ伝送は、モビリティ管理エンティティ(MME)またはアクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)によって構成した一部のフローに限定されてよい。
【0063】
これらの実施形態において、少なくとも1つの論理チャネルの各論理チャネルに対して維持される優先度変数は、3GPP規格文書に明記されるようにBjでよい。例えば、小データ伝送のために使用される少なくとも1つの論理チャネルが論理チャネル1、2、3および4であることを前提とすると、UEは、論理チャネル1、2、3および4に対して、それぞれB1、B2、B3およびB4を維持してよい。
【0064】
Bjに対する初期化手順は、3GPP規格文書に明記されるものと同じでよい。例えば、UE103のMACエンティティは、論理チャネルが確立されると論理チャネルのBjをゼロに初期化してよい。
【0065】
各論理チャネルjに対して、UEのMACエンティティは、LCP手順のインスタンス毎の前にBjを積PBR×Tだけインクリメントして第2の値を決定してよく、ここでTは、Bjが最後にインクリメントされて以来の経過時間であり、第2の値が論理チャネルjのバケットサイズ(すなわちPBR×BSD)より大きければ、UE103はBjをバケットサイズに設定してよい。
【0066】
第1の小データ伝送を行うときに、第1のLCP手順が適用されてよい。CPベースの小データ伝送では、第1の小データは、論理チャネルを介して送信するためのRRCメッセージに連結されるNASメッセージに含まれてよい。第1のLCP手順では、UE103のMACエンティティは、小データ伝送のための論理チャネルにリソースを割り当ててよい。当業者は、第1の小データ伝送が初期化手順の後の初期小データ伝送または初期小データ伝送の後の任意の他の小データ伝送を指してよいことを理解できる。同様に、第1のLCP手順は、初期化手順の後の初期LCP手順または初期LCP手順の後の任意の他のLCP手順を指してよい。
【0067】
第1のLCP手順を行った後に、ステップ404で、UE103のMACエンティティは、少なくとも1つの論理チャネルの各論理チャネルjに対するBjの値を決定してよい。Bjの値を決定する前に、UE103の下位レイヤが、各論理チャネルに送られる上位レイヤによって送信されるデータのサイズを上位レイヤから取り出してよい。本出願の一実施形態において、下位レイヤはASレイヤでよい。ASレイヤは、以下の1つまたは複数を含んでよい:RRCレイヤ、MACレイヤ、パケットデータ収束プロトコル(PDCP)、無線リンク制御(RLC)レイヤおよび物理(PHY)レイヤ。本出願の一実施形態において、上位レイヤはNASレイヤでよい。
【0068】
その後に、UE103は、以下の少なくとも1つに基づいて各論理チャネルに送られるMAC SDUの合計サイズを決定してよい:論理チャネルに対する上位レイヤによって送信されるデータのサイズ、PDCPヘッダのサイズ、RLCヘッダのサイズ、およびサービスデータ適応プロトコル(SDAP)ヘッダのサイズ。例えば、SDAPレイヤがUEのために構成される場合には、各論理チャネルに送られるMAC SDUの合計サイズは、上位レイヤによって送信されるデータのサイズ、PDCPヘッダのサイズ、RLCヘッダのサイズ、およびSDAPヘッダのサイズの合計に等しい。次いで、UEは、各論理チャネルに送られるMAC SDUの合計サイズに基づいて優先度変数Bjの値を決定してよい。例えば、各論理チャネルjに対するBjの値を決定することは、論理チャネルjに送られたMAC SDUの合計サイズだけ各論理チャネルに対するBjをデクリメントすることを含んでよく、ここでデクリメントを行う前のBjの値は、上述したようにインクリメント手順に基づいて決定されてよい。
【0069】
本出願の一実施形態において、優先度変数Bjの値が負であることに応答して、UE103の下位レイヤは、小データ伝送を中断するために上位レイヤに第1の指示を送信してよい。或る時間の後に、UE103は、Bj>0のとき小データ伝送を許容するために上位レイヤに第2の指示を送信してよい。
【0070】
本出願の別の実施形態において、優先度変数Bjの値が正であることに応答して、UE103の下位レイヤは、小データ伝送を許容するために上位レイヤに第2の指示を送信してよい。
【0071】
