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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-07
(54)【発明の名称】使い捨てインフレータ
(51)【国際特許分類】
   B63C 9/19 20060101AFI20230831BHJP
【FI】
B63C9/19
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023507474
(86)(22)【出願日】2021-08-02
(85)【翻訳文提出日】2023-03-30
(86)【国際出願番号】 US2021044147
(87)【国際公開番号】W WO2022031583
(87)【国際公開日】2022-02-10
(31)【優先権主張番号】16/983,560
(32)【優先日】2020-08-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513044256
【氏名又は名称】ハルキー-ロバーツ・コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】Halkey-Roberts Corporation
(74)【代理人】
【識別番号】100101454
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 卓二
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 博史
(74)【代理人】
【識別番号】100113170
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 和久
(72)【発明者】
【氏名】フォーセット,ライマン
(72)【発明者】
【氏名】ブロー,テイラー
(57)【要約】
一方の端部にガスカートリッジのネックを受け入れるための入力を有するインフレータ本体と、インフレータブルに流体的に接続されることを意図したマニホールドアセンブリと、ガスカートリッジの壊れやすいシールを破るためのピアスピンを含むばね式アクチュエータと、ばね式アクチュエータをコックポジションに保持する溶解性ピルを有するボビンと、インフレータ本体の端部に接続されたフードであって、内側に延びるタブを含み、内側に延びるタブがアクチュエータのフォーク状端部に把持されることにより、インフレータ本体の端部にフードを確実に保持する用アクチュエータに係合するフードと、を含む自動および手動アクチュエータアセンブリを組み合わせ、を含むインフレータ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方の端部にガスカートリッジのネックを受け入れるための入力を有するインフレータ本体と、
インフレータブルに流体的に接続されることを意図されたマニホールドアセンブリと、
自動および手動アクチュエータアセンブリの組み合わせと、
を備え、
前記自動および手動アクチュエータアセンブリの組み合わせは、
前記ガスカートリッジの壊れやすいシールを破るためのピアスピンを含むばね式アクチュエータと、
前記ばね式アクチュエータをコックポジションに保持する溶解性ピルを有するボビンと、
前記アクチュエータの反対側の側面から半径方向に延び、前記ボビンに形成された対応するスロットに適合して前記アクチュエータの回転運動を妨げる、対向する位置合わせ耳と、
前記インフレータ本体の前記端部に接続されるフードと、
を含み、
前記フードは、内側に伸びるタブを含み、前記内側に伸びるタブは、アクチュエータに係合して、前記アクチュエータのフォーク状端部に把持される前記内側に延びるタブを用いて、前記インフレータ本体の前記端部に前記フードを確実に保持する、
インフレータ。
【請求項2】
前記タブは、前記アクチュエータの前記フォーク状端部により係合される、
請求項1に記載のインフレータ。
【請求項3】
前記フードを取り外すと、前記アクチュエータの前記フォーク状端部は、アニュラーリングシートを解放して、前記ばね式アクチュエータの前記ピアスピンが前記ガスカートリッジの前記壊れやすいシールを破る、
請求項2に記載のインフレータ。
【請求項4】
前記アクチュエータの作動時に、前記フォーク状端部は、内側に移動して前記フードが再装着されることを妨げる、
請求項3に記載のインフレータ。
【請求項5】
前記フードは、浸漬時に前記ボビンが急速に浸水することを保証するために、前記ボビンに近接する前記フードの下の領域の通気を可能にするよう、少なくとも1つの通気孔を含む、
請求項1に記載のインフレータ。
【請求項6】
前記フードは、前記インフレータの動作可能な状態を示す色に着色され、取り外すと動作不能な状態を示す色が現れるよう前記インフレータ本体の端部を隠す、
請求項1記載のインフレータ。
【請求項7】
前記アクチュエータは、前記レッジ上にばねをセンタリングするための複数の半径方向突起を有するアニュラーレッジを有する細長いシャフトを備える、
請求項1に記載のインフレータ。
【請求項8】
前記レッジの外縁は、前記本体の長手方向ボアの内腔に形成されたスロットに適合する一体的に形成された突起を含む、
請求項7に記載のインフレータ。
【請求項9】
前記フォーク状端部は、端部がアニュラーリングシートに形成された内側リングシート上に係合するように切り欠かれている弾力性のあるタインを含む、
請求項2に記載のインフレータ。
【請求項10】
前記インフレータの動作状態を示す色を視認することができる前記インフレータ本体に設けられた窓をさらに含む、
請求項1記載のインフレータ。
