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特表2023-538203コモンモード漏れ電流の低減のためのコンバータ変調
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-07
(54)【発明の名称】コモンモード漏れ電流の低減のためのコンバータ変調
(51)【国際特許分類】
   H02M 3/28 20060101AFI20230831BHJP
【FI】
H02M3/28 E
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022580322
(86)(22)【出願日】2021-06-24
(85)【翻訳文提出日】2023-01-18
(86)【国際出願番号】 CA2021050871
(87)【国際公開番号】W WO2021258212
(87)【国際公開日】2021-12-30
(31)【優先権主張番号】63/043,573
(32)【優先日】2020-06-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518417983
【氏名又は名称】ザ ガバニング カウンシル オブ ザ ユニバーシティ オブ トロント
【氏名又は名称原語表記】THE GOVERNING COUNCIL OF THE UNIVERSITY OF TORONTO
【住所又は居所原語表記】Banting Institute, 100 College Street, Suite 413, Toronto, Ontario M5G 1L5, Canada
(71)【出願人】
【識別番号】519446089
【氏名又は名称】イーリープパワー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】レーン,ピーター ワルデマ―
(72)【発明者】
【氏名】カストロ ジニス ヴィアナ,カニージア
(72)【発明者】
【氏名】セムサー,セファー
(72)【発明者】
【氏名】パサマナサン,メハナサン
【テーマコード(参考)】
5H730
【Fターム(参考)】
5H730AA02
5H730AS17
5H730BB27
5H730BB68
5H730DD04
5H730DD16
5H730EE13
5H730FG05
(57)【要約】
コモンモード漏れ電流を低減するために、電気的に対称な電力回路の動作を制御するためのアプローチが説明される。本アプローチは、例えば、電気的に対称な電力回路の複数のスイッチを制御し、それにより、電力回路が電力グリッドに結合される場合に複数のスイッチのうちの1つ以上の電気的に対称なスイッチのペアが同じ動作状態で操作されてコモンモード漏れ電流を低減するように構成されたコントローラ回路を含み得る。電流リップルおよび全体的なTHD歪み低減のために適合される変形も説明され、それは車両-グリッド電力伝送状況に対して有用であり得る。
【選択図】図7A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2つのエネルギー貯蔵装置、2つのエネルギー源、または1つのエネルギー貯蔵装置と1つのエネルギー源を電圧源にインタフェースする電力回路におけるコモンモード漏れ電流を変調するための方法であって、
電気的に対称な電力回路の複数のスイッチを制御し、それにより、前記電力回路が電力グリッドに結合される場合に前記複数のスイッチのうちの1つ以上の電気的に対称なスイッチのペアが同じ動作状態で操作されて前記コモンモード漏れ電流を低減することを含み、
前記1つ以上の電気的に対称なスイッチのペアの各スイッチは、対称分岐によって接続されて、対称軸に対して電気的に対称であるスイッチノードを有し、
前記対称軸は、前記電気的に対称なスイッチのペアの前記スイッチノードに対して等しいか、または略等しいインピーダンスを有する任意の電気的点の周辺に定義される、
方法。
【請求項2】
前記電気的に対称な電力回路は電力絶縁がない、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記電気的に対称な電力回路の全てのアクティブな電気素子は、対称的な対応する素子を有しており、前記アクティブな電気素子は電圧および電流源の少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記電気的に対称な電力回路は、グリッドに連結された活動中、電力絶縁がない、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記電気的に対称な電力回路はデュアルインバータドライブである、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記デュアルインバータドライブは、2つのミラー化電気経路を有する単相充電器であり、各電気経路は、アクティブ整流器ステージ、エネルギー貯蔵装置、および3つのインバータステージを含み、前記3つのインバータステージの各々は誘導巻線に対して対称的な対応物に結合される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記アクティブ整流器はスイッチShb1を有し、前記スイッチShb1は前記電力グリッドのグリッド周波数で切り替える、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記3つのインバータステージの各々の対応するスイッチは、前記同じ動作状態を有するようにタンデムで操作され、前記3つのインバータステージの各々は前記電力グリッドのグリッド周波数で操作される、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記アクティブ整流器はスイッチShb1を有し、前記スイッチShb1は前記電力グリッドの前記グリッド周波数で切り替えて、前記スイッチShb1のON動作状態の中心は、前記3つのインバータステージの少なくとも1つに対応する少なくとも1つのON動作状態の中心に対して同期される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記電気的に対称な電力回路は、4スイッチ対称バックDC-DCフロントエンドを備えたデュアルインバータベースのDC充電器である、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記電気的に対称な電力回路は、スイッチShb1を有するアクティブ整流器を含み、前記スイッチShb1はON動作状態で操作される、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記電気的に対称な電力回路は、3つのインバータステージを含み、前記3つのインバータステージの各々は誘導巻線に対して対称的な対応物に結合され、前記3つのインバータステージの各々の対応するスイッチはOFF動作状態で操作される、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記電気的に対称な電力回路は、スイッチShb1を有するアクティブ整流器を含み、
前記電気的に対称な電力回路は3つのインバータステージを含み、前記3つのインバータステージの各々は誘導巻線に対して対称的な対応物に結合され、前記3つのインバータステージの各々の対応するスイッチは前記同じ動作状態を有するようにタンデムで操作され、
前記アクティブ整流器はスイッチShb1を有し、前記スイッチShb1は前記電力グリッドの前記グリッド周波数で切り替えて、前記スイッチShb1のON動作状態の中心は、前記3つのインバータステージの少なくとも1つに対応する少なくとも1つのON動作状態の中心に対して同期される、
請求項10に記載の方法。
【請求項14】
対称トポロジーを有する電気回路であって、前記電気回路は、
対称電圧源または非対称電圧源に結合された、4スイッチ対称バックDC-DCフロントエンドを備えたデュアルインバータベースのDC充電器を含む、
電気回路。
【請求項15】
非対称でガルバニックに絶縁されていない電力回路を改良し、電気部品をミラー化して電気的対称の軸に沿って電気的対称を達成することにより電気的に対称な電力回路を提供することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記変調されたコモンモード漏れ電流は、充電中に接地故障インジケータがトリガーされないように十分に低減される、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記電気的に対称な電力回路は、携帯型充電器に結合されるか、または電気ドライブトレインに結合される、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記電気ドライブトレインは車両に結合され、前記電気ドライブトレインは運転モードで運転機能を、定常モードで電力潮流能力を提供する、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記電力潮流能力は双方向電力潮流に対して適合される、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記スイッチShb1は相補型スイッチShb2を有しており、前記スイッチShb1および前記スイッチShb2の切替えは、正パルスが時間的に一緒に合致し、負パルスが時間的に一緒に合致するように同期される、請求項7に記載の方法。
【請求項21】
前記スイッチShb1の前記少なくとも1つのON動作状態の前記中心と、前記3つのインバータステージの前記少なくとも1つとの前記同期は、ACグリッド電流リップルおよび全高調波歪みを低減する、請求項9に記載の方法。
