(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-08
(54)【発明の名称】接触クリーニング装置
(51)【国際特許分類】
B08B 1/02 20060101AFI20230901BHJP
H05K 3/26 20060101ALI20230901BHJP
【FI】
B08B1/02
H05K3/26 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023513111
(86)(22)【出願日】2021-08-16
(85)【翻訳文提出日】2023-04-03
(86)【国際出願番号】 US2021046066
(87)【国際公開番号】W WO2022046442
(87)【国際公開日】2022-03-03
(32)【優先日】2020-08-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591203428
【氏名又は名称】イリノイ トゥール ワークス インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【氏名又は名称】森本 有一
(74)【代理人】
【識別番号】100211177
【氏名又は名称】赤木 啓二
(72)【発明者】
【氏名】マシュー ヘッセルマン
【テーマコード(参考)】
3B116
5E343
【Fターム(参考)】
3B116AA01
3B116AB14
3B116BA01
3B116BA23
5E343EE60
5E343ER60
5E343FF23
5E343GG20
(57)【要約】
本発明は、ワークをクリーニングする接触クリーニング装置であって、ワークを接触クリーニング装置に導入するための入口と、ワークを接触クリーニング装置から取り出すための出口と、接触クリーニング面が取り付けられる接触クリーニングキャリッジであって、入口と出口との間に位置する、接触クリーニングキャリッジと、コンベヤであって、ワークを入口から出口まで及び接触クリーニング面とコンベヤとの間に搬送する、コンベヤと、コンベヤと接触クリーニングキャリッジとの間の距離を測定するキャリッジセンサーと、接触クリーニングキャリッジに動作可能に接続される少なくとも1つのカムとを備え、少なくとも1つのカムは、接触クリーニングキャリッジとコンベヤとの間の距離を制御するために、コンベヤに垂直な方向において接触クリーニングキャリッジを移動させるように回転可能である、接触クリーニング装置に関する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワークをクリーニングする接触クリーニング装置であって、
前記ワークを該接触クリーニング装置に導入するための入口と、前記ワークを該接触クリーニング装置から取り出すための出口と、接触クリーニング面が取り付けられる接触クリーニングキャリッジであって、前記入口と前記出口との間に位置する、接触クリーニングキャリッジと、コンベヤであって、前記ワークを前記入口から前記出口まで及び前記接触クリーニング面と該コンベヤとの間に搬送する、コンベヤと、前記コンベヤと前記接触クリーニングキャリッジとの間の距離を測定するキャリッジセンサーと、前記接触クリーニングキャリッジに動作可能に接続される少なくとも1つのカムとを備え、前記少なくとも1つのカムは、前記接触クリーニングキャリッジと前記コンベヤとの間の前記距離を制御するために、前記コンベヤに垂直な方向において前記接触クリーニングキャリッジを移動させるように回転可能である、接触クリーニング装置。
【請求項2】
前記キャリッジセンサー及び前記少なくとも1つのカムに動作可能に結合されるコントローラーを備え、前記コントローラーは、前記コンベヤと前記接触クリーニングキャリッジとの間の所定の目標距離をプログラム可能であり、前記コンベヤの上の前記接触クリーニングキャリッジの高さを前記所定の目標距離に調整するように動作可能である、請求項1に記載の接触クリーニング装置。
【請求項3】
前記所定の目標距離は、前記コントローラーによって、(使用者によって入力される)ワーク厚さと、前記所定の目標距離を提供するように前記ワーク厚さを低減する調整係数との総和から計算される、請求項2に記載の接触クリーニング装置。
【請求項4】
前記キャリッジセンサーは、前記コンベヤと前記接触クリーニングキャリッジとの間の前記距離を監視するように動作可能である、請求項1~3のいずれか一項に記載の接触クリーニング装置。
【請求項5】
前記キャリッジセンサーは、前記コンベヤと前記接触クリーニングキャリッジとの間の前記距離を連続的に監視するように動作可能である、請求項4に記載の接触クリーニング装置。
【請求項6】
前記キャリッジセンサーは、アラームに動作可能にリンクされる、請求項4又は5に記載の接触クリーニング装置。
【請求項7】
前記接触クリーニングキャリッジと前記コンベヤとの間の前記距離は、前記接触クリーニング面によって前記ワークに適用される歪み速度(すなわち、印加される負荷)を制御するように調整可能である、請求項1~6のいずれか一項に記載の接触クリーニング装置。
【請求項8】
前記接触クリーニングキャリッジに、又はカム表面と前記接触クリーニングキャリッジとの間で前記少なくとも1つのカムに取り付けられる少なくとも1つの負荷センサーを更に備える、請求項1~7のいずれか一項に記載の接触クリーニング装置。
【請求項9】
前記負荷センサーは、負荷検知抵抗器である、請求項8に記載の接触クリーニング装置。
【請求項10】
