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特表2023-539269改良型ラッチ・ワイヤおよびドライバ・シャフト
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-13
(54)【発明の名称】改良型ラッチ・ワイヤおよびドライバ・シャフト
(51)【国際特許分類】
   A61M 29/00 20060101AFI20230906BHJP
   A61F 2/95 20130101ALI20230906BHJP
   A61F 2/24 20060101ALN20230906BHJP
【FI】
A61M29/00
A61F2/95
A61F2/24
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023513593
(86)(22)【出願日】2021-09-17
(85)【翻訳文提出日】2023-02-27
(86)【国際出願番号】 US2021050815
(87)【国際公開番号】W WO2022066522
(87)【国際公開日】2022-03-31
(31)【優先権主張番号】63/083,315
(32)【優先日】2020-09-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】506192652
【氏名又は名称】ボストン サイエンティフィック サイムド,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】BOSTON SCIENTIFIC SCIMED,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】アンダーソン、ジェームズ エム.
【テーマコード(参考)】
4C097
4C267
【Fターム(参考)】
4C097AA27
4C097BB04
4C097CC04
4C267AA56
4C267BB02
4C267BB18
4C267BB19
4C267BB26
4C267BB33
4C267CC19
4C267EE03
4C267HH07
(57)【要約】
植え込み可能なデバイスを送達および/または展開するためのデバイスおよびシステムに対する改良を開示する。デバイスは、送達および/または展開中など、植え込み可能なデバイスと係合するために可撓性の細長部材から延びる少なくとも1つのラッチを含む。可撓性の細長部材は、その外側にあり、周囲のエリアとは区別できるように形状設定および構成されたロッキング領域を含む。ロッキング領域は、植え込み可能なデバイスを動かす、植え込む、調整するなどのためなど、植え込み可能なデバイスの構成部品を駆動または作動させるために、ラッチ、システムの制御ハンドルの構成部品(たとえば、制御ノブ)、または可撓性の細長部材に沿って(たとえば、上に)延びるドライバ・シャフト/アクチュエータのうちの1つまたは複数と係合され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
植え込み可能なデバイスを送達および/または展開するためのシステムであって、
送達および展開のための前記デバイスの構成部品を操作するように構成された制御ハンドルと、
前記制御ハンドルに結合された近位端、およびそこから遠位に延びる遠位端を有する可撓性の細長部材と、
前記可撓性の細長部材の前記遠位端に結合されたラッチと、を備え、
前記可撓性の細長部材は、その外側に形成され、前記制御ハンドルまたは前記ラッチのうちの1つと係合し、それらの間の相対移動を抑制するように形状設定および構成された第1のロッキング領域を備え、
前記制御ハンドルまたは前記ラッチのうちの前記1つは、前記可撓性の細長部材と前記制御ハンドルまたは前記ラッチのうちの前記1つとの間の相対移動を抑制するために、前記第1のロッキング領域に対応しそれと係合するためのチャネル・ロッキング領域を有する、前記可撓性の細長部材の端部を受け取るためのチャネルを備える、システム。
【請求項2】
前記第1のロッキング領域は、前記第1のロッキング領域を囲む前記可撓性の細長部材の輪郭とは区別できる形状および/または構成を有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記第1のロッキング領域は、平坦部、スエージ加工された領域、または拡大された領域のうちの少なくとも1つである、請求項1または2に記載のシステム。
【請求項4】
前記制御ハンドルに関連付けられた少なくとも1つのラッチ制御ノブをさらに備え、前記可撓性の細長部材の前記近位端は、前記ラッチ制御ノブを介して前記制御ハンドルに係合し、前記ラッチ制御ノブは、前記可撓性の細長部材の前記近位端を受け取るためのチャネルであって、前記可撓性の細長部材と前記ラッチ制御ノブとの間の相対移動を抑制するために、前記第1のロッキング領域に対応しそれと係合するためのロッキング領域を有するチャネルを画定する、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項5】
前記第1のロッキング領域は、前記可撓性の細長部材の前記外側にある平坦部であり、前記制御ハンドルは、前記制御ハンドルの一部分を通って延び前記平坦部と係合する押し嵌めロッキング要素を含む、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項6】
貫通するチャネルを画定するドライバ・シャフトをさらに備え、前記可撓性の細長部材は、前記ドライバ・シャフト内の前記チャネルを通って延びる、請求項1乃至5のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項7】
前記ドライバ・シャフトのチャネルは、ドライバ・シャフト・チャネル・ロッキング領域を備え、前記可撓性の細長部材は、その外側に形成され、前記可撓性の細長部材と前記ドライバ・シャフトとの間で軸方向移動を可能にしながら相対回転を抑制するために、前記ドライバ・シャフト・チャネル・ロッキング領域と係合するように形状設定および構成された第2のロッキング領域を備える、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記制御ハンドルは、少なくとも1つのアクチュエータ制御ノブを含み、
前記ドライバ・シャフトは、前記アクチュエータ制御ノブに結合された近位端と、植え込み可能なデバイスの構成部品と係合するように構成されたドライバ・カプラに結合された遠位端とを有し、前記アクチュエータ制御ノブの移動は、前記ドライバ・シャフトを介して前記ドライバ・カプラの移動を制御する、請求項6または7に記載のシステム。
【請求項9】
前記制御ハンドルは、アクチュエータ制御ノブの近位に位置する少なくとも1つのラッチ制御ノブをさらに含み、前記可撓性の細長部材は、前記アクチュエータ制御ノブを通って前記ラッチ制御ノブ内に延びる、請求項1乃至8のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項10】
前記第1のロッキング領域および前記第2のロッキング領域は、別々のものである、請求項7に記載のシステム。
【請求項11】
前記第2のロッキング領域は、前記第1のロッキング領域の延長部である、請求項7に記載のシステム。
【請求項12】
植え込み可能デバイス送達/展開システムであって、
制御ハンドルに結合された近位端、およびそこから遠位に延びる遠位端を有する可撓性の細長部材と、
前記可撓性の細長部材の前記遠位端に結合されたラッチと、
前記ラッチに対応しそれと係合するように構成されたカプラを有する植え込み可能なデバイスと、
前記植え込み可能なデバイスを送達および展開するために前記送達/展開システムの構成部品を操作するように構成された制御ハンドルと、を備え、
前記可撓性の細長部材は、その外側に形成され、前記制御ハンドルまたは前記ラッチのうちの1つと係合し、それらの間の相対移動を抑制するように形状設定および構成された第1のロッキング領域を備える、植え込み可能デバイス送達/展開システム。
【請求項13】
前記制御ハンドルまたは前記ラッチのうちの前記1つは、前記可撓性の細長部材と前記制御ハンドルまたは前記ラッチのうちの前記1つとの間の相対移動を抑制するために、前記第1のロッキング領域に対応しそれと係合するためのチャネル・ロッキング領域を有する、前記可撓性の細長部材の端部を受け取るためのチャネルを備える、請求項12に記載の植え込み可能デバイス送達/展開システム。
【請求項14】
貫通するチャネルを画定し、前記制御ハンドルに結合された近位端と、そこから遠位に延び、治療部位で前記植え込み可能なデバイスを展開するために、前記植え込み可能なデバイスの構成部品に係合するように構成された遠位端とを有するドライバ・シャフトをさらに備え、
前記可撓性の細長部材は、前記ドライバ・シャフトを通って画定された前記チャネルを通って延び、
前記ドライバ・シャフトは、ドライバ・シャフト・チャネル・ロッキング領域を備え、
前記可撓性の細長部材は、その外側に形成され、前記ドライバ・シャフト・チャネル・ロッキング領域と係合するように形状設定および構成された第2のロッキング領域を備える、請求項11または12に記載の植え込み可能デバイス送達/展開システム。
【請求項15】
前記可撓性の細長部材の前記近位端に結合されたラッチ制御ノブと、
前記ドライバ・シャフトの前記遠位端に結合され、前記ラッチおよび前記植え込み可能なデバイス上の対応するカプラの上に延びるように構成されたドライバ・カプラと、
前記ドライバ・シャフトの前記近位端に結合されたアクチュエータ制御ノブと、をさらに備え、
前記アクチュエータ制御ノブを作動させると、前記植え込み可能なデバイスの一部分を操作するように回転させるか、または前記ラッチおよび前記植え込み可能なデバイス上の前記対応するカプラを包み込む、もしくは露出するように前記ラッチに対して軸方向に移動させるように、前記ドライバ・シャフトを作動させ、
