(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-07
(54)【発明の名称】トリプトリドコンジュゲートおよびその使用
(51)【国際特許分類】
C07J 73/00 20060101AFI20230831BHJP
A61K 31/58 20060101ALI20230831BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20230831BHJP
A61P 13/12 20060101ALI20230831BHJP
A61P 37/02 20060101ALI20230831BHJP
A61P 1/04 20060101ALI20230831BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20230831BHJP
A61P 11/06 20060101ALI20230831BHJP
A61P 1/16 20060101ALI20230831BHJP
A61P 11/00 20060101ALI20230831BHJP
A61P 9/12 20060101ALI20230831BHJP
A61P 9/00 20060101ALI20230831BHJP
A61P 29/00 20060101ALI20230831BHJP
A61P 19/02 20060101ALI20230831BHJP
A61P 17/06 20060101ALI20230831BHJP
A61P 37/06 20060101ALI20230831BHJP
A61K 47/54 20170101ALI20230831BHJP
【FI】
C07J73/00 CSP
A61K31/58
A61P35/00
A61P13/12
A61P37/02
A61P1/04
A61P43/00 105
A61P11/06
A61P1/16
A61P11/00
A61P9/12
A61P9/00
A61P29/00 101
A61P19/02
A61P17/06
A61P29/00
A61P37/06
A61K47/54
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023512686
(86)(22)【出願日】2021-08-20
(85)【翻訳文提出日】2023-04-18
(86)【国際出願番号】 US2021046802
(87)【国際公開番号】W WO2022040487
(87)【国際公開日】2022-02-24
(32)【優先日】2020-08-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523059659
【氏名又は名称】ルヤン コーポレイション
(71)【出願人】
【識別番号】523059660
【氏名又は名称】ルヤン ドラッグ ディスカバリー カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100149076
【氏名又は名称】梅田 慎介
(74)【代理人】
【識別番号】100119183
【氏名又は名称】松任谷 優子
(74)【代理人】
【識別番号】100173185
【氏名又は名称】森田 裕
(74)【代理人】
【識別番号】100162503
【氏名又は名称】今野 智介
(74)【代理人】
【識別番号】100144794
【氏名又は名称】大木 信人
(74)【代理人】
【識別番号】100204582
【氏名又は名称】大栗 由美
(72)【発明者】
【氏名】ホウ,フランク,シュジエ
(72)【発明者】
【氏名】シュエ,ジャン
(72)【発明者】
【氏名】ザオ,ユシャン
(72)【発明者】
【氏名】ミャオ,デズ
【テーマコード(参考)】
4C076
4C086
4C091
【Fターム(参考)】
4C076AA94
4C076CC05
4C076CC11
4C076CC15
4C076CC16
4C076CC17
4C076CC26
4C076CC27
4C076CC41
4C076EE59
4C076FF31
4C086AA01
4C086AA02
4C086DA37
4C086MA01
4C086MA04
4C086NA02
4C086NA12
4C086ZA42
4C086ZA59
4C086ZA66
4C086ZA75
4C086ZA81
4C086ZA96
4C086ZB05
4C086ZB08
4C086ZB11
4C086ZB15
4C086ZB21
4C086ZB26
4C091AA01
4C091BB04
4C091CC01
4C091DD01
4C091DD13
4C091FF09
4C091GG08
4C091JJ03
4C091KK07
4C091LL08
4C091LL09
4C091QQ07
4C091QQ15
4C091SS10
(57)【要約】
この開示は、トリプトリドコンジュゲート、こうした化合物を作製する方法、こうした化合物を含む医薬組成物および医薬、同様に、がん、免疫調節および/または炎症に関連するものなどの状態/疾患の処置においてこうした化合物を使用する方法を提供する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iの化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、ジアステレオマー、ジアステレオマー混合物もしくは薬学的に許容される塩:
【化1】
(式中、
m
1、m
2、n
1、n
2は、各々独立して、0~15であり;
R
1、R
2およびR
3は、各々独立して、OH、H、ハロ、非置換または置換のC
1~C
10アルキル、非置換または置換のC
3~C
10シクロアルキル、非置換または置換のC
1~C
10アシル、非置換または置換のC
1~C
10カルボキシルエステル、非置換または置換のC
1~C
10アルキルケトン、あるいは非置換または置換のC
1~C
10アルキルエーテルであり;
M
1は、結合、-C=O-、-OPO
2-、-SO
2-、-NH(CO)-、-(CO)NH-,-CH
2OPO
2-、-CH
2OCO-、および-CH
2O-から選択され;
M
2は、CおよびSiから選択され;
X
1、X
2、X
3、X
4およびX
5は、各々独立して、結合、C=O、(C=O)-L
1-(C=O)、(C=O)-L
1、L
1-(C=O)、O(CO)、(CO)O、O、S、S-S、Se-Se-、NH、NR、NH(CO)、(CO)NH、L
2-NH(CO)、NH(CO)-L
2、L
2-(CO)NH、-(CO)NH-L
2、(CO)NH-L
2-NH(CO)、NR-L
2-NR、L
2-O、O-L
2、非置換または置換のC
1~C
10アルキレン、非置換または置換のC
3~C
10シクロアルキレン、非置換または置換のアリーレン、非置換または置換のヘテロアリーレン、非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリレン、あるいは1~10の天然アミノ酸を含む非置換または置換のペプチドであり;
各L
1は、各々独立して、非置換または置換のアリーレン、非置換または置換のヘテロアリーレン、非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリレンであり;
各L
2は、各々独立して、非置換または置換のC
1~C
10アルキレン;
各Rは、独立して、非置換または置換のC
1~C
10アルキル、非置換または置換のC
3~C
10シクロアルキル、非置換または置換のC
1~C
10アシル、非置換または置換のC
1~C
10カルボキシルエステル、非置換または置換のC
1~C
10アルキルケトン、あるいは非置換または置換のC
1~C
10アルキルエーテル、非置換または置換のアリール、非置換または置換のヘテロアリール、あるいは非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリルであり;
X
5は、R
4、R
5、R
6、R
7およびR
8のいずれか1つに付着されており;X
5に付着されていない残りのR
4、R
5、R
6、R
7およびR
8は、各々独立して、H、OH、O(CO)NH
2、ハロ、NH(C
1~C
10アシル)、非置換または置換のO(C
1~C
10アルキル)、非置換または置換のO(C
3~C
10シクロアルキル)、非置換または置換のO(C
1~C
10アシル)、非置換または置換のC
1~C
10カルボキシルエステル、非置換または置換のC
1~C
10アルキルケトン、または非置換または置換のC
1~C
10アルキルエーテル、非置換または置換のアリール、非置換または置換のヘテロアリール、非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリル、1~10のアミノ酸を含む非置換または置換のペプチドであるか、あるいは天然型単糖とのグリコシド結合を形成する)。
【請求項2】
m
1およびm
2が、各々独立して、0、1、2、3または4である、請求項1に記載の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、ジアステレオマー、ジアステレオマー混合物もしくは薬学的に許容される塩。
【請求項3】
n
1およびn
2が、各々独立して、0、1、2、3または4である、請求項1または2に記載の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、ジアステレオマー、ジアステレオマー混合物もしくは薬学的に許容される塩。
【請求項4】
R
1、R
2およびR
3が、各々Hである、請求項1から3のいずれか一項に記載の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、ジアステレオマー、ジアステレオマー混合物もしくは薬学的に許容される塩。
【請求項5】
M
1が、-C=O-、-NH(CO)-、または-(CO)NH-であり;M
2がCである、請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、ジアステレオマー、ジアステレオマー混合物もしくは薬学的に許容される塩。
【請求項6】
X
1が結合であり、X
2が、NH(CO)または(CO)NHである、請求項1から5のいずれか一項に記載の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、ジアステレオマー、ジアステレオマー混合物もしくは薬学的に許容される塩。
【請求項7】
X
3がOであり;X
4が(CO)NH-L
2-NH(CO)であり;X
5が、NH(CO)-L
2、L
2-(CO)NH、L
2-O、またはO-L
2である、請求項1から6のいずれか一項に記載の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、ジアステレオマー、ジアステレオマー混合物もしくは薬学的に許容される塩。
【請求項8】
X
5が、R
4に付着されており;R
5、R
6、R
7およびR
8が、各々独立して、OHまたはNH(C
1~C
10アシル)である、請求項1から7のいずれか一項に記載の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、ジアステレオマー、ジアステレオマー混合物もしくは薬学的に許容される塩。
【請求項9】
X
5が、R
5に付着されており;R
4、R
6、R
7およびR
8が、各々独立して、OHまたはNH(C
1~C
10アシル)である、請求項1から7のいずれか一項に記載の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、ジアステレオマー、ジアステレオマー混合物もしくは薬学的に許容される塩。
【請求項10】
X
5が、R
8に付着されており;R
4、R
5、R
6およびR
7が、各々独立して、OHまたはNH(C
1~C
10アシル)である、請求項1から7のいずれか一項に記載の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、ジアステレオマー、ジアステレオマー混合物もしくは薬学的に許容される塩。
【請求項11】
式IIの化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、ジアステレオマー、ジアステレオマー混合物もしくは薬学的に許容される塩:
【化2】
(式中、
n
1およびn
2は、各々独立して0~15であり;
R
1およびR
2は、各々独立して、OH、H、ハロ、非置換または置換のC
1~C
10アルキル、非置換または置換のC
3~C
10シクロアルキル、非置換または置換のC
1~C
10アシル、非置換または置換のC
1~C
10カルボキシルエステル、非置換または置換のC
1~C
10アルキルケトン、あるいは非置換または置換のC
1~C
10アルキルエーテルであり;
X
1、X
2およびX
3は、各々独立して、結合、C=O、(C=O)-L
1-(C=O)、(C=O)-L
1、L
1-(C=O)、O(CO)、(CO)O、L
2-(CO)O、O(CO)-L
2、O、S、S-S、Se-Se-、NH、NR、NH(CO)、(CO)NH、L
2-(CO)NH、(CO)NH-L
2、L
2-NH(CO)、NH(CO)-L
2、-NR-L
2-NR、L
2-O、O-L
2、非置換または置換のC
1~C
10アルキレン、非置換または置換のC
3~C
10シクロアルキレン、非置換または置換のアリーレン、非置換または置換のヘテロアリーレン、非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリレン、あるいは1~10の天然アミノ酸を含む非置換または置換のペプチドであり;
各L
1は、各々独立して、非置換または置換のアリーレン、非置換または置換のヘテロアリーレン、非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリレンであり;
各L
2は、各々独立して、非置換または置換のC
1~C
10アルキレン;
各Rは、独立して、非置換または置換のC
1~C
10アルキル、非置換または置換のC
3~C
10シクロアルキル、非置換または置換のC
1~C
10アシル、非置換または置換のC
1~C
10カルボキシルエステル、非置換または置換のC
1~C
10アルキルケトン、あるいは非置換または置換のC
1~C
10アルキルエーテル、非置換または置換のアリール、非置換または置換のヘテロアリール、あるいは非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリルであり;
X
3は、R
3、R
4、R
5、R
6およびR
7のいずれか1つに付着されており、X
3に付着されていない残りのR
3、R
4、R
5、R
6およびR
7は、各々独立して、H、OH、O(CO)NH
2、ハロ、非置換または置換のアミノ基、非置換または置換のC
1~C
10アルキル、非置換または置換のC
3~C
10シクロアルキル、非置換または置換のC
1~C
10アシル、非置換または置換のC
1~C
10カルボキシルエステル、非置換または置換のC
1~C
10アルキルケトン、または非置換または置換のC
1~C
10アルキルエーテル、非置換または置換のアリール、非置換または置換のヘテロアリール、非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリル、1~10のアミノ酸を含む非置換または置換のペプチドであるか、または天然型単糖とのグリコシド結合を形成する)。
【請求項12】
n
1およびn
2が、各々独立して、0、1、2、3または4である、請求項11に記載の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、ジアステレオマー、ジアステレオマー混合物もしくは薬学的に許容される塩。
【請求項13】
R
1およびR
2が、各々Hである、請求項11または12に記載の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、ジアステレオマー、ジアステレオマー混合物もしくは薬学的に許容される塩。
【請求項14】
X
1が、結合、NH(CO)、(CO)NH、(C=O)-L
1-(C=O)、(C=O)-L
1、L
1-(C=O)、およびOであり;L
1が、非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリレンである、請求項11から13のいずれか一項に記載の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、ジアステレオマー、ジアステレオマー混合物もしくは薬学的に許容される塩。
【請求項15】
X
2が、結合、C=O、NH(CO)、(CO)NH、L
2-NH(CO)、およびNH(CO)-L
2である、請求項11から14のいずれか一項に記載の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、ジアステレオマー、ジアステレオマー混合物もしくは薬学的に許容される塩。
【請求項16】
X
3が、結合、O(CO)、(CO)O、L
2-(CO)O、O(CO)-L
2、O、S、L
2-NH(CO)、またはNH(CO)-L
2である、請求項11から15のいずれか一項に記載の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、ジアステレオマー、ジアステレオマー混合物もしくは薬学的に許容される塩。
【請求項17】
X
3が、R
4に付着されており;R
3、R
5、R
6およびR
7が、各々独立して、OHまたはハロである、請求項11から16のいずれか一項に記載の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、ジアステレオマー、ジアステレオマー混合物もしくは薬学的に許容される塩。
【請求項18】
X
3が、R
7に付着されており;R
3、R
4、R
5およびR
6が、各々独立して、OHまたはハロである、請求項11から17のいずれか一項に記載の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、ジアステレオマー、ジアステレオマー混合物もしくは薬学的に許容される塩。
【請求項19】
式IIIの化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、ジアステレオマー、ジアステレオマー混合物もしくは薬学的に許容される塩:
【化3】
(式中、
m
1、m
2およびm
3は、各々独立して、0~15であり;
M
1は、結合、-CO-、-OPO
2-、-SO
2-、-CH
2OPO
2、-CH
2OCO-、および-CH
2O-から選択され;
R
1、R
2およびR
3は、各々独立して、OH、H、ハロ、非置換または置換のC
1~C
10アルキル、非置換または置換のC
3~C
10シクロアルキル、非置換または置換のC
1~C
10アシル、非置換または置換のC
1~C
10カルボキシルエステル、非置換または置換のC
1~C
10アルキルケトン、あるいは非置換または置換のC
1~C
10アルキルエーテルであり;
X
1、X
2およびX
3は、各々独立して、結合、C=O、(C=O)-L
1-(C=O)、(C=O)-L
1、L
1-(C=O)、O(CO)、(CO)O、O、S、S-S、Se-Se-、NH、NR、NH(CO)、(CO)NH、L
2-NH(CO)、NH(CO)-L
2、-NR-L
2-NR、L
2-O、O-L
2、非置換または置換のC
1~C
10アルキレン、非置換または置換のC
3~C
10シクロアルキレン、非置換または置換のアリーレン、非置換または置換のヘテロアリーレン、非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリレン、あるいは1~10の天然アミノ酸を含む非置換または置換のペプチドであり;
各L
1は、各々独立して、非置換または置換のアリーレン、非置換または置換のヘテロアリーレン、非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリレンであり;
各L
2は、各々独立して、非置換または置換のC
1~C
10アルキレンであり;
各Rは、独立して、非置換または置換のC
1~C
10アルキル、非置換または置換のC
3~C
10シクロアルキル、非置換または置換のC
1~C
10アシル、非置換または置換のC
1~C
10カルボキシルエステル、非置換または置換のC
1~C
10アルキルケトン、または非置換または置換のC
1~C
10アルキルエーテル、非置換または置換のアリール、非置換または置換のヘテロアリール、あるいは非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリルであり;
R
4は、NHR’、NHCOR’、NHCOOR’、CONHR’、またはCOOR’であり;
各R’は、H、非置換または置換のC
1~C
10アルキル、非置換または置換のC
3~C
10シクロアルキル、非置換または置換のC
3~C
10シクロアルキル(C
1~C
10アルキル)、非置換または置換のC
1~C
10アシル、非置換または置換のC
1~C
10カルボキシルエステル、非置換または置換のC
1~C
10アルキルケトン、あるいは非置換または置換のC
1~C
10アルキルエーテル、非置換または置換のアリール、非置換または置換のヘテロアリール、非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリル、あるいは非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリル(C
1~C
10アルキル)であり;
R
5は、非置換または置換のC
1~C
10アルキル、非置換または置換のC
3~C
10シクロアルキル、非置換または置換のアリール、非置換または置換のヘテロアリール、または非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリルである)。
【請求項20】
m
1、m
2およびm
3が、各々独立して、0、1、2、3または4である、請求項19に記載の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、ジアステレオマー、ジアステレオマー混合物もしくは薬学的に許容される塩。
【請求項21】
M
1が-C=O-である、請求項19または20に記載の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、ジアステレオマー、ジアステレオマー混合物もしくは薬学的に許容される塩。
【請求項22】
R
1、R
2およびR
3が、各々Hである、請求項19から21のいずれか一項に記載の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、ジアステレオマー、ジアステレオマー混合物もしくは薬学的に許容される塩。
【請求項23】
X
1が結合である、請求項19から22のいずれか一項に記載の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、ジアステレオマー、ジアステレオマー混合物もしくは薬学的に許容される塩。
【請求項24】
X
2が、NH(CO)または(CO)NHである、請求項19から23のいずれか一項に記載の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、ジアステレオマー、ジアステレオマー混合物もしくは薬学的に許容される塩。
【請求項25】
X
3が、NHまたはNRである、請求項19から24のいずれか一項に記載の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、ジアステレオマー、ジアステレオマー混合物もしくは薬学的に許容される塩。
【請求項26】
R
4が、NHCOR’またはNHCOOR’であり;R’が、非置換または置換のC
1~C
10アルキルあるいは非置換または置換のC
3~C
10シクロアルキルである、請求項19から25のいずれか一項に記載の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、ジアステレオマー、ジアステレオマー混合物もしくは薬学的に許容される塩。
【請求項27】
各R
5が、非置換または置換のC
1~C
10アルキルである、請求項19から26のいずれか一項に記載の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、ジアステレオマー、ジアステレオマー混合物もしくは薬学的に許容される塩。
【請求項28】
式IVの化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、ジアステレオマー、ジアステレオマー混合物もしくは薬学的に許容される塩:
【化4】
(式中、
n
1およびn
2は、各々独立して、0~15であり;
R
1およびR
2は、各々独立して、OH、H、ハロ、非置換または置換のC
1~C
10アルキル、非置換または置換のC
3~C
10シクロアルキル、非置換または置換のC
1~C
10アシル、非置換または置換のC
1~C
10カルボキシルエステル、非置換または置換のC
1~C
10アルキルケトン、あるいは非置換または置換のC
1~C
10アルキルエーテルであり;
X
1、X
2およびX
3は、各々独立して、結合、C=O、(C=O)-L
1-(C=O)、(C=O)-L
1、L
1-(C=O)、O(CO)、(CO)O、O、S、S-S、Se-Se-、NH、NR、NH(CO)、(CO)NH、L
2-NH(CO)、NH(CO)-L
2、-NR-L
2-NR、L
2-O、O-L
2、L
2-NH、NH-L
2、非置換または置換のC
1~C
10アルキレン、非置換または置換のC
3~C
10シクロアルキレン、非置換または置換のアリーレン、非置換または置換のヘテロアリーレン、非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリレン、あるいは1~10の天然アミノ酸を含む非置換または置換のペプチドであり;
各L
1は、各々独立して、非置換または置換のアリーレン、非置換または置換のヘテロアリーレン、非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリレンであり;
各L
2は、各々独立して、非置換または置換のC
1~C
10アルキレンであり;
各Rは、独立して、非置換または置換のC
1~C
10アルキル、非置換または置換のC
3~C
10シクロアルキル、非置換または置換のC
1~C
10アシル、非置換または置換のC
1~C
10カルボキシルエステル、非置換または置換のC
1~C
10アルキルケトン、あるいは非置換または置換のC
1~C
10アルキルエーテル、非置換または置換のアリール、非置換または置換のヘテロアリール、あるいは非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリルであり;
Aは、非置換または置換のC
3~C
15シクロアルキル、非置換または置換のC
1~C
15ヘテロシクリル、非置換または置換のアリール、非置換または置換のヘテロアリール、あるいは3~15の同じまたは異なる単糖類を含むオリゴ糖である)。
【請求項29】
n
1およびn
2が、各々独立して、0、1、2、3または4である、請求項28に記載の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、ジアステレオマー、ジアステレオマー混合物もしくは薬学的に許容される塩。
【請求項30】
R
1およびR
2が、各々水素である、請求項28または29に記載の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、ジアステレオマー、ジアステレオマー混合物もしくは薬学的に許容される塩。
【請求項31】
X
1が、結合、(C=O)-L
1、L
1-(C=O)、およびOであり;L
1が、非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリレンである、請求項28から30のいずれか一項に記載の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、ジアステレオマー、ジアステレオマー混合物もしくは薬学的に許容される塩。
【請求項32】
X
2が結合である、請求項28から31のいずれか一項に記載の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、ジアステレオマー、ジアステレオマー混合物もしくは薬学的に許容される塩。
【請求項33】
X
3が、結合、O、L
2-NH、またはNH-L
2である、請求項28から32のいずれか一項に記載の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、ジアステレオマー、ジアステレオマー混合物もしくは薬学的に許容される塩。
【請求項34】
Aが、非置換または置換のヘテロアリールである、請求項28から33のいずれか一項に記載の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、ジアステレオマー、ジアステレオマー混合物もしくは薬学的に許容される塩。
【請求項35】
以下の構造のいずれか1つから選択される構造を有する化合物:
【化5】
またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、ジアステレオマー、ジアステレオマー混合物もしくは薬学的に許容される塩。
【請求項36】
請求項1から35のいずれか一項に記載の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、ジアステレオマー、ジアステレオマー混合物もしくは薬学的に許容される塩、および少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物。
【請求項37】
請求項1から35のいずれか一項に記載の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、ジアステレオマー、ジアステレオマー混合物もしくは薬学的に許容される塩の治療有効量を対象に投与することを含む、それを必要とする対象における疾患または障害を処置するための方法。
【請求項38】
疾患または障害が、肝細胞癌腫(HCC)、肺がん、乳がん、膵臓がん、胆管がん、結腸直腸がん、および神経膠芽腫から選択されるがんである、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
疾患または障害が、膜性腎症(MN)、ループス腎炎、全身性ループスエリテマトーデス、腎臓移植、腎線維症、炎症性腸疾患、クローン病、腸管線維症、肝臓線維症、喘息、急性肺損傷、肺動脈性肺高血圧症、肺線維症、糖尿病性腎症、糖尿病性心筋症、関節リウマチ、および乾癬から選択される炎症性および/または自己免疫性疾患に関連する、請求項37に記載の方法。
【請求項40】
肝細胞癌腫(HCC)、肺がん、乳がん、膵臓がん、胆管がん、結腸直腸がん、および神経膠芽腫から選択されるがんを処置することにおける使用のための、請求項36に記載の組成物。
【請求項41】
膜性腎症(MN)、ループス腎炎、全身性ループスエリテマトーデス、腎臓移植、腎線維症、炎症性腸疾患、クローン病、腸管線維症、肝臓線維症、喘息、急性肺損傷、肺動脈性肺高血圧症、肺線維症、糖尿病性腎症、糖尿病性心筋症、関節リウマチ、および乾癬から選択される炎症性および/または自己免疫性疾患を処置することにおける使用のための、請求項36に記載の組成物。
【請求項42】
がんまたは炎症性および/もしくは自己免疫性疾患を処置するための医薬の調製における化合物の使用であって、医薬が、請求項1から35のいずれか一項に記載の化合物を含む使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
この出願は、2020年8月21日に出願された米国仮出願63/068,898の優先権の利益を主張し、この全内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
Tripterygium wilfordii Hook Fの植物から単離された生物活性化合物であるトリプトリドは、免疫調節および抗炎症に関連する疾患または障害を処置するために、中国における伝統的な医療において広く使用されてきた。トリプトリドは、免疫抑制、抗炎症、がん処置、および神経保護のためのそれの潜在的治療用途により、過去数十年内の研究の注目を集めてきた。[Ziaei S.、Halaby R.Immunosuppressive,anti-inflammatory and anti-cancer properties of triptolide:A mini review.Avicenna,J.Phytomed.Avicenna、J.Phytomed.2016、6(2)、149~64;Yuan K.、Li X.、Lu Q.ら、Application and mechanisms of triptolide in the treatment of inflammatory Diseases-a review.Front.Pharmacol.2019、10、1469;Noel P.、Von Hoff D.D.、Saluja A.K.ら、Triptolide and its derivatives as cancer therapies。Trends in Pharmacol.Sci.。2019、40(5)、327~41;Zhang B.、Song C.、Feng B.、Fan W.Neuroprotection by triptolide against cerebral ischemia/reperfusion injury through the inhibition of NF-κB/PUMA signal in rats。Ther.Clin.Risk Manag.2106、12、817~824.]
【0003】
しかしながら、トリプトリドを使用することと関連するいくつかの欠点があり、難水溶性、狭い治療指数、および非常に短いインビボ半減期時間含む前臨床開発および臨床適用を制限する。[Patil S.、Lis L. G.、Schumacher R.J.ら、Phosphonooxymethyl Prodrug of Triptolide:Synthesis,Physicochemical Characterization, and Efficacy in Human Colon Adenocarcinoma and Ovarian Cancer Xenografts。J.Med.Chem.2015、58、9334~44;およびZhao Y.、Miao D.、Hou S.、Huang Q.Compositions of Schisandra Extracts and Methods Thereof。WO2018/200143A2、2018.]トリプトリドの難水溶性に取り組むため、化学部分を用いて以下のいくつかのプロドラッグが開発されてきた:カルボン酸[Dai、D.、Yuan、H.、Musser、J.H.Preparation of triptolide prodrugs having high aqueous solubility。WO02070472、2002]、アミノ酸[Musser、J.H.Synthesis of triptolide prodrugs having high aqueous solubility for immunosuppressive and anti-inflammatory treatment。WO0012483、2000]、ホスホノオキシメチルエステル[Georg E.G.、Patil S.P.、Saluja A.K.、Chugh R.、Vickers S.M.Triptolide Prodrugs。WO2010129918A1、2010]、ハイドロキノン誘導カルボン酸エステル[Peng Z.、Liu M.、Du Q.、Yang Y.、Song W.、Chen Y.Preparation of water-soluble triptolide derivatives useful as anticancer agents。CN110003304A、2019]、ポリエチレングリコール[Lin Y.、Huang X.、Yan.D. A water-soluble triptolide prodrug using polyethylene glycol as carrier, its preparation method and application。CN104629036A、2015]またはカルボキシレート化キトサン[Zeng H.、Zhang Z.、Yan M.ら、Preparation method and application of triptolide-carboxylated chitosan conjugate in preparing drug for treating rheumatic arthritis, cancer and Alzheimer’s disease。CN 109464675A,2019.]。これらのプロドラッグは、より良好な水可溶性を有し;しかしながら、それらの治療指数および/または半減期時間は、標的化のプロドラッグの欠如および血液中におけるトリプトリドの迅速な放出により、トリプトリドと比較した場合に著しく変化することはない。がん処置の治療標的化を増加させるため、トリプトリドは、近年、グルコースとコンジュゲートされており、グルコース輸送体を過剰発現する腫瘍による輸送[He Q.、Minn L.、Wang Q.ら、Targeted Delivery and Sustained Antitumor Activity of Triptolide through Glucose Conjugation。Angew.Chem.Int.Ed.Engl.2016、55(39)、12035~9;およびLiu J.、He Q.、Minn L.、Yu B.、Wang Q.Glucose Conjugate of Triptolide, Analogs and Uses Thereof。WO2017/136739A1、2017]または抗体薬物コンジュゲートを形成するための臨床的に利用可能な抗EGFRモノクローナル抗体[Zhang K.、Ma Y.、Guo Y.ら、Cetuximab-triptolide conjugate suppresses the growth of EGFR-overexpressing lung cancers through targeting RNA polymerase II。Mol.Ther.Oncolytics。2020、18、304~316.]を可能し、これらの両方は、より高い治療指数を前臨床モデルにおいて示した。したがって、良好な水可溶性、より高い治療指数および/またはより長い半減期時間を有するトリプトリドコンジュゲートを開発する必要が依然としてある。
【発明の概要】
【0004】
この開示は、良好な水可溶性、より高い治療指数および/またはより長い半減期時間を有するトリプトリドコンジュゲート;こうした化合物を作製する方法;こうした化合物を含む医薬組成物および医薬;同様に、状態/疾患の処置においてこうした化合物を使用する方法を提供することによって、この必要性に取り組む。
【0005】
式(I)の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、ジアステレオマー、ジアステレオマー混合物もしくは薬学的に許容される塩が一態様において提供され:
【0006】
【化1】
式中、
m
1、m
2、n
1、n
2は、各々独立して、0~15であり;
R
1、R
2およびR
3は、各々独立して、OH、H、ハロ、非置換または置換のC
1~C
10アルキル、非置換または置換のC
3~C
10シクロアルキル、非置換または置換のC
1~C
10アシル、非置換または置換のC
1~C
10カルボキシルエステル、非置換または置換のC
1~C
10アルキルケトン、あるいは非置換または置換のC
1~C
10アルキルエーテルであり;
M
1は、結合、-C=O-、-OPO
2-、-SO
2-、-NH(CO)-、-(CO)NH-、-CH
2OPO
2-、-CH
2OCO-、および-CH
2O-から選択され;
M
2は、CおよびSiから選択され;
X
1、X
2、X
3、X
4およびX
5は、各々独立して、結合、C=O、(C=O)-L
1-(C=O)、(C=O)-L
1、L
1-(C=O)、O(CO)、(CO)O、O、S、S-S、Se-Se-、NH、NR、NH(CO)、(CO)NH、L
2-NH(CO)、NH(CO)-L
2、L
2-(CO)NH、-(CO)NH-L
2、(CO)NH-L
2-NH(CO)、NR-L
2-NR、L
2-O、O-L
2、非置換または置換のC
1~C
10アルキレン、非置換または置換のC
3~C
10シクロアルキレン、非置換または置換のアリーレン、非置換または置換のヘテロアリーレン、非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリレン、あるいは1~10の天然アミノ酸を含む非置換または置換のペプチドであり;
各L
1は、各々独立して、非置換または置換のアリーレン、非置換または置換のヘテロアリーレン、非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリレンであり;
各L
2は、各々独立して、非置換または置換のC
1~C
10アルキレンであり;
各Rは、独立して、非置換または置換のC
1~C
10アルキル、非置換または置換のC
3~C
10シクロアルキル、非置換または置換のC
1~C
10アシル、非置換または置換のC
1~C
10カルボキシルエステル、非置換または置換のC
1~C
10アルキルケトン、あるいは非置換または置換のC
1~C
10アルキルエーテル、非置換または置換のアリール、非置換または置換のヘテロアリール、あるいは非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリルであり;
X
5は、R
4、R
5、R
6、R
7およびR
8のいずれか1つに付着されており;X
5に付着されていない残りのR
4、R
5、R
6、R
7およびR
8は、各々独立して、H、OH、O(CO)NH
2、ハロ、NH(C
1~C
10アシル)、非置換または置換のO(C
1~C
10アルキル)、非置換または置換のO(C
3~C
10シクロアルキル)、非置換または置換のO(C
1~C
10アシル)、非置換または置換のC
1~C
10カルボキシルエステル、非置換または置換のC
1~C
10アルキルケトン、または非置換または置換のC
1~C
10アルキルエーテル、非置換または置換のアリール、非置換または置換のヘテロアリール、非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリル、1~10のアミノ酸を含む非置換または置換のペプチドであるか、あるいは天然型単糖とのグリコシド結合を形成する。
【0007】
式(II)の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、ジアステレオマー、ジアステレオマー混合物もしくは薬学的に許容される塩が一態様において提供され:
【0008】
【化2】
式中、
n
1およびn
2は、各々独立して、0~15であり;
R
1およびR
2は、各々独立して、OH、H、ハロ、非置換または置換のC
1~C
10アルキル、非置換または置換のC
3~C
10シクロアルキル、非置換または置換のC
1~C
10アシル、非置換または置換のC
1~C
10カルボキシルエステル、非置換または置換のC
1~C
10アルキルケトン、あるいは非置換または置換のC
1~C
10アルキルエーテルであり;
X
1、X
2およびX
3は、各々独立して、結合、C=O、(C=O)-L
1-(C=O)、(C=O)-L
1、L
1-(C=O)、O(CO)、(CO)O、L
2-(CO)O、O(CO)-L
2、O、S、S-S、Se-Se-、NH、NR、NH(CO)、(CO)NH、L
2-(CO)NH、(CO)NH-L
2、L
2-NH(CO)、NH(CO)-L
2、NH(CO)-L
2-NH(CO)、-NR-L
2-NR、L
2-O、O-L
2、L
2-NR、NR-L
2、非置換または置換のC
1~C
10アルキレン、非置換または置換のC
3~C
10シクロアルキレン、非置換または置換のアリーレン、非置換または置換のヘテロアリーレン、非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリレン、あるいは1~10の天然アミノ酸を含む非置換または置換のペプチドであり;
各L
1は、各々独立して、非置換または置換のアリーレン、非置換または置換のヘテロアリーレン、非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリレンであり;
各L
2は、各々独立して、非置換または置換のC
1~C
10アルキレンであり;
各Rは、独立して、非置換または置換のC
1~C
10アルキル、非置換または置換のC
3~C
10シクロアルキル、非置換または置換のC
1~C
10アシル、非置換または置換のC
1~C
10カルボキシルエステル、非置換または置換のC
1~C
10アルキルケトン、または非置換または置換のC
1~C
10アルキルエーテル、非置換または置換のアリール、非置換または置換のヘテロアリール、あるいは非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリルであり;
X
3は、R
3、R
4、R
5、R
6およびR
7のいずれか1つに付着されており、X
3に付着されていない残りのR
3、R
4、R
5、R
6およびR
7は、各々独立して、H、OH、O(CO)NH
2、ハロ、非置換または置換のアミノ基、非置換または置換のC
1~C
10アルキル、非置換または置換のC
3~C
10シクロアルキル、非置換または置換のC
1~C
10アシル、非置換または置換のC
1~C
10カルボキシルエステル、非置換または置換のC
1~C
10アルキルケトン、あるいは非置換または置換のC
1~C
10アルキルエーテル、非置換または置換のアリール、非置換または置換のヘテロアリール、非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリル、1~10のアミノ酸を含む非置換または置換のペプチドであるか、あるいは天然型単糖とのグリコシド結合を形成する。
【0009】
式(III)の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、ジアステレオマー、ジアステレオマー混合物もしくは薬学的に許容される塩が一態様において提供され:
【0010】
【化3】
式中、
m
1、m
2およびm
3は、各々独立して、0~15であり;
M
1は、結合、-CO-、-OPO
2-、-SO
2-、-CH
2OPO
2、-CH
2OCO-、および-CH
2O-から選択され;
R
1、R
2およびR
3は、各々独立して、OH、H、ハロ、非置換または置換のC
1~C
10アルキル、非置換または置換のC
3~C
10シクロアルキル、非置換または置換のC
1~C
10アシル、非置換または置換のC
1~C
10カルボキシルエステル、非置換または置換のC
1~C
10アルキルケトン、あるいは非置換または置換のC
1~C
10アルキルエーテルであり;
X
1、X
2およびX
3は、各々独立して、結合、C=O、(C=O)-L
1-(C=O)、(C=O)-L
1、L
1-(C=O)、O(CO)、(CO)O、O、S、S-S、Se-Se-、NH、NR、NH(CO)、(CO)NH、L
2-NH(CO)、NH(CO)-L
