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特表2023-539227自動車両の表面を洗浄するための流体噴射装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-13
(54)【発明の名称】自動車両の表面を洗浄するための流体噴射装置
(51)【国際特許分類】
   B60S 1/62 20060101AFI20230906BHJP
【FI】
B60S1/62 120B
B60S1/62 120C
B60S1/62 110A
B60S1/62 110C
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023513230
(86)(22)【出願日】2021-07-30
(85)【翻訳文提出日】2023-04-07
(86)【国際出願番号】 EP2021071407
(87)【国際公開番号】W WO2022043000
(87)【国際公開日】2022-03-03
(31)【優先権主張番号】2008626
(32)【優先日】2020-08-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】512092737
【氏名又は名称】ヴァレオ システム デシュヤージュ
【氏名又は名称原語表記】VALEO SYSTEMES D’ESSUYAGE
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100150717
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 和也
(72)【発明者】
【氏名】マキシム、ボドワン
(72)【発明者】
【氏名】ジュゼッペ、グラッソ
(72)【発明者】
【氏名】ドニ、テボー
(72)【発明者】
【氏名】ヨアン、ドレ
(72)【発明者】
【氏名】アドリアン、ペレ
【テーマコード(参考)】
3D225
【Fターム(参考)】
3D225AA11
3D225AB01
3D225AC02
3D225AC04
3D225AD22
(57)【要約】
本発明は、噴射部材(8)に向けた流体の通過を許容又は防止するように構成されるソレノイドバルブ(3)を備え、ソレノイドバルブが液圧システム(4)と電磁システム(5)とを備え、液圧システム(41)が、少なくとも1つの流体入口端部取付具(30)、循環チャンバ(28)、及び噴射部材(8)と流体連通する流体出口端部取付具(32)を備える少なくとも1つの流体分配部材(6)を備え、電磁システム(5)が、循環チャンバ(28)を通じた流体の通過を許容又は防止するように構成される、自動車両の表面(164)を洗浄するためのシステムのための流体噴射装置(2)であって、噴射部材(8)が少なくとも1つの接続管(92)及び噴射ノズル(94)を備え、接続管(92)が流体出口端部取付具(32)に直接に締結されることを特徴とする流体噴射装置(2)に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
噴射部材(8)の方向への流体の通過を許容又は防止するように構成されるソレノイドバルブ(3)を備え、前記ソレノイドバルブが液圧システム(4)と電磁システム(5)とを有し、前記液圧システム(4)が、少なくとも1つの流体入口エンドピース(30)、循環チャンバ(28)、及び前記噴射部材(8)と流体連通する流体出口エンドピース(32)を有する少なくとも1つの流体分配部材(6)を備え、前記電磁システム(5)が、前記循環チャンバ(28)を通じた流体の通過を許容又は防止するように構成される、自動車両の表面(164)を洗浄するためのシステムのための流体噴射装置(2)であって、前記噴射部材(8)は、一部品で形成される少なくとも1つの結合管(92)及び噴射ノズル(94)を備え、前記結合管(92)が前記流体出口エンドピース(32)に直接に固定されることを特徴とする流体噴射装置(2)。
【請求項2】
前記噴射部材(8)は、可逆的固定手段(140)によって前記流体出口エンドピース(32)に直接に固定されることを特徴とする、請求項1に記載の流体噴射装置。
【請求項3】
前記可逆的固定手段(140)が前記流体出口エンドピース(32)及び前記噴射部材(8)の前記結合管(92)によってそれぞれ支持され、前記流体出口エンドピース(32)及び前記結合管(92)のうちの少なくとも一方が弾性変形によって異なる位置をとることができることを特徴とする、請求項2に記載の流体噴射装置。
【請求項4】
前記可逆的固定手段(140)は、前記流体出口エンドピース(32)を形成するスリーブ(66)を画定する壁から突出するスナップ締結フィンガ(156)を有し、前記スナップ締結フィンガは、前記結合管(92)を画定する前記壁に形成される穴(146)と相互作用するように構成されることを特徴とする、請求項3に記載の流体噴射装置。
【請求項5】
前記可逆的固定手段(140)が突起(160)を有し、該突起は、前記結合管(92)を画定する壁からこの結合管(92)の内側に向かって突出するとともに、前記流体出口エンドピース(32)を形成するスリーブ(66)から突出するストッパ(84)と、前記突起を支持する前記壁及び/又は前記ストッパを支持する前記スリーブの弾性変形後に相互作用するように構成されることを特徴とする、請求項3に記載の流体噴射装置。
【請求項6】
前記可逆的固定手段は、前記噴射部材(8)及び前記流体出口エンドピース(32)とは別個のロック要素(148)を有し、前記ロック要素は、弾性的に変形可能であるとともに、前記結合管(92)を画定する前記壁に形成された少なくとも1つの穴(146,148)と相互作用することができることを特徴とする、請求項2に記載の流体噴射装置。
【請求項7】
ポカヨケ装置(124)を更に備えることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の流体噴射装置。
【請求項8】
前記ポカヨケ装置(124)は、前記分配部材(6)を少なくとも部分的に覆うように前記結合管(92)から突出する複数の位置決めタブ(126,128)を有し、これらの位置決めタブのうちの少なくとも1つの位置決めタブが他の位置決めタブとは異なる形状及び/又は寸法を有し、前記ポカヨケ装置(124)は、他の位置決めタブとは異なる形状及び/又は寸法を有する前記位置決めタブ(126)と相互作用するように前記分配部材(6)の周囲に形成される低壁(136)を更に有することを特徴とする、請求項7に記載の流体噴射装置。
【請求項9】
前記噴射部材(8)は、前記結合管(92)から前記噴射ノズルまで連続的に前記噴射部材内で延在する搬送ダクト(102)を有し、該搬送ダクト内に前記流体出口エンドピース(32)が挿入され、前記搬送ダクト(102)は、異なる通路断面を有する前記搬送ダクト(102)の2つのセグメント間に配置される肩部(116)を有し、前記肩部(116)は、前記噴射部材(8)内への前記流体出口エンドピース(32)の挿入のための端部ストッパを形成することを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の流体噴射装置。
【請求項10】