前記可撓性の細長部材と前記ドライバ・シャフトとの間の回転移動は、前記第2のロッキング領域および前記ドライバ・シャフト・チャネル・ロッキング領域の係合によって抑制される、請求項14に記載の植え込み可能デバイス送達/展開システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、植え込み可能な医療デバイスと共に使用するための、その送達および/または展開のためのものなどの、医療デバイス、システム、および方法に対する改良に関する。
【背景技術】
【0002】
様々な植え込み可能な医療デバイスが、そのデバイスを送達し治療部位で植え込む送達/展開デバイスまたはシステムを用いて植え込まれる。いくつかのそのような植え込み可能なデバイスは、身体内で、曲がりくねった経路に沿って治療部位へ操縦するために送達/展開システムの可撓性の細長部材を必要とする程度までで植え込まれる。
【0003】
そのような送達/展開デバイスおよびシステムによってもたらされる1つの課題は、可撓性の細長部材およびラッチ・ワイヤが治療部位までの曲がりくねった経路を通ってねじれ、次いで、植え込み可能なデバイスを植え込むために植え込み可能なデバイスの要素または構成部品を回転させるために使用された場合さらにねじれることである。さらに、組立て中、ラッチ・ワイヤをラッチ・ハウジング内に位置合わせすることは、非常に手間と時間のかかるものになり得る。ラッチ・ワイヤをデバイスまたはシステムの他の構成部品と結合するために使用される止めねじは、丸い断面を有する典型的なワイヤに対してしっかりした保持力を有しておらず、接着剤など固定の追加の手法が必要となり得る。さらに、止めねじは、締め付けられたときラッチ・ワイヤに対してトルクを引き起こし得、適正なラッチ位置合わせと干渉し得、これは、使用、装填、および/または展開中に困難を引き起こすことがある。また、止めねじは、デバイスを治療部位まで操縦するための制御ハンドルに使用されるプラスチック・ノブ内で外れることがある。
【0004】
これらおよび他の課題の考慮すべき点を念頭に置けば、本明細書で開示されているような改良が有用となり得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示のこの概要は、理解の助けとなるように与えられており、本開示の様々な態様および特徴のそれぞれが、場合によっては別々に、または他の場合には本開示の他の態様および特徴との組合せで有利に使用され得ることを当業者なら理解するであろう。特許請求されている主題の範囲に関して、この概要内の要素、構成部品などを含むまたは含まないことによる限定は意図されていない。
【0006】
本開示の様々な原理によれば、植え込み可能なデバイスを送達および/または展開するための送達および展開システムが、送達および展開デバイスの構成部品を操作するように構成された制御ハンドルと、制御ハンドルに結合された近位端、およびそこから遠位に延びる遠位端を有する可撓性の細長部材と、可撓性の細長部材の遠位端に結合されたラッチと、を備える。一態様では、可撓性の細長部材は、その外側に形成され、制御ハンドルまたはラッチのうちの1つと係合し、それらの間の相対移動を抑制するように形状設定および構成された第1のロッキング領域を含み、制御ハンドルまたはラッチのうちの1つは、可撓性の細長部材と制御ハンドルおよびラッチのうちの1つとの間の相対移動を抑制するために、第1のロッキング領域に対応しそれと係合するためのチャネル・ロッキング領域を有する、可撓性の細長部材の端部を受け取るためのチャネルを含む。
【0007】
いくつかの実施形態では、第1のロッキング領域は、第1のロッキング領域を囲む可撓性の細長部材の輪郭とは区別できる形状および/または構成を有する。いくつかの実施形態では、第1のロッキング領域は、平坦部、スエージ加工された領域、または拡大された領域のうちの少なくとも1つである。
【0008】
いくつかの実施形態では、システムは、制御ハンドルに関連付けられた少なくとも1つのラッチ制御ノブをさらに含み、可撓性の細長部材の近位端は、ラッチ制御ノブを介して制御ハンドルに係合し、ラッチ制御ノブは、可撓性の細長部材の近位端を受け取るためのチャネルであって、可撓性の細長部材とラッチ制御ノブとの間の相対移動を抑制するために、第1のロッキング領域に対応しそれと係合するためのロッキング領域を有するチャネルを画定する。
【0009】
いくつかの実施形態では、第1のロッキング領域は、可撓性の細長部材の外側にある平坦部であり、制御ハンドルは、制御ハンドルの一部分を通って延び平坦部と係合する押し嵌めロッキング要素を含む。
【0010】
いくつかの実施形態では、システムは、貫通するチャネルを画定するドライバ・シャフトをさらに含み、可撓性の細長部材は、ドライバ・シャフト内のチャネルを通って延びる。いくつかの実施形態では、ドライバ・シャフト・チャネルは、ドライバ・シャフト・チャネル・ロッキング領域を含み、可撓性の細長部材は、その外側に形成され、可撓性の細長部材とドライバ・シャフトとの間で軸方向移動を可能にしながら相対回転を抑制するために、ドライバ・シャフト・チャネル・ロッキング領域と係合するように形状設定および構成された第2のロッキング領域を含む。それに加えて、または代替として、制御ハンドルは、少なくとも1つのアクチュエータ制御ノブを含み得、ドライバ・シャフトは、アクチュエータ制御ノブに結合された近位端と、植え込み可能なデバイスの構成部品と係合するように構成されたドライバ・カプラに結合された遠位端とを有し得、アクチュエータ制御ノブの移動は、ドライバ・シャフトを介してドライバ・カプラの移動を制御する。それに加えて、または代替として、制御ハンドルは、アクチュエータ制御ノブの近位に位置する少なくとも1つのラッチ制御ノブを含み得、可撓性の細長部材は、アクチュエータ制御ノブを通ってラッチ制御ノブ内に延びる。いくつかの実施形態では、第1のロッキング領域および第2のロッキング領域は、別々のものである。いくつかの実施形態では、第2のロッキング領域は、第1のロッキング領域の延長部である。
【0011】
本開示の様々な原理によれば、植え込み可能デバイス送達/展開システムが、制御ハンドルに結合された近位端、およびそこから遠位に延びる遠位端を有する可撓性の細長部材と、可撓性の細長部材の遠位端に結合されたラッチと、ラッチに対応しそれと係合するように構成されたカプラを有する植え込み可能なデバイスと、植え込み可能なデバイスを送達および展開するために送達/展開システムの構成部品を操作するように構成された制御ハンドルと、を備え、可撓性の細長部材は、その外側に形成され、制御ハンドルまたはラッチのうちの1つと係合し、それらの間の相対移動を抑制するように形状設定および構成された第1のロッキング領域を含む。
【0012】
いくつかの実施形態では、制御ハンドルまたはラッチのうちの1つは、可撓性の細長部材と制御ハンドルおよびラッチのうちの1つとの間の相対移動を抑制するために、第1のロッキング領域に対応しそれと係合するためのチャネル・ロッキング領域を有する、可撓性の細長部材の端部を受け取るためのチャネルを含む。
【0013】
いくつかの実施形態では、植え込み可能デバイス送達/展開システムは、貫通するチャネルを画定し、制御ハンドルに結合された近位端と、そこから遠位に延び、治療部位で植え込み可能なデバイスを展開するために、植え込み可能なデバイスの構成部品に係合するように構成された遠位端とを有するドライバ・シャフトをさらに含む。可撓性の細長部材は、ドライバ・シャフトを通って画定されたチャネルを通って延びる。ドライバ・シャフトは、ドライバ・シャフト・チャネル・ロッキング領域を含み、可撓性の細長部材は、その外側に形成され、ドライバ・シャフト・チャネル・ロッキング領域と係合するように形状設定および構成された第2のロッキング領域を含む。
【0014】
いくつかの実施形態では、植え込み可能デバイス送達/展開システムは、可撓性の細長部材の近位端に結合されたラッチ制御ノブと、ドライバ・シャフトの遠位端に結合され、ラッチおよび植え込み可能なデバイス上の対応するカプラの上に延びるように構成されたドライバ・カプラと、ドライバ・シャフトの近位端に結合されたアクチュエータ制御ノブと、をさらに含む。アクチュエータ制御ノブを作動させると、植え込み可能なデバイスの一部分を操作するように回転させるか、またはラッチおよび植え込み可能なデバイス上の対応するカプラを包み込む、もしくは露出するようにラッチに対して軸方向に移動させるようにドライバ・シャフトを作動させる。可撓性の細長部材とドライバ・シャフトとの間の回転移動は、第2のロッキング領域およびドライバ・シャフト・チャネル・ロッキング領域の係合によって抑制される。
【0015】
本開示のさらなる原理によれば、植え込み可能なデバイスを治療部位に送達および展開する方法が開示され、この方法は、送達/展開システムから延びる可撓性の細長部材の遠位端にあるラッチを植え込み可能なデバイス上のカプラに結合する工程と、治療部位への植え込み可能なデバイスの送達中、ラッチとカプラとの間の係合を維持するために、送達/展開システムから延びるドライバ・シャフトで結合されたラッチおよびカプラを包み込む工程と、植え込み可能なデバイスを治療部位に送達するために、可撓性の細長部材およびドライバ・シャフトを誘導する工程と、を含む。可撓性の細長部材は、ドライバ・シャフト内に画定されたチャネルを通って延び、その外側にロッキング領域を有し、このロッキング領域は、可撓性の細長部材とドライバ・シャフトとの間の相対回転移動を抑制するために、ドライバ・シャフト・チャネル内の対応するロッキング領域と係合する。
【0016】
いくつかの実施形態では、この方法は、植え込み可能なデバイスのアンカーを治療部位内に植え込むために、送達/展開システムの制御ハンドル上のアクチュエータ制御ノブを介してドライバ・シャフトを作動させる工程をさらに含む。
【0017】
いくつかの実施形態では、この方法は、植え込み可能なデバイスのサイズ、形状、構成、または寸法のうちの少なくとも1つを調整するために、アクチュエータ制御ノブを介してドライバ・シャフトを作動させる工程をさらに含む。
【0018】