2、-NR-L
2-NR、L
2-O、O-L
2、非置換または置換のC
1~C
10アルキレン、非置換または置換のC
3~C
10シクロアルキレン、非置換または置換のアリーレン、非置換または置換のヘテロアリーレン、非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリレン、あるいは1~10の天然アミノ酸を含む非置換または置換のペプチドであり;
各L
1は、各々独立して、非置換または置換のアリーレン、非置換または置換のヘテロアリーレン、非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリレンであり;
各L
2は、各々独立して、非置換または置換のC
1~C
10アルキレンであり;
各Rは、独立して、非置換または置換のC
1~C
10アルキル、非置換または置換のC
3~C
10シクロアルキル、非置換または置換のC
1~C
10アシル、非置換または置換のC
1~C
10カルボキシルエステル、非置換または置換のC
1~C
10アルキルケトン、または非置換または置換のC
1~C
10アルキルエーテル、非置換または置換のアリール、非置換または置換のヘテロアリール、あるいは非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリルであり;
R
4は、NHR’、NHCOR’、NHCOOR’、CONHR’、またはCOOR’であり;
各R’は、H、非置換または置換のC
1~C
10アルキル、非置換または置換のC
3~C
10シクロアルキル、非置換または置換のC
3~C
10シクロアルキル(C
1~C
10アルキル)、非置換または置換のC
1~C
10アシル、非置換または置換のC
1~C
10カルボキシルエステル、非置換または置換のC
1~C
10アルキルケトン、あるいは非置換または置換のC
1~C
10アルキルエーテル、非置換または置換のアリール、非置換または置換のヘテロアリール、非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリル、あるいは非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリル(C
1~C
10アルキル)であり;
R
5は、非置換または置換のC
1~C
10アルキル、非置換または置換のC
3~C
10シクロアルキル、非置換または置換のアリール、非置換または置換のヘテロアリール、あるいは非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリルである。
【0011】
式(IV)の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、ジアステレオマー、ジアステレオマー混合物もしくは薬学的に許容される塩が一態様において提供され:
【0012】
【化4】
式中、
n
1およびn
2は、各々独立して、0~15であり;
R
1およびR
2は、各々独立して、OH、H、ハロ、非置換または置換のC
1~C
10アルキル、非置換または置換のC
3~C
10シクロアルキル、非置換または置換のC
1~C
10アシル、非置換または置換のC
1~C
10カルボキシルエステル、非置換または置換のC
1~C
10アルキルケトン、あるいは非置換または置換のC
1~C
10アルキルエーテルであり;
X
1、X
2およびX
3は、各々独立して、結合、C=O、(C=O)-L
1-(C=O)、(C=O)-L
1、L
1-(C=O)、O(CO)、(CO)O、O、S、S-S、Se-Se-、NH、NR、NH(CO)、(CO)NH、L
2-NH(CO)、NH(CO)-L
2、-NR-L
2-NR、L
2-O、O-L
2、L
2-NH、NH-L
2、非置換または置換のC
1~C
10アルキレン、非置換または置換のC
3~C
10シクロアルキレン、非置換または置換のアリーレン、非置換または置換のヘテロアリーレン、非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリレン、あるいは1~10の天然アミノ酸を含む非置換または置換のペプチドであり;
各L
1は、各々独立して、非置換または置換のアリーレン、非置換または置換のヘテロアリーレン、非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリレンであり;
各L
2は、各々独立して、非置換または置換のC
1~C
10アルキレンであり;
各Rは、独立して、非置換または置換のC
1~C
10アルキル、非置換または置換のC
3~C
10シクロアルキル、非置換または置換のC
1~C
10アシル、非置換または置換のC
1~C
10カルボキシルエステル、非置換または置換のC
1~C
10アルキルケトン、あるいは非置換または置換のC
1~C
10アルキルエーテル、非置換または置換のアリール、非置換または置換のヘテロアリール、あるいは非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリルであり;
Aは、非置換または置換のC
3~C
15シクロアルキル、非置換または置換のC
1~C
15ヘテロシクリル、非置換または置換のアリール、非置換または置換のヘテロアリール、あるいは3~15の同じまたは異なる単糖類を含むオリゴ糖である。
【0013】
本明細書に開示されている化合物またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、ジアステレオマー、ジアステレオマー混合物もしくは薬学的に許容される塩のいずれか1つ、および少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物も一態様において本明細書において提供される。
【0014】
該化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、ジアステレオマー、ジアステレオマー混合物もしくは薬学的に許容される塩のいずれか1つの治療有効量を対象に投与することを含む、それを必要とする対象におけるがんを処置するための方法も本明細書において提供される。一部の実施形態において、がんは、肝細胞癌腫(HCC)、肺がん、乳がん、膵臓がん、胆管がん、結腸直腸がん、または神経膠芽腫である。
【0015】
該化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、ジアステレオマー、ジアステレオマー混合物もしくは薬学的に許容される塩のいずれか1つの治療有効量を対象に投与することを含む、それを必要とする対象における免疫調節および/または炎症に関連する疾患または障害を処置するための方法も本明細書において提供される。一部の実施形態において、疾患または障害は、炎症性および/または自己免疫性疾患に関連する。一部の実施形態において、炎症および/または炎症に関連する疾患または障害は、膜性腎症(MN)、ループス腎炎、全身性ループスエリテマトーデス、腎臓移植、腎線維症、炎症性腸疾患、クローン病、腸管線維症、肝臓線維症、喘息、急性肺損傷、肺動脈性肺高血圧症、肺線維症、糖尿病性腎症、糖尿病性心筋症、関節リウマチ、または乾癬である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】3週の期間にわたって処置されたマウスについての処置曲線の腫瘍成長-時間を示す図である:群1(対照群;i.p.0.5%CMC-Na/カルボキシメチルセルロースナトリウム;1日1回);群2(化合物1;2.0mg/kg、i.p.;1日1回);群3(化合物2;2.0mg/kg、i.p.;1日1回);および群4(レンバチニブ;5.0mg/kg、経口;1日1回)。
【
図2】処置の21日後の各マウス群についての平均腫瘍重量を示す図である:群1(対照群;i.p.0.5%CMC-Na;1日1回);群2(化合物1;2.0mg/kg、i.p.;1日1回);群3(化合物2;2.0mg/kg、i.p.;1日1回);および群4(レンバチニブ;5.0mg/kg、経口;1日1回)。
【
図3】4週の期間にわたって処置されたマウスについての処置曲線の腫瘍成長-時間を示す図である:群1(対照群;i.p.ブライン;1日1回);群2(コンジュゲート4;2.0mg/kg、i.p.;1日1回);群3(コンジュゲート8;6.0mg/kg、i.p.;1日1回);群4(コンジュゲート9;6.0mg/kg、i.p.;1日1回);および群5(コンジュゲート10;6.0mg/kg、i.p.;1日1回)。
【
図4】処置の28日後の各マウス群についての平均腫瘍重量を示す図である:群1(対照群;i.p.ブライン;1日1回);群2(コンジュゲート4;2.0mg/kg、i.p.;1日1回);群3(コンジュゲート8;6.0mg/kg、i.p.;1日1回);群4(コンジュゲート9;6.0mg/kg、i.p.;1日1回);および群5(コンジュゲート10;6.0mg/kg、i.p.;1日1回)。
【発明を実施するための形態】
【0017】
この開示は、前臨床開発および臨床用途のための以下の望ましい特性のいずれか1つ、例えば、良好な水可溶性、より高い治療指数、および/またはより長い半減期時間を有し得るトリプトリドコンジュゲートを提供する。こうした化合物、こうした化合物を含む医薬組成物および医薬を作製する方法、同様に、がん、免疫調節および/または炎症に関連するものなどの状態/疾患の処置においてこうした化合物を使用する方法も本明細書において提供される。
【0018】
化合物
式(I)の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、ジアステレオマー、ジアステレオマー混合物もしくは薬学的に許容される塩が一態様において提供され:
【0019】
【化5】
式中、
m
1、m
2、n
1、n
2は、各々独立して、0~15であり;
R
1、R
2およびR
3は、各々独立して、OH、H、ハロ、非置換または置換のC
1~C
10アルキル、非置換または置換のC
3~C
10シクロアルキル、非置換または置換のC
1~C
10アシル、非置換または置換のC
1~C
10カルボキシルエステル、非置換または置換のC
1~C
10アルキルケトン、あるいは非置換または置換のC
1~C
10アルキルエーテルであり;
M
1は、結合、-C=O-、-OPO
2-、-SO
2-、-NH(CO)-、-(CO)NH-、-CH
2OPO
2-、-CH
2OCO-、および-CH
2O-から選択され;
M
2は、CおよびSiから選択され;
X
1、X
2、X
3、X
4およびX
5は、各々独立して、結合、C=O、(C=O)-L
1-(C=O)、(C=O)-L
1、L
1-(C=O)、O(CO)、(CO)O、O、S、S-S、Se-Se-、NH、NR、NH(CO)、(CO)NH、L
2-NH(CO)、NH(CO)-L
2、L
2-(CO)NH、-(CO)NH-L
2、(CO)NH-L
2-NH(CO)、NR-L
2-NR、L
2-O、O-L
2、非置換または置換のC
1~C
10アルキレン、非置換または置換のC
3~C
10シクロアルキレン、非置換または置換のアリーレン、非置換または置換のヘテロアリーレン、非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリレン、あるいは1~10の天然アミノ酸を含む非置換または置換のペプチドであり;
各L
1は、各々独立して、非置換または置換のアリーレン、非置換または置換のヘテロアリーレン、非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリレンであり;
各L
2は、各々独立して、非置換または置換のC
1~C
10アルキレンであり;
各Rは、独立して、非置換または置換のC
1~C
10アルキル、非置換または置換のC
3~C
10シクロアルキル、非置換または置換のC
1~C
10アシル、非置換または置換のC
1~C
10カルボキシルエステル、非置換または置換のC
1~C
10アルキルケトン、あるいは非置換または置換のC
1~C
10アルキルエーテル、非置換または置換のアリール、非置換または置換のヘテロアリール、あるいは非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリルであり;
X
5は、R
4、R
5、R
6、R
7およびR
8のいずれか1つに付着されており;X
5に付着されていない残りのR
4、R
5、R
6、R
7およびR
8は、各々独立して、H、OH、O(CO)NH
2、ハロ、NH(C
1~C
10アシル)、非置換または置換のO(C
1~C
10アルキル)、非置換または置換のO(C
3~C
10シクロアルキル)、非置換または置換のO(C
1~C
10アシル)、非置換または置換のC
1~C
10カルボキシルエステル、非置換または置換のC
1~C
10アルキルケトン、または非置換または置換のC
1~C
10アルキルエーテル、非置換または置換のアリール、非置換または置換のヘテロアリール、非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリル、1~10のアミノ酸を含む非置換または置換のペプチドであるか、あるいは天然型単糖とのグリコシド結合を形成する。
【0020】
一部の実施形態において、m1は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14または15である。一部の実施形態において、m1は0である。一部の実施形態において、m1は1である。一部の実施形態において、m1は2である。一部の実施形態において、m1は3である。一部の実施形態において、m1は4である。一部の実施形態において、m1は5である。一部の実施形態において、m1は6である。一部の実施形態において、m1は7である。一部の実施形態において、m1は8である。一部の実施形態において、m1は9である。一部の実施形態において、m1は10である。一部の実施形態において、m1は11である。一部の実施形態において、m1は12である。一部の実施形態において、m1は13である。一部の実施形態において、m1は14である。一部の実施形態において、m1は15である。
【0021】
一部の実施形態において、m2は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14または15である。一部の実施形態において、m2は0である。一部の実施形態において、m2は1である。一部の実施形態において、m2は2である。一部の実施形態において、m2は3である。一部の実施形態において、m2は4である。一部の実施形態において、m2は5である。一部の実施形態において、m2は6である。一部の実施形態において、m2は7である。一部の実施形態において、m2は8である。一部の実施形態において、m2は9である。一部の実施形態において、m2は10である。一部の実施形態において、m2は11である。一部の実施形態において、m2は12である。一部の実施形態において、m2は13である。一部の実施形態において、m2は14である。一部の実施形態において、m2は15である。
【0022】
一部の実施形態において、n1は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14または15である。一部の実施形態において、n1は0である。一部の実施形態において、n1は1である。一部の実施形態において、n1は2である。一部の実施形態において、n1は3である。一部の実施形態において、n1は4である。一部の実施形態において、n1は5である。一部の実施形態において、n1は6である。一部の実施形態において、n1は7である。一部の実施形態において、n1は8である。一部の実施形態において、n1は9である。一部の実施形態において、n1は10である。一部の実施形態において、n1は11である。一部の実施形態において、n1は12である。一部の実施形態において、n1は13である。一部の実施形態において、n1は14である。一部の実施形態において、n1は15である。
【0023】
一部の実施形態において、n2は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14または15である。一部の実施形態において、n2は0である。一部の実施形態において、n2は1である。一部の実施形態において、n2は2である。一部の実施形態において、n2は3である。一部の実施形態において、n2は4である。一部の実施形態において、n2は5である。一部の実施形態において、n2は6である。一部の実施形態において、n2は7である。一部の実施形態において、n2は8である。一部の実施形態において、n2は9である。一部の実施形態において、n2は10である。一部の実施形態において、n2は11である。一部の実施形態において、n2は12である。一部の実施形態において、n2は13である。一部の実施形態において、n2は14である。一部の実施形態において、n2は15である。
【0024】
一部の実施形態において、R1は、OH;水素;ハロ;非置換または置換のC1~C10アルキル;非置換または置換のC3~C10シクロアルキル;非置換または置換のC1~C10アシル;非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステル;非置換または置換のC1~C10アルキルケトン;あるいは非置換または置換のC1~C10アルキルエーテルである。一部の実施形態において、R1はOHである。一部の実施形態において、R1は水素である。一部の実施形態において、R1はハロである。一部の実施形態において、R1は、非置換または置換のC1~C10アルキルである。一部の実施形態において、R1は、非置換または置換のC3~C10シクロアルキルである。一部の実施形態において、R1は、非置換または置換のC1~C10アシルである。一部の実施形態において、R1は、非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステルである。一部の実施形態において、R1は、非置換または置換のC1~C10アルキルケトンである。一部の実施形態において、R1は、非置換または置換のC1~C10アルキルエーテルである。
【0025】
一部の実施形態において、R2は、OH;水素;ハロ;非置換または置換のC1~C10アルキル;非置換または置換のC3~C10シクロアルキル;非置換または置換のC1~C10アシル;非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステル;非置換または置換のC1~C10アルキルケトン;あるいは非置換または置換のC1~C10アルキルエーテルである。一部の実施形態において、R2はOHである。一部の実施形態において、R2は水素である。一部の実施形態において、R2はハロである。一部の実施形態において、R2は、非置換または置換のC1~C10アルキルである。一部の実施形態において、R2は、非置換または置換のC3~C10シクロアルキルである。一部の実施形態において、R2は、非置換または置換のC1~C10アシルである。一部の実施形態において、R2は、非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステルである。一部の実施形態において、R2は、非置換または置換のC1~C10アルキルケトンである。一部の実施形態において、R2は、非置換または置換のC1~C10アルキルエーテルである。
【0026】
一部の実施形態において、R3は、OH;水素;ハロ;非置換または置換のC1~C10アルキル;非置換または置換のC3~C10シクロアルキル;非置換または置換のC1~C10アシル;非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステル;非置換または置換のC1~C10アルキルケトン;または非置換または置換のC1~C10アルキルエーテルである。一部の実施形態において、R3はOHである。一部の実施形態において、R3は水素である。一部の実施形態において、R3はハロである。一部の実施形態において、R3は、非置換または置換のC1~C10アルキルである。一部の実施形態において、R3は、非置換または置換のC3~C10シクロアルキルである。一部の実施形態において、R3は、非置換または置換のC1~C10アシルである。一部の実施形態において、R3は、非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステルである。一部の実施形態において、R3は、非置換または置換のC1~C10アルキルケトンである。一部の実施形態において、R3は、非置換または置換のC1~C10アルキルエーテルである。
【0027】
一部の実施形態において、M1は、以下のいずれか1つである:結合;-C=O-;-OPO2-;-SO2-;-NH(CO)-または-(CO)NH-;および-CH2OPO2-、-CH2OCO-、または-CH2O-。一部の実施形態において、M1は結合である。一部の実施形態において、M1は-C=O-である。一部の実施形態において、M1は-OPO2-である。一部の実施形態において、M1は-SO2-である。一部の実施形態において、M1は、NH(CO)-または-(CO)NH-である。一部の実施形態において、M1は、-CH2OPO2-、-CH2OCO-、または-CH2O-である。一部の実施形態において、M1は-CH2OPO2である。一部の実施形態において、M1は-CH2OCO-である。一部の実施形態において、M1は-CH2O-である。
【0028】
一部の実施形態において、M2は、以下のいずれか1つである:C;およびSi。一部の実施形態において、M2はCである。一部の実施形態において、M2はSiである。
【0029】
一部の実施形態において、X1は、以下のいずれか1つである:結合;C=O、(C=O)-L1-(C=O)、(C=O)-L1、L1-(C=O)、O(CO)、または(CO)O;O、S、S-S、またはSe-Se-;NH、NR、NH(CO)、(CO)NH、L2-NH(CO)、NH(CO)-L2、L2-(CO)NH、-(CO)NH-L2、(CO)NH-L2-NH(CO)、-NR-L2-NR、L2-O、またはO-L2;非置換または置換のC1~C10アルキレン、非置換または置換のC3~C10シクロアルキレン;非置換または置換のアリーレン;非置換または置換のヘテロアリーレン;非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリレン;および1~10の天然アミノ酸を含む非置換または置換のペプチド。一部の実施形態において、X1は結合である。一部の実施形態において、X1はC=Oである。一部の実施形態において、X1は(C=O)-L1-(C=O)である。一部の実施形態において、X1は(C=O)-L1である。一部の実施形態において、X1はL1-(C=O)である。一部の実施形態において、X1はO(CO)である。一部の実施形態において、X1は(CO)Oである。一部の実施形態において、X1はOである。一部の実施形態において、X1はSである。一部の実施形態において、X1はS-Sである。一部の実施形態において、X1はSe-Se-である。一部の実施形態において、X1はNHである。一部の実施形態において、X1はNRである。一部の実施形態において、X1はNH(CO)である。一部の実施形態において、X1は(CO)NHである。一部の実施形態において、X1はL2-NH(CO)である。一部の実施形態において、X1はNH(CO)-L2である。一部の実施形態において、X1はL2-(CO)NHである。一部の実施形態において、X1は-(CO)NH-L2である。一部の実施形態において、X1は(CO)NH-L2-NH(CO)である。一部の実施形態において、X1は-NR-L2-NRである。一部の実施形態において、X1はL2-Oである。一部の実施形態において、X1はO-L2である。一部の実施形態において、X1は、非置換または置換のC1~C10アルキレンである。一部の実施形態において、X1は、非置換または置換のC3~C10シクロアルキレンである。一部の実施形態において、X1は、非置換または置換のアリーレンである。一部の実施形態において、X1は、非置換または置換のヘテロアリーレンである。一部の実施形態において、X1は、非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリレンである。一部の実施形態において、X1は、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10の天然アミノ酸を含む非置換または置換のペプチドである。
【0030】
一部の実施形態において、X2は、以下のいずれか1つである:結合;C=O、(C=O)-L1-(C=O)、(C=O)-L1、L1-(C=O)、O(CO)、または(CO)O;O、S、S-S、またはSe-Se-;NH、NR、NH(CO)、(CO)NH、L2-NH(CO)、NH(CO)-L2、L2-(CO)NH、-(CO)NH-L2、(CO)NH-L2-NH(CO)、-NR-L2-NR、L2-O、またはO-L2;非置換または置換のC1~C10アルキレン、非置換または置換のC3~C10シクロアルキレン;非置換または置換のアリーレン;非置換または置換のヘテロアリーレン;非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリレン;および1~10の天然アミノ酸を含む非置換または置換のペプチド。一部の実施形態において、X2は結合である。一部の実施形態において、X2はC=Oである。一部の実施形態において、X2は(C=O)-L1-(C=O)である。一部の実施形態において、X2は(C=O)-L1である。一部の実施形態において、X2はL1-(C=O)である。一部の実施形態において、X2はO(CO)である。一部の実施形態において、X2は(CO)Oである。一部の実施形態において、X2はOである。一部の実施形態において、X2はSである。一部の実施形態において、X2はS-Sである。一部の実施形態において、X2はSe-Se-である。一部の実施形態において、X2はNHである。一部の実施形態において、X2はNRである。一部の実施形態において、X2はNH(CO)である。一部の実施形態において、X2は(CO)NHである。一部の実施形態において、X2はL2-NH(CO)である。一部の実施形態において、X2はNH(CO)-L2である。一部の実施形態において、X2はL2-(CO)NHである。一部の実施形態において、X2は-(CO)NH-L2である。一部の実施形態において、X2は(CO)NH-L2-NH(CO)である。一部の実施形態において、X2は-NR-L2-NRである。一部の実施形態において、X2はL2-Oである。一部の実施形態において、X2はO-L2である。一部の実施形態において、X2は、非置換または置換のC1~C10アルキレンである。一部の実施形態において、X2は、非置換または置換のC3~C10シクロアルキレンである。一部の実施形態において、X2は、非置換または置換のアリーレンである。一部の実施形態において、X2は、非置換または置換のヘテロアリーレンである。一部の実施形態において、X2は、非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリレンである。一部の実施形態において、X2は、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10の天然アミノ酸を含む非置換または置換のペプチドである。
【0031】
一部の実施形態において、X3は、以下のいずれか1つである:結合;C=O、(C=O)-L1-(C=O)、(C=O)-L1、L1-(C=O)、O(CO)、または(CO)O;O、S、S-S、またはSe-Se-;NH、NR、NH(CO)、(CO)NH、L2-NH(CO)、NH(CO)-L2、L2-(CO)NH、-(CO)NH-L2、(CO)NH-L2-NH(CO)、-NR-L2-NR、L2-O、またはO-L2;非置換または置換のC1~C10アルキレン、非置換または置換のC3~C10シクロアルキレン;非置換または置換のアリーレン;非置換または置換のヘテロアリーレン;非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリレン;および1~10の天然アミノ酸を含む非置換または置換のペプチド。一部の実施形態において、X3は結合である。一部の実施形態において、X3はC=Oである。一部の実施形態において、X3は(C=O)-L1-(C=O)である。一部の実施形態において、X3は(C=O)-L1である。一部の実施形態において、X3はL1-(C=O)である。一部の実施形態において、X3はO(CO)である。一部の実施形態において、X3は(CO)Oである。一部の実施形態において、X3はOである。一部の実施形態において、X3はSである。一部の実施形態において、X3はS-Sである。一部の実施形態において、X3はSe-Se-である。一部の実施形態において、X3はNHである。一部の実施形態において、X3はNRである。一部の実施形態において、X3はNH(CO)である。一部の実施形態において、X3は(CO)NHである。一部の実施形態において、X3はL2-NH(CO)である。一部の実施形態において、X3はNH(CO)-L2である。一部の実施形態において、X3はL2-(CO)NHである。一部の実施形態において、X3は-(CO)NH-L2である。一部の実施形態において、X3は(CO)NH-L2-NH(CO)である。一部の実施形態において、X3は-NR-L2-NRである。一部の実施形態において、X3はL2-Oである。一部の実施形態において、X3はO-L2である。一部の実施形態において、X3は、非置換または置換のC1~C10アルキレンである。一部の実施形態において、X3は、非置換または置換のC3~C10シクロアルキレンである。一部の実施形態において、X3は、非置換または置換のアリーレンである。一部の実施形態において、X3は、非置換または置換のヘテロアリーレンである。一部の実施形態において、X3は、非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリレンである。一部の実施形態において、X3は、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10の天然アミノ酸を含む非置換または置換のペプチドである。
【0032】
一部の実施形態において、X4は、以下のいずれか1つである:結合;C=O、(C=O)-L1-(C=O)、(C=O)-L1、L1-(C=O)、O(CO)、または(CO)O;O、S、S-S、またはSe-Se-;NH、NR、NH(CO)、(CO)NH、L2-NH(CO)、NH(CO)-L2、L2-(CO)NH、-(CO)NH-L2、(CO)NH-L2-NH(CO)、-NR-L2-NR、L2-O、またはO-L2;非置換または置換のC1~C10アルキレン、非置換または置換のC3~C10シクロアルキレン;非置換または置換のアリーレン;非置換または置換のヘテロアリーレン;非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリレン;および1~10の天然アミノ酸を含む非置換または置換のペプチド。一部の実施形態において、X4は結合である。一部の実施形態において、X4はC=Oである。一部の実施形態において、X4は(C=O)-L1-(C=O)である。一部の実施形態において、X4は(C=O)-L1である。一部の実施形態において、X4はL1-(C=O)である。一部の実施形態において、X4はO(CO)である。一部の実施形態において、X4は(CO)Oである。一部の実施形態において、X5はOである。一部の実施形態において、X4はSである。一部の実施形態において、X4はS-Sである。一部の実施形態において、X4はSe-Se-である。一部の実施形態において、X4はNHである。一部の実施形態において、X4はNRである。一部の実施形態において、X4はNH(CO)である。一部の実施形態において、X4は(CO)NHである。一部の実施形態において、X4はL2-NH(CO)である。一部の実施形態において、X4はNH(CO)-L2である。一部の実施形態において、X4はL2-(CO)NHである。一部の実施形態において、X4は-(CO)NH-L2である。一部の実施形態において、X4は(CO)NH-L2-NH(CO)である。一部の実施形態において、X4は-NR-L2-NRである。一部の実施形態において、X4はL2-Oである。一部の実施形態において、X4はO-L2である。一部の実施形態において、X4は、非置換または置換のC1~C10アルキレンである。一部の実施形態において、X4は、非置換または置換のC3~C10シクロアルキレンである。一部の実施形態において、X4は、非置換または置換のアリーレンである。一部の実施形態において、X4は、非置換または置換のヘテロアリーレンである。一部の実施形態において、X4は、非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリレンである。一部の実施形態において、X4は、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10の天然アミノ酸を含む非置換または置換のペプチドである。
【0033】
一部の実施形態において、X5は、以下のいずれか1つである:結合;C=O、(C=O)-L1-(C=O)、(C=O)-L1、L1-(C=O)、O(CO)、または(CO)O;O、S、S-S、またはSe-Se-;NH、NR、NH(CO)、(CO)NH、L2-NH(CO)、NH(CO)-L2、L2-(CO)NH、-(CO)NH-L2、(CO)NH-L2-NH(CO)、-NR-L2-NR、L2-O、またはO-L2;非置換または置換のC1~C10アルキレン、非置換または置換のC3~C10シクロアルキレン;非置換または置換のアリーレン;非置換または置換のヘテロアリーレン;非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリレン;および1~10の天然アミノ酸を含む非置換または置換のペプチド。一部の実施形態において、X5は結合である。一部の実施形態において、X5はC=Oである。一部の実施形態において、X5は(C=O)-L1-(C=O)である。一部の実施形態において、X5は(C=O)-L1である。一部の実施形態において、X5はL1-(C=O)である。一部の実施形態において、X5はO(CO)である。一部の実施形態において、X5は(CO)Oである。一部の実施形態において、X5はOである。一部の実施形態において、X5はSである。一部の実施形態において、X5はS-Sである。一部の実施形態において、X5はSe-Se-である。一部の実施形態において、X5はNHである。一部の実施形態において、X5はNRである。一部の実施形態において、X5はNH(CO)である。一部の実施形態において、X5は(CO)NHである。一部の実施形態において、X5はL2-NH(CO)である。一部の実施形態において、X5はNH(CO)-L2である。一部の実施形態において、X5はL2-(CO)NHである。一部の実施形態において、X5は-(CO)NH-L2である。一部の実施形態において、X5は(CO)NH-L2-NH(CO)である。一部の実施形態において、X5は-NR-L2-NRである。一部の実施形態において、X5はL2-Oである。一部の実施形態において、X5はO-L2である。一部の実施形態において、X5は、非置換または置換のC1~C10アルキレンである。一部の実施形態において、X5は、非置換または置換のC3~C10シクロアルキレンである。一部の実施形態において、X5は、非置換または置換のアリーレンである。一部の実施形態において、X5は、非置換または置換のヘテロアリーレンである。一部の実施形態において、X5は、非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリレンである。一部の実施形態において、X5は、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10の天然アミノ酸を含む非置換または置換のペプチドである。
【0034】
一部の実施形態において、各L1は、独立して、非置換または置換のアリーレン;非置換または置換のヘテロアリーレン;あるいは非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリレンである。一部の実施形態において、各L1は、独立して、非置換または置換のアリーレンである。一部の実施形態において、各L1は、独立して、非置換または置換のヘテロアリーレンである。一部の実施形態において、各L1は、独立して、非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリレンである。
【0035】
一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のC1~C10アルキル;非置換または置換のC3~C10シクロアルキル;非置換または置換のC1~C10アシル;非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステル;非置換または置換のC1~C10アルキルケトン;非置換または置換のC1~C10アルキルエーテル;非置換または置換のアリール;非置換または置換のヘテロアリール;あるいは非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリルである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のC1~C10アルキルである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のC3~C10シクロアルキルである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のC1~C10アシルである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステルである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のC1~C10アルキルケトンである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のC1~C10アルキルエーテルである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のアリールである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のヘテロアリールである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリルである。
【0036】
一部の実施形態において、X5は、R4に付着されており;R5、R6、R7およびR8は、各々独立して、以下:H;OH;O(CO)NH2;ハロ;NH(C1~C10アシル);非置換または置換のO(C1~C10アルキル);非置換または置換のO(C3~C10シクロアルキル);非置換または置換のO(C1~C10アシル);非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステル;非置換または置換のC1~C10アルキルケトン;非置換または置換のC1~C10アルキルエーテル;非置換または置換のアリール;非置換または置換のヘテロアリール;非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリル;1~10のアミノ酸を含む非置換または置換のペプチドのいずれか1つであり;天然型単糖とのグリコシド結合を形成する。一部の実施形態において、X5は、R4に付着されており;R5、R6、R7およびR8は、各々独立して、Hである。一部の実施形態において、X5は、R4に付着されており;R5、R6、R7およびR8は、各々独立して、OHである。一部の実施形態において、X5は、R4に付着されており;R5、R6、R7およびR8は、各々独立して、O(CO)NH2である。一部の実施形態において、X5は、R4に付着されており;R5、R6、R7およびR8は、各々独立して、ハロである。一部の実施形態において、X5は、R4に付着されており;R5、R6、R7およびR8は、各々独立して、NH(C1~C10アシル)である。一部の実施形態において、X5は、R4に付着されており;R5、R6、R7およびR8は、各々独立して、非置換または置換のO(C1~C10アルキル)である。一部の実施形態において、X5は、R4に付着されており;R5、R6、R7およびR8は、各々独立して、非置換または置換のO(C3~C10シクロアルキル)である。一部の実施形態において、X5は、R4に付着されており;R5、R6、R7およびR8は、各々独立して、非置換または置換のO(C1~C10アシル)である。一部の実施形態において、X5は、R4に付着されており;R5、R6、R7およびR8は、各々独立して、非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステルである。一部の実施形態において、X5は、R4に付着されており;R5、R6、R7およびR8は、各々独立して、非置換または置換のC1~C10アルキルケトンである。一部の実施形態において、X5は、R4に付着されており;R5、R6、R7およびR8は、各々独立して、非置換または置換のC1~C10アルキルエーテルである。一部の実施形態において、X5は、R4に付着されており;R5、R6、R7およびR8は、各々独立して、非置換または置換のアリールである。一部の実施形態において、X5は、R4に付着されており;R5、R6、R7およびR8は、各々独立して、非置換または置換のヘテロアリールである。一部の実施形態において、X5は、R4に付着されており;R5、R6、R7およびR8は、各々独立して、非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリルである。一部の実施形態において、X5は、R4に付着されており;R5、R6、R7およびR8は、各々独立して、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10のアミノ酸を含む非置換または置換のペプチドである。一部の実施形態において、X5は、R4に付着されており;R5、R6、R7およびR8は、各々独立して、天然型単糖とのグリコシド結合を形成する。
【0037】
一部の実施形態において、X5は、R6に付着されており;R4、R5、R7およびR8は、各々独立して、以下:H;OH;O(CO)NH2;ハロ;NH(C1~C10アシル);非置換または置換のO(C1~C10アルキル);非置換または置換のO(C3~C10シクロアルキル);非置換または置換のO(C1~C10アシル);非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステル;非置換または置換のC1~C10アルキルケトン;非置換または置換のC1~C10アルキルエーテル;非置換または置換のアリール;非置換または置換のヘテロアリール;非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリル;1~10のアミノ酸を含む非置換または置換のペプチドのいずれか1つであり;天然型単糖とのグリコシド結合を形成する。一部の実施形態において、X5は、R6に付着されており;R4、R5、R7およびR8は、各々独立して、Hである。一部の実施形態において、X5は、R6に付着されており;R4、R5、R7およびR8は、各々独立して、OHである。一部の実施形態において、X5は、R6に付着されており;R4、R5、R7およびR8は、各々独立して、O(CO)NH2である。一部の実施形態において、X5は、R6に付着されており;R4、R5、R7およびR8は、各々独立して、ハロである。一部の実施形態において、X5は、R6に付着されており;R4、R5、R7およびR8は、各々独立して、NH(C1~C10アシル)である。一部の実施形態において、X5は、R6に付着されており;R4、R5、R7およびR8は、各々独立して、非置換または置換のO(C1~C10アルキル)である。一部の実施形態において、X5は、R6に付着されており;R4、R5、R7およびR8は、各々独立して、非置換または置換のO(C3~C10シクロアルキル)である。一部の実施形態において、X5は、R6に付着されており;R4、R5、R7およびR8は、各々独立して、非置換または置換のO(C1~C10アシル)である。一部の実施形態において、X5は、R6に付着されており;R4、R5、R7およびR8は、各々独立して、非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステルである。一部の実施形態において、X5は、R6に付着されており;R4、R5、R7およびR8は、各々独立して、非置換または置換のC1~C10アルキルケトンである。一部の実施形態において、X5は、R6に付着されており;R4、R5、R7およびR8は、各々独立して、非置換または置換のC1~C10アルキルエーテルである。一部の実施形態において、X5は、R6に付着されており;R4、R5、R7およびR8は、各々独立して、非置換または置換のアリールである。一部の実施形態において、X5は、R6に付着されており;R4、R5、R7およびR8は、各々独立して、非置換または置換のヘテロアリールである。一部の実施形態において、X5は、R6に付着されており;R4、R5、R7およびR8は、各々独立して、非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリルである。一部の実施形態において、X5は、R6に付着されており;R4、R5、R7およびR8は、各々独立して、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10のアミノ酸を含む非置換または置換のペプチドである。一部の実施形態において、X5は、R6に付着されており;R4、R5、R7およびR8は、各々独立して、天然型単糖とのグリコシド結合を形成する。
【0038】
