(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-13
(54)【発明の名称】建物のエンクロージャの断熱、音低減、及び気密のための低密度スプレーポリウレタンフォームを作製するためのプロセス
(51)【国際特許分類】
C08G 18/76 20060101AFI20230906BHJP
C08G 18/48 20060101ALI20230906BHJP
C08G 18/00 20060101ALI20230906BHJP
C08G 18/30 20060101ALI20230906BHJP
C08G 18/18 20060101ALI20230906BHJP
C08G 101/00 20060101ALN20230906BHJP
【FI】
C08G18/76
C08G18/48
C08G18/00 H
C08G18/30 020
C08G18/00 J
C08G18/18
C08G101:00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023508614
(86)(22)【出願日】2021-08-24
(85)【翻訳文提出日】2023-02-22
(86)【国際出願番号】 US2021047347
(87)【国際公開番号】W WO2022046766
(87)【国際公開日】2022-03-03
(32)【優先日】2020-08-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511139291
【氏名又は名称】ホルシム テクノロジー エルティーディー
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ルナ,ホセ
(72)【発明者】
【氏名】バレンタイン,チャールズ
【テーマコード(参考)】
4J034
【Fターム(参考)】
4J034DA01
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4J034DB05
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4J034QB01
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4J034RA15
(57)【要約】
本開示は、新規の低密度オープンセルポリウレタン(PUR)フォームを提供し、これは、前駆体と条件との組み合わせ、例えば、B側の体積よりも高いA側の体積を含むオフ比のA側:B側の体積比(v:v)、約2.5~約3.0のイソシアネート官能価を有する芳香族ポリイソシアネート成分、及び約20パーセント~約40パーセントのイソシアネート指数を使用して調製することができる。本明細書に開示されるプロセス及び前駆体を使用して、約0.25lb/ft3~約0.45lb/ft3の密度を有するポリウレタンフォームを得ることができる。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
低密度ポリウレタン(PUR)フォームであって、前記フォームが、
(a)約2.5~約3.0のイソシアネート官能価を有する芳香族ポリイソシアネート成分を含む第1の反応組成物(A側)と、
(b)第2の反応組成物(B側)であって、
約20~約45のヒドロキシル価(mg KOH/g)を特徴とする、ポリエーテルポリオールと、
前記第2の反応組成物(B側)中の5重量%~12重量%の濃度のポリウレタン生成触媒と、
難燃剤と、
界面活性剤と、
水と、を含む、第2の反応組成物(B側)と、の接触生成物を含み、
前記第1の反応組成物(A側)及び前記第2の反応組成物(B側)が、[1]1.2:1~2:1のA側:B側の体積比(v:v)、及び[2]20~40のイソシアネート指数(パーセンテージとして表される)を提供する量で接触され、
前記低密度PURフォームが、約0.25lb/ft
3~約0.45lb/ft
3の密度を有する、低密度ポリウレタン(PUR)フォーム。
【請求項2】
前記ポリイソシアネート成分が、メチレンジフェニルジイソシアネート(MDI)、高分子メチレンジフェニルジイソシアネート(PMDI)、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項1に記載の低密度ポリウレタン(PUR)フォーム。
【請求項3】
前記ポリイソシアネート成分が、約2.6~約2.9のイソシアネート官能価を有する、請求項1に記載の低密度ポリウレタンフォーム(PUR)。
【請求項4】
前記ポリエーテルポリオールが、
約25~約42のヒドロキシル価(mg KOH/g)、
約250g/mol~約6,000g/molの重量平均分子量又は数平均分子量、及び
2~8のヒドロキシル官能価のうちのいずれか1つ、又はそれらの任意の組み合わせを特徴とする、請求項1に記載の低密度ポリウレタン(PUR)フォーム。
【請求項5】
前記ポリエーテルポリオールが、前記第2の反応組成物中に、約10重量%~約50重量%の濃度で存在する、請求項1に記載の低密度ポリウレタン(PUR)フォーム。
【請求項6】
前記ポリエーテルポリオールが、
ポリオキシエチレンジオール(グリコール)、ポリオキシエチレントリオール、ポリオキシエチレンテトロール、ポリオキシエチレンペントール、ポリオキシエチレンヘキソール、ポリオキシプロピレンジオール(グリコール)、ポリオキシプロピレントリオール、ポリオキシプロピレンテトロール、ポリオキシプロピレンペントール、ポリオキシプロピレンヘキソール、若しくはそれらの任意の組み合わせ、又はこれらのポリオールのうちのいずれか1つ以上へのアルキレンオキシド付加生成物、あるいは
ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、グリセロールトリオール、ポリエーテルテトロール、ポリエーテルペントール、脂肪族アミンテトロール、芳香族アミンテトロール、ソルビトール、トリメチオールプロパン(TMP)、若しくはペンタエリトリトール、又はそれらのポリオールのうちの任意の1つ以上へのアルキレンオキシド付加生成物を含む、請求項1に記載の低密度ポリウレタン(PUR)フォーム。
【請求項7】
前記ポリエーテルポリオールが、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、又は同時に若しくは順次に添加されたそれらの組み合わせを、
少なくとも1つのポリオール、少なくとも1つのポリエーテルポリオール、少なくとも1つのポリアミン、若しくはそれらの組み合わせ、又は
エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、トリメチオールプロパン(TMP)、グリセロール、ペンタエリトリトール、ソルビトール、スクロース、エチレンジアミン、トルエンジアミン、若しくはそれらの任意の組み合わせ、から選択される活性水素成分に添加することから形成される、請求項1に記載の低密度ポリウレタン(PUR)フォーム。
【請求項8】
前記ポリエーテルポリオールが、終端化されたエチレンオキシド(一次ヒドロキシル含有量が高い)、終端化されたプロピレンオキシド(二次ヒドロキシル含有量が高い)、又は終端化されたエチレンオキシドと終端化されたプロピレンオキシドとの組み合わせである、請求項1に記載の低密度ポリウレタン(PUR)フォーム。
【請求項9】
前記ポリエーテルポリオールが、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、又は同時に若しくは順次に添加されたそれらの組み合わせを、金属水酸化物、二重金属シアン化物触媒、又はそれらの組み合わせを含む触媒の存在下で、活性水素成分に添加することから形成される、請求項1に記載の低密度ポリウレタン(PUR)フォーム。
【請求項10】
前記ポリエーテルポリオールが、
非還元糖若しくは糖誘導体のアルキレンオキシド付加物、リン酸及びポリリン酸のアルキレンオキシド付加物、ポリフェノールのアルキレンオキシド付加物、ヒマシ油などの天然油から調製されたポリオール、C
2~C
60、C
2~C
40、若しくはC
2~C
20ポリヒドロキシアルカンのアルキレンオキシド付加物、又はそれらの任意の組み合わせ、又は
1,3-ジヒドロキシプロパン、1,3-ジヒドロキシブタン、1,4-ジヒドロキシブタン、1,4-ジヒドロキシヘキサン、1,5-ジヒドロキシヘキサン、1,6-ジヒドロキシヘキサン、1,2-ジヒドロキシオクタン、1,3-ジヒドロキシオクタン、1,4-ジヒドロキシオクタン、1,6-ジヒドロキシオクタン、1,8-ジヒドロキシオクタン、1,10-ジヒドロキシデカン、グリセロール、1,2,4-トリヒドロキシブタン、1,2,6-トリヒドロキシヘキサン、1,1,1-トリメチロールエタン、1,1-トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール、カプロラクトン、ポリカプロラクトン、キシリトール、アラビトール、ソルビトール、マンニトール、若しくはそれらの組み合わせのアルキレンオキシド付加物を含む、請求項1に記載の低密度ポリウレタン(PUR)フォーム。
【請求項11】
前記ポリエーテルポリオールが、活性水素開始剤とのアルキレンオキシドの付加反応生成物を含み、
前記アルキレンオキシドが、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、イソブチレンオキシド、N-ヘキシルオキシド、スチレンオキシド、トリメチレンオキシド、エピクロロヒドリン、又はそれらの任意の組み合わせを含み、
前記活性水素開始剤が、グリセリン、トリエタノールアミン、トリメチオールプロパン(TMP)、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項1に記載の低密度ポリウレタン(PUR)フォームに記載の。
【請求項12】
前記ポリウレタン生成触媒が、
一級アミン化合物、二級アミン化合物、三級アミン化合物、四級アンモニウム塩、又はラジカル形成剤を含む、請求項1に記載の低密度ポリウレタン(PUR)フォーム。
【請求項13】
前記ポリウレタン生成触媒が、Polycat(登録商標)15、Polycat(登録商標)37、Jeffcat(登録商標)ZF 20、Jeffcat(登録商標)Z-130、Jeffcat(登録商標)LE 30、Dabco(登録商標)T、テトラメチルグアニジン、ジメチルアミノプロピルアミン、Polycat(登録商標)30、Polycat(登録商標)31、Polycat(登録商標)37、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、Polycat(登録商標)142、Polycat(登録商標)141、Dabco(登録商標)NE300、Dabco(登録商標)NE310、Toyocat(登録商標)D60、ジメチルアミノエタノール、Jeffcat(登録商標)ZF-10、Jeffcat(登録商標)ZR-50、Niax(登録商標)A-99、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項1に記載の低密度ポリウレタン(PUR)フォーム。
【請求項14】
前記ポリウレタン生成触媒が、前記第2の反応組成物(B側)中に、約4重量%~約12重量%の濃度で存在する、請求項1に記載の低密度ポリウレタン(PUR)フォーム。
【請求項15】
前記難燃剤が、ホスフェート化合物、ハロゲン化化合物、非ハロゲン化化合物、又はそれらの組み合わせを含む、請求項1に記載の低密度ポリウレタン(PUR)フォーム。
【請求項16】
前記難燃剤が、
トリス(2-クロロイソプロピル)ホスフェート(TCPP)、トリス(1,3-ジクロロイソプロピル)ホスフェート(TDCPP)、トリス(2-クロロエチル)ホスフェート(TCEP)、PHT 4-ジオール(テトラブロモフタレートジオール)、PHT 4-ジオールLV(テトラブロモフタレートジオール、低粘度)、Saytex(登録商標)RB79、Saytex(登録商標)RB7980、Ixol(登録商標)B-251、Ixol(登録商標)M-125、SaFRon(登録商標)6605、又はそれらの任意の組み合わせから選択されるハロゲン化化合物と、
トリエチルホスフェート、メラミン、アンモニウムポリホスフェート、VeriQuel(登録商標)R100、ペンタエリトリトール、ソルビトール、キシリトール、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、又はそれらの任意の組み合わせから選択される非ハロゲン化化合物と、を含む、請求項1に記載の低密度ポリウレタン(PUR)フォーム。
【請求項17】
前記難燃剤が、
アリール臭素化ポリエステルポリオール、臭素化脂肪族化合物、臭素化ベンゾエート化合物、臭素化フタレート化合物、ポリ臭素化ジフェニルエーテル、ポリ臭素化ビフェニル、若しくはそれらの任意の組み合わせ、又は
ジブロモネオペンチルグリコール、トリブロモネオペンチルアルコール、臭素化n-プロピル、ビス[ジブロモプロポキシジブロモフェニル]プロパン、ヘキサブロモデカン、ビス(トリブロモフェノキシ)エタン、若しくはそれらの任意の組み合わせ、から選択される臭素化化合物を含む、請求項1に記載の低密度ポリウレタン(PUR)フォーム。
【請求項18】
前記難燃剤が、前記第2の反応組成物中に、約4重量%~約42重量%の濃度で存在する、請求項1に記載の低密度ポリウレタン(PUR)フォーム。
【請求項19】
前記第2の反応組成物(B側)中の前記界面活性剤が、非イオン性界面活性剤、シリコーン界面活性剤、非シリコーン非イオン性界面活性剤、有機界面活性剤、又はそれらの組み合わせを含む、請求項1に記載の低密度ポリウレタン(PUR)フォーム。
【請求項20】
前記非イオン性界面活性剤が、Surfonic(登録商標)N95、Tergitol(登録商標)NP9、Ecosurf(登録商標)SA9、Surfonic(登録商標)CO-25、Surfonic(登録商標)ME400-CO、Surfonic(登録商標)N120、Ecosurf(登録商標)SA7、Ecosurf(登録商標)SA4、Surfonic(登録商標)ME550、又はそれらの任意の組み合わせから選択され、
前記シリコーン界面活性剤が、Silstab(登録商標)2760、Silstab(登録商標)2780、Silstab(登録商標)2550、Niax(登録商標)L-6189、Vorasurf(商標)DC198、Niax(登録商標)L-5388、Niax(登録商標)L-5345、Dabco(登録商標)198、Niax(登録商標)Y16312、Niax(登録商標)L-6186、Niax(登録商標)L-6972、Niax(登録商標)L-6884、Niax(登録商標)L-5388、Silstab(登録商標)2755、Tegostab(登録商標)B-8580、Tegostab(登録商標)B-8870、又はそれらの任意の組み合わせから選択され、
前記有機界面活性剤が、Dabco(登録商標)LK443、Dabco(登録商標)LK221、Vorsurf(登録商標)504、又はそれらの任意の組み合わせから選択される、請求項19に記載の低密度ポリウレタン(PUR)フォーム。
【請求項21】
前記第2の反応組成物(B側)中の前記界面活性剤が、脂肪酸、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド、脂肪族アルコール、脂肪族ポリオール、糖、又は糖アルコールのアルコキシル化生成物を含む、請求項1に記載の低密度ポリウレタン(PUR)フォーム。
【請求項22】
前記第2の反応組成物(B側)中の前記界面活性剤が、
ソルビタンエステル、ポリエトキシル化ソルビタンエステル、ポリオキシエチレングリコールアルキルエーテル、ポリオキシプロピレングリコールアルキルエーテル、グルコシドアルキルエーテル、ポリオキシエチレングリコールオクチルフェノールエーテル、ポリオキシエチレングリコールアルキルフェノールエーテル、ポリオキシエチレングリコールソルビタンアルキルエステル、ソルビタンアルキルエステル、若しくはそれらの組み合わせ、又は
オキシエチル化アルキルフェノール、オキシエチル化脂肪アルコール、パラフィン油、ヒマシ油エステル、リシノール酸エステル、若しくは脂肪アルコールを含む、請求項1に記載の低密度ポリウレタン(PUR)フォーム。
【請求項23】
前記界面活性剤が、前記第2の反応組成物中に、約0.05重量%~約6重量%の濃度で存在する、請求項1に記載の低密度ポリウレタン(PUR)フォーム。
【請求項24】
前記第1の反応組成物(A側)が、界面活性剤を更に含む、請求項1に記載の低密度ポリウレタン(PUR)フォーム。
【請求項25】
前記第1の反応組成物(A側)が、前記ポリイソシアネート成分から本質的になる、請求項1に記載の低密度ポリウレタン(PUR)フォーム。
【請求項26】
前記第1の反応組成物(A側)が、前記第1の反応組成物の少なくとも約95重量%の濃度で、前記ポリイソシアネート成分を含む、請求項1に記載の低密度ポリウレタン(PUR)フォーム。
【請求項27】
前記第2の反応組成物(B側)が、非イオン性界面活性剤、非シリコーン非イオン性界面活性剤、又はそれらの組み合わせから選択される相溶化薬剤を更に含み、前記相溶化薬剤が、前記第2の反応組成物(B側)中に、前記第2の反応組成物中約2重量%~約20重量%の濃度で存在する、請求項1に記載の低密度ポリウレタン(PUR)フォーム。
