(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-13
(54)【発明の名称】マップ更新方法および関連する更新装置
(51)【国際特許分類】
G08G 1/00 20060101AFI20230906BHJP
G08G 1/09 20060101ALI20230906BHJP
【FI】
G08G1/00 A
G08G1/09 H
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023512158
(86)(22)【出願日】2020-08-21
(85)【翻訳文提出日】2023-03-27
(86)【国際出願番号】 CN2020110598
(87)【国際公開番号】W WO2022036711
(87)【国際公開日】2022-02-24
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】504161984
【氏名又は名称】ホアウェイ・テクノロジーズ・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リウ、ジアンキン
【テーマコード(参考)】
5H181
【Fターム(参考)】
5H181AA01
5H181BB04
5H181BB05
5H181BB12
5H181BB13
5H181BB20
5H181CC03
5H181CC04
5H181CC11
5H181CC12
5H181CC14
5H181CC24
5H181FF04
5H181FF13
5H181FF27
5H181MC04
5H181MC18
5H181MC22
5H181MC27
(57)【要約】
本願は、マップ更新方法および関連装置を提供する。本願において提供される技術的解決手段では、端末側デバイスが、センサにより収集されたデータをクラウドデバイスに報告しないが、対象マップ上のマップ要素の変化状態を報告する。センサにより収集されたデータを報告するよりも、対象マップ上のマップ要素の変化状態を報告する方が、用いられる伝送リソースがはるかに少ないため、本願の本方法は伝送リソースを節約できる。さらに、マップ情報を更新するのに用いられる伝送リソースが少ないため、限られたリソースのシナリオでは、端末側デバイスは、本願の技術的解決手段に従ってより多くのマップ要素変化状態を報告し、更新後の対象マップの精度を向上させることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のデバイスに適用されるマップ更新方法であって、
センサから検知情報を受信する段階、ここで前記検知情報が前記センサにより収集されたデータを示す;
クラウドデバイスから第2の情報を受信する段階、ここで前記第2の情報が第2の指示情報を含み、前記第2の指示情報がマップ上のマップ要素の第1の変化を示す;および
前記検知情報および前記第2の情報に基づいて前記クラウドデバイスに第1の情報を送信する段階、ここで前記第1の情報が第1の指示情報を含み、前記第1の指示情報が前記マップ上の前記マップ要素の第2の変化を示す
を備える、方法。
【請求項2】
前記第2の情報が第2の信頼度情報を含み、前記第2の信頼度情報が前記第2の指示情報の第2の信頼度を示し;および
前記検知情報および前記第2の情報に基づいて前記クラウドデバイスに第1の情報を送信する前記段階が、
前記第1の指示情報の第1の信頼度が前記第2の信頼度より大きい場合、前記クラウドデバイスに前記第1の情報を送信する段階を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第2の指示情報が第2のデバイスにより前記クラウドデバイスに報告される情報である、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の情報が第1の信頼度情報を含み、前記第1の信頼度情報が前記第1の指示情報の第1の信頼度を示す、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記第1の指示情報の第1の信頼度が第1の予め設定された信頼度閾値より大きいまたはこれに等しい場合、前記第1の情報が第1の確認応答情報を含み、前記第1の確認応答情報が、前記第1の指示情報が信頼できることを示す、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記方法が車両により行われ、前記方法がさらに、
前記第1の指示情報の第1の信頼度が第2の予め設定された信頼度閾値より小さい場合、前記第1の指示情報および第1の信頼度情報を路側機に送信する段階を備え、前記第1の信頼度情報が前記第1の信頼度を示す、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の指示情報が第1の位置情報を含み、前記第1の位置情報が前記マップ要素の第1の位置を示す、または前記第1の位置情報が前記第1の位置および前記第1の位置を中心とする信頼半径を示す、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
マップ更新方法であって、
第2の情報を取得する段階、ここで前記第2の情報が第2の指示情報を含み、前記第2の指示情報がマップ上のマップ要素の第2の変化を示す;
前記第2の情報を第1のデバイスに送信する段階;
前記第1のデバイスから第1の情報を受信する段階、ここで、前記第1の情報が第1の指示情報を含み、前記第1の指示情報が前記マップ上の前記マップ要素の第1の変化を示す;および
前記第1の情報に基づいて前記マップを更新する段階
を備える、方法。
【請求項9】
前記第2の情報が、前記第2の指示情報の第2の信頼度を示す第2の信頼度情報を含み、前記第1の指示情報の第1の信頼度が前記第2の信頼度より大きい、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
第2の情報を取得する前記段階が、
前記第2の情報を第2のデバイスから受信する段階を含む、請求項8または9に記載の方法。
【請求項11】
前記第1の情報が、前記第1の指示情報の第1の信頼度を示す第1の信頼度情報を含む、請求項8から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記第1の指示情報の第1の信頼度が第1の予め設定された信頼度閾値より大きいまたはこれに等しい場合、前記第1の情報が、前記第1の指示情報が信頼できることを示す第1の確認応答情報を含む、請求項8から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記第1の指示情報が第1の位置情報を含み、前記第1の位置情報が前記マップ要素の第1の位置を示す、または前記第1の位置情報が前記第1の位置および前記第1の位置を中心とする信頼半径を示す、請求項8から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
プロセッサを備えるマップ更新装置であって、前記プロセッサがメモリに連結されており;
前記メモリが命令を格納するように構成されており;および
前記プロセッサが前記メモリに格納された前記命令を実行するように構成されており、その結果、前記マップ更新装置が請求項1から13のいずれか一項に記載の方法を実施する、マップ更新装置。
【請求項15】
プロセッサに、請求項1から13のいずれか一項に記載の方法を実行させるためのコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願はインテリジェント運転技術の分野に関し、より具体的には、マップ更新方法および関連する更新装置に関する。
【背景技術】
【0002】
インテリジェント運転車両(例えば、無人車両)が走行する場合、電子マップが運転環境に関する正確な情報を提供して、インテリジェント運転車両の安全を保証する必要がある。しかしながら、実際の運転環境は頻繁に変化する。したがって、インテリジェント運転車両の安全運転を保証するために、電子マップを遅れずに更新して、電子マップの精度を保証する必要がある。
【0003】
現在、インテリジェント運転技術の分野では、電子マップを更新するのにクラウドソーシングベースの方法が提案されている。本方法は、クラウドソーシング車両が運転シナリオのデータを収集し、収集したデータをクラウドサーバに報告する段階を含む。クラウドサーバは、更新する必要があるマップ情報を判定して電子マップを更新するために、車両により収集された大量のデータを集めて、車両により収集されたデータを処理し、電子マップ上の変化後のマップ要素および変化後のマップ要素の位置を取得する。
【0004】
従来のマップ情報収集方法と比較すると、前述した方法は、データ収集コストを低減するが、車両により収集されたデータを伝送するために、車両とクラウドサーバの間で大量の通信リソースを必要とする。したがって、少ない通信リソースを用いてクラウドソーシング方式で電子マップをどう更新するかが、解決すべき喫緊の技術的課題である。
【発明の概要】
【0005】
本願は、マップ更新方法および関連装置を提供し、マップ情報の更新に用いられる関連データを端末側デバイスおよびクラウドデバイスの間で伝送するためのリソースを低減する。
【0006】
第1態様によれば、本願はマップ更新方法を提供する。本方法は、端末側デバイスまたはチップにより行われてよく、例えば、車両のコンピューティングデバイスまたは路側機のコンピューティングデバイスにより行われてもよく、または車両のコンピューティングデバイスに用いることが可能なチップまたは路側機に用いることが可能なチップにより行われてもよい。
【0007】
本方法は、センサから検知情報を受信する段階、ここで検知情報はセンサにより収集されたデータを示す;および検知情報に基づいてクラウドデバイスに第1の情報を送信する段階、ここで第1の情報は第1の指示情報を含み、第1の指示情報は対象マップ上の第1の位置におけるマップ要素の変化情報を示す、を含む。
【0008】
本方法によれば、端末側デバイスは、センサにより収集されたデータをクラウドデバイスに報告しないが、対象マップ上のマップ要素の変化状態を報告する。センサにより収集されたデータを報告するよりも、対象マップ上のマップ要素の変化状態を報告する方が、用いられる伝送リソースがはるかに少ないため、本願の本方法は伝送リソースを節約できる。
【0009】
別の見方をすれば、本願の本方法では、少ない伝送リソースを用いてマップ情報を更新できる。したがって、本願の本方法は、伝送リソースが限られていないシナリオだけでなく、伝送リソースが限られているシナリオでも用いられてよく、その結果、より多くの端末側デバイスがより多くのマップ要素変化状態を報告して、更新後の対象マップの精度を向上させることができるようになる。
【0010】
さらに、本方法では、端末側デバイスまたは端末側デバイスのチップは、センサにより収集されたデータに基づいて、対象マップ上のマップ要素の変化状態を認識する。クラウドデバイスで作業を行う場合と比較すると、本方法はクラウドデバイスの大部分のワークロードをそれぞれの端末側デバイスと共有するので、クラウド側で行われるクラウドソーシングベースのマップ更新の複雑性を低減することができ、且つマップ更新効率を向上させることができる。このように、最新のマップ情報をタイムリーに取得することができ、車両の安全運転を向上させることができる。
