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特表2023-538258カメラモジュール、カメラモジュールの製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-07
(54)【発明の名称】カメラモジュール、カメラモジュールの製造方法
(51)【国際特許分類】
   G02B 7/02 20210101AFI20230831BHJP
【FI】
G02B7/02 E
G02B7/02 Z
G02B7/02 A
G02B7/02 C
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023507590
(86)(22)【出願日】2021-07-16
(85)【翻訳文提出日】2023-03-17
(86)【国際出願番号】 EP2021069999
(87)【国際公開番号】W WO2022028861
(87)【国際公開日】2022-02-10
(31)【優先権主張番号】102020209775.5
(32)【優先日】2020-08-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591245473
【氏名又は名称】ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100195408
【弁理士】
【氏名又は名称】武藤 陽子
(72)【発明者】
【氏名】ヌジョ・カラスコーザ,ジョアオ・フェルナンド
【テーマコード(参考)】
2H044
【Fターム(参考)】
2H044AA16
2H044AC01
2H044AE06
2H044AJ04
2H044AJ06
(57)【要約】
本発明は、電気的インターフェイス(3)を備えた対物レンズ(2)と、電気的インターフェイス(3)の領域内の対物レンズ(2)の電気接触手段を備えた対物レンズホルダ(4)とを含むカメラモジュール(1)であって、この電気接触手段はさらにカメラモジュール(1)の電子機器と、とりわけプリント基板(5)と接続しているカメラモジュール(1)に関する。本発明によれば、電気接触手段は、接点バネ(8、9)を有する2つの接点リング(6、7)を含み、これらの接点リング(6、7)は、第1および第2の電極を形成しており、かつ間にあるスペーサ(10)によって電気絶縁されており、この両方の接点リング(6、7)は、対物レンズホルダ(4)およびスペーサ(10)によって可動に支持されている。本発明はさらに、カメラモジュール(1)の製造方法に関する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気的インターフェイス(3)を備えた対物レンズ(2)と、前記電気的インターフェイス(3)の領域内において前記対物レンズ(2)の電気接触手段を備えた対物レンズホルダ(4)とを含むカメラモジュール(1)であって、前記電気接触手段がさらに前記カメラモジュール(1)の電子機器と、とりわけプリント基板(5)と接続しているカメラモジュール(1)において、
前記電気接触手段が、接点バネ(8、9)を有する2つの接点リング(6、7)を含み、前記接点リング(6、7)が、第1および第2の電極を形成しており、かつ間にあるスペーサ(10)によって電気絶縁されており、前記両方の接点リング(6、7)が、前記対物レンズホルダ(4)および前記スペーサ(10)によって可動に支持されているカメラモジュール(1)。
【請求項2】
前記電気的インターフェイス(3)が、前記対物レンズ(2)の外周面側に配置された2本の接点路(11、12)を含み、前記接点路(11、12)が、前記対物レンズ(2)と前記対物レンズホルダ(4)の間のリング間隙(13)に沿って前記接点リング(6、7)に向かい合い、前記リング間隙(13)が、前記接点リング(6、7)の前記接点バネ(8、9)によって繋げられ、これにより前記接点バネ(8、9)が、プリロード下で前記接点路(11、12)に当接することを特徴とする請求項1に記載のカメラモジュール(1)。
【請求項3】
前記接点リング(6、7)が、自由端で屈曲している接点脚部(14、15)により、軸方向に弾性をもって前記対物レンズホルダ(4)に突っ張り支持されていることを特徴とする請求項1または2に記載のカメラモジュール(1)。
【請求項4】