【請求項22】
前記ACグリッド電流リップルおよび前記全高調波歪みは、電力を前記電力グリッドに供給するための最小限の動作要件を満足するように十分に低減される、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
電力を、前記電気的に対称な電力回路に結合されたエネルギー貯蔵装置から前記電力グリッドに供給することを含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記デュアルインバータドライブは、継続的にオンにされているフロントエンドステージの外部スイッチを含み、位相シフトがモーター相間に適用される、請求項5に記載の方法。
【請求項25】
前記デュアルインバータドライブインバータスイッチは切り替えられない、請求項5に記載の方法。
【請求項26】
前記デュアルインバータドライブは、スイッチング周波数で切り替えように制御されるフロントエンドおよびバックエンドスイッチングステージを有し、前記フロントエンドおよび前記バックエンドスイッチングステージは、前記スイッチング周波数および奇数倍において電圧高調波をキャンセルするために位相シフトされる、請求項5に記載の方法。
【請求項27】
前記デュアルインバータは、ゲートパルスの正の半サイクルの中心が、前記ゲートパルスの負の半サイクルの中心と一致するように制御されて、スイッチング電圧の奇数調波を合わせて前記奇数調波をキャンセルし、電流高調波歪みを低減する、請求項5に記載の方法。
【請求項28】
電気的に対称な電力回路であって、
前記電気的に対称な電力回路の複数のスイッチを制御し、それにより、前記電力回路が電力グリッドに結合される場合に前記複数のスイッチのうちの1つ以上の電気的に対称なスイッチのペアが同じ動作状態で操作されて前記コモンモード漏れ電流を低減するように構成されたコントローラ回路を備え、
前記1つ以上の電気的に対称なスイッチのペアの各スイッチは、対称分岐によって接続されて、対称軸に対して電気的に対称であるスイッチノードを有しており、
前記対称軸は、前記電気的に対称なスイッチのペアの前記スイッチノードに対して等しいか、または略等しいインピーダンスを有する任意の電気的点の周辺に定義される、
電気的に対称な電力回路。
【請求項29】
電気的に対称な電力回路の動作を制御するためのコントローラ回路であって、前記コントローラ回路は、
前記電気的に対称な電力回路の複数のスイッチを制御し、それにより、前記電力回路が電力グリッドに結合される場合に前記複数のスイッチのうちの1つ以上の電気的に対称なスイッチのペアが同じ動作状態で操作されて前記コモンモード漏れ電流を低減するように構成されたハードウェアプロセッサを備え、
前記1つ以上の電気的に対称なスイッチのペアの各スイッチは、対称分岐によって接続されて、対称軸に対して電気的に対称であるスイッチノードを有しており、
前記対称軸は、前記電気的に対称なスイッチのペアの前記スイッチノードに対して等しいか、または略等しいインピーダンスを有する任意の電気的点の周辺に定義される、
コントローラ回路。
【請求項30】
プロセッサによって実行される場合に、前記プロセッサに、請求項1~請求項13、請求項15~請求項27のいずれか1項に従った方法を実行させる、機械解釈可能命令を格納する非一時的機械可読媒体。
【請求項31】
電力コンバータ回路内に存在する前記スイッチの前記ゲートパルスの変調方法であって、
電気的に対称な電力回路の複数のスイッチを制御し、それにより、前記対称な電力回路が電力グリッドに結合される場合に前記複数のスイッチのうちの1つ以上の電気的に対称なスイッチのペアが同じ動作状態で操作されて前記コモンモード漏れ電流を低減することを含み、
前記1つ以上の電気的に対称なスイッチのペアの各スイッチは、対称分岐によって接続されて、対称軸に対して電気的に対称であるスイッチノードを有する、
方法。
【請求項32】
非対称の電力回路を改良するための方法であって、前記方法は、前記非対称の電力回路の2つの対称コピーを確立することを含み、各対称コピーが入力電力の半分を処理し、前記2つの対称コピーは、請求項1~請求項13、請求項15~請求項27のいずれか1項に従った方法で制御される、方法。
【請求項33】
前記回路の前記2つの対称部分の各1つの入力は連続している、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記回路の前記2つの対称部分の各1つの前記入力は並列に接続される、請求項32に記載の方法。
【請求項35】
前記回路の前記2つの対称部分の各1つの出力は並列接続である、請求項32に記載の方法。
【請求項36】
前記回路の2つの対称部分の各1つの前記出力は直列に接続される、請求項32に記載の方法。
【請求項37】
前記電力入力はdc源である、請求項32に記載の方法。
【請求項38】
前記電力入力は単相ac源である、請求項32に記載の方法。
【請求項39】
前記電力入力は三相ac源である、請求項32に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
相互参照
本出願は2020年6月24日に出願された「CONVERTER MODULATION FOR REDUCTION OF COMMON-MODE LEAKAGE CURRENT」というタイトルの非仮の米国出願第63/043,573号であり、それからの優先権を含む、それに対する全ての利益を主張し、参照により全体として本明細書に組み込まれる。
【0002】
分野
本開示の実施形態は一般に、電気充電器技術の分野に関し、より詳細には、コモンモード漏れ電流、および/または高調波歪みを低減するための装置、システムおよび方法に関する。
【0003】
序論
電気自動車(EV)はここ数年の間、モビリティ市場において大きな関心を集めている。環境に対する懸念が高まりEV技術が向上するにつれて、エレクトロモビリティはマーケットシェアを獲得し、その経済的および社会的妥当性が高まることが期待される。
【0004】
充電インフラはこの転換の重大な側面である。EV普及率が伸びるにつれて、同様に充電ネットワークからの要求も、電力密度、効率、および費用に関して増大し、学界および産業界の両方からの精力的な研究および開発努力を促進する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
非絶縁コンバータ上のコモンモード電流の存在は、回路トポロジーを実装のために設計する際の重要な考慮事項である。具体的には、変圧器は、典型的には選択のソリューションであり、高出力回路に対して著しい欠点を引き込み得るので、この問題は安全性および競争力の両方において予期しない結果をもたらす。本明細書で説明される改善された高出力回路は、例えば、電気自動車上に存在するか、もしくは電気自動車自体に結合するように適合された改善された車載回路、および/または電気自動車に/電気自動車から充電するように適合された充電ステーションのための改善された回路を含む、電気自動車に、または電気自動車からの充電のために構成された回路を含み得る。本明細書で説明されるように、改善された回路は、電気システムの動作の電気特性における実用的な技術的改善を提供して、例えば、非絶縁コンバータに対する漏れ電流および/または歪みを低減することにより、潜在的な安全性プロフィールを改善する。その結果、コンバータ絶縁のある利点は、コンバータ絶縁の代わりに回路制御機構の使用で達成され得、潜在的に回路複雑性、重量、および構成部品費用を削減し得る。出願人は説明されるアプローチのある実施形態を実験的に検証している。
【課題を解決するための手段】
【0006】
コモンモード性能分析が、絶縁変圧器の利用なしで、コモンモード漏れ電流に対処するために使用され得るツールを説明するために提供され、それは潜在的に安価で、より高電力密度で効率的なコンバータトポロジーとなり得る。
【0007】
コモンモード漏れ電流は、特に電気自動車充電の文脈において、危険であり得る。例えば、接地故障が起こって、誰かが負傷するか、または財産が損傷し得る危険な状況を生じさせ得る。それに応じて、多くの電気充電器は、接地故障の防止に関する要件を有する。考慮されているアプローチは電気的絶縁の使用を伴うが、これらのアプローチは、実現不可能でかさばり、その上高くつく可能性がある。かさばる(例えば、大容量の)回路は特に、電気自動車または電気自動車インフラ上で提供されるものなどの、携帯用電子機器の文脈では実用的でない可能性がある。
【0008】
対称型非絶縁コンバータ上のコモンモード漏れ電流を除去可能な変調技術が、本明細書で説明される様々な実施形態において代わりに導入される。提案される変調アプローチは、追加のハードウェアを必要とすることなく動作でき、電力コンバータに最小限の費用しか課さないか、または追加の費用を課さない可能性があるので、いくつかの場合、有益である。提案される変調アプローチは、回路の安全性の向上に関する技術的な問題に対する技術ソリューションである(例えば、接地故障の場合に害を及ぼし得る危険なコモンモード漏れ電流の可能性を低下させる)。さらなる変形は、全高調波歪み(THD)も低減する本明細書の別の実施形態で説明される。THD低減変形は、例えば、同様の電気部品を使用して達成できるが、異なる制御ソフトウェアまたはファームウェアが利用される。
【0009】
検討される技術に対する1つの適切な用途は、電気自動車の充電であり、その用途で、高められた密度および効率は、車両航続距離および充電時間と密接にリンクするので、かかる特徴は決定的な商業的影響を持ち得る。
【0010】
様々な実施形態の提示される変調アプローチとも適合するデュアルインバータドライブトレインに基づく新規の対称DC急速充電トポロジーも導入される。変調は、単相対称充電器および新しく提案される対称DC急速充電器の両方に対して指定される。変調技術は、いくつかの実施形態では、様々な他の対称トポロジーに対して(例えば、任意の対称トポロジーに対して)も適用できる。