【請求項11】
前記窓を通して視認することができる圧縮可能なインジケータをさらに含む、
請求項10に記載のインフレータ。
【請求項12】
前記圧縮可能なインジケータは、前記アクチュエータが作動した際に圧縮される、
請求項10に記載のインフレータ。
【請求項13】
前記圧縮可能なインジケータは、水が前記窓から前記インフレータに入るのを防ぐために前記窓を密閉する、
請求項10に記載のインフレータ。
【請求項14】
前記窓の周りに適合されるシースルーレンズをさらに含む、
請求項10に記載のインフレータ。
【請求項15】
前記レンズは、前記窓の上に適合して実質的に密閉する円弧状部分を含む、
請求項14に記載のインフレータ。
【請求項16】
前記レンズは、前記インフレータに形成された対応するスロットに対して延びる突起を有する対向するアームにより、前記窓の上の位置に保持される、
請求項15に記載のインフレータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2020年8月3日に出願された一部継続出願16/983,560の優先権を主張し、それは、2019年6月13日に出願され、2020年8月4日に米国特許第10,730,595号明細書として発行された、一部継続出願16/440,759の優先権を主張し、それは、2018年7月2日に出願された係属中の米国仮出願番号62/693,022号および2018年6月13日に出願された米国仮出願番号62/684,725号の利益を主張し、それぞれの開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、救命いかだ、救命胴衣などの膨張式物品の自動インフレータに関する。より詳細には、本発明は、水中への浸漬により自動的に、または手動で作動するインフレータに関する。
【背景技術】
【0003】
現在、個人用浮き具(救命胴衣、輪、蹄鉄(horseshoes))、救命いかだ、ブイ、緊急信号装置などの膨張式物品を膨らませるために設計された多くの種類のインフレータが存在する。手動インフレータは、典型的には、二酸化炭素などの圧縮ガスのカートリッジの首部分を受け入れるための本体を備える。インフレータの本体内には、カートリッジの壊れやすいシール(frangeble seal)を貫通し、インフレータのマニホールドアセンブリに圧縮ガスを流入させ、膨張させる物品に流入させるための往復運動ピアスピン(reciprocating pierce pin)が配置される。通常、手動で可動する発射レバーは、アクチュエータにつながれたボールラニヤードを引っ張ること(jerking)によってピアスピンがガスカートリッジの壊れやすいシールを貫通するよう、ピアスピンアクチュエータを使用してピアスピンに動作可能に接続される。その開示が参照により本明細書に組み込まれる米国特許番号3,809,288号明細書は、手動インフレータの1つの特定の実施形態を示す。
【0004】
手動インフレータは適切に機能するが、緊急事態において、墜落した飛行士、負傷者、または船外活動者などの膨張装置の支援を必要とする人が、インフレータを手動で起動することに失敗することがある、またはインフレータを手動で起動することができないことがすぐに判明した。そこで、このような緊急事態において、自動的にインフレータを起動させる手段を提供すべきであることが認識された。
【0005】
このように認識された先行技術の手動インフレータの欠点に対応して、水に浸すとインフレータのピアスピンを自動的に作動し、インフレータを膨張させる水作動式自動インフレータが開発された。典型的な水作動式自動インフレータは、ボビン内に配置され、しばしば「ピル(pill)」と呼ばれる水破壊式または溶解式の要素を含む水作動式アクチュエータを備え、ピアスピンと整列してばね式アクチュエータピンをコックポジション(cocked position)に保持することができる。水にさらされると、ボビンに含まれる溶解式ピルは、直ちに溶解しはじめ、その後完全に破壊され、すぐに、ばね式アクチュエータのピンをコックポジションに留め置く機能を失う。したがって、ばね式アクチュエータのピンは、直接的に、または中間移送ピン(intermediate transfer pin)を用いて間接的に、ピアスピンに衝突する(strike the pierce pin)ことができるように、コックポジションの位置から作動位置に強制的に移動するよう解放される。ピアスピンに衝突すると、ピンがカートリッジのシールを破り、その中に含まれるガスを膨張装置に流入させて、それを膨らませることができる。
【0006】
インフレータの代表的な自動アクチュエータは、米国特許第3,059,814号明細書、米国特許第3,091,782号明細書、米国特許第3,426,942号明細書、米国特許第3,579,964号明細書、米国特許第3,702,014号明細書、米国特許第3,757,371号明細書、米国特許第3,910,457号明細書、米国特許第3,997,079号明細書、米国特許第4,223,805号明細書、米国特許第4,267,944号明細書、米国特許第4,260,075号明細書、米国特許第4,382,231号明細書、米国特許第4,436,159号明細書、米国特許第4,513,248号明細書、米国特許第4,627,823号明細書、米国特許第5,076,468号明細書、米国特許第5,601,124号明細書、米国特許第5,685,455号明細書、米国特許第5,562,233号明細書、米国特許第5,370,567号明細書、米国特許第5,333,756号明細書、米国特許第4,488,546号明細書、および、米国特許第5,694,986号明細書に開示されており、これらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0007】