自動車両の表面(164)を洗浄するためのシステムであって、請求項1から9のいずれか一項に記載の噴射装置の少なくとも1つのソレノイドバルブ(3)に、ダクトを通じて洗浄流体を搬送するポンプを備え、前記ソレノイドバルブ(3)は、前記噴射部材(8)を介した前記表面(164)への前記流体の前記噴射を許容又は防止するように構成される、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車両の光学センサを洗浄するためのシステムの分野に含まれ、より詳細には、そのような洗浄システムに組み込まれる、特にソレノイドバルブを備えた、洗浄流体を噴射するための装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現代の車両は、駐車操作中に運転者を支援すべきかどうかにかかわらず又は他の車両に関連して交通中に運転するときに自律運転車両において運転者に取って代わるために、運転支援システムを装備していることが多い。これらのシステムのそれぞれは、車両の周囲を識別できるようにする少なくとも1つのセンサを有し、該センサは、例えば、非網羅的に、カメラ又はレーダから成ることができる。
【0003】
各センサは、車両の周囲に関するデータを取得するように構成され、この目的のために、その後に取得されるデータの信頼性に悪影響を及ぼし得る様々なタイプの被噴射物体又は汚れに晒される。しかしながら、特に、これらのセンサが自律運転機能の範囲内で実装される場合、その自律性の程度に関係なく、取得されたデータが信頼できることが全ての道路利用者の安全のために不可欠である。
【0004】
この文脈内で、センサは、通常、洗浄設備を備え、該洗浄設備は、様々な形態をとることができ、その中でもセンサの光学面に洗浄流体を噴射するためのシステムを備える設備が知られている。
【0005】
これらの洗浄流体噴射システムは、流体を光学面上に方向付けるためにセンサの近傍に配置される少なくとも1つの本体と、ダクトとを有し、ダクトを通じて洗浄流体が貯蔵リザーバから本体内に到達する。これらの噴射システムは、他の構成要素、特に電子制御回路に接続されるソレノイドバルブを更に有してもよく、例えば、これらのソレノイドバルブの管理は、光学面上に噴射されるために洗浄流体の本体内への進入を防止又は許容できるようにする。
【0006】
それぞれが車両における提案された運転支援機能を果たすようになっている車両内に設置されるかなりの数の光学センサは、複数の流体噴射装置を設けることを必要とし、各流体噴射装置は、センサと関連付けられるとともに、このセンサの洗浄されるべき光学面へと方向付けられる流体噴射部材を有する。
【0007】
これらの噴射装置のそれぞれに、対応する噴射部材の方向での洗浄流体の進入を可能にする又は防止するように管理されるソレノイドバルブを装備することが知られており、洗浄流体を節約するために、所与の汚れたセンサを特に洗浄することができ、それによって残りの汚れていないセンサを洗浄しないことが望ましいと理解される。
【0008】
より詳細には、従来技術では、ソレノイドバルブのアレイを電子制御ユニットの近傍に互いに隣接して配置してそれらを管理できるようにするとともに、ソレノイドバルブから洗浄流体を搬送する可撓性ダクトによって各ソレノイドバルブと対応する流体噴射部材との間の接続を行うことが知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、この文脈内で、そのような構造の性能、特に、噴射部材の方向での洗浄流体の通過を許容又は防止するソレノイドバルブの作動と、噴射部材の出口で効果的に実現される噴射又は噴射の停止との間の反応時間を改善することを目的とする。この反応時間の短縮が、センサによって取得される情報の質を更に改善できるようにすることを理解すべきである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
したがって、本発明の主題は、噴射部材の方向への流体の通過を許容又は防止するように構成されるソレノイドバルブを備え、前記ソレノイドバルブが液圧システムと電磁システムとを有し、液圧システムが、少なくとも1つの流体入口エンドピース、循環チャンバ、及び噴射部材と流体連通する流体出口エンドピースを有する少なくとも1つの流体分配部材を備え、電磁システムが、循環チャンバを通じた流体の通過を許容又は防止するように構成される、自動車両の表面を洗浄するためのシステムのための流体噴射装置であって、噴射部材が、一部品で形成される少なくとも1つの結合管及び噴射ノズルを備え、結合管が流体出口エンドピースに直接に固定されることを特徴とする流体噴射装置である。
【0011】
換言すれば、本発明は、噴射部材が中間可撓性ダクトを伴うことなく直接に固定されるソレノイドバルブを備えるという点で特有な噴射装置を提案する。このようにして、可撓性ダクト内で循環する必要なく、ソレノイドバルブに入ることができる流体がソレノイドバルブの出口で噴射部材内に直接に位置されるため、洗浄されるべき表面への洗浄流体の噴射を実施又は防止するための反応時間が改善される。
【0012】
ソレノイドバルブは、洗浄システム内の洗浄流体の循環を制御できるようにし、流体は、噴射部材に入る前に、流体入口エンドピース、循環チャンバ、及び流体出口エンドピースをそれぞれ通過することによって、液圧システム内で循環する。電磁システムは、循環チャンバ内の流体の循環を防止するように又はこの循環を自由に行わせるように電磁システムに指示するコマンドを受信することができる。その目的のために、電磁システムは、このコマンドを受信し、それを処理するとともに、流体の循環を防止する又はそれを自由に行わせる機械的作用をもたらすことができる部材を備える。
【0013】
洗浄流体は、それが噴射される表面を洗浄する作用を可能にする限り、任意のタイプの流体であってもよく、特に、空気、水、石鹸水、又は表面を洗浄するために一般的に使用される任意の他の製品から成ってもよい。更に、流体が噴射される表面は、この場合、車両の様々なタイプの表面、特にセンサ/エミッタ光学面タイプの光沢面、例えば光エミッタ装置又は受光装置の光学面から成ってもよい。
【0014】
結合管は、一方では、流体出口エンドピースを取り囲んで、噴射部材の端部に形成される噴射ノズルの方向で洗浄流体のための連続的な通路を可能にし、他方では、可撓性ダクトを介在させることなく、噴射部材をソレノイドバルブに直接に固定できるようにする。
【0015】
分配部材及び結合管は、これらの要素が、それらの標準的な使用状態で受けることができる応力にもかかわらず、噴射装置が組み立てられた時点でそれらの全体的な形状を維持するという利点を有するように、弾性的に変形可能ではない又は僅かに弾性的に変形可能であるという点で、剛体であると見なされ得る。特に、「剛性結合管」は、結合管が可撓性ダクトとは異なることを意味すると理解される。
【0016】
結合管及び噴射ノズルは一部品で形成され、このことは、それらが単一のモノブロック部分の一部を形成し、それらが形成に寄与する噴射部材を破壊せずに互いから離れるように移動させることができないことを意味する。
【0017】