【請求項28】
前記水が、前記第2の反応組成物(B側)中に、約15重量%~約55重量%の濃度で存在する、請求項1に記載の低密度ポリウレタン(PUR)フォーム。
【請求項29】
前記第2の反応組成物が、可塑剤、乳化剤、殺生物剤、静菌剤、充填剤、染料若しくは着色剤、スコーチ防止剤、架橋剤、酸化防止剤、帯電防止剤、安定剤、気泡開口剤、又はそれらの任意の組み合わせを更に含む、請求項1に記載の低密度ポリウレタン(PUR)フォーム。
【請求項30】
前記第2の反応組成物が、グリセリン/スクロース開始ポリエーテルポリオール、アルコキシル化スクロース-グリセリン系ポリオール、アルコキシル化スクロース-グリセリンアミン系ポリオール、アルコキシル化スクロース-ジエチレングリコール系ポリオール、アルコキシル化スクロース-アミン系ポリオール、アルコキシル化アミン系ポリオール、マンニッヒ系アルコキシル化ポリオール、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、又は2-メチル-2,4-ペンタンジオールを含む安定剤を更に含む、請求項1に記載の低密度ポリウレタン(PUR)フォーム。
【請求項31】
前記第1の反応組成物、前記第2の反応組成物、又は前記第1の反応組成物及び前記第2の反応組成物の両方が、フタレート可塑剤、ホスフェート若しくはリン含有可塑剤、又はベンゾエート可塑剤から選択される可塑剤を更に含む、請求項1に記載の低密度ポリウレタン(PUR)フォーム。
【請求項32】
前記第2の反応組成物が、プロポキシル化スクロース-グリセリン系ポリオールから選択される架橋剤を更に含む、請求項1に記載の低密度ポリウレタン(PUR)フォーム。
【請求項33】
前記第1の反応組成物(A側)及び前記第2の反応組成物(B側)が、1.25:1~1.75:1のA側:B側の体積比(v:v)、及び20~35のイソシアネート指数(パーセンテージとして)を提供する量で使用され、
前記ポリウレタンフォームが、約0.27lb/ft
3~約0.42lb/ft
3の密度を有する、請求項1に記載の低密度ポリウレタン(PUR)フォーム。
【請求項34】
前記ポリウレタンフォームが、ASTM C-518に従い、3.2ft
2・°F・h/BTU・in~4.2ft
2・°F・h/BTU・inのR値を有する障壁層に形成される、請求項1に記載の低密度ポリウレタン(PUR)フォーム。
【請求項35】
前記ポリウレタンフォームが、≦75火炎拡散指数及び≦450発煙現像指数、又は代替として≦25火炎拡散指数及び≦450発煙現像指数の、ASTME E-84に従う表面燃焼特性の要件を満たすか、又は超える、請求項1に記載の低密度ポリウレタン(PUR)フォーム。
【請求項36】
前記ポリウレタンフォームが、スプレーポリウレタンフォームのための国際基準評議会評価サービス受入基準(International Code Council Evaluation Services Acceptance Criteria for Spray Polyurethane Foam)、AC-377に従って、基準で規定された発火障壁の省略のための要件を満たすか、又は超える、請求項1に記載の低密度ポリウレタン(PUR)フォーム。
【請求項37】
前記ポリウレタンフォームが、国際住宅基準(International Residential Code)第3章及び国際建築基準(International Building Code)第26章に従って、特別な最終用途構成試験により、前記基準で規定された発火障壁の省略のための要件を満たすか、又は超える、請求項1に記載の低密度ポリウレタン(PUR)フォーム。
【請求項38】
前記ポリウレタンフォームが、国際住宅基準第3章及び国際建築基準第26章に従って、特別な最終用途構成試験により、基準で規定された熱障壁の省略のための要件を満たすか、又は超える、請求項1に記載の低密度ポリウレタン(PUR)フォーム。
【請求項39】
39.前記ポリウレタンフォームが、ASTM E-2178に従って、空気不透過性断熱材の要件を満たすか、又は超える、請求項1に記載の低密度ポリウレタン(PUR)フォーム。
【請求項40】
前記ポリウレタンフォームが、低密度断熱材に関する、スプレーポリウレタンフォームのための国際基準評議会評価サービス受入基準(International Code Council Evaluation Services Acceptance Criteria for Spray Polyurethane Foam)、AC-377、表1に従って、物理的特性の要件を満たすか、又は超える、請求項1に記載の低密度ポリウレタン(PUR)フォーム。
【請求項41】
低密度ポリウレタン(PUR)フォームを作製するためのプロセスであって、前記プロセスが、
(a)約2.5~約3.0のイソシアネート官能価を有する芳香族ポリイソシアネート成分を含む第1の反応組成物(A側)と、
(b)第2の反応組成物(B側)であって、
約20~約45のヒドロキシル価(mg KOH/g)を特徴とする、ポリエーテルポリオールと、
前記第2の反応組成物(B側)中の5重量%~12重量%の濃度のポリウレタン生成触媒と、
難燃剤と、
界面活性剤と、
水と、を含む、第2の反応生成物(B側)と、を接触させるステップを含み、
前記第1の反応組成物(A側)及び前記第2の反応組成物(B側)が、[1]1.2:1~2:1のA側:B側の体積比(v:v)、及び[2]20~40のイソシアネート指数(パーセンテージとして表される)を提供する量で接触され、
前記低密度PURフォームが、約0.25lb/ft
3~約0.45lb/ft
3の密度を有する、低密度ポリウレタン(PUR)フォームを作製するためのプロセス。
【請求項42】
前記接触させることが、500psi(1平方インチ当たりのポンド)~2,000psi、代替として750psi~1,750psi、又は代替として1,000psi~1,500psiの圧力で分配する複数の成分によって高圧で生じる、請求項41に記載の低密度ポリウレタン(PUR)フォームを作製するためのプロセス。
【請求項43】
前記接触させることが、100°F~160°F、代替として110°F~150°F、又は代替として120°F~140°Fの温度で分配する複数の成分によって生じる、請求項41に記載の低密度ポリウレタン(PUR)フォームを作製するためのプロセス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、参照によってその全体が本明細書に組み込まれる、2020年8月25日に出願された米国仮特許出願第63/069,968号の優先権及び利益を主張する。
【0002】
本開示は、良好な断熱、気密、及び音低減特性を有する低密度ポリウレタンフォーム、並びにそれらを作製するための組成物及びプロセスに関する。
【背景技術】
【0003】
よりエネルギー効率の高い建物を開発する必要性は、環境需要を考慮してますます重要になっており、この必要性は、エネルギー効率に関する国内及び国際的な建築基準の更新に反映されている。国際省エネルギー基準(IECC:International Energy Conservation Code)、国際住宅基準(IRC:International Residential Code)、米国暖房、冷蔵、空調技術者協会(ASHRAE:American Society of Heating,Refrigerating and Air-Conditioning Engineers)などの改訂は、全て、エネルギー効率を向上させるための需要の高まりを明示している。要件には、熱抵抗の向上及び気密の効果の向上が含まれ、建築材料及び建設におけるイノベーションの必要性が強調されている。
【0004】
従来の繊維断熱材は、必要な熱抵抗を提供するが、より厳しい気密要件を満たす能力を欠いている。この欠陥を補うために、建築業者及び断熱材請負業者は、気密要件を通過するために、建設用の単一成分フォーム及びコーキングなどの追加技術を利用する必要がある。この複雑な問題は、異なる作業員の動員を必要とし、気密基準を満たさないリスクを伴うために複数の動員を必要とし、コストを増加させる。
したがって、これらの問題、及び従来の繊維断熱材を使用することの追加費用に対処する必要がある。スプレーポリウレタン(PUR)フォームなどの技術が、必要な性能を提供できる場合、少なくとも、これらのフォームの適用が便利で費用対効果が高いため、かつフォームを使用して、建物のエンベロープ内に複数の制御層を形成できるため、それは有用であろう。特に、エネルギー効率のための絶縁及び気密要件に対処し、良好な音低減特性を提供することができる低密度フォームが開発することができる場合、それは有用であろう。
【発明の概要】
【0005】
一態様では、本開示は、新規の低密度スプレーポリウレタン(PUR)フォーム、及び調製のための方法を提供し、当該フォームは、良好な断熱特性、気密の質、及び音低減の組み合わせを提供することができる。スプレーポリウレタンフォームは、従来の繊維断熱材に代わる実行可能な代替品を提供することができる、流体適用の膨張断熱材である。気密及び断熱の機能を提供する、開示された低密度オープンセルフォームでは、更なる利点には、例えば、従来の繊維絶縁のものよりもおおよそ2~3つ高いSTC単位の音響伝達係数レベルの増強された音低減が含まれ得る。更なる利点としては、発泡組成物が、開示されるような難燃剤と組み合わされたときの難燃特性が挙げられる。
【0006】
一態様では、例えば、約0.25lb/ft3(1立方フィート当たりのポンド)~約0.45lb/ft3の範囲の非常に低密度のポリウレタンフォームは、以下を含む前駆体と条件との組み合わせを使用して調製することができることが分かっている。[1]B側の体積よりも高いA側の体積を含むため、従来の市販のスプレーポリウレタンフォームにおいて一般的なおおよそ1:1(v:v)の比とは違う、「オフ比」のA側:B側の体積比(v:v)、及び[2]約2.5~約3.0のイソシアネート官能基を有する芳香族ポリイソシアネート成分、及び[3]約20~約40のイソシアネート指数(パーセンテージとして表される)。
【0007】
したがって、一態様では、本開示は、低密度ポリウレタン(PUR)フォームを提供し、当該フォームは、
(a)約2.5~約3.0のイソシアネート官能価を有する芳香族ポリイソシアネート成分を含む第1の反応組成物(A側)と、
(b)第2の反応組成物(B側)であって、
約20~約45のヒドロキシル価(mg KOH/g)を特徴とする、ポリエーテルポリオールと、
第2の反応組成物(B側)中の5重量%~12重量%の濃度のポリウレタン生成触媒と、
難燃剤と、
界面活性剤と、
水と、を含む、第2の反応組成物(B側)と、の接触生成物を含み、
第1の反応組成物(A側)及び第2の反応組成物(B側)が、[1]1.2:1~2:1のA側:B側の体積比(v:v)、及び[2]20~40のイソシアネート指数(パーセンテージとして表される)を提供する量で接触され、
低密度PURフォームが、約0.25lb/ft3~約0.45lb/ft3の密度を有する。
【0008】
したがって、低密度ポリウレタン(PUR)フォームを作製するためのプロセスも提供され、当該プロセスは、(a)約2.5~約3.0のイソシアネート官能基を有する芳香族ポリイソシアネート成分を含む第1の反応組成物(A側)と、(b)第2の反応組成物(B側)であって、[1]約20~約40のヒドロキシル価(mg KOH/g)を特徴とするポリエーテルポリオールと、[2]水(水性発泡剤)と、[3]第2の反応組成物(B側)中の6重量%~11重量%の濃度のポリウレタン生成触媒と、[4]難燃剤と、[5]界面活性剤と、を含む、第2の反応組成物(B側)と、を接触させることを含むことができ、第1の反応組成物(A側)及び第2の反応組成物(B側)が、[a]1.2:1~2:1のA側:B側の体積比(v:v)、及び[a]20~40のイソシアネート指数(パーセンテージで表される)を提供する量で接触され、低密度PURフォームが、約0.25lb/ft3~約0.45lb/ft3の密度を有する。
【0009】
プロセス、方法、及び組成物のこれら及び他の実施形態及び態様は、本明細書で提供される実施例などの「発明を実施するための形態」及び「特許請求の範囲」及び更なる開示においてより完全に記載される。
【発明を実施するための形態】
【0010】
定義
本明細書で使用される用語をより明確に定義するために、以下の定義が提供され、特に指示がない限り、又は文脈上特に要求がない限り、これらの定義は、本開示全体を通して適用可能である。本開示で用語が使用されるが、本明細書で具体的に定義されていない場合、その定義が本明細書で適用される任意の他の開示若しくは定義と矛盾しないか、又はその定義が適用されるいかなる請求項をも不定又は非有効としない限り、IUPAC Compendium of Chemical Terminology,2nd Ed(1997)からの定義が適用され得る。参照により本明細書に組み込まれる任意の文書によって提供される任意の定義又は使用法が、本明細書に提供される定義又は使用法と矛盾する程度まで、本明細書に提供される定義又は使用法が制御する。
【0011】
特許請求の範囲の移行用語又は語句に関して、「含む(including)」、「含有する(containing)」、又は「を特徴とする(characterized by)」と同義語である移行用語「含む(comprising)」は、包括的又は非限定的であり、追加の、列挙されていない要素又は方法ステップを排除しない。移行用語「からなる(consisting of)」は、特許請求の範囲内に特定されていないいかなる要素、ステップ、又は成分をも排除する。移行用語「から本質的になる(consisting essentially of)」は、特許請求の範囲を、特定される材料又はステップ、及び特許請求された発明の基本的かつ新規の特性に物質的に影響を及ぼさないものに限定する。反対に特定されない限り、「から本質的になる(comprising)」化合物又は組成物を記載することは、「含む(comprising)」と解釈されるべきではないが、その用語が適用される組成又は方法を著しく変更しない材料を含む、列挙された成分を記載することが意図される。例えば、材料Aからなる原料は、列挙される化合物又は組成物の、商業的に製造されたか、又は市販の試料中に典型的に存在する不純物を含み得る。特許請求の範囲が異なる特徴及び/又は特徴クラス(例えば、方法ステップ、供給原料の特徴、及び/又は生成物の特徴、他の可能性)を含む場合、含む(comprising)、から本質的になる、及びからなる、という移行用語は、利用される特徴クラスにのみに適用され、特許請求の範囲内の異なる特徴で異なる移行用語又は移行句を利用することが可能である。例えば、方法は、いくつかの列挙されたステップ(及び他の列挙されていないステップ)を含み得るが、特定のステップからなる触媒組成物調製を利用する、しかし列挙された成分及び他の列挙されていない成分を含む触媒組成物を利用する。組成物及び方法は、様々な成分又はステップを「含む(comprising)」という点で記載されるが、組成物及び方法はまた、様々な成分又は方法から「本質的になる」又は「からなる」ことも可能である。
【0012】
「a」、「an」、及び「the」という用語は、具体的に示さない限り、複数の代替物、例えば、少なくとも1つを含むことが意図される。例えば、「ポリオール」の開示は、特に指定されない限り、1つのポリオール化合物、又は2つ以上のポリオール化合物の混合物若しくは組み合わせを包含することを意味する。
【0013】
「使用のために構成されている」又は「使用のために適合されている」という用語及び類似の言葉は、特定の列挙された構造又は手順が、ポリウレタンスプレーフォームシステムにおいて使用される高圧プロポーショナーとの使用を含む、ポリウレタンスプレーフォームシステム又はプロセスにおいて使用されることを反映するために本明細書で使用される。例えば、特に指定されない限り、「使用のために構成されている」特定の構造とは、それが「ポリウレタンスプレーフォームシステムでの使用のために構成されている」ことを意味し、したがって、当業者によって理解されているように、A側組成物とB側組成物との組み合わせをもたらすように設計、成形、配置、構築、及び/又は調整され、重合をもたらす。
【0014】
「難燃性(flame retardant)化学物質」、「難燃性(fire retardant)化学物質」、又は単に「難燃剤(flame retardant)」、若しくは「難燃剤(fire retardant)」という用語は、PURフォームなどの材料を処理又は調整するために使用される添加剤又は処理を指すために本明細書で使用される場合、物質又は基材が炎又は火にさらされるとき、それが添加される物質又は基材が燃える傾向を低減又は排除する能力を有する要素、化学化合物、薬剤、又は組成物を指す。選択される難燃性化学物質は、それらが処理されるか、又はそれらが添加される1つ以上の物質又は基材との組み合わせか、又は使用に好適であり、これは、当業者によって決定され得る。
【0015】
