(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-08
(54)【発明の名称】ニオブ酸リチウム前駆体でコーティングされた正極活物質を含む硫化物系全固体電池及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
H01M 4/525 20100101AFI20230901BHJP
H01M 4/36 20060101ALI20230901BHJP
H01M 10/0562 20100101ALI20230901BHJP
H01M 10/052 20100101ALI20230901BHJP
H01M 10/058 20100101ALI20230901BHJP
【FI】
H01M4/525
H01M4/36 C
H01M10/0562
H01M10/052
H01M10/058
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023509812
(86)(22)【出願日】2021-08-11
(85)【翻訳文提出日】2023-02-10
(86)【国際出願番号】 KR2021010672
(87)【国際公開番号】W WO2022035229
(87)【国際公開日】2022-02-17
(32)【優先日】2020-08-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(71)【出願人】
【識別番号】506115514
【氏名又は名称】ザ リージェンツ オブ ザ ユニバーシティ オブ カリフォルニア
【氏名又は名称原語表記】The Regents of the University of California
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】チ・ホ・ジョ
(72)【発明者】
【氏名】ワン・モ・ジュン
(72)【発明者】
【氏名】ヘ・スン・チュン
(72)【発明者】
【氏名】ヒュク・イン・ムン
(72)【発明者】
【氏名】イン・シャーリー・メン
【テーマコード(参考)】
5H029
5H050
【Fターム(参考)】
5H029AJ02
5H029AJ05
5H029AK01
5H029AK02
5H029AK03
5H029AK05
5H029AM12
5H029CJ02
5H029CJ08
5H029CJ22
5H029CJ28
5H029CJ30
5H029HJ01
5H029HJ14
5H050AA02
5H050AA07
5H050BA16
5H050BA17
5H050CA01
5H050CA02
5H050CA07
5H050CA08
5H050CA09
5H050CA11
5H050EA11
5H050GA02
5H050GA10
5H050GA22
5H050GA27
5H050HA01
5H050HA04
5H050HA14
5H050HA20
(57)【要約】
硫化物系全固体電池及びその製造方法が開示される。前記硫化物系全固体電池は、硫化物系全固体電池の容量を増加させながら安全性を向上させ、生産コストが低いポリオール工程によって製造されたニオブ酸リチウム前駆体でコーティングされた正極活物質を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリオール工程によって製造されたニオブ酸リチウム前駆体でコーティングされた正極活物質を含む、硫化物系全固体電池。
【請求項2】
前記コーティングは、前記正極活物質と前記ニオブ酸リチウム前駆体とを別の溶媒なしに乾式で混合することである、請求項1に記載の硫化物系全固体電池。
【請求項3】
前記コーティングは、前記正極活物質と前記ニオブ酸リチウム前駆体とを乾式で混合した後、400℃以上で熱処理を遂行することである、請求項1に記載の2硫化物系全固体電池。
【請求項4】
前記コーティングは、前記正極活物質とニオブ酸リチウム前駆体とを乾式で混合した後、分当たり5℃ずつ上げて目標温度に到逹した後、これを自然的に冷やす方法で熱処理することである、請求項3に記載の硫化物系全固体電池。
【請求項5】
前記ニオブ酸リチウム前駆体は、ニオブ酸リチウム及びキレート剤を含む、請求項1に記載の硫化物系全固体電池。
【請求項6】
前記キレート剤は、クエン酸、ポリビニルピロリドン(PVP)、カルボン酸、及び窒素元素を含む弱酸からなる群から選択される1種以上である、請求項5に記載の硫化物系全固体電池。
【請求項7】
前記ニオブ酸リチウム前駆体は、前記正極活物質上に1nm~100nm以下の量でコーティングされる、請求項1に記載の硫化物系全固体電池。
【請求項8】
前記正極活物質はリチウムコバルト酸化物である、請求項1に記載の硫化物系全固体電池。
【請求項9】
S1)ポリオールとキレート剤とを混合してポリオール前駆体を形成する段階と、
