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特表2023-538312分散補償に基づく広帯域ハイパーレイリースペックル関連結像スペクトルカメラ及びその結像方法
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  • 特表-分散補償に基づく広帯域ハイパーレイリースペックル関連結像スペクトルカメラ及びその結像方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-07
(54)【発明の名称】分散補償に基づく広帯域ハイパーレイリースペックル関連結像スペクトルカメラ及びその結像方法
(51)【国際特許分類】
   G01J 3/28 20060101AFI20230831BHJP
【FI】
G01J3/28
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023509745
(86)(22)【出願日】2021-07-01
(85)【翻訳文提出日】2023-02-10
(86)【国際出願番号】 CN2021103979
(87)【国際公開番号】W WO2022241915
(87)【国際公開日】2022-11-24
(31)【優先権主張番号】202110533987.3
(32)【優先日】2021-05-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513314104
【氏名又は名称】中国科学院上海光学精密机械研究所
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】韓 申生
(72)【発明者】
【氏名】王 鵬威
(72)【発明者】
【氏名】劉 震濤
(72)【発明者】
【氏名】呉 建榮
【テーマコード(参考)】
2G020
【Fターム(参考)】
2G020CB04
2G020CC26
2G020CC29
2G020CC32
2G020CC47
2G020CD04
2G020CD22
2G020CD36
(57)【要約】
分散補償に基づく広帯域ハイパーレイリースペックル関連結像スペクトルカメラに関し、当該結像案には、前置補償方式、後置補償方式又は前置と後置協働補償方式などのいくつかの結像方式が含まれるが、これらに限定されない。ここで、装置は、前置結像モジュール、フィルタ、位相変調モジュール、中継結像モジュール、平面アレイ検出器及びコンピュータなどの素子を含む。本発明は、前置結像モジュール又は中継結像モジュールの分散特性を利用して、位相変調モジュールと合わせて、広帯域におけるハイパーレイリースペックル変調を実現して、それを関連結像スペクトルカメラに適用し、それにより関連結像スペクトルカメラの低信号対ノイズ比での結像品質を向上させる。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前置結像モジュール(1)、バンドパスフィルタ(2)、位相変調モジュール(3)、中継結像モジュール(4)、平面アレイ検出器(5)及びコンピュータ(6)を含む分散補償に基づく広帯域ハイパーレイリースペックル関連結像スペクトルカメラであって、
前記位相変調モジュール(3)は、ハイパーレイリースペックルを生成する位相分布図をロードし、光場に対して位相変調を行うために用いられ、前記前置結像モジュール(1)又は中継結像モジュール(4)は結像関係補償を用いて広帯域におけるハイパーレイリースペックル変調を実現する、
ことを特徴とする分散補償に基づく広帯域ハイパーレイリースペックル関連結像スペクトルカメラ。
【請求項2】
前記前置結像モジュール(1)の焦点f(λ)は、下記の条件を満たし、
【数1】
ここで、Dは結像目標(a)から前置結像モジュールまでの距離であり、Dは前置結像モジュール(1)と位相変調モジュール(3)との間の距離であり、即ち、前置結像モジュール(1)は波長がλである物体画像を位相変調モジュール(3)の前のz(λ)に結像し、ここの距離z(λ)は下記の式を満たし、
【数2】
