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特表2023-538750照明ユニットによる可視光通信の実施
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-11
(54)【発明の名称】照明ユニットによる可視光通信の実施
(51)【国際特許分類】
   H05B 47/195 20200101AFI20230904BHJP
   H05B 47/105 20200101ALI20230904BHJP
   H05B 45/10 20200101ALI20230904BHJP
   H05B 45/345 20200101ALI20230904BHJP
   H05B 45/20 20200101ALI20230904BHJP
   H05B 47/155 20200101ALI20230904BHJP
   H04B 10/116 20130101ALI20230904BHJP
   H04B 10/516 20130101ALI20230904BHJP
【FI】
H05B47/195
H05B47/105
H05B45/10
H05B45/345
H05B45/20
H05B47/155
H04B10/116
H04B10/516
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023513153
(86)(22)【出願日】2021-08-31
(85)【翻訳文提出日】2023-02-22
(86)【国際出願番号】 EP2021073940
(87)【国際公開番号】W WO2022049046
(87)【国際公開日】2022-03-10
(31)【優先権主張番号】20193865.1
(32)【優先日】2020-09-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ZIGBEE
2.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】516043960
【氏名又は名称】シグニファイ ホールディング ビー ヴィ
【氏名又は名称原語表記】SIGNIFY HOLDING B.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 48,5656 AE Eindhoven,The Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100163821
【弁理士】
【氏名又は名称】柴田 沙希子
(72)【発明者】
【氏名】ハーヴェルラーグ マルコ
(72)【発明者】
【氏名】バイ マルセル
(72)【発明者】
【氏名】テル ヴェーメ ベレント ヤン ヴィレム
(72)【発明者】
【氏名】デ モル ユージェン ヤコブ
(72)【発明者】
【氏名】ヴァン デル ヴォルフ リカルト ゴーデフリードゥス コルネリス
【テーマコード(参考)】
3K273
5K102
【Fターム(参考)】
3K273PA03
3K273PA04
3K273QA02
3K273QA08
3K273QA31
3K273QA37
3K273RA02
3K273RA05
3K273TA05
3K273TA08
3K273TA15
3K273TA28
3K273TA55
3K273TA59
3K273TA66
3K273TA69
3K273UA22
5K102AH01
5K102AH23
5K102AH26
5K102AL23
5K102PB02
5K102PH31
(57)【要約】
本発明は、可視光通信(VLC)プロトコルを使用して通信を実施するための機構を提供する。この機構は、全ての照明要素によって発せられる光の大きさが同じ変調方式に従って変調されるように、照明ユニットの(LED要素を含む)全ての照明要素に供給されるバス電圧を変調することを提案する。複数の照明要素を有する照明システムも提案されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
VLCプロトコルに従って通信を実施するよう構成される照明ユニットであり、
バス電圧を供給するよう構成される電圧源と、
1つ以上のLED要素に給電するために前記バス電圧を受け取るよう構成される少なくとも1つの照明要素であって、
前記1つ以上のLED要素、及び
前記1つ以上のLED要素と直列に結合されるLEDコントローラであって、前記1つ以上のLED要素を流れる平均電流を制御するよう構成されるLEDコントローラを含む少なくとも1つの照明要素とを有する照明ユニットであって、
前記電圧源が、前記VLCプロトコルに従って前記通信を実施するために、前記1つ以上の照明要素に供給される前記バス電圧を変調して、それによって、前記1つ以上の照明要素によって出力される光の大きさを制御するよう構成される電圧変調器を更に有する照明ユニット。
【請求項2】
前記電圧変調器が、最小非ゼロ電圧と最大非ゼロ電圧との間で前記バス電圧を変調するよう構成される請求項1に記載の照明ユニット。
【請求項3】
前記最大非ゼロ電圧が、前記最小非ゼロ電圧の1.5倍以下である請求項2に記載の照明ユニット。
【請求項4】
前記最大非ゼロ電圧が、前記最小非ゼロ電圧の1.2倍以下である請求項3に記載の照明ユニット。
