(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-07
(54)【発明の名称】滅菌回路モニタリングのためのモジュール式検出システムおよび滅菌材料回路をモニタリングするための方法
(51)【国際特許分類】
A61B 34/20 20160101AFI20230831BHJP
A61B 90/98 20160101ALI20230831BHJP
【FI】
A61B34/20
A61B90/98
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023519097
(86)(22)【出願日】2021-09-20
(85)【翻訳文提出日】2023-05-24
(86)【国際出願番号】 EP2021075773
(87)【国際公開番号】W WO2022063718
(87)【国際公開日】2022-03-31
(31)【優先権主張番号】102020125114.9
(32)【優先日】2020-09-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】502154016
【氏名又は名称】アエスキュラップ アーゲー
【住所又は居所原語表記】Am Aesculap-Platz, 78532 Tuttlingen Germany
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】フレデリク レンツェンヒューバー
(72)【発明者】
【氏名】ルーカス ベーラー
(72)【発明者】
【氏名】ダニオル マテウス
(72)【発明者】
【氏名】ローランド-アロイス ヒューゲル
(72)【発明者】
【氏名】ステファニー ウーバー
(72)【発明者】
【氏名】ラルフ プフィステル
(57)【要約】
本発明は、滅菌回路内で滅菌材料(2)を検出し、モニタリングし、追跡するために、ストレーナバスケット(1)に挿入するためのモジュール式検出システムに関し、モジュール式検出システムは、ストレーナバスケット(2)内に直接挿入またはベースプレート(4)上に配置することができるストレーナバスケットインサート(3)として提供され、そのように設計され、以下の個別におよび任意選択で電気的に結合可能なモジュールを有する、すなわち、中央電子ユニット(5)と、滅菌材料(2)内のトランスポンダを読み取るための少なくとも1つのアンテナシステム(8)が各ケースにおいて設けられ、それと共に設計される、滅菌材料(2)を保持するための所定数の保持器システム(7)を取り付ける、および/または接続するための規定された、または自由に選択可能な数のスロット(6)と、スロット(6)および/または保持システム(7)を互いに、および/または中央電子ユニット(5)に電気的に接続するために提供され、そのように設計された好ましく規定された数の導電トラック(9)とを有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
滅菌サイクル内で、滅菌物(2)、とりわけ外科用器具および/またはモータシステムおよび/または医療品を検出し、モニタリングし、追跡するために、シーブバスケット(1)に挿入するためのモジュール式検出システムであって、前記モジュール式検出システムは、前記シーブバスケット(1)内に直接挿入またはベースプレート(4)上に配置することができるシーブバスケットインサート(3)として提供され、そのように構成されており、個別におよび任意選択で電気的に結合可能なモジュールを備え、
前記モジュールは、
少なくとも1つのセンサ、エネルギー蓄積ユニット(17)、データ処理ユニット(18)、通信ユニット(19)、および好ましくはNFCを介する読み取りおよび書き込みユニット(20)を備えて好ましくは構成される中央電子ユニット(5)と、
滅菌物(2)を保持するように提供され、そのように構成され、各々が、前記滅菌物(2)の好ましくはNFCトランスポンダであるトランスポンダを読み取るための少なくとも1つのアンテナシステム(8)を備える、所定数の保持器システム(7)を接続および/または結合するための規定された数または自由に選択可能な数のスロット(6)と、
好ましくは固定された数の導電トラック(9)、とりわけデータラインおよびアンテナラインおよび/または接続部であって、前記スロット(6)および/または前記保持器システム(7)を互いに電気的に接続する、および/または前記中央電気電子ユニット(5)に電気的に接続するように設けられ、そのように構成された、前記固定された数の導電トラック(9)と、
を備えるモジュール式検出システム。
【請求項2】
前記中央電子ユニット(5)において、少なくとも1つの分配モジュール(10)が、前記それぞれのアンテナシステム(8)を介して少なくとも2つの保持器システム(7)を駆動するように提供され、そのように構成されることを特徴とする、請求項1に記載のモジュール式検出システム。
【請求項3】
複数の分散モジュール(10)が、前記少なくとも1つのそれぞれのアンテナシステム(8)上に置かれている前記滅菌物(2)を読み取るために、前記それぞれの分配モジュール(10)を順番に駆動し、これにより前記少なくとも1つのそれぞれのアンテナシステム(8)の間で切り替わるために、それらが前記中央電子ユニット(5)と順番に接続される/接続可能であるような方法で提供され、そのように構成されることを特徴とする、請求項1または2に記載のモジュール式検出システム。
【請求項4】
前記所定数の保持器システム(7)の前記少なくとも1つのそれぞれのアンテナシステム(8)は、NFCアンテナとして提供され、そのように構成されることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のモジュール式検出システム。
【請求項5】
前記所定数の保持器システム(7)は各々、データを検出し一時的に記憶するためのセンサシステム(11)が設けられ、それと共に構成されており、前記センサシステム(11)は、少なくとも1つのセンサ、データ処理ユニット、一時メモリおよび再充電可能エネルギー蓄積ユニットを有することを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載のモジュール式検出システム。
【請求項6】
前記中央電子ユニット(5)は、データを検出し一時的に記憶するように提供され、そのように構成されており、前記所定数の保持器システム(7)の前記センサシステム(11)と、および/または前記所定数の保持器システム(7)内に保持される前記滅菌物(2)と通信していることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載のモジュール式検出システム。
【請求項7】
前記データ処理ユニット(18)は、データを検出し、前記所定数の保持器システム(7)および/または前記所定数の保持器システム(7)によって保持される前記滅菌物(2)に書き込むように提供され、そのように適合されることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載のモジュール式検出システム。
【請求項8】
前記モジュール式検出システムは、少なくとも1つの別のモジュール式検出システムと通信し、データを交換するように提供され、そのように適合されることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載のモジュール式検出システム。
【請求項9】