S2)前記ポリオール前駆体に水酸化リチウム及びアンモニウムニオベートオキサレートハイドレートを混合して正極活物質コーティング材を形成する段階と、
S3)前記正極活物質コーティング材で正極活物質をコーティングする段階と、を含む、正極活物質のコーティング方法。
【請求項10】
前記S3)段階は、前記正極活物質コーティング材と前記正極活物質とを混合した後、これを450℃以上で2時間熱処理する、請求項9に記載の正極活物質のコーティング方法。
【請求項11】
前記450℃以上で2時間熱処理することは、分当たり5℃ずつ上げて目標温度に到逹した後、これを自然的に冷やす方法で熱処理する、請求項10に記載の正極活物質のコーティング方法。
【請求項12】
前記S2)段階は乾式で遂行する、請求項9に記載の正極活物質のコーティング方法。
【請求項13】
前記ニオブ酸リチウム前駆体と前記正極活物質の重量比は1~10:90~99である、請求項1に記載の硫化物系全固体電池。
【請求項14】
前記目標温度は500℃を超えない、請求項4に記載の硫化物系全固体電池。
【請求項15】
前記ポリオールは、ポリエーテルポリオールまたはポリエステルポリオールである、請求項9に記載の正極活物質のコーティング方法。
【請求項16】
前記目標温度は500℃を超えない、請求項11に記載の正極活物質のコーティング方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は2020年8月13日付の米国特許出願第16/992274号に基づく優先権の利益を主張し、当該米国特許出願の文献に開示されたすべての内容はこの明細書の一部として含まれる。
【0002】
本発明はニオブ酸リチウム前駆体でコーティングされた正極活物質を含む硫化物系全固体電池及びその製造方法に関する。具体的には、ポリオール工程によって製造されたニオブ酸リチウム前駆体でコーティングされた正極活物質を含む硫化物系全固体電池及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0003】
リチウムイオン二次電池は、ニッケルマンガン電池またはニッカド電池に比べて、エネルギー密度が高く、自己放電率が低く、寿命が長いという利点があるが、過熱に対する安全性の問題及び低出力などが欠点として指摘されている。
【0004】
リチウムイオン二次電池の問題点を克服するために、全固体電池が代案として提示されている。全固体電池は、固体電解質を含む電解質層と、前記電解質層の両面に形成され、固体電解質を含む正極層及び負極層とを含み、各電極には集電体が結合された構造を有することができる。
【0005】
全固体電池は、固体電解質の原料によって、酸化物系、高分子系、及び硫化物系に分類することができる。硫化物系全固体電池はリチウムイオン伝導度が他の系の電池より優れる。それにもかかわらず、既存の液体電解質を用いた電池に比べて、イオン伝導度が低く、正極/負極/固体電解質の間の電気抵抗(Electric resistance)が高くて寿命及び出力が低下する欠点をいまだに克服することができない。
【0006】
正極活物質と硫化物系固体電解質とは界面で互いに反応して全固体電池の作動を妨げる抵抗物質を形成する。抵抗物質によって全固体電池の初期容量が低くなり、効率も落ちる問題が発生する。
【0007】
従来技術による全固体電池は、ニオブ酸リチウムで正極活物質をコーティングして硫化物系固体電解質との反応性を低めることで、全固体電池の性能を向上させている。特許文献1は、有機溶媒を使ってニオブ酸リチウムで正極活物質をコーティングしている。硫化物系固体電解質と反応しないように残余有機溶媒を完全に蒸発させた後、前記固体電解質を使わなければならない問題点がある。また、ニオブ酸リチウムを形成するために、反応物質(starting material)としてリチウムエトキシド(lithium ethoxide)やニオブエトキシド(Niobium ethoxide)を使うので、生産コストが高く、工程も長くなる問題がある。
【0008】
ニオブ酸リチウムで正極活物質をコーティングするとき、乾式でコーティングする場合、前記ニオブ酸リチウムが前記正極活物質を均一にコーティングすることができない欠点があるので、硫化物系全固体電池を安価で高性能に製造しにくい問題点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明前記のような問題点を解決するためのものであり、ポリオール工程によって製造されたニオブ酸リチウム前駆体で正極活物質をコーティングすることで、安定的で経済的な方法で硫化物系全固体電池を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一態様によれば、前記及びその他の目的は、ポリオール工程によって製造されたニオブ酸リチウム前駆体でコーティングされた正極活物質を提供することによって達成することができる。また、前記コーティングされた正極活物質を含む硫化物系全固体電池を提供する。