一部の実施形態において、X5は、R7に付着されており;R4、R5、R6およびR8は、各々独立して、以下:H;OH;O(CO)NH2;ハロ;NH(C1~C10アシル);非置換または置換のO(C1~C10アルキル);非置換または置換のO(C3~C10シクロアルキル);非置換または置換のO(C1~C10アシル);非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステル;非置換または置換のC1~C10アルキルケトン;非置換または置換のC1~C10アルキルエーテル;非置換または置換のアリール;非置換または置換のヘテロアリール;非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリル;1~10のアミノ酸を含む非置換または置換のペプチドのいずれか1つであり;天然型単糖とのグリコシド結合を形成する。一部の実施形態において、X5は、R7に付着されており;R4、R5、R6およびR8は、各々独立して、Hである。一部の実施形態において、X5は、R7に付着されており;R4、R5、R6およびR8は、各々独立して、OHである。一部の実施形態において、X5は、R7に付着されており;R4、R5、R6およびR8は、各々独立して、O(CO)NH2である。一部の実施形態において、X5は、R7に付着されており;R4、R5、R6およびR8は、各々独立して、ハロである。一部の実施形態において、X5は、R7に付着されており;R4、R5、R6およびR8は、各々独立して、NH(C1~C10アシル)である。一部の実施形態において、X5は、R7に付着されており;R4、R5、R6およびR8は、各々独立して、非置換または置換のO(C1~C10アルキル)である。一部の実施形態において、X5は、R7に付着されており;R4、R5、R6およびR8は、各々独立して、非置換または置換のO(C3~C10シクロアルキル)である。一部の実施形態において、X5は、R7に付着されており;R4、R5、R6およびR8は、各々独立して、非置換または置換のO(C1~C10アシル)である。一部の実施形態において、X5は、R7に付着されており;R4、R5、R6およびR8は、各々独立して、非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステルである。一部の実施形態において、X5は、R7に付着されており;R4、R5、R6およびR8は、各々独立して、非置換または置換のC1~C10アルキルケトンである。一部の実施形態において、X5は、R7に付着されており;R4、R5、R6およびR8は、各々独立して、非置換または置換のC1~C10アルキルエーテルである。一部の実施形態において、X5は、R7に付着されており;R4、R5、R6およびR8は、各々独立して、非置換または置換のアリールである。一部の実施形態において、X5は、R7に付着されており;R4、R5、R6およびR8は、各々独立して、非置換または置換のヘテロアリールである。一部の実施形態において、X5は、R7に付着されており;R4、R5、R6およびR8は、各々独立して、非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリルである。一部の実施形態において、X5は、R7に付着されており;R4、R5、R6およびR8は、各々独立して、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10のアミノ酸を含む非置換または置換のペプチドである。一部の実施形態において、X5は、R7に付着されており;R4、R5、R6およびR8は、各々独立して、天然型単糖とのグリコシド結合を形成する。
【0039】
一部の実施形態において、X5は、R8に付着されており;R4、R5、R6およびR7は、各々独立して、以下:H;OH;O(CO)NH2;ハロ;NH(C1~C10アシル);非置換または置換のO(C1~C10アルキル);非置換または置換のO(C3~C10シクロアルキル);非置換または置換のO(C1~C10アシル);非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステル;非置換または置換のC1~C10アルキルケトン;非置換または置換のC1~C10アルキルエーテル;非置換または置換のアリール;非置換または置換のヘテロアリール;非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリル;1~10のアミノ酸を含む非置換または置換のペプチドのいずれか1つであり;天然型単糖とのグリコシド結合を形成する。一部の実施形態において、X5は、R8に付着されており;R4、R5、R6およびR7は、各々独立して、Hである。一部の実施形態において、X5は、R8に付着されており;R4、R5、R6およびR7は、各々独立して、OHである。一部の実施形態において、X5は、R8に付着されており;R4、R5、R6およびR7は、各々独立して、O(CO)NH2である。一部の実施形態において、X5は、R8に付着されており;R4、R5、R6およびR7は、各々独立して、ハロである。一部の実施形態において、X5は、R8に付着されており;R4、R5、R6およびR7は、各々独立して、NH(C1~C10アシル)である。一部の実施形態において、X5は、R8に付着されており;R4、R5、R6およびR7は、各々独立して、非置換または置換のO(C1~C10アルキル)である。一部の実施形態において、X5は、R8に付着されており;R4、R5、R6およびR7は、各々独立して、非置換または置換のO(C3~C10シクロアルキル)である。一部の実施形態において、X5は、R8に付着されており;R4、R5、R6およびR7は、各々独立して、非置換または置換のO(C1~C10アシル)である。一部の実施形態において、X5は、R8に付着されており;R4、R5、R6およびR7は、各々独立して、非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステルである。一部の実施形態において、X5は、R8に付着されており;R4、R5、R6およびR7は、各々独立して、非置換または置換のC1~C10アルキルケトンである。一部の実施形態において、X5は、R8に付着されており;R4、R5、R6およびR7は、各々独立して、非置換または置換のC1~C10アルキルエーテルである。一部の実施形態において、X5は、R8に付着されており;R4、R5、R6およびR7は、各々独立して、非置換または置換のアリールである。一部の実施形態において、X5は、R8に付着されており;R4、R5、R6およびR7は、各々独立して、非置換または置換のヘテロアリールである。一部の実施形態において、X5は、R8に付着されており;R4、R5、R6およびR7は、各々独立して、非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリルである。一部の実施形態において、X5は、R8に付着されており;R4、R5、R6およびR7は、各々独立して、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10のアミノ酸を含む非置換または置換のペプチドである。一部の実施形態において、X5は、R8に付着されており;R4、R5、R6およびR7は、各々独立して、天然型単糖とのグリコシド結合を形成する。
【0040】
式Iの一部の実施形態において、m1およびm2は、各々独立して、0、1、2、3または4である。一部の実施形態において、n1およびn2は、各々独立して、0、1、2、3または4である。一部の実施形態において、R1、R2およびR3は、各々Hである。一部の実施形態において、M1は、-C=O-、-NH(CO)-、または-(CO)NH-であり;M2はCである。一部の実施形態において、X1は結合であり、X2はNH(CO)または(CO)NHである。一部の実施形態において、X3はOであり;X4は(CO)NH-L2-NH(CO)であり;X5は、NH(CO)-L2、L2-(CO)NH、L2-O、またはO-L2である。一部の実施形態において、X5は、R4に付着されており;R5、R6、R7およびR8は、各々独立して、OHまたはNH(C1~C10アシル)である。一部の実施形態において、X5は、R5に付着されており;R4、R6、R7およびR8は、各々独立して、OHまたはNH(C1~C10アシル)である。一部の実施形態において、X5は、R8に付着されており;R4、R5、R6およびR7は、各々独立して、OHまたはNH(C1~C10アシル)である。
【0041】
式(II)の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、ジアステレオマー、ジアステレオマー混合物もしくは薬学的に許容される塩が一態様において提供され:
【0042】
【化6】
式中、
n
1およびn
2は、各々独立して、0~15であり;
R
1およびR
2は、各々独立して、OH、H、ハロ、非置換または置換のC
1~C
10アルキル、非置換または置換のC
3~C
10シクロアルキル、非置換または置換のC
1~C
10アシル、非置換または置換のC
1~C
10カルボキシルエステル、非置換または置換のC
1~C
10アルキルケトン、あるいは非置換または置換のC
1~C
10アルキルエーテルであり;
X
1、X
2およびX
3は、各々独立して、結合、C=O、(C=O)-L
1-(C=O)、(C=O)-L
1、L
1-(C=O)、O(CO)、(CO)O、L
2-(CO)O、O(CO)-L
2、O、S、S-S、Se-Se-、NH、NR、NH(CO)、(CO)NH、L
2-(CO)NH、(CO)NH-L
2、L
2-NH(CO)、NH(CO)-L
2、-NR-L
2-NR、L
2-O、O-L
2、非置換または置換のC
1~C
10アルキレン、非置換または置換のC
3~C
10シクロアルキレン、非置換または置換のアリーレン、非置換または置換のヘテロアリーレン、非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリレン、あるいは1~10の天然アミノ酸を含む非置換または置換のペプチドであり;
各L
1は、各々独立して、非置換または置換のアリーレン、非置換または置換のヘテロアリーレン、非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリレンであり;
各L
2は、各々独立して、非置換または置換のC
1~C
10アルキレンであり;
各Rは、独立して、非置換または置換のC
1~C
10アルキル、非置換または置換のC
3~C
10シクロアルキル、非置換または置換のC
1~C
10アシル、非置換または置換のC
1~C
10カルボキシルエステル、非置換または置換のC
1~C
10アルキルケトン、または非置換または置換のC
1~C
10アルキルエーテル、非置換または置換のアリール、非置換または置換のヘテロアリール、あるいは非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリルであり;
X
3は、R
3、R
4、R
5、R
6およびR
7のいずれか1つに付着されており、X
3に付着されていない残りのR
3、R
4、R
5、R
6およびR
7は、各々独立して、H、OH、O(CO)NH
2、ハロ、非置換または置換のアミノ基、非置換または置換のC
1~C
10アルキル、非置換または置換のC
3~C
10シクロアルキル、非置換または置換のC
1~C
10アシル、非置換または置換のC
1~C
10カルボキシルエステル、非置換または置換のC
1~C
10アルキルケトン、あるいは非置換または置換のC
1~C
10アルキルエーテル、非置換または置換のアリール、非置換または置換のヘテロアリール、非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリル、1~10のアミノ酸を含む非置換または置換のペプチドであるか、あるいは天然型単糖とのグリコシド結合を形成する。
【0043】
一部の実施形態において、n1は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14または15である。一部の実施形態において、n1は0である。一部の実施形態において、n1は1である。一部の実施形態において、n1は2である。一部の実施形態において、n1は3である。一部の実施形態において、n1は4である。一部の実施形態において、n1は5である。一部の実施形態において、n1は6である。一部の実施形態において、n1は7である。一部の実施形態において、n1は8である。一部の実施形態において、n1は9である。一部の実施形態において、n1は10である。一部の実施形態において、n1は11である。一部の実施形態において、n1は12である。一部の実施形態において、n1は13である。一部の実施形態において、n1は14である。一部の実施形態において、n1は15である。
【0044】
一部の実施形態において、n2は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14または15である。一部の実施形態において、n2は0である。一部の実施形態において、n2は1である。一部の実施形態において、n2は2である。一部の実施形態において、n2は3である。一部の実施形態において、n2は4である。一部の実施形態において、n2は5である。一部の実施形態において、n2は6である。一部の実施形態において、n2は7である。一部の実施形態において、n2は8である。一部の実施形態において、n2は9である。一部の実施形態において、n2は10である。一部の実施形態において、n2は11である。一部の実施形態において、n2は12である。一部の実施形態において、n2は13である。一部の実施形態において、n2は14である。一部の実施形態において、n2は15である。
【0045】
一部の実施形態において、R1は、OH;水素;ハロ;非置換または置換のC1~C10アルキル;非置換または置換のC3~C10シクロアルキル;非置換または置換のC1~C10アシル;非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステル;非置換または置換のC1~C10アルキルケトン;あるいは非置換または置換のC1~C10アルキルエーテルである。一部の実施形態において、R1はOHである。一部の実施形態において、R1は水素である。一部の実施形態において、R1はハロである。一部の実施形態において、R1は、非置換または置換のC1~C10アルキルである。一部の実施形態において、R1は、非置換または置換のC3~C10シクロアルキルである。一部の実施形態において、R1は、非置換または置換のC1~C10アシルである。一部の実施形態において、R1は、非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステルである。一部の実施形態において、R1は、非置換または置換のC1~C10アルキルケトンである。一部の実施形態において、R1は、非置換または置換のC1~C10アルキルエーテルである。
【0046】
一部の実施形態において、R2は、OH;水素;ハロ;非置換または置換のC1~C10アルキル;非置換または置換のC3~C10シクロアルキル;非置換または置換のC1~C10アシル;非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステル;非置換または置換のC1~C10アルキルケトン;あるいは非置換または置換のC1~C10アルキルエーテルである。一部の実施形態において、R2はOHである。一部の実施形態において、R2は水素である。一部の実施形態において、R2はハロである。一部の実施形態において、R2は、非置換または置換のC1~C10アルキルである。一部の実施形態において、R2は、非置換または置換のC3~C10シクロアルキルである。一部の実施形態において、R2は、非置換または置換のC1~C10アシルである。一部の実施形態において、R2は、非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステルである。一部の実施形態において、R2は、非置換または置換のC1~C10アルキルケトンである。一部の実施形態において、R2は、非置換または置換のC1~C10アルキルエーテルである。
【0047】
一部の実施形態において、X1は、以下のいずれか1つである:結合;C=O、(C=O)-L1-(C=O)、(C=O)-L1、L1-(C=O)、O(CO)、(CO)O、L2-(CO)O、またはO(CO)-L2;O、S、S-S、またはSe-Se-;NH、NR、NH(CO)、(CO)NH、L2-(CO)NH、(CO)NH-L2、L2-NH(CO)、NH(CO)-L2、-NR-L2-NR、L2-O、O-L2;非置換または置換のC1~C10アルキレン、非置換または置換のC3~C10シクロアルキレン;非置換または置換のアリーレン;非置換または置換のヘテロアリーレン;非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリレン;および1~10の天然アミノ酸を含む非置換または置換のペプチド。一部の実施形態において、X1は結合である。一部の実施形態において、X1はC=Oである。一部の実施形態において、X1は(C=O)-L1-(C=O)である。一部の実施形態において、X1は(C=O)-L1である。一部の実施形態において、X1はL1-(C=O)である。一部の実施形態において、X1はO(CO)である。一部の実施形態において、X1は(CO)Oである。一部の実施形態において、X1はL2-(CO)Oである。一部の実施形態において、X1はO(CO)-L2である。一部の実施形態において、X1はOである。一部の実施形態において、X1はSである。一部の実施形態において、X1はS-Sである。一部の実施形態において、X1はSe-Se-である。一部の実施形態において、X1はNHである。一部の実施形態において、X1はNRである。一部の実施形態において、X1はNH(CO)である。一部の実施形態において、X1は(CO)NHである。一部の実施形態において、X1はL2-(CO)NHである。一部の実施形態において、X1は(CO)NH-L2である。一部の実施形態において、X1はL2-NH(CO)である。一部の実施形態において、X1はNH(CO)-L2である。一部の実施形態において、X1は-NR-L2-NRである。一部の実施形態において、X1はL2-Oである。一部の実施形態において、X1はO-L2である。一部の実施形態において、X1は、非置換または置換のC1~C10アルキレンである。一部の実施形態において、X1は、非置換または置換のC3~C10シクロアルキレンである。一部の実施形態において、X1は、非置換または置換のアリーレンである。一部の実施形態において、X1は、非置換または置換のヘテロアリーレンである。一部の実施形態において、X1は、非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリレンである。一部の実施形態において、X1は、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10の天然アミノ酸を含む非置換または置換のペプチドである。
【0048】
一部の実施形態において、X2は、以下のいずれか1つである:結合;C=O、(C=O)-L1-(C=O)、(C=O)-L1、L1-(C=O)、O(CO)、(CO)O、L2-(CO)O、またはO(CO)-L2;O、S、S-S、またはSe-Se-;NH、NR、NH(CO)、(CO)NH、L2-(CO)NH、(CO)NH-L2、L2-NH(CO)、NH(CO)-L2、-NR-L2-NR、L2-O、O-L2;非置換または置換のC1~C10アルキレン、非置換または置換のC3~C10シクロアルキレン;非置換または置換のアリーレン;非置換または置換のヘテロアリーレン;非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリレン;および1~10の天然アミノ酸を含む非置換または置換のペプチド。一部の実施形態において、X2は結合である。一部の実施形態において、X2はC=Oである。一部の実施形態において、X2は(C=O)-L1-(C=O)である。一部の実施形態において、X2は(C=O)-L1である。一部の実施形態において、X2はL1-(C=O)である。一部の実施形態において、X2はO(CO)である。一部の実施形態において、X2は(CO)Oである。一部の実施形態において、X2はL2-(CO)Oである。一部の実施形態において、X2はO(CO)-L2である。一部の実施形態において、X2はOである。一部の実施形態において、X2はSである。一部の実施形態において、X2はS-Sである。一部の実施形態において、X2はSe-Se-である。一部の実施形態において、X2はNHである。一部の実施形態において、X2はNRである。一部の実施形態において、X2はNH(CO)である。一部の実施形態において、X2は(CO)NHである。一部の実施形態において、X2はL2-(CO)NHである。一部の実施形態において、X2は(CO)NH-L2である。一部の実施形態において、X2はL2-NH(CO)である。一部の実施形態において、X2はNH(CO)-L2である。一部の実施形態において、X2は-NR-L2-NRである。一部の実施形態において、X2はL2-Oである。一部の実施形態において、X2はO-L2である。一部の実施形態において、X2は、非置換または置換のC1~C10アルキレンである。一部の実施形態において、X2は、非置換または置換のC3~C10シクロアルキレンである。一部の実施形態において、X2は、非置換または置換のアリーレンである。一部の実施形態において、X2は、非置換または置換のヘテロアリーレンである。一部の実施形態において、X2は、非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリレンである。一部の実施形態において、X2は、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10の天然アミノ酸を含む非置換または置換のペプチドである。
【0049】
一部の実施形態において、X3は、以下のいずれか1つである:結合;C=O、(C=O)-L1-(C=O)、(C=O)-L1、L1-(C=O)、O(CO)、(CO)O、L2-(CO)O、またはO(CO)-L2;O、S、S-S、またはSe-Se-;NH、NR、NH(CO)、(CO)NH、L2-(CO)NH、(CO)NH-L2、L2-NH(CO)、NH(CO)-L2、-NR-L2-NR、L2-O、O-L2;非置換または置換のC1~C10アルキレン、非置換または置換のC3~C10シクロアルキレン;非置換または置換のアリーレン;非置換または置換のヘテロアリーレン;非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリレン;および1~10の天然アミノ酸を含む非置換または置換のペプチド。一部の実施形態において、X3は結合である。一部の実施形態において、X3はC=Oである。一部の実施形態において、X3は(C=O)-L1-(C=O)である。一部の実施形態において、X3は(C=O)-L1である。一部の実施形態において、X3はL1-(C=O)である。一部の実施形態において、X3はO(CO)である。一部の実施形態において、X3は(CO)Oである。一部の実施形態において、X3はL2-(CO)Oである。一部の実施形態において、X3はO(CO)-L2である。一部の実施形態において、X3はOである。一部の実施形態において、X3はSである。一部の実施形態において、X3はS-Sである。一部の実施形態において、X3はSe-Se-である。一部の実施形態において、X3はNHである。一部の実施形態において、X3はNRである。一部の実施形態において、X3はNH(CO)である。一部の実施形態において、X3は(CO)NHである。一部の実施形態において、X3はL2-(CO)NHである。一部の実施形態において、X3は(CO)NH-L2である。一部の実施形態において、X3はL2-NH(CO)である。一部の実施形態において、X3はNH(CO)-L2である。一部の実施形態において、X3は-NR-L2-NRである。一部の実施形態において、X3はL2-Oである。一部の実施形態において、X3はO-L2である。一部の実施形態において、X3は、非置換または置換のC1~C10アルキレンである。一部の実施形態において、X3は、非置換または置換のC3~C10シクロアルキレンである。一部の実施形態において、X3は、非置換または置換のアリーレンである。一部の実施形態において、X3は、非置換または置換のヘテロアリーレンである。一部の実施形態において、X3は、非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリレンである。一部の実施形態において、X3は、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10の天然アミノ酸を含む非置換または置換のペプチドである。
【0050】
一部の実施形態において、各L1は、独立して、非置換または置換のアリーレン;非置換または置換のヘテロアリーレン;あるいは非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリレンである。一部の実施形態において、各L1は、独立して、非置換または置換のアリーレンである。一部の実施形態において、各L1は、独立して、非置換または置換のヘテロアリーレンである。一部の実施形態において、各L1は、独立して、非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリレンである。
【0051】
一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のC1~C10アルキル;非置換または置換のC3~C10シクロアルキル;非置換または置換のC1~C10アシル;非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステル;非置換または置換のC1~C10アルキルケトン;非置換または置換のC1~C10アルキルエーテル;非置換または置換のアリール;非置換または置換のヘテロアリール;あるいは非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリルである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のC1~C10アルキルである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のC3~C10シクロアルキルである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のC1~C10アシルである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステルである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のC1~C10アルキルケトンである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のC1~C10アルキルエーテルである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のアリールである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のヘテロアリールである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリルである。
【0052】
一部の実施形態において、X3は、R3に付着されており;R4、R5、R6およびR7は、各々独立して、以下:H;OH;O(CO)NH2;ハロ;アミノ基;非置換または置換のC1~C10アルキル;非置換または置換のC3~C10シクロアルキル;非置換または置換のC1~C10アシル;非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステル;非置換または置換のC1~C10アルキルケトン;非置換または置換のC1~C10アルキルエーテル;非置換または置換のアリール;非置換または置換のヘテロアリール;非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリル;1~10のアミノ酸を含む非置換または置換のペプチドのいずれか1つであり;天然型単糖とのグリコシド結合を形成する。一部の実施形態において、X3は、R3に付着されており;R4、R5、R6およびR7は、各々独立して、Hである。一部の実施形態において、X3は、R3に付着されており;R4、R5、R6およびR7は、各々独立して、OHである。一部の実施形態において、X3は、R3に付着されており;R4、R5、R6およびR7は、各々独立して、O(CO)NH2である。一部の実施形態において、X3は、R3に付着されており;R4、R5、R6およびR7は、各々独立して、ハロである。一部の実施形態において、X3は、R3に付着されており;R4、R5、R6およびR7は、各々独立して、アミノ基。一部の実施形態において、X3は、R3に付着されており;R4、R5、R6およびR7は、各々独立して、非置換または置換のC1~C10アルキルである。一部の実施形態において、X3は、R3に付着されており;R4、R5、R6およびR7は、各々独立して、非置換または置換のC3~C10シクロアルキルである。一部の実施形態において、X3は、R3に付着されており;R4、R5、R6およびR7は、各々独立して、非置換または置換のC1~C10アシルである。一部の実施形態において、X3は、R3に付着されており;R4、R5、R6およびR7は、各々独立して、非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステルである。一部の実施形態において、X3は、R3に付着されており;R4、R5、R6およびR7は、各々独立して、非置換または置換のC1~C10アルキルケトンである。一部の実施形態において、X3は、R3に付着されており;R4、R5、R6およびR7は、各々独立して、非置換または置換のC1~C10アルキルエーテルである。一部の実施形態において、X3は、R3に付着されており;R4、R5、R6およびR7は、各々独立して、非置換または置換のアリールである。一部の実施形態において、X3は、R3に付着されており;R4、R5、R6およびR7は、各々独立して、非置換または置換のヘテロアリールである。一部の実施形態において、X3は、R3に付着されており;R4、R5、R6およびR7は、各々独立して、非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリルである。一部の実施形態において、X3は、R3に付着されており;R4、R5、R6およびR7は、各々独立して、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10のアミノ酸を含む非置換または置換のペプチドである。一部の実施形態において、X3は、R3に付着されており;R4、R5、R6およびR7は、各々独立して、天然型単糖とのグリコシド結合を形成する。
【0053】
一部の実施形態において、X3は、R4に付着されており;R3、R5、R6およびR7は、各々独立して、以下:H;OH;O(CO)NH2;ハロ;アミノ基;非置換または置換のC1~C10アルキル;非置換または置換のC3~C10シクロアルキル;非置換または置換のC1~C10アシル;非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステル;非置換または置換のC1~C10アルキルケトン;非置換または置換のC1~C10アルキルエーテル;非置換または置換のアリール;非置換または置換のヘテロアリール;非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリル;1~10のアミノ酸を含む非置換または置換のペプチドのいずれか1つであり;天然型単糖とのグリコシド結合を形成する。一部の実施形態において、X3は、R4に付着されており;R3、R5、R6およびR7は、各々独立して、Hである。一部の実施形態において、X3は、R4に付着されており;R3、R5、R6およびR7は、各々独立して、OHである。一部の実施形態において、X3は、R4に付着されており;R3、R5、R6およびR7は、各々独立して、O(CO)NH2である。一部の実施形態において、X3は、R4に付着されており;R3、R5、R6およびR7は、各々独立して、ハロである。一部の実施形態において、X3は、R4に付着されており;R3、R5、R6およびR7は、各々独立して、アミノ基である。一部の実施形態において、X3は、R4に付着されており;R3、R5、R6およびR7は、各々独立して、非置換または置換のC1~C10アルキルである。一部の実施形態において、X3は、R4に付着されており;R3、R5、R6およびR7は、各々独立して、非置換または置換のC3~C10シクロアルキルである。一部の実施形態において、X3は、R4に付着されており;R3、R5、R6およびR7は、各々独立して、非置換または置換のC1~C10アシルである。一部の実施形態において、X3は、R4に付着されており;R3、R5、R6およびR7は、各々独立して、非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステルである。一部の実施形態において、X3は、R4に付着されており;R3、R5、R6およびR7は、各々独立して、非置換または置換のC1~C10アルキルケトンである。一部の実施形態において、X3は、R4に付着されており;R3、R5、R6およびR7は、各々独立して、非置換または置換のC1~C10アルキルエーテルである。一部の実施形態において、X3は、R4に付着されており;R3、R5、R6およびR7は、各々独立して、非置換または置換のアリールである。一部の実施形態において、X3は、R4に付着されており;R3、R5、R6およびR7は、各々独立して、非置換または置換のヘテロアリールである。一部の実施形態において、X3は、R4に付着されており;R3、R5、R6およびR7は、各々独立して、非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリルである。一部の実施形態において、X3は、R4に付着されており;R3、R5、R6およびR7は、各々独立して、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10のアミノ酸を含む非置換または置換のペプチドである。一部の実施形態において、X3は、R4に付着されており;R3、R5、R6およびR7は、各々独立して、天然型単糖とのグリコシド結合を形成する。
【0054】
一部の実施形態において、X3は、R5に付着されており;R3、R4、R6およびR7は、各々独立して、以下:H;OH;O(CO)NH2;ハロ;アミノ基;非置換または置換のC1~C10アルキル;非置換または置換のC3~C10シクロアルキル;非置換または置換のC1~C10アシル;非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステル;非置換または置換のC1~C10アルキルケトン;非置換または置換のC1~C10アルキルエーテル;非置換または置換のアリール;非置換または置換のヘテロアリール;非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリル;1~10のアミノ酸を含む非置換または置換のペプチドのいずれか1つであり;天然型単糖とのグリコシド結合を形成する。一部の実施形態において、X3は、R5に付着されており;R3、R4、R6およびR7は、各々独立して、Hである。一部の実施形態において、X3は、R5に付着されており;R3、R4、R6およびR7は、各々独立して、OHである。一部の実施形態において、X3は、R5に付着されており;R3、R4、R6およびR7は、各々独立して、O(CO)NH2である。一部の実施形態において、X3は、R5に付着されており;R3、R4、R6およびR7は、各々独立して、ハロである。一部の実施形態において、X3は、R5に付着されており;R3、R4、R6およびR7は、各々独立して、アミノ基である。一部の実施形態において、X3は、R5に付着されており;R3、R4、R6およびR7は、各々独立して、非置換または置換のC1~C10アルキルである。一部の実施形態において、X3は、R5に付着されており;R3、R4、R6およびR7は、各々独立して、非置換または置換のC3~C10シクロアルキルである。一部の実施形態において、X3は、R5に付着されており;R3、R4、R6およびR7は、各々独立して、非置換または置換のC1~C10アシルである。一部の実施形態において、X3は、R5に付着されており;R3、R4、R6およびR7は、各々独立して、非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステルである。一部の実施形態において、X3は、R5に付着されており;R3、R4、R6およびR7は、各々独立して、非置換または置換のC1~C10アルキルケトンである。一部の実施形態において、X3は、R5に付着されており;R3、R4、R6およびR7は、各々独立して、非置換または置換のC1~C10アルキルエーテルである。一部の実施形態において、X3は、R5に付着されており;R3、R4、R6およびR7は、各々独立して、非置換または置換のアリールである。一部の実施形態において、X3は、R5に付着されており;R3、R4、R6およびR7は、各々独立して、非置換または置換のヘテロアリールである。一部の実施形態において、X3は、R5に付着されており;R3、R4、R6およびR7は、各々独立して、非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリルである。一部の実施形態において、X3は、R5に付着されており;R3、R4、R6およびR7は、各々独立して、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10のアミノ酸を含む非置換または置換のペプチドである。一部の実施形態において、X3は、R5に付着されており;R3、R4、R6およびR7は、各々独立して、天然型単糖とのグリコシド結合を形成する。
【0055】
一部の実施形態において、X3は、R6に付着されており;R3、R4、R5およびR7は、各々独立して、以下:H;OH;O(CO)NH2;ハロ;アミノ基;非置換または置換のC1~C10アルキル;非置換または置換のC3~C10シクロアルキル;非置換または置換のC1~C10アシル;非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステル;非置換または置換のC1~C10アルキルケトン;非置換または置換のC1~C10アルキルエーテル;非置換または置換のアリール;非置換または置換のヘテロアリール;非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリル;1~10のアミノ酸を含む非置換または置換のペプチドのいずれか1つであり;天然型単糖とのグリコシド結合を形成する。一部の実施形態において、X3は、R6に付着されており;R3、R4、R5およびR7は、各々独立して、Hである。一部の実施形態において、X3は、R6に付着されており;R3、R4、R5およびR7は、各々独立して、OHである。一部の実施形態において、X3は、R6に付着されており;R3、R4、R5およびR7は、各々独立して、O(CO)NH2である。一部の実施形態において、X3は、R6に付着されており;R3、R4、R5およびR7は、各々独立して、ハロである。一部の実施形態において、X3は、R6に付着されており;R3、R4、R5およびR7は、各々独立して、アミノ基である。一部の実施形態において、X3は、R6に付着されており;R3、R4、R5およびR7は、各々独立して、非置換または置換のC1~C10アルキルである。一部の実施形態において、X3は、R6に付着されており;R3、R4、R5およびR7は、各々独立して、非置換または置換のC3~C10シクロアルキルである。一部の実施形態において、X3は、R6に付着されており;R3、R4、R5およびR7は、各々独立して、非置換または置換のC1~C10アシルである。一部の実施形態において、X3は、R6に付着されており;R3、R4、R5およびR7は、各々独立して、非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステルである。一部の実施形態において、X3は、R6に付着されており;R3、R4、R5およびR7は、各々独立して、非置換または置換のC1~C10アルキルケトンである。一部の実施形態において、X3は、R6に付着されており;R3、R4、R5およびR7は、各々独立して、非置換または置換のC1~C10アルキルエーテルである。一部の実施形態において、X3は、R6に付着されており;R3、R4、R5およびR7は、各々独立して、非置換または置換のアリールである。一部の実施形態において、X3は、R6に付着されており;R3、R4、R5およびR7は、各々独立して、非置換または置換のヘテロアリールである。一部の実施形態において、X3は、R6に付着されており;R3、R4、R5およびR7は、各々独立して、非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリルである。一部の実施形態において、X3は、R6に付着されており;R3、R4、R5およびR7は、各々独立して、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10のアミノ酸を含む非置換または置換のペプチドである。一部の実施形態において、X3は、R6に付着されており;R3、R4、R5およびR7は、各々独立して、天然型単糖とのグリコシド結合を形成する。
【0056】
一部の実施形態において、X3は、R7に付着されており;R3、R4、R5およびR6は、各々独立して、以下:H;OH;O(CO)NH2;ハロ;アミノ基;非置換または置換のC1~C10アルキル;非置換または置換のC3~C10シクロアルキル;非置換または置換のC1~C10アシル;非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステル;非置換または置換のC1~C10アルキルケトン;非置換または置換のC1~C10アルキルエーテル;非置換または置換のアリール;非置換または置換のヘテロアリール;非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリル;1~10のアミノ酸を含む非置換または置換のペプチドのいずれか1つであり;天然型単糖とのグリコシド結合を形成する。一部の実施形態において、X3は、R7に付着されており;R3、R4、R5およびR6は、各々独立して、Hである。一部の実施形態において、X3は、R7に付着されており;R3、R4、R5およびR6は、各々独立して、OHである。一部の実施形態において、X3は、R7に付着されており;R3、R4、R5およびR6は、各々独立して、O(CO)NH2である。一部の実施形態において、X3は、R7に付着されており;R3、R4、R5およびR6は、各々独立して、ハロである。一部の実施形態において、X3は、R7に付着されており;R3、R4、R5およびR6は、各々独立して、アミノ基である。一部の実施形態において、X3は、R7に付着されており;R3、R4、R5およびR6は、各々独立して、非置換または置換のC1~C10アルキルである。一部の実施形態において、X3は、R7に付着されており;R3、R4、R5およびR6は、各々独立して、非置換または置換のC3~C10シクロアルキルである。一部の実施形態において、X3は、R7に付着されており;R3、R4、R5およびR6は、各々独立して、非置換または置換のC1~C10アシルである。一部の実施形態において、X3は、R7に付着されており;R3、R4、R5およびR6は、各々独立して、非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステルである。一部の実施形態において、X3は、R7に付着されており;R3、R4、R5およびR6は、各々独立して、非置換または置換のC1~C10アルキルケトンである。一部の実施形態において、X3は、R7に付着されており;R3、R4、R5およびR6は、各々独立して、非置換または置換のC1~C10アルキルエーテルである。一部の実施形態において、X3は、R7に付着されており;R3、R4、R5およびR6は、各々独立して、非置換または置換のアリールである。一部の実施形態において、X3は、R7に付着されており;R3、R4、R5およびR6は、各々独立して、非置換または置換のヘテロアリールである。一部の実施形態において、X3は、R7に付着されており;R3、R4、R5およびR6は、各々独立して、非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリルである。一部の実施形態において、X3は、R7に付着されており;R3、R4、R5およびR6は、各々独立して、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10のアミノ酸を含む非置換または置換のペプチドである。一部の実施形態において、X3は、R7に付着されており;R3、R4、R5およびR6は、各々独立して、天然型単糖とのグリコシド結合を形成する。
【0057】
式IIの一部の実施形態において、n1およびn2は、各々独立して、0、1、2、3または4である。一部の実施形態において、R1およびR2は、各々Hである。一部の実施形態において、X1は、結合、NH(CO)、(CO)NH、(C=O)-L1-(C=O)、(C=O)-L1、L1-(C=O)、およびOであり;L1は、非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリレンである。一部の実施形態において、X2は、結合、C=O、NH(CO)、(CO)NH、L2-NH(CO)、およびNH(CO)-L2である。一部の実施形態において、X3は、結合、O(CO)、(CO)O、L2-(CO)O、O(CO)-L2、O、S、L2-NH(CO)、またはNH(CO)-L2である。一部の実施形態において、X3は、R4に付着されており;R3、R5、R6およびR7は、各々独立して、OHまたはハロである。一部の実施形態において、X3は、R7に付着されており;R3、R4、R5およびR6は、各々独立して、OHまたはハロである。
【0058】
式(III)の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、ジアステレオマー、ジアステレオマー混合物もしくは薬学的に許容される塩が一態様において提供され:
【0059】
【化7】
式中、
m
1、m
2およびm
3は、各々独立して、0~15であり;
M
1は、結合、-CO-、-OPO
2-、-SO
2-、-CH
2OPO
2、-CH
2OCO-、および-CH
2O-から選択され;
R
1、R
2およびR
3は、各々独立して、OH、H、ハロ、非置換または置換のC
1~C
10アルキル、非置換または置換のC
3~C
10シクロアルキル、非置換または置換のC
1~C
10アシル、非置換または置換のC
1~C
10カルボキシルエステル、非置換または置換のC
1~C
10アルキルケトン、あるいは非置換または置換のC
1~C
10アルキルエーテルであり;
X
1、X
2およびX
3は、各々独立して、結合、C=O、(C=O)-L
1-(C=O)、(C=O)-L
1、L
1-(C=O)、O(CO)、(CO)O、O、S、S-S、Se-Se-、NH、NR、NH(CO)、(CO)NH、L
2-NH(CO)、NH(CO)-L
2、-NR-L
2-NR、L
2-O、O-L
2、非置換または置換のC
1~C
10アルキレン、非置換または置換のC
3~C
10シクロアルキレン、非置換または置換のアリーレン、非置換または置換のヘテロアリーレン、非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリレン、あるいは1~10の天然アミノ酸を含む非置換または置換のペプチドであり;
各L
1は、各々独立して、非置換または置換のアリーレン、非置換または置換のヘテロアリーレン、非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリレンであり;
各L
2は、各々独立して、非置換または置換のC
1~C
10アルキレンであり;
各Rは、独立して、非置換または置換のC
1~C
10アルキル、非置換または置換のC
3~C
10シクロアルキル、非置換または置換のC
1~C
10アシル、非置換または置換のC
1~C
10カルボキシルエステル、非置換または置換のC
1~C
10アルキルケトン、または非置換または置換のC
1~C
10アルキルエーテル、非置換または置換のアリール、非置換または置換のヘテロアリール、あるいは非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリルであり;
R
4は、NHR’、NHCOR’、NHCOOR’、CONHR’、またはCOOR’であり;
各R’は、H、非置換または置換のC
1~C
10アルキル、非置換または置換のC
3~C
10シクロアルキル、非置換または置換のC
3~C
10シクロアルキル(C
1~C
10アルキル)、非置換または置換のC
1~C
10アシル、非置換または置換のC
1~C
10カルボキシルエステル、非置換または置換のC
