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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-08
(54)【発明の名称】リベット設定デバイス
(51)【国際特許分類】
   B21J 15/32 20060101AFI20230901BHJP
【FI】
B21J15/32 F
B21J15/32 L
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023501481
(86)(22)【出願日】2020-07-07
(85)【翻訳文提出日】2023-03-10
(86)【国際出願番号】 EP2020069162
(87)【国際公開番号】W WO2022008043
(87)【国際公開日】2022-01-13
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522479290
【氏名又は名称】セティ-テック
【氏名又は名称原語表記】SETI-TEC
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【識別番号】100125380
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 綾子
(74)【代理人】
【識別番号】100142996
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 聡二
(74)【代理人】
【識別番号】100166268
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 祐
(74)【代理人】
【識別番号】100169018
【弁理士】
【氏名又は名称】網屋 美湖
(72)【発明者】
【氏名】ペレイラ・サント,セバスティアン
(57)【要約】
本発明は、作業構造内に形成された開口内にリベットを設定するためのデバイスに関し、デバイスは、少なくとも、- リベットを保持することが可能なリベット支持モジュールと、- 少なくとも1つのリベットロードステーションと、リベットを設定するための作業ステーションとの間でモジュールを移動させるための手段と、- ロードステーションにおいてモジュール内にリベットを導入するための手段と、- リベットが開口内に設定されるように、作業ステーションにおいて、モジュール内に保持されたリベットをモジュールから放出するための手段とを備える。
【選択図】図14
【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業対象構造内に設けられたポート内にリベットを設定するためのデバイスであって、少なくとも、
- リベットを含むように適合されたリベット支持モジュールと、
- 少なくとも1つのリベットロードステーションと、リベット設定作業ステーションとの間で前記モジュールを移動させるための手段と、
- 前記ロードステーションにおいて前記モジュール内にリベットを導入するための手段と、
- 前記リベットを前記ポート内に設定するために、前記作業ステーションにおいて、前記モジュールに含まれたリベットを前記モジュールから放出するための手段と
を備える、デバイス。
【請求項2】
前記放出手段は、前記ポート内にリベットを部分的に事前挿入し、その後、最終的に完全に挿入するという2つの連続するストロークを通して移動可能であり、前記2つの連続するストローク中に、リベット端部、そしてその後リベット本体は、前記ポートに連続的に挿入される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記モジュールは、ピストンを収容するスリーブを備え、前記ピストンは前記スリーブの内部に、少なくとも、
- ピストンが前記スリーブの内部に延在する後退位置と、
- ピストンが前記スリーブの外部に少なくとも部分的に延在する展開位置と
の間で並進運動で移動可能に搭載され、
前記モジュールは、前記ピストンの端部において前記リベットを保持するための手段を備える、請求項1または2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記放出手段は、前記モジュールの軸に沿って並進運動で移動可能に搭載されたテレスコピックスピンドルを備え、前記テレスコピックスピンドルは、前記モジュール内に配置されたリベットに接触するための端部を備え、
前記デバイスは、前記ピンを並進的に駆動するための手段を備える、請求項3に記載のデバイス。
【請求項5】
前記テレスコピックスピンドルは、
- 外側主スピンドルであって、少なくとも、
- 後退位置と、
- 前記作業ステーションに配置されたモジュールに向かう展開位置と
の間で並進運動で移動可能に搭載された外側主スピンドルと、
- 内側副スピンドルであって、前記外側スピンドル内で、少なくとも、
- 内側副スピンドルが前記外側スピンドルの内部に収容される後退位置と、
- 内側副スピンドルが前記外側スピンドルの外部に少なくとも部分的に延在する展開位置と
の間で並進運動で移動可能に搭載された、内側副スピンドルと
を備える、請求項4に記載のデバイス。
【請求項6】
前記外側スピンドルは、前記外側スピンドルが展開位置に並進され、前記内側スピンドルが前記外側スピンドル内で前記後退位置を占めると前記ピストンに作用することが可能な端部を備え、前記ピストンを展開位置まで移動し、前記作業ステーションに位置する前記モジュールと一体の前記リベットを前記ポートに部分的に挿入する、請求項5に記載のデバイス。
【請求項7】
前記内側スピンドルを前記外側スピンドルと並進的に接続するための手段を備え、前記並進接続手段は、少なくとも、
- 前記内側スピンドルが前記外側スピンドルの内部で自由に摺動するロック解除位置、および、
- 前記内側スピンドルおよび前記外側スピンドルが並進的に接続されるロック位置
をとることができる、請求項5または6に記載のデバイス。
【請求項8】
前記並進接続手段はロックリングを備え、前記ロックリングは、
- 前記ロックリングが、前記内側スピンドル内に設けられた相補的形状のハウジングと協働する前記ロック位置と、
- 前記ロックリングが前記ハウジングと協働しない前記ロック解除位置と
の間で移動可能である、請求項7に記載のデバイス。
【請求項9】
前記内側スピンドル内に設けられた前記ハウジングは外周溝であり、前記ロックリングは、前記内側スピンドルの軸に実質的に垂直な軸に沿って並進的に移動可能である、請求項8に記載のデバイス。
【請求項10】
前記接続手段を前記ロック位置に戻すための弾性リターン手段と、
前記接続手段をロック解除位置に配置するためのロック解除手段とを備える、請求項8または9に記載のデバイス。
【請求項11】
前記ロック解除手段は、前記作業ステーションに配置された前記モジュールに向かって幅広になる円錐台ボアが設けられたロック解除リングを備え、
前記外側スピンドルが後退位置にあるときに、前記ロック解除リングは、前記外側スピンドルに回転可能に接続され、前記ロック解除リングに収容され、
円錐台ボアの壁は、前記ロックリングに作用して前記ロックリングをロック解除位置に配置する、請求項10に記載のデバイス。
【請求項12】
制御手段を備え、前記制御手段は、連続的に、
- 前記外側スピンドルおよび前記内側スピンドルをそれぞれ後退位置まで移動し、
- 前記モジュールと一体のリベットを前記作業対象構造の前記ポートに部分的に挿入するために、前記作業ステーションに配置されたモジュールの前記ピストンを展開位置まで移動するように前記主スピンドルを展開位置まで移動し、
- 前記ロックリングをロック解除位置に配置するために前記主スピンドルを後退位置まで移動し、
- 前記副スピンドルを、前記副スピンドルの端部が、前記ポートに部分的に挿入された前記リベットの頭部に当接する展開位置まで移動し、
- 前記ロック手段をロック位置へ移動させ、前記内側スピンドルおよび前記外側スピンドルを並進的に接続させるように、前記主スピンドルを展開位置まで移動し、
- 前記リベットを前記モジュールから放出し、前記ポート内への前記リベットの挿入を完了するために、前記外側スピンドルの展開位置への移動を継続する
ように構成される、請求項11に記載のデバイス。
【請求項13】
前記外側スピンドルを、伸長位置と後退位置との間で並進的に移動させるための手段と、
前記内側スピンドルを、前記外側スピンドルの内部で後退位置と展開位置との間で並進的に移動させるための手段とを備える、請求項5から12のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項14】
前記外側スピンドルを並進的に移動させるための前記手段は、前記主スピンドルのねじ山付き部分と協働するねじ山付きリング、および、前記主スピンドルの並進をもたらすために前記ねじ山付きリングを回転させることが可能な回転モーターを備える、請求項13に記載のデバイス。
【請求項15】
前記内側スピンドルを並進的に移動させるための前記手段は空気圧ジャッキを備える、請求項13または14に記載のデバイス。
【請求項16】
作業対象構造上で少なくとも1つのタスクを実施するためのデバイスであって、
- 作業対象構造に対して所定の空間内に前記デバイスを少なくとも部分的に移動することができるモーター駆動式ハンドリング手段に前記デバイスを固定するための手段と、
- 前記作業対象構造に前記デバイスを固定するための手段と
を備え、
前記デバイスは、請求項1から15のいずれか1項に記載の少なくとも1つのリベット設定デバイスを備える、デバイス。
【請求項17】
請求項2から16のいずれか1項に記載のデバイスによってリベットを設定するための方法であって、
前記リベットを前記ポートに部分的に事前挿入するステップと、その後、最終的に完全に挿入するステップとを含み、前記事前挿入するステップおよび前記完全挿入するステップ中に、リベット端部、そしてその後、リベット本体が前記ポートに連続的に挿入される、方法。
【請求項18】
請求項12に記載のデバイスによってリベットを設定するための方法であって、
連続する以下のステップ、
- 前記主スピンドルおよび前記副スピンドルをそれぞれの後退位置まで移動するステップと、
- 前記モジュールと一体のリベットを作業対象構造のポートに部分的に挿入するために、前記作業ステーションに配置されたモジュールの前記ピストンを展開位置まで移動するように前記主スピンドルを展開位置まで移動するステップと、
- 前記ロックリングをロック解除位置に配置するために前記主スピンドルを後退位置まで移動するステップと、
- 前記副スピンドルを、前記副スピンドルの端部が前記ポートに部分的に挿入された前記リベットの頭部に当接する展開位置まで移動するステップと、
- 前記ロック手段をロック位置へ移動させ、前記内側スピンドルおよび前記外側スピンドルを並進的に接続させるように、前記主スピンドルを展開位置まで移動するステップと、
- 前記リベットを前記モジュールから放出し、前記ポート内への前記リベットの挿入を完了するために、前記外側スピンドルの展開位置への移動を継続するステップと
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
1.発明の技術分野
本発明の技術分野は、リベットの最終圧着に先立ってリベットを設定するために産業において実装されるデバイスの設計および生産の分野である。
【背景技術】
【0002】
2.従来技術
産業、特に、航空宇宙産業において自動化されたリベット設定を可能にする技法が知られている。
【0003】
これらの技法は、一般に、完全に効率的で信頼性があり安全であるわけではなく、一般に、非常に扱いにくい。
【0004】
したがって、このタイプのデバイスを改善することが依然として可能であり、その改善が本発明によって追及される目的である。
【0005】
3.発明の目的
本発明の1つの目的は、特に、これらの種々の問題の少なくとも幾つかの問題に対して有効な解決策を提供することである。
【0006】
特に、少なくとも1つの実施形態によれば、本発明の目的はリベット設定を最適化することができるリベット設定デバイスを提供することである。
【0007】
少なくとも1つの実施形態によれば、コンパクトおよび/または軽量であり、したがって、クランプされた場所においてタスクが実施されることを可能にするそのようなデバイスを提供することが本発明の目的である。
【0008】
少なくとも1つの実施形態によれば、本発明のさらなる目的は、設計が単純であるそのようなデバイスを提供することである。
【0009】
少なくとも1つの実施形態によれば、本発明のさらなる目的は、維持することが簡単であるそのようなデバイスを提供することである。
【0010】
少なくとも1つの実施形態によれば、本発明のさらなる目的は、比較的安価であるそのようなデバイスを提供することである。
【発明の概要】
【0011】
4.発明の開示
このため、本発明は、作業対象構造内に設けられたポート内にリベットを設定するためのデバイスを提供し、上記デバイスは、少なくとも、
- リベットを含むように適合されたリベット支持モジュールと、
- 少なくとも1つのリベットロードステーションとリベット作業設定ステーションとの間で前記モジュールを移動させるための手段と、
- 前記ロードステーションにおいて前記モジュール内にリベットを導入するための手段と、
- 前記リベットを前記ポート内に設定するために、前記作業ステーションにおいて、前記モジュールに含まれたリベットを前記モジュールから放出するための手段と
を備える。
【0012】
この実装態様は、単一デバイスによってリベットの供給と設定の両方を自動化する。そのため、本発明は、コンパクトでかつ最適化されたシステムを提供する。
【0013】
1つの考えられる特徴によれば、前記放出手段は、前記ポート内にリベットを部分的に事前挿入し、その後、最終的に完全に挿入するという2つの連続するストロークにわたって移動可能であり、前記2つの連続するストローク中に、リベット端部、そしてその後リベット本体は、前記ポートに連続的に挿入される。
【0014】
これは、リベットを、リベットが固定されることになる構造と十分に一体にするためにリベットの事前挿入を最初に確実にし、その後、リベットの最終設置を完了することによって、設定の信頼性および安全性を改善することを可能にする。
【0015】
1つの考えられる特徴によれば、前記モジュールはピストンを収容するスリーブを備え、前記ピストンは前記スリーブの内部に、少なくとも、
- ピストンが前記スリーブの内部に延在する後退位置と、
- ピストンが前記スリーブの外部に少なくとも部分的に延在する展開位置と
の間で並進運動で移動可能に搭載され、
前記モジュールは、前記ピストンの端部において前記リベットを保持するための手段を備える。
【0016】
1つの考えられる特徴によれば、前記放出手段は、前記モジュールの軸に沿って並進運動で移動可能に搭載されたテレスコピックスピンドルを備え、前記テレスコピックスピンドルは、前記モジュール内に配置されたリベットに接触するための端部を備え、前記デバイスは、前記スピンドルを並進的に駆動するための手段を備える。
【0017】
テレスコピックスピンドルの使用は、コンパクトなシステムを提供し、そのシステムをマルチタスクシステム内に統合することを可能にする。
【0018】
1つの考えられる特徴によれば、前記テレスコピックスピンドルは、
- 外側主スピンドルであって、少なくとも、
- 後退位置と、
- 前記作業ステーションに配置されたモジュールに向かう展開位置と
の間に並進運動で移動可能に搭載された外側主スピンドルと、
- 内側副スピンドルであって、前記外側スピンドルの内部で、少なくとも、
- 内側副スピンドルが前記外側スピンドルの内部に収容される後退位置と、
- 内側副スピンドルが前記外側スピンドルの外部に少なくとも部分的に延在する展開位置と
の間に並進運動で移動可能に搭載された、内側副スピンドルと
を備える。
【0019】
1つの考えられる特徴によれば、前記外側スピンドルは、前記外側スピンドルが展開位置に並進され、前記内側スピンドルが前記外側スピンドル内でその後退位置を占めると前記ピストンに作用することが可能な端部を備えて、前記ピストンを、その展開位置まで移動し、作業ステーションに位置するモジュールと一体の前記リベットを前記ポートに部分的に挿入する。
【0020】
1つの考えられる特徴によれば、本発明によるデバイスは、前記内側スピンドルを前記外側スピンドルと並進的に接続するための手段を備え、前記並進接続手段は、少なくとも、
- 前記内側スピンドルが前記外側スピンドルの内部で自由に摺動するロック解除位置、および、
- 前記内側スピンドルおよび前記外側スピンドルが並進的に接続されるロック位置
をとることができる。
【0021】
1つの考えられる特徴によれば、前記並進接続手段はロックリングを備え、前記ロックリングは、