【0012】
前記コーティングは、正極活物質と前記ニオブ酸リチウム前駆体とを別の溶媒なしに乾式で混合することができる。
【0013】
前記コーティングは、前記正極活物質とニオブ酸リチウム前駆体とを乾式で混合した後、分当たり5℃ずつ上げて目標温度に到逹した後、これを自然的に冷やす方法で熱処理することができる。
【0014】
前記ニオブ酸リチウム前駆体は、ニオブ酸リチウム及びキレート剤を含むことができる。
【0015】
前記キレート剤は、クエン酸、ポリビニルピロリドン(PVP)、カルボン酸、及び窒素元素を含む弱酸からなる群から選択される1種以上であることができる。
【0016】
前記ニオブ酸リチウム前駆体は、前記正極活物質上に1nm~100nm以下の量でコーティングされることができる。
【0017】
前記正極活物質はリチウムコバルト酸化物であってもよい。前記リチウムコバルト酸化物は本発明の一実施例による正極活物質である。リチウムイオン二次電池または全固体電池に活用可能な正極活物質も本発明の正極活物質として使用可能である。
【0018】
本発明の他の態様によれば、S1)ポリオールとキレート剤とを混合してポリオール前駆体を形成する段階、S2)前記ポリオール前駆体に水酸化リチウム及びアンモニウムニオベートオキサレートハイドレートを混合して正極活物質コーティング材を形成する段階、及びS3)前記正極活物質コーティング材で正極活物質をコーティングする段階を含む正極活物質のコーティング方法を提供する。
【0019】
前記S3)段階は、前記正極活物質コーティング材と前記正極活物質とを混合した後、これを450℃以上で2時間熱処理することができる。
【0020】
また、前記450℃以上で2時間熱処理することは、分当たり5℃ずつ上げて目標温度に到逹した後、これを自然的に冷やす方法で熱処理することができる。
【0021】
また、前記S2)段階は乾式で遂行することができる。
【0022】
本発明は前記のような構成のうちで相反しない構成を一つ以上選んで組み合わせることができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明は、硫化物系固体電解質と正極活物質との間の反応性が低く、安全性が向上したコーティングされた正極活物質を含む硫化物系全固体電池を提供する。
【0024】
前記正極活物質にニオブ酸リチウムが均一にコーティングされることにより、硫化物系固体電解質と正極活物質との反応性が低下するとともに性能が向上した硫化物系全固体電池を提供することができる。
【0025】
さらに、従来より湿式で遂行されてきたコーティング方法を乾式で遂行することで、簡単で経済的な製造方法を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本発明によるニオブ酸リチウム前駆体で正極活物質をコーティングする方法のフローチャートである。
【
図2】ポリオール工程によって製造されたニオブ酸リチウム前駆体の化学式である。
【
図3】本発明によるポリオール工程によって製造されたニオブ酸リチウムの走査電子顕微鏡(SEM)写真である。
【
図4】本発明によるポリオール工程によって製造されたニオブ酸リチウムでコーティングされた正極活物質の走査電子顕微鏡(SEM)写真である。
【
図5】本発明によるニオブ酸リチウム前駆体の透過電子顕微鏡(TEM)写真である。
【
図6】本発明によるニオブ酸リチウム前駆体でコーティングされた正極活物質の透過電子顕微鏡(TEM)写真である。
【
図7】本発明による硫化物系全固体電池とコーティングされていない正極活物質から製造された硫化物系全固体電池との電圧による比容量を比較したグラフである。
【
図8】本発明による硫化物系全固体電池とコーティングされていない正極活物質から製造された硫化物系全固体電池との容量維持率を比較したグラフである。
【
図9】本発明による硫化物系全固体電池とコーティングされていない正極活物質から製造された硫化物系全固体電池とのインピーダンス値を比較したグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、添付図面を参照して本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が本発明を容易に実施することができる実施例を詳細に説明する。ただ、本発明の好適な実施例に対する動作原理を詳細に説明するにあたり、関連した公知の機能または構成についての具体的な説明が本発明の要旨を不必要にあいまいにする可能性があると判断される場合にはその詳細な説明を省略する。
【0028】
また、図面全般にわたって類似の機能及び作用をする部分に対しては同じ図面符号を使う。明細書全般で、ある部分が他の部分と連結されていると言うとき、これは直接的に連結されている場合だけではなく、その中間に他の素子を挟んで間接的に連結されている場合も含む。また、ある構成要素を含むというのは、特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
