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特表2023-538973磁気共鳴イメージングコイルのオフラベル使用の検出
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  • 特表-磁気共鳴イメージングコイルのオフラベル使用の検出 図1
  • 特表-磁気共鳴イメージングコイルのオフラベル使用の検出 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-12
(54)【発明の名称】磁気共鳴イメージングコイルのオフラベル使用の検出
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/055 20060101AFI20230905BHJP
【FI】
A61B5/055 370
A61B5/055 355
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023516168
(86)(22)【出願日】2021-09-15
(85)【翻訳文提出日】2023-03-10
(86)【国際出願番号】 EP2021075259
(87)【国際公開番号】W WO2022063640
(87)【国際公開日】2022-03-31
(31)【優先権主張番号】20197357.5
(32)【優先日】2020-09-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
2.JAVA
3.SMALLTALK
4.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】590000248
【氏名又は名称】コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
【氏名又は名称原語表記】Koninklijke Philips N.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 52, 5656 AG Eindhoven,Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100122769
【弁理士】
【氏名又は名称】笛田 秀仙
(74)【代理人】
【識別番号】100163809
【弁理士】
【氏名又は名称】五十嵐 貴裕
(72)【発明者】
【氏名】ポッサンジーニ セシリア
【テーマコード(参考)】
4C096
【Fターム(参考)】
4C096AB01
4C096AB46
4C096AC04
4C096AC05
4C096AC08
4C096AD10
4C096CD10
4C096EA07
4C096FC20
(57)【要約】
機械実行可能命令を記憶するメモリと、姿勢認識システムデータを受信するステップであって、姿勢認識システムデータは、被検体座標のセットと、現在の座標系を使用して記述されるコイル座標のセットとを有し、被検体座標のセットは、被検体の解剖学的特徴を記述し、コイル座標のセットは、磁気共鳴イメージングコイルのコイル位置を記述し、解剖学的特徴に参照されるコイル位置決め座標の所定の範囲を有するコイルデータは、磁気共鳴イメージングコイルに関連付けられる、ステップと、被検体座標のセット及び解剖学的特徴を使用して、コイル位置決め座標の所定の範囲を現在の座標系にマッピングすることによって、コイル座標の許容範囲を決定するステップと、コイル座標のセットとコイル座標の許容範囲との間の不一致の場合に警告信号を提供するステップとを有する不一致チェックを実行させる、計算システムとを有する、医用システムである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
医用システムであって、
機械実行可能命令を記憶するメモリと、
計算システムであって、 前記機械実行可能命令の実行が前記計算システムに、
姿勢認識システムデータを受信するステップであって、前記姿勢認識システムデータは、被検体座標のセットと、現在の座標系を使用して記述されるコイル座標のセットとを有し、前記被検体座標のセットは、被検体の解剖学的特徴を記述し、前記コイル座標のセットは、磁気共鳴イメージングコイルのコイル位置を記述し、前記解剖学的特徴に参照されるコイル位置決め座標の所定の範囲を有するコイルデータは、前記磁気共鳴イメージングコイルに関連付けられる、ステップと、
前記被検体座標のセット及び前記解剖学的特徴を使用して、前記コイル位置決め座標の所定の範囲を前記現在の座標系にマッピングすることによって、コイル座標の許容範囲を決定するステップと、
前記コイル座標のセットと前記コイル座標の許容範囲との間の不一致の場合に警告信号を提供するステップと
を有する不一致チェックを実行させる、計算システムと
を有する、医用システム。
【請求項2】
前記機械実行可能命令の実行は更に前記計算システムに、
前記磁気共鳴イメージングコイルを記述するコイル識別子を受信するステップと、
前記コイル識別子を使用して磁気共鳴イメージングコイルデータベースに問い合わせることに応答して前記コイルデータを受信するステップと
を実行させる、請求項1に記載の医用システム。
【請求項3】
前記計算システムから所定の開始信号を受信することに応答して、前記磁気共鳴イメージングコイルを使用して前記被検体の医用画像データを取得するように適合される磁気共鳴イメージングシステムをさらに有し、前記機械実行可能命令の実行は前記計算システムに、前記開始信号を前記磁気共鳴イメージングシステムに送信する前に、前記コイル座標のセットと前記コイル座標の許容範囲との間の不一致の場合に前記警告信号の提供を実行させる、
請求項1乃至2の何れか一項に記載の医用システム。
【請求項4】
前記機械実行可能命令の前記実行は前記計算システムに、前記コイル座標のセットと前記コイル座標の許容範囲との間の一致の場合にのみ、前記開始信号を提供させる、請求項3に記載の医用システム。
【請求項5】
前記機械実行可能命令は前記計算システムに、前記磁気共鳴イメージングシステムが、前記コイル位置で前記磁気共鳴イメージングコイルを使用して、計画磁気共鳴イメージングスキャンを実行する場合、前記被検体座標のセットによって記述される姿勢で前記被験体によって経験されるように計算される予測比吸収率を取得させ、前記コイルデータは、前記磁気共鳴イメージングコイルに固有の比吸収率安全値をさらに有し、前記機械実行可能命令の実行は前記計算システムに、前記予測比吸収率が前記比吸収率安全値を超えない場合にのみ、前記開始信号を提供させる、請求項3に記載の医用システム。
【請求項6】
ユーザインターフェースをさらに有し、前記警告信号の提供は、前記警告信号を前記ユーザインターフェースに送信するステップを有し、前記警告信号は、前記予測比吸収率及び前記比吸収率安全値を有し、前記機械実行可能命令の実行は更に前記計算システムに、前記予測比吸収率が前記比吸収率安全値を超えない場合、前記ユーザインターフェースへの前記警告信号の送信に応答して、前記ユーザインターフェースからオーバーライド確認信号を受信することのみに応答して前記開始信号を提出させる、請求項5に記載の医用システム。
【請求項7】
前記コイル位置決め座標の所定の範囲は、モデル被検体の前記解剖学的特徴に参照され、前記コイルデータは、前記磁気共鳴イメージングシステムが前記コイル位置決め座標の所定の範囲内で前記磁気共鳴イメージングコイルを使用して前記モデル被検体の所定の磁気共鳴イメージング基準スキャンを実行する場合、前記モデル被検体によって経験されると決定される適合比吸収率をさらに有し、前記機械実行可能命令は更に前記計算システムに、
前記磁気共鳴イメージングシステムが、前記コイル位置で前記磁気共鳴イメージングコイルを使用して計画磁気共鳴イメージングスキャンを実行する場合、前記被検体座標のセットによって記述される姿勢で前記被検体によって経験されるように計算される予測比吸収率を取得するステップと、
前記予測比吸収率が前記適合比吸収率を超えない場合にのみ、前記開始信号を提供するステップと
を実行させる、請求項3に記載の医用システム。
【請求項8】
ユーザインターフェースをさらに有し、前記警告信号の提供は、前記警告信号を前記ユーザインターフェースに送信するステップを有し、前記警告信号は、
前記コイル座標のセットと前記コイル座標の許容範囲との間の差を特徴付ける情報と、
前記被検体の解剖学的基準特徴と解剖学的ターゲット特徴との間の差を特徴付ける情報であって、前記コイルデータは、前記解剖学的基準特徴が、前記コイル位置決め座標の所定の範囲内の前記磁気共鳴イメージングコイルを使用して、磁気共鳴イメージングシステムによって撮像されることは許されることを示す意図される使用識別子を有し、前記機械実行可能命令の実行はさらに計算システムに、前記姿勢認識システムデータを使用して、前記磁気共鳴イメージングコイルは、前記コイル座標のセットによって記述されるように配置される前記磁気共鳴イメージングコイルと、前記被検体座標のセットによって記述されるように配置される前記被検体とを備える医用画像データを収集するために使用される場合に撮像される前記被検体の解剖学的ターゲット特徴を識別させる、情報と、
前記不一致を解決するために必要とされる前記磁気共鳴イメージングコイルの再配置を記述する情報と
の一つ又はそれより多くを有する、
請求項1乃至7の何れか一項に記載の医用システム。
【請求項9】
前記機械実行可能命令の実行は前記計算システムに、
前記解剖学的基準特徴を記述する情報を前記ユーザインターフェースに送信するステップと、
前記ユーザインターフェースから再配置確認を受信することに応答して、前記不一致チェックを繰り返すステップと
を実行させる、請求項8に記載の医用システム。
【請求項10】
前記被検体座標のセットは、前記被検体の関節位置座標を有する、請求項1乃至9の何れか一項に記載の医用システム。
【請求項11】
前記姿勢認識システムデータを前記計算システムに提供するように適合される姿勢認識システムをさらに有する、請求項1乃至10の何れか一項に記載の医用システム。
【請求項12】
前記磁気共鳴イメージングコイルデータベースをさらに有する、請求項1乃至11の何れか一項に記載の医用システム。
