(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-12
(54)【発明の名称】モップヘッドカバー及びモップヘッドカバーを使用する方法
(51)【国際特許分類】
A47L 13/20 20060101AFI20230905BHJP
A47L 13/16 20060101ALI20230905BHJP
A47L 13/256 20060101ALI20230905BHJP
A47L 13/257 20060101ALI20230905BHJP
【FI】
A47L13/20 A
A47L13/16 A
A47L13/16 B
A47L13/256
A47L13/257
A47L13/16 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023512734
(86)(22)【出願日】2021-08-02
(85)【翻訳文提出日】2023-04-18
(86)【国際出願番号】 US2021044160
(87)【国際公開番号】W WO2022039916
(87)【国際公開日】2022-02-24
(32)【優先日】2020-08-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-06-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591203428
【氏名又は名称】イリノイ トゥール ワークス インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【氏名又は名称】森本 有一
(74)【代理人】
【識別番号】100211177
【氏名又は名称】赤木 啓二
(72)【発明者】
【氏名】ブラッドリー テイラー リヨン
【テーマコード(参考)】
3B074
【Fターム(参考)】
3B074AA01
3B074AA02
3B074AA03
3B074AA07
3B074AB01
3B074AB02
3B074BB01
3B074BB02
3B074BB03
3B074EE00
(57)【要約】
本開示は、包括的には、外側カバーであって、繊維材料の1つ以上の層を備え、保持周縁部を介して外側カバー内にモップヘッドを保持するように構成される、外側カバーと、1つ以上の層を備え、外側カバーの内部の中で外側カバーとモップヘッドとの間に完全に囲い込まれて統合されるパッドとを備えることができる、モップヘッドカバーに関する。モップヘッドは、使い捨てとしても再使用可能としてもよい。モップヘッドは無菌であり得る。本開示は、包括的には、モップヘッドカバーを使用する方法にも関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外側カバーであって、繊維材料の1つ以上の層を備え、保持周縁部を介して該外側カバー内にモップヘッドを保持するように構成される、外側カバーと、
1つ以上の層を備え、前記外側カバーの内部の中で前記外側カバーと前記モップヘッドとの間に完全に囲い込まれて統合されるパッドと、
を備える、モップヘッドカバー。
【請求項2】
前記繊維材料はポリエステルである、請求項1に記載のモップヘッドカバー。
【請求項3】
前記繊維材料は、織物、編物、又は非織物である、請求項1に記載のモップヘッドカバー。
【請求項4】
前記パッドは、フォーム構造、織物構造、非織物構造、又は編物構造のうちの少なくとも1つから構成される、請求項1に記載のモップヘッドカバー。
【請求項5】
前記パッドは少なくとも厚さ3.175mm(1/8インチ)である、請求項1に記載のモップヘッドカバー。
【請求項6】
前記繊維材料の前記1つ以上の層のうちの少なくとも第1の層は、材料の単一の連続シートを含む、請求項1に記載のモップヘッドカバー。
【請求項7】
前記繊維材料の前記1つ以上の層のうちの少なくとも第2の層は、材料の単一の連続シートを含む、請求項6に記載のモップヘッドカバー。
【請求項8】
前記外側カバーの前記層のうちの前記第1の層及び前記層のうちの前記第2の層は、一緒に取り付けられ、前記パッドを前記外側カバーの内部の中に囲い込む、請求項7に記載のモップヘッドカバー。