λ及びzは、逆伝搬方法で位相変調モジュール(3)に必要な位相分布図を取得する際に、ハイパーレイリースペックルを逆伝搬する波長及び距離であり、位相変調モジュール(3)z’から離れたスペックルは中継結像モジュール(4)(焦点はfである)平面アレイ検出器(5)に結像され、即ち、下記の結像式を満たし、
【数3】
は、位相変調モジュール(3)から中継結像モジュール(4)までの距離であり、Dは中継結像モジュール(4)から平面アレイ検出器(5)までの距離であり、この場合、中継モジュール(5)の焦点fは常数であり、
又は、前記中継結像モジュール(5)の焦点f(λ)は、下記の条件を満たし、
【数4】
ここで、Dは、位相変調モジュール(3)から中継結像モジュール(4)までの距離であり、Dは、中継結像モジュール(4)から平面アレイ検出器(5)までの距離であり、ここの距離z’(λ)は、下記の式を満たし、
【数5】
ここで、λ及びzは、逆伝搬方法で位相変調モジュール(3)に必要な位相分布図を取得する際に、ハイパーレイリースペックルを逆伝搬する波長及び距離であり、ここの距離zは下記の結像式を満たし、
【数6】
は、結像目標(a)から前置結像モジュール(1)までの距離であり、Dは、前置結像モジュール(1)と位相変調モジュール(3)との間の距離であり、この場合、前置モジュール(1)の焦点fは常数である、
ことを特徴とする請求項1に記載の分散補償に基づく広帯域ハイパーレイリースペックル関連結像スペクトルカメラ。
【請求項3】
前記バンドパスフィルタ(2)は、動作帯域外の迷光を除去し、結像システムの信号対ノイズ比を向上させるために用いられる、
ことを特徴とする請求項1に記載の分散補償に基づく広帯域ハイパーレイリースペックル関連結像スペクトルカメラ。
【請求項4】
前記位相変調モジュール(3)は、フォトリソグラフィ位相板を含むか、又は、偏光子と透過型空間光変調器又は反射型空間光変調器とを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の分散補償に基づく広帯域ハイパーレイリースペックル関連結像スペクトルカメラ。
【請求項5】
請求項1~請求項4のいずれか一項に記載の分散補償に基づく広帯域ハイパーレイリー変調関連結像スペクトルカメラを利用してスペクトル結像を行う方法であって、
位相復元を利用してハイパーレイリースペックルに必要な位相分布図を得るか、又は光場の逆伝搬にしたがって、波長λ及び距離zでハイパーレイリースペックルを逆伝搬して対応する場の位相分布図を得てから、位相変調器にロードするステップ1と、
較正プロセスであって、測定行列Aを予め較正して、コンピュータ(6)に格納し、この場合、平面アレイ検出器(5)は一連の分散補償が適用されたハイパーレイリースペックル場を取得し、動作帯域内に1つの大きいスペックルコントラストがあるステップ2と、
検出プロセスであって、被測定物体をシステム視場内に置き、平面アレイ検出器が1回露光すると、該当する検出光信号Yを取得して、コンピュータに格納するステップ3と、
再構成プロセスであって、較正された測定行列A及び検出光信号Yに応じて、再構成目標の多スペクトル再構成画像を得るステップ4と、を含む、
ことを特徴とするスペクトル結像を行う方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、前置結像モジュール又は中継モジュールの分散特性補償を利用して、広帯域におけるハイパーレイリースペックルの変調を実現する方法に関し、関連結像スペクトルカメラに適用される。
【背景技術】
【0002】
スペクトル結像技術は、結像及びスペクトル検出能力を同時に有し、物体の空間情報を検出すると同時に、各空間点のスペクトル分布を取得することにより、目標物体の物理化学的特性を効果的に示す。空間リモートセンシング、医療生物、国防安全、及び食品安全等の分野において、広い応用の将来性を有する。スペクトル結像技術は、異なる情報の取得方式にしたがって、光学機械走査式、走査式、凝視式及びスナップショット式に分けられる。ここで、スナップショット式のスペクトル結像は、単回露光の条件で3次元データキューブを取得することができ、これは、現今、スペクトル結像研究分野でのホットイシューである。現在主流のスナップショット式のスペクトル結像は、振幅変調に基づく方法及び位相変調に基づく方法の2つの方法に大別される。そのうち、位相変調型は、最大のエネルギー利用率を有するため、注目を浴びている。