【0011】
第1態様に関連して、第1の実現可能な実装例では、第1の情報はさらに第1の信頼度情報を含んでよく、第1の信頼度情報は第1の指示情報の第1の信頼度を示す。
【0012】
言い換えれば、第1の位置におけるマップ要素の変化状態がクラウドデバイスに示される場合、変化状態の信頼度がさらに示されるため、クラウドデバイスは、この信頼度に基づいて、対象マップを更新し、マップ更新精度を向上させることができる。
【0013】
第1態様または第1の実現可能な実装例に関連して、第2の実現可能な実装例では、第1の情報はさらに第1の信頼半径情報を含み、第1の信頼半径情報は第1の信頼半径を示し、第1の信頼半径は、第1の位置の水平座標および対象マップ上の任意の参照位置の水平座標の間の距離より小さいまたはこれに等しく、且つ第1の位置の鉛直座標および対象マップ上の参照位置の鉛直座標の間の距離より小さいまたはこれに等しく、参照位置は対象マップ上の予め設定された参照マップ要素の位置である。
【0014】
この実装例では、対象マップ上の第1の位置におけるマップ要素の変化状態がクラウドデバイスに報告される場合、対応する第1の信頼半径がさらに報告されるため、クラウドデバイスは、第1の信頼半径に基づいて、別の端末側デバイスにより報告されたマップ要素変化状態に関わるマップ要素および第1の位置におけるマップ要素が同じマップ要素であるかどうかを判定できるようになる。これにより、クラウドデバイスが別の端末側デバイスにより報告されたマップ要素を第1の位置におけるマップ要素と取り違えるのを防止でき、さらに、クラウドデバイスが不正確な情報を用いて第1の位置におけるマップ要素を更新するのを防止でき、最終的に、第1の位置におけるマップ要素の更新精度を向上させることができる。このように、対象マップが第1の指示情報に基づいて更新される場合、更新後の対象マップの精度を向上させることができ、車両の安全運転を向上させることができる。
【0015】
第1態様に関連して、第3の実現可能な実装例では、第1の情報をクラウドデバイスに送信する前に、本方法はさらに、クラウドデバイスから第2の情報を受信する段階を含む。第2の情報は第2の指示情報を含み、第2の指示情報は対象マップ上の第2の位置におけるマップ要素の変化情報を示し、第2の位置は第1の位置に隣接している。
【0016】
第1の情報をクラウドデバイスに送信する段階は、第2の情報に基づいて第1の情報をクラウド側デバイスに送信する段階を含んでよい。
【0017】
言い換えれば、クラウドデバイスに報告される第1の情報は、クラウドデバイスにより届けられる第2の情報の最新版である。別の見方をすれば、この実装例では、同じ変化後のマップ要素の関連情報が複数の端末側デバイスを用いることにより、または端末側デバイスが複数回の検出を行うことにより更新されてよく、その結果、クラウドデバイスは、同じ変化後のマップ要素のより正確な関連情報を取得できるようになり、クラウドデバイスは、マップ要素の関連情報に基づいて対象マップを更新するときに、より正確なマップ情報を取得できるようになる。
【0018】
第3の実現可能な実装例に関連して、第4の実現可能な実装例では、第2の情報はさらに第2の信頼半径情報を含み、第2の信頼半径情報は第2の信頼半径を示し、第2の信頼半径は、第2の位置の水平座標および対象マップ上の任意の参照位置の水平座標の間の距離より小さいまたはこれに等しく、且つ第2の位置の鉛直座標および対象マップ上の参照位置の鉛直座標の間の距離より小さいまたはこれに等しく、参照位置は対象マップ上の予め設定された参照マップ要素の位置である。
【0019】
第2の情報に基づいて第1の情報をクラウドデバイスに送信する段階は、第2の位置を中心とし、第2の信頼半径を半径とする円形領域の中に第1の位置が配置されている場合、第1の情報をクラウドデバイスに送信する段階を含む。
【0020】
この実装例では、第2の指示情報で示された第1のマップ要素および端末側デバイスにより検出された第1のマップ要素が同じマップ要素であるかどうかが第2の信頼半径に基づいて判定されるため、精度が向上し、更新後の対象マップの精度が向上する。
【0021】
第3または第4の実現可能な実装例に関連して、第5の実現可能な実装例では、第2の情報はさらに第2の信頼度情報を含み、第2の信頼度情報は第2の指示情報の第2の信頼度を示す。
【0022】
第2の情報に基づいて第1の情報をクラウドデバイスに送信する段階は、第1の信頼度が第2の信頼度より大きい場合、第1の情報をクラウドデバイスに送信する段階を含む。
【0023】
言い換えれば、端末側デバイスによりクラウドデバイスに報告される第1の情報は、クラウドデバイスにより届けられる第2の情報の更新版であり、更新後の変化状態の信頼度が更新前の変化状態の信頼度より大きい場合に限り、更新後の変化状態がクラウドデバイスに報告される。
【0024】
別の見方をすれば、この実装例では、同じ変化後のマップ要素の関連情報が複数の端末側デバイスを用いることにより、または端末側デバイスが複数回の検出を行うことにより更新されてよく、その結果、クラウドデバイスは同じ変化後のマップ要素のより正確な関連情報を取得できるようになる。さらに、より正確な更新後の情報が保証されるため、クラウドデバイスは、マップ要素の関連情報に基づいて対象マップを更新すると、より正確なマップ情報を取得できるようになる。
【0025】
第1態様または前述した実現可能な実装例のうちのいずれか1つに関連して、第6の実現可能な実装例では、第1の指示情報の第1の信頼度が第1の予め設定された信頼度閾値より大きいまたはこれに等しい場合、第1の情報はさらに第1の確認応答情報を含み、第1の確認応答情報は第1の指示情報が信頼できることを示す。
【0026】
この実装例では、端末側デバイスは、第1のマップ要素の変化状態が信頼できると判定した場合、その情報をクラウドデバイスに報告して、第1の情報に基づいてマップ情報を直接更新できることをクラウドデバイスに通知し、更新効率を向上させる。
【0027】
この実装例では、第1の位置におけるマップ要素の信頼度が、第1のマップ要素の、予め設定された閾値より大きいまたはこれに等しい信頼度に変化したと判定した場合、端末側デバイスは、第1の位置におけるマップ要素が第1のマップ要素の信頼度に変化したとみなす。このように、第1の情報の信頼性を保証することができ、マップ更新精度を向上させることができる。
【0028】
第6の実現可能な実装例に関連して、第7の実現可能な実装例では、第1の信頼度閾値は予め設定された閾値であってもよく、またはクラウドデバイスにより送信された構成情報に基づいて予め設定された閾値であってもよい。
【0029】
第7の実現可能な実装例に関連して、第8の実現可能な実装例では、本方法は車両または車両に用いられるチップにより行われ、本方法はさらに、第1の信頼度が第2の予め設定された信頼度閾値より小さい場合、第1の指示情報および第1の信頼度情報を路側機に送信する段階を含み、第1の信頼度情報は第1の信頼度を示す。
【0030】
この実装例では、第1の信頼度が第2の予め設定された信頼度閾値より小さい場合、第1の指示情報および第1の信頼度情報は路側機に送信されるため、路側機はさらに、これらの情報に基づいて第1のマップ要素の変化状態を検出し、より正確な変化情報を取得する。
【0031】
第2の信頼度閾値は、予め設定された閾値であってもよく、またはクラウドデバイスにより送信された構成情報に基づいて予め設定された閾値であってもよい。
【0032】
別の見方をすれば、車両および路側機は互いに連携してマップ情報を更新するため、車両および路側機のそれぞれの利点を十分に利用してマップ更新を実施できる。さらに、チャネル伝送リソース、特にアップリンク伝送リソースの限界を考慮すると、車両および路側機の連携作業によって、同じ情報の繰り返し伝送が回避できるため、車両および路側機のチャネルリソースの利用を向上させることができる。
【0033】
第1態様または前述した実現可能な実装例のうちのいずれか1つに関連して、いくつかの実現可能な実装例では、第1の指示情報は第1の位置情報を含み、第1の位置情報は第1の位置を示すか、または第1の位置情報は第1の位置および第1の位置を中心とする第3の信頼半径を示す。
【0034】
第1態様または前述した実現可能な実装例のうちのいずれか1つに関連して、いくつかの実現可能な実装例では、第1の位置情報は絶対位置情報を含む、または第1の位置情報は第2の位置に対する第1の位置のオフセット情報を含む、または第1の位置情報は、対象マップ上の1つまたは複数の参照マップ要素の位置情報、およびそれぞれの参照マップ要素の位置に対する第1の位置のオフセット情報を含む。
【0035】
第2態様によれば、本願はマップ更新方法を提供する。本方法は、クラウドコンピューティングデバイス(略してクラウドデバイスと呼ばれる)またはクラウドデバイスに用いられ得るチップにより行われてよい。本方法は、第1の端末側デバイスから第1の情報を受信する段階、ここで第1の情報は第1の指示情報を含み、第1の指示情報は対象マップ上の第1の位置におけるマップ要素の変化情報を示す;および第1の情報に基づいて対象マップを更新する段階を含む。
【0036】
第2態様に関連して、第1の実現可能な実装例では、第1の情報はさらに第1の信頼度情報を含んでよく、第1の信頼度情報は第1の指示情報の第1の信頼度を示す。
【0037】
言い換えれば、第1の位置におけるマップ要素の変化状態がクラウドデバイスに示される場合、変化状態の信頼度がさらに示されるため、クラウドデバイスは、この信頼度に基づいて、対象マップを更新し、更新精度を向上させることができる。
【0038】
この実装例では、一例において、第1の信頼度は予め設定された信頼度閾値より小さく、第1の端末側デバイスは路側機である。
【0039】
第2態様または第1の実現可能な実装例に関連して、第2の実現可能な実装例では、第1の情報はさらに第1の信頼半径情報を含んでよく、第1の信頼半径情報は第1の信頼半径を示し、第1の信頼半径は、第1の位置の水平座標および対象マップ上の任意の参照位置の水平座標の間の距離より小さいまたはこれに等しく、且つ第1の位置の鉛直座標および対象マップ上の参照位置の鉛直座標の間の距離より小さいまたはこれに等しく、参照位置は対象マップ上の予め設定された参照マップ要素の位置である。
【0040】
第2態様に関連して、第3の実現可能な実装例では、第1の情報を第1の端末側デバイスから受信する段階の前に、本方法はさらに、第2の情報を取得する段階、ここで第2の情報は第2の指示情報を含み、第2の指示情報は対象マップ上の第2の位置におけるマップ要素の変化情報を示す;および第2の情報を第1の端末側デバイスに送信する段階を含む。
【0041】
一般に、第1の位置および第2の位置の間の位置関係が、第1の予め設定された条件を満たす。例えば、第1の位置および第2の位置の間の距離が、予め設定された距離閾値より小さいまたはこれに等しい。
【0042】
言い換えれば、端末側デバイスによりクラウドデバイスに報告される第1の情報は、クラウドデバイスにより届けられる第2の情報の最新版である。このように、第1のマップ要素の変化情報の精度を向上させて、更新後の対象マップの精度を向上させることができる。