- 前記ロックリングが、前記内側スピンドル内に設けられた相補的形状のハウジングと協働する前記ロック位置と、
- 前記ロックリングが前記ハウジングと協働しない前記ロック解除位置と
の間で移動可能である。
【0022】
1つの考えられる特徴によれば、前記内側スピンドル内に設けられた前記ハウジングは外周溝であり、前記ロックリングは、前記内側スピンドルの軸に実質的に垂直な軸に沿って並進的に移動可能である。
【0023】
1つの考えられる特徴によれば、本発明によるデバイスは、前記接続手段を前記ロック位置に戻すための弾性リターン手段と、前記接続手段をそれらのロック解除位置に配置するためのロック解除手段とを備える。
【0024】
1つの考えられる特徴によれば、前記ロック解除手段は、作業ステーションに配置されたモジュールに向かって幅広になる円錐台ボアが設けられたロック解除リングを備え、前記外側スピンドルが後退位置にあるときに、前記ロック解除リングは、前記外側スピンドルに回転可能に接続され、前記ロック解除リングに収容され、円錐台ボアの壁は、前記ロックリングに作用して前記ロックリングをそのロック解除位置に配置する。
【0025】
1つの考えられる特徴によれば、本発明によるデバイスは、制御手段を備え、前記制御手段は、連続的に、
- 前記外側スピンドルおよび前記内側スピンドルをそれらの後退位置まで移動し、
- 前記モジュールと一体のリベットを作業対象構造のポートに部分的に挿入するために、作業ステーションに配置されたモジュールの前記ピストンをその展開位置まで移動するよう前記主スピンドルをその展開位置まで移動し、
- ロックリングをそのロック解除位置に配置するために前記主スピンドルをその後退位置まで移動し、
- 前記副スピンドルを、前記副スピンドルの端部が、前記ポートに部分的に挿入されたリベットの頭部に当接する展開位置まで移動し、
- 前記ロック手段をロック位置へ移動させ、前記内側スピンドルおよび前記外側スピンドルを並進的に接続させるように、前記主スピンドルをその展開位置まで移動し、
- 前記リベットを前記モジュールから放出し、前記ポート内への前記リベットの挿入を完了するために、前記外側スピンドルの展開位置への移動を継続する
ように構成される。
【0026】
1つの考えられる特徴によれば、本発明によるデバイスは、前記外側スピンドルを、その伸長位置とその後退位置との間で並進的に移動させるための手段と、前記内側スピンドルを、前記外側スピンドルの内部でその後退位置とその展開位置との間で並進的に移動させるための手段とを備える。
【0027】
1つの考えられる特徴によれば、前記外側スピンドルを並進的に移動させるための前記手段は、前記主スピンドルのねじ山付き部分と協働するねじ山付きリング、および、前記主スピンドルの並進をもたらすために前記ねじ山付きリングを回転させることが可能な回転モーターを備える。
【0028】
1つの考えられる特徴によれば、前記内側スピンドルを並進的に移動させるための前記手段は空気圧ジャッキを備える。
【0029】
本発明は、作業対象構造に対して少なくとも1つのタスクを実施するためのデバイスにも関し、前記デバイスは、
- 前記デバイスを作業対象構造に対して所定の空間内に少なくとも部分的に移動することができるモーター駆動式ハンドリング手段にデバイスを固定するための手段と、
- 前記作業対象構造にデバイスを固定するための手段と
を備え、
前記デバイスは、上記代替物のうちのいずれかよる少なくとも1つのリベット設定デバイスを備える。
【0030】
本発明は、リベットを設定するための方法にも関し、前記方法は、リベットを前記ポートに、部分的に事前挿入するステップと、その後、最終的に完全に挿入するステップとを含み、両方のステップ中に、リベット端部、そしてその後、リベット本体が前記ポートに連続的に挿入される。
【0031】
1つの考えられる特徴によれば、そのような本発明は、連続する以下のステップ、
- 前記主スピンドルおよび前記副スピンドルをそれらの後退位置まで移動するステップと、
- 前記モジュールと一体のリベットを作業対象構造のポートに部分的に挿入するために、作業ステーションに配置されたモジュールの前記ピストンをその展開位置まで移動するように前記主スピンドルをその展開位置まで移動するステップと、
- 前記ロックリングをそのロック解除位置に配置するために前記主スピンドルをその後退位置まで移動するステップと、
- 前記副スピンドルを、前記副スピンドルの端部が、前記穴に部分的に挿入されたリベットの頭部に当接する展開位置まで移動するステップと、
- 前記ロック手段のロック位置への移動を引き起こし、前記内側スピンドルおよび前記外側スピンドルを並進的に接続するために前記主スピンドルをその展開位置まで移動するステップと、
- 前記リベットを前記モジュールから放出し、前記ポート内への前記リベットの挿入を完了するために、前記外側スピンドルの展開位置への移動を継続するステップと
を含む。
【0032】
5.図の説明
本発明のさらなる特徴および利点は、単なる例証でありかつ非制限的な例として与えられる、特定の実施形態の以下の説明および添付図面から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】本発明によるデバイスの斜視図である。
図2】スピンドルの軸を通過する平面における図1のデバイスの断面図である。
図3図1の部分拡大図である。
図4図3のデバイスの平面A-Aに沿った、図1のデバイスの図である。
図5】本発明によるデバイスを作業対象構造に固定するための吸引パッドデバイスの第1の代替物を示す図である。
図6】本発明によるデバイスのスピンドルおよびカルーセル回転ガイドシャフトを通過する平面に沿う部分断面図である。
図7】本発明によるデバイスのカルーセル回転ガイドシャフトの斜視図である。
図8】リベット支持モジュールの断面図である。
図9】別のリベット支持モジュールの断面図である。
図10】穿孔モジュールの断面図である。
図11】一時的ファスナー支持モジュールの断面図である。
図12図2のデバイスの平面D-Dに沿う断面図である。
図13図2のデバイスの平面E-Eに沿う断面図である。
図14図2のデバイスの平面B-Bに沿う断面図である。
図15図2のデバイスの平面C-Cに沿う断面図である。
図16】本発明によるデバイスのカルーセルの回転軸を通過する平面における部分的斜視断面図である。
図17】異なる画角から見た図1のデバイスを示す図である。
図18】異なる吸引カップデバイスを有する図17のデバイスを示す図である。
図19】本発明によるデバイスを作業対象構造に固定するために実装されるCクランプの例を示す図である。
図20】異なる画角からの図19のデバイスを示す図である。
図21図20の軸H-Hに沿う断面を示す図である。
図22図21の詳細を示す図である。
図23】本発明による汎用固定デバイスの部分図である。
図24】副カルーセルにおける図1のデバイスの詳細斜視図である。
図25】副カルーセルの軸I-Iに沿う断面図である。
図26】副カルーセルの軸J-Jに沿う断面図である。
図27】迅速対形成手段におけるデバイスの長手方向部分断面図である。
図28図27の軸K-Kに沿う断面図である。
図29図4の軸H-Hに沿う断面図である。
図30】対形成手段の雄部材の断面図である。
図31図30の90°断面平面に沿う断面図である。
図32】ロック部材の上面図である。
図33】ロック部材28の側面図である。
図34】コーティングステーションの部分断面図である。
図35図34の軸M-Mに沿う部分断面図である。
図36】コーティングステーションにおけるリベット支持モジュールの部分断面図である。
図37】コーティングステーションの親ねじおよびシューを示す図である。
図38】コーティングステーションの詳細図である。
図39】代替のコーティングステーションを示す図である。
図40図39の詳細を示す図である。
図41図39のさらなる詳細を示す図である。
図42】コーティングされる所与のサイズのリベット支持モジュールの長手方向断面図である。
図43】コーティングされる図42のリベット支持モジュールと異なるサイズのリベット支持モジュールの長手方向断面図であり、頭部および本体の接続ゾーンは、ノズルに対して図42のモジュールの場合と同様の相対位置にある。
図44】一時的ファスナーロードステーションにおける長手方向断面図である。
図45】ロック要素の図である。
図46図44の詳細を示す図である。
図47】作業ステーションの長手方向部分断面図である。
図48】迅速対形成手段における作業ステーションの長手方向部分断面図である。
図49】主および副スピンドルの並進接続手段の長手方向部分断面図である。
図50】テレスコーピングを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
6.特定の実施形態の説明
本発明によるマルチタスクデバイスの例は、図1~50に関連して説明される。
【0035】
これらの図に示すように、そのようなマルチタスクデバイス1はフレーム2を備える。
【0036】
このフレーム2は、モーター駆動式ハンドリングデバイス(図示せず)に固定するための手段3を備え、フレーム2は作業対象構造(図示せず)に対して移動できるように固定される。
【0037】
これらのモーター駆動式ハンドリング手段は、
- ロボットアーム、
- 走行用ロボット、
- デジタルゲート
を備える群に属する。
【0038】
図示の例において、これらはロボットアームに対して固定するための手段3である。これらの固定手段は、プレート31を通過する複数の穴32を有するプレート31を備えて、ロボットアームの端部にある固定ボルトが穴32を通過することを可能にする。他の固定手段、例えば、カラーの迅速固定手段、クランプ、またはカムタイプ…等を使用することもできる。
【0039】
デジタルゲートの場合、固定手段は、デジタルゲートのレールで誘導可能なローラを備えるクレードルに固定するための、例えば、ボルト、クランプ、または、他の手段を備えることになる。
【0040】
作業対象構造に対して固定するための手段
デバイスは、作業対象構造に対して固定するための手段4を備える。
【0041】
これらの固定手段は異なるタイプとすることができる。
【0042】
固定手段は、作業対象構造の表面に対する固定を改善するために、例えば、フレーム2と一体であり、真空ポンプ等の真空手段に接続できる吸引カップ41を備えることができる。
【0043】
吸引カップは、支持体に対して群で固定され、吸引パッドを形成することができる。2つの吸引パッドは、図1、17、および18に示されるが、この数は3以上とすることができる。
【0044】
吸引パッドは、図18に示すようにスピンドル51の一方の側にオフセットされる(後で詳細に説明される)、または、スピンドル51の周りに分配されることができる(図17参照)。
【0045】
代替的に、吸引パッドは、図19に示すような、現況技術において知られているCクランプを備えることができる。
【0046】
作業対象構造に固定するための手段は、フレームに永久的に固定することができる。代替的に、固定するための手段は、汎用可逆的ファスナー手段100によってフレームに固定することができる。
【0047】
作業対象構造に固定するための手段に対する汎用可逆的ファスナー手段
汎用可逆的ファスナー手段100は締結プレート101を備える。
【0048】
吸引カップ41の場合、締結プレート101は、吸引カップを担持する担持構造と一体であることになる。
【0049】
Cクランプ42の場合、締結プレート101は、Cクランプのバー420の遠位端と一体であることになる。
【0050】
この締結プレート101は、1つの平面において実質的に矩形の断面、および、前記1つの平面に垂直な別の平面において2つの横溝102を有する断面を有する。
【0051】
これらの横溝102は、締結プレート101の長さに沿って延在し、締結プレート101の溝付き部分の厚さがプレートの端部から内部に向かって肉厚になるように傾斜面103を備える。
【0052】
汎用可逆的ファスナー手段は、締結プレート101の溝付き端部に対して形状が相補的である一対の顎部104を備える。
【0053】
そのため、これらの顎部104はそれぞれ、締結プレート101の対応する溝付き端部を収納することができるハウジング105を画定する。そのため、これらのハウジング105はそれぞれ、2つの対向する表面を有し、対向する表面の一方の表面は、他の表面に対して、締結プレートの対応する溝の傾斜角度と実質的に同一の角度だけ傾斜する。
【0054】
各顎部は、ジャッキ109のシリンダー106と一体であり、シリンダー106のピストン108のロッド107は、顎部104を通過し、フレームに固定される。
【0055】
顎部104は、少なくとも、
- 作業対象構造に締結するための手段をフレームに固定するため、締結プレート101の溝付き端部の導入を可能にするように顎部104が互いから離れる非固定位置と、
- 作業対象構造に固定するための手段をフレームに固定するため、締結プレート101の溝付き端部をクランプ(バイスで捕捉)するように顎部104同士が近づく固定位置と
の間で移動可能に搭載される。
【0056】
顎部104が、非固定位置から固定位置まで移動するにつれて、締結プレート101の溝付き端部の傾斜面は、対応する顎部104の傾斜表面に当たって徐々に摺動して、ウェッジ効果による固定を保証する。
【0057】
所望のファスナー手段をフレームに固定するために、ジャッキ109は、顎部104を解放位置に移動するように作動される。
【0058】
固定手段の締結プレート101は、その後、顎部104の間に挿入される。
【0059】
ジャッキ109は、その後、顎部105を固定位置に配置するように作動され、顎部105によって締結プレート101の溝付き端部をクランプする。
【0060】
これらを逆に実施することによって、固定手段が取り外される。
【0061】
機能モジュール
デバイスは、以下でより詳細に説明される複数の機能モジュールを組み込むことが可能である。
【0062】
これらの機能モジュールのそれぞれは、例えば、穿孔および/または皿取り作業、リベット設定作業、一時的ファスナー(例えば、ステープル)設定作業、または、封止化合物のビードをファスナー要素(リベットまたはねじ)に塗布(またはコーティング)するための作業等の、特定のタスクが実施されることを可能にする。ねじ込み等の他の機能を企図することもできる。
【0063】
穿孔および/または皿取りモジュール
図2のスピンドル51と整列して示される機能モジュール9は穿孔モジュールである。
【0064】
穿孔モジュールはスリーブ90を備える。
【0065】
このスリーブ90は、形状が管状で、断面が全体に環状である。
【0066】
スリーブ90は、その側壁から突出する側面フィンガー900を備える。
【0067】
スリーブ90は、フィンガー900から正反対にありかつスリーブの長手方向軸に沿ってオフセットした横溝901を含む。
【0068】
この穿孔モジュールは、出力シャフト91(すなわち、移動可能部材)を備え、出力シャフト91の端部に、ドリル92等の切削ツール(おそらくは、皿取りカットを可能にするために段付きである)が、それ自体知られているファスナー手段93によって固定されることができる。切削ツールは、例えば、単純な穿孔を行うための単純なドリル、段付きドリル、ミル式穿孔を行うための皿取りドリル、または、以前に作られた穿孔を皿取りするための皿取りツールとすることができる。
【0069】
出力シャフト91は、軸受け94に回転可能に搭載され、軸受け94は、次に、ブッシング95によってスリーブ90に沿って摺動可能に搭載される。
【0070】
穿孔モジュールのスリーブ90のフィンガー900は、ジャッキ904のピストン903が摺動可能に搭載されるチャンバー902を収容する。ピストン903の端部905は、ブッシング95内にこの目的のために設けられた相補的形状のハウジング950内に収容されることが可能である。
【0071】
フィンガー900は、デバイス内に設けられた加圧空気吸入導管907と連通することが可能なジャッキ904の供給導管906まで延在し、デバイスの作業ステーションにあるときに連通状態にある。
【0072】
弾性リターン手段(図示せず)は、ピストン903を、その端部905がブッシング95の対応するハウジング950内に収容される位置まで戻して、ピストン903がスリーブ90の内部で、並進運動で移動することを防止し、その結果、機能モジュールがスピンドル51に対して対形成されない限り、ブッシング95、軸受け94、出力シャフト91、および出力シャフト91が担持するツール92がスリーブ90から出ることを防止する。
【0073】
端部905および対応するジャッキ904は、機能モジュールの機能アセンブリがそのスリーブ内部で並進するのを防止するための手段を構成する。機能アセンブリは、スリーブ内に並進自在に搭載される機能モジュールの全てのコンポーネントを備える。