【請求項13】
医用イメージングの方法であって、前記方法は、
姿勢認識システムデータを受信するステップであって、前記姿勢認識システムデータは、被検体座標のセットと、現在の座標系を使用して記述されるコイル座標のセットとを有し、前記被検体座標のセットは、被検体の解剖学的特徴を記述し、前記コイル座標のセットは、磁気共鳴イメージングコイルのコイル位置を記述する、ステップと、
前記磁気共鳴イメージングコイルを記述するコイル識別子を受信するステップと、
前記コイル識別子を使用して、磁気共鳴イメージングコイルデータベースに問い合わせることに応答してコイルデータを受信するステップであって、前記コイルデータは、前記解剖学的特徴に参照されるコイル位置決め座標の所定の範囲を有する、ステップと、
前記被検体座標のセット及び前記解剖学的特徴を使用して、前記コイル位置決め座標の所定の範囲を前記現在の座標系にマッピングすることによってコイル座標の許容範囲を決定するステップと、
前記コイル座標のセットと前記コイル座標の許容範囲との間の不一致の場合に警告信号を提供するステップと
を有する、方法。
【請求項14】
医用システムを制御する計算システムによる実行のための機械実行可能命令を有するコンピュータプログラムであって、前記機械実行可能命令の実行は前記計算システムに、
姿勢認識システムデータを受信するステップであって、前記姿勢認識システムデータは、被検体座標のセットと、現在の座標系を使用して記述されるコイル座標のセットとを有し、前記被検体座標のセットは、被検体の解剖学的特徴を記述し、前記コイル座標のセットは、磁気共鳴イメージングコイルのコイル位置を記述する、ステップと、
前記磁気共鳴イメージングコイルを記述するコイル識別子を受信するステップと、
前記コイル識別子を使用して磁気共鳴イメージングコイルデータベースに問い合わせることに応答してコイルデータを受信するステップであって、前記コイルデータは、前記解剖学的特徴に参照されるコイル位置決め座標の所定の範囲を有する、ステップと、
前記被検体座標のセット及び前記解剖学的特徴を使用して、前記コイル位置決め座標の所定の範囲を前記現在の座標系にマッピングすることによってコイル座標の許容範囲を決定するステップと、
前記コイル座標のセットと前記コイル座標の許容範囲との間の不一致の場合に警告信号を提供するステップと
を有する、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は医用磁気共鳴イメージングに関し、特に、撮像される対象の身体に対する磁気共鳴イメージングコイルの位置の検出に関する。
【背景技術】
【0002】
磁気共鳴イメージング(MRI)システムは、様々な解剖学的構造及び臨床的ニーズに最適化されることが多い専用の無線周波数(RF)受信(Rx)及び送信/受信(Tx/Rx)コイルを利用する。特定のRFコイルは意図されるアプリケーション及び解剖学的構造(例えば、膝、心臓、腹部など)の特定のセットのために設計され、ラベル付けされ得る。MRI制御システムは接続されるRFコイルを自動的に識別し、その意図される使用の規格を検索し、ユーザインターフェース(UI)上で規格を報告し、使用のための適用可能な命令に規格を含めることができる。
【0003】
医療用MRIシステムはまた、RFコイルを使用して撮像される対象の姿勢を決定するための姿勢認識システム又はサブシステムを備えてもよい。姿勢認識システムは、検査領域に設置されるカメラと、カメラの出力画像における被検者の姿勢を検出するように適合される画像処理ユニットとを備えてもよい。姿勢を検出するためのアプローチは、テンプレートベースの認識と、訓練されるニューラルネットワークなどの訓練される機械学習モデルとを含む。
【0004】
米国特許出願公開第2014/0 055 127 A1号は、患者治療台の位置に対する磁気共鳴イメージングスキャナの局所コイルの位置を識別するための方法及び装置を開示している。装置は、少なくとも1つの読取ユニットに対する局所コイルにおける少なくとも1つのラベルの位置を決定するように構成される少なくとも1つの読取ユニットを含む。デバイスはまた、磁気共鳴イメージングスキャナに対する患者治療台の位置を決定するように構成される位置決定装置を含む。デバイスは、少なくとも1つのラベルの決定される位置及び患者治療台の決定される位置に基づいて、患者治療台に対する局所コイルの位置を決定するように構成される位置決定装置を含む。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、独立請求項における医用システム、方法、及びコンピュータプログラムを提供する。実施形態は、従属請求項において与えられる。
【0006】
現代の医療用MRIシステムは、被検体の磁気共鳴画像(MR画像)を取得するためのシステムに接続されるRFコイルを認識する能力を有することができる。しかしながら、MRIシステムは、接続されるコイル内に配置される被検体の身体の部分を検出することができない場合がある。RFコイルオフラベルを使用すること、すなわち、コイルの仕様又は認証に含まれない身体部分を撮像することが可能であり得る。これは、被検体の画質及び/又は安全性に悪影響を及ぼし得る。
【課題を解決するための手段】
【0007】
RFコイルが対象の指定される解剖学的領域に配置されるかどうかを決定するために、本発明の実施形態は、医療用MRIシステム及び姿勢認識システムを備える環境において動作することができる。姿勢認識システムは、被検体の姿勢及びMRIシステムのRFコイルの位置を記述する姿勢認識システムデータを提供することができる。姿勢認識システムは、1つ又は複数の画像センサ又はカメラを備えることができる。好ましくは、姿勢認識システムの検出ユニットが人体の設定を3次元で解像することができる。これは、ステレオカメラ又はマルチカメラ撮像、三角測量技術、構造化光3Dスキャン、飛行時間撮像、干渉法、及び/又は符号化開口画像取得などの異なるアプローチによって達成され得る。本明細書で説明されるようにMRIコイルを使用して生成され得る磁気共鳴画像データ(MR画像データ又はMRIデータ)とは対照的に、姿勢認識システムの任意の画像センサによって生成されるデータは、カメラ画像データと呼ばれる。
【0008】
姿勢認識システムは、カメラ画像データ内の人体の姿勢を認識することを可能にする画像分析タスクを実行するように適合されるハードウェア及び/又はソフトウェアをさらに備えることができる。そのような機器は限定ではないが、トレーニングされる機械学習モデル(たとえば、マルチレイヤパーセプトロンフィードフォワードニューラルネットワーク)などの分類器、自己組織化マップなどの教師なし学習アプローチ、又はファジーC平均及びK平均クラスタリングアルゴリズムなどの、ハードウェア、ソフトウェア、又は両方で実装され得る、1つ又は複数のグラフィックスプロセッサ、CPU、メモリ、及び適切な分析エンジンと、投影ヒストグラムを伴うファジーサブセットデータ融合又は投影ヒストグラムを伴う輪郭ベース形状記述子などの画像セグメンテーションアプローチ、バックグラウンド減算、最小正方形推定、カルマンフィルタリング、スタースケルトン抽出、及びより多くのものとを備え得る。
【0009】
したがって、姿勢認識システムは、適切な(好ましくは3D)画像センサ又はカメラからカメラ画像データを受信するためのインターフェースを備えた、コンピューティングシステム別個の専用計算システムなどのコンピュータを使用して実装され得る。一例では、姿勢認識システムがカメラを使用して、被検体及びRFコイルの両方のカメラ画像データを取得し、カメラ画像データを処理して、被検体の姿勢を記述する被検体座標のセットと、画像内のRFコイルの位置を記述するコイル座標のセットとを決定する。
【0010】
コイルデータのセットもまた、環境において利用可能であり得る。コイルデータは、MRIシステムに現在接続されている特定のRFコイルに割り当てることができる。コイルデータは、理論的モデル被検体の所定の解剖学的特徴に対するコイル座標の関係を記述する標準座標系内のコイル位置決め座標の範囲を定義することができる。所定の解剖学的特徴は、姿勢認識システムによって認識される対象の解剖学的特徴を用いて識別され得る。一例では、姿勢認識システムデータが被検体の特定の関節のタイプ及び位置を含む。
【0011】
被検体の現在の座標系及びモデル被検体の標準座標系における解剖学的特徴の識別は、本発明の実施形態が標準座標系を現在の座標系にマッピングすることを可能にし得る。このようにして、不一致チェックを実行すること、すなわち、接続されるRFコイルの観測位置とその対応するコイル位置決め座標との間に一致があるかどうかを決定することが可能であり得る。
【0012】
一態様において、本発明は、
医用システムであって、
機械実行可能命令を記憶するメモリと、
計算システムであって、 前記機械実行可能命令の実行が前記計算システムに、
姿勢認識システムデータを受信するステップであって、前記姿勢認識システムデータは、被検体座標のセットと、現在の座標系を使用して記述されるコイル座標のセットとを有し、前記被検体座標のセットは、被検体の解剖学的特徴を記述し、前記コイル座標のセットは、磁気共鳴イメージングコイルのコイル位置を記述し、前記解剖学的特徴に参照されるコイル位置決め座標の所定の範囲を有するコイルデータは、前記磁気共鳴イメージングコイルに関連付けられる、ステップと、
前記被検体座標のセット及び前記解剖学的特徴を使用して、前記コイル位置決め座標の所定の範囲を前記現在の座標系にマッピングすることによって、コイル座標の許容範囲を決定するステップと、
前記コイル座標のセットと前記コイル座標の許容範囲との間の不一致の場合に警告信号を提供するステップと
を有する不一致チェックを実行させる、計算システムと
を有する、医用システム
を提供する。
【0013】