前記中央電子ユニット(5)は、前記少なくとも1つの分散モジュール(10)を介して、前記好ましくは固定された数の保持器システム(7)の前記少なくとも1つのそれぞれのアンテナシステム(8)を読み取り、前記受け取ったデータおよび/または情報を、好ましくはスマートフォンおよび/またはアプリケーションおよび/または制御デバイスなどの外部ユニット(12)に伝送するように提供され、そのように構成されており、前記外部ユニットは、前記受け取ったデータおよび/または情報、好ましくは品目番号、シリアル番号、アンテナの場所、処理サイクルに関する位置および/または情報を視覚的に出力するように提供され、そのように構成されていることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載のモジュール式検出システム。
【請求項10】
滅菌物(2)、とりわけ外科用器具および/またはモータシステムおよび/または医療品を保持するための保持器システム(7)であって、前記保持器システム(7)は、プロセスステップを自律式に検出するためのセンサシステム(11)を備え、前記保持器システム(7)は、請求項1から9のいずれか一項に記載のモジュール式検出システムに接続されるように提供され、そのように構成されることを特徴とする、保持器システム(7)。
【請求項11】
滅菌サイクル内で、滅菌物(2)、とりわけ外科用器具および/またはモータシステムおよび/または医療品をモニタリングし追跡するためのシーブバスケットシステムであって、第1の少なくとも1つの別のシーブバスケット(1)は、請求項1から7のいずれか一項に記載のモジュール式検出システムがその各々に挿入される/挿入可能である積み重ね方式/積み重ね可能な方式で提供され構成され、
前記第1のシーブバスケット(1)の前記モジュール式検出システムのみが、前記中央電子ユニット(5)であって、好ましくは別の分配モジュール(10)を介して、前記中央電子ユニット(5)のモジュールなしで前記少なくとも1つの別のシーブバスケット(1)の前記モジュール式検出システムに接続される/接続可能である前記中央電子ユニット(5)を備えることを特徴とするシーブバスケットシステム。
【請求項12】
請求項1から9のいずれか一項に記載の少なくとも1つのモジュール式検出システムで滅菌物サイクルをモニタリングするための方法であって、以下のステップ、すなわち、
少なくとも1つの保持器システム(7)のプロセスステップおよび/またはセンサ値を検出し、一時的に記憶するステップと、
少なくとも1つのデータおよびアンテナインターフェースを介して前記少なくとも1つの保持器システム(7)を前記モジュール式検出システムの前記中央電子ユニット(5)に接続/結合するステップと、
前記少なくとも1つの保持器システム(7)のデータ、とりわけ前記プロセスステップおよび前記センサ値を前記モジュール式検出システムの前記中央処理ユニット(5)に、とりわけそのデータ処理ユニット(18)に伝送するステップと、
前記エネルギー蓄積ユニットを充電するステップと、
前記モジュール式検出システムの前記データ処理ユニット(18)において前記データを分析し評価するステップと、
前記少なくとも1つの接続された/結合された保持器システム(7)に関して記憶されたリストと照合するために器具IDを読み取るステップと、
否定的な照合結果の場合、情報を出力するステップと、を含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、滅菌物を検出しモニタリングし追跡するために、シーブバスケットに挿入するためのモジュール式検出システム、保持器システム、シーブバスケットシステム、ならびに少なくとも1つのモジュール式検出システムを備える滅菌物サイクルをモニタリングするための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
滅菌物のモニタリングおよび追跡可能性のために、医療用/外科用器具、および/または、装置/デバイス、および/または、モータシステム、および/または、医療品が全ての再処理プロセスを無事に受けたか否か、また全ての必要なメンテナンスステップが行われたか否かを判定することが可能であるべきである。センサは専らより大きな滅菌物に収容される場合があり、それ故、とりわけ医療用/外科用器具に関してモニタリングの実現性が全く生じないという問題が起こる。別の問題は、この目的のために特別に設計されていないシーブバスケット内において行われるスマート保持器システムの接続、すなわちセンサ電子機器を備えたホルダの接続である。
【0003】
現在のタイプの保持器デバイスは、いくつかある中でも、一般にモータ、ハンドピース、外科用器具および医療品を清浄し保持するために提供される。保持器は、医療用清浄設備内の保持器、とりわけ滅菌装置、清浄および消毒設備(WD、洗浄設備)などに配置された医療品と共に配置される/使用される/利用される。加えて、保持器は、滅菌容器または柔軟な包装と一緒に使用され、これらの中に配置されることで、医療品の滅菌後、医療品の新たな汚染が効果的に阻止されることが保証することも可能である。
【0004】
従来技術は、センサ、通信モジュールおよびデータ処理ユニットを備えた医療用モータシステムのための保持器システムを記載している。この文脈では、US2008/142605A1は、滅菌可能な材料のマットを備える、医療デバイスのための保管場所、および/または、搬送容器、ならびにワイヤレスに読み取ることができ、保管場所に保管された、および/または、搬送された医療デバイスおよび搬送容器の特徴的パラメータに関する電子情報を記憶するためのマーキング要素を備えるマーキングデバイスを示している。ここでは、RFIDタグが、例えば、滅菌プロセス、滅菌時間、および/または、保管場所に収容された医療デバイス、および/または、搬送容器の特徴的な他のパラメータに関する情報が記憶されるマーキング要素として使用される。
【0005】
DE102011050333A1は、これを利用して滅菌容器の内容物を容易にかつ確実に特定することができ、滅菌容器内または滅菌容器上に配置するための容器の内容物のセンサデバイスを備える外科用容器検出システムであって、この場合、容器の内容物のセンサデバイスは、運搬台と、その識別のために滅菌容器内に保管された商品に配置された、またはそこに形成された識別要素を検出するために運搬台に配置された、またはそこに形成された少なくとも1つのセンサとを備える、外科用容器検出システムに関する。
【0006】
EP2416298A4は、各要素の状況および各要素の動作記録を維持するために、可搬式容器内の1つまたは複数の容器からの工具、武器、宝石、外科用器具などの物品の取り出しおよび返却を自動的にモニタするためにRFID技術を使用する可搬式の容器の在庫制御システムを開示する。
【0007】
EP2914195B1は、その分配および滅菌中に外科用デバイスの追跡を可能にするRFIDタグを使用する外科用デバイス/器具のマーキングおよび追跡のための種々のシステムおよび方法に関する。一実施形態では、システムは、複数の外科用デバイスを保持するように構成されたトレイを含み、トレイには、トレイに関する情報、および中に据えられた外科用デバイスの各々に関する情報を含む、および/または、それらの情報へのアクセスを容易にする上位RFIDタグが取り付けられる。器具トレイの中に据えられた外科用デバイスの各々は、外科用デバイスに関する情報を含む、および/または、そのような情報へのアクセスを容易にする、そこに取り付けられた上位RFIDタグを有してよい。
【0008】
WO2009/003231A1は、滅菌プロセスに耐えることができるRFIDタグが備わった物品を保持するための容器を有する、滅菌を受けている物品を識別するためのシステムを記載する。容器は、1つまたは複数の内部アンテナを有する。システムはまた、容器の内部アンテナを介して物品のタグを問い合わせるための容器呼掛け器/呼掛けデバイスも含んでおり、この場合、呼掛け器/呼掛けデバイスは、容器に取り外し可能に結合される。
【0009】