1~C
10アルキルケトン、あるいは非置換または置換のC
1~C
10アルキルエーテル、非置換または置換のアリール、非置換または置換のヘテロアリール、非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリル、あるいは非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリル(C
1~C
10アルキル)であり;
R
5は、非置換または置換のC
1~C
10アルキル、非置換または置換のC
3~C
10シクロアルキル、非置換または置換のアリール、非置換または置換のヘテロアリール、あるいは非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリルである。
【0060】
一部の実施形態において、m1は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14または15である。一部の実施形態において、m1は0である。一部の実施形態において、m1は1である。一部の実施形態において、m1は2である。一部の実施形態において、m1は3である。一部の実施形態において、m1は4である。一部の実施形態において、m1は5である。一部の実施形態において、m1は6である。一部の実施形態において、m1は7である。一部の実施形態において、m1は8である。一部の実施形態において、m1は9である。一部の実施形態において、m1は10である。一部の実施形態において、m1は11である。一部の実施形態において、m1は12である。一部の実施形態において、m1は13である。一部の実施形態において、m1は14である。一部の実施形態において、m1は15である。
【0061】
一部の実施形態において、m2は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14または15である。一部の実施形態において、m2は0である。一部の実施形態において、m2は1である。一部の実施形態において、m2は2である。一部の実施形態において、m2は3である。一部の実施形態において、m2は4である。一部の実施形態において、m2は5である。一部の実施形態において、m2は6である。一部の実施形態において、m2は7である。一部の実施形態において、m2は8である。一部の実施形態において、m2は9である。一部の実施形態において、m2は10である。一部の実施形態において、m2は11である。一部の実施形態において、m2は12である。一部の実施形態において、m2は13である。一部の実施形態において、m2は14である。一部の実施形態において、m2は15である。
【0062】
一部の実施形態において、m3は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14または15である。一部の実施形態において、m3は0である。一部の実施形態において、m3は1である。一部の実施形態において、m3は2である。一部の実施形態において、m3は3である。一部の実施形態において、m3は4である。一部の実施形態において、m3は5である。一部の実施形態において、m3は6である。一部の実施形態において、m3は7である。一部の実施形態において、m3は8である。一部の実施形態において、m3は9である。一部の実施形態において、m3は10である。一部の実施形態において、m3は11である。一部の実施形態において、m3は12である。一部の実施形態において、m3は13である。一部の実施形態において、m3は14である。一部の実施形態において、m3は15である。
【0063】
一部の実施形態において、M1は、以下のいずれか1つである:結合;-C=O-;-OPO2-;-SO2-;-CH2OPO2、-CH2OCO-、および-CH2O-。一部の実施形態において、M1は結合である。一部の実施形態において、M1は-C=O-である。一部の実施形態において、M1は-OPO2-である。一部の実施形態において、M1は-SO2-である。一部の実施形態において、M1は-CH2OPO2である。一部の実施形態において、M1は-CH2OCO-である。一部の実施形態において、M1は-CH2O-である。
【0064】
一部の実施形態において、R1は、OH;水素;ハロ;非置換または置換のC1~C10アルキル;非置換または置換のC3~C10シクロアルキル;非置換または置換のC1~C10アシル;非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステル;非置換または置換のC1~C10アルキルケトン;あるいは非置換または置換のC1~C10アルキルエーテルである。一部の実施形態において、R1はOHである。一部の実施形態において、R1は水素である。一部の実施形態において、R1はハロである。一部の実施形態において、R1は、非置換または置換のC1~C10アルキルである。一部の実施形態において、R1は、非置換または置換のC3~C10シクロアルキルである。一部の実施形態において、R1は、非置換または置換のC1~C10アシルである。一部の実施形態において、R1は、非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステルである。一部の実施形態において、R1は、非置換または置換のC1~C10アルキルケトンである。一部の実施形態において、R1は、非置換または置換のC1~C10アルキルエーテルである。
【0065】
一部の実施形態において、R2は、OH;水素;ハロ;非置換または置換のC1~C10アルキル;非置換または置換のC3~C10シクロアルキル;非置換または置換のC1~C10アシル;非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステル;非置換または置換のC1~C10アルキルケトン;あるいは非置換または置換のC1~C10アルキルエーテルである。一部の実施形態において、R2はOHである。一部の実施形態において、R2は水素である。一部の実施形態において、R2はハロである。一部の実施形態において、R2は、非置換または置換のC1~C10アルキルである。一部の実施形態において、R2は、非置換または置換のC3~C10シクロアルキルである。一部の実施形態において、R2は、非置換または置換のC1~C10アシルである。一部の実施形態において、R2は、非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステルである。一部の実施形態において、R2は、非置換または置換のC1~C10アルキルケトンである。一部の実施形態において、R2は、非置換または置換のC1~C10アルキルエーテルである。
【0066】
一部の実施形態において、R3は、OH;水素;ハロ;非置換または置換のC1~C10アルキル;非置換または置換のC3~C10シクロアルキル;非置換または置換のC1~C10アシル;非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステル;非置換または置換のC1~C10アルキルケトン;または非置換または置換のC1~C10アルキルエーテルである。一部の実施形態において、R3はOHである。一部の実施形態において、R3は水素である。一部の実施形態において、R3はハロである。一部の実施形態において、R3は、非置換または置換のC1~C10アルキルである。一部の実施形態において、R3は、非置換または置換のC3~C10シクロアルキルである。一部の実施形態において、R3は、非置換または置換のC1~C10アシルである。一部の実施形態において、R3は、非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステルである。一部の実施形態において、R3は、非置換または置換のC1~C10アルキルケトンである。一部の実施形態において、R3は、非置換または置換のC1~C10アルキルエーテルである。
【0067】
一部の実施形態において、X1は、以下のいずれか1つである:結合;C=O、(C=O)-L1-(C=O)、(C=O)-L1、L1-(C=O)、O(CO)、または(CO)O;O、S、S-S、またはSe-Se-;NH、NR、NH(CO)、(CO)NH、L2-NH(CO)、NH(CO)-L2、-NR-L2-NR、L2-O、O-L2;非置換または置換のC1~C10アルキレン、非置換または置換のC3~C10シクロアルキレン;非置換または置換のアリーレン;非置換または置換のヘテロアリーレン;非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリレン;および1~10の天然アミノ酸を含む非置換または置換のペプチド。一部の実施形態において、X1は結合である。一部の実施形態において、X1はC=Oである。一部の実施形態において、X1は(C=O)-L1-(C=O)である。一部の実施形態において、X1は(C=O)-L1である。一部の実施形態において、X1はL1-(C=O)である。一部の実施形態において、X1はO(CO)である。一部の実施形態において、X1は(CO)Oである。一部の実施形態において、X1はOである。一部の実施形態において、X1はSである。一部の実施形態において、X1はS-Sである。一部の実施形態において、X1はSe-Se-である。一部の実施形態において、X1はNHである。一部の実施形態において、X1はNRである。一部の実施形態において、X1はNH(CO)である。一部の実施形態において、X1は(CO)NHである。一部の実施形態において、X1はL2-NH(CO)である。一部の実施形態において、X1はNH(CO)-L2である。一部の実施形態において、X1は-NR-L2-NRである。一部の実施形態において、X1はL2-Oである。一部の実施形態において、X1はO-L2である。一部の実施形態において、X1は、非置換または置換のC1~C10アルキレンである。一部の実施形態において、X1は、非置換または置換のC3~C10シクロアルキレンである。一部の実施形態において、X1は、非置換または置換のアリーレンである。一部の実施形態において、X1は、非置換または置換のヘテロアリーレンである。一部の実施形態において、X1は、非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリレンである。一部の実施形態において、X1は、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10の天然アミノ酸を含む非置換または置換のペプチドである。
【0068】
一部の実施形態において、X2は、以下のいずれか1つである:結合;C=O、(C=O)-L1-(C=O)、(C=O)-L1、L1-(C=O)、O(CO)、または(CO)O;O、S、S-S、またはSe-Se-;NH、NR、NH(CO)、(CO)NH、L2-NH(CO)、NH(CO)-L2、-NR-L2-NR、L2-O、O-L2;非置換または置換のC1~C10アルキレン、非置換または置換のC3~C10シクロアルキレン;非置換または置換のアリーレン;非置換または置換のヘテロアリーレン;非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリレン;および1~10の天然アミノ酸を含む非置換または置換のペプチド。一部の実施形態において、X2は結合である。一部の実施形態において、X2はC=Oである。一部の実施形態において、X2は(C=O)-L1-(C=O)である。一部の実施形態において、X2は(C=O)-L1である。一部の実施形態において、X2はL1-(C=O)である。一部の実施形態において、X2はO(CO)である。一部の実施形態において、X2は(CO)Oである。一部の実施形態において、X2はOである。一部の実施形態において、X2はSである。一部の実施形態において、X2はS-Sである。一部の実施形態において、X2はSe-Se-である。一部の実施形態において、X2はNHである。一部の実施形態において、X2はNRである。一部の実施形態において、X2はNH(CO)である。一部の実施形態において、X2は(CO)NHである。一部の実施形態において、X2はL2-NH(CO)である。一部の実施形態において、X2はNH(CO)-L2である。一部の実施形態において、X2は-NR-L2-NRである。一部の実施形態において、X2はL2-Oである。一部の実施形態において、X2はO-L2である。一部の実施形態において、X2は、非置換または置換のC1~C10アルキレンである。一部の実施形態において、X2は、非置換または置換のC3~C10シクロアルキレンである。一部の実施形態において、X2は、非置換または置換のアリーレンである。一部の実施形態において、X2は、非置換または置換のヘテロアリーレンである。一部の実施形態において、X2は、非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリレンである。一部の実施形態において、X2は、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10の天然アミノ酸を含む非置換または置換のペプチドである。
【0069】
一部の実施形態において、X3は、以下のいずれか1つである:結合;C=O、(C=O)-L1-(C=O)、(C=O)-L1、L1-(C=O)、O(CO)、または(CO)O;O、S、S-S、またはSe-Se-;NH、NR、NH(CO)、(CO)NH、L2-NH(CO)、NH(CO)-L2、-NR-L2-NR、L2-O、O-L2;非置換または置換のC1~C10アルキレン、非置換または置換のC3~C10シクロアルキレン;非置換または置換のアリーレン;非置換または置換のヘテロアリーレン;非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリレン;および1~10の天然アミノ酸を含む非置換または置換のペプチド。一部の実施形態において、X3は結合である。一部の実施形態において、X3はC=Oである。一部の実施形態において、X3は(C=O)-L1-(C=O)である。一部の実施形態において、X3は(C=O)-L1である。一部の実施形態において、X3はL1-(C=O)である。一部の実施形態において、X3はO(CO)である。一部の実施形態において、X3は(CO)Oである。一部の実施形態において、X3はOである。一部の実施形態において、X3はSである。一部の実施形態において、X3はS-Sである。一部の実施形態において、X3はSe-Se-である。一部の実施形態において、X3はNHである。一部の実施形態において、X3はNRである。一部の実施形態において、X3はNH(CO)である。一部の実施形態において、X3は(CO)NHである。一部の実施形態において、X3はL2-NH(CO)である。一部の実施形態において、X3はNH(CO)-L2である。一部の実施形態において、X3は-NR-L2-NRである。一部の実施形態において、X3はL2-Oである。一部の実施形態において、X3はO-L2である。一部の実施形態において、X3は、非置換または置換のC1~C10アルキレンである。一部の実施形態において、X3は、非置換または置換のC3~C10シクロアルキレンである。一部の実施形態において、X3は、非置換または置換のアリーレンである。一部の実施形態において、X3は、非置換または置換のヘテロアリーレンである。一部の実施形態において、X3は、非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリレンである。一部の実施形態において、X3は、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10の天然アミノ酸を含む非置換または置換のペプチドである。
【0070】
一部の実施形態において、各L1は、独立して、非置換または置換のアリーレン;非置換または置換のヘテロアリーレン;あるいは非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリレンである。一部の実施形態において、各L1は、独立して、非置換または置換のアリーレンである。一部の実施形態において、各L1は、独立して、非置換または置換のヘテロアリーレンである。一部の実施形態において、各L1は、独立して、非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリレンである。
【0071】
一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のC1~C10アルキル;非置換または置換のC3~C10シクロアルキル;非置換または置換のC1~C10アシル;非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステル;非置換または置換のC1~C10アルキルケトン;非置換または置換のC1~C10アルキルエーテル;非置換または置換のアリール;非置換または置換のヘテロアリール;あるいは非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリルである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のC1~C10アルキルである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のC3~C10シクロアルキルである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のC1~C10アシルである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステルである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のC1~C10アルキルケトンである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のC1~C10アルキルエーテルである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のアリールである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のヘテロアリールである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリルである。
【0072】
一部の実施形態において、R4は、以下のいずれか1つである:NHR’;NHCOR’;NHCOOR’;CONHR’;およびCOOR’。一部の実施形態において、R4はNHR’である。一部の実施形態において、R4はNHCOR’である。一部の実施形態において、R4はNHCOOR’である。一部の実施形態において、R4はCONHR’である。一部の実施形態において、R4はCOOR’である。
【0073】
一部の実施形態において、各R’は、独立して、非置換または置換のC1~C10アルキル;非置換または置換のC3~C10シクロアルキル;非置換または置換のC3~C10シクロアルキル(C1~C10アルキル);非置換または置換のC1~C10アシル;非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステル;非置換または置換のC1~C10アルキルケトン;非置換または置換のC1~C10アルキルエーテル;非置換または置換のアリール;非置換または置換のヘテロアリール;非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリル;あるいは非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリル(C1~C10アルキル)である。一部の実施形態において、各R’は、独立して、非置換または置換のC1~C10アルキルである。一部の実施形態において、各R’は、独立して、非置換または置換のC3~C10シクロアルキルである。一部の実施形態において、各R’は、独立して、非置換または置換のC3~C10シクロアルキル(C1~C10アルキル)である。一部の実施形態において、各R’は、独立して、非置換または置換のC1~C10アシルである。一部の実施形態において、各R’は、独立して、非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステルである。一部の実施形態において、各R’は、独立して、非置換または置換のC1~C10アルキルケトンである。一部の実施形態において、各R’は、独立して、非置換または置換のC1~C10アルキルエーテルである。一部の実施形態において、各R’は、独立して、非置換または置換のアリールである。一部の実施形態において、各R’は、独立して、非置換または置換のヘテロアリールである。一部の実施形態において、各R’は、独立して、非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリルである。一部の実施形態において、各R’は、独立して、非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリル(C1~C10アルキル)である。
【0074】
一部の実施形態において、R5は、非置換または置換のC1~C10アルキル;非置換または置換のC3~C10シクロアルキル;非置換または置換のアリール;非置換または置換のヘテロアリール;あるいは非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリルである。一部の実施形態において、R5は、非置換または置換のC1~C10アルキルである。一部の実施形態において、R5は、非置換または置換のC3~C10シクロアルキルである。一部の実施形態において、各R5は、独立して、非置換または置換のアリールである。一部の実施形態において、各R5は、独立して、非置換または置換のヘテロアリールである。一部の実施形態において、各R5は、独立して、非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリルである。
【0075】
式IIIの一部の実施形態において、m1、m2およびm3は、各々独立して、0、1、2、3または4である。一部の実施形態において、M1は-C=O-である。一部の実施形態において、R1、R2およびR3は、各々Hである。一部の実施形態において、X1は結合である。一部の実施形態において、X2は、NH(CO)または(CO)NHである。一部の実施形態において、X3は、NHまたはNRである。一部の実施形態において、R4は、NHCOR’またはNHCOOR’であり;R’は、非置換または置換のC1~C10アルキルあるいは非置換または置換のC3~C10シクロアルキルである。一部の実施形態において、R5は、非置換または置換のC1~C10アルキルである。
【0076】
式(IV)の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、ジアステレオマー、ジアステレオマー混合物もしくは薬学的に許容される塩が一態様において提供され:
【0077】
【化8】
式中、
n
1およびn
2は、各々独立して、0~15であり;
R
1およびR
2は、各々独立して、OH、H、ハロ、非置換または置換のC
1~C
10アルキル、非置換または置換のC
3~C
10シクロアルキル、非置換または置換のC
1~C
10アシル、非置換または置換のC
1~C
10カルボキシルエステル、非置換または置換のC
1~C
10アルキルケトン、あるいは非置換または置換のC
1~C
10アルキルエーテルであり;
X
1、X
2およびX
3は、各々独立して、結合、C=O、(C=O)-L
1-(C=O)、(C=O)-L
1、L
1-(C=O)、O(CO)、(CO)O、O、S、S-S、Se-Se-、NH、NR、NH(CO)、(CO)NH、L
2-NH(CO)、NH(CO)-L
2、-NR-L
2-NR、L
2-O、O-L
2、L
2-NH、NH-L
2、非置換または置換のC
1~C
10アルキレン、非置換または置換のC
3~C
10シクロアルキレン、非置換または置換のアリーレン、非置換または置換のヘテロアリーレン、非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリレン、あるいは1~10の天然アミノ酸を含む非置換または置換のペプチドであり;
各L
1は、各々独立して、非置換または置換のアリーレン、非置換または置換のヘテロアリーレン、非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリレンであり;
各L
2は、各々独立して、非置換または置換のC
1~C
10アルキレンであり;
各Rは、独立して、非置換または置換のC
1~C
10アルキル、非置換または置換のC
3~C
10シクロアルキル、非置換または置換のC
1~C
10アシル、非置換または置換のC
1~C
10カルボキシルエステル、非置換または置換のC
1~C
10アルキルケトン、あるいは非置換または置換のC
1~C
10アルキルエーテル、非置換または置換のアリール、非置換または置換のヘテロアリール、あるいは非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリルであり;
Aは、非置換または置換のC
3~C
15シクロアルキル、非置換または置換のC
1~C
15ヘテロシクリル、非置換または置換のアリール、非置換または置換のヘテロアリール、あるいは3~15の同じまたは異なる単糖類を含むオリゴ糖である。
【0078】
一部の実施形態において、n1は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14または15である。一部の実施形態において、n1は0である。一部の実施形態において、n1は1である。一部の実施形態において、n1は2である。一部の実施形態において、n1は3である。一部の実施形態において、n1は4である。一部の実施形態において、n1は5である。一部の実施形態において、n1は6である。一部の実施形態において、n1は7である。一部の実施形態において、n1は8である。一部の実施形態において、n1は9である。一部の実施形態において、n1は10である。一部の実施形態において、n1は11である。一部の実施形態において、n1は12である。一部の実施形態において、n1は13である。一部の実施形態において、n1は14である。一部の実施形態において、n1は15である。
【0079】
一部の実施形態において、n2は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14または15である。一部の実施形態において、n2は0である。一部の実施形態において、n2は1である。一部の実施形態において、n2は2である。一部の実施形態において、n2は3である。一部の実施形態において、n2は4である。一部の実施形態において、n2は5である。一部の実施形態において、n2は6である。一部の実施形態において、n2は7である。一部の実施形態において、n2は8である。一部の実施形態において、n2は9である。一部の実施形態において、n2は10である。一部の実施形態において、n2は11である。一部の実施形態において、n2は12である。一部の実施形態において、n2は13である。一部の実施形態において、n2は14である。一部の実施形態において、n2は15である。
【0080】
一部の実施形態において、R1は、OH;水素;ハロ;非置換または置換のC1~C10アルキル;非置換または置換のC3~C10シクロアルキル;非置換または置換のC1~C10アシル;非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステル;非置換または置換のC1~C10アルキルケトン;あるいは非置換または置換のC1~C10アルキルエーテルである。一部の実施形態において、R1はOHである。一部の実施形態において、R1は水素である。一部の実施形態において、R1はハロである。一部の実施形態において、R1は、非置換または置換のC1~C10アルキルである。一部の実施形態において、R1は、非置換または置換のC3~C10シクロアルキルである。一部の実施形態において、R1は、非置換または置換のC1~C10アシルである。一部の実施形態において、R1は、非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステルである。一部の実施形態において、R1は、非置換または置換のC1~C10アルキルケトンである。一部の実施形態において、R1は、非置換または置換のC1~C10アルキルエーテルである。
【0081】
一部の実施形態において、R2は、OH;水素;ハロ;非置換または置換のC1~C10アルキル;非置換または置換のC3~C10シクロアルキル;非置換または置換のC1~C10アシル;非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステル;非置換または置換のC1~C10アルキルケトン;あるいは非置換または置換のC1~C10アルキルエーテルである。一部の実施形態において、R2はOHである。一部の実施形態において、R2は水素である。一部の実施形態において、R2はハロである。一部の実施形態において、R2は、非置換または置換のC1~C10アルキルである。一部の実施形態において、R2は、非置換または置換のC3~C10シクロアルキルである。一部の実施形態において、R2は、非置換または置換のC1~C10アシルである。一部の実施形態において、R2は、非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステルである。一部の実施形態において、R2は、非置換または置換のC1~C10アルキルケトンである。一部の実施形態において、R2は、非置換または置換のC1~C10アルキルエーテルである。
【0082】
一部の実施形態において、X1は、以下のいずれか1つである:結合;C=O、(C=O)-L1-(C=O)、(C=O)-L1、L1-(C=O)、O(CO)、または(CO)O;O、S、S-S、またはSe-Se-;NH、NR、NH(CO)、(CO)NH、L2-NH(CO)、NH(CO)-L2、-NR-L2-NR、L2-O、O-L2、L2-NH、またはNH-L2;非置換または置換のC1~C10アルキレン、非置換または置換のC3~C10シクロアルキレン;非置換または置換のアリーレン;非置換または置換のヘテロアリーレン;非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリレン;および1~10の天然アミノ酸を含む非置換または置換のペプチド。一部の実施形態において、X1は結合である。一部の実施形態において、X1はC=Oである。一部の実施形態において、X1は(C=O)-L1-(C=O)である。一部の実施形態において、X1は(C=O)-L1である。一部の実施形態において、X1はL1-(C=O)である。一部の実施形態において、X1はO(CO)である。一部の実施形態において、X1は(CO)Oである。一部の実施形態において、X1はOである。一部の実施形態において、X1はSである。一部の実施形態において、X1はS-Sである。一部の実施形態において、X1はSe-Se-である。一部の実施形態において、X1はNHである。一部の実施形態において、X1はNRである。一部の実施形態において、X1はNH(CO)である。一部の実施形態において、X1は(CO)NHである。一部の実施形態において、X1はL2-NH(CO)である。一部の実施形態において、X1はNH(CO)-L2である。一部の実施形態において、X1は-NR-L2-NRである。一部の実施形態において、X1はL2-Oである。一部の実施形態において、X1はO-L2である。一部の実施形態において、X1はL2-NHである。一部の実施形態において、X1はNH-L2である。一部の実施形態において、X1は、非置換または置換のC1~C10アルキレンである。一部の実施形態において、X1は、非置換または置換のC3~C10シクロアルキレンである。一部の実施形態において、X1は、非置換または置換のアリーレンである。一部の実施形態において、X1は、非置換または置換のヘテロアリーレンである。一部の実施形態において、X1は、非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリレンである。一部の実施形態において、X1は、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10の天然アミノ酸を含む非置換または置換のペプチドである。
【0083】
一部の実施形態において、X2は、以下のいずれか1つである:結合;C=O、(C=O)-L1-(C=O)、(C=O)-L1、L1-(C=O)、O(CO)、または(CO)O;O、S、S-S、またはSe-Se-;NH、NR、NH(CO)、(CO)NH、L2-NH(CO)、NH(CO)-L2、-NR-L2-NR、L2-O、O-L2、L2-NH、またはNH-L2;非置換または置換のC1~C10アルキレン、非置換または置換のC3~C10シクロアルキレン;非置換または置換のアリーレン;非置換または置換のヘテロアリーレン;非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリレン;および1~10の天然アミノ酸を含む非置換または置換のペプチド。一部の実施形態において、X2は結合である。一部の実施形態において、X2はC=Oである。一部の実施形態において、X2は(C=O)-L1-(C=O)である。一部の実施形態において、X2は(C=O)-L1である。一部の実施形態において、X2はL1-(C=O)である。一部の実施形態において、X2はO(CO)である。一部の実施形態において、X2は(CO)Oである。一部の実施形態において、X2はOである。一部の実施形態において、X2はSである。一部の実施形態において、X2はS-Sである。一部の実施形態において、X2はSe-Se-である。一部の実施形態において、X2はNHである。一部の実施形態において、X2はNRである。一部の実施形態において、X2はNH(CO)である。一部の実施形態において、X2は(CO)NHである。一部の実施形態において、X2はL2-NH(CO)である。一部の実施形態において、X2はNH(CO)-L2である。一部の実施形態において、X2は-NR-L2-NRである。一部の実施形態において、X2はL2-Oである。一部の実施形態において、X2はO-L2である。一部の実施形態において、X2はL2-NHである。一部の実施形態において、X2はNH-L2である。一部の実施形態において、X2は、非置換または置換のC1~C10アルキレンである。一部の実施形態において、X2は、非置換または置換のC3~C10シクロアルキレンである。一部の実施形態において、X2は、非置換または置換のアリーレンである。一部の実施形態において、X2は、非置換または置換のヘテロアリーレンである。一部の実施形態において、X2は、非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリレンである。一部の実施形態において、X2は、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10の天然アミノ酸を含む非置換または置換のペプチドである。
【0084】
一部の実施形態において、X3は、以下のいずれか1つである:結合;C=O、(C=O)-L1-(C=O)、(C=O)-L1、L1-(C=O)、O(CO)、または(CO)O;O、S、S-S、またはSe-Se-;NH、NR、NH(CO)、(CO)NH、L2-NH(CO)、NH(CO)-L2、-NR-L2-NR、L2-O、O-L2、L2-NH、またはNH-L2;非置換または置換のC1~C10アルキレン、非置換または置換のC3~C10シクロアルキレン;非置換または置換のアリーレン;非置換または置換のヘテロアリーレン;非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリレン;および1~10の天然アミノ酸を含む非置換または置換のペプチド。一部の実施形態において、X3は結合である。一部の実施形態において、X3はC=Oである。一部の実施形態において、X3は(C=O)-L1-(C=O)である。一部の実施形態において、X3は(C=O)-L1である。一部の実施形態において、X3はL1-(C=O)である。一部の実施形態において、X3はO(CO)である。一部の実施形態において、X3は(CO)Oである。一部の実施形態において、X3はOである。一部の実施形態において、X3はSである。一部の実施形態において、X3はS-Sである。一部の実施形態において、X3はSe-Se-である。一部の実施形態において、X3はNHである。一部の実施形態において、X3はNRである。一部の実施形態において、X3はNH(CO)である。一部の実施形態において、X3は(CO)NHである。一部の実施形態において、X3はL2-NH(CO)である。一部の実施形態において、X3はNH(CO)-L2である。一部の実施形態において、X3は-NR-L2-NRである。一部の実施形態において、X3はL2-Oである。一部の実施形態において、X3はO-L2である。一部の実施形態において、X3はL2-NHである。一部の実施形態において、X3はNH-L2である。一部の実施形態において、X3は、非置換または置換のC1~C10アルキレンである。一部の実施形態において、X3は、非置換または置換のC3~C10シクロアルキレンである。一部の実施形態において、X3は、非置換または置換のアリーレンである。一部の実施形態において、X3は、非置換または置換のヘテロアリーレンである。一部の実施形態において、X3は、非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリレンである。一部の実施形態において、X3は、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10の天然アミノ酸を含む非置換または置換のペプチドである。
【0085】
一部の実施形態において、各L1は、独立して、非置換または置換のアリーレン;非置換または置換のヘテロアリーレン;あるいは非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリレンである。一部の実施形態において、各L1は、独立して、非置換または置換のアリーレンである。一部の実施形態において、各L1は、独立して、非置換または置換のヘテロアリーレンである。一部の実施形態において、各L1は、独立して、非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリレンである。
【0086】
一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のC1~C10アルキル;非置換または置換のC3~C10シクロアルキル;非置換または置換のC1~C10アシル;非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステル;非置換または置換のC1~C10アルキルケトン;非置換または置換のC1~C10アルキルエーテル;非置換または置換のアリール;非置換または置換のヘテロアリール;あるいは非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリルである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のC1~C10アルキルである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のC3~C10シクロアルキルである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のC1~C10アシルである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステルである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のC1~C10アルキルケトンである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のC1~C10アルキルエーテルである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のアリールである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のヘテロアリールである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリルである。
【0087】
一部の実施形態において、Aは、非置換または置換のC3~C10シクロアルキル;非置換または置換のC1~C15ヘテロシクリル;非置換または置換のアリール;非置換または置換のヘテロアリール;および3~15の同じまたは異なる単糖類を含むオリゴ糖である。一部の実施形態において、Aは、非置換または置換のC3~C10シクロアルキルである。一部の実施形態において、Aは、非置換または置換のC1~C15ヘテロシクリルである。一部の実施形態において、Aは、非置換または置換のアリールである。一部の実施形態において、Aは、非置換または置換のヘテロアリールである。一部の実施形態において、非置換または置換のヘテロアリールは、非置換または置換のキノリニルあるいは非置換または置換のアクリジニルである。一部の実施形態において、Aは、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14または15の同じまたは異なる単糖類を含むオリゴ糖である。
【0088】
式IVの一部の実施形態において、n1およびn2は、各々独立して、0、1、2、3または4である。一部の実施形態において、R1およびR2は、各々水素である。一部の実施形態において、X1は、結合、(C=O)-L1、L1-(C=O)、およびOであり;L1は、非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリレンである。一部の実施形態において、X2は結合である。一部の実施形態において、X3は、結合、O、L2-NH、またはNH-L2である。一部の実施形態において、Aは、非置換または置換のヘテロアリールである。
【0089】
式(V)の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、ジアステレオマー、ジアステレオマー混合物もしくは薬学的に許容される塩が一態様において提供され:
【0090】
【化9】
式中、
n、n
1およびn
2は、各々独立して0~15であり;
R
1およびR
2は、各々独立して、OH、H、ハロ、非置換または置換のC
1~C
10アルキル、非置換または置換のC
3~C
10シクロアルキル、非置換または置換のC
1~C
10アシル、非置換または置換のC
1~C
10カルボキシルエステル、非置換または置換のC
1~C
10アルキルケトン、あるいは非置換または置換のC
1~C
10アルキルエーテルであり;
X
1、X
2およびX
4は、各々独立して、結合、C=O、(C=O)-L
1-(C=O)、(C=O)-L
1、L
1-(C=O)、O(CO)、(CO)O、O、S、S-S、Se-Se-、NH、NR、NH(CO)、(CO)NH、L
2-NH(CO)、NH(CO)-L
2、-NR-L
2-NR、L
2-O、O-L
2、非置換または置換のC
1~C
10アルキレン、非置換または置換のC
3~C
10シクロアルキレン、非置換または置換のアリーレン、非置換または置換のヘテロアリーレン、非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリレン、あるいは1~10の天然アミノ酸を含む非置換または置換のペプチドであり;
各L
1は、各々独立して、非置換または置換のアリーレン、非置換または置換のヘテロアリーレン、非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリレンであり;
各L
2は、各々独立して、非置換または置換のC
1~C
10アルキレンであり;
各Rは、独立して、非置換または置換のC
1~C
10アルキル、非置換または置換のC
3~C
10シクロアルキル、非置換または置換のC
1~C
10アシル、非置換または置換のC
1~C
10カルボキシルエステル、非置換または置換のC
1~C
10アルキルケトン、あるいは非置換または置換のC
1~C
10アルキルエーテル、非置換または置換のアリール、非置換または置換のヘテロアリール、または非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリルであり;
X
4は、R
3、R
4、R
5、R
6およびR
7のいずれか1つに付着されており、X
4に付着されていない残りのR
3、R
4、R
5、R
6およびR
7は、各々独立して、H、OH、O(CO)NH
2、ハロ、非置換または置換のアミノ基、非置換または置換のC
1~C
10アルキル、非置換または置換のC
3~C
10シクロアルキル、非置換または置換のC
1~C
10アシル、非置換または置換のC
1~C
10カルボキシルエステル、非置換または置換のC
1~C
10アルキルケトン、あるいは非置換または置換のC
1~C
10アルキルエーテル、非置換または置換のアリール、非置換または置換のヘテロアリール、非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリル、1~10のアミノ酸を含む非置換または置換のペプチドであるか、あるいは天然型単糖とのグリコシド結合を形成し;
R
8は、OR
10、または天然アミノ酸で形成されるオリゴペプチド結合であり;
R
10は、非置換または置換のC
1~C
10アルキル、非置換または置換のC
3~C
10シクロアルキル、非置換または置換のC
1~C
10アシル、非置換または置換のC
1~C
10カルボキシルエステル、非置換または置換のC
1~C
10アルキルケトン、あるいは非置換または置換のC
1~C
10アルキルエーテル、非置換または置換のアリール、非置換または置換のヘテロアリール、あるいは非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリルであり;
R
9は、H、または天然アミノ酸の側鎖である。
【0091】
一部の実施形態において、nは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14または15である。一部の実施形態において、n1は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14または15である。一部の実施形態において、n2は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14または15である。
【0092】
一部の実施形態において、R1は、OH;水素;ハロ;非置換または置換のC1~C10アルキル;非置換または置換のC3~C10シクロアルキル;非置換または置換のC1~C10アシル;非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステル;非置換または置換のC1~C10アルキルケトン;あるいは非置換または置換のC1~C10アルキルエーテルである。
【0093】
一部の実施形態において、R2は、OH;水素;ハロ;非置換または置換のC1~C10アルキル;非置換または置換のC3~C10シクロアルキル;非置換または置換のC1~C10アシル;非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステル;非置換または置換のC1~C10アルキルケトン;あるいは非置換または置換のC1~C10アルキルエーテルである。
【0094】
