(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-11
(54)【発明の名称】コネクタプラグ及びソケット
(51)【国際特許分類】
H01R 13/627 20060101AFI20230904BHJP
【FI】
H01R13/627
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023513422
(86)(22)【出願日】2021-11-19
(85)【翻訳文提出日】2023-02-24
(86)【国際出願番号】 CN2021131729
(87)【国際公開番号】W WO2022111389
(87)【国際公開日】2022-06-02
(31)【優先権主張番号】202022824805.1
(32)【優先日】2020-11-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202022824906.9
(32)【優先日】2020-11-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202022824939.3
(32)【優先日】2020-11-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202022824938.9
(32)【優先日】2020-11-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202022825213.1
(32)【優先日】2020-11-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202011357830.1
(32)【優先日】2020-11-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202011357849.6
(32)【優先日】2020-11-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202011357881.4
(32)【優先日】2020-11-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517184680
【氏名又は名称】中航光電科技股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】AVIC JONHON OPTRONIC TECHNOLOGY CO., LTD
【住所又は居所原語表記】No.10, Zhoushan Road, Hi-Tech Development Zone, Luoyang, Henan 471003 China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】劉 乃常
(72)【発明者】
【氏名】趙 暁鳴
(72)【発明者】
【氏名】陳 明
(72)【発明者】
【氏名】薛 金鋼
(72)【発明者】
【氏名】王 旭涛
(72)【発明者】
【氏名】韓 云▲ざぉ▼
(72)【発明者】
【氏名】李 衛可
【テーマコード(参考)】
5E021
【Fターム(参考)】
5E021FA08
5E021FA14
5E021FA16
5E021FB07
5E021FC02
5E021FC31
5E021FC32
5E021FC36
5E021FC38
5E021HC08
5E021HC23
5E021JA05
5E021JA11
(57)【要約】
本出願は、コネクタソケットに係合接続するためのコネクタプラグ及びソゲットに関する。プラグは、ハウジング部材及びハウジング部材内に設けられるコア部材を含み、ハウジング部材は、インナハウジングと、インナハウジングの外側に軸方向に沿って嵌合されるアウタハウジングを備え、ソケットハウジングはソケットロック機構を含み、プラグハウジングは、ソケットと接続してヘッドホルダーのロックを実現する対応なプラグロック機構を含み、ソケットハウジングの内壁には、少なくとも1つのソケット回転防止構造が軸方向に沿って設けられ、プラグインナハウジングには、プラグソケットの回転防止のための適合するプラグ回転防止構造が設けられる。本出願は、従来のコネクタの嵌合端とプラグと相対挿入場合、パネルが大きな取り付けスペースを予め残らないといけない問題を解決し、コア部材の迅速なガイド装着を実現し、生産性を向上させ、さらに、コア部材の装着が完了した後、コネクタハウジングとの間の径方向回転防止機能を実現する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソケットが、ハウジング部材及びハウジング部材内に設けられるコア部材を含み、コネクタソケットに係合接続するためのコネクタプラグであって、
前記ハウジング部材は、インナハウジングと、インナハウジングの外側に軸方向に沿って嵌合されるアウタハウジングを備え、前記ハウジング部材には、ヘッドホルダーのロックを実現するために、前記ソケットに接続するロック機構が設けられ、前記インナハウジングには、ソケット回転防止構造と適合するプラグ回転防止構造が設けられることを特徴とするコネクタプラグ。
【請求項2】
前記ハウジング部材は押し引きハウジング部材であり、前記押し引きハウジング部材のインナハウジングには、前記ヘッドホルダーのロックを実現するように、適合に接続されるソケットのフローティングユニットとロック係合する凹溝が設けられ、または
前記ハウジング部材はネジハウジング部材であり、ネジハウジング部材はインナハウジングアセンブリとアウタハウジングアセンブリとを含み、インナハウジングアセンブリはアウタハウジングアセンブリ内に設けられ、コア部材はインナハウジングアセンブリに取り付けられ、ネジハウジング部材のアウタハウジングアセンブリは雌ねじを有し、適合コネクタのハウジングとネジ接続して前記ヘッドホルダーのロックを実現することを特徴とする、請求項1に記載のプラグ。
【請求項3】
前記フローティングユニットは、ロックボール、またはソケット面と接触できるロックピラー、またはコネクタのハウジングと一体に成形されたロックシートであることを特徴とする、請求項2に記載のプラグ。
【請求項4】
前記インナハウジングの後端には、コア部材とインナハウジングとの間の密封機能を実現するための密封ユニットが設けられることを特徴とする、請求項2に記載のプラグ。
【請求項5】
前記アウタハウジングアセンブリの内壁に、周方向に沿って吊り下げ構造が設けられ、インナハウジング部材の外壁に、前記吊り下げ構造と軸方向に沿ってストッパ係合する適合吊り下げ構造が設けられることを特徴とする、請求項4に記載のプラグ。
【請求項6】
前記アウタハウジングアセンブリの端末の内部には、インナハウジングアセンブリがアウタハウジングアセンブリの端末から脱出することを防止するように、端末密封構造と軸方向に沿ってストッパ係合する受け止め面が設けられることを特徴とする、請求項4に記載のプラグ。
【請求項7】
前記コア部材は、ケーブルのコアが介装される支持スリーブと、支持スリーブの前端に装着されると共に、ケーブルのコアと接続するインサートアセンブリを含み、前記インサートアセンブリは、支持スリーブの前端に軸方向に沿って可動に装着される支持ハウジングを含むことを特徴とする、請求項1に記載のプラグ。
【請求項8】
前記支持ハウジングには、径方向に沿って可動溝が設けられ、少なくとも1つのインサートがガスケットに固定され、インサートの径方向フローティング装着を実現するように、ガスケットを可動溝内に可動に設置することを特徴とする、請求項7に記載のプラグ。
【請求項9】
ガスケットが可動溝の中で偏向できるように、可動溝の溝幅は中間から両端に向かって徐々に増大することを特徴とする、請求項8に記載のプラグ。
【請求項10】
支持ハウジングは、接続されたベースとカバー板を含み、
ベースは支持スリーブの前端に軸方向に沿って可動に装着され、且つベースの後端には、支持スリーブ前端の外側の受け止め部と係合するバーリングエッジが設けられることを特徴とする、請求項7に記載のプラグ。
【請求項11】
コア部材を装着後の径方向回転止めを実現するように、支持スリーブの外側には、少なくとも1つのコア回転防止構造が設けられることを特徴とする、請求項7に記載のプラグ。
【請求項12】
前記コア部材は、テールケーブルとケーブル拘束器を含み、
前記ハウジング部材は、ハウジングと、引っ張り防止方式により前記ハウジングテールに固定される接続キャップを含み、
前端はハウジング内に取り付けられると共に、ハウジングに対して軸方向に位置規制された変形可能な本体の後端が、接続キャップの後端キャビティ面に位置規制され、且つ接続キャップが前方に移動する場合、変形可能な本体をその内壁上の貼り合せ面がケーブル拘束器と密着に貼り付けるまで内部に向かって収縮させ抗張を実現するように、変形可能な本体に軸方向と径方向の圧縮力を提供できることを特徴とする、請求項1に記載のプラグ。
【請求項13】
変形可能な本体と接続キャップとの間に装着され且つ変形可能な本体との間に軸方向の位置規制を有する掴み具の後端は、接続キャップのテール部のキャビティ面に位置規制され、そして、接続キャップが前方に移動する場合、接続キャップキャビティの前方から後方に向かうに従い徐々に収束する面との係合により、前方及び内方に向かって変形可能な本体を圧縮することを特徴とする、請求項12に記載のプラグ。
【請求項14】
うち、前記変形可能な本体の内壁は、滑り面または摩擦を増加するための凹凸模様が設けられた面であり、
前記ケーブル拘束器のテール部に、外周が凹凸起伏模様を有する固定スリーブが固定または一体に成形され、
前記変形可能な本体の内壁上の貼り合せ面は、押し圧力の作用により前記固定スリーブと貼り付けることを特徴とする、請求項12に記載のプラグ。
【請求項15】
うち、前記変形可能な本体は、径方向にそれを割いて目詰まりやすいための切り目を有することを特徴とする、請求項12に記載のプラグ。
【請求項16】