前記接点脚部(14、15)が、前記対物レンズホルダ(4)に配置された導体路(16、17)に接触することを特徴とする請求項3に記載のカメラモジュール(1)。
【請求項5】
前記導体路(16、17)が、前記対物レンズホルダ(4)の張出部(19)の下面(18)で一平面内に配置されており、かつ/または円弧状に走ることを特徴とする請求項4に記載のカメラモジュール(1)。
【請求項6】
前記導体路(16、17)がそれぞれ、好ましくは屈曲させて製作されている接点要素(20、21)により、前記カメラモジュール(1)の前記電子機器と、とりわけ前記プリント基板(5)と接続されていることを特徴とする請求項4または5に記載のカメラモジュール(1)。
【請求項7】
対物レンズ(2)、対物レンズホルダ(4)、および画像センサ(22)を備えたカメラモジュール(1)を製造するための方法であって、前記対物レンズ(2)が、前記対物レンズホルダ(4)に嵌め込まれ、電気接触され、かつ前記電気接触を維持したまま前記画像センサ(22)に対して位置合わせされる方法において、
前記対物レンズ(2)が、2つの可動に支持されて、電気的に互いから絶縁された接点リング(6、7)の接点バネ(8、9)によって電気接触され、これにより、前記画像センサ(22)に対する前記位置合わせの際の前記対物レンズ(2)の移動が、前記接点リング(6、7)の移動によって補われることを特徴とする方法。
【請求項8】
帰属の前記接点バネ(8、9)を備えた各接点リング(6、7)により、前記電気接触の一方の電極が形成されることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記接点リング(6、7)が、前記対物レンズホルダ(4)およびスペーサ(10)によって可動に支持されることを特徴とする請求項7または8に記載の方法。
【請求項10】
前記対物レンズホルダ(4)、前記接点リング(6、7)、および前記スペーサ(10)が事前に組み立てられ、かつ事前に組み立てられた構造ユニットとして取り付けられることを特徴とする請求項7から9のいずれか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1のプリアンブルの特徴を備えるカメラモジュールに関する。このカメラモジュールは、とりわけ自動車分野で、例えば周辺環境監視のために用いられ得る。代替的な使用分野は、消費者領域および/または業務用のもしくは学術的な用途からのモバイル端末機器である。
それだけでなく本発明はカメラモジュールの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的なカメラモジュールは、電気的インターフェイスを備えた対物レンズと、電気的インターフェイスの領域内の対物レンズの電気接触手段とを含む。これにより、例えば、レンズ、とりわけフロントレンズ、対物レンズの曇りおよび/または凍結を防止するレンズヒータまたは対物レンズヒータの動作のために、対物レンズが電気エネルギーを供給可能である。その代わりにまたは付け加えて、電気エネルギーは、オートフォーカス機構、アクティブ手ぶれ補正、可変絞り、またはそれに類することの動作のために使用され得る。
【0003】
カメラ対物レンズの既知の電気接触手段は差込コネクタである。この差込コネクタにより、対物レンズと、カメラモジュール内部の電子機器または外部の電圧供給部との間の差込接続が確立され得る。しかしながら内部の電子機器との差込接続の確立は、たいていは非常に狭い設置スペース条件に基づいて困難なことが明らかであり、これにより差込接続は大量生産には適していない。外部の電圧供給部との差込接続の確立は、カメラモジュールに適合した設置スペースを必要とする。加えて外部の接触部は、カメラモジュールの信頼性および/または寿命に悪影響を及ぼし得る例えば湿気のような環境影響に曝される。
【0004】
電気接触に関するさらなる問題は、カメラモジュールを組み立てる際に、対物レンズが、電気接触するだけでなく、さらにカメラモジュールの画像センサに対して位置合わせされなければならないことによって生じる。これは、例えば「アクティブアライメント」によって行われ、これに関し対物レンズは、5つの軸に沿って、画像センサに対して位置合わせされる。位置合わせの後、対物レンズの位置が硬化型接着剤によって固定される。したがって対物レンズの電気接触部は、位置合わせの際の5つの軸に沿った対物レンズの移動を補うことができなければならない。これを可能にするのは例えばバネ接点である。ただし、接着剤が完全に硬化するまでは小さな力しか受け止められないので、バネ接点は一般的に、固定に用いられる接着剤の許容できない負荷を生じさせる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