【0043】
第3の実現可能な実装例に関連して、第4の実現可能な実装例では、第2の情報はさらに第2の信頼半径情報を含んでよく、第2の信頼半径情報は第2の信頼半径を示し、第2の信頼半径は、第2の位置の水平座標および対象マップ上の任意の参照位置の水平座標の間の距離より小さいまたはこれに等しく、且つ第2の位置の鉛直座標および対象マップ上の参照位置の鉛直座標の間の距離より小さいまたはこれに等しく、参照位置は対象マップ上の予め設定された参照マップ要素の位置である。
【0044】
第3または第4の実現可能な実装例に関連して、第5の実現可能な実装例では、第2の情報はさらに第2の信頼度情報を含んでよく、第2の信頼度情報は第2の指示情報の第2の信頼度を示す。
【0045】
第2態様に関連して、第6の実現可能な実装例では、第1の指示情報の第1の信頼度が第1の予め設定された信頼度閾値より大きいまたはこれに等しい場合、第1の情報はさらに第1の確認応答情報を含み、第1の確認応答情報は第1の指示情報が信頼できることを示す。
【0046】
任意選択的に、第1の端末側デバイスは車両であってもよい。
【0047】
第6の実現可能な実装例に関連して、第7の実現可能な実装例では、第1の信頼度閾値は端末側デバイスにより予め設定された閾値であってもよく、またはクラウドデバイスにより送信された構成情報に基づいて予め設定された閾値であってもよい。
【0048】
第2態様または前述した実現可能な実装例のうちのいずれか1つに関連して、第8の実現可能な実装例では、第1の指示情報は第1の位置情報を含み、第1の位置情報は第1の位置を示すか、または第1の位置情報は第1の位置および第1の位置を中心とする第3の信頼半径を示す。
【0049】
第8の実現可能な実装例に関連して、第9の実現可能な実装例では、第1の位置情報は絶対位置情報を含む、または第1の位置情報は第2の位置に対する第1の位置のオフセット情報を含む、または第1の位置情報は、対象マップ上の1つまたは複数の参照マップ要素の位置情報、およびそれぞれの参照マップ要素の位置に対する第1の位置のオフセット情報を含む。
【0050】
第3態様によれば、本願はマップ更新装置を提供する。本装置は、第1態様または第1態様の実装例のうちのいずれか1つによる方法を行うように構成されたモジュールを含む。
【0051】
第4態様によれば、本願はマップ更新装置を提供する。本装置は、第2態様または第2態様の実装例のうちのいずれか1つによる方法を行うように構成されたモジュールを含む。
【0052】
第5態様によれば、本願はマップ更新装置を提供する。本装置は、プログラムを格納するように構成されたメモリ;およびメモリに格納されたプログラムを実行するように構成されたプロセッサを含む。メモリに格納されたプログラムが実行されると、プロセッサは、第1態様または第1態様の実装例のうちのいずれか1つによる方法を行うように構成されている。
【0053】
第6態様によれば、本願はマップ更新装置を提供する。本装置は、プログラムを格納するように構成されたメモリ;およびメモリに格納されたプログラムを実行するように構成されたプロセッサを含む。メモリに格納されたプログラムが実行されると、プロセッサは、第2態様または第2態様の実装例のうちのいずれか1つによる方法を行うように構成されている。
【0054】
第7態様によれば、コンピュータ可読媒体が提供される。コンピュータ可読媒体は、デバイスにより実行されるプログラムコードを格納しており、プログラムコードは、第1態様または第1態様の実装例のうちのいずれか1つによる方法を行うのに用いられる。
【0055】
第8態様によれば、コンピュータ可読媒体が提供される。コンピュータ可読媒体は、デバイスにより実行されるプログラムコードを格納しており、プログラムコードは、第2態様または第2態様の実装例のうちのいずれか1つによる方法を行うのに用いられる。
【0056】
第9態様によれば、命令を含むコンピュータプログラム製品が提供される。コンピュータプログラム製品がコンピュータで実行されると、コンピュータは、第1態様または第1態様の実装例のうちのいずれか1つによる方法を行うことが可能になる。
【0057】
第10態様によれば、命令を含むコンピュータプログラム製品が提供される。コンピュータプログラム製品がコンピュータで実行されると、コンピュータは、第2態様または第2態様の実装例のうちのいずれか1つによる方法を行うことが可能になる。
【0058】
第11態様によれば、チップが提供される。チップは、プロセッサおよびデータインタフェースを含む。プロセッサは、データインタフェースを通じて、メモリに格納された命令を読み出し、第1態様または第1態様の実装例のうちのいずれか1つによる方法を行う。
【0059】
任意選択的に、一実装例において、チップはさらにメモリを含んでよい。メモリは命令を格納しており、プロセッサはメモリに格納された命令を実行するように構成されており、プロセッサは、命令を実行すると、第1態様または第1態様の実装例のうちのいずれか1つによる方法を行うように構成されている。
【0060】
第12態様によれば、チップが提供される。チップは、プロセッサおよびデータインタフェースを含む。プロセッサは、データインタフェースを通じて、メモリに格納された命令を読み出し、第2態様または第2態様の実装例のうちのいずれか1つによる方法を行う。
【0061】
任意選択的に、一実装例において、チップはさらにメモリを含んでよい。メモリは命令を格納しており、プロセッサはメモリに格納された命令を実行するように構成されており、プロセッサは、命令を実行すると、第2態様または第2態様の実装例のうちのいずれか1つによる方法を行うように構成されている。
【0062】
第13態様によれば、コンピューティングデバイスが提供される。コンピューティングデバイスは、プログラムを格納するように構成されたメモリ;およびメモリに格納されたプログラムを実行するように構成されたプロセッサを含む。メモリに格納されたプログラムが実行されると、プロセッサは、第1態様または第1態様の実装例のうちのいずれか1つによる方法を行うように構成されている。
【0063】
第14態様によれば、コンピューティングデバイスが提供される。コンピューティングデバイスは、プログラムを格納するように構成されたメモリ;およびメモリに格納されたプログラムを実行するように構成されたプロセッサを含む。メモリに格納されたプログラムが実行されると、プロセッサは、第2態様または第2態様の実装例のうちのいずれか1つによる方法を行うように構成されている。
【0064】
第15態様によれば、車両が提供される。車両は、プログラムを格納するように構成されたメモリ;およびメモリに格納されたプログラムを実行するように構成されたプロセッサを含む。メモリに格納されたプログラムが実行されると、プロセッサは、第1態様または第1態様の実装例のうちのいずれか1つによる方法を行うように構成されている。
【0065】
第16態様によれば、路側機が提供される。路側機は、プログラムを格納するように構成されたメモリ;およびメモリに格納されたプログラムを実行するように構成されたプロセッサを含む。メモリに格納されたプログラムが実行されると、プロセッサは、第1態様または第1態様の実装例のうちのいずれか1つによる方法を行うように構成されている。
【0066】
本願で提供される解決手段では、コンピューティングデバイスは、コンピュータシステムとして抽象化され得るデバイスであることが理解されるであろう。本願におけるマップ更新装置は、コンピューティングデバイス全体であってもよく、またはコンピューティングデバイス内の一部のコンポーネント、例えば、コンピューティング機能を有するチップ(システムチップなど)であってもよい。任意選択的に、本願におけるマップ更新装置はさらに、無線通信装置を含んでもよい。無線通信装置は、無線通信機能をサポートするコンピューティングデバイス全体であってもよく、またはデバイス全体に含まれる一部のコンポーネント、例えば、無線通信機能を有する通信チップであってもよい。
【0067】
システムチップはシステムオンチップとも呼ばれている、またはシステムオンチップ(system on chip、SoC)と呼ばれている。通信チップは、無線周波数処理チップおよびベースバンド処理チップを含んでよい。ベースバンド処理チップはモデム(modem)と呼ばれることがある。物理的実装において、通信チップはSoCチップに統合されてもよく、またはSoCチップに統合されなくてもよい。例えば、ベースバンド処理チップはSoCチップに統合されており、無線周波数処理チップはSoCチップに統合されていない。
【0068】
一例において、マップ更新装置は、端末側デバイスなどのコンピューティングデバイスであってもよく、または端末側デバイスに配置できるシステムチップであってもよい。
【0069】
本願で提供される解決手段では、特に指定されない限り、メモリは通常、コンピュータシステムのメインメモリであることが理解されるであろう。メインメモリは、プロセッサがプログラムを実行するときに用いられる関連データおよびプログラム命令を一時的に格納するように構成されている。メインメモリは通常、DRAMである、またはSRAMであっても、またはDRAMまたはSRAMと同じまたは類似した機能を提供できる別のメモリであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【
図1】本願によるマップ更新方法の応用シナリオの概略図である。
【0071】
【
図2】本願の一実施形態によるマップ更新方法の概略フローチャートである。
【0072】
【
図3】本願の別の実施形態によるマップ更新方法の一例のフローチャートである。
【0073】
【
図4】本願のさらに別の実施形態によるマップ更新方法の一例のフローチャートである。
【0074】
【
図5】本願の一実施形態によるマップ更新装置の構造の概略図である。
【0075】
【
図6】本願の別の実施形態によるマップ更新装置の構造の概略図である。
【0076】
【
図7】本願の一実施形態によるコンピュータプログラム製品の構造の概略図である。
【0077】
【
図8】本願の別の実施形態による装置の構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0078】
図1は、本願の一実施形態によるマップ更新方法の応用シナリオの概略図である。
図1に示すように、例示的な応用シナリオは、車両11、路側機12、およびクラウドデバイス13を含んでよい。車両11または路側機12は端末側デバイスと呼ばれることがあり、クラウドデバイスはクラウドサーバまたはサーバとも呼ばれることがある。
【0079】
路側機12およびクラウドデバイス13は、例えば、インターネット、ワイヤレスフィデリティ(wireless-fidelity、Wi-Fi(登録商標))、またはセルラネットワークなどの通信ネットワークを通じて、互いに通信できる。
【0080】
車両11およびクラウドデバイス13も、互いに通信できる。例えば、車両11およびクラウドデバイス13は、従来のビークルツーエブリシング(vehicle to everything、V2X)通信方式で互いに通信できる。任意選択的に、車両11は、例えば通信ネットワークを通じて、クラウドデバイス13と直接通信してもよい。任意選択的に、車両11は代替的に、路側機12を通じてクラウドデバイス13と通信してもよい。任意選択的に、車両11は、クラウドデバイス13と直接通信してもよく、または路側機12を通じてクラウドデバイス13と通信してもよい。
