(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-07
(54)【発明の名称】自動販売機の製品搬出機構
(51)【国際特許分類】
G07F 11/00 20060101AFI20230831BHJP
【FI】
G07F11/00 102
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023512241
(86)(22)【出願日】2021-08-09
(85)【翻訳文提出日】2023-02-17
(86)【国際出願番号】 US2021045217
(87)【国際公開番号】W WO2022039958
(87)【国際公開日】2022-02-24
(32)【優先日】2020-08-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591235706
【氏名又は名称】ペプシコ・インク
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100131808
【氏名又は名称】柳橋 泰雄
(72)【発明者】
【氏名】ストエネスク,エレノア ドリン
【テーマコード(参考)】
3E046
【Fターム(参考)】
3E046BA03
3E046BB03
3E046CB06
3E046CC04
3E046DA03
3E046EA01
3E046EA11
3E046EB01
3E046FA01
(57)【要約】
自動販売機は、製品保管領域及び搬出口を画定するハウジングを含む。自動販売機は、製品を前進させるように構成された前進アセンブリを製品保管領域内に更に含んでもよい。前進アセンブリは、結合部を有する軸と、軸を中心に回転可能なコンベヤベルトと、コンベヤベルトに固定され、コンベヤベルトが回転すると製品を押すように構成されたプッシャとを含む。自動販売機は、製品保管領域から搬出口に製品を搬送するように構成された搬出機構を含んでもよい。搬出機構は、x-y機構と、x-y機構によって移動可能な製品検索アセンブリとを含む。製品検索アセンブリは、前進アセンブリから製品を受け取るように構成されたカップと、前進アセンブリの結合部に係合してコンベヤベルトを駆動し、製品をカップ内に前進させるように構成された駆動機構とを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動販売機であって、
製品保管領域及び搬出口を画定するハウジングと、
製品を前進させるように構成された前記製品保管領域内の前進アセンブリであって、前記前進アセンブリが、
結合部を有する軸と、
前記軸を中心に回転可能なコンベヤベルトと、
前記コンベヤベルトに固定され、前記コンベヤベルトが回転するときに前記製品を押すように構成されたプッシャと、を含む、前進アセンブリと、
前記製品を前記製品保管領域から前記搬出口に搬送するように構成された搬出機構であって、
x-y機構と、
前記x-y機構によって移動可能な製品検索アセンブリであって、前記製品検索アセンブリが、前記前進アセンブリから前記製品を受け取るように構成されたカップと、前記前進アセンブリの前記結合部に係合して前記コンベヤベルトを駆動し、前記製品を前記カップ内に前進させるように構成された駆動機構と、を含む、製品検索アセンブリと、を含む、搬出機構と、を備える、自動販売機。
【請求項2】
前記x-y機構が、水平ガイドと、前記水平ガイドに垂直に配置され、かつ前記水平ガイドに沿って移動可能な垂直ガイドであって、前記製品検索アセンブリが、前記垂直ガイドに沿って移動可能である、垂直ガイドと、を備える、請求項1に記載の自動販売機。
【請求項3】
前記軸及び前記結合部が、前記前進アセンブリの前端部に配置される、請求項1に記載の自動販売機。
【請求項4】
前記製品検索アセンブリの前記駆動機構が、モータ及び歯車列を備える、請求項1に記載の自動販売機。
【請求項5】
前記駆動機構が、収納位置から伸長位置に移動して、前記歯車列の歯車を前記前進アセンブリの前記結合部と係合させるように構成された可動アームを更に備える、請求項4に記載の自動販売機。
【請求項6】
製品の選択に対応するユーザ入力を受信するためのユーザインターフェースと、
前記ユーザインターフェース及び前記搬出機構と通信する制御ユニットであって、前記制御ユニットが、前記搬出機構を動作させ、前記ユーザ入力に基づいて前記製品を検索するような、制御ユニットと、を更に備える、請求項1に記載の自動販売機。
【請求項7】
前記製品検索アセンブリの前記カップが、前記製品が前記カップ内に位置するときを検知するように構成されたセンサを備える、請求項1に記載の自動販売機。
【請求項8】
前記センサが静電容量センサを備える、請求項7に記載の自動販売機。
【請求項9】
自動販売機の搬出機構であって、
x-y機構と、
前記x-y機構によってx方向、及び前記x方向に垂直なy方向に移動可能な製品検索アセンブリであって、前記製品検索アセンブリが、
製品を受け取るためのカップと、
前記製品を前記カップ内に前進させるために前記製品が位置付けられた前進アセンブリを駆動するように構成されたモータ及び歯車列を含む駆動機構と、を含む、製品検索アセンブリと、を備える、搬出機構。
【請求項10】
前記x-y機構が、水平ガイドと、前記水平ガイドに対して垂直に配置され、かつ前記水平ガイドに沿って移動可能な垂直ガイドであって、前記製品検索アセンブリが、前記垂直ガイドに沿って移動可能である、垂直ガイドと、を備える、請求項9に記載の搬出機構。
【請求項11】
前記製品検索アセンブリが、前記カップ内の前記製品を検知するように構成されたセンサを更に備える、請求項9に記載の製品ディスペンサ。
【請求項12】
前記駆動機構が、収納位置から伸長位置に移動して、前記歯車列の歯車を前記前進アセンブリの前記結合部と係合させるように構成された可動アームを備える、請求項9に記載の製品ディスペンサ。
【請求項13】
前記駆動機構が、前記カップの下に配置される、請求項9に記載の製品ディスペンサ。
【請求項14】
自動販売機で製品を販売するための方法であって、
カップ及び駆動機構を備える製品検索アセンブリを、前記製品が配置される前進アセンブリの位置に移動させることと、
前記製品検索アセンブリの前記駆動機構を介して前記前進アセンブリの結合部を係合させることと、
前記製品検索アセンブリの前記駆動機構を用いて前記前進アセンブリを駆動することによって前記前進アセンブリを前進させ、前記製品を前記前進アセンブリから前記製品検索アセンブリの前記カップ内に移動させることと、
前記製品検索アセンブリ及び前記製品を前記自動販売機の搬出口に移動させることと、を含む、方法。
【請求項15】
前記製品検索アセンブリを前記製品の前記位置に移動させることが、
垂直親ねじを水平ねじに沿って移動させることと、
