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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-13
(54)【発明の名称】負荷時タップ切換器モジュール
(51)【国際特許分類】
   H01F 29/04 20060101AFI20230906BHJP
【FI】
H01F29/04 502B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023513240
(86)(22)【出願日】2021-07-21
(85)【翻訳文提出日】2023-04-17
(86)【国際出願番号】 EP2021070380
(87)【国際公開番号】W WO2022042954
(87)【国際公開日】2022-03-03
(31)【優先権主張番号】102020122453.2
(32)【優先日】2020-08-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390035459
【氏名又は名称】マシイネンフアブリーク・ラインハウゼン・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100191835
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 真介
(74)【代理人】
【識別番号】100221981
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 大成
(72)【発明者】
【氏名】ウンターライナー・ニコラウス
(72)【発明者】
【氏名】ヒルトナー・ローベルト
(72)【発明者】
【氏名】フェルトマイアー・シュテファン
(72)【発明者】
【氏名】ミュンツベルク・クリスティアン
(72)【発明者】
【氏名】マイヤー・マルクス
(57)【要約】
-1つのキャリア2と、
-1つの真空バルブ21と1つのブリッジスイッチ25とを有する1つの切換開閉器20と、
-1つの選択器10と、
-1つの予備選択器40と、
-1つの駆動モジュール30と、
を有する負荷時タップ切換器9用の負荷時タップ切換器モジュール1であって、
-前記切換開閉器20と前記選択器10と前記予備選択器40とが、前記キャリア2上に配置されていて、前記駆動モジュール30によって一元的に操作される(図1)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
-1つのキャリア(2)と、
-1つの真空バルブ(21)と1つのブリッジスイッチ(25)とを有する1つの切換開閉器(20)と、
-1つの選択器(10)と、
-1つの予備選択器(40)と、
-1つの駆動モジュール(30)と、
を有する負荷時タップ切換器(9)用の負荷時タップ切換器モジュール(1)であって、
-前記切換開閉器(20)と前記選択器(10)と前記予備選択器(40)とが、前記キャリア(2)上に配置されていて、前記駆動モジュール(30)によって一元的に操作される当該負荷時タップ切換器モジュール(1)。
【請求項2】
-前記駆動モジュール(30)は、少なくとも1つの操作要素(32,33,34,35)を有する1つの駆動軸(31)を備える請求項1に記載の負荷時タップ切換器モジュール(1)。
【請求項3】
-前記駆動モジュール(30)は、4つの操作要素(32,33,34,35)を有し、
-1つの第1操作要素(32)が、前記選択器(10)の1つの第1選択器アーム(11)を操作し、
-1つの第2操作要素(33)が、前記選択器(10)の1つの第2選択器アーム(15)を操作し、
-1つの第3操作要素(34)が、前記切換開閉器(20)の1つの真空バルブ(21)を操作し、
-1つの第4操作要素(35)が、前記切換開閉器(20)の1つのブリッジスイッチ(25)を操作する請求項1又は2に記載の負荷時タップ切換器モジュール(1)。
【請求項4】
-前記第2操作要素(32)は、前記予備選択器(40)を操作する請求項3に記載の負荷時タップ切換器モジュール(1)。
【請求項5】
-前記操作要素(32,33,34,35)は、1つの部品又は複数の部品で構成されている請求項2~4いずれか1項に記載の負荷時タップ切換器モジュール(1)。
【請求項6】
-前記選択器(10)と前記予備選択器(40)と前記切換開閉器(20)とが、前記キャリア(2)上で均一に分布して且つ前記駆動モジュール(30)の周りに配置されている請求項1~5のいずれか1項に記載の負荷時タップ切換器モジュール(1)。