溶解性ピルを採用した自動インフレータのデメリットは、空気中の過度の湿度にピルがさらされることで、非緊急事態でもピルが早期に破壊される傾向があることである。湿度に対する感受性を最小化するよう、様々な設計および化学組成のボビンピルが使用されている。さらに、ほとんどの自動インフレータでは、インフレータが長時間湿気にさらされることによる早期作動のリスクを最小限にするために、あらかじめ計画されたメンテナンススケジュールに従って定期的に再装備(rearm)できるよう、ピルを有するボビンは交換可能である。新しい未使用のガスカートリッジの装着とともに、ボビンの交換機能により、自動インフレータは水没時に発射した後に、新しいボビンで再装備することもできる。どちらのシナリオでも、ボビンを交換すること、および、必要に応じて使用済みのガスカートリッジを交換することで、エンドユーザーが必要に応じて何年にもわたって繰り返しインフレータを再装備することができる。実際、ほとんどの自動インフレータの再装備キットは、小売店やオンラインでユーザに販売されており、ユーザは必要なときにいつでも自動インフレータを再装備できる。
【0008】
自動インフレータのボビンを交換すること、および必要に応じてガスカートリッジを交換することで、インフレータを長年にわたって使用することができるが、発射後または事前に計画されたメンテナンススケジュールに従って再装備キットで再装備する代わりに、単に廃棄できるよう、より少ない部品で経済的に製造した「使い捨て」自動インフレータを設計することが望ましいことがある。
【0009】
インフレータの従来技術のテザー(tethers)(例えば、米国特許第3,809,288号明細書)は、典型的には、ジャークハンドル(jerk handle)とともにその場で一端が成形されたコードを含むテザーアセンブリ(tether assembly)を備える。そして、コードの後端(trailing end)は、圧着ループ(crimped loop)を介してピアスピンのアクチュエータに動作可能に接続される。テザーアセンブリは、通常、それぞれの意図する用途に応じた特定の長さで製造される。
【0010】
先行技術のマニホールドアセンブリ(例えば、米国特許第3,809,288号明細書)は、典型的には、膨張可能な物品にヒートシールされた(heat-seald)取り付けフランジを備え、インフレータが取り付けボルトによってそれに密封的に接続され(sealingly connected)ており、ボビンを交換するためまたはインフレータの定期メンテナンスのためにインフレータを容易に交換することを妨げる。
【0011】
したがって、本発明の目的は、先行技術のインフレータの前述の欠点を克服し、使い捨て膨張技術の進歩に大きく寄与する改良を提供することである。
【0012】
本発明の他の目的は、ユーザに販売するために、単に廃棄して新しいものを取り付けることができるように、経済的に製造されるように設計された自動インフレータを提供することである。
【0013】
本発明の他の目的は、使い捨てのインフレータが発射されたかどうかを示すインジケータをユーザに提供することである。
【0014】
本発明の他の目的は、ユーザによる使用済みインフレータの再装備の試みを排除するか実質的に損ない、したがってユーザが使用済みインフレータを廃棄して新しいものを購入することを必要とする設計を有する使い捨て自動インフレータを提供することにある。
【0015】
この発明の他の目的は、使用済みインフレータをユーザが膨張可能な物品から容易に取り外すことができ、一度取り外されると、再装着(reinstalled)しないため、ユーザが使用済みインフレータを新しいものと交換することを保証するマニホールドアセンブリを有する使い捨て自動インフレータを提供することにある。
【0016】
本発明の別の目的は、インフレータ用のテザーアセンブリを提供することにある。細長い部材とジャークハンドルとが、ピアスピンアクチュエータに組み立てる際に、露出した後端を切り取って所望のテザー長までアクチュエータの穴に徐々に通すことができるその長さに沿って延びる有棘突起(barbed protuberances)(例えば、3つ)を含む細長い部材の後端でその場でともに成形され、それによって異なる長さのテザーを有するインフレータの在庫を維持する必要性を排除できる。
【0017】
本発明の他の目的は、インフレータの交換を容易にし、あるいはインフレータの定期メンテナンスを容易にするインフレータ用のアセンブリマニホールドを提供することにある。
【0018】
これらの目的は、意図された発明のより顕著な特徴および用途のいくつかを単に例示するものと解釈されるべきである。開示された発明を別の方法で適用することにより、または開示の範囲内で発明を変更することにより、多くの他の有益な結果を得ることができる。したがって、本発明の他の目的およびより包括的な理解は、添付の図面と併せて解釈される特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲に加えて、本発明の概要、および好ましい実施形態の詳細な説明を参照することによって得ることができる。
【発明の概要】
【0019】
本発明は、添付の図面に示す具体的な実施形態により、添付の特許請求の範囲によって定義される。本発明を要約する目的で、本発明は、発射後またはメンテナンススケジュールに従って「使い捨て」にするために、経済的に製造できる最小限の数の部品を含む使い捨てインフレータを備える。さらに、本発明の使い捨てのインフレータの設計は、ユーザによる使用済みインフレータの再装備をほぼ不可能にし、それによってユーザがそれを廃棄して新しいものをインフレータブルに取り付ける代わりに再装備しようとする試みを最小限にするようになっている。