前記製品検索アセンブリを前記垂直ねじに沿って前記製品の前記位置まで移動させることと、を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記製品検索アセンブリのセンサを介して、前記カップ内に受け取られた前記製品を検知することを更に含む、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記製品検索アセンブリの前記センサによって前記製品が前記カップ内に検知されたときに、前記駆動機構の動作を停止させることを更に含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
ユーザインターフェースを介して、ユーザ入力であって、前記ユーザ入力が製品の選択に対応する、ユーザ入力を受信することを更に含む、請求項14に記載の方法。
【請求項19】
製品位置情報を記憶するメモリから前記選択された製品の位置を検索することと、前記製品検索アセンブリを前記位置に移動させることである、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記結合部を係合させることが、前記製品検索アセンブリの可動アームを、収納位置から、前記駆動機構の歯車が前記前進アセンブリの前記結合部に係合する伸長位置まで移動させることを含む、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で説明される実施形態は、概して、自動販売機の製品搬出機構を開示する。具体的には、本明細書で説明される実施形態は、自動販売機内で移動可能であり、製品を検索して製品を搬出口に搬送するために製品が保管されている前進アセンブリを駆動するように構成された製品検索アセンブリを含む製品搬出機構に関する。
【背景技術】
【0002】
自動販売機は、一般に、購入可能な製品が保管される製品保管領域を画定するハウジングを含む。消費者は、自動販売機のユーザインターフェースを使用して支払いを提供し、製品選択を行うことができる。消費者が製品を選択すると、自動販売機の搬出機構は、販売される製品が消費者によってアクセスされることができるように、自動販売機の搬出口に製品を搬送する。
【0003】
様々な種類の搬出機構を使用して、消費者に製品を搬送することができる。搬出機構は、他の要因の、販売される製品の種類、及び自動販売機のコストに応じて選択されてもよい。搬出機構は複雑さが異なる場合があり、自動販売機を製造する全体的なコストに寄与する重要な要因となる場合がある。
【0004】
製造コストを最小限に抑えることが一般に望ましいが、搬出機構が、消費者によるアクセスのために製品を搬出口に搬送するように適切に機能することを確実にすることが重要である。搬出機構が、選択された製品を検索して搬出口に搬送することに失敗した場合、消費者は、自分の製品にアクセスできず、悪い経験を有する可能性がある。逆に、搬出機構は、誤って複数の製品を販売する可能性があり、その結果、支払われていない製品が販売され、収入が失われる。搬出機構は、消費者の全体的な経験及び満足度を高めることができる。一部の自動販売機には、消費者が見ることができる搬出機構が含まれている場合があり、これにより、消費者は搬出機構を見て製品を受け取り、製品を搬出口に運ぶことができる。
【発明の概要】
【0005】
本明細書で説明されるいくつかの実施形態は、製品保管領域及び搬出口を画定するハウジングと、製品を前進させるように構成された製品保管領域内の前進アセンブリとを含む自動販売機に関する。自動販売機の前進アセンブリは、結合部を有する軸と、軸を中心に回転可能なコンベヤベルトと、コンベヤベルトに固定され、コンベヤベルトが回転すると製品を押すように構成されたプッシャとを含むことができる。自動販売機は、製品保管領域から搬出口に製品を搬送するように構成され、x-y機構を含む搬出機構と、x-y機構によって移動可能な製品検索アセンブリとを更に含んでもよい。自動販売機の製品検索アセンブリは、前進アセンブリから製品を受け取るように構成されたカップと、前進アセンブリの結合部に係合してコンベヤベルトを駆動して製品をカップ内に前進させるように構成された駆動機構とを含んでもよい。
【0006】
本明細書で説明される様々な実施形態のいずれかにおいて、x-y機構は、水平ガイドと、水平ガイドに対して垂直に配置され、水平ガイドに沿って移動可能な垂直ガイドとを含んでもよく、製品検索アセンブリは、垂直ガイドに沿って移動可能であってもよい。
【0007】
本明細書で説明される様々な実施形態のいずれかにおいて、軸及び結合部は、前進アセンブリの前端部に配置されてもよい。
【0008】
本明細書で説明される様々な実施形態のいずれかにおいて、駆動機構は、モータ及び歯車列を含んでもよい。いくつかの実施形態では、駆動機構は、収納位置から伸長位置に移動して、歯車列の歯車を前進アセンブリの結合部と係合させるように構成された可動アームを更に含んでもよい。
【0009】
本明細書で説明される様々な実施形態のいずれかにおいて、自動販売機は、製品の選択に対応するユーザ入力を受信するためのユーザインターフェースと、ユーザインターフェース及び搬出機構と通信する制御ユニットとを更に含んでもよく、その制御ユニットは、ユーザ入力に基づいて製品を検索するために搬出機構を動作させる。
【0010】
本明細書で説明される様々な実施形態のいずれかにおいて、製品検索アセンブリのカップは、製品がカップ内に位置するときを検知するように構成されたセンサを含んでもよい。いくつかの実施形態では、センサは静電容量センサを含んでもよい。
【0011】
本明細書で説明されるいくつかの実施形態は、x-y機構と、x方向及びx方向に垂直なy方向にx-y機構によって移動可能な製品検索アセンブリとを含む自動販売機の搬出機構に関する。搬出機構の製品検索アセンブリは、製品を受け取るためのカップと、製品をカップ内に前進させるために製品が位置付けられた前進アセンブリを駆動するように構成されたモータ及び歯車列を含む駆動機構とを含む。
【0012】
本明細書で説明される様々な実施形態のいずれかにおいて、x-y機構は、水平ガイドと、水平ガイドに対して垂直に配置され、水平ガイドに沿って移動可能な垂直ガイドとを含んでもよく、製品検索アセンブリは、垂直ガイドに沿って移動可能であってもよい。
【0013】
本明細書で説明される様々な実施形態のいずれかにおいて、製品検索アセンブリは、カップ内の製品を検知するように構成されたセンサを更に含んでもよい。
【0014】
本明細書で説明される様々な実施形態のいずれかにおいて、駆動機構は、収納位置から伸長位置に移動して、歯車列の歯車を前進アセンブリの結合部と係合させるように構成された可動アームを含んでもよい。
【0015】
本明細書で説明される様々な実施形態のいずれかにおいて、駆動機構は、カップの下に配置されてもよい。
【0016】