前記コア部材は、前端挿着部と後端ケーブルを含み、且つ前記前端挿着部とケーブルに固定設置された支持スリーブとの間に軸方向のフローティングを有し、
前記ハウジング部材のテール部に、ケーブルがキャビティから出されるためのナットと、ケーブル密封と支持スリーブの後端位置規制及び前端とハウジングとの軸方向位置規制を実現するためのゴムリングを有し、
前記ゴムリングの後端は、ハウジングの後端キャビティにより位置規制されると共に、ハウジングが前方に移動する場合、そのキャビティの内壁は前方及び内方に向かってゴムリングを押し圧して、ゴムリングによりケーブルを抱きつくことで、密封と抗張を実現することを特徴とする、請求項1に記載のプラグ。
【請求項17】
ソケットハウジングを含み、ソケットハウジングの内壁に、プラグハウジングに設けられたプラグ回転防止構造と適合に接続するための少なくとも1つのソケット回転防止構造が、軸方向に沿って設けられ、
前記ソケットハウジングは、前記プラグのハウジング部材にあるロック機構と接続し、ヘッドホルダーのロックを実現するためのソケットロック機構をさらに含むことを特徴とする、コネクタソケット。
【請求項18】
前記ソケットロック機構はフローティングユニットであり、前記ハウジング部材は押し引きハウジング部材であり、前記押し引きハウジング部材のインナハウジングに、適合に接続されたソケットのフローティングユニットとロック係合して前記ヘッドホルダーのロックを実現する凹溝が設けられ、または
前記ハウジング部材はネジハウジング部材であり、ネジハウジング部材は、アウタハウジングアセンブリ内に設けられたインナハウジングアセンブリと、アウタハウジングアセンブリとを含み、インナハウジングアセンブリにコア部材が設けられ、ネジハウジング部材のアウタハウジングアセンブリは、適合のコネクタのハウジングとネジ接続して前記ヘッドホルダーのロックを実現するための雌ねじを有することを特徴とする、請求項17に記載のソケット。
【請求項19】
ソケット回転防止構造は凹溝または凸キーであり、プラグ回転防止構造は対応する凸キーまたは凹溝であり、プラグとソケットの径方向回転止めを実現するように、凹溝と凸キーは、挿入係合する際に軸方向に沿ってスライド係合することを特徴とする、請求項17に記載のソケット。
【請求項20】
ソケットハウジングの内部はキャビティであり、内部の端末は対称に設置された凸平部を有することを特徴とする、請求項17に記載のソケット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はコネクタの技術分野に属し、特にコネクタプラグ及びソケットに関する。
【背景技術】
【0002】
光ファイバー通信技術は、高伝送速度、高帯域幅の方向に向かって発展しており、低コストで、操作しやすく、信頼性が高い。小型化は、将来の光ファイバーコネクタの発展傾向であり、通常のコネクタロック方式は、一般的に2種類に分けられる。第1の種類はネジ形式の接続であり、プラグと嵌合端がネジロック方式により接続される。第2の種類はバヨネット接続であり、プラグと嵌合端がステープルと対応する孔溝と係合する方式により接続される。ネジ及びバヨネットである2種類のロック方式のコネクタを使用する際には、大きな取り付けスペースが必要となるため、設備を設計する際に、コネクタの取り付けスペースを予め確保する必要があり、大きなスペースとコストの無駄をもたらすと共に、この2種類のロック形式のいずれもコネクタの迅速なロックと分離を実現することができず、コネクタ使用時に、操作者の取り付けに長い時間がかかる。
【0003】
従来のコネクタは、一般的にポッティング方式によりケーブルとコアを固定する。ケーブルをコア接着スリーブに固定するために、通常は、まずケーブルを接着スリーブ内に挿入して、接着スリーブ内にグルーを充填し、常温で放置するか高温で焼くことにより、グルーを固化させることで、ケーブルと接着スリーブとの固定を実現し、一定の引張力を提供する。このようなコア部材の取り付け方式は、ポッティングが難しく且つ専用の固定作業服が必要となり、グルー固化の時間が長く、生産性が低く、そしてケーブルの保護スリーブを予備処理してケーブルとコアとの間の引張力を保証する必要があるとの欠点がある。製品が単一のインサートを必要とする場合、接着スリーブとインサートとの間に単一の支持保護スリーブを用いて、接着スリーブとインサート間の硬接触を実現する。硬接触保護スリーブは異なるシングルコアモジュールに適合する際に、側方向変位によりプラグが力を受ける。そのため、現在のインサート設置方式が、異なるシングルコアモジュールをソケット端内への取り付けを満たさない場合、異なるメーカーのシングルコアモジュールは径方向の位置が異なるため、プラグ端の内部に設置するインサートは、径方向の位置を変えることができず、よって、それが異なるシングルコアモジュールと対向挿入して係合して光路または電気回路のオンができず、プラグ端の適用範囲が低減することになる。
【0004】
なお、現在応用されているコネクタアセンブリと外付の保護ハウジングと係合することにより実現される室外応用のシーンは、密封の機能が実現できるが、充分な抗張力を提供することができない。室外の抗張力は室内よりも高く要求されるため、このような応用は、アセンブリを危険な状態にし、信号伝送にリスクをもたらす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本出願は、従来のコネクタの嵌合端と対挿着端の挿着際に、パネルに大きな取り付けスペースを予め残して置く必要があり、迅速な挿入係合分離及び回転防止ができない問題を解決するためのコネクタプラグ及びソケットを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本出願の第1の態様は、コネクタソケットと係合して連結するコネクタプラグを提供する。前記ソケットは、ハウジング部材及びハウジング部材の内部に設けられるコア部材を含む。前記ハウジング部材は、インナハウジングと、インナハウジングの外側に軸方向に沿って嵌合されるアウタハウジングを備え、ヘッドホルダーをロックするように、前記ソケットと接続するためのロック機構が設けられ、前記インナハウジングには、ソケット回転防止構造と適合するプラグ回転防止構造が設けられる。
【0007】
好ましくは、前記ヘッドホルダーのロックを実現するように、適合に接続されるソケットのフローティングユニットとロック係合する凹溝が、前記押し引きハウジング部材のインナハウジングに設けられる。
【0008】
好ましくは、前記フローティングユニットは、ロックボール、または前記ソケット面と接触できるロックピラー、またはコネクタのハウジングと一体に成形されたロックシートである。
【0009】
好ましくは、前記インナハウジングの後端に、コア部材とインナハウジングとの間の密封機能を実現するための密封ユニットが設けられる。
【0010】
好ましくは、前記ハウジング部材はネジハウジング部材であり、ネジハウジング部材は、アウタハウジングアセンブリ内に設けられたインナハウジングアセンブリと、アウタハウジングアセンブリを含み、インナハウジングアセンブリにコア部材が設けられ、ネジハウジング部材のアウタハウジングアセンブリは、適合のコネクタのハウジングとネジ接続して前記ヘッドホルダーのロックを実現するための雌ねじを有し、前記インナハウジングアセンブリは接続された前端インナハウジングと端末密封構造を含む。
【0011】
好ましくは、前記アウタハウジングアセンブリの内壁に、周方向に沿って吊り下げ構造が設けられ、インナハウジング部材の外壁に、前記吊り下げ構造と軸方向に沿ってストッパ係合する適合吊り下げ構造が設けられる。
【0012】
好ましくは、前記端末密封構造は、前端インナハウジングに接続する接続キャップを含み、前記接続キャップの後端は、周方向に分布する若干の弾性爪からなるキャビティであり、キャビティ内には、ケーブルを通す弾性ゴムリングを設けられる。
【0013】
コネクタと適合なコネクタとが挿入係合してロックされた後、アウタハウジングアセンブリにおける端末テーパ面が弾性爪を押し圧し、弾性爪が弾性ゴムリングを押し圧して、弾性ゴムリングのキャビティを縮小させ、ケーブルを押し圧して密封保護を実現する。
【0014】
好ましくは、前記アウタハウジングアセンブリの端末の内部には、インナハウジングアセンブリがアウタハウジングアセンブリの端末から抜け出すことを防止するために、端末密封構造と軸方向にストッパ係合を防止する受け止め面が設けられる。
【0015】
好ましくは、前記インナハウジングアセンブリの内部には抗張面が設けられ、抗張面は支持スリーブの後端と軸方向にストッパ係合を防止し、インサート部材の引張力保護を実現する。
【0016】
好ましくは、前記アウタハウジングアセンブリのテール部には、ケーブルの外側に嵌合される保護スプリングが設けられ、ケーブルの抗曲げ性能を向上する。
【0017】
好ましくは、前記コア部材は、ケーブルのコアが介装される支持スリーブと、支持スリーブの前端に装着されると共に、ケーブルのコアと接続するインサートアセンブリとを含み、前記インサートアセンブリは、支持スリーブの前端に軸方向に沿って可動に装着される支持ハウジングを含み、支持ハウジングの内部には、径方向に沿ってフローティング設置したインサートが可動に装着される。
【0018】
好ましくは、前記支持ハウジングには、径方向に沿って可動溝が設けられ、少なくとも1つのインサートがガスケットに固定され、インサートの径方向のフローティング取り付けを実現するように、ガスケットを可動溝内に可動に設置する。
【0019】
好ましくは、ガスケットは、可動溝の長さ方向に沿ってガイドされてスライドするように可動溝内に設けられ、インサートが可動溝の長さ方向に沿う移動を実現する。
【0020】
好ましくは、ガスケットの長さは、可動溝の溝長に相当し、可動溝の溝幅が中央から両端に向かって徐々に増大することにより、可動溝においてガスケットが偏向できる。
【0021】