【0020】
本発明は、さらに、細長い部材と、細長い部材の後端がその長さに沿って延びる有棘突起(例えば、3つ)を含むその場でともに形成されたジャークハンドルと、を備えるインフレータ用のテザーアセンブリを備える。インフレータのアクチュエータへの組立中、有棘突起(barbed protrusions)は所望のテザー長さまでアクチュエータの穴に徐々に通される。その後、露出した後端が切り取られる。そのため、テザーの長さが異なるテザーアセンブリの在庫を最小限に抑えることができる。
【0021】
本発明は、さらに、ユーザが使用済みインフレータを取り外して新しいものを取り付けることができるように、インフレータの交換(または定期メンテナンス)を容易にするインフレータ用のマニホールドアセンブリを備える。マニホールドアセンブリの一実施形態では、使用済みインフレータは容易に取り外すことができるが、再装着することはできないので、ユーザが実際に新しいインフレータをその代わりに設置し、使用済みインフレータを単に再装着しないことが保証される。
【0022】
以上、本発明のより適切で顕著な特徴について、やや大まかに概説した。以下の発明の詳細な説明は、当技術分野に対する本発明の貢献をより完全に理解できるように提供される。本発明の追加的な特徴について以下に説明する。これらは、本発明の特許請求の範囲の主題を形成する。本発明の同じ目的を遂行するための他の方法および構造を修正または設計するための基礎として、構想および開示された特定の実施形態を容易に利用できることは、当業者によって理解されるべきである。また、当業者は、そのような同等の構造が、添付の特許請求の範囲に記載されている本発明の精神および範囲から逸脱しないことを理解すべきである。
【0023】
本発明の本質および目的をより簡潔に理解するために、添付の図面と併せて解釈される以下の説明を参照されたい。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明の第1の実施形態のインフレータの正面図
図2】本発明の第1の実施形態のインフレータの右側面図
図3】本発明の第1の実施形態のインフレータの底面図
図4】本発明の第1の実施形態のインフレータの左側面図
図5A】本発明のインフレータの断面図
図5B】本発明のインフレータの断面図
図6A】本発明のインフレータの断面図
図7A】本発明のインフレータの分解斜視図
図7B】本発明のインフレータの分解斜視図
図8A】本発明のインフレータの分解斜視図
図8B】本発明のインフレータの分解斜視図
図9】本発明のインフレータのボビンハウジングを示す図
図10】本発明のインフレータのボビンハウジングを示す図
図11】本発明のインフレータの本体を示す図
図12】本発明のインフレータの本体を示す図
図13A】本発明のインフレータのリングシートの一部切り欠き断面図
図14A】本発明のアクチュエータを示す図
図14B】本発明のアクチュエータを示す図
図15A】本発明のアクチュエータを示す図
図15B】本発明のアクチュエータを示す図
図16】本発明のインフレータのピアスピンを示す図
図17】本発明のインフレータのマニホールドアセンブリの第1の実施形態を示す図
図18】本発明のインフレータのマニホールドアセンブリの第1の実施形態を示す図
図19】本発明のインフレータのマニホールドアセンブリの第1の実施形態を示す図
図20】本発明のインフレータのマニホールドアセンブリの第1の実施形態を示す図
図21】本発明のインフレータのマニホールドアセンブリの第1の実施形態を示す図
図22】本発明のインフレータのマニホールドアセンブリの第1の実施形態を示す図
図23A】本発明のインフレータの第2の実施形態の断面図
図24A図23の分解斜視図
図25】本発明のインフレータの第2の実施形態のボビンハウジングを示す図
図26】本発明のインフレータの第2の実施形態のボビンハウジングを示す図
図27A】本発明のインフレータの第3の実施形態の断面図
図28A】本発明のインフレータの第3の実施形態の断面図
図29】本発明の第3の実施形態のインフレータの上面図
図30】本発明の第3の実施形態のインフレータの上面図
図31A】本発明のインフレータの第3の実施形態の分解斜視図
図32】表示窓を密閉して窓からの水の侵入を防ぐシースルーレンズの分解透視図
図33】シースルーレンズの拡大斜視図
図34】本発明のマニホールドアセンブリの一実施形態を示す側面図
図35】マニホールドの側面図
図36】マニホールドの斜視図
図37図34の斜視図
図38図34の斜視図
図39】マニホールドアセンブリの立面図
図40】マニホールドアセンブリの立面図
図41】マニホールドに取り付けられたマニホールドアセンブリの立面図
図42図34および図36図41のマニホールドアセンブリと併用することを目的とした取り外しキーの斜視図
図43図34および図36図41のマニホールドアセンブリと併用することを目的とした取り外しキーの斜視図
図44】マニホールドアセンブリに取り付けられた取り外しキーを示す立面図
図45】マニホールドアセンブリからマニホールドを外すために旋回した取り外しキーを示す立面図
図46】取り外されたマニホールドを示す図
図47B】フードの第2の実施形態の下側の斜視図であり、その通気孔および軸タブをよりよく示す図
【発明を実施するための形態】
【0025】
同様の参照数字は、複数の図を通して同様の部品を指す。
【0026】