【請求項7】
-前記選択器(10)は、複数の選択器接触子(18)を有し、
-これらの選択器接触子(18)は、T字状又はL字状に構成されていて、
-これらの選択器接触子(18)は、円形状に配置されていて、前記キャリア(2)の第1側面(2.1)からこのキャリア(2)の第2側面(2.2)まで延在し、
-前記選択器接触子(18)は、前記キャリア(2)の第1側壁(5)まで敷設されている請求項1~6のいずれか1項に記載の負荷時タップ切換器モジュール(1)。
【請求項8】
-前記キャリア(2)は、1つの限流抵抗(4)又は1つのリアクトル用の1つの接続要素(3)を有する請求項1~7のいずれか1項に記載の負荷時タップ切換器モジュール(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、負荷時タップ切換器用の負荷時タップ切換器モジュールに関する。
【0002】
負荷時タップ切換器は、従来の技術から公知であり、少なくとも1つの切換開閉器と1つの選択器とを有する。複数の真空バルブと複数の限流抵抗とを有する切換開閉器は、円柱状の容器内に配置されている。この選択器は、円形状に配置された複数のバーから成る。調整巻線用の端子として使用される複数の接触子が、複数の異なる平面でこれらのバーに配置されている。2つの選択器アームが、この選択器内の切換カラム(Schaltsaeule)に固定されている。これらの選択器アームは、これらの接触子をこれらのバーに接触させる。切換開閉器と選択器とは、歯車装置を介して互いに接続されている。モータドライブが、タップ変圧器の外側に配置されていて、駆動シャフトを介して当該負荷時タップ切換器に接続されている。この構造は、広い空間を必要として、複雑で高価である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
それ故に、本発明の課題は、簡単に且つコンパクトに構成されていて、それにもかかわらずより確実な操作を保証する、負荷時タップ切換器用の負荷時タップ切換器モジュールを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この課題は、請求項1に記載の負荷時タップ切換器モジュールによって解決される。この場合、従属請求項の特徴は、本発明の好適なその他の構成を提供する。
【0005】
本発明は、
-1つのキャリアと、1つの真空バルブと1つのブリッジスイッチとを有する1つの切換開閉器と、1つの選択器と、1つの予備選択器と、1つの駆動モジュールとを有する負荷時タップ切換器用の負荷時タップ切換器モジュールであって、
-当該切換開閉器と当該選択器と当該予備選択器とが、当該キャリア上に配置されていて、当該駆動モジュールによって一元的に操作される当該負荷時タップ切換器モジュールを提案する。
【0006】
切換開閉器、選択器及び予備選択器の全ての部品が、ただ1つのキャリア上に配置されているので、負荷時タップ切換器モジュールは、非常にコンパクトである。したがって、この負荷時タップ切換器モジュールを有する負荷時タップ切換器も、非常に小さくなり、タップ変圧器の内部で設置スペースをほとんど取らない。さらに、この負荷時タップ切換器用の負荷時タップ切換器モジュールの構造は、全ての部品の一元的な操作を共通の1つの駆動モジュールによって可能にする。この場合、この駆動モジュールは、中心に、すなわち切換開閉器と選択器と予備選択器との間の中心に配置されている。換言すれば、この駆動モジュールは、切換開閉器と選択器と予備選択器とによって包囲されている。この駆動モジュールの当該中心の配置と当該コンパクトな構造にもかかわらず、電位を引き起こすこれらの部品が、依然として安全に互いに離間されている。さらに、この駆動モジュールによる当該中心の操作は、全ての切り換えの正確な実行を可能にする。
【0007】
キャリアは、任意に構成され得て、例えばプレート又はプレート状の射出成形部品として製造され得る。このキャリアは、プラスチック、ガラス繊維強化プラスチック又はその他の任意の電気絶縁材料からなり得る。
【0008】
切換開閉器は、任意の方式で構成され得て、例えば、1つ又は複数の真空バルブと、1つ又は複数のブリッジスイッチとを有する。当該ブリッジスイッチは、直線運動又は回転運動によって操作され得る。
【0009】