【請求項9】
前記外側カバーの前記層のうちの前記第1の層及び前記層のうちの前記第2の層は、一緒に縫合される、請求項8に記載のモップヘッドカバー。
【請求項10】
前記層のうちの前記第1の層及び前記層のうちの前記第2の層は、一緒に超音波接合される、請求項8に記載のモップヘッドカバー。
【請求項11】
前記外側カバーの前記層のうちの前記第1の層及び前記層のうちの前記第2の層は、フォーム積層を使用して一緒に接合される、請求項8に記載のモップヘッドカバー。
【請求項12】
前記モップヘッドカバーは203.2mm×114.3mm(8インチ×4.5インチ)寸法の断面を有する、請求項1に記載のモップヘッドカバー。
【請求項13】
前記モップヘッドカバーは279.4mm×165.1mm(11インチ×6.5インチ)寸法の断面を有する、請求項1に記載のモップヘッドカバー。
【請求項14】
前記モップヘッドカバーは177.8mm×101.6mm(7インチ×4インチ)寸法の断面を有する、請求項1に記載のモップヘッドカバー。
【請求項15】
前記モップヘッドカバーは381mm×203.2mm(15インチ×8インチ)寸法の断面を有する、請求項1に記載のモップヘッドカバー。
【請求項16】
前記パッドは前記モップヘッドと同じ断面を有する、請求項1に記載のモップヘッドカバー。
【請求項17】
前記パッドはモップヘッドよりも3.175mm(1/8インチ)大きい断面を有する、請求項1に記載のモップヘッドカバー。
【請求項18】
前記パッドは前記モップヘッドよりも3.175mm(1/8インチ)小さい断面を有する、請求項1に記載のモップヘッドカバー。
【請求項19】
前記外層及び前記パッドは無菌である、請求項1に記載のモップヘッドカバー。
【請求項20】
前記パッドの前記外層は無菌でない、請求項1に記載のモップヘッドカバー。
【請求項21】
前記複数の材料層のうちの前記外層は無菌である、請求項1に記載のモップヘッドカバー。
【請求項22】
前記複数の材料層のうちの前記外層は無菌でない、請求項1に記載のモップヘッドカバー。
【請求項23】
前記保持周縁部は、前記モップヘッドを前記外側カバーが画定するポケット内に保持するために、前記モップヘッドの周りに伸長してから収縮するように構成される弾性バンドを含む、請求項1に記載のモップヘッドカバー。
【請求項24】
前記保持周縁部は、前記モップヘッドを前記外側カバーが画定するポケット内に保持するために締結することができる、前記モップヘッドの周りで開くように構成されるドローストリング設計を含む、請求項1に記載のモップヘッドカバー。
【請求項25】
請求項1に記載のモップヘッドカバーを使用する方法であって、
前記モップヘッドを有するモップを取得する工程と、
前記保持周縁部を用いて前記モップヘッドカバーを前記モップヘッドに固定する工程と、
前記モップを用いて表面を拭き掃除及び/又は洗浄する工程と、
を含む、方法。
【請求項26】
前記モップヘッドカバーを取り外す工程を更に含む、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記モップはクリーンルームである、請求項25に記載の方法。
【請求項28】
前記表面はクリーンルーム内にある、請求項25に記載の方法。
【請求項29】
前記クリーンルームの推奨プロトコルに従って前記表面を拭き掃除する工程を更に含む、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記モップヘッドカバーを洗濯する工程と、前記モップヘッドカバーを再使用する工程とを更に含む、請求項26に記載の方法。
【請求項31】
前記洗濯する工程は、前記モップヘッドカバーの粒子、繊維、イオン、不揮発性残留物及びバイオバーデンレベルの削減することを含む、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記モップヘッドカバーを処分する工程を更に含む、請求項26に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願]