図1図8を参照すると、本発明の使い捨てインフレータ10は、インフレータブル(inflatable:図示せず)に音波溶接される(sonic welded)ことを意図したマニホールドアセンブリ16と流体連通している従来のガスカートリッジ(図示せず)のねじ付きネック(threaded neck)を受け入れるためのねじ入力(threaded input)14を一端に有するインフレータ本体12を備える。インフレータ本体12の他端は、ボビン20に係合するアニュラーリングシート(annular ring seat)32によってばね式アクチュエータ24をコックポジションに保持する溶解性ピル22を有するボビン20を備える自動および手動アクチュエータアセンブリ18の組み合わせを含む。本体12の端部には、フード26がスナップ嵌めされて(snap-fitted)いる。フード26は、フォーク状端部30をアニュラーリングシート32に係合させた状態で維持し(図6参照)、アクチュエータ24のフォーク状端部30のタイン(tines)30Tに把持される内側に延びる軸方向タブ28を用いて本体12の端部にフード26をしっかり保持するよう、アクチュエータ24のフォーク状端部30の少なくとも1対のタイン30Tに係合し、それにより絞られる(squeezed by)少なくとも1つの内側に延びる軸方向タブ28を含む(例えば、フード26を取り外すために約10ポンドから15ポンドもの引っ張り力を必要とする)。
【0027】
ばね式アクチュエータ24とフード26の2つの実施形態が存在する。ばね式アクチュエータ24の第1の実施形態は、2つのタイン30Tを有するフォーク状端部30を備え、フード26の第1の実施形態は、2つのタイン30Tの間に把持される1つのタブ28を備えるのに対し、ばね式アクチュエータ24の第2の実施形態は、4つのタイン30Tを有するフォーク状端部30を備え、フード26の第2の実施形態は4つのタイン30Tによりそれぞれ把持される、「X」象限に並んだ2つのタブ28(図47参照)を備える点で、相違点が認められる。第1の実施形態はアニュラーリングシート32を採用しているのに対し、第2の実施形態はアニュラーリングシート32の必要性を排除している。明確にするために、図面に表示されて説明されている場合、第1の実施形態は末尾に「A」(すなわち、図5A図6A図7A図8A図13A図14A図15A図23A図24A図27A図28A、および図31A)を付けて示され、一方、図面に表示されて説明されている場合、第2の実施形態は末尾に「B」(すなわち、図5B図6B図7B図8B図14B図15B、および図47B)が付けて示されている。
【0028】
フード26は、そうでなければインフレータ10の意図しない発射を引き起こすかもしれない水しぶき(splashes of water)からボビン20内のピル22を保護することが知られている。フード26は、浸漬時にボビン20が急速に浸水することを保証するために、ボビン20に近接するフード26の下の領域の通気を可能にする通気孔26Hを含んでもよい。フード26は、好ましくは、インフレータ10の動作可能な状態を示すために緑色に着色される。フード26は、インフレータ本体12の端部およびボビン20を隠し、フード26を取り外すと見えるようにそれぞれまたは両方が赤色に着色され、それによって「使用済み」または動作不能状態を示す。
【0029】
フード26が取り外されると、フォーク状端部30がガスカートリッジに向かって内側に移動し(以下でより詳細に説明される)、したがってフード26の内側に延びる軸方向タブ28を再び把持できないという事実により、フード26は単に再装着できない場合があることに留意されたい。確かに、ユーザがフード26を再装着しようとしても、単に脱落するだけである。
【0030】
テザーアセンブリ38は、フード26から外側に延びるその孔42を介して軸方向タブ40に接続される。本発明によれば、テザーアセンブリ38は、ジャークハンドル39と、その長さに沿って延びる複数の有棘突起43(例えば、3つ示されている)を有する柔軟な細長い部材41とが同時成形されて構成されている。有棘突起43は、その後端に向かって角度が付けられ、平坦な部分がジャークハンドル39に面している。角度を付けた部分により、細長い部材41の後端を孔42に挿入し、有棘突起43を孔42から所望の長さまに達するまで引っ張ることができる。有棘突起43の平坦部は、有棘突起43が孔42から引き戻されることを妨げる。所望の長さに達したら、露出した後端を切り落とすことができる。この機能により、長さの異なるテザーを有するインフレータの在庫を持つ必要がなくなる。
【0031】
手動操作の場合、テザー38を引っ張ると、フード26の内側に伸びる軸方向タブ28をアクチュエータ24のフォーク状端部30のタイン30Tに把持されている状態から引き抜くことにより、ピアスピン46を有するアクチュエータ24を重いばね44でガスカートリッジに向けて強制的に動かしてガスカートリッジの壊れやすいシールに貫通できるようにして、本体12からフード26を切り離す。
【0032】
自動操作の場合、浸水により錠剤22が溶解すると、ボビン20のアーム36を内側に旋回(pivot)して、ラジアルシート34の集合径(collective diameter)を拡大し、それにより、第1の実施形態の場合、リングシート32を解放し、第1および第2の実施形態の場合、ピアスピン46がガスカートリッジの壊れやすいシールを貫通するように、アクチュエータ24を重いバネ44によりガスカートリッジに向けて強制的に移動させる。
【0033】