【0081】
車両11および路側機12は、インターネット、Wi-Fi、またはセルラネットワークなどの通信ネットワークを通じて、互いに通信できる。
【0082】
図1に示す応用シナリオは、本願の一実施形態による例示的な応用シナリオの概略図に過ぎず、
図1に示す各デバイスおよびデバイス同士の間の関係は、いかなる限定も構成しないことに留意されたい。本願のこの実施形態のいくつかの他の例示的な応用シナリオにおいて、路側機12は含まれていなくてもよい。
【0083】
本願の各実施形態では、車両および路側機が両方とも、端末側デバイスと呼ばれることがある。端末側デバイスは端末側でコンピューティング機能を有するデバイスと理解されてもよく、または端末側デバイスは端末側におけるコンピューティングデバイスであってもよい。クラウドデバイスは、クラウド側におけるコンピューティングデバイスと理解されてよい。
【0084】
図2は、本願の一実施形態によるマップ更新方法の概略フローチャートである。
図2に示すように、本方法は、S210、S220、およびS230を含んでよい。
【0085】
S210:第1の端末側デバイスがセンサから検知情報を受信する。検知情報はセンサにより収集されたデータを示す。
【0086】
この実施形態では、第1の端末側デバイスに載っているセンサは、端末側デバイスが配置されている運転シナリオでデータを収集してよい。説明をしやすくするために、センサにより収集されるデータはセンサデータと呼ばれ、センサデータを示すのに用いられる情報が検知情報と呼ばれる。検知情報は直接のセンサデータであってもよく、またはセンサデータをさらに処理した後に得られる情報であってもよい。一例において、センサデータには、各センサが収集した未処理のデータ、例えば、カメラが収集した画像、レーザレーダまたはミリ波レーダが収集した点群データ、および超音波が収集した音波データが含まれてよい。
【0087】
別の例において、センサデータには、センサが検知した対象データ、例えば、カメラが検知した交通信号灯情報、レーザレーダが検知した車線境界線情報、または複数のセンサがマージによって取得した照明ポール情報も含まれてよい。本明細書ではこれについて特に限定しない。あるいは、センサデータには、センサが処理によって取得した特徴データ、例えば、カメラが収集された未処理の画像データを処理して取得した視覚的特徴、またはレーザレーダが収集された未処理の点群データを処理して取得した重要な点群特徴が含まれてよい。
【0088】
S220:第1の端末側デバイスが検知情報に基づいて第1の情報をクラウドデバイスに送信する。第1の情報は第1の指示情報を含み、第1の指示情報は、対象マップ上の第1の位置におけるマップ要素の変化情報を示す。これに対応して、クラウドデバイスは端末側デバイスから第1の情報を受信してよい。
【0089】
第1の端末側デバイスは、検知情報を取得した後に、センサにより収集されたデータに基づいて第1の情報を生成する。第1の情報は第1の指示情報を含み、第1の指示情報は、対象マップ上の第1の位置におけるマップ要素の変化情報を示す。
【0090】
第1の端末側デバイスは、任意の端末側デバイスであってよい。この実施形態における端末側デバイスは、車両であっても、路側機であっても、または運転シナリオのデータを収集し、運転シナリオのデータに基づいて対象マップ上のマップ要素の変化状態を判定できる別のデバイスであってもよい。
【0091】
対象マップは、第1の端末側デバイスまたはクラウドデバイスに予め格納された電子マップであってよい。対象マップはマップ要素を含むか、またはマップ要素は対象マップのコンテンツである。
【0092】
対象マップ上の現在のマップ要素が対象マップ上の過去のマップ要素と比較され、且つ第1の位置におけるマップ要素が変化している場合、第1の端末側デバイスは第1の指示情報を生成して、第1の位置におけるマップ要素が変化していることを示し、且つ第1の位置におけるマップ要素の変化状態を示す、例えば、第1の位置における変化したマップ要素のタイプ情報を示すことができる。
【0093】
この実施形態におけるマップ要素は、道路、交通信号灯、車線境界線、道路標識、および路面標示の1つまたは複数のタイプのマップ要素を含んでよい。道路タイプのマップ要素が、ガードレールまたは道路端の1つまたは複数のタイプを含んでよい。道路標識タイプのマップ要素が、道路標示、指示標識、または高さ制限標識の1つまたは複数のタイプを含んでよい。路面標示は、通行区分標示、入口/出口標示、速度制限標示、および時間制限標示などの標示の1つまたは複数のタイプを含んでよい。前述したマップ要素は例に過ぎず、この実施形態の方法に対する限定を構成するべきではない。
【0094】
第1の端末側デバイスに載っているセンサは、データを収集した後に、センサデータに基づいて、端末側デバイスの現在の運転シナリオにおけるマップ要素およびそのマップ要素の位置を検出してよい。以降の説明をしやすくするために、この実施形態では、センサにより検出されるマップ要素が、センサデータに対応する運転シナリオにおける実際のマップ要素と呼ばれる。ここでの現在の運転シナリオおよびセンサデータに対応する運転シナリオは、センサがセンサデータを収集するときに端末側デバイスが配置されている運転シナリオであることが理解されるであろう。ここでの運転シナリオは、交差点、車線、または駐車場などであってもよいことを理解されたい。本明細書ではこれについて特に限定しない。
【0095】
第1の端末側デバイスは、運転シナリオにおける実際のマップ要素を検出した後に、対象マップに記録されており且つ運転シナリオに含まれているマップ要素を取得してよい。以降の説明のために、この実施形態では、対象マップに記録されているマップ要素が過去のマップ要素と呼ばれる。
【0096】
第1の端末側デバイスは、同じ運転シナリオの実際のマップ要素および過去のマップ要素を取得した後に、実際のマップ要素および過去のマップ要素に基づいて、運転シナリオにおける変化したマップ要素およびそのマップ要素が変化した位置を検出してよい。マップ要素の変化には、マップ要素の追加および消滅、マップ要素の位置変化、マップ要素の対応関係の変化、およびマップ要素の別の属性の変化などが含まれる。この実施形態では、説明をしやすくするために、マップ要素が変化した位置が第1の位置と呼ばれ、第1の位置における実際のマップ要素が第1のマップ要素と呼ばれ、第1の位置における過去のマップ要素が第2のマップ要素と呼ばれる。
【0097】
一例において、それぞれの実際のマップ要素の位置について、第1の端末側デバイスは、対象マップ上のその位置に同じ過去のマップ要素が存在するかどうかを検出してよい。そうでない場合、その位置におけるマップ要素が変化していると判定されてよく、その位置が第1の位置である。
【0098】
例えば、第1の端末側デバイスが第1のデータに基づいて、ある位置に交通信号灯があることを検出したが、対象マップ上のその位置に交通信号灯がない場合、第1の端末側デバイスは、その位置におけるマップ要素が変化している、すなわち、対象マップ上のその位置に交通信号灯が新たに追加された可能性があると判定してよい。
【0099】
第1の端末側デバイスは、センサデータに基づいて、対象マップ上の第1の位置におけるマップ要素が変化していると判定した後に、第1の指示情報を生成して、対象マップ上の第1の位置におけるマップ要素の変化状態を示してよい。
【0100】
一例において、第1の指示情報は具体的には、第1の位置におけるマップ要素の変化情報を示してよい。本明細書におけるマップ要素の変化情報には、マップ要素の追加および消滅、マップ要素の位置変化、マップ要素の対応関係の変化、およびマップ要素の別の属性の変化などが含まれる。マップ要素の別の属性には、マップ要素の色、幾何学的形状、およびサイズなどが含まれてよい。
【0101】
S230:クラウドデバイスは第1の情報に基づいて対象マップを更新する。
【0102】
この実施形態では、端末側デバイスは、センサデータを取得した後に、センサデータをクラウドデバイスに直接送信することはなく、クラウドデバイスはセンサデータに基づいて対象マップを更新することはない。その代わりに、端末側デバイスはまず、センサデータを処理し、対象マップ上のマップ要素の変化状態を認識した後に、端末側デバイスは対象マップ上のマップ要素の変化状態をクラウドデバイスに直接報告する。このように、端末側デバイスからクラウドデバイスに報告されるデータの量を低減できるため、端末側デバイスおよびクラウドデバイスの間の通信リソースを節約できる。さらに、クラウドデバイスがセンサデータに基づいて対象マップ上のマップ要素の変化状態を認識するためのコンピューティングリソースおよびコンピューティング時間を節約でき、クラウドデバイスのコンピューティング複雑性およびコンピューティング負荷を低減して、クラウドデバイスのマップ更新効率を向上させることができる。
【0103】
この実施形態のいくつかの実現可能な実装例では、第1の指示情報は第1の位置情報を含んでよく、第1の位置情報は第1のマップ要素の第1の位置を示すか、または第1の位置情報は第1の位置および第1の位置を中心とする第3の信頼半径を示してもよい。
【0104】
任意選択的に、第1の位置情報は絶対位置情報である、または第1の位置情報は第2の位置に対する第1の位置のオフセット情報である、または第1の位置情報は、対象マップ上の1つまたは複数の参照マップ要素の位置情報、およびそれぞれの参照マップ要素の位置に対する第1の位置のオフセット情報である。
【0105】
第1の位置情報の一例において、第1の位置情報は、対象マップ上の第1の位置の近くにある1つまたは複数の過去のマップ要素の位置情報、および1つまたは複数の過去のマップ要素のそれぞれに対する第1の位置の位置オフセットを含んでよい。言い換えれば、第1の位置は、対象マップ上の1つまたは複数の過去のマップ要素の位置情報、および対応する位置オフセットを用いて示されてよい。
【0106】
例えば、第1の位置情報は、対象マップ上の第1の位置の4方向、すなわち、南、東、西、および北において第1の位置に最も近いマップ要素の位置情報、および各方向における最も近いマップ要素に対する第1の位置の位置オフセットを含んでよい。
【0107】
クラウドデバイスが第1の情報に基づいて対象マップを更新する一例が次のとおりである。クラウドデバイスは、マップ更新情報を1つまたは複数の端末側デバイスに送信する。マップ更新情報は、第1の位置におけるマップ要素の変化情報を更新するよう端末側デバイスに指示する。
【0108】
この実施形態の一実装例では、第1の端末側デバイスは、第1の位置におけるマップ要素の変化情報を判定した後に、対象マップ上の第1の位置におけるマップ要素の変化情報の第1の信頼度を取得し、クラウドデバイスに第1の信頼度情報を送信してよい。第1の信頼度情報は第1の信頼度を示す。この実施形態では、信頼度は信頼水準とも呼ばれる。
【0109】
第1の信頼度を取得するために、第1の端末側デバイスは一般化信頼度を導入して、センサデータに基づいて判定された第1の位置におけるマップ要素の変化の信頼性を定義してよい。一般化信頼度とは、信頼度の近似推定値または信頼度の単調増加関数であり、意味は、一般化信頼度が対象の実際の観測値および対象の真の結果に基づいて比較され得るということである。