本出願は、「MOP HEAD COVERS AND METHODS OF USING MOP HEAD COVERS」という名称の2020年8月21日に出願された米国特許出願第63/068,653号明細書、及び「MOP HEAD COVERS AND METHODS OF USING MOP HEAD COVERS」という名称の2021年6月23日に出願された米国特許出願第17/356,045号明細書の利益を主張する。米国特許出願第63/068,653号明細書及び米国特許出願第17/356,045号明細書の全体は、引用することにより明示的に本明細書の一部をなす。
【0002】
本開示は、包括的には、清浄繊維製品の生産に関し、より詳細には、モップヘッドカバー及びモップヘッドカバーを使用する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
クリーンルームは様々な環境において使用される。これらには、半導体製造工場、医薬及び医療装置製造施設、調剤薬局、航空宇宙、製造、研究所、並びに極度の清浄さが必要とされる同様の場所が挙げられる。
【0004】
クリーンルーム内の機器及び表面を洗浄することが望ましい場合がある。例えば、半導体製造のクリーンルームでは、表面を頻繁に拭き掃除又はモップ掛けしなければならない。洗浄するために、ワイパー、モップ、及び洗浄溶液を使用することができる。そのような用途のためには、洗浄物品自体はひときわ粒子を含まないものとすべきである。
【発明の概要】
【0005】
モップヘッドカバー及びモップヘッドカバーを使用する方法が、特許請求の範囲においてより完全に記載されるように、実質的に、図面のうちの少なくとも1つによって示され、これに関連して説明されるように開示される。
【0006】
上記の概略説明及び以下の詳細な説明は両方、様々な実施形態を説明しており、特許請求される主題の性質及び特徴を理解するための概説又は枠組みを提供することを意図していることを理解されたい。添付の図面は、様々な実施形態の更なる理解を提供するために含まれ、本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成する。図面は、本開示に記載の様々な実施形態を示し、説明とともに、特許請求される主題の原理及び動作を説明する役割を果たす。
【0007】
添付の図面に描いた例の説明が以下に続く。図面は、必ずしも縮尺どおりではなく、図面の或る特定の特徴及び或る特定の図は、明確又は簡明にするために、縮尺を誇張している場合もあれば、概略にしている場合もある。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は本開示の態様に係る一例示のモップヘッドの断面図である。
【
図2】
図2は本開示の態様に係る別の例示のモップヘッドカバーの断面図である。
【
図3】
図3は
図1の例示のモップヘッドカバーの底面図である。
【
図4】
図4は
図1の例示のモップヘッドカバーの上面図である。
【
図5】
図5は
図1の例示のモップヘッドカバーの側面斜視図である。
【
図6】
図6は
図1の例示のモップヘッドカバーの底面図である。
【
図7】
図7は
図1の例示のモップヘッドカバーの上面図である。
【
図8】
図8は本開示の態様に係るモップヘッドカバーを使用する方法を示すフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
上記の概要、及び以下の詳細な説明は、図面と併せて読めばよりよく理解されるであろう。特許請求の範囲は、図面に示す構成及び手段に限定されないことを理解されたい。
【0010】
以下の詳細な説明において、本開示の実施形態の完全な理解を提供するために、具体的な詳細を記載する場合がある。しかしながら、当業者には、これらの具体的な詳細の一部又は全てがなくとも、開示される例を実施し得る場合があることが明らかであろう。簡潔にするために、既知の特徴又は工程は、詳細に説明しない場合がある。加えて、類似又は同一の参照符号は、共通又は同様の要素を識別するために使用する場合がある。
【0011】