「難燃性(flame retardant)」、「難燃性(fire retardant)」、「耐燃性(flame resistant)」、「耐燃性(fire resistant)」などの用語はまた、難燃性化学物質が添加された物質、又は難燃性化学物質で処理又はコーティングされた基材を指すためにも使用され得る。例えば、本開示は、難燃性ポリウレタン(PUR)フォームを提供し、その1つの成分は、難燃性化学物質である。一態様では、これらの用語は、本明細書において、(a)炎又は火が存在する間、若しくは熱源又は点火源が除去された後のいずれにも、炎、火、及び/若しくは燃焼を支援しない、かつ/又は(b)燃焼に対して遅延性であるか、若しくは燃焼できない(本質的に耐火性であり、すなわち、炎、火、及び/又は燃焼プロセスにさらされたとき、実質的に変化しない)物質又は材料を指すために使用され得る。耐燃性の物質、材料、又は基材は、焦げる、かつ/又は溶ける場合がある。
【0016】
本明細書で使用される場合、「オープンセル」又は「オープンセルフォーム」という用語は、ASTM D6226に従って測定された場合、少なくとも70パーセントのオープンセルを有するフォームを指す。
【0017】
ポリイソシアネートを記載するために使用される場合の「官能価」という用語、及び「イソシアネート官能価」、「ポリイソシアネート官能価」、又は「MDI官能価」などの類似の用語は、ポリウレタンフォームを調製するためのポリイソシアネート成分において使用される1モル当たりの全てのイソシアネートの数平均イソシアネート官能価、すなわち、NCO部分を指す。イソシアネート官能価は、Fnと略記され得る。
【0018】
「イソシアネート含有量」及び「NCO含有量」などの類似の用語は、重量パーセンテージ(%)で表すことができ、これは、ポリイソシアネート成分中の全てのイソシアネート(NCO)部分の重量(1つのNCO官能基について42.017gの等価重量)を、ポリイソシアネート成分の重量で割ったものであり、パーセンテージ(wt%)で表される。イソシアネート含有量は、分数で表すこともできる。
【0019】
イソシアネート「官能性」は、MDI又は高分子MDIなどの、イソシアネート分子中、又は高分子イソシアネート中の、1分子当たりの反応性NCO基の数である。例えば、ほとんどのMDI試料は、単量体MDIと高分子MDIとのブレンドを含有し、イソシアネート「官能性」は、異なる分子種及び高分子種にわたる平均官能性である。
【0020】
本明細書で使用される場合、「MDI」は、ジフェニルメタンジイソシアネートとも称されるメチレンジフェニルジイソシアネート、及びその異性体を指す。MDI(メチレンジフェニルジイソシアネート)は、3つの異性体(4,4’MDI、2,4’MDI、及び2,2’MDI)のうちの1つとしてか、又はこれらの異性体の2つ以上の混合物として存在する。本明細書で使用される場合、具体的に明記しない限り、「MDI」はまた、高分子MDI(時には「PMDI」と称される)を指し得、これを包含し得る。高分子MDIは、メチレン架橋によって互いに連結された3つ以上のベンゼン環の鎖を有し、イソシアネート基が各ベンゼン環に結合している化合物である。例えば、1つの従来のMDIは、25℃で約200mPa~1,000mPaの典型的な粘度を有する、約2.1~約3(境界値を含む)の平均官能価を有し得る。
【0021】
「イソシアネート指数」、「NCO指数」、「ISO指数」などという用語は、当業者によって理解されているように、配合物中に使用される、NCO基の数又は同等物(A側から)と、イソシアネート反応性水素原子の数又は同等物(B側から)との比を指すために使用される。イソシアネート指数は、分数又はパーセントのいずれかとして報告することができ、したがって、パーセントとして報告されるイソシアネート指数は、以下の式に従って計算される。
【数1】
(式1)
【0022】
言い換えれば、NCO指数は、配合物中に使用されるイソシアネート反応性水素の量と化学量論的に反応するために理論的に必要なイソシアネートの量に対して、配合物中の実際に使用されるイソシアネートの量を表す。100(パーセント)のイソシアネート指数は、活性水素に対するNCO基の1:1の比(モル又は数)を反映する。実施例において、NCO指数は、少数及びパーセンテージの両方として報告される。
【0023】
化学物質の「ヒドロキシル価(Hydroxyl Number)」(OHMと略される)又は「ヒドロキシル値(Hydroxyl Value)」(OHVと略される)、又は単に「ヒドロキシル価(hydroxyl number)」又は「ヒドロキシル値(hydroxyl value)」という用語は、遊離ヒドロキシル基を含有する化学物質の特徴である。「ヒドロキシル価」は、1グラムのポリオール、又は遊離ヒドロキシル基を含有する他の化合物中のヒドロキシル含有量に相当する、水酸化カリウム(KOH)のミリグラム数として定義される。例えば、ヒドロキシル価は、遊離ヒドロキシル基を含有する、1グラムの化学物質のアセチル化時に取り込まれる酢酸を中和するために必要な水酸化カリウム(KOH)のミリグラム数として定義することができる。したがって、ヒドロキシル価単位は、mg KOH/gの化学物質で表される。この定義に基づいて、化学物質のヒドロキシル価は、以下の式に従って計算することができる。
【数2】
(式2)
【0024】
分数の分子56,100は、水酸化カリウムの分子量56.1g/molから生じ、1gの試料中に1,000mg存在する。
【0025】
「任意選択的な」又は「任意選択的に」という用語は、後続の記載される成分、事象、又は状況が、使用され得るか、若しくは発生し得るか、又は使用さえ得るか、若しくは発生し得ないか、かつ記載には、成分、事象、又は状況が発生する実例、及び発生しない実例が含まれることを意味するために使用される。例えば、「任意選択的に置換される」という語句は、参照される化合物が、置換され得るか、又は置換されない場合があり、かつ記載には、非置換化合物、及び置換が存在する化合物の両方が含まれることを意味する。
【0026】
様々な数値範囲が本明細書で開示される。出願人が任意の種類の範囲を開示又は主張する場合、出願人の意図は、特に指定されない限り、範囲の終点、並びにその範囲に包含される任意の部分範囲及び部分範囲の組み合わせを含む、このような範囲が合理的に包含し得る各可能な数値を個別に開示又は主張することである。例えば、70℃~80℃の温度を開示することによって、出願人の意図は、70℃、71℃、72℃、73℃、74℃、75℃、76℃、77℃、78℃、79℃、及び80℃を個別に列挙することであり、これらの値のいずれかの間の任意の範囲及び組み合わせを含み、そのような範囲を記載するこれらの方法は、互いに交換可能である。更に、本明細書に開示される範囲の全ての数値的終点は、但し書きによって除外されない限り、近似値である。代表的な例として、出願人が、本明細書に開示されるプロセスにおける1つ以上のステップが、10℃~75℃の範囲の温度で行われ得ると述べる場合、この範囲は、「約」10℃~「約」75℃の範囲における温度を包含すると解釈されるべきである。
【0027】
値又は範囲は、本明細書において、「約」1つの特定の値から、及び/又は「約」別の特定の値まで「約」として表され得る。そのような値又は範囲が表される場合、開示される他の実施形態は、1つの特定の値から、及び/又は他の特定の値まで、列挙される特定の値を含む。同様に、値が先行詞「約」の使用によって、近似値として表される場合、特定の値が別の実施形態を形成することが理解されるであろう。その中に開示されたいくつかの値があり、かつ各値はまた、値自体に加えて、本明細書において「約」その特定の値として開示されることが更に理解されるであろう。別の態様において、「約」という用語の使用は、記載値の±15%、記載値の±10%、記載値の±5%、記載値の±3%又は記載値の±2%を意味することができる。
【0028】
出願人は、何らかの理由で、例えば、出願人が出願の時点で認識していない可能性のある文献を考慮するために、出願人が開示の完全な尺度よりも少ない尺度を主張することを選択した場合、範囲に従ってか、又は任意の類似の方法で主張することができる、グループ内の任意の部分範囲又は部分範囲の組み合わせを含む、任意のそのような値又は範囲のグループの任意の個々のメンバーを、条件付けるか、又は除外する権利を留保する。更に、出願人は、何らかの理由で、例えば、出願人が出願の時点で認識していない可能性のある文献又は先行の開示を考慮するために、出願人が開示の完全な尺度よりも少ない尺度を主張することを選択した場合、任意の個々の置換基、類似物、化合物、配位、構造、若しくはそれらのグループ、又は主張されたグループの任意のメンバーを、条件付けるか、又は除外する権利を留保する。
【0029】
本明細書で言及された全ての刊行物及び特許は、例えば、本明細書で記載された本発明に関連して使用され得る、刊行物に記載されている構築物及び方法論を記載及び開示する目的で、参照により本明細書に組み込まれる。本文を通して論じられる刊行物は、本出願の出願日前のそれらの開示のためにのみ提供される。本明細書のいかなる内容も、本発明者が先行の発明によってそのような開示を先行する権利を有していないことを認めるものと解釈されるものではない。
【0030】
発明の概要
スプレーポリウレタンフォームは、従来の繊維状の断熱材への実行可能な代替品としてそれ自身を証明している、流動適用の膨張断熱材である。それは、建物のエンベロープに複数の制御層を形成する。低密度オープンセルフォームでは、主要な機能は、気密及び断熱である。音低減は、ポリウレタンフォームの第2の特徴であり、これは、従来の繊維断熱材よりも約2~3つ高い音響伝達係数レベルを提供することができる。本開示は、固有の化学物質及び処理を利用して低密度スプレーフォーム断熱材を作製するための手順、並びにそこから得られる新規のフォームを提供する。
【0031】
したがって、本開示は、以下を含む、前駆体及び条件の組み合わせを使用して調製することができる、良好な断熱、気密、及び音低減特性を有する新規の低密度ポリウレタン(PUR)フォームを提供する。[1]B側の体積よりも高いA側の体積を含むため、従来のポリウレタンにおいて一般的なおおよそ1:1(v:v)の比とは違う、「オフ比」のA側:B側の体積比(v:v)、[2]約2.5~約3.0のイソシアネート官能基を有する芳香族ポリイソシアネート成分、及び[3]約20~約40のイソシアネート指数(パーセンテージとして表される)。一態様では、これらの新規の低密度フォームは、オープンセルフォームであり、これは、難燃剤を組み込むことができる。フォーム特性及びプロセスパラメータの開示された組み合わせは、難燃特性、熱障壁特性、及び発火障壁特性に関連する基準を満たすことが可能であり、モデル建築基準で指定されるような基準で規定された保護被覆の不在下で、これらのフォームが、ある特定の熱障壁試験に合格することを可能にする低密度フォームを提供する。
【0032】
したがって、一態様では、本開示は、低密度ポリウレタン(PUR)フォームを提供し、当該フォームは、
(a)約2.5~約3.0のイソシアネート官能価を有する芳香族ポリイソシアネート成分を含む第1の反応組成物(A側)と、
(b)第2の反応組成物(B側)であって、
約20~約45のヒドロキシル価(mg KOH/g)を特徴とする、ポリエーテルポリオールと、
水(水性発泡剤)と、
第2の反応組成物(B側)中の5重量%~12重量%の濃度のポリウレタン生成触媒と、
難燃剤と、
界面活性剤と、を含む、第2の反応組成物(B側)とを接触させることを含み、
第1の反応組成物(A側)及び第2の反応組成物(B側)が、[1]1.2:1~2:1のA側:B側の体積比(v:v)と、[2]20~40のイソシアネート指数(パーセンテージとして表される)と、を提供する量で接触され、
低密度PURフォームが、約0.25lb/ft3~約0.45lb/ft3の密度を有する。
【0033】
ポリウレタンフォームを作製するための関連するプロセスも本明細書に開示される。
一態様によれば、本開示のフォームを作製するために使用される成分は、高圧システムとともに使用され得、得られるフォームは、高圧フォームと称され得る。例えば、開示されるフォームの生成に使用され得るスプレーフォームシステムは、反応組成物を加圧するために、約500psi(1平方インチ当たりのポンド)~約2,000psiで動作するプロポーショナーを備えたものを含む。
【0034】
本開示のこれら及び他の態様は、以下のように、本明細書において追加で詳細に説明される。
【0035】
ポリイソシアネート成分。上記のように、A側と称される第1の反応組成物は、芳香族ポリイソシアネートを含むポリイソシアネート成分を含み得る。ポリイソシアネート成分は、ポリイソシアネート化合物、又はポリイソシアネート化合物の混合物であり得る。一態様では、ポリイソシアネート成分は、いずれか若しくは全ての異性体を含むメチレンジフェニルジイソシアネート(MDI)、高分子メチレンジフェニルジイソシアネート(PMDI)、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。更なる態様によれば、ポリイソシアネート成分は、2,2’-メチレンジフェニルジイソシアネート(2,2,2’-MDI)、4,4’-メチレンジフェニルジオシアネート(4,4’-MDI)、高分子メチレンジフェニルジフェニルジイソシアネート(PMDI)、又はそれらの任意の組み合わせを含むことができる。本明細書に開示されるフォーム及びプロセスにおいて有用であるポリイソシアネートの例としては、
Wanhau USA製のWANNATE(登録商標)PM-700及びWANNATE(登録商標)PM-200が挙げられるが、これらに限定されない。
【0036】
別の態様では、ポリイソシアネート成分は、約20重量%~約80重量%のメチレンジフェニルジイソシアネート(MDI)、及び約80重量%~約20重量%の高分子メチレンジフェニルジイソシアネート(高分子MDI又は「PMDI」)を含むことができる。代替として、ポリイソシアネート成分は、例えば、製品仕様情報に従って、約25重量%~約75重量%のメチレンジフェニルジイソシアネート(MDI)、及び約75重量%~約25重量%の高分子メチレンジフェニルジイソシアネート(高分子MDI又は「PMDI」)を含むことができる。代替として、ポリイソシアネート成分は、約30重量%又は約35重量%~約65重量%又は約70重量%の高分子メチレンジフェニルジイソシアネート(高分子MDI又は「PMDI」)、及び約70重量%又は約65重量%~約35重量%又は約30重量%のメチレンジフェニルジイソシアネートMDIを含むことができる。
【0037】
一態様では、第1の反応組成物(A側)は、約2.5~約3.0のイソシアネート官能基を有する芳香族ポリイソシアネート成分を含むことができる。更なる態様では、本明細書で使用される場合、ポリイソシアネート成分は、約2.5~約2.9、代替として約2.6~約2.9、代替として約2.6~約2.8、代替として約2.7~約2.8のイソシアネート官能基を有することができる。更に、本明細書で使用される場合、ポリイソシアネート成分は、約2.5、約2.6、約2.7、約2.8、約2.9、若しくは約3.0、又はこれらの値のいずれかの間の範囲の任意の範囲、若しくは組み合わせのイソシアネート官能基を有することができる。
【0038】
更に別の態様では、本明細書で使用される場合、ポリイソシアネート成分は、25重量%~約35重量%、代替として約26重量%~約33重量%、又は代替として更に約27重量%~約30重量%のNCO含有量(重量%)を有し得る。代替として、本明細書で使用されるポリイソシアネート成分は、約25重量%、約26重量%、約27重量%、約28重量%、約29重量%、約30重量%、約31重量%、約32重量%、約33重量%、約34重量%、若しくは約35重量%、又はこれらの値のいずれかの間の任意の範囲、若しくは範囲の組み合わせのNCO含有量(重量%)を有し得る。
【0039】
一態様では、本明細書で使用されるポリイソシアネート成分は、約100mPa・S(cP)~約1,050mPa・S(cP)の粘度(25℃、mPa・S)を有し得るか、又は代替としてポリイソシアネート成分は、約125mPa・S(150cP)~最大約950mPa・S(1050cP)の粘度(25℃、mPa・S)も有し得る。例えば、一態様では、ポリイソシアネート成分は、約125cP~約400cP、代替として約125cP~約350cP、又は代替として約150cP~約300cPの粘度(25℃、mPa・S)も有し得る。更なる例では、ポリイソシアネート成分はまた、約575cP~約1,000cP、代替として600cP~約950cP、又は代替として約650cP~約900cPの粘度を有し得る。ポリイソシアネート成分はまた、約100cP、約125cP、約150cP、約175cP、約200cP、約225cP、約250cP、約275cP、約300cP、約325cP、約350cP、約375cP、約400cP、約425cP、約450cP、約475cP、約500cP、約525cP、約550cP、約575cP、約600cP、約625cP、約650cP、約675cP、約700cP、約750cP、約800cP、約850cP、約900cP、約950cP、約1,000cP、若しくは約1,050cP、又はこれらの値のいずれかの間の任意の範囲、若しくは範囲の組み合わせの粘度(25℃、mPa・S)も有し得る。mPa・Sの動的粘度のSI単位が、1cP=10-3Pa・S=1mPa・Sとしてのセンチポアズのcgs単位と同等であることは、当業者によって理解されるであろう。
【0040】