本明細書で説明されるいくつかの実施形態は、自動販売機において製品を販売するための方法に関するものであり、その方法は、カップ及び駆動機構を備える製品検索アセンブリを製品が配置される前進アセンブリの位置に移動させることと、製品検索アセンブリの駆動機構を介して前進アセンブリの結合部を係合させることと、前進アセンブリを製品検索アセンブリの駆動機構で駆動することによって前進アセンブリを前進させ、製品を前進アセンブリから製品検索アセンブリのカップ内に移動させることと、製品検索アセンブリ及び製品を自動販売機の搬出口に移動させることとを含む。
【0017】
本明細書で説明される様々な実施形態のいずれかにおいて、製品検索アセンブリを製品の位置に移動させることは、垂直親ねじを水平ねじに沿って移動させることと、製品検索アセンブリを垂直ねじに沿って製品の位置に移動させることとを含んでもよい。
【0018】
本明細書で説明される様々な実施形態のいずれかにおいて、製品を販売するための方法は、製品検索アセンブリのセンサを介してカップ内に受け取られた製品を検知することを更に含んでもよい。いくつかの実施形態では、製品を販売するための方法は、製品検索アセンブリのセンサによって製品がカップ内に検知されたとき、駆動機構の動作を停止させることを更に含んでもよい。
【0019】
本明細書で説明される様々な実施形態のいずれかにおいて、製品を販売するための方法は、ユーザインターフェースを介してユーザ入力を受信することを更に含んでもよく、ユーザ入力は、製品の選択に対応する。いくつかの実施形態では、その方法は、製品位置情報を記憶するメモリから選択された製品の位置を検索することと、製品検索アセンブリをその位置に移動させることとを更に含んでもよい。
【0020】
本明細書で説明される様々な実施形態のいずれかにおいて、結合部を係合させることは、製品検索アセンブリの可動アームを、収納位置から駆動機構が前進アセンブリの結合部に係合する伸長位置に移動させることを含んでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0021】
本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を形成する添付図面は、本開示を例解するものであり、説明と合わせて、本開示の原理を更に説明し、当業者が本開示を作製及び使用することを可能にする役割を果たす。
【
図1】一実施形態による、搬出機構を有する自動販売機の正面図を示す。
【
図2】一実施形態による、自動販売機及び搬出機構の製品保管領域の正面図を示す。
【
図3】一実施形態による、自動販売機の前進アセンブリの斜視図を示す。
【
図4】一実施形態による、搬出機構の斜視図を示す。
【
図5】一実施形態による、ベルト駆動式のx-y機構の正面図である。
【
図6】一実施形態による、製品検索アセンブリの側面図を示す。
【
図7】一実施形態による、製品検索アセンブリの可動アームの拡大図を示す。
【
図8】一実施形態による、製品検索アセンブリの見下ろし図を示す。
【
図9】一実施形態による、自動販売機の構成要素の概略図を示す。
【
図10】一実施形態による、自動販売機の製品保管領域及びメモリの図を示す。
【
図11】一実施形態による、自動販売機から製品を販売する例示的な方法を示す。
【
図12】一実施形態による、自動販売機から製品を販売する例示的な方法を示す。
【
図13】一実施形態による、自動販売機の動作を実行するための例示的なコンピュータシステムの概略ブロック図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、添付図面に例示される代表的な実施形態を詳細に参照する。以下の説明は、複数の実施形態を1つの好ましい実施形態に限定することを意図するものではないことを理解されたい。それに対して、本発明は、特許請求の範囲によって定義される実施形態の趣旨及び範囲の範囲内に含まれ得る代替物、変形物、及び均等物を包含することを意図している。
【0023】
自動販売機の様々な搬出機構が、消費者によるアクセスのために自動販売機の搬出口に製品を搬送するために使用され得る。いくつかの自動販売機は、各々が複数の製品の列を有し、その各列が異なる製品に対応する、複数の棚又は階層を含んでもよい。各列は、その列内の製品を自動販売機の搬出口に前進させるための独自の搬出機構及びモータを有してもよい。製品の各列に対してモータを含むそのような自動販売機は、多数のモータを必要とする場合があり、これは自動販売機のコスト及び複雑さを大幅に増加させる場合がある。その結果、当技術分野では、複雑さを低減し、低コストで製品を販売することができる自動販売機が必要とされている。
【0024】
本明細書で説明されるいくつかの実施形態は、製品が保管される様々な前進アセンブリのいずれかを作動させるための駆動機構を含む移動可能な製品検索アセンブリを含む自動販売機に関する。このようにして、製品が保管される各前進アセンブリは、製品を販売するためにそれ自体のモータを有する必要がない。代わりに、製品検索アセンブリが、選択された製品を有する前進アセンブリに移動し、前進アセンブリを駆動して製品を販売する。本明細書で説明されるいくつかの実施形態は、製品検索アセンブリが前進アセンブリを作動させたときに、回転して製品を製品検索アセンブリ内に前進させるように構成されたコンベヤベルトを有する複数の前進アセンブリを含む自動販売機に関する。
【0025】
本明細書で説明されるいくつかの実施形態は、
図1に示されるように、製品300が保管される製品保管領域120を画定するハウジング110を含む自動販売機100に関する。自動販売機100は、限定はしないが、缶入り飲料若しくはボトル入り飲料などのパッケージ飲料、並びにスナック若しくは食品を含む、様々な製品及び商品のいずれかを販売するために使用され得る。製品保管領域120は、製品保管領域120内の製品が消費者によって直接アクセスできないように、ハウジング110内に収容されてもよい。
【0026】
ハウジング110は、下壁部、側壁部、及び上壁部を含んでもよい。いくつかの実施形態では、ハウジング110は、直方柱として成形されてもよい。しかしながら、代替実施形態では、ハウジング110は、円筒形又は半円筒形構成等の様々な構成を有してもよく、ハウジング110は、立方体として成形されてもよく、1つ以上の湾曲又は丸みを帯びた側壁部を有してもよい。ハウジング110は、消費者が製品保管領域120及び製品300を見ることを可能にするように構成された透明部分114を更に有してもよい。透明部分114は、ハウジング110の前壁部112に配置されてもよい。透明部分114は、ガラス又は透明プラスチック材料から形成されてもよく、例えば、ポリカーボネート(例えば、LEXAN)、ポリメチルメタクリレート、又は酢酸酪酸セルロースなどが挙げられる。
【0027】