【0003】
中国科学院上海光学精密機械研究所の韓申生研究組によって提出された、ランダム格子に基づく圧縮感知広帯域ハイパースペクトル結像システム(特許番号:ZL201410348475.X)は、ランダム格子の方式により、物体の空間及びスペクトル情報を2次元検出器に符号化し、単回露光により広帯域スペクトル画像情報を取得できる。しかし、当該システムにランダム位相変調がもちいられて発生されるスペックルはレイリー分布を満たし、そのため、低信号対ノイズ比で品質の高い再構成画像を取得することが非常に困難である。スペクトル結像の耐ノイズ能力を向上させるために、彼らは、非レイリースペックル場に基づく関連結像スペクトルカメラ及びその結像方法(特許番号:CN109520619B)も提出し、ここで、コントラストが1より大きいハイパーレイリースペックル場は、高いコントラスト及び強い耐ノイズ能力を有し、重要な応用価値を有し、高次関連結像の画像品質を向上させることができる。しかし、彼が提出した非レイリー変調手段には、適用される帯域が狭すぎる問題、波長が中心波長から外れると解像度及びコントラストが劣化する問題等を提出し、これは、このような変調方法のスペクトル結像における適用を制限し、ハイパーレイリースペックルの耐ノイズ性及び再構成精度の向上の利点を充分に生かすことができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、検出信号対ノイズ比の高い広帯域スナップショット式スペクトル関連結像を実現し、非レイリースペックル場に基づく関連結像スペクトルカメラ及びその結像方法に存在するハイパーレイリースペックルを変調する帯域が狭すぎて、ハイパーレイリースペックルの耐ノイズ性が強い特徴を充分に生かすことができず、スペクトル結像への適用を制限するという不足を解決するために、分散補償に基づく広帯域ハイパーレイリー関連結像スペクトルカメラを提出することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の典型的なシステムの構成には、前置結像モジュール、バンドパスフィルタ、位相変調モジュール、中継結像モジュール、光電検出器及びコンピュータなどの素子が含まれる。異なる部分を満たす条件にしたがって、前置補償方式(前置結像モジュールが特定の分散要求を満たす)及び後置補償方式(中継モジュールが特定の分散要求を満たす)に分けられる。
【0006】
前記特定の分散を要求する前置結像モジュール又は中継結像モジュールは、結像関係補償で広帯域のハイパーレイリースペックルの変調を実現する。前置補償方式については、波長の異なる物体を異なる第1の結像面に結像する。後置補償方式については、位相変調器の後ろの異なる位置にあるスペックルを平面アレイ検出器に中継結像する。
【0007】
前記バンドパスフィルタは、動作帯域外の迷光を除去し、結像システムの信号対ノイズ比を向上させるために用いられる。
【0008】
前記位相変調モジュールは、特定の位相分布図をロードし、光場に対して位相変調を行うために用いられ(透過型空間光変調器、反射型空間光変調器及びカスタマイズされたフォトリソグラフィ位相板などを含むが、これらに限定されない)、位相変調器が空間光変調器である場合、位相変調モジュールには偏光子がさらに含まれるべきである。
【0009】
分散補償に基づく広帯域ハイパーレイリースペックル関連結像スペクトルカメラであって、前置結像モジュール、バンドパスフィルタ、位相変調モジュール、中継結像モジュール、平面アレイ検出器、コンピュータ等の素子を含む。物体の信号光は順番に前置結像モジュールを通過して、波長の異なる物体を該当する波長の第1の結像面に結像してから、光はバンドパスフィルタを通過した後、位相変調モジュールに照射し、位相変調モジュールが反射型の空間光変調器である場合、光は、元の経路を戻って、ビームスプリッタにより平面アレイ検出器に反射され、後置結像システムを通過して平面アレイ検出器に結像されて、平面アレイ検出器によって収集される。