それゆえ本発明の基礎となる課題は、カメラモジュールの対物レンズの、できるだけ掛かる力が少ない電気接触を提示することであり、加えて「アクティブアライメント」の際の対物レンズの移動を補い得ることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この課題を解決するため、請求項1の特徴を有するカメラモジュールおよび請求項7の特徴を有する方法が提案される。本発明の有利な形態はそれぞれの従属請求項から読み取れる。
【0007】
提案されるカメラモジュールは、電気的インターフェイスを備えた対物レンズと、電気的インターフェイスの領域内の対物レンズの電気接触手段を備えた対物レンズホルダとを含み、この電気接触手段はさらにカメラモジュールの電子機器と、とりわけプリント基板と接続している。本発明によれば、電気接触手段は、接点バネを有する2つの接点リングを含み、これらの接点リングは、第1および第2の電極を形成しており、かつ間にあるスペーサによって電気絶縁されている。この両方の接点リングは、対物レンズホルダおよびスペーサによって可動に支持されている。
【0008】
提案されるカメラモジュールでは、対物レンズの電気接触が接点バネによってもたらされるにもかかわらず、この接触は掛かる力が少ない。というのも接点バネは、可動に支持された接点リングに配置されており、これにより対物レンズの移動が接点リングの移動によって補われ得るからである。このために接点バネのバネ力は、対物レンズの移動の際に接点バネができるだけ変形されずに、接点リングだけがまたは接点リングが優先的に移動されるよう調整されていることが好ましい。
【0009】
これに加え、提案される電気接触手段の接点リングはそれぞれ複数の接点バネを有し、これらの接点バネは、それぞれの接点リングの内周面に沿ってできるだけ均一に分散して、好ましくは互いに対して同じ角距離で配置されており、これにより対物レンズはその外周面に沿って、1つの側にではなく均一に負荷を掛けられる。これは、接点バネを含む接点リングが電気接触の両方の電極のそれぞれ一方を形成するので可能である。したがって電気接触の両方の電極は、スペーサによって軸方向の間隔をあけて、かついつも通り互いに対して角距離をあけずに配置されている。
【0010】
本発明の好ましい一実施形態によれば、電気的インターフェイスは、対物レンズの外周面側に配置された2本の接点路を含み、これらの接点路は、対物レンズと対物レンズホルダの間のリング間隙に沿って接点リングに向かい合う。つまり、各接点リングまたは各電極に1本の接点路が割り当てられている。このリング間隙は、接点リングの接点バネによって繋げられ、これにより接点バネは、プリロード下で接点路に当接する。このプリロードが、対物レンズの位置合わせの際、接点バネと接点路との接触を保証する。
【0011】
さらに、接点リングが、自由端で屈曲している接点脚部により、軸方向に弾性をもって対物レンズホルダに突っ張り支持されていることが提案される。弾性のある突っ張り支持は、以下でz方向と呼ばれる軸方向での接点リングの移動を可能にする。同時に、弾性のある突っ張り支持により、移動中の接点リングが対物レンズホルダに確実に保持されていることが保証されている。これらの接点脚部がそれぞれ、接点リングにおいて径方向の外側に配置されており、かつそれぞれの接点リングから軸方向またはz方向に延びることが好ましい。接点脚部の屈曲した端部が、径方向の外側へと延び、かつ対物レンズホルダを下から把持することが好ましい。
【0012】
本発明の発展形態では、接点脚部が、対物レンズホルダに配置された導体路に接触することが提案される。この導体路により、カメラモジュールの電子機器に対する、とりわけプリント基板に対する接続が直接的または間接的に確立されていてもよい。接点脚部と導体路の接触が屈曲した自由端によって行われることが好ましく、この自由端により接点脚部は対物レンズホルダに弾性をもって突っ張り支持されている。つまり、突っ張り支持および接触の領域が一致している。こうすることで、両方の接点リングの移動に関係なく、接点脚部と導体路の接触が維持され続けることが保証されている。