いくつかの実施形態では、この方法は、ドライバ・シャフトの遠位端にあるドライバ・カプラをラッチの上に延ばし、ドライバ・カプラを植え込み可能なデバイス上のカプラと係合させる工程と、カプラと共に回転するように結合された植え込み可能なデバイスの構成部品を回転させ、植え込み可能なデバイスのサイズ、形状、構成、寸法、または位置のうちの少なくとも1つを調整するために、アクチュエータ制御ノブを介してドライバ・シャフトを回転させる工程と、をさらに含み、可撓性の細長部材は、ドライバ・シャフト内で係合し、その回転を補強する。
【0019】
いくつかの実施形態では、この方法は、ラッチが植え込み可能なデバイス上の対応するカプラから係合解除することを可能にするために、ドライバ・シャフトを可撓性の細長部材に対して近位に移動する工程をさらに含む。
【0020】
本開示のこれらおよび他の特徴および利点は、以下の詳細な説明から容易に明らかになり、特許請求されている発明の範囲は、添付の特許請求の範囲に記載されている。以下の開示は態様または実施形態の点から提示されているが、個々の態様は、別々に、またはその実施形態もしくは任意の他の実施形態の態様および特徴との組合せで特許請求されることが可能であることを理解されたい。
【0021】
本開示の非限定的な実施形態が、添付の図面を参照して例として記載されており、図面は、概略的なものであり、原寸に比例して示されることは意図されていない。添付の図面は、例示のためのものとして提供されているにすぎず、図面内の図に示されている寸法、位置、順番、および相対的なサイズは変わることがある。たとえば、デバイスは、詳細が見分けられるように拡大されることがあるが、送達カテーテルまたは内視鏡の作業チャネルに対して、たとえばその中に収まるように縮小されることが意図されている。図では、同一もしくはほぼ同一、または同等の要素は、典型的には同じ符号によって表され、同様の要素は、典型的には100の増加で異なる同様の参照番号で指定され、冗長説明は省略される。見やすく簡潔にするために、あらゆる図においてあらゆる要素が必ずしもラベル付けされてはおらず、当業者が本開示を理解するために例示が必要でない場合、各実施形態のあらゆる要素が必ずしも示されてはいない。
【0022】
詳細な説明は、同様の符号が同様の要素を表す添付の図面と併せ読めばよりよく理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】折り畳まれた構成にある植え込み可能なデバイスの一例を有する本開示の態様に従って形成された送達/展開システムの一例の斜視図。
図2】本開示の態様による送達/展開システムの制御ハンドル・アセンブリの一例の斜視図。
図3】本開示の態様による送達/展開システムの制御ノブアセンブリの一例の断面図。
図4】本開示の態様によるロッキング要素を示すために部分的に分解されたラッチ制御ノブを通る断面図。
図5】本開示の態様による代替のラッチ・ワイヤの斜視図。
図6】本開示の態様によるラッチ・ノブの端面図。
図7】本開示の態様による代替のラッチ・ノブの端面図。
図8】本開示の態様によるラッチの断面図。
図9図8におけるようなラッチ内に配置されるように構成されたラッチ・ワイヤの遠位端の部分斜視図。
図10図8におけるようなラッチ内に配置されるように構成されたラッチ・ワイヤの遠位端の部分斜視図。
図11】本開示の態様による送達/展開システムから分離されたラッチ・ノブ、ドライバ・ノブ、ラッチ、およびドライバ・シャフトの斜視図。
図12】本開示の態様によるドライバ・シャフトの端面斜視図。
図13】本開示の態様による代替のドライバ・シャフトの端面斜視図。
図14】本開示の態様に従って形成され、治療部位の一例の概略表現で植え込み可能なデバイスを送達するところが示されている送達/展開システムの斜視図。
図15図1におけるような送達/展開システムによる植え込み部位での送達のために構成された植え込み可能なデバイスの一例の斜視図。
図16】本開示の態様による、植え込み可能なデバイスを植え込み、調整する送達/展開システムの遠位部分の部分斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下の詳細な説明は、例示的な実施形態を示す図面を参照して読まれるべきである。本開示は、記載の特定の実施形態に限定されず、したがって変わることがあることを理解されたい。本明細書で論じられているすべての装置およびシステムおよび方法は、本開示の1つまたは複数の原理に従って実装される装置および/またはシステムおよび/または方法の例である。実施形態の各例は、説明のために提供されており、これらの原理を実装するための唯一の方法ではなく、例にすぎない。したがって、図面内の要素または構造または特徴を参照することは、本開示の実施形態の例を参照することとして理解されなければならず、本開示を図の特定の要素、構造、または特徴に限定するものと理解されるべきでない。開示されている原理を実装する手法の他の例は、本開示を読めば当業者には思いつくことになる。実際、様々な修正および変形を、本主題の範囲または精神から逸脱することなく本開示に加えることができることが当業者には明らかであろう。たとえば、実施形態の一部として例示または記載されている特徴を、別の実施形態と共に使用し、さらなる実施形態を生み出すことができる。したがって、本主題は、添付の特許請求の範囲およびそれらの均等物の範囲内に入る修正および変形を包含することが意図されている。
【0025】
本開示は、本願において様々な詳細度で記載されていることを理解されたい。場合によっては、当業者が本開示を理解するために必要でない、または他の詳細を理解することを困難にする詳細は、省略されていることがある。本明細書で使用されている技術は、特定の実施形態について記載するためのものにすぎず、添付の特許請求の範囲を越えて限定するものとなることは意図されていない。別段規定されていない限り、本明細書で使用される技術用語は、本開示が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるものとして理解されるべきである。本明細書で開示および特許請求されているデバイスおよび/または方法のすべてが、本開示に照らして過度の実験なくなされ、実行することができる。
【0026】
本明細書で使用されるとき、「近位」は、デバイスを使用するとき(たとえば、患者にデバイスを導入する、または送達、展開、植え込み、位置決め中など)などに、ユーザ(医療専門家または臨床医または技術者またはオペレータまたは内科医など、そのような用語は、限定する意図その他なく交換可能に使用される)などに最も近い方向または場所を指し、「遠位」は、そのデバイスを使用するとき(たとえば、患者にデバイスを導入する、または送達、展開、植え込み、位置決め中など)などに、ユーザから最も遠い方向または場所を指す。「長手方向」は、要素の長い方または大きい方の寸法に沿って延びることを意味する。「中心」は、少なくとも中心点を概して二等分することを意味し、「中心軸」は、開口に関して、少なくともその開口の中心点を概して二等分し、その開口がたとえば管状の要素、ストラット、チャネル、または孔を備えるときその開口の長さに沿って長手方向に延びる線を意味する。
【0027】
本開示の一態様によれば、植え込み可能なデバイスを展開および/または送達するためのシステム(簡潔にするために、限定する意図なく本明細書では送達/展開デバイスと称される)は、様々な実施形態を参照して本明細書に開示されているように、人体内の曲がりくねった経路を通って誘導されることが可能であり植え込み可能なデバイスの一部分を(たとえば、植え込み可能なデバイスを治療部位に送達するために、植え込み可能なデバイスを展開するために、植え込み可能なデバイスを植え込むために、植え込み可能なデバイスを操作するために、など)係合するように構成された少なくとも1つの可撓性の細長部材(ワイヤ、シャフトなどの形態にあるものなど)を有する送達/展開デバイス構造を含む。本開示の様々な態様によれば、可撓性の細長部材は、植え込み可能なデバイスの送達および/または展開および/または植え込みおよび/または調整(そのような用語は、限定する意図なく本明細書で互いにまたは他の同様な用語と交換可能に使用される)中に生成されるトルクを低減し得る改善された構成を有する。いくつかの実施形態では、ラッチまたはカプラまたはコネクタ(そのような用語は、限定する意図なく本明細書で交換可能に使用され、便宜上、限定する意図なく、概してラッチに言及する)が、デバイスの送達、展開、植え込み中など、植え込み可能なデバイスに係合するために可撓性の細長部材の遠位端に位置決めされている。ラッチは、植え込み可能なデバイス上のラッチまたはカプラまたはコネクタ(そのような用語は、限定する意図なく本明細書で交換可能に使用され、送達/展開システムのラッチから区別するためなどの便宜上、限定する意図なく、概してカプラに言及する)など、対応する構造に係合するように形状設定および構成され得る。送達/展開システム上のラッチは、植え込み可能なシステムの送達中、送達/展開システムと植え込み可能なデバイスの結合または係合を容易にし得る。可撓性の細長部材は、ラッチ制御ノブなどの制御ハンドルによって制御されるように近位に延び得る。
【0028】
いくつかの実施形態では、ラッチおよび可撓性の細長部材と別々のアクチュエータまたはドライバまたはドライバ・シャフトまたはドライバ・チューブ(そのような用語は、限定する意図なく本明細書で交換可能に使用される)が、植え込み可能なデバイスを操作するために(たとえば、植え込み可能なデバイスの構成部品をその植え込みを容易にするために作動させるために、または植え込み可能なデバイスの位置、構成などを調整するためなどに治療部位で植え込み可能なデバイスを操作するために)提供される。アクチュエータは、細長いドライバ構成部品の近位端にあるコントローラ(たとえば、ノブ)と、植え込み可能なデバイスに係合し、その構成部品を作動させる(たとえば、そこへ動きを与える)ように構成された、細長いドライバ構成部品の遠位端にあるドライバ・カプラとの間に延びるドライバ・シャフトなどの細長いドライバ構成部品を含み得る。アクチュエータは、可撓性の細長部材およびドライバ・カプラおよびラッチと係合または結合されることなどによって、それらと相互作用し得る。
【0029】