DE102015108264A1は、滅菌容器内に配置するために容器内容物センサ手段を有する外科用または医療用容器の内容物検出システムを記載しており、この場合、容器内容物センサ手段は、運搬台と、その識別のために滅菌容器内に保管された物品上に配設または形成された少なくとも1つの識別要素を検出するために、運搬台上に配設または形成された少なくとも1つのセンサを備える。運搬台上に配置された運搬台モジュールは、少なくとも1つの検出された識別要素を検出するための検出デバイスを有し、検出された識別要素によって識別された物品に関する情報を滅菌容器の外に無線伝送するように構成される。
【0010】
従来技術より既に知られている保持器システムにはいくつかの欠点がある。一方で、個々の保持器システムは互いに通信することができないため、各保持器システムは、完全なセンサおよび通信電子機器ならびに独立したアンテナを必要とし、他方で、制御ユニット/電子ユニットが各保持器システムについて必要とされる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
したがって、本開示の目的は、従来技術の欠点をなくす、または少なくとも従来技術の欠点を改善するシステムを提供することである。さらに、本発明の目的は、とりわけ多くの数のユニットがある場合、製造コストを下げることである。
【0012】
この目的は、特許請求項1の機構を備えたモジュール式検出システムによって、あるいは少なくとも1つのそのようなモジュール式検出システムを備えた保持器システムまたはシーブバスケットシステムによって、あるいは、少なくとも1つのそのようなモジュール式検出システムで滅菌物サイクルをモニタリングするための方法によって解決される。本発明の有利な実施形態およびさらなる展開は、従属請求項の主題である。
【課題を解決するための手段】
【0013】
したがって、本開示は、滅菌サイクル内で、滅菌物、とりわけ外科用器具、および/または、モータシステム、および/または、医療品を検出し、モニタリングし、追跡するために、シーブバスケットに挿入するためのモジュール式検出システムに関する。モジュール式検出システムは、シーブバスケットインサートとして提供され、そのように構成されており、これは、シーブバスケットに直接挿入またはベースプレート上に配置することができる。モジュール式検出システムは、個別におよび任意選択で電気的に結合することができる以下のモジュールが設けられ、それと共に構成されている。すなわち、とりわけ少なくとも1つのセンサ、エネルギー蓄積ユニット、データ処理ユニットおよび好ましくはNFCを介する書き込みおよび読み取りユニットを備えて構成される中央電子ユニットと、滅菌物を保持するように提供され、そのように構成され、各々が、滅菌物の好ましくはNFCトランスポンダであるトランスポンダを読み取るための少なくとも1つのアンテナシステムを備える(事前に決められた)数の保持器システムを接続および/または結合するための(規定された)数のスロットと、(固定された)数の導電トラック、とりわけデータラインおよびアンテナライン、および/または、接続部であって、スロット、および/または、保持器システムを互いに電気的に接続する、および/または、中央電気電子ユニットに電気的に接続するように設けられ、そのように構成された(固定された)数の導電トラックとを備える。
【0014】
換言すると、本開示は、滅菌サイクルのためにシーブバスケットに挿入するように準備された滅菌物のモジュール式検出システムであって、以下の個別におよび任意選択で電気的に結合可能なモジュールを備えている。すなわち、中央電子ユニットと、電子ユニットに接続可能であり、いくつかの自由接続端子/スロットを有する電気ライン組立体と、いくつかの、好ましくは様々に寸法が決められた、滅菌物を個別に保持するための滅菌物保持器/支持体であって、各々に、自由接続端子と適合可能な少なくとも1つの接続部および少なくとも1つのアンテナユニットとが備わっており、この場合、少なくとも1つのアンテナユニットは、滅菌保持器/支持体の内部ライン/導電トラックを介して少なくとも1つの接続部に電気的に接続される、いくつかの滅菌物保持器/支持体とを備える滅菌物のモジュール式検出システムに関する。
【0015】
一般に、本開示は、多数のアンテナシステムの中央電子ユニットへのモジュール式接続を実現する。ここで、検出システム全体は、シーブバスケットのインサートとして機能するように構成され、そこに直接装着され得るか、または取り外し可能なインサートを介して実施され得るかのいずれかである。そのようなインサート、またはそれぞれに、データラインおよびアンテナラインおよび個々の保持器システムを備えたベースプレートの使用の1つの利点は、特別に適合されたプリント回路基板の製造が必要ないことである。
【0016】
換言すると、中央電子ユニット/制御ユニットのモジュールは、好ましくは、エネルギー源、好ましくは再充電可能なエネルギー蓄積デバイス、データ処理ユニット、通信モジュール、好ましくはBluetooth(登録商標)またはWiFi(登録商標)通信モジュール、または他の無線技術、および任意選択で書き込み機能を備えたRFIDリーダまたは好ましくはNFCリーダを有する。導電トラックのモジュール、好ましくはデータ接続部およびアンテナ接続部は好ましくは、中央電子ユニットのデータ接続ユニットおよびアンテナインターフェースに接続された/接続可能な固定された数の導電トラックを有する。個々の導電トラックは、少なくとも1つの保持器システムを受け入れるために設けられるスロットを形成する好ましくは固定された数の接点において終端する。個々の保持器システムのモジュールは、様々な滅菌物、とりわけ器具および/またはモータシステムおよび/または医療品に適合される保持器を意味し、好ましくはエネルギー蓄積デバイスおよび簡素なデータ処理ユニットを備えた簡素なセンサシステムを有するように理解される。さらに、少なくとも1つの保持器システムは、少なくとも1つのデータおよびアンテナインターフェースを有する。個々の滅菌物に設けられるRFIDまたは好ましくはNFCトランスポンダを読み取るために、少なくとも1つの保持器システムは、アンテナシステムを有し、これは、1つまたは複数のアンテナを有し、アンテナは、直接または(別の)マルチプレクサを介してのいずれかで中央電子ユニットに接続されている。
【0017】
したがって、多数のアンテナシステムを単一の/厳密に1つの中央制御ユニット/電子ユニットに接続することができるシステムを提供することが可能である。よって、個々の保持器/支持体システムは、最小限の電子機器を備えるだけでよい。最小限の電子機器とは、保持器システムに、簡素なセンサ、とりわけ温度センサ、圧力センサ、湿度センサ、振動センサ、傾斜センサ、動作センサおよびPH値センサ、ならびに再充電可能なエネルギー源/エネルギー蓄積ユニットが備わっていることを意味する。これは、プロセスステップ、とりわけ滅菌プロセスステップ、滅菌時間および他の滅菌物サイクルパラメータが検出され、センサ値が一時的に記憶されることを可能にする。ここで、可能であれば、滅菌物サイクルの完全なモニタリングが本開示の目的である。したがって、データを検出し、一時的に記憶することを可能にするように提供され、そのように構成されている、1つの器具保持器または複数の器具保持器内での基本的なセンサシステムの実装が有利である。完全な滅菌サイクルは、これに限定するものではないが以下の段階/プロセスステップを含む。すなわち、超音波清浄または手動の事前の清浄、WD(洗浄装置-消毒装置)内での清浄、メンテナンス(例えばオイル噴霧)および滅菌を含む。
【0018】