本明細書に開示されるフォーム及びプロセスにおいて有用であるポリイソシアネート成分の例は、製品仕様情報に従って、約30重量%~約70重量%の高分子ポリマーメチレンジフェニルジイソシアネート(高分子MDI又は「PMDI」)、及び約70重量%~約30重量%のメチレンジフェニルジイソシアネートMDIを含み得る、Wanhau USA製のWANNATE(登録商標)PM-700である。このPM-700は、約600cP~約850cP、例えば、約700cPの粘度(25℃、mPaS)を有し得る。このPM-700のNCO含有量は、約30.0~約32.0であり得、その密度は、約1.22gm/cm3~約1.25gm/cm3である。
【0041】
いくつかの実施形態では、ポリイソシアネートフォームを作製するために接触生成物において使用されるポリイソシアネート成分は、約3.0~約3.1のイソシアネート官能価、約29重量%~約33重量%のNCO含有量(重量%)、及び約650cP~約750cPの粘度(25℃、mPaS)を有し得る。
【0042】
本明細書に開示されるフォーム及びプロセスにおいて有用であるポリイソシアネート成分の別の例は、製品仕様情報に従って、約30重量%~約70重量%の高分子メチレンジフェニルジイソシアネート(高分子MDI又は「PMDI」)、及び約70重量%~約30重量%のメチレンジフェニルジイソシアネートMDIを含み得る、Wanhau USA製のWANNATE(登録商標)PM-200である。このPM-200は、約150cP~約250cP、例えば、約200cPの粘度(25℃、mPa・S)を有し得る。このPM-200のNCO含有量(重量%)は、約30.5重量%~約32.0重量%であり得、その密度は、約1.22gm/cm~約1.25gm/cm3であり得、かつそのNCO官能価は、約2.6~約2.7であり得る。
【0043】
いくつかの実施形態では、ポリウレタンフォームを作製するために接触生成物において使用されるポリイソシアネート成分は、約2.5~約2.7のイソシアネート官能価、約30重量%~約32.5重量%のNCO含有量(重量%)、及び約150cP~約300cPの粘度(25℃、mPa・S)を有し得る。
【0044】
ポリウレタンフォーム、及びポリウレタンフォームを作製するためのプロセスの一態様では、第1の反応組成物(A側)は、ポリイソシアネートを含み得るか、代替として第1の反応組成物(A側)は、ポリイソシアネートから本質的になり得るか、又は代替として第1の反応組成物(A側)は、ポリイソシアネートからなり得る。すなわち、A側は、ポリイソシアネートの試料のみを含み得、かつポリイソシアネートの商業的に製造されたか、又は市販の試料中に典型的に存在する不純物のみを含み得る。
【0045】
更なる態様では、第1の反応組成物(A側)は、第1の反応組成物の少なくとも約95重量%のポリイソシアネートを含み得る。いくつかの態様では、A側組成物の残りは、例えば、界面活性剤、可塑剤、又はそれらの組み合わせを含み得る。
【0046】
ポリエーテルポリオール。上記のように、B側と称される第2の反応組成物は、ポリエーテルポリオール化合物、又はポリエーテルポリオール化合物の混合物であり得る、ポリエーテルポリオールを含むことができる。本開示の態様によれば、ポリエーテルポリオールは、約20~約45のヒドロキシル価(mg KOH/g)を特徴とすることができる。ポリエーテルポリオールは、約25~約42、又は代替として約28~約38のヒドロキシル価(mg KOH/g)を特徴とすることができる。これらの高ヒドロキシル値と低ヒドロキシル値との間の全ての範囲、及び範囲の組み合わせは、本開示に包含される。別の態様では、ポリエーテルポリオールは、約20、約21、約22、約23、約24、約26、約27、約28、約29、約30、約31、約32、約33、約34、約35、約36、約37、約38、約39、約40、約41、約42、約43、約44、若しくは約45のヒドロキシル値(mg KOH/g)、又はこれらの値のいずれかの間の任意の範囲、若しくは範囲の組み合わせを特徴とすることができる。
【0047】
いくつかの実施形態では、第2の反応組成物(B側)は、架橋剤、安定剤などとして機能し得、かつ約25~約42のヒドロキシル価(mg KOH/g)を有する上記のポリエーテルポリオールと比較して、ヒドロキシル価、分子量などの非常に異なる特性を有し得る、他のポリエーテルポリオールを含み得る。約25~約42のヒドロキシル価を有するこれらの後者のポリエーテルポリオールは、本明細書に開示される分子量、ヒドロキシル官能性などを特徴とすることができる。
【0048】
本開示の更なる態様によれば、上記に開示されるヒドロキシル価を特徴とするポリエーテルポリオールはまた、約250g/mol~約6,000g/mol、代替として約1,000g/mol~約5,500g/mol、代替として約2,000g/mol~約5,250g/mol、又は代替として約4,000g/mol~約5,000g/molの分子量(重量平均又は数平均)を特徴とすることができる。一態様では、このポリエーテルポリオールは、約250g/mol、約300g/mol、約350g/mol、約400g/mol、約450g/mol、約500g/mol、約600g/mol、約700g/mol、約800g/mol、約900g/mol、約1,000g/mol、約1,250g/mol、約1,750g/mol、約2,000g/mol、約2,250g/mol、約2,500g/mol、約2,750g/mol、約3,000g/mol、約3,250g/mol、約3,500g/mol、約3,750g/mol、約4,000g/mol、約4,250g/mol、約4,500g/mol、約4,750g/mol、約5,000g/mol、約5,250g/mol、約5,500g/mol、約5,750g/mol、若しくは約6,000g/mol、又はこれらの値のいずれかの間の任意の範囲、若しくは範囲の組み合わせの分子量(重量平均又は数平均)を特徴とすることができる。
【0049】
本開示の更に別の態様では、上記に開示されるヒドロキシル価を特徴とするポリエーテルポリオールはまた、2~8、代替として2~6、代替として2~4、又は代替として2~3のヒドロキシル官能基を特徴とすることができる。一態様では、このポリエーテルポリオールはまた、約2、約3、約4、約5、約6、約7、若しくは約8、又はこれらの値のいずれかの間の任意の範囲、若しくは範囲の組み合わせのヒドロキシル官能基を特徴とすることができる。
【0050】
別の態様によれば、第2の反応成分(B側)は、開示されたヒドロキシル価を有するポリエーテルポリオールを、第2の反応成分中に約10重量%~約50重量%、代替として約12重量%~約40重量%、代替として約15重量%~約30重量%、又は代替として約18重量%~約28重量%の濃度で含み得、これらの範囲に包含される任意の部分範囲、及び部分範囲の組み合わせを含む。一態様では、第2の反応組成物は、開示されたヒドロキシル価を有するポリエーテルポリオールを、約10重量%、約12重量%、約13重量%、約15重量%、約18重量%、約20重量%、約22重量%、約25重量%、約28重量%、約30重量%、約32重量%、約35重量%、約38重量%、約40重量%、約42重量%、約45重量%、約48重量%、若しくは約50重量%、又はこれらの値のいずれかの間の任意の範囲、若しくは範囲の組み合わせの濃度で含み得る。
【0051】
一態様では、第2の反応組成物のポリエーテルポリオールは、ポリオキシエチレンジオール(グリコール)、ポリオキシエチレントリオール、ポリオキシエチレンテトロール、ポリオキシエチレンペントール、ポリオキシエチレンヘキソール、ポリオキシプロピレンジオール(グリコール)、ポリオキシプロピレントリオール、ポリオキシプロピレンテトロール、ポリオキシプロピレンペントール、ポリオキシプロピレンヘキソール、又はそれらの任意の組み合わせを含み得るか、又はそれらから選択され得る。ポリエーテルポリオールはまた、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、グリセロールトリオール、ポリエーテルテトロール、ポリエーテルペントール、脂肪族アミンテトロール、芳香族アミンテトロール、ソルビトール、トリメチロールプロパン(TMP)、又はペンタエリトリトールを含み得るか、又はそれらから選択され得る。ポリエーテルポリオールはまた、これらのポリオールのいずれかに添加された、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、若しくは他の(C4~C8)アルキレンオキシド、又はそれらの任意の組み合わせの添加から形成され得る。
【0052】
実施形態では、第2の反応組成物のポリエーテルポリオールは、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、又は同時に若しくは順次に添加されたそれらの組み合わせを、少なくとも1つのポリオール、少なくとも1つのポリエーテルポリオール、ポリアミンなどの複数の活性水素を有する少なくとも1つの他のタイプの化合物、又はそれらの任意の組み合わせに添加することから形成され得る。一態様では、ポリエーテルポリオールは、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、又は同時に若しくは順次に添加されたそれらの組み合わせを、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、トリメチロプロパン(TMP)、グリセリン、ペンタリトール、ソルビトール、エチロース、ジアムルイン、又はそれらの任意の組み合わせから選択される活性水素成分に添加することから形成され得る。
【0053】
ポリエーテルポリオールは、一態様では、ポリエーテルポリオールは、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、又は同時に若しくは順次に添加されたそれらの組み合わせを、触媒の存在下で、活性水素成分に添加することから形成され得る。例えば、触媒は、金属水酸化物、二重金属シアン化物触媒、又はそれらの組み合わせを含み得るか、又はそれらから選択され得る。第2の反応成分のポリエーテルポリオールは、高い一次水酸化物含有量を提供するために終端化されたエチレンオキシド、高い二次水酸化物含有量を提供するために終端化されたプロピレンオキシドであり得るか、又はポリエーテルポリオールは、終端化されたエチレンオキシドと終端化されたプロピレンオキシドとの組み合わせであり得る。
【0054】
別の態様では、ポリエーテルポリオールは、非還元糖若しくは糖誘導体のアルキレンオキシド付加物、リン酸及びポリリン酸のアルキレンオキシド付加物、ポリフェノールのアルキレンオキシド付加物、ヒマシ油などの天然油から調製されたポリオール、C2~C60、C2~C40、若しくはC2~C20ポリヒドロキシアルカンのアルキレンオキシド付加物、又はそれらの任意の組み合わせを含み得るか、又はそれらから選択され得る。
【0055】
本開示の更なる態様によれば、第2の反応組成物のポリエーテルポリオールは、1,3-ジヒドロキシプロパン、1,3-ジヒドロキシブタン、1,4-ジヒドロキシブタン、1,4-ジヒドロキシヘキサン、1,5-ジヒドロキシヘキサン、1,6-ジヒドロキシヘキサン、1,2-ジヒドロキシオクタン、1,3-ジヒドロキシヨクタン、1,4-ジヒドロキシオクタン、1,6-ジヒドロキシオクタン、1,8-ジヒドロキシオクタン、1,10-ジヒドロキシデカン、グリセロール、1,2,4-トリヒドロキシブタン、1,2,6-トリヒドロキシヘキサン、1,1,1-トリメチルオレタン、1,1,1-トリメチルロールプロパン、ペンタエリトリトール、カプロラクトン、ポリカプロラクトン、キシリトール、アラビトール、ソルビトール、マンニトール、又はそれらの任意の組み合わせを含み得るか、又はそれらから選択され得る。
【0056】
有用な商業用のポリエーテルポリオールの例としては、これに限定されないが、グリセリン開始ポリエーテルポリオールであり、得られた材料が3の官能性、及び4500Da(ダルトン)の平均分子量を有する、Carpenter Company製のCarpol(登録商標)GP-4520が挙げられる。トリオールは、プロピレンオキシドと重合され、次いで20%のエチレンオキシドでキャップされる。本開示に従って使用され得る商業用のポリエーテルポリオールの他の例としては、高分子量トリオールであり、約4800Daの公称分子量を有する、Pluracol(登録商標)816が挙げられるが、これに限定されない。本開示に従って使用され得る商業用のポリエーテルポリオールの更なる例としては、高分子量ポリエーテルポリオール、具体的には特にエチレンオキシドで修飾されたポリオキシプロピレントリオールであり、約4800Daの公称又は平均分子量を有する、Arcol(登録商標)11~34が挙げられるが、これに限定されない。
【0057】
実施形態では、ポリエーテルポリオールはまた、活性水素開始剤とのアルキレンオキシドの付加反応生成物を含んでもよく、
アルキレンオキシドは、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、イソブチレンオキシド、N-ヘキシルオキシド、スチレンオキシド、トリメチレンオキシド、エピクロロヒドリン、又はそれらの任意の組み合わせを含み、
活性水素開始剤は、グリセリン、トリエタノールアミン、トリメチオールプロパン(TMP)、又はそれらの任意の組み合わせを含む。
【0058】
第2の反応組成物において使用することができる他のポリエーテルポリオールは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開第2018/0072846号に開示されている。
【0059】
触媒。第2の反応組成物(B側)はまた、ポリウレタン生成触媒も含み得る。触媒は、開示された成分からのポリウレタンフォームの製造に使用するのに適切な、当該技術分野で既知の任意の好適な触媒であり得る。例えば、一態様では、ポリウレタン生成触媒は、アミン化合物を含み得るか、又はそれから選択され得る。一態様では、ポリウレタン生成触媒は、一級アミン化合物、二級アミン化合物、三級アミン化合物、四級アンモニウム塩、又はラジカル形成剤を含み得るか、又はそれらから選択され得る。
【0060】
実施形態では、ポリウレタン生成触媒は、Polycat(登録商標)15、Polycat(登録商標)37、Jeffcat(登録商標)ZF 20、Jeffcat(登録商標)Z-130、Jeffcat(登録商標)LE 30、Dabco(登録商標)T、Tetramethylguanidine、Dimethylaminopropylamine、Polycat(登録商標)30、Polycat(登録商標)31、Polycat(登録商標)37、Diethanolamine、Triethanolamine、Polycat(登録商標)142、Polycat(登録商標)141、Dabco(登録商標)NE300、Dabco(登録商標)NE310、Toyocat(登録商標)D60、Dimethylaminoethanol、Jeffcat(登録商標)ZF-10、Jeffcat(登録商標)ZR-50、Niax(登録商標)A-99、又はそれらの任意の組み合わせを含み得るか、又はそれらから選択され得る。
【0061】
一態様では、ポリウレタン生成触媒は、第2の反応組成物(B側)中に、約4重量%~約12重量%の濃度で第2の反応組成物(B側)中に存在することができる。したがって、本開示のポリウレタンフォームの触媒濃度は、包装フォームの生成のために使用される触媒濃度の範囲外を含んで、それよりも高い場合がある。別の態様では、ポリウレタン生成触媒は、第2の反応組成物(B側)中に、約5重量%~約11重量%、又は代替として約6重量%~約10重量%の濃度で存在することができ、これらの範囲に包含される任意の部分範囲、及び部分範囲の組み合わせを含む。更なる態様では、ポリウレタン生成触媒は、第2の反応組成物(B側)中に、約4.0重量%、約4.5重量%、約5.0重量%、約5.5重量%、約6.0重量%、約6.5重量%、約7.0重量%、約7.5重量%、約8.0重量%、約8.5重量%、約9.0重量%、約9.5重量%、約10.0重量%、約10.5重量%、約11.0重量%、約11.5重量%、又は約12.0重量%、又はこれらの値のいずれかの間の任意の範囲、若しくは範囲の組み合わせの濃度で存在し得る。
【0062】
難燃剤。第2の反応組成物(B側)はまた、難燃剤を含み得、ポリウレタンフォームにおいて使用するのに好適な任意の難燃剤が使用され得る。一態様では、例えば、難燃剤は、ホスフェート化合物、ハロゲン化化合物、非ハロゲン化化合物、又はそれらの組み合わせを含み得るか、又はそれらから選択され得る。例えば、一態様では、難燃剤は、塩素化化合物、臭素化化合物、ヨウ素化化合物、非ハロゲン化化合物、又はそれらの組み合わせを含み得るか、又はそれらから選択され得る。
【0063】