メモリは、計算システムの組み込みコンポーネント、計算システムによって読み取り可能な交換可能媒体、及び/又は通信ネットワークを介して計算システムによってアクセスされ得るオンラインメモリを備え得る。計算システムは、本明細書で指定されるようなプロセッサ及びさらなるコンピューティングハードウェアを備えることができる。計算システムは、磁気共鳴イメージングコイル(MRIコイル)及びMRIシステムの任意のさらなるコンポーネントを制御するように適合される制御ユニットを備えてもよく、その一部であってもよく、又はそれに通信可能に結合されてもよい。計算システムは1つ又は複数のコンピュータシステムを備えることができ、各コンピュータシステムは独立したプロセッサを備え、適用可能であれば、計算システムの他のコンピュータシステムに通信可能に結合される。これは、コンピューティングネットワーク、プロセッサグリッド、及び/又はクラウドコンピューティングリソースなどの分散コンピューティングアプローチを含み得る。
【0014】
一例では、不一致チェックを実装するソフトウェア(実装ソフトウェア)が撮像プロセス及びその準備を制御するソフトウェア(MRI制御ソフトウェア)とは無関係に実行可能であってもよい。他の例では、不一致チェックがMRI制御ソフトウェアに統合されてもよく、又は拡張、プラグインなどとしてMRI制御ソフトウェアに追加されてもよく、又はソフトウェア更新、アップグレード、パッチなどの実行によってMRI制御ソフトウェアに埋め込まれてもよい。
【0015】
制限なしに、姿勢認識システムデータは1つ又は複数のカメラを使用して記録され得るカメラ画像データから取得され得、複数のカメラの使用は3次元姿勢認識を可能にするという利点を有し得る。しかしながら、3次元カメラ画像データ(3Dカメラ)を提供する単一カメラ技術を使用することもできる。3次元カメラ画像データに基づいて姿勢認識システムデータを決定することは、対象座標のセット及びコイル座標のセットにおける3次元点の決定を、改善される精度で可能にするという利点を有し得る。
【0016】
例えば、被検体座標のセットは、画像からの姿勢認識のための既知のアプローチを使用して取得され得る。被検体の関節の座標を推定することによって、被検体の姿勢を決定することが有利であり得る。この場合、解剖学的特徴は関節を含むことができる。しかしながら、解剖学的特徴の任意の他の選択は、対象の姿勢を認識するのに便利であり得る。対象座標のセットは、パターンマッチング又は訓練される機械学習モデルの実行などの任意の適切な技術によって取得され得る。
【0017】
姿勢認識システムを実装する方法は、カメラ画像データ内の被検体の関節の位置をラベル付けする訓練されるニューラルネットワークを有することである。例えば、ニューラルネットワークは、選択される被検体関節のセットの位置でラベル付けされるラベル付けされる訓練画像を使用して訓練することができる。次いで、訓練されるニューラルネットワークはカメラ画像データがそれに入力されるときに、選択される被検体関節の位置をラベル付けすることができる。同じ訓練されるニューラルネットワークを訓練して、コイル座標のセットの位置を提供することができる。
【0018】
被検体の姿勢は、被検体の関節の位置によって定義することができる。次いで、コイル座標の許容範囲は、対象座標のセット及び解剖学的特徴を使用して、対象の関節に対するコイル位置決め座標の所定の範囲を現在の座標系にマッピングすることによって定義することができる。
【0019】
コイル座標のセットは、カメラ画像データから取得することもできる。この目的のために、RFコイルは、カメラによって検出され得る1つ又は複数の事前定義されるパターン、タグ、又はコードを特徴とし得る。一例では、RFコイルのハウジングが1つ又は複数の所定のパターンが印刷されるステッカーなどのラベルを担持する。次いで、コイルの位置及び向きは、例えば、所定のパターンをカメラ画像データにマッチングさせ、したがって、パターンのサイズ、向き、変形を検出し、複数の所定の特徴が存在する場合、それらの空間的配置を検出することによって、取得され得る。
【0020】
姿勢認識システムデータを生成する姿勢認識システムへの入力として使用されるカメラ又は他の検知装置の出力は、それぞれのカメラ又は検知装置の特徴であり得る既知の空間スケールに関して解釈され得る。例えば、所定の空間構成で格子の画像を記録するときに、システムの所与のカメラによって生成されるカメラ画像データにおける等距離格子の外観を記述するマッピングが知られていてもよい。そのような対応はRFコイルのそれぞれの位置及び対象の解剖学的特徴の定量的記述を得るために、対象のカメラ画像データ及びRFコイルにオーバーレイされ得る現在の座標系を定義するために使用され得る。
【0021】
RFコイルの意図される使用の規格、すなわち、RFコイルが磁気共鳴画像データ(MR画像データ又はMRIデータ)を記録するために使用されることを許可又は意図される1つ又は複数の解剖学的特徴又は領域は、MRIシステムに取り付けられた所与のRFコイルに割り当てられたコイルデータのセットの一部として利用可能であると仮定される。このような仕様は、標準座標系と呼ばれる理論座標系におけるコイル位置決め座標の範囲として表現することができる。標準座標系は、理論的対象のモデル本体に対する位置を記述することができる。標準座標系の原点は、モデル本体の解剖学的特徴と一致し得る。標準座標系の配向はまた、モデル本体の解剖学的特徴に関して定義されてもよい。
【0022】
モデル本体の少なくとも1つの解剖学的特徴が、対象座標のセット(記録される解剖学的特徴)によって記述される解剖学的特徴のうちの1つに対応する場合、有益であり得る。これは、コイル座標の許容範囲を決定するために、標準座標系と現在の座標系との間のマッピングを単純化することができる。記録される解剖学的特徴の、理論的対象のものとのより多数の対応は、コイル座標の許容範囲の決定の精度を改善することができる。
【0023】
異なる(線形的に独立した)座標における不一致を発見するために、コイル座標の複数の許容範囲を決定することが有益であり得る。一例では、現在の座標系が解剖学的特徴及び磁気共鳴イメージングコイル(MRIコイル)が3次元に位置し得、3次元の各々について決定されるコイル座標の1つの許容範囲があり得るように、3つの線形独立座標を備える。次いで、コイル座標の3つの対応する許容範囲は、その中でMRIコイルの位置決めが許容可能であるボリューム又はボックスを画定することができる。
【0024】
コイル座標のセットとコイル座標の許容範囲との間の不一致は、様々な方法で検出され得る。不一致からマッチを分類するための基準は、コイル座標の許容範囲の境界の外側にあるコイル座標のセット内のコイル座標のうちの1つ又は複数に関係し得る。例示的な基準は、コイル座標のうちの1つがコイル座標の対応する許容範囲外にある場合、不一致を指定することができる。別の例示的な基準は複数の線形独立座標を組み合わせて、例えば、MRIコイルの許容可能なコイル位置の円筒体積を定義することができる。さらなる例示的な基準はコイル座標の許容範囲の決定における可能性のある不正確さを考慮するために、コイル座標の各許容範囲に不確実性範囲を追加することができる。別の例示的な基準は、許容可能な寸法を表す座標に対するコイル座標の許容範囲を定義することによって、他の寸法と比較した1つの寸法の偏差が許容可能である状況を考慮することができる。同様に、例示的な基準は、2つ以上の座標がコイル座標の対応する許容範囲外にある場合にのみ不一致が与えられることを指定することができる。さらなる例示的な基準はMRIコイルの偏向きを不一致と考えることができ、コイル位置決め座標の対応する所定の範囲は、MRIコイルのきが必要とされる角度範囲を記述する。
【0025】
警告信号の提供は、1つ又は複数の異なる有利な効果を引き起こすことができる。たとえば、警告信号は計算システム及び/又はMRIシステムに、たとえば、コイル座標のセットとコイル座標の許容範囲との間の不一致の検出を記述するログファイルエントリを記憶させ得る。警告信号によって引き起こされる追加の出力の代替はグラフィカルユーザインタフェース上の出力を含むことができ、グラフィカルユーザインタフェースは不一致座標の説明、タイムスタンプ、コイル座標のセットとコイル座標の許容範囲との間の偏差の大きさ、MRIコイルの正しい配置の説明、MRIコイルを所定の位置及び/又は向きに移動させるために実行するステップに関する説明などのうちの1つ又は複数を含むことができるが、これらに限定されない。そのような情報は同様に、ログファイルエントリに含まれてもよい。警告信号は、音響警告を引き起こし得る。警告信号は代替的に又は追加的に、MRIシステムの制御フローに影響を及ぼすことができ、例えば、限定するものではないが、イメージングスキャンを防止又は停止すること、イメージングスキャン中にMRIコイルによって提供されるべき異なる磁場強度を設定すること、次のMRIスキャンに対する不一致を無視することをユーザに確認することを要求すること、又は検出される不一致を考慮するのに適し得る任意の他の動作などである。
【0026】
本発明の実施形態は好ましくはMRIスキャンが開始される前に、早い段階でMRIコイルの誤った配置を発見することに寄与し得るので、有益であり得る。したがって、実施形態は、MR画像データの画質の低下及び/又は過度の比吸収率(SAR)など、誤った配置の悪影響を防止することができる。したがって、実施形態は、撮像される対象の物理的安全性に寄与し得る。例えば、成人の腹部MRIスキャンのために承認されるMRIコイルは、腹部MRIコイルが赤ん坊を撮像するために使用される場合、容認できないほど高いSARを引き起こす可能性がある。別の例では、膝画像のために承認されるMRIコイルが胴体の周りに配置される。次いで、MRIシステムは膝がスキャナ内にあり、胴体内にないと仮定して、SARを計算することができる。実際のSARは組織特性(すなわち、導電率、誘電率など)に依存するので、送達される全身及び局所SARは、表示されるSAR、さらには規格安全限界を超え得る。しかしながら、ローカル送信/受信(TR)コイルではSARが主に膝の周りの領域に送達され、電力吸収は体内では無視できる程度であり得る。この点で、オペレータは患者をスキャンするために、より小さいローカルTRコイルを使用することを好む場合がある。しかしながら、SARは、RF電力が堆積される組織の組織物理的特性コイルに依存するので、システムによって表示されるローカル及びSARは正しくない場合があり、表示される値又は安全限界さえ超え得る。
【0027】
ある実施形態では、機械実行可能命令の実行がさらに計算システムに、