自動販売機100のハウジング110は、搬出口116を画定してもよい。搬出口116は、搬出口116内に配置された販売された製品へのアクセスを消費者に提供してもよい。搬出口116は、搬出口116を取り外し可能に覆うためのドア118を含んでもよい。いくつかの実施形態では、ドア118は、製品が販売されるまでロックしてもよい。製品検索アセンブリが製品300を搬出口116に移動させるとき、製品検索アセンブリは、製品300が消費者によってアクセスされ得るように、搬出口116と係合して、搬出口116のドア118を開いてもよい。
【0028】
自動販売機100は、
図2に示されるように、製品保管領域120内に複数の前進アセンブリ150を含んでもよい。各前進アセンブリ150は、特定の製品を保管するために使用されてもよい。前進アセンブリ150は、製品保管領域120内の1つ以上の棚122上に配置されてもよい。前進アセンブリ150は、各棚122上に複数の列124を形成するように並んで配置されてもよい。前進アセンブリ150は、本明細書で更に詳細に記述されるように、前進アセンブリ150が製品検索アセンブリ160によって作動されるとき、製品検索アセンブリ160内に製品を移動させるように構成されてもよい。製品検索アセンブリ100は、フレーム181などによって自動販売機100のハウジング110に取り付けられたx-y機構170を介して製品保管領域120内で移動可能であってもよい。x-y機構170は、製品検索アセンブリ160を任意の前進アセンブリ150の位置又は搬出口116に移動させてもよい。
【0029】
本明細書で説明される実施形態は、主に、
図3に示されるようなコンベヤベルト154を有する前進アセンブリ150について言及する。しかしながら、代替実施形態では、製品を棚122から製品検索アセンブリ160上に前進させることができる他の種類の前進アセンブリが使用されてもよい(例えば、
図2参照)。いくつかの実施形態では、前進アセンブリ150は、2つ以上の回転可能な軸152、159を支持するフレーム155を含んでもよい。フレーム155は、フレームの前端部151で前軸152を支持し、フレーム155の反対側の後端部153で後軸159を支持してもよい。しかしながら、いくつかの実施形態では、追加の軸が存在してもよい。製品が位置付けられたコンベヤベルト154は、コンベヤベルト154がフレーム155の前端部151から後端部153まで延在するように、前軸及び後軸152、159の周りに連続ループで配置される。コンベヤベルト154は、前軸及び後軸152、159との間に平面を画定してもよく、その上に製品が位置付けられてもよい。
【0030】
いくつかの実施形態では、プッシャプレート156は、コンベヤベルト154が軸152、159を中心に回転するにつれて、プッシャプレート156が後端部153から前端部151に向かって移動するように、固定位置でコンベヤベルト154に固定されてもよい。プッシャプレート156は、コンベヤベルト154に対して垂直に配置されてもよい。プッシャプレート156は、コンベヤベルト154が回転するときに製品が転倒するのを防止するのに役立ち得る。
【0031】
前軸152は、前進アセンブリ150を駆動するために製品検索アセンブリによって係合されるように構成された結合部158を含んでもよい。結合部158は、結合部158の回転が軸152の回転及びコンベヤベルト154の回転をもたらすように、前軸152に固定されてもよい。結合部158は、軸152の端部に固定されてもよい。いくつかの実施形態では、結合部158は、前軸152と一体的に形成されてもよく、又は前軸152に恒久的に固定されてもよい。いくつかの実施形態では、結合部158は、歯車であってもよい。動作中、製品検索アセンブリは、前進アセンブリ150の前端部151の位置又はそれに隣接する位置に移動し、駆動機構を介して結合部158に係合して、結合部158及び前軸152を回転させ、コンベヤベルト154及び製品を前端部151に向かって製品検索アセンブリ内に回転させ、前進させる。このようにして、前進アセンブリ150は、それ自体の駆動機構を含まず、代わりに、製品検索アセンブリの駆動機構が、前進アセンブリ150を作動させるために使用され、自動販売機の構造を単純化し、製造コストを最小限に抑える。
【0032】
自動販売機100は、
図4に示されるように、選択された製品を製品保管領域から搬出口116に搬送するように構成された搬出機構180を含んでもよい。いくつかの実施形態では、搬出機構180は、x-y機構170を介して移動可能である製品検索アセンブリ160を含んでもよい。製品検索アセンブリ160は、前進アセンブリ(例えば、
図3を参照)を駆動し、前進アセンブリから製品を受け取るように構成されてもよい。x-y機構170は、X-Y平面内で(垂直方向若しくはY方向並びに水平方向若しくはX方向に)、製品検索アセンブリ160を選択された製品を保管する前進アセンブリの位置に移動させ、製品検索アセンブリ160及び検索された製品を搬出口116に移動させるように構成されてもよい。
【0033】
いくつかの実施形態では、製品検索アセンブリ160を移動させるためのx-y機構170は、下部水平ガイド172と、上部水平ガイド174と、垂直ガイド178とを含んでもよい。しかしながら、いくつかの実施形態では、単一の水平ガイドのみが存在してもよい。下部水平ガイド172は、製品保管領域120の下端部に位置してもよく、上部水平ガイド174は、製品保管領域120の上端部に位置してもよい。下部水平ガイド及び上部水平ガイド172、174は、消費者の視界の外に配置されてもよい。下部水平ガイド及び上部水平ガイド172、174は、互いに平行に配置されてもよい。下部水平ガイド172は、第2の端部173に対向する第1の端部171を含んでもよい。上部水平ガイド174は、同様に、第2の端部176に対向する第1の端部175を含んでもよい。上部水平ガイド及び下部水平ガイド172、174の各々は、モータ182、184を含んでもよい。しかしながら、いくつかの実施形態では、水平ガイドのうちの1つのみが、モータ等の駆動機構を含んでもよい。
【0034】
垂直ガイド178は、上部水平ガイド及び下部水平ガイド172、174に移動可能に結合されてもよい。垂直ガイド178は、上部水平ガイド及び下部水平ガイド172、174に対して垂直に配置されてもよい。垂直ガイド178の第1の端部177は、下部水平ガイド172に移動可能に結合されてもよく、垂直ガイド178の対向する第2の端部179は、上部水平ガイド174に移動可能に結合されてもよい。垂直ガイド178は、水平ガイド172、174の第1の端部171、175と第2の端部173、176との間で可逆的に移動してもよい。
【0035】
製品検索機構160は、x-y機構170の垂直ガイド178に移動可能に結合してもよい。製品検索機構160は、製品検索機構160が所望の高さに配置され得るように、垂直ガイド178の第1の端部と第2の端部177、179との間を可逆的に移動してもよい。垂直ガイド178は、製品検索機構160を垂直ガイド178に沿って移動させるためのモータを含んでもよい。
【0036】
いくつかの実施形態では、x-y機構170は、