【0010】
前置補償方式について、前置結像モジュールの構造と材料により、前置結像の焦点f(λ)が下記の条件を満たすように設計し、
【数1】
ここで、Dは、結像目標から前置結像モジュールまでの距離で、Dは前置結像モジュールと位相変調モジュールとの間の距離であり、即ち、前置結像モジュールは、波長がλである物体画像を位相変調モジュールの前のz(λ)に結像する。ここの距離z(λ)は、下記の式を満たし、
【数2】
λ及びzは、逆伝搬方法で位相変調モジュールに必要な位相分布図を取得する際の、ハイパーレイリースペックルを逆伝搬する波長及び距離である。位相変調モジュールz’から離れたスペックルは、中継結像モジュール(焦点はfである)を介して平面アレイ検出器に結像され、即ち、以下の結像公式を満たす。
【数3】
【0011】
は、位相変調モジュールから中継結像モジュールまでの距離であり、Dは、中継結像モジュールから平面アレイ検出器までの距離であり、この場合、中継モジュールの焦点fは常数である。
【0012】
又は、前記中継結像モジュールの焦点f(λ)は、以下の条件を満たし、
【数4】
ここで、Dは位相変調モジュールから中継結像モジュールまでの距離であり、Dは中継結像モジュールから平面アレイ検出器までの距離であり、ここで、距離z’(λ)は、下記の式を満たし、
【数5】
ここで、λ及びzは、逆伝搬方法で位相変調モジュールに必要な位相分布図を取得する際の、ハイパーレイリースペックルを逆伝搬する波長及び距離である。ここで、距離zは、下記の結像式を満たし、
【数6】
は、結像目標から前置結像モジュールまでの距離であり、Dは、前置結像モジュールと位相変調モジュールとの間の距離であり、この場合、前置モジュールの焦点fは常数である。
【0013】
具体的な結像方法は、ステップ1~ステップ4を含む。
【0014】
ステップ1において、位相復元を利用してハイパーレイリースペックルに必要な位相分布図を得るか、又は光場の逆伝搬にしたがって、波長λ及び距離zでハイパーレイリースペックルを逆伝搬して対応する場の位相分布図を取得してから、位相変調器にロードする。
【0015】
ステップ2は、較正プロセスであり、特許「スペクトル圧縮結像システム測定行列の取得方法」(特許番号:ZL201410161282.3)を利用して、分散補償に基づくハイパーレイリー変調関連結像スペクトルカメラの測定行列Aを予め較正して、コンピュータに格納する。この場合、平面アレイ検出器は、一連の分散補償が適用されたハイパーレイリースペックル場を取得し、いずれの動作帯域内に1つの大きいスペックルコントラストがある。
【0016】
ステップ3は、検出プロセスであり、被測定物体をシステム視場内に置き、平面アレイ検出器が1回露光すると、該当する検出光信号Yを取得して、コンピュータに格納する。
【0017】
ステップ4は、再構成プロセスであり、較正された測定行列A及び検出光信号Yに応じて、画像復元アルゴリズム又は深層学習ネットワーク等で再構成して、目標の多スペクトル再構成画像を得る。
【発明の効果】
【0018】
従来の技術と比べ、本発明の技術効果は下記のとおりである。単一波長のスペックルのためにしか設計されない従来の技術と異なって、本発明は、前置結像モジュール又は中継結像モジュールの分散特性補償を利用して、広帯域におけるハイパーレイリースペックル変調を実現し、それを関連結像スペクトルカメラに適用し、ハイパーレイリースペックルの耐ノイズ性を充分に生かし、全動作帯域における低信号対ノイズ比での再構成画像の品質を明らかに向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の分散補償に基づく広帯域ハイパーレイリー関連結像スペクトルカメラの概略構造図である(位相変調モジュールはフォトリソグラフィ位相板である)。
図2】本発明の分散補償に基づく広帯域ハイパーレイリー関連結像スペクトルカメラの概略構造図である。