好ましくは、支持ハウジングは、接続されたベースとカバー板を含み、ベースは支持スリーブの前端に軸方向に沿って可動に装着され、且つベースの後端には、支持スリーブの前端外側にある受け止め部と係合するバーリングエッジが設けられる。そして、ロックシートが支持スリーブの前端に固定設置され、ロックシートとベースとの間には、前記ロックシートがベースから後方に離れる傾向を維持するための弾性部材が設けられる。
【0022】
好ましくは、ベース及び/またはカバー板には前記可動溝が開設され、インサートのリアケーシングは、支持ハウジングの前端開口と高さ方向で当接し位置規制される。
【0023】
好ましくは、コア部材を装着した後の径方向回転止めを実現するように、支持スリーブの外側には、少なくとも1つのコア回転防止構造が設けられる。
【0024】
好ましくは、支持スリーブは、圧着スリーブを介してケーブルと圧着する。
【0025】
好ましくは、前記コア部材は、テールケーブルとケーブル拘束器を含み、前記ハウジング部材は、ハウジングと、前記ハウジングテールに引っ張り方式で固定された連結キャップとを備える。前端はハウジング内に装着されると共に、ハウジングに対して軸方向に位置規制された変形可能な本体の後端が、接続キャップの後端キャビティ面に位置規制され、且つ接続キャップが前方に移動する場合、変形可能な本体をその内壁上の貼り合せ面がケーブル拘束器と密着するまで内部に向かって収縮させ抗張を実現するように、変形可能な本体に軸方向と径方向の圧縮力を提供できる。
【0026】
好ましくは、うち、前記変形可能な本体の後端面は接続キャップのキャビティ面に位置規制され、変形可能な本体と接続キャップとの間に装着され且つ変形可能な本体との間に軸方向の位置規制の有する掴み具の後端は、接続キャップのテール部のキャビティ面に位置規制され、そして、接続キャップが前方に移動する場合、接続キャップのキャビティの前方から後方に向かうに従い、徐々に収束する面との係合により、前方及び内方に向かって変形可能な本体を圧縮する。
【0027】
好ましくは、うち、前記変形可能な本体は、その後端外周と接続キャップの後端キャビティとが前方から後方に向かって徐々に収束する面の係合により、軸方向と径方向の押し圧を実現する。
【0028】
好ましくは、うち、前記変形可能な本体の内壁の貼り合せ面は、外力により押し圧された際にケーブル拘束器の外周面と貼り付けられる面と、ケーブル拘束器の後端面に貼り付けて位置規制する段階面を含む。
【0029】
好ましくは、うち、前記変形可能な本体の内壁は、滑り面または摩擦を増加するための凹凸模様が設けられた面である。
【0030】
好ましくは、うち、前記ケーブル拘束器のテール部には、外周が凹凸起伏模様を有する固定スリーブが固定または一体に成形され、前記変形可能な本体の内壁上の貼り合せ面は、押し圧力の作用により前記固定スリーブに貼り付ける。
【0031】
好ましくは、うち、前記変形可能な本体の径方向には、それを割いて目詰まりし易いための切り目を有する。
【0032】
好ましくは、前記コア部材は、前端挿着部と後端ケーブルを含み、且つ前記前端挿着部とケーブルに固定された支持スリーブとの間には軸方向のフローティングを備える。前記ハウジング部材のテール部には、ケーブルがキャビティから出されるためのナットと、ケーブル密封と支持スリーブの後端の位置規制且つ前端とハウジングとの軸方向位置規制を実現するためのゴムリングを有し、前記ゴムリングの後端は、ハウジング後端のキャビティにより位置規制されると共に、ハウジングが前方に移動する場合、そのキャビティの内壁は前方及び内方に向かってゴムリングを押し圧して、ゴムリングでケーブルを抱きつくことにより、密封と抗張を実現する。
【0033】
好ましくは、うち、前記支持スリーブは、固定スリーブを介してケーブルと接続され、前記ゴムリングスリーブは、固定スリーブとケーブルに装着される。
【0034】
好ましくは、うち、前記支持スリーブとゴムリングとの間には、両者の間隔に適応するための接続スリーブがさらに設けられている。
【0035】
好ましくは、うち、前記前端挿着部と支持スリーブとの間は、弾性部材を復元することにより軸方向のフローティングを実現する。
【0036】
本出願の第2の態様は、ソケットハウジングを含み、上述プラグと適合に接続するコネクタソケットを提供する。ソケットハウジングの内壁には、プラグハウジングに設けられたプラグ回転防止構造と適合に接続するための少なくとも1つのソケット回転防止構造が、軸方向に沿って設けられ、前記ソケットハウジングは、前記プラグのハウジング部材のロック機構と接続し、ヘッドホルダーのロックを実現するためのソケットロック機構をさらに含む。
【0037】
好ましくは、前記ソケットロック機構はフローティングユニットであり、前記ハウジング部材は押し引きハウジング部材であり、前記押し引きハウジング部材のインナハウジングには、適合に接続されたソケットのフローティングユニットとロック係合して、前記ヘッドホルダーのロックを実現する凹溝が設けられる。
【0038】
また、前記ハウジング部材はネジハウジング部材であり、ネジハウジング部材は、アウタハウジングアセンブリ内に設けられたインナハウジングアセンブリと、アウタハウジングアセンブリとを含み、インナハウジングアセンブリにコア部材が設けられ、ネジハウジング部材のアウタハウジングアセンブリは、適合したコネクタのハウジングとネジ接続して前記ヘッドホルダーのロックを実現するための雌ねじを備える。
【0039】
好ましくは、ソケット回転防止構造は凹溝または凸キーであり、プラグ回転防止構造は対応する凸キーまたは凹溝であり、プラグとソケットの径方向回転止めを実現するように、凹溝と凸キーは、挿入する際に、軸方向に沿ってスライド係合する。
【0040】
好ましくは、ソケットハウジングの内壁面には、プラグハウジングの外壁面と密封係合する第1の密封が設けられる。
【0041】
好ましくは、ソケットハウジングの端末には、プラグとパネルまたはケースとの間の密封を実現するための第2の密封が設けられる。
【0042】
好ましくは、ソケットハウジングの内部はキャビティであり、内部の端末には対称に設置された凸平部を備える。
【0043】
好ましくは、ソケットハウジングの前端に、対向して分布された2つのソケット回転防止構造が設けられる場合、うち、1対のソケット回転防止構造の対称面と1対の凸平部の対称面との挟み角は90度である。
【0044】
好ましくは、ソケットハウジングの取り付けフランジには、少なくとも2つのネジ孔が均一に設けられる。
【発明の効果】
【0045】
上述技術的解決策により、本発明のコネクタアセンブリと従来の技術は、少なくとも以下の有益効果を有する。
【0046】
1、プラグ端において、ガスケットを介してインサートをベースとカバー板との間に固定し、インサートは、可動溝内を移動またはスイングすることで、側方向変位を実現する。よって、ソケット端に異なるメーカー、異なる型号のシングルコアモジュールを取り付ける際に、異なるシングルコアモジュールのインターフェースの位置は径方向にバラツキを有するため、本発明のインサートは側方向に径方向変位することで、異なる位置のシングルコアモジュールに適応して相対挿入することができるので、コネクタの共通性を向上できる。
【0047】
2、圧着スリーブを圧着することでコア部材とケーブルとの間の接続を実現し、圧着後の待ち時間が無いため、生産性が高い。圧着構造は操作が簡単で、専用の固定用作業服が不要で、ケーブルを処理する必要がなく、普通に裁断して圧着することができる。
【0048】
3、コア部材の迅速なガイド組み立てを実現し、生産性を向上させると共に、コア部材の装着後、コネクタハウジングとの間の径方向の回転防止機能を実現する。
【0049】
4、コネクタと適合のコネクタにヘッドホルダーの回転防止構造を設け、挿入後の径方向の回転止めを実現する。
【0050】
5、コネクタのハウジング部材に密封構造を設け、ケーブルとコア部材との密封及びコア部材とハウジングアセンブリとの間の密封を実現する。
【0051】
6、接続キャップの軸方向の移動により、変形可能な本体の径方向の押し圧を実現し、それによって、コア部材のテールケーブルに対する変形可能な本体の確かな密封及び抱締めが実現される。ケーブルが外力によって引っ張られる場合、変形可能な本体の抱締めにより、前記引張力を外部保護ハウジングに転化することにより、前記コネクタの密封と抗張の要求を実現する。
【0052】
7、コネクタコアアセンブリの前部コネクタの内部のスプリングは、支持スリーブに対して相対的にフローティングすることができ、支持スリーブとケーブルは固定スリーブにより固定され、支持スリーブの後側端面は接続スリーブ端面に接触する。接続スリーブの他方側の端面は、アウタハウジング部材のゴムリングの端面と接触しており、モジュールの軸方向フローティングの公差とコネクタの公差の累積に適応できると共に、引張力がアウタハウジングを介してアウタハウジング部材に伝達されることができ、コネクタとモジュールとの間に余計な引張力を発生しない。
【0053】
上述の説明は、本発明の技術的解決策の概要であり、本発明の技術手段をより明確に理解するために、本明細書の内容に基づいて実施でき、且つ本発明の上述とその他の目的、特徴と利点をより明確に理解やすくするために、以下、好ましい実施形態と添付図面とを合わせて詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【
図1】本発明のコネクタアセンブリの実施例1におけるプラグ構造の分解図である。
【
図2】本発明のコネクタアセンブリの実施例1におけるプラグハウジング部材の断面模式図である。
【
図3-4】本発明のコネクタアセンブリの実施例1におけるソケット構造の模式図である。
【
図5】本発明のコネクタアセンブリの実施例2におけるプラグ構造の分解図である。
【
図6】本発明のコネクタアセンブリの実施例2におけるプラグインナハウジングアセンブリの模式図である。
【
図7】本発明のコネクタアセンブリの実施例2におけるプラグアウタハウジングアセンブリの模式図である。
【
図8-10】本発明のコネクタアセンブリの実施例2におけるソケット構造の模式図である。