図5に示されるように、ベルト駆動式のx-y機構170である。そのような実施形態では、x-y機構170は、垂直ガイド178を水平ガイド172、174に沿ってX方向に移動させ、製品検索機構160を垂直ガイド178に沿ってY方向に移動させるための1つ以上のベルトアセンブリ210を含んでもよい。そのような実施形態では、垂直ガイド178は、垂直ガイド178の第1の端部177に配置された第1のホイール212と、垂直ガイド178の第2の端部179に配置された第2のホイール214と、第1のホイール及び第2のホイール212、214の周りに連続ループで配置されたベルト216とを有するベルトアセンブリ210を含んでもよい。いくつかの実施形態では、ベルト216は、ストラップ、ロープ、ケーブル、又はチェーンとして構成されてもよい。第1のホイール及び第2のホイール212、214のうちの少なくとも1つは、ベルト216を第1のホイール及び第2のホイール212、214の周りで回転させるために、モータによって駆動されてもよい。製品検索機構160は、ベルト216が回転するにつれて製品検索機構160が垂直ガイド178に沿って並進するように、ベルト216に固定されてもよい。製品検索機構160は、垂直ガイド178に沿った製品検索機構160の移動を容易にするために垂直ガイド178に係合する1つ以上のローラを含んでもよい。
【0037】
同様に、各水平ガイド172、174は、水平ガイド172、174の第1の端部171、175に配置された第1のホイール222と、水平ガイド172、174の第2の端部173、176にそれぞれ配置された第2のホイール224と、第1のホイール及び第2のホイール222、224の周りに連続ループで配置されたベルト226とを有するベルトアセンブリ220を含んでもよい。第1のホイール及び第2のホイール222、224の少なくとも1つは、ベルト226を第1のホイール及び第2のホイール222、224の周りで回転させるために、モータ182、184によって駆動されてもよい。垂直ガイド178は、ベルト226が回転するにつれて垂直ガイド178が水平ガイド172、174に沿って並進するように、ベルト226に固定されてもよい。垂直ガイド178は、水平ガイド172、174に沿った垂直ガイド178の移動を容易にするために、水平ガイド172、174に係合する1つ以上のローラを含んでもよい。
【0038】
いくつかの実施形態では、製品検索アセンブリ160を移動させるためのx-y機構170は、米国特許第10,490,014(B2)号に開示されるように形成されてもよく、その全体が参照することによって本明細書に組み込まれる。そのような実施形態では、x-y機構170は、1つ以上の親ねじ及びナットアセンブリを含んでもよい。具体的には、各水平ガイド172、174は水平親ねじを含んでもよく、垂直ガイド178は垂直親ねじを含んでもよい。垂直親ねじは、垂直ガイド178の第1の端部及び第2の端部177、179において、ナット構成を用いて水平親ねじに移動可能に結合されてもよい。水平親ねじがモータなどによって回転されると、垂直ガイドは、水平ガイドの第1の端部171、175と第2の端部173、176との間で水平ガイドに沿って直線的に並進する。
【0039】
同様に、製品検索機構160は、ナット構成を介して垂直ガイド178の垂直親ねじに結合されてもよく、そうすることにより、製品検索機構160は、垂直親ねじがモータを介して回転されるときに垂直親ねじに沿って移動する。製品検索機構160は、第1の端部と第2の端部178、179との間の垂直ガイド178に沿って可逆的に移動してもよい。
【0040】
いくつかの実施形態では、製品検索アセンブリ160を移動させるために、他の種類のx-y機構170が、親ねじ及びナットアセンブリのシステムの代わりに使用されてもよい。
【0041】
x-y機構170は、フレーム181によって支持されてもよい(例えば、
図4を参照)。フレーム181は、長方形の構成を有してもよい。フレーム181は、x-y機構170を自動販売機100のハウジング110に固定してもよい(例えば、
図2参照)。更に、搬出口116は、フレーム181に固定してもよい。x-y機構170は、製品検索アセンブリ160が消費者によるアクセスのために製品を搬出口116に搬送することができるように、製品検索アセンブリ160を搬出口116と連通させてもよい。いくつかの実施形態では、製品検索アセンブリ160は、盗難防止ゲートなどを介して、少なくとも部分的に搬出口116に入ってもよい。更に、製品検索アセンブリ160は、製品が消費者によってアクセスされ得るように、製品検索アセンブリ160が搬出口116と係合したときに、搬出口116のドア118を開いてもよい。
【0042】
いくつかの実施形態では、手存在センサ119は、
図1に示されるように、搬出口116の中又はその付近の消費者の手の存在を検知してもよい。手存在センサ119は、製品が搬出口116からいつ取り出されたかを判定してもよい。いくつかの実施形態では、手存在センサ119は、例えば、他のセンサの中でも赤外線センサであってもよい。製品検索アセンブリ160の製品センサ168は、後述するように、製品検索アセンブリ160から製品が取り出されたときを検知するために、代替的又は付加的に使用されてもよい。製品が搬出口116から取り出されると、製品センサ168及び/又は手存在センサ119によって判定されるので、製品検索機構160は、搬出口116のドア118が閉じられ、盗難防止ゲートが閉じられるように、搬出口116から離れてもよい。製品検索機構160は、消費者によって選択された更なる製品を検索してもよく、又は新しい取引が消費者によって開始されるまでアイドル位置に戻ってもよい。
【0043】
いくつかの実施形態では、製品検索アセンブリ160は、前進アセンブリ150を作動させ、前進アセンブリ150から製品を受け取ってもよい。製品検索アセンブリ160は、
図6に示されるように、製品保管領域120から製品を受け取るように構成されたカップ162と、製品保管領域120内の前進アセンブリ150を作動させて製品300をカップ162内に移動させるように構成された駆動機構164とを含んでもよい。
【0044】
いくつかの実施形態では、カップ162は、基部161と、基部161から上向きに延在する側壁部163とを含んでもよい。側壁部163は、基部161の外周の一部の周りに延在してもよい。いくつかの実施形態では、側壁部163は湾曲を有してもよく、C形状を有してもよい。しかしながら、カップ162は、製品300を受け取って支持するのに適した様々な構成を有してもよい。動作中、直立した向きに配置された製品300は、製品300が製品検索アセンブリ160から落下するのを防止するために、製品300が側壁部163によって支持された状態で、直立した向きで基部161上に受け取られてもよい。いくつかの実施形態では、側壁部163は、製品300がカップ162内にある間、製品が見えるように透明な材料で形成されてもよく、それにより、消費者は、製品が製品保管領域120から搬出口116に移動するときに製品300を見ることができる。