図3】本発明の分散補償に基づく広帯域ハイパーレイリー関連結像スペクトルカメラの概略構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面及び実施例を参照しながら、本発明の分散補償に基づく広帯域ハイパーレイリー関連結像スペクトルカメラについてさらに説明するが、これで本発明の保護範囲を制限するべきではない。
【0021】
実施例1は、位相変調モジュールはフォトリソグラフィ位相板である。
【0022】
図1に示すように、前置結像モジュール1、バンドパスフィルタ2、フォトリソグラフィ位相板3、中継結像モジュール4、平面アレイ検出器5、及びコンピュータ6を含む。入射ビームは、順番に前置結像モジュール1を通過し、その後、光はバンドパスフィルタ2を経た後にフォトリソグラフィ位相板3に照射してから、光は中継結像システム4を経て平面アレイ検出5に結像され、検出器によって収集される。
【0023】
実施例2は、位相変調モジュールは透過型空間光変調器である。
【0024】
図2に示すように、前置結像モジュール1、バンドパスフィルタ2、偏光子3、透過型空間光変調器4、中継結像モジュール5、平面アレイ検出器6、及びコンピュータ7を含む。入射ビームは、順番に前置結像モジュール1を通過し、その後、光はバンドパスフィルタ2及び偏光子3を経た後に透過型空間光変調器4に照射してから、光は中継結像システム5を経て平面アレイ検出6に結像され、検出器によって収集される。
【0025】
実施例3は、位相変調モジュールは反射型空間光変調器である。
【0026】
図3に示すように、前置結像モジュール1、バンドパスフィルタ2、偏光子3、ビームスプリッタ4、反射型空間光変調器5、中継結像モジュール6、平面アレイ検出器7、及びコンピュータ8を含む。入射ビームは、順番に前置結像モジュール1を通過し、その後、光はバンドパスフィルタ2、偏光子3及びビームスプリッタ4を経た後に反射型空間光変調器5に照射し、光は反射型空間光変調器5によって変調された後、元の経路で戻ってから、ビームスプリッタ4によって反射された後、中継結像システム6によって平面アレイ検出7に結像され、検出器によって収集される。
【0027】
本発明の分散補償に基づく広帯域ハイパーレイリー関連結像スペクトルカメラの結像方法は、ステップ1~ステップ4を含む。
【0028】
ステップ1は位相ロードであり、位相復元を利用してハイパーレイリー光場に必要な位相分布図を得るか、又は光場の逆伝搬方法にしたがってハイパーレイリースペックルを逆伝搬して対応する場の位相分布図を取得してから、該当する位相変調器にロードするか、又はフォトリソグラフィを利用して該当する位相板を加工する。
【0029】
ステップ2は、較正プロセスであり、特許「スペクトル圧縮結像システム測定行列の取得方法」(特許番号:ZL201410161282.3)を利用して、分散補償に基づくハイパーレイリー変調関連結像スペクトルカメラの測定行列Aを予め較正して、コンピュータに格納する。この場合、平面アレイ検出器は、一連の分散補償が適用されたハイパーレイリースペックル場を取得し、いずれの動作帯域内に1つの大きいスペックルコントラストがある。
【0030】
ステップ3は、検出プロセスであり、被測定物体をシステム視場内に置き、平面アレイ検出器が1回露光すると、該当する検出光信号Yを取得して、コンピュータに格納する。
【0031】
ステップ4は、再構成プロセスであり、較正された測定行列A及び検出光信号Yに応じて、画像復元アルゴリズム又は深層学習ネットワーク等で再構成して、目標の多スペクトル再構成画像を得る。
【0032】
上記をまとめると、本発明は、分散補償に基づく広帯域ハイパーレイリースペックル関連結像スペクトルカメラであり、前置結像モジュール又は中継結像モジュールの分散特性を利用して、広帯域でハイパーレイリースペックル場を生成し、この方法を関連結像スペクトルカメラに適用することにより、低信号対ノイズ比の条件で品質の高い再構成画像を得る。
【符号の説明】
【0033】
1 前置結像モジュール、2 バンドパスフィルタ、3 フォトリソグラフィ位相板、4 中継結像モジュール、5 平面アレイ検出器、6 コンピュータ。
図1
図2
図3
【国際調査報告】