本発明の任意選択的な特徴によれば、噴射部材は、特に噴射部材に曲げプロファイルを与えるために、結合管と噴射ノズルとの間に介在する分配体を備えることができる。ここでも、これらの部分はそれぞれ、一部品の噴射部材の形成に寄与することを理解すべきである。分配体は、その一部が結合管に接続され、その他の部分が噴射ノズルに接続される剛性管の形態をとり、これらの部分のそれぞれは、ソレノイドバルブに面する結合管の第1の端部から噴射ノズルへと循環することができるように洗浄流体を通過させるように構成される。
【0018】
本発明の任意選択的な特徴によれば、噴射部材は、可逆的固定手段によって流体出口エンドピースに直接に固定される。
【0019】
したがって、噴射部材は、流体出口エンドピース、したがってソレノイドバルブに取り付けられてもよく又はソレノイドバルブから取り外されてもよい。「可逆的」とは、噴射部材の取り付け及び取り外しが、ソレノイドバルブ要素のうちの1つを破損させず、その結果、これらの動作を複数回実行することができ、この取り付け及び取り外しが、ユーザの介入を必要とし、通常の運転状態で発生し得る振動が単独では噴射部材及びソレノイドバルブを取り外すことができないことを意味すると理解される。
【0020】
本発明の一連の特徴によれば、それ自体又は組み合わせて考慮されると、以下を提供することが可能である。すなわち、
可逆的固定手段は、流体出口エンドピース及び噴射部材の結合管によってそれぞれ支持され、流体出口エンドピース及び結合管のうちの少なくとも一方が弾性変形によって異なる位置をとることができ、
可逆的固定手段は、流体出口エンドピースを形成するスリーブを画定する壁から突出するスナップ締結フィンガを有し、前記スナップ締結フィンガは、結合管を画定する壁に形成される穴と相互作用するように構成され、
可逆的固定手段は、結合管を画定する壁からこの結合管の内側に向かって突出する突起を有するとともに、突起を支持する壁及び/又はストッパを支持するスリーブの弾性変形後に、流体出口エンドピースを形成するスリーブから突出するストッパと相互作用するように構成される。
【0021】
これらの特徴は、特に、噴射部材をソレノイドバルブに固定できるようにするスナップ締結システムを実装する。「スナップ締結」は、要素のうちの1つが力の印加下で僅かに変形し、次いでその初期形状に戻り、噴射部材及び剛体を所定の位置にロックすることを意味すると理解される。このスナップ締結システムは、接着接合、溶接、又は他の固定技術などの特定の固定技術の使用を回避できるようにする。
【0022】
本発明の任意選択的な特徴によれば、可逆的固定手段は、噴射部材及び流体出口エンドピースとは別個のロック要素を有し、ロック要素は、弾性的に変形可能であるとともに、結合管を画定する壁に形成される少なくとも1つの穴と相互作用することができる。
【0023】
本発明の他の任意選択的な特徴によれば、噴射装置はポカヨケ装置を更に備える。
【0024】
噴射部材は、車両の表面、特に噴射部材がその近傍に配置されたセンサ/エミッタの光学面に流体を噴射する機能を有する。その目的のために、噴射ノズルは、噴射ノズルから出る洗浄流体のジェットが光学面の方向に正しく向けられるように位置されなければならない。ポカヨケ装置は、噴射部材を分配部材に取り付けるための単一の可能な方向を提案できるようにし、それにより、噴射部材、ひいては噴射ノズルは、潜在的な取り付け誤差を制限し、したがって噴射ノズルの正確な位置決めを確保するために、分配部材上で一方向にのみ位置決めされ得る。
【0025】
本発明の任意選択的な特徴によれば、ポカヨケ装置は、分配部材を少なくとも部分的に覆うように結合管から突出する複数の位置決めタブを有し、これらの位置決めタブのうちの少なくとも1つの位置決めタブが他の位置決めタブとは異なる形状及び/又は寸法を有し、ポカヨケ装置は、他の位置決めタブとは異なる形状及び/又は寸法を有する位置決めタブと相互作用するように分配部材の周囲に形成される低壁を更に有する。
【0026】
本発明の他の任意選択的な特徴によれば、ポカヨケ装置は、噴射部材の位置を調整するためのシステムを備えてもよい。
【0027】
噴射部材のポカヨケ装置は、1つの可能な取り付け方向のみを可能にし、したがってソレノイドバルブ上の基準フレームに対する噴射部材の位置、例えば分配部材の周囲に形成された低壁を固定することが理解され得る。噴射部材の位置を調整するためのシステムは、噴射部材が分配部材に取り付けられた時点で又は事前に、最終的に洗浄されるべき表面に対する噴射部材の位置を設定するために、この基準フレームの位置を適合させることができるようにする。例として、基準フレームは、ソレノイドバルブの分配部材に取り付けられて位置に関して正確に調整された後に固定されることが可能な切り欠き付きリングに固定されてもよい。
【0028】
本発明の他の任意選択的な特徴によれば、流体出口エンドピースは、この出口エンドピースの周りでの噴射部材の取り付けを容易にするために面取りされた自由端を有する。
【0029】
噴射部材は、流体出口エンドピースを形成するスリーブの周りで結合管を摺動させることによって、ソレノイドバルブに固定される目的で流体出口エンドピースに取り付けられる。したがって、流体出口エンドピースの端部の面取り部は、スリーブの結合管への進入を容易にする。
【0030】
本発明の任意選択的な特徴によれば、噴射部材は、結合管から噴射ノズルまで連続的に噴射部材内で延在する搬送ダクトを有し、該搬送ダクト内に流体出口エンドピースが挿入され、搬送ダクトは、異なる通路断面を有する搬送ダクトの2つのセグメント間に配置される肩部を有し、肩部は、噴射部材内への流体出口エンドピースの挿入のための端部ストッパを形成する。
【0031】
本発明の別の主題は、自動車両の表面を洗浄するためのシステムであって、ダクトを通って前述の噴射装置の少なくとも1つのソレノイドバルブに洗浄流体を搬送するポンプを備え、ソレノイドバルブは、噴射部材を介した表面への流体の噴射を可能にし、又は防止するように構成される。
【0032】
本発明の更なる特徴、詳細及び利点は、添付の概略図を参照して、以下の説明を読むことにより及び非限定的な示唆として与えられる複数の典型的な実施形態からより明確に明らかになり得る。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】複数のセンサを有する運転支援システムを装備した自動車両の概略図であって、各センサは、この場合、介在する可撓性ダクトを伴うことなく互いに固定されるソレノイドバルブ及び噴射部材を有する本発明に係る洗浄流体噴射装置と関連付けられた概略図である。
図2】センサの光学面上に洗浄流体を噴射するように構成される本発明に係る2つの洗浄流体噴射装置を備えた洗浄システムの部分概略斜視図である。
図3】本発明の第1の実施形態に係る洗浄流体噴射装置の斜視図である。
図4図3に示される洗浄流体噴射装置の他の角度からの斜視図である。
図5図3に示される洗浄流体噴射装置の分解図である。
図6図3に示される洗浄流体噴射装置の縦断面図である。
図7】ソレノイドバルブの分配部材及び噴射部材を含む、図3に示される洗浄流体噴射装置の構成要素の詳細を示す斜視図である。
図8図7の噴射部材の斜視図である。
図9】第2の実施形態に係る噴射装置の一部斜視図であり、この場合、ソレノイドバルブの分配部材と噴射部材とを明示している。
図10図9の分配部材及び噴射部材の一部を貫く縦断面図である。