より詳細には、図7図13に示すように、ボビン20は、ボビンハウジング48内に配置される。ボビン20とボビンハウジング48の内腔とは、ボビン20がハウジング48に正しく右側から挿入されることを保証するために、従来の非対称の相補キー溝(keyways)50Bおよび50Hを任意に含んでもよい。この点に関して、ボビン20は、アセンブリマシンによって自動的に組み立てられてもよく、その場合、キー溝50は不要であることに留意されたい。
【0034】
ハウジング48は、ハウジング48の端部から延びるボス56の対応するスロット54を通る本体12の長手方向の壁の対応する孔58に嵌る、一対の間隔を空けたダボ52により、本体12の長手方向のボア内に回転方向および軸方向に剛性的に固定される。高圧バネ44は、ダボ53とアクチュエータ24に形成されたアニュラーレッジ(annular ledge)60との間に圧縮されて配置され、それにより、アクチュエータ24を常にガスカートリッジに向けて付勢する。
【0035】
図14および図15に最もよく示されているように、アクチュエータ24は、細長いシャフト62を備え、そのアニュラーレッジ60が一体的に形成されている。レッジ60のばね側は、ばね44をレッジ60にセンタリングするために、等間隔の複数(例えば4つ)の半径方向突起64を備える。アクチュエータ24の端部には、ガスカートリッジの壊れやすいシールに整列する杭(stakes)46Sが圧入された(press-fitted)ピアスピン46が含まれている。従来のOリング68を受け入れるためのOリング溝66が、本体12の長手方向ボアの小径部分70に延びるアクチュエータの部分に形成され、発射時に、カートリッジからの全ての圧縮ガスが本体12の排気ポート72を通って、マニホールドアセンブリ16を通り、インフレータブルに出ることを保証する。アクチュエータ24は、アクチュエータ24の対向する側面から半径方向に延びる対向する位置合わせ耳(alignment ears)74をさらに含む。位置合わせ耳74は、ボビンハウジング48のボス56に形成された対応するスロット76に嵌り、アクチュエータ24の回転運動を妨げる。同様に、レッジ60の外縁は、本体12の長手方向ボアの内側内腔に形成されたスロット80に乗る一体的に形成された突起78を含む。
【0036】
図6Aに最も良く示されているように、第1の実施形態では、アクチュエータ24のフォーク状端部30は、側面がアクチュエータアセンブリ18に向かってテーパー状になっている2つの弾力性のあるタイン30Tを備える。フォーク状端部30のタイン30Tはそれぞれ、リングシート32の端部に形成された内側アニュラーシート84上に係合するように構成され寸法設定されたノッチ82を備える。
【0037】
図6Bに最もよく示すように、第2の実施形態では、アクチュエータ24のフォーク状端部30は、第1の実施形態の場合のように、リングシート32の必要性を排除するために、集合的に円形構成に形成された4つの弾力性タイン30Tを備える。4つのタイン30Tの側面は、アクチュエータアセンブリ18に向かってテーパー状になっている。フォーク状端部30の4つのタイン30Tは、それぞれノッチ82を備える。
【0038】
第1の実施形態では、インフレータ10が発射準備の整った静止状態にあるとき、2つのタイン30Tの間に位置するフード26の軸方向タブ28が、そのノッチ82をリングシート32の内側アニュラーシート84と係合状態に維持することに留意されたい。同時に、ボビン20のアーム36のラジアルシート34は、リングシート32の外側シート86に係合し、それにより、ばね44の付勢力を受けたばね式アクチュエータ24の移動を妨げる。
【0039】
これに対応して、第2の実施形態では、インフレータ10が発射準備の整った静止状態にあるとき、4つのタイン30Tの間に位置するフード26の軸方向タブ28が、そのノッチ82をボビン20のアーム36のラジアルシート34に係合した状態に維持する円形構成を形成し、それにより、ばね44の付勢力を受けたばね式アクチュエータ24の移動を妨げることに留意されたい。
【0040】
しかし、手動膨張中にフード26がテザー38を介してインフレータ10から手動で引き離されるとすぐに、軸方向タブ40がタイン30Tの間から取り除かれる。タイン30Tの柔軟性と、ノッチ82とアニュラーリングシート32(第1の実施形態)のシート84の内側部分のそれぞれ一致する斜面80Sおよび84Sにより、ばね44の付勢力を受けたタイン30Tが、それぞれの斜面80Sおよび84Sにより内側に付勢されて完全にフォーク状端部30から外れると、そのばね44の付勢力がアクチュエータ24を駆動してそのピアスピン46をガスカートリッジの壊れやすいシールに押し込む。
【0041】
同様に、第1の実施形態では、インフレータ10を水に浸漬してピル22を溶解させる際の自動膨張時に、リングシート32の外側シート86の一致する斜面86Sとラジアルシート34の内側斜面34Sとにより、ばね44の力でピル22のアーム36が外側に押し出される。アーム36の外側への移動によりリングシート32が完全に解放されると、ばね44の付勢力がアクチュエータ24を駆動してそのピアスピン46をガスカートリッジの壊れやすいシールに押し込む。
【0042】
これに対応して、第2の実施形態では、インフレータ10を水に浸漬してピル22を溶解させる際の自動膨張時に、一致する斜面80Sとラジアルシート34の内側斜面34Sとにより、ばね44の力でピル22のアーム36が外側に押し出される。アーム36の外側への移動によりタイン30Tが完全に解放されると、ばね44の付勢力がアクチュエータ24を駆動してそのピアスピン46をガスカートリッジの壊れやすいシールに押し込む。
【0043】