【0029】
また、構成要素を限定するか付け加えて具体化する説明は、特別な制限がない限り、すべての発明に適用可能であり、特定の発明に限定されない。
【0030】
また、本発明の説明及び特許請求の範囲全般にわたって単数で表示したものは、別に言及しない限り、複数の場合も含む。
【0031】
また、本発明の説明及び特許請求の範囲全般にわたって「または」は、別に言及しない限り、「及び」を含むものである。したがって、「AまたはBを含む」はAを含むか、Bを含むか、A及びBの両者を含む3種の場合を意味する。
【0032】
また、すべての数値範囲は、はっきりと除くという記載がない限り、両端の値とその間のすべての中間値とを含む。
【0033】
以下、本発明をより詳細に説明する。
【0034】
本発明は、ポリオール工程によって製造されたニオブ酸リチウム前駆体でコーティングされた正極活物質を含むことができる。
【0035】
図1は本発明によるニオブ酸リチウム前駆体で正極活物質をコーティングする方法を示すフローチャートである。LCOは正極活物質であるリチウムコバルト酸化物をいい、LNOコーティング層(LNO coating layer)は正極活物質にコーティングされるポリオール工程によって製造されたニオブ酸リチウム前駆体をいう。
【0036】
図1に示すように、本発明による正極活物質は、別の溶媒なしにニオブ酸リチウム前駆体と乾式で混合される。混合方法に対しては本発明で特に限定せず、公知の方法を使うことができる。既存のメカノケミカル(mechano-chemical)反応を介して遂行することができる。また、既存の撹拌機、混合機、流星型ボールミル、モルタルミキサーなどを混合して使ってもよい。流星型ボールミルを使うとき、50~500回転/分、0.1~10時間、1~100kWH/1kgの条件の下でニオブ酸リチウム前駆体と正極活物質とを混合することができる。
【0037】
各粒子の水分含量は乾燥状態であれば制限がないが、各粒子は120℃で6時間乾燥することが好ましい。
【0038】
ここで、前記ニオブ酸リチウム前駆体と前記正極活物質の重量比は、前記ニオブ酸リチウム前駆体が前記正極活物質をコーティングすることができる量であれば十分である。一例として、前記ニオブ酸リチウム前駆体と前記正極活物質の重量比は1~10:90~99、好ましくは2~5:98~95とすることができる。
【0039】
前記ニオブ酸リチウム前駆体と前記正極活物質とを乾式で混合した後、これを400℃以上で熱処理することができる。前記のような熱処理によって前記ニオブ酸リチウム前駆体と前記正極活物質との間の結合力が上昇することにより、コーティングされたニオブ酸リチウム前駆体が前記正極活物質に密着する。
【0040】
前記のような熱処理は、分当たり5℃ずつ上げて目標温度に到逹した後、これを自然的に冷やす方法である。ここで、目標温度は500℃を超えないことが好ましい。仮に、500℃以上の熱が加わる場合、高温によって正極活物質として使用されたリチウムコバルト酸化物のコバルトがニオブ酸リチウム前駆体に拡散して硫化物系固体電解質と反応することがある。
【0041】
ここで、目標温度に到逹した前記ニオブ酸リチウム前駆体と前記正極活物質とは1時間から3時間の間に放置した状態で25℃に自然的に冷やすことができる。
【0042】
このような熱処理は単一過程で遂行される。これは、前記ニオブ酸リチウム前駆体と前記正極活物質とが均一で一様に結合するとともに、前記ニオブ酸リチウム前駆体と前記正極活物質との間に空間が生じないようにするためである。
【0043】
前記熱処理の後、前記ニオブ酸リチウム前駆体を前記正極活物質にコーティングすることができる。前記ニオブ酸リチウム前駆体は前記正極活物質上に1nm~100nmの量でコーティングすることができる。
【0044】
前記ポリオール工程に使われるポリオールは、分子中に2個以上の水酸基(hydroxyl group)を含むアルコール類を通称する。また、本発明によるポリオールは2個以上の水酸基またはアミン基を有する開始剤、すなわち多官能アルコールまたは芳香族アミンなどのような開始剤とプロピレンオキシドまたはエチレンオキシドとを反応させて得る物質であることができる。
【0045】
前記ポリオールは、大別して、ポリエーテルポリオールとポリエステルポリオールとに区分することができ、本発明によるポリオールは、熱及び水分に脆弱なポリエステルポリオールよりはポリエーテルポリオールを使うことが好ましい。
【0046】
前記ポリオール工程は、このようなアルコール類に塩または水酸化物、または酸化無機化合物前駆体を溶解させて還元可能金属イオンを形成させた後、溶液を適正温度に加熱して溶液内で金属イオンの還元反応を誘導する微細粉末製法を言う。
【0047】