一態様では、難燃剤は、トリス(2-クロロイソプロピル)ホスフェート(TCPP)、トリス(1,3-ジクロロイソプロピル)ホスフェート(TDCPP)、トリス(2-クロロエチル)ホスフェート(TCEP)、PHT 4-ジオール(テトラブロモフタレートジオール)、PHT 4-ジオールLV(テトラブロモフタレートジオール、低粘度)、Saytex(登録商標)RB79、Saytex(登録商標)RB7980、Ixol(登録商標)B-251、Ixol(登録商標)M-125、SaFRon(登録商標)6605、又はそれらの任意の組み合わせから選択されるハロゲン化化合物を含み得るか、又はそれらから選択され得る。難燃剤はまた、トリエチルホスフェート、メラミン、アンモニウムポリホスフェート、VeriQuel(登録商標)R100、ペンタエリトリトール、ソルビトール、キシリトール、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、又はそれらの任意の組み合わせから選択される非ハロゲン化化合物を含み得るか、又はそれらから選択され得る。
【0064】
別の態様では、難燃剤は、アリール臭素化ポリエステルポリオール、臭素化脂肪族化合物、臭素化ベンゾエート化合物、臭素化フタレート化合物、ポリ臭素化ジフェニルエーテル、ポリ臭素化ビフェニル、又はそれらの任意の組み合わせなどの臭素化化合物を含み得るか、又はそれらから選択され得る。難燃性成分はまた、ジブロモノペンチルグリコール、トリブロモノペンチルアルコール、n-プロピルブロミド、ビス[ジブロモプロポキシジブロモフェニル]プロパン、ヘキサブロモデカン、ビス(トリブロモフェノキシ)エタン、又はそれらの任意の組み合わせなどの臭素化化合物を含み得るか、又はそれらから選択され得る。
【0065】
ポリウレタンフォーム、及びポリウレタンフォームを作製するための方法の一態様では、難燃剤は、第2の反応組成物(B側)中に、約4重量%~約42重量%、代替として約10重量%~約40重量%、代替として約20重量%~約40重量%、代替として約15重量%~約30重量%の濃度で存在し得、これらの範囲に包含される任意の部分範囲、及び部分範囲の組み合わせを含む。更なる態様では、難燃剤は、第2の反応組成物中に、約4重量%、約5重量%、約6重量%、約8重量%、約10重量%、約12重量%、約14重量%、約16重量%、約18重量%、約20重量%、約22重量%、約24重量%、約25重量%、約26重量%、約28重量%、約30重量%、約32重量%、約34重量%、約36重量%、約38重量%、約40重量%、若しくは約42重量%、又はこれらの値のいずれかの間の任意の範囲、若しくは範囲の組み合わせの濃度で存在し得る。
【0066】
難燃剤は、ASTM E-84火炎拡散及び煙の指標に規定される試験標準を満たすか、又はそれを超えるのに十分な量で使用され得る。本明細書に開示されるポリウレタンフォームは、本明細書の以下に開示されるように、難燃試験、発火障壁試験、熱障壁試験などの様々な他の試験を満たすか、又はそれを超えることができる。
【0067】
界面活性剤。第2の反応組成物(B側)はまた、開示されるフォームを作製するために使用される成分と適合性である、1つ以上の界面活性剤を含み得る。一態様では、例えば、界面活性剤成分は、非イオン性界面活性剤、シリコーン界面活性剤、非シリコーン非イオン性界面活性剤、有機界面活性剤、又はそれらの組み合わせを含み得るか、又はそれらから選択され得る。
【0068】
ポリウレタンフォーム、及びポリウレタンフォームを作製するためのプロセスの一態様では、界面活性剤成分は、第2の反応組成物(B側)中に、第2の反応組成物の約0.05重量%~約6重量%、代替として約0.1重量%~約5重量%、代替として約0.5重量%~約4重量%、代替として約1重量%~約3重量%の濃度で存在し得、これらの範囲に包含される部分範囲、及び部分範囲の組み合わせを含む。一態様では、これらの濃度数は、以下で考慮される、相溶化剤界面活性剤成分を含まない。任意の相溶化剤が界面活性剤成分とともに第2の反応組成物中に存在する場合、界面活性剤及び相溶化剤の総濃度は、界面活性剤及び相溶化薬剤の両方が、例えば非イオン性界面活性剤である場合でも、本明細書に列挙される界面活性剤及び相溶化剤の付加濃度であり得る。
【0069】
実施形態では、界面活性剤成分は、第2の反応組成物(B側)中に、約0.05重量%、0.1重量%、約0.25重量%、約0.5重量%、約0.75重量%、約1.0重量%、約1.5重量%、約2.0重量%、約2.5重量%、約3.0重量%、約3.5重量%、約4.0重量%、約4.5重量%、約5.0重量%、約5.5重量%、又は約6.0重量%、又はこれらの値のいずれかの間の任意の範囲、若しくは範囲の組み合わせの濃度で存在し得る。
【0070】
いくつかの態様では、第2の反応組成物中の界面活性剤は、脂肪酸、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド、脂肪族アルコール、脂肪族ポリオール、糖、又は糖アルコールのアルコキシル化生成物を含み得るか、又はそれらから選択され得る。実施形態では、第2の反応組成物(B側)中の界面活性剤は、ソルビタンエステル、ポリエトキシル化ソルビタンエステル、ポリオキシエチレングリコールアルキルエーテル、ポリオキシプロピレングリコールアルキルエーテル、グルコシドアルキルエーテル、ポリオキシエチレングリコールオクチルフェノールエーテル、ポリオキシエチレングリコールアルキルフェノールエーテル、ポリオキシエチレングリコールソルビタンアルキルエーテル、ソルビタンアルキルエーテル、又はこれらの組み合わせを含み得るか、又はそれらから選択され得る。他の態様では、第2の反応組成物(B側)中の界面活性剤は、オキシエチレン化アルキルフェノール、オキシエチレン化脂肪酸アルコール、パラフィン油、ヒマシ油エステル、リシノール酸エステル、又は脂肪酸アルコールを含み得るか、又はそれらから選択され得る。
【0071】
別の態様によれば、第1の反応組成物(A側)は、ポリイソシアネート成分に加えて、界面活性剤を更に含み得る。したがって、第1の反応組成物(A側)は、ポリイソシアネート成分からなり得るか、又は本質的にそれからなり得るが、実施形態では、第1の反応組成物は、第1の反応組成物の最大約5重量%の濃度で、界面活性剤を含み得る。この態様では、第1の反応組成物において使用することができる界面活性剤は、非イオン性界面活性剤、シリコーン界面活性剤、非シリコーン非イオン性界面活性剤、又はそれらの組み合わせであり得る。この態様では、第1の反応組成物において使用することができる界面活性剤は、第2の反応組成物(B側)において使用される界面活性剤のうちのいずれかであり得る。
【0072】
一態様では、第2の反応組成物(B側)中の界面活性剤は、Surfonic(登録商標)N95、Tergitol(登録商標)NP9、Ecosurf(登録商標)SA9、Surfonic(登録商標)CO-25、Surfonic(登録商標)ME400-CO、Surfonic(登録商標)N120、Ecosurf(登録商標)SA7、Ecosurf(登録商標)SA4、Surfonic(登録商標)ME550、又はそれらの任意の組み合わせなどの非イオン性界面活性剤を含み得るか、又はそれらから選択され得る。別の態様では、第2の反応組成物(B側)中の界面活性剤は、Silstab(登録商標)2760、Silstab(登録商標)2780、Silstab(登録商標)2550、Niax(登録商標)L-6189、Vorasurf(商標)DC198、Niax(登録商標)L-5388、Niax(登録商標)L-5345、Dabco(登録商標)198、Niax(登録商標)Y16312、Niax(登録商標)L-6186、Niax(登録商標)L-6972、Niax(登録商標)L-6884、Niax(登録商標)L-5388、Silstab(登録商標)2755、Tegostab(登録商標)B-8580、Tegostab(登録商標)B-8870、又はそれらの任意の組み合わせなどのシリコーン界面活性剤を含み得るか、又はそれらから選択され得る。更なる態様によれば、第2の反応組成物(B側)中の界面活性剤は、Dabco(登録商標)LK443、Dabco(登録商標)LK221、Vorsurf(登録商標)504又はそれらの任意の組み合わせなどの有機界面活性剤を含み得るか、又はそれらから選択され得る。
【0073】
相溶化剤。本開示の一態様によれば、第2の反応組成物(B側)は、上記の界面活性剤成分に加えて、「相溶化剤」又は「相溶化薬剤」を更に任意選択的に含み得る。相溶化剤は、非イオン性界面活性剤、非シリコーン性非イオン性界面活性剤、又はそれらの組み合わせを含み得るか、又はそれらから選択され得る。
【0074】
一態様では、界面活性剤成分に使用される界面活性剤と、第2の反応混合物の任意選択の相溶化薬剤成分に使用される界面活性剤との間には実質的な重複があり、1つの機能のために選択される界面活性剤は、両方の機能を果たすことができる。一態様では、相溶化剤は、ポリウレタン形成反応がスムーズに進行するように、第1の反応成分、及び第2の反応成分中の化学物質の混合物を「相溶化」するように機能し得る。
【0075】
実施形態では、第2の反応組成物において使用され得る相溶化剤の例としては、Surfonic(登録商標)N95、Tergitol(登録商標)NP9、Ecosurf(登録商標)SA9、Surfonic(登録商標)CO-25、Surfonic(登録商標)ME400-CO、Surfonic(登録商標)N120、Ecosurf(登録商標)SA7、Ecosurf(登録商標)SA4、Surfonic(登録商標)ME550、又はそれらの任意の組み合わせなどの非イオン性界面活性剤が挙げられるが、これらに限定されない。
【0076】
ポリウレタンフォーム、及びポリウレタンフォームを作製するためのプロセスの一態様では、相溶化剤成分は、それが任意選択の成分であるため、第2の反応組成物(B側)中に、0重量%からの濃度で存在し得る。別の態様では、相溶化剤成分は、第2の反応組成物中に、0重量%~約22重量%、代替として約0重量%~約20重量%、代替として約2重量%~約20重量%、代替として約5重量%~約20重量%、代替として約10重量%~約20重量%、又は代替として約12重量%~約17重量%の濃度で存在し得、これらの範囲に包含される部分範囲、及び部分範囲の組み合わせを含む。実施形態では、相溶化剤成分は、第2の反応組成物(B側)中に、0重量%、若しくは約0重量%、約1重量%、約2重量%、約3重量%、約4重量%、約5重量%、約6重量%、約7重量%、約8重量%、約9重量%、約10重量%、約11重量%、約12重量%、約13重量%、約14重量%、約15重量%、約16重量%、約17重量%、約18重量%、約19重量%、約20重量%、約21重量%、若しくは約22重量%、又はこれらの値のいずれか間の範囲、若しくは範囲の組み合わせの濃度で存在し得る。
【0077】
一態様では、これらの濃度数は、前述の界面活性剤成分を含まない。任意の相溶化剤が界面活性剤成分とともに第2の反応組成物中に存在する場合、界面活性剤及び相溶化剤の総濃度は、本明細書に列挙される界面活性剤及び相溶化剤の付加濃度であり得る。この態様では、第2の反応組成物(B側)に存在し得る界面活性剤成分及び相溶化剤成分の組み合わせた濃度は、界面活性剤成分及び相溶化剤成分の両方として機能する、第2の反応組成物中の単一の非イオン性界面活性剤などの単一の成分が存在する場合でも、本明細書に列挙される界面活性剤及び相溶化剤成分の付加濃度であり得る。
【0078】
水。第2の反応組成物(B側)はまた、発泡剤として水を含み得る。ポリウレタンフォーム、及びポリウレタンフォームを作製するためのプロセスの一態様では、水は、第2の反応組成物中に、約15重量%~約55重量%、代替として約20重量%~約50重量%、代替として約25重量%~約45重量%、又は代替として約30重量%~約40重量%の濃度で存在し得、これらの範囲に包含される任意の部分範囲、及び部分範囲の組み合わせを含む。更なる態様によれば、水は、第2の反応組成物中に、約15重量%、約20重量%、約25重量%、約30重量%、約35重量%、約40重量%、約45重量%、約50重量%、若しくは約55重量%、又はこれらの値のいずれかの間の任意の範囲、若しくは範囲の組み合わせの濃度で存在し得る。
【0079】
他の成分。第2の反応組成物(B側)はまた、任意選択的な成分とみなされ得るいくつかの他の成分も含み得、それは、これらの他の成分のうちのいずれか又は全てが存在しない実施形態が知られており、かつこれらの他の成分のうちのいずれか又は全てが存在する実施形態も知られているからである。様々な任意選択的な成分は、当業者によって十分に理解されている。
【0080】
一態様では、例えば、任意選択的な成分としては、可塑剤、乳化剤、殺生物剤、静菌剤、充填剤、染料若しくは着色剤、スコーチ防止剤、架橋剤、酸化防止剤、帯電防止剤、安定剤、気泡開口剤、又はそれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0081】
例えば、第2の反応組成物は、フォームに剛性を付与する安定剤を含み得る。例えば、安定剤は、Carpol(登録商標)GSP 520などのグリセリン/スクロース開始ポリエーテルポリオールを含み得、ここで、開始剤の高官能性は、5の公称官能性及び520の典型的なヒドロキシル価を有する、結果として生じるポリオールをもたらす。別の態様では、例えば、第2の反応組成物は、アルコキシル化スクロースグリセリン系ポリオール、アルコキシル化スクロースグリセリンアミン系ポリオール、アルコキシル化スクロース-ジエチレングリコール系ポリオール、アルコキシル化スクロース-アミン系ポリオール、アルコキシル化アミン系ポリオール、マンニッヒ系アルコキシル化ポリオール、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、又は2-メチル-2,4-ペンタンジオールから選択される安定剤を含み得る。
【0082】
一態様では、例えば、ポリウレタン形態を作製するために使用される第2の反応組成物(B側)は、可塑剤を含み得る。別の態様では、可塑剤は、フタレート可塑剤、ホスフェート若しくはリン含有可塑剤、又はベンゾエート可塑剤を含み得るか、又はそれらから選択され得る。いくつかの態様では、難燃性化合物は、ホスフェート化合物を含み得るか、又はそれらから選択され得、ホスフェート化合物は、可塑性特性を呈することができる。別の態様では、例えば、ポリウレタン形態を作製するために使用される第1の反応組成物(A側)は、可塑剤を含み得る。例えば、第1の反応組成物において使用され得る任意選択的な可塑剤は、フタレート可塑剤、ホスフェート若しくはリン含有可塑剤、又はベンゾエート可塑剤を含み得るか、又はそれらから選択され得る。
【0083】
プロセスパラメータ。本開示の一態様では、第1の反応組成物(A側)及び第2の反応組成物(B側)は、「オフ比」A側:B側の体積比(v:v)で使用され、これは、B側の体積よりも高いA側の体積を使用するため、従来のスプレーポリウレタンフォームにおいて一般的なおおよそ1:1(v:v)の比とは違う。したがって、態様によれば、第1の反応組成物(A側)及び第2の反応組成物(B側)は、約1.2:1~約2.0:1のA側:B側の体積比(v:v)を提供する量で使用される。他の態様では、第1の反応組成物(A側)及び第2の反応組成物(B側)は、約1.2:1~約1.9:1、代替として約1.25:1~約1.75:1、代替として約1.3:1~約1.6:1、又は代替として約1.3:1~約1.55:1の量で使用され、これらの範囲に包含される任意の部分範囲、及び部分範囲の組み合わせを含む。一態様では、A側:B側の体積比(v:v)は、約1.2、約1.3、約1.4、約1.5、約1.6、約1.7、約1.8、約1.9、若しくは約2.0、又はこれらの値のいずれかの間の任意の範囲、若しくは範囲の組み合わせであり得る。
【0084】
更なる態様によれば、プロセスは、約20~約40(パーセンテージで表される)であるイソシアネート指数(ISO指数)を提供するために、A側成分及びB側成分の量を使用して実施することができる。別の態様によれば、開示されたプロセスは、全てパーセンテージで表される、約20~約35、代替として約22~約32、若しくは代替として約20~約30、又はこれらの範囲に包含される任意の部分範囲、及び部分範囲の組み合わせのイソシアネート指数(ISO指数)を提供するために、A側成分及びB側成分の量を使用して実施することができる。例えば、一態様では、イソシアネート指数(パーセンテージとして表される)は、約20、約21、約22、約23、約24、約25、約26、約27、約28、約29、約30、約31、約33、約34、約35、約36、約37、約38、約39、若しくは約40、又はこれらの値のいずれかの間の任意の範囲、若しくは範囲の組み合わせであり得る。
【0085】
一態様によれば、本開示のフォームを作製するために使用される成分は、高圧システムとともに使用され得、得られるフォームは、高圧ポリウレタンフォームと称され得る。例えば、開示されたフォームの生成に使用され得るスプレーフォームシステムは、500psi(1平方インチ当たりのポンド)~2,000psi、代替として750psi~1,750psi、又は代替として1,000psi~1,500psiの圧力で分配するプロポーショナーを備えたものを含み、これらの範囲に包含される任意の部分範囲、及び部分範囲の組み合わせを含む。これらの範囲外の圧力が可能であり、例えば、プロポーショナーは、最大約2,500psiの圧力で使用することができる。例えば、プロポーショナーは、約500psi、約550psi、約600psi、約650psi、約700psi、約750psi、約800psi、約850psi、約900psi、約950psi、約1,000psi、約1,050psi、約1,100psi、約1,150psi、約1,200psi、約1,250psi、約1,300psi、約1,350psi、約1,400psi、約1,450psi、約1,500psi、約1,550psi、約1,600psi、約1,650psi、約1,700psi、約1,750psi、約1,800psi、約1,850psi、約1,900psi、約1,950psi、若しくは約2,000psi、又はこれらの値のいずれかの間の任意の範囲、若しくは範囲の組み合わせの圧力で分配する溜めに使用され得る。