【0074】
代替的に、弾性リターン手段は、端部905がスリーブ90の内部で突出して、軸受け95用の停止部を形成するように実装されることができ、機能アセンブリが、スリーブの内部で図5または6に示すその位置を超えて摺動することを防止する。
【0075】
さらに(ジャッキ904および端部905についての両方の作業代替物において)、スリーブは各端部に、それぞれが機能アセンブリ用の停止部を形成する停止セグメント(図示せず)を収容する。そのため、穿孔モジュール機能アセンブリは、端部905がハウジング950内にまたは直接スリーブ内に突出しない限り、スリーブの内部でこれらの停止部セグメントの間で摺動することができる。
【0076】
穿孔モジュールは、出力シャフト91と一体でかつ出力シャフト91に移動可能に接続されたベル160を備える。このベルは、半径方向穴161を備える。
【0077】
ねじ込みモジュールは、穿孔モジュールの構造と実質的に同一の構造で作られることができる。この場合、切削ツールを締結するための手段93は、スリーブまたは駆動穴を出力シャフトに固定するための手段と置換されることになる。これは、ソケットまたは駆動穴がねじと同期して進行するよう、スピンドルの1回転当たりの送り量が、ねじのピッチに実質的に等しいように、スピンドル51の進行を制御することを含む。ねじ挿入を可能にするためにさらなるテレスコーピングが必要となり得る。
【0078】
リベット支持モジュール
リベット支持モジュール200は、リベットを保持し、穿孔モジュールのように、スリーブ90を備える。
【0079】
このスリーブ90は、形状が管状で、断面が全体に環状である。
【0080】
スリーブ90は、その側壁から突出する側面フィンガー900を備える。
【0081】
スリーブ90は、フィンガー900から正反対にありかつスリーブの長手方向軸に沿ってオフセットした横溝901を含む。
【0082】
スリーブは、管状要素201を収容し、管状要素201の両端部のうちの1つの端部には、スリーブ90の一端に設けられた相補的形状の肩部203に当接するように設計された肩部202が設けられている。
【0083】
その反対側の端部は、スリーブ90の下部分において肩部204に近接するが、肩部204と接触状態になく、それにより、加圧空気が、管状要素201の外側表面とスリーブ90の内側表面との間で通過することを可能にする。これについては後述する。
【0084】
チャンバーを形成する管状要素201は、チャンバー内に並進的に搭載されるピストン205を収容する。
【0085】
ピストン205は、Oリング208を収容する外周溝207を備えるフランジ206を一端に備える。このOリング208は、ピストン205と管状要素201との間の封止を提供する。
【0086】
スリーブ90の肩部204は、ピストン205とスリーブ90との間の封止を提供するOリング210を収容する内周溝209も備える。
【0087】
スリーブ90の側面フィンガー900は、スリーブに沿って延在し、デバイス内に設けられた加圧空気吸入導管907と連通可能な空気導管を収容し、デバイスの作業ステーションにあるときに、連通状態にある。
【0088】
スリーブ90の肩部204の内部側面に位置するピストン205の端部は、ハーフドッグ(demi-crabot)211を備える。その機能は後述する。
【0089】
ピストン205の他端は、ピストンの端部でリベットを保持するための手段を構成するスプリットリング212を担持する。
【0090】
このスプリットリング212は、ピストン205の内部からピストン205の外部に向かって径が狭くなる円錐状の内部ボア213を有する。この円錐部分213は、リベット216の頭部219の端部に対して形状が相補的である内部溝214内に開口する。この溝214は、その径が、スプリットリング212の外部に向かって狭くなる内部円錐部分215に対しても開口する。
【0091】
このリング212は、以下でより詳細に説明するように、リベットの挿入および取り出し中にリング212が変形することを可能にするために複数の長手方向溝(図示せず)を有する。
【0092】
スプリットリング212は、リターン手段として働くOリングまたはばね(図示せず)等の弾性リターン要素を収容する少なくとも1つの外側周辺溝217を備え、リターン手段は、後でより詳細に説明するように、リングの内径が拡大する解放状態からリングの内径が抑制される保持状態にリングを戻すように機能する。
【0093】
管状要素は、スプリットリングによってファスナー用の支持要素を形成する。
【0094】
ピストンは、ピストンを通過する内部ボアを有し、リベットが内部ボアを通過することを可能にする。
【0095】
幾つかのリベット支持モジュールは、異なる内部ボア径および異なるスプリットリングサイズのピストンを備えて、異なるサイズのリベットの保持を可能にする。
【0096】
ピストン205は、回転可能におよび/または並進的に駆動されるように設計される。そのため、ピストン205は、移動可能部材を構成する。
【0097】
ピストン205は、管状要素201内で、その肩部207が、サークリップ218と当接状態になる第1の端位置と、その肩部207が、スリーブの肩部204と当接状態になる第2の端位置との間で並進的に移動可能であり、サークリップ218は、このために、スリーブの肩部204の近傍とは反対側の管状要素201の端部に設けられている。
【0098】
リベット支持タイプモジュールは、ねじ等の別のタイプのファスナーを支持するために実装できる。この場合、スプリットリングは、もちろん、リベット頭部ではなくねじ頭部の形状に適合した形状を有することになる。
【0099】
一時的ファスナー支持モジュール
一時的ファスナー支持モジュール300はスリーブ90を備える。
【0100】
スリーブ90は、管状形状および全体的な環状断面を有する。
【0101】
スリーブ90は、その側壁から突出する側面フィンガー900を備える。
【0102】
スリーブ90は、フィンガー900から正反対にありかつスリーブの長手方向軸に沿ってオフセットした横溝901を備える。
【0103】
フィンガー900は、スリーブの長さに沿って延在し、デバイス内に設けられた加圧空気吸入導管907と連通することが可能な空気導管906を収容し、デバイスの作業ステーションにあるときに連通状態になる。
【0104】
スリーブ90は管状要素301を収容する。管状要素301は、その一端に、スリーブ90の内部でその一端に設けられた肩部303に当接する肩部302を有する。
【0105】
管状要素301は、フィンガー内に設けられた空気導管に近接して位置する第2の肩部304を有する。この肩部は、管状要素のより小さい径部分の境界を定める。
【0106】
管状要素301は、スリーブの内部でスリーブの他端に設けられた第2の肩部305に近接して延在する別の端部を有する。しかしながら、ギャップが、管状要素301とスリーブとの間に設けられて、空気が通過することを可能にする。
【0107】
管状要素301は、ピストン306を収容するチャンバーの境界を定める。このピストン306は両端部のうちの1つの端部に、ピストン306と管状要素301との間の封止を提供するOリング309を収容する外周溝308を有する肩部307を備える。
【0108】
スリーブ90の肩部305は、スリーブ90とピストン306との間の封止を保証するOリング311を収容する内周溝310を備える。
【0109】
ピストン306は、管状要素301およびスリーブ90の内部に移動可能に並進的に搭載される。
【0110】
ピストン306は、ピストン306の内部で、並進運動でおよび回転運動で移動可能に搭載されるドライブチューブ313(移動可能部材)を収容する第1のボア312を備える。
【0111】
このドライブチューブ313は、半径方向穴161が貫通するベル160を画定するフランジ314を、その端部のうちの1つの端部に備える。
【0112】
弾性ワッシャーまたはばね等の弾性リターン手段315は、ドライブチューブ313のフランジ314とピストン306の肩部307との間に挿入される。リターン手段は、フランジおよび肩部を互いから離すのに役立つ。
【0113】
ドライブチューブおよびピストンは、少なくとも、
- 両者が前記モジュールの内部に延在する後退位置と、
- これらの要素の少なくとも1つが、モジュール、すなわち、スリーブの外部に少なくとも部分的に延在する展開位置と
の間で、モジュール内で並進移動可能に接続される。
【0114】
ドライブチューブ313のベル160は、第2のボア317と連通する第1の円筒ボア316と連通する。
【0115】
この第2のボアは第1のフリーホイール318を収容する。
【0116】
第2のボア317は第3のボア320と連通する。第3のボア320は、ロック要素321を収容し、ロック要素321は、一方でドライブチューブ313内にこのために設けられた溝323内に、他方でロック要素321内にこのために設けられた溝324内に収容されたサークリップ322によって、第3のボア320内に保持される。
【0117】
モジュールは、モジュール内に一時的ファスナーを保持するための手段を備える。これらの保持手段はロック要素を保持する。
【0118】
ロック要素321は、リングを通過するボア325を有するリングの形態であり、オフセンター部分326は、突出するロックラグ327を画定する。ロック部材321は、ロック部材321とドライブチューブ313との間に挿入された、圧縮ばね等のリターン手段(図示せず)を収容する周辺凹部328を備える。ロック要素321は、第3のボア320内でドライブチューブ313の長手方向軸に垂直な方向に、少なくとも、
- ロックラグ327の端部がドライブチューブ313の長手方向軸から遠い(後退した)休止位置と、
- ロックラグ327の端部がドライブチューブ313の長手方向軸の近くに移動する(モジュールの内部に展開した)ロック位置と
の間で横方向に移動可能である。
【0119】
圧縮ばねは、ロック要素321をそのロック位置に戻すのに役立つ。
【0120】
ピストン306の第1のボア312は、円筒部分332までテーパが付く円錐部分331を備える第2のボア329と連通する。
【0121】
ピストン306の第2のボア329は、第3の貫通ボア333と連通する。
【0122】
この第3のボア333は、サークリップ335によって所定の場所に保持された第2のフリーホイール334を収容する。Oリング336は、第3のボア333と第2のシャフトホイール334との間に回転ドライブを提供する。
【0123】
後で明らかになるように、第1および第2のスプロケットは、反対方向のドライブ能力を有する。
【0124】
単一ドライブおよび制御アセンブリ
デバイスは、機能モジュールを駆動し制御するための単一アセンブリ5を備える。
【0125】
このドライブおよび制御アセンブリ5は、主スピンドルと呼ばれる単一ドライブスピンドル51を備える。このスピンドルは、同じ軸に沿って、すなわち、その長手方向軸に沿って、回転運動および並進運動で移動可能に搭載される。そのため、スピンドルは、後退位置と展開位置との間で作業ステーションの方向に並進運動で移動可能に搭載される。
【0126】
このアセンブリ5は、ドライブスピンドル51を移動可能に駆動することが可能なモーター手段52も備える。
【0127】
この実施形態において、これらのモーター手段は、フィードモーター510および回転モーター511を備える。これらのモーター手段は、フィードおよび/または回転モーターによってスピンドル51を、その軸に沿って並進および/または回転運動で移動可能に駆動することを可能にするトランスミッションTも備える。
【0128】
このトランスミッションは、並進ドライブナット(noix d'entrainement en translation)512および回転ドライブリング513を備えるタイプのものである。
【0129】
回転ドライブリング513は、内部ボアを有し、内部ボアの内部周辺は、スピンドル51に沿って設けられた溝510に対してその長手方向軸に沿って相補的な形状のキー5131を備える。こうして、スピンドル51および回転ドライブリング513は、スピンドルの軸に沿って回転可能に接続されるが、この軸に沿って並進自由である。
【0130】
並進ドライブナット512は、スピンドルに沿って設けられたねじ山付き部分511に対して形状が相補的である内部ねじ山付きボア5121を有し、それらは、らせん接続によって接続される。
【0131】
このタイプのトランスミッションは、それ自体知られており、本明細書でさらに詳細には説明しない。
【0132】
そのようなトランスミッションの例は、欧州特許2754531B1に特に記載され、スピンドルフィード速度をフィードモーターの回転周波数に依存させるだけという利点を有する。
【0133】
同じ効果を生成する他のトランスミッションアーキテクチャも企図することができる。
【0134】
このタイプのトランスミッションは、モーター(複数可)がスピンドルから横にオフセットすることを可能にする。この場合、モーター(複数可)は、スピンドルの伸長部としてではなく、スピンドルの隣に位置する。これは、デバイスのコンパクトさを改善し、中心までの距離が減少されることを可能にし、したがって、作業が壁の近くで実施されることを可能にし、オーバーハングも低減する。図示の例において、モーター軸は、スピンドル軸に実質的に平行である。代替法において、モーターの一方または両方は、スピンドルの軸に対して、傾斜した、特に、垂直の軸を有することができる。
【0135】
以下でより詳細に説明するように、デバイスは、ドライブスピンドルおよびスピンドルに対して対形成された機能モジュールの少なくとも1つの移動可能部材を、交互に、互いに移動可能に一体にするための対形成手段を備える。
【0136】
単一ドライブおよび制御アセンブリ5は、典型的には、デバイスのモーターおよび全てのアクチュエータおよび他のセンサの動作を制御するために必要とされる全てのコンポーネントを備えるコントローラ53を備える。そのようなコントローラは、デバイスを制御し、種々のタスクを実施するために必要な全てのメモリ、プログラム(複数可)、およびプロセッサ(複数可)を特に含む。コントローラは、有線でまたは無線でのデータの送受信を可能とする通信手段(送受信機)も含む。コントローラは、モーター(インバータータイプ)に電力供給するために必要なコンポーネントを統合することもできる。コントローラは、命令入力手段(キーボード、マイクロフォン、タッチスクリーン、マウス、または他のもの)、ディスプレイスクリーン、音信号を発するための手段等を含むこともできる。そのようなコントローラは、フレームに完全にまたは部分的に固定する、または、遠隔に配置することができる。
【0137】
単一ドライブおよび制御アセンブリ5は、機能モジュールの少なくとも1つの動作特徴を示す少なくとも1つの物理的パラメータを測定するための手段を備える。これらのパラメータは、
- スピンドルに対して対形成されたモジュールの少なくとも1つの移動可能部材に対するトルク、
- スピンドルに対して対形成されたモジュールの少なくとも1つの移動可能部材に対する軸力、
- スピンドルに対して対形成されたモジュールの少なくとも1つの移動可能部材の角度位置、
- スピンドルに対して対形成されたモジュールの少なくとも1つの移動可能部材の軸方向位置
のうちの少なくとも1つの量を特に示すことができる。
【0138】
代替法において、制御手段は、モーター(複数可)によって消費される電気強度を測定し、スピンドルに対する、したがって、スピンドルに対して対形成された機能モジュールの1つまたは複数の出力部材に対するトルクおよび/または軸力を、測定された電気強度の関数として決定するための手段530を備える。力またはトルクを測定し、モーターによって消費される電流の関数として決定するためのこのタイプの手段は、それ自体知られており、詳細には説明しない。
【0139】
代替法において、制御手段は、モーター(複数可)の1つまたは複数に統合された1つまたは複数の角度センサ531を備える。角度センサは、モーターのローターの角度位置を測定するためのセンサである。制御手段は、その後、スピンドルに対して対形成された機能モジュールの前記少なくとも1つの移動可能部材の角度位置および/または軸方向位置を、測定された前記ローターの角度位置の関数として決定するための手段を備える。位置を測定し、モーターのローターの角度位置の関数として決定するためのそのような手段は、それ自体知られており、詳細には説明しない。
【0140】
代替法において、測定手段は、トランスミッションT内に統合され、スピンドルに対するトルクおよび/または軸力、および/または、スピンドルの角度および/または軸方向位置の決定、したがって、スピンドルに対して対形成されたモジュールの少なくとも1つの移動可能部材のトルクおよび/または軸力、および/または、角度位置および/または軸方向位置の推測を可能にする少なくとも1つのトルクおよび/または力および/または位置センサ532を備える。力またはトルクを測定し決定するためのそのような手段は、それ自体知られており、詳細には説明しない。