一部の実施形態において、X1は、以下のいずれか1つである:結合;C=O、(C=O)-L1-(C=O)、(C=O)-L1、L1-(C=O)、O(CO)、または(CO)O;O、S、S-S、またはSe-Se-;NH、NR、NH(CO)、(CO)NH、L2-NH(CO)、NH(CO)-L2、-NR-L2-NR、L2-O、O-L2;非置換または置換のC1~C10アルキレン、非置換または置換のC3~C10シクロアルキレン;非置換または置換のアリーレン;非置換または置換のヘテロアリーレン;非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリレン;および1~10の天然アミノ酸を含む非置換または置換のペプチド。
【0095】
一部の実施形態において、X2は、以下のいずれか1つである:結合;C=O、(C=O)-L1-(C=O)、(C=O)-L1、L1-(C=O)、O(CO)、または(CO)O;O、S、S-S、またはSe-Se-;NH、NR、NH(CO)、(CO)NH、L2-NH(CO)、NH(CO)-L2、-NR-L2-NR、L2-O、O-L2;非置換または置換のC1~C10アルキレン、非置換または置換のC3~C10シクロアルキレン;非置換または置換のアリーレン;非置換または置換のヘテロアリーレン;非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリレン;および1~10の天然アミノ酸を含む非置換または置換のペプチド。
【0096】
一部の実施形態において、X4は、以下のいずれか1つである:結合;C=O、(C=O)-L1-(C=O)、(C=O)-L1、L1-(C=O)、O(CO)、または(CO)O;O、S、S-S、またはSe-Se-;NH、NR、NH(CO)、(CO)NH、L2-NH(CO)、NH(CO)-L2、-NR-L2-NR、L2-O、O-L2;非置換または置換のC1~C10アルキレン、非置換または置換のC3~C10シクロアルキレン;非置換または置換のアリーレン;非置換または置換のヘテロアリーレン;非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリレン;および1~10の天然アミノ酸を含む非置換または置換のペプチド。
【0097】
一部の実施形態において、各L1は、独立して、非置換または置換のアリーレン;非置換または置換のヘテロアリーレン;あるいは非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリレンである。一部の実施形態において、各L1は、独立して、非置換または置換のアリーレンである。一部の実施形態において、各L1は、独立して、非置換または置換のヘテロアリーレンである。一部の実施形態において、各L1は、独立して、非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリレンである。
【0098】
一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のC1~C10アルキル;非置換または置換のC3~C10シクロアルキル;非置換または置換のC1~C10アシル;非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステル;非置換または置換のC1~C10アルキルケトン;非置換または置換のC1~C10アルキルエーテル;非置換または置換のアリール;非置換または置換のヘテロアリール;あるいは非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリルである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のC1~C10アルキルである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のC3~C10シクロアルキルである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のC1~C10アシルである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステルである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のC1~C10アルキルケトンである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のC1~C10アルキルエーテルである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のアリールである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のヘテロアリールである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリルである。
【0099】
一部の実施形態において、X4は、R3に付着されており;R4、R5、R6およびR7は、各々独立して、以下:H;OH;O(CO)NH2;ハロ;アミノ基;非置換または置換のC1~C10アルキル;非置換または置換のC3~C10シクロアルキル;非置換または置換のC1~C10アシル;非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステル;非置換または置換のC1~C10アルキルケトン;非置換または置換のC1~C10アルキルエーテル;非置換または置換のアリール;非置換または置換のヘテロアリール;非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリル;1~10のアミノ酸を含む非置換または置換のペプチドのいずれか1つであり;天然型単糖とのグリコシド結合を形成する。
【0100】
一部の実施形態において、X4は、R4に付着されており;R3、R5、R6およびR7は、各々独立して、以下:H;OH;O(CO)NH2;ハロ;アミノ基;非置換または置換のC1~C10アルキル;非置換または置換のC3~C10シクロアルキル;非置換または置換のC1~C10アシル;非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステル;非置換または置換のC1~C10アルキルケトン;非置換または置換のC1~C10アルキルエーテル;非置換または置換のアリール;非置換または置換のヘテロアリール;非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリル;1~10のアミノ酸を含む非置換または置換のペプチドのいずれか1つであり;天然型単糖とのグリコシド結合を形成する。
【0101】
一部の実施形態において、X4は、R5に付着されており;R3、R4、R6およびR7は、各々独立して、以下:H;OH;O(CO)NH2;ハロ;アミノ基;非置換または置換のC1~C10アルキル;非置換または置換のC3~C10シクロアルキル;非置換または置換のC1~C10アシル;非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステル;非置換または置換のC1~C10アルキルケトン;非置換または置換のC1~C10アルキルエーテル;非置換または置換のアリール;非置換または置換のヘテロアリール;非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリル;1~10のアミノ酸を含む非置換または置換のペプチドのいずれか1つであり;天然型単糖とのグリコシド結合を形成する。
【0102】
一部の実施形態において、X4は、R6に付着されており;R3、R4、R5およびR7は、各々独立して、以下:H;OH;O(CO)NH2;ハロ;アミノ基;非置換または置換のC1~C10アルキル;非置換または置換のC3~C10シクロアルキル;非置換または置換のC1~C10アシル;非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステル;非置換または置換のC1~C10アルキルケトン;非置換または置換のC1~C10アルキルエーテル;非置換または置換のアリール;非置換または置換のヘテロアリール;非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリル;1~10のアミノ酸を含む非置換または置換のペプチドのいずれか1つであり;天然型単糖とのグリコシド結合を形成する。
【0103】
一部の実施形態において、X4は、R7に付着されており;R3、R4、R5およびR6は、各々独立して、以下:H;OH;O(CO)NH2;ハロ;アミノ基;非置換または置換のC1~C10アルキル;非置換または置換のC3~C10シクロアルキル;非置換または置換のC1~C10アシル;非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステル;非置換または置換のC1~C10アルキルケトン;非置換または置換のC1~C10アルキルエーテル;非置換または置換のアリール;非置換または置換のヘテロアリール;非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリル;1~10のアミノ酸を含む非置換または置換のペプチドのいずれか1つであり;天然型単糖とのグリコシド結合を形成する。
【0104】
一部の実施形態において、R8は、OR10、または天然アミノ酸で形成されるオリゴペプチド結合である。一部の実施形態において、R8はOR10である。一部の実施形態において、R8は、天然アミノ酸で形成されるオリゴペプチド結合である。
【0105】
一部の実施形態において、R10は、非置換または置換のC1~C10アルキル;非置換または置換のC3~C10シクロアルキル;非置換または置換のC1~C10アシル;非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステル;非置換または置換のC1~C10アルキルケトン;非置換または置換のC1~C10アルキルエーテル;非置換または置換のアリール;非置換または置換のヘテロアリール;あるいは非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリルである。一部の実施形態において、R10は、非置換または置換のC1~C10アルキルである。一部の実施形態において、R10は、非置換または置換のC3~C10シクロアルキルである。一部の実施形態において、R10は、非置換または置換のC1~C10アシルである。一部の実施形態において、R10は、非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステルである。一部の実施形態において、R10は、非置換または置換のC1~C10アルキルケトンである。一部の実施形態において、R10は、非置換または置換のC1~C10アルキルエーテルである。一部の実施形態において、R10は、非置換または置換のアリールである。一部の実施形態において、R10は、非置換または置換のヘテロアリールである。一部の実施形態において、R10は、非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリルである。
【0106】
一部の実施形態において、R9は、H;または天然アミノ酸の側鎖である。一部の実施形態において、R9はHである。一部の実施形態において、R9は、天然アミノ酸の側鎖である。
【0107】
式(VI)の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、ジアステレオマー、ジアステレオマー混合物もしくは薬学的に許容される塩が一態様において提供され:
【0108】
【化10】
式中、
n
1およびn
2は、各々独立して、0~15であり;
R
1およびR
2は、各々独立して、OH、H、ハロ、非置換または置換のC
1~C
10アルキル、非置換または置換のC
3~C
10シクロアルキル、非置換または置換のC
1~C
10アシル、非置換または置換のC
1~C
10カルボキシルエステル、非置換または置換のC
1~C
10アルキルケトン、あるいは非置換または置換のC
1~C
10アルキルエーテルであり;
X
1、X
2およびX
3は、各々独立して、結合、C=O、(C=O)-L
1-(C=O)、(C=O)-L
1、L
1-(C=O)、O(CO)、(CO)O、O、S、S-S、Se-Se-、NH、NR、NH(CO)、(CO)NH、L
2-NH(CO)、NH(CO)-L
2、-NR-L
2-NR、L
2-O、O-L
2、非置換または置換のC
1~C
10アルキレン、非置換または置換のC
3~C
10シクロアルキレン、非置換または置換のアリーレン、非置換または置換のヘテロアリーレン、非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリレン、あるいは1~10の天然アミノ酸を含む非置換または置換のペプチドであり;
各L
1は、各々独立して、非置換または置換のアリーレン、非置換または置換のヘテロアリーレン、非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリレンであり;
各L
2は、各々独立して、非置換または置換のC
1~C
10アルキレンであり;
各Rは、独立して、非置換または置換のC
1~C
10アルキル、非置換または置換のC
3~C
10シクロアルキル、非置換または置換のC
1~C
10アシル、非置換または置換のC
1~C
10カルボキシルエステル、非置換または置換のC
1~C
10アルキルケトン、あるいは非置換または置換のC
1~C
10アルキルエーテル、非置換または置換のアリール、非置換または置換のヘテロアリール、あるいは非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリルであり;
X
3は、R
3、R
4、R
5、R
6およびR
7のいずれか1つに付着されており、X
3に付着されていない残りのR
3、R
4、R
5、R
6およびR
7は、各々独立して、H、OH、O(CO)NH
2、ハロ、非置換または置換のアミノ基、非置換または置換のC
1~C
10アルキル、非置換または置換のC
3~C
10シクロアルキル、非置換または置換のC
1~C
10アシル、非置換または置換のC
1~C
10カルボキシルエステル、非置換または置換のC
1~C
10アルキルケトン、あるいは非置換または置換のC
1~C
10アルキルエーテル、非置換または置換のアリール、非置換または置換のヘテロアリール、非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリル、1~10のアミノ酸を含む非置換または置換のペプチドであるか、あるいは天然型単糖とのグリコシド結合を形成し;
A
1は、非置換または置換のC
3~C
15シクロアルキル、非置換または置換のC
1~C
15ヘテロシクリル、非置換または置換のアリール、あるいは非置換または置換のヘテロアリール、あるいは
【0109】
【0110】
一部の実施形態において、n1は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14または15である。一部の実施形態において、n2は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14または15である。
【0111】
一部の実施形態において、R1は、OH;水素;ハロ;非置換または置換のC1~C10アルキル;非置換または置換のC3~C10シクロアルキル;非置換または置換のC1~C10アシル;非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステル;非置換または置換のC1~C10アルキルケトン;あるいは非置換または置換のC1~C10アルキルエーテルである。
【0112】
一部の実施形態において、R2は、OH;水素;ハロ;非置換または置換のC1~C10アルキル;非置換または置換のC3~C10シクロアルキル;非置換または置換のC1~C10アシル;非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステル;非置換または置換のC1~C10アルキルケトン;あるいは非置換または置換のC1~C10アルキルエーテルである。
【0113】
一部の実施形態において、X1は、以下のいずれか1つである:結合;C=O、(C=O)-L1-(C=O)、(C=O)-L1、L1-(C=O)、O(CO)、または(CO)O;O、S、S-S、またはSe-Se-;NH、NR、NH(CO)、(CO)NH、L2-NH(CO)、NH(CO)-L2、-NR-L2-NR、L2-O、O-L2;非置換または置換のC1~C10アルキレン、非置換または置換のC3~C10シクロアルキレン;非置換または置換のアリーレン;非置換または置換のヘテロアリーレン;非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリレン;および1~10の天然アミノ酸を含む非置換または置換のペプチド。
【0114】
一部の実施形態において、X2は、以下のいずれか1つである:結合;C=O、(C=O)-L1-(C=O)、(C=O)-L1、L1-(C=O)、O(CO)、または(CO)O;O、S、S-S、またはSe-Se-;NH、NR、NH(CO)、(CO)NH、L2-NH(CO)、NH(CO)-L2、-NR-L2-NR、L2-O、O-L2;非置換または置換のC1~C10アルキレン、非置換または置換のC3~C10シクロアルキレン;非置換または置換のアリーレン;非置換または置換のヘテロアリーレン;非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリレン;および1~10の天然アミノ酸を含む非置換または置換のペプチド。
【0115】
一部の実施形態において、X3は、以下のいずれか1つである:結合;C=O、(C=O)-L1-(C=O)、(C=O)-L1、L1-(C=O)、O(CO)、または(CO)O;O、S、S-S、またはSe-Se-;NH、NR、NH(CO)、(CO)NH、L2-NH(CO)、NH(CO)-L2、-NR-L2-NR、L2-O、O-L2;非置換または置換のC1~C10アルキレン、非置換または置換のC3~C10シクロアルキレン;非置換または置換のアリーレン;非置換または置換のヘテロアリーレン;非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリレン;および1~10の天然アミノ酸を含む非置換または置換のペプチド。
【0116】
一部の実施形態において、各L1は、独立して、非置換または置換のアリーレン;非置換または置換のヘテロアリーレン;あるいは非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリレンである。一部の実施形態において、各L1は、独立して、非置換または置換のアリーレンである。一部の実施形態において、各L1は、独立して、非置換または置換のヘテロアリーレンである。一部の実施形態において、各L1は、独立して、非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリレンである。
【0117】
一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のC1~C10アルキル;非置換または置換のC3~C10シクロアルキル;非置換または置換のC1~C10アシル;非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステル;非置換または置換のC1~C10アルキルケトン;非置換または置換のC1~C10アルキルエーテル;非置換または置換のアリール;非置換または置換のヘテロアリール;あるいは非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリルである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のC1~C10アルキルである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のC3~C10シクロアルキルである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のC1~C10アシルである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステルである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のC1~C10アルキルケトンである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のC1~C10アルキルエーテルである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のアリールである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のヘテロアリールである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリルである。
【0118】
一部の実施形態において、X3は、R3に付着されており;R4、R5、R6およびR7は、各々独立して、以下:H;OH;O(CO)NH2;ハロ;アミノ基;非置換または置換のC1~C10アルキル;非置換または置換のC3~C10シクロアルキル;非置換または置換のC1~C10アシル;非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステル;非置換または置換のC1~C10アルキルケトン;非置換または置換のC1~C10アルキルエーテル;非置換または置換のアリール;非置換または置換のヘテロアリール;非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリル;1~10のアミノ酸を含む非置換または置換のペプチドのいずれか1つであり;天然型単糖とのグリコシド結合を形成する。
【0119】
一部の実施形態において、X3は、R4に付着されており;R3、R5、R6およびR7は、各々独立して、以下:H;OH;O(CO)NH2;ハロ;アミノ基;非置換または置換のC1~C10アルキル;非置換または置換のC3~C10シクロアルキル;非置換または置換のC1~C10アシル;非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステル;非置換または置換のC1~C10アルキルケトン;非置換または置換のC1~C10アルキルエーテル;非置換または置換のアリール;非置換または置換のヘテロアリール;非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリル;1~10のアミノ酸を含む非置換または置換のペプチドのいずれか1つであり;天然型単糖とのグリコシド結合を形成する。
【0120】
一部の実施形態において、X3は、R5に付着されており;R3、R4、R6およびR7は、各々独立して、以下:H;OH;O(CO)NH2;ハロ;アミノ基;非置換または置換のC1~C10アルキル;非置換または置換のC3~C10シクロアルキル;非置換または置換のC1~C10アシル;非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステル;非置換または置換のC1~C10アルキルケトン;非置換または置換のC1~C10アルキルエーテル;非置換または置換のアリール;非置換または置換のヘテロアリール;非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリル;1~10のアミノ酸を含む非置換または置換のペプチドのいずれか1つであり;天然型単糖とのグリコシド結合を形成する。
【0121】
一部の実施形態において、X3は、R6に付着されており;R3、R4、R5およびR7は、各々独立して、以下:H;OH;O(CO)NH2;ハロ;アミノ基;非置換または置換のC1~C10アルキル;非置換または置換のC3~C10シクロアルキル;非置換または置換のC1~C10アシル;非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステル;非置換または置換のC1~C10アルキルケトン;非置換または置換のC1~C10アルキルエーテル;非置換または置換のアリール;非置換または置換のヘテロアリール;非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリル;1~10のアミノ酸を含む非置換または置換のペプチドのいずれか1つであり;天然型単糖とのグリコシド結合を形成する。
【0122】
一部の実施形態において、X3は、R7に付着されており;R3、R4、R5およびR6は、各々独立して、以下:H;OH;O(CO)NH2;ハロ;アミノ基;非置換または置換のC1~C10アルキル;非置換または置換のC3~C10シクロアルキル;非置換または置換のC1~C10アシル;非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステル;非置換または置換のC1~C10アルキルケトン;非置換または置換のC1~C10アルキルエーテル;非置換または置換のアリール;非置換または置換のヘテロアリール;非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリル;1~10のアミノ酸を含む非置換または置換のペプチドのいずれか1つであり;天然型単糖とのグリコシド結合を形成する。
【0123】
一部の実施形態において、A1は、非置換または置換のC3~C15シクロアルキル;非置換または置換のC1~C15ヘテロシクリル;非置換または置換のアリール;非置換または置換のヘテロアリール;あるいは
【0124】
【化12】
である。一部の実施形態において、A
1は、非置換または置換のC
3~C
15シクロアルキルである。一部の実施形態において、A
1は、非置換または置換のC
1~C
15ヘテロシクリルである。一部の実施形態において、A
1は、非置換または置換のアリールである。一部の実施形態において、A
1は、非置換または置換のヘテロアリールである。一部の実施形態において、A
1は、
【0125】
【0126】
式(VII)の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、ジアステレオマー、ジアステレオマー混合物もしくは薬学的に許容される塩が一態様において提供され:
【0127】
【化14】
式中、
n
1およびn
2は、各々独立して、0~15であり;
R
1およびR
2は、各々独立して、OH、H、ハロ、非置換または置換のC
1~C
10アルキル、非置換または置換のC
3~C
10シクロアルキル、非置換または置換のC
1~C
10アシル、非置換または置換のC
1~C
10カルボキシルエステル、非置換または置換のC
1~C
10アルキルケトン、あるいは非置換または置換のC
1~C
10アルキルエーテルであり;
X
1、X
2およびX
3は、各々独立して、結合、C=O、(C=O)-L
1-(C=O)、(C=O)-L
1、L
1-(C=O)、O(CO)、(CO)O、O、S、S-S、Se-Se-、NH、NR、NH(CO)、(CO)NH、L
2-NH(CO)、NH(CO)-L
2、-NR-L
2-NR、L
2-O、O-L
2、非置換または置換のC
1~C
10アルキレン、非置換または置換のC
3~C
10シクロアルキレン、非置換または置換のアリーレン、非置換または置換のヘテロアリーレン、非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリレン、あるいは1~10の天然アミノ酸を含む非置換または置換のペプチドであり;
各L
1は、各々独立して、非置換または置換のアリーレン、非置換または置換のヘテロアリーレン、非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリレンであり;
各L
2は、各々独立して、非置換または置換のC
1~C
10アルキレンであり;
各Rは、独立して、非置換または置換のC
1~C
10アルキル、非置換または置換のC
3~C
10シクロアルキル、非置換または置換のC
1~C
10アシル、非置換または置換のC
1~C
10カルボキシルエステル、非置換または置換のC
1~C
10アルキルケトン、あるいは非置換または置換のC
1~C
10アルキルエーテル、非置換または置換のアリール、非置換または置換のヘテロアリール、あるいは非置換または置換のC
1~C
10ヘテロシクリルであり;
A
2は、線状または星形状化のポリ(d-グルタミン酸)、ポリ(1-グルタミン酸)、またはポリ(dl-グルタミン酸)である。
【0128】
一部の実施形態において、n1は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14または15である。一部の実施形態において、n2は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14または15である。
【0129】
一部の実施形態において、R1は、OH;水素;ハロ;非置換または置換のC1~C10アルキル;非置換または置換のC3~C10シクロアルキル;非置換または置換のC1~C10アシル;非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステル;非置換または置換のC1~C10アルキルケトン;あるいは非置換または置換のC1~C10アルキルエーテルである。
【0130】
一部の実施形態において、R2は、OH;水素;ハロ;非置換または置換のC1~C10アルキル;非置換または置換のC3~C10シクロアルキル;非置換または置換のC1~C10アシル;非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステル;非置換または置換のC1~C10アルキルケトン;あるいは非置換または置換のC1~C10アルキルエーテルである。
【0131】
一部の実施形態において、X1は、以下のいずれか1つである:結合;C=O、(C=O)-L1-(C=O)、(C=O)-L1、L1-(C=O)、O(CO)、または(CO)O;O、S、S-S、またはSe-Se-;NH、NR、NH(CO)、(CO)NH、L2-NH(CO)、NH(CO)-L2、-NR-L2-NR、L2-O、O-L2;非置換または置換のC1~C10アルキレン、非置換または置換のC3~C10シクロアルキレン;非置換または置換のアリーレン;非置換または置換のヘテロアリーレン;非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリレン;および1~10の天然アミノ酸を含む非置換または置換のペプチド。
【0132】
一部の実施形態において、X2は、以下のいずれか1つである:結合;C=O、(C=O)-L1-(C=O)、(C=O)-L1、L1-(C=O)、O(CO)、または(CO)O;O、S、S-S、またはSe-Se-;NH、NR、NH(CO)、(CO)NH、L2-NH(CO)、NH(CO)-L2、-NR-L2-NR、L2-O、O-L2;非置換または置換のC1~C10アルキレン、非置換または置換のC3~C10シクロアルキレン;非置換または置換のアリーレン;非置換または置換のヘテロアリーレン;非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリレン;および1~10の天然アミノ酸を含む非置換または置換のペプチド。
【0133】
一部の実施形態において、X3は、以下のいずれか1つである:結合;C=O、(C=O)-L1-(C=O)、(C=O)-L1、L1-(C=O)、O(CO)、または(CO)O;O、S、S-S、またはSe-Se-;NH、NR、NH(CO)、(CO)NH、L2-NH(CO)、NH(CO)-L2、-NR-L2-NR、L2-O、O-L2;非置換または置換のC1~C10アルキレン、非置換または置換のC3~C10シクロアルキレン;非置換または置換のアリーレン;非置換または置換のヘテロアリーレン;非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリレン;および1~10の天然アミノ酸を含む非置換または置換のペプチド。
【0134】
一部の実施形態において、各L1は、独立して、非置換または置換のアリーレン;非置換または置換のヘテロアリーレン;あるいは非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリレンである。一部の実施形態において、各L1は、独立して、非置換または置換のアリーレンである。一部の実施形態において、各L1は、独立して、非置換または置換のヘテロアリーレンである。一部の実施形態において、各L1は、独立して、非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリレンである。
【0135】
一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のC1~C10アルキル;非置換または置換のC3~C10シクロアルキル;非置換または置換のC1~C10アシル;非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステル;非置換または置換のC1~C10アルキルケトン;非置換または置換のC1~C10アルキルエーテル;非置換または置換のアリール;非置換または置換のヘテロアリール;あるいは非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリルである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のC1~C10アルキルである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のC3~C10シクロアルキルである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のC1~C10アシルである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のC1~C10カルボキシルエステルである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のC1~C10アルキルケトンである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のC1~C10アルキルエーテルである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のアリールである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のヘテロアリールである。一部の実施形態において、各Rは、独立して、非置換または置換のC1~C10ヘテロシクリルである。
【0136】
一部の実施形態において、A2は、線状または星形状化ポリ(d-グルタミン酸);線状または星形状化ポリ(1-グルタミン酸);あるいは線状または星形状化ポリ(dl-グルタミン酸)である。一部の実施形態において、A2は、線状または星形状化ポリ(d-グルタミン酸)である。一部の実施形態において、A2は、線状または星形状化ポリ(1-グルタミン酸)である。一部の実施形態において、A2は、線状または星形状化ポリ(dl-グルタミン酸)である。
【0137】
本明細書に開示されている実施形態のいずれかにおいて、該化合物は、以下の表上のいずれかに開示されている化合物のいずれか1つである。
【0138】
【0139】
【0140】
【0141】
【0142】
【0143】
【0144】
一部の実施形態において、本明細書に開示されている表のいずれか1つに記載されている化合物のエナンチオマー、エナンチオマー混合物、ジアステレオマー、ジアステレオマー混合物、または薬学的に許容される塩が本明細書において提供される。
【0145】
一態様において、本明細書に記載されている化合物は、薬学的に許容される塩の形態である。同様に、同じ型の活性を有するこれらの化合物の活性代謝物は、本開示の範疇に含まれる。
【0146】
一部の実施形態において、本明細書に記載されている化合物は、1つまたは複数の立体中心を有し、各立体中心は、独立して、RまたはS立体配置のいずれかで存在する。本明細書において表されている化合物は、全てのジアステレオマー異性体、エナンチオマー異性体、アトロプ異性体、およびエピマー形態、ならびに適切なその混合物を含む。
【0147】
化合物の合成
本明細書に記載されている化合物は、標準合成技術を使用して、または本明細書に記載されている方法との組合せで当技術分野において知られている方法を使用して合成される。
【0148】
別段に表示されていない限り、質量分析、NMR、HPLC、タンパク質化学、生化学、組換えDNA技術および薬理学の従来の方法が用いられる。
【0149】
化合物は、当業者に知られている標準的な有機化学技法を使用して調製される。溶媒、反応温度、反応時間の変動、ならびに異なる化学的試薬および他の反応条件など、本明細書に記載されている合成転換についての代替の反応条件が用いられ得る。出発材料は市販供給源から利用可能であるか、または容易に調製される。
【0150】
本明細書に記載されている化合物は、下記のスキームに記載されている一般合成経路によって調製することができる。スキームA1~A4各々は、本明細書に記載されている化合物の調製のための非限定的な一般合成経路を示す。
【0151】
【0152】
【0153】
【0154】
【0155】
医薬組成物
一態様において、本明細書に記載されているのは、本明細書に記載されている化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、ジアステレオマー、ジアステレオマー混合物もしくは薬学的に許容される塩、ならびに少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤および/または担体を含む医薬組成物である。薬学的に許容される賦形剤の例としては、以下に限定されないが、結合剤香味剤、潤滑剤、崩解剤、遅延剤、有機溶媒、懸濁化剤、等張剤、緩衝液、乳化剤、安定剤および保存料が挙げられる。
【0156】
一部の実施形態において、医薬組成物は、静脈内投与、皮下投与、経口投与、吸入、経鼻投与、経皮投与または眼科投与による哺乳動物への投与のために製剤化される。一部の実施形態において、医薬組成物は、静脈内投与、皮下投与または経口投与による哺乳動物への投与のために製剤化される。
【0157】
一部の実施形態において、医薬組成物は、錠剤、丸剤、カプセル、液体、懸濁液、ゲル、分散体、溶液、エマルジョン、軟膏またはローションの形態である。一部の実施形態において、医薬組成物は、錠剤、丸剤またはカプセルの形態である。
【0158】
処置の方法
本明細書に開示されている化合物、エナンチオマー、エナンチオマー混合物、ジアステレオマー、ジアステレオマー混合物または薬学的に許容される塩のいずれか1つの治療有効量を対象に投与することを含む、それを必要とする対象におけるがんを処置するための方法も本明細書において提供される。
【0159】
一部の実施形態において、がんは、肝細胞癌腫(HCC)、肺がん、乳がん、膵臓がん、胆管がん、結腸直腸がんまたは神経膠芽腫である。一部の実施形態において、がんは肝細胞癌腫(HCC)である。一部の実施形態において、がんは肺がんである。一部の実施形態において、がんは乳がんである。一部の実施形態において、がんは膵臓がんである。一部の実施形態において、がんは胆管がんである。一部の実施形態において、がんは結腸直腸がんである。一部の実施形態において、がんは神経膠芽腫である。
【0160】
「がん」という用語は、成長の非調節、分化の欠如、局所組織浸潤、および/または転移をもたらす、正常の制御の喪失の独特の形質を有する腫瘍細胞の増殖を指す。本明細書で使用される場合、新生物は、限定せずに、対象または宿主の組織中の細胞における形態学的不規則性、ならびに組織の同じ型における正常の増殖と比較した場合の対象の組織中の細胞の病的増殖を含む。追加として、新生物は、浸潤性または非浸潤性のいずれかである良性の腫瘍および悪性の腫瘍(例えば、結腸腫瘍)を含む。悪性新生物と良性新生物とは、前者が、より大きい程度の異形成、または分化の喪失および細胞の配向を示すとともに浸潤および転移の特性を有するという点で区別される。その上文脈内のがんという用語は、複数薬物抵抗性がんを含めて、薬物抵抗性がんを含む。本発明の標的細胞が誘導され得る新生物(単数)または新生物(複数)の例としては、限定せずに、癌腫(例えば、扁平細胞癌腫、腺癌腫、肝細胞癌腫、および腎細胞癌腫)、特に、膀胱、骨、腸、乳房、頸部、結腸(結腸直腸)、食道、頭、腎臓、肝臓、肺、鼻咽頭、首、卵巣、膵臓、前立腺、および胃のもの;白血病、例えば、急性骨髄性白血病、急性リンパ球性白血病、急性前骨髄球性白血病(APL)、急性のT細胞リンパ芽球性白血病、成人T細胞白血病、好塩基球性白血病、好酸球性白血病、顆粒球性白血病、ヘアリー細胞白血病、白血球減少性白血病、リンパ性白血病、リンパ芽球性白血病、リンパ球性白血病、巨核球白血病、ミクロ骨髄芽球性白血病、単球性白血病、好中球性白血病および幹細胞白血病;良性および悪性リンパ腫、特にバーキットリンパ腫、非ホジキンリンパ腫およびB細胞リンパ腫;良性および悪性黒色腫;骨髄増殖性疾患;肉腫、特に、ユーイング肉腫、血管肉腫、カポジ肉腫、脂質肉腫、筋肉腫、末梢性神経上皮腫、および滑膜肉腫;中枢神経系の腫瘍(例えば、神経膠腫、星状細胞腫、乏突起神経膠腫、上衣細胞腫、神経膠芽腫、神経芽細胞腫、神経節神経腫、神経節膠腫、髄芽腫、松果体細胞腫、髄膜腫、髄膜肉腫、神経線維腫、およびシュワン腫);生殖系列腫瘍(例えば、腸がん、乳がん、前立腺がん、子宮頸がん、子宮がん、肺がん(例えば、小細胞肺がん)、混合された小細胞および非小細胞がん、胸膜中皮腫、例えば、転移性胸膜中皮腫小細胞肺がんおよび非小細胞肺がん)、卵巣がん、精巣がん、甲状腺がん、星状細胞腫、食道がん、膵臓がん、胃がん、肝臓がん、結腸がん、および黒色腫;新生物の混合型、特に癌肉腫およびホジキン病;ならびに混合起源の腫瘍、例えば、とりわけウィルムス腫瘍および奇形癌腫が挙げられ得る。企図されるがんとしては、以下に限定されないが、卵巣がん、乳がん、結腸がん、頭頸部がん、髄芽腫、およびB細胞リンパ腫も挙げられる。
【0161】
本明細書に開示されている化合物、エナンチオマー、エナンチオマー混合物、ジアステレオマー、ジアステレオマー混合物、または薬学的に許容される塩のいずれか1つの治療有効量を対象に投与することを含む、それを必要とする対象における免疫調節および/または炎症に関連する疾患または障害を処置するための方法も本明細書において提供される。
【0162】
一部の実施形態において、疾患または障害は、炎症性および/または自己免疫性疾患に関連する。炎症に関連するこうした疾患もしくは障害および/または炎症の例としては、以下に限定されないが、膜性腎症(MN)、ループス腎炎、全身性ループスエリテマトーデス、腎臓移植、腎線維症、炎症性腸疾患、クローン病、腸管線維症、肝臓線維症、喘息、急性肺損傷、肺動脈性肺高血圧症、肺線維症、糖尿病性腎症、糖尿病性心筋症、関節リウマチ、および乾癬が挙げられる。一部の実施形態において、炎症に関連する疾患もしくは障害および/または炎症は、膜性腎症(MN)、ループス腎炎、全身性ループスエリテマトーデス、腎臓移植、腎線維症、炎症性腸疾患、クローン病、腸管線維症、肝臓線維症、喘息、急性肺損傷、肺動脈性肺高血圧症、肺線維症、糖尿病性腎症、糖尿病性心筋症、関節リウマチ、または乾癬のいずれか1つである。
【0163】
定義
様々な実施形態が後文に記載されている。特定の実施形態は、網羅的記載としてまたは本明細書において考察されているより広い態様に対する限定として意図されないことが留意されるべきである。特別な実施形態と併せて記載されている一態様は、その実施形態に必ずしも限定されず、任意の他の実施形態(単数または複数)とともに実践することができる。
【0164】
本明細書で使用される場合、「約」は、当業者によって理解されており、それが使用される文脈に依存してある程度変動する。当業者に明らかでない用語の使用があるならば、それが使用される文脈から考えて、「約」は、特別な用語の最大プラスまたはマイナス10%を意味する。
【0165】
要素を記載する文脈における(殊に、以下の請求項の文脈における)「a」および「an」ならびに「the」という用語、ならびに同様の参照対象の使用は、別段に本明細書において表示されていないまたは文脈に明らかに矛盾していない限り、単数および複数の両方を包含すると解釈されるべきである。本明細書における値の範囲の列挙は単に、別段に本明細書において表示されていない限り、範囲内に入る各々別個の値を個々に指す簡略な方法として働くと意図され、各々別個の値は、それが本明細書において個々に列挙されているかのように本明細書に組み込まれる。本明細書に記載されている全ての方法は、別段に本明細書において表示されていない限りまたは別段に文脈と明らかに矛盾していない限り、任意の適当な順序で行うことができる。本明細書において提供されている任意および全ての例、または例証的な言語(例えば、「など」)の使用は、単に、より良好に実施形態を解明すると意図され、別段に明記されていない限り、請求項の範疇に制限を設けていない。本明細書におけるどの言語も、任意の非請求要素を必須として示すと解釈されるべきでない。
【0166】
本明細書で使用される場合、C1~Cxは、C1~C2、C1~C3………C1~Cxを含む。例のみとして、「C1~C4」として指定される基は、該部分に1個から4個の炭素原子があること、即ち、1個の炭素原子、2個の炭素原子、3個の炭素原子または4個の炭素原子を含有する基を示す。したがって、例のみとして、「C1~C4アルキル」は、アルキル基に1個から4個の炭素原子があることを示し、即ち、アルキル基は、メチル、エチル、プロピル、iso-プロピル、n-ブチル、iso-ブチル、sec-ブチル、およびt-ブチルの中から選択される。
【0167】
置換基が、左から右に書かれるそれらの従来の化学式によって特定される場合、それらは、右から左への構造を書くことから結果として得られる化学的に同一の置換基を同等に包含し、例えば、-CH2O-は、-OCH2-と同等である。
【0168】
「アルキル」基は、それ自体でまたは別の分子の一部として、脂肪族炭化水素基を指す。アルキル基は、分岐または直鎖である。一部の実施形態において、「アルキル」基は、1個から20個の炭素原子であり、即ちC1~C20アルキルである。それが本明細書において出現する場合は常に、「1から20」などの数値範囲は、所与の範囲における各整数を指し;例えば、「1個から20個の炭素原子」は、アルキル基が、最大20個までの炭素原子およびそれを含めて、1個の炭素原子、2個の炭素原子、3個の炭素原子、4個の炭素原子、5個の炭素原子、6個の炭素原子などからなることを意味するが、本定義は、数値範囲が指定されていない「アルキル」という用語の出現も包含する。一部の実施形態において、アルキルはC1~C6アルキルである。一態様において、アルキルは、メチル、エチル、プロピル、iso-プロピル、n-ブチル、iso-ブチル、sec-ブチル、またはt-ブチルである。典型的なアルキル基としては、決して以下に限定されないが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、第3級ブチル、ペンチル、ネオペンチル、またはヘキシルが挙げられる。
【0169】