選択器は、任意の方式で構成され得て、例えば、1つ又は複数の選択器アームを有する。選択器アームは、任意の方式で構成され得て、例えばゼネバ歯車又は歯車として構成され得る。さらに、例えばT字状又はL字状に構成され得る複数の選択器接触子が、一方ではキャリアの1つの側面からこのキャリアの第2側面まで延在し、他方ではこのキャリアの1つの側壁まで突出しているように、この選択器は、当該複数の選択器接触子を有する。当該複数の選択器接触子は、この側壁で1つの調整巻線の複数の巻線タップに接続される。このキャリアの第1側面は、このキャリアの第2側面に対向して配置されている。
【0010】
駆動モジュールは、任意の方式で構成され得て、例えば、1つの駆動軸と少なくとも1つの操作要素とから構成される。当該操作要素は、1つの部品又は複数の部品で構成され得る。当該操作要素は、歯車、カム輪郭、欠歯歯車、ドライバ又はデュアルドライバとして構成され得る。
【0011】
別の実施の形態によれば、複数の操作要素が、駆動軸に配置され得る。当該複数の操作要素は、1つの部品又は複数の部品で構成され得る。これらの操作要素は、例えば接着、ボルト締め又は差し込みによって互いに接続され得る。
【0012】
それぞれの操作要素は、任意の方式で構成され得て、選択器、切換開閉器、切換開閉器又はこれらのうちの一部が、直接に又は間接に操作又は作動され得る。代わりに、1つの操作要素が、例えば複数の選択器及び複数の予備選択器のような複数の要素を操作してもよい。さらに、複数の操作要素が、1つの選択器、特に1つの第1選択器アーム及び1つの第2選択器アームを操作してもよい。
【0013】
駆動モジュールは、任意の方式で構成され得て、選択器と予備選択器と切換開閉器とによって取り囲まれるか又は包囲されるように、基本的に一元的にキャリアの中心に配置され得る。したがって、この駆動モジュールは、このキャリアの幾何学中心又はこのキャリアのほぼ幾何学中心に配置され得る。
【0014】
3つの負荷時タップ切換器モジュールが、例えば複数のバー、複数のプレート又は1つのフレームを介して互いに接続され、1つのモータによって操作され、これにより1つの負荷時タップ切換器を構成することが提唱され得る。
【0015】
この負荷時タップ切換器は、必要に応じて任意の方式で構成され得て、例えば抵抗タイプ高速タップ切換器又はリアクトルタイプタップ切換器として構成され得る。
【0016】
以下に、本発明及びその利点を、添付図を参照してより詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】負荷時タップ切換器モジュールの第1側面を示す。
図2】負荷時タップ切換器モジュール用の駆動モジュールを示す。
図3】負荷時タップ切換器モジュールの第2側面を示す。
図4】予備選択器を詳細に示す。
図5】複数の負荷時タップ切換器モジュールを有する負荷時タップ切換器を示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1は、負荷時タップ切換器9用の本発明の負荷時タップ切換器モジュール1を示す。負荷時タップ切換器モジュール1は、プラスチック、ガラス繊維強化プラスチック又はその他の電気絶縁材料から成るキャリア2を有する。このキャリア2は、プレス部品として構成されているか、又は射出成型加工によって製造されている。選択器10の第1選択器アーム11及び切換開閉器20のブリッジスイッチ25が、キャリア2の第1側面2.1上に配置されている。第1選択器アーム11は、ゼネバ歯車として構成されている。第1選択器アーム11は、回転可能に軸支されていて、選択器軸19を中心とした回転運動を実行する。さらに、第1選択器アーム11は、少なくとも1つの第1摺動接触子12を支持している。複数の選択器接触子18が、選択器10、すなわち第1選択器アーム11の周りに円形状に配置されている。これらの選択器接触子18が、一方ではキャリア2の第1側面2.1からこのキャリアの第2側面2.2まで延在し、他方ではこのキャリア2の第1側壁5まで敷設されているように、これらの選択器接触子18は構成されている。具体的に説明すると、これらの選択器接触子18は、T字状又はL字状に構成されている。
【0019】
ブリッジスイッチ25は、ハウジングに固定された複数の接触子を有するこのハウジングを備える。さらに、ブリッジスイッチ25は、複数の固定接触子を有する。これらの固定接触子は、キャリア2に固定されていて、同様にキャリア2の第1側面2.1からキャリア2の第2側面2.2まで突出している。このハウジングは、コネクティングバーを介して歯車に連結されている。ブリッジスイッチ25のこのハウジングにあるこれらの接触子は、接地導電部材に接続されている。