【0141】
上記で述べた異なる測定手段の幾つかは、もちろん、組み合わせて使用することができる。
【0142】
モジュールを担持するための手段:カルーセル
本発明によるデバイスは、複数の機能モジュールを担持するための手段を備える。これらの担持手段は、幾つかの機能モジュールがロードされ移動されることを可能にする。図示の実施形態において、ロードされることができるモジュールの数は、7に等しいが、代替的に、異なる(少ないまたは多い)可能性がある。この数は、偶数または奇数である可能性がある。
【0143】
この実施形態において、これらの担持手段は、いわゆる主カルーセル6を備える。主カルーセル6は、リボルバーシリンダーのように、複数のセル61を備え、セルのそれぞれは、機能モジュールを収容することができる。
【0144】
各セル61は、両側にかつカルーセルの回転軸に平行に延在するボア開口を構成する。好ましくは、セル61は、カルーセルの軸の周りに実質的に均一に分配される。
【0145】
機能ステーション
デバイスは幾つかの機能ステーションを備える。
【0146】
カルーセルは、幾つかの機能モジュールがロードされることを可能にするだけでなく、機能モジュールが1つのステーションから別のステーションに移動されることも可能にする。これを行うために、カルーセルは、その軸の周りに移動可能に搭載され、その軸は、以下でより詳細に説明するように、主スピンドルの軸に実質的に平行に延在する。
【0147】
この実施形態において、機能ステーションは、
- 機能モジュールロード/ロード解除ステーションP1、
- 一時的ファスナーロードステーションP2(この実施形態において、ステーションP1およびP2は、多機能ステーションを形成するために全く同一であるが、2つの別個のステーションであってもよい)、
- リベットロードステーションP3、
- リベットコーティングステーションP4、および、
- 単一スピンドル51の延長部としての作業ステーションP5であって、このステーションに位置するモジュールに応じて、
- 穿孔および/または皿取り、
- リベットの設定、
- 一時的ファスナーの設定
の作業用の作業ステーションP5
である。
【0148】
機能モジュールロード/ロード解除ステーション
機能モジュールロード/ロード解除ステーションP1は、機能モジュールが、1つずつ、カルーセルのセル内に導入され、そこから取り出されることを可能にする。
【0149】
このステーションにおいて、デバイスはジャッキ13を備え、ラグ10を担持するジャッキ13のピストン11は、ロード/ロード解除ステーションにもたらされるカルーセルセルの軸に垂直な軸に沿ってチャンバー12内で並進的に移動可能である。
【0150】
このジャッキの機能は後で説明される。
【0151】
一時的ファスナーロードステーション
デバイスは、カルーセルによってこのステーションにもたらされる一時的ファスナー支持モジュールに一時的ファスナーを挿入するための一時的ファスナーロードステーションP2を備える。
【0152】
この実施形態において、一時的ファスナーロードステーションは、機能モジュールロード/ロード解除ステーションに位置する。そのため、これらの2つのステーションは、二重機能を有する単一ステーションを構成する。
【0153】
しかしながら、一時的ファスナーロードステーションは、別の場所に位置することもできる。
【0154】
このステーションP2は一時的ファスナーフィーディングデバイス1000を含む。このデバイスは、一時的ファスナー1001が一時的ファスナーロードステーションP2にもたらされる一時的ファスナー支持モジュールの軸内に配置されるまで、一時的ファスナー1001を並進させるためのカートリッジベルトタイプアクチュエータを備える。
【0155】
このステーションP2はロードジャッキ1002も含む。このジャッキ1002は、カルーセル6によって一時的ファスナーロードステーションに設置される一時的ファスナー支持モジュール300の軸内に配置される。
【0156】
このジャッキ1002は、後でより詳細に説明するように、カートリッジベルト1000によって一時的ファスナーロードステーションP2の軸内に配置された一時的ファスナー1001の上流に配設されて、支持モジュール300内に一時的ファスナーを導入するように作動する。
【0157】
一時的ファスナーロードステーションP2は、一時的ファスナー支持モジュール300内に一時的ファスナーが導入されると、一時的ファスナー支持モジュール300内に一時的ファスナーを保持するためのデバイスも含む。この保持デバイスは、実質的にL字形フォーク1003を備え、L字形フォーク1003の端部は、一時的ファスナーを収納するための空間を形成するために2つの離間したフィンガーを備える。
【0158】
このフォーク1003は、一時的ファスナーロードステーションP2に配置された一時的ファスナー支持モジュール300の出口に配置され、
- フィンガーを備える端部が一時的ファスナー支持モジュールに実質的に垂直に延在し、一時的ファスナー支持モジュール内に導入されると一時的ファスナーが当接可能な停止部を形成する保持位置と、
- フォークが矢印Cに沿って軸周りに旋回し、フィンガーを備える端部がモジュールから解放されて、フォークがカルーセルによって回転可能に駆動可能となる解放位置と
の間で軸1004の周りに回転可能に搭載される。
【0159】
フォーク1003の運動は、ジャッキ1005によって保証される。
【0160】
リベットロードステーション
デバイスはリベットロードステーションP3を備える。
【0161】
このリベットロードステーションP3はロードジャッキ1006を備える。このジャッキ1006は、カルーセルによってリベットロードステーションに移動されるリベット支持モジュールの軸内に配置される。
【0162】
このステーションP3は、リベット(または、ねじまたは同様なもの等の他のファスナー要素)を、リベット供給(またはフィード)ゾーン1007から受け入れ、例えばリベットロードステーションP3に位置するリベット支持モジュール200等のリベット分配またはリベット収納ゾーンまで移送するためのデバイスを備える。
【0163】
受入および移送デバイスは、いわゆる副カルーセル1008を備える。カルーセルは支持要素を構成する。このカルーセル1008は、リボルバーシリンダーのように、それぞれがリベットを収容するための複数のセル1009を備える。
【0164】
各セル1009は、両側にかつカルーセル1008の回転軸に平行に延在するボア開口を構成する。好ましくは、セル1009は、カルーセル1008の軸の周りに実質的に均一に分配される。
【0165】
この実施形態において、セルの数は6である。その数は、もちろん、6より多いまたは少なくてもよい。
【0166】
特に、カルーセルおよびそのセルは、ファスナー要素を受け入れるための手段を形成する。カルーセルおよびそのドライブ手段は、ファスナーが供給ゾーンから分配ゾーンまで移動することを可能にする。
【0167】
各セル1009は、各ソケットが異なるサイズのリベット216を受け入れることができるように異なる径を有する。
【0168】
各セル1009は、受入ポート1090およびファスナー分配ポート1091を備える。受入ポート1090は、ファスナー要素がセル内に挿入されることを可能にする。分配ポートは、ファスナー要素がセルから放出されることを可能にする。
【0169】
デバイスは、セル内に導入されたファスナー要素を保持するための手段を含む。これらの保持手段は、セル内に位置するファスナー要素の、受入ポートからの取り出しを防止する。
【0170】
この実施形態において、保持手段は、各セル内に位置するスピア形成ポイント1093を備える変形可能部材1092を備える。各スピアの先端は、その収納ポートを通したセル内へのファスナー要素の導入を可能にし、セル収納ポートを通したファスナー要素の取り出しを防止するように形作られる。そのため、各スピアの先端は、対応するセル受入ポートに向かって配向する。
【0171】
カルーセル1008は、支持プレート1011とリベット保持プレート1012との間で主スピンドル51に軸に実質的に平行な軸に沿って回転可能に搭載される。保持プレートはセル内にファスナーを保持するための手段を構成する。
【0172】
支持プレート1011は、フレームと一体であり、フレームに対して固定される。カルーセル1008が備えるセル1009と同程度の数の穴1013が支持プレート1011を貫通している。各穴は、セルの径に対応する異なる径を有する。支持プレート1011は、カルーセル1008がその周りに移動可能に搭載されるシャフト1014を担持する。
【0173】
支持プレート1011内の穴1013のうちの1つの穴は、ロードジャッキ1006の軸上にある。
【0174】
保持プレート1012は、支持プレート1011の各穴1013の軸上に空気排出穴1015を備える。しかしながら、ジャッキ1006の軸上には、空気排出穴1015ではなく、保持プレート1012を貫通する分配開口1080を有する。分配開口1080の直径は、副カルーセル内にロード可能な最大のリベットが通過できるようになっている。
【0175】
カルーセル1008は、その外部周辺輪郭に沿って、カルーセル1008の軸に実質的に平行に延在する長手方向ノッチ1016を含む。これらのノッチは、後で明らかになるように、ドライブ歯を形成する。
【0176】
デバイスは、シャフトの周りにカルーセルを回転可能に駆動するための手段を備える。
【0177】
これらの回転可能ドライブ手段は、
- チャンバー1019内で並進移動可能なピストン1018を備える第1のジャッキ1017と、
- チャンバー1022内で並進移動可能なピストン1021を備える第2のジャッキ1020と
を備える。
【0178】
第1のジャッキ1017のピストン1018は、歯止め(爪)1023を担持し、歯止め1023は、カルーセル1008の回転軸に実質的に平行な軸1024の周りにピストンに対して回転可能に搭載される。
【0179】
歯止め1023は、駆動端位置を規定するピストン1018の停止部1026に当接するように設けられた当接表面1025を備える。
【0180】
歯止め1023は、2つの端位置、すなわち、
- 当接表面1025がピストン1018の停止部1026に当接し、端部がピストンから離間して、カルーセルのノッチ1016内に少なくとも部分的に収容される(図14参照)展開位置と、
- 当接表面1025がピストン1018の停止部1026に当接しておらず、端部がピストン1018の近くにあって、カルーセルのいずれのノッチ1016とも係合していない後退位置と
の間で移動可能である。
【0181】
例えば、歯止め1023をその展開位置に戻すように歯止め1023に作用するばね等のリターン手段(図示せず)を実装することも可能である。
【0182】
ピストン1018は、2つの端位置、すなわち、
- ピストン1018が図14の左側の停止状態にある(デバイスが空間内で任意の配向をとることができる場合において、左側とは、理解のために図14を参照した単なる例示である)開始位置と、
- ピストン1018が図14の右側の停止状態にあり、歯止め1023が、2つのノッチ1016の間の展開位置にある終了位置と
の間で移動可能である。
【0183】
図14に示す構成において、ピストン1018はその開始位置にあり、歯止め1023はその展開位置にある。
【0184】
デバイスはブロックピン8を備える。ブロックピン8は、カルーセルの軸周りの回転を防止するために、2つの連続したノッチ1016の間でカルーセル1008に当たって停止するブロック位置と、回転を可能にするためにカルーセルとは係合しなくなる解放位置との間で移動可能に搭載される。このブロックピン8は、ばね板1027によって支持プレート1011と一体であり、ばね板1027は、ブロックピン8をブロック位置に保持するのに役立つ。ブロックピン8は、カルーセル1008のセル1009が、ロードジャッキ1006と整列状態にある、すなわち、分配ゾーンにある位置において、カルーセル1008をロックし割り出す手段を構成する。好ましくは、少なくとも1つの他のセルは、供給ゾーンにある。
【0185】
時計回り方向にカルーセル1008を回転可能に駆動するために、加圧空気がチャンバー1019に注入されて、ピストン1018を矢印Gに沿ってその端位置に移動させる。この運動中に、歯止め1023の当接表面1025は、ピストン1018の停止部1026によって停止状態にあり、歯止め1023の時計回り回転がブロックされる。そのため、カルーセル1008は、ピストン1018がその端位置で停止状態になるまで時計回り方向に回転駆動される。カルーセル1008の新しいセル1009は、その後、ロードジャッキ1006と整列状態になる。カルーセル1008の運動中に、ブロックピン8は、カルーセル1008の周辺表面に対して摺動し、ばね板1027の作用に抗してブロック位置からブロック解放位置まで徐々に移動、そしてその後、ばね板1027の作用下でブロック位置に戻り、カルーセル1008は静止状態に維持される。
【0186】
ジャッキ1017は、開始位置に戻るために矢印Hに沿って作動される。この運動中に、歯止め1023は、カルーセル1008の周辺表面に対して摺動し、軸周りの回転によって、展開位置から後退位置まで、そしてその後、展開位置まで徐々に移動する。
【0187】
カルーセル1008は、このプロセスを繰り返すことによって、再度、時計回りに回転駆動することができる。
【0188】
第2のジャッキ1020のピストン1021は、歯止め1028を担持し、歯止め1028は、カルーセル1008の回転軸に実質的に平行な軸1029の周りにピストン1021に対して回転可能に搭載される。
【0189】
歯止め1028は、駆動端位置を規定するピストン1021の停止部1031に当接するために設けられた当接表面1030を備える。
【0190】
歯止め1028は、2つの端位置、すなわち、
- 当接表面1030がピストン1021の停止部1031に当接し、端部がピストン1021から離間して、カルーセル1008のノッチ1016内に少なくとも部分的に収容される(図15参照)展開位置と、
- 当接表面1030がピストン1021の停止部1031に当接しておらず、端部がピストン1021の近くにあって、カルーセル1008のいずれのノッチ1016とも係合していない後退位置と
の間で移動可能である。
【0191】
歯止め1028をその展開位置に戻すように歯止め1028に作用するばね等のリターン手段(図示せず)を実装してもよい。
【0192】
ピストン1021は、2つの端位置、すなわち、
- ピストン1021が図15の右側の停止状態にある(デバイスが空間内で任意の配向をとることができる場合において、右側とは、理解のために図15を参照した単なる例示である)開始位置と、
- ピストン1021が図15の左側の停止状態にあり、歯止め1028が、2つのノッチ1016の間の展開位置にある終了位置と
の間で移動可能である。
【0193】
図15に示す構成において、ピストン1021はその端位置にあり、歯止め1028はその展開位置にある。
【0194】
反時計回り方向にカルーセル1008を回転駆動するために、加圧空気がチャンバー1022に注入されて、ピストン1021を矢印Iに沿ってその端位置に移動させる。この運動中に、歯止め1028の当接表面1030は、ピストン1021の停止部1031によって停止状態にあり、歯止め1028の反時計回り回転がブロックされる。そのため、カルーセル1008は、ピストン1021が端位置で停止状態になるまで反時計回りに回転駆動される。カルーセル1008の新しいセル1009は、その後、ロードジャッキ1006と整列状態になる。カルーセル1008の運動中に、ブロックピン8は、カルーセル1008の周辺表面に対して摺動し、ばね板1027の作用に抗してブロック位置からブロック解放位置まで徐々に移動し、そしてその後、ばね板1027の作用下でブロック位置に戻り、カルーセル1008は静止状態に維持される。
【0195】
ジャッキ1020は、開始位置に戻るために矢印Jに沿って作動される。この運動中に、歯止め2018は、カルーセル1008の周辺表面に対して摺動し、軸周りの回転によって、展開位置から後退位置まで、そしてその後、展開位置まで徐々に移動する。
【0196】
カルーセル1008は、このプロセスを繰り返すことによって、再度、反時計回りに回転駆動することができる。
【0197】
カルーセル1008および歯止め1023、1028は、ラチェットホイールシステムを形成する。
【0198】
第1のジャッキ1017および第2のジャッキ1020ならびに対応する歯止め1023、1028は、カルーセル1008が対向方向に回転可能となるように対向方向に移動する。
【0199】