【0086】
更なる態様では、第1の反応組成物(A側)及び第2の反応組成物(B側)の接触することは、約100°F~約160°F、代替として約110°F~約150°F、又は代替として約120°F~約140°Fの温度で生じ得、これらの範囲に包含される任意の部分範囲、及び部分範囲の組み合わせを含む。例えば、第1の反応組成物(A側)及び第2の反応組成物(B側)の接触することは、約100°F、約110°F、約120°F、約130°F、約140°F、約150°F、若しくは約160°F、又はこれらの値のいずれかの間の任意の範囲、若しくは範囲の組み合わせで生じ得る。
【0087】
フォーム特性。本明細書に開示される、得られたフォームの特性に加えて、本明細書に記載されるように調製された難燃性ポリウレタン(PUR)フォームは、約0.25lb/ft3~約0.45lb/ft3、代替として約0.27lb/ft3~約0.42lb/ft3、又は代替として約0.28lb/ft3~約0.40lb/ft3の密度を有し得、これらの範囲に包含される任意の部分範囲、及び部分範囲の組み合わせを含む。更なる態様では、本明細書に記載されるように調製された難燃性ポリウレタン(PUR)フォームは、約0.25lb/ft3、約0.26lb/ft3、0.27lb/ft3、0.28lb/ft3、0.29lb/ft3、0.30lb/ft3、0.31lb/ft3、0.32lb/ft3、0.33lb/ft3、0.34lb/ft3、0.35lb/ft3、0.36lb/ft3、0.37lb/ft3、0.38lb/ft3、0.39lb/ft3、0.40lb/ft3、0.41lb/ft3、0.42lb/ft3、0.43lb/ft3、0.44lb/ft3、若しくは0.45lb/ft3、又はこれらの値のいずれかの間の範囲、若しくは範囲の組み合わせの密度を有し得る。
【0088】
本開示によるポリウレタンフォームは、良好な耐火性、難燃性、及び断熱特性、並びに良好な気密及び音低減特性を呈することができる。例えば、本開示のポリウレタンフォームは、ASTM C-518に従い、約3.2ft2・°F・h/BTU・in~約4.2ft2・°F・h/BTU・in、又は代替として約3.6ft2・°F・h/BTU・in~約4.0ft2・°F・h/BTU・inのR値を有する障壁層に形成することができ、これらの範囲に包含される任意の部分範囲、及び部分範囲の組み合わせを含む。一態様では、例えば、本開示のポリウレタンフォームは、約3.2ft2・°F・h/BTU・in、約3.3ft2・°F・h/BTU・in、約3.4ft2・°F・h/BTU・in、約3.5ft2・°F・h/BTU・in、約3.6ft2・°F・h/BTU・in、約3.7ft2・°F・h/BTU・in、約3.8ft2・°F・h/BTU・in、約3.9ft2・°F・h/BTU・in、約4.0ft2・°F・h/BTU・in、約4.1ft2・°F・h/BTU・in、又は約4.2ft2・°F・h/BTU・inのR値を有する障壁層に形成することができ、これらの値のいずれかの間の任意の範囲を含む。
【0089】
一態様では、本開示のポリウレタンフォームはまた、≦75の火炎拡散指数及び≦450の発煙現像指数、又は代替として≦25の火炎拡散指数及び≦450の発煙現像指数の、ASTME E-84に従う表面燃焼特性の要件を満たすか、又は超えることができる。
【0090】
別の態様によれば、本開示のポリウレタンフォームは、スプレーポリウレタンフォームのための国際基準評議会評価サービス受入基準(International Code Council Evaluation Services Acceptance Criteria for Spray Polyurethane Foam)、AC-377に従って、基準で規定された発火障壁の省略のための要件を満たすか、又は超えることができる。
【0091】
更なる態様では、本開示のポリウレタンフォームは、国際住宅基準(International Residential Code)第3章及び国際建築基準(International Building Code)第26章に従って、特別な最終用途構成試験により、基準で規定された発火障壁の省略のための要件を満たすか、又は超えることができる。本開示のポリウレタンフォームは、国際住宅基準第3章及び国際建築基準第26章に従って、特別な最終用途構成試験により、基準で規定された熱障壁の省略のための要件を満たすか、又は超えることができる。
【0092】
更に別の態様では、本開示のポリウレタンフォームは、ASTM E-2178に従って、空気不透過性絶縁の要件を満たすか、又は超えることができる。
【0093】
本開示のポリウレタンフォームはまた、スプレーポリウレタンフォームのための国際基準評議会評価サービス受容基準、AC-377、表1に従って、物理的特性の要件を満たすか、又は超えることができる。
【0094】
これら及び他の態様及び実施形態は、以下の実施例において提供される。
【実施例】
【0095】
これらの実施例は、限定することを意図しないが、むしろ本開示の様々な実施形態及び態様の代表である。実施例において生成されるフォームは、第1の反応組成物(A側)と第2の反応組成物(B側)との異なる体積比を使用して生成されるため、示されるように、異なるNCO指数を提供する。
【0096】
上記に記載されている成分の重量パーセンテージの範囲に加えて、本明細書で提供される実施例の各々に関して、表1~5の各成分の各報告された質量についての変動が可能である。例えば、表1~5において、B側成分(樹脂)中の難燃性トリス(2-クロロイソプロピル)ホスフェート(TCPP)の質量は、B側の他の成分と比較して、20重量%~30重量%で変動し得る。一態様では、表中の各成分の相対質量は、独立して、報告された相対質量の約±1%、報告された相対質量の約±3%、報告された相対質量の約±5%、報告された相対質量の約±10%、又は報告された相対質量の約±15%で変動し得る。一例として、B側成分中のTCPP相対質量が20.00である場合、この相対質量は、他の成分とは無関係に、報告された相対質量の±10%で変動し得る。したがって、TCPP相対質量は、18.00~22.00(20.00±5.5)であり得る。TCPPの相対質量のこの変動は、これらの実施例及び表に列挙される他の成分の相対質量の変動とは無関係であり得、この変動は、上記の詳細な説明に記載されている成分の重量パーセンテージの範囲に加えて、実施例が変動し得る追加の方法である。
【0097】
これらの実施例では、OHVは、ヒドロキシル値(ヒドロキシル価)であり、Eq.Wt.は、等量であり、PBWは、重量パーセント(重量%)であり、Eq.は、同等物の数である。「樹脂成分」は、第2の反応組成物(B側)に相当し、「イソシアネート成分」は、第1の反応組成物(A側)に相当する。
【0098】
実施例1
以下の表は、本実施例のための、ポリイソシアネートを含む第1の反応組成物(A側)及びポリエーテルポリオールを含む第2の反応組成物(B側)の成分の一覧を提供する。本実施例では、ポリウレタン(PUR)フォームを、1.20:1のA側:B側の体積比及び30.03のNCO指数を使用して生成する。
【表1】
【0099】
実施例2
以下の表は、本実施例に関する、ポリイソシアネートを含む第1の反応組成物(A側)及びポリエーテルポリオールを含む第2の反応組成物(B側)の成分の一覧を提供する。本実施例では、ポリウレタン(PUR)フォームを、2.00:1のA側:B側の体積比及び37.73%のNCO指数を使用して生成する。
【表2】
【0100】
実施例3
以下の表は、実施例のための、ポリイソシアネートを含む第1の反応組成物(A側)及びポリエーテルポリオールを含む第2の反応組成物(B側)の成分の一覧を提供する。本実施例では、ポリウレタン(PUR)フォームを、1.50:1のA側:B側の体積比及び32.79%のNCO指数を使用して生成する。
【表3】
【0101】
実施例4
以下の表は、実施例のための、ポリイソシアネートを含む第1の反応組成物(A側)及びポリエーテルポリオールを含む第2の反応組成物(B側)の成分の一覧を提供する。本実施例では、ポリウレタン(PUR)フォームを、1.75:1のA側:B側の体積比及び38.01%のNCO指数を使用して生成する。
【表4】
【0102】
実施例5
以下の表は、本実施例に関する、ポリイソシアネートを含む第1の反応組成物(A側)及びポリエーテルポリオールを含む第2の反応組成物(B側)の成分の一覧を提供する。本実施例では、ポリウレタン(PUR)フォームを、1.40:1のA側:B側の体積比及び34.36%のNCO指数を使用して生成する。
【表5】
【0103】
実施例6
本開示の態様1による低密度ポリウレタンフォーム(4インチ厚)を、5/8インチ厚の石膏ボードに適用し、ASTM E84建築材料の表面燃焼特性に対する標準試験方法(Standard Test Method for Surface Burning Characteristics of Building Materials)に従って分析した。試験される試料を、試験の前に最低72時間、70±5°F及び50±5%の相対湿度に維持されたコンディショニングルームに配置した。ASTM E84試験結果を以下の表に示す。
【表6】
【0104】
これらのASTM E84の結果は、次のような火炎拡散分類を提供する。(1)NFPAクラスA(全国防火協会(National Fire Protection Association)ANSI/NFPA No.101、Life Safety Code分類)、
(2)IBCクラスA(国際建築基準法(International Building Code)第8章、内装仕上げ、第803項の分類)、及び(3)IRCクラスA(国際住宅基準(International Residential Code))。
【0105】
実施例7
本開示の態様1によるポリウレタンフォームの一連の試験片を、ASTM E2178-13建築材料の空気透過率のための標準試験方法に従って分析した。繊維板の基材が、繊維板内の空気流の抵抗が試験片上で行われた空気流測定に影響を与えない大きさで、空気を自由に通過させることを判定するために、膜を適用せずに繊維板の個々の片を試験し、繊維板の空気透過率を75Paで2.05L/sm2と判定した。
【0106】
試験片は、試験前に、21±1℃及び40±5%の相対湿度で、最低7日間調整した。試験片は、試験チャンバに個別に取り付け、各試験片を通る空気流は、ASTM E2178-13に従って判定した。最初の空気侵入及び排出試験は、2つのより大きな結果を判定するために、75Paの試験圧力で実施した。試験は、合計5つの試験片で実施し、その公称厚さは、以下に提供される。ASTM E2178試験結果は、以下の表に示される。表7は、空気侵入及び排出試験を比較し、侵入は、より大きい値を提供し、平均して0.01759L/・m
2の空気透過率となった。
【表7】
表8は、再測定後の標準条件での空気侵入について、50Pa、75Pa、及び100Paでの試験結果のデータを提供する(L/s・m
2)。
【表8】
【0107】
空気不透過性断熱材は、75Paの圧力差で試験した場合、0.02L/s・m2(0.004ft3/分-ft2)の最大総空気漏れ率を可能にする断熱材として定義される。したがって、上記の表の全ての試料は、ASTM E2178に従って空気不透過性である。検証のためのパーセント差は、ASTM E2178の8.2.8項で指定されているように、初期値の10%以内であった。ASTM E2178-03で要求されているように、試験手順のばらつきを修正するために誤差分析を実施した。温度及び大気圧については、ASTM E283に従って、読み取り値を修正した。
【0108】
実施例8
6ウェットミルのFlameSeal IB(商標)耐火コーティング(平均4ミルの乾燥フィルム厚)を有する、本開示に従って調製された低密度オープンセルスプレー塗布ポリウレタンフォームの燃焼性試験は、修正されたNFPA 286、壁及び天井内部仕上げの室内火災成長への寄与度を評価するための標準的な火災試験方法-2019年版(Standard Methods of Fire Tests for Evaluating Contribution of Wall and Ceiling Interior Finish to Room Fire Growth-2019 Edition)を使用して、2020年2月に承認されたICC-ES AC377付録X、スプレー塗布フォームプラスチック断熱材に対する合否基準(Acceptance Criteria for Spray-Applied Foam Plastic Insulation)に従って調べた。試験室モジュールは、試験前に最低48時間、73°F及び64%の相対湿度で調整室内に置いた。ICC-ES AC 377付録Xに対する試験時の試験チャンバの温度は、相対湿度45%で65°F(18℃)であった。
【0109】
ICC-ES AC377付録Xによると、次の事象についての不合格までの平均時間は、4分18秒を超えなければならない、放熱率が1MWを超える、平均上層温度が600℃(1112°F)を超える、床の熱流量が20kW/m
2を超える、及び炎が出入り口から出る。以下の表は、フラッシュオーバーの標準定義を、実際の試験結果と比較する。したがって、試料は、ICC-ES AC377付録Xの燃焼性試験に合格した。
【表9】
【0110】
したがって、6ウェットフィルム厚さ(4乾燥フィルム厚さ)で塗布されたFlameSeal IB耐火コーティングは、公称0.35密度で、壁空洞内11インチ、天井空洞内16.5インチにおいて、態様1に従ってオープンセルスプレー塗布フォーム断熱材に塗布された場合、代替の発火障壁として使用するためのAC377付録Xの要件に準拠すると結論された。
【0111】
実施例9
4ウェットミルのIFTI DC315耐火コーティング(平均3ミルの乾燥フィルム厚)を有する、本開示に従って調製された低密度オープンセルスプレー塗布ポリウレタンフォームの燃焼性試験は、修正されたNFPA 286、壁及び天井内部仕上げの室内火災成長への寄与度を評価するための標準的な火災試験方法-2019年版(Standard Methods of Fire Tests for Evaluating Contribution of Wall and Ceiling Interior Finish to Room Fire Growth-2019 Edition)を使用して、2020年2月に承認されたICC-ES AC377付録X、スプレー塗布フォームプラスチック断熱材に対する合否基準(Acceptance Criteria for Spray-Applied Foam Plastic Insulation)に従って調べた。試験室モジュールは、試験前に最低48時間、73°F及び64%の相対湿度で調整室内に置いた。ICC-ES AC 377付録Xに対する試験時の試験チャンバの温度は、相対湿度45%で65°F(18℃)であった。
【0112】
ICC-ES AC377付録Xによると、次の事象についての不合格までの平均時間は、4分18秒を超えなければならない、放熱率が1MWを超える、平均上層温度が600℃(1112°F)を超える、床の熱流量が20kW/m
2を超える、及び炎が出入口から出る。以下の表は、フラッシュオーバーの標準定義を、実際の試験結果と比較する。したがって、試料は、ICC-ES AC377付録Xの燃焼性試験に合格した。
【表10】
【0113】
したがって、4ウェットフィルム厚さ(3乾燥フィルム厚さ)で塗布されたIFTI DC315は、公称0.35密度で、壁空洞内11インチ、天井空洞内16.5インチにおいて、態様1に従ってオープンセルスプレー塗布フォーム断熱材に塗布された場合、代替の発火障壁として使用するためのAC377付録Xの要件に準拠すると結論された。
【0114】
実施例10
本開示に従って調製された公称1インチ厚のフォームのR値を判定するための試験を実施した。態様1に従って90日間熟成させた1インチ厚のスプレーフォームの試料5個を調べ、R値を判定した。試料を75°Fの平均温度で試験し、R-3.8/インチ、すなわち3.8/時間-ft
2-°F/BTU/inの平均R値を有すると判定した。これらのデータを以下の表に要約する。
【表11】
【発明の態様】
【0115】
上記に記載される本発明の特徴は、以下に提示される様々な態様、記述、実施形態、及び特徴を更に含んでもよく、これらは、本開示の目的のために、態様と称される。
【0116】
態様1.低密度ポリウレタン(PUR)フォームであって、当該フォームが、
(a)約2.5~約3.0のイソシアネート官能価を有する芳香族ポリイソシアネート成分を含む第1の反応組成物(A側)と、
(b)第2の反応組成物(B側)であって、