ここで使用するポリオール溶媒は、その種類による還元力の差及び金属イオンとの相互作用性による差を引き起こすので、適正合成温度の設定と以後の合成粒子の大きさ及び形状に影響を及ぼすことになり、場合によっては生成粒子を水酸化物及び酸化物に変化させることもある。
【0048】
前記ポリオール工程においてニオブ酸リチウム前駆体は下記の4段階を経る。
【0049】
a)金属イオンが金属原子に還元、
b)金属原子が核形状に凝集(aggregation)、
c)核が金属ナノ粒子に成長、
d)安定剤(stabilizer)による金属ナノ粒子の安定化。
【0050】
最初の段階で、前駆体物質である金属塩が液状ポリオールに溶解し、溶解した塩がポリオールによって還元した後、溶液から金属粒子の核生成及び成長の過程によってナノサイズの粒子が生成される。その後、安定剤(stabilizer)によって金属ナノ粒子が安定化する。
【0051】
ポリオール工程によって形成されたニオブ酸リチウム前駆体は100nm以下のサイズを有する。前記のように、ナノ粒子サイズのニオブ酸リチウム前駆体は高濃度のコロイドとして形成され、ポリオール工程によって粒子のサイズが均一であり、分散程度も優れ、別の還元剤が不要である利点がある。
【0052】
図2は前記のようなポリオール工程によって形成されたニオブ酸リチウム前駆体の化学式を示す。
図2に示すニオブ酸リチウム前駆体は、水酸化リチウムとアンモニウムニオベートオキサレートハイドレート(ammonium niobate oxalate hydrate)とを混合して形成することができる。従来技術によるニオブ酸リチウムは値段の高いリチウムエチラートとニオブエチラートとを使ったが、本発明によるニオブ酸リチウム前駆体はポリオール工程によって形成されるので、値段が前記リチウムエチラート及びニオブエチラートより低い水酸化リチウム及びアンモニウムニオベートオキサレートハイドレートから形成することができる。
【0053】
前記水酸化リチウムとアンモニウムニオベートオキサレートハイドレートとを混合してニオブ酸リチウムを得ることができ、前記ニオブ酸リチウムにキレート剤を混合してニオブ酸リチウム前駆体のポリオール工程を遂行することができる。前記キレート剤は、クエン酸、ポリビニルピロリドン(PVP)、カルボン酸、窒素元素を含む弱酸からなる群から選択される1種であることができる。前記キレート剤は、前記ニオブ酸リチウム100重量部に1~10重量部が含まれることができる。
【0054】
本発明による前記正極活物質は、多孔性炭素材、電解液含浸性を有する化合物、及び硫黄を含む硫黄炭素複合体の正極活物質であり、前記多孔性炭素材の内部及び外部表面のうちの少なくとも一つは電解液含浸性を有する化合物を含むコーティング層を含む硫黄炭素複合体とすることができる。
【0055】
前記正極活物質は、例えば、前記正極活物質粒子の他に、リチウムニッケル酸化物(LiNiO2)などの層状化合物または1種またはそれ以上の遷移金属に置換された化合物;化学式Li1+xMn2-xO4(ここで、xは0~0.33)、LiMnO3、LiMn2O3、LiMnO2などのリチウムマンガン酸化物;リチウム銅酸化物(Li2CuO2);LiV3O8、LiV3O4、V2O5、Cu2V2O7などのバナジウム酸化物;化学式LiNi1-xMxO2(ここで、M=Co、Mn、Al、Cu、Fe、Mg、BまたはGa、x=0.01~0.3)で表現されるNiサイト型リチウムニッケル酸化物;化学式LiMn2-xMxO2(ここで、M=Co、Ni、Fe、Cr、ZnまたはTa、x=0.01~0.1)またはLi2Mn3MO8(ここで、M=Fe、Co、Ni、CuまたはZn)で表現されるリチウムマンガン複合酸化物;化学式のLiの一部がアルカリ土類金属イオンに置換されたLiMn2O4;ジスルフィド化合物;Fe2(MoO4)3、NCM622及びこれらのうちのいずれか1種またはこれらの混合物などから構成されることができ、その他にも公知の物質を含むことができる。そのうち、エネルギー密度が高く安価であり、最も優れたリチウムコバルト酸化物を使うことが好ましい。
【0056】
また、前記正極活物質の平均粒径は本発明で限定されないが、1nm~30μmの平均粒径を有することができる。
【0057】
本発明による前記固体電解質は硫化物系固体電解質であり、硫化物系粒子を含む。前記硫化物系粒子の表面をコーティングするか改質して使うことができ、前記粒子を含む混合物から乾式または湿式工程で硫化物系固体電解質を製造する。
【0058】
前記硫化物系粒子は本発明で特に限定されず、リチウム電池分野で使用する公知のすべての硫化物系材料が可能である。前記硫化物系材料は市販のものを購入して使うか、非晶質硫化物系材料から結晶化工程を経て製造したものを使うことができる。
【0059】