第1のジャッキ1017および第2のジャッキ1020の実装は、最も速く整列可能となるカルーセル1008の回転方向を選択することによって、所望のセル1009をより迅速に主スピンドル51と整列させることができる。しかしながら、1つのジャッキのみを実装することもできる。これは、デバイスを簡略化することになるが、より長い整列時間につながる。
【0200】
副カルーセル1008を回転可能に駆動するための手段は、後で説明される主カルーセル6の手段のタイプとすることができる。この場合、歯止めを駆動するために単一ジャッキを実装するのではなく、2重ジャッキ、すなわち、内側歯止めブロックジャッキを含む外側ジャッキを実装することもできる。
【0201】
副カルーセルを割り出すことは、主カルーセルの場合と同様に、ジャッキによって制御されるブロックピンによって達成することもできる。
【0202】
このデバイスは、カルーセルにリベットを供給するための手段を含む。リベットは、可撓性チューブを通して給送され、加圧ガスによってチューブに押し込まれる。
【0203】
リベットコーティングステーション
デバイスは、リベットコーティングステーションP4に位置するコーティングデバイスを備える。このステーションは、封止化合物がリベットに塗布されることを可能にする。
【0204】
このコーティングステーションP4は、作業ステーションP5に近接して位置する。
【0205】
コーティングステーションP4は、主スピンドル51の軸に実質的に平行な軸周りに回転移動可能な第1のプーリ1032を備える。第1のプーリ1032は、その回転軸に沿って主スピンドル51に回転可能に接続されるが、例えば溝によって並進運動しないように、主スピンドル51に締結された駆動プーリ1034とベルト1033によって回転可能に接続される。
【0206】
この第1のプーリ1032は、主スピンドル51の軸に実質的に平行な軸に沿ってジャッキ1036のケーシングに回転可能に接続される。このケーシングは、同じ軸に沿ってフレームに対して回転可能に搭載される。ジャッキ1036のピストン1035のロッドはケーシングに回転可能に接続される。
【0207】
このピストン1035は、チャンバー1037の内部で主スピンドル51の軸に平行な軸に沿って並進運動および回転運動で移動可能に搭載される。ピストン1035は、その端部に、リベット支持モジュール200のハーフドッグ211に対して相補的形状のハーフドッグ1038を担持する。
【0208】
第2のプーリ1039は、主スピンドル51の軸に実質的に平行な軸に沿ってジャッキ1036のケーシングに回転可能に接続される。この第2のプーリ1039は、第3のプーリ1041にベルト1040によって回転可能に接続される。
【0209】
第3のプーリ1041は、シャフト1042に搭載されて回転可能に接続される。
【0210】
シャフト1042は、プーリ1041が締結された端部の反対側の端部に親ねじ1043を担持する。
【0211】
この親ねじ1043はねじ山を備え、ねじ山のプロファイルは、シュー1046と噛み合うための第1の側部(flanc)1044および親ねじの軸に対して傾斜した第2の側部1045を備える。
【0212】
第1の側部は、この側部に適用されるシューが、ねじ山の下部に向かって摺動する傾向を有するように、親ねじの軸に対する垂直線に対して数度だけ傾斜する。
【0213】
このシュー1046は、ジャッキ1049のチャンバー1048内で主スピンドル51の軸に実質的に垂直な軸に沿って並進運動で移動可能に搭載されたピストン1047の端部に搭載される。
【0214】
そのため、シュー1046は、少なくとも、
- シュー1046が親ねじ1043と噛み合う噛み合い位置と、
- シュー1046が親ねじ1043と噛み合わない非噛み合い位置と
の間で移動可能である。
【0215】
このステーションは、封止剤供給手段(図示せず)に接続されたノズル1050を備える封止剤分配手段を備え、封止剤供給手段は、このために設けられたパイプによって、一方で封止剤貯蔵部に、他方でノズル1050に接続されたポンプを備える。
【0216】
ノズル1050は、コーティングステーションP4に移動されたリベット支持モジュール200のために担持されるリベット216に近接することを意図された分配端部1051を備える。この端部は(リベット支持モジュール200の軸に垂直な軸に垂直な平面内に延在し)真っすぐであってもよい。しかしながら、この端部は、ノズル1050が、リベット216上に封止剤を分配するためのポートを提供しながら、リベットに当たって停止することができるように、傾斜または湾曲していることが好ましい。この解決策は、リベット上に堆積される封止剤のビード(複数可)の較正を保証する単純かつ効果的な方法である限り好ましい。
【0217】
ノズル1050は、ジャッキ1053のチャンバー1052内でリベット支持モジュールの軸に垂直な軸に沿って並進運動で移動可能に搭載されたピストン1047の端部と一体である。
【0218】
シュー1046、ノズル1050、およびそれらのそれぞれのジャッキ1049、1053は、ジャッキ1057のチャンバー1056内で親ねじ1043の軸に平行な軸に沿って並進運動で移動可能に搭載されたピストン1055と一体のブロック1054内に搭載される。
【0219】
このステーションは、コーティングステーションに移動されたリベット216の長さを決定(評価)するための手段を備える。これらの手段はセンサ(palpeur)1058を含む。センサの一端は、ジャッキ1060のチャンバー(図示せず)内で親ねじ1043の軸に平行な軸に沿って並進運動で移動可能に搭載されたピストン1059と一体である。センサ1058の他端は、コーティングステーションに供給されたリベット216に向かって配向した円錐中心先端1061を備える。ジャッキ1060は、円錐先端1061が、リベット216の端部を感知し、その長さを決定するために、リベット216に向かっておよびリベット216から離れて移動することを可能にする。センサ1058は、その後、リベット端部におけるコーティング限界を決定するために、ノズル1050の支持体1062が当接することができる停止部を画定する。リベットの端部は、リベット頭部の反対側のリベット本体の端部ゾーンとして定義される。
【0220】
図39~41は、代替のコーティングステーションを示す。
【0221】
この代替物によれば、ノズル3000は、フレームに対して固定され、
- チャンバーを画定するボア3002およびコーティング材料用の複数の分配チャネル3003を備え、これらのチャネル3003は、チャンバー3002と流体連通状態にあり、コーティングされるファスナーの本体の軸に実質的に平行な軸に沿って設けられた分配ポート3004を通して開口する、ブロック3001と、
- チャンバー3002の内部で並進運動で移動可能に搭載されたスプール3005であって、このスプール3005は、全てのチャネル3003と流体連通状態で配置されるような長さにわたって前記軸に沿って設けられる長手方向盲溝(rainure longitudinale borgne)3006を両側に有し、溝3006はコーティング材料供給手段に接続され、コーティング材料供給手段は例えば、その出口がパイプによって溝3006に接続される封止剤ポンプを備える、スプール3005と
を備える。
【0222】
接続部3011は、溝3006と連通状態にあるチャネル3003のうちの1つのチャネルに封止剤が注入されることを可能にする。
【0223】
この代替物によれば、ファスナー要素の端部(足部)と接触状態になるように設計された端部3008を備えるセンサ3007は、反対側の端部でスプール3005と並進的に接続される。
【0224】
センサ3007は、その軸が、主スピンドル51の軸に実質的に平行に延在するジャッキ3010のピストン3009にさらに並進的に接続される。
【0225】
こうして、センサがファスナー要素の端部と接触状態であるとき、この範囲側の端部を超えて開口するチャネル(複数可)3003は溝3006と連通しない。
【0226】
コーティングされるファスナー要素の端部側に位置するチャネルに対向するチャネル3003は、ファスナーの本体と頭部との間の接続ゾーンまで延在する。
【0227】
そのため、ノズルは、ファスナー要素の本体上において、端部と、本体と頭部との間の接続ゾーンとの間に、平行なビードの形態として封止剤の分配を可能にする。
【0228】
作業ステーション
作業ステーションP5は、主スピンドル51の延長部として位置する。
【0229】
このステーションは、そのレベルに配置された機能モジュールに応じて、異なる作業、すなわち、
- 穿孔および/または皿取り、
- リベット設定、
- 一時的ファスナーの設定
が実施されることを可能にする。
【0230】
このステーションは、主スピンドル51に加えて、中空である主スピンドル51の内部に並進運動で移動可能に搭載された副スピンドル170を備える。
【0231】
この副スピンドル170は、ジャッキ17のチャンバー171内で主スピンドル51の軸に沿って並進運動で移動可能に搭載されたピストン1047と一体である。副スピンドルは、このジャッキのロッドを構成する。
【0232】
作業ステーションは、機能モジュールを対形成するための手段16を備える。
【0233】
対形成手段は、迅速接続タイプの手段を備える。
【0234】
この実施形態において、対形成手段は、
- 半径方向穴161を備える幾つかの機能モジュールのベル160と、
- 主ドライブスピンドル51と一体であり、主ドライブスピンドル51に移動可能に接続され、ベル160内に収容可能な雄要素162と、
- 雄要素162と一体であり、雄要素162がベル160内に収容されると、半径方向穴161の延長部として位置するロック要素(ボールまたはローラ)163であって、好ましくは、これらのロック要素は、ロック要素の端部がベル160の半径方向穴161内に収容されるように、雄要素162の半径方向穴1620内で摺動するように設計された円筒本体、および、ロック要素がロックキーによって雄要素から放出されることを防止するように円筒本体より大きい径を有する球の一部分として形成された頭部を備える、ロック要素(ボールまたはローラ)163と、
- 雄要素162の内部に並進運動で移動可能に搭載されたロックキー164であって、ロック要素163がベル160の半径方向穴162と協働するまで雄要素162の内部でロック要素を移動し、ベルおよび雄要素を一体に回転運動および並進運動させるために、ロック要素163(特に、円筒頭部)に対して作用可能な外周ランプ165を備える、ロックキー164と
を備える。
【0235】
ロックキー164は副スピンドル170の端部と一体である。
【0236】
ロックキー164は、ジャッキ17によってロックキー164がその間を移動することができる少なくとも2つの位置、すなわち、
- ロック要素163の端部が、必要に応じて、ベル160の半径方向穴161内に収容されるように雄要素からの突出部を形成するために、ロックキー164の外周ランプ165がロック要素163に作用してロック要素163を半径方向穴の内部で摺動させるようにロックキー164がロック要素163に近づく対形成位置と
- ロックキー164がロック要素163から遠隔にあり、ロック要素163の端部を、必要に応じて、ベル160の半径方向穴161から取り出すために、ロック要素163の端部が雄要素から突出しないようにロックキー164をロック要素に作用させない非対形成位置と
の間で移動可能である。
【0237】
弾性リターン手段は、任意選択で、ロックキーがロック要素163に作用していないとき、ロック部材163を非対形成位置に戻すために実装することができる。
【0238】
デバイスは、加圧空気吸入導管907を含み、加圧空気吸入導管907は、作業ステーションに位置する機能モジュールのスリーブの空気導管906と連通するように作業ステーションにおいて開口する。
【0239】
テレスコーピング
副スピンドル170は、異なる機能モジュール、特にリベット支持モジュールのためにテレスコーピング機能を実施するために使用することができる。
【0240】
以下でより詳細に説明するように、このテレスコーピング機能は、主スピンドル内に後退位置で最初に収容された副スピンドル170が、主スピンドルから外部に少なくとも部分的に延在する展開位置に達するために主スピンドル51の外に移動し、その後、主スピンドル51が副スピンドル170を伴って移動するように両者を並進的に接続することを可能にし、主スピンドルおよび副スピンドルは、その後、かなりの長さを有する単一スピンドルを形成する。
【0241】
このため、副スピンドル170は、ロックキー164の端部と対向する端部に、ジャッキ17のチャンバー171を構成する主スピンドル51の内部を並進的に移動可能なピストン172を備える。
【0242】
副スピンドル170は、ピストン172の下流に外周溝1063を備える。
【0243】
デバイスは、前記内側スピンドルを前記外側スピンドルに並進的に接続するための手段を備える。
【0244】
より正確には、主スピンドル51はロック解除リング1064を担持する。
【0245】
このロック解除リング1064は、フレームに並進的に固定される。ロック解除リング1064は、さらに主スピンドルをロックリング1064内で並進可能にする溝(図示せず)によって、主スピンドルに回転可能に接続される。ロックリング1064は、ドライブプーリ1034に回転可能に接続される。
【0246】
このロック解除リング1064はボアを備え、ボアは、円筒部分1065とそれに続く円錐台部分1066を有し、円錐台部分1066は、作業ステーションに設置された機能モジュールに配向したスピンドル51の側の開口に向けて幅広になる。
【0247】
主スピンドル51はロック部材を担持する。このロック部材は、雄要素162に搭載されたロックリング1067を備える。
【0248】
このロックリング1067は、ロックリング1067を貫通する穴1068を有し、その穴の径は、ロックキー164および副スピンドル170が通過することを可能にする。
【0249】
このロックリング1067は横作動部分1069を備え、横作動部分1069は、
- 第1の外周溝部分1070、および、
- ロック解除リング1064が作用可能な外側表面1072
を備える。
【0250】
ロックリング1067は、2つの対向するカットエッジ1073を有し、雄部材162内に設けられた相補的に形作られた溝1074内に搭載される。
【0251】
第1の溝部分1070は、雄部材上に設けられた第2の周辺溝部分1070’と共に、Oリングまたはばね等の弾性リターン要素を収容する周辺溝を形成する。
【0252】
ロックリング1067は、主スピンドル51の軸に垂直な軸に沿って雄要素162の溝1074内で、
- 弾性リターン要素の作用によって、作動部分1069が雄要素162の軸に近づき、周辺端1075が、副スピンドル内に作られた溝1063(またはハウジング)に係合するロック位置と、
- 作動部分1069が雄要素162の軸から離間し、周辺端1075が、副スピンドル内に作られた溝1063から係合解除されるロック解除位置と
の間で並進的に移動可能である。
【0253】
ロック解除位置への移動は、ロックリング1067を担持する雄部材162の部分を、ロック解除リング1064の円錐部分1066内に、そしてその後、円筒部分1065内に導入することによって達成され、その移動がロックリング1067に作用することによって、ロックリング1067を、圧縮ばねの作用に抗して、雄部材162に対して移動させる。
【0254】
そして、副スピンドル170を、主スピンドル51内で、少なくとも、
- 副スピンドル170が前記外側スピンドル内に収容される後退位置と、
- 副スピンドル170が前記外側スピンドルの外部に少なくとも部分的に延在する展開位置と
の間で並進させることが可能である。
【0255】
ロック位置への移動は、
- ロック解除リング1064からの雄要素162およびロックリング1067の取り出し後に、
- 副スピンドル170の外周溝1063がロックリング1067に達したときに達成され、ロックリング1067は圧縮ばねの作用下でロック位置に移動し、これによりロックリング1067のロック端1075が、雄部材162の軸に近づいて副スピンドル170の溝1063内に収容される。
【0256】
副スピンドル170は、その後、主スピンドル51の並進運動が副スピンドル170の並進運動を伴うように、主スピンドル51に並進的に接続され、両スピンドルは共に、かなりの長さを有する単一スピンドルを形成する。
【0257】
主カルーセルの回転駆動
上述したように、カルーセルは、スピンドルの軸に実質的に平行に延在する軸周りに回転可能に搭載される。
【0258】
カルーセルは、カルーセルの軸に実質的に平行に延在する外側周辺部に沿って長手方向ノッチ62を有する。これらのノッチは、後で明らかになるように、ドライブ歯を形成する。
【0259】
デバイスは、軸周りにカルーセルを回転可能に駆動するための手段を備える。
【0260】