約20~約45のヒドロキシル価(mg KOH/g)を特徴とする、ポリエーテルポリオールと、
第2の反応組成物(B側)中の5重量%~12重量%の濃度のポリウレタン生成触媒と、
難燃剤と、
界面活性剤と、
水と、を含む、第2の反応組成物(B側)と、の接触生成物を含み、
第1の反応組成物(A側)及び第2の反応組成物(B側)が、[1]1.2:1~2:1のA側:B側の体積比(v:v)、及び[2]20~40のイソシアネート指数(パーセンテージとして表される)を提供する量で接触され、
低密度PURフォームが、約0.25lb/ft3~約0.45lb/ft3の密度を有する、低密度ポリウレタン(PUR)フォーム。
【0117】
態様2.低密度ポリウレタン(PUR)フォームを作製するためのプロセスであって、当該プロセスが、
(a)約2.5~約3.0のイソシアネート官能価を有する芳香族ポリイソシアネート成分を含む第1の反応組成物(A側)と、
(b)第2の反応組成物(B側)であって、
約20~約45のヒドロキシル価(mg KOH/g)を特徴とする、ポリエーテルポリオールと、
第2の反応組成物(B側)中の5重量%~12重量%の濃度のポリウレタン生成触媒と、
難燃剤と、
界面活性剤と、
水と、を含む、第2の反応生成物(B側)と、を接触させるステップを含み、
第1の反応組成物(A側)及び第2の反応組成物(B側)が、[1]1.2:1~2:1のA側:B側の体積比(v:v)、及び[2]20~40のイソシアネート指数(パーセンテージとして表される)を提供する量で接触され、
低密度PURフォームが、約0.25lb/ft3~約0.45lb/ft3の密度を有する、低密度ポリウレタン(PUR)フォームを作製するためのプロセス。
【0118】
態様3.ポリイソシアネート成分が、メチレンジフェニルジイソシアネート(MDI)、高分子メチレンジフェニルジイソシアネート(pMDI)、又はそれらの任意の組み合わせを含む、先行態様のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム、又はポリウレタンフォームを作製するためのプロセス。
【0119】
態様4.ポリイソシアネート成分が、2,2’-メチレンジフェニルジイソシアネート(2,2’-MDI)、4,4’-メチレンジフェニルジイソシアネート(4,4’-MDI)、高分子メチレンジフェニルジイソシアネート(PMDI)、又はそれらの任意の組み合わせを含む、先行態様のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム、又はポリウレタンフォームを作製するためのプロセス。
【0120】
態様5.ポリイソシアネート成分が、約20重量%~約80重量%のメチレンジフェニルジイソシアネート(MDI)及び約80重量%~約20重量%の高分子メチレンジフェニルジイソシアネート(高分子MDI)、又は代替として約25重量%~約75重量%のメチレンジフェニルジイソシアネート(MDI)及び約75重量%~約25重量%の高分子メチレンジフェニルジイソシアネート(高分子MDI)を含む、先行態様のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム、又はポリウレタンフォームを作製するためのプロセス。
【0121】
態様6.ポリイソシアネート成分が、約2.6~約2.9のイソシアネート官能価を有する、先行態様のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム、又はポリウレタンフォームを作製するためのプロセス。
【0122】
態様7.ポリエーテルポリオールが、約25~約42、又は代替として約28~約38のヒドロキシル価(mg KOH/g)を特徴とする、先行態様のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム、又はポリウレタンフォームを作製するためのプロセス。
【0123】
態様8.ポリエーテルポリオールが、約250g/mol~約6,000g/mol、代替として約1,000g/mol~約5,500g/mol、代替として約2,000g/mol~約5,250g/mol、又は代替として、約4,000g/mol~約5,000g/molの分子量(重量平均又は数平均)を特徴とする、先行態様のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム、又はポリウレタンフォームを作製するためのプロセス。
【0124】
態様9.ポリエーテルポリオールが、2~8、代替として2~6、代替として2~4、又は代替として2~3のヒドロキシル官能基を有する、先行態様のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム、又はポリウレタンフォームを作製するためのプロセス。
【0125】
態様10.ポリエーテルポリオールが、第2の反応組成物中に、第2の反応組成物中約10重量%~約50重量%、代替として約12重量%~約40重量%、代替として約15重量%~約30重量%、又は代替として約18重量%~約28重量%の濃度で存在する、先行態様のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム、又はポリウレタンフォームを作製するためのプロセス。
【0126】
態様11.ポリエーテルポリオールが、ポリオキシエチレンジオール(グリコール)、ポリオキシエチレントリオール、ポリオキシエチレンテトロール、ポリオキシエチレンペントール、ポリオキシエチレンヘキソール、ポリオキシプロピレンジオール(グリコール)、ポリオキシプロピレントリオール、ポリオキシプロピレンテトロール、ポリオキシプロピレンペントロール、ポリオキシプロピレンヘキソール、若しくはそれらの任意の組み合わせ、又はこれらのポリオールのうちのいずれか1つ以上へのアルキレンオキシド付加生成物を含むか、又はそれらから選択される、先行態様のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム、又はポリウレタンフォームを作製するためのプロセス。
【0127】
態様12.ポリエーテルポリオールが、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、グリセロールトリオール、ポリエーテルテトロール、ポリエーテルペントール、脂肪族アミンテトロール、芳香族アミンテトロール、ソルビトール、トリメチオールプロパン(TMP)、若しくはペンタエリトリトール、又はこれらのポリオールのうちのいずれか1つ以上へのアルキレンオキシド付加生成物を含むか、又はそれらから選択される、先行態様のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム、又はポリウレタンフォームを作製するためのプロセス。
【0128】
態様13.ポリエーテルポリオールが、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、又は同時に若しくは順次に添加されたそれらの組み合わせを、少なくとも1つのポリオール、少なくとも1つのポリエーテルポリオール、少なくとも1つのポリアミン、又はそれらの組み合わせに添加することから形成される、先行態様のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム、又はポリウレタンフォームを作製するためのプロセス。
【0129】
態様14.ポリエーテルポリオールが、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、又は同時に若しくは順次に添加されたそれらの組み合わせを、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、トリメチオールプロパン(TMP)、グリセロール、ペンタエリトリトール、ソルビトール、スクロース、エチレンジアミン、トルエンジアミン、又はそれらの任意の組み合わせから選択される活性水素成分に添加することから形成される、先行態様のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム、又はポリウレタンフォームを作製するためのプロセス。
【0130】
態様15.ポリエーテルポリオールが、終端化されたエチレンオキシド(一次ヒドロキシル含有量が高い)、終端化されたプロピレンオキシド(二次ヒドロキシル含有量が高い)、又は終端化されたエチレンオキシドと終端化されたプロピレンオキシドとの組み合わせである、先行態様のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム、又はポリウレタンフォームを作製するためのプロセス。
【0131】
態様16.ポリエーテルポリオールが、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、又は同時に若しくは順次に添加されたそれらの組み合わせを、金属水酸化物、二重金属シアン化物触媒、又はそれらの組み合わせを含む触媒の存在下で、活性水素成分に添加することから形成される、先行態様のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム、又はポリウレタンフォームを作製するためのプロセス。
【0132】
態様17.ポリエーテルポリオールが、非還元糖若しくは糖誘導体のアルキレンオキシド付加物、リン酸及びポリリン酸のアルキレンオキシド付加物、ポリフェノールのアルキレンオキシド付加物、ヒマシ油などの天然油から調製されたポリオール、C2~C60、C2~C40、若しくはC2~C20ポリヒドロキシアルカンのアルキレンオキシド付加物、又はそれらの任意の組み合わせを含むか、又はそれらから選択される、先行態様のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム、又はポリウレタンフォームを作製するためのプロセス。
【0133】
態様18.ポリエーテルポリオールが、1,3-ジヒドロキシプロパン、1,3-ジヒドロキシブタン、1,4-ジヒドロキシブタン、1,4-ジヒドロキシヘキサン、1,5-ジヒドロキシヘキサン、1,6-ジヒドロキシヘキサン、1,2-ジヒドロキシオクタン、1,3-ジヒドロキシヨクタン、1,4-ジヒドロキシオクタン、1,6-ジヒドロキシオクタン、1,8-ジヒドロキシオクタン、1,10-ジヒドロキシデカン、グリセロール、1,2,4-トリヒドロキシブタン、1,2,6-トリヒドロキシヘキサン、1,1,1-トリメチルオレタン、1,1,1-トリメチルロールプロパン、ペンタエリトリトール、カプロラクトン、ポリカプロラクトン、キシリトール、アラビトール、ソルビトール、マンニトール、又はそれらの任意の組み合わせを含むか、又はそれらから選択され得る、先行態様のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム、又はポリウレタンフォームを作製するためのプロセス。
【0134】
態様19.ポリエーテルポリオールが、活性水素開始剤とのアルキレンオキシドの付加反応生成物を含み、
アルキレンオキシドが、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、イソブチレンオキシド、N-ヘキシルオキシド、スチレンオキシド、トリメチレンオキシド、エピクロロヒドリン、又はそれらの任意の組み合わせを含み、
活性水素開始剤が、グリセリン、トリエタノールアミン、トリメチオールプロパン(TMP)、又はそれらの任意の組み合わせを含む、先行態様のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム、又はポリウレタンフォームを作製するためのプロセス。
【0135】
態様20:ポリウレタン生成触媒が、一級アミン化合物、二級アミン化合物、三級アミン化合物、四級アンモニウム塩、又はラジカル形成剤を含む、先行態様のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム、又はポリウレタンフォームを作製するためのプロセス。
【0136】
態様21:ポリウレタン生成触媒が、Polycat(登録商標)15、Polycat(登録商標)37、Jeffcat(登録商標)ZF 20、Jeffcat(登録商標)Z-130、Jeffcat(登録商標)LE 30、Dabco(登録商標)T、テトラメチルグアニジン、ジメチルアミノプロピルアミン、Polycat(登録商標)30、Polycat(登録商標)31、Polycat(登録商標)37、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、Polycat(登録商標)142、Polycat(登録商標)141、Dabco(登録商標)NE300、Dabco(登録商標)NE310、Toyocat(登録商標)D60、ジメチルアミノエタノール、Jeffcat(登録商標)ZF-10、Jeffcat(登録商標)ZR-50、Niax(登録商標)A-99、又はそれらの任意の組み合わせを含む、先行態様のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム、又はポリウレタンフォームを作製するためのプロセス。
【0137】
態様22.ポリウレタン生成触媒が、第2の反応組成物(B側)中に、約4重量%~約12重量%、代替として約5重量%~約11重量%、又は代替として約6重量%~約10重量%の濃度で存在する、先行態様のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム、又はポリウレタンフォームを作製するためのプロセス。
【0138】
態様23.難燃剤が、ホスフェート化合物、ハロゲン化化合物、非ハロゲン化化合物、又はそれらの組み合わせを含む、先行態様のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム、又はポリウレタンフォームを作製するためのプロセス。
【0139】
態様24.難燃剤が、トリス(2-クロロイソプロピル)ホスフェート(TCPP)、トリス(1,3-ジクロロイソプロピル)ホスフェート(TDCPP)、トリス(2-クロロエチル)ホスフェート(TCEP)、PHT 4-ジオール(テトラブロモフタレートジオール)、PHT 4-ジオールLV(テトラブロモフタレートジオール、低粘度)、Saytex(登録商標)RB79、Saytex(登録商標)RB7980、Ixol(登録商標)B-251、Ixol(登録商標)M-125、SaFRon(登録商標)6605、又はそれらの任意の組み合わせから選択されるハロゲン化化合物を含む、先行態様のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム、又はポリウレタンフォームを作製するためのプロセス。
【0140】
態様25.難燃剤が、トリエチルホスフェート、メラミン、ポリリン酸アンモニウム、VeriQuel(登録商標)R100、ペンタエリトリトール、ソルビトール、キシリトール、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、又はそれらの任意の組み合わせから選択される非ハロゲン化化合物を含む、先行態様のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム、又はポリウレタンフォームを作製するためのプロセス。
【0141】
態様26.難燃剤が、アリール臭素化ポリエステルポリオール、臭素化脂肪族化合物、臭素化ベンゾエート化合物、臭素化フタレート化合物、ポリ臭素化ジフェニルエーテル、ポリ臭素化ビフェニル、又はそれらの任意の組み合わせから選択される臭素化化合物を含む、先行態様のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム、又はポリウレタンフォームを作製するためのプロセス。
【0142】
態様27.難燃剤が、ジブロモノペンチルグリコール、トリブロモノペンチルアルコール、n-プロピルブロミド、ビス[ジブロモプロポキシジブロモフェニル]プロパン、ヘキサブロモデカン、ビス(トリブロモフェノキシ)エタン、又はそれらの任意の組み合わせから選択される臭素化化合物を含む、先行態様のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム、又はポリウレタンフォームを作製するためのプロセス。
【0143】
態様28.難燃剤が、第2の反応組成物中に、約4重量%~約42重量%、代替として約10重量%~約40重量%、代替として約20重量%~約40重量%、又は代替として約15重量%~約30重量%の濃度で存在する、先行態様のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム、又はポリウレタンフォームを作製するためのプロセス。
【0144】
態様29.第2の反応組成物(B側)中の界面活性剤が、非イオン性界面活性剤、シリコーン界面活性剤、非シリコーン非イオン性界面活性剤、有機界面活性剤、又はそれらの組み合わせを含む、先行態様のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム、又はポリウレタンフォームを作製するためのプロセス。
【0145】