【請求項5】
前記電圧変調器が、所定の変調パターンに従って前記バス電圧を変調するよう構成される請求項1乃至4のいずれか一項に記載の照明ユニット。
【請求項6】
各照明要素の前記1つ以上のLED要素が、1つ以上のLED要素の2つ以上のセットを有し、
各照明要素の前記LEDコントローラが、1つ以上のLED要素の各セットを流れる平均電流を別々に制御するよう構成される請求項1乃至5のいずれか一項に記載の照明ユニット。
【請求項7】
各照明要素に対して、1つ以上のLED要素の各セットが、異なる色の光を発するよう構成される請求項6に記載の照明ユニット。
【請求項8】
各照明要素の前記LEDコントローラが、中央コントローラから制御信号を受信し、前記制御信号に応答して前記1つ以上のLED要素を流れる平均電流を制御するよう構成される請求項1乃至7のいずれか一項に記載の照明ユニット。
【請求項9】
前記電圧源が、主電源供給電圧を前記バス電圧に変換するよう構成されるトランスを有する請求項1乃至8のいずれか一項に記載の照明ユニット。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれか一項に記載の照明ユニットを1つ以上有する照明システム。
【請求項11】
各照明ユニットの前記電圧変調器が、異なる所定の変調パターンに従って前記バス電圧を変調するよう構成される請求項10に記載の照明システム。
【請求項12】
各LED要素の各LEDコントローラに制御信号を供給するよう構成される中央コントローラを更に有する請求項10乃至11のいずれか一項に記載の照明システム。
【請求項13】
前記1つ以上の照明ユニットの各々によって発せられる光を検出し、
前記1つ以上の照明ユニットの各々によって発せられる前記光に基づいて、異なる照明ユニットを識別するよう構成される光検出モジュールを更に有する請求項10乃至12のいずれか一項に記載の照明システム。
【請求項14】
前記光検出モジュールが、前記1つ以上の照明ユニットの各々によって発せられる光におけるVLCプロトコルに従う通信をモニタすることによって、異なる照明ユニットを識別するよう構成される請求項13に記載の照明システム。
【請求項15】
各々が1つ以上のLED要素を含む1つ以上の照明要素を有する照明ユニットを使用してVLCプロトコルに従って通信を実施するための方法であって、各照明要素が、前記1つ以上のLED要素に給電するためにバス電圧を受け取るよう構成され、前記1つ以上のLED要素と直列に結合されるLEDコントローラであって、前記1つ以上のLED要素を流れる電流を制御するよう構成されるLEDコントローラを有し、
前記方法が、前記VLCプロトコルに従って前記通信を実施するために、前記1つ以上の照明要素によって出力される光の大きさを制御するよう、前記1つ以上の照明要素に供給される前記バス電圧を変調するステップを有する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明ユニットの分野に関し、とりわけ、照明ユニットを使用する可視光通信の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
プロ用照明業界においては、コネクテッド照明システムに向かう継続的な傾向がある。コネクテッド照明システムは、(遠隔)スケジューリング、エネルギモニタリング、センサベースの照明制御、及び資産管理のような様々な有利な機能を促進する。これらのコネクテッドシステムにおいては、一般に、単一の光源は、面光源(area light source)又はスポット光源の形態の単一の発光面から成る。
【0003】
これらの光源のうちの幾つかは、光が(各光源に固有の)特定の変調パターンを持つ光を発する可視光通信プロトコルを使用するよう構成されることができる。特定の変調パターンを持つ光は、これらの光源及びそれらの個々の可視光通信コードのデータベースを使用して、光源の位置に関する正確な決定を容易にするために、適切な検出器(例えば、カメラ)によって検出されることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
同時に、改善された、より柔軟な可視出力のために、調整可能な色を持つLED光源を使用したいという継続的な要望がある。また、昼間の空における自然光パターン、又は装飾光パターンを模倣し得る、より魅力的な光パターンを天井内に又は天井に作り出すために、複数の光要素を有する光源が、より一般的になってきている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、請求項によって規定されている。
【0006】
本発明の或る態様による例によれば、可視光通信(VLC)プロトコルに従って通信を実施するよう構成される照明ユニットが提供される。
【0007】
前記照明ユニットは、
バス電圧を供給するよう構成される電圧源と、
1つ以上のLED要素に給電するために前記バス電圧を受け取るよう構成される少なくとも1つの照明要素であって、
前記1つ以上のLED要素、及び
前記1つ以上のLED要素と直列に結合されるLEDコントローラであって、前記1つ以上のLED要素を流れる平均電流を制御するよう構成されるLEDコントローラを含む少なくとも1つの照明要素とを有する。