中央電子ユニットにおいて、少なくとも1つの分配モジュール/マルチプレクサが、それぞれのアンテナシステムを介して少なくとも2つの保持器システムを駆動するように提供され、そのように構成されており、各分配モジュールは、アナログ入力およびデジタル入力を介して通信するように構成されることが実現される。分配モジュールまたはマルチプレクサは、いくつかの入力信号から選択し、それらを出力に渡すのに使用することができる、アナログおよびデジタル電子機器における選択回路である。これは、多数のアンテナシステムを可能にし、各アンテナシステムは、中央電子ユニットに接続され、中央電子ユニットと通信するために1つまたは複数のアンテナを有してよい。分配モジュールは、アンテナインターフェースを有し、よって、中央電子ユニットと、アンテナ接続部およびデータ接続部との間、あるいは1つの保持器システムまたは複数の保持器システムの接続されたアンテナまたはアンテナシステムを備えた導電トラックとの間の接点/接続部を表す。そのような分配モジュールを使用することによって、シーブバスケット内に多くの数のラインを収容する必要なく、多くの数のアンテナを駆動することができる。
【0019】
さらに、多数の分配モジュールが、少なくとも1つのそれぞれのアンテナシステム上に置かれている滅菌物を読み取るために、それぞれの分配モジュールを順番に制御し、これにより少なくとも1つのそれぞれのアンテナシステムの間で切り替わるために、それらが中央電子ユニットと順番に接続される/接続可能であるような方法で提供され、そのように構成される場合が好ましい。
【0020】
好ましくは、所定数の保持器システムの少なくとも1つのそれぞれのアンテナシステムは、NFCアンテナとして提供され、そのように構成される。NFCアンテナの使用は、滅菌物がアンテナに直接近接することが必須であり、よって、誤差率または間違った在庫調査が恐らく低下する/少なくなるという利点を有する。代替として、RFIDアンテナの使用も可能である。
【0021】
本発明の有利な一実施形態では、所定数の保持器システムに関して、各々がデータ検出し、データを一時的に記憶するためのセンサシステムが設けられ、それと共に構成されており、センサシステムは、少なくとも1つのセンサ、データ処理ユニット、通信ユニット、一時メモリおよび再充電可能エネルギー蓄積ユニットを有する。一時メモリは、限定された期間に亘ってデータ/情報または同様のものを記憶するメモリであり、これらのデータは同一のまたは別のプログラムによってさらに処理される。この場合には、センサシステムによって検出されたプロセスステップおよびセンサ値は、一時的に記憶され、それぞれの保持器システムが、中央電子ユニットに接続されるとすぐに中央電子ユニットに伝送される。データ交換と平行して、好ましくは、エネルギー蓄積ユニットを充電することが行われる。
【0022】
中央電子ユニットは、データを検出し一時的に記憶するように提供され、そのように構成されており、所定数の保持器システムのセンサシステムと、および/または所定数の保持器システム内に保持される滅菌物と通信可能に接続していることが好ましい。
【0023】
データ処理ユニットは、データを検出し、所定数の保持器システムおよび/または所定数の保持器システムによって保持される滅菌物に書き込むように提供され、そのように適合される場合に有利である。
【0024】
換言すると、データ処理ユニットは、例えば環境を介して検出される、特定された清浄情報/データを保持器デバイスのデータメモリに、または保持器システムによって保持される滅菌物のRFIDタグにそれぞれ書き込み、一時的に記憶することができる。したがって、データ処理ユニットとの通信接続が生じ、データ処理ユニットは内部データメモリを有するため、データ処理ユニットは、出力信号を処理した後、滅菌物サイクルのサイクル情報を保持器デバイスまたは滅菌物の内部データメモリにそれぞれ書き込むことができる。これは、電子ユニットが、例えば、このデータに関する対応する保持器デバイスまたは滅菌物が利用できない場合、データを一時的に記憶するためのバッファ/一時メモリとして提供されるという利点を有する。検出システムは、その後、所定の時間内のある時点で、対応する保持器デバイスまたは対応する滅菌物が再び利用可能な時に、対応する保持器デバイスまたは対応する滅菌物にデータを書き込むことが可能になる。この方法において、永久的なネットワーク接続またはクラウド解決策からそれぞれ逸脱することが可能である。
【0025】
要約すると、保持システム内での1つのそれぞれのセンサシステムの使用は、電子ユニット全体を接続する必要なく、プロセスステップを検出することを可能にする。これは、個々の清浄も可能であるという利点を有する。
【0026】
有利には、モジュール式検出システムは、少なくとも1つの別のモジュール式検出システムと通信してデータを交換するように提供され、そのように構成されていることも実現される。この方法において、各々が、中央電子ユニットを備え、これらの中央電子ユニットを介して互いに通信し、互いとデータを交換する少なくとも2つの独立したモジュール式検出システムが可能である。これは、好ましくは、専有プロトコルを介して任意選択の何らかの無線技術を介して行われる。よって、モジュール式検出システムの全メッシュ/ネットワークまたはモジュール式検出システムのそれぞれの電子ユニットは、それぞれがいわゆる独立カンパニーメッシュ/ネットワークを構築することができ、これは、完全な情報透明度を提供する。専有プロトコルは、権利および再利用の可能性および継続した使用ならびにユーザおよび第三者による変更および適合を厳しく制限するプロトコルである。
【0027】
さらに、中央電子ユニットが、少なくとも1つの分配モジュール/マルチプレクサを介して、固定された数の保持器システムの少なくとも1つのそれぞれのアンテナシステムを読み取り、受け取ったデータおよび/または情報を、好ましくはスマートフォンおよび/またはアプリケーションおよび/または制御デバイスなどの外部ユニットに伝送するように提供され、そのように構成されることが好ましく、外部ユニットは、受け取ったデータおよび/または情報、好ましくは品目番号、シリアル番号、アンテナの場所、位置および/または処理サイクルを視覚的に出力するように提供され、そのように構成されている。
【0028】
さらに、装着された電子機器が、温度、洗浄剤に対して、とりわけ湿気およびアルカリ洗浄剤に対して保護される場合に有利である。ここで、滅菌装置内でおよそ10分間130℃を超える高温相を克服するための絶縁体/隔離体を備える簡素なハウジングが基本である。そのような保護は、ハウジング内の厚い絶縁層ならびに電子機器自体にあるコーティングによって達成することができる。電子機器のカプセル封入も考えられる。
【0029】
さらに、本発明は、滅菌物、とりわけ外科用器具および/またはモータシステムおよび/または医療品を保持するための保持器システムに関する。この点において、保持器システムは、プロセスステップを自立式に検出するためのセンサシステムを備えることが実現され、この場合、保持器システムは、前述の態様の1つによるモジュール式検出システムに接続されるように提供され、そのように構成される。
【0030】
さらに、換言すると、器具およびモータシステムのための種々の保持器システムを、シーブバスケット用のこのインサート上に配置することができ、これらは、既存のインターフェースに接続されている。これらの保持器システムは、医療品/滅菌物上のNFCトランスポンダを読み取ることができる実装されたNFCアンテナを有する。さらに、保持器システムの各々にセンサユニット/センサシステムが存在し、これは、センサ、データ処理ユニット、一時メモリおよび再充電可能エネルギー蓄積デバイスを有する。2つ以上のアンテナが使用される場合、中央電子ユニットは、少なくとも1つのマルチプレクサも包含する。
【0031】