【
図11-12】本発明のコネクタアセンブリの実施例3におけるコア部材構造の模式図である。
【
図13】本発明のコネクタアセンブリの実施例3におけるインサートがX方向に移動する時の前後状態を示す模式図である。
【
図13a-13d】本発明のコネクタアセンブリの実施例3におけるインサートがX方向に沿って移動する時の他の実施例の図である。
【
図14】本発明のコネクタアセンブリの実施例3における支持ハウジング構造の模式図である。
【
図15-16】本発明のコネクタアセンブリの実施例3におけるコア部材とハウジング部材との装着を示す模式図である。
【
図17】本発明のコネクタアセンブリの実施例4におけるコア部材構造の模式図である。
【
図18】本発明のコネクタアセンブリの実施例4におけるコア部材及びハウジング部材の取り付けを示す模式図である。
【
図19】本発明のコネクタアセンブリの実施例4におけるケーブル及び端末密封構造の係合を示す模式図である。
【
図20】本発明のコネクタアセンブリの実施例4におけるインサートがX方向に沿って移動する時の前後状態を示す模式図である。
【
図21】本発明の実施例5におけるコネクタ構造の模式図である。
【
図22A】本発明の実施例5におけるコネクタの変形可能な本体構造の模式図である。
【
図22B】本発明の実施例5におけるコネクタの他の変形可能な本体構造の模式図である。
【
図23】本発明の実施例6におけるコネクタ構造の模式図である。
【
図24A】本発明の実施例6における固定スリーブ構造の模式図である。
【
図24B】本発明の実施例6における他の固定スリーブ構造の模式図である。
【
図25】本発明の実施例7におけるコネクタ構造の模式図である。
【
図26】本発明の実施例7における固定スリーブを有するコネクタ構造の模式図である。
【
図27】本発明の実施例7における接続スリーブを有するコネクタ構造の模式図である。
【
図28】本発明の実施例7における接続スリーブを有するコア構造の模式図である。
【
図29】本発明の実施例8におけるソケット構造の模式図である。
【
図30】本発明の実施例8におけるプラグ構造の模式図である。
【
図31】本発明の実施例8におけるプラグソケットのドッキングを示す模式図である。
【
図32】本発明の実施例9におけるプラグソケットのドッキングを示す模式図である。
【
図33】本発明他の一実施例におけるプラグフローティングの模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0055】
以下、図面及び好ましい実施形態を参照して詳細に説明する。
【0056】
本出願は、
図1~
図28に示すように、ソケットと係合接続するプラグ及びソケットを備え、前記プラグがハウジング部材1及びハウジング部材の内部に設置されたコア部材2を備えるコネクタを提供する。うち、前記ハウジング部材は、インナハウジング及びインナハウジングの外側に軸方向に沿って可動に嵌合するアウタハウジングを含み、前記ハウジング部材には、前記ソケットと接続してヘッドホルダーのロックを実現するためのロック機構が設けられ、前記インナハウジングには、ソケットの回転防止構造と適合するプラグの回転防止構造が設けられる。
【0057】
本出願において、ロック機構は、プラグとソケットのハウジングとの固定接続に用いられ、プラグとソケットのハウジングとを接続する際に、プラグとソケットのコアは互いに接触及び電気的に接続されており、プラグ及びソケットハウジングにおける回転防止構造により、プラグハウジングの偏向によるプラグのコア部材の傷害を差し控える。
【0058】
ロック機構は、係止、ねじ接続等の接続方式であってよく、回転防止構造は、キー溝の係合回転防止であってもよく、周方向の不規則な平面によって回転停止を実現してもよい。以下、実施例1及び実施例2を介して、ロック機構及び回転防止構造ついて詳細に説明する。
【0059】
(実施例1)
本実施例は、コネクタプラグと、前記コネクタプラグと適合に接続するコネクタソケットを含む押し引き型コネクタアセンブリを提供する。
図1~
図2に示すように、コネクタプラグの接続端は前端に定義され、コネクタプラグは、ハウジング部材1及びハウジング部材に取り付けたコア部材2を含む。ハウジング部材1は、インナハウジング11とアウタハウジング12を含む。アウタハウジングは、インナハウジングの外側に軸方向に沿って可動に嵌合され、コネクタソケットは、その後端の固定部32におけるネジ孔を介して締結部材に係合して、装置のパネルに装着される。
図3~
図4に示すように、ソケットは適合コネクタのハウジング31を含み、それには、少なくとも1つの径方向に沿って可動に設置されたソケットのロック構造が装着される。インナハウジングには、ソケットのロック構造と係合する適合ロック構造が設けられることにより、ヘッドホルダーの両端は押し引き型コネクタアセンブリを構成する。
【0060】
本実施例において、ソケットのロック構造はボール33であり、適合ロック機構は凹溝13である。プラグとソケットを挿入する際に、ボールがインナハウジング11により押し上げられ、挿入を継続する場合、ボールによりアウタハウジングを留めて、それをコネクタの後端方向に移動させ、アウタハウジング12とインナハウジング11との間に装着した復帰弾性部材14を圧縮し、ボールが凹溝内に落ちると、復帰弾性部材が弾性力を発生し、アウタハウジングを復帰させると共に、径方向に沿ってボールを位置規制し、ヘッドホルダーのロックを実現する。ロックを解除する場合、コネクタプラグ端末方向に向かってアウタハウジング12を引っ張ることにより、ボール33の径方向の位置規制を解除することができ、ボールが凹溝から出た後、アウタハウジングを継続して引っ張ると、ヘッドホルダーロックを解除することができる。
【0061】
ソケットのロック構造は、前記ソケット面に接触可能なロックピラー、またはコネクタのハウジングと一体に成形されたロックシートのような、他のフローティングユニットとして設けられることに留意されたい。
【0062】
本実施例において、
図2を参照すると、復帰弾性部材14はアウタハウジング12とインナハウジング11のフランジ17との間に設けられる。インナハウジング11の外壁には、アウタハウジング12の復帰距離を制限するように、アウタハウジング12と軸方向にストッパ係止する保持リング16が設けられ、フランジと保持リングの間でアウタハウジング12を軸方向に位置規制する。インナハウジング11の前端は、ヘッドホルダーの挿入を容易にするために、ボールまたはロックボールをガイドする拡口構造に設けられる。
【0063】
ヘッドホルダーを挿入した後の回転防止を実現するために、ヘッドホルダーの両端にヘッドホルダーの回転防止構造をさらに設ける。即ち、インナハウジングに回転防止キー15を設け、適合コネクタのハウジング31内に対応するキー溝34を設ける。当然として、回転防止キーをソケット端に設けることもでき、この時、キー溝はプラグ端に位置する。前記回転防止キーまたはキー溝の設置の数は少なくとも1つである。
【0064】
本実施例において、ソケットの内部に、インナハウジングの外周円面と密封係合する第1の密封装置35を設け、固定部の後端面に、装置のパネルとの間の密封を実現するための第2の密封装置36が埋め込まれている。インナハウジングの外周円面は前端の密封構造を構成し、その外径寸法はΦ18mm~21mmである。凹溝13の中心はインナハウジングの前端面から7mm~10mm離れている。具体的に
図4を参照すると、ソケットハウジングの端末には、ソケットとパネル/ケース間の密封を実現するための第2の密封が埋め込まれている。ソケットハウジングの内壁面には、挿着体の外壁面と密封係合する第1密封部材が取り付けられており、ヘッドホルダーの回転防止の場合、第1の密封部材は捻り力による変形をさらに保護することができる。第1の密封部材と第2の密封部材は、防水防塵の効果を発揮する密封リングであることが好ましい。
【0065】
図1を参照すると、本出願のコア部材は、ケーブルのコアが介装される支持スリーブ及び支持スリーブの前端に装着されると共に、ケーブルのコアと接続するインサートアセンブリを含む。インサートアセンブリ22は、コネクタ全体の軸方向のフローティングを実現するように、支持スリーブの前端に軸方向に沿ってフローティング装着された支持ハウジングを含む。一方、本出願は、インサートアセンブリ22とコア部材2との間に回転防止の設計を行う。コア部材2には、コア部材の回転防止を実現するように、ガイドキーと軸方向にスライド係合して、コア部材とハウジング部材との間の径方向の回転防止を実現する定位溝211が設けられる。同様に、支持スリーブ201には、インサートアセンブリ22の回転防止を実現するために、コア回転防止構造を設置する。
【0066】
さらに、以下の実施例には複数のインサートアセンブリ22の例を挙げないが、当業者であれば、本出願の技術案に基づき、コア部材2を多芯構造にする等、構造を変更できることに留意されたい。
【0067】
(実施例2)
本実施例は、
図5~10に示すように、挿着係合するコネクタプラグ及びコネクタソケットからなるネジロックコネクタアセンブリを提供する。プラグ構造は、
図11に示すように、ハウジング部材及びハウジング部材の内部に取り付けたコア部材20を含み、ハウジング部材10はアウタハウジングアセンブリと、アウタハウジングアセンブリにセットされたインナハウジングアセンブリを含む。ソケット30はその後端の固定部により装置のパネルに装着されている。前記固定部は、角型、円形または他の形状の固定フランジに限らず、挿拔力を平均に分散させるために、前記固定部には等間隔にネジ孔を設けることによって締結部材と係合して固定する。アウタハウジングアセンブリの前端の接続端は、ソケット端のソケットハウジングの雄ねじ301と配合してヘッドホルダーのロックを実現するためのロックナット101を有し、それによってヘッドホルダーの両端がネジロック式コネクタアセンブリを構成する。
【0068】
図8~