【0008】
前記電圧源は、VLCプロトコルに従って通信を実施するために、前記1つ以上の照明要素に供給される前記バス電圧を変調して、それによって、前記1つ以上の照明要素によって出力される光の大きさを制御するよう構成される電圧変調器を更に有する。
【0009】
各照明要素は、より大きな照明ユニットのピクセル(pixel)として効果的に扱われることができる。
【0010】
本開示は、同じ照明ユニットの複数の別々の照明要素が、同じVLCプロトコル通信を供給するよう制御されることができる機構を提案する。とりわけ、前記バス電圧を変調することは、前記照明ユニット全体を使用してVLC通信を供給するための単一の制御点を提供する。このことは、各照明要素が同様に制御されることを確実にし、前記照明ユニットによって出力される光の一様性を保証する。
【0011】
この手法は、VLC通信を実施することを望む場合に、前記照明要素の各LEDコントローラの動作を調整する必要性をなくす。そうでなければ、これは、VLCプロトコル通信の実施の複雑さ及び困難さを増大させる。換言すれば、提案手法は、全ての照明要素の制御を別々に調整する必要性をなくす。
【0012】
随意に、前記電圧変調器は、最小非ゼロ電圧と最大非ゼロ電圧との間で前記バス電圧を変調するよう構成される。2つの非ゼロ電圧の間で変調することは、前記照明ユニットの観察者によって知覚されるフリッカ効果を低減する。
【0013】
前記最大非ゼロ電圧は、好ましくは、前記最小非ゼロ電圧の1.5倍以下である。前記最大非ゼロ電圧と前記最小非ゼロ電圧との間の変調差を低く保つことは、前記照明ユニットの観察者によって知覚されるフリッカ効果を更に低減する。幾つかの例においては、前記最大非ゼロ電圧は、前記最小非ゼロ電圧の1.2倍以下である。
【0014】
随意に、前記電圧変調器は、所定の変調パターンに従って前記バス電圧を変調するよう構成される。
【0015】
前記変調パターンは、VLCプロトコルに従ってなされるべき所望の通信、例えば、前記照明ユニットのための一意な識別子を供給する通信に合致し得る。従って、前記所定の変調パターンは、前記照明ユニットのための一意の識別子を供給し得る。「一意の」識別子は、前記所定の変調パターンに従って変調される光を発する前記照明ユニットの識別を容易にする任意の適切な識別子であり得る。「一意の」識別子は、照明システムであって、前記照明システム内に前記照明ユニットが配置される照明システムの関連の中で一意であってよい。
【0016】
VLCプロトコルに従う他の適切な通信は、当業者には明らかであり、例えば、前記照明ユニットについての他の(状態)情報を供給する通信、例えば、前記照明ユニットの電気的測定値又は前記照明ユニットに接続される1つ以上のセンサによって検知される測定値を供給する通信である。
【0017】
幾つかの例においては、各照明要素の前記1つ以上のLED要素が、1つ以上のLED要素の2つ以上のセットを有し、各照明要素の前記LEDコントローラは、1つ以上のLED要素の各セットを流れる平均電流を別々に制御するよう構成される。
【0018】
随意に、各照明要素に対して、1つ以上のLED要素の各セットが、異なる色の光を発するよう構成される。
【0019】
このやり方においては、前記照明ユニットは、各照明要素によって発せられる有効色(即ち、ピクセル色)を変更することができる。幾つかの例においては、前記2つ以上のセットは、各々が、色温度の調整を容易にするよう異なる色温度の光を出力するよう適合される、2つのセットしか含まない。随意に、前記2つ以上のセットは、少なくとも3つのセットを有し、各セットは、異なる色(例えば、赤色、緑色、青色、又は代替色空間のための色)の光を発する。
【0020】
照明ユニットのバス電圧を変調する提案機構は、(単一のLED要素内で)LED要素の異なるセット間の電流の比率が(各LEDを通した電圧降下がほぼ同じであると仮定すると)大きくは変化しないことを意味する。このことは、VLCプロトコル通信中、照明要素によって出力される光の色が大きな変化を受けないことを意味する。
【0021】
この効果は、前記バス電圧が最小非ゼロ電圧と最大非ゼロ電圧との間で変調される場合に、とりわけ顕著である。この効果は、前記最大非ゼロ電圧が、前記最小非ゼロ電圧の1.5倍以下である場合に、更により顕著であり、前記最大非ゼロ電圧が、前記最小非ゼロ電圧の1.2倍以下である場合に、更により顕著である。
【0022】
幾つかの実施形態においては、各照明要素の前記LEDコントローラは、中央コントローラから制御信号を受信し、前記制御信号に応答して前記1つ以上のLED要素を流れる平均電流を制御するよう構成される。
【0023】
前記電圧源は、主電源供給電圧を前記バス電圧に変換するよう構成されるトランスを有してもよい。
【0024】
本明細書において記載されているような照明ユニットを1つ以上有する照明システムも提案されている。
【0025】
前記照明システム内の各照明ユニットの前記電圧変調器は、異なる所定の変調パターンに従って前記バス電圧を変調するよう構成されてもよい。
【0026】
前記照明システムは、各LED要素の各LEDコントローラに制御信号を供給するよう構成される中央コントローラを更に有してもよい。
【0027】