磁気共鳴イメージングコイルを記述するコイル識別子を受信させ、コイル識別子を使用して磁気共鳴イメージングコイルデータベースに問い合わせることに応答してコイルデータを受信させる。
【0028】
これは、MRIコイルの正確な識別の確率を高めることができる。コイル識別子は、多くの方法で取得することができる。例えば、MRIコイルは、MRIコイルがMRIシステムに接続されるたびに読み出されるメモリチップを含むことができる。別の可能性は姿勢認識システムによって捕捉及び解釈され得るMRIコイルのラベル上に識別情報(例えば、バーコード、QRコード、英数字コードなど)を含めることであり得る。
【0029】
別の実施形態では、医用システムが計算システムから所定の開始信号を受信することに応答して、磁気共鳴撮像コイルを使用して対象の医用画像データを取得するように適合される磁気共鳴イメージングシステムをさらに備え、機械実行可能命令の実行は開始信号を磁気共鳴イメージングシステムに送信する前に、コイル座標のセットとコイル座標の許容範囲との間の不一致の場合に、警告信号の提供を計算システムにさらに実行させる。
【0030】
スキャンを開始する前に警告信号を提供することにより、MRIコイルの位置及び/又は向きを補正するための磁気共鳴イメージングシステム(MRIシステム)のオペレータが可能になり得る。これはMR画像データの画質の改善、及び/又はスキャン中に被検体が経験するSARを所定の境界内に保つより高い確率に寄与し得る。
【0031】
別の実施形態では、機械実行可能命令の実行がコイル座標のセットとコイル座標の許容範囲との間の一致の場合にのみ、計算システムに開始信号を提供させる。
【0032】
これは、本明細書に記載されるように、MRIコイルのラベル外使用を伴うMRIスキャンの性能を妨げ得る。そのようなラベル外の使用は、安全限界を超えるSARを被るリスクの増加で、撮像される被検体を引き起こす可能性がある。したがって、検出されるラベル外使用の場合に開始信号を抑制することは、被検体の物理的安全性を改善することができる。また、低画質のMR画像データを提供するMRIスキャンを防止することができる。低画質のサインは、スキャンされる画像の低コントラスト、低シャープネス、及び/又は低すぎる又は高すぎる輝度を含むことができる。低品質スキャンは改善される画質を有するMR画像データを得るために繰り返されなければならない場合があり、これはまた、高い総SARを被検体が被るリスクを増加させる場合がある。
【0033】
別の実施形態では、機械実行可能命令はさらに、磁気共鳴イメージングシステムがコイル位置で磁気共鳴撮像コイルを使用して計画磁気共鳴イメージングスキャンを実行し、コイルデータが磁気共鳴撮像コイルに固有の比吸収率安全値をさらに含み、機械実行可能命令の実行がさらに、予測比吸収率が比吸収率安全値を超えない場合にのみ、計算システムに開始信号を提供させる、対象座標のセットによって記述される姿勢で対象によって経験されるように計算される予測比吸収率を取得させる。
【0034】
比吸収率(SAR)は、検出されるMRIコイルを使用する対象のイメージングスキャン中に発生し得るような、無線周波数(RF)電磁場に曝露されるときに人体によって単位質量当たりにエネルギーが吸収される率の尺度である。予測比吸収率(予測SAR)は計算システム、又は計算システムによって使用されるか、又は計算システムに、及び/又はMRIコイルが取り付けられるMRIシステムの任意の制御ユニットに通信可能に接続される任意の他のコンピューティングシステムによって決定され得る。予測されるSARは例えば、検出されるコイル位置においてMRIコイルによってカバーされる姿勢認識システムによって決定される、対象の解剖学的領域の組織モデルを使用して決定され得る。比吸収率安全値(SAR安全値)は、医療安全規則、又は撮像される被検体に適用可能又は特有であり得る医用指標によって予め決定され得る。予測されるSARがSAR安全値を超える場合にMRIスキャンを防止することは、単位質量当たりの(例えば、熱)エネルギーの過度に高線量の対象の組織への発生を防止することによって、対象の物理的安全性を高めることができる。
【0035】
別の実施形態では医用システムがユーザインターフェースをさらに備え、警告信号の提供は警告信号をユーザインターフェースに送信することを備え、警告信号は予測比吸収率及び比吸収率安全値を備え、機械実行可能命令の実行は予測比吸収率が比吸収率安全値を超えない場合、計算システムに、警告信号のユーザインターフェースへの送信に応答して、ユーザインターフェースからのオーバーライド確認信号を受信することに応答してのみ、開始信号を提出することをさらに行わせる。
【0036】
予測されるSAR及びSAR安全値のユーザインターフェースへの輸送は、予測されるSAR及びSAR安全値を医用システム及び/又は対応するMRIシステムのオペレータに表示することを可能にし得る。これは、オペレータに、予測されるSARをSAR安全値と比較する可能性を与え、したがって、計画されるMRIスキャン中のおそらく増加したSAR発生が本被検体にとって例外的に許容可能であるかどうかを評価することができる。オペレータは、計画されるMRIスキャン中にSAR安全値の可能な超過について被検体に同意を求め、被検体が例外に同意した場合にのみオーバーライド確認信号の伝送を引き起こす選択肢を有することができる。ユーザインターフェースは、ディスプレイ、ラウドスピーカなどの出力デバイスと、キーボード、マウスなどの入力デバイスとを備え得る。
【0037】
別の実施形態ではコイル位置決め座標の事前定義される範囲がモデル対象の解剖学的特徴に参照され、コイルデータは磁気共鳴イメージングシステムがコイル位置決め座標の事前定義される範囲内の磁気共鳴撮像コイルを使用してモデル対象の事前定義される磁気共鳴撮像基準スキャンを実行する場合、モデル対象によって経験されると決定される適合比吸収率をさらに備え、機械実行可能命令は計算システムに、
磁気共鳴イメージングシステムがコイル位置で磁気共鳴撮像コイルを使用して計画磁気共鳴イメージングスキャンを実行する場合、対象座標のセットによって記述される姿勢で対象によって経験されるように計算される予測比吸収率を取得させ、予測比吸収率が適合比吸収率を超えない場合にのみ開始信号を提供させる。
【0038】
予測比吸収率(予測SAR)は計算システム、又は計算システムによって使用されるか、又は計算システムに、及び/又はMRIコイルが取り付けられるMRIシステムの任意の制御ユニットに通信可能に接続される任意の他のコンピューティングシステムによって決定され得る。予測されるSARは例えば、検出されるコイル位置においてMRIコイルによってカバーされる姿勢認識システムによって決定される、対象の解剖学的領域の組織モデルを使用して決定され得る。適合比吸収率(適合SAR)は、MRIコイルがその仕様及び/又は認定に完全に準拠して使用される場合に定期的かつ合理的に予想され得る、経験的、平均的、典型的及び/又は実験的に決定される基準SAR値などの所定の既知の値であり得る。予測されるSARが適合SARを超える場合にMRIスキャンを防止することは、単位質量当たりの(例えば、熱)エネルギーの過度に高線量の対象の組織への発生を防止することによって、対象の物理的安全性を高めることができる。
【0039】
別の実施形態では、医用システムは、
ユーザインターフェースをさらに有し、前記警告信号の提供は、前記警告信号を前記ユーザインターフェースに送信するステップを有し、前記警告信号は、
【0040】
前記コイル座標のセットと前記コイル座標の許容範囲との間の差を特徴付ける情報と、
【0041】
前記被検体の解剖学的基準特徴と解剖学的ターゲット特徴との間の差を特徴付ける情報であって、前記コイルデータは、前記解剖学的基準特徴が、前記コイル位置決め座標の所定の範囲内の前記磁気共鳴イメージングコイルを使用して、磁気共鳴イメージングシステムによって撮像されることは許されることを示す意図される使用識別子を有し、前記機械実行可能命令の実行はさらに計算システムに、前記姿勢認識システムデータを使用して、前記磁気共鳴イメージングコイルは、前記コイル座標のセットによって記述されるように配置される前記磁気共鳴イメージングコイルと、前記被検体座標のセットによって記述されるように配置される前記被検体とを備える医用画像データを収集するために使用される場合に撮像される前記被検体の解剖学的ターゲット特徴を識別させる、情報と、
【0042】
前記不一致を解決するために必要とされる前記磁気共鳴イメージングコイルの再配置を記述する情報と
の一つ又はそれより多くを有する。
【0043】
以下において「不一致情報」と略称される、警告信号によって輸送されるような1つ以上の特徴付け及び/又は記述情報は、ユーザインターフェースを使用して医用システム及び/又はMRIシステムのオペレータに表示されてもよい。これは、検出される不一致に対する適切な反応についてのオペレータの決定を容易にすることができる。限定するものではないが、コイル座標のセットとコイル座標の許容範囲との間の差を特徴付ける情報はコイル座標のセット内の対応する座標の不一致ペアとコイル座標の許容範囲との間の距離(例えば、ミリメートル単位の長さ)の1つ以上の指標を含み得る。
【0044】
意図される使用識別子は、所与のMRIコイルを使用して撮像されることが意図される解剖学的基準特徴(複数可)の人間可読又は符号化される指標を含み得る。例えば、膝/胸郭を撮像するために設計されるMRIコイルは、適用可能な解剖学的基準特徴として「膝」、「胸郭」をそれぞれ指定する意図される使用識別子を割り当てることができる。意図される使用識別子は例えば、コイルデータの一部として、及び/又は本明細書で指定されるMRIコイルデータベースから取得され得る。磁気共鳴イメージングコイルが医療用MR画像データを取得するために使用され、磁気共鳴イメージングコイルがコイル座標のセットによって記述されるように配置され、被検体が被検体座標のセットによって記述されるように配置されると仮定すると、姿勢認識システム、医用システム、及び/又はMRIシステムは被検体及びMRIコイルの検出される空間構成において撮像される可能性が最も高い被検体の解剖学的特徴として解剖学的標的特徴を識別し、姿勢認識システムデータに含めることができる。検出される解剖学的ターゲット特徴に対応する解剖学的基準特徴がない場合、解剖学的基準特徴及び/又は解剖学的ターゲット特徴は、ユーザインターフェースを使用してオペレータに表示され得る。