図11】第3の実施形態に係る噴射装置の一部を示す斜視図であり、この場合、ソレノイドバルブの分配部材と噴射部材とを明示している。
図12図11の分配部材及び噴射部材の一部を貫く縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
本発明の特徴、変形、及び異なる実施形態は、それらが相互に不適合又は排他的でない限り、様々な組み合わせで互いに組み合わせることができる。特に、特徴のこの選択が技術的利点を与え、及び/又は本発明を従来技術と区別するのに十分である場合、記載される他の特性とは無関係に、以下に記載される特徴の選択のみを含む本発明の変形を想起することが可能である。
【0035】
図1は、車両の少なくとも1つの表面を洗浄できるようにする本発明に係る洗浄システムを装備した自動車両Vを示す。そのような洗浄されるべき表面は、例えば、ウインドスクリーンPB又は車両のリアウインドウから成ってもよく、又は車両に装備された光学センサ/エミッタ1のうちの1つの光学面から成ってもよい。
【0036】
洗浄システムは、特に、洗浄流体を循環させることができるようにするダクト又は液圧循環バスHと、それぞれが光学センサ/エミッタ1のうちの1つと関連付けられる車両内に配置された洗浄流体噴射装置2とを備える。図1に示す例において、噴射装置2は、特に専ら単一の光沢面を洗浄するために設けられるが、例えば、図2を読むと理解されるように、複数の噴射装置2が専ら1つの同じ光沢面を洗浄するために設けられてもよい。ただし、以下の説明によれば、各噴射装置2は、噴射部材が直接に固定される専用のソレノイドバルブを有する。
【0037】
より詳細には、図示の例では、噴射装置2のそれぞれは、例えば図2に部分的に示される供給ホースFを介して液圧分配バスHに液圧接続され、これらの噴射装置2は、この液圧分配バスに対して互いに独立して、この場合には複数の噴射装置に共通のバスを形成する液圧分配バスの別個の連続するゾーン内で接続される。車両における実施のこの非限定的な例において、単一の液圧分配バスは、この車両に取り付けられる噴射装置2の全てへの洗浄剤の供給を確保することが理解され得る。
【0038】
洗浄システムは、ポンプPと、洗浄流体貯蔵リザーバSとを更に備える。ポンプPは、貯蔵リザーバから洗浄流体を取り出し、洗浄流体を液圧分配バスHに連続的に供給するように構成される。
【0039】
これに関連して、噴射装置2は、特にこの車両の運転支援及び/又は操縦支援装置を管理するために、道路シーンの自動解析、すなわち車両の電子機器を使用した解析に使用されるセンサ/エミッタ1の光学面を洗浄することと、車両の運転者による直接的な解析にのみ使用される車両内部の光沢面又はセンサ/エミッタの光学面を洗浄することとの両方を意図している。「センサ/エミッタの光学面」によって理解されるべきことは、本発明に係る洗浄システムが発光装置の洗浄、受光装置の洗浄、及び発光/受光装置の洗浄に適用可能であることである。
【0040】
光沢面、例えば光学センサの光学面の洗浄を最適化するために、図2に示されるように、それぞれの噴射部材が1つの同じ光沢面に面するように、2つの噴射装置2を互いに近接して配置することができる。噴射装置のそれぞれは、この場合には光学センサ1の光学面164への洗浄流体162の噴射を最適化するように、この場合には光沢面に垂直な平面内で他方に対して対称に配置される。
【0041】
本発明に係る洗浄流体噴射装置2は、光学センサ/エミッタ1及び洗浄されるべきその光沢面の近傍に配置される。特に、洗浄流体噴射装置は、ソレノイドバルブ3と噴射部材8とを有し、噴射装置は、特に弾性変形スナップ締結型の可逆的固定手段によって、ソレノイドバルブと噴射部材との間に可撓性ダクトが配置されることなく、部材がソレノイドバルブに直接固定されるという点で本発明にしたがって構成される。以下の説明では、複数の実施形態にしたがって実現されるソレノイドバルブ及び噴射部材を有する複数の噴射装置について説明する。
【0042】
まず、第1の実施形態に係る噴射装置を全体として示す図3図6を参照する。
【0043】
ソレノイドバルブ3は、供給ホースFから噴射部材8、したがって関連するセンサの光沢面への洗浄流体の漏れのない循環を可能にするように構成される液圧システム4と、制御電子機器から受信される命令を受信及び処理し、その結果、液圧システム4内の洗浄流体の循環に影響を及ぼすように構成される電磁システム5とを備える。
【0044】
この場合、液圧システム4は分配部材6を備え、該分配部材6は、電磁システム5に固定され、本発明によれば、分配部材6に直接に固定された噴射部材8に直接に接続される。上記で特定することができたように、噴射部材8は分配部材6と直接接触している、すなわち、これらの2つの物体の間に要素が介在していないことが理解され得る。
【0045】
電磁システム5は、様々な電子部品を収容するように構成されるケーシング10を備え、ケーシングの第1の面12には、分配部材6と相互作用する手段が展開している。本発明の非限定的な例によれば、この場合のケーシング10は、実質的に直方体の形状を有し、したがって、前記第1の面12を含む複数の面を有する。ケーシング10は、電磁システム、より詳細にはケーシング10に収容された構成要素を電子制御ユニットに結合できるようにする電気結合端子14を更に備える。
【0046】
電磁システムは、ケーシング10内に収容されて遮断装置18の縦方向Aに沿う移動を可能にする電磁部品を有し、遮断装置18は、液圧システム4内の洗浄流体の循環が許容される図6に見られる非遮断位置と、遮断装置18が液圧システムと噴射部材との間の流体の循環を防止する遮断位置とをとることができる。図6の部分断面図に示すように、この場合の電磁システムは、遮断装置18がピストン22を有するように構成され、ピストンの自由縦方向端部26は、液圧システム4の分配部材内でケーシング10の外側の部分に位置され、ピストン22は、ケーシング10の第1の面12を通過することができる。非遮断位置では、ピストンの自由縦方向端部26が第1の面12に向けて移動され、それにより、洗浄流体が分配部材6に入るための空間を空ける。電磁構成要素への電気供給が停止されると、戻し手段がピストン22及び遮断装置18をそれらの遮断位置に移動させる傾向があり、これにより、分配部材内への流体の通過を防止することができる。
【0047】
前述したように、液圧システム4は、電磁システム5と接触する分配部材6を備える。液圧システム4を構成する全ての要素は、このシステムを通じて循環する洗浄流体の漏れに対するシールをもたらす。
【0048】
分配部材6は、装置が動作している間にその当初の全体形状を維持するように、弾性的に変形できない又は僅かに弾性的に変形可能な剛体から成る。
【0049】
分配部材6は、洗浄流体の通過のために形成される循環チャンバ28を有し、循環チャンバは、一方では流体入口エンドピース30と連通し、他方では流体出口エンドピース32と連通する。特に図5に見られるように、流体入口エンドピース30は、分配部材6の側面から突出し、流体出口エンドピース32は、電磁システム5から離れるように分配部材6の前面から突出する。
【0050】