前記照明システムは、前記1つ以上の照明ユニットの各々によって発せられる光を検出し、前記1つ以上の照明ユニットの各々によって発せられる前記光に基づいて、異なる照明ユニットを識別するよう構成される光検出モジュールを更に有してもよい。
【0028】
前記光検出モジュールは、前記1つ以上の照明ユニットの各々によって発せられる光におけるVLCプロトコルに従う通信をモニタすることによって、異なる照明ユニットを識別するよう構成されてもよい。
【0029】
各々が1つ以上のLED要素を含む1つ以上の照明要素を有する照明ユニットを使用して可視光通信(VLC)プロトコルに従って通信を実施するための方法であって、各照明要素が、前記1つ以上のLED要素を流れる電流を制御するよう構成されるLEDコントローラを有し、前記1つ以上のLED要素に給電するためにバス電圧を受け取るよう構成される方法も提案されている。
【0030】
前記方法は、VLCプロトコルに従って通信を実施するために、前記1つ以上の照明要素によって出力される光の大きさを制御するよう、前記1つ以上の照明要素に供給される前記バス電圧を変調するステップを有する。
【0031】
下記の実施形態を参照して、本発明のこれら及び他の態様を説明し、明らかにする。
【図面の簡単な説明】
【0032】
本発明のより良い理解のために、及び本発明がどのようにして実施され得るかをより明確に示すために、ここで、ほんの一例として、添付図面を参照する。
図1】実施形態による照明ユニットを図示する。
図2】実施形態に従って変調されるバス電圧を図示するグラフである。
図3】照明システムを図示する。
図4】実施形態による方法を図示するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0033】
図を参照して本発明について説明する。
【0034】
詳細な説明及び特定の例は、装置、システム及び方法の例示的な実施形態を示しているが、説明の目的のためのものでしかなく、本発明の範囲を限定しようとするものではないことは理解されたい。本発明の装置、システム及び方法のこれら及び他の特徴、態様及び利点は、以下の説明、添付の特許請求の範囲及び添付の図面からよりよく理解されるようになるだろう。図は、単に概略的なものに過ぎず、縮尺通りには描かれていないことは、理解されたい。図の全体を通して、同じ参照符号は、同じ又は同様のパーツを示すために使用されていることも、理解されたい。
【0035】
本発明は、可視光通信(VLC)プロトコルを使用して通信を実施するための機構を提供する。この機構は、全ての照明要素によって発せられる光の大きさが同じ変調方式に従って変調されるように、照明ユニットの(LED要素を含む)全ての照明要素に供給されるバス電圧を変調することを提案する。複数の照明要素を有する照明システムも提案されている。
【0036】
本開示は、別々に制御可能である照明要素を有する照明ユニットが、各照明要素に供給される共通バス又は供給電圧を変調することによって、全ての照明要素が出力光において同じ変調を有するように構成され得るという認識に基づいている。このことは、各照明要素によって出力される光に対する一貫した変調を保証する。
【0037】
本発明の実施形態は、オフィス、並びにヘルスケア、産業、小売及びホスピタリティ環境において採用されるもののような任意の屋内/屋外照明システムなどの、任意の適切な照明システムにおいて採用され得る。実施形態は、コネクテッド照明システムにおいて採用される場合にとりわけ有利である。
【0038】
図1は、本発明の実施形態による照明ユニット100を図示している。
【0039】
照明ユニット100は、電圧源110を有する。電圧源は、(DC)バス電圧Vを生成するよう構成される。
【0040】
例として、電圧源は、主電源電圧に直接接続され、例えば、1つ以上のトランス、整流器、ドライバなどを使用して、主電源供給電圧をバス電圧に変換するように構成されてもよい。別の例として、電圧源110は、例えば電磁安定器又はドライバから、前処理された電圧供給(pre-processed voltage supply)を受け取り、前処理された電圧供給を更に処理して、バス電圧Vを生成してもよい。
【0041】
照明ユニット100は、少なくとも1つ以上の照明要素120、130も有する。図示されている例においては、照明ユニットは、複数の照明要素120、130を有するが、任意の数の照明要素が使用され得る。
【0042】
各照明要素120、130は、1つ以上のLED要素D、Dを有する。各照明要素120、130は、照明要素のLED要素に給電するためにバス電圧Vを受け取るよう構成される。
【0043】
LED要素を通る平均電流は、LEDコントローラ121、131によって制御される。LEDコントローラ121、131は、1つ以上のLED要素のうちの少なくとも1つと直列に結合される。LED要素を通る平均電流は、LED要素によって出力される光の平均輝度を規定し、故に、LEDコントローラ121、131は、LED要素によって出力される光の(平均)輝度を制御することができることはよく理解されている。
【0044】