【0011】
シミュレーション検証が、単相充電回路およびDC急速充電器の両方に対して実行される。提案される変調は、THD改善および効率最適化などの、副次的目的を達成する能力を維持しながら、コモンモード漏れ電流をうまく大幅に低減する(すなわち、ある状況において除去する)。THDは、システムがその上で伝送しようとしている構成部品以外の構成部品における、例えば、正弦波と比較した、エネルギーの比である。送電網は多くの場合、コンプライアンスのために容認可能なTHDに関する仕様(例えば、5%)を有するので、THDは実際の適用における重要な考慮事項である。この理由のため、結合された構成部品は本質的に、それに対してそれらが設計されていない電圧が印加され得るので、大きなTHDは望ましくない。高いTHDは、より高い損失としても現れ(出願人は主に第1の高調波に関心がある)-スイッチング周波数においてTHDがある場合、これはより大きな損失、より高い熱(より多くの冷却を必要とする)を暗示して、システムの容量を増大させ得る。THDを低減するための代替アプローチは、例えば、とりわけ、より大きなフィルタの使用を含み得るが、これらの代替アプローチは容量および複雑性に関して実際の欠点を有する。
【0012】
それに応じて、変形実施形態は、電流リップルの低減および全体的なTHD低減などの、他の改善された電気的特性に関して説明される。これらの副次的目的は、以下で言及されるように、変形実施形態で提供される。副次的を達成することは、ここで言及するように、車両からグリッドへの電力潮流変動に関して有用である。しかし、漏れ電流を低減することがもっと重要な目的であり、出願人は、非絶縁回路における漏れ電流低減アプローチに対するアプローチは新しい寄与であると考える。
【0013】
本明細書で紹介される技術は、デュアルインバータドライブトレインを使用する非絶縁統合充電器の動作のために重要かつ有用である。かかる変調アプローチのない代替アプローチは、高い漏れ電流となり、規制基準を満足できず、オペレータおよび通行人を危険に曝し得、本明細書で説明される提案されるアプローチは、回路がどのように操作されるかを制御する技術的アプローチに関する技術的改善の提供を通して全体的な回路の安全性を改善するのを支援する。
【0014】
本アプローチは、様々なタイプの対称回路の安全な動作および安全な商品化のためのソリューションを提供する。本ソリューションは、本質的対称トポロジーを有するコンバータに適している。提案されるアプローチは、中央対称軸および対称軸に対して等距離な同時切替えスイッチを定義することから成る。この文脈において、内部スイッチおよび外部スイッチから成るトポロジーは、タンデムで動作して、外部スイッチの動作を補完する内部スイッチを有する。対称性が現在、利用できない場合、いくつかの実施形態では、対称性は、対称軸の周りに対称電気部品を追加することにより回路を改良すること(例えば、非対称回路を対称回路に転換し、それをそれに応じて本明細書で説明される様々な実施形態に基づいて制御すること)によって達成できる。コントローラ回路または制御モジュールは、スイッチに結合されてスイッチング制御を提供する。この機能を実証するために、デュアルインバータベースの単相充電器に対するコモンモード等価回路モデルの導出が提示される。コモンモードモデルは、回路における漏れ電流問題の理解を可能にする。提案される変調技術は、単相充電プロセス中に漏れ電流を除去するために実証される。
【0015】
漏れ電流低減/除去は、デュアルインバータドライブトレインに基づく対称ハーフブリッジフロントエンドDC急速充電器上でも実証される。この新しいトポロジーが導入されて、様々な実施形態で、提案される変調アプローチと連携して技術的改善をもたらすことが示されている。非理想性(例えば、完全には一致していない構成部品)に起因して、漏れ電流はかなり低減され、いくつかの場合、除去されない。
【0016】
電気的に対称な電力回路内のコモンモード漏れ電流を変調するための方法が一実施形態で説明され、本方法は、電気的に対称な電力回路の複数のスイッチを制御し、それにより、電力回路が電力グリッドに結合される場合に複数のスイッチのうちの1つ以上の電気的に対称なスイッチのペアが同じ動作状態で操作されてコモンモード漏れ電流を低減することを含み、1つ以上の電気的に対称なスイッチのペアの各スイッチは、対称分岐によって接続されて、対称軸に対して電気的に対称であるスイッチノードを有する。スイッチは、本明細書で説明される変調アプローチに従って制御されて、漏れ電流を効果的に最小限にするように適合される。
【0017】
対称軸は、電気的に対称なスイッチのペアのスイッチノードに対して等しいか、または略等しいインピーダンスを有する任意の電気的点の周辺に定義できる。典型的には1つの対称軸があり、コントローラ回路(またはコンピューティング装置)がミラースイッチを結合し、例えば、ゲートパルスを印加してスイッチの動作を制御することにより、スイッチをタンデムで操作するために使用される。コントローラ回路は、スイッチの各々に結合している電気製品を含むことができ、車載ソフトウェアまたはファームウェアは、結合されたスイッチを示し、それに応じてそれらを操作するように構成できる。いくつかの実施形態では、コントローラ回路はデータ入力として、どのスイッチが結合されているかを示す識別情報を受信する。これは、いくつかの異なる基礎となる回路トポロジーに対して共通のコントローラ回路が使用される場合(例えば、スイッチペアの数が実装の前にわかっていない場合)に特に有用である。他の実施態様では、コントローラ回路は、結合された識別子を必要としないペアのスイッチ入力を有する特定のトポロジーに対して設計された専用回路にできる。別の実用的な実施態様例では、ペアのスイッチが共通ノードにわたって同じゲートパルスを受信するように、ペアのスイッチは共通ノードを通してコントローラ回路に接続できる。
【0018】
いくつかの実施形態では、電気的に対称な電力回路はガルバニック絶縁がない。
【0019】
いくつかの実施形態では、電気的に対称な電力回路の全てのアクティブな電気素子は、対称的な対応する素子を有しており、アクティブな電気素子は電圧および電流源の少なくとも1つを含む。
【0020】
いくつかの実施形態では、電気的に対称な電力回路はデュアルインバータドライブである。
【0021】
いくつかの実施形態では、デュアルインバータドライブは、2つのミラー化電気経路を有する単相充電器であり、各電気経路は、アクティブ整流器ステージ、エネルギー貯蔵装置、および3つのインバータステージを含み、3つのインバータステージの各々は誘導巻線に対して対称的な対応物に結合される。
【0022】
いくつかの実施形態では、アクティブ整流器はスイッチShb1を有し、スイッチShb1は電力グリッドのグリッド周波数で切り替える。
【0023】
いくつかの実施形態では、3つのインバータステージの各々の対応するスイッチは、同じ動作状態を有するようにタンデムで操作され、3つのインバータステージの各々は電力グリッドのグリッド周波数で操作される。
【0024】
いくつかの実施形態では、アクティブ整流器はスイッチShb1を有し、スイッチShb1は電力グリッドのグリッド周波数で切り替えて、スイッチShb1のON動作状態の中心は、3つのインバータステージの少なくとも1つに対応する少なくとも1つのON動作状態の中心に対して同期される。
【0025】
いくつかの実施形態では、電気的に対称な電力回路は、4スイッチ対称バックDC-DCフロントエンドを備えたデュアルインバータベースのDC充電器である。
【0026】
いくつかの実施形態では、電気的に対称な電力回路は、スイッチShb1を有するアクティブ整流器を含み、スイッチShb1はON動作状態で操作される。
【0027】
いくつかの実施形態では、電気的に対称な電力回路は、3つのインバータステージを含み、3つのインバータステージの各々は誘導巻線に対して対称的な対応物に結合され、3つのインバータステージの各々の対応するスイッチはOFF動作状態で操作される。
【0028】
いくつかの実施形態では、電気的に対称な電力回路は、スイッチShb1を有するアクティブ整流器を含む。
【0029】
いくつかの実施形態では、電気的に対称な電力回路は3つのインバータステージを含み、3つのインバータステージの各々は誘導巻線に対して対称的な対応物に結合され、3つのインバータステージの各々の対応するスイッチは同じ動作状態を有するようにタンデムで操作される。
【0030】
いくつかの実施形態では、アクティブ整流器はスイッチShb1を有し、スイッチShb1は電力グリッドのグリッド周波数で切り替え、スイッチShb1のON動作状態の中心は、3つのインバータステージの少なくとも1つに対応する少なくとも1つのON動作状態の中心に対して同期される。
【0031】
いくつかの実施形態では、対称トポロジーを有する電気回路および電気回路が提供されて、回路は、対称電圧源または非対称電圧源に結合された、4スイッチ対称バックDC-DCフロントエンドを備えたデュアルインバータベースのDC充電器を含む。
【0032】
いくつかの実施形態では、本アプローチは、非対称でガルバニックに絶縁されていない電力回路を改良し、電気部品をミラー化して電気的対称の軸に沿って電気的対称を達成することにより電気的に対称な電力回路を提供することを含む。
【0033】
いくつかの実施形態では、変調されたコモンモード漏れ電流は、充電中に接地故障インジケータがトリガーされないように、十分に低減される。
【0034】
いくつかの実施形態では、電気的に対称な電力回路は、携帯型充電器に結合されるか、または電気ドライブトレインに結合される。
【0035】