図10を参照すると、本実施例において、ヘッドホルダーの回転防止構造は、インナハウジングアセンブリの前端の接続端に設けられた少なくとも1対の平面特徴部102である。そして、ウエスト形状のインターフェースを形成するように、1対の円弧特徴部103をさらに備えてもよい。平面特徴部と円弧特徴部との間が接続される場合、特徴部の限界にはノッチ104を設けることができる。前記ヘッドホルダーの回転防止構造は、ソケット端と同様形状の構造である挿入口キャビティと係合してヘッドホルダーの径方向の回転防止を実現することができる。ノッチは、ソケット端におけるステープルまたは弾性ピン等の構造と係合してさらにロックするために用いられる。他の実施例において、ヘッドホルダーの回転防止構造は、多角形のインターフェースであってもよい。
【0069】
本実施例において、平面特徴部102は、具体的に、ソケットハウジングの内部の後端に対称に設置された凸平部を指す。凸平部は、実施例1における第1の密封部材の後端に位置することができる。凸平部間の距離は、挿着体の内部に取り付けた導通材モジュールの種類または寸法に基づき適応して設計することができる。ヘッドホルダーを挿入する際に、挿着体の前端が凸平部に当接すると、挿入が所定の位置に挿入されたと見なす。これは、導通部材モジュールとソケットの内部に取り付けた対応するモジュールが相互挿入して、所定位置に挿入され且つ安定に導通できることを表している。凸平部は、挿着体の挿入係合位置を制限する作用を発揮する。なお、1対の凸平部は、前記コア部材を軸方向に通過させることができるように、間隔を開けて設置される。ソケットハウジングの前端に相対分配する2つの凹溝を設ける場合、1対の凹溝の対称面と一対の凸平部の対称面との挟み角は90度である。
【0070】
実施例1または実施例2に対応するソケットハウジングの取り付けフランジには、少なくとも2つのネジ孔を均一に設置することができる。例えば、ソケットハウジングの取り付けフランジが角形である場合、斜め対角線に2つのネジ孔を設けるか、または4つの頂点に1つずつのネジ孔を設けることにより、ソケットに力が掛かる場合、挿拔力を均一に分布することができる。他の実施例において、ソケットハウジングの取り付けフランジは、円形または他の形状であってもよい。
【0071】
本実施例において、ソケットハウジングに挿着体を介装するための内孔の開口寸法は20mm以上であり、取り付け孔の中心距離は20mm以上であり、凸平部間の距離は13.6mm~19.6mmである。しかし、本実施例の上述の各寸法または距離は制限されず、本実施例の構造形態に基づいて、具体的な運転状況の需要に応じて寸法を縮小または拡大することができる。
【0072】
一部の具体的な実施形態において、本出願は、コア部材を有するコネクタプラグをさらに提供する。前記コア部材は、ケーブルのコアが介装する支持スリーブ及び支持スリーブの前端に装着されると共にケーブルのコアに接続されるインサートアセンブリを含む。前記インサートアセンブリは、支持スリーブの前端に、軸方向に沿って可動に装着された支持ハウジングを含む。支持ハウジングの内部には、径方向に沿ってフローティング設置したインサートが可動に装着されている。以下、実施例3及び実施例4を通じて詳細に説明する。うち、実施例3のコア部材は、通常、実施例1のプラグハウジングと係合し、実施例4のコア部材は、通常、実施例2のプラグハウジングと係合する。しかし、当業者は、各コア部材が対応するプラグハウジングに限定されないように、上述のコア部材について簡単な変更を行うことができる。
【0073】
(実施例3)
図11~
図13に示すように、コア部材2は、支持スリーブ21と、支持スリーブの前端に軸方向に沿ってフローティング装着されたインサートアセンブリ22とを含む。ケーブル4のコアは、支持スリーブ21を通過した後、インサートアセンブリ22に接続され、支持スリーブ21は、ケーブルコアに対して支持保護作用を果たす。支持スリーブの前端において、インサートアセンブリの軸方向へのフローティング装着は、ソケット端の内部に異なるメーカーのシングルコアモジュールを取り付ける際、軸方向における様々な異なるインターフェース位置に適応することができる。インサートアセンブリ22は、支持スリーブの前端に、軸方向に沿って可動に設けた支持ハウジング5を含む。支持ハウジングの内部には、径方向に沿ってフローティング可能なインサート6を装着している。支持ハウジングは、互いに係合するベース51とカバー板52を含む。支持ハウジングは中空四角形のハウジング状構造であり、ベースは支持スリーブの前端に軸方向に沿って可動に装着されている。また、ベースの後端には、支持スリーブ前端の外側の受け止め部213と係合するバーリングエッジ511を設ける。支持スリーブの前端にはロックシート7が固定設置されており、ロックシートとベースとの間には、前記ロックシートが後方に向かってベースから離れる傾向を維持するための弾性部材71を設ける。弾性部材は、スプリングであることが好ましく、ロックシートの前端面に固定されたガイドピンにセットされており、上述構造により、インサートアセンブリの軸方向の移動を実現することが可能である。
【0074】
支持ハウジング5の内部には、
図14と合せて、ベースとカバー板には、相対分布する可動溝8が設けられている。少なくとも1つのインサートは、
図13示すガスケット9に固定され、ガスケットとインサートのテールケーシング61との接続方法は、迅速な取り外しを容易にするために係合されている。ガスケット9は可動溝8の内部に位置し、インサートのテールケーシング61の高さは、インサートが高さ方向で揺れることを抑制するように、支持ハウジングの前端開口の高さとほぼ一致する。本実施例において、ガスケットの長さは可動溝の溝長に相当し、可動溝の溝幅は中央から両端に向かって徐々に増大する。可動溝の両端は、一定の角度でガスケットを相対的に偏向させるためのスペースを有し、可動溝において一定の範囲でガスケットを偏向させることができる。
図7に示すように、プラグの内部におけるインサート6をソケット内のシングルコアモジュールに挿入する時、インサートとシングルコアモジュールがX方向に位置偏差がある場合、インサートはシングルコアモジュールと挿着係合するために、X方向に沿って移動する必要がある。ただし、挿入する時、前記インサートはずっと軸方向の水平姿勢を維持する必要があり、偏向/傾斜することができないため、可動溝がガスケットに対して相対的に偏向することで、インサートは、軸方向の配置を維持した状態で、図中のX方向に沿った径方向並進を行う。したがって、支持ハウジングは適応的に偏向し、この機能を実現することができる。好ましくは、支持ハウジング5の後端のバーリングエッジ511は、支持スリーブの前端との間に、径方向に沿って間隙512を有することによって、支持ハウジングの偏向を容易にする。
【0075】
1つの好ましい実施形態において、ガスケット9によりインサート6と支持ハウジング5との間の径方向移動を実現することを除いて、インサート6にスライドキーを設け、支持ハウジング5に径方向に沿うスライド溝を対応させて設けてもよい。または、インサートにスライド溝を設け、支持ハウジングにスライドキーを対応させて設け、
図33に示すように、インサート6の左右偏移を実現する。
【0076】
図13a~13d及び
図33は、インサート6と支持ハウジング5との間の複数の方向の移動を示す模式図である。
図33に示すように、支持ハウジングの上側には、軸方向に沿うスライド溝511が設けられる。スライド溝511はインサート6のスライドブロックと係合し、インサート6の軸方向移動を実現する。支持ハウジングの底側には、スライド溝521方向に垂直なスリットブロック522がさらに設けられる。インサート6には、対応したスライド溝が設けられており、前記スリットブロックとスライド溝との係合により、インサート6がスリットブロックの長さ方向に沿って左右に偏移することができ、コネクタの径方向にフローティングすることもできる。
【0077】
他の実施例において、インサートがX方向に沿って移動する距離を長くして、もっと多いソケット端内部のシングルコアモジュールのX方向に沿った異なる固定位置に適応するように、ガスケットを可動溝の長さよりも明らかに短く設計することができる。この時、ガスケットは可動溝に対して偏向できるだけでなく、可動溝内を溝長方向に沿ってスライドすることもできる。偏向及びスライドの両者を結合して、X方向に沿ってインサートが大きな距離への並進を実現する。
【0078】
本実施例におけるプラグコネクタは、インサートの軸方向に沿う移動を実現するだけでなく、インサートの径方向に沿う全体的なフローティングを実現し、両者を組み合わせることで、ソケット端に異なる軸方向及び径方向の位置にある各種のシングルコアモジュールを取り付けることができ、コネクタの汎用性を大幅に向上させることができる。
【0079】
図15~
図16に示すように、コア部材2はインナハウジング11に取り付けられ、インナハウジングの内部には、インナブッシュ111が設けられ、インナブッシュには、少なくとも1つの軸方向に延びるガイドキー112を設ける。コア部材2には、ガイドキーと軸方向にスライド係合して、コア部材とハウジング部材との間の径方向への回転防止を実現する定位溝211が設けられる。本実施例において、定位溝がコア回転防止構造を構成し、ガイドキーは適合の回転防止構造を構成しているが、これに限らず、ガイドキーがコア部材に設けられてもよく、この時、定位溝がコネクタのハウジングの内部に設けられる。
【0080】
本実施例において、定位溝211は支持スリーブ21に開設され、定位溝の後端は拡口構造に設けられ、ガイド面を形成することによって、ガイドキーを挿着ガイドして、コア部材の迅速な装着を実現する。コア部材2が装着された後、支持スリーブ21の後端に設置された定位面212はインナハウジング11における段階113と軸方向に沿ってストッパ係合することで、コア部材の後端が軸方向に位置規制される。
【0081】