本開示の1つ以上の具体例を以下に説明する。これらの例の説明を簡明にするために、本明細書においては、実際の実施態様に伴う全ての特徴を説明しない場合がある。任意の工学又は設計プロジェクトにおけるように、そのような任意の実際の実施態様を開発する際、実施態様ごとに変わり得る開発者の具体的な目標、例えば、システム関連及びビジネス関連の制約に伴うコンプライアンスを達成するために、実施態様に固有の決定を数多く行わなければならないことを理解されたい。さらに、そのような開発努力は複雑で時間を要する可能性があるとはいえ、本開示の利益を受ける当業者にとっては、設計、製作、及び製造という日常業務であることを理解されたい。
【0012】
本開示の様々な実施形態の要素を紹介する際、数量を指定しない用語は、要素のうちの1つ以上が存在することを意味することを意図している。「備える、含む、及び有する("comprising," "including," and "having")」という用語は、包括的であることを意図しており、挙げられる要素以外の追加の要素が存在し得ることを意味する。
【0013】
多くの場合、クリーンルーム環境においてモップが使用される。従来、クリーンルームモップは、カバーと、カバーの下のパッドと、カバー及びパッドをモップヘッド上の適所に保持するピンとを備える。モップヘッドカバーを取り外して新しいカバーに交換するには、ピンを取り外してピンを再配置する必要がある。
【0014】
開示される例示のモップヘッドカバー及び方法は、パッドを囲い込み、弾性バンド等の保持周縁部によって包囲される繊維材料外側カバーを備え、保持周縁部を用いて一例示のモップヘッドカバーをモップヘッドに固定することを含むことができる。モップヘッドカバーを固定したら、使用者は表面を拭き掃除又は洗浄した後にモップヘッドを処分することができる。開示される例示のモップヘッドカバー及び方法は、表面、機器、及び部品の拭き掃除及び洗浄を含む様々な用途、特にクリーンルーム用途に使用することができる。パッド及びモップヘッドの統合設計は、ピンの取外し及び再配置を必要としないため有利である。結果として、使用者は、開示される例示のモップヘッド及びモップヘッドカバーを素早く、効率的に、及び/又は費用効果的に取り付け、使用、及び取り外すことができる。
【0015】
開示される例示のモップヘッドカバーは、外側カバーであって、繊維材料の1つ以上の層を備え、保持周縁部を用いて外側カバー内にモップヘッドを保持するように構成される、外側カバーと、1つ以上の層を備え、外側カバーの内部の中で外側カバーとモップヘッドとの間に完全に囲い込まれて統合されるパッドとを備える。
【0016】
いくつかの例において、繊維材料は、ポリエステルであり得る。繊維材料は、織物、編物、又は非織物であり得る。
【0017】
いくつかの例示のモップヘッドカバーにおいて、パッドは、フォーム構造、織物構造、非織物構造、又は編物構造のうちの少なくとも1つを含む。パッドは、厚さ3.175mm(1/8インチ)であり得る。
【0018】
いくつかの例示のモップヘッドカバーにおいて、繊維材料の1つ以上の層は、材料の単一の連続シートを含むことができる。繊維材料の1つ以上の層のうちの少なくとも第2の層は、材料の単一の連続シートを含むことができる。外側カバーの層のうちの第1の層及び層のうちの第2の層は、一緒に取り付けられ、パッドを外側カバーの内部の中に囲い込むことができる。外側カバーの層のうちの第1の層及び層のうちの第2の層は、一緒に縫合することができる。外側カバーの層のうちの第1の層及び層のうちの第2の層は、一緒に超音波接合することができる。外側カバーの層のうちの第1の層及び層のうちの第2の層は、フォーム積層を使用して一緒に接合することができる。本開示に係る層の接合は、任意の2つ以上の層の間であり得る。
【0019】
開示される例示のモップヘッドカバーは、203.2mm×114.3mm(8インチ×4.5インチ)の寸法であり得る様々な断面積を有する。モップヘッドカバーは、279.4mm×165.1mm(11インチ×6.5インチ)の寸法の断面を有してもよい。モップヘッドカバーは、177.8mm×101.6mm(7インチ×4インチ)の寸法の断面を有してもよい。モップヘッドカバーは、381mm×203.2mm(15インチ×8インチ)の寸法の断面を有してもよい。モップヘッドカバーのパッドは、モップヘッドと同じ断面を有してもよい。パッドは、モップヘッドよりも3.175mm(1/8インチ)大きい断面を有してもよい。パッドは、モップヘッドよりも3.175mm(1/8インチ)小さい断面を有してもよい。