いくつかの実施形態では、電気ドライブトレインは車両に結合され、電気ドライブトレインは運転モードで運転機能を、定常モードで電力潮流能力(power flow capability)を提供する。
【0036】
いくつかの実施形態では、電力潮流能力は双方向電力潮流に対して適合される。
【0037】
いくつかの実施形態では、スイッチShb1は相補型スイッチShb2を有しており、スイッチShb1およびスイッチShb2の切替えは、正パルスが時間的に一緒に合致し、負パルスが時間的に一緒に合致するように、同期される。
【0038】
いくつかの実施形態では、スイッチShb1の少なくとも1つのON動作状態の中心と、3つのインバータステージの少なくとも1つの同期が、ACグリッド電流リップルおよび全高調波歪みを低減する。
【0039】
いくつかの実施形態では、ACグリッド電流リップルおよび全高調波歪みは、電力を電力グリッドに供給するための最小限の動作要件を満足するように十分に低減される。
【0040】
いくつかの実施形態では、本システムは、電力を、電気的に対称な電力回路に結合されたエネルギー貯蔵装置から電力グリッドに供給する。
【0041】
いくつかの実施形態では、電気的に対称な電力回路が提供され、回路は、電気的に対称な電力回路の複数のスイッチを制御し、それにより、電力回路が電力グリッドに結合される場合に複数のスイッチのうちの1つ以上の電気的に対称なスイッチのペアが同じ動作状態で操作されてコモンモード漏れ電流を低減するように構成されたコントローラ回路を含み、1つ以上の電気的に対称なスイッチのペアの各スイッチは、対称分岐によって接続されて、対称軸に対して電気的に対称であるスイッチノードを有しており、対称軸は、電気的に対称なスイッチのペアのスイッチノードに対して等しいか、または略等しいインピーダンスを有する任意の電気的点の周辺に定義される。
【0042】
いくつかの実施形態では、電気的に対称な電力回路の動作を制御するためのコントローラ回路が提供されて、コントローラ回路は、電気的に対称な電力回路の複数のスイッチを制御し、それにより、電力回路が電力グリッドに結合される場合に複数のスイッチのうちの1つ以上の電気的に対称なスイッチのペアが同じ動作状態で操作されてコモンモード漏れ電流を低減するように構成されたハードウェアプロセッサを含み、1つ以上の電気的に対称なスイッチのペアの各スイッチは、対称分岐によって接続されて、対称軸に対して電気的に対称であるスイッチノードを有しており、対称軸は、電気的に対称なスイッチのペアのスイッチノードに対して等しいか、または略等しいインピーダンスを有する任意の電気的点の周辺に定義される。
【0043】
図面において、実施形態は例として解説されている。説明および図面は例示のみを目的とし、理解の支援として提供されることが明示的に理解される。
【0044】
実施形態はここで、ほんの一例として、添付の図面を参照して説明される。
【図面の簡単な説明】
【0045】
図1】効率に影響を及ぼし得る追加の変換ステップが利用される例を示すために提供される、絶縁充電器例である。
図2】漏れ電流との挑戦にもかかわらず、車載充電用途のために使用できる回路例を示すために提供される、非絶縁充電器例である。
図3】コモンモードモデル導出のために利用される回路である。
図4】モーターによって見られるようなデュアルインバータコモンモード等価回路を例示する。
図5】グリッドによって見られるようなデュアルインバータコモンモード等価を示す。
図6】対称変調を使用している間にモーターによって見られるような簡略化コモンモード等価回路を例示する。
図7A】4スイッチ対称バックDC-DCフロントエンドを備えたデュアルインバータベースのDC急速充電器を例示する。
図7B】4スイッチ対称バックDC-DCフロントエンドを備えたデュアルインバータベースのDC急速充電器を例示する。
図8】DC入力によって見られるようなデュアルインバータコモンモード等価を例示する。
図9A】デュアルインバータドライブベースの単相充電器に対するサンプル変調技術を例示する。
図9B】デュアルインバータドライブベースの単相充電器に対するサンプル変調技術を例示する。
図9C】デュアルインバータドライブベースの単相充電器に対するサンプル変調技術を例示する。
図10A】デュアルインバータドライブベースのDC急速充電器に対するサンプル変調技術を例示する。
図10B】デュアルインバータドライブベースのDC急速充電器に対するサンプル変調技術を例示する。
図10C】デュアルインバータドライブベースのDC急速充電器に対するサンプル変調技術を例示する。
図11A】従来型の変調で使用されるゲート信号を例示する。
図11B】従来型の変調で使用されるゲート信号を例示する。
図11C】従来型の変調で使用されるゲート信号を例示する。
図11D】従来型の変調で使用されるゲート信号を例示する。
図12A】従来型の変調に対する電流および電圧波形を例示する。
図12B】従来型の変調に対する電流および電圧波形を例示する。
図12C】従来型の変調に対する電流および電圧波形を例示する。
図13A】対称バイポーラ変調に対するゲート信号を例示する。
図13B】対称バイポーラ変調に対するゲート信号を例示する。
図13C】対称バイポーラ変調に対するゲート信号を例示する。
図13D】対称バイポーラ変調に対するゲート信号を例示する。
図14A】対称バイポーラ変調に対するシステム波形を例示する。
図14B】対称バイポーラ変調に対するシステム波形を例示する。
図14C】対称バイポーラ変調に対するシステム波形を例示する。
図14D】対称バイポーラ変調に対するシステム波形を例示する。
図15A】提案される対称ユニポーラ変調に対して利用できるゲート信号を例示する。
図15B】提案される対称ユニポーラ変調に対して利用できるゲート信号を例示する。
図15C】提案される対称ユニポーラ変調に対して利用できるゲート信号を例示する。
図15D】提案される対称ユニポーラ変調に対して利用できるゲート信号を例示する。
図16A】提案される対称ユニポーラ変調に対するシステム波形を例示する。
図16B】提案される対称ユニポーラ変調に対するシステム波形を例示する。
図16C】提案される対称ユニポーラ変調に対するシステム波形を例示する。
図17A】電圧高調波プロファイルを例示する。
図17B】電圧高調波プロファイルを例示する。
図18A】DCDCフロントエンド急速充電器コンバータに対して使用できるシステム波形を例示する。
図18B】DCDCフロントエンド急速充電器コンバータに対して使用できるシステム波形を例示する。
図19A】いくつかの実施形態に従い、非絶縁非対称、および絶縁非対称例と比較して、提案される非絶縁対称回路に対する改善された漏れ電流応答を示す実験的なプロットである。
図19B】いくつかの実施形態に従い、非絶縁非対称、および絶縁非対称例と比較して、提案される非絶縁対称回路に対する改善された漏れ電流応答を示す実験的なプロットである。
図19C】いくつかの実施形態に従い、非絶縁非対称、および絶縁非対称例と比較して、提案される非絶縁対称回路に対する改善された漏れ電流応答を示す実験的なプロットである。
図20】いくつかの実施形態に従った、対称軸を示す改良回路例である。
図21】いくつかの実施形態に従った、コントローラ回路例に結合されている回路例である。
図22】いくつかの実施形態に従い、回路が電気自動車上の回路の一部として存在する実際の実装図例である。
図23】いくつかの実施形態に従い、回路が電気自動車用の充電器上の回路の一部として存在する実際の実装図例である。
図24】いくつかの実施形態に従い、実験的アプローチで利用される接続フィルタ例を例示する。
図25】いくつかの実施形態に従った、改良回路例である。
図26】いくつかの実施形態に従った、改良回路例である。
図27】いくつかの実施形態に従った、改良回路例である。
図28】いくつかの実施形態に従った、改良回路例である。
図29】いくつかの実施形態に従って、図13A図13Dに示されるゲートパルスを生成するために使用される。
【発明を実施するための形態】
【0046】
回路ソリューションは、ガルバニック絶縁および非絶縁の充電方法に分けられる。
【0047】
図1に提示されるものなどの、絶縁充電器は、変換のあるポイントにおいて絶縁変圧器を含み、そのため車両のバッテリーは接地に関して浮動状態のままにされる。この構成では、システムは単一フォールトトレラントになる、すなわち、1つの接点だけが、例えば、寄生構成部品を通して接地されている場合、電流は流れない。その上、絶縁アーキテクチャは、入力からのコモンモード漏れ電流路を提供せず、それによりコモンモード漏れ電流を容易に防ぐ。
【0048】
多くのアプローチでは、[2、3]に見られるように、EVコンバータ設計に対してガルバニック絶縁を推奨する。しかし、絶縁変圧器が存在すると、少なくとも1つの余分の変換ステップを含み、100%の充電電圧および電流に対処するために定格された磁気を必要として、遥かに低いシステム電力密度となる。
【0049】
車載充電器に関して、追加された多量の変圧器は、EV航続距離、その用途とって重要な優先度、に悪影響を及ぼし得る。その上、追加の変換ステップは効率性に著しい影響を及ぼす。損失の主な原因は、ヒステリシス、渦電流、およびジュール効果を含む。Mattssonらは、[4]においてコンバータの電力定格の1.5%に相当する損失を報告している。最後に、絶縁はシステムの総構成部品費用に多大な影響を与える。
【0050】
それに対して、非絶縁充電器は変圧器を採用せず、よりコンパクトで効率的かつ安価なソリューションを可能にする。これらの特性は、非絶縁アーキテクチャを車載充電用途に良く適したものにして、充電インフラコストを大幅に削減できる。Duらは、地方自治体の充電システムを実装するために使用されて、最大で98%の充電効率を達成する、非絶縁トポロジー例を示している[5]。[6]において、Zhangらは、非絶縁充電器の改善された効率および電力密度がどのように、車載統合レベル3充電のための機会を開き、インフラ費用を大幅に削減して、走行距離不安症に対する実行可能な解決策を提供するかを説明している。