【0045】
同様に、不一致を解決するために必要とされる磁気共鳴イメージングコイルの再配置を記述する情報は、コイル座標の許容範囲内でのMRIコイルの正確な配置を達成するためにMRIコイルが移動されるべき1つ以上の長さ距離の仕様、コイル座標の許容範囲に対応する解剖学的基準特徴の仕様、及び/又はMRIコイルをコイル座標の許容範囲内に再配置するときに観察されるべき安全対策及び/又はさらなる操作指示を含むことができる。
【0046】
別の実施形態では、機械実行可能命令の実行がさらに計算システムに、
解剖学的基準特徴を記述する情報をユーザインターフェースに送信させ、ユーザインターフェースから再配置確認を受信したことに応答して、不一致チェックを繰り返させる。
【0047】
これは、MRIコイルの必要な再配置が正しく行われたことを保証し得る。
【0048】
別の実施形態では、対象座標のセットが対象の関節位置座標を含む。被検体の関節は被検体の身体の空間的構成を伝えるので、これは被検体の姿勢の正しい決定を容易にすることができる。
【0049】
別の実施形態では、医用システムが姿勢認識システムデータを計算システムに提供するように適合される姿勢認識システムをさらに備える。姿勢認識システムは、計算システム及び/又は使用されるMRIシステムの任意の制御ユニットから独立して動作することができる利用可能な専用コンピューティングリソースを有することができる。これは、MRIシステムの計算システム及び/又は制御ユニットのものと比較して、計算資源に対する高い要件を有する姿勢認識技術を実装することを可能にし得る。
【0050】
別の実施形態では、医用システムが磁気共鳴イメージングコイルデータベースをさらに備える。これは、通信又はコンピューティングネットワークにわたって共有されるMRIコイルデータベースと比較して、通信遅延時間を低減し得る。
【0051】
別の態様では、本発明は、医用イメージングの方法であって、前記方法は、
【0052】
姿勢認識システムデータを受信するステップであって、前記姿勢認識システムデータは、被検体座標のセットと、現在の座標系を使用して記述されるコイル座標のセットとを有し、前記被検体座標のセットは、被検体の解剖学的特徴を記述し、前記コイル座標のセットは、磁気共鳴イメージングコイルのコイル位置を記述する、ステップと、
【0053】
前記磁気共鳴イメージングコイルを記述するコイル識別子を受信するステップと、
【0054】
前記コイル識別子を使用して、磁気共鳴イメージングコイルデータベースに問い合わせることに応答してコイルデータを受信するステップであって、前記コイルデータは、前記解剖学的特徴に参照されるコイル位置決め座標の所定の範囲を有する、ステップと、
【0055】
前記被検体座標のセット及び前記解剖学的特徴を使用して、前記コイル位置決め座標の所定の範囲を前記現在の座標系にマッピングすることによってコイル座標の許容範囲を決定するステップと、
【0056】
前記コイル座標のセットと前記コイル座標の許容範囲との間の不一致の場合に警告信号を提供するステップと
を有する、方法を提供する。
【0057】
別の態様では本発明は、医用システムを制御する計算システムによる実行のための機械実行可能命令を有するコンピュータプログラムであって、前記機械実行可能命令の実行は前記計算システムに、
【0058】
姿勢認識システムデータを受信するステップであって、前記姿勢認識システムデータは、被検体座標のセットと、現在の座標系を使用して記述されるコイル座標のセットとを有し、前記被検体座標のセットは、被検体の解剖学的特徴を記述し、前記コイル座標のセットは、磁気共鳴イメージングコイルのコイル位置を記述する、ステップと、
【0059】
前記磁気共鳴イメージングコイルを記述するコイル識別子を受信するステップと、
【0060】
前記コイル識別子を使用して磁気共鳴イメージングコイルデータベースに問い合わせることに応答してコイルデータを受信するステップであって、前記コイルデータは、前記解剖学的特徴に参照されるコイル位置決め座標の所定の範囲を有する、ステップと、
【0061】
前記被検体座標のセット及び前記解剖学的特徴を使用して、前記コイル位置決め座標の所定の範囲を前記現在の座標系にマッピングすることによってコイル座標の許容範囲を決定するステップと、
【0062】
前記コイル座標のセットと前記コイル座標の許容範囲との間の不一致の場合に警告信号を提供するステップと
を有する、コンピュータプログラムを提供する。
【0063】
本発明の前述の実施形態のうちの1つ又は複数は組み合わされる実施形態が相互に排他的でない限り、組み合わされ得ることが理解される。
【0064】
当業者によって理解されるように、本発明の態様は、装置、方法、又はコンピュータプログラム製品として具現化され得る。したがって、本発明の態様は完全にハードウェアの実施形態、完全にソフトウェアの実施形態(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)、又は本明細書ではすべて一般に「回路」、「モジュール」、又は「システム」と呼ぶことができるソフトウェア態様とハードウェア態様とを組み合わせた実施形態の形態をとることができ、さらに、本発明の態様は、その上に具現化されるコンピュータ実行可能コードを有する1つ又は複数のコンピュータ可読媒体内に具現化されるコンピュータプログラム製品の形態をとることができる。
【0065】
1つ又は複数のコンピュータ可読媒体の任意の組合せが利用され得る。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体又はコンピュータ可読記憶媒体であり得る。本明細書で使用される「コンピュータ可読記憶媒体」は、コンピューティングデバイスのプロセッサ又は計算システムによって実行可能な命令を記憶することができる任意の有形記憶媒体を包含する。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータ可読非一時的記憶媒体と呼ばれることがある。コンピュータ可読記憶媒体は、有形のコンピュータ可読媒体と呼ばれることもある。いくつかの実施形態では、コンピュータ可読記憶媒体はまた、コンピューティングデバイスの計算システムによってアクセスされることが可能であるデータを記憶することが可能であり得る。コンピュータ可読記憶媒体の例としてはフロッピーディスク(登録商標)ディスク、磁気ハードディスクドライブ、ソリッドステートハードディスク、フラッシュメモリ、USBサムドライブ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、光ディスク、光磁気ディスク、及び計算システムのレジスタファイルが挙げられるが、これらに限定されない。光ディスクの例としては、コンパクトディスク(CD)及びデジタル多用途ディスク(DVD)、例えば、CDROM、CDRW、CDR、DVDROM、DVDRW、又はDVDRディスクが挙げられる。コンピュータ可読記憶媒体という用語はまた、ネットワーク又は通信リンクを介してコンピュータ装置によってアクセスされることが可能な様々なタイプの記録媒体を指す。たとえば、データは、モデムを介して、インターネットを介して、又はローカルエリアネットワークを介して取り出され得る。コンピュータ可読媒体上に具現化されるコンピュータ実行可能コードはワイヤレス、ワイヤライン、光ファイバケーブル、RFなど、又は前述の任意の適切な組合せを含むが、これらに限定されない、任意の適切な媒体を使用して送信され得る。
【0066】
コンピュータ可読信号媒体は例えば、ベースバンドにおいて、又は搬送波の一部として、その中に具現化されるコンピュータ実行可能コードを有する伝搬データ信号を含み得る。そのような伝搬信号は電磁気、光学、又はそれらの任意の適切な組合せを含むが、それらに限定されない、様々な形態の何れかをとり得る。コンピュータ可読信号媒体は、コンピュータ可読記憶媒体ではなく、命令実行システム、装置、又はデバイスによって、又はそれに関連して使用するためのプログラムを通信、伝播、又は移送することができる任意のコンピュータ可読媒体であり得る。
【0067】
「コンピュータメモリ」又は「メモリ」は、コンピュータ可読記憶媒体の一例である。コンピュータメモリは、計算システムに直接アクセス可能な任意のメモリである。「コンピュータ記憶装置」又は「ストレージ」は、コンピュータ可読記憶媒体のさらなる例である。コンピュータ記憶装置は、任意の不揮発性メモリコンピュータ可読記憶媒体である。いくつかの実施形態では、コンピュータ記憶装置がコンピュータメモリであってもよく、逆もまた同様である。
【0068】
本明細書で使用される「計算システム」は、プログラム、機械実行可能命令、又はコンピュータ実行可能コードを実行することができる電子コンポーネントを包含する。「計算システム」の例を含む計算システムへの言及は、場合によっては2つ以上の計算システム又は処理コアを含むものとして解釈されるべきである。計算システムは例えば、マルチコアプロセッサであってもよい。計算システムはまた、単一のコンピュータシステム内の、又は複数のコンピュータシステム間で分散される計算システムの集合を指し得る。計算システムという用語はまた、おそらく、各々がプロセッサ又は計算システムを備えるコンピューティングデバイスの集合又はネットワークを指すと解釈されるべきである。機械実行可能コード又は命令は、同じコンピューティングデバイス内にあってもよく、又は複数のコンピューティングデバイスにわたって分散されてもよい複数の計算システム又はプロセッサによって実行されてもよい。
【0069】
機械実行可能命令又はコンピュータ実行可能コードは、プロセッサ又は他の計算システムに本発明の態様を実行させる命令又はプログラムを備え得る。本発明の態様のための動作を実行するためのコンピュータ実行可能コードは、Java、Smalltalk、C++などのオブジェクト指向プログラミング言語、及び「C」プログラミング言語又は同様のプログラミング言語などの従来の手続き型プログラミング言語を含む、1つ又は複数のプログラミング言語の任意の組合せで書かれ、機械実行可能命令にコンパイルされ得る。いくつかの事例では、コンピュータ実行可能コードが高水準言語の形態又は事前コンパイルされる形態であり得、オンザフライで機械実行可能命令を生成するインタプリタと併せて使用され得る。他の事例では、機械実行可能命令又はコンピュータ実行可能コードがプログラマブル論理ゲートアレイのためのプログラムの形態であり得る。