本開示の一態様によれば、可撓性の細長部材は、少なくとも1つのロッキング領域を有する外側輪郭を有し、ロッキング領域は、ロッキング領域を囲む可撓性の細長部材の外側部分の輪郭とは区別できる形状および/または構成を有する。ロッキング領域は、可撓性の細長部材の遠位端、可撓性の細長部材の近位端、可撓性の細長部材の両端にあっても、および/または近位端と遠位端との間の可撓性の細長部材の長さに沿ったものでもよい。
【0030】
可撓性の細長部材の遠位端におけるロッキング領域は、組立て中などに、そこにラッチを結合するのを容易にし得、それらの間の接続を改善し得る。ロッキング領域とラッチの係合は、ラッチに対する可撓性の細長部材の移動(たとえば、可撓性の細長部材とラッチとの間の接続を弱める可能性がある回転)を抑制する。送達/展開システムのラッチ(可撓性の細長部材の端部における)と可撓性の細長部材との間の相対移動の低減または解消は、可撓性の細長部材および植え込み可能なデバイスを治療部位へ誘導したとき、または植え込み可能なデバイスを操作するために可撓性の細長部材を操作したとき、ラッチ(を介して担持されるようになど)と係合または結合された植え込み可能なデバイスに対するラッチの移動をそれに対応して低減または解消することになり得る。たとえば、ラッチと結合された植え込み可能なデバイスの構成部品が、植え込み可能なデバイスを植え込むまたは調整するために回転される場合、可撓性の細長部材上のロッキング領域と送達/展開システムのラッチの係合は、そのような回転中、送達/展開システムのラッチと可撓性の細長部材との間の潜在的な相対移動を抑制または防止する。
【0031】
可撓性の細長部材の近位端におけるロッキング領域は、制御ノブと可撓性の細長部材との間の、回転などの相対移動を抑制するために可撓性の細長部材をコントローラまたは制御ノブに結合することを容易にし得る。そのような移動は、可撓性の細長部材およびラッチを動かす、もしくは操縦するためなどに、制御ノブの積極的な動き(たとえば、回転)、または制御ノブの遠位の可撓性の細長部材および/もしくはラッチの動きに起因する伝達される動き(たとえば、曲がりくねった経路を通る誘導中、または可撓性の細長部材の遠位端に結合された植え込み可能なデバイスおよび/またはラッチの他の動きの結果として)の結果として発生し得る。代替として、またはそれに加えて、追加のアクチュエータまたはドライバまたはドライバ・シャフトが、植え込み可能なデバイスを操作するために提供され、可撓性の細長部材および/または送達/展開システムのラッチに関連付けられる、またはそれらと結合される場合、可撓性の細長部材上のロッキング領域と制御ノブの係合は、アクチュエータの作動(および動き)によって引き起こされる可撓性の細長部材の動きの結果として可撓性の細長部材が制御ノブの近位に伝達し得る潜在的な相対移動を抑制または防止する。また、可撓性の細長部材上のロッキング領域は、制御ノブを可撓性の細長部材の近位端に結合するために改善されたロッキング機構の使用を可能にし得る。可撓性の細長部材がアクチュエータまたはドライバ・シャフトを通って延びる実施形態では、可撓性の細長部材の遠位端は、ドライバ・シャフトの近位端を越えて近位に延び得、可撓性の細長部材の近位端はラッチ制御ノブに結合され、ドライバ・シャフトの近位端はアクチュエータ制御ノブに結合され、ラッチ制御ノブは、アクチュエータ制御ノブの近位にある。いくつかの実施形態では、ドライバ・シャフトは、ラッチ制御ノブに対してアクチュエータ制御ノブを動かすことなどによって、可撓性の細長部材に対して、またその上で軸方向に移動可能である。可撓性の細長部材の遠位端は、(可撓性の細長部材の遠位端上の)ラッチを植え込み可能なデバイス上のカプラと結合するようにドライバ・シャフトの遠位端を越えて遠位に延び得、ドライバ・シャフトは、ラッチおよびカプラを包み込む、または露出するように選択的に軸方向に移動可能であり得る。
【0032】
いくつかの実施形態では、可撓性の細長部材は、アクチュエータまたはドライバの構成部品と相互作用する、または係合可能であるロッキング領域を含み得る。アクチュエータは、植え込み可能なデバイスの植え込み中(治療部位に植え込まれることになる植え込み可能なデバイスの構成部品を作動させるためなど)、および/または植え込み可能なデバイスを治療部位に係合もしくは搬送もしくは送達する、もしくはその他のために使用され得る。アクチュエータ(および任意選択でその関連のドライバ・カプラ)および可撓性の細長部材およびラッチは、送達/展開デバイスと植え込み可能なデバイスとの間の接続を維持する助けとなり得る。アクチュエータに係合する可撓性の細長部材上のロッキング領域は、アクチュエータの様々な動作および/または機能を改善し得る。たとえば、可撓性の細長部材上のロッキング領域とアクチュエータの係合は、植え込み可能なデバイスを植え込むためのものなどのアクチュエータに対するトルクを向上させ得る。
【0033】
いくつかの実施形態では、植え込み可能なデバイスは、送達/展開システムのラッチに対応し、送達/展開システムによる植え込み可能なデバイスの送達および/または展開および/または植え込み中、そこに結合されるラッチまたはカプラまたはコネクタを備える。植え込み可能なデバイスは、小さくして(たとえば、デバイスが身体を通って治療部位まで操縦され得るように収縮または圧縮され、または他の形でデバイスが展開されているときより小さい構成で)送達され得る。いくつかの実施形態では、植え込み可能なデバイスは、送達シース内で治療部位に送達され得る。送達/展開システムの送達/展開デバイス構造上の少なくとも1つのラッチは、治療部位への送達中、植え込み可能なデバイス上の対応するカプラと結合され得る。代替として、またはそれに加えて、送達/展開システムの送達/展開デバイス構造上の少なくとも1つのラッチは、(治療部位における)植え込み、(全体的、または送達/展開デバイスの構成部品の)位置、構成などの植え込み可能なデバイスの1つまたは複数の側面を調整するためなど、治療部位にて植え込み可能なデバイスを操作するために、植え込み可能なデバイス上の対応するカプラと結合され得る。
【0034】
いくつかの実施形態では、送達/展開システムは、近位端および遠位端を有する概して管状のフレームの形態にある植え込み可能なデバイスを植え込むために使用される。一実施形態では、フレームは、僧帽弁などの心臓弁の個々に応じた作り替え(custom reshaping)のために構成され得る。フレームは、少なくともその一端に、治療部位にて組織内に並進可能に前進させ得る1つまたは複数のアンカーを含み得る。それぞれがアンカーを担持または収容する1つまたは複数のアンカー・ハウジングが提供され得る。
【0035】
本開示の一態様によれば、可撓性の細長部材は、植え込み可能なデバイス上の少なくとも1つのアンカーの近位端にあるラッチまたはカプラと係合するように構成されたラッチを含み得る。アンカーを治療部位(たとえば、弁輪)内に前進させる、もしくは駆動させるために、および/または植え込み可能なデバイスのアンカーのうちの1つもしくは複数を、所望の場所に固定された後で調整するために、アクチュエータまたはドライバ・シャフトが使用され得る。アクチュエータまたはドライバ・シャフトは、ラッチおよびカプラの上で選択的に移動可能であり得、治療部位に対してアンカーの位置を調整するために両方を回転させることができる。
【0036】
代替として、またはそれに加えて、植え込み可能なデバイスが植え込まれた弁のサイズおよび/または形状を調整するために、全体的なインプラントのサイズおよび/または形状を調整することが望ましいことがある。いくつかの実施形態では、植え込み可能なデバイスは、送達のための縮径構成と植え込みのための拡径構成との間で移動する、または他の形で調整されるように伸長可能または収縮可能(たとえば、径方向に)であるように(遠位頂点および近位頂点に沿って接合されたストラットと共になどで)構成され得る。弁の形状を、その改善された閉鎖を行うためなどに調整するために、植え込まれた後で植え込み可能なデバイスの全体的な直径または構成をさらに調整することが望ましいことがある。シンチ・デバイスが、植え込み可能なデバイス上に設けられ、植え込み可能なデバイスの構成および/または植え込み場所を調整するために、(概して、アンカーが植え込まれた後)アンカーの相対位置を調整するために移動可能であり得る。たとえば、いくつかの実施形態では、植え込み可能なデバイスは、複数の離間されたアンカーで、僧帽弁または三尖弁などの心臓弁周りに植え込まれる。弁周りに植え込まれた後で1つまたは複数のアンカーの相対位置を調整することにより、弁の修復を容易にするように弁の形状が調整される。いくつかの実施形態では、植え込み可能なデバイスの構成部品の上に、そのような構成部品を共に引き込むために、または植え込み可能なデバイスの形状および構成、したがって植え込み可能なデバイスが固定される組織の形状および構成に影響を及ぼすようにそのような構成部品を離すことを可能にするために、シンチ・カラーまたはカラーまたはスライダ(そのような用語は、限定する意図なく本明細書で交換可能に使用される)が設けられ得る。たとえば、遠位頂点および近位頂点にて接合されたストラットと共に形成された植え込み可能なデバイスでは、カラーは、近位頂点の上で位置決めされ、隣接するストラットの相対的な向きに影響を及ぼし、フレームの構成に影響を及ぼすように前進または収縮され得る。植え込み可能なデバイスを調整するために、アクチュエータまたはドライバ・シャフト(アンカーを植え込むために使用されるものなど)が植え込み可能なデバイスと、すなわちそのカラーまたはアクチュエータ(たとえば、アクチュエータによって回転されたときカラーを前進または収縮させる回転可能なシャフト)などと係合され得る。可撓性の細長部材および関連のラッチは、カラーまたはカラー・アクチュエータ上のカプラに結合され得る。アクチュエータまたはドライバ・シャフトは、ラッチおよびカプラの上で係合され、カラーの位置を調整し、植え込み可能なデバイスを調整するために両方を回転させ得る。
【0037】