循環チャンバ28は、ケーシング10の第1の面12と直接連続して配置され、その結果、前述の電磁システム5のピストン22の自由縦方向端部26は、この循環チャンバ28内の洗浄流体の循環を防止することができる又は防止しないように循環チャンバ28内で延びることができる。前述したように、電磁システム5のピストン22は、図6では非遮断位置、すなわち、洗浄流体が流体入口エンドピース30から循環チャンバ28を通じて流体出口エンドピース32に循環することができる位置で示される。そして、ピストン22の遮断位置において、ピストンの自由縦方向端部26は、分配部材6の流体出口エンドピース32を塞ぐように配置されることが理解され得る。
【0051】
分配部材6の流体入口30は、図1及び図2を参照して述べたように、可撓性ダクトを介して、車両の全ての洗浄流体噴射装置に共通の流体貯蔵リザーバ又は液圧分配回路に取り付けられるように構成される。このようにして、洗浄流体は、流体入口エンドピース30及び循環チャンバ28内に連続的に存在し、電磁システム5の構成によれば、前述のように、洗浄流体は、その後、流体出口エンドピース32に向かって循環する又は分配部材6の循環チャンバ28で遮断される。
【0052】
より詳細には図4及び図5に見られるように、流体入口エンドピース30は、可変断面を伴う円筒状スリーブ34の全体的な形態をとる。「可変断面」は、スリーブ34がそれぞれ異なる外径を有する様々な部分から構成されることを意味すると理解される。より詳細には、循環チャンバ28とは反対側のスリーブ34の自由縁部36上で、スリーブ34が入口開口38を備え、該入口開口38は、洗浄流体の流入を可能にし、スリーブ34の内側に形成された循環ダクト40を介して循環チャンバ28に通じるようになっている。
【0053】
スリーブ34は、洗浄流体の流入を可能にするように可撓性ダクトをシール結合できるようにするべく構成され、特に、自由縁部36からスリーブを広げる傾斜部を形成する面取り部42と、中間部44と、循環チャンバ28に通じるシリンダ280に結合するための部分とを有する。可撓性ダクトは、面取り部42の周囲に嵌合され、その傾斜部形状は、嵌合を容易にできるようにし、その後、可撓性ダクトは、中間部44の周囲に嵌合され、また、面取り部42と中間部44との間の接合部に形成されたストッパ部46は、可撓性ダクトを所定の位置に保持できるようにする。
【0054】
循環チャンバ28は、3つの開口、具体的には、シリンダ280内に形成され、流体入口エンドピース30と連通する第1の開口50と、流体出口エンドピース32と連通する第2の開口52と、前述したケーシング10の第1の面12に面して配置され、電磁システム5のピストンの少なくとも一部が循環チャンバ28内に延びることができるように寸法決めされた第3の開口54とを有する閉鎖エンベロープ48によって分配部材6内で画定される。
【0055】
図示のように、第3の開口54及び第2の開口52は、縦方向Aに位置合わせされ、循環チャンバ28の両側に形成されている。このようにして、ピストンの縦方向変位動作は、このピストンの自由縦方向端部26を第2の開口52に対して又はそこから離れるように持ち上げることができるようにし、したがって、循環チャンバ28と流体出口エンドピース32との間の洗浄流体の循環を防止又は可能にする。
【0056】
エンベロープ48は、縦方向Aと平行な軸を中心とする円筒形要素の形態で全体的に延在し、それを横切って流体入口エンドピース30と連通するように構成されたシリンダ280が延在する。言い換えれば、図示の例では、流体入口エンドピースは、本質的に縦方向に延びるソレノイドバルブの残りの部分に対して横方向に延びる。
【0057】
エンベロープ48は、電磁システム5と接触するように構成される第1の縦方向縁部56を有し、この第1の縁部56は、エンベロープ48の第3の開口54である第1の略円板面58を画定する。エンベロープ48は、縦方向Aにおいて第1の縁部56の反対側にあって流体出口エンドピース32がそこから延在して突出する第2の略円板面62を画定する第2の縦方向端縁部60を有する。したがって、エンベロープ48は、エンベロープ48の第1の及び第2の縁部56、60を接続するとともに前述したように流体入口エンドピースと連通できるようにするシリンダ280によって横方向に連続する実質的に円筒形の周壁64を有する。
【0058】
流体出口エンドピース32は、エンベロープ48の第2の面62から突出して噴射部材8と相互作用するように構成されるスリーブ66を有する、前述の流体入口エンドピース30の形状と実質的に同等の形状を有する。スリーブ66は、縦方向に延在し、縦方向自由端68を有するとともに、一方では循環チャンバ28に入り、他方ではスリーブ66の自由端68で開口する流体出口ダクト70によって縦方向に通される。図6に示すように、流体出口ダクト70は、実質的に一定の内径を有することができる。
【0059】
同様に、流体入口エンドピースに関して、スリーブ66は、具体的には自由端68からエンベロープ48まで連続して、第1の端部72、面取り部74、中間部76、及び第2の端部78の複数の部分に細分される。
【0060】
第1の端部72は、スリーブ66が噴射部材の対応するオリフィスに嵌合されたときに、噴射部材との接合部にシール要素を形成する可撓性リング80を備える。
【0061】
面取り部74は、噴射部材を流体出口エンドピースに嵌合することを容易にする傾斜部を形成し、流体入口エンドピースの場合と同様に、この面取り部は、中間部76との接合部において、スリーブ66に対して径方向に延在するストッパ84を画定することに寄与し、流体出口エンドピース32に取り付けられると、ソレノイドバルブ3に対する噴射部材8の縦方向位置をロックすることに寄与する。
【0062】
第2の端部78は、特に、中間部76と並んで配置された円筒状部分86と、円筒状部分よりも大きい直径を有し、分配部材6の第2の面62に押し付けられることができるベースを形成し、例えば別の実施形態を示す図10に見られるように、相補的な固定手段90、例えばねじ山の支持体を形成するプレート88とを有し、それにより、流体出口エンドピースのスリーブ66の分配部材6のエンベロープ48への固定を確保できるようにする。
【0063】
上記のように、流体出口エンドピース32、より一般的には分配部材6は、噴射部材8と相互作用するようになっており、噴射部材8は、ソレノイドバルブ3の部材6に直接固定されている。
【0064】
ここで、特に図7及び図8を参照して、本発明の第1の実施形態に係る噴射部材8についてより詳細に説明し、部材6と噴射部材8との間の相互作用の手段について説明する。
【0065】
噴射部材8は、少なくとも1つの結合管92及び噴射ノズル94と、結合管92を噴射ノズル94に流体接続するように構成された分配体96とを備える。
【0066】
結合管92は、流体出口エンドピース32のスリーブ66に直接固定される噴射部材のその部分を形成する。より具体的には、結合管92は、分配部材6に面する第1の縦方向端部98と、分配部材6から離れる方向を向くとともに分配体96に固定される第2の縦方向端部100との間で縦方向Aに沿って本質的に延在する。
【0067】