【0110】
分類器Lが信頼度関数HL(x)を有し、分類器Lの特徴空間における任意の2つの点がX1およびX2であると仮定する。関数f(x)が存在する場合、HL(X1)>HL(X2)であるときにf(X1)>f(X2)の関係が常に存在し、逆定理も当てはまり、f(x)は分類器Lの一般化信頼度である。
【0111】
例えば、ある位置で検出されたマップ要素変化の仮説空間には4つの場合が含まれる。つまり、マップ要素が変化する、マップ要素が変化しない、マップ要素が変化するかまたは変化しない(正確な値が判定されない場合)、および無効(すなわち、判定を行うことができない)である。この場合、ある仮定の信頼度が信頼度関数に従って計算されてよい。
【0112】
第1の情報が第1の信頼度情報を含む場合、一実装例において、クラウドデバイスが第1の情報に基づいて対象マップを更新することは、クラウドデバイスが、第1の信頼度が予め設定された信頼度閾値より大きいまたはこれに等しいと判定した場合、マップ更新情報を1つまたは複数の端末側デバイスに送信することを含んでよい。マップ更新情報は、第1の位置におけるマップ要素を第1のマップ要素に更新するよう端末側デバイスに指示する。
【0113】
この実施形態の別の実装例では、第1の端末側デバイスは、第1の信頼度を取得した後に、第1の信頼度が予め設定された信頼度閾値より大きいまたはこれに等しいかどうかを判定してよい。判定が肯定される場合、第1の情報は第1の確認応答情報を含んでよく、第1の確認応答情報は第1の指示情報が信頼できることを示す。この場合、第1の情報は第1の信頼度情報を含まなくてもよい。
【0114】
この実装例では、クラウドデバイスは、第1の情報を受信した後に、第1の指示情報が信頼できることを第1の確認応答情報に基づいて判定できるため、クラウドデバイスはマップ更新情報を1つまたは複数の端末側デバイスに送信できる。マップ更新情報は、第1の位置におけるマップ要素を第1のマップ要素に更新するよう端末側デバイスに指示する。
【0115】
この実施形態のいくつかの実現可能な実装例では、第1の情報はさらに第1の信頼半径情報を含んでよく、第1の信頼半径情報は第1の信頼半径を示し、第1の信頼半径は、第1の位置の水平座標および対象マップ上の任意の参照位置の水平座標の間の距離より小さいまたはこれに等しく、且つ第1の位置の鉛直座標および対象マップ上の参照位置の鉛直座標の間の距離より小さいまたはこれに等しく、参照位置は対象マップ上の予め設定された参照マップ要素の位置である。
【0116】
一例において、第1の端末側デバイスは、以下の式に従って第1の信頼半径を取得してよい。
【数1】
【数2】
【数3】
【0117】
Threshold2およびThreshold1は予め設定された閾値であり、Threshold2およびThreshold1の値が同じであっても、または異なっていてもよい。xおよびyはそれぞれ、第1の位置の水平座標および鉛直座標である。aおよびcはそれぞれ、対象マップ上の参照マップ要素の水平座標および鉛直座標である。説明をしやすくするために、この参照マップ要素は第1の参照マップ要素と呼ばれることがある。bおよびdはそれぞれ、対象マップ上の別の参照マップ要素の水平座標および鉛直座標である。説明をしやすくするために、この参照マップ要素は第2の参照マップ要素と呼ばれることがある。
【数4】
は、第1の参照マップ要素および第2の参照マップ要素の間の第1の位置におけるマップ要素の水平座標の信頼度が第1の閾値より大きいまたはこれに等しい場合に、第1の位置におけるマップ要素の水平座標距離の最大差を表す。第1の参照マップ要素の水平座標および第2の参照マップ要素の水平座標は、第1の位置の両側に配置されている。
【数5】
は、第1の参照マップ要素および第2の参照マップ要素の間の第1の位置におけるマップ要素の鉛直座標の信頼度が第2の閾値より大きいまたはこれに等しい場合に、第1の位置におけるマップ要素の鉛直座標距離の最大差を表す。第1の参照マップ要素の鉛直座標および第2の参照マップ要素の鉛直座標は、第1の位置の両側に配置されている。
【数6】
では、rが|x-b|、|x-a|、|y-c|、|y-d|のうちの最大値を示し、rは第1の信頼半径である。| |は絶対値演算を表す。
【0118】
この実施形態では、Threshold2およびThreshold1の値が、マップ精度についてのユーザの要件に従って設定されてよい。ほとんどの場合、マップ精度についての要件が高くなると、Threshold2およびThreshold1の値が小さい値になることを示す。
【0119】
第1の情報が第1の信頼半径を含む場合、クラウドデバイスが第1の情報に基づいて対象マップを更新する一例には、第1の信頼半径および少なくとも1つの別の端末側デバイスからクラウドデバイスにより受信された信頼半径に基づいて、クラウドデバイスが対象マップを更新することが含まれる。
【0120】
例えば、クラウドデバイスは、複数の端末側デバイスから、対象マップ上のマップ要素の、それぞれの端末側デバイスにより検出された変化状態を受信してよく、複数の端末側デバイスは第1の端末側デバイスを含む。クラウドデバイスは、それぞれの端末側デバイスから報告された信頼半径に基づいて、端末側デバイスから報告された、同じマップ要素の変化状態を説明する情報を見つけることができるため、この情報に基づいて、マップ要素についてより正確な変化情報を取得でき、クラウドデバイスがマップ要素の変化情報に基づいて更新することにより取得される対象マップの精度を向上させることができる。
【0121】
図2に示す方法は、端末側デバイスおよびクラウドデバイスを実行主体に用いて説明されていることが理解されるであろう。しかしながら、
図2に示す方法の実行主体は、端末側デバイスおよびクラウドデバイスに限定されない。例えば、
図2に示す方法のいずれかの実行主体がチップであってもよい。一例において、
図2に示す方式では、端末側デバイスは端末側デバイスに用いられ得るチップと置き換えられてよく、クラウドデバイスはクラウドデバイスに用いられ得るチップと置き換えられてよい。
【0122】
この実施形態では、任意選択的に、第1の情報が複数のタイプの情報を含む、例えば、第1の指示情報、第1の信頼半径情報、第1の信頼度情報、および第1の確認応答情報のうちの少なくとも2つを含む場合、第1の情報に含まれる複数のタイプの情報は同じメッセージで搬送されてもよく、または異なるメッセージで搬送されてもよく、または同じメッセージで部分的に搬送されてもよい。
【0123】
言い換えれば、第1の端末側デバイスが第1の指示情報、第1の信頼半径情報、第1の信頼度情報、および第1の確認応答情報のうちの少なくとも2つのタイプの情報をクラウドデバイスに送信する場合、第1の端末側デバイスは、1つのメッセージを用いて少なくとも2つのタイプの情報を送信してもよく、または複数のメッセージを用いて少なくとも2つのタイプの情報を送信してもよい。
【0124】
図3は、本願の別の実施形態によるマップ更新方法の一例のフローチャートである。
図3に示すように、S230の前に、この実施形態の方法はS202およびS204を含んでよい。これに対応して、S220はS222を含んでよい。
【0125】
S202:クラウドデバイスは第2の情報を取得する。第2の情報は第2の指示情報を含み、第2の指示情報は対象マップ上の第2の位置におけるマップ要素の変化情報を示す。
【0126】
一例において、第2の指示情報は第2の位置情報を含んでよく、第2の位置情報は第2の位置を示す。第2の位置情報は、対象マップ上の参照マップ要素の位置、および参照マップ要素に対する第1のマップ要素の第2の位置オフセットを用いて第2の位置を示してよい。
【0127】
この段階の一実装例では、クラウドデバイスが第2の情報を取得することが、クラウドデバイスが第2の情報を別の端末側デバイスから受信することを含んでよい。説明をしやすくするために、この実施形態では、別の端末側デバイスが第2の端末側デバイスと呼ばれる。
【0128】
言い換えれば、クラウドデバイスは、第2の端末側デバイスから受信した第2の情報を第1の端末側デバイスに直接送信してよく、第1の端末側デバイスは第1のマップ要素の変化情報を更新する。
【0129】
第2の端末側デバイスが第2の情報を生成して送信する方法については、第1の端末側デバイスが第1の情報を生成して送信する方法を参照されたい。詳細については、ここで改めて説明しない。
【0130】
S204:クラウドデバイスは第2の情報を第1の端末側デバイスに送信する。これに対応して、第1の端末側デバイスはクラウドデバイスから第2の情報を受信する。
【0131】
S205:第1の端末側デバイスはセンサにより収集されたデータを受信する。
【0132】
S210:第1の端末側デバイスはこのデータに基づいて第1の情報を判定する。
【0133】
S222:第1の端末側デバイスは、第2の情報に基づいて第1の情報をクラウドデバイスに送信する。
【0134】
例えば、第1の端末側デバイスは、第1の位置におけるマップ要素が第1のマップ要素に変化したと認識した後に、第1の位置および第2の位置が第1の予め設定された条件を満たしているかどうかを判定してよい。第1の端末側デバイスは、第1の予め設定された条件が満たされている場合に第1の情報を送信する。
【0135】
第1の予め設定された条件の一例には、第1の位置から第2の位置までの距離が予め設定された値より小さいまたはこれに等しいという条件が含まれる。例えば、端末側デバイスは、第2の位置および第1の位置の間の距離が予め設定された距離閾値より小さいまたはこれに等しい場合に限り第1の情報を送信する。第1の予め設定された条件の別の例には、第1の位置の信頼度が第2の位置の信頼度より大きいという条件が含まれる。例えば、端末側デバイスは、第1の位置の信頼度が比較的大きいと判定した場合に限り第1の情報を送信する。
【0136】
この実施形態では、第1の端末側デバイスはクラウドデバイスにより送信された第1のマップ要素の変化情報を更新し、第1のマップ要素のより正確な変化情報を取得し、クラウドデバイスが第1の情報に基づいて更新することにより取得された対象マップの精度を向上させる。
【0137】
この実施形態のいくつかの実現可能な実装例では、第2の情報はさらに第2の信頼半径情報を含んでよく、第2の信頼半径情報は第2の信頼半径を示し、第2の信頼半径は、第2の位置の水平座標および対象マップ上の任意の参照位置の水平座標の間の距離より小さいまたはこれに等しく、且つ第2の位置の鉛直座標および対象マップ上の参照位置の鉛直座標の間の距離より小さいまたはこれに等しく、参照位置は対象マップ上の予め設定された参照マップ要素の位置である。
【0138】
第2の信頼半径を取得する方法については、第1の端末側デバイスが第1の信頼半径を取得する方法を参照されたい。詳細については、ここで改めて説明しない。
【0139】
第2の情報が第2の信頼半径情報を含む場合、第1の予め設定された条件の一例には、第2の位置を中心とし、第2の信頼半径を半径とする円形領域に第1の位置が配置されている、および/または第1の位置を中心とし、第1の信頼半径を半径とする円形領域に第2の位置が配置されているという条件が含まれる。