次に、展開/送達デバイスおよびシステムの様々な実施形態、ならびに関連の方法について、添付の図面に示されている例を参照して述べる。本明細書において「一実施形態(one embodiment)」、「一実施形態(an embodiment)」、「いくつかの実施形態」、「他の実施形態」などに言及することは、本開示の原理による1つまたは複数の特定の特徴、構造、および/または特性がその実施形態に関連して含まれ得ることを示す。しかし、そのような言及は、すべての実施形態がその特定の特徴、構造、および/もしくは特性を含むこと、または一実施形態がすべての特徴、構造、および/もしくは特性を含むことを必ずしも意味しない。いくつかの実施形態は、1つまたは複数のそのような特徴、構造、および/または特性をその様々な組合せで含み得る。さらに、本明細書における様々な場所において「一実施形態(one embodiment)」、「一実施形態(an embodiment)」、「いくつかの実施形態」、「他の実施形態」などに言及することは、必ずしもすべて同じ実施形態を指すわけでも、別々の、または代替の実施形態が必ずしも他の実施形態を相互に除外するわけでもない。特定の特徴、構造、および/または特性が一実施形態に関連して記載されているとき、そのような特徴、構造、および/または特性はまた、そうではないと明確に述べられていない限り、明示的に記載されているか否かにかかわらず、他の実施形態に関連して使用され得ることを理解されたい。特徴、構造、および/または特性の多数の可能な組合せおよびサブコンビネーションのすべてについて記載することは非常に厄介なことになるので、そのような特徴、構造、および/または特性は、本開示の一部と考えられる代替の実施形態を生み出すように単独で、または互いに様々な組合せで、使用され、または存在し得ることをさらに理解されたい。さらに、いくつかの実施形態によって示されるが他の実施形態によって示されないことがある様々な特徴、構造、および/または特性が記載されている。同様に、いくつかの実施形態にとっては特徴、構造、および/または特性もしくは要件となり得るが、他の実施形態にとっては特徴、構造、および/または特性もしくは要件となり得ない様々な特徴、構造、および/または特性もしくは要件が記載されている。したがって、本発明は、本明細書に具体的に記載されている実施形態だけに限定されない。
【0038】
次に図面に転じると、以下の説明では、様々な図の実施形態のうちで同様な要素または構成部品は、概して同じ参照番号で指定されており、冗長な説明は省略されていることを理解されたい。共通の特徴は、共通の参照要素(概して100倍で値が異なる)によって識別され、簡潔にするために共通の特徴の説明は、通常、繰り返されない。
【0039】
治療部位への植え込み可能なデバイス1000(送達/展開システム100によって担持され、またはそれに結合され、または他の形でそれに関連付けられ、場合によっては送達/展開システム100の一部と考えられ得る)の送達および/または展開(またはそれに関連付けられた他のアクション)のためのシステム100の一例が図1に斜視図で示されている。システム100は、本明細書では、植え込み可能なデバイス1000に関連する単一または特定の使用にシステムを限定する意図なく、システムの任意選択の多目的な側面を伝えるために、送達/展開システム100と称される。さらに、送達/展開システムに言及することは、任意選択で植え込み可能なデバイスを含むと理解されるべきである。送達/展開システム100は、それを通って植え込み可能なデバイス1000が送達され得(たとえば、経管的に)、送達デバイス制御ノブ104によって制御(たとえば、操向または誘導)され得る操向可能な送達デバイス102(たとえば、カテーテル、シースなど)を含み得る。
【0040】
送達/展開システム100は、超音波カテーテルまたは心腔内エコー(ICE)カテーテルなどの撮像カテーテル106など、撮像能力のための1つまたは複数のデバイスを含み得る。様々な位置決めおよび撮像能力を有する操向可能な送達デバイスおよびシステムの一例が、METHODS FOR DEPLOYMENT OF HEART VALVE DEVICES USING INTRAVASCULAR ULTRASOUND IMAGINGという名称の2019年7月2日に発行された米国特許第10,335,275号に記載されており、この特許は、あらゆる目的のためにその全体を本明細書に援用する。図2により詳細に示されている(また図1におけるように送達/展開システム100に設けられ得る)制御ハンドル・アセンブリ110が、送達/展開システム100の近位端101に設けられる。ステージまたはスタンド1200が、制御ハンドル・アセンブリ110を支持するために設けられ得る。制御ハンドル・アセンブリ110は、1つまたは複数の制御セクション112を含み、送達デバイス制御ノブ104をも含み得る。各制御セクション112は、1つまたは複数のノブ114を含み得る。各ノブは、送達/展開システム100の異なる構成部品を制御する(たとえば、操向する、または動作させる)ように構成され、それらが可能であり得る。異なる動作もしくはアクションを行うもしくは実装するために、または植え込み可能なデバイス1000に対する動きを制御するために、異なるノブ114が提供され得る。制御セクション112は、近位制御セクション112pおよび遠位制御セクション112dとして示されているが、制御セクション112の他の相対配置(互いに対して周辺になど)も本開示の範囲内である。
【0041】
図1および図2に示されている実施形態では、各制御セクション112は、送達/展開システム100の少なくとも1つの構成部品および/または送達/展開システム100の遠位端103における少なくとも1つの構成部品を制御するために構成および配置された少なくとも1つの制御ノブ114を有する。図3および図4と共に示されているように、制御ノブ114のうちの少なくとも1つは、可撓性の細長部材124(たとえば、シャフトまたはワイヤ)を介してラッチまたはカプラまたはコネクタ122(そのような用語は、限定する意図なく本明細書で交換可能に使用され、単に便宜上、より一般的にラッチ122に言及する)と結合されたノブ120を含む。そのようなノブは、本明細書では、便宜上、「ラッチ」など特定の用語に限定する意図なくラッチ・ノブ120と称される。可撓性の細長部材124の遠位端123にあるラッチ122(ラッチ・ノブ120は可撓性の細長部材124の近位端121にある)は、植え込み可能なデバイス1000上の対応する要素(ラッチまたはカプラまたはコネクタなど)と係合、結合するなどのように構成される(例が下記にさらに詳細に記載されている)。ラッチ・ノブ120は、下記で植え込み可能なデバイス1000の例を参照してさらに詳細に述べるように、植え込み可能なデバイス1000上の対応する要素と係合または係合解除するようにラッチ122を操作する、動かすなど(そのような用語は、限定する意図なく本明細書で交換可能に使用される)のために、または植え込み可能なデバイス1000を操作する、動かすなどのために、操作、移動(回転可能に、軸方向になど)などされ得る。
【0042】
いくつかの実施形態では、ノブ114のうちのいくつかは、送達/展開システム100の他の構成部品と結合される。たとえば、植え込み可能なデバイス1000の構成部品を操作する、または動作させる、または作動させる、または制御する(そのような用語は、限定する意図なく本明細書で交換可能に使用される)ために、植え込み可能なデバイス1000を植え込むためなどに、植え込み可能なデバイス1000に結合されたアクチュエータまたはドライバまたはドライバ・シャフト(そのような用語は、限定する意図なく本明細書で交換可能に使用される)を作動させる、または制御するために、ノブが提供され得る。いくつかの実施形態では、下記にさらに詳細に記載されているように、植え込み可能なデバイス1000を植え込む、および/または調整する、または他の形で操作するもしくは動かすために、植え込み可能なデバイス1000の構成部品(たとえば、アンカー1120またはカラー1130のカラー・アクチュエータ1136)にトルクを伝達するように構成された1つまたは複数のドライバ・シャフト164を制御するために、1つまたは複数のノブが提供され得る。
【0043】
本開示の様々な原理によれば、可撓性の細長部材124の様々な実施形態は、その外側に沿って形成された少なくとも1つのロッキング領域130を含む。いくつかの実施形態では、そのようなロッキング領域130は、ラッチ・ノブ120またはラッチ122など別の構成部品との可撓性の細長部材124の係合または結合を容易にするために(たとえば、可撓性の細長部材124とのラッチ・ノブ120またはラッチ122の結合または装着のために)、可撓性の細長部材124の周囲の外側輪郭とは区別できる形状および/または構成を有する。ロッキング領域130は、限定することなくスタンピング、スエージ加工、研削、機械加工、または他の形で特徴部をワイヤに成形すること、もしくはプロファイル伸線およびシャフト管材を使用することなど、可撓性の細長部材124の外側を修正する様々な手法で形成され得る。
【0044】
次に、図3図7に示されている様々な実施形態を参照すると、本開示の一態様によれば、可撓性の細長部材124は、可撓性の細長部材124の長さの一部またはすべてに沿って延びる少なくとも1つの平坦部(たとえば、実質的に平坦である、または周囲の領域のものより著しく大きい曲率半径を有する可撓性の細長部材124の領域)を備え得る。図3および図4を参照して理解され得るように、可撓性の細長部材124は、実質的に平坦なワイヤ要素(たとえば、平坦な領域が実質的に両側にあり、可撓性の細長部材124の長さに沿って延びる)であり、または図5に示されているように、各側の限られた長手方向範囲の平坦な領域を有し得る。平坦な領域の他の範囲および場所も本開示の範囲および精神内である。そのような可撓性の細長部材124の平坦な領域の少なくともの一部分から形成されたロッキング領域130の一実施形態は、可撓性の細長部材124をラッチ・ノブ120に対して定位置で保持するために使用されるロッキング要素140に対して実質的に平坦な領域をもたらす。たとえば、ロッキング要素140が、図3に示されているような1つまたは複数の止めねじの形態にある場合、可撓性の細長部材124は、止めねじの端部と係合するための実質的に平坦な表面をもたらし、丸い断面を有する典型的なワイヤによって提供されるはずのものよりしっかりした係合を提供する。いくつかの実施形態では、ロッキング要素140は、図4に示されているプッシュピン・ロックなどの、ラッチ・ノブ120内のチャネルを通って延ばされ可撓性の細長部材124の近位端121に係合する延長部またはポストまたはピン要素141を有する押し嵌めロッキング要素の形態にあり得る。プッシュピン・ロッキング要素は、典型的な小型の止めねじで必要であるように回転させることなく、可撓性の細長部材124のロッキング領域130とロッキング係合するように押し込まれることを必要とするにすぎず、それにより、制御ハンドル・アセンブリ110の組立てを容易にする。プッシュピン・ロックは、ラッチ・ノブ120内のロッキング孔145内の対応するロッキング特徴部144(たとえば、対応する溝またはリブ)と係合するように構成されたロッキング端部142(たとえば、リブまたは溝)を有し得る。そのような押し嵌めロッキング要素140は、典型的には(止めねじとは対照的に)組み立てるのがより速くより容易となることになり、容易に分解および再組立てすることができる。