図示されている例においては、各LEDコントローラ121、131は、電流が、トランジスタ(例えば、BJT又はMOSFET)などのスイッチT、Tを使用してLED要素D、Dを流れることができるか否かを、制御モジュール123、133(例えば、マイクロプロセッサ、ASIC、FPGAなど)を使用して制御することによって、電流の流れを制御するよう適合される。代替手法においては、スイッチは、LED要素を通る平均電流の大きさの制御を容易にする可変抵抗器に置き換えられ得る。別の手法においては、スイッチは、LED要素を通る電流の直接制御を容易にするために、スイッチト電流源(switched current source)に置き換えられ得る。
【0045】
LED要素D、Dは、1つ以上のLED要素の1つ以上のセット内に配設される。1つ以上のLED要素の各セットは、図示されているように、LED要素のストリングを有してもよい。図示されている例においては、各照明要素は、LED要素の2つのセットしか含まないが、想定される実施形態は、任意の数のLED要素を含んでもよい。
【0046】
好ましくは、1つ以上のLED要素の異なるセットは、異なる特性を有するよう構成される。例として、1つ以上のLED要素の異なるセットは、異なる色の光を出力するよう構成されてもよく、例えば、1つ以上のLED要素の第1セットは、第1の色の光を発し、第2セットは、第2の異なる色の光を発するよう構成される(随意に、第3セットは、第3の異なる色の光を発するよう構成される)ことができる。当然、任意の数のセットが考えられ、例えば、第4セット又は第5セットを更に含み、各々が異なる色の光を発するよう構成される。
【0047】
異なる色は、例えば、異なる色温度を有してもよい。例えば、1つ以上のLED要素の第1セットは、第1色温度の光を発してもよく、1つ以上のLED要素の第2セットは、第2色温度の光を発してもよい。
【0048】
この手法は、1つ以上のLED要素の異なるセットに対する異なるタイプのLED要素の使用を通して達成され得る。従って、異なるセットは、異なるタイプのLED要素を有する。例えば、1つ以上のLED要素の第1セットは、電流がLED要素を流れるときに第1の色の光を発するよう構成される複数のLED要素のみ(又は1つのLED要素のみ)を含み得る。同様に、1つ以上のLED要素の第2セットは、電流がLED要素を流れるときに第2の色の光を発するよう構成される複数のLED要素のみ(又は1つのLED要素のみ)を含み得る。
【0049】
LEDコントローラは、LED要素の各セットを通る電流の流れを制御するよう構成され、例えば、LED要素の特定のセット内の各LED要素を通る電流の流れが同一のやり方で制御されるように構成される。LED要素の各セットは、LED要素のセットを通る電流の流れの制御を容易にするために、スイッチ、可変抵抗器又はスイッチト電流源などの専用の電流(の流れの)制御機構を有してもよい。
【0050】
例として、LED要素Dの第1セットを通る電流の流れは、第1スイッチTを使用して制御されてもよい。同様に、LED要素Dの第2セットを通る電流の流れは、第2スイッチTを使用して制御されてもよい。
【0051】
別の例として、LED要素Dの第1セットを通る(平均)電流は、スイッチト電流源又は可変抵抗器を使用して制御されてもよい。同様に、LED要素Dの第2セットを通る(平均)電流は、別のスイッチト電流源又は可変抵抗器を使用して制御されてもよい。
【0052】
照明要素のLED要素を通る(平均的な)電流の流れを制御するための詳細な機構は、照明ユニットの異なる実施形態に対して、及び/又は同じ照明ユニット内で、異なってもよいことは理解されるだろう。例えば、第1照明要素120のLED要素を通る(平均)電流を制御するために第1の電流制御機構(例えば、スイッチ)が使用されることができ、第2照明要素130のLED要素を通る(平均)電流を制御するために第2の異なる電流制御機構(例えば、スイッチト電流源)が使用されることができる。
【0053】
LED要素を通る(平均的な)電流の流れを制御するための異なる機構が、同じ照明要素120、130内に実装されることも可能である。例えば、LED要素Dの第1セットを通る(平均)電流は、第1の電流制御機構を使用して制御されてもよく、LED要素Dの第2セットを通る(平均)電流は、第2の異なる電流制御機構を使用して制御されてもよい。
【0054】
LED要素を通る平均電流の制御は、LED要素によって発せられる光の(平均)輝度の制御を容易にする。
【0055】
1つ以上のLED要素の各セットが異なる色の光を発するよう構成される場合には、LED要素の各セットによって発せられる光の輝度の制御は、各照明要素によって発せられる光の全体的な色を制御することを可能にする。これは、よく知られているRGBの原理、又はXYZ色座標系などの他の色計算の原理に従って実施され得る。従って、照明要素によって出力される光の色が制御されることができ、故に、照明要素は、照明ユニット全体の「ピクセル」として効果的に扱われることができる。
【0056】
先に説明したように、図示されている例においては、LEDコントローラ121、131を使用してLED要素を通る電流の流れを制御することによって、平均電流が制御される。電流の流れは、LED要素を流れる平均電流の制御を容易にするために、(二値符号変調(binary code modulation)などの他の変調法も考えられるが)パルス幅変調法に従って制御されてもよい。
【0057】