【0020】
モップヘッドの外層は、無菌であっても無菌でなくてもよい。パッドの外層は、無菌であっても無菌でなくてもよい。複数の材料層のうちの外層は、無菌であっても無菌でなくてもよい。
【0021】
いくつかの例において、モップヘッドカバーの保持周縁部は、モップヘッドを外側カバーが画定するポケット内に保持するために、モップヘッドの周りに伸長してから収縮するように構成される弾性バンドを含むことができる。保持周縁部は、モップヘッドを外側カバーが画定するポケット内に保持するために締結することができる、モップヘッドの周りで開くように構成されるドローストリング設計を含むことができる。
【0022】
例として、モップヘッドカバーを使用する方法は、モップヘッドを有するモップを取得することと、保持周縁部を用いてモップヘッドカバーをモップヘッドに固定することと、モップを用いて表面を拭き掃除及び/又は洗浄することとを含むことができる。方法は、モップヘッドカバーを取り外すことを更に含むことができる。
【0023】
必要ではないが、方法は、クリーンルームモップ又は同様の環境モップであるモップを使用することを伴うことができる。表面は、クリーンルーム又は同様の環境内にあるものとすることができる。本方法は、クリーンルーム又は同様の環境の推奨プロトコルに従って表面を拭き掃除することを更に含むことができる。本方法は、モップヘッドカバーを洗濯してモップヘッドカバーを再使用することを更に含むことができる。洗濯する工程は、モップヘッドカバーの粒子、繊維、イオン、不揮発性残留物及びバイオバーデンレベルの削減を含むことができる。本方法は、モップヘッドカバーを処分することを更に含むことができる。
【0024】
図1は、外側カバー110がモップヘッド120の上に装着される、一例示のモップヘッドカバー100の断面図である。外側カバー110の内部の中(例えば、モップヘッド120と外側カバー110との間)に、パッド130が包み込まれ、統合される。例示の外側カバー110は、繊維材料の1つ以上の層を備える。本開示において使用される場合、「繊維材料」は、繊維から構築される生地等の繊維系材料を含む。外側カバー110は、モップヘッド120の上に備え付けられると、保持周縁部140を介してモップヘッド120を保持する。
【0025】
パッド130は、例えば、縫合、接着、及び/又は超音波接合によって、外側カバー110に統合、取付け、及び/又は別様に固定することができる。パッド130は、ピン留め、Velcro(登録商標)、ボタン留め、又は留め金を含む様々な方法で、繊維材料110に解除可能に取り付けることもできる。モップヘッドカバー100は、弾性材料(elastic)140、ドローストリング、ピン留め、ボタン又は留め金を含む様々な方法で、モップヘッド120の上に装着することができる。
【0026】
図2は、パッド230が、外側カバー210を構成する2つの層212a、212bの間に包み込まれる、別の例示のモップヘッドカバー200の断面図である。モップヘッドカバー200は、
図1のモップヘッド120と同様又は同一であり得るモップヘッド220の上に装着される。一例示のモップヘッドカバー200において、層のうちの第1の層212a及び層のうちの第2の層212bは、一緒に取り付けられ、パッドを外側カバーの内部の中に囲い込む。
【0027】
外側カバー210の層212a、212bは、縫合、接着、超音波接合、フォーム積層、及び/又は他の任意の技法によって一緒に固定される繊維材料である。層212a、212bの接合は、2つ以上の層の間とすることができ、又は、折り畳まれて層212a、212bを形成する単一の層の間とすることができる。いくつかの他の例において、外側カバー210は、外側カバー210の3つ以上の層を備えることができる。
【0028】
加えて又は代替的に、層212a、212bは、ピン留め、Velcro(登録商標)、ボタン留め、留め金、及び/又は他の任意の解除可能な取付け技法を含む取付け手段260によって、互いに解除可能に取り付けることができる。