ステップ406で、UE103は、MACリセットを示すメッセージを受信してよい。本出願の一部の実施形態によれば、MACリセットを示すメッセージは、中断構成IEを含むRRC解除メッセージ、RRC早期データ完了メッセージ、および小データ伝送に続くMACリセットメッセージのうちの1つでよい。
【0072】
ステップ408で、メッセージを受信した後に、第1のLCP手順に続く第2のLCP手順で、UEは、少なくとも1つの論理チャネルの各論理チャネルjに対するBjの初期値として第1のLCP手順の後に決定されるBjの値を使用してよい。これらの実施形態において、ステップ408は、以下の手順によって実装されてよい。例えば、メッセージを受信したことに応答して、UE103は、第1のLCP手順の後に決定される各論理チャネルに対するBjの値を各論理チャネルに対する一時値Bj_tempとしてRRCレイヤまたはMACレイヤに記憶してよい。MACをリセットした後に、UE103は、各論理チャネルに対するBjの初期値として一時値Bj_tempを設定(例えば、Bj=Bj_tempを設定)してよく、そのためBjは、第2の小データ伝送のための続く第2のLCP手順に使用されてよい。
【0073】
本出願の一部の他の実施形態によれば、UEは、CPベースの小データ伝送をサポートしてよい。本出願の一実施形態において、フロー対論理チャネルのマッピングルールに従って、ASレイヤは、NASデータが送信されるNASフローに対応する論理チャネルjを見つけてよい。本出願の一実施形態において、CPベースの小データ伝送は、モビリティ管理エンティティ(MME)またはアクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)によって構成した一部のフローに限定されてよい。
【0074】
本出願のこれらの実施形態において、少なくとも1つの論理チャネルの各論理チャネルに対して維持される優先度変数は、3GPP規格文書に特定されるようなBjと異なる新たな優先度変数(例えば、Bj_smalldata)でよい。新たな優先度変数(例えば、Bj_smalldata)は、MACリセット動作によって影響されない。新たな優先度変数は、小データ伝送、例えばCPベースの小データ伝送および/またはUPベースの小データ伝送のために構成または事前定義されてよい。本出願の本実施形態の一実施形態において、3GPP規格文書は、新たな優先度変数が小データ伝送のために使用されることを規定してよい。本出願の本実施形態の一実施形態において、新たな優先度変数はMACパラメータでよい。
【0075】
例えば、小データ伝送のために使用される少なくとも1つの論理チャネルが論理チャネル1、2、3および4であることを前提とすると、UEは、論理チャネル1、2、3および4に対して、それぞれB1_smalldata、B2_smalldata、B3_smalldataおよびB4_smalldataを維持してよい。
【0076】
UE103のMACエンティティは、UE103が小データ伝送を開始すると、またはUE103が小データ伝送の構成でINACTIVE状態に解除されると、または論理チャネルが確立されると、論理チャネルのBj_smalldataをゼロに初期化してよい。
【0077】
各論理チャネルjに対して、UEのMACエンティティは、LCP手順のインスタンス毎の前にBj_smalldataを積PBR×Tだけインクリメントして第2の値を決定してよく、ここでTは、Bj_smalldataが最後にインクリメントされて以来の経過時間であり、第2の値が論理チャネルjのバケットサイズ(すなわちPBR×BSD)より大きければ、UE103はBj_smalldataをバケットサイズに設定してよい。本出願の一実施形態において、UEがLCP手順間にBj_smalldataを更新する厳密な瞬間は、グラントがLCP手順によって処理される時間にBj_smalldataが最新である、またはMACがリセットされた後である限り、UE実装次第である。
【0078】
第1の小データ伝送を行うときに、第1のLCP手順が適用されてよい。CPベースの小データ伝送では、第1の小データは、論理チャネルを介して送信するためのRRCメッセージに連結されるNASメッセージに含まれてよい。第1のLCP手順では、UE103のMACエンティティは、小データ伝送のための論理チャネルにリソースを割り当ててよい。当業者は、第1の小データ伝送が初期化手順の後の初期小データ伝送または初期小データ伝送の後の任意の他の小データ伝送を指してよいことを理解できる。同様に、第1のLCP手順は、初期化手順の後の初期LCP手順または初期LCP手順の後の任意の他のLCP手順を指してよい。