少なくとも1つの電気モーター(例えば、ステッパーモーター)が、前記少なくとも1つのカムに動作可能に結合される、請求項1~9のいずれか一項に記載の接触クリーニング装置。
【請求項11】
前記キャリッジセンサーは、近接センサー(例えば、ホール効果センサー又はレーザー近接センサー)である、請求項1~10のいずれか一項に記載の接触クリーニング装置。
【請求項12】
前記少なくとも1つのカムは、共通のシャフト上に配置される2つのカムを含み、前記2つのカムは、前記接触クリーニングキャリッジの両側に位置し、前記ワークが前記2つのカムの間に搬送されるように、前記接触クリーニングキャリッジに動作可能に接続される、請求項1~11のいずれか一項に記載の接触クリーニング装置。
【請求項13】
前記キャリッジセンサーは、前記接触クリーニングキャリッジに取り付けられる、請求項1~12のいずれか一項に記載の接触クリーニング装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、接触クリーニング装置に関する。特に、排他的ではないが、本発明は、高さを調整可能な接触クリーニング面を有する接触クリーニングキャリッジを備える接触クリーニング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
接触クリーニングは、基板表面又はワークをクリーニングするのに用いられる。クリーニング後、ワークは、電子機器、光起電機器、及びフラットパネルディスプレイの製造等における様々な精巧なプロセスに用いることができる。通常、ゴム又はエラストマー製の接触クリーニングローラーが、ワークから汚染粒子を除去するのに用いられ、その後、接着ロールを用いて、クリーニングローラーから汚染粒子又はデブリを除去することができる。これにより、クリーニングローラーがデブリのない状態を維持することを保証し、クリーニングローラーが基板表面又はワークから汚染粒子を除去する効率を最大化することが可能になる。
【0003】
クリーニングローラーは、典型的には、外面にエラストマーコーティングが適用されるシャフト又はコアを備える。次いで、エラストマーはコア上で硬化され、その外面がクリーニング面を形成するようになる。任意選択で、クリーニング面は、クリーニング面と、汚染を生じる小粒子との間の表面積接触を増大する又は最大化するように、微細に粗面化することができる。
【0004】
進化した電子機器の生産には、小型化、プロセス測定の増大及び顧客コンプライアンスに起因して欠陥がないことがますます必要になっている。粒子及び他の汚染物質を除去するために、電子機器部品、例えばプリント回路基板(PCB)のクリーニングが必要とされる。
【0005】
静電感度がある又は静電状態になりやすい部品をクリーニングするのは困難である。
【0006】
クリーニング中にワークの静電荷を低減するために、低静電エラストマークリーニングローラーを使用することができる。エラストマーローラーは、コンベヤの上に位置し、コンベヤは、クリーニングされるワークを接触クリーニングローラーに搬送する。その後、ワークは、ばねに抗してローラーを押し上げ、接触クリーニングローラーから力がワークに絶えず印加される。ワークが厚いほど、接触クリーニングローラーによって印加される力が大きくなる。力が増大すると、ワークが静電状態になり、ワークが損傷するリスクが増大する。加えて、ワークと接触クリーニングローラーとの間の接触により、接触クリーニングローラーは、ワークが装置を通過する際にワーク厚さに適応するように移動し、最終的に、典型的にはエラストマーである接触クリーニングローラーの表面が損傷する可能性がある。スタンドオフねじを介して等の手動介入によって、ローラーの高さを調整することが知られている。例えば、コンベヤの上に接触クリーニングローラーの4つの設定された高さ位置を有することによって、ワークの変動する厚さに適応することも知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、既知の接触クリーニング装置の欠点を軽減することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によれば、添付の特許請求の範囲に係る接触クリーニング装置が提供される。
【0009】
本発明によれば、ワークをクリーニングする方法が提供される。
【0010】
本発明の一態様によれば、ワークをクリーニングする接触クリーニング装置であって、ワークを接触クリーニング装置に導入するための入口と、ワークを接触クリーニング装置から取り出すための出口と、接触クリーニング面が取り付けられる接触クリーニングキャリッジであって、入口と出口との間に位置する、接触クリーニングキャリッジと、コンベヤであって、ワークを入口から出口まで及び接触クリーニング面とコンベヤとの間に搬送する、コンベヤと、コンベヤと接触クリーニングキャリッジとの間の距離を測定するキャリッジセンサーと、接触クリーニングキャリッジに動作可能に接続される少なくとも1つのカムとを備え、少なくとも1つのカムは、接触クリーニングキャリッジとコンベヤとの間の距離を制御するために、コンベヤに垂直な方向において接触クリーニングキャリッジを移動させるように回転可能である、接触クリーニング装置が提供される。
【0011】
コンベヤと接触クリーニングキャリッジとの間の距離を制御することによって、接触クリーニングキャリッジに取り付けられる接触クリーニング面とコンベヤとの間の距離も制御される。
【0012】