図12に戻ると、1つの具体的な実施例において、コア部材は、圧着スリーブ23、密封スリーブ24、保護スリーブ25及び密封部材26をさらに含む。支持スリーブ21は前記圧着スリーブ23を介してケーブル4と圧着され、支持スリーブは、ケーブル内部に挿入して、ケーブルに支持を提供し、一定の軸方向引張力を保証し、または、支持スリーブがケーブル内部に挿入されず、支持スリーブの後端面はケーブルの端面と平らであり、圧着スリーブを圧着することで支持スリーブとケーブルとの接続を実現できる。密封スリーブ24は、支持スリーブ21の後端にネジ接続されているため、圧着スリーブの外側に嵌合されており、カバーでコア部材のテール部を保護する。保護スリーブ25は圧着スリーブ23と密封スリーブ24との間に嵌合される。密封部材26はケーブルに嵌合されていると共にケーブルと密封スリーブとの間に位置し、密封スリーブを軸方向に移動させることによって密封部材26を押圧し、コア部材とケーブルとの間の密封を実現する。軸方向の押圧がない場合、密封部材も、コア部材とケーブルとの間の密封を実現でき、前記密封部材は、密封リングであることが好ましい。
【0082】
図12に示すように、ケーブルの伝送通路における全体的な密封効果を実現するように、インサート6と支持ハウジング5との間に密封装置が設けられ、支持ハウジング5と支持スリーブ21との間に密封装置が設けられ、密封部材26によってケーブルと密封スリーブとの間が密封される。
【0083】
好ましくは、ケーブルがより良好な抗曲げ性能を有するように、コア部材は、ケーブル4を支持保護する作用を提供する保護スプリング27をさらに含む。保護スプリング27の前端が外側に折り曲げられて形成される折り曲げ部は、密封スリーブの端末の段階とガスケット28との間に押し付けられて位置規制される。ガスケットはケーブルに嵌合されると共に密封部材の後端に位置する。密封リングの端末は、径方向に収縮してリアカバー29と係合しやすい嵌合部を形成し、嵌合部の内壁には円弧面241を設けられ、円弧面は前端から後端に向かって徐々に外側に傾斜拡張し、ケーブルの折り曲げを便利にし、保護を提供する。リアカバー29と密封スリーブ24の端末はネジ接続を介して、コア部材のテールロックを行い、保護スプリングに一定の挟持力を与え、保護スプリングの安定性を向上する。コア部材2とハウジングモジュールとの間の密封を実現するために、密封スリーブ24の外周円面に密封係合する密封ユニット114がインナハウジングの内壁に嵌設されており、密封ユニットは、密封リングが好ましい。
【0084】
上述の実施例において、保護スプリング27の作用は、
図7における保護スプリング109と類似しており、ケーブルに対する支持保護の作用を果たす。
【0085】
本実施例において、ソケット内孔の後端に、インナハウジングの前端面と係合してプラグの挿入位置を限制する少なくとも1つの受け止め台37が設けられている。受け止め台はソケットの径方向に沿ってコア部材前端のインサートアセンブリを回避して、コア部材との係合を実現する。
【0086】
他の実施例において、復帰弾性部材及びアウタハウジングの復帰距離を制限する弾性リテーナーリング構造を設置せずに、コネクタの外部連動機械構造を介して、アウタハウジングを適合な軸方向のスライドストローク内に往復運動させることもできる。
【0087】
(実施例4)
図17~20に示すように、前記実施例に提供されるコア部材はコア部材20は、コア回転防止構造を設けた支持スリーブ201と、支持スリーブの前端に軸方向に沿ってフローティング装着されたインサートアセンブリ202とを含む。支持スリーブの後端は圧着スリーブ203を介して、ケーブル4と圧着している。本実施例におけるインサートアセンブリ202とコネクタアセンブリの実施例1におけるインサートアセンブリとの相違は、支持ハウジングにおける可動溝は、ガスケットが溝長方向に沿ってガイドしてスライド係合したものであってもよい。溝長さ延伸する方向にそった溝幅は同じであり、この時、ガスケット90は可動溝80と相対的に偏向することなく、インサートのX方向への移動を実現できる。
図20を合わせて、ガスケット90の長さは、可動溝80のコネクタ径方向への開設長さよりも明らかに短く、ガスケットは、可動溝内でスライドをガイドして、インサートを連動しX方向に並進させる。支持ハウジング50は偏向または傾斜する必要がない。説明したいのは、本実施例におけるインサートアセンブリは、実施例3におけるインサートアセンブリを採用することもできる。
【0088】
図6に示すように、インナハウジングアセンブリは、互いに接続している前端インナハウジング105と端末の密封構造106とを含む。両者の接続方式は迅速に取り付けることができるスナップ接続であり、ヘッドホルダーの回転防止密封と端末の保護機能を実現する。他の実施例において、前端インナハウジングは、粘着、接着、ネジ接続、強引嵌合等の方法で端末密封構造に接続することもできる。
【0089】
図18~
図20を参照すると、密封リング素子1051を設けることで、前端インナハウジング外周円面とインナ・アウタハウジングアセンブリとの間の密封機能を達成する。コア部材がインナハウジングアセンブリに装着された後の径方向の回転を防止するように、前端インナハウジングには、少なくとも1つのガイド溝1052が設けられ、コアの回転防止構造はガイド溝の径方向回転止めに係合する突起204である。他の実施例において、突起はインナハウジングアセンブリに位置されてもよく、ガイド溝は支持スリーブに位置されてもよい。
【0090】
図7を参照すると、アウタハウジングアセンブリは、アウタハウジング107、アウタハウジングの端末にネジ接続されたテールナット108及び保護スプリング109を含む。アウタハウジングの内壁には周方向に沿って吊り下げ構造を設け、インナハウジング部材の外壁には、前記吊り下げ構造と軸方向に沿ってストッパ係合する適合吊り下げ構造を設ける。吊り下げ構造は弾性ロックシート1071であり、適合吊り下げ構造はフランジ1053である。フランジは弾性ロックシートを超えた後、コア部材の挿入方向の受け止めを実現する。アウタハウジングの端末内部には、受け止め面1072が設けられており、インナハウジングアセンブリがアウタハウジングアセンブリの端末から脱出することを防止するように、受け止め面1072は、インナハウジングアセンブリの端末密封構造106と軸方向にストッパ係合して端末受け止めを実現する。
【0091】
端末密封構造106は、前端インナハウジングと接続する接続キャップ1061を含み、前記接続キャップの後端は、周方向に均一に分布する若干の弾性爪1062からなるキャビティである。キャビティ内には、ケーブルが通過する弾性ゴムリング1063が設けられ、弾性ゴムリングは、接続キャップと前端のインナハウジングとの間に押し込まれている。プラグとソケットのロック過程において、コア部材はソケット端の押し上げ作用により、インナハウジングアセンブリと共に後端方向に向かって軸方向に移動する。アウタハウジングアセンブリにおける端末テーパ面1073は、弾性爪1062の可動端を押し圧し、各弾性爪は径方向に収縮して、弾性ゴムリング1063を押し圧し弾性ゴムリングの内腔を縮小すると共に、ケーブルを押し圧してコネクタとケーブルとの間の密封保護を実現する。ケーブル密封領域Aは、
図19に示すようである。
【0092】
インナハウジングアセンブリ前端のインナハウジング内には、抗張面1054が設けられ、抗張面と支持スリーブの後端の軸方向ストッパとの係合により、インサート部材の引張力保護を実現する。保護スプリング109はケーブルの外側にセットされ、ケーブルの折り曲げ抵抗性能を向上する。保護スプリングはテールナット108と固定接続することができる。
【0093】
本実施例の拡張として、可動溝の溝幅をガスケットの厚さと同等または若干小さくすることにより、ガスケットを可動溝にやや強引に挿入することにより、スライドする過程に一定のダンピングを持つことができる。ソケット内のシングルコアモジュールの位置とプラグ内のインサートが径方向に偏差がある場合、ガスケットをアライメント位置に調整することで、インサートがある程度の安定性を持ち、ガスケットが簡単に緩むことによる再アライメントの必要性を回避できる。そして、一般的にシングルコアモジュールのインターフェースまたは挿入には、挿入しやすいようにガイド面が設けられており、嵌合にはもっと便利である。
【0094】
本実施例において、ヘッドホルダーを挿入する場合、インサートとソケット内のシングルコアモジュールを予め挿着した後、アウタハウジングを回転させて、その前端ナットとソケットの雄ねじを係合してロックを実現する。この過程において、インナハウジングアセンブリは回転せず、アウタハウジングアセンブリはねじ込む過程でインナハウジングアセンブリを軸方向に沿って前端方向に移動させ、コア部材はシングルコアモジュールの軸方向の押し上げ作用により、アウタハウジングアセンブリに対して後端に移動し、端末密封構造における弾性ゴムリング内腔を縮小し、ケーブルの外輪を押圧して密封保護を実現する。
【0095】
コネクタアセンブリの実施例3及び実施例4において、前記インサートは、光信号または電気信号または光電気信号を伝送するように、LCまたはDLCまたはRJ45等の一般的な接続ポットであってもよい。可動溝は、ベース及び/またはカバー板に設置された1対の分布をなし、径方向に沿って延設された突起構造により形成された、ガスケット挿着のスライドまたはソケットのスイングのための溝状構造であってもよい。
【0096】
コネクタアセンブリの他の実施例において、コネクタと適合コネクタのロック係合は、グリップロック、弾性ロック、湾曲溝ロックまたは弾性ピンロック等のコネクタロック構造を使用することもできる。
【0097】
上述実施例4において、弾性爪1062の可動端は、アウタハウジングアセンブリにおける端末テーパ面1073によって押出され、各弾性爪が弾性ゴムリング1063を径方向に収縮・押し圧して、弾性ゴムリング内腔を縮小させ、ケーブルを押圧して、コネクタとケーブルとの間の密封保護を実現することができる。径方向の圧力を提供する端末テーパ面1073は、インナハウジングにより実施されてもよく、インナハウジングアセンブリまたはアウタハウジングアセンブリに接続されるリアカバーにより提供することもできる(例えば、