【0070】
コンピュータ実行可能コードは、完全にユーザのコンピュータ上で、部分的にユーザのコンピュータ上で、スタンドアロンソフトウェアパッケージとして、部分的にユーザのコンピュータ上で、部分的にリモートコンピュータ上で、又は完全にリモートコンピュータもしくはサーバ上で実行することができる。後者のシナリオでは、リモートコンピュータがローカルエリアネットワーク(LAN)又はワイドエリアネットワーク(WAN)を含む任意のタイプのネットワークを介してユーザのコンピュータに接続されてもよく、又は接続は外部コンピュータに(たとえば、インターネットサービスプロバイダを使用してインターネットを介して)行われてもよい。
【0071】
本発明の態様は、本発明の実施形態による方法、装置(システム)、及びコンピュータプログラム製品のフローチャート図及び/又はブロック図を参照して説明される。フローチャート、図、及び/又はブロック図の各ブロック又はブロックの部分は、適用可能な場合、コンピュータ実行可能コードの形態のコンピュータプログラム命令によって実装され得ることを理解される。さらに、相互に排他的ではない場合、異なるフローチャート、図、及び/又はブロック図におけるブロックの組み合わせが組み合わされ得ることに留意される。これらのコンピュータプログラム命令は、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、又は他のプログラマブルデータ処理装置の計算システムに提供されて、コンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理装置の計算システムを介して実行される命令がフローチャート及び/又はブロックダイアグラムブロック又はブロックに指定される機能/動作を実施するための手段を作成するように、機械を生成することができる。
【0072】
これらの機械実行可能命令又はコンピュータプログラム命令はコンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、又は他のデバイスに特定の方法で機能するように指示することができるコンピュータ可読媒体に記憶されてもよく、その結果、コンピュータ可読媒体に記憶される命令はフローチャート及び/又はブロック図ブロック又はブロックにおいて指定される機能/動作を実施する命令を含む製品を生成する。
【0073】
機械実行可能命令又はコンピュータプログラム命令はまた、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、又は他のデバイス上にロードされて、コンピュータ、他のプログラマブル装置、又は他のデバイス上で実行される一連の動作ステップをコンピュータ上で実行させて、コンピュータ又は他のプログラマブル装置上で実行される命令がフローチャート及び/又はブロック図ブロック又はブロック内で指定される関数/動作を実装するためのプロセスを提供するように、コンピュータ実装プロセスを生成することができる。
【0074】
本明細書で使用される「ユーザインターフェース」は、ユーザ又はオペレータがコンピュータ又はコンピュータシステムと対話することを可能にするインターフェースである。「ユーザインターフェース」は「ヒューマンインターフェースデバイス」と呼ばれることもあり、ユーザインターフェースはオペレータに情報又はデータを提供し、及び/又はオペレータから情報又はデータを受信することができる。ユーザインターフェースはオペレータからの入力がコンピュータによって受信されることを可能にすることができ、コンピュータからユーザに出力を提供することができる。言い換えれば、ユーザインターフェースはオペレータがコンピュータを制御又は操作することを可能にすることができ、インターフェースは、コンピュータがオペレータの制御又は操作の効果を示すことを可能にすることができる。ディスプレイ又はグラフィカルユーザインタフェース上のデータ又は情報の表示は、オペレータに情報を提供する一例である。キーボード、マウス、トラックボール、タッチパッド、ポインティングスティック、グラフィックスタブレット、ジョイスティック、ゲームパッド、ウェブカメラ、ヘッドセット、ペダル、ワイヤードグローブ、リモートコントロール、及び加速度計を介したデータの受信は、オペレータからの情報又はデータの受信を可能にするユーザインターフェース構成要素のすべての例である。
【0075】
本明細書で使用される「ハードウェアインターフェース」はコンピュータシステムの計算システムが外部コンピューティングデバイス及び/又は装置と対話し、及び/又はそれを制御することを可能にするインターフェースを包含する。ハードウェアインターフェースは、コンピュータシステムが制御信号又は命令を外部コンピューティングデバイス及び/又は装置に送信することを可能にし得る。ハードウェアインターフェースはまた、計算システムが外部コンピューティングデバイス及び/又は装置とデータを交換することを可能にし得る。ハードウェアインターフェースの例としてはユニバーサルシリアルバス、IEEE 1394ポート、パラレルポート、IEEE 1284ポート、シリアルポート、RS232ポート、IEEE488ポート、Bluetooth接続、無線ローカルエリアネットワーク接続、TCP/IP接続、イーサネット接続、制御電圧インターフェース、MIDIインターフェース、アナログ入力インターフェース、及びデジタル入力インターフェースが挙げられるが、これらに限定されない。
【0076】
本明細書で使用される「ディスプレイ」又は「ディスプレイデバイス」は、画像又はデータを表示するように適合される出力デバイス又はユーザインターフェースを包含する。ディスプレイは、視覚的データ、音声データ、及び/又は触覚データを出力することができる。ディスプレイの例としてはコンピュータモニタ、テレビスクリーン、タッチスクリーン、触覚電子ディスプレイ、点字スクリーン、陰極線管(CRT)、記憶管、双安定ディスプレイ、電子ペーパー、ベクトルディスプレイ、フラットパネルディスプレイ、真空蛍光ディスプレイ(VF)、発光ダイオード(LED)ディスプレイ、エレクトロルミネセンスディスプレイ(ELD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、液晶ディスプレイ(LCD)、有機発光ダイオードディスプレイ(OLED)、プロジェクタ、及びヘッドマウントディスプレイが挙げられるが、これらに限定されない。
【0077】
磁気共鳴(MR)データは、本明細書では磁気共鳴イメージングスキャン中に磁気共鳴装置のアンテナを使用して原子スピンによって放出される高周波信号の記録される測定値であると定義される。磁気共鳴データは医用MR画像データの一例である。磁気共鳴イメージング(MRI)画像又はMR画像は、本明細書では磁気共鳴イメージングデータ内に含まれる解剖学的データの再構成される2次元又は3次元視覚化として定義される。この視覚化は、コンピュータを使用して実行することができる。
【0078】
以下において、本発明の好ましい実施形態が、単なる例として、図面を参照して説明される。
【図面の簡単な説明】
【0079】
図1】医用システムの一例を示す。
図2図1の医用システムの使用方法を示すフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0080】
これらの図における同様の番号を付される要素は、同等の要素であるか、又は同じ機能を実行する。前述の要素は、機能が等価である場合、必ずしも後の図で論じられるとは限らない。
【0081】
図1は、医用システム100の一例を示す。図1に示される医用システム100は、純粋に例示的であると理解される。特に、図1に結合又は統合されて示される構成要素は同様に、別個又は独立して実装されてもよく、別個又は独立して示される構成要素は同様に、結合又は統合されて実装されてもよく、ハードウェアとして示される構成要素は同様に、ソフトウェアとして実装されてもよく、ソフトウェアとして示される構成要素は同様に、ハードウェアとして実装されてもよく、示される構成要素は同様に、修正される方法で実装されてもよく、異なる構成要素によって置換されてもよく、又は代替実施形態では欠けてもよく、同様に、さらなる構成要素が、示される構成に追加されても。
【0082】
医用システム100は、プロセッサ132と、ハードウェア又はネットワークインタフェース134と、ユーザインターフェース136と、メモリ140とを備える計算システム130を備え得る。ユーザインターフェース136に接続され得る、表示装置、ラウドスピーカ、キーボード、及び/又はマウスなどの入力/出力装置は図示されていない。
【0083】
磁気共鳴イメージングコイル(MRIコイル)104は、ハードウェア又はネットワークインタフェース134に接続されて示されている。2つのカメラ110を備える3Dカメラシステムもまた、ハードウェア又はネットワークインタフェース134に接続されて示されている。磁気共鳴イメージングコイルデータベース(コイルデータベース)120もまた、ハードウェア又はネットワークインタフェース134に接続されて示されている。コイルデータベース120、及び任意選択で、計算システム130に接続される任意のさらなる装置はローカル接続(たとえば、電気又は光ケーブル)によって、又は通信ネットワーク(たとえば、ケーブル搭載又はワイヤレスネットワーク、又はインターネットへのアップリンク)を介してハードウェア又はネットワークインタフェース134に接続され得る。
【0084】