或る特定の実施の形態において、接触クリーニング装置は、キャリッジセンサー及び少なくとも1つのカムに動作可能に結合されるコントローラー(例えば、プロセッサ)を備える。より具体的には、コントローラー(例えば、プロセッサ)には、コンベヤと接触クリーニングキャリッジとの間の所定の目標距離をプログラム可能である。このようにして、使用者は、クリーニングされるワークの厚さに等しい又は比例する所定の目標距離を、コントローラー(例えば、プロセッサ)にプログラミングすることが可能である。或る特定の実施の形態において、コントローラーは、コンベヤの上の接触クリーニングキャリッジの高さを所定の目標距離に調整するように動作可能である。コントローラーは、使用時、少なくとも1つのカムを動作させることによって、接触クリーニングキャリッジをコンベヤの上の所定の目標距離に維持する。
【0013】
或る特定の実施の形態において、所定の目標距離は、コントローラー(例えば、プロセッサ)によって、(使用者によって入力される)ワーク厚さと調整係数との総和から計算される。より具体的には、調整係数は、所定の目標距離を提供するようにワーク厚さを低減する。更により具体的には、調整係数は、最大0.25mmであり得る。これらの実施の形態において、所定の目標距離は、使用者がコントローラー(例えば、プロセッサ)に入力するワーク厚さよりもわずかに小さい。このようにして、接触クリーニング面は、コンベヤ上のワークの表面に接触することが常に可能である。さらに、使用者によって入力されるワーク厚さを低減する調整係数を適用することによって、接触クリーニング面によってワークに適用される歪み速度(すなわち、負荷)は、ワークを損傷しないように制御される。使用時、使用者が新たなワーク厚さをコントローラーに入力し、コントローラーが新たな所定の目標距離を計算するまで、接触クリーニングキャリッジとコンベヤとの間の距離は一定に維持される。
【0014】
或る特定の実施の形態において、キャリッジセンサーは、コンベヤと接触クリーニングキャリッジとの間の距離を監視するように動作可能である。
【0015】
或る特定の実施の形態において、キャリッジセンサーは、コンベヤと接触クリーニングキャリッジとの間の距離を連続的に監視するように動作可能である。
【0016】
或る特定の実施の形態において、キャリッジセンサーは、アラームに動作可能にリンクされる。より具合的には、キャリッジセンサーは、コンベヤと接触クリーニングキャリッジとの間の距離を検出し、この距離をコントローラー(例えば、プロセッサ)にフィードバックするように動作可能である。コントローラー(例えば、プロセッサ)は、所定の目標距離を、キャリッジセンサーによって検出された距離と比較するように動作可能である。キャリッジセンサーによって検出された距離と所定の目標距離とが合致しない場合、コントローラー(例えば、プロセッサ)は、アラームを起動するように構成される。このようにして、ワークの厚さ寸法が所定の目標距離よりも大きい場合、接触クリーニングキャリッジは押し上げられ、コンベヤと接触クリーニングキャリッジとの間のキャリッジセンサーによって検出される距離は、所定の目標距離に合致しないように増大する。
【0017】
コンベヤに垂直な方向において移動可能な接触クリーニングキャリッジを設けることが有利である。そのため、少なくとも1つのカムを動作させることによって、コンベヤと接触クリーニングキャリッジとの間の距離は調整可能である。
【0018】
コントローラーが所定の目標距離を回転カム(複数の場合もある)に通信することに応答して、カム(複数の場合もある)を使用することで、コンベヤと接触クリーニングキャリッジとの間の距離の調整を可能にする接触クリーニングキャリッジの高さを調整することが有利である。
【0019】
或る特定の実施の形態において、接触クリーニングキャリッジとコンベヤとの間の距離は、接触クリーニング面によってワークにかかる歪み速度(すなわち、印加される負荷)を制御するように調整可能である。
【0020】
或る特定の実施の形態において、接触クリーニング装置は、接触クリーニングキャリッジに取り付けられる少なくとも1つの負荷センサーを更に備える。
【0021】
代替的に、接触クリーニング装置は、カム表面と接触クリーニングキャリッジとの間で少なくとも1つのカムに取り付けられる少なくとも1つの負荷センサーを更に備える。
【0022】
2つ以上のカムを備える実施の形態において、接触クリーニング装置は、各カムからの少なくとも1つの負荷センサーを更に備え、負荷センサーは接触クリーニングキャリッジにそれぞれ取り付けられる。
【0023】
代替的に、2つ以上のカムを備える実施の形態において、接触クリーニング装置は、カム表面と接触クリーニングキャリッジとの間で各カムに取り付けられる少なくとも1つの負荷センサーを更に備える。このようにして、釣り合った負荷を検出し、コントローラー(例えば、プロセッサ)に通信することができる。
【0024】
或る特定の実施の形態において、負荷センサーは、負荷検知抵抗器である。
【0025】
或る特定の実施の形態において、少なくとも1つの負荷センサーは、接触クリーニング面によってワークに印加される負荷を測定するように構成及び位置付けされる。
【0026】
或る特定の実施の形態において、負荷センサーは、接触クリーニングキャリッジとカム表面との間に位置する。
【0027】
或る特定の実施の形態において、負荷センサーは、負荷情報をコントローラー(例えば、プロセッサ)にフィードバックすることが可能である。
【0028】