【0051】
1つのかかる非絶縁トポロジーは、Semsarら[7]によって提案された、デュアルインバータドライブを使用する統合単相電気自動車充電である。このトポロジーは、[8]で紹介された回路を利用しており、フロントエンドアクティブ整流器を含む。非絶縁であるため、この技術は、同等な絶縁ソリューションよりも低コストを維持しながら、高い電力密度および効率性を有している。本システムは図2に示されている。
【0052】
しかし、図2に提示されているものなどの、非絶縁充電器には、それら特有の一連の課題がある。具体的には、ガルバニック絶縁の欠如はコモンモード漏れ電流が流れるための経路を提供するので、漏れ電流および感電防止に関する安全基準を満足することは潜在的により困難である。
【0053】
非絶縁電力変換中に生成されるコモンモード電圧と関連したリスクが[6、9]に示されている。Zhangらは、特に、EV充電の文脈に関して問題を記述している[6]。その論文は、より高いスイッチング周波数およびコモンモードフィルタの追加を安全性課題の軽減として提案する。しかし、より高いスイッチング周波数およびコモンモードフィルタの追加は両方とも、効率性、電力密度およびシステム全体の費用に著しい悪影響を及ぼし、それにより、まさに非絶縁充電器の利点を低減する。
【0054】
いくつかの代替方法は、コモンモード電圧および結果として生じるコモンモード電流を除去する[10~12]。これらのソリューションは、コモンモードチョークまたはガルバニック絶縁変圧器などの、追加の磁気回路を必ずしも含まない。代わりに、それらは、[13]に記述されているように導出された、トポロジーのコモンモード等価回路に重点を置く。コモンモード等価回路はその結果、システム内の全てのコモンモード外乱の原因の理解を容易にして、かかる外乱を全てゼロにするためのソリューションの設計を支援できる。スイッチング方式とディファレンシャルモードフィルタ分割(インダクタ分割)の組合せが利用されて、追加のコスト無しで、またはごくわずかな追加コストで問題を解決できる。
【0055】
説明されるソリューションは、本質的対称トポロジーを有するコンバータに適している。提案されるアプローチは、中央対称軸を定義することおよび対称軸に対して等距離のスイッチを同時に切り替えることから成る。この文脈において、内部スイッチおよび外部スイッチから成るトポロジーは、タンデムで動作して、外部スイッチの動作を補完する内部スイッチを有する。本アプローチは、対称、非絶縁回路のスイッチに結合されて、スイッチのペアがタンデムで動作するように制御する、コントローラ回路によって提供できる。コントローラ回路は、いくつかの実施形態では、スイッチに対するゲート信号を制御するソフトウェアまたは埋め込みファームウェアを含むことができる。代替実施形態では、コントローラ回路は、対応する結合スイッチに信号を提供する電気ノードを有する。
【0056】
その機能を実証するために、図2に示されているデュアルインバータベースの単相充電器に対するコモンモード等価回路モデルの導出が提示される。コモンモードモデルは、回路における漏れ電流問題の理解を可能にする。提案される変調技術は、単相充電プロセス中に漏れ電流を除去するために実証される。
【0057】
漏れ電流除去は、デュアルインバータドライブトレインに基づく対称ハーフブリッジフロントエンドDC急速充電器上でも実証される。この新しいトポロジーが導入され、提案される変調アプローチと連携することが示されている。
【0058】
A.定義
【0059】
本セクションでは、用語が定義される。以下の定義のセットは、本発明の開示から生じる潜在的な特許の予期されるクレームを詳述するために使用される。
【0060】
スイッチノード-スイッチノードは、半導体スイッチの正端子を別の半導体スイッチの負端子に接続する電気ノードを指す。
【0061】
スイッチペア-スイッチノードに接続するスイッチのペア。
【0062】
対称分岐-回路の残りから切断される場合、接地に対して等しいインピーダンスを有する、2つの端子を持つ、電気的分岐。
【0063】
スイッチペアの対称ペア-そのスイッチノードが対称分岐によって接続される2つのスイッチペア。この場合、各スイッチペアは他方と対称を成すと言われる。
【0064】
対称軸-トポロジーの対称軸は、トポロジー内の全ての半導体が開(OFF)状態である場合、スイッチペアのうちの任意の1つの対称ペアの2つのスイッチノードに対して等しいインピーダンスを有する任意の電気的点を含むように定義される。
【0065】
スイッチの対称ペア-スイッチペアの対称ペアにおいて、第1のものが、1つのスイッチペアのスイッチノードに接続されたその負端子を有して、他方、他のスイッチが他のスイッチペアのスイッチノードに接続されたその正端子を有している場合、2つのスイッチは相互に対称であると言われる。かかるスイッチはスイッチの対称ペアと呼ばれる。
【0066】
対称トポロジー-すべてのスイッチがスイッチの対称ペアの一部であり、インピーダンスおよび短絡を含む、全ての受動素子が対称軸に関して対称である、コンバータトポロジー。
【0067】
電源を含む、対称トポロジー-電圧および電流源を含む全ての能動素子が対称軸に関して対称である、対称トポロジー。
【0068】
II.単相ハーフブリッジフロントエンドのためのコモンモードモデル導出
【0069】
コモンモード等価回路を導出するために、これらの構成部品はコモンモード漏れ電流のための経路を含むので、実システム内で予期される寄生容量が考慮される必要がある。この目的のため、各バッテリーの両端子から接地へのy個のコンデンサを想定できる。y個のコンデンサは典型的には、コモンモード電圧を制限するためにほとんどの車載用インバータに含まれる。たとえこれらの構成部品が設計で含まれていなくても、幾分かの寄生容量が存在する。容量の別のセットは、巻線-シャシー容量である。この経路は、機械巻線とシャシーとの間の近接に起因して存在する。
【0070】
結果として生じる回路はコモンモードモデル導出のために使用されて、図3に示されている。図3は、寄生インピーダンスを含むデュアルインバータドライブトレインを使用する統合単相コンバータを例示する。
【0071】
[13]に提示される定義を使用して、上部DCリンクと接地との間のコモンモード電圧は、
【数1】
として定義でき、
【0072】
他方、下部DCリンクコモンモード電圧は、
【数2】
として定義できる。
【0073】
この文脈で、上部DCリンクの正レールと接地との間の電圧は、
【数3】
として定義でき、他方、上部DCリンクの負レールに対しては、
【数4】
として定義できる。
【0074】
同様の分析が下部DCリンクに対して行うことができ、それにより
【数5】
(1)に(3)を代入すると、
【数6】
【0075】
従ってv1,cm
【数7】
と書くことが可能であり、
【0076】
この場合、ACフロントエンドハーフブリッジ整流器の切替えに起因したコモンモード電圧は
【数8】
と定義でき、従って、
【数9】
【0077】
(2)に(4)を代入すると、
【数10】
【0078】
従ってv2,cm
【数11】
と書くことが可能である。
【0079】
同様に、上部インバータに対して行われたことに対して、
【数12】
および
【数13】
【0080】
1,cmの導関数は
【数14】
と書くことができる。
【0081】
レール電圧は
【数15】
となるように定義され、従って
【数16】
であり、
バッテリーの低速変化電圧源特性を所与として、
【数17】
そのため、
【数18】
【0082】
(13)に(14)を代入すると、
【数19】
または
【数20】
【0083】
DCリンク上のy個のコンデンサのシャシー接続を通して流れる電流は、
【数21】
と書くことができる。
【0084】
同様に、それは
【数22】
と示すことができる。
【0085】
上部インバータのモーター側上で、コモンモード電圧は
【数23】
と定義でき、相電圧の各々が接地に関して定義される。
【0086】
【数24】

【数25】
および
【数26】
を暗に意味することに留意されたい。
【0087】
(21)を使用すると、(19)は
【数27】
と書くことができ、
【数28】
を定義できる。
【0088】
類似的に、
【数29】
および
【数30】
【0089】
モーターインピーダンスは、[13]に提示された概念を使用して導出できる。結果は、並列で接続された三相インピーダンスの各々と同等である。証明は以下で提示される。
【0090】
[13]に定義されるとおり、上部インバータのモーター側上のコモンモード電流は、
【数31】
または
【数32】
および同様に
【数33】
と書くことができる。
【0091】
巻線寄生容量を通る漏れ電流は、
【数34】
と書くことができ、この場合、
【数35】
【0092】
式(8)、(12)、(17)、(18)、(23)、(25)、(26)、(27)、および(28)を使用すると、図4に示されるシステムを表すことが可能である。図4は、モーターによって見られるようなデュアルインバータコモンモード等価回路400を例示する。
【0093】
ac回路の接地に流れる漏れ電流は、
【数36】
と定義できる。
【0094】
図4に提示される回路は、0シーケンス回路、すなわち、機械およびインバータセットのコモンモード等価回路を表す。しかし、同じ方法を使用して第2のコモンモード変換が適用できる。結果は、グリッドによって見られるようなコモンモードモデルに達するのを可能にし、それは、我々が漏れ電流の影響を見るのを可能にする。この導出は、簡略にするために、
【数37】
に基づく。
【0095】