【0140】
言い換えれば、第2の位置を中心とし、第2の信頼半径を半径とする円形領域に第1の位置が配置されている、および/または第1の位置を中心とし、第1の信頼半径を半径とする円形領域に第2の位置が配置されている場合に限り、端末側デバイスは、第1の端末側デバイスにより検出された第1のマップ要素および第2の情報により示される第1のマップ要素が同じマップ要素であると判定して、第1の情報を送信する。これはマップ更新情報の精度を向上させるのに役立ち、さらに更新後の対象マップの精度を向上させるのに役立つ。
【0141】
この実施形態の別の実装例では、第2の情報はさらに第2の信頼度情報を含んでよく、第2の信頼度情報は第2の指示情報の第2の信頼度を示す。
【0142】
第2の信頼度を取得する方式については、第1の端末側デバイスが第1の信頼度を取得する方式を参照されたい。詳細については、ここで改めて説明しない。
【0143】
第2の情報が第2の信頼度情報を含む場合、一例において、第1の端末側デバイスが第1の情報をクラウドデバイスに送信することは、第1の信頼度が第2の信頼度より大きい場合に、第1の端末側デバイスが第1の情報をクラウドデバイスに送信することを含んでよい。
【0144】
言い換えれば、端末側デバイスによりクラウドデバイスに報告される第1の情報は、クラウドデバイスにより届けられる第2の情報の更新版であり、更新後の変化状態の信頼度が更新前の変化状態の信頼度より大きい場合に限り、更新後の変化状態がクラウドデバイスに報告される。
【0145】
別の見方をすれば、この実装例では、同じ変化後のマップ要素の関連情報が複数の端末側デバイスを用いることにより、または端末側デバイスが複数回の検出を行うことにより更新されてよく、その結果、クラウドデバイスは同じ変化後のマップ要素のより正確な関連情報を取得できるようになる。さらに、より正確な更新後の情報が保証されるため、クラウドデバイスは、マップ要素の関連情報に基づいて対象マップを更新すると、より正確なマップ情報を取得できるようになる。
【0146】
この実施形態のさらに別の実装例では、第2の情報は第1の信頼半径情報だけでなく、第1の信頼度情報も含んでよい。
【0147】
本願において第2の情報を取得する別の実装例では、本方法は、クラウドデバイスが第2の端末側デバイスから第3の情報を受信し、クラウドデバイスが第3の端末側デバイスから第4の情報を受信する段階を含んでよい。第3の情報は第3の指示情報を含み、第3の指示情報は対象マップ上の第3の位置におけるマップ要素の変化情報を示す(例えば、第3の位置におけるマップ要素が第1のマップ要素に変化したことを示す)。第4の情報は第4の指示情報を含み、第4の指示情報は対象マップ上の第4の位置におけるマップ要素の変化情報を示す(例えば、第4の位置におけるマップ要素が第1のマップ要素に変化したことを示す)。クラウドデバイスは、第3の情報および第4の情報に基づいて第2の情報を取得する。
【0148】
クラウドデバイスが第3の情報および第4の情報に基づいて第2の情報を取得する一実装例では、クラウドデバイスは、第3の位置および第4の位置に基づいて第2の位置を計算し、次いで第2の位置に基づいて第2の情報を生成してよい。例えば、第3の位置および第4の位置に対して重み付け処理が行われ、第2の位置が取得され、第2の情報がさらに生成される。
【0149】
クラウドデバイスが第3の情報および第4の情報に基づいて第2の情報を取得する別の実装例では、第3の情報はさらに第3の信頼半径情報を含み、第4の情報はさらに第4の信頼半径情報を含む。第3の信頼半径情報は第3の信頼半径を示し、第3の信頼半径は、第3の位置の水平座標および対象マップ内の任意の参照位置の水平座標の間の距離より小さいまたはこれに等しく、且つ第3の位置の鉛直座標および対象マップ上の参照位置の鉛直座標の間の距離より小さいまたはこれに等しい。参照位置は、対象マップ上の予め設定された参照マップ要素の位置である。第4の信頼半径は、第4の位置の水平座標および対象マップ上の任意の参照位置の水平座標の間の距離より小さいまたはこれに等しく、且つ第4の位置の鉛直座標および対象マップ上の参照位置の鉛直座標の間の距離より小さいまたはこれに等しい。
【0150】
この場合、第4の位置を中心とし、第4の信頼半径を半径とする円形領域内に第3の位置が配置されている、および/または、第3の位置を中心とし、第3の信頼半径を半径とする円形領域内に第4の位置が配置されているとクラウドデバイスが判定したならば、クラウドデバイスは第3の情報および第4の情報に基づいて第2の情報を生成する。
【0151】
このように、第3の情報で示される第1のマップ要素および第4の情報で示される第1のマップ要素が同じマップ要素であることが保証され、これがマップ更新情報の精度を向上させるのに役立ち、さらに更新後の対象マップの精度を向上させるのに役立つ。
【0152】
クラウド側デバイスが第3の情報および第4の情報に基づいて第2の情報を取得するさらに別の実装例では、第3の情報はさらに第3の信頼度情報を含んでよい。同様に、第4の情報はさらに第4の信頼度情報を含んでよい。第3の信頼度情報は第3の指示情報の第3の信頼度を示し、第4の信頼度情報は第4の指示情報の第4の信頼度を示す。
【0153】
この場合、一例において、クラウドデバイスは、第3の信頼度および第4の信頼度が両方とも予め設定された信頼度閾値より大きいまたはこれに等しいと判定した場合に限り、第3の情報および第4の情報に基づいて第2の情報を生成してよい。
【0154】
この場合、別の例において、クラウドデバイスは第3の信頼度、第4の信頼度、第3の位置、および第4の位置に基づいて第2の位置を生成してよい。例えば、クラウドデバイスは、第3の信頼度を第3の位置の重み値として用い、第4の信頼度を第4の位置の重み値として用い、第3の位置および第4の位置に対して重み付け処理を行い、第2の位置を取得してよい。
【0155】
図3に示す方法は、端末側デバイスおよびクラウドデバイスを実行主体に用いて説明されていることが理解されるであろう。しかしながら、
図3に示す方法の実行主体は、端末側デバイスおよびクラウドデバイスに限定されない。例えば、
図3に示す方法のいずれかの実行主体がチップであってもよい。一例において、
図3に示す方式では、端末側デバイスは端末側デバイスに用いられ得るチップと置き換えられてよく、クラウドデバイスはクラウドデバイスに用いられ得るチップと置き換えられてよい。
【0156】
図4は、本願のさらに別の実施形態によるマップ更新方法の一例のフローチャートである。本方法は、S410、S420、S430、S440、およびS450を含んでよい。
【0157】
S410:車両が第5の情報を取得する。第5の情報は第5の指示情報および第5の信頼度情報を含み、第5の指示情報は対象マップ上の第5の位置におけるマップ要素の変化情報を示し、第5の信頼度情報は第5の指示情報の第5の信頼度を示す。
【0158】
第5の指示情報の一例としては、具体的には、第5の位置におけるマップ要素が第2のマップ要素に変化したことが示される。
【0159】
車両が第5の情報を取得する一実装例については、第1の端末側デバイスが第1の情報を取得する前述の実装例を参照されたい。詳細については、ここで改めて説明しない。
【0160】
S420:第5の信頼度が予め設定された信頼度閾値より小さい場合、車両は第5の情報を路側機に送信する。
【0161】
S430:第5の信頼度が予め設定された信頼度閾値より大きいまたはこれに等しい場合、車両はクラウドデバイスに第6の情報を送信する。第6の情報は第5の指示情報および第2の確認応答情報を含み、第2の確認応答情報は第5の指示情報が信頼できることを示す。これに対応して、クラウドデバイスは第6の情報を受信する。
【0162】
S440:路側機は第6の情報に基づいてクラウドデバイスに第7の情報を送信する。第7の情報は第7の指示情報を含み、第7の指示情報は対象マップ上の第7の位置におけるマップ要素の変化情報を示す。
【0163】
任意選択的に、路側機は第6の信頼度を取得してよく、第6の信頼度が予め設定された信頼度閾値より大きいまたはこれに等しい場合、クラウドデバイスに第3の確認応答情報を送信してよい。第3の確認応答情報は、第7の指示情報が信頼できることを示す。第6の信頼度が予め設定された信頼度閾値より小さい場合、路側機はクラウドデバイスに第6の信頼度情報を送信する。第6の信頼度情報は、第7の指示情報の第7の信頼度を示す。
【0164】
S450:クラウドデバイスは、車両または路側機から受信した情報に基づいてマップ情報を更新する。
【0165】
クラウドデバイスが第5の情報を受信した場合、クラウドデバイスは第5の情報に基づいて対象マップを更新してよい。クラウドデバイスが第7の情報を受信し、第7の情報が第3の確認応答情報を含む場合、クラウドデバイスは第7の情報に基づいて対象マップを更新してよい。クラウドデバイスが第7の情報を受信し、第7の情報が第3の確認応答情報を含まない場合、クラウドデバイスは第7の情報を第3の情報または第4の情報として用い、第2のマップ要素を第1のマップ要素として用い、第2の情報を取得する作業を行うことができるため、第2のマップ要素の位置が信頼できるまで、別の端末側デバイスが第2のマップ要素の位置を更新するようになる。
【0166】
この実装例では、第1の信頼度が予め設定された閾値より小さい場合、第1の指示情報および第1の信頼度情報が路側機に送信されるため、路側機はさらに、これらの情報に基づいて第1のマップ要素の変化状態を検出して、より正確な変化情報を取得するようになる。
【0167】
別の見方をすれば、車両および路側機は互いに連携してマップ情報を更新するため、車両および路側機のそれぞれの利点を十分に利用してマップ更新を実施できる。さらに、チャネル伝送リソース、特にアップリンク伝送リソースの限界を考慮すると、車両および路側機の連携作業によって、同じ情報の繰り返し伝送が回避できるため、車両および路側機のチャネルリソースの利用を向上させることができる。
【0168】
図4に示す方法は車両、路側機、およびクラウドデバイスを実行主体に用いて説明されていることが理解されるであろう。しかしながら、
図4に示す方法の実行主体は、車両、路側機、およびクラウドデバイスに限定されない。例えば、
図4に示す方法のいずれかの実行主体がチップであってもよい。一例において、
図4に示す方式では、車両は車両に用いられ得るチップと置き換えられてよく、クラウドデバイスはクラウドデバイスに用いられ得るチップと置き換えられてよく、路側機は路側機に用いられ得るチップと置き換えられてよい。
【0169】
第1の情報と同様に、本願の前述した実施形態における第2の情報から第7の情報に含まれるいずれかの情報が複数のタイプの情報を含む場合、複数のタイプの情報は同じメッセージで搬送されてもよく、または異なるメッセージで搬送されてもよい。
【0170】
図5は、本願の一実施形態によるマップ更新装置500の構造の概略図である。装置500は、処理モジュール510および通信モジュール520を含んでよい。処理モジュール510は、プロセッサを用いて関連する作業または段階を行うことができ、通信モジュール520は、送受信機または通信インタフェースを用いて関連する作業または段階を行うことができる。
【0171】