【0045】
図6および図7をさらに参照して理解され得るように、可撓性の細長部材124の近位端121が通って延びるノブ120内のチャネル125は、ラッチ・ノブ120内での可撓性の細長部材124の相対移動(たとえば、回転または軸方向並進)を抑制または防止するために、可撓性の細長部材124上のロッキング領域130と係合または結合するためにそれに対応する(たとえば、サイズ設定され、および/または形状設定され、および/または構成され、および/またはそれに対して位置する)ロッキング領域132を有し得、ラッチ・ノブ120と可撓性の細長部材124のしっかりした結合をさらに向上させる。より詳細には、図3および図4と共になど、図6に示されているラッチ・ノブ120の端面図を参照して理解され得るように、チャネル125は、図3図5に示されている可撓性の細長部材124のロッキング領域130の平坦部に対応する平坦な内壁領域を有するロッキング領域132を有し得る。代替として、ロッキング領域130が単一の平坦部を有する場合には、チャネル125は、図7に示されているように、対応する単一の平坦な領域を有する対応するロッキング領域132を有してもよい。チャネル125の一部分および可撓性の細長部材124の外側の一部分のそのような対応する構成は、組立て中、これらの要素の位置合わせを容易にし得、止めねじまたは接着剤など追加の構成部品に依存することが少ない、従来技術の接続より弾力的で確実な接続をもたらす。
【0046】
ロッキング領域についての同様の概念が、ラッチ122と係合または結合するのを容易にするために可撓性の細長部材124の遠位端123に適用され得、ラッチ・ノブ120に関して上述したものと同様に、対応するロッキング領域が可撓性の細長部材124の遠位端を受け取るラッチ内のチャネル内に設けられる。簡潔にするために、可撓性の細長部材124およびラッチ・ノブ120の接続に適用される上記の概念を、同様の利益を伴いながら可撓性の細長部材124およびラッチ122の接続に同様に適用可能なものとして参照されたい。
【0047】
相対回転などの相対移動を抑制する他の形状など、ロッキング領域の様々な代替の構成が本開示の範囲にあることを理解されたい。
代替として、またはそれに加えて、可撓性の細長部材124のロッキング領域130は、ラッチ・ノブ120またはラッチ122などの中でロックする、または他の形で確実に係合または結合されるなど、可撓性の細長部材124の外側の一部分に対する代替の修正によって形成され得る。たとえば、可撓性の細長部材124の近位端121または遠位端123は、押し嵌め(たとえば、コールド・プル)またはスエージ加工または拡大(たとえば、そこに材料を追加することによって)または他の形で形成され、その例が図8図10に示されている。
【0048】
図8に示されているように、いくつかの実施形態では、ラッチ122は、可撓性の細長部材124の遠位端123がそれを通って延びるラッチ122のチャネル127内に延びるロッキング要素150(突起もしくは溝、または機械的なロッキングに有利なものへ形状設定、配置、追加、変形、操作などされた材料など)を含み得る。可撓性の細長部材124の遠位端123は、図9に示されているように、ラッチ内のロッキング要素150と形状および場所が対応するようにスエージ加工され得る。ラッチ122および可撓性の細長部材124の相対回転に対して固定するためなど、係合をさらに向上させるために、可撓性の細長部材124は、ラッチ122内のチャネル127内の平坦部に係合する平坦な表面または領域(「平坦部」)をも含み得る。代替として、可撓性の細長部材124上のロッキング領域130は、図10に示されているように、拡大された領域の形態にあってもよい。ラッチ122内のロッキング要素150は、ラッチ122および可撓性の細長部材124の結合を向上させるために、拡大された領域に対応するように構成され得る。たとえば、ロッキング要素150は、溝または機械的なロッキング装備の形態、または他の形で可撓性の細長部材124上の拡大された領域を受け取る形態にあってもよい。または、拡大された領域は、リブの形態でロッキング要素150を単純に通り過ぎてもよい。可撓性の細長部材124上などの拡大された領域は、別の領域を通り過ぎ、次いでその以前の形状を回復し、またはそれに戻り、定位置で機械的にロックするように変形する変形可能な材料(たとえば、超弾性状態にあるような、ニチノール)から形成されてもよいことを理解されたい。拡大された領域の周方向範囲が限られない(たとえば、可撓性の細長部材124の外周周りに延びる)場合、ラッチ122と可撓性の細長部材124との間の相対回転を抑制するために、追加の平坦部が設けられてもよい。
【0049】
図1図3を参照すると、本開示の一態様では、制御ハンドル・アセンブリ110の制御ノブ114のうちの少なくとも1つは、近位制御ノブ114pおよび遠位制御ノブ114dを備える二成分ノブとして形成される。図の実施形態では、近位制御ノブ114pはラッチ・ノブ120であり、遠位制御ノブ114dはアクチュエータ・ノブ160であるが、異なる構成も本開示の範囲内である。近位制御ノブ114pおよび遠位制御ノブ114dは、互いに対して軸方向に移動可能であるが相対回転移動から抑制されるなどのように、共に結合され得る。たとえば、図3に示されているように、ロッキング・ピン146が制御ノブ114p、114dのうちの一方から制御ノブ114p、114dの他方における長手方向溝またはチャネル147内に延び得る。他の構成も本開示の範囲内である。
【0050】
図11に示されているように、アクチュエータ・ノブ160は、ドライバ・シャフト164を介してアクチュエータまたはドライバ・カプラまたはドライバ162(そのような用語は、限定する意図なく本明細書で交換可能に使用される)に結合される。ドライバ・シャフト164の遠位端163におけるドライバ162(アクチュエータ・ノブ160はドライバ・シャフト164の近位端161にある)は、植え込み可能なデバイス1000の構成部品をその植え込みを容易にするように、または植え込み可能なデバイス1000の位置、構成などを調整するためなどに治療部位にて植え込み可能なデバイス1000を操作するように作動させるためになど、植え込み可能なデバイス1000を操作する、または動かす、または作動させる(そのような用語は、限定する意図なく本明細書で互いにまたは他のそのような用語と交換可能に使用される)ために植え込み可能なデバイス1000の構成部品と係合または結合されるように構成される。アクチュエータ・ノブ160は、下記で植え込み可能なデバイス1000の一例を参照してさらに詳細に述べるように、ドライバ162を操作する、動かすなど(そのような用語は、限定する意図なく本明細書で交換可能に使用される)して、植え込み可能なデバイス1000に対する所望のアクションを行うために、操作、移動(回転可能に、軸方向になど)などされ得る。
【0051】
図11に示されている実施形態の構成では、可撓性の細長部材124は、ドライバ・シャフト164内のチャネル165を通って延びる。可撓性の細長部材124は、ラッチ・ノブ120と結合されるようにドライバ・シャフト164の近位端161を通って延出し、(ラッチ122を介してなどで)植え込み可能なデバイス1000に係合する、またはそれと結合されるように、ドライバ・シャフト164の遠位端163を通って延出する。ラッチ・ノブ120は、アクチュエータ・ノブ160に対して移動可能(たとえば、軸方向に並進可能)である(ラッチ・ノブ120とアクチュエータ・ノブ160との間の対合スロット/ねじ構成によって容易にされるなど)。いくつかの実施形態では、下記にさらに詳細に記載されているように、ラッチ122は、植え込み可能なデバイス1000の構成部品と係合し、次いで、ドライバ・シャフト164は、ラッチ122と、ラッチ122と係合された植え込み可能なデバイス1000の構成部品(たとえば、カプラ)との上で、そのような係合された構成部品を定位置で保持するために(たとえば、軸方向に)移動される。いくつかの実施形態では、ドライバ162は、望むように植え込み可能なデバイス1000を作動させるために回転され得、これは、ラッチ122の回転をももたらし得る。
【0052】