【0079】
第1のLCP手順を行った後に、ステップ404で、UE103のMACエンティティは、少なくとも1つの論理チャネルの各論理チャネルjに対するBj_smalldataの値を決定してよい。Bj_smalldataの値を決定する前に、UE103の下位レイヤが、各論理チャネルに送られる上位レイヤによって送信されるデータのサイズを上位レイヤから取り出してよい。本出願の一実施形態において、下位レイヤはASレイヤでよい。ASレイヤは、以下の1つまたは複数を含んでよい:RRCレイヤ、MACレイヤ、PDCP、RLCレイヤおよびPHYレイヤ。本出願の一実施形態において、上位レイヤはNASレイヤでよい。
【0080】
その後に、UE103は、以下の少なくとも1つに基づいて各論理チャネルに送られるMAC SDUの合計サイズを決定してよい:論理チャネルに対する上位レイヤによって送信されるデータのサイズ、PDCPヘッダのサイズ、RLCヘッダのサイズ、およびSDAPヘッダのサイズ。例えば、SDAPレイヤがUEのために構成される場合には、各論理チャネルに送られるMAC SDUの合計サイズは、上位レイヤによって送信されるデータのサイズ、PDCPヘッダのサイズ、RLCヘッダのサイズ、およびSDAPヘッダのサイズの合計に等しい。次いで、UEは、各論理チャネルに送られるMAC SDUの合計サイズに基づいて優先度変数Bj_smalldataの値を決定してよい。例えば、各論理チャネルjに対するBj_smalldataの値を決定することは、論理チャネルjに送られたMAC SDUの合計サイズだけ各論理チャネルに対するBj_smalldataをデクリメントすることを含んでよく、ここでデクリメントを行う前のBj_smalldataの値は、上述したようにインクリメント手順に基づいて決定されてよい。
【0081】
本出願の一実施形態において、優先度変数Bj_smalldataの値が負であることに応答して、UE103の下位レイヤは、小データ伝送を中断するために上位レイヤに第1の指示を送信してよい。或る時間の後に、UE103は、Bj_smalldata>0のとき小データ伝送を許容するために上位レイヤに第2の指示を送信してよい。
【0082】
本出願の別の実施形態において、優先度変数Bj_smalldataの値が正であることに応答して、UE103の下位レイヤは、小データ伝送を許容するために上位レイヤに第2の指示を送信してよい。
【0083】
リソースがいくらかでも残れば、少なくとも1つの論理チャネルの全ての論理チャネルが、その論理チャネルに対するデータかULグラントか、どちらが先でも、尽きるまで、Bj_smalldataの値に関係なく厳密な優先度降順に応対される。等しい優先度で構成される論理チャネルは、等しく応対されるべきである。
【0084】
ステップ406で、UE103は、MACリセットを示すメッセージを受信してよい。本出願の一部の実施形態によれば、MACリセットを示すメッセージは、中断構成IEを含むRRC解除メッセージ、RRC早期データ完了メッセージ、および小データ伝送に続くMACリセットメッセージのうちの1つでよい。
【0085】
ステップ408で、メッセージを受信した後に、第1のLCP手順に続く第2のLCP手順で、UEは、少なくとも1つの論理チャネルの各論理チャネルjに対するBj_smalldataの初期値として第1のLCP手順の後に決定されるBj_smalldataの値を使用してよい。上述したように、Bj_smalldataは、MACリセット動作によって影響されない新たな優先度変数である。すなわち、メッセージを受信したことに応答して、UE103は、各論理チャネルjに対する優先度変数Bj_smalldataをゼロに初期化しなくてよく、その結果、第1のLCP手順の後に決定されるBj_smalldataの値は、第2の小データ伝送のための続く第2のLCP手順に使用されてよい。
【0086】
図5は、本出願の一部の実施形態に係る小データ伝送のための装置500の簡略ブロック図を示す。装置500は、
図1に図示されるようなUE103でよい。
【0087】