代表的に、Li6PS5Cl(LPSCl)、Thio-LISICON(Li3.25Ge0.25P0.75S4)、Li2S-P2S5-LiCl、Li2S-SiS2、LiI-Li2S-SiS2、LiI-Li2S-P2S5、LiI-Li2S-P2O5、LiI-Li3PO4-P2S5、Li2S-P2S5、Li3PS4、Li7P3S11、LiI-Li2S-B2S3、Li3PO4-Li2S-Si2S、Li3PO4-Li2S-SiS2、LiPO4-Li2S-SiS、Li10GeP2S12、Li9.54Si1.74P1.44S11.7Cl0.3、Li7P3S11などを含む。
【0060】
本発明による前記導電材は炭素系のものであり、導電材は当該電池に化学的変化を引き起こさないながら導電性を有するものであれば特に限定されるものではなく、例えば、天然黒鉛、人造黒鉛などの黒鉛;カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、チャネルブラック、ファネースブラック、ランプブラック、サーマルブラックなどのカーボンブラック;炭素繊維、金属繊維などの導電性繊維;フッ化カーボン、アルミニウム、ニッケル粉末などの金属粉末;酸化亜鉛、チタン酸カリウムなどの導電性ウィスカー;酸化チタンなどの導電性金属酸化物;ポリフェニレン誘導体などの導電性素材などからなる群から選択されるいずれか1種またはこれらのうちの1種以上を挙げることができる。
【0061】
本発明によるバインダーは本発明で特に限定されず、公知のバインダーを使うことができる。前記バインダーは、N,N-ビス[3-(トリエトキシシリル)プロピル]ウレア、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリ(ビニリデンフルオリド)(PVDF)、及びポリ(ビニリデンフルオリド-コ-ヘキサフルオロプロピレン)(PVDF-co-HFP)からなる群から選択されるいずれか1種またはこれらのうちの2種以上の混合物であるか、またはN,N-ビス[3-(トリエトキシシリル)プロピル]ウレア、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリ(ビニリデンフルオリド)(PVDF)、ポリ(ビニリデンフルオリド-コ-ヘキサフルオロプロピレン)(PVDF-co-HFP)、アクリロニトリル系スチレンブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、メタクリル酸メチルブタジエンゴム(MBR)、ブタジエンゴム(BR)などの共役ジエン系ゴムラテックス、カルボキシメチルセルロース(CMC)、澱粉、ヒドロキシプロピルセルロース、再生セルロース、ポリビニルピロリドン、テトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-プロピレン-ジエンテルポリマー(EPDM)、スルホン化EPDM、スチレン-ブタジエンゴム、フッ素ゴム、及び多様な共重合体からなる群から選択されるいずれか1種またはこれらのうちの2種以上の混合物とすることができる。
【0062】
本発明による硫化物系全固体電池は、S1)ポリオールとキレート剤とを混合してポリオール前駆体を形成する段階と、S2)前記ポリオール前駆体に水酸化リチウム及びアンモニウムニオベートオキサレートハイドレートを混合して正極活物質コーティング材を形成する段階と、S3)前記正極活物質コーティング材で正極活物質をコーティングする段階とを含む。
【0063】
ここで、S1)段階でキレート剤は付加しなくてもよい。
【0064】
前記S2)段階は、別の溶媒なしに乾式方法で混合することができる。前記乾式混合方法は前述した通りである。
【0065】
前記S3)段階では、前記正極活物質コーティング材と前記正極活物質とを混合した後、これを450℃で2時間熱処理することができる。
【0066】
前記熱処理の際、常温の25℃で分当たり5℃ずつ上げて目標温度に到逹した後、これを25℃に自然的に冷やす方法で熱処理することができる。
【0067】
図3は本発明によるポリオール工程によって製造されたニオブ酸リチウムの走査電子顕微鏡(SEM)写真であり、
図4は本発明によるポリオール工程によって製造されたニオブ酸リチウムでコーティングされた正極活物質の走査電子顕微鏡(SEM)写真である。
図3及び
図4に示すように、本発明によるポリオール工程によって製造されたニオブ酸リチウム前駆体が正極活物質を均一にコーティングしていることが分かる。前記のように、ニオブ酸リチウム前駆体が正極活物質を均一にコーティングする場合、前記正極活物質が硫化物系固体電解質と反応することを防止して、硫化物系全固体電池の性能を向上させることができる。また、硫化物系全固体電池の正極活物質を乾式でコーティングすることで、硫化物系固体電解質が水分と反応するおそれを減らすことができるので、安全性が向上するだけでなく工程が短縮する利点がある。
【0068】
【0069】
図5は本発明によるニオブ酸リチウム前駆体の透過電子顕微鏡(TEM)写真であり、
図6は本発明によるニオブ酸リチウム前駆体でコーティングされた正極活物質の透過電子顕微鏡(TEM)写真である。
【0070】