態様30.第2の反応組成物(B側)中の界面活性剤が、Surfonic(登録商標)N95、Tergitol(登録商標)NP9、Ecosurf(登録商標)SA9、Surfonic(登録商標)CO-25、Surfonic(登録商標)ME400-CO、Surfonic(登録商標)N120、Ecosurf(登録商標)SA7、Ecosurf(登録商標)SA4、Surfonic(登録商標)ME550、又はそれらの任意の組み合わせから選択される非イオン性界面活性剤を含む、先行態様のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム、又はポリウレタンフォームを作製するためのプロセス。
【0146】
態様31.第2の反応組成物(B側)中の界面活性剤が、Silstab(登録商標)2760、Silstab(登録商標)2780、Silstab(登録商標)2550、Niax(登録商標)L-6189、Vorasurf(商標)DC198、Niax(登録商標)L-5388、Niax(登録商標)L-5345、Dabco(登録商標)198、Niax(登録商標)Y16312、Niax(登録商標)L-6186、Niax(登録商標)L-6972、Niax(登録商標)L-6884、Niax(登録商標)L-5388、Silstab(登録商標)2755、Tegostab(登録商標)B-8580、Tegostab(登録商標)B-8870、又はそれらの任意の組み合わせから選択されるシリコーン界面活性剤を含む、先行態様のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム、又はポリウレタンフォームを作製するためのプロセス。
【0147】
態様32.第2の反応組成物(B側)中の界面活性剤が、Dabco(登録商標)LK443、Dabco(登録商標)LK221、Vorsurf(登録商標)504、又はそれらの任意の組み合わせから選択される有機界面活性剤を含む、先行態様のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム、又はポリウレタンフォームを作製するためのプロセス。
【0148】
態様33.第2の反応組成物(B側)中の界面活性剤が、脂肪酸、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド、脂肪族アルコール、脂肪族ポリオール、糖、又は糖アルコールのアルコキシル化生成物を含む、先行態様のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム、又はポリウレタンフォームを作製するためのプロセス。
【0149】
態様34.第2の反応組成物(B側)の界面活性剤が、ソルビタンエステル、ポリエトキシル化ソルビタンエステル、ポリオキシエチレングリコールアルキルエーテル、ポリオキシプロピレングリコールアルキルエーテル、グルコシドアルキルエーテル、ポリオキシエチレングリコールオクチルフェノールエーテル、ポリオキシエチレングリコールアルキルフェノールエーテル、ポリオキシエチレングリコールソルビタンアルキルエステル、ソルビタンアルキルエーテル、又はそれらの組み合わせを含む、先行態様のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム、又はポリウレタンフォームを作製するためのプロセス。
【0150】
態様35.第2の反応組成物(B側)中の界面活性剤が、オキシエチル化アルキルフェノール、オキシエチル化脂肪アルコール、パラフィン油、ヒマシ油エステル、リシノール酸エステル、又は脂肪アルコールを含む、先行態様のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム、又はポリウレタンフォームを作製するためのプロセス。
【0151】
態様36.界面活性剤が、第2の反応組成物中に、第2の反応組成物の約0.05重量%~約6重量%、代替として約0.1重量%~約5重量%、代替として約0.5重量%~約4重量%、又は代替として約1重量%~約3重量%の濃度で存在する、先行態様のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム、又はポリウレタンフォームを作製するためのプロセス。
【0152】
態様37.第1の反応組成物(A側)が、界面活性剤を更に含む、先行態様のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム、又はポリウレタンフォームを作製するためのプロセス。
【0153】
態様38.第1の反応組成物(A側)が、非イオン性界面活性剤、シリコーン界面活性剤、非シリコーン非イオン性界面活性剤、又はそれらの組み合わせを含む、先行態様のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム、又はポリウレタンフォームを作製するためのプロセス。
【0154】
態様39.第1の反応組成物(A側)が、Surfonic(登録商標)N95、Tergitol(登録商標)NP9、Ecosurf(登録商標)SA9、Surfonic(登録商標)CO-25、Surfonic(登録商標)ME400-CO、Surfonic(登録商標)N120、Ecosurf(登録商標)SA7、Ecosurf(登録商標)SA4、Surfonic(登録商標)ME550、又はそれらの任意の組み合わせから選択される非イオン性界面活性剤を更に含む、先行態様のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム、又はポリウレタンフォームを作製するためのプロセス。
【0155】
態様40.第1の反応組成物(A側)中の界面活性剤が、Silstab(登録商標)2760、Silstab(登録商標)2780、Silstab(登録商標)2550、Niax(登録商標)L-6189、Vorasurf(商標)DC198、Niax(登録商標)L-5388、Niax(登録商標)L-5345、Dabco(登録商標)198、Niax(登録商標)Y16312、Niax(登録商標)L-6186、Niax(登録商標)L-6972、Niax(登録商標)L-6884、Niax(登録商標)L-5388、Silstab(登録商標)2755、Tegostab(登録商標)B-8580、Tegostab(登録商標)B-8870、又はそれらの任意の組み合わせから選択されるシリコーン界面活性剤を含む、先行態様のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム、又はポリウレタンフォームを作製するためのプロセス。
【0156】
態様41.第1の反応組成物(A側)が、ポリイソシアネート成分から本質的になる、先行態様のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム、又はポリウレタンフォームを作製するためのプロセス。
【0157】
態様42.第1の反応組成物(A側)が、第1の反応組成物の少なくとも約95重量%の濃度でポリイソシアネート成分を含む、先行態様のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム、又はポリウレタンフォームを作製するためのプロセス。
【0158】
態様43.第2の反応組成物(B側)が、相溶化薬剤を更に含む、先行態様のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム、又はポリウレタンフォームを作製するためのプロセス。
【0159】
態様44.第2の反応組成物(B側)が、非イオン性界面活性剤、非シリコーン非イオン性界面活性剤、又はそれらの組み合わせから選択される相溶化薬剤を更に含む、先行態様のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム、又はポリウレタンフォームを作製するためのプロセス。
【0160】
態様45.第2の反応組成物(B側)が、Surfonic(登録商標)N95、Tergitol(登録商標)NP9、Ecosurf(登録商標)SA9、Surfonic(登録商標)CO-25、Surfonic(登録商標)ME400-CO、Surfonic(登録商標)N120、Ecosurf(登録商標)SA7、Ecosurf(登録商標)SA4、Surfonic(登録商標)ME550、又はそれらの任意の組み合わせから選択される相溶化剤を更に含む、先行態様のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム、又はポリウレタンフォームを作製するためのプロセス。
【0161】
態様46.相溶化剤が、第2の反応組成物(B側)に、約2重量%~約20重量%、代替として約5重量%~約20重量%、代替として約10重量%~約20重量%、又は代替として約12重量%~約17重量%の濃度で第2の反応組成物に存在する、先行態様のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム、又はポリウレタンフォームを作製するためのプロセス。
【0162】
態様47.水が、第2の反応組成物(B側)中に、約15重量%~約55重量%、代替として約20重量%~約50重量%、代替として約25重量%~約45重量%、又は代替として約30重量%~約40重量%の濃度で存在する、先行態様のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム、又はポリウレタンフォームを作製するためのプロセス。
【0163】
態様48.第2の反応組成物が、可塑剤、乳化剤、殺生物剤、静菌剤、充填剤、染料若しくは着色剤、スコーチ防止剤、架橋剤、酸化防止剤、帯電防止剤、又は気泡開口剤のうちのいずれか1つ以上を更に含む、先行態様のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム、又はポリウレタンフォームを作製するためのプロセス。
【0164】
態様49.第2の反応組成物が、フタレート可塑剤、ホスフェート若しくはリン含有可塑剤、又はベンゾエート可塑剤から選択される可塑剤を更に含む、先行態様のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム、又はポリウレタンフォームを作製するためのプロセス。
【0165】
態様50.第2の反応組成物が、グリセリン/スクロース開始ポリエーテルポリオール、アルコキシル化スクロース-グリセリン系ポリオール、アルコキシル化スクロース-グリセリンアミン系ポリオール、アルコキシル化スクロース-ジエチレングリコール系ポリオール、アルコキシル化スクロース-アミン系ポリオール、アルコキシル化アミン系ポリオール、マンニッヒ系アルコキシル化ポリオール、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、又は2-メチル-2,4-ペンタンジオールを含む安定剤を更に含む、先行態様のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム、又はポリウレタンフォームを作製するためのプロセス。
【0166】
態様51.第1の反応組成物が、フタレート可塑剤、ホスフェート若しくはリン含有可塑剤、又はベンゾエート可塑剤から選択される可塑剤を更に含む、先行態様のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム、又はポリウレタンフォームを作製するためのプロセス。
【0167】
態様52.第2の反応組成物が、プロポキシル化スクロース-グリセリン系ポリオールから選択される架橋剤を更に含む、先行態様のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム、又はポリウレタンフォームを作製するためのプロセス。
【0168】
態様53.接触させることが、500psi(1平方インチ当たりのポンド)~2,000psi、代替として750psi~1,750psi、又は代替として1,000psi~1,500psiの圧力で分配する複数の成分によって高圧で生じる、先行態様のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム、又はポリウレタンフォームを作製するためのプロセス。
【0169】
態様54.接触させることが、100°F~160°F、代替として110°F~150°F、又は代替として120°F~140°Fの温度で分配する複数の成分によって生じる、先行態様のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム、又はポリウレタンフォームを作製するためのプロセス。
【0170】
態様55.第1の反応組成物(A側)及び第2の反応組成物(B側)が、約1.2:1~約1.9:1、代替として約1.25:1~約1.75:1、代替として約1.3:1~約1.6:1、又は代替として約1.3:1~約1.55:1のA側:B側の体積比(v:v)を提供する量で使用される、先行態様のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム、又はポリウレタンフォームを作製するためのプロセス。
【0171】
態様56.第1の反応組成物及び第2の反応組成物が、20~35、代替として22~32、又は代替として20~30のイソシアネート指数(パーセンテージとして)を提供する量で使用される、先行態様のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム、又はポリウレタンフォームを作製するためのプロセス。
【0172】
態様57.ポリウレタンフォームが、約0.27lb/ft3~約0.42lb/ft3、又は、約0.28lb/ft3~約0.40lb/ft3の密度を有する、先行態様のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム、又はポリウレタンフォームを作製するためのプロセス。
【0173】
態様58.ポリウレタンフォームが、ASTM C-518に従って、3.2ft2・°F・h/BTU・in~4.2ft2・°F・h/BTU・in、又は代替として3.6ft2・°F・h/BTU・in~4.0ft2・°F・h/BTU・inのR値を有する障壁層に形成される、先行態様のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム、又はポリウレタンフォームを作製するためのプロセス。
【0174】
態様59.ポリウレタンフォームが、≦75火炎拡散指数及び≦450発煙現像指数、又は代替として≦25火炎拡散指数及び≦450発煙現像指数の、ASTME E-84に従う表面燃焼特性の要件を満たすか、又は超える、先行態様のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム、又はポリウレタンフォームを作製するためのプロセス。
【0175】
態様60.ポリウレタンフォームが、スプレーポリウレタンフォームのための国際基準評議会評価サービス受入基準(International Code Council Evaluation Services Acceptance Criteria for Spray Polyurethane Foam)、AC-377に従って、基準で規定された発火障壁の省略のための要件を満たすか、又は超える、先行態様のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム、又はポリウレタンフォームを作製するためのプロセス。
【0176】
態様61.ポリウレタンフォームが、国際住宅基準(International Residential Code)第3章及び国際建築基準(International Building Code)第26章に従って、特別な最終用途構成試験により、基準で規定された発火障壁の省略のための要件を満たすか、又は超える、先行態様のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム、又はポリウレタンフォームを作製するためのプロセス。
【0177】
態様62.ポリウレタンフォームが、国際住宅基準第3章及び国際建築基準第26章に従って、特別な最終用途構成試験により、基準で規定された熱障壁の省略のための要件を満たすか、又は超える、先行態様のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム、又はポリウレタンフォームを作製するためのプロセス。
【0178】
態様63.ポリウレタンフォームが、ASTM E-2178に従って、空気不透過性断熱材の要件を満たすか、又は超える、先行態様のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム、又はポリウレタンフォームを作製するためのプロセス。
【0179】
態様64.ポリウレタンフォームが、低密度断熱材に関する、スプレーポリウレタンフォームのための国際基準評議会評価サービス受容基準、AC-377、表1に従って、物理的特性の要件を満たすか、又は超える、先行態様のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム、又はポリウレタンフォームを作製するためのプロセス。
【国際調査報告】