いくつかの例において、装置500は、
図2、
図3、または
図4に示す方法における端末側デバイスにより行われる関連する段階または作業を行うように構成された装置である。この例では、処理モジュール510はS210を行うように構成されてよく、通信モジュール520はS220を行うように構成されてよい;または処理モジュール510はS210を行うように構成されてよく、通信モジュール520はS220およびS310を行うように構成されてよい;または処理モジュール510はS410を行うように構成されてよく、通信モジュール520はS420およびS430を行うように構成されてよい。
【0172】
いくつかの他の例において、装置500は、
図2、
図3、または
図4に示す方法におけるクラウドデバイスにより行われる関連する段階または作業を行うように構成された装置である。この例では、処理モジュール510はS230を行うように構成されてよく、通信モジュール520はS220を行うように構成されてよい;または処理モジュール510はS305およびS230を行うように構成されてよく、通信モジュール520はS220およびS310を行うように構成されてよい;または処理モジュール510はS450を行うように構成されてよく、通信モジュール520はS440およびS430を行うように構成されてよい。
【0173】
いくつかの他の例において、装置500は、
図4に示す方法における路側機により行われる関連する段階または作業を行うように構成された装置である。この例では、処理モジュール510はS230を行うように構成されてよく、通信モジュール520はS220を行うように構成されてよい、または処理モジュール510および通信モジュール520はS420およびS440を行うように構成されてよい。
【0174】
図6は、本願の一実施形態によるマップ更新装置600の構造の概略図である。装置600は、プロセッサ602、通信インタフェース603、およびメモリ604を含む。
【0175】
いくつかの例において、装置600は、
図2から
図4のうちのいずれか1つにおける端末側デバイスの例示的な構造であってもよく、または端末側デバイスに用いられ得るチップの例示的な構造であってもよい。この例では、装置600は、
図2から
図4のうちのいずれか1つに示す方法における端末側デバイスにより行われる段階または作業を行うように構成されてよい。
【0176】
いくつかの他の例において、装置600は、
図2から
図4のうちのいずれか1つにおけるクラウドデバイスの例示的な構造であってもよく、またはクラウドデバイスに用いられ得るチップの例示的な構造であってもよい。この例では、装置600は、
図2から
図4のうちのいずれか1つに示す方法におけるクラウドデバイスにより行われる段階または作業を行うように構成されてよい。
【0177】
いくつかの他の例において、装置600は、
図4における路側機の例示的な構造であってもよく、または路側機に用いられ得るチップの例示的な構造であってもよい。この例では、装置600は、
図4に示す方法における路側機により行われる段階または作業を行うように構成されてよい。
【0178】
プロセッサ602、メモリ604、および通信インタフェース603は、バスを通じて互いに通信してよい。メモリ604は実行可能コードを格納する。プロセッサ602はメモリ604に含まれる実行可能コードを読み出して、対応する方法を行う。メモリ604はさらに、処理を実行するのに用いられるオペレーティングシステムなど別のソフトウェアモジュールを含んでよい。オペレーティングシステムは、Linux(登録商標)、Unix(登録商標)、またはWindows(登録商標)などであってよい。
【0179】
例えば、メモリ604に含まれる実行可能コードは、
図2から
図4のうちのいずれか1つに示す方法における端末側デバイスにより行われる段階または作業を実施するのに用いられる。プロセッサ602はメモリ604に含まれる実行可能コードを読み出してコードを実行し、対応する段階または作業を行う。
【0180】
別の例では、メモリ604に含まれる実行可能コードは、
図2から
図4のうちのいずれか1つに示す方法におけるクラウドデバイスにより行われる段階または作業を実施するのに用いられる。プロセッサ602はメモリ604に含まれる実行可能コードを読み出してコードを実行し、対応する段階または作業を行う。
【0181】
別の例では、メモリ604に含まれる実行可能コードは、
図4に示す方法における路側機により行われる段階または作業を実施するのに用いられる。プロセッサ602はメモリ604に含まれる実行可能コードを読み出してコードを実行し、対応する段階または作業を行う。
【0182】
プロセッサ602は、CPUであってよい。メモリ604は、揮発性メモリ(volatile memory)、例えば、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)を含んでよい。メモリ604はさらに、不揮発性メモリ(non-volatile memory、NVM)、例えば、読み出し専用メモリ(read-only memory、ROM)、フラッシュメモリ、ハードディスクドライブ(hard disk drive、HDD)、またはソリッドステートディスク(solid state disk、SSD)を含んでよい。
【0183】
本願のいくつかの実施形態では、開示した方法は、コンピュータ可読記憶媒体上に機械可読形式でエンコードされた、または別の非一時的媒体または製品上にエンコードされたコンピュータプログラム命令として実現されてよい。
図7は、本明細書に示す少なくともいくつかの実施形態に従って構成された例示的なコンピュータプログラム製品の概念的な部分図を概略的に示しており、例示的なコンピュータプログラム製品は、コンピューティングデバイス上でコンピュータ処理を実行するためのコンピュータプログラムを含む。一実施形態では、例示的なコンピュータプログラム製品700が、信号搬送媒体701を用いて提供される。信号搬送媒体701は、1つまたは複数のプログラム命令702を含んでよい。1つまたは複数のプログラム命令702が1つまたは複数のプロセッサにより実行されると、
図2から
図4のうちのいずれか1つに示す方法で説明した諸機能または諸機能の一部が提供されてよい。例えば、
図2に示す実施形態では、S210およびS220の1つまたは複数の機能が、信号搬送媒体701に関連する1つまたは複数の命令により搬送されてよい。
【0184】
いくつかの例において、信号搬送媒体701はコンピュータ可読媒体703、例えば、限定しないが、ハードディスクドライブ、コンパクトディスク(CD)、デジタルビデオディスク(DVD)、デジタルテープ、メモリ、読み出し専用メモリ(read-only memory、ROM)、またはランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)などを含んでよい。いくつかの実装例では、信号搬送媒体701はコンピュータ記録可能媒体704、例えば、限定しないが、メモリ、読み出し/書き込み(R/W)CDおよびR/W DVDなどを含んでよい。いくつかの実装例では、信号搬送媒体701は通信媒体705、例えば、限定しないが、デジタルおよび/またはアナログの通信媒体(例えば、光ファイバケーブル、導波路、有線通信リンク、または無線通信リンク)を含んでよい。したがって、例えば、信号搬送媒体701では、無線方式で通信媒体705(例えば、IEEE 802.11規格または別の伝送プロトコルに準拠した無線通信媒体)を用いて通信が行われてよい。1つまたは複数のプログラム命令702は、例えば、コンピュータ実行可能命令であっても、または論理実装命令であってもよい。いくつかの例において、上述したコンピューティングデバイスが、コンピュータ可読媒体703および/またはコンピュータ記録可能媒体704および/または通信媒体705のうちの1つまたは複数を用いてコンピューティングデバイスと通信が行われるプログラム命令702に応答して、様々な作業、機能、または動作を提供するように構成されてよい。本明細書において説明された構成は、一例として用いられているに過ぎないことを理解されたい。したがって、他の構成および他の要素(例えば、機械、インタフェース、機能、シーケンス、および機能群)が代わりに用いられ得ること、および、いくつかの要素が、期待される結果に基づいて共に省略され得ることが、当業者により理解されるであろう。さらに、説明した要素の多くが、ディスクリートまたは分散コンポーネントとして実現され得る、または別のコンポーネントと組み合わせて任意の好適な位置において任意の好適な組み合わせで実現され得る機能エントリである。
【0185】
図8は、本願の一実施形態による装置800の構造の概略図である。装置800は、プロセッサ802およびインタフェース回路803を含む。プロセッサ802は、インタフェース回路803を通じてメモリ内の命令を読み出し、読み出した命令を実行して、その命令に対応する方法を実施する。任意選択的に、装置800はさらにメモリを含んでよい。
【0186】
いくつかの例において、プロセッサ802は、インタフェース回路803を通じてメモリ内の命令を読み出し、読み出した命令を実行して、
図2または
図3の端末側デバイスにより実施される方法を実現する、または
図4の車両により実施される方法を実現する。
【0187】
いくつかの他の例では、プロセッサ802は、インタフェース回路803を通じてメモリ内の命令を読み出し、読み出した命令を実行して、
図2、
図3、または
図4のクラウドデバイスにより実施される方法を実現する。
【0188】
いくつかの他の例では、プロセッサ802は、インタフェース回路803を通じてメモリ内の命令を読み出し、読み出した命令を実行して、
図4の路側機により実施される方法を実現する。
【0189】
当業者であれば、本明細書で開示した実施形態で説明した例と組み合わせて、ユニットおよびアルゴリズム段階が電子ハードウェア、またはコンピュータソフトウェアおよび電子ハードウェアの組み合わせにより実現され得ることを認識するであろう。これらの機能がハードウェアまたはソフトウェアのいずれにより行われるのかは、特定の用途および技術的解決手段の設計上の制約条件によって決まる。当業者であれば、説明された機能を特定の用途ごとに実現するのに異なる方法を用い得るが、その実装例が本願の範囲を超えるとみなされるべきではない。
【0190】
簡便かつ簡単な説明を目的として、前述のシステム、装置、およびユニットの詳細な作業プロセスについては、前述した方法の実施形態における対応するプロセスを参照してよいことが、当業者には明確に理解されるであろう。詳細については、ここで改めて説明しない。
【0191】
本願で提供された複数の実施形態では、開示されたシステム、装置、および方法が他の方式で実現されてよいことを理解されたい。例えば、説明した装置の実施形態は、単なる一例に過ぎない。例えば、複数のユニットへの分割は論理的な機能分割に過ぎず、実際の実装では他の分割であってもよい。例えば、複数のユニットまたはコンポーネントが、別のシステムに組み合わせられても、または統合されてもよく、または一部の機能が無視されても、または行われなくてもよい。さらに、表示または説明された相互連結または直接的連結または通信接続は、いくつかのインタフェースを通じて実現されてよい。装置間またはユニット間の間接的連結または通信接続は、電子的形態、機械的形態、または他の形態で実現されてよい。