図11に提供されたリアカバー29)ことが理解できる。説明の便宜上、1つの新しい実施例を追加し、具体的に、実施例5及び実施例6に示すように、前記コネクタの密封と抗張の需要を実現するように、インナハウジングアセンブリと接続するナットを介して押し圧力を加える。
【0098】
(実施例5)
図21~
図24を参照すると、前記コネクタプラグのインナハウジングは、変形可能な本体1001と、掴み具1002及びナット1003を含む。コア部材は、テールケーブル2003と、前記ケーブル2003に固定されるケーブル拘束器2002とを含み、信号伝送に用いられる。
【0099】
前記接続キャップ1003は、ハウジングテールに引張り防止によって接続固定されると共に、その内腔の後端は前方から後方に向かって徐々に収縮する。本発明の実施例において、接続キャップは、その前端の雌ねじとハウジングテールの雄ねじの係合を介して、ハウジングとの引張り防止固定を実現するが、これに限らない。
【0100】
前記変形可能な本体1001の前端はハウジングの内部に装着されると共に、ハウジング内の段階面と軸方向に受け止めて位置規制され、後端はハウジングテールから伸ばして接続キャップ1003の内腔に入り込み、接続キャップ1003のテール収縮端面によって位置規制される。前記変形可能な本体内には、ケーブル拘束器2002が貫通するための貫通孔が軸方向に設けられており、前記ケーブル2003が通過する前記変形可能な本体内の貫通孔は、前記保護ユニットテールの接続キャップから伸ばしている。前記ケーブル拘束器2002は、少なくとも部分的に、前記変形可能な本体1001内の貫通孔に穿設され、且つ前記変形可能な本体1001と軸方向に位置規制されている。本発明の実施例において、前記変形可能な本体1001の内壁は、外力の押し圧下でケーブル拘束器2002と貼り合せて両者の軸方向の位置規制を実現する貼り合せ面を有する。好ましくは、前記貼り合せ面の後端は、ケーブル拘束器の後端面ストップと位置規制される段階面である。即ち、前記貼り合せ面の截面は略L字型である。本発明の実施例において、前記段階面は、変形可能な本体1001の後端内に突起する前端面であり、前記段階面は斜面または弧面であるが、これに限らない。
【0101】
前記変形可能な本体1001の内壁は、滑り面であってもよく、摩擦力を向上させるために凹凸模様を設置してもよい。
【0102】
本発明の実施例において、前記接続キャップ1003が変形可能な本体1001に接触する収縮面は斜面または円弧面である。
【0103】
前記掴み具1002は、変形可能な本体1001の外周に密着に嵌合されると共に、変形可能な本体1001と軸方向に位置規制されている。前記掴み具の前端は変形可能な本体とハウジングとの間に位置し、前記掴み具1002の後端凸部は接続キャップ1003の内周収縮面に適合する外周面を有する。接続キャップ1003が前方へ移動すると、その内周収縮面は掴み具の後端凸部を押圧する。収縮面が存在するため、前記の後端凸部が受ける力を軸方向の力と径方向の力に分解することができる。軸方向の位置規制構造が存在するため、前記掴み具は軸方向に動かないが、径方向の力により変形可能な本体1001を内側に押出し、それを内部に変形させてケーブル拘束器2002とケーブル2003を抱きつく。そして、このとき、変形可能な本体1001内の貼り合せ面は、圧力の作用下でケーブル2003のケーブル拘束器2002に貼り合せ、抗張を実現する。
【0104】
本発明の実施例において、前記掴み具1002は、変形可能な本体1001の外周凹溝と係合して両者の軸方向の位置規制を実現するためのロックフックをさらに設けている。前記ロックフックの前端外周面には、接続キャップの内腔収縮面と適合して軸方向の力と径方向の力を伝達す傾斜面を有する。
【0105】
本発明の実施例において、前記掴み具1002はその前端の外周突起を介して、ハウジングテール端面との軸方向の位置規制を実現する。
【0106】
いくつかの好ましい実施形態において、掴み具1002を設けなくてもよく、変形可能な本体1001の後端外周に、接続キャップ1003の収縮面と適合して接続キャップ1003の軸方向運動を、軸方向と径方向の圧縮力に変更する傾斜面を設けることもできる。
【0107】
(実施例6)
本発明の実施例5の変形例である
図23~24を参照すると、前記実施例において、前記ケーブル拘束器2002のテール部に固定スリーブ300を固定設置する。前記固定スリーブ300はケーブル拘束器2002のテール部に密着しており、且つ外部には凹凸起伏状の模様を有し、その表面の摩擦力を向上させる。前記変形可能な本体の内壁上の貼り合せ面は、接続キャップ1003の圧力下で固定スリーブ300の外周に貼り合せられ、抗張を実現する。そして、前記変形可能な本体貼り合せ面の後端は固定スリーブの後端面に受け止めて位置規制する段階面であり、抗張効果を向上させる。本発明の実施例において、固定スリーブの後端面とストッパ位置規制する前記段階面は、変形可能な本体の後端内の凸環状の前端面である。そして、後端内凸環の内径はケーブル2003の外径よりもやや大きい。前記固定スリーブ300は、閉塞された環状構造または片側が開口した環状構造である。
【0108】
本発明の他の実施例において、前記固定スリーブ300はケーブル拘束器のテール部に一体成形される。即ち、ケーブル拘束器のテール部に凹凸起伏の模様が設けられている。
【0109】
前記変形可能な本体1001は、ケーブル2003またはケーブル拘束器2002に取り外して係止するのを容易にするために、径方向に切り目を有する。
【0110】
本発明のさらに他の実施例において、前記掴み具と変形可能な本体を一体的に構成する。即ち、前記変形可能な本体の後端の外周面には、接続キャップの軸方向運動による径方向力の内伝達を可能にする径方向圧縮を実現するために、接続キャップの収縮面に適合し、その内部貼り合せ面が固定スリーブまたはケーブル拘束器に密着してコネクタの抗張を実現するように設けられている。
【0111】
本実施例に提供されるコネクタは、接続キャップの軸方向移動を介して、変形可能な本体の径方向の押出を実現し、それによって、変形可能な本体の内部信号伝送ユニットのテールケーブルに対する信頼性のある密封と抱締めを実現し、ケーブルが外力によって引っ張られた時、変形可能な本体の抱締めにより前記引張力を外部保護ハウジングに作用させるように転換し、前記コネクタの密封と抗張の要求を実現する。
【0112】
1つの好ましい実施形態において、
図25に示すように、コネクタコア部材2は、前端の挿着部2-1と後端の支持スリーブ2-2及びケーブル2-5とを含む。支持スリーブ2-2は、そのテールに固定された固定スリーブ2-3を介してケーブル2-5と接続され、支持スリーブ2-2はケーブル拘束器として同様にケーブルの確実な密封と抗張効果を実現できる。
【0113】
いくつかの好ましい実施形態において、本出願は、実施例3及び実施例4の変形実施例をさらに提供する。即ち、軸方向にフローティングを有するコネクタを提供し、前記コネクタのプラグ部分は、アウターケーシング及びアウターケーシングに設けたコア部材を含む。具体的には、実施例7を参照する。
【0114】
(実施例7)
前記実施例において、前記コア部材は、前端挿着部と後端ケーブルとを含み、前記前端挿着部とケーブルに固定設置された支持スリーブとの間に軸方向に沿ってフローティングを有する。前記ハウジング部材のテール部は、ケーブルをキャビティに挿通するナットと、ケーブルの密封及び支持スリーブの後端の位置規制、且つ前端とハウジングの軸方向の位置規制を実現するためのゴムリングを有する。前記ゴムリングの後端は、ハウジングの後端キャビティによって位置規制され、ハウジングが前方に移動する場合、そのキャビティの内壁がゴムリングを前方及び内方に向かって押出すことにより、ゴムリングがケーブルを抱締め、密封と抗張を実現する。
【0115】
図25を参照すると、うち、コネクタコア部材2は、前端の挿着部2-1と後端、支持スリーブ2-2及びケーブル2-5を含む。うち、支持スリーブ2-2はケーブル2-5と固定接続し、前記挿着部2-1は支持スリーブ2-2に対して前後にフローティング可能である。本実施例において、前記挿着部2-1と支持スリーブ2-2との間に、両者の軸方向に沿うフローティングを実現するためのスプリングが設けられる。
【0116】
前記ハウジング部材1は、ハウジング1-0、ゴムリング1-1及びナット1-3を含む。前記ナット1-3はハウジング1-0のテールに固定装着されると共に、ケーブルを通すためのキャビティを有し、前記ナットキャビティの後端は、右前から後方に向かって徐々に収縮する。前記ゴムリング1-1はケーブルの外に嵌設され、前端がハウジング内の段階面とストッパ位置規制し、後端はハウジング1-0から突出して、ナット1-3によって位置規制され、ナット1-3が前方に移動する場合、ゴムリング1-1に対して前方及び内方に向かって押圧力を提供することができ、前記ゴムリングがケーブル2-5を抱締め、確実な密封及び抗張を実現する。
【0117】
前記ゴムリングの前端面は、支持スリーブ2-2の後端に対してもストッパ位置規制する。即ち、挿着部が後方へフローティングする場合、スプリングが支持スリーブを後方に押し、それをゴムリングの前端面に圧着させる。
【0118】
本実施例において、前記ゴムリング1-1とナット1-3との間には、ナット1-3が前方に移動する場合、ナット1-3のキャビティ内壁と係合してゴムリングを内側に向けて押し圧するための掴み具が設けられており、前記掴み具1-2はゴムリング1-1と軸方向に位置規制される。具体的には、前記掴み具1-2の後端外周には突起構造を設け、前記突起構造の外周面はナットキャビティ内壁の収縮面に適合する傾斜面であるため、ナットが前方に移動する場合、そのキャビティ内の収縮面が掴み具1-2の傾斜面を押圧する。前記押圧力は軸方向の力と径方向の力に分解でき、掴み具とゴムリングは軸方向に位置規制されているため、掴み具は内方に向かってゴムリングを押圧し、それをケーブルの外周に密着させ、密封と抗張を実現する。前記実施例において、前記ゴムリングの後端面はナットの収縮面により軸方向に位置規制される。