幾つかの例においては、各照明要素のLEDコントローラは、中央コントローラから制御信号を受信し、制御信号に応答して1つ以上のLED要素を流れる平均電流を制御するよう構成される。従って、LEDコントローラの動作は、外部信号に応答し得る。
【0058】
各照明要素120、130は、LED要素を通る電流の最大値/大きさを規定するための1つ以上の抵抗要素R、Rを更に有してもよい。抵抗要素は、当業者には容易に理解されるように、電圧制御電流源、又は電流源に置き換えられてもよい。
【0059】
例えば、1つ以上のLED要素を通る電流の流れが、(図示されているようなスイッチT、Tではなく、)スイッチト電流源又は可変抵抗器を使用して制御される場合には、これらの要素自体が、LED要素を通る電流の最大値を規定することができるので、抵抗要素は省かれ得る。
【0060】
本開示は、可視光通信プロトコルに従って通信を実施するために照明ユニットの動作を制御するための新しい機構に関する。
【0061】
可視光通信プロトコルに従って通信を実施するために、(例えば、LEDコントローラを使用して各LED要素によって発せられる光の量を制御する)既存の制御機構は使用され得るが、これは、全ての照明要素120、130(及び全ての照明要素120、130のLED要素)の輝度が同時に変化することを確実にするためには、各LEDコントローラの動作の正確な、複雑な調整を必要とする。この要件は、可視光通信プロトコルに従って通信を正しく送信することを確実にするために、必要であり、要求され、LEDコントローラの動作の困難さを著しく増大させる。
【0062】
本発明は、代わりに、全ての照明要素及びLED要素に供給されるバス電圧を変調する概念を提案する。従って、全ての照明要素及びLED要素によって共有される共通電源が同時に変調され、故に、照明要素(及び照明要素のLED要素)の輝度は同時に変化する。
【0063】
従って、潜在的に多数のLEDコントローラ及び制御機構(例えば、スイッチ、可変抵抗器など)の複雑な制御を要求するのではなく、照明ユニット100の電圧源110における単一の共有コントローラを使用して変調を実施することを提案する。
【0064】
従って、電圧源は、VLCプロトコルに従って通信を実施するために、1つ以上の照明要素120、130に供給されるバス電圧Vを変調して、それによって、1つ以上の照明要素によって出力される光の大きさを制御するよう構成される電圧変調器115を有する。
【0065】
とりわけ、バス電圧の変調パターンは、照明ユニットによって送信されるべきである所望のVLCプロトコル通信に依存し得る。これは、例えば、照明ユニットのための一意の識別子を供給する変調パターンを含み得る。
【0066】
「一意の」識別子は、所定の変調パターンに従って変調される光を発する照明ユニットの識別を容易にする任意の適切な識別子であり得る。これは、例えば、適切な検出器(例えば、携帯電話のカメラ)によって、これらの光源及びそれらの個々の可視光通信コードのデータベース(並びに光の位置を既に知っていること)を使用して、検出器の位置を正確に決定するために使用され得る。
【0067】
「一意の」識別子は、照明システムであって、前記照明システム内に照明ユニットが配置される照明システムの関連の中で一意であってよい。
【0068】
別の例として、VLCプロトコルに従う通信は、より大きな照明システム内の照明ユニットの照明特徴又は照明要件のうちの少なくとも1つの形態で照明ユニットの少なくとも1つの能力の指標を供給する通信であってもよい。この手法の例は、公開番号WO 2019/007802 A1を有する国際特許出願において示されている。
【0069】
VLCプロトコルに従う他の適切な通信は、当業者には明らかであり、例えば、照明ユニットについての他の(状態)情報を供給する通信、例えば、照明ユニットの電気的/熱測定値又は照明ユニットに接続される1つ以上のセンサによって検知される測定値を供給する通信である。
【0070】
言い換えれば、各照明ユニットは、それが発する照明に信号を埋め込むように構成され得る。この信号は、好ましくは、少なくとも、それぞれの照明デバイスの一意の識別子(ID)を有する。信号は、更に/さもなければ、それぞれの照明ユニット又は接続されたセンサの1つ以上のアプリケーション能力(application capability)及び/又はパラメータの指標を含んでもよい。
【0071】
電圧変調器115の動作は、VLC制御信号に応答し得る。このことは、先に説明したように、照明ユニットの識別を容易にすることができる。VLC制御信号は、例えば、(より大きな照明システムの)中央コントローラからの通信、又は特定の照明ユニットのモジュール、若しくは特定の照明ユニットと通信しているモジュール(例えば、照明ユニットを通信手段として使用するよう適合される、動きセンサなどのセンサ)からの通信に応答してもよい。
【0072】
特定の例においては、電圧変調器の変調パターンは、(例えばVLC制御信号に応答して)電圧変調器によって決定されてもよく、バス電圧は、それに応じて制御/変調されてもよい。
【0073】
バス電圧の変調によって生じ得るフリッカ効果を低減するために、好ましくは、バス電圧は2つの非ゼロ電圧レベルの間で変調される。即ち、電圧変調器は、最小非ゼロ電圧と最大非ゼロ電圧との間でバス電圧を変調するよう構成され得る。