【0013】
導体路は、対物レンズホルダの張出部の下面で一平面内に配置されていることが好ましい。この配置は、両方の接点リングの接点脚部の屈曲した自由端が、対物レンズホルダを下から把持することを可能にし、これにより接点リングは、一方で確実に対物レンズホルダに保持されており、他方でさらに対物レンズホルダおよびスペーサに対して相対的に移動し得る。したがって、対物レンズホルダ、接点リング、およびスペーサは事前に組み立てられ、かつ事前に組み立てられた構造ユニットとして取り付けられ得る。
【0014】
さらに、導体路が円弧状に走ることが提案され、これにより両方の接点リングの接点脚部の突っ張り支持および接触のためにできるだけ大きな面積が提供される。両方の円弧状の導体路が、対物レンズを収容するための対物レンズホルダの開口部の縁で向かい合っていることが好ましい。同時に、接点脚部はこの開口部に沿って導体路に案内され得る。導体路の円弧状の軌道はそれぞれ180°未満の角度範囲に延び、したがって導体路は電気的に互いから絶縁されている。というのも、各導体路は一方の接点リング、つまり一方の電極に割り当てられているからである。それにもかかわらず、1つの接点リングのすべての接点脚部を軸方向に弾性をもって対物レンズホルダで突っ張り支持できるように、導体路の円弧状の軌道は一部の領域で中断されている場合もある。この領域は、それぞれもう一方の電極を形成する接点リングの1つの接点脚部の突っ張り支持に利用され得る。これにより、1つの接点リングの接点脚部は互いに対して同じ角距離でそれぞれの接点リングに配置されていてもよく、これにより、接点リングが最適に突っ張り支持されている。
【0015】
さらに、導体路がそれぞれ、好ましくは屈曲させて製作されている接点要素により、カメラモジュールの電子機器と、とりわけプリント基板と接続されていることが提案される。つまりこの接点要素により、導体路と電子機器またはプリント基板との間の軸方向の間隔が繋げられ得る。接点要素の屈曲した実施形態の場合、同時に径方向の間隔が繋げられ得る。
【0016】
冒頭に挙げた課題を解決するため、さらに、対物レンズ、対物レンズホルダ、および画像センサを備えたカメラモジュールを製造するための方法が提案される。この方法では、対物レンズが、対物レンズホルダに嵌め込まれ、電気接触され、かつ電気接触を維持したまま画像センサに対して位置合わせされる。本発明によれば対物レンズは、2つの可動に支持されて、電気的に互いから絶縁された接点リングの接点バネによって電気接触され、これにより、画像センサに対する位置合わせの際の対物レンズの移動は、接点リングの移動によって補われる。
【0017】
両方の接点リングの可動の支持は、対物レンズの、掛かる力が少ない電気接触に寄与すると同時に、位置合わせの際の対物レンズの移動を補うことを可能にする。5つの軸に沿った対物レンズの位置合わせを可能にするため、可動の支持は、すべての3つの空間方向に、つまりx方向、y方向、およびz方向にリングの各々を移動できるように設計されていることが好ましい。
【0018】
電気接触のために、対物レンズは外周面側に、例えば2本の一周している接点路からなる電気的インターフェイスを有することができ、したがって、両方の接点リングの接点バネが接点路に当接され得る。
【0019】
帰属の接点バネを備えた各接点リングに、対物レンズでの一方の接点路が割り当てられていることが好ましい。というのも、帰属の接点バネを備えた各接点リングにより、電気接触の一方の電極が形成されるからである。これは、両方の接点リングが、間にあるスペーサによって電気絶縁されているので可能である。このためにスペーサは電気絶縁材料から、例えばプラスチックから製造されている。リング状のスペーサが使用されることが好ましい。
【0020】
接点リングが、対物レンズホルダおよびスペーサによって可動に支持されていることがさらに好ましい。つまり接点リングは、対物レンズホルダに対しておよびスペーサに対して可動である。したがって両方の接点リングが互いに独立して移動することもできる。
【0021】