これらの回転ドライブ手段は、
- チャンバー701内で並進的に移動可能なピストン700を備える第1のジャッキ70と、
- チャンバー711内で並進的に移動可能なピストン710を備える第2のジャッキ71と
を備える。
【0261】
第1のジャッキ70のピストン700は、歯止め702を担持し、歯止め702は、カルーセルの回転軸に実質的に平行な軸703の周りにピストン700に対して回転可能に搭載される。
【0262】
歯止め702は、駆動端位置を規定するピストン700の停止部705に当接するように設計された当接表面704を備える。
【0263】
歯止め702は、2つの端位置、すなわち、
- 当接表面704がピストン700の停止部705に当接し、端部がピストン700から離間してカルーセルのノッチ62内に少なくとも部分的に収容される(図12参照)展開位置と、
- 当接表面704がピストン700の停止部705に当接せず、端部がピストン700の近くにあって、カルーセルのいずれのノッチ62からも係合解除される後退位置と
の間で移動可能である。
【0264】
例えば、歯止めをその展開位置に戻すために、歯止めに作用するばね等のリターン手段(図示せず)を使用することもできる。
【0265】
ピストン700は内部チャンバー706を備え、内部チャンバー706内に、端部708が傾斜した内側ピストン707が収容される。
【0266】
この内側ピストン707は、チャンバー706内で、
- 歯止め702が軸703の周りに自由に回転できるようにするために、傾斜端部708が歯止め702から離れて位置するブロック解除位置と、
- 歯止め702が展開位置にあるときに取る見込みのあるブロック位置であって、傾斜端部708が歯止め702に当接して、歯止め702を軸703の周りに回転静止状態にするブロック位置と
の間で並進運動で移動可能に搭載される。
【0267】
ピストン700は、2つの端位置、すなわち、
- ピストン700が図12の右側の停止状態にある(デバイスが空間内で任意の配向をとることができる場合において、右側とは、理解のために図12を参照した単なる例示である)開始位置と、
- ピストン700が図12の左側の停止状態にあり、歯止め702が、2つのノッチ62の間の展開位置にある終了位置と
の間で移動可能である。
【0268】
図12に示す構成において、ピストン700は端位置にあり、歯止めは展開位置にある。
【0269】
デバイスは、
- カルーセルの軸周りの回転を防止するために、ブロックピン8が2つの連続したノッチ62の間でカルーセルに当たって停止する割り出し位置と、
- カルーセルの回転を可能にするために、ブロックピン8がカルーセルから解放される解放位置と
の間に移動可能に搭載されたブロックピン8を備える。
【0270】
ばね(図示せず)等の弾性リターン手段は、ピン8に作用して、ピン8をブロック位置に戻す。ジャッキ800は、ブロックピン8をブロック位置でブロックするために使用される。
【0271】
ブロックピン8は、カルーセルの少なくとも1つのセル61が機能位置にある位置でカルーセルをロックし割り出すための手段を提供する。この実施形態において、ブロックピン8が、2つの連続したセルの間のノッチ内のブロック位置にあるとき、幾つかのセルは、異なる機能ステーションと整列状態にある。すなわち、
- 1つのセルはモジュールロード/ロード解除ステーションに位置する、
- 1つのセルは一時的ファスナーロードステーションに位置する、
- 1つのセルはリベットロードステーションに位置する、
- 1つのセルはリベットコーティングステーションに位置する、
- 1つのセルは単一スピンドル51の延長部として作業ステーションに位置する。
【0272】
カルーセルを反時計回り方向に回転に駆動するために、ジャッキ800は、ブロックピン8が、ばね効果のみによってブロック位置に保持されるように排気される。
【0273】
ピストン700は開始位置にある(図12の右側で停止状態にある)。
【0274】
歯止め702は展開位置にある。
【0275】
内側ピストン707は、歯止め702が、軸703の周りに回転できない状態で展開位置に保持されるように、ロック位置にある。
【0276】
加圧空気は、その後、チャンバー701に注入されて、ピストン700を矢印Bに沿って開始位置から終了位置まで移動させる。
【0277】
この運動中に、歯止めはノッチと係合し、ノッチ内で、歯止めは、カルーセルも反時計回り方向に回転駆動されるように位置する。ブロックピン8は、カルーセルの周辺表面に対して摺動し、ブロックピン8は、ピストン700が端位置で停止状態にあるとき、割り出し位置から解放位置まで、そしてその後、解放位置から割り出し位置まで徐々に移動する。ジャッキ800は、カルーセルが静止状態に保持されるように、ブロックラグを割り出し位置でブロックするために動力供給される。カルーセルの少なくとも1つのセル61は、その後、機能ステーションにある。
【0278】
内側ピストン707は、ブロック解除位置まで移動し、歯止めは(その形状および周囲表面によって許容されるクリアランス内で)軸703の周りに自由に回転する。
【0279】
ジャッキ70は、ピストン700が矢印Aに沿って移動して開始位置に戻るように作動される。
【0280】
この運動中に、歯止め702は、ピストンが開始位置になるまで、カルーセルの周辺表面に対して摺動し、時計回り方向に軸703の周りに旋回することによって、展開位置から後退位置まで、そしてその後、後退位置から展開位置まで徐々に移動する。歯止めは、その後、カルーセルの別のノッチ62内に収容される。
【0281】
カルーセルは、このプロセスを何度も繰り返すことによって、再度、反時計回りに回転駆動することができる。
【0282】
第2のジャッキ71のピストン710は、歯止め712を担持し、歯止め712は、カルーセルの回転軸に実質的に平行な軸713の周りにピストン710に対して回転可能に搭載される。
【0283】
そのため、歯止め712は、駆動端位置を規定するピストン710の停止部715に当接するために設けられた当接表面714を備える。
【0284】
歯止め712は、2つの端位置、すなわち、
- 当接表面714がピストン710の停止部715に当接し、端部がカルーセルのノッチ62内に収容される(図13参照)展開位置と、
- 端部が、ピストン710の近くにあって、カルーセルのいずれのノッチ62(図示せず)からも離間した後退位置と
の間で移動可能である。
【0285】
例えば、歯止めを展開位置に戻すために歯止めに作用するばね等のリターン手段(図示せず)を実装することもできる。
【0286】
ピストン710は内部チャンバー716を備え、内部チャンバー716内に、端部が内側ピストン707のように傾斜した内側ピストン(図示せず)が収容される。
【0287】
この内側ピストンは、チャンバー内で、
- 歯止めが軸713の周りに自由に回転できるようにするために、端部が歯止めから離れているブロック解除位置と、
- 歯止めが展開位置にあるときにとると見込まれるロック位置であって、傾斜端部が歯止めに当接して、歯止めを軸713の周りに回転静止状態にするロック位置と
の間で並進運動で移動可能に搭載される。
【0288】
ピストン710は、2つの端位置、すなわち、
- ピストン710が図13の左側の停止状態にある(デバイスが空間内で任意の配向をとることができる場合、右側とは、理解のために図12を参照した単なる例示である)開始位置と、
- ピストン710が図13の右側の停止状態にあり、歯止めが、2つのノッチ62の間の展開位置にある終了位置と
の間で移動可能である。
【0289】
図13に示す構成において、ピストン710はその開始位置にあり、歯止め712はその展開位置にある。
【0290】
カルーセルを時計回りに回転可能に駆動するために、ジャッキ800は、ブロックピン8がばね効果のみによってそのブロック位置に保持されるように排気される。
【0291】
ピストン710は開始位置にある(図13の左で停止状態にある)。
【0292】
歯止め712は展開位置にある。
【0293】
内側ピストンは、歯止めが、軸713の周りに回転することができない状態で展開位置に保持されるように、ロック位置にある。
【0294】
加圧空気は、その後、チャンバー711に注入されて、ピストン710を矢印Aに沿って開始位置から終了位置まで移動させる。
【0295】
この運動中に、歯止めはノッチと噛み合い、ノッチ内で、歯止めは、カルーセルが時計回りに回転可能に駆動されるように位置する。ブロックピン8は、カルーセルの周辺表面に対して摺動し、ブロックピン8は、ピストン710が端位置で停止状態にあるとき、割り出し位置から解放位置まで、そしてその後、解放位置から割り出し位置まで徐々に移動する。ジャッキ800は、カルーセルが静止状態に保持されるように、ブロックラグを割り出し位置でブロックするために動力供給される。カルーセルの少なくとも1つの新しいセル61は、その後、機能ステーションにある。
【0296】
内側ピストンは、解放位置まで移動し、歯止めは(その形状および周囲表面によって許容されるクリアランス内で)軸713の周りに自由に回転する。
【0297】
ジャッキ71は、ピストン710が移動して開始位置に戻るように矢印Bに沿って作動される。
【0298】
この運動中に、歯止め712は、ピストンが開始位置になるまで、カルーセルの周辺表面に対して摺動し、反時計回り方向に軸713の周りに旋回することによって、展開位置から後退位置まで、そしてその後、後退位置から展開位置まで徐々に移動する。歯止めは、その後、カルーセルの別のノッチ62内に収容される。
【0299】
カルーセルは、このプロセスを繰り返すことによって、再度、時計回りに回転可能に駆動することができる。
【0300】
カルーセルおよび歯止めは、ラチェットホイールシステムを形成する。
【0301】
第1のジャッキ70および第2のジャッキ71ならびに対応する歯止めは、カルーセルを対向方向に回転可能とするように対向方向に移動する。
【0302】
第1のジャッキ70および第2のジャッキ71の実装は、最短ルートを保証することになるカルーセルの回転方向を選択することによって、できる限り迅速にモジュールを所望の機能ステーションに配置することを可能にする。しかしながら、1つのジャッキのみを実装することもできる。これは、システムを簡略化することになるが、より長い整列時間につながることになる。
【0303】
主カルーセルを回転可能に駆動するための手段は、副カルーセルのために使用されるタイプとすることができる。この場合、歯止めを駆動するために2重ジャッキ、すなわち、内側歯止めロックジャッキを含む外側ジャッキを実装するのではなく、単一ジャッキを実装することもできる。
【0304】
副カルーセルを割り出すことは、副カルーセルの場合と同様にジャッキによって制御されないブロックラグによって達成することもできる。
【0305】
カルーセル6は、固定シャフト8の周りに移動可能に回転運動状態にあり、固定シャフト8上で、カルーセル6は、針、ボール、または他のものを有する軸受け87によって回転可能に誘導される。
【0306】
シャフト8は、中空であり、ジャッキ80のピストン82がその中で摺動するチャンバー81を画定する拡大部分を、その端部のうちの1つの端部に備える。
【0307】
シャフト8は、外周溝83をその端部のうちの他の端部に備え、シャフトの中空内部と連通する横ポート84は外周溝83を貫通する。シャフトは、溝83内に開口するフラット部85をこの端部にさらに備える。
【0308】
ガイド要素14は、ピストン82のロッド820の端部に固定される。
【0309】
このガイド要素14は、シャフト8のポート84内に延在する突出部分140を備える。溝141は、突出部分140の端部に設けられる。この溝141は、シャフト溝83の延長部として延在し、溝141は、シャフト溝83と円形溝を形成する。
【0310】
各機能モジュールのスリーブ90は、カルーセル6のセル61内で摺動可能に搭載されることを意図される。
【0311】
各機能モジュールのスリーブ90の側面フィンガー900の端部は、シャフト8の溝83内およびガイド要素14の溝141内に交互に、カルーセル6の角度位置に応じて収容されるように設計され、スリーブは、カルーセル6の回転軸に沿ってシャフト8またはピストン82と一体に保持され、したがって、スリーブが位置するキャビティの軸に沿って並進的に静止状態で保持される。
【0312】
突出部分140および溝141,84は、スピンドル51の延長部として作業ステーションに位置する機能モジュール9のスリーブ90のフィンガー900に対応する角度位置まで延在する。
【0313】
各スリーブ90の溝901は、ジャッキ13のチャンバー12内で並進的に移動可能であるピストン11の端部に配置されたラグ10を収容することができる。
【0314】
ジャッキ13は、カルーセル6のロード/ロード解除ステーションに位置する。このステーションは、カルーセルの1つのセル61がスピンドル51の延長部としての作業ステーションにあり、別のセルがロード/ロード解除ステーション(すなわち、この実施形態においてステープルロードステーション)にある、別のセルがリベットロードステーションにあり、別のセルがコーティングステーションにあるように位置する。
【0315】
フラット部85およびラグ10は、カルーセル6の回転軸に平行な軸および垂直な軸に沿って延在する。
【0316】
機能モジュールのロードおよびロード解除
カルーセル6に機能モジュール9をロードすることは、以下の方法で達成される。
【0317】
加圧空気は、ジャッキ13のチャンバー12に注入されて、矢印Cに沿ってピストン11を移動させ、それにより、ロード/ロード解除ステーションに位置するセル61の内部からラグ10を係合解除する。
【0318】
ジャッキ1005は、フォーク1003を解放位置に配置するために作動される。
【0319】
モジュールは、溝84が位置するシャフト8の端部側に位置するカルーセル6の側からロード/ロード解除ステーションにおいてセル61内に導入される。
【0320】
スリーブ90のフィンガー900は、導入通路を形成するフラット部85を通して溝83内に導入される。
【0321】
空気は、その後、ジャッキ13のチャンバー12内に導入されて、ピストン11を矢印Dに沿って移動させ、それにより、ラグ10をスリーブ90の溝901内に導入する。そのため、スリーブ90、したがって、対応する機能モジュール9は、セル61内でセル61の軸に沿って保持され、機能モジュール9が並進的にブロックされる。
【0322】
この溝901の形状は、ラグ10が溝901内に突出している間に、スリーブが、ロード/ロード解除ステーションに到達し、そこから離れることを可能にする。
【0323】
カルーセル6は、その後、次のセルをロード/ロード解除ステーションに配置するために回転可能に駆動することができ、プロセスは、新しい機能モジュール9をロードするために繰り返される。
【0324】
主カルーセル内に7個全てのセル、または、より一般的には全てのセルをロードすることが可能である。しかしながら、幾つかのセルのみが、必要に応じてロードされることができる。他の実施形態において、主カルーセルが、7つより多いかまたは少ないセルを備えることも可能である。
【0325】
機能モジュール9をロード解除することは、対応するセルをロード/ロード解除ステーションに配置した後、ラグ10を溝901から離脱し、機能モジュール9が対応するセル61から摺動して出てくるようにジャッキ13を作動させることによって達成される。
【0326】
プレッサー要素
デバイスは、スピンドル51の運動軸に沿ってフレーム2に対して並進運動で移動可能に搭載された、スピンドル51の延長部としての管状プレッサー要素15を備える。そのようなプレッサー要素15は、例えば、特に、積層されたプレート間の接触を保証し、穿孔中のこれらのプレート間のバリの形成を回避するため、穿孔対象構造に圧縮力を加えるために穿孔作業中に使用することができる。
【0327】
マルチタスクデバイスの設置
デバイスが固定されるロボットアームは、作業が実施されることが所望される作業対象構造上の場所に作業ステーションが位置決めされるようにマルチタスクデバイスを配置するために作動される。
【0328】
ロボットは、吸引カップ41が作業対象構造に当接するまでデバイスを作業対象構造に当てる。その後、真空が吸引カップ内で生成されて、マルチタスクデバイスと作業対象構造との間に効果的な接続を保証する。
【0329】
代替的に、Cクランプ42は、吸引カップに対する代替物として使用することができる。
【0330】
穿孔および/または皿取り作業
穿孔および/または皿取り作業を実施するために、主カルーセルは、所望の穿孔モジュールが作業ステーションに来るまで回転駆動される。
【0331】
再度の記述になるが、弾性リターン手段は、ジャッキのピストン903を、その端部905が、ハウジング950内に収容されるかまたはスリーブ内に突出して、穿孔モジュールの機能アセンブリがスリーブ内に摺動することを防止する位置に戻すのに役立ち、ピストン903の端部905はブッシング95の端部951に接触する。