分配体96は、中空管の形態を有し、その機能は、噴射ノズルが結合管92を通過した後に噴射ノズルに洗浄流体を供給することである。図示のように、分配体は、縦方向Aと交差する方向Sに沿って、その全体的な向きによって結合管から区別される。分配体96のこの向きは、縦方向Aと角度を成し、洗浄流体が洗浄されるべき表面、具体的にはこの場合にはセンサ/エミッタの光学面に最適に噴射されるように、噴射ノズル94を方向付けることができるようにする。噴射ノズル94を結合管92の続きに直接配置することができる場合、この分配体の存在及び縦方向に対して傾斜したその向きは必要ではないかもしれないことが理解され得る。
【0068】
図6により詳細に示すように、結合管92、分配体96、及び噴射ノズル94は、噴射部材8の内部に搬送ダクト102を形成するように中空であり、これにより、流体を分配部材6から噴射ノズル94に搬送することが可能になる。この場合、噴射ノズルは、噴射オリフィス106を伴う噴射ヘッド104を有し、搬送ダクト102は次いで噴射オリフィス106まで延在する。
【0069】
搬送ダクト102は、噴射部材8の各構成要素の壁によって画定され、各壁は、内部寸法、ここでは搬送ダクトが全体的に円筒形である場合の内径を有し、これは互いに異なり、したがって搬送ダクト102の様々なセグメントを画定する。結合管92の第1の縦方向端部98から噴射ノズル94の噴射オリフィス106まで、このようにして、搬送ダクト102内で、流体出口エンドピース32と相互作用するための相互作用セグメント108、結合セグメント110、分配セグメント112、及び噴射セグメント114の各セグメント間を区別することができる。
【0070】
結合管92の相互作用セグメント108は、例えばストッパ84で測定されるスリーブ66の外径に実質的に等しい内径を有する壁によって画定される。これにより、噴射部材8を分配部材6の出口エンドピース32の周りにぴったりと取り付けることができる。更に、相互作用セグメント108の長さは、スリーブ66の自由端が、相互作用セグメント108と結合セグメント110との間の接合部を形成する肩部116のレベルに実質的に配置されるように、スリーブ66の長さと実質的に等しい。
【0071】
同様に結合管92の高さに形成された結合セグメント110は、相互作用セグメント108の定義に寄与する内径と比較して減少する内径を有する壁によって画定され、このようにして、この直径の減少は前述の肩部116を形成する。図6に見られるように、結合セグメント110の直径は、流体が分配部材6と噴射部材8のこの部分との間で連続的に一定の圧力で流れることができるように、流体出口ダクト70の直径と実質的に同じである。
【0072】
分配セグメント112は、搬送ダクト102を、結合セグメント110から分配体96を通って噴射ノズル94まで連続させる。分配セグメント112は、結合セグメント110から遠ざかるにつれて小さくなる内径を有する壁によって画定され、したがって噴射オリフィス106に近づくにつれて漏斗プロファイルを形成する。したがって、目的は、関連するセンサの光学面を覆う汚れを剥ぎ取ることができる洗浄流体を噴射するために、噴射オリフィス付近の洗浄流体の圧力又は流量を増大させることである。
【0073】
噴射ノズル94に存在する噴射セグメント114は、搬送ダクト102の他のセグメントの断面よりも小さい断面を有し、それによって分配セグメント112と噴射オリフィス106との間の接続をもたらす。同様に、噴射部材の出口で洗浄流体を加速することが目的である。
【0074】
噴射部材8を分配部材6に取り付けるために、結合管92は、スリーブ66の自由端68、特にこの自由端68に配置された可撓性リング80が、相互作用セグメント108と結合セグメント110との間の結合を画定する肩部116と接触するまで、縦方向Aに沿ってスリーブ66の周りで摺動される。
【0075】
噴射部材8がソレノイドバルブ3の分配部材6に取り付けられると、ソレノイドバルブが噴射部材の方向への流体の通過を可能にする構成にある場合、洗浄流体は、分配部材6の流体入口エンドピース30から噴射オリフィス106へと循環することができる。この場合、洗浄流体は、前述したように、流体入口エンドピース30から循環チャンバ28を通って、次いで流体出口エンドピース32を通って、最後に、結合セグメント110、分配セグメント112、噴射セグメント114、次いで噴射オリフィス106を通って噴射部材8に入ることによって連続的に循環する。
【0076】
噴射部材が流体出口エンドピースの周りに取り付けられるときの肩部との接触のために、可撓性リング80は、相互作用セグメント108における噴射装置の封止に寄与し、出口エンドピース32を通って流れる洗浄流体の全てが分配体96及び噴射ノズル94の方向に通過するようにする。上記で特定したように、これらの様々なセグメントを規定する内径をより小さくすることにより、搬送ダクト102を通る洗浄流体の循環速度を、この流体が光学面上に噴射されて光学面が確実に洗浄されるのに必要な速度に達するまで増大させることが可能になる。
【0077】
ここで、特に図5図8を参照して、分配部材6と噴射部材8との間の相互作用のための手段についてより詳細に説明するが、この相互作用手段は、一方では噴射部材をソレノイドバルブに直接固定できるようにする固定手段から成り、他方では適切な取り付け方向を確保できるようにするポカヨケ手段から成る。
【0078】
本発明に係る噴射装置は、洗浄されるべき光学面に面する噴射ノズル94の正しい向きを確保するために、噴射部材8をソレノイドバルブ3に取り付けるための少なくとも1つのポカヨケ装置124を備える。
【0079】
噴射部材8上で、この場合のポカヨケ装置124は、第1の位置決めタブ126及び第2の位置決めタブ128の形態をとり、それぞれは、噴射部材8が分配部材6に固定されたときに分配部材6に重なるように結合管92の第1の縦方向端部98から突出している。
【0080】
図示の例では、ポカヨケ装置を形成する位置決めタブは、互いに正反対の第1の縦方向端部98を画定する縁部に配置される。
【0081】
位置決めタブ126,128のそれぞれは、結合管92が主に延在する縦方向Aに実質的に垂直な横方向Bに沿って延在することによって結合管に連続するベース壁130を備える。このベース壁の端部において、各位置決めタブは、分配部材6の方向に、すなわち噴射部材8から離れる方向に、縦方向Aと実質的に平行な方向に沿って延在することによってベース壁130に垂直に連続する少なくとも第1のフィンガ132を有する。位置決めタブ126,128のそれぞれのベース壁130は、縦方向Aと実質的に平行に、第1のフィンガ132の側面で延在する第2のフィンガ134によって連続されてもよい。
【0082】
図示の例では、特に図7に見られるように、中間壁131は、ベース壁130とそれに続くフィンガ132,134との間に形成され、フィンガ132,134に曲げの柔軟性を与える。この中間壁131は、中間壁131が対応する位置決めタブの面取り領域を形成するように、ベース壁及びフィンガのそれぞれの向きに対して傾斜した向きを有する。
【0083】
噴射部材上で、ポカヨケ装置124は、第1の位置決めタブ126と第2の位置決めタブ128との間の構造的差異によって形成される。図7及び図8に示すように、第1の位置決めタブ126のベース壁130及び/又は中間壁131は、横方向Bに測定された横方向寸法を有し、これは、第2の位置決めタブ128のベース壁130及び/又は中間壁131の対応する横方向寸法よりも大きい。このようにして、噴射部材の延長軸が結合管の中心にある軸として規定される場合、位置決めタブは、第1の位置決めタブ126のフィンガ132,134が、第2の位置決めタブ128のフィンガが延びる対応する距離よりも大きい、噴射部材の延長軸からの距離で縦方向に延びる点で異なる。