図5を参照すると、装置500は、少なくとも1つの非一時的コンピュータ可読媒体502、少なくとも1つの受信回路504、少なくとも1つの送信回路506、および少なくとも1つのプロセッサ508を含んでよい。本出願の一部の実施形態において、少なくとも1つの受信回路504および少なくとも1つの送信回路506は、少なくとも1つの送受信器へ集積されてよい。少なくとも1つの非一時的コンピュータ可読媒体502は、コンピュータ実行可能命令が記憶されてよい。少なくとも1つのプロセッサ508は、少なくとも1つの非一時的コンピュータ可読媒体502、少なくとも1つの受信回路504および少なくとも1つの送信回路506に結合されてよい。コンピュータ実行可能命令は、少なくとも1つの受信回路504、少なくとも1つの送信回路506および少なくとも1つのプロセッサ508で方法を実施するようにプログラムできる。同方法は、本出願の一実施形態に係る方法、例えば
図4に図示される方法であることができる。
【0088】
本出願の実施形態に係る方法は、プログラム式プロセッサ上に実装することもできる。しかしながら、コントローラ、フローチャートおよびモジュールも、汎用または専用コンピュータ、プログラム式マイクロプロセッサまたはマイクロコントローラおよび周辺機器集積回路素子、集積回路、個別素子回路などのハードウェア電子または論理回路、プログラマブルロジックデバイス、等の上に実装されてよい。一般に、本出願のプロセッサ機能を実装するために、図に示されるフローチャートを実装することが可能な有限状態機械が常駐するいかなるデバイスが使用されてもよい。例えば、本出願の一実施形態は、プロセッサおよびメモリを含む、音声からの感情認識のための装置を提供する。音声からの感情認識のための方法を実施するためのコンピュータプログラム可能命令がメモリに記憶され、そしてプロセッサは、コンピュータプログラム可能命令を行って音声からの感情認識のための方法を実施するように構成される。同方法は、上述したような方法または本出願の一実施形態に係る他の方法でよい。
【0089】
代替の実施形態は、好ましくは、本出願の実施形態に係る方法を、コンピュータプログラム可能命令を記憶した非一時的、コンピュータ可読記憶媒体に実装する。命令は、好ましくは、ネットワークセキュリティシステムと好ましくは集積されるコンピュータ実行可能コンポーネントによって実行される。非一時的、コンピュータ可読記憶媒体は、RAM、ROM、フラッシュメモリ、EEPROM、光記憶デバイス(CDもしくはDVD)、ハードドライブ、フロッピードライブまたは任意の適切なデバイスなどの、任意の適切なコンピュータ可読媒体に記憶されてよい。コンピュータ実行可能コンポーネントは、好ましくはプロセッサであるが、命令は、代替的または追加的に任意の適切な専用ハードウェアデバイスによって実行されてよい。例えば、本出願の一実施形態は、コンピュータプログラム可能命令が記憶された非一時的、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。コンピュータプログラム可能命令は、本出願の一実施形態に係る上述した音声からの感情認識のための方法または他の方法を実施するように構成される。
【0090】
本出願がその具体的な実施形態と共に記載されたが、多くの代替例、修正例および変形例が当業者にとって明らかであり得ることが明白である。例えば、実施形態の様々な構成要素は、その他の実施形態において交換、追加または置換されてよい。また、開示された実施形態の動作のために各図の要素の全てが必要であるわけではない。例えば、開示された実施形態の技術分野の当業者であれば、単に独立請求項の要素を利用することによって本出願の教示を製作および使用することを可能にされるであろう。したがって、本明細書に記載される本出願の実施形態は、例示的であり、限定的でないと意図される。本出願の趣旨および範囲から逸脱することなく様々な変更がなされてよい。
【符号の説明】
【0091】
100 ワイヤレス通信システム
101 基地局(BS)
103 UE
500 装置
502 非一時的コンピュータ可読媒体
504 受信回路
506 送信回路
508 プロセッサ
【手続補正書】
【提出日】2023-02-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
RRC_IDLE状態又はRRC_INACTIVE状態にあり、少なくとも送信回路と受信回路と少なくとも1つのメモリと前記少なくとも1つのメモリに結合されたプロセッサとを備えるユーザ機器であって、