図17図22に示すように、マニホールドアセンブリ18の第1の実施形態は、インフレータブルに音波溶接(またはヒートシール)されることを意図した円形フランジ90を有するマニホールド88を備える。マニホールド88は、概ね正方形の壁94に囲まれ、直立した概ね円筒形のオス型ボス92を備える。これに対応して、マニホールドアセンブリ18は、インフレータ本体12上に、本体12の排気口72と流体連通するメス型開口部98を有する概ね正方形のボス96を備える。正方形の壁96を正方形の壁94に挿入して嵌合させると、メス型開口部98はオス型ボス92に流体接続され、従来のOリングを利用して流体シールを形成する。正方形の壁94および96の嵌合する正方形の構成は、インフレータ本体12とマニホールド88との間の任意の回転運動の前兆となることに留意されたい。
【0044】
正方形のボス96の対向する外側面から下側に延びる一対のクリップ110は、オス型ボス92の対向する外側面の対応するノッチ104に係合してオス型ボス92と流体連通するメス型開口部98をシールする有棘突起(barbed projections)102を含む。
【0045】
発射後、使用済みインフレータ10は、取り外しキー106を使用してユーザが除去してもよい。図21および図22に最もよく示されているように、一実施形態では、取り外しキー106は、クリップ110と正方形のボス92の対向する外側面との間に係合してクリップ110間の距離を強制的に十分に広げ、それらの有棘突起102をそれぞれのノッチ104から外し、使用済みインフレータ10を取り外し、新しいものを取り付けることができるようにする対向アーム108を備える。
【0046】
任意に、取り外しキー106の再利用を妨げるために、対向するアーム108はそれぞれ、使用済みインフレータ10を取り外すための設置時に、保持バーブ(retention barbs)110Bがインフレータ本体12上のクリップ110間の所定の位置にキー106を保持するように、保持バーブ110Bを含むことができる。したがって、取り外しキー106は、使用済みインフレータ10から取り外すことができないため、再利用不可となる。これに対応して、取り外し不可能なキー106がクリップ110間の距離を離しすぎて、その有棘突起102がそれぞれのノッチ104と係合できないという事実により、使用済みインフレータ10は、再利用不可となる。確かに、ユーザが使用済みインフレータの10を再装着しようとすると、単純に失敗するであろう。
【0047】
再利用不可能な取り外しキー106は、使用済みインフレータ10の動作不能状態を示すために赤色に着色されることが予想される。それぞれの新しい使い捨てインフレータ10が、インフレータブルに成形されたマニホールド88からユーザによる使用済みインフレータ10の取り外しを容易にする取り外しキー106とともに販売されることが想定される。その後、新しい使い捨てインフレータ10は、マニホールド88に取り付けられ得る。
【0048】
図27および図28に示すように、窓114により、ユーザは、図27のようなカラーインジケータ112(例えば、緑色)または図28のようなレッジ60(例えば、赤色に着色)のいずれかを視認することができる。カラーインジケータ112は、インフレータが準備完了モード(condition-ready mode)、または、発射済みまたは準備未完了モード(fired or condition-not-ready mode)でコックされていることをユーザが判断できるようにするために、レッジ60の色とは異なる色(たとえば、緑と赤)になっている。コックポジションにいるときは、図27に示すように、カラーインジケータ112は窓114から視認することができる。インフレータが発射されると、図28に示すように、カラーインジケータ112は、レッジ60によってねじ入力14の方向に向かって強制的に圧縮される。この位置の変更は、カラーインジケータ112をシリコンや発泡体などの容易に圧縮できる材料で構成することによって達成できる。また、圧縮可能なカラーインジケータ112は、窓114を密閉して、そこから降雨などの水が飛散するのを防止する機能を有する。
【0049】
インフレータ10が発射すると、赤色のレッジ60は、図27に示す元の非圧縮位置から緑色のカラーインジケータ112を圧縮し、その結果、赤色のレッジ60は窓114(図28参照)から視認できるようになり、発射状態を視覚的に示す。したがって、ユーザが色の変化を視認すると、インフレータが発射され、もはや稼働しておらず、処分されるべきものであることがわかる。
【0050】
圧縮可能なカラーインジケータ112が発射時に窓114に留まる可能性を排除するために、カラーインジケータ112は、好ましくは、窓114から凹んでいる。しかし、カラーインジケータ112がこのように凹んでいると、もはや窓114を密閉して、窓114を介してインフレータ10に水が侵入するのを防ぐことはない。図32および図33に示すように、視覚的に透明なシースルーレンズ120が窓114にスナップ嵌めされ、インフレータ10の発射前の緑色のカラーインジケータ112および発射後の赤色のレッジ60をレンズ120を通して視認することを可能にしながら、インフレータ10への水の侵入を防止する。
【0051】
レンズ120は、窓114に密着してそれを密閉するように構成され、かつ寸法を定められた円弧状部分122を備える。レンズ120は、半径方向内側に延びる突起124を有する対向するアーム122それぞれによって、窓114の上の位置に保持される。アーム122は、窓114の両側でインフレータ本体12に形成された対応するスロット126に適合するように構成される。内側に延在する突起124は、スロット126の底部に形成された対応するくぼみ128にスナップ嵌めするように構成され、それによってレンズ120を窓114上の位置に固定する。
【0052】