「アルキレン」基は、二価のアルキル基を指す。上に記述されている一価のアルキル基のいずれも、アルキルから第2の水素原子の引き抜きによるアルキレンであり得る。一部の実施形態において、アルキレンはC1~C20アルキレンである。他の実施形態において、アルキレンはC1~C10アルキレンである。他の実施形態において、アルキレンはC1~C6アルキレンである。ある特定の実施形態において、アルキレンは、1個から4個の炭素原子を含む(例えば、C1~C4アルキレン)。他の実施形態において、アルキレンは、1個から3個の炭素原子を含む(例えば、C1~C3アルキレン)。他の実施形態において、アルキレンは、1個から2個の炭素原子を含む(例えば、C1~C2アルキレン)。他の実施形態において、アルキレンは、1個の炭素原子を含む(例えば、C1アルキレン)。他の実施形態において、アルキレンは、2個の炭素原子を含む(例えば、C2アルキレン)。他の実施形態において、アルキレンは、2個から4個の炭素原子を含む(例えば、C2~C4アルキレン)。典型的なアルキレン基としては、以下に限定されないが、-CH2-、-CH(CH3)-、-C(CH3)2-、-CH2CH2-、-CH2CH(CH3)-、-CH2C(CH3)2-、-CH2CH2CH2-、-CH2CH2CH2CH2-などが挙げられる。
【0170】
「アルケニル」という用語は、少なくとも1個の炭素-炭素二重結合が存在するアルキル基の型を指す。一実施形態において、アルケニル基は、式-C(R)=CR2を有し、式中、Rは、アルケニル基の残りの部分を指し、これは同じまたは異なっていてよい。一部の実施形態において、Rは、Hまたはアルキルである。一部の実施形態において、アルケニルは、エテニル(即ち、ビニル)、プロペニル(即ち、アリル)、ブテニル、ペンテニル、ペンタジエニルなどから選択される。アルケニル基の非限定的な例としては、-CH=CH2、-C(CH3)=CH2、-CH=CHCH3、-C(CH3)=CHCH3、および-CH2CH=CH2が挙げられる。
【0171】
「アルキニル」という用語は、少なくとも1個の炭素-炭素三重結合が存在するアルキル基の型を指す。一実施形態において、アルキニル基は、式-C≡C-Rを有し、式中、Rは、アルキニル基の残りの部分を指す。一部の実施形態において、Rは、Hまたはアルキルである。一部の実施形態において、アルキニルは、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニルなどから選択される。アルキニル基の非限定的な例としては、-C≡CH、-C≡CCH3、-C≡CCH2CH3、および-CH2C≡CHが挙げられる。
【0172】
「アルコキシ」基は、-O(アルキル)基を指し、ここで、アルキルは、本明細書において定義されている通りである。
【0173】
「アルキルアミン」という用語は、-N(アルキル)xHy基を指し、ここで、xは0であり、yは2であるか、またはxは1であり、yは1であるか、またはxは2であり、yは0である。
【0174】
「芳香族」という用語は、4n+2π電子を含有する非局在化π電子系を有する平面環を指し、ここで、nは整数である。「芳香族」という用語は、炭素環式アリール(「アリール」、例えば、フェニル)および複素環式アリール(または「ヘテロアリール」または「複素芳香族」)基(例えば、ピリジン)の両方を含む。該用語は、単環式または縮合環多環式(即ち、炭素原子の隣接する対を共有する環)基を含む。
【0175】
「炭素環式」または「炭素環」という用語は、環の骨格を形成する原子が全て炭素原子である環または環系を指す。該用語は、したがって、環骨格が、炭素と異なる少なくとも1個の原子を含有する「複素環式」環または「複素環」と炭素環式を区別する。一部の実施形態において、二環式炭素環の2つの環の少なくとも1つは、芳香族である。一部の実施形態において、二環式炭素環の両方の環は、芳香族である。炭素環は、シクロアルキルおよびアリールを含む。
【0176】
本明細書で使用される場合、「アリール」という用語は、環を形成する原子の各々が炭素原子である芳香族環を指す。一態様において、アリールは、フェニルまたはナフチルである。一部の実施形態において、アリールはフェニルである。一部の実施形態において、アリールはC6~C10アリールである。構造に応じて、アリール基は、モノラジカルまたはジラジカル(即ち、アリーレン基)である。
【0177】
「シクロアルキル」という用語は、環を形成する原子(即ち、骨格原子)の各々が炭素原子である単環式または多環式の脂肪族の非芳香族基を指す。一部の実施形態において、シクロアルキルは、スピロ環式または架橋化合物である。一部の実施形態において、シクロアルキルは、芳香族環と任意選択により縮合されており、付着点は、芳香族環炭素原子でない炭素である。シクロアルキル基としては、3個から10個の環原子を有する基が挙げられる。一部の実施形態において、シクロアルキル基は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘプチル、シクロオクチル、スピロ[2.2]ペンチル、ノルボルニルおよびビシクロ[1.1.1]ペンチルの中から選択される。一部の実施形態において、シクロアルキルはC3~C6シクロアルキルである。一部の実施形態において、シクロアルキルは単環式シクロアルキルである。単環式シクロアルキルとしては、以下に限定されないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、およびシクロオクチルが挙げられる。多環式シクロアルキルとしては、例えば、アダマンチル、ノルボルニル(即ち、ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル)、ノルボルネニル、デカリニル、7,7-ジメチル-ビシクロ[2.2.1]ヘプタニルなどが挙げられる。
【0178】
「カルボシクリルアルキル」は、式-Rc-カルボシクリルの基を指し、式中、Rcは、上記で定義されている通りのアルキレン鎖である。アルキレン鎖およびカルボシクリル基は、上記で定義されている通りに任意選択により置換されている。
【0179】
「ハロ」または代替として「ハロゲン」もしくは「ハロゲン化物」という用語は、フルオロ、クロロ、ブロモまたはヨードを意味する。一部の実施形態において、ハロは、フルオロ、クロロまたはブロモである。
【0180】
「ハロアルキル」という用語は、1個または複数の水素原子がハロゲン原子によって置き換えられているアルキルを指す。一態様において、フルオロアルキルはC1~C6フルオロアルキルである。
【0181】
「フルオロアルキル」という用語は、1個または複数の水素原子がフッ素原子によって置き換えられているアルキルを指す。一態様において、フルオロアルキルはC1~C6フルオロアルキルである。一部の実施形態において、フルオロアルキルは、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、フルオロメチル、2,2,2-トリフルオロエチル、1-フルオロメチル-2-フルオロエチルなどから選択される。
【0182】
「ヘテロアルキル」という用語は、アルキルの1つまたは複数の骨格原子が、炭素以外の原子、例えば、酸素、窒素(例えば-NH-、-N(アルキル)-)、硫黄、またはその組合せから選択されるアルキル基を指す。ヘテロアルキルは、ヘテロアルキルの炭素原子で分子の残りに付着されている。一態様において、ヘテロアルキルはC1~C6ヘテロアルキルである。
【0183】
「複素環」または「複素環式」という用語は、環(単数または複数)中に1個から4個のヘテロ原子を含有するヘテロ芳香族環(ヘテロアリールとしても知られている)およびヘテロシクロアルキル環(ヘテロ脂環式基としても知られている)を指し、ここで、環(単数または複数)中の各ヘテロ原子は、O、SおよびNから選択され、各複素環式基は、それの環系中に3個から20個または3個から10個の原子を有し、但し、いずれの環も、2つの隣接するO原子またはS原子を含有しないという条件である。一部の実施形態において、複素環は、単環式、二環式、多環式、スピロ環式または架橋化合物である。非芳香族複素環式基(ヘテロシクロアルキルとしても知られている)は、それの環系中に3個から10個の原子または3個から20個を有する環を含み、芳香族複素環式基は、それの環系中に5個から10個の原子を有する環を含む。複素環式基は、ベンゾ縮合環系を含む。非芳香族複素環式基の例は、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、ジヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、オキサゾリジノニル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、チオキサニル、ピペラジニル、アジリジニル、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、ホモピペリジニル、オキセパニル、チエパニル、オキサゼピニル、ジアゼピニル、チアゼピニル、1,2,3,6-テトラヒドロピリジニル、ピロリン-2-イル、ピロリン-3-イル、インドリニル、2H-ピラニル、4H-ピラニル、ジオキサニル、1,3-ジオキソラニル、ピラゾリニル、ジチアニル、ジチオラニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロフラニル、ピラゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、3-アザビシクロ[4.1.0]ヘプタニル、3H-インドリル、インドリン-2-オニル、イソインドリン-1-オニル、イソインドリン-1,3-ジオニル、3,4-ジヒドロイソキノリン-1(2H)-オニル、3,4-ジヒドロキノリン-2(1H)-オニル、イソインドリン-1,3-ジチオニル、ベンゾ[d]オキサゾール-2(3H)-オニル、1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2(3H)-オニル、ベンゾ[d]チアゾール-2(3H)-オニル、およびキノリジニルである。芳香族複素環式基の例は、ピリジニル、イミダゾリル、ピリミジニル、ピラゾリル、トリアゾリル、ピラジニル、テトラゾリル、フリル、チエニル、イソオキサゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソチアゾリル、ピロリル、キノリニル、イソキノリニル、インドリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾフラニル、シンノリニル、インダゾリル、インドリジニル、フタラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、イソインドリル、プテリジニル、プリニル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、フラザニル、ベンゾフラザニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジニル、およびフロピリジニルである。前述の基は、可能である場合、C付着されている(またはC連結されている)またはN付着されているいずれかである。例えば、ピロールから誘導される基は、ピロール-1-イル(N付着されている)またはピロール-3-イル(C付着されている)の両方を含む。さらに、イミダゾールから誘導される基は、イミダゾール-1-イルまたはイミダゾール-3-イル(両方ともN付着されている)またはイミダゾール-2-イル、イミダゾール-4-イルまたはイミダゾール-5-イル(全てC付着されている)を含む。複素環式基は、ベンゾ縮合環系を含む。非芳香族複素環は、ピロリジン-2-オンなど、1つまたは2つのオキソ(=O)部分で任意選択により置換されている。一部の実施形態において、二環式複素環の2つの環の少なくとも1つは、芳香族である。一部の実施形態において、二環式複素環の両方の環は、芳香族である。
【0184】
「ヘテロシクリル」という用語は、本明細書において定義されている通りの複素環式化合物の任意の環原子から水素原子を除去することによる任意の一価のラジカル形態を指す。構造に応じて、ヘテロシクリル基は、モノラジカルまたはジラジカル(即ち、ヘテロシクリレン基)である。
【0185】
「ヘテロアリール」または代替として「複素芳香族」という用語は、窒素、酸素および硫黄から選択される1個または複数の環ヘテロ原子を含むアリール基を指す。ヘテロアリール基の例示的な例としては、単環式ヘテロアリールおよび二環式ヘテロアリールが挙げられる。単環式ヘテロアリールは、ピリジニル、イミダゾリル、ピリミジニル、ピラゾリル、トリアゾリル、ピラジニル、テトラゾリル、フリル、チエニル、イソオキサゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソチアゾリル、ピロリル、ピリダジニル、トリアジニル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、およびフラザニルを含む。二環式ヘテロアリールは、インドリジン、インドール、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、インダゾール、ベンズイミダゾール、プリン、キノリジン、キノリン、イソキノリン、シンノリン、フタラジン、キナゾリン、キノキサリン、1,8-ナフチリジン、およびプテリジンを含む。一部の実施形態において、ヘテロアリールは、環中に0~4個のN原子を含有する。一部の実施形態において、ヘテロアリールは、環中に1~4個のN原子を含有する。一部の実施形態において、ヘテロアリールは、環中に0~4個のN原子、0~1個のO原子、および0~1個のS原子を含有する。一部の実施形態において、ヘテロアリールは、環中に1~4個のN原子、0~1個のO原子、および0~1個のS原子を含有する。一部の実施形態において、ヘテロアリールはC1~C10ヘテロアリールである。一部の実施形態において、単環式ヘテロアリールはC1~C5ヘテロアリールである。一部の実施形態において、単環式ヘテロアリールは、5員または6員のヘテロアリールである。一部の実施形態において、二環式ヘテロアリールはC6~C9ヘテロアリールである。構造に応じて、ヘテロアリール基は、モノラジカルまたはジラジカル(即ち、ヘテロアリーレン基)である。
【0186】
「ヘテロシクロアルキル」基または「ヘテロ脂環式」基は、窒素、酸素および硫黄から選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含むシクロアルキル基を指す。一部の実施形態において、ヘテロシクロアルキルは、アリールまたはヘテロアリールと縮合される。一部の実施形態において、ヘテロシクロアルキルは、オキサゾリジノニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペラジニル、ピペリジン-2-オニル、ピロリジン-2,5-ジチオニル、ピロリジン-2,5-ジオニル、ピロリジノニル、イミダゾリジニル、イミダゾリジン-2-オニル、またはチアゾリジン-2-オニルである。ヘテロ脂環式という用語は、その上、以下に限定されないが、単糖類、二糖類およびオリゴ糖類を含めて、炭水化物の全ての環形態を含む。一態様において、ヘテロシクロアルキルはC1~C20ヘテロシクロアルキルである。一態様において、ヘテロシクロアルキルはC1~C14ヘテロシクロアルキルである。一態様において、ヘテロシクロアルキルはC1~C10ヘテロシクロアルキルである。一態様において、ヘテロシクロアルキルはC2-C14ヘテロシクロアルキルである。一態様において、ヘテロシクロアルキルはC2~C10ヘテロシクロアルキルである。別の態様において、ヘテロシクロアルキルはC4~C10ヘテロシクロアルキルである。別の態様において、ヘテロシクロアルキルはC5~C10ヘテロシクロアルキルである。一部の実施形態において、ヘテロシクロアルキルは、環中に0~2個のN原子を含有する。一部の実施形態において、ヘテロシクロアルキルは、環中に0~2個のN原子、0~2個のO原子、および0~1個のS原子を含有する。構造に応じて、ヘテロアリール基は、モノラジカルまたはジラジカル(即ち、ヘテロアリーレン基)である。
【0187】
「ヘテロシクリルアルキル」は、式-Rc-ヘテロシクリルの基を指し、式中、Rcは、上記で定義されている通りのアルキレン鎖である。ヘテロシクリルが窒素含有ヘテロシクリルであるならば、ヘテロシクリルは、窒素原子でアルキル基に任意選択により付着されている。ヘテロシクリルアルキル基のアルキレン鎖は、アルキレン鎖について上記で定義されている通りに任意選択により置換されている。ヘテロシクリルアルキル基のヘテロシクリル部分は、ヘテロシクリル基について上記で定義されている通りに任意選択により置換されている。
【0188】
「結合」または「単結合」という用語は、2個の原子の間の、または結合によって接合されている原子がより大きいサブ構造の一部として考えられる場合に2つの部分の間の化学結合を指す。一態様において、本明細書に記載されている基が結合である場合、参照されている基は存在せず、それによって、残りの同定されている基の間に結合が形成されるのを可能にする。
【0189】
「部分」という用語は、分子の特定のセグメントまたは官能基を指す。化学的部分は、しばしば、分子の中に包埋されているまたはそれに付加されている化学実体と認識される。
【0190】
「任意選択により置換されている」または「置換されている」という用語は、参照されている基が、D、ハロゲン、-CN、-NH2、-NH(アルキル)、-N(アルキル)2、-OH、-CO2H、-CO2アルキル、-C(=O)NH2、-C(=O)NH(アルキル)、-C(=O)N(アルキル)2、-S(=O)2NH2、-S(=O)2NH(アルキル)、-S(=O)2N(アルキル)2、アルキル、シクロアルキル、フルオロアルキル、ヘテロアルキル、アルコキシ、フルオロアルコキシ、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルスルホキシド、アリールスルホキシド、アルキルスルホン、およびアリールスルホンから個々におよび独立して選択される1個または複数の追加の基(単数または複数)で任意選択により置換されていることを意味する。一部の他の実施形態において、任意選択の置換基は、D、ハロゲン、-CN、-NH2、-NH(CH3)、-N(CH3)2、-OH、-CO2H、-CO2(C1~C4アルキル)、-C(=O)NH2、-C(=O)NH(C1~C4アルキル)、-C(=O)N(C1~C4アルキル)2、-S(=O)2NH2、-S(=O)2NH(C1~C4アルキル)、-S(=O)2N(C1~C4アルキル)2、C1~C4アルキル、C3~C6シクロアルキル、C1~C4フルオロアルキル、C1~C4ヘテロアルキル、C1~C4アルコキシ、C1~C4フルオロアルコキシ、-SC1-C4アルキル、-S(=O)C1~C4アルキル、および-S(=O)2C1-C4アルキルから独立して選択される。一部の実施形態において、任意選択の置換基は、D、ハロゲン、-CN、-NH2、-OH、-NH(CH3)、-N(CH3)2、-CH3、-CH2CH3、-CF3、-OCH3、および-OCF3から独立して選択される。一部の実施形態において、置換されている基は、先行する基の1つまたは2つで置換されている。一部の実施形態において、脂肪族炭素原子(非環式または環式)上の任意選択の置換基としては、オキソ(=O)が挙げられる。
【0191】
製剤、組成物または成分に関して「許容される」という用語は、本明細書で使用される場合、処置されている対象の全般的な健康に対して持続的な有害な効果を有さないことを意味する。
【0192】
「投与する」、「投与すること」、「投与」などという用語は、本明細書で使用される場合、生物学的作用の所望の部位への化合物または組成物の送達を可能にするために使用することができる方法を指す。これらの方法は、以下に限定されないが、経口経路、十二指腸内経路、非経口注射(静脈内、皮下、腹腔内、筋肉内、血管内または注入を含める)、局所的および直腸投与を含む。当業者は、本明細書に記載されている化合物および方法とともに用いることができる投与技法に精通している。一部の実施形態において、本明細書に記載されている化合物および組成物は、経口的に投与される。
【0193】
「同時投与」などという用語は、本明細書で使用される場合、選択された治療剤の単一患者への投与を包含すると意味され、薬剤が同じもしくは異なる投与経路によってまたは同じもしくは異なる時間で投与される処置レジメンを含むと意図される。
【0194】
「有効量」または「治療有効量」という用語は、本明細書で使用される場合、処置されている疾患または状態の症状の1つまたは複数をある程度緩和する、投与されている薬剤または化合物の十分な量を指す。結果としては、疾患の兆候、症状もしくは原因の低減および/もしくは軽減、または生物系の任意の他の所望の変更が挙げられる。例えば、治療的使用に関する「有効量」は、疾患症状の臨床的に著しい減少を提供するために必要とされる本明細書に開示されている通りの化合物を含む組成物の量である。任意の個々の場合における適切な「有効」量は、任意選択により、用量漸増研究などの技法を使用して決定される。
【0195】
「増強する」または「増強すること」という用語は、本明細書で使用される場合、効力または持続期間のいずれかにおいて所望の効果を増加させるまたは延長することを意味する。したがって、治療剤の効果を増強することに関して、「増強すること」という用語は、効力または持続期間のいずれかにおいて、系に対する他の治療剤の効果を増加させるまたは延長する能力を指す。「増強有効量」は、本明細書で使用される場合、所望の系において別の治療剤の効果を増強するのに適切な量を指す。
【0196】
「キット」および「製造の物品」という用語は、同義語として使用される。
【0197】
「阻害する」という用語は、本明細書で使用される場合、潜在的な効果の部分的または完全な排除を指し、一方、阻害剤は、阻害する能力を有する化合物である。
【0198】
「薬学的に許容される塩」という用語は、適当なアニオンとの組合せにおける治療的に活性な薬剤のカチオン形態、または代替実施形態において、適当なカチオンとの組合せにおける治療的に活性な薬剤のアニオン形態からなる治療的に活性な薬剤の形態を指す。
【0199】
一部の実施形態において、薬学的に許容される塩は、本明細書に記載されている化合物を、「薬学的に許容される酸付加塩」を提供するための酸と反応させることによって得られる。一部の実施形態において、本明細書に記載されている化合物(即ち、遊離塩基形態)は、塩基性であり、有機酸または無機酸と反応される。無機酸としては、以下に限定されないが、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、硝酸、およびメタリン酸が挙げられる。有機酸としては、以下に限定されないが、1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸;2,2-ジクロロ酢酸;2-ヒドロキシエタンスルホン酸;2-オキソグルタル酸;4-アセトアミド安息香酸;4-アミノサリチル酸;酢酸;アジピン酸;アスコルビン酸(L);アスパラギン酸(L);ベンゼンスルホン酸;安息香酸;ショウノウ酸(+);カンファー-10-スルホン酸(+);カプリン酸(デカン酸);カプロン酸(ヘキサン酸);カプリル酸(オクタン酸);炭酸;ケイ皮酸;クエン酸;シクラミン酸;ドデシル硫酸;エタン-1,2-ジスルホン酸;エタンスルホン酸;ギ酸;フマル酸;ガラクタル酸;ゲンチジン酸;グルコヘプタン酸(D);グルコン酸(D);グルクロン酸(D);グルタミン酸;グルタル酸;グリセロリン酸;グリコール酸;馬尿酸;イソ酪酸;乳酸(DL);ラクトビオン酸;ラウリン酸;マレイン酸;リンゴ酸(-L);マロン酸;マンデル酸(DL);メタンスルホン酸;フマル酸モノメチル、ナフタレン-1,5-ジスルホン酸;ナフタレン-2-スルホン酸;ニコチン酸;オレイン酸;シュウ酸;パルミチン酸;パモン酸;リン酸;プロピオン酸;ピログルタミン酸(-L);サリチル酸;セバシン酸;ステアリン酸;コハク酸;硫酸;酒石酸(+L);チオシアン酸;トルエンスルホン酸(p);およびウンデシレン酸が挙げられる。
【0200】
一部の実施形態において、本明細書に記載されている化合物は、酸性であり、塩基と反応される。こうした状況において、本明細書に記載されている化合物の酸性プロトンは、金属イオン、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウムまたはアルミニウムイオンによって置き換えられる。一部の場合において、本明細書に記載されている化合物は、以下に限定されないが、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トロメタミン、メグルミン、N-メチルグルカミン、ジシクロヘキシルアミン、トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミンなどの有機塩基と配位する。他の場合において、本明細書に記載されている化合物は、以下に限定されないが、アルギニン、リジンなどのアミノ酸と塩を形成する。酸性プロトンを含む化合物と塩を形成するために使用される許容される無機塩基としては、以下に限定されないが、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウムなどが挙げられる。一部の実施形態において、本明細書において提供されている化合物は、ナトリウム塩、カルシウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、メグルミン塩、N-メチルグルカミン塩またはアンモニウム塩として調製される。
【0201】
薬学的に許容される塩への言及は、溶媒付加形態を含むと理解されるべきである。一部の実施形態において、溶媒和物は、化学量論量または非化学量論量のいずれかの溶媒を含有し、水、エタノールなどの薬学的に許容される溶媒で化合物を単離または精製するプロセス中に形成される。水和物は、溶媒が水である場合に形成され、またはアルコラートは、溶媒がアルコールである場合に形成される。本明細書に記載されている化合物の溶媒和物は、好都合には、本明細書に記載されているプロセス中に調製または形成される。加えて、本明細書において提供されている化合物は、任意選択により、非溶媒和ならびに溶媒和形態で存在する。
【0202】
「対象」または「患者」という用語は、哺乳動物を包含する。哺乳動物の例としては、以下に限定されないが、哺乳動物クラスの任意のメンバー:ヒト、非ヒト霊長類、例えば、チンパンジー、ならびに他の類人猿およびモンキー種;農場動物、例えば、ウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ブタ;家庭動物、例えば、ウサギ、イヌおよびネコ;げっ歯類を含めた実験室動物、例えば、ラット、マウスおよびモルモットなどが挙げられる。一態様において、哺乳動物はヒトである。
【0203】
「処置する」、「処置すること」または「処置」という用語は、本明細書で使用される場合、疾患もしくは状態の少なくとも1つの症状を軽減すること、和らげることもしくは軽快させること、追加の症状を防止すること、疾患もしくは状態を阻害すること、例えば、疾患もしくは状態の発症を抑止すること、疾患もしくは状態を緩和すること、疾患もしくは状態の後退を引き起こすこと、疾患もしくは状態によって引き起こされる状態を緩和すること、または予防的および/もしくは治療的のいずれかで疾患もしくは状態の症状を停止することを含む。
【0204】
こうして一般に記載されている本発明は、例示の目的で提供されているとともに本発明を限定していると意図されない以下の実施例を参照することによって、より容易に理解されよう。
【0205】
上記で使用されている通り、および本発明の記載の全体にわたって、以下の略語は、別段に表示されていない限り、以下の意味を有すると理解されるべきである:
Ac アセチル
AcOH 酢酸
Bn ベンジル
DCC ジシクロヘキシルカルボジイミド
DCE ジクロロエタン
DCM ジクロロメタン
DIPEAまたはDIEA ジイソプロピルエチルアミン
DMAP 4-(N,N-ジメチルアミノ)ピリジン
DMF ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
Et エチル
EtOAcまたはEA 酢酸エチル
HATU (1-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジニウム3-オキシドヘキサフルオロホスフェート
HPLC 高速液体クロマトグラフィー
Me メチル
MeOH メタノール
MS 質量分析
NMR 核磁気共鳴
PE 石油エーテル
Rt. 室温
TFA トリフルオロ酢酸
TEA トリエチルアミン
THF テトラヒドロフラン
【実施例1】
【0206】
((2R,3S,4S,5R)-5-フルオロ-3,4,6-トリヒドロキシテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチル((5bS,6aS,7aR,8R,8aS,9aS,9bS,10aS,10bS)-8a-イソプロピル-10b-メチル-3-オキソ-1,2,3,5,5b,6,6a,8,8a,9a,9b,10b-ドデカヒドロトリス(オキシレノ)[2’,3’:4b,5;2’’,3’’:6,7;2’’’,3’’’:8a,9]フェナントロ[1,2-c]フラン-8-イル)スクシネート(化合物1)の合成
【0207】
【0208】
以下のスキームは、標題化合物を調製するために使用される合成経路を示す。
【0209】
【0210】
【0211】
【0212】
(2R,3S,4R)-2-(ヒドロキシメチル)-3,4-ジヒドロ-2H-ピラン-3,4-ジオール(A2)の調製
【0213】
MeOH(20mL)中の化合物A1(2.72g、10.0mmol、1.0当量)の撹拌溶液に、NaOMe(216mg、4.0mmol、0.4当量)を0℃で添加し、混合物を室温で2時間の間撹拌した。反応物をNH4Cl(水性)でクエンチし、次いで濃縮し、残渣をEAで溶かし、水およびブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させた。シリカゲル(PE~PE:EA=5:1~DCM:MeOH=20:1)による濃縮および精製で、化合物A2が無色の油として提供された(1.5g、収率:100%)。
【0214】
(2R,3S,4R)-3,4-ビス(ベンジルオキシ)-2-((ベンジルオキシ)メチル)-3,4-ジヒドロ-2H-ピラン(A3)の調製
【0215】
DMF(50mL)中の化合物A2(1.5g、10.0mmol、1.0当量)の撹拌溶液に、NaH(1.8g、45mmol、4.5当量)を0℃で添加し、混合物を室温で1時間の間撹拌した。BnBr(7.7g、45.0mmol、4.5当量)を添加し、混合物を室温で終夜撹拌した。反応物をNH4Cl(水性)でクエンチし、次いで濃縮し、残渣をEAで溶かし、水およびブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させた。シリカゲル(PE~PE:EA=40:1~30:1)による濃縮および精製で、化合物A3が白色の固体として提供された(2.81g、収率:68%)。
【0216】
(4S,5R,6R)-4,5-ビス(ベンジルオキシ)-6-((ベンジルオキシ)メチル)-3-フルオロテトラヒドロ-2H-ピラン-2-オール(A4)の調製
【0217】
セレクトフルオル(2.44g、6.9mmol、1.2当量)を、アセトン(25mL)および水(5mL)中の化合物A3(2.39g、5.75mmol、1.0当量)の溶液に添加し、結果として得られた混合物を室温で終夜N2雰囲気下にて撹拌した。反応物をNH4Cl(水性)でクエンチし、次いで濃縮した。残渣をEAで溶かし、水およびブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させた。シリカゲル(PE~PE:EA=20:1~10:1)による濃縮および精製で、化合物A4が無色の油として提供された(2.1g、収率:69%)。
【0218】
(3R,4S,5R,6R)-4,5-ビス(ベンジルオキシ)-6-((ベンジルオキシ)メチル)-3-フルオロテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イルアセテート(A6)の調製
【0219】
ピリジン(25mL)中の化合物A4(2.1g、4.64mmol、1.0当量)およびDMAP(57mg、0.46mmol、0.1当量)の溶液に、Ac2O(1.9g、18.6mmol、4.0当量)を0℃で添加した。混合物を室温で18時間の間撹拌した。混合物をEAで希釈し、水およびブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させた。シリカゲル(PE~PE:EA=20:1~10:1)による濃縮および精製で、化合物A6が無色の油として提供された(560mg、収率:合計77%)。
【0220】
(3R,4S,5R,6R)-4,5-ビス(ベンジルオキシ)-6-((ベンジルオキシ)メチル)-3-フルオロテトラヒドロ-2H-ピラン-2-オール(A7)の調製
【0221】
MeOH(12mL)中の化合物A6(560Mg、1.13mmol、1.0当量)の撹拌溶液に、NaOMe(10mg、0.17mmol、0.15当量)を0℃で添加し、混合物を室温で2時間の間撹拌した。反応物をNH4Cl(水性)でクエンチし、次いで濃縮し、残渣をEAで溶かし、水およびブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させた。シリカゲル(PE~PE:EA=5:1)による濃縮および精製で、化合物A7が白色の固体として提供された(390mg、収率:76%)。
【0222】
(3R,4S,5R,6R)-2,4,5-トリス(ベンジルオキシ)-6-((ベンジルオキシ)メチル)-3-フルオロテトラヒドロ-2H-ピラン(A8)の調製
【0223】
DMF(10mL)中の化合物A7(700mg、1.55mmol、1.0当量)の撹拌溶液に、NaH(87mg、2.17mmol、1.4当量)を0℃で添加し、混合物を室温で1時間の間撹拌した。BnBr(371mg、2.17mmol、1.4当量)を添加し、混合物を室温で終夜撹拌した。反応物をNH4Cl(水性)でクエンチし、次いで濃縮し、残渣をEAで溶かし、水およびブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させた。シリカゲル(PE~PE:EA=50:1~40:1)による濃縮および精製で、化合物A8が黄色の固体として提供された(670mg、収率:80%)。
【0224】
((2R,3R,4S,5R)-3,4,5,6-テトラキス(ベンジルオキシ)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチルアセテート(A9)の調製
【0225】
新たに溶解されたZnCl2(1.01g、7.41mmol、1.0当量)に、1:5のHOAc/Ac2O(12mL)を添加した。混合物を0℃に冷却した。1:5のHOAc/Ac2O(6mL)中の化合物A8(630mg、1.23mmol、1.0当量)の溶液を滴下により添加し、混合物を室温で1.5時間の間撹拌した。水を添加し、沈殿物を濾過によって回収した。濾液を次いでEA中に溶解させ、水およびブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させた。シリカゲル(PE~PE:EA=40:1~30:1)による濃縮および精製で、化合物A9が淡黄色の固体として提供された(610mg、収率:100%)。
【0226】
((2R,3R,4S,5R)-3,4,6-トリス(ベンジルオキシ)-5-フルオロテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メタノール(A10)の調製
【0227】
MeOH(20mL)中の化合物A9(610mg、1.23mmol、1.0当量)の撹拌溶液に、NaOMe(13mg、0.25mmol、0.2当量)を0℃で添加し、混合物を室温で2時間の間撹拌した。反応物をNH4Cl(水性)でクエンチし、次いで濃縮し、残渣をEAで溶かし、水およびブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させた。シリカゲル(PE~PE:EA=5:1~DCM:MeOH=20:1)による濃縮および精製で、化合物A10が無色の油として提供された(400mg、収率:72%)。
【0228】
(5bS,6aS,7aR,8R,8aS,9aS,9bS,10aS,10bS)-8a-イソプロピル-10b-メチル-3-オキソ-1,2,3,5,5b,6,6a,8,8a,9a,9b,10b-ドデカヒドロトリス(オキシレノ)[2’,3’:4b,5;2’’,3’’:6,7;2’’’,3’’’:8a,9]フェナントロ[1,2-c]フラン-8-イル(((2R,3R,4S,5R)-3,4,6-トリス(ベンジルオキシ)-5-フルオロテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチル)スクシネート(A11)の調製
【0229】
乾燥DCM(10mL)中の化合物A10(100mg、0.2174mmol、1.0当量)および化合物B(100mg、0.2174mmol、1.0当量)の溶液に、DCC(50mg、0.239mmol、1.1当量)およびDMAP(30mg、0.239mmol、1.51当量)を0℃で添加した。混合物を室温で18時間の間撹拌した。混合物をDCMで希釈し、水およびブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させた。prep-HPLCによる濃縮および精製で、化合物A11が白色の固体として提供された(90mg、収率:46%)。
【0230】
((2R,3S,4S,5R)-5-フルオロ-3,4,6-トリヒドロキシテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチル((5bS,6aS,7aR,8R,8aS,9aS,9bS,10aS,10bS)-8a-イソプロピル-10b-メチル-3-オキソ-1,2,3,5,5b,6,6a,8,8a,9a,9b,10b-ドデカヒドロトリス(オキシレノ)[2’,3’:4b,5;2’’,3’’:6,7;2’’’,3’’’:8a,9]フェナントロ[1,2-c]フラン-8-イル)スクシネート(化合物1)の調製
【0231】
MeOH(10mL)中の化合物A11(90mg、0.112mmol、1.0当量)およびPd/C(10%、50mg)の混合物を室温で終夜H2雰囲気下にて撹拌した。混合物を濾過し、濃縮し、残渣をprep-HPLCによって精製することで、化合物1が白色の固体として提供された(55mg、収率:87%)。
【0232】
化合物1:1H NMR (CD3OD, 400 MHz): 0.82 (d, J=7.2 Hz 3 H), 0.93 (d, J=6.8 Hz 3 H), 1.03 (s, 3 H), 1.32-1.34 (m, 1 H), 1.48-1.52 (m, 1 H), 1.86-1.93 (m, 2 H), 2.03-2.10 (m, 1 H), 2.22-2.29 (m, 2 H), 2.68-2.78 (m, 5 H), 3.33-3.35 (m, 1 H), 3.45 (d, J=5.6 Hz, 1 H), 3.58-3.62 (m, 2 H), 3.85-3.98 (m, 2.3 H), 4.18-4.22 (m, 1.4 H), 4.35-4.42 (m, 0.8 H), 4.69-4.71 (m, 0.5 H), 4.79-4.84 (m, 1.5 H), 5.06 (s, 1 H), 5.25 (d J=3.6 Hz, 0.6 H). MS (ESI) [C30H37FO13] (m/z)の計算値624.22, 実測値625.1, [M+H]+.
【実施例2】
【0233】
(5bS,6aS,7aR,8R,8aS,9aS,9bS,10aS,10bS)-8a-イソプロピル-10b-メチル-3-オキソ-1,2,3,5,5b,6,6a,8,8a,9a,9b,10b-ドデカヒドロトリス(オキシレノ)[2’,3’:4b,5;2’’,3’’:6,7;2’’’,3’’’:8a,9]フェナントロ[1,2-c]フラン-8-イル4-オキソ-4-(4-(4-オキソ-4-(((3S,4S,5R,6S)-2,4,5-トリヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)アミノ)ブタノイル)ピペラジン-1-イル)ブタノエート(化合物2)の合成
【0234】
【0235】
以下のスキームは、標題化合物を調製するために使用される合成経路を示す。
【0236】
【0237】
【0238】
(3R,4R,5S,6R)-6-(ヒドロキシメチル)-3-((E)-(4-メトキシベンジリデン)アミノ)テトラヒドロ-2H-ピラン-2,4,5-トリオール(B2)の調製
【0239】
水(8mL)中の化合物B1(1.08g、5.0mmol、1.当量)の撹拌溶液に、NaOH(200mg、5mmol、1.0当量)を0℃で添加し、混合物を室温で15分間撹拌した。4-メトキシベンズアルデヒド(681mg、5mmol、1.0当量)を添加し、結果として得られた混合物を室温で1時間の間撹拌した。反応物を濾過し、乾燥させることで、化合物B2が白色の固体として得られた(900mg、収率:60%)。
【0240】
(3R,4R,5S,6R,E)-2,4,5-トリス(ベンジルオキシ)-6-((ベンジルオキシ)メチル)-N-(4-メトキシベンジリデン)テトラヒドロ-2H-ピラン-3-アミン(B3)の調製
【0241】
乾燥DMF(25mL)中の化合物B2(900mg、3.03mmol、1.当量)の撹拌溶液に、NaH(605mg、15.13mmol、5.0当量)を少しずつ0℃で添加し、混合物を室温で30分間撹拌した。(ブロモメチル)ベンゼン(2.18g、12.73mmol、4.2当量)を添加し、結果として得られた混合物を室温で18時間の間撹拌した。反応物をNaClでクエンチし、濃縮し、残渣をシリカゲル(PE~PE:EA=50:1~30:1)によって精製することで、化合物B3が淡黄色の油として得られた(500mg、収率:25%)。
【0242】
(3R,4R,5S,6R)-2,4,5-トリス(ベンジルオキシ)-6-((ベンジルオキシ)メチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-3-アミン塩酸塩(B4)の調製
【0243】
アセトン(12mL)中の化合物B3(500mg、0.76mmol、1.0当量)および5N HCl(2mL)の混合物を20分間還流させた。混合物を冷却し、沈殿物を濾過によって回収し、乾燥させることで、化合物B4が白色の固体として得られた(300mg、収率:68%)。
【0244】
tert-ブチル4-(4-オキソ-4-(((3R,4R,5S,6R)-2,4,5-トリス(ベンジルオキシ)-6-((ベンジルオキシ)メチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)アミノ)ブタノイル)ピペラジン-1-カルボキシレート(B6)の調製
【0245】
乾燥DMF(5mL)中の化合物B4(115mg、0.2mmol、1.0当量)および化合物B5(57mg、0.2mmol、1.0当量)の溶液に、HATU(99mg、0.26mmol、1.3当量)およびDIEA(78mg、0.6mmol、3当量)を0℃で添加した。混合物を室温で18時間の間撹拌した。混合物を濃縮し、残渣をEAで溶かし、水およびブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させた。シリカゲル(PE~PE:EA=20:1~10:1)による濃縮および精製で、化合物B6が白色の固体として得られた(160mg、収率:99%)。
【0246】
4-オキソ-4-(ピペラジン-1-イル)-N-((3R,4R,5S,6R)-2,4,5-トリス(ベンジルオキシ)-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)ブタンアミド(B7)の調製
【0247】
乾燥DCM(10mL)中の化合物B6(160mg、0.198mmol、1.0当量)の溶液に、TFA(1mL)を添加し、混合物を室温で18時間の間撹拌した。混合物を濃縮することで、化合物B7が黄色の油として得られた(123mg、収率:100%)。
【0248】
(5bS,6aS,7aR,8R,8aS,9aS,9bS,10aS,10bS)-8a-イソプロピル-10b-メチル-3-オキソ-1,2,3,5,5b,6,6a,8,8a,9a,9b,10b-ドデカヒドロトリス(オキシレノ)[2’,3’:4b,5;2’’,3’’:6,7;2’’’,3’’’:8a,9]フェナントロ[1,2-c]フラン-8-イル4-オキソ-4-(4-(4-オキソ-4-(((3S,4S,5R,6S)-2,4,5-トリス(ベンジルオキシ)-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)アミノ)ブタノイル)ピペラジン-1-イル)ブタノエート(B9)の調製
【0249】
乾燥DMF(5mL)中の化合物B7(123mg、0.2mmol、1.0当量)および化合物B8(92mg、0.2mmol、1.0当量)の溶液に、HATU(99mg、0.26mmol、1.3当量)およびDIEA(78mg、0.6mmol、3当量)を0℃で添加した。混合物を室温で18時間の間撹拌した。混合物を濃縮し、残渣をEAで溶かし、水およびブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させた。シリカゲル(PE~PE:EA=20:1~5:1)による濃縮および精製で、化合物B9が白色の固体として得られた(80mg、収率:37%)。
【0250】
(5bS,6aS,7aR,8R,8aS,9aS,9bS,10aS,10bS)-8a-イソプロピル-10b-メチル-3-オキソ-1,2,3,5,5b,6,6a,8,8a,9a,9b,10b-ドデカヒドロトリス(オキシレノ)[2’,3’:4b,5;2’’,3’’:6,7;2’’’,3’’’:8a,9]フェナントロ[1,2-c]フラン-8-イル4-オキソ-4-(4-(4-オキソ-4-(((3S,4S,5R,6S)-2,4,5-トリヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)アミノ)ブタノイル)ピペラジン-1-イル)ブタノエート(化合物2)の調製
【0251】
MeOH(5mL)中の化合物B9(80mg、0.0755mmol、1.0当量)およびPd/C(10%、20mg)の混合物を室温で終夜H2雰囲気下にて撹拌した。混合物を濾過し、濃縮し、残渣をprep-HPLCによって精製することで、化合物2が白色の固体として得られた(25mg、収率:42%)。
【0252】
化合物2:1H NMR (CD3OD, 400 MHz): 0.81 (d, J=6.8 Hz 3 H), 0.93 (d, J=7.2 Hz 3 H), 1.02 (s, 3 H), 1.31-1.37 (m, 2 H), 1.47-1.51 (m, 1 H), 1.85-1.97 (m, 2 H), 2.03-2.07 (m, 1 H), 2.22-2.29 (m, 2 H), 2.55-2.58 (m, 2 H), 2.70-2.75 (m, 7 H), 3.34-3.38 (m, 1 H), 3.44-3.48 (m, 1.5 H), 3.57-3.74 (m, 11 H), 3.78-3.86 (m, 2.4 H), 3.95 (d, J=3.2 Hz, 1 H), 4.58-4.60 (m, 0.4 H), 4.79-4.81 (m, 1.6 H), 5.05 (s, 1 H), 5.07 (d J=3.6 Hz, 1 H). MS (ESI) [C38H51N3O15] (m/z) の計算値789.33, 実測値790.2, [M+H]+.