本開示の様々な態様によれば、可撓性の細長部材124上のロッキング領域130は、ドライバ・シャフト164の一部分によって係合され得る。たとえば、ドライバ・シャフト164は、可撓性の細長部材124上のロッキング領域130(ラッチ122もしくは制御ハンドル・アセンブリ110もしくはラッチ・ノブ120のうちの少なくとも1つと係合するロッキング領域130とは別々であるか、またはそのようなロッキング領域130のうちの1つの延長部)に係合または対応するように構成されたロッキング領域170を含み得る。ドライバ・シャフト164のロッキング領域170との可撓性の細長部材124上のロッキング領域130の係合は、係合されたラッチ122および植え込み可能なデバイス1000の対応する構成部品を包み込む、または露出するために望むようにドライバ・シャフト164の軸方向の前進を可能にしながら、送達/展開システム100のこれらの構成部品間の相対回転を抑制または防止し得る。可撓性の細長部材124およびドライバ・シャフト164のそのような係合は、ドライバ・シャフト164に対する可撓性の細長部材124のトルク印加の低減など様々な利益を提供し得る。さらに、可撓性の細長部材124が、対応するそれぞれのロッキング領域130、170の係合の結果としてドライバ・シャフト164と共に回転する場合、ドライバ・シャフト164に対するトルク(植え込み可能なデバイス1000の構成部品を作動させるためのものなど)は、これらの構成部品の相互係合に起因する可撓性の細長部材124による補強との組合せで向上または強化(潜在的なねじり疲労が低減)され、可撓性の細長部材124およびドライバ・シャフト164が共に回転するように回転方向に結合されない場合より潜在的に弾力的または丈夫な設計をもたらす。図12に示されている例では、ドライバ・シャフト・ロッキング領域130は、可撓性の細長部材124の各側の平坦部の形態にあり、ドライバ・シャフト・ロッキング領域170は、ドライバ・シャフト164内にあり可撓性の細長部材124がそこを通って延びるチャネル165内の対応する平坦部の形態にある。図13に示されている例では、ドライバ・シャフト・ロッキング領域130は、可撓性の細長部材124の片側の平坦部の形態にあり、ドライバ・シャフト・ロッキング領域170は、ドライバ・シャフト164内にあり可撓性の細長部材124がそこを通って延びるチャネル165内の対応する平坦部の形態にある。
【0053】
上記で論じたように、本開示の様々な原理に従って形成された送達/展開システム100は、様々な植え込み可能なデバイスのいずれかを送達および/または展開および/または操作するために使用され得る。また上記で論じたように、様々な制御ノブ114は、植え込み可能なデバイスの様々な側面を、送達/展開システム100の関連の構成部品の異なる運動を介して制御するために使用され得る。
【0054】
圧縮または収縮された、または折り畳まれた送達構成(図1に示されている)と伸長構成(図14に示されている)との間で移動することが可能な植え込み可能なデバイス1000の一例を送達する、本開示の様々な原理に従って形成され、本明細書に記載の1つまたは複数の態様を組み込む送達/展開システム100の一例が図1に示されている。植え込み可能なデバイス1000は、治療部位TSへの送達(送達シースまたはカテーテルなどの送達デバイス102を通して、典型的には脈管系などの身体内の曲がりくねった、および/または狭い通路を通って誘導される)を容易にするためにその圧縮または収縮された、または折り畳まれた(そのような用語は、限定する意図なく本明細書で交換可能に使用される)構成にあるとき、縮小された直径を有する。植え込み可能なデバイス1000の一例が、図15および図16にさらに詳細に示されている。この例における植え込み可能なデバイス1000は、心臓弁(たとえば、図のような僧帽弁または三尖弁)の個々に応じた作り替えのためのものなど、弁輪形成術のための植え込み可能なデバイスであり、それが植え込まれる/それが固定される弁輪VAの形状を修正するために、折り畳まれた構成と伸長構成との間、およびそれらの間の位置で移動することが可能である。植え込み可能なデバイス1000が送達/展開され、植え込まれることになる治療部位TSを突き止め、ならびに/または植え込みおよび調整中、植え込み可能なデバイス1000の構成および/もしくは位置を観察するために、撮像カテーテル106が使用され得る。治療部位TSに着いた後で、保定デバイスによって、または送達デバイスなどによって圧縮または収縮された、または伸長されていない(そのような用語は、限定する意図なく本明細書で交換可能に使用される)構成で保持され得る植え込み可能なデバイス1000は、図14に示されているように、展開および配置および植え込みのために伸長することが可能にされる。伸長は、たとえば、フレームが伸長状態に向かって付勢される形状記憶材料または超弾性材料(たとえば、ニチノール)から形成される場合、自然に行われ得る。代替の実施形態では、伸長は、たとえば、伸長可能な展開デバイス(たとえば、膨張式バルーンなど)を使用してフレーム内で加えられる力の使用を通じて機械的に制御され得る。
【0055】
図14図16を参照すると、植え込み可能なデバイス1000の図の例は、心臓弁または他の特徴部周りに配置され得るフレーム部材1100を含む。フレーム部材1100は、中心フレーム軸FAに対して概して対称であり得るが、対称である必要はない。フレーム部材1100は、概して管状の形状を形成し得、「管状」という用語は、本明細書では、円形ならびに他の丸い、または他の形で閉じた形状を含むと理解される。フレーム部材1100は、形状、サイズ、寸法、および/または構成を変更するように構成され得る。たとえば、フレーム部材1100は、送達前、送達中、組織係合中、固定中、シンチング中などの展開の異なる段階中、様々な形状、サイズ、寸法、構成などを呈し得る。
【0056】
フレーム部材1100は、フレーム部材1100のすべてまたは一部を形成し得る1つまたは複数のストラット1110から形成され得る。ストラット1110は、金属合金、ニッケル・チタンもしくは他の金属の合金などの形状記憶材料、金属合金、プラスチック、ポリマー、複合材、他の好適な材料、またはそれらの組合せから形成される細長い構造部材を含み得る。一実施形態では、ストラット1110は、材料(たとえば、チューブ・ストック)の同じモノリシックな部片から形成され得る。したがって、ストラット1110に言及することは、同じ広範な構成部品の異なる部分を指すことがある。代替として、ストラット1110に言及することは、別々に形成され共に取り付けられる(任意選択で溶接または他の方法などによって永続的に)構成部品を指すことがある。いくつかの実施形態では、ストラット1110は、近位頂点1114および遠位頂点1115を形成するように取外し可能に結合される別々の構成部品であり得る。代替として、材料のモノリシックな部片から形成される場合、その材料は、近位頂点1114および遠位頂点1115を画定するように切断され、または他の形で形成されてもよい。フレーム部材1100は、実質的に管状であると考えられ、形状、サイズ、寸法、および/または構成を変更するように構成され得る。たとえば、フレーム部材1100は、送達前、送達中、組織係合中、固定中、および調整(たとえば、シンチング)中などの展開の異なる段階中、様々な形状、サイズ、寸法、構成などを呈し得る。
【0057】
図14図16に示されているように、植え込み可能なデバイス1000の一実施形態の図の例では、複数のアンカー1120が、フレーム部材1100の遠位頂点1115に沿ってなど、フレーム部材1100の遠位端1103にて担持され、複数のカラーまたはシンチ・カラーまたはスリーブまたはシンチ・スリーブのスライダまたはナット1130(そのような用語は、限定する意図なく本明細書で交換可能に使用され、便宜上、概してカラーに言及する)が、フレーム部材1100の近位頂点1114にて担持される。図の実施形態では、フレーム部材1100の近位端1101は、近位に向けられ、送達/展開システム100によって係合または担持され、フレーム部材1100の遠位端1103は、送達/展開システム100から遠位に延び、治療部位TSと係合される端部である。植え込み可能なデバイス1000が送達される手法および向きなどに応じて、フレーム部材1100の代替の構成も本開示の範囲および精神内となることを理解されたい。
【0058】
図1および図14を参照して分かるように、送達/展開システム100の1つまたは複数のラッチ122は、フレーム部材1100上のそれぞれのアンカー・ヘッド1124上の対応するアンカー・ラッチ1122(図15に見ることができる)に係合し得、1つまたは複数のラッチ122は、カラー・アクチュエータ1136のカラー・アクチュエータ・ヘッド1134上の対応するカラー・アクチュエータ・ラッチ1132に係合し得る。図15にさらに詳細に示されているフレーム部材1100上のラッチ1122および1132は、植え込み可能なデバイス1000を治療部位TSに送達するためなどに、関連の構成部品同士を結合するために送達/展開システム100のラッチと係合するように構成される。図1および図14を参照してさらに分かるように、送達/展開システム100の1つまたは複数のドライバ162は、フレーム部材1100上のそれぞれのアンカー・ヘッド1122(図15に見ることができる)に係合し得、1つまたは複数のドライバ162は、カラー・アクチュエータ1136のカラー・アクチュエータ・ヘッド1134に係合し得る。ドライバ162は、典型的には(送達/展開システム100によるフレーム部材1100の送達および/または操作中などに)植え込み可能なデバイス1000とのラッチ122、1122、1132の係合を維持するためなどに、ラッチ122、1122、1132の上に延びる。アンカー・ヘッド1124に結合されたドライバ162の回転は、フレーム部材1100を植え込む、除去する、またはフレーム部材1100の位置を調整するために、治療部位TS(この例では、弁輪)に対してアンカー1120のアンカー・シャフト1126の前進または後退を引き起こす。いくつかの実施形態では、アンカー1120は、フレーム部材1100に結合されたアンカー・ハウジング1128を通って並進し得る。アンカー・シャフト1126(螺旋状シャフトの形態にあるものなど)は、関連のアンカー・ハウジング1128有り、または無しで、関連の遠位頂点1115の一部分に結合され、そこを通って延び得る。カラー・アクチュエータ・ヘッド1134に結合されたドライバ162の回転は、近位頂点1114に対してカラー1130の前進または後退を引き起こし、近位頂点1114上には、そのような頂点にて接合されたストラット1110の相対位置を調整するようにカラー1130が位置決めされる。そのような調整は、(弁輪の形状をその適正な機能または能力を復元または矯正するためなどに)治療部位TSのサイズ、形状、構成、寸法などのうちの少なくとも1つに影響を及ぼすように、フレーム部材1100のサイズ、形状、構成、寸法などのうちの少なくとも1つの調整(たとえば、隣接するストラット1110同士をそれぞれ近づけ、または遠く離したときの、フレームの収縮/圧縮または伸長)をもたらす。