負荷センサーは、負荷が所定の範囲外である場合、警報を提供し、及び/又は接触クリーニング装置の動作を中断することができる。このようにして、接触クリーニング面によってワークに適用される歪み速度は、所定の範囲内に維持される。
【0029】
或る特定の実施の形態において、コントローラー(例えば、プロセッサ)は、接触クリーニングキャリッジによってカム表面に印加される負荷を所定の範囲内に維持するために、負荷情報に応答してカムの位置を調整するように動作可能とすることができる。
【0030】
或る特定の実施の形態において、少なくとも1つの電気モーター(例えば、ステッパーモーター)が、少なくとも1つのカムに動作可能に結合される。
【0031】
或る特定の実施の形態において、コントローラー(例えば、プロセッサ)は、少なくとも1つの電気モーターを通電し、少なくとも1つのカムを回転させる。このようにして、コントローラー(例えば、プロセッサ)は、コンベヤの上の接触クリーニングキャリッジの高さを所定の距離に調整するように動作可能である。
【0032】
電気モーターに応答してカムを回転させることによって、コンベヤの上の接触クリーニング面の高さを調整することが有利である。高さ調整を自動化し接触クリーニング装置内を監視することによって、コンベヤの上のクリーニングキャリッジの高さを手動で調整する際の、ワークが損傷する可能性があるヒューマンエラーのリスクも低減される。これにより、後続するワークの厚さの変化に応じて高さを調整するのに要する時間も短縮される。
【0033】
或る特定の実施の形態において、キャリッジセンサーは、近接センサー(例えば、ホール効果センサー又はレーザー近接センサー)であり得る。
【0034】
近接センサーの使用は、迅速な測定を提供しながらも低コストであることから有利である。
【0035】
或る特定の実施の形態において、接触クリーニング面は、少なくとも1つの接触クリーニングローラー(例えば、エラストマーローラー)を備える。より具体的には、少なくとも1つの接触クリーニングローラーは、接触クリーニングキャリッジに回転式に取り付けることができる。更により具体的には、少なくとも1つの接触クリーニングローラーは、2つの接触クリーニングローラーを含むことができる。
【0036】
或る特定の実施の形態において、少なくとも1つのカムは、共通のシャフト上に配置される2つのカムを含む。より具体的には、2つのカムは、接触クリーニングキャリッジの両側に位置することができ、ワークが2つのカムの間に搬送されるように、接触クリーニングキャリッジに動作可能に接続される。更により具体的には、2つのカムは、ワークが搬送される方向において、接触クリーニングキャリッジの中心に位置することができる。このようにして、カムは、接触クリーニング面に対して直接ではなく、接触クリーニングキャリッジに対して作用し、そのため、接触クリーニング面への損傷が回避される。
【0037】
接触クリーニングキャリッジがコンベヤに垂直な方向において移動する際に接触クリーニングキャリッジの位置ずれを防止することから、2つのカムを接触クリーニングキャリッジの中心に位置付けることは有利である。
【0038】
或る特定の実施の形態において、少なくとも1つの電気モーターは、共通のシャフトに動作可能に結合することができる。
【0039】
或る特定の実施の形態において、接触クリーニング装置は、接触クリーニングキャリッジと出口との間に位置し、接触クリーニング面とコンベヤとの間から出たワークを検出する出口センサーを備える。より具体的には、出口センサーは、近接センサー(例えば、ホール効果センサー又はレーザー近接センサー)であり得る。
【0040】
或る特定の実施の形態において、出口センサーは、コントローラー(例えば、プロセッサ)に動作可能に結合される。コントローラー(例えば、プロセッサ)は、出口センサーがワークを検出することに応答して、カムの位置の再設定を引き起こすように動作可能であり得る。このようにして、接触クリーニング面は、キャリッジセンサーが次のワークを検出できる所定の位置に再設定することができる。
【0041】
或る特定の実施の形態において、キャリッジセンサーは、接触クリーニングキャリッジに取り付けられる。
【0042】
或る特定の実施の形態において、接触クリーニング面とコンベヤとの間にワークがない場合、キャリッジセンサーは、コンベヤへの距離を測定し、少なくとも1つのカムの回転のデータ測定値を提供するように動作可能である。データ測定値は、接触クリーニングキャリッジとコンベヤとの間の距離が所定の目標距離に等しいときに取得することができる。
【0043】
或る特定の実施の形態において、少なくとも1つのカムの回転軸は、コンベヤに対して固定することができ、接触クリーニングキャリッジは、少なくとも1つのカムの周面と摺動接触するように(例えば、ばね又は重りを介して)付勢することができる。
【0044】
或る特定の実施の形態において、接触クリーニング装置は、接触クリーニング面と接線方向に接触する接着ロールを備える。
【0045】
或る特定の実施の形態において、ワーク(すなわち、クリーニングされるワーク)の投影プロファイルは、0.2mm~6mmの厚さを有する。そのような実施の形態において、プログラミングされる距離は、0.2mm~6mmに等しくなる。例えば、調整係数が0.25mmである実施の形態において、所定の目標距離は、コントローラーへとプログラミングされるワーク厚さよりも0.25mm小さい距離の範囲となる。
【0046】
或る特定の実施の形態において、コンベヤはベルトコンベヤである。
【0047】
或る特定の実施の形態において、コンベヤはローラーコンベヤである。