前記プロセッサは、
小データ伝送 (SDT) を実行するかを決定し、
ULグラントされたリソース上でSDTのための初期論理チャネル優先順位付け (LCP) 手順を適用する
ように構成され、
前記受信回路は、メディアアクセス制御 (MAC) リセットを示すメッセージを受信するように構成される
ユーザ機器。
【請求項2】
前記プロセッサは、前記SDTのための前記初期LCP手順の後に他のLCP手順を適用するようにさらに構成される
請求項1に記載のユーザ機器。
【請求項3】
前記プロセッサは、前記小データ伝送のために構成される論理チャネルのための優先度変数の初期値に従い、ULグラントされたリソース上でSDTのための初期論理付け (LCP) 手順を適用するようにさらに構成される
請求項1に記載のユーザ機器。
【請求項4】
前記ULグラントされたリソースはランダムアクセスチャネル (RACH) ベースの方式を通じて取得される
請求項1に記載のユーザ機器。
【請求項5】
前記ULグラントは事前構成されたリソースである
請求項1に記載のユーザ機器。
【請求項6】
前記SDTはRRCメッセージと多重する前記小データを送信すること、又は、RRCメッセージ内で連結されるNASメッセージ内で前記小データを送信することを含む
請求項1に記載のユーザ機器。
【請求項7】
前記MACリセットを示す前記メッセージは、中断構成情報要素 (IE) を含む無線リソース制御 (RRC) リリースメッセージと、RRC早期データ完了メッセージと、小データ送信に続くMACリセットメッセージと、のうちの1つを含む
請求項1に記載のユーザ機器。
【請求項8】
前記プロセッサは、前記小データ伝送のために構成される論理チャネルのための優先度変数の前記初期値として事前定義された値を用いるようにさらに構成される
請求項1に記載のユーザ機器。
【請求項9】
少なくとも送信回路と受信回路と少なくとも1つのメモリと前記少なくとも1つのメモリに結合されたプロセッサとを備えるネットワーク機器であって、
前記受信回路は、UEがRRC_IDLE状態又はRRC_INACTIVE状態にあるときに、RRCメッセージと多重する小データを受信するように構成され、
前記送信回路は、中断構成IEを含むRRCリリースメッセージを送信するように構成される
ネットワーク機器。
【請求項10】
ユーザ機器がRRC_IDLE状態又はRRC_INACTIVE状態にあるときに実行される方法であって、
小データ伝送 (SDT) を実行するかを決定するステップと、
ULグラントされたリソース上でSDTのための初期論理チャネル優先順位付け (LCP) 手順を適用するステップと、
メディアアクセス制御 (MAC) リセットを示すメッセージを受信するステップと、備える
方法。
【請求項11】
前記SDTのための前記初期LCP手順の後に他のLCP手順を適用する
請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記小データ伝送のために構成される論理チャネルのための優先度変数の初期値に従い、ULグラントされたリソース上でSDTのための初期論理付け (LCP) 手順を適用する
請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記ULグラントされたリソースはランダムアクセスチャネル (RACH) ベースの方式を通じて取得される
請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記ULグラントは事前構成されたリソースである
請求項10に記載の方法。
【請求項15】
前記SDTはRRCメッセージと多重する前記小データを送信すること、又は、RRCメッセージ内で連結されるNASメッセージ内で前記小データを送信することを含む
請求項10に記載の方法。
【請求項16】
前記MACリセットを示す前記メッセージは、中断構成情報要素 (IE) を含む無線リソース制御 (RRC) リリースメッセージと、RRC早期データ完了メッセージと、小データ送信に続くMACリセットメッセージと、のうちの1つを含む
請求項10に記載の方法。
【請求項17】
前記小データ伝送のために構成される論理チャネルのための優先度変数の前記初期値として事前定義された値を用いる
請求項10に記載の方法。
【国際調査報告】