さらに、本発明は、完全な滅菌物サイクル内で、滅菌物、とりわけ外科用器具および/またはモータシステムおよび/または医療品をモニタリングし追跡するためのシーブバスケットシステムに関する。したがって、第1の少なくとも1つの別のシーブバスケットは、前述の態様の1つによるモジュール式検出システムがその各々に挿入される/挿入可能である積み重ね方式/積み重ね可能な方式で提供され、そのように構成されることが好ましく、この場合、第1のシーブバスケットのモジュール式検出システムのみが中央電子ユニットを備え、これは、好ましくは別の分配モジュール/マルチプレクサを介して、中央電子ユニットのモジュールなしで少なくとも1つの別のシーブバスケットのモジュール式検出システムに接続される/接続可能である。
【0032】
換言すると、いくつかのシーブ/シーブバスケットは、複合的な方式で常に一緒に提供されており、積み重ねることができる。ここで、しかしながら第1のシーブバスケットのみが、メインシーブとも呼ばれ、中央電子ユニットを包含することが実現される。他のシーブ/シーブバスケットへの接続およびそれぞれのアンテナまたはアンテナシステムへの接続はその後、接点/インターフェースおよび分配モジュールを介して確立することができる。
【0033】
さらに、本発明は、前述の態様の1つによる少なくとも1つのモジュール式検出システムを使用して滅菌物サイクルをモニタリングするための方法であって、以下のステップ、すなわち、少なくとも1つの保持器システムのプロセスステップおよび/またはセンサ値を検出し、一時的に記憶するステップと、少なくとも1つのデータおよびアンテナインターフェースを介して少なくとも1つの保持器システムをモジュール式検出システムの中央電子ユニットに接続/結合するステップと、少なくとも1つの保持器システムのデータ、とりわけプロセスステップおよびセンサ値をモジュール式検出システムのデータ処理ユニットに伝送するステップと、エネルギー蓄積デバイスを充電するステップと、モジュール式検出システムのデータ処理ユニットにおいてデータを分析し評価するステップと、少なくとも1つの接続された/結合された保持器システムに関して記憶されたリストと照合するために器具IDを読み取るステップと、否定的な照合結果の場合、情報を出力するステップと、を含む方法に関する。
【0034】
換言すると、少なくとも1つの保持器システムが中央電子ユニットに接続されると、収集されたデータが伝送され、エネルギー蓄積デバイスが充電される。その後、データは有効なデータ処理ユニットでさらに分析され評価される。ここで、別の目的は、正確な器具の配置をチェックすることである。これは、保持器システム内の個々の器具の配置または保持器システムをそれぞれ読み取ることによって行われる。
【0035】
要約すると、本発明は、センサ、エネルギー蓄積デバイス、通信モジュールおよびNFC書き込み/読み取りユニットを有する中央電子ユニットを有する、シーブバスケットのためのインサートに関する。さらに、インサートは、規定された数のスロットにつながるデータ接続部およびアンテナ接続部を有し、各々がNFCアンテナを有するインテリジェント/スマート保持器システムが選択的にそこに接続される。加えて、個々の保持器システムは、データを一時的に記憶しこれを渡すことができる簡素なセンサユニットを有する。よって、シーブ/シーブバスケットおよびその滅菌物/製品は、リアルタイムで在庫調査することができ、リアルタイムの認識を通して相互に影響しあう。シリアル番号および耐用寿命に関して対応する滅菌物/製品をユーザにすぐに報告することができる。滅菌物/製品の取り出しはこうして検出され、それに応じてログされる/記録される。
【0036】
システムは、既存のセンサを使用して、環境をモニタし、超音波清浄、WDにおける清浄、オイル噴霧などのメンテナンスまたは滅菌が行われているか否かを自動的に検出する。この場合には、別のセンサシステムの範囲を拡大することが可能である。保持器システムがシーブバスケットから切り離された場合、保持器システムに装着されたセンサユニットは、データを記憶し、再度接続されてからデータをシーブバスケット内の中央電子ユニットに渡すことで、評価を行うことができる。さらに、器具が正しい保持器システム内に配置されているか否かをいつでもチェックし、リアルタイムでこれを行うことが可能である。この目的のために、滅菌物に装着されたトランスポンダが読み取られ、記憶されたリストと比較される。保持器システムは、装着されたデータ処理ユニットによって識別される。評価は、中央データ処理ユニットによって、またはBluetooth(登録商標)、WiFi(登録商標)または任意の他の無線規格を介してのいずれかで行うことができ、外部のコンピューティングユニットに送信され、評価することができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【
図1】本開示によるモジュール式検出システムを示す図である。
【
図2】本開示によるモジュール式検出システムの分解組立側面図である。
【
図3】本開示によるモジュール式検出システムの別の分解組立図である。
【
図4】ベースプレート上に配置された、本開示によるモジュール式検出モジュールを備えたシーブバスケットを示す図である。
【
図5】ベースプレート上に配置された、本開示によるモジュール式検出モジュールを示す図である。
【
図6】シーブバスケットに直接挿入された、本開示によるモジュール式検出モジュールを示す図である。
【
図7】本開示によるモジュール式検出モジュールを示す図である。
【
図8】本開示による、中央電子ユニットおよび導電トラックを備えるモジュール式検出モジュールを示す図である。
【
図9】本開示によるベースプレート上に配置された、中央電子ユニットおよび導電トラックで構成されたモジュール式検出モジュールを示す図である。
【
図10】本開示による中央電子ユニットおよび導電トラックで構成された、ベースプレート上に配置されたモジュール式検出モジュールの下面を示す図である。
【
図11】本開示によるアンテナを備えた保持器システムを示す図である。
【
図12】本開示によるアンテナおよび2つのアンテナ接続部を備えた保持器システムの下面を示す図である。
【
図13】本開示によるアンテナシステムを備えた保持器システムを示す図である。
【
図14】本開示によるアンテナシステムおよびアンテナ接続部を備えた保持器システムの下面を示す図である。
【
図15】本開示によるモジュール式検出モジュールのシステム構造を示す図である。
【
図16】本開示による分配モジュールを備えるモジュール式検出モジュールおよび少なくとも1つの外部ユニットの簡素なシステム構造を示す図である。
【
図17】本開示による多数の分配モジュールを備えるモジュール式検出モジュールの簡素なシステム構造を示す図である。
【
図18】各々が本開示による分配モジュールを有する、モジュール式検出モジュールの2つの簡素なシステム構造間の通信を示す図である。
【
図19】本開示による従来のネットワークと比較したメッシュネットワークを示す図である。
【
図20】本開示による滅菌装置における一例の温度および圧力曲線の図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
本開示の好ましい構成例が、添付の図面に基づいて以下に記載される。
【0039】
図1は、本開示の第1の構成例によるモジュール式検出システムを示す図である。
図1は、滅菌物2を検出しモニタリングし追跡するために、シーブバスケット1に挿入するためのモジュール式検出システムを示す。モジュール式検出システムは、ベースプレート4上に配置され、本発明の第2の構成例(
図5および
図6を参照)にしたがって、直接、または第1の構成例(
図1から
図4を参照)にしたがってシーブバスケット1に挿入可能であるシーブバスケットインサート3として提供され、そのように構成される。
図1は、中央電子ユニット5、規定された数のスロット6、所定数の保持器システム7(ここでは2つの保持器システム)および規定された数の導電トラック9を示す。
【0040】