【0084】
この構造的な違いにより、噴射部材8がソレノイドバルブ3に直接固定されるときに、噴射部材が正しい方向にあること、すなわち、噴射ノズルが洗浄される光学面に流体を噴射するように正しく配向されていることを確実にすることが可能になる。
【0085】
特に図5及び図7に見られるように、その周壁64上に、分配部材のエンベロープ48は、第2の縦方向端縁部60上に局所的な突起を形成してシリンダ280に固定される低壁136を有する。低壁136は、横方向Bに沿ってエンベロープ48から突出する平行六面体ブロックであり、その平坦面138は、低壁がエンベロープから離れるように延在する。低壁136は局所的な突起を形成するので、この壁136におけるエンベロープ48の横方向寸法は、直径方向に対向する点におけるエンベロープ48の対応する寸法よりも大きい。この横方向寸法の差は、噴射部材8がソレノイドバルブに取り付けられたときに第1の位置決めタブ126のフィンガ132,134のみが低壁136の平坦面138に対して位置決めされ得ることを意味し、第1の位置決めタブ126の横方向寸法と第2の位置決めタブ128の横方向寸法との間の差は、低壁136の横方向寸法に実質的に等しい。次いで、第2の位置決めタブ128のフィンガは、低壁136の正反対の領域でエンベロープ48と接触する。
【0086】
噴射部材が間違った向きに取り付けられる場合、すなわち、第2の位置決めタブ128が低壁136に角度を付けて配置される場合、この第2の位置決めタブ128のフィンガは、この低壁と接触し、噴射部材8が分配部材6に十分に接近して挿入されて固定されることを防止することが理解され得る。したがって、ソレノイドバルブ上の低壁136の存在、並びに噴射部材の位置決めタブ126,128の異なる形状及び寸法は、分配部材6上に噴射部材8を取り付けるためのポカヨケ装置124を形成する。
【0087】
この場合には示されていない代替的な実施形態において、ポカヨケ装置124は、結合管92から局所的に突出し、スリーブ66の外面に沿って局所的に形成されたカーフと相互作用するように寸法決めされたリブを含むことができ、又は分配部材6のエンベロープ48から出現し、結合管92の内面に形成された溝と相互作用するフィンガを含むことができ、それによって本発明の範囲から逸脱することはない。
【0088】
前述したように、本発明による噴射装置は、噴射部材をソレノイドバルブに、特に剛性結合管92を剛性分配部材6に直接、すなわち中間可撓性ダクトなしで固定することを可能にする固定手段を有する。
【0089】
本発明の第1の実施形態によれば、噴射装置は、流体出口エンドピース32を形成するスリーブ66に噴射部材を直接固定できるようにする可逆的固定手段140を備える。これらの可逆的固定手段140は、噴射部材8又は分配部材6を破壊することなく噴射部材8をその後に取り外すことを可能にしながら、噴射部材8をソレノイドバルブに直接固定できるようにすることが理解され得る。
【0090】
この場合のこれらの可逆的固定手段140は、ロック要素148を形成して噴射部材8が分配部材6の出口端部に取り付けられた時点で組み立てられる追加の部品を有する。この場合、ロック要素は、噴射部材8に形成された開口に嵌合されて噴射部材の内側の出口エンドピースの縦方向位置をロックする弾性クランプリング又はサークリップから成る。
【0091】
より具体的には、図5及び図6に示すように、噴射部材8の結合管92は少なくとも1つの第1の穴146を有し、この第1の穴146は、結合管の壁に周方向に延在するとともに、結合管の壁を通過して搬送ダクト102、より具体的にはこの搬送ダクトの相互作用セグメント108を結合管の壁を介して外部環境に接続するように構成される。第1の穴146は、ロック要素148の縦方向寸法に実質的に等しい縦方向寸法を有し、結合管92の周りに部分的に延在する。
【0092】
第1の穴は、第1の穴146と、結合管92の内側の相互作用セグメント108と結合セグメント110との間の接合部を形成する肩部116との間の長さが、中間部76と面取り部74との間の接合部に配置された自由端68とストッパ84との間で測定されたスリーブ66の長さと少なくとも等しい又はそれよりも長くさえなるように、第1の縦方向端部98から距離を隔てて形成される。
【0093】
これらの縦方向寸法は、スリーブ66が噴射部材に挿入されると、ストッパ84が第1の穴と肩部116との間の第1の穴の限界に配置されるように設けられる。
【0094】
前述したように、ロック要素148はサークリップであり、この場合はU字形であり、その第1の脚部150を結合管92の第1の穴146に収容することができる。サークリップのこの第1の脚部150は、その後、スリーブ66の中間部76と接触し、ストッパ84とともに、噴射部材8の内側のスリーブ66の縦方向の変位を防止する手段を形成する。
【0095】
図示の例では、結合管92は、第1の穴146と正反対の第2の穴152を備え、次いで、サークリップの第2の脚部154は、第1の脚部150が第1の穴146に収容される方法と対称的に、第2の穴152を通って結合管92の相互作用セグメント108に収容され、第2の脚部154はまた、スリーブ66の中間部76と接触し、スリーブのストッパ84を介してスリーブを縦方向にロックするのに寄与する。
【0096】
サークリップの第1の脚部及び第2の脚部150,154は、図5に見られるように、サークリップが結合管の周りに配置されたときに脚部が互いに離れるように移動することによって変形するように、結合管の直径の距離よりも小さい距離だけ、サークリップの初期形態で互いに離間している。各脚部が対応する穴に面すると、サークリップの弾性復帰効果は、各脚部を穴に係合させて、サークリップの脚部150,154と結合管92の肩部116との間でスリーブ66の面取り部74及び第1の端部72をロックすることによって、スリーブ66上の所定の位置に噴射部材8を保持することを可能にする傾向がある。噴射装置2が動作している間又は車両が移動している間の噴射装置2の振動は、脚部を互いから離れるように移動させるのに十分ではなく、それにより、噴射部材とソレノイドバルブとの間の直接固定が確実になり、また、必要に応じて噴射部材8をソレノイドバルブから係合解除するためにサークリップの脚部を互いから離れるように移動させることができるユーザの一部の動作によってアセンブリの取り外しが可能になる。
【0097】
ここで、図9及び図10を参照して、本発明の洗浄流体噴射装置の第2の実施形態を説明するが、これは、噴射ノズル94の形態及び可逆的固定手段140の実現に関して前述とは特に異なり、噴射部材8を流体出口エンドピース32を形成するスリーブ66に直接固定できるようにする。したがって、図9及び図10では、噴射部材8及び分配部材6のみが示されており、ソレノイドバルブ3の電磁システム5は、前述したものと同一の方法で使用することができる。
【0098】
この場合の噴射ノズル94は、単純化された形態を有し、この場合、噴射オリフィス106のみから成る。