【0029】
図1の例示のモップヘッドカバー100及び
図2の例示のモップヘッドカバー200はどちらも単回使用の用途に向けて経済的に生産することができるが、
図2の例示のモップヘッドカバー200は、処分する前に複数回の使用を可能にする両面使用可能であるという追加の利点を有する。例えば、モップヘッドカバー200を1回使用したら、モップヘッドカバー200をモップヘッド220から取り外して、裏返し、モップヘッド220に付け直すことで、外側カバー210の異なる部分が更なる洗浄に使用可能になる。
【0030】
例示の外側カバー110、210は、ポリエステル又は他の繊維材料とすることができる。例えば、外側カバー110、210は、織物材料、編物材料、非織物材料、及び/又は、織物材料、編物材料、及び/又は非織物材料の任意の組合せを使用して構築することができる。
図1の例において、外側カバー110、210は、外側カバー110、210の1つ以上の層のそれぞれに対して繊維材料の1つの連続シートを備える。例えば、繊維材料の第1の層は、材料の単一の連続シートとすることができ、繊維材料の第2の層は、材料の別個の単一の連続シートとすることができる。
【0031】
例示のパッド130、230は、フォーム構造、織物構造、非織物構造、及び/又は編物構造のうちの1つ以上を備えることができる。例えば、織物構造、非織物構造、及び/又は編物構造は、モップヘッド120、220と拭き掃除対象の物体との間に追加のクッションを提供する1つ以上の材料層を備えることができる。
【0032】
モップヘッドカバー100、200の保持周縁部140、240は、モップヘッドを外側カバー110、210が画定するポケット150、250内に保持するために、モップヘッドの周りに伸長してから収縮するように構成される弾性バンドを含むことができる。いくつかの他の例において、保持周縁部140、240は、モップヘッド120を外側カバーが画定するポケット150、250内に保持するために、モップヘッド120、220の周りに嵌められて締結されるドローストリングを含むことができる。保持周縁部140、240は、
図1の例において連接しているが、他の例において、保持周縁部140、240は、連接しない及び/又は外側カバー110、210の境界を形成しない。加えて又は代替的に、保持周縁部140は、外側カバー110、210の1つ以上の点において及び/又は外側カバー110、210の1つ以上の長さに沿って、外側カバー110、210に取り付けられる一連の複数の弾性及び/又は非弾性セクションを含むこともできる。
【0033】
図3は、モップヘッド(
図3には図示せず)上に装着される一例示のモップヘッドカバー100の底面図であり、
図4は、モップヘッド120上に装着される一例示のモップヘッドカバー100の上面図である。
【0034】
図5は、一例示のモップヘッドカバー100の側面斜視図であり、
図6は、一例示のモップヘッドカバー100の底面図であり、
図7は、一例示のモップヘッドカバー100の上面図である。
【0035】
材料は繊維材料として説明されているが、全ての実施形態において繊維材料を含む必要はない。ポリマー系材料としてもよいし、他の何らかの可撓性材料を含んでもよい。材料の厚さは可変であり得る。
【0036】
繊維材料の2つ以上の層が存在してもよい。繊維材料の1つ以上の層は、材料の単一の連続シートを含んでもよい。繊維材料の1つ以上の層は、2つ以上の材料の非接合シートを含んでもよい。
【0037】
外側カバー210を作製する材料は、モップヘッドカバー200が使用される用途に左右される。塗装前、又は他の時間において自動車、航空機及び他の車両を洗浄する際等、極めて粒子を含まないモップヘッドカバー200が必要とされない用途については、非常に好適な材料は、Texwipe Company社が「TechniCloth」という商標名で販売されているもの等、合成繊維とセルロース繊維との水流絡合式混合物である。材料の厚さは可変であり得る。繊維材料は、織物、編物、又は非織物とすることができる。繊維は、動物繊維、植物繊維、合成繊維又は異なるタイプの繊維の任意の組合せとすることができる。繊維はポリエステルとすることができる。
【0038】