【0048】
或る特定の実施の形態において、ワークは、構成要素が取り付けられるプリント回路基板である。
【0049】
本発明の一態様によれば、本開示に記載の接触クリーニング装置を備える表面実装技術の機械が提供される。
【0050】
本発明の別の態様によれば、ワークをクリーニングする方法が提供される。本方法は、入口を通してワークを接触クリーニング装置に導入するステップと、コンベヤ上のワークを、接触クリーニング面が取り付けられる接触クリーニングキャリッジに向かって搬送するステップと、
キャリッジセンサーを使用して、コンベヤと接触クリーニングキャリッジとの間の距離を測定するステップと、接触クリーニングキャリッジに動作可能に接続される少なくとも1つのカムを回転させて、コンベヤに垂直な方向において接触クリーニングキャリッジを移動させ、接触クリーニングキャリッジとコンベヤとの間の距離を制御するステップと、
ワークを接触クリーニング面とコンベヤとの間で搬送するステップと、
ワークを接触クリーニング装置から取り出すための出口に向かって搬送するステップと、
を含む。
【0051】
コンベヤと接触クリーニングキャリッジとの間の距離を制御することによって、接触クリーニングキャリッジに取り付けられる接触クリーニング面とコンベヤとの間の距離も制御される。
【0052】
或る特定の実施の形態において、本方法は、キャリッジセンサー及び少なくとも1つのカムに動作可能に結合されるコントローラー(例えば、プロセッサ)を提供するステップと、コンベヤと接触クリーニングキャリッジとの間の所定の目標距離をコントローラー(例えば、プロセッサ)にプログラミングするステップとを含む。これらの実施の形態において、コントローラー(例えば、プロセッサ)は、少なくとも1つのカムを回転させて、コンベヤの上の所定の目標距離に接触クリーニングキャリッジを移動させるように動作可能である。
【0053】
或る特定の実施の形態において、キャリッジセンサーは、コンベヤと接触クリーニングキャリッジとの間の距離を連続的に監視する。
【0054】
或る特定の実施の形態において、コントローラー(例えば、プロセッサ)は、コンベヤと接触クリーニングキャリッジとの間のキャリッジセンサーによって監視される距離が、所定の目標距離に合致しないときにアラームを起動する。
【0055】
コンベヤに垂直な方向において移動可能な接触クリーニングキャリッジを設けることが有利である。そのため、少なくとも1つのカムを動作させることによって、コンベヤと接触クリーニングキャリッジとの間の距離は調整可能である。
【0056】
或る特定の実施の形態において、接触クリーニングキャリッジとコンベヤとの間の距離は、接触クリーニング面によってワークにかかる歪み速度(すなわち、印加される負荷)を制御するように調整可能である。
【0057】
或る特定の実施の形態において、接触クリーニング面によってワークにかかる歪み速度(すなわち、印加される負荷)は、接触クリーニングキャリッジと少なくとも1つのカムとの間に取り付けられる少なくとも1つの負荷センサーからコントローラー(例えば、プロセッサ)に提供される負荷情報に応答して制御される。
【0058】
或る特定の実施の形態において、少なくとも1つのカムに動作可能に結合される少なくとも1つの電気モーター(例えば、ステッパーモーター)を通電することによって、少なくとも1つのカムの回転が提供される。
【0059】
或る特定の実施の形態において、コントローラー(例えば、プロセッサ)は、少なくとも1つの電気モーターを通電し、少なくとも1つのカムを回転させるように動作可能である。
【0060】
或る特定の実施の形態において、本方法は、接触クリーニングキャリッジとコンベヤとの間の距離を測定し、少なくとも1つのカムの回転のデータ測定値を提供するステップを更に含むことができる。
【0061】
或る特定の実施の形態において、接触クリーニングキャリッジとコンベヤとの間のデータ測定値は、所定の目標距離に等しい。
【0062】
或る特定の実施の形態において、本方法は、出口センサーを使用して、ワークが接触クリーニング面とコンベヤとの間から出た場合を検出するステップを更に含む。
【0063】
本発明の例示的な実施形態(複数の場合もある)は、添付の図面に示されている。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【
図1】
図1は、本発明に係る接触クリーニング装置を示す図である。
【
図3】
図3は、接着ロール及びコンベヤを省いた
図2の接触クリーニング装置の上面図である。
【
図4】
図4は、使用時の
図1の接触クリーニング装置を示す図である。
【
図5】
図5は、使用時の
図1の接触クリーニング装置を示す図である。
【
図6】
図6は、使用時の
図1の接触クリーニング装置を示す図である。
【
図7】
図7は、使用時の
図1の接触クリーニング装置を示す図である。
【
図8】
図8は、本発明の第2の実施形態に係る接触クリーニング装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0065】
以下の説明において或る特定の用語を使用するのは便宜のためでしかなく、限定するものではない。「上側」及び「下側」という単語は、参照する図面における方向を指定するものであり、組立て時の説明する構成部材に対するものであり、具体的な意味は説明の文脈から容易に明らかになる。
【0066】