対物レンズホルダ、接点リング、およびスペーサが事前に組み立てられ、かつ事前に組み立てられた構造ユニットとして取り付けられることが有利である。対物レンズホルダにおける接点リングの保持は、接点脚部によってもたらされてもよく、接点脚部は、その自由端で屈曲して、軸方向またはz方向に弾性をもって対物レンズホルダに突っ張り支持されている。これにより接点リングは、一方で確実に保持されており、他方でさらにすべての3つの空間方向、つまりx方向、y方向、およびz方向に可動である。スペーサは接点リングによって保持される。
【0022】
提案される方法は、前述の本発明によるカメラモジュールの製造に適している。したがって接点リングとカメラモジュールの電子機器との、とりわけプリント基板との接続は、前述のカメラモジュールの接続に倣って実施され得る。
本発明の好ましい一実施形態が以下に添付の図面に基づいてより詳しく解説される。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明によるカメラモジュールの断面図である。
図2図1の部分拡大図である。
図3】対物レンズの電気接触手段を含む、図1のカメラモジュールの対物レンズホルダの斜め上からの透視図である。
図4図3の対物レンズホルダの斜め下からの透視図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1に示された本発明によるカメラモジュール1は、対物レンズ2、対物レンズホルダ4、および画像センサ22を含む。カメラモジュール1を製造する際、とりわけ組み立てる際、対物レンズ2は、電気接触されなければならず、かつ画像センサ22に対して位置合わせされなければならない。これは、電気接触が維持され続けるために、位置合わせに必要な対物レンズ移動を許容するまたは補う電気接触を必要とする。
【0025】
このため、図示されたカメラモジュール1は、電気的インターフェイス3の領域内の対物レンズ2の電気接触手段を含む対物レンズホルダ4を有する。電気的インターフェイス3は、ここでは対物レンズ2の外周面側に配置された2本の一周している接点路11、12によって形成される(図2を参照)。対物レンズ2に形成された電気的インターフェイス3の接触手段は、可動に支持されている2つの接点リング6、7を含み、かつ対物レンズホルダ4と対物レンズ2の間のリング間隙13を繋ぎ、プリロード下で対物レンズ2の接点路11、12に当接している接点バネ8、9を有する。各接点リング6、7が電気接触の一方の電極を形成し、したがって各接点リング6、7に各々の接点路11、12が割り当てられている。加えて両方の接点リング6、7は、間にあるリング状のスペーサ10によって電気絶縁されている。
【0026】
接点リング6、7とカメラモジュール1の電子機器またはプリント基板5との接続のため、接点リング6、7はそれぞれ径方向の外側に付いている接点脚部14、15を有する。各接点リング6、7は、ここでは互いに対して同じ角距離で配置された3つの接点バネ8、9および互いに対して同じ角距離で配置された3つの接点脚部14、15を有し、これに関し、1つの接点リング6、7の接点脚部14、15の角度位置は、帰属の接点バネ8、9の角度位置に対してそれぞれ角距離の半分だけずれている(図3および図4を参照)。同じことが、第2の接点リング7の接点脚部15の角度位置に対する第1の接点リング6の接点脚部14の角度位置に関して当てはまる。
【0027】
接点脚部14、15は、端側で屈曲させて製作されており、したがって接点脚部14、15は対物レンズホルダ4の張出部19の下を把持する。これにより接点脚部14、15は張出部19の下面18に当接している(図2および図4を参照)。下面18では、張出部19が、円弧状に走る導体路16、17を有し、したがって1つの接点リング6、7のそれぞれ2つの接点脚部14、15が1つの導体路16、17に接触する(図4を参照)。この導体路16、17ともう一方の電極の1つの接点脚部14、15との接触を防止するため、導体路16、17の円弧状の軌道は、この1つの接点脚部14、15の領域でそれぞれ中断している。加えて、これらの導体路16、17は180°未満の角度範囲にしか延びないので、導体路16、17は相互間でも対物レンズホルダ4によって電気絶縁されている。
【0028】
両方の導体路16、17は他方でまた、ここでは旗状に形成されていて対物レンズホルダ4において対極的に向かい合う(図4を参照)接点要素20、21により、カメラモジュール1のプリント基板5と接続している。
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】