他の使用可能な材料として、吸収性があり、湿ったときに容易に分裂せず、材料に吸収された溶媒に耐性があり、用途に対して十分に安価である材料が挙げられる。
【0039】
パッド230は、ポリウレタン等のフォーム構造を備えることができる。パッドは、織物材料又は非織物材料の複数のパイルから構築することができる。パッドは、織物構造、非織物構造、又は編物構造を備えることができる。パッドの厚さは可変であり得る。パッドは、厚さ3.175mm(1/8インチ)であり得る。
【0040】
本開示に係るモップヘッドカバーは、様々なサイズ(断面の長さ×長さ)、例えば、203.2mm×114.3mm(8インチ×4.5インチ)、279.4mm×165.1mm(11インチ×6.5インチ)、177.8mm×101.6mm(7インチ×4インチ)、及び381mm×203.2mm(15インチ×8インチ)であり得る。
【0041】
モップヘッドカバーのパッドは、モップヘッドと同じ断面を有してもよい。パッドは、モップヘッドよりも3.175mm(1/8インチ)大きい断面を有してもよい。パッドは、モップヘッドよりも3.175mm(1/8インチ)小さい断面を有してもよい。
【0042】
モップヘッドカバー全体は、無菌であっても無菌でなくてもよい。モップヘッドカバーの複数の材料層のうちの1つ以上の層は、無菌であっても無菌でなくてもよい。パッドは、無菌であっても無菌でなくてもよい。モップヘッドの外層は、無菌であっても無菌でなくてもよい。パッドの外層は、無菌であっても無菌でなくてもよい。複数の材料層のうちの外層は、無菌であっても無菌でなくてもよい。モップヘッドカバーの任意の部分は、無菌であっても無菌でなくてもよい。
【0043】
図8は、本開示に係る、モップヘッドカバーを使用する一例示の方法800を示すフローチャート図を示す。この例示の方法800のもとで、ブロック810において、モップヘッドを有するモップを取得する。ブロック820において、保持周縁部を介して、本開示に係るモップヘッドカバーをモップヘッドに固定することができる。ブロック830において、モップを用いて表面を拭き掃除又は洗浄することができる。
【0044】
一例示の方法において、本方法は、モップヘッドカバーを取り外すことを更に含むことができる。モップは、クリーンルームモップ又は同様の環境モップであり得る。洗浄対象の表面は、クリーンルーム又は同様の環境内にあり得る。表面がクリーンルーム又は同様の環境内にあるとき、本方法は、クリーンルーム又は同様の環境の推奨プロトコルに従って表面を拭き掃除又は洗浄することを更に含むことができる。本方法は、モップヘッドカバーを洗濯してモップヘッドカバーを再使用することも更に含むことができる。洗濯する工程は、モップヘッドカバーの粒子、繊維、イオン、不揮発性残留物及びバイオバーデンレベルの削減を含むことができる。本方法は、モップヘッドカバーを処分することも含むことができる。
【0045】
モップヘッドカバーは、様々な表面の洗浄及び拭き掃除用の洗浄液と接触することができる。洗浄液は、水、イソプロピルアルコール等を含む、洗浄目的に使用される多様な液体のうちの任意のものであり得る。モップヘッドカバーは、乾燥した又は予め濡れた状態で、無菌で乾燥した形態及び予め濡れた形態でパッケージ化することができる。予め濡れたモップヘッドカバーは、脱脂剤又は溶媒、例えば、イソプロピルアルコール(IPA)、例えば70% IPAブレンド、又はアセトンを用いて濡らすことができる。
【0046】
或る特定の実施態様を参照して本開示を説明したが、当業者であれば、本方法又はシステムの範囲から逸脱することなく、様々な変更を行うことができること及び均等物に置き換えることができることを理解するであろう。加えて、本開示の範囲から逸脱することなく、本開示の教示に対して特定の状況又は材料を適合させるように多くの改変を行うことができる。例えば、開示される例のシステム、ブロック、又は他の構成要素を、組み合わせ、分割し、再配置し、及び/又は他の方法で変更することができる。したがって、本開示は、開示される特定の実施態様に限定されない。代わりに、本開示は、字義通りにでも均等論のもとにおいても、添付の特許請求の範囲内に入る全ての実施態様を含む。
【国際調査報告】