【0074】
フリッカ効果を更に低減するために、非ゼロ電圧レベルは、大きくは異ならないことが好ましい。
【0075】
幾つかの例においては、非ゼロ電圧レベルは、照明ユニットによって出力される光の強度が、20%以下若しくは10%以下だけ、又は5%以下だけ変化するように、異なってもよい。
【0076】
単なる実施例として、図示されている回路を使用して、平均バス電圧が48Vであり、LED要素のセットを通した電圧降下が24Vであり(各LED要素が無視できる抵抗を有すると仮定され)、各抵抗器の抵抗が120Ωであり得るシナリオについて考察する。電圧変調器によって制御されるバス電圧における1.2V(±0.6V)の変動は、(光出力強度/光束における変化はLED要素を通る(平均)電流に正比例すると仮定して)5%の光出力変動をもたらす。
【0077】
幾つかの例においては、非ゼロ電圧レベルは、(平均電圧レベルから平均電圧レベルの)±20%以下、より好ましくは(平均電圧レベルから平均電圧レベルの)±10%以下だけ、更により好ましくは±5%以下だけ異なってもよい。或る例として、最大非ゼロ電圧は、最小非ゼロ電圧の1.5倍以下であってもよい。別の例として、最大非ゼロ電圧は、最小非ゼロ電圧の1.2倍以下であってもよい。
【0078】
2つの非ゼロ電圧レベルの間で変調する手法は、各照明要素が(異なるタイプの)LED要素の2つ以上のセットを有する場合に、とりわけ有利である。1つ以上のLED要素の各セットが、異なる色を発するよう構成される場合には、特定の利点がある。
【0079】
とりわけ、異なるタイプ(例えば、異なる色)のLED要素は、LED要素の両端に供給される電圧における変化に対して異なる応答をする。非ゼロ電圧レベル(とりわけ、大きくは異ならない非ゼロ電圧レベル)を使用することによって、LED要素のセット間の電流の比率は大きくは変化せず、故に、バス電圧が変調されている間、照明要素によって出力される光のカラーポイントは大きくは変化しない。
【0080】
電圧変調器は、バス電圧を絶え間なく変調する必要はないことは明らかであるだろう。それどころか、電圧変調器は、例えば制御信号などに応じて、VLCプロトコル通信を送信したいという要望がある場合にしかバス電圧を変調しないよう構成されてもよい。
【0081】
幾つかの例においては、電圧変調器は、所定の変調パターンをデフォルトとし得るが、(例えば、照明ユニットの或る特定のパラメータ、例えば、温度、引き出される電力、エラーなどについての測定値のような、照明ユニットについての特定の情報を要求する)制御信号に応じて異なる変調パターンを使用し得る。所定の変調パターンは、外部制御信号によって規定及び/又は修正され得る、照明ユニットの(一意の)識別子であってもよい。
【0082】
図2は、本発明の実施形態による変調を受けるバス電圧Vを概念的に図示するグラフ200である。
【0083】
バス電圧Vは、最大電圧レベルVmaxと最小電圧レベルVminとの間を行ったり来たりするよう変調される。好ましくは、図示されているように、最大Vmax及び最小Vminは、非ゼロである。
【0084】
先に説明したように、変調パターン(即ち、バス電圧として最大電圧レベルを出力すべきか最小電圧レベルを出力すべきかについての決定)は、送信されるべきである所望のVLCプロトコル通信に依存する。
【0085】
図3は、実施形態による複数の照明ユニット100A、100Bを有する照明システム300を図示している。照明ユニットは、例えば図1及び2を参照して、先に説明したように実施され得る。
【0086】
照明システム300は、中央コントローラ310を更に有してもよい。
【0087】
中央コントローラ310は、各照明ユニット100A、100Bによって出力される光Lを制御するよう構成されてもよい。とりわけ、中央コントローラは、各照明ユニットのLEDコントローラの動作を制御又は規定してもよい。
【0088】
中央コントローラ310は、各照明ユニットの電圧変調器の動作を制御するための、例えば各照明ユニットの電圧変調器によって実施される変調プロセスをトリガするための、1つ以上の制御信号Sを供給するよう構成されてもよい。これは、全ての照明ユニットに伝えられる単一の制御信号、各照明ユニットに対する別々の制御信号、及び/又は2つ以上の照明ユニットの各セットに対する別々の制御信号を含み得る。
【0089】
中央コントローラ310は、制御信号を使用して、1つ以上のLED要素を流れる平均電流を制御することもできる。
【0090】
中央コントローラ310は、任意の適切な有線又は無線通信プロトコルを使用して、各照明ユニット100A、100Bと通信し得る。使用され得る適切な無線通信プロトコルは、赤外線リンク、ZigBee、Bluetooth、IEEE 802.11規格に従うような無線ローカルエリアネットワークプロトコル、2G、3G又は4G電気通信プロトコルなどを含む。他の形態は、当業者には容易に分かるだろう。
【0091】
中央コントローラ310は、幾つかの例においては、各照明ユニットの「一意の識別子」を修正するよう、例えば、各照明ユニットに一意の識別子を供給するよう構成されてもよい。
【0092】