図5は、等価モデルを表す。図5は、グリッドによって見られるようなデュアルインバータコモンモード等価を示す。
【0096】
III.コモンモード漏れ電流の除去
【0097】
式(30)から、(iCy1+iCy2)=0かつiw,cm=0、i=0かを理解することは可能である。以下の条件のセットは漏れをゼロにするために十分である:
【数38】
および
【数39】
【0098】
この動作の理由は、(32)に要約される条件下で(5)に示される回路を駆動する電圧源を評価することによって見つけることができる。フロントエンドハーフブリッジのスイッチング状態に依存する構成部品は:
【数40】
として決定できる。
【0099】
条件(32a)および(32b)を33に代入すると、
【数41】
となる。
【0100】
インバータに依存する構成部品は
【数42】
と計算できる。
【0101】
条件(32a)および(32c)を35に代入すると、
【数43】
となる。
【0102】
全ての電圧がキャンセルされるので、コモンモード漏れ電流はグリッドを通って流れない。
【0103】
A.充電バランシングおよび不均衡感度
【0104】
(32b)によって課される条件は充電操作中に充電バランシングを可能にしないが、条件(32a)は完全な充電バランスを仮定することに気付くことは重要である。これらの制約の両方に対応する動作を設計するために、充電バランシングを走行サイクルに割り当てることが可能である。この動作パラダイムを使用すると、生じ得る任意の充電不均衡は、運転動作中に除去される。その結果、充電プロセスの開始時に、両方のESの電圧のバランスがとられて、システムは漏れ電流問題なしで充電できる。
【0105】
この選択の理由は、運転時に、有線接続は存在しないので、システムはもともとグリッドからガルバニック絶縁されているということである。従って、漏れ電流は起こり得ず、(32)に要約される条件は必要ない。
【0106】
わずかな不均衡は依然として、バッテリー劣化によって引き起こされた変動性に起因して充電操作中に生じ得る。しかし、これらの不均衡は極めて小さいと予期される。漏れ電流に関するわずかな不均衡の影響を理解するために、図5で開発された回路を使用することが可能である。コモンモード漏れ電流を駆動する電圧は、(32b)および(32c)に規定されるとおりにスイッチングが実行される条件下で評価でき、電圧における幾分かの非ゼロ不一致があり得る
【数44】
【0107】
漏れ電流を駆動する電圧を計算するために、式(8)および(12)を使用することが可能である
【数45】
【0108】
(32b)を(38)に代入して、acグリッド電圧に関連する項をキャンセルすると、
【数46】
【0109】

【数47】

【数48】
によって制限され、これ故に電圧は
【数49】
の大きさを有することに留意されたい。電圧のわずかな変化は小さなコモンモード電圧を生じ、それにより無視できるほどの漏れ電流を生じる。
【0110】
同じ計算が
【数50】
に対して実行でき、
【0111】
それは、(32c)下で
【数51】
と同等である。
【0112】
【数52】
は、ES電圧不一致により生成される電圧の大きさを制限することに注意する。
【0113】
IV.リップル最小化
【0114】
条件(32)で説明される技術は、vinv1,cm=-vinv2,cmおよびvhb1,cm=vhb2,cmをもたらす。その上、漏れ電流が除去されるので、漏れ経路は無視できる。結果として、図4に示されるシステムは、図6に示されるように簡略化できる。図6は、対称変調を使用している間にモーターによって見られるような簡略化コモンモード等価回路600を例示する。
【0115】
本システムの基本操作は、所望の電流を強制するために電圧源2(vhb1,cm+vinv1,cm)を制御することを含む。
【0116】
【数53】
ここで、Sinv1a、Sinv1b、Sinv1c、およびShb1は、電流ihb制御の効果まで、グリッド周波数電圧を生じるように変調されることに留意されたい。しかし、これらの電圧源はスイッチング周波数において強い成分を有する。
【0117】
これらの成分の影響を緩和するために充電電流ihbに関して、(32)に加えて、以下の規則のセットが提案される:
【数54】
および
【数55】
【0118】
式中、fsw,invは、インバータのスイッチング周波数であり、fsw,hbは、ハーフブリッジacフロントエンドインタフェースのスイッチング周波数であり、δは、本システムで使用されるゲート信号を生成するために使用される三角搬送波間の位相シフトであると定義される。
【0119】
条件(45)が満足される場合、生成される電圧は:
【数56】
であり、この場合、ゲート信号Sinv1およびShb1は、ユニポーラPWMを使用して生成される。結果として、スイッチング周波数電圧歪みの主要な第1の高調波が除去され、結果として生じる電流は低減されたリップルおよびTHD歪みを有する。
これは、コンバータがグリッド接続標準を満足するのを可能にし、グリッド接続標準は、本システムにおける伝導損失を最小限にしながら、THD<5%を必要とし得る。
【0120】
V.対称ハーフブリッジフロントエンドDC急速充電器
【0121】
同じ対称原理に従うと、デュアルインバータベースのEV DC急速充電器用のDC/DCフロントエンドを設計することが可能である。結果として生じるトポロジーが図7に示されており、[12]に示されるものに類似した、対称バックフロントエンドをデュアルインバータに統合して、対称非反転バックブーストを実装する。このトポロジーの新規性は、余分のスイッチの包含から成り、コンデンサの組入れを可能にしてブロック電圧を安定させて、電圧ブロッキング制限を可能にする。
【0122】
結果として、本トポロジーの構築で使用されるスイッチは、[12]に示されるトポロジーにおける場合のように、vdcとは対照的に、vdc/2に対してのみ定格される必要がある。
【0123】
図7Aおよび図7Bは、700Aおよび700Bとして示されている、4スイッチ対称バックDC-DCフロントエンドを備えたデュアルインバータベースのDC急速充電器を例示する。
【0124】
トポロジーは接地に関して対称であることが注目に値する。結果として、図7Aおよび図7Bに示される回路は、ゼロコモンモード電圧を生成し得、従って寄生容量の存在下でのゼロコモンモード漏れ電流は図3に示されるものに類似する。
【0125】
さらに、コンバータは、図7Aおよび図7Bに示されるような、非対称電圧源に接続されて、上述のように変調できる。DC非対称はいかなるコモンモード漏れ電流も生じない。理由は、漏れ経路がコンデンサを通して閉鎖されて、寄生容量がDC電圧に対する開路のように挙動し、それによりゼロ電流を確実にするためである。図7Bでは、非対称電圧源が示されている。デルタvdcは、バッテリー間の電圧差であり、他方vdcは平均電圧である。
【0126】
前述のとおり、論理上は、完全な条件下で、本システムはまさしく0漏れ電流を生じる。ここで、出願人はこの議論を拡大して、非理想的な条件(バッテリー電圧不一致など)の存在下でさえ、本システムは依然として低漏れ電流を生じることを実証する。意図は、本システムは、実験的および商業的環境において動作し、そこでは、完全なバッテリー電圧一致などの、完全な条件は、非現実であると示すことである。
【0127】
寄生容量を含み、整流器フロントエンド駆動回路に対して使用されたものに類似した方法を使用する、DC入力によって見られるような、コモンモード等価回路が導出できる。回路800が図8に示されている。この回路に示されているコモンモードモデルは、デュアルインバータによって生成されるコモンモード電圧に加えて、2つのコモンモード電圧源を含む。
【0128】
これらの電圧の両方とも、コモンモード電流を生成しない。DC電圧Δvdc/2は、前述のとおり、電流路におけるコンデンサの存在に起因して電流を生成しない。電圧
【数57】
は常に、電流iを減少させる方向である。従って、これら2つの影響の重ね合わせも、コモンモード漏れ電流を生じない。
【0129】
バッテリー電圧不一致の存在下で、生成されるコモンモード漏れ電流は、(42)で説明される効果に起因して極めて小さいと予期される。生成されるコモンモード電圧は、バッテリー電圧不一致の1/4に制限され、従って、バッテリー電圧の和よりも数桁少ない値に制限されている。
【0130】
図8は、DC入力によって見られるようなデュアルインバータコモンモード等価を例示する。
【0131】
本システムの追加の特徴は、どちらかの側がゼロ電圧を有する場合に電流をブロックするためにスイッチが使用できることである。これは、本システムの非反転バックブースト特質に起因する。
【0132】
VI.実装
【0133】
デュアルインバータドライブベースの単相充電器に対して、提案される変調アプローチは、
【数58】
および
【数59】
という結果となると説明される。
【0134】
同様に、デュアルインバータドライブベースのDC急速充電器に対して、変調アプローチは、
【数60】
および
【数61】
となることがもたらされる。
【0135】
前述の操作方法を達成するいくつかの方法があるが、本セクションはいくつかのサンプル実装を提示して、各々によって得られる利益を述べる。本リストは網羅的ではなく、本明細書において様々な実施形態で説明されるゲートパルス波セットを実装するためのいくつかの方法が存在することが予期される。
【0136】
単相事例に対して、サンプル変調器が図9A図9Cに提示されている。図9A図9Cで、本方法は、所望の変調指数、およびグリッド電圧を使用すること、ならびにゲートパルスの対称セットを生成することから成る。この文脈で、搬送波c(t)は、-1~1の間の数であると予期される。
【0137】