【0045】
駆動機構164は、駆動機構164がカップ162の下に配置されるように、カップ162の基部161に固定されてもよい。いくつかの実施形態では、駆動機構164は、歯車列167を駆動するモータ165を含んでもよい。歯車列167は、自動販売機の製品保管領域内の前進アセンブリの結合部に係合するように構成された歯車169を含んでもよい。
【0046】
駆動機構164は、
図7に示されるように、前進アセンブリ150、特に、前進アセンブリ150の結合部158を作動させるように構成される。いくつかの実施形態では、駆動機構164は、結合部158に係合するように構成された歯車列167を駆動するモータ165を含んでもよい。したがって、歯車列167の歯車169が結合部158に係合すると、歯車169は結合部158及び前軸152を回転させてコンベヤベルト154を駆動する。
【0047】
いくつかの実施形態では、駆動機構164は、
図7に最もよく示されるように、結合部158に係合するように収納位置から伸長位置に移動する可動アーム166を含んでもよい。可動アーム166は、軸Zを中心に回転してもよく、いくつかの実施形態では、180度まで回転してもよい。歯車列167は、前進アセンブリ150の結合部158に係合するように構成された歯車169が可動アーム166上に配置されるように、可動アーム166上に延在してもよい。可動アーム166は、製品検索機構160が前進アセンブリ150の位置に移動されるまで、収納位置に留まってもよい。製品検索アセンブリ160が前進アセンブリ160の位置にあるとき、可動アーム166は、歯車169が前進アセンブリ150の結合部158に係合し得るように、伸長位置に移動してもよい。いくつかの実施形態では、歯車列167及び可動アーム166は、基部161の側面上に配置されてもよい。このようにして、歯車列167は、カップ162内への製品の経路から外れる場合がある。
【0048】
いくつかの実施形態では、製品検索アセンブリ160は、
図8に示されるように、カップ162内の製品を検知するように構成された製品センサ168を含んでもよい。センサ168は、静電容量センサであってもよい。しかしながら、いくつかの実施形態では、センサ168は、とりわけ、重量センサ、力センサ、又は光センサなどの他の種類のセンサであってもよい。センサ168は、カップ162の基部161上に配置されてもよい。
【0049】
センサ168は、
図9に示されるように、自動販売機100の動作を制御する制御ユニット190と通信してもよい。制御ユニット190は、販売動作を実行するための命令を記憶するメモリ192と通信してもよい。制御ユニット190は、搬出機構180を制御してもよく、x-y機構170に、所望の製品が保管される前進アセンブリの位置に製品検索アセンブリ160を移動させてもよい。制御ユニット190は、製品検索アセンブリ160の移動を引き起こすx-y機構170のモータ182を制御してもよい。次いで、制御ユニット190は、製品検索アセンブリ160の駆動機構164を作動させて、前進アセンブリ160を作動させ、製品を製品検索アセンブリ160内に移動させてもよい。製品が製品検索アセンブリ160内に受け取られると、センサ168によって判定されるので、制御ユニット190は、駆動機構164を非アクティブ化させて、前進アセンブリの作動を停止させてもよい。駆動機構164が非アクティブ化されると、制御ユニット190は、x-y機構170に、製品検索アセンブリ160が搬出口に移動するようにさせてもよい。
【0050】
いくつかの実施形態では、制御ユニット190は、飲料選択等のユーザ入力を受信するためのユーザインターフェース130とも通信してもよく、ユーザ入力を受信する前又は製品を販売する前に、消費者が購入することを認証するための、又は消費者から支払い元を受信するための支払処理ユニット138とも通信してもよい。いくつかの実施形態では、支払処理ユニット138は、紙幣、硬貨又はトークンを受け取られるように構成されたスロット、クレジットカード、デビットカード、ギフトカードなどの支払カードの磁気ストライプ又は電子チップを読み取るためのカードリーダを含んでもよい。支払処理ユニット138は、非接触支払カードを検知するように構成された近距離無線通信(near field communication:NFC)アンテナ、電子支払(例えば、Paypal又は暗号通貨)を受信するためのスマートフォン、スマートウォッチ、タブレットなどの携帯型電子デバイスと通信することが可能なトランシーバ、消費者からのモバイル決済(例えば、Apple Pay又はGoogle Pay)を受信するために、携帯型電子デバイス上のコードをスキャンするように構成されたスキャナなどの非接触支払オプションを含んでもよい。支払処理ユニット138は、消費者を識別し、検知された消費者アイデンティティに基づいて支払い元を有する消費者アカウントにアクセスするように構成されたセンサを含んでもよい。自動販売機100は、顔認識、音声認識、若しくは他の生体認識を介して、又は消費者の携帯型電子デバイスと通信することによって、又は携帯型電子デバイス上に表示されたコードをスキャンすることによって、若しくは携帯型電子デバイスから信号若しくは通信を受信することによって、消費者を識別してもよい。このようにして、消費者は、購入時に支払い元を提供する必要がなく、消費者のアカウントは、販売された製品に対して課金され得る。消費者のアカウントは、支払い元若しくは支払方法に関連付けられてもよく、又はそのアカウントは、事前ロードされた残高を有してもよい。
【0051】
ユーザインターフェース130は、とりわけ、ボタン、キー、レバー、ダイヤル、又はスイッチなどの1つ以上のアクチュエータ132を介して、ユーザ入力を受信してもよい。ユーザインターフェース130は、代替的に又は追加的に、情報及び命令を表示するための表示画面134を含んでもよい。表示画面134は、とりわけ、エレクトロルミネセントディスプレイ(electroluminescent display:ELD)、液晶ディスプレイ(liquid crystal display:LCD)、発光ダイオード(light emitting diode:LED)ディスプレイ、有機LED(organic LED:OLED)ディスプレイ、量子ドットディスプレイ(quantum dot display:QLED)、プラズマディスプレイ(plasma display:PDP)、又は電子ペーパー(electronic paper:e-ink)ディスプレイであってもよい。いくつかの実施形態では、表示画面134は、ユーザ入力を受信するように構成されたタッチスクリーンディスプレイであってもよい。表示画面134は、命令及び情報を表示してもよく、グラフィカルユーザインターフェース(graphical user interface:GUI)を表示してもよい。いくつかの実施形態では、ユーザ入力は、キーパッド上若しくはタッチスクリーン上の製品番号若しくは製品コードの入力を含んでもよく、ユーザ入力は、特定の製品に対応するプッシュボタンを押下することを含んでもよく、又はユーザ入力は、所望の製品名若しくは画像が表示される位置でタッチスクリーンに触れることを含んでもよい。