図5に示すように、本発明によるニオブ酸リチウム前駆体はポリオール工程によって均一に分布する形状を有することが分かる。
【0071】
図5に示すように、Grey、CK、NbL、OKはそれぞれLi、C、Nb、Oを示し、ニオブ酸リチウムがポリオールと反応することにより、各元素が前駆体に均一に分布していることが分かる。
【0072】
また、
図6のように均一に分布しているニオブ酸リチウム前駆体(NbL)は均一に分布している正極活物質(CoK)に均一にコーティングされているので、前記正極活物質が硫化物系固体電解質と反応しないようにすることが分かる。
【0073】
また、本発明は、本発明による硫化物系全固体電池を単位電池として含む電池パック及び電池パックを電源として含んでいるデバイスを提供する。具体的には、電池パックは高温安全性及び長いサイクル特性と高いレート特性などを要求するデバイスの電源として使うことができる。このようなデバイスの好適な例としては、モバイル電子機器、ウェアラブル電子機器、電池基盤のモーターから動力を受けて動く動力工具(power tool);電気自動車(Electric Vehicle、EV)、ハイブリッド電気自動車(Hybrid Electric Vehicle、HEV)、プラグインハイブリッド電気自動車(Plug-in Hybrid Electric Vehicle、PHEV)または電力貯蔵装置などを挙げることができるが、これに限定されるものではない。
【0074】
これらのデバイスの構造及びそれの製作方法は当該技術分野に公知となっているので、本明細書ではそれについての詳細な説明は省略する。
【0075】
図7~
図9では、本発明による硫化物系全固体電池を実施例として、本発明のようなニオブ酸リチウム前駆体で正極活物質を合成しなかった電池を比較例として形成した後、その電圧による比容量、容量維持率、及びインピーダンス値を比較した。
【0076】
実施例として使用された硫化物系全固体電池は、1)100mlのトリエチレングリコール(TEG)にクエン酸8.6456mgを入れた後、これを20分間混合した後、2)これに水酸化リチウム0.4616mg及びアンモニウムニオベート(v)オキサレートハイドレート3.0298mgを常温で混合した後、これを230℃で3時間合成し、3)これを徐々に冷やした後、遠心分離機で分離した後、エタノールで7~8回洗浄した後、50℃~200℃の真空オーブンで乾燥することで、正極活物質コーティング材を形成した。4)前記正極活物質コーティング材で正極活物質であるLiCoO2をコーティングした。この際、前記コーティングは、前記正極活物質コーティング材と前記正極活物質を撹拌機で混合しながら、常温から5℃ずつ上げて450℃に到逹すれば、それ以上温度を上げずに3時間の間にその温度を維持した。5)3時間が経過すると、前記正極活物質コーティング材と前記正極活物質とを常温で徐々に冷やすことで、コーティングされた正極活物質を得た。
【0077】
6)ついで、コーティングされた正極活物質を導電材であるカーボンブラック及びバインダーであるポリビニリデンフルオリドとともに混合した後、正極集電体であるアルミニウム上に塗布した。7)前記電極スラリーを集電体上にドクターブレードで均一に分散させた後、50℃~200℃の真空オーブンで乾燥して正極を形成した。前記正極を、硫化物系固体電解質であるLPS系電解質を使って形成した固体電解質層及び銅を集電体として使用した負極とともに積層して単位セルを形成した。
【0078】
比較例として使用された硫化物系全固体電池は、前記のような正極活物質コーティング材でコーティングされていない正極活物質を使うことを除き、前記実施例と同様な方法で単位セルを形成した。
【0079】
図7は本発明による硫化物系全固体電池とコーティングされていない正極活物質から製造された硫化物系全固体電池との電圧による比容量を比較したグラフである。ここで、前記単位セルは(CC/CV):0.1C/4.15V、0.02Cカットオフ(cut-off)、休憩(rest)30minの条件の下で充電され、(CC):0.1C、3V cut offの条件の下で放電された。前記比容量値は正極の正極材及び気体拡散層(gas diffusion layer)を含む重量を基準に算出した。
【0080】
図7に示すように、実施例は最初サイクルに相当する酸素還元曲線が132mAh/gであり、酸素放出曲線は120mAh/gであることから、約92.0%程度の差があるに対して、比較例の酸素還元曲線は108mAh/gであり、酸素放出曲線は92mAh/gであることから、初期充放電特性に約86.1%の差があるので、実施例の場合が充放電特性に優れたことを確認することができる。
【0081】
図8は本発明による硫化物系全固体電池とコーティングされていない正極活物質から製造された硫化物系全固体電池との容量維持率を比較したグラフである。
【0082】