【0332】
穿孔および/または皿取りモジュール9は、その後、ドライブスピンドル51に対して対形成され、スピンドルがモジュールの移動可能部材である出力シャフト91を駆動することができる。
【0333】
このため、スピンドル51は、雄要素162がベル160内に収容されるまで、作業ステーションにおいて機能モジュールの方向にその軸に沿って並進的に移動する。
【0334】
加圧空気は、ジャッキ17のチャンバー171に注入されて、内側スピンドル170を矢印Eに沿って移動させる。ロックキー164のランプ165は、その後、ロック要素163に作用して、ロック要素163を、ロック要素163がベル160の半径方向穴161と協働するそれらの対形成位置に配置する。スピンドル51および出力シャフト9は、その後、接続されて回転運動および並進運動する。
【0335】
ベル160に対する雄要素162の角度位置は、ランダムであり、結果として、ロック要素は、ベルの半径方向穴と完全に整列しない場合がある。ロック要素の球状の頭部は、雄要素に対するベルのわずかの回転を可能にし、ベル内の穴および雄要素の穴を同軸にさせ、これにより、ロック要素がベル内の穴に貫入することを可能にする。
【0336】
雄要素内の穴と比較して過剰のベル内の穴は、この再割り出しを容易にする。
【0337】
しかしながら、ロック要素が、2つの穴の間で、2つの穴に貫入することなくバランスがとれたままであった場合、最初の穿孔作業から生じる抵抗トルクは、その後、雄要素およびベルの相対回転運動を誘起して、ロック要素を半径方向穴と整列させ、対形成を終了させることになる。
【0338】
ジャッキ904は、そのピストン903の端部905をブッシング95のハウジング950から取り出すように、または、端部905がスリーブ内にもはや突出しないように作動される。
【0339】
加圧空気は、その後、ジャッキ80のチャンバー81に注入されて、ピストン82を矢印Eに沿って移動させる。移動可能機器がスリーブ内においてベル側面上の停止リングに当接している限り、ジャッキ80の作動は効果がない。主スピンドル51は、その後、矢印Eに沿って並進的に駆動される。これにより、
スリーブ90がプレッサー要素15に当接するまで、
- 移動可能機器およびスリーブを矢印Eに沿って並進させ、
- ドライブ要素14の溝141と協働するフィンガー900を有する機能穿孔モジュール9が、矢印Eに沿ってスピンドル51の軸に沿って並進的に駆動されるようにドライブ要素14が同じ運動に追従する。
【0340】
プレッサー要素は、同じ運動に追従し、これによりプレッサー要素が作業対象構造に寄りかかり、作業対象構造に圧力を加える。
【0341】
作業対象表面に対してプレッサー要素15を押し付けるための力は、ジャッキ80によって保持され、一方、矢印Eに沿うスピンドル51の並進運動は、スリーブの内部の移動可能機器の運動を伴い、移動可能機器は、その後、矢印Eに沿って並進的に静止状態になる。
【0342】
スピンドル51は、その後、回転的および並進的に駆動され、その運動を、所望の穿孔作業を実施するために対形成される機能モジュール9の出力シャフト91に伝達する。
【0343】
主スピンドルおよび出力シャフトを対形成させることは、回転および並進接続を構成する。
【0344】
ねじ込みスリーブを切削ツールの代わりにモジュールに固定することによって、ねじ込み/非ねじ込み作業を行うことが可能である。
【0345】
リベットロード
封止剤コーティング作業を先行して実施するか否かに関わらず、リベット設定作業に先立って、リベット支持モジュール200にリベット216をロードする必要がある。
【0346】
このため、主カルーセル6は、設定が所望され、かつ必要に応じてコーティングが所望されるリベット216のサイズに対応するリベット支持モジュール200を、リベットロードステーションP3に設置するように回転駆動される。
【0347】
リベット支持モジュール200がリベットロードステーションP3に設置されると、リベットロード作業が実施される。
【0348】
これに先立って、このリベット216のサイズに対応する副カルーセル1008のセル1009には、カルーセル1008のリベット供給手段によってリベットが供給される。リベットは、可撓性チューブを通して加圧ガスによってこのチューブ内にもたらされる。
【0349】
副カルーセル1008は、その後、リベットを含むセル1009をリベットロードステーションP3に配置するために回転駆動される。
【0350】
加圧空気がリベット支持モジュール200の空気導管906に注入され、ピストン205を、スプリットリングの反対側でサークリップ218に対して停止状態となる第1の端位置に保持する。
【0351】
ジャッキ1006は、その後、リベット216の頭部219がスプリットリング213内に位置するまで、セル1009に含まれるリベット216をリベット支持モジュール200内に押し込むために作動される。この運動中に、リベット216の頭部219は、スプリットリング213に作用して、頭部219が、スプリットリング213の溝214および円錐ボア215内に収容されるように拡張する。リング213は、その後、このために使用されるOリングの作用によってリベット216の頭部219の周りに締め付けられるため、リベット216は、反対経路をたどってリング213を出ることができない。リベット216は、その後、リベット支持モジュール100内に保持され、その本体220は、モジュール200からスプリットリング213を超えて突出する。
【0352】
リベットコーティング作業
リベットコーティング作業を実施するために、封止剤でのコーティングを所望するリベット216を予めロードしたリベット支持モジュール200を、主カルーセル6を回転させることによってコーティングステーションP4に設置する。
【0353】
この運動中に、リベット支持モジュールのピストン205は、チャンバーの封止を保証するOリングの摩擦作用の下でサークリップ218に対して停止状態のままである。
【0354】
ヘリカルタイプコーティングまたはリングタイプコーティングまたは平行環状ビードコーティングを実施することが可能である。
【0355】
ヘリカルコーティング
ヘリカルタイプコーティングは、リベットの端部221に封止剤の少なくとも1つの環状ビード、リベットの頭部219の下に封止剤の少なくとも1つの環状ビード、およびリベットの端部と頭部との間にリベットの本体220に沿うヘリカルビードを堆積させることにある。
【0356】
これは次の通りに達成される。
【0357】
リベット支持モジュールのコーティングステーションへの到達に先立って、
- リベット216の本体220から最も遠い端位置にノズル1050の端部を保持するためにジャッキ1053が作動され、
- シュー1046を非噛み合い位置に保持するためにジャッキ1047が作動され、
- センサ1058がリベット216の端部221の側で端位置にあるようにジャッキ1060が作動され、
- シュー1046およびノズル1050を担持するブロック1054がリベット216の端部221の側で端位置にあるようにジャッキ1057が動作する。
【0358】
ノズル1050の支持体1062は、センサ1058に対して停止状態にある。
【0359】
ブロック1054を担持するジャッキ1057のチャンバーは排気される。
【0360】
ジャッキ1036は、担持するハーフドッグ1038をコーティングステーションに配置されたリベット支持モジュール100のピストンのハーフドッグ211に係合させるために作動される。ピストンは、移動可能部材であり、協働する両方のハーフドッグは、主スピンドルと移動可能部材との間接的な結合を構成する。ここで、対形成は回転接続である。
【0361】
ジャッキ1036によって担持されるハーフドッグ1038は、リベット支持モジュール100のピストン205をセンサ1058に向かって移動させる。ジャッキ1036がそのストロークの端部に達すると、モジュールのピストン205は、モジュールによって担持されるリベットの頭部219と本体220との間の接続ゾーンが所与の位置にあるように配置される。なお、各リベット支持モジュールは、所与のサイズのリベットを支持するように設計される。各リベット支持モジュールのピストン205のスピンドル51の軸に沿った長さは、支持を意図するリベットのサイズの関数として決定され、ハーフドッグ1038を担持するジャッキ1036がそのストロークの端部に達すると、モジュールによって担持されるリベットの頭部219と本体220との間の接続ゾーンが常にスピンドル51の軸に沿った所与の同じ位置にあるようにする。
【0362】
ジャッキ1060は、円錐先端1061がリベット端221に当接するまで、センサ1058をリベット頭部219に向かって移動するように作動され、その後、ジャッキ1060のストロークを停止させる。
【0363】
そのため、ノズル1050が当接して停止状態にあるセンサ1058は、ノズルをリベット221の端部に(リベット端部から所定の距離に)移動させる。
【0364】
ジャッキ1053は、ノズル1050の端部がリベット本体に接触するまで、ノズル1050をリベット本体に向けて移動させる。
【0365】
主スピンドル51は、回転可能に駆動されて、プーリおよびベルトの両方によって、モジュールのピストン205、ピストン205が担持するリベット、さらに親ねじ1043を、時刻t0にて回転可能に駆動する。
【0366】
同時に、封止剤ポンプは、ノズル1050が封止剤をリベットの端部221に送出するように作動される。
【0367】
親ねじ1043の1回転に対応する期間後に、シュー1046は、ジャッキ1049によって、親ねじ1043と噛み合う位置まで移動する。
【0368】
シュー1046と親ねじ1043のねじ山1044の表面1045との間の接触は、親ねじ1043の1回転の部分X後に終了する。1回転のこの部分は、シューがねじと接触状態になるときに、シューとねじ山の側面との間にギャップが残るようなランダムな相対位置になることから、必要である。そのため、親ねじによるシューの並進駆動は、このギャップが、1回転のランダムな部分Xによって閉じた後にのみ有効である。
【0369】
この段階で、1+X回転の封止剤のビードが、リベットの端部221に堆積されている。
【0370】
シュー1046が噛み合い位置にあるとき、すなわち、シューと親ねじとの間の接触が完了した後に、ノズル1050は、リベット頭部219に向かって移動し始め、ノズル1050は、リベット本体220に沿って封止剤のスパイラルビードを堆積し始める。
【0371】
ブロック1054を担持するジャッキ1057のピストン1055が端部221からリベット頭部219に向かって移動することによって停止すると、ノズル1050は、リベット本体220とリベット頭部219との間の接続高さに到達する。
【0372】
単一スピンドル51の回転は、3+Yの親ねじの回転数を可能にするt0からの経過時間後に停止し、Yは、リベットの端部上のビードと頭部下のビードとの間のスパイラルの回転数である。リベット長を知ることは、端部ビードと頭部ビードとの間の距離Zを知ることを可能にし、Y=Z/親ねじピッチ(ここで、コーティング対象リベットおよび親ねじは同じ周波数で回転すると仮定する)である。
【0373】
端部に堆積されるビードの長さは、最大で2回転であるため、3+Yの総回転数が、頭部下で少なくとも1回転の堆積を有することになる。
【0374】
主スピンドル51が回転停止すると同時に、封止剤堆積は、封止剤ポンプを減圧することによって停止される。
【0375】
単一スピンドル51が停止すると、2-X回転の封止剤のビードが、リベット頭部下で堆積されている(3回転マイナス(1+X))。
【0376】
シュー1046は、ジャッキ1049によって非噛み合い位置内に移動する。
【0377】
ノズル1050は、ジャッキ1053によってリベット本体220から離れる。
【0378】
ノズル1050およびセンサ1058は、それぞれジャッキ1057および1060の伸長によってリベット端部221の側の端位置に移動される。
【0379】
主カルーセル6は、リベット設定デバイスが位置するリベット設定ステーションに封止剤コーティング済みリベットを設置するために回転駆動される。
【0380】
環状コーティング
環状タイプコーティングは、リベット頭部219の下に封止剤の少なくとも1つの環状ビードを堆積することにある。
【0381】
このため、以下が実施される。
【0382】
リベット支持モジュール100のコーティングステーションへの到達に先立って、
- リベット本体220から最も遠い端位置にノズル1050の端部を保持するためにジャッキ1053が作動され、
- シュー1046を非噛み合い位置に保持するためにジャッキ1049が作動され、
- センサ1058がリベット端部221の側で端位置にあるようにジャッキ1060が作動される。
【0383】
ジャッキ1036は、担持するハーフドッグ1038をコーティングステーションに配置されたリベット支持モジュール100のハーフドッグ211と係合させるために作動される。
【0384】
ハーフドッグ1038は、リベット支持モジュール100のピストン205をセンサ1058に向かって移動させる。ジャッキ1036がそのストロークの端部に達すると、モジュールのピストン205は、モジュール200によって担持されるリベットの頭部219と本体220との間の接続ゾーンが所与の位置にあるように配置される。なお、各リベット支持モジュールは、所与のサイズのリベットを支持することができる。各リベット支持モジュールのピストンスピンドルの軸に沿った長さは、支持するように設計されたリベットのサイズに応じて決定され、ハーフドッグを担持するジャッキがそのストロークの端部に達すると、モジュールによって担持されるリベットの頭部と本体との間の接続ゾーンが常に同じ所与の位置にあるようにする。
【0385】
ジャッキ1060は、円錐先端1061がリベット端部221に当接するまで、センサ1058をリベット頭部219の方向に移動するように作動され、その後、ジャッキ1060のストロークを停止させる。
【0386】
ジャッキ1057は、リベット頭部219の側の端部で停止するように作動され、本体220とリベット頭部219との間の接続部のレベルでノズル1050を停止させる。
【0387】
ジャッキ1053は、ノズル1050の端部がリベット本体220に接触するまでリベット本体220に向かってノズル1050を移動させる。
【0388】
主スピンドル51は、回転駆動されて、プーリおよびベルトによって、モジュールのピストン205、したがって、ピストン205が担持するリベットを回転駆動する。
【0389】
同時に、封止剤ポンプは、ノズル1050が封止剤をリベットの頭部219と本体220との間の接続ゾーンに送出するように動作する。
【0390】
主スピンドル51の回転は、リベットが少なくとも1回転だけ回転した後に停止し、その時点で、少なくとも1回転のビードがリベット頭部219の下に堆積される。
【0391】
同時に、封止剤の堆積は、封止剤ポンプを減圧することによって停止される。
【0392】
ノズル1050は、ジャッキ1053の後退によってリベット本体220から離れる。
【0393】
ノズル1050およびセンサ1058は、それぞれジャッキ1057および1060の伸長によってリベット端部221の側の端位置にもたらされる。
【0394】
主カルーセル6は、リベットを設定するため作業ステーションに封止剤コーティング済みリベットを設置するように回転される。
【0395】
平行環状ビードによるコーティング
リベットの端部と、本体と頭部との接続ゾーンとの間における封止剤の平行環状ビードによるリベットのコーティングは次の通りに達成される。
【0396】
ジャッキ3010は、センサ3008を矢印Eに沿ってその端位置まで移動するように作動される。
【0397】
コーティング対象リベットを担持するリベット支持モジュールは、コーティングステーションに設置される。
【0398】
ハーフドッグ1038は、対応するジャッキによってその停止部に移動されてモジュールのハーフドッグ211に係合し、担持するリベットの接続ゾーンが、リベット端部側に対向するノズルのチャネル3003と整列状態となる位置にモジュールのピストンを移動させる。
【0399】
ジャッキ3010は、センサの端部3008がリベット端部に接触するように矢印Fに沿って作動される。
【0400】
スプール3005は、チャンバー3002の内部で摺動して、リベット端部を超えて延在するチャネルを封止する。
【0401】
リベットは、封止剤ポンプが封止剤を分配するために作動する際、1回転するように回転駆動される。これは、端部とリベット接続ゾーンとの間に封止剤の複数の環状ビードをリベット本体上に同時にかつ並列に堆積することを可能にする。
【0402】