【0052】
ユーザ入力は、ユーザインターフェース130から制御ユニット190によって受信され、制御ユニット190は、自動販売機100の製品保管領域内の製品の位置を判定してもよい。制御ユニット190は、
図10に示されるように、メモリ192から製品位置情報を検索してもよい。製品保管領域120内の各前進アセンブリ150は、Y値を表す棚番号(例えば、棚1、2、3)及びX値を表す行番号(例えば、行1、2、3など)のような座標を有してもよい。各座標における製品の識別情報は、データベース194などのメモリ192に保存されてもよい。したがって、制御ユニット190は、ユーザインターフェース130を介してユーザ入力を受信し得、メモリ192に記憶されたその選択された製品の座標を判定し、x-y機構を作動させて、製品検索アセンブリを選択された製品の座標に移動させてもよい。例えば、ユーザが製品Aを選択する場合、制御ユニットは、メモリ192から製品Aの位置である、列1、棚2を検索し、x-y機構170を作動させて、製品検索アセンブリ160を列1、棚2に移動させてもよい。
【0053】
自動販売機から製品を販売する例示的な方法1100が
図11に示されている。自動販売機は、カップ及び駆動機構を有する製品検索アセンブリを、選択された製品が配置される前進アセンブリの位置に移動させてもよい1110。製品検索アセンブリは、x-y機構を介して製品保管領域内で移動可能であってもよい。製品検索アセンブリは、製品検索アセンブリの駆動機構を介して前進アセンブリの結合部に係合してもよい1120。前進アセンブリのコンベヤベルトは、前進アセンブリから製品検索アセンブリのカップの中へ製品を移動させるように、駆動機構によって駆動されてもよい1130。いくつかの実施形態では、センサは、製品がカップ内に受け取られたときを判定してもよく、駆動機構の作動は、製品がセンサによってカップ内で検知されたときに停止されてもよい。製品がカップ内に受け取られると、製品検索アセンブリは、前進アセンブリの結合部を結合解除する。次いで、製品検索アセンブリ及び製品は、自動販売機の搬出口に移動されてもよい1140。製品検索アセンブリは、自動販売機のx-y機構によって搬出口に移動されてもよい。製品が搬出口に移動されると、製品検索アセンブリは、アイドル位置に戻るか、又は消費者によって選択された更なる製品を検索し、販売するために前進アセンブリの位置に移動してもよい。
【0054】
いくつかの実施形態では、製品を販売する方法1200は、
図12に示されるような追加のステップを含んでもよい。自動販売機は、消費者から支払い元を受信するか、又は消費者が取引を行うことを認証してもよい1202。消費者が認証されるか、又は支払いが受け取られると、自動販売機は、消費者の製品選択に対応するユーザインターフェース上でユーザ入力を受信してもよい1204。制御ユニットは、製品保管領域内の選択された製品の位置をメモリから検索してもよい1206。メモリは、製品保管領域内の各製品の位置情報を含むデータベースを記憶してもよい。次いで、自動販売機は、方法1100で説明されたように、その位置から製品を検索するように操作されてもよく、位置情報を受信すると、製品検索アセンブリは、製品が配置されている前進アセンブリの位置に移動されることができる1210。
【0055】
図13は、実施形態又はその一部がコンピュータ可読コードとして実装され得る例示的なコンピュータシステム1300を示す。本明細書において記述される制御ユニット190は、本明細書において記述されるプロセスを実装するためのコンピュータシステム1300の構成要素の全て又は一部を有するコンピュータシステムであってもよい。
【0056】
プログラマブルロジックが使用される場合、このようなロジックは、市販の処理プラットフォーム又は特定の目的のデバイス上で実行することができる。当業者であれば、開示された主題の実施形態が、マルチコアマルチプロセッサシステム、ミニコンピュータ、及びメインフレームコンピュータ、分散された機能とリンク又はクラスタ化されたコンピュータ、並びに、仮想的に任意のデバイスに埋め込まれ得る普及型又は小型コンピュータを含む、様々なコンピュータシステム構成により実践され得ることを理解することができる。
【0057】
例えば、少なくとも1つのプロセッサデバイス及びメモリは、上記の実施形態を実装するために使用されてもよい。プロセッサデバイスは、単一のプロセッサ、複数のプロセッサ、又はこれらの組み合わせであってもよい。プロセッサデバイスは、1つ以上のプロセッサ「コア」を有してもよい。
【0058】
本発明(複数可)の様々な実施形態は、この例示的なコンピュータシステム1300によって実装されてもよい。本明細書を読めば、他のコンピュータシステム及び/又はコンピュータアーキテクチャを使用して、本発明の1つ以上を実施する方法が当業者には明らかになるであろう。動作は連続的なプロセスとして記載され得るが、動作の一部は、実際に、平行して、同時に、かつ/又は分散環境において実施されてもよく、シングル又はマルチプロセッサマシンによるアクセスに対してローカルに又はリモートに記憶されたプログラムコードにより実施されてもよい。加えて、いくつかの実施形態では、動作順序は、開示された主題の趣旨を逸脱することなく、再調整されてもよい。
【0059】
プロセッサデバイス1304は、専用プロセッサデバイスであっても汎用プロセッサデバイスであってもよい。当業者に理解されるように、プロセッサデバイス1304はまた、マルチコア/マルチプロセッサシステムにおける単一のプロセッサであってもよく、かかるシステムは、単独で動作するか、又はクラスタ若しくはサーバファームにおいて動作するコンピュータデバイスのクラスタで動作する。プロセッサデバイス1304は、通信インフラストラクチャ1306、例えば、バス、メッセージキュー、ネットワーク、又はマルチコアメッセージパッシング方式に接続される。
【0060】
コンピュータシステム1300はまた、メインメモリ1308、例えば、ランダムアクセスメモリ(random access memory:RAM)を含み、また二次メモリ1310を含んでもよい。二次メモリ1310としては、例えば、ハードディスクドライブ1312又は取り外し可能な記憶ドライブ1314を挙げることができる。取り外し可能な記憶ドライブ1314としては、フロッピーディスクドライブ、磁気テープドライブ、光ディスクドライブ、フラッシュメモリなどを挙げることができる。取り外し可能な記憶ドライブ1314は、周知の様式で、取り外し可能な記憶ユニット1318に対する読み出し及び/又は書き込みを行う。取り外し可能な記憶ユニット1318としては、フロッピーディスク、磁気テープ、光ディスク、ユニバーサルシリアルバス(universal serial bus:USB)ドライブなどが挙げられ得るが、これらに対しては、取り外し可能な記憶ドライブ1314によって読み出し及び書き込みがなされる。当業者に理解されるように、取り外し可能な記憶ユニット1318としては、コンピュータソフトウェア及び/又はデータを記憶したコンピュータによって使用可能な記憶媒体が挙げられる。