図1では、好ましくはシーブバスケット1の底面領域と同じサイズおよび同じ形状を有するベースプレート4が、シーブバスケット1に挿入される/挿入可能であることが示されている。ベースプレート4上に中央電子ユニット5が配置され、これは、導電トラック9に接続され、導電トラックは、少なくとも1つのアンテナ接続部およびデータ接続部13を介して少なくとも1つのプレート形状/基板形状の保持器システム7に接続可能である/接続される。
図2および
図3は、
図1の対応する分解組立図を示し、
図4は、滅菌物2がない場合の
図1に実質的に対応する。よって
図2から
図4についてはさらに説明しない。
【0041】
図1は、
図8および
図9と併せて、中央電子ユニット5と接続している導電トラック9を示し、これは好ましくは、図面に示される導電トラック構造を有することが意図されている。導電トラック9bは、中央電子ユニット5に直接接続された導電トラック9aから直角に分岐することで実現される。各導電トラック9bは、アンテナ接続部およびデータ接続部13で終わり、この場合、少なくとも1つの別のアンテナ接続部およびデータ接続部13が導電トラック9bに設けられることがさらに好ましい。さらに、導電トラック9aから分岐する厳密に4つの導電トラック9bが設けられることが好ましく、この場合、これより少ない、またはこれより多い導電トラック9bが設けられる場合もある。
【0042】
図1は、
図11から
図14と関連して、スロット6に取り付けられた保持器システム7を示し、この場合、スロットは、保持器システム7に応じて必要な数のアンテナ接続部およびデータ接続部13によって画定される。現在の構成例にしたがって、2つの異なるように構成された保持器システム7がシーブバスケット1内に設けられ、この場合、各保持器システム7は、センサユニット11を備えるように構成され、そこでデータおよびセンサ値が検出され一時的に記憶され、これらは、中央電子ユニット5に接続した後、そこに伝送される。
【0043】
図11および
図12にしたがって、保持器システム7が設けられ、これは、アンテナで構成されるアンテナシステム8を備えて形成される。
【0044】
図11は、そのような基板様の保持器システム7の上面を示し、上面に、少なくとも1つの滅菌物支持構造(ベース/クランプ)15が形成/配置され、この中に、
図1にしたがって滅菌物2を挿入することができる。
図12は、そのような保持器システム7の下面を示し、そこには、いわゆる二重接続部と呼ばれる導電トラック9のアンテナ接続部およびデータ接続部13と適合可能なアンテナ接続部14が示される。これを介して、保持器システム7を、アンテナ接続部およびデータ接続部13と適合可能なアンテナ接続部14(
図12および
図14を参照)の導体構造に取り付けることができる、または締結することができる。
図14では、保持器システム7の下面に、アンテナ接続部14に加えて、ベースプレート4またはシーブバスケット1上にそれぞれ配置され、または好ましくは締結されるように意図されている支持手段16が各角に設けられることがさらに示されている。
【0045】
図13によると、保持器システム7には、3つのアンテナ8aを備えて形成されたアンテナシステム8が備わっている。保持器システム7は、センサユニット11も有し、これは、3つのアンテナ8aの各々に対処するために分配モジュール10(不図示)を備えて形成される。
【0046】
図5から
図7は、ベースプレート3がなく、それ以外は、上記に記載した第1の構成例の構造と基本的に一致する第2の構成例によるモジュール式検出モジュールを示す図である。繰り返しの説明はしたがって、ここでは省かれている。
【0047】
図9および
図10は、本開示による、中央電子ユニット5および導電トラック9で構成された、ベースプレート4上に配置されたモジュール式検出モジュールの頂部および底部を示す図である。
図10では、シーブバスケット1に挿入するため、および好ましくはシーブバスケット1内に締結するために、別の支持手段(スペーサ/掛けがね脚部/等)16がベースプレート4の下面に設けられるのをさらに示す。
【0048】
図15は、本開示によるモジュール式検出モジュールのシステム構造を示す図である。
図15では、エネルギー蓄積ユニット17、データ処理ユニット18、通信モジュール19および読み取りユニット20が内部に設けられる中央電子ユニット5が示される。中央電子ユニット5は、分配モジュール10を介して多数の保持器システム7に接続される。ここでは、第1の保持器システム7aは、センサシステム11aと、アンテナシステム8に接続される追加の分配モジュール10aとを有し、この場合アンテナシステム8は、多数のアンテナ8aで構成され、その各々は分配モジュール10aによって対処される。さらに、第2の保持器システム7bおよび第3の保持器システム7cが設けられ、各々がいくつかのアンテナ8bまたは8cを備えたアンテナシステムと、センサユニット11bまたは11cとをそれぞれ有し、第1の分配モジュール10によって各々対処される。保持器システム7ならびにアンテナシステムまたはアンテナ8の数は、モジュール方法において所望されるように拡張することができる。
【0049】
図16は、本開示による、分配モジュール10を備えるモジュール式検出モジュールおよび少なくとも1つの外部ユニット12の簡素なシステム構造を示す図である。ここで、中央電子ユニット5は、分配モジュール10を介してアンテナシステム8のそれぞれのアンテナ8aを制御し、それらを読み取る。この情報は、外部ユニット12にさらに通信される。示されるケースでは、外部ユニット12は、ディスプレイ24上に物品番号21、シリアル番号22、アンテナの場所23またはそれぞれの記憶場所に関する情報を視覚的に出力する、スマートフォン上のアプリケーションである。そのような処理サイクルなどのさらなるデータが、追加で表示される場合もある。二方向に作用するように好ましく構成された好ましい伝送手段は、この場合、Bluetooth(登録商標)またはそれぞれの任意の他の無線規格である。
【0050】
図17は、本開示による多数の分配モジュール10を備えたモジュール式検出モジュールのシステム構造を示す図である。
図17は、3つの分配モジュール10a、10bおよび10cを順番に制御する中央電子ユニット5を示す。各分配モジュール10a、10bおよび10cは、それぞれの3つのアンテナ8a、3つのアンテナ8bおよび3つのアンテナ8cを有するアンテナシステム8の間で切り替わる。これは、滅菌物2(医療品もしくは医療用器具および/またはモータシステム)が、3つのアンテナ8aの各々、3つのアンテナ8bの各々および3つのアンテナ8cの各々の上に位置していることを出力する。この方法において、極めて複雑なシーブ/シーブバスケット1を在庫調査することができる。ここで、アンテナに直に近接するタグからの恩恵を受け、これにより不正確な在庫調査を阻止することがとりわけ好ましい。
【0051】
図18は、本開示による1つの分配モジュール10を各々備えたモジュール式検出モジュールの2つの簡素なシステム構造間の通信を示す図である。
図18は、2つの中央電子ユニット5aおよび5bを示し、これらは、伝送手段25を介して、好ましくはBluetooth(登録商標)を介して互いと/互いの間で通信し、データを交換することができる。中央電子ユニット5aおよび5bは各々分配モジュール10を有し、これは、各ケースにおいて3つのアンテナ8aおよび8bを備えたアンテナシステム8に対処する/これを駆動する。
【0052】
図19は、従来のネットワークと比較した、本開示によるメッシュネットワークを示す図である。
図19の右側には、従来のネットワークが示され、全ての検出システムは、ここでは電子ユニット5と単に呼ばれ、中央媒介手段26に集中し、電子ユニット5間の直接の通信は行われない。