被検体102は、医用システム100の近くに示されている。MRIコイル104は、被検体102の解剖学的特徴を覆うように示されている。図1の例では、MRIコイル104によって覆われる解剖学的特徴が被検体102の肘である。カメラ110は、被検体102及びMRIコイル104のカメラ画像データ148を取得することを可能にし得る向きで示されている。MRIコイル104は、解剖学的特徴のうちの1つ又は複数を備え得るか、又はそれに隣接し得る、被検体102の身体部分を受信し得る、受信コイル(Rxコイル)又は送信/受信コイル(Tx/Rxコイル)などの無線周波数コイル(RFコイル)を備え得る。MRIコイル104はそれぞれの身体部分に取り付けられたRFコイル104を有する被検体102を受信し、所望の空間分解能で被検体102のMR画像データを取得することを可能にする傾斜磁場を生成するように適合されるスキャナコイルなどのさらなるコイルを備えることができるMRIシステムの一部であってもよい。
【0085】
被検体102、MRIコイル104、カメラ110、及び場合によっては、MRIシステム及び/又は医用システム100のさらなる構成要素が検査室に配置され得る。カメラ110は、MRIコイル104が取り付けられた被検体102がカメラ110によって同時に捕捉され得るような検査室の位置に配置されるように設置又は適合され得る。MRIシステムは被検体102を支持し、被検体102をスキャナコイルのボア内外に移動させるように適合されるスキャナテーブルをさらに備えることができる。
【0086】
カメラ110は検査室のポイントに配置されてもよく(例えば、検査室の壁又は天井に取り付けられてもよく、又は検査室の床上のスタンドによって運ばれてもよく)、又はMRIシステムの構成要素(例えば、スキャナコイル)又は医用システム100に取り付けられてもよい。カメラ110は、スキャナコイルのボアの外側にあるスキャナテーブルの一部によって支持される被検体102及びMRIコイル104を捕捉することを可能にする視野を有することができる。例えば、カメラ画像データ148から少なくとも前記隣接する解剖学的特徴について対象座標152が決定され得るように、それらの視野がMRIコイル104及びMRIコイル104に隣接する対象102の1つ以上の解剖学的特徴をスキャナコイルのボアの外側に捕捉し得るように、カメラ110を配置することが有益であり得る。同様に、視野はすべての必要なコイル座標がカメラ画像データ148から決定され得るように、MRIコイル104の少なくとも一部分を捕捉するのに十分な空間が利用可能であるように定義され得る。
【0087】
メモリ140は、データ及び命令の様々なセットを記憶することができる。例えば、メモリ140は医用システム100に、プロセッサ132によって実行される場合に、MRIコイル104(MRI命令142)を使用して被検体102の磁気共鳴画像データの取得を準備及び実施するプロシージャのステップを実施させることができる命令のセット142を記憶することができる。メモリ140はさらに、姿勢認識システム(PRSグループ144)の関数に関連するデータ及び命令のグループ144と、不一致チェックルーチン(不一致チェックグループ160)に関連するデータ及び命令のグループ160とを記憶することができる。
【0088】
MRI命令142は、姿勢認識システム命令(PRS命令)146、150、154の1つ又は複数のセットの呼び出しと、不一致チェック命令(MC命令)162、166、170の1つ又は複数のセットの呼び出しとを含むことができる。MRI命令はまた、PRSグループ144内のPRSデータ148、152、156、及びMCグループ160内のMCデータ164、168、172への読み出し及び/又は書き込みアクセスを実行し得る。同様に、PRSグループ144中の要素はMC命令162、166、170によって呼び出され、読み出され、又は書き込まれ得、MCグループ160中の要素はPRS命令146、150、154によって呼び出され、読み出され、又は書き込まれ得る。メモリ140は、MRIコイル104の計算システム130への接続に応答して受信されるコイル識別子158をさらに記憶することができる。PRS命令146、150、154及びMC命令162、166、170はMRI命令142の命令を呼び出すことができ、コイル識別子158への読み取りアクセスを少なくとも有することができる。MRI命令142、PRS命令146、150、154、及びMC命令162、166、170は、ハードウェア又はネットワークインタフェース134及びユーザインターフェース136にアクセスすることができる。
【0089】
MRIコイル104、ハードウェア又はネットワークインタフェース134へのその接続、MRI命令142及びコイル識別子158は、MRIシステムの構成要素とみなされ得る。カメラ110、それらのハードウェア又はネットワークインタフェース134への接続、及びPRS命令146、150、154は、姿勢認識システムの構成要素とみなされ得る。コイルデータベース、ハードウェア又はネットワークインタフェース134へのその接続、及びMC命令162、166、170は、不一致チェックシステム(MCシステム)のコンポーネントとみなされ得る。MRI命令142、PRS命令146、150、154、及びMC命令162、166、170のハードウェア又はネットワークインタフェース134及びユーザインターフェース136へのアクセスは、MRIシステム、PRSシステム、及びMCシステムによって使用されるそれぞれのインターフェースポートに制限され得る。この場合、所与のシステムに割り当てられた命令は、所与のシステムの外部のインターフェースポートを介したデータの伝送又は受信が必要とされる場合、他のシステムのうちの1つから適切な命令を呼び出さなければならない場合がある。実施例を以下に示す。
【0090】
医用システム100の例示的な使用シナリオは、プロセッサ132を使用してMRI命令142を実行することを含むことができる。MRI命令142によって実施されるMRI手順の適切な時点で、例えば、MRIコイル104が被検体102の解剖学的特徴を覆うように配置されているが、MRIコイル104を使用するMRIスキャンがまだ開始されていないとき、MRI命令142はPRSデータ148、152、156を得るために、PRS命令146、150、154のうちの1つ又は複数の呼び出しを含むことができる。
【0091】
一例では、MRI命令142がカメラ画像データ取得命令146の呼び出しを含む。カメラ画像データ取得命令146の実行はプロセッサ132に、カメラ110を使用させて、被検体102及びMRIコイル104のカメラ画像データ148を取得させ得る。
【0092】
MRI命令142又はカメラ画像データ取得命令146は、姿勢認識命令150の呼び出しを含むことができる。姿勢認識命令150の実行はプロセッサ132に、カメラ画像データ148の少なくとも一部を受信し、それに応答して、被写体座標152のセットを提供する、本明細書で説明されるものうちの1つ又は複数などの姿勢認識技法を実装させ得る。被検体座標152のセットは、カメラ画像データ148においてキャプチャされる被検体102の解剖学的特徴を記述することができる。対象座標152のセットによって記述される各解剖学的特徴は、識別される対象座標152のうちの1つ又は複数に割り当てられ得る。
【0093】
MRI命令142又は姿勢認識命令150は、コイル検出命令154の呼び出しを含むことができる。コイル検出命令154の実行はプロセッサ132に、カメラ画像データ148の少なくとも一部を受信し、それに応答して、コイル座標156のセットを提供する、本明細書で説明されるものうちの1つ又は複数などのコイル検出ルーチンを実装させ得る。コイル座標156のセットは、カメラ画像データ148に取り込まれたMRIコイル104の位置及び/又は向きを記述することができる。例えば、MRIコイル104の位置及び向きの各々は、それぞれの2次元又は3次元ベクトルのコイル座標156によって記述され得る。
【0094】
対象座標のセット及びコイル座標のセットはカメラ110によるカメラ画像データ148の撮像プロセスの幾何学的特性(例えば、光学的曲率又は曲げ効果)を反映し得る現在の座標系において与えられ得る。
【0095】
さらに、例示的な使用シナリオではMRI命令142によって実施されるMRI手順の適切な点において、例えば、PRS命令146、150、154が成功裏に完了したが、MRIコイル104を使用するMRIスキャンがまだ開始されていないとき、MRI命令142はMCデータ164、168、172を得るために、MX命令162、166、170のうちの1つ又は複数の呼び出しを含むことができる。
【0096】
一例では、MRI命令142がコイルデータクエリ命令162の呼び出しを含む。コイルデータクエリ命令162の実行はプロセッサ132に、コイル識別子158をコイルデータベース120に送信させて、MRIコイル104のコイル位置決め座標の範囲164をクエリすることができる。コイル位置決め座標の範囲164は、MRIコイル104に必要なコイル座標と、理論的モデル被検体の所定の解剖学的特徴との関係を記述する標準座標系内で与えられてもよい。コイルデータクエリ命令162はコイル識別子158によって記述されるMRIコイル104に固有のコイル位置決め座標の範囲164がメモリ140に既に記憶されているかどうかのチェックを含むことができ、コイル位置決め座標の適用可能な範囲164が見つからない場合にのみデータベース120にクエリするための条件を実装することができる。コイル位置決め座標の範囲164は複数の範囲、例えば、直線的に独立した座標によって表される各寸法について1つの範囲を含んでもよい。
【0097】
コイル位置決め座標の範囲164は、MRIデータを取得するためのMRIコイル104の使用が許可されるモデル対象の複数の解剖学的特徴を記述することができる。この目的のために、コイル位置決め座標の範囲164は、許容される解剖学的特徴のうちの1つに対するMRIコイル104の許容される使用の範囲を記述する各座標に対するコイル位置決め座標の範囲164を含むことができる。特に、2つの異なる解剖学的特徴に一対する許容される使用の範囲を記述する座標の一対は、それぞれの解剖学的特徴に特有であり得る座標の異なる原点を有し得る。例えば、2つの膝及び2つの肘のために使用されることが許可されるMRIコイル104のコイル位置決め座標の範囲164は、4組の許可される座標範囲を備え得、許可される座標範囲の各組は許可される解剖学的特徴のうちの1つに割り当てられ得、例えば、3次元でMRIコイル104の許可される使用を表すための3つの座標範囲を備え得、許可される座標範囲の他の組のうちの任意の1つに割り当てられた座標の各原点とは異なり得る座標の1つの原点を割り当てられ得る。必要に応じて、許容座標範囲の所与のセット内の座標範囲は各座標についてそれぞれの原点間の距離を計算し、それぞれの距離をそれぞれの座標に加算することによって、異なる利用可能な座標原点に対して表され得る。