【0059】
図14図16に示されている植え込み可能なデバイス1000の様々な追加の特徴、ならびに関連の送達システムおよび使用の方法は、以下の特許および特許出願を参照して理解され得、そのそれぞれは、あらゆる目的のためにその全体を本明細書に援用する。すなわち、2015年11月10日に発行された「ADJUSTABLE ENDOLUMINAL MITRAL VALVE RING」という名称の米国特許第9,180,005号(整理番号第8150.0563)、2019年7月2日に発行された「METHODS FOR DELIVERY OF HEART VALVE DEVICES USING INTRAVASCULAR ULTRASOUND IMAGING」という名称の米国特許第10,335,275号(整理番号第8150.0570)、2017年12月26日に発行された「VALVE REPLACEMENT USING ROTATIONAL ANCHORS」という名称の米国特許第9,848,983号(整理番号第8150.0568)、2020年2月11日に発行された「IMPLANTABLE DEVICE AND DELIVERY SYSTEM FOR RESHAPING A HEART VALVE ANNULUS」という名称の米国特許第10,555,813号(整理番号第8150.0571)、2020年2月4日に発行された「IMPLANTABLE DEVICE AND DELIVERY SYSTEM FOR RESHAPING A HEART VALVE ANNULUS」という名称の米国特許第10,548,731号(整理番号第8150.0572)、2015年11月24日に発行された「DEVICE FOR TRANSLUMENAL RESHAPING OF A MITRAL VALVE ANNULUS」という名称の米国特許第9,192,471号(整理番号第8150.0564)、2010年9月30日に公開された「DEVICE FOR TRANSLUMENAL RESHAPING OF A MITRAL VALVE ANNULUS」という名称の米国特許出願公開第2010/0249920号(整理番号第8150.0564X)、2017年10月24日に発行された「RECONFIGURING TISSUE FEATURES OF A HEART ANNULUS」という名称の米国特許第9,795,480号(整理番号第8150.0565D)、2017年4月4日に発行された「MITRAL VALVE INVERSION PROSTHESES」という名称の米国特許第9,610,156号(整理番号第8150.0566)、および/または2019年6月18日に発行された「SYSTEMS AND METHODS FOR RESHAPING A HEART VALVE」という名称の米国特許第10,321,999号(整理番号第8150.0569)である。したがって、本明細書における特定の特徴および機能の説明は、本明細書に援用する参照文献に記載のもの、または本開発の範囲内の他のものなど、他の特徴および機能を除外することを意味しない。
【0060】
本開示の実施形態について僧帽弁または三尖弁と共に使用するためのインプラントを特に参照して記載されていることがあるが、様々な他のインプラントが、本明細書に開示されている構造および製造方法から同様に利益を受け得ることを理解されたい。たとえば、三尖弁輪を修復するための加圧力(palpatory force)に耐えなければならないインプラント、ならびに/または他の拡張症、弁不全、弁漏れ、および他の同様の心不全状態に対処することもまた、本明細書に開示されている概念から利益を受け得る。本開示の原理は、ねじり力を受ける他の送達/展開デバイスに適用され得る。本開示の原理は、2020年3月3日に発行されたEMBOLIC COIL DELIVERY AND RETRIEVALという名称の米国特許第10,575,853号、2020年2月4日に発行されたDETACHABLE IMPLANTABLE Devicesという名称の米国特許第10,548,605号、および2019年11月19日に発行されたDETACHABLE MECHANISM FOR IMPLANTABLE DEVICESという名称の米国特許第10,478,192号に開示されているものなど、他の送達/展開システムおよび/またはインプラントに適用され得、これらの特許のそれぞれは、あらゆる目的のためにその全体を本明細書に援用する。
【0061】
前述の考察は、広く適用され、例示および説明のために提示されており、本開示を本明細書に開示されている形態に限定することは意図されていない。本開示の概念、精神、および範囲から逸脱することなく、様々な追加、修正および代替が、本明細書に開示されている実施形態になされ得ることを理解されたい。具体的には、本開示の原理は、他の形態、構造、配置、割合で、他の要素、材料、および構成部品と共に、その概念、精神、もしくは範囲、または特性から逸脱することなく、実装され得ることが当業者には明らかであろう。たとえば、本開示の様々な特徴は、本開示を簡素化するために1つまたは複数の態様、実施形態、または構成に共にグループ化される。しかし、本開示のそのいくつかの態様、実施形態、または構成の様々な特徴は、代替の態様、実施形態、または構成に組み合わせられ得ることを理解されたい。本開示は、実施形態の点から提示されているが、本主題の様々な別々の特徴は、本主題またはそのような個々の特徴の所望の特性および/または利益のうちの少なくともいくつかを達成するために必ずしもすべて存在する必要はないことを理解されたい。本開示は、本開示の原理または精神または範囲から逸脱することなく、本開示を実施する際に使用され、特定の環境および動作要件に特に適合される構造、配置、割合、材料、構成部品などの多数の修正と共に使用され得ることを当業者なら理解するであろう。たとえば、一体形成されるものとして示されている要素は、複数の部分から構築され得、または複数の部分として示されている要素は、一体形成され得、要素の動作は、逆にされ、または他の形で変えられてもよく、要素のサイズまたは寸法は変えられてもよい。同様に、動作またはアクションまたは手順は、特定の順番で記載されているが、これは、望ましい結果を達成するために、そのような特定の順番を必要とすること、またはすべての動作もしくはアクションもしくは手順が実施されることになることと理解されるべきでない。さらに、他の実装も以下の特許請求の範囲内にある。場合によっては、特許請求の範囲に記載のアクションを、異なる順番で実施し、依然として望ましい結果を達成することができる。したがって、開示されている本実施形態は、あらゆる点で例示的なものであると考えられるべきであり、限定するものではなく、特許請求されている主題の範囲は添付の特許請求の範囲によって示されており、前述の説明または本明細書に記載または例示されている特定の実施形態もしくは構成に限定されない。前述に鑑みて、任意の実施形態の個々の特徴は、別々に、またはその実施形態もしくは任意の他の実施形態の特徴との組合せで使用され得、特許請求されることが可能であり、主題の範囲は、添付の特許請求の範囲によって示され、前述の説明に限定されない。
【0062】
前述の説明および以下の特許請求の範囲では、以下を理解されたい。「少なくとも1つの」、「1つまたは複数の」、および「および/または」という句は、本明細書で使用されるとき、執行中、連言的でも選言的でもあるオープンエンドの表現である。「a」、「an」、「the」、「第1の」、「第2の」などの用語は、複数であることを排除しない。たとえば、存在物の前の「a」または「an」という用語は、本明細書で使用されるとき、その存在物のうちの1つまたは複数を指す。したがって、「a」(または「an」)、「1つまたは複数の」、および「少なくとも1つの」という用語は、本明細書では、交換可能に使用することができる。あらゆる方向を示す言及(たとえば、近位、遠位、上側、下側、上向き、下向き、左、右、横方向、長手方向、前、後ろ、上、下、上方、下方、垂直、水平、径方向、軸方向、時計回り、反時計回り、および/または同様のもの)は、本開示の読者の理解の助けとなるように識別のために使用されるにすぎず、および/または関連の要素の領域を互いに区別するように働き、特に本開示の位置、向き、または使用について、関連の要素を限定しない。接続の言及(たとえば、取り付けられた、結合された、接続された、および接合された)は、広く解釈されるべきであり、別段示されていない限り、要素の集まりの間の中間部材、および要素間の相対移動を含み得る。したがって、接続の言及は、2つの要素が直接接続され、互いに固定された関係にあることを必ずしも暗示しない。識別の言及(たとえば、一次、二次、第1、第2、第3、第4など)は、重要性または優先度を暗示することは意図されておらず、1つの特徴を別の特徴から区別するために使用される。以下の特許請求の範囲は、この詳細な説明に援用され、各請求項は、本開示の別個の実施形態としてそれ自体を主張する。特許請求の範囲における符号は、明確にするための例として提供されているにすぎず、決して特許請求の範囲を限定するものとして解釈されるものではない。
【0063】
以下の特許請求の範囲は、この詳細な説明に援用され、各請求項は、本開示の別個の実施形態としてそれ自体を主張する。特許請求の範囲では、「comprises/comprising(備える、含む)」という用語は、他の要素または工程の存在を除外しない。さらに、個々の特徴が異なる請求項に含まれることがあるが、これらは有利に組み合わされる可能性があり、異なる請求項に含まれることは、特徴の組合せが可能でない、および/または有利でないことを暗示しない。さらに、単数形の言及は、複数であることを除外しない。「a」、「an」、「the」、「第1」、「第2」などの用語は、複数であることを排除しない。特許請求の範囲における符号は、明確にするための例として提供されているにすぎず、決して特許請求の範囲を限定するものとして解釈されるものではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
【国際調査報告】