さらに、本明細書において使用する場合、「接続される」、「固定される」、「結合される」、「取り付けられる」という用語は、2つの部材の間に他の部材が介在しない直接的な接続と、部材の間に1つ以上の他の部材が介在する間接的な接続とを含むことを意図したものである。この用語は、具体的に上述した単語、その派生形、及び同様の意味の単語を含む。
【0067】
さらに、別段の指定がない限り、「第1の」、「第2の」、「第3の」等の序数を表す形容詞を使用するのは、同様の物体の異なる実例を参照中であることを示すにすぎず、そのように記載する物体が、時間的又は空間的に所与の順番、格付け又は他の任意の様式である義務を暗示する意図はない。
【0068】
図1~
図8に示すような本発明の実施形態は、接触クリーニング装置に関する。接触クリーニング装置は、ワーク、例えば限定しないが、プリント回路基板(PCB)をクリーニングするために使用される。
【0069】
まず
図1を参照すると、接触クリーニングキャリッジ2を備え、内部のワークをクリーニングする接触クリーニング装置1が示されている。接触クリーニング装置1は、ワークをクリーニング装置1に導入するための入口11を有する。接触クリーニング装置1は、クリーニングされるワークを接触クリーニング装置1から取り出すための出口12を有する。ワークは、コンベヤ13によって、入口11から接触クリーニングキャリッジ2に、その後、出口12に移送される。コンベヤ13の移動は、コントローラー(図示せず)によって制御してもよいし、コントローラーに入力される所定の速度に設定してもよい。
【0070】
次に
図2及び
図3を参照すると、接触クリーニング装置1が詳細に示されている。接触クリーニングキャリッジ2は、入口11と出口12との間の途中に位置する。接触クリーニングキャリッジ2は、2つの接触クリーニングローラー21を有する。接触クリーニングローラー21は、エラストマークリーニングローラーであることが好ましい。接触クリーニングローラー21は、互いに対して平行であり、コンベヤ13に対して平行であり、コンベヤ13の進行方向(
図2の矢印によって示す)に垂直である。
【0071】
クリーニング装置1は、キャリッジフレーム22を備える。キャリッジフレーム22は、2つの側部分を有し、一方の側部分は、接触クリーニングローラー21の片方の端部に配置される。接触クリーニングローラー21は、接触クリーニングローラー21がコンベヤ13から実質的に等しい距離になるように、側部分に回転式に取り付けられる。2つの側部分は、任意選択で、コンベヤ13の進行方向に対する垂直方向において延在する前部及び後部によって相互接続される。任意選択の相互接続部分は、接触クリーニングローラーから間隔を置いて、入口側及び出口側の上にそれぞれ配置される。接触クリーニングローラー21の双方と接線方向に接触して、接着ロール23が位置する。接触クリーニングローラー21が接着ロール23とコンベヤ13との間に位置するように、接着ロール23は位置する。接着ロール23は、当該技術分野において知られる任意の種類のものである。例えば、接着ロール23は、接着ロール23が回転するにつれて接着ロール23から巻き出される接着材料のシートを含むことができる。
【0072】
接触クリーニング装置1は、2つの円形カム3を備える。キャリッジフレーム22は、カム3の周面上に静置される。カム3は、キャリッジフレーム22の入口側と出口側との間のほぼ中間に位置し、接触クリーニングローラー21の両側から離隔される。カム3は、カムシャフト31がカム3の中心からオフセットされるように、カムシャフト31に取り付けられる。カムシャフト31は、電気モーター(図示せず)に動作可能に結合される。電気モーターは、ステッパーモーターであることが好ましい。電気モーターは、コントローラーと有線通信又は無線通信し、カムシャフト31を回転させるための電気モーターの通電は、コントローラーによって制御される。電気モーターの通電により、カムシャフト31及びカム3の回転を生じ、キャリッジフレーム22、接触クリーニングローラー21及び接着ロール23を、コンベヤ13に垂直な方向において移動させる。ガイド(図示せず)により、コンベヤ13に垂直な方向におけるキャリッジフレーム22の移動を維持する。カム3をキャリッジフレーム22の入口側と出口側との間のほぼ中間に位置付けすることは、キャリッジフレーム22がガイドに沿って移動する際の位置合わせを維持することに対して有益である。各カム3は、最大半径及び最小半径を有する。キャリッジフレーム22がカム3の最小半径上に静置されるとき、接触クリーニングローラー21とコンベヤ13との間の距離は最小、例えば、実質的にゼロ、又は0.1mm又は0.2mmである。キャリッジフレーム22がカム3の最大半径上に静置されるとき、接触クリーニングローラー21とコンベヤ13との間の距離は最大、例えば、ほぼ5mm、又は6mm又は7mmである。これにより、例えば0.2mm~6mmのワークのクリーニングが可能になる。
【0073】
キャリッジフレーム22とカム3との間の接触は、キャリッジフレーム22、接触クリーニングローラー21及び接着ロール23の重量に起因して維持される。キャリッジフレーム22をコンベヤ13に向かって付勢するために、ばね(図示せず)を使用することもできる。
【0074】