図19の左側は、本開示によるメッシュネットワークを示し、ここでは、電子ユニット5間の直接の通信が可能であり、よって中間媒介手段は必要ではない。
【0053】
図20は、本開示による滅菌装置内の一例の温度および圧力曲線の表示である。ここでは、上の曲線は、滅菌装置内の温度曲線(Y軸)を表し、下の曲線は、経時的な圧力曲線(x軸)を表す。
【符号の説明】
【0054】
1:シーブバスケット
2:滅菌物
3:シーブバスケットインサート
4:ベースプレート
5:電子ユニット
6:スロット
7:保持器システム
8:アンテナシステム
9:導電トラック
10:分配モジュール
11:センサシステム
12:外部ユニット
13:アンテナ接続部およびデータ接続部
14:アンテナ接続部
15:滅菌物支持構造
16:支持手段
17:エネルギー蓄積ユニット
18:データ処理ユニット
19:通信モジュール
20:読み取りユニット
21:物品番号
22:シリアル番号
23:アンテナの場所
24:ディスプレイ
25:伝送手段
26:媒介手段
【手続補正書】
【提出日】2023-05-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
滅菌
物を検出し、モニタリングし、追跡するために、シーブバスケッ
トに挿入するためのモジュール式検出システムであって、前記モジュール式検出システムは、前記シーブバスケッ
ト内に直接挿入またはベースプレー
ト上に配置することができるシーブバスケットインサー
トとして提供され、そのように構成されており、個別におよび任意選択で電気的に結合可能なモジュールを備え、
前記モジュールは、
中央電子ユニッ
トと、
滅菌
物を保持するように提供され、そのように構成され、各々が、前記滅菌
物のトランスポンダを読み取るための少なくとも1つのアンテナシステ
ムを備える、所定数の保持器システ
ムを接続および/または結合するための規定された数または自由に選択可能な数のスロッ
トと、
前記スロッ
トおよび/または前記保持器システ
ムを互いに電気的に接続する、および/または前記中央電気電子ユニッ
トに電気的に接続するように設けら
れた複数の導電トラッ
クと、
を備えるモジュール式検出システム。
【請求項2】
前記中央電子ユニッ
トにおいて、少なくとも1つの分配モジュー
ルが、前記それぞれのアンテナシステ
ムを介して少なくとも2つの保持器システ
ムを駆動するように提供され、そのように構成されることを特徴とする、請求項1に記載のモジュール式検出システム。
【請求項3】
複数の分散モジュー
ルが、前記少なくとも1つのそれぞれのアンテナシステ
ム上に置かれている前記滅菌
物を読み取るために、前記それぞれの分配モジュー
ルを順番に駆動し、これにより前記少なくとも1つのそれぞれのアンテナシステ
ムの間で切り替わるために、それらが前記中央電子ユニッ
トと順番に接続される/接続可能であるような方法で提供され、そのように構成されることを特徴とする、請求項1または2に記載のモジュール式検出システム。
【請求項4】
前記所定数の保持器システ
ムの前記少なくとも1つのそれぞれのアンテナシステ
ムは、NFCアンテナとして提供され、そのように構成されることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のモジュール式検出システム。
【請求項5】
前記所定数の保持器システ
ムは各々、データを検出し一時的に記憶するためのセンサシステ
ムが設けられ、それと共に構成されており、前記センサシステ
ムは、少なくとも1つのセンサ、データ処理ユニット、一時メモリおよび再充電可能エネルギー蓄積ユニットを有することを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載のモジュール式検出システム。
【請求項6】
前記中央電子ユニッ
トは、データを検出し一時的に記憶するように提供され、そのように構成されており、前記所定数の保持器システ
ムの前記センサシステ
ムと、および/または前記所定数の保持器システ
ム内に保持される前記滅菌
物と通信していることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載のモジュール式検出システム。
【請求項7】
前記データ処理ユニッ
トは、データを検出し、前記所定数の保持器システ
ムおよび/または前記所定数の保持器システ
ムによって保持される前記滅菌
物に書き込むように提供され、そのように適合されることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載のモジュール式検出システム。
【請求項8】
前記モジュール式検出システムは、少なくとも1つの別のモジュール式検出システムと通信し、データを交換するように提供され、そのように適合されることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載のモジュール式検出システム。
【請求項9】
前記中央電子ユニッ
トは、前記少なくとも1つの分散モジュー
ルを介して、前
記複数の保持器システ
ムの前記少なくとも1つのそれぞれのアンテナシステ
ムを読み取り、前記受け取ったデータおよび/または情報を
、外部ユニッ
トに伝送するように提供され、そのように構成されており、前記外部ユニットは、前記受け取ったデータおよび/または情
報を視覚的に出力するように提供され、そのように構成されていることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載のモジュール式検出システム。
【請求項10】
滅菌
物を保持するための保持器システ
ムであって、前記保持器システ
ムは、プロセスステップを自律式に検出するためのセンサシステ
ムを備え、前記保持器システ
ムは、請求項1から9のいずれか一項に記載のモジュール式検出システムに接続されるように提供され、そのように構成されることを特徴とする、保持器システ
ム。
【請求項11】
滅菌サイクル内で、滅菌
物をモニタリングし追跡するためのシーブバスケットシステムであって、第1の少なくとも1つの別のシーブバスケッ
トは、請求項1から7のいずれか一項に記載のモジュール式検出システムがその各々に挿入される/挿入可能である積み重ね方式/積み重ね可能な方式で提供され構成され、
前記第1のシーブバスケッ
トの前記モジュール式検出システムのみが、前記中央電子ユニッ
トであって
、前記中央電子ユニッ
トのモジュールなしで前記少なくとも1つの別のシーブバスケッ
トの前記モジュール式検出システムに接続される/接続可能である前記中央電子ユニッ
トを備えることを特徴とするシーブバスケットシステム。
【請求項12】
請求項1から9のいずれか一項に記載の少なくとも1つのモジュール式検出システムで滅菌物サイクルをモニタリングするための方法であって、以下のステップ、すなわち、
少なくとも1つの保持器システ
ムのプロセスステップおよび/またはセンサ値を検出し、一時的に記憶するステップと、
少なくとも1つのデータおよびアンテナインターフェースを介して前記少なくとも1つの保持器システ
ムを前記モジュール式検出システムの前記中央電子ユニッ
トに接続/結合するステップと、
前記少なくとも1つの保持器システ
ムのデー
タを前記モジュール式検出システムの前記中央処理ユニッ
トに伝送するステップと、
前記エネルギー蓄積ユニットを充電するステップと、
前記モジュール式検出システムの前記データ処理ユニッ
トにおいて前記データを分析し評価するステップと、
前記少なくとも1つの接続された/結合された保持器システ
ムに関して記憶されたリストと照合するために器具IDを読み取るステップと、
否定的な照合結果の場合、情報を出力するステップと、を含む方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0053