第2の実施形態では、マニホールドアセンブリ16は図34図45に示されている。この第2の実施形態では、インフレータ本体12は、インフレータブルに音波溶接(またはヒートシール)されることを意図した円形フランジ132を有するマニホールド130を備える。マニホールド130は、概ね正方形壁138に囲まれ、直立した概ね円筒形のオス型ボス136を備える。正方形の壁138の外側は、それぞれ垂直方向に延びる挿入ノッチ142と水平方向の円弧状ノッチ144とからなる一対の対向するラグノッチ(lug notches)140を備える。それに対応して、マニホールドアセンブリ18は、インフレータ本体12上に、それぞれ内側に延びるタブ部分150を有する垂直に延びるラグ部分148からなる一対の対向するラグ146を備える。ラグ部分148はマニホールド130の挿入ノッチ142にスライドするように構成され寸法設定されているのに対し、タブ部分150はその弧状ノッチ144に回転可能にスライドするように構成され寸法設定されている。
【0053】
インフレータ10をマニホールド130に固定するために、ユーザはメス型開口部98をオス型ボス136に位置合わせして2つを嵌合すると、垂直ラグ部分148が垂直ノッチ142にスライドする。その後、ユーザがインフレータ10を約8分の1回転させると、タブ150が円弧状ノッチ144に回転移動し、それによってインフレータ10をインフレータ130に固定する。
【0054】
インフレータ本体12は、それぞれのラグ146から延びる一対の対向する弾力性のある円弧状アーム152を備える。それぞれのアーム152の端部は、ロック突起(lock protrusion)154を含む。円弧状アーム152の曲線とそのロック突起154は、ロック突起154がマニホールド130の壁138の上面に係合した後、メス型開口部98がマニホールド130のオス型ボス136に押し付けられるとインフレータ本体12に向かって弾力的に撓むように構成および寸法設定される。インフレータ10が約8分の1回転すると、ロック突起154が壁138の上面から滑り落ち、マニホールド130の垂直ノッチ144に嵌る。したがって、ロック突起154は、マニホールド130に対するインフレータ10の逆回転を防止する。したがって、インフレータ10はマニホールド130に固定され、ロック突起154によって逆回転が妨げられるため、ユーザが取り外し工具なしで取り外すことはできない。
【0055】
インフレータ10を発射または交換した後、ユーザが取り外しキー160を使用して使用済みインフレータ10を取り外すことができる。図42図46に対応する図42および図43に示すように、取り外しキー160は、ユーザが容易に把持できるように人間工学的に構成された上部162を備える。一対の脚部164は、上面部162から下側に延びている。それぞれの脚部164は、脚部164に対して実質的に直角に延びる足部166を含む。
【0056】
取り外しキー160を使用するには、ユーザは、脚部164がインフレータ本体12を跨ぐように、および足部166がそれぞれのロック突起154の下に引っ掛かるように、インフレータ本体12の周りにキー160を挿入する。インフレータ本体12の反対側(the other side)には大きな凹部168が設けられており、下に引っ掛ける(hooking-under)ための十分なクリアランスが確保されている。一旦下に引っ掛かると、取り外しキー160は、ユーザがキー130を逆回転できるようロック突起154を壁138の上面の上方または同じ高さに持ち上げるように、足部166のヒール166Hがマニホールド130(例えば、円形フランジ132)の上面に対して支点となるよう、インフレータ10のカートリッジの端部から離れるように旋回する。
【0057】
インフレータ本体12の反対側には、いま旋回したキー160を保持するための小さな凹部170を設けてもよい。インフレータ10は、ロック突起154が垂直ノッチ144からの外れているため、8分の1逆回転することができる。一旦逆回転すると、インフレータ10はマニホールド130から取り外すことができる。
【0058】
それぞれの足部166は、ロック突起154が足部166によって引っ掛けられた状態から不注意に滑り落ちるのを防ぐために、ロック突出部154の反対側に引っ掛ける、足部166のつま先端部から延びる保持バーブ168を任意に含んでもよい。最後に、この第2の実施形態のキー160は使用済みインフレータ10から取り外すことができるが、ユーザは、それにもかかわらず、キー106を使用済みインフレータ10とともに廃棄すべきである。
【0059】
本発明は、前述の説明の他に、添付の特許請求の範囲に含まれるものを含む。本明細書では、その好ましい形態についてある程度の特殊性をもって説明したが、好ましい形態の本開示は例示のためになされたに過ぎず、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、その構造、組み合わせ、または部品の配置の詳細における多数の変更を頼ることができると理解されるべきである。
【0060】
以上、本発明について説明した。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6A
図7A
図7B
図8A
図8B
図9
図10
図11
図12
図13A
図14A
図14B
図15A
図15B
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23A
図24A
図25
図26
図27A
図28A
図29
図30
図31A
図32
図33
図34
図35
図36
図37
図38
図39
図40
図41
図42
図43
図44
図45
図46
図47B
【国際調査報告】