DC急速充電器事例に対して、サンプル変調器が図10A図10Cに提示されている。図10A図10Cで、本方法は、所望のデューティサイクル信号を使用すること、およびゲートパルスの対称セットを生成することから成る。この文脈で、搬送波c(t)は、0~1の間の数であると予期される。
【0138】
図9A図9B図9Cは、デュアルインバータドライブベースの単相充電器に対するサンプル変調技術を例示する。いくつかの実施形態に従い、図9Aは、改善されたグリッドTHDを示す変調技術例900Aであり、図9Bは、インバータと関連付けられた低減されたスイッチング損失を示す変調技術例900Bであり、図9Cは、最小限のグリッドTHDを示す変調技術例900Cである。
【0139】
図9Aで参照されるアプローチは、スイッチング周波数を低減し、従って、フロントエンドハーフブリッジは送電網周波数で切り替えられるので、フロントエンドステージにおけるスイッチング損失を低減する。その上、それは、モーター相間に位相シフトを適用する。この技術は、いくつかの場合、電気機械を通り抜ける電流リップルの量を著しく低減し得る。
【0140】
図9Bで参照されるアプローチは、インバータスイッチがグリッド周波数で切り替えられ、それによりスイッチング動作を減らして、スイッチング損失を低減する事例を説明する。このアプローチは、著しく高い伝導損失を生じる。
【0141】
図9Cで説明されるアプローチは、最も多いスイッチング損失を有する。それは、スイッチング周波数で切り替わる両方のスイッチングステージとして説明できる。フロントエンドおよびバックエンドステージは、スイッチング周波数および奇数倍において機械インダクタンスに印加される電圧高調波をキャンセルするために位相シフトされる。いくつかの場合、この方式は、図9Aの方式(特に機械が、dおよびq軸インダクタンスと比較して高い漏れインダクタンスを有する場合)よりも低い機械相電流リップルとなり得、他方、何らかの他の場合、それはより高い電流リップルを生じ得る。
【0142】
図10A図10B図10Cは、デュアルインバータドライブベースのDCDC急速充電器に対するサンプル変調技術を例示する。いくつかの実施形態に従い、図10Aは、改善されたグリッドTHDを示す例であり、図10Bは、低減されたスイッチング損失を示す例であり、図10Cは、最小限のグリッドTHDを示す例である。
【0143】
図10Aで参照されるアプローチは、フロントエンドステージを切り替えず、継続的にフロントエンドハーフブリッジの外部スイッチを常にオンに維持する。その上、それは、モーター相間に位相シフトを適用する。この技術は、いくつかの場合、電気機械を通り抜ける電流リップルの量を著しく低減し得る。
【0144】
図10Bで参照されるアプローチは、インバータスイッチが切り替えられない事例を説明する。このアプローチは、著しく高い伝導損失を生じる。
【0145】
図10Cで説明されるアプローチは、最も多いスイッチング損失を有する。それは、スイッチング周波数で切り替わる両方のスイッチングステージとして説明できる。フロントエンドおよびバックエンドステージは、スイッチング周波数および奇数倍において機械インダクタンスに印加される電圧高調波をキャンセルするために位相シフトされる。
【0146】
いくつかの場合、この方式は、図10Aの方式(特に機械が、dおよびq軸インダクタンスと比較して高い漏れインダクタンスを有する場合)よりも低い機械相電流リップルとなり得、他方、何らかの他の場合、それはより高い電流リップルを生じ得る。
【0147】
VII.シミュレーション
【0148】
A.ACフロントエンド回路
【0149】
図3に示されるシステムは、表1に示されるパラメータを使用してシミュレートされる。
【表1】
【0150】
1)漏れ電流除去:インバータおよびフロントエンドハーフブリッジは、基準acグリッド電流を追跡する制御システムによって命令される。
【0151】
変調は、産業に存在する変調方式を反映する、三角搬送波に基づく。結果として、ゲート信号Shb2の正パルスは、信号Shb1の正パルスから180°位相シフトされる。同様に、Snv2iは、Sinv1iから180°位相を異にして切り替えられる。図11A図11Dは、シミュレーションで使用されるゲート信号を提示する。
【0152】
図11A図11B図11C図11Dは、ガルバニック絶縁の使用なしで変調された、変調に対する素朴な(naive)アプローチで使用されるゲート信号を例示する。
【0153】
グリッド電流および電圧は、acグリッド接地電流と同様にシミュレーションで測定される。acグリッド接地電流は、規格によって設定された制限を数桁上回る、7Aを超えるRMS値を有する。図12A図12Cは、シミュレートされたシステムの波形を提示する。図12A図12Cは、変調に対する素朴なアプローチに対する電流および電圧波形を例示する。
【0154】
図12Cは特に、望ましくない漏れ電流を示す。漏れ電流は、1つのAC端子を通過して、もう一方から戻ってこないので、危険であり得、それは、電流は、接地などの、別の形の接続を通って戻ってくる必要があることを意味する。電流が接地を通過する場合、それは、例えば、人(例えば、壁および床の一部に接触している人)を通過し得、その人は感電し得る。
【0155】
電気的損傷を防ぐための利用できる機構があるが、衝撃的な電圧は依然として望ましくなく、操作上の問題を引き起こし得る。例えば、迷惑なトリッピングが生じ得、それにより接地電流断続器が断続的な停止となり得る。迷惑なトリッピングは、充電器が電流事故に起因して断続的に停止する初期の電気自動車の実装の文脈において特に問題であった。例えば、ある個人が車両を充電しようとして、望ましくない接地故障発生に起因して充電中に電流が遮断されただけの結果となり得る。
【0156】
変調方式が(32)に従う、第2のシミュレーションが提示される。このシナリオでは、上部および下部サブシステムのゲート信号が同一である。結果として生じるゲート信号は図13A図13Dにおいて見ることができる。
【0157】
図13A図13B図13C図13Dは、対称バイポーラ変調アプローチに対するゲート信号を例示する。図2に示されるように、電圧V1およびV2が同じで、例えば、図9Cの変調が使用される場合、条件32a~32cが満足される。
【0158】
これらのシミュレーションで使用される変調は、システムが条件(32a)、(32b)、および(32c)を満足することを確実にする。図29に示される変調器2900は、図13A図13Dに示されるゲートパルスを生成するために使用される。これらのゲートパルスがシステムに印加されるとき、結果として生じる波形が図14A図14Cに示されている。
【0159】
その結果として、接地漏れ電流が除去されて、本システムは関連する安全基準の推奨内で動作する。シミュレートされた波形は図14A~C、図14A図14B図14Cに示されている。
【0160】
2)リップル軽減:図6に提示の回路に示されるように、本技術は、vinv1,cm=vinv2,cmを確実にして、電圧源vinv1,cmおよびvinv2,cmが相互に提示するキャンセルを最小限にする(図4を参照)ので、(32)に規定のとおり、漏れ電流の除去はループを通る電圧を高め得る。同様に、acフロントエンドハーフブリッジvhb1,cmおよびvhb2,cmによって生成される電圧。結果として、図14Bに示される電流は、図12Bで見られるよりも遥かに大きいリップルを示す。
【0161】
条件(45)がゲート信号の生成で使用される、第3のシミュレーションが実施される。本技術は、フルブリッジインバータで使用されるので、ユニポーラPWM変調と同等である。結果として生じるゲート信号が図15A図15Dに示されている。
【0162】
この動作モードでは、信号Shb1=Shb2およびSinv1=Sinv2だけでなく、ゲート信号Sinv1の正の半サイクルの中心もShb1のそれと一致し、それにより電圧歪みを最小限にする。
【0163】
図13Aに示されるゲートパルスの正の半サイクルの中心は、図13Cに示されるゲートパルスの負の半サイクルの中心と一致する。
【0164】
それに対して、図15A図15Dのパルスを生成するために使用されるゲーティングアプローチは、図15Aおよび図15Cに示されるゲートパルスの正の半サイクルの中心が一致するようなものである。半サイクルの成分のこの一致は、スイッチング電圧の奇数調波を合わせ、これらの高調波をキャンセルして電流THDを最小限にする。
【0165】
図13A図13Dおよび図15A図15Dに示されるゲートパルスは、2つの異なる位相シフトに対して構成された、同じ制御システムから生じている。
【0166】
図15A図15B図15C図15Dは、提案される対称ユニポーラ変調に対して利用できるゲート信号を例示する。
【0167】
この動作モードは、この相対位相シフトがスイッチング電圧外乱の奇数調波をキャンセルし、その結果として電流歪みの最も重要なドライバをキャンセルするので、ACグリッド電流リップルを大幅に減少させてTHD性能を改善する。結果として生じる波形が図16A図16Cで見られる。本システムは、対称バイポーラ事例と比べてだけでなく、高周波数漏れ電流リップルの強い成分を含むので、非対称(従来型)変調と比較しても、THD性能が改善していることに気付くことが可能である。図16A図16Cは、提案される対称ユニポーラ変調に対するシステム波形を例示する。
【0168】
図15A図15Dに示されるこの第2のアプローチにおけるTHD性能改善は、スイッチング周波数周辺の外乱(電圧リップル)によって引き起こされる、THDに対する大きな寄与を取り除く。THD除去回路実施形態は、スイッチング周波数成分および奇数(1、3、5、7)調波(例えば、高調波次数が高ければ、それだけ影響を及ぼさず-そのため低次数の高調波はTHDに対してより寄与する)を取り除くように適合される。
【0169】