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0053】
図20は、本開示による滅菌装置内の一例の温度および圧力曲線の表示である。ここでは、上の曲線は、滅菌装置内の温度曲線(Y軸)を表し、下の曲線は、経時的な圧力曲線(x軸)を表す。
本明細書では、以下の事項も開示する。
(事項1)
滅菌サイクル内で、滅菌物(2)、とりわけ外科用器具および/またはモータシステムおよび/または医療品を検出し、モニタリングし、追跡するために、シーブバスケット(1)に挿入するためのモジュール式検出システムであって、前記モジュール式検出システムは、前記シーブバスケット(1)内に直接挿入またはベースプレート(4)上に配置することができるシーブバスケットインサート(3)として提供され、そのように構成されており、個別におよび任意選択で電気的に結合可能なモジュールを備え、
前記モジュールは、
少なくとも1つのセンサ、エネルギー蓄積ユニット(17)、データ処理ユニット(18)、通信ユニット(19)、および好ましくはNFCを介する読み取りおよび書き込みユニット(20)を備えて好ましくは構成される中央電子ユニット(5)と、
滅菌物(2)を保持するように提供され、そのように構成され、各々が、前記滅菌物(2)の好ましくはNFCトランスポンダであるトランスポンダを読み取るための少なくとも1つのアンテナシステム(8)を備える、所定数の保持器システム(7)を接続および/または結合するための規定された数または自由に選択可能な数のスロット(6)と、
好ましくは固定された数の導電トラック(9)、とりわけデータラインおよびアンテナラインおよび/または接続部であって、前記スロット(6)および/または前記保持器システム(7)を互いに電気的に接続する、および/または前記中央電気電子ユニット(5)に電気的に接続するように設けられ、そのように構成された、前記固定された数の導電トラック(9)と、
を備えるモジュール式検出システム。
(事項2)
前記中央電子ユニット(5)において、少なくとも1つの分配モジュール(10)が、前記それぞれのアンテナシステム(8)を介して少なくとも2つの保持器システム(7)を駆動するように提供され、そのように構成されることを特徴とする、事項1に記載のモジュール式検出システム。
(事項3)
複数の分散モジュール(10)が、前記少なくとも1つのそれぞれのアンテナシステム(8)上に置かれている前記滅菌物(2)を読み取るために、前記それぞれの分配モジュール(10)を順番に駆動し、これにより前記少なくとも1つのそれぞれのアンテナシステム(8)の間で切り替わるために、それらが前記中央電子ユニット(5)と順番に接続される/接続可能であるような方法で提供され、そのように構成されることを特徴とする、事項1または2に記載のモジュール式検出システム。
(事項4)
前記所定数の保持器システム(7)の前記少なくとも1つのそれぞれのアンテナシステム(8)は、NFCアンテナとして提供され、そのように構成されることを特徴とする、事項1から3のいずれか一項に記載のモジュール式検出システム。
(事項5)
前記所定数の保持器システム(7)は各々、データを検出し一時的に記憶するためのセンサシステム(11)が設けられ、それと共に構成されており、前記センサシステム(11)は、少なくとも1つのセンサ、データ処理ユニット、一時メモリおよび再充電可能エネルギー蓄積ユニットを有することを特徴とする、事項1から4のいずれか一項に記載のモジュール式検出システム。
(事項6)
前記中央電子ユニット(5)は、データを検出し一時的に記憶するように提供され、そのように構成されており、前記所定数の保持器システム(7)の前記センサシステム(11)と、および/または前記所定数の保持器システム(7)内に保持される前記滅菌物(2)と通信していることを特徴とする、事項1から5のいずれか一項に記載のモジュール式検出システム。
(事項7)
前記データ処理ユニット(18)は、データを検出し、前記所定数の保持器システム(7)および/または前記所定数の保持器システム(7)によって保持される前記滅菌物(2)に書き込むように提供され、そのように適合されることを特徴とする、事項1から6のいずれか一項に記載のモジュール式検出システム。
(事項8)
前記モジュール式検出システムは、少なくとも1つの別のモジュール式検出システムと通信し、データを交換するように提供され、そのように適合されることを特徴とする、事項1から7のいずれか一項に記載のモジュール式検出システム。
(事項9)
前記中央電子ユニット(5)は、前記少なくとも1つの分散モジュール(10)を介して、前記好ましくは固定された数の保持器システム(7)の前記少なくとも1つのそれぞれのアンテナシステム(8)を読み取り、前記受け取ったデータおよび/または情報を、好ましくはスマートフォンおよび/またはアプリケーションおよび/または制御デバイスなどの外部ユニット(12)に伝送するように提供され、そのように構成されており、前記外部ユニットは、前記受け取ったデータおよび/または情報、好ましくは品目番号、シリアル番号、アンテナの場所、処理サイクルに関する位置および/または情報を視覚的に出力するように提供され、そのように構成されていることを特徴とする、事項1から8のいずれか一項に記載のモジュール式検出システム。
(事項10)
滅菌物(2)、とりわけ外科用器具および/またはモータシステムおよび/または医療品を保持するための保持器システム(7)であって、前記保持器システム(7)は、プロセスステップを自律式に検出するためのセンサシステム(11)を備え、前記保持器システム(7)は、事項1から9のいずれか一項に記載のモジュール式検出システムに接続されるように提供され、そのように構成されることを特徴とする、保持器システム(7)。
(事項11)
滅菌サイクル内で、滅菌物(2)、とりわけ外科用器具および/またはモータシステムおよび/または医療品をモニタリングし追跡するためのシーブバスケットシステムであって、第1の少なくとも1つの別のシーブバスケット(1)は、事項1から7のいずれか一項に記載のモジュール式検出システムがその各々に挿入される/挿入可能である積み重ね方式/積み重ね可能な方式で提供され構成され、
前記第1のシーブバスケット(1)の前記モジュール式検出システムのみが、前記中央電子ユニット(5)であって、好ましくは別の分配モジュール(10)を介して、前記中央電子ユニット(5)のモジュールなしで前記少なくとも1つの別のシーブバスケット(1)の前記モジュール式検出システムに接続される/接続可能である前記中央電子ユニット(5)を備えることを特徴とするシーブバスケットシステム。
(事項12)
事項1から9のいずれか一項に記載の少なくとも1つのモジュール式検出システムで滅菌物サイクルをモニタリングするための方法であって、以下のステップ、すなわち、
少なくとも1つの保持器システム(7)のプロセスステップおよび/またはセンサ値を検出し、一時的に記憶するステップと、
少なくとも1つのデータおよびアンテナインターフェースを介して前記少なくとも1つの保持器システム(7)を前記モジュール式検出システムの前記中央電子ユニット(5)に接続/結合するステップと、
前記少なくとも1つの保持器システム(7)のデータ、とりわけ前記プロセスステップおよび前記センサ値を前記モジュール式検出システムの前記中央処理ユニット(5)に、とりわけそのデータ処理ユニット(18)に伝送するステップと、
前記エネルギー蓄積ユニットを充電するステップと、
前記モジュール式検出システムの前記データ処理ユニット(18)において前記データを分析し評価するステップと、
前記少なくとも1つの接続された/結合された保持器システム(7)に関して記憶されたリストと照合するために器具IDを読み取るステップと、
否定的な照合結果の場合、情報を出力するステップと、を含む方法。
【国際調査報告】