【実施例3】
【0253】
(6aS,7aR,8R,8aS,9aS,9bS,10aS,10bS)-8a-イソプロピル-10b-メチル-3-オキソ-1,2,3,5,5b,6,6a,8,8a,9a,9b,10b-ドデカヒドロトリス(オキシレノ)[2’,3’:4b,5;2’’,3’’:6,7;2’’’、3’’’:8a,9]フェナントロ[1,2-c]フラン-8-イル4-オキソ-4-(4-(4-オキソ-4-(((2R,3S,4S,5R)-3,4,5,6-テトラヒドロキシテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メトキシ)ブタノイル)ピペラジン-1-イル)ブタノエート(化合物3)の合成
【0254】
【0255】
以下のスキームは、標題化合物を調製するために使用される合成経路を示す。
【0256】
【0257】
tert-ブチル4-(4-オキソ-4-(((2R,3R,4S,5R)-3,4,5,6-テトラキス(ベンジルオキシ)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メトキシ)ブタノイル)ピペラジン-1-カルボキシレート(C3)の調製
【0258】
乾燥DCM(5mL)中の化合物C1(58mg、0.2mmol、1.0当量)および化合物C2(108mg、0.2mmol、1.0当量)の溶液に、DCC(45mg、0.22mmol、1.1当量)およびDMAP(27mg、0.22mmol、1.1当量)を0℃で添加した。混合物を室温で18時間の間撹拌し、EAで希釈し、水次いでブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させた。シリカゲル(PE~PE:EA=20:1)による濃縮および精製で、化合物C3が白色の固体として得られた(130mg、収率:80%)。
【0259】
((2R,3R,4S,5R)-3,4,5,6-テトラキス(ベンジルオキシ)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチル4-オキソ-4-(ピペラジン-1-イル)ブタノエート(C4)の調製
【0260】
乾燥DCM(5mL)中の化合物C3(130mg、0.16mmol、1.0当量)の溶液に、TFA(0.1mL)を添加し、混合物を室温で18時間の間撹拌した。混合物を濃縮することで、化合物C4が黄色の油として得られた(113mg、収率:100%)。
【0261】
(6aS,7aR,8R,8aS,9aS,9bS,10aS,10bS)-8a-イソプロピル-10b-メチル-3-オキソ-1,2,3,5,5b,6,6a,8,8a,9a,9b,10b-ドデカヒドロトリス(オキシレノ)[2’,3’:4b,5;2’’、3’’:6,7;2’’’,3’’’:8a,9]フェナントロ[1,2-c]フラン-8-イル4-オキソ-4-(4-(4-オキソ-4-(((2R,3R,4S,5R)-3,4,5,6-テトラキス(ベンジルオキシ)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メトキシ)ブタノイル)ピペラジン-1-イル)ブタノエート(C6)の調製
【0262】
乾燥DMF(5mL)中の化合物C4(113mg、0.16mmol、1.0当量)および化合物C5(74mg、0.16mmol、1.0当量)の溶液に、HATU(91mg、0.24mmol、1.5当量)およびDIEA(62mg、0.48mmol、3当量)を0℃で添加した。混合物を室温で18時間の間撹拌し、濃縮することで、残渣が得られ、これをEAで溶かし、水およびブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させた。シリカゲル(PE~PE:EA=20:1~10:1)による濃縮および精製で、化合物C6が白色の固体として得られた(100mg、収率:54%)。
【0263】
(6aS,7aR,8R,8aS,9aS,9bS,10aS,10bS)-8a-イソプロピル-10b-メチル-3-オキソ-1,2,3,5,5b,6,6a,8,8a,9a,9b,10b-ドデカヒドロトリス(オキシレノ)[2’、3’:4b,5;2’’,3’’:6,7;2’’’,3’’’:8a,9]フェナントロ[1,2-c]フラン-8-イル4-オキソ-4-(4-(4-オキソ-4-(((2R,3S,4S,5R)-3,4,5,6-テトラヒドロキシテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メトキシ)ブタノイル)ピペラジン-1-イル)ブタノエート(化合物3)の調製
【0264】
MeOH(5mL)中の化合物C6(80mg、0.0695mmol、1.0当量)およびPd/C(10%、40mg)の混合物を室温で終夜H2雰囲気下にて撹拌した。混合物を濾過し、濃縮し、次いで、pre-HPLCによって精製することで、標題化合物が白色の固体として得られた(25mg、収率:45%)。[C38H50N2O16](m/z)についてのMS(ESI)計算値790.32、実測値791.2、[M+H]+。HPLC:214nm、9.845/9.941、100%;254nm、9.847/9.945分、100%。
【実施例4】
【0265】
(6aS,7aR,8R,8aS,9aS,9bS,10aS,10bS)-8a-イソプロピル-10b-メチル-3-オキソ-1,2,3,5,5b,6,6a,8,8a,9a,9b,10b-ドデカヒドロトリス(オキシレノ)[2’,3’:4b,5;2’’、3’’:6,7;2’’’、3’’’:8a,9]フェナントロ[1,2-c]フラン-8-イル2-(2-(2-(((2R,3R,4S,5R)-3,4,5,6-テトラキス(ベンジルオキシ)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メトキシ)アセトアミド)アセトアミド)アセテート(化合物4)の合成
【0266】
【0267】
以下のスキームは、標題化合物を調製するために使用される合成経路を示す。
【0268】
【0269】
エチル2-(((2R,3R,4S,5R)-3,4,5,6-テトラキス(ベンジルオキシ)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メトキシ)アセテート(D2)の調製
【0270】
乾燥DMF(40mL)中の化合物D1(540mg、1.0mmol、1.0当量)の溶液に、NaH(48mg、1.2mmol、1.2当量)を少しずつ添加した。混合物を室温で0.5時間の間N2雰囲気下にて撹拌した。エチル2-ブロモアセテート(200mg、1.2mmol、1.2当量)を添加し、結果として得られた混合物を室温で終夜撹拌した。反応混合物をブラインでクエンチし、濃縮し、残渣をEAで溶かし、水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させた。濃縮して、残渣をシリカゲル(PE~EA:50:1)上のカラムクロマトグラフィーで精製することで、化合物D2が無色の油として得られた(300mg、収率:48%)。
【0271】
2-(((2R,3R,4S,5R)-3,4,5,6-テトラキス(ベンジルオキシ)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メトキシ)酢酸(D3)の調製
【0272】
THF(6mL)および水(2mL)中の化合物D2(300mg、0.48mmol、1.0当量)の溶液に、LiOHH2O(101mg、2.4mmol、5.0当量)を添加し、混合物を室温で終夜N2雰囲気下にて撹拌した。混合物を濃縮し、残渣を2N HClによってpH=4~5に酸性化し、EAで抽出し、水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させた。濃縮して、残渣をシリカゲル(PE~EA=2:1)上のカラムクロマトグラフィーで精製することで、化合物D3が無色の油として得られた(mg、収率:38%)。
【0273】
メチル2-(2-(2-(((2R,3R,4S,5R)-3,4,5,6-テトラキス(ベンジルオキシ)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メトキシ)アセトアミド)アセトアミド)アセテート(D4)の調製
【0274】
乾燥DMF(5mL)中の化合物D3(110mg、0.18mmol、1.0当量)、化合物3’(34mg、0.18mmol、1.0当量)およびHATU(90mg、0.234mmol、1.3当量)の溶液に、DIEA(77mg、0.6mmol、3.3当量)を0℃で添加し、結果として得られた混合物を室温で終夜N2雰囲気下にて撹拌した。反応混合物を水でクエンチし、濃縮し、残渣をEAで希釈し、次いで水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させた。濃縮後、残渣をシリカゲル(PE~EA=5:1)上のカラムクロマトグラフィーで精製することで、化合物D4が白色の固体として得られた(165mg、収率:70%)。
【0275】
2-(2-(2-(((2R,3R,4S,5R)-3,4,5,6-テトラキス(ベンジルオキシ)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メトキシ)アセトアミド)アセトアミド)酢酸(D5)の調製
【0276】
THF(6mL)および水(2mL)中の化合物D4(165mg、0.227mmol、1.0当量)の溶液に、LiOHH2O(48mg、1.14mmol、5.0当量)を添加し、混合物を室温で終夜N2雰囲気下にて撹拌した。混合物を濃縮し、残渣を2N HClによってpH=4~5に酸性化し、EAで抽出し、水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させた。濃縮後、残渣をシリカゲル(PE~EA=2:1)上のカラムクロマトグラフィーで精製することで、化合物D5が白色の固体として得られた(160mg、収率:99%)。
【0277】
(6aS,7aR,8R,8aS,9aS,9bS,10aS,10bS)-8a-イソプロピル-10b-メチル-3-オキソ-1,2,3,5,5b,6,6a,8,8a,9a,9b,10b-ドデカヒドロトリス(オキシレノ)[2’,3’:4b,5;2’’,3’’:6,7;2’’’、3’’’:8a,9]フェナントロ[1,2-c]フラン-8-イル2-(2-(2-(((2R,3R,4S,5R)-3,4,5,6-テトラキス(ベンジルオキシ)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メトキシ)アセトアミド)アセトアミド)アセテート(D6)の調製
【0278】
乾燥DCM(5mL)中の化合物D5(160mg、0.23mmol、1.0当量)および化合物A(82mg、0.23mmol、1.0当量)の溶液に、DCC(56mg、0.27mmol、1.2当量)およびDMAP(cat.)を0℃で添加し、結果として得られた混合物を終夜室温でN2雰囲気下にて撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液を濃縮し、pre-HPLCによって精製することで、化合物D6が白色の固体として得られた(72mg、収率:30%)。
【0279】
(6aS,7aR,8R,8aS,9aS,9bS,10aS,10bS)-8a-イソプロピル-10b-メチル-3-オキソ-1,2,3,5,5b,6,6a,8,8a,9a,9b,10b-ドデカヒドロトリス(オキシレノ)[2’,3’:4b,5;2’’,3’’:6,7;2’’’、3’’’:8a,9]フェナントロ[1,2-c]フラン-8-イル2-(2-(2-(((2R,3R,4S,5R)-3,4,5,6-テトラキス(ベンジルオキシ)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メトキシ)アセトアミド)アセトアミド)アセテート(化合物4)の調製
【0280】
MeOH(6mL)中の化合物D6(72mg、0.068mmol、1.0当量)の溶液に、Pd/C(36mg、10%)を添加し、混合物を6時間の間室温でH2雰囲気下にて撹拌した。混合物を濾過し、濾液を濃縮し、pre-HPLCによって精製することで、標題化合物が白色の固体として得られた(13mg、収率:28%)。[C32H42N2O15](m/z)についてのMS(ESI)計算値694.26実測値695.4、[M+H]+。HPLC:220nm、8.904分、100%;254nm、8.906分、100%。
【実施例5】
【0281】
(5bS,6aS,7aR,8R,8aS,9aS,9bS,10aS,10bS)-8a-イソプロピル-10b-メチル-3-オキソ-1,2,3,5,5b,6,6a,8,8a,9a,9b,10b-ドデカヒドロトリス(オキシレノ)[2’,3’:4b,5;2’’、3’’:6,7;2’’’,3’’’:8a,9]フェナントロ[1,2-c]フラン-8-イル4-(4-(4-((6-クロロ-2-メトキシアクリジン-9-イル)アミノ)ペンチル)ピペラジン-1-イル)-4-オキソブタノエート(化合物5)の合成
【0282】
【0283】
以下のスキームは、標題化合物を調製するために使用される合成経路を示す。
【0284】
【0285】
tert-ブチル4-(4-オキソペンチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(E2)の調製
【0286】
K2CO3(3.7g、26.9mmol、1.3当量)を、DMF(30mL)中の化合物E1(2.5g、20.7mmol、1.0当量)およびtert-ブチルピペラジン-1-カルボキシレート(7.7g、41.4mmol、2.0当量)の撹拌溶液に室温で添加した。65℃で終夜撹拌した後、混合物を冷水(200mL)に注ぎ入れ、EtOAc(200mL×3)によって抽出し、全てのEA層を合わせ、ブライン(200mL×3)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濃縮した。残渣をシリカゲルカラム(DCM:MeOH=20:1から10:1)によって精製することで、生成物E2が黄色の油として得られた(2.3g、収率:41%)。
【0287】
tert-ブチル4-(4-((ベンジルオキシ)イミノ)ペンチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(E4)の調製
【0288】
MeOH(10mL)中のE2(2.3g、8.5mmol、1.0当量)およびO-ベンジルヒドロキシルアミン塩酸塩(1.5g、9.4mmol、1.05当量)の撹拌混合物に、NaOAc(3.5g、42.5mmol、5.0当量)を添加し、続いて、水(20ml)を室温で添加した。100℃(油浴)で1時間の間撹拌した後、混合物を濃縮することで有機溶媒を除去し、次いで、EtOAc(200mL)で希釈し、水性層をEtOAc(200ml×2)によってさらに抽出し、全てのEA層を合わせ、ブライン(200mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濃縮した。濃縮しながら、黄色の固体を形成し、固体を濾過によって回収することで、第1部分の生成物が得られ(E4、1.91g、収率:59%)、濾液を濃縮し、シリカゲルカラム(PE:EA=4:1;1:1、次いでDCM:MeOH=10:1)によって精製することで、第2部分の生成物が黄色の油として得られ(500mg、収率:16%)、合計2.4gの生成物、収率75%が得られた。
【0289】
tert-ブチル4-(4-アミノペンチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(E5)の調製
【0290】
MeOH(20mL)中のE4(1.91g、5.08mmol)およびNH3OH(2mL)の混合物に、ラネーNi(水中約5mL)を添加した。50℃でH2下にて5.5時間の間撹拌した後、混合物を濾過した。濾液を濃縮し、水(100mL)で希釈し、EtOAcで抽出し、全てのEA層を合わせ、ブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濃縮することで、生成物が黄色の油として得られ(E5、1.3g、収率:94%)、これをさらに精製することなく次のステップに使用した。
【0291】
tert-ブチル4-(4-((6-クロロ-2-メトキシアクリジン-9-イル)アミノ)ペンチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(E7)の調製
【0292】
E6(500mg、1.8mmol、1.0当量)を25mLフラスコ中でフェノール(2.0g)と混合し、次いで、混合物を105℃(油浴)で0.5時間の間撹拌した。E5(635mg、2.34mmol、1.3当量)を上記の混合物に添加し、さらに1.0時間の間撹拌を保持した。室温に冷却した後、混合物をDCM(5mL)で希釈し、シリカゲルカラム(Biotage、25g、DCM中のMeOH、0~50%、254nm)にかけ、生成物の部分を回収し、濃縮することで、生成物が黄色の固体として得られた(E7、597mg、64%の収率)。
【0293】
6-クロロ-2-メトキシ-N-(5-(ピペラジン-1-イル)ペンタン-2-イル)アクリジン-9-アミン(E8)の調製
【0294】
DCM(5mL)中のE7(100mg、0.195mmol)およびTFA(0.2mL)の混合物を室温で18時間の間撹拌した。混合物を濃縮することで、粗製のE8が黄色の固体として得られた(100mg)。
【0295】
(5bS,6aS,7aR,8R,8aS,9aS,9bS,10aS,10bS)-8a-イソプロピル-10b-メチル-3-オキソ-1,2,3,5,5b,6,6a,8,8a,9a,9b,10b-ドデカヒドロトリス(オキシレノ)[2’,3’:4b,5;2’’,3’’:6,7;2’’’,3’’’:8a,9]フェナントロ[1,2-c]フラン-8-イル4-(4-(4-((6-クロロ-2-メトキシアクリジン-9-イル)アミノ)ペンチル)ピペラジン-1-イル)-4-オキソブタノエート(化合物5)の調製
【0296】
乾燥DMF(5mL)中のE8(100mg、0.195mmol、1.0当量)およびE9(90mg、0.195mmol、1.0当量)の溶液に、HATU(97mg、0.254mmol、1.3当量)およびDIEA(63mg、0.488mmol、2.5当量)を0℃で添加した。混合物を室温で18時間の間撹拌した。混合物を濃縮し、残渣をpre-HPLCによって精製することで、化合物5が黄色の固体として得られた(30mg、収率:18%)。[C47H55ClN4O9](m/z)についてのMS(ESI)計算値854.37、実測値428.6、[1/2M+H]+。HPLC:220nm、9.948、100%;254nm、9.95分、100%。
【実施例6】
【0297】
(5bS,6aS,7aR,8R,8aS,9aS,9bS,10aS,10bS)-8a-イソプロピル-10b-メチル-3-オキソ-1,2,3,5,5b,6,6a,8,8a,9a,9b,10b-ドデカヒドロトリス(オキシレノ)[2’,3’:4b,5;2’’、3’’:6,7;2’’’,3’’’:8a,9]フェナントロ[1,2-c]フラン-8-イル3-((S)-6-アセトアミド-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ヘキサンアミド)プロパノエート(化合物6)の合成
【0298】
【0299】
以下のスキームは、標題化合物を調製するために使用される合成経路を示す。
【0300】
【0301】
(S)-ベンジル3-(6-アセトアミド-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ヘキサンアミド)プロパノエート(F2)の調製
【0302】
ステップ1:トルエン(50mL)中の3-アミノプロパン酸(1.8g、20.0mmol、1.0当量)、BnOH(4.3g、40.0mmol、2.0当量)およびPTSA(4.2g、22.0mmol、1.1当量)を還流で終夜撹拌し、次いで、真空下にて溶媒を除去し、EA/PE(約1/10、v/v、100mL)によって希釈し、固体を濾過によって回収し、真空下にて乾燥させることで、ベンジル3-アミノプロパノエート(PTSA塩)が淡黄色の固体として得られた(6.8g、97%の収率)。
【0303】
ステップ2:THF(10mL)中の(S)-6-アセトアミド-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ヘキサン酸(化合物F1、576mg、2.0mmol、1.0当量)を、HOBt(405mg、3.0mmol、1.5当量)に氷水浴下にて添加した。10分間撹拌した後、DMAP(244mg、2.0mmol、1.0当量)を添加し、その後、CHCl3(10mL)中のDCC(824mg、4.0mmol、2.0当量)が続き、次いで、さらに15分間撹拌した。K2CO3(414mg、3.0mmol、1.5当量)およびベンジル3-アミノプロパノエート(PTSA塩)(843mg、2.4mmol、1.2当量)を添加した。結果として得られた混合物を室温で終夜撹拌させておいた。不溶性の白色の固体を濾去し、濾液を濃縮し、EA(200mL)と水(200mL)との間で分配し、水性層をEA(200mL)によってさらに抽出し、全てのEA層を合わせ、ブライン(200mL)によって洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をフラッシュカラム(DCM中のMeOH、0~20%)によって精製することで、生成物が淡黄色の油として得られた(F2、768mg、収率85%)。
【0304】
(S)-3-(6-アセトアミド-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ヘキサンアミド)プロパン酸(F3)の調製
【0305】
MeOH(10mL)中のPd/C(5%、80mg)およびF2(220mg、0.50mmol)の混合物を、室温でH2下にて終夜撹拌した。触媒を濾去し、濾液を濃縮することで、生成物が白色の泡状固体として得られた(F3、177mg、定量)。
【0306】
(5bS,6aS,7aR,8R,8aS,9aS,9bS,10aS,10bS)-8a-イソプロピル-10b-メチル-3-オキソ-1,2,3,5,5b,6,6a,8,8a,9a,9b,10b-ドデカヒドロトリス(オキシレノ)[2’,3’:4b,5;2’’,3’’:6,7;2’’’、3’’’:8a,9]フェナントロ[1,2-c]フラン-8-イル3-((S)-6-アセトアミド-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ヘキサンアミド)プロパノエート(化合物6)の調製
【0307】
CHCl3/THF(1/1、4mL)中のF3(45mg、0.125mmol、2.0当量)の白色の濁った混合物に、4ÅのMS(約800mg)を添加し、室温でN2下にて0.5時間の間撹拌した。混合物を氷水浴下にて冷却し、CHCl3(0.5mL)中のDCC(29mg、0.138mmol、2.2当量)を添加し、続いて、PPY(4-ピロリジノピリジン、20mg、0.138mmol、2.2当量)を添加した。同じ温度で0.5時間の間撹拌した後、トリプトリド(22mg0.062mmol、1.0当量)を添加した。撹拌を保持し、最大室温まで終夜穏やかに加温した。混合物をDCM/EA(約20mL)で希釈し、濾過し、濾液を濃縮し、フラッシュカラム(DCM中0~10%のMeOH)によって精製し、生成物の部分を回収し、粗生成物が得られ、これをPre-HPLC(ODS、水中のACN、20~95%、214nm)によってさらに精製し、続いて、濃縮および凍結-乾燥することで、所望の生成物が白色の固体として得られ(化合物6)、未反応のトリプトリドを回収した。1H NMR (CDCl3, 400MHz) δ 0.91 (d, 3H, J = 7.2 Hz ), 1.01 (d, 3H, J = 6.8 Hz), 1.088 (s, 3H), 1.24-1.32 (m, 2H), 1.38-1.44 (m, 1H), 1.47 (s, 9H), 1.57-1.72 (m, 4H), 1.81-1.94 (m, 2H), 2.01 (s, 3H), 2.16-2.27 (m, 2H),2.36-2.40 (m, 1H), 3.66-2.76 (m, 3H), 3.28 (bs, 2H), 3.56-3.65 (m, 4H), 3.98 (s, 1H), 4.24 (m, 1H), 4.73 (s, 2H), 5.14 (s, 1H) ,5.33 (d, 1H, J = 7.2 Hz), 5.89 (bs, 1H),7.07 (bs, 1H).MS (ESI) [M+H]+ (m/z)の計算値: 702.3, 実測値:702.3
【実施例7】
【0308】
(6aS,7aR,8R,8aS,9aS,9bS,10aS,10bS)-8a-イソプロピル-10b-メチル-3-オキソ-1,2,3,5,5b,6,6a,8,8a,9a,9b,10b-ドデカヒドロトリス(オキシレノ)[2’,3’:4b,5;2’’,3’’:6,7;2’’’、3’’’:8a,9]フェナントロ[1,2-c]フラン-8-イル((1-メチル-2-ニトロ-1H-イミダゾール-5-イル)メチル)カーボネート(化合物7)の合成
【0309】
【0310】
以下のスキームは、標題化合物を調製するために使用される合成経路を示す。
【0311】
【0312】
エチル1-メチル-2-ニトロ-1H-イミダゾール-5-カルボキシレート(G2)の調製
【0313】
H2O(5mL)中のNaNO2(1713mg、24.85mmol、7.0当量)の溶液に、AcOH(4mL)中のG1(600mg、3.55mmol、1.0当量)の溶液を-5℃でN2雰囲気下にて滴下により添加した。混合物を室温に終夜の間加温した。反応混合物をDCMで抽出し、Na2SO4上で乾燥させた。シリカゲル(PE:EA=20:1)上でのカラムクロマトグラフィーで濃縮よび精製することで、化合物G2が黄色の結晶として得られた(360mg、収率:51%)。
【0314】
(1-メチル-2-ニトロ-1H-イミダゾール-5-イル)メタノール(G3)の調製
【0315】
THF/MeOH(8mL/2mL)中の化合物G2(405mg、2.03mmol、1.0当量)の溶液を0℃に冷却し、次いで、THF/H2O(4mL/2mL)中のNaBH4(231mg、6.09mmol、3.0当量)およびLiBr(530mg、6.09mmol、3.0当量)を10℃未満で滴下により添加した。混合物を室温で終夜N2雰囲気下にて撹拌した。NH4Clを0℃で添加し、撹拌を30分間延長し、沈殿物を濾過し、THFで洗浄し、濾液を濃縮し、残渣をEA/MeOH(98/2、V/V)の混合物中に溶かし、結果として得られた溶液をシリカゲルのパッドに通過させることで、化合物G3が淡黄色からオレンジ色の結晶として得られた(263mg、収率:65%)。
【0316】
(6aS,7aR,8R,8aS,9aS,9bS,10aS,10bS)-8a-イソプロピル-10b-メチル-3-オキソ-1,2,3,5,5b,6,6a,8,8a,9a,9b,10b-ドデカヒドロトリス(オキシレノ)[2’,3’:4b,5;2’’,3’’:6,7;2’’’、3’’’:8a,9]フェナントロ[1,2-c]フラン-8-イル(4-ニトロフェニル)カーボネート(G6)の調製
【0317】
乾燥DCM(2mL)中の化合物G4(36mg、0.1mmol、1.0当量)の溶液に、乾燥ピリジン(17uL、0.15mmol、1.5当量)を0℃でN2雰囲気下にて添加した。化合物G5(30mg、0.15mmol、1.5当量)を添加し、混合物を室温で終夜の間N2雰囲気下にて撹拌した。混合物を1N HClでクエンチし、DCMで抽出し、ブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させた。真空中で濃縮することで、化合物G6が白色の固体として得られ(52mg、収率:100%)、これをさらに精製することなく次のステップで直接使用した。
【0318】
(6aS,7aR,8R,8aS,9aS,9bS,10aS,10bS)-8a-イソプロピル-10b-メチル-3-オキソ-1,2,3,5,5b,6,6a,8,8a,9a,9b,10b-ドデカヒドロトリス(オキシレノ)[2’,3’:4b,5;2’’,3’’:6、7;2’’’,3’’’:8a,9]フェナントロ[1,2-c]フラン-8-イル((1-メチル-2-ニトロ-1H-イミダゾール-5-イル)メチル)カーボネート(化合物7)の調製
【0319】
乾燥DCM(5mL)中の化合物G6(52mg、0.1mmol、1.0当量)および化合物G3(19mg、0.12mmol、1.2当量)の溶液に、Et3N(31mg、0.3mmol、3.0当量)およびDMAP(3mg、0.02mmol、0.2当量)を0℃でN2雰囲気にて添加した。混合物を室温で終夜撹拌した。混合物を飽和NH4Clでクエンチし、DCMで抽出し、ブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させた。濃縮後、残渣をPrep-HPLCによって精製することで、標題化合物が白色の固体として得られた(化合物7、15mg、収率:27%)。1H-NMR (CDCl3, 400MHz): 0.85 (d, J=6.8 Hz, 3 H), 0.97 (d, J=7.2 Hz, 3 H), 1.05 (s, 3 H), 1.19-1.25 (m, 1 H), 1.55-1.60 (m, 1 H), 1.88-1.95 (m, 2 H), 2.13-2.22 (m, 2 H), 2.30-2.35 (m, 1 H), 2.67-2.71 (m, 1 H), 3.49 (d, J=5.6 Hz, 1 H), 3.55 (s, 1 H), 3.84 (d, J=3.2 Hz, 1 H), 4.06 (s, 3 H), 4.68 (s, 2 H), 4.82 (s, 1 H), 5.21-5.29 (m, 2 H), 7.27 (s, 1 H). MS (ESI) [C26H29N3O10] (m/z)の計算値543.52 実測値544.1, [M+H]+. HPLC: 220 nm, 12.204分, 99.97%; 254 nm, 12.205分, 99.94%.
【実施例8】
【0320】
トリプトリドとトリ-グルコサミンとのコンジュゲート(化合物8)の合成
【0321】
【0322】
以下のスキームは、標題化合物を調製するために使用される合成経路を示す。
【0323】
【0324】
化合物H2の調製
【0325】
TFA(10mL)中のH1(1.0g、1.0638mmol、1.0当量)の溶液を室温で1時間の間撹拌し、次いで、トルエンで希釈し、濃縮し、残渣をトルエンと共蒸発させ、高真空ポンプを使用して減圧下にて乾燥させることで、H2がTFA塩として得られ、これを任意にさらに精製することなく次の反応のために使用した(1.0g、収率:100%)。
【0326】
化合物H3の調製
【0327】
ピリジン(10mL)中のH2(1.0g、1.0638mmol、1.0当量)の溶液に、ジヒドロ-2H-ピラン-2,6(3H)-ジオン(728mg、6.3830mmol、6.0当量)を添加した。溶液を室温で終夜撹拌した。LC-MSは、反応が完了したことを示した。それを濃縮し、残渣をPrep-HPLCによって精製することで、H3が白色の固体として得られた(710mg、収率:2つのステップで68.3%)。
【0328】
化合物H4の調製
【0329】
DMF(20mL)中のH3(660mg、0.5110mmol、1.0当量)の溶液に、(2R,3R,4R,5S,6R)-3-アミノ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2,4,5-トリオール塩酸塩(661mg、3.0658mmol、6.0当量)およびDIPEA(785mg、6.1316mmol、12当量)を0℃でN2雰囲気下にて添加した。それを5分間撹拌し、次いで、HATU(971mg、2.5550mmol、5.0当量)を添加し、さらに18時間の間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。H2O(5.0ml)を添加し、30分間撹拌した。次いで、反応混合物を濃縮し、残渣をPrep-HPLCによって精製することで、H4が白色の固体として得られた(628mg、収率:84%)。
【0330】
化合物H5の調製
【0331】
MeOH/H2O(30/5mL)中のH4(828mg、0.5653mmol、1.0当量)の溶液に、Pd/C、10%(160mg、cat.)を添加し、H2下にて終夜撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。それを濾過し、濾液を濃縮することで、化合物H5が白色の固体として得られた(676mg、収率:90%)。
【0332】
化合物8の調製
【0333】
DMF(6mL)中の化合物H5-1(100mg、0.2173mmol、1.0当量)の溶液に、H5(347mg、0.2608mmol、1.2当量)およびDIPEA(83mg、0.6519mmol、3.0当量)を0℃でN2雰囲気下にて添加した。混合物を5分間撹拌した。次いで、HATU(107mg、0.2825mmol、1.3当量)を混合物に添加し、さらに2時間の間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。水(3.0ml)を添加し、30分間撹拌した。次いで、混合物を濃縮し、残渣をPrep-HPLCによって精製することで、トリプトリドトリ-グルコサミンコンジュゲート(化合物8)が白色の固体として得られた(105mg、収率:27%)。
【実施例9】
【0334】
トリプトリドとトリ-グルコースとのコンジュゲート(化合物9)の合成
【0335】
【0336】
以下のスキームは、標題化合物を調製するために使用される合成経路を示す。
【0337】
【0338】
化合物I2の調製
【0339】
DCM(20mL)中の化合物I1(1.044g、3.0mmol、1.0当量)の溶液に、DBU(228mg、1.5mmol、0.5当量)およびトリクロロアセトニトリル(2.59g、18mmol、6.0当量)を0℃で添加した。次いで、それを室温に加温し、終夜撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。それを濃縮し、残渣をフラッシュカラムによって精製することで、1.3gの所望の生成物化合物I2が得られた。
【0340】
化合物I3の調製
【0341】
DCM(15mL)中の化合物I2(1.3g、2.6477mmol、1.0当量)の溶液に、ベンジル5-ヒドロキシペンタノエート(826mg、3.9716mmol、1.5当量)およびTMSOTf(118mg、0.5295mmol、0.2当量)を0℃で添加した。溶液を3時間の間撹拌した。次いで、TEA(0.5ml)を添加し、さらに30分間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。それを水でクエンチし、DCMで抽出した。有機相を乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をPrep-HPLCによって精製することで、化合物I3が無色の油として得られた(500mg、収率:2つのステップで35%)。
【0342】
化合物I4の調製
【0343】
MeOH(10ml)中の化合物I3(500mg、0.9294mmol、1.0当量)の溶液に、Pd/C(10%、80mg)を添加した。混合物をH2下にて5時間の間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。それを濾過し、濃縮することで、所望の生成物が白色の固体として得られた(I4、380mg、収率:91%)。
【0344】
化合物I5の調製
【0345】
DMF(8.0mL)中の化合物I4(380mg、0.8482mmol、3.3当量)の溶液に、化合物I4-1(240mg、0.2570mmol、1.0当量)、DIEA(329mg、2.57mmol、10当量)およびHATU(488mg、1.285mmol、5.0当量)を添加した。次いで、それを終夜撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。それを水でクエンチし、30分間撹拌した。溶液を濃縮し、残渣を水中に溶解させ、DCMで抽出した。有機相を乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をPrep-HPLCによって精製することで、化合物I5が白色の固体として得られた(380mg、収率:76%)。
【0346】
化合物I6の調製
【0347】
MeOH(8.0mL)中の化合物I5(380mg、0.1969mmol、1.0当量)の溶液に、MeONa(21mg、0.3938mmol、2.0当量)を添加した。それを5時間の間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。それを濃縮し、残渣をPrep-HPLCによって精製することで、化合物I6が白色の固体として得られた(220mg、収率:79%)。
【0348】
化合物I7の調製
【0349】
MeOH(10.0mL)中の化合物I6(220mg、0.1543mmol、1.0当量)の溶液に、Pd/C(10%、40mg、cat.)を添加した。それをH2下にて5時間の間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。それを濃縮することで、化合物I7が白色の固体として得られた(200mg、収率:100%)。精密質量:1291.67。
【0350】
化合物9の調製
【0351】
DMF(6mL)中の化合物I7(200mg、0.1548mmol、1.0当量)の溶液に、化合物I7-1(71mg、0.1548mmol、1.0当量)およびDIPEA(40mg、0.3096mmol、2.0当量)を0℃でN2雰囲気下にて添加した。混合物を5分間撹拌した。次いで、HATU(88mg、0.2322mmol、1.5当量)を添加し、それをさらに2時間の間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。水(3.0ml)を添加し、30分間撹拌した。次いで、混合物を濃縮し、残渣をPrep-HPLCによって精製することで、化合物9が白色の固体として得られた(120mg、収率:45%)。1H-NMR (DMSO-d6, 400MHz): 0.75 (d, J=6.6 Hz, 3 H), 0.86 (d, J=6.6 Hz, 3 H), 0.91 (s, 3 H), 1.27-1.33 (m, 2 H), 1.41-1.44 (m, 6 H), 1.47-1.52 (m, 13 H), 1.80 (s, 9 H), 1.86-1.90 (m, 2 H), 2.04 (t, J=7.2 Hz, 1 H), 2.28 (t, J=6.6 Hz, 1 H), 3.01-3.06 (m, 13 H), 3.29 (t, J=6.0 Hz, 1 H), 3.41-3.44 (m, 3 H), 3.47-3.55 (m, 20 H), 3.64-3.65 (m, 3 H), 3.67-3.72 (m, 7 H), 3.95 (s, 1 H), 4.23 (d, J=8.4 Hz, 3 H), 4.46 (d, J=4.2 Hz, 3 H), 4.54 (d, J=6.0 Hz, 3 H), 4.57 (t, J=5.4 Hz, 3 H), 4.76-4.87 (m, 2 H), 4.96 (s, 1 H), 7.26 (s, 1 H), 7.73 (t, J=5.4 Hz, 3 H), 7.83 (t, J=5.4 Hz, 3 H).
【実施例10】
【0352】
トリプトリドとトリ-GalNHAcとのコンジュゲート(化合物10)の合成
【0353】
【0354】
以下のスキームは、標題化合物を調製するために使用される合成経路を示す。
【0355】
【0356】
ジ-tert-ブチル3,3’-((2-アミノ-2-((3-(tert-ブトキシ)-3-オキソプロポキシ)メチル)プロパン-1,3-ジイル)ビス(オキシ))ジプロパノエート(J3)の調製
【0357】
DMSO(2ML)中の化合物J1(1.21g、10mmol、1.0当量)の溶液に、5M NaOH(0.2mL、1.0mmol、0.1当量)を15℃未満でN2雰囲気下にて添加し、その後、化合物J2(4.36g、34mmol、3.4当量)が続き、これは滴下により注入した。混合物を24時間の間N2雰囲気下にて室温に達するままにした。反応混合物を0℃に冷却し、水で希釈し、EAで抽出し、ブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濃縮することで、化合物J3が薄黄色の油として得られ、これを任意にさらに精製することなく次のステップのために使用した(4.0g)。
【0358】
ジ-tert-ブチル3,3’-((2-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-2-((3-(tert-ブトキシ)-3-オキソプロポキシ)メチル)プロパン-1,3-ジイル)ビス(オキシ))ジプロパノエート(J4)の調製
【0359】
DCM(40mL)中の化合物J3(4.0g、7.91mmol、1.0当量)の溶液に、25%Na2CO3(16.8g、39.55mmol、5.0当量)を0℃でN2雰囲気下にて添加し、次いで、CbzCl(2.7g、15.82mmol、2.0当量)を滴下により添加し、混合物を室温で終夜の間撹拌した。混合物をDCMで希釈し、水でクエンチし、ブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濃縮し、シリカゲル(PE:EA=10:1~7:1)上のカラムクロマトグラフィーで精製することで、化合物J4が無色の油として得られた(2.8g、収率:55%)。
【0360】
3,3’-((2-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-2-((2-カルボキシエトキシ)メチル)プロパン-1,3-ジイル)ビス(オキシ))ジプロパン酸(J5)の調製
【0361】
HCOOH(40mL)中の化合物J4(2.8g、4.37mmol、1.0当量)の溶液を、室温で終夜の間撹拌した。混合物を濃縮し、真空下にて乾燥させることで、化合物J5が黄色の油として得られ、これをさらに精製することなく使用した(2.27g)。
【0362】
化合物J7の調製
【0363】
DMF(30mL)中の化合物J5(1.8g、3.82mmol、1.0当量)および化合物J6(2.7g、15.28mmol、4.0当量)の溶液に、HATU(5.1g、13.37mmol、3.5当量)およびDIPEA(3.0g、22.92mmol、6.0当量)を0℃でN2雰囲気下にて添加した。混合物を室温で終夜の間撹拌した。反応物を冷却水でクエンチし、DCMで抽出し、飽和NaHCO3およびブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濃縮し、Prep-HPLCによって精製することで、化合物J7が白色の固体として得られた(3.12g、収率:87%)。
【0364】
ベンジル(1,19-ジアミノ-10-((3-((3-アミノプロピル)アミノ)-3-オキソプロポキシ)メチル)-5,15-ジオキソ-8,12-ジオキサ-4,16-ジアザノナデカン-10-イル)カルバメート(J8)の調製
【0365】
TFA(5mL)中の化合物J7(870mg、0.925mmol、1.0当量)の溶液を、室温で1時間の間撹拌した。混合物をトルエンで希釈し、濃縮し、残渣をトルエンと共蒸発させ、高真空ポンプを使用して減圧下にて乾燥させることで、J8がTFA塩として得られ、これを任意にさらに精製することなく次の反応のために使用した(591mg、収率:100%)。
【0366】
ベンジル5-ヒドロキシペンタノエート(J10)の調製
【0367】
H2O(50mL)中の化合物J9(5.0g、50mmol、1.0当量)およびNaOH(2.0g、50mmol、1.0当量)の溶液を、70℃で終夜の間撹拌した。混合物を室温に冷却し、濃縮し、残渣をアセトン(50mL)中に懸濁させ、TBAB(0.8g、2.5mmol、0.05当量)およびBnBr(10.2g、60mmol、1.2当量)を添加し、混合物を還流に終夜の間加熱した。アセトンを真空中で除去することで、油性残渣が得られ、これをEA中に溶解させ、飽和NaHCO3およびブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濃縮し、シリカゲル(PE:EA=5:1~1:1)上のカラムクロマトグラフィーで精製することで、化合物J10が無色の油として得られた(3.6g、収率:34%)。
【0368】
(3aR,5R,6R,7R,7aR)-5-(アセトキシメチル)-2-メチル-5,6,7,7a-テトラヒドロ-3aH-ピラノ[3,2-d]オキサゾール-6,7-ジイルジアセテート(J12)の調製
【0369】
DCE(5mL)中の化合物J11(1557mg、4.0mmol、1.0当量)の溶液に、TMSOTf(1333mg、6.0mmol、1.5当量)を添加し、55℃で2時間の間撹拌し、次いで、混合物を室温で終夜の間撹拌した。混合物を氷冷の飽和NaHCO3に注ぎ入れ、DCMで抽出し、水およびブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濃縮することで、化合物J12が暗色のガムとして得られ、これを任意にさらに精製することなく次のステップのために使用した(1.3g、収率:99%)。
【0370】
(3aR,5R,6R,7R,7aR)-5-(アセトキシメチル)-2-メチル-5,6,7,7a-テトラヒドロ-3aH-ピラノ[3,2-d]オキサゾール-6,7-ジイルジアセテート(J13)の調製
【0371】
DCE(15mL)中の化合物J12(1.3g、3.95mmol、1.0当量)および化合物J10(1.23g、5.92mmol、1.5当量)の溶液に、4Aパワーモレキュラーシーブを添加し、室温で30分間N2雰囲気下にて撹拌し、TMSOTf(0.44g、1.98mmol、0.5当量)を反応物に添加し、混合物を室温で12時間の間撹拌した。混合物を氷冷の飽和NaHCO3に注ぎ入れ、DCMで抽出し、水およびブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濃縮し、残渣をPrep-HPLCによって精製することで、化合物J13が無色の油として得られた(358mg、収率:13%)。
【0372】
5-(((2S,3R,4R,5R,6R)-3-アセトアミド-4,5-ジアセトキシ-6-(アセトキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)ペンタン酸(J14)の調製
【0373】
MeOH(1mL)およびEA(5ml)中の化合物J13(358mg、0.67mmol、1.0当量)の溶液に、10%Pd/C(36mg)を添加し、室温で終夜の間H2雰囲気下にて撹拌した。混合物を濾過し、濾液を濃縮し、高真空ポンプを使用して減圧下にて乾燥させることで、J14が無色の油として得られ、これを任意でさらに精製することなく次のステップのために使用した(285mg、収率:95%)。
【0374】
化合物J15の調製
【0375】
DMF(5mL)中の化合物J14(240mg、0.54mmol、3.5当量)の溶液に、HATU(233mg、0.61mmol、4.0当量)およびDIPEA(198mg、1.53mmol、10.0当量)を0℃でN2雰囲気下にて添加した。混合物を室温で30分間撹拌し、次いで、DMF(2mL)中の化合物J8(100mg、0.153mmol、1.0当量)の溶液を添加し、室温で3時間の間撹拌した。反応混合物を濃縮し、水を残渣に添加し、DCMで抽出し、飽和NaHCO3およびブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させた。Prep-HPLCによる濃縮および精製で、化合物J15が白色の固体として得られた(185mg、収率:63%)。
【0376】
ベンジル(1-(((2R,3R,4R,5R,6R)-3-アセトアミド-4,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)-31-(((2S,3R,4R,5R,6R)-3-アセトアミド-4,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)-16-((3-((3-(5-(((2S,3R,4R,5R,6R)-3-アセトアミド-4,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)ペンタンアミド)プロピル)アミノ)-3-オキソプロポキシ)メチル)-5,11,21,27-テトラオキソ-14,18-ジオキサ-6,10,22,26-テトラアザヘントリアコンタン-16-イル)カルバメート(J16)の調製
【0377】
MeOH(5mL)中の化合物J15(175mg、0.091mmol、1.0当量)の溶液に、NaOMe(95mg、1.759mmol、20当量)を添加し、室温で2時間の間撹拌した。混合物を濃縮し、残渣をPrep-HPLCによって精製することで、化合物J16が白色の固体として得られた(126mg、収率:92%)。
【0378】
(R,R,R,S,R)-N,N’-(10-((3-((3-(5-(((2R,3R,4R,5R,6R)-3-アセトアミド-4,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)ペンタンアミド)プロピル)アミノ)-3-オキソプロポキシ)メチル)-10-アミノ-5,15-ジオキソ-8,12-ジオキサ-4,16-ジアザノナデカン-1,19-ジイル)ビス(5-(((2S,3R,4R,5R,6R)-3-アセトアミド-4,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)ペンタンアミド)(J17)の調製
【0379】
MeOH(5mL)およびDMF(2.5mL)中の化合物J16(126mg、0.081mmol、1.0当量)の溶液に、10%Pd/C(15mg)を添加し、室温で終夜の間H2雰囲気下にて撹拌した。混合物を濾過し、濾液を濃縮し、高真空ポンプを使用して減圧下にて乾燥させることで、J17が黄色の油として得られ、これを任意でさらに精製することなく次のステップのために使用した(110mg)。
【0380】
(6aS,7aR,8R,8aS,9aS,9bS,10aS,10bS)-8a-イソプロピル-10b-メチル-3-オキソ-1,2,3,5,5b,6,6a,8,8a,9a,9b,10b-ドデカヒドロトリス(オキシレノ)[2’,3’:4b,5;2’’,3’’:6,7;2’’’、3’’’:8a,9]フェナントロ[1,2-c]フラン-8-イル21-(((2R,3R,4R,5R,6R)-3-アセトアミド-4,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)-6,6-ビス((3-((3-(5-(((2S,3R,4R,5R,6R)-3-アセトアミド-4,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)ペンタンアミド)プロピル)アミノ)-3-オキソプロポキシ)メチル)-4,11,17-トリオキソ-8-オキサ-5,12,16-トリアザヘニコサン-1-オエート(J18)の調製
【0381】
DMF(5mL)中の化合物J18(40mg、0.086mmol、1.1当量)の溶液に、HATU(39mg、0.101mmol、1.3当量)およびDIPEA(31mg、0.234mmol、3.0当量)を0℃でN2雰囲気下にて添加した。混合物を室温で1時間の間撹拌した。次いで、DMF(2mL)中の化合物17(110mg、0.078mmol、1.0当量)の溶液を添加し、室温で3時間の間撹拌した。反応混合物を濃縮し、Prep-HPLCによって精製することで、標題化合物(化合物10)が白色の固体として得られた(40mg、収率:29%)。1H-NMR (DMSO-d6, 600MHz): 0.75 (d, J=6.6 Hz, 3 H), 0.86 (d, J=6.6 Hz, 3 H), 0.91 (s, 3 H), 1.27-1.33 (m, 2 H), 1.41-1.44 (m, 6 H), 1.47-1.52 (m, 13 H), 1.80 (s, 9 H), 1.86-1.90 (m, 2 H), 2.04 (t, J=7.2 Hz, 1 H), 2.28 (t, J=6.6 Hz, 1 H), 3.01-3.06 (m, 13 H), 3.29 (t, J=6.0 Hz, 1 H), 3.41-3.44 (m, 3 H), 3.47-3.55 (m, 20 H), 3.64-3.65 (m, 3 H), 3.67-3.72 (m, 7 H), 3.95 (s, 1 H), 4.23 (d, J=8.4 Hz, 3 H), 4.46 (d, J=4.2 Hz, 3 H), 4.54 (d, J=6.0 Hz, 3 H), 4.57 (t, J=5.4 Hz, 3 H), 4.76-4.87 (m, 2 H), 4.96 (s, 1 H), 7.20 (s, 1 H), 7.62 (d, J=9.0 Hz, 3 H), 7.73 (t, J=5.4 Hz, 3 H), 7.83 (t, J=5.4 Hz, 3 H). MS (ESI) [C85H136N10O35] (m/z)の計算値1856.92 実測値1858.3, [M+H]+. HPLC: 220 nm, 15.981分, 91.23%; 254 nm, 15.984分, 85.11%.