図8で、充電は(CC/CV):0.1C/4.25V、0.02 C、カットオフ(cut-off)、休憩(rest)30minの条件の下で遂行し、放電は(CC):0.1C、3Vカットオフ(cut off)の条件の下で遂行し、この過程は50回遂行した。
【0083】
図8に示すように、本発明の実施例による硫化物系全固体電池は比較例より初期容量が高いだけでなく、容量維持率が比較例より優れたことが分かる。
【0084】
図9は本発明による硫化物系全固体電池とコーティングされていない正極活物質から製造された硫化物系全固体電池とのインピーダンス値を比較したグラフである。
【0085】
図9では、前記単位セルを満充電状態で60℃で2週間保存した後、グローブボックスから分解した単位セルに対して交流抵抗(AC impedance)を測定した。
【0086】
図9に示すように、実施例による単位セルは正極と固体電解質との間の界面抵抗値が比較例より低いことが分かる。
【0087】
したがって、本発明のようにポリオール工程によって製造されたニオブ酸リチウム前駆体で正極活物質を乾式コーティングする場合、ニオブ酸リチウム前駆体でコーティングしない場合に比べて、硫化物系全固体電池の性能が優れることを確認することができる。
【0088】
以上で本発明の内容の特定部分を詳細に記述したが、当該分野で通常の知識を有する者にこのような具体的技術はただ好適な実施様態であるだけで、これによって本発明の範囲が限定されるものではなく、本発明の範疇及び技術思想の範囲内で多様な変更及び修正が可能であるというのは当業者に明らかなものであり、このような変形及び修正も添付の特許請求範囲に属するものであるというのは言うまでもない。
【手続補正書】
【提出日】2023-02-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリオール工程によって製造されたニオブ酸リチウム前駆体でコーティングされた正極活物質を含む、硫化物系全固体電池
の製造方法。
【請求項2】
前記コーティングは、前記正極活物質と前記ニオブ酸リチウム前駆体とを別の溶媒なしに乾式で混合することである、請求項1に記載の硫化物系全固体電池
の製造方法。
【請求項3】
前記コーティングは、前記正極活物質と前記ニオブ酸リチウム前駆体とを乾式で混合した後、400℃以上で熱処理を遂行することである、請求項1
または2
に記載の硫化物系全固体電池
の製造方法。
【請求項4】
前記コーティングは、前記正極活物質とニオブ酸リチウム前駆体とを乾式で混合した後、分当たり5℃ずつ上げて目標温度に到逹した後、これを自然的に冷やす方法で熱処理することである、請求項3に記載の硫化物系全固体電池
の製造方法。
【請求項5】
前記ニオブ酸リチウム前駆体は、ニオブ酸リチウム及びキレート剤を含む、請求項1
から4のいずれか一項に記載の硫化物系全固体電池
の製造方法。
【請求項6】
前記キレート剤は、クエン酸、ポリビニルピロリドン(PVP)、カルボン酸、及び窒素元素を含む弱酸からなる群から選択される1種以上である、請求項5に記載の硫化物系全固体電池
の製造方法。
【請求項7】
前記ニオブ酸リチウム前駆体は、前記正極活物質上に1nm~100nm以下の量でコーティングされる、請求項1
から6のいずれか一項に記載の硫化物系全固体電池
の製造方法。
【請求項8】
前記正極活物質はリチウムコバルト酸化物である、請求項1
から7のいずれか一項に記載の硫化物系全固体電池
の製造方法。
【請求項9】
S1)ポリオールとキレート剤とを混合してポリオール前駆体を形成する段階と、
S2)前記ポリオール前駆体に水酸化リチウム及びアンモニウムニオベートオキサレートハイドレートを混合して正極活物質コーティング材を形成する段階と、
S3)前記正極活物質コーティング材で正極活物質をコーティングする段階と、を含む、正極活物質のコーティング方法。
【請求項10】
前記S3)段階は、前記正極活物質コーティング材と前記正極活物質とを混合した後、これを450℃以上で2時間熱処理する、請求項9に記載の正極活物質のコーティング方法。
【請求項11】
前記450℃以上で2時間熱処理することは、分当たり5℃ずつ上げて目標温度に到逹した後、これを自然的に冷やす方法で熱処理する、請求項10に記載の正極活物質のコーティング方法。
【請求項12】
前記S2)段階は乾式で遂行する、請求項9
から11のいずれか一項に記載の正極活物質のコーティング方法。
【請求項13】
前記ニオブ酸リチウム前駆体と前記正極活物質の重量比は1~10:90~99である、請求項1
から8のいずれか一項に記載の硫化物系全固体電池
の製造方法。
【請求項14】
前記目標温度は500℃を超えない、請求項4に記載の硫化物系全固体電池
の製造方法。
【請求項15】
前記ポリオールは、ポリエーテルポリオールまたはポリエステルポリオールである、請求項9
から11のいずれか一項に記載の正極活物質のコーティング方法。
【請求項16】
前記目標温度は500℃を超えない、請求項11に記載の正極活物質のコーティング方法。
【国際調査報告】