【0192】
別個の部分として説明されている各ユニットは、物理的に分かれていてもいなくてもよく、ユニットとして表示されている各部分は、物理ユニットであってもなくてもよく、1か所に配置されてもよく、または複数のネットワークユニットに分散されてもよい。各実施形態の解決手段の目的を実現するために、ユニットの一部または全部が、実際の要件に基づいて選択されてよい。
【0193】
さらに、本願の実施形態における各機能ユニットが1つの処理ユニットに統合されてよく、これらのユニットのそれぞれは物理的に単独で存在してもよく、または2つまたはそれより多くのユニットが1つのユニットに統合されてもよい。
【0194】
各機能がソフトウェア機能ユニットの形態で実現され、独立した製品として販売または使用される場合、各機能はコンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。この理解に基づいて、本願の技術的解決手段は本質的に、または先従来技術に寄与する部分、または技術的解決手段の一部は、ソフトウェア製品の形態で実現されてよい。コンピュータソフトウェア製品は記憶媒体に格納され、本願の実施形態で説明した方法の段階の全部または一部を行うようコンピュータデバイス(例えば、パーソナルコンピュータ、サーバ、またはネットワークデバイスでよい)に指示するための複数の命令を含む。前述の記憶媒体は、USBフラッシュドライブ、着脱式ハードディスク、読み出し専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、磁気ディスク、または光ディスクなどの、プログラムコードを格納できる任意の媒体を含む。
【0195】
前述の説明は、本願の具体的な実装例に過ぎず、本願の保護範囲を限定することを意図するものではない。本願で開示された技術的範囲内で当業者が容易に考え出す変形または置換はいずれも、本願の保護範囲に含まれるものとする。したがって、本願の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲に従うものとする。
[他の可能な項目]
(項目1)
センサから検知情報を受信する段階、ここで前記検知情報が前記センサにより収集されたデータを示す;および
前記検知情報に基づいてクラウドデバイスに第1の情報を送信する段階、ここで前記第1の情報が第1の指示情報を含み、前記第1の指示情報が対象マップ上の第1の位置におけるマップ要素の変化情報を示す
を備えるマップ更新方法。
(項目2)
前記第1の情報がさらに第1の信頼度情報を含み、前記第1の信頼度情報が前記第1の指示情報の第1の信頼度を示す、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記第1の情報がさらに第1の信頼半径情報を含み、前記第1の信頼半径情報が第1の信頼半径を示し、前記第1の信頼半径が、前記第1の位置の水平座標および前記対象マップ上の任意の参照位置の水平座標の間の距離より小さいまたはこれに等しく、且つ前記第1の位置の鉛直座標および前記対象マップ上の前記参照位置の鉛直座標の間の距離より小さいまたはこれに等しく、前記参照位置が前記対象マップ上の予め設定された参照マップ要素の位置である、項目1または2に記載の方法。
(項目4)
前記方法がさらに、
前記クラウドデバイスから第2の情報を受信する段階を備え、前記第2の情報が第2の指示情報を含み、前記第2の指示情報が前記対象マップ上の第2の位置におけるマップ要素の変化情報を示し、前記第2の位置および前記第1の位置の間の距離が距離閾値より小さいまたはこれに等しい;および
クラウドデバイスに第1の情報を送信する前記段階が、
前記第2の情報に基づいて前記クラウドデバイスに前記第1の情報を送信する段階を含む、項目1に記載の方法。
(項目5)
前記第2の情報がさらに第2の信頼半径情報を含み、前記第2の信頼半径情報が第2の信頼半径を示し、前記第2の信頼半径が、前記第2の位置の水平座標および前記対象マップ上の任意の参照位置の水平座標の間の距離より小さいまたはこれに等しく、且つ前記第2の位置の鉛直座標および前記対象マップ上の前記参照位置の鉛直座標の間の距離より小さいまたはこれに等しく、前記参照位置が前記対象マップ上の予め設定されたマップ要素の位置であり;および
前記第2の情報に基づいて前記クラウドデバイスに前記第1の情報を送信する前記段階が、
前記第2の位置を中心とし、前記第2の信頼半径を半径とする円形領域内に、前記第1の位置が配置されている場合、前記クラウドデバイスに前記第1の情報を送信する段階を含む、項目4に記載の方法。
(項目6)
前記第2の情報がさらに第2の信頼度情報を含み、前記第2の信頼度情報が前記第2の指示情報の第2の信頼度を示し;および
前記第2の情報に基づいて前記クラウドデバイスに前記第1の情報を送信する前記段階が、
前記第1の信頼度が前記第2の信頼度より大きい場合、前記クラウドデバイスに前記第1の情報を送信する段階を含む、項目4または5に記載の方法。
(項目7)
前記第1の指示情報の前記第1の信頼度が第1の予め設定された信頼度閾値より大きいまたはこれに等しい場合、前記第1の情報がさらに第1の確認応答情報を含み、前記第1の確認応答情報が、前記第1の指示情報が信頼できることを示す、項目1に記載の方法。
(項目8)
前記方法が車両により行われ、前記方法がさらに、
前記第1の信頼度が第2の予め設定された信頼度閾値より小さい場合、前記第1の指示情報および前記第1の信頼度情報を路側機に送信する段階を備え、前記第1の信頼度情報が前記第1の信頼度を示す、項目7に記載の方法。
(項目9)
前記第1の指示情報が第1の位置情報を含み、前記第1の位置情報が前記第1の位置を示す、または前記第1の位置情報が前記第1の位置および前記第1の位置を中心とする第3の信頼半径を示す、項目1から8のいずれか一項に記載の方法。
(項目10)
前記第1の位置情報が絶対位置情報を含む、または前記第1の位置情報が前記第2の位置に対する前記第1の位置のオフセット情報を含む、または前記第1の位置情報が、前記対象マップ上の1つまたは複数の参照マップ要素の位置情報、およびそれぞれの参照マップ要素の位置に対する前記第1の位置のオフセット情報を含む、項目9に記載の方法。
(項目11)
第1の端末側デバイスから第1の情報を受信する段階、ここで前記第1の情報が第1の指示情報を含み、前記第1の指示情報が対象マップ上の第1の位置におけるマップ要素の変化情報を示す;および
前記第1の情報に基づいて前記対象マップを更新する段階
を備える、マップ更新方法。
(項目12)
前記第1の情報がさらに第1の信頼度情報を含み、前記第1の信頼度情報が前記第1の指示情報の第1の信頼度を示す、項目11に記載の方法。
(項目13)
前記第1の信頼度が予め設定された信頼度閾値より小さく、前記第1の情報に基づいて前記対象マップを更新する前記段階が、
路側機に要求情報を送信する段階、ここで前記要求情報はマップ要素の変化状態を取得するよう前記路側機に要求するのに用いられ、前記路側機および前記第1の位置の間の距離が予め設定された距離閾値より小さいまたはこれに等しい;
前記路側機から前記変化状態を受信する段階;および
前記変化状態に基づいて前記対象マップを更新する段階
を含む、項目12に記載の方法。
(項目14)
前記第1の情報がさらに第1の信頼半径情報を含み、前記第1の信頼半径情報が第1の信頼半径を示し、前記第1の信頼半径が、前記第1の位置の水平座標および前記対象マップ上の任意の参照位置の水平座標の間の距離より小さいまたはこれに等しく、且つ前記第1の位置の鉛直座標および前記対象マップ上の前記参照位置の鉛直座標の間の距離より小さいまたはこれに等しく、前記参照位置が前記対象マップ上の予め設定された参照マップ要素の位置である、項目11に記載の方法。
(項目15)
第1の端末側デバイスから第1の情報を受信する前記段階の前に、前記方法がさらに、
第2の情報を取得する段階、ここで前記第2の情報が第2の指示情報を含み、前記第2の指示情報が前記対象マップ上の第2の位置におけるマップ要素の変化情報を示し、前記第2の位置および前記第1の位置の間の距離が距離閾値より小さいまたはこれに等しい;および
前記第2の情報を前記第1の端末側デバイスに送信する段階
を備える、項目11に記載の方法。
(項目16)
前記第2の情報がさらに第2の信頼半径情報を含み、前記第2の信頼半径情報が第2の信頼半径を示し、前記第2の信頼半径が、前記第2の位置の水平座標および前記対象マップ上の任意の参照位置の水平座標の間の距離より小さいまたはこれに等しく、且つ前記第2の位置の鉛直座標および前記対象マップ上の前記参照位置の鉛直座標の間の距離より小さいまたはこれに等しく、前記参照位置が前記対象マップ上の予め設定された参照マップ要素の位置である、項目15に記載の方法。
(項目17)
前記第2の情報がさらに第2の信頼度情報を含み、前記第2の信頼度情報が前記第2の指示情報の第2の信頼度を示す、項目15または16に記載の方法。
(項目18)
前記第1の指示情報の前記第1の信頼度が第1の予め設定された信頼度閾値より大きいまたはこれに等しい場合、前記第1の情報がさらに第1の確認応答情報を含み、前記第1の確認応答情報が、前記第1の指示情報が信頼できることを示す、項目11に記載の方法。
(項目19)
前記第1の指示情報が第1の位置情報を含み、前記第1の位置情報が前記第1の位置を示す、または前記第1の位置情報が前記第1の位置および前記第1の位置を中心とする第3の信頼半径を示す、項目11から18のいずれか一項に記載の方法。
(項目20)
前記第1の位置情報が絶対位置情報を含む、または前記第1の位置情報が前記第2の位置に対する前記第1の位置のオフセット情報を含む、または前記第1の位置情報が、前記対象マップ上の1つまたは複数の参照マップ要素の位置情報、およびそれぞれの参照マップ要素の位置に対する前記第1の位置のオフセット情報を含む、項目19に記載の方法。
(項目21)
プロセッサを備えるマップ更新装置であって、前記プロセッサがメモリに連結されており;
前記メモリが命令を格納するように構成されており;および
前記プロセッサが前記メモリに格納された前記命令を実行するように構成されており、その結果、前記マップ更新装置が項目1から20のいずれか一項に記載の方法を実施する、マップ更新装置。
(項目22)
プロセッサおよびインタフェース回路を備え、
前記プロセッサが前記インタフェース回路を通じてメモリ内の命令を読み出し、項目1から20のいずれか一項に記載の方法を実施する、チップ。
(項目23)
命令を備え、前記命令がプロセッサで実行されると、前記プロセッサが項目1から20のいずれか一項に記載の方法を実施するのが可能になる、コンピュータ可読媒体。
(項目24)
コンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータプログラム製品が命令を備え、前記命令がプロセッサで実行されると、前記プロセッサが項目1から20のいずれか一項に記載の方法を実施するのが可能になる、コンピュータプログラム製品。
(項目25)
マップ更新システムであって、前記マップ更新システムが項目21に記載のマップ更新装置を備える、マップ更新システム。
【国際調査報告】