【実施例11】
【0382】
(5bS,6aS,7aR,8R,8aS,9aS,9bS,10aS,10bS)-8a-イソプロピル-10b-メチル-3-オキソ-1,2,3,5,5b,6,6a,8,8a,9a,9b,10b-ドデカヒドロトリス(オキシレノ)[2’,3’:4b,5;2’’、3’’:6,7;2’’’,3’’’:8a,9]フェナントロ[1,2-c]フラン-8-イル3-((S)-6-アセトアミド-2-(アダマンタン-1-カルボキシアミド)ヘキサンアミド)プロパノエート(化合物11)の合成
【0383】
【0384】
以下のスキームは、標題化合物を調製するために使用される合成経路を示す。
【0385】
【0386】
(S)-ベンジル3-(6-アセトアミド-2-アミノヘキサンアミド)プロパノエート(K1-1)の調製
【0387】
DCM(5.0mL)中の(S)-ベンジル3-(6-アセトアミド-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ヘキサンアミド)プロパノエート(KS-1、240mg、0.54mmol、1.0当量)を、TFA(0.5mL)に添加し、0℃でN2下にて終夜撹拌し、LC-MSは、反応が完了したことを示し、所望の生成物を検出した。溶媒を除去することで、粗生成物(S)-ベンジル3-(6-アセトアミド-2-アミノヘキサンアミド)プロパノエート(K1-1、186mg、収率:理論)が薄黄色の油として得られ、これを次のステップのために直接使用した。化学式:[C18H28N3O4]+[m/z]についてのMS(ESI)計算値:350.2、実測値:350.2(M+H)+。
【0388】
(S)-ベンジル3-(6-アセトアミド-2-(アダマンタン-1-カルボキシアミド)ヘキサンアミド)プロパノエート(K1-2)の調製
【0389】
DMF(5.0mL)中のアダマンタン-1-カルボン酸(97mg、0.54mmol、1.0当量)の溶液に、DIEA(346mg、2.675mmol、3.0当量)およびHATU(244mg、0.641mmol、1.2当量)を0℃で添加した。0.5時間の間撹拌した後、DMF(1.0mL)中の(S)-ベンジル3-(6-アセトアミド-2-アミノヘキサンアミド)プロパノエート(K1-1、186mg、0.54mmol、1.0当量)を滴下により添加し、混合物を室温でN2下にて終夜撹拌した。LC-MSは、反応が完了したことを示し、所望の生成物を検出した。濃縮後、残渣をPrep-HPLCによって精製することで、所望の生成物(S)-ベンジル3-(6-アセトアミド-2-(アダマンタン-1-カルボキシアミド)ヘキサンアミド)プロパノエート(K1-2、273mg、収率:理論)が薄黄色の油として得られた。化学式:[C29H41N3O5]+[m/z]についてのMS(ESI)計算値:512.3、実測値:512.3(M+H)+。
【0390】
(S)-3-(6-アセトアミド-2-(アダマンタン-1-カルボキシアミド)ヘキサンアミド)プロパン酸(K1-3)の調製
【0391】
MeOH(20.0mL)中の(S)-ベンジル3-(6-アセトアミド-2-(アダマンタン-1-カルボキシアミド)ヘキサンアミド)プロパノエート(K1-2、273mg、0.54mmol、1.0当量)を、Pd/C(30mg)に添加し、室温でH2下にて終夜撹拌し、LC-MSは、反応が完了し、所望の生成物が形成されたことを示した。溶媒を除去し、残渣をPrep-HPLCによって精製することで、所望の生成物(S)-3-(6-アセトアミド-2-(アダマンタン-1-カルボキシアミド)ヘキサンアミド)プロパン酸(K1-3、144mg、収率:64.0%)が薄黄色の油として得られた。化学式:[C22H36N3O5]+[m/z]についてのMS(ESI)計算値:422.3、実測値:422.3(M+H)+。
【0392】
(5bS,6aS,7aR,8R,8aS,9aS,9bS,10aS,10bS)-8a-イソプロピル-10b-メチル-3-オキソ-1,2,3,5,5b,6,6a,8,8a,9a,9b,10b-ドデカヒドロトリス(オキシレノ)[2’,3’:4b,5;2’’、3’’:6,7;2’’’,3’’’:8a,9]フェナントロ[1,2-c]フラン-8-イル3-((S)-6-アセトアミド-2-(アダマンタン-1-カルボキシアミド)ヘキサンアミド)プロパノエート(化合物11)の調製
【0393】
THF/CHCl3(0.5/0.5mL)中の(S)-3-(6-アセトアミド-2-(アダマンタン-1-カルボキシアミド)ヘキサンアミド)プロパン酸(K1-3、110mg、0.261mmol、2.0当量)の溶液を、DCC(60mg、0.287mmol、2.2当量)およびPPY(43mg、0.287mmol、2.2当量)に0℃で添加し、0℃でN2下にて15分間撹拌し、THF/CHCl3(0.5/0.5mL)中のトリプトリド(47mg、0.130mmol、1.0当量)を滴下により添加し、0℃から室温でN2下にて終夜撹拌した。LC-MSは、反応が完了したことを示し、所望の生成物を検出した。溶媒を除去し、残渣をFLASHおよびPrep-HPLCによって精製することで、所望の生成物が白色の固体として得られた(化合物11、68mg、収率:69%,)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ (ppm): 0.92 (d, 3H, J = 6.4 Hz), 1.02 (d, 3H, J = 6.8 Hz), 1.08 (s, 3H), 1.20-1.45 (m, 6H) , 1.50-1.68 (m, 4H) , 1.72-1.80 (m, 8H) , 1.86-1.92 (m, 6H) , 1.92-2.02 (m, 2H) ,2.03 (s, 3H), 2.09 (s, 3H), 2.14-2.50 (m, 3H), 2.60-2.70 (m, 2H) , 2.70-2.80 (m, 1H) , 3.10-3.40 (m, 2H) ,3.57 (d, 2H, J = 5.2 Hz) , 3.60-3.74 (m, 3H) , 3.99 (d, 2H, J = 2.8 Hz) , 4.54-4.64 (m, 1H) , 4.73 (s, 2H) , 5.15 (s, 1H) , 6.00-6.20 (m, 1H) , 6.53 (d, 1H, J = 7.6 Hz) , 7.09 (t, 1H, J = 5.6 Hz). MS (ESI) 化学式の計算値: [C42H58N3O10]+[m/z]: 764.4, 実測値: 764.4(M+H)+.
【実施例12】
【0394】
(6aS,7aR,8R,8aS,9aS,9bS,10aS,10bS)-8a-イソプロピル-10b-メチル-3-オキソ-1,2,3,5,5b,6,6a,8,8a,9a,9b,10b-ドデカヒドロトリス(オキシレノ)[2’,3’:4b,5;2’’、3’’:6,7;2’’’、3’’’:8a,9]フェナントロ[1,2-c]フラン-8-イル4-(4-(3-((4-((2-((S)-2-シアノ-4,4-ジフルオロピロリジン-1-イル)-2-オキソエチル)カルバモイル)キノリン-6-イル)オキシ)プロピル)ピペラジン-1-イル)-4-オキソブタノエート(化合物12)の合成
【0395】
【0396】
以下のスキームは、標題化合物を調製するために使用される合成経路を示す。
【0397】
【0398】
4-ブロモ-6-メトキシキノリン(L2)の調製
【0399】
DMF(25mL)中の化合物L1(1.75g、10.0mmol、1.0当量)の溶液に、PBr3(2.98g、11.0mmol、1.1当量)を少しずつ添加し、混合物を室温でN2雰囲気下にて18時間の間撹拌した。混合物をNaHCO3(水性)でpH約8~9まで処理し、EAで抽出した。合わせた抽出物を水およびブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させた。濃縮し、シリカゲル(PE:EA=5:1)によって精製することで、化合物L2が白色の固体として得られた(1.75g、収率:74%)。
【0400】
4-ブロモキノリン-6-オール(L3)の調製
【0401】
HOAc(20mL)中の化合物L2(1.67g、7.0mmol、1.0当量)の溶液に、HBr(10mL)を添加し、結果として得られた混合物を終夜N2雰囲気下にて還流させた。反応混合物を濃縮することで、粗化合物L3が黄色の固体として得られた(1.4g、収率:89%)。
【0402】
6-(ベンジルオキシ)-4-ブロモキノリン(L4)の調製
【0403】
DMF(10mL)中の化合物L3(448mg、2mmol、1.0当量)の溶液に、K2CO3(690mg、5mmol、2.5当量)、続いてBnBr(359mg、2.1mmol、1.05当量)を添加し、混合物を室温でN2雰囲気下にて18時間の間撹拌した。混合物を濃縮し、シリカゲル(PE:EA=5:1)によって精製することで、粗化合物L4が黄色の固体として得られた(400mg、収率:64%)。
【0404】
6-(ベンジルオキシ)キノリン-4-カルボニトリル(L5)の調製
【0405】
乾燥DMF(25mL)中の化合物L4(1.45g、4.62mmol、1.0当量)、Zn(CN)2(813mg、6.92mmol、1.5当量)およびPd(PPh3)4(320mg、0.77mmol、0.06当量)の混合物を、100℃で終夜N2雰囲気下にて撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣をEAで希釈し、水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させた。濃縮し、残渣をシリカゲル(PE:EA=5:1)によって精製することで、化合物L5が黄色の固体として得られた(1.27g、収率:83%)。
【0406】
6-(ベンジルオキシ)キノリン-4-カルボン酸(L6)の調製
【0407】
エタン-1,2-ジオール(8mL)中の化合物L5(300mg、1.15mmol、1.0当量)の溶液に、KOH(258mg、4.61mmol、4.0当量)を添加し、混合物を130℃でN2雰囲気下にて終夜撹拌した。混合物を2N HClによってpH約4~5まで酸性化し、沈殿物を濾過し、乾燥させることで、化合物L6がオフホワイトの固体として得られた(300mg、収率:93%)。
【0408】
6-ヒドロキシキノリン-4-カルボン酸(L7)の調製
【0409】
MeOH(10mL)中の化合物L6(200mg、0.716mmol、1.0当量)の溶液に、Pd/C(20mg、10%)を添加し、混合物を室温で6時間の間H2雰囲気下にて撹拌した。混合物を濾過し、濾液を濃縮することで、化合物L7がオフホワイトの固体として得られた(135mg、収率:100%)。
【0410】
6-(3-(4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)プロポキシ)キノリン-4-カルボン酸(L9)の調製
【0411】
乾燥DMF(20mL)中の化合物L7(135mg、0.716mmol、1.0当量)、化合物L8(257mg、0.6454mmol、0.9当量)およびCS2CO3(700mg、2.148mmol、3.0当量)の混合物を、60℃で終夜N2雰囲気下にて撹拌した。L9を含有するこの混合物を処理することなく次のステップのために使用した。
【0412】
tert-ブチル4-(3-((4-((2-エトキシ-2-オキソエチル)カルバモイル)キノリン-6-イル)オキシ)プロピル)ピペラジン-1-カルボキシレート(L11)の調製
【0413】
化合物L9の反応混合物に、化合物L10(100mg、0.716mmol、1.0当量)、HATU(360mg、0.947mmol、1.3当量)およびDIEA(0.5mL)を添加し、結果として得られた混合物を室温で終夜N2雰囲気下にて撹拌した。混合物を濃縮し、残渣をシリカゲル(DCM:MeOH=50:1)によって精製することで、化合物L11が黄色の固体として得られた(175mg、収率:49%)。
【0414】
2-(6-(3-(4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)プロポキシ)キノリン-4-カルボキシアミド)酢酸(L12)の調製
【0415】
THF(6mL)および水(6mL)中の化合物L11(175mg、0.35mmol、1.0当量)の溶液に、LiOHH2O(44mg、1.05mmol、3.0当量)を添加し、混合物を室温でN2雰囲気下にて終夜撹拌した。混合物を2N HClによってpH約4~5まで酸性化し、次いで濃縮することで、粗化合物L12がオフホワイトの固体として得られた。
【0416】
(S)-1-tert-ブチル2-メチル4,4-ジフルオロピロリジン-1,2-ジカルボキシレート(L16)の調製
【0417】
DCM(30mL)中の化合物L15(1.95g、8.01mmol、1.0当量)の溶液を、0℃で撹拌し、次いで、DCM(10mL)中のDAST(3.36g、20.84mmol、2.6当量)を添加した。結果として得られた混合物を室温でN2下にて終夜撹拌した。溶液を氷水に添加し、濃縮し、残渣をEAで希釈し、水(20mL×3)およびブライン(20mL×3)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させた。真空中で濃縮し、シリカゲル(PE:EA=20:1~4:1)上のフラッシュクロマトグラフィーによって精製することで、化合物L16が黄色の油として得られた。(2.0g、収率:94%)。
【0418】
(S)-tert-ブチル2-カルバモイル-4,4-ジフルオロピロリジン-1-カルボキシレート(L17)の調製
【0419】
MeOH(30mL)中の化合物L16(2.0g、7.547mmol、1.0当量)の溶液に、NH3を添加した。結果として得られた混合物を50℃で終夜撹拌した。反応物を真空中で濃縮し、シリカゲル(PE:EA=12:1~4:1)上のフラッシュクロマトグラフィーによって精製することで、化合物L17が黄色の固体として得られた。(1.82g、収率:96%)。
【0420】
(S)-tert-ブチル2-シアノ-4,4-ジフルオロピロリジン-1-カルボキシレート(L18)の調製
【0421】
DMF(20mL)中の化合物L17(1.7g、6.8mmol、1.0当量)の溶液に、2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジン(1.87g、10.2mmol、1.5当量)を0℃で添加した。結果として得られた混合物を室温でN2下にて1時間の間撹拌した。溶液を氷水に添加し、濃縮し、残渣をEAで希釈し、水(20mL×3)およびブライン(20mL×3)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させた。真空中で濃縮し、シリカゲル(PE:EA=50:1~20:1)上のフラッシュクロマトグラフィーによって精製することで、化合物L18が白色の固体として得られた。(1.4g、収率:83%)。
【0422】
(S)-4,4-ジフルオロピロリジン-2-カルボニトリル(C)の調製
【0423】
DCM(4mL)中の化合物L18(81mg、0.35mmol、1.0当量)の溶液に、TFA(0.1mL)を0℃で添加した。結果として得られた混合物を室温でN2下にて6時間の間撹拌した。混合物を濃縮することで、粗化合物Cが茶色の油として得られた(100mg、収率:100%)。
【0424】
(S)-tert-ブチル4-(3-((4-((2-(2-シアノ-4,4-ジフルオロピロリジン-1-イル)-2-オキソエチル)カルバモイル)キノリン-6-イル)オキシ)プロピル)ピペラジン-1-カルボキシレート(L13)の調製
【0425】
粗化合物L12の反応混合物に、化合物C(100mg)、HATU(172mg、0.45mmol、1.3当量)およびDIEA(0.5mL)を添加し、結果として得られた混合物を室温で終夜N2雰囲気下にて撹拌した。混合物を濃縮し、残渣をシリカゲル(DCM:MeOH=50:1)によって精製することで、化合物L13が黄色の固体として得られた(70mg)。
【0426】
tert-ブチル4-(3-((4-((2-((2R)-2-シアノ-4,4-ジフルオロシクロペンチル)-2-オキソエチル)カルバモイル)キノリン-6-イル)オキシ)プロピル)ピペラジン-1-カルボキシレート(L14)の調製
【0427】
DCM(4mL)中の化合物L13(70mg)の溶液に、TFA(0.1mL)を0℃で添加した。結果として得られた混合物を室温でN2下にて6時間の間撹拌した。混合物を濃縮することで、粗化合物L14が黄色の固体として得られた(60mg、収率:100%)。
【0428】
(6aS,7aR,8R,8aS,9aS,9bS,10aS,10bS)-8a-イソプロピル-10b-メチル-3-オキソ-1,2,3,5,5b,6,6a,8,8a,9a,9b,10b-ドデカヒドロトリス(オキシレノ)[2’,3’:4b,5;2’’,3’’:6,7;2’’’、3’’’:8a,9]フェナントロ[1,2-c]フラン-8-イル4-(4-(3-((4-((2-((S)-2-シアノ-4,4-ジフルオロピロリジン-1-イル)-2-オキソエチル)カルバモイル)キノリン-6-イル)オキシ)プロピル)ピペラジン-1-イル)-4-オキソブタノエート(化合物12)の調製
【0429】
粗化合物L14の反応混合物に、化合物B(28mg、0.06mmol、1.0当量)、HATU(30mg、0.078mmol、1.3当量)およびDIEA(0.1mL)を添加し、結果として得られた混合物を室温で終夜N2雰囲気下にて撹拌した。混合物を濃縮し、残渣をpre-HPLCによって精製することで、標題化合物(化合物12)が黄色の固体として得られた(10mg)。1H-NMR (CD3OD, 400MHz): 0.81 ( d, J=4.4 Hz, 3 H), 0.93 ( d, J=4.8Hz, 3 H), 1.02 (s, 3 H), 1.29-1.32 (m, 4 H) 1.46 (m, 2 H), 1.88-1.90 (m, 1 H), 1.93-1.97 (m, 1 H), 2.08-2.11 (m, 2 H), 2.19-2.26 (m, 2 H), 2.48-2.53 (m, 2H), 2.58-2.60 (m, 2 H), 2.65-2.67 (m, 2 H), 2.70-2.75 (m, 6 H), 2.87-2.95 (m, 1 H), 3.44 (d, J=4.0 Hz, 1 H), 3.59-3.62 (m, 4 H), 3.94 (d, J=1.6 Hz, 1 H), 4.10-4.17 (m, 1 H), 4.28-4.35 (m, 3 H), 4.78-4.81 (m, 2 H), 5.05 (s, 1 H), 5.11-5.13 (m, 1 H), 7.45-7.47 (m, 1 H), 7.56-7.57 (m, 1 H), 7.95-7.98 (m, 2 H), 8.74-8.75 (m, 2 H). MS (ESI) [C48H54F2N6O11] (m/z)の計算値928.38 実測値929.3, [M+H]+. HPLC: 214nm, 11.762分, 98.726%; 254 nm, 11.764分, 98.896%.
【実施例13】
【0430】
トリプトリドとトリ-GalNHAcとのコンジュゲート(化合物13)の合成
【0431】
【0432】
以下のスキームは、標題化合物を調製するために使用される合成経路を示す。
【0433】
【0434】
ベンジル(6-ヒドロキシヘキシル)カルバメート(M2)の調製
【0435】
DCM(10mL)中の化合物M1(860mg、7.33mmol、1.0当量)の溶液に、Et3N(2.22g、21.99mmol、3.0当量)を添加し、次いで、Cbz-Cl(1.12g、6.60mmol、0.9当量)を添加した。結果として得られた混合物を室温でN2下にて終夜撹拌した。水を添加し、真空中で濃縮し、次いで、シリカゲル(PE:EA=20:1~4:1)上のフラッシュクロマトグラフィーによって精製することで、化合物M2が白色の固体として得られた。(660mg、収率:37%)。
【0436】
(2R,3R,4R,5R,6R)-5-アセトアミド-2-(アセトキシメチル)-6-((6-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)ヘキシル)オキシ)テトラヒドロ-2H-ピラン-3,4-ジイルジアセテート(M4)の調製
【0437】
DCE(15mL)中の化合物M2(500mg、1.99mmol、1.0当量)および化合物M3(775mg、1.99mmol、1.0当量)の溶液に、Sc(OTf)3(98mg、0.199mmol、0.1当量)を添加した。結果として得られた混合物を90℃でN2下にて終夜撹拌した。反応物をNaHCO3(水性)(10mL)によってクエンチし、濃縮し、残渣を水で希釈し、EA(15mL×3)で抽出した。合わせた有機層をそれぞれ水(20mL×3)およびブライン(20mL×3)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させた。真空中で濃縮およびシリカゲル(PE:EA=50:1~8:1)上のフラッシュクロマトグラフィーによる精製で、化合物M4が無色の油として得られた。(700mg、収率:61%)。
【0438】
(2R,3R,4R,5R,6R)-5-アセトアミド-2-(アセトキシメチル)-6-((6-アミノヘキシル)オキシ)テトラヒドロ-2H-ピラン-3,4-ジイルジアセテート(M5)の調製
【0439】
MeOH(10mL)中の化合物M4(700mg、1.20mmol、1.0当量)の溶液に、Pd/C(80mg、10%)を添加した。結果として得られた混合物を室温でH2下にて1時間の間撹拌した。濾過し、濾液を真空中で濃縮することで、粗化合物M5(530mg、収率:95%)が白色の固体として得られた。
【0440】
化合物M7の調製
【0441】
DMF(8mL)中の化合物M5(530mg、1.188mmol、3.5当量)および化合物M6(160mg、0.339mmol、1.0当量)の溶液に、HATU(515mg、1.356mmol、4.0当量)を添加し、その後、DIEA(437mg、3.39mmol、10.0当量)が0℃で続いた。結果として得られた混合物を0℃でN2下にて終夜撹拌した。反応物を水(10mL)でクエンチし、真空中で濃縮し、HPLCによって精製することで、化合物M7が白色の固体として得られた。(310mg、収率:52%)。
【0442】
化合物M8の調製
【0443】
MeOH(8mL)中の化合物M7(310mg、0.569mmol、1.0当量)の溶液に、NaOMe(30mg)を添加した。結果として得られた混合物を室温でN2下にて終夜撹拌し、次いで、真空中で濃縮し、HPLCによって精製することで、白色の固体が得られた。(230mg、収率:94%)。
【0444】
MeOH(8mL)中の新たに調製した白色の固体(230mg、0.167mmol、1.0当量)を、Pd/C(50mg、10%)に添加した。結果として得られた混合物を室温でH2下にて1時間の間撹拌した。濾過し、濾液を真空中で濃縮することで、粗化合物M8(200mg、収率:95%)が白色の固体として得られた。
【0445】
化合物13の調製
【0446】
DMF(8mL)中の化合物M8(200mg、0.161mmol、1.0当量)および化合物M9(74mg、0.161mmol、1.0当量)の溶液に、DIEA(62mg、0.483mmol、3.0当量)を添加し、その後、HATU(92mg,0.241mmol、1.5当量)が0℃で続いた。結果として得られた混合物を0℃でN2下にて終夜撹拌した。反応物を水(10mL)でクエンチし、真空中で濃縮し、HPLCによって精製することで、化合物13が白色の固体として得られた。(120mg、収率:44%)。[C78H125N7O33]+(m/z)についてのMS(ESI)計算値1687.83、実測値1687,1688[M+H]+。HPLC:254nm、吸収なし;220nm、9.946分、99.73%。
【実施例14】
【0447】
トリプトリドとトリ-GalNHAcとのコンジュゲート(化合物14)の合成
【0448】
【0449】
以下のスキームは、標題化合物を調製するために使用される合成経路を示す。
【0450】
【0451】
ベンジル(1,7-ビス((3-アミノプロピル)アミノ)-4-(3-((3-アミノプロピル)アミノ)-3-オキソプロピル)-1,7-ジオキソヘプタン-4-イル)カルバメート(N2)の調製
【0452】
DCM(2mL)中の化合物N1(500mg、0.59mmol、1.0当量)の溶液に、TFA(5mL)を0℃で添加し、室温で2時間の間撹拌した。混合物をトルエンで希釈し、濃縮した。残渣をトルエンと共蒸発させ、高真空ポンプを使用して減圧下にて乾燥させることで、N2がTFA塩として得られ、これを任意にさらに精製することなく次の反応のために使用した(323g、95%を超える収率)。
【0453】
N4の調製
【0454】
DMF(10mL)中の化合物N3(950mg、2.06mmol、3.5当量)の溶液に、HATU(894mg、2.35mmol、4.0当量)およびDIPEA(760mg、5.88mmol、10.0当量)を0℃でN2雰囲気下にて添加した。混合物を室温で30分間撹拌し、次いで、DMF(2mL)中の化合物N2(323mg、0.59mmol、1.0当量)の溶液を添加し、室温で終夜の間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を冷却水でクエンチした。DCMでの抽出後、有機相をそれぞれ飽和NaHCO3、水およびブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濃縮した。残渣をC18カラムによって精製することで、化合物N4が白色の固体として得られた(1.0g、収率:90%)。
【0455】
N1,N7-ビス(3-(6-(((2S,3R,4R,5R,6R)-3-アセトアミド-4,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)ヘキサンアミド)プロピル)-4-(3-((3-(6-(((2S,3R,4R,5R,6R)-3-アセトアミド-4,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)ヘキサンアミド)プロピル)アミノ)-3-オキソプロピル)-4-アミノヘプタンジアミド(N5)の調製
【0456】
MeOH(10mL)中の化合物N4(1.0g、0.53mmol、1.0当量)の溶液に、NaOMe(29mg、0.53mmol、1.0当量)を添加し、室温で2時間の間N2雰囲気下にて撹拌した。混合物を濃縮し、残渣をPrep-HPLC(水中20%~40%のACN)によって精製することで、化合物が白色の固体として得られた(760mg、収率:96%)。
【0457】
MeOH(10mL)中の新たに調製した固体(410mg、0.27mmol、1.0当量)の溶液に、10%Pd/C(15mg)を添加し、室温でH2雰囲気下にて2時間の間撹拌した。混合物を濾過し、濃縮することで、N5が白色の固体として得られ、これを任意でさらに精製することなく次のステップのために使用した(335mg、収率:89%)。
【0458】
(6aS,7aR,8R,8aS,9aS,9bS,10aS,10bS)-8a-イソプロピル-10b-メチル-3-オキソ-1,2,3,5,5b,6,6a,8,8a,9a,9b,10b-ドデカヒドロトリス(オキシレノ)[2’,3’:4b,5;2’’,3’’:6,7;2’’’,3’’’:8a、9]フェナントロ[1,2-c]フラン-8-イル4-((1,29-ビス(((2S,3R,4R,5R,6R)-3-アセトアミド-4,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)-15-(3-((3-(6-(((2S,3R,4R,5R,6R)-3-アセトアミド-4,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)ヘキサンアミド)プロピル)アミノ)-3-オキソプロピル)-6,12,18,24-テトラオキソ-7,11,19,23-テトラアザノナコサン-15-イル)アミノ)-4-オキソブタノエート(化合物14)の調製
【0459】
DMF(10mL)中の化合物N5(335mg、0.25mmol、1.0当量)および化合物N6(124mg、0.27mmol、1.1当量)の溶液に、HATU(121mg、0.32mmol、1.3当量)およびDIPEA(95mg、0.74mmol、3.0当量)を0℃でN2雰囲気下にて添加した。混合物を室温で2時間の間撹拌した。反応混合物を濃縮し、Prep-HPLC(水中18%~38%のACN)によって精製することで、化合物14が白色の固体として得られた(170mg、収率:36%)。1H-NMR (DMSO-d6, 400MHz): 0.72 (d, J=6.8 Hz, 3 H), 0.83 (d, J=6.8 Hz, 3 H), 0.91 (s, 3 H), 1.20-1.31 (m, 9 H), 1.41-1.50 (m, 19 H), 1.80 (s, 9 H), 1.86-1.90 (m, 2 H), 2.04 (t, J=7.2 Hz, 1 H), 2.28 (t, J=6.6 Hz, 1 H), 3.01-3.06 (m, 13 H), 3.29 (t, J=6.0 Hz, 1 H), 3.41-3.44 (m, 3 H), 3.47-3.55 (m, 20 H), 3.64-3.65 (m, 3 H), 3.67-3.72 (m, 7 H), 3.95 (s, 1 H), 4.23 (d, J=8.4 Hz, 3 H), 4.47 (d, J=4.2 Hz, 3 H), 4.54-4.60 (m, 6 H), 4.74-4.87 (m, 2 H), 4.96 (s, 1 H), 7.29 (s, 1 H), 7.62 (d, J=9.2 Hz, 3 H), 7.75 (t, J=5.6 Hz, 6 H). MS (ESI) [C85H136N10O32] (m/z)の計算値1808.92 実測値1809.3, [M+H]+. HPLC: 220 nm, 9.042分, 99.36%; 254 nm, 9.043分, 100%.
【実施例15】
【0460】
インビボ抗がん評価
Huh-7HCC動物モデル
【0461】
固形腫瘍に対しての、本明細書に開示されているトリプトリドコンジュゲートの抗腫瘍効果を評価するため、huh-7細胞(約10×106細胞)を、雄性ヌードマウスの右側腹部中に注射した。腫瘍が約150mm3の体積に達した時に、1群当たり7匹または8匹のマウスを有する4つの群にマウスを無作為に分け、下記に示されている通りに処置した。腫瘍体積を1週当たり2回測定し、Wが腫瘍幅であり、Lが腫瘍長さである式:腫瘍体積(V)=(L×W×W)÷2を使用して概算した。
1.群1は、マウスに毎日ビヒクル(0.5%CMC-Na/カルボキシメチルセルロースナトリウム、i.p.)を3週間投与した対照群であった;
2.群2は、マウスに毎日化合物1(2.0mg/kg、i.p.)を3週間投与した試験群であった;
3.群3は、マウスに毎日化合物2(2.0mg/kg、i.p.)を3週間投与した試験群であった;
4.群4は、マウスに毎日レンバチニブ(5.0mg/kg、経口)を3週間投与した陽性対照群であった。
【0462】
処置曲線の腫瘍成長-時間は、
図1に示されており、早くも処置の4日後に、トリプトリドコンジュゲート群(化合物1処置群についてはV=245mm
3および化合物2処置群については315mm
3)およびレンバチニブ群(V=381mm
3)の両方が、対照群(V=598mm
3)と比較した場合に腫瘍成長の有意な減少を示したことを示している。有意な腫瘍成長阻害は、実験の終わりまで続いた。処置の終わりまでに、対照群およびレンバチニブ群の平均腫瘍体積は、処置前のそれと比較した場合にそれぞれ最大15倍および9倍増加し、一方、トリプトリドコンジュゲート処置群の平均腫瘍体積は、処置の前のものと比較した場合にそれぞれ最大2.0倍および2.7倍だけ増加した。処置群の腫瘍阻害率は、
図2に示されている21日の処置後の平均腫瘍重量に基づき、化合物1処置群については88.3%、化合物2処置群については84.4%、およびレンバチニブ処置群については42.3%であった。
【0463】
HepG-2 HCC動物モデル
【0464】
固形腫瘍に対しての、新規なトリプトリドコンジュゲートの抗腫瘍効果を評価するため、HepG-2細胞(約10×106細胞)を雄性ヌードマウスの右側腹部中に注射した。腫瘍が約150mm3の体積に達した時に、1群当たり8匹のマウスを有する5つの群にマウスを無作為に分け、下記に示されている通りに処置した。腫瘍体積を1週当たり2回測定し、Wが腫瘍幅であり、Lが腫瘍長さである式:腫瘍体積(V)=(L×W×W)÷2を使用することによって概算した。
1.群1は、マウスにビヒクル(i.p.ブライン)を4週間毎日投与した対照である;
2.群2において、マウスにコンジュゲート4(2.0mg/kg、i.p.)を4週間毎日投与した;
3.群3において、マウスにコンジュゲート8(6.0mg/kg、i.p.)を4週間毎日投与した;
4.群4において、マウスにコンジュゲート9(6.0mg/kg、i.p.)を4週間毎日投与した;
5.群5において、マウスにコンジュゲート10(6.0mg/kg、i.p.)を4週間毎日投与した;
【0465】
処置曲線の腫瘍成長-時間は、
図3に示されており、トリプトリドコンジュゲートでの4週の処置後、マウスにおける腫瘍が縮小し始めたことを示している。28日の処置後、ビヒクル群における腫瘍サイズは、17.72倍に増加し、一方、トリプトリドコンジュゲート(化合物/コンジュゲート4、8、9および10それぞれ)で処置された全てのマウスにおける腫瘍サイズは、徐々に縮小されて消えた(
図3)。処置曲線のマウス体重変化-時間は、
図4に示されており、トリプトリドコンジュゲートがビヒクルと比較してマウスに対して有意なシステム毒性を有していないことを示している。
【0466】
ある特定の実施形態が例示され、記載されている一方で、以下の請求項に定義されている通り、それのより広い態様における技術から逸脱することなく、当技術分野における通常の技術者に従って、変化および修飾がそこでなされることができることが理解されるべきである。
【0467】
本明細書において例示的に記載されている実施形態は、適当には、本明細書に具体的に開示されていない任意の要素(単数)または要素(複数)、限定(単数)または限定(複数)の非存在下で実践することができる。したがって、例えば、「含むこと」、「含めること」、「含有すること」などという用語は、拡張的におよび限定せずに読まれるべきである。追加として、本明細書において用いられる用語および表現は、記載の用語として使用されており、限定の用語として使用されておらず、こうした用語および表現の使用において、示されているとともに記載されている特色のいかなる均等物またはその一部を除外する意図はないが、請求されている技術の範疇内で様々な修飾が可能であると認識される。追加として、「から必須になること」という成句は、具体的に列挙されているような要素、ならびに請求されている技術の基本的および新規な特徴に実質的に影響しないような追加の要素を含むと理解される。「からなること」という成句は、特定されていないいずれの要素も除外する。
【0468】
本開示は、この出願に記載されている特別な実施形態に関して限定するものではない。多くの修飾および変動が、当業者に明らかである通り、それの趣旨および範疇から逸脱することなくなされ得る。本開示の範疇内の機能的に均等の方法および組成物は、本明細書において列挙されているものに加えて、前述の説明から当業者に明らかである。こうした修飾および変動は、添付の請求項の範疇内に入ると意図される。本開示は、こうした請求項が権利を与えられている均等物の全範疇とともに、添付の請求項の用語によってのみ限定されるべきである。この開示は、当然変動することができる特別な方法、試薬、化合物、または組成物に限定されないと理解されるべきである。本明細書において使用されている用語法は、その上、特別な実施形態のみを記載するという目的のためであり、限定していると意図されないと理解されるべきである。
【0469】
加えて、本開示の特色または態様がマーカッシュ群の観点から記載されている場合、当業者は、本開示がその上、それによって、マーカッシュグループの任意の個々のメンバーまたはサブグループのメンバーの観点から記載されていると認識されよう。
【0470】
当業者によって理解される通り、任意および全ての目的で、特に、書面記載を提供するという点から、本明細書に開示されている全ての範囲は、任意および全ての可能なサブ範囲およびそのサブ範囲の組合せも包含する。任意の列記されている範囲は、同じ範囲が少なくとも等しい半分、3分の1、4分の1、5分の1、10分の1などに分けられるのを十分に記載するとともに可能にするとして容易に認識することができる。非限定的な例として、本明細書において考察されている各範囲は、下3分の1、中3分の1、および上3分の1などに容易に分けることができる。その上当業者によって理解される通り、全ての言語、例えば、「最大」、「少なくとも」、「超」、「未満」などは、列挙されている数を含み、上記で考察されている通りのサブ範囲に引き続いて分けることができる範囲を指す。最終的に、当業者によって理解されている通り、範囲は、各個々のメンバーを含む。
【0471】
この明細書において参照されている全ての公報、特許出願、発行特許、および他の文献は、各個々の公報、特許出願、発行特許、または他の文献が、参照によりそれ全体で組み込まれると具体的におよび個々に示されているかのように、参照により本明細書に組み込まれる。参照により組み込まれるテキストに含有される定義は、それらがこの開示における定義と矛盾する限りにおいて除外される。
【0472】
他の実施形態は、以下の請求項において説明されている。
【国際調査報告】