【0119】
好ましい実施例において、掴み具を設けず、前記ゴムリング後端の外周に、ナットの収縮面と適合して、ナットの軸方向運動を軸方向と径方向の圧縮力に転換するための傾斜面を設ける。
【0120】
図26は、本実施例の構造変形を示している。前記実施例において、前記支持スリーブ2-2は、そのテールに固定された固定スリーブ2-3を介してケーブル2-5に接続され、この場合、ゴムリング1-1は固定スリーブ2-3とケーブル2-5に嵌合され、ゴムリングの前端面は依然として支持スリーブのテールの端面にストッパ位置規制される。
【0121】
図27~
図28は、本実施例の他の構造変形である。前記支持スリーブ2-2は、そのテールに固定された固定スリーブ2-3を介してケーブル2-5に接続し、前記支持スリーブ2-2とゴムリング1-1との間には、接続スリーブ2-4が設けられている。前記接続スリーブ2-4を設置することにより、支持スリーブの後端面とゴムリング1-1との間の間隔の調節を満たすことができる。本出願は、支持スリーブの増設と、支持スリーブとゴムリングとの間の間隔がある場合の支持スリーブに対するゴムリングの軸方向位置規制を満たすことにより、異なる寸法のコネクタコアアセンブリへの適応を実現する。ケーブルの抗張技術効果は、接続スリーブ2-4によっても達成される。
【0122】
本出願のさらに別の実施例において、前記支持スリーブ2-2は、接続スリーブを介してケーブルと接続されているか、または、ケーブルに接続されている支持スリーブの後端のケーブルに接続スリーブが装着されてり、前記接続スリーブ2-4の後端面はゴムリングとストッパ位置規制される。
【0123】
本出願は、ゴムリングの端面と接触する支持スリーブまたは接続スリーブは、ゴムリングとの接触面積を増加させるために、前小後大のテーパ構造である。
【0124】
(実施例8)
本実施例8は実施例1と同様で、本出願のフローティングユニットは、ロックボールに設置することに加えて、前記ソケット面に接触可能なロックピラーとして設置してもよい点が異なる。
【0125】
実際には、ロックボール形式を介してロックすることにより、ロックボールのロック構造は迅速なロックを実現することができるが、ロック位置の接触が点接触であるため、ロックの機械強度が低い。強度を高めるためには、ロックボールのロック係合部位の材料には強度の高い材料を需要であるため、従来の技術では、一般的に、金属を採用する。同時にロック位置の材料肉厚を増加させるが、強度の高い材料を選択しても、肉厚を増加させても、製品コストを大幅に増加させる。また、肉厚を増やすと同時に、税品寸法が大きくなり、これにより、コネクタの取り付け寸法が大きくなり、装置上の予め用意する位置も大きくなり、製品重量が増加する。一方、ロックボール及びロック孔の加工はいずれも複雑で、機械加工の方式でしか加工できず、金型類の工程を使用して加工することできず、コストが高くなる。このため、ロックボール形式の押し引きロック構造は、製品の小型化と低コスト化の発展傾向をある程度で制限している。
【0126】
このため、本出願は、
図29に示すように、ロックボールをロックピラーに置き換え、ソケットは、ソケットハウジング801を含み、後端固定部802を介して対応する装置に装着することができる。
図30に示すように、プラグは、ソケットと装着挿入するプラグハウジング803を含み、ソケットハウジング801には、径方向に沿って可動に設置されるロックピラー8011が設けられ、前記ロックピラー8011は、プラグとソケットとの挿入係合が完了後プラグのプラグハウジング803の外周面に開設したロック凹溝8031に落ちて、ロック凹溝8031と軸方向ストッパと係合することにより、ヘッドホルダーの両端が挿着された後の軸方向のロックを実現する。この時、フローティングユニットとロック凹溝とは、軸方向に沿って面接触する。軸方向のロック状態を維持するために、プラグハウジング803の外側には、軸方向に沿って可動に設置されたロックスリーブ8032が嵌合されており、ロックスリーブ8032は、ロックピラー8011がロック凹溝8031に落ちた後、径方向に沿って、ロックピラー8011がロック凹溝8031から脱することを制限する。さらに、ロックスリーブとプラグハウジングとの間には、復帰スプリング8033等の復帰弾性部材が取り付けられている。
【0127】
図31に示すように、装着挿入の時、プラグハウジング803は、プラグハウジング803を押してその前端の嵌合端をソケットハウジング801内にガイドして挿入する。ロックピラー8011はプラグハウジング803によって押し上げられ、ソケットハウジング801の外壁に突出する。プラグハウジング803の部材が前進するにつれて、ロックピラー8011はロックスリーブ8032を軸方向に後退させ、復帰スプリング8033が圧縮される。フローティングユニットがロック凹溝位置にある際に、ロック凹溝8031に落ちる。この時、ロックピラー8011は軸方向にロックスリーブ8032を受け止めず、ロックスリーブ8032は復帰スプリング8033により軸方向に沿って復帰し、ロックピラー8011を押してロックを実現する。ロックピラーは適合ロック凹溝と軸方向に沿って面接触するため、コネクタアセンブリのロックの機械的性能が明らかに向上する。
【0128】
コネクタアセンブリの密封性を保証するために、密封リング等の密封ユニット8012をさらに設ける。密封ユニットは、プラグハウジングの外周密封面と係合して密封効果達成するために、ソケットの内壁に設けることも可能である。または、密封ユニットは、ソケットの内壁と密封係合するように、プラグハウジングの外壁に設けることも可能である。この密封ユニットを介して、コネクタアセンブリの挿着ロック後と同時に密封を実現することができ、防水環境に適応する。
【0129】
(実施例9)
実施例9は実施例8と同様で、本出願のフローティングユニットは、コネクタのハウジングと一体に成形されるロックシートとして設けられてもよい点が異なる。
【0130】
実施例8の部品番号を援用して、
図30及び
図32を組み合わせて一括に説明する。ロックシート900は弾性片持ち構造であり、その前端は可動端であり、ロック凹溝8031の形状に適合するロック突起9001を有する。ヘッドホルダーの挿入過程において、プラグハウジング803はロックシート900を押し上げ、ロックシート900の前端はロックスリーブ8032を押し上げて後退させ、復帰スプリング8033を圧縮する。その後、ロックシート900のロック突起9001はロック凹溝8031に落ちると、この時、ロックスリーブ8032は復帰スプリング8033の作用により復帰すると共に、ロックシート900を押圧してその可動端の浮き上がりを防止する。同時に、ヘッドホルダーの両端は密封ユニット8012を介して密封される。ロックシートとロック凹溝も面接触しているため、コネクタの機械的性能を向上させると共に、低コスト工程を用いて金型成形により加工することができ、生産性を向上することができる。
【0131】
なお、実施例8及び実施例9のロックピラー及びロックシートは、いずれもロック凹溝と面接触して軸方向のロック機能を達成することができるが、ロックピラーはロックシートに比べて以下の利点がある。
(1)ロックピラー構造は、コネクタロック過程において、ロックピラーがコネクタのハウジングと別体に設置されているため、自由にフローティングできる。これに対し、ロックシートの可動端は下向きの復帰弾性力を有し、ヘッドホルダーの双挿入が始まる当初に、適合コネクタのハウジングと軸方向に沿って摩擦する。したがって、ロックピラーはロックのタッチフィーリングを効果的に向上挿せることができ、挿入係合過程にロックシートよりも小さい挿入係合力を有する。
(2)工程の関係で、ロックピラー構造は、金属及びプラスチック構造に適応されるが、ロックシート構造は金型の方式のみにより製造でき、材質は一般的にプラスチックである。
(3)ロックシートは、長い片持ちビームを必要とし、それによって、必要なハウジングの寸法は比較的に大きい。ロックピラー構造と同じロック機械性能を有する場合、そのコネクタ全体の寸法が大きい。
(4)ロックシートとコネクタのハウジングは一体の金型成形であり、プラスチックの強度は、金属材料またはその他のセラミック材料等に比べて有る程度低いが、ロックピラー構造については、ロックピラーは個別の部品であり、ロックピラーの材質を金属またはその他の強度の高い材料に変更することができる。そのため、ロックピラー構造は、製品の機械的性能をよりよく向上させることができる。
【0132】
また、ロックボール型のロック方式は、ロックボールを並列にロックすることにより、機械的性能を向上する目的を実現できる。しかし、並列ロックボールのロック構造の単一のロックボールのロック接触は点接触のままであるため、ロックする場合、並列したロックボールがすべてロック状態にあるわけではなく、一部のロックボールが仮接の状態にある。これにより、コネクタの機械的強度が低下するリスクがあると共に、このような並列ロックボールのロック構造は、強度を維持するために、ロックボール間の間隔を制御する必要がある。これにより、コネクタの寸法が過大になってしまう。一方、分散式ロックボールのロック構造であるロックボール孔の加工は複雑で、機械加工の方式でしか加工できず、金型類の工程により加工できないため、コストが高い。本発明によって提案されるロックピラーまたはロックシートのロック構造は、比較的大きな接触面積を安定して保持しやすく、加工しやすく、ロック強度が高く、低コストと高強度の機能をよりよく実現することができる。
【0133】
上記は、本発明の好ましい実施例に過ぎず、当分野に熟知しているいかなる技術者であれば、本発明の技術的解決策を逸脱することなく、本発明の技術の実質に基づいて、以上の実施例に対していかなる簡単な修正、同等の変更及び修飾は、いずれも本発明の技術的解決策の範囲内に属するものである。
【国際調査報告】