【0020】
さらに、駆動モジュール30が、キャリア2上に配置されている。特に、この駆動モジュール30は、プラスチックから成る中空又は中空でない四角軸として構成されている駆動軸31を有する。同様に、駆動軸31は、キャリア2の第1側面2.1からキャリア2の第2側面2.2まで延在する。主に、駆動モジュール30は、選択器10と切換開閉器20との間に配置されている。この場合、複数の操作要素、図2に示されているように特に第1ドライバ32、カムドライバ34及び駆動歯車35が、駆動軸31に配置されている。第1操作要素、すなわち第1ドライバ32は、選択器10の第1選択器アーム11を操作する。第4操作要素、すなわち駆動歯車35は、切換開閉器20のブリッジスイッチ25を操作する。第3操作要素、すなわちカムドライバ34は、切換開閉器20の真空バルブ21を操作する。
【0021】
図3は、キャリア2の第2側面2.2を示す。選択器10の第2選択器アーム15が、この第2側面2.2に配置されている。同様に、第2選択器アーム15は、ゼネバ歯車として構成されている。第2選択器アーム15は、回転可能に軸支されていて、選択器軸19を中心とした回転運動を実行する。さらに、第2選択器アーム15は、少なくとも1つの第2摺動接触子12を支持している。複数の選択器接触子18が、選択器10、すなわち第2選択器アーム15の周りに円形状に配置されている。同様に、これらの選択器接触子18が、一方ではキャリア2の第2側面2.2からこのキャリアの第1側面2.1まで延在し、他方ではこのキャリア2の第1側壁5まで敷設されているように、これらの選択器接触子18は構成されている。既に説明したように、これらの選択器接触子18は、T字状又はL字状に構成されている。
【0022】
さらに、切換開閉器20の真空バルブ21が、キャリア2の第2側面2.2上に配置されている。特に、この真空バルブ21は、ベアリングブロックによってキャリア2上に固定されている。限流抵抗4が、キャリア2の第2側面2.2上に配置されていて、接続要素3を介して負荷時タップ切換器モジュール1に接続されている。
【0023】
図4に見て取れるように、さらに予備選択器40が、キャリア2の第2側面2.2上に配置されている。この予備選択器40は、同様にゼネバ歯車として構成されている予備選択器アーム41を有する。第1予備選択器アーム41は、回転可能に軸支されていて、同様に予備選択器軸44を中心とした回転運動を実行する。さらに、予備選択器40は、旋回運動によって2つの予備選択器接触子43間で切り換えできる予備選択器揺動アーム42を有する。
【0024】
さらに、駆動モジュール30の別の一部が、キャリア2上に配置されている。この一部は、上記の駆動軸31を有する。駆動モジュール30は、基本的に選択器40と切換開閉器20と予備選択器40との間に配置されている。この場合、第2操作要素、すなわち第2ドライバ33が、駆動軸31に配置されている。第2ドライバ33は、第1タペット(Mitnehmer)と第2タペットとを有する。選択器10の第2選択器アーム15が、この第1タペットとこの第2タペットとによって操作され、予備選択器揺動アーム42が、予備選択器40の予備選択器アーム41によって操作される。
【0025】
図5は、3つの負荷時タップ切換器モジュール1を有する1つの負荷時タップ切換器9を示す。これらの負荷時タップ切換器モジュール1は、モータを介して共通の1つの駆動モジュール30とこの駆動モジュール30の駆動軸31とを用いることで操作される。
【符号の説明】
【0026】
1 負荷時タップ切換器モジュール
2 キャリア
2.1 2の第1側面
2.2 2の第2側面
3 接続要素
4 限流抵抗
5 3の第1側壁
9 負荷時タップ切換器
10 選択器
11 第1選択器アーム
12 第1摺動接触子
15 第2選択器アーム
16 第2摺動接触子
18 選択器接触子
19 選択器軸
20 切換開閉器
21 真空バルブ
25 ブリッジスイッチ
30 駆動モジュール
31 駆動軸
32 第1ドライバ/第1操作要素
33 第2ドライバ/第2操作要素
34 真空バルブ用のカムドライバ/第2操作要素
35 ブリッジスイッチ用の駆動歯車/第4操作要素
40 予備選択器
41 予備選択器アーム
42 予備選択器揺動アーム
43 予備選択器接触子
44 予備選択器軸
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】