照明システム300は、光検出モジュール320を更に有してもよい。光検出モジュールは、各照明ユニット100A、100Bによって発せられる光Lを識別し、受け取った光を処理して、(各照明ユニット100A、100Bによって発せられる光における)任意のVLCプロトコル通信を識別するよう構成される。
【0093】
とりわけ、光検出モジュール320は、1つ以上の照明ユニット100A、100Bの各々によって発せられる光Lを検出し、1つ以上の照明ユニットの各々によって発せられる前記光に基づいて、異なる照明ユニットを識別するよう構成されてもよい。これは、1つ以上の照明ユニットの各々によって発せられる光における一意の識別子を識別し、(例えば、ルックアップテーブルなどを使用して)一意の識別子を特定の照明ユニットと関連付けることによって実施されることができる。
【0094】
光検出モジュールによって光源から受信される情報は、様々な目的のために使用されることができ、その幾つかの例を以下に示す。
【0095】
光検出モジュール320は、各照明ユニットによって供給されるVLCプロトコル通信に基づいて、自身の位置を識別するよう構成されてもよい。これは、(例えば、光検出ユニットのカメラにおいて)受け取った光を処理して、照明ユニットを識別する各VLCプロトコル通信内の一意の識別子を識別し、検出された光に基づいて照明ユニットの相対位置を識別することによって実施されることができる。この情報は、光検出モジュールの位置を三角測量するために使用されることができる。照明ユニットからのVLCプロトコル通信に基づいて光検出モジュールの位置を決定するための適切な手法は、とりわけ、公開番号WO 2017/125338 A1及びWO 2018/099779 A1を有する国際特許出願において提示されている。
【0096】
光検出モジュール320の別の用途は、例えば、公開番号WO 2019/007802 A1を有する国際特許出願において提示されているような、光源のコミッショニングの制御におけるものであり得る。
【0097】
中央コントローラ310及び光検出モジュール320は、照明ユニットの動作を制御するために互いに通信するよう構成されてもよい。例えば、中央コントローラは、光検出モジュールによって識別されるVLCプロトコルメッセージを介して照明ユニットについての情報(例えば、それらの能力又はパラメータ)を受信し、照明ユニットを適切に制御してもよい。
【0098】
図4は、実施形態による、照明ユニットを使用して可視光通信(VLC)プロトコルに従って通信を実施するための方法400を図示している。
【0099】
方法は、各々が1つ以上のLED要素を含む1つ以上の照明要素を有する照明ユニットを使用して可視光通信(VLC)プロトコルに従って通信を実施するためのものであり、各照明要素は、1つ以上のLED要素に給電するためにバス電圧を受け取るよう構成され、各照明要素は、1つ以上のLED要素を流れる電流を制御するよう構成されるLEDコントローラを有する。
【0100】
方法は、バス電圧の変調パターンを決定する随意のステップ410を有する。これは、制御信号を受信することと、制御信号に基づいて変調パターンを決定することとを含み得る。他の例においては、ステップ410は、記憶された変調パターンを取得することを含み得る。
【0101】
方法は、VLCプロトコルに従って通信を実施するために、1つ以上の照明要素によって出力される光の大きさを制御するよう、1つ以上の照明要素に供給されるバス電圧を変調するステップ420を有する。ステップ420において実施される変調は、ステップ410において得られる変調パターンに従ってもよい。
【0102】
本開示は、バス電圧が、2つの電圧レベル、最大電圧レベル及び最小電圧レベルのみの間で変調される概念に関する。これは、標準的な、既存のVLCプロトコルに従うためである。しかしながら、VLCプロトコルが3つ以上の電圧レベルを利用する場合には、バス電圧が3つ以上の(好ましくは非ゼロの)電圧レベルの間で変調され得ることが考えられる。
【0103】
従って、電圧変調器は、少なくとも最小非ゼロ電圧と最大非ゼロ電圧との間でバス電圧を変調することができ、随意に、(VLCプロトコルによって必要とされる/要求される場合に)1つ以上の更なる電圧レベルの間でバス電圧を変調することができ、前記1つ以上の更なる電圧レベルは、好ましくは、非ゼロである。
【0104】
当業者は、請求項記載の発明の実施において、図面、明細及び添付の特許請求の範囲の研究から、開示されている実施形態に対する変形を、理解し、達成することができる。特許請求の範囲において、「有する」という単語は、他の要素又はステップを除外せず、単数形表記は、複数性を除外しない。単一のプロセッサ又は他のユニットが、特許請求の範囲において挙げられている複数のアイテムの機能を果たしてもよい。
【0105】
単に、或る特定の手段が、相互に異なる従属請求項において挙げられているという事実は、これらの手段の組み合わせは有利になるようには使用されることができないことを示すものではない。特許請求の範囲又は明細書において「~するよう適合される」という用語が使用されている場合には、「~するよう適合される」という用語は、「~するよう構成される」という用語と同等であるよう意図されていることに留意されたい。特許請求の範囲における如何なる参照符号も、範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】