【0098】
MRI命令142又はコイルデータクエリ命令162は、座標系マッピング命令166の呼び出しを含むことができる。座標系マッピング命令166は例えば、メモリ140内に存在するか、又は例えばハードウェア又はネットワークインタフェース134を介して利用可能であり得る解剖学的特徴についての固有の記述子のシステムを使用して、モデル被検体の対応する解剖学的特徴を有する姿勢認識システムによって被検体座標のセット152内で検出及び記述される被検体102の解剖学的特徴のうちの1つ又は複数を識別するように適合され得る。
【0099】
座標系マッピング命令166は解剖学的特徴を使用して、対象座標のセット内の共通ジオメトリ情報を決定する(検出する、計算する、及び/又は推論する)ように、及び/又は現在の座標系内の対象座標のセットから導出されるように適合され得る。共通のジオメトリ情報はコイル座標の範囲164、及び/又は標準座標系におけるモデル対象の任意のさらなる利用可能な情報に存在し、それらから計算され、及び/又は推測され得る。一例では、座標系マッピング命令166がプロセッサ132に、被検体102の特定の解剖学的特徴の位置及び配向、ならびに/又は被検体102の2つ以上の解剖学的特徴の位置、ならびに2つ以上の位置間の1つ以上の差分ベクトルを計算させてもよい。
【0100】
同様に、標準座標系における理論的なモデル被検体について、必要に応じて適切な計算を用いて、同じ共通のジオメトリ情報の位置及び向きを取得することができる。共通のジオメトリ情報は、現在の座標系におけるコイル位置決め座標の範囲164を表すマッピングを計算するのに十分であるべきである。一例ではマッピングが空間並進、回転、及び/又は拡張などの1つ又は複数の基本変換行列によって表現され、これらの行列は標準座標系における共通の幾何学的形状情報によって表されるモデル対象の解剖学的特徴の位置及び向きを、現在の座標系における同じ共通の幾何学的形状情報によって表される対象102の解剖学的特徴の対応する位置及び向きに変換することが可能である。
【0101】
座標系マップ命令166は次いで、プロセッサ132に、標準座標系から現在の座標系へ、このように決定されるマップを使用して、コイル位置決め座標の範囲164をマップさせて、コイル座標の許容範囲168を得ることができる。
【0102】
MRI命令142又は座標系マッピング命令166は、不一致チェック命令170の呼び出しを含むことができる。不一致チェック命令170は、コイル座標のセット156をコイル座標の許容範囲168と比較するための1つ又は複数の論理基準を適用し得る。一例では、不一致チェック命令170がコイル座標156のうちの1つ又は複数がコイル座標の対応する許容範囲168外にある場合、不一致を検出するように構成され得る。別の例では、不一致チェック命令170がコイル座標156のうちの2つ以上の事前定義される線形結合がコイル座標の対応する許容範囲168外にある場合、不一致を検出するように構成され得る。別の例では、不一致チェック命令170がPRSデータ148、152、156の出力及び/又は座標系マッピング命令166によって決定されるマッピングにおける可能性のある不正確さを説明するために、コイル座標の1つ又は複数の許容範囲168に追加される許容範囲を尊重するように構成され得る。
【0103】
不一致チェック命令170が、コイル座標156とコイル座標の許容範囲168との間に不一致があるという判定をもたらすが、コイル位置決め座標の範囲164が被検体を撮像するためのMRIコイル104の使用が許容されるコイル位置決め座標のさらなる範囲164があることを示す場合、不一致チェック命令170はコイル位置決め座標のさらなる範囲164のうちの1つのための別のマッピングを決定するために座標系マッピング命令166を呼び出すことによって、不一致チェックルーチンを出ることができ、その結果、コイル位置決め座標の選択されるさらなる範囲164について得られた結果をチェックするために、不一致チェック命令170の後続の新しい呼び出しによって不一致チェックを実行することができる。
【0104】
不一致チェック命令170が、コイル座標156と所与のMRIコイル104のコイル座標のすべての許容範囲168との間に不一致があるという決定をもたらす場合、不一致チェック命令170は警告信号172を生成し、提供することによって継続し得る。警告信号172はコイル座標のセット156、コイル座標の許容範囲168、カメラ画像データ148、コイル座標の許容範囲156とコイル座標の許容範囲168との間の偏差を示す情報、カメラ画像データ148の取得のタイムスタンプ、不一致チェック結果の取得のタイムスタンプ、検出される不一致をどのように訂正するかに関する命令、コイル識別子、MRIコイル104を使用して検出される不一致を訂正するための取扱い及び安全命令などの、検出される不一致を記述する任意の情報(不一致情報)を含むことができるが、これらに限定されない。警告信号172は限定ではないが、ユーザインターフェース138を使用して不一致情報の一部を表示すること、不一致情報の一部をログファイルエントリに書き込むこと、MRI手順命令142を一時停止すること、停止すること、分岐すること、又は再開することなど、様々な効果を引き起こすために使用され得る。
【0105】
図2は、図1の医用システム100などの医用システムを使用する例示的な方法を示すフローチャートを示す。ステップ202は、姿勢認識システムデータを受信することを含む。姿勢認識システムデータは、被検体118のカメラ画像144及びMRIコイル114の分析によって決定され得る。姿勢認識システムデータは、被検体118の解剖学的特徴を記述する被検体座標150のセットを含むことができる。姿勢認識システムデータは、磁気共鳴イメージングコイル114のコイル位置を記述するコイル座標154のセットをさらに含むことができる。被検体座標150及びコイル座標154は、カメラ画像144に関連付けられた現在の座標系で与えられ得る。
【0106】
ステップ204は、磁気共鳴イメージングコイル114を記述するコイル識別子156を受信することを含む。コイル識別子156を受信する例は、MRIシステム102に接続されるときにMRIコイル114の内部メモリからコイル識別子156を読み出すことと、カメラ画像144において識別されるMRIコイル114のコードを使用してコイルデータベースからコイル識別子156を問い合わせることとを含み得る。
【0107】
ステップ204は、コイル識別子156を使用して磁気共鳴イメージングコイルデータベースに問い合わせることに応答して、コイルデータ158を受信することをさらに含む。コイルデータ158は、標準座標系におけるモデル対象の解剖学的特徴のうちの1つ又は複数に対して測定される所定の範囲のコイル位置決め座標を含むことができる。
【0108】
ステップ206は、コイル位置決め座標の所定の範囲を現在の座標系にマッピングすることによって、コイル座標の許容範囲を決定することを含む。これは、被検体118の検出される解剖被検体特徴のうちの1つ又は複数と、標準座標系におけるモデル被検体の1つ又は複数の対応する解剖被検体特徴の座標を有するそれらの対応する被検体座標150との識別に基づいて行うことができる。
【0109】
ステップ208は、検出されるコイル座標154が以前に決定されるコイル座標の許容範囲内にあるかどうかを決定するために、1つ以上の基準を評価することを含む。これが真である場合、方法はステップ202~208の結果の影響なしに、MRIスキャンルーチンの続行210に進むことができる。コイル座標のセットとコイル座標の許容範囲との間の不一致が検出される場合、方法は、検出される不一致に適切に応答するための自動及び/又はユーザベースの動作をトリガすることができる警告信号を提供すること212に進むことができる。
【0110】
本発明は図面及び前述の説明において詳細に図示及び説明されているが、そのような図示及び説明は例示的又は例示的であり、限定的ではないと見なされるべきであり、本発明は開示される実施形態に限定されない。
【0111】
開示される実施形態に対する他の変形は図面、開示、及び添付の特許請求の範囲の研究から、特許請求される発明を実施する際に当業者によって理解され、達成され得る。請求項において、単語「有する(comprising)」は他の要素又はステップを除外せず、不定冠詞「a」又は「an」は複数を除外しない。単一のプロセッサ又は他のユニットは、特許請求の範囲に列挙されるいくつかのアイテムの機能を満たすことができる。特定の手段が相互に異なる従属請求項に記載されているという単なる事実は、これらの手段の組み合わせが有利に使用され得ないことを示すものではない。コンピュータプログラムは他のハードウェアとともに、又は他のハードウェアの一部として供給される光記憶媒体又はソリッドステート媒体などの適切な媒体上に記憶/配布され得るが、インターネット又は他の有線もしくはワイヤレス通信システムなどの他の形態で配布されてもよい。請求項におけるいかなる参照符号も、範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【符号の説明】
【0112】
100 医用システム
102 被検体
104 磁気共鳴イメージングコイル
110 カメラ
120 磁気共鳴イメージング
130 計算システム
132 プロセッサ
134 ハードウェア又はネットワークインタフェース
136 ユーザインターフェース
140 メモリ
142 磁気共鳴画像法の指示
144 姿勢認識システム群
146 カメラ画像データ取得命令
148 カメラ画像データ
150 姿勢認識指示
152 被写体座標
154 コイル検出命令
156 コイル座標
158 コイル識別子
160 不一致チェックグループ
162 コイルデータクエリ命令
164 コイル位置決め座標の範囲
166 座標系マッピング命令
168 コイル座標の許容範囲
170 不一致チェック命令
172 警告信号
図1
図2
【国際調査報告】