【0099】
前述したように、可逆的固定手段140は、第1の実施形態について前述したように、結合管92に形成された第1の穴146を有する。この穴146は、この弾性変形可能要素がサークリップによって形成された第1の実施形態によれば、弾性変形可能要素を受けるように構成される。
【0100】
この場合、少なくとも1つの穴と相互作用することができる弾性変形可能要素は、流体出口エンドピースのスリーブ66の自由端によって形成され、流体出口エンドピースは、その元の形状と、流体出口ダクト70の内径がより小さい引き込み形状との間で変形することができる。また、弾性変形可能要素は、第1の穴146の対応する縦方向寸法に実質的に等しい縦方向寸法にわたって、面取り部74と中間部76との間の接合部に配置されたスナップ締結フィンガ156も有する。このスナップ締結フィンガ156は、流体出口エンドピースが噴射部材8の内側の肩部116まで挿入されたときに第1の穴146に収容することができる流体出口エンドピースのスリーブ上の径方向突出部を形成する。スナップ締結フィンガ156は、噴射部材8に挿入されるようになっているスリーブの他の部分よりも大きい、スリーブ66が中心付けられる縦方向軸Aから距離を隔てて延びるという点で、スリーブ上に径方向突出部を形成する。
【0101】
図示のように、結合管92の第1の縦方向端部98は、スリーブの自由端の弾性変形を開始することによって、スナップ締結フィンガ156の噴射部材のこの結合管92への挿入を容易にすることを可能にする面取り縁部を有する。スナップ締結フィンガの通過を可能にするために、結合管の逆弾性変形、具体的にはこの結合管の拡幅が起こり得ることに留意すべきである。スナップ締結フィンガ156が第1の穴146に面するのに十分なほど遠くに噴射部材8が流体出口エンドピース32の周りに嵌合されると、スリーブ66及び結合管の両方の弾性戻り効果が、構成要素をそれらの初期形状に戻す傾向があり、スナップ締結フィンガ156は結合管92の第1の穴146内に収容される。
【0102】
スナップ締結フィンガ156が結合管92の第1の穴146に収容されると、噴射部材8は、スリーブ66の周りの所定位置に保持され、縦方向Aに沿った噴射部材8のいかなる移動も防止する。
【0103】
噴射部材8を分配部材6に固定するためのこの固定手段は、ユーザが対象物の1つを破壊することなく噴射部材8を分配部材6から取り外すことができるため、可逆的とも呼ばれる。ユーザが分配部材6から噴射部材8を取り外すことを望む場合、ユーザは、スナップ締結フィンガ156に圧力を加えて第1の穴146からそれを取り外し、同時に噴射部材8を縦方向に引っ張ってそれをソレノイドバルブから離すことができる。
【0104】
このスナップ締結固定は、第1の実施形態で説明したように2つの対向する穴、及び2つのスナップ締結フィンガを用いて同等に実施することができることが理解され得る。
【0105】
この後者の場合、噴射装置に、第1の実施形態と同じ形態をとることができるポカヨケ装置124を装備すれば十分である。単一のスナップ締結フィンガ及び単一の穴が設けられている場合、単一のスナップ締結フィンガ及び単一の穴が相互作用する限り、噴射ノズル94の角度位置は必然的に正しいため、前述のように位置決めタブの形態のポカヨケ装置なしで行うことも可能である。しかしながら、この場合であっても、ポカヨケ装置は、噴射部材がソレノイドバルブの流体出口エンドピースに完全に嵌合されたときにスナップ締結フィンガ及び穴が位置合わせされて互いに良好に相互作用することを保証するための追加の手段であり得る。
【0106】
ここで、可逆的固定手段140の形態に関して第1の実施形態とは異なる、図11及び図12を参照して第3の実施形態を説明する。
【0107】
噴射部材8は、結合管92を位置決めタブ126,128から分配体96まで部分的に取り囲む平行六面体ブロック158を有する。この場合の平行六面体ブロックの形態は例示にすぎず、本発明を限定するものではなく、このブロックの主な機能は、搬送ダクト102の相互作用セグメント108を画定する壁の内面に、スナップ締結フィンガを形成する突起を組み込むことができるように、結合管の厚さを局所的に増大させることであることが理解される。
【0108】
より具体的には、図12に見られるように、結合管は、このブロック158のレベルで、搬送ダクト102の相互作用セグメント108を横切って径方向に突出する少なくとも1つの突起160を有する。突起160は、特に、搬送ダクトのこの相互作用セグメント108を画定する壁の全周にわたって延在することができる。突起160は、スリーブ66の第1の端部98に向かって方向付けられた傾斜部を形成する第1の面と、そこから離れて面し、縦方向停止面を形成することができる第2の直線面とを有する。突起160は、突起の第1の面と第2の面との間の接合部における搬送ダクト102の横方向寸法が、面取り部74と第2の端部78との間に材料のない隙間を形成するその中間部76におけるスリーブの横方向寸法に実質的に等しくなるように寸法決めされる。図示のように、突起60は、スリーブ66の面取り部74の形状と同様の形状を有するが、反対の配置を有してもよい。
【0109】
更に、突起160は、縦方向停止面を形成する突起の第2の面と肩部116との間で測定された長さが、面取り部74の中間部76を画定する自由端68とストッパ84との間のスリーブ66の縦方向寸法よりも僅かに大きくなるように、結合管92に形成される。
【0110】
突起160は、結合管92と同じ材質で形成されているが、弾性変形を促進する材質が異なっていてもよい。
【0111】
噴射部材8が分配部材6に取り付けられているとき、結合管92は、スリーブ66の周りを縦方向Aに沿って摺動し、したがって、結合管92の突起160をスリーブ66の面取り部74に近づける。縦方向の移動は、突起及び面取り部74にそれぞれ形成された2つのランプ形成面の間の接触を伴い、それにより、縦方向の変位をより少ない力で継続することができ、これらの部分の少なくとも一方は、この縦方向の移動が継続できるように弾性的に変形する。この移動は、面取り部74が突起160と結合管92の肩部116との間で搬送ダクト102内に収容されるまで継続される。そのため、各部分が初期形状に戻り、中間部76によって形成される隙間に突起160が位置することにより、面取り部74に当接することによって、噴射部材8の縦方向Aに沿った移動が阻止される。
【0112】
噴射部材8を分配部材6から取り外すために、ユーザは、操作タブを互いから外方に移動させてスリーブを変形させ、突起における通路断面を拡大させなければならず、それにより、面取り部74を、結合管92の突起160及び肩部116によって画定される空間から解放することができる。
【0113】
しかしながら、本発明は、本明細書に記載及び図示された手段及び構成に限定されず、本明細書に記載及び図示された任意の同等の手段又は構成にも拡張され、任意の同等の手段又は構成及びそのような手段の任意の技術的に動作可能な組み合わせにも拡張される。特に、噴射部材をソレノイドバルブに直接固定することを可能にする限り、他の可逆的固定手段を実装することができる。
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【国際調査報告】