ビードが堆積されると、リベットの回転が停止し、ポンプが停止し、ジャッキは、センサをリベットから離すために矢印Eに沿って作動され、その後、主カルーセルは、リベットを設定するために、コーティング済みリベットを担持するモジュールを作業ステーションまで移動するように作動される。
【0403】
リベット設定作業
デバイスは、場合に応じて封止剤で事前コーティングされたまたは未コーティングのリベットを設置するために作動することができる。したがって、デバイスはリベット設定デバイスを備える。
【0404】
リベットを担持するリベット支持モジュール200が作業ステーションP5に到着した後、リベットは、以下の方法で、作業対象構造内に予め作られた穴内に設定される。
【0405】
主スピンドル51は、フィードモーターによってその軸に沿って並進的に駆動される。
【0406】
主スピンドル51は、その後、リベット支持モジュール200のピストン205に当接し、ピストン205は、ピストンがスリーブの内部で延在する後退位置から、ピストンがスリーブの外部に少なくとも部分的に延在する展開位置まで、ピストンがスリーブの下部で停止するまでチャンバーの内部で並進的に移動し、スリーブは、対応する穴内にリベットの端部221を係合するのに十分な距離にわたってカルーセルのセル内に並進する(ねじ山付き端部を有するリベットの場合、ねじ山付き部分の挿入で十分である)。
【0407】
モジュールのピストンは移動可能部材であり、ここでの対形成は、単に、移動可能部材を一方向に並進的に駆動するために、主スピンドルを移動可能部材に接触させることである。
【0408】
フィードモーターは、その後、主スピンドル51を反対方向に移動させるように制御される。
【0409】
主スピンドルのこの運動中に、リベット支持モジュールのピストン205は、摩擦によってそのチャンバーの内部で静止状態のままである。
【0410】
主スピンドル51は、端位置に達するまで並進される。端位置において、ロックリング1067を担持する雄要素162の部分は、ロック解除リング1064の円筒部分1065内に収容され、ロック解除リング1067に作用してロック解除位置に移動させる。
【0411】
副スピンドル170は、ジャッキ17のチャンバーに供給することによって、主スピンドル51の内部で(副スピンドル170がリベット頭部に接触するまで)並進する。
【0412】
このように副スピンドルが出て来ると、外周溝1063は、ロック解除リング1064を通過する。
【0413】
その後、主スピンドル51が前進し、雄要素162の部分が円筒部分1065から出ることにより、ロック解除リングは副スピンドルに再び当接し、このリングは、外周溝1063のレベルに再び到達すると、弾性リターン要素の作用下で溝1063内に収容されるようになる。
【0414】
副スピンドル170は、主スピンドル51に並進的に接続し、主スピンドル51の並進運動は、副スピンドル170の並進運動を伴い、両者は共に、長いスピンドルを形成する。
【0415】
ロックキー164は、その後、リベット頭部219をクランプから押し出し、穴に完全に押し込む。
【0416】
そのため、リベットは、放出手段によってモジュールから放出され、放出手段は、リベットが穴に挿入されることを可能にし、この実施形態において、特に、主スピンドルおよび副スピンドルを備える。
【0417】
主スピンドルを駆動するモーター、この場合、フィードモーターの電流を読み取ることによって、リベットに対する推進効果を決定し、その穴内へのリベットの全挿入に対応する所定の閾値より推進効果が大きくなると、主スピンドルの進行を停止させる。
【0418】
このアプローチは、プレッサー要素15を制御するために実装された中央ジャッキによって設置された場合に比べて大きい力で、また、主スピンドルで記録された推進力が考慮されるならばより高い精度で、リベットが効率的に設置されることを保証する。
【0419】
リベットが穴に正しく挿入されると、主スピンドル51は、ロックリング1067を担持する雄要素162の部分が、ロック解除リング1064の円筒部分1065内に収容される端位置まで移動し、作動側部分1069の外側表面に作用して、ロックリング1067を、ロック解除位置への圧縮ばねの作用に抗して、雄要素162に対して移動させる。
【0420】
副スピンドル170は、その後、ジャッキ17を作動させることによって主スピンドル51内に後退する。
【0421】
最後に、リベット支持モジュールのピストン205は、チャンバーに圧縮空気を供給することによって、サークリップ218に当たって停止するまでスリーブ内に後退し、スリーブ90は、ジャッキ80によってセル内に後退する。
【0422】
一時的ファスナーロード
本発明によるデバイスは、一時的ファスナーの設定を実施するために実装することができる。
【0423】
一時的ファスナー2000は、慣例的に、本体2001、長手方向スロットを有し、本体に対して固定されたスペーサ要素を含む変形可能(伸長可能および後退可能)スピアポイント端2002、および、本体に対して回転すると、スピアを伸長させ、その後、本体内に後退させる回転要素2003を備える。そのため、回転部材が、回転し、2つの金属シートを通って穴に導入された後に本体に対して締め付けられると、スピアは、本体に対してシートの反対側から広がり、その後、本体内に後退し、シートを共に押し付ける。一時的ファスナーの例証的でかつ非制限的な例はUS4548533に記載される。
【0424】
本発明による一時的ファスナーは、円筒断面で、同じ径で、平滑かつ一様な外側表面を有する本体および回転要素を備える。本体および回転要素は、より詳細にさらに説明されるように、空間(ハウジング)によって分離されて、両者が所定の位置にロックされることを可能にする。
【0425】
一時的ファスナー設定作業を実施するのに先立って、一時的ファスナー支持モジュール300に一時的ファスナーをロードする必要がある。
【0426】
このため、主カルーセル6は、一時的ファスナー支持モジュールをロードステーションP2に設置するために回転駆動される。
【0427】
一時的ファスナー支持モジュールを一時的ファスナーロードステーションに設置すると、一時的ファスナーロード作業が実装される。
【0428】
ジャッキ1005は、フォーク1003をその保持位置内に移動させるために作動される。
【0429】
カートリッジベルト1000は、一時的ファスナー2000を一時的ファスナー支持モジュールの軸内に配置するために実装される。
【0430】
一時的ファスナー支持モジュールのチャンバーは、圧縮空気を供給されて、ピストン306を、肩部307がドライブチューブ313のフランジ314に近くにある解放位置に保持する。この位置において、ピストン306の円錐ボア331の表面は、ロック要素321に作用して、ピストン306を、ロックラグ327の端部がドライブチューブの長手方向軸から離れている休止位置に保持する。
【0431】
ロードジャッキ1002は、ロッドの端部がチャンバーから出て、一時的ファスナーの回転要素2003の頭部を押し、それにより、雌部分2001がフォーク1003に当たって停止するまで、一時的ファスナーを一時的ファスナー支持モジュール内に導入するように起動される。
【0432】
一時的ファスナーの回転要素2003は、その後、本体2001が第2のフリーホイール33’に係合しながら、第1のフリーホイール318に係合する。
【0433】
一時的ファスナー支持モジュールのチャンバーは、ピストン306がロック位置に達するまで、ピストン306がばね315によってフランジ314から離れるように排気される。この運動中に、ロック要素321は、ハウジング328内に収容されたばねの作用下でロック位置に戻る:ロックラグ327の端部は、その後、回転要素2003の頭部と一時的ファスナーの本体との間の空間E内に収容され、一時的ファスナーは、その長手方向軸に沿ってモジュールの内部で並進的にブロックされる。
【0434】
ロードジャッキ1002は、開始位置まで後退し、ジャッキ1005は、その後、フォーク1003を解放位置に戻すために作動される。
【0435】
一時的ファスナー設定作業
デバイスは、一時的ファスナーの設定を可能にし、したがって、一時的ファスナー設定デバイスを備える。
【0436】
一時的ファスナー設定を実施するために、一時的ファスナーが導入されている一時的ファスナー支持モジュールは、主カルーセルによって作業ステーションに設置される。
【0437】
一時的ファスナー支持モジュールは、その後、主スピンドルと対形成する必要がある。
【0438】
このため、スピンドル51は、雄要素162がベル160内に収容されるまで、作業ステーションにおいてその軸に沿って機能モジュールの方向に並進的に移動する。
【0439】
ピストン306が、対形成力に抗してモジュールの長手方向軸に沿って対向力を加えるように、わずかな空気圧がモジュールに導入される。
【0440】
加圧空気は、ジャッキ17のチャンバー171に注入されて、内側スピンドル170を矢印Eに沿って移動させる。ロックキー164のランプ165は、その後、ロック要素163に作用して、ロック要素163を、ベル160の半径方向穴161と協働する対形成位置に配置する。スピンドル51およびドライブチューブは、その後、回転的および並進的に接続される。ドライブチューブは、移動可能部材であり、ドライブチューブと主スピンドルとの対形成は、回転および並進接続である。
【0441】
一時的ファスナーを、作業対象構造の穴に挿入するために、
- フィードモーターは、ドライブチューブ313、それによりピストン306をモジュールの内部で摺動させるため、主スピンドル51を並進させるように作動され、
- ジャッキ80、および、導管906による一時的ファスナー支持モジュールに対する圧縮ガス供給部は、スピンドル51の降下が、作業対象部分のハウジング内への一時的ファスナーの挿入を可能にするまで排気され、
- フィードモーターは、フィードモーターによって消費される電流についてセンサによって主スピンドル51において記録される推進力が、一時的ファスナーが作業対象構造に当たって停止することに対応する所定の閾値に達するまで、ドライブチューブ313、それによりピストン306をモジュールの内部で摺動させ続けるため、主スピンドル51を並進させるように作動される。
- 主スピンドル51は、ドライブチューブが一時的ファスナーの雄部分の頭部を駆動するように回転モーターによって回転駆動される。フリーホイールの対抗機能(fonctionnement antagoniste)によって、一時的ファスナーの雄部分は回転し、雌部分は回転的に静止状態で保持される。結果として、雄部分はねじ込まれ、変形可能端部を穴内で拡張させ、したがって、一時的ファスナーを、作業対象構造の穴内に固定する。
- 回転モーターの電流センサによって決定されたトルクが、一時的ファスナーのクランプ完了に対応する所定の閾値に達すると、回転モーターは停止する。
- 回転モーターは、フリーホイールをモジュールから離脱させるため主スピンドル51を或る程度まで回転駆動するように他の方向に回転可能に駆動される。
- 空気が、導管906に導入されて、ピストンを解放位置まで移動させ、ロックラグを休止位置に配置する。
- フィードモーターは、スピンドル51を初期位置まで移動させるために作動される。
- 主スピンドルは、ドライブチューブがホーム位置にあるときに停止する。
- ジャッキ820は、スリーブをホーム位置に戻すために起動される。
- ジャッキ17は、ロック要素163をベル160の半径方向穴161から解放し、主スピンドル51をモジュールのドライブチューブ313から切り離すために作動される。
- フィードモーターは、主スピンドルを初期開始位置に戻すために再度、作動される。
- 一時的ファスナー支持モジュールは、その後、設置する新しい一時的ファスナーを収納するために一時的ファスナーロードステーションに戻ることができる。
【0442】
代替法
穿孔モジュールの場合、スピンドルと、移動可能部材、すなわち出力シャフトまたはドライブチューブとの間の対形成は直接的である。実際には、スピンドルおよび出力シャフトまたはドライブチューブは、中間トランスミッションなしで対形成手段16によって直接相互接続される。しかしながら、中間トランスミッションは、移動可能部材とベル160との間に挿入することができる。そのような中間トランスミッションは、減速ギアとして機能してもよいし、機能しなくてもよい。中間トランスミッションは運動の変換を誘起することができない、または、逆に、中間トランスミッションは運動の変換を誘起することができる(例えば、スピンドルの並進運動の機能モジュールの少なくとも1つの移動可能部材の回転運動への変換)。
【0443】
リベット支持モジュールの場合、移動可能部材(モジュールのピストン)とスピンドルとの間の対形成は、プーリ、ベルト、およびハーフドッグによってコーティングステーションにおいて間接的に行われる。対形成は、作業ステーションにおいて単純な接触によって直接行われる。
【0444】
ここで説明される機能モジュールの例は、1つの移動可能部材、すなわち、出力シャフト、ピストン、ドライブチューブのみを含む。しかしながら、それは、幾つかの出力部材を備えることができる。
【0445】
作業の実施において、制御および測定アセンブリのセンサは、対形成されたモジュールの動作に特有のパラメータを読み出すことができるようにしてもよい。
【0446】
例えば、穿孔作業中に以下のパラメータ、
- 例えば、スピンドル上のまたはトランスミッション内の力センサから、あるいは、フィードモーターに供給される電流の強度から推測されるドリルビットに対する軸方向推進力、
- 例えば、スピンドル上のまたはトランスミッション内のトルクセンサから、あるいは、回転モーターに供給される電流の強度から推測されるドリルビットに対するトルク、
- 例えば、フィードモーターの角度センサから推測されるドリルストローク
を測定することができる。
【0447】
ねじ込み作業中に、以下のパラメータ、例えば、
- 例えば、回転モーターの角度センサから推測されるねじストローク、
- 例えば、トランスミッション内のトルクセンサから、あるいは、回転モーターの強度から推測されるトルク
を測定することができる。
【0448】
リベット設定作業中に、例えば、
- 例えば、スピンドル上のまたはトランスミッション内の力センサから、あるいは、フィードモーターに供給される電流の強度から推測されるリベットに対する軸方向推進力、
- 例えば、フィードモーターの角度センサから推測されるリベットの軸方向ストローク
を測定することができる。
【0449】
一時的ファスナー設定作業中に、例えば、
- 例えば、スピンドル上のまたはトランスミッション内の力センサから、あるいは、フィードモーターに供給される電流の強度から推測される一時的ファスナーに対する軸方向推進力、
- 例えば、トランスミッション内のトルクセンサから、あるいは、回転モーターの電流の強度からのトルク
を測定することができる。
【0450】
軸方向推進力測定は、機能モジュールを対形成することによって、雄要素162およびベル160の協働を検出するために使用することもできる。
【0451】
これは、もちろん、考えられるパラメータ測定の網羅的なリストを示しているわけではない。
【0452】
全てのセンサおよび他の測定手段は、制御および測定アセンブリ5内に統合される。したがって、機能モジュールは、好ましくは、センサを備えないかまたは少なくとも非常に少数のセンサを備え、これにより、機能モジュールの構造を、特に単純で頑健で経済的にする。
【0453】
デバイスは、空気圧アクチュエータを、加圧流体供給手段および/または真空化手段に接続するための空気圧コネクタ18のセットも含む。
【0454】
幾つかの作業は、異なるステーションにおいて同時に実装することができる。例えば、
- 穿孔またはリベット設定作業あるいは一時的ファスナー設定作業は、作業ステーションで実行することができ、
- リベットロード作業はリベットロードステーションで実行することができ、
- 一時的ファスナーロード作業は一時的ファスナーロードステーションで実行することができる。
【0455】
本発明によるデバイスは、複数の機能、例えば、ファスナー要素設定、ファスナー要素コーティング、穿孔等が実施されることを可能にする。この意味で、デバイスはマルチタスクデバイスを構成する。そのため、デバイスは、これらの機能のそれぞれを提供するためのデバイス、特に、コーティングデバイス、一時的ファスナー設定デバイス、ファスナー設定デバイス、穿孔デバイス、ファスナー要素移送デバイス等を備える。これらのデバイスのそれぞれは、それ自身の機能を実施する独立デバイスを形成するために分離されることができる。これらのデバイスの幾つか(特に少なくとも2つ)を任意に組み合わせることができる。
図1
図2
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【国際調査報告】