接触クリーニング装置1は、キャリッジセンサー4を更に備える。キャリッジセンサー4は、近接センサー、例えばホール効果センサー又はレーザー近接センサーである。キャリッジセンサー4は、コンベヤ13とキャリッジフレーム22との対向面の間の距離を測定する。コントローラーは、キャリッジセンサー4と有線通信又は無線通信し、キャリッジセンサー4によって測定された距離を取得する。コントローラーは、ワーク厚さ及び調整係数がプログラミングされるプログラマブルプロセッサである。コントローラーは、使用者によって入力されるワーク厚さから調整係数を減算することによって、所定の目標距離を計算する。コントローラーは、キャリッジセンサー4が検出した距離が、所定の目標距離に等しくなるまで、電気ステッパーモーターを通電することでカム3を回転させることによって、コンベヤ13の上のキャリッジフレーム22の高さを所定の目標距離に調整するように動作可能である。
【0075】
キャリッジセンサー4は、コンベヤ13と実質的に同じ高さになるように位置し、これにより、キャリッジセンサー4は、コンベヤ13に垂直な方向において、キャリッジフレーム22とコンベヤ13との間の距離を測定する。キャリッジセンサー4は、キャリッジフレーム22とコンベヤ13との間の距離を連続的に測定するように構成され、これにより、この距離をコントローラーによって監視することができる。また、例えば、キャリッジフレーム22における位置ずれを考慮するように、多数のキャリッジセンサー4を設けることができる。
【0076】
接触クリーニング装置1は、負荷検知抵抗器である2つの負荷センサー5を更に備える。負荷センサー5は、キャリッジフレーム22の両側に取り付けられ、カム3の表面に接触する。負荷センサー5は、クリーニングローラー21によってワークに印加される負荷に正比例する、キャリッジフレーム22によってカム3に印加される負荷の読取り値を提供する。負荷センサー5は、キャリッジフレーム22によってカム3の表面に印加される負荷を連続的に測定する。クリーニング装置1の構成に応じて、負荷センサー5は、コントローラーに有線接続又は無線接続し、及び/又はアラーム又は警報システム(図示せず)と有線接続又は無線接続し、及び/又は接触クリーニング装置1の停止システム(図示せず)と有線通信又は無線通信することができる。したがって、接触クリーニング装置1は、負荷センサー5が所定の公差外の負荷を測定した場合、キャリッジフレーム22とコンベヤ13との間の距離を増減して負荷を公差内に収める、及び/又はアラーム又は警報を発する、及び/又は接触クリーニング装置1の動作を中断するように構成することができる。
【0077】
クリーニング装置1は、入口11と接触クリーニングキャリッジ2との間に位置する入口センサー6を更に備える。入口センサー6は、物体検出センサーである。入口センサー6は、コントローラーと有線通信又は無線通信し、及び/又はカウンター(図示せず)及び/又は状態識別子と有線通信又は無線通信することができる。
【0078】
クリーニング装置1は、接触クリーニングキャリッジ2と出口12との間に位置する出口センサー7を更に備える。出口センサー7は、物体検出センサーである。出口センサー7は、コントローラーと有線通信又は無線通信し、及び/又はカウンター(図示せず)及び/又は状態識別子と有線通信又は無線通信することができる。
【0079】
コントローラーがコンベヤ13を制御する場合、コントローラーはコンベヤ13と有線通信又は無線通信する。制御しない場合、コントローラーには、コンベヤの移動速度を提供することができる。
【0080】
次に
図4~
図7を参照すると、ワークAのクリーニングが記載されている。
【0081】
まず、ワークAの厚さが、使用者によって入力されるワーク厚さとしてコントローラーに提供される。厚さは、クリーニングされるワークの表面に垂直な方向において測定されるワークAの寸法である。コントローラーは、調整係数が提供されるメモリ機能を有する。コントローラーは、使用者によって入力されるワーク厚さを調整係数によって減算することによって、キャリッジフレーム22とコンベヤ13との間の所定の目標距離を計算する。ワークが装置を通過する際に接触クリーニング面が常にワークに接触することを確実にするように、調整係数は、使用者によって入力されるワーク厚さを所定の目標距離まで低減する。
【0082】
コントローラーは、電気ステッパーモーターを通電することでカム(複数の場合もある)を回転させ、キャリッジフレーム22をコンベヤ13の上の所定の目標距離まで移動させる。ワークAが接触クリーニング面とコンベヤ13との間を通るとき、接触クリーニング面によってワークAに印加される負荷が最小限になるとともに、最適なクリーニング効率が得られる。典型的には、所定の目標距離は、必要な負荷を印加するために、ワークAの厚さ(使用者によって入力されるワーク厚さ)から調整係数(例えば、0.25mm)を減算した数に等しくなる。クリーニング中、ワークAの歪みの量を制御するために、負荷は計算される。ワークAの歪みの量は、例えば、IPC/JEDEC-9704Aプリント回路アセンブリ歪みゲージ試験によって報知される。ワークAの全ての部分がクリーニングローラー21によってクリーニングされることを確実にするために、所定の目標距離も計算される。
【0083】
次に
図4を参照すると、ワークAは、入口11を介してクリーニング装置1に導入される。ワークAは、コンベヤ13上に配置され、出口12に向かって搬送される。ワークAが搬送される際、入口センサー6は、ワークAの存在を識別し、コントローラーに報知し、及び/又はカウンターにカウントを加え、及び/又はワークAが存在することを示すように状態識別子を設定する。
【0084】
次に