図13A図13Dおよび図15A図15Dに示される変調アプローチは、図9Cに示されるものに対する類似の変調器から生じる。それらの間の差は、コンバータのフロントエンドおよびバックエンドステージの搬送波間の相対搬送波位相シフトである。複数の位相シフトが可能であり、図13A図13Dおよび図15A図15Dに示されるゲートパルスはこれらの可能性の2つの例である。
【0170】
いくつかの実施形態では、THD改善を示す回路が-これは単相回路用、に対して改善されたソフトウェア制御を通して提供される。ハーフブリッジのゲーティングの正の半サイクルの中間点と関連インバータとの間の位相シフトは0である。THD改善のないアプローチでさえ、ガルバニック絶縁を実装するよりも依然として安価なので、依然として有益であることに留意することは重要である。
【0171】
電流リップル低減は、図6に示されるインダクタ(v)に印加される電圧のプロファイルを見ることによって理解できる。この電圧プロファイルは従来型のフルブリッジインバータで見られるものに類似している。
【0172】
図17は、電圧の高調波成分の比較を提供する。図17Aに示される、対称バイポーラ変調事例では、スイッチング周波数の全ての高調波が電圧内に存在するが、図17Bに示される、対称ユニポーラ変調事例では、奇数成分は存在しない。具体的には、第1の高調波が最も低い周波数および最も高い電力を有する。奇数調波の不存在は、大きな電流THD改善となる。
【0173】
図14Bに示される結果に対して、THDは略8.3%であり、他方、図16Bに示される結果に対して、THDは0.7%まで改善される。
【0174】
図17は、電圧高調波プロファイルを例示する。図18Aおよび図18Bは、DCフロントエンド急速充電器コンバータに対して使用できるシステム波形を例示する。
【0175】
B.DCフロントエンド急速充電器回路
【0176】
【表2】
【0177】
図7に示される回路も表2に示されるパラメータを使用してシミュレートされる。
【0178】
本明細書で説明されるように、非絶縁コンバータ上のコモンモード電流の存在の重要性の議論が提示される。
【0179】
変圧器は、典型的には選択のソリューションであり、高出力回路に対して著しい欠点を引き込み得るので、この問題は安全性および競争力の両方において予期しない結果をもたらす。コモンモード性能分析が実現されて、絶縁変圧器の利用なしで、コモンモード漏れ電流に対処するために使用され得るツールに光明を投じ、より安価で、より高電力密度で効率的なコンバータトポロジーとなる。
【0180】
対称型非絶縁コンバータ上のコモンモード漏れ電流を著しく低減または除去可能な変調技術が導入される。提案される変調は、いくつかのアプローチにおいて、追加のハードウェアを必要としない可能性があり、電力コンバータに最小限の費用しか課さないか、または追加の費用を課さない可能性がある。検討される技術に対する1つの適切な用途は、電気自動車の充電であり、高められた密度および効率は、車両航続距離および充電時間と密接にリンクするので、かかる特徴は決定的な商業的影響を持ち得る。
【0181】
提示される変調とも適合する、デュアルインバータドライブトレインに基づく新規の対称DC急速充電トポロジーも導入される。変調は、単相対称充電器および新しく提案される対称DC急速充電器の両方に対して指定される。変調技術は、任意の対称トポロジーに対して一般化もされる。
【0182】
シミュレーション検証が、単相充電回路およびDC急速充電器の両方に対して実行される。提案される変調は、THD改善および効率最適化などの、副次的目的を達成する能力を維持しながら、コモンモード漏れ電流をうまく除去する。
【0183】
本明細書で紹介される技術は、デュアルインバータドライブトレインを使用する非絶縁統合充電器の動作のために必要である。この変調を使用しなければ、高い漏れ電流となり、規制基準を満足できず、オペレータおよび通行人を危険に曝すことになる。本明細書で説明される様々な実施形態は、充電回路の安全な動作および商品化に対する技術ソリューションを提供する。
【0184】
実験
【0185】
前述の分析およびシミュレーションによって達した結論を検証するために実験装置が構築された。この実験では、図2に示されるような、デュアルインバータドライブトレイン単相充電器が、バッテリー充電動作に対して使用され、グリッド接続点における雑音を最小限にするように設計されたxコンデンサを追加して、ACグリッド電圧測定を容易にする。他の追加はコモンモードインダクタンスLCMCであり、それは、非理想的な対称から生じるどんな小さな漏れ電流も軽減するために含まれる。接続フィルタ2400が図24に示されている。
【0186】
本システムはその結果、3つの異なる条件で動作する:
【0187】
-非対称変調で非絶縁、式32a~32cで提示されている条件に従っていない、素朴な変調。
【0188】
-非対称変調で絶縁、ガルバニック絶縁変圧器が60Hz入力AC電圧に含まれていた。ガルバニック絶縁の包含は、電流商用ソリューションの大部分を反映する。
【0189】
-提案される対称変調で非絶縁。
【0190】
図19A図19B、および図19Cは、いくつかの実施形態に従い、非絶縁非対称、および絶縁非対称例と比較して、提案される非絶縁対称回路に対する改善された漏れ電流応答を示す実験的なプロットである。図19A図19Cは、対称変調は非絶縁システムの接地電流をほぼ除去するだけでなく、それは絶縁ソリューションよりも少ない漏れ電流も示すことを示す。
【0191】
回路例
【0192】
図20は、いくつかの実施形態に従った、対称軸を示す改良回路例2000である。この例では、回路例は、回路をミラー化するための構成部品を追加し、その構成部品の全てを反転することによって改良できる。
【0193】
構成部品をミラー化した後、負端子を正端子に、そして正端子および負端子を負荷に接続できる。2つの等価回路を一緒に合わせると、構成部品数が増えるが、半分の電力が各々に供給されるので電力仕様は同じである。
【0194】
信号を変調するために使用されるコントローラ回路は、対応するスイッチがタンデムで制御されるように、前述の実施形態で説明される信号規則に従うように構成される。信号は、例えば、デジタル信号プロセッサまたは波形発生器(例えば、パルスとして)を使用して生成できる。構成部品一致は幾分かの非理想性を取り込み得るが、出願人は、回路は恐らくガルバニック絶縁(寄生電圧/電流に起因して非理想性も有する)よりもうまく実行するはずであることに留意する。
【0195】
コントローラ回路2102は、例えば、図21の略図例2100に従って提供され得、車載ソフトウェア、任意選択でTHD改善モジュール、信号識別子、ゲート信号発生器、および任意選択のフィードバック追跡モジュールを有する。コントローラ回路は、本明細書で説明される規則に従い回路部1および2のスイッチを制御するために信号を変調するように適合されて、スイッチをタンデムで操作する。
【0196】
図22は、いくつかの実施形態に従い、回路が電気自動車上の回路の一部として存在する実際の実装図例2200である。この例では、改善された非絶縁コンバータ回路は、コンバータ回路が電気自動車と共に移動し、車両が充電するときはいつでも使用されるように、電気自動車上に存在するか、または電気自動車に結合されるように適合され得る。この例では、回路はガルバニック絶縁を必要としないので、回路体積および費用が十分に削減され得、それにより車載回路を有することは実際に実行可能な選択肢になる。
【0197】
図23は、いくつかの実施形態に従い、回路が電気自動車用の充電ステーションの回路の一部として存在する実際の実装図例2300である。この例では、改善された非絶縁コンバータ回路は、回路が複数の車両を安全に充電するために使用されるように、急速充電器もしくは充電ステーション上に存在するか、またはそれらに結合されるように適合され得る。
【0198】
図25図28は、いくつかの実施形態に従った、改良回路例2500、2600、2700、および2800である。
【0199】
参考文献
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【0213】
用語「接続された」または「~に結合された」は、直接結合(相互に結合される2つの要素が相互に接触する)および間接結合(少なくとも1つの追加の要素が2つの要素間に配置される)の両方を含み得る。
【0214】
実施形態は詳細に説明されているが、様々な変更、置換および代替は、範囲から逸脱することなく本明細書で行うことができることが理解されるべきである。その上、本出願の範囲は、本明細書で説明されるプロセス、機械、製品、組成物、手段、方法およびステップの特定の実施形態に制限されることを意図していない。
【0215】
当業者が本開示から容易に理解するように、本明細書で説明される対応する実施形態と実質的に同じ機能を実行するか、または実質的に同じ結果を達成する、現在存在しているか、もしくは後に開発される、プロセス、機械、製品、組成物、手段、方法もしくはステップが利用され得る。それに応じて、添付のクレームは、それらの範囲内にかかるプロセス、機械、製品、組成物、手段、方法またはステップを含むことを意図する。
【0216】
理解され得るように、前述して例示される例は、例に過ぎないことを意図する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図8
図9A
図9B
図9C
図10A
図10B
図10C
図11AB
図11CD
図12A
図12B
図12C
図13A
図13B
図13C
図13D
図14A
図14B
図14C
図15A
図15B
図15C
図15D
図16A
図16B
図16C
図17A
図17B
図18A
図18B
図19A
図19B
図19C
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
【国際調査報告】