【0061】
コンピュータシステム1300は、(任意選択的に)表示インターフェース1302(キーボード、マウスなどのような入出力デバイスを含むことができる)を含み、表示インターフェースは、グラフィック、テキスト、及びその他のデータを、通信インフラストラクチャ1306から(又は、図示されていないフレームバッファから)転送させて、表示ユニット1330に表示させる。
【0062】
代替的な実装形態では、二次メモリ1310は、コンピュータプログラム又は他の命令がコンピュータシステム1300にロードされることを可能にするための、他の類似の手段を含んでもよい。かかる手段は、例えば、取り外し可能な記憶ユニット1322及びインターフェース1320を含んでもよい。かかる手段の例は、プログラムカートリッジ及びカートリッジインターフェース(ビデオゲームデバイスに見られるようなものなど)、取り外し可能なメモリチップ(EPROM又はPROMなど)及び関連するソケット、並びに、ソフトウェア及びデータを取り外し可能な記憶ユニット1322からコンピュータシステム1300に伝送することができる他の取り外し可能な記憶ユニット1322及びインターフェース1320を含んでもよい。
【0063】
コンピュータシステム1300はまた、通信インターフェース1324を含んでもよい。通信インターフェース1324により、ソフトウェア及びデータをコンピュータシステム1300と外部デバイスとの間で伝送することができるようになる。通信インターフェース1324は、モデム、ネットワークインターフェース(イーサネットカードなど)、通信ポート、PCMCIAスロット及びカードなどを含んでもよい。通信インターフェース1324を介して伝送されるソフトウェア及びデータは、信号の形態であってもよく、これは、電子的信号、電磁気的信号、光学的信号、又は通信インターフェース1324により受信され得る他の信号であってもよい。これらの信号は、通信経路1326を介して通信インターフェース1324に提供されてもよい。通信経路1326は、信号を搬送し、ワイヤ若しくはケーブル、光ファイバー、電話回線、携帯電話リンク、RFリンク、又は他の通信チャネルを使用して実装されてもよい。
【0064】
本明細書では、「コンピュータプログラム媒体」及び「コンピュータ使用可能媒体」という用語は、概して、取り外し可能な記憶ユニット1318、取り外し可能な記憶ユニット1322、及びハードディスクドライブ1312内にインストールされたハードディスクなどの媒体を指すために使用される。コンピュータプログラム媒体及びコンピュータ使用可能媒体はまた、メインメモリ1308及び二次メモリ1310などのメモリを指すこともあり、これは、メモリ半導体(例えば、DRAMなど)であってもよい。
【0065】
コンピュータプログラム(コンピュータ制御ロジックとも呼ばれる)は、メインメモリ1308及び/又は二次メモリ1310内に記憶される。コンピュータプログラムはまた、通信インターフェース1324を介して受信されてもよい。かかるコンピュータプログラムは、実行されると、コンピュータシステム1300が、本明細書に記述する実施形態を実施することを可能にする。具体的には、このコンピュータプログラムは、実行されると、プロセッサデバイス1304が、本明細書において記述される実施形態のプロセスを実施することを可能にする。したがって、かかるコンピュータプログラムは、コンピュータシステム1300の制御装置を表す。実施形態がソフトウェアを使用して実施される場合、ソフトウェアは、コンピュータプログラム製品内に記憶され、取り外し可能な記憶ドライブ1314、インターフェース1320、及びハードディスクドライブ1312、又は通信インターフェース1324を使用してコンピュータシステム1300にロードされてもよい。
【0066】
本発明の実施形態はまた、任意のコンピュータ使用可能媒体上に記憶されたソフトウェアを含むコンピュータプログラム製品を対象とするものであり得る。このようなソフトウェアは、1つ以上のデータ処理デバイスにおいて実行されると、データ処理デバイスに、本明細書で記載されたように動作させる。本発明の実施形態は、コンピュータ使用可能又は読み取り可能媒体を採用してもよい。コンピュータ使用可能媒体の例としては、一次記憶デバイス(例えば、任意の種類のランダムアクセスメモリ)、二次記憶デバイス(例えば、ハードドライブ、フロッピーディスク、CD ROM、ZIPディスク、テープ、磁気記憶デバイス、及び光学記憶デバイス、MEMS、ナノ技術記憶デバイスなど)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0067】
「発明の概要」及び「要約書」の項ではなく、「発明を実施するための形態」の項は、特許請求の範囲を解釈するために使用されることが意図されていることを理解されたい。「発明の概要」及び「要約」の項は、本発明者らによって想到されるような、本発明の1つ以上であるが全てではない例示的な実施形態を示し得、ひいては、本発明及び添付の特許請求の範囲をいかようにも限定することを意図するものではない。
【0068】
特定の機能の実装形態及びそれらの関係を例解する機能的ビルディングブロックの助けにより、本発明を上で説明してきた。これらの機能的ビルディングブロックの境界は、説明の便宜上、本明細書において任意に定義されている。特定の機能及びこれらの関係が適切に行われる限り、代替の境界を定義することができる。
【0069】
特定実施形態の前述の説明により、本発明の全般的な性質が完全に明らかになり、他者が、当業者の知識を適用することによって、過度の試行錯誤をすることなく、本発明の全般的な概念を逸脱することなく、そのような特定の実施形態を様々な用途に容易に修正及び/又は適合させることができる。したがって、そのような適合及び修正は、本明細書で提示した教示及び指導に基づいて、開示された実施形態の等価物の意味及び範囲内にあることが意図される。本明細書の表現法又は用語法は、説明を目的とするものであって、限定するものではないことを理解されたく、それ故、本明細書の用語法又は表現法は、本明細書の教示及び指導の観点から当業者によって解釈されるべきである。
【0070】
本発明の広がり及び範囲は、上述の例示的な実施形態のいずれによっても限定されるべきではなく、下記特許請求の範囲及びこれらの等価物に従ってのみ定義されるべきである。
【国際調査報告】