図5を参照すると、コントローラーは、電気モーターを通電してカム3を回転させる。コンベヤ3とクリーニングローラー21との間の最適な距離を提供するために、キャリッジフレーム22がコンベヤ13から所定の目標距離まで離れるように、カム3は回転する。キャリッジセンサー4は、コンベヤ3とキャリッジフレーム22との間の距離を連続的に測定し、測定値をコントローラーに提供する。コントローラーは、測定距離を所定の目標距離と比較する。その後、コントローラーは、電気モーターを通電し、所定の目標距離を維持するようにカム3を回転させる。
【0085】
次に
図6を参照すると、ワークAは、接触クリーニングローラー21とコンベヤ13との間に搬送される。ワークAが接触クリーニングローラー21とコンベヤ13との間に搬送される際、接触クリーニングローラー21は、ワークAから粒子を除去する。その後、接着ロール23は、接触クリーニングローラー21から粒子を除去する。クリーニングローラー21がワークAと接触する際、負荷センサー5は、キャリッジフレーム22によってカム表面(複数の場合もある)に印加される負荷を測定することによって、クリーニングローラー21によってワークAに印加される負荷を間接的に測定する。負荷センサー5によって測定された負荷が所定の公差外である場合、クリーニング装置1の構成に応じて、コントローラーは、ワークAに印加される負荷が公差内になるようにキャリッジフレーム22の高さを調整する、及び/又は警報が送られる、及び/又はアラームが鳴る、及び/又はクリーニング装置1の動作が中断される。
【0086】
次に
図7を参照すると、コンベヤ13は、その後、ワークAを接触クリーニングローラー21とコンベヤ13との間から出口12まで搬送し、ここでワークAは接触クリーニング装置1から取り出される。ワークAが出口センサー7を通る際、コントローラーは、ワークが接触クリーニングローラー21とコンベヤ13との間から出たことを識別するように更新され、及び/又はカウンターが更新され、ワークAが存在しないことを示すように状態識別子が更新される。
【0087】
コントローラーは、キャリッジフレーム22を戻すようにカム3を回転させるように構成可能であり、これにより、出口センサー7によって、ワークAが接触クリーニングローラー21とコンベヤ13との間から出たことが識別された後、接触クリーニングローラー21とコンベヤ13との間の距離は、所定の目標距離に維持される。コントローラーは、特定の数のワークをクリーニングするためにキャリッジフレーム22を所望の高さに維持するように構成可能である。ワークの数は、コントローラーに入力することができ、入口センサー6及び/又は出口センサー7からの情報を使用して、コントローラー及び/又はカウンターによってカウントすることができる。
【0088】
出口センサー7は、ワークが出るはずであるにも関わらず例えば故障が生じて出ていない場合を判断するために使用することもできる。コントローラー及び/又はカウンターは、出口センサー7からの読取り値を取得し、故障が生じた際には、例えば、警報を送る、アラームを発する、及び/又は接触クリーニング機1の動作を中断することができる。コントローラーは、出口センサー7からの読取り値を使用して、キャリッジフレーム22を、接触クリーニングキャリッジ22とコンベヤ13との間の距離が所定の目標距離にあるような位置に戻すことができるときを判断することもできる。
【0089】
図8において、本発明の第2の実施形態が示されている。この実施形態は、キャリッジセンサー40がキャリッジフレーム22に取り付けられること以外は、
図1~
図7の実施形態と構成及び動作が同一である。したがって、キャリッジセンサー40は、キャリッジフレーム22とともに移動する。これにより、キャリッジフレーム22の保守、クリーニング又は交換のためにキャリッジセンサー40へアクセスしやすくなることが有利である。
【0090】
いずれの実施形態においてもキャリッジフレーム22の位置を較正するために、まずコントローラーは、接触クリーニングローラー21とコンベヤ13との間のワークAの不在を判断する。コントローラーは、ワークAが接触クリーニングローラー21とコンベヤ13との間から出たことを計算すること、又は、出口センサー7が存在する場合、接触クリーニングローラー21とコンベヤ13との間からワークAが出たことを、出口センサー7を使用して検出することのいずれかによって、ワークAの不在を判断する。
【0091】
その後、コントローラーは、接触クリーニングキャリッジ22とコンベヤ13との間の距離が所定の目標距離にあるように、カム3を回転させる。これは、カム3のうちの一方若しくはカムシャフト31に関するデータを提供すること、又は、カム3の回転中に移動方向が変化する地点を検出することのいずれかによって達成される。その後、コントローラーは、キャリッジセンサー4、40を使用して、キャリッジフレーム22とコンベヤ13との間の距離を測定する。
【0092】
代替的に、カム3を360度回転させ、回転を通じてキャリッジセンサー4、40によって測定された距離を記録することによって、較正を行うことができる。その後、これらの測定距離を使用して、カム3の回転を制御するために使用される位置を上書きすることができる。
【0093】
当業者であれば、上述の実施形態の変形形態が想定されることが理解されるであろう。例えば、カムシャフト31は、キャリッジフレーム22に回転結合してもよく、カム3の周面は、コンベヤ13に対して静止しているシェルフと接触してもよい。また、コンベヤ13は、ベルトコンベヤの代わりに、ローラーコンベヤとしてもよい。さらに、接触クリーニングローラー21は、代わりに接触クリーニングベルトとしてもよい。また、接触クリーニング装置1は、表面実装技術の機械の一部としてもよい。
【国際調査報告】