(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-13
(54)【発明の名称】埋め込み型センサのための気密エンクロージャ
(51)【国際特許分類】
A61B 5/00 20060101AFI20230906BHJP
A61F 2/28 20060101ALI20230906BHJP
【FI】
A61B5/00 102C
A61F2/28
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023513688
(86)(22)【出願日】2021-07-30
(85)【翻訳文提出日】2023-03-09
(86)【国際出願番号】 IB2021057002
(87)【国際公開番号】W WO2022043793
(87)【国際公開日】2022-03-03
(32)【優先日】2020-08-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】513069064
【氏名又は名称】デピュイ・シンセス・プロダクツ・インコーポレイテッド
【住所又は居所原語表記】325 Paramount Drive, Raynham MA 02767-0350 United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】レスコ・フィリップ
(72)【発明者】
【氏名】ヴァルザー・ヨッヘン
(72)【発明者】
【氏名】ミカイル・ジョージ
【テーマコード(参考)】
4C097
4C117
【Fターム(参考)】
4C097AA01
4C097BB01
4C097CC01
4C097DD01
4C097DD10
4C097EE13
4C117XA01
4C117XB01
4C117XB04
4C117XC21
4C117XC26
4C117XD11
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4C117XE23
4C117XE26
4C117XE27
4C117XE33
4C117XE57
4C117XG05
4C117XH02
(57)【要約】
一実施例において、解剖学的インプラントは、インプラント本体と、周縁部とを有する。インプラント本体は外面を有し、周縁部はインプラント本体から外向き方向に沿って延在する。周縁部は、内側面と、内側面の反対側の外側面とを有する。内側面は、内部にセンサを支持することができるポケットを画定する。別の実施例では、システムは、解剖学的インプラントと、センサと、キャップとを備え、キャップは、センサがポケット内に気密封止されるように、周縁部に取り付けられる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
解剖学的インプラントであって、
外面を有するインプラント本体と、
前記インプラント本体から外向き方向に沿って延在する周縁部であって、前記周縁部が、内側面、及び前記内側面の反対側の外側面を有し、前記内側面が、内部にセンサを支持するように構成されているポケットを画定する、周縁部と、を備える、解剖学的インプラント。
【請求項2】
前記周縁部が、前記インプラント本体に取り付けられている第1の端部と、前記第1の端部の反対側の第2の端部とを備え、前記第2の端部が、前記インプラント本体に接続されていない自由端部である、請求項1に記載の解剖学的インプラント。
【請求項3】
前記周縁部が、前記第1の端部と前記第2の端部との間に狭窄部分を有し、前記狭窄部分が、前記第1の端部及び前記第2の端部の厚さ未満である厚さを有する、請求項2に記載の解剖学的インプラント。
【請求項4】
前記周縁部が、前記外向き方向に垂直な平面内で前記ポケットの周りに閉じた形状を画定する、請求項1に記載の解剖学的インプラント。
【請求項5】
前記解剖学的インプラントが凹部を画定し、前記凹部は前記凹部の床部を画定する前記インプラントの内部面まで前記外面内に延在し、前記周縁部が、前記凹部内の前記内部面から前記外向き方向に沿って延在する、請求項1に記載の解剖学的インプラント。
【請求項6】
前記解剖学的インプラントが、前記凹部の外周を画定する縁部を前記外面に備え、周縁部が、前記周縁部と前記縁部との間の空間を画定するように、前記縁部から内側に間隔を空けている、請求項1に記載の解剖学的インプラント。
【請求項7】
前記縁部が、前記外向き方向に垂直な平面内で前記周縁部の周りに閉じた形状を画定し、前記周縁部と前記縁部との間の前記空間が、前記周縁部の周り全体に延在する、請求項6に記載の解剖学的インプラント。
【請求項8】
前記周縁部が、前記外向き方向に沿った前記内部面から前記外面までの距離以下の、前記外向き方向に沿った前記内部面からの高さを有する、請求項5に記載の解剖学的インプラント。
【請求項9】
前記周縁部が、前記外向き方向に沿った前記内部面から前記外面までの距離より大きい、前記外向き方向に沿った前記内部面からの高さを有する、請求項5に記載の解剖学的インプラント。
【請求項10】
システムであって、
請求項1に記載の解剖学的インプラントと、
前記ポケットを気密封止するように、前記周縁部に取り付けられるように構成されたキャップと、を備える、システム。
【請求項11】
前記周縁部が金属で形成され、前記キャップがセラミックで形成されている、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記キャップが前記周縁部に取り付けられている、請求項10に記載のシステム。
【請求項13】
前記ポケット内に配置されるように構成されたセンサを備える、請求項10に記載のシステム。
【請求項14】
ポケットが、内部に前記センサの一部分を支持するように構成され、前記キャップが、内部に前記センサの別の部分を支持するように構成された凹部を画定する、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記ポケットが、内部に前記センサの全体を支持するように構成され、前記キャップが、内部に前記センサのいかなる部分も支持することなく前記ポケットを閉じるように構成されている、請求項13に記載のシステム。
【請求項16】
前記センサが、少なくとも1つの感知素子と、前記少なくとも1つの感知素子によって感知された信号を無線で通信するように構成された無線通信装置とを備える、請求項13に記載のシステム。
【請求項17】
方法であって、
解剖学的インプラント内に画定されたポケット内にセンサを受け入れることであって、前記解剖学的インプラントが、内側面、及び前記内側面の反対側の外側面を有する周縁部を含み、前記内側面が前記ポケットを画定する、受け入れることと、
キャップを前記周縁部の端部と位置合わせすることと、
前記センサを前記ポケット内に気密封止するように、前記キャップを前記周縁部に取り付けることと、を含む、方法。
【請求項18】
前記取り付けるステップが、前記キャップを前記周縁部に溶接することを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記位置合わせするステップが、前記センサの一部分を前記キャップの凹部内に受け入れることを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記受け入れるステップが、前記センサの全体を前記ポケット内に受け入れることを含み、前記位置合わせするステップは、前記センサのどの部分も前記キャップ内に受け入れられないように、前記キャップを前記周縁部と位置合わせすることを含む、請求項17に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、患者の身体に埋め込み可能なセンサ、並びにそれを使用するシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ヒトにおける物理的疾患及び治癒の追跡は、患者の身体の解剖学的特性を測定することを伴うことが多い。しかしながら、内部でのみ得ることができるものなどのいくつかの測定値を得ることは困難であり得る。より最近では、患者の身体に埋め込まれて、患者の健康を経時的に追跡することができるセンサに関心が寄せられてきた。例えば、損傷した又は骨折した骨における治癒を追跡するために、1つ又は2つ以上のひずみゲージを使用する試みがなされてきた。1つ又は2つ以上のひずみゲージは、整形外科用インプラントに取り付けられ、次にこの整形外科用インプラントは、損傷した又は骨折した骨に取り付けられる。骨が治癒するにつれて、骨は、患者の身体によって整形外科用インプラントに付与される負荷を次第に共有する。したがって、骨が治癒するにつれて骨に付与される負荷は増加し、一方、整形外科用インプラントに加わる負荷は減少する。原理上、この負荷の変化は、1つ又は2つ以上のひずみゲージによって経時的に測定されて、骨における治癒の進行を追跡することができる。次いで、測定値は、医師がアクセスすることができる、身体の外側のデバイスに通信され得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
一実施例において、解剖学的インプラントは、インプラント本体と、周縁部とを備える。インプラント本体は外面を有し、周縁部はインプラント本体から外向き方向に沿って延在する。周縁部は、内側面と、内側面の反対側の外側面とを有する。内側面は、内部にセンサを支持することができるポケットを画定する。
【0004】
別の実施例では、システムは、解剖学的インプラントと、センサと、キャップとを備え、キャップは、センサがポケット内に気密封止されるように周縁部に取り付けられる。
【0005】
更に別の実施例では、方法は、解剖学的インプラント内に画定されたポケット内にセンサを受け入れるステップを含み、解剖学的インプラントは、内側面と、内側面の反対側の外側面とを有する周縁部を含み、内側面はポケットを画定する。この方法は、キャップを周縁部の端部と位置合わせするステップと、センサをポケット内に気密封止するように、キャップを周縁部に取り付けるステップとを含む。
【図面の簡単な説明】
【0006】
前述の要約、並びに本出願の実施形態の以下の詳述は、添付の図面と共に読むことによって、よりよく理解されるであろう。本出願の方法及び骨ねじを説明する目的で、図面には例示的な実施形態が示されている。しかしながら、本出願が、示される厳密な方法及びデバイスに限定されないことを理解されたい。
【
図1】システムが、解剖学的インプラントによって支持されたセンサを有し、センサから測定値を受信する外部読取装置を有する、患者の解剖学的状態を測定するように患者に対して位置付けされている、一実施例による測定システムの簡略概略図である。
【
図2】一実施例による
図1のシステムの簡略ブロック図である。
【
図3】インプラントが、内部にセンサを支持するように構成された矩形形状の周縁部を有する、一実施例による解剖学的インプラントの斜視図である。
【
図4】
図3の解剖学的インプラントの一部分の平面図である。
【
図5】
図3の解剖学的インプラントの断面図である。
【
図6】インプラントが、内部にセンサを支持するように構成された円形形状の周縁部を有する、別の実施例による解剖学的インプラントの斜視図である。
【
図7】
図6の解剖学的インプラントの一部分の平面図である。
【
図8】
図6の解剖学的インプラントの断面図である。
【
図9】キャップがインプラントの周縁部に取り付けられ、センサが周縁部内に配置され、周縁部が第1の高さを有する、別の実施例による
図3又は
図6のインプラントの断面図である。
【
図10】キャップがインプラントの周縁部に取り付けられ、センサが周縁部内に配置され、周縁部が第2の高さを有する、別の実施例による
図3又は
図6のインプラントの断面図である。
【
図11】キャップがインプラントの周縁部に取り付けられ、センサが周縁部内に配置され、周縁部が第3の高さを有する、別の実施例による
図3又は
図6のインプラントの断面図である。
【
図12】
図9又は
図10のキャップを実装することができる、一実施例によるキャップの斜視図を示す。
【
図13】解剖学的インプラントと、センサと、センサカバーとを備える、埋め込み型センサシステムの部分分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
患者の身体に埋め込まれる電子センサは、非生体適合性材料を含む可能性がある。結果として、センサの非生体適合性材料は、生体適合性材料のみが身体と接触するように、身体との接触から隔離されるべきである。非生体適合性センサ材料と身体との間の接触を制限するために、埋め込み型センサは、生体適合性ハウジング内に気密封止され得る。通常は、真に気密なエンクロージャは、ガラス、セラミック、又は金属のいずれかで作られる。センサシステムの不可欠な要素は、外側の読取装置とのデータの高周波(radiofrequency、RF)通信を可能にするアンテナである。しかしながら、金属エンクロージャは、RF場を妨害し、通信を無効にする可能性がある。一方、ガラス及びセラミックは、RFエネルギーに対する障壁を生じず、したがって、埋め込み型センサを気密封止する際に使用するのに好ましい。用途によって、ひずみ感知素子を有するセンサなどのいくつかのセンサは、金属インプラントとの直接接触を必要とする場合がある。そのような場合、ガラス又はセラミックのエンクロージャは、金属インプラントと一体化されるべきである。例えば、セラミックキャップを金属解剖学的インプラントにレーザ溶接することができる。しかしながら、溶接部で生じた熱は、金属インプラントの機械的特性を損なう可能性があり、早期の疲労破壊につながる可能性がある。
【0008】
以下で考察されるように、様々な実施例において、解剖学的インプラントは、内部にポケットを画定する金属周縁部を用いて実装することができる。ポケットは、内部にセンサの感知素子を支持するように構成され、PCB、アンテナ、バッテリ等の気密封止されるべき他の要素を内部に支持してもよい。RF通信を可能にするセラミックキャップ等の非金属キャップは、金属周縁部上にレーザ溶接され、ポケット内の内容物を気密封止することができる。溶接プロセス中に生じた過剰な熱は、周縁部によって吸収され得、それによって、金属インプラントの下層コア構造を保護する。
【0009】
図1を参照すると、患者の健康を経時的に追跡するように構成されたシステム10が示されている。概して、システム10は、患者の身体20に埋め込まれるように構成された少なくとも1つの埋め込み型センサ100を備える。システムはまた、少なくとも1つのセンサ100を支持するように構成された解剖学的インプラント200を備え得る。解剖学的インプラント200は、(限定するものではないが)骨プレート、髄内釘、骨アンカー、椎弓根ねじ、脊柱ロッド、椎間インプラントなどの任意の好適な解剖学的インプラントであり得る。加えて、骨プレートは、チタンなどの金属から形成することができるが、代替実施例では、骨プレートは、限定するものではないが、ポリエーテルエーテルケトン(polyether ether ketone、PEEK)などのポリマーなどの別の好適な埋め込み可能な材料から形成することができる。
【0010】
本システムは、外部無線読取装置116が患者の身体の外側に位置するときに、少なくとも1つのセンサ100から患者の皮膚を通じてデータを無線で受信するように構成された外部無線読取装置116を更に備えることができる。次いで、データは、患者又は医療専門家によってアクセスされ得るコンピューティングデバイス30に通信され得る。コンピューティングデバイス30は、図示されるように外部無線読取装置116から物理的に分離されていてもよく、又は外部無線読取装置116の一部として実装されてもよい。いくつかの実施例において、外部無線読取装置116は、少なくとも1つのセンサ100に電源を無線で提供するように構成することができ、他の例では、少なくとも1つのセンサ100は、(限定するものではないが)バッテリなどのそれ自体の電源を備えることができる。
【0011】
ここで
図2を参照すると、一実施形態による、
図1のシステムの簡略ブロック図が示されている。本システムは、少なくとも1つの感知素子102と、少なくとも1つの感知素子102と通信している測定デバイス104と、を備えるセンサ100を備える。少なくとも1つの感知素子102及び測定デバイス104は、一緒になって、センサ100が患者の身体に埋め込まれたときに少なくとも1つの感知素子102によって観察される患者の身体の解剖学的特性の値に比例する測定値を生成するように構成されている。解剖学的特性は、(限定するものではないが)ひずみ、負荷、たわみ、回転、温度、圧力、pHレベル、酸素レベルなど、患者の健康を追跡するための任意の好適な特性であり得る。
【0012】
測定値を生成するために、各感知素子102は、感知素子102によって観察される解剖学的特性の値の変化に応答して変化する値を有するセンサ特性を有する。したがって、各感知素子102は、解剖学的特性の値に比例する値を有するセンサ特性を有する。例えば、センサ特性は、抵抗、キャパシタンス、インダクタンス、圧電気、光挙動、又は別の好適なセンサ特性であり得る。測定デバイス104は、センサ特性の値を検出又は測定するように構成され、解剖学的特性の値は、センサ特性の値から計算することができる。いくつかの実施形態では、解剖学的特性の値は、センサ特性の測定値を定数で乗算することによって計算することができる。
【0013】
各感知素子102は、患者の健康を追跡するための任意の好適なタイプの感知素子であり得、センサ特性は、任意の好適なセンサ特性であり得る。例えば、感知素子は、(限定するものではないが)解剖学的特性の変化に応答して変化する抵抗を有する抵抗感知素子、解剖学的特性の変化に応答して電荷を変化させる圧電材料を有する圧電感知素子、解剖学的特性の変化に応答して変化する静電容量を有する容量感知素子、解剖学的特性の変化に応答して変化するインダクタンスを有する誘導感知素子、光学的感知素子などのうちの少なくとも1つであり得る。一実施例において、各感知素子102は抵抗感知素子であってもよく、各感知素子102のセンサ特性は、感知素子102の電気抵抗であり得、解剖学的特性は解剖学的身体のひずみであり得、その場合、各感知素子102の抵抗は、解剖学的身体のひずみの変化に応答して変化する。
【0014】
センサ100は、測定デバイス104と通信している内部無線通信装置108と、内部無線通信装置108と通信しているアンテナシステム109と、を備えることができる。アンテナシステム109は、アンテナ110を含むことができ、任意選択で、遮蔽材の下のインプラント200がアンテナ110によって生成された磁場に曝露される量を制限するか、又はそのような曝露を完全に防止する遮蔽材などの他の構成要素を含むことができる。内部無線通信装置108は、測定デバイス104から測定値を受信し、無線送信に好適な形態でアンテナ110に測定値を提供するように構成されている。内部無線通信装置108は、測定デバイス104から測定値を受信し、無線送信のための測定値を準備する、無線送信機又はトランスポンダを含むことができる。例えば、無線通信装置108は、(限定するものではないが)(i)測定値を記憶するように構成されたメモリ、(ii)測定値をアナログフォーマットに変換するように構成されたデジタル-アナログ変換器、(iii)測定値を変調するように構成された高周波(RF)変調器、(iv)測定値を符号化するように構成されたエラー訂正エンコーダ、のうちの1つ又は2つ以上などの処理、及びセンサ100によって採用される無線技術と整合性のある他の処理を含むことができる。
【0015】
一実施例において、内部無線通信装置108は、受動的無線周波数識別(passive radio-frequency identification、RFID)トランスポンダとして構成され得る。代替的に、内部無線通信装置は、(限定するものではないが)バッテリ支援受動RFID、能動RFID、Bluetooth、及びWi-Fiなどの、皮膚を通じて通信するのに好適な任意の他の無線通信技術を使用して構成することができる。無線通信装置108は、センサ100を他のセンサと区別するために使用することができる一意の識別子(identifier、ID)を更に含むことができる。一実施例において、一意のIDは、RFIDタグのIDであり得る。アンテナ110は、無線通信装置108からの測定値に対応する電気信号を電波に変換して、患者の皮膚を通じて測定値を患者の身体の外側に位置する外部無線読取装置116に無線で送信するように構成されている。
【0016】
センサ100は、測定デバイス104及び無線通信装置108に電力を供給するように構成された電源デバイス106を備え得る。少なくともいくつかの実施例では、電源デバイス106は、センサ100とは別個の好適なエネルギー源からエネルギーを捕捉するように構成されたエネルギーハーベスティングデバイスを含むことができる。例えば、エネルギー源は、外部無線読取装置116から伝達される電波であってもよい。代替的に、電源デバイス106は、患者の身体自体から、又は患者の身体の外部の供給源などの別の外部源からエネルギーを捕捉することができる。例えば、エネルギー源は、(限定するものではないが)運動エネルギー、電界、磁場などを含むことができる。いくつかの実施形態では、電源デバイス106はバッテリを含むことができる。
【0017】
1つ又は2つ以上、最大で全ての測定デバイス104、電源デバイス106、及び無線通信装置108は、プリント回路基板(printed circuit board、PCB)112上に各々実装することができるが、本開示の実施形態はそのように限定されていない。1つ又は2つ以上、最大で全ての測定デバイス104、電源デバイス106、及び無線通信装置108は、プリント回路基板112上に取り付けられている集積回路(すなわち、チップ)上に各々実装することができる。少なくとも1つの感知素子102、プリント回路基板112、及びアンテナ110は全て、解剖学的インプラント200(
図1に示す)によって支持されることができ、これは、今度は患者の解剖学的身体に取り付けられることができる。
【0018】
外部無線読取装置116は、外部無線読取装置116が患者の身体の外側に位置するときに、少なくとも1つのセンサ100から患者の皮膚を通じて測定値を無線で受信するように構成されている。更に、少なくともいくつかの実施例では、外部無線読取装置116は、少なくとも1つのセンサ100に電源を無線で供給するように構成され得る。少なくとも1つのそのような実施例では、外部無線読取装置116は、RFID読取装置として実装することができる。
【0019】
外部無線読取装置116は、アンテナ118及び無線通信装置120を含むことができる。無線通信装置120は、送信機及び受信機を含むことができる。そのような実施例において、通信装置120は、トランシーバとみなすことができる。少なくともいくつかの実施例では、外部無線読取装置116は、コンピューティングデバイス122を更に含むことができる。コンピューティングデバイス122は、測定値に基づいて解剖学的特性の値を計算するように構成され得る。一実施例において、コンピューティングデバイス122は、測定値を指定の定数で乗算することによって解剖学的特性の値を計算することができる。代替的に、システムは、外部無線読取装置116とは別個に実装される、
図1に示されるようなコンピューティングデバイス30を備えることができる。例えば、コンピューティングデバイス30は、外部無線読取装置116から測定値を受信し、その値を医師に提示するように構成されたコンピュータであり得る。
【0020】
ここで
図3~
図8を参照すると、
図1の解剖学的インプラント200の実施例が示されている。各実施例において、インプラント200は骨プレートである。しかしながら、上で考察されたように、本開示のインプラントは、代替的に、任意の他の好適な解剖学的インプラントであってもよい。
図3~
図5のインプラント200の様々な特徴についての以下の説明は、同様の参照番号を有する
図6~
図8のインプラント200の特徴にも当てはまることが理解されよう。
【0021】
インプラント200は、外面202を有するインプラント本体201を有する。インプラント本体201は、上で考察されたように、金属又は他の材料から形成することができる。外面202は、インプラント202が患者に埋め込まれたときに骨から離れた側に面するように構成することができる。インプラント本体201は、内面204を有することができる。内面204は、インプラント202が患者に埋め込まれたときに骨に面するように構成され得る。いくつかの実施例において、内面204は、骨の表面に適合するように湾曲され得る。インプラントが髄内釘である場合などの代替実施例では、インプラントは、カニューレ挿入を画定する内面などの内面を有することができるが、インプラントは内面を有する必要はない。
【0022】
解剖学的インプラント200は、任意の好適な取り付け具を使用して骨などの解剖学的構造体に取り付けられるように構成されている。例えば、インプラント200は、それを貫通する少なくとも1つ、例えば複数の骨アンカー固定ホール216を画定することができ、各骨アンカー固定ホール216は、インプラント200を骨などの解剖学的構造体に固定するように、締結具を受け入れるように構成される。
【0023】
インプラント200は、インプラント200の本体201から外向き方向D
Oに沿って延在する周縁部212を備える。周縁部212は、金属から形成され得る。周縁部212は、外向き方向D
Oの反対側の内向き方向D
Iに沿って内部に延在しているポケット214を画定する。ポケット214は、内部にセンサの少なくとも一部分を支持するように構成されている。ポケット214は、周縁部212によって境界付けられる。周縁部212は、キャップ300(
図9~
図11に示される)が、ポケット214を気密封止するように、周縁部にレーザ溶接などで取り付けられ得るように構成されている。いくつかの実施例において、キャップ300は、RF信号との干渉があったとしてもほとんどないセラミック又は他の材料から形成することができる。ポケット214は、キャップ300がそこに取り付けられていないとき、外面202において開くことができ、インプラント200の内部面208において終端することができる。内部面208は、ポケット214の床部を画定することができる。周縁部212は、内向き方向D
Iに垂直な平面内で閉じた形状を画定することができる。例えば、周縁部212は、
図3~
図5に示すような矩形形状、
図6~
図8に示すような円形形状、又は任意の他の好適な形状を画定することができる。周縁部212は、本体201と一体化して、モノリシックであってもよい。例えば、周縁部212及び本体201は、単一のモノリシック材料片から機械加工することができる。代替的に、周縁部212は、本体201に接着又は溶接などで取り付けることができる。しかしながら、周縁部212を機械加工することは、周縁部212を本体に接着又は溶接することよりも有利であり得るが、それは、接着は気密シールを形成しない可能性があり、溶接は本体201の強度を損なう可能性があるからである。
【0024】
周縁部212は、インプラント本体201における第1の端部212aと、インプラント本体201から間隔を空けた第2の端部212bとを有する。第2の端部212bは、インプラント本体201に取り付けられていない自由端部である。第1の端部212aは、好ましくは本体201と一体的かつモノリシックであるが、代替実施例では、本体201に取り付けることができる。周縁部212は、互いに反対側の周縁部内側面212d及び周縁部外側面212cを有する。周縁部内側面212dは、ポケット214を画定することができる。周縁部外側面212cは、ポケット214から離れた側に面することができる。周縁部212は、周縁部内部面212から周縁部外側面212cまでの厚さtを有することができ、この厚さは、内向き方向DIに垂直な平面内で周縁部212の寸法(長さ及び/又は幅など)未満である。いくつかの実施例において、厚さtは、外向き方向DOに沿った周縁部212の高さ未満であることができる。
【0025】
インプラント200は、内向き方向DIに沿って外面202内に延在している凹部206を画定する。凹部206は、インプラントの内部面208まで延在することができる。内部面208は、凹部206の床部を画定することができる。インプラント200は、凹部206の外周を画定する縁部210を外面202に備えることができる。いくつかの実施例において、外周は、内向き方向に垂直な平面内で閉じた形状を画定することができる。例えば、凹部206の外周は、示されるような矩形形状、円形形状、又は別の他の好適な形状を画定することができる。凹部206は、外面202で開口することができ、内部面208で終端することができる。内部面208は、凹部206の床部を画定することができる。
【0026】
いくつかの実施例において、周縁部212は、外向き方向DOに沿って内部面208から延在することができる。周縁部212は、凹部206内に配置することができる。周縁部212は、周縁部212と凹部206の縁部210との間に空間を画定するように、外向き方向DOに垂直な平面に沿って凹部206の縁部210から内向きに間隔を空けることができる。空間は、周縁部212の周囲全体に延在することができる。周縁部212の外側面212cは、凹部206の縁部210に面することができる。代替実施例では、インプラント本体201は凹部206を欠いていてもよく、周縁部212はインプラント本体201の外面202から延在してもよいことが理解されるであろう。
【0027】
図9~
図11を参照すると、周縁部212は、内部にセンサ100の少なくとも一部分を支持するように構成されている。いくつかの実施例において、
図9及び
図10に示すように、周縁部212内のポケット214は、内部にセンサ100の一部分を支持することができ、キャップ300は、内部にセンサ100の別の部分を支持するように構成することができる。そのような実施例において、周縁部212は、センサ100がインプラント200に取り付けられたときのセンサ100の高さ未満である、外向き方向D
Oに沿って内部面208から周縁部212の自由端部212bまで測定した高さを有することができる。例えば、周縁部212は、
図9に示すように、内部面208から外面202までの距離以下である高さH
1を有することができる。別の実施例として、周縁部212は、
図10に示すように、内部面208から外面202までの距離よりも大きく、かつセンサ100の高さ未満である高さH
2を有することができる。
【0028】
特に
図12を参照すると、キャップ300が内部にセンサ100の一部分を支持する実施例では、キャップ300は、内部にセンサ100の一部分を支持するように構成された凹部310を画定することができる。キャップ300は、第1の端部302と、外向き方向D
Oに沿って第1の端部302の反対側にある第2の端部304とを有し得る。第2の端部304は、上壁306を含むことができる。キャップ300は、内向き方向D
Iに沿って上壁306から延在する少なくとも1つの側壁308を有することができる。少なくとも1つの側壁308は、凹部310を画定することができる。凹部310は、外向き方向D
Oに沿って上壁306に向かってキャップ300の第1の端部302内に延在することができる。凹部310は、内部にセンサ100の一部分を支持するように構成することができる。少なくとも1つの側壁308は、凹部310を囲むことができる。例えば、少なくとも1つの側壁308は、外向き方向D
Oに垂直な平面に沿って凹部310の周りに閉じた形状を画定することができる。閉じた形状は、
図12に示されるような矩形、円形、又は任意の他の好適な形状であり得る。したがって、キャップ300は、一端で開いている箱の形状、一端で開いている円筒形、又は一端で開いている別の好適な三次元形状を有することができる。少なくとも1つの側壁308は、少なくとも1つの側壁308が周縁部212に対して気密封止されるように構成されるように、周縁部212の自由端部212bの形状に適合する断面形状を有することができる。
【0029】
図11を参照すると、いくつかの実施例において、ポケット214は、内部にセンサ100の全体を支持することができ、キャップ300は、内部にセンサ100のいかなる部分も支持することなくポケット214を閉じるように構成されている。キャップ300は、上で考察されたように内部に凹部を画定することができるか、又は
図11に示されるように凹部がなくてもよい。いくつかの実施例において、キャップ300は平面形状を有することができる。いくつかのそのような実施例では、キャップ300は、外向き方向D
Oに垂直な平面に沿って、矩形、円形、又は任意の他の好適な形状である断面形状を有することができる。キャップ300は、キャップ300が周縁部212に対して気密封止されるように構成されるように、周縁部212の自由端部212bの形状に適合する断面形状を有することができる。
【0030】
図9~
図11を参照すると、いくつかの実施例において、周縁部212は、周縁部212の第1の端部212aと第2の端部212bとの間に狭窄部分212eを有することができる。狭窄部分212eは、周縁部内側面212dから周縁部外側面212cに延びる方向に沿った厚さを有することができ、この厚さは、同じ方向に沿った第1の端部212a及び第2の端部212bの厚さ未満である。狭窄部分212eは、周縁部212の可撓性を可能にすることができる。
【0031】
ここで
図13を参照すると、埋め込み型センサシステムの一実施例が示されている。このシステムは、インプラント本体200と、少なくとも1つの埋め込み型センサ100を備える。解剖学的インプラント200は、インプラント200に関して上で考察されたように実装することができる。センサ100は、少なくとも1つの感知素子102と、プリント回路基板112と、アンテナ110とを備えることができる。更に、システムはカバー300を備えることができる。センサ100a及び100bは各々、
図9に示されるように実装され得ることが理解されるであろう。一実施例において、少なくとも1つの感知素子102は、ひずみゲージの一部とすることができる。ひずみゲージは、ひずみゲージ200がインプラント本体201と直接接触するように、インプラント200の本体201によって支持することができる。いくつかの実施例において、少なくとも1つの感知素子102は、インプラント本体201によって支持された2つ以上の感知素子102を含むことができる。感知素子102は、インプラント200上の骨によって付与されるねじり力及び曲げ力の一方又は両方を検出するように、互いから角度的にオフセットされることができる。
【0032】
プリント回路基板112は、基板を含むことができる。1つ又は2つ以上の集積回路を基板上に装着することができる。更に、プリント回路基板112は、プリント回路基板112に関して上述したように構成され得る。例えば、1つ又は2つ以上の集積回路は、電源デバイス106を備える集積回路と、測定デバイス104を備える集積回路と、無線通信装置108を備える集積回路と、を含むことができる。少なくとも1つの実施形態では、電源デバイス106を備える集積回路は、エネルギーハーベスティングチップとして実装することができ、測定デバイス104を備える集積回路は、PicoStrain(登録商標)チップとして実装することができ、無線通信装置108を備える集積回路は、RFIDチップとして実装することができる。
【0033】
少なくとも1つのセンサ100の各々が組み立てられると、少なくとも1つの感知素子102、プリント回路基板112、及びアンテナ110は、インプラント200の外向き方向DOに沿って位置合わせされ得る。例えば、プリント回路基板112は、少なくとも1つの感知素子102とアンテナ110との間に配置され得る。
【0034】
カバー300は、外向き方向DO方向に沿って、少なくとも1つの感知素子102、プリント回路基板112、及びアンテナ110と位置合わせされ得る。したがって、アンテナ110は、外向き方向DOに関して、プリント回路基板112と、カバー300の上壁306などのカバー300の少なくとも一部分との間に配置することができる。組み立てられた構成において、各センサ100は、選択方向に垂直な平面内で約8mm×8mm~約20mm×20mm(その間で1mm刻み)の外形寸法を有することができる。一実施例において、各センサ100は、平面内で約12mm×12mmの外形寸法を有することができる。各センサ100は、選択方向に約2mm~4mmの全厚を更に有することができるが、代替実施例では、厚さは2mm未満であるか又は4mmを超える。
【0035】
埋め込み型センサシステムを組み立てるために、センサ100は、インプラント200のポケット214内に挿入される。次いで、ポケット214は、キャップ300をインプラント200の周縁部212上に取り付けることによって気密封止される。一実施例において、取り付けるステップは、キャップ300を周縁部212にレーザ溶接などで溶接することを含むことができる。キャップ300を周縁部212に溶接するとき、溶接によって生じた熱は周縁部212によって吸収され、それによってインプラント本体201を損傷又は強度低下から保護する。このようにして、センサ100はキャップ300で気密封止され、これによりRF通信が可能になる一方で、インプラントの負荷支持部(すなわちインプラント本体201)は、レーザ溶接プロセスによって生じた過剰な熱から遮蔽される。
【0036】
図に示された実施例の図解及び記載は、単に例示のためにすぎず、本開示を限定するものと解釈すべきではないことに留意されたい。本開示は、様々な実施例を意図していることを、当業者は認識するであろう。加えて、上記の実施例と共に上述された概念を、単独で又は上述された他の実施例のいずれかとの組み合わせで用いられてもよいことを理解すべきである。特に指定しない限り、例示される一実施例に関して上に記載された様々な代替実施例を、本明細書に記載された全ての実施例に適用することができることが更に認識されるべきである。
【0037】
本明細書で使用される仮定的な言語、例えば、中でも「することができる(can)」、「することができる(could)」、「し得る(might)」、「し得る(may)」、「例えば(e.g.)」などは、別途具体的に指定されない限り、又は使用される文脈内で別途理解されない限り、一般的に、ある特定の特徴、要素、及び/又はステップを、ある特定の実施形態は含み、他の実施形態は含まないことを伝えることを意図する。したがって、そのような仮定的な言語は、一般的に、特徴、要素、及び/若しくはステップが、1つ又は2つ以上の実施例のために何らかの方式で必要とされること、又は1つ又は2つ以上の実施例が、これらの特徴、要素、及び/若しくはステップを必ず含むことを示唆することを意図していない。「含む(comprising)」、「含む(including)」、「有する(having)」などの用語は同義であり、非限定的な様式で包括的に使用され、追加の要素、特徴、動作、操作などを排除しない。
【0038】
ある特定の実施例が記載されてきたが、これらの実施例は、例示のためのみに提示され、本明細書に開示される発明の範囲を限定することを意図するものではない。したがって、前述のいかなる記載も、任意の特定の特徴、特性、ステップ、モジュール、又はブロックが必須であるか又は必要不可欠であることを暗示することを意図しない。実際に、本明細書に記載される新規の方法及びシステムは、多様な他の形態で具現化され得る。更に、本明細書に開示される発明の趣旨から逸脱することなく、本明細書に記載される方法及びシステムの形態における様々な省略、置換、及び変更を行うことができる。添付の特許請求の範囲及びそれらの等価物は、本明細書に開示される発明の特定の範囲及び趣旨の範囲内にあるものとして、そのような形態又は変形を網羅することを意図する。
【0039】
本明細書に記載の例示的な方法のステップは、記載された順序で必ずしも実施される必要はなく、そのような方法のステップの順序は単なる例示であると理解されるべきであることを理解されたい。同様に、本発明の様々な実施形態と一致する方法において、そのような方法に追加のステップが含まれてもよく、特定のステップが省略又は組み合わせられてもよい。
【0040】
もしあれば、以下の方法の請求項における要素は、請求項の記述がそれらの要素のいくつか又は全てを実装するための特定の順序を他に示唆しない限り、対応するラベル付けと共に特定の順序で記載されるが、それらの要素は、必ずしもその特定の順序で実装されることを限定することを意図するものではない。
【0041】
構成要素又はステップなどの特徴を説明するための本明細書における「a」又は「1つ」への言及は、追加の特徴又は多数の特徴を排除しないことが理解されよう。例えば、特徴の「1つ」を有する又は画定するデバイスへの言及は、デバイスが特徴のうちの少なくとも1つを有するか又は画定する限り、デバイスが特徴のうちの2つ以上を有するか又はそれを画定することを排除しない。同様に、本明細書における複数の特徴の「うちの1つ(one of)」への言及は、本発明が2つ以上、最大で全ての特徴を含むことを排除しない。例えば、「X及びYのうちの1つ(one of a X and Y)」を有する又は画定するデバイスへの言及は、そのデバイスがX及びYの両方を有することを排除しない。
【0042】
〔実施の態様〕
(1) 解剖学的インプラントであって、
外面を有するインプラント本体と、
前記インプラント本体から外向き方向に沿って延在する周縁部であって、前記周縁部が、内側面、及び前記内側面の反対側の外側面を有し、前記内側面が、内部にセンサを支持するように構成されているポケットを画定する、周縁部と、を備える、解剖学的インプラント。
(2) 前記周縁部が、前記インプラント本体に取り付けられている第1の端部と、前記第1の端部の反対側の第2の端部とを備え、前記第2の端部が、前記インプラント本体に接続されていない自由端部である、実施態様1に記載の解剖学的インプラント。
(3) 前記周縁部が、前記第1の端部と前記第2の端部との間に狭窄部分を有し、前記狭窄部分が、前記第1の端部及び前記第2の端部の厚さ未満である厚さを有する、実施態様2に記載の解剖学的インプラント。
(4) 前記周縁部が、前記外向き方向に垂直な平面内で前記ポケットの周りに閉じた形状を画定する、実施態様1に記載の解剖学的インプラント。
(5) 前記解剖学的インプラントが凹部を画定し、前記凹部は前記凹部の床部を画定する前記インプラントの内部面まで前記外面内に延在し、前記周縁部が、前記凹部内の前記内部面から前記外向き方向に沿って延在する、実施態様1に記載の解剖学的インプラント。
【0043】
(6) 前記解剖学的インプラントが、前記凹部の外周を画定する縁部を前記外面に備え、周縁部が、前記周縁部と前記縁部との間の空間を画定するように、前記縁部から内側に間隔を空けている、実施態様1に記載の解剖学的インプラント。
(7) 前記縁部が、前記外向き方向に垂直な平面内で前記周縁部の周りに閉じた形状を画定し、前記周縁部と前記縁部との間の前記空間が、前記周縁部の周り全体に延在する、実施態様6に記載の解剖学的インプラント。
(8) 前記周縁部が、前記外向き方向に沿った前記内部面から前記外面までの距離以下の、前記外向き方向に沿った前記内部面からの高さを有する、実施態様5に記載の解剖学的インプラント。
(9) 前記周縁部が、前記外向き方向に沿った前記内部面から前記外面までの距離より大きい、前記外向き方向に沿った前記内部面からの高さを有する、実施態様5に記載の解剖学的インプラント。
(10) システムであって、
実施態様1に記載の解剖学的インプラントと、
前記ポケットを気密封止するように、前記周縁部に取り付けられるように構成されたキャップと、を備える、システム。
【0044】
(11) 前記周縁部が金属で形成され、前記キャップがセラミックで形成されている、実施態様10に記載のシステム。
(12) 前記キャップが前記周縁部に取り付けられている、実施態様10に記載のシステム。
(13) 前記ポケット内に配置されるように構成されたセンサを備える、実施態様10に記載のシステム。
(14) ポケットが、内部に前記センサの一部分を支持するように構成され、前記キャップが、内部に前記センサの別の部分を支持するように構成された凹部を画定する、実施態様13に記載のシステム。
(15) 前記ポケットが、内部に前記センサの全体を支持するように構成され、前記キャップが、内部に前記センサのいかなる部分も支持することなく前記ポケットを閉じるように構成されている、実施態様13に記載のシステム。
【0045】
(16) 前記センサが、少なくとも1つの感知素子と、前記少なくとも1つの感知素子によって感知された信号を無線で通信するように構成された無線通信装置とを備える、実施態様13に記載のシステム。
(17) 方法であって、
解剖学的インプラント内に画定されたポケット内にセンサを受け入れることであって、前記解剖学的インプラントが、内側面、及び前記内側面の反対側の外側面を有する周縁部を含み、前記内側面が前記ポケットを画定する、受け入れることと、
キャップを前記周縁部の端部と位置合わせすることと、
前記センサを前記ポケット内に気密封止するように、前記キャップを前記周縁部に取り付けることと、を含む、方法。
(18) 前記取り付けるステップが、前記キャップを前記周縁部に溶接することを含む、実施態様17に記載の方法。
(19) 前記位置合わせするステップが、前記センサの一部分を前記キャップの凹部内に受け入れることを含む、実施態様17に記載の方法。
(20) 前記受け入れるステップが、前記センサの全体を前記ポケット内に受け入れることを含み、前記位置合わせするステップは、前記センサのどの部分も前記キャップ内に受け入れられないように、前記キャップを前記周縁部と位置合わせすることを含む、実施態様17に記載の方法。
【国際調査報告】