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特表2023-538551結石破砕のための交換可能なプローブ端
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  • 特表-結石破砕のための交換可能なプローブ端 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-08
(54)【発明の名称】結石破砕のための交換可能なプローブ端
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/22 20060101AFI20230901BHJP
【FI】
A61B17/22 510
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023510424
(86)(22)【出願日】2021-08-10
(85)【翻訳文提出日】2023-04-11
(86)【国際出願番号】 US2021045352
(87)【国際公開番号】W WO2022035830
(87)【国際公開日】2022-02-17
(31)【優先権主張番号】63/065,845
(32)【優先日】2020-08-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500498763
【氏名又は名称】ジャイラス エーシーエムアイ インク ディー/ビー/エー オリンパス サージカル テクノロジーズ アメリカ
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】エリック・ステンダー
(72)【発明者】
【氏名】チャールズ・ベーカー
(72)【発明者】
【氏名】トーマス・ジェイ・ホルマン
(72)【発明者】
【氏名】アーサー・ジェイ・ベルテルソン
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160EE03
4C160KL03
4C160MM43
4C160NN01
(57)【要約】
音響結石破砕のためのデバイスは、遠位部と近位部の間に延びる、音響的に透過型の細長いプローブ本体と、プローブ本体で選択的にユーザ交換可能である、音響的に透過型のプローブ端とを含むことができる。プローブ本体は、そこを長手方向に通る管腔を有することができる。結石を破砕する方法は、追加のツールを必要とすることなく、ユーザがプローブ本体でプローブ端を交換するステップと、少なくとも部分的に結石を破砕するために、結石にプローブ本体およびプローブ端を介して音響エネルギーを伝送するステップとを含むことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遠位部と近位部の間に延びる、音響的に透過型の細長いプローブ本体であって、長手方向にそこを通る管腔を有するプローブ本体と、
前記プローブ本体で選択的にユーザ交換可能である、音響的に透過型のプローブ端と
を備える、音響結石破砕のためのデバイス。
【請求項2】
前記音響的に透過型のプローブ端が、別個のツールを必要とすることなく、前記プローブ本体で選択的にユーザ交換可能である、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記プローブ端を介した1つまたは複数の結石の音響破砕のために前記プローブ端が作動されるように、前記プローブ本体を介して音響エネルギーを提供するために動作可能な音響エネルギー源をさらに備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項4】
前記プローブ本体で前記プローブ端を交換するため前記プローブ本体に対してユーザ操作可能なツール不要のインターロックを前記プローブ端が含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項5】
前記プローブ端がセラミックまたは複合セラミック材料を含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項6】
前記プローブ端が前記プローブ本体の前記管腔と位置合わせするように構成される長手方向管腔を含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項7】
前記プローブ端が、前記長手方向管腔から前記プローブ端の外側の周囲の横領域への横開口を備える、請求項6に記載のデバイス。
【請求項8】
前記横開口が、前記プローブ端の前記長手方向管腔の少なくとも一部を介して前記プローブ本体の前記管腔の中への流体の流入を可能にするように構成される、請求項7に記載のデバイス。
【請求項9】
前記プローブ端が1つまたは複数の軸方向溝をさらに備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項10】
前記プローブ端の遠位端と前記プローブ本体の遠位端との間の距離が、前記プローブ端のユーザ交換によって、ユーザ調整可能またはユーザ選択可能のうちの少なくとも一方である、請求項1に記載のデバイス。
【請求項11】
前記プローブ端の前記遠位端と前記プローブ本体の前記遠位端との間の前記距離が、ユーザ調整可能であり、前記プローブ本体が前記プローブ本体の長手軸に沿って前記プローブ本体に対して摺動可能である、請求項10に記載のデバイス。
【請求項12】
別個のツールを必要とすることなく、破石術デバイスのプローブ本体で選択的にユーザ交換可能である、複数の様々な音響的に透過型のプローブ端
を備える、結石破砕デバイス用のキット。
【請求項13】
前記プローブ端の少なくとも1つが、前記プローブ端を前記プローブ本体に固定するためのロック機構をさらに備える、請求項12に記載のキット。
【請求項14】
前記プローブ本体を介して音響エネルギーを提供するため前記プローブ本体に取り付けられる音響エネルギー源をさらに備える、請求項12に記載のキット。
【請求項15】
前記様々なプローブ端が、以下の特性すなわち、
材料、
端部モーフォロジー、
音響インピーダンス、
端部表面積、もしくは
端部寸法、
または、それらの1つもしくは複数の組合せ
のうちの少なくとも1つで異なる、請求項12に記載のキット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、その内容がそれ全体で参照によって本明細書に組み込まれる、2020年8月14日に出願された米国仮特許出願第63/065,845号への優先権の利益を主張する。
【0002】
本文書は、破石術を使用して生理的結石または「石」などの閉塞物を破壊するための技法に関し、より具体的には、レーザ破石術などを使用して、閉塞物を破壊するための技法に関する。
【背景技術】
【0003】
医療用内視鏡は、1800年代の初期に最初に開発され、体の内側を検査するために使用されてきた。典型的な内視鏡は、光学的または電気的撮像システムを備える遠位端ならびにデバイスを操作するためまたは画像を見るためなどの制御部を有する近位端を有する。細長いシャフトが近位端と遠位端を接続する。いくつかの内視鏡によって、医師が、たとえば組織を切除する、または対象物を取り出すために、1つまたは複数の作動チャネルに工具を通過させることが可能になる。
【0004】
過去数十年にわたって、内視鏡の分野でいくつかの進歩、特に、胆管、尿路、腎臓、および胆嚢中の生理的結石の破壊に関するものがなされてきた。これらの領域中の生理的結石は、導管をブロックし、患者にかなりの大きさの痛みをもたらすことがあり、したがって、破壊および/または除去しなければならない。超音波または他の音響破石術、空気圧破石術、電気油圧式破石術(EHL)、および、緑色光、YAG、またはホルミウムレーザを使用した結石の破壊を含むことができるレーザ破石術などを含む、異なる技法が石を破壊するために開発されてきた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
破石術への1つのアプローチでは、取外し不可能なプローブ端を有する単一のプローブを、結石の断片化および除去で使用することができる。このアプローチでは、特定のサイズおよび形状を有する単一のタイプのプローブ端が、異なる固さおよびサイズのものであってよい様々な結石で使用される。そのようなアプローチは、プローブ端タイプに関し、それらの形状およびタイプなどに基づいて、そのような結石の処理を操作者が調整する柔軟性を制限する可能性がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、とりわけ、エンドユーザが交換可能なプローブ端を有するデバイスで結石を断片化または除去するシステムおよび方法を提供する。多種多様なプローブ端タイプおよび形状を有することによって、特定の手順および処理される結石に最も適したプローブ端の選択を可能にすることができる。エンドユーザに特定のプローブ端の選択をさせることによって、そのような結石のより効率的な断片化または除去を可能にすることができる。たとえば、矩形切断プローブ端で処理するとより軟らかい結石をより簡単に断片化することができる一方で、より鋭いのみ切りプローブ端で処理するとより固い結石をより簡単に断片化することができる。
【0007】
交換可能なプローブ端は、個別の患者の必要性に基づいて、または、具体的な結石によって示される必要性に基づいて構成および製造することができる。たとえば、診断ツールを使用して、断片化および/または除去が必要な結石のタイプおよびサイズを識別することができ、その具体的な結石を断片化および/または除去するために、端部を好適に形成し製造することができる。そのような交換可能なプローブ端は、再使用可能なプローブ本体の寿命を延ばすのを助けることもでき、その結果、操作者が同じプローブ本体を使用し続け、それによって、処理費用を減らすことができる。
【0008】
交換可能なプローブ端は、手順時間を減らすのを助けることができるなどといった、結石断片化および/または除去手順の調節または最適化を可能にすることができる。加えて、交換可能なプローブ端は、エンドユーザが必要に応じて摩耗したまたは不要なプローブ端を交換するのを可能にすることなどによる、全体としてプローブの動作寿命を延ばすことによって、より低い動作費用を潜在的に助けることができる。
【0009】
一例では、音響結石破砕のためのデバイスは、遠位部と近位部の間に延びる、音響的に透過型の細長いプローブ本体を含むことができる。プローブ本体は、プローブ本体を長手方向に通って延びる管腔、および、プローブ本体と選択的にユーザ交換可能である1つまたは複数の音響的に透過型のプローブ端を含むことができる。
【0010】
一例では、結石破砕デバイスで使用するためのキットは、別のツールを必要とすることなどがない、破石術デバイスのプローブ本体と選択的にユーザ交換可能である、複数の異なる音響的に透過型のプローブ端を含むことができる。
【0011】
一例では、結石を破砕する方法は、エンドユーザが、追加のツールを必要とすることなどがない、プローブ本体プローブ端を選択することまたは交換するステップと、少なくとも部分的に結石を破砕するために、結石にプローブ本体および選択されたプローブ端を介して音響エネルギーを伝送するステップとを含むことができる。
【0012】
図は、必ずしも現寸に比例しないが、異なる図面中で同様の数字は同様の構成要素を記載することができる。異なる文字の添字を有する同様の数字は、同様の構成要素の異なる事例を表すことができる。図は、全体的に、本文書中で議論される様々な実施形態を、制限としてでなく例として図示する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】一例における、交換可能なプローブ端を有する結石破砕および除去デバイスを図示する概略図である。
図2A】一例における、交換可能なプローブ端を図示する斜視図である。
図2B】一例における、交換可能なプローブ端を図示する斜視図である。
図3A】一例における、交換可能なプローブ端を図示する概略図である。
図3B】一例における、交換可能なプローブ端を図示する概略図である。
図3C】一例における、交換可能なプローブ端を図示する概略図である。
図4】一例における、交換可能なプローブ端を図示する概略図である。
図5】一例における、交換可能なプローブ端を図示する概略図である。
図6】一例における、交換可能なプローブ端を図示する概略図である。
図7】一例における、交換可能なプローブ端を適用する方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
結石破砕および除去は、処理される結石(たとえば、腎臓結石)のタイプまたは性質(たとえば、固さ)などに応じて選択することまたは交換することができるなど、エンドユーザが交換可能なプローブ端(または、端部のキット)を含むことができる。端部の特徴は、たとえば、流体入口孔または1つもしくは複数の軸方向溝を含むことができる。異なる端部は、様々なモーフォロジーを有することができ、または、セラミックもしくは複合物などといった様々な材料を含むことができる、もしくは様々な材料で作ることができる。
【0015】
結石を音響的に断片化および除去するエンドユーザの操作者にとって、断片化時間を減らすことが望ましい。これは、より大きい振幅の音響断片化信号を使用することによって助けることができるが、そのような大きい振幅によって、プローブの摩耗が増えること、または早すぎるプローブ故障をもたらす可能性がある。操作者は、プローブ故障なしで断片化時間を減らすこと、および、破石術デバイスが患者の中に一度挿入されて穿刺部位が閉じられる前までの手順を完了するのに全体でより短い時間がかかることを望む場合がある。加えて、そのような手順後に、残る断片がないことが望ましい場合がある。
【0016】
エンドユーザが、破石術デバイスのプローブ本体、たとえばプローブ本体の管腔に取外し可能に結合することができるプローブ端によって、処理される結石に適合させることができるプローブ端タイプをエンドユーザが選択して使用することを可能にすることなどによって、結石のより効率的な断片化を可能にすることができる。このことによって目標の結石をより良好に断片化するのを助けることができ、これが次いで、プローブを介して排出される、結果的に得られる粒子のサイズを減らすのを助けることができる。たとえば、セラミックまたは複合物タイプの遠位プローブ端は、排出経路が端部を通りプローブを通るように、プローブ本体にエンドユーザが固定して位置合わせすることができる。このことによって、結石の効率的な破壊および結石断片の排出を可能にすることができる。結石タイプまたは何らかの他の理由に基づくなど、エンドユーザが望むときなどに、特定のプローブ端を、エンドユーザが容易に取外し可能で、異なるタイプまたは他の性質の別のプローブ端などと交換可能であってよい。
【0017】
図1は、エンドユーザが交換可能なプローブ端114を有する音響的に透過型の結石破砕および除去プローブ組立体100の部分の例の概略図を図示する。プローブ組立体100は、近位部102および遠位部104を含むことができる。プローブ組立体100は、プローブ本体112およびエンドユーザ取付け可能またはエンドユーザ取外し可能なプローブ端114を有するプローブ110を含むことができる。プローブ組立体100は、音響トランスデューサ120、ハンドピース125、排出経路130、および圧力源140のうちの1つもしくは複数をやはり含むこと、または結合することもできる。プローブ組立体100は、発電器150と通信することができる。
【0018】
プローブ組立体100は、断片化などによる結石の処理のための破石術デバイスを含むことができる。プローブ組立体100は、結石を断片化するため、または別の方法で生理的目標を処理するため、超音波もしくは他の音響エネルギーを使用すること、低周波数ソレノイド駆動弾道衝撃を使用すること、またはそれらの任意の組合せを使用することなどで、破石術処理を実現することができる。プローブ組立体100は、結石の破壊のため、音波と超音波の両方のパルス動作を可能にすることができるなどの、2周波数または他のマルチ周波数デバイスを含むことができる。
【0019】
プローブ110は、結石を処理するためなどで、切開などを介して、患者の中に挿入するのを可能にするなどのため、サイズ決定および形状決定することができる。プローブ110は、断片化するために、発電器または音響トランスデューサから目標の結石に音響エネルギーを伝達するための、音響的に透過型のプローブを含むことができる。プローブ110は、デバイスを使用する操作者により近い近位部102、および処理の現場により近い遠位部104を含むことができる。プローブ110は、たとえば、具体的なプローブタイプおよび使用するエンドユーザ取付け可能または取外し可能なプローブ遠位端に応じて、約350mmから約600mmの長さを有することができる。プローブ110は、たとえば、具体的なプローブタイプおよび使用するエンドユーザ取付け可能または取外し可能なプローブ遠位端に応じて、約0.90mmから約3.80mmの直径を有することができる。
【0020】
プローブ110は、近位部102と遠位部104の間にやはり延びる管腔113などを有する、近位部102と遠位部104の間に延びるプローブ本体112を含むことができる。プローブ本体112は、断片化するために結石に到達させるなどのため、患者の中に挿入するために、サイズ決定および形状決定することができる。プローブ本体112は、金属材料または複合金属材料を含むことができる、または金属材料または複合金属材料で作ることができる。プローブ本体112は、プローブ端114と結合するための、1つまたは複数のカプラまたは他の取付け機構を含むことができる。プローブ本体112は、操作者が、目標の結石上または目標の結石近くに、プローブ端114を配置し動作させるよう操作するのを可能にすることができる。
【0021】
プローブ端114は、エンドユーザが選択して、プローブ本体112に取り付けることができる。プローブ端114は、1つまたは複数の目標の結石を破壊、断片化、または破砕するためにサイズ決定、形状決定、および配置することができる。プローブ端114は、プローブ本体112に取り付けることができる。いくつかの場合に、プローブ端114は管腔116を含むことができる。プローブ端114がエンドユーザによってプローブ本体112に取り付けられると、プローブ端114の管腔116は、連続した潅水および/または排出通路を設けるなどのために、プローブ本体112の管腔113と位置合わせし、そこから延ばすことができる。プローブ端114は、実施される特定の手順または手順が実施される特定の目標に応じて、のみ切り端、矩形端、大きいもしくは小さい遠位に向かうもしくは周辺面の区域を有する端部、様々なトポグラフィー、様々なモーフォロジー、または様々な材料のものなどといった、所望のモーフォロジーまたは他の性質を有することができる。
【0022】
音響トランスデューサ120は、音響的に透過型のプローブ110を介して目標の結石に音響エネルギーを提供するため動作可能であってよい。音響トランスデューサ120は、断片化または粉末化などにより目標の結石を破壊するなどのため、超音波エネルギー、音波エネルギー、またはそれらの何らかの組合せを提供することができる。いくつかの場合に、音響トランスデューサ120は、様々なエネルギーレベルまたはエネルギータイプ間で、パルス衝撃するように構成することができる。これは、たとえば、間欠的な低周波数音響エネルギーパルスで、または間欠的な弾道機構のエネルギー投与で超音波エネルギーを印可することを含むことができる。音響トランスデューサ120は、特定の動作に応じて、様々な波形または周波数の音響エネルギーを提供することができる。たとえば、音響トランスデューサ120は、手順の1つまたは複数の部分で、波形を選択、調整、または最適化するように動作することができる。音響トランスデューサ120は、プローブ本体112の長さを降りて、目標の結石近くまたは目標の結石と接触して配置することができるプローブ端114に音響エネルギーを提供するなどのために、音響的に透過型のプローブ本体112に音響的に結合することができる。一例では、音響トランスデューサ120は、使用する特定のトランスデューサに応じて、約4~約6cmの直径、約15~約25cmの長さ、および約0.4~約1.0kgの重さを有することができる。
【0023】
ハンドピース125は、エンドユーザ操作者が、プローブ組立体100を把持して操作するのを可能にするように形状決定およびサイズ決定することができる。一例では、ハンドピース125は、音響トランスデューサ120の全部または一部を収容することができる。ハンドピース125は、操作者がプローブ組立体100を制御するのを可能にするなどのための、1つもしくは複数のボタンまたは他のユーザインターフェース手段を含むことができる。たとえば、ハンドピース125は、圧力源140と通信する可変吸引制御のためのダイアルを含むことができる。一例では、ハンドピースは、断片化するため目標の結石に印可するために、音響トランスデューサ120から超音波、音波、または他のエネルギーを印可するための1つまたは複数のボタンを含むことができる。いくつかの例では、システムは、追加または代替で、音響トランスデューサ120の活性化を制御するなどのための、フットペダルまたは他の補助アクチュエータを含むことができる。
【0024】
排出経路130は、プローブ組立体100に潅水、吸引、または両方などをもたらすために、プローブ110の管腔に流体接続することができる。排出経路130は、ハンドピース125から圧力源140または他の圧力源に向けて外向きに延びることができる。圧力源140は、破砕した結石の断片を、プローブ110の管腔から離して排出経路130を降りて引き込むように、排出経路130の長さを降りる排出圧力を提供することができる。排出経路130は、追加で所望に応じて潅水することができる。
【0025】
発電器150は、使用期間にプローブ組立体100に電気エネルギーを提供するなどのために、プローブ組立体100と電気通信してよい。発電器150は、目標の結石を断片化するなどのための、超音波または他の音響もしくは弾道エネルギーを生成するために、音響トランスデューサ120に電力供給するための電気エネルギーを提供することができる。一例では、発電器150は、約90~約264ボルト(ピークツーピーク)のAC電気エネルギーを提供することができる。発電器150によって提供された電気エネルギー信号は、実施される特定の処理および所望のパラメータに応じることができるなど、変えることができる(たとえば、振幅、周波数、パルス幅、変調など)。
【0026】
図2A図2Bは、ユーザ交換可能なプローブ端114を有するプローブ組立体100の部分の斜視図の例を図示する。プローブ組立体100は、近位部102および遠位部104を含むことができる。プローブ組立体100は、管腔113を有するプローブ本体112を含むことができる。プローブ組立体100は、取付け機構222、管腔116、1つまたは複数のオプションの横開口226、および1つまたは複数のオプションの軸方向溝228を有するプローブ端114をやはり含むことができる。プローブ組立体100は、1つまたは複数の目標の結石の断片化のため、図1を参照して上で議論したものなどといった、音響トランスデューサおよび発電器とともに使用することができる。
【0027】
プローブ組立体100は、プローブ端114がプローブ本体112に取り付けられて操作者に送達することができ、または、プローブ端114がプローブ本体112に取り付けられず、代わりに、1つまたは複数のプローブ端114が別個に提供されて(たとえば、補助アクセサリーとしてまたは様々なプローブ端114を含むキットで)操作者に送達することができ、操作者は次いで(エンドユーザとして)所望のプローブ端114を選択して、所望に応じてプローブ本体112に取り付けることができる。いくつかの場合に、単一のプローブ本体112とともに使用するため、多数の様々なプローブ端114を含むことができる。多数のプローブ端114は、異なって構成することができ、その結果、エンドユーザ操作者は、実施される特定の手順に応じるなどして、または特定の目標もしくは手順の部分に専用であってさえよいが、特定のプローブ端114を内外に切り換えることができる。
【0028】
プローブ本体112は、エンドユーザが取外し可能にプローブ端114に接続してプローブ端114で機能するように形状決定およびサイズ決定することができる。プローブ本体112は、近位部102から遠位部104に延びることができる。近位部102において、操作者が使用するために、ハンドピースおよび音響トランスデューサを設けることができる。遠位部104において、プローブ本体112は、プローブ端114にエンドユーザが取付け可能であってよい。
【0029】
プローブ本体112は、目標の結石を音響的に破砕するために、音響エネルギーをプローブ本体を介して提供してプローブ端114を作動させるため、図1を参照して議論したトランスデューサなどの音響エネルギー源に結合することができる。プローブ本体112は、結石の断片がプローブ本体112を通って吸引もしくは排出チューブまたは経路などに回収もしくは廃棄のために排出されるのを可能にするなどのため、長手方向にそこを通る管腔113を含むことができる。
【0030】
プローブ端114は、プローブ本体112にユーザが取付け可能で取外し可能であってよく、その結果、プローブ組立体100のエンドユーザ操作者は、実施される手順および目標の結石のタイプに応じて、所望により様々なプローブ端114を選択または交換することができる。ユーザ交換可能なプローブ端114は、目標の結石の音響的破砕、断片化、または粉末化を可能にするために音響的に透過型であってよい。プローブ端114の音響インピーダンスは、プローブ本体112の音響インピーダンスに対し、これら2つの構成要素間の音響インピーダンス不整合に起因した著しい音響エネルギーの減衰なしに、これら2つの構成要素間の境界、接合、または結合にわたって所望の周波数の音響エネルギーが伝送などをするように、一致させることができる。プローブ端114は、本明細書に説明されるものなどの別個のツールを必要とすることなくユーザ交換可能であってよく、その結果、プローブ端114は、プローブ組立体100の製造期間ではなく、エンドユーザ操作者によって手順の前または手順の間でさえ交換することができる。
【0031】
プローブ端114は、セラミック、または、ジルコニア、アルミナ、もしくは化合物などの複合材料、および任意選択で、ダイアモンド、キュービックジルコニア、カーボンナノチューブ、タングステン、もしくはそれらの組合せのうちの1つもしくは複数でドープされるものを含むことができ、またはそれらで作ることができる。セラミックなどの軽量材料は、プローブ端114が取り付けられたときの、プローブ組立体100の重さのあらゆる著しい増加を回避するのに役立つことができる。これによって、目標の結石に対して音響エネルギーを効果的に伝達するため、トランスデューサまたはプローブ本体112に、調整するまたは最適化する必要がある全体的により小さい質量をもたらすことができる。プローブ端114の材料は、処理のために使用される超音波または音響周波数などで、音響的に透過型であってよい。
【0032】
プローブ端114は、様々なモーフォロジーの、任意の数の交換可能なプローブ端であってよい。たとえば、プローブ端114は、目標の結石タイプに応じて接触圧を変えることを可能にする、様々な交換可能なプローブ端から選択することができる。たとえば、幅広い端部を有するプローブ端は、より軟らかい結石のために使用することができ、鋭い端部を有するプローブ端は、より固い結石のために使用することができる。たとえば、結石と接触するより広い表面積を有する矩形端のプローブ端は、より軟らかい結石のために使用することができる。対照的に、結石と接触するためにより的を絞った、より小さい表面積を有するのみ切り、鋸歯状、セグメント状、またはカップ端型のプローブ端は、より固い結石を目標として破壊するために使用することができる。いくつかの場合に、斜めの端部または角度(約45度など)のある端部などを有する2目的プローブ端は、より固い結石を目標とする針状の特性と、より軟らかい結石を目標とする研削タイプの特性の両方を有するプローブ端用に使用することができる。
【0033】
プローブ端114は、その間に嵌め合わせまたは他の係合を実現することなどができる、1つまたは複数のカプラまたは取付け部などを通して、エンドユーザ操作者によってプローブ本体112に固定および取り付けることができる。たとえば、プローブ端114上のカプラは、そこに係合、取付け、および/またはロックのため、ならびに、そこから解放または取外しのため、プローブ本体112に対してユーザ操作可能な、1つまたは複数のツール不要の取付け部および/またはインターロックを含むことができる。取付け機構222は、プローブ端114をプローブ本体112にロックする、または別の方法で機械的に固定するのを助けるなどのため、プローブ本体112の対応する相補型機構と係合するねじまたは他の突起または溝または形状を含むことができる。一例では、取付け機構222は、プローブ本体112の内径上にねじを、プローブ端114上に対応するねじ機構を含むことができる。別の例では、取付け機構222は、4分の1回転でスロットの中へとクリックするポストなどといった、プローブ端114上のハブポストに対応するプローブ本体112中に、右回転スロットを含むことができる。いくつかの場合に、プローブ110の外径は、より良好な直径の嵌合を可能にするため加締めることができる。一例では、取付け機構222は、プローブ110の遠位端上に内向きの巻物形状を含むことができる。この場合、巻物形状と相互作用するため、デバイス中に、レリーフ溝が存在してよい。追加のレリーフ切片が、直径の嵌合を改善するのを可能にすることができる。いくつかの場合に、内向きのばね状フックを使用することができる。別の例では、取付け機構222は、外向きの巻物形状、および対応する内側の溝を含むことができる。いくつかの場合に、外部ばね状フックを使用することができる。いくつかの場合に、取付け機構222は、追加または代替で接着剤を含むことができる。
【0034】
たとえば、プローブ本体112は、プローブ端114の、外径を減らした締まりばめ取付け機構222を挿入することができる管腔113を含むことができる。プローブ端114の締まりばめ取付け機構222は、プローブ端114の整合する外径部がプローブ本体112の遠位端の合端へと配置され、締まりばめ取付け機構222がプローブ本体112の管腔の中に挿入されるときなどに、プローブ端114がプローブ本体112としっかりと係合されるように挿入することができる。締まりばめによって、ロックすることなく、取付けおよび保持を可能にすることができる。
【0035】
一例では、取付け機構222は、プローブ本体112へのプローブ端114の取付け、係合、およびロックを可能にするロック機構であってよい。そのようなロック係合は、プローブ端114がエンドユーザによってプローブ本体112の中に挿入され、次いで、プローブ端114をプローブ本体の中にロックするために4分の1回転または他の指定された量だけ回転される、4分の1回転インターロックまたは同様の保持システムを含むことができる。
【0036】
一例では、取付け機構222は、スナップ嵌合であってよい。スナップ嵌合は、プローブ端114上の突起、溝、または他の幾何形状などの1つまたは複数のインターロック構成要素をプローブ本体112上の対応する機構の中に押し込むことを含むことができる。そのようなスナップ嵌合は、プローブ本体112およびプローブ端114の形状およびサイズに応じて、カンチレバー、ねじり、環状、または組合せスナップ嵌合を含むことができる。スナップ嵌合は、プローブ本体112とプローブ端114を取り付けてインターロックすることの両方に使用することができる。
【0037】
一例では、取付け機構222は、ねじ式機構であってよい。たとえば、ねじがプローブ本体112の管腔113の内壁にあってよく、対応するねじは、プローブ端114の外壁上にあってよい。他の例では、ねじがプローブ本体112の外側にあってよい。ねじによって、プローブ端114をプローブ本体112に取付けおよび固定するのを可能にすることができる。
【0038】
プローブ端114は、断片化した結石部分が、管腔113、116によって規定される吸引または排出経路、および任意選択の別個の排出経路を通して取り除くことができるようにするなどのため、プローブ端114がプローブ本体112に固定されるときプローブ本体112の管腔113に位置合わせされる長手方向管腔116を含むことができる。
【0039】
プローブ端114は、プローブ端114の外側の近くの横領域から管腔113の中への開口などといった、1つまたは複数の横開口226を含むことができる。横開口226は、管腔116の中の結石の断片を流すのを助けるなどのために、プローブ端114の管腔116の中へ流体の流入を可能にすることができる。横開口226は、管腔116の中へのプローブ端114の遠位端開口が部分的にまたは完全にブロックされるとき、結石の断片を移送するのを助けることができるなどといった、管腔113、116のうちの一方または両方中の流体流を促進、増加、または最大化させるのを助けることができる。交換可能なプローブ端114上の横開口226の場所は、プローブ本体112中に横開口226が配置された場合に生じる可能性がある応力上昇部および破砕点を抑止または防止するのを助けることができる。プローブ本体112は、動作期間に振動を受け、本明細書に説明されるように、エンドユーザが廃棄または交換することが可能なプローブ端114よりも耐久性があり再使用できることが意図されてよい。
【0040】
プローブ端114は、1つまたは複数の軸方向溝228などといった、1つまたは複数の溝またはチャネルを追加で含むことができる。プローブ端114の管腔116内の軸方向溝228は、プローブ端114の開口が部分的にブロックされるときなどに、管腔116内の流体の流れを促進するのを助けることができる。軸方向溝228は、プローブ本体112の管腔113およびプローブ端114の管腔116が閉鎖されるとき、追加で流体流を可能にすることができる。軸方向溝228は、プローブ端114に沿って延びること、または、所望に応じて、プローブ本体112の中へおよびプローブ本体112に沿ってさらに延びることができる。
【0041】
外科医などのエンドユーザ操作者は、特定の手順または処理する特定の結石もしくは結石のグループに最も適した特定のプローブ端114を(利用可能な複数のプローブ端114のキットなどから)選択することができる。たとえば、特定のプローブ端114は、プローブ端またはプローブ本体のうちの一方または両方の材料に基づいて、プローブ端のモーフォロジーに基づいて、プローブ端の音響インピーダンスに基づいて、手順のための所望の音響エネルギー範囲、プローブ端自体の表面積、プローブ端の他の寸法、またはそれらのパラメータの1つまたは複数の組合せに基づいて、選択することができる。
【0042】
これらのタイプのプローブ端選択パラメータは、行われる手順と、断片化される結石のタイプもしくは他の特性との一方または両方に相関することができる。たとえば、より固い結石は、切断または断片化のより具体的な指向性または領域を可能にすることができるのみ切り端外形でより効果的に断片化することができる。より軟らかい結石は、矩形端外形またはより大きい表面積を有する端外形でより効果的に断片化することができる。プローブ端114は、たとえば、プローブ本体112および音響トランスデューサに対する、目標の結石に対する、またはその両方に対する音響インピーダンス整合を実現するのを助けることができる。これは、プローブ本体112から目標の結石により効果的な音響エネルギーの伝達を実現するのを助けることができ、そのような追加の柔軟性が、目標の結石の特性共振周波数でまたは特性共振周波数の近くなどで、キットから、または利用可能なプローブ端114の組から特定のプローブ端114を適切に選択することなどによって、所望の様式で目標の結石に音響エネルギーを送達するのを助けることができる。
【0043】
図3A図3Cは、1つまたは複数のトング326を有する交換可能なプローブ端114を備えるプローブ組立体100の概略図を図示する。プローブ組立体100は、近位部102および遠位部104を有することができる。プローブ組立体100は、プローブ本体112およびプローブ端114を含むことができる。プローブ本体112は、管腔113を含むことができる。プローブ端114は管腔116を規定する内径324を有することができ、それに沿ってトング326を置くことができる。プローブ端114は、1つまたは複数の横開口226を追加で含むことができる。プローブ端114は、プローブ本体112から取り外すことができ、管腔113と管腔116が位置合わせするように取り付けることができる。
【0044】
1つの手法では、プローブ端は、管腔壁にわたって内径または同様の寸法を有することができ、そこでは、内径と管腔壁形状の両方がプローブ端の長さを通して変わらない。別の手法では、プローブ端114などについて示されるように、管腔の内径324は、遠位端開口プローブ端114からプローブ本体112に向けてなど、徐々に増加することができ、長手方向に先細の内径を有するように管腔116を規定することなどができる。この手法では、長手方向に先細の内径324は、管腔116を通り、プローブ端114からプローブ本体の管腔113へ向かう結石断片のより良好な移動を可能にするのを助けることができる。
【0045】
プローブ端114は、キットまたはセット中に一緒に含まれてよい1つまたは複数の他のプローブ端との比較を含む、他のプローブ端との比較で、遠位部104に横方向により小さい端部孔を有することができる。プローブ端114のより小さい孔は、様々な角度および外形で、より近位の場所のより大きいサイズから引き出すことができる。
【0046】
1つまたは複数のトング326がプローブ端114から外向きに延びることができる。トング326は、動作期間に、プローブ110に降ろし、およびその中へ結石の断片を捕捉および移動させるなど、引き出すのを可能にすることができ、その結果、結石の断片がプローブ本体112の管腔113に向け、排出または排出経路に向けて動く。トング326は、処理される結石のタイプおよび予期される断片のサイズおよびタイプに応じて、様々な角度で所望に応じて複数のトングを含むことができる。トング326は、より大きい空間を作るようにプローブ端114から遠位に外向きに延びて、トング326の中への石または石の断片の移動を可能にすることができる。トング326は、真っ直ぐでよく、または、様々な角度で中に向いてよい。プローブ端114の中に開けられた横開口226は、石の断片の吸引および除去を可能にすることができる。
【0047】
図4は、プローブ組立体100中のエンドユーザ交換可能なプローブ端の概略図を図示する。プローブ組立体100は、近位部102および遠位部104を有することができる。プローブ組立体100は、プローブ本体112および部分422、424、426を有するプローブ端114を含むことができる。プローブ組立体100において、遠位部104はプローブ端114を収容することができ、プローブ端114は、プローブ本体112の端部で長さを調整可能であってよい。
【0048】
たとえば、プローブ端114は、3つ以上のリング状部分422、424、426を含むことができる。操作者は、使用のため、プローブ本体112に対して遠位に延びる部分422、424、426の数を調整することができる。プローブ端114は、近位部102と遠位部104の間で長手方向に、プローブ本体112に対して摺動可能であってよい。プローブ端部分422、424、426は、目標の結石の処理のための、所望のプローブ端形状、サイズ、および長さに応じて、互いに対して摺動可能であってよい。プローブ端部分422、424、426は、互いの中に入れ子にすることができる。それらは、たとえば、締まりばめ、スナップ嵌合、ねじ、4分の1回転インターロック、または端部422、424、426が互いに外向きに横に動くのを可能にする他の機構によって、互いに接続することができる。
【0049】
使用に際し、第1の部分422は、目標の結石の破砕のために使用することができる。第1の部分422は、プローブ本体112から遠位方向に横向きに延びることができる。第2の部分424および第3の部分426は、動作の開始時点で第1の部分422内に入れ子にされていてよい。第1の部分422が動作期間に損傷した場合、または操作者が、組立体100でさらに遠くに到達するのを望む場合、第2の部分424を、使用するために第1の部分422内から押し出すことができる。第2の部分424が延びたとき、第2の部分424は第1の部分422に依然として取り付けられて、プローブ組立体100を効果的に長くすることができる。同様に、操作者がもはや第2の部分424を使用するのを望まない場合、第3の部分426を第2の部分424内から押し出すことができる。このプロセスを通して、部分422、424、および426は組立体100に依然として取り付けられていてよい。部分422、424、および426は動作期間に取り外されない。
【0050】
部分422、424、426は、1つまたは複数のボタン、レバー、またはローラホイールなどの、組立体のハンドピース上の1つまたは複数のトリガによって作動可能であってよい。ローラホイールの場合、そのようなホイールを部分422、424、426に結合することができ、指または親指での作動によって、部分422、424、426を、新しい部分が希望される遠位部104に向けて遠位方向などに組立体100に沿って摺動可能に動かすことができる。いくつかの場合に、部分422、424、426は、プローブ本体112の中に一体化された1つまたは複数のばねなどの機械的な機構を通して作動させることができる。この場合、ばねは、プローブ110の軸に沿って部分422、424、および426を押したり引いたりするために、圧縮または解放することができる。いくつかの場合に、本機構は、部分422、424、426をプローブ本体112の内外に動かすための、油圧式、電磁式、または気圧式のピストンアクチュエータであってよい。
【0051】
図5は、プローブ組立体100中の交換可能なプローブ端の部分の例の概略図を図示する。プローブ組立体100は、近位部102および遠位部104を有することができる。プローブ組立体100は、鞘部516および端部518を有するプローブ端114を含むことができる。ここで、鞘部516は、端部518を取り囲む鞘として働くことができる。プローブ端114の端部518は、鞘部516に沿って横向きに移動可能であってよく、その結果、エンドユーザは、プローブ端114の端部518の遠位位置を、鞘部516の内外に調整することができる。プローブ組立体100において、遠位部104が鞘部516を収容することができ、このことによって、鞘部516の端部で長さが調整可能となる。鞘部516は、プローブ本体112などのプローブの1つまたは複数の追加部分の中に位置決めでき、1つまたは複数の追加部分にエンドユーザが取付け可能であってよい。プローブ端114は、プローブ本体112に結合することができ、鞘部516に沿って端部518の摺動可能な移動を可能にすることができ、その結果、操作者は、プローブ本体112が一定のままである一方で、鞘部516に沿って遠位に端部518を動かすことができる。操作者は、特定の動作に求められるように、端部518の位置を鞘部516に対して調整することができる。プローブ端114の端部518は、目標の結石と接触することができる。エンドユーザは、プローブ端114に機械的に結合されるスイッチ、ダイアル、または他のトリガで、プローブ端114の端部518を鞘部516に対して動かすことができる。機械的なトリガは、容易にアクセスできるようにハンドピース125の中に一体化して、プローブ端114の接合および横方向の移動を可能にすることができる。
【0052】
図6は、上で図5を参照して議論したプローブ組立体と同様に、プローブ組立体100中の交換可能なプローブ端の概略図を図示する。プローブ組立体100は、近位部102および遠位部104を有することができる。プローブ組立体100は、プローブ送出鞘610、内部回転チューブ615、ねじ部622を有するプローブリング620を有するプローブ端114を含むことができる。プローブ組立体100において、遠位部104は、内部回転チューブ615、プローブリング620、およびねじ部622を収容することができる。プローブ端114において、内部回転チューブ615、プローブリング620、ねじ部622は、プローブ送出鞘610に対して横方向に移動可能である。
【0053】
プローブリング620は、プローブ送出鞘610内で摺動可能であってよい。プローブリング620は、プローブ送出鞘610の遠位で、内部回転チューブ615によって接続されるねじ部622を含むことができ、このことによって、プローブ本体112へのプローブ端114の取付けを可能にすることができる。この方法では、プローブ端114は、組立体で交換することができ、組立体は、プローブ端114の遠位および近位の接合および位置決めを可能にすることができる。
【0054】
図7は結石を処理する方法700を示すフローチャートを図示する。方法700は、ステップ710および720を含むことができる。プロセスは、任意選択で、利用可能なプローブ端の組から、または、様々なプローブ端を含むキットからプローブ端を選択するステップを含むことができる。この場合、キットはたとえば、様々な表面モーフォロジーもしくは材料、または上で議論したような他の変形形態のプローブ端を含むことができる。キットはたとえば、固い結石、軟らかい結石、大きい結石、小さい結石、および処理される結石の質量のタイプと相関する他のパラメータ用のラベル付けなどといった、操作者の使用のためのラベル付けがされるプローブ端を含むことができる。
【0055】
ステップ710は、プローブ本体とプローブ端を交換するステップを含むことができる。プローブ端は、手順の期間または前に、外科医または他の操作者などのユーザによって、プローブ本体と交換することができる。プローブ端は、追加のツールまたは製造技法を必要とすることなく交換することができる。
【0056】
ステップ720は、結石を少なくとも部分的に破砕するため、プローブ本体およびプローブ端を介して結石に音響エネルギーを伝送するステップを含むことができる。結石にプローブ端を介して提供されるエネルギーは、目標の結石を断片化、粉末化、または他の方法で、破砕することができる。
【0057】
方法700は、具体的な患者の必要性および実施される手順に基づいて、プローブ端を特別に製造することなど、プローブ端の特注を可能にすることができる。たとえば、取り除く必要がある石のサイズおよびタイプを識別するために診断ツールを使用することができ、3Dプリントまたは高速機械加工が対応する所望のプローブを製造することができる。
【0058】
たとえば、プローブ端は、石のサイズ、石の密度、石のタイプ、またはそれらの1つまたは複数の組合せなどといった、目標の結石の1つまたは複数のパラメータに基づいて、ステップ710で選択することができる。いくつかの場合に、手順の期間に1つより多いプローブを使用することができ、その結果、プローブ端の交換は、結石のパラメータに基づいて医療手順期間に代替のプローブ端を交換するステップを含むことができる。
【0059】
様々な備考および例
これらの非限定の例の各々は自立することができ、または他の例のうちの1つまたは複数と様々な順序もしくは組合せで組み合わせることができる。
【0060】
例1は、音響結石破砕のためのデバイスを含むことができる。デバイスは、遠位部と近位部の間に延びる、音響的に透過型の細長いプローブ本体であって、長手方向にそこを通る管腔を有するプローブ本体と、プローブ本体で選択的にユーザ交換可能である、音響的に透過型のプローブ端とを含むことができる。
【0061】
例2は例1を含むことができ、音響的に透過型のプローブ端が、別個のツールを必要とすることなく、プローブ本体で選択的にユーザ交換可能である。
【0062】
例3は例1~2のいずれかを含むことができ、プローブ端を介した1つまたは複数の結石の音響破砕のためにプローブ端が作動されるように、プローブ本体を介して音響エネルギーを提供するために動作可能な音響エネルギー源をさらに備える。
【0063】
例4は例1~3のいずれかを含むことができ、プローブ本体でプローブ端を交換するためプローブ本体に対してユーザ操作可能なツール不要のインターロックをプローブ端が含む。
【0064】
例5は例1~4のいずれかを含むことができ、プローブ端がセラミックまたは複合セラミック材料を含む。
【0065】
例6は例1~5のいずれかを含むことができ、プローブ端が、プローブ本体の管腔と位置合わせするように構成される長手方向管腔を含む。
【0066】
例7は例1~6のいずれかを含むことができ、プローブ端が、長手方向管腔からプローブ端の外側の周囲の横領域への横開口を備える。
【0067】
例8は例1~7のいずれかを含むことができ、横開口が、プローブ端の長手方向管腔の少なくとも一部を介してプローブ本体の管腔の中への流体の流入を可能にするように構成される。
【0068】
例9は例1~8のいずれかを含むことができ、プローブ端が1つまたは複数の軸方向溝をさらに備える。
【0069】
例10は例1~9のいずれかを含むことができ、プローブ端の遠位端とプローブ本体の遠位端との間の距離が、プローブ端のユーザ交換によって、ユーザ調整可能またはユーザ選択可能のうちの少なくとも一方である。
【0070】
例11は例1~10のいずれかを含むことができ、プローブ端の遠位端とプローブ本体の遠位端との間の距離が、ユーザ調整可能であり、プローブ本体がプローブ本体の長手軸に沿ってプローブ本体に対して摺動可能である。
【0071】
例12は、別個のツールを必要とすることなく、破石術デバイスのプローブ本体で選択的にユーザ交換可能である、複数の様々な音響的に透過型のプローブ端を備える、結石破砕デバイス用のキットを含むことができる。
【0072】
例13は例12を含むことができ、プローブ端の少なくとも1つが、プローブ端をプローブ本体に固定するためのロック機構をさらに備える。
【0073】
例14は、例12~13のいずれかを含むことができ、プローブ本体を介して音響エネルギーを提供するためプローブ本体に取り付けられる音響エネルギー源をさらに備える。
【0074】
例15は、例12~14のいずれかを含むことができ、様々なプローブ端が、以下の特性すなわち、材料、端部モーフォロジー、音響インピーダンス、端部表面積、もしくは端部寸法、またはそれらの1つもしくは複数の組合せのうちの少なくとも1つで異なる。
【0075】
例16は、例12~15のいずれかを含むことができ、プローブ端が、1つまたは複数の取付け機構でプローブ本体に取付け可能である。
【0076】
例17は、ユーザがプローブ本体でプローブ端を交換するステップと、少なくとも部分的に結石を破砕するために、結石にプローブ本体およびプローブ端を介して音響エネルギーを伝送するステップとを含む、結石を破砕する方法を含むことができる。
【0077】
例18は例17を含むことができ、結石の1つまたは複数のパラメータに基づいてプローブ端を選択するステップをさらに含む。
【0078】
例19は例17~18のいずれかを含むことができ、1つまたは複数のパラメータが石のサイズ、石の密度、石のタイプ、またはそれらの1つもしくは複数の組合せを含む。
【0079】
例20は例17~19のいずれかを含むことができ、結石のパラメータに基づいて、医療手順期間に代替プローブ端とプローブ端を交換するステップをさらに含む。
【0080】
例21は例17~20のいずれかを含むことができ、ユーザがプローブ本体でプローブ端を交換するステップが、追加のツールを必要とすることなくプローブ端を交換するステップを含む。
【0081】
これらの非限定の例の各々は自立することができ、他の例のうちの1つまたは複数と様々な順序または組合せで組み合わせることができる。
【0082】
上の詳細な記載は、詳細な記載の部分を形成する添付図面への参照を含む。図面は、説明するために、本発明を実施することができる具体的な実施形態を示す。これらの実施形態は、本明細書で「例」とも呼ばれる。そのような例は、示されるまたは記載されるものに加えて要素を含むことができる。しかし、本発明者は、示されるまたは記載されるそれらの要素だけが設けられる例も意図している。さらに、本発明者は、特定の例(またはそれらの1つもしくは複数の態様)に関して、または、他の例(またはそれらの1つもしくは複数の態様)に関して、示されるまたは記載されるそれらの要素(またはそれらの1つもしくは複数の態様)の組合せもしくは順列を使用する例も意図している。
【0083】
本文書と参照によって組み込まれる任意の文書との間で使用法の不一致がある場合、本文書中の使用法が優先する。
【0084】
本文書中で、「1つ(a)」または「1つ(an)」という用語は、特許文書で一般的であるように、「少なくとも1つ」または「1つまたは複数」という用語の任意の他の事例もしくは使用とは独立して、1つもしくは1つより多いことを含むように使用される。本文書中で、「または」という用語は、非排他的論理和のことを呼ぶために使用され、そのため、「AまたはB」とは、別段の指定がない限り、「AだがBでない」、「BだがAでない」、「AおよびB」を含む。本文書中で、「含む(including)」および「そこで(in which)」という用語は、「備える(comprising)」および「そこで(wherein)」というそれぞれの用語の、平易な英語の均等物として使用される。また、以下の請求項において、「含む(including)」および「備える(comprising)」という用語は、オープンエンドであって、すなわち、請求項中のそのような用語の後にリスト化されるものに加えて要素を含むシステム、デバイス、物品、組成物、調合物、またはプロセスは、依然として、その請求項の範囲内に入ると見なされる。さらに、以下の請求項において、「第1の」、「第2の」、および「第3の」などという用語は、単にラベルとして使用され、それらの対象物に数値的要件を課す意図はない。
【0085】
本明細書に記載される方法の例は、機械であってよく、または少なくとも部分的にコンピュータ実装することができる。いくつかの例は、電子デバイスを、上の例で記載したような方法を実施させるよう構成するように動作可能な命令でエンコードされた、コンピュータ可読媒体または機械可読媒体を含むことができる。そのような方法の実装形態は、マイクロコード、アセンブリ言語コード、高レベル言語コードなどといったコードを含むことができる。そのようなコードは、様々な方法を実施するためのコンピュータ可読命令を含むことができる。コードは、コンピュータプログラム製品の部分を形成することができる。さらに、一例では、コードは、実行期間または他の時間などに、1つもしくは複数の揮発性で過渡的でない、または、不揮発性で有形のコンピュータ可読媒体上に有形に記憶することができる。これらの有形のコンピュータ可読媒体の例としては、限定しないが、ハードディスク、着脱可能磁気ディスク、着脱可能光学ディスク(たとえば、コンパクトディスクおよびデジタルビデオディスク)、磁気カセット、メモリカードまたはスティック、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)などが挙げられる。
【0086】
上の記載は、説明することであり、限定しないことを意図している。たとえば、上述の例(またはそれらの1つもしくは複数の態様)は、互いに組み合わせて使用することができる。上の記載を検討すれば、当業者などが他の実施形態を使用することができる。要約は、読者が本技術開示の性質を迅速に確認することが可能なように提供される。請求項の範囲または意味を解釈するまたは限定するために要約が使用されないということの理解の下で、要約が提出されている。また、上の詳細な記載において、様々な特徴を一緒にグループ化して、本開示を簡素化することができる。このことによって、特許請求しておらずに開示される特徴が任意の請求項に本質的であると意図するものと解釈するべきでない。むしろ、本発明の主題は、特定の開示される実施形態のすべてより少ない特徴にあってよい。したがって、以下の請求項は、ここで例または実施形態として詳細な記載の中に組み込まれ、各請求項は、単独で別個の実施形態として成立し、そのような実施形態は、様々な組合せまたは順列で互いに組み合わせることができることが意図される。本発明の範囲は、添付される請求項ならびにそのような請求項が権利を与えられる等価物の全範囲を参照して決定するべきである。
【符号の説明】
【0087】
100 プローブ組立体
102 近位部
104 遠位部
110 プローブ
112 プローブ本体
113 管腔
114 プローブ端
116 管腔
120 音響トランスデューサ
125 ハンドピース
130 排出経路
140 圧力源
150 発電器
222 取付け機構
226 横開口
228 軸方向溝
324 内径
326 トング
422 第1の部分
424 第2の部分
426 第3の部分
516 鞘部
518 端部
610 プローブ送出鞘
615 内部回転チューブ